文教委員会 第6号
- 発言数
- 25 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1980/04/08
会議録
○委員長(大島友治君) ただいまから文教委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、小巻敏雄君及び土屋義彦君が委員を辞任され、その補欠として佐藤昭夫君及び降矢敬雄君が選任されました。 —————————————
○委員長(大島友治君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたしますす。 オリンピック記念青少年総合センターの解散に関する法律案の審査のため、参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大島友治君) 御異議ないと認めます。 なお、その日時及び人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大島友治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(大島友治君) 次に、学校教育法及び教育職員免許法の一部を改正する法律案を議題といたします。 まず、発議者勝又武一君から趣旨説明を聴取いたします。勝又武一君。
○勝又武一君 学校教育法及び教育職員免許法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由と内容の概要を御説明申し上げます。 本法律案は、盲学校、聾学校及び養護学校の寄宿舎における寮母の教育的役割りの重要性にかんがみ、その専門性を確立し、もって障害児教育の一層の充実を図ろうとするものであります。 昭和五十四年度において、全国の盲・聾・養護学校八百三十七校中、約二百九十校に寄宿舎が設置され、約一万五千名の子供たちがそこで生活しております。そして、四千五百五十八名の寮母がこれらの子供たちの生活指導と世話に当たっているのであります。 障害児教育においては、教科等に関する指導のほかに、基礎的な生活習慣と社会的自立の基礎を育成するための生活指導がきわめて重要であります。また、これが教科指導を支える基盤でもあります。この生活指導が成果を上げるためには、在校時における教職員の指導だけでは不十分であり、寄宿舎または家庭において、教職員と十分な連携と協力のもとに一貫した教育が行われる必要があります。特に、寄宿舎においては、子供たちの生活全面にわたる指導に従事している寮母が、子供の特徴はもちろん、その背景となる家庭環境等についても把握するとともに、教職員から子供の成長発達の過程や、具体的な指導の方針について密接な連絡を受けて、子供の指導に当たることが必要であります。また、寮母が寄宿舎における教育、世話の中で感じた問題、意見が積極的に教職員に提供され、学校教育に生かされることが重要であります。このように、教職員と寮母が協力して子供の指導に当たって、初めて子供の全面的な成長発達が期待されるのであります。なお、このような経験、知識が教職員や寮母から障害児の父母に提供され、家庭における指導に役立てることもまたきわめて重要であります。 したがいまして、寮母は、単に子供の生活の世話に従事するものではなく、子供の成長発達に直接かかわるきわめて重要な教育専門職と位置づけられるべきものであります。当然にまた、寮母がこのような職務を十分に果たすためには、障害児教育及び教職に関する専門的知識と識見を持っていることが必要であります。 養護学校の義務化が実現した今日、寄宿舎とそこで果たす寮母の役割りとはますますその重要性を増してきております。 しかしながら、現状は障害児教育における寄宿舎の重要性が十分に認識されるに至っておりません。現行の学校教育法においても、寮母の職務について「寄宿舎における児童、生徒又は幼児の養育に従事する」こととされており、寄宿舎における寮母の教育的役割りを十分に反映した定めとはなっておりません。また、寮母の名称も必ずしも適切でないばかりでなく、近年における男性の寮母がふえつつある現状から見ても、実態に合わなくなっております。さらに、その重要な教育上の役割りにもかかわらず、寮母については教育職員免許法に基づく免許制度がなく、その教育的職務にふさわしい専門性が確立されるに至っておりません。 このような現状を改善するためには、寮母の職務と名称を教育専門職にふさわしいものに改めるとともに、その資質の保持と向上を図るために、教育職員免許法による免許制度を新たに設けることが必要であると考えるものであります。 以上が本法律案を提案した理由であります。 次に、本法律案の内容について申し上げます。 第一に、寄宿舎を設ける盲・聾・養護学校に置く寮母の名称を寄宿舎教諭に改めるとともに、その職務について寄宿舎における児童、生徒または幼児の教育及びこれに必要な世話を行うことといたしております。 また、寄宿舎教諭の職務を助ける寄宿舎助教諭を置くことができることといたしております。 第二に、寄宿舎教諭免許状及び寄宿舎助教諭免許状を設けることといたしております。 寄宿舎教諭免許状は大学に二年以上在学し、六十二単位以上を修得した者で、特殊教育及び教職に関する所定の専門的知識を修得した者に授与することといたしております。 また、教育職員検定によって寄宿舎教諭免許状を授与する場合についても、所要の規定を設けております。 第三に、本法施行の際に現に寮母である者は、寄宿舎助教諭となり、十五年の間、引き続きその職務を行うことができることとするとともに、当分の間、この寄宿舎助教諭をもって寄宿舎教諭にかえることができることとしております。 また、このようにして寄宿舎助教諭となった者に対して、教育職員検定により寄宿舎教諭免許状を授与する場合における特別措置について定めております。 その他関係法律に所要の規定の整備を行っております。 以上が、本法律案を提出いたしました理由及びその内容の概要であります。何とぞ十分御審議の上、速やかに御賛成くださいますようお願い申し上げます。 委員の皆さんの御協力をお願いいたしまして、一日も早く御審議、御可決いただきますようお願いを申し上げまして、提案の理由並びに説明といたします。
○委員長(大島友治君) 本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。 —————————————
○委員長(大島友治君) オリンピック記念青少年総合センターの解散に関する法律案を議題といたします。 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。谷垣文部大臣。
○国務大臣(谷垣專一君) オリンピック記念青少年総合センターの解散に関する法律案の提案理由。 このたび、政府から提出いたしましたオリンピック記念青少年総合センターの解散に関する法律案について、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 オリンピック記念青少年総合センターは、昭和三十九年に開催されたオリンピック東京大会を記念し、この大会の選手村の施設を青少年のための宿泊研修施設として管理運営するために、オリンピック記念青少年総合センター法により、昭和四十年に特殊法人として設立され、自来、その施設を青少年の研修活動のために提供するほか、一般の利用にも供してまいりました。 しかるに、近年の社会構造の急激な変化に伴い、青少年の学習要求は多様化、高度化し、これに対応してオリンピック記念青少年総合センターにおける青少年のための研修機能を一層充実強化することが必要とされるようになりました。 また、わが国の青少年教育の一層の振興を図るため、全国的な観点から、青少年教育指導者に対する研修、青少年教育に関する施設及び団体の連携の促進、青少年教育に関する調査研究等を行う中核的な機関の設置が強く要請されております。 このような状況を勘案し、かつ特殊法人の整理合理化の要請にこたえるため、オリンピック記念青少年総合センターを解散し、新たに文部省の付属機関として国立オリンピック記念青少年総合センターを設置することとし、この法律案を提出いたした次第であります。 次に、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。 第一に、特殊法人オリンピック記念青少年総合センターは、この法律の施行のときにおいて解散するものとし、その資産及び債務は、そのときにおいて国が継承することといたしております。 第二に、新たに設置する国立オリンピック記念青少年総合センターは、青少年及び青少年教育指導者その他の青少年教育関係者に対する研修を通じ、並びに青少年教育に関する施設及び団体との連絡及び協力並びに青少年教育に関する専門的な調査研究を行うことにより、健全な青少年の育成及び青少年教育の振興を図るための機関とすることといたしております。 第三に、オリンピック記念青少年総合センターの解散に伴う所要の規定の整備を行うとともに、必要な経過措置を定めることといたしております。 以上が、この法律案の提案の理由及びその内容の概要であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛成くださるようお願いをいたします。
○委員長(大島友治君) これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○前田勲男君 それではただいま趣旨説明のございましたオリンピック記念青少年総合センターの解散に関する法律案について、若干の質疑を行いたいと思います。 この法律案は、すでに五十三年の八十四国会以来、衆参両院で幾たびか質疑が行われてまいりました。いろいろな角度から審議され尽くした感じもないわけではございませんけれども、本日改めて若干の質問をいたします。 この質問の前に、今回この国立センターの設置の機会に、わが国の青少年教育の前進を図るべきであるという観点から質問を始めてまいります。 まず、日本の将来を担う青少年が心身ともに健やかに、苦難にもたじろがない力強さを持って成長することは、わが国にとりまして最も大事なことでございます。そんな中に青少年に関する各種の調査が先般来行われてまいりました。総理府青少年対策本部が五十三年の八月、五十五年の三月に行った調査等によりましても、いろいろ国際比較から見ましても、わが国の青少年、個人的な生活には非常に強い関心を持っておりますが、他人のことや公共のことには無関心であります。また、体格、体位は向上しておりますが、非常に心身がひ弱で、困難に立ち向かい、自己に打ちかつ意欲に乏しい、こんな指摘がされておるわけでございます。私はそういうふうに解釈しておるんでございますが、文部省といたしまして、この調査でどんな問題意識を持っておられ、そしてまた、文部行政にどんな変化が生じたのか、まず御説明をいただきたいと思います。
○政府委員(望月哲太郎君) お答え申し上げます。ただいま先生御指摘のように、各種の調査によりまして、これはもちろんそれぞれの国の社会的な習慣なり、あるいは伝統なり、いろいろな要素も関連するわけでございますが、一応言われておりますことは、先ほど先生もおっしゃったように、他の国に比較して公共心に乏しく個人生活への指向が強い。あるいは、社会に対する満足度が低い。あるいは、働くことに生きがいを感じている青少年が比較的少ない。あるいは、自由な時間の過ごし方を外国の青少年と比較すると、一人で過ごす傾向が強く、屋外の活動が少ないこと等が言われております。 私どもといたしましては、これらの要素の中にはやはり最近におきます急激な社会構造の変化によりまして、都市化が進んできている。あるいは核家族化、少子化というような家庭の中での変化、さらには非常な経済の成長による——この経済の成長自体を否定するわけではございませんけれども、やや物質的な点に気持ちが行き過ぎているのではないか等々、いろいろな理由があろうかと思うわけでございます。 そこで、私どもといたしましては、まず一つはできるだけ若い人たちにやはり集団的な生活になじんでもらう、そしてそのことによってやはり自分のことだけでなくて、広く全体のことを考える。あるいはできるだけ公共の方に目を向けるようにするというようなこと等の、やはり方向づけをすることが必要ではなかろうかということを強く感じております。さらに社会のいろいろな活動に青少年が積極的に参加をするような方向づけをする。そしてまた社会も青少年のその社会参加の活動に対して、積極的な評価を加えていくようにすることが必要ではないかということが広く言われております。もちろん青少年まだ成長の過程において十分ではございませんけれども、それなりに一つの意欲を持って社会の問題に取り組んでいく、その機会をできるだけ社会全体でつくり上げ、またその結果についていろいろ不十分な点もあろうと思いますけれども、そういう点についても積極的な評価をしながら、適切な指導を加えていくような配慮が必要ではないかということが強く言われております。と同時に、やはり都市化の中で遊び場も十分与えられない、なかなか身体的活動も十分できない、そういう青少年のためにできるだけ遊び場を確保する。あるいは、できるだけ自然の中で活発に活動するような機会をできるだけ確保するように、学校教育、社会教育両方の面からいろいろと適切な配慮を加えていくことが、私ども必要ではないかというふうなことを考えております。 なかなか青少年の問題、広範で複雑でございますが、私ども当面幾つかの施策を考えていく一つの基礎といたしまして、いま申し上げたようなことを考えておる次第でございます。
○前田勲男君 まあこういうような青少年の現状でございます。御答弁にありましたが、青少年が心身ともに健全な成長発達を遂げていくために、青少年に自然に親しませ、そして自然の中で諸活動を通じて鍛錬していく、また仲間との集団活動を体験することによって、思いやりの心、公共への奉仕の精神を養うことなどが重要であるというふうに私も考えております。 最近、私も若い世代の仲間の一人という自党を持っておりますけれども、文化、体育、スポーツなどの活動に対する関心といいますか、これは最近大変高まってまいっております。このような幅広い活動を通して青少年に社会性、自立性を身につけさせ、公共心や奉仕の精神を養わせる、青少年が心身ともに健全な発達を遂げるようにすべきであると、かように考えておるわけでございます。 また近年、わが国の国際的な地位が非常に高まってまいりました。地位とともに責任も高まってまいりました。政治、経済、文化等あらゆる分野におきまして国際的なつながりが深くなってき、特に世界各国の人々との交流、文化に接する機会がふえてまいりました。こうしたことがわが国の伝統的な生活様式や、物の考え方に大きな影響を与え、価値観や社会規範が多様化しておる現状であります。このように国際化の進む中で、日本の将来を背負って立つ青少年が、国際性を身につけることが緊急な重要な課題であると考えております。そのために学校教育、家庭教育、社会教育それぞれ充実させ発展させる必要があるというふうに考えます。特に青少年の社会教育の一層の振興、国際性を身につけるということも図らなければいけない点であろうと、こういう点から文部省に青少年教育に関する施策について伺ってまいりたいと思います。 まず、青少年が自然から今日隔絶されて、また仲間との集団活動の機会が非常に少なくなっている。これに対処するためいろいろ施策を考えておられますが、青少年の活動する場所の整備が必要であると、まずこう考えます。青少年教育の施設の現状、そしてこれに対する文部省の施策をまず伺いたいと思います。
○政府委員(望月哲太郎君) お答え申し上げます。 青少年教育施設につきましては、一つは青少年を自然との接触、あるいは集団活動を促進するという観点での施設と、それから一つは日常生活圏におきますところのいろいろ交流の場としての施設と、二つの面から社会教育の施設というものを整備をしていく必要があろうかと思うわけでございますが、当面私どもが先ほども申し上げましたように、青少年の集団活動、あるいは都市化の中での自然の中に青少年をできるだけ活動するような場を与えると、そういう観点からまず集団活動の場を提供する、あるいは自然の中に青少年が活発に活動する場を提供するという点の施設の整備に、特に重点を注いで今日までやってまいったわけでございますが、そういうことで申し上げますと、青少年が自然との触れ合いを持ちながら、仲間との集団活動を行う場といたしまして、一つは宿泊型の青年の家というのがございます。それから少年の場合には、少年自然の家というのがございます。青年の家は勤労青年及び高校生、大学生等の在学青年に対する団体宿泊訓練を通じて、規律、共同、友愛、奉仕の精神の涵養等を目的とする施設でございます。それから少年自然の家は、小・中学校の児童、生徒及び少年団体に加入している少年を自然に親しませ、団体宿泊訓練を通じて、その健全な育成を図るための施設でございます。これらの施設は、先生先ほども御指摘のように、最近の急激な都市化、あるいは核家族化、少子化等による青少年を取り巻く環境の変化に伴いまして、青少年の自然との接触、屋外での身体活動、仲間集団における交流等を積極的に促進する拠点として、各方面から非常にその整備が強く望まれ、またそれを受けまして、最近非常な勢いで数も増加をし、内容もよくなってきているというのが現状でございます。ちなみに申し上げますと、昭和四十一年度当時——オリンピックセンターが特殊法人として発足した当時でございますが、これらの施設の総数は、青年の家が九十五カ所、そのうち国立が三カ所で、残りは公立でございます。少年自然の家はまだ当時はございませんでした。それが五十三年度には、青年の家が二百八十三、国立がそのうち十三、それから少年自然の家が百四十カ所、そのうち国立が四カ所でございますが、四百二十三カ所というふうな数に現在なっておるわけでございまして、非常な勢いでこれが伸びてきておるわけでございます。なお国立につきましては、五十四年度さらに奈良県の曾爾村に第五番目の少年自然の家が事業開始をするに至りつつあるところでございます。 以上のように大変な勢いで伸びてきておるわけでございまして、文部省といたしましても、国立青年の家に対しましては、昭和三十三年度から、少年自然の家は、昭和四十五年度から国庫補助を行ってきておるような状態でございます。以上のように、大変急速な勢いで現在集団活動のための場、あるいは自然の中で活発に活動するような場を、青少年のために確保する施策というものが社会教育の面で積極的に取り上げているような段階でございますが、文部省といたしましても、国立少年自然の家につきましては、全体で十四カ所を全国各ブロックに整備をすべく、現在計画を進めておるような状況でございます。 なお、先ほど申し上げました青年の家の数は、宿泊型の青年の家でございまして、他に先ほど申し上げました青少年の交流の場としての都市型の青年の家も、各地に国庫補助によって整備をされつつある状況でございますが、日常生活圏における青少年の交流の場としての施設の整備につきましては、今後その運営のあり方等も含めながら、なお新しい方向に、新しい社会の動きに合うような、また青少年のいろいろな関心に合うような角度から、どのように整備をしていくかにつきましては、十分検討していく必要があるというふうに感じておる次第でございます。
○前田勲男君 それでは二番目の点で、国際化が進む中で、青少年に国際性を持たせること、身につけさせることが重要であります。文部省として青少年の国際交流についてどのような施策を講じているか、また国立のセンターは青少年の国際交流の拠点として、これから積極的な役割りを果たすべきであると考えますが、いかがでございますか。
○政府委員(望月哲太郎君) 御承知のように、交通機関の発達、あるいは情報化、その他のいろいろな要素によりまして、国際化が進んでまいっております。その中で、次代を担う青少年の国際理解を深め、国際性を養うことがきわめて重要な課題であることは、先生御指摘のとおりでございまして、政府といたしましても、青少年の国際交流を促進するために、いろいろと施策を講じておるところでございます。青少年の国際交流の中でも、一つは青少年が自分たちの目で外国の現状を見て、その国民に接することによって、外国を正しく理解するとともに、その理解に立って、自国の姿を正しく認識するということが非常に大きな要素でございまして、私どもそういう観点からも、青少年の国際交流というものをこれからますます重視してまいりたいと、このように考えておる次第でございます。 そこで政府といたしましては、政府の施策としては総理府が中心となりまして、文部省を初め関係省庁との密接な連携のもとに、青少年の国際交流のための国家的な大きなプロジェクトといたしましては、青年の船あるいは東南アジア青年の船——東南アジア青年の船と申しますのは、ASEAN五カ国の青年と日本の青年とが同じ船に乗って、その六カ国を回って歩きながらいろいろと見聞を広め、理解を深め、また船の中での生活を通して相互に理解を深めるという企画でございます、そういうもの、あるいは世界各国に青少年を派遣をする海外派遣の事業、あるいは世界各国から日本に青年を招きまして、日本の青年と交流するとともに、日本の各地を視察をしてもらう招聘の事業等につきまして、かなり大きなプロジェクトをやっておるわけでございます。 そこで文部省といたしましては、そういう総理府の事業に協力しながら、一方、各青少年団体等がみずからの企画によりまして、諸外国に青少年を派遣し、あるいは外国の青年を招いて、交流を深めるという事業に対しましては、社会教育活動の一環としてそれが位置づけられる場合には、補助金を出しまして、助成をいたしておるような実情でございます。 なお、いろいろな事業が行われておりますが、真剣に取り組んでいる関係者の意見によりますと、派遣の方は大分数も多く、またどんどん進んでいるけれども、外国からの青年の受け入れがまだ不十分であるし、それは受け入れの数だけでなくて、やはり日本での受け入れ体制の整備がまだ不十分であるということも非常に大きな原因になっているということでございますので、かねてオリンピック記念青少年総合センターにつきましても、海外の青年の受け入れの施設としての整備を図る必要があるんではないかということが、青少年団体等の関係者から要望をされておるわけでございますので、私どもといたしましては、今後このオリンピック記念青少年総合センターを、直轄を契機に施設を整備するに際しましては、その点についても十分な配慮を加えてまいりたいと思っておる次第でございます。 なお、当面、現在もオリンピックセンター、実数で二千二百七十名ほど、延べ一万四千人の外国青年が利用をしておりますけれども、センターの主催事業といたしまして、昭和五十五年度の予算におきまして、青少年国際交流交歓の集いを実施するための予算を計上して、さらに一歩センターの運営の面におきましても、青少年の国際交流につきまして、積極的に取り組む方向づけをいたしてまいりたいと、このように考えておる次第でございます。
○前田勲男君 ただいまのお話の中に、オリンピック記念青少年総合センターの整備の必要性もお話あったわけですが、それでは、具体的に新たに発足するセンターの五十五年度の予算、これはどうなっておりますか、概要を伺いたいと思います。
○政府委員(望月哲太郎君) お答え申し上げます。 昭和五十五年度予算におきましては、国立オリンピック記念青少年総合センターは、文部省直轄の施設としての運営に必要な経費、七億九千二百万円ばかりを計上いたしております。その内容は、人に伴う経費が約二億六千九百万、定員七十八名で、所長、次長以下の構成でございます。それから、管理運営費が四億六千二百万ばかしでございまして、いろいろと管理上の仕事、あるいは光熱水質その他の経費が含まれておるわけでございます。 なお、センターが青少年の健全育成のために行いますところの主催研修事業といたしましては、九百五十万円ばかりを計上いたしておりますが、集団宿泊指導担当者研究協議会、都市青少年教育施設運営研究協議会、全国青年交歓の集い、勤労青年ゼミナールというふうに、従来からやっております主催研修事業のほかに、全国青少年教育施設指導職員専門研修、あるいは青少年国際交流交歓の集い、これは先ほどちょっと御説明申し上げました。それから、青少年体力つくり教室等新しい事業も加えまして、積極的に青少年の研修事業に取り組む体制を整えてまいりたいと、このように思っております。 そのほかに、青少年団体あるいは青少年教育施設との連絡協力事業費といたしまして一千三百万ばかりを計上いたしておりますが、非常に数多くなってまいりました青少年教育施設、あるいは青少年団体につきましての情報・資料の収集、あるいは必要な資料の作成、青少年教育施設、あるいは団体関係者との連絡会議等を開催することにいたしております。 それから、青少年のための調査研究につきましては、当面五百万ほどを計上いたしまして、現在非常に数が先ほど申し上げましたようにふえてまいりました青少年教育施設におきますところの研修プログラムについては、なおいろいろな観点から検討をしながら、さらによいものにしていく必要があるということを強く言われておりますので、当面青少年教育施設の研修プログラムの開発に関する調査、研究の実施、研究報告書の刊行等をいたすことにいたしております。 その他いろいろ小さな経費はございますけれども、おおむねそういう観点で五十五年度の予算を計上して、青少年教育のためのセンターとしての方向づけをできるだけ出すような配慮をしてまいりたいと、このように考えておる次第でございます。
○前田勲男君 それでは、特にこのセンターの運営に当たりまして、施設はもちろんでございますが、その中でやはり一番職員の皆さんが今回のこの国立への移管に伴いまして、雇用関係、給与関係、あるいは退職手当等一番の御心配な点でございます。やはり運営は職員によってなされるものでございまして、そんな点から私も若干の質問をしたいと思います。 まず、いま申し上げた雇用、給与、退職手当、この辺どういう措置が講じられることになっておるか。まあたびたび伺っておりますけれども、簡単に要点だけお話しいただければありがたいと思います。
○政府委員(望月哲太郎君) お答え申し上げます。 御指摘のとおり、特殊法人のオリンピック記念青少年総合センターを直轄の施設に切りかえるに際しまして、私どももそこに働いている職員の方々の処遇ということについて、万全を期さなければならないということで、いろいろ関係方面とも折衝をし、またいろいろ御相談もしてまいったわけでございますが、先ほど申し上げましたように、まずセンターの定員につきましては、現在の定員と同数の七十八という定員を確保することができましたので、私どもといたしましては、直轄化に際しては、現在特殊法人で働いていらっしゃる職員の全員を新センターに引き継ぐ体制をとったということに相なるわけでございまして、私どもといたしましては、そういう体制のもとに、職員の方を直轄のセンターに引き継ぐということに考えております。 なお、しかしながら、職員の方の中には、他の特殊法人等への転職を希望される方もあるかもしれません。あるいはその他の職場に行きたいという方もあるかもしれませんが、そういう方につきましては、十分希望に沿うように努力をいたしまして、身分に不安のないようにいたしたいと考えておる次第でございます。 それから給与につきましては、先生御承知のように、特殊法人の職員につきましては、従来国家公務員に比べまして身分が不安定だということで、一般的に高い給与が支給をされておるというのが実情でございます。 しかしながら、今回特殊法人から国立の機関に移られて国家公務員になられる場合には、給与は当然に給与法の適用を受けることに相なるわけでございまして、それに基づいて給与が決定されることになるわけでございまして、先ほど申し上げましたような経緯で、特殊法人の方が国家公務員よりも給与が高くなっておるわけでございますので、給与がダウンをするということはやむを得ない実情にあるわけでございますが、文部省といたしましては、部内職員との均衡を考慮しながら、国立移管という特殊な事情を考慮して、現行法令の許す範囲において、きめ細かい配慮を加えるよう、人事院と協議をしてまいりまして、極力そのダウンの幅を少なくするようにいたしたい、このように努めてまいっておるわけでございまして、人事院におきましても、その間の事情は十分御了解をいただいておるというのが現状でございます。 なお、退職手当につきましては、現センターの職員が引き続き国家公務員になった場合には、期間が通算されることに相なるわけでございまして、特殊法人から直轄の機関に切りかわることによって、退職手当の期間が切れるというふうな不利なことは起きないというふうに相なっております。 なお、そのほか宿舎の問題その他いろいろな問題ございます。そういう点につきましては、私どもといたしましても、万全を期しまして、この特殊法人から国家公務員への切りかえによって、職員の処遇に非常に大きな変化の起きないようにいたしたい、このように考えておる次第でございます。
○前田勲男君 御答弁にありましたが、職員の処遇につきましては万全を期していただきたい、かようにお願いをする次第でございます。 さて、このセンターのこれからの事業の中身でございますけれども、健全な青少年の育成、青少年の教育の振興を図るということで、具体的にはどういう事業を考えていらっしゃいますでしょうか。
○政府委員(望月哲太郎君) お答え申し上げます。 先生御承知のように、国立の機関となりました場合でも、あの現在の施設というものは宿泊定員二千五百という非常に大きな施設でございます。したがいまして、基本的には、まず一般の方に、これは青少年が中心でございますけれども、広く使っていただくということがまず基本にあろうかと思います。したがいまして、青少年の研修ということが主たる事業でございますが、その事業も、やはり利用団体がみずからのプログラムをもって行う自主研修の受け入れというものが最大の事業になろうかと思います。これは現在とその点は変化がございません。ただ、私どもといたしましては、できるだけ国立の機関に切りかえるに際しまして、青少年の教育のための専門職員の増員、あるいは青少年団体の関係者等、青少年教育指導者の、これはボランティア活動でございますが、活用等によりまして、そういう各団体等の自主的な研修に対して、いろいろと専門的な立場から御相談をして、よりよい研修をしていただけるようなサービスをするような体制は一歩でも前進さしてまいりたい、このように考えておるわけでございます。 それから、主催事業につきましては、先ほどもちょっと申し上げましたが、これはおのずから数に限りがございますが、できるだけ時代の要請に沿ったもの、あるいは質的に十分吟味されたもの等を用意いたしまして、センターが青少年教育のための一つの中核としての役割りを、そういう事業の内容の質的な面で発揮できるような努力をしてまいりたい、このように考えておる次第でございます。 それから、その次は、先ほど予算のときもちょっと申し上げましたけれども、青少年教育に関する施設及び団体との連絡及び協力につきましては、資料の収集あるいは必要な資料の刊行、配布、あるいは各種の連絡協議会の開催等によりまして、いわば非常に数多い青少年教育施設、あるいは青少年団体等が意外にまだ相互の連絡等が十分でないという実態もございますので、できるだけ、そういう関係の方々が、全国的なネットワークで相互に連絡しながら、よりよい青少年教育のための仕事をしていただくような体制をつくり上げていきたい、このように考えております。 それからもう一つは、今後時代の進展に即しながら、しかも、非常に数多くの青少年が現実に研修に参加をされるオリンピックセンターのあの施設の特色を生かしながら、具体的に青少年が活動する場において、青少年教育のための今後必要な調査研究を実践的な観点から深めることによりまして、全国でのいろいろな青少年教育活動というものが、よりしっかりした理論的な根拠、あるいはいろんな幅広い視野から展開されるような体制を整えてまいりたいと思っております。 なお、私どもといたしましては、あれだけの規模の施設が非常に交通便利なところにございます。したがいまして、青少年が利用することが一義的でございますけども、施設に余裕のある場合には、一般の方々にもあの施設を十分利用していただき、いわば生涯教育の観点から、社会教育というものが展開されていく点におきましても、できるだけの配慮を加えていく必要がある、このように考えておる次第でございます。
○前田勲男君 国立センターの利用料金でございますけども、これはいかがなようになり、またセンターとしての収支はどういうふうに変わるか、見通しをお願いしたい。 それから、センターはちょうど東京の中心部にある大規模な施設でございまして、ぜひこの特色を生かして、特に都市の多くの青少年が日常研修、交流活動の活用をフルにしていただくように配慮をしていただきたい、また施設も整備をしていただきたい、かように考える次第でございます。 いずれにいたしましても、日本の未来を担う青少年の健全な発達のために、ぜひ文部省御当局の御努力をお願いを申し上げる次第でございまして、この質問のお答えをいただきまして、私の質疑を終わりたいと思います。
○政府委員(望月哲太郎君) まず料金でございますが、私どももせっかく国立の機関に切りかわるに際しまして、できるだけ青少年のための利用料金を安くしたいということで、いろいろ予算編成に当たりまして、大蔵省等財政当局とも御相談をいたしました結果、宿泊団体の施設使用料は、青少年の場合には一人一日六百五十円、これは従来も六百五十円でございますけども、従来は、そのほかに研修室を借りる、あるいはいろんな器材を借りるときに一々経費を徴収されておりましたので、その分が軽減されることに相なるわけでございます。 それから、一般団体につきましては、従来千百円でございましたのを千二百円にいたします。しかし、一般団体の場合も、同様、研修室の使用料あるいはいろんな器材の借料等を払っておりましたので、大体これが一人百円前後になるわけでございますので、その点はちょうど千百円を千二百円にすることによって大体従来どおりで、青少年の方はそういう意味では百円ほど安くなったということでございます。 それから日帰りの団体につきましては、施設使用料は、青少年団体につきましては現行の四割減の六割にいたしまして、一般団体につきましては現行どおりとするということで、青少年団体につきましては従来よりも利用料金が安くなるようなことに相なっておるわけでございます。 なお、その使用料の収入と予算の見合いというのは、いろいろ比較をするのもあれでございますけども、御承知のように、特殊法人を整理することによって、役員の機構が整理されることによって、六千万ほどの経費が節約になります。私どもといたしましては、そういう経費につきましての節約を図る一方、施設の整備、あるいは青少年のためのいろんな事業活動につきましては、積極的に必要な経費は増額をしてまいりたいと、このように考えておりますので、ちょっと単純な比較には相なりかねるということをお含みおきをいただきたいと思います。 なお、先生御指摘の施設の整備につきましては、先ほども、当初御説明を申し上げましたように、とりあえず国といたしましては、青少年に集団活動を体験させる、あるいは自然の中でいろんな活動を展開させるということに、当面重点を置いて施設の整備を図ってまいったわけでございますけれども、御承知のように、最近都市化の現象の中では、やはり青少年の生活圏におけるやはりいろんな交流の場、教育の場、学習の場というものを整備をすることが大変必要な時代になってまいっております。しかも、その場合には多様な青少年の希望に応じ得るような、総合的な機能を持ち、かつ、非常に出入りが気楽な施設でなければならないわけでございますので、そういう観点から新しいセンターの施設の整備計画を立ててまいりたいと思っておるわけでございまして、現在専門家の方々にお集まりをいただきまして、将来のセンターの整備計画について、鋭意検討をしていただいておるところでございますが、そういう点につきまして十分配慮をしながら、いい案をつくっていただくように、私どもといたしましてもお願いをしてまいりたいと、このように考えておる次第でございます。
○委員長(大島友治君) 本案に対する本日の質疑はこの程度にとどめます。 本日はこれにて散会いたします。 午前十一時二分散会 —————・—————