予算委員会 第11号
- 発言数
- 279 件
- 登壇者
- 25 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1980/03/19
会議録
○委員長(山内一郎君) 予算委員会を開会いたします。 昭和五十五年度一般会計予算、昭和五十五年度特別会計予算、昭和五十五年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。 —————————————
○委員長(山内一郎君) まず、一般質疑についての理事会における協議決定事項について御報告をいたします。 審査日数は五日間とすること、質疑時間総計は六百二十八分とし、その各会派への割り当ては、自由民主党・自由国民会議及び日本社会党それぞれ百九十六分、公明党九十八分、日本共産党五十九分、民社党三十九分、参議院クラブ及び第二院クラブおのおの二十分とすること、質疑順位及び質疑者等についてはお手元の質疑通告表のとおりとすること、以上でございます。 右、理事会決定どおり取り運ぶことに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山内一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。 —————————————
○委員長(山内一郎君) 次に、参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。 昭和五十五年度総予算三案審査のため、本日の委員会に国立国会図書館調査及び立法考査局外務課主査宮脇岑生君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山内一郎君) 御異議ないと認めます。 なお、出席時刻等につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山内一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(山内一郎君) これより大木正吾君の一般質疑を行います。大木君。
○大木正吾君 最初に、KDD問題について聞きますが、最近監督官庁の郵政省の元電気通信監理官松井何がし、現職の国際業務課長でありましてかつての参事官だった日高君が逮捕されていますけれども、これについて大西大臣に、事柄の中身について、同時にまた今後の扱いについてまずお伺いいたします。
○国務大臣(大西正男君) お答えをいたします。 昨日、当省の職員が収賄容疑で警視庁に逮捕されるに至りましたことはまことに遺憾でございまして、心から国民の皆様におわびを申し上げたいと存じております。 逮捕に至りました事情、てんまつあるいは今後の見通し等につきましては、郵政省といたしましては承知をいたしておりません。
○大木正吾君 これは新聞報道等しかまだ入っておりませんが、職務権限に関しましての贈収賄と、こういうふうに考えてよろしゅうございますか。
○国務大臣(大西正男君) 収賄容疑でございますから、当然職務権限に関しておるものと推測をいたします。
○大木正吾君 この逮捕されました方は、現職の郵政省の課長が一人入っておりますが、宇宙開発事業団の監事と現職の課長でございますけれども、郵政省はこれに対してどういうような身分上の取り扱いをいたしますか。
○国務大臣(大西正男君) お一人は、もう郵政省には現職としておいでにならない方であります。もう一人は、職務権限に関する場所から現在は離れた、違った場所におるわけでございますが、現職の人に対しましては、今後この事件がどのように発展をいたしますか、その推移を見守りまして、そしてその見守った段階、いろいろ段階があろうかと思います。その段階におきまして適切な措置をいたしたいと考えております。
○大木正吾君 この方々以外に、現在事情聴取を受けている方々はおられますか。
○国務大臣(大西正男君) 私は承知いたしておりません。
○大木正吾君 政府委員の方で警察の関係の方いると思いますけれども、どうでしょう。この方々以外に郵政省の監理官、参事官等についてお調べなり、事情を聞いている方おりますか。
○政府委員(中平和水君) ただいまのところ、そういう報告は警視庁から受けておりません。
○大木正吾君 これも新聞報道できのう、きょうのことですから私もはっきり証拠をつかんでおりませんが、どうもやっぱりまだほかにもいるというようなニュアンスの記事が多いんですが、その辺のことはもう少し確かめていただけませんか。
○政府委員(中平和水君) 今後の捜査にかかわることでございますので、現在の段階では答弁を差し控えたいと思います。
○大木正吾君 ということは、取り調べを受けている方なり事情聴取されている方々がおるという受け取り方もしてもいいわけですね。
○政府委員(中平和水君) その辺は誤解があるといけませんので、はっきり申し上げておきますが、いまのところ、そういう報告は受けておりません。
○大木正吾君 今後はそういったことになる可能性はありますか。
○政府委員(中平和水君) 捜査は、御案内のように、これは証拠に基づいてやるものでございますから、今後捜査がいかようになるかということにつきましては、いまのところ、どうとも申し上げられないと、こういうことでございます。
○大木正吾君 それでは、郵政省の役人のことから切り離しまして、前社長の板野に対しては事情聴取その他はしておるんですか。
○政府委員(中平和水君) ただいまのところ、事情聴取したという報告は受けておりません。
○大木正吾君 まあ、いずれにいたしましても、きょうは総理がおりませんから、これ以上追及してもですけれども、政官界を巻き込んだ、大変な汚職事件で、そして国民に対して大変な政治不信を結果的には巻き起こしているわけですから、政府として、官房長官おられますけれども、この種の問題につきましてリストの公表、処分の厳正な措置、捜査の進展、そういった問題について政府全体として協力をする考え方ありますか。
○国務大臣(伊東正義君) お答え申し上げます。 このKDD事件につきましては、いま捜査当局あるいは司法当局で捜査中でございますので、私どもとしましては厳正にそれが行われるということを期待しておりますし、その成り行きを見守っておるところでございます。 なお、公務員全般の綱紀粛正につきましては、先生おっしゃるとおり、これは非常に大きな問題でございますので、われわれとしましては一層そういうところに力を注ぐように全省庁に指示をするというような実は考えでおるわけでございます。
○大木正吾君 KDDが発足しましてからの社長の名前はどなたか答えられますか。
○政府委員(小山森也君) まことに申しわけございませんが、資料がいま手元にありませんでちょっとお答えできかねる次第でございます。
○大木正吾君 これを読んで。(資料を手渡す)
○政府委員(小山森也君) 澁澤敬三、町田辰次郎、濱口雄彦、大野勝三、それから靱勉、菅野義丸、板野學という順序になっております。
○大木正吾君 最近、増田新社長が郵政省からの天下りはごめんだという発言をされておりますけれども、大西大臣、これについてどうでしょうか。天下りに対して反対だということを増田さんがおっしゃっておりますが、どうですか。
○国務大臣(大西正男君) KDDの現社長がどういうことを言われたか、私も正確には存じませんが、これは昭和五十二年十二月に閣議決定というのがございまして、その趣旨にのっとって社の内外を問わず広く各界の有識者の中から適任者が登用されるものだと考えております。
○大木正吾君 いまの部分についてもう少し明快にしていただきたいんですが、今度の事件の発端が——いま官房長が読んだけれども、初代澁澤社長、さらには濱口さん、そういった方々の民間人のときには何も事故が起きていないんですよ。郵政省の方々が結果的には天下ってからが問題になっている。特にその問題が五十二、三年ごろから多くなっていますね。ここにも表がありますけれども、たとえば常務にしたってどんどんふやしているんですよ。KDDが出発したときには電気通信省を分離していったんですけれども、監督官庁——郵政省の役人が全部で八割ぐらい役員を占めていますよ。これに対して増田新社長が天下りはごめんだとおっしゃったことについて、もう少し大臣はっきり御返事いただけませんか。事件の根源ですよ。
○国務大臣(大西正男君) お答えします。 私どもとしては、閣議の決定に基づきまして、先ほど御答弁申し上げたとおりでございます。郵政省は、役員の選任につきましては私の方で認可をいたすことになるわけでございます。何かとその認可に至りますまでに事前に御相談等もあることは、これは実情であると思いますが、いまKDDの社長さんがどういうお考えに基づいてまたそういうことを申されたのかもよく承知をいたしておりませんし、私どもへその意見をさらに報告に来られたこともないわけでございますから、いまにわかに御意図を判断する材料もないわけでございます。そういうことでございます。
○大木正吾君 板野さんは前の郵政省の役人だったわけでしょう。この事件、言えばこれがどう進展するか別でございますけれども、板野さん、前社長に絡んで事件が起きておることは間違いありませんね。そうしますと、監督官庁からまた逮捕者が出たり、そういう関係ですから、どうですか大西さん、もうちょっと歯切れよく答弁してもらえませんか。また、官房長官からもそのことについての感想を聞かせてください、天下りについてですね、監督官庁からの。
○国務大臣(大西正男君) 過去のKDDのあり方については私どももよく検討いたしまして、そうして、御承知のとおりに現会長日高さん、これは財界からその人物を求めてきたところでございます。そうして、現社長増田さんにつきましては、これはもうKDDに従来からおられまして、そしてKDDの内部についてのことには非常に詳しい方であると同時に、その人物もKDD内において非常に信望のある方だということでございますので、このコンビがKDD立て直しには一番最適ではないかと、こう考えてお二人に御就任を願うような運びになったわけでございます。そういうことでありまして、やはりこの問題は、社の内外から人格、人物、識見その他の点において最もすぐれた人物を選ぶべきだということがこれが閣議の決定の趣旨ではないかと私理解をいたしております。ですから、その閣議の趣旨が私にとりましても一番最適のものではないかと考えておるのでございます。
○大木正吾君 官房長官、ちょっと。
○国務大臣(伊東正義君) 人事というのは、適材適所といいますか、これはもう本当に原則として、適材適所ということが大原則だと私は思うわけでございます。でございますので、一概にここは民間の人が絶対いいんだとか、ここは天下り——まあ天下りという言葉はなんでございますが、でなければだめだということは私は一概に言えないと思うのでございますが、特殊法人の役員構成につきましても、民間の経験を持った人、そういう人に入ってもらってということで、大体半々ぐらいは民間の人に入ってもらおうということで民間の団体とも実は懇談会をやったりしているところでございますので、一概にどっちがいいとは言えませんが、仕事の内容によってその人の向き向き、適材適所ということが原則だというふうに私は思っております。
○大木正吾君 一般論はわかっているんです。そんなことは聞かなくてもわかっているんですが、ただ、これだけの問題ですよ、官房長官。大臣も聞いてもらいたいですけれども、少なくとも特殊法人を直接監督する郵政省が逮捕者が二人出て、これからまたどんどん出るかもしれませんね。そういった立場にあるし、同時に事件の重要人物であるところの板野さん自身が郵政省の貯金局長をやった方でしょう。そういった関係からしたら、直接監督しているんだから、それについて当分の間自粛するなら自粛するとはっきりなぜ言えないんですか。一般論を聞きにきたんじゃないですよ、私たちは。国民はこの疑問に対してやっぱり何としても晴らしたいと、こう考えているわけでしょう。私は政治家のリストも全部公表してもらいたいと思って考えているんですよ。そのことは別にしますが、きょうはとりあえず郵政省の役人の方が直接の監督をしている特殊法人であるKDDには天下りは自粛してもらいたい、こういうことについての答えを求めておりますから、答えていただきたいんですよ。
○国務大臣(大西正男君) 先生がKDDの将来について御心配をしていただいて、その立場からの御意見でございまして、非常にありがたい御意見であると思っております。私どもの立場はいま申し上げましたようなことでございまして、先生の御意見を貴重な御意見として承っておきたいと存じます。
○国務大臣(伊東正義君) お答えします。 先ほど大西郵政大臣から、今度新しく日高さんという民間の人を会長にしてあすこを立て直しを、信用回復をやるんだということを郵政大臣からお答えになったわけでございまして、私はこれは非常に適当な人事だというふうに見ておるわけでございます。
○大木正吾君 いまの増田社長というのは、これは私の上司だったんだよ。私は電気通信省におりまして、関東電気通信局のときの私の直接の上司なんですよ。この方は人格りっぱな方ですよ。そういったことは重々承知であって、この人だったらやるだろうという期待感を持っていますよ。持っているけれども、いま私が聞いていることは、最近の事件に絡んで郵政省の監督官の、一番の監督するポストのところに手が入ったんですから、当分の間は自粛しましょうとなぜ言えないんですか、もう一遍答えてくださいよ。
○国務大臣(大西正男君) 先ほど来私申し上げておりますのは、要はその人物でございます。でございますから、その人物が先ほど官房長官も言われましたように適材適所であり、すぐれた人格、識見、手腕を持って——ですからそういうことでやるべきだと、こう思っております。
○大木正吾君 これは答えになっておりませんので、ぜひ理事会等でも後ほど相談してもらいたいんですが、私はやっぱりこういう際にはもう一歩進んで、せめてKDDがしっかり立ち直りまして二、三年間は自粛する、そういったことぐらいのことは官房長官、あなたがリードして、そして総理にお話をしていただいて、やっぱりそういうところについて国民の前に半歩でも明らかにすることが政府の姿勢を示すことでしょう、もう一遍考えて答えてください。一般論じゃ私は納得しませんよ。
○国務大臣(伊東正義君) これは人事でございますので、私からとやかくいまここでお答えするのはなんでございますが、先生の御意見もよくわかりますので、これは郵政大臣のやられる人事でございますから、よく相談をしてまいりたいと思います。
○大木正吾君 いずれにしましても、閣議でもってこの種の問題について御相談いただくということにしまして、私は他の委員会におきましてもこのことについてなお質問を続けますから、次の問題に同じく関連して入らしていただきます。 今度、郵政省が出しました電気通信政策局という法案が内閣委員会に出されていますけれども、これはKDDとの関係についてはどういうふうにお考えですか。
○国務大臣(大西正男君) 今回、電気通信政策局設置法案を提出いたしました理由は、電気通信の分野は近年目覚ましい科学技術の進歩、発展に支えられておりまして、著しい量的な拡大と質的複雑高度化を遂げておりまして、それに伴いまして行政面におきましてもデータ通信や画像通信等の新しい通信手段の出現、あるいはまたわが国の国際化の進展に伴いましていろいろ発生した諸問題があることは御承知のとおりだと思います。そこで、このような多種多様な通信メディアの調和ある発展の促進、あるいはまたわが国の経済、社会、文化の発展にとりましてきわめて重要な行政課題が山積をしておるわけでございます。これらに積極的に対応していくことが強く要請をされておるところでございまして、そこでこのような行政課題に取り組む体制の整備を図ることとしたわけでございます。現在の電気通信監理官の制度を廃止をいたしまして、そうして新たに電気通信政策局を設置するなどを内容に盛り込んだ郵政省設置法の一部を改正する法律案を提案を申し上げておるわけでございます。 いまお尋ねのように、KDDの問題は最近発生をした問題でございますけれども、郵政省にとりましては、この電気通信政策局、名前は違いますけれども、従来、振興局とかその他いろいろ名前を考えてきたわけでありますが、これはもう十数年来の郵政省にとりましては悲願でございまして、KDDの問題が起こったからそれでにわかに降ってわいた問題ではないわけでございます。その辺の区別があるわけでございまして、私どもはKDDの問題が起こったからにわかにこういう法案を提出したと、こういうものではございません。
○大木正吾君 監理官という制度があって、そして今度新しく電気通信政策局に格上げというんですかね、これは。ということになるでしょうけれども、やっぱり一般の見る目は郵政省の役人の方が天下って起こした事件であり、そしてさらにその上に重たいものにしていくということは、余り国民感情になじまないと私は思うんですが、どうですか。
○国務大臣(大西正男君) 設置法の改正をお願いいたしております理由は、いま申し上げましたような経緯もそうでございますが、いま八〇年代になりまして、これから郵政省として先ほど申し上げましたような情勢に対して対応していかなければ郵政省の行政としてはその責任を果たせないわけでございます。ですから、国内的にも国際的にも行政の責任と権限を明確にして、そうして日進月歩の社会の進展に対して対応していくのが郵政省としては責任だということを痛感をしてこの法案を提案を申し上げておる次第でございます。
○大木正吾君 ちょっとこれは事務当局でいいですけれども、データ通信振興法案、それから通産省関係のことなんですが、機情法ですね、これについての関係なり、成立のときの附帯決議を読んでみてください。
○政府委員(栗原昭平君) ただいまお話のございました特定機械情報産業振興臨時措置法案に関しまして、七点ほど附帯決議が出ております。 長くなりますが、一点は研究開発の助成に関する決議でございます。二点は、今後の情報産業の重要性にかんがみまして、広範な各界の意見を聞いて検討する場を設けて速やかに基本政策を策定するよう努めよという点でございます。三点は、情報処理サービス業の育成強化。四点はソフトウエア業に関しての規定。五項はソフトウエアに対しましての特に流通促進等の決議。六点目は、高度化計画の策定に当たっての所要の検討問題。七番目は、高度化計画の実施に基づきます経営の安定、労働条件の向上等についての配慮。 こういった点が指摘されております。
○大木正吾君 これは新しく出しました通信政策局と通産省がいま読まれた機情法との関係なんですけれども、通産省と郵政省は調整をされて出されたんですか。
○政府委員(小山森也君) 調整の上提出いたしております。
○大木正吾君 これはKDDと関係する問題では、会計検査院法の——けさ私の手元に届きましたけれども、何かきのうですか、閣議でもって御了解になられて、会計検査院法のKDDの会社法に対しての挿入部分がありましたけれども、大分時間がかかっておるので、意見が閣内で割れておったのですか。それと、この電気通信政策局の二つが今度の事件に関連しまして、私、非常に目につく問題ですから聞いているんですけれども、ちょっと話が横へいきますけれども、会計検査院が立ち入る問題についてどういう議論がございましたか。
○国務大臣(大西正男君) 閣議で意見が一致しなかったということはございません。これは三月十四日の閣議で法案が内閣として決定をしたわけでございます。そういうことで、途中でもう別に意見の相違などということはございません。
○大木正吾君 まことに結構な話だと思いますけれども、やっぱり監督を強化することなんですから、商法上問題があるかもしれませんけれども、どうも現在の会計検査院法ではできない感じですから、こういったものを挿入することは私は結構だと思います。 それから、やっぱりさっきの政策局にまた戻りますけれども、実は文章がむずかしくて、この法案の提出理由が——私は電気通信を相当長く、三十年かじってきたつもりだけれども、私が読んでもわからない言葉が多いんですがね。もうちょっと砕いて説明してくれませんか。
○政府委員(小山森也君) 先ほども大臣からも申し上げましたが、先生御承知のように、最近の電気通信の分野におきまする技術革新というのは非常に大きいものがございまして、それに伴ういろいろな行政需要というのが非常にふえてまいっているわけでございます。したがいまして、それに対する新しいそういった行政需要に対する政策を確立する、そのためにはやはりその組織としての単位、またその責任というものを内外に明確にしていく、そういった組織を対応してつくることが必要であるということから今回の法案提出に踏み切ったわけでございます。
○大木正吾君 これ、先ほど読んでもらった機情法のときの附帯事項、ここにあるんですけれども、政府としての基本的な政策を策定する、こういうことが第二項にはっきりあるんですね。現在の世界的な事情の中で、私は、この程度の、政策局をつくった程度でもってKDDの監督がどうなるか。それはいろいろあるでしょうけれども、世界的な事情の中でもってこのような法案が出てきたからといって、広範な情報産業まで含む電気通信関係の仕事の監督ができるかどうか疑問なんですがね。 今度のこの新しい局には大体何人ぐらいの要員が配置されるんですか。
○政府委員(小山森也君) 五十四名と承知しております。
○大木正吾君 その中でもって、横須賀にありますあの電気通信研究所は世界でも最新鋭のコンピューターあるいはクロスバー交換機その他たくさんございますけれども、そういうことを知っている方が何人か入りますか。
○政府委員(小山森也君) まだ設置法を提出している段階でございまして、まだ人事構成についてまでは考えておりません。
○大木正吾君 八〇年代に大体六百億ドルぐらいの世界的な需要が起きると言われているこの情報産業ですよね。ですから、こういうちゃちな局にして、KDDにまた何か上からかぶせるような形のものを国民に印象を与えて——情報産業というものは、これは単に電電公社とかあるいは郵政省の問題じゃなくて、建設とか通産とか全部に絡む問題ですよね。たとえば佐々木さんの着ている洋服など、佐々木さん何がお好みかということもちゃんとインプットされていくわけですよ。官房長官がお肉が好きかどうかもこれも入っていくわけですよね。竹下さんがどういうお考えであるか、自民党の何派か、これも全部入ってゆくわけですよ。やっぱりアメリカもそうですよ。アメリカNASA計画の中にこれは入っておるんだから。そういったように考えていきますと、少しやっぱり私は——まあ、にこにこされているけれども、なわ張りといいますか、根性が小さいんで、官房長官の手元でもってもっと世界の情報産業の趨勢を見ながらこういったものは出してもらいたい、こういう見解ですが、どうでしょうか。
○国務大臣(伊東正義君) 社会が情報化時代に入ってきて、情報の問題は非常にむずかしいというのは先生おっしゃるとおりでございまして、郵政、通産、あるいは情報処理ということになりますと行政管理庁になるかもしれませんし、技術の問題になれば科学技術庁かもしれませんし、非常に多岐にわたって大変だということはわかるわけでございますが、さて、それでは新しい——昔は内閣情報局というのは別な意味であったんですけれども、そういう機構をつくるかということになりますと、これはまた考えざるを得ないんじゃないかと思っております。しかし、各省にまたがることをどうやったらうまくいくかということにつきましては、これは私も情報のことは余り詳しくはありませんが、これはもう少し検討さしてください。お願いします。
○大木正吾君 それでいいんですよ。検討してもらいたい、時間かけても結構ですからね。きょうは宇野さんがいないから、余りここで機構を広げる話をしても——少しはやってもいいでしょうけれどもね。とにかく官房長官ね、あの電気通信政策局の提案されている趣旨の前段を読んでいただいたらわかりますよ。大変に何かりっぱなことが書いてあるんですけれども、中身を聞いたら、なかなか説明できないですよ。私は、官民を問いません。要するに省エネルギーの戦略産業の中枢でもって、もしアメリカのIBMが日本の一億一千万の人のニーズ、考え方を全部とってしまったらこれは一体どうなるんですか。おっしゃるとおりなんですよ。だから、私は、こんなものはKDDに対して何かこう、まあ悪乗りと言うと言い方が失礼に当たりますけれども、少しそういう感じがせぬでもありませんから、機情法をつくったときの附帯決議をもっとしっかり読んでいただいて、内閣全体に、各省庁全部にこれは関係いたしますから、練り直しをしてもらいたい。こういう気持ちを持つんですが、どうですか。
○国務大臣(伊東正義君) お答え申し上げます。 いまの郵政省の設置法は設置法で出しておりますので、ひとつこれはお願いを申し上げます。 ただ、各省にまたがることだから何かひとつ考えてみろというお話は私もわからぬことはないので、どうやったら一番いいかなと、まあ素人でなんでございますが、これは少し時間をかして、検討さしていただきたいと思います。
○大木正吾君 与党の方も野党の方もすべてこれはもう自民党から共産党まで含めて、同時に各大臣にも聞いてもちいたいですよ、本当にね。アメリカが航空機製造はほとんど独占的にやっている。IBMという巨大ないわゆるコンピューター会社もある。ATTもある。そして八〇年代の花形産業は情報産業でしょう。そういったものを、こんなちゃちな局をつくって朝令暮改してもだめなんですから。 だから私は、やっぱり余り人をふやしたくありませんので余りはっきり申し上げられませんけれども、内閣直属において何らかの網羅的な委員会をつくるかどうかについて官房長官、これは早急に検討していただきたいんですよ。そうなりませんと、私たちは、この電気通信政策について、何だかこれ、こう紙を切ったような感じの法案ではとてもじゃありません、納得できませんので、全体をまとめていく考え方ありますか。
○国務大臣(伊東正義君) お答え申し上げます。 どうもこれ、情報のことは私より先生の方が詳しいので、まことに恐縮でございますが、いま卒然としてそれやってみろと、検討せいと、こういうお話でございますが、委員会組織がいいのか、どういう形がいいのか、これは関係省とよく相談してみますから、もう少し時間をいただきたいと思います。
○国務大臣(大西正男君) 御承知のとおり、郵政省設置法一部改正は、郵政省の電気通信行政に対する責任と、それから権限を明確にする必要があると、こういう観点から出ておるわけでございまして、情報産業といいますと、これはいろいろの分野にまたがることは当然のことだと思います。そういうことを含めて日進月歩でございますから、いま八〇年代に入って、私どもとしては、郵政行政がこの情報産業をめぐる、それに絡む郵政行政の面で一日もおくれをとらないようにやっていかなければならないというところからこの設置法を提案申し上げておるわけでございます。 これは何と申しますか、私どもとしては、先ほど申し上げましたように、十数年来の悲願でございましたが、八〇年代に入りまして、それに対応することをいまにしてしておかなければならない、あすでは遅過ぎる、いまなら間に合うと、こういうことでございますので、ひとつ御理解を賜りまして、よろしくお願いをしたいと思います。
○大木正吾君 あすじゃ遅過ぎるんですよ、本当に。もたもたし過ぎているからいけないわけでしてね。機情法が通ったときの附帯決議を軸にしながら——大西さん、そうおっしゃるけれども、コンピューターと電気通信の関係についてあなたは知ってますか。とにかくコンピューターと電気通信の関係というのは、これはもう切っても切り離せないんですよ。ですから、私は官民の企業の形態は問わないと言っているんです。日本の将来を考えたときに、与党の諸君も野党の方々も、私たちも含めて、情報産業全体をにらんだ中でもってこういったものをやってもらわぬと、何か紙切れみたいなものだけ出てきたってとてもできません。だったら、増田新社長も入ったんだけれども、むしろ現在のままでもって一、二年しんぼうしていただいて、天下りを強めるなんという国民の何かあれも出てきますから、むしろ私は官房長官のもとでもって総合的な各省を横断する情報産業対策と電気通信というものを含めて検討してもらいたい、このことをお願いしておきますが、これはいずれにしても内閣委員会等がございますから、その際にさらにもっと図表等を持っていって説明いたしながら私の考え方を述べますから、一応きょうはここでもってとめておきます。 次に、物価問題について企画庁長官と大蔵大臣に伺いますが、総合物価対策、もうちょっと期待しておったんですが、余り目新しいものがないんですが、目玉は何ですか。
○国務大臣(正示啓次郎君) まだ、きょう夕刻に懸案の電力、ガスの料金についていま最後の段階でございますので、これを審議するとともに、総合物価対策を御審議いただくために物価関係閣僚会議を予定いたしておるわけでございます。 まあ目玉が何かと、こういうふうにおっしゃられますと、私は、やっぱりここで、確かに物価情勢は一つの新しい段階に入ってきた、こういう認識のもとに、総需要の適切なる管理、これを財政、金融の両面から強化していくということが大きな目玉で、その中にいま大木委員が言われた、別途日本銀行が決定、実施せられた公定歩合の史上最高の九%というふうな厳しい姿勢、これももちろん大きな柱になっておると思います。 なお、大蔵大臣は、いま御審議中でございますけれども、新年度の予算についても、これはやはり情勢に対応した実行というものも考えなきゃいかぬと、こういうふうなことであろうと存じますが、そういうことを持ち寄りまして、きょう総合的物価対策を予定いたしておるわけであります。これを要するに、結論としては、さしあたり当面の五十四年度の四・七%、それから五十五年度の六・四%、これを何としても守り抜いていかなきゃならぬ、こういうことで、いまよりより協議を進めておる段階でございます。
○大木正吾君 九%の公定歩合、これは日本として一番高い経験になるんですけれども、やっぱり日銀の方に対しまして、通貨の供給量の抑制問題等を含めて、少し公共料金とか総需要の抑制に絡んで、公共事業をどうするかとか、あるいは波及問題についてどうするかじゃなくて、日銀総裁の方におんぶして出たのが今度の総合物価政策の柱じゃないんですか。
○国務大臣(正示啓次郎君) これはもう大変大事な機能を日本銀行が遂行しておられることは大木委員御指摘のとおりであります。私は、率直に申しまして第一次石油ショックのときと今回との違いは、客観情勢も違っておりましたけれども、やはり金融当局、財政当局がもう早目早目にこのインフレムードをあらかじめ刈り取るような、そういう政策をとってこられたということは、今日のこの日本の卸売物価がこんなに上がるのに消費者物価を余り上げないような、世界の不思議な政策と言われるような、こういう事態の大きな原動力になっておることは、大木委員と同じように認めるわけでございます。
○大木正吾君 恐らくドイツもまたフランス等も上げると思うんですけれども、アメリカもあれだけの総合的なものを出したけれども、余りまだ響きが出ていない感じなんですね。そうすると、やっぱり世界的な金利の引き上げ競争というものはまだ続いていってしまって、あなた方の目玉として一応考えた公定歩合九%、通貨発行量等の問題につきまして余り効果が期待できないんじゃないですか。
○国務大臣(正示啓次郎君) あるいは大蔵大臣からお答えいただいた方がよろしいかと思いますが、一応私がいままで申し上げてきました続きとして申し上げますと、まず、今度アメリカのインフレ対策が公定歩合自体に手をつけなかった、これは私は大変アメリカとしても苦心をされたところであろうと思います。御指摘のように、国際的な高金利政策競争、金利引き上げ競争、これは本当に困るわけでございまするので、何とかそこに歯どめをかけたい、これはもう世界を通じてみんなの願望であったかと思うのでありますが、まずアメリカがその点において高率適用という別途の金融の引き締めはございましたけれども、とにかく公定歩合一三%ということには手をつけられなかった。そこで、日本銀行も、今度おやりになったことは、私はこれからの金利引き上げ競争というふうなものを見越してやっておられるとは——実はこれは日本銀行の方からお答え、あるいは大蔵大臣からのお答えであるのですが、私としては、恐らくそういう金利についてもまあ歯どめがかかるというか、頭打ちの金利政策というふうなことも一つ考えておられるのじゃなかろうか。そして、しかも史上最高である、こういうふうなところがらインフレムードに大きな鎮静の効果を呼び、そしてまた金利についても一つの安定した水準というものをつくり上げていかれる、これが国内的にも大変インフレムードの鎮静化に役立つし、また円の今後の為替レート、そういう方面にも、まあアメリカのドルが安定し、それに対して日本の円がいま余りにも低く評価せられておるようなことも、経常収支の動向、物価の動向等からだんだんと適正な評価が実現していく今度は出発点になるように私は期待をいたしておるわけでございます。
○国務大臣(竹下登君) 御指摘でございますが、ちょうどいま入りましたので。主要通貨の比較でございます。二月二十九日、円対策を発表いたしました前との比較でやってみますと、その二月二十九日が円が二百四十九円八十銭であります。それからドイツ・マルク、スイス・フラン、これはとにかく一・七七四二五と一・七〇七でございますが、この数値は別といたしまして、それがここのところ三月十七日、十八日、十九日とこの三日間でどうなっておるかということで比較してみますと、円の方は、十七日はプラス〇・二%。それから十八日はプラス〇・四%、それからきょうは寄りつきが二百四十九円十銭でございますからプラス〇・三%、それに比較しまして、ドイツ・マルクは十七日がマイナスの五・七%、それから十八日がマイナスの五・七%、スイス・フランが十七日がマイナスの四・九%、十八日がマイナスの四%。御指摘のとおり、ドイツ・マルク、スイス・フランについての意見もございましたが、そういうところから、そういう御判断といいますか、見通しをお述べになったと思うのでございます。そこで一方、今度は三月十四日の米国のインフレ対策発表前とこれと比較しますと、円は十七日がマイナス〇・二%、それから三月十八日が〇・〇〇ちょうどでございます。きょうの寄りつきでマイナス〇・一%、ドイツ・マルクは十七日がマイナス二・〇、十八日がマイナス二・一、スイス・フランがマイナス一・七とマイナス〇・九と、こういうことになっております。したがって、金利政策は基本的には各国当局がそれぞれの国内経済情勢に応じて政策運営すべきものであるというのが国際的にも一般的な認識でございますので、今回の引き上げは、このような考え方のもとに決定されたものであると思います。 いずれにしても、国際競争によってインフレ的な状況に対処していかなければならないところでございますので、通貨当局者のお集まりでも、金利競争というような言葉は、客観的には別として、使わないようにしようじゃないかというような雰囲気もあるようでございますので、何とかせっかく今度おやりになりました、言ってみれば天井感が出たというふうな引き上げでございますので、それが推移を慎重に見守っておるというところであります。
○大木正吾君 ドルが強くなれば円が弱くなるわけですね。竹下さん、結局ここ二、三日間じゃまだわからぬと思うんですがね。いわばことしの五、六月まで展望したときに、ドルに対して円は現状のままでいくでしょうか、それとも少しでも回復して二百四十円ぐらいまでに強くなれるんでしょうか。見通しはどうでしょうか。
○国務大臣(竹下登君) 何円までになる、だろうというのは、私も通貨当局者の一人でございますので、予測することは差し控えさしていただきたいのでございますが、確かに、大木さんいま御指摘のように、この間アメリカのインフレ対策というものは一般的にドルを強くしたという感じはいたします。そこへもってきて、日本の円対策と今回の措置というものが日米をパラレルな状態にやや置いているんじゃないか、そういう感じがするわけであります。したがいまして、今後の推移につきましては、私はその推移を静かに見守っておるところでございますが、天井感が出たり、そしてきょう正示経済企画庁長官を中心に夕刻総合物価対策をやると、こういうことに相なりますと、私は、円がどうなるという表現は別といたしまして、いまの円が安いと思っておりますので、適正な方向に推移していくのではなかろうかという期待をいたしておるところであります。
○大木正吾君 私は少し違うんですが、大体現状維持で二百五十円べったり張りついて、ときどき日銀が注射して二、三十億ドルぐらい買い込んだりして五、六月までいくだろう、こういう見方で、ちょっと意見が違います。 もう一つ大蔵大臣に伺いますが、国債関係ですけれど、これについては今度の金利問題でどういう影響が出ますか。
○国務大臣(竹下登君) 国債価格につきましては、先般来薄商いの中で少し下がり過ぎているんじゃないかと、こういう状態にありましたが、数日来から持ち直してきたと。そして今度の日銀の公定歩合操作によって天井感が出た場合は一般的に落ちつきを取り戻すのではないかと、こういう期待をいたしておるところであります。
○大木正吾君 やっぱり大臣、楽観論というか、わりあいに穏やかな見方をしているようで、私はやっぱりまだまだ心配が残るわけですよ。特に補正のときどういう態度をとるか、これもこの間総括でやり合いましたから、またよく見ていますけれども、そこできょうやられる夕方の物価対策でございますが、経企庁長官、どういうことを具体的にはやるお考えですか。
○国務大臣(正示啓次郎君) まず、これは通産大臣も非常に御努力をいただきまして、御心配をかけておりました電灯、ガス、これはいきなり消費者物価に響くわけでございますが、いままでは政府案も固まっておりませんが、きょうは閣僚会議で正式に決める段階に持ってまいりたい。これが大体消費者物価にどのくらいの影響を与えるか、大変重要な点でございますが、私どもは最小限度に食いとめることに努力をしたと、こんなような評価をいたしておりますので、その点が第一であります。しかし、それで満足するべきものではないので、電灯、ガスというものが直接消費者物価に響きますと同時に、電力、これは製造過程を通じましてどの程度消費者物価に響くかは今後の経済の情勢によるところでございますから、そういうことに対しまして財政、金融の施策がきつい——きついといいますか、非常に引き締めの基調というものを打ち出すことによってインフレマインドの鎮静、そしてそれにより、一般国民の皆様と御一緒に、やはりこれ以上の卸売物価から消費者物価への波及を食いとめるといういままでの賢明な態度をさらに進めていただく、こういうことが基盤にあるわけでございます。 その基盤の上に、個々の物資についてきめ細かな需給の調整、これは生鮮食料品を初め重要な生活関連物資、これらについても各省庁でそれぞれやっていただく。また、電力やガス等の値上がりに伴って起こってくるコストの吸収については、これは大平総理非常に強い意欲を示しておられるように、生産性を向上しようじゃないかと、さらに一層やろうじゃないか、アメリカと日本を比べると大変違うじゃないか、それをさらにこれからは強力に推し進めてコストを中間段階においてできるだけ吸収していこう、こういうふうなことをうたい込むことになろうと思っております。そういうふうな個々の物資対策。 それから、先ほど来郵政大臣といろいろお話しになっておられたが、いまの公共料金のうちで引き下げられるものというと、これは大木委員が非常にお詳しい電電公社とか、国際電信電話とか、そんなようなものも考えられますので、これもひとつうんと踏ん張っていただこうじゃないか。それから公正取引の強化、これも非常に重要な段階だから一層努力していただこうじゃないかと。 なお、地価についても若干の傾向的に警戒すべきものがございますから、こういうものもひとつ大いに監視を強化し、適切な対策をとっていこうじゃないか。地方公共団体についても地方の財政と同じような歩調で堅実な運営をやっていただこう。ただし、ただいま予算が国会において御審議中でございますから、これを一体どの程度どうということは恐らくはっきりと数字的には示されないといたしましても、気持ちとしてはこれからインフレムード鎮静に向かって引き締めの基調を堅持していこうと、こういうふうなことをうたい込むべくただいま最終的な打ち合わせをやっておるところでございます。
○大木正吾君 電気、ガスの便乗なり波及値上げ、これに対して四十八年の狂乱のときにつくった法律がございますね。ああいったものを発動するとか、あるいは監視委員会的なものをつくるとか、そういったことは何か考えていないですか。
○国務大臣(正示啓次郎君) われわれとしては、せっかく法律を与えていただいておるわけでございますから、必要なときはこれはもうちゅうちょせずに、もちろんその法律の力をかりなければならぬと思っておりますが、まず今日のところは、先ほども申し上げた大平総理も非常に強調される生産性向上、市場の機構による適正な競争、これはやっぱり生かして卸売物価の面から来る、これはもう外部的なものあるいは国内的なもの、いずれにいたしましても各段階において吸収をしていく。そういう方向にさらに一段と努力をしてみて、とにかく最後のところまで努力をしていきたいという考えで、すぐさまあの法律を発動するというふうな考え方にはなっておらないのであります。
○大木正吾君 公共料金については、もう、見直しをするという——いまの電灯の話はそれでわかりましたけれども、現在政府が法律で提案したり、あるいは準備したりしているものにつきましては、もう一遍見直しをするという考え方は全くないですか。
○国務大臣(正示啓次郎君) 国会へお出しする前に、政府部内で本当にこれこそ、なかなか外部へは申しておりませんが、米価、麦価を初め、国鉄運賃、郵便料金、たばこ、健康保険、国立学校授業料、一つ一つ本当にこれは真剣にやってまいったのであります。その結果、予算関連が〇・八というふうなところに持ってきておるわけでございます。いまのところは、私どもとしては、ぜひとも政府原案のところでお認めをいただきたいという気持ちに変わりはございません。
○大木正吾君 結局、日銀におんぶをして、そして公共料金はそのままにしておく。いまの電気・ガス問題については、確かに政府の方でもって発動できる権限はあるはずなんですけれども、そういったことをやらないですね。そうすると、この物価対策というものは、恐らく、EC各国が金利を上げていきますと、ほとんど私は国内的には効果がないと見るし、同時に、下手をすると、弱い者をこてんぱんにいじめてしまうという性格を持ってくる、こういう心配をしているんですが、そういう感触はないですか。
○国務大臣(正示啓次郎君) 金利政策——高金利というふうなことで中小企業等への影響とか、これはもう中小企業を担当しておられる通産省のみならず、全般に十分配慮してまいらなきゃなりません。また、賃金の購買力、こういう面についても、私どもは、やっぱり基本的に、前回の苦い経験から申しまして、賃上げその他も今回は非常になだらかに、賢明に処してこられておる、そして実質購買力というものは実績的にも上がっておる、こういうところを堅持していきたいという気持ちに変わりはございません。これが一たびインフレ的に暴騰していくというふうな情勢になってきますと、これは本当にいま大木委員が言われるように、全部弱いところから崩れていくということになりますが、私はやっぱりここで、インフレこそわれわれ共通の敵だと、パブリック・エネミー・ナンバーワンだという認識で、製造業者、流通業者、また労働者の方々、国民一般が立ち向かっていくいまの姿勢を強化していくということ、外国からの影響に対してわれわれ日本民族の国内におけるいままでのりっぱなパフォーマンスを継続していくことこそ非常に大事な点ではなかろうか、こういう認識で取り組んでいきたいと思っております。
○大木正吾君 今度のこの金利問題で、これは大蔵大臣に伺いますが、結果的には、国債と定期預金の金利とを比べていきますと、やっぱり預金者がばかを見る、こういう率になっているわけですが、これも一つの弱い者いじめの例じゃないでしょうか。
○国務大臣(竹下登君) 公定歩合と預金金利とが必ずしも原則的に、また、あるいは国債の発行条件をも含めて必ずしも原則的にこれが連動するものではないわけでございますけれども、現実いま各種預金金利の引き上げについてすでに大蔵大臣としては発議して、日銀政策委員会で検討して協議していただくわけでございますから——これは臨時金利調整法に基づいて行う行為でありますが、したがって、いわば大木さんのおっしゃるのは、あるいはその預金金利等々が国債金利よりも低くなるではないか、一方また、消費者物価の高騰というものがよく言われる預金の目減りをもたらすのではないかという意味においては、まさに弱者にしわが寄るのではないか、こういう御指摘であろうと思います。その御指摘そのものを私は否定するわけではございませんけれども、今日の卸売物価の高騰というものが、言ってみれば外的要因が主体であって、それがいまいささか急速に内的要因に波及しておるということでございますので、言ってみれば日本国民全体が結局公平にその外的要因を負担して、そしてお互いの相互努力によっていわば生産性の向上を図っていくというようなことが基本的な考え方として必要ではないかというふうに考えております。
○大木正吾君 総理おられませんけれども、私たちは、とにかくいまの労働組合があれほど歯を食いしばってしんぼうして、一二%前後の生産性上昇をやっているなんという国はどこにもないですからね。私も労働組合やってストライキをやらして玉置さんなんかに怒られたことあるんだけれども、とにかく、いずれにしましても、これ以上生産性を上げろ上げろと言って減量経営する。おたくの周辺を見てもらいたいのですが、コーヒー屋さんとかラーメン屋さんとか、タクシーの運転手さんでもって会社にいた人とかね、労働省統計に出てこない零細三次産業がべらぼうに東京周辺でふえていますよね。ああいったことについて余り私は、ウサギ小屋ということの話もありますけれども、ウサギ小屋みたいなところでもって商売して、脱サラでもってやっていますけれども、競争でもって自滅をしてしまいますよ。だから、私はああいったことについて、もうちょっと皆さん方の方も、やっぱり労働組合が生産性向上に協力しているわけだから、こういう物価問題をやるときには公共料金についてももう一遍見直しをしましょうとか、あるいはたとえばの話が、土地問題、住宅問題、こういった問題についてももっと考えましょうとか、たとえば住宅ローンの場合だってまたこれ上がるわけでしょう、結局。踏んだりけったりなんですよ。どうですか、通産大臣もおられますけれども、とにかくサラリーマンの生活についての感想を三大臣から私はちょっと聞かしてもらいたいんですがね。
○国務大臣(竹下登君) 私が生産性向上ということを申しましたら、百も承知の大木さんですから、それをむしろ逆手にとって感想をお述べになったわけでございますけれども、実際問題私といたしましては、あの石油ショックのとき、今日まで日本経済が他の国の経済に比していわば堅調な、底がたい景気を維持しておるというのは、私は労使のまさに完熟した話し合いの中にこれが行われてきたという評価をいたしております。それはいまストライキしたというお話もなさいましたけれども、それはそのときどきの実情に応じてそれもあったでございましょうけれども、本当に昨年までの春闘等の模様を見ますと、非常に熟度の高い労使の協議というものが日本経済を支えた大きな力になった。したがって、生産性向上も他の国に比して全く比べものになりません。この間のカーターさんのインフレ対策の最後の言葉だけが私は非常に印象に残っておりますが、言ってみれば国民も社会も政府も自分の分を越してしまった。まあ日本のようにとは書いてありませんが、したがって、生産性向上に努力すべきであると。なるほどと私も思いながら、それだけの完熟した労使の慣行とそれだけの能力のある日本の労使でございますので、私はさらに生産性向上の努力に期待を大いにしてもいいことではないかという感想が一つ。 それからいま一つは、住宅ローンでございますとかあるいは住宅金融公庫のローンでございますとかいうことにつきましては、それはやはり第四次の公定歩合引き上げに対する金利問題につきましても、住宅ローンについては特に配慮した、また公庫の金利についてはこれを据え置いたということをも踏まえて、やはりそれなりに生産性向上の努力に対しては報いる姿勢は政府も持っていかなきゃいかぬと、このように考えております。
○国務大臣(佐々木義武君) 私は、きのうの日銀の公定歩合の引き上げと、先ほど経済企画庁長官からお話ございました、きょう決定されるでありましょう総合的な物価対策によりまして、物価安定に対する総合的な体制は一応整ったというふうに考えます。したがって、これらの措置によりまして今後の物価安定の実は上げ得るものと確信してございます。
○国務大臣(正示啓次郎君) 大木委員の多年の実際の御体験に基づく労働者の方々の生産性向上に対する御努力、非常に感銘深く伺ったわけでありますが、私どもは、そういうことに対しましても、結論的に申し上げれば、ぜひとも消費者物価をわれわれの示しておる見通し、これを守り抜かなきゃならぬという信念を一層強めております。 なお、昼のニュースで、これはまだ最終決定しておりませんけれども、伝えられるところによって試算をすると、電灯、電力、ガスの消費者物価への影響が電灯で〇・七、電力で一・四、ガスで〇・三という報道があったのには私びっくりしています。ああいうものじゃございません。電灯で〇・七、ガスで〇・三、すなわち合わせて一でございます。あとは先ほど申し上げた生産性向上で吸収できる卸売物価に対する影響でございますから、これが消費者物価にどう影響していくかは今後の努力にかかっておる、こういうふうに私はこの際はっきり申し上げておきます。
○大木正吾君 東京でもって——これは土地つき住宅はほとんど不可能ですからね。もしも三DK、二DKのマンションを買うとしたら幾らぐらいすると思いますか。東京における住宅問題。
○政府委員(関口洋君) 手元の資料で申し上げますと、大体通勤時間主として一時間圏内ということで、どちらかといえば郊外型のマンションということで御理解をいただきたいのでございますが、大体千六百万から二千万円ぐらいでおさまっておると、かように考えております。
○大木正吾君 場所はどこで。
○政府委員(関口洋君) いま、まだ具体的な場所までは調べておりません。
○大木正吾君 こういう程度だからやっぱり全然サラリーマンの苦しみがわかっちゃいないんですよ。三鷹から小金井周辺の土地が坪幾らするか知ってますか、坪当たり幾らか。一平方メートルでいいんですが、値段わかりますか。
○政府委員(関口洋君) ただいまそういう資料を持ち合わせておりませんが、相当の程度の値段はしておるというふうに考えております。
○大木正吾君 こういう人が局長さんでいらっしゃるから——サラリーマンの苦しみというのはものすごくもう大変なんですよ。大臣、これは聞いてほしいんですがね、とにかくマイカーが持てる、ステレオも買える、確かに洋服もかっこうだけはついた——いいですよね。しかし、一番の問題というのはストックでしょう。日本のやっぱり国民の生活の問題、特に都市のサラリーマンのストックの住宅問題ですね、やっぱりこの辺の問題について、私が調べた中では、三鷹周辺でもって駅からバスで——これは地図はありませんけれども、自分が実際こう調べてみて、二千五百万から三千万ですよ。それもまさしく坪数にしたら十七、八坪ですからね。いまのような認識だから——三鷹といったら東京の区部とすぐ接近したところですよ。八王子に行ったって三多摩の奥でつくっている大きな住宅なんかにしても、いま大体、分譲の場合は三千五百万から三千万ですよ。それをどうしてサラリーマンが買えるんですか。
○政府委員(関口洋君) 五十五年度の住宅金融公庫の融資におきましては、ただいま先生御指摘のいわゆるマンションにつきましては、従来貸付限度額九百五十万円でございましたのを一千万円に引き上げております。それを基礎にいたしまして一応計算してみますと、マンションは、私ども大体償還期間三十五年で貸しておりますが、ただいま申し上げました、仮に中位数の千八百万円前後のもので計算いたしますと、年収は四百万円ぐらいあればこれらのものを購入できると、かように考えております。
○大木正吾君 そういう話も全く、何かおたくの貸し出しの枠を広げたぐらいな話なんで、私が聞いているのは、生活費との関係でもって物をとらえて見ているわけですけれども、大蔵大臣、ことしは所得減税がないわけですけれども、賃金要求八%ですわね。政府の物価の上昇が六・四ですから、その差は一・六%しか差がないということなんですね。これ以外に、たとえば税金で増税される分とか社会保険料を、年収三百万、四百万等でトータルしますと、大体八%なんという安い要求をしている組合員の立場からしますると、完全にこれはもう消えてしまうんですよ。住宅ローンを返せばなくなってしまうんですよね。ですから、そういったことについて御存じですか。四百万の場合には八%満額取って三十二万円ですか、三百万で二十四万円ですからね。逆に今度八%から六・四%引きますと一・六しか残らないわけですよ。そうして税金の方が増税が当然出てきますから、四百万の方が五万四千円、社会保険料含めて。ふえるわけですよ。そういった計算しますと、これは八%ではもう足りなくなっちゃうわけですね。この辺のところはどういうふうに考えますか。
○国務大臣(正示啓次郎君) いまのお話は、たびたび伺っておるところでありまして、税の関係、これは大蔵省の主税局長からもお答えを願えれば結構だと思いますが、私どもは、この五十五年度の経済見通しにおきまして民間最終消費というふうなものを計算いたしました場合に、一方では雇用情勢の改善もある、まあ安定的な推移である、こういうことが一つ指摘できるわけでございますが、いまの物価その他から被雇用者所得の伸びはどうなんだということで大分詰めてみました。やっぱり名目で九・七彩程度、実質で三・七%程度の改善が見込まれるということでGNPに非常に重要な部面を、シェアを占める民間最終消費支出というものを見積もっておるわけでございます。
○大木正吾君 八%しか要求してないところへもってきて九・七%ふえるということですか。
○国務大臣(正示啓次郎君) ただいま申し上げたのは、いわゆる民間最終消費支出、これ全体としての見方でございます。実質ではわずか三・七と、こういうふうなことであります。
○大木正吾君 余りたくさんのことはもう時間ありませんから言えませんが、たった一つだけこれは最後に念を押しておきますが、今度の土地税制問題につきまして、大蔵大臣、少し緩めたわけですね、結局。緩和したわけでしょう。あれについてどうですか、土地が出てくるという見通しをお持ちになれますか。
○国務大臣(竹下登君) 元来、土地に関する税制というものは、実際問題土地政策からすれば補完的な役割りしか本当は果たすものでないなということを私もしみじみと感じております。税イコール土地の供給促進ということにはならない。が、全く期待できないというものではありません。したがって、今度の土地税制というのは、その根幹を維持しながら、しかも少しづつ枠を広げたわけでございますので、その限りにおいて、いままでの切り売りと申しますか、年々切り売りというような状態は防げるようになるのじゃないか。だから、それなりの特に三大都市圏の周辺で期待が持てるのではないかと、こういう感じがしておりますが、最初申し上げましたとおり、土地政策そのもののまさに補完的な役割りしか税制は果たしておりませんので、これをやったからぼこぼこ出てくるという性格のものではないと私も理解しております。
○大木正吾君 やっぱりしかし大臣、現実には地主の方々は税金のことを非常に気にしておりましてね。三鷹で小学校をつくるときに、雑種地というのですか、雑種地を買おうと思ったところが、これは大蔵省へ行って話をしたんですがね。十五億ぐらいの売買価格になって、市がこれは買うんですよ、学校ですからね。ところが、そのときに税金が何と大体八億何千万だと、地主はもう売るのはやめたと、こういうやつがあるんですよね。だから、これはいまの話とはちょっと逆になりましたけれども、インフレムードなりインフレ心理がこのまま残っている際は、これは私の希望なんで、ぜひ考えてほしいんですが、土地税制の発動について実施時期を延ばすということの方が私は現実には、もう持っては損だという感じを、少し後半に景気が後退してくるといいましょうか、そのときに初めて発動するなら発動する。まだ上がるといったときに絶対放しませんからね、だれでもそうなんですから。だから、その辺のところを考えて実効上の問題として私は考えてもらいたい。このことを最後に申し上げておきます。
○国務大臣(竹下登君) 土地税制問題に対して恐らくもっと議論がしたがったのでございましょうが、時間がないからでございますが、総括的な一つの、ただいまの意見は意見として承りますが、今度、いまひとつ、先上がりするだろうということに対する一つの歯どめといたしましては、今度は期限を切らなかった。期限を切りますと、それまで何とか持ちこたえようという心理が働くわけでございますが、それも当分の間ということにいたしましたことによって幾らか私はそういう心理を抑制する要素の一つになりはしないか。しかし、大木委員のいまの御発言は御発言として、私も貴重な意見として受けとめさせていただきます。
○大木正吾君 終わります。
○委員長(山内一郎君) 以上で大木君の一般質疑は終了いたしました。 —————————————
○委員長(山内一郎君) 次に、玉置和郎君の一般質疑を行います。
○玉置和郎君 総括の後、また一般質疑に立たしていただいてありがたいことだと思っていますが、何か理事の方で、早く六時までに終われということですから、私の後また小柳先生がおるそうですから、答弁はなるべく短くしていただいて御協力を願いたいと思います。私もかなり演説をしていきます。 そこで、通産大臣、中東からの石油の輸入量、これはどうですか。
○国務大臣(佐々木義武君) わが国の石油の輸入は、ほとんど全部と言っていいほど海外の輸入に仰いでおるのは御承知のとおりでございまして、その中で、たしか七五%くらいは中近東から入っていると思います。
○玉置和郎君 中東でもし紛争が起こったら、日本の石油輸入についてどういう影響があるのか、ないのか、どうですか。
○国務大臣(佐々木義武君) もし中近東から紛争等によって石油輸入が仮に全然ないということでありますと、これは、いまのところでは、打つ手がない大変な混乱になるという感じがします。
○玉置和郎君 通産大臣、国務大臣としてそういうものは海洋有事だと思いますか。海洋における有事だと思いますか、どうですか。
○国務大臣(佐々木義武君) 私は、そういう有事というよりは、むしろわが国としては、こういう国柄でございますから、中近東並びに中近東から日本に出る海上ルートの諸国間でそういう紛争が起こらないように、経済協力その他技術協力等で一層充実いたしまして、そして安全を保つということがわれわれに与えられた使命ではなかろうかと考えております。
○玉置和郎君 私はね、大臣、それは起こらないようにというのは願望なんですよね。しかし、あなたがさっき答弁されたように、中東で紛争が起こったときには日本が大変なことになるということは、あなたの心の中にもそういう予測があるということですね。どっちにウェートを置くかと言ったら、それは願望ですよ。しかし政治家は、お互い最悪の事態というものを常に考えて対処するのが政治家であって、そうでないと日本の政治に日本国民が信頼が置けない。そういう意味でもう一回聞きますが、中東におけるそういう紛争が起こって石油が入ってこないという大変な状態、これを海洋有事と言わないのですか、どうですか。
○国務大臣(佐々木義武君) 私は、海上の問題だけでなしに、いまのお話でありますと、中東そのもので紛争等が起きて、油田が破壊されるとかいったようなことで、そういう問題全部ひっくるめて、産油国の状況あるいは海上輸送等をひっくるめまして、もし日本に輸入が途絶するというようなことでありますと、これはえらいことになりますということを申し上げているわけでございます。
○玉置和郎君 防衛庁長官、このやりとりを聞いてどうですか、どう思いますか。
○国務大臣(細田吉藏君) 通産大臣からもお答えがございましたが、中東から油が来なくなる。これは生産の点にしろ、輸送の点にしろ障害が起こって、来なくなる、これは日本の経済なり国民生活にとって大変重大な影響を及ぼすことは、もう言うまでもないところだと考えます。
○玉置和郎君 いま大臣は二人しかおらぬのですけれども、私と大平総理大臣とのやりとりを聞かれて、海洋有事の際には一体どうするのかと言ったら、総理は、そういうようなことが起らぬようにするのがどうのこうのと、結局認めない。そんなんなら本当は何も心配することないのですよ。安保委員会なんかこれはつくらぬでいいんです。そう思わぬですか、どうですか。
○国務大臣(佐々木義武君) 大変むずかしい御質問で、通産大臣の立場からはちょっとお答えしにくいのですけれども、とにもかくにも、そういう事態が起らぬように、私どもといたしましては、先ほども、繰り返すようでございますが、経済協力とか技術協力等を通じまして安寧な、平穏な地域社会をつくっていけるようにということを念願して進めておるところでございます。
○玉置和郎君 私は余り追及しないですからね。やっぱり一人一人各大臣と会ったら、玉置君、おまえの言うのは本当だと。一体、自民党内閣でこんなことやっていいのかなということを言われる。しかし、ここへ出てきたら、うじゃうじゃ、うじゃうじゃと言って、三木さん以来の伝統で、それで逃げ回る。これで安心して、政治家が国民にこうしてほしいと言って、国民がついてきますか。ぼくはついてこないと思いますよ。だから、二人の大臣は、どうか閣議において、海洋でああいう状態が起こった場合、あるいは中東でいま予測されるような状態が起こった場合、一体、日本のこの態勢はどうあるべきかというようなことお話し合いになってくれるのか、なってくれないのか、これを聞いて、もしそういうことに努力すると言うなら、どうぞお帰りください。努力せぬと言うなら少し残っていただいて受け答えしてもらう。どうですか。(笑声)
○国務大臣(佐々木義武君) 有事に際しまして、私どもの持っている任務といたしましては、主要な物資等が供給のアンバランスにならないように、いまから備蓄をしろとか、あるいは節約をするとか、いろいろあるわけでございますけれども、しかし、もし万が一というふうな想定をということになりますと、これは大変むずかしいことでございまして、いまの段階では重大な影響があるであろうと申し上げる以外にしようがないと思っています。
○玉置和郎君 そうすると、通産大臣、これ一点だけ聞いてお帰りいただいたらいいと思いますが、あなたは、中東の石油を日本が確保するということは非常に大事なことだと、こうおっしゃいましたね。そうならば、米軍がスイング戦略によって沖繩におるところの海兵隊が出ていく、あるいは日本海域におるところの第七艦隊がスイング戦略によって中東に出ていく、そういうことについてはどう思いますか。
○国務大臣(佐々木義武君) 平和を維持するために米軍が発動して、そうして大事を未然に防ぐということであれば大変結構なことであろうと思います。
○玉置和郎君 防衛長官、どうですか。
○国務大臣(細田吉藏君) ただいまの話は大変重要な点でございますが、私どもは、いま御質問の中にもありましたが、いろいろな最悪の状態から始まって、悪い状態がいろいろ考え得るものについては、どう対応できるかという結論は別としまして、十分考えておかなきゃならぬことであると思います。これは政府として、また政治家としても考えていかなきゃならぬ当然のことだと思います。しかし、その結果ができることと、できないこととある。これはもう当然のことでございますが、そういった意味で、十分にそういう状態、起こり得るかもしれないというような状態、それは、とりあえずはとにかくそういうことは起こらぬようにするということが一番いい方法であり、これはもう当然のことでございますが、さらに、御質問のような点につきましては十分考えておかなきゃならぬというふうに思っておるわけでございます。
○玉置和郎君 米軍が自国の戦略に基づいて、そうしてスイングしていくという、これはぼくはあたりまえのことだと思うんです。それを日本では法律論をとって、ああでないこうでないと言っていますけれども、そういうふうな法律論的なことばっかりやっておって、実態論に触れない。そういうことで、アメリカの人たちは、一体日本の国というのは法律論をやっておったら安全なのかという素朴な疑問を投げつけてくることについて、防衛長官、どうですか。
○国務大臣(細田吉藏君) アメリカの政府筋は、日本の置かれておる状況なり環境なり、また日本政府の立場なりというものについて相当な理解を持っていろいろ言っておられると思います。ただ、アメリカの議会方面、あるいはアメリカのマスコミその他一般の世論の中では、いまおっしゃったようないろいろな議論が出ておることを私ども承知いたしておるのでございまして、これはいわゆる甘えというものがあってはいけないと。お願いすることはもちろんお願いしなきゃいけませんが、われわれ厳粛に考えるところは考えていかなきゃならないと、かように存じております。
○玉置和郎君 防衛長官、この前にここでやりましたように、北海道の道東、道北、そういう限定した地域に対象国の攻撃があったということを想定します。そして、それに自衛隊が対応する。なかなかしかし、火力の差が三・五倍もあるということなんで対応がしにくい。そこで東京なり九州なりの自衛隊が急遽応援に行く。そういうふうな費用、予算、それは五十五年度予算の中にあるのですか。
○政府委員(原徹君) いま直ちにということでございますれば、それは自衛隊の予算、いろいろな予算がありますから、それのやりくりでやることになりますが、本当に必要になれば、予備費とかあるいは補正をお願いするとか、そういうことで、それを前提としたような予算は組まれておりません。
○玉置和郎君 いま大蔵大臣、ここへは本当は呼んだらいかぬのだそうですね。
○国務大臣(竹下登君) いえ、結構です。
○玉置和郎君 私いま聞いたんですが、そうですか。 防衛庁の予算の中で、部隊が大変なときに移動していくと、そうして救援に行くという予算はなかなか組まれてない。いま防衛局長がああいう答弁をしましたが、私とすり合わせするあの段階までには大蔵省におきましてもいろいろと御苦心をなさったと思います。そうしてこういう緊急の場合のいわゆる防衛出動の、出られた後の部隊の使う費用、要る費用について大蔵省でいろいろ御検討になったということでございますが、どういうふうに御決定になっておられますか。
○国務大臣(竹下登君) これいろいろ検討して、まず運搬費を充てると、そうしてそれが不足した場合には流用をもって行うと、さらにそれが不足した場合には予備費をもってこれに対応すると。大がかりな問題になれば、それは補正というようなこともあり得るという筋で整理をしたというふうに報告を聞いております。
○玉置和郎君 項、防衛本庁予算というのから目を立てて、そうしてそこに落として、それでとりあえず使うと、あとは予備費と。それからまた、国会承認事項でありますが、補正予算で補正していくというふうに、防衛出動について予算措置は十分できるというふうに検討されたということでございますが、これは法制局の方も了解されたと聞いていますが、そうでございますか。
○国務大臣(竹下登君) この防衛出動というまくら言葉を上へつけたかどうか、それは私も定かにしておりませんが、法制局を含めた検討であるというふうに報告を聞いております。
○玉置和郎君 大臣、ありがとうございます。もうそれだけ聞いたらいいんで、きょうの一般質疑に立てたいのは、ここと戦争権限法だけなんですよ。そのためにお願いしたんで、どうぞお帰りください。 そこで、日米安保体制のもとで、防衛長官、軍事的な面で、これは全く日米安保体制というのは不動のものかどうか、その辺の見解をお聞きします。
○国務大臣(細田吉藏君) お答えいたします。 おっしゃる趣旨が、不動のものかどうかというお尋ねでございまして、その辺のことが必ずしも明確でございませんが、私どもの今日置かれておる立場では、これは私どもの自主的な防衛努力はできるだけすると、これはもう憲法、自衛隊法の枠組みがございます。その範囲の中で、国情、国力に応じてできるだけの増強をすると。それで足りないところは、わが国が攻撃にさらされる、防衛する必要があるというときにはアメリカにお願いをすると、こういうのが安全保障条約のたてまえでございますので、私どもは、アメリカのこの条約に対する、日本を守ろうというコミットメントを信頼してやっていただくという以外に、これはただいまのところ方法はないという立場でございまするので、それを信用しないとか、さようなことは当てにできないとかいうようなことは、いやしくも私どもの立場としては絶対に言うべき筋合いのものでないと考えておる次第でございます。
○玉置和郎君 防衛長官ね、たてまえ論をいつまでもやっておったら私いかぬと思うからこれ言っておるんで……。 兵器の進歩、それから日米共通の対象国——対象国というのは、これは対象国と言わんならぬそうですが、まあソ連だ。それの戦略の変化、それから米ソの軍事上のバランスの変化、世界情勢の変化、こういうもので当然私は実態論としての日米安保体制というものは微妙に変質しつつあるという認識、これは私は当然だと思うんです。その上に立たないと真の日米協力はできないのじゃないかというふうに思いますが、どうですか。
○国務大臣(細田吉藏君) 世界における客観的な情勢が非常に変わりつつあり、また変化をしてまいっておるということについては、そのとおりだと思います。そういうことから、あるいはアメリカの中でもまた日本でも、あるいはヨーロッパでもと言ってもいいかもしれませんが、たくさんの議論が起こっておるということは私ども十分承知しております。しかし、私ども政府でございまして、日本政府の私は防衛の責任者として、いまアメリカの安保に対する約束というものに対して、私どもはいささかも不信の念を持っておると、あるいはこれが非常にもう変化して、いまおっしゃったようなことになっておるというようなことは、私どもは申し上げる考えはございません。しかし、客観的にはいろいろな御議論があるということもよく承知しておりますし、アメリカの中にもいろいろな御意見があることも十分承知いたしております。
○玉置和郎君 これはやっぱり率直に実態論としてお互いここで言い合った方がいいと思うんですよ。そうでないと、アメリカの国力の総体的な力の低下、それだけに、この安保があればもう絶対なんだという認識は、私はやっぱりこの辺で真剣に考えていかなきゃならぬのじゃないかと、後でこの戦争権限法の問題もやりますが、それともう一つそれに加えて、こういった問題に自衛隊のユニホームのトップが実態論に基づいて本当にいまのようなことで大丈夫なのかというふうなことを言っておる。それに対して政府、まあ主に国会答弁ですね。国会答弁では、政府にしろ内局にしろ外務省にしろ、白米安保があるんだから大丈夫だ、大丈夫だ、国民はいまそんなこと思っていませんよ。ほとんどの国民はそういう政府の、岸内閣以来のこういう考え方についてはもっと深刻に受けとめておる。その辺の認識はどうですか。
○国務大臣(細田吉藏君) 重ねての御質問でございますが、これはたてまえの議論としましては、政府はこれ以上の話は申し上げかねると思うのであります。しかし、ただ抽象的に、いま御質問の中にもありましたように、いろいろな情勢の変化とか、いろいろな中身の議論はしないで、いやもう何でもかんでも安保があるから大丈夫です、いや安保です、安保ですということではこれはいけない。これはかように思います。ですから、そういう点について、むしろどういう情勢でどうなっておるかというようなことがいろいろ御議論されるようなために、今度——こちらはどうですかわかりませんが、安全保障特別委員会のようなものもつくって、ひとつ国会でも大いに議論しようじゃないかということなんではなかろうかと思っておるわけでございまして、政府がいままで答弁しておることだけであれば、なかなか特別委員会をお開きいただいても、そうたくさんなことがいろいろ御議論になるということにならないのじゃないだろうかなと、私は個人的にそう思うわけでございます。 そういうことでございますから、実態の御議論がいろいろあってしかるべきであり、政府は、いまは日米安全保障条約につきましては、これはもうやっぱり信頼をするということでなきゃなりませんし、日米の間が揺るいではこれは大変なことになる、かように存じておる次第でございます。
○玉置和郎君 いまの防衛庁長官のお話を私は素直に受けますと、たてまえ論で終始せざるを得ないのだという御認識と、そしてあとやっぱり本当のことを言うなら、実態論を少し国会でやってもらったらどうだ、そのために安保委員会なんかもつくられるようだから、そういうところで思い切りやってもらったらどうだというふうに、たてまえと本音というものの使い分けというか、そういうこと。それなら国会はたてまえだけで通って、本音が出ないところなのかという疑問ですね、私は率直に言ってそう思うんですよ。どうなんです。
○国務大臣(細田吉藏君) 外交とか防衛とかというようなものにつきましては、やはりいろいろな関係もございますから、やはりたてまえと本音の問題はあるだろうかと思います。 それから、私ども、先ほどもちょっとお答えしましたことは、抽象的な議論として、とにかく安保があるからアメリカに何でもかんでもお願いしますと言ってそれ以上に進まないということではないのであって、お願いするにしても仕方もございましょう、日本の防衛努力というようなものはどうするというようなこともありまするし、ですから、ただ何もかも議論しないで一片のたてまえの議論だけではいけないということも含めた意味で私申し上げたつもりでございます。したがいまして、今後私ども、こういった国際情勢でもございますし、国会で、何といいましても国民を代表するこの場所でございますから、いろんな角度からたてまえの議論もございましょうし、本音の議論もございましょうし、いろいろな角度から十分、国の防衛というのは大切な問題でございますから、御議論があるものと考えておりますし、政府もできるだけいろいろな御質問に対しては誠意を持ってお答えをするという、そういうことでいかなきゃならぬと、かように存じておる次第でございます。
○玉置和郎君 日米安保体制があるから日本が大丈夫だと、日米の間のそういうきずなというものはちっとも変わっていないんだというふうな答弁が随所でやられましたが、ならば、北方四島にソ連の軍事力というものが急速に増加してきた。それで、これは日本国の脅威である、また樺太のソ連軍もそう、あるいは沿海州のソ連軍の増強もそう。特に北方四島の軍事力の展開、これについて私は一つの危機感を持っていますが、アメリカ合衆国は、日米安保を踏まえてソ連に対してこれに厳重抗議をしたことがあるのか、ないのか。これはアメリカ局長。
○政府委員(淺尾新一郎君) いま先生のお尋ねの点について、アメリカ政府としても十分認識しております。そのことは国防教書その他の面で話が出ておりますけれども、ソ連に対して直接的に抗議をするというような事態にはまだ至ってないというふうに私は理解しております。
○玉置和郎君 それなら、アメリカ局長ね、アフガンであれだけの強い姿勢をとっておるこのソ連、そして日本の固有領土の北方四島に軍事力を展開しておるソ連に対して、あなたの方からもらったこの何では、米国の抗議した事実関係、米国が本件に関し、ソ連に対し抗議したという事実はないと承知しているという、いまあなたの答弁のとおりですが、そんなに差があるのですか、どうなんですか。
○政府委員(淺尾新一郎君) 大変むずかしい御質問でございますけれども、アフガンの場合は、どちらかといいますと、ソ連が今回まさに赤裸々の形で入っていったということでございまして、それに対してアメリカが初めて強い姿勢を打ち出したという点でございます。ソ連の北方四島の占拠については、アメリカ側は従来講和会議その他の場を通しまして、この領土が日本の固有の領土であるということは明確に打ち出しております。さらに、先ほども申しましたように、日本側の日本政府あるいは日本国民の気持ちというものはアメリカ側は十分私としては理解しているというふうに感じております。
○玉置和郎君 きょうも国会で決議した、北方四島のいろいろな問題で。前にも、ソ連に対して国会が決議をして、ソ連のやり方に対して非難をしておる。そういうことなのに友邦国家であるアメリカが——むしろ、私は日米安保というのは軍事的に見たら日本はアメリカの保護国のような立場になっていると思います。それで経済だとか、それから文化だとか、そういう総体的なものでパートナーシップということになっておる。だから、純軍事的な面から見れば、私は、アメリカの保護国的な立場をとっておる、片務的な協定である、こう思っておりますが、そういう日本に対して、アメリカが最近大きな脅威になってきておる北方四島のソ連軍の展開に対し何にも言わないというのは、一体どういうことなのですか。もう一回聞きたい。
○政府委員(淺尾新一郎君) アメリカが最近国防白書その他で示している態度は、ソ連の力の政策に対しては必要であれば武力をもって反撃するということでございます。他方、ソ連との間においてはデタントを維持していくという点はアメリカの基本政策としては変わっていないということでございます。ただいま御質問の点について、では、なぜ極東におけるソ連の現状に対してアメリカが強く抗議しないかという御指摘の点については、アメリカ政府としていろいろ考えているところがあるかと思いますけれども、現状において直接的な抗議をするのがソ連の意図を、あるいはソ連の行為を封ずる上で得策かどうかという判断にかかっているのではないかということで、私としてはそれ以上アメリカ側の意向についてはっきりとお答えすることができませんですけれども。
○玉置和郎君 アメリカは、北方四島は日本の固有の領土だということを言ってくれていますね。その上に、軍事力が急速にふえてきて、日本国民がそれを脅威と感じて国会決議までしてある。それなのにアメリカが何も言わないというのはやっぱりどうも不思議だ。そこで、日本国民が安保に対して不安感を持つ一つの理由はこういうところにあるのです、防衛庁長官。これに対して、日本国政府、日本外務省は、アメリカに対してそういう、あなたも、ひとつ日米安保の精神を踏まえて協力をしてほしいと言ったことがあるのかないのか。
○政府委員(淺尾新一郎君) 日本政府としての極東における情勢を踏まえて、アメリカ側に対して終始意見の交換をしているのは先生御承知のとおりでございます。ただ、この場合に、直ちにソ連に対して抗議をアメリカがするということの、全体の外交を進めていく上においての利害得失ということは、やはり日本政府としても、また、あるいはアメリカ政府としても、現在のところまだ慎重に検討中という段階でないかと思います。
○玉置和郎君 局長、あなた、きょう夕方から大来さんとアメリカへ行くのだろうが、こういう問題についてアメリカの当局者と話し合ってみるという、そういうことは考えているのか考えていないのか。考えていなかったら今度やるのかやらないのか、こういう議論を踏まえてあなたの見解を聞いておきたい。
○政府委員(淺尾新一郎君) 今回外務大臣が訪米されましてバンス長官あるいはブラウン国防長官と会談の際に、現在の先生の御指摘のようなアジアの情勢については十分意見を交換する予定でございますし、また、きょうのような国会の議論、これは当然日本側から紹介するという段階になるかと思います。
○玉置和郎君 局長も間もなく出ていかなければいかぬから、戦争権限法の問題を聞くだけ聞いて、それで帰ってもらったらいいと思うのですが、大蔵大臣、どうぞお帰りください。
○国務大臣(竹下登君) 私は所管委員会ですから。
○玉置和郎君 そうですか。 日米安保条約の幻想に対して、国民の間で本当に大丈夫だろうかというような素朴な疑問のあることは、いままでのやりとりでおわかりだと思います。結局、それはつまるところ、国家有事の際にアメリカがどの程度日本を守ってくれるのか、本当に守れるのかということであろうと思うのです。 そこで、安保条約第五条によれば、アメリカは日本に対する武力攻撃がアメリカの平和及び安全を危うくするものであることを認め、アメリカの憲法の規定及び手続に従って日米共通の危険に対処するよう行動する義務を負うことになっている。しかし、この第五条は何ら具体的戦闘行動を意味する規定ではない。たとえば、北大西条約第五条は、同じ状況下において「北大西洋地域の安全を回復し及び維持するためにその必要と認める行動(兵力の使用を含む。)」、こう書いています。「を個別的に及び他の締約国と共同して直ちに執ることにより、その攻撃を受けた締約国を援助することに同意する。」、こういうことで「兵力の使用」と「直ちに」ということを明確にしております。日米安保にはその点が不明確です。「兵力の使用」と「直ちに」ということの言葉はどこにも見当たらない。それだけに、ぼくは、アメリカは兵力の使用義務もなく緊急対処義務もないことになりかねないのじゃないかという危倶を一つ持っておる。だとすれば、われわれがアメリカに期待する根拠は米国の陸海軍の最高司令官としての大統領の判断に頼らざるを得ないというきわめて不確実なものであることを認識しておく必要があります。 これは五十三年三月十一日の予算委員会で園田外務大臣が答弁しておる。園田外務大臣は、大統領の判断によって直ちに防衛につくことができる。しかし、それも全面的に信頼するかとこうなれば、これは大統領の判断に基づくわけでありますから、絶対にというわけにはいかぬというふうに彼は言っておる。ここに会議録を持っています。 次に、こうした背景に加えて一九七三年には、いままでの国会でもたびたび問題になりましたいわゆる戦争権限法、これができてその不確実性はますます大きくなったと私たちは認識をするのです。すなわち、従来は大統領の憲法に基づく最高司令官としての権限が大きかったから、大統領の約束いわゆる制約だけでも安心できたが、その後は大統領の戦争遂行権限を抑え議会の戦争政策が大きく取り入れられることになったため、議会やアメリカ国民世論の時々の動向にむしろ強く支配されるというきわめてとらえどころのない安全保障条約に変質していきつつあるのじゃないかという大変厳しい受けとめ方をしなければならない、私はこう思っておるのです。 この問題を追っかけてきて、そうしてアメリカの戦争権限法について最も専門的に研究しておられる参考人の方にきょうは来ていただきました。宮脇岑生主査でございます。国会図書館の方でございますが、宮脇さんに二、三点お伺いします。 まず、この法律の性格、とりわけ大統領の軍隊投入権限について宮脇さんの御見解を承りたい。
○参考人(宮脇岑生君) ただいま御紹介のありました国立国会図書館の宮脇でございます。 この法律は従来の一般の法律と非常に異なりまして、アメリカの連邦議会と大統領の戦争権限に関するものでありまして、非常に重要なものであります。この法律の成立後、アメリカでは幾たびか具体的に問題になりました。また、今後もその可能性は十分にあると思いますので少し説明をしたいと思います。この法律については余り日本の国内では従来紹介されておりませんので、少々その性格であるとか意義を踏まえて紹介したいと思います。 この戦争権限法は、アメリカ大統領と議会の戦争権限を扱ったものですが、これはアメリカの歴史上、憲法制定以来長い間論議された問題であります。そして、特に大統領の戦争権限というものは非常に強大なものであり、その本質は、ビアード教授によれば、アメリカ合衆国がすべての試練を切り抜けて、存在しなくなるまで完全に理解することのできないような、そういうむずかしいものであり、前人未到の暗黒大陸であるとまで述べているわけです。また、この権限に関する論争が非常にあいまいであるというのは、一つにはアメリカの憲法が非常にあいまいであること、これが大きな原因をなしていると思います。戦争権限という言葉を明確に定義することは非常にむずかしいんでありますが、コーウイン教授によれば、憲法で明確に禁止されていない限り、戦争を成功裏に遂行するためにとられるすべての権限と言われるものであります。非常にこれは包括的なものであります。戦争権限法においても、この法律が審議される中で、戦争権限は外国との武力による敵対行為を宣言し、遂行し、終結する権限を意味するということが論じられております。特に憲法の中でこの戦争権限に関して規定があるのは、まず大統領を陸海軍及び民兵の総指揮官として定めていること、これは軍に対する統帥権を大統領に与えたものであります。そして議会には戦争宣言、それから軍の募集、編成、維持、こういう権限を議会に与えております。アメリカでは、この権限をめぐりまして、特にベトナム戦争のように議会の戦争宣言がなくして大統領が軍隊を投入した、これはもちろんトンキン湾決議その他法律的にはいろいろ問題がありますけれども、とにかく戦争宣言はなされずになし崩しに軍事介入がなされた。これが非常に長い間行われ、これを何とかチェックするために三年以上にわたってアメリカの議会で長い間論じられたものであります。また、この法律制定以前には、軍隊を投入する根拠となるトンキン湾決議のような対外約束決議、条約、こういうものが非常に重要な問題として論議されたわけであります。そして一九七三年の十一月七日に、アメリカの立法史上非常に画期的な立法とも言うべきこの戦争権限法が成立したわけです。この法律は上下両院非常に規定が異なっておりまして、大変成立の過程ではアメリカの法律史上もまれなほどに問題があり、大統領は拒否権を発動しまして、その後にさらに再可決して成立した法律であります。 そこで、この法律で、特に大統領の権限についていま玉置先生から御指摘の点に触れてみたいんですが、この大統領の権限に関しましては、特にその目的としまして、合衆国の憲法の起草者の意思を履行し、敵対行為または敵対行為に巻き込まれることが急迫し、そのことが状況から見て明白な事態へ合衆国軍隊を投入すること、及び敵対行為または上記の事態において上記の軍隊を引き続き使用することに対して、連邦議会と大統領の両者が共同判断をする、こういう目的のために制定されたものであるということであります。特にこの敵対行為というのは、英語ではホスティリティーという表現をしておりますけれども、この点につきましては、この参議院の予算委員会で、五十三年の三月十一日に、園田外務大臣は、戦闘行為と述べているものであります。 そこで、その大統領の軍隊の使用権限が特に問題になるわけですけれども、これは先ほど申しましたように、憲法の規定で総指揮官として規定しているだけであります。そこで、この総指揮官という条項を受けて、この法律では大統領が軍隊を投入する権限として、次の三つの場合を挙げているわけです。第一が、戦争宣言をした場合、第二に特定の法律によって授権をした場合、第三に合衆国その准州、属領、または合衆国軍隊に対する攻撃により生じた国家非常事態を宣言した場合、これらの項目は従来認められていたものを列挙したものにすぎないというアメリカ議会の報告書には出ておりますけれども、特に、第二の特定の法律による授権は、大統領が軍隊を投入する場合に、議会によりその事前に承認したものでありますし、第三の場合は、事前に議会の承認を得ずして軍隊を投入するときに当たると思います。ここで特に問題になるのは、第三項の場合でありますけれども、この第三項がいかなる性格のものであるかということは非常にいろいろ問題があるようであります。特にこれを明確に法的効力を有するものとするならば、かなり憲法上の問題が出てくるのではないかと思います。しかし、これは一般には、一般的な方針と申しますか、政策の表明であるというぐあいに解釈されているようであります。ここでたびたび申しました合衆国軍隊の投入ということに関しましては、第八条の(C)項で、外国または外国政府の正規軍もしくは非正規軍が敵対行為に従事している場合またはこれらの軍隊が敵対行為に従事するようになる急迫したおそれが存在している場合に、そのような外国または外国政府の軍隊を指揮し、調整し、もしくはそれらの移動に参加し、またそのような軍隊に随伴するために、合衆国軍隊の構成員を配属することを含むとしております。 そこで問題になるのは、戦争宣言や特別制定法による授権がなくて大統領が合衆国の軍隊を使用した場合であります。この点につきましては、上院と下院の規定が非常に異なっておりまして、下院では百二十日間、上院では三十日、大統領に軍隊投入の権限を与えてあります。そして、これが先ほど申しましたように、両院協議会におきまして六十日というぐあいに限定されたわけであります。すなわち、これは従来から見れば、議会の承認なしに六十日間軍隊を投入することができるということであります。ただし、この六十日間の投入期間は例外規定がありまして、次の三つの場合にそれが適用されるわけですが、第一に、連邦議会が戦争宣言をしたか、もしくは合衆国の軍隊の使用についての特別授権をした場合、第二に連邦議会が法律によっていま述べました六十日の期間を延長した場合、第三に合衆国に対する武力攻撃の結果として連邦議会を物理的に開くことができない場合、この場合には延長できると、これは大統領の軍隊の投入に対して議会の積極的な行動がある場合を規定したものでありますけれども、また大統領が逆に積極的に軍隊投入に関して行動する場合について、次のように規定しております。大統領は合衆国軍隊の安全に関する不可避の軍事的必要により、軍隊の継続使用が、合衆国軍隊の迅速な撤退を行う過程において必要である旨を決定し、議会に書面でこれを立証した場合には、この六十日の期間は三十日間延長されるというものであります。 以上が大統領の権限に関するものであります。
○玉置和郎君 あとね、うちの理事が時間を気にしておるから私が聞きますから、それに簡単に答えてもらったらいいと思うんです。 アメリカにおいてこうした条約、特に相互防衛条約ですが、それとこの戦争権限法との関係について、日本では条約が優先して国内法はそれに従うというようなことになっていますが、合衆国憲法第六条第二項、条約と法律は同等だという、これはだれが読んでみてもそう思うんですが、いかがですか。それはもうそうかそうでないかということだけ答えてもらいたい。
○参考人(宮脇岑生君) 条約と法律の問題でございますね。これは先生がおっしゃられたように、これは条約が国内法に優位するという解釈がほとんどできないで、原則として一般に言われていますように、後法が前法に優位するという考えがあると思います。
○玉置和郎君 そうしますと、国際法に言うところの後法優位の原則というものをアメリカがとっておると。そうすると、一九六〇年に発効の安保条約よりも一九七三年に成立した戦争権限法の方が国内法的には明らかに優位であるという、こういう見解はできるわけですね。
○参考人(宮脇岑生君) この問題につきまして、この戦争権限法の中で条約の問題が触れられておるわけでありますけれども、この戦争権限法の制定以前もしくは以後に批准される条約から軍隊投入の権限を推定されてはならないというぐあいに規定しておりまして、法律の方が、戦争権限法の方が優位するのではないかと思いますけれども。
○玉置和郎君 これは私もこれまた非常に大事なことで、この安全保障条約に書かれている範囲内の義務、共通の危険に対処する、行動する義務は負い続けると、こういうことだと。これは非常に大事なところですから、これはわれわれ日本国民として見逃してはならぬというところだと思うんです。しかし、この戦争権限法第八条(a)項、条約自体は特別の法的授権に該当しないとあえて明確に否定していると、こういうところはどうですか。
○参考人(宮脇岑生君) この戦争権限法で、大統領に軍隊投入をする権限を明確に規定しているのは、すでに述べましたように、戦争宣言であるとか特別授権であるとか、先ほどの非常事態ということであって、条約ということについては一切触れておりませんです。
○玉置和郎君 ぼくは、この戦争権限法と安保の問題で非常に重要なところは、大統領の義務履行の仕方、程度、この戦争権限法によって大きく制約されてきておるという事実関係、これをやはりお互い認識しておかにゃいかぬと思うんですがね。これはどうですか。
○参考人(宮脇岑生君) 議会が条約に関しまして、アメリカでは、この戦争権限編は画期的な解釈を一つしたわけであります。それは先ほど申し上げましたように、この法律の制定以前もしくは以後に批准された条約から推定されないということ、これは従来アメリカの法律でおよそ規定のなかったものだと思いますし、これは特にアメリカの戦後、第二次世界大戦後結ばれたいろんな条約、特に安全保障条約の実施に関しては憲法上の手続に従って行われる旨が規定しておりますので、この点に関して従来あいまいであった点を明確にしたという意味では非常に重要なものでありますし、特に米国議会でのNATO条約の場合もそうなんでございますけれども、当時のアチソン国務長官がNATO条約があるからといって米国は自動的に戦争になるんだということにはならないということを述べておりました。
○玉置和郎君 戦争権限法第五条(c)項について、その内容及び意味するところを大体次の三つぐらいに分けて聞きます。 この同意決議ですが、並行決議のことですが、定足数は過半数でいいと、そして可決はそのまた過半数でいいと、いわゆる最低四分の一強でこの同意決議が成立するということに条文を読んでいきますとなっていますが、それでよろしゅうございますね。
○参考人(宮脇岑生君) それでよろしいと思います。
○玉置和郎君 大統領の拒否権の認められる法律、決議と異なって、米大統領を強く拘束するというようにこれを私は理解しますが、そのとおりですか。
○参考人(宮脇岑生君) そのとおりだと思いますが。
○玉置和郎君 特に重要なのは、いかなるときでも第五条(b)項に規定された六十日または九十日の軍隊使用継続期間内であっても、同意決議による撤退命令ができるというふうにこう解釈しますが、どうですか。
○参考人(宮脇岑生君) この点につきましては、戦争権限法の第五条(C)項で「戦争宣言または特別の制定法による授権がなくて、合衆国軍隊が合衆国の領土、属領および准州外で敵対行為に従事しているときは、いかなるときでも、連邦議会が同意決議によって命じた場合には、大統領はかかる軍隊を撤退しなければならない。」と、こう指定しておりますから、そのとおりだと思います。
○玉置和郎君 これで宮脇さんにお聞きすることは最後になりますが、第七条によれば、その同意決議の手続に要する最長の日数は四十八日間であると、こうなっていますね。この間に撤退か否かの結論を出さねばならないと、ただし、これは最長で、敵対行為いわゆる戦闘行為ですが、開始後、翌日でも二日後でも決議があれば撤退を命じ得ると、こういうふうに私たちは理解をするんですが、いかがでございますか。
○参考人(宮脇岑生君) この点につきましては、非常に詳しい法律で手続をしておりまして、その点をちょっと申し上げますと、この撤退の同意決議に対して議会では優先権を与えております。それで、これを法案が提出されましてから、上院、下院のおのおのの委員会、そしてそれを受けてそれを報告し可決し、そして最終的にこの賛否両論の投票をしましてこの可決するまでに最大限四十八日間という、これは最大限でございます、これ以内に同意決議が提案されてから可決をしなければならないという規定があります。
○玉置和郎君 これで結構でございます。
○委員長(山内一郎君) 宮脇参考人には、御多忙中のところ御出席をくださいまして、まことにありがとうございました。御退席をしていただいて結構でございます。
○玉置和郎君 防衛庁長官ね、外務省もそうですが、私は去年アメリカに行ったときにこの話を聞いた。この二月四日、ことしの二月四日に宗教政治家の九十五カ国の集まりがあったときに、カーターさんに招待されて行って、やっぱりこの話を私の友人の国会議員の連中から聞かされて、しっかりしてもらわにゃ日本だめだよということで、ぼくはこれずっとやり出した。それだけにね、いままでのたてまえだけの日米安保とは違うのです、これは。やっぱり本音を出し合わないと、とてもじゃないが日本の安全保障はだめなんです。 このほかに、きょうはもう時間がないからやりませんが、戦争権限法と大体同類の条項が三十カ所あるのです。その証拠に、政府の方が議会の方に対して、その三十条項についてひとつ考えてやってくれ、検討してくれ、もっと緩めてほしいということをいま要請しておるのですよ。また今度改めて、この三十条項の問題、三十カ所の問題について、戦争権限法と別の、下院の予算支出を制限するとか、いろいろな項があります。ベトナムで負けたのもそれです。ベトナムでギブアップしたのもあれです。予算支出を拒否した。してはいかぬといって決めた、これです。こういうのがずっと三十カ所ある。だから、本当の日米パートナーシップというのは、そういうことをちゃんと踏まえて、そうして日本は日本でしかるべき対処をしなかったらもたないのですよ。そのためにきょううちの理事また野党の理事の諸君にお願いしてここへ立たしてもらった。 私は外務省にこの際聞いておきますが、安保条約に基づき大統領が軍隊を投入しても、直後に議会が撤退の同意決議をしたらどうするのか、これは。
○政府委員(淺尾新一郎君) いま参考人からいろいろ御説明がございました。外務省として基本的にはよその国の法律について有権的に解釈する立場でございません。 ただ、さっき参考人が申されましたように、この戦争権限法の、投入後六十日あるいは九十日以内の撤退について議会が決議した場合には大統領は従わなければならない条項もございまして、ただその際に、先ほど参考人も説明されましたように、その決議は条約の存在によって推定されないという個所があるということも承知しております。 ただ、同じく八条(d)項(1)で、この戦争権限法は現存の条約の規定を変更しようとするものでないということもございまして、したがいまして、私たちとしては、この点について、アメリカの法律についてどちらが正しいか間違っているかということを一義的に言う立場にございませんけれども、ただ、安保条約それ自体について申し上げますと、これがアメリカの行政府だけでなくて、アメリカの国会自身、議会自身が承認した条約でございますので、政府としては、あくまでもアメリカ側はこの安保条約の規定を守っていくというふうに考えておりますし、現実にこの戦争権限法が出た後、二回にわたりましてアメリカの大統領が日本政府の首脳に対して、アメリカは引き続き安保条約を忠実に履行していく、あるいはアメリカが安保条約で負っている義務は守っていくのだということを誓約しているということを申し上げたいと思います。
○玉置和郎君 その有権的解釈云々というのは、それはあなた、アメリカが決めることなんですよ。アメリカの国内で決めることなんで、アメリカの国内での解釈を十分検討しておらぬでこれ有効に働くはずがないじゃないですか。外務省というのは、条約を結んだって、相手国のいろんな国内のそういう有権的な解釈について知らぬのですか、こういうことを。関心を持たないのですか。 私は、大統領の判断の障害になる戦争権限法、特に軍隊投入権限の制限、これはもう日本の安全保障に重大な影響を持つと思うのですよ。だから、有権的解釈を日本でするのはけしかるとかけしからぬということよりも、実態的にはやらなきやならぬのじゃないですか。それはどうですか。やっておかないといかぬじゃないですか。
○政府委員(淺尾新一郎君) もちろん、私たちとしては法律自身に非常に関心を持っておりますし、いろいろ研究しております。ただ、いま委員お尋ねの問題の根本は、アメリカが日本を実際に守るかどうかと、こういう問題でございますが、この点につきましては、もちろん安保条約があるということは日本を守るアメリカの義務がございますけれども、私たちとしては、その条約があるからといって何もしないでいいということではございません。やはり、アメリカが日本を守るという気持ちを起こさせるためには、日本を守ることがアメリカの国益であるという気持ちを起こさせるのが一番大切なことではないかと思います。そのためには、日本側としてはやるべき努力、これは防衛力の増強を含めまして自助努力をする、あるいは安保条約の誠実な遂行をする、その他日本として果たすべき役割りを果たしていく。それによってアメリカにとって本当に日本は大切な血の通った同胞である、同盟国であるという気持ちを起こさせるというのが一番根底にある問題じゃないかと思います。
○玉置和郎君 局長、重ねて聞きますけれども、軍隊投入後、アメリカ議会によって同意決議に基づく撤退命令の可能性は否定はできませんね。
○政府委員(淺尾新一郎君) もちろん論理的な問題として、先ほどから参考人からも御説明がありましたように、これは否定できないと思います。
○玉置和郎君 そこで、あなたもう間もなく出かけなきゃいかぬからお願いしておきますが、アメリカは私は世論の国だと、国民世論というものを非常に大切にし、世論に従うことが国益だと思っておる。それだけにこの議会の動向というものはアメリカの進むか退くかを決定する。そのアメリカの議会の動向把握に積極的に働きかけていただきたい。まあ局長知っているように、私たちは上院、下院に多くの友人を持っておる。その友人たちが日本のことを考えるたびにこの話が出るんです。もっとしっかりしてもらわなきゃ困るということなんですね。 それから、外務省がアメリカ議会に働きかけて日本の安全保障について特別決議をしてくれる、いまソ連の極東軍に取り囲まれて、そうして大変な危機状態に陥っておる、むしろ北海道なんかフィンランド化しておると思われるような状態のときに、日本国民よ一緒にやろうということで連邦議会が日本のことに関して特別決議をしていただけるような働きかけというのはするのかしないのか、必要であるのか必要でないのか。それだけ聞いて、あなた出ていって結構です。
○政府委員(淺尾新一郎君) 今回の訪米に当たりましても、大臣自身がアメリカの上院、下院の指導者と会談する機会がございます。したがいまして、委員の御指摘を待つまでもなく、日本に対するアメリカの理解というのを一層深めていく必要があると思いますので、きょうの先生の御要望を踏まえながら向こう側との話し合いに臨んでいきたいと思います。
○玉置和郎君 最後に。局長、もうあなたこれから出ていっていいと思いますが、私は、いまの百何十人おる大使の中で一番こういう安全保障問題にしっかりしたのは大河原君だと思っておる。前にも総括でここで言ったのです。いい人をアメリカ大使に得たと思っておる。前任者はどうのこうのなどと言いません。合格しておるのか不合格か、そんなことは言いませんが、とにかく大河原君ならやってくれるだろうという期待を持っていますので、どうか私たちのこの気持ちを大河原君にも伝えて——大来さんも答弁聞いておったらしっかりしておらぬが、せめてアメリカへ行ったときくらいはしっかりして、この雰囲気を受けて交渉してくるということを伝えていただきたい。それを約束できるかどうか、最後に答えてから帰ってください。
○政府委員(淺尾新一郎君) もちろん私は大臣の下におりますし、当然いまのことはお伝えいたします。 それからまた、大河原大使に機会を見まして今回のお話についても詳しく説明したいと思います。
○玉置和郎君 公取委員長にお聞きをしたいと思いますが、現在、公取委は医師会に対して独禁法の適用があると考えておるのか。医師会に対する調査状況はどうなっているのか。医師会についての独禁法の申告はあるのか、これについてお聞きをします。
○政府委員(橋口收君) 医師会の独禁法違反事件の問題でございますが、これは昨年の当委員会で玉置先生からいろいろ御質疑をいただき、それが契機となって政策が展開したものでございます。あの後、新聞等に報道をされ、また医師会の機関誌等にも質疑応答の模様が記載されておりまして、全国の医師会には十分徹底しているという認識のもとに、その後幾多の情報を整理いたしまして、そのうち最も確度が高いと認められるもの四件につきまして立入検査をいたしたわけでございます。昨年の十月に立ち入りをいたしましたのが千葉市と豊橋市の医師会でございました。それから、ことしの二月に立ち入りをいたしましたのが和歌山市の医師会と今治市の医師会でございまして、これは提供されました情報の確度が高いものについて取り上げたものでございまして、容疑の内容としましては、新規開業の制限あるいは診療科目の増加、増床等に対して、医師会長なり、あるいは医師会の中に機関として設けられました適正委員会の承認なくしてはこれを行えないと、こういう競争制限的な措置をとっておるわけでございまして、これが独禁法第八条に触れるということで、いま審査事件として審査をしている最中でございます。
○玉置和郎君 次に、医師会以外の自由業の団体に対しても独禁法の適用があると考えているのか。あるとするならば自由業の団体のどのような行為に対して独禁法を適用しようと考えているのか、その点について。
○政府委員(橋口收君) 自由業につきましては、これも昨年の当委員会で先生から御質問をいただいたものでございますが、従来は自由業は独禁法の適用対象にならないという考え方が支配的であったわけでございますが、その後自由業の経済的な地位の向上に伴いまして、世界各国とも自由業に対して競争政策を適用するというふうに政策が変わってきておるわけでございます。したがいまして、日本におきましても、自由業と目されるものに対しましては独禁法を適用するという考え方でおるわけでございますし、したがいまして、自由業の団体に対しましても独禁法が適用されるということでございまして、自由業の団体につきましてしばしば見られる行為としましては、開業規制あるいは法令の規定に基づかない料金等の決定等々でございまして、実は自由業の団体がどのくらいあるかということはいま調査をいたしておるわけでございますが、それより、団体の数とか内容の調査の前に、一体どのくらい自由業というものがあって、自由業を規制するような法制がどのくらいあるかということを広範に検討いたしておるわけでございまして、たとえば弁護士とか公認会計士、建築士、測量士、不動産鑑定士等々、大変な数があるわけでございまして、また自由業と申しましても幅が広いわけでございますから、したがいまして、独禁法が適用される領域というものにもおのずからこれは制限があるわけでございます。すべての自由業に全く無差別に独禁法を適用するというのは、これはやや行き過ぎの感があると思います。そういう点から申しまして、自由業の実態をきわめて競争制限的な弊害が看過できないものにつきましては勇敢に独禁法を適用していきたい、こういうふうに考えております。
○玉置和郎君 その中で、いまお話のあった弁護士だとか、公認会計士だとか、建築士だとか、不動産鑑定士だとか、そういうものの中で、どうもやっぱり目に余るものがあるということを考えておられる業種、それを特に二、三。——これはここでは言えないですか。
○政府委員(橋口收君) 建築士につきましては、日本建築家協会が料金協定等をいたしまして、設計料の協定等をいたしまして、その協定に従わない者を除名するとかという措置をとったことがございます。それに対しましては独禁法を適用いたしまして、これは審査審判事件としてすでに結審をいたしております。相手方は公取の判断を容認する、受諾するということで決まっております。 それ以外にどういうものがあるかということでございますが、これは先ほどもちょっと申し上げましたが、法制がかなり違っております。物によりましては料金の決定を国が行っているようなものもございます。したがいまして、いまこの席で、どこが、どの辺がうさん臭いとか、どの辺に怪しいところがあるということは、ちょっと申し上げることは御容赦いただきたいと思います。
○玉置和郎君 弁護士、どうですか。
○政府委員(橋口收君) 弁護士は、法律の規定等から申しますと一番手のつけにくい分野だと思います。
○玉置和郎君 私は、税理士の諸君がああいうことをやっておる。それはいいとか悪いとかということについては避けますが。あれだけのことをやるんだから、税理士の諸君あるいは公認会計士の諸君、こういううさん臭いことをやるんじゃないかなという危倶を持っていますが、それについてはどうですか。
○政府委員(橋口收君) 税理士、公認会計士等につきましては、料金を国で決め得る体制になっておると思います。したがいまして、料金問題につきまして何か問題が生ずるということはまず起こり得ないと思いますし、それから記憶でございますが、公認会計士も、開業する場合には公認会計士協会のメンバーになることが法律上決められておりますから、そういうものにつきましての開業制限というような問題は、これまた比較的少ないんじゃないかと思います。いずれにいたしましても、法律の規制の内容と深くかかわり合いのある問題でございますから、現行法を十分検討いたしまして、法律の規制の及ばない領域につきまして競争制限的な行為があれば当然これは独禁法が適用になると、こういうことであろうかと思います。
○玉置和郎君 次に、委員長、鉄鋼の値上げですけど、ぼくはどうもこのやり方がいかぬと思って、きょう総務会でも発言を許していただきまして、自由民主党としては鉄鋼値上げについては非常に厳しい態度でいこうということを決めていただきました。この鉄鋼業界は三月期の決算は史上空前だと、こう言われております。それで、いままでの値上げは赤字が出るから値上げをさしてくれと言ったんですが、今度はコスト上昇を見込んで予防的な値上げをするということです。ことに昨年十月ごろから新日鉄の社長が一〇%値上げを必要ということを言う、それで、これが新聞に出る。そうすると、今度ほかの高炉メーカーの社長がそれに引き続いてまた値上げの必要性を説く、いつの間にか高炉メーカーの全部が同じように意見が出そろってくる。こういうふうにしてお互いが確認し合うということは寡占的な鉄鋼業界の実質的なカルテルではないかと、私はこう思っていますが、いかがですか。
○政府委員(橋口收君) 鉄鋼に限らないわけでございますが、日本経済に非常に大きな影響を持ちます業種の値上げの問題につきまして、無償の媒体である新聞等を使ってあらかじめ宣言をするという行為が行われているわけでございまして、この点につきましては私も大変奇異に思っておるわけでございます。ただ、そうは申しましても、いまお話がございましたように、鉄鋼各社の社長が将来における値上げをあらかじめ宣言して雰囲気づくりをされたということだけをもって直ちにカルテルがあるというふうに断定することは、これは適当でないかと思います。ただ、御承知のように、鉄鋼につきましては十品目につきまして同調的価格引き上げの報告対象の監視品目になっておるわけでございまして、したがいまして、私どもも重大な関心を持っておるわけでございまして、ただ、三月の初めに各社が値上げの通告をしただけでございまして、いま交渉の最中でございますから、法律の規定によりまして、交渉の結果値上げが実現しました際には予備調査をいたしまして、同調的価格引き上げの報告徴収の対象に該当いたします場合には十分その理由を解明いたしたいというふうに考えております。
○玉置和郎君 いまの答弁ではっきりしてきたと思いますが、値上げが行われた場合は公取の方で年次報告による記載、これは独禁法の四十四条第一項でございますが、これだけではなしに速やかに値上げ理由を国会に報告すべきであると、こう考えていますが、いかがでございますか。
○政府委員(橋口收君) これはたしか渡部委員の御質問にもお答えしたと思いますが、法律の規定によりまして報告を徴収いたしまして、その理由を解明してその概要を国会に報告するということに法律の規定はなっておるわけでございます。いままで法律が施行になりまして約二年三カ月でございますが、すでに四件報告を徴収いたしておりまして、そのうちの二件は理由について国会にお示しをいたしておるわけでございます。 やはり同調的価格引き上げの報告の徴収対象になるということにつきまして、企業サイドとしては社会的に不名誉であるという感じが依然として残っておるわけでございまして、したがいまして、私どもが調査をいたします場合に大変にスムーズに調査が行われておるかと申しますと、必ずしもそうではございません。何とか報告対象にならないように工夫をいたすわけでございまして、これは企業側の対応でぐざいますから、これをもって責めるわけにはまいりませんが、いずれにいたしましても調査が大変にスムーズにいくということではございません。したがいまして、値上げが行われました後に予備調査をいたしまして、法律の規定に該当するかどうかの調査をするわけでございますが、その調査に相当の時間がかかります。それからさらに報告を徴収いたしましても、各社で報告の内容がばらばらであったり、あるいは故意にとは申しませんが、時間をかせいだり、いろいろ苦心があるわけでございます。したがいまして、実際に私どもが理由の解明をするに至りますまでに相当の時間がかかります。それを国会に報告するということになりますと、これは一年半とか、ときには二年近くおくれるという遺憾な状態が生ずるわけでございますが、ただ、何分にも法律が施行になりましてまだ二年ちょっとでございますから、今回の値上げ行為が一巡しました後で、われわれの先訓としてどういうふうにしたらいいかということについて、行政的にも反省をしてみたいと思いますし、また、いまの法律で不足であれば、場合によったら国会に対して立法的な判断をお願いするということも生ずるかとも思いますけれども、まだ、いま値上げの最中でございますので、一般的な判断、総合的な判断を申し上げる時期ではないというふうに考えております。
○玉置和郎君 委員長、公取の活動というもの、これをよくよく調べてみますと物価抑制に私は非常に効果を果たしておるんじゃないかと、こう思っております。それは改正独禁法の運用ですが、やみカルテルで課徴金制度をやって適切な運営をやっている。また、同調値上げについてはさっきからお話のあったように、理由報告制度、こういう運用が比較的うまくいっておるんじゃないかなという評価を私は素直にしておるんです。 また、医師会のようにだれも手をつけられなかった医師会に手をつけたのは、衆議院の渡辺美智雄と、そしてこの公取です。ああいう強力な団体にこの法を適用する。また、最近特にやかましく言われております業界と官界、既得権限の保護、いわゆる政府規制の分野に大きく割って入ってメスを入れていくという、これは非常に大事なことだと思うんです。それだけに公取が自由経済社会体制の弊害を是正していく上において高く評価できる存在であると、私は最近特にそう思っております。一時は、出てきた当時、この公取を見ておって、高橋さんのあの答弁なんか見ておりますと、公取のやろうけしからぬなと思ったこともありましたが、だんだん私自身もいろいろ考えていきますと、公取というものは大変大事な存在だな、役所にしては小さい役所であっても、その行うところの効果というものは非常に大事だと、こう思っておりますので、どうかひとつ、公取委もしっかりここで心を引き締めて、思い切った措置をしてほしいと、こう思いますので、よろしくお願いしておきます。 それで、あなたの決意を聞いておきます、ここで。
○政府委員(橋口收君) 私ども、こういう仕事をいたしておりまして、声なき声の応援とか、あるいは名もなき民の方々からの御声援をいただくことはいろいろあるわけでございますけれども、玉置先生のように名のある方から激励をちょうだいしたのは初めてでございまして、心から御礼申し上げたいと思います。 物価との関係でちょっと報告を申し上げたいと思いますことは、同調的価格引き上げの報告徴収の対象品目になっております五十六品目の価格動向でございますが、昭和五十二年、つまり法律が施行になりました年と最近の物価の値上げ倍率をとって比較をいたしてみますと、一般物価の値上がり率に比べて同調的価格引き上げ対象品目五十六品目の平均の値上げ倍率の方が低くなっております。したがいまして、いまおっしゃいましたように、物価に対する監視的な役割りとしての改正法律というものは大変有効であったという感触を持っておるわけでございます。 それから改正法の内容としまして、情報を提供した者に対して住所、氏名等が明らかな場合は報告をしなければいけないという行政上の義務が公取委に課されておるわけでございます。そういう法律の規定等に基づきまして情報の提供が大幅にふえておるわけでございまして、昨年と比べますと大体四割ないし五割ぐらいの情報の提供量というものがあるわけでございまして、したがいまして、今日におきましては、提供された情報をどうやって整理して、いかに仕事をするかということが一番最大の問題でございまして、かつては情報の不足に悩んだわけでございますが、最近はむしろ情報の過剰に悩んでおるわけでございまして、いまお話の中にございましたように、限られた人員四百二十七名でございますけれども、大変限られた人員で国民の期待に完全にこたえるということは実はなかなかむずかしいなという感じを持っておるわけでございまして、どうぞお言葉だけの激励でなくて、いろいろな面でひとつ御声援をいただければ大変幸いだと思っておるわけでございます。
○玉置和郎君 私は恐らく公取委員長は、自由民主党の行財政調査会の三人委員会のメンバーであるというのを、定員のあれは三人委員会でやるその一人だということを意識して発言されたと思います。しかし、要るものは要る、要らぬものは要らぬ。たとえば、こちらの方の方が反対されるいろんな問題についても、切るものは切る、そうして要る役所はやっぱりふやすということはあたりまえのことなんで、そういう意味で、私はこれだけの賛嘆をした限りにおきましては、政治家玉置としてそのことはしっかり受けてやりたいと思います。 最後に、大蔵大臣、私は非常に公取とのやりとりを聞いていただいて大事だと思うんですね。物価抑制においても非常に大事だ。それだけに大臣としてどう考えられるか、それを聞いて終わりたいと思います。
○国務大臣(竹下登君) 物価対策の中におきましても、公取委の直接、間接に占められる役目というものは大変なものだ、そこへ大変な人材を得ておると、私も同感でございます。
○玉置和郎君 どうもありがとうございました。
○委員長(山内一郎君) 以上で玉置君の一般質疑は終了いたしました。(拍手) —————————————
○委員長(山内一郎君) 次に、小柳勇君の一般質疑を行います。小柳君。 〔委員長退席、理事安田隆明君着席〕
○小柳勇君 具体的な四つの問題で質問をいたしたいと思います。 まず第一は、税外負担の増大の中で、何かきょう電力料金の値上げが決定されるようでありますが、その問題に関して具体的にひとつ質問をいたします。それは防犯灯と言われる公衆街路灯を値上げをしてくれるなという話であります。お願いであります。それは地方を歩きまして、町内会長さん何人か陳情に見えました。一人の町内会長がこう言われる。私はいま一千四百世帯の町内会をいろいろめんどう見ているが、たとえば共同募金、たとえば社会福祉協会の寄付など税外負担が増大してこの一年間に二百四十万円増加いたしました。したがいまして、今度またこの防犯灯の料金が上がると、いろいろ料金を徴収して歩くのにも大変言いわけして歩かなきゃならぬ。だから、本当はこの防犯灯というものは国や自治体が見るべきであって、一人一人、十軒なり二十軒の世帯からいただくものじゃないんじゃないかと、こう言われるわけです。したがいまして、まずそれが一つ。これは質問通告しておりませんが、大蔵大臣ここにおられるから、大蔵大臣からまず聞きます。その後、せめて防犯灯は値上げをやめてくれと、こういう陳情であります。したがって、まず税外負担がどんどんふえているということは、これはやっぱりわれわれ予算編成のまずさだと思う。共同募金を町内に割り当てまして、足らないからこれだけ各戸からもらってくださいよとか、社会福祉協会の寄付金を少しまた割り当てして取るなんということは、これはよくないことですね。したがって、この税外負担の増大についてはやめてもらいたい。特に、防犯灯などというものは、これは町全体の防犯的なものですから、個人から取るべきじゃないと思うが、まず大蔵大臣の見解を聞きたいんです。
○国務大臣(竹下登君) いわゆる町内会というものは、それなりの一つのコミュニティーというものがあって、日本の社会構造の中では、私は、歴史的にも、伝統的にも好ましい姿、あるべき姿だと思います。そこで、町内会長さんが私のところにもたまにいらっしゃいます。中にはお祭りの負担なんというのもございますけれども、ある意味において、その地域社会の中で個人個人のそれらに対する関心の度合いとか能力で拠出していくというものはやはりそれなりに伝統的にいいものもあると思うんであります。また、共同募金とか社会福祉関係の寄付金とかいうものは、これは一概に国家財政の中で見るべきものでなく、 〔理事安田隆明君退席、委員長着席〕 そういう一つのボランティア精神とか、そういうものもそれなりの意義はあるんじゃないか。しかし、総じていま小柳委員おっしゃいますいわゆるそういう負担がふえていくということ自体は、いま物価の抑制をいたしましたり、そして財政再建で国民の皆さん方に新しい負担をお願いしたりというような状態の中にそういうものがどんどんどんどん無秩序にふえていくことは、それは好ましいことではないと私も思います。ただ、防犯灯の関係になりますと、これは私は全く素人でございますから、ついうそを言うといけませんので事務当局からお答えさせます。
○小柳勇君 大蔵大臣には質問通告がないから、いま意見を聞いたんですが、税外負担はもう余りふやさないようにやるのがやっぱりこれは大蔵省の予算操作あるいは行政上の問題ですから心してもらいたい。 それからエネルギー庁長官にそれじゃ意見を聞きたいんですが、きょう電力料金の値上げを決定されるようです。いろいろその問題についても質問したいのでありますが、まだ決定も発表されてないかちそれは省略して、せめてこの防犯灯の電力料金の値上げは今度はひとつ見送ってくれないかというような陳情ですが、この点についての見解を聞いておきたいと思うんです。
○政府委員(森山信吾君) ただいま御質問のございました防犯灯につきまして、まず現状を申し上げますと、防犯灯という大変公共性の強い性格上、現行料金では一割引きという制度を適用さしていただいているわけでございます。そこで、今回値上げが行われるということになりますと、たとえ一割引きでありましても相当な値上げになるということから御指摘があったんではないかと思うわけでございまして、私どもも何とかこの制度を活用できないかということでございますが、現行の仕組みでまいりますとなかなかむずかしい面もあるということで大変苦慮いたしているところでございます。と申しますのは、防犯灯という制度が先ほどお話し申し上げましたとおり大変公共性の強いものでございますし、これはまた、なくてはならない電灯でございますので、何とかこの防犯灯がうまく活用できるような方策を考えてみたい。まあ電気料金の立場からの検討ももちろんいたしてまいりたいと思いますけれども、広い角度で各方面の方々と十分連絡を取り合いながら、どういう方策を講じたらいいかということにつきまして今後慎重に検討を進めてまいりたいと、かように考える次第でございます。
○小柳勇君 次は、タクシー業界の燃料問題について質問をいたします。それは現在全国タクシー会社というのが法人個人合わせて五万四千二百五十、それに従事している運転者の数が四十八万人、およそ四十八万人であります。LPGを使っている車の数が二十三万台でございますが、現在のこの業界の収益の状態を調査いたしましたところ、五十三年で一台一日に五百十五円もうけておったのが五十四年には三百五円になった。そして五十五年度はマイナス七百五十七円、一台一日というようなことで、これは福岡市標準能率事業者の推計であります。したがいまして、これは信憑性のある、陸運局などで扱う数字でありますが、このようにLPGの値段上昇などで収益が減っている。にもかかわりませず、運転車四十八万人からは、この春の賃金要求として平均二万四千円ぐらいの要求が出ていると、この財源を一体どうするかというのがいま業界の大きな悩みのようであります。したがいまして、このLPGの税の減免の問題について質問するわけであります。 昨年の九月一日にタクシー業界の値上げ申請の内容を大幅に圧縮して、平均増収率一四・三%のタクシー料金の改定が行われました。この増収率一四・三%の水準はここ十数年間のうちで最も低いもので、値上げ認可に当たって、タクシー業界の経営収支均衡という点に着目した運輸省の厳しい査定があったものと思われます。しかし、改定が行われた昨年九月以降、タクシー用燃料であるLPGが第二次オイルショックの影響を受け、一リッター当たり六十円から最近では八十五円台にまで約四二多の値上げをしております。加えて、五十五年春闘に向けての人件費の増高が見込まれるなど、タクシー業界をめぐる経営環境は一段と厳しさを増しております。 そこで、まず昨年九月の値上げ査定が燃料の先行き上昇分をほとんど組み込んでいなかったことでもあり、運輸省は過去において一たんタクシー料金の改定が行われた場合、少なくとも二年間程度は再料金改定を認めなかったのでありますが、今後の燃料コストの動向いかんでは値上げ申請に対し五十五年度中であろうと再値上げをするつもりがあるかどうか、まずお聞きしたいのであります。
○国務大臣(地崎宇三郎君) 最近、タクシー運転手の賃金の上昇あるいは燃油の上昇等で相当経営が悪化しているということを聞いておるわけでございます。しかしながら、昨年上げたばかりでございますので、物価上昇にもいろいろ影響いたしますので、その時点において慎重に対処してまいりたいと存じます。
○小柳勇君 加えて四十九年、五十二年、五十四年の料金改定の際の増収率と料金改定に伴う実車率の落ち込みはどの程度であったか、また料金改定によるタクシーの平均水揚げ高はどのように変化し、現在はどのようになっておると運輸省としては御判断になっておるか、私は冒頭この総論として概数申し上げましたが、全国の情勢をお聞きしたいと思います。
○政府委員(永井浩君) お答え申し上げます。 ただいまの御質問の件につきまして手元に資料を持ち合わせておりませんので、後ほど御報告さしていただきたいと思います。
○小柳勇君 私は冒頭にこちらの方の手持ちの数字は言いましたけど、この参議院の権威ある予算委員会の席ですから、質問通告してあるんだから、ちゃんとやっぱり一応見ておかなきゃ、そんなことでは……。
○委員長(山内一郎君) すぐわかりますか。——調べてください。
○小柳勇君 それじゃ、先に私の概数を言っているから、こういうことをひとつ前提にして質問続けましょう。 次に、タクシー料金の再改定は、ことしは米、麦、電気、ガス、郵便料金、国鉄など、一連の公共料金大幅引き上げが実施され、または実施が予想されておるので、五十五年中の引き上げは慎重に取り扱われるべきであるが、もし五十五年中の再値上げがむずかしいとなれば、タクシー業界がいま労働問題などに直面しておるこの問題をどのように措置したらよいのか、運輸省としてはどういう行政指導方針を持っておられるかお聞きいたします。
○政府委員(永井浩君) 一般的に交通機関の運賃、料金につきましては、法律に基づきまして能率的な経営を前提といたしまして原価主義と、こういうことになっておるわけでございます。特に最近の燃料の動向は、非常にここしばらく高騰いたしておりますし、また先行き非常に不透明でございます。いまから予断をすることは困難でございますけれども、当然燃料費の高騰によって経営が苦しくなるということも予想されるわけでございます。ただ、こういった運賃、料金が国民生活あるいは物価に非常に大きな影響を与えるということも考え合わせなければなりませんので、その点彼此勘案いたしまして慎重に取り扱いたいと、このように考えます。
○小柳勇君 タクシー用燃料であるLPGがレジャー用あるいは一般の家庭の自家用車などと異なってタクシーという公共性を持つ交通手段の一翼を担うところから、現在一キロ当たり十七円五十銭の率で課税されておる石油ガス税をタクシー用LPGに限り特別に配慮する必要があると考える。今日までも慎重に特別な配慮がなされておるようでありますが、私は、できれば現状から考えて非課税とすることも必要であると思うが、今後の処置について大臣の見解を聞きます。
○国務大臣(竹下登君) これは御案内のように、石油ガス税は、自動車燃料に対する税でございますところの揮発油税及び地方道路税、このものが道路特定財源とされておりますところから、この石油ガス税だけをやめたといたしますならば、道路財源としての揮発油税、地方道路税に比べまして負担の均衡を欠くというところから、それで昭和四十一年に創設されたものであります。いま委員からも御意見の中に申されましたように、したがって、この揮発油税及び地方道路税につきましては、道路財源の確保という観点から、昭和四十九年、五十一年、五十四年、この三回にわたって税率の引き上げを行いました。この間、結局二倍になっておるわけであります。一方、石油ガス税は、課税物件でございます自動車用石油ガスの大部分がいま御指摘のようにハイヤー、タクシーの燃料とされておりますので、揮発油税等の税率が三回にわたって引き上げられたにもかかわらず税率が据え置かれておる、こういう性格でございますので、この点を考慮してみますと、まあ非課税にするというのはいかがなものだろうか、やはり据え置きという方針を今日まで貫いてきたというようなところが私は目いっぱいの物の考え方ではなかろうかなあというふうに考えるわけであります。ただ、タクシー業界全体の経営の問題につきましては、運輸省からいろいろお答えいたしておりますが、その中の一環としてこれを非課税にするというのは、どうも税をつくりました当時の趣旨からいたしまして、いかがなものであろうかというお答えをせざるを得ないと思います。
○小柳勇君 冒頭に言いましたように、もうタクシー料金を上げたらお客が減って増収も余り期待できない、したがって東京では値上げが申請される模様でありますが、地方では値上げ申請はうんと抑制したい、しかし労働賃金は上がる、その財源としてはここ以外にはないという、そういうせっぱ詰まった情勢であります。したがって、今日までもずいぶん配慮されたことはこの大蔵省の資料で説明を受けています。にもかかわらずこういう質問をする、そのところも十分大臣としては配慮してもらって、最悪の場合でも、これからまた他の増税なんかの問題があるときには今日までの姿勢でこの業界を保護していくあるいは指導していくという、そういう立場は堅持していただけますか。
○国務大臣(竹下登君) それはときどきの事情によることでございましょうが、ただいまの御質問の趣旨は私なりにも十分理解できるところであります。
○小柳勇君 あわせてタクシー用自動車に係る自動車重量税、自動車取得税、自動車税について、ただいまの大臣の御答弁のように税負担を増加しないよう特別の考慮を願いたいのでありますが、いかがですか。
○国務大臣(竹下登君) これはまず一つ物品税でございます。これは物品税というものの性格から奢侈品ないし比較的高価な便益品などの物品の消費に担税力を求めて課税する税であるというたてまえであります。タクシーの利用者も、自家用車を購入して利用する者と同様に便益を受けるという観点からいたしますならば、タクシー用車両の物品税のみを軽減するということは適当ではなかろうというふうに思うわけであります。ただ、御案内のように、バスとか電車等多人数による共同で利用されるものでありましたり、またトラックは産業用としての生産活動に直接利用されるものであるという点で、乗用車とは性質が異なっておりまして、自家用、営業を問わず、物品税の対象とされていないというのが今日の税制であります。 次が自動車重量税の問題でありますが、自動車重量税というのは自動車がとにかく走行するということが、動けば多くの社会的費用をもたらすというところに着目して広く自動車の使用者に対しての負担を求めるという性格のものでありまして、このような自動車重量税の課税の趣旨から見まして、本来道路を走行する自動車であれば重量に応じて一律に課税をしていただくというのが本筋であろうと思うのであります。しかし、このような本税の課税の趣旨からいたしますならば、本来営業用と自家用とが税率に格差があるというのは適当でないという意見もこれはございます、どうちも道路を通るのは一緒でございますから。しかしながら、タクシー等の営業用自動車につきましては、これまた四十九年及び五十一年におきますところの自動車重量税の増税に際して、これはまさにおっしゃるとおり、料金の制約等の観点から特に税率の据え置きないし引き上げ幅の圧縮が図られた、この二回にわたってでございます。このように現在すでに負担の軽減が図られておりますタクシーに係る自動車重量税について、いまこれをさらに減税措置を講ずるという環境にはない。ただ、いま小柳さんおっしゃいましたように、将来にわたっての物の考え方としてのベースには置いておけよという御忠告に対しては、私も理解できるところであります。
○小柳勇君 自治大臣がまだ見えないようですが——おりますね。自治大臣、地方税で、軽油引取税でバス、トラックはリッター当たり二円二十五銭の交付金があるのに、ハイヤー、タクシーは全額課税がある。また事業所税でバス、トラックは非課税であるのに、ハイヤー、タクシーのみ課税している。このハイヤー、タクシーとバス、トラックが格差があるのはなぜでしょうか。
○国務大臣(後藤田正晴君) これは昭和五十一年の税制改正の際に、軽油引取税の税率を引き上げたわけでございます。その際、軽油を使用燃料としております営業用のバス、トラック、これは輸送コストにはね返る。そこで、できる限り輸送コストの上昇の抑制に資するという意味合いで今日輸送事業振興助成交付金という名前のもとにバス協会に交付をしておるものでございます。これらの施策を通じて輸送サービスの改善、充実に寄与してもらおうと、こういう趣旨で交付をいたしましたが、問題のハイヤー、タクシーでございます。この方は、バス、営業用のトラック、これと違って、燃料がほとんど。プロパンガスで、軽油を使っているものは五%ぐらいしかないんです。したがって、輸送コストの全般的な上昇の抑制に資すると、寄与するという程度が少ないということでただいま言ったような交付金を交付をしてないと、こういうことでございます。 それから、事業所税の方でございますが、これは乗り合いバスであるとかあるいは長距離のトラック、これは都市施設としての公共性が高いと、都市機能上も特に必要なものだと、こういうことで非課税にしておるんですが、タクシーの方は乗り合いバスの補完的な役割りを営んでおるということで大体課税標準二分の一の特例措置を認めると。ところが、ハイヤーの方はそういったことの性格が認められないと、こういうことで特例措置は認めておらないと。こういうことの結果、ただいま言ったような異なった扱いをするという結果に相なっているわけでございます。
○小柳勇君 この差別が発生した時代はそうでしょうけれども、現在は全然情勢が違っている。道路の繁雑性、あるいはいまのバスに対するタクシーの補完性などとおっしゃいますけれども、いまその目的もずいぶん変わっておるし、この表を見ただけでもおかしいと。同じ道路の上を車が走っているという観点、しかも両方とも営業車であるにもかかわらず、いま言ったようなのは、それは一部の意見ではありましょうけれども、現状は特にいまのように、これはトラックも同じです、いまは非常に苦しい。料金は上げられないし、燃料は高いから苦しいが、特にさっき申し上げました——自治大臣はおられなかったけれども、現在運転者数が四十八万人、それから自動車数二十三万台、その収益は上がらぬのに運転者の賃金を上げなきゃならぬというせっぱ詰まった、減収の状況にある現状をもう少し深刻に考えていただかなきゃ困るんですが、いかがですか。
○国務大臣(後藤田正晴君) 経営が大変苦しいという事情わからぬわけではございません。しかしながら、やはり税制上のたてまえというものは、ただいま言ったような公共性の問題であるとか、あるいは大量の輸送機関で、それが輸送コストにはね返るといったような場合に初めて考えられるものであって、ただいま仰せのハイヤーとかタクシー等について一々そういう措置を税制上講ずるということは私はなかなか実際問題としては困難であろうと、かように考えております。
○小柳勇君 特にいまの情勢から緊急避難的に課税の返し、交付金、それを考慮する余地はないかどうか、もう一回答弁願います。
○国務大臣(後藤田正晴君) 遺憾ながら、いま考慮するというお答えはできかねるのでございますので御理解を願いたいと思います。
○小柳勇君 将来はどうですか。
○国務大臣(後藤田正晴君) 将来のことはいまここでどうこうということはお答えができかねます。
○小柳勇君 次に通産省に、LPGの価格動向に対しまして、行政指導する必要があると思うが、これは石油製品全部にかかわりますけれども、現在、油の値段の上昇によって物価がどんどん上がる、これに対する行政介入なり行政指導の方針あるいはお考えがあるかどうか、お聞きいたします。
○国務大臣(佐々木義武君) 通産省といたしましては、一貫いたしましてまず石油——原油あるいは製品同様でございますけれども、需給関係を調整するというのが大事でありまして、需要に見合うような供給計画を立てまして供給は確保する。で、需給さえ見合っておれば必ず価格はほどほどのところで調整できるものと。したがって、CIF価格の上昇に伴ってコストアップした場合には、それが市場を通じまして適正に反映するのはやむを得ないというふうに考えてございます。 もちろん、その間不正、不当な便乗値上げ等ございますれば、これは取り締まらなければいけませんけれども、通常の場合は需給関係を主として市場操作に任せております。
○小柳勇君 石油製品の値上げの、便乗値上げもそうでありますが、全般的に強固な行政指導が必要であると思いますので、希望意見だけ述べておきます。 次に運輸省に、五十四年度の運輸省所管にかかわる補助金を見ると——大臣ですね、運輸省の所管の補助金で、バス運行対策費補助金八十七億円、あるいは国鉄地方バス路線運営費補助金十六億円などが計上されておりますが、バスと同様に公共的な輸送機関であるハイヤー、タクシーに対して、いまのような緊急なときに、しかも石油ガス税の税収が五十五年度で三百億円ぐらいあると見込まれておりまするが、業界の基盤強化のために何らかの方法で補助するということをお考えにはなりませんか。
○国務大臣(地崎宇三郎君) タクシー、ハイヤー事業について特別に補助するという考え方は現在のところ持っておりません。
○小柳勇君 政府全般として、いまのタクシー業界あるいはトラック業界もそうでありますが、収入と支出とのアンバランスですね、さっきの赤字対策などは運輸省として的確に把握して、そして何らかの行政的な指導なり措置をされることが必要だと思うが、いかがですか。さっきまだ、通告しておったにかかわりませず業務内容などの調査が十分発表できない。それでは私はここにきょう質問することの意味がない。ただ、私がこれを言ったから何か答弁さえすればいいじゃないんですね。実際、車が動いているし一業界は赤字で悩んでおる。したがって、私が質問通告して、ちゃんと資料も出してあるんだから、それに運輸省としては一体どうするのかということを対策を立てて、ここで答弁されるのがこの予算委員会の任務でなきゃならぬと思うんです。いかがですか。
○国務大臣(地崎宇三郎君) 大変申しわけないんですが、私の手元に先生のタクシー関係の質問通告がございませんでしたもんですから、調査しておらなくて申しわけございません。
○小柳勇君 まあ内輪言ってもしようがありませんけれども、質問通告しながら質問している。しかも、準備不十分で、答弁についても納得できませんので、また別途、別の日にこの問題を論議したいと思いますから、いま質問いたしましたそういうものを少し資料を調査されて、運輸省はどうするのか。あるいは自治省もいまできませんとおっしゃいましたが、明らかに不合理ですよ。バス、トラックだけは交付金を還元しておって、ハイヤー、タクシーはそのまま課税でしょう。そういうものをもう少し納得するように行政措置をされることを希望いたします。
○委員長(山内一郎君) 先ほどの資料できたの。
○小柳勇君 別の機会にまた……
○委員長(山内一郎君) できたの、どうなの。
○政府委員(永井浩君) いま調製中でございますので、御質問終わるまでにお答えできると思います。
○小柳勇君 次は、産炭地域振興関係の法律が、六つの法律が一年間で期限切れになります。同時に、現地の産炭地域ではローカル線の廃止でも非常にもう大きな脅威でありまして、最近毎日のように市町村で集会を持っております。そういうもの一切を背景に置きながら私は産炭地振興の問題で質問いたし、同時にローカル線見直しの問題を質問いたします。 まず、産炭地振興法の期限延長についてでありますが、産炭地振興法を初めとするいわゆる石炭関連六法が、五十六年十一月から五十七年七月にかけて相次いで期限切れになります。産炭地域に対しましては、これまで各般にわたる産炭地振興対策が実施され、一応の成果をおさめておるということは認めます。しかしながら、産炭地域の実態を見ると、いまだに膨大な残存鉱害や危険ボタ山あるいは老朽化した炭住、そして貧困な地方財政や失業対策など、厳しい問題が山積みしております。産炭地の社会的、経済的疲弊は十分解消するには至っていないのでありますが、まず、政府はこの産炭地の現状についてどのような基本的認識を持っておられるのか、大臣から見解を聞きます。
○国務大臣(佐々木義武君) お話しのように、昭和三十六年以降各般にわたりまして産炭地域振興対策を進めてまいりました。産炭地域の社会的、経済的な水準は逐次改善されつつあるのはお話しのとおりでございます。しかしながら、生活保護率等まだ非常に高うございまして、解決すべき問題がたくさんございますし、今後とも関係機関の協力を得まして地域の振興に努めてまいりたいと、こう考えてございます。
○小柳勇君 次に、労働大臣に失業者の問題を質問いたします。 石炭鉱業の相次ぐ閉山によって産炭地における失業者は急増し、いまなお筑豊地域だけで三万九千人の炭鉱離職者が失業中であります。全国平均の約三倍の高率。中でも中高年齢者、未亡人、身体障害者など、雇用機会になかなか恵まれない人がたくさん就業問題で悩んでおります。したがって、政府は産炭地の失業者対策として現に緊就、開就、特開など事業をやっておりますが、地域の振興や炭鉱離職者の生活の基盤として欠くべからざるものである法律の延長をやって、関係六法の延長をやって、また事業を存続して、予算単価の引き上げなどを図ってもらいたいと思うが、いかがですか。
○国務大臣(藤波孝生君) 炭鉱離職者緊急就労対策事業等の諸事業につきましては、離職者の就労及び生活の実態、産炭地域における雇用、失業情勢等にかんがみまして、いま直ちにこれらの事業を打ち切る情勢にはない、このように考えております。なお、予算単価の引き上げ等、従来からも努力をしてきておるところでありますが、今後とも格段の努力をして、いろいろ産炭地域の非常に苦しい状態を乗り越えていっていただきますように行政として最善の対応をしてまいりたいと、このように考えておるところでございます。
○小柳勇君 次に、通産大臣に質問ですけれども、鉱害対策、鉱害復旧の問題ですね。それから、ボタ山処理の問題あるいは炭鉱住宅の改良の問題など、炭住の方は建設大臣から後で聞きますけれども、このボタ山処理や、あるいは鉱害復旧などにたくさんまだ残存量が残っています。ボタ山だけでも三百有余ある、危険ボタ山だけでも三十幾つございます。したがって、この石炭産業が日本を支えてきて、いまもう撤退して二十年、なおこの私どもの地域にはボタ山なり鉱害なり荒れ果てた炭住があるわけです。したがって、その実態についてもう少し詳しく現状はどうあるか、将来どうするかということを、大臣からの見解を聞きたいんです。
○国務大臣(佐々木義武君) まず、鉱害対策から申し上げますが、お話しのように鉱害復旧長期計画をつくりまして、いままで鉱害の復旧処理に当たってきたところでございますけれども、五十四年度の末になりまして計画の進捗率は六一%でございます。したがいまして、臨時石炭鉱害復旧法の期限である昭和五十七年七月末までに全部鉱害が完全に復旧するかと言いますと、私は大変むずかしいと思います。今後とも一層早期完成に努力をいたしますけれども、大変むずかしいものだと考えております。また、ボタ山の処理でございますが、これは御承知のように、義務者の生存しておるボタ山とそうでないところとは扱いがおのずから違うわけでございまして、生存するボタ山につきましては、鉱山保安監督局において定期的に監督、監査を実施いたしまして災害の防止に努めております。反面、義務者がいないか、あるいはおっても無資力であるといったようなボタ山につきましては、これは地方公共団体等で行う工事に対しましてボタ山災害防止工事費補助金制度を設けまして助成を行いつつ、その崩壊、流出等の災害防止に努めておるところでございます。そうしてその補助金につきましては、発足以来補助率の引き上げ、あるいは交付対象地域の拡大等の充実を図っているところでございまして、現在のこの制度をもってその充実を図っていけば鉱害の未然防止はやり得るんじゃなかろうかと、せっかく努力しておるところでございます。
○小柳勇君 ボタ山の処理、この前私ども社会党の方でボタ山処理緊急措置法を出しました。そして交渉中、補助金を三分の二から四分の三に上げてもらいました。これは非常に感謝でありますが、やっぱり特別立法やりまして、もう国土開発という面から強力的にやりませんと、あのボタ山はなくならぬと思います。したがいまして、特別立法をやって、たとえば十年なり二十年の間にもうもとの国土に返すという、そういう決心をしてもらいたいと思うが、いかがでしょうか。
○国務大臣(佐々木義武君) 文字どおり、もとの掘った穴へみんな返せということになりますとこれは大変なことでございますので、検討してみたいと思います。
○小柳勇君 もう一つ、これは通告しておりませんでしたから大臣の見解でいいですけれども、あのボタ山を洗いますと、あのボタ山から二〇%ないし三〇%の石炭がとれる、洗い炭と言いまして。したがって、いまこの石炭が非常に重要な代替エネルギーとして浮かび上がっておる時期でありますから、国家事業としてでもやるべきじゃないかと思うが、いかがでしょうか。
○国務大臣(佐々木義武君) いろいろ法律等もございますようでございますから、引き続いて検討してみたいと思います。
○小柳勇君 局長が見えていますので、炭住改良の現状と、それからこれからの整備促進について局長からの答弁を求めます。
○政府委員(関口洋君) 炭鉱住宅の改良につきまして私どもが行ってきました施策につきまして御説明をさせていただきたいと思います。 炭鉱住宅地区の住環境を改善するために、昭和四十二年度から五十三年度までに、住宅地区改良事業等を約百地区において実施いたしまして約一万一千戸の改良住宅を建設いたしております。 なお、昭和五十三年度にはこれらの住宅地区改良事業の要件に適合しない、いわゆる小規模な炭住地区の住環境の改善を推進するために新たに小規模炭住地区改良事業という制度を創設いたしまして、この事業によりまして五十三年度約八十戸の改良住宅を建設いたしております。 本年度でございますが、いろいろ関係市町村からの御要望に基づきまして、いま申しました事業を四十二地区において実施し約千四百戸、このうち小規模炭住分は約八十六戸でございますが、その改良住宅の建設に鋭意努力をいたしておるという現状でございます。なお今後とも地元の市町村の事業実施が円滑に進むように関係各省との連絡を密にしまして最善の努力をしてまいりたいと、かように考えております。
○小柳勇君 したがいまして、この石炭関連六法というのがあと一年か一年半で期限切れになるのでありますが、具体的にいま質問しただけでもなかなか処理ができていません。したがって、関係六法の期限延長については、政府としても、各省庁ともこれは当然延長されるものだと考えておりますが、この後の処置について通産大臣から代表して御答弁願います。
○国務大臣(佐々木義武君) 石炭関係法の法律の延長問題でございますけれども、現在検討中でございます。産炭地域の実態とか、あるいは公害復旧の現状あるいは石炭鉱業の実情等十分考慮をいたしまして善処いたしたいと考えております。
○小柳勇君 産炭地域だけでございません。このローカル線の廃止というものは全国的な問題であります。特に私が言いたいのは、エネルギーが少なくなって、鉄道の方が自動車よりも、あるいは航空機よりもうんとエネルギー、六分の一、あるいは十分の一で済むような鉄道についてのローカル線廃止についてこの際検討すべきではないかという立場です。過去の国鉄の財政再建の失敗のしわ寄せをローカル線の廃止に求めるのは地域住民の犠牲を求めるものであり、国民の納得を得られないのではないかと思うが、運輸大臣の所見を伺います。
○国務大臣(地崎宇三郎君) 国鉄のお話はもう先生専門家でございますから釈迦に説法でございますが、国鉄の営業キロは約二万二千キロございます。その中で収支係数は十三五と考えられるのが一万三千キロの幹線でございます。残りの九千キロが収支係数平均四四五、場所によっては収支係数一〇〇〇以上になるようなところもあるわけでございます。そこで、このたび昨年の十二月に閣議決定いたしまして現在今国会に提出しております法案の内容は、この十三五であります一万三千キロに対して五年間で六万四千人の定員削減を行って合理化を実施し、いろいろな施設の改良をいたしまして徹底的に合理化を図りますならば、一三五でございますので何とか収支ペイをするのではないかと、しかしながら、残りの九千キロ、特に一日キロ当たり二千人の地方線に至りましては、線路を保守し、また駅舎を持ちながら運営するということはどうしても、どうやって努力いたしましても赤字を減らすことはできない。年間二千億からの赤字が出ると、こういうことになりますので、しかも合理化人員は約一万人を考えているわけでございますが、そういう意味で地方線だけにしわ寄せをするという考え方ではなくて、全面的に昭和六十年に三十五万人体制という形をつくって国鉄の再建を図りたいと、このような考え方でございますので、ぜひ御理解をいただきたいと存ずるのであります。
○小柳勇君 運輸大臣、国は今回の法案を提出する以前に、マイカー規制及び長距離トラックの規制を行うなど、旅客及び貨物輸送を鉄道に戻す政策を立てるべきではないかと考えるが、いかがですか。
○国務大臣(地崎宇三郎君) 省エネルギー時代でございますので、できるだけ大量輸送のできます国鉄等にお客の誘導を図りたいと思いますが、どうも最近はモータリゼーションの発達によって、道路の発達によりまして、マイカーあるいは飛行機、こういうところへどんどん客が移るということで、国鉄そのものが独占的な輸送機関を保ち得ないような状態になってきたわけでございます。できるだけいろいろ利便を図りながら、合理的な体制をとりながら国鉄に客の誘致をする努力をするつもりでございますが、最近の情勢ではいかんともなしがたいというのが状態でございます。
○小柳勇君 現在、県会や各市会など、全国的にこの法案に賛成している議会はないわけです。もう県なども一斉にローカル線は何とか見直してくれというようなことで陳情に来ております。全体の赤字の約一割余の財源を求めるために切ってしまうということについては納得できないが、今度提出されておる法案について、二年後はもう見切り発車するというようなことは非常に非民主的でありますが、知事の見解、意見などあった場合、どう処理しますか。
○国務大臣(地崎宇三郎君) 政令で決まりました路線については、地方自治体、国、国鉄等の方々に集まっていただきまして協議会をつくりまして、いろいろこの予定線についての論議をしていただくわけでございます。そしてどうしても軌道を残せというような御意見があって、地元で第三セクターなどをつくって引き受けると、こういう場合には所要の措置をしながらお引き受けを願うとか、また特に豪雪等で代替するわけにいかないと、それから一時的にも非常に輸送密度が通勤、通学等で非常に多くなるというような場所は考慮外にしなければならないと思います。また道路も整備されないような場所で、代替の道路が、バス転換する道路がないというようなところについては別に判断をしなければならないと考えておるわけでございます。そして二年間いろいろ御相談をいただきまして、そして地元の知事さんからいろいろと御意見がございましたときには十分承って納得のいくような対処をしてまいりたいと、かように存じておるわけでございます。
○小柳勇君 あと国鉄総裁にお聞きしたいんですが、自動車局長が資料ができたそうでありますからちょっと報告を求めます。
○委員長(山内一郎君) 飯島自動車局長、先ほど留保した運輸省側の答弁を求めます。
○政府委員(飯島篤君) 準備が悪くてまことに申しわけございませんでした。それではお答えいたします。 実車率の問題でございますが、六大都市について前回の五十二年の改定時と昨年の五十四年の改定時について御説明いたします。五十二年の五月の改定のときは、平均改定率が一九・七%のアップでございました。実車率について見ますと、五十二年の四月、値上げの月の前の月でございますが、六大都市平均で五三でございます。値上げをいたしました五月の実績は実車率が四八・四に落ちておりますが、季節調整といいますか、月によって変化がございますので、対前年で見ますと九四・九という状態でございます。六月が対前年で九六・五、七月が九七・八ということで、改定を先ほど申し上げましたように一九・七%いたしたわけでございますが、実収では一三%強ぐらいであった。 昨年の九月の改定について次に申し上げますと、値上げの月の前の八月は実車率が五三・三でありましたが、翌月の九月は五〇・七、対前年度で見ますと九八・六、十月が実車率五一・三、対前年で九九・一、十一月が実車率五一・七、九九・四ということで、平均改定率一四・四彩でありましたが、九月の実収率は一四形弱というような状況でございます。
○小柳勇君 いまの資料も後でまた別の機会に論議さしていただきます。ありがとうございました。 国鉄総裁に、今度の法案を出されて、大変苦労して出されたということ、それからいまやっと国会にかかったということ、その国鉄総裁の御意向、その決意のほどをお聞きいたしたいと思います。
○説明員(高木文雄君) これまで何回も再建計画を立てまして、あるときは法案をお願いして通していただいたということもあるわけでございますが、思うように成果が上がらなかったわけでございます。その間にますます飛行機あるいは自動車との競争状況はわれわれにとってぐあいが悪くなってきております。今回はかなり思い切って原因別に事情を分析をいたしまして、再建とは申しておりますけれども、かなりの部分はやはり行財政上の御援助をいただかないとどうにもならぬという内容になっておるわけでございまして、ある意味ではなかなか再建が困難だということを告白をした案になっております。それにいたしましても、いろいろ経営合理化といいますか、企業努力といいますか、減量経営といいますか、そういうことについての取り組みが甘かったと言わざるを得ない面がいろいろございますので、現在四十二万四千人おります職員を三十五万人というかなり思い切った削減を前提としてこれから経営をやってまいりたい。反面、先ほど来ローカル線の問題にお触れになっておりましたけれども、そういう部分につきましてはこれは足を奪うということになってはいけないわけでございますけれども、自動車に切りかえていただきましても、さほど大きな御不便にはならぬのではないか。それによってかなり赤字も減りますし、エネルギーの節約にもなるわけでございます。一般的には鉄道の方がトラックやバスよりもエネルギー効率がよろしいのでございますけれども、何せお客さんがおられないところにつきましては空気を運んでおるようなかっこうになりますものですから、これはどうしてもエネルギー的効率が悪いわけでございまして、バスの方が車両が小さい、目方が軽いものでございますから、またトラックの方が自分自身の目方が軽いものでございますから非常に運ぶ量が少ないときにはエネルギーが少なくて済むということでございます。しかし、先ほど来御指摘がありますように、大変世の中を騒がしておる実態でございまして、これらのことについて私どもがよくよく御説明をするだけの今日まで時間的余裕もありませんでしたし、また説明の仕方も下手であったかと思いますが、ぜひとも広く事実そのものをよく御理解いただいた上でこうした問題にも御理解を得ていきたいというふうに考えております。俗に今度が最後の再建の機会だと言われておりますので、私ども一丸となって取り組んでまいりますので、どうぞ御理解をいただきたいと思います。
○小柳勇君 大変な苦労をしながら法案を出したではないかという気持ちはわかりますが、特に雪の北海道なり九州のような過疎地、特に産炭地域振興などという、福岡県だけでも十のローカル線が俎上に上がっているということはまことにもって私どもはもう許しがたいことだと思います。特に篠栗線など八十億か百億かければ複線、電化しまして筑肥線まで結ぶ、そしてあの産炭地域をぐるぐる回るというような軽い電車を、総裁がおっしゃるように十両、十五両つけぬで、一両でも二両でもいいわけです。あの線の上を軽いやつが二十分置き三十分置きに参りますと、もうマイカーに乗らぬですよ。そしてマイカーの数を三分の一ぐらい減す。そして、ちょうど山手線や中央線みたいに北部九州をぐるぐる回る方法もあります。私は、そういうところの見直しですね、時間の接続を見直し、あるいは車両も一両、二両の軽いやつをつくってもいいではないですか、バスみたいなやつを。そしてどんどんどんどん走らせますと、もうマイカーよりも鉄道を利用するだろうと。それが本当の私は国鉄再建ではないか。百年前に国鉄を敷設いたしましたときの日本の全土的な再建、そういうものをこの際は見直すべきだと、廃止ではなくてローカル線を見直すべきだというような私は見解を持っておるわけです。そして特に油須原線の建設など、あの辺では一番期待されております。具体的な問題についてはもうここで触れませんけれども、特に雪の北海道や産炭地域については基準なども特別の配慮をしなきゃ話になりませんということを申し上げ、総裁の見解を聞いておきたいのです。
○委員長(山内一郎君) 小柳君、時間が来ましたから……。
○説明員(高木文雄君) どういう地区についてどういう具体的な対策を立てるかということについては政令で定められるわけでございますし、その政令をどういうふうに決められるかということは、国会の御審議を初めといたしまして各方面の御意見を集約して政府の方でお決めになることでございますが、私どもの心構えといたしましても、いまお示しになりました産炭地域の問題あるいは積雪地帯の問題は、いろいろ特殊事情として大いに勉強をさらに積み重ねなければならないと思っております。また筑豊を中心とする問題につきましては、ただスクラップ化だけではいけないわけでございまして、ビルドとスクラップとをどうつなげていくかというような問題がございます。いま御指摘のありましたような線区についてのいろんな御提案も賜っておりますが、私どもは、さらに一段と各地域ごとにそういう案をお立ていただきまして、それを前提にして取り組んでまいりたい。いろいろな御示唆がいま各地域から寄せられておりますので、私どもも改めてさらに深く勉強をいたした上で御要望のといいますか、地域に御迷惑の余り大きくならないように考えなければいけないと心しております。
○小柳勇君 終わります。
○委員長(山内一郎君) 以上で小柳君の一般質疑は終了いたしました。 次回は明後二十一日午前十時から委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後四時五十分散会