内閣委員会 第7号
- 発言数
- 327 件
- 登壇者
- 24 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1980/04/10
会議録
○委員長(古賀雷四郎君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る四月四日、案納勝君が委員を辞任され、その補欠として山崎昇君が選任されました。 また、昨日、井上計君が委員を辞任され、その補欠として向井長年君が選任されました。 —————————————
○委員長(古賀雷四郎君) 理事の補欠選任の件についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が二名欠員になっておりますので、この際、理事の補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(古賀雷四郎君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に林ゆう君及び村田秀三君を指名いたします。 —————————————
○委員長(古賀雷四郎君) 国家行政組織及び国家公務員制度等に関する調査並びに国の防衛に関する調査を議題といたします。 質疑のある方は順次御発言願います。
○穐山篤君 最初に人事院にお伺いしますが、去る三月三十一日の日に、高級公務員の営利企業への就職というものにつきまして発表があったわけですが、その概要についてごく簡潔で結構ですからお話しをいただきたい。
○政府委員(金井八郎君) 三月三十一日に、国会及び内閣に対しまして、昭和五十四年の営利企業への就職の状況につきまして報告をいたしました。 その概要を申し上げますと、五十四年は人数が非常にふえまして二百三十三人ということを承認いたしました。これは全体の離職者が約三万人年間にございまして、そのうち行政職俸給表(一)の二等級あるいはこれに相当する等級以上の離職者が約二千七百人ございまして、その二千七百人のうちのほぼ八・六%に該当するわけでございます。 それで、承認件数の主なところは、大蔵省四十七件、建設省二十六件、農林水産省二十五件等となっております。 それから、承認件数の事務系、技術系の別を見ますると、事務系が百十八件、技術系が百十五件ということになっております。 それから、最終官職が本省の局長以上であった者につきましては五十四年は三人でございまして、全体の一・三%。最終官職が本省の課長以上であった者は四十五人、一九・三%となっております。 それから、承認された者の年齢は、平均いたしますると五十三・五歳ということになっております。 それから、承認件数を就職先の地位別に見ますると、役員が六十四件二七・五%、非役員が百六十九件七二・五%となっております。 それからなお、承認申請に先立ちまして所属省庁からあらかじめ人事院に対しまして非公式に判断を求め、その結果申請を撤回されたものが十二件ございます。 大体概要は以上でございます。
○穐山篤君 例年に比べて五十四年度は二百三十三名と、二百名の台ですね。ところが、五十三年以前というのは二百人に満たない。その意味で言うと非常に特徴的だと思うんですが、これはどういうわけでこういうことになったのか、その点お尋ねします。
○政府委員(金井八郎君) 営利企業への就職の審査につきましては、従来から国会でもいろいろ御指摘をいただいておりますし、私どもの方もここ数年来、審査については従来に増して厳しい態度で臨んでおるわけでございますが、それにもかかわらず昨年はいままでで最高の数を示したわけでございます。結局、この承認件数がふえたり減ったりいたしまするのは、基本的に申しますと、行政職俸給表(一)相当等級以上の離職者が二千数百名毎年ございますけれども、結局その年におきます関係省庁の退職管理の動向というものが集積されまして、その年その年の申請件数、承認件数ということに相なるわけでございます。 それで、昨年の場合は行(一)二等級相当等級以上の離職者が前年に比べまして二百名余ふえております。これは終戦後大量に採用しました職員が大体離職時期に達しているということでございまして、そういう関係から離職者がふえた。したがいましてその結果として、それに伴いまして審査件数もふえたというふうに見れると思います。さらに、昨年に比べますと三十六件ふえておるわけでございますが、そのうちの三十三件が実は技術系職員の増加ということでございまして、これは特に製造業であるとかコンサルタント業等、そういう方面に技術系職員の就職がふえたということが現象的にこの昨年の件数増につながっているというふうに見れると思います。さらにうがって考えてみますると、企業の方のいわゆる景気の上昇ということ、これは求人倍率等の資料を見ますると、やはりこの五十三歳から四歳、五歳というところについての求人倍率というものが一昨年に比しまして昨年はふえておると、こういうことも多少影響しているのじゃないかという見方もできるかと思います。 全体分析いたしますと、大体そういうようなことで件数がふえてきたというふうに見ております。
○穐山篤君 毎年の例ですけれども、たとえば五十三年でいきますと、百九十七名中大蔵省が四十六名、国税庁十七名、それから農林水産省が十七名、通産省十七名というふうに非常に特定の官庁に顕著に偏っているわけですね。加えて五十四年度を見ますと、大蔵省は一名ふえて四十七名、国税庁はさらに五名ふえて二十二名、農林水産省も八名ふえて二十五名、運輸省も八名ふえて二十四名、建設省に至っては十名ふえて二十六名というふうに特定の官庁に偏っております。これは国会でも議論がありますが、世間から見ますと批判を浴びるのは当然だと思うんです。 そこで、問題になりますのは、この審査のポイントをどこに置いて承認をしたかしないかということが客観的に正しいものであるならば問題はないわけですが、この審査のポイントといいますか、その点はどういうふうに考えられていますか。また、特に今回の場合にどういうふうに配慮したか、その点明らかにしてください。
○政府委員(金井八郎君) 私どもの審査のポイントといたしましては、その就職が法の精神及び公共の福祉に反しないかどうかということにつきまして審査を行っているわけでございますけれども、具体的に申しますと、本人の退職の事情、歴任したポストとその営利企業の地位との関係に主眼を置くことといたしておりますし、辞職について問題とすべき事情がなく、在職中その企業と職務上の関係がなかった場合でその他特に問題とすべき事情が認められないときにはこれを承認するということにいたしております。逆に、在職中にその企業の関係の事項を所管し、職務上の権限を有する場合など、たとえば本人が在職中に許認可事務を具体的には行わなかったといたしましても、そういう事項を所管しているということになります場合、あるいは在職中にその職務について公正に執行したということでございましても、その事項を所管している場合、そういう場合には就職は承認しないと、こういう態度で行っておるわけでございます。 先ほど申しましたように、ここ数年来いろいろ御指摘、御批判もございますし、私どももその点を十分に反省、検討いたしまして、審査におきましては、たとえばある企業に就職しようとして審査する場合に、当該企業との関係では密接な関係がない、あるいは職員がその会社に関する事項について所管しなかったとしても、その会社の親会社がそういう関係にあった場合にはその子会社の方への就職を承認しないということなど、審査につきましては従前に比して厳しい態度で臨んでいるわけでございます。
○穐山篤君 そこで、具体的にお尋ねしますが、年次報告書の一番いい例としてナンバー百八十四というのがあります。この方は郵政省の出身でありまして、KDDに就職。このKDDというのは、御案内のとおり去年から問題になっているところですね。こういう政治的に非常に問題のあるところに監督官庁に勤めておった者が行くということについては、これは世論というものを十分に考える必要があるわけですね。個々にその御当人が、KDDのたとえば直接電気通信監理官ではなかったにいたしましても、やはり政治的には監督官庁から天下るということになるわけですね。そういう点についての人事院の配慮というのは全く無神経ではないかというふうに思いますが、その点どうですか。百八十四番です。
○政府委員(金井八郎君) 報告書のナンバー百八十四の篠原博己さんという方は、昨年の八月末に離職いたしまして、国際電信電話株式会社に就職したわけでございますが、これの審査につきましては、国際電電株式会社は、同会社法に基づいて郵政省が——大臣官房の電気通信監理官でございますが——監督しているわけでございます。さらに、電波法に基づいて同社の携帯無線局等に関する事務を所管しているのは地方電波監理局でございますけれども、そういう関係が郵政省と国際電信電話株式会社にはございます。当然に、これは企業と郵政省との間では密接な関係がございますから審査の対象になるわけです。 そこで、本人の離職前五年間に在職いたしました官職を見ますると、この報告書にもございますように、建築部長以下大臣官房の建築部付までの間、建築関係の技術的な職務に従事していたことがございまして、この官職の職務と責任と申しますのは国際電信電話株式会社の業務とは関係がなかったということに相なるわけでございます。 さらに、この方が同社に参りまして、これは建築部付の副参事ということでございますが、工事に関する技術的な事項を担当するという地位につこうとしたわけでございまして、この職務は郵政省との間では特段関係はございません。 そういうことでございますので、審査におきまして、郵政省との関係において今後もこのポストにおきましては特段癒着関係とかなんとかということを生ずるというおそれもないわけでございます。その他特段に問題になる事項ということもございませんので、これは承認したわけでございます。 御指摘のごとく、その後におきまして国際電電の問題が大きく起こったわけでございますけれども、もともと営利企業への就職の制度と申しますのは、職員が在職中に職権を悪用、乱用いたしまして企業との癒着関係を生じ、それによって離職後その企業に就職するということを防止するという趣旨の制度でございまして、いわば職員の在職中の服務の制度の一つでございます。そういう点、あるいは十分御承知とは存じますが、憲法上の勤労の権利あるいは職業選択の自由というようないわば基本的な人権の問題、そういうことも一方にございますので、単に郵政省にその職員が所属していたということで一切電信電話株式会社に就職は問題であるというふうにいたしますると、これはやはりそういう基本的人権との関係でも問題になろうかと思います。そういう関係でこれは承認したわけでございます。
○穐山篤君 これは論争になるところですから後ほどにします。 それから、その前のナンバー百八十三ですね、これは郵政省の方が日逓送という赤い郵便車に天下ったわけですが、 〔委員長退席、理事林ゆう君着席〕 貨物自動車ですから、事業法の適用というのは運輸省の所管だと、そこの部分ではそのとおりだと思います。ところが、あの赤い郵便車の事業量をふやそうが減らそうが、極端なことを言えば日逓送の職員の定員をふやしたり減らしたりするというのは事実上郵政省が首っ玉を握っているわけですから。そこでたとえば大阪中央郵便局長なり大臣官房をやった方がこの日逓送に行くわけですね。ですから、皆さんはこの形式的なところは重視をしますが、実際の中身についてお調べになって、これはよかろうというふうに審査をされたんですか。
○政府委員(金井八郎君) この百八十三番の問題でございますが、なるほど郵政省との間には郵便物の運送契約関係がございました。で、この契約は、通常の私的な契約とは異なって郵便物運送委託法に基づくものでありまして、かつ契約に関する事項は東京郵政局が所管しております。事業の内容は、東京と大阪の間の高速道の郵便の託送でございますが、本人はここにもございますような官職を歴任しておりまして、東京郵政局には在職していなかったわけでございますので、職務上の関係が在職中は一切ございませんということになります。それから、つこうとする今度はその会社の取締役の職務内容は、われわれが調査したところによりますと、同社の企画調査及び業務運行の担当でございまして、郵政省との関係、すなわち契約関係について折衝し締結に当たるというような事項を同社において所管しないことになっていることが明らかになったわけでございますので、これも承認いたしたわけでございます。
○穐山篤君 それからもう一つ、大蔵省関係あるいは国税庁関係の財務局なんかにいる方々は、ほとんどと言っていいほど信用金庫あるいは相互銀行に行っておりますね。これは調べてみるとうまい調子になっているんですね。名古屋の財務局にいた人が静岡の信金に天下る、近畿の財務局にいた人が、直接の大阪でなくて滋賀県だとかあるいは岐阜県の方におりてくる。なかなか巧妙な審査をやっているわけですね。 〔理事林ゆう君退席、委員長着席〕 非常に大蔵省の出先の場合にこれが顕著なんですよね。個人個人で当てはめてみればさしたることはないと思いますが、まとめてみますと、やはり大蔵省の権威といいますか、そういうものがまんべんなく信用金庫だとか相互銀行だとか、いろんな金庫にうまくしみ渡っているようなぐあいになているわけです。そういうことについて皆さん不思議にお思いにならないですか。
○政府委員(金井八郎君) 仰せのとおり、いまの財務部関係につきましては、確かに管轄地域というのがございまして、自己が管轄した地域外のところへ就職しているというケースが非常に多いわけでございますが、これは先ほど申しましたように、在職中に職務を公正に執行するということの観点から見ますと、管轄外については職権がとうてい及ばないわけでございますので、今まで私どもの審査では、そういう地方の末端機関における管轄の問題では、管轄外になった場合には職務上の関係がなしという考え方で来ているわけでございます。 御指摘のごとく、確かに言われてみれば財務系統全体として信用金庫に行くというケースに結果的にはなっておるということで、私どももこういう問題につきましてはどの程度まで審査の段階でそういうものをチェックするかということについては、検討はしておるところでございますけれども、一方では離職者の年齢あるいは退職の事情、つまり本人の希望ということよりも、むしろ官庁の退職管理の一環として離職するという事情、あるいは先ほど申しましたいわゆる基本的人権との関係、そういうものを全体的に考えまして検討はしておりますけれども、現在のところでは先ほど申しましたような審査の態度をとっておるところでございます。
○穐山篤君 綱紀の粛正だとかあるいは行政改革というのは時の問題ですね。それから世論も、弛緩をしております綱紀を直せと、また天下りというものも十分監視をしようと、これが国民世論だと思うんです。そういうものに逆なでするようなやり方をとるというのは、人事院として余り好ましいことではないと思うんです。 公務員法の第百三条、これが天下りに関します一応の規定、規制事項になっているわけですね。この中で、第三項です。「前二項の規定は、人事院規則の定めるところにより、所轄庁の長の申出により人事院の承認を得た場合には、これを適用しない。」、こうなっています。就職をするには、何々という個人が就職するわけですね、官庁が派遣をするわけじゃないんです。だから、この第百三条に実は問題もあるわけですね。個人が人事院に審査を求めて、その結果オーダーが出る出ないというのが普通の常識です。ところが、それぞれの官庁から名簿を出すということは、それだけ官庁が一定の目配りをしながら人事院に審査を求めると、これは少し問題だと思うんです。その点、いかがです。
○政府委員(金井八郎君) 御指摘のごとく、通常の申請は職員個人が直接申請するという考え方になるだろうと思うんですが、この百三条におきましては、職員個人ではなくて、所轄庁の長の申し出によって人事院が承認するという制度に現在なっております。これは一般に服務の関係から申しまして、職員がばらばらに人事院に申請するというよりも、省ごとに服務を統督しておる各省の長がそういうものをいわば申請者に成りかわって、本人に成りかわって申請するということの方が制度の趣旨から見てベターであると、こういう考え方になっているというふうに解しておりますけれども、職員個人がばらばらに申請するということに、いま直ちにこれをその方がいいというふうに考えるのはなかなかちょっと問題であろうかというふうに考えております。 御指摘の点、確かにそういう考え方もそれは当初とろうと思えばとれたかもしれませんけれども、そういう、いまの申し上げましたような考え方でいまやっておるわけでございます。
○穐山篤君 この各官庁から、主管庁からの申請だってみんなばらばらに出てきているわけです。大蔵大臣が就職するなら別ですよ。官庁にいた人間が就職するわけですから、個人の就職ですよ。その個人の就職について百三条の規定があるわけですから、何も大蔵大臣から申請しなくてもいいんですよ。これは一貫して、第百三条の一項、二項はともかくとして、第三項になりますと、各官庁が組織的に人をうまく天下らせるというところにポイントを置いた条項なんですよ、これは。個人の就職なんていうものは個人が勝手にやればいいことなんです。だから、ここに官庁の権威といいますか、そういうものがひそんでいるわけです。と私は考えるわけです。 かつて百三条を含めて法律の改正という話が一時出たことがあるわけですね。もっともっと誤解を受けないように、あるいは公正なものにしようというふうな意味で一時法律改正の機運が生まれてきたわけですが、最近のように二百三十三名も天下りをいたしますと、世間の非難は多いわけですね。その基本になります法律の改正について、人事院は何か検討はされておりますか。
○政府委員(金井八郎君) 百三条の三項の問題でございますが、これは法制定当初からこういう形で行われておるわけでございますので、いま直ちにこれを職員個人の申請に切りかえるよう法改正をするということについてはいろいろ問題があろうかと思います。ただ、この営利企業への就職承認制度と申しますものはいろいろ御議論があるところでございますので、私どももその点はいろいろ謙虚に耳を傾けまして検討はしていきたいと思っております。
○穐山篤君 きょうは官房長官の出席がありませんので、特殊法人の天下りの問題はまた別にいたします。 さてそこで、防衛庁関係については、人事院の百三条をストレートに適用にならないで、別枠で就職先を探して——探してと言っちゃ語弊がありますが、措置をとっているわけですが、これの基準ですね、考え方はどんなものでしょう、防衛庁。
○政府委員(夏目晴雄君) 自衛隊員の再就職に関しましては、自衛隊法第六十二条によりまして、その隊員が離職後二年間は、離職前五年間についていた職務と密接な関係にある防衛庁の関係登録企業、そういったところの役員または役員に相当する地位についてはならないというふうに規定がされております。なお、長官の承認を受けなければそういう地位についてはならないわけですが、この長官の承認の公正を担保するために、防衛庁に附属機関といたしまして隊員の就職審査をする審査会というものを設けてその公正を期しておるというのが実情でございます。
○穐山篤君 審査のポイントですね、ここはどういうところに置かれて審査をされておりますか。
○政府委員(夏目晴雄君) ただいま概略申し上げましたが、その隊員が離職前五年間についていた地位と、それから離職後つく地位との関係が非常に密接な関係にあるかどうか、すなわち、言いかえると、就職する企業が防衛庁の登録会社であるかどうかということが一つ。それから第二のポイントは、その登録会社の役員または役員に相当する地位であるかどうか、そうして役員または役員に相当する地位が離職前五年間についていた職務と密接な関係があるかどうかというのがポイントになっております。
○穐山篤君 防衛庁から、五十年から五十四年までの就職先の資料をいただきました。 そこで、三菱重工業は、陸幕関係とすれば戦車を生産しておりますね。それから海幕でいきますと、航空機と観測艦も三菱重工業ですね。それから空幕でいきますと、定期修理はもちろんでありますが、航空機——練習機あるいは戦闘機、部品、言ってみればストレートに自衛隊のそれぞれの武器の生産、修理というものを受け持っているわけですが、五十三年度で結構ですが、三菱重工業に防衛庁が支払いましたすべての費用はどのくらいになっていますか。
○政府委員(番匠敦彦君) お答え申し上げます。 三菱重工業に、五十三年度調達費といいますか、契約いたしました金額の総計は千五百二十九億六千万円でございます。
○穐山篤君 そこで、五十年から五十四年まで見ますと、補給処長、幕僚長、地方総監、それから水雷調整所長、航空団の司令あるいは横須賀地方総監というふうに、言ってみれば最高の方々ですね。日本のある意味で言えば防衛事情をよく知っている、あるいは装備にいたしましても、戦力にしましても全部わかっている。千五百億の調達をしている三菱重工業に、顧問なり嘱託という形でありますが、非常に特異な営利会社への就職というふうに私ども感じますが、長官いかがですか。一般論で結構です。
○国務大臣(細田吉藏君) 防衛庁の、特に制服の幹部が防衛庁へ納入をしておる会社に、重役とかそれから部長とかそんなものではなくて、顧問または嘱託という形で行っておると、防衛庁の場合はそういう形をずっと、数は全体としては少ないと思いますが、やっておるというのが実情でございます。 先ほど来お話しのありまするような他の官庁からの天下りとは、著しく態様が違っておるように私は思います。と申しますことは、実際問題として、会社における発言力とかいろいろな点については、原則的に言いますときわめて弱い立場にあるように私ども承知しております。会社としては、防衛庁に納入しておる大きな会社というものは、技術的な問題もございますので、おのずからある程度固定されております。つまり、その会社でなければできないというような種類のものが多いわけでございまして、したがって人が行ったから、顧問になった、嘱託になったから数量がふえたとか減ったとか、有利な条件になったとかいうようなことは、これはもう厳に慎まなければならぬことでもあり、そのような事例というものは私どもはほとんどないんではないか。ただ専門的な知識を持った人たちでありますから、その専門的な知識を会社としては活用すると、こういうような関係にあるように私は見ておるのでございます。 それでは、そのことはどうかということでございまするけれども、これは私は弊害が一体どういう状況になるかということとあわせて十分検討、判断しませんと、かなり長期にわたってこの形がとられておりまして、弊害が起こるということについては厳重にこれまでの防衛庁で注意をしておるということでございまするので、そういう点、一概にこの形というものは全部けしからぬからやめるべきだということには、私は必ずしも直ちにはならないんじゃないかと。ですから、弊害があるということになりますとこれは大変なことでございますので、この弊害を起こさせないようにする。こういうことでこの問題に対処していくということが私は一番肝心な点ではなかろうかと、かように考えておる次第でございます。
○穐山篤君 そのことはまた後で……。 石川島播磨というのは護衛艦をつくっている、それから搭載用のエンジンもつくっております。それからエンジンの部品も調達をしているわけですが、これは五十三年で結構ですが、契約調達金額は幾らになっていますか。
○政府委員(番匠敦彦君) 石川島播磨重工業につきましては、五十三年度五百三十八億四千万円の調達契約をしております。
○穐山篤君 個々に全部お尋ねをする時間もありませんが、先ほども指摘をしましたように、たとえば石川島播磨重工業、昭和五十一年には航空幕僚長、五十二年には統合幕僚会議の議長が顧問で就職しているわけですね。先ほどの長官の発言によると、確かにそれぞれの会社はこのほかに一般の船舶もやっておったり機械もやっておったり、いろんなことをやっておりますから、全体の会社経営から見ますと二千億とか三千億というのは大した金じゃないというふうに思いますが、少なくとも軍事的なものについてはここだけでしかやっていないわけですから、その意味ではウエートは高いわけです。一般の町の会社で七四式の戦車をつくっているわけじゃないんですね。 発言力弱いと言っていますけれども、それと同時に、取締役だとか代表ということじゃなくて、ほとんどが嘱託あるいは顧問ということですね。だから発言力が弱いというふうに見ることは過小評価しているんじゃないだろうか。少なくとも自衛官がそれぞれの会社に就職しているわけですから、高級自衛官は軍の機密も知っているだろうし、あるいは諸外国の装備、戦力というものも十分知識として持っているわけですね。さらに、いま防衛庁が開発をしているものは何だろうか、あるいはその次の段階の開発をするものは何だろうかというものも全部頭の中へ入っているわけです。そういう方々がそれぞれの就職先で全く無為無策、月給だけもらっているということはあり得ない。これは当然だと思うんですね。 先ほど長官は、発言力はないんですと、ただ専門的な知識は十分生かしていると思うというふうに微妙なお話があったわけです。言いかえてみれば、その専門的なわれわれが知らないすべての知識を、高級官吏といいますか、自衛官は全部お持ちなんですよ。ですから、それは会社全体の規模から言えばさしたることはないと思いますけれども、少なくとも陸海空にわたります事戦力については、現職の皆さんと同時に、就職先のそれぞれの嘱託なり顧問は全部握っていると言ってみても過言じゃないと思う。先ほどの長官の発言というのは、余りにも過小評価し過ぎていると私は考えますが、どうです。
○国務大臣(細田吉藏君) 私はいま、先ほど申し上げたとおりだと思うんでありますけれども、会社の中の発言力というよりも、専門的な知識は一それは会社は、専門的な知識もないし何もなければこれは採用するはずは、顧問、嘱託といえども頼むはずもありませんから、これはその専門的な知識を生かすということだと思います。 しかし、特にいま名前が二つほど出ましたが、その他の大会社というものがつくっておりますいわゆる艦艇にしましてもいろんな機械にしましても、いろんないわゆる正面装備にしましても、これは相当機密といいましょうか、秘密的なことについて、やはりつくらせるということは承知をしておるということなんでございまして、それからまた、将来にわたってどういうものをつくるだろうとか、あるいは外国ではどんなものがどんどん開発されておるとかというようなことも、それぞれのこういう会社はかなりいろんな点で承知しておるといいましょうか、少なくとも研究しておるということは、これは当然なことだと思います。各こういう会社は。ですから、こういう人たちが入ったからそれによって非常にこちらの秘密が漏れておるんだというような、そんなあれではないと思うんでありまして、しかも秘密の保持というものは、隊員は隊員であることをやめましてからもやはり隊員中に知り得た秘密の保持というものは当然やらなきゃならぬことでございますから、そういう点から考えまして、おっしゃるようなことにしようということであれば一切こういうところにはもう一人も、顧問でも嘱託でも全然入らない方がよろしいと。仮に、そういう考え方も一つ成り立つだろうと思いますけれども、しかし、それではそういう人たちは一体どうしたらいいだろうかというような問題もありますので、私どもは弊害がないということをやはり中心に、持っておられる知識を本当の意味で生かすということであれば、このことは認めてもしかるべきではないだろうか。それによって、しかし在官中の漏らしてはならぬ秘密が漏れましたり、それからいろんな弊害があったりしましてはそれはよろしくないと思うんですけれども、現在までやってまいっておりますところでは、私はそのような弊害については厳重にこれはやってまいっておるように、そういうふうに承知しておるわけでございます。 多少、どうも意見が先生の御意見と私があれするような感じにお聞き取りかもしれませんが、いままでかなり長い間にわたって顧問、嘱託というような形でやっておりまして、私ども昔は——そういうことを言ってはまたしかられるわけですけれども、いろいろ退職した——昔は、戦前なら軍人というものがやめた場合の処遇問題というものは別にいろいろあったものでございますけれども、このごろはそういうものはもちろんございません。しかし、昔の軍人といまのものが同じとは私は申しておりませんけれども、そういう点やいろいろ考えますと、やはり私は弊害をないようにして、いまのようなことはやむを得ないんじゃないかと。また、それをむしろ善用すべきであるというふうに実は考えておるわけでございますが……。
○穐山篤君 私はすべてだめだというようなことを言っているわけじゃないんですよ。ただ、皆さん方少し無神経じゃないかと言うんだ。統幕の議長が石川島播磨重工業に顧問として就職しているわけですね。もう少し自衛隊が国民世論のことを考えてみるならば、少なくとも受注関係のないところに就職をお世話をする、あるいはみずからも開拓するというふうな気持ちにならなければ、これは何とかの癒着というふうにすぐ言われるのは当然だと思うんですよ。いかがです。
○国務大臣(細田吉藏君) 決して無神経にやっておるわけではございませんので、十分いろいろ配慮しながらやっておるわけでございます。しかし、自衛官として長く勤めております者が持っておる知識、持っておることというのは、ほかのことは実はないわけでございまして、そういうものを限られた範囲で、そして秘密を守るというようなことももちろん考えまして生かしていく場所というものはおのずから限定されると。しかし先生おっしゃるように、いわゆる産軍癒着とかいろいろなことを言われるというようなことについては、もう防衛庁としては十二分に気を使ってやっておるつもりでございますが、今後ともそういう点はいろいろな御非難がないようには十分気をつけていかなければならぬ、かように思っているわけでございます。
○穐山篤君 私ごとになって恐縮ですけれども、私のところにも自衛官のかなりの人たちが就職を頼みに来るんですよ。たとえば潜水艦の砲手だとか護衛艦の砲手、ざっくばらんに言いますとつぶしがきかないですよね。こういう人たちの就職に、ざっくばらんに言えばわれわれを含めて頭が痛いわけです。ところが、こういう幕僚長とか司令官というふうな人たちは、わりあいに行く先があるわけですね。十分に防衛庁がながめて、この資料にもありますように、私も調べたのがありますけれども、三菱重工以下それぞれのところにかなり高位高官が顧問にしろ嘱託にしろ行く場所があるわけです。ほとんど毎年幕僚長があるいは統幕議長が交代するわけじゃありませんから、二年ないし三年置きに集中的に大きな異動があるような感じでありますけれども、自衛官全体の再就職の問題とこういった高官の就職問題というのは、慎重に扱わなければならぬというのは当然だと思うんですね。そういう意味で少し無神経ではないかということも含めているわけです。 今後の問題なんですが、今後も先ほど指摘されておりますように、審査に特段の障害がなければ従前と同じような方向で防衛庁としては再就職をさせていくという方針ですか。
○政府委員(夏目晴雄君) 先ほど来大臣からも再三の答弁がありましたように、私ども自衛官の再就職につきましては、先生御承知と思いますけれども、自衛官というのは御承知のように停年がございまして、その大半の者は五十歳で停年を迎えるわけでございます。この停年退職者の数がこれからますますふえようという状況にございます。そういう意味で、われわれもこの自衛官の再就職については相当これから努力しなければならぬと思います。しかし、その再就職の方法に当たっては、先ほど来るる申し述べたように、調達上の問題であるとか秘密保全の問題とかそういうことに対して公正さを失わないということを条件としまして誤解のないように運用してまいりたいというふうには思っていますが、こういった防衛産業への就職を絶対にやるなというふうなことにはなかなか相ならぬ。ただ、この再就職するポストが自衛隊の調達業務であるとか契約業務に支障を来さないというふうなことは法律の趣旨でございまして、そういうことについては十分これから注意をしてやってまいりたいというふうに思っております。
○穐山篤君 防衛庁からいただきました資料というのは、局長以上相当の者を含む資料ですが、局長以下の中間的な幹部、管理職、こういう方々の一般企業とそれからこの種の防衛庁との契約のある会社への就職、その割合は実績でどの程度になっていますか。
○政府委員(夏目晴雄君) 昭和五十年度から五十四年の十二月末まで過去五年間の数字を申し上げますが、全体の数字でございませんで、一佐以上の数字が手元にございますのでそれでお答えいたしますと、昭和五十年から五十四年まで五年間で退職した人間が一千六百三十七人ございます。そうして、このうち登録会社に就職している者が二百九十一人、それ以外はすべて防衛庁と関係ない会社あるいは自活、自営というふうなことも含めましての数字でございます。
○穐山篤君 あと官房長官が見えたときに含めて質問をしますので、とりあえず私は以上で終わりたいと思います。
○村田秀三君 いま、穐山委員が防衛庁長官にいろいろと伺ったのでありますが、私も、人事面とは直接関係ございませんが、防衛庁長官にお伺いしてみたいと、こう思っております。 きのうのこれは読売新聞でありますが、去る四日には朝日新聞にも同様な問題が出ておりましたけれども、自民党として防衛秘密にかかわるスパイ行為等の防止に関する法律案を決定し、何らかの形で本国会に提出したいというような内容の新聞記事を拝見いたしました。これを見まして、私は、確かに宮永事件というものがありまして世上そういう問題も議論がなされ、国会においても多少の議論がなされておることも私は承知しておりますけれども、非常に心配をしておる者の一人でございます。 きょうは内容的に議論を進めるつもりはございませんが、とにかく私の脳裏にはかつての機密保護法であるとか、刑法には間諜罪、とにかく死刑を前提とすると言ってもいいほどの過酷な極刑がなされた歴史があるわけですが、憲法にかかわってきわめて重大な問題であると、こう実は私は思っておるわけであります。 そこで、これは自民党の内部の問題だとあるいはおっしゃられるかもしれませんけれども、この事実について防衛庁長官は承知をしておるのかどうか。その内容についてまずお聞かせをいただきたい、こう思います。
○国務大臣(細田吉藏君) 自民党の中におきまして、先般の秘密漏洩事件にかんがみまして、防衛の秘密を保護するために新たな立法措置をいろいろ先般来委員会等を設けて検討しておられるということについてはもちろん承っておりますし、承知いたしております。 私どもの方には、いろいろこのスパイ事件に関連いたしましての具体的な事実なりそれからそれに対するやり方なり、そういう御照会は党からあって、われわれの事務当局がお答えをいたしておりますが、この法律の内容についての私たちの防衛庁としての御意見は、これは党に対しては特段には申し上げておりません。まだ最終的な結論が得られる途中の段階にあるように私ども承っておる次第でございます。
○村田秀三君 承知をしておるということでありますから、議論をしているという段階であれば、私もあえてきょう質問をするつもりはありませんでした。ところが新聞等を見ますと、八日の関係合同会議後、安保調査会特別小委員会の山下元利委員長が記者会見をしてということでありますから、だからこれはもう党として確定をしたものだという前提で私は理解をするわけです。いや、決してそうではないぞというのであればまた別でありますが、その点ひとつどう認識されておるのか、ちょっと承りたい。
○国務大臣(細田吉藏君) 実は、党のことでございますので、私がいろいろ申し上げるのは少し越権になろうかと存じますが、私のただいま持っております認識では、いまお話で山下さんのお名前も出たりいたしておりましたが、そのような安全保障調査会とか党の国防部会とか、そういうところで一応の結論を得られたというところまで伺っておるわけでございまして、自民党で最終的には、総務会決定といったようなことが最終の決定になるわけでございますが、そこまでにはまだ至っておらないように認識をいたしております。間違っておったら御勘弁願いたいんですが、私はさように理解いたしておるわけでございます。
○村田秀三君 これは自民党さんの党内手続ですね、私もよく承知いたしませんから、それはそれなりに、きょうは長官のいまの発言を前提にして物を言うわけでありますが、宮永事件が起きまして以来、ずっと私も新聞を見ましてからいろいろと政府の態度について、どうであったかということを調べてみたわけです。間違っていればお許しをいただきたいのでありますが、とにかくやはりあの宮永問題、確かにさまざまな議論があると思いますね。現職であれば情報交換であんなことはあたりまえだとかというような話もうわさとしては聞きます。と同時に、まず現職であってもああやって外へお金もらって流してはけしからぬじゃないかというふうな意見ももちろんあるでありましょう。しかし私らの頭の中で、やはりすうっときましたのは、宮永事件について深く追及するきょうは場じゃございませんから申し上げませんけれども、それじゃ制服が情報交換としてふだんやっていること、それを何かの調子で、これを奇貨として一つの世論形成のための仕掛けがあったのではないかというような印象を持った国民も私はかなりおると思うんです。 そこで、すぐに、これはかつて間諜罪があった、あるいは機密保護法があった、暗い思い出がよみがえる、これは大変なことになると、特に戦争経験者の多くの人々はそう私は直感したと思うんです。したがって、これに対して、これを契機に政府がいかなる態度をおとりになるのかというのは、きわめて大きな関心があったと私は思う。 そこで、さきの久保田長官、これはまあ何といいますか、細田長官とかわられます経過などというものは私も承知いたしております。いろいろなことは申し上げませんが、とにかくその久保田長官が一月二十二日、参議院の決算委員会において、機密保護法をつくって秘密を守ろうという新たな立法は考えていない、こう発言をしております。それで、月を越えて、私の調査、記憶に間違いがあるかもしれませんが、とにかく官房長官と久保田長官はこの事件の発生について陳謝をしながら、どうするのかということについては、現在の制度の欠陥を直して秘密を守れる体制をつくりたい、こういう発言をしておるというふうに聞いておるわけであります。もちろん前任者のことでありますから、長官がそれに対して肯定も否定もということにはあるいはならないかもしれませんが、少なくともこういう当時の責任者の発言というものを承知しておるのかどうかという点と、少なくとも当時は防衛庁といたしましても、また政府といたしましてもそういう考え方であったのではないか。私ら新聞を見まして、そこまでいかないのかと、それではまあまあだなと、こういうようなぐあいに理解をしておったわけでありますから、その間の事情について承知をしておれば御発言をいただきたいと思います。
○国務大臣(細田吉藏君) 久保田長官の答弁について承知いたしております。私にかわりましてからも、実はいろいろ答弁もいたしておりますが、私どもの防衛庁としましては、宮永事件が起こりましてからいろいろ特別の委員会を、次官を長とする委員会をつくりまして、このようなことがないように、二度と再び繰り返さないようにということで、人事とかあるいは管理の面とか設備の面とか、いろんな点で検討しておるわけでございまして、もうできるものはどんどん実施に移しておるわけでございます。その中の、やはり項目の一つにいまの自衛隊法ですね、自衛隊法の——これは国家公務員法と同じ規定になっておるわけですが、秘密を守る規定、そしてそれの違反に対する罰則がございます。そういうものについても、必要があればそういうものも含めて検討するということを申し上げておりまして、久保田長官の言っているのもその線と同じ線だと思います。そういうことでございます。 ところが、いわゆる機密保護法とかその他の問題は、これは名前がいろいろ出てくるわけでございましょうけれども、そういうものについて私どもでいま研究をしたり、積極的にこういうものをやろうということについては、一貫して、私どもとしては私どもの方でこれを研究したり、実施したりすると考えておるというようなことではこれございませんので、一回もそういう答弁も何もいたしておるわけではございません。したがって、政府としては一貫した答弁がずっと続いておると、こういうふうに御理解いただきたいと、かように存じておるわけでございます。
○村田秀三君 私も、その後の予算委員会等のこの問題に関連する、あるいはやや同質の議論だなという点についての答弁を全部調べてみました。確かに重要な問題ではあるけれどもという認識の上に立ちながら、大平総理の答弁なんかは、「いま当面、このスパイ事件の後の処置といたしましては、自衛隊の内部の秘密保持体制の総点検をやることがわれわれの任務でございまして、政府として、このスパイ事件があったからいま直ちに自衛隊法の改正を国会にお願いするということはない」、こういうような意味のことであります。だから自衛隊法の改正さえも考えていない、こういうことでありますから、いま長官は自衛隊法の改正は検討をしておるというような発言もありましたが、それはそれとして総理の答弁は、自衛隊法の改正も考えていない。ただ、「いま当面」というその表現が、それじゃ永久でないということだけはこれは文章上ございますから、でございますが、いずれにしろ機密保護法であるとか、少なくともいま自民党が出そうと考えておるいわゆるスパイ行為防止法、これは表現はともかくとしても、機密保護法ですよ、裏は。秘密を保護するためにはスパイがあってはならない、やる者は処罰するということでありますから、これはうらはらの問題だと私は思うんですが、いずれにいたしましても、そういうことで大臣は、さらにこれは参議院の予算委員会でありますけれども、「現行の憲法をわれわれが選択した以上、その許された範囲内において私どもは行動する以外に手はない」と、こう明言をしているわけですね。そういうふうに、議事録いまここにありますから、お見せいたします。疑問があれば。そういうことを言っておるわけであります。そして、国民のコンセンサスを得る云々という問題ももちろんありますけれども、法律の保障をまたないで、行政権の範囲内でどういう秘密保護ができるか、ぎりぎりの線までこれは努力するつもりだと、こう答弁をいたしておるわけです。でありますから、いま自民党が党内議論ではあるにせよ、こういう態度を決定したことに対して、政府は現在もまた、総理大臣が答弁をした、あるいは久保田長官が意見を述べた、その考えと変わりない。前の長官の答弁では、私はさように理解をするわけでありますけれども、それで間違いございませんか。
○国務大臣(細田吉藏君) 私がいままでお答えいたしましたことはもうそのとおりでございまして、訂正を要するようなものは何らございません。責任を持って答弁をいたしておる考えでございます。 それから、先ほども御質問の中にもありましたから御異論もないと思うんですが、総理の答弁と私の答弁とは食い違っておるように見えるというような感じですが、それはございませんから。御質問の中にもございましたように、いますぐ自衛隊法の罰則改正というところまでは考えておらぬと総理がおっしゃったというわけで、私どもの方はそれも含めて検討はしておりますということで、食い違いはございません。 それから、いま自民党で自民党自体がまだ決まっておらぬわけですけれども、自民党の中で御議論されておるものに対して、私どもが賛成であるか反対であるかということは、いまコメントする段階でございませんので、御勘弁をお願いいたしたいわけでございます。 政府として、いまそのような事柄についてはやる考えがないということは大平総理が申しておるとおりでございますので、総理大臣がそう言っておるわけですから、私も総理大臣の内閣に所属しておりますから同じことでございまして、それに反する答弁をしたということはございません。そういうことでございます。
○村田秀三君 まあ中身の議論に入らないと、こう言いながら意見を申し上げるわけでありますが、あらゆる角度からこれ申し上げてみたい点もないわけではありません。ただ一言で言い得ることは、新聞の論評にも載っておるようでありますけれども、知ろうと思ったら、法律があろうとなかろうとこれは知る努力をするでありましょう。それから、いわゆる内部体制を固めるために法律をいかにつくってみて罰則を強化しても、それだけでは私は不十分だと思うんですね。何といいましてもやはり義務感であるとかあるいは身分の保障であるとか——それは先ほど防衛庁から兵器産業の、あるいは防衛庁と関係する企業に相当な幹部が天下っているということ、これはまあいろいろ抗弁なさっても、それは私は問題があると思うんです。防衛庁が意図的にこれはやはりこういうものが必要だから、そこに人を送ってその生産を管理するんだなどというような意味があるとするならばまた別なものでありましょうけれども、いずれにいたしましても、これは何も防衛庁ばかりじゃございません。国家公務員すべてそうでありましょう。あるいは一般の企業の方々でもそうでありましょうけれども、とにかく生活を保障していくというような体制をやはりとっていかない限り、法律でいろいろ規制をいたしましてもこれは解決するものではない、こう実は思っておりますし、そしてそのことが、これはもう言ってみれば大変な国内に大きな波紋を投げかける一つのきっかけになりはせぬかというふうに非常に懸念をいたすわけでありますから、少なくともいまここで自民党が議員立法をするしないという問題について言及するわけにはまいらぬわけでありますけれども、政府としてはいわゆる憲法にかかわる問題については慎重な上にも慎重を期して過ちのないようにしていただきたい、こういうことを申し上げて質問を終わります。
○国務大臣(細田吉藏君) 秘密を保持するということは、法律をつくって罰則を強化すればそれで事足れりというものでないことはもうおっしゃるとおりだと存じます。これはもうあらゆる努力をしなきゃなりません。まず第一に、やはりもっと秘密を守るという気持ちそのものからもっともっとやらなきゃならぬことはたくさんございます。それはもうおっしゃるとおりだと思っております。それからまた、いろいろ罰則を伴う法律について慎重でなければならぬということについても、もう全くおっしゃるとおりのことだと思います。 そこまででございまして、実はそれでは全然そういうものが要るのか要らぬのかというような御議論になりますと、これはいろいろな御議論があると思いますので、私からそれをとやかく申し上げることは御勘弁をいただきたい、かように存ずる次第でございまして、先生のおっしゃる気持ちについては、私どもよくわかるわけでございます。
○委員長(古賀雷四郎君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時から再開することとし、休憩いたします。 午前十一時五十九分休憩 —————・————— 午後一時二分開会
○委員長(古賀雷四郎君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。 午前に引き続き、国家行政組織及び国家公務員制度等に関する調査並びに国の防衛に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○堀江正夫君 私は、まず最初に、北海道の防衛に対する当面の措置につきまして幾つかの点を御質問したいと思います。 まず、全般的な質問に先立ちましてお伺いいたしたいのは、けさの新聞によりますと北方領土地域、これは単に部隊配置が報ぜられておりますところの択捉、国後、色丹島だけじゃなくて、歯舞諸島も含んで一個師団規模の毒ガス戦の訓練が統合的に行われたということが報ぜられております。この問題につきましてその実施の真偽ですね、報道の真偽。それから、もしもやっておるとするならばその実態。それから三番目は、過去にこの種の訓練が行われたことがあるのかどうか。この三つにつきましてまずお聞きしたいと思います。
○政府委員(岡崎久彦君) 新聞記事は拝見しておりましてございますけれども、防衛庁といたしましては報道にあるような事実は承知しておりません。北方領土付近のソ連軍の動向につきましては、常に厳重に注視をしておるところでございますけれども、最近こういうような動きがあったというようなことは特に承知しておりません。 それから、従来も報道にありますような一万人規模の、しかも化学兵器を使った訓練というような話は聞いたことはございません。 それからまた、歯舞における軍事的動きについてもまだ確認した情報は持っておりません。
○堀江正夫君 この問題は未確認情報だと言われることでございますから、これ以上聞いても話は進まないと思います。 そこで、これはそれだけにしまして、次に移りたいと思いますが、去年の一月の末に国後、択捉に対するところの地上軍の配備が防衛庁によって発表されました。その際に、この事態というものを慎重に見守っていくんだと、当面はこれに対する対応措置というものは考えておらないということでございました。その後、去年の九月には色丹島にまで配置が確認をされ、さらに兵力も一個師団規模だろうと、軍団砲兵まで持っておると、攻撃用のヘリコプターも装備してある、こういうようなことが言われたわけですが、その後、防衛庁として何らかの対応措置を講じられておるのかいないのか。講じられておるとするならば、それはどのようなことが講ぜられたか。 ただ、たとえば第七師団の機甲師団化、これなんか私は余り対応措置にならないと思うのですね。従来から計画をされておったものをやられただけであります。また、ことし戦車を六十両買った。これなんかも従来計画そのものの推進でございまして、別に北方領土に対する地上軍の配置を意識した対応措置とは言えない、こう思っておるわけですが、ひとつ対応措置、講ぜられた面があるならばそれをまず御説明いただきたいと思います。
○政府委員(原徹君) 御指摘のように、北方領土にソ連地上軍が配備されたわけでございますが、私どもはその状況を厳重に監視していくということでございまして、私どもは、その北方領土を含めましたソ連軍全体の状況というものをいわゆる潜在的脅威の増大というふうに考えておるわけですが、そこで、どういうことをやっておるのかということでございますが、それはいまの防衛計画の大綱に従う水準まで、画一的にその水準を上げるということで中期業務見積もりができておるわけでございまして、中期業務見積もりでは先ほど申しました第七師団の強化もございますし、いろいろな装備の調達をいたしますが、その調達されます装備は重点的に北海道に配備したいというふうに考えておりますのと、それからやはり北海道の陸上自衛隊の充足率、これが非常に低いということがよく言われるわけでございますので、その北海道の充足率は高めていこうということで、これは中期業務見積もりでも北海道を重点にいろいろやっていこう、そういうのがただいまの状況でございます。
○堀江正夫君 どうもいまのお話聞きますと、中期業務見積もりあるいは新防衛計画の大綱をつくった時点と大変な大きな情勢の変化がある。というのは、その時点においては北方領土に対する一個師団の地上軍の配備なんというのはなかったわけですね。全く新たなる事態であります。それに対して、中期業務見積もりの計画をそのまま推進していこうというんでは、私は対応措置を何ら施しておられないということになろうかと思います。 私は、そういうような政府の姿勢というものが、北海道の道民に大変な不安感を与えておるのじゃないかと思います。もちろん、不安感をなくするためには、政府自体がいろんな施策を通じてやらなきゃならぬのは明瞭でございますが、防衛庁としても、しかるべき具体的な、当面この不安感をなくする、抑止効果をもっと大にする、こういった措置がとられて当然じゃないかと思うんですが、その点いかがでございますか。
○政府委員(原徹君) そのような御意見もあろうかと存じますが、私どもは全般的な防衛力の水準を上げなければならない、いまの段階はそういうことであろうというふうに考えて、先ほど申しましたように、防衛計画の大綱の水準をとにかく一日も早く達成する、そういうことでやってまいりたいとただいまのところは考えておるわけでございます。
○堀江正夫君 日本の安全を保持しなきゃならない第一義的な責任は、私は軍事的に言うならば防衛庁が国民に責任を負っておると思います。 それが、道民が非常な不安感にかられておる、こういうことは御存じだと思いますね。去年の暮れでございますが、厚床が自衛隊の誘致を決議をした。さらに弟子屈も誘致を決議した。オホーツク海に面しているところの斜里もそういう動きが非常に強くなっておる。これらは、過去においても北海道においては部隊誘致の運動があちらこちあったことは事実でございます。しかし、それは多くの場合過疎対策、こういうような意味も大きく含んでおったことは否めない事実ですけれども、最近こういうようなことが相次いで起きておるということは、具体的に地域の住民の北方領土に対する不安感というものがこのような議会の決議をとらせるに至ったんだと、こう思わざるを得ないわけですね。それに対して、全般的な情勢から見てやるんであってというようなことでは、私はどうも防衛庁は国民の信頼を得ることはできないじゃないか、こう思うんですが、その点長官いかがでございますか。
○国務大臣(細田吉藏君) 北海道の皆さん方が非常に不安感があるということにつきましては、私どももいろんな機会に承っております。また、自衛隊の誘致の御決議があることについてもよく承知しております。 そこで、先ほどから防衛局長がお答えを申し上げておりますが、何としても私どもとしましては、いま防衛計画の大綱の線をできるだけ早く実現したい、できるだけ手前へ引き寄せたい、それから中期業務見積もりにつきましてもこれを同じくなるべく前倒ししたいと。このこと自体、しかしなかなかいろいろな障害があるということも事実だと思います。 そこで、その中におきまして、問題は北海道についてどう考えていくかということでこれは考えていかなきゃなりません。したがいまして、いまの防衛局長のお答えは、あるいはそういう点で言葉が少し足りないんじゃないかという点もあろうかと思いますが、全体としてのレベルをアップするということの中において北海道については特別に配備をするということでなければ、やはり国民の皆さんの気持ちにこたえることにもならぬし、実際にも、わが国の防衛にも私はそう強化をするあれにならぬと思うんでございますね。ですから、そういうことも含めて、とにかく私どもが一番いま念願しておりますことは、実質的な全体としての防衛力の増強そのもの、このこと自体がもう非常に困難なような客観的な事情にあるものですから、そういう点でそれに全力を挙げてまいりたい、その中でいまおっしゃったような点は十分考えたい、こういうことでございます。
○堀江正夫君 いま長官は、全般的な防衛力の充実の中で北海道といったようなものも考えるんだ、こういうお話と承ったわけでありますが、私は、もう少しこういった事態を深刻に受けとめて、もっといろんな施策を具体的に考えられたらどうかと思うんですね。大綱あるいは中期業務見積もりの達成に大きく影響させない範囲においてやれることはいろいろあるんではないか、私にはそう思われます。たとえば、先ほどもちょっと触れられましたが、北海道の充足率を上げる、これは五十五年度一応要求されましたが、次官復活折衝の段階でもうおりておられます。私は、防衛庁としてのその熱意のほどを疑わざるを得ない、こう思います。今後実行上でも北海道の充足率を上げるというような措置はとろうと思ったらとれるんじゃないか、そういうことも私は重要な一つの施策じゃないか。あるいはたとえば、現在のような情勢でございます。名寄の一部を道東に配置する、あるいは道東の部隊の一部を厚床に配置をする、こういったことだって大きく計画を変更しないでやれることじゃないでしょうか。そういうようなことをもっと深刻に真剣に考えてもらうということはいかがなんですか。私は、それらは中期業務見積もりなり新防衛計画の大綱の計画を阻害をするような大きな要素じゃない、それをやることによる成果というものは非常に大きいんだ、こう思うんですが、いかがでございますか。
○政府委員(原徹君) 先ほど来、全般的に水準を上げて、そしてその中で北海道を重視していこうと、まあそういう考え方で申しましたわけでございますけれども、おっしゃいますような実行上何かできないかというお話につきましては、先生おっしゃいますように確かに充足率の問題私ども要求したのでございますけれども、次官折衝でおりてしまったという点もございます。私は、やはり北海道の充足率は本当に、仮に実行上であっても高める必要があるのではないかというような感じもいたしておるわけでございますが、そういうことを含めて、ただいまの先生の御意見について何ができるかという点につきまして考えてみたい、こういうふうに思います。
○堀江正夫君 実行上何ができるかということをお考えいただくと。もちろん、ほとんど予算を費やさないものもあるでしょうが、若干の予算でできるものもあると思います。 もう一つ、私は具体的に御提言を申し上げたいんですが、たとえば、別海の演習場がございます。別海の演習場には北海道の部隊だけじゃなくて本土の部隊も演習のために行っております。特科の射撃の実際の射程に近い射撃ができる唯一の演習場だと思っております。いま沖繩の海兵隊は、射程の長い射撃演習をするためには韓国へ行っています。私は別海の演習場を、ここで防衛庁が本当に北海道の防衛ということを考えたならば、抑止効果を増加するためにも共用の演習場にするというような発想はないのか、そして沖繩の海兵隊の射撃演習を別海に持ってくる。私は、当面、こういうようなことは大変北海道の人心を鎮静さすためにプラスになるんじゃないか、その成果というものは大きいんじゃないか、このように思うんですが、そういうようなことも含めて今後検討していただくというふうに理解してよろしゅうございますか。
○政府委員(原徹君) いまの別海のお話は、いま初めてお聞きしたわけでございます。そういうことができるかどうか、そういうことも含めて検討さしていただきたいと思います。
○堀江正夫君 一番初めに言いましたように、北海道の防衛態勢の強化の問題は、当面やれることをやはり何とかもっと深刻に取り組んでいただきたい、そして国民の信頼にこたえていただきたい、このことを重ねて申し上げまして、この点は終わらせていただきます。 次は、いわゆる中期業務見積もりの見直し等に関連した問題でございます。四月一日の予算の分科会では、長官の方から見直しを検討中だ、こういうことを言われておるわけですが、きのうの新聞によりますと、事務次官と防衛局長が総理にこの問題につきましていろいろと御説明をしたようでございます。新聞によると、中期業務見積もりの性格について御理解いただいた、それから中期業務見積もりの内容についても御説明をしたと、したがって、見直し作業をやるのはその性格からいって当然だといったようなことについても申し上げられたのだろうと思いますが、そういう内容で間違いございませんか。
○政府委員(原徹君) 昨日、次官と私が参りましたのは、中期業務見積もりにつきまして、その性格あるいは内容について御説明をいたしたわけでございまして、その際、中期業務見積もりは毎年見直すことになっておるということ、それから三年ごとに新しいものをつくるんだということを申し上げまして、そういうことで見直しをしているということは申し上げた次第でございます。
○堀江正夫君 いまの見直しのその内容でございますね、いままで長官のおっしゃっているのは繰り上げというものを検討しておるとかおらないとか、そのようなことが言われておりますが、現在防衛庁が考えておるところの見直しというのはどういうような意図で見直しておられるのか、その内容はどんなことなんだ、現在どのレベルでもって検討しておられるのか、その辺をひとつまず伺いたいと思います。
○政府委員(原徹君) 中期業務見積もりは、先ほど申しましたように毎年見直すことになっておるわけでございますので、見直し作業をやっておるわけでございますが、私どもは、現在の情勢にかんがみれば防衛計画の大綱の水準の線を可及的速やかに達成したいと、そういう気持ちがまずあるわけでございます。そういう気持ちに基づいて見直しを行っているわけでございまして、別に、これ中期業務見積もりは格別年次割りというようなものを定めていないわけでございますが、五十五年度予算で一部は実現をしたわけでございますが、残りにつきましていろいろの問題があると、そういう問題の中でいまの当面している事情にかんがみて何を重点にすべきであるかというようなことをまず中心に考えなきゃならぬ。そういう見地でいま作業を始めたところでございまして、ただいまのところは、もちろん全庁的にやるんでございますけれども、いろいろと若干試行錯誤みたいなことで、何に重点を置くべきかというところを中心にいま作業が始まったところでございます。
○堀江正夫君 毎年の例でございますと、五十六年度の予算要求のための各幕の事業計画に対する内局の審査、第一読会がもうそろそろ始まるころじゃないかと思います。あるいは近く始まるんじゃないかと思いますけれども、そうしますと、見直し作業の成果によってそれらは当然付加変更されるんだというふうに理解していいわけですね。
○政府委員(原徹君) 見直し作業、通常の場合でございますと、予算の編成作業は昨年の例で申しますと、四月の終わりぐらいにいわゆる長官指示というのが出まして、それに基づいて行われるわけでございますが、その前にいろいろ作業をしておるわけでございます。しかし、すぐその作業が終わって、それから見直し作業全部終わった後から予算編成作業が続くという関係よりは、見直し作業も行いつつ予算編成作業も、たとえば人件費とかいろいろなものがございますわけですから、そういったものはそれと並行して行われ、概算要求案の作成のときに最終的に決まると、中期業務見積もりというのは来年度の予算編成を行う参考資料という性格でございますから、ことしの見直しは多分そういうことになるであろうと、そういうふうに考えております。
○堀江正夫君 中業というものは、来年度予算要求の参考資料になるか、基礎になるのか知りませんけれども、問題は、基礎になっているものは防衛計画の大綱だと思います。その防衛計画の大綱そのものが、もう言うまでもないんでありますが、平和がずっと続くのであって、世界規模の戦争ではなくて、その間に仮に小規模限定的な侵略が行われた場合に対処できるような兵備を持たなければいけない、こういうことでもってその当時におきましてはいろいろ言われています。私よく知りませんけれども、けさのサンケイ新聞によりますと、海原さんは当時の当面というのは三年ぐらい考えた。私なんかがちらほら聞きますのは、人によって違うわけですけれども、数年ということを考えた、いや十年ぐらいの間にということを考えた、こう言われておるわけです。いずれにしても有事、現在考えられておるようなあるいは起きるかもしれないといった事態に対応できるような兵備じゃない、防衛力じゃない、防衛計画の大綱でねらっているものは。そのように理解しておるんですが、いかがでございますか。
○政府委員(原徹君) 防衛計画の大綱の水準と申しますのは、先生御承知のように、いわゆる限定的な小規模のものは独力で対処し、そうでないものは日米防衛協力で対処する、そういう考え方でございますので、いま先生のおっしゃる侵攻の対応がどの程度のことかはわかりませんが、いわゆる本格侵攻ということを前提と申しますか、予想してできているものではないことはそのとおりでございます。 それじゃどうするんだということでございますが、防衛計画の大綱の考え方は、その際は米軍と共同で対処するんだ、そういうことでございます。それでいいかどうかという問題は確かにあるわけでございますが、私どもといたしましては、とにかく防衛計画の大綱の水準までまだいっておりませんわけでございますから、その水準にできるだけ早く近づけるというのが私どもの当面の努力目標であるというふうに考えているわけでございます。
○堀江正夫君 大綱の目標よりもGNPの一%以内ということで抑えられる、そういうことでつくられた昭和五十九年までの中期業務見積もりはもっとレベルが低いと、こう思いますね。大綱の線までとてもいってない。重要なものについていってないものが多い、こう思いますが、それは間違いございませんか。
○政府委員(原徹君) 中期業務見積もりをやりますと、いろんな面で装備の近代化が進み、あるいは抗たん力とか継戦能力とか若干進むことは間違いございません。かなり進むわけでございますけれども、それでもまだいわゆる継戦能力あるいは防衛計画の大綱の数字で申しますと、特に航空機の数あるいは艦艇の数、それが中期業務見積もりでもその水準には達しないことになっております。
○堀江正夫君 しかも、私の理解によりますと、仮に昭和五十九年に予算化するとその船ができるのは昭和六十三年である、こういうことでございます。しかも、それが大綱の線までも達していない。こういうことでございますと、現在言われておるところの一九八〇年代の危機というものにわが自衛隊の防衛力というものはマッチしてないじゃないかと。これをマッチさすためには、時期も早めなきゃいけないけれども、これだけでは足らないところの機能をもっともっとふやさなきゃいけないじゃないかと、このように思うんですが、それはいかがでございますか。
○政府委員(原徹君) そういう御指摘が間違っているとも思いませんわけでございますが、私どもとしては、いまのいろいろな国内事情もございますわけで、当面防衛計画の大綱の水準にできるだけ近づけるという努力をすべきものであると、そういうふうに考えているわけでございます。
○委員長(古賀雷四郎君) この際、答弁者に御注意申し上げますが、もう少し声を大きくしてはっきりと御答弁を願いたいと思います。
○堀江正夫君 どうも私どもとしては、まず大綱の線にと言うわけですが、先ほど言いましたように、防衛庁の局長の方もお認めになりましたように、防衛計画の大綱を仮に達成したとしても、重要な機能でもって欠落しておるのもある。まして中期業務見積もりにおいてはそうである。しかも、それができるのがもう一九八〇年代をそろそろ過ぎてからやっとできるということだと。私は、そういうことで、ただ防衛計画の大綱、さらにその基礎の中期業務見積もりを一年ぐらい早くやればそれで防衛庁の責任は果たせるんだと、そういうことではとてものことにならぬと思うんです。 まず第一に、いま世上よく言われております一九八〇年代の危機という問題ですね、特に、これは本当かうそか知りませんけれども、アメリカは中期業務見積もりを少なくとも一年繰り上げろと、こう言っている。その真意は何なんだ。私は、少なくも一九八四年度末ぐらいまでには一応の侵略に対応できるところの体制はとらなければいけないんじゃないかと、こういう一つの判断があるんじゃないかと思うんです。一般的にもそのような判断でとらえられております。私自身もそのように信じています。考えています。その辺いかがでございますか。
○国務大臣(細田吉藏君) いまお尋ねの問題ですが、この八〇年代の危機云々というようなことにつきましては、いろいろ非常に心配をなすっている方々も非常に多いことは私どもよく承知しております。また、アメリカあるいはヨーロッパにおきましても、いろいろそういった意見がたくさん出ておるということも十分よく承知しておりますが、私どもは現実に日本の防衛力をどうしていくかという、そういう立場からこれを考えていかなければなりませんので、さらに根本的な、いまの防衛計画の大綱の前提になっているような問題を、もういまそれでは間に合わないような情勢が来ておるじゃないか云々という話につきましては、これは御議論としてあることは私どもよく承知しておりますし、私どもも心配はしておるわけでございますから、こういう点につきましては、さらに国民各界各層、それからあるいは国会の場でもいろいろ御議論をいただき、そして帰趨するところを見きわめなければならぬのじゃないかというふうに思うわけでございまして、私どもがいま直ちにそれに政府としてすぐどう対処するというわけにはまいらない、かように思うのであります。 ただ、それは防衛力の大綱というものを完成するということだけでもまだ非常な距離があるわけでございますので、ですから、私は予算委員会でも一貫して申し上げておるのでございますけれども、大綱の線まではできるだけ早く少なくとも持っていきたいというのが私どもの一貫した考え方でございます。 その中でも、特にやや具体的にいまあらわれておりますのは、中期業務見積もりを一年手前に引き寄せて完成したらどうかということ、この前大来外務大臣がアメリカへ行って話をして、向こうからの話はそういう話が出ておるという、これは具体的な話が出ておるわけでございますね。それ以上の大きな話は別に出ているわけじゃない。それがアメリカからは出ておりますね。ですから、アメリカがそう言っておるから云々ということだけではなくて、私どもの防衛力増強というのは、日本の立場、われわれの立場から考えてもっと増強したいし、できるだけ手前に引き寄せたい、こう思っておるところへアメリカの方でもそういう意見である、こういうことでございます。 そういうことからいたしまして、私たちは、とにかくあとの問題については、これはいろいろな方面で御議論いただく、私ども十分いろいろ考えなければいかぬ。しかし、当面するものはやはり着実に防衛力を実質的に増してまいりたい、そのことだけでもいろいろな周囲の状況から見ますとかなり困難な条件がございますので、そういう点に私たちとしては全力を挙げたい、かように申し上げておるわけでございます。
○堀江正夫君 長官のおっしゃる意味もよくわかるわけです。ただ、私は、現在置かれておるところの世界情勢というものは、ただ何年間かかけて、それを一年ぐらい切り詰めて防衛計画の大綱の線、そこまでいかない中期業務見積もりの線をやっておけば日本の安全は大丈夫なんだと言っておれるような時期じゃないんだと、私はそう認識しておるわけです。これは私の認識じゃなくて、ほとんど大方の認識だろうと思います。その辺にアメリカや西欧諸国の防衛努力というものの背景があるんだろうと、こう思うわけですが、たとえば、私は、もちろん早めてやるということについて不同意を唱えておるわけじゃありません。しかし、早めてやっても、仮にそれが一〇〇%達成できるかできないか、問題ありますね。いまのままで言いますと、本当に昭和五十九年までかかっても、とてものことに一〇〇%できないんですから、恐らく六十三、四年までかかるかもしれませんね。これが物になるのが昭和六十六、七年になるかもしれません。そんなのんびりしたことを言うんじゃなくて、とりあえず、四年先なら四年先までに、これだけのものは最小限つくらなければいけないという観点で見直してみなきゃならないんじゃないか。 そうしないと、たとえばよく三海峡の確保、防衛の問題が言われております。三海峡の確保という問題は、単に機雷をそこに敷設する、それだけの力があれば確保できるという問題ではないことは明瞭でございます。海上を制圧する能力も必要でありますし、同時に、陸上の拠点を確保する能力も必要であります。こんなことは、私が承知している範囲では、中期業務見積もりでも何でも全く考えられていない、重要な欠落した機能ではないかと思います。あるいは基地の抗たん性が非常に強く叫ばれていますけれども、これが一〇〇%仮に達成しても、基地の抗たん性について、それでなくてもむずかしい防空作戦、これをカバーするような全航空基地に対するものができるのかということになるとできない。いろいろなことを考えますと、私は、今後の見直し作業の中でそういうものも含めながら、やはり時期を画して、それまでにできるものは何だ、しなきゃならぬものは何だということでやっていくという具体的な見直し作業が要るんじゃないか、こう実は思うわけです。 もう一つつけ加えて申し上げますと、これらを見直していかれる上において、五十三年の十一月にはガイドラインが政府間でもって決定されております。このガイドラインに基づいて、恐らく政府間を主体にしていろいろなケースについての詰めの検討作業が行われておると思います。これらの詰めの作業が現在どういう状況になっているのか、内容はもちろんもうお聞きしようとは思いません。お話しになるはずもございません。これらはいつごろまでに大体終わるんで、これらの詰めの結果というものは当然私は今後の見直し作業の中に反映させなきゃならぬと思いますが、現在、これらはもうある程度は反映できるような状況になっているのか、また反映をさせようとしておられるのか、その辺ひとつお聞きしたいと思います。
○政府委員(原徹君) 日米のガイドラインの研究でございますが、いろんな項目があるわけでございますけれども、共同作戦計画の研究ということにつきましてただいま鋭意検討中の段階でございます。で、その研究作業は、運用面の研究が中心でございますので、これが直ちに整備ということには直接には結びつかないように思っておりますけれども、いずれにいたしましても、先生御指摘のように、ただいまの段階では大きな侵攻がございますれば日米共同対処ということでございますから、その研究をさらに推し進めていく必要を私は非常に痛感をいたしているわけでございます。で、非常に項目が多いものでございますから、いま、いつ終わるんだというところまでは見通しは立っておりませんけれども、作戦計画の研究、これを中心にただいま鋭意進めていると、こういうことで御理解をいただきたいと思います。
○堀江正夫君 言葉じりをとらえることになるのかどうか知りませんけれども、このガイドラインに基づくところの詰めの作業の結果、そのまま防衛力整備計画には反映することにならないとおっしゃるのは、私は納得できませんですね、これは。 日本の防衛のために、米軍がいろんなケースの場合においてどのような支援、協力をするのかと、こういったようなことがその詰め作業の大きな一つの要素じゃないかと思います。そうなってきますと、もちろんいろんなケースによって、そのどきの状況によって変わるわけですが、最小限、日本が果たしてしからばこれだけのものはやっておかなきゃいけないといったようなことは出てくるんじゃありませんか。 それからもう一つ、いつ終わるかわからぬとおっしゃるのはちょっとぐあい悪いですね、これも。私は、五十三年十一月です。もう一年以上たったわけです。これらについてはいろんなむずかしい問題もあろうと思います。私は、はっきりおっしゃれることができなければおっしゃっていただく必要はありませんけれども、少なくともこれはなるべく早く終わって、そうして日本の防衛の計画、整備計画に早く反映さすという必要があるんじゃないかと思うんですが、もう一度その点お聞きします。
○政府委員(原徹君) おっしゃいますように、いろいろの問題ございまして、ただいま鋭意検討を進めているわけでございます。その結果、まだ結論的なところにいっておりませんので、作業の途中でございますから、ただいまの段階で直ちにこれが整備計画に結びつくとまでは申せないわけでございますが、研究の結果、私どもがこれはやはり必要であるというものがもしもございますれば、それは当然防衛庁の判断として、そういうものについてあるいは足らないというようなものがございますれば、それはその整備の中に入れていかなければならないことは当然のことでございます。
○堀江正夫君 長官は、現在の詰め作業の進行状況はお聞きいただいていますか。
○国務大臣(細田吉藏君) 五十五年度の予算がこの間通ったばかりでございまして、これから五十六年度予算、これはもう先ほど御質問の中にもございましたが、入るということでございまして、各幕僚監部はもとより、それから防衛庁内の各局でこの仕事を始めていただいております。で、私は大きな考え方については一応話し合っておりますけれども、近く何らかのやはり指示をしなくちゃならぬというふうに思っております。 先ほどの質問にも関係をいたすわけですが、私の現在考えておりますことをちょっとこの際申し上げたいと思います。 五十六年度予算というのは、申し上げるまでも、なく、八月末には概算要求を出さなきゃならぬ。これはもうタイムリミットがあるわけでございますし、通常の実態でも年末には決めなくちゃいかぬ。しかも、これを決定するまでにいろんな要素が、錯雑したものがあるわけでございまして、これはもう一々御説明申し上げるまでもないと思います。予算全体の置かれておる状況もございますし、防衛費をどの程度にするかという問題もあるわけでございます。 そこで、ただいま長期的な計画を立てるということを、私ども、これは考えても時間的にいま無理だろうというふうに思っております。したがって、五十六年度の予算をどうするかということに私どもは全力を挙げたいと思っております。五十六年度予算を国の防衛のために私どもの立場から最善の予算にしたいということで、その準備作業をしていただいておる。これを、やや抽象的ですが、先ほど来のいろいろな御質問にもございますが、中業の見直しにも関連しますけれども、何を急がなきゃならぬのかということの検討を十分していただこうと。これは各幕僚監部、統幕は統幕、いわゆる原局は、各こちらの局は局で研究してもらおう。で、これによって先ほど来お話がございますように、防衛庁としてはできることならどの辺までやりたいというものがまとめれば出てくるわけでございます。で、恐らく政府全体としてはそれそのままというわけにはいかない場合が当然考えられます。そういうときには優先前後の別をおのずからつけなくちゃいかぬ。そしてどの程度の形の予算要求ができるかと、こういうことになろうかと思うのでございまして、その作業、時間があるようですけれども、余り時間は実はたくさんはないというふうに私は思っております。したがいまして、精力的にいま庁内のほとんど全体にわたって進めてもらっておると、こういうことでございます。
○堀江正夫君 来年度以降の問題については、もっともっと私は具体的にお聞きしたいんですが、時間もありませんので残念ながらこのくらいにします。 これは長官に私直接お尋ねしたいんですが、と申しますのは、私、去年の六月になりますか、総理のところへ一人で行きまして、どうも総理、防衛についていろいろシビリアンコントロールの最頂点、政府関係のですね、に立つ総理が、防衛問題について御理解というよりも認識が不足じゃないかというような感じで、私の現職時代知り得た知識で、現在の陸海空自衛隊の能力なり、あるいはそれから類推した中期業務見積もり達成時の能力なりというものを御説明いたしました、私は総理に。しかし、その後のいろいろな御発言を見ましても、それを御理解いただいておるのか、御理解いただいておらないのか、ようわからないわけですね、さっぱり。頭の中にそういうことはないんじゃないかと、余り、というようなむなしい気持ちさえもするわけです。私一人がむなしい気持ちで済ませればいいんですけれども、事は国の安全と独立に関する問題であります。 そこで、長官ももちろん長官になられてお忙しいのですけれども、お勉強になったと思いますが、三自衛隊の実際現在の能力あるいは中期業務見積もりの達成時の能力、こういったものはもうもちろん御承知だと思います。これを何とかして総理に防衛庁の責任においてもっと理解をしてもらう努力というものは当然なされなきゃならないじゃないか、こう思うわけです。その辺長官はどうお考えなのか、今後どうしていただくのか、これが一つであります。 それから二番目は、どこの国でも政治の最高のポストにある人はもう軍事情勢、これを絶えず聴取をして、そして政治全般の中にこれらの上に立った施策を講じておく、これはもう常識化しておるわけですね。日本の場合は残念ながらそういうことが行われていない。去年わずかに、防大の卒業式の後で次官以下が行かれて、一時間ぐらい御進講されたということは聞いています。私は、少なくも軍事情勢につきまして定期的に、あるいは必要の都度、随時総理が軍事専門家の最高ポストである統幕議長を直接呼んで説明を聴取するといったような習慣をひとつ長官の手によってつくっていただきたい。あるいは今後安全保障特別委員会も設置をされてやるということになりますと、総理自体が軍事のいろんな専門事項について直接何もかもお知りいただくというわけにいかない。そうなると、やはり秘書官の中に制服を配置をする、そして総理をそういう面でもって補佐をする、こういうようなことも私は今後進めていただく必要があるのじゃないか、このように思うわけです。 さらに、今度四月には総理が訪米をされるわけです。この訪米は、防衛問題が大きな問題になるのは明瞭だと思います。こちらが好むと好まざるとにかかわらずなると思います。こういう総理の訪米に対して、私は、日本政府の姿勢として総理の随行者の中に防衛庁からしかるべき人を入れるということが大変大事なんだと思うんです。その辺をひとつ長官から承りたいと、こう思います。
○国務大臣(細田吉藏君) 第一点でございますが、内閣総理大臣は、申し上げるまでもなく自衛隊の指揮監督をいたす最高の責任者でございまして、防衛に対する認識が薄いとか、どういうお言葉でございましたか、そういうことは断じてないと存じております。また、この国会におきましても本会議を初め、予算委員会、各委員会でこれだけ防衛の問題が論議をされておりまするし、またマスコミその他もまさに防衛問題もう毎日のようにこれだけの状況でございます。また、国際情勢ももう申し上げるまでもないような状況でございますので、大平総理大臣としては、十二分に防衛のことについては御認識をいただき、お考えがあることと私ども承知しております。 ただ、第二番目に申されたような点で、私ども防衛庁としまして、また防衛庁長官といたしまして、いろいろ総理大臣をお助けをして、私が自衛隊を統轄する立場にございますが、十分であるかどうかということにつきましては大いに反省をするものがあることはもう間違いがないと思っております。大変貴重な具体的なことも含めてのいろいろな御意見でございますが、せっかく私どもも国防会議の内容の充実でございますとか、あるいは総理大臣に対しまして、随時あるいは定期的に、いろいろ軍事情勢なりあるいは防衛に関するいろいろなことも申し上げる機会をできるだけふやすというようなことについては、官房長官あるいは総理ともお話をして、これは具体化しようというようなことを話し合っておるわけでございますので、そういう点についての不十分さはこれまでは私はどうしてもあったと、率直にそう言わなきゃならぬと思いますので、十分ひとつ気をつけてまいりたいと存じておる次第でございます。 なお、アメリカへ行かれるときの随行の問題とか、あるいは官邸における秘書官の問題等につきましては、大変貴重な御意見として私ども承りまして、いろいろこれは官邸筋の問題でもございまするのでよく考えさせていただきたいと存じますが、ここでいま私からどうこう御返事を申し上げかねまするので、大変そういう御示唆をいただいたということで、私ども検討させていただくようにいたしたい、かように存じておるわけでございます。
○堀江正夫君 大臣のお立場ですから、おっしゃることも、まあ納得はできませんけれどももっともということで理解をしたいと思いますが、ひとついま大臣おっしゃいましたように、大臣の時代に道を開いていただいて、本当に総理に実態、本当のことを知っていただくように御努力をいただきたい、これは心からの私の大臣に対するお願いでございます。 時間もないわけです。いろいろと御質問したいんですが、秘密保全の施策につきまして三月の二十八日に委員会の結果を防衛庁ではまとめられたわけです。これからは、これらの取り上げられた施策を一々やっていかれるのは大変だと思います。思うわけですが、これを全部本当にとことんまでやられるんでしょうね。やらないとはおっしゃらないと思いますが、やった場合に、それでもう秘密漏洩は心配ないと、こう国民の前に確信を持ってお言いになるでしょうか、どうでしょうか、ひとつ。
○政府委員(塩田章君) 御指摘のように、去る三月二十八日に……
○堀江正夫君 もう一項目聞きたいので、簡単に言ってください。
○政府委員(塩田章君) 検討結果をまとめまして報告いたしまして、直ちに現在取りかかっております。おっしゃいますように、これでもって完璧かということでございますけれども、私どもいまお答えできますことは、これを誠実に精いっぱい努力いたしまして万全を期してまいりたいということでございまして、事柄によりまして、もちろんまだ直ちにできるできないもの、それはございますけれども、逐次実施に移して完璧を期してまいりたいと、こういうふうに考えております。
○堀江正夫君 何しろ世界じゅう、日本を含めて秘密を取ろうとする者がうろうろ、うようよしておるわけですね。各国ともにそれぞれ防衛秘密を防止するところの体制は最大限の努力をどこでもやっていると思いますね。ところがその上に、これはもう自由民主国だけではありません、共産主義国家も含めて、全部これらを防止するための法律というものがちゃんとできています。私はどんなに十全を期してみても、それは完全ということは行政措置ではあり得ない。問題は、国民全部にそのことの重要性ということを知らせなきゃならない。知らせるのはいろんな方法があるけれども、やはり抑止的な効果を最も大きくするためには、こういったようなものの取り締まりの法律というものがなければ、それでも十全を期し得ないけれども、あった方がよりいいじゃないか、それが各国をしてこういうような法律をつくらしているゆえんじゃないかと思うんですが、そういうことに対して御見解をちょっと承りたいと思います。
○国務大臣(細田吉藏君) いま直ちにそういう秘密を保護する法体制を私どもが考えておるかどうかということに関しましては、けさほどもお答えしましたが、ただいまのところそこまで実は私どもまいっておりません。自衛隊法そのものは、けさほどこれも申しましたように、こういう形でいいかどうか、秘密の保持あるいはそれに対する罰則の問題も含めましてそういう問題は全体の中で検討している、こういうことでございます。 しかしながら、諸外国の例を見ますと、いろいろ秘密の保護に対する法制があることも、これはもう私が申し上げるまでもなくそういうものがあることは承知しておるわけでございます。ただ、日本はその諸外国との関係において多少違うものがあるのかないのかといったようなことも、それはあると思います。しかし、こういうものが必要がないと言い切るということは、これはなかなか大変なことだと私は思います。ですから、日本の場合にこれがどうであるかというような問題につきましては各方面でいろいろな御議論があり、そういう御議論の熟するのをある程度見ながら、私たちとしても、いろいろな御提言があちこちから出てくるわけですから、そういうものについては十分慎重に検討していくと、こういうことではなかろうかと、かように実は考えておるわけでございます。
○堀江正夫君 最後に一つだけ承ります。 訓練についてでありますが、海空自衛隊はすでに米軍との連合訓練をやっています。陸上自衛隊はまだやっていない。私はもう当然日本の防衛を考えた場合に、陸上自衛隊も米軍の相当の部隊との連合演習というものは今後計画的に進めていかなきゃならぬじゃないかと、こう思うわけですが、それについて現在そういうような計画があるのかないのか、あるとすればどういう計画があるのか、その辺ひとつお答えいただきたいと思います。この御返事をいただいて、これで私の質問は終わらしていただきます。
○政府委員(佐々淳行君) ただいま御指摘のように、現在、自衛隊は海上自衛隊及び航空自衛隊におきまして日米共同訓練を実施をいたしておるわけでございますが、陸はまだ共同訓練を実施いたしておりません。この陸上自衛隊が米軍と共同訓練をやることにつきましては、法的には当然可能でございます。わが国の防衛政策の基本が、小規模限定的な侵攻に対しては独力でもってこれに立ち向かい、足らざるところは米軍の来援を待つという基本政策でございますので、当然これも検討課題になろうかと存じます。現時点におきましては具体的な計画はございませんが、今後この必要性及び可能性について十分検討して取り組んでまいりたいとかように考えております。
○堀江正夫君 それじゃこれで終わります。
○穐山篤君 行管にお伺いをしますが、行政改革につきましては、昨年の十二月十八日閣議の決定があるわけですが、その前にも昭和五十二年の十二月二十三日同様のことについて閣議の決定があるわけです。このうち、きょうは特殊法人の問題についてお伺いをするわけですが、現在百十一の特殊法人のうちの役員ですね、すべて天下りという表現がいいかどうかわかりませんが、監督官庁であった各省庁から役員で就職をされているわけですが、一〇〇%天下りで占めている特殊法人というのは幾つあるんですか。
○説明員(門田英郎君) お答え申し上げます。 特殊法人の役員の人事の問題につきましては、私ども行政管理庁直接の所掌ではございませんので、ただいま先生御質問の一〇〇%天下りと申しますか、官僚OBで役員を占めているという特殊法人の数が幾つあるかということについてはただいまつまびらかにしておりませんので、さよう御理解をお願いいたしたいと存じます。
○穐山篤君 官房長官が見えればお伺いをしますが、そういう実態がわからないで行政改革について計画立案をされているんですか。
○説明員(門田英郎君) 行政改革と申しますのは、政府全体、各省庁全体の協議、合意によって行われていくものでございます。私ども、行政改革のいわば庶務部局として行政管理庁は当たっているわけでございますが、問題の性格に応じまして、たとえば特殊法人の新設あるいは統廃合、整理合理化、こういった問題につきましては政府の行政機構の審査を所掌しております行政管理庁が、特殊法人の役員人事の問題につきましては内閣官房が、特殊法人の予算その他財政統制の問題につきましては財政当局が、それぞれ問題に応じて調整の任に当たっていく、こういう仕組みになっておりますので、その点もあわせて御理解をお願いいたしたいと思います。
○穐山篤君 私は個々の公団、事業団についての人事の問題でなくて、共通をした問題についていまお伺いをしているわけです。どうしても答えられないというならばそれはやむを得ないと思います。 それから、これもあれですか、行管の範囲外ですか。役員について少なくとも一割を削減をするというのは行革の方針で決まったわけですね。で、それぞれの特殊法人について最終的に一割というのは幾らの数字で、最終的にそれぞれの公団の役員は同名であるというのも官房の方ですか。行管の所管ですか。
○説明員(門田英郎君) お答え申し上げます。 先生御指摘のように、「昭和五十五年行政改革」、この改革計画の中で特殊法人の役員の縮減措置というものを講じております。この縮減措置につきましては、内閣官房で計画を御立案になっておられます。これにつきましては、内閣官房長官、行政管理庁長官、大蔵大臣、いわゆる三閣僚協議の場でいろいろと方向が練られてまいったという性格のものでございます。 この計画の内容を御説明申し上げますと、一律縮減措置に係る部分と、それから特殊法人の統廃合に係る部分と、大きく二つに分けることができようかと思います。一律縮減措置に係る部分は、縮減数は七十五人というものを予定しております。これにつきましては、先ほど申しましたように、廃止あるいは民営移行というふうな法人を除いて七十五人でございますので、今後廃止を予定される、あるいは民営に移行される、すなわち特殊法人でなくなりますというふうな法人の役員の数、これが四十五人になります。これは当然に将来特殊法人の廃止あるいは民営移行が行われた場合に役員の四十五人の減というものが行われます。この両者を合わせますと、七十五人と四十五人、合計百二十人ということに相なります。 なお、昭和五十五年行革の計画の中には、特殊法人につきまして、そのほかに統合を行うという計画のものも相当数入っております。この統合を予定される法人につきましては、今後とも特殊法人として統合後も存続するという性格のものでございますので、先ほど申し上げました七十五人という一律縮減の対象としてカウントしてあるわけでございますが、今次行政改革と、このような厳しい時期における行政改革でございますので、そういった統合法人につきましても、統合時点におきましてさらに一律縮減、一割の一律縮減を上回る役員の縮減を行うという考え方でございます。その部分については今後の問題でございますが、百二十人にさらに上乗せするプラスアルファというものが予定されている、こういうふうになっております。
○穐山篤君 それじゃ官房長官、早速で恐縮です。 行革の問題ですが、なかんずく特殊法人にかかわる問題です。 五十二年に閣議の決定が行われ、またいろんな背景がありまして、昨年十二月に閣議の決定があったわけですが、その第一に、民間からの登用という問題があるわけです。かつては積極的に民間から登用する、こうなっていたわけですが、昨年末は「半数以内にとどめることを目標とする。」というふうに少し変わりがあるわけですね。変わったわけです。 そこで、代表的な問題をお伺いをするわけですが、百十一の特殊法人のうち、一〇〇%各省庁のOBで占められております特殊法人というのは幾つあるんですか。
○国務大臣(伊東正義君) いま政府委員から具体的な数字についてお答え申し上げますが、ちょっとおわび申し上げてまことに恐縮でございますが、所用のために午前中伺えませんで、午後になりましたことについておわびを申し上げます。どうも失礼しました。 いま一〇〇%いわゆる天下りというような法人の数等につきまして、担当の方から申し上げます。
○説明員(栗林貞一君) 常勤役員のすべてを国家公務員出身者といいますか、国家公務員の経歴を持っている人で占める特殊法人の数でございますが、百十一のうち私どもで把握しているのは二十八ということでございます。
○穐山篤君 そこで昭和五十二年、ですから一九七七年十二月二十三日以降に——以降というのは民間から積極的に登用しようということを決めた後、なおかつ各官庁のOBが天下って、完全に占めておりますね。具体的に名前申し上げてもいいんですけれども、時間の関係ありますから。幾つかの法人は、閣議の決定が行われた後も積極的に民間の人の活用でなくて、依然として各省庁OBが行っているという状況が続いていますね。その現実はおわかりですね。
○説明員(栗林貞一君) 常勤役員のすべてを国家公務員で占めております法人数は徐々に減ってきておるわけでございますけれども、やはり業務の性格あるいはその法人の事情などから言いまして、特殊法人で、全員占めたものになっておるというのは、先生御指摘のとおりあるわけでございます。
○穐山篤君 業務の性格上というのは余り関係ないんですね。それぞれ公庫、公団調べてみると、OBでなければ絶対に仕事ができないというところはないんです。まず第一に、そこの点は政府は十分に推進をしていないというふうに言わざるを得ない。 それから二つ目は、五十二年のときに「たらい回し的異動は、原則として行わない」、その次には昨年は「一回限り」と、こうなった。現実には最高六回というのがあるわけですが、現実に二回以上たらい回しをしている例は幾つぐらいあるんですか。
○説明員(栗林貞一君) ある特殊法人から他の特殊法人の役員に、相互間でいわばたらい回し的な異動といいますか、そういったものは一月一日現在三十二人というふうに押さえておりますが、そのうち一つの法人からある法人一回だけという方が二十七人、二回、三回というのを合わせまして五人というふうに私ども押さえております。
○穐山篤君 私どもの調査によりますと、たとえば建設省の関係が、現職の渡り鳥、それが五十三年度の実績では五法人で十四人で二つ目はそれぞれ十二人ですね、三つ目が二人というふうに、たらい回し的異動について閣議の決定というものが十分に尊重されていないというふうに思うわけです。これはなぜそういうふうに閣議の決定が尊重されないのか、原因はいかがですか。
○国務大臣(伊東正義君) 私から申し上げます。 前の、五十二年の閣議決定のときに民間からなるべく登用を積極的にやるということを決めまして、今度は大体半数以内にとどめようと、こういうことをしたのでございまして、いま先生のおっしゃった点、転々ということは何ですが、移るということも、余りそういうことがあっては国民からやはり批判を受けるんじゃないかと、必要最小限の、この人でなければどうしてもぐあいが悪いという仕事も私は中にはあると思いますが、そういうものは本当に一回限りにしようと、やむを得ざる場合でも、ということを閣議決定を今度はしたわけでございまして、公務員に対する批判その他昨年からいろいろな問題がありますので、ひとつ閣議決定を厳格に行おうというわけで、私、最近になりましてから、いわゆる転々する人というのは一人も認めないということで、いま現に実行いたしております。 それから、半数以内ということも、これ実は法人によりまして、性格上なかなか全部が五対五というわけにもいきませんが、総体では半数にしようということで、先般も民間の団体の方に集まっていただいて、どうしたら民間人の登用ができるかというようなことも相談しましたりしまして、何とかひとつ五十四年度の閣議決定を忠実に、厳格に実行してまいるつもりでございますので、その点は御理解をいただきたいと思うわけでございます。
○穐山篤君 いやな話を次々に出しますけれども、しっかり聞いておいてもらいたいんです。 その次は、年齢制限の問題です。五十二年のときには原則が六十五歳、総裁または副総裁は七十歳と。去年の十二月は、なお「一層厳しく運用」ということですから、できる限りこれは圧縮すると、 〔委員長退席、理事林ゆう君着席〕 あるいは該当する人数をふやさない、こういうふうに見るのが適当でありますね。役員の平均年齢が五十八・四歳となっているわけですが、七十歳以上現に居座っている者が何名か、六十五歳以上が何名か、六十歳以上は同名か、その点を明らかにしてください。
○説明員(栗林貞一君) 現在七十歳以上の方は十九名です。それから、六十五歳以上はいまの分を含めまして六十人。大体六十五歳で線を引いておりますので、ただいま手持ちの資料としては以上になります。よろしくお願いいたします。
○穐山篤君 私は個人的な能力その他のことはよくわかりませんが、お名前十九人をずっと調べてみますと、全く余人をもってかえがたいかどうかということに非常に疑念を持つわけです。途中で解雇するわけにはいかないという事情もよくわかりますよ。わかりますけれども、少なくとも昭和五十二年以降に発令をしている人も中にはあるわけです。この点考えてみますと、この行革の閣議決定というのが無残にもじゅうりんをされている、こういうふうに言わざるを得ないと思いますが、その点いかがですか。
○国務大臣(伊東正義君) 年齢の問題は先生おっしゃるとおり、こう七十歳とし六十五歳と、一応これしたわけでございますが、いま数字を係の方から申し上げましたが、若干の例外があることを私も認めます。そのとおりあったと思います。 ただ、この年齢の問題は、個人の差の問題がございましてなかなかむずかしい問題でございますが、この新しい閣議決定をしましたので極力これ守っていくことにしたいと思うわけでございますが、いま絶対例外を認めないと言ってやっておりますのは、任期の期間が六年限度、それから八年限度——役員は六年限度、理事長とか総裁、副総裁が八年ということになっていますが、これはひとつ何としても厳格にやろうじゃないかと。年齢は中には若干例外があるという場合も現実にあります。私もそれはいろいろやっておるんでございますが、万やむを得ずこの人はどうしてもということで例外の出ることがございますが、この任期の問題についてはなるべくこれを守っていくということで、何とかしてこの閣議決定に忠実に沿うようにといういま努力をしているところでございます。
○穐山篤君 それから、役員の縮減の問題ですが、閣議の合意としては少なくとも一割は役員の数を縮減する。これはその他の行革でもそうですか、機械的にやらなければなかなか実行は不可能だという政治的な意味はよくわかるわけですが、具体的なことを少し調べていきますと、単純に一割というのは少し問題があるんじゃないか。 たとえば、地域振興整備公団というのは職員が六百三十六人で、役員、理事が十六人いるわけです。それから石油公団は職員二百三十一名に対して十一名、ずいぶんこれも格差があるわけですね。そうかと思いますと、職員の数たった八十四名の船舶整備公団は六名の役員がいるわけです。それから畜産振興事業団——いずれこれは統合になるわけですが、九十九名の職員に対して八人の役員がいる。蚕糸事業団に至りますと、三十五名のうち役員が六人、まあ数え上げればたくさんあるわけですね。そうかと思いますと、鉄建公団のように三千三百人の中で役員が十人、それから住宅公団は五千人で十五人、道路公団は七千七百人で十二人というふうに事業内容にも多少影響があることは承知をしますが、余りにも職員の規模に対しまして役員の数がアンバランス、なおかつ数が多過ぎる。その上に機械的に一割削減というようなのは余り時宜に適した行革のあり方ではないというふうに思いますが、その点いかがですか。
○説明員(栗林貞一君) 職員数との関係では、業務の内容などによりまして役員数はいろいろあると思います。そういうことで検討の上できておるわけでございますが、現在やっております縮減計画は、各法人とも一律に一割ということではございませんで、各省庁でその辺を判断して、各省庁それぞれ全体として一割になるように、法人の内容なり業務の状況を見て各省で責任を持ってどの法人からどういうふうに縮減するかを検討してもらったわけでございます。
○穐山篤君 行革に対しては勇気を持ってやらなければとてもじゃないけどできないですね。従来の観念や人情、根性出しておったんでは整理整とんはむずかしい。 そこで、先ほど長官からも話がありますように、例外事項が多過ぎるのですよ。その例外をそのまま認めておきますと、あそこの公団だけは例外が認められた、おれのところだって余人にかえがたい者がたくさんいる、そういう理屈は当然出てくるわけですね。その意味では行革、なかんずく特殊法人の問題については、きちっと書かれているとおりにやってもらわなければ行革の実は上がらないと思うんです。 午前中も公務員の営利会社への就職の問題について指摘をしましたが、例年になく、ことしは二百三十三人という二百人の大台に乗っているんですね。おととしまでは二百名台以下なんです。こういうふうに世論が厳しいときに逆なでをするようなやり方を行っているわけですが、そういうことは絶対に私は許されないと思う。いまこそ勇断を持って各種の行政改革というものは断行しなければならぬというふうに考えるわけですが、今後は一切例外を認めない、そのことについては確認がいただけますか。
○国務大臣(伊東正義君) 先ほどからいろいろ御質問ありまして、役員の数の問題でございますとか、年齢の問題でございますとか、期間の問題、公務員と民間人の比率の問題とか、いろいろに御質問があったわけでございます。 〔理事林ゆう君退席、委員長着席〕 それで、その中で極力例外を認めないで原則的にやれと、そのとおりやれと、また行政改革勇断を持ってやれと、おっしゃることは私はよくわかりますので、今後ともそういういまの穐山先生のような気持ちでこの問題に取り組んでまいるつもりでございます。 ただ、一人も例外なしにやれるかと、こう言われますと、場合によりましてそれは本当の例外中の例外というようなこともなきにしもあらずということは現実の問題としてあるわけでございまして、それだけはお許し願いまして、あとは原則どおり勇気を持って実行していくという態度で臨んでまいりたいと、こう思っております。
○穐山篤君 特殊法人については、片方で役員の数については一割を目標に削減をする。ですから削減をするに当たっても、専任の人がやめても補充をしない、これは一つそれがあるわけです。それからもう一つは、統廃合についての計画があるわけですね。計画があるわけです。当然のことでありますが、問題は二つか三つあるわけです。統廃合の予定されているところに新たに役員の欠員ができたからといって補充をしていきますと、これまた障害が出てくる。その意味では、しばらくの間ですから兼務、兼任ということはあり得るわけですね。原則的にはそういう方向でいくべきだと思いますけれども、その点いかがですか。
○国務大臣(伊東正義君) お答え申し上げます。 いま先生のおっしゃいましたのも、五十五年度、これは法案が通ればでございますが、お願いしますが、オリンピック記念青少年センターの問題でございますとか、学校給食会と安全会の統合でございますとか、こどもの国協会とか、石炭鉱業合理化事業団は新エネルギーの総合開発機構にするとか、いろいろ五十五年度でも予定したのがございます。こういうところにはもう新任の人は入れないと、いまいる人がなくなるまでの期間延びるとか、統廃合まで再任でいるとかということは認めておりますけれども、そういうところには新任の人は入れないということで貫いてやってまいるつもりでございます。
○穐山篤君 役員の問題についての基本的な原則はわかりました。 さて、そこで統廃合になる計画のところの職員の扱いですね、私は、一番わかりやすいという意味で例を長官申し上げるわけですが、一番わかりやすいと言えば、鉄道建設公団は人数が多いから一番例が当てはまると思うんですね。現在三千三百人いるわけです。去年は新幹線建設を除きましていわゆるAB線の建設に四百五十一億予算化されたわけですね。ことしは百五十億なんです。政府の政策によって仮に来年はもはやAB線の建設は無理だ、財政再建の見地から言ってみてもしばらくやらないということで予算措置がされないとすれば、建設はしなくなるわけですけれども、いまAB線の建設に従事をしている職員は目の子勘定で約七百人いるわけです。三千三百人のうち約七百人いるわけですね。予算がつかなければ、その七百人というのは仕事がないんです。一人の仕事を三人なり四人で分ければ別でありますが、七百人がすっぽり浮いちまうわけですね。役員の方は横滑りとかいろんなことがあるでしょうけれども、世帯の大きい七百名とか何千人というものは、統合をされるということは縮小されながら統合になるわけですね。仕事を一〇〇%持って統合なら問題はないわけですが、仕事はもうほとんどなくなって統合になるわけです。そうしますと、原則的に首は切らないといたしましても、職員の気持ち、従業員の気持ちというのはいささか不安定なんですね。こういうものについてある程度前広に問題の提起をしておきませんと結果的によくないというふうに考えるわけです。いま典型的な例として、昭和五十八年度に鉄建公団は新幹線なり青函トンネルの工事が終わるわけです。昭和五十九年に青函トンネルの試運転が行われるわけですが、一部の者を除いて約三千人というのは要らなくなるわけです。それらの問題についての基本的な考え方ですね、この点をまずお伺いしておきます。
○国務大臣(伊東正義君) いま鉄建公団を例に挙げられて御質問があったのでございますが、いまおっしゃいましたように、これは第一、三、四年先のことになるわけでございますので、実はまだ運輸大臣とその点につきまして十分打ち合わせをしまして、こういうふうにしますというところまでまだ実は方針は私決めておらぬわけでございますので、おっしゃいましたことは運輸大臣とよく相談を申し上げますが、その人々をどういうふうに処遇していくか、片や鉄道と一緒にするということであれば、鉄道の方は御承知のような合理化をしているということがあるわけでございますから、そういうところへ全部というわけにはこれはいかぬことは確かでございますので、そういう時期が大体決められておるものにつきましては、その人々の処遇をどうするかということにつきましては、主管の大臣とよく相談をして、なるべくお世話をしてあげる、心配ないようにするというような措置をとらなければ私は遺憾だというふうに思うわけでございまして、いま挙げられた例につきましては、これから運輸大臣とその点は十分相談をしたいというふうに思っております。
○穐山篤君 個々にはそれぞれの主管庁と十分に協議ということになると思いますが、今年度だけでも統廃合の計画は四つあるわけですね。学校給食会と安全会が一緒になる、その場合に約三百人の要員を擁するわけですね。それから、石炭鉱業合理化事業団にいたしましても二百五十四人の職員がいるわけです。それから、中小企業共済事業団と中小企業振興事業団も二百四十一名の百三十六人ですから、ほぼ四百名近い職員がいるわけです。 そこで、原則的に首を切らないということはそういうことなんでしょうけれども、原則的には廃止をするときなりあるいは合併をするときに、職員の労働条件というものは共通的にどうするんだというものがあって、その上でなおかつ個々の処理方針というものはあるんだろう、なければならないと思うわけですが、その原則というのはおありになりますか。
○国務大臣(伊東正義君) 公務員に、御承知のように定員削減四%、三万六千七百人ですか、四年間にやるという原則があるのは御承知のとおりでございますので、特殊法人につきましても、職員につきましては同じ考え方でこれは実はやっておるのでございます。これは特殊法人の職員でも公務員と同じようにやはり定員の縮減をやっていると一般的に考えております。 それで、いまの先生おっしゃいました統廃合の特殊法人の問題でございますが、これは先生も御承知のように、たとえば石炭鉱業合理化事業団はこれは新エネルギー総合開発機構と一緒になりまして、残る——残るといいますか、残った仕事は、石炭合理化の問題やるわけでございますので、日本学校給食会の問題もそういう問題があるわけでございます。でございますので、一般的な定員削減のほかに、この統合、合併することによりある程度仕事がいままでの人を要しないというようなことになる職員につきましては、私は、この統廃合される特殊法人の役員がやはり自分の仕事がなくなっていく職員の方につきましては次の就職のめんどうを見るとか、あるいはそれを監督する管庁でめんどう見るとかいうことをある程度してあげるということで解決していくのが一番いいんじゃないかというふうに私は思っております。
○穐山篤君 最後は、意見にならざるを得ないと思うんですが、午前中の質疑の中で公務員の営利会社への就職が二百三十三名ということです。個々に審査をされるわけですから、部分的にわからないこともないと思いますが、天下りあるいは官庁から全く無関係ではないんですね。たとえば何とか財務局におった人が信用金庫に行くといった例がまた非常に多いわけですね。それから、こういうさなかであったにいたしましても、郵政省の高級役人がKDDにこれまた就職をしている。世間の目から見るならば非難を浴びるような事柄が非常に多いわけです。この際、もうきちっと姿勢を正して綱紀粛正、行政改革に当たるということでなければ、八〇年代の意義は薄れるというふうに思うわけですね。特にここ数年の間、癒着の問題が厳しく指摘をされているわけです。当参議院におきましては、決算委員会で特別の決議も行われて、綱紀粛正などについては厳しく指摘をしているわけです。 そういう点を考えてみますと、各省庁の連絡調整に当たります官房長官としては、十分に目を広げていただいて、例外措置があるのはやむを得ないというふうな態度であったのでは行革なり綱紀粛正というのは前向きに進まないと思うんです。その意味では、大いにしっかりしてもらわなきゃならない柱だというふうに考えるわけです。 私は、以上意見を申し上げたんですが、ぜひそれらの意見を踏まえて、ことし一年間きちっとやってもらう。その結果、来年もう一遍点検をさしていただくと、こういうふうにしたいと思います。 以上で終わります。
○和泉照雄君 私は、防衛の問題について、きょうは実は総理大臣に来ていただきたかったわけでございますけれども、そういうわけにまいらないようでございますので、内閣の大番頭としてのひとつ官房長官の御意見を伺いたいと、こういう意味で、防衛に関して大間ほど御質問をいたしたいと思います。 これは、この前の内閣委員会で質問したことに関連でございますが、いよいよ五月三日の憲法記念日を前にして、各種団体がそれぞれの立場で記念式典の準備をしておるようでございますが、去る三月の二十六日の政府。自民党連絡会議の席上、櫻内幹事長が、自主憲法制定を目指す改憲団体の催しに対して政府が後援をするようにと要請をされたという一幕があったようでございますが、このこと自体、いまの政府・自民党の体質、本質が顕著にあらわれていると私は思うのでございます。最近の防衛力増強の方向への動きと憲法改正問題は、その根底において同根ではないかと、こういうような疑いを持たざるを得ないわけであります。従来、自民党は改憲主義をとっておりますし、各閣僚とも政府役職を離れて自民党員の立場になったときには、本音の改憲を主張しておられる場合が多いようでございます。 したがって、今回の櫻内幹事長の発言は、政府の本音を代弁したわけで、どうしても防衛力増強への最近の政府の一連の動きと深いつながりがあるような疑惑を感ずるわけでございますが、この点について官房長官はどのように考えておられるか、お伺いをいたします。
○国務大臣(伊東正義君) いまの御質問の点は、実は政府と与党の首脳会議、毎週定期的にやっておるんでございますが、その会議が終わりましてから、雑談のときに幹事長が、いま先生がおっしゃったようなことで、政府から援助は出ないかと、こういう話が私にあったわけでございます。私は言下に、それは政府というのはもう現行の憲法を忠実に守っていく、遵守するというのがこれは政府の大方針でございますので、そういうことはできませんよと言って一笑に私は付してその場を終わったわけでございます。 政府の態度は、いまの憲法を忠実に実施していくというのが政府の態度でございまして、いま先生から、何か政府が本音をあらわしたようだというふうなことをおっしゃったんですが、そういうことじゃないです。あれは。幹事長が雑談の席で、そういうことできないかという雑談をされたときに、私は、それはいまのたてまえ上そんなことはできませんということで一笑に付したわけでございまして、政府としては毅然としていまの憲法を守るという態度でございます。
○和泉照雄君 どうも政府の役職におつきになっておるときには、そういう答弁が至極当然のようにありますけれども、やはり役職を離れたときにああいうような発言が不用意に出るということは、やはり心の奥底にそういう改憲ということを秘めておられるから出るんじゃないかと、私たちはそういうふうに思わざるを得ないわけでございますが、思っておることと言うことが一致するというようなふうにはなかなか信ずるわけにいかないんですが、そこらあたりはどうですか。
○国務大臣(伊東正義君) お答え申し上げます。 個人個人、また議員の資格でいろいろ意見があることは、これは私はそれなりに当然なことだと思うわけでございますが、政府は、さっき申し上げましたように憲法を忠実に守るということでございます。いろいろ改憲の団体がございます。そこに入っている議員の方もあれば、ない人もある。おのおの自分の信念で、それは議員さんの信念でやっておられることでございますので、それはそれで私は当然だと思うんでございますが、少なくとも政府というものはもう一本、毅然として憲法を守るんだということでこれは統一してあるということでございますので、個人個人の考えまで全部統一するというところにはむずかしい問題がございますので、われわれは政府として、いま申し上げたような態度でやっておりますというのが現状でございます。
○和泉照雄君 次は、去る三月の十九日に東商ビルで開催されました第五十一回会員総会で、永野重雄日商会頭が、日本の社会ではタブーになっておりますところの武器生産を奨励するような発言をしておられますが、この事実を承知しておられるかどうか、お答え願います。
○国務大臣(伊東正義君) 新聞で拝見はしております。
○和泉照雄君 佐藤内閣のときには、武器輸出三原則が示されて以来、政府としてはその姿勢を守ってきているわけでございますが、いわゆる共産国、あるいは国連が輸出を禁じている国、あるいはまた紛争当事国またはそのおそれがある国には輸出をしないという武器の輸出三原則に対しては、今後どのような姿勢、態度を貫いていかれるのか、お伺いをいたします。
○国務大臣(伊東正義君) 先生のおっしゃったのは、昭和五十一年の二月二十七日に政府の統一見解を出しておるわけでございまして、その問題につきましては、この統一見解のとおりで運用していくということで、方針は従来どおりでございます。
○和泉照雄君 次は、永野発言の前にも、関西の財界セミナーで、関西の経済連合会の日向方斎会長が、いまや非常時にそなえて徴兵制の研究をしておく必要があると、まことにショッキングな発言でございますが、そしてまた、わが国のGNPに占める防衛費の割合を現在の〇・九%から一%増加して一・九%にすべきだなどの発言をしたという報道がなされておりますが、東西の財界の大物が物議をかもし出すような発言をあえて行うことは、あえて政府の禁輸政策を突き破る覚悟を財界としては持っているのではないか、このような疑惑を感ずるわけでございますが、最近の財界の動きに対しては、政府はどのような見解をお持ちでございましょうか。
○国務大臣(伊東正義君) 先生おっしゃったようなことも新聞で拝見しましたし、また財界の有力者がそれと反対の意見を言われていることも新聞に出ているのも承知しているわけでございます。 それで防衛の問題は、これは最近いろんな国際情勢がございまして、国民の間でも自分の国は自分で守るべしというような防衛に対する非常に高い関心が出てきておることも事実でございます。衆議院の方では防衛に関する委員会もできたということでございますので、国民の間で国の防衛に関する関心が非常に高くなっているということは確かでございますが、日本の防衛というのは、これはもっぱら守ると、自分の国をどうやって守るかという専守防衛の原則でございまして、日米安保というものを基本にしてやっておるわけでございます。 いま先生のおっしゃった、まあ一・九というような話が出ましたが、防衛費をもっと充実したらどうだという意見が各方面から出ていることもこれまた確かでございます。ただ、この防衛の問題につきましては、一・九とか〇・九とか一%というのが一人歩きするということじゃなくて、やはり国を守るにはどういうところが必要なんだという実質論といいますか、そういうことをよく考えていかなければならぬ。それが安保条約のもとで考えていくということでございまして、その結果が〇・八になるとか〇・九になるとか一になるというようなことだと思うわけでございまして、一%とか一・九%がまかり通るということじゃ私はないと思うんです。 財政の面もこれありでございまして、そう日本の財政いま御承知のように楽じゃない、財政再建もやっている、増税は国民の皆さんからだめだと言われる、赤字公債もそう発行できない、だんだん減らしていこうということになれば、どこに金が浮いてくるかと言えば、いまの文教とか社会保障費とか、そういう歳出を減らさなければ金が出てこないわけでございますので、これまたなかなか大変なことでございます。 そういう中で、どういうふうに着実に防衛費をふやしていこうかということは苦慮するところでございますが、いま先生がおっしゃったように、財界の人が一・九と言うとか徴兵論を言うとかいうことにつきましては、また同じ財界の中にも反対はあるということでございますので、私どもとしましては、さっきの大原則のもとでどうやって着実に防衛の充実を図っていくかということに苦慮しているというのが現状でございます。
○和泉照雄君 関西の日向方斎さんが徴兵制をという、そしてGNP一・九というとんでもない、国民の合意を得ない事前にそういう気球を打ち上げるということは何か意図があるような、特に日向さんなんかはもう御老齢でしょう。徴兵制を実際受けるのは若い人たちですよ。ほんの後方におる人たちが徴兵制、徴兵制と簡単に言ってもらっては困るんですが、この徴兵制については、こういうような発言を関西の大物がやるということはいかがお考えですか。
○国務大臣(伊東正義君) どういうふうに人が物を考え、物を言うかということはこれは自由でございますので、いまここでどうこうは言えませんが、徴兵の問題というような問題になりますと、これはいまの憲法でできるかできないかということは考えてもすぐわかることでございまして、そういう発言は、責任の地位にある人はやはり慎重に発言してもらうということの方が好ましいんじゃないかというふうに思います。ただ、自分の考え、これは正しいと思って主張しておられると思いますので、それはそれで自由でございますが、責任ある地位に立った場合には、やはり発言というものは注意してもらった方がいいんだというふうに思うわけでございます。
○和泉照雄君 昨日でしたか、やはり経済界の大物の経団連の会長の土光さんが、こういうような発言に対して、徴兵制の復活の問題とか、あるいは武器の輸出の問題を勝手に放言をしておるこの財界に対して、こういうような国民の合意も得ないで、国民が論ずべき問題を先行して経済界が云々することは行き過ぎである、経済界はインフレを退治することこそ命題にすべきであるということをおっしゃったことは私は正論ではないか、時宜を得たもっともな発言であると思いますが、官房長官いかがですか。
○国務大臣(伊東正義君) 先ほど私、財界でもいろんな意見があるということを申し上げたのでございます。人の名前は言いませんでしたが、いま先生がおっしゃった土光さんがそういう発言をされたということを新聞で拝見をいたしました。これが大体私どもの考えていることに近いのじゃないかと。先生おっしゃったように、経済界はなるべくいまのインフレを抑えるとか、あるいはこれは政治家もかもしれませんが、赤字公債をなくするようにするとか、物価の安定に努力するとか、輸出を一生懸命やるとか、そういうのが国内の経済問題としてはいま緊急の焦眉に迫った問題でございますので、そういう問題に一生懸命取り組んでもらうということが最も私はふさわしいと思うわけでございますが、ただ、これはそれだけで、国の防衛の問題に口を出しちゃいかぬとか政治に口を出しちゃいかぬとかいうことじゃこれはならぬと思うわけでございますので、それは御発言は御自由でございますが、経済界としましては、いま先生のおっしゃったように、インフレの防止とか物価安定とか、あるいは失業が出ぬように完全雇用にするとか、そう御努力をまずやっていただきたいというのは同感でございます。
○和泉照雄君 官房長官に最後に。 先ほどGNPの一・九%というような大変な暴論も出ておるようでございますので、昭和五十一年の十一月五日の国防会議決定、同じく閣議決定の「当面の防衛力整備について」の中で、「防衛力整備の実施に当たっては、当面、各年度の防衛関係経費の総額が当該年度の国民総生産の百分の一に相当する額を超えないことをめどとしてこれを行うものとする。」と明確に示されていることは周知の事実でございますが、この国防会議及び閣議決定がなされた当時の背景についてお伺いをいたしたいと思います。
○国務大臣(伊東正義君) 先生お読みになりましたのは、五十一年十一月五日に、おっしゃったように、GNPの百分の一に相当する額を超えないことをめどとしてやるということを閣議決定をしたわけでございまして、これは、日本の防衛費の予算を見ますと、もっと低いときもあれば高いときもあれば、非常に区々としているのでございます。それでしばらく当分の間は防衛費を大体GNPの一%を超えないことをめどにしてやったらどうか、そうでないと基準がないぞということでこういうことができたわけでございますので、私どもとしましては、この五十一年の閣議決定、これをやはりしばらく、当分の間は守っていった方がいいんじゃないかということで、防衛の問題、予算の問題とは取り組んでまいるつもりでございます。
○和泉照雄君 では、官房長官御苦労さんでした。 次は、防衛庁長官にお尋ねをいたしますが、防衛と財政という問題でお尋ねをいたします。 国の防衛については、憲法上の制約や各政党の考え方に隔たりがあるために、きめの細かい煮詰めに煮詰めた論議がなされておらないことは御承知のとおりでございます。本院の当委員会でも、法案審議のため以外は論議がなされておりません。私も、この一般質問で防衛論議というのは絶えて一年数カ月目である、五十三年の暮れに一遍やって、それ以外なかったような記憶でございますが、したがって防衛論議のための委員会を設置すべきであるということを私たちは常々主張をしておるわけでございますが、まだ参議院には設置をされておりません。衆議院には四月一日から発足をしておるようでございますが、しかしながら、国際情勢は、一方では北方領土の基地建設やソ連の対アフガニスタン侵攻、極東ソ連軍の動きとか、有事立法への評価、さらには環太平洋合同演習の参加など、防衛に関する緊急事態が次々と起こっております。 そこで私は、本委員会において財政執行の観点から日本の防衛のあり方について問題を提起したいと思います。 防衛には金がかかります。しかもこれは国のまる抱えであります。したがって、防衛のための経費をどの辺まで認めるかが問題となります。五十五年度の予算編成については、財政再建の一年目ということで、歳出を削れという合い言葉のもとに防衛予算も財政当局は厳しい注文をつけておるようであります。これに対して防衛庁側では、米国への配慮、特に最近のカーター政権の日本への強い防衛努力の顕著な向上を求めていることと、自由陣営の一員としての義務を覆行すべきということから、防衛費の増加を強く要望しておるのは事実でございます。これがいわゆる対GNPの一%論であろうかと思います。 そこで、大蔵あるいは防衛両方からこの一%論についての基本的な態度を伺いたいと思います。
○国務大臣(細田吉藏君) 御質問の趣旨についてあるいは私がよく理解しておらないかもしれませんが、このGNPの一%という閣議決定の線については、ただいま財政当局と私との間に何ら開きがあるわけではございません。この点については、私どももこのGNPの一%を超えてどうこうということはいま考えておりません。また、この一%程度を超えざるということとうらはらになっております防衛計画の大綱がございますが、この大綱の線につきましても私どもと財政当局との間に大綱そのものについては開きはございません。ただ、これをどういう期間にそこまで持っていくのかというような点につきまして、特に五十六年度の予算はどういう形になるかというような点につきましてはまだ詰めておりませんが、予算委員会にあらわれた大蔵大臣の答弁と私の答弁との間には食い違いがございますことはもう御承知のとおりでございます。
○説明員(畠山蕃君) ただいま細田防衛庁長官からお答え申し上げましたとおり、防衛計画の大綱というものがございまして、これでははっきりと、防衛力整備の具体的実施に際しては、そのときどきにおける経済財政事情等を勘案し、国の他の諸施策との調和を図りつつ行うというふうに書かれてございます。したがいまして、現に私どもといたしましては、五十六年度以降も防衛費につきましてGNP比一%をいついつまでにということではございませんで、毎年毎年の経済財政事情を考慮いたしまして、他の社会保障等の諸施策とのバランスを考慮してそのときどきにおいて適正な規模を決定するという基本的態度でございます。
○和泉照雄君 GNP一%の根拠ということについて質問をいま一遍いたしてみたいと思いますが、もう長官も御承知のとおり、日本の防衛というのはこれは専守防衛でございますから、専守防衛であろうとあるいは攻撃的戦力であろうと、一たん有事の際は彼我の装備と隊員の士気によって帰趨が決まることはこれは自明の理でございますが、しかし日本の場合はあくまでも装備論を重視して防衛を考えると、ある場合には攻撃的戦力になり、また専守防衛にしてもその実効を上げるということでは、良質で大量な装備が無制限に必要になるということになるわけでございます。幾ら金があっても際限がないということになりますので、そういうことからはGNP一%という限界を設けるということは私は意味があるんではないか、こういうように思うわけでございますが、しかしGNP一%というのは二兆円を超す絶対額であり、この財源は大変であります。いわれるように、現在までの防衛費がGNP〇九%をさらに〇・一%上げようとするならば、二千億円という大変な巨額になるわけでございます。対GNP一%でいいのか、〇・九%で済ますことができるのか、あるいはそれ以下かということを決めることは大きな理由がなければならないと、財政の問題とかあるいは国民の合意とか、そういうようなことが必要ではないかと思うわけでございますが、その大きな理由についていま一遍お伺いをいたします。
○国務大臣(細田吉藏君) 先ほど伊東官房長官からもお答えが若干ございましたが、この五十一年十一月五日の国防会議並びに閣議の決定では、「当面、各年度の防衛関係経費の総額が当該年度の国民総生産の百分の一に相当する額を超えないことをめどとしてこれを行う」と、これはもう言うまでもありませんが、こうなっております。これが決まりましたときのいろいろな経緯もあるようでございます。しかし、この際にいろいろ議論があったようでありますが、GNPもとにかく相当な率で上がっていくと、こういうことも考慮に入れると一%を超えないということをめどと、当面ですね、ということでいいんじゃないかということでこれは決まったように私ども伺っております。 そこで、いま当面の五十六年度——五十五年度は御承知のようにGNPの〇・九%ということで決定をし、予算が通過したわけでございますが、五十六年度一体どういうふうにするかということにつきましては、もう御承知のように、これはやはりまず最初の必要性というような点から言いまするならば、これは先ほどもちょっと御質問の中にもございましたが、国際情勢は非常に厳しいものがございます。また、アメリカからの要請もございます。そういった二つの面からわが国の防衛力を増強していかなきゃならぬ。しかし、それには国民のやはり皆さん方の合意というものが、どういう形でこの合意というのがあらわれるかという問題はいろいろございましょう。また国会の御議論、こういうものがやはり国民の皆さんの御意向の反映にもなるかと思うわけでございますが、そういうものを受けまして、これはどの程度であるべきかということが出てくると思うんでございます。しかしながら、最終的に決まるまでにはそれだけの見地ではまたいかぬのであって、やはり国力、財政力、そういうものからどうであろうかという問題が出てくるわけでございますから、そこらの関係によって最終的な政府の案ができ、あるいは国としての予算が決定すると、さように考えておるわけでございますが、私どもは当面は防衛の必要上からの予算の要求をする立場にございまするので、私たちはいまその作業をこれから始めようといたしておると、こういうことでございます。
○和泉照雄君 そこで、防衛の必要上ということでございますけれども、防衛というのは自衛隊の自衛力によるということだけではなくて、やはり国の外交力、経済力、文化の水準によってその体制を固めるという総合安全保障体制が私は一番大事じゃないかと、こういうふうに思うわけでございますが、確かに戦力を増強するという姿勢が、砲艦外交といいますか、そういうことが外交の背景にあれば力強く感ずるということはあるかもしれません。そういう意味から、多少国民の経済の犠牲を払ってでも防衛力を増強せなならぬという論も確かにあるようでありますけれども、やはり相対関係でありますから、向こうが相当重装備を持ってくるとこっちもということになると、お互いに金のかけ合いということになると日本の経済は持てないと、こういうようなことになるんじゃないかと。そういうことで、やはりある程度は専守防衛のために装備も持ちますけれども、やはりその装備力で事足りないところは国際的な経済協力とか、文化協力、そういうもので補うことはできないのか。仮想敵国とか、そういうことを決めて訓練をするとか、そういうことをやめて、外交による友好ということに少しウエートを置いてやっていくようなことも考えてみるべきではないかと、そういうことが大事じゃないかと思うんですが、防衛庁と外務省の御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(細田吉藏君) おっしゃいましたとおりに、国の防衛力というものが単独でこれがひとり歩きをするものでないことはもう当然のことでございまして、総合的な安全保障、もう特に日本の場合はそういう立場から考えていかなきゃならぬ。外交の問題にしましても、あるいはこの経済協力の問題にいたしましても、いろんな各般の問題があろうかと思うわけでございまして、それは当然さように考えていかなきゃならぬ。その中において最小限度防衛についてはどう考えていくかということで考えておるわけでございます。 で、外国の防衛力が非常に強まっておるから、それと競争的といいましょうか、まあ言葉がちょっとあるいは違ったかもしれませんが、向こうが非常に強くなるからこちらもという形のような日本の防衛力の状況の程度ではないわけでございまして、これはアメリカの今後における国防力の充実とか、NATOの充実とか、あるいはソ連の軍事費の増大とか、そういうものと対比するような形において日本の防衛費を増強するなどというようなことであれば、これは数字はもう申し上げるまでもなく先生は御承知のとおりだと思いますが、これはもう大変なことでございますので、そういうことを考えておるわけではございません。ですから、日本は専守防衛の立場で、しかもなお防衛費はこれでいいのかどうかということになると、私どもは増強する必要があるのではないかと、まあその程度は見方によって違いましょうけれども、私は非常に膨大なる防衛力の増加というふうには考えておらないわけでございまして、ただいまの状況下において許される範囲でわれわれは着実に防衛力の増強をすべきだと、こういうふうに考えているわけでございます。
○和泉照雄君 外務省。
○説明員(大塚博比古君) ただいまの防衛庁長官の御答弁に補足して私ども外務省の考え方を述べさしていただきますと、長官がおっしゃいましたように、日本の安全保障を考えまする場合に、これは防衛力だけの問題ではございませんわけでございまして、これはもちろん非常に大事な要素でございますけれども、私どもとしては、やはりその間にありまして平和な国際環境をつくると、そのために日本が積極的に貢献する、こういった外交努力もその総合的な日本の国民の安全と平和を守るという見地から大事な要素だと思っております。
○和泉照雄君 長官はそうおっしゃいますけれども、やはりソ連が北方の領土を、基地を増強してくると。そうすると、やはり中には、北海道の増強をせよと、あなたの方も中期業務見積もりを早く引き上げてやらにゃいかぬというところは、やはり向こうがやっとるからこっちも何とかせにゃいかぬという、まあ装備が大分劣っておるからということもあるでしょうけれども、そういうような相関関係を感ずるわけなんですよ。そういうことよりは、やはり外交面ということを、あるいは国際協力ということ等も重点に入れて、いま以上に入れてやらなければ本当の平和は保てないんじゃないかと、こういう日本の置かれた状況から私は言っておるわけでございますが、この前、長官、海兵隊の司令官のロバート・H・バロー大将が来られたときに、いままで防衛庁としては、ブラウン長官の対日要請に対しても着実な防衛努力を実施すると、こういうふうにおっしゃっておるんですよね。で、あなたは、この大将に対しては、着実で顕著なる努力をやっていきますというようなことをおっしゃっておりますよね。そういうことになると、やはりそういうような気持ちが多分にあって、中期業務見積もりを一年かあるいは一年半ぐらい繰り上げて増強していこうという気持ちが——そういうことになると、日本の経済にも相当に影響を来すわけでございますから、そこらあたりのところをお考えをお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(細田吉藏君) まず、前段のことでございますが、防衛などは金をそうかけなくても、もっとほかの方法でいろいろやることが日本の道ではないかと、安全保障を全うする道ではないかという御意見は、そういう御意見があることも実は私どもよく承っておりますし、承知しておるわけでございます。しかし、そういう方面の努力をすると同時に、防衛費もふやさなきやならぬという意見があることも事実なんでございますので、ですから、いま御質問の中の御意見は、私は、直ちにどうこうと言うのは大変失礼なことでございますので御意見として承りますけれども、そう、それじゃいかぬとおっしゃっている方々も多数いらっしゃるわけでございますので、私たちは、そういう意味で国会の中でも御議論いただき、国民の皆さんにもいろいろお考えいただきたいと、こう申しておるわけでございます。 それから、後の点でございますが、これはこういう意味でございます。ブラウン米国防長官が、堅実に、そしてシグニフィカントリーにと、こういうことを言っておるわけでございますが、このステディーに、シグニフィカントリーにということは抽象的な言葉でございますから、どの程度か実はわからぬわけでございますね。ところが、大来外務大臣がこの前参りまして、アメリカの政府としては、ことしの一月十四日、ブラウンさんがこちらに見えたときも、そういう抽象的な言葉しか言ってないんですね。ところが、先般大来さんが行かれたときに、中期業務見積もりが、これ一年何とか早く達成できないだろうかと、こういうことをひとつ、提案と言っていいんでしょうか、話があったと、こういうことなんですね。 そこで、私がこの前申し上げたのは、防衛庁の長官としては、防衛を預かる者の立場としては、アメリカの国防長官の言われるような線というものはよく理解できるので努力はいたしましょうと、しかし国としてどうなるかということにつきましては、これは困難なものがいろいろあるわけでございます。ですから、これそれから後の話でございますので、そういう意味でございまして、私どもとしては中期業務見積もりをなるべく早く実現したいし、それからGNP一%もなるべく早く一%に達したいということは衆参両院の予算委員会を通してずっと申し上げておる線でございますので、防衛庁の立場としてそう言っておるんでございまして、それと変わったことを言っておるわけではございません。
○和泉照雄君 では、いままで日本政府が着実な防衛努力を積み重ねてきますと言ったのに——いままで言ってきておるんですよ。それをあなたが着実な顕著なものをやっていきますということをおっしゃった具体的なことは、中期業務見積もりをそういうふうに改正をするということを含んでおると、こういうふうに理解していいんですか。
○国務大臣(細田吉藏君) 防衛庁の立場としては、できるだけ前倒しで実現するように努力するというのが防衛庁の任務であると、かように考えておる次第でございます。
○和泉照雄君 次は、外務省にお尋ねをいたしますが、カーター・ドクトリン以来、ことしの一月の安保拡大を前提としたスイング作戦、戦略、こういう問題とかあるいは日米欧による共同防衛努力の必要性の強調あるいは三海峡封鎖、中期業務見積もり等の時日繰り上げと、こういうことの要請が、確かにいま長官もおっしゃったとおり、大来外務大臣が訪米されたときにあったようでございますが、それをストレートにそのままお伝えになることは、それはそうかもしれませんが、外務省としては、やはり軍事力偏重のこういう防衛政策に歯どめをかけるのが私は外務省の大きな役目ではないかと、こういうふうに思うのでございますが、何か新聞の報道が間違いかもしれませんけれども、お先棒をかついだような、そういうようなふうに感ずるんですが、これはちょっと誤りじゃないかと思うんですが、外務省としては、平和憲法を持っておる日本の立場からは、アジアとか世界平和のための総合安合保障政策の推進こそ一番大事じゃないかと、こういうふうに思うんですが、近ごろの大来外務大臣の行動というのは、少しはしゃぎ過ぎというんですか、勇み過ぎというんですか、防衛庁長官に肩がわりをしてもいいぐらいの、もう大変でございますけれども、そういうような感じを受けるんですが、これ明らかに私は行き過ぎじゃないかと、こういうふうに思うんですが、いかがですか。
○説明員(大塚博比古君) 私どもといたしましては、現在の国際政局、これは非常によく言われておりますように、一方において国際的な相互依存関係が非常に深化している。しかし、他方において国際関係の多元化というものの傾向が非常に顕著になっていると思います。そういった中でさまざまな国際的な不安定要因が出てきているわけでございますが、ただいま先生御指摘の、アメリカが西欧もしくはその他の国々日本との間にいろいろな注文をしてきているということに関連いたしまして、私どもといたしましては、こういった現在の国際政局の中では、どの一国といえども完全に自国の安全保障を確保するわけにいかない。それは日本も同様でございますし、したがいまして、私どもといたしましては、日本の安全保障というのは国際的な安全保障に非常に密着しているというふうに考えます。したがいまして、いま先生の御指摘の総合安全保障という考え方、私どもなりにまとめてみますと、アメリカとの間の安全保障条約体制というものを基軸としながら、他方において自衛のために必要な限度においての質の高い防衛力の整備を図ると、それと同時に秩序正しい、内容の充実した活力のある経済運営を図ると、そしてそれらと同時に、先ほどちょっと私申し上げましたけれども、平和な国際関係をつくり上げるための積極的な外交努力、こういったものから成り立っていると思います。 したがいまして、先生がおっしゃいましたようなアメリカの希望、そういったことは十分あるわけでございますが、私どもとしては、日本の安全保障というものは、防衛力の増強という努力のみならず、それを補完する一環として外交努力というものが非常に大事だというふうに考えておるわけでございます。
○和泉照雄君 では、長官にお尋ねをしますが、大平総理が去る一月の二十五日の施政方針演説の中で、「日米安全保障体制を基軸として、自衛のために必要な限度において質の高い防衛力の整備に努め、わが国にふさわしい防衛体制の確立を図ってまいる方針であります。」と、こういうように述べておられますが、この中で「防衛のために必要な限度において」は、これまでいつも使っておられる言葉でございますから問題はないとしても、「質の高い防衛力」ということをおっしゃっておるんですが、これはどんな防衛力であるのか。たとえて言いますと、三海峡の封鎖とか海上交通の安全の確保ができる防衛力と、こういうことを意味しておるのか、そこら辺のところを具体的にお示し願いたいと思います。
○政府委員(原徹君) 「質の高い防衛力」と申しますのは、やはり隊員の質と申しますか、人間とやはり物とを掛け合わせたものであろうと思います。したがいまして、隊員の士気が旺盛で練度が高いというのが一つの要素であろうと思います。それからもう一つは、やはり物的な面でございますが、物的な面といたしましては、やはり近代的な装備を十分使わなければなりませんから、そういう装備、それから抗たん力あるいは継戦能力と、そういったものを掛け合わせて自衛ができると、もちろんこれは安保条約がございますわけですから単独ではございませんが、要するに日米安保条約のもとで日本の安全が確保できるというようなものが、これが「質の高い防衛力」であると理解をいたしております。
○和泉照雄君 今後米ソの軍事対立がますます激化してきますと、たとえばアフガニスタンの侵攻に見られるような状態でありますと、わが国の防衛力の増強ということは、これは好むと好まざるとにかかわらず、アメリカから要求をされてくることは事実ではないかと、こういうふうに思います。 去る一月の十四日に、アメリカのブラウン国防長官が大平総理に対して防衛費の増額要求をしたということが報じられております。政府側が来年度予算案において防衛費のGNPに対する割合を〇・九%に維持した努力を評価するとともに、将来における防衛費の増加を強くブラウン長官が希望したと言われておりますが、これに対して、大平総理は国民の合意を得た上で善処する旨を答えたと報道されております。また二月二十三日のニューヨークからの報道では、アメリカが日本に対してGNPの一%以上の防衛費負担を要求することが北大西洋条約機構——NATOの計画に明記してある旨をニューヨーク・タイムズが報道しているということも聞きましたが、政府はアメリカがわが国に対する防衛力増強要請に積極的に対応しようとしておりますが、近くまた訪米をする総理の立場からも、必ずこの増強の要請はあると思いますが、具体的に今後どのようなことを防衛庁長官としては訪米する総理に対して助言をされる つもりであるか、お答え願いたいと思います。
○国務大臣(細田吉藏君) 御質問の中にございました新聞報道ということでございましたか、あのGNPの一%を超える防衛費云々という要求はございませんので、その点ははっきり申し上げておきたいと思います。 それから、総理は、私がお答え申し上げるまでもなく、常に本会議でも予算委員会でも、国民の皆さんの同意を得て防衛力を増強したいというふうな言い方を、もちろん専守防衛ということも当然でございますが、そういうことをずっとおっしゃっておられるわけでございます。私ども、総理が今回お出かけになりまして、どういう話が向こうから出てくるのか、またこちらからおっしゃるのかというふうな点につきまして、まだ私、総理とお話し合いをしているわけでも何でもございません。それで、その点についてはどういうことになりますかへもう間もなくお出かけになるわけでございますけれども、ただいまのところ、私ども改まって総理に申し上げるというような計画を持っているわけではありませんけれども、私どもの立場というものは、防衛庁の立場というものは総理にはもう御理解をいただいておるというふうに考えておるわけでございます。ただ、総理がどういうふうにこれを総合的に御判断になるかというようなことにつきましては、私がお答えする限りではございません。 私どもとしましては、アメリカからの要望が今度どう出てくるかわかりませんけれども、この間大来外務大臣が行かれまして、一応とにかく出ておりますので、私どもはできるだけその線を防衛庁の立場としてはお願いしたいということなんで、あとは総理にお聞きいただきませんと、私たちの立場というものは総理は一応承知をしていらっしゃると私は思っております。
○和泉照雄君 私は、ブラウン長官が一%を超えろということじゃなくて、〇・九%の維持に努力したことは評価するということを言ったということを言ったので、そういう質問はしておりませんので。GNPの〇・九%を維持する努力をされたことを評価すると。
○国務大臣(細田吉藏君) それはそのとおりで、そのとおり理解しております。ただ、さっきニューヨーク・タイムズで一%以上云々という話が新聞で載ったとおっしゃったので、これは新聞記事ではございますけれども、アメリカの政府としてGNP一%以上という話はいたしておりませんので念のためということを申し上げただけでございますから、誤解はございません。
○和泉照雄君 それはNATOのことでございますので。 それから、先ほども問題になりました北方領土、国後、択捉両島がソ連の本格的な軍事基地になっていることはもうすでに明らかにされているところでございますが、防衛庁はその後の増強の状態をどのように把握していらっしゃるのか。 それから、先ほど質問がございましたが、毒ガスの訓練が未確認情報であるということで、よく防衛庁の方では把握していないというようなことがございましたが、もう目と鼻の先にある基地あたりで何か一万人もという新聞報道でございますので、端緒が全然ないということは、それを把握できないということになるとよほどどうかしておるのであって、そういうような大規模でなかったのか、あるいは全然そういうことは行われてなかったのか、そこらあたりの情報は、私は専守防衛というのは情報戦が一番先決、先行しなけりゃならない問題ではないかと、こういうような立場から、ただ単なる未確認の情報でよくわかっておりませんぐらいじゃ納得できないんですけれども、そこらあたりをいま少し詳細に報告していただきたいと思います。
○政府委員(岡崎久彦君) 北方領土のその後の増強状況でございますが、昨年の十月二日に公式発表いたしまして、「北方領土に配備されている部隊の規模は、現段階において正確に判断はできないが、師団規模に近づきつつあると推定している。」と申し上げました。その後も船舶の往来あるいは建設など続いておりまして、増強されていることは間違いないのでございますけれども、ここに申し上げました表現に関する限り、「師団規模に近づきつつある」。これはもう完全な師団規模になったと言っていいかどうかもまだわからない状況でございますので、表現といたしましては同じ表現でまだよろしい状態かというふうに存じております。 毒ガス化学戦の大規模演習ということでございますが、確かに防衛庁といたしましても、専守防衛におきまして情報ということは非常に重要な地位を占めますものでございます。それで、北方領土の情勢は常時非常に注意して見守っておるのでございますけれども、またお説のとおり、一万人規模の大演習となりますと、これはわれわれの能力をもってしましてもある程度の動きは把握できなきゃいけないはずでございますけれども、いまのところ、それに至るような情勢があるとは承知しておりません。
○和泉照雄君 新聞の報道が過大なそういうことの報道であったということで見過ごして、そのまま破棄するというようなことでは私はならないのじゃないかと、やはりそれだけの情報の価値はあると思うのですが、これをどういうふうに生かして、的確にそれが誤報であるか、規模が小さかったのか、実際やられてなかったのかそこらあたりまでやるおつもりがありますか。
○政府委員(岡崎久彦君) 規模そのものにつきましては未確認と申し上げますけれども、それほどの規模の演習というものがあるかどうかは疑わしいだろうと思います。ただ、化学戦、これはソ連の化学戦の能力というものは、西欧諸国、欧米、日本を含めましての軍が持っております化学戦の能力よりも相当高い、それからそれに対する訓練も相当頻度多く行われている、これは一般的に言えることでございまして、択捉、国後に限らず、ソ連軍全般についてもこれは正確に申し上げられることでございますので、この問題につきましては今後非常に注目して見る必要があると思っております。 今回の情報はもちろん新聞に出ました情報でございますけれども、いかなる情報といえども非常に貴重な情報でございまして、これは軽々に考えるつもりは毛頭ございません。今後とも慎重に見守っていくつもりでございます。
○和泉照雄君 私は思うのですけれども、昨年の正月だったですね、択捉島に大きな飛行場があるということがセンセーショナルな記事が出ましたね。それで、たしかサンケイさんだったですかね、セスナ機の小さな装備の悪い飛行機で行かれて、そういうふうな撮影をされておるということがあったのですが、自衛隊は北海道には偵察機持っておるでしょう、だから、ときどきは飛ばしてみるぐらいのことは専守防衛だからあたりまえじゃありませんか。そういうことはしてないんですか。
○政府委員(岡崎久彦君) でき得る範囲でやっております。
○和泉照雄君 では、次の問題に移りますが、防衛庁長官は二月の四日の記者会見で、ソ連の脅威は重大な脅威ではないのか、時代は重大な時期に差しかかっている、これは国民の常識にもなっている感じだと述べ、また、三月二十三日の防衛大学の卒業式の訓示の中でも、極東ソ連軍の増強によりわが国に対する潜在的脅威が増大をした、ソ連の最近の軍事行動に対して厳しい現状認識を表明した旨の報道がされておりましたが、現在でもこの現状認識をお持ちであるかどうか。
○国務大臣(細田吉藏君) 二月の四日は私が実は就任した日でございまして、その日に「脅威」という言葉を申し上げて、これまでいろいろ議論があった言葉だそうでございまして、これは潜在的脅威なんだと、そういうことでございますので、これは訂正をさせていただいたわけでございます。 潜在的脅威が増大しておるということにつきましては、今日ただいまも、これは客観的な事実としてそうであるという報告をずっと受けておりまするので、私は潜在的脅威が増大しておると、いまでもさように存じておる次第でございます。
○和泉照雄君 次は、装備の問題で若干お尋ねをしますが、現在の自衛隊の編成は、言うまでもなく陸海空の三軍編成でございます。私はここで特に問題にしたいのは、海上自衛隊の任務と装備についてでございます。自衛隊の任務は、自衛隊法第三条から読めば、わが国を防衛するためのものであり、わが国を侵犯しようとする外敵に対して戦うのがその任務であって、海上自衛隊は主として海において行動するということだろうと思っております。そういう意味を厳格にとれば、沿岸防備に徹底すべきであり、シーレーンとも言うべき海上交通安全確保とか有事の際の他国の水域やあるいは公海での大がかりな作戦行動は専守防衛の範囲を逸脱するおそれがあるわけであり、また任務としても現在の海上自衛隊では遂行できない膨大な任務ではないかと思うわけでございます。とするならば、広い海域にわたる海上防衛の必要はないわけでありますから、みずから海上防衛のための装備については小回りのきく装備でよいと言えるのではないかと思います。特に艦艇については、いわゆる小艦艇主義にすべきであると思うわけで、遠洋航海用の重装備の艦艇は無用ではないかと思われます。憲法、自衛隊法の精神から言って、海上自衛隊の装備はどうあるべきかを伺いたいのでございます。
○政府委員(原徹君) 海上自衛隊の任務は、いま先生法律をお読みでございましたが、一言で申せば、周辺海域における防衛及び海上交通の保護、この二つでございます。したがいまして、もっぱら沿岸警備隊というような形にはなっておらないわけでございまして、専守防衛でございましても、やはり自衛権の行使というものは、必ずしもその領土、領海の中だけではございませんので、そのときの状況によりまして、やはり公海には及ぶことは当然でございます。 そういうことで考えますれば、やはり外洋で動くというためには、護衛艦、一番大きいのでも五千トン程度でございますし、普通の小さい護衛艦は二千トンとか二千九百トンとか、そういう程度でございますので、一般の外国の海軍と申しますか、そういうところでございますれば一万トンを超えるようないろんな艦種を持っておりますけれども、そういうものは持つ必要はございませんけれども、いま程度の規模の艦艇、そういう程度のものはやはり海上自衛隊の任務に照らして必要であると考えております。
○和泉照雄君 私は、海上防衛のためには、その戦力はああいう大きさ三千、四千トンぐらいですけれども、要するに船舶よりは航空機を主力にすべきであると、こういうふうな論点から申し上げるわけで、水上艦艇と航空力との戦力比較は、第二次世界大戦の先訓によって航空機優位ということは、これはもう先訓で立証されておるところでございます。大艦巨砲とも言わないまでも、大型水上艦艇については戦力論、装備論としてもその使命は終わったと言わなければならないと思います。しかもこれらの大型艦艇はほとんど国産でありまして、その生産には相当な予算を食い、しかも訓練、保守管理、燃料消費のためにも多大の維持費がかかります。そのわりあいに戦力としての機能がないとすれば、それらの保持は無用の長物化しているのではないかと疑問に思うのであります。大型水上艦艇の建造を中止して、今後の海上自衛隊の主力は航空機に依存することとして、これも専守防衛の立場からすれば、基地航空部隊の充実に向けるべきだと思うが、いかがでしょう。
○政府委員(原徹君) 基地からの航空機、これ、たとえばP3Cというのをお願いして整備することになっております。それからヘリコプター、これも基地から行くのもございますし、あるわけでございますが、いまの艦艇は無用の長物ではないかと申されるわけでございますけれども、その場所にもよるわけでございますが、その艦艇にも、このごろつくります艦艇にはヘリコプターを一機乗っけて、そしていまの対潜作戦をやることにいたしておりまして、艦艇が無用の長物であるというふうには考えておらない。やはり全体といたしてみれば、艦艇と航空機、それの組み合わせで有効な作戦ができるであろうと、そういうふうに考えておるわけでございます。
○和泉照雄君 私も艦艇と航空機の組み合わせというのは当然だろうと思うんですが、いまみたいな、ああいうような大型のやつで予算を食うと、それから資源のない日本としては、特にエネルギーの燃料を食うでしょう。しかもまた、一たん事故が起こったら大事な資源を一挙にして失うようなそういうような大型艦艇はやめて、小回りのきくような、海上の専守防衛にきくような、そして潜水艦あたりを見る、そういうような航空機を重点にしておくべきであると、こういうような論点で申し上げておるわけです。 それで、水上艦艇による海上防衛には海上保安庁の充実をすべきではないか、こういうことを申し上げてみたいと思います。 海上保安庁は、いわば海の警察とも言うべきものであって、平時においては戦力ではございません。しかし、有事の際には自衛隊法第八十条によって海上保安庁は防衛庁長官の統制下に入り、第百一条によって協力義務がございます。そういう意味から、海上保安庁も有事の際には戦力化するということになると思われます。海上保安庁の装備は、警察である限り巡視船は軽装備で、ミサイルや大砲などの強力な攻撃的兵器を積んでいるわけではございません。しかも、航行能力は自衛隊艦艇に比べて貧弱でございます。平時の警察としての行動が本務である海上保安庁としては当然のあり方とは思いますけれども、海上保安庁においても、有事にも備えるためにこの際自衛隊の大型水上艦艇の役割りを、巡視船の装備機能を現在より充実の上、海上保安庁に行わせるようにすればよいと思うが、いかがでしょう。ただ、その際ミサイルや魚雷などの攻撃的兵器は必要はないと思います。したがって、戦力ではないかもしれませんが、むしろその方がよいのであって、もし攻撃を受けた場合は航空部隊の出動を要請すればよいのではないかと思います。こういうことは、結局予算の効率的使用にもつながると思いますけれども、御所見をお伺いしたいと思います。
○政府委員(原徹君) いま申されましたように、海上保安庁は一言で申せば海上における警察活動でございまして、自衛隊は自衛権の行使でございますから、そういう外部からの侵略があった場合に対処するための存在でございまして、やはりそれは機能が非常に違います。したがいまして、海上保安庁があるから海上自衛隊が要らないというようなことにはなりませんので、その点はやはり海上自衛隊もわが国を防衛するために大変必要な存在であるということをぜひ御理解をいただきたいと思います。
○和泉照雄君 そんな飛躍した答弁しちゃいけませんよ。私は海上自衛隊が必要ないということは言っていませんよ。 海上保安庁は有事の際には防衛庁長官の指揮下に入るんだから、そのときに活用できるように小艦艇のそういうあれは充実しておかにゃいかぬと。そのかわり大艦艇はやめて航空機の方を、基地航空隊を充実してやるべきじゃないかと、こういうふうに言ったんですがね。
○政府委員(原徹君) 大変誤解をいたしましてまことに失礼をいたしました。 確かに有事におきましては、海上保安庁は防衛庁長官の統制下になるわけでございまして、そうでございますけれども、やはり海上保安庁の任務の範囲でやることになるわけでございます。したがいまして、その大きな艦艇をやめるというわけにはなかなかまいらないのではないかと存じます。
○和泉照雄君 もう時間がありませんので、あとはさきのリムパックで作戦暗号が使われた問題についてお尋ねをいたします。 環太平洋合同演習において日本、アメリカ、カナダ、豪州、ニュージーランドの五カ国で共通の作戦暗号が使われていることが判明したわけでございますが、このことは戦争を放棄した憲法第九条に触れるのではないかと疑念を持つものであります。というのは、今度のリムパックは、あなた方のおっしゃることは戦技訓練であると。戦技訓練で何で共通の作戦暗号が必要であったのか、まず、その辺のところを明らかにしてください。
○政府委員(佐々淳行君) 日米の共同訓練の場合に限らず、すべて訓練に際しましては訓練想定上の対象がおります。この対象に全部筒抜けになってしまったのでは訓練目的が果たされませんので、味方の部隊同士は十分に意思疎通をしながら相手方には察知されないような暗号を使用するのは従来常識であると考えております。 したがいまして、戦術技量向上のためならば暗号は要らないではないかという御意見のようでございますけれども、対抗形式によって訓練を行います場合には、味方同士は意思疎通をしながら相手にはその企図を察知されないための暗号の使用を行うものでございまして、この暗号を使用したから集団的自衛権につながるものではないかと、戦争を放棄した日本の憲法九条に抵触するものではないかという御意見につきましては、これ次元の違う問題ではないだろうか。戦術技量向上のため、一つの通信技術向上の訓練でもあるわけでございますので、その問題は、集団的自衛権を放棄した憲法九条にもとるものだとは私ども考えておりません。
○和泉照雄君 そうであれば、共通作戦暗号という名づけ方が不適当ではないか。共通戦技訓練用略号とかそういうことにしておけばいいことであって、作戦、作戦ということがそういうことのイメージを与えることになるんですが、そこらあたりはどうですか。
○政府委員(佐々淳行君) 私ども共通作戦暗号という言葉は使っておりません。この訓練のための暗号が使われたということは認めておりますけれども、私ども国会答弁その他で共通作戦暗号ということは申しておりません。
○和泉照雄君 それなら正式な名前を言ってください。
○政府委員(佐々淳行君) ただいま先生御指摘のように、訓練用の暗号であると理解しております。
○和泉照雄君 では、最後にお尋ねをしますが、宮崎県の新田原基地でアメリカとの合同演習の際に、いままで非常に新田原基地とは友好関係にあった住民の方々が反対の側に回って相当な騒動が起こったようでございますけれども、その辺の経緯か背景、そういうことはどういうことなんでしょう。
○政府委員(玉木清司君) 日米共同訓練のために新田原を使うということにつきまして、昨年の十月の三十一日に、県知事及び一市四町の関係市町村に御理解と御協力をお願いしましたところ、年末に至りまして関係市町村から一応の御了解をいただきました。したがいまして、私ども直ちに日米合同委員会のための提供手続を進めてまいったわけでございますが、その結果、一月二十八日に合同委員会、二月の一日に閣議でこの旨が正式に決定をいたしました。ところで、地元の新富町におきましては、合同委員会の決定の翌日から計画中止の御意思を固められました。また、三十一日には町議会が反対意見を議決するという事態に相なりました。その間に、並行いたしまして安保条約に反対いたします労働組合のそれぞれの運動、あるいは新富町におきます幾つかの団体が結成されまして、訓練期間中を通じまして集会デモ等が行われた。これが経過でございます。 で、この背景につきましては、私どもいろいろのふくそうした事情の所産であるというふうに考えておりますが、まず、地元におきまして少なくとも大勢は安保条約に対する理解、自衛隊の存在に対する理解はこれは揺るがないところでございまして、その住民の御不安の最たるものは、共同訓練がやがては米軍の恒常基地につながるものであり、かつ恒常基地化された場合には、現在大変たくさんの基地問題がございます沖繩のような形になるんではないかという危惧の念が一部の住民の方々に浸透いたしまして、それが今日のような反対運動を引き起こしたものではなかろうか、このように考えております。しかもそれらの危惧を持たれました中には、長い間新田原におきまして騒音の被害を受けてこられた方々のうっせきしたお気持ちというものも作用したものではなかろうか、大体におきましてそのような受け取り方をしているところでございます。
○和泉照雄君 あと、施設庁の関係の質問はまた次の機会に保留をしておきます。 最後に、長官にお尋ねをしますが、やはり自衛隊の支持率が八六%であるということに安住しておられますと、私は大変な——中身が問題じゃないか、やはり自衛隊を本当に日本の専守防衛のための戦力という認識、評価があれば、そしてあなた方のかねてのそういうようなPRといいますか、接触があれば、こういう問題はそう簡単には起こらなかったんじゃないか。そしてまた、施設庁あたりの騒音の関係のそういう対話等もあればこういう問題は起こらなかったのじゃないか、こういうことを反省をする私はかっこうの材料ではないか。ああいう南の純朴な、いままで非常に仲よくやっておったところが、ただ米軍がちょっと来たということだけでころっと変わるということは、自衛隊を本当に戦力としての八六%のそういう認識ではないんじゃないか、こういうような私は認識に立たれることが正しい認識ではないかと思うんですが、防衛庁長官の答弁をお願いして終わります。
○国務大臣(細田吉藏君) 八六%が自衛隊があった方がいいという統計が出ておるが、そういうことに安住したり、そんなことで安心したり、いろいろなことはよくないと、それはもうおっしゃるとおりでございまして、これはそういう統計が出ておるからということで安住するようなことは、これは絶対に慎まなければならぬことであると思っております。 その問題と、それからただいまの新田原の問題は、もちろん関連がないとは言えませんが、新田原の問題につきましては、ただいま施設庁長官からも説明をいたしましたが、いろんな点で私ども重大な反省をいたしております。ということは、いま御質問の中にもありましたように、これまで非常な協力的な場所でございますので、それだけにどうしてこうなったか、いろいろやってまいったことについてもちろん関係者は全力を挙げたことではありましょうけれども、現実にこういう結果になっているということはやはりこれは反省しなけりゃならぬものがあるのではないかということで、私も厳重にこの点は申しておるわけでございまして、こういう点につきましては、一部隊員の中にも不心得な発言があったりなんかしたというふうなことも耳に入っております。ですから、そういう点につきましては十分今後心してやりませんと、おっしゃるように基地の問題などというものはうまくいっているようでもすぐむずかしくなったりするものだというふうに私は理解しております。御注意をいただいたことを感謝いたします。
○山中郁子君 中期業務見積もりについてお尋ねをいたしますが、きょうも含めて国会での質疑あるいは新聞報道などですでに伝えられていることの点を初めにちょっと確認をしておきたいんです。 アメリカから中期業務見積もりの一年繰り上げ、つまり五十九年を五十八年に早めて遂行するように要求されているということなんですが、ちょっと確認をしたいんですけれども、どういう内容の要求なんですか、正確に。
○国務大臣(細田吉藏君) 実は、私が直接聞いておるわけではございませんが、外務大臣がこの間行かれまして、中期業務見積もりは昭和五十九年までの見積もりなんでございまして、それを五十八年までにできないかという話があったというふうに私は聞いております。
○山中郁子君 そうしますと、アメリカの要求を体したという形で、五十八年完遂ということでもって防衛庁としても検討されていらっしゃるということになるわけですか。
○国務大臣(細田吉藏君) 一応、私どもはいま中期業務見積もり全部を直ちに政府の計画として確定してもらいたいという方向で進んでおりません。五十六年度の予算をわれわれとしてどれだけお願いするかと、最終的な形は別としまして。そういうお願いをする際に、一年前倒しになるような線ではどうなのかということでいま検討しておると、こういうことでございます。ちょっと違いますので、そう申し上げます。
○山中郁子君 では、そのことはちょっとまた後であれしますけれども、その前に、中期業務見積もりの関連予算ですね、五十五年度では幾ら含まれていて、したがって中期業務見積もりとしては遂行のためには幾らが残になるのかという金額を確認させてください。
○政府委員(原徹君) 中期業務見積もりで二兆七千ないし二兆八千億、正面装備ということでございますが、五十五年度予算では約三千九百億でございます。
○山中郁子君 残。
○政府委員(原徹君) でございますから、二兆七千から三千九百引きますと二兆三千百程度かと存じます。
○山中郁子君 二兆七千億から八千億と、こう言われているんですけれども、一応防衛庁としては数字を言う場合には二兆七千億だということでいいですか。いま引き算なすったのは二兆七千億から引き算なすっているから、一千億というのはこれは大変なお金ですからね。
○政府委員(原徹君) 私どもは中期業務見積もりをつくりまして、正確に年次割りというものをつくっておらないものでございますから、そこで若干幅が出ておりますので二兆七千ないし二兆八千と申しておるわけでございまして、いまの三千九百億を二兆八千億から引けば二兆四千百億。でありますから、残は二兆三千百ないし二兆四千百ということになろうかと存じます。
○山中郁子君 私どもは、すでに五十五年度予算に関しましても、防衛費の削減ということも主要の柱の一つといたしまして、国民の生活を守る観点からの組み替えの動議も提出したところでございます。だから、当然この莫大な中期業務見積もりも含めた防衛予算ということについてのあり方は基本的な批判と見解を持っておりますけれども、当然、だからこうした中期業務見積もりによる防衛費の拡大の方向はもうやめるべきだという主張を持っておりますけれども、いまの防衛庁長官のお話によりますと、前倒しでやりたいということになるわけですね、そういうふうに考えていらっしゃると。そうすると、残として二兆三千百億といたしましょう、二兆三千百億を前倒しでやるとすれば、つまり三年間、残三年ということになりますね、計画としては。その三年間に単純に計算して割っても三分の一ずつとすればかなりな金額になりますでしょう。それをさらにもっと五十六年度により多く厚くつけたい、こういう御希望があるようですから、そうすると防衛費予算というものは五十五年度から比べますと莫大な伸び率になりますよね。どのくらいになるというふうにお思いになっていますか。
○政府委員(原徹君) 中期業務見積もりをつくりまして、正面装備についてそういう二兆七千ないし二兆八千億ということでございましたわけでございまして、私どもの主要な事業についてどういうふうにやっていくかのコンセンサスを得るのが目的でございますから、そしてそれを予算の概算要求を毎年やるための参考資料にするというのが中期業務見積もりの目的でございますので、それ以外の防衛費全体というものについては私どもは見積もっていないわけでございます。ではございますけれども、おっしゃいますように、相当の金額が正面装備に使うといたしますならば、当時の考え方として現在の〇・九%の水準では達成はむずかしい、恐らくだんだん一%に近づいていく、そういうふうな感覚と申しますか、それはそれでいいと思っているわけでございます。
○山中郁子君 そうすると、そういうことであってもやはりこれは防衛庁としてはやりたいんだと、こういうことになるわけですね。つまり、一%という水準に近づいていくということはやるんだと、防衛庁の見解としてはですよ、ということを一つは長官から確認をしたいんですけれども、もう一つは伸び率の問題なんです。 かなりな伸び率になるといま私申し上げましたけれども、二兆三千百億ないし二兆四千百億としても、これを前倒しでもし三年間で単純平均でやりましても六千八百億からの上積みになるんですよ、五十五年度に加えて、実数でいきますと。そうしましたら、これは五十五年比較で言いますと三一%の増ですよ。この数字は多少の細かい数字の違いは出るかもしれないけれども、大まかな皆さんの見当でも変わらないはずだと思うんです。少なくとも五十四年から五十五年の伸び率六・五%ということで言ってらして、そしてこれがそういう形で四年で前倒ししないでも二二%伸びになる。まして防衛庁長官がおっしゃっている前倒しをして三年でやるとすれば三一%の増、こういうことになる。それでもやはりやると、こういうことですか。
○国務大臣(細田吉藏君) いま、先ほどもちょっとありましたが、五十六年度の方によけいやるという話もありましたね。
○山中郁子君 いや、よけいじゃない。この数字はよけいじゃなくて均等分したんですよ。
○国務大臣(細田吉藏君) さっきはそういうお話がありましたが、そういうことはありません。それからGNPというのは年々上がってまいりますから、これは言うまでもないことでございますが。それから予算の規模も年々上がってまいりますね。これはどうしても上がってまいると思うんですね。ですから、均等であの計算はこれは私は当たらないと思っておるわけでございます。やっぱり逐次上がってまいるということでございます。 しかし、いずれにしても前倒しをするということは、かなり大きな幅の増強になるということでございまするので、私たちはそれがどういう形になるか、そこで業務計画の全体を見直してどうやっていくかということをこれから考えようと、こうしておるわけなんです。ですから、三つにばんと割って、それをすぐやられたんでは、それはもういよいよ大きな数字になることはもうおっしゃるとおりでございますね。
○山中郁子君 だからおかしいんです。
○政府委員(原徹君) 先般大蔵省が出しました数字がございますわけで、これはGNPを伸び率を一一・四%、ノミナルでございます。実質ではなくて。それでやりますと、仮に五十八年度に一%にするように等比で伸びるといたしますと、年々の伸び率は一五・四%である。五十九年度に一%にする場合には年々の伸び率は平均して一四・四%である。まあ大体そんな感じであろうかと存じます。
○山中郁子君 時間の関係がありまして、数字の細かいところに入れないんですけれども、長官にでももう一度確認しますけれども、単純に三つに割ったらばんと上がると、こうおっしゃるでしょう。じゃ前倒しするということは三年でやるということでしょう、四年のところだけれども、前倒し。あと四年ですね、五十九年まで。それを五十八年までにやると、そういう方向を検討しているとおっしゃるわけね。そうだとすれば、三で割るよりもうんと少なくなるというのは一体どういうことなんです。五十五年はうんと少ししかやりませんと。だけど五十六年はもっとたくさんやります。五十七年もたくさんやりますと、こういうことなのか。そういうことは、いま仮定の議論ができないから、私は均等割りで三つに分けてみましょうと。そうすればこれだけの金額になりますよと。それは伸び率として莫大なものになるじゃないかということを申し上げて、均等割りにしたからばんと上がるという理屈はないですよね、それは。
○国務大臣(細田吉藏君) いや、それはそうじゃないんでございましょう。全体が決まっておりますから、それをこういうかっこうに、三年でも、こういうかっこうにするか、こういうかっこうにするかによりまして、初年度はうんと違いましょう。それから、GNPはだんだん上がっていきますし予算総額も上がってまいりますから、ですからそういうことを申し上げたんで、三つに割ればこうなるというお話は、それは計算ですから、それはわかっておるわけです。
○山中郁子君 だから、その細かい数字のあれは入ります。要素は。それをいま議論している暇がないから申し上げているんですけれども、いずれにしても三つに割ったら五十六年はこういうふうに上がりますよと。五十四年から五十五年は六・五%、だけれども五十五年から五十六年は三〇%を超えるじゃないかということを私は申し上げている。そして、かなりそれは数字を、あなた方その点は別な要素が入るとおっしゃるけれども、その点については多少の別な要素が入っても、大幅に上がるということは言える。でなければ、逆に五十六年度の伸び率を、いまの防衛庁のお考えで中期業務見積もり、前倒しするという方針でやっても、六・五%程度の伸びで抑えるのかと。逆に、それじゃ私お伺いしますけれども、そういうことが言えるんですか。
○政府委員(原徹君) ちょっと補足いたしますが、先ほどのGNPの比率で申しまして、五十八年でいけば、防衛費全体が五十八年に一%に到達するためには、GNPを一一・四%ふえたものと仮定して、それで一五・四%ぐらいなことにはなるだろうと。それはそう思っておるわけでございますけれども、三〇%というのは……
○山中郁子君 伸び率の話。GNPじゃないのよ。
○政府委員(原徹君) いや、防衛費の伸び率が私どもも一五・四%程度にはなろうかと存じますけれども、三〇%とかそういうようなものにはならないだろうと思っております。
○山中郁子君 では、あなたがおっしゃるんでも一五%を超える伸び率になるということなんですよね、大幅な伸び率になると。それでもおやりになるということだということを再三おっしゃっているということです。 それは一五%程度ではないと私が申し上げているのは、それは数字の突き合わせをもう少し時間かけてやらなきゃいけませんから、これは別な機会に譲りますけれども、あくまでもそうした莫大な予算を必要とする中期業務見積もりを、しかもアメリカの要請がらみで、そして前倒しでやるということについての問題点は重ねて指摘をしておきます。 それから、中期業務見積もりを五十八年度にまあ完成させるとしますね。そうすると、F15、P3C、対潜水上艦艇、潜水艦などの契約だとか取得だとかというのは、当初計画を早めるということにもなってくるわけですか。
○政府委員(原徹君) もしそういうことができますならば、潜水艦あるいはF15あるいはP3C、そういったものを少し早目に契約することになろうかと存じます。 —————————————
○委員長(古賀雷四郎君) この際、委員の異動について御報告いたします。 ただいま中西一郎君が委員を辞任され、その補欠として望月邦夫君が選任されました。 —————————————
○山中郁子君 そうすると、結局当初計画五年間ということで、それを四年間に早めて取得契約を早めると。そうすると、その次の一年間にまた見直しということで当然またふくらんでくる、こういう方向に動いていくというところも大きな問題点として関連してくるということを指摘をしておきます。 それで、この問題にも関連するんですけれども、ブラウン長官の国防報告でこういうふうに言っているんですね。「日本は、P−3C対潜哨戒機を四十五機、F115戦闘機を百二十三機程度(ほとんどが米国企業からのライセンス生産による)、及びE−2C早期警戒機八機を含む主要な防衛装備品に約百四十億ドル支出するものとみられる。」という報告がありますね。御承知のところだと思います。 ところが、閣議了解はF15は百機ですよね。これは何で百二十三機と、こうなっているんですかね、アメリカの国防報告で。
○政府委員(原徹君) それは確認をいたしましたが、私どもは百機ということは伝えておるわけでございますけれども、百二十三という数字は言っておるわけでございません。恐らく間違ったものと思います。
○山中郁子君 間違えたと言っても、何か百機を百十機に間違えたというならともかく、百二十三機という何か微妙な間違いをしているというのは、私は、日本の防衛白書の中に書かれている、「昭和五十二年度以降五個飛行隊分百二十三機の整備に着手する」旨内定したと。この内定がアメリカの国防報告の百二十三機との関連で考えられると思うんですが、その辺はどうなんですか。
○政府委員(原徹君) 当時、防衛庁として国防会議にお願いをいたしましたのは百二十三機でございました。で、決まりましたのは百機でございますので、多分その関連で間違ったものだろうと思っております。
○山中郁子君 そうしますと、こういう内定の段階でこういうのをみんなやっぱりアメリカに御報告なさるわけ。 まあそういう経過を考えていきますと、何かつくることをアメリカと最初から相談してつくっているか、そういうような経過と思えるんですね。まずその内定の段階で、それもきちんとなってないのにもうアメリカがそれを知っているというのは、これは一体どういうわけですか。全部その都度その段階で、何にも固まらない段階で全部アメリカに報告するか、ないしはアメリカと一緒に相談してつくるか、こういうことが考えられますわね。それはどうなんですか。あなた、それはどういうふうにお答えする……。
○政府委員(原徹君) 私どもは、独自で百二十三機は決めて、それで国防会議にお諮りしまして百機になったわけでございますけれども、そういう新聞報道等は絶えず伝わるわけでございますから……。それから、私どもはいまの決まった段階で百機ということは言ってございますけれども、それをアメリカと共同してそういう計画をつくるということにはなっておらないわけでございます。
○山中郁子君 これは、ちゃんとしたアメリカの国防報告なんですよね。私は、そこに自衛隊の、日本の政治姿勢の対米従属の本質があると思いますけれどもね。 マンスフィールド駐日大使がハワイで講演してということで、やはりこれは新聞報道で伝えられているんですけれども、一九八五年までに日本の海上自衛隊は約六十隻の対潜水上艦艇と十六隻の潜水艦を保有するであろうと述べていると伝えられているんです。これは、結局中期業務見積もりではなくて防衛計画大綱の数字なんですよね、この部分に関して言うならば。その点はどうなんですか、どういう関係なんですか。
○政府委員(原徹君) どういう演説をされたのか、私、実は承知をいたしておりませんが、その数字、いまおっしゃったのが事実だといたしますと、防衛計画の大綱の数字のことをおっしゃっているんだろうと思います。
○山中郁子君 そうでしょうね。 そうすると、この部分に関しては中期業務見積もりを一、二年前倒しで、そしてその後までは、その五十九年までは防衛計画の大綱の線をこの問題に関してはやってしまうと、こういう計画だと符合するのよね。そうなんですか。
○政府委員(原徹君) 大変よくお考えでございますけれども、私どもは気持ちとして、とにかくいまの情勢にかんがみれば防衛計画の大綱の水準を 一日も早く達成したい、そういう気持ちは持っているということでございまして、いま中期業務見積もりもそういう見地で見直しをしておりますけれども、まだそこの見直しの結論まではいっておりませんわけでございますから、ちょっと、まあ何と申してよろしいのか、私どもの結論にはなっておらないわけでございます。
○山中郁子君 それで、さっきの問題とも関連するんですけれども、中期業務見積もりをアメリカに、それじゃどういうところでアメリカに話をするのか、具体的にはだれがどういう機関でもってそういうことを話をなさるのか、協議を何かするのかというそういうところを伺いたいのね。そうしないと、このマンスフィールドがハワイで講演したというのは、これは事実ですよ、そういう数までちゃんと言っているんだから。だとすれば、それは防衛庁としては確認というか、調査をして、なぜこういう違いになっているのかということはひとつ報告してほしいところです。そのことが一つあるんですけれども、たしか衆議院の予算委員会だったと思いますけれども、ここでも、防衛庁限りということで説明をしたにすぎませんということを再々おっしゃっていらっしゃるんですね、わが党の工藤議員の質問に対して。それはどういうところで、どういう機関でどなたがだれにそういうことは話をなさるんですかということをちょっと聞かせてください。
○政府委員(原徹君) 日米間の防衛協議の場というのは、毎年防衛庁長官あるいは国防長官が交代で年次協議というのをやっております。その際いろいろ情報交換をいたします。その際に、いまの中期業務見積もりにつきましては山下長官が渡米をされましたときにその中身について説明しております。
○山中郁子君 いつでしたっけ。
○政府委員(原徹君) 昨年の八月でございます。
○山中郁子君 私どもはこれしかいただいていないんですよね、「中期業務見積りについて」というのね。で、見積書というのか何か知りませんけれども、いずれ膨大な本体があるわけでしょう。それはアメリカに行っていると思わざるを得ないような中身の数字をいろんな人が言っているわけだ、あちこちで。そういうことになっているんですか。
○政府委員(原徹君) いまの「中期業務見積りについて」ということを中心に中身の説明をいたしたわけで、それ以外のものは行っておらないわけでございます。
○山中郁子君 あることはあるんですね。その何というのか知らないけれども、見積書というのか何か知りませんけれども、かなり膨大なものがあるわけでしょう。
○政府委員(原徹君) 幕僚監部におきましていろいろ詳細なものはございますが、中身はすべてその「中期業務見積りについて」ということで網羅されております。
○山中郁子君 これはかねてから私ども要求しているんですけれども、そういうものはやはりちゃんと国会へいろんな点で提出もすべきだし、それから国民の前に明らかにすべきだということを申し上げておきます。 この問題につきましては、先ほども申し上げましたようにかなり膨大な防衛費の伸びを余儀なくされる中身なわけですわ。そういう点でのいまの経済、財政危機の事態で、政府がさまざまな面で国民に負担を押しつけて公共料金の引き上げを初めとして大きな犠牲を強いている事態のもとでこういう計画を遂行していくということについての問題点を重ねて指摘をしておきます。 次に、防衛研究についてお伺いをしたいんですけれども、防衛研究は五十三年八月から二カ年計画ということで進められてきているはずなんです。ですから、これは間もなく二年になろうとしているんですけれども、その内容を明らかにしていただきたいんです。どうなっておりますか。
○政府委員(原徹君) 防衛研究は、御指摘のように五十三年の八月から二年を目標にスタートいたしたわけでございまして、その中身は、結局各自衛隊それぞれは、わが国に対する侵略に対してどういう対応をすべきかという研究はしておるわけでございますが、統合的と申しますか、陸海空三自衛隊が統合してこれに対処する対処の仕方について必ずしも研究が十分でないという見地に立ちまして、わが国に対する侵略があった場合の対処の仕方につきまして統合的見地で対処をするということを中心に研究をいたしているわけでございまして、最初の一年間は、一応この資料の収集等基礎的な研究をいたしまして、いま現在はわが国に対する侵略の態様が、航空攻撃を主体とする場合、あるいは海上交通破壊を主体とする場合、あるいは着上陸を主体とする場合というような非常にオペレーショナルの面について研究を行っているわけでございます。
○山中郁子君 ちゃんと公表すべきだと思います。 それで、特に、この防衛研究の中で有事法制の研究と並んで中央指揮システムの検討ということがうたわれているわけなんですけれども、これはきょうの新聞でも、来年度予算で中央指揮所の施設建設費など六十億円を要求することを決めたということが報道されております。それじゃ、この中央指揮所の、皆さん方が要求なさるという予算の全体について明らかにしてください。これは五十五年度では調査費を組むという段階だったんですよね。それがまだ具体的に何も決まってないと。私も委員会でこの点についてはお尋ねしたことがあるんですけれども、中身については具体的には決まってないんですと、こうおっしゃって、そして次の予算で六十億を要求するんだと、こうなっているということについてはもってのほかだと思うんですが、全容を明らかにしていただくということと、もう一つは、ギン在日米軍司令官が、ことしの二月に行われたアメリカの下院軍事委員会の公聴会で、一九八二年には日米の調整機関が実現する、こういうことを述べているんですね。これとの関係が私は当然あるんだろうと思いますけれども、この中央指揮所の防衛庁の計画の中に日米の調整機関ということが入るんですか。
○政府委員(原徹君) 中央指揮所につきます研究はかねてからやっておったわけでございますが、このほど大体考え方が決まりましたものですから、私どもとしては来年度の予算案で施設の建設を始めたい、そういうふうに考えているわけでございます。 で、中央指揮所と申しますのは、要するに、まず一つは情報の収集、分析、それから、いろいろの決定をしなきゃなりませんから、そのための会議室と、それから、いまの、各方面に連絡をとり、かつ、部隊に命令を出さなきゃなりませんかち、その連絡網、まあ考え方としてはそういうことが中心で中央指揮所をつくりたいと、現在は各幕僚監部にありますオペレーションルームというのがございますわけですが、長官が指揮できるような体制にはなっておりませんので、それをまとめてつくりたいと、こういうことでございます。 それから、ギン中将がいまのアメリカの議会におきまして、八二年までにコーディネーションセンターでございますか、というのを日本がつくるということを言っておるわけでございますが、そのことはこの中央指揮所のことを言っているわけでございまして、いまのガイドラインに基づくいわゆる調整機関のことを言っているわけではございませんわけでございます。
○山中郁子君 ちょっといまわからなかったのだけれども、そうするとギン在日米軍司令官が言っているのは、この中央指揮所のことだということなんですね。
○政府委員(原徹君) そのとおりでございます。
○山中郁子君 そうしましたら、いま大体固まってきたと、研究の結果。だから、具体化のことで予算要求の段階に至ったのだと。それだったら、それじゃ実際に内容を、指揮所につくられる施設名、それからそこに入る人、いま防衛庁長官とおっしゃいましたけれども、そういうことの内容を全体の予算とあわせてきちんと報告すべきです。そして、しかもそこにアメリカが入るわけでしょう、アメリカが入るんでしょう。だって日米の調整機関が実現すると述べているのは中央指揮所だといういまお話だったから、違うの。
○政府委員(原徹君) 違うと申し上げましたわけでございます。
○山中郁子君 違うとおっしゃったの。だから同じかと確認したのだけれども。
○政府委員(原徹君) これは日本の自衛隊の中央指揮所でございますので、ガイドラインに書いてあります調整機関とは違うと申し上げたわけでございます。
○山中郁子君 それじゃ、この軍事委員会での公聴会で述べた日米の調整機関というのは、この中央指揮所とは違うものだということなんですね。——どうもちょっとよくわからないのだけれども。同じなんですか。
○政府委員(原徹君) たしかそこにコーディネーションセンターと書いてあったと思います。コーディネーションセンターというのは——いまのこの自衛隊の中央指揮所は防衛庁長官が指揮をするわけでございますから、陸海空それぞれを調整する意味にもなるわけでございます。指揮のやり方として。そういう意味でギン中将は日本の中央指揮所のことをコーディネーションセンターと申したのでございまして、日米ガイドラインにある自衛隊と米軍との調整機関のことを申したのではないのであります。
○山中郁子君 では、ちょっともう一度確認しますけれども、ここでギン在日米軍司令官が言っている日米の調整機関と、そういうふうに訳されているわけですわ。そういうふうに翻訳されているからそういうふうに私は申し上げているんですけれども、その機関というものは中央指揮所のことであると——わかんないね。それが別なものならば、そういうものがやっぱり八二年にできるんですかということをそれじゃあわせてお尋ねいたします。
○政府委員(原徹君) 中央指揮所はいまのことで、来年要求いたしまして五十七年末に運用開始をしたいと思っておる……
○山中郁子君 八二年にね。
○政府委員(原徹君) でございますから、八二年にそれはなるわけでございます。 それから、いまの日米間の調整機関とガイドラインに書いてあるもの、これにつきましては目下研究中でございまして、まだその中身が詰まっておりませんので、いつできるというような段階には至っておらない。
○山中郁子君 そうすると、一九八二年には日米の調整機関が実明すると述べているんですね、この公聴会で。述べているんだけれども、その点はどうなんですかということをだから聞いているわけです。私は。
○政府委員(原徹君) どうも、私も英語で読んだのでございますけれども、コーディネーションセンターという言葉が使われてあったことは事実でございます。で、ゼイと書いてありました。ゼイというのは、だからギン中将が言うのでありますから、日本のことをゼイと、こう言ったんだろうと思うわけでございまして、日本の中央指揮所をつくるということをそこに言っているわけでございまして、例のガイドラインの調整機関をつくると言ったのではないと、そういうふうに確認を得ております。
○山中郁子君 では、この点はさらに確認をしていただきたいと思います。いまおっしゃっているんだけれども、この公聴会のその翻訳された中身によれば調整機関と、日米の調整機関が実現すると、こういう言い方をしているというふうに私の方は読んでおりますので、その中身についての確認をお願いすると同時に、指揮所をつくるという具体的な段階に至ったんだというお話ですので、その内容についてもう少し中身をはっきりした形での御報告をいただきたいと、もう本日は時間がございませんから、そのことの要望をしておきます。 それから、そうしたこととの関連での日米共同作戦の危険な側面というものを私はやはりかねてから指摘しておりましたけれども、いまの情勢のもとでその危険が一層強まってきていると、だから自衛、自衛とおっしゃるけれども、自衛ではなくてアメリカの結局軍事戦略に日本が巻き込まれるという、こういう問題の様相を一層強めていく関係になってくるんだというのがいまの世界の情勢、アメリカとイランとの問題も含めて言わざるを得ないと思います。 最後に、これは衆議院の内閣委員会で質問をしたことに対してお答えをいただいている面があるんですけれども、それをもう一つはっきりさせたいんですが、外務省と施設庁にそれぞれお伺いをいたします。 アメリカの空母、第二母港化、日本の。この問題のやりとりがあったことは御承知だと思います。一つは、こういうことが実際にはどうだったのかということをはっきりさせていただきたいんです。この前の質問で、外務省はアメリカに照会した国防総省の回答は、現在まだ予備的な検討を行っているにすぎないのだと述べておられますけれども、予備的な検討というのは日本を第二の、二つ目の母港にするということに関する検討なのかどうか。 それから、横須賀について新聞報道に関連して施設庁がお答えになっているんですけれども、横須賀は現状からいってもうちょっと無理だという趣旨の答弁を施設庁長官がされているんですけれども、それではいま現状では、佐世保の現地では、佐世保が第二の母港になるのではないかという、こういううわさとか不安とかというものも出ているんです。じゃ佐世保については、施設庁としてはそういう物理的な意味では条件があるというふうに判断をされていらっしゃるのかどうか。その二つの点をお伺いをいたします。
○説明員(丹波実君) まず、私の方からお答えいたします。 最近のいわゆる空母の第二母港化問題の発端は、そもそもことしの一月のブラウン国防長官の報告の中で、アメリカの最近のインド洋における海軍プレゼンスの増強でアメリカとしてはその空母の母港化のオプションをもう一つ検討しておるんだという記述があるところから始まったわけですけれども、まさにこの点についてわれわれまず照会いたしましたところ、ここで言っておるのは、大西洋かあるいは太平洋かそういうことも含めての検討なんで、太平洋ということでは必ずしもありませんということが第一回目の回答。それから、第二回目われわれが照会いたしましたのは、三月の中旬に日本の新聞がそのワシントン電として、アメリカが横須賀に二隻目の空母を検討しているんだという報道があったものですから、改めて照会したわけです。これに対してアメリカ側の答えは、基本的に先ほどの第一回目の答えと同じでして、アメリカが検討しておるのはまさに大西洋にするか太平洋にするかも含めての検討なんで、横須賀に置くんだということを前提にして、その横須賀を念頭に置いて予備的に検討していると、こういう意味ではないということを言ってきておるわけです。その点だけ申し上げておきたいと思います。
○政府委員(玉木清司君) 私が三月二十一日の記者会見の席で、話がたまたま横須賀をアメリカ空母の第二の母港にできるのかというような話題に入りました際に、現在横須賀には横浜から大量の住宅を移設しておる最中であるから、横須賀周辺に大量の住宅を新たに建設するということは大変むずかしいという実情を述べたのが三月二十一日のことであります。 なお、佐世保についての具体的なお話がございましたけれども、佐世保について空母の問題自身が具体的な検討段階にない今日におきまして、佐世保について申し上げることはございません。
○秦豊君 防衛庁長官、ちょっと最初に伺っておきたいんですが、大来外務大臣が帰国されて、総理と外務大臣、防衛庁長官、同席されたことがありますね。
○国務大臣(細田吉藏君) ちょっと同席という意味がよくわかりませんけれども……。
○秦豊君 話し合われたか。
○国務大臣(細田吉藏君) 閣議がございましたので……
○秦豊君 いや、別に。
○国務大臣(細田吉藏君) 改まってアメリカから帰られた話を三人で一緒に話し合ったという機会はございませんと記憶しております。
○秦豊君 こういう話がなかったですか。 大来さんがワシントンの空気を伝えた。そのときに、つまりワシントンの空気はかなり肩に力が入って厳しいわけですね。だから、財政難という一本調子ではとてもかわし切れないと。そこで、総理が、恐らく防衛施設庁長官に伝わることを前提にして、今後は在日米軍の経費負担について、若干やはり日本側の配慮の余地があるかないかを検討すべきではないかという意味の指示ないし発言がありましたか。
○国務大臣(細田吉藏君) その件につきましては、総理から外務大臣にお話がありまして、防衛庁長官にも話しておいてくれと、こういうことであったということでありまして、その件については、私も総理と別な機会に会いましたから、承りましたということを申し上げたわけでございます。
○秦豊君 本来、檜町に真っすぐ言ってほしかったですね。中っ腹ですよね、これ。それはいいでしょう。 施設庁長官、詰めた話をしますよ、ぼくは三十分しかないんだから。答弁も簡潔に願いたいんだけれども。 結局、いま七・五億ドル、円レートで十億ドルという計算も成立しますが、在日米軍に対する費用負担をどうするか。どういう名目で、あなた方得意の拡張解釈で、地位協定ね、あれはゴムでできているらしくてどんどん拡大できる。そういう、どんな名目で、どんな部門について上乗せが可能であるとお考えなのか、あるいは総理が何をおっしゃろうとも、びた一文出せる余地がありませんとおっしゃるならば、それはそれとして毅然たる態度だから、ここで表明をしていただきたい。
○政府委員(玉木清司君) 御承知のように、地位協定二条及び二十四条二項におきまして、施設につきましては、日米合同委員会で決せられました場合には日本側の負担において施設提供をするということが取り決められておるわけでございます。したがいまして、条約上の考え方といたしましては、合意が成り立つ場合にはこれ以上の負担もあり得るということになっております。しかし、他方の労務費につきましては、現在の二十四条の解釈におきまして、また十二条四項との関係におきましても、今日負担しておる国家公務員を上回る分をさらに拡大をするということは条約の取り決めの仕方から見まして限度いっぱいまで来ておるであろう、このように考えております。
○秦豊君 今度はその一%、アメリカの要求は非常に明確なんですよ、長官。まず一%、両三年以内に。早ければ早いほどよろしいと、ベターだと。同時に、駐留米軍に対する——将来は韓国だが、いまは日本だ。なるべく、金丸さんの言われる思いやり、これの上乗せ、これが大平さんのワシントンへの手みやげになるし、そういう意味合いで、なおかつ施設庁長官ね、やはりどうも防ぎ切らないと、腹案としてかばんの中に携えていきたいんだが、在日米軍の費用負担について上乗せをする——あなたの答弁はわかりましたよ、さっきの。労務費なんかひいひい火を噴いていると。そうじゃなくて、なおかつという要求があった場合には、あなた方はどういう答え方ができますか、しぼり出し方は。
○政府委員(玉木清司君) 実務を担当しておる立場でございますので、うまくしぼり出すというような自由自在のものではございませんが、ただいま申しましたように、条約上では、施設経費につきましては負担をする余地があるというたてまえになっておりますから、政策として定められました場合には適当な最も緊要なものについて検討をするという運びになろうかと思います。
○秦豊君 そんなに遠慮しないで、もっとはっきり言ってください。たとえば、どういうケースが考えられますか、どういう地域の、どういう部門の、どういう金額……。
○政府委員(玉木清司君) 施設の提供の問題で最も大事なことは、日米間の現状におきまして何が最も緊急のものであるか、あるいはそれを仮に設置するといたしました場合に、周辺の情勢から見て可能であるかどうか、あるいはそのような財政の負担ができるかどうかというような各般にわたって考えていかなくちゃならぬと思います。しかし、今日の在日米軍の状況から見まして、最も在日米軍の施設整備が行われてしかるべしという範囲につきましては、住宅を中心にいたします生活関連の施設が主になろうか、このように考えております。当面、そのような問題だろう、こう考えております。
○秦豊君 恐らく訪米の時期が近づいたら、もっと具体的なサウンドが永田町から檜町へ行きますよね。恐らく金額もこの程度で合わして答案をつくれというふうなのが必ず行きますよ。 それで、総理は大体全体的な前倒しについては慎重であっても、この部門についてはわりと明確にワシントンに回答すべきであるという腹をひそかに決めつつあるようだから、きっと百億なら百億というふうな金額で長官の方に作業が回ってくると思う。それは答弁を求めても無理だから要らない。 外務省にちょっと確認だけしておきたいんですが、カーター大統領の特使というのは一体どなたで、いつごろ到着するのか、ちょっとまず……。
○説明員(福田博君) 一部報道でそういううわさがあることは事実でございますが、われわれに関する限り、そういう特使が来日されるという情報は全くございません。
○秦豊君 では、大河原さんとバンス長官、それでもうあとは書簡、公式な書簡、これでいわゆるイランとの関係、アメリカ・イランの国交断絶がらみの対日アプローチは終わりですか。
○説明員(福田博君) 今後アメリカとの連絡がどのように行われていくか、当面のところは、おとといマンスフィールド大使が高島事務次官を来訪し、日本時間でけさ方バンス国務長官が大河原大使以下関係国の大使に状況を説明したというところが大どころでございますが、あとは通常の外交チャンネルで必要な情報交換はできるものと考えております。もちろん、事態の進展に応じましてはいろいろなことがあり得るかとも思いますが、現時点では特に新たな大きなことというのは考えられておりません。
○秦豊君 時間がないから詰めて確認だけ求めておきたいんですが、日本外交としては、アメリカのバンス書簡が来ようが来まいが、アメリカの要請というのは対イ断交を強要したものではない、日本の主体的な選択としては断交はしない、大使の召喚もしない。それからもう一つは、経済制裁についてはイエスもあればノーもあるという、皆さんお得意の両面待ちというやつで、こういうことではないかと思うんですが、それはどうですか。
○説明員(福田博君) 米国側がわが国に要請しておる内容というものは、いま申し上げましたような種々の接触の機会を総合いたしますれば、アメリカが今回とった措置を踏まえまして友邦諸国ができるだけのことをやってくれるよう期待したいというものでございます。わが方の立場は、すでに大臣がいろいろの場所でも申しておりますが、イランが人質というものをとっているということについては重大な国際法違反を犯しているわけでございますから、他方、現時点において人質解放の見通しが立っていない状況においてアメリカがこういう措置をとらざるを得なかったという事情は理解はいたしますけれども、事態の推移を見きわめつつほかの友好諸国とも協議をして対処していく必要があると考えております。 わが国といたしましては、日本とイランの友好関係の促進のためにも、イラン側がこの事態の重大性を認識して、人質の早期解放につながる措置を早期にとられることを強く期待しております。
○秦豊君 それから、イラン石化のスローダウン、これはアメリカ側の正式要請として含まれているんですか、それともアメリカが担当していたパイプラインの工事をアメリカが主体的に取りやめたから物理的に遷延するのか、それを奇貨とするのか、その辺はどうなんですか。
○説明員(川島純君) 外務省として存じておる限りにおいてお答えいたしますけれども、今回の対イ措置、すなわちカーター大統領あるいはバンス長官を通じての折衝等通じまして、そういう特定の問題についての、すなわち具体的な形での要請というものがあるとは理解をしておりません。 御承知のとおり、確かに革命後、または御指摘のとおりのパイプラインをめぐります具体的な仕事のスローダウンがあることを承知しておりますけれども、それは事実としてそういうことであるということだと思います。
○秦豊君 やはり選挙のテクニックがありますし、八月を目指して党の大会を、いろいろ序破急でやっていますよね、カーターは。だから、それはわからないではないんだが、たとえば石油積み出し港のカーグ島とか、あるいはブシェールなんかを目標にして空中から機雷を投下すると、こういうふうなきな臭いことは、幾らジミー・カーターでもジョーダンでもなかなか実行はできない。いわんや国防総省の判断が別にあると、こう思うんですが、外務省にいまこの時期でそういう感触を聞いてもちょっとむなしい感じもするが、よもそういうむちゃはしないと思うけれども、やはりどういう感触を持っているのか。即じゃなくて、やはり五月、六月というふうな、ややタイムリミットもありますから、どういうふうな感触を持っていらっしゃるか、参考のために聞いておきたい。
○説明員(福田博君) けさほどのバンス長官の大河原大使等へのブリーフィングの中でも、いわゆる次のステップに何をとるのかということについては何ら具体的な言及はなかったということでございます。いずれにしても、カーター大統領はこの間の声明におきまして、今回の米国の措置が人質の早急な解放をもたらさない場合には他の行動が必要となるかもしれないと、そういうことは述べておりますし、それに基づいていろいろ推測があるかもしれませんが、公式の場で具体的な言及は何らございません。
○秦豊君 防衛に直接する問題に返りますから、どうぞ。また、大来外相と別な場でお話ししたいと思います。 防衛庁、中央指揮所五十七年発足と、こうなりますと単に——原さん、あなたも長い間大変御苦労さまであったわけですが、いよいよ政府委員たる不愉快な環境から解放されるわけであって、後そこにどなたがお座りになるのか、佐々さんがお座りになるのか、どなたが行くかわかりませんですけれども、非常に自律神経に悪かったでしょう、この年月。それで、いつまで原さんとお話しできるのかわからないんですけれども、建物の話じゃなくて、さっき同僚議員も聞いておったが、あれじゃなくて、本質は。あれの方向をとるとしますと、たとえば統幕の機能、あり方、権限の強化——弱める方向はあなた方の場合あり得ないんで、強める。あるいは各幕の整合性を持つ、脈絡を整とんする、当然ですわな、あなた方の仕事だから。あるいは情報組織、機能の一元化、あるいは内部部局の見直し、今度はやる気のある長官が来ておるんだから。あるいは国防会議の新たな位置づけ、こういう問題は当然包摂され、関連して動いていくわけでしょう。違いますか。
○政府委員(原徹君) 中央指揮所の問題に関しましては、先ほど申しましたように、それで権限がどうのこうのという問題ではないと考えています。 また、確かにこの統合運用と申しますか、そういうことの必要性ということは私どもはあると考えて統合演習等をやっておるわけでございますが、そういう検討を踏まえてどうするかという問題は残っているだろうと思います。それぞれの絡みで、内部部局の問題もそれは検討の対象にはなり得る問題であるとも考えております。
○秦豊君 ならば、こういうことにならぬですか。去年の何月でしたっけね、原さん、去年の初夏——夏だったかな、中央機構の改革素案というのがまとまったんですか、あるいはもう作文のまま引き出しに入っちゃっているんですか、あれは。素案というのは一応まとめたんですか、ちょっと聞きたい。
○政府委員(塩田章君) ちょっと日にちは忘れましたけれども、まだまとまったという参事官会議の報告という段階まで至っておりません。
○秦豊君 報告には至っていなくても、さまざまな案について検討は進められて一応文字どおり素案の原形みたいなものはあるわけでしょう。
○政府委員(塩田章君) 課長クラスの部会をつくりまして、その段階での作業はやっておりまして、それを先ほど申し上げましたように、参事官会議に上げて決まるわけですけれども、その段階でとまっておりまして、まだ上がってきておりません。その段階のものはあります。
○秦豊君 それから、内部部局の見直しは、防衛局長も認められたとおりでね。そうするとこういうことになりませんか。たとえばこれはやっぱり私、防衛庁設置法の領域にかかわってくると思うんですよね、論理的には、あるいは法制的な解釈としては。あなた方は、そういう大ごとにすると大変だから、なるべく大ごとにしないですり抜けていくというのはあなた方の悪知恵なんだがね、そうはいきませんよ、これ。やっぱり防衛庁設置法の領域にだんだんだんだん入っていっている。たとえばこの内局の全面的な再編成という問題は、細田防衛庁長官の在任中に必ず浮上しますよ。たとえば防衛局の機能というのを、軍政と軍令に明確化すると、こういうことはもう長官、おわかりでしょうね。さらに、この長期防衛施策の立案というふうなものは、ごっちゃにしないで截然と分かつと。いま言っただけでも防衛局という機能を三つぐらいの機能に分けて、さらにあと二つぐらいというふうな考えは、あなた方としては常識的な方向だと私は思うので、現在のこの防衛、人事あるいは教育、衛生、経理、装備、こうした局制というのは御破算で新たに積み上げる、あるいは策定する、こういう時期がいまめぐりきたっておるんじゃないんですか、どうなんですか。
○政府委員(塩田章君) そういう意見も、そのいま申し上げました検討会の中では出たようでございますけれども、防衛庁としてそれを取り上げる段階には至っておりません。
○秦豊君 防衛庁長官、これはだんだんだんだん、レクチュアは恐らく終わっていると思うんですが、まあみだりな答弁はしないでいただきたいというふうになっていると思うんですがね。自衛隊法、防衛庁設置法、いわゆる防衛二法ですね、これはいま一つこれがもう対象になっているわけですね。まあ日米防衛協力ガイドライン、この方向から言っても中央指揮所——まあ原さんの言葉によればコーディネートの機能を持ったセンターだと、名前はどうでもいいんですよ。あなた方が日米防衛協力を実体的に運用しようとすれば、当然、たとえば領海警備、平時の含めて、たとえば有事法制を抜き出してやっていくとか、それから、ぼくのいま言ったこの内局の問題とか、統幕の問題をやっていくと、これは統幕議長の問題もかかわってくるから、これは防衛庁設置法なんですよ。だから防衛二法をできれば改定をしたいと、野党も、最近は何か変わってきたみたいだしと、あなた方の過大評価があるようだが——民社党は何か言っておるようだけれども、あとはそうはいきませんよ。そうした意味で、大体そういう時期に来ているという大方向の認識は、防衛庁長官、どうなんですか。
○国務大臣(細田吉藏君) 率直に申し上げまして、私のまだいろいろな勉強がそこまでは至っておらないことをまことに申しわけないと思っておりますが、いろいろお話を承りましたり、また先般、中央指揮所に関する一応の結論が得ました報告を受けたり、いろいろいたしましたもので、二つの法律、防衛庁設置法並びに自衛隊法にいろいろ問題点があるのではなかろうかという漠然たる私は感じは持っておるわけでございまして、それらの点については今後十分勉強さしていただいて、あるべき姿がどういうことであるかということについては勉強さしていただきたいと、こういうふうに思っております。
○秦豊君 だけど長官、ロジックから詰めていくと、たとえばガイドラインはもう大平総裁が予備選挙に予想を覆して勝った日にオーソライズしていると、ほぼ二年ですよね。今度中央指揮所を予算化すると、こうなりますと、たとえばいま各幕でばらばらになっている情報機能なんていうのは、三つの情報ルートの一元化をすると。いまは内局でしょう、陸海空三幕でしょう、こんなんじゃ話になりませんわな、ミグ25のまた繰り返しだ。そうするともどかしいと。じゃあどうするかというと、単に部屋じゃなくて、これは防衛局長、たとえば中央指揮所の発足に伴って中央情報本部と、名前はどうでもいいんだけれども、それ的な機能は必須でしょう。
○政府委員(原徹君) 結局各部隊、各機関その他いろいろのところから来る情報が一元化されなければいけないわけでございますので、中央指揮所にはそれを収集、分析と申しますか、そういう集めることはどうしてもしなきゃならぬ。それは、名前はまあ仮称でございますけれども、総合情報室というようなものはつくろうかと思っております。
○秦豊君 それから、防衛庁設置法を何ら手直しをしないでいて中央指揮所の予算要求ができる根拠というのをちょっと言ってくださいよ、どういうことなんですか。
○政府委員(原徹君) 指揮権等についてこれを変えるつもりがございませんものですから、中央指揮所は、防衛庁長官がいまでも指揮権と申しますか、そういうものは持っておる、その場所を——情報を収集する、いまでもあるわけでございますけれども、それが十分でない、まとめて会議もできないと、あるいは連絡が不十分であるという、その何と申しましょうか、物理的な施設面を中心に考えておるものでございまして、それに伴って権限が動くということはただいまの段階考えておりませんものですから、防衛庁設置法の変更は必要ないと、そういうふうに考えております。
○秦豊君 なるほど。堀江さんなんか歯がゆいだろうな。自民党の国防関係議員があれだけの案をつくった。あれはぼくも予算委員会で言ったが、あうんの呼吸なんでね。あなた方は、なかなか言い切れぬことを専門家はあれだけはっきり言っているので、よくぞ言ってくだすったと、腹で思っていても迷惑だなという顔をしなきゃいけない、非常に御苦労に思うけれどもね。やっぱりこれはレクチュアの問題じゃなくて、防衛庁長官、なかなかこういうふうにゆったり時間がないとあなたとこうお話しできないんでね。大きな方向としてぼくは基本的に反対の立場だということは御存じのとおりだと思うのだけれども、要するにぼくは——皆さんは法律の解釈、たとえば外務省が担当したガイドライン、あなた方がやった。あれだって本当はもう八〇年安保という実質になっているんだが、いや歯どめはきちっとついていますと。それは言うの自由なんだが、実態とこんなに乖離している。同様に、いまの自衛隊法ができてから二十数年の歳月で、これからの日米防衛協力の路線を考えた場合に、細田長官、防衛二法というのは、国防会議の改組問題も必ず出ますよ。当然——当然じゃなくて早晩浮かび上がってくる大きな次の課題だという認識はお持ちじゃないですか。
○国務大臣(細田吉藏君) 大変貴重な御教授、また示唆に非常に富んだ御意見を聞かせていただきまして、私も大変勉強させていただいたと思っております。私どもは、現行の法律の運用でできる範囲のことはやらなきゃなりませんが、ある一定程度以上になればそれは無理をしてはいかぬということなんでございまして、そういう場合には考えていかなきゃならぬと。これは原則論でございまして、いま具体的にどうということじゃありません。私は、法律についてはそういうふうな考えを持っております。原則論でございます。
○秦豊君 こういうことですよね。政党政治家、ベテランの細田長官なんかにしてみれば、特に議運や国対の大ベテランだから、大がつくんだからあなたは。政治情勢が許せば、もう塩田官房長じゃないけれども、ちゃんと課長クラスが仕事するんだからね。そこで作業して、参事官会議は実は取り上げ決定していません。そんなことはあたりまえで、しましたと言ったらぼくは見せろと言うから、それは見せませんという話になるんで、そうではなくて、やはり政治情勢が許せば出したいでしょうね、やまやまでしょう。いまはしかし刺激が強過ぎるから、スロー、スローで行こうという程度だとぼくは思うんです。——答弁要りませんよ。 それから、来年じゃなかったかな、中業の見直しの年度は、たしか三年だから……。そうですね。これはどうされるんですか、結局。ぼくはこの前予算委員会で聞いたけど、歯車かみ合わなかったですね。今後ともこの単年度の予算要求という形で繰り返していくんですか、それともある期間をフィックスして——五次防なんて言うとまだ抵抗が大きいから、しかしまあ二、三年は一応見通した上のかちっとしたプランを一応持っておきたいんですか。どうするんです。
○政府委員(原徹君) 中期業務見積りをつくりましたときに、三年ごとに新しいものをつくると、そういうシステムにしてあるわけでございます。一種のローリングでございます。では三年先と申しますと、いまは五十五年から五十九年までのものをこれ五三中業と申しているわけでございますが、この次は五六中業ということになりまして、五十八年から五年間のものをつくるという、これはルールとしてそういうふうにしようということでございまして、まだその中身までは、五十六年度になってから研究するわけでございますから、中身については全く白紙でございます。
○秦豊君 それから、さっきも同僚議員がちらっと違った角度で聞いておりましたですけどね、例の日米防衛協力のためのガイドラインを踏まえた日米共同作戦研究というのありますよね。作戦研究というのは当初かなり食い違いがあったんだ、日本とアメリカにね、想定とか、予測とか、発想とか。これはシナリオにならないですね、一方は東京向いて、一方はアラスカ向いているんだから話にならない。で、どういうふうに食い違っているかと聞いたってなかなかこれは答えない。しかし、それが調整、合意されなければ研究は同じテーブルに着けない。ならば、いまはもう合意しているんですか、作戦想定のシナリオの原点は。
○政府委員(原徹君) ガイドラインの研究はいろいろな項目があるわけでございますけれども、その中でいまやっておりますのは作戦計画の研究と、そういうものを中心にやっております。で、いろいろとその作戦計画をつくるにつきまして、非常にその基礎的データと申しますか、たとえば地勢であるとか、海洋の状況だとか、まあそういうようなことからいろいろやりますものですから、予定と申しますか、進んで着々といっているんでございますけれども、まだその何と申しますか、結論めいたところまでは至っていないというのが現状でございます。
○秦豊君 では、共同のシナリオ、つまり作戦計画をつくるための基礎になる部分についてはすでに日米間の合意ができているということですか。
○政府委員(原徹君) まあ、いろいろ研究をいたしているわけでございますから、だんだんとこういうことでやっていこうということは、いきなり全部合うわけでもございませんけれども、合っている面もずいぶんあるということも、これも事実でございます。
○秦豊君 今後のこの作業の段取りね、いつごろまでに基礎的なものを、第一段階というか、ある程度やらねばならぬもの、日米間で——いつごろまでに終える、それを長官に報告するんですか。
○政府委員(原徹君) いわゆるその第一段階、ファーストステップは、この夏ぐらいになりますと第一段階にはなるのではないかというような感じがいたしております。
○秦豊君 この第一段階にはどの辺までが含まれますか。
○政府委員(原徹君) これはやはりまあ対処構想の基本的なところ、そういう対処の仕方についての基本的な考え方というところがファーストステップだろうと思います。
○秦豊君 この日米共同作戦なんというのは、秘のランクでいうとどのランクになるんですか。
○政府委員(原徹君) 当然機密でございます。
○秦豊君 細田長官は防衛庁のすべてをお知りになり得る立場ですね。
○国務大臣(細田吉藏君) もとよりさように心得ております。
○秦豊君 どんな文書、資料でも見ることが可能なんですね。
○国務大臣(細田吉藏君) 防衛庁長官は自衛隊を統括しておりますし、防衛庁の長でございますので、当然さようであると心得ております。
○秦豊君 そこがとんでもない間違いだと思いますよ。あなたが見ることのできない文書があるでしょう。防衛秘はあなた見られますか、じゃあ。
○国務大臣(細田吉藏君) よくおっしゃっておる趣旨がわかりませんが、全部見られると思っておりまするが……。
○秦豊君 これ私が調べてみたら——だから尋ねる気になったんです。あなたに。防衛秘というのはどういうふうになっているのかな。何が防衛秘ですかと聞いても、それはお答えできません、こういう答弁が返ってくるからね、ぼくはばかばかしいから聞かないんだけれども……。ただ、あなたは防衛秘を見るためには調査隊のチェックを受けなきゃいけないんじゃないですか、調査隊の。あなたは、長官だったら全部見れる、赤い表紙のものも全部含めて。そうじゃないですよ。見られないものがあるんじゃないかという前提でぼくはあえて——なかなか予算委員会なんかじゃ聞けませんからね、時間がないから。こういう緩やかな時間帯だから聞いているのだが、あなたが防衛秘を見ようと思えば、あなたはそれを申請する、長官が審査を受けるんですよ、調査隊の。パスするかどうかわかりませんよ、あなた。違いますか。
○政府委員(原徹君) 防衛庁長官でございますれば、どのような資料でももちろん見ることはできます。ただ、必要のないものは見る必要がまたございませんので、そういう意味で見ないものもあるだろうと思いますけれども、見得る立場にあることは確実でございます。
○秦豊君 それじゃ、たとえば機密を指定するのは、各ランクごとに指定権者というのがあるでしょう。じゃ、機密はだれが指定し、極秘はだれが指定し、秘はだれが指定しているんですか。
○政府委員(塩田章君) いまのお尋ねは、防衛秘じゃなく庁秘のことだと思いますが、庁秘につきましては……
○秦豊君 だから、俗に防衛庁秘でしょう。
○政府委員(塩田章君) 一般の秘につきましては課長クラス、それから極秘以上、つまり機密または極秘につきましては参事官クラス、それに相当するクラスでございます。局長クラスでございます。
○秦豊君 では、防衛秘というのはだれが指定権者ですか。
○政府委員(塩田章君) 防衛秘は、御承知のようにアメリカのものでございますから、アメリカの方から秘密の指定が来るわけでございますが、取り扱いにつきましては先ほど申し上げましたと同じ取り扱いであります。
○秦豊君 中業なんというのは極秘に入りますか、指定は何ですか、ランクは。
○政府委員(原徹君) 中身によって秘のものと極秘のものに分かれております。
○秦豊君 では、自衛隊の防衛計画とかアメリカとのさっき言った共同作戦なんというのは機密に入るのかしら。
○政府委員(原徹君) これも中身によりまして機密と極秘に分かれております。
○秦豊君 細田長官もね、私がなぜこれを聞いたかというと、防衛秘というのがありましてね、こんなのを一度あれしますと、生涯それがついて回る。余り、アンタッチャブルの方が心身の健康のためには大変いいんだけれども、こういうものがあるということもちょっと伺っておきたかっただけであります。 もう時間がないようですから、十五分にかちっと終わらなければならないそうですから一応これでやめますけれども、とにかく衆議院では例の特別委員会ができ上がったようだが、本院はどうするか全くわかりません。ただ予算委員会以来ずっとやってきまして、予算委員会では余り大した答弁が出ないが、終わるとそろそろ正直な発言が方々のメディアを通じて出てくるとかいうふうなことが今後繰り返されないように私は望みたいと思うんだけれども、とにかく原さん大変御苦労さんでした。
○委員長(古賀雷四郎君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(古賀雷四郎君) 速記を起こして。 両調査につきましては本日はこの程度にとどめます。 本日はこれにて散会いたします。 午後五時十五分散会 —————・—————