予算委員会第三分科会 第1号
- 発言数
- 264 件
- 登壇者
- 24 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1980/03/29
会議録
○山内一郎君 ただいまから予算委員会第三分科会を開会いたします。 本院規則第七十五条により、年長のゆえをもちまして私が主査及び副主査の選任につきその議事を主宰いたします。 これより正副主査の選任を行いますが、選任につきましては投票によらず、主宰者にその指名を御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山内一郎君 御異議ないと認めます。 それでは、主査に下条進一郎君、副主査に安恒良一君を指名いたします。 ————————————— 〔下条進一郎君主査席に着く〕
○主査(下条進一郎君) 一言ごあいさつを申し上げます。 ただいま皆様方の御推挽によりまして、安恒良一先生が副主査に、私が主査に選任されました。皆様方の御協力を得まして職責を全ういたしたいと存じます。 何とぞよろしくお願い申し上げます。 —————————————
○主査(下条進一郎君) 審査に入るに先立ち、議事の進め方についてお諮りいたします。 本分科会は、昭和五十五年度一般会計予算、昭和五十五年度特別会計予算、昭和五十五年度政府関係機関予算中、国土庁、農林水産省、運輸省、郵政省及び建設省所管を審査することになっております。 本分科会は本日より四月二日まで審査を行い、四月二日午後の委員会において主査の報告を行うことになっております。なお、本二十九日は運輸省、明後三十一日は建設省及び国土庁、四月一日は郵政省、二日は農林水産省という順序で審査を進めてまいりたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○主査(下条進一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 速記をとめて。 〔速記中止〕
○主査(下条進一郎君) 速記を起こして。 —————————————
○主査(下条進一郎君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 昭和五十五年度総予算中、運輸省所管審査のため、本日の分科会に参考人として日本鉄道建設公団総裁仁杉巖君及び新東京国際空港公団総裁大塚茂君の出席を求めることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○主査(下条進一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○主査(下条進一郎君) それでは、昭和五十五年度総予算中、運輸省所管を議題といたします。 —————————————
○主査(下条進一郎君) この際、お諮りいたします。 本分科会の所管に関する予算の説明はこれを省略して、それぞれの審査日の会議録に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○主査(下条進一郎君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 —————————————
○主査(下条進一郎君) それでは、これより運輸省所管に関する質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言を願います。岩動道行君。
○岩動道行君 最初に東北、上越新幹線に対する今日までの投資総額と、また借入金等の利子等いろいろな財政負担があったと思いますが、その総額について簡単に。
○説明員(半谷哲夫君) お答え申し上げます。 東北新幹線の投資額についてまず御説明申し上げます。 昭和五十三年度までの投資額が一兆三千三百五十九億、それから昭和五十四年度三千七百八十八億、この昭和五十四年度はまだ予算でございまして決定はいたしておりませんけれども三千七百八十八億、それから昭和五十五年度三千五百六十六億、これは予算でございます。以上合わせまして、昭和五十五年度までで二兆七百十三億というのが、現在五十五年度を含めました投資額になります。 それから東北新幹線の建設期間中の利子負担、これは建設関連利子として整理いたしておりますけれども、昭和五十三年度末までの累計額で千八百五十三億円になっております。
○岩動道行君 上越は。
○参考人(仁杉巖君) お答えいたします。 上越新幹線は現在工事総額が一兆六千百億ということになっておりまして、五十三年度までの投資は八千五百二十八億、五十四年度の見込みでございますが二千八百億、合計一兆一千三百億でございます。総額に対して七〇%の進捗率。五十五年度は現在予算といたしまして二千七百二十五億の概算決定をいただいておりまして、五十五年度末総額一兆四千億、八七%の進捗率になる予定でございます。大体そういう実態でございます。
○岩動道行君 いま伺ったように大変巨額な投資をやってきておるわけですが、これが大変長い期間かかっていまだにまだ開通を見てないし、来年の秋開通という予定で鋭意関係の皆さんは努力をしていただいておりますが、その努力に対しては敬意を払いますが、最近上越新幹線の中山トンネルの出水事故がありました。これの概要とその見通しについて伺っておきたいし、それから第二点として、東北新幹線に関連、これは上越にも関連するわけですが、赤羽の星美学園の訴訟によって今後の工事の見通しがどうなるのか、まずこの二点についてそれぞれ御説明願いたい。
○参考人(仁杉巖君) いま御指摘がございました中山トンネル、延長が十四キロ八百三十メートルでございますが、現在これを五つの工区に分けておりまして、両口は、山の横から入るというような形でございますが、中に三つの立て坑を掘りまして、それによって掘削を進めておるということでございます。今回の事故は三月八日の午前十時ごろでございますが、東京方の入り口から六・四キロ入りました高山工区と申します、ちょうど真ん中の工区でございますが、ここの迂回坑を掘りまして東方、西方、方々から掘削をしておりますが、その一部の切り羽、トンネルの一番先端のところでございますが、そこが小崩壊を起こしまして多量の出水がございました。それで最初のうちは、高山工区と四方木工区という両方の工区がつながっておりますが、その両方のポンプ室から立て坑を通じまして上に、地表に排水をいたしまして小康を保っておったのでございますが、翌日の夕方になりまして、いままで出ておりました約四十トンの出水が八十トン程度に急に増加をいたしまして、ついに下流側の四方木の工区のポンプがまず水没いたしました。それから上流、高い方の中山の工区のポンプも順次水没をいたしまして、翌日の午前に両工区が全部水没をしたというような状況になっておりまして、水没いたしました総延長は約三・六キロでございます。 現在鋭意その復旧に努めておりますが、その方法といたしまして、その崩壊個所の出水口をとめるということが第一でございますので、四月上旬になると思いますが、地表、約これは三百五十メートルぐらいでございますが、その上からボーリングをいたしまして、セメントあるいは水ガラス系の注入をいたしまして、それによりまして崩壊口を埋めまして、それで出水をとめるということをまずいたします。と同時に、東京方の工区、これは小野上と申しておりますが、その工区の掘削を鋭意進めまして、その方からの水を出すということと、ポンプで排水をするという二つの方法によりまして数カ月内、まあ私は大体四、五カ月と思っておりますが、それによって工事の出水前の状態に戻しまして作業を再開するというような予定を現在立てているわけでございまして、いま申しましたように、影響といたしまして、数カ月この中山トンネルの掘削の工程がおくれるという状況でございます。
○説明員(半谷哲夫君) 赤羽の星美学園の訴訟問題について御説明申し上げます。 星美学園は、赤羽の駅をちょっと出ました北側にある丘の上にある学校でございますが、ルートがたまたまその星美学園の下を通るということになっておりまして、四十八年以来星美学園側といろいろ接触を持ちまして、国鉄の計画を御説明申し上げ、御理解を得るようにという努力を続けてきたわけでございますけれども、今回訴訟というようなことになりまして、まことに遺憾に思っている次第であります。 今後国鉄としましては、新幹線あるいはこれと併設される予定であります通勤別線、これらの公共性というもの、そういうこと、それからルートの妥当性、それから、学園側として最も心配しておられます学校運営に支障のないように工事を進めていく、また開通後におきましても、環境保全等のことにつきまして最善の対策を行いまして、学園教育に支障のないようにするということにつきましてさらに十分な御説明を申し上げまして、できれば円満な理解が得られるようにというふうに期待しておりますし、また今後とも誠意をもって話し合いを続けていきたいと考えている次第であります。全体工事の中にあってこの問題が非常に大きくクローズアップされたわけでございますけれども、私どもとしてはいままでの工事の全体計画の中でぜひこれを解決いたしまして、開業の予定に支障のないようにしていきたいというふうに考えているわけでございます。
○岩動道行君 そうすると、私どもが承知している東北新幹線等の来年秋の開業ということについては、これはそのまま受け取っておいてよろしいでしょうか。
○説明員(高木文雄君) かねがね五十六年の春に工事を完了して、ならし運転等を行いまして、五十六年の秋からは開業いたしたいというふうに考えておりまして、ただいま御指摘がありましたように、いろいろいま支障が出てきております。しかし、何とかまだ間に合うといいますか、その時点での開業にこぎつけられ得るという条件下にあると考えているわけでございまして、先ほど来御指摘のように、投資額も非常に多うございますし、また東北あるいは上越地区の方々の御期待が非常に大きいわけでございます。われわれとしても何とか早く開業しませんと、経営的にもぐあいが悪い状態がありますので、歯を食いしばってがんばっていかにゃいかぬというふうな心構えでおります。そのためには工事も、先ほどの中山トンネルのような問題についてはいろいろ知恵を出してやっていかなければなりませんし、用地関係の交渉事についても精力的に進めていかなきゃならない。いま現場で職員は鋭意取り組んでおるところでございますので、現段階では何とかまだ可能な範囲内だ、予定日に開業できることについて可能な範囲内だというふうに考えております。
○岩動道行君 ひとつぜひそのようにあってほしいのですが、大宮以南についてはまだまだいろいろなむずかしい問題が残されているようですが、いまのような訴訟問題等で万一おくれるというような場合には、一体どういう対応の仕方があるのか。この巨額な投資をそのまま寝かしておいていいのかどうか。とりあえず大宮始発というようなこともちらほら聞こえてくるのですが、この辺については当局はどうお考えになっていますか。
○説明員(高木文雄君) 東北なり上越なりの関係の方々からいろいろなお話が出てきております。で、東京からの距離の遠い方は、場合によっては途中での開業もあり得るのではないかというふうにおっしゃるわけですけれども、しかし比較的東京の方に距離の近い方は、まあ乗りかえその他の不便も起こりますので、何とか一挙に開業という御意見の方が多いようでございます。 それから、国鉄側の事情といたしましては、一挙に開業できますれば、在来線に走っております特急等をやめまして振替ができるわけでございますけれども、暫定的にどこか途中で開業するということになりますと、必ずしも在来線の特急をやめるというわけになかなかいかないという事情が出まして、両方に職員を置いておかなきゃならぬというような問題が出てまいります。それらをどう判断するかは、やはりもう少し工事の進捗状況を見なければ決定できないわけでございまして、現段階ではぜひとも一挙に開業するということでいたしたいという取り組みをいたしております。 しかし、何分この住民の方々から所要の用地の御提供がいただけないという場合には、われわれの力だけでは何ともならぬわけでございます。その辺をまず精力的に取り組みまして、もうしばらく様子を見た上で開業時期を明らかにしなければならぬというふうに考えております。現在のところは、時期としましても五十六年の秋と考えておりますし、取り組みとしましても、途中で開業ということでなしに取り組みたいというのが現段階での私どもの考え方でございます。
○岩動道行君 大臣ね、いまのようなことで、東北から上越の方々はもう大変期待をしておるわけですよ。ことに公共投資、社会資本投資等においては、いわゆる西高東低型というようなことで、非常に北の方があらゆる面においておくれています。それを回復して、均衡のとれた国土開発、そして地域の発展を図るというためには、どうしてもこの東北新幹線、上越新幹線が予定どおりに進んで、初めて国土開発の均衡がとれるわけです。そういう意味において、ぜひ大臣も努力をしていただきたいし、そうしないと、大臣の出身地の北海道まで新幹線延びませんからね。この辺でひとつ大臣の覚悟のほどを伺っておきたい。
○国務大臣(地崎宇三郎君) 東北、上越新幹線の早期の完成が大変御期待を持たれておるということはよく存じております。いまの両担当者からお答え申し上げましたように、用地買収あるいは出水事故等もございましていろいろ支障が起きているのは事実でございますけれども、早急に完成をさして予定どおり進めるように督励をさしたいと存じております。
○岩動道行君 そこで、具体的に来年の秋という一つのめどを持って地域の人たちはいろいろな関心を持っておりますが、特に新幹線の駅の設置がどことどこになるのかということは大変深い関心があるわけです。そういう中において、ある程度予定された駅もあるわけですが、さらに中間駅として築館でしたかね、それから水沢、花巻等の具体的な名のりを上げているところがあるわけです。特に花巻などにつきましては、地元が非常に熱意を込めて、駅前の用地、広場およそ一万坪については市当局がすでにこれを確保して、いつでも国鉄で御利用いただきたいというふうに用意をいたしている。あるいは一坪運動ということで、これは空港の反対のための一坪運動ではなくて、むしろその一坪を買って国鉄に提供すると、こういうようなことで千六十八人の人が協力をしてすでにその一坪提供運動も完了していると、こういう熱意、三十万人の署名ができ上がっているということ、これは周辺の市町村含めてです。あるいはまた駅舎をつくるための協力費としておおむねいまのところ十二億円までもうすでに地元で資金を用意して、いつでもこれをお使いくださいと、こういうところまでやっている。こういう非常に熱心な熱意と地域と密着をした十分に国鉄の新幹線の利用を拡大するという背景でこういうことが行われているんですが、いま具体的にここでどうということはなかなかお答えはむずかしいとは思いまするが、こういうような、東京に近いところでなくて遠くなった地域での駅間距離というものはできるだけ狭めてそして利用を高めると、こういうことも新幹線の今後の運営としても必要ではないかと思いますが、こういう新幹線の駅についてお考えをひとつこの機会に伺いたい。
○説明員(高木文雄君) ただいまお示しありました地区あるいはその他の地区につきましても、現在すでに発表になっております、そして予定して工事を進めております駅以外に駅をつくってくれという御要望が非常に強いことは十分承知をいたしております。 一般的に言いまして、駅が一つできますと、その駅へ入るための減速それから駅を出るときの加速という関係で、五分ほど時間がかかることになります。したがって駅がふえるということは、当該地域にとっては非常によろしいわけでございますが、最終目的地から言いますとそれだけ到達時分が遅れるということでございまして、それらをにらみ合わしてどういうふうに組み合わしたらいいかというのはなかなかむずかしい問題でございます。一般的には、まあ乗客の多い地区から比較的少ない地区の沿線にわたって、比較的お客の少ない地域につきましては、むしろ駅間距離を短くしてそこで御利用いただくということが一般的な考え方でありまして、東海道新幹線の場合と山陽新幹線の場合とで駅間距離が大分違っておりますのもそういう考え方のあらわれであろうかと思います。 そこで、本件の東北の盛岡と仙台の間の問題等につきましても、そういうことを頭に置きながら考える必要がある。それから、当初の計画時点よりはどうもお客様の御利用見込み数が少し落ちてきておりますので、採算的にも問題があるというところから、なるべく大ぜいの方に御利用いただきたいということは経営の方からもそのように考えております。ただ現時点は、冒頭にお触れになりましたように、いまどうやって早く完成するかということに専念をいたしておりますので、この問題についても現時点では、いま考えるのはどうも適当ではないのではないか、完成までにはい主の予定の駅でとにかく早く目的地まで走れるようにする、初列車を走らすということに専念をいたしたいと考えておりますが、さりとていまのお話の点につきましては全く考えていないわけではないわけでございまして、今後の問題としていろいろな角度から検討さしていただきたいというふうに考えております。
○岩動道行君 大臣もひとつよく心にとめておいていただきたいと思います。 そこで、時間もありませんので別の問題に移ります。 ただいま国会に提案されております国鉄経営の再建促進特別措置法、いわゆる国鉄の再建法、その法案に関連してでございますが、いわゆるAB線の建設予算は今回の予算に計上されているわけですね。ところが一方において再建法案で、一定の基準に合わせた地方交通線あるいは特定地方交通線というようなものを仕分けをして、そしてこれは廃止をする、そしてバスに切りかえるとかあるいは第三セクターにやってもらうとかいろいろな工夫がそこに出ているわけですが、そういうものができなければこの予算は使わないということになると私どもはいささかどうかなという感じがするのですが、この点は特に、たとえば三陸縦貫鉄道などはほとんどもう全部その路盤ができているとか、橋もトンネルもでき上がってきているというようなそういうようなやつの残された工事をそのままにほうっておいて、それで再建法に乗らなければもう話にならぬよ、予算はつけませんよということになりますと、いままでの投資が全くむだになってしまう。新幹線に投資したのがまだまだ眠っているという状態、そしてAB線についてもそういう状態になっておる。これは私は大変問題だと思うのですね。やはり地方におけるそういう開発のための、そうして地方の生活のための路線というものについては一応手をつけて、そしてしかも今後三陸縦貫鉄道のように非常に大きな幹線としての役割りを果たす、羽越線と同じように三陸縦貫鉄道というのは私はいわば利用度が少ないからということで切り捨ててしまうというような性格のものではないと思うのです。そこら辺を十分に考えてその予算の執行に当たっていただきたいと思うのですが、その点についてどうお考えになっておるか伺っておきたい。
○政府委員(山地進君) いま御指摘になりました一撃の地方交通線部分についての考え方というのは、鉄道特性がないところについては、鉄道特性がないというのは、輸送需要が少なくてむしろバスの方が有効な交通機関であると認められるようなところでございますが、鉄道特性のないものについてはバス等に転換を図るというのが一つの基本的な考え方であるわけでございますが、それをAB線に引き直してみますと、やはりいま建設途上にあるAB線についても、鉄道特性がない、むしろバスでやった方がいいと思われるようなものがあるわけでございます。そういうものについては、片方で、いま御指摘になりましたように、現在走っているものについてもこれをバスに転換するという考え方から言いますと、同じように、できてしまったらバスに転換した方がいいと思われるような路線をさらに建設をするということ自体に一つ問題があるわけでございます。ところが、片方で現在の在来線についても、地元の方の御要望があれば第三セクターあるいは私企業でこの列車の運行というものを国鉄から離れた違う形で続けるということも考えられておりますので、したがって、AB線のものにつきましても、鉄道特性があるものについては国鉄でAB線を引き続き引き受けるということは地方交通線の政策と同じであろうと思うんですが、それらの違うものについては第三セクターあるいは私企業で在来線の部分と同じような形でお引き受けいただくというのが一つの筋であろうかと、かように考えまして、ことしの五十五年度予算におきましての百五十億、これは国鉄に残るようなAB線と、それからその他の第三セクター等で継続していただけるようなものというものを含めまして、一応百五十億というものを計上しているわけでございます。 いま御指摘のありました三陸縦貫鉄道というものにつきましては、これは在来線の部分とAB線の部分と混在して八戸から盛までずっと通っているということでございますので、これを一体どういうふうな形で運営するのか、少なくとも在来線部分についても第三セクターに変えなけりゃいけない、それからAB線部分で建設途中で御指摘のように大分でき上がったものについても、これは今後やはり第三セクター等でやるということが確実になった場合は建設の継続をするという形で八戸から盛までつながるということを私どもとしては頭の中に持っておるわけでございます。
○岩動道行君 時間がありませんからこれで終わりますが、この法律が成立することを私どもは政府・与党の立場から当然期待をしておるわけですが、この法律の審議の過程においていろんな問題が提起されて、また仮に法律が今国会で成立しないで先に延びるというようなことになってきた場合に、五十五年度の予算で計上されたこのAB線の建設費用というものは、予算というものが全く使われないでいくということになると、これは地方に対して非常に大きな不安と不信を抱かせることになるわけです。したがって、私はこの法律とは切り離してその工事だけはまずやっていく、よほど特別なものでない限りはまずやる、特に、三陸縦貫鉄道のように幹線的な役割りを果たすものについては十分に私は配慮をしていかなければいけない、そこに取捨選択が必要だと、この辺になると私は大臣の決断が必要だろうと思いますので、終わりに大臣のお考えを伺って、終わりたいと思います。
○国務大臣(地崎宇三郎君) いまお話の三陸縦貫鉄道の問題でございますが、かねてからいろいろ事情を聴取し、検討しているところでございます。法案は今国会に提出して御審議願ってぜひ成立をさしていただきたいわけでございますけれども、法案の審議中におきましても、縦貫鉄道の問題については十分検討さしていただきたいと存じます。
○主査(下条進一郎君) 以上をもって岩動道行君の質疑は終了いたしました。 次に、瀬谷英行君の質疑を行います。
○瀬谷英行君 いま岩動委員の方から東北、上越新幹線の問題でお触れになりましたから、私もその問題に関連をしてちょっとお聞きをしたいと思うのでありますが、青函トンネルの進捗状況ですね。それから、東北新幹線盛岡以北は一体どうするのかという問題。それから、青函トンネルが完成をする見込み。青函トンネルを利用をした場合の輸送方法、これは北海道新幹線と連絡をするのか、あるいは在来線で貨車輸送等に専念をするのか、その辺のところをまず冒頭にお聞きをしておきたいと思います。
○政府委員(山地進君) 青函トンネルの現在の状況でございますけれども、五十五年三月一日時点で海底部の先進導坑があと四キロというようなところまで行きまして、本坑の方は八〇%が完成しております。先進導坑の方は比較的土質のいいといいますか、そういうところでございますから、五十六年中には貫通するんじゃないかなと思うんでございますけれども、全体の完成時期につきましては、海底トンネルでございますのでいろいろと困難な事態も予測されますので、現在のところは、私どもとしては五十八年度中に完成をするということを考えております。 これの使い方につきましては、いま御指摘になりましたように、貨物あるいは旅客、どういうふうに使うかということについて、現在三線軌条というようなことも含めまして検討しておるわけでございますが、さらにこれを現在の在来線にどういうふうに接続していくかということにつきましても、いわゆるアプローチということでございますけれども、これについてもいろんな計画といいますか、案がございまして、これらの利害得失、それからそういったものをどういうスピードでつけていくかということについて現在われわれの中で検討を進めているという状況でございます。
○瀬谷英行君 これは大臣にお聞きしたいんですが、北海道新幹線という構想は、青函トンネルが完成をするという以上は、この青函トンネルを利用して北海道新幹線と東北新幹線を結ぶということにこれはならざるを得ないような気がするのでありますが、そこまでの構想はないのかどうか。それとも、あるかないかを含めて検討中の段階であるのかということ、それと、このことは一兆、二兆という莫大な投資を必要とするわけですから、この莫大な投資が国鉄の財政に新たな負担とならないという保証はないと思うのでありますが、その辺について、一体大臣としてはどのようにお考えになっておるのか、その点をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(地崎宇三郎君) 世紀のトンネルであります青函隧道というものが掘削されまして、いま申し上げましたように五十八年度中に完成をするという見通しでございます。私どもとしましては、どうしても新幹線を予定どおり通したいという希望は非常に強く持っておるわけでございますが、何と申しましても現在の国鉄の危機的な状態にあります財政状況から考えて、国鉄に負担させるような新線建設ということはとうてい行えないわけでございますので、ただいまのところ、何とか新しい財源を求めようということで、自由民主党の中に財政の検討委員会をつくる、あるいは政府に財源の検討委員会をつくるというようなことの準備をいたしまして、新しい財源を何とか求めるということでいま工夫をしているところでございます。
○瀬谷英行君 国鉄財政の状況から言うと、この莫大な建設資金、さらに北海道新幹線が開通した場合でも決して黒字に転化をするというふうに安易に予想はできないわけでありますが、当然その財政上の負担というものは別途に考えるということにならざるを得ないと思うのでありますが、いまの大臣の御発言だと、国鉄に対する負担とはしない、その方向で考えておるというふうに理解してよろしいんですか。
○国務大臣(地崎宇三郎君) そのような御理解で結構でございます。
○瀬谷英行君 それで、先ほどの岩動委員の御発言の中にもありましたけれども、交通政策が西高東低である、こういうお話なんです。西高東低ということは、東京から西の方はどんどんやるけれども北の方は手抜きである、大臣の出身地を含めて、ということになるわけです。そこで、これが採算上やむを得ないと言われればそれまでかもしれませんけれども、やはり東低の方に属している者とすれば納得できないわけです。 そこで、たとえば東北、上越新幹線が大宮以北ができ上がった場合、大宮以南が、先ほどのお話のように、東京都内あるいは埼玉県内の一部等の反対でうまくいかないといったような場合に、全部でき上がってから開業をしたいという総裁のお話でありましたけれども、大宮からあるいは盛岡あるいは新潟といったところが先にできてしまった場合に、これを遊ばしておくのか、上野の方まで全部完成するまで待っているのか、それとも見切り発車でもって大宮以北だけで営業してしまうのか、その辺はどちらなんでしょうか。
○説明員(高木文雄君) 先ほど御答弁申し上げましたような考え方を持っておるわけでございまして、いまのところでは大宮以南の用地取得が大変おくれておりますけれども、ここには余り長いトンネルはないわけでございますし、また長い橋梁もないわけでございますので、用地取得さえもうわずかな間に実現いたしますれば工事を一斉にやることができます。したがいまして、いまおっしゃいますように、大宮から南と大宮から北の間でその間隔がひどくあくということがないようにいたしたい、それがないようにできるかどうかは、何とか説得に説得を重ねて、用地の御提供について関係地域の方に犠牲を忍んでいただくということ以外にないわけでございまして、いまのところまだまだ別のところで、できたところからだけ開業するというところに、何といいますか、いままでの考え方を変えなきゃならぬほどの状態ではないのであって、まだ用地取得に全力を尽くしていけば、そしてその直後にいわば突貫工事をいたしますれば、一貫して運営が、開始が可能だというふうに考えておる次第でございまして、現時点では、いま途中から走らせるということは考えていないわけでございます。
○瀬谷英行君 赤羽の星美学園で工事の差しとめを求める仮処分の申請をしたというニュースがあるわけでありますが、いま総裁のお話で大したトンネルもないというふうに言われたけれども、この星美学園の下のトンネルなんというのは、大したトンネルでないのにもかかわらず、これが仮処分の申請ということになってひっかかってしまうと、清水トンネルよりももっと厄介なことになるということになりはしないかというふうに思うんですが、たとえばこの星美学園のトンネルの問題なんかは、話し合いをすればわかるという範囲のものなのか、それとも、話し合いがまとまらないでこんなところでひっかかるようだったならば、トンネルを掘っちゃ困るというのだから、高架でもって学校のわきを通るというふうに路線変更をすれば学校の方はそれで満足するということなのか、そちらの方はかえってむずかしいことなのか、その辺の方法はどのように考えておられるのですか、その点お伺いしたいと思うのです。
○説明員(半谷哲夫君) ただいま先生御指摘のありました星美学園につきましては、残念ながら訴訟という問題に至ったわけでございますが、実は現時点でまだ訴状の送達を受けてない状況でございまして、この成り行きがどうなるかにつきましてはちょっといまの段階で予測できないのでありますが、これは先ほどお答え申し上げましたように、私どもとしては、このルートにつきましてはいろいろ検討した結果、諸条件を考慮した結果これが最善のものであるということで計画したルートでありまして、これにつきましていまこのルートを変えるということは考えていないわけでございます。 ただ、学園の下を通るという特殊な条件がございますので、これにつきましては、工事中の問題はもちろんでありますけれども、でき上がったあとの騒音、振動等で学園教育に影響を及ぼさないように、これにつきましては最善の方策を講ずるということを考えているわけでございまして、そういう内容をもちまして学園の皆様方とお話し合いすれば必ず理解していただけるというふうに考えている次第でございまして、非常にせっぱ詰まったいまの工期の状況でありますので、誠意を持って学園側とお話し合いを進めていきたい。訴訟という問題は問題でございますけれども、それを離れまして、学園側ともお話を鋭意進めていきたいということで解決を図っていきたいというふうに考えている次第でございます。
○瀬谷英行君 学園側が必ず話し合いに乗ってもらえるという前提でお話しになっているんですけれども、学園側が話し合いに乗らないで、あくまでも訴訟で突っ張るということになると、ここのところでまずとんざしてしまうことになるんじゃないですか。その点の見通しは、いまおっしゃるように、学園側の方では訴訟を取り下げるとか話し合いに乗るというような態勢にあるんですか。
○説明員(半谷哲夫君) 実は学園側とのお話し合いといいますか、非公式な折衝その他四十八年以来実は折衝を続けてきております。ある程度の御説明を申し上げて内容について御理解いただくまでにいっておりませんけれども、お話し合いをした経緯もございます。また、学園側からこれに対しますいろいろ学園側としてお困りになっている点等についてお話を承った経緯もございます。したがいまして、今回訴訟という問題が出ておりますけれども、しかし私どもとしては、この事業の公共性等につきまして御理解をいただきまして、万全の対策をとるということで御納得がいただけるのではないかというふうに考えている次第でございます。
○瀬谷英行君 先般発表になりました通勤別線の新駅設置予定位置等を見ますと、やはりこの星美学園の下をくぐるような方法でないと赤羽の周辺における新駅の設置ということもむずかしくなってくるのではないかという気がするわけです。したがって、もし学園側がどうしてもここを通さまいという場合には、この学園の下をくぐらないで、この荒川沿いに通してしまえば事は簡単なんですが、そのかわり北区には駅はできないということになるわけですね。その点はどうなんですか。
○説明員(半谷哲夫君) 実は東北新幹線の計画につきましては、当初の計画を、通勤新線を張りつけるという計画をいたしました段階で一部ルートを変更したわけでございます。いま御指摘のありました北区一帯につきましても、当初は川沿いにルートがあったわけでありますが、通勤線を張りつけまして、通勤用の二駅をこの地域につくるということになりまして、そうなりますと、この通勤駅の設置の問題、それからまた、基本的にございます線路のカーブとか勾配の問題あるいはいろいろ都市施設、道路、河川等の問題あるいは町の形態等を考えまして、駅の設置と同時にこのルートを決定したわけでございまして、これらにつきましては、今後ともこの計画をもちまして実施していきたいというふうに考えている次第でございます。
○瀬谷英行君 先ごろのお話の中に、東北、上越新幹線が大宮始発ということになると乗りかえをしなきゃならぬ、そういう不便があっては困るから早く全部一挙に完成さしてほしいという要望が強いというお話がございましたけれども、この東北、上越新幹線の乗りかえが不便ならば、現に埼玉県の県民が東京以西に行く場合にどうしても上野で乗りかえなければならないという問題、どうしても赤羽、池袋で乗りかえなければならないという問題、これらの問題を解決しないでおいて、そして東北、上越新幹線の利便だけを先行させるということは、埼玉県民とすればこれは納得しがたいわけです。東北、上越新幹線ができ上がっても、これを毎日利用する人というのはほとんどいないと思う。ところが、現在東北、高崎線を利用する埼玉県民の大多数はいやおうなしに上野で乗りかえなければならない、あるいは赤羽で乗りかえなければならない、池袋で乗りかえなければならない、こういう繁雑な思いを毎日繰り返しているわけです。これらの問題を通勤新線の構想でもって一挙に解決をするということはできるのか、できないのか。そういう気がないとすると、この東北、上越新幹線の問題だってそう簡単には進まないと思うのでありますが、その点はどうですか。
○説明員(半谷哲夫君) いまお話のございました通勤別線の建設計画並びに運転計画に関する御質問だと思いますが、通勤別線は宮原、大宮を経まして赤羽まで東北新幹線に併設してできるわけでございます。それで、赤羽駅では現在池袋から赤羽間を動いております赤羽線に接続する計画になっているわけでございまして、したがいまして、通勤別線の中間に十駅、大宮を入れて十一駅になりますが、これらの駅からお乗りになったお客様は東京の池袋までは直通で行かれるという形になるわけでございます。したがいまして、いままでですと、京浜東北線あるいは高崎、東北の中電を利用いたしまして池袋の方においでになるお客様は一たん赤羽でお乗りかえになりまして、赤羽線で池袋に行かれるというのが現状でございますが、これが乗りかえなしで池袋までは入れるということになるわけでございます。 なお、いま先生の御質問は、さらに池袋から西へ延ばせないかという御質問かと思いますが、これにつきましては、実は現在の山手貨物線に入れなければ新宿までは行かれないということになるわけでございまして、これにつきましてはいろいろ技術的な問題も解決しなきゃいけませんし、またいろいろ輸送上の問題もあるわけでございまして、現時点ではとりあえず池袋開業、池袋までの通勤別線の乗り入れということで開業をしていくというふうに考えているわけでございます。その後の問題につきましては多くの問題を含んでおりますので、今後の問題として検討していきたいというふうに考えております。
○瀬谷英行君 大阪近辺では快速電車というのが運転されていて、京都、滋賀方面から兵庫方面へ行くのに乗りかえなしで行けるようになっているわけですね、名古屋近辺も快速、新快速というのが走っていますね。東京でも中央線、総武線等で快速電車が走っている。常磐線でもしかり。ところが東北、高崎線というのは全然そういう快速電車という便はないわけです。しかも上野、いまのように通勤別線の構想でも池袋どまりになっている。実際には新宿方面あるいは渋谷方面あるいは東京方面、新橋方面に行く人が非常に多いわけです。多いわけだけれども、この東北、高崎線の場合は依然として関所が設けられている。乗りかえをせざるを得ないようになっている。何でこういうふうに不便にしておかなければならないのか。こういう関所を取り払って、新宿方面にあるいは渋谷方面に、東京方面にストレートでもって乗り入れるというような構想は持てないものかどうか、そこまで便宜を図りたくないというのが国鉄の基本的な考え方なのかどうか、その点はどうなんですか。
○説明員(半谷哲夫君) いまの御質問は、一つは快速運転等のサービスはできないかということ、それからもう一つは都心部への乗り入れについてどう考えているかという御質問かと思います。 実は通勤別線の大宮−赤羽間というのは距離にして約十八キロ、途中に駅が十駅できるということで、先日大臣申請をいたしたわけでございます。この線内の運転計画につきましては、なお今後詳細に詰めまして決定することになるわけでございまして、現在の段階で運転計画がセットされているということにはなってないのでありますが、私どもといたしましては、今回この設備を建設するに当たりましては、この線内のローカルといいますか、各駅停車の電車運転と、それから途中駅を飛ばしまして、快速といいますか、そういった運転を行う場合にも差し支えないような形で設備をつくっていこうということで計画しているものでございます。 それから都心に乗り入れの問題でありますが、これは通勤輸送を受け持つ各線につきましていずれも共通の問題でございまして、できれば最もお客さんの乗降の多い、あるいは乗りかえに便利なところまでいずれの線も乗り入れしたいというのが利用者の御希望でもありますし、輸送を担当いたすわれわれとしても当然考えなきゃいけないことだと思うのであります。しかしなかなか、都心部に参りまして線路の構造も複雑になりますし、また使用方も非常に回数がふえてまいりまして、したがいまして、各線につきましてしかるべきジャンクションに持っていって、そこでお乗りかえをいただくということを実施しているわけでございまして、かつては東京まで乗り入れていた、常磐線など東京駅方面へ乗り入れたという時期もかつて一時ありましたけれども、やはり線路の使用方その他から言いまして、現在では上野にせざるを得ないというような状況でありまして、決してこの北側の東北あるいはこの通勤新線——新しくできます通勤別線というものを特に都心に乗り入れさせないというような判断をしているわけでは全然ございませんで、できるだけ御便利に使用していただけるようなものにしたいということで考えているということでございます。
○瀬谷英行君 明らかに現在はやはり東京の西と北とでは差別があるんですよ。常磐線にしても、東北線にしても、高崎線にしてもみんな上野どまりですよ。いやおうなしに乗りかえしなきゃならないようになっているんです。さらに新宿方面に行く場合には、通勤別線ができたって池袋どまりなんでしょう、これでまたやっぱりここで乗りかえなきゃならぬようになっている。なぜこれを、せっかく線路があるんだから、新宿方面まで、あるいは東京方面まで直送するというぐらいのことができないのかということを私は言いたいわけです。さらに京浜東北線にしても、これはたとえば西の方は桜木町どまりだったのがどんどんどんどん延びて大船まで延びているでしょう。ところが、京浜東北線の北の方は相変わらず大宮どまりなんですね。これから先延ばしちゃ損だと言わぬばかりにして、絶対に大宮から先に延長しようとしないんです。だから、これらはやっぱり大宮から先、技術的に高崎線に無理があるならば東北線の方に延長するといったようなことも考えていいんじゃないか。 それから、川越線等も相変わらず単線でもって気動車が走っている。これは片田舎並みですよ。こういうすぐ東京に接近したところは複線にして、電化をして電車を走らせる、こういうようにすれば沿線の開発ということだって十分考えられるんじゃないかと思われるんですが、まあ川越線の複線電化といったような構想がないのかどうか。それから、京浜東北線の延長運転ということも考えられてしかるべきだと思うが、その点はどうかということ。 それからもう一つ、東北本線でありますけれども、鷲宮貨物ターミナルというのがことし開設をされるということであります。この鷲宮の貨物ターミナルについては地元が大変に協力をしているわけですね。新幹線についてもターミナルについても協力をしているわけです。こういう協力をしているところに対して、特に久喜と栗橋の間は駅間も八キロ以上もあるんですから、こういう中間に駅を設置をするということは決して無理ではないというふうに思われるんですが、地元に協力だけさせておいて、駅を新設をするというような便宜を図らないということでは地元の厚意に報いないということになるわけで、これはまことに気の毒だと思うんです。だからやはり鷲宮のような、いままであらゆる面で協力をしてきた地域に対する駅の新設といったようなことは考えてしかるべきではないかというふうに思われるのでありますが、以上の諸点についてお答えを聞きたいと思います。
○説明員(半谷哲夫君) 最初の二点につきまして、まず私からお答えを申し上げたいと思います。 京浜東北線の大宮以北に延伸する計画はないかという御質問でございますが、実はこの問題につきましてはずいぶん前から御要望もございますし、私どもといたしましても、この延伸する可能性につきましてずいぶん検討をいたしたわけでございますが、御承知のように、大宮の駅のいまの状況、それから片側に東武線が張りつき、東北本線が走っているという状況等を踏まえますと、これを北に延ばしていくというのは非常に大変でございます。また、それと同時に、現在の京浜東北線が受け持っております大宮以南の輸送量というものも相当に張ってきておりまして、まあそれらを勘案いたしまして、京浜東北線に大宮以北の輸送の使命を持たせるということは、総合的に言って無理があるというふうに判断している次第でございます。 それから川越線でございますが、これにつきましては、現在単線で気動車で運転しているという状況でありまして、大宮に入ってきているわけでございます。川越線の位置というのが、大宮から出て川越を経て高麗川まで行っているわけでありますが、地域といたしましては、都心から三十キロないし五十キロ圏に走っている線路でございまして、将来これらの線がいわゆる都市交通線としての性格を強くしていくであろうというふうに考えているものであります。現在の沿線の開発状況等も相当に進んでいるということは承知しておりまして、したがいまして、現時点ではまだこれを複線電化するという計画はいたしておりませんが、いずれ将来は通勤線的な性格を、都市交通線的な性格が強くなっていく。それに対応した対策をとっていかなければいけない時期が来るのではないかというふうに考えている次第でございます。
○説明員(吉武秀夫君) 鷲宮の旅客駅の開設のことでございますが、久喜と栗橋の間でかなり距離があって、この中間の鷲宮の貨物駅のところに新駅をつくってほしいという要望が非常に強いというように承知をいたしております。ただ、先生も御承知のように東北本線は現在あらゆる列車が入っておるという実態でありまして、特に通勤時間はこれ以上一本も入らないというようなところまでいっておりますので、現段階におきましてわれわれは運転の確保ということに最重点を置かざるを得ないような実態であります。そこで、新幹線が開業いたしましたならば、新幹線と東北本線の使い方ということで、その辺で在来線の運用のやり方が決まってくると思いますので、その段階において検討させていただきたいと、かように思っております。
○主査(下条進一郎君) 以上をもって瀬谷英行君の質疑は終了いたしました。 次に、和泉照雄君の質疑を行います。
○和泉照雄君 私は、空港整備事業に関連をして、鹿児島空港について質問をいたします。 鹿児島の新空港は昭和四十七年の四月に供用開始をされておりますが、供用開始までの経緯の概要についてお伺いをいたしたいと思います。
○政府委員(松本操君) お答え申し上げます。 鹿児島空港につきましては、旧空港が三十二年から二種空港として鴨池の地に発足しておったわけでございますが、その後の輸送需要の増大に対応してジェット化しようということになり、鴨池周辺では拡張がきわめて困難であるということで、四十四年に鹿児島市郊外の十三塚原台地に二千五百のジェット用の飛行場をつくるということが決まったわけでございますが、その建設に当たりましては、この空港を鹿児島県の方で全部建設をいたしました。これを国が買い取る、こういう形式をとることとなったわけでございます。で、四十五年の三月に鹿児島県との間にいま申し上げましたような売買契約を締結をいたしました。それに基づいて県が工事を開始いたしました。その後、工事の進捗、検査等を踏まえ、四十七年三月末に完成し、わが方が買い取りまして四十七年四月から供用を開始している、こういう次第でございます。
○和泉照雄君 鹿児島新空港の建設工事当時は、その特徴としては特に北側の滑走路に位置するようなところの付近が三十メーター以上の谷間が入っておるということで、高盛り土の工事が行われたようでありますけれども、これは航空局の方のいろいろ御指導があったように聞いておりますが、基本設計と施工方法についてお伺いをいたします。
○政府委員(松本操君) おっしゃいますように、鹿児島空港の盛り土の一部、滑走路に並行した横側の方がかなりの高さの高盛り土になっておるわけでございます。この基本的な設計は、先ほど申し上げましたような経緯もこれあり、県の方でしたわけでございますけれども、その間、私どもの方でもいろいろ技術的な面での相談にはあずかっておったわけでございます。 具体的な盛り土のやり方といたしましては、滑走路の直下に当たります部分とそれからいわゆる着陸帯と呼ばれますその外側に広がっております部分と多少工法が異なっておるわけでございますけれども、滑走路の直下部分につきましては現地発生材の黒ボクという、これは普通の表土のようでございます、これと購入盛り土でございます新土シラスこれをいわゆるサンドイッチ状に交互に積み上げるという形をとっております。それから先の方の、着陸帯の下の方のところは現地土の黒ボク、赤ボク等を適宜混合いたしまして、これを盛り土の材料に使っておるわけでございます。 さらに、そのほかに排水の点に配慮をいたしました。まず、地山の腹から浸透してまいります水の流れをよくするということ、それから、上から流れ込んでまいりました水が十分に抜けるということの二つの対策といたしまして、現地盤からの方に対しては、いわゆるサンドマットと称しまして厚さ約一メートル程度に透水性のいい砂を盛り上げております。それから、中間的なところには、フィルター層と称して同じように砂を入れておるわけでございますが、この材料にはいわゆる荒目砂というふうなものを使っておるわけでございます。 このように、高盛り土の場合、滑走路の下をサンドイッチにしたり、あるいはこのような透水性のための各種の材料を使って埋め立てを使い分けていくというやり方はきわめて通常的な方法でございます。沈下と盛り土の崩壊の防止という意味で、たとえば成田の新空港あたりも、盛り土部分においては同じような方式がとられておるというような次第でございます。
○和泉照雄君 いま御説明がありましたが、当時の関係者の話を聞いても大体そのような話でございますが、問題はそのフィルター層に使い、サンドマットに使った砂、その砂が透水性のよい砂で特記仕様書に定めるものとすると、このようにありますけれども、特記仕様書に定める砂というのはどういうような砂で、幾らぐらい使われたのか。
○政府委員(松本操君) このサンドマットあるいはフィルターの材料として使いましたものを、鹿児島県の方では荒目砂と、こう呼んでおるようでございますが、透水性のいい、まあ通常の砂のことのようでございます。鹿児島県では荒目砂という言い方をいたしますと、何か錦江湾が非常に近いわけでございますが、錦江湾から非常に容易にこの種の砂が入手できるというふうなこともございまして、荒目砂と言えばもう大体わかっておるというふうなことであったようでございますが、したがって、県ではその産地等の指定は別にしていなかったようであります。搬入された材料を適宜チェックしながら、十分の透水性があるということを確認しつつ所要の目的に使っていたというふうに聞いておるわけでございますが、ちなみにこの荒目砂の使用量は十六万立方メートル程度であるというふうに承知をいたしております。
○和泉照雄君 いま荒目砂とか、そういう固有の名前が出てきたようでありますが、また錦江湾の海砂というようなことのようでございますが、あなたの方の五十三年の運輸省航空局が出した空港土木工事共通仕様書というのに砂の定義があるようでございますが、これには、砂というのは細骨材、このように指定してございまして、清浄で強硬で耐久的で適当な粒度を持ち、ごみ、有機不純物、どろ、塩分等の有害量を含んではならない、このように規定してございますが、また五十二年度版の土木学会のコンクリート標準示方書解説によりますと、第七十六条の総則に、細骨材(砂)として、同じように規定がしてあります。いわゆる清浄でなければならない、どろとかごみとか有機不純物は入っていてはならない、こういうふうにありますが、この特記仕様書も、この規定を踏まえた上での特記仕様書であるというふうに理解していいかどうか。
○政府委員(松本操君) いま先生が細骨材ということで、仕様を幾つか読み上げられたわけでございますが、確かにコンクリートの細骨材として使用いたします砂につきましては、粒形をそろえますとか、あるいはとりわけ土質分がまざっていないとか、あるいは海砂の場合にはこれを水洗いするとか、コンクリートの強度を維持いたしますためにかなり詳細の仕様があるようでございます。いま私が前段でお答え申しておりましたこの荒目砂と呼ばれる砂は、コンクリートの骨材というのではなくて、水抜きのために積み上げていく間に砂の層を一枚入れていくということでございますので、だからどうでもいいということではないと思います。それは、透水性が十分にあるという点についてそれなりの要件を満足していなければいけないとは思いますけれども、いま先生のおっしゃいましたような細かな仕様をもって規制するほどの厳格な取り扱いというものはなされていないのではないかと思います。
○和泉照雄君 当時の県の人たちから、荒目砂という県で使っておるそれは、軟弱地盤を処理するためのサンドマット及び路床土の置きかえ等に使用する砂を一般的に荒目砂と呼んでいる。この砂は特に粒度調整及び水洗い等する必要はない。おっしゃるとおりでございますが、ただし、ごみ、どろ、有機不純物等の有害量を含んではならない。ここが問題なんでございますが、そうすると、トロンメルにかけた砂でなければ、錦江湾の海砂をそのまま持ってきておれば有害物が相当に入っておることになるんですが、ここらあたりはどういうようなふうに解釈しておられますか。
○政府委員(松本操君) 要するに水抜き用に使う砂でございますので、砂の性格を損なうほどにいろいろな混合物、いまおっしゃいましたようにたとえば有機物とか土質分とかというふうなものが含まれておりますと、透水性をも損なうことになりましょうし、そういう点は御指摘のとおりであろうかと思いますが、これは県が工事をしたわけでございますので、私どもがそう逐一承知をしているわけではございませんけれども、県の方としては、搬入された材料について、その使用目的に適合——適当するかどうかということを随時チェックしながら確認しつつ工事を行ったと、こういうふうに私どもは承知をしているわけでございます。
○和泉照雄君 県がまるまるつくるんじゃなくて、あなたの方もこういうやつをつくってもらわないと鴨池とは等価交換ができないわけでしょう。ですから、おたくの方の技術官の方々も空港建設室の中に出向していらっしゃいましたよ。ですから、まるまる全然知らないで県がつくったということは、私は当たらないと思うんですが、それはさておきまして、次の問題は、高盛り土工事というのは、さっきおっしゃったとおり、沈下と崩壊のないように設計されていると、このようにありますけれども、沈下と崩壊を防止するためには、設計で定められた純良な材料の使用が前提と思いますけれども、もし粗悪な材料が使われていたとしたら、いつかは地盤沈下、崩壊等の現象が出るのは必至であると、このように理解するわけですが、いかがでしょうか。
○政府委員(松本操君) おっしゃいますように高盛り土は単なる盛り土よりもかなり高めに盛ってあるわけでございますので、材料のことももちろんでございましょうが、本来的な設計等を含めて、きちっとした規格に合った形でなければ、おっしゃいますような問題を生ずるおそれは理屈の上で当然出てくると思います。 そこで、県の方では、埋め立てをしていきます途中で数次にわたって、いわゆるチェックボーリングという方法があるそうでございますが、ある程度盛り土が終わったところでボーリングをして、所期の形に積み上がっているかどうかというふうなことをチェックしながら逐次積み上げをしていった、こういうふうな作業の工程を踏んでおるようでございますし、また私どもの方といたしましても、引き取りましてから、われわれなりにその沈下及びずれ込み等についての観測を四年間ばかり継続をして行ったわけでございます。そういったような徴候があらわれていない満足すべき状況にあるのではないかということで、現在はそういった沈下等の測定も実は打ち切っているほど安定した状態であるというふうなのが私どもの考え方でございます。 —————————————
○主査(下条進一郎君) この際、分科担当委員の異動について御報告いたします。 本日、瀬谷英行君が分科担当委員を辞任され、その補欠として勝又武一君が分科担当委員に選任されました。 —————————————
○和泉照雄君 いま工事の途中でチェックボーリングをしたと、このようにおっしゃいましたが、後でまたその結果を御報告を願いたいと思いますが、運輸省の大阪航空局というところでは昭和四十七年の三月六日から十一日間、大体工事が終わった時点で検査をしておるようでございますが、特に北側の高盛り土工事の検査はどのように行われ、結果はどうであったのか。特に私が申し上げたいのは、(地図を示す)これは地図、おたくが出されたんですが、ここは、これが滑走路ですが、昔の軍の飛行場だったんですが、問題のところはここに谷間が入っておるわけですよ。ここはもうほとんど地山なんですね。ここは着陸地帯になるわけですよ。北側のここのところ、約二百五十メーターぐらい盛り土をしてあるわけです。ここのところが問題があるものだから非常に心配で、問題を提起しているんですがね。ですから、ここのところが高盛り土をしたところですが、どういうような検査を運輸省の方はおやりになって、結果はどうであったのか、そういうことをお尋ねします。
○政府委員(松本操君) 四十七年に私どもの方がこれの買い受けをいたしますための検査、その前に県の方は完成検査をみずから行ったわけでございますが、私どもの方は検査の場合に、現地に参りまして、仕様書、図面どおりに工事が実施されているかどうかということをチェックしたわけでございます。そのチェックのやりようといたしまして、寸法、形状等につきましては現実に測定をしておるわけでございますが、すでに盛り土を終わった部分といったような、ほじくり返してなかなか見がたいところ、そういうところは県の方から提供されました工程管理のデータ、それから先ほどもちょっとお答え申しましたチェックボーリングのデータ、こういったようなものを現地において一々県の方から説明を受けながら、たとえばボーリングにいたしましても適宜適切な個所においてボーリングが行われているかどうか、あるいはボーリングした結果が満足すべき状態になっているかどうかというふうなことと、図面と現物との照合というふうなことを繰り返し行って検収検査の合格という判定をしたと、こういう経緯であったと思います。
○和泉照雄君 会計検査院の方来ておられますか——会計検査院は四十七年の四月、検査を実施されておりますけれども、四十七年度の決算報告書を見てみても何ら指摘はされてないようでございますが、特にいま申し上げました北側高盛り土工事の検査についてはどのような検査を実施して、結果はどうであったか、報告を願いたいと思います。
○説明員(飯郷輝元君) お答えいたします。 鹿児島空港についての会計実地検査は、四十七年の四月十七日から十九日の間に、十七日、十八日の両日につきましては南九州財務局の鹿児島財務部をも含めましての検査でございますが、鹿児島空港事務所の検査を実施したわけでございます。本件空港は先ほどからお話が出ておりますように、大阪航空局長と鹿児島県知事との間に締結された空港施設の売買契約によって国が四十七年三月に取得したわけでございまして、会計実地検査当時には、すでに、お話のとおり開港しておりまして、航空機が離発着をいたしておりました。そういうような状況でございますので、検査に当たりましては、同空港取得価格の適否を中心といたしまして、重点を置きまして調査検討を行う方針のもとに検査を実施いたしました。その結果といたしまして、そのときの検査におきましては、本件契約に関しまして特に不当不適切な事例は認められておりません。
○和泉照雄君 ここで大臣にお尋ねをしますが、こういう問題をなぜ提起をしたかといいますと、当時この工事に関係をして砂を納入をしていた関係者が、これは複数でございますが、砂は錦江湾の海砂を指定をされていた。しかも有害物のごみ、どろ、有機不純物が入ってはならない砂であるのに、錦江湾から採取してトロンメルにかける暇もなくて、材料がなかなか追いつかないというようなことで、そのまま船で加治木港に持っていって、貝がらやヘドロや石の混入したままの砂を加治木港に揚げて空港の高盛り土の工事に使って、砂の数量は先ほど御答弁があったとおり約十六万立米であった。しかも納入業者は砂の採取が間に合わないので、材料の納入に支障を来すということで、今度は鹿児島市にある砂の揚げ場のところでトロンメルにかけて排出をした貝がらとか石とか、そういうヘドロのまじった、要するに、鹿児島の方で言うユリカスという、そういうものが捨て場がなくて困っておったわけですよ。それを捨ててやるということで無償で加治木港まで、約二百立米ぐらい積むような船で十隻ぐらいということは二千立米ですが、そうしますと、その当時自動車にしますと二百台分ぐらい揚げまして、これを空港の下の方のサンドマットの一メーターぐらいというようなところに使ったということを述懐をしておるわけです。 だから、それについてはもう県も——要するに工事の厳しい規制の目を盗んでやったということを述懐をしておりますが、このように先ほどこの要図でお見せしたとおり、北側の、しかも滑走路の二百メーターぐらいで着陸地点のところにそういうような不正な材料を使ってやっておるということで、だんだん飛行機の機材が大型化してきて大変だ、もしも万が一——北海の油田だってそうでしょう。科学の枠を集めて、絶対安全だということでつくったのでもああいうような事故を起こしておるんですから、起こしたら大変だというようなことで、しみじみこわくなったということで述懐をしたので、私は、それはりっぱにつくってあるかもしれませんけれども、そういうような一番強度といいますか、抗たん力を要求するところにそういうようなことが行われておるということで、安全性が本当に保たれるのかどうか。私自身も飛行機に乗るときにはやっぱり変な気持ちがしますよ、本当、そういう話聞いていますから。だから、こういうようなことをその関係した業者が、約五名ぐらいの方が異口同音におっしゃっております。ですから、大臣は、このような事実をいま申し上げたわけでございますが、こういうことをお聞きになってどのようにお感じになり、どのように対処するつもりか、明快にお答え願いたいと思います。
○国務大臣(地崎宇三郎君) その工事に関係した業者の方のお話ということでございますが、いま御答弁を申し上げている過程において、もう長いこと使用して事故が起きておらない、地盤沈下も起きておらないというような状態でございますので、まず心配はないことだろうと思うわけでありますが、一応当時の担当の者を調べて関係業者の方のお話を聞かせるようにいたしたいと思います。
○和泉照雄君 この空港の関係者が言ったことは、工事の元請をしたその建設会社もやったそうですよ。しかし本当にサンドマットをやっておれば、ボーリングしたときスポスポスポスポいくはずだと言うんですよ。ところが、カチッといって通らなかった個所が何カ所かあったと言うんです。だから強いと言うんですよ。そんなおかしな、透水性のあるはずのところが何でそういうふうにガチッといくかというと、私たちの素人考えでも、その貝がらみたいなかたいやつを投げ込んでおるから、使っておるからそういうような現象が起こったんじゃないか、こういうようなことで、さっきテストのボーリングをしたとおっしゃいますけれども、それが本当に適切に行われておるかどうかということも非常に疑わしいわけです。航空機の事故というのは、起こったらこれはもう大惨事になりますから、ですからボーリングを、やはり先ほどお見せした北側の滑走路のあの辺のところを何カ所かおやりにならないと、こういう問題を提起した以上は、これは大問題でございますので、それをおやりになる決意があるかどうか。また会計検査院の方も、私の聞いたところでは写真判定等でおやりになっただけで、それは六日ぐらい厳しくおやりになったということは聞いておりますけれども、実地におやりになってないんですが、いま使用中の空港ではございますけれども、人命尊重という意味からも当然そういうようなことをやることが大事じゃないかと思うんですが、いかがですか。運輸省と会計検査院。
○政府委員(松本操君) 先ほど私ちょっとお答え申し上げましたように、盛り土の安定性ということについて私どもも非常に注意を払ってまいったつもりでございまして、四十七年から五十一年まで四カ年間、毎月一回ずつ相当個所にわたって沈下量及び横滑り量の測定をしたわけでございますが、この四年間の累積でランウエーが二十三ミリ程度の沈下にとどまっておる、こういうことでございますので、したがって私どもの考えといたしましては、現時点においてこの高盛り土の崩壊その他のおそれあるいは異常な沈下、こういったような心配、これはないのではないか、こういうふうに判断をしておるわけでございます。 ただ、先生から具体的に先ほど、これこれ立米の中でこれこれ立米程度のというふうなことも御指摘がございましたので、しかし、七、八年以上昔のことでございますから、どの程度のデータがいまなお保存されているかどうかという点については、これは地方局が所管をしておることでもございます。多少時間がかかるかと思いますけれども、十分に当時のデータを可能な限り収集精査をいたしまして、私は御指摘のような安全上の問題が生ずるおそれはないものと存じますけれども、なお、御注意、御指摘のあったことでもございますので、そういった点をまずデータに基づいて十分に検討をしてみたい、このように思います。
○説明員(飯郷輝元君) いま御指摘のような航空機、ひいては人命の安全性の確保に影響するような事例がもしあるとすれば、当然の事柄ではございますが、航空局がそれはそれなりの安全性の確認とかというふうなことについて速やかに何らかの御措置をとられることもあると考えられますので、本院といたしましては、実地検査の際に当局のとった措置その他がそのとおりであるかどうか、また安全だということならば、安全ということよりはそのひずみがあるかどうかという点は、実地検査の際に確認していきたいと、こう考えております。
○和泉照雄君 現在まで大丈夫だったから将来も大丈夫と。それも一つの考え方かもしれませんが、やはり先ほども申し上げた北海油田のこういうようながんじょうなやつでもああいうふうな崩壊をするんですから、やはり実際そこに従事した人がそういうことを言って心配しておるということは、私は事実じゃないかと思います。もう事実でなければ非常な幸いでございますけれども、五人の人がそういうことをおっしゃるということは、まさか不実なことをおっしゃるわけではないと思うんです。そしてしかも錦江湾の十六万立米という砂自体が精製をされてなかったということも一つなんですから、そしてしかもユリカスというそんな不純物を、やはり捨て場がないものだからいい幸いに捨てたという、そういうことはもしもボーリングをしてみて、それはコアが上がってきますからすぐわかると思うんですよ、何カ所かやってみますとね、そういう目的でおやりになれば。そういうようなものを使っておるということになると私はすぐわかるんじゃないか。そういうときになったときに、そういうようなことをやった業者あるいは県というものをそのままに置いておっては私はならないのじゃないか。砂自体も二千立米ということは、一立米が七百二十円でしたから百何十万、それが精製してないということを入れると相当な国損を与えておるわけでございますから。言いますと手抜きでしょう。不正工事でしょう。そういうことをそのまま看過するということは私はできないと思うんです。もう航空機事故というのは大惨事につながりますので、そこらあたりを考えて、もう一遍大臣、あなたの明快な態度を表明していただきたいと思います。
○国務大臣(地崎宇三郎君) ただいま松本航空局長からお答え申し上げましたように、当時の記録等を調べて、関係業者の証言等を踏まえて調査をさせたいと思います。
○和泉照雄君 じゃ、ひとつ前向きでこれはやって、できるだけ早く、問題提起をした以上はやはり相当不安を国民に与えると思いますので、速やかに善後措置をとられることを特に要望しておきます。 次は、国鉄新幹線の問題についてお尋ねをいたしますが、国鉄新幹線を利用する人たちのさまざまなニーズにこたえてますます利用しやすくなってきております。特に身体障害者用の、東京駅に専用の待合室の設置とか、あるいは新幹線内に車いすの専用座席の設置並びに専用トイレの設置、こういうことをやって非常に好評を博しておるようでございます。また、こだま号に禁煙車両の設置等多岐にわたっております。 そこで今度は私が申し上げたいのは、乳幼児を抱えてどうしても新幹線を利用しなければならないお母さんたちの多い昨今、お母さんたち方から乳幼児対策の要望を受けております。聞くところによりますと、この問題も昭和五十三年ごろ問題になったようで、また、あらゆる面から要望を受けて国鉄では対策を立てていられるようでありますけれども、どういうふうになっておるんでしょうか。
○説明員(吉武秀夫君) 現在、乳幼児の施設につきましては、新幹線というきわめて車両のスペースが限られておりますので、特別に部屋を設けてお母さんからお乳をもらうというようなことにはいたしておりませんが、いまお話がありましたように身障者設備というのがありますのと、それから車掌の乗務員の部屋がございます。それらを利用いたしまして、もしお申し出いただければその部屋を使っていただいて授乳をしていただく、それからお湯が要るというような場合もございますので、その場合には食堂車ないしはビュッフェでお湯を提供するというようなことで、そういう指導のもとに、新幹線の車内でも随時放送してお知らせをするようにというふうにわれわれは指導しております。ただ、それだけではと思いまして、いまちょっと考えておりますのは、案内でいろいろ掲示をしておりますので、その中にもう少しわかりやすく何か表示をしたらどうかなということで、これはひとつこれからそういうような案内板に掲示をすることもちょっと考えてみたいというふうに考えております。
○和泉照雄君 いま御答弁がございましたとおり、車掌に申し出をすればということで、まあこういう制度が、処置があるということをだれでも知ってないわけですよね。ですから、いまPRの方をお考えだというようなことでございますけれども、たとえて言いますと時刻表とかあるいは国鉄新幹線の駅の案内板とか車掌室のステッカー等にそういうようなことを表示をしていただければいいんじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○説明員(吉武秀夫君) そういうことも含めて考えてみたいと思います。
○和泉照雄君 いま新幹線は十六両編成でございますけれども、車掌室はたしか五つあるようでございますが、そういうような、先ほども食堂とかそういう車掌室の開放をいろいろおっしゃっておりますけれども、その五つある中をやはり一つか二つぐらい多目的に使う、そういうような部屋だというような表示をしてそういうこと等に使うということも一つの方法ではないかと思うんですが、いろいろ業務上のことはあるかと思いますが、そこらあたりのお考えはいかがでしょう。
○説明員(吉武秀夫君) 新幹線の場合には、一つは車掌室というのは業務用にいろいろ使用するということもございますし、それからもう一つは、十六両というかなり長い編成でございまして、一両が二十五メートルとして四百メートルということですから、どこかに特定しますとかなり遠くから歩いてこなければならぬというようなこともありますので、その辺も勘案して、多少数を置いた方がいいんじゃないかと。その中で御使用いただけるように、先ほど御指摘がありましたように、とりあえず御案内するということでやっていきたいというふうに考えております。
○和泉照雄君 終わります。
○主査(下条進一郎君) 以上をもって和泉照雄君の質疑は終了いたしました。 次に、勝又武一君の質疑を行います。
○勝又武一君 最近の旅行客の志向を見ますと、自動車の急増に伴う交通渋滞に加えまして、石油の高騰による自動車の使用をきらい、安全でかつ早く確実な鉄道を利用する傾向が多くなっているというように思いますが、国鉄当局としてはいかがお考えでしょうか。それと、政府としても省エネその他現状から言いまして、一層この鉄道利用を助長し促進すべきだと、こういうように考えますが、大臣、いかがでございましょうか。両方から承りたいと思います。
○説明員(高木文雄君) 旅客に関しては、昭和五十年あるいは五十一年あたりをピークといたしまして、私どものお客さんがどうも残念ながら減っておるわけでございます。どうして減ったかということでございますけれども、それは主として道路が大変速いスピードで整備されてきたと、それから飛行場の整備もかなり進みまして路線も新しくできてきたと、その上私どもの経営の都合もありまして、かなり急激に運賃を改定せざるを得ない状態にあるというようなことが重なっていると思います。 最近エネルギーの問題もございますし、多少輸送余力が出てきておりますので、私どもとしてはぜひ御活用いただきたいと思っておるわけでございまして、昭和五十五年の、つまり本年の運賃改定に当たりましても、そういう趣旨で、従来とは違って経費の増加額に見合うだけの運賃改定を行うということでなしに、多少抑制ぎみに運賃水準を決めて申請をいたしておるところでございます。特に飛行機との共存関係等を考慮しまして、新幹線等については平均改定率よりもさらに抑制ぎみにさしていただきたいというお願いをいましているところでございます。 私どもとしましては、この辺で何とか旅客の減少傾向に歯どめをかけなくちゃいけないということで営業の面においてもいろいろ努力を重ねております。もう数日いたしませんと五十四年度の経営成績、旅客のお乗りのぐあいはよく的確につかめませんけれども、どうやら一時とは違いまして、ほぼ横ばいといったような状態になりつつあるんではないかと考えております。 ただ、地方交通線につきましては……
○勝又武一君 それは結構ですよ。 大臣、簡単に答えてくださいね、質問にだけ。
○国務大臣(地崎宇三郎君) 先般飛行機料金を上げましたので、いささか新幹線等はふえないかと思って注意深く見ておりますが、余りふえるような状態でございません。したがいまして、省エネルギー時代でもございますので、国鉄の経営努力を加えまして、できるだけ大量輸送である国鉄利用に誘導してまいりたいと、かように考えております。
○勝又武一君 車によります交通事故の激増についてお伺いしたいんですが、特に東名の新日本坂トンネルの大事故、私の地元でございますし、実情について私十分承知しておりますが、やはり車の激増ということが決定的だというように思います。そういう意味で、あの車の事故のすぐ横に、たとえばバスに、小学生とか、中学生とか、高校生とか、こういう修学旅行団でも乗っていたらどんなだっただろうかというように、まさにあの現地へ行って思いました。そういう意味で、やはり鉄道輸送を見直す時期じゃないか。つまり安全で公共的、具体的に言いますと、ああいう危険物を載せるトラックの輸送というようなことをもう一切禁止したっていいんじゃないか。鉄道による大幅な貨物の輸送にこの際全面的に切りかえていくべきだ、このくらいにさえあの現地へ行って思いましたが、この点いかがですか。
○政府委員(山地進君) 鉄道監督局長でございますので、自動車局のことをあるいは間違えて御報告をするかもしれませんが、鉄道の立場から申し上げれば、あのときのようなことはぜひ鉄道の利用の方に向けてやるべきだと思います。 ただ、貨物輸送一般について言いますと、どうしても末端輸送というのはトラックによらなければいけない。真ん中のきせるの竹の部分だけを鉄道がやるということでございますので、貨物輸送の鉄道誘導というのにつきましては、荷主の要請というものと鉄道の省エネルギー性ということについてよく考えないと、必ずしも全部が鉄道には来ないという場合もあろうかと思いますが、一般的に言えば安全な鉄道輸送の方に省エネルギー的にも振りかえるということは、私どもぜひ誘導していきたいと、かように考えております。
○勝又武一君 きょうは時間がありませんので、二、三にとどめますが、特に国鉄当局にお聞きしたいんですが、いろいろこれからお聞きする問題にかかわりますが、やはり国鉄ですから、国鉄の存在価値から言いまして、いわゆる地域住民の声を無視してはいけないんじゃないか。そういう意味で利用者の要望に可能な限り沿うように努力すべきだと、それが私は国鉄の使命だと思いますが、この点は基本的にいかがでしょうか。
○説明員(高木文雄君) おっしゃるとおりだと思います。
○勝又武一君 それでは、一、二具体的にお聞きしますが、一つは、伊東線の問題ですが、伊豆は年々観光客も増加をしておりますし、地元の関係者なり地域住民が国鉄に大変協力してきたというように私は見ていますが、いかがでしょうか。そして伊豆の地震の結果、そしてまたいまの東海大地震に備えての政府の対策等、伊豆の観光発展と災害対策とあわせまして、交通機関の整備充実が国の政策としても緊急最大の課題だと、こういうように思いますけれども、この点はいかがでしょうか。
○説明員(高木文雄君) 伊東線は、あれだけ多くの観光資源を持っておる地域への交通でございますし、輸送量が非常に多くなってきておるわけでございますから、私どもも非常に重要な線区だと考えておりますので、御存じのとおり、前々から複線化の仕事に手をつけておるわけでございまして、私どもとしてもそういうことで対処をしてまいりたいと思っております。
○勝又武一君 特にいまの伊東線の複線化の工事について、宇佐美トンネル工事のズリ土というんでしょうか、土を国道百三十五号線バイパス用地の造成や海岸の埋め立て工事に使っているわけです。こういう点から言いまして、きわめて伊東線の複線化工事というのは総合的に、前に挙げましたような政府の政策にも沿って有効適切だと、こういうように考えますが、この点はいかがでしょうか。
○説明員(半谷哲夫君) いま先生お話しございましたように、伊東線の複線化工事につきましては、地元の市長さん等の大変な御協力をいただいている点はまことに感謝している次第であります。現在トンネル工事を伊豆多賀と宇佐美の間で実施いたしております。 なお、伊東市の方で海岸埋め立てにこのズリを使いたいという御希望がございまして、私どもとしてもこのトンネルを掘った土の処理というのはなかなか大変なことでもありますので、市の御要望というのはまことにわれわれにとってもありがたい点でございまして、その線に沿ってこの工事を進めるようにということを考えておる次第でございます。 ただ、御承知のように、現在再建途上にありまして、年間の投資額というものをほぼ現状どおりということで約一兆円でやっておりまして、その範囲内でやはり進めていかざるを得ないという状況がございまして、この工事資金を毎年伊東線に配賦するについていろいろ苦慮しているところでありますが、先ほど総裁が申し上げましたように、この線の性格、使命というものもございますので、極力進めていきたいというふうに考えております。
○勝又武一君 いまお話があったとおりだと思いますが、この複線化は実は四十三年の十月の一日に熱海−来宮間がすでに完成をし、開通をしているわけであります。それから何年たっているんでしょうか。国道百三十五号のバイパスは五十七年使用開始の計画路線であります。そのことが一つと、それからもう一つは、完成年度は何か六十年度まで延期するやのことも聞くわけでありますが、こういうことは私はやはり地元の皆さんが何としても許せない気持ちになると思うんです。そういう意味で当初計画なさっていらっしゃるとおり、五十八年の十二月の完成を目標にして努力していただきたいと思いますが、この点は運輸大臣、国鉄ともどもいかがでしょうか。
○説明員(高木文雄君) 先ほども申しましたように、非常に重要な線区でございますので、そしてまた、いま御指摘がありますように、かなり着手以来時間がかかっておりますので、何とか早くと思うわけでございますけれども、最近私どもの取りまとめました国鉄再建の基本構想案では、当分投資抑制をしなくちゃならぬということになっております。金利負担がものすごい勢いでふえまして経営が困難になっておりますので、投資総額を抑えなきゃならぬということになっております。その上毎年、先ほど来お話ございますように、東北新幹線の工事の方に相当多くの資金量を回さなきゃならぬということで、在来線の輸送力強化に充てます資金は逆に年々縮小をしておる事態でございまして、全国至るところで複線化計画にお取り組みいただいておりまして、用地その他で御協力いただいている地域に、各地域とも一斉に御迷惑をかけている現状でございます。 そういうところからいたしまして、どうも五十八年の完成というのは少し無理じゃないかという感じを持っておるわけでございまして、伊東線沿線の地元の方々からもしばしばおしかりを受けておるわけでございますが、最大限いっぱいやりますけれども、なかなかどうも予定どおりにはいきにくいというのが現在の見通しでございます。私どもの置かれております現状をどうかひとつ御理解いただきまして、最大限いたしますから、それなりに御理解を賜りたいと思う次第でございます。
○国務大臣(地崎宇三郎君) ただいま国鉄総裁のお答えを御理解願いたいと思います。
○勝又武一君 それではその次に、先ほど総裁から利用者の声を聞いて、そして地域住民の要望にできるだけ沿いたいという、尊重するというお話がございました。私もぜひそうしていただきたいわけでありますが、次にお伺いしたいのは、新幹線と在来線、たとえば東海道本線ですね、今度は東海道本線とローカル線、この接続時間なり時刻表の問題なんです。この点をよく見ますと、全く血も涙もない措置が、きわめて不親切、不適切、こういう措置が幾つかあるわけです。利用者の声を聞いてきたとおっしゃるんですけれども、私はまだまだ不十分だ。今後こういう利用者の声をどのようにお聞きになって、どのように取り入れていこうとされるのか、その機構なり方法ですね、こういう点はどんなにお考えでしょうか。
○説明員(吉武秀夫君) この接続の問題は、われわれとしても客扱い上非常に重要な問題であると考えておりますので、その改善につきましては、ダイヤ改正のたびに極力取り入れていく。ただ、問題は東海道線なら東海道線、身延線なら身延線、それぞれ線内の通学であるとか通勤であるとか、あるいは昼間のそれぞれの線内における使命というものがございまして、それと同時に接続をとっていくということで必ずしも十分にいかない場合があり得るわけです。そこで、これは市町村の方から御要望がかなりわれわれの方にも上がってきておるとか、あるいは車掌とか駅の方からもルートがございまして、それらを取り入れて、たくさんあります中からいままでの不便なものの順位づけをいたしまして、時刻改正でかなり時間をかけてやっているわけでございますが、それ、接続だけで十分というわけにいかない点はひとつ御理解いただきたいと思うわけでございます。
○勝又武一君 だんだん直されていることはよく知っております。私も利用者の一人としてそういう点わかりますが、実際ひどいのがあるんですよ。これはぜひ総裁にもお聞き願いたいんですが、ホームへ着きますと、ちょうど着いたときに目の前走っていくんですよ。新幹線で三島の駅をおりまして三島の駅から東海道本線、目の前を列車がまさに二分か三分前、こういう時刻表もありますし、今度は逆に次の列車まで三十分とか一時間待つ場合もある。到着ホームから乗りかえホームまでの乗りかえ時間というのは大体二分とか三分とかわかるはずなんです。ところが、実際にこれを見ますと駆け足で上がっていった途端に、目の前を列車が走っていくというような、こういうときの乗客の気持ちというのを、微妙な心理というのを総裁、どんなにお考えですか。
○説明員(高木文雄君) 当然それはお客様の御便宜を考えてダイヤを組まなきゃいけないわけでして、そうでないとだんだんお客様に乗っていただけなくなるんですから、私どもとしても常にそれは心がけていかなければならぬと思います。しかし、必ずしも現在のところ十分だとは思っておりませんので、なお一層そういう点についてダイヤ改正のたびごとに心がけるよう指導してまいりたいと思います。
○勝又武一君 世間一般でこんな風評がよく流布されているわけですね。新幹線にできるだけお客さんが乗るようにすべての時刻表ができているんだというようなことを言うわけですよ。在来線やローカル線の方はできる限り不自由にしておいて、新幹線に乗ったら便利だよという時刻表の仕組みにしている、こういう話があります。私はそういうことはよもや国鉄が、国民のための日本国有鉄道が、国としての公共機関の国鉄が万が一でもそんなことはなさらないというふうに思っているわけですけれども、総裁の御所見はいかがでしょうか。
○説明員(吉武秀夫君) 新幹線を建設いたしまして、在来線と新幹線とが両々相まちまして旅客輸送に役立てるという場合に、われわれとしては都市間輸送のかなり長距離主体のお客を中心としてなるべく新幹線に乗っていただく、在来線の場合にはかなり列車が種別が多く、かつ数が多いということから、先導のような形で新幹線が行われるわけであって、できるだけ貨物とそれから地域輸送、その辺を主体にしてやっていくということで、その在来線の各駅と新幹線の各駅との接続について意を用いまして有機的に御利用いただけるようにということでやっておりますので、結果的にはスピードの早い列車が新幹線へ、それからローカルの各駅へとまりますサービスは在来線でやるということになっておりますので、その辺も両方の接続ないしは時間帯のサービスの問題であるというふうに考えておりまして、十分意を用いていきたいと思っております。
○勝又武一君 具体的に一、二お伺いしますが、たとえば熱海駅ですね、これは伊東線に乗りかえるのにホームからホームまで相当走りましても二分か三分かかりますよね。そうして伊東方面へ行く場合やっぱりきわめて不十分なのありますよ。特に伊東の方から来て熱海での上り下りの接続時間ですね、これひとつ検討してください。もう時間ありませんから指摘だけしますから。 それから三島の駅で、三島からやはり新幹線おりまして、先ほど言いました東海道本線の下りに乗る場合、十六時台とか十九時台、きわめて接続が不便です。それから、先ほど言いました二分待ちで出ちゃうというのがあるんですよ。目の前走っていくんですよ、総裁。やっと駆け足で上がっていったら目の前を列車が走っていく。二つか三つありますよ。これひとつ検討してみてください。 それからもう一つは、東海道本線と身延線ですね。時間ありませんからローカル線の一例申し上げますと、身延線の場合で、十三時から十四時五十分まで約二時間、これ一本もありません。これはどういうわけでしょうか。特にいま土曜日が半日勤務という傾向が強いわけですね。学生は大体この時間に帰ってくるわけです、小学生、中学生、高校生。これ一体十二時から十四時五十分までの一時間五十分間どうやっているんですか。富士から西富士宮までずいぶん多いんですよ、利用者が。きわめて不親切ですよ。この辺は一体どうお考えになっているのか。 それから、特に接続の悪い例というのを言いますと、甲府方面から来て今度は逆に、富士駅で上り下りに乗る場合の接続ですよ。ぼくは自分がその近くにおりますから、地元におりますから、私はできるだけ車をやめて身延線と東海道本線を利用している一人です。ところが時間的には痛切に感じてますよ。この辺いかがですか、お気づきの点があったら……。
○説明員(吉武秀夫君) 身延線の場合には全体のお客さんと、それから列車の輸送力との関係で、通勤、通学というものを頭に入れながら全体の配分をしておりますので、御指摘のように確かに昼間のその時間はあいております。まあこの辺の中でわれわれが一つ考えておりますのは、たとえば急行列車等に定期で乗っていただくとか、そういうことで現在ある列車をもっと利用できないかということをもう少し広げていきたいということも考えております。
○勝又武一君 その間は急行列車はないんですよ。一本ありますけれども、それは富士宮と西富士宮にしかとまらないでしょう。富士から富士宮までの間の五つの駅はだめですよ。だから私は、せめて土曜日の午後そういう工夫をするとか、何かそんなことぐらいは血の通った国有鉄道でしょう。総裁、考えてみたらいかがでしょうか。たとえば土曜日の午後だけでもいいわけですよ。これは一例を指摘しておきたいんです。 それから、いま通勤定期で急行に乗るというような解決のお話がありましたが、この点も私はきわめてお聞きしたいんです。確かに一部の路線や、たとえばいまの東海道本線でも、特定した列車にだけ、急行料金だけで普通の買わなくていい場合がありますね。これは一体どういうことなんでしょうか。何でみんなそうしないんですか。そういう特定のものだけは定期通勤パスで急行料だけ払えば乗っていいと。あとのに乗ったときはみんな通勤パスで取られるわけですよね、全部。長い間私も取られてきた一人ですけれども。一体片っ方、一つや二つ取るのに、何でほかのみんな——せめて通勤の場合の急行料だけになさらないんですか、その理由がわからない。
○説明員(吉武秀夫君) 急行列車に定期で乗車できるようにいたしましたのは昭和四十七年でありまして、いまから八年前で、その時代にはかなりいろいろ異論がございましたんですが、テスト的に始めてみようということで、それから漸次いま拡大されております。やはり乗務員の問題であるとかあるいは駅の設備の問題であるとか、そういうことで十分意図が、こちらとしても対応ができないものもありますものですから、次第にふくらましております。ただいま現在も、もうちょっとそういう問題につきましては、地方局の実情に応じましてその地方局で受けとめられるものについてやれるようなことがあればもっとふくらましていくということで、われわれとしてはこれを否定的に考えておるわけじゃなくて、受けられるものならこれを受けとめていきたいと考えております。
○勝又武一君 きょうは時間が限られておりますので、ぜひ、これ以上細かい具体例を幾つか申し上げたいんですけれども申し上げられませんので、ぜひ総裁の方でひとつ御指示も願い、血の通った意味合いでいまのような点の是正ができるように格段の御努力をいただきたい。 それからローカル線の特に廃止の問題にかかわりまして、たとえば私の地元の静岡県で言いますと、二俣線とか清水臨港線とかという問題がございます。あるいはいまの身延線の場合にも今後の問題点というのが私も確かにあると思っております。そういう意味で、特にこの際お聞きをし、お願いをしたい点は、大平総理も地方の時代というのが中心スローガンでおっしゃっているわけです。そういう意味からは、やはり地方鉄道が果たしている地方の産業なり経済なり文化の開発なり、いわゆる地方経済の基盤整備、地域格差の是正、こういうことに大変な力が、やはりいままでも果たしてきましたし、これからの時代要請というものも決して少なくないと考えるわけです。これは政府でおっしゃっている三全総なり、地方生活圏構想なり、新広域市町村圏の計画なり、地方振興計画なり、このことと私は全く合致していくんじゃないか。 それにかてて加えまして、私が先ほど指摘をいたしましたように、交通事故の問題、特に安全で、鉄道を見直すという時期に来ている。その意味ではやはり私は大幅に貨物輸送ということをこのローカル線においても徹底的に考えていただきたい。省エネと交通渋滞をなくしていくという意味合いからも全くそうだと思うのですね。そういう意味で、赤字路線だからといって直ちに廃止だと、こういうことでなくて、ぜひひとついまの点の御検討をいただきたい。特に現地の実情なり利用者の要望なり、こういうことをぜひお聞きをいただきたい。 そして、鉄道を廃止した場合にトラックの輸送にやると言うんですけれども、たとえば清水を見てもきわめて危険地域ですよね。二俣線の場合だってそうなんです。ですから私はやっぱりお考えいただきたいのは、そういう交通渋滞が起きた場合の責任、あるいはもう一度東名高速のような、そういう危険物を満載したトラックが交通事故をああいう過密地帯で起こした場合の政府の責任というのは一体どうとっていただくのか、地域住民の声というのは私はそこに一番あると思うわけです。 そういう意味で、これはひとつ身延線につきましても、各駅の貨物の取り扱いをやめる等の合理化が進んでいるわけですね。小さい駅はみんな貨物の取り扱いはやめちゃっている、このことも地元ですからよく知っています。ですから、そういう点で、実情もわかりますけれど、貨物輸送の増強ということで最大限お考えをいただきたい。 それからもう一つ、ローカル線で忘れていただきたくないのは、この貨物輸送増強という観点ともう一つ、小学校、中学校、高校生等の通学路線だという問題ですね。教育上、そして国民生活上重要な役割りを果たしている。まあ釈迦に説法だと思いますけれども、これらの点にぜひこたえていただいて、ローカル線問題について御対処願いたいと思います。そういう意味で、時間もなくなりましたので、総裁と大臣からそれぞれ御所見を承りたいと思います。
○説明員(高木文雄君) 現在御審議を願うことになっております再建の法律の中でも、まずもって各地域ごとに協議会をつくっていただきまして、そこでどういうふうにしたらいいかということをとっくりと承ると、そして地元のお考えを十分聴取さしていただきながら、どういうふうに切りかえていくかということに取り組むことにいたしておるわけでございまして、その場合に、いまお示しのような貨物の問題とかあるいは通学の問題といったようなことは、とても東京で考えてもわからないわけでございますので、路線ごとに十分実情を聞かしていただきたい。その上でもろもろの対策をとることにしたいというふうに考えております。 鉄道を使っていただけることはわれわれとしてはありがたいわけでございます。ただ、採算的に余りにもつじつまがとれないとか、あるいはエネルギー的に鉄道の方がむしろむだが多いとかいう場合もあるわけでございますので、その辺を総合的に判断をしていく、その際、当然その地域の特性を念査をした上で処理を決めていくということで対処してまいりたいと思っております。
○国務大臣(地崎宇三郎君) いま総裁がお答え申し上げたことで尽きるわけでございますが、協議会は、地方の自治体の責任者、それから国、国鉄等が集まりまして、将来の開発計画とか、将来の定住圏構想とか、いろいろの問題を取り上げて御検討して、そしてその結果で判断をするという考え方でおりますので、十分地元の意向を反映するように努力するつもりでございます。
○主査(下条進一郎君) 以上をもって勝又武一君の質疑は終了いたしました。 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時再開することとし、休憩いたします。 午後零時十一分休憩 —————・————— 午後一時開会
○主査(下条進一郎君) ただいまから予算委員会第三分科会を再開いたします。 午前に引き続き、昭和五十五年度総予算中、運輸省所管を議題とし質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言を願います。立木洋君。
○立木洋君 最初に運輸大臣にお尋ねいたしたいわけですが、けさも議論になっておりましたように、東低という問題が大分問題になりまして、いろいろ改善してほしい、もっとよりよくしてほしいという要望は大分多いわけですね。ところが、今度の国鉄再建基本構想によりますと、あれを基準にしてみると、切り捨てられるいわゆるローカル線ですか、北海道、東北を合わせますと、全国の線の件数からすると、約半分近くになるわけですね。それからキロ数にするとこれまた北海道が約二分の一、もうそれは私が言わなくても、大臣北海道にお住まいだからよくおわかりだろうと思うんですけれども、これは、やはり今後の国全体を開発していかなければならないということで特に重視しておる北海道の問題、東北の問題等々考えて、非常に大きな問題じゃないかと思うんですけれども、その点についてのまず大臣のお考えを最初にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(地崎宇三郎君) まず国鉄の問題から申し上げたいと思いますが、累積負債が六兆円ということで、毎年一兆円近い大きな赤字をつくっておる内容でございます。この国鉄の赤字の主たる原因は、人件費も非常にかかるということもございましょうが、非常に最近の過疎あるいは国鉄離れ、こういうようなことで乗客が減ってきているということが大きな国鉄の赤字の内容でございます。その中で、二万二千キロからの営業路線の中で一万三千キロがいわゆる幹線でございますが、この幹線の収支率は一三五、それから残りの九千キロの地方線が四四五平均と。一三五の方の幹線の方は、これからいわゆる三十五万体制ということで、ある程度収支係数もおさめていけるような見通しを立てることができるわけでありますが、九千キロの地方線、これはひどいところは収支係数が一〇〇〇から千何百というような状態でございます。こういうところの地方線をどう手だてをしても、乗客は過疎で、貨物もございませんし、その場所で線路の保守をし駅舎を維持してというような形で運営しても、およそ赤字の累積を増すばかりというのがいまの現状でございます。 したがって、今度の国鉄再建法案としてはぜひそれを取り上げて、恒久的な経常赤字を減らしていかなければならない。そのためには省エネルギーということもありますけれども、バスに代替等を考えていく、あるいは第三セクター等で御経営を願うようなことも御検討願おうということで、地方交通線の協議会というものをつくりまして、地元の自治体の責任者等の御意見を聞きながら、いろいろ議論をして、足を確保するということを条件にして、赤字の内容を少しでもよくしていこうというのが今度の実は考え方であるわけであります。どうしてもこれを通さなければ、ますます増大する赤字は国民の税金で補うようなことになるわけでありますから、何としても国鉄の再建をするというか、日本の財政再建の一環にもなるわけでございますので、何としても御理解をいただいてこれを実現さしたいと、このように考えておるわけでございます。
○立木洋君 その問題については、改めてまた法案審議の中で十分に議論するということになるわけですが、財政の点から言いますと五十三年度ですか、を見てみれば、国鉄の赤字が約九千億ですね、その年度だけで言いますと。ところが、八十八線区、いま問題になっておる。ここで出ておる赤字というのは八百八十四億見当です。約一割なんですね。だから、財政という点から見るならば、もっと考え方があるだろうと思うのです。そうではなくて、日本の国土全体を今後どう開発し発展さしていかなければならないかという問題から考えなければならない。いわゆる国土の開発の中で占める交通網の役割りというのは非常に大きいものですし、それはもう大臣御承知のように、北海道で一つ一つの線路がどういう経過で、どういう協力を得ながら敷かれていったのか、それぞれ一つ一つに問題があるわけですね。そういうことが端的に今度のようなやり方でされると、これは大変な問題に私はならざるを得ないというふうに思うわけです。 それで、北海道開発庁の方にお伺いしたいんですが、一昨年、新北海道総合開発計画が閣議で決定されているわけですが、これはもちろん、今度のようにローカル線をああいう形で、国鉄の地方線の廃止というふうなことを前提にして立てられた計画ではもちろんないと思うんですが、同時に、いまのような事態で北海道における二十数線に上るいわゆる地方線が廃止されるということになると、これは閣議ですでに一昨年決定した計画自体にも大きな影響を持たざるを得ないようなことになるだろうと思うんですが、その点についての北海道開発庁の説明をお聞きしたいのです。
○説明員(田中貞夫君) お答え申し上げます。 北海道の基幹的な交通体系におきまして、鉄道のネットワークが重要な役割りを果たしておるということは、いまさら申し上げるまでもないことだと考えております。いまも先生御指摘がございましたように、一昨年立案いたしました新北海道総合開発計画に基づきまして、目下総合開発事業を実施しておるところでございますけれども、その中におきまして必要に応じてその整備を図るということにしておるところでございます。 このたび、国鉄経営再建法案による地方交通線対策につきましては、北海道の鉄道に大きな影響があることも予想されますので、北海道が、一つには積雪寒冷な地域である、二つには国土がきわめて広大である、さらには今後の開発の可能性が高いことなどを勘案いたしまして、今後北海道の総合開発を推進する上で支障が生じないよう特に考慮する必要があるものと考えているところでございます。 この国鉄再建法案におきましては、地方交通線対策の対象となる路線の基準につきましては、政令で定めるということにしておりますので、その段階におきましてこのような考え方に立ちまして、関係省庁と十分御協議の上適切に対処してまいりたい、かように考えているところでございます。
○立木洋君 次、国土庁にお伺いしたいんですが、これは国土審議会が開かれまして、あのときでも定住圏構想の問題が問題になり、私も意見を述べたんですけれども、定住圏構想という観点から考えてみますと、あすこの三全総の中でも北海道、東北の問題を取り上げて、特に交通網の問題が第五項でしたかに書かれてあったと思うんですが、そして、昨年また同じように東北開発促進計画というのが閣議で決定されておりますね。こういう観点から見て、やはり今度の国鉄再建計画による八十八線を対象とする対応の仕方ということから、どういうふうな事態が考えられるのか、国土庁の方としての見解を述べていただきたいんです。
○説明員(柳昭夫君) 三全総におきまして、北海道、東北が非常に将来発展の可能性のあるところであるということで、その中に、国土資源にも恵まれたところに、将来の人口でございますとか、産業が東北、北海道にこれから張りついていくであろうという予測を立てているわけでございます。 ただ、この地方におきますところの交通問題と申しますのは、三全総におきましても、要するにナショナルミニマムと申しましょうか、そういうものを確保するという観点から、それぞれの地域に応じましたところの、実情に合った合理的な交通体系をつくるべきであるというふうに言っておりまして、そういう観点から、われわれといたしましては、地方の定住構想といいますか、それの実現に当たりまして交通問題を考えているところでございます。 今回の国鉄の地方交通線の存廃の問題でございますけれども、これは国鉄の地方交通線が地方の定住条件にとりまして非常に重要な影響があることは申すまでもないわけでございますけれども、片や国鉄経営の再建の問題も非常に国として大きな問題でございますので、国土庁といたしましては以上のような観点から、今後この廃止線の指定の基準の作成でございますとか、あるいは代替交通機関の整備の問題につきまして、関係各省と話をいたしまして、定住構想の実現に支障がないようにいたしたいと考えておるところでございます。
○立木洋君 同じような点で、いま述べたことで自治省の方の見解をお聞きしたいんですが。——まだ見えてないから、先に進みます。 これから具体的な点をいろいろお尋ねしていきたいんですが、いろいろ大きな影響がある。特に北海道の点では大変な問題になりかねない。これは大臣も御承知のように、通年施行の問題だとか、通年雇用の問題だとかいうふうなことが特に大きな問題にいままで北海道でもなってきましたし、本当に北海道の開発という問題を考える場合に、いまある線、八十数線もこれを廃止するというようなことで、本当にどうなっていくんだろうか、これからの北海道は、ということを私は本当に真剣に考えざるを得ないと思うんですね。 これはもう大臣御承知でしょうけれども、たとえば北海道の町村会長芳賀さんが述べられておる点を見ましても、地元の了解を得ずに一方的な赤字線対策を押しつけられるなら賛成できない、地元に金を出させるというような赤字対策には絶対反対だと言っていますし、また幌加内の町長さんも、深名線が該当するとなると町全体の死活問題だと。それから、美深町の町長さんの話でも、道内ローカル線は地域住民の生命線だという観点から、こういうふうな特殊事情を無視して、本州と同一基準で切り捨てられるのは全く承服できない。それから、歌志内市の市長さんの話でも、これは国鉄がなくなれば山もつぶれる、山がなくなれば町もつぶれるというふうな話がありますし、挙げたら切りがないぐらい、それは自治体の関係者等々大変な状態になっているわけですね。 もちろんこれは国鉄として、どの線が廃止の対象になっていますよなんて発表していませんけれども、だけど、新聞ではあの基準によって大体これらの八十八線が廃止になるということが出されてきておるわけで、大変なことになると思うんですね。ですから、私はまず最初に、この北海道の特殊事情も十分考慮した対応の仕方ということを考える必要があるんではないかと思うんですが、この点について大臣がどのようなお考えをもって臨まれるのか。
○国務大臣(地崎宇三郎君) このたびの御提出申し上げてます法案の中で、政令の基準に関することで御審議願うわけでございますから、まだ八十八線というものは決まっているわけではございません。しかし、大体われわれの考えているところは、一日キロ当たり二千人以下の線を対象にしていこうという考え方でおるわけですが、この線を対象にした際に、協議会というものをつくっていただきます。そして、当該の知事あるいは市町村長、あるいは国鉄、国、このメンバーでいろいろ二年間かけて御相談していただく。 その中で、将来開発する見込みがあるとか、あるいは将来大きな貨物が出るような状態が見込まれるとか、あるいは積雪寒冷地で雪が非常に多くて交通機関としては国鉄でなければならぬというような状態等ももちろんございます。またバス路線に切りかえるとしても代替のバス道路は整備されておらない、こういういろんな問題をお聞きして十分御納得していただいて、その土地の事情、事情等を判断して決めていかなきゃならぬ、このようにしてできるだけ地元の理解を得た形で進めていきたい、かように考えておるわけでございます。
○立木洋君 協議の期間が二年間というふうなあれも出ているわけで、往々にして大臣、説得という口実による押しつけにならないようにこれは重重注意していただかなければならないと思うんですね。説得して聞かないから結局これはもう見切り発車だと言ってやってしまうようなことになりますと大変ですから、十分に意見を聞き、それを尊重し——何もそれは私たちだってこの路線が全部八十八線一線も廃止してはいかぬというふうなことではないんですよ。それは地元の住民の方がここはバスの方がいいということになれば、それはそういうふうになった方がいいだろうと思いますよ。だけど、それはケース・バイ・ケースによるわけですけれども、本当に住民が地元の発展のことを考えて対応する、そういう何というんですか、受けとめ方を大臣にぜひともしていただきたいということを、この際特にお願いしておきたいと思うんですが、よろしいですね。
○国務大臣(地崎宇三郎君) この間も笑ったんですが、御承知のように、留萌から札幌へ出てこられる方はほとんど車で出てこられるわけで、列車はほとんど利用されないというような話がありまして、私からぜひ将来のことを考えるなら、もっと鉄道を使うように住民の人に話してもらいたいということを市長さんに話した覚えがありますが、最近大分国鉄に戻って国鉄を使おうという気持ちが大分ふえてきたような感じがいたします。このようなことになれば、赤字も解消するわけでありますから、そのようなムードができることを私はいま期待をしておるわけでありますが、十分地元の御意見を承って対処をしてまいりたい。しかし、いずれにしてもバス代替路線にしても何にしても、足はどんなことをしても確保するということが方針でございますので、その点ぜひ御理解を願いたいと思います。
○立木洋君 具体的な点に入ってお尋ねしたいんですが、一つは丸森線の問題ですが、この丸森線の当初計画というのは、いまの槻木からいまは丸森までですが、これは福島の方につながるという形で、地元の方としてはそういうことを考慮に入れて、いろいろ角田市にしろ丸森町にしろ計画を立てて進めてきているわけですけれども、この丸森線の全線開通を地元では非常に強く要望していると思うんですが、この点に対しての今後の対応や計画等々、全線開通の見通しなどはどういうふうにお願えになっているのか、お尋ねしたいと思います。
○政府委員(山地進君) 丸森線は新線でございまして、このいまの現在の法案で、現在ある実際にお客を乗っけている在来線をいま大臣から申し上げたようなことで、それをどうやってバスなりあるいは第三セクター等に転換しようかということがわれわれとして議論しているわけでございますけれども、新線につきましても、これが国鉄の赤字に寄与するといいますか、赤字の足を引っ張るような形の線というのがかなりあるわけでございます。これを一体どんな形で処理していくのだろうか。いわゆるAB線につきましては、これはいまの地方交通線対策と矛盾しないような形でこれをつくっていくということでことしの予算を百五十億つけたわけでございますけれども、結局そういった新線というのは、つくってみれば現在の地方交通線対策から見ると、つくった翌日廃止路線になるというようなことになるわけでございますね。したがって、そういうものを一体つくるということはあり得ない話だろうと思うわけです。 そうすると、こういった多額の国費をつけてつくったものは一体もったいないじゃないか、これは当然の御議論だと思うんでございますけれども、そういったものについては私どもの現在の法案では、第三セクターというようなことあるいは私企業がお引き受けいただく場合も含めまして、国鉄以外のところでそういうものを運営していくということをすれば、投資というものについても従来のものが生きるし、地元の方々が御要望になればその御要望の趣旨にも沿う。ただ、問題は、負担という問題が当然出てくる話だろうと思うわけでございますけれども、そういった形で現在新線の問題というものに対処していきたいと、かように考えておるわけでございまして、したがって、この丸森線について、今後つくっていくということになれば、そういった将来の見通しというものが非常に大事だろうと考えております。
○立木洋君 宮城県で出しておる新たな長期総合計画ですね、この中でもこの丸森線についても東北本線のバイパス的機能分担と地域の開発の進展を図るため全線開通を促進したいということがその計画の中でも述べられているわけですね。これは丸森線が部分開通した事態から見ますと、角田市などでも相当実情を聞いてみますと、いわゆる工場が誘致されたりして、いままで五百人ぐらい地元の人が働いていたのがいまは三千五百人ぐらい働けるような状態になっているというふうな雇用の改善の面等々なんかでも前進しておるし、地元としても大変喜んでいるわけですね。 それから丸森町にしても、これは駅周辺の宅地造成だとか町営住宅等々の建設なんか総合整備を進めていくというふうなことでも前進が見られておるわけですし、いま言われたように、今後の事態を見て検討されると、あれはあの丸森線はいわゆるC線ですよね。で、私はいろいろな、たとえば駅のつけ方、それから通勤時間帯のいわゆる回数の取り方等々にしますと、相当改善する見込みがある点も考慮されるだろうと思うんですよ。それはそういうことを全く無視してやってしまえば、通勤用として利用されるものも利用されなくなると、その度合いも少なくなるというふうなことで、もちろんそれは赤字路線になるというようなことも起こりかねないわけですけれども、そこらあたりも十分に検討して、これはぜひとも開通してほしいという地元の要求が強いわけですから。 いまおっしゃいましたように、バスの問題もあわせてということがありますが、たとえば丸森から仙台に通うのを汽車で計算しますと大体約六十分で行けるんですが、これバスあるいはマイカーなんかを利用しますと二時間近くかかるというんですよ、現地の地元の人の話を聞きますとね。そういうこともあるわけですから。それから、いまの宮城交通なんかのバスで行きますと、運賃が七百円ですよ、国鉄が四百十円。だから運賃値上げしていいといって言っているわけではありませんよ。そういう乗っておる人の側から言えばやっぱりいまの国鉄が開通してもらえば本当もっと助かるという要望が非常に強いわけですから、この点もう一度やっぱり全線開通のために努力をしてほしいということを強く要望しておきたいんですが、いかがでしょうか。
○政府委員(山地進君) 丸森線の現在の輸送密度というのは、これは推定でございますから、今後のいろんな諸条件が完備されて変わってくることはあるわけでございますけれども、私どもの推定としては千人ちょっとぐらいではないだろうかと。現在地方交通線対策でやっておるのは二千人以下のところということでございますので、そのグループに入るような線でございます。地元の方方がうまく計画を立てられて、それで運行回数なり運行時間なりきめ細かく配慮されて、その第三セクターでやる場合はもっとそれはお客が乗る場合もあるかと思うんです。 ところが、現在のような国鉄の運営のもとでこれを考えてみると千人ぐらい。そうすると、やはりこの赤字というのはAB線と違いまして、これは有償資金であるものですから使用料を払うということになりますですね、普通。そうなると、国鉄の赤字に、これを仮に国鉄でやった場合といたしますと大変な赤字をしょい込むということで、国鉄としてはとてもこれをつくったけれども引き受けるということについては問題が多ありなわけでございますね。その運賃の七百円、四百円の問題もさることでございますけれども、この線だけで赤字が非常にふえるという運命にあるものでございますから、この路線について工事を進める場合は、将来どういう形で運営するのかという見通しをつけてから工事を進めるということがやはり大事ではないかと考えておるわけでございます。
○立木洋君 だけれども、山地さんのおっしゃるのはやっぱり矛盾しているんじゃないかと思うんですよ。第三セクターでやれば地元の状況に適応して、そして採算が合うようになるかもしれません、国鉄ならばそれはできませんというのは、これは国鉄が全く地元の問題を考慮に入れていない運営の仕方をしているということをみずからおっしゃるのと同じことになるんじゃないですか。 それはやっぱりそうではなくて、国鉄が運営しても採算がいくように、地元の状況を十分に考慮してやらなければならないと思うんですよ。国鉄が何ぼ努力しても赤字になってうまくいかないのを第三セクターがそんな喜んで、赤字になっても結構ですからなんて、それこそ福祉事業みたいに請け負ってやってくれるような民間団体なんておいそれと出てこないですよ。それは自治体だって大変なんだ。自治省の方先ほどちょうど時間のいいときにおいでにならなかったものでお尋ねできなかったんですが、第三セクターなんていってこれは自治体にもしか受け持たされるというふうなことになったら、自治省としてはどういうふうにお考えですか。
○説明員(米山市郎君) 第三セクターでこれを肩がわりをするという道も制度的には可能なわけでございますけれども、なかなかむずかしい問題があろうかと思います。財源的に地方団体がこれをしょっていくというような余裕は現実問題としていま大変地方財政の面でも厳しい状況にございますので、非常にむずかしいのではないかというふうに考えております。
○立木洋君 じゃ、山地さんの答弁で私は満足ではございませんけれども、丸森線の問題ですね、将来のあり方をよく検討して、やはり地元も全線開通というのは強く要望しているわけですから、十分に考慮に入れた対応をしていただきたいということを、その点については最後に要望を述べておきたいと思うんです。 それから次に、午前中も問題になりました三陸縦貫鉄道の問題ですが、これは久慈線から宮古線、そして盛線から気仙沼線、これをつないであの地域の開発や将来の発展のために寄与するということで、何回か中断をしましたけれども、明治時代から取り組んできた線だったわけで、そういう国鉄としても一つの重視した取り組みの内容の線だったと思うんですが、午前中も問題になりましたようにこれもAB線なわけで、いま問題にされている再建基本構想の点から言えば問題になることだろうと思うんですけれども、しかし、これはいまの時点で個々ばらばらになっているからというふうな形で個々に対応するんではなくて、これはやっぱり三陸縦貫鉄道という構想として、全体をどうするかという観点から見る必要があるんではないだろうかというふうに思うんですね。 けさのこの点についての大臣の御答弁では、法案の審議の中で十分に検討してまいりたいという御答弁だったわけですが、見てみますと未開通部分の普代と田老ですか、あの間のやっぱり工事が九十何%か、五%近く進んでいると思いますし、それからあの釜石と吉浜の間がもう九九%ですね、ほぼ完成に近いというふうな状況になっているわけですから、ここまでやはり努力をしてきたわけですし、特にあそこの岩手県、宮城県さらにはこれは八戸につながる線としても、青森等々も含めてこれらの地域の開発にとって非常に大きな意味を持つそういう線だと思うので、特にこの点もやっぱり全線開通に努力をしていただきたいという要望が地元でも大変強いわけですから、その点についての御見解を改めてお聞きしたいんですが。
○政府委員(山地進君) 三陸縦貫鉄道、けさ申し上げたように八戸から盛まで、在来線とそれからAB線というものを織りまぜて一つの線を形成することに相なるかと思うわけでございます。ところで、その在来線の部分につきましてもこれが輸送密度から言いますと、現在のところやはり地方交通線、特定地方交通線に相なるかと思っておりますが、AB線の部分につきましてもこれは全部開通したときの輸送密度というのを推定して、その部分だけということではないんでございますが、全部開通した場合の輸送密度というのを計算いたしますと、やはり四千人以下の特定地方交通線になるんじゃないだろうかと思うわけでございます。そこで、この部分部分、いまのAB線部分だけの第三セクターとか私企業とかということじゃなくて、八戸から盛までを一本と考えた、わりと長い路線でございますけれども、そういったものをどういうふうに考えたらいいか……
○立木洋君 気仙沼まではつながるんですか。
○政府委員(山地進君) 盛までをいま考えているわけですけれども、そういったことでどんな構想が出るんだろうかということで関係の方々と現在お話をしているという段階でございまして、そういう場合に一体第三セクターがやったらどうなのかということにつきましては、先ほどお言葉、御意見ございましたけれども、たとえばそういうのが私企業がやる場合は、国鉄ではできないような観光開発とか土地の開発とか、そういうことについてはかなり自由にやれるという利点もあるわけなんで、そういった開発とあわせて鉄道事業というものを一本として考えてやるということが非常に第三セクターの妙味だと思うわけでございます。そういう意味でこの三陸縦貫鉄道というのをいろんな方々にどんな角度からこれを持っていったらいいだろうかということを現在御相談しているわけでございます。
○立木洋君 これは、いまおっしゃったのは、盛線までの問題が対象になっているということなんですけれども、気仙沼線とのつながりによっていわゆる三陸縦貫鉄道というふうに言われているわけですね。いま気仙沼線にすれば、開通してから二年三カ月ですか。で、これまたこれ自身もあれ見てみますと、二千人以下のところに入っているわけで、これも含めて三陸縦貫鉄道として検討して、そして十分な対応をしていただく方が私はいいんではないかと思うんですが、その点はどうですか。
○政府委員(山地進君) 現在、私どもの方で考えておりましたのは久慈から盛まででございましたけれども、もちろんつながっていく線、どこまでそういったものを一体としてとらえていくかということは、あるいは気仙沼線も入れて考えるべきかもしれません。
○立木洋君 この三陸縦貫鉄道の点については、これは岩手県の開発計画の中でも明確に述べられて、全線開通の促進をぜひ求めたいと。ところが、最近工事がほとんど完成する途上まで来ているんだけれども、それ以上手がつけられていないという状態になっているわけですから、この点も十分に検討していただいて、先ほど言った地方線の廃止という問題とは別個として、やはり地域の開発を考えながら十分な対応をしていただきたいということを最後に御要望しておきたいんですが、大臣いかがでしょうか。
○国務大臣(地崎宇三郎君) 鉄監局長からいろいろ御説明をしたわけですが、第三セクター等をお願いをして民間経営者のバイタリティーで地域開発を進めていただくとか、あるいは年金のついた経験者などを安く使って鉄道運営をしてもらうとか、いろいろな工夫があると思うわけであります。そういうものをいま期待をしてこの問題に何とか対処していきたいと、このように考えておるわけでございます。
○立木洋君 それは対応の仕方はいろいろあるかもしれませんけれども、しかし、地元の要望を十分に踏まえて、それを尊重される形で解決されることを強く要望しておきたいと思うんです。 それからもう一つ、次に、これは廃止の問題とは関係ないわけですけれども、別個の問題で実は私、川越に住んでいるもので、先ほどの川越線の問題でどうも御答弁、私は納得いかないのでさらにあわせてお尋ねしておきたいのですが、川越線の状態を見てみますと、年々ラッシュ時の混雑率が大変伸びてきておる状況になっているんですが、五十二年度が川越−大宮間が一七七、五十三年が一九〇、五十四年はさらに進んでいるんじゃないかと思うんですけれども、私が川越に行ってから十年間になるわけですが、すでに十万人以上人口が川越市だけでもふえているわけです。 私も再三あの線に乗るわけですけれども、非常にあそこの十六キロぐらいの地点のところが約三十分近くかかるんですね、複線電化されていないものですから。で、ほかのところであのくらいの同じ距離数で言えば二十分足らずで大体だったら行く距離じゃないかと思うんですけれども、先ほどのあなたのお話によりますと、都心三十キロから五十キロ以内の線として都市交通線としても今後伸びていく可能性のある線である。だから開発も進んでおるし、対策が必要な時期が来るのではないかと思いますというお話なんです。 私は、これは全く後手に回る。そして、またなおかつ大変なお金を使わなければならないような対応の仕方だろうと思うんですよ。もうあそこの大宮のすぐ近くの日進、お隣りの指扇あたりから乗る乗客というのは大変ですよ数は。降りるのもそうですけれども。あそこら辺、住宅がどんどんどんどん進んでいるわけです。そして今度、あそこ都市線として完全にまた複線化しよう、複線にしようというふうな状態になって、さあ土地を買うだなんていったらもうほとんど、今度土地の手当てだけでも大変なお金になるし、またその対策だけでも大変なことにならざるを得ないのです。 ですから、もうあそこは都市交通線として将来の見通しがきちっとあるわけなんですから、ほとんど。だからいまから手をつけて、繰り返しあそこでの複線電化の要望というのは出されてきているわけですから、早急にそれを手をつけるということをぜひ重ねて要望したいんですが、いかがでしょうか。
○説明員(半谷哲夫君) 実は、首都圏におきます通勤輸送対策というのは、戦後の復興を終わりました以後、大変な、国鉄にとりましても大きな問題でありまして、今日までよく言われております五方面作戦、要するに都心を中心といたしまして五方面に伸びております通勤の主軸をなします線の飛躍的な増強を図るということで複々線化あるいは三複線化、大宮までは三複線というような形の増強をとってきたわけでございます。今日ただいまその五方面作戦というものが全部終わったという段階にまだございませんで、一部には総武線のように千葉までの複々線を現在施工中である。あるいは東海道線の小田原からこちらにつきましても、現在、本年度秋開業の予定でありますが、やっとこぎつけてきたというような状況にあるわけでございます。 いま御指摘の川越線でございますが、これも確かに先ほども申し上げましたように、現在都市交通的な性格を大分強めてきておりますし、今後あの沿線を見ますと、まだまだ現在では空地を相当残しておりますので、今後ともあれが発展するであろうということはわれわれも想定しているわけでございます。ただ、いろいろな対策をとりますにしましても大変な工事費を要するものでございますから、緊急度の高いものから手をつけてきているというのが実情でございます。したがいまして、今後確かに用地の取得等の問題もあるわけでございますが、それらの推移を見ながら今後の問題として対処していきたいというふうに考えているわけでございまして、決して通勤線として現在時点で計画を立てていないということではありませんので、その点は御了解をいただきたいと思います。
○立木洋君 まあどこまでおこたえいただけるかわかりませんけれども、一応重視して計画を立てていないということではないというお話ですが、北管理局の方からは毎年予算の要求が出されているというふうなお話も聞いているわけですが、部内での検討としては大体いつごろをめどに検討が進められているのか、現在の検討の状況をもしかよろしかったら述べていただきたい。
○説明員(高木文雄君) 東京におきます通勤対策は、現在のような混雑状態から申しまして国鉄全体といたしましても相当優先順位を高く考えざるを得ないと思っております。いま担当常務理事が御答弁申し上げましたように、十年以上前に立てました五方面作戦と言われる五つの線区がほぼやっと完成といいますか、実用化に近づいてきておるわけでございまして、この辺でさらに首都圏における通勤対策線をどのように取り上げるかということを一線一線でなしに、総合的に考えるべき時期に来ておるわけでございまして、率直に申しまして、部内では時折検討会をやっておるわけでございます。 そこで、いま一番言われておりますのは、今度の基本構想で、特別なものを除いて、六十年までに国鉄の収支を単年度で均衡するようにしようという計画にいよいよ取り組むわけでございますけれども、その際、要素の一つとして、やはり最近のように金利負担が累増をいたしましたのではなかなかそろばんがとれないということで、運輸省とも御相談の上で、いまのところは全国全体を一丸としてでございますけれども、設備投資計画をほぼ横ばいでしばらくいこうということになっておりますので、そうしますと、現在の年間一兆円の投資規模、この中には非常に多くの部分が取りかえにとられるわけでございます。また、新幹線にとられるわけでございます。 その中でいま言ったような通勤対策を——またこれ東京だけでない、大阪もありますし、北九州でもいまいろいろ問題が起こっておりますし、というような事態の中でどういうふうにして優先順位をとっていくかというのはなかなかむずかしいところであるわけでございまして、十分検討しておりますと申し上げながら、なおかつ、いつ、一体どういう時点でこれを取り上げることになるかという優先順位をいまの段階で申し上げられるところまで来ておりませんという現状でございまして、言ってみれば、新規対象の候補の一つにはなっておるわけでございますけれども、今後そのうちのどれからどういう順番で、どのテンポで進めるかというところまではちょっとまだ来ていないわけでございます。 それにつけましても、新幹線が早く開業をいたしまして、そして大宮と赤羽の間の、全体として非常に詰まっております部分が、ある程度めどがつきました段階で、ぜひ上野口のいろいろの通勤改良の対策をはっきり打ち出したいというふうに考えております。
○立木洋君 検討対象に入っているけれども優先順位は申し述べられないということはそのとおりかもしれませんけれども、何も私の方は、自分が川越に住んでおるものだからここを先にやってくれと言うつもりはありませんけれども、しかし地元におるだけ、それだけ切実な感じになるわけで、その点強調することになるわけですから、決して地元のエゴということで言っているわけではもちろんありませんけれども、そういう地元の要望が非常に強いということもいろいろ検討される上で部内でも検討を進めて、できるだけ早く進められるように重ねて要望申し上げておきたいと思うのです。 それからもう一つは、武蔵野線ですね、これも再々要望が出されていると思うのですけれども、ラッシュ時の時間帯の本数が現在四本ですかね。本来はあれは貨物線ということであれしたのだというふうなことのようですけれども、現在あれは通勤として見てみますと、混雑率が五十二年度の朝のラッシュ時二一一%、五十三年度が二五七%ということで、これは南浦和から西浦和ですけれども、南浦和から西浦和の列車本数がいま三本ですか、それから東浦和から南浦和に至るのが四本となっているわけですけれども、これは大変な混雑の状態になっているわけですから、これ十月のダイヤ改正の時点でも当然考慮に入れて本数をふやすというふうなことはできないものでしょうか。
○説明員(吉武秀夫君) 武蔵野線は、ただいま御指摘がございましたように、大変お客様がふえております。御承知のように、もともとこの線は貨物線として建設された線でございますので、旅客だけで走っておる他の線と違いましてそうたくさん入るというわけではありませんが、まだ幾らか手当てをしなくちゃいかぬという状態にあるということは認識しております。それで、この線は現在六両で運転しておりまして、もうこれ以上ちょっと——ホームの関係もありまして、その点ではぐあいが悪いので、この増加傾向をにらみながら、目下十月のダイヤ改正の作業をしておりますので、この中でいろいろ勉強を進めておる段階でございます。
○立木洋君 それじゃ、十月のダイヤ改正の時点で、現在の時点で言えば何とかしなければならないというふうに考えておられるというお話ですから、十月のダイヤ改正の時点では考慮されるものだというふうに考えておいていいですか。
○説明員(吉武秀夫君) 増発と言いましてもいろいろ人の問題、それから車両の問題等々ございますので、まだ確定的な段階に至っておりませんが、何とかしなくちゃいかぬという認識で勉強しておるということでございます。
○立木洋君 地元からの再三の要望もあるわけですし、ぜひ検討して地元の要望にこたえられるように努力していただきたいと思います。 それから、東北地区の冷房化の現状ですね、これも徐々に改善はされつつきておりますけれども、来年度の見通し、どれぐらいさらにパーセンテージを上げるような計画になっているのか、そこらあたり最初にちょっとお尋ねしたいのです。
○説明員(吉武秀夫君) 冷房は現在東京地区で昨年の夏で五三%ということになっておりまして、ようやく過半数の車両を超えたわけでございます。それで、なおこれを進めておりますが、ただ問題は、線区によりましてかなり冷房化率が高いところと低いところと差ができておりますので、当面全体の水準を上げるということを考えますとともに、その辺のバランスをどう考えていくかということに重点を指向したいと思っております。 東北、高崎線の場合は、現在でも七五%というのが去年の実績でございますので、全体の五三から見ればかなり高いということでありますので、ほかと比べてこれから急激に上がるというかっこうにはならないと思います。ちなみに、大手の私鉄あたりと比べましても、東京で昨年が平均四五ということでございますので、国鉄としてはかなりこの辺には力を入れてきております。
○立木洋君 全体的な数字、パーセンテージ、どれぐらい上げられるかという数字はお答えにならなかったのですけれども、東北、高崎線の場合は七五%だから、これをさらに引き上げるということは無理かもしれないというお話ですが、たとえば京浜東北線の場合、二年ずっと続いてそのままの状態が維持されているわけで、京浜東北線なんかの場合にはどういうふうになりますでしょうか。
○説明員(吉武秀夫君) 京浜東北線におきましても六四%ということで、三分の二ぐらいの冷房化率になっておりますので、若干一%程度は上がるかもしれませんが、大勢としては大きく上がるということにはならないと思います。
○立木洋君 先ほど来問題になっております近郊の通勤の対策等々の問題、この問題も非常に強い要望で出されておりますので、ぜひ改善方努力していただきたいと思うんです。 もう一つ具体的な問題として上尾の駅ですね。非常に上尾の駅もこの十数年間の間に、いままで四万余りの人口が十二万余りですか、大変な急増をして、いろいろ駅舎の方としても手を入れてきた点もあるわけですけれども、何しろ下りのホームが大変なんですよ。あれ、幅が五メートルなんです。そして二メートルのブリッジがかかっていますから、あの階段の上りおりというのは三人並ぶともういっぱいなんです。だから、大体夕方十四、五本の列車のあれを見てみますと、一番多いときで千人以上おりていますし、それから大体六百人以上が常時ですね。そうすると、あのホームがいっぱいにあふれて、そして上る人が全部上り切ってしまわないと次に乗る人がおりてこれない。大変な混雑状態なんです。 あのホームを多少幅を広げてやるというふうなことを考えるならば、私はできないことではないだろうと思うんです。あそこの駅の方々にもいろいろ聞いてみたんですけれども、可能性はあるだろうというわけですね。それからああいう、ホームが狭くて今後人口がふえていくので危険な状態になって、人身事故等が起こってからでは遅いわけですから、そういうことをしないためにもホームの幅を広げる。それからあそこの改札口、出札口、これを東京寄りと高崎寄りに多少ずらしますと、あそこも多少広くなるわけですから、こういう問題についてもぜひ検討していただきたいと思うんですけれども、検討されておるんでしょうか、どうでしょうか。
○説明員(半谷哲夫君) 上尾の駅の下りホームが非常に混雑しているという状況は、現地管理局長からもよく聞いておりますし、私どももその状況を認識いたしております。 現在、ホーム付近が五メーター三百、階段が二カ所に分かれまして二つずつございますので、四カ所あるわけでございますけれども、ホームが五メーターという幅員でありますので、ホームいっぱいに階段をつくってしまうわけにいかないものですから、どうしても階段幅員としては二メーターないし二メーター以下になってしまうというのが状況でありまして、現に一メーター八百ないし二メーターの階段が四カ所ついているということであります。 問題は、下りのラッシュ、したがって夕方の時間帯に、疲れましたお客さんがこの階段を上って駅を出られるわけでありますけれども、狭い階段でありますので、ホーム上に蝟集が起きる、また階段は上る人でいっぱいになるということで、実際いま非常に苦情が多いのは、そのときにその電車に、下り電車に乗ろうというお客様が階段の上から下へおりようとしても上ってくるお客さんが多いものですからおりられないということで、非常に苦情が強いということも聞いているわけでございます。 いま先生御指摘のように、いずれにいたしましても、乗降客がふえて設備が非常に狭くなったという段階になりますと、これは安全面からも当然真剣に検討しなければいけない問題でありまして、これにつきましては、現地管理局においてもその対策を現在検討中であります。ただ、五十五年度予算がいま検討されているわけでありますけれども、五十五年度中に手をかけるというところまではちょっといかないんじゃないかと考えておりますけれども、いずれにしても、安全対策としてなるべく早く予算確保に努めて実施したいというふうに考えておるのであります。
○立木洋君 もう時間がありませんので、最後に、これは一つの問題ですが、いままでも繰り返し問題になってきました身体障害者の割引の問題ですね。これは内部障害者についても当然身体障害者であるからぜひ割引をしてほしいという要望が繰り返し出されておるということは、もう重々御承知だろうと思うんです。いままでのお話によりますと、国鉄の方は現在の財政事情で大変だからというふうなことなんですけれども。 そこで大臣にお尋ねしたいんですが、心身障害者対策基本法、この法律の中には、これは二十三条に述べられてありますように、「国及び地方公共団体は、心身障害者及びこれを扶養する者の経済的負担の軽減を図り、又は心身障害者の自立の促進を図るため、税制上の措置、公共的施設の利用料等の減免その他必要な施策を講じなければならない。」ということが述べられてあるわけです。さらに続いてその同じ二十三条ですけれども、「日本国有鉄道は、心身障害者及びこれを扶養する者の経済的負担の軽減を図り、又は心身障害者の自立の促進を図るため、特に必要があると認めるときは、心身障害者及びその介護者の運賃等の軽減について配慮するよう努めなければならない。」、こういうふうに書いてあるわけです。これは努力規定だということになっておりますから、絶対そうしなければならないというふうにはもちろんなっておりませんけれども、しかし、身体障害者すべてにこれは適用されなければならない。一部の身体障害者には適用されて、一部の身体障害者には適用されないという差別があっては私はならないだろうと思うんです。 それで、身体障害者福祉法の定義によりましても、第四条では、身体上の障害を持つ十八歳以上の、そして身体障害者の手帳を受けている者であって、これについては視覚、聴覚、言語機能、それから肢体不自由児者等と同様に、内部疾患としては心臓、腎臓、呼吸器系統の障害者も身体障害者として明確に規定しているわけです。ところが、いままでは肢体不自由児の方の場合には割引あるんですよ。だけど、内部疾患についての身体障害者の手帳を受け取っている方には割引は全くないんですよね、いまの場合。ですから、内部疾患の問題についても当然差別をしないで同じように割引をすべきではないかということなんですが、大臣いかがでしょうか。
○国務大臣(地崎宇三郎君) 国鉄の公的割引の問題については、先生も御承知のように、国鉄の財政状態が非常に悪いものでございますので、現在この公的割引の負担の問題について関係省庁といろいろ協議をして、学識経験者等の御意見も承って結論を出すべくいま協議をしておるところでございます。 したがいまして、国鉄の経営上から見て、これ以上割引率を上げたり範囲を広げるということは大変な状態だと思いますので、いま申し上げましたような検討をして、そして公共負担の問題を解決していくという考え方で進みたいと思います。
○立木洋君 厚生省の方、この点についての見解、ちょっと時間がないので端的にお答えいただきたいんですが、お考えを。
○説明員(板山賢治君) 身体障害者福祉の立場に立ちますると、先生御指摘のように、この国鉄運賃割引の拡大ということは望ましいことだと思います。しかし、大臣からもいまお話ありましたように、財政その他に深くかかわりますので、関係省庁とよく協議をいたした上で対応を進めていきたい、このように考えております。
○立木洋君 これで終わりますけれども、最後に大臣、いま関係省庁とよく相談をしてみたいというお話ですが、これやはり法律の前にはすべてが平等でなければならないと思うんですよ。身体障害者といって国が規定しておる方の中で、一部の人には割引があって一部の人には割引がないというのは、これは全く不平等だと思うんですね。そういう差別を何としてもなくしてほしいというのは、これは私は正当なことだろうと思うんです。 いままでのことを聞きますと、国鉄の方では、これは財政上困難だから無理でございますと、厚生省の方が何とか配慮をすればと。厚生省の方は、いや、それは国鉄の方でのあれがなければということで、大体、陳情団が国鉄に行かれると、国鉄は厚生省の方にというお話が出、厚生省の方へ行きますと、いや国鉄の方の御配慮をというふうなことで、いつもこれボールの投げ返しなんですよ。 ところが、実際の身体障害者自身にしてみれば、どちらだってこれはやっぱり国であり政府であり、だからいずれにしろどういう形であろうとも差別をなくしてきちっと見てほしいというのが要望だと思うのですよ。ですから大臣、これは厚生省とも十分に話し合っていただいて、どういうような形であろうとも、これは私は、身体障害者の方はこういう形でないと困るなんてのは言わないだろうと思うのですよ。だから、どういう形であれ、やはり法律の前に差別があるというふうな事態は、これはまずいわけですから、こういうことをなくしてきちっとやはり割引ができるような状況を実現するために御努力をいただきたいと思うので、その点最後に大臣のお考えをお尋ねして私の質問を終わります。
○国務大臣(地崎宇三郎君) 御趣旨をよくわきまえまして対処いたしたいと思います。
○主査(下条進一郎君) 以上をもって立木洋君の質疑は終了いたしました。 次に、広田幸一君の質疑を行います。
○広田幸一君 成田空港のパイプラインの完成の時期、その問題について大臣と公団の総裁に質問をいたしたいと思います。 最近この来年の三月の予定されておる時期が、工事の難航等の問題もあって相当期間おくれるのではないかということが巷間伝えられているわけですが、現状の予定はどうなっておるか、簡潔に御答弁願いたい。総裁の方から。
○参考人(大塚茂君) パイプライン建設につきましては、パイプライン事業法その他の法律によります諸手続を終わりまして、それから用地の買収等もほとんど終わり、その農地転用等の手続も終わりまして、当面必要な工事についての契約は全部できました。そして工事を現在進めておる段階でございますが、その工事の進め方は、印旛放水路地区、あるいは京葉道路地区のようなトンネル工事をする部分と、それからその他の一般の工事と申しますか、地下埋設的な工事をやる部分とございまして、所によって非常に進捗をしておるし、また、まだ一部でございますが工事にかかる準備中、近く着工というような部分もございまして、なかなか厳しい状況ではございますが、私どもとしては工事の約束の期限内にぜひこれを完成させなければいかぬということで、いま突貫態勢で全力を傾注して努力をしておるところでございます。
○広田幸一君 大臣、どうぞ。簡単にひとつお願いします。
○国務大臣(地崎宇三郎君) ただいま大塚総裁から御報告を申し上げたような状態でございますが、大変手続に長い時間を要した、また工事の内容等を聞いてみますと、非常に従来のパイプラインと違った複雑な工事でございまして、非常にむずかしい工事でございますので、いささか憂慮しておるわけでございますが、ようやく全面着工できたようでございますので、総裁のお答え申し上げましたようにできますように期待をしておるわけでございます。
○広田幸一君 私は、もしもこれが工期が相当期間おくれるということになると、いままでの公団の建設の歴史的な経過からして非常に困難が起きるのではないかということを非常に心配するわけです。そういう意味で私は、この問題が衆議院、参議院の関係委員会でもってかなり論及されておる。私もきのう議事録を見まして、何か大変なような感じがするわけです。で、あの議事録を見る限りにおきましては、総裁の御答弁は、とにかく総力を結集してやりますと、こうなっておるわけですね。しかし、じゃ来年の三月が完全にできるかどうかという点についてははっきりしていないのですね。そこが私は問題だと思うんですが、総力を挙げて突貫工事でやるということですが、その意味合いは、来年の三月には必ずこれを完成しますと、こういう自信というか、責任というものが中身に含まれておるというふうに理解してよろしいかどうか。
○参考人(大塚茂君) 御承知のとおり、パイプライン工事の完成につきましては閣議……
○広田幸一君 簡単に、恐れ入ります。時間がありません。
○参考人(大塚茂君) 閣議決定もございますし、それに基づいた関係自治体との約束があることを私どもはよく承知をいたしておりまして、この約束を果たす責任は一にかかって公団にあると私は心得ておるつもりでございまして、したがって、どうしてもこれを期限内に完成をさせなければいけない。まだ一年近くの期間がございますので、この段階においてはとにかく全力を傾注してこれをやる。そして期限内に完成させるんだという決意と意気込みが私は大切であるというふうに考えておる次第でございます。
○広田幸一君 そこでね、私は専門家でないんでわかりませんが、これが四年も五年も先のことと違うわけでしてね。あと一年間でしょう。そうすると、技術的に見てもう大体この時点では期限内にできる、あるいはおくれるとすれば何日間ぐらいおくれる、何カ月間おくれると、そういうことは、これは業界の常識としてわかっていなければならない、そう思うんですが、その点どうですか、簡潔にひとつ答弁願います。
○参考人(大塚茂君) 先ほど申し上げましたが、印旛放水路及び京葉地区のトンネル工事と言いますのは、川の底を三十メーターで三気圧の水圧を受けながらトンネル工事をやるという、わが国ではまだ経験のほとんどないむずかしい事業でございまして、これがどの程度、どういうスピードで進むかというようなことについては業者の中でもいろいろの見方がございます。しかしわれわれは、それを、できるかできないかということの見通しを立てるよりも、とにかく現時点では全力を尽くしてやるということが肝心であるというつもりでやっておる次第でございます。
○広田幸一君 総裁、そうは言いましてもあと一年ですから、たとえばこれから何カ月、たとえばですよ。この五月なら五月、六月なら六月になれば大体めどがつくというタイムリミットというものが私はなけらねばならないと思うんです、どんなにむずかしい工事であったとしてもですね。そのタイムリミットはいつに置かれるのか。そうしないと、万が一最大の努力をやったけれどもできないということになると、三年たったらもう現在の貨車輸送はしないと言っているわけですからこれは大変な混乱が起きるわけですね。そういう意味で、タイムリミットはどこに置くのか、そういうことは考えていなきゃ当然いけないと思うんですが、どうですか。
○参考人(大塚茂君) われわれとしましても、工事に全力を傾注する一方で工程の見直しと言いますか、工程がどれぐらい詰められるかということは検討をいたしてまいっております。しかし、まだそれについての結論を得るに至っておりません。できるだけ早くその結論も得たいというふうに考えて目下業者の方の協力も得まして工程を詰めておるという段階でございます。
○広田幸一君 もっと私は詰めたいと思うんですけれども、ひとつ次の問題を時間内にやってしまいたいと思いますので。 五十年の八月に閣議決定において、五十六年の三月にはやりますと、そういうことを最高の権威でもって決めて、しかも当時問題のあった関係自治体とか団体、そういうところにきちっと約束されておるわけですね。私は六年先にそういうことがわかって決めながら、今日一年まだ先がわからないというようなことは、これは当時の、六年前に決定したという決定の仕方というものがまことに私は雑な——当時のことはわかりませんが、そういうふうに常識的に判断できると思いますが、その点は総裁、どうですか。
○参考人(大塚茂君) おっしゃられるような点もあると思いますが、私どもとしては、現段階においてはできるできないということよりも、とにかくやるんだという、士気を低下させるようなことをしてはいけないというふうに考えております。
○広田幸一君 大臣にお尋ねしますけれども、これはまあ巷間相伝えられることですからわからぬですけれども、大臣はことしの一月に千葉県の知事と会って、知事の方からはやってもらわなきゃ困りますと、来年の三月以降の輸送については責任が持てませんと、こういうことの要請があってお話しになったというようなことがあったやに聞いておるわけですけれども、もうすでにその時点において大臣はおくれると、何ぼ努力してみてもおくれるということがわかっておったではないかと、こういうように思いますけれども、いかがですか。簡潔にひとつ。
○国務大臣(地崎宇三郎君) 当時千葉県知事の訪問を受けまして、千葉県の事情等を説明を受けましたので、直ちに私は公団へ参りまして、全面着工し、早期完成をしろという督励をいたして、いま大塚総裁が答えましたように、必死になって期限に間に合わせるように努力をしておるというような状態でございます。
○広田幸一君 やりとりしても一緒のようですけれども、もしもこれができなかった場合は、いままでの歴史的な経過からしてどのような混乱が起きるということが想定されるか、もしそういう想定があれば簡潔に御答弁願いたい。
○政府委員(松本操君) 先ほど来、総裁もお答え申し上げ、大臣もただいま申し上げましたように、期限内完成ということにいま全力をふるって取り組んでいる段階でございますので、先生の御質問の趣旨も私は十分理解いたしますけれども、実はいまの時点で何がどうなるであろうとか、それに対してどうしようとかいうふうなことを考えることをしていない、そういうことを考える暇があったら一日でも工程を詰めることをやろうじゃないかと、こういう心組みでいまやっておるという状況にあることをひとつ御理解いただきたいと思います。
○広田幸一君 これは、総裁の公団が誠意をもって総力を挙げてやっていらっしゃるということは私は理解するわけです。しかし、考え方の中に、これだけ一生懸命にやって、でもおくれたんだと、とすれば、来年の三月になって油が来ない、機能が閉鎖するという状態になっても、日本随一の国際空港だからこれを閉鎖するというようなことはまずあり得まいと、どこかでそれは問題が起きても解消するであろうというような仮に安易な考え方が潜在的にあるとすれば私は問題だと思うんですが、そういう点、私も実は心配するわけです。 それであれこれ言ったんですけれども、もっと言いたいんですが、私の考え方としてはそういう混乱を避けるためにも、いま総裁がおっしゃったように、総力を挙げて工事はやると、真剣にやると。同時に一方においては、やはり最悪の事態というものを考慮しながら、いろんな関係団体に誠意をもって話し合いをしていくというような配慮というものもあわせてやることが、もしも最悪の場合に、関係の人たちに対して公団も運輸省も誠意をもってやってきたなあという、私はそういうことになるかと思うんですが、この点について、総裁とそれから運輸大臣の答弁を求めてまずこの問題は終わります。
○参考人(大塚茂君) パイプラインの建設につきまして、それがもし期限に間に合わなかった場合には重大な事態になるということは私どももよく承知をしておりまして、それに対する公団、特に総裁としての私の責任が一番重いということも私はよく認識をいたしておるつもりでございます。しかし、とにかくその責任を果たすには、現段階においては先ほど来何遍か申し上げておりますように、全力を挙げてとにかく間に合わせるべく努力をするというのが、まだ一年近くあります現段階での私の責任の果たし方であるというふうに考えてやっておりますので、まだそれに対して沿線の市町村とお話し合いをするとか、そういうふうなことはいまの段階ではまだ考えておらない次第でございます。
○国務大臣(地崎宇三郎君) 大塚総裁から絶対に努力をするという御報告を申し上げておるわけでございますが、まあ人間のやることでございますから狂いというものもないわけじゃございません。その面において監督官庁としての誠意をもって対処することはもちろん考えております。 —————————————
○主査(下条進一郎君) この際、分科担当委員の異動について御報告いたします。 本日、和泉照雄君が分科担当委員を辞任され、その補欠として上林繁次郎君が分科担当委員に選任されました。 —————————————
○広田幸一君 まあ、私もいろいろ心配しますがゆえにあえて言ったわけでして、私はこの問題で総裁が引責辞職をするというようなことで解決されるべき問題ではないと、こういうふうに思っておりましてね。まあ公団としての努力は多としますけれども、私が申し上げたような趣旨もひとつしんしゃくをされて、万全を期してもらいたいということを要望としておきたいと思います。 それから、関西空港の問題がありましたが、局長、時間がありませんからきょうはやめます。 次は、国鉄の問題を一つ質問をいたします。 午前中からいろいろお話があったんですが、今度の国鉄の経営再建問題について特に問題になっておりますのは、赤字ローカル線を国鉄から切り離す、あるいはバスに転換をするという問題について、一番住民はそのことを最も関心を持っておるわけです。このことは国鉄としても十分承知しとるわけですが、一体このことについて住民はどういうふうな感じを持っていらっしゃっておるというふうに総裁は今日まで認識をされておるか、ひとつ簡潔に御答弁願いたい。
○説明員(高木文雄君) 地方交通線問題は大変長い歴史があるわけでございまして、それで、いままでもいろいろお話し合いをして、やめさしていただきたいということを申し上げて十年以上になる地区が大分ございます。しかし、その都度いろいろ御批判いただきましたが、今回の場合は国鉄全体を立て直すということで、幹線について非常に大ぜいの人を減らして運営するということでいたしておりますので、ぜひ改めて地域の方々の御理解を得てバスの転換を促進したいと考えます。 ただ、その場合に一番大事なことは、やはり地元の方々の足の不便を伴ってはならぬということでございまして、決して交通線を廃止をするということは、これはその地域の交通手段を取り上げるという趣旨ではないわけでございまして、あくまで、むしろ他の交通手段であるバス、トラックの輸送によって、不便を伴わないばかりか、むしろ便宜がふえるというふうにしていかなければいけない、そこが一番基本の大事なところではないかというふうに考えております。
○広田幸一君 総裁、私の県にも大体予定されると思うのが二つあるわけです。それで、いままで住民ともいろいろ話をしてきましてね、こういう考え方ですね。国鉄の再建にはもちろん国民的な立場で協力しなきゃならぬと、しかし次は、だけども、やっぱり国民が平均的に負担を負わなきゃならないと、こういう気持ちが非常に強いわけですね。ところが、こういう赤字路線の沿線の住民というのは過疎地域におる人たちが多い。そうすると、やっぱり一般的に条件が非常に悪いわけです、生活条件がね。そこへもってきて追い打ちをかけられるということについて、やっぱりそこが一番住民の不満としておるところですね。 そこで私、時間がありませんから言ってしまいますけれども、五十三年度の国鉄の赤字の内容を見ますと、八千幾らですか、まあありますね、そのうちに予定されておる線が大体八十から八十四、五、それが八百五十億円の赤字でございまして、十分の一じゃないかと。もっとほかの方に詰めてもらって、がんがんどうしてもならないときに言ってくるんならいいけれども、やっぱりそういう不満が事実あるんですよね、これは。事実なんですよ。だから、そこらの点をよくしないと、総裁の立場もあると思うんですけれども、さっき総裁も協議会でもって十分話し合いをしていくとおっしゃっているわけですね。だけれども、エネルギーの問題もあり、採算の問題もあるという、この採算という問題が、やっぱり総裁の立場はそうかもしれませんが、住民の立場としては、国鉄の性格から言って赤字即切るということじゃなくて国鉄の公共性を生かしてもらいたいと、そういう考え方が非常に強いんですね。こういう点について総裁、もう一回御答弁願いたい。簡潔にひとつ、時間がありませんから。
○説明員(高木文雄君) やはりこれをもしやめさせていただきます場合には、代替の、それにかわる交通手段をどうするかということについて篤と御相談をし、また具体的にそれを実現しなければいけないわけでございまして、その点が最も重要なことだと考えます。しかし、その事情は地域ごとに余りにもいろいろ事情が違いますので、個別個別の線区について御相談をし、御意見を承り、対策をとるということでとり進めてまいりたいと考えております。
○広田幸一君 まあこれが、法案が通ってからこういう問題が具体的に出て、二年間かけて協議するということでありますから、私が申し上げたことも国鉄当局としても十分に考えてもらいたいと思います。 そこで、次はAB線の問題です。 それで、五十五年度の予算は百五十億組んであるわけですね。昨年は四百億、かなり減っておるわけです。そこで、これは局長でいいんですが、AB線についての基本的な方針、簡潔に。
○政府委員(山地進君) 地方交通線対策と矛盾しない形でAB線の予算を組むということが今回の予算の基本原則でございます。
○広田幸一君 赤字路線がまだ残っておるのにAB線を考えるということは、私は不合理だと思うんですよね。だから、やめるというか、凍結すべきであるというふうに、私はそういうふうに思っているわけですよ。ところが百五十億円が組まれておるわけでしょう。これはどういう内容なんですか。
○政府委員(山地進君) 地方交通線対策で国鉄に残るのは、われわれが考えておりますのは輸送密度が四千人以上のところは地方交通線といえども国鉄に残す。それから、四千人以下のものについてはこれはバスに転換するんだけれども、地元の御要望があれば第三セクターとしてこれを残すという道もあると。この二つをAB線に当てはめますと、四千人以上の、つまり国鉄に残るような路線というのもあるわけでございます。それについては工事を継続して国鉄の路線の中に繰り込んでいくということは地方交通線対策と矛盾しないだろうと思います。 それから、AB線で現在建設中のもので、四千人以下、特定地方交通線に該当するようなものもあると。これも相当工事が進んでいるものが多いわけでございまして、こういうものについては第三セクターで運営するということが確実であれば、それについてはその確実になった時点で予算をつけて工事を継続するということは、これはいままでの使ったものをむだにしないということも兼ね合わせて、これは地方交通線対策と矛盾しないんじゃないか、そういうことで百五十億というものを組んであるわけでございます。
○広田幸一君 局長、この百五十億というこれは、予定をした積み上げによる百五十億ですか、どこの線とどこの線を考えてこうだという。
○政府委員(山地進君) 一応国鉄に残す線というものについては大体去年と同じぐらいの予算の配分をする。それからその残りについては、第三セクターというのがどういうふうな形で確実にできてくるかということは今後の見通しの問題でございますけれども、私どもとしては、百五十億のうちからそういった国鉄に残ること確実なものを除いたものについて、一応これくらいで第三セクターにかわるものについては応じられるだろう、こういうふうに見込んでいるわけでございます。
○広田幸一君 実は地元の問題を出して恐縮ですけれども、私のところには、これはAB線で智頭線というのがあるわけですね、局長も御承知ですけれども。これは工事が大体九三%から、まあ見方によっては九五%ぐらいまでもうできておると。それで五十六年には遅くとも完成するだろうということで、いままでずうっと運動してきた、期待してきた住民というものがおるわけですね。そうすると、この智頭線の沿線の人たち、まあ県としては百五十億の中に入るか入らないかということを実は気にしておると思うんですよ、私も気にするわけですから。それで、いま局長がおっしゃった一日一キロ四千人というものは、国鉄の採算で合うからそれをやるということですわね。その四千人という基準といいますか、算定は、これはどこが何を資料によってやったんですか、やるんですか。
○政府委員(山地進君) 四千人の基準そのものは、政令で定めることになりますのでどういうふうになるかということはまた別でございますけれども、われわれが四千人と言っているときは、バスと鉄道のコストを比較いたしまして、四千人を超えれば鉄道の方がコストが安い、同じような人間を運ぶのに。それから四千人を切りますとバスの方がコストが安い。つまり国民経済的にも有利、バスの方が効率が高いという観点から四千人というものをつくってあるわけでございます。
○広田幸一君 そうしますと、智頭線はまだ第三セクターの対象になるかどうかということもわからぬわけですね。ですから百五十億の中に——これから予算が通るでしょう、こいつは。法案の方は別としても。これは予算が通るでしょうから、これの配分というものは五日の段階でもう具体的に決められなきゃならぬわけですね。そういうことですね。法律が通る通らぬにかかわらず。その場合に、もう九四、五%も済んでおると、しかも四千人という線はまだ基本的な調査もできていないように聞いているわけですが、まだ百五十億の予算の中に入る可能性はあると、こういうことは言えませんか。
○政府委員(山地進君) どの路線にどういうふうにつけるかということについては、現在関係各省でいろいろ御相談をしているんで、智頭線が入るか入らないかということについても答弁を差し控えさせていただきたいわけでございますけれども、まず一般論といたしまして、輸送密度というのをどういうふうに見るんだろうか。これは法律が通った後と前とではいま御議論になっているように若干違いがあろうかと思うんでございますけれども、政府としては、通るまではこうだったけれども通っちゃったら翌日から違うという方針には変えられないと思うんで、その法案の審議というものも十分配慮しながら進まなきゃいけないわけでございますけれども、一応従来の私どものAB線の建設についての方針というのがあるもんでございますから、それとこの地方交通線対策とを、まあコンバインと言いますか、そういうものを両方にらんで、現在、第三セクターになろうかと思われるものについては関係の方々と第三セクターというのをどういうふうにおつくりいただくかということを具体的に協議に入っておると、お話を進めているところもかなりあるわけでございます。
○広田幸一君 特定な線を挙げてまことに私もあれですけれども、九五%も工事が進み、相当な金を投入してやっておるわけでして、四千人という基準でもってすぱっと切ってしまうということもやっぱり問題があると思うんですよね。ですから、そういう点については、国鉄としても十分に話し合いをしていくということでありますから期待をするわけですけれども、住民のそういう感情、期待というものもひとつ十分に吸収してもらって、基本的には前段申し上げたようなことでありますけれども、ひとつ善処してもらいたいということを特に付して私の質問を終わります。
○主査(下条進一郎君) 以上をもって広田幸一君の質疑は終了いたしました。 —————————————
○主査(下条進一郎君) この際、分科担当委員の異動について御報告いたします。 本日、広田幸一君が分科担当委員を辞任され、その補欠として村沢牧君が分科担当委員に選任されました。 次に、村沢牧君の質疑を行います。
○村沢牧君 国鉄の再建や改善計画についてはただいま論議をされたところであり、それから、この国会に再建促進特別措置法も提案されるようでありますので、その際じっくり論議をし、私たちの態度を明らかにいたしますが、私は時間がありませんので、具体的なローカル線に触れて質問をいたします。 その前に大臣に二、三点聞いておきたいんですけれども、国鉄再建のかぎは人員の削減や運賃の値上げあるいは不採算路線の切り捨て、こういう財政的な経営合理化を追求するだけでは成功しない、私はこうしたことと同時に、安全輸送の確保だとか、あるいはスピードアップ、サービスの向上、こうした改善を必要とするものについては増強整備をして、利用者をふやして増収を図っていくことが必要だと、そのように考えますけれども、大臣、どのような見解を持っていますか。
○国務大臣(地崎宇三郎君) 先生のおっしゃるとおりのものも十分考えていかなければならないと思います。
○村沢牧君 そこで地方自治体は、国鉄ローカル線に対して縁故債の引き受けなど、今日まで積極的に協力してまいったところでありますが、この再建案で示されておりますように、存続をされる路線に対しても特別運賃制度などを採用して一層地方にしわ寄せをしようとしておるわけであります。政府は、八〇年代は地方の時代だ、こう言って、大平総理の田園都市構想のもとにモデル定住圏だとか広域市町村圏あるいは地方生活圏、いろいろな施策を打ち出しておるわけなんです。地方定住圏を確保するためにも交通政策は最大の柱であると、私はこのように理解をしておるんです。また、過疎対策についても政府も不十分ながら力を入れて予算も出しておるわけなんです。過疎地においては国鉄が唯一の頼りだと、こういうところがたくさんあるわけなんです。 そこで、こういう地域で国鉄が合理化をされる、あるいは廃止をされる、駅がなくなる、こういうことになってまいりますと、いままで政府が進めてきた施策、今後進めていこうとする地方の開発、過疎対策、これらの成果が上がらない、投資がむだになってしまう、こういう事態になってくるわけなんです。国鉄の財政再建という名のもとに地方に犠牲を強いるということは、地方の時代という政府の田園都市構想、この施策に逆行するものである、こう言っても過言でないというふうに思うんです。そこで、国鉄は赤字である、赤字であるから、ローカル線の改善やあるいは整備が積極的に望めないとするならば、政府として地方線の維持改善のためにもっと投資をすべきだと、そして国鉄——国の鉄道の名にふさわしい交通機関にすべきだと思いますけれども、大臣はどういう考え方ですか。
○国務大臣(地崎宇三郎君) 現在の国鉄は、御承知のように六兆円からの累積債務を持っておるわけでございます。そしてさらに、今年度も一兆五千億からの赤字が見込まれるような状態でございます。この状態が続いてまいりますならば、ますます国民の税金の負担がふえていくわけでございますので、日本の財政再建のためにも、何としても国鉄の経営をある程度安定化していかなければならない、こういうことで今度の再建法案を御提出申し上げておるわけでございますが、いま御指摘の地方交通線の問題につきましては、これから政令等御審議を願うわけでありますが、その中で法案が通りまして決定いたしました際に、地方の自治体あるいは国鉄、国等で国鉄に対する協議会をつくっていただきまして、そこでいろいろ御相談を申し上げまして、将来の開発計画だとか、将来の観光計画だとか、いろいろの点も承りながら、また、いまおっしゃった定住圏構想などの進展方等も十分配慮しながら御相談申し上げて、そしてバス路線に転換した方がより省エネルギーとしても、また、国鉄の経営の上から言っても有利であるか、あるいはいまのいろいろな開発計画に適合して線を残すべきであるかどうかということを十分御相談をいたしまして、そして納得をいただいて足の確保を前提として対策を進めてまいりたい、かような計画でおるわけでございます。
○村沢牧君 大臣、あなたはそういう計画が決定をしたならば、地方に相談をして進めるという全く一方的な言い方ですけれども、私が質問したことはそういうことではなくて、国が進めている地方開発計画、田園都市計画、いろいろなものがあるわけですけれども、それにせっかく国が方針を出して進めておるのですから、それに逆行するような国鉄の整備であってはならない、どうしても国鉄当局が財政再建のためにやらなければならないとするならば、政府が地方に対して金を出して、地方の交通を確保すべきだ、そのことを質問しているんですよ。
○国務大臣(地崎宇三郎君) 政府全体の定住圏構想、三全総等に見合って地方交通線対策に対していろいろと第三セクターあるいはその他お考えをいただいて、それに適合するように努力をしてまいりたいと思います。
○村沢牧君 大臣の答弁納得いたしませんが、この問題はやっておるとまた時間も経過しますから、具体的な問題に入ってまいります。 中央東線の岡谷−塩尻間を短縮するために国鉄は現在塩嶺トンネルを掘削中であるけれども、事務的に伺ってまいりますけれども、この工事はいつ完成をし、いつから供用開始になるのか、また、この工事の開始してから完成に至るまでの費用、それから供用開始をされれば岡谷−塩尻間が時間的にどれほど短縮されるのか、以上三点ほど事務的に伺っておきます。
○説明員(半谷哲夫君) 塩嶺トンネルは、中央東線の岡谷−塩尻間、これを短絡する複線のトンネルでございます。延長は約六キロでございます。トンネルの工事は現在鋭意進めているわけでございますけれども、五十六年度を目途といたしておりますけれども、今後の予算、工事資金の見通しによりましては多少おくれる可能性があるかと考えております。総工事費は約五百億円でございます。それから、このトンネルが完成いたしますと、岡谷と塩尻の間が短絡されるわけでございまして、距離的には十六キロ短くなります。したがいまして、運転時分で言いますと在来の線の運転に比べまして約二十分短縮されるというふうに見込んでおります。
○村沢牧君 このトンネルの開通予定がいままでは国鉄当局は五十六年の十月というようなことでいろいろ言っておったんですけれども、いまの答弁では必ずしもそういうふうでないようでありますので、もう一回確認をしておくということ、その点だけ確認しておきます。
○説明員(半谷哲夫君) 五十六年十月を目指しておりますけれども、今後の予算事情によっては多少おくれてくる可能性があるということを申し上げたわけでございます。
○村沢牧君 このトンネル工事は御承知のとおり出水が非常に多い。したがって、関係地域並びに住民に多くの被害を今日まで与えておるわけなんです。つまり、工事中にトンネルから出る水によって関係地域が水不足になるというようなことで、国鉄工事事務所が個別的に対応はしてきておりますけれども、まだまだ多くの問題が残されておるんです。 そこで、二点ほど伺っておきますけれども、この地域、塩尻市では工事中もいろいろな対策を講じてきたけれども、しかし、工事が完成した後において恒常湧水量がどうなるのか、湧水の復元が不可能になるんではないか、こういう心配があるわけですね。そのような場合には国鉄当局としては、水源を他に求めるなどして地元に迷惑をかけない、あるいはまた、そうした水の確保のために必要とする施設その他については国鉄が補償するんだと、こういう恒久対策を立てるべきだというふうに思いますけれども、要求されておる恒久対策についてはいつごろをめどとして関係者と話し合いをされるのかが一つ。 それから、反対側の辰野町では、これまたトンネル工事のために渇水が非常に多くなって、水田の圃場整備事業を行って何とかして水田の水を確保するということで、五十四年から三カ年計画でこの事業を行っておるわけでありますけれども、この工事に要する金の一部は国鉄が当然負担をすべきものだ、このように理解をしますけれども、その点はどうか。 いずれにしても、私は二点について伺ったわけでありますけれども、従来国鉄の工事を見ておりますと、工事をやるときにはぜひ協力してくださいということで頭を下げて何遍もあちこち回って歩くけれども、工事が終わってしまうとどうも消極的になっちゃって逃げてしまう、こういうことが往々にしてありますから、ひとつこの場ではりきり答弁をしてもらいたいと思うんです。
○説明員(半谷哲夫君) 塩嶺トンネルの掘削工事が始まりましたのは四十九年二月でございます。これは塩尻方から着工したわけでございますけれども、五十年の六月ごろになりまして出水が非常に多くなったということがございまして、地元の方々に大変御迷感をかけたわけでございます。一部の地域で減水あるいは渇水、これは田用水でございますけれども、水田の一部に地割れが出るとか地盤沈下が出るという現象が出たわけでございます。また飲料水にも多少影響してきたということもございました。 それで国鉄では、基本的にこの対策というものを部外の学識経験者等を交えました委員会をつくりまして、これを五十一年三月に設置いたしまして、このトンネル掘削に伴う出水に対する対策、それからまたこの減、渇水に対します対策等につきまして、学術的な面からどのような有効な手があるかということを検討してまいってきているわけでございます。 現在までにいろいろ対策をとってまいりましてやっておりますが、いずれも塩尻市あるいは地元の方々と協議いたしまして、トンネル湧水を一部利用いたしまして農業用水に還元するとか、あるいはこれを浄化設備をつくりまして飲料水に振り向けるとかいうようなこと、あるいはため池等の新設、改修、そういったような対策を講じたわけでございまして、これらの中には恒久対策に一部なるものもあるいは入っているかと思います。 それで今後の恒久対策ということでございますけれども、実は現在も湧水が続いておりますけれども、トンネルから出る水の量というのは徐々に減ってきているという状況にございます。したがいまして、現在の対応としては、先ほど申し上げましたような対応策でいまやっているわけでございますが、これがトンネルが完全にでき上がりましてその後なお湧水がどのような状況にあるか、それからその影響がどの程度残っているかということを確認いたしました上で、地元の方々と御相談の上恒久対策を講じていきたいというふうに考えているわけでございます。 それから辰野町の対策でございますけれども、このトンネルを掘っております地域を中心にいたしまして非常に広範囲のいろいろお話が出ているわけでございまして、私どもといたしましては、やはりその減水等がトンネルの掘削に起因しているかどうかということは確認の上対策をとらなきゃいけないというふうに考えておりまして、その結果トンネルの掘削に起因するものであるということであるならば、これは直ちに対策をとらなきゃいけないというふうに考えておる次第でございます。その辺につきましてもいま地元の方々といろいろ御相談を申し上げているという状況でございます。
○村沢牧君 これも事務的に伺っておきますが、飯田線と中央東線の接続についてですが、飯田線は現在辰野で中央東線と接続をしておりますが、塩嶺トンネルが開通することによって中央東線が辰野を経由をしなくなるというふうに思うんです。その場合、辰野に一番近い駅は岡谷でありますが、岡谷には特急が一往復しかとまらない。あるいは諏訪湖周辺の中心は上諏訪であるので、ひとつ飯田線を上諏訪まで延長してもらいたい、こういう要望も強いし、私もそうであろうというふうに思うんですけれども、一体接続をどこにするかということが一つです。 それから、長野県の県庁所在地は長野市であり、一番南は飯田周辺でありますけれども、この長野−飯田間の急行は短絡線を経由して通行するようになるのか、それとも在来線で通行するようになるのか、その点について御答弁を願いたい。
○説明員(吉武秀夫君) トンネルの開通した場合のダイヤはどうなるかということにつきましてはまだ成案を得ておりません。それで、かなり距離が短縮されるということもございまして大きな変革になると思います。そこで、飯田線との接続につきましても、その辺の流動の実態とかそういうものも踏まえながら、なおかついろんな諸条件もございますので、極力そういう飯田線の線内と中央東線との接続についても配慮しながらというような意味でダイヤ改正を行っていきたいということは考えておりますが、どういうふうに案をつくるかということについての最終的な詰めはまだできておりません。
○村沢牧君 その詰めはいつごろまでにするんですか。
○説明員(吉武秀夫君) 通常の場合に、ダイヤ改正におきましては大体一年前ぐらいから作業を始めまして、何回か地方とのやりとりをいたしまして、最終的に詰めができますのは大体半年かそこら前というようなのが通常の例でございます。
○村沢牧君 そこで、いま申し上げました飯田線の強化対策でありますが、飯田線は廃止される路線には入っておらないというふうに思います。そこで伺ってまいりますけれども、この路線は御承知のとおり伊那谷唯一の国鉄であります。塩嶺トンネル問題が昭和三十八年後半から持ち上がったときに、沿線住民はトンネル反対、現線複線化、それから飯田線の強化と、こういう運動を積極的に盛り上げて、運輸省、国鉄本社へもう数十回にわたる陳情を重ねてまいりました。事態が大変憂慮すべき模様になってまいりましたものですから、長野県選出の国会議員等も積極的に努力をし、国鉄本社等仲介の労もとって、一定の方向を見出して塩嶺トンネルに取りかかったという経過があります。 そのときの経過は、一として、「辰野−塩尻間は廃線しない。現況より閑却しない。」、二として、「塩尻トンネルは六十億円で建設する。」、三つ目として、「飯田線は電力の増強、保安設備の増強、留置線の増設、線路の改良増設、ホームの延伸等を二十五億円で行なう。」、それから、「飯田線の地上設備の増強に伴い、車両増強に十五億円かける。」、それから「岡谷−辰野間、辰野−飯田間は中津川線が建設されれば、あい路となるので、二十億円程度かけて複線化する必要がある。」、このようなことを申し合わせて今日に至っているわけでありますが、この申し合わせば現在においても効力を持っていると私は思いますが、どうですか。
○説明員(半谷哲夫君) ただいま先生からお話のありましたこの塩嶺トンネル線路工事にかかりますときにいろいろ地元の方々と意見調整に苦慮したところは御指摘のとおりであります。それで四十一年時点で県知事と国鉄総裁との間で書面の往復がございまして、いろいろいま先生のおっしゃったような御要望が県知事から出されまして、国鉄といたしましても事情の許す限りその趣旨に沿い努力いたしますという御回答を申し上げたわけでございます。現在までにすべてこれができたというわけではございませんが、その中の相当部分につきましては四十年以来今日までの間にいろいろ実施してまいりました。たとえば軌道強化……
○村沢牧君 いや、それいいですよ、そんな細かいこと、時間ありませんから。その協定は生きているのかどうかということです。
○説明員(半谷哲夫君) これにつきましては、協定と言いますか書面の往復でございますが、この趣旨につきましては今日も十分その趣旨を体してやらなきゃいけないと考えているわけでございます。
○村沢牧君 当時話をしたときは塩尻トンネルは六十億でつくるという想定のもとにこういう話し合いをしたんですね。先ほどお聞きをすれば、五百億かかるということです。七倍以上ですね。そうすれば、この申し合わせだって当然七倍以上ぐらいかけたっていいわけなんですけれども、そのことは一歩譲って、二十五億、十五億、計四十億、これに対していままで幾ら投資をしたのか、それだけでいいです。
○説明員(半谷哲夫君) いろいろ内容がございまして、正確な工事費等ちょっといまの段階でつかみかねる点もございますが、主要な地上設備を主体にいたしまして拾ったものだけでも約四十億ぐらいでございます。このほかに車両のいろんな改善、編成長の増大等によります車両数の増、あるいは特急、急行の設定等をやってきておりますので、そういうものはちょっとこの工事費に換算いたしておりませんけれども、そんなような実情でございます。
○村沢牧君 いままで四十億程度飯田線にかけたというお話ですけれども、時間がありませんから詳細質問いたしませんから、後ほどその資料ください。 それから飯田線のスピードアップなんか常に言われているところなんですけれども、これらについては現状ああいう路線ですからできないのか、やるつもりがあるのか、どうですか。
○説明員(半谷哲夫君) 飯田線の状況というのは先生よく御存じのとおりでございまして、たとえばカーブで言いますと非常に急な急曲線が入っておりまして、半径二百メーターとか三百メーターという曲線、しかも勾配が千分の二十五というような実情でございまして、非常に地形的に複雑なところを縫うようにして線路が走っているというような実情でございまして、これを基本的に直すということになりますと、新しい線をつくらなければ直らない程度のむずかしさがあるわけでございます。したがいまして、現在までとってきておりますのは軌道強化をいたしまして極力、スピードアップという直接的な影響はないんでありますが、徐行等のないようにいたしまして輸送の安定化に努めてきているというのが実情でございます。
○村沢牧君 努めてはおるかもしれませんけれどもね、飯田線なんというのは、たとえば辰野から飯田市まで行くのに普通列車で行けば二時間四十分も五十分もかかるのですね。急行で行っても一時間二十分、まるきりこの飯田線ができた当時とちょっとも変わってないんですよね。これでもってスピードアップに努めたなんということは言えないわけですね。ですから、国鉄は赤字だ赤字だと言ってこんなところばかりしわ寄せするのじゃなくて、やはりこうした面にももっと力を入れるべきだと思うんです。それが国鉄の私は本来の使命だと思うんです。 それからもう一つ、塩嶺トンネルができて従来の在来線との関係なんですけれども、つまり塩嶺トンネルはできるけれども、辰野−小野−塩尻間は廃線にもちろんしない。この地方は大変に重要な路線でありますから廃線にしないことはもちろん、現状の交通サービスは低下をさせない、このことが一点。それから中央西線や篠ノ井線に接続するために飯田線を松本までひとつ延べたらどうかという希望もあるんですが、要望もあるんですが、これについてひとつ簡潔に答弁してください。
○説明員(吉武秀夫君) 先ほどもちょっと御説明いたしましたが、このダイヤをどうするかというのは、もうちょっと時間をかけてその辺の実態といいますか、流動などを見ながら決めたいというふうに思っております。
○村沢牧君 はい、いいです、それで。 最後に一点、私は踏切問題について具体的な事例を申し上げて要望し、意見を聞きたいと思うんです。 地方の問題でありますけれども、私がいま申し上げることは県内の新聞あるいはテレビ等でも何回も報道されて非常に社会問題にもなってきておる。同時に、このことが今日の国鉄の中央線に対する姿をあらわしておるものだというふうに思いますから、あえて私は質問いたします。 飯田線の時又という地域に飯田線を東西にはさんで人家と耕地がある。関係者は十二戸です。そこで踏切があそこにありませんから、遠く離れた踏切を利用して向こう側へ移ろうとしても道路がない。したがって、通行することがもちろんできないわけですね。やむを得ず人間は徒歩で踏切を越しておるんですけれども、耕運機だとか資材運搬などは簡単に渡ることができない。そこで関係者が総出でその線路の上下に見張りを立てて角材や丸太を線路へ添えて、そうしてみんなで力を合わして耕運機を渡しておるのですね。こうした状態でありますから、あるときは耕運機が線路内でエンストしてしまって列車をとめた、あるときは一輪車と列車が接触して老人がけがをした、こういう事態も発生しておるのです。皆さんに恐らく想像もつかないことだと思うんですけれども。 ここにはしかし踏切がなかったわけじゃないので、踏切と耕作道があったけれども、昭和三十三年に国鉄の一方的都合によってこれが撤去されてしまった。当時は耕運機もないし、荷物は背中で運んでいたから余り地域の人は支障もなかったから、国鉄のおっしゃることだということでがまんしておった。しかし現在はそんな時代じゃないです。ここ数年来地元の人なりあるいは市当局も静岡鉄道局に踏切をぜひ設置をしてもらいたいという要請をしてきたけれども、なかなからちが明かない。最近になって静岡鉄道管理局は、それだけおっしゃるなら踏切も、じゃつくりましょうと、ただし一種の踏切をつくるから千五百万地元が出しなさいということなんだ。とてもこんな農家で千五百万出せません。ですから、この問題を昨年の十二月末に長野行政監察局に提訴して局長が間へ入ってあっせんをしておる現状なんです。 私は国鉄がいかに赤字だと言っても、このような切実な問題に対してはやはり何らかの温かみがあるのが国鉄の姿ではないのか。この通行することを国鉄は黙認をし。この問題について国鉄本社にも私は通じてありますので、直接仕事をするのは管理局であるけれども、国鉄本社としてはどういうふうに考え、どういう指導をされるのか、その辺について伺っておきます。
○説明員(半谷哲夫君) いまお話のありましたこの時又−駄科間の踏切問題につきましては、本社でも十分承知いたしておるところであります。五十四年の四月に飯田市長さんより踏切設置の申し入れがありまして、六月に設置するという御回答を申し上げたわけでございますが、その場合に要します工事費、これを地元といいますか、道路管理者側で御負担願いたいということを申し上げたわけでございますが、実は新しく踏切を設けるという場合には、これは道路側が持つと。それから、鉄道の方が線路を敷きまして踏切ができるという場合には鉄道側が持つという原則的な取り決めが道路管理者と私どもの方とにおいて取り交わされているわけでございます。 先ほどお話のように、前には踏切があったというお話でございますが、現在ではすでにないわけでございまして、改めて耕運機等の発展によりましてそういうものをつくるということになりますと、やはり地元にそれなりの御負担をお願いしたいというのが私どもの考えでございます。たまたまここは地形的にわりあいカーブがありまして、見通しもよくないところでありますし、すぐトンネルも近づいているということであって、やはりそれなりの防護措置をとらないと非常に危険性があるということで、一種の遮断機をつけた踏切ということでお話ししているわけでありますが、三種という警報機をつけるだけでもその保安対策としては十分に保てるかという判断もございまして多少そういたしますと工事費も安くなりますので、それによって御負担願えないか。 また、国鉄が負担する場合といたしまして、踏切が近接して二百メーター、三百メーター程度の間隔で何カ所かあった場合には、これを統合いたしますとこれは私どもの方としても踏切統合によるメリットが出てまいりますので、それに対しましてはそれなりの負担ができるということになりますので、この地域につきましても、そういった面での御検討も市の方とお願いいたしまして進めているわけでございます。そういう点がまとまりますれば、私どもの方の負担も考えられるということでございます。 いま以上のようなことで取り組んでおりますが、いずれにいたしましても、地元の方々の御不便というのが深刻なようでございますから、何とかこれを早く解決いたしたい。また、行政監察局長からの書面が出ていることも十分承知いたしておりますので、この現状打開策に専念いたしたいというふうに考えております。
○主査(下条進一郎君) 以上をもって村沢牧君の質疑は終了いたしました。 次に、柳澤錬造君の質疑を行います。
○柳澤錬造君 最初に国鉄問題をお聞きしていくんですが、国鉄監査報告書によりますと、五十二年度の営業収入は二兆三千六百九十億、営業経費が三兆二千百四十七億、差し引き八千四百五十七億の赤です。五十三年度が営業収入二兆五千七百二億、営業経費が三兆四千七百十四億、差し引き九千十二億のこれも赤。結局、五十二年度から五十三年度を見まして、収入が二千十二億ふえた。ところが、経費が二千五百六十七億ふえて、結局赤が五百五十五億も多くなっちゃった。これは、昭和五十二年十二月の国鉄の運賃法定制緩和法案が成立するまではかなりのいろいろの制約があったからいろいろ赤もいたし方がない。もちろん、法案が通ったからといって、そんなに急速に改善されるものではないんですが、私が知りたいのは、極端に言えば何らの改善の余地も見られないではないかと言いたいんです。その点を監督官庁の運輸省はどう見ているんですか。
○政府委員(山地進君) ただいま御指摘の数字は、五十二年と五十三年の営業損益を比べて御議論いただいているわけでございますけれども、国鉄の現在の財政事情の中で、年金と退職金というものが非常に大きなウェートを占めているのは先生御承知のとおりでございまして、私どものこういった財政状態を見るときに、 〔主査退席、副主査着席〕 異常な部分というのは除いて、いわば平年度化してこれを比較するという方が国鉄の体質を見る上で便利なんじゃないだろうか、それから、その方が正確なんじゃないだろうかということで、現在特定退職手当の損失というので、これは平均の退職者がいる場合と異常な退職者がいる場合、その異常の部分だけを除いて考えるという考え方でございますが、同じような考えを年金について考えてみますと——五十二年に特定退職の手当の純損失というのは五百四十億ございます。それからこの五十三年の経営成績の監査報告の中にございますように、特定退職手当の五十三年度分が七百六十八億、それから年金の方をこれ同じようなことで計算いたしますと五十二年に八百九億、それから五十三年度が千百七十七億でございます。 この二つの異常部分を除きますと、五十二年度は七千百八億の赤字でございます。それから五十三年度は七千六十八億の赤字でございまして、こういった異常部分を除いた部分について考えると若干改善をしているというふうに私どもは見ているわけでございます。
○柳澤錬造君 そういうお答えの出てくるところに運輸省の監督官庁としての問題があると思うんです。いまのようなそういうものが民間の企業で成り立つのかどうか。きょうはいま再建法案も出ているから細かいことはもう言うつもりはないのです。監督官庁のお考えはどうなんだと聞きたかった。ですから、そういう点でいまのような御答弁は残念ですけれども落第ですということです。 もう一つの点、国鉄監査委員会のメンバーを一名今度はふやすということになっているのだけれど、あの再建法案の状態ではなかなか、あの中に入ってきているわけですから、非常にいつごろになるかわからないわけだけれども、あのメンバーを一人ふやすということについては、大体お考えもまとまっているのだし、日鉄法の十五条を改正すればすぐやれることなんです。だから、そういう点からいくならば、これは通常国会でどうしてもおやりにならなくちゃいけないはずなんだけれども、その辺どうお考えか。
○政府委員(山地進君) 今回の国鉄再建法の一つの柱になっておりますのが、国鉄の経営改善計画というものを大きな柱にしているわけでございます。この経営改善計画というのは従来からあるわけでございますけれども、今回の法案に出ております経営改善計画というのは、かなり具体的に法律の中に国鉄が決めるべき改善計画の項目というものを列挙してございます。 それからもう一つ、改善計画について私どもが重要視しておりますのはこれの実施でございます。したがって、この実施について国鉄が十分に自分の実施状況について監視するとともに、運輸大臣の方にも報告する。それからそれを実情にそぐわないような事態になったときには直ちに改善するということを織り込んであるわけでございまして、これとの関連で監査委員会の役目というものを私どもとしては重く見ているわけでございます。そのために監査委員の一人の増員ということを考えているわけでございまして、国鉄の経営改善、監査委員、この法案というのは私どもとして上は緊急に成立さしていきたい、かように考えて現在の法律に入れているわけでございます。
○柳澤錬造君 そんなことを聞いているんじゃなくて、私が運輸委員会のメンバー、これは何もわが党だけじゃないんです、自民党の先生方に聞いても、私がかなりの人にいろいろ聞いて、あの国鉄の再建法案がこの国会で成立をするであろうという予測を立てている人は一人もおらない。私がそのくらいのことを聞いているのだから、あの法案の当事者である皆さん方は十分おわかりのことなんだから、そういう状態になって、参議院にすらも来るかどうかわからぬような状態にある中で、そういう点に立って努力しなくちゃいけないけれども、かなり見通しが困難でしょう。そうしたら監査委員一名ふやすことだけは、日鉄法十五条だけ一部改正すればできるのだから、そういう点に立って、むずかしくなったときはすぐそれだけははずしてでも成立をさせますというその返事が私は聞きたいんです。そこのところをきちんと答えてください。
○政府委員(山地進君) 監査委員の増員というのはやはり私どもの方といたしましては、監査委員会の役目を強化するということと非常に関係づけて使わなければいけないんじゃないだろうかと、かように考えておりまして、いま先生もおっしゃるように、この法案が通らないかもしれないし、私どもとしてもそういうことではあっても努力をしているわけでございますから、この法案に入れてぜひ法案の方の成立を図りたいと、かように考えているわけでございます。
○柳澤錬造君 鉄監局長がそういう答弁をしているから国鉄の再建なんかできやしないの。きょうは別に国鉄の問題を私主題に思っていないんです。もうちょっと現実に即してよく聞いてみなさいよ。少なくてもあなたが、自分が所管している一番関係の大事な法案でしょう。それだったら衆議院、参議院の、何人もいやせぬのだから運輸委員のところへ回って一人一人に、どうかお通しをいただきたい。で、通るんでしょうかどうでしょうかと言って聞いてみなさいよ。そんなことをあなた、局長でやっておらないで、そうしていまここでもってこういう質問のときにそういう答弁をしているようなことは——私は高木総裁もいらっしゃるから国鉄の方にも聞きたいことがあるけれども、そうではなくて、いま私がきょう聞いている大事な点は、監督官庁の運輸省は何をしておるんか、おまえさん方本当に再建する気があるんかどうかという、その大事なポイントを聞こうと思って二つの点を取り上げただけなんです。 ですから、そういう点を私はもうちょっと本気になって、そしてやっぱり政府も国鉄の再建のことを考えて——きょうもたくさん午前中から出ているわけですよ。住民の要望にこたえて残すものは残す、そんなものは、やめるものはやめる、お金を注ぎ込むものは注ぎ込むで、もう少してきぱきやって、そうして国鉄が再建をするようにしていただきたいということを私は要望してこの点を終わります。 次に、関西新空港のことで、これは航空局長の方に聞いていくんだけれども、調査費が五十一年度で十三億、五十二年度が十七億、五十三年度が二十一億、五十四年度二十三億と、七十四億ついてきたわけです。これの使用状況の内訳を知りたいんです。細かいことはいいです。それから運輸省内部でもっていろいろそういう活動のために人件費で使われるとかそんなことをあんまり細かくなにしませんから、埋め立て、浮体に分けて、むしろどちらかといえば対外的にどういうところへどのぐらいこの調査費としてお支払いになっているのかということをお聞きしたい。
○政府委員(松本操君) おっしゃいました調査費は、五十一年度から五十四年度にかけまして合計七十億六千万ついたわけです。ちょっと先生のおっしゃいました数字と違いますのは、五十一年度は流用分がございますのでそれを差し引きまして、ネット九億六千万円でございますので多少の数字の狂いがあると思います。 この七十億六千万をどういうふうに何に使ったか、これは地元にお約束しましたとおり自然条件、社会条件、空港条件、環境条件、それぞれに使ったわけでございますが、一番たくさん投入しておりますのが環境影響調査に関する四十四億二千四百万でございます。 空港条件というものに十億九千七百万使っておりますが、この十億九千七百万の中は施設計画、施工計画、管理計画、こういうふうに分かれてまいります。 〔副主査退席、主査着席〕 この中で施工計画と申しますものが御質問の浮体か埋め立てかという問題についての技術的な面を主として調査したための経費でございます。これが五億七千二百四十万でございます。 この五億七千二百四十万というものを中で分けてまいりますと、いま申し上げましたように埋め立て、浮体それから桟橋工法、この三つの工法と、それからいずれの工法にも共通いたします共通部分の検討というのに分かれるわけでございます。埋め立て工法につきましては三億七千二百七十万円、浮体工法につきましては一億三千五百万円、桟橋工法につきましては四千四百七十万円、共通経費が二千万円、こうなるわけでございます。 で、この一億三千五百万円と三億七千二百七十万というものが浮体及び埋め立て工法に関するいままでの調査費でございますが、この浮体工法に関する調査費につきましては、これの内訳がさらに大きく分かれてまいりまして、実験装置の製作費に一億四千五百十万ばかりを投入いたしております。それからさらに土砂の運搬、この問題が埋め立ての場合には国会でもしばしば御指摘になっておりますように大事なことでございますので、これに四千五百七十万を投入しておりますので、その残りが埋め立てに関する純粋に技術的な検討になるわけでございます。 で、これらを外注いたしたものと、その他のものとに分けて別の見方を申し上げますと、埋め立てについて先ほど申し上げました三億七千二百七十万のうち、外注分が八千二百六十三万円、その他——その他と申しますのは、一件百万円以下の外注あるいは実験装置の製作あるいは雑費、こういうふうなものの取りまとめでございますが、これが二億九千万余でございます。浮体の方につきましては一億三千五百万円のうち、外注分が八千三百三十四万何がしでございます。その他に使いました分が五千百六十五万何がしと、こういうことになります。桟橋分は額が少ないので省略さしていただきますと、合計五億五千二百四十万という埋め立て、桟橋、浮体各工法に関する調査費のうち、外注費が一億八千万円余、約三分の一程度と、こういうふうな数字になっております。
○柳澤錬造君 次に、これも予算委員会のときにもちょっとお聞きをしておいたことなんだけれども、土取りについてどこの山とどこの山とを削って持っていくのだということをいろいろうわさでもって聞いていたんで、それはあくまでうわさであって何とも決めていませんといって大臣からもそういうお答えもいただいておったわけだけれども、もう一度ここで確認しておきたいことは、運輸省の側も審議会の側もそういうことについては何ら決めていませんと、いろいろ巷間伝えられていることについては何ら関知しませんと、そういう確認でよろしいかどうか。
○政府委員(松本操君) 土取り場について何かのうわさがあるのは遺憾ながら私どもの耳にも入っておりますが、いま先生おっしゃいましたように、本件につきましては私ども全く公式的に何らの立場も明らかにいたしたことはございませんし、したがって、現在までの審議会の審議におきましても、具体的な土取り場について何ら申し上げたこともございません。
○柳澤錬造君 そうすると、審議というか、そういう議論をしたこともないというように考えてよろしいですか。
○政府委員(松本操君) 私の申し上げようがあるいは舌足らずであったかと思いますが、具体的にどこそこの山をというふうなことは申し上げたことはないわけでございますが、およそ土取りというものはという点につきましては、これは概念的な問題といたしまして審議会にも御説明申し上げております。 たとえて申し上げますならば、大阪湾岸からある一定の距離の中、これはベルトコンベヤーの長さ等の問題もありますので、たかだか折り曲げても十キロかそこらというふうな距離、あるいは居住地域でありますとか国定公園等の特別地域でありますとか、あるいは農業振興地域でありますとか、あるいは特別に貴重な動植物が生息している地域でありますとか、そういうふうなところは初めから対象にしない。あるいは景観、植生等の環境をどういうふうに検討すべきであるか、あるいは土砂を取る場合に発破の問題でございますとかいろいろ問題がございますので、そういった技術的な問題はどういうふうな観点から考えたらよろしいかというふうな物の考え方及びできる限り基準となるべきもの、そういった点についてはいろいろと御説明を申し上げておるわけでもございますし、その考え方自身がひとりよがりになりませんように、そういう考え方について関係公共団体ときわめて非公式に御意見を伺ったことはございます。
○柳澤錬造君 次にお聞きしたいことは、昨年の六月十五日お出しになった浮体工法調査結果概要。この間も七項目についてさらに検討を要するということになっているんで、その検討を要することはどうなったんだということをお聞きをして、若干局長の方からこの内容から少し進んだ御答弁をいただいたんですけれども、それでもまだ中間報告の域を出ないと思うんです。そのときもそれについては資料をお出しをいただきたいと申し上げておいたんですが、またそれは後で結構です。さらに検討はお進めになっていると思うんだけれども、この七項目の問題についての最終的な結論をお出しになるのはいつごろになるんですか。
○政府委員(松本操君) せんだっての御質問で七項目に関してお答えしました中で、もう少し詳細なことを資料としてお届けするお約束をしながらまだでき上がっておりません。これは早急に出します。 次に、この七項目の最終的なまとめをどういう形でいつごろやるのかということだと存じますが、現在航空審議会の建設工法小委員会で、埋め立てと言わず浮体と言わず、かなり突っ込んだ御議論を願っておるわけでございます。そこで、この七項目なるものは、昨年の夏、私どもが船舶技術研究所と港湾技術研究所にやってもらいました検討結果の取りまとめの中に出てきた問題でございますが、その後これは、この前お答え申し上げましたように、これらの項目についてはさらに具体的な検討が主として造船工業会の方でかなり進んでおるわけでございます。今後まだ引き続き追加的な成果というものも得られるというふうに私どもは伺っております。 そこで、今後の議論は、この建設工法小委員会に、たとえば造船工業会の議論なりあるいは私ども別途に検討しました議論なりといったようなものは全部提出をいたしました。この小委員会ではかなり突っ込んだ議論をこれからまだしばらく継続してお願いしなきゃならない形でございます。その際、必要によって専門家の意見を改めてまた伺うというふうなことも生じてまいりましょうが、とにもかくにもこの小委員会において突っ込んだ議論をしていただくことによりまして、私どもはそこにおのずから公正妥当なこれらの問題を含めた全問題についての結論が出てくる、こういうことを期待している次第でございます。
○柳澤錬造君 そうすると局長、この七項目の問題についてはそれぞれの点でさらに検討を要するというふうにしておいたことについて、これをさらに突っ込んで検討していただきたいといって造工の方にそのことを求めているわけですか。
○政府委員(松本操君) 昨年の夏の取りまとめの時点で、こういうことが実は問題になると思われるということは造工の方に十分御説明をいたしたわけでございます。造工の方は、私どもの提示した七つについて、ほとんど即座に、そういう点の心配はないのではないかという反論のあったものもあったようでございます。それから条件の設定のありよう、つまりたとえば安全係数をどうとればいいかという問題に置きかえて考えられる問題ではないか、つまり設問の出し方はそうなっているわけです。 実態的には最終的な設計をする場合に安全係数をどうとるかということに置きかえられる問題ではないかというふうな御意見があって、私どももそれなりにそういうふうな考え方もあるのかなあというふうなことまで言って困っているというふうな問題もあるわけでございますので、先ほど申し上げましたように、そういった問題についていまさら私どもがどうだこうだという独断的な結論を出すということを差し控えて、せっかく小委員会において御審議願っていることでもございますので、ありとあらゆるデータは小委員会の場に提出して、そこで御議論を願って妥当な結論を出していただく、こういうふうにしたいと思います。
○柳澤錬造君 局長、それではお答えにならないんで、浮体工法調査結果概要という昨年の六月十五日お出しになったのは、運輸省航空局飛行場部関西国際空港計画室として出しているのです。造船工業会から出ているのじゃないのです。この間からの局長の御答弁というのは、いまのようなことをおっしゃるならば、これはもう計画室でなくて造船工業会として検討したものはこういうものがあると。だから造船工業会では検討したこともあるからといってそれを審議会にそのまま出しまして、浮体工法についてのいろいろのデータがこういうふうにそろっています、浮体か埋め立てかというのを一つの材料にして御検討いただきたいというなら話は別。運輸省としてこれはお出しになった。 そして、この間も聞いていると、いやそれは造船工業会からなにしたものはあれしたんですと言う。いまもそうやって聞けば、いやそれは造船工業会の方でやっているでしょうと言う。やっているでしょうではいかぬことであって、この点については私たちがやって不十分だという判断を下した。この七項目のこれが、まだ七項目挙げてさらに検討を要するという結論を出したのは運輸省でしょう。航空局でしょう。そうして、それについて私が聞けば、いや造船工業会がそれをおやりになっておるでしょうと言う。それは航空局長としての答弁でない。 あなた方の方からこの点について、私はこういうふうな疑問符を持ったから、さらに続けて研究をして、その結論を早いところ出して、そうして私どもによこしてくれぬか、そうしたら私どもの方でもって、それも審議会に出して、それでいまおっしゃったような公正妥当な審議をやっていただきますよと言うならわかる。この間の予算委員会からずっといまの御答弁、それはちょっと局長、支離滅裂だと言っちゃいけないけれども、少しそこのところをもう一回整理をして答弁してください。
○政府委員(松本操君) 御指摘の点、私もよく理解をしたつもりでございますが、まず昨年私どもがまとめましたものは、私どもの方の直轄研究機関が取りまとめたきわめて基礎的な技術レポート、こういうふうなものであるわけでございます。それにつきましては、私どもの方として整理をした段階で両研究機関の専門家の意見なども聞き、いま問題となっております七つの問題点というのをしぼった、ここまではおっしゃるとおりでございます。 その後、関西部会の小委員会が開かれた後におきまして、実は昨年私どもがつくりましたこの資料というものは審議会に対する正式の資料としては実は用いていないわけです。なぜ用いていないかということを申し上げますと、先ほど触れましたように、この資料はきわめて基本的な、技術的な検討をしたにとどまっております。現在浮体工法と埋め立て工法の間でいろいろと論点がございますが、特に大きな問題点となっている浮体構造において甲板部分を立体的に活用していくというふうな考え方は、実はごらんになればおわかりいただけるように、昨年の夏出しました時点では、全く中に組み込まれていないわけです。きわめて単純化した形での問題提起しかなされておりません。 そういう形で議論を進めましたのでは、埋め立てと浮体との間に余りにも立場の違いが出過ぎてしまうというふうなことを私どもも気がつきまして、したがって、ただいま経費の問題をこれから詰めようとしておるわけでございますけれども、その場合も、埋め立ての場合は平面的な広さを言い、浮体の場合にはいささか立体的に使いこなしていった場合の面積を云々するというふうな形にだんだんと議論が変化していってきておるわけでございます。 そういうふうなことを踏まえまして、昨年のきわめて基礎的なものを審議会の席上に出すということについては、私どもは非常にはばかりを感じたわけです。そこで、造工の方で委細をきわめてお調べになったデータがありますので、造工の方の御了承を得て、これを審議会の資料に使わしてもらったと、こういう経緯がございます。そこで、問題の七項目についても、私どもがこれを取りまとめた時点で造工の方とディスカッションをいたしました。 先ほどもちょっと触れましたが、その時点で造船工業会の方では、この指摘はあるものの、こういう考え方をとれば、つまり先ほど例に申し上げましたような安全係数のとり方を変えればこれで十分処置できるではないか、いろいろあったわけでございますが、しかし、その点についてはなお勉強してみましょう、私どももお願いしますということで、その後の推移を見たわけでございますので、したがって、先ほど私が申し上げましたこの問題について、確かに問題を提起したのは基本的な計画について私どもが詰めたペーパーの中に触れてあるわけではございますが、しかし、浮体工法そのものは私どもの考えておりました、そういった素朴なものよりもはるかに発展した形に実はいま成長してしまっております。こういう点について十分な知識、経験をお持ちの造工の御意見というものももっぱら尊重していくというのが私どもとしては今後のありようとして妥当なのじゃないだろうか、このように考えているわけでございます。
○柳澤錬造君 局長ね、大分わかってきたんですよ。だからこの前の予算委員会でも、運輸省というものは、埋め立て変更という言葉まで私は使わなかったけれども、そっちにばかり偏っていておかしいじゃないかというときに、局長は、いや、そんなことはありません、情報を公正妥当にちゃんとやってきていましたと言ったんだけれども、いみじくもあなたがいま答弁の中でだんだん整理がされてきて、そうではないんですということなんです。結局審議会のあのメンバーがどうだったということは、私は前からこれは触れようとも思わぬし、触れないできた。しかし、いま局長がいみじくもお話をしていることは、結局あの審議会のメンバーの問題もあることなんかは別にしておいて、あなた方運輸省航空局が造船工業会と審議会の間に入って、そうしてその埋め立てか埠頭か浮体かということを公正妥当とするならば、そういうあらゆるデータを審議会に持ち込んできて、そうして審議会の先生方に御判断をいただくということでなければいかぬ。 ところが、航空局長いみじくもいま言われたように、あなたたちが造船工業会との間で接触をして、それで自分たちをそこのスクリーンに通して、自分たちが気に入ったものは、それは審議会にみな持ち出していってそっちへやらせようと。そして、そうでないものはもうちょっと皆さんおやりになったらどうなんです。ああですかこうですかと言って、審議会にかわってあなた方航空局が造船工業会の間でもってああでもない、こうでもない、おやりになってきたんですよ。それがだんだんだんだんとこの造船工業会いろいろやってきた浮体に基づくいろいろの方式というものが大きくなってきて、それでいまどうにもならなくなってきたから、もうそれを今度は審議会に持ち出すということになったんだけれども、言うならば、従来航空局長なり航空局なりというものが埋め立て一辺倒であって、そんな浮体なんというものは見たことも聞いたこともないしと言って、そういうふうな気持ちでお取り組みになったということが、いまいみじくも一連の御答弁の中でそれが明らかになったわけでしょう。 ですから、その辺のところを公正妥当にと言うなら公正妥当にで、同じようなウエートでもってやっぱり審議会に持ち込んで審議をしていただく。疑問があるところがあったならば、そいつについては速やかに解明をして、そしてそれが運輸省の中でそれを解明する能力があったならばする、ないならばどこへ持っていってやるかといってやっていただかなきゃいかぬわけですよ。それについて、これからの扱いについてですから、局長どういうお感じか、ちょっと聞かしてください。
○政府委員(松本操君) いまの前段の御指摘は、申しわけないんですが、ちょっと私の気持ちを御理解いただいてないように思えますので。審議会に対して私どもが何らかのスクリーンになって、われわれの気に入ったものだけをテーブルの上にのせ、そうでないものは出さないというふうな措置をとったことは、私ないつもりでございます。したがって、どのような資料でございましても、こういうふうな形に取りまとめて出したいというものについては、そのまま審議会のテーブルの上に出しておるわけでございます。決してそこに私どもが恣意的な判断を加えまして、これは出す、これは出さないというふうなことをしたこともございませんし、今後ともする気はございませんので、この点は何とぞ御理解をいただきたいと思います。 それから、今後の基本的な物の考え方といたしましては、だんだんとこういうふうに具体的な議論が詰まってくることになってまいりますと、単なる構造上の議論だけではなくて、実用面をも加味したあるいは経済面をも加味した議論というものに入っていかなければなりませんので、今後、問題点が審議会の方から提起されれば、それに対して最も適切な返答のできる方を私どもの方は事務局として探してくる。そして、その人に問題点のあり場をよく御説明をして、それなりの御意見、それなりの知識、経験というものを述べていただく。それを審議会の委員がお聞き取りになってさらに議論を発展させていただく。その中には、もちろん私どものできることであれば私どもが一下請業者というふうな形で問題点を詰める、その成果をテーブルにのせる、こういうこともございましょうし、私どものよくなし得ないところにつきましては、最も適当と思われる専門家に対して意見の開陳をお願いするというふうなことを私どもとして、事務局といたしまして、できる限りの努力をしていく、こういう形で運営していくようにいたしたい、こう思っております。
○柳澤錬造君 いま私が申し上げた前段の方は局長、合点というか、気に入らないと言われたけれども、そこのところはもうこれ以上言いませんから、しかし考えてください。そうでなければ、ことしの二月二十二日、期成労協に出したあの回答書のああいう文面にはならないのです、いま局長の言われたようなことであるならば。これは予算委員会でも言ったとおりです。またもう一回ここで田村運輸大臣が何を言った、福永運輸大臣は、特に私はいろいろ細かいことまで聞いているんですから、そんなこと言いませんけれども。ですから、そういう経過をたどってきて、むしろ、ですから、先ほどのこの分科会での御答弁というものが、いろいろな予算委員会で不明確な点がいみじくも局長の御答弁で私は解明されたと判断したから申し上げた。ですから、この点は局長、この七項目が、この先の結論をきちんとお出しになるようにしていただきたい。そして、それをどこでやらせるかを、それは自分たち手に負えなければ、じゃ造工なら造工に正式に要請して、そういう点についての何を早いところ出してくれ、そして審議会にそういう問題を持ち出してやるという形にして進めていただきたいと思います。 次は環境アセスメントはどんな状況になっているのか、それからいまの状態でいくといつごろ結論が出るようになっているのかということを聞いておきます。
○政府委員(松本操君) 環境アセスメントにつきましては、五十一年の九月に調査の実施方針というふうなものを広く公表いたしまして、それにのっとってやってきておるわけでございまして、たとえば固定測定点における調査を初め、あるいは大規模測定なりあるいは航空機の実地飛行なり、その他諸般の調査をやってまいったわけでございます。当初の私どもの思惑といたしましては、五十四年度末、つまりここ一両日の間に最終的な取りまとめが得られるということを期待しておったわけでございますが、遺憾ながら相当膨大な資料の取りまとめということで多少のおくれが出てまいりました。 そこで、現在の見通しを申し上げますと、この四月中には海洋関係に関する諸般の調査、つまり潮流の変化でございますとか、あるいは海水の汚染の問題でございますとか、あるいは魚類に及ぼす影響の問題でありますとか、そういったふうな問題と、それから冒頭、先生の御質問にもございましたが、土取り等を行います場合に、どういうふうな考え方で作業をどのようにしなければならないかという一連の考え方を整理したもの、これが一つの規範になっていくべきであろうかと思います。そういったようなものについての取りまとめはいまのところ四月いっぱいでできるのではないか。でき次第これは審議会のテーブルの上に出したい、このように考えております。 ややおくれましたものが大気汚染でありますとか、騒音でありますとか、こういったものでございますが、これのおくれた理由としましては、やはり航空機の側だけによる汚染を議論いたしましても真っ当な事前評価にはなりませんので、今後起こり得るであろうその他の汚染負荷というものもベースに入れなければなりません。そうなりますと、関係する範囲が非常に広がってまいります。そこら辺のところの見解の調整その他に多少手間を取りました。したがって、四月以降なるべく早くということでいま鋭意最後の取りまとめを願っておるところでございます。
○柳澤錬造君 次に、建設工法で、埋め立てか浮体かといってかなりいろいろ議論が何しているんだけれど、分離案というのは局長、これはないんですか。たとえばターミナルというかステーションというか、あれは陸地のそばのところを少し埋め立てしてそこにつくってしまう。それから滑走路の方は、あれでもう出たように、これは騒音の関係もあるから五キロの沖に出して、そこでこれは浮体でつくって、そういうターミナルの方と滑走路の方との何をあわせてやるという、そういうお考えなんかは議論されたことがあるのか。それからどんなぐあいなのかということを聞きたいんですが。
○政府委員(松本操君) いま御質問のございましたいわゆる分離案というものは、通常の空港のスタイル、つまり滑走路、誘導路、エプロン、その他一式がまとまっているものを集中案という形で呼びまして、分離案か集中案かということで、かなり長い期間をかけて議論が行われておるのは事実でございます。しかしながら、いまのところこれだという結論にたどりつき得ない。大方は集中案の方がいいのではないかという考え方のように私には個人的に思えますが、しかし、そうだというふうなことを事務局の立場というか、いま審議会で議論中でございますので、一事務局の立場として申し上げるのは差し控えるべきだと思っております。 それはなぜかと申しますと、やはり航空機のユーザーの側から見ました場合、客扱いあるいは貨物扱いあるいは航空機の整備、こういうふうなことを考えました場合には、やはりそういった機能が滑走路、エプロンの直近位置に集中してあるということが扱いやすいということをかなり強く主張なさる方があるわけでございます。一方、別途理屈の上から集中、分離の両者についてどの程度のものが分離できるかということを議論したことがあるのでございますけれども、一割程度が分離できるのではないか、総所要面積にして一割程度が分離できるにとどまるのではないかというふうな議論もございます。そこら辺のところがなかなか詰め切れない状態でございます。 そこで、これは航法の問題ともうらはらで絡んでまいりますので、集中か分離かという議論については、部会の方と小委員会の方との間に頻繁にフィードバックをしながら、両方をにらまえた上でお決めいただけたら、このように私どもは思っております。
○柳澤錬造君 じゃ、この問題の最後で、結局この間予算委員会でも、大臣の方からも、悔いを千載に残さないように慎重審議して、公正妥当な結論をお出しになるという御答弁あったんですけれども、その結論がいまの見通しではなかなかむずかしいと思うんだけれども、いまの時点で御判断になって、もうこれは三月末と言ってもどうにもならないんだから、いつごろになるという見通しをお持ちでいるかという、そこのところの結論を聞かしていただきたい。
○政府委員(松本操君) 先生おっしゃられますように非常に見通しを立てにくい。私どもとしましては、部会をスタートいたしましたときに、できれば年度末までにというふうなことを言うた前科がございますので大変言いにくいのでございますけれども、夏ごろには大体目鼻だちが相整わないかなと、こう思っておりますけれども、ただこれは部会の運営のありようといたしまして、私どもの方からもはやああしていただきたいということは一切言いますまい。十分御議論いただいて、委員各位が御納得を得たところで結論をお出しいただくということにいたしたいと思いますので、正確な見通しについてはひとつ差し控えさしていただきたいと思います。
○柳澤錬造君 それで、大臣改めて御答弁いただかぬでいいですから、この間予算委員会でもお聞きしたので、大臣おっしゃったとおり慎重に、それと本当に公正妥当な判断を下すようにしていただきたいと思うんです。 それからこれは関西新空港だけの問題ではなくて、どっちみちこれから空港といったら、この次はまた今度は愛知のところにもどうせこれはオリンピックの関係で出てくると思うけれども、それもまた海ということになるんですから、ですからそういうふうな将来展望を持って十分に御判断もし、悔いを残さぬようにやっていただきたいと思います。 自動車局長に、時間も余りないですから少しはしょってお聞きをしていくんだけれども、道路運送法——昭和二十六年にあの法律ができるときは、たしか車といったら七十万台もいなかったんですが、もう現在は三千六百万台も超えて走り回っているわけです。一昨年のときも取り上げて余り手に負えないからということになってここへきているんですけれども、かなりの法の不備があるんだけれども、この道路運送法を再検討して法改正に取り組むという意思をお持ちかどうかというところから聞いていきたい。
○政府委員(飯島篤君) いま先生御指摘のとおり自動車台数を見ますと、三十年代の後半から高度の経済成長、それから国民生活の多様化あるいは産業構造の高度化というようなことで、自家用乗用車を中心といたしましてわが国の自動車の保有台数は昨年十二月で三千七百万台になっております。このうち自家用乗用車は約二千万台で一・六七世帯当たり一両というような状況に相なっております。 事実関係をもうちょっと申し上げますと、バス、トラックを含めました営業車両が約百万台、二十六年当時に比べて九倍でございます。自家用のバスは二百十八倍、自家用のトラックは三十倍というようなことでございまして、自動車運送事業をめぐる環境は確かに大きな変化が生じてきておるのは事実でございます。私どもといたしましては、輸送需要に適切に対応してサービスが提供されるように、また道路運送事業が健全に発展するように行政を推進してきているところでございます。 ただ、当面の問題をいろいろ考えますと、バスにつきましてはいわゆる過密あるいは過疎の問題もモータリゼーションと並行してありまして、御案内のように都市バスあるいは地方バスいずれも相当の問題を抱えてきております。また省エネルギーの問題と環境の保全、都市空間の有効利用というような問題もございます。今後の方向といたしましては、大量公共輸送機関を中心に効率的な交通体系をつくっていくことが一番大事なことではないかということと考えております。 いま御質問がありました道路運送法の問題でございますが、法律自体よりも、いまるる申し上げましたように、大量公共輸送機関を優先させるためのいろんな施策、交通環境の整備あるいは地方バス維持のための補助制度の充実等、広範な施策が必要な時期ではないんだろうか。したがいまして、そちらの方について重点を置いて施策を進めてまいりたい。法律につきましては実情をよく勘案しながら、適切な運用によって対処してまいりたい。ただ、先生を初め各方面からいろいろ御提案もございますので、今後法律の問題については引き続き勉強してまいろうというふうに考えております。
○柳澤錬造君 それは再検討せいと言ったって簡単な問題でないから、わかっているけれどもやっぱり取り組んでくださいよ。そして、そんな二十六年のそのころの法律だから、それで場合によると、極端に言えばここんとことここんとこだけでもちょっと直したらと言ったら、それ一部改正でもいいし、取り組んでどうするかということをもう少しお考えいただかないと困る。 次にマイクロバスの問題で、特にレンタ。非常に一昨年のあれは国会で取り上げて、八月七日に局長通達をお出しをいただいて、それで違反、違法行為、そういう営業なんかやっちゃいかぬということなんかもやっていただいて、一ころは大分よくなってきた。最近また違反が増大をしてきているんで、もうちょっとそこをきちんとしていただきたいんです。それで前のときにも何というんですか、マイクロバスといったら二十九人以下だというのは、調べてみますと長さが八・一四メートルの大型の路線バスと同じ車を内部だけ二十九人以下に改造して、それでマイクロバスとして乗り回しているのがあったわけなんです。それで、そういう大型は認めない、それから二十九人以下に改造したものを認めないんだというふうにきちんとしてもらったんだけれども、その後も、メーカーが初めからあの大型の中を二十九人以下にして、そういう発注があるからと言ってもうつくってしまって、それで依然としてそれを許可している。 ですから、ここのところはもう一度、マイクロバスといったら二十九人以下であり、長さも七メートル以下なんだということを、そこのところをきちんとさせて伝達をして、違反をしたならばびしびし取り締まれというぐらいにやっていただきたいんですが、どうですか。
○政府委員(飯島篤君) いま自家用バスの現状でございますが、普通車は二万、小型車は十二万——これは十二万の方がマイクロバス。それでいま御指摘のマイクロレンタバスの車両数は昨年の九月末で九千三百両という状況でございます。特にこのマイクロレンタにつきましては、運転手つきで貸し渡しをするということで、貸し切りバスの営業類似行為を行う懸念があるという問題でございます。いま先生御指摘のように、本件については重大な問題と考えまして、五十三年の八月七日付で関係の通達を出しました。 まず第一に、違反者に対する厳重な取り締まりを行う。なお自家用バスの使用の届け出をする場合には保有の理由を書かせるというようなことで営業類似行為の防止に留意しているところでございます。 また、車の七メーターを超えるマイクロレンタバスについては許可を抑制するということで運用をいたしております。数字を申し上げますと、五十四年度に入ってからは特に厳重にいたしておりまして、毎月一両とか、一番多い月でも五両というようなことで、やむを得ない場合にしか認めないと。運用で五十四年度に入りましてから四月から九月末までで全国で十両しか認めておりません。 それから、こういった貸し切りバスの需要の動向でございます。御案内のように最近旅行が非常に小型化してきておる。国民の嗜好が多様化、個性化いたしてきておりまして、こういった小口の需要に対応する供給輸送力を確保することが一方で必要であるというふうに考えられます。したがいまして、この方策につきまして、これはむしろ業界の方で自主的にいろいろ対応してもらうべきことと考えます。たとえば系列会社にマイクロバスを持たせる、あるいは関係者で別会社をつくった方がいいというような場合もあるかと思います。貸しバス業者自身が中、小型のバスを積極的に整備するというようなこと等も考えられます。あるいは場合によってはレンタカー会社を吸収するような方途もあるかと思います。 それで、いまそういうことでバス協会、あるいはレンタカー協会に対しましても、引き続き本件について適正な運営をするように指導をいたしておるところでございます。取り締まりの問題につきましては、既定の定員を活用をいたしまして、街頭監査あるいは通報による調査等に基づいて引き続き関係機関と協力しながら鋭意努力してまいりたいというふうに考えております。
○柳澤錬造君 時間がないから、局長ね、それは最近の情勢は何にも知らないだれか部下に書かしたのを読んでいるから困るんで、五十二年に出して、それからずっと特に北海道、東北がよかったんです、私が回って見ておって。関西が全部だめ、九州あたりも。それで、しばらく場所によるとちゃんと摘発して起訴したところもあるんですよ。それが刺激になってかなりおさまっていった。その後また少し悪くなったので、当時の中村局長に私が申し上げて、中村自動車局長がまた、マイクロで旅館なんかが営業行為をやっているのをいかぬと言ってやった。それもちゃゃんと私、出したのも知って、聞いているんです。それはおととしのことだから。それが去年ごろからまたルーズになってどんどんいまふえてきて、そして現実に大型の八・一四どころじゃなくて、二十九人以下なら八・九九以下はみんなマイクロと認めているということもある。ですから、もう一度その辺のところを通達を出していただきたい。 それができなければ、せめて文部省とかお役所ぐらい、そういう違法な車の使い方をしないぐらいのことは、これは本当にきちんとしてください。学校がまた非常に多いんです。学校やお役所だけでもそういうような違反の車の使い方をやめて、それで、何かするなら正式の営業車のそれを利用するという形をとっていくだけでも私はかなりよくなると思う。ですから、そういう点でもって、それはぜひしていただきたい。 それから、時間がないから、なんですが、これも申し上げておくけれども白トラ、いまトラックが幾らですか、営業用で百万台しかないわけですよ。正確に言えば九十六万か何がしか。あと二千何百万台というのはみんな白ナンバーがついている。ですから、その中で問題は、一匹オオカミでもって自家用の車を持って走り回っているのが、言うならば砂利でも何でも積んでやっているのを、それをどうやって取り締まるか。これは警察にお任かせと言ってもそうはいかないんです。 だから、私にすれば、全部あれを白ナンバーなんてしておったのではわかりやしないんだから、会社なんかが自分の自営業でもって使っている車、これはまた白と青の間の何かつけるとか、本当に純粋の自家用だけに白ナンバーでもするならば、いま言う百万足らずのトラックが白ナンバーで走るから、走っているのを見ておったって違法行為をすると、おや、と言って目につくと思うんですから、あの白トラックの違反行為、違法行為をどうやって取り締まりをする気があるのか、そこのところちょっとどうですか、お考えがあったら聞かしてください。
○政府委員(飯島篤君) 違法白トラの問題は、特に中小企業の多いトラック事業にとって非常に大きな問題であることは十分認識いたしております。ただ、本件は御存じのとおり非常に古くて新しい問題であり、根の深い問題でございます。運輸省としての対処は、従来から陸運局、陸運事務所で街頭監査あるいは通報に基づく調査、違反に対する処分、それから五十二年度からは貨物輸送監理官を十七名地方に配置いたしまして、取り締まりあるいは輸送秩序の確立に努めているところでございます。 ただ、この問題は、取り締まりを強化する一方で、その地域の実態に応じまして、あるいは業種の実態に応じてそういう白トラが発生しないような条件づくりとか環境づくりについて、官民で真剣にきめ細かく努力する必要があるのではないかというふうに考えております。先般来からの部内の地方の部長会議、あるいは課長会議、あるいは特に初めて貨物輸送監理官会議というようなものをやりまして、実態をきめ細かくつかみながら対応するように指示をいたしているところでございます。 いま御指摘のあったダンプカーの問題でございますが、これにつきましては、昨年の十一月に通達を出しまして、既存の零細なダンプカー使用事業者で、協業化あるいは共同出資等で新しい会社をつくって、あるいは企業組合あるいは協業組合などでむしろ適正な事業者として運営していくという意思がある者につきましては免許を与えまして、いいかげんな運用をしないように指導していく。そのためには、低利の中小企業の高度化資金の利用の道も開いたわけでございます。それで、あいまいな使用事業者につきましては、これまたそのときの通達で、ダンプカー規制法によります使用の届出の際に、事業内容の証明書を添付させるというようなことにいたしまして、届出制の運用を改善いたしました。そういうようなことで、警察その他の関係機関とも、あるいは業界とも十分よく連絡をとりながら、今後もこの問題について鋭意対処してまいりたいというふうに考えております。
○柳澤錬造君 時間がないんで、局長ね、そうしました、ああしましたはいいです。 だから、ここのところぜひもう一回やっていただいて、それでその結果をちゃんと陸運局から上げさしてくださいよ。それで、どれだけ違反件数があって、どれだけどういう結果をやったのかと。そうすると、本気になって下がやったかどうか……。で、やはり正常な営業権を持ってやっている人たちがやれるようにしてあげていただきたいから、やっぱりやみ行為というものは封じなきゃいかぬです。 それからもう一つ、これももう時間ないので要望だけ。高速道路を走る大型のバス、あれはシートベルトをつけなくちゃいけないということになって、ことしの二月以降つくられる新車は全部シートベルトがついているそうですよ、お客さんのところ。問題はガイドさんのところ。それで、ガイドさんは、いすもああいうふうな状態だし、そこのところは危ないから立ってないで座ってアナウンスするようにということになって、いま座らしているというんです。ところが、東名だかどこだかで何か衝突しそうになって、ばっとよけて、それで急ブレーキを踏んだ瞬間に、お客さんはみんななにしておるからよかったんだけれども、そのガイドさんはばんと吹っ飛ばされて、それで窓ガラスを破って外へ出ていって、もう本当、即死だというんです。 ですから、ガイドさんのそういうものにもシートベルトをつける。また、シートベルトをつくるならば、いすもいまのような状態では、今度はいすごと吹っ飛んじゃうようなことになるんで、その辺についても、やはり商売でああいうことをやっているんだけれども、サービスも大事だけれども、人命が大切ですから、何らかのそういうことについて改造というか、措置をとれということもあわせてお取り上げいただきたいということ、これは要望申し上げまして終わります。
○主査(下条進一郎君) 以上をもって柳澤錬造君の質疑は終了いたしました。 ほかに御発言もないようですので、運輸省所管に関する質疑はこれをもって終了したものと認めます。 —————————————
○主査(下条進一郎君) この際、分科担当委員の異動について御報告いたします。 本日、勝又武一君が分科担当委員を辞任され、その補欠として久保亘君が分科担当委員に選任去れました。 明後三十一日は午後一時から分科会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後四時四分散会 —————・—————