社会労働委員会 第5号
- 発言数
- 36 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1980/04/08
会議録
○委員長(久保亘君) ただいまから社会労働委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 去る三月二十五日、内藤功君及び長田裕二君が委員を辞任され、その補欠として小笠原貞子君及び田代由紀男君が選任されました。 また、去る三月二十六日、柳澤錬造君及び岩崎純三君が委員を辞任され、その補欠として柄谷道一君及び森下泰君が選任されました。 また、昨七日、小笠原貞子君及び柄谷道一君が委員を辞任され、その補欠として山中郁子君及び柳澤錬造君が選任されました。 また、本日、丸茂重貞君が委員を辞任され、その補欠として衛藤征士郎君が選任されました。 —————————————
○委員長(久保亘君) 次に、社会保障制度等に関する調査のうち、建築物における衛生的環境の確保に関する法律の改正に関する件を議題といたします。 本件につきましては、遠藤君から委員長の手元に建築物における衛生的環境の確保に関する法律の一部を改正する法律案の草案が提出されております。内容はお手元に配付のとおりでございます。 この際、まず、提案者から草案の趣旨について説明を聴取いたします。遠藤君。
○遠藤政夫君 ただいま議題となりました建築物における衛生的環境の確保に関する法律の一部を改正する法律案の草案について、その趣旨を御説明申し上げます。 近年、ビルの増加に伴い、ビル所有者等の委託を受けて、ビルの清掃、空気環境の測定等ビル内の環境の衛生的管理を業とする者が増加しております。 この改正の趣旨は、これらの事業者について所定の人的、物的基準を充足していることを要件とする登録制度を設けること等により、これら事業者の資質の向上と事業従事者の技術、技能の向上を図るとともに、あわせてビルの所有者等業務委託者の利便に資そうとするものであります。 以下、本案の内容の概要を申し上げます。 第一に、建築物における清掃業、空気環境の測定業、飲料水の水質検査業、飲料水の貯水槽の清掃業、ネズミ、昆虫等の防除業または清掃、空気環境の測定及び日常の簡易な飲料水の検査をあわせ行う一般管理業を営んでいる者であって、その設備及び従事者が厚生省令で定める基準に適合するものは、その営業所ごとに、都道府県知事の登録を受けることができることとするとともに、登録を受けた者以外は登録を受けた旨の表示をしてはならないものとすることとしております。 第二に、厚生大臣は、登録業者の業務の改善向上を図ることを目的とし、かつ、登録業者または登録業者の団体を社員とする社団法人を、登録事業の種類ごとに、その事業を全国的に行うものとして指定することができることとしております。 以上がこの法律案の草案の趣旨でございます。 何とぞ、委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(久保亘君) 本草案に対し、質疑、御意見等がございましたら御発言願います。
○片山甚市君 ただいま遠藤委員から草案の説明を受けまして、十一点にわたって厚生省に質疑をしたいと思いますので、明快な御答弁を賜りたいと思います。 ビル管理における事業環境が多様化している現状にあって、特に事業者と従業員の資質、労働環境については、労働集約型事業あるいは中小企業型事業としての社会的制約を排除し、その向上改善が図られなければならない。そのための法改正であることを行政当局として認識しておられるかどうか、まずお聞きいたしたい。
○国務大臣(野呂恭一君) 御審議をいただいております今回のこの法の改正は、御指摘のようなものであるというふうに私どもは理解をいたしておる次第でございます。
○片山甚市君 その上に立って、現に建築物の衛生的環境の確保を業としている者について、登録の申請があればすべて登録されるものであるのかどうか。
○国務大臣(野呂恭一君) 法改正の趣旨に従いまして十分周知徹底を図ることは大変大事でございますが、登録の要件に従って登録申請がございますれば、これを公正に取り扱うことは当然でございます。
○片山甚市君 登録基準いかんによっては、現に業としている者、あるいは事業形態の違いによってはその一部を差別排除しかねない。厚生省令で定める基準は、当然事業の実態を十分勘案し、民主的手続を踏まえた上で、いやしくも事業者あるいは当該労働者に不安と不信を与えないものとして定められると解するのですが、どうでしょうか。
○国務大臣(野呂恭一君) 登録基準を定めるにつきましては、生活環境審議会においても十分御審議を願いまして、現在の清掃業などの営業の実態、技術の水準等から見まして合理的で無理のないような程度にいたしたいという考えでございまして、基準の内容が、御心配いただくように、中小業者に過大な負担にならないように配慮しなければならないと考えております。
○片山甚市君 改正案第十二条の二にいう「事業を営んでいる者」とは、個人、法人、協同組合のほかあらゆる人格を指すものであることは当然だろうと思いますが、どうでしょうか。
○国務大臣(野呂恭一君) そのように解釈すべきものと考えております。
○片山甚市君 本法の改正に当たりまして、現に業としている者が登録要件を満たすに当たり、その準備期間が十分確保され、いやしくも落ちこぼれなどが絶対に起きないよう配慮さるべきであるが、資材、施設、技能確保が登録実施前までに余裕を持ってできるものとなっているのかどうか。
○国務大臣(野呂恭一君) 登録の実施は、法改正後一年間の準備期間を置くことになっておりますが、登録基準をできるだけ早期に制定することによりまして、登録を申請する事業者が資材、施設、技能の確保に対処できるようにいたしたいと思います。
○片山甚市君 ビル管理事業者の中には、その建築物の特殊性ゆえに特殊な機材、特殊な技術が求められ、それゆえに継続的に契約管理がなされておる。また、それはコンピュータールームや研究室など企業秘密にかかわる場所の清掃もあり得る。従来それらがオーナーとの間に信頼関係を確立して業としてきた者に対し、本法改正に当たり排除するようなことになれば、清掃機能の低下のみならず、オーナーの企業運営にも支障を来すこととなろうと思います。これらの特殊な作業環境を有する事業者への従来から存在する営業権の保証を明示すべきでないかと思いますが、いかがでしょう。
○国務大臣(野呂恭一君) 御提案のこの法律は、従来からビル所有者などが業者を選択するものについての制約を加えるという趣旨のものではございませんので、今回の改正によりましても、従来からのビル所有者などと業者の間の信頼関係が損なわれることになってはならないというふうに考えております。
○片山甚市君 くどいようですが、同時に、登録制度によって未登録業者が営業権等について不利益をこうむることはないかどうか。
○国務大臣(野呂恭一君) 登録を受けた者以外についても、その業務に何ら制約は加わるものではないと考えております。
○片山甚市君 法改正により、国、地方公共団体、政府機関等の建物について対象者は登録業者に限られるものとなるのかどうか。
○国務大臣(野呂恭一君) 先ほども趣旨説明がございましたように、事業者の資質の向上と事業従事者の技術、技能の向上に資することを目的としておるわけでございまして、入札資格とは何ら関係はございません。
○片山甚市君 建築物清掃業の登録要件としての従事者の資格は高度の技術を有する資格を必要としない、厚生大臣が指定する短期講習会等の受講によって平易に取得し得るものとすべきであると思うが、どうでしょうか。
○国務大臣(野呂恭一君) 御指摘の要件に関しましては、現在の中小業者の実態にも十分配慮しなければなりませんが、合理的な期間、内容の厚生大臣指定の講習会の受講によっても取得できるものといたしたいという考え方でございます。
○片山甚市君 清掃業について一体どのような基準が必要であるのか、実態を十分勘案して、このことがいわゆる現に業としている者、特に中小業者に不必要な負担を強いることがないように配慮すべきであると思いますが、いかがでしょう。
○国務大臣(野呂恭一君) 御指摘の建築物清掃業の登録基準といたしましては、人的要件が中心となると思われますが、物的要件は建築物内における清潔な環境を確保するための必要な程度にとどめまして、中小業者に過大な負担を与えることのないように十分配慮をしなければならないと考えております。
○片山甚市君 最後に、生活環境審議会がどれだけの機能を果たし得るか疑問でありますが、事業の実態に即して特に中小業者の意見が十分に反映される措置をとるべきであろうと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(野呂恭一君) 生活環境審議会が登録基準の審議を行うに当たりましては、その部会の構成や運営に当たって中小業者の意見も十分反映できるように配慮する考えでございます。
○片山甚市君 終わります。
○委員長(久保亘君) 他に御発言はございませんか。——他に御発言もなければ、木草案を建築物における衛生的環境の確保に関する法律の一部を改正する法律案として本委員会から提出することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(久保亘君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 なお、本会議における趣旨説明の内容につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(久保亘君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(久保亘君) 次に、こどもの国協会の解散及び事業の承継に関する法律案を議題といたします。 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。野呂厚生大臣。
○国務大臣(野呂恭一君) ただいま議題となりましたこどもの国協会の解散及び事業の承継に関する法律案について、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 こどもの国は、皇太子殿下御成婚記念事業の一つとして、東京都と神奈川県にまたがる九十九万平方メートルの規模を有する児童の健全育成のための総合的な施設であります。昭和四十一年十一月に特殊法人こどもの国協会を設立し、これに土地等の国有財産を出資して事業の運営に当たらせてまいりましたが、このたび特殊法人の整理合理化を図るため、こどもの国協会を廃止し、事業の運営を民間の公益的な法人に行わせることといたしました。 以下、この法律案の内容について、その要旨を御説明申し上げます。 第一に、特殊法人こどもの国協会は、この法律の施行のときにおいて解散することといたしております。 第二に、協会が経営するこどもの国の事業は、厚生大臣が指定する社会福祉法人が引き継ぐこととし、このため、協会が現に有する土地等は一たん国に帰属させた上、当該社会福祉法人に無償貸し付けできることといたしております。 また、土地等の所有権以外の協会の一切の権利義務は、当該社会福祉法人に承継させることといたしております。 第三に、こどもの国の事業を引き継ぐ社会福祉法人について、事業の種類の制限、土地等の無償貸し付けに伴う厚生大臣の監督権限及び貸し付けを受けた土地等を指定用途以外に使用した場合の貸付契約の解除等所要の規定を設けることといたしております。 第四に、この法律は、公布の日から一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行することといたしております。ただし、厚生大臣は、公布の日以後は、こどもの国の事業を引き継ぐ社会福祉法人を指定することができることといたしております。 以上がこの法律案の提案の理由及び内容の概要であります。 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
○委員長(久保亘君) 以上をもって趣旨説明の聴取は終わりました。 本案の自後の審査は後日に譲ります。 —————————————
○委員長(久保亘君) 片山甚市君から、文書をもって、都合により理事を辞任したい旨の申し出がございました。これを許可することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(久保亘君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 この際、理事の補欠選任を行います。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(久保亘君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に浜本万三君を指名いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午前十一時三十一分散会 —————・—————