逓信委員会 第6号
- 発言数
- 155 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1980/05/13
会議録
○委員長(矢田部理君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が二名欠員となっておりますので、この際、理事の補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(矢田部理君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に小澤太郎君及び熊谷弘君を指名いたします。 —————————————
○委員長(矢田部理君) 次に、日本放送協会昭和五十一年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書並びにこれに関する説明書を議題といたします。 まず、政府から説明を聴取いたします。大西郵政大臣。
○国務大臣(大西正男君) ただいま議題となりました日本放送協会昭和五十一年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書並びにこれに関する説明書の国会提出につきまして、概略御説明申し上げます。 これらの書類は、放送法第四十条第三項の規定により、会計検査院の検査を経まして国会に提出するものであります。 日本放送協会から提出された昭和五十一年度の貸借対照表等によりますと、昭和五十二年三月三十一日現在における資産総額は一千七百二十九億二千六百万円で、前年度に比し二百五十七億九千七百万円の増加となっております。 これに対しまして、負債総額は七百八十四億二千二百万円で、前年度に比し五十二億八千四百万円の増加となっております。 資本総額は九百四十五億四百万円で、前年度に比し二百五億一千三百万円の増加となっております。 資産の内容を見ますと、流動資産四百二億五千百万円、固定資産一千三百七億四千七百万円、特定資産十七億三千万円、繰り延べ勘定一億九千八百万円であり、固定資産の内容は、建物五百二十五億八千五百万円、土地百五十二億八千六百万円、機械三百五十六億五千二百万円、その他の固定資産二百七十二億三千四百万円となっております。 また、負債の内容は、流動負債二百四十六億二千百万円、固定負債五百三十八億百万円であり、固定負債の内容は、放送債券百四十九億二千万円、長期借入金三百三十一億八千百万円、退職手当引当金五十七億円となっております。 資本の内容につきましては、資本七百五十億円、繰越欠損金十億九百万円、当期事業収支差金二百五億一千三百万円となっております。 次に、損益について御説明申し上げます。 経常事業収入は一千九百十五億五百万円で、前年度に比し六百一億三千百万円の増加となっております。 これに対しまして、経常事業支出は一千七百二億一千五百万円で、前年度に比し二百八億七千百万円の増加となっております。 この結果、経常事業収支差金は二百十二億九千万円となっております。 これに、特別収入七億五千五百万円及び特別支出十五億三千二百万円を含めまして、事業収入は一千九百二十二億六千万円、事業支出は一千七百十七億四千七百万円で、事業収支差金は二百五億 一千三百万円となっております。 以上のとおりでありますが、何とぞよろしく御審議のほどお願いいたします。
○委員長(矢田部理君) 次に、日本放送協会から説明を聴取いたします。坂本日本放送協会会長。
○参考人(坂本朝一君) ただいま郵政大臣から、日本放送協会の昭和五十一年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書の概要につきまして御説明がございましたが、委員長の御指名によりまして、補足説明を申し上げることといたします。 まず、当年度末現在の資産総額は一千七百二十九億二千六百万円で、この内訳は、流動資産四百二億五千百万円、固定資産一千三百七億四千七百万円、特定資産十七億三千万円、繰り延べ勘定一億九千八百万円でございまして、固定資産の内容は、建物五百二十五億八千五百万円、土地百五十二億八千六百万円、機械三百五十六億五千二百万円、その他の固定資産二百七十二億二千四百万円でございます。 この資産総額を前年度末に比較いたしますと、二百五十七億九千七百万円の増加となっております。 これは主として、当期事業収支差金二百五億一千三百万円のうち、九十八億二千百万円を翌年度以降の財政安定のための財源に充てるため、その使用を翌年度以降に繰り延べたこと、受信料前受け金が六十六億五千六百万円増加したことなどにより流動資産が百八十億四千七百万円増加し、また、当年度の建設計画に基づきテレビジョン放送局の建設、テレビジョン放送設備の整備等を行ったことにより固定資産が七十三億三千五百万円増加したためでございます。 一方、これに対します負債総額は七百八十四億二千二百万円で、この内訳は、流動負債二百四十六億二千百万円、固定負債五百三十八億百万円でございまして、固定負債の内容は、放送債券百四十九億二千万円、長期借入金三百三十一億八千百万円、退職手当引当金五十七億円でございます。 この負債総額を前年度末に比較いたしますと、五十二億八千四百万円の増加となっておりますが、これは受信料前受け金等の増加により流動負債が六十九億九千四百万円増加し、一方、長期借入金の減少等により固定負債が十七億一千万円減少したためでございます。 また、資本総額は九百四十五億四百万円で、この内訳は、資本七百五十億円、繰越欠損金十億九百万円及び当期事業収支差金二百五億一千三百万円でございます。この資本総額を前年度末に比較いたしますと、二百五億一千三百万円の増加となっております。 次に、損益計算書により経常事業収支について見ますと、まず受信料等の経常事業収入は一千九百十五億五百万円で、前年度に比較しまして、六百一億三千百万円の増加となりました。 これは主として、昭和五十一年度以降三ヵ年の経営見通しに基づき、やむを得ず昭和五十一年六月以降放送受信料額の改定を行うとともに、極力受信者の維持、増加に努めました結果でございます。 なお、有料受信契約者数は、カラー契約におきまして、当年度内に百万件増加し、当年度末二千三百十二万件となり、普通契約は、カラー契約受信者の増加に伴い、当年度内に五十三万件減少し、当年度末三百三十一万件となりました。 次に、経常事業支出は一千七百二億一千五百万円で、この内訳は、給与六百三十七億七千二百万円、国内放送費四百二十三億四百万円、国際放送費十億四千三百万円、営業費二百三十三億七千八百万円、調査研究費二十億九千万円、管理費二百七億六千五百万円、減価償却費百二十九億五千五百万円、財務費三十九億八百万円となっております。 これを前年度に比較いたしますと、二百八億七千百万円の増加となりましたが、これは主として、放送番組内容の充実刷新、受信者の維持・増加対策の推進及びこれらの事業遂行に伴う維持運用費等の増加によるものでございます。 以上のとおり、放送受信料額の改定を実施するとともに、極力受信者の開発と事業運営の合理化を図りました結果、経常事業収支差金は二百十二億九千万円となりました。 この経常事業収支差金に、固定資産の売却益等の特別収入七億五千五百万円を加え、固定資産の売却損等の特別支出十五億三千二百万円を差し引いた当期事業収支差金は二百五億一千三百万円となりました。 このうち、債務の償還等に充てた資本支出充当は百六億九千二百万円であり、事業収支剰余金は九十八億二千百万円であります。 なお、この事業収支剰余金は、翌年度以降の財政安定のための財源に充てるものであります。 これをもちまして、協会の昭和五十一年度末における財政状態及び当年度の事業成績につきましての補足説明を終わらせていただきますが、今後の事業運営に当たりましても、公共放送としての使命と責務を銘記し、一層放送事業の発展に努力してまいりたい所存でございます。 何とぞよろしく御審議のほどお願いする次第でございます。
○委員長(矢田部理君) 次に、会計検査院から検査結果についての説明を聴取いたします。小野会計検査院第五局長。
○説明員(小野光次郎君) 日本放送協会昭和五十一年度決算の検査結果につきまして御説明申し上げます。 日本放送協会の昭和五十一年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書並びにこれに関する説明書は、昭和五十二年十月二十八日内閣から送付を受け、その検査を終えて、同年十一月十八日内閣に回付いたしました。 同協会の会計につきまして検査をいたしました結果、特に不当と認めた事項はございません。 以上、簡単でございますが、説明を終わらせていただきます。
○委員長(矢田部理君) 以上で説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○坂倉藤吾君 いま報告をされました決算の関係ですが、予算、決算に関しまして、国会の効率的な審査に資するように改善をする、そういう立場の附帯決議が四十七年度の予算を審議するに当たって付されておるわけであります。 それを受けまして、放送法施行規則が改正をされて、四十八年度以降、予算、決算書類の様式が一部改善をされまして、そして今日に至っておる、こういうふうに経過を承知をするわけですが、正直言いまして、いまそれぞれ説明をされました内容あるいは配布をされております決算に当たっての資料、こうしたものをながめてみましたときに、果たしてこの附帯決議の精神に沿って十分に説明のし得るものかどうかということになりますと、私はきわめて不十分だというふうに言わざるを得ません。 確かに指摘を受けて、附帯決議があって改正をされた事実はわかるんですが、その後、さらにそれをより理解を得るためのそういう検討というものは行われておるんだろうかどうだろうか、きわめて疑問に感ずるわけですが、その辺につきまして、これは郵政省も、当然協会も、両方から説明をいただきたい。
○政府委員(平野正雄君) ただいま先生からお話ございましたように、昭和四十七年の第六十八国会の参議院逓信委員会におきまして、「国会に提出する協会の予算および決算関係書類については、国会の効率的審査に資するよう改善すること」が附帯決議されたわけでございまして、これを受けまして、郵政省といたしましても、NHKとも種々御相談をいたしながら、NHKの財務会計制度全般を見直しまして、昭和四十八年一月十七日、放送法施行規則の一部を改正する省令を公布、施行したわけでございます。 NHKの事業運営を十分評価するための資料としてどの程度のものが必要であるかという問題でございますけれども、放送法に基づきましてNHKから郵政省に提出される業務報告書あるいは決算書の記載事項につきましては、収支予算あるいは事業計画等の場合と同様に、ただいま申しましたように郵政省令において定めてございまして、これらは言論、報道機関としてのNHKの自主性を確保する観点から大綱を定めさしていただくということでございますので、御理解をいただきたいと思っています。
○参考人(渡辺伸一君) お答えいたします。 四十七年に附帯決議がつきまして、先生おっしゃいますように、これを受けて郵政省では施行規則の改正を行ったわけでございますが、その辺の経緯を、多少話は長くなりますけれども御説明さしていただきたいと思います。 四十七年度参議院の附帯決議を受けまして、早速四十七年の七月に財務制度調査会を発足さしてもらったわけでございます。これには学識経験者十人が参加していただきまして、予算及び決算の制度、財務制度全般につきまして検討願ったわけでございます。 この結果、答申がいただけまして、それは基本的に分けますと二つに分かれておるわけでございますが、一つにつきましては、現在私どものやっております——そのときまでやっておりましたものが当期の業績を明らかにするという、いわば当期業績主義で展開しておりました決算諸表につきましては、たとえば特別収入、特別支出というものを含みました総合的な把握をするようにという方向で科目その他を改正するようにということ。それから、すでにございました科目につきましても、今日的な意味合いにおいては、名称を変えるとかあるいは一部新設をするようにということを含めましてその改正をするんであれば、いま株式会社の株主に対して公表しております有価証券報告書の内容と照らしても遜色のないものになるという御答弁をいただいたわけでございます。 この辺のところを積極的に御検討いただきまして、ほとんどその内容を盛られた施行規則の改正に相なったわけでございますので、基本的には施行規則に定めております作成方法に従いますと、世の中のレベルの一応のものはできるんだと思っておりますけれども、いま先生の御指摘にありますように、その枠の中で、できるだけ毎年度の決算書あるいは予算書をつくります場合には、工夫をこらして改善をしてまいりたい。なお、予算の説明資料につきましても補完に努めてまいりたい、このように思っておるわけでございます。
○坂倉藤吾君 私は、予算と決算とを比較をしてみましたときに、予算の場合はこういう説明資料が一応添付されまして、そして比較的内容はともあれ、相当審議に当たって理解に必要なものが具備されておるわけですね。ところが、決算に当たっては全くこれ何もないということです。 それで、郵政省の答弁によると、主体性を侵さないようにするために大綱を決めておるのであって、という公式の答弁。私は、義務づけをして、それをきちっとその法に縛って、そして提出義務を要請するというんでなくて、明らかに今日提出を義務づけられておるものについて、なおかつそれが十分に説明のし得るようなそういう付属の資料というものは、あわせてやっぱり添付していいんじゃないのか。 そのことがNHKの主体的なものを侵すのでしょうか。私は侵しはしないだろうと、当然の話じゃないでしょうか。もしそれが侵すというのなら、この国会の場で審議すること自体おかしいんじゃないですか。私はそうじゃないと思うのですね。少なくとも数字の羅列、集約をされたものが提起をされるのではなくて、私はその間にどういうふうな運営、動きが行われたのか、そうしたものも含めて提起をされないと本当の決算の価値というものは出てこないんじゃないかと、こう思うのです。 だから、決められた財務諸表、これは当然の話です。ただ、財務諸表がどういう形でどういう経過をたどってでき上がってきたのかということについては、ある程度わかるような資料というものは工夫をされて当然だろうと、こう思うのでありまして、その辺はいまの答弁では、私はそういう意味で不十分だと思います。だから、ぜひその辺をさらに検討をしていただいて、実際審議ができるようにしてもらいたい。とりわけ五十一年の料金値上げ以降のNHKの収支関係にかかわる使命というのは、これは経営の大黒柱としてはいわゆる予算の合理的あるいは効率的、こういう立場が叫ばれているわけですね。しかも、そのことの使命に立って大変御苦労されている。私は、その御苦労については大きく敬意を表したいと思っているのです、正直に申し上げましてね。これは、予算審議の際にも申し上げたとおりであります。 しかし、そのことが具体的に決算をめぐって審査をするに当たって、やはり中身として理解のできるようなもの、これはもっと私は工夫をしてもらわなきゃ困ると思うのですね。数字出しました——これは決められたことでございまして、これで承認してくださいと、こう言われましても、私はそこには姿勢の問題として問題がある。とりわけ受信者といいますか、国民自体が、言うならば株主に相当するわけでありますから、国民にその経理内容を、どういうふうに効率的に使用されたのかあるいは合理的に使用されているのか、こうしたことは本来なら国民全体に明らかにすべきですね。そのかわりがこの国会の審査の場にゆだねられていると私は思うのです。 そうなりますと、集約した数字を羅列をし、これで義務が済みましたよという姿勢ではきわめて問題がある、いまの形については遺憾であると、こういうふうに申し上げなければならぬと思います。したがって、さらにその辺の検討を加えてもらいたい、こういうふうに意見を持っておりますが、いかがですか。
○政府委員(平野正雄君) 改正省令に基づきまして作成、提出をいたされましたNHKの予算、決算関係資料に対しまして、国会方面からの御意見があることは承知をいたしておるわけでございまして、NHKとは予算あるいは決算の提出のときなどにおきまして、改善の方策を含めた国会提出資料のあり方について実は話をしておるところでございます。御指摘ございましたように、今後とも鋭意検討してまいりたいと存じております。
○坂倉藤吾君 NHKは。
○参考人(渡辺伸一君) お答えいたします。 基本的には、決算書に定めてありますこれに関する説明書及び業務報告書の記載について意を尽くしてあるというのが第一義と思いますが、総合的に、先生がおっしゃるようなところで研究をしてまいりたいと、こういうふうに思っております。
○坂倉藤吾君 会計検査院に来ていただいているんですが、いま報告は、特に不当と認める事項がなかったと、こういうことですね。私は、いまの会計検査院の機構あるいは陣容、そうしたものからいって、会計検査の主たるものは不正不当の事項がないかどうか、やっぱりここに重点が置かれていることについてはやむを得なかろうと、こういうふうに思うんです。 今日までNHKがそういう観点から会計検査院の指摘を受けるような不正不当がなかった、こういう点についてはきわめていいことだと、こういうふうに思うんですね。ただ、私は先ほども申し上げましたように、今日のNHKの主たる経営の方針というものは、やはり合理的、効率的経営ということが基本になっているわけであります。そういう意味からいって、いわゆる受信料にその収入のほとんどをゆだねておるNHKの立場からいって、それが本当に効率的に使われているんだろうか、合理的に使われているんだろうか、そうしたことに関しても会計検査院としては当然意見を申し述べてもらうというのは私は一つの義務であろうと思いますね。 これはもう国民に対しても、会計検査院がせっかく入っているんですから、入っていなきゃ別ですよ、入っているんですから、そういう意味からいって、ただ不正不当の該当する事項がなかったというだけではなくて、それらについては一体検査院としてはどう見ておるのか、こうしたことはむしろ国民の場に知らしていくという、そういう立場から突っ込んだ観点、報告というものがあって当然だろう、こういうふうに思うんですが、その辺はどういうふうに御判断されるでしょうか。
○説明員(小野光次郎君) お答え申し上げます。 実は、会計検査院の決算検査報告に記載いたします事項については、法律に定められて、その範囲内において私ども記述しているというところでございます。 もちろん先生おっしゃいますように、それぞれの検査の結果の概要について、こういう問題点があったということについて書く方がわかりやすいという御意見がございますけれども、実は特に掲記を要する事態というようなことで、非常に大きな問題で、問題を提起した方が一般の国民の方に御理解いただける、あるいはまたその問題が解決に向かうというような問題につきましては、特に掲記を要する事項というようなことで報告しているわけでございますが、それ以外に、それぞれの内容についての検査の概況を記述はしていないわけでございます。 ただ、昭和五十二年度決算検査報告から一応、批判的ではないんでございますが、こういう事柄について検査した結果についての数字的な記述とか、それから損益の内容とか、そういうものはわかりやすく記述するように改正したわけでございます。
○坂倉藤吾君 私は活字にして出せということを言っているんじゃなくて、少なくともこういう機会に口頭ででも、たとえばその辺の感じを、検査結果についてのいわゆる総評的なものを報告していいんじゃないだろうか、こういうふうに思うんです。 ただ、NHKの性格はもう御承知のとおりでありますから、だから、会計検査院が権限を大にしてそこに介入するということについては私は承知しません、その意味では。しかし、少なくともその経費がどういうふうに努力をして使われてきておるんだろうか、あるいはこの辺はもっと努力ができるんではなかろうかというような所感は、私は当然述べてよかろうというふうに思います、決められた範囲の中で。したがって、そういう意味でひとつこれも検討をいただきたいというふうに思います。
○説明員(小野光次郎君) ただいまの御指摘の点については検討さしていただきます。
○坂倉藤吾君 次に、これは放送協会自体の監事の任務であります。この業務報告書を見ますと、監事について、たとえばだれだれが交代をした、それからどういう会議に出席して意見を述べた、説明を聴取した、こういうことだけですね。 私は、この放送協会の監事というのは、理事者側とは違った立場での、いわゆる執行部側と違った立場での、いわゆるNHKに対するところの責任あるいは権限を有している。私はこれはもっときちっとやるべきだろうというふうに思いますし、当然これはその監査に当たった別な観点からその報告書というものが提出をされていいんじゃないだろうか、こういうふうに思うんです。 ただ、監査報告書といって形式張ることが、たとえば性格的に言って余り好ましくないというんならそれに対するところの所見とか、そういうかっこうででも報告をすべきではないか、こういうふうに思いますが、その辺はどういうふうに理解をされておりますでしょうか。監事がお見えでしたら、監事みずからの見解を賜っておきたいんですがね。
○参考人(坂本朝一君) この席に監事が出席しておりませんので、私から御答弁をお許しいただきたいと思います。 監事の監査報告については、執行機関であるわれわれからお答えするのは多少筋が違うという御指摘があろうかと思いますけれども、一応会長、副会長及び理事の行う業務を監査して、その監査の結果を経営委員会に報告するということになっておるわけでございまして、先生御指摘のように、その報告は経営委員会になされているわけでございます。 ただ、国鉄や電電公社の例に見るような、法律で定められている監査委員会や監事の報告書というようなものは作成されておらないわけでございますけれども、しかし、先生の御指摘でございますので、この趣旨は、立ち帰りまして監事並びに経営委員会に御報告いたしまして、検討してもらうようにしたいというふうに思います。
○坂倉藤吾君 私たちからながめますと、この業務報告書ですね、これはまさに執行部が、言うなら自分たちが努力してやってきたことの自画自賛でありまして、広報の分野ですね、ざっと言いまして。卑屈な言い方をすると、都合の悪いことは少し小さく書いて、胸を張って言えそうなところは大きく書く、これは人情からいっても当然の話だと思う。業務報告書というのはそういう性格がきわめて大だ。 したがって、私はこれに対しまして、裏打ちの関係からいっても、いまの監査の所見なりあるいは報告書というふうに提出をされるか、その観点はいま、くどいようですけれども、合理的、効率的というふうに要請をされているときだけに、私は特に必要ではないんだろうかというのが第一の感じであります。それで、監事自体は独立した権限、機能を持っているのでありますから、そこには大きな意味が生じてくるだろうというふうに思うんです。 ところで、これは郵政省に聞きたいんですが、四十一年の放送法改正のときに——これはお流れになっていますね。そのときの改正案の第四十条をながめていきますと、監査報告書の添付という考え方が明らかに出ているんです。この考え方は一体今日段階ではどうなっているんでしょうか。
○政府委員(平野正雄君) 先生御指摘の四十一年における考え方、これはその後におきましても郵政省の中で各面で検討しておるわけでございますが、運営財源を受信料に置くNHKにとりましては、NHKの業務を監査するという行為はきわめて重要なものでございますし、それから先ほど先生おっしゃいました、NHK内部の問題とはいいながら、経営の公開の見地から考えていくべきだというふうに郵政省としても把握しておるわけでございまして、今後放送法の改正を御提案申し上げる時期には、ただいまの先生のお考え方を十分に踏まえてさらに検討さしていただきたいというふうに考えております。
○坂倉藤吾君 そのことが適当であるかどうか、私はそこにも問題があると思うんですね、慎重に検討してもらわないと。余り窮屈にがちがちやっていきまして、いまでも、この前の予算審査の状況でNHK側の答弁を聞いていますと、小型官庁が出現したんだろうと、こんなふうな感じが率直にいってするんですよ。私はもう少し人間集団的な荒っぽさといいますか、大胆さといいますか、官庁に見られない一つの特徴を生かすような立場が必要だろうと思うんです。 余りがんじがらめにしてしまうことが幾つか問題があるような気もするんですが、みずからその中に陥っていくような姿勢がうかがえるので、よけいに現状に合わせてその辺の問題は検討してもらわなきゃいけませんが、少なくとも監事の制度を生かして、そのことがより国民が納得し、了解をするような手段というものは検討してもらわなきゃならぬだろう、こういうふうに考えていますので、その辺は郵政省もわきまえてひとつ検討してくれませんか。 余分なことを言いますけれども、放送法の一部改正、具体的に義務制の問題だけには目を集中したけれども、前の改正の状況からいきますと、相当そこだけ取り上げて、あとのところは余り検討されてないような感じもするんです。だから、それはもう少し私は広い意味で全体としては検討すべきだろう、義務制の問題はもちろん反対しますけれども、言うておきますが。そんなものじゃないというふうに思いますけれども、ぜひひとつその辺はきちっとしておいてもらいたい。 とりわけ私がこういうふうな話をいたしておりますのは、一つはやっぱり今日ほどこの受信料問題をめぐって国民の理解がいかに必要であるかということを痛切に感じるがゆえです。国民の立場からいきますと、経営内容その他に立ち入ることはほとんどないわけですね、正直申し上げて。私はここには大きな工夫が必要だろうというふうに思うわけです。 きょうの毎日新聞、これに「前納者から差額徴収納得できぬ」という記事が出ていますね。ごらんいただけましたか。これは日本放送協会放送受信規約、これからいけば、もう十一条の三項ですか、はっきりしているところですが、こういう理解は全く国民の側にはされていませんね、正直言いましてね。しかも、他と比較をしてみたときに一体どうなるかというような問題が、これまた理解がいってないがゆえに、論議の方向として違った立場で幾つかの意見が私は出てくると思うんですね。そこにも大きく問題があるわけでありまして、少なくとも私は、国民へのいわゆる公表という立場をどこの場で求めていくのか、どう積極的にそれを打ち出していくのか、私はそこには大きな工夫をしてもらっていかないといかぬのじゃないか。 今日現在では、先ほども言いますように、国会の場というのはきわめて重要なそういう意味での接点でありますから、私はそこに大胆に、やはり提起するものは提起するという姿勢をぜひともとってもらいたい、こういうふうに考えるんです。たとえば一般の民間企業の場合なんかは、これはもう株主に対しまして経営状況がどういうふうになっているか、これは報告義務を持っていますね。それと同じような立場で私は対処をしていかないといかぬのじゃないんだろうか。とりわけ調査会の二次のこのアンケートの中で、たとえばNHKのイメージの問題だとかいろいろ出ていますね。これからいきますと大変重要な関係があると思うんです。 たとえばこの第二次の報告書の資料の中の三十五ページですね。「NHKについての理解度」、これではちょうど五四・三%が大体理解をされている分野、それから残りの四五・七%、ですからちょうど半分で線を引っ張りまして理解されていない分野、こういうふうにこの評価からいくと出てまいっています。さらに、このイメージのところなんかは半官半民だという、これ自体ももう大変なことですね、受けとめ方としましてね。私はやっぱり正確に、NHKというのは一体どういうものなのだということの理解を徹底をしていかなければならぬ大変な時期に来ていると思うんです。このことは真剣に取り組まなきゃならぬと思いますね。 受信料の徴収を積極的にやるということは、これはもう当然な話ですが、そのことを達成をしていくためにも、やはり正しいNHKのあり方について理解を求める、これはもうきわめて重要なことだというふうに思うんですが、その辺について、とりわけ本年度は幾つかの課題があるわけですから、せっかくのこういう資料を生かしていく施策として一体どういうふうにお考えになっているのか、ちょっと聞いておきたい。
○参考人(反町正喜君) お答えいたします。 私もただいま先生御指摘のとおりだと存じております。ただいま御引用になりましたアンケート調査、世論調査の件、これも私どもは自粛、反省、自戒の意味であえてそこに載せて皆様の御批判を仰ごうということで掲載いたしたわけでございますけれども、私どもといたしましては、考えられる一応の方法と申しますか、まあ新聞には定期的に記者会見あるいは資料配布その他やっておりますし、その他、広報印刷物によりましていろいろと配布などもいたしておりますし、その他、これも当委員会の御示唆もございまして、五十一年度から全国で視聴者会議というようなものも開かせていただいておりますし、いろんな点でやっておるんですけれども、しこうして先ほどのお話のように、なかなかNHKの性格その他につきましてまだ御理解が十分ではないということでございます。 私どもといたしましては、確かにNHKの存在基礎と申しますのは、視聴者の信頼感と親近感の上にしか成り立たない企業でございますので、視聴者の皆様方の御理解を得ることが何よりも大事なことじゃないかと思っておりますので、今後あらゆる方法、あるいはまたその中身につきましても工夫をこらしまして努力をいたしていきたいというぐあいに考えております。
○坂倉藤吾君 ちょうど視聴者会議の話題が出ましたから、あわせてちょっと聞いておきたいんですが、この業務報告書によりますと、番組審議会の問題に関しまして、「更に幅の広い観点から」選考を行うようにすると、こうなっていましてね、そしてこの委員委嘱の名簿がずっと出されているわけです。私はこの名簿の肩書き等をながめてみまして、「更に幅の広い観点から」というのが生かされているのか生かされていないのかよくわからぬのですがね、こういう幅広い観点から行うこととしたという中身として、一体どの辺が幅が広がったのかちょっと説明してくれませんか。 それからもう一つは、いまの視聴者会議、全国五十三ヵ所設置をされた。その視聴者会議の会議の委員、この任命というのはどういう方法で任命をされているのか、これ二点目の問題として教えてくれませんか。
○参考人(田中武志君) お答えいたします。 番組審議会につきましては、番組の適正化を図る法的な機関でございまして、委員は放送法によって学識経験者の中から委嘱をするということでございます。 そこで、いま先生が御指摘になりましたように、五十一年度の国会審議の中で、幅広くというような附帯決議などもございまして、私ども、その後できるだけ学識経験者の中からも、より幅の広い観点から委嘱をしていこうということで、これから申し上げるような何点かを改正しております。 まず分野の点でございますけれども、これはマスコミだとかあるいは産業、経済、消費者、そういったところがございましたけれども、これを三つの分野、労働関係だとかあるいは消費者団体だとか、そういったところをふやしまして、現在は十一の分野からいろいろの先生を委嘱しているという状況でございます。この新しい分野の先生方は、中央番組審議会では三名、それから地方の番組審議会では現在九名、それぞれ新しい分野から出ておられます。 なお、この分だけ若干減りました分野は、学術だとかそういったところの分野の先生方が減っておるという現状でございます。 それから、幅広いというもう一つの点は、年齢の点でございまして、これは御存じのように、それまでは大変高齢の方がたくさん入っておられました。現在はその辺のところも変わりまして、それ以降、中央の番組審議会では平均年齢で八歳、それから地方の番組審議会では平均年齢で四歳それぞれ若返ったという形で現在運営しております。 それからもう一つは、それまでは御婦人方の先生が大変少なかったわけでございますけれども、ここ数年の間に、中央の方でお二方、それから地方の方で七名の方、合わせまして御婦人方の先生が九人もふえているという現状でございます。 こういったところでいろいろ幅広く、私どもといたしましては、利益代表的な色彩がないように、また特定の分野からだけ委嘱することがないように、いろいろ配慮しながら、現在審議会を運営しているというのが現状でございます。
○参考人(反町正喜君) お答えいたします。 視聴者会議のメンバーの選考基準でございます。これも分野別といたしましてはただいまの番組審議会と大体同じでございまして、農林漁業、商業、産業あるいは婦人、消費者団体の方、それから労働関係の方、社会福祉、学校教育、学術文化、マスコミあるいは地方内治、その他の各分野の方々から御委嘱申し上げるということにいたしております。 番組審議会が全国で八つございますけれども、視聴者会議の場合にはもう少し地域にふやしまして、各都道府県別、北海道は複数でございますけれども、全国で五十三ヵ所に設けさしていただいております。 年齢も、番組審議会の方はやはり学識経験者という法的規定がございますので、ただいま大分年齢を低くしておるんでございますけれども、それでも多少高齢の方が多くなりますけれども、この視聴者会議の場合にはできるだけ若い人もと、一番若い方で十九歳とか二十の方もいらっしゃいますけれども、審議会に比べますと年齢的にも大分、十歳ぐらい平均年齢は下回るんではないかというぐあいなことで御委嘱申し上げている次第でございます。
○坂倉藤吾君 反町さんね、私の聞き方が少し悪かったんで、いまの御答弁、別に不足はないんですが、私がお聞きをしたいのは任命の手続なんですよ。やっぱり視聴者会議というものの性格からいきますと、むしろ私はNHKが自分の判断で任命をするという行為よりも、むしろNHK以外のところでかたまりができて、そしてそれがNHKに幾つか意見を反映する、こういうシステムの方がより国民に理解をされ、納得されやすいんじゃないのか、こういう感じがするんです。 といいますのは、たとえば民主的であるかどうかは別といたしまして、地方自治体というのは、県、市町村というのは、いわゆる住民の利益代表という立場で自主性が任され、その趣旨に沿って運営をされている。たとえば県なら県、あるいは市町村なら市町村、この辺の推薦をしてくるような手続等をとって、そして、NHKがあえてそれに合意をするとか任命するとかいう形をとらなくても、たとえばそういう機構について一つのおぜん立てができれば、いまやられているような内容のものができるような工夫というのはできないんだろうか、私はむしろその方が、民主的に国民の立場としてのより理解がいくんじゃないのか、こういうふうに思うんです。 いまの任命というのは、NHKが、たとえばあの人、あの人というふうに大体目星をつけて、そして任命をされるんでしょう。違いますか。
○参考人(反町正喜君) ただいまの手続といたしましては、先生おっしゃいますように、一応各分野の方が漏れなく集まっていただきたいというのが一つ趣旨になっておりますので、分野別に個人的にお願いする場合もございますが、しかしながら、先生おっしゃいますように、たとえば社会福祉なら社会福祉関係でお願いするときに、そこの県なり市町村なりのそういう団体にお願いをいたしまして、実際問題といたしましてはそれで御推薦いただくというものもかなりございます。 実質的には、そういう団体関係のような場合には、実質的の実際の運営といたしましては、こちらからいわば天下り的にお願いするよりは、向こうへお願いをいたしまして、今度はどういう方を御推薦いただきたいということをお願いするのが実態だとは思っておりますけれども、そういうことで確かに一方的ということは、視聴者会議の場合には、もちろん地域の皆さん方とのおつき合いでございますので、その辺はそういうかたくなには一つも考えておりませんので、今後なお一層努力したいと思います。
○坂倉藤吾君 これは特に報酬その他はついてないんでしょう。
○参考人(反町正喜君) ほんのお茶代程度しかお出ししておりません。
○坂倉藤吾君 そういうところだけに、むしろ遠慮なしにNHKに物を言っていただく、そういう立場にするとするなら、私はNHKが、だれだれいい人おりませんかという選考の主導を握るんじゃなくて、むしろこういうふうな趣旨の会議を結成をしたい、したがって、それにふさわしいような人をひとつ編成をしてくれませんかというぐらいのところまで、私はやっぱり積極的にそういう機会というものをつくっていくべきだろうと、こういうふうに思います。 これはなかなか討議も必要なことだろうと思いますが、一遍そういう趣旨合いを含めて検討いただけませんかね。
○参考人(反町正喜君) 御趣旨は私もよくわかりますんですが、視聴者会議、年に三回あるいは四回ということでお願いしておりますので、会議の時間的な関係もございますし、それから各分野の方々漏れなくということもございますし、多少地元地元の、何といいますか、周りの方の御意見を吸い上げて、また会議の成果を周りの方にお伝え願えるような方に結果として人選がなる場合もなきにしもあらずということだろうと思います。 そういう地方もございまして、市民団体みたいなのが出てまいりまして、その方々と私どもと懇談したりなんかする場合もございますし、あるいは私の方で、視聴者懇談会と申しておりますけれども、昨年度は大体全国で千七百回ぐらい開催しております。これはやはり町内会でありますとか団地でありますとか、そういうところへこちらから出向きまして、いろいろ個別に御相談申し上げるというような機会もございますので、先生の趣旨は非常によくわかりますんですけれども、いろんな形で先生の趣旨も生かすよう今後とも努力したいというぐあいに考えております。
○坂倉藤吾君 くどくは申し上げませんが、NHK型の、都合のいいような会議といいますか、意見表明をするような団体は余りつくらぬように、むしろずばり物を言っていただいて、そういうことがむしろNHKと遠慮なしに討論ができる、そういう機会を通じて全体に知ってもらうというところまで踏み出してもらいたいと、私はこう思っているんです。 いまのところどうも、余りNHKに厳しく物を言うようなものはなるべく避けて通ろうじゃないかという空気がありはせぬのかと、正直言いまして。あるとは言いませんから、ありはせぬのかというふうに申し上げますので、ぜひそういうようなことを配慮して、なるべくいま私が申し上げておるような立場で、大胆にひとつ対処をしてもらうという趣旨を生かしてください。 次に、ちょっと横道にそれましたのでもう一遍戻りますが、資料の関係で、これは子算の方にも絡んでの話であります。 決算で、きょう報告いただいてますこの説明書からいきますと二十二ページ、特に中心になります有料受信契約者数の増減の問題であります。これと予算の説明資料との関係であります。正直申し上げまして、この数字につきましては、たとえば予算の手続きを開始をするのがNHKとしては大体年内に行って、一月早々には郵政省に提起をして、早く国会で三月末までに次の収支予算が認められるように、こういう立場で進める。一方決算の方は、三月末で切らなきゃいけませんから、三月以降、大体でき上がるのが五月段階になるだろう。そうすると、実際に三月で切りましても結論が出てくるのは五月、片方は十二月段階で予測をしなきゃならぬ。 したがって、その間の大体の想定と実際というものは、相当数字にあらわした場合に予想が実行面と伴わない場合というのは往々にして出てくるわけですから、その辺の食い違いが私はわからぬではないんですけれども、少なくとも基本になるものだけに、予測し得るものは明確に予測をするというこういう立場の努力というのは、この資料をいただいている限りではきわめて私は問題があるんじゃないか、こういうふうに指摘をせざるを得ません。 業務報告書の提起をしております数字、これは確定をした数字が出されておるだろうと思います。しかし、予算に出てくる問題はこれは予測数字が多い。ところが、これ私、五十一年度から五十五年度まで全部持ってますけれども、その中には一つも予測であることの表示すらもされていない。さらにまた確定数字は、これは全部関連をすべきはずのものが、したがって、予測、予測で来ていますから、数字としては合う数字は全くないんですね、年度、年度で。 たとえば、カラー契約ならカラー契約のいわゆる年度末数字と次年度の当初契約数ですね、これらの関係については、全部これ年度別に違っておるんです。これは予測で出していますから違ってあたりまえの話なんです。あたりまえの話なんですが、その違いというのはきわめて大きい。私はそこに、これはもう少し実際に決算をした実績を踏まえて、わかるような資料に工夫をすべきじゃないのか、こういうふうに思うんです。 こういうところについても、きょうはもう数字挙げませんけれども、数字やりとりしていますとこれはなかなか、私の頭で判断のできるところまでいこうと思うと、私は素人だけにこれはもう大変なことになってしまいますので数字は余り言いませんけれども、少なくとも業務報告書の中では、いわゆる当初の契約者数、それから新規がどれだけ、解約がどれだけ、それで期末がどれだけ、こういう数字を、普通契約、カラー契約別、しかもその年度内にいわゆる受信料を免除している数がどれだけ、たとえば期間中に災害その他によって短期的に免除した数もどれだけと細かく報告していますね。 それらの事情というのは、次の予算書とのかかわりで見ていきますとほとんど出てこないですね。何もありません。こういうのも私は、実際には予算審議の立場からいきますと必要な財源でありましょうし、それから実行予算というのは、確定をして数字にあらわせるということになりますと大体二年間経過せにゃいけませんね。そうすると、二年間経過しなければいかぬということでこの予算の説明資料をながめていきますと、結局前年度の予測——確定をしたのは前年度のうちの、言うなら年度初頭の契約数ぐらいが確定をしておる。あとは末確定のままで予測として出しておる。これでありまして、確定数字というのは一切出てこないわけですね。 もう一年前にさかのぼって、たとえば五十一年度の予算の資料とするならば、少なくとも四十九年度の確定数字、五十年度のいわゆる年度初頭の数字というものは確定をさして、そういう関連づけをしつつ、あとは予測の数量です、これはもう見込みになっていますよというぐらいの説明というのはしてこういう資料をつくるべきじゃないだろうか、こういうふうに思うんであります。ぜひその辺についても工夫をいただきたいと思うんですが、理解できますでしょうか、私の言っていることが。
○参考人(渡辺伸一君) お答えいたします。 先生おっしゃいましたように、予算の示します数字の時点と、決算時点との相違からくるやむを得ないものではございますけれども、それに伏在しておりますのは、いままでの経験からいって、その年度でどれぐらい取れるかということをもっと経験値からつかんではどうかというお話でございますけれども、実は私ども、やはり収入はできるだけ上げたいと思いますもんですから、できるだけ努力をして、最終目標はこうあるべしというのをどうしても掲げたくなるわけでございまして、その結果がどうも毎年多少下回ってしまうという結果がやむを得ず出てくるわけでございますが、収入は確実にということでございますと、先生おっしゃいますように、なるべく見込みの可能なものを立てるのが筋合いでございますが、その辺のところにつきましては営業現場とよく協議をしてやってまいりたいというふうに考えております。
○坂倉藤吾君 次に、受信料の収納率ですね。これは五十一年度九六・五%、こうなっているわけです。ところがほかの数字というのは、大体普通契約、カラー契約、別に出ていますね、大体の数字というのは、全部整理されて。ところが、この収納率というふうなまとめた金額に該当する分野になりますと、たとえば普通契約は普通契約でどれぐらいの収納率なのか、それから、カラー契約はカラー契約でどれだけの収納率になるとかという形の分類というのが、この業務報告を見ている限りでは出てきませんね。これはどういうわけなんでしょうか。
○参考人(海林澣一郎君) お答え申し上げます。 先生のおっしゃいますように、契約につきましては普通契約、カラー契約というその種別がございますので、普通、カラーというふうにしているわけでございますけれども、収納率につきましては、考え方としては、受信料の債権額に対します受信料の収納額の割合ということで指標を一本にいたしまして、普通、カラーに分けないということでございますが、先生がおっしゃいますように、普通、カラー別の収納も積算は営業としては持っているわけでございますから、それを資料としてお見せするということにおいては、現段階においてはそういうお答えができようかと思いますけれども。失礼いたしました。
○坂倉藤吾君 説明のできるものは、先ほど言いましたような趣旨合いに基づきまして、別にそれを明らかにしたからといって支障なかろうと思うんですね。できるものはこういうふうにして、そして、公の数字としてもし仮に支障があるとするならば、それはもう別な形で、たとえば資料として出す、数字は数字として別に出すという形等も工夫ができると思いますので、ぜひそういうふうにして親切にし、しかも努力をしているという形を工夫してもらいたい、こういうふうに思うんですね。 次に、営業関係について少しお聞きをしたいと思うんです。 五十一年度の受信契約目標件数というのがこれは七十万件ですね。これに対して達成は四十万ですか。したがって、相当低かったというふうに思いますが、それらについて一体どういうふうな判断に立つのか、これがまず一つです。 二つ目の問題は、先ほども触れましたように、収納率は九六・五%でありまして、五十一年ということになると料金改定があったわけですから、受信料改定があったわけですから、その受信料改定のあった年の想定から見ますと、これはなかった五十年度と比較をしましても遜色がない、こういう結果にはなると思うんです。ところが、滞納の件数というものが、率は流れていきましても件数はどんどん全体がふえますからふえてくる。この辺の理解は一体どういうふうに整理をしておるのだろうか。 それから、受信料収入そのものは目標額に対して一体どうなのか。 この三つの問題にあわせて、NHKとしてはこれは基本になる分野ですから、それらをひっくるめての一つの判断というものはどういうふうにこれからのものとして持っておるのか、というところをひとつ説明してくれませんか。
○参考人(海林澣一郎君) お答えいたします。 まず、営業の部門のところから申し上げてみます。 先生のおっしゃいました五十一年度は、契約の目標数としては、先ほど渡辺がちょっと申し上げましたように、契約者の増加、資料から求めまして七十万ということを設けたわけでございますけれども、同時に受信料改定を行ったわけであります。 したがいまして、私どもといたしましては、何としても受信料収納の確保、これに重点を置くということを第一義にいたしまして、現場を回ります職員にいたしましても、そういったことを重点的にやりなさいと、特になぜ受信料が上がった云々というような視聴者の方の御質問などがございまして、そういうことに答えつつ、まず受信料の収納の方に力を入れたということで、まさに先生の御指摘のように、年度末は、七十万の契約の方の目標に対しまして四十六万六千という数で、この達成率は六十数%ということに相なったわけであります。 しかしながら、当然のことながら受信料契約の方にも力を入れなくちゃいけないと、年度後半になりまして受信料改定の落ちつきといいますか、というものが出てまいりました。上半期ではわずか三万件ということでございますけれども、下半期には契約の増加運動をやりまして、先ほど申し上げましたところまで到達したということでございます。 ということで、当然のことながら、私どもとしては先生の二番目、三番目の御質問の収納ということに全力を注ぎまして、この目標の契約数とのバランスをできるだけ整合性を持たせるということで努力しているわけでございますけれども、五十一年におきましては、ただいま御説明申し上げましたような契約の方が目標に若干遠かったという結果を招来したわけでございます。
○坂倉藤吾君 結局収納率は、先ほども言いますように、年度決算当時九六・五%、それから、いまさらにもう一年追いかけますね。そうして最終収納率というのは九七・三六まで上がっておるわけですね。これはそれだけ追いかけた成果だと、こういうふうになるわけですが。 ところで、この予算総則の操作で欠損処理をしていますよね。この欠損処理をながめていきますと、たとえば五十年度の引き当て額というのは決算時二十五億、最終三十二億六千五百万、五十一年度は四十五億、決算時、それから最終四十九億五千四百万。五十二年度は当初五十三億、これが六十億一千九百万。五十三年度は当初だけしかまだ、これから決算でしょうから確定をしておりませんが、五十九億五千万、当初でね。相当年々これはふえていますね。 しかも、この総則による振りかえをながめていきますと、五十年度は十一億六千万ですか。それから五十一年度は七億六千五百四十五万と、こういう数字が出ていますね。それと、いまさらに積極的にずっと追いかけていこうということとのかかわりは一体どうなっているのでしょうか。
○参考人(渡辺伸一君) お答えいたします。 まず、御質問の趣旨を整理いたしますと、私どもの受信料はその年度はもちろん収納いたしまして、翌年度にまた収納していくというわけでございますが、三年以降の収納というのはきわめて少ない金額になりますものですから、財務諸表の真実を表明するという意味合いで申しますと、やっぱり二年という収納実績の上がるところで財産表示をさしていただくというのが放送法施行規則、放送法改正以来の私どものとってきたところでございます。 そうは申しましても、二年度以降に取れないものについては、なるべく確実にこれを見越すということで欠損引き当てをするわけでございますけれども、これも先ほど申し上げましたように、私どもは現実に年々欠損償却率が上がってくるという実態は見ておるわけでございますけれども、何としても収納を遂げたいという意欲もございますし、それなりの施策も打っているわけでございますので、多少期待値も含めて欠損引き当てをするわけでございますので、残念ながらその引き当てしましたものと、二年経過しました後との損額が差が出てくるという結果になっているわけでございます。
○坂倉藤吾君 ところで、予備費から欠損償却に当てていく、いわゆるこの振りかえる額なんですが、それの当てはめ方で五十年の場合には総則の四条、それから五十一年以降は総則の六条、こうなっていますが、これは総則改正があったということでしょうか。
○参考人(渡辺伸一君) お答えいたします。 総則の変更をやったわけではございませんけれども、このように前年度に引当金を立てまして、それが順調にいきますとこれは欠損償却がぴたりということでございますが、残念ながら狂ってくるというのは、いわば前年度に見込みました決算の修正ということでございますので、この修正は科目としましては特別支出というところで支出するのが妥当でございます。その予算が足らないのでございますので、基本的には予備費から振り当てることにいたしておるわけでございます。 先生いま御指摘ありました五十年度につきましては、予備費がほとんど使い尽くしておりましたものですから、たまたま他から流用する原資が見つかりましたもので、それを振りかえさせていただいたわけでございまして、基本的には予備費からの充当、振り当てを使用させていただきたいというふうに考えておるわけでございます。
○坂倉藤吾君 私は、これ金額的にはその年度によって差が相当あることはわかるんですがね。収支予算を立てるときに相当見込める数字じゃないんでしょうか。その辺は無理なんでしょうか、技術的に。
○参考人(渡辺伸一君) おっしゃるように、そういう財務支出の場合については、いたずらに過小評価しておりましても、後でつじつまが合わなくなってくるわけでございますからできるだけ見込むわけでございますが、いま申し上げましたように、結果がこうだから来年もこうだというふうにはなかなか財務当局とも思考しかねるものでございますので、努力値を入れるというのがどうしても人情として出てまいりますので、毎年そういう結末がそのまま出るということにしておらないということでございますが、今後は研究をしていかなければならないのではないかと思っております。
○坂倉藤吾君 結局、収支予算編成のときに、引き当て額に余りたくさん見込むといそんなにたくさん見込んでけしからぬからもっと収益を上げろと、こういうふうに迫られるから予算の方では少なくして、それで後で振りかえている、こういう話になるんですか。その辺はどうですか。
○参考人(渡辺伸一君) そんなつもりは全くございませんですが、財政的には、むしろ出てくるものについては過不足なく引き当てをするのが筋かと思いますけれども、そこは努力をもう一つさせたいという気持ちもございまして、申し上げましたように、実績をそのままというわけにはいかない。内部牽制もありましてそのようにやっております。
○坂倉藤吾君 私が質問している趣旨は理解をされていると思いますのでそれ以上追及しませんが、やはり予算の中で一つは盛り、しかも確定のときに絶えず予備費から流用、こうなりますと、予備費の趣旨そのものからいきまして大変不都合なことではないのか、一般的に申し上げまして。こういうふうに指摘をせざるを得ませんので、この辺はひとつ工夫をしてください。 それから、それに関連をしていくんですが、ことし五十五年度、これは五十一年度と同じように受信料改定を行ったわけであります。したがって相当、契約あるいは収納に関しては特別な配慮というものが必要だろうと、手だてというものが必要だろうと、こういうふうに思いますね。 収支予算の、私自身が前回審議をさしていただいた中でいきますと、ことしは相変わらず精鋭部隊といいますか、俗に言うフクロウ部隊といいますか、その対策に要する陣容というのは百五十人、そうですね。百五十人の陣容で七億円の予算をつけておりますね。 ところで、そういう従来どおりの措置でもって、この対策というのはそれでいいんだろうかどうだろうか。その辺の判断をひとつ聞かしてくれませんか。
○参考人(海林澣一郎君) 先生御指摘のように、今回の受信料改定ということにつきましては、まずもってその趣旨を視聴者の方々に知っていただくということを基本に考えなければいけないというふうに思います。フクロウ部隊もさることながら。 したがいまして、現在すでに行っておりますことといたしましては、去る四月三十日にも会長が放送を通じてお願い申し上げましたけれども、放送を通じてのPR、それからこれも二月の十日以降展開しておりますが、新聞による受信料改定についての御理解をいただくPR。放送のことにつきましても「NHKの窓」とかあるいはステーションブレーク、一分間でございますけれども、非常に回数を上げましてその辺の御理解をいただいている。 それから当然のことながら、現場を回ります集金の関係者にパンフレットを渡しまして、それで御理解をいただくという、そのまず御理解をいただくPR、それを含めての行動はすでに開始してございます。 それに付随いたしまして、これからの展開といたしましては、先生御指摘の百四十人の特別営業対策員ほか、営業の総力を挙げましてこれに対応していくということを、一つ一つ検討している次第でございます。
○坂倉藤吾君 いままでのNHK関係の国会における審議状況をこう見ておりますと、いまの特別措置の状況でありますが、五十二年の十月から五十四年の九月までの二年間、百三十五万件訪問をされてますね。そして、そのうち面接のできたのが五十一万件、四一%ですね。で、それによって収納ができたのが十一万件、金額的には約二億円と、こういうことになってますね。そうしますと、単純に計算をいたしまして一件当たり平均一千八百円と、こうなるわけですね。そうすると、これは旧料金のときでありますから、カラーが七百十円、それから普通契約四百二十円、こうなるんですね、一ヵ月には。 そうしますと、このたとえば一千八百円がどういう形になるんだろうかというふうに判断をしてまいりますと、これは特に三期以上の長期滞納が対象で、この人々が大変な御苦労をされておる。こういう状況からいきまして、この収納された十一万件と金額とのかかわりからいきますとね、ある程度こう見捨てて、そうして新しい契約に希望を託して処理をしていく、こういうふうな推定ができるわけですね、金額的な判断からいきましてね。 たとえばカラーの場合なんかでいけば、三期ですから六ヵ月分ですね、そうすると少なくとも四千円以上の平均一件当たりの金額というのが上がってきて至当ではないのか。あるいは白黒にいたしましても、六ヵ月ですから、これについても二千円以上オーバーしてあたりまえじゃないのか。そうしますと、一件当たり千八百円という金額を大体カラーを中心にして物をながめてみたときに、それは少し数字が合わないわけですね。 合わないというのは、本来理解をさせて徴収をしなければならぬ金額というのはもっと高いんだけれども、実際にはそれはもうとうてい不可能だろうということで妥協をして、新しい契約に夢を託して打ち切ってきている実態が相当あるんじゃないのか、こういうふうに判断がこの数字からいきますと出てくるわけですね。 そのことと、先ほど私が提起をいたしました、たとえば会計上はもう収納の問題はけりをつける、ただ個別には支払われてない部分については追いかけて取っていくという努力は残っている。しかし、これは仮に取っていっても、会計上はもう処理されているんだからということで、その辺についての意欲が、こういういま私が説明をするような形の中にあらわれてきておるのではなかろうかと、悪くとりますと。その辺は一体実態として、どうなんでしょうか。 しかも、そのことが実態としてもしあるとするならば、その辺の整理をどういうふうにするかということは大変重要な問題じゃないのか、率直に言って。これは公平の原則その他からいきまして問題があるんじゃないかというふうに思うんですが、余りこの辺は深く突っ込んでいいのかどうか迷いつつ私質問しますので、検討されてますか。
○参考人(海林澣一郎君) 先生がおっしゃいますように、非常に深い問題でございまして、基本的には何としても公平負担を守るということが基調でございます。しかしながら、移動人口の多い東京あるいは近畿、札幌、これに先生御指摘の特別営業対策員を設けた。これにつきましては、明らかに費用対経費のバランスが非常に崩れているというところもないわけではございません。先生御指摘の、二億取りますのに七億という金がかかる。しかし、冒頭で申し上げます全体の公平負担を維持するということで、この部分を、もうこれは限界であるという認識をしていいかどうかということが強くございます。 したがいまして、われわれとしては、やはり二億取るのに七億ということを見詰めながら、営業の諸体制を整備し、その一つが特別営業対策員にもなるわけでございますけれども、公平の原則をいかに守るか、その限界をぎりぎり追求してみようというところでこの今回の受信料改定に向かってみようという、抽象的でございますけれども、そういった考え方を持っているわけでございます。
○坂倉藤吾君 ちょっと、私もはっきり物を言ってないので受けとめ方が違ったと思うんですが、たとえば七億かけて二億の収入で差し引き損じゃないかという物の見方は成り立つにしても、私はそのことを指摘をしているんじゃないんです。私は、NHKが受信料によって成り立つ、そういう立場を踏まえるとするならば、長期展望からいきますと、いま仮に金がたくさんかかってでも、そのことはきちっと徹底をすべきだろう、むしろ逆に、私はそう考えているんです、基本は。 しかし、そういう上からいった場合に、ただ収納実績からいきますと、十一万件で約三億の収益だと、こうなっているわけですから、件数と上がってきた金額からいった場合には、相当徴収不能になって、みずから話をしたけれども切り捨てざるを得なかったという実態が相当生まれたんじゃないのか。これは一体どういうふうにひとつ整理をしてしまうんだろうかと、ここが問題だと、こう言っているんですよ、わかりますか。 たとえば、特別営業マンの方々が努力をされているのは、一番むずかしいところへ入り込んでいるわけですね。入り込んでいるんですから、その方々を説得をし、将来に向かって公平の負担を確保していくという立場で私は努力をされている、それはそれで結構だと思うんです。そのことがなかったら将来への展望が開けないんですから。ただ、そのことのために、本来取らなきゃならぬ金が、仮に五千円なら五千円として一軒にある。その五千円を、実はまあ二ヵ月分で結構ですよと、前の未納の分については大変でしょうと、いろんな理由があったんでしょうという形で調整をしてきてこういう結果になっているんじゃなかろうか。 しかも、その割り切りは割り切りで、私は実際問題として、苦労からいくとあったって構わないだろう。構わないけれども、そのことを整理をしておかないと問題がありますよと。ところが、その割り切りが、いい面での割り切りならいいんですが、先ほど言いますように、決算処理としては欠損金でもう落としてしまっている。取っても取らなくてもいいんだから、だからもう、これはめんどうくさいものはやめてしまおうという姿勢でもしそうなっているとすると、これは大いに問題がある。そこのあやを私は言っているわけです。
○参考人(海林澣一郎君) 先生のおっしゃられます、いただくために、いままでの債権を途中を放棄するというようなこと、これはもう公平負担の原則と受信料制度を守るために厳に戒めなければいけないことであるということで指導をしているということでございますけれども、会計の帳簿上では、受信料の債権につきましては、先ほど渡辺からも申しました、二ヵ年間にわたって把握するということにしておりますけれども、営業といたしましては、二年を過ぎましても、先生のおっしゃいます、その以前の債権はということは全く排除して、二年以上たちましたものにつきましても徹底的にそれをフォローするということを特にうちの外務職、その辺を中心にやらせておりまして、翌々年度以降も引き続いて未収回収をやるということでの五十三年度の結果では約一億一千万円の回収、つまり二年より前の回収でございますけれども、こういう数字が出ておりまして、その辺はじみちな努力をしているというふうに申し上げられるかと思います。
○坂倉藤吾君 まあ、いまの点はその程度にしておきますわ。 姿勢の問題はそういうことで確認をしまして、受信契約の促進の面なんですがね、ポイントなんですが、これは前の予算審議の際に中野先生が、非世帯の問題について御論議をされました。それらを私聞かしていただいておりまして、どうしても腑に落ちないんです。いわゆる非世帯関係の開発なんですがね、腑に落ちません。 それは、たとえば事業所の数というのはいま六百万、これを超えているわけです。それからホテル、旅館の部屋数というのは百十万、さらに民宿、喫茶店、レストラン、飲食店、病院、これも百万ですよね。そうしますと、該当のところは非常にあるんですが、それに対して、事業計画その他からいきますと、五十四年度末七十八万件、五十五年度末で八十万件、こういう数字が出ているわけですね、これは予算審議の際に。私はこれでは、たとえば非世帯の開発という問題についてはほとんど対策がないと等しいのではないか。これは先ほども言いますように、中野先生と皆さんのやりとりを聞かしてもらっておりまして、率直に言ってそう感じた。この辺は一体どうなんでしょうか。
○参考人(海林澣一郎君) お答えいたします。 非世帯の対策につきましては、先生の御指摘の部分、私どもとしても十分その部分のあることを認識しております。しかしながら、やはり先ほど先生のおっしゃいました七十八万二千というような数字の契約率八六%、この辺につきましては、大きな旅館、ホテルというようなところのフォローにつきましては、ほとんど九〇%を超えた形でのものができている。 ただ、その中間段階でのフォローにつきましてどうかというようなことがございますので、私の方としては特別の管理職のグループと非世帯対策班というようなものをつくり、全国の各地方本部でそれを受けとめながら非世帯の実情を調査し、開発をしている。そのほか文書による調査、あるいは責任者が、いま申しました特別対策の管理職の者が直接訪問をして個別調査をするというようなことを繰り返しまして、非世帯に対する施策を進めているということでございます。
○坂倉藤吾君 まあ、それ以上やりとりしてもいけませんので、ともかくこの分野としての問題点は私はそこにある、こういうふうに認識しますので、ぜひひとつ強力にもう一遍点検をし、そして進めてもらいたいと思います。 次に移りますが、本年度の収支予算、これは四月の二十五日、国会承認の手続を終わったわけですね。これは放送法第三十七条の二の規定によりますと、暫定予算執行中の受信料というものはこれは旧料金、前年の額ですね。それで、この暫定予算の力というものは、本予算が承認をされたら同時にこれは失効することになってますね。失効いたしますと、承認をされた以降は、提起をされました新料金が当然基本になるわけですね。ただ受信契約によりますと、これは歴月で、いわゆる月額で決められておりますから、仮に契約の日が一日その歴月にかかれば、たとえ一日であってもその当月分の受信料は収納をすると、こういうたてまえになっているわけですね。 そこで問題は、暫定予算の失効と新しい収支予算の成立と、それから受信規約のいわゆる日割り計算をしないたてまえ、ここの問題のあやが、実は二十五日に成立をしましたから、四月の二十五日から三十日までの間の新規契約に生まれるわけですね。ところが、この新規契約の問題については、予算提起のどこを見ましてもその料金をどうするかという規定は何にもありませんね。これは私、予算関係の全部この皆さんがお出しになっているやつを持ってますけれども、どこにもありません。成立をします二十五日から三十日までの取り扱い、何にもありません。 したがって、国会の収支予算の承認は自動的に、これは三十七条の四項ですね、いわゆる受信料の月額は「国会が、第一項の収支予算を承認することによって、定める」、こうなってますね。したがって、国会が収支予算を決めれば、決めた月額以外の料金はないことになりますね。当然の話でしょう、国会が承認をしたんですから。そのことによって、国会以外にこの料金を決める場がないんですから。 国会が収支予算を決めたことによって、決めたその日から当然料金は改定されたもの以外にはないわけですね。旧料金はなくなるわけです。ただし、契約が引き続いておる者につきましては、これはこの受信規約の問題がありまして、月額で決められているから旧料金で継続をする。ところが、新規のものについてはこれ、決めがありません。ないし、国会の中でも審議の対象になってないんです、提起がありませんから。四月二十五日以降四月三十日までは。 それに対して、これは郵政省からも答弁を聞きたいのですが、郵政省はNHKの申請に基づいてこの問題についての承認を与えてますね、大臣が。一体、大臣はですね、この受信料月額の問題について、いつ大臣が決める権限を持ったんでしょうか。私はこれ、大変な課題だと、こう思うんですが、いかがですか。
○政府委員(平野正雄君) 受信料の額及びその徴収手続等につきましては、NHKが放送法三十二条三項に基づきまして、郵政大臣の認可を受けて実施をいたしております放送受信規約で定めることになっておるわけでございまして、受信料の適用関係もこれによって明確にいたしたわけでございます。 それで、先生おっしゃいましたように、NHKは従来から、受信者との契約関係をできるだけ早く、かつ非常に量が多いわけでございますので単純に処理する必要があるという立場から、ただいま申しました放送受信規約におきまして日割り計算を採用いたしませんで、月単位の月額料金に上る徴収を採用しておるわけでございまして、この方式は長年の間に受信者の間に定着をしておるというふうに考えざるを得ないわけでございます。 この方式によりますと、ただいま御指摘の四月分の受信料につきましては、旧料金で支払い債務が発生するということになるわけでございますので、四月の途中で本予算が承認された場合におきましては、四月分は旧料金で徴収されるというふうに理解をしておるわけでございます。
○坂倉藤吾君 いま旧料金でというけれども、どこにそれが決まっているんですか。あなたの言っていることはおかしいんじゃありませんか。月額を決められるのは国会以外にないんでしょう。あるんですか。大臣が持っているんですか。そんな話はないでしょう。 だから、先ほども言いますように、ずっと継続をして受信契約を結んで納めている人は、これは当然四月分は旧料金でいきますよと、そのことはあたりまえの話なんですよ。私はそのことに触れているわけじゃないんです。二十五日以降三十円までの間の、それこそ受信規約に伴うところの、たとえ一日であっても、新たに契約をした人は新料金以外にはないんじゃないんですかと、こう言ってあるのです。 収支予算で、たとえば四月中は旧料金のままですよと、五月一日から新料金になりますというふうにあなた方が提起をし、承認をしたのならそういう措置はできるでしょう。しかし、あなた方の提案の中に、五月一日からというのはどこにあるんですか。五月一日の文字なんて一向にどこにもありませんよ、あなた方の提起した収支予算の承認の求め方の中に。 したがって、この収支予算が決定をしたということは、これは新料金以外にないんじゃありませんか。そうなりますと、承認をされた後の新規契約というのは当然新料金で契約をすべきなんじゃありませんか。それに対して、郵政大臣が旧料金でよろしいと勝手に決めているのはおかしいんじゃないかと、こう言っているんですよ。
○政府委員(平野正雄君) 放送法におきましては、月の途中で予算が承認されたような場合につきましては、仰せのように必ずしも明確な規定はないと思っておりますけれども……
○坂倉藤吾君 規定はあるんだよ、ないことない。
○政府委員(平野正雄君) この法律の運用に当たりまして、先ほども申しましたように、NHKがすでに月額制度をとっておりますし、四月分につきましてはすでに旧料金で支払い債務が確定しておる。これは先ほど申しましたように、放送法三十二条の三項に基づきまして、郵政大臣の認可を受けて放送受信規約が定まっておるわけでございますので、すでに旧料金で支払い債務が確定しておること等を考慮いたしますと、四月分について旧料金を適用することは合理的な考え方であろうということを申し上げておるわけでございます。
○坂倉藤吾君 もう時間が来ていますからね、また検討してきちっと答弁してくださいよ、いいですか。 あなたの、いまのその方がいいとか悪いとかいうんじゃなくて、法律でもって受信料月額というものは収支予算の決定によって決められる、国会しかないんです。これが三十七条の四項なんですよ。これ以外にないんです、受信料を決定する場というのは。とりわけ暫定予算は、新しい収支予算が成立をすれば、承認をされればそれで失効するんです。 そうしますと、契約が継続しておる者は私はよろしいと言うんです、これは。契約の継続しておる者についてはこれは受信規約が働いているんです。新しい者については受信規約自体が改正をされたわけでしょう。その手続をあなた方は承認を求めたのと違いますか。受信規約のどこに旧料金で四月中は取りますという決めがあるんですか。収支予算と同時に受信規約の改正も含めてあなた方は承認を求めたんでしょう。 とすれば、新規契約は当然新料金以外にはないんですから、そのことでやるべきじゃないんですかと、もしそれがいかぬのなら、なぜ収支予算成立のときに、四月中は旧料金でやりますという特例をあえて承認を求めなかったのかと、ここはあなた方の手落ちじゃないかと、こう言っているんです。これは答弁要りません。後できちっと説明してください。 時間来ていますから終わります。
○中野明君 先ほど坂倉委員も申しておられましたように、NHKの予算並びに決算の私どもに出していただく資料でございますが、何回か資料要求も各委員からなされておりますし、随時それが参考資料の中に付加されておることは私も認めますが、もう少し親切な、わかるような資料を出していただくように、私の方からも改めて要求をしておきます。 それで、きょうは時間が制約を受けておりますので、この五十一年度の決算の審議に当たりまして、この年は、先ほど来話がありますように受信料の値上げの年でありました。五〇・六%ですか、相当大幅なアップが行われた年になります。 そこで、この資料を見せていただきますと、この五十年に比べまして五十一年が、先ほどちょっと触れておられましたが、受信料の滞納というのが大幅にふえております。五十年が六十万件。ところが五十一年になりますと十五万六千件ふえて七十五万六千件と例年にない異常な、急激な増加と、こういうことになっておりますが、これはNHKとしてどのように分析をしておられますか、最初に。
○参考人(海林澣一郎君) お答えいたします。 先生が御指摘のように、五十一年度の受信料改定のときの滞納の増加ということは、おっしゃるとおり前年の三倍という形になっております。残念ながら滞納者がふえたということは厳しく認識しております。
○中野明君 これは、料金が上がったから滞納がふえたと、このように理解をしておられるんですか。
○参考人(海林澣一郎君) もちろんその要素が最も大きいというふうに理解しておりますが、世の中の動きが一またNHKに対する先ほどのアンケートではございませんけれども、急速にその動きが多様化しているということも背景としてはあるというふうに認識しております。
○中野明君 そうすると、ことしまた料金の改定を行ったわけですが、今回はどのように推測をされているんですか。
○参考人(海林澣一郎君) 仰せのとおり、ことしの改定ということで五十一年と同じ様相を呈するかということでございますけれども、私どもは、たとえば先ほどもちょっと申しましたPRにいたしましても、五十一年の経験を踏まえまして、五十一年のときにああした部分をこうすればよかったというような幾つもの資料がございますので、まず放送による周知あるいは新聞広告、それから地域の視聴者との懇談会——五十一年のときには視聴者会議というものはまだなかったわけでございますが、そういったものを通じてNHKの使命あるいは受信料制度についての理解と支持、この辺を積極的に進めてまいっておりますので、先生御質問の、前回に比べて今回は、という点につきましては、打っております施策の面を振り返りましても、よりいい形になるというふうに私は考えております。
○中野明君 ただ、私非常に疑問に思っておりますのは、滞納の数字ですが、この内訳が、結局その大宗を占めているのが常時不在ということになります。五十年のときには常時不在が四十一万件だったのが五十一年で五十万五千件。九万五千、約十万近い増ということ。だから、七十五万六千の滞納の中で五十万五千というのが常時不在、こういう数字になっておるわけです。この常時不在が急にふえるというその辺がちょっと理解しにくいんですが、何か、その点についてどういう分析を持っておられるのか。
○参考人(海林澣一郎君) やはりますますその移動率がふえるということが一つございます。それから、何としても単身で大都会に住んでいる方かちと、さらにはお子さんのいない若い御夫妻と申しますか、といった方たちとか、そういう社会態様の変化の中で、先ほどの特別営業対策員の調査からも、たとえば、どうしても十時過ぎでなければいない。夜間行ってみたら、いらっしゃったけれども、十時以降に行くのは常識的ではないと。一例でございますけれども、そういった社会態様の中で、この常時不在というものがこういう形で顕在化してきているというふうに分析をしております。
○中野明君 ただ、五十一年に限ってこの常時不在が集中してふえているということで、非常に私、個人的な推測で恐縮なんですが、このときに大幅な料金の改定があったものですから、恐らく契約を拒否した人がふえたんじゃないだろうか。けれども、それを余りふやすとぐあいが悪いんで、この常時不在の数字の中へぶっ込んでしまったんじゃないかというような推測もしてみたりしたんですが、その辺はどうなんですか。
○参考人(海林澣一郎君) おっしゃいますように、まだ未契約という件数が、これは全く大ざっぱな数字でございますけれども三百万という形がある。移動その他によって掌握できかねているその部類と、先生がおっしゃいますこの常時不在との関係でございますけれども、常時不在については、先ほど申し上げた特別対策員などが伺い、ついにお会いすることができたという中で、確かに面接をしたけれども、お支払い願えなかったというケースが徐々にふえているということは分析の結果は御報告できることでございます。
○中野明君 ただ、どうなんですか、特別対策員というのは恐らくこのころはまだ編成もされてなかったと思いますので、非常にこんなにたくさん急激に常時不在がこの年に限ってふえたろうかという疑問、これはいまだに私は釈然としておりません。 それでもう一つは、収納体制といいますか、金に当たっておられる方、この方が結局歩合制になっているので、その弊害もこの辺に出ているんではないだろうか。結局、何遍行ってもお留守だと。それじゃ足を運ぶだけで一銭の収入にもならぬということから、一回行ったがもうおらぬということになると、あそこはもう絶対だめだということでそのままになっているんじゃないか、そういう憶測も働くわけですが、そういう点、その収納体制とそれから新規開拓、この辺で、新規開拓についてはわりあいに予算面から見ましても少ないんじゃないかという感じもするんですが、その辺の考えはどうでしょう。
○参考人(海林澣一郎君) 先生御承知の、営業の人員構成と申しますか、委託、受託による方たちによるチームと、それからNHKの職員によります、外務職と言っておりますが、そういった者が総合的に絡み合って、契約でありあるいは収納であるという仕事をしているわけでございますけれども、先生の御指摘の実入りが云々ということでございますが、この辺は委託、受託の関係にいらっしゃる集金の方たちに、ある固定的な部分と、それからその件数によって上がる部分というところのバランスはかなり厳しく算定して、一つをやることによって他にマイナス、損失が出るというようなことのないようにバランスはとって運営をしているということでございます。
○中野明君 非常にこれ、常時不在がこんなにどんどんふえてくるということは、NHKにとっても頭の痛い問題で、この対策は今後本当に真剣にお願いをしたいと思いますし、それから、先ほど坂倉委員も触れておられましたように、非世帯、これの実態の把握と、そして非世帯の開発の推進、それがことしは三万件ということですわね。それでは余りにも目標が小さ過ぎるんじゃないかという感じを私はいまなお持っております。その辺もあわせて今後努力をしてもらいたいと、このように思います。 それから、これは郵政省にお尋ねをするわけですが、前回、予算審議のときに私も申し上げましたが、国民の受信料から成り立っているNHKでございますので、公共放送としての受信料の免除の基準を郵政省としてつくるべきではないか。NHKがつくるというのはちょっと困難な面もあるんじゃないかという感じはしますが、監督官庁である郵政省として、やはり国民の受信料から成り立っているNHKですから、免除の基準というものをこの際はっきりつくられる必要があるんじゃないだろうか。毎回附帯決議で問題になっております。結局基準がないからNHKの方としてもなかなかその点について釈然としないものがあるんじゃないかというような気がしますので、この辺はどうお考えになっておりますか。つくる考えがあるのかないのか。
○政府委員(平野正雄君) 御指摘の受信料免除措置につきましては、御承知のようにNHKが発足しまして以来、放送の普及、社会福祉あるいは教育への貢献等の見地から、公共放送として実施されてきたものというふうに考えておるわけでございまして、これまでそれなりの社会的役割りを果たしてきたと考えておるわけでございますけれども、この問題につきましては、基本的に再検討する時期ではないかというふうに郵政省としても考えております。 ただ、NHKは、放送法におきまして、その最高度の経営の自主性というものを与えられておるわけでございますので、NHKは今後の経営の長期ビジョンの検討を進める中でこれを見直すべきであろうというふうに考えるわけでございます。しかしながら、免除実施以来の長年の経緯もございますので、NHKに対しまして、関係方面と十分打ち合わせをするよう指導もこれからもしてまいりたいと思っておりますが、郵政省自身としましても、引き続きNHKと密接な連絡をとりながら対処してまいりたいというふうに考えております。
○中野明君 これはNHKにももう一度御答弁をいただいておきたいと思いますし、もう一つは、この受信料の全額免除をされている中で、ことしの予算のあれでしたかね、約三千件ですか、解約が出ておりますが、これはどういう内訳になっておりますか、この点あわせてお答えをいただきたいと思います。
○参考人(海林澣一郎君) 御指摘の五十五年度で大学、高専につきまして免除を廃止した、その数が先生のおっしゃいました数でございます。
○中野明君 NHKとしてもう一点だけお答えいただきたいんですが、いまの受信料免除の基準ですね。これは一般の視聴者からの受信料で成り立っておりますので、その点ですね、単にどういうんですか、国営放送という考え方ならいまの基準でいいんじゃないかというような気がしますけれども、そうじゃなしに、受信料を納めている人の理解、これが幅広くいただけないとやはり問題が後々尾を引いてくると思いますので、その点、NHKとしても、いま郵政省がお答えになりましたが、再検討して基準をつくりかえる用意があるのかどうか、それをお答えいただきたい。
○参考人(海林澣一郎君) 仰せのように、NHKは、現在まで免除措置につきましては、まず放送開始以来、社会福祉的な見地あるいは教育的見地ということで免除をしてきたわけでございますけれども、現在の協会の財政構造的な赤字、あるいは衆参両院の委員会におきます審議等の御趣旨を踏まえまして、五十三年度に六件、それに五十五年につきまして二件ということで免除の廃止をしてきたわけであります。 今後の取り扱いといたしましては、免除措置の縮小の方針と申しますか、それに基づきまして免除実施対象関係者のお立場、先生のおっしゃいます本当に国民の方が、視聴者の方が廃止することに御理解を示してくださるかくださらないかといった観点からも十二分に調査研究をいたしまして、段階的に減らしていくという方向で考えているということでございます。
○中野明君 前回も私申し上げましたように、生活困窮者とか個人的な人については非常に理解が得やすいと思いますが、放送の普及徹底というような意味になりますと、今日放送の普及徹底というのは、もうし過ぎるぐらいしていると、こういうようにも感じられますし、その当初の目的といいますか、趣旨が達成されたというような感じもありますので、私の考えとしては、個人的な理由、個人としてはこれは引き続いて免除の対象にすべきだと思いますが、いわゆる公共団体とか公共施設、そういうところは免除の基準から外してよろしいんじゃないかと、こういう考えを持っております。決してそれ押しつけるわけではありませんが、これは参考意見として承知をしておいていただきたいと思います。 それから次はラジオ放送のことですが、私も四国の僻地におりますので、非常にこのラジオの難聴ということについて強い要望を僻地に行きますとよく受けます。で、全国的に見まして、これ災害時にはラジオ放送というのがもう唯一の情報源になります。ですから、これは非常に切実な要望がございますが、全国的にこのラジオの難聴対策、このことについて四国の例で挙げますと、なかなか電波の割り当てをもらうのに時間がかかって、要望があってからでもすぐにすぐというわけにいかぬような実情もある様子に聞いておりますが、このラジオ難聴の対策についていまどのように進めておられるのか、これ、ちょっと。
○参考人(沢村吉克君) ラジオの受信状況につきましては、もう先生御承知のように、昼間はほとんど一〇〇%受信可能な状況になっておるわけでございますけれども、夜間の外国電波の混信のために、夜間僻地での受信状況がかなり悪化する、それは先生御指摘のとおりでございます。 五三年の十一月二十三日に、国際的なラジオの周波数の再編成がございまして、その日に日本のラジオ局につきましても周波数の切りかえをいたしたわけでございます。その結果、近隣諸国との間の一番混信の大きな原因になっておりましたビート混信がほとんど解消をいたしまして、混信の状況というものはかなり改善をされたわけでございます。ですけれども、夜間の受信状況がこれで完全によくなったというわけにはまいりませんで、ビートはなくなりましたけれども、強い外国電波との関連で申しますと、番組混信という形でまだ残っておるわけでございます。 で、今後の対策あるいはいままでのこれに対します対策といたしましては、国際的に認められました増力を一部の局について取り進めております。すでに北海道の札幌でございますとか、近くは東京の第一放送、第二放送の増力も完成を見ようということで現在着工をしているわけでございまして、そういうことで逐次周波数事情の許します限り、われわれ改善に取り組んでまいりたいと思っております。 一方、受信側の指導につきましても、ポータブルのラジオの受信機は多少指向性を持っておりまして、向きを変えますと混信を逃げるというようなことも可能でございます。まあ完全じゃございませんけれども、そういうことで受信者に対します指導ということも心がけておる次第でございます。
○政府委員(平野正雄君) 中波ラジオの聴取可能世帯数につきましては、NHK第一放送につきましては全国世帯数の九九・七%程度、第二放送につきましては九九・三%程度でございますけれども、ただいまNHKからお話がございましたように、それぞれ御家庭の受信機が非常に性能がよくなってきておりますし、したがいまして島嶼、たとえば大東島のような離島を除きますとほぼ一〇〇%受信可能でございます。民間放送では九八・五%程度というふうに承知をいたしております。 で、難聴地域の解消につきましては、これは雑音等も非常にふえてきておるわけでございますが、既存局の電力の増加、中継局の新設等の措置を従来も講じてまいりましたけれども、今後とも外国波混信対策も含めまして、難聴解消に努力をしてまいりたいというふうに考えております。 先ほどNHKの方からもお話ございましたように、たとえば都市雑音につきましては、茨城県の日立市におきまして約五万数千世帯があるわけでございますけれども、これも百キロワットから三百キロワットに増力をするという計画をNHKはお持ちでございまして、そうすることによりまして非常に中波ラジオの聴取可能世帯数がふえると、こういう状況になっております。 また、FM放送の聴取可能世帯数につきましても、NHKにつきましては九六%程度でございますが、毎年置局計画に基づきまして中継局の新設を行っておりますので、今後毎年のようによくなるのではないかと、こういうふうに考えておるところでございます。
○中野明君 これ、非常に切実な問題でございますので、よろしくお願いしておきたいと思います。 それから、郵政省に続いてお尋ねをしますが、昨年の八月の末でしたか、日本シナリオ作家協会外三団体から、放送内容の向上について要望書が出されたということが報じられておりますが、これについて、どういう要望であったのか、そしてまた、それに対して郵政省はどういう対応をされたのか、御報告をいただきたいと思います。
○政府委員(平野正雄君) 御指摘のように、昨年の八月、シナリオ作家協会等四団体から郵政大臣あてに要望書が提出されております。 その内容といたしましては、民間放送事業は経営的には伸長している半面、低俗番組のはんらん、過剰なコマーシャル放送など、本来の放送の理念をなおざりにした事業運営が行われているので、十一月の再免許に際してはしかるべき改善措置をとるよう求めてまいったものでございます。 郵政省といたしましては、従来から放送番組の向上につきまして、放送事業者に要望してまいったところでございますが、昨年十一月の放送局の一斉再免許に際しましても、放送法の規定及び放送事業者がみずから定めた放送番組の基準を誠実に遵守し、放送番組審議機関の意見を十分に尊重するとともに、放送が児童、青少年に与える影響をも考慮して向上を図るよう放送事業者に強く要望したわけでございます。 放送番組の編集及び放送事業の運営につきましては、先生御承知のように、放送事業者が自主的に行うものでございまして、政府としてこれに介入することはできないわけでございますけれども、放送事業者はみずからの責任を認識して、放送番組の充実向上に努力を傾注すべきものでございまして、郵政大臣からは、従来も機会あるごとに関係者に番組の充実向上について要望してまいったわけでございますけれども、今後とも機会あるごとに強くその点を要望してまいることに決心をしておるわけでございます。
○中野明君 それから、もう一点は、先日青島委員も指摘をされておりましたが、このV−Uの転換中止、これによって非常に迷惑をこうむったといいますか、後遺症があちらこちらに残っているんではないかと私どもも思います。 閣議決定をされて、途中で私どももずいぶん忠告もしましたが、ずるずるそのままで来て、最終的にはもとのとおりと、こういうことになったわけですが、それでその一例として、これは大臣もよく御承知でありますので例を挙げますが、私の住んでいる高知県で、その当時政府の方針がVからUへ変わるということで、先発のVの放送局がいわゆるU専門のテレビ塔を建てたわけです。そして、そのテレビ塔に乗っけてもらうということで、後発のUHFの民放が免許がおりて発足をしたわけです。 ところが、その後におきまして、もうV局はUに変わらなくてよろしい、そのままで結構ですということになりまして、したところが、そのテレビ塔をお借りする家賃といいますか、それがべらぼうに高いということで、その後それを譲ってくれと、いや、これはうちが建てたんだから譲らぬということでもう数年たっておりますので、恐らくもう建設費をとうに上回るだけの家賃を支払って、なおかつまだ払っているということで、現在それが裁判になっておる。 郵政省としては、一切これおれは知らぬのかと、おまえたちがけんかしているんだからもうおれたちは全然知らぬのだという、そういうふうに片づけられる性質の問題ではないだろうと私も思います。というのは、政府が方針を百八十度変えたわけですから。そのために起こったいざこざといいますか、紛争にもなっておるわけですが、そのことは電波監理局長御承知ですか。また、それについて郵政省として何か調停というんですか、物を言う気があるんですかないんですか、その辺をちょっと。
○政府委員(平野正雄君) ただいま御指摘の件については、郵政省としても存じておるわけでございまして、ただテレビ高知は、おっしゃいますように、創業当初から送信所を高知放送から借用いたしまして放送しておるわけでございますが、その賃貸料をめぐって問題が起きましたのは実は昭和四十七年ころでございます。御承知のようにV−U移行を取りやめましたのは五十一年かと思います。したがいまして、直接関係はないと思っておりますけれども、いずれにいたしましても、四十七年以来両者の話し合いがつきませんで、現在も高知地方裁判所で係争中であるというふうに承知をいたしております。 本件につきましては、基本的には両者の賃貸借をめぐる問題でございまして、昨年の十二月には先生も御承知のように、裁判所の和解勧告が出されておるわけでございますので、賢明なる当事者間で解決可能の問題であろうというふうに考えておるわけでございます。 いずれにいたしましても、送信所という放送を行う上で重要な設備についての問題でございますので、でき得る限り早く解決されることを期待しておるわけでございますけれども、ここしばらくは推移を見守りながら、もし本件の解決のために必要であるというふうに両者が望むような場合には、ぜひひとつ郵政大臣に仲介の労をとっていただきたいというふうに私ども考えておるところでございます。
○中野明君 いま電監局長おっしゃいましたけれども、確かに郵政省が最終的に断念をしたのは五十年か五十一年ですよ。けれども、実際問題としてもうすでに四十七年ごろには、もはやこれはもうだめだというのは放送界の常識です。だから紛争が起こっているわけなんですよ。それをこの場で、いや、あれはもう郵政省があきらめる前から起こっておりましたんで関係ありませんよいうようなそういう物の考え方では本当は困るんです。これはもう当時はそれが常識です、初めからできないことをやろうとなさっておったんですから。ですから、その当時はもう一切V−Uの転換のことについてはあきらめているというのが公然の常識でありました。 そういう状態の中で、特にいまおっしゃいました後発のテレビ高知というのは、それを拝借しなければ免許がおりぬと、送信所がなければ免許がおりぬということで、もうとにかく借りたと。ところが、その家賃がべらぼうに高い。しかも、家賃はもう建設費をとうに済んでしまって、まだそれで毎年ずっと家賃を取られるというんで、向こうは、つくった会社はもう全然要らぬわけですから、それを売り渡してくれと、おれのところへ。それをいやだと、ずっと家賃でもらうんだというようなそういうことでのけんかなんですよ。 ですから、V−Uというものを政策を決められて、それでいとも簡単にもう断念しましたということによって起こるそういういろいろの弊害、こういうことを考えますと、これは単なる一例なんですけれども、どれほどいわゆる放送業界、関連企業に大きな影響を及ぼしたかということを反省をしてもらう意味であえて私はこの問題をここで出したわけです。 時代の最先端を行き、文化を本当に国民の皆さん方に伝えていかなきゃならぬそういう放送業者が、お互いに裁判所で言い争っているというのはまことに情けない話でして、そういうことを何とか郵政省も一端の責任を感じて積極的に、介入するということは語弊があるかもしれませんけれども、免許権者なんですから、話し合いをもっとして、裁判なんかやらずに円満に話をするようにというようなそういうアドバイスができぬのだろうか。 何か放送事業者であれば、もう一切郵政省は物を言うたらしかられるというようなそういう受け身では困るんでありまして、これは番組の編集に介入するんでも何でもないわけですから、こういうことをいつまでも、四十七年からの紛争ですから、これをまだもう少し推移を見守るというたら、これ何年かかるかわかりません。そういうことをひとつこの際、いろいろの点で政策を転換したことによって起こったトラブルあるいは後遺症、そういうことは郵政省の責任も感じて、積極的に取り組む姿勢をやはり示されるべきじゃないかなと、私はそのように思えてなりません。郵政省としての立場もありましょうけれども、御承知をいただいておれば、私の要望を付して申し上げておきます。 じゃ、最後にもう一点だけお尋ねしておきます。 かねがね当委員会でも問題になっております米軍関係の受信料の不払い問題はその後どうなっておりますか。NHKから報告をしていただきたい。
○参考人(海林澣一郎君) 最近のことから申し上げますと、五十四年の六月にとにかく米軍の方たちに御理解をいただいて、NHKとしては受信料をいただくということで米軍施設内の居住者七千人、この方たちに対して契約勧奨を行ったわけでございますけれども、思わしい御返事がいただけなかった。 それからその後、アメリカ当局、米軍側と折衝いたしまして、一応協力要請という形で四項目お願いしたわけでございますけれども、米軍の一括肩がわりの支払いができないものか、あるいは米軍が協会にかわって集金してもらえないか、あるいは協会が米軍人に集金事務を委嘱することに協力してくれないか、あるいは基地内立ち入りを許してもらえないかというようなことで申し上げましたけれども、いずれもこの辺につきましては御理解がいただけない。 五十四年の十一月には、横田基地内の居住者に対して郵送で第二回目の契約勧奨を行いましたけれども、これも思うに任せない。ことしになりまして沖繩県の米軍基地内の居住者にも郵送による契約勧奨を行いましたけれどもはかばかしいことではございません。 したがいまして、先生の御質問にお答えいたしますれば、今後アメリカの基地内へ何とかして接触し得るという方向について政府の協力を要請したい、そこまでNHKとしては来てしまったということでございます。
○中野明君 この件について郵政省の今後の考え方を……。
○政府委員(平野正雄君) NHKは大変御努力をしていただいておるわけでございますけれども、御承知のようにNHKが従来から基地の中の在日米軍人、軍属等に対する契約勧奨を行ってきておらないという実情も長年にわたって続いてきておるわけでございますので、当面はやはり粘り強く契約勧奨を続けていく必要があるんではないかというふうに考えております。 しかし、いまNHKから話がございましたように、郵政省といたしましても、今後ともNHKと緊密な連絡をとって対応する必要があろうと思っておりまして、米軍側の協力をさらに得たいという具体的な依頼がございましたならば、これは当然私どもといたしましても、必要な場合には外務省とも相談をいたしまして検討してまいりたいというふうに考えております。
○中野明君 以上で終わりますが、NHKから具体的に郵政省に対してそういう要請はないんですか。
○政府委員(平野正雄君) 現在のところまだいただいておりません。
○中野明君 NHKの方としても、いま正式な要請はないということですが、やはり自分で努力をするとともに、これは相手が米軍でございますから、郵政省を通じて外務省とも粘り強く交渉をしていただきたい、そのように要望して終わります。
○沓脱タケ子君 限られた時間ですから端的にお聞きをしておきたいと思っております。 いま同僚委員から出ました米軍基地内の受信料の問題というのは、実は私も昨年——一昨年もそうだったかな、かなり詳しくお聞きをいたしましたし、それから、園田当時外務大臣御自身から、これは外交問題だから地位協定の通信委員会でしたか、そこの議題にでもしてやらなければならないし、考えるというふうなお話もあったんですね。 その後進んでいるのかと思ったらさっぱり進んでいなくて、いま電監局長のお話を伺いますと、NHKからは何の申し入れもないというようなお話ですが、一体事態はどうなっておるんですか。私ども引き続き審議に参加をしておりますと、キツネにつままれたような話になるんですが、一体どうなんですか。NHKからは郵政省にそういった御要請をいままでやっておられないのですか。その点はっきりしてください。
○参考人(海林澣一郎君) 先生の御指摘の点につきましては、先ほど経過を申しましたように、非常に壁が厚く、紆余曲折があるわけでございますけれども、たとえばいままで契約勧奨をするというような都度、郵政にも御相談申し上げるということでございますけれども、今後ともその辺のところを機をとらえて前向きに努力していきたいというふうに考えております。
○沓脱タケ子君 いま聞いていないというて郵政省が言うた後だから、言いましたと言えないのだと思うんですけれどもね。元服部郵政大臣のころですよ。その当時には、外務省へ自分が直接交渉もしたとやら言うて、それはちょっと的外れだったんですが、そういういきさつ、経過等もあったというのが現実の姿ですよ。郵政省はいまだ申し入れば聞いておりませんなぞと、こんなぬけぬけした答弁を、委員会済んだらそれで終わりみたいな話だったらわれわれまともに審議できませんよ。実際何という態度ですか。 私は、きょう米軍基地内の問題を特別に詰めて追及するつもりはなかったんですけれども、お話を伺っていて実におざなりな言い方をしてそれで終わるというのだったら、われわれ何のために審議しているんですか。 それで、服部郵政大臣がそういうふうに言われて、外交問題で解決しなければならないということで、外交問題以外に解決のしようがないということで言われたから、わざわざ園田当時外務大臣に私自身が質問をして知っているんですよ。その後、しかし、さたやみになったということなんですか、どうなんですか。その辺だけちょっと聞かしておいてください。何やらさっぱりわからない。
○参考人(坂本朝一君) 多少説明が不十分で誤解を招きました点はおわびいたしますけれども、当委員会で御指摘いただきました問題について、NHKといたしましてはもちろん郵政省にも御報告し、郵政省とも御相談をし、そして現実問題として、やはりNHK自身の問題として、先ほど電監局長が、この問題については多少従来の行きがかりもあって、NHKが自主的に努力すべきだろうということで、それはもう当然のことでございますので努力いたしました。 それで、結論といたしまして、米軍側で払う必要はないという見解は改めないけれども、NHKが自主的に御努力なさることについて、決してとがめ立てするとかあるいは阻止するとかということはいたしませんということでございましたので、先ほど担当が御報告いたしましたように、昨年度に入りましてから具体的に基地の中への接触を持った。しかし、残念ながら芳しい成績が得られなかったということでございます。 その後、やはりこの問題はNHKの自主的な立場だけで解決できない面もあるのではなかろうかということで、予算を御承認いただいたら早速郵政にも御報告し、いろいろとまた御協力あるいは御指導をいただきたいというふうに考えているわけですが、ただ、その芳しい成績が得られなかった後において、まだ具体的に郵政との接触を怠っていたということかと思いますけれども、それまで、今日までには十分郵政とも御相談もし、いろいろと御指示もいただいてきたと、こういうことでございます。
○沓脱タケ子君 持ち時間が少ないのでそのことばかり言うておられませんが、これはまた別の機会に譲るといたしまして、きょうはちょっと別のことをお聞きしたいのです。 財団法人京阪神ケーブルビジョンという法人があるのですが、これは何をする事業体ですか。
○政府委員(平野正雄君) ただいま御指摘の財団法人京阪神ケーブルビジョンでございますけれども、いわゆる無線によります放送が受からない地域、京阪神という名が示しますように近畿地方、たとえば六甲裏というようなところにおきまして、NHK及び民放のテレビジョンが受かりにくいというような地域におきまして、いわゆる有線によりますケーブルを展張いたしまして、それの受信が可能になるようにいたす財団法人でございます。有線テレビジョン放送によって都市におけるテレビ放送難視聴を解消することを第一義としながら、自主放送その他の情報に施設を利用することも目的とするということにいたしております。
○沓脱タケ子君 これは京阪神ケーブルビジョンですが、全国にはこういう事業体は幾つありますか。
○政府委員(平野正雄君) 昭和四十五年から昭和四十六年二月までの間に郵政大臣の許可を受けて設立をいたされました財団法人といたしましては、東京ケーブルビジョン、京阪神ケーブルビジョン、名古屋ケーブルビジョン、福岡ケーブルビジョンの四法人がございます。
○沓脱タケ子君 それで、時間がないから簡単にやりますが、この京阪神ケーブルビジョン「KCVだより」というのがあるのです。この「KCVだより」の昭和五十四年度第二・四半期号というのを拝見いたしますと、五十四年十月から一世帯一台目七百円、二台目以降五百円の新料金体制に改め、加入者に通告をしたというて書いてあるのですね。 さらに、その「KCVだより」によりますと、「四十九年八月郵政大臣より一世帯一台目七〇〇円(現行は五〇〇円)」と書いてありますね。それから「二台目以降一台につき五〇〇円(現行は三五〇円)の値上げ認可があった」と書いてある。しかし、「収支バランスが何とかとれていたため値上げを行わないまま経過していた。ところが昨年頃よりバランスがくずれ始めたため、五十四年八月に十月徴収の分より、七百円、五百円の新料金体制に改める旨各加入者に通告した」というわけです。 そこでね、郵政省にお聞きをしたいんですが、何を根拠に値上げを認可したのかということですね。だって認可をしたのが昭和四十九年八月でしょう。で、五十四年の八月まで五年間据え置きなんですよね、財団法人自身が。 〔委員長退席、理事大木正吾君着席〕 一体何を基準にしてこれ値上げを認可したんですか、ちょっと聞かせていただきたい。
○政府委員(平野正雄君) KCVの使用料につきましては、昭和四十八年に始まりました石油ショック等による経済事情の急激な変動に伴いまして、四十九年度から大幅な赤字が見込まれるということから、従前の使用料月額五百円を七百円に改定したものでございます。 昭和四十八年度決算におきまして自己施設——そのころは加入者数が二千九百六十二であったわけでございますが——の収支差し引きが二千四百八十三万円の赤字になっておりました。昭和四十九年度におきましては、企業努力によって加入者数が六千二百八十七に増加をしておりますので、収支状況が好転したということで値上げを抑えてきたというふうに聞いておるわけでございますが、その後におきまして、人件費あるいは保守管理費の増加に伴いまして収支差し引きが昭和五十一年度には若干の黒字であったけれども、五十二年度には一千八百二十一万円の赤字、五十三年度には二千二百七十四万円の赤字というふうに赤字が増高してまいりましたので、これを是正するために、昭和五十四年九月から使用料の値上げを実施したというふうに承知をしておるわけでございます。
○沓脱タケ子君 あのね、これは収支試算の話はちょっと後で触れますがね。あんたのところ、五年間も値上げをせぬでやっていけるというところの値上げを認可して、何を基準にしたのかといったってさっぱりわからぬ。 それでね、五十四年の九月に値上げをしているんですけれどもね、これはたまたま私が持っている資料というのは昭和五十四年度第二・四半期号でね、昭和五十四年九月現在の財産概況とか収支決算なんか出ているんですがね。これによりますと、上半期で経営収支は二億八千万円の黒字ですよ。ものすごくあれですよ、経営の状態のいい会社ですよ、会社じゃないんだけれどもな、財団法人。だって流動資産だって現金・預金が十一億もあって、固定資産その他含めて四十三億でしょう。それは正味財産が三十二億、それで基金が二億一千七百万ですね。 これはね、二億八千万も上半期で黒字なのに十月から値上げすると決めとるんだな。あんたのところ五年も前に値上げ認可をしておるというのは、これはね、ちょっともう想像に絶するし、財団法人だから純然たる営利会社ではなかろうとは思いますがね。常利会社でないんだったらもっと厳密に認可は考えるべきだと思うんです。 そこでね、この資料によりますと、五十四年の九月には総加入数というのは九万六千百六十六加入です。その内訳は、使用料徴収施設というのが一万六千四百六十九加入、世帯数にして一万一千六百九十七世帯、これは使用料徴収施設ですよ。そのほかに原因者負担施設というのが七万九千六百九十七加入あるんですね。だから、総加入数の約二割からは使用料を取っているわけです。原因者負担が八割。 これは金額は一緒になるかどうかしりませんが、大体使用料徴収施設とか原因者負担施設だとかいうて決めるのは一体どこが決めますか。
○政府委員(平野正雄君) ちょっとさかのぼりまして御説明をお許しいただきたいと思いますけれども、先ほど申しましたように、京阪神ケーブルビジョンだけではございませんで、全国に四ヵ所同じような財団法人を郵政大臣が認可をしておるわけでございますけれども、京阪神ケーブルビジョンは、まずその仕事を始めましたのが六甲裏から始めたわけでございまして、御承知のようにNHKの難視解消施設を譲り受けまして、そしてそれの保守、管理を行う。引き続きまして、兵庫県あるいは神戸市からの委託を受けまして保守、管理を行っていく。 したがいまして、実はただいま先生御指摘になりましたいわゆる二種類の、当分で建設をして、そしていわゆる使用料を確保するとか、あるいは原因者から施設建設費まで受領をして、そして使用料を確保するとかという前に、先ほど申しましたようなその保守、管理を主たる業務とするというようなところからスタートしたわけでございます。これはやはり自分で建設をして、そして使用料を確保しようといたしますと、大変ないわゆる施設費がかかるわけでございます。 一方、郵政大臣が認可をしておるという立場からいたしましても、いわゆるこの文化の恩恵といいますか、NHK及び民放のテレビが見えないというような地域におきまして、たとえ高額の建設費であってもそれを投入をして、そうしてその業務を施行していくというためには、その当時はなかなか原因者主義そのものも浸透していなかったということもございまして、相当ないわゆる資本の確保に努力をしたということでございます。したがいまして、必ずしも全国の各財団法人と同列には見れないような特殊な状況もあったかと思います。 なお、ただいま先生が御指摘になりました自主的に建設をするものと、原因者がいわゆる経費を支出をして建設をするものとの別につきましては、これはそれぞれの法人あるいは任意団体がそれぞれのその地元におきまして契約をするわけでございますけれども、御承知のように、法律によりまして五百一端子以上のものにつきましては郵政大臣の許可が必要になるということになるわけでございまして、十分なチェックをいたしまして許可をしておると、そういう状況でございます。
○沓脱タケ子君 私、ちょっともう時間がないんで詳しく言えないけれども、あんたそんなこと、私は何でその区別を決めるかと聞いたかいうと、原因者負担の施設というのは、これはこの財団の資料に書いてあるのを見ると、「阪神高速道路公団、大阪府、日本住宅公団、大阪市等から業務委託を受けたもの」云々と書いてあるように、大体公共施設によって受信障害ができたものの解消の場合にこれは原因者負担という形になっておるんでしょう、違うんですか。 それで、だから使用料徴収施設というのは一体どないしてつくっているのかなということなんですが、これは非常に不明瞭ですよ。たとえば、いま電監局長おっしゃったように、六甲裏から始まったとおっしゃる、六甲裏のいわゆる鈴蘭台団地というところがありますね、そこを調べてみたんです。そうしたら、大体あの辺はいま集合住宅としての高層住宅もたくさん建っているし、それから宅地分譲がどんどんやられて、ずいぶんりっぱなお宅がたくさん建っています。まあ、数万の戸数になっておると思いますが。 ところがどうかと言うたら、分譲地を買うて家を建てて、あるいは分譲住宅を買うて入るときに、もう入ったときにはちゃんと、団地をつくったときに同時にこれがつくられていて、入居時に他の書類と一緒にこの京阪神ケーブルビジョンヘの振り込みの用紙が配られている。だから本人、了承も何にもしてないんです。そんなことがやられているということになりますと大問題だと思うんです。 それで、これにわざわざこう書いてあるんです。値上げを加入者に通告した。「なお、この値上げについて、反対等の声は全く聞かれず、円滑に実施しうるものと推察される」なんて書いてあるけれども、実際に住民は、たまたま私が聞いた人は、振り込みだからしようがないから振り込んでいるけれども、NHKの受信料さえ払ったらもういいんだと、もうこんなもの払う必要はないんだと言って、住宅ではかんかんがくがくの意見が出てるんですよ。そんなことを知っているのか知らないのか。 それで私はNHKにちょっと聞きたいんですが、受信料の値上げで収納率の心配が出てくるわけでしょう、また。それに受信料は八百八十円で、アンテナの使用料が一台七百円で、三台目からは五百円。千二百円だ、二台持ってたら。二階と下に大概ありますね。受信料は八百八十円でアンテナ代が千二百円と。こんなことになったら、NHKの交信料の収納率にこれは影響を受けると思いますけれども、どうですか。NHKの御見解を聞きたい。
○参考人(坂本朝一君) 御指摘のように、そういう事態、NHK全く無関心ではおれないわけでございますけれども、しかし、NHKといたしましては、NHKの受信料につきましては、御理解いただいてお払い願うという努力をせざるを得ないのではないだろうかというふうに考えております。
○沓脱タケ子君 まあ、NHKそれしか言えぬのかもわからぬけれども、八百八十円でもなかなか——あなた三百万世帯くらい滞納があると言うてさっき報告しておったじゃないですか。その八百八十円でもなかなかうまいこと集まらぬ言うて問題になるのに、プラス七百円も千二百円もアンテナ料取られるということになったらもう頭へきますわ。 それで、鈴蘭台だって、そんなアンテナ料納めている人も納めてない人も同じように見えてますがな。私も鈴蘭台は行ったことがあって、アンテナ代を納めていると言うた人と、いない言うた人の両方のお宅へ行った経験があってテレビを見たけれども、まあ、大体同じように映ってますな。そうなったら、払っている人はおかしいということになると思うんですよ。で、しかも私は営業で勝手にやっているというのだったらしようがないですよ。その料金の値上げをわざわざ郵政大臣が認可しておる、五年も前に。これは一体大臣、どないなっていますのや、ほんとうに理解に苦しむんですな。 それで、たとえて言えば、こんなアンテナ代払わぬでもアンテナ要るんですよね。アンテナを張ったらかなり金かかるんですわな。あれ、アンテナ張るのに全国の平均をNHKさんから教えてもろうたんでは、工事を含んで一万一千五百円、耐用年数が約五年ということになりますと、月額が二百円そこそこです、普通の人は。ところが、このケーブルビジョンという財団法人のところへぱっと網をかけられたら一台月に七百円、二台目から五百円で千二百円と払わぬならぬと、それはむちゃくちゃですよ。 それでちょっと聞きたいんだけれども、害というのは今後こういう形で解決をしていこうという方針ですか。これはどうですか、NHKと郵政省、両方に聞きたい。
○政府委員(平野正雄君) 少し御説明もさせていただきたいわけでございますけれども……
○沓脱タケ子君 時間がないから……。
○政府委員(平野正雄君) 難視対策につきましては、もうすでに先生御承知のように……
○理事(大木正吾君) なるべく要点を答えてください。
○政府委員(平野正雄君) はい。テレビジョンにつきましては、辺地に中継局を増設をしていくということが原則でございます。しかしながら、中継局のみではそのスピードの点等で不十分でございますので、そのようないわゆる非常に地形がでこぼこしておるとかあるいは適当な中継局を設置する場所がないとかいうようなところを優先的に考慮をいたしまして、このケーブルビジョンがその事業を行うということになっておるわけでございまして、そして、このケーブルビジョンに出捐をしております事業体の中にはNHK、民放、その他放送事業者が入っておるわけでございまして、先ほど先生が御心配になりましたような点につきましては、十分に考慮を加えながら施設をしていっておるというふうに考えておるわけでございます。 また、大阪府につきましては、特に先生御承知だと思いますけれども、泉北に非常にでこぼこした地域がございまして、そういった地域につきましては、大阪府だけではございませんで、住宅公団あるいは大阪府の住宅供給公社が経費を支出をいたしまして、そしてそのケーブルビジョンと契約を結んで、そして実施をしていっておる。そのような場合におきましても、郵政省といたしましては、将来無線によります放送が行われにくい場所、そういった場所につきまして認可をしていっておる、そういうふうな状況でございます。
○沓脱タケ子君 最後に。 それで、これは時間がないのでもうやめますけれども、私はこの辺ははっきりせないかぬと思うんですよ。さっきも料金の値上げの基準聞いたけれども、さっぱりわからぬ。 それで、ケーブルビジョンを四つ調べてみたら、常務理事はみんな郵政——これは大阪は郵政省大阪郵政局保険部長、前職が。福岡が前職が郵政省福岡地方簡易保険局長、東京ケーブルビジョンは郵政省郵政参事官、名古屋は郵政省東海電波監理局監理部長、これが常務理事として有給で行っておる。 まあ天下りや言うて天下りのところやからうまいことやっているというて言われぬようにせぬといかぬのと、それからNHKの問題について、かなり当委員会では年来真剣に対処してきているのに、片方でそんなずさんなやり方を、難視聴対策なんだということでおやりになっておるということは、これは国民にとっては大変な驚きなんですよね。ちゃんと説明もされずに入居者は金だけ取られているというふうなやり方もこれは大問題ですよ。 その点についてはこれは大臣、この視聴者国民に疑いを持たれないように、少なくともこういう料金の認可等は大臣が認可権を持っておるわけなんですから、その点は明確にして、少なくともNHKがまともな努力を続けているという場合に、それにマイナスの作用を及ぼさないような努力が要るんではないかと思うんですが、その点お伺いをして終わりたいと思います。
○国務大臣(大西正男君) これは、いずれも関係の法律の根拠を持って設立され、そして事業を行っている財団法人でございますが、御指摘の点については十分配慮していくべき問題でございますから、十分にいまの御意見を念頭に置きまして今後対処していきたいと思います。
○木島則夫君 私は、さきのNHK予算の審議、質疑の中でNHK財政の改善策を取り上げて、この関連事項で放送法の抜本改正を提起をいたしました。これに対して大西郵政大臣から、放送法の全面改正は情勢が成熟をしていないという御答弁をちょうだいをいたしましたが、せっかくの御答弁ではありますけれど、私はこれに承服をすることはできません。 で、きょうは限られた時間でございますが、私は放送政策を根本的に洗い直して、その成果を踏まえた放送法、電波法の抜本改正が必要であるという立場から若干の質問をいたしたいと思います。 まず、私の考え方を申し上げます。なぜ放送政策の見直しが必要であるかという点でございます。 まず衛星放送です。放送衛星による放送が間近に迫っております。実用衛星が打ち上げられて、五十八年ですけれど、NHKの総合と教育の二チャンネルの衛星放送が始まります。画期的なことで、パラボラなどの設備がありますと全国どこでも衛星放送が見られるようになります。ところが、この衛星放送の利用計画は確立をされておりません。日本が使うことのできる八チャンネルの利用計画はどうなっているかというとまだはっきりしていない。五十八年の実用衛星は難視解消が目的とされてはおりますけれど、この経費六百億円の六〇%というものはユーザーであるNHKの負担となっている。こういうことがNHKの財政安定とのかかわりで一体妥当なものかどうかという、こういう問題にもこれがつながってくる。 次に多重放送。音声多重につきましても、五十一年末に出されました多重放送に関する調査研究会議の報告書でも、「多重放送を実施をするには、関係法規の整備が必要である」、ページ五十六ページに明確に指摘をされております。 文字放送です、次は。イギリスではテレテキストあるいは文字放送がすでに実用化の段階に入りまして、日本でも技術的にはつとに開発が終わって、電波技術審議会で来年の三月には細かい実施基準が決まることになっていると聞いております。日本でも文字放送がそう時間をかけない将来において実用化される見通しでございます。 これとは別に、キャプテンと呼ばれるサービスも実用化を目指して準備が進んでいる。 これらの新しいメディアは、いずれも現在の放送サービス、強いては放送文化にも強い影響を与えるものと思いますけれど、郵政省の対応を見ておりますと、政策体系を欠いてどうも場当たり的に受け取れて仕方がない。こういう印象を持ちます。 放送大学学園法案にいたしましても、私から見ると、放送政策の大きな転換であるにもかかわらず、これも法案の附則で扱っているといった点でございます。郵政省に政策的な取り組みが欠落をしている例の一つであると御指摘を申し上げたい。 大西郵政大臣は、さきの私の質問に対する答弁で、当面は現実的な対応、イギリス流の発想で取り組む、こういうふうに答えております。しかし、そのイギリスでもおととしのアナン委員会、その十二年前のピルキントン委員会と、ほぼ十年ごとに文明や社会の中に放送のあり方を位置づけまして、十年間を見通した放送のあり方についてかなり体系的な価値観に裏づけをされた指針を示している。これがイギリスの状況でございます。 日本でも、三十九年に臨時放送関係法制調査会——臨放調がまとまった答申を出しておりますけれど、それから数えてすでに十五年も経過をいたしております。世の中は大きく変わってしまっているという、これが私の根本的な把握でございます。根本的な基礎でございます。 そこで、坂本会長に伺います。まずNHKの坂本会長さんでございますけれど、放送法を全面的に見直す時期に来ているのかどうか、この点についての所信をお尋ねをいたします。
○参考人(坂本朝一君) 先生御指摘のように、いまの放送法、昭和二十五年に施行されてからちょうど三十年になるわけでございまして、その放送法をもとに飛躍的な現在発展を遂げておるわけでございます。ただ、私どもといたしましては、この放送法に基づく根幹となる放送番組編集の自由の原則、あるいは視聴者たる国民を基礎とするNHKの性格などの考え方は、今後といえども維持される必要があるというふうに考えております。 しかし、一方御指摘のように、民間放送の急激な発展、あるいは先生御指摘のいろいろな科学的な開発、さらには視聴者の放送に対する期待、要望の多様化、そういうことを考えます際に、やはり放送法制の幅広い検討が行われるということは望ましいことであろうというふうに認識しておりまして、私どもといたしましてもそういう姿勢でこの問題に対応していきたいというふうに考えております。
○木島則夫君 わかりました。 放送法の基本について、現在の放送法の基本はこれを変える必要はないと思うけれど、しかし起こっている現象、こういうものについてはやはり整理をする必要があるから、法制の面でもこれに対応しなければならない。こういうニュアンスに受け取ってよろしかろうと思います。 〔理事大木正吾君退席、委員長着席〕 次に、郵政省にお尋ねをいたしますが、五十五年度予算を拝見をすると、放送の多様化研究会議の経費が盛り込まれております。この研究会のねらいは何でしょうか、お尋ねをいたします。
○政府委員(平野正雄君) 先ほど来先生が申されましたように、科学技術の進歩と経済の発展に伴いまして、高度化と多様化がきわめて迅速に進みつつある、国民の情報に関する認識が高まりつつあるというふうに考えておるわけでございまして、このような情勢を反映いたしまして、放送の分野におきましても専門情報の需要、その他、情報需要の多様化がございます。多重放送等、放送メディアも多様化しつつあるという状況でございます。一方、有線系のメディアによる情報提供も進展しつつあるという状況でございます。 このような状況を踏まえまして、多様化する放送サービスの国内的なあるいは国際的な動向等について調査研究を行うために、昭和五十五年度に、部外の学識経験者から成る調査研究会を設置することにした次第でございます。
○木島則夫君 研究会を設けるのは、いま電監局長がおっしゃったように、やはり放送を取り巻く情勢が大きく変化をしてきているという認識からと私も素直に受けとめていいと思います。間違いございませんね、この認識は。 そこで大西郵政大臣にお尋ねをいたしますが、先ほど来私が手短に申し上げてまいりました客観的状況であるとか、NHKの会長の御見解などをお聞きになりまして、いますぐに臨放調を設けるとか、放送法の改正に着手をするということでないにいたしましても、基本認識の点で放送政策を見直す時期に来ており、郵政省として取り組みを始めるという考え方に立てないものかどうか。 せんだっての、NHK予算に対する私の質問の中での郵政大臣の御見解はすでに承知をいたしております。まだ短い時期ではございますが、その間に大臣の御認識の変化がおありになったかどうか、もし変化がおありになって、なるほどそうだという御認識に変わりつつあるならば、ひとつ率直に御見解をいただきたいと思います。これ、非常に大事な問題でございます。 大臣は、イギリス流であるとか、いろいろおっしゃっておりますけれども、イギリスでもさっき私が申し上げたような、こういう放送状況にあるということも御認識をいただきまして、いかがでございましょうか、基本認識の点で放送政策を見直す時期に来ており、郵政省として取り組みを始めるという考え方に立てないものかどうか、重ねてお伺いをいたします。
○国務大臣(大西正男君) 先生どうも、私のこの前申し上げましたことについて、私の舌足らずでございますか、十分御理解をいただいておらないのではないかと思うわけでございます。 この問題を政策的に見直すということがきわめて必要なことだということは全く同感でございます。しかし、いま先生が例として挙げられました多重放送の問題にしましても、それからキャプテンの問題にいたしましても、その他等々、いずれも試験中の問題でございます。それから衛星の問題にいたしましても、新しく発生をした分野におきまして、未確定といいますかあるいは流動的といいますか、そういう要素がきわめて大きいわけでございます。 ですから、成案として放送法の抜本改正をするとなれば、そういうものを十分に見きわめた上でやるべきではないかということを申し上げておるのでございます。したがいまして、わが省といたしましても、放送法の改正について省内に委員会を設けまして、現に検討を行っているところでございます。ですから、私の申し上げましたことは、そういう意味だというふうに御理解をいただきたいと思います。
○木島則夫君 重ねてお伺いをいたします。 政策的に見直すことは必要なんだけれど、現在私が事例を挙げたいろいろのものについては非常に流動的であるので、そういうものが、ある意味で固定化するというか、固まった段階まではというふうにいまとったわけでございますけれど、議論の蒸し返しはいたしません。 じゃ、そういうものがどんどんどんどん実現をしていく、これも非常に早い速度で実現をしてまいります。衛星放送一つとったってそうですね。打ち上がってしまった、それ、どうしようか。現在の交通整理ではこれができないというような状態で、後追いをして追っかけることはどうであろうかということを私はさんざん申し上げてきたわけでございますけれど、その点でもう一回伺います。 NHKの会長は、基本的なことは現在の放送法にのっとって結構だけれど、やはりそれでは律し切れない面もあるということをさっき強調を——強調というとちょっと言葉は違うかもしれません、お述べになりましたけれど、再度大臣のお答えをいただいて私質問を終わりますが、いかがでございましょうか。
○国務大臣(大西正男君) 律し切れないものが多々あろうと思います。でありますから、抜本改正ということについて各方面から御論議があるところだと思っております。でございますから、抜本改正をするについては、できるだけ早くいたさなければなりませんが、いろいろの要素をある程度見きわめなければならない。見通しができなきゃ抜本的な改正というものには踏み切れないのではないかと思います。したがって、その間においては、行政上その他必要な問題が起こってまいりますから、その点についてはきわめて現実的に対処していこう、こういうことをイギリス流とか何とかいったことで表現をして申し上げたわけでございます。 大学学園の問題につきましても、附則でということでございますが、これは放送法の抜本的改正ではないと私たちは考えております。でございますから、この新しく起こってきておる問題に対して、実際的な面から対応するという意味において、附則ではございますけれども、それは立法の技術でございますから、これはやはり放送法の改正であることには変わりはございません。 ただしかし、放送法の改正についても、その基本的な点についてはこれを動かしておるわけではございませんから、そういう意味でこれに対応しておるということでございまして、基本的には放送政策というものを見直すべき時期に来ておると。来ておるけれども、抜本的に成案としてこれを提案を申し上げるについてはもっと見きわめる要素が必要だ、こういうことでございます。
○木島則夫君 しつこいようで恐縮でございますけれど、その時期については、どのくらいの範囲で見直したいというお考えでございますか。たとえば画三年とか、ここ一年以内とか、いかがでございましょうか。ちょっとむずかしゅうございますか。
○国務大臣(大西正男君) 時期的に暦年でもっていつまでにということは、これはもう私から申し上げることは、それこそ慎重を欠くことではないかと思いますが、速やかにして、しかも慎重でなければ、抜本的な改正ということになれば、それをまた、それこそ両三年たってまた変えるというようなことはおかしなことではないかと思いますから、ですから、抜本的な改正ということになれば、慎重にしてかつ迅速にということを言わざるを得ないのではないかと思います。
○木島則夫君 結構です。
○青島幸男君 若干の質問をさしていただきます。 NHKさんにまずお尋ねをしますけれども、ますますふえつつあります難視聴の対策につきまして、今後ともますますふえる傾向にあることは事実でございまして、それに今後どういう基本的な方針で臨まれようとしているのか、その辺をまず承りたいと思います。
○参考人(沢村吉克君) 先生が御指摘の難視聴と申しますか、都市の受信障害、確かに年々ふえてまいります。辺地の方はおかげさまで逐次、辺地難視は解消の方向に向かっておりますし、最終的な抜本措置としては、放送衛星という手法も考えられておるわけでございます。 ローカル的な要素も含みます都市の受信障害の実態につきましては、かねて御指導いただいておりますように、原因者負担の原則に従いまして解消をしていただく。NHKとしては、これに技術的な面、その他御協力を申し上げて、一刻も早くその解消を取り進めていきたいということで取っ組んでおるわけでございますが、いわゆる原因者負担の原則という意味では、かなり一般に定着してきたというふうには考えられますけれども、一面、大きな高層ビルでございますとかいうものがかなり建ってまいりますと、単純な原因者でなくて、複合原因ということにもつながってまいります。 あるいはその被害地域、障害地域というものが非常に広範囲になってくるというようなことで、具体的な措置をいたしまするに当たっての原因者の特定、あるいは特定が非常に困難なるばかりではなくて、金額的にもかなり多額になりますと、素直に、わかりました、じゃ私の方でやりましょうということには、必ずしもうまくいかないというような問題がございます。そういう意味で、NHKもその対応に非常に苦慮いたしておりますが、立法措置も含めまして、郵政省の方の御指導をいただきながら、今後の円滑な解消に一層努力してまいりたいと思います。 一面、技術的な面ではいろいろな、より効率的、あるいはケース・バイ・ケースでうまく使える技術手法というものの開発には、われわれも努力をいたしておりまして、単に共同受信しかなかった数年前の状態からいたしますと、SHFの利用も考えられるようになりましたし、あるいは電波反射を防ぎますための吸収体の開発でございますとか、あるいは受信者側でのゴースト防止アンテナの開発でございますとか、いろいろな意味での新しい手法というものは、技術的な開発に努力をし、次第に成果を上げてはきておりますけれども、抜本的な、基本的な解消の円滑な推進ということからいいますと、より一層法的な、行政的な基準というものが制定されることに大いに期待をいたしているわけでございます。
○青島幸男君 日進月歩する技術的な進歩に伴って、解消されることに期待するというのは、これはもう何よりだと思いますけれども、おっしゃられますように、原因者を特定することもできませんし、都市型のふくそうした受信障害になりますと、何が原因かということを突きとめることすらむずかしいわけですね。ですから、NHKさんのやりようについてはおのずと限界があるわけですね。切りなくやっていくのでは幾ら金をかけても足りないという事実になります。 それからもう一つ、一方、放送法で言われておりますところの平等に良質の画質が得られるように努力せにゃならぬという宿命があるわけですね。しかし、これも、先ほど沓脱さんのおっしゃられたことも含めてお尋ねしますけれども、受信料をお払いになっている方と払わない方がおいでになって、まずここに不平等がありますね。この問題を何とか片づけなきゃならないという問題があります。 もう一方では、非常に好条件に恵まれておりまして、受信機を買ってきてうちに置いたらそのまま見られるという方がおいでになりますね。それから、多少地理的な条件が落ちまして、それこそ年間二千円か三千円に相当するところの施設料並びに保管料を必要とするアンテナを立てなきゃならない方もおいでになりますね。そうすると、この方は受信料のほかに年間二千円なり三千円なりのアンテナのための費用が要りますね。これを自前でお立てになればまだいいのですが、共同施設に、先ほどのようなCATVでやっているようなところに共同のアンテナのための費用として月額何百円かをお支払いになっている方もおいでになりますね。 いずれにしても、受信機を持ってきてすぐ、受信料さえ払えば見れるという方と、かなり高度なアンテナを立てなきゃならない方とおいでになるわけですね、まず。これが平等に良質の画質を得ていることは確かなんですけれども、そこには、金額的にも技術的にも多少平等でない部分があるわけですけれども、これをもう少し先へ進めてまいりますと、不払いの方と払っている方と、それからその上にアンテナ料を自前で加算している方と、その上に共同のためのアンテナ料を払っている方になりますと、三重四重の不平等が生じてくるわけですね。 そういう方も民放もごらんになっているわけですから、このぐらいのことは、NHKさんを見るなら受信料をお支払いするのは当然だと、契約をしましょうと、これは良識的な方で、そのことは問題にならないのですけれども、それだけでなくて、民放も見るのだからこのぐらいの共同施設のためのアンテナの料金は安いものだと言ってお支払いになっている方もおいでになるでしょうけれども、いずれにしましても、NHKの放送を受信するということだけに限って考えますと、そこは不平等を生じているわけですよ。 その辺の不平等をそのまま残しておいて難視解消だとお考えになるのですか。それともこの不平等もついにはなくさなきゃならないとお考えになるのですか。その辺はどういう御見解でしょう。
○参考人(沢村吉克君) 先生のおっしゃるような受信料不払いの方は別問題としまして、物理的な理由によって電波の非常に強いところ、あるいは非常に良質な電波が届いているところで、いわゆる室内アンテナでも十分受かるところ、あるいは標準的なアンテナを立てなきゃならぬところもあれば、あるいはかなり経費の高いアンテナなり共同受信によらざるを得ないところもあるではないかという御指摘でございます。 私どもの考えておりますのは、一応標準的なアンテナをもって受信できるところというものは良視区域であると解釈をいたしておりまして、かなり高額なアンテナを立てる、あるいは共同受信によらざるを得ないというようなところがいわゆる難視地域である。したがって、そういうところを普通の一般標準のアンテナで十分な絵を受けられるようにするというのが難視解消であるというふうに考えておるわけでございまして、いままで年々、置局なりあるいは共同受信施設をつくりまして、年間十万世帯を解消するとか五万世帯を解消しますとか申し上げているのはそういう意味でございます。したがいまして、その程度までの平等性というものを目標としてやっておる次第でございます。
○青島幸男君 わかりました。それは妥当だと思いますね。しかし、ますます錯綜してまいりまして障害もふえてまいりますと、個々のケースにつきまして非常にアンバランスが生じてくることも事実ですね、将来にわたりまして。それで、しかも野っ原に一つビルが建っただけでも、果たしてそのビル自身が原因なのか、あるいはそこが山に反射しているのかとか、いろいろ錯綜していて原因が究明しがたいことが間々あります。これからますますそういう状態が生じてくると思います。 これはNHKさんが一々の、個々の原因者に当たって、あなたが原因しているのだからこれだけ払いなさいと、共聴施設にこれだけ出資してくださいというのもおのずと限度があると思います。ですから、これはやっぱり行政的なことに頼らなきゃならない部分が将来は大部分になってくるのじゃないかと私は考えるのですけれどもね。 これからは郵政省の方にお尋ねをいたしますけれども、ですから、NHKなりほかの民放なりが直接に原因者に当たって、その原因者に理由を説明して難視聴対策に協力を願うというようなことはおのずと限度がある。 ですから、前々から言われますように、もう一定の高さ以上のビルを建てたら、当然そのビルが何らかの形で電波障害を起こすものと考えて、建てるときの許可基準の中に電波障害を将来起こすであろうから、その分の積み立てのための拠出をするということを義務化したらどうだろうかという議論もかなりありました。そのことを、郵政省が建設省との間でお話を進めるやにも伺っておりましたが、その間の事情は現在はどういうふうに進んでおりますか。その辺をお伺いしたいと思います。
○政府委員(平野正雄君) 建築基準法の一部改正の問題でございますが、都市の受信障害の制度的解消を図るために、建築基準法の一部を改正していってはどうかということで、かねてから建設省と協議を行ってきたわけでございますが、この問題は建築基準法の趣旨に必ずしもなじまないということもございまして、これによって措置をすることにつきましてはなお未調整でございます。
○青島幸男君 もうかなり長い間この問題も論じられておりまして、そういう悠長なことをもう言っている時代ではないように私は考えるんですけれどもね。いままで郵政省のお答えはそうですが、将来について大臣、このままで、いまのようなお答えのまま推移して事は解決するとお考えになりますか。それとも、積極的にこの問題には、大臣としても取り組んでいかなきゃならぬだろうというふうにお考えになりますか。あるいは特別の妙策でもおありでしたらお伺いをしたいと思いますが、いかがでございましょうか。
○政府委員(平野正雄君) この建築基準法の一部改正につきましては未調整でございますけれども、郵政省としましてはこれとは別に、昨年八月に出されましたテレビジョン放送の受信障害に関する調査研究会議の提言を踏まえまして、受信障害対策に関する法制化を講じたいということで、基本的事項につきまして建設省その他と目下協議を進めておるわけでございます。 さしむき、今年度におきましては受信障害対策推進体制の強化をすでに図ったわけでございますが、制度的解消方策実現のための基盤の整備を図る必要がございますので、かねてから申し上げておりましたが、単純なゴースト障害につきましての判定基準はすでに実はほぼ完成をしておるわけでございまして、現在問題になっておりますのは複合ゴースト障害の認定基準の策定でございまして、これにつきまして、できるならば今年度中に見通しをつけたい、このように存じておるわけでございます。 一方、それとパラレルに、先ほどNHKの方からお話がございましたように、技術的な進歩が相当急ピッチで進んでおるわけでございます。なるほど先生御指摘のようにお金の問題、これはどこまでいきましてもついて回るわけでございますけれども、そういった問題につきましても、関係方面でいろいろ検討をしていただいておるというふうに承知をいたしております。
○青島幸男君 大臣、いかがでしょうか、御決意は。
○国務大臣(大西正男君) いま局長からお答えをいたしましたとおりで、現状はそうでございますが、これはいつまでももちろん放置をしてよい問題ではないと思っております。が、しかし、複合ゴーストですか、いろいろむずかしい問題点もございますので、それらの点も十分念頭に置きながら、できるだけ早く解決点を見出していきたいと、そういう努力をしていきたいと、このように考えております。
○青島幸男君 将来は、そこにビルがあるだけで何らかの形で他に迷惑をかけるということが生じるわけですね。複合ゴーストなどという問題も、実際のことを言って、かなり精度の高い機械をもって調査しても、どこに原因があるかわからないというような実態も間々見受けるようでございます。ある一定の高さ以上のものを建てたら、当然それは障害を生むものだという社会的なコンセンサスといいますか、常識みたいなものが煮詰まってきた時点では、当然ビルを建てる当事者が将来のことも見通して、そういう責任を持つような体制になってくるんじゃないかという気もしますが、そういう事態になるようなお骨折りを各省庁にもお願いをしたいと思うわけでございます。 それから、先ほどのNHKさんのお話ですが、難視聴解消に最終的には衛星もあるしというお答えなんですけれども、確かに、見られないよりは見られる方がよろしゅうございますし、画質の悪いよりいい方がいいに違いないんですが、しかし、ローカルの放送と衛星による一括した放送とは、質的には全く別物だと私考えるわけですね。特に民放なんかの場合を考慮に入れますと、民放は成り立たなくなるわけですね、ローカルで商売している局は。 そういうことを含めて考えますと、やっぱり一挙に衛星で解消するという手だてよりは、何らか補完的な手だて、安上がりな手だてでもあれば、それによってローカルの特色と伝統が生かされて、しかもそのまま、いまあるカバレージのままそれを補完、協調、充実していくようなかっこうで事がなされることが、一挙に衛星を使って全日本的なカバーが行われるよりは望ましいことだと私は思います。この問題は将来の技術的な問題もありますので一挙には論じられないと思いますが、その辺の区別ですけれども、よく御認識の上で今後の方針にお加えいただきたいということを要望いたしまして質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(矢田部理君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(矢田部理君) 御異議ないと認めます。 それでは、これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べを願います。——別に御意見もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(矢田部理君) 御異議ないと認めます。 それでは、これより採決に入ります。 日本放送協会昭和五十一年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書並びにこれに関する説明書につきましては、これを是認すべきものと議決することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(矢田部理君) 全会一致と認めます。よって、本件は全会一致をもって是認すべきものと決定いたしました。 この際、委員会を代表して委員長から、本件に対する要望を申し上げます。 逓信委員会としての要望 一、日本放送協会は、国会における決算の効率 的審査に資するため、毎事業年度の財産目 録、貸借対照表及び損益計算書並びにこれに 関する説明書のほか監事の監査報告書をはじ め決算審査に必要な参考資料等を積極的に提 出するよう配意すること。 一、郵政省及び日本放送協会は、米軍基地関係 の放送受信料の収納確保について、さらに努 力すること。 以上要望する。 ただいまの要望に対し、大西郵政大臣及び坂本日本放送協会会長から発言を求められておりますので、この際、これを許します。大西郵政大臣。
○国務大臣(大西正男君) ただいまの当委員会の御要望につきましては、郵政省といたしましても十分尊重して対処してまいる所存でございます。
○委員長(矢田部理君) 坂本日本放送協会会長。
○参考人(坂本朝一君) 今後の決算審査に当たりましては、御要望に沿うよう十分検討の上、努力してまいりたいと存じます。 また、米軍基地関係受信料につきましても、郵政当局とも御相談し、一段の努力を払ってまいるようにいたしたいと思います。
○委員長(矢田部理君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(矢田部理君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(矢田部理君) 次に、請願の審査を行います。 第三一七号郵便料金大幅値上げに関する請願外十二件を議題といたします。 前回の委員会において請願審査を行いましたが、その他、本委員会に付託されております十三件の請願につきましては、便宜理事会において慎重に検討いたしました結果、第二七一七号身体障害者に対する郵政行政改善に関する請願外三件につきましては、 一、重度歩行不能等の障害者が使用している一 般家庭電話の「基本料金」とこれに関連する 「付加料金」は全額負担するが、これに加算さ れる「ダイヤル通話料金」を全額免除するこ と。 二、一般道路の歩道に設置されているポール式 やボックス式の公衆電話は、車椅子障害者が 使用するには高さが高すぎて使用不可能か誠 に不都合なので、電話器を二十センチメート ル以上低くすること。 三、すべての郵便局と電話局の入口に十分の一 以下の勾配のスロープを設置すること。 の三つの事項から成っております。 以上の願意のうち、一の「ダイヤル通話料金」を全額免除することはなお検討を要するので、同項を除く旨の意見書案を審査報告書に付することとし、本請願は議院の会議に付するを要するものにして内閣に送付するのを要するものとし、第三一七号郵便料金大幅値上げに関する請願外八件は保留とすることに意見が一致いたしました。 以上、理事会の申し合わせのとおり決定することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(矢田部理君) 御異議ないと認めます。よって、さよう決定いたしました。 なお、審査報告書並びに意見書案の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(矢田部理君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(矢田部理君) 次に、継続調査要求に関する件についてお諮りいたします。 郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、本件の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(矢田部理君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 なお、要求書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(矢田部理君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時四十八分散会 —————・—————