内閣委員会 第4号
- 発言数
- 243 件
- 登壇者
- 20 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1980/03/18
会議録
○委員長(古賀雷四郎君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る六日、長谷川信君が委員を辞任され、その補欠として源田実君が選任されました。 また、去る七日、馬場富君が委員を辞任され、その補欠として田代富士男君が選任されました。 また、十一日、塚田十一郎君が委員を辞任され、その補欠として藤川一秋君が選任されました。 —————————————
○委員長(古賀雷四郎君) 附属機関、地方支分部局等に関する規定の整理等に関する法律案を議題といたします。 本法律案につきましては、前回趣旨説明を聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○穐山篤君 けさのテレビニュースを見ておりますと、例のKDD事件に関連をして、郵政省の有力幹部がこれに直接関与しておった疑いがある。非常に遺憾なことだと思うわけです。この件は改めて別の機会に譲るにいたしましても、綱紀粛正にしろ、さらに行政改革の断行にしろ、そしてかねてから問題になっておりました検査院法の改正など、一つ一つも重要でありますが、すべてこれはセットで問題の解決を図っていかなければ国民の信頼をかち取ることはできないというふうに考えます。 そこで、ごく簡単に検査院法の改正の問題について検査院の方にお伺いをいたします。 この院法の改正の問題は、衆議院、参議院の決算委員会あるいは本会議でしばしば決議を行ってきたわけです。それに基づきまして、検査院が積極的に院法の改正案を研究をしてまいったわけですが、最終的にまだ国会に提案をする事態になっていないわけです。これも国会の意思からするならば非常に遺憾の点でありまして、そこで、以下次のことについてお伺いをいたします。 検査院としては、各省庁と最終的な調整をしたけれども、十分な調整ができない、そういうふうに判断をして内閣官房長官に対して今後の取り扱いを一任をした、こういうふうに聞いているわけですが、その院法の改正のどういう部分をお願いをしたのか、あるいは検査院が考えました、例の四つか五つの院法の改正を中心にして内閣に預けたのか、その点をひとつお伺いをいたします。
○説明員(三原英孝君) お答えいたします。 ただいま先生おっしゃいましたように、会計検査院といたしましては、参議院及び衆議院の御決議を受けまして、一昨年来政府関係各省庁と鋭意折衝を重ねながら院法改正作業を進めてきたわけでございますが、本院と各省庁との間ではどうしても調整がつかないということで、結局内閣及び国会におけるより高い見地からの御判断をお願いする、こういうほかないということで、昨年五月内閣の方に処理をお任せいたした次第でございます。 こういった経緯でございますので、会計検査院といたしましては、院法改正案のそのままの実現を希望しておりますのはこれは当然でございまして、そういった意味で、結果がどうなってもという意味で内閣にお任せしっ放しということではございませんで、また必要に応じていつ、どこへでも説明に出かける、こういうふうな心構えでおりまして、現に本年一月の十七日に、内閣官房長官のところに本院の事務総長が参りまして、会計検査院の考え方をるる説明申し上げたところでございます。
○穐山篤君 自後の問題は、立法に関する問題でありますので、別の委員会あるいは予算委員会で院長なりあるいは官房長官の見えるところできちっとしたいと思いますので、この程度でやめておきます。 さてその次に、やや形式的になりますが、行管庁の行います監察と検査院の行います検査といいますのは、法律のよって立つところが違いますので、目的なり任務あるいは対象範囲というものについては法律に決められているとおりでありますのでその点は省略をしますが、この調査なり監察を行った結果の処理の問題につきまして、同じ点もあるだろうし、違う点もあるだろうし、あるいは重複をするところもあろうというふうに思いますので、最初に検査院の方にお願いしますが、検査を行った結果の処理ですね、これはどういうふうにたてまえとしてはなっておりますか。
○説明員(秋本勝彦君) お答えいたします。 会計検査院は、検査の結果につきましては、これを検査報告に掲記することになっておりまして、検査の結果不当と認めた事項あるいは処置を要求する事項あるいは改善の意見を表示すべき事項というものにつきましては、院法の二十九条によりまして必ず検査報告に掲記することになっておりまして、これを掲記して毎年度国会に報告しているところでございます。 それで、これの処理でございますが、なるほどこれについて是正についての強制力を持つということはございませんけれども、まず、これを国会に報告するということにおいて、その是正方については強い裏づけを持っているというふうに私ども考えておる次第でございます。 それからまた、現に私どもが指摘いたしました不当事項につきましては、当然のこと、直ちに是正の処置が図られていることは御承知のとおりでございます。 それから、処置要求事項というものにつきましても、これは是正が終わるまで、終わらない間は毎年度検査報告に是正が終わらない旨を書いていくということで、是正が終わるまでトレースしていくというたてまえでございますので、私どもの指摘は必ず生かされているというふうに確信しているわけでございます。
○穐山篤君 同じ監察の結果の措置について、行政管理庁の方はどうなっておりましょうか。
○政府委員(佐倉尚君) 私どもの行政監察でございますが、行政監察は、行政機関の実施状況を監察しましていろいろきめ細かい調査を行います。それをまとめまして、分析して、各省庁に改善方の勧告をする必要がある事項について、勧告をうちの長官から各省大臣に申し上げるわけでございます。 その結果の処理でございますけれども、勧告からおおむね三カ月たちました時点において、その勧告しました事項について勧告を受けた各省庁がどのような対応をとったかということを必ず御報告いただくということになっております。それで、勧告の中では時日のかかるものもございますので、さらに一回目の回答をいただきました後、ほぼ六カ月、場合によっては九カ月ぐらいでございますけれども、再度その後の改善措置状況を御報告いただく。二回、回答をいただくことになっております。そこまでははっきりわれわれの手続としましてやっております。その後、やはりこれもまたその勧告につきましてはさらに時間のかかるものもございますので、それは事実上われわれとその各省庁との御相談、協力によって行政を改善していくわけでございますので、さらにやっていきます。その場合に、意見がいろいろ食い違ったりなんかするということも考えられますけれども、そういうものは随時協議し、協調してやっていくということでございます。 たてまえとしましては、その勧告がどうしても受け入れられない、あるいはなかなか実現不可能に近いというようなことになった場合に、私どもの判断としまして、これはもうぜひやってもらいたいというようなことになった場合には、内閣総理大臣にその点を申し上げるという制度もございます。そのようにして、その勧告の実現を図っているわけでございます。
○穐山篤君 かつて検査院の検査と行管が行います監察で重複した事件があって、今後は重複をしないように十分協議をしていこうということが歴史的に残っているわけですが、その点、行管いかがですか。
○政府委員(佐倉尚君) 私どもの行政監察と会計検査院のお仕事との関係につきましてはいろいろございます。若干立場が違うわけでございまして、私どもの行政監察は政府部内のチェック組織でございます。会計検査院は一応内閣から外に出た外部のチェック組織という点で根本的な立場の違いがございます。 それと、これは会計検査院の方から御答弁があるかと思いますけれども、会計検査院の方は、やはり会計事務を会計経理上ごらんになっている。私どもの行政監察は、業務の実施状況全般にわたっていろいろ拝見するというふうな中身の違いがございます。ただ、どうしても若干重複する部分がある場合もあるわけでございますので、会計検査院と私どもの方でそういう点につきましては随時相談し、協議し、各レベルで随時相談してやっていくというふうになっております。特に、会計検査院と私どもの方で制度的に定期的に会合を持ってどうするということはいたしておりません。その都度、随時必要に応じて協議を重ねていくというふうな仕組みにしております。
○穐山篤君 それでは具体的な事項について、少し古い話で恐縮ですが、昭和四十八年十月十一日勧告の公庫の監督行政の監察報告が昭和五十年度行政監察年報に載っているわけです。その中で、退職手当の処理の問題について行管から勧告が出ております。私が全部読む必要はないと思いますが、簡単に申し上げるならば、公庫などの退職金については退職引き当ての、あるいは積み立ての方法を考えなさい、こういうふうに出されているわけですね。これに対しまして、まず最初の回答は昭和四十九年、翌年の一月からそれぞれの省庁からあるわけですが、検討をしてみます、こうなっているわけです。それからその後、昭和五十年の四月から、またそれぞれの省庁から引当金制度を設ける必要は認められない、こういうものが出ていることは御存じだと思うのですね。 さて、ここでお伺いをしておきたいと思いますのは、行政管理庁が公庫をずっと全部調べられて、共通の問題として引当金制度を検討しろ、考えなさいと。ところが結論として、その必要はない、こういうふうにそれぞれの省庁から回答が行われているわけですが、こういう場合、行政管理庁が勧告をする前に、法制局なり、大蔵省なり何なりと十分相談をしてこういうふうな勧告をつくり上げるのか。その手順はいかがでしょう。
○政府委員(佐倉尚君) 行政監察に伴いまして、当然その対象となる行政の分野でその行政機関がどのような行政を行っているかということについて、私どもとしてはかなり細かい調査をいたすわけでございます。で、その調査の結果に基づきまして、先ほども申し上げましたが、それをよく分析して、改善するような事項があれば勧告をするわけでございますが、ただいまのお話の点でございますが、事実は、私どもの調べました事実について各行政機関、各省庁がその事実を認めているかどうかという点についてはかなりきめの細かい突き合わせが行われます。これはやっぱり、事実が間違っておりますとその後の分析、勧告の結論、そういうものが狂ってくるおそれがありますので、事実についてはかなり細かな突き合わせを行います。それで、その結果いろいろ判断し、分析するわけでございますが、そこのところに、対象になりました各省庁と私どもの方で意見の食い違い等が若干出てくると、これはまあそういうことがあるわけでございます。でございますので、いま先生のお話しのことにつきましては、事実についての突き合わせばかなりやると。ただ、その意見についても、かなり意見の交換は行いますけれども、必ずしもその相手省庁の意見にとらわれてこちらの結論を出すわけでございませんので、食い違いが起こるということはあり得るわけでございます。でございますので、それをまとめて結論を出し、勧告をした後もいろいろと議論が継続して行われているというのが実情でございます。
○穐山篤君 行管の立場から言いますと、せっかく御苦労をされて相当深い研究もされた勧告であったわけですが、みごとにそれぞれの省庁から断わられた。まあ実現をしないわけですね。 さて、大蔵省にお伺いをしますが、こういうふうな退職引当金、積立金というものを公庫につくる場合には、まあ新しい問題ですね、この勧告が出る前に、大蔵省としては行管に対して適切な説明というものを行っておったんですか、その点をお伺いします。
○説明員(中田一男君) 行政管理庁の監察結果にいって勧告を受けます際に、先ほど監察局長から御説明ございましたように、事実関係につきましてはお互いによく話し合っておるわけでございますが、本問題につきましても、いろいろそれまで退職引当金を積む制度はない、その実情等については当時からやはりよく話し合っておったと思います。しかしながら、その事実をどちらの側面を重視して考えるかということになりますと、恐らく行政管理庁の立場は立場として一つございましょうし、あるいはまた、公庫を監督しております大蔵省だけではございませんで、各省庁の立場は立場として一つございますので、その辺は、われわれ、行政管理庁の考え方に沿って勧告を受けることまでを事前におやめくださいと言うのは行き過ぎなのかもしれないと思っております。しかし、勧告を受けました後は十分検討いたしまして、そういう勧告に従った方がいいのか、あるいは従う必要は必ずしもないのかということは十分検討いたしまして、その結果、先ほど先生の方から御指摘ございました五十年の回答になったものでございます。
○穐山篤君 まあこれは意見の相違で、行管の立場から言えば実現をしなかった例と、こういうふうにひとつ確認しておきます。 それから、同じ公庫の中で、住宅金融公庫に係る認可の問題が同じく取り上げられておりますね。これは、一言で言いますと、住宅金融公庫が資本金を増加する場合に主務大臣の認可を必要とする制度になっているけれども、これはまあ横並びで、その必要はないじゃないかという勧告が行われ、廃止の方向で検討するという態度が表明をされているわけですが、しかし、現在住宅金融公庫法の第五条の二項にはそのまま残っているわけですね。これは昭和四十八年の十月十一日に指摘をされて、その後かなり年数がたっているわけです。で、建設省にかなりずっと前に勧告があった事柄なんですけれども、現在まだ第五条第二項がそのまま残っているというのには何か特別な事情がなければ説明がつかないと思うんですが、その点いかがでしょう。
○説明員(浜典夫君) お答えいたします。 先生御指摘の四十八年の勧告を行管からちょうだいいたしまして、その一般的なやりとりなり基本的に所管庁としての検討態度といいますか、その経緯というものは、先ほど来行政管理庁なり大蔵省からのお答えのとおりで、同じような態度で接したわけでございます。 これは多少いきさつがございまして、その後具体的に勧告に従いましてこれを実現する、実施するということを検討いたしたわけでございますが、これはまあ事情が変わったわけじゃございませんで、当時の検討の具体化の問題と一般的な問題を指摘する間のギャップとでも申しましょうか、具体に法律をどうしようかというステップに参りましたところ、やはりこの各横並びに出資規定の、大臣認可の規定のない公庫があることは御指摘のとおりなんでありますが、よく考えますと、やはり多少性格の差があるようではないかと。 で、住宅金融公庫の場合には、これは政府から出資を受けて設立されておりまするし、ただいま現在も全額政府出資でございます。ただ、公庫法のたてまえから言いますと、政府以外の者からの出資をいただくという可能性もどうも存しているように思いますし、これは法律の解釈の問題じゃございませんで、ポリシーの問題としても今後地方公共団体等からの出資をあるいは検討することがあるかもしれない。そういたしますと、この場合にはやはり主務大臣の認可という規定があった方がいいのではないだろうかと、これはまだ結論出ておりませんが。 したがいまして、それ以後、その当時の四十八年十月勧告の結果を実現いたしました五十年十二月の許認可の整理の法改正等におきましても、その他手数料の額の認可とかいうような部分は御勧告どおり削除いたしたわけでございますが、まあこの点はあえて検討事項として残しているわけでございます。 現在は、そういう意味で、ただいま申しましたような観点からと、行管からの事務簡素化といいますか、そういう面の公庫の運営のあり方についての御勧告の趣旨とあわせまして引き続き検討さしていただきたいと、こういう状況でございます。
○穐山篤君 行管の方にお伺いしますが、資本金の増加というのは、国の資金を出す場合もあるだろうし、公庫によっては一部民間その他から受け入れるというところも現にあるわけですね。そうしますと、こういうふうに法律で残しておかなければならないものと、法律にあえて法制化する必要がないものと、幾つか——幾つかといっても、まあ二つに分かれるわけですが、その基準はどこに置いているんですか。
○政府委員(佐倉尚君) ただいまの公庫に対する出資の話でございますけれども、私どもとしましては、公庫について、その出資の増加の大臣認可というものは住宅金融公庫にだけその規定があるわけでございまして、これもただいまの建設省の方のお話からでも、これは将来そういう可能性があるのでこれがあった方がいいんじゃないかという態度で御検討になっているという話がございましたが、私どもとしましては、前に勧告いたしました線、これはたとえば許認可等の簡素化の見地からもございますけれども、特にこの規定は全公庫について要らないのではないかというふうに現在でも考えているわけでございます。 ただ、いろいろ世の中は変わってまいりますから、さらに必要かどうかという点については、もちろん必要があれば検討をしていくという態度ではございますけれども、現在のところ、この大臣認可についての規定は、いろんな角度からまあ必要ではないんじゃないかというふうに現在でも考えておるわけでございます。
○穐山篤君 そこで、私は冒頭、監察の結果の処理の問題についてたてまえを伺ったわけですね。そこで意見が対立するような問題につきましては、総理大臣に御相談をしてという先ほどお話があったんですが、いまの退職手当の処理の問題にしろ資本金の増加にしろ、結果として実現がされないわけです。各省庁が別に抵抗しているわけじゃないと思いますけれども、勧告どおりに物事が運んでいないと、意見が対立をしていると、こういう場合の取り扱いはどうなさっていたんですか、過去、あるいはこれからどうなさるおつもりですか。
○政府委員(佐倉尚君) いま先生からいろいろ御指摘がございまして、各省庁等の意見が違った部分についての御質問があったわけでございますが、そういうものは中身によってさらにその議論を続けているというもの、あるいはその方がいいけれども、事実上そうしなくても大した支障が出ないもの、あるいはこちらとしてはこれは支障があるんじゃないかというふうに考えているもの等々いろんな形態があるわけでございます。その態様に応じまして各省との折衝の頻度、強さ、こちらの主張の強さ等もずいぶん違うわけでございますが、各省庁とも、私どもの勧告につきましては非常によく検討はしていてくださっているというふうに考えております。 ちなみに、私どもの方の内部的にいろいろ検討している限りでは、いろんな事項についての勧告がいろんな監察に従ってなされておりますが、大体八六、七%実現しているというふうに考えております。残りの一三、四%につきましては、これはいろんな事情から時間が何年もかかるものもございますし、それからいま申し上げましたように、その必要性の強度もいろいろ違いますので、引き続き各省と相談していると、協議しているというものもあるわけでございます。でございますので、その形はさまざまでございますけれども、勧告の実現に沿ってその問題に応じた努力をしているというふうに考えております。
○穐山篤君 前者の退職手当の処理では、やっぱり意見の対立があるわけですね。これは各省庁と御相談をするのはいいと思いますけれども、公庫に退職引当金制度をつくるかつくらないかというのは、ある意味で言えば基本的な課題ですね。民間なら会計法によって処理をする、国そのものならば財政法によってきめ細かいところは措置がされているわけです。そういう意味では各省庁と御相談はいいわけですが、少なくともこの種の問題は、行管が勧告しても実現ができないというふうなものであってはならないと思います。慎重を期さなきゃならない。そういう意味では事前に、制度的な問題ですから、この運用を直せとかという話ではないわけでして、慎重を期さなければならないと思いますが、いかがですか。
○政府委員(佐倉尚君) 先生のおっしゃった慎重を期さなきゃならないという点については、まさにそのとおりであると思いますし、私ども鋭意慎重を期していろいろ勧告等を行っていきたいと考えております。 ただいまの退職金引き当て制度の問題でございますけれども、申すまでもなく各企業、民間企業等についてはそういう制度があるわけでございまして、国の場合にはこれはもちろんないわけでございまして、公庫というものをどういうふうに理解するか、それからその必要性がどの程度にあるかといったような種々の観点から、私どもは全期間にわたって配分額を決めるような引き当て制度を公庫についてもやった方がいいんじゃないかというふうに考えまして、そういうシステムを勧告したわけでございますけれども、公庫のいろいろ会計上の問題から必ずしもその必要がないというのが大蔵省等の見解になっているわけでございます。 確かに先生御指摘のように、そこで意見の食い違いがあるわけございますけれども、これも引き続き時間をかけて本当にどちらがいいのか考えていくべき問題だとは思いますけれども、現在のところ、公庫についてこの制度がないからすぐに何か支障が生ずるということでもございませんので、引き続き議論はしているわけでございますけれども、そういった事情で少し時間がかかっているというふうに私は理解しております。
○穐山篤君 後でまとめてその点についての整理は申し上げます。 その次に、建設省の方おいでになりますね。国有財産の管理及び処分に関します行政監察が昭和四十七年の十月二十三日に出されております。これは各省庁共通ですが、建設省について伺います。 これは法定外の公共物の管理の問題です。昭和二十年以降どさくさに紛れていろんなことがありましたので、歴史的に十分理解はいたしますが、それでもなおかつ行政管理庁は「認定外道路、普通河川等の道路法、河川法その他の特別法の適用のない公共物の管理は、建設省所管の国有財産部局長としての都道府県知事が行なうこととされているが、今回の監察結果によると、ほとんど管理を行なっていないのが実状である。」というふうに指摘がされまして、管理の方法及びその範囲を明確にしなければならないと、こういうふうに勧告が行われているわけです。建設省、この点について昭和四十九年にその後の改善措置が説明をされておりますが、なおその後、四十九年以降さらにいろんな方法で管理についての改善が図られていると思いますが、ごく概況的にその点をお伺いをいたします。
○政府委員(杉岡浩君) お答えいたします。 ただいま先生が御指摘になりましたように、四十七年に行政管理庁の方から勧告を受けておるわけでございます。中身は、管理体制の問題あるいは無断占用等が非常に多い、あるいは引き継ぎが遅延しておる、そういった観点からその管理体制の整備が必要であるということでございます。 それで、四十九年にも行政管理庁の方にお答え申し上げましたように、こういった事務の非常に膨大な里道あるいは水路等があるわけでございまして、こういった事務処理について簡潔に行うためにブロックごとに国有財産の連絡協議会をつくりまして、鋭意問題点をお互いに挙げながらそれを解決する、あるいは紛争のあるものにつきましては、その紛争処理のための連絡協議会を、地方の法務局あるいは県担当者、こういった者で相談をしながら具体的に進めておるということでございますが、やはり基本の問題といたしましては、こういった法定外公共物の管理制度の問題であろうかと考えておるわけでございます。 したがいまして、昭和五十三年度でございますが、七月に学識経験者——大学の先生でございますが——と、それから全国知事会、それから全国市長会、それから町村会、それから関係省庁を含めました公共財産管理制度調査会というのを設けまして、その中でこういった法定外公共物の管理についてどういったふうにしていったらいいかというのを現在検討をいたしておるわけでございます。こういった調査会の検討を鋭意進めまして、その結論を得まして、その管理体制につきましていろいろと制度の仕組み等も考えてまいりたいというふうに考えておるわけでございます。
○穐山篤君 この法定外公共物の管理については、行管で指摘がされ、その後いろんな努力がされているわけですが、その途中で、昭和五十一年度の検査院の検査の中で特掲として挙げられておりますね。これも同じようにいろいろ指摘がされておりますが、責任の所在が明確でないということを厳しく指摘がされていますね。それから「全国的に同種の事態が多数存在していることが推定されるが、更に、近年では都市化の進展に伴う住宅、工場の進出やゴルフ場等の造成によって、これら法定外公共物の原状が変更されることが見込まれ、相当の財産価値のあるものが特定の者に無断で使用されることになる」、こういうふうに指摘をされているわけですが、いまお話のありました学者だとか地方公共団体の関係者を集めて調査会でやっているというのは、行管なり検査院から指摘された事項をすべて網羅をしてこの調査会で審議をしている、こういうことですか。
○政府委員(杉岡浩君) お答えいたします。 個別の事項につきまして、いま五十一年度の決算につきまして会計検査院の方から御指摘があったわけでございますが、具体的な事項につきましては、たとえば無断占用をしておるところにつきまして、その実態がいろいろとあるわけでございますが、その実態を調査いたしまして、必要のあるものについては正式の許可制度に持っていく、あるいは許可をすべきでないというような実態のところにつきましてはそれを排除するような手続を進める、あるいはさらに、いわゆる開発によりまして取り込まれたような、そういった法定外公共物につきまして、必要なものについてはつけかえあるいは買い取り、こういったような個別の処理をいたしておるわけでございます。 なお、この法定外公共物につきましては、現在、建設省所管の国有財産といたしまして、国有財産法の九条に基づきまして都道府県知事に委任をいたしておるわけでございます。こういった知事に委任することそれ自体、いろいろと行政管理庁あるいは会計検査院等からも御意見をいただいておるわけでございまして、こういった管理体制、制度、この基本的な問題について検討をしませんと、こういった国有財産の法定外公共物につきましての管理が非常にむずかしゅうございます。したがいまして、基本的なその問題のあり方、こういったものを検討をいたして、今後どういうように法定外公共物の管理体制、管理制度を持っていくかというのを検討をしていただいておるわけでございます。
○穐山篤君 いまも指摘をしましたように、まず最初に、行管庁の方から勧告を受ける。で、数年たってから伝家の宝刀であります検査院が乗り出して調べたけれども、同じようなことがそのまま残っていると、こういうことについて主管庁は責任を感じておるんですか。まあ、言われたところだけはしようがない直すけれども、こんなものはもうめんどうくさくてしようがないというどうも態度のように受け取れますけれども、この点いかがですか。
○政府委員(杉岡浩君) ただいま先生が御指摘ございましたように、責任を感じておるかということでございますが、この問題につきましては、先生御案内のとおり、非常に過去からむずかしい問題がございます。われわれといたしましても、この問題につきましていろんな角度から検討を進めておりまして、こういった観点から、先ほど申しましたように、その関係の省庁、それから実際にその管理をしていただいております全国知事会とかあるいは市長会等とも相談をしながら、こういった法定外公共物の管理の体制についてどうあるべきかというのを十分いろんな角度から検討を進めなければならないということで真剣に取り組んでおるつもりでございます。
○穐山篤君 次に、「大都市における震災対策に関する行政監察」がありまして、昭和四十九年八月二十九日に行管から勧告が出ています。これは簡単に申し上げますと、消防水利の確保という意味で「自然水利を有効に活用するため、大量の水を遠距離まで送水できる消防ポンプ自動車等の配備の助成について検討する必要あがる。」、こういうふうに指摘をしまして、関係省庁は、今後技術的に検討してみたいと、まず回答があった。それから、その次の回答が、「その費用と効率の関係において問題があり、当面整備の促進を図ることは困難である。」、言いかえてみますと、行管庁の指摘が生かされなかったと、こういうふうにこの点は見るわけですが、行管庁、指摘をした事項が十分促進をされないことについていかがお考えですか。
○政府委員(佐倉尚君) ただいまのお話の、水を遠近離まで送水できる消防ポンプ自動車の配備等につきまして、いまのお話にもありましたとおり、費用と効果の話になるわけでございます。でございますので、私どもは「大都市における震災対策に関する行政監察」でこれはやはり必要であろうというふうに判断し、勧告の中の一事項に盛り込んだわけでございますけれども、先生御指摘のように費用のかかることでございますので、実現を現在見てない部分があるわけでございます。しかしながら、震災対策につきましては、やはりこれは必要だろうというふうに考えられますので、鋭意そういう費用の手当てというものも実現に努力するということで、現在消防ポンプ自動車等の配備の行われていないような部分につきましても、何年がかりでも努力していくということが必要なのではないかと考えておるわけでございます。まあ行政監察の結果の勧告につきましては、こういった種類のものもあるわけでございまして、何年がかりでもじみちに努力していくという方向を示したというようなものもあるわけでございますので、この問題は、費用との関連においてそういう問題だと考えております。
○穐山篤君 そのほかに、似たような水資源の活用という点で、水道用水の排水基準を設定をしろというふうなことが五年も六年も指摘をされたけれども、いまだにその中身が国民の前に明らかにされていないという事案もあります。時間の都合がありますから、中身は、この部分については省略をしたいと思いますが、そういうことがあるということだけ申し上げておきます。 それから、その次は林野庁に関係する問題ですが、まず会計検査院から措置が要求をされたと、ところがその後、そこの部分、特定な部分については措置がされたけれども、全体についての改善が十分進まないで、さらに数年後行管庁からも改めて指摘をされている問題の一つに、国有林材の随意契約の問題があるんです。これは昭和四十六年度の決算で、四十七年に指摘をされたわけですが、展示会に出しました素材の売り渡しを随意契約でやって、値段が一〇%もそれ以上も安く売ってしまったと、こういう指摘がされて、そこの部分だけは改善をされたんです。しかし、その検査院の指摘の際に、こういう事例が多数見られるということもあわせて措置要求がされているわけです。言いかえてみるならば、検査院の指摘というのは、展示会に出した品物の措置と同時に、全体の随意契約についての見直しをしなさいということを指摘をしているわけですね。これは四十六年の決算報告ですよ。さらにその後、行管が昭和四十九年六月の十七日に随意契約全体についての整理合理化を改めて指摘をしているわけです。 そこで、農林省にお伺いするわけですが、この検査院の指摘あるいは行管の指摘に対しまして、どういうふうに合理化、整理を図ったんですか、概況で結構ですから。
○説明員(田中恒寿君) 国有林材の随意契約の改善につきましての御指摘は、ただいまお話ございましたように、四十六年決算におきまして会計検査院の御指摘をいただいたわけでございます。その後四十九年にも行政管理庁から、基本的には随意契約全般の問題といたしまして御指摘をいただいておるわけでございますが、その間に林野庁といたしまして各般の改善措置を行っておりますので、御指摘のウエートと申しますか、そこは少し違っておるわけでございまして、最初にお話のございました展示会に対します買い取り販売方式の委託販売につきましては、これを四十八年から委託販売方式——競り売りと申しますか、そういう形式に全面的に変更をいたしたわけでございます。 また、検査院の御指摘にありました、これは主として産業の保護奨励という目的での用途を指定いたしました販売方法に対しましたる御指摘でございまして、楽器でございますとか、合板でありますとか、造船でございますとか、そういうふうな業種に対します随意契約につきましては、翌年度の四十八年からこれを廃止ないし大幅に縮小いたしたわけでございます。この中で一つ残っておりましたパルプ材の随意契約につきまして、これが大変影響するところが大きく、体制の整備を図るために五十一年まで経過的に措置をとりましたので、四十九年に行政管理庁の監察をお受けいたしましたときには、そういう改善途上の姿がございましたので、行政管理庁の御指摘のウエートは、一般の地元工場に対します随意契約の問題でございますとか、あと残りましたパルプについての御指摘にウエートがあったというふうに私ども承知しております。 その後、残りましたパルプにつきましては、地域的な産業の偏在もございますので、地域を限定いたしましたりあるいは業種、業態を限定いたしたりしたところの一般入札に現在全面的に移行いたしておりますし、地元工場に対します随意契約につきましては、これは私どもも日本におきます一番大きな林業事業体でございますので、国産材の安定した市場を確保する、維持するという必要もございます。また、関連した企業の育成ということもございます。ひいてはこれが日本の林業の発展にもつながるということから、地元工場は長い国有林野事業との依存関係もございますので、そういう依存関係へ大きな変化、衝撃を与えないような方向での漸次一般競争入札の拡大ということで、その実は数字でも上がっておるわけでございますけれども、ちょっと二つだけ数字を申し上げますと、御指摘ございました四十六年度当時、立木で申し上げますと八百九十二万五千立方ほど随意契約をいたしておりましたが、五十三年ではこれが六百二十万四千まで減少いたしております。素材——丸太で申し上げますと、四十六年には三百二万四千立方随意契約いたしておりましたが、五十三年では百九十五万九千まで減少いたしております。国有林の総収穫量が、いろいろな関係で大幅に減少いたしておりますので、内部的な構成比率につきましてはそれほど大きな減ではございませんけれども、漸次こういう販売改善を進めまして、国有林といたしましても十分の収入の確保と申しますか、同時に安定的な国有林の存立基盤、そういう業界の育成にも、双方に資するような方向での改善事業を進めているところでございます。
○穐山篤君 さてそこで長官、いま私はたくさん例があるんですけれども、とりあえず六つ典型的な例を出したわけですね。行管が勧告をしたけれども拒否をされたと、言い方は悪いんですけれども、実現をしなかったと、考え方の違いもあるわけですが、なおかついまだに検討中のものがまだ、それも一年、二年ならばともかくとして、数年も検討をしていると、こういう例があるわけですね。 それから、あらかじめ行管から指摘をし、なおかつ検査院からも特掲なり何なりで指摘をされた、またその逆の例も申し上げたわけです。行管が行います監察はいいと思いますけれども、勧告のあり方なり勧告の実現の方法なり、そういうことについて多少じくじたるものをいまの例から申し上げてもお考えだと思うのです。行管の立場から言うならば、ずいぶん調査をし、あらゆる角度から検討したものだから一〇〇%実現を早期にしてもらいたい。これは望むところだと思いますけれども、いろんなことがあっていまのような具体的な例示が出たわけです。 そこで、行政監察を行って綱紀を粛正をしたり、運営の効率化を図ることはいいと思いますけれども、結果の後の処理のあり方、効果、値打ちということについて長官どういうふうにお考えですか。
○国務大臣(宇野宗佑君) 先ほどから拝聴いたしておりまして、非常に個々の事案に関しまして御研究を賜り、むしろ私はその労を多といたすところでございます。もちろん、監察に際しましては周到な準備のもとに詳細にわたって鋭意努力いたしておりますが、その勧告が尊重されないということでございましては、確かにこれは問題でございます。私といたしましても、ひとついまお示し賜りました事案に関しましては、さらに私みずからがもう一度その個々の問題を検討いたしまして、那辺に拒否される理由があるのか、また拒否している方が無理なのか、無理でないのか、そこらへんも十二分に検討いたしまして、今後の監察のあり方、また勧告のあり方、改善すべきところがあればどんどん改善をして、やはり勧告は十二分に一〇〇%それが守られるという方向へ持っていきたいと考えます。
○穐山篤君 さて、その次に行革についてお伺いしますが、管理庁の方から行政改革のこの冊子と、資料ですね、前にいただきまして勉強させてもらっているわけですが、きょうただいま現在、こちらの方に新たに追加して報告しておいた方がいいと思われる事項がありましたならば、質問の前にひとつおっしゃっていただきたいと思います。
○政府委員(加地夏雄君) 昨年の十二月に閣議決定をいたしまして現在まで着実に実行を進めておるわけでありますけれども、その中で、特にブロック機関の問題あるいは県単位機関の問題につきましては、閣議決定の中で三月とか六月と一こういう具体的な日を決めておりますので、当面の問題といたしましては、三月末を目途にブロック機関の整理の問題に着手をしているという状況でございます。 それから、府県単位機関の問題につきましては、これは現在行政監理委員会に意見を求めておる段階でございまして、現在行政監理委員会においては審議を進めていただいておる。こういう状況でございます。
○穐山篤君 新聞にもすでに出ているわけですが、ブロック機関の整理の内示はきのうされたんですか。
○政府委員(加地夏雄君) 昨日、各省にいわば提示の形でお示しをいたしてあります。
○穐山篤君 それからさらに、鉄道建設審議会は事実上機能していない、だからこの際あれも廃止するというふうなのがちらちら出ているわけですが、この点についてはどういうふうにお考えですか。
○国務大臣(宇野宗佑君) 今回の行革で、特に第一次はすでにお手元に配付いたしましたところに書いてございますが、審議会のあり方に関して、やはり予算委員会を通じまして衆参両院でともどもに与野党からさらに整理をすべきでないかと、こういうふうな強い御意見が出されております。だから、行革というものは機敏にそうした声をやはりくみ取りまして、政府は政府としての責任上やるべきことはやっていかなくちゃいかぬ。こう思いましたので、本日、自由民主党の三役に、ついさっきでございますがお出会いいたしまして、一応審議会も鉄建を初めいろいろございましょうが、これは整理ということを考えたいと思うと、だから個々の事案に関しては、ひとつこれはわが党にも行財政調査会がございますからそこにお諮りをして、そうして早急に結論を得たいと思う、こういうことで三役も了承したという経緯がございます。
○穐山篤君 わかりました。 さてそこで、すでに法案も出ているわけですが、行政管理庁の設置法の一部改正ということで、全法人を対象に行政監察をするというものだと思うわけですが、そこであらかじめお伺いしますが、現在の設置法の第二条の第十二号、これは制限列記で四十八カ所を指定をしてあるわけですね。この四十八を指定をしました理論的な根拠といいますか、合理的な基盤といいますか、それは何ですか。
○政府委員(佐倉尚君) ただいまの四十八、これは公社、公団、公庫、事業団合わせてこれが四十八でございます。いわゆる特殊法人のうちでも、いま申し上げました公社、公団、公庫、事業団というものはわりに規模も大きいし、国の事務事業にやはり特殊法人の中でかなり密接な関連のある部分ではないかというような考えのもとに現在四十八、いま申し上げましたものがいままで監察に関連した調査の対象に入っていたものと理解しております。
○穐山篤君 今度の法案改正のまだ説明は受けておりませんけれども、多分こういうふうに言われるんじゃないかと思うのですが、法律によって直接設立をされる法人または特別な法律により特別の設立行為をもって設立する法人というものを対象にして百十一、現在では百十一全部の法人を対象にするというふうな説明をされるんじゃないかと思うのですが、私の考え方は間違いですか。
○政府委員(佐倉尚君) お話しのとおりでございます。
○穐山篤君 そこで、第二条の十二号というのは、その前の十一号が前提条件になるわけですね。「前号の監察に関連して、」以下現在は四十八制限列記。次は百十一全部やる、こういうことになるわけですが、この「監察に関連して、」というのは、何を指してどういう手順でやるんですか。
○政府委員(佐倉尚君) 私どもの行政監察、申すまでもなく、各行政機関の業務の実施状況を監察するわけでございます。これが御指摘の設置法第二条の十一号でございます。この監察は、いろいろな形はございますけれども、その主なものは、ある行政の分野をとらえまして何々行政監察というふうに仕組むことが多うございます。それと、さらに横に並べて類似の事務事業を比較考量して問題を分析していくというようなやり方もとっているわけでございます。でございますので、監察のやり方自身、中身はかなりバラエティーに富んでいるわけでございますけれども、実際の手続としましては、当然その監察の対象になる行政機関にこういう監察をやりますということを御通知申し上げ、監察計画の大要を示して、それで監察するという手段をとっております。
○穐山篤君 むずかしい言い方はやめてもらって、十一号というのは、「各行政機関の業務の実施状況を監察し、必要な勧告を行う」、こうなるわけですね。十二号は「前号の監察に関連して、」と、こう書かれているわけですが、四十八の制限個所であろうが百十一であろうが、まず前提条件というのは、その十一号でそれぞれの省庁の行政監察をまずやる、それに関連をしてどこどこの法人の行政監察をやる、こういう意味じゃないんですか。
○政府委員(佐倉尚君) 監察の結果、原則としてその結果をまとめ分析して勧告するわけでございますので、勧告は行政管理庁長官から各省庁の大臣にあてて行われます。これが監察という権限行為でございまして、いま先生のお話の十二号に掲げておりますものは、それに関連して調査をやるということでございますので、ただいまのお話のとおりでございます。
○穐山篤君 そうしますと、十二号というのは、一例ですけれども、いきなり日本住宅公団を行政監察するということはあり得ないと、まず建設省の方の行政監察をやって、その中の住宅部分について関連があるから住宅公団の行政監察をやる、こういう説明ですね。逆に言うと、いきなりそれぞれの公団なり事業団というものを行政監察することはあり得ない、こういうことですか。
○政府委員(佐倉尚君) 主務官庁を監察しないで特殊法人にいきなり監察をやるということはございません。
○穐山篤君 そこで、全法人を行政監察の対象にしたいという閣議の決定があって法案が出てきたわけですが、これが決まるまでにはかなりの抵抗があったんじゃないかと思うんですが、あるいはこの際思い切って民間法人にしてしまったらどうかというふうなことを仄聞をしたわけですが、そういう意味からいきますとよくまとまったものだと、こう思うわけです。まとまったのは結構なんですけれども、どういう説明をして各省庁とも納得されたんですか。
○国務大臣(宇野宗佑君) 行革という大きな今日国民的要望がございます。にもかかわらず、特殊法人すべてがすべて悪い法人ばかりだというふうなものではないんでありまするが、やはり特殊法人というと、役人の天下りの場所であり、KDDのような適当なことをやるところじゃないか、こういうふうな一般的な国民のやはり認識はそう簡単に払拭することはできないと私は考えます。だから、たとえばの例でございますが、KDDに関しましても政府はびた一文出資をいたしておりません。だから、KDDは会計検査院の検査も受けなくてもよい、ましてや行管の監察なんてどこにも書いてないんだからという意識があったのでございましょう。かつて保利衆議院議長が行管庁長官に御就任のときに、やはりKDDにいろいろ問題がありそうだから参考資料を欲しいと言われても、一片の葉書で断られたという経緯があります。あのときもしも政府が乗り出していたのならば、あるいは今日の不正は未然に防げたかもしれない。私は、まあそう簡単に判断するわけじゃありませんが、そういうふうにも思える。したがいまして、やはり政府として特殊法人を政府の事業をさすために強制的に法律で設置させた以上は、たとえそれが株式会社であれ財団法人であれ、いろんな形はございましょうけれども、私といたしましては全法人をやはり常に責任を持って省庁と一緒になって監察の対象にすべきだと、こういう経緯で強くそのことを各省庁に申し述べさせまして、そして最終的には全員がこれに同意をしたという経緯でございます。 もちろん、閣議におきまして私は次のように申してあります。たとえばNHKに関しましても、これはやはり放送の自由というものがございますが、監察によってどんなところも入るんだと、非常にこれは問題でございましょう。しかし、いまNHKを、あの巨大な組織を民営にするというわけにもまいりません。また、国営だというようなことにもまいりません。だから特殊法人でNHKが存在するわけでございまして、また番組編成に関しましては、現在の郵政大臣といえども手が触れられない。当然だと私は思います。そういう意味で、一般的に各省庁の権限の枠内において監察をいたします、こういうふうに私は申し上げまして、そして了解を得た次第でございます。
○穐山篤君 まあ素直になかなか皆賛成したわけじゃないんだろうと思いますが、そのことはおきましょう。 しかし、百十一やるということは、いままでの業務量から言えば、制限列記四十八カ所から言えば二倍以上ですよね。二倍半なんですよ。現在の行管の機能、組織力あるいは陣容ということで果たして国民が期待しているような行政監察ができるかどうか。この危惧の念を持つのは当然だと思うんですが、その点について特別な工夫をこらしておりますか。
○国務大臣(宇野宗佑君) 仰せのとおり、倍のものを監察するわけでございます。よく行管不要論なんか言う方々が中にはあります。会計検査院とダブるじゃないかとか。これはもう先ほど穐山委員が申されましたとおり、したとおり、会計検査院と決してダブりません。そうして、現在は行管庁は千五百人未満、もう本当に未満であります。それだけの者で九十万人のいわば公務員のあり方を検討し、さらには九十万人の特殊法人を対象にするわけでありますから大変でありますが、しかし、行政効果から申せばそれぐらいのひとつ少数精鋭主義でやれと私は申しております。そういうふうにしてこそ、初めて行管が常に行政改革にとり得る基本姿勢を各省庁に示し得るのではなかろうか。こういうことで、現在のところは少数精鋭主義で成果を上げるべしというのが私の指導方針でございます。
○穐山篤君 さて、また先ほどの話の第二条の十二号に戻るわけですが、まず前段でそれぞれの省庁の行政監察をやる、やらないところは手が触れられないということになりますね。そうしますと、また心配になりますのは、まあ四十八カ所でも問題なんですけれども、百十一まで手を広げるということは、三年、五年のうちにも一度も行政監察の対象にならないものが出てくるんじゃないかと。基金にいたしましても、事業団にいたしましても、協会あるいはセンターでも、そういうことが起きるんじゃないかと危倶するわけです。 そこでお伺いしますのは、新たに六十近いものが追加になったわけですが、少なくとも国民の声というのは、四十八以外のところについて一遍は早く行政監察をやって疑惑の一掃を図るべきだと、あるいは事務の能率が上がってないとするならばそれも矯正すべきだと、これが一般的な世論じゃないかと思うんですね。そういう意味では、これからの行政監察の基本的な考え方なり、あるいは具体的な重点項目というのを、従来の考え方をそのまま踏襲しておったのではこれはできないと思うんです。考え方を相当変えなければできないと思うんですが、その点いかがですか。
○国務大臣(宇野宗佑君) 現在は百十一でございますが、第一次で一応十八削減、しかし新しいのが二つできます。だから九十五になりますが、さらにその中においては、時代の変遷とともにもう民営にした方がいいんじゃないかと思われる特殊法人も私個人には幾つかございます。あるいは地元が反対、反対と言いますが、これはもう地元にお任せした方がいいんじゃないかと思われる特殊法人も幾つかございます。したがいまして、今回第二次の行革といたしまして、きわめて少数の学者の方々を中心とした研究会をつくりまして、この研究会でもう半年以内に基本的な見直しをしてほしい、こういうふうに申し上げておるわけであります。 昭和三十九年に臨時行政調査会がありました。あのときからもう十五、六年もたっておるわけですから、あのときの指摘がよかったか悪かったか、いろいろ議論もあるところでございましょう。そうしたものを含めて、この昭和五十五年行革では、もう一応特殊法人に関しましてもきれいに基盤を洗い直した、こういうふうにいたしたいと思います。したがいまして、監察対象はこの一両年の間にはぐっと減ると、私はこういうふうな気持ちでやるわけでございますが、確かにいま御指摘の面に関しましては、やはり監察を強化しなければならないと思います。特にKDDは、郵政大臣の私は重要な行革の一環として、会計検査院法の改正という問題もあるが、NHKは政府出資がないけれども、国会において収支決算を御審議を仰ぎ、さらにはまた会計検査院の検査を受けると、みずからの設置法の中にそう書いておられるんだから、これをよきひとつ参考として、KDDもみずからの設置法の中にそれを書きなさいというので今回その改正法が出ておるというわけでございますので、そうした意味合いにおきまして、御指摘の点は、やはり国民の疑惑に対するいろいろと問題があるところはやっていきたいと思いますが、いまのところ不正経理だとか、二、三挙がりましたけれども、ひとつそうしたことはどこがどうでどこがどうでというようなことになりますと、やはり皆まじめにやっている特殊法人もございまして、もう何もかも一緒くたにされちゃたまらぬという気持ちもございます。そうした気持ちで監察を素直に受け入れがたいというふうな抵抗も若干あったという経緯でございますので、十分御趣旨の点は私も承りましたので、そうした方向におきまして、やはり監察の対象にした以上は十二分にその役目を果たしていきたい、かように考えております。
○穐山篤君 全法人を対象に少数精鋭でやられるのは結構な話でございますが、この新たに追加する法人の中には、その事業が国内で主として行っているものもありますし、あるいは諸外国で活躍、活動している分野もあるわけですね。この海外の部分についての行政監察というのはどういうふうに行うんですか。
○政府委員(佐倉尚君) 一般的に申し上げますと、これは事実上の問題でございますけれども、海外まで調査するというのはなかなかむずかしい点があるわけでございます。ただ、経済協力の調査等は、やはり東南アジア等の開発途上国等に対してわが国がいろいろ経済協力をやっているわけでございますので、そういう点については職員を派遣し調査したというようなこともございますけれども、そういう例はたくさんはございません。やはり海外の調査というものは、それなりに事実上少なくならざるを得ないというのが実情でございます。もちろん、事情が許しますれば、海外におけるそういう日本の行政の及ぶ範囲についてできるだけ調査したいとは思いますけれども、いままでのところ、数例しか数はないというのが実情でございます。
○穐山篤君 まあ法人全体の問題は、法律案が出ているわけですから、詳しいことはまた別の機会に譲りたいと思います。 さて、この行革の目玉でもあるし、しばしば長官からも指摘されておりますKDDの問題です。これを読んで、多少のことは意味がわかるわけですが、具体的にはどういう方法をもって最終的に閣議決定の方針を実現をされるのか、その手順も含めてひとつお話しをいただきたいと思います。
○政府委員(加地夏雄君) KDDの監督規制のことについての御質問と存じますので申し上げたいと思いますが、先生御承知のように、KDDはいわゆる国際的な形で公衆電話事業という非常に公共性の高い事業を、しかも独占的にやっておるわけであります。現在、特殊法人のそういった株式会社、いわゆる特殊法人につきましては監督の規制が非常にまちまちでございまして、KDDにつきましては、ある意味においては従来監督規制が非常に緩やかであった、こういう状況であります。 今回のKDDの不正の問題は、基本的にはこれは経営姿勢の問題でございまして、直接監督規制云々という問題が必ずしも大きなウエートを持っておるというふうには考えられませんが、やはり従来の特殊法人の中の監督規制の中でも比較的緩やかであったわけでございまして、今回は、そういう意味で政府側の監督の規制も強化をすべきである、こういうことで、実は特殊法人の今回の行政改革の一環として取り上げたわけであります。 内容につきましては、先ほどもちょっと話が出てまいっておりますけれども、従来に比べましていわゆる郵政大臣の監督権限を強化すると同時に、会計検査院の対象にもする、こういうことで現在法律案が国会に提案されているわけであります。
○穐山篤君 KDDというのは、問題が発生をして、政治的に処理をしなければ国民が納得しない。そういう意味で目玉に上がったということだろうと思うんですが、もう少しきめ細かくお話しをいただきたいんですが、現在KDDを含めて、自動車ターミナル株式会社、日本航空、それから中小企業投資育成株式会社、沖繩電力、航空機製造株式会社、硫安輸出会社、電源開発、東北開発、こういうふうに会社の構成としては株式会社のスタイルをとっているわけですね。その中で、たとえば東北開発は政府の出資率が九九・三%、非常に高いわけです。そこで事業計画、資金計画、収支予算というものは大臣の認可になっておりますし、役員につきましても大臣の認可あるいは指名、こういう形をここの部分ではとっておりますね。それから、電源開発につきましては出資率は七二・四%、かなり高い出資ですが、ここでは事業計画だけを出せばいいんです。他の資金計画なり収支予算というものは大臣の認可を要らないということに現行なっておりますね。それから、日本自動車ターミナル株式会社というのは政府の出資率は三三・五%、まあ三分の一なんですが、事業計画、資金計画、収支予算、こういうものも大臣の認可になっておりますし、定款の変更なんかについても大臣の認可になっている。 国際電電は、そういう形で比較をしてみますと、出資金なし、事業計画のみがKDDは大臣の認可になっている。非常にふぞろいですね。ふぞろいの中でなぜこのKDDだけを取り上げて法律の改正を行うのか、会計検査院の検査の対象にするのか。これは政治的なお話でなくて、もう少し合理的な話といいますかね、そういうのを聞かしてもらいたいと思うんです。
○政府委員(加地夏雄君) 先ほども申し上げましたように、特殊法人は一般的には国の事業でございますけれども、民間のいわゆる創意工夫でございますとか、民間のよさを取り入れた運営をやると、こういうたてまえで特殊法人という形態をとっているわけでありますが、その特殊法人の中でもいわゆる商法に言う株式会社形式をとりまして、同じそのグループの中でもすぐれて民間的な色彩を取り入れながら運営したらいいであろうというのが、実は一般的に特殊法人の中で特殊会社形式をとっておるわけであります。いま御指摘の、特殊会社の中で確かに国の監督規制がまちまちであることは事実でございますし、沿革的な問題もございましょうが、基本的には、いま申し上げましたように、極力民間の創意工夫を活用できるような方式をとっていこうと、つまり国の監督は必要最小限度にとどめようと、こういう考え方がベースにあるわけでございます。 そこで、確かにKDDに関しましても、いま御指摘のように、従来は事業計画の承認という問題しか実は国の監督権が及んでいなかったわけであります、まあ人事の案件は別にいたしまして。それについて、なぜ今回いわゆる特殊法人の中でも政府側の厳しい監督体制をしくかという問題につきましては、先ほど来申し上げておりますように、経営姿勢の問題のみならず、郵政大臣が従来に比べてさらに厳しい監督をする必要があるのではないかと、こういう判断がございまして今回の改正になったということでございます。
○穐山篤君 電源開発株式会社というのは、先ほども指摘をしましたように、国の金は七二・四%出ているわけですが、これはKDDと同じように事業計画だけを出せばいいことになっているわけですね。KDDの方は金は一銭も出していないんだけれども、今回不祥事があったから、本来なら民間の活力を生かすところなんだけれども、十分これは監督しなきゃならないと、こういうお話です。これは仮の話ですよ、KDDで今回こういう事件がなかりせば、この法律の改正ということはなかったんですか。その点お伺いします。
○政府委員(加地夏雄君) 先ほど来申し上げているようなことでございますが、今回の不祥事件の問題につきましては、単に経営姿勢の問題だけではなく、郵政省において従来以上に役所の監督規制をやっておればそういう事故も防げたのではなかろうかと、こういう判断があることは事実でございまして、もともと先ほどから申し上げておりますように、特殊会社形式をとる中にも、先生御指摘のようにいろんな規制の態様は区々でございますけれども、この際KDDについては厳しい規制監督をとっていく必要があると、こういう判断をしたわけでございます。
○穐山篤君 政治論は政治論としていいんですよ。いいんですが、たとえば自動車ターミナル株式会社というのは三三・五%の資金が出ておって、これは事業計画、資金計画、収支予算も大臣の承認になる。ところが、電源開発につきましては事業計画だけなんだけれども、出資金は七二・四%出ている。これも仮定の話で恐縮ですが、もし電源開発なりその他のところで不祥事があった場合、似たような事件が生じた場合にはKDDと同じような取り扱いをすると、こういう前提条件があって、そこでKDDは異例なことだけれども、全然国の金が出ていないんだけれども今回法律の改正をやるんだというふうに考えたんですか、そこはいかがですか。
○政府委員(加地夏雄君) 先ほどから申し上げておりますように、同じ特殊会社の中でも実際にやっております事業の内容あるいは性格等によりまして、より民間的な形で政府は極力介入を避けるという形で運営するのがベターであるというものと、内容によっていま少し国の監督規制を強化していった方がいいと、こういういろんな判断がございまして、確かに、現状においてもそういった政府の監督の規制の度合いは濃淡があるわけでございます。 いま御質問の、たとえば電発の問題でございますと、これは業務の性格が御承知のように電源の開発とか、あるいは原子力関係の研究とかそういう問題がございまして、仮に仮定の話でございますが、先生いま御指摘のような問題がありますならば、やはりその段階においてそういう国の規制監督が必要であるかどうか、こういう一つの見直しなり判断が行われるのではなかろうか。ただ機械的に、先生がおっしゃるように、そうであるからすぐそうするという問題ではございませんで、その特殊会社の業務の性格なり内容、そういった面を含めまして検討されるべき問題ではなかろうかと、こういうふうに考えております。
○穐山篤君 KDDは今回厳しい規制に遭うわけですが、その他の株式会社もある意味で言うと戦々恐々としているのではないかと思うのですよ。これは政治的な取り扱いでしょう、KDDというのは。だから、いついかなるときに政治的な取り扱いがされないとも限らない。その余地をそのほかの株式会社としても持っているわけでしょう。ですから、少なくとも合理的な定義とか基準というものがなければ、これは他を説得することはむずかしいし、あるいは国民に対しても説明は困難だと思うわけです。ですから、KDDのことはよくわかりますよ。わかるけれども、その他の株式会社とのかかわり合いをもう少し科学的に説明をしてもらいたい。
○政府委員(加地夏雄君) 私どもは、現在の各特殊会社に対する国の監督なり規制が現状の形で決まりますについては、それなりに十分な根拠があってこういう規制という形に決まっておるものと思っております。したがいまして、御指摘のように今後仮に仮定の問題で、こういうほかの法人につきましても問題が起こった場合どうするかという問題につきましては、先ほど申し上げましたように、その時点におきまして、いわゆるその会社の業務の性格とか、あるいは国の関与の度合いでございますとか、そういうものを含めて総合的に見直しなり判断をされるのではないかと申し上げる以外にないわけでございます。
○穐山篤君 そこで、それぞれの法律で皆株式会社も設立をされているわけですが、役員の選任にいたしましても、事業計画、資金計画、収支予算にいたしましても、定款の変更あるいは重要な施設の、あるいは設備の譲渡などにつきましても、皆まちまちなんですね。それから監督権限も、あるものは監督のところはきちっとしているけれども命令がない。命令と監督を、ある株式会社では同時に行っている。非常にまちまちなんです。これはできるときのいきさつがあろうから、多少その意味もわからないわけではないと思いますが、KDDを含めて、全体の株式会社に対する国民の注目というものもいまよくわかるわけです。 そこで、いま私が申し上げましたように、役員の選任を初め、監督権限にしろ、あるいは立入検査にいたしましても、全般について見直しをして何らかの改定を行うというふうなことはお考えですか。
○政府委員(加地夏雄君) 先ほど宇野長官から、今回の行政改革に当たりまして、第一弾として十八の特殊法人の統廃合をやったわけでありますが、今回の改革はそれにとどまらず第二弾の検討もやっていきたい、こういうお話がございましたが、実は予算委員会等の場におきましても大臣が明確に答弁をなすっておられますが、今回の特殊法人の整理というのは、やはりある意味においては臨床的な形で当面そういう統廃合をやったわけでありますが、基本にはいま先生が御指摘になりましたようないろいろな問題があるわけでございます。 特殊会社については、御指摘のような問題もございましょうし、それ以外の特殊法人の基本的なあり方についてもメスをふるっていく必要があるんではないか、こういう判断から、多少時間はかかりますけれども、いわゆる特殊法人の基本問題を研究する会をつくていただきまして、そこでいわば特殊法人全体のあり方を含めて検討すると、こういうことになっております。したがいまして、その際には、いま特殊会社についての政府の監督規制等の問題につきましても一つの問題として十分その研究会の場において御討議をいただく、こういうふうになろうかと思っております。
○穐山篤君 先ほど大臣は、法人につきましても第二次見直しのときに民間に移すものは移してもいいし、あるいは統合するものは統合する、こういうお話があったわけですが、このKDDを含む株式会社というのはまた別な意味を持っているわけですね。少なくとも、法律の根拠があって設立をされていて、本来なら郵政大臣の監督が十分行き渡っておりさえするならば、民間の活力が十分に生かされていて、こういうふうな不祥事は起きなかったわけです。そういうわけでしょう。したがって、他の自転車振興会だとかなんとかというものの取り扱いとは本来違うものではないかと私は考えるわけです。少なくとも、東北開発株式会社から始まってKDDまで十幾つあるわけですね。 そこで、余り固有名詞を出してはいけないわけですが、KDD以外の株式会社であっても、今回のような不祥事が生ずるならばKDDと同じような取り扱いをせざるを得ない、こういうふうにお考えですか。ちょっとここはくどくなって恐縮ですけれども、今後の問題がありますからお伺いしておきます。
○政府委員(加地夏雄君) ただいま申し上げましたように、特殊法人問題研究会におきまして、もろもろの基本問題を含めて御検討をいただくという形になっております。 いま御質問の問題につきましては、これは具体的にそういう事件が起こったときにどうするかという問題でございますが、その前の問題として、そういう基本問題の研究をしていただくと同時に、そういうものが起こった場合には、やはり先ほどから申し上げておりますように、その特殊会社の内容なり性格というものを十分踏まえて総合的に見直しをする必要があるのではないか、こういうふうに考えております。
○穐山篤君 長官見えましたので、もう一度念を押しておきたいんです。 先ほど長官からは、第二次の見直しをやるという見解が表明されたわけですが、それも当然だと思うんです。その際に、百十一の法人の中ですでに対象に上がって統廃合のところもありますから、この際民間に移したりあるいは統廃合をすることは、またそれはそちらでやってもらって結構ですが、株式会社の方は、それとはまたややウエートを異にしている株式会社ですよね。これは先ほども申し上げましたように、東北開発とか電源開発とか、沖繩電力、日本航空機、日航、自動車ターミナルあるいは中小企業投資育成株式会社というふうな、他の百十一の特殊法人とは違った意味の株式会社です。 そこで長官、KDDは問題が起きたからこういうことになったわけですけれども、郵政大臣の監督が十分にしみ渡って綱紀がきちっとしておりさえすれば、こういう事件はなかったはずなんですよね。なおかつ、ここは国の金は出資をしていないわけです。ですから、水面下にあります株式会社をぐっと表に持ってきて国の規制を厳しくやろうと、こういうことになったわけですね。ところが、このKDDというのは、そういう意味で言いますと水面下にあるわけですが、その他のところは、九十何%の出資率を含めて、電源開発では七二・四%、自動車ターミナルでは三三・五%というふうに、ある意味で言えば水面以上のところの株式会社なんですよね。 そうしますと、私はさっきから厳しく申し上げているわけですが、国の金が何%か出ているところであって、国が十分監督しておったけれども——今後不祥事が起きないことを願いますよ。願いますけれども、不祥事が起きるようなことがあるとするならば、これはKDDと同じような取り扱いを頭の中に入れながら今回KDDの取り扱いを決めたかどうか、その点が非常に気になるんですが、いかがですか。
○国務大臣(宇野宗佑君) いまおっしゃる株式会社の特殊法人ですが、本当にこれもまた千差万別でございまして、だから、ある一定比率の政府出資のあるところは、自動的に会計検査院の検査の対象になっておりますから、がっちりやっておりましょうし、また、それぞれ株式会社におきましても監査制度ございますから、がっちりやり、あるいはそのほかの民間監査もあるだろう、私はこう思いますが、そうしたものをも含めまして、やはり私は、中にはこれはもう上場株にしたいという会社もありますし、上場にしてしまえば特殊法人がいいのか悪いのか、いろいろあるんです。そういう問題も含めまして、私は基本問題として十二分にそのあり方を検討してほしいと。中にはもう上場して、政府の株があるかもしれぬけれども、それもやはり一般的に公開してしまうとかいう方法もございましょうし、あるいは東北開発のごとくに、政府がしりをふかないことには解決ができないような株式会社もございます。しかしながら、いやしくも特殊法人である以上はKDDのようなことがないようにと、このことを祈りまして全部を監察対象にしたと、こういうことでございます。
○穐山篤君 気持ちはわかりました。 そこで、先ほども私申し上げたわけですが、役員の選任にいたしましてもあるいは事業計画、資金計画、収支予算の大臣の認可にしても、報告なり立入検査のあり方にしましても、全部まちまちなんですね。これは設立のいきさつがあるからやむを得ないんですけれども、しかし、こういうふうな時勢になりますと、やっぱり似たような取り扱いをしていきませんと、あるところでは非常に手心が加えられているとは思いませんけれども、形式的に言えば事業計画だけ出して収支予算を出さないということは手を抜いているわけですね。そういうふうに考えますと、いろんな分野についてもう一遍この株式会社の見直しを全面的にやるべきではないだろうかというふうに考えますが、いかがですか。
○国務大臣(宇野宗佑君) いま御指摘の面を含めまして、ひとつ研究会で基本的な問題として検討してもらいたいと思っております。
○穐山篤君 さて、一番最後に今回の法律の改正の問題です。すでに衆議院の審査の段階で、私どもの党の見解、意見というものは表明してありますので、事改めて申し上げることはないと思いますが、若干明らかにしていただきたいと思います。 少し古い話で恐縮ですが、昭和四十六年の十月——私の手元に、戦後、国家行政組織法の改正の経緯を書いた資料があるわけです。これをずっと通読をしてみますと、時の内閣の考え方と国会の意思というのが常に食い違っている。代表的なことをちょっと申し上げてみますと、行政組織法というのは昭和二十三年七月の五日にまず成立をした、戦後間もなくですが。ところが、実際にそれが施行されるまでの間に四回も改正が行われて施行がされた。 〔委員長退席、理事林ゆう君着席〕 なぜそういうふうに時間が経過をしながら成立し施行をされたのかということを調べてみますと、提案をしました内閣の考え方と審議をしました国会の意思がずいぶん懸隔があったために、そのやりとり、調整に長い時間がかかっている。こういうふうに見ることができるわけです。 そこで、その当時の国会の基本的な考え方があるわけですが、それでいきますと、まず第一に、これは国会側の意思ですが、極力機構の簡素化を図り、厳に官僚的機構の膨大化を阻止をしていく。第二に、縦と横とに通ずる行政組織の系統を明らかにして、行政運営の円滑を図る。第三番目に、努めて事務能力を上げて冗員を淘汰し、行政整理の実行に資し得るようにする。この三つが主たるものだというふうに記録で残っております。この考え方は、一般論としていまでも変わりがないというふうに私は考えるわけです。 〔理事林ゆう君退席、委員長着席〕 そこで、今回の法律改正によりまして、地方の出先につきましては政令、省令その他で改廃ができるというふうになっているわけです。現在は国民世論も厳しく、行政改革に対します強い意見がありますので、国会でしばしば報告されておりますように、この際思い切って縮小をする、廃止をする、こういうお話があるわけですが、それはいい話だと思うんです。ところが、往々にしてこれは膨大になる可能性を常に持っているわけですね。歯どめがないわけです。パーキンソンの法則ではありませんけれども、一人が二人をつくり、二人が四人をつくるという、それが行政機構、官僚機構の原型になっているわけですね。いまはいいわけですけれども、将来これ果たして担保されるかどうかというのは非常に不明確なんですね。その点いかがですか。
○政府委員(加地夏雄君) ただいま先生いろんな点の御指摘があったわけでありますが、一つは、今回御提案申し上げております法律案は、四十六年に御提案を申し上げました法案に比べまして、いわば国の行政組織の基本を決めておる国家行政組織法のもろもろの原則をあえて変更するという考え方に立たなくて、その原則の中で各省庁でまちまちになっておる規制形式を統一しよう、こういう考え方であります。御指摘の四十六年の改正の際は、いわゆる国家行政組織法の一部改正という形で、国家行政組織法の原則に対する一つの改正案を御提案申し上げたわけでありまして、その意味におきましては、今回の法案はある種の枠内における軽微な調整案、こういう考え方でお願いをしておるわけであります。 もう一点は、こういう規制法がもしできた場合に、いわゆる行政機構の膨張に対する歯どめ的な形がとれるのか、こういう御質問だと思いますが、これにつきましては、私どもは、基本的には今回お願いしておる法案の内容のことによって直に機構の膨張云々という問題には立ち至らぬであろう、こういうふうに思っておるわけであります。もともと機構膨張の問題は、それは法令上の規制がいわゆる法律であるか、あるいは政省令であるかということにかかわりなく存在する問題でございまして、御案内のように、ここ数年来政府なり行政管理庁といたしましては、行政機構の膨脹の抑制のために懸命の努力をやっておるわけであります。毎年の各省の要求につきましては、御承知のようにスクラップ・アンド・ビルド、こういう原則を立てまして、また五十三年あるいは今回の五十五年と引き続きまして行政機構全体の縮小の努力をしてまいっておるわけであります。その意味におきまして、私どもとしては、こういった膨張の問題というのはいわゆる政府なり行政管理庁がそういった膨張抑制の基本方針を貫けるかどうか、こういう問題にかかわる問題でございまして、法令規制の問題が確かに先生がおっしゃるように全然ないとは言えませんけれども、基本的な問題はこちらの方にあるのではないか、こういうふうに考えておるわけであります。
○穐山篤君 憲法六十六条におきまして、行政組織に関する法律の形式としては法律で定める、こういう組織法律主義をとっているわけですね。今回、行政組織法第八条附属機関その他の機関、それから第九条の地方支分部局のことについて決めてあるわけです。この出先の機関は、言うてみれば内部組織なんですね。国民との間に権利義務が直ちに発生するというものではない、しかし客観的には関係があるわけですね。それと、特に公務員のあり方につきましては、本当にきめ細かく法律で決められているわけですから、地方の細かい出先につきましても、これは身内の組織と言ってみても国民に対しましてはある意味では公権力を行使をする場所なんです。ですから、国民との間の権利義務が全くないとは言い切れないというふうに考えるわけです。そうしますと、そこの地域の住民なり、あるいは自治体というのは、行政管理庁の出先が、あるいは大蔵省の出先が、あるいは出張所が、どこの県に、どこの場所に、どういう所掌事務を持って置かれているかということが、何といいますか、公に明らかにされることが一番望ましいわけです。それによって、また国民の方も、内部組織であります出先の出張所、機関につきましても、あそこに大蔵省の何々があってあそこでわれわれの仕事を担当してもらえる、苦情はここに持っていけばやってもらえる、受け付けてもらえるということで相関関係がそこで発生をするわけです。そういう意味でいきますと、過去の法律改正でも何回となく議論はされておりますが、できるだけ格を一つずつ上に上げて、できるだけ管轄する場所だとか、所在地だとか、管轄する事項だとか、そういうものは国民の前に公にされることが望ましい、そういう議論が繰り返し国会の中ではあったと思うのです。 ところが、今回は全部そういうものを整理をしながら、省令、政令というふうに、ずうっとランクを下げたと言えば語弊がありますが、国民の目から言うとわかりづらいものに変化をしてしまう、そういう心配があるわけです。そこで、権利義務は直接ない内部組織なんですけれども、国民の側から言うならば、そこの業務機関、出先機関というものは国民に対します公権力の行使機関になるわけですから、ある意味で言うと権利義務が発生するわけです。われわれはそういうふうに考えているわけなんですけれども、この基本的な原則についてはいかがお考えですか。
○政府委員(加地夏雄君) 国の行政組織についての法律的な根拠の問題で、先生御指摘のように、原本から申しますと憲法の問題がございましょうし、それを受けまして、御指摘のように国家行政組織法があるわけであります。そこで、実は、先生いま御指摘の中で、出先機関は何ら権利行使をやらないというお話でございますが、出先機関というのは、御承知のように国家行政組織法によりまして、いわゆる主務大臣の権限委任を受けて分掌する機関でございますから、単なるサービス機関だけではなくて、当然そこにおいてある種の権限行為が行われるわけであります。ただ、いままで国家行政組織法の中ではそういった出先機関についてどういう考え方をしているかというのは、いま先生御指摘のように、たとえば附属機関については組織法の八条でございますし、支分部局については九条の規定があるわけであります。その規定は、いま先生御指摘のように、法律の定めるところによって設置すると、こうなっておるわけであります。その意味では、御指摘のように、行政機関法定主義という形のお話だろうと思いますが、その法律の定めるところによって設置すると申しますのは、仮にそれが末端の支所、出張所でございましょうとも、いわゆるそういう機関の設置はやはり法律に根拠がなくちゃいけないと、こういうことをうたったわけであります。 で、それはどういうことかと言いますと、具体的には権限でございますとか、管轄でございますとか、こういう仕事をやる機関を設置する、こういうことをうたっておるわけであります。つまり、権限なり、設置の根拠として、法律に根拠がなければいけない。ただ、それを受けまして、いわゆる各省設置法におきましては、個々の機関の設置につきましては現在でも政省令で設置をされておるわけであります。これが、いわゆる憲法から全体を通した行政機関の設置のあり方として、いわば法律により設置するという解釈が定着をしてきておる、そういう形で定着をしてきておるというふうに私どもは理解をしておるわけであります。 そこで、設置の基幹部分につきましては今回の改正は触れておらないわけでありまして、そういう新しい機関の設置については支所、出張所といえども、国会の御審議を経て、法律上明確な根拠を置いていただくということであります。ただ、そういう末端の組織を個別に、どこに、どういうものをつくるかという問題になりますときわめて技術的な問題にわたりますので、その部分については政省令にお願いをしたい、こういう考え方でこの法案を考えたわけでございます。
○穐山篤君 では、最後に。 前回、長官がこの提案を行ったときに、この説明の第三項で、附属機関などのうち、以下、統一をする、このことを説明をされ、なおこの機会に行政改革を断行する、機構の縮小その他をきちっとやりたい、こういう提案があった。これは組織的な問題で統制をするわけです。もう一つの統制の方法としては、金の問題、予算の分野で統制をする。この二つがうまくかみ合っていなければ、ある意味では統制の効果は生じないわけですね。実現ができないわけです。組織の方では統合整理したけれども、予算は従来どおり行っていたとか、あるいはそれ以上金が行っていたというようなことであったんでは所期の目的が達せられないわけですが、そこの関係は、今回この法案を出されるに当たりまして、閣内であるいは大蔵省との間にどういう協議がなされて決断をされたのか、その点をお伺いして質問を終わります。
○政府委員(加地夏雄君) いわゆる出先機関の整理の問題を含めまして、行政改革をやってまいります場合に、そういった機構の統廃合というのは当然行われるわけでありまして、そのためにはそういう統廃合に伴う予算上の措置について財政当局として御配慮をいただくのは当然でございまして、私どもとしては、そういった計画の推進に当たりましては、常時財政当局とも連絡をとりながら進めておる、こういう状況でございます。
○委員長(古賀雷四郎君) 午前の質疑はこの程度にとどめます。午後は一時四十分から再開することとし、休憩いたします。 午後零時三十七分休憩 —————・————— 午後一時四十四分開会
○委員長(古賀雷四郎君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。 午前に引き続き、附属機関、地方支分部局等に関する規定の整理等に関する法律案を議題といたします。質疑のある方は順次御発言を願います。
○田代富士男君 最初にお尋ねしたいことは、行政改革の問題が午前中から論議されておりますけれども、この行政機構の改革というものは、御承知のとおり古く新しい問題でございまして、特に歴代内閣は、その発足に当たりまして必ずと言ってよいくらいこの行政機構の改革を口に出しているわけでございますが、大平総理は昨年の十一月の九日、第二次大平内閣の発足に当たりまして、行政改革については強い決意を持って取り組むこととし、その一環として特殊法人、附属機関及び地方支分部局などについて年内、つまり五十四年度末までにその整理計画を策定するという指示を与えられております。また三月の十四日の閣議で、地方ブロック機関の削減につきまして宇野長官から関係閣僚に協力を求める発言をされておりますが、そこで、そのブロック機関削減に関する発言内容と、行政管理庁長官といたしまして行政改革に取り組む決意をまず最初にお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(宇野宗佑君) 仰せのとおり、昨年の暮れに第一次昭和五十五年行革と銘打ちまして四本の柱を打ち立てました。そして特殊法人並びに許認可、また補助金、この三つはおおむねその成果を得たわけでございますが、地方支分部局に関しましてはブロックを三月三十一日、府県単位は六月三十日までに成案を得る、こういうふうに決定をいたしまして、いまそれに乗り出したわけでございます。で、私といたしましては、今回の行革はいろいろ言われます。しかしながら戦後における初めての大きな規模の行革である、こういう私は誇りを持って仕事を進めておりますし、またこの仕事を達成せしめなければならない、こういう強い決意で臨んでおります。 それから、地方支分部局のうちのブロック問題に関しましては、各省庁間のバランスもとりたい、と申しますと大きな省庁ほどたくさんいろんなものを持っております。大きいから当然いろんなもの持つのは必要だろうと思いますが、時と場合によりますと、それを私物財産のごとくに考えておる。いやしくも国家公務員であるにもかかわらず、各省庁の公務員であるというふうな頭で臨んでおりますから、できません。したがって、そういう蒙を破るということも実のところは行革の一つの大きな目的でなくちゃなりませんので、実はブロック間におきましても各省庁間のバランスをとる、これを私は一つの目標にいたしております。同時にまた、地域的に考えましてもやはり地域的なバランスもとっていかなければならない。もし特殊法人のごとくに各省庁にお任せいたしますと、あるいはAブロックだけに固まってみたりBブロックだけに固まってみたりいたしますので、やはり行政管理庁といたしましても、長年各種の監察を通じまして、どこのブロック間が暇であるか、どこのブロック間を整理した方が合理的であるか、より効率的であるか、そうしたことも十分勉強いたしたつもりでございますので、今回はそういう意味で、いわゆる内示方式と申しまして、このブロックをひとつあなたのところでは整理の対象に挙げてほしい、あるいは再編成の対象に挙げてほしい、こういうことで昨日そのことを内示をしたばかりでございます。
○田代富士男君 ただいま長官から、今回の方式は内示方式という立場で、ブロックにおいては各省庁間のバランスをとるために、また地域面においてもバランスをとりたい、こういうことでございます。 このブロック機関の整理に取り組んでいる長官が、そういう立場からでありましょう、たとえば治安あるいは防衛という、そういう立場であっても行政改革を避けて通るわけにはいかない、これはいままでたびたび聞いてまいりましたし、強い決意であると私たちも評価をしていたわけでございます。ところが、この数日この動きを見ておりますと、どうなるだろうかとちょっと頭をかしげるようなことが起きかかっております。長官もすでに御承知のとおりに、つまり防衛庁は行革の聖域ではないということに対しまして、自民党内において、防衛施設局の整理だけは行政レベルの判断だけで整理するわけにはいかないと、要するにこれは重大な政治問題として処理していかなくちゃならない、反発が非常に強いということが新聞その他のマスコミにおいて報道をされておるわけなんです。で、長官のただいまの決意とあわせまして、この問題に対しまして行政庁長官としてどのように取り組んでいかれるのか、改めてお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(宇野宗佑君) 私は、国家行政組織というものは常に簡素にして効率的でなければならないと考えております。だから、最小の負担で最大の効果を上げて、しかも国民へのサービスを怠っちゃいけない、こういうふうに考えております。そういう意味で、実のところはどの行政が甲でどの行政が乙だ、あるいはまた丙に属する、そういうことは言いたくありません。だから総じまして、治安、国防といえども、いわゆる効率的にいかに簡素にしてその効率を上げるかということにおいては同じことであるということを申し上げております。特に国防に関しましては、私も防衛庁長官の体験者の一人でございますが、御承知のとおり〇・九という大体の水準において厳しい査定のもとに、今日、日本の防衛費は算定されております。そのうちの五〇%が大体いつも人件費であります。残り五〇%のうちの一七%が装備費であります。だから私は、兵力を削減しようとは考えておりません。いまの定員のままできるだけそれを充実してあげて、また装備も古めかしいものがあるならばできるだけやはりわれわれを守ってくれるためにりっぱな装備にしてあげたい。それがためには、以外のところにおいて極力簡素化を図り、合理化を図るのが防衛でなくちゃならぬ、こういう趣旨でございます。したがいまして、補給は補給でほかの機関がきっちりやっておるわけでございますから、そういう意味で私は防衛も決して行革の、言うならば神聖なる治外法権の場所ではございませんよと、こういうふうに申し上げて、さらに一段とわが国の国防を考えられた場合に、防衛庁みずからも内部において合理化すべきところはどんどん合理化してほしい、このことを申し上げておるわけでございます。 しかしながら、国防というものは非常に大きな問題でございます。したがいまして、私はそういう気持ちを抱き、また多くの人たちも私の理論には賛成はしてくれていますが、さて具体的にそれがどういうふうなかっこうとしてあらわれるかということになりますと、やはり私も党人でございますから、党の御判断を仰がなければなりません。私は、別に現在猛烈な反対があるとは考えておりません。私の接する限りの人たちにおきましては、やってもいいじゃないかという意見も相当あります。しかしながら、これは宇野さん、やはり国防という問題だから、ほかのブロック機関は認許可、そうした機能を持っておるが、これはまた別なんだよと言う方々も私はたくさんおられると思います。だから、自民党内の空気というものが圧倒的にこれに反対というわけじゃございませんが、そうやって賛否両論あるからには、当然私といたしましても、自民党には機関がございますから、その機関にお諮りいたしまして、その機関がどういうふうな判断を示されるか、その判断を伺った上で私が決意しましょうと、こういうことでございます。
○田代富士男君 では、この問題はまた後日、お尋ねをすることにしてこの程度においておきますが、十一月の九日の大平総理の指示を受けられまして、十一月二十七日の閣議における宇野長官の発言は、公団、事業団等特殊法人の統廃合につきまして、主管法人数が十個までの省庁については少なくとも一つの法人を減ずると、十一以上の省庁については少なくとも二法人減を統廃合の立案の目途とされるよう強く要望したいと、このように述べられておるわけでございますが、数字を示してのお話でございます。そういう意味から言うならば、端的な言葉で表現するならばノルマ方式であるが、単純でありますけれども、これを当てはめますと幾つの法人が統廃合されるのか、御説明いただきたいと思います。
○国務大臣(宇野宗佑君) 御承知のとおりに、各省庁においては自分の所管している特殊法人のうち、どれがいままでのいろんな機関から整理統合、合理化を指摘されたかということは十分知っているはずであります。しかも各大臣は、入閣に際しまして、行革に協力しますという約束のもとに入っておるはずであります。ところが、十一月の九日から十二月の末までわずか五十日ですが、この五十日間に一応とにかく成果を上げなくちゃなりません。そういうふうになりますと、党とも諮りましたが、いままで特殊法人に関しては非常にむずかしかったと、率直に申して。だから、各内閣は本当にもう七転八倒したんだと。こういうふうな経緯もあるから、そこで、安易な方法であるかもしれないけれども、そうしたことをおもんばかりながら、一応各省庁に自分が痛いところ、あるいは取れかかっておるボタン、みんな知っておるはずだから、それに従って出してもらおうじゃないか、こういうふうな党の御意向もありましたので、いま申されましたような基準に従いました。 ただ私は、とは申せ、総理府には一つしかありませんが、これは御承知の北方でございますから、いま北方四島を返還叫んでおるときに、たった一つの総理府からそれを取り上げる、これはできませんので、私は小渕君にある時期に、あなたのところは御心配要りません。また、経企庁におきましても二つございますが、これはいずれも物価問題に重要な関係がございます。やはりこれは、あなたのところ二つだから、そういうふうなことで心配要りません。まあ北海道開発庁一つございますが、これに関しましても私といたしましては、一つだからいまのところ心配要りません。とにかく二十二も持っておる省があるんですね、あるいは十五、六も持っておる省があるんですね。そしてその省ほど一番たくさん指摘をされておるんですよ。だから、私はそこに切り込みたい、いまだにその気持ちには変わりありません。しかしながら、あのときはいま申し上げましたような経緯に従いまして、まあ一つのところあるいは二つ以上のところ、こういうふうに申し上げましたので、だから、十八の特殊法人の削減をまあ五十日でやったわけですが、決してこれで私はすべて終わったとは考えておりません。昭和三十九年の臨調によりましてあれは整理統合した方がよいがと名指しをされながら、まだ生きているやつもありますから、これは十五、六年、まだ生きようとしておるのであります。私はこんなのにもう一回鉄槌を下さなくちゃいけないと考えております。それがためには、十五、六年の間にはやはり事情も変わったかもしれません、社会情勢も。だから、そういう意味合いにおきまして、ひとつ小規模ではございますが、午前中にもお答えいたしましたとおり研究会をつくりまして、極力短期間に特殊法人の基本的問題の見直し、この答えを得て、それに従ってやっていきたい。そして、臨調以来の幾つもの機関の指摘をいたしました問題を整理してしまいたい、いつまでも残っておらないようにしてしまいたい。それで、必要なものがあったら、これは必要だから残したとはっきり私から言明するものがあれば言明してもよい、これはもう整理すべきであると言明すべきものは言明しようと、こういうふうな考えでございます。したがいまして、特殊法人に関しましてはまだまだ手を入れたいと思っておる次第でございます。
○田代富士男君 いま長官のお話を聞いておりますと、例外といたしまして、総理府一は残していくと、それから北海道開発庁一つも残すと、経企庁二つ残すと。これ以外に、私調べたところでは、環境庁が二つ、沖繩開発庁が一つ、外務省が二つ、大蔵省が四つと、このように七省庁は所管する法人全部を残すと。いま、総理府の問題、北方領土の問題とか、あるいは物価の問題等申されたけれども、このように残すと。しかし、十一月二十七日の閣議においては、主管法人数十までのところの省庁については少なくとも一つの法人減をするという、こう、たてまえ論であるとおっしゃるかわかりませんけれども、述べていらっしゃる。ではそういう十個の法人以下のところは全部残されたかといえば、国土庁は四つのうちに東北開発株式会社を民間移管計画が策定されている。また、労働省は六つのうち三つの特殊法人を統合しまして二つの特殊法人に編成、改組すると、つまり一減ということでございますね。自治省は四つのうちに地方団体関係団体職員共済組合を他の共済組合と統合する、このような作業が進められているわけでございますが、長官の発言は、重ねて申すわけでございますが単純明快で、十個の法人以下のところは一つ統廃合の対象にすると言われながら、いまさっき申したような、例外であるということで、所管法人の数をそのままにしていらっしゃるところもあるわけなんです。 そういうわけで考えた場合に、これは所管法人の数だけを基準にして統廃合をするというやり方は無理があるのではないかという気がしてならないのでございます。この点について長官はどうお考えになっていらっしゃるのか。また、そういう法人数で統廃合の基準を打ち出した長官の真意はどこにあったのか。また、いまさっき言ったように例外を認めることになったのもあわせて所感をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(宇野宗佑君) 先ほど二、三の例を挙げましたが、いま御指摘のとおり外務省とかそのほかにもあったわけでございます。私といたしましては、厳しいようではございましたが、そこら辺のところはそれぞれその必要性が現在はあるというふうに認めております、大体あると。ただ、大蔵に関しましては、四つあるのがほとんどがこれは金融機関でございますから、したがいまして、これに対しましても新しい時代が来た場合にいまの姿でいいだろうかという疑問は私は持っています。だから、そうしたことは今後恐らく基本問題にかかるだろうと私は思うのです。しかしながら、どの機関がどうでどの機関がどうというわけにはまいりませんが、やはりそうした意味で、決して数合わせだけではなくして、それぞれの法人の性格なりあるいは使命を終えたものなりあるいはまた民間に移行してもいいんじゃないかと思われるものを私は取り上げた次第でございます。 特に、特殊な例といたしましては国土庁の東北開発株式会社がございますが、これは御承知のとおり昭和十一年二・二六の事件のときに東北は疲弊こんぱいしておりますから、だから、政府が東北を救えというので五十年という期限をもって設立した特殊法人でございます。六十一年がその任期でありまして、すでに十年前からこの統廃合が言われてまいりましたが、一応東北地方といたしましても六十一年をめどとしてこの統廃合を考えておりますが、莫大な借財がございます。ところが、あともう数えるほどしか年月がないにもかかわらず、そうした借財なりあるいはいろんな問題に関しましてまだ統廃合の姿勢が全然見られておりません。何十億というふうな借財は大蔵省が国損を覚悟してしりをふくのか、あるいは他に方法があるのか。民営移行という方針でございますから、そういうこともいまから準備しなくちゃいかぬじゃないかということを私は強く国土庁と大蔵省に申し上げまして、六十一年が任期ならば二年前にむしろ民営移行という方向を見出した方がいわば借金も少なくて済むのじゃないか、利子もかさまなくて済むのじゃないか、これをなぜ考えてくれませんか。ちょうど今回の行革は五十五年出発で最後が五十九年でございますから、五年間ということでやっておりますので、だから最終の年に間に合わせましょう。こういうふうに幾つかの問題を私といたしましては整理統合したつもりでございます。 しかしながら、御指摘のとおり大きな省に一つ出せと言いますと、中には何だと思われるようなものを持ってきたことも事実でございます。そして、臨調以来指名されておりながらそれを温存せしめておるということも事実でございます。だから、そうした問題に関しまして私は再びメスを入れようと、こういうふうに考えておるわけでございまして、決してその性格等々を無視して数だけであったというわけではございませんので、御了解を賜りたいと思います。
○田代富士男君 もう一回お尋ねしますけれども、最初に十一月の二十七日に主管法人が十個以下のところは自動的に一つ削りなさいと、こういう強い姿勢を打ち出していらっしゃるわけです。いま説明をされましたら、これはこうこうの理由でこうこうですとおっしゃるけれども、そういうように十個以下のところは一つ、十一個以上の法人のところは二つとされた、基準を決められた。その基準を決められた行政管理庁長官としての基準は何であったのか。そういう基準を決めながら、これはこれはと例外規定のように崩されていっている。それならば、十一月二十七日にそれを言うときにそういうことを誤解ないように言うべきであったんじゃないかと思うんです。その点はどうでしょうか、明確にすべきじゃないですか。
○国務大臣(宇野宗佑君) 確かにそういうふうにお考え賜りましても当然だろうと思いますが、意外とわが国の行政機構というものは、大小のかかわりなく役人は横目でながめるものです。あの省はどうだろうこの省はどうだろう、あそこがこうならうちはこうだ、こういうふうな打算がまだ働いていることは事実でございます。しかしながら、そのために最初からあなたのところはいいです、あなたのところはこうですよ、ということは私は申し上げるわけにはまいりませんから一律にやりました。 しかしながら、私の目からながめまして、大体いま申し上げましたようなところは今後の社会経済情勢の推移から考えましても必要ではなかろうか。あるいはもし問題があるとするならば、今後の基本的問題にこれはかけるべきではなかろうか。そういう水準がございましたので、実はわずか十日間であの整理をしたんでございますね。十二月十日締め切りですが、十一月の二十七日にやっておりますから、日曜を除きますと十日間でございますね。十日間でやったんですから、あっという間にやってしまった。私は長い時間かけたらだめだと思っておりますから、あっという間にやりました。 その間に、やはり小渕総務長官も非常に心配され、あるいは経企庁長官も外務大臣も心配して、宇野さん、私のところは実は……いや、知っているんだと、それは言われなくても知っておりますからと言いながら、適当なやはり横にらみの時期を考えながらやったということも事実でございますので、理論どおりすぱっすぱっといけるといいのでございますが、やはりあれだけの難事業をやろうと思いますと、そういうことも必要であったということもひとつ御理解賜りたいと思います。
○田代富士男君 理解する、理解しないよりも、いまどういう基準でおやりになったかというのは決意発表のような感じがして仕方がないんです。それはまたいまからずっとお尋ねしてまいることにしたいと思います。 そういうわけで、特殊法人の統廃合については、たとえば御承知のとおりに臨時行政調査会の答申や、あるいは行政管理庁の勧告においては、個々の法人について統廃合の理由がそれぞれ明確に示されまして、それなりに説得力のあるものであると私は思っておりますが、それでもなおかつ存続をしてきたことはただいま長官もお話しになったところでございます。そういうときに、十一月二十七日に、今回は数だけに着目して十以下十一以上という、いま私が再度お尋ねした点でございますが、思い切ったやり方を行われたわけなんですが、これは御承知のとおりに、佐藤内閣時代の一省一局削減と類似したものでございますけれども、これはそういうばさっと思い切ったやり方というのはかっこうよいかわかりませんけれども、こうしたやり方は将来禍根を残さないようにしていかなくてはならない。ここが禍根を残すか残さないかということは時が解決することでございますけれども、こういうようなことも考え合わした上にやっていかなくてはならないのではないかと思うわけなんです。そういう意味から、私は禍根を残すか残さないかということを心配しつつも、これはやっていかなくてはならない問題である。そういうところに長官の考えられた基準もあるのではないかと、私なりに理解をしているところでございます。そういう立場からひとつ具体的な問題を一つの省に当ててお尋ねしたいと思います。 まず、文部省でございますが、文部省所管の特殊法人についてお尋ねをいたします。 文部省は、十個ある特殊法人のうちにすでに統廃合が決まっているものといたしまして、オリンピック記念青少年総合センターが挙げられております。これはもう御承知のとおりでございます。もう一つは、放送大学学園という新しい特殊法人の設置が考えられておりますが、これに引きかえまして、日本学校給食会と日本学校安全会が統合するというこういうような作業が進められておりますけれども、つまり文部省は現在九つの法人が残っていることになるわけなんです。そういたしますと、十一月二十七日の長官の指示によりますれば、十個以下の法人は一つ削減、こういうことになるわけなんですね。そうしますと、宇野長官の発言では、政府全体として具体的統廃合計画を立案することとして、ただいまお話しされていたとおりに十二月の十日までに回答を求められている。これは団体名とそれから時期というものを出しなさいという、簡単に言えばこういう指示だと思うんです。ところが、五十四年の十二月二十八日の閣議決定の第一です。第一は、特殊法人の整理合理化について述べられている項でございますが、その十二番目に示されていることは「上記(10)及び(11)の措置の完了後」と、「上記(10)」ということは、ここにそれがございますけれども、「日本学校給食会と日本学校安全会とを、昭和五十五年十月に予定される放送大学学園設置の時に統合する。」という問題と、(11)は、「オリンピック記念青少年総合センターについては、既定の方針に沿って速やかに廃止し、文部省直轄の社会教育施設とする。」ということじゃないかと思うんです。これの終了後に「文部省主管の特殊法人を一法人減ずることとし、その具体的内容については、昭和五十五年度中に結論を得るもの」と述べられているわけなんです。そうしますと、宇野長官の求められた具体的な統合計画と違いまして、文部省はそれにこたえられた立案に至ってないわけなんです。だから、数にこだわるわけではありませんが、いまさっき国土庁、労働省、自治省は六法人やあるいは四法人であっても統廃合の対象になったわけなんです。だからそういうことを考えますと、特殊法人について具体的計画を示されているけれども、九つの法人を抱えている文部省がそうでないということは、宇野長官の発言の趣旨というものが反映されてないと思うんですが、この点どのようにお考えになっていらっしゃるでしょうか。
○国務大臣(宇野宗佑君) 実は整理の過程におきまして、文部省もさようですが、運輸省も私のところはこの五十五年の行革以前に外貿埠頭公団の整理統合を図りました。あるいはオリンピック青少年センター、給食会、安全会、これの統合を図っております。だから御勘弁をと、はっきりそういうことがありました。しかしそれは違うと、いままで当然すべくしてしてこられた行革であるから、五十五年行革というのは第二次大平内閣発足以来のことである、こういうことで私はそれぞれの役所に対しまして、いま十以下一つ出してもらわなくちゃ困るということを申し添えたわけでございます。その結果、運輸省の方は御承知のとおり鉄建公団、これはまた一つの理由がございますが、文部省の方は実はこの間の国会においてオリンピック青少年センターの、これの廃止に関する法案を出しておるんですが、なかなか通りません。そこへやはり給食会、安全会の統合を出しておりますが、これはなかなか国会の御審議を仰ぐわけにはまいりません。だから、大臣と私との話し合いにおきましても、実はいま仮のことを申しますと、汽車に乗るべくプラットホームまでこの三本出ておるんです。ところが国会という汽車が来ますが、この汽車が積んでくれないわけです。だから客はまだぼやっとプラットホームに待っておるんです。にもかかわらず、次の客の改札をしてもプラットホームが満員になるばかりなので、やはり文部省当局といたしましても、なぜうちの法人だけつぶされるんだという猛烈な反発があるのを押さえ切ってやってきたんですから、全然国会において御審議仰げないようなことばかりしていてそれでいいのかということがありますから、だからこれらのものが処理できてプラットホームが空になったら必ず一つ出しますよと、お客さんの改札をいたしますと、こういうことでございますので、だから大体私らは見当はつけておりますが、どの法人名という名は挙げずに、実は数だけ一つと、こういうふうな経緯があると、これはよほどの特殊ケースでございますが、そういういきさつがございます。
○田代富士男君 そうしますと、一番最初長官は、今回のこの行管のやり方は内示方式をとっているんだと、従来やれなかったことをばっさりとやるんだと、そういう歯切れのよいことを言っていらっしゃいました。いま列車とプラットホームの関係を申されましたけれども、これが出た後には必ず一つは出すんだということですけれども、それはこの中には出てこないわけなんですよね。それは長官は御存じかもわかりませんけれども、われわれは明確にわからないわけなんです。どこかでそれを明らかにする方法はないですか。出るんだという以上、明らかにすべきじゃないでしょうか。
○国務大臣(宇野宗佑君) それはもう閣議決定をいたした次第ですから、当然そのとおりになっていきます。ただ、どういう名前の特殊法人、文部省所管のどれを出すかということに関しましては、いまのところ公表すべきでない。これだけたくさん残っておるわけですから、したがいまして、やはりそれだけはもう少しく名前は待っていただきたい。しかし、一つは必ず出します。これが、私申し上げましたとおり、特殊法人におきましては内示方式、心の中には内示はありますが、いわゆる割り当て方式にしたと、だから一つと、こういうことでございますので、この先の法案が恐らくこの国会におきまして御審議を賜りまして私は成立を期し得るものだと、こういうふうに考えております。したがいまして、そうしたときにおきましてはことしじゅうに次の法人名を掲げます、こういうことでございます。だから、法人名が出ましたときには当然追加閣議決定をいたしたいと、かように思うわけであります。
○田代富士男君 そうしますと、十二月十日までに長官は具体的統廃合計画を立案するようにという回答を求められているわけなんです。これは当然文部省としても出さなくちゃならないわけです。この十二月十日まで出す分には入ってないわけなんでしょう、これは。で、長官がいまおっしゃるのは、五十五年度中に結論を出し得るものとするという、こちらの意味を言っていらっしゃるんですか。どうなんですか。
○国務大臣(宇野宗佑君) ちょっと私の思いと違ったら御勘弁賜りたいと思いますが、十二月十日というのは、昨年の十二月十日に締め切りの日をこしらえたわけですね。そのときに、文部省は実はまだちょっと待ってくださいと、まあもう一つ申しますと科学技術庁もちょっと待ってくれと、というのは、やはり原子力に関する問題ですから、原子力委員会の判断も仰がなくちゃならないので、原子力委員会の招集が決まっておるので、十日間ではなかなか間に合わないから、ひとつ予算決定時には閣議決定するから、十二月の末までには出しますのでそれでよろしいかと、こういう問い合わせが文部省並びに科技庁からあったと思います。だから、それはそれでいいよと。だから、そのことは記者会見においてもあと三つプラスアルファがあるんだと申し上げたのはそれで、たしか東北開発株式会社も大蔵省と国土庁の間におきましてどのように赤字をしりふきするかという話が進められておりましたが、結論としては、御承知のとおりに、五十九年までにやりましょうと、こういうふうな表現になったのが三つございます。だから、それは十日締め切りにはおくれましたけれども、閣議決定日までには間に合ったと、ただ文部省においては一つの法人名だけは出されておらない。そのゆえんはいま申し上げたような経緯があったからである、こういうことでございます。
○田代富士男君 決意のほどはわかりますけれども、長官のお話を聞いておりますと、まあ各閣僚には思い切った英断をされる一面があるかと思えば、いま一つ一つ尋ねていきますと、私なりにまあ例外と思われる節やあるいは抽象的な面がありまして、これは問題が残るのではないかと私は自分で思っているわけなんですが、四十二年には、御承知のとおりに一省一局削減、佐藤内閣でやりましたけれども、そのときにはやったけれども、その後復活した局があります、御承知のとおりだと思いますが。そういうわけで、今回は社会経済情勢の変化に伴い必要の乏しくなったものとか、あるいは類似の機構というものがあればそれを統廃合するとか、民間に移行の可能なものはするという、そういうような作業を進められておるわけなんですが、一つ一つ特殊法人ごとに理由を明確にすべきではないかと思うんです。 いま言うように、思い切った一面もあるけれども抽象的な一面もありますから、納得しがたい点があるわけなんです。そういうわけで、ここで削限されてもまた復活したり、あるいは認可法人に姿を変えて出現するかもわからない。こういうことが四十二年の佐藤内閣の行革が終わった後に起きているから、心配される面であるわけなんです。そういう意味から、取り上げられるそれぞれの法人ごとにその理由を明確にすべきではないか、まずこの点が一点でございます。 そこで、本来ならばその法人ごとの説明をここでお聞きしたいと思いましたけれども、それだけの時間もありませんからこれは別にお願いするといたしまして、今回閣議決定に従いましていろいろな作業が進められますけれども、たとえばいま心配する認可法人に姿を変えることのないように完全な実施をすると、こういう点ぐらいはお約束できないでしょうか。どうでしょうか。
○国務大臣(宇野宗佑君) そのことはもうはっきりお約束を申し上げたいと思います。 佐藤内閣のときには一省庁一局削減、あっという間にこれまたやはり総理の貫禄でおやりになったわけですが、その後は、御承知のとおり外務省の中南米局と法務省の訟務局並びに本年の郵政省の電気通信政策局、この三つだと思いますが、いずれもスクラップ・アンド・ビルド、決して純増という結果を見ておらないわけでございます。したがいまして、佐藤内閣のときは昭和三十九年ですが、あれ以来、十何年たって政府はやはり同じ党の政府でございますから、継承性を守らなくちゃいかないというのでがっちり守っておりますので、この点は私も今後の内閣も守ってくれるであろうと。それがためには、いまおっしゃったように、はっきり理由づけを書く必要は当然残されていると思いますし、そのために、あと残っておる特殊法人に関しましてもやはりもう一度私が基本的な見直しをしたい。そして五十五年の時点においてはこうでしたよというものが私は残されていいのではないかと思います。英国におきましてもマネージメントレビューと言いまして、八年に一回は全行政を見直して、そして八年たったらこれはどうだったか、社会的、経済的にもうお役御免ではないか、あるいは同じようなファンクションだから統一していいんじゃなかろうか、あるいは民間に移していいんじゃなかろうか、たとえば特殊法人については私はそういうことも言い得ますので、今度の、短期間ではありますが見直そうというのがそういう趣旨でございますから、そのときにいま御指摘の点はきちっと書きまして、やはり後世悔いを残さないようにしておくべきだと考えております。
○田代富士男君 そのようにお願いを申し上げたいと思います。 次に、行政機関の設置ということは、もちろん私が言うまでもありませんが、内容についても法定主義によるべきことは、主権在民あるいは民意の反映という観点から最も大切なことではないかと思います。そういう意味から今回の提案もなされていると思いますけれども、まず長官のそれに対する認識を聞かしていただきたいと思います。
○政府委員(加地夏雄君) 現在御提案申し上げております法律は、現在の国の行政組織の基本を決めておる国家行政組織法の原則に従って、その枠内で御提案を申し上げておるわけであります。内容といたしましては、各省設置法でまちまちになっておる規制形式を統一しようと、こういうねらいが一つでございます。同時に、これによりまして行政機構の機動的、弾力的な再編に寄与しようと、これがこの法律の目的でございまして、そういう意味では現行の制度の中でそれ以上に、たとえば御指摘のような形で民意を取り込まないとか、そういった意味の問題は全然生じない形で考えておるということでございます。
○田代富士男君 いまも局長が申されましたとおりに、今回の提案理由の説明の中には二つの目的が述べられております。一つは、行政組織に関する規制の形式を整序することと、二つ目には行政需要の変化に即応した機構の合理的再編成の基盤を整備するということではないかと思いますが、このようなふぞろいな規制の形式を形のいいものにすると言っても、それだけでは世間一般に言われます仏つくって魂入れずということになるのではないかと思います。また、合理的な再編成の基盤を整備すると言いましても、基盤の整備が行われるだけでは、同様に、ただいま申しましたとおりに魂を入れずということになるのではないかと思うわけなんです。そういう意味から今回の法案の魂と言えるものは何であるのか、こういう言葉で表現してはどうかと思いますけれども、魂というものは何であるのか、また、まず規制の形式を整序をすることのメリットは何か、規制の形式を整序するというだけならば、すべてを法律事項にするならば形式はりっぱに整序されることになるのではないかと思うわけなんです。また、基盤の整備が行われれば早速にも着手されるような機構の合理的再編を行う用意があるのか、ここらあたりお考えになっていらっしゃることをお聞かせいただきたい、また示していただきたいと思います。
○政府委員(加地夏雄君) 確かに規制の整序と申しましても、内容がなければ絵にかいたもちになるわけでありますが、もともと今回お願い申し上げておりますのは、一つはやはり組織法の一つの体系を整序しようということでございますが、これは具体的には、たとえばかつてこういうことがあったわけでございます。ある附属機関が、東京に所在する機関でございますが、これが筑波に移転をするという場合に、その機関の位置がつまり変わるわけでありまして、この位置の変更だけで設置法の改正をお願いしなくちゃいけない、こういう例があります。一方、それに対しまして、そういう位置の変更につきましては、それはいわゆる政令あるいは省令で移転ができる、こういう不合理があったわけであります。 それからもう一つは、今回の行政改革にも関連いたしますけれども、地方支分部局あるいは附属機関につきましても整理合理化計画を閣議決定いたしておりますけれども、二百三十機関にわたりまして簡素化、合理化を図っていきたい、こういうふうに考えておりますが、この法案がそういう意味でお認めいただきますならば、一々それが法律という形をとらなくて機動的に対応していける、こういうメリットも実はあるわけでございます。そういう意味におきまして、単に規制の整序とかというねらいではございませんで、先ほど申し上げましたように、こういう時代で、時代の要請にこたえて行政組織も機動的、弾力的に対応していかなくちゃいけない。こういう場合に、いわゆる国民から見て基本的な問題については、これはもうとりもなおさず法律という形で国会の御審議をいただくわけでありますが、末端の個々の機関一つ一つをどうするかという問題については、これはきわめて技術的な判断の伴うような問題でもございますので、それは政令ないし省令という形でお任せをいただきたいというのが、実はこの法案を御提案したねらいと申しましょうか、目的の中に入っておるわけでございます。
○田代富士男君 ただいまの局長のお話は、国土地理院だとか土木研究所、建築研究所等の筑波学園への移転の例ではないかと思うわけなんですが、私が最初にお尋ねをしたとおりに、今回のこの行政機関の設置というものは民意の反映というものの観点から最も大切なことであるということを申し上げましたけれども、行政機関というものは、どれ一つ取り上げましても国民生活に密着をしているわけでございます。そういう立場から、政府の一方的な意思で国民生活に密着をしております行政機関の統廃合をされたならば、そこにいろいろな不都合な面が生じてくるのではないかと思うわけなんです。そういう意味で、政省令への移管によりまして国民に対する行政サービスのレベルの低下につながるのではないか、こういう点に十分配慮をしていかなくてはならないと思うわけなんですが、こういう点に対する配慮、基本的なお考えはどうでしょうか。
○政府委員(加地夏雄君) そういった先生の御質問の趣旨で国民にいかにその機関の存在なり活動の内容をPRをしていくかという問題でございますが、機関の持っておる権限なり行政活動によって当然住民には知られるということでありますけれども、同時に、やはり行政機関におきましてもそういう機関の変動があれば、これは国民にわかりやすく十分説明していく必要があると思います。そういう意味におきましては現在法律である方がはるかにベターではないか、こういう御指摘だろうと思いますけれども、まあ規制形式が法律でございましょうとも、あるいは政省令でございましょうとも、やはり国民に対してそういう行政機関が実際に行う活動、それから活動を通じて、あるいは広報を通じてそういう機関の周知は当然図っていくべきものだというふうに考えております。
○田代富士男君 政府といたしまして、常に現在の行政需要はどういう方向にあるのかということについて的確に掌握をしつつ、それに対応した態度を持って臨んでいかなくてはならないことは私も承知しておりますけれども、一方では、人と予算が伴う行政機関が手軽につくられたり、あるいはこれが壊されたりできるものではないわけなんです。当事者にとりましても大事な職場でありますし、そこに人生をかけ、生きがいをかけて取り組んでいるわけなんですが、この二律背反といいますか、こういう面をどのように調和をしていくのか。しかしこの問題は、いま申すとおりに、民意の反映という観点から最も大事でありますから、即座にというわけにいかないし、ある程度長期の見通しを持っていかねばならないし、さりとてこのままではいかないと、改革していかなくちゃならないけれども、そこに二律背反する面がありますから、調和を保っていかねばならないという重要な問題があります。この点に対しまして長官はどのように対処されるのか、お尋ねしたいと思います。
○国務大臣(宇野宗佑君) やはり行政機関というものは、まず国民サービスということを常に念頭に置きながら、直接サービスもあるし、一つには国民負担の軽減につながるべく簡素化を志すということも必要でございます。そういう意味合いにおきまして、各省庁間のバランスをとるということも必要でございましょうし、だといって何もかも減らすばかりが能じゃありません。私は、やはりこれから新しい問題が出てきたならば、やはり考えてふやしてあげなくちゃならない問題があるかと思いますが、しかし、一応機関名というものに関しましては法律でがっちり押さえておるわけでございますから、したがいまして私は今後は余りぜい肉はふえないと、この戦後三十四年の間には、もう憲法も変わり、組織も変わり、何もかも変わったんでございますから、言うならば、あっと言っている間に何か一つふえておったというふうなことがありはしないかと、それをひとつ今回の行革では全部洗い直してみたいと、余りにも大きな希望であるかもしれませんが、さように存じておりますので、ぜい肉は今後はないであろう、そして国民のニーズに従って、サービス強化のためにはやはりそうしたふえる面もあるであろう。これはもう先生も御承知のとおり、定員削減におきましても、決して削減ばかりじゃなくして、航空行政が最近は非常にサービスを求めてきたとかいう問題、あるいは学校あるいは病院等々におきまして、まだまだサービスが足りないぞというふうなところには、この十何年間の間におきましても純増というふうな定員の割り当てがなされておると、そういうふうにお考え賜りますならば、それの言うならば器であり、仕事というものも当然そういう観点で今後は考えてまいりたいと、かように思っております。
○田代富士男君 今回の法改正によりまして、いずれにしても法律事項から外れて政省令にゆだねられる数が、私の調べでは百八十三種類、八百九十機関、このようになっておりますが、ここで確認しておきたいことがございます。 まず一つは、法律事項であるならば、その改廃につきまして、御承知のとおりに一つ一つ国会審議にかかりましてその内容も比較的容易に明らかになりますけれども、政省令の場合は、それぞれどのような形で民意を反映していくことができるのかという点が一点でございます。 第二点は、行政機構の一方的な膨張を抑制するためには何らかの歯どめがなければならないと思いますけれども、この二点についてお尋ねをしたいと思います。
○政府委員(加地夏雄君) 行政機構の設置、改廃が法律ではなくて政省令になった場合に、どういう形で民意の反映というものを図っていくかという問題でございますが、現在の国家行政組織法におきましても、先生御案内のように、国の地方支分部局なりあるいは附属機関の設置については法律ではっきり規定をすることになっておるわけであります。いわゆる総称とか所掌事務については、法律の規定として残っていくわけであります。ただ、その個々の機関の設置について、政省令という形になるわけであります。で、これに対して国会の御審議の問題、民意の問題でございますけれども、国政調査権という形で民意の、そういう行政機関の設置、改廃の手順がどうあろうとも、広く国政調査という形で常日ごろ私どもはそういった機関の問題についての御審議をいただいておりますし、そういう御意向も伺っておるわけであります。また、仮にそれが法律上の職でなくて、政省令の職でございましても、毎年の予算審議の際には予算参考書という形で御審議をいただいておるわけでございますし、設置規制形式の変更によって国会の審議がどうこうという話には私どもはならないんではないかと、こういうふうに考えております。 一方、規制の方式を法律から政省令に落とした場合に、いわゆる歯どめの問題をどう考えておるかと、こういう問題でございます。これにつきましても私どもは、法律という形式を踏む場合には相当いろいろ複雑な手続を要するわけでございまして、それなりに一つの機構膨張の歯どめという役割りは確かにあるだろうと思っております。しかし現実に、先生御承知のように、各省が行政機構のいわば新設なりそういった膨張の話をする場合には、何と申しますか、まさにそういった手間暇を問わない形で現実にはつくるべきものは強く要求をしていくと、こういう形で行われておるわけでございます。要は、ですから、政府なり行政管理庁がそういう新しい機構の新設に対してどういう厳しい態度で膨張抑制の姿勢を貫くか、こういう問題が大きな問題ではなかろうか、こういうふうに考えております。 これにつきましては、午前中の際にも申し上げましたけれども、私どもとしては、ここ数年間行政改革という形、あるいは毎年の査定、審査の段階でスクラップ・アンド・ビルドという形で極力行政組織の膨張を抑制してまいっております。この姿勢は、私どもは今後とも厳しく堅持をしていきたいというふうに考えておるわけでございます。
○田代富士男君 統廃合につきましては、いまもたびたび申しましたとおりに、それなりの説得力のある理由がなければならないと思うわけでございますが、今回の法改正によりましても、これからは一般事情としての委員会質疑のほかには国会審議が省かれることになりまして、政府の意思として政省令の改正だけで事が運ばれることになるわけでございます。そういうわけで、その前提といたしまして、組織の統廃合のための基本的な方針なり基準というものが必要ではないかと思うわけでございます。この点と、また国会の審議権をどのように保障するようになるのか、あわせてお聞かせいただきたいと思います。
○政府委員(加地夏雄君) 行政組織なりあるいは特殊法人の統廃合を行う場合に、基準をどうするかという御質問でございますが、これは先ほど来特殊法人の整理について大臣から御答弁申し上げておりますように、いろんな手法はございますけれども、基本はやはりそういう統廃合をやっていく場合の考え方というものをはっきりしておく必要があるわけであります。特殊法人の例で申し上げれば、時代の要請に合わなくなったものをやめるとか、あるいは類似のものを統合するとか、あるいはいかに民間の活力を利用するためにどういう案が考えられるか、こういった基準を示してまいるわけであります。特殊法人について申し上げればそうでございますし、それぞれまた行政機関につきましても、そういう統廃合に当たってはあらかじめそういった基準を立てて整理に当たっていくと、こういう方針をとってまいっておるところでございます。 国会審議権の問題につきましては、先ほど申し上げましたように、私どもはこの法律が仮に認めていただいて成立いたしました場合におきましても、広くは国政調査という形で常日ごろ国会の御審議をいただき、御意向を承りながら、こういう組織の改廃に当たっていくということが基本でございます。しかも今回の改正におきましては、一部そういう政府部内の判断で機敏に統廃合といいますか、合理化を図る形はとりますけれども、それは常に国会における御審査なり御審議のあれを経るわけでございまして、そういう意味で私どもはこの改正によって国会の御審議のあれが決して損なわれるというふうには考えていないわけでございます。
○田代富士男君 統廃合によりまして、一番問題点は一公務員にとってこれは大事な職場でありますし、そういう立場から配置転換などによりましてできる犠牲のないような形で推進をしていかねばならないのではないかと思うのでございます。まじめに働く公務員の同意を得ることの大切さはいまさら言うまでもございませんけれども、公務員の皆さん方の協力を得るためにどのようにして臨むのか、また組合との交渉や個人の労働者の個別の事情などについてどのように取り組んでいくのか、これは一番大事なことではないかと思いますけれども、この基本的な考え方について、これは大臣からお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(宇野宗佑君) 今回の行革で、余り目立ちませんが、一つの大きな問題は省庁間の配置転換でございます。これはもう各省にはそれぞれ各省のプライドがございますから、したがって、そう簡単に省庁間で配置転換と言ってもなかなかむずかしい問題であったのでございますが、やはり今回は初めてわずかでございますが、それが実現することと相なりました。私といたしましても、これはやはり公務員の方々の努力を常に念頭に置きながら御本人の意思を尊重してやらなければならないと、これが基本姿勢であります。特に国会決議におきましても、実は出血を伴う人員整理はこれはしてはいけない、また省庁間配置転換においては本人の意向を十分聞けと、こういうふうな決議がございますし、内閣といたしましても当然国会決議は尊重しなければなりません。しかし、一般的には今度の行革は生ぬるいぞという、なぜもっとばさばさやらぬのだ、これは一般の人たちの声かもしれませんが、実はそれは公務員皆必要な方々で、どちらかと言えば日本は世界的に考えても決して公務員が多いとは私は考えないと、こう言っておるのであります。ただ、時代の趨勢とともに、たとえば農業関係におきましては非常に農業が近代化された、そのためにそのポストには公務員がだんだんだんだんと言うならば余ってきたというポストもあるかもしれませんし、あるいはコンピューターが導入されますと、いままでそろばんをはじいていた人はどこかへ回ってもらわないと、そこだとちょっと仕事がほかの方よりも緩やかになってしまうということがあるかもしれませんから、そういう幾つかの問題を考えると、もう今後私たちといたしましては、やはり省庁間の配置転換というものがもっとスムーズに動くということが必要であります。したがいまして、今回の行革におきましては、私はまずそうした意味もございますから、それぞれ関係の労働組合の幹部の方々とも十二分に話し合いをしてそしてこの問題に入ったと、各省庁もその点を十分考えてくれまして、そしていままで、明治以来と申し上げましても過言じゃないと思いますが、厚い官庁間の壁をぶち破ったということに私は一つの意義があると思いますが、御指摘の点は今後も十分配慮をしながらやっていきたいと考えております。
○田代富士男君 では、最後にもう一問だけお尋ねいたしますが、過日の衆議院の予算委員会におきまして、同僚の矢野議員より、監察を全特殊法人にやるべきである、このような提言を長官にいたしまして、その作業がここに進みまして、懸案解決に一歩前進した段階でございます。ところが、その中で警戒を要することは、自民党がこの改正案提出に当たりまして、一つは法人の自主性、特殊性を十分に尊重し、主務大臣の監督権の及ぶ範囲を超えてはならないという点と、第二番目には、特殊法人の範囲、定義については改めて検討し見直すと、特に特殊法人の定義見直しとか、こういうことが言われております。こういうことを深く考えていきますと、せっかく一歩前進したにもかかわらず、これは骨抜きになる可能性があるのではないかと心配する次第でございますけれども、あえて長官が提言を受けてこの法案を出されたわけなんですから、こういうことにならないようにしていただきたいと思いますけれども、自民党からチェックされておりますけれども、この点はいかがでございましょうか。
○国務大臣(宇野宗佑君) 午前中穐山さんの御質問に対しましてもお答えいたしましたので、全特殊法人を監察の対象にするということはもう十分お聞き賜っておると思いますし、特に矢野書記長から同様の趣旨の御質問を賜りまして、私も総理もその趣旨を尊重してやっていきたい、こういうことでこの間もいろいろございましたが、最終的に閣議決定した日には、私はやはり個人的に矢野さんに対しまして御礼を、間接ではありましたが申し述べたというような経緯もございます。自由民主党の方は、それぞれの機関において大いにやれ、もっとやれという激励の声ばかりでございました。 ただ、そこにつきましたのは、一部株式会社がございますね、だから、これだけ株式会社一生懸命やっても何か悪いことをしたように思われちゃかないませんねというような株式会社もございます。私は、株式会社に関しましては午前中にもお答えいたしましたが、基本的問題とみなしていつまでも特殊法人であってよいのかどうか、私もう一回考えてみたい、こういうふうに思っておる節もございますし、あるいは、一つの例としてNHKの放送に関する問題に関しましては、すでに郵政大臣自体にもそれぞれの権限がありますが、それを乗り越えて私がああの、こうのということは言いませんよと、これはやはり主務大臣というものがいらっしゃるんだから、というふうなことを私かねがね申しておりましたから、したがいまして私の趣旨を体した範囲内でああいうふうな附帯決議がついたのでございまして、決して行管が望み、また私たちが考えておることをひとつ手かせ足かせを加わそうという意味ではない。私はもうそれははっきり申し上げられるんじゃないだろうかと、こういうふうにも思いますので、十二分に監察の効果を発揮していきたいと考えております。
○和泉照雄君 私は、法案の内容の質疑に入る前に、政府の行政改革計画について若干お尋ねをしておきたいと思います。 まず、最近の行政改革と言えばすぐ臨調答申が思い浮かぶのでございますが、この答申がなかなか実現しないところから、佐藤内閣はいわゆる一省庁一局削減を実施をして、その後行革三カ年計画だとか、特殊法人の整理などが計画をされ、福田内閣時代の五十二年十二月二十三日には「行政改革の推進について」が閣議決定をされ、第一次大平内閣がこれを引き継ぐ形で五十三年、五十四年の二年度にわたって実施をしてきたのであります。そういう姿が今日までの経緯ではないかと思います。福田内閣時代の行政改革は、いわゆる中央行政機構の再編成が華々しく取り上げられたわけでございますが、結局は引き続き検討を進めるということで当面を糊塗されてしまったと思うのでございます。 そこでまず、この福田内閣時代の行政改革を引き継いだ形で五十三年、五十四年度でいろいろと実施をされたと思いますけれども、どの程度進んでおるのか、その実績について概要を御説明願いたいと思います。
○国務大臣(宇野宗佑君) 御指摘のとおり、臨調に発しまして福田内閣行革まで、いろんな指摘がなされました。第二次大平内閣がそれを引き継ぎまして、あらゆる面でその整理にかかっております。よく私は言うんですが、いままでせっかく行革がなされましても、支払い手形を発行したんだけれども、支払い期日が書いておらなかったというふうな状態で延び延びのものがございますので、今回はあらゆる面においてきちっと支払い期日を書き込みまして、そしてそれをそのときにきちっとその手形を落としていこう、こういう方針でやっておりますので、かなり私は臨調の場面もあるいはまた福田行革の場面も引き継ぎましてやっておると思います。また、福田行革のときにはなかなか細かなことまで気を使って相当な効果を上げておるということも事実でありまして、何もかも残してしまったというんじゃ決してありません。歴代内閣は、やるときはきちっとやっております。しかし、中には日付が入っておるのが忘れられていたと、また入らなかったという事情もありましたので、詳細にわたりましては局長から答弁をさせます。
○政府委員(加地夏雄君) 五十二年の福田内閣の行政改革のその後の進行状況について御説明申し上げますが、いろいろ当時の行政改革は決めておりますけれども、着実に実施を進めてきてまいっております。その中で、いわゆる法律改正を伴うような事項について申し上げますと、四点ほどございまして、一つは農林省設置法の改正でございます。これは農林水産行政機構の改革という問題と、それから北海道営林局の四局を廃止するという法案でございましたが、これは五十三年の六月に成立を見ております。 それから、行政管理庁設置法の改正でございますが、これも前回の行政改革で、北海道にございます地方局の三局を廃止するという内容の法案でございますが、これも五十三年の六月の段階に成立をいたしております。 それからもう一点、審議会等の一括整理法でございますが、前回の行政改革におきまして、四十八審議会を対象にいたしまして、実質三十六の純減を見たわけでありますが、この一括整理法がやはり五十三年の五月に成立をさしていただいております。 さらにもう一点、許認可整理法は、これは昨年の十二月の十一日に成立をさしていただいたわけであります。 それ以外に、法律改正を要しない事項の問題につきましてもございますが、簡単に申し上げますと、一つは中央省庁における課、室、官の整理の問題でございます。これは全体として一応五十三、五十四年の二年間にわたって整理を完了いたしております。 それから、いわゆる出先機関の支所、出張所の整理の問題でございますが、これは千カ所整理の中で、五十四年度末までに九百カ所の整理をし、今回の行政改革につながったわけでございます。 それから、定員削減につきましても、五十三年度、五十四年度と、引き続き削減をやってまいりましたが、さらに今回の行政改革で五十五年度から第五次の定員削減計画を実施したところでございます。 特殊法人の合理化につきましても、先ほど長官から申し上げましたように、当時計画をいたしましたが、まだ具体的な日付の入ってない問題等につきましては、今回の五十五年行革におきまして具体的にその日付までを確定して、推進をしておるという状況でございます。 補助金の整理等につきましては、かねがね申し上げておりますように、五十三年度千四百二十二億、五十四年度におきまして千二百七億と、これをさらに五十五年度におきましては御承知のように千六百六十七億と、こういう形でつないでまいっておるわけでございます。
○和泉照雄君 第二次大平内閣は、昨年の十二月二十八日と二十九日の両日にわたって、「昭和五十五年度以降の行政改革計画の実施について」(その一)と(その二)を閣議決定をして、福田内閣の行革を一部引き継ぐ形で、十八に上る特殊法人の削減とブロック機関などの整理合理化などの計画を実施することとしております。 そこで、特殊法人の統廃合で十八法人の削減を昭和五十五年度から昭和六十一年度の間に実施をしようとしているのでありますが、一体この特殊法人はどういう基準で十八ということを決定をされたのか、御説明を願います。
○国務大臣(宇野宗佑君) まず第一点は、社会的、経済的情勢の変化に応じてもうお役目は果たしたのではないかと思われる特殊法人、二番目には、同じ機能を持っておるから合同してもいいんではないかと思われる特殊法人、三番目には、民間に移行した方がよいと思われる特殊法人、こうした三つを一つの判定基準といたしまして、これを各省庁に示しまして、そして十以下のところは一つ、十一以上のところは二つ以上ということを私から申し添えましてやった次第でございます。
○和泉照雄君 いま長官が御答弁になったとおりの御趣旨で選定をされたようでございますけれども、各省庁が出したところによりますと、どうも長官の御趣旨が生かされてない。何となく一律方式というような感じを受けるわけでございますが、それについては、長官、どうお考えですか。
○国務大臣(宇野宗佑君) 一律方式も一つの方式だと思って私はやりました。しかしながら、わずか五十日しかその行革の期間がなかったこと。特に特殊法人は十日間でやったわけでありまするが、そんなことで、率直に申し上げまして、いままでリストアップされている法人は各省庁がお気づきだから出してくるだろうと思っておりましたが、出さなかったという失望感もあったことは事実でございます。だからその中の理由には、地元が反対だと、こういう理由のものもございますから、私は、地元が反対なら私みずからが地元に赴いて、いろいろと地元の御意見を聞いて、判断をして、その結果を各所管大臣に申し上げようということで、実は幾つかの特殊法人に関しましては、地元の直接意向を私は伺う予定にいたしておりまするし、また、さらには、もう何度も何度もリストアップされておりながらまだ残っておるという法人に関しましても、当然問題視をしていきます。さらには基本問題として、特殊法人、戦後もう三十四年たったわけでございますので、この間における経緯等々も考えながら、ひとつ基本的に考え直したい面は考え直そうと、こういう計画を有しておるわけでございます。
○和泉照雄君 特殊法人の統廃合については、臨調答申やあるいはたび重なる行政監理委員会の意見があって、たとえば五十年の四月には、行政監理委員会は、整理、再編成を促進する必要があるとして、世上論議されている法人はこれは統廃合すべきであるとしております。ところが、今回の閣議決定よるに削減法人は、職員数が少ないものなどで、世上論議されている法人については特に統廃合の対象となっていないという批判もあります。いま長官がおっしゃったとおり、一律方式も一つの考え方だという、そういうようなことでございますけれども、こういうような手法では国民は納得をしないと、こういうふうに思うのでございますが、これについては長官はどうお考えですか。
○国務大臣(宇野宗佑君) 私の考え方は、率直に申し述べますと、まあ百十一もあるわけでございます。しかしながら、数は百十一だが、一つ減らす、二つ減らすのも大変な難産であったというのが過去の経緯でございます。私は、やはり党の御意向も承りましたが、率直に言うて自民党におきましても、まあ宇野さん、三つできたらいい方だというところから出発しておるんです。各野党の御意向も承りましたが、まあ各野党の方々も親切に、これとこれとはいままでリストアップされていますから、ぜひともこれはやらなくちゃいかぬでしょうねと、こういうふうなことでいろいろとアドバイスを受けましたが、率直に言って、十八というのはそれらのすべての期待よりももっと大きな数を挙げたわけでございます。私としては、やはり内容も大切だが、国民が特殊法人に対していろいろ問題視しておるときに、これは何としても百は切ってかからなければならない、それがまあ出発点だと。そして続いて、いろいろと第二、第三の問題点を例示して取り組んでいこうと、こういう気持ちでございましたので、確かに数だけの問題からいたしますると、あるいは内容的には第二、第三弾を撃ち込まなければ不十分だという結果を招いたのではないかと思っております。
○和泉照雄君 いまおっしゃったとおり、手元にあるこの資料でも、臨調答申でも、あるいは四十二年の監理委員会、それから四十五年の監理委員会、あるいは五十年の閣議了解、五十二年の閣議了解、あるいは日経連の資料とか、あるいは政策労組の資料とか、こういうものでも当然これは廃止すべきであるというふうにあるのに今回出てないと、こういうふうなことが非常に国民に不信感といいますか、信頼感を与えてないんじゃないかと、こういうふうに思うんですが、その点はいかがですか。
○国務大臣(宇野宗佑君) 私も、実はここにこういう印ついたものを持っておるんですよ。だから臨調で幾つ残ったか、あるいは監理委員会で幾つ残ったか、いつもポケットに入れておりますが、意外と今回やっております。だから、大物で残っておるのが二つばかりございまするし、地元反対で残っておるのがまあ六つぐらいはあるかもしれません。したがいまして、そういうものも勘定いたしますと、特に一政党は、もう二割カットしたらどうだとおっしゃいましたが、二割以上のカットできると思います、今後百十一の二割以上はできると思います。だから、第一弾ではございますが、相当やったなあと。ここで残っておるのをずっと常に全部マークを入れております。ただ、私は率直に申しまして、日経連のおっしゃったのは、非常に理想的な面が多うございまして、そして一つのパターンに決まり切っておりまして、たとえば阪神高速道路公団等々は首都高速道路公団と合併したらいいという単純な方式であったり、あるいは日本道路公団と合併したらいいという単純な方式であったり、鉄建は国鉄と合併したらいいという、こういう昭和三十九年の臨調の思想そのままずうっと来たやつなんです。もう極端なことを言うと、中にはこれは孫引きしておられるんじゃないだろうかと、自分が余りさしたる勉強もなく、ただ人が言うたからこれもつけ加えておこう、そういうものもあるんじゃなかろうかと思われる節もありますが、いずれにいたしましても問題であることは事実でございます。だから、私はそういう線にのっとりまして今回はかなりやっておりまするから、あと、こうながめてみますと、いままでリストアップされた中の問題法人というのはそう大して残っておらないんです。しかし、そういうものも含めまして、先ほど申し上げましたような方法によって、私が直接やるものと研究会でやってもらうものと、こういう二つの手で、なお一層この特殊法人問題は国民の御期待に沿いたい、こういうふうに思っておる次第であります。
○和泉照雄君 私の調べたところによりますと、特殊法人を十以上主管している省庁は通産省、農林水産省、運輸省の三省で、それ以外の省庁は十以下だと思います。そうしますと、たとえば新エネルギー総合開発機構のように、新しい法人をつくるときは二つの法人を削減しているのは別としましても、主管法人十以上の三省は二つ以上の特殊法人の統廃合を計画しておりますし、文部省を初め建設、厚生、労働、科学技術、国土、自治及び郵政の各省庁は一つの特殊法人の廃止が計画されておりますが、大蔵省は四つの特殊法人を主管しているにもかかわらず、統廃合計画の法人が見当たりません。大蔵省関係では、塩の専売制度の廃止は計画されてはいますが、しかしこれは特殊法人の統廃合ではないと思います。 そこで、今回の行革が特に財源との関連で出てきたという背景から言えば、財政を担当している大蔵省も率先して統廃合に協力すべきではなかったかと思いますが、大蔵省と行管庁の見解をお聞きしておきたいと思います。
○国務大臣(宇野宗佑君) 常に行革のときには大蔵省はどうしますかというのが各省庁の考え方で、私はやはり予算をそれぞれの省庁が握られている以上はそこから出発するのは当然だと思いますね。したがいまして、竹下大蔵大臣とも相諮りまして、ともどもにまず隗より始めよというところから出発しなくちゃいけませんよというので、地方ブロックにおきまして、私のところには出先がありませんから、出先というよりも特殊法人がありませんから、地方ブロックにおきましてもうすでに八つでございますが、もう一つ削ると、私は昨日もみずから内示をしたわけでございます。大蔵省も、その線に沿いまして現在やっていてくれますが、ながめていただきますと、国民金融公庫であるとか開銀であるとか輸銀であるとか、それ相応の理屈を持って今日まで存続をしてきた政策金融機関でございます。また、特殊法人の三公社の一つ、専売公社もございますから、これに関しましては御承知のとおりの手を打ちました。しかしながら、一応こうしたものも含めまして、今後政策金融等々についても基本的に一九八〇年代の特殊法人としてはどうあるべきか、これも私はやはり研究機関で勉強してもらいたい、こういうふうに考えておるわけでございまして、大蔵省だけが聖域だということは決してないわけでございます。
○和泉照雄君 特殊法人の問題は一応この程度で終わっておきますが、今回の行政改革計画の中にブロックの機関の整理を五十四年度末、つまり今月の三十一日までに成案を得るということになっておりますが、昨日行管長官は内示方式で発表をされておるようでございますが、今日現在、この作業はどの程度進んでいるのか、御説明を願います。
○政府委員(加地夏雄君) ブロック機関の整理につきましては、お話しのとおり昨日各省に提示をいたしまして、これから各省と具体的に詰めに入る段階でございます。したがいまして、現在のところ、具体的にもちろん各省との詰めも完全に終わっておるわけではございませんので、この段階では具体名を申し上げるという段階にはございませんので、あしからず御了承願いたいと思います。
○和泉照雄君 それならば、きのう行管庁が内示をしたブロック機関の統廃合計画によりますと、法務省の入国管理事務所、行管庁の行政監察局、大蔵省の財務局、郵政省の地方貯金局等が具体的に挙がっているようでありますが、法務省の鹿児島入国管理事務所及び大蔵省の南北九州財務局についてはどのような統廃合の検討状態になっているのか、これは法務省、大蔵省、行管庁からお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(宇野宗佑君) まず私から、内示をしたのでございますから、お答えを申し上げたいと思います。 財務局は、九州に南北それぞれ一つずつございますが、毎度申すようでありますけれども、ブロックというのは北海道を別にして七つの場合、北海道を入れると八つ、さらには信越が入ると九つというふうに、いろいろと各省によりまして、戦後機関を設置するときにそれ相応の理由があったと思いますが、そんなことでブロックの数もばらばらでございます。しかしながら、財務局だけをながめました場合に九州に二つあるというのは、これはどこから考えましても、私は大蔵大臣に言ったんですが、大蔵省がぜいたくなんですよと、何だ出先をそれだけ持っていて、というふうなことだと。地元としては非常に高いニーズがあったでございましょうが、やはりこれは当然どちらか一つを廃止すべきであるということで、大蔵省といたしましても北を廃止するという決意をいたしておる次第でございます。 入国管理事務所に関しましては、これまた現在十四ございます。やはりこれも戦後いろいろの観点からできただろうと思いますが、しかしブロックという観点からいたしますと、もう各省が、法務省は十幾つも持っておると、すぐにそこから始まるのであります。だから、法務省におきましてもこの際再編成をされたらどうですかと私たちとしては勧告をいたしまして、法務省もそういう気でございます。たとえば成田は関東地方でございますね。しかし、ほかにも入管はあるわけでございますから、成田を関東地方のブロックの代表とするわけにはいかぬ。二つもあっちゃおかしいということになれば、成田は恐らく名称変更をいたしまして、まあ支局というふうなかっこうになるんじゃなかろうかと思います。そういうふうなかっこうで、それぞれ各地域を考えながら、一応ブロック機関としては八つは認めましょう、しかしそのほかのやつはそれ以下の機関として存在をしてもらいましょう、こういうわけでございますので、入国管理の事務というものは非常に貴重な事務でございますから、全廃して鹿児島にはもう一人もだれもいなくなったんだと、そういうわけではございません。やはり、あそこには一年間に四万人も五万人も外国からたくさんの方が来られますから、それにきちっとできるだけの入国管理の事務だけは必要でございますので、そういうわけで、言うならば一つの再編成であり、また名称変更であると、こういうふうにお考え賜ればいかがであろうかと思います。
○説明員(千種秀夫君) ただいま行管庁長官からお話がございましたように、昨晩、法務省につきましては入国管理事務所について統廃合を検討するようにというお話を承っております。その趣旨もただいま長官から種々御説明いただいたとおりでございまして、私どもも出入国管理事務の増大に伴いまして、現在あります組織をいかに合理的に統廃合していくかということを目下検討を始めているところでございます。そういう意味から申しますと、まだ鹿児島といった固有名詞が特定できるような状態にはなっておりませんで、これから行管の御指示も得てまた詰めてまいりたいと考えておる次第でございます。
○説明員(岡上泉君) 先生十分御承知かと思いますが、財務局は内国税及び関税を除きます大蔵省の所掌事務の総合出先機関として現地性の強い事務を担当しておりまして、大蔵省と地方を結ぶパイプ役として十分機能を果たしておるというふうに思っているわけでございますが、他方、行政機構の簡素合理化というふうな要請もございますため、昨年末の閣議決定の線に沿いまして財務局を整理統合するということになったわけでございます。 私たちといたしましては、昨日、行政管理庁の方から見解をちょうだいしたわけでございますが、私たち、現在経済官庁の中で九州に二つ以上のブロック機関を持っているというのは大蔵省であると、そういうことを念頭に置きながら今後の財務局の統廃合問題につきまして内部的に検討してまいりたいと、かように思っているわけでございます。
○和泉照雄君 いま大蔵省の方は——長官の方が、私の聞き違いかどうか知りませんが、財務局の方は熊本と北九州に二つ同じブロックにあるから、北を廃止して南に統合するというふうに御答弁になったように聞いたんですが、もう一遍確認をしますが、長官そのとおりですか。
○国務大臣(宇野宗佑君) そのとおり統合ということになっております。
○和泉照雄君 では、北を南に統合するということで、これは長官確かに昭和二十四年に九州の福岡の方に財務局をつくるというときに、全会一致で熊本につくるべきであるということで、それが通って熊本に設置をされたという、要するに民意を反映して設置されたということ、それから現在も熊本はまだ中央に比べますと非常に未開発のところがありますし、また下部機関というのも非常に多いということで、当然の帰着ではないかと思いますが、また非常な攻勢に遭われてそれがひっくり返るようなことになったら非常に不信感を覚えるわけでございますが、その点はいかがでしょうか。
○国務大臣(宇野宗佑君) そういうことのないように自信を持ち、またかたい決意で内示をしたわけでございます。
○和泉照雄君 では、長官のかたい決意を信頼をしておきますので、重々ひとつ。 それから、入国管理事務所の問題は、けさの新聞によりますと、法務省の入国管理事務所は十四カ所あるけれども、六カ所を統廃合して八カ所にするというような新聞報道がございましたが、これには出張所に格下げをすると、こういうふうにありますけれども、いま長官は成田をたとえばとりますと、支局というふうな、そういうふうに名称変更と、機能は保たせて名称変更するというような意味の御発言がありましたが、これはほかの五カ所もそのとおり理解してよろしいでしょうか。
○国務大臣(宇野宗佑君) いわゆるブロック機関ではありませんよと、ブロック機関は八つにいたしますが、それ以外のものはやはりブロック機関より一段階低いところへ持っていきたいと考えております。で、その中には当然出張所も私はあるだろうと、こう考えております。
○和泉照雄君 先ほど同僚の田代委員の方からも、この統廃合については国民の要請とそれから行政需要ということを考えてやっていただかぬとならぬということの意味の質疑もありまして、長官の方もその点は納得をされたような御答弁で安心しておったんですが、いまこの入国管理事務所の問題は、たとえて言いますと、六カ所のうちで支局になるところと出張所になるところといろいろあるという御答弁でございましたが、特に私は鹿児島出身でございますので申し上げておきたいのは、いま入国管理事務所は二十九名の職員の方々で鹿児島港、それから宮崎県の細島、それから鹿児島県の名瀬等そういうところに出張所を持ちまして、人員のやりくりをしながら、鹿児島空港では五十四年度は年間五万四千という出入国者をさばいておるわけでございます。で、出張所になりますと、このほかに、在留外国人の方々のいろんな事務手続が福岡に行くかあるいは福岡に郵送しなければならないという事務低下、住民サービスの低下が心配されるわけでございます。そういうことになりますと、やはり支局という意味の機能を存置をするという方向にしていただかないと大変な住民は迷惑をするわけでございますが、この辺のところのお考えいかがでしょうか。
○政府委員(加地夏雄君) 入国管理事務所十四の整序と申しますか、再編成の問題でございまして、私どもはその場合の考え方といたしまして、これは入管に限らずでございますが、やはり先生御指摘のように、組織の改編に伴って急激な変革があるわけでありますが、その際にその機能が果たしておった住民サービスの面は極力やはり維持をしていくべきではなかろうかと。むしろその中にある役所の定員でございますとか機構につきましては極力簡素化の実を上げるべきだと思いますが、そういう意味で住民サービスができるだけ低下しないようなことをひとつ考えていくべきではないかと、こういうふうに考えております。 したがいまして、入管の問題について申し上げまするならば、九州鹿児島の問題につきましては、これはやはり名称がどうあろうとも鹿児島空港あるいはその鹿児島湾に出入りする入管事務に支障が起こらないような形を十分考えていくべきではないかと、こういうふうに考えております。 それから、立ったついででまことに失礼でございますが、先ほどちょっと私大臣に誤って申し上げたんですが、南北財務局の統合の問題につきまして、行政管理庁が昨日提示を申し上げましたが、その提示案は南と北の財務局の統合と、こういうことで申し上げたんですが、はっきり南に北をと、こういう形の御提示には現在いたしておらないと、今後の詰めの結果によるわけでございまして、先ほど大臣が申し上げましたのはそういう統合という意味でありますので、申し上げておきたいと思います。
○和泉照雄君 またちょっと答弁が後退したようで非常に不満でございますが、やはり歴史的なそういうような意味合いから、あるいは現状の住民のそういうようなニーズにこたえるということからは、当然北が南にという私は理解をして先ほどの答弁をそのままうのみにして了解しておきますから、ひとつ前向きにやっていただきたいと思います。 それから、鹿児島の問題でございますが、このいただいた表からしますと、これはもうブロックの意味からも当然、比較をした場合ですね、爼上に上がるようなそういうようなところがありますけれども、それはやっぱりブロックに一カ所ということで存置をされたところもあるようであります。そういうことからしますと、将来昭和六十五年には鹿児島空港は大体出入国者が二十万人を下らないんじゃなかろうか、こういうことを言われておるところでございますので、それからこの前も鹿児島の新港あたりには、今度新しくできた谷山新港の方でございますが、キャンベラも来ますしエリザベス二世号も寄港するというような前向きの状態でございますので、ひとつ成田と同じような考え方で支局ということで、ぜひ本体の機能は残しておくということでブロックの中から一つ削減をするという、そういう方向でおやりになっていただきたいと、こういうふうに思うんですが、いかがですか。
○政府委員(加地夏雄君) ただいまの先生のお話でございますが、御意見として承っておきたいと思います。
○和泉照雄君 いや、もうちょっとはっきり大きな声で。聞こえない。
○政府委員(加地夏雄君) 御意見として承っておきたいと思います。
○和泉照雄君 では、次は法案関係の内容について若干お伺いをしたいと思います。 まず、ブロック機関からお尋ねをいたしますが、今回の法案ではブロック機関の名称、位置、管轄区域には手を触れないで現状のまま法律で規定をして、ブロックの機関の次長や内部組織だけを政令で規定をしようとしているのでありますが、このように位置、名称等は法律に残し、内部組織だけを政令に規定しようという理由について説明してほしいと思います。
○政府委員(加地夏雄君) 御提案申し上げております法律の中で、御指摘のようにブロック機関につきましては、機関の設置あるいは管轄区域につきましては従来どおりすべて法律に残しまして、内部組織であるたとえば次長とか部長の設置につきましては政令に落としたいというのが内容でございます。この趣旨は、御承知のように国の出先機関の中では、ブロック機関はいわば根幹になる組織でございます。したがって、たとえば中央省庁における局部の設置と同様に、ブロック機関の設置については従来どおり法律に残しまして国会の御審議をいただくと、こういう考え方であります。ただ、そのブロック機関の内部組織の問題につきましては、これはあくまでも組織の内部編成の問題でございますので、これはひとつ政令の形でお願いを申し上げたいと、こういう趣旨でございます。 〔委員長退席、理事林ゆう君着席〕 で、これは今回の法律案で一応統一的な整序をいたしますが、一つの考え方があるわけでありまして、府県単位機関につきましては総称は法律でございますが、個別設置については政令でお願いをすると、こういうものとの平仄を合わせておると、こういうことでございます。
○和泉照雄君 私が調べてみますと、ブロック機関の内部組織は、現在法律で規定しているものが十五種類、政令が二種類、省令が十種類となっているところから、法律で規定しているものが一番多いわけでございます。で、法律で統一的に規定すべきだという意見も中にはあるようでありますが、なぜあえて政令に統一をしようとしたのか、その辺の事情を説明を願います。
○政府委員(加地夏雄君) ただいま申し上げましたように、ブロック機関そのものの機関の設置等の問題と、その設置されたブロック機関の内部組織の問題、これはやはり国民サイドから見ましても大変に差のある問題でございまして、そういった国の出先機関の中核であるブロック機関の設置等につきましては、これは従来どおり法律で規制をしていくという必要があろうかと思います。内部組織の問題になりますと、いわば部内編成の問題に近い問題でございまして、その意味におきまして、確かに御指摘のように現行ではばらばらでございます。法律で書いておるところもございますし、政令、省令のところもございますけれども、事の性格上内部組織については政令とするのが妥当ではないかと、こういうふうに考えたわけであります。
○和泉照雄君 行政管理庁のブロック機関でございます管区行政監察局の内部組織は法律で規定すると、このようになっているようでありますが、そこで組織図を見てみますと、関東と近畿の二つの局には総務部が設置をされておりますが、中部には総務管理官が府令で設けられておるようであります。 〔理事林ゆう君退席、委員長着席〕 つまり、法律改正をしなければ総務部は置けないので、そのかわりに政令で総務管理官を置いたのではないかと思うのでございますが、その総務管理官の実態を説明をしていただきたいと思います。 次に、法律で設置するものを政令以下で規定するとなると機構が拡大されるおそれがないのかという批判があるようでございますが、これに対してはどのような考えを持っておられるか、あわせて説明をしていただきたいと思います。
○政府委員(中庄二君) ただいま御指摘の件でございますが、行政管理庁の法体系と申しますのは、行政管理庁設置法とそれからその下の組織は行政管理庁組織令、それから地方支分部局につきましては、行政管理庁の地方支分部局の組織規則という形でできておりまして、現在の管区のブロック機関の部の問題でございますから、部は総務部も第一部も第二部もこれは法令事項と昔からなつております。それ以外の組織は、いま申し上げましたように、地方支分部局の組織規則ということでずっと沿革的に設けられておりますので、訓令という形になっております。 その業務でございますが、総務部の置かれていないところでも同じでございますが、最近の監察業務は非常に横断的なものがふえてまいっておりまして、相手機関の重複等の問題が非常に多くなってきております。そういう問題。それから、近年総合相談所等の問題がありますし、委員の増員等もありました。相談事案の処理の面でも調整を要する。それから環境庁事務もふえたというようなことから、いままでの総務系統の事務が質量ともに変わってまいりましたので、そういう重要事項を処理するために総務の管理官というものを置いたわけでございますが、同じ行政管理庁でございまして審査官庁でございますので一査定もなかなか厳しゅうございました。それと同等の振りかえがなければ認めないというふうなこともございました。非常に安易な設置ということはございません。
○和泉照雄君 現在、地方自治法の第百五十六条第七項に規定されております中に、対住民に関係の生じない特定の機関については、その設置については国会の承認を必要としないと、このようになっているようでありますが、しかしこれ以外の機関を設置しようとすれば国会の承認は必要となるわけでございます。そうすると、今回のこの法律により、政令である機関を設置しようとしても国会の承認が必要となるわけでございますが、そうだとすれば法律で設置するのと差異がないように感ずるわけでございます。出先機関の設置を政令で規定するというメリットは余りないように感ずるのでございますが、その辺のところの説明を聞かしていただきたいと思います。
○政府委員(加地夏雄君) 御指摘のとおり、地方自治法の百五十六条におきましては、国の出先機関につきまして非常に細かい機関まで設置について国会の承認を得ると、こういう形になっておるわけであります。これは御承知のように、地方自治という観点から国の出先機関が地方自治体の中に乱設されないようにと、こういう恐らく自治法の精神だろうと思います。その意味におきまして、今回の国の行政組織の規制の整序の法律とは一応考え方が違うわけでありまして、仮におっしゃるとおり、この規制整理法でそれが法律から政省令に落とされた場合におきましても、自治法の趣旨に沿って、自治法の規定に沿った国会の承認をいただかなくちゃいけないと、こういうふうになるわけでございます。
○和泉照雄君 次は、附属機関のことについてお尋ねをいたしますが、まず、同一種類に属するものを複数設置する場合には、機関の総称だけを法律で定めることになっていて、個別の名称や位置は省令などで定めることとなっているようであります。しかし、外務省の附属機関である在外公館、文部省の附属機関である国立学校、防衛庁の機関である学校、補給処などは例外とされているようでありますが、その理由について説明を願います。
○政府委員(加地夏雄君) 在外公館の問題は、申し上げるまでもございませんが、国を代表した機関の設置でございまして、これは特別に在外公館の関係の法律に基づいて設置をされていくわけであります。で、今回のこういった国の行政機関の規制の整序と、こういう観点からそういった在外公館の問題まで及ぶというのはむしろ不適当である。やはり従来どおり、在外公館の設置については国会の御承認をいただきつつ法律でもってやっぱり規制をしていくべきではないかと、こういうふうに考えたわけであります。自衛隊につきましても、いわゆる国防、自衛という問題でございまして、今回お願いしている法案の趣旨を越えた大きな政治の問題でもございますし、そういう意味で今回の規制対象から外したということでございます。
○和泉照雄君 現在、政府から農林水産省設置法の一部を改正する法律案が衆議院に提案されているようでございますが、これを見ると、横浜及び神戸の生糸検査所が廃止されることになっているようであります。横浜の例で申し上げますと、横浜生糸検査所は廃止されて、廃止後の措置は改正案を見る限り全然わかりません。しかし、この法律案では、横浜農林規格検査所が新設されるようでございますが、これに引き継ぐのだということは勉強してみればよくわかるわけでございますが、法案を見た中では全然そのことはわからないわけでございます。この法律案でいけば、農林規格検査所は複数設置され、名称、位置は省令で規定することになるのですから、横浜農林規格検査所は出てこないわけであります。 このように、法律案が実施されますと、法律だけを見ても国の行政組織がよくわからなくなる。このように思うのでございますが、そこで、行政白書なりの方法で毎年少なくとも一回は何らかの形で一括して公表する方法はとれないものかどうか、この点をお伺いしたいと思います。
○政府委員(加地夏雄君) 確かに生糸検査所を廃止いたしまして、農林省のJASの検査を中心にした規格検査所に吸収するわけでございます。生糸検査所が時代的な役割りを果たしまして、新しい消費者保護という観点から農林規格の仕事に徐徐に切りかわっていく、そういう形で吸収されてまいるわけでございます。 ただ、それが御指摘のように、規格検査所という総称なり所掌事務は確かに農林省設置法に上がりますが、ここの設置については、これが政省令以下に落とされた場合にわかりにくいではないか、こういうお尋ねでございますが、それはやはり先ほど申し上げましたように、行政機関の活動とともにそういう権限なり行使の関係でおのずからそういう機関の活動がPRされてまいるでございましょうし、それから告示という形で、あるいは省令という形で発表されるわけでございますから、そういった機関の新設については十分それぞれの省において広報をしてまいるべきだと、こういうふうに考えております。 それに関連をして、行政管理白書的なものをつくる考え方がないかという問題でございますが、実は私ども、今回の行政改革に当たってもそうでございますし、いかにこういった周知、広報ということが大事であるかということは十分考えておりまして、いろんな機会を通じて御説明も申し上げ、PRもしてまいったわけであります。これを恒常的な形で、定期的にそういった白書的なものにしていくかどうかにつきましては、今後十分御趣旨を体して検討してまいりたい、こういうふうに考えております。
○和泉照雄君 長官にお尋ねをしますが、かつて昭和四十二年に、行政監理委員会は「行政改革の現状と課題」と題したいわば行政白書を出し、その後、四十三・四十四年度版と四十五・四十六年度版を出したことがございます。それで打ちどめになっていると思いますが、行政管理庁長官は行政監理委員会の委員長も兼ねていることは言うまでもありませんが、行政監理委員会からでも行政管理庁からでもいいですが、行政白書——内容はいろいろあろうかと思いますが、少なくとも毎年一回は提出をして、そして国民の協力を求めるべきではないかと思いますが、管理庁長官のお考えをお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(宇野宗佑君) まさに私も同じ意見を持っておるものでございます。特に今回は、国民的課題で行革、行革と、こういうふうになっておりますが、実は国民の方々も行革というのはどこら辺までが行革かさっぱり御承知ない面も実はあります。私も、すでに行革行脚であちらこちら実は講演に回りました。そして、微に入り細にわたりましてお話を申し上げました。そうしたことで、やはり常に国民には、政府はこれだけ簡素にして効率的な政府を目指しておりますということを理解をしていただき、なおかつまだまだこれでは不十分だということもそれによって判断していただくということが私は必要じゃないか、こういうふうに思います。 特に私は今回は、たとえばの例ですが、報告書なんか二百メーターの高さに及ぶだけのものを整理したのです。しかし、これは五十五年度を終わらないことには、民間もあるいは各市町村もわからないと思いますね。だから、報告書は三枚を一枚にし、毎月のを三カ月に一回とかいうふうなことで、いつも言うのですが、霞ケ関ビルよりももう五十メートルも高い、書類を積めばそれだけになると。そんなものがいままで判こ行政で、判こをついたりつかれたりして明治以来ほったらかされておった、こういうことも意外とわかってもらっていないわけであります。 だから、そうしたことも書きまして、あなたの会社は——それは全国にばらまけば一枚か二枚かもしれませんが、——多少は政府の行政介入は軽くなりましたか、またどうでございましょうということも、やはり知ってもらう必要がございますから、私はそうした問題に関しましては当然前向きの姿勢でひとつ検討してみたいと考えております。
○和泉照雄君 今度提出されました法律案の中で、文部省の第二十四条の中で、オリンピック記念青少年総合センターの位置の「東京都」と規定している部分を省令で規制することにしている部分があるようでございますが御承知のとおり、オリンピック記念青少年総合センターは、まだ特殊法人のままで文部省の附属機関にはなっておりません。確かに、これを実施するために、オリンピック記念青少年総合センターの解散に関する法律案は第九十国会から衆議院で継続審議になっていますが、過去三回廃案になっている経緯もありますので、この法律案との関連で手を入れておく必要はないのだろうかと、このように考えますが、行政管理庁の考え方を説明願いたいと思います。
○政府委員(加地夏雄君) これは立法の技術的な問題にわたる問題でございますが、今回私どもが御提案をするに際しまして、同時に、その国会にオリンピック記念青少年総合センターの廃止法案が出ておったわけであります。そういう場合に、この法案を提案する場合との調整の問題といたしまして、同じ国会に提案されている場合には、政府としては当然この二つの法案とも御承認をいただきたいと、こういう姿勢で御提案を申し上げるわけでありますから、そういう意味の技術的な調整を図るというのが従来の慣行になっておるわけであります。したがいまして、この法案の提出の際に、オリンピック記念青少年総合センターの法案が通って文部省の附属機関になった場合、こういうものを実は想定してこの法案がつくられたわけであります。現在、私ども両法案ともぜひ御成立をお認めいただきたいというつもりでございますが、仮に技術的に申し上げれば、この法案の成立の前後関係が出てまいりますならば、やはりそれに応じた修正という問題を考えざるを得ない、こういうきわめて技術的な問題にすぎないわけでございます。
○和泉照雄君 では、次は建設省関係についてお伺いをいたしますが、国土地理院、土木研究所建築研究所の三機関は、この法律案が可決されないと筑波研究学園都市への移転は図れないことになっていると思いますが、実態はどのようになっているのか、御説明を願いたいと思います。
○政府委員(加地夏雄君) 私どもは、今回この法律案をお願い申し上げている一つの直接的な問題として、いま御指摘の問題があるわけでございますが、この法律がお認めいただけない時期におきましては、やはり移転というものは完全に行われていない、こういうことになるわけでございますし、現地に、関係各省におきましては実態的には相当筑波の方に移っておりますけれども、法律上の形式から申しましても当然それはまだ新設は認められておらないと、こういうたてまえとして分室等の処理をやっておると、こういうふうに伺っております。
○和泉照雄君 もう一遍お伺いをしますが、五十四年の初め、要するに去年の四月ごろは分室の整備は完了したという、いまの御答弁でもそういうふうに推察できるのですが、そうしますと、三機関の職員はどの程度移転をしているのか。国土地理院については分室がありますが、それからまた世田谷ですか、あそこにもありますし、そして筑波学園の方もあるわけでございますが、本体は筑波学園都市の方が実体なのに、向こうは分室という看板をかけざるを得ないというようなことになっておるようでございますが、この辺は一体どのようになっておるんでしょうか。
○政府委員(加地夏雄君) いまの筑波の国土地理院の場合には、実態的には大半の部分が実は筑波に移転をいたしております。そういう意味におきまして、私どもとしてはこの法案を速やかにひとつ御承認をいただきまして正常な形にできるだけ早いうちに戻したいと、こういうふうに考えておるわけであります。
○和泉照雄君 それから、最後でございますけれども、いま提出をされておる法案も昨年のいまごろ提案をされて二回廃案となった、そういう経緯もありますので、この筑波学園の問題も建設省としてはいろいろと予定がつかなかったことによるということはわかるのでございますけれども、しかし、できる限り法律と実態を合わせるようにして提案をしてもらいたいと、このように思うのですが、行管庁はこの点はいかがお考えですか。
○政府委員(加地夏雄君) 単年度の予算で施設が完成する場合を除きまして、相当長期間にわたって施設の完成をする場合には、これはかねがね当委員会におきましても、法案審議と施設の実態との関係の乖離があるではないか、こういう御指摘もございましたが、私どもとしては、やはり国の行政機関、行政組織として当委員会の御審議をいただくと、こういうたてまえから、施設がある程度——ある程度と申しますか、完成をいたしまして、御承認をいただければ現実にその機関としての活動を開始できる、こういう段階でお願いをしてまいったわけであります。 その意味におきまして、筑波の問題は実は昨年からお願いを申し上げてきたわけでありまして、そこら辺がどういう形で当委員会の御審議との関連をスムーズに持っていくかという問題は、かねがね御指摘もございますし、私どもも十分検討していかなくちゃいけない、こういうふうに考えておりますが、残念ながら、一年間この法案がこういう形になっている関係もございまして、そのギャップが非常に露骨な形になっておるという事実は否定できない状態でございます。
○山中郁子君 初めに、法案の本質的な問題について政府の見解を伺います。 長官にお答えをいただくことになりますが、行政改革を進める上で大事なことは、いままでも多く議論になっているんですけれども、行政組織の改変が国民の権利義務にかかわるという、そういうものであるので、国民に対する行政サービスの低下をもたらさないということが最も大事なことの一つである、基準であるということは、私どもは当然のことだと考えておりますが、初めにその点についての長官の見解をまず伺ってから、質問に入りたいと思います。
○国務大臣(宇野宗佑君) やはり行政は国民のためにあるわけでございますから、常に国民に対してサービスするような体制でなければならない、かように存じます。だから、今回の行革でも、いやしくも民間に過剰介入し、自治体に過剰介入するというふうな点は極力これを排除し、むしろ国民の御共鳴を得てさらに民力を培養する、これが一つの大きな目的でなくちゃならない、こういうふうに言っております。そのためには、行政みずからが常に簡素にして効率的、いわゆるチープガバメントという姿勢でなければならない、これが行政の基本的な考え方ではないか。したがって公務員は、よろしく公僕たるの自信を持って、常に綱紀の粛正に心がけておらなければならないと、私はこういうふうな三本立てで行政のあり方というものを考えておる次第であります。
○山中郁子君 そうすると、かなり今回の法案についてはいろいろ問題が出てくると私は考えております。 それで、今度のこの法案によって、地方支分部局、附属機関で、法律事項から政省令事項に移管する数、これは何かいろいろの面で全体がなかなかつかみづらいんですけれども、全部で、正確に言うと種類は幾つ、機関数は幾つになるんですか。
○政府委員(加地夏雄君) 今回の法律の中で、従来法律事項でございましたものを政省令に落とすものは全体で二百二十六種類、八百九十九機関でございます。 その内訳は、地方支分部局の場合で申しますと、県単位機関の個別設置の政令移管が五種類の二百二十機関、それから、県単位未満の機関の個別設置の省令移管が一種類、九十九機関でございます。それから、ブロック機関の内部組織としての次長あるいは部の設置の政令移管が十五種類の百十二機関でございます。一方、附属機関につきまして、同一類型で複数以上設置されている機関の個別設置の省令移管でございますが、これが二十二種類の二百八十五機関、それから単一の機関の位置規定、これが省令にかわるものが百八十三種類、百八十三機関でございます。
○山中郁子君 二月十九日の衆議院の委員会で中路議員が質問しているんですけれども、対象の集計が幾つになるかということに対して局長が、「二百四十種類、千百五十機関でございます。」と答弁していらっしゃるんですよね。その辺の違いが私よくわからないんですけれども、どういうことになるんですか。
○政府委員(加地夏雄君) 前回の御質問の際に、その場で先生からいまの数の御質問がございまして、私の後ろにおりました係の方がそこでそろばんをはじいて、単純計算をして急いで合わせた数でございまして、いま申し上げた、政令に落とす分以外に省令から政令に上がる分がございます。それを加えた数として申し上げたのが前回の二百四十種類の千百五十機関、こういうふうに申し上げたんで、いまの先生の御質問でいきますと、法律から政令に落ちたもの、そういう厳密な意味で申し上げれば二百二十六種類、八百九十九機関でございます。
○山中郁子君 そうすると、政省令に移管するのは二百二十六で八百九十九機関であると、これが最終的な正確な数字だということですね。
○政府委員(加地夏雄君) そうでございます。
○山中郁子君 それで、かなり大きな数字なわけで、影響は広範囲に及ぶということになるわけですけれども、国家行政組織法の八条、九条によると、私が申し上げるまでもないんですけれども、「法律の定めるところにより、」というところですね。いままでの経過から言って、いわゆる行政機関法定主義とでも言うんですか、そうしたところから戦後の憲法に基づいてきているわけなんだけれども、私は、そういう点で、いままちまちになっている附属機関や地方支分部局の規定を統一するということは、結局その法律の規定を外すという、このいまの数でいきましても、二百二十六種類、八百九十九機関にわたる膨大な部分を法律から外すという結果になるということだと思うんです。そういうことは、明らかに国家行政組織法の八条、九条の精神、ないしは憲法に基づく精神から逆行するんではないか。大きくいま私くくって申し上げているんですけれども、その点はいかがですか。長官に御意見を伺うわけですけれども。
○国務大臣(宇野宗佑君) 先刻来何度も同様の御質問ございましたが、やはり機関名というものはきちっと法律で明らかにするわけでございます。特に、ブロック機関におきましては地名まで明らかにしようと、あるいはまた、その内部におきましても次長、部長まで明らかにしよう、そういうふうにやっておりますので、したがいまして、決して法定主義を逸脱しておる問題ではない、私はかように考えますし、また、たとえ政省令でございましても、あらゆる機会にやはり国会で御審議を願わなければなりません。よく法律の中には、政令にゆだぬというようなことございますが、私たちも、このポストを離れまして国会議員になった、一般になったときにはやはりそういう問題でやりとりをずいぶんしたものでございます。そういうふうなことで、私は決してそのこと自体において憲法を無視した問題であるとかいうふうなことではないのではなかろうか、かように考えております。
○山中郁子君 政省令であってもというふうに長官がおっしゃる理屈を敷衍していけば、何でも政省令でいいんだ、法律と変わらないんだと、国会審議との関係で言うならばそういう理屈になりかねないんであって、そこのところが大きな問題なわけです。 それで、憲法国会でこのこともかなりいろいろ議論が出ているんですね。そして、旧帝国憲法のもとでこうした行政組織を決めるのは天皇大権、いわゆるそういう権力によって行われて、議会が何ら関与しないで決められた。そういうことではならないというのが戦後の新しい理念だということから、憲法制定議会でこの問題についての議論をされているんです。それで、天皇大権を否定した上で、当然のことながら行政組織の決定を議会の議を経る法律によって決めるんだということになってきているわけで、憲法制定議会で当時の金森国務大臣も、「国の国民に対する関係に依る組織の面を表わしまする部分は、固より法律で書くのが当然の解釈として、法律で書くべきものと斯う考えて居ります。」、こう答弁しているのですね。「外局の方もこれはどう云う法律の中に入れるかは時々の見計いを要しましょうけれども、矢張り法律を以て定めなければ、この憲法の趣旨には合致しない」ということを答弁しているのです。この憲法制定議会でのこの問題に関するやりとりはいろいろあるのですけれども、少なくともいまの議論は、私はやはりこうした憲法の理念、また国家行政組織法の理念と逆行するということは言わざるを得ない。そこのところをいま長官が答弁されたような内容でかわせば、その本質がやはりあいまいになる。むしろ本質をごまかす結果になるということになると思いますけれども、その点はいかがですか。
○政府委員(加地夏雄君) 国の行政組織を定める法律の体系は、先生御指摘のように一番もとに憲法がございまして、憲法に従って国家行政組織法があるわけであります。その国家行政組織法を受けて各省設置法がそれぞれ具体的な機関の設置を決めておる、こういうことだろうと思います。 その場合に、今回の改正との関連で申し上げれば、国家行政組織法の八条と九条におきまして、附属機関あるいは地方支分部局を設置する場合に、それは法律の定めるところにより設置をすると、こういう規定があるわけであります。その関係で各省設置法を見てまいりますと、各省設置法はその八条ないし九条の規定を受けて規定をしているわけでございますが、実態的に見ますと、やはり出先機関の問題、あるいは附属機関の設置につきましては、設置法上それぞれまちまちになっておるわけであります。したがって、体制的に見てまいりますとやはり機関の設置、総称ですね、所掌事務と、こういった問題は確かに設置法の決めるとおり法律で決めなくちゃいけない。しかし、その機関が個々に設置される問題については、それは政省令で決めていっていいのではないか。これは一つの三十年間の解釈として定着してきた解釈であろうと、こういうことから、私どもはそこに着目をいたしまして今回の整序をやっていく、こういうことでございまして、基本のところは、常に法律によるという現在の組織法の基本原則というものは守りまして、その枠内での調整を考えているということでございますから、御指摘のようなそう大きな憲法にもとるとか、そういった問題は私どもは決してないと、こういうふうに考えておるわけであります。
○山中郁子君 そういうことも含めて憲法制定議会で議論しているのですよ。そして、金森さんはこういうふうに答弁しているのですね。「前に申しましたように国の組織、国民に向って法律的な関係を持つ組織と云うものは、これは法律を以て規定することが当然であると考えて居る次第であります。」と、こう答弁しているんです。それで、しかしすべてが、一から百まで全部そうではないという範疇もそれはあります。で、誤解のないように申し上げておけば、私どもも一から百まで全部何が何でもみんな法律で決めろと、こういうことを言っているわけじゃなくて、一番最初に申し上げました、それはやはり国民の権利義務とのかかわり、行政サービスの問題、こういうことで申し上げておりますけれども、で、そのことについてはこういう言い方をしているんですね。「形から云えば物の頭のような所を通って進行するのでありますから、この頭に対する補助組織、例えば秘書官をどうするか、或はそこのタイプライターを叩く者をどうするかと云うことは、実は法律を以て規定すべき範囲に属して居りませぬ。そう云う部分は法律を以て書かないと云うことが憲法の議論としては成立し得るものと思うのであります」、こういう答弁をしているのですね。つまり、だから、当時政府が想定した、いま局長がおっしゃった三十年間の中で定着してきたんだというようなもの、そして今度それの一つの帰結としてこの法案を出されているんだけれども、そういうものは憲法の制定のときの理論から大きく逸脱して、むしろ政府が既成事実としてまちまちにしてきたんですね。そういう結果まちまちになっているから、だからこれはまとめるんだと、それが三十年間の中で定着してきたんだ、これは私は理屈に合わないと思うのです。現実に憲法制定議会のときに金森さんはそういうものとして、タイプライターをたたく者をどうするのか、秘書官をどうするのかと、こういうことまでが法律事項ではないということは憲法上考えられるんだと、当然これは何を意味していたということははっきりしていると思うんですね。もう一度この点について長官のお考えを伺いたいと思います。私は、ずいぶん離れてきちゃった、どんどんどんどん拡大してきている、この拡大してきたものを今度それに基づいて集大成するみたいな、大幅な拡大をしようという、そういう根本的な問題があると思いますけれども。
○政府委員(加地夏雄君) 申し上げました各省設置法というのは、当然憲法が制定され、今日の行政組織を運営する形として古くから設置法が制定されておるわけであります。その設置法の中で、いま申し上げた国家行政組織法のたとえば八条なり九条の解釈をそういう形で各省が運営してまいっておるわけであります。 それからもう一つ、これは別な観点からの問題でございますが、これは私どもが悪意的にこういう形でお願いをしたいというつもりは毛頭ないわけでありまして、かつて臨時行政調査会の答申におきましても、行政組織の機動的な運用を図るために、極力そういった政省令と申しましょうか、政府部内における自律的な組織編成というものをとるべきであろうと、こういう主張もございますし、また民間の審議会等におきましても、余り細部まで法律で決め過ぎてはかえって組織の弾力的運用が失われるんではないかと、こういう御意見も実はあったわけであります。過去、憲法制定以来各省で設置法が制定されまして、そういう実績もあり、また一般のそういう識者のいろんなお考え方も承った上で私どもは今回のあれを考えたわけでありまして、それにつきましては、先生御承知のように、四十六年の際に、つまり国家行政組織法の改正という形で、国家行政組織法が考えているいろんな諸原則に対してある程度の改革をしようというふうな大きな法律案という形ではなくて、国家行政組織法の原則の中でそういう各省設置法でまちまちになっておるものの整序をやろう、こういう形でお願いをしているわけでございます。
○山中郁子君 それは論議のすりかえというもので、その後の経過をひとつ申し上げてももうわかっているはずなんですけれども、国家行政組織法が制定されるに当たって、いま私が憲法制定議会でこういう論争があったということを御紹介しましたけれども、そのときに、たとえば第八条の附属機関の設置の条文が、政府案が「政令の定めるところにより、」と、こうなっていたはずですよね。それが、これは参議院ですか、参議院で修正されて「法律の定めるところにより、」ということで直されました。そうして今日に至っているわけですよね。それからまた、十九条の職員の定員についてもやはり最初に政府は政令で提案しているんです。しかし、これは衆議院でやはり法律によりということで修正されているんです。これはその後一九六九年の総定員法で削除されるという結果になっていまに至っているわけですけれども、こういう経過を見れば明らかに、いまあなた方がいろいろまちまちなのを統一するんだというふうな言い方をなさるけれども、実際問題としては行政機関法定主義、そして憲法制定のときに議論をされた民主的な民意の反映というところで「法律の定めるところ」というのをかなり大きな基準として、そうして枠として提出をされた経過を大きくゆがめてきてしまっているということは言わざるを得ないと思います。これはいま私が、ではあなたがそういうようにおっしゃるなら、金森さんがこういうものは法律で決めなくてもいいんだと言っているこのことと、それからいまあなた方が法律で決めなくてもいいんだと言っていることのこの開きというのは、一体どこに根拠があるんですか。理論的な根拠があるのか、それらはぜひ示していただきたい。明らかに金森さんが答弁した中身というのはわかるでしょう。タイプライターをたたく人だとか秘書官だとかまでは法律で決めるんじゃないんだ、そういうことを言っているわけですね。そこのところはひとつぜひはっきりしてほしいと思います。長官ちょっと答弁してくださいよ。
○国務大臣(宇野宗佑君) 私も金森さんの憲法担当大臣としての、そこまで詳しくは読んでおりませんが……
○山中郁子君 ぜひ読んでください。書いてある。
○国務大臣(宇野宗佑君) やはりいろいろ前後の経緯もあったと思います。というのは、戦前は勅令というものがありまして、国家行政組織の行革なんかもその当時の法制局長官が鉛筆一本なめたらできたんだというふうな乱暴な話すらも私は聞いております。だから戦後はそれらがすべて間接民主主義、議会制でございますから、したがって法律でやっていくんですよと、そういう趣旨でいろいろとその当時はその当時の時代の雰囲気を反映しながら議論されたんじゃないだろうか。もちろん、われわれは決して憲法を無視し、踏みにじっておるものではございません。やはりこれだけ大きな国家となりましたし、また行政も非常に大きくなりました。戦前は八省くらいですね、一省当たり二局とか四局、一局当たり二課程度ですわ。しかし、戦後はもうこれだけ大きくなりました。だからそういう意味合いにおきましても、やはり機敏に国民にサービスを充実をしながら、またよけいなぜい肉は切らなくちゃならないときもございましょう。そうした意味合いにおきましても、各省それぞれいろいろでこぼこでございましたので、ひとつそのでこぼこを改めながら、そして国会で十二分に御審議を仰ごうじゃないかと、そういうことでございますので、私は、われわれの大先輩がそこまで細かな議論をなさっておったということはいま初めて伺ったわけでございますが、その当時の、戦前から戦後に引き継ぐときの状態なり、いろんな状態もあったんではなかろうかと。やはり行政は行政として、今日は今日の考え方で私たちもとにかく国民サービスを念頭に置きながら、そして憲法を守りながらやっていきたいと、こういう趣旨でございますので、ひとつ御理解を賜りたいと思います。
○山中郁子君 いや、それじゃやっぱり理解はできないんですよね。一つは、憲法制定議会で、この問題ですよ、いまこの行政改革で問題になって、政府が進めようとしている中身についてこれだけの議論をしているんです。私は、行管庁長官はぜひともそこから出発してほしいと思います。これはすべてについてやはり原点ですよね、戦後の日本の政治の、いろいろな意味で。それを大きくゆがめ、あるいはエスカレートさせということで来たのは、この問題に限りません、いろいろな問題で私もさんざんいやというほど言ってきていますけれども、この問題もやはりそうなんです。 それではお伺いしますけれども、法律で定めるということは、戦前の憲法の問題政治のあり方に対する反省、そしてそれを民主的にしなければならないということから、民意の反映を経た国会での議決ということに来ているわけですよね、当然のことながら。しかし、今度は一番最初に確認しましたように、この法律では結局二百二十六種八百九十九機関が行政の権限で——私は論理的にそうなると思いますけれども、行政の権限で統廃合できると、こういうことになるわけでしょう。そしてその場合に、長官は、それでもいろいろ国会でも御審議いただくのだし、十分行政サービス、国民へのサービスというものを第一義的に考えてやるんですと、こうおっしゃいます。百歩譲って、いまの行管庁長官がそういう立場で何ら誤りを犯さないと私がもし仮に信頼をしたといたしましても、法律というのはそういうものじゃありません、こんなこと私が釈迦に説法で言う必要ないと思いますけれども。だからその場合に、いま長官がおっしゃっている、そういうふうにしても決して憲法の理念にもとったり、それから行政組織法の理念にもとったりするような、国民に対する権利義務関係とのかかわりでの後退はしないんだと、させないんだということのそれじゃ担保は何なのかと。ここはやっぱりもう一つはっきりしなければ、私は長官のそういう論旨は通らないと思うんですけれども、いかがですか。結局二百二十六種八百九十九機関というのは新たに行政の権限でできるということになるわけでしょう。
○国務大臣(宇野宗佑君) たとえ内閣がかわりましても、やはり内閣には一つの承継性というものがあるわけですね。ましてやわれわれ自由民主党の内閣が幾たびかわろうとも、やはり法制定のときの提案理由の趣旨説明なり、またそのときの担当大臣の国会における答弁というものは、これは非常に大切なものでございまして、それを尊重しながら後者もやはりその承継性に基づいて行政を行う、こういうことでございますので、私がこうやってお答えいたしておる以上、やはり初めてこの法案が提案されて以来、これで三度目だと思いますが、歴代長官が私はそのことをはっきり国会で申し述べておる以上、やはりそれを踏み外したような安易な行政はない。ひとつやはり法律を守り、また憲法に従ってやっておると、こういうふうに私たちが申しておる以上、やはりこのこと自体が一つの大きな先例として残っていくと、こういうふうに考えております。
○山中郁子君 そもそもが、その原点である憲法のときの国務大臣のを、政府の見解がいま私が指摘したようにもう大きく逸脱してるんです。それは私は宇野さんは語るに落ちるという答弁だと思いますよ。現実に、そしてこれも宇野長官は、いまあなたが特別にこの問題を審議するに当たって見ていらっしゃらないんでしょう。それは、一たん政府が責任持って答弁したものは未来永劫そういうことはちゃんと大事に守ってやるんだとおっしゃったって、現実にこの根源である憲法制定議会での金森さんの答弁を、これに直接かかわりある法案であるにもかかわらず、それはちょっと見てなかったと、こうおっしゃるわけでしょう。そういうことがあるんだから私が申し上げているわけです。 それで、この問題との関連で、五十五年行改で、附属機関、地方支分部局の二十九種二百三十機関の整理合理化ということで答弁されていらっしゃいますけれども、局長は衆議院で、「こういった機関は現在その設置につきましては一々法律の手続を踏まなくちゃいけない、こういうふうになっておるわけでありまして、この法案をお認めいただきました上は、今回の改革に盛られたそういった事項につきましては従来に比べて簡略な形で統廃合ができるという形になるわけでございます。」と、こう答弁されていらっしゃるのね。だから、私は本音が出ていると思うんですけれどもね。要するに、いままで法律を改正しなきゃならなくていろいろ手数がかかったと、だけれども、これを認めてくれれば、その整理、統廃合、合理化も簡単にできるんだというところに眼目があるということがやはり出てきていると思うんですよ。これはやっぱり、二月十九日ですね、新井委員の質問に対して答弁されていらっしゃる局長の内容ですけれども、やっぱり逆行だと言わざるを得ません。そのことについては、こういうふうに局長が考えているなら、行管庁が考えているなら、結局この改正は、何のかんの理屈をおっしゃったって、いままでは法律でやらなきゃならなかったけれども、めんどうだったけれども、今度は簡単にできるんだよというのが行管庁の本音だ、政府の本音だということになりませんか。
○政府委員(加地夏雄君) 私がそういう御答弁を申し上げた趣旨を正確に申し上げたいと思いますが、実は、こういった出先機関とか附属機関の規制の形式が法律であるか政省令であるかという問題と別に、やはり行政改革という観点から世の中の変動に応じまして再編、整理をやっていくと、こういう考え方は別な系列の考え方になるわけであります。したがいまして、この法律が認められたからそういう整理が行えるんだということではございませんで、やはり行政改革の観点からそういう時代の要請に応じて整理、再編をするという方針のもとに個々のそういう機関の存廃を再検討するというのが行政改革であります。ただ、それを具体的に設置法なりいろんな形でお願いしてまいります場合に、この法案はいわばそういう機動的な対応ができるような基盤ができるというのが一つのねらいでございまして、これはもうこの法案の趣旨がそういうことで考えておるわけでありまして、決してそうなったから必ずすべての機関が安易に統廃合されると、こういう問題ではないわけであります。そういう趣旨のことを申し上げたわけであります。
○山中郁子君 行管庁がすべての機関を安易に統廃合するためにこんなものを出したなんていうふうにおっしゃってないことは百も承知です。そんなことがあったら大変です。そうではなくて、この法案ができたことによって、そういうものがいままで法律によっていたんだけれども、そういうことによらなくて簡略にできるようになったんだということがメリットだとあなたが答弁されているんですよ、これ、議事録ちゃんとあるんだけれども。「この改正のメリットという点で申し上げますと、」ということで、私が先ほど読み上げた答弁をなすっていらっしゃるんです。そこに私は本音が出ているということを、先ほどからの議論と合わせた形でこういう表明になっているではないかと、そういうことだから、この法案自体の本質的な問題があるということを私は重ねて指摘をいたします。 で、先ほど和泉委員の方からオリンピック記念青少年総合センターのお話が出ましたけれども、まあ立法技術上の問題であるということなんですが、どう考えてもずいぶん腑に落ちない話でね。まだそうできてないものを、今度またこういうふうにするんだということになるわけでしょう。で、まあそのことについての議論をいまする時間もないんですけれども、確認をしたいんですが、要するにこの文教委員会に係っております解散法が成立をしなければ、これにかかわる本法案の問題は発効しない、当然のことながら発効しないということになりますか。それは、行管庁とそれから法制局に来ていただいていると思いますので、あわせて行政サイドと法サイドの関係からの御答弁をいただいておきます。
○政府委員(加地夏雄君) おっしゃるとおりでございまして、当然その部分はどうしても落ちるわけでございます。
○政府委員(関守君) お話の、いわゆるオリンピックセンターの法案が通りません場合にはおっしゃるとおりでございます。
○山中郁子君 行革問題でいろいろな予測記事的な報道もされている面もありますけれども、それは火のないところに煙は立たないということの例外ではないんじゃないかというふうに思うんですけれども、昨年の閣議決定の中で都道府県単位に設置された地方支分部局を行政監理委員会は本年六月までに検討するとしていますけれども、これは歴史的にもいろいろな経過があるんですが、労働省の婦人少年室ですね、都道府県単位に設けられている。この婦人少年室がこの対象として考えられているという報道、関連する報道などもあるし、また、それは何回もいままでも言われてきている問題でもあるんですけれども、この婦人少年室は対象になっているわけですか、端的にお伺いをいたしますが。
○政府委員(加地夏雄君) 行政監理委員会が府県単位機関全般について見直しをしていただきまして、その結果府県単位機関をどう整理合理化をするかと、こういう御答申をいただきたいと、こういう形で現在御審議をいただいているわけでございます。したがいまして、結果は別といたしまして、現在都道府県単位機関全体の見直しということでございますから、この婦人少年室も監理委員会の審議の対象としてはお願いをしているわけであります。
○山中郁子君 すべてが対象になっているんだと、こういう御答弁なんですけれども、そうしましたら、その対象になっている機関に対する行政監理委員会の調査ですね、この問題に直接関連しての調査、それはどういうところを対象にどういう日程でされるという計画になっておりますか。
○政府委員(佐倉尚君) 行政監理委員会の現地調査——現地に出向いて機関の現状等を把握することでございますけれども、これ、広島と鹿児島に班を分けて行くということになっております。広島の方では統計情報事務所、労働基準局、婦人少年室、この三つ。鹿児島の方では行政監察局、財務部、食糧事務所、この三つがその監理委員会の現地調査の対象機関として挙がっております。
○山中郁子君 そうしますと、六月までに検討するということとの関連での行政監理委員会の調査は、いま御答弁があった六機関だということですか。つまり、その六機関の中に婦人少年室が入っているということになるわけですか。
○政府委員(佐倉尚君) 監理委員会の先生方が現地に行きまして、現地機関としてお調べいただくのはいまのところそういう予定ということになっております。
○山中郁子君 そうすると、全部が対象だという御答弁でしたけれども、その中からこの六つが選ばれているということはどういう根拠に基づくものですか。
○政府委員(佐倉尚君) 対象は都道府県単位の機関の地方支部分局全部でございます。で、ここで私が申し上げましたのは、監理委員会の先生方が班をつくりまして、広島と鹿児島に行っていただくわけでございますけれども、そのときに拝見するのがこの六つでございまして、ほかの機関をそう全部見るわけにもいきませんし、それからいろんな事情からこの六つを当面監理委員会の先生方がごらんいただくという予定になっているということでございまして、あくまで監理委員会として都道府県単位の地方支分部局の御議論は全部に及ぶわけでございます。
○山中郁子君 調査は、だから限られたところしか調査に入らないわけなんでしょう。それとも、とりあえずはここ、広島と鹿児島の三カ所ずつ入る。でも第二弾としてまたどこかへ行くということで、対象になっているところを全部調査に入るということじゃないんでしょう。だから、どうしてこういうものが選ばれて、調査に入っている根拠は何かということを伺っている。
○政府委員(佐倉尚君) とりあえずいまの予定を申し上げたわけでございまして、必要に応じてまた行っていただくというようなこともあろうかと思いますし、またその監理委員会において、所管しておる各省庁からいろいろ事情を聞いて、必要がなければ行って調べるということは省略されるような場合もあるかもしれません。私が申し上げておりますのは、現在の時点におきまして、この広島と鹿児島においてそういう予定が組まれておるということを申し上げているわけでございます。
○山中郁子君 それでは、それ以上のことが担当の方から伺えないなら、やはり長官に伺わざるを得ないんですけれども、やはり調査というのは当然六月までにという、その閣議決定に基づいて調査をなさるわけでしょう。そうしたら、私はいま婦人少年室を問題にしているわけですけれども、なぜその第一弾の、当然行革の対象としての調査の第一弾に婦人少年室が入るのかということについては大変疑義がある、大きな問題があると思っておりますので、そこの合理的な根拠を伺わせていただきたいということです。当面というふうに盛んにおっしゃるんだけれども、それじゃその後全部やるのかと聞けば、それはまだわからないということでしょう、第一、六月までそう時期があるわけじゃありませんから。それじゃ結局婦人少年室は、端的に平たく言ってしまえば、今度の六月末までの府県単位のという行政改革の対象として考えておられるというふうにとられたって仕方がないと思います。そうだというならそういうふうにおっしゃっていただいていいんですよ、また意見があるから。
○国務大臣(宇野宗佑君) これ私が責任者でございまして、そしてやはり府県単位の支分部局、いろいろと問題がございまして、どれが問題だと言うわけにはまいりません。だからひとつ、これはそれぞれの省庁の言い分もあろうから、一番行政に詳しく、また国会の承認人事で監理委員会というものがあるわけですから、この方々が一番公正に見ていただけるだろうということで、単にその整理だけではなくして、問題の地方事務官の問題もありますし、地方との関連もありますし、そうしたものを含めてひとつ御調査賜りたいということですから、私はやはり監理委員会といたしましても全機関を対象として調査を進められると思います。 また、わが方の監察は監察でやはりそれだけの使命を持っておりますから、これはこれでまたやっていきたいと思いますから、決して、一回目にこういうふうに載ったからそれだけがいわば目つぼにとられたというんじゃなくして、やはり常に言われるものですから、私は全部が全部監理委員会がこれはだめだ、これはだめだとおっしゃるのか、あるいは全部残せとおっしゃるのか、いろいろあろう思います。だから、いまから私が予言をし、また予見をしてもいけない。やはり六人の方々に一応お任せしよう、それぞれの体験者でございますから。決していま山中さんがおっしゃる婦人少年室というものを、それだけを対象にして目つぼにとっているというわけではないと、御理解を賜りたいと思います。ただ、見直しですから、あり方をひとつ十二分に検討してみようと。これは不必要だとおっしゃって出発しているものでもないと私は思います。
○山中郁子君 もう一つはっきりしないんですけれども、それにしても全部を対象にしてないものの中に入っているから私は問題にしているんで、それをまず第一弾とした理由は何なのかということが一つですね。それからあとは全部やっぱり、引き続き第二回、第三回としてやる計画なのですかということをちょっとはっきり聞かせてください。——その六月までの問題としてですよ、閣議決定による。
○政府委員(佐倉尚君) ただいま申し上げました広島市と鹿児島市の六つ以外の都道府県単位の機関につきましては、監理委員の先生方にまた行っていただくことになるのかどうかはまだはっきり決まっておりませんけれども、私ども行政監察局の方でいろいろ調べる予定がございます。全部で十一機関ございます。が、それにつきましては、私どもの方でできる限りいろいろ調査をいたしまして、行政監理委員会の審議の資料というふうにしたいというふうに考えております。
○山中郁子君 そうすると、やっぱりその六つが先にまずということは、根拠は何か余りよくわからないけれども、先生方がそういうふうにするというふうにお決めになったと、こういうことですね。それと、あと全部やるという計画で、全部やるけれども、まず第一回はこうだということではなくて、あとやるかどうかはわからぬと、わからないけれども、まずこれはやるんだと、こういうやり方だということですか。
○政府委員(佐倉尚君) 行政監理委員会において都道府県単位の地方支分部局の御議論をお願いする際に、監理委員会にどのようなデータを提供するか、あるいは監理委員会御自身がどのようなデータをお取りになるか、いろいろな各種の方法によってそれが行われるわけでございますけれども、監理委員会の先生方が現地に赴いてやるというのが先ほどの話で、私どもが調べまして、それを提供するというのがいまお話し申し上げた点でございます。 婦人少年室が広島の方に入っているというわけでございますけれども、これはやはり監理委員会の先生方が婦人少年室というものについてのことをお知りになりたいということで、特にそのようなことになっているわけでございます。
○山中郁子君 で、行政監察の方の婦人少年室に対する計画はあったらお示しください、引き続き、さっき行政監察の方もやるんだとおっしゃっていたけれども。
○政府委員(佐倉尚君) 婦人少年室の方も行政監察局の方で拝見させていただきたいと考えております。
○山中郁子君 計画を、どことどこへいつ。何カ所行かれるのか。
○政府委員(佐倉尚君) 婦人少年室につきましては、現在私どもが考えております計画としましては、仙台外七カ所を拝見したいというふうに考えております。
○山中郁子君 では七カ所、後で結構ですから教えてください。それと日程ですね、大体の日程、いつごろということ——後で伺うんでよろしいですか。 そうしましたら、長官はそういうふうにおっしゃいますけれども、やはりかなり行政監理委員会の積極的な意思でこの六つの、とりあえず鹿児島と広島のその中に婦人少年室が入っているわけだけれども、それの調査が行われるということで、結局そういう統廃合の対象に婦人少年室がされるのではないかというような、たとえば報道なんかについても私は無関心で過ごせないわけです。 で、ここで私はちょっと申し上げておきたいんですけれども、もし婦人少年室を統廃合の対象にするというようなことだとすれば、私はこれはもうとんでもない話だと思うんです。長官も御承知だと思いますけれども、ことしは国連婦人の十年の中間年ですよね。それで国際婦人年——一九七五年の国際婦人年を契機にして、日本の政府も曲がりなりに——私はもうたくさんいろんな問題があるから、意見たくさんありますけれども、曲がりなりにそういうことについても取り組まなきゃならぬということで、国連のメンバーとしてもそういう賛同もし、決議もしてきているわけでしょう。そしてこれが、ことしは中間年で国連の国際会議もコペンハーゲンで行われるという、そういうときになっています。で、議員連盟もできて、そういうふうに私ども国会の婦人議員、もちろん超党派でたび重ねて政府に対する施策の充実を申し上げてきているところですし、婦人団体やたくさんの婦人の皆さんの要求も大変切実なものになっています。そういう時期に、国の方針の中の行政改革の対象として婦人少年室が入るみたいなことがあったら、全く世界の物笑いになるということを私は強く申し上げておきたいと思います。 事実、婦人少年室は行管庁で把握されていなければおかしいはずですけれども、たくさんの、大変積極的な役割りを果たしているんです、仕事でですね。一つだけ例を申し上げますと、この相談件数、これは必ずしも婦人少年室の相談指導内容というのは、決して職場の男女差別の問題だとかそういうところに限られているものではなくて、農村の婦人差別の問題だとか、広い分野にわたって指導、相談で大きな成果を上げています。これを現状から見ますと、少年室の定員はこの十年間に二百六十一人から二百三十四人に、一割方もう減らされてきているんですよね。そして、片方でどういうふうに相談件数、仕事の中身がふえているかということを申しますと、これと対応するデータがないのが残念なんですけれども、最近の四年間しかデータがないんですけれども、ぜひそれは長官も頭にとめていただきたいと思うんですが、昭和五十年一万九千件だったんですね、相談件数が。これが五十三年で三万七千件にふえている。ものすごくふえていますでしょう。そして、職員一人当たりの指導件数というふうにいたしますと百六十件で、大体勤務日数からいうと一人が二日に一件の指導、相談に当たっているという、そういう件数なんですね。どれほどたくさんの仕事で婦人少年室の人たちが一生懸命やっているかということは、これは一つのバロメーターにすぎませんけれども、それだけでもおわかりになると思います。 それで、その中身を一つ一つとれば、ぜひとも私は長官にも具体的なことをみんな知っていただきたいと思いますけれども、大変中身のある、そしてじみちなそういう努力でもって前進をさせてきているという、こういう機関なんですね。それをゆめゆめ統廃合の対象にするなどという、そういう国際的に見ても恥ずかしい、そしてまた実態から見ても国民へのサービスという、長官が何回も何回もおっしゃった基本的なところから言っても、全く逆行するお取り計らいにはするべきではないと私は思っております。 いま申し上げました少年室の定員は、こんな少ない数で、結局千円という報酬で——年間千円の報酬ですね。そして三千名近くの協助員を頼んでいるわけですね、一般の人たちに。そういう人たちがみんな力を合わせて一生懸命やっているわけですね。そういう実態ですから、その婦人少年室の今後の充実発展こそ政府として考えなきゃいけない実態でもあるし、内容でもあるし、国際的に見ても日本政府がゆめゆめ忘れてはならない存在であるということを申し上げておきますが、長官の御見解を伺っておきたいと思います。
○国務大臣(宇野宗佑君) ことしがそうした大切な年で、国会におきましても超党派的で婦人の先生方ががんばっていらっしゃるということも私は十分承っております。ただ、きわめて事務的で恐れ入りますが、先刻来私が今回の行革において、一応昭和三十九年のあの臨調以来いろいろ問題が残って、それが蒸し返し蒸し返し議論されるものですから、さっぱり私たちのやったことすらが御理解願えない面がある。だから、一応さっと昭和五十五年行革ということで整理、統合して、そのときの議論がいいか悪いか、もう十五、六年もたっていますからもう時代変わりましたよと、そんなことじゃありませんよと、いっぱいあるだろうと思いますので、そういう意味の見直しということでございます。 そこで、非常に事務的でございますが、たとえば婦人少年室に関しましては昭和四十五年十一月二十五日に、もう十何年前でございますね、このときに当時の行政監理委員会がやはりそれの問題を提起しておると。だが、いまはどうだろうということをやはり見直さなくちゃいけないということでございましょうね。もう一つは、五十四年八月十五日に政策推進労組会議が同じように労働基準局と統合したらどうだと、こういうふうな提案をしておられます。この提案というものはいっぱいございますよ、御承知のとおり。その提案が完全に守られてない守られてないとやられているのがいま私なんですよ。だからその提案がやはり、十年もたった二十年もたった、ひとつここら辺でもう一回見直そうじゃないかと、こういう気持ちから出発するわけでございますから、こういう提案に基づいて、決してこの提案の理由を一つの土台として出発するんじゃないと、新しい感覚から見てほしいと、これが私の考え方でございます。
○山中郁子君 政策推進労組会議のお話をおっしゃいましたけれども、それをおっしゃるならば、それじゃ労働組合、労働者の人たちが全面的に公平に、どういう要求を持って政府にもアプローチし働きかけているかということも全面的にとらえていただかなければならないと思います。要するに平たく言って、婦人少年室はいろいろ蒸し返されて、いつもこういう場合の対象になってきているんだということですね。今度するかどうかは別として、そうなってきているんだと、あちこちからそういう対象にされて、やり玉に上がってきているんだということをいま長官がお認めになったと私は思います。先ほどの見解は繰り返しませんけれども、心して私の申し上げたことを受けとめていただきたいと思います。 最後に、この機会でございますので、人事院においでいただいていると思いますが、成田空港の勤務者の問題についての調整手当ですね、これについて、もう時期が迫ってきているという状況もございますので、この機会にただしておきたいと思います。 七八年の各省人事担当課長会議の要望書の中でも調整手当の改善が出されている、もう御承知のとおりです。労働者側の統一賃金要求の中でも重要な問題として引き続き出されているし、私も過去に何回かこのことについては提起もいたしました。ところで成田空港の問題は、三年間の経過ということで出発していますから、もう運輸省のことで言いますと、ことしの暮れに切れるんですよね。で、一体どうしてくれるんだということは大変切実な問題になっておりますので、まず人事院のお考えを聞かせていただきたい。
○政府委員(長橋進君) 成田空港の開港に伴いまして、成田地区に勤務している職員につきましては、暫定的に調整手当の異動保障というかっこうで三年間は保障がございます。御指摘のとおり、一部の職員につきまして、ことしの十二月で異動保障の期間が切れる職員が約二百二十名ほどございます。 それから、この取り扱いにつきましては、ただいまも御指摘のように、関係方面からもいろいろ要望が出されております。率直に申し上げまして、現在時点でしぼられた形の具体案は用意してはございませんけれども、いろいろ検討を重ねてきてまいっております。ことしの十二月を目前にしまして、それに間に合うように対案をつくりたいというふうに考えております。
○山中郁子君 そうすると、内容的には調整手当の要求を解決すると。いまの矛盾ですね、つまりこのままいってしまえば切れちゃうわけですよね、八%まるまる減額になるわけですわね。そういうことを防ぐ、しないようにすると、調整手当をつけるという方向で解決をするという御趣旨ですか。
○政府委員(長橋進君) その方法論につきましては、まだ具体的に結論出ておりませんけれども、いま御指摘の調整手当ということになりますと、民間賃金、物価、生計費が特に高い地域に勤務する職員に支給するということになっておりますので、法律の文言どおりずばりこれを考えますと、なかなかむずかしい問題があるのじゃないかというふうに考えております。しかし御指摘のように、やはり今後適切な運用を確保するという観点から申しまして、重要な給与問題ということでございますので、ひとつその官署移転、今度の場合特に官署移転ということでございますけれども、こういったような場合にどういうふうな対策を講ずるのが適切かというようなちょっと多角的な視点からも考えまして、十二月までに何とか対応できるような措置を考えたいというふうに考えております。
○山中郁子君 もうちょっとはっきりもし聞けたらと思うんですけれども、そうしますと、官署指定でもって解決をしたいと。もし調整手当の問題との、ことしの人事院勧告に盛り込むというような内容が出てきますよね、それとの関係。それから官署指定という方法で解決をしていきたいと思っていらっしゃるのかどうか、その辺もうちょっと聞かせてください。
○政府委員(長橋進君) 官署指定という方法になりますと、要件が法律に書いてございまして、支給地域に近接するということもございますので、官署指定という方法をとれるかどうかもまた問題であろうかと思います。しかしいずれにしましても、対応策ということになりますと、法律の改正を要する事項ではないかというように考えておりますので、したがって、やるとすれば勧告等でそれに触れるということになろうかと思っております。
○山中郁子君 そうしますと、いま人事院勧告に盛り込むことも含めて解決を図るというふうに考えていらっしゃる内容は、成田空港を対象にした、ないしはいままで調整手当いろんな問題ずいぶんありましたでしょう、そういう総合的な問題の中で解決をするということではなくて、成田空港にダイレクトにつながるそういうとらえ方というふうに理解してよろしいんですか。それとも全体を検討しますよと、その中で成田の矛盾についても解決するはずだと、こういうようなお考えなのかどうか。
○政府委員(長橋進君) ただいま念頭にありますのは、成田空港問題ということを念頭に置いて対案をいろいろ考えております。ただ御主張のように、その結果これは全体的な手直しをしなければならぬかなという問題にあるいはなるかもしれませんけれども、しかし勤務地、調整手当の全体的な手直しということになりますと、配分上いろいろな原資の問題もございますし、上げるところが出てくれば下げるところも出てくるといういろいろな問題ございますから、なかなかむずかしい問題だろうというふうに考えております。ただ念頭にありますのは、当初申し上げましたとおり、成田空港問題ということをまず第一に念頭に置いて取り組みたいと思っております。
○山中郁子君 その点につきましては、人事院もすでに御承知のとおりなんですけれども、たとえば運輸大臣が、「運輸省に勤務する特殊職員の給与改善要望について」ということで、これは五十二年六月、大臣が要望されているんですよね。その中で、調整手当に準ずる手当を支給されたいと、これは中身は調整手当甲地八%と、こういうことですね。そういうことを要求されているし、また成田空港への移転に関しては、労働組合が当局や人事院とも直接いろいろ交渉なすって、何とかするからと、こういうお約束で答弁もあったという内容でございますし、時期も迫っている問題です。それで、特にこれは調整手当全般の矛盾とも関係するんですけれども、これがこういうふうに集中的に国の都合によって強制配転が行われるからよけい矛盾が集中的に出るわけなんですけれども、私も千葉の実情について調べたんですが、これは千葉県が調査しているんです。千葉県の調査している物価の状況なんですが、五十年を一〇〇としますと、成田市の隣の佐倉市では一三〇という指数が出ているんです。なぜその成田市が出てないかというと、これは千葉県が成田市を調査しなかったのでデータがないんですけれども、成田市のすぐ隣に佐倉市がありますから、その佐倉市の指標で見ると一三〇というのが出ているんですね。これは乙地指定を受けている千葉市の一二八・七というものを上回っている。すでに千葉市は乙地で調整手当の指定を受けているわけでしょう。もう成田や佐倉は全然受けてない、地図で言えば白ですよね。そこのところが、現実に地方自治体が調査をして、そして実情を調べたものの中でもそういう方向でもって矛盾が出てきているという関係がありますから、私の方も調整手当の問題全部についてはいままでも要求もしてきましたし、これはまた別問題としてさらに人事院の見解も詰めてもらわなければいけないと思っておりますけれども、とにかくこの成田空港関連の問題としては、そうしていただかなければ、やはり八%の減額というのは大変生活に大きなかなり基本的な影響を及ぼす内容ですから、配転をしたいと、調整手当が切れちゃうから成田から別な部署にかわりたいと、こういうふうになってきてもこれは仕方ないんですね、そういう希望が出てきてもね。そうしたら空港勤務という面からいきまして、熟練を要するし、大変安全な、最高度に危険を生ぜしめないことが大事な業務の部署ですから、そういう意味からも働く人たちがそういう状況に追い込まれるようなあり方は大変不適当だというように思いますし、それからまた、調整手当それ自体が配置転換というものを可能ならしめるという機能を持っているという基本的なもともとのあれに照らしても、ぜひともこれは、いま解決をなさるという御回答でございましたけれども、解決をする中身が、最初現行でもって何とかするというふうなお約束とあけてみたら全然違っていたと、何かの手は加えたけれども全然違っていたということのないように、中身がきちんと官署指定なりそれから調整手当の支給なり、そういう形ではっきりと要求がかなえられるように実現をしていただきたいと思います。それはそういうことでよろしいですか。
○政府委員(長橋進君) 問題の所在、実情等につきましては十分認識しておりますので、その線に沿って努力したいと考えております。
○山中郁子君 終わります。
○森田重郎君 私は、本法案の内容とはいささか離れるような形になるかと思いますが、若干関連する意味で、行革問題の本質的な問題と申しましょうか、行革に対する姿勢、あり方、その辺の基本的な問題を中心に、若干抽象的な質問になるかと思いますが、伺わせていただきたいと、かように思っております。 まず質問の前に、第二次大平内閣で非常に難関、難事とも言うべき行政改革の長官に就任されました宇野長官に心から御苦労さんと、こう申し上げたいわけでございます。 先ほどどなたか同僚委員の方の御質問、和泉さんでございましたか、の中で、実は福田内閣時代からの積み残しの法案をも含めての行政改革を逐次なさっておるというような御答弁があったようでございますけれども、これは私の考え方が間違っておりますかどうかよくわかりませんが、福田内閣は発足当時に大きく行革の目玉として中央省庁の統廃合問題を私はうたっておったような気がするんです。もちろん、特殊法人の整備であるとか、あるいは各省のブロック機関の整備、統廃合、こういうふうな問題もございましたけれども、確かに私の記憶では中央省庁の統廃合問題を大きくうたっておった。しかし、それがだんだんスローダウンをしてきて、私どもが考えておりますいわゆる行革というものは、実は期待薄だったというふうに私自身は考えておるわけでございます。 そこで、歴代の内閣をずっとながめてみますと、これは定説とも言われておるように、吉田内閣当時の人員整理と佐藤内閣当時の総定員法の制定問題と一省一局の削減、言うなれば行革問題は、まあ行革史上それぐらいじゃなかろうかというのが一般的な見方のようでございますし、事実私どもも実はそんな感触でおるわけでございますが、実は大平内閣の行政改革そのものについて、あえてこれは長官から御答弁をちょうだいしたい、また御意見をお聞かせ賜りたいと思うのでございますけれども、要するに財政再建問題と絡めての行政改革、つまり一般消費税の導入、言うなれば増税路線を一方では掲げたと、したがって何か行革問題をもそこで打ち出さなければかっこうがつかないと、つまり財政再建との絡みの中でスタートした第一次大平内閣ではなかったかというような感じがするんでございますが、その辺をひとつ長官から率直な御意見をちょうだいしたいと、かように思います。
○国務大臣(宇野宗佑君) 行革は、第二次大平内閣におきまして一番大きな目玉になったわけでございますが、その経緯におきましては、もちろん総選挙におけるいろんな国民の判断というものが貴重な土台になっていることは事実でございます。しかし、だといって国民自体は、今日の国家財政が危急に瀕しておるということは十分おわかりだろうと思いますから、当然そうした国民の認識の上に立ちまして、われわれ自民党といたしましても、総選挙の際には財政再建の方途として、一つは増税路線を提唱し、もう一つはやはり行革を提唱しておったわけでございます。これが二本の柱でございまして、そしてこれによって財政再建を図るんですよというふうにお約束しておったんですが、増税路線、なかんづく竹下さんがよく言う(仮称)消費税というものが、これが否定されました。したがいまして、行革が財政再建を支えなくちゃならないと、こういうふうに肩がわりがされたような感じがいたします。 しかし、私自身から申し上げますと、行革そのものの本来のあり方というものは、常にチープガバメントを目指すことでございましょうから、もっぱらもう財政再建だけが行革の使命だと、こういうふうな解釈をされますと非常に行革の責任が重過ぎまして、これは大変なんでございますね。たとえば消費税にいたしましても、もし国民がお許しあるのならば、大蔵省としては恐らく年間二兆円、三兆円の収入を図りたい、こう考えておったわけで、それが否定されたから行革で年間二兆円、三兆円出せと、こう言われましても私はこれは無理だと、こういうふうにはっきり申し上げております。しかしながら、財政再建には資さなければならない、この心は失いませんよと、こういうことでございますので、したがいまして、経緯を申し上げればそうしたことではございましょうけれども、やはり出発当時からは、第二次大平内閣になって大きな目玉にはなったが、総選挙前におきましても、行革という問題に関しましては、これは一つの大きな柱として存在しておったということは事実でございます。
○森田重郎君 重ねて同じようなことを御質問申し上げて大変恐縮かと思いますが、実は昨年のこの衆議院の選挙期間中に生じました例の鉄建公団の乱脈経理の問題、同時にまた、その後幾つかの省庁間におけるカラ出張、やみ給与の問題、さらには最近非常に問題になっておりますKDDの問題、こういう一連の不祥事の中で、先ほどの財政再建問題とこれはまた絡んでこの問題が浮かび上がってきた。ですから、当初は財政再建の一つの手段としての行政改革というものが、言うなればそういった増税路線の問題から、ただいま申し上げましたような幾つかの不祥事と申しましょうか、そういう問題をも踏まえて、手段が目的に変わってきたというふうな見方をされる方もあるわけでございますが、その辺いかがでございましょうか。
○国務大臣(宇野宗佑君) そういう面も確かになきにしもあらずだと思います。特に綱紀粛正、ここから端を発しました、特殊法人やっつけろと、あるいは地方出先やっつけろと、中には省庁もやっつけろと、こういうふうな議論が大きくなったということも事実でございまして、そうした一人一人の、やはり国民の一つ一つの声にも私たちはいろいろの角度においておこたえしなければならないと思って現在幅広い行革を進めておるというのが実情でございます。
○森田重郎君 大変御苦労いただいているわけでございますが、これはたしか昨年の五月ごろではなかったかと記憶しておるんでございますが、澁谷自治大臣が行革につきまして大変ハッスルをした時代があったように私は記憶しておるわけでございます。それは、自治省が地方分権の推進と行革とでも言うべき行革の合理化方針を決められたことがございました。その中身をよく読ましていただきますと、一言に言うなれば、地方の時代にふさわしい地域社会を実現するためには、地方自治体が主体となって創意とイニシアチブをとることが必要だ、そういう意味でもろもろの施策が行われなければならない。にもかかわらず、国、地方を通ずる行政の仕組みは必ずしもこれに適するものとはなっていないと、こういうようなことをおっしゃっておるようです。本来自治体の権限と責任において処理すべきものでも、国が行政上の関与を行っていると、これが自治体の自主性を損なっているばかりでなく、チープガバメントならざるビッグガバメントの一因になっている。そういった基本認識に立って、国の自治体に対する関与というものは全国的に統一すべき事項にとどめて、その他は原則として地方自治体にゆだねる体制を確立する。こういう方向のもとに国、地方を通ずる、言うなれば行政や財政をも含めての行財政の見直し、これを考えなくちゃならぬ。言うなれば集権から分権といいましょうか、画一化から多様化と申しましょうか、統制から自主とでも申しましょうか、そういう意味でのこれからの新しい地方の時代をつくっていくことが必要であると、こういうようなことを私どもは承知しておるわけでございますが、この考え方がやはり大平総理の言われる田園都市構想にもつながるかと思いますが、きょうは自治省の方々はお帰りのようでございますけれども、その辺につきまして、地方行政をも踏まえましての大きな意味での行革につきまして、長官のお考えを賜りたいと思います。
○国務大臣(宇野宗佑君) 確かに地方の時代というのは、都会の活力を地方にもたらし地方の豊かさを都会にもたらそうと、私たちはこういうふうな哲学で進みたいと思うんです。地方自治体自体の行革は別といたしまして、やはり国との関連というのは大切でございます。したがいまして、六月の三十日までには府県単位のそれぞれの支分部局に関してももう一回見直そうではないかというのもそうした一面を踏まえてのことでございますし、また私が特殊法人一つのあり方を考えましても、やはりいつまでも地方が国にばかり頼ってもらわずに、ひとつ国は十分ごめんどうを見るから、地方は地方としてのそのカラーを発揮しながら、やはり地方の田園都市なら田園都市の建設のためにはひとつやってもらわなくちゃならない仕事もたくさんあるんじゃないだろうかと、こういうふうに思っております。 そうしたことも兼ね合わせまして、私はやはり地方にもいままでのごとく、何かあると国が責任を持って金は国が出せというような面も私は決して少なくないと思うんです。したがいまして、その辺の兼ね合いというものを十分に考えまして、地方は地方として今後やはり中央集権を排除して分権を確立するという、それぐらいの気持ちでやっていただきたいと、こういうぐあいに思っておりますから。したがいまして、幾つかの面において今日、ぼちぼちではございますが、余りにも地方に介入する度合いが強過ぎる面はこれは薄めなくちゃならぬ、そうしたことで許可認可であるとか、補助金であるとか、さらには報告書、法令等々の制度をこの五十五年行革でやっておるというのもそういう一端でございます。
○森田重郎君 次に、実は私企業をも含めて、民間の活力を大いに政府事業に導入したいということはかねがね長官のおっしゃっておることでございますが、まさに同感でございます。実はこれは某大学の教授が、すでにごらんになっておられるかと思いますが、特殊法人を縮小して民間に移せというふうな意見を新聞紙上に載せておられますが、ちょっとそこを読ませていただきますと、「私企業は営利的競争の抑制を受けるので、資本の管理にも労務の管理にも経営者は浪費の起こらぬように心がけざるを得ないし、消費者に供給する商品やサービスには消費者負担の原則に従い、良質低廉の努力を費やすことになる。しかるに、公社公団の特殊法人にはこの種の抑制原則が働かないために、資本や労働の管理がずさんになっても、その責任を問われるのは監督官庁の監査とか規則に違反をしていないかどうかという形式的な方法にとどまることになる。」と、大変厳しいいろいろな御意見を出しておるんですが、要は官の仕事は高くなると、あるいはまた非能率の部分が非常に多いと、民間活力をこの際大いに導入しろと、こういうことを言っておるわけでございますが、私どもも民間出身でございますので、その辺は非常にぜひそうあってほしいということを切に念願をしている者の一人でございますが、長官のお考えを、今後の特殊法人等をも踏まえましてどのような形で民力、民間の活力を導入なさるお気持ちがおありなのか、多少具体的にお聞かせいただければ大変ありがたいと、かように思います。
○国務大臣(宇野宗佑君) アメリカの例をとって恐縮でございますが、これはやはり見習うところは見習った方がよいと思いますが、アメリカにおきましては、時と場合によりましては有能な民間人を登用して国務省の、一時的であったにいたしましても役人にして、そしてそこで大いにその人たちの抱負経綸を国家のために充電をしていくと、こういう方式がとられております。なおかつ、アメリカの公務員は、農林省プロパーの公務員もいましょうが、やはり農林省を経たならば大蔵省へ行きなさい、大蔵省をやったら今度は行管でも行きなさいと、こういうふうなことで各省庁の公務員ではなくして国家の公務員である、こういうふうなことですから、日本ほどはなわ張り意識が強くないんだと、しかし、わが国におきましては、やはりなわ張り意識が強いということが一番私はこれは国家の非能率な面ではなかろうかと、こういうふうに考えることも間々ございますが、しかし、そうしたところにさらに民間の活力を注入して、そうしてやはりいま森田さんがおっしゃったような、たとえば経営原理と申しましょうか、やはり国家の予算編成に際しましても最小の負担で最大の効果を上げるのが当然でございましょうから、そうしたためには、時と場合によりましては民間と官界との交流が必要であると、アメリカは現にやっておるわけですから、私はそういうふうに主張してまいりました。 特に国会におきましても、特殊法人は民間人をひとつ五割以上登用せよということですから、竹下大蔵並びに伊東官房両大臣とともにそのことを今回の行革の大きな一つの柱といたしまして、ではどういう民間人をどういう方法で投入するかということでございます。たとえば企画庁におきましてもいろいろ民間の方々が来て、そしてそこで研修もなさったり、あるいは勉強したりすることがあるんですが、間々色めがねで見られますと、それはもうすでに官民癒着である、こんなことでもうすでに終わっちまうということもかつてはあったわけでございますね。あるいは特殊法人におきましても、民間から登用するときには大体功なり名を遂げた方々が来られまして、そして官界の方からは局長クラスのこれまた功なり名を遂げた人が行ってしまうというふうなことで、非常にそこで硬化現象を起こしているわけですから、私は、民間は重役になる前の人、官界は局長になる前の人、そういう人たちが十二分に交換すべきだと、こういうふうな主張を持っておりましたので、先般経済関係、産業関係の代表者の方々に来ていただきまして、そういう抱負経綸を申し述べました。そのときに、いま森田さんがおっしゃったように、民間からも、ひとつ若い課長クラスは民間であろうがあるいは官界であろうが、時と場合には一つのところで勉強さして他流試合さして、そしてお互いが国家、経営のためには民間のよいところを学ぶ、民間もまた国のいいところを学ぶ、そういうふうにするというふうな新しい発想でなかったならば、いつまでも明治以来からの動脈硬化症じゃだめですよと、私と同じような意見を申し述べられましたから、たとえばそうしたことも一つの今後の道づけではなかろうか。すぐに急にがっといくわけにはまいりませんが、しかしながら、やはり国会等々の御理解も賜りながらそういう方向へ持っていきたい。さにあらずんば、いまのようなKDDの事件だとか、いろんなことで監査も強めてしっかりやってまいりますけれども、肝心かなめの経営がいいかげんな態勢であっては、これはやはり特殊法人としての使命を果たすわけにはまいらない、こういうふうな感じを今日強く抱いているものであります。
○森田重郎君 行政改革に対する国民の方々の一般の世論というものは非常に強いものがある、これはもうすでに御承知のとおりでございます。それから、自民党さんにおきましても、前回の代表質問の折にたしか安倍政調会長さんが国民が基本的に納得し得るような意味での行革、抜本的な行政改革をすべきだというような、大変しかとした質問をされたように私は記憶もしております。国民しかり、自民党さんしかり、それから組合関係を私どもながめてみましても、官公労組にしましても、多分に昔とは行革に対する姿勢が変わってきているような感じがいたします。もちろん幾つかの条件の中で、団体交渉権の確立というようなことも言っておられましょうが、民間労組にしても同様ではなかろうかというふうに考えられているわけで、そういうような一連のそういった最近の情勢を考えますと、ここで思い切った行革を進めるということは、ある意味では千載一遇のチャンスではないかというふうな感じすらするわけでございます。ですから、ここで長官に一踏ん張りも二踏ん張りもしていただくことが、大変これはまあ国民の世論にも通ずる。これをもしそういう機会を失ったということになると、大変な私は機会喪失につながるんじゃなかろうかと、かようなことを考えておるわけでございますが、いかがでございましょうか。
○国務大臣(宇野宗佑君) おっしゃるとおり、行革を断行するのには最もよい環境に恵まれているのが今日ではなかろうかと。諸先輩非常に苦労なさいましたが、五十日で十八の特殊法人がカットできたというのも、やはり環境よろしきを得た、あるいは国民の偉大なる声援があったと。こういうふうに考えてまいりますと、やはり千載一遇の機会でございますからやっていきたいと思いますが、何分にも、あれもやりたい、これもやりたいと私思っているんですが、そのためには、一挙にやってしまって皆がつぶれてしまっちゃ何もなりませんから、一つ一つ着実にやっておるつもりでございます。だから、今日までやってまいりましたのは、四本柱が言うならば一番大きな柱をなしておりますが、第二弾におきましては、先ほど来から申し上げておりまするとおり、審議会の整理を初め、あるいはまた特殊法人の見直し初め、特にきょうはわが党の三役にお願いをして了解を得たわけですが、思い切って原則的に審議会からは国会議員の先生方はこれはもう排除すると。よい意味もあったでございましょうけれども、やはり世間から見ますと、やっぱり国会の人が国会らしい発想だけでやっておるんじゃなかろうかと。そうじゃなくして、やはり民間の有識者だけによって、国会はその後国会において審議したらいいと、こういうふうに考えますから、だからそういう意味でこれなんかも実はタブーだったかもしれませんよ。しかし私は、今日はそのことを思い切って、気がついたときにはやはり始めなくちゃならぬというので、三役にも申し出ましたら、三役も気持ちよくそれをやろうということでございますから、いずれわが党の行財政調査会という機関で十二分に練っていただきますが、もう本当に気がついたらすぐに着手するというような姿勢でやっていきたい。 ただ、私が残念なのは、相当なことをやってもやはり何兆円という金が上がらぬじゃないかと。これが、金目が一番国民にわかりやすいんでございますが、いつも申し上げますけれども、ではその何兆円というのは、よく評論家がおれなら何兆円すぐに上げるよと。どういう方法だと言いますと、特殊法人五体つぶすよと。そんなものじゃ絶対出ません。だから、九十万人の公務員の方がいらっしゃるが、かりそめにあした皆やめてもらえば、四百万円ずつで四、九、三兆六千億。それで三兆六千億しか浮きませんよと。三十万人やって一兆円ですよと。そういうことが果たして今日できるでしょうか、国会の決議もあるわけですから。そういうふうに考えてまいりますと、なかなかその行革というものにも一つのリミットがございます。しかし、その中をかき分けながらでも、やはり恵まれた環境でございますから、大きかろうが小さかろうが、やはり気がついたことはどんどんやっていくと、こういう姿勢で臨みたいと思っております。
○森田重郎君 昨日、政府委員室の方へ伺いまして、宇野行政管理庁長官は何代目の長官になるんだろうかと聞きましたら、四十七代目だと、こういうようなお話だったんですね。だから、ちょうとこれはまあ四十七士の討ち入りのような気持ちでこの行革問題に取り組んでもらうのにまさにこれは適任の方だと。ところが、後からちょっと訂正がございまして、四十七代目ではなく四十六代目だと、こういうような御訂正があったんですが、まさにそういう気概、勇気、決断の中でこの行革問題に当たっていただきたいと、かように思うわけです。 先ほど、長官が何か英国の例をちょっと引かれまして、あれは行政何ですか、監察指導員制度——オンブズマンシステムか何かのお話でございましょうか、八年に一度と。私はまあ七年に一度というふうに理解をしておったんですが、いわゆる行政ドクターというものが、やはりこれも新聞紙上にございましたけれども、あって、そうして行政そのものを一つの病気にたとうれば、ここがぐあい悪いと、だからこのぐあいの悪い部分は切って捨てろ、ここにはどういうふうな治療があるというような意味での、まあ言うなれば監視制度とでも申しましょうか、そういう一つの機構があってよろしいんじゃないかというふうに考えておるんです。 それに関連しまして、ちょっとひとつ長官の御答弁をちょうだいできれば大変結構かと思うんですが、これは実は昭和五十五年度予算の政府原案に対しまして、新自由クラブから幾つかの要望事項を出さしていただいたわけでございます。その中で、行財政の推進問題を第一に掲げまして、それは中央省庁の統廃合問題であるとか、一千億程度の行政経費の削減の問題であるとか、あるいは補助金のカットの問題、五項目ほど出さしていただいたんですが、その最後に、この行政改革の推進を図るために国会に行政改革——これは推進でも、行政改革委員会でもよろしいんですが、特別委員会を設置して、その場でひとつ行革問題を超党派的な観点、視野からいろいろと討議していったらどうだろうかというふうな実は御要望も申し上げたわけなんでございます。長官、いかがでございましょうか。
○国務大臣(宇野宗佑君) いろいろそういう行革推進のためにありがたい御意見があることも十分拝聴いたしております。何分にもこれは国会のことでございますから、われわれ行政にいる者がお話しするよりも、むしろ国会でお決め願えれば、私たちといたしましても、それに従っていくということにはやぶさかではございません。
○森田重郎君 御答弁の御趣旨、それからお立場はよくわかりました。重ねて申し上げますけれども、自民党さんの方から、これは各会派にもいろいろ関連する問題であるから十二分に研究はするというような大変色よい御返事をちょうだいしておるわけでございますが、どうぞひとつ、自民党の幹部のお一人として、よろしくお願い申し上げたいと思います。 以上で終わります。
○委員長(古賀雷四郎君) 本案に対する質疑は本日はこの程度にとどめます。 本日はこれにて散会します。 午後五時八分散会 —————・—————