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91回国会参議院1980/04/10

建設委員会 第8号

発言数
312
登壇者
25
会派数
5
開催日
1980/04/10

会議録

大塚喬日本社会党

○委員長(大塚喬君) ただいまから建設委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨九日、成相善十君、藤井裕久君及び亀井久興君が委員を辞任され、その補欠として寺下岩蔵君、上條勝久君及び下条進一郎君がそれぞれ選任をされました。  また、本日、上條勝久君が委員を辞任され、その補欠として坂元親男君が選任されました。     —————————————

大塚喬日本社会党

○委員長(大塚喬君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  幹線道路の沿道の整備に関する法律案の審査のため、本日、参考人として日本道路公団及び首都高速道路公団の役職員の出席を求めることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大塚喬日本社会党

○委員長(大塚喬君) 異議ないと認め、さよう決定をいたします。     —————————————

大塚喬日本社会党

○委員長(大塚喬君) 幹線道路の沿道の整備に関する法律案を議題といたします。  これより質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言を願います。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 まず、沿道整備に関する法律案の各条項に入りまする前に、総体的に大臣の所見を承りたいと思いますが、この法案については、沿道整備促進ということと、さらに沿道の適正でかつ合理的な土地利用という二つの内容が冒頭に入っておるわけでございますが、建設省としては、この法案が成立されて運用していく場合には、どこに重点を置きながら進めていかれるのか、これをひとつ伺っておきたいと思います。

渡辺栄一自由民主党・自由国民会議建設大臣

○国務大臣(渡辺栄一君) ただいまの御質問でございますが、元来、この法案をお願いいたしました主たる目的は、道路交通騒音によりまして生ずる障害を防止するということにありますことを申し上げたいと思います。しかし、また、都市の地域におきましては、沿道の計画的な整備を図る必要も生じておりまして、このような場合には、沿道の適正かつ合理的な土地利用が図られねばならないのでありまして、この両者をこの法律の目的といたした次第でございます。あくまでも騒音の防止というものが主たる目的であることははっきりいたしておるわけでございます。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 この法案の第五条関係になりますが、都道府県知事は、建設大臣の承認によりまして、指定されることになりますが、政令にゆだねられている部分がございまして、よくわからない点がありますので伺いたいと思いますが、沿道整備道路というのは一体具体的に言うとどういうものを指すのか、この点をまず伺っておきたいと思います。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) 第五条におきまして、沿道整備道路として指定をいたします場合の指定要件がつけられているわけでございますが、この要件といたしまして三つございまして、自動車交通量、道路交通騒音、それから土地利用の状況、この三点でございますが、まず、自動車交通量につきましては、日交通量が四万ないし五万台程度以上、道路交通騒音につきましては、道路端、夜間で六十ないし六十五ホン程度以上となります幹線道路を一応の目安と考えているわけでございます。ただ、この場合、自動車交通量につきましては、騒音との関係が大きい大型車の混入状況等をどのように組み込むかということも大変重要な問題でありますので、私ども、一日の大型車交通量として五千ないし一万台程度以上ということを現在検討いたしておるわけでございます。  どういう道路であろうか、こういうことになるわけでございますが、仮にいま申し上げました交通量一日四万ないし五万台程度、夜間騒音六十ないし六十五ホン程度というぐあいに考えた場合に、これに該当する幹線道路はおおむね千ないし二千キロメートル程度というぐあいになるわけでございますが、第三の条件でございます沿道に住宅が集合しているかどうか、こういった土地利用の状況を考慮いたしまして、適正かつ合理的な土地利用の促進を図る必要がある区間である、かつ地元との調整を経たものが現実に沿道整備道路として指定されることになるのではないか、こう実は考えているわけでございます。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 そういたしますと、本法がいよいよ施行された場合、当然、すでに建設省は予定をしていると思いますが、その路線は、具体的に言うと、たとえばどういうものになるのか、及びその総延長はどのぐらいになるのか、このことをちょっと伺っておきたいと思います。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) 当面、問題になります個所といたしましては、国道の四十三号、これは神戸・大阪間でございます。それから国道一号の岡崎地区、東京都内で申し上げますと環状七号線、国道二十三号の名古屋市・四日市市といったところが最も問題が大きいところでもございますし、指定の場合の最も急がれなければならないところではないか、こう考えておるわけでございます。  先ほど申し上げました今後長期にわたりまして考えてまいりますと、二千キロ程度が候補に挙がるわけでございますが、先ほど申し上げましたような観点から、逐次、検討を進めてまいるというぐあいに考えておるわけでございます。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 大体、総延長で二千キロ程度のもの。そうすると、その予算は平年度にして、毎年やっていくんだろうと思いますが、どのくらいを考えておられますか。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) この制度を実施いたしますに必要な経費といたしましては、道路管理者によります緩衝建築物の建築費等の一部負担、道路管理者によります防音工事費の助成、市町村の土地の買い取りに要する費用が挙げられるわけでございますが、これらの事業費がどの程度になるかということは沿道整備道路の指定状況や指定された道路の沿道の状況等によって異なってまいるわけでございまして、一概には言えないわけでございますが、現在、先ほど申し上げましたおおむね二千キロ程度を頭に置きながら、その中で具体的に指定をされ、沿道整備を進めていくという区間についてざっと試算をいたしてみますと、今後十年間程度でおおむね千八百億円程度になるものと見込んでおるわけでございます。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 ことしの五十五年度分については一億七千五百万円が計上されておるようでございますが、これはどういう積算の根拠に基づくかもうちょっと詳しくお話しいただけますか。大体先ほど御説明がありましたが、この数字をもとにしてもう少し詳しく御説明いただけませんか。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) 昭和五十五年度予算でございますが、この制度にかかわります一般道路の防音工事助成及び無利子貸し付けにつきまして、防音工事助成一億五千万円、土地の買い入れにつきましては一億五千万円、で、それぞれ国費といたしましては防音工事助成七千五百万円、土地の買い入れにつきまして国費一億円という金額を計上いたしております。  本制度にかかわります五十五年度予算といたしましては、法律の施行を今年秋に予定しております、そういった点、及びこの制度が沿道整備道路の指定、沿道整備計画の決定等の手続を前提としていることもございまして、五十五年度中に実際に執行できる期間はきわめて限られるということが予想されるために少額なものとなっておるわけでございます。したがいまして、五十六年度以降は、いわばこの法律が全面的に施行されることになるわけでございますので、その状況を踏まえまして、また各地方公共団体の要望に十分こたえ得るよう、予算面においても拡充を図ってまいらなければならない、かように考えておるわけでございます。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 次に、八条の関係でありますが、ここでは沿道整備に関する協議会が定められておるわけでありますけれども、この協議会の構成を見ますると、都道府県知事、都道府県公安委員会、関係市町村、当該整備道路の道路管理者、この四つをもって構成されることになっていますね。それで、私は、一番大事な問題が一つ落ちているのではないか、その地域の住民の皆さんの声というものはどういうように一体反映させるのか。少なくとも何か上の方で決めてしまって、それを後上位から下位に通達式の形で押しつけていくというやり方になるのではないだろうか、こう思うんですけれども、この点についてはいかがなものですか。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) 沿道整備を進めてまいります場合に、沿道の方々の意向を十分反映をしていく必要があるということは仰せのとおりでございます。ただいまお話がございました沿道整備協議会は、沿道整備道路及びその沿道の整備を計画的かつ総合的に推進するため、行政機関相互の連絡協議の場として実は設けられるものでございます。したがいまして、この構成員には都道府県及び関係市町村のそれぞれ関係する部局の参加を予定しております。したがいまして沿道各層の住民の意向も十分反映されるというぐあいに考えております。また、この沿道整備協議会の運営に当たりましては、必要に応じ沿道住民の御意見を聞く方法も取り入れるよう十分指導してまいりたい、かように考えております。  この点につきましては、一般国道四十三号あるいは一般国道一号の岡崎等におきます実情から見まして、地域により個々具体の場所により実効を上げていく方法はいろいろあろうかと考えられますので、先生御指摘の点も踏まえまして検討を進めてまいりたい、かように考えておるわけでございます。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 道路の問題でいつも大きな問題になるのは地元住民との関係なんですね。これはもういつもながらの私は問題だと思うんですよ。だから、こういう沿道整備という法律ができ上がる以上は、事前にそうした問題を吸収しながらやれるような仕組みになるのかと思って実は期待したんでありますが、大変残念ながら、一番肝心かなめなところが一つ抜けちゃっておる。いま道路局長の御答弁によれば、そういうような住民の意思を反映するように努力する、こう言っておられますが、それなら具体的にどういうようにその意思を吸収できるようにするのか、この点もう少し説明をいただきたいと思うんですがね。

升本達夫建設省都市局長

○政府委員(升本達夫君) ただいま先生おただしの沿道整備協議会の性格、運用につきましては、道路局長からお答えのとおりでございます。具体の整備計画を立案し運用してまいります場合に、その計画の立て方に住民の意見を尊重して吸収すべきではないかというおただしかと存じますので、その点にお答えをさせていただきたいと思います。  沿道整備計画は、九条に定められておるところでございますけれども、都市計画の一つといたしまして定めさしていただくという予定をいたしております。この場合、定める当局者は市町村が定めるということになりますので、地元の状況に大変詳しい市町村長を中心とした市町村が母体となって計画の立案に当たる。その場合に、計画の案を作成する段階におきまして、都市計画法上の手続といたしまして、必要な場合には公聴会、説明会の開催等の場を通じまして住民の御意見の吸い上げに努めるということがございますし、また、案の決定に当たりましては、あらかじめその整備計画の案を公告した上で二週間公衆の縦覧に供しなければならないことといたしておりまして、縦覧の期間中には、関係市町村の住民の方々及び利害関係人はその計画の案について市町村に意見書を提出できるという定めにもなっております。  なお、この法案におきましては、以上の手続が予定されておるわけでございますけれども、重ねてこの委員会にお諮りをいたす予定をいたしております都市計画法及び建築基準法の一部改正案の中におきまして、この沿道整備計画を定めます場合に、もう一つ前段階の手続といたしまして、作成するその案について、あらかじめ地区内の土地の所有者等の利害関係者に素案を提示して、その意見を聞いて案自体を定めるという手続を加えさせていただく予定をいたしております。  以上が法制度上の措置でございますけれども、なお、この法制度上の措置と並行あるいはそれに先行いたしまして、事実上の措置といたしまして、随時、関係住民の方々の御意見を伺うというような運用を心がけるつもりでございます。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 そうすると、確認しておきたいと思いますが、いわゆる計画整備の段階から住民の皆さんとの接触を始める、それで十分にその意向を聞きながら整備計画を確立していく、こういうように理解してよろしいんですね。——わかりました。  十一条関係について伺いたいと思いますが、土地の買い入れに関する資金の貸し付けの問題でありますが、この中にも同じように政令で具体的なものが定められることになっております。そうして無利子で資金の貸し付けを行う、土地取得に要する費用の資金の額の三分の二以内を貸し付けする、こういうことが出ておりますが、この点、もう少し具体的に御説明願いたいと思います。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) この法律の施行に伴いまして新たに生ずる地方公共団体の財政負担といたしましては、沿道整備計画の区域内の土地取得資金の確保、緩衝建築物の建設費用の一部負担及び防音工事費の助成が主たるものでございます。このうち、緩衝建築物にかかわります費用負担及び防音工事費の助成につきましては、道路整備事業の一環として実施されるものでございますので、事業費の中で十分対処できるものと考えておるわけでございます。  土地の取得資金でございますが、国が三分の二以内ということでございますが、私ども、三分の二を一応予定させていただいておるわけでございますが、したがいまして残る三分の一につきましては、市町村におきまして通常の起債により対応するということになるわけでございます。  しかし、私ども、この貸し付けの割合を御提案申し上げますに際しまして検討をいたしました点は、まず第一に、沿道の計画的な整備は、公的事業のみならず、届け出、勧告といった誘導による民間事業によってもかなり推進されるというぐあいに考えておりまして、沿道整備計画の区域内の土地がすべて買い取りの対象となるものではないという点。第二に、土地の買い取りは所有者の申し出に基づき行われるものでございます。したがいまして沿道整備計画の策定時等の一時期に集中するということとは限っておりませんで、順次行われるものと考えられます。したがいまして、この間に資金の回転も可能なものというぐあいに考えておるわけでございます。こういった点を勘案してまいりまして、三分の一の市町村負担が一般的に問題になるとは実は考えておりません。  なお、この制度の円滑な運用を図ってまいりますために、必要に応じて都道府県によるあわせ貸し等が行われることを期待しております。  また、本法の運用に当たりましては、沿道整備協議会などの活用によりまして道路管理者、地方公共団体等が十分な協力体制をとることにより、こういった負担面におきましても実効が上がることを実は期待をいたしておるわけでございます。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 これは六年据え置きで十年で償還するというふうに聞いておりますが、このうち三分の一を市町村団体が起債でやるということに考えておられるようでありますが、いま市町村財政もかなりいろいろの面で厳しい状況に置かれております。財源の配分についても、これは私どもはしばしば指摘しておりまするけれども、決して自主財源を持つものでもないし、非常に厳しい状況の中で起債に次ぐ起債で運営されているのが地方財政の実態だと私は考えております。  こうした中で、なおかつ沿道整備に関するこうした費用まで三分の一を地方に負担させる、なるほど六年間据え置いて十年で返すということですから、これは十年償還になることでありましょうけれども、決して私は楽なもんではないように思うんですが、道路局長の御説明によると、それほど負担ではないと思う、こういう言い方をされておりますが、いまの市町村財政から見るならば、そういうような甘い状態にはない、このように私たちは判断をしておりますが、その点はいかがですか。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) この沿道整備計画を実施に移してまいりますのは、沿道を道路との関連において一体的、総合的に整備する、こういう考え方に立っておるわけでございますが、これらの沿道整備の中身といたしまして道路管理者としての施策、緩衝建築物に対する建築費の一部負担、防音助成といったことが含まれておりますが、なお同時に、場合によっては再開発事業でございますとか、あるいは公園の事業でございますとか、そういったいわば他の手法を総合的に組み入れつつやってまいる、こういうことを実は期待と申しますか、予定をさせていただいておるわけでございます。  その場合には、たとえば公園等の事業がこの中に組み込まれるといたしますならば、あらかじめ取得された土地が公園事業としての場合によっては国なりの補助対象になるというようなこともあるわけでございます。なおまた、道路事業の街路事業等あるいは都市計画決定をされました国の国道の負担率ないし補助率といったものも三分の二と、こういうことから、私ども、道路整備の一環としてこれに取り組んでまいるという観点から十分御理解をいただけるのではないか、こう実は考えておるわけでございます。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 幹線道路というのは、その市町村から見ると、しかも沿道整備の指定を受けるような幹線道路というのは、その市町村との直接関係よりは、これは国が見なきゃならぬ立場にあると思うんです。そういう観点に立つことはできないんですか。したがって三分の二の補助金でやるということではなくて、国がむしろまるまる見るくらいの形をとらなくては、これは無理じゃないのか、どだい筋合いが違うんじゃないか、こういうふうに私は考えるんですが、この点ひとつ再度御答弁を求めたいと思います。  それから、都道府県によるあわせ貸しの問題が出ておりますけれども、市町村にはそうした起債による負担を求めているけれども、都道府県にはあわせ貸し程度しか求めていない、こういうことになっておりますが、こういうことでよいのかどうなのか、この点もひとつ市町村だけにこうしたものが帰せしめられるというように受け取れるわけですけれども、再度の御答弁を願いたいと思い.ます。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) まず、第一点の問題でございますが、これにつきましては、幹線道路と同時に、その沿道の整備ということを通じまして、この市町村に関係をいたします道路網体系の一環として整備を進めるわけでございますが、この法制度そのものの考え方といたしまして、沿道整備計画を定めるというのは市町村が決定をなさる、こういうことでございます。先ほども申し上げましたように、第二には、道路交通騒音により生ずる障害の防止にとどまりませんで、沿道の整備が図られることは市町村の区域内の多様な地域整備を行うという立場にある市町村にとっても有益である。さらには、先ほど申し上げましたような都市計画で定められた国道の改築に係る国の負担割合、地方道の改築に係る補助率等がいずれも三分の二であるといったことを総合的に勘案して三分の二以内ということにいたしたものでございまして、私ども、市町村におきましてもそれなりの便益と申しますか、都市全体から考えまして都市機能の向上という点等におきまして大きな効果がある、こういうぐあいに考えておるわけでございます。  第二の問題でございますが、私ども、県のあわせ貸しないしは利子補給、こういったことを実は考えて期待をいたしておるわけでございますが、こういった幹線道路の場合はとりわけ国あるいは県が道路管理者である場合もあるわけでございまして、いずれにいたしましても都道府県としても大きな関心があるわけでございますので、市町村の財政といった観点からも県の方のさらに強力な財政上の措置等につきましても、今後、私ども十分検討をして進めてまいりたい、こういうように考えておるわけでございます。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 どうも私には理解ができないんですが、沿道整備に関する計画をしなきゃならないような事態になったということは、いわゆる国の交通政策なり道路政策なり都市計画なりから来ているもんだと思うんです。その市町村が結果的にいまそういう被害を受けているわけである。それに対応する措置を講じようというこの法律の趣旨からするならば、当然、国が全部負担をするというたてまえにならなければおかしいんじゃないんですか。そういうように少なくとも提案の説明からするならばなってこなければ筋が立たないというように私は考える。もう一遍御答弁願いたいと思います。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) この土地の買い取りに対する無利子貸し付けの問題でありますが、この買い入れた土地そのものは、最終的には公共施設用地あるいは緩衝建築物等の用地にいわば利用されることになるわけでございまして、したがいまして一時的に買い上げる、こういうものでございます。こういった点からこの三分の二の無利子資金を貸し付ける、こういうことで十分運用してまいれるというぐあいに私ども判断をいたしておるわけでございます。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 土地の買い取りについての御答弁については納得できないところがありますが、一応、先へ進めたいと思います。  次に、緩衝建築物の整備の促進について十二条関係について伺いたいと思いますが、この十二条も「政令で定める」と肝心のところがここには抜けてしまっておるわけでありますが、具体的にこの内容をもう少し説明をしてもらいたいと思います。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) 緩衝建築物に対する建築費の一部負担であるわけでございますが、これはこの道路交通騒音によって生じます障害を防止するために遮音壁の整備等、道路構造の改善措置によってこれに対応するとすれば、一般的に要するものと想定される費用等を勘案いたしまして、道路管理者の負担額の算定方法を考えておるわけでございます。  現在のところ、一定要件に従いまして遮音効果を持ちます、また、その期待をいたします騒音軽減効果の範囲におきます建築部分につきまして、住居にかかわる建築につきましては一七%、住居でない建築物にかかわるものにつきましては七・七%の一部負担ということを考えておるわけでございます。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 いままでもいろいろなことをやってきたように思うんでありますけれども、五十五年度の予算について、いまのようなこの考え方に立って執行する場合にはどういうような具体的なものになってくるのかちょっと伺いたいと思います。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) 緩衝建築物の助成の五十五年度予算といたしましては、事業費として一億八千六百万円を予定さしていただいておるわけでございます。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 これからのこの執行をしていくに当たりまして、大体考えておられるような形でこれは実現をしていく可能性があるかどうか。従来もいろいろやってこられた経験がおありだと思いますが、そうした実績に照らし合わせてみて、この種の対策というものはどのような実効を上げていくものであるか、ある程度お考えになっておると思いますが、伺いたいと思います。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) 実は、緩衝建築物の建築費の一部助成につきましては、これまでの実績はございません。現行の通達は昭和五十二年十月に定めたものでございまして、定着するまでにはまだ時間を経ておりませんで理解が十分に行き渡っていないこと、また都市計画等、法的な裏づけが整っていないといったことのために実績を上げるに至っていないわけでございますが、本法案におきましては、土地の有効活用と緩衝建築物の建築促進を図るため、市街地再開発事業を含めた各種事業に共通する基礎的ないわばてこ入れ策として、緩衝建築物の建築費等の一部負担に加えて、先ほど来の土地取得費の無利子貸付制度を新たに行うことにしたわけでございます。  こういった基礎的なてこ入れ策を通じまして、民間によります沿道の計画的な整備に資する緩衝建築物の整備が促進されるのではないかというぐあいに考えておりまして、こういった本法を十分活用させていただくことによりまして、この緩衝建築物の実施に伴います成果が上がってまいろう、こういうぐあいに考えておりますが、こういった点、積極的に指導してまいりたい、こういうふうに考えておるわけでございます。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 この緩衝建築物が道路に沿うて建設されるということが促進されることになると思いますが、当然、そこには、いろいろ防音の関係はそれでかなりよくなることはわかりますが、    〔委員長退席、理事茜ケ久保重光君着席〕 それとはまた逆に、日照問題その他も出てくるように思うのですけれども、こうした問題との関連はどんなふうに考えておりますか。

升本達夫建設省都市局長

○政府委員(升本達夫君) 御指摘のように、緩衝建築物はかなり大きな建物になる見込みもございますので、日照あるいは通風といったような問題が周辺の土地に影響を与える可能性がございます。それらのことも当然勘案要素にいたしながら、先ほど御説明申し上げました沿道整備計画、これをそのような諸般の条件を勘案しながらつくっていきたいというのが趣旨でございます。先ほど来御説明申し上げました手続の過程におきまして、権利者の方々、その他利害関係者の意見を伺いながら、日照、通風等の条件もできるだけ悪い影響を避けられるような建物の配置、公共施設の配置等を工夫して計画をつくってまいりたいというふうに考えております。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 防音構造の十三条の点について少し伺いたいと思います。  沿道整備計画の区域内にある既存の住宅に対して助成措置が講ぜられることになるわけでありますが、これは具体的内容はどういう形のものになるか、もっと具体的な説明をひとつ願いたいと思います。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) この第十三条の趣旨でございますが、道路交通騒音が特に著しい沿道整備道路の沿道のうち、市町村が特に条例を定めまして防音構造を義務づけている地域につきましては、単に規制により住宅等の新築あるいは建てかえを通じて防音構造化が図れるということを期するだけではなく、防音構造化の必要性を地元市町村が認め、新築住宅等につきましては防音構造化の規制をされているということ。それから条例によります規制が必要とされるほどの地域であるといたしますならば、一般的には既存住宅等についても防音構造化を促進し、道路交通騒音により生ずる障害の防止を図る必要性が高いというぐあいに認められること。さらには、このような地域については防音構造化が促進されることによりまして道路交通騒音により生ずる障害の防止が図れることは道路管理者としての立場としてもよろしいわけでございます。  こういったような観点から、道路管理者としても、条例によります制限が定められた際、現に存する人の居住用の建築物について防音工事の助成等に努めるべきことを明らかにした、こういうのがこの第十三条の趣旨であるわけでございます。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 これはいま唐突として出てきたというよりはいままでも多少こうした経過があったと思うんですが、いまここで説明をいただければいただきたいと思いますが、各国道別でもって具体的にやってきた例があると思うんです。そうしたものとの関連で御説明をいただくというとよくわかるんですが、いかがですか。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) これまで防音工事の助成はいたしてきておるわけでありますが、それは有料道路の自動車専用道路に限っておるわけでございます。この有料道路の自動車専用道路に対しまして昭和五十一年度から実施をしてきておりまして、昭和五十三年度までの実績といたしましては、日本道路公団、首都高速道路公団及び阪神高速道路公団を合わせまして、防音工事助成といたしまして五千五百七十六戸に達しております。また、五十四年度における実績は現在集計中でございますが、おおむね四千二百戸について実施をいたしておるわけでございまして、五十四年度までの累計はざっと九千八百戸程度、こういうぐあいになるわけでございます。  ただ、これは有料道路を通行する方々の負担において行うという考え方であるわけでございますが、今回御提案申し上げております法律によって、一般道路の場合につきましてもある条件のもとで防音工事の助成の措置ができるように制度を開く、こういうところに実は意義があるというぐあいに考えておるわけでございます。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 結局、五十一年七月から始まっているこの考え方でやっていく、こういうことになるわけですな。

山根孟建設省道路局長

○政府雲量(山根孟君) 基本的には、そういう考え方でございます。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 この法案を通じて一番感ずることは、肝心なところになると、全部政令に落としてしまっているんですね。やはり私は法律案として最初にこうして出される以上は、運営の中からやがてこれは政令に組みかえていくこともあり得ると思いますけれども、少なくとも基本的なものについてはやはり出しておくべきだと思うんですね。そしてその中で骨組みを決めて法案全体を形成していくという形をとらないと、これは大変無責任な審議に終わることになるわけであります。  したがいまして、これらをいま伺いまするというと、大体の考え方も出ておるわけでありますから、この委員会に対しまして、政令で打ち出す考え方についての具体的なものをまとめていただきまして委員会に提出をしていただく、こういうことを委員長の方からお取り計らいをいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) 政令にゆだねておりますのは、この点について一言申し述べさしていただきますと、技術的事項あるいは詳細にわたる事項等、法律に規定することが困難な、または適切でない事項について実は政令にゆだねるという考え方をとっておるわけでございまして、たとえば沿道整備道路の指定要件等につきましてもかなり技術的なものとならざるを得ない、また、こういつた基準につきましては対象道路あるいは沿道の現況等を踏まえて適宜柔軟に対応できるものとすることがむしろ適当であるというふうな考え方に立っておるわけでございまして、一方、また、道路交通騒音に係る要請限度あるいは環境基準がそれぞれ総理府令あるいは閣議決定というような形で定められていることと等を考慮したものでございます。  今後、政府といたしまして、各省との協議を経て最終的には政令として決定をし施行をされる、こういう段階になるわけでございますが、ただいま御指摘の政令の内容といたしまして私どもが現在どのように考えているかという私どもの考え方については、一応取りまとめたものはございます。

茜ケ久保重光日本社会党

○理事(茜ケ久保重光君) 資料を提出するかというんだ。それはするかしないか、資料提供の要求があるんだから、赤桐委員から。それをはっきり答弁してください。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) ただいまのような趣旨の資料を提出さしていただきます。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 そこで、この法案全体が実施された後のことについて伺いたいと思うんです。  いまのお話を伺ってまいりまするというと、年間大体二千キロメートルくらいの割合で毎年計画的に進んでいく、こういうことになってまいりますね。しかも、これは相当騒音の激しいところで、もうすでに当面している国道四十三号、同じく一号の岡崎地区、環七、国道二十三号の名古屋・四日市地域、この辺は、これはもう夜間における交通規制から、あるいは大型車の混入の問題から、走行の流れのいろいろな調整から、あるいはまた車線を削ってみたり、大変な苦労をしながら騒音のための調整をしてきた地域だろうと思うんですね。この地域でこの法律ができ上がっていろいろの緩衝物ができ上がり騒音対策が大きく完成をしてまいりまするというと、事実上、これはかなり大きく騒音測定の結果は何ホンか下がると思うんですけれども、いろいろこれだけの設備をしていけばかなりの緩和ができると思いますが、大体、その状態はどのように見込んでおられますか。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) ただいま二千キロの対象延長というお話がございましたが、私ども、先ほども申し上げましたが、おおむね十年間程度でこの二千キロを対象にして現実に実施をしてまいりたい、こういう考え方を持つわけでございます。  現実に、たとえばどのような効果が期待されるか、こういうことでございますが、仮に四車線の道路の全体の幅員が二十メーターというような場所におきまして、沿道が平家建てであるというような場合の夜間におきます騒音を、仮に交通量が一日四万台程度、大型車の混入率が二〇%程度という状況におきまして、まあ一時間千台程度の交通量を処理している道路、こういうことを想定いたしまして試算をいたしましと、平家建てのところで道路に面するところにおきまして大体六十五ホンを超えるような状況になろうかというぐあいに考えております。これを緩衝建築物等を誘導してまいるということにいたしますとすれば、この場合には道路空間としても三十メートル程度は道路の敷地として考えるということになりまして、これに五メートル程度建築線を下げまして、そこに最低二階建ての鉄筋コンクリートづくりの緩衝建築物が仮にでき上がるということにいたしますと、この背後にございます平家建ての部分おきます騒音はおおむね五十ホン以下、場所によりましては四十五ホン以下に軽減をされる、こういう効果が期待をされるわけでございます。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 御説明によると、大体二十ホンくらいは下げることができるというふうに理解していいと思うんですね。そうしますと、それは非常に大きな成果を上げていくわけでありますが、一方、自動車は年間二百万台くらいずつふえている現状であるし、こういう幹線道路整備計画を指定されるような道路はそれだけまた利用価値も非常に高いところですね。そうすると、それはいままでかなりの規制をいろんな角度からしてきた。その結果が今日までの交通量の規制として抑えられてきたと思うんでありますけれども、この騒音の緩和がなされたということになりまするというと、当然、交通量の増大がその後に到来する課題になってくるのではないんだろうか。  たとえば八車線のものが六車線に抑えられてきていた、両側一車線ずつつぶされておった。しかし、もう二十ホンも下がってしまっておるし、両側の一車線ずつを復活してもあとせいぜい二、三ホンくらい上がる程度である、心配ない。大型車の規制をかなり強くやってきたけれども、大型車の激増にかんがみて、これはある程度、新しい道路をつくるよりも、これをひとつ解こうではないか、こういう情勢が将来危惧されるのであります。  こういうことについても、当然、建設省としては考えておられる点だろうと思いますが、この新しい道路の建設ということは今日の状態の中では大変むずかしい問題であります。しかも、いまありまする対象となっておりまするようなこういうところに対しては、経済的に見ましても社会的に見ましても、これは必要だから車が集中してきていると思うんですね。また、日本のいろいろな状況から見ていってもこれを緩和するという方向にはないと思うんです、現実の問題として。ますます高まうてくると思います。この交通事情の圧力というものを果たしてこれからいままでの程度で抑えていくことができるかどうか。あるいはまた、そういう状況に対して、一体、これから交通規制なり、あるいはまた道路全体の管理なり、こうしたものについてどういう考え方をお持ちになっておるのか、この辺をひとつ伺いたいと思います。

升本達夫建設省都市局長

○政府委員(升本達夫君) 現在、騒音の障害がございます道路につきまして、その防止を図るために、この御提案申し上げております制度によりまして沿道整備を図っていくということでございますが、具体的にどういうふうに沿道整備を図っていくかという前提といたしまして、先ほど来道路局長から御説明申し上げております第八条によります沿道整備協議会に御相談を申し上げていくわけでございますけれども、この御相談の過程におきまして公安委員会、交通関係の諸官庁も入っていただきまして、その交通の現状、さらに将来の見通し等も当然議題として出てくることと思いますし、われわれとしてもそれを期待しているわけでございますから、そういった見込みを十分に参照しながら計画をつくり、その計画に合わせて沿道の整備を図っていくということで、事業に着手する時点で、将来予見されます交通問題については一応そしゃくした形で整備計画をつくらしていただけることになるというふうに考えております。  ただ、その後の状況変化によっていろいろ障害が出る可能性があるではないか、その場合に交通の条件をむしろ緩和するというような問題も出るかもしれない、というのは御指摘のとおりでございますけれども、私どもは、そういう場合に、当初のやはり計画立案に当たりまして、都市計画全般——これは一つの都市を単位といたしまして二十年というような長期をある程度見通せるだけ努力をいたしまして、その範囲で、その結果として得た計画を実施するという観点から、この道路の幅員等も具体に決めさせていただくというふうに考えておりますので、われわれとしては精いっぱいそういった努力を重ねて計画をつくらしていただくことによって、将来のそういう状況にも対応できるようなものをつくり上げていきたいというふうに考えておる次第でございます。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 私が求めておるものは、御答弁の趣旨はわかりましたけれども、要するに、いま沿道整備を行いながらやっていった場合において、当然、そこには交通量規制という今日までの状態をいつまでも続けていかなければならぬ理由が成り立たなくなってくるだろう。そこには交通事情をもっと緩和して交通量の増大を図るということが求められてくるのではないだろうか。たとえば非常に台数がふえてきてなかなか交通がうまくいかない、渋滞ばかり重なるようになれば、当然、いままで禁止しておった路線も復活するであろうし、あるいはまた夜間における交通量にしても規制を緩めるということをしても別に騒音上から見れば問題がないわけでありますから、そういうことは当然出てくる問題ではないだろうか、こういうように実はお尋ねしているわけです。だから、整備計画が行われた後には早速その問題が出るのではないですか。その場合に、一体、どのような状態を想定されておりますか。そういう場合には、もう八車線を六車線に切り詰めたり夜間の制限をしたりしたやつはもうある程度緩和しても、交通事情をひとつ達成さしていくように緩めていくようにしようじゃないか、こういう考え方に立つのが普通だけれども、それに対する考え方はどうか、こういうことを伺っているんですがね。

升本達夫建設省都市局長

○政府委員(升本達夫君) 当初やはり予見した条件で整備計画をつくってまいるつもりでございますので、その予見の範囲内では整備計画が成立しているわけでございますから、特にその当初予見されていなかったような状況になる場合に、どういうふうに対応するか、こういう御指摘かと思いますけれども、私ども、整備計画の前提として考えていた予見の範囲に交通量をまず抑えていただくというのがわれわれの側から公安当局に対する要望になると思います。  それをもってなおかつ公安当局が対応し切れない、ほかの道路の状況から言ってもっと交通量をふやさなければいかぬというような御要請が出てまいりました場合には、それを新しい要件といたしまして、整備計画の再検討というようなこともあり得ることかと思います。  いずれにいたしましても、整備計画を立案した後におきましても、常時、公安当局、その他関係当局と連絡を十分とりながら、沿道の住民に支障を及ぼさないように努力をしてまいりたいと思っております。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 先ほど道路局長の御答弁では、二十ホンも下がる、こう言うんですよね。そうすれば、いままで抑えておったのをなお続行する必要はなくなるだろうというのが普通の考えだと思うんです。どんどん自動車がふえてくるんですから渋滞が激しくなってきているわけです。だから沿道整備をやり騒音を緩和しながら交通の流れをよくしよう、そういう趣旨だと思うんです、大体が。そうだとするならば、当然、整備がなされた後では、道路の使用量というもの、交通量というものは増大する結果を招くことになるだろう、結果的に、好むと好まざるとにかかわらず、そういうことは現象として出てくるんじゃないのか、また、それを抑え切れないだろうと、激増する中で。その場合において、ふえてくることは間違いないだろうと私は思うんですけれども、ふえてくるということはあり得ないとおっしゃるんですか、もう絶対そういうことはない、いまの状態のままで存続させるんだ、そして二十ホン下げたものを堅持していくことができる、こういうようになるんですか。

升本達夫建設省都市局長

○政府委員(升本達夫君) ちょっとお答えが不足しておったかとも思うわけでございますけれども、整備計画をつくる前提といたしまして、その時点の交通量に対応する防除策ということにはとどまらないのではないかと考えております。つまり将来をある程度見通して、上がるべきものも計算の根拠に考えた上で整備計画をつくるべきではなかろうかというふうに考えておりますので、その整備計画立案時に予見されたものは整備計画で対応できるというふうに考えておるということを申し上げたつもりでございます。その予見がその時点の見通しと大分変わってくるというような状況になりますれば、先ほどお答え申し上げたとおり、公安当局とさらに相談し、交通規制を徹底してもらう、あるいは整備計画の方で手直しをするというような対応になるのではなかろうかというふうに申し上げたわけでございます。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) 現実的な問題としての御指摘だと考えるわけであります。沿道整備計画を立てます段階では、やはりその都市あるいは隣接する都市等におきます交通事情を想定いたしまして、それをそのもとで一体この当該道路にどの程度の交通量を受け持たすべきか、分担させるべきか、こういうことは当然この沿道整備計画を策定いたします段階で十分検討を進めるわけでありますし、それに基づいて、まず道路構造上の観点から、一体どういう配慮をすべきであるか、同時に、この沿道の整備計画をどう立案するか、こういう道路構造上の問題と沿道との関連を同時に計画立案する、こういうところに実はこの制度の本来のねらいがあるわけでございます。  一つの整備計画が定められまして、それに基づいて逐次整備をしてまいることになるわけでございますが、その場合に、私ども、この整備計画そのものも、先ほど来御説明申し上げておりますような、いわば土地利用の誘導ないしその転換ということをある程度期待しておるわけでございます。先ほど先生もちょっとお触れになりましたが、やはりこの幹線道路に接続をして、いわば沿道指向型の用途に供する建物の立地もその段階では大きく進展をしてまいるという場合もあるわけでございます。そういう土地利用状況等の変化といったものも、その状況を十分調べ、かつその実情に即してどう考えるかということがその段階で問題になってくるのではないか、実はこういうぐあいに考えておるわけでございます。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 私の質問に対してお答えが的確でないと思うのだけれども、私が伺っていることは、いま道路局長の説明によれば二十ホンくらいは場合によっては期待できるという説明が出ているわけですね。二十ホン下がるということは大変なことですよ、実際問題として。その措置を今回するのだ、こう言われておるわけだ。だとするならば、ただいま現在、そういう措置が行われないいまの状態の中では、騒音を緩和させるためにいろいろな形の規制が行われてきているでしょう。その規制というものは、これから先続けるということになればそれは問題ないけれども、いま年間二百万台ずつもふえている今日の状況の中で、もう間もなく四千万台ぐらいになるのじゃないかと思うけれども、そういう状況の中で、しかもいわば要衝の地でしょう、こういう交通上から見た場合においては。その地域である以上は、当然、それに対するところの交通量の増大、そのための圧力が出てくるだろう、いつまでもそれを緩和しないというわけにいかなくなるだろう。したがって何ホンか上げることも覚悟しても、八車線を六車線に縮めていた、夜間の交通を規制していた、大型車の通行を禁止していた、こうしたものを徐々に解除していかざるを得なくなるだろう、こういうことを聞いているわけですよ。そういうことはあり得るのか、あり得ないのかということを聞いているわけです。

茜ケ久保重光日本社会党

○理事(茜ケ久保重光君) もっと的確にね、答弁をさっき聞いていてね、両局長とも赤桐委員の質問に対して答弁していないんだな。何かくどくど言っているけれども、いま言われたことに対して的確に、やるのかやらぬのか、できるのかできないのか、はっきりしてくれ。何遍やっても同じことだ。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) そういう場面は起こり得るというぐあいに考えております。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 そうしますと、この法律は騒音を中心とした法律ではあるけれども、そのほかの問題も発生することになるのですね、結果的には。これは交通量が増大するということが想定されるわけですね、あり得るわけですね。だとすれば、当然そこにはNOXを出す多くの自動車がさらに増大するわけですから、当然、これは大気の汚染が激しくなってくるはずですね、大気の汚染が激しくなってくる。そうすると、この沿道整備というものを行って騒音は抑えることができたけれども、反対に大気汚染はますます激しくなってくる。大気の汚染は交通量の増大に比例するものでありますから、当然、そういうことになると思いますね。したがって、こういう問題についてはどういうようにお考えになってきたのか。この辺についてお考えがないならないでよろしいし、何かいろいろ検討されているならば検討されているように、考え方をひとつお示し願いたいと思うんです。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) まず、私ども、考えとしては、自動車道路に起因をいたします大気汚染そのものがどういう量になるかということを推測いたしまして、それとバックグラウンド濃度との関連において、私どもは、全体として環境基準の中に将来おさめていくことを実は考えて期待をいたしておるわけでございます。  この場合、先ほどの交通量の増大という観点については、比較的騒音の場合にはいわば幹線道路からごく限られた部分でありますが、大気汚染はむしろ全体との関連があるわけであります。したがいまして、ある地域全体の道路網としての排出量そのものがむしろ支配的な問題になろうかと思います。そういったことから、私ども、自動車構造の改善、道路構造の改善、こういったことを通じて、大気汚染の問題に対しても、この制度そのものによって大きな支障を生ずるような影響は出てまいらないというぐあいに実は考えておるわけでございます。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 自動車等の移動発生源、それから固定発生源、いろいろあると思うんですけれども、今日の大気汚染の一番大きな寄与率を持つものは移動発生源になってきているということは、大体、どこの地域でも確認されてきている事実だろうと思うんです。したがって、こういう状況になってきて、ますます自動車の交通量が増大してくる、あるいはまた大型車がふえてくる、こういうような形になってくると、これは大変な結果を招くように私は思うんです。道路局長は、総体的な汚染の状況でこれは考えられるべきものであって、こういう道路によるところの自動車による汚染というものを主体に考えるわけにいかないという物の言い方のように私は受け取りましたけれども、これはいささか、道路を扱っていく場合においては、総体的な配慮がなさ過ぎると私は考える。したがって建設省がおやりになる仕事については、しばしば住民との間に、そうした問題で大きな問題が起きてきているわけです。  この問題について環境庁に伺いたいと思うんでありますが、一体、環境庁の方としては、こういう場合にどのような考え方をお持ちになっているか、伺いたいと思います。

加藤三郎環境庁大気保全局交通公害対策室長

○説明員(加藤三郎君) お答え申し上げます。    〔理事茜ケ久保重光君退席、委員長着席〕  先ほど来御議論ございますように、本法案は、幹線道路の沿道の各所で深刻な問題となっております道路交通騒音による障害の防止とあわせまして適正かつ合理的な土地利用を図るためのものというわけでございまして、この法律が適切に運用されることによりまして、騒音の方は防止の一助になるというふうに考えておるわけでございますが、先生いま御指摘の大気汚染の問題に関しましては、自動車排出ガスによる大気汚染につきましては、環境庁といたしまして、自動車単体から発生する排出ガスの規制を今後とも逐次強化することといたしております。  また、最高速度の制限など、交通管理面からの対策など各種の施策を講ずることによりまして、大気汚染の悪化を来さないように、今後とも、関係省庁に強力に働きかけていきたいというふうに環境庁としては考えておるわけでございます。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 そうすると、悪化を来さないようにということは、もっと具体的に言うと、どういうことになりますか。いまの私が質問した問題との関連で御説明願いたい。

松波正壽環境庁大気保全局自動車公害課長

○説明員(松波正壽君) お答えいたします。  いま具体的な面で、まず自動車自体の発生源対策の問題があろうかと思いますが、その側面につきまして御説明を申し上げたいと思いますが、いままで自動車排出ガス規制におきましては、御案内のように、逐次規制の強化を図っておりますが、最近は、自動車のNOX規制につきまして五十二年の十二月に中央公害対策審議会から御答申をいただきまして、第一段階、第二段階と分けまして長期的な設定目標値をいただいております。これをできるだけ早期に達成すべく鋭意努力をしているところでございますが、すでに、第一段階の目標値に対しましては、五十四年規制ということで実施をしているところでございます。したがいまして、当面は、中央公害対策審議会の答申で示されました、先ほど説明しました第二段階目標値のすべての車種についてできるだけ早期に達成するため、このことが必要であろう、このことを考えているわけでありますが、そのうちでも去年の五月に公害防止技術評価検討会の第一次報告の結果を踏まえまして、軽量、中量ガソリン車につきましては五十六年から実施すべく去年八月に告示をいたしたところでございますが、まだ残された車種、重量ガソリン車、ディーゼル車がございますけれども、これらに対しましては第二段階目標値を五十年代中のできるだけ早期に実施すべく、現在、鋭意努力をしているところでございます。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 いずれにいたしましても、先ほども環境庁から御答弁がありましたが、そういう整備計画が行われた後、必ずいまのような問題が発生してくると思うわけなんであります。これに対する対策は、建設費は道路だけつくればいいんだということでは済まないから、こうした騒音問題も始めていると思うんですけれども、沿道における住民の皆さん方の問題は騒音だけではないわけでありまして、逆に大気汚染が広がっていくということになっては、これは何にもならない結果になるわけなんです。この辺のところもひとつ十分に考えた上で、その後における対策を樹立されるよう環境庁との間で十分御相談をいただくようお願いをしておきたいと思います。よろしいですね、環境庁。

松波正壽環境庁大気保全局自動車公害課長

○説明員(松波正壽君) はい。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 幹線道路の沿道の整備に関する法案については、以上で一応主要な質問を終わりたいと思いますが、これとの関連で、最近における千葉県の東京湾岸に発生いたしております道路建設をめぐる大きな問題が出ておりますので、この問題と絡めた形の中で御質問をいたしたいと思います。  五十四年の十二月の二十七日に、千葉県公害審査会というところから、千葉市の幕張地区というところがございますが、ここの住民の方々に対しまして調停案の受諾勧告書というものが出されております。このことについては、すでに建設省は受諾された立場でございますから、十分に受けとめておられることだろうと思いますが、この調停事項について、幾つか出ておりまするけれども、建設省はこれをどのような考え方で受けとめておられるか、この点をひとつまず伺いたいと思います。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) ただいまの昭和五十五年二月十八日の千葉県公害審査会第一号事件調停委員会から建設省及び日本道路公団に対しまして、千五百二十二名の申請人のうち、九百八十七人の方が国、公団との間に公害紛争処理法第三十四条第三項の規定により調停案と同一の内容の合意が成立したものをみなされ、残る五百三十五名の方々からは受諾しない旨の申し出がなされ、同法第三十六条第二項の規定にまり調停は打ち切られたものとみなされるというぐあいに理解をいたしておるところでございます。  建設省といたしましては、公害紛争処理法に基づく調停案を尊重いたしまして、これに示された環境対策を実施してまいることが大切であるというぐあいに考えております。  また、この調停案を受諾されなかった方々につきましては、今後も、地元の方々との話し合いの中で十分御説明を申し上げ、理解を得られるよう努力をしてまいりたい、かように考えておるものでございます。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 そうすると、道路は続行されるわけですか。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) 御理解を得べく最善の努力を払ってまいって事業を進めてまいりたい、かように考えております。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 一つ伺っておきたいと思いますが、申請人の会からこの調停申請が出されておりますが、この申請人の会はしばしば、建設省が多分広域シミュレーションを作成中ではないかということで、その提出を求めていたそうでありますが、これに対しまして、実施していないということで拒否をされたと伺っております。しかし、先般の予算委員会における私の要望に基づきまして千葉県北部地域におけるシミュレーションはちょうだいをいたしました。これを見まするというと、昨年の十二月に作り上げられたということになっておりますが、これは何年度事業でおつくりになったのか、この点ひとつ伺っておきたいと思います。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) 五十二年度事業として調査を実施したものでございます。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 この申請人の会の皆さん方に対しまして、建設省はこの求めに対してかたくなに拒否されたそうでありますが、五十二年度事業として作業中であったということについてはお話しになりましたか。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) この調査をいたしましたものにつきましては、いわば移動発生源のみを対象といたしております。したがいまして、これを地元の方々に御説明申し上げるということになりますと、やはり固定発生源を含みますシミュレーション、そういったこともあわせてお示しするということでなければならぬ、こういう考え方から実は内部資料にとどめておったものでございます。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 それは非常に私は誠意のない姿勢であったと思うんですね。五十二年度の事業で、国の費用でこれだけのものをおつくりになっている以上は、その内容について示す段階でなければ、ないと、いま作業中でございますという程度のことぐらいは誠意をもって話すべきだったと私は思うんです。この結果によって判断もいろいろあると思うんですね。受諾された人たちは、広域シミュレーションに示された内容を見たら、あっと言うかもしれない。そういういろいろのものに対して臭い物にふたをして、明らかにすべきものも伏せながら、この調停案をとにかく十二月に提示をせしめたということについては、非常にこれは大きな問題を今後に残したというふうに私は理解をいたしております。このことについてはいずれまた改めてただしてまいりたいこともございますが、ただいまは時間の関係がありますので、先へ進めたいと思います。  そこで、各条項についてひとまず伺っておきたいと思いますが、調停案の条項は全部で六項目ででき上がっております。このうち三項の幕張西地区における東京湾岸道路の環境対策についての予測結果を六十年以降維持していくためには、どのような方法でやるべきか、こういうことについてお尋ねしておきたいと思うんであります。「国及び日本道路公団は、本件調停委員会に呈示した「幕張西地区における東京湾岸道路の環境対策について」の予測結果を昭和六十年以降も維持するものとし、」こういうふうに出ておりますが、これはどのようにして維持をしていくようになるのですか、具体的にひとつ伺っておきたいと思います。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) この調停条項にかかわりますただいま先生御指摘の点につきましては、私ども受諾した以上、これについて遵守してまいらなければならない、こういうぐあいに考えておりますが、これをやってまいります場合には、私ども必要に応じて、これに伴います交通量、交通条件、これが環境にどういう影響を及ぼしているか、こういった点をチェックしながら必要な対策、たとえば道路構造上の対策等々につきましても検討をし、必要な措置を講じて達成をしていかなければならぬ、かように考えておるわけでございます。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 具体的に私お尋ねいたしますが、少なくともこの予測結果を押さえていくということについては、かなりの私は具体的な措置が必要だと思うんですよ。それで、ここの道路の状態をきちっと把握するためには、少なくとも、周りにたくさん道路がありますし、そうしたものを一遍とめるところまで持っていかなければ本当のここの測定をすることはできないと思うんですが、この点いかがですか。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) 御指摘のように、周辺におきますいわば暗騒音等の問題との絡みがございますので、私どものとり得る方策といたしましては、実測値と予測値とを十分チェックいたしまして、予測値、予測に用いますいろいろな算定の方法が的確である、こういう算定予測手法に基づいて将来におきます問題についても算定をするという方法しか、目下のところ、とり得ないのではないかというぐあいに考えておるわけでございます。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 これはあなたの方でやりますとはっきり言っているわけですね、だから千五百人のうちの三分の一の人は受諾をしているわけですよ。したがって建設省はそれだけの責任があると思うんです、それで私はその実証方法をお尋ねしているわけです。  この予測結果というものを少なくとも昭和六十年次まで維持するものとしと書いてあるわけです、これを受諾されているわけなんです。そうだとするならば、常に維持されていく状態を確認しながらしていかなければならないはずなんです。この実証の方法はどんなふうに進めますか。もっとはっきり申し上げますと、他の道路や他の発生源は全部とめながらこの実証をしていかなければできないんじゃないですか、現実の問題としては。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) 先生御指摘の点は、周辺の交通条件等、その他発生をいたします騒音を全部とめると申しますか、そういう状態でないと予測方法の実証ができないのではないか、こういう御質問ではないかと実は理解をするわけでございますが、そういたしますと、やはりいろいろな騒音があるので、それは大変むずかしいのではないか。したがって、この実測値を十分再現し得るような予測手法に基づいて、東京湾岸道路にかかわる交通量から推定をされる騒音等に着目をせざるを得ないのではないか、こういうことを実は申し上げたつもりでございます。したがいまして「昭和六十年以降も維持する」こういう調停条項になっておりますので、これを達成するためのいろいろな施策につきましては、調停条項にありますように、これに基づいて対処をしていく必要がある、こういうぐあいに考えておるわけでございます。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 湾岸道路の交通条件というのは、ここにも出ておりますが、交通量あるいはまた大型車の混入の状態等が出ておりますけれども、そのほか走行速度、こうしたものが常にこの条件になってくるわけであります。したがって、こういうものは常に動いておるでしょう、現実の問題として。常態としてこれを把握する、そういう体制がなければこれを実証していくことはできないと思うんです、私は。推計はできるけれども、実証はできないでしょう、現実の問題として。それを少なくともこの住民の皆さん方に対しては必要に応じて申請人らに提供することも義務としてあなた方は確認しておるし、この実証というものをもとにして条件を守ってまいりますということでなければ筋道が立たないと思いますが、いかがですか。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) 仰せのとおりだと考えます。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 そういうふうになるんですか、それでいいんですね。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) この条項にございますように「湾岸道路の交通条件に関する実測値等申請人らの居住地における騒音値の算出に要する資料を、必要に応じて申請人らに提供するものとする。」こううたわれておるわけでございまして、そういうぐあいにやってまいるということを申し上げたわけでございます。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 ですから、実測値、予測結果、こうしたものについていま少なくとも常態として把握していくようなそういうものをあなたの方は予定をする、体制をとる、こういうように理解をしていいわけですね。  続いて、私は伺いたいと思うんですが、ここに五十ホンというのが出ておりますが、これは千葉県の公害防止計画の目標値、すなわち湾岸道路及びその他の発生源をも含める、その目標値の範囲におけるものである、こういうふうに理解してよろしいんですか。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) 私どもは、東京湾岸道路に起因する騒音レベルを五十ホン以下というぐあいに考えておるわけでございます。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 そうすると、この東京湾岸道路から出るものを五十ホン、こういうように考えておられるんですか、ほかの発生源の方はそれは別だということですか。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) 別でございます。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 私は、ちょっと建設省の答弁がいろいろその都度違っているように思うんですけれども、私どもの方の同僚議員の質問に対する答弁としては、千葉県のいわゆる公害防止計画の計画に沿うてすべて合わしていくんだ、こういう答弁であったはずであります。だとするならば、千葉県の公害防止計画の目標値の範囲内にとどまらなきやならぬはずでありますけれども、いまの御説明でいくというと、湾岸道路だけで全部五十ホンというものを到達してよろしいんだ、こういうことになってくるというと、これは公害防止計画目標値全体の中ではみ出してくるんではないか、こう思いますが、その点いかがですか。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) 千葉県の公害防止計画に盛られました目標値そのものを達成するための方策といたしましては、この東京湾岸道路のみならず、全体的なネットワークの問題、と同時に、固定発生源からの問題もあわせて考えていかなければならない、こういうことでございますので、私どもといたしましては、土地利用状況あるいは固定発生源対策などを含めた総合的な対策を行う必要がある、こういうぐあいに考えておるわけでございまして、その中で私どもも努力をしてまいらねばならない、こう考えているわけでございます。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 確認をいたしたいと思いますが、要するに県の公害防止計画の目標値の中にとどめるということでよろしいわけですね、そういうふうに確認してよろしいんですね。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) 総合的な対策とあわせてそれを達成するべくやってまいりたい、こういうことでございます。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 それでは、私どもの方の同僚議員からの質問に対しまして、また、かつて木原衆議院議員からの質問に対しましても、このことを確認をされておりますから、このことをひとつもう一度この場で確認をしておきたいと思います。  次に、大気汚染の問題でありますが、これはこの調停案の中では第二項で「二酸化窒素について環境基準が維持されるよう努めるものとする。」ということしか書いてないんです。騒音の問題についてはあと二項以下大分出ておりますので、なるほど、こういうことでもって具体的に保障をしていくのかということで理解できるんですが、「二酸化窒素について環境基準が維持されるよう努めるものとする。」この一項しか出ておらないわけですね、このくだりだけしかないわけです。したがって、そうなってまいりまするというと、一体、具体的にはどういうふうにしてこれは受諾された方々に対して保障をしていくのであろうか、このことをひとつ具体的に伺っておきたいと思います。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) 私どもが現在予測をいたしております数値によりますと、これに固定発生源からの汚染水準等を加算いたしましたもの、これが実は現実の大気汚染レベル、こういうことになろうかと考えるわけでございますが、私ども、この大気質全体の保全ということにつきましては、固定発生源の排出規制、自動車排出ガス規制等によります全体の規制の問題、それから都道府県公安委員会が行います交通規制等、こういったものとあわせました総合的な対策が必要であると考えておるわけでございまして、このもとでこの環境基準が維持されるよう努めてまいりたい、こういう考え方をいたしておるわけでございます。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 二酸化窒素のことはここに出ておりますが、二酸化窒素以外の県の公害防止計画に定められている汚染物質、同じくその目標値、こうしたものについては、県におけるところの公害防止計画の定めているものの中に含まれる、こういうように理解してよろしいんですか。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) 私ども予測をし得るものとして考えておりますNOX、NO2、それからCO、こういった点につきましては十分予測をし、必要な措置を講ずるよう努力をするわけでございますが、予測し得ない、ないし予測が大変困難な対象につきましては、今後とも、十分検討して対処してまいりたい、こういうように考えておるわけでございます。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 時間がありませんので急ぎたいと思いますが、二酸化窒素についてはこの調停案に出ているけれども、その他のものが出ていない、しかし、その他のものもたくさんあるんですよ、県の公害防止計画に定められている汚染物質及びその目標値というものが当然これはもうあるわけなんです。そうしたものはここに述べられていないけれども、それらのものもこの調停案の中に含まれているというように理解をしてよろしいかどうか、こういうことです。あなた方の方はそれを二酸化窒素の問題と同様に扱っていく、そういう姿勢でいるのかどうなのか。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) 私ども、騒音と二酸化窒素が道路といたしましては一番シビアな条件になる、こういうぐあいに考えておるわけでございますが、それ以外の汚染源に対するものにつきましても、必要があれば、やってまいらなければならない、こう考えております。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 はい、わかりました。  測定器を配備していろいろおやりになるようでありますが、この推計値年平均〇・〇〇三PPm、これがこの幕張地区における大体建設省の方からお示しになった数値のようでありますが、あるいはまた検見川や真砂地区におけるところの〇・〇〇二PPm、こういう数値というものについてはどだい具体的に測定できるものかどうなのか、この点ちょっと環境庁に伺いたいと思うんです。

卯木稔環境庁大気保全局大気規制課長

○説明員(卯木稔君) 御説明申し上げます。  一応、測定上はできるわけでございます。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 そうすると、測定器があって、〇・〇〇二PPm、〇・〇〇三PPm、こうしたものまで針が動くんですね。

卯木稔環境庁大気保全局大気規制課長

○説明員(卯木稔君) そのようにできるわけでございます。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 それほどの精度の高いいま測定器があるわけなんですね。

卯木稔環境庁大気保全局大気規制課長

○説明員(卯木稔君) 一応、できるということになっております。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 一応というのは、どういうことなんです。

卯木稔環境庁大気保全局大気規制課長

○説明員(卯木稔君) 失礼いたしました。できます。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 できるんですね。

卯木稔環境庁大気保全局大気規制課長

○説明員(卯木稔君) はい。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 〇・〇〇二とか〇・〇〇三PPmというのは、地域で言うならば、具体的に言うと、どういうところになりますか。

卯木稔環境庁大気保全局大気規制課長

○説明員(卯木稔君) 御説明いたします。  そのような〇・〇〇二とか〇〇三というのはほとんど汚染されてない地域でございます。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 具体的に言うと、どういうところですか。

卯木稔環境庁大気保全局大気規制課長

○説明員(卯木稔君) 表現としてはよろしくないかもしれませんが、たとえば山の中だとかいうようなことになるかと思います。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 わかりました。はい、結構です。  問題が大分ありますので次回に譲りたいと思いますが、総理府の方いらっしゃいますか。  この調停案がいま出されておるわけでありますけれども、騒音、二酸化窒素、こうしたものについていろいろといま検討されてまいったわけでありますが、これに対して千五百人の住民の方々の中で三分の一は結構だということになりましたが、三分の一は拒否をされておる。残りの三分の一の半分ぐらいはもう現実にいないわけでありますが、したがって意思表示のお立場にはない方々でありますけれども、こうした状態における中で調停が進められてまいって、仮に調停内容について事実上履行し得ないような事態があからさまになったときには、この調停案というものについては、一体、どういう効能を持つものであるかどうか。こういうことについて幕張地区の例を基準として伺うわけではなくて、一般論として、一応ひとつ伺っておきたいと思いますが、総理府の方の御答弁をいただきたいと思います。

石川雅嗣公害等調整委員会事務局総務課長

○説明員(石川雅嗣君) お答え申し上げます。  ただいまの御質問は、この調停の内容が履行できなかった場合にどうなるのか、こういう御質問だと思うわけでございますけれども、一応、調停条項が成立いたしました場合には、これにつきましてはいわばその合意と申しますのは、通常は、民法上の和解契約としての効力を有するわけでございます。したがいまして当事者が合意で定められました法律上の義務を履行しない場合には、相手方は改めて裁判所に訴えを起こす等の強制執行の手段をとらなければならなくなるだろう、こういうふうに考えているわけでございます。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 そうすると、重ねて伺いたいと思いますが、その調停を出した審査会ですね、その審査会は責任をどういうようにとるんでしょうか。

石川雅嗣公害等調整委員会事務局総務課長

○説明員(石川雅嗣君) お答え申し上げます。  この調停条項の合意を見たということは、いわば双方の当事者間の和解契約と同様の効力を持つわけでございます。契約が成立したということでございますので、調停委員会といたしましては、その後の問題については責任はないかというふうに存ずるわけでございます。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 時間の関係がありますので、これで終わりますが、事実が明らかにされないで、受諾はしたけれども、後でこれはしまったという場合もあり得ると思うんです。そういう場合には調停委員会にも責任があるし、いろいろの問題が発生すると思うんですけれども、この場合はどういうようになりますか。

石川雅嗣公害等調整委員会事務局総務課長

○説明員(石川雅嗣君) 内容に錯誤があったとか、そういうようなケースにつきましては、によってはもう一回調停を申請するというようなことがあり得るかと思います。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 以上をもって私の質問を終わりたいと思いますが、かなり大きな問題を残しておりますので、この問題は次回に譲らしていただきたいと思います。  終わります。

大塚喬日本社会党

○委員長(大塚喬君) 本案に対する午前の質疑はこの程度とし、午後一時まで休憩いたします。    午後零時一分休憩      —————・—————    午後一時八分開会

大塚喬日本社会党

○委員長(大塚喬君) ただいまから建設委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、幹線道路の沿道の整備に関する法律案を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言を願います。

増岡康治自由民主党・自由国民会議

○増岡康治君 最初に、この法案に直接関係することで二、三御質問したいと思っております。  けさほどの赤桐委員との質疑応答で相当部分がほとんど出ておりますので、重なるところは申し上げませんが、沿道整備道路の指定に関しまして三つの条件があるわけでございますが、この中に、たとえば第一項の「自動車交通量が特に大きいものとして政令で定める基準を超え、又は超えることが確実と見込まれるものであること。」と、すべて「超えることが確実」という若葉がいずれも入っておるわけでございます。これは当然将来のことを予測されてのことだと思いますが、いわゆる新設道路についての適用を頭に置かれておるのかどうか、この点について道路局長からお願いしたいと思います。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) お答え申し上げます。  道路交通騒音が問題となるような大規模な新設または改築に係る道路につきましては、道路構造により環境保全目標としての環境基準をおおむね達成することとなるので、本制度が適用される事例は比較的少ないと実は考えております。しかしながら、土地利用や地形等の状況により道路構造のみで対応することが著しく困難な場合でございますとか、道路用地として広大な幅員がとられるよりは現有の関係される方々がむしろ沿道をあわせて整備することを望まれているような場合といった場合におきましては、この制度を適用するということを実は予定をいたして、ただいまのような規定を設けておるということでございます。

増岡康治自由民主党・自由国民会議

○増岡康治君 新しく道路をつくる場合は、いまの道路局の一つの道路構造令といいますか、相当いま秤に比べて十メーターなら十メーター緩衝地帯を設ける、大体それでおさまるんではなかろうかと思っておりますが、今度都市計画手法がこれに入ってくるということになると、確かにいまおっしゃるように、土地の利用という面から一つの幹線を中心として都市化を上手にやろうというときには案外こういうものが新設の場合でも適用されることもあるかなあと、また、いい面もあるなと思って、実はお聞きしたわけでございます。  けさほどからずっと質疑応答のときに、道路局長は、いつも、われわれの道路サイドからすれば実は騒音を防止するために道路財源を思い切って外まで出したということ、しかしながら、これについてくる土地利用、すなわち都市計画上の問題はあくまで期待感だと、期待するんだと、非常に期待、期待ということが出ておったような気がします。それで今回のこの法を実際にやっていきます場合には、確かに道路サイドからは相当おみやげといいますか、三つの金融面、財政面、いろんな面で応援はするんだけれども、やはりこれをよく考えてみますと、街づくりの一環ということで、都市計画サイドのいろんな事業が公共用地になったところに対してついてこないと、なかなかうまくいかないんじゃなかろうか。けさほど聞きますと、やはり再開発事業を組み合わしたり公園事業を組み合わしたりというようなお話がずいぶん出ておりましたけれども、そうなりますと、けさから四つ五つの具体的な事例の中で、道路サイドがイニシアチブをとるのはもちろんでございますけれども、やはり都市局サイドの仕事が相当従来以上に、これは将来の道路のためにいいんだと、都市のためにいいんだと、非常に積極的に都市局各事業がほかの事業以上に応援していただかないと、なかなかうまくいかないんじゃないかというような気がいたします。  都市局の事業は非常に予算も窮屈な面があると思うんでございますけれども、この沿道整備の法律を効果あらしめていくには、どうしてもやはりいろんな事業の中で沿道終端に係る都市計画事業といいますか、都市局側の態度として、よそのものに優先するということはいかがかと思いますけれども、新しい法律が実効を上げるために、都市局のいろんな事業がこれについた場合はひとつ優先して思い切って前に出てほしい、こういうように思うんでございますけれども、都市局長のひとつ感想といいますか意見といいますか、それをちょっとお聞きしたいと思います。

升本達夫建設省都市局長

○政府委員(升本達夫君) 問題になりますような緯線的な道路の付近地の整備、土地利用の合理化、非常に都市局としても大切な事業というふうに考えておりますので、まず、第一次的には、都市計画という形で総合的な一体的な土地利用の計画をこの区域について定めさしていただく。そのことによって第一次的には御迷惑を現にかけておる住民の方々の御理解、御協力を得て計画の実現に御努力を願いたいということがございまして、それにあわせまして、先ほど来御説明申し上げておりますような、必要に応じまして土地の買い取りの助成でございますとか、あるいは緩衝建築体に対する建築費の助成でございますとか、あるいは防音工事に対する助成でございますとかいうような制度をいわば公共サイドからのお手伝いということでさしていただく、こういう趣旨の制度でございます。  それにさらにあわせまして地区内の公共施設の整備という観点からも必要に応じて助成をしていくべきではないか、こういう御指摘でございます。私どもも、極力、この制度の趣旨が生きるように努力を申し上げたいと思っておりますが、おただしのように、たとえば公園事業にいたしましても大変全国的に要望の強いものでございまして、市街地に限りましても要望に比してなおまだまだ全体の事業費が残念ながら少なきに失しているという状況でもございますので、そういうような条件ではございますけれども、それを踏まえましてできる限り御趣旨の意に沿うように努力をいたしてまいりたいと思います。

増岡康治自由民主党・自由国民会議

○増岡康治君 土地の買い取り等の中で土地利用ができるわけですが、皆さん方の頭の中で、幅というのはどの程度の大体イメージとしてお考えでしょうか、道路からはみ出るところ。

升本達夫建設省都市局長

○政府委員(升本達夫君) 都市計画として沿道整備計画を定める対象区域をいまおただしだと思いますが、先ほど来道路局長が申し上げておりますような騒音の基準等を参酌しながら定めさしていただくわけでございますけれども、平均的には道路側から三十メーターから五十メーターぐらい入ったところぐらいまでという感じでございまして、したがって標準的には道路際の一つないし二つの街区というような感じになろうかと思います。

増岡康治自由民主党・自由国民会議

○増岡康治君 今回、政令関係にゆだねられている部分が非常に多いので当委員会へ資料を出していただくそうでございますけれども、けさほどの道路局長の答弁の中で、いろんな指定基準、非常に技術的な基準が多いのだということの話がありました。場合によっては弾力的に対応せざるを得ないだろうというお話もありました。  今回、この法律を見ました場合に、基準といえどもこれは政令だということで一つの法律に準ずるわけでございますが、地元の方でこの幹線道路を中心としてりっぱな街づくりをやろうと、非常に市町村がハッスルしてやろうと思ったときに、やれ交通量がちょっと欠けたとか、ここにあるような三つの条件がありますが、騒音もちょっとこの程度がまんできるかなというようなところもあるかもしれませんが、ひとつやはり道路を思い切ってみずからの都市の計画の中へ取り込んでりっぱな街づくりを一緒にやろうという場合に、若干この基準に達しない場合もあるんではなかろうか。こういうような運用なんでございますけれども、そういう面は一つの街づくりという面からあんまり政令でどんぴしゃりに、これを超えなければいけないと、こうやりますと、非常に窮屈なものになるのじゃなかろうか。このねらいがあくまで土地の利用というところにあるような気がしまして、道路から言えば騒音騒音と、こうくるのでございますけれども、二つあわせて考えた場合には、条件が政令で決まるわけでしょうけれども、ほぼこの程度というぐらいのときはやはり前向きで取り組んで、住民の意向、前向きのものを殺さないようにしてほしいと思いますが、この弾力的というのはそういう意味と解釈していいでしょうか。これは都市局長か道路局長、どちらでもいいですが。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) お答え申し上げます。  政令としてある一つの基準を定めます以上、その基準に沿ってやはり沿道整備道路の指定ということが行われるべきである、こういうぐあいに考えるわけでありますが、しかし、これは社会情勢あるいは交通情勢、交通に対する考え方等いろんな条件、諸情勢が変化をしてまいることは当然予想されるわけでございまして、そういう段階におきましては、やはりこの基準を見直すことによりまして対応していく、こういうことが本旨になろうかと思います。  ただ、当面現在問題になっております国道四十三号の神戸・大阪、国道一号の岡崎、東京都の環状七号線、国道二十三号の名古屋・四日市、こういったところでは、すでに沿道整備計画といったようなものを策定すべく、また、一部こんな計画はいかがかというような住民の方々のアンケート等も行いまして、逐次、固まりつつあるようなところも現実にあるわけでございます。そういったところから逐次やってまいらねばならないかと考えておるわけでありますが、御指摘のような場合というものは、今後、御要望等が出てくるということは、これは大変ある意味では結構なことだというぐあいに考えられるわけでございます。したがいまして、私ども、基準を設定いたします場合に、こういったいろいろな諸条件を考慮した上で慎重に検討をまずやってまいらねばならぬ、こう考えるわけでございます。

増岡康治自由民主党・自由国民会議

○増岡康治君 ちょっと法案に直接的でないかもしれませんけれども、いわゆる行政当局としての建設省では、いつも道路の問題に関して五つの項目で説明されておる。いわゆる政府目標というものを五つの中で取り上げておられます。  第一は、いつも第一次的な「道路交通の安全確保」これは非常によくわかる、その名前どおりでございます。それから二番目に「生活基盤の整備」をやるんだ、これに何億要る、これも言葉どおりでよくわかる。三番目の「生活環境の改善」というのがございます。四番目に「国土の発展基盤の整備」これは風速道路その他だろうなとよくわかるんでございます。五番目の「維持管理の充実」これも非常にわかるんでございますけれども、この中で三番目の「生活環境の改善」こういう大きな施策項目を掲げてサムアップされておる。第八次五カ年もしかり、それから中期計画、長期計画等を見ますと、いつもこういう項目が取り上げられておるんですが、「生活環境の改善」ということは具体的にどういうことなのか、ちょっと道路局長にお聞きしておきたいと思います。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) 先生お話しのように、第八次道路整備五カ年計画におきましては、五つの施策を掲げ、この中の一つの重要な施策として「生活環境の改善」ということを掲げているわけでございます。  これは道路整備におきます環境保全の配慮等の社会的要請にこたえまして道路整備緊急措置法の目的条項を改正いたしまして「生活環境の改善に資」する、こういうことを道路整備の一環としてその目的に加えたことにも対応するものでございます。道路交通騒音、振動、先ほど来赤桐先生からお話のありました大気汚染等の道路環境問題が道路行政の抱える一番大きな課題の一つとなっていることにかんがみまして、これに対処するための施策を一層積極的に推進していく、こういう考え方を明らかにしたものでございます。  で「生活環境の改善」という施策体系の中におきましては、その第一は、やはり良好な道路環境の保全、こういうことでございまして、既存道路の沿道の環境改善といった観点からの道路緑化、それから騒音の特に著しい道路におきます遮音壁の設置、沿道環境整備事業、こういった事業がこの中に含まれるわけでございます。この中に、五十一年度から制度化をいたしました有料の自動車専用道路周辺におきます住宅の防音工事の助成等、五十二年度から制度化をした緩衝建築物の建築促進のための措置等、こういったいま御審議いただいております内容に取り込んだものも含めましたものがこの第一のカテゴリーに属するものでございます。  第二は、都市及びコミュニティーの環境改善のためのバイパス及び環状道路の整備ということを生活環境の改善という中の一つの大きな柱にいたしておるわけでございます。いわば通過交通を既成市街地から迂回させることによりまして都市環境の改善等を図ってまいろう、こういう趣旨であります。  第三は、直接都市環境改善のための市街地の道路整備事業でございます。やはり都市の広域的な骨格を形成いたします幹線道路を初めといたしまして、十九幹線道路に至るまでの道路の全体としての都市内におきます計画的な整備ということを考えたものでございます。  第四は、健全な市街地の形成、こういう観点から、いわば良好な居住空間を形成するという考え方から、土地区画整理事業、市街地再開発事業、居住環境整備事業といった事業をこの中に含めているものでございます。  第五は、都市交通円滑化のためのいろいろな施策の遂行でございます。たとえば鉄道高架事業でございますとか新交通システムでありますとか、そういったことをこの中に含めておるわけでございます。  こういった五つが「生活環境の改善」という中身になるわけでありますが、現実には、このほか都市におきます道路の持っております機能といたしまして、上下水道、ガス、電気、電話といったようないわば供給処理施設を収容いたします上での共同溝、こういったものも生活環境の改善に資するものと、こういうぐあいに考えまして、こういった施策体系の中に位置づけておるわけでございます。したがいまして、本法案には、直接、道路交通公害を防止し、沿道における良好な生活環境の保全を図るということから、まさに先生御指摘の施策の中でまず第一番に取り上げてまいらねばならないわけであるわけでございます。  こんなことから、先ほど申し上げましたような諸般の施策の一環として実施をしてまいりたい、かように考えておるわけでございますが、この第八次道路整備五カ年計画の中では、この制度にかかわります、先ほど御紹介申し上げましたような制度の拡充をいたしまして、沿道の土地利用のあり方等を含む総合的な制度の施策を図り、沿道環境の整備及び保全を増進するということを考えたわけでございまして、この制度の創設はこういつたことに沿って立案をさせていただいたというぐあいに考えておるわけでございます。

増岡康治自由民主党・自由国民会議

○増岡康治君 それでは、大臣に最後に御所見を伺いたいのでございますけれども、いままで道路は地方部においても非常に道路がおくれているという陳情ばかりでございまして、大変な問題も地方部にあるのでございますけれども、いまやまた生活環境という面で都市部に対しての道路投資が非常に強く望まれてまいりました。いまの道路局長のお話のように、道路財源というものはあらゆる面に相当多角的に需要に対応するような幅の広い財源になってきておるわけでございます。そういう地方あるいは都市に対しまして道路財源が時代とともにやはり要請度が高くなってきておる、こういうことだと思います。  しかしながら、いつも予算時期になったり、あるいはまた財政再建等の話が出ますと、あるいは防衛問題までもこの間も出ておりましたが、道路財源から、ちょっとあれもいいからあの財源をどっかに使いたいなというような問題がよく何げなく出てくる、いわゆるガソリン税を一般財源化すべきだとかというようなことに尽きると思いますが、こういう議論がいつも何かにつけて出る。これは道路整備のいまのような対応が非常にできておるんですけれども、このPRが若干足らぬのじゃないか、あるいはまた正しい認識が問題だと思うのでございますが、この点についてひとつ建設大臣はどのようにお考えか、それを伺いまして、質問を終わりたいと思います。

渡辺栄一自由民主党・自由国民会議建設大臣

○国務大臣(渡辺栄一君) 私も、実は、就任以来、非常に道路整備につきましての御要請が多いわけでございまして、特に地方におきましては、いま地方の時代とか言っておりますけれども、地方に至るほどそのような要請が強うございますし、また、都市におきましては街路、バイパス、その他につきまして、私も就任以来それは痛感をいたしておるところでございまして、道路がもう十分であるなどということはとうてい考えられない現状でございます。  そこで、ガソリン税等の特定財源をというようないま話があるのではないかというお話でございますが、これは、御承知のように、緊急に必要な道路整備の財源を賄うために、受益者負担の見地から道路利用者に特別の負担をお願いしておるというものでございまして、それなりに私は非常に意義のあるものであると考えております。  なお、現在、やっております第八次道路整備五カ年計画につきましても、その財源措置としていろいろ御協力をちょうだいいたしまして、昨年の六月から揮発油税、地方道路税及び軽油引取税の税率が二五%引き上げられたのでございますけれども、それでもなお所要の国費の二四%に当たります一般財源はなお必要でございますし、自動車重量税の国の分の八割に見合います額を投入しておるわけでありますが、それでもなお一〇%の所要資金がなければこの五カ年計画にも対応できない、こういう状況にあるわけでございます。  なお、一方、先生からお話もございましたが、わが国の道路の現状というものを見てみますというと、御指摘のとおり都市部・地方部を通じまして、今後、なお一層整備を必要とする状況でございまして、国民の道路整備に対する要望はきわめて強いものがあるというふうに認識をいたしておる次第であります。このような状況でございますので、ガソリン税等の道路特定財源を他の事業の財源に充てるというような状態ではないというふうに率直に申し上げねばならぬと思います。  なお、道路は、日常生活あるいは経済社会活動の両面におきまして欠くことのできない最も基本的な交通施設でございますが、防災環境空間を形成し、あるいはまた公益施設の収容空間などの多様な機能を有するものであるわけでございまして、増大し多様化する交通需要に対しましてその整備はきわめて立ちおくれをいたしておりまして、緊急に整備を進めねばならぬというふうに考えております。ちなみに、現在、バスの通行をお許しいただいているバス路線におきましても、半分はバスのすれ違いができないわけでありますし、国道、県道の半分もまた自動車のすれ違いができないというようなことでございまして、非常にそういうような意味におきましては増大する現在の自動車交通、その他から考えましても、きわめて道路整備は緊急を要しておる次第でございます。  したがいまして、これらの道路整備を進めるに当たりましては、財源の確保について、皆様一般の御理解を得るように最大の努力をいたし、この道路整備を進めてまいらねばならぬ、かように私といたしましては考えておる次第でございます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 私、引き続きまして、提案をされております幹線道路の沿道の整備に関する法律案について伺うわけでありますけれどもその前に、道路行政に係る若干の問題についてお伺いをしたいと思うわけです。  まず、身障者、ハンディキャップを持たれている方の道路交通に係る施策のあり方について質問をいたすわけでありますが、御承知のように、明年は国際障害者年、そういうことになっております。政府でも、去る三月二十五日の閣議で、総理大臣を本部長、総務長官と厚生大臣を副本部長にする推進本部を総理府に設置して四月の一日からそれを発足させる、こういう体制をとられたようでありますけれども、この国際障害者年の事業の実施についてはやはり実りのあるものにしなければなりません。  そこで、大臣にお伺いしたいんですが、所管事項についてそれに臨む大臣の所見をひとつお伺いしたい。

渡辺栄一自由民主党・自由国民会議建設大臣

○国務大臣(渡辺栄一君) 私も、来年の国際障害者年に臨みまして、所管の事項につきまして身体障害者等に対しまして万全の対策を講じねばならぬというふうに考えておりますが、御承知のように、一九七六年の第三十一回国連総会におきましても、その五年後、すなわち明年になりますが、一九八一年を完全参加をテーマといたします国際障害者年とすることが決定されたことはお話しのとおりでございます。  建設省といたしましては、身障者が自立した生活を営み積極的に社会参加をしていけるよう従来からいろいろな施策をやっておりますけれども、特に、道路につきましては、身障者の通行の安全と利便を図るということに重点を置いておりまして、一つは横断歩道におきまする段差解消のための歩道の切り下げ、二番目には斜路つきの立体横断施設の設置、三番目には視覚障害者用誘導ブロックの設置、四番目には身体障害者に対しまする有料道路通行料金の優遇措置、五番目には高速道路のサービスエリア等におきまする身体障害者用の施設の整備等を鋭意努めておるところでありますし、今回お願いいたしました公営住宅法の改正におきましても身障者等の単身入居につきましても法改正をお願いしておる、こういうことでございまして、私どもも、その趣旨を踏まえまして、一層今後ともこの施策の推進を図ってまいりたい、かように考えておる次第でございます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 いま大臣が申されました二、三の件について触れることになろうかと思いますけれども、若干細かくなりますが、もうすでに大臣は篤と御承知のことも出てまいると思います。特に造詣が深いですから、御承知のことも出てくると思いますけれども、しかし、この場をかりましてやはり認識を新たにしていただくという意味で、若干細かい問題になりますが、質問を続けてまいりたいと思います。  第一番に、有料道路における施設の改善の問題でございますけれども、現在、日本道路公団が管理する有料道路のサービスエリア、これが全国で十四路線、四十五カ所あると聞いておりますが、休憩所などの諸施設の前にある石段のスロープ化あるいは車いすの使用者が利用できるトイレが施されているエリアが幾つあるか、さらにまた、差し引きまして、未改善のエリア数はどれだけあるのか、これをまず最初に伺っておきます。

持田三郎日本道路公団理事

○参考人(持田三郎君) お答えいたします。  現在、供用しております高速道路などでサービスエリアが設置してございますが、昭和四十八年度から、順次、石段のスロープ化あるいは身障者用のトイレの設置に努めておりまして、昭和五十四年度末現在でございますが、改良しておりますのは十七カ所ございまして、残りがまだ二十八カ所残っております。

二宮文造公明党

○二宮文造君 いまの御答弁でわかりますように、半数以下、三分の一程度というような状況になっておりますが、しかし、いま設置されております数の中に入っておりますところにおきましても——車いすでの使用が可能になっている、こういう数に入っているわけですけれども、実際にそのトイレが使用できないというところがある、あるいは上り線にはあるけれども下り線にはない、あるいはまたレストランでも行けないところがある、こういうふうな声を聞くわけでありますけれども、この点はいかがですか。

持田三郎日本道路公団理事

○参考人(持田三郎君) 身障者用のトイレの改良でございますが、中央身障者対策協議会といろいろ協議いたしまして、道路公団で身体障害者施設設計基準というようなものをつくっております。その基準によって現在改良しておりますが、既存の施設につきましてはなかなか段差がございまして、あるいは身障者の方にスロープの延長が長いというようなことで御不便の点がございますけれども、改良済みのトイレにつきましては一応利用は可能でございます。  それからレストランでございますけれども、レストランにつきましてはトイレの改良と同時に、順次、石段のスロープ化に努力しておりますし、身障者用のトイレも設置してございます。なおまだ、いま先生がおっしゃったように、上り線にあって下り線にないというようなことがございますが、今後とも、利用状況を勘案いたしまして順次改良していきたいというふうに思っております。

二宮文造公明党

○二宮文造君 ちょっといま御答弁がはっきり耳に入らなかったのですが、たとえば私が聞いたところ、また実際に行って見たところでつかんだ状況では、中央道の談合坂、これはトイレがありますけれども、使用不能だと、こういう声です。それからトイレが下り線にないのが東名高速の牧之原、それからレストランに行けない、こういうのは東名高速の足柄、牧之原、こういうような実態があるわけで、せっかく一応設置をされたというふうな中に入っているわけですからね、十七カ所、三分の一の中に入っている。しかし、その中でこういうふうに実際に使用が不能だとか、いろいろなクレームがついている。これは直ちに改善すべきじゃないんでしょうか。

持田三郎日本道路公団理事

○参考人(持田三郎君) 先ほど申し上げましたように、一応、設計の基準によって改善しておりましたけれども、いま御質問のございましたように、高低差があって確かに無理なところがございますので、そういったところも今後順次検討いたして対処していきたいというふうに考えております。

二宮文造公明党

○二宮文造君 いや、ちょっとくどいんですがね、順次改善をしていくと、私は直ちに改善をすべきではないか、こう申し上げているわけです。これから設置するんじゃないんですよ、すでに身障者用にサービスエリアの中にこういうものを設置しておりますというその数の中に入っているわけでしょう、それが使えないんですから、ですから順次改善をするということじゃなくて、これはもう直ちに改善に着手をする。それはいろいろ問題はありましょう、ありましょうけれども、直ちに改善に着手するという御答弁を私は出していいんじゃないかなと、こう思うんです、だってできたことになっているんですから。いかがでしょう。

持田三郎日本道路公団理事

○参考人(持田三郎君) ただいま先生からお話のございました牧之原サービスエリアの下り線につきましては五十五年度からすぐ着工いたしますし、いま御指摘ございました点については至急検討いたしまして、解決していきたいと思っております。

二宮文造公明党

○二宮文造君 問題は残りの方ですが、スロープ化とか車いすの使用者が利用できるトイレが施されていないエリアが先ほどの御説明のように多いわけです。どのような計画のもとに促進——今度は未設置のところですね、その促進をどのように計画を立てて取り組んでおられるのか。あわせて五十五年度の実施計画について概略御説明いただきたい。

持田三郎日本道路公団理事

○参考人(持田三郎君) いまお答えの中で漏らしましたけれども、談合坂につきましては四月十一日から早速改善をいたします。  それから、今後の方針でございますけれども、石段のスロープあるいは車いすの設置されていないサービスエリアにつきましては、大都市周辺あるいは観光地域に近い個所、また利用状況を勘案いたしまして、順次、設置してまいりたいと思います。  昭和五十五年でございますが、計画といたしましては、供用中の路線につきまして四カ所、それから新規供用を予定いたしますいわゆる建設の途中の個所につきましては四カ所、計八カ所を予定いたしてございます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 ちょっと具体的にそのサービスエリアの名前を言ってください。

持田三郎日本道路公団理事

○参考人(持田三郎君) 東名におきましては浜名湖サービスエリア、それから同じく東名では上郷のサービスエリア、それから名神におきましては多賀のサービスエリア、それから吹田のサービスエリア、それから建設中でございますが、関越道の上里のサービスエリア、中央道の双葉サービスエリア、同じく中央道の諏訪のサービスエリア、それから中国道の鹿野サービスエリア、以上でございます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 問わずもがなですが、上下線ともでしょうね。

持田三郎日本道路公団理事

○参考人(持田三郎君) 上下線ともでございます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 それでも、大臣、まだ二十八カ所残っているわけですね、その中で今度は八カ所を五十五年度に着手すると。それでもまだ半数、どうにかですね。ですから、もっと改善を急ぐべきではないだろうか。先ほど、来年の障害者年にちなんでその施策の一部としてと大臣もおっしゃったわけですが、もう少し促進方をすべきではないかと思うんでございますが、大臣の所見はいかがでしょう。

渡辺栄一自由民主党・自由国民会議建設大臣

○国務大臣(渡辺栄一君) 石段のスロープ化等の休憩施設の改善につきましての要求が出されていることも私は承知をいたしておりますが、身障者専用便所等の改善につきましては、いまいろいろ御説明をいたしておりますが、利用状況等を勘案いたしまして、逐次、実施に努めてきておるわけでありますけれども、ただいま御意見のございましたように、これは速やかに改善をせねばならぬと思っておりますので、今後、積極的に対応しますように日本道路公団を指導してまいりたい、かように考えております。

二宮文造公明党

○二宮文造君 車いすを使っていらっしゃる方々から御意見をいろいろ伺いますと、非常に細かい問題でなるほどな、これは何とかしなきゃならぬなという問題がずいぶん出てくるわけです。  たとえばパーキングエリアが混雑していて駐車ができない、専用駐車場を何とか確保していただけないかとか、あるいは軽食類の売店の自動販売機が背が高くて利用ができない、あるいは道路際の緊急電話、これが高くていざというときに手が届かない、これを使えるように工夫はしてもらえないかとか、それからトンネル内の避難路、これを使えるように改善していただけないかとか、あるいは新設路線についても当初から車いすの使用者のことを考慮に入れてやっていただきたいとか、本当にもっともの御意見が寄せられているわけです。  そこで、こういうふうになさったらどうかなと思うんですけれども、車いすの使用者の全国団体などの御意見を直接聞く会合を開き、その意見のもとに、道路公団が管理する道路はもちろんのこと、一般のその他の有料道路についてもその御意見をもとにして、総点検といいますか、実地に調査をして、そしてその確たる改善計画を取り運んでいく、こういうふうにされると、状況が身障者の方々にもよくわかるし、また、公団なら公団、あるいはその他の有料道路の立場を身障者の方々も理解しながら、両方うまくやっていけるんじゃないか、こう私は思うんですが、それらの前に申し上げた四つばかりの意見、あるいはそれを具体的に取り上げる方法としてのそういう全国団体の方々の御意見を聞いたらどうだということ等を含めて、御答弁をお願いしたい。

持田三郎日本道路公団理事

○参考人(持田三郎君) 各休憩施設の専用駐車場でございますが、石段のスロープ化とか、あるいは車いすの使用できるような場所につきましては、一応、設置はしてございます。  それから二番目の、売店の自動販売機でございますが、これも規格品でございまして、確かに御指摘のように非常に利用しにくいということでございますが、車いすの方が利用される場合には手助けをするように各施設にございます売店の営業者に指導してございますし、また、今後とも、指導を強化してまいりたい、こういうふうに考えております。  それから緊急電話でございますが、緊急電話が利用できますように、休憩施設に設置されておりますものにつきましては、車いすがスムーズに入れるようなスロープ化、あるいは電話機の付近におきます回転スペースを大きくする、こういったことで昭和五十四年度から実施してございます。  次に、トンネルでございますけれども、長大トンネル内の避難路でございますが、現在、約十カ所ぐらい避難路をセットしているトンネルがございますけれども、上り線と下り線と連結するその避難路は一般的に非常に高低差がある。したがいまして避難通路が勾配の強い斜路あるいは階段というようなことがございますので、トンネルの構造上から避難路の改良はなかなか問題があるということでございますが、現在、検討を行っております。それから新たに供用される道路でございますが、これにつきましては原則として車いすが使用できるように十分配慮いたしております。  それから各身障者とのいろいろな施設の問題点につきましては、先生の御指摘のございましたように、今後、いろいろ協議してやっていきたいというように考えております。  以上であります。

二宮文造公明党

○二宮文造君 大臣、どうでしょう、そういうふうに車いすを使っていらっしゃる方個々にはいきませんから、全国団体等の代表者の方からずっと御意見を聞いて、改善についてコミュニケーションを図る、こういう適切な指導、アドバイスを出していただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

渡辺栄一自由民主党・自由国民会議建設大臣

○国務大臣(渡辺栄一君) ただいまいろいろ御説明をいたしておったわけでございますけれども、有料道路の建設管理につきましては、当然なこととしまして円滑な交通の確保あるいは利用者の安全な走行ということに十分意を尽くしてきておるわけでございますが、そのためには、今後とも、利用者の御意見を十分に反映さしていくということは当然必要なことであると私は考えております。  また、身体障害者の方々には安心して有料道路を御利用いただけるように、今後とも、御意見を直接聞く機会をできるだけ多く持つということにつきましては、ひとつぜひ努力をいたしまして、すべての有料道路の施設について点検を行い、また、今後の改善計画を作成していきまするように指導いたしてまいりたい、このように考えておる次第でございます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 運輸省の方、どうでしょうか、一般の有料道路についてそういう問題が出てまいると思うんですが、全国団体の代表者の方々の御意見を聞いて、改善計画を進めるようにまた指導してもらう、こういう考え方についてどうでしょう。

相楽秀孝運輸省自動車局業務部自動車道課長

○説明員(相楽秀孝君) お答えいたします。  自動車道事業につきましては、全国の各地域におきまして現在四十五の事業者がございますが、それぞれの地域で利用の実態も違いますので、各種の御要望につきましては常日ごろある程度は陳情あるいは要望等によって承知しておるわけでございますが、具体的な施設の整備改善等につきましては、それぞれの事業者が企業採算ベースで取り組んでおりますので、具体的な整備改善等につきましては、それぞれの事業者の方で把握して取り組んでいくように指導していきたい、このように思っております。

二宮文造公明党

○二宮文造君 ちょっと話がかみ合わないんです。確かに一般企業が経営するものがあったり、あるいは自治体がやっているものがあったり、あるいはその他の公的主体がやったり、いろいろ経営主体は別です、また、路線の長さも違う。そういうことがありますから、運輸省として、全国団体の方々とどういう要望があるのか、意見があるのかということをつかんで、それを流してあげれば、それぞれの経営主体はみずからの対応に合わして改善計画を進めていく、こういう作業をおやりになりませんかと、こう申し上げているわけです。

相楽秀孝運輸省自動車局業務部自動車道課長

○説明員(相楽秀孝君) お答えいたします。  いろいろの団体から従来もいろいろと要望は出ているように承知しております。したがいまして、できるだけ御要望の趣旨に沿うように努力いたしたいと思います。

二宮文造公明党

○二宮文造君 御要望というのはね、身障者の方々の方からのイニシアチブでしょう。そうじゃなくて、来年は障害者年にもなるわけです。ですから、今度は政府の方から御意見を伺いたい、運輸省の方から御意見を伺いたい、お茶でも飲みながらと、こういうようなことで御意見をちょうだいできませんかという姿勢をおとりになってもいいんじゃないですか。受け身じゃなくて、積極的にそういう御意見を承る会合を設置する、こういうお考えはありませんか。

相楽秀孝運輸省自動車局業務部自動車道課長

○説明員(相楽秀孝君) 運輸事業の関係につきましては、また広くいろいろの道路運送事業あるいは鉄道事業等の関係もございまして、そういった運輸事業につきまして、先生御指摘のような国際障害者年を迎えましての対策の取り組み方につきましては、先ほどの中央協議会ですか、そちらの方が国内委員会としての正式の位置づけも行われまして、そこでいろいろ検討されていくということでございますので、その結果を踏まえまして取り組んでいきたいというふうに思っております。

二宮文造公明党

○二宮文造君 受け身じゃだめなんです。せっかく政府の中にそういう総理大臣を本部長とする体制までとったわけですから、もう少し積極的におやりになることを要望しておきます。  第二の問題ですが、身障者に対する有料道路の通行料金の優遇措置、これは、前回、二月二十一日に大臣から前向きな御答弁をいただきました。ですが、まだ私としては舌足らずの点がありますので、その点をひとつ大臣に積極的にまた聞いていただき対策をとっていただきたいという意味で、若干おさらいになりますけれども申し上げておきたいんです。  運輸省が道路運送法に基づいて所管する先ほど言いました一般企業等を含めた五十八路線、この一般自動車道におけるこれらの方々の使用料金の優遇措置の実施要領について概略御説明いただきたい。時間がありませんので、要点だけ。

相楽秀孝運輸省自動車局業務部自動車道課長

○説明員(相楽秀孝君) お答えいたします。  運輸省の関係で見ております一般自動車道の使用料金の優遇措置の概要は、まず第一に、適用範囲といたしましては……

二宮文造公明党

○二宮文造君 いや、もうそれは要りません。割引を受ける実務だけでいいです。

相楽秀孝運輸省自動車局業務部自動車道課長

○説明員(相楽秀孝君) さようでございますか。  通行手続につきましては、道路整備特別措置法上の有料道路におきます身体障害者割引の利用に関連して、福祉事務所から受けた押印のある身体障害者手帳を料金収受員に提示した上で所定の料金を支払うことによって通行するという形をとっております。

二宮文造公明党

○二宮文造君 ここなんです。運輸省が所管する一般の自動車道については、いわゆる身体障害者手帳を提示するだけで割引が可能なわけです。それは事実やられているわけです。ところが、建設省が所管をする有料道路の場合は、各事業主体発行の割引証を必要とする。なぜ一般自動車道の先ほど説明のあったようなやり方でできないんでしょうか、道路局長。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) 運輸省が所管をされております道路運送法に基づく一般自動車道は主として民間企業が経営する私道でございまして、したがって有料道路ではございますが、料金の徴収期限はなく、料金には適正な利潤を含めることが認められているというものでございます。これに対して、当省が所管をしております道路整備特別措置法に基づく有料道路は、公団等の公共機関が管理するいわば公共道路でございまして、建設費等の費用は全額償還をするか、または料金の徴収期限の到来によりまして無料開放されるものでございます。したがいまして料金に利潤の含まれる余地は全くございません。また、料金収入の使途については、法律的に厳格に管理をされているという状況にあるわけでございます。  そこで、身体障害者に対する料金の割引措置でございますが、一般自動車道が主として観光道路等の延長が比較的短いものであるのに対して、私どもの所管をいたします有料道路は、たとえば日本道路公団の管理する高速自動車国道は大変延長も長うございまして、また、その取り扱う料金も高額であるということから、公共機関として不正防止といった点が大変大きな特に留意をする必要があるわけでございます。そういったことから、通行を確認するために割引証を同時に出していただくというやり方をさせていただいているものでございます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 それは役所の論理でありまして、身障者の方には全く関係がないんです。ですから、前回申し上げたような非常に不合理な繁雑な問題が出てくるわけです。  いまも道路局長の説明のとおりですから、だから東京都在住の身障者に例をとりますと、適用される有料道路の割引証の種類は、日本道路公団、首都高速道路公団、東京、千葉、山梨の各県の分がそれぞれ各一種類、埼玉県で三種類、合計八種類の割引証を持たなければ、いま決められている隣接県の優遇措置は受けられないわけです。この八種類を同時に交付を受けられる福祉事務所はないわけです。全部一々何らかの手配をしなきゃならぬ、こういうふうな問題が出てくるわけです。  ですから、手続の簡素化あるいは適用地域の制限の撤廃、この問題については、前回、大臣の御答弁をいただきましたが、この問題はぜひとも解決をしてもらいたい。たとえば共通割引証とか——本来ならば、もう障害者手帳でいいわけなんです。ですが、先ほど言われたような部内の不正を監視するためにというふうな問題を出してこられていますから一歩譲りますが、共通割引証あるいはまた全国に適用範囲を広げるということを含めてぜひそういう方向で進めていただきたいと思うわけですが、この点はどうですか。

渡辺栄一自由民主党・自由国民会議建設大臣

○国務大臣(渡辺栄一君) いまいろいろ局長が御説明をいたしましたけれども、身体障害者に対する有料道路の料金割引制度は昨年六月一日から実施をいたしたわけでございまして、その運営の状況等も十分私ども把握をしなければならぬと思っておりますが、お話しの手続の簡素化あるいは適用地域制限の撤廃という問題につきましては、御意見に対しまして十分私どもも理解をいたした次第でございまして、ただいま公団等の事業主体の意見も一方で聞きながら、利用されます身体障害者の方々の御意見等も承っておりまして、現在、改善の方向で検討を進めておりますけれども、これは鋭意急がせまして早くそれがひとつ実施できますように努力いたしたい、かように考えております。

二宮文造公明党

○二宮文造君 次に、割引証の交付対象者の範囲についてお伺いをしたいんですが、大蔵省が本年の三月二十五日から身体障害者用乗用車の物品税の免税範囲の拡大を図られました。その拡大の中に、新たに心臓、腎臓、呼吸器機能障害一級・三級、重度の精神薄弱、これを追加するというふうな免税範囲の拡大になっておりますが、このとおりでよろしゅうございますか。

大山綱明大蔵省主税局税制第二課長

○説明員(大山綱明君) そのとおりでございます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 要するに、内部疾患を持たれる方にも適用範囲を広げたと。  今度は警察庁にお伺いしたいんですが、身障者の使用する車両について各都道府県の公安委員会、ここが駐車禁止除外指定車の標章を交付して、駐車禁止の除外措置をとっておりますけれども、その交付対象者はどうなっていましょうか。また、家族等が身障者のために運転する場合も交付されていると私聞いているんですが、この状況、それから陣雲の中に内部疾患を持っている方も含めるのかどうか、この点ちょっと御説明いただきたい。

広谷干城警察庁交通局交通規制課長

○説明員(広谷干城君) お答え申し上げます。  各都道府県公安委員会におきましては、身体障害者手帳の交付を受けている歩行困難な方々に駐車禁止除外標章を交付して、現に使用中の車両につきまして駐車禁止の除外措置をとっております。身体障害者を送迎するための家族等の介護人の車両に対しましても駐車禁止除外標章を交付いたしております。  また、障害の程度の問題でございますけれども、視覚障害それから肢体不自由、これは下肢と体幹でございます、心臓、腎臓または呼吸器機能障害等により歩行が困難というふうに認められる身障者の方々に対して交付をしておる、こういう状況でございます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 大臣、お聞きのとおり、物品税の免税範囲の中にもそういうふうに広がっていったし、また、駐車禁止の除外についてもいまお聞きになったようなことに拡大をされているわけですが、有料道路の割引証の交付対象者も、やはり政府の施策が整合性を持つという意味で、そういう線で検討すべきだと思うんですが、これはいかがでしょう。

渡辺栄一自由民主党・自由国民会議建設大臣

○国務大臣(渡辺栄一君) いまそれぞれ御説明がございましたように、両制度には無料道路と有料道路、あるいは駐車と走行というような、いろいろと制度の根幹が異なっておる面もあると思いまして、対象者を同一にするということには私は相当な困難があると思いますけれども、しかし、これらの施策間の整合性につきましては、この目的あるいはまた方法等が類似なものもございますので、私といたしましては、関係機関と調整いたしまして、今後、できる限り整合性を図るように努力をしてまいりたい、かように考えております。

二宮文造公明党

○二宮文造君 理解のある御返事で大変気を強くしましたが、道路公団にぜひ要望したいんです。  というのは、身障者の方の話によりますと、従来、途中でコースの変更を思い立って通行区間を変更した場合に、その割引証は、料金を受け取る人の、先ほど道路局長がおっしゃった、不正を防止するという意味もあるんでしょうか、無効扱いにされる。その割引証の予備を持っていればいいですけれども、そうでない場合は割引が受けられなくなる、途中でコースを変更する場合ですね。そういう場合に、公団で無効にされるということでなくて、本人の言い分も聞いてひとつ何か的確なやり方をされるように要望したいわけですが、この扱いはどうなりましょうか。

大竹達哉日本道路公団理事

○参考人(大竹達哉君) お答えいたします。  ただいま先生の御指摘ございましたように、割引証に記載された事項と異なる利用をされた場合には通常の料金をいただくということになっているわけでございますけれども、先生の御質問のようなケースにつきましては、障害者の方々の御利便を図る意味で、利用者の方々に割引証に記載しております利用区間を訂正していただきまして、それに押印をしていただく。やはり先ほどお話がございましたように、収受員が不正をしたんではないということをはっきりさせますために、押印の上訂正していただく。あるいはまた、そういう印鑑をお持ちでない場合もあると思いますので、そういう場合には、それぞれ料金所の責任者の方にお会いいただきまして、その辺の事情をお話しいただくというかっこうで割引の取り扱いをするように指導いたしたいというふうに考えております。

二宮文造公明党

○二宮文造君 ぜひそれを的確に第一線部隊の方まで徹底するように指示をお願いしたいと思います。  それから、また細かい問題ですが、故障車の停止の表示方法ですが、これは私も余り車を運転しませんけれども、よく三角のものをやっております。ところが、身障者の方に聞くと、あれは重くてどうにもならないというようなことで、何とか表示方法を御検討願えないかという要望が日本身障運転者協会の方から出されていると思いますが、その対策はどうなりましたか。

斉藤隆警察庁交通局交通企画課長

○説明員(斉藤隆君) お答え申し上げます。  ただいまの先生の御質問にございましたように、高速道路等で車が故障等でとまりますと、後続の車両に非常に危険であるということで、三角のいわゆる停止表示板というのを設けたわけでございますが、これは車の後方に置いていただかないと後ろに見えないというところで、私どもは、当初、三角の停止表示板でよかろうと考えておったわけですが、いま先生お話しございましたように、昨年の十二月のたしか六日だったと思いますが、日本身障運転者協会の方々からそういう御意見もございましたし、また国会の方での御指摘もいただきまして、まことにそのとおりであろうということで、警察庁といたしましては、内部的にいろいろ方法、やり方等に研究を重ねまして、その結果、回転表示灯——くるくる回る明かりのものを開発しまして、後方からも十分確認でき得るということになりましたので、昨年の八月二十四日付で道交法の施行規則を改正いたしまして、それも停止表示器材として認めるという形にいたしまして、現在、いわゆる三角表示板と回転灯両方で運用をしておるという状況でございます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 しかし、その回転表示灯は健康な人も使うわけでしょう。

斉藤隆警察庁交通局交通企画課長

○説明員(斉藤隆君) 回転灯の方もそうでございます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 そうしますと、やっぱり身障者の方にしますと、自分たちはハンディを持っているんだと、そういう場合に救出を求める、助けを求めるというのはもう切なるものがあるわけですね。それが健康者と身障者と同じような回転灯ですと不安で不安でしょうがないわけですね。もともとそういうことでひとつ改善方法はないかと案を出した、それを取り入れてくれた。ところが、身障者だけを対象にしたんじゃ商売が成り立たないということもあるんでしょう、メーカーの方は。ですから健康者も同じように使うようになる。何か身障者をそういう場合に特に配慮する方法というものを考えてあげるべきではないだろうか。だから身障者の方に言わすと、ひさしを貸して母屋を取られたような、そんな気持ちにもなられているわけです。無理もないことだと思うんです。

斉藤隆警察庁交通局交通企画課長

○説明員(斉藤隆君) いま先生御指摘いただきましたように、私どもにも身障者の方からそういうお申し入れもありまして、なるほどそれはそうじゃなかろうかということで、私ども、警察庁内部の検討も、その回転表示灯は身障者の方に限るという方向で実は検討を進めておったわけでございます。  ところが、先ほどもちょっとお話がございましたように、私どもの方に交通警察懇談会というものを設けてございまして、いろいろな施策で道交法改正の前に御意見を伺うわけですが、その中に、全国の身障者の方々の連合組織というんですか、連合会の代表の方にもお入りいただいておったわけです。いろいろお話を伺ってみますと、いやしくも道交法上でいろいろの条件をつけて一般のドライバーである、言うなら運転資格があると認めた以上は、身障者であるということをできるだけ区別しないようにしてくれという強い御意見が出されまして、それもなるほどごもっともで私どもも無視するわけにもいかぬということで、身障者の方が置けないんじゃこれは非常に危険ですけれども、置けるようなものになった。ただ、それも身障者、言葉は適切でないんですけれども、に限るとしちゃうと、それを置いているのはもう身障者だけとわかることは困るからというお話がございましたので、それで何といいますか、一般の人も使える、まして停止表示板にしろ回転灯にしろ、これは後続車両に前にとまっていますよということを知らせる問題であるということで、そのようないろいろな御意見がございましたので、私どもの方としては、ただいま申し上げたような経緯から現在のような形になったといういきさつがございます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 確かに、あの車は身障者の車だというと、識別をしたいためなのが何か差別のようなことになってくるという見解も理解できないでもない。ですけれども、一般論から考えますと、やはり身障者の方はハンディを持っているんですから、何かにつけて、いざという場合に手を差し伸べるのにやっぱり優先的にやらなきゃならぬ。それで何かいい知恵はありませんか。見て識別できるような、そういうものはやっぱり当然考えなきゃならぬと思うんですけれども、これは運輸省の管理課の方でも何かお考えはありませんか、いい知恵は。

小池公隆運輸省自動車局整備部管理課長

○説明員(小池公隆君) お答え申し上げます。  ただいまいろいろお話を伺っておりまして、身障者の方々の自動車、これを識別する方法はないか、こういうお話でございまして、まことにごもっともであるわけです。  私どもの関連といたしまして、自動車にナンバープレートというのがついておりますが、これについて何とか身障者用のナンバープレートというものをつくってもらえないだろうかというお話を、大分前になるんですが、伺ったことがあるわけでございます。ですが、これにつきましていろいろ検討しましたわけなんですが、現在のナンバープレートと申しますのは、ナンバー自体につきまして車種の区分ですとか、それから営業用、自家用の別ですとか、使用の本拠地とかいう行政上必要最小限のものを区分している。識別につきましても営業用、自家用の別という単純なもの、こういうことでやってきておるわけです。御要望を入れますと、ほかにも同様な御要望があるんではなかろうか、十分考えられる、こういうことでございまして、その分類が非常に複雑なものになるということで非常にむずかしいんではなかろうか、こう思うわけです。また、いまも警察庁の方からお話のありましたように、身障者の車ということが常時わかるのが果たして適切かどうか、こういうような問題もございます。  そこで、お答えといたしましては、ほかにもいろいろステッカーを張るとか、たとえば初心者マークというのがございますが、ああいうようなステッカーを張るとか、あるいはJAFの会員がマークをつけておりましたり、あるいは危険物輸送の自動車がマークをつけている、そういったような他の方法があるんではないか、そういう方法がより簡便であり効果的ではないか、このようなことをお答え申した次第でございます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 せっかくひとつこれは御検討ください。やっぱり差別につながっちゃなりませんけれども、その前の意味で、身障者の方々の利便というものを主体にして何か方法はないものだろうか、御検討をいただきたい。  それから、次に、揮発油税の免除に係る問題ですけれども、七十一国会並びに七十四国会、これで本院の本会議におきまして身障者に対する揮発油税及び地方道路税、いわゆるガソリン税です、これの免税に関する請願を採択し、また衆議院段階でも採択をされておりますが、いまだにこれはちょっと実現に向いておりませんが、これまでのこの請願の趣旨に沿ったような措置はする考えはありませんか。

大山綱明大蔵省主税局税制第二課長

○説明員(大山綱明君) お答えいたします。  七十一国会等で請願が採択されたわけでございますが、それに対する処理意見、お答えといたしまして、揮発油税及び地方道路税は、現在、その収入額のすべてが国または地方公共団体の道路整備のための財源に充てられている。このような現状にかんがみ、およそ道路を走行する自動車については、受益者ないし原因者として応分の負担を求めてしかるべきものと考える、というような処理意見を出しているところでございます。さような考え方につきましては、現在でも、同様な考え方を私ども持っているところでございます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 それで自治省に伺いますが、身障者の使用する自動車の燃料費について地方公共団体が独自の施策として補助しているところがある。これは時間がありませんが、相当数の地方公共団体が燃料費の補助をしている。こういう施策に対して自治省としてはどう評価されていますか。

土田栄作自治省財政局指導課長

○説明員(土田栄作君) 先生がお尋ねのような形で補助をしておりますのは、山梨県を初めといたしまして幾つかの都市でやっております。それに対する評価でございますけれども、現在、身体障害者に対します施策といたしましては、各地方公共団体は、国の制度によるものだけではございませんで、いろいろな単独の施策を工夫いたしまして実施いたしております。御指摘のような施策は、このような各地方公共団体の身障者に対する福祉の向上を図りますための温かい単独施策であるというふうに考えております。

二宮文造公明党

○二宮文造君 ですから、やはり応分の負担をすべきであるという考え方はちょっと納得ができません。  それから、もう一つは、大蔵省の考えとして、免税手続、あるいは用途外使用の防止が困難とかいうことは、これは理解できないでもない。したがって、この請願の線に沿うことはできないという後段の理由はわからぬでもないですが、それならば、有料道路の料金の優遇措置というようなことを頭に置きますと、割引証を発行するとかの方法をもってすれば、不正に用途外に使用するということは免れるんじゃないか。もしその人がいわゆる用途外に使用した場合には停止しますよというふうな、そういう措置をつけてやっていけばできないでもない。ですから、この点は、来年の年というのを記念しまして、本院でもそういう請願を採択しているわけですから、その請願の趣旨に沿って再検討をするお気持ちはないかどうか。これはやはり最大の味方である大臣に方向性を伺うよりほかにないでしょうか。

大山綱明大蔵省主税局税制第二課長

○説明員(大山綱明君) 私ども、税の性格あるいは課税の趣旨から非課税ないしは免税できるものについては免税をしているところでございます。それは先ほど物品税につきまして御指摘のありましたとおりでございますが、この揮発油税、地方道路税につきましては、課税の趣旨が先ほど申し上げましたような道路特定財源ということになっておりますものですから、なかなか非課税、免税の対象には乗りにくいという点を、再度でございますが、お答えさしていただきたいと思います。  それから、もう一つ、仮にということで手続的な問題の御指摘がございましたが、これも製造段階での課税というようにガソリン税の場合なっておりましたり、それから道路公団の有料道路の場合でございますと、実際にそのサービスを提供する場が道路公団でございますが、私どもの方の揮発油税の場合でございますと、サービスといいますか、物を売りますのがガソリンスタンドということになりまして、したがって税務署の間とそれからもう一つは製造段階での課税だというような二つのむずかしさがございましたり、あるいは一回だけで終わります道路の使用といいますのと、ガソリンの場合には、何リットルか一度に入れまして、それが入れたときだけでなく後々の使用までも私どもとしては見てまいらねばならないといったような問題もございまして、なかなか技術的な問題としてもむずかしゅうございます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 要するに、やる気がないから、いまのような理由が出てくるわけでして、エリートコースを歩かれている大蔵省の方々がやる気になれば、いろいろな方向が出てくると私は思います。ですから、これは将来の問題としてやはりこういう問題についても前向きに御検討願いたい。これは私の要望にとどめておきます。大臣もせっかくひとつ御尽力をいただきたい、こう思います。答弁は結構です。  それから、これは関連して交通規制の問題でちょっとお願いしたいんですが、自動車を補装具として乗用している身障者から、たとえば、いろいろ欲望があるんでしょうけれども、名所旧跡、そういうところへ行きたいと。ところが、車両通行禁止の壁に阻まれてそこへ行けない、歩行も困難であるというようなこと。だけれども、売店は営業用で許可されているわけです。せめて売店の営業車、業務用車が認められているところぐらいは通行を認めてほしいという要望が出ているんですが、この点はどうでしょう。

広谷干城警察庁交通局交通規制課長

○説明員(広谷干城君) 実際問題として、いまお話がございましたような事例というものがあるのであろうというふうに私たちも理解をいたしております。  ただ、観光地等の道路は、特に歩行者や自動車が一時期に集中をしてくる、あるいは混雑をする。しかも、そこに集まっておる方々というのが行楽地ということでやはり気分が出てきておって、交通の安全という方に頭がなかなか回らない。あるいは、そこに集まっておられる方が地理不案内、こういうふうなこともございまして、交通上からは大変問題が出てくる地域になるわけでございます。したがいまして、そういう観点から交通規制をしておるわけでございますけれども、そういうふうな特性がございますだけに、車をそこへ乗り入れていただくというのは、その二つの関連からいたしましてなかなかどういうふうにするかというのは大変むずかしい実は問題で、われわれとしても苦慮しておるわけでございますけれども、一般に、たとえばいまの売店の車を通すというふうな場合でも、実は、いついかなる形で通ってもいいという形にしているのではございません、こういう地域には。たとえば必要な場合には、お客さんの少ない朝の何時から何時までと、こういうふうな決め方をして警察署長の許可を得ていただいて、通行をその限りにおいて認めておる、こういうふうなことでございまして、やはり車を入れていただく以上、事故と皆さん方の安全、これは身障者の方々の安全というものも含めまして判断をしていかなきゃなりませんので、やはり一般的に認めるということじゃなくて、個々の判断をさしていただいて、警察署長の許可を受けていただくということは必要であろうかというふうに考えております。

二宮文造公明党

○二宮文造君 後のことだけ言っていただければよかったんです。答弁が長いと大体否定的な結論になるので私は余り長いときにはお断りするんですが、後段の方の個々の問題について警察署長の許可をとってやると、しかし、これはやっぱりだれしも名所旧跡は見たいですよね、そのことを含んでひとつ御検討をいただきたいと思うわけです。  本当に細々と申し上げましたけれども、身障者の方々の要望というのは毎日の生活の中から出てきている問題でして、ひとつそれぞれ前向きに御検討をお願いしたい。  次に、高速道路の交通遺児修学援助措置について伺いたいわけですが、だんだん時間がせっぱ詰まって本案の方の質問の時間がだんだんなくなってきまして内心あせりながら進めるわけですが、幸いにして交通遺児育成基金制度が、これは運輸省の所管になりますか、発足になりまして、あるいは道路交通遺児修学援助制度、この援助事業もどうやら発足の運びになりました。  時間の関係で、それぞれ概略説明をいただいてから質問をするつもりだったんですが、概略の説明をはしょりまして、たとえば交通遺児修学援助事業、これは財団法人道路施設協会の利益還元の一環として、日本道路公団が管理する高速道路において交通事故によって死亡した者の子に修学援助する。高校在学とか、あるいはそれに準ずる者というふうなことになっているようでありますが、これはなぜ道路公団に限定をされたのか。むしろ、そういうふうな関係の財団法人の事業としてやらせるとすれば、首都高速の方にも財団法人首都高速道路協会というのがある、あるいは阪神にも同じような名前を冠した協会があり、また阪神高速道路利用協会というものもある。そういうようなものもあるわけですから、道路公団だけに限らず、そういうところにも同様の施策を導入するように検討させるべきではないか、こう思うんですが、これは、大臣、いかがでしょう。

渡辺栄一自由民主党・自由国民会議建設大臣

○国務大臣(渡辺栄一君) 先般来、いろいろ御質疑がございまして、やはり望ましいことであるということで、当面、日本道路公団に指導をいたしまして、道路施設協会を通じましてこれを実施することにいたしまして、当面、私ども実施の実態を把握いたしたいと思っておりますけれども、お話しのように、首都高速道路公団あるいは阪神高速道路公団に限りませんで、他の有料道路につきましても、比較的事故の死者が多いわけでございますから、同様の措置を講ずることが望ましいというふうに私どもはもちろん考えております。しかし、このような措置を全般的に直ちに実施するということにつきましては、いろいろな事情もございまして困難が伴うのではないかと思いますが、地方公共団体あるいは地方の道路公社あるいは指定都市高速道路など、関係団体の今後の課題として、今後とも、前向きで検討するように指導してまいりたいと考えております。  なお、いまお話しのございました首都高速道路及び阪神高速道路、それぞれの公団につきましては、それぞれ協会を持っておりまして、その内容につきましても検討いたしておりますけれども、ある程度実施の見込みが立つと思いますので、私どもといたしましては、速やかにその実施を図るべく、少なくとも二つの公団関係につきましては、現在、それぞれの公団及び関係団体におきまして協議をいたしておりまして、実施をいたすように指導してまいりたい、かように考えておる次第でございます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 道路公団だけではなくて、首都高速あるいは阪神、こちらの方にも前向きに積極的に検討していただくということでございます。  それから、どうでしょうか、一般自動車道の方はそれぞれ経営主体があるわけですが、それらについても、そういうふうなことを示唆するような指導はなされる考えはありませんか。

相楽秀孝運輸省自動車局業務部自動車道課長

○説明員(相楽秀孝君) 一般自動車道につきましては、先生いま御指摘のように、自動車道事業として個々の事業者が企業採算ベースでそれぞれ経営されておりまして、その距離は比較的短くございまして、経営状況も必ずしも良好な状態ではございませんので、自動車道事業者の負担について同様の施策を導入するということについては困難ではなかろうか、そのように思っております。

二宮文造公明党

○二宮文造君 これは、本来、冒頭に交通遺児育成基金制度のあり方、それから交通遺児修学援助事業のあり方、これらの御説明をいただくべきだったと私は思うわけですが、すでに内容等については公開されておりますので、その実態を踏まえた上での質問であった、このように御了解をいただきたいわけです。  無料開放をしていない、義務づけられていない一般自動車道はいま考えていないというお話でございますけれども、しかし、やはりこういう方向で御検討をしなければならないときが必ず来るんではないか、こうも思いますので、せっかくまた御検討をお願いしたいと思うわけです。  運輸省は結構でございます。どうもありがとうございました。  それから、次に、例の高知県の浦戸湾にかかっております浦戸大橋の償還をめぐる問題について伺いたいんです。もう時間がございませんので、一数分の間で結論をつけたい、こう思います。  日本道路公団が管理しておりますが、この路線名、工事区間、延長、事業費、供用開始年月日、償還期限、これをひとつまとめて御説明いただきたい。

大竹達哉日本道路公団理事

○参考人(大竹達哉君) お答えいたします。  浦戸大橋の路線名は、県道春野・赤岡線でございます。それから区間は高知市の浦戸から高知市種崎まででございます。それから延長は一・五キロメートルでございます。それから事業費は十六億一千万円でございます。供用開始日は昭和四十七年七月十二日でございまして、料金の徴収期間が供用開始の日から三十年間となっておりますので、料金徴収期限は昭和七十七年七月十一日でございます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 償還期間。

大竹達哉日本道路公団理事

○参考人(大竹達哉君) 償還期間は、ただいま申し上げました料金徴収期間と同様でございます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 それで、細かいやりとりも必要だと思うんですけれどもね、要するに事業費が十六億何がしですね。それから昭和四十七年に供用開始をしてから五十三年までを計算しますと約六年ですね。その間の収入が十二億三千六百万円余、これ収入があるわけです。ところが、現在に至るも、十二億の収入を上げたんですが、いまだに事業費の十六億一千万円よりはるかに多い十八億四千六百八十万円といういわゆる未償還額が計上されているわけです。十六億でつくって十二億収入を上げて、そして未償還額が十八億。それは人件費が要ります、あるいは補修費が要ります、管理費が要ります、説明を受ければそういうことですが、こういうかっこうになりますと、一体、料金徴収期間内に未償還額というのは全部完済できましょうか、いまの計算でいけば。

大竹達哉日本道路公団理事

○参考人(大竹達哉君) お答えいたします。  今後、経済変動その他大きな変わりがございません限りにおきましては、一応、計画の償還期間内に償還を完了するというふうに見込まれております。

二宮文造公明党

○二宮文造君 たとえば、よろしいですか、七年目に当たります昭和五十三年度収入は、ずっと上がってきまして二億四千八百万円の収入を上げたわけです。ところが、支出の方も上がってきまして二億一千三百万円。そうすると五十三年度一年で収支の差はわずかに三千五百万円なんです。経済変動があるかどうかはわからぬと言うけれども、とにかく当初は通行量が少なかったということで収支の差が逆に赤字になって累積していったのはわかりますよ。ですけれども、いま一番、何といいますか、よく利用されていると思います、観光客とかなんとかで。そういう状況で二億四千八百万円上がってきた。これは通行料金を上げない限り、あなたがおっしゃるように料金徴収期間内の償還は完済は絶対むずかしいと私は思うんですが、完済しますか。

大竹達哉日本道路公団理事

○参考人(大竹達哉君) 先生の御質問ごもっともでございますけれども、一応、計画と現在の償還状況と対比いたしますと、一方で確かに支出の方が計画よりも増加しているわけでございます。しかし、一方でまた、収入の方も計画より増加しておりますので、単年度ごとの償還状況につきましては計画とそれほど現在差がないという状況でございまして、今後、経済変動で物価が極端な上昇をしない場合、それからまた交通量もいままでと同じような状況で増加してまいりました場合には、とんとんでまいりまして、計画どおり償還を完了するというふうに見込まれております。

二宮文造公明党

○二宮文造君 もし三十年内に完済できなかったときは、その徴収期間を延ばすんですか。

大竹達哉日本道路公団理事

○参考人(大竹達哉君) これは法律で決められておりますので、徴収期間を延長するということはございません。ただ、途中で非常に償還期間に狂いがまいりました場合、経費の方が非常に多くなりました場合には、政府の方に料金変更をお願いいたしまして、収入を増加する方法を考えなければならぬと思っております。

二宮文造公明党

○二宮文造君 私は、その点を心配するわけです。こういう経理状況ですと、通行料金を上げる方が先決問題でして、それはもういつまでたってもイタチごっこですよ。ですから、浦戸湾にかかったこの橋、これをつくったのは住民の方にも非常に便利です、もしこれが無料ならばね。この計画自体はきわめていい計画をやった。ところが、私思いますのは、そうやって有料道路をつくり、そしてその料金を徴収する、そのせっかくの料金が人件費だとか公団の運営費だとか、そういうものに食われてしまって、いつまでたってもこれがイタチごっこになるようではどうにもならぬ。道路をつくったという意味はやはり生活の利便でしょう。生活の利便ということを考えますと、こういうふうな経理状況では絶対に料金徴収期間内には完済する見込みもないし、恐らくそれを理由にして料金の値上げを申請するでしょうし、こういう生活道路に似たような橋については、もう早く、これは未償還額云々の問題ではなくて、付近住民の利便というものを考えて、有料制というものをやめにする方が私は正しいやり方ではないか、こう思うんです。  だから、もう一遍あれしておきますが、料金徴収期間は三十年ですね、これはもう延ばさないと、そのときに未償還額があっても、あとはもう料金は取らないのですね。三十年のことを言ってください。

大竹達哉日本道路公団理事

○参考人(大竹達哉君) 先生のおっしゃるとおりでございまして、ただ、ちょっと補足さしていただきますと、供用開始以来七年間の収支のトータルで見ますと、先ほど先生がおっしゃいましたように、収入よりも支出がふえているわけでございます。しかし、これは供用当初の初年度から四年度までの間、この四年間の単年度につきましてはそれぞれ供用当初でございましたので赤字になっておりますけれども、第五年目、昭和五十一年度以降は、単年度で見ますと、支出を収入が上回っておりまして、各年それぞれ若干ずつ償還はいたしております。したがいまして、今後、この傾向が続きます限りにおいて、当然、償還可能であるというふうに申し上げたわけでございます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 そんなごまかすような答弁はやめてくださいよ。夜、料金を取っていますか、夜は無料ですよ。いませんよ、あそこに。昼間の通行量というのは、もうこれだけのレジャーブームになってまいりますと、大体五十三年、五十四年、これがピークですよ。だから、これはもう三倍にも五倍にもなることは絶対ありません、あの橋の通行量は。どれほどの通行量をお考えになっているかわかりませんけれども。  ですから、これだけ伸びてきた五十三年でも、しかも二年度に一億四千万円収入が上がったものがほとんど倍の二億四千万円に収入が上がっていますね、四十八年に比べまして。ですけれども、そのときの収支の差がわずかに三千五百万円でしょう。どうしてあなた三千五百万円で償還ができますか。これは償還計画とか、交通量の問題とかいうものをもう一遍計算し直して、しかも、この橋がもう生活道路にも匹敵するような橋になってきたということも勘案して、三十年を待たないで、早いところでこれは無料開放すべき路線です、県道の上にかかっている橋ですもの。もう物すごく便利なんです。これは公団にやっていただいてありがたいんです。しかし、いまのようなやり方ではどうも納得ができない。これはひとつ再検討を私は要望いたしておきます。  しかも、また、支出の中身についてもきわめて私は疑問があるんですよ、細かい数字をいただいていますが、悪い言い方をしますと、公団の人件費と公団の運営とに食われてしまって、それぞれの住民がしわ寄せを受けている。もっと償還できるはずだ、償還されてあたりまえだ、この支出の中身を見ますと。こういうことを申し添えて、ひとつ無料開放する期間を早くに検討をする、こういうことを要望しておきたいわけです。これは答弁は要りません。要望にとどめておきます。これは実際問題大変なことになります。  次に、本案について、もうすでに御質問がございましたので、重複を避けながら若干お伺いしたいわけでありますけれども、本法が制定されました場合に、五十一年の七月二十一日付で発せられました「高速自動車国道等の周辺における自動車交通騒音に係る障害の防止について」という通達、並びに五十二年十月二十六日付の「沿道環境整備要綱」を決めた「幹線道路の周辺地域における生活環境の整備の促進について」という通達、この通達の取り扱いは、本法が制定された場合、どのようになりますか。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) お答え申し上げます。  五十一年七月二十一日付都市局長・道路局長通達、すなわち「高速自動車国道等の周辺における自動車交通騒音に係る障害の防止について」でございますが、これは有料の自動車専用道路の沿道の住宅に対する道路管理者による防音工事助成について定めたものでございます。昭和五十二年十月二十六日付同通達は「幹線道路の周辺地域における生活環境の整備の促進について」でございますが、これは緩衝建築物の整備に対する道路管理者による助成と、土地区画整理事業施行地区内における環境施設帯充当用地の先買いについて定めたものでございます。  このうち、五十二年の通達は本法の制度に吸収されることになりますが、その他の現行の施策につきましては、本制度と運用面での調整を図りながら、引き続きその活用を図る考え方をいたしております。なお、五十二年通達のうち土地区画整理事業施行地区内における環境施設帯充当用地の先買いについては、本法の運用により対応することも可能な場合があるわけでございますが、本法に基づく沿道整備道路の指定が行われない場合等においても、その必要性が認められますので、この場合には引き続き存続させたい、こういう考え方をいたしております。

二宮文造公明党

○二宮文造君 本法では、道路交通騒音の障害の防止という面での対策にとどまっておりますけれども、道路交通公害には振動もあれば大気汚染もあるわけです。したがって、その沿道整備事業というのはその地域の特性に合わせて弾力的に対処すべきであって、いま制度化されているあらゆる整備手法、そういうものを取り入れて実施すべきものだと思いますが、この点はいかがでしょう。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) 仰せのとおりだと考えます。沿道整備計画に即した沿道の計画的な整備は、一般的には、建築行為、開発行為に対する届け出、勧告、助言等の制度によって推進されることになるわけでありますが、さらに、これを促進するために、沿道に適した土地利用への転換を図るための国の市町村に対する土地取得費の無利子貸し付け、緩衝建築物の建築を推進するための道路管理者の緩衝建築物の建築費等の一部負担、住宅の防音構造化を進めるための道路管理者の住宅の防音工事費の助成等の措置を講ずることにいたしておるわけでございます。したがって沿道の具体的な整備につきましては、沿道整備計画の区域内の特性に応じて、これらの施策に合わせて市街地再開発事業、公園整備事業等の既存の整備手法を活用して総合的に実施すべきものであるというぐあいに考えております。  なお、道路交通公害には、騒音のほかに、振動、大気汚染といったこともあるわけでございますが、振動につきましては、もっぱら道路構造面、それから、その他大気汚染等につきましては、他の施策と相まって環境の保全に努力をしてまいりたい、かように考えるわけでございます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 関連してお伺いしますが、大臣、地震のときにブロックべいが倒れた、それで死傷者も出たというようなことで生けがきに転換をする、いわゆるブロック崩しというのですか、そういうものが、しかも各地で自治体の助成のもとに促進されているようであります。この事業は、考えてみますと、沿道の交通安全とか緑化の推進ということにも手伝いまして、いわゆる良好な生活環境の確保に寄与する、こう私は思います。そこで、国の施策としてこういうことも制度化すべきではないか、こう思いますが、大臣の所見はいかがでしょう。

渡辺栄一自由民主党・自由国民会議建設大臣

○国務大臣(渡辺栄一君) 御指摘のように、地方公共団体の条例あるいは要綱等によりまして生けがきの設置奨励が行われていることは事実でございます。  建設省としましても、現在、すでに制度化を見ております都市緑地保全法による緑化協定制度、都市の美観風致を維持するための樹木の保存に関する法律によります生けがき、樹木の指定制度等を積極的に活用いたします。なお、また、都市緑化対策推進要綱を定めまして、都市緑化に関する各般の施策を推進いたしておるところでございますが、今後とも、御指摘のように、生けがき設置の推進も含めまして総合的な都市緑化の一層の推進を図ってまいりたいと考えております。そういう意味で所要事項の制度化を含めまして十分な検討を進めてまいりたい、前向きに対処したいと思います。

二宮文造公明党

○二宮文造君 それから、沿道の整備を円滑に推進するためには、沿道住民の意向というのが十分に反映されなければ、いわゆる権利もふくそうしておりますし、利害もふくそうしております、そういうことが考えられますが、なぜ沿道整備協議会というものの構成メンバーから沿道住民を外したのか。また、外したら、どうやって沿道住民の意思を協議会に反映されるのか疑問が出てまいりますが、この点はいかがです。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) 沿道の整備に当たりましては、沿道住民の意向を十分反映する必要があるのは御指摘のとおりでございます。  そこで、沿道整備協議会は、沿道整備の道路及びその沿道の整備を計画的かつ総合的に推進するため、行政機関相互の連絡協議の場として実は設けられるものでございます。したがいまして、この構成員には都道府県及び関係市町村のそれぞれの関係する部局の参加を予定しておりますので、沿道各層の住民の御意向も反映されるというぐあいに考えております。また、沿道整備協議会の運営に当たりましては、必要に応じ沿道住民の意見を聞く方法も取り入れるよう十分指導してまいりたいというぐあいに考えておるわけでございます。  なお、沿道の具体的な整備の内容を定めます沿道整備計画の決定に当たりましては、都市計画の手続によって十分住民の意向が反映されるよう措置されるというぐあいに考えておるわけでございます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 あと七、八問、時間の関係で残ってしまったわけで本当に申しわけないんですが、まとめて簡潔に御答弁をいただくために、まとめて質問をしたいと思います。多少関連性がなくなってまいりますが、その点、通告もしてございますので、答弁をいただきたい。  沿道整備計画の対象区域内での建築・開発行為の効力は届け出、勧告と、こうなっておりますが、勧告では、勧告に従わない場合どうなるのか。結局、沿道の整備が進まぬじゃないか、結果として正直者がばかをみるんじゃないかということにもなりかねない。道路交通騒音の状況とか沿道の土地利用の推移等、特に必要があると認められるときは規制ができるようにすべきではないか、こうも思います。  第二点は、緩衝建築物が沿道に設置された場合に、日照権とか通風の問題、これが生じてくる。沿道整備計画の策定に当たって、こういう問題は一体どう対処されるのか。  それから防音工事について、現在、一部の自治体で賃貸または分譲を目的とする住宅で、特定の建築物に対して条例によって義務づけが行われておりますが、個人の住宅まで含めた義務づけについては自治体での対応には限界がある、こう言われております。どう処置をされるのか。  それから、あと二問ほどありますが、これはカットしまして、最後に、当面、本制度の適用を予定しているのはどういうところなのか、これを伺いたい。  それから第四点は、国道四十三号線、いわゆる大阪・神戸ですか、あの国道四十三号線は一日に十六万台を超える自動車が走っておりまして、車両の大型化、重量化に伴って騒音、振動、排気ガス等によって沿道環境はまことに悪化しております、もう御承知のとおりです。わが国有数の公害道路だ。ですから、阪神高速を延ばそうと思っても、あの沿道の住民が反対をしまして、いま工事が着手できないでいる個所がございますが、それほど大変な公害道路になっております。その対策が強く求められておりますので、この国道四十三号の沿道の整備の促進、これを特に配慮を求めたい。  以上の問題について答弁を伺って、質問を終わりにしたいと思います。

升本達夫建設省都市局長

○政府委員(升本達夫君) おただしの点の第一点でございますけれども、沿道整備計画の効力は、確かにまずその区域内の開発行為の行われます場合に届け出を義務づけまして、これに対して勧告ができるということにとどまっておりますけれども、第二次的な措置といたしまして、この法律によりまして建築基準法の一部改正をさしていただいておりまして、建築基準法の一部改正で六十八条の二という条項を入れさしていただきまして、沿道整備計画の内容の中から、さらに建築物の敷地、構造、建築設備または用途に関する事項で定められたものを、条例でこれをさらに建築確認に当たっての確認の基準に吸い上げるというような措置ができることといたしておりまして、この条例で定められた建築確認基準の内審につきましては、建築の確認時にチェックの基準になり得るということで、効力を担保できるものというふうに考えております。  なお、都市計画法に基づきます開発行為の許可につきましては、この区域内におきましても原則として千平米以上のものは開発許可を必要といたすわけでございますので、この場合の開発許可の基準も、この沿道整備計画の内容をもって開発許可の基準となるというふうにいたしておりますので、そこで許可のチェックを受けるということになることによりまして実効が担保できるものというふうに考えております。  それから、おただしの第二点でございますけれども、日照、通風等の問題が生ずるおそれはないかという御指摘でございましたが、沿道整備計画はその区域内の土地利用を一体として合理的になるように定めさせていただくことを予定しておりますので、当然、その計画内容を定めます場合に日照、通風の問題もあわせ考えさしていただいて、できるだけそういう支障が生じないような計画に持っていきたいというふうに考えております。

関口洋建設省住宅局長

○政府委員(関口洋君) 個人住宅の防音構造化の問題でございますが、ただいま都市局長から御答弁さしていただきましたように、この法律の附則でもって建築基準法の一部を改正いたしまして、建築基準法の第六十八条の二を新設することとさしていただいております。その規定によりましていわゆる構造面で条例で規制することができるようになっておりますので、そういうものでもって対処してまいりたいと思います。  なお、既存建築物につきましていろいろ負担の問題が出てくるわけでございますが、これはこの法律の本則の方の、先ほど来道路局長が御答弁申し上げておりますように、第十三条の規定でもってそういう場合にも対応できるように措置させていただいておりますので、私どもは可能である、かように考えております。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) 当面、本制度の適用を予定しているところというぐあいに考えておりますのは、国道四十三号の神戸・大阪間、国道一号の岡崎地区、東京都の都道環状七号線、国道二十三号の名古屋市・四日市市などを一応私ども適用されるのではないかというぐあいに考えておるわけでございます。

渡辺栄一自由民主党・自由国民会議建設大臣

○国務大臣(渡辺栄一君) ただいま当面の対象になると局長が申しました中に国道四十三号線がございます。これは道路環境問題が顕在化しておる道路でありまして、私も十分承知をいたしておりますが、今日までも道路構造によります対策あるいは交通規制による対策などを講じておりますけれども、なお、沿道の環境に多くの問題が残されておりますということは事実であると思います。  私ども、本制度立案に当たりましては、国道四十三号兵庫県内等、道路環境問題が悪化しておる地域につきまして、有効適切な対策となり得るよう、国道四十三号兵庫県内等の実情を念頭に置きまして、また国道四十三号関係自治体等からの要望も踏まえまして、実は、作業を行ってきたわけであります。いわばモデルとしてこれに当たっておるわけでございます。したがって本制度が国道四十三号線に適用されることにつきましては、その沿道の整備が促進をされ、また沿道環境が改善されるべきものと私は期待をいたしておりまして、今後、積極的に沿道整備の促進に努めてまいりたい、かように考えておる次第でございます。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 私は、この幹線道路沿道整備法について質問したいと思いますけれども、その前に、ただいま二宮委員も質問されました有料道路の身障者に対する割引措置の問題、これを重複を避けて若干御質問したいと思います。  まず、最初は、割引証の一本化ですけれども、三月の初めに日本身障運転者協会の方々と一緒に私どもが建設省とこの問題で交渉したときにも、なるべく早急に実施する、具体的方法については至急検討し、結論を出すというお答えが建設省側からありました。ただいまも二官委員の質問に対して大臣から早急にということがあったわけです。去年の六月一日から始まったのですが、そのときに身障運転者の方々からの要望は、とにかく一年以内に割引証の一本化、簡素化をということがあって、すぐ六月一日がめぐってくるわけですね。早急にという点をぜひ、少なくとも六月一日からやっていただきたいと思うんです。これは建設省の有能な能率をもってすれば優にできると思うんです。もう方向は決まっておりますし、ぜひ、大臣、希望にこたえて、六月一日から努力するという努力表明をいただきたいと思います。

渡辺栄一自由民主党・自由国民会議建設大臣

○国務大臣(渡辺栄一君) 率直に申しまして、いまここではっきり六月一日までにとはちょっと私も責任もございますので申し上げかねまするけれども、できるだけの努力をいたしてまいりたい、かように考えております。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 次が、対象者の拡大問題です。  対象拡大については毎国会請願が出ておりますし、もう今国会も二つ出ているんです。まず、こういう問題に取り組むに当たっては、来年が国際障害者年ということもありますし、なぜ対象拡大という要望が本当に強く出てくるかという実情をぜひ建設省も御認識いただきたいと思う。  共産党の安武洋子議員が紹介議員になっている兵庫県の浜野伸二郎という請願者、この方はこういうケースなんです。脳性麻痺の方で通院を一週間に一遍やらなければならない、奥さんの運転で行くわけです。第二神明、それから播但線を利用しているのですが、神戸までいかなければならない、この方は月収六万円なんです。本人の年金と奥さんの介護手当です。だから、どうしても介護者にも半額をと、御本人は脳性麻痺で自分が運転できないというので非常に強い要望で請願を出されておられます。  それから、幾らでも例はありますけれども、板橋のある重度精薄児の子供を持つお母さんのお話でも、高島平の施設まで送り迎えをやっているのだけれども、いつでも車以外ではできないんです。小さいときはおんぶしていたんですが、大きくなってくると、もうどこにでもとことこ歩いていくので危ない。それからまた普通の子供より着がえなどの荷物も非常に多いので、手を引いて電車やバスにも乗せられない、車以外にはないということです。こういう幾つものケースがあるので、何もぜいたくということでなしに、大変な生活の中でどうしても介護者にもという要望があり、さらに、内部障害その他に広げてほしいという要望が強いわけですね。  こういう点をどうやって前進させていくかという点で、私、非常に大事だと思いますのは、先ほど大臣も、二宮委員の質問に答えて、この施策は整合性が必要だ、こうおっしゃいました。整合性が必要だというのは、各省がいろいろな施策をやっているのだけれどもアンバランスがある、そのアンバランスをそろえて統一的にしなければならぬというわけで、こういった基準というのは進んでいるところを低い方にそろえるのじゃなくて、低いところを進んでいるところに全体としてそろえていくということが非常に大事だと思います。自動車を運転させている身障者に対する国の施策も、そういう点で、各省が行っている施策を国際障害者年を迎えて整合性を持たせた国の施策として位置させるということは、まず対象の拡大であると思うんですね。その点で、道路局長、先ほど大蔵省が五十五年度から物品税について施策を前進させた例が出ましたが、そのほかに自動車運転の身障者あるいはその家族に対する国の施策、減免制度、その他どういうものがあるか御存じですか。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) いま直ちにどのような制度があるかについて網羅的にお答えすることはできません。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 だから困るんです。整合性を要すると言われたけれども、ほかの省で何をやっているのか担当の道路局長が知らないでは、何をどう整合させるべきかわからないでしょう。これはもう有名なことなので、まず、先ほどの大蔵省の物品税の免税があります。もう一つ大事なのは、自治省が管轄している地方税の自動車税と自動車取得税、これを全部身障者の運転者に対しては免除しているんです。これはいつごろから始まったか御存じですか、大蔵省、自治省の免税制度が。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) 存じません。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 そうですな、知らないのだからいつごろから始まったか知っているわけはない。大蔵省も自治省も昭和四十一年なんですよ。大蔵省は物品税、それから自治省は地方税の自動車税、自動車取得税、この二つで一五%ぐらいになるんですよ。それを免除するということが昭和四十一年に始まった。ところが、建設省の有料道路に対する通行税の半額は去年でしょう、何と十三年二カ月おくれているんですよ。ようやく十三年二カ月たって有料道路に対する、本当は全部免税の要望が半分ということで、これはいいことですけれども、大蔵省、自治省が始めたときより十三年たってようやく通行税についてはさまざまな運動があって踏み切られたという点を建設省としてはよく認識されていただきたいんですね。建設省は社会保障問題というのは余り管轄でない点もあって、おくれがあったということを大臣を初めよく御認識いただきたい。  それで、進んでいた大蔵省、自治省も、当初は下肢・体幹不自由者の自動車を買おうとする人に対しての免税から始まったんです。それがだんだん広がっていきまして、一々経過は述べませんけれども、昭和四十五年に、自治省は下肢・体幹不自由者以外の視覚障害者等を追加するとともに、家族が運転する場合も免税対象にするということにした。ここに官報がありますけれども、障害者等と生計を一にする者ならいいというのですね。だから昭和四十五年に、下肢並びに体幹不自由者だけでなく、障害者全体に、四級以上とかいろいろ細かいのはありますけれども省きます、同時に家族に対しても免税ということに踏み切られた。それで先ほど二宮委員も述べられた、大蔵省は昭和五十五年三月二十五日物品税についてもそれに全部合わせた。だから内部障害の方ももちろん入る、それから家族もいい。だから自動車を運転している障害者あるいは介護着、家族については自治省も大蔵省も自動車税、自動車取得税並びに物品税について免除をずっとこういう過程で広げていったんです。  そういう点で、私は、建設省も、半額化に十三年おくれたのだけれども、それを取り返す機会というのは来年国際障害者年を控えて行うべきだ。いろいろ困難があるにしても、国の施策として自動車を運転する障害者のために対象を、自治省、大蔵省が踏み切ったその方向に向けて踏み切ることが国の施策の整合性、統一性を確保する第一のものだ。もちろん全体を底上げしなければならぬけれども、少なくとも他の省が踏み切っているところには建設省も踏み切るのは当然のことだと思いますけれども、道路局長、大臣、ぜひこの点についての認識を新たにして進めていただきたい。答弁を求めたいと思います。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) 昨年の六月一日から実施をしております有料道路における通行料金の割引制度につきましては、歩行機能の失われている下肢・体幹不自由者が自分の足がわりとしてみずから自動車を運転する場合は、平面交差の多い一般道路を長時間にわたって通行することに身体的苦痛を伴うということから有料道路を選択することが相当程度余議なくされているという観点に立ちまして、その社会的自立を阻むことのないよう、他の利用者の理解を得て通行料金を割り引く、こういう制度として発足をさせました。当面、その対象者は、こういった考え方から下肢・体幹不自由者に限定をさしていただいておるわけでございます。  ただいま御指摘の対象者の拡大ということにつきましては、なお時間をかけていろいろ検討さしていただきたいというぐあいに考えておるわけでございます。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 大蔵省も自治省も当初はそういうところから出発したわけです、十三年前に。しかし、本人だけでなくてやっぱり介護者の問題、それから本人については下肢並びに体幹不自由者だけでなくて、同じような原因で内部障害その他で自立をこの問題で妨げられている人についても広げるのは当然だということで進んでいったわけです。先ほど申した浜野さんの請願はこう述べている。「身体障害者の社会への進出を阻んでいる最大の理由は、今日の交通社会に容易に便乗できないところにある。自動車運転可能な障害者も、介護者を必要とする運転不可能な障害者も同じ原因で悩んできた。むしろ後者が一層困難であることは万人が認めるところである。」ということですね。  国際障害者年というのは、やっぱり障害者の自立を社会全体が助けていく、今度は政府がその先頭に立とうというのが国際障害者年で、国連の宣言並びに決議に基づいて日本でも政府が先頭に立って進もうとしているわけですね。皆さん方のいままでの取り組み方から見ると、法制上、いろいろな困難が目につくでしょうけれども、その困難を協力して突破していくところに障害者対策の新しい前進があると思うんです。大臣、この問題について大臣の努力の方向をぜひお伺いしたいと思います。

渡辺栄一自由民主党・自由国民会議建設大臣

○国務大臣(渡辺栄一君) 整合性の考え方というものは、これは内容におきましていろいろあるわけでございますから。なお、建設省も、お話しのように、実施の時期につきましてはいろいろ御議論があるかもしれませんが、認識をいたしまして実施をしたわけでございますから、その点は御理解をいただきたいと思います。  お考えにつきましては、障害者年でもありますし、このような福祉施策を推進することはいずれにいたしましても私ども結構なことだと思っておりますが、この実施につきましては、いま局長が申しましたように、六月一日に実施をいたしましたところでありますので、この実施の実態等を踏まえまして、今後、慎重に検討してまいりたい、かように考えております。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 ひとつ前向きに取り組んでいただきたいと思います。  次に、いま議題となっております本法案に対する質問に移りたいと思います。  私も、何回もこの委員会で道路公害問題を取り上げてきたんですけれども、道路公害というのは最も複雑な公害だと言われてきているわけです。その点で道路の沿道と一体にこの道路問題を考えて政策、立法をしてきたという点では、今回の法案は恐らく初めてのものだろうと思うんです。そういう点われわれも前進だと思いますけれども、同時に、幾つかの問題が、午前中からの質問にも出ておりますように、あると思いますので、質問してまいりたいと思います。  まず、道路局長、交通騒音についてはどういう調査をしてどういう結果が出ているでしょうか。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) 道路交通騒音の現状につきましては、昭和五十三年度に実態調査を実は行ったわけでございます。この結果によりますと、重要な幹線道路と考えられる四車線以上の道路について、夜間の騒音が環境基準を超えている道路の区間は三千七百キロメートル、騒音規制法に基づきます要請限度を超えている区間は千八百キロメートルという結果が出ております。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 四車線以上の三千七百キロというのはパーセントで言うとどのぐらいですか。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) 三千七百キロメートルが全体の道路に占める割合が三四%、要請限度を超える区間の延長は一六%という割合になります。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 環境庁の調査はどうなっていますか。

加藤三郎環境庁大気保全局交通公害対策室長

○説明員(加藤三郎君) お答え申し上げます。  昭和五十三年に各地方自治体が測定しました結果によりますと、全国で三千三百十五測定点のうち、朝方、昼間、夕方、夜間の四時間帯とも環境基準を満足する点は五百六十五点でございまして、全体の一七%でございます。測定点の数及び場所は年によって若干異なっておりますため、経年変化を正確にとらえるのは必ずしも容易ではございませんが、環境基準を満足する測定点の割合を見ますと、昭和五十一年で二一・三%、五十二年で一七・六%、五十三年では一七%と年々減少の傾向にございます。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 建設省と環境庁の調査はまるで逆になっているんですね。建設省は先ほどの答えで四車線以上で基準を超えるものが三四%という答えで、そうすると六六%は大体いいわけでしょう。環境庁のいまの調査では、基準内がわずか一七%しかない、八三%が超えていると言うんですね。  私は、とった測定点の数その他もあるかと思いますけれども、大体六六%はまあまあいいんだという認識ではやっぱり問題があるであろう。環境庁はかなり頻繁に調べられていて、こういう分厚い調査になっていますからね。(資料を示す)これで見ますと、この二、三年年々悪化していて、基準以内のものが二一%から五十三年一七%と非常に減少しているという点ですね、これが私はいまの道路騒音の現状を示しているんじゃないかと思うんです。われわれの感覚もそのぐらいになっているんだろうというふうに思います。  これはやはり無制限のモータリゼーションから来ていると思うんですけれども、環境庁は、車の総量規制、モータリゼーション規制という点でいきますと、そこまでいかないと根本的な交通公害対策にならぬと思うんですけれども、これについてはどのように考えて、どのように対処しようとしておられるのかお伺いします。

加藤三郎環境庁大気保全局交通公害対策室長

○説明員(加藤三郎君) 車の総量規制という点に関しましてはいろんな意味合いがございますけれども、環境庁といたしましては、いろんな総合的な対策、つまり自動車そのものの単体の規制でありますとか、それから沿道の周辺対策でありますとか、道路構造対策とか、そういったものを全体的に対策を推進いたしまして、騒音ももとより、大気汚染その他環境保全の問題を惹起することのないように施策を進めていきたいというふうに考えているわけでございます。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 朝日新聞のことしの一月二十二日の記事によりますと、「「総量規制」の方向」という見出しで、環境庁としては「中、長期的な総合的交通公害対策の策定を中央公害対策審議会に諮問すると発表した。」この方向は車社会の枠組みに影響を与える可能性を持つ自動車の総量規制につながる考えが含まれる、こう報道されていますけれども、いかがでしょうか。

加藤三郎環境庁大気保全局交通公害対策室長

○説明員(加藤三郎君) 先ほど言葉足らずでございましたので、もう少し敷衍して申し上げたいと思います。  環境庁といたしましては、先ほども申し上げましたとおり、自動車単体から発生いたします排出ガスそれから騒音を、今後とも、まず逐次強化するというのが第一点でございますが、第二点といたしましては、自動車交通公害の中で、先ほど来問題になっております騒音その他、大変な問題を生じます大型車によります交通公害問題の解決を図るために、大型車問題を中心といたしました物流対策につきまして交通公害防止の観点から早急に検討したいというふうに考えておるわけでございます。このほかに交通管理面からの対策、それから沿道環境の整備、道路の面からの対策などが必要でございまして、建設省はもとより、関係する省庁とも連携をしつつ、これらの対策を推進してまいりたいというふうに考えておるわけでございます。  また、さらに、中長期的な対策といたしましては、現在講じられておりますさまざまな対策をさらに拡充強化するということに加えまして、環境保全の観点から、現在の交通体系なり、あるいは都市構造のあり方につきまして検討を行い、交通公害対策の総合的な推進を図っていきたいというふうに考えておるわけでございます。先生が先ほどお触れになりました記事に関連いたしまして、私ども、環境庁長官が交通公害問題に関する懇話会というのを一月二十一日に開催いたしまして、実は、第二回は本日夕方やることになっておりますが、いずれにいたしましても、今後の交通公害対策につきまして、各方面の有識者の方々の御意見もいただきまして、それらを踏まえまして、先ほど申しましたような総合的な対策の企画、立案をしていきたいというふうに考えておるわけでございます。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 主な幹線道路で基準以内のものはわずか一七%ということで非常に悪化しているわけですね。これに対する国の総合対策全体がおくれている。環境庁はいま積極的な姿勢を示されておりますけれども、発生源対策にしても若干進んでいるだけだ、総合交通体系の見直しというのもようやく手が触れただけだ、沿道の土地利用、これはこの法案で若干進んでいるという状況ですので、ぜひ建設省におかれても、また、ほかの省庁におかれても、こういう現状を直視して総合的な交通公害対策を進めることが大きな課題になっているということをよく認識していただきたいと思います。  さて、交通公害は、騒音だけじゃなくて、大気汚染、それから振動もありますし、それから高架の大きな高速道路がつくられますと日照問題も起きる、いろいろ複合の公害なんですね。この振動公害という問題については、道路局では、どの程度把握しておりますか。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) 振動の問題につきましては、部分的に私ども調査を進めておりまして、どの程度の交通量、どういう条件のもとでどういった振動が起こるかといった点を現段階で種々の観点から調査をしておるという段階にとどまっております。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 振動についてはほとんど全面的な調査は行われていないと思うんですね。環境庁では委託業務結果報告書というのが一つ出ていますけれども、恐らくこの程度だろうと思うんですね、環境庁がやっているのは。建設省ではほとんど行われていないと思います。この環境庁の調査を見ますと、住居系の一種地域で、夜は、甘いと言われている振動基準をやっぱり一割近く超えているというものも生まれているわけです。振動のひどい地域に住んでいる方に聞きますと、たとえば尼崎の四十三号線近くの方というのは、振動でかわらが落ちちゃっているというところもありますし、    〔委員長退席、理事茜ケ久保重光君着席〕 木造の家はがたがたになって傷みが早くなっている、だから大型車の通る音が向こうから聞こえるとびくっとして気持ちも不安になるというような状況も生まれているんですね。  この問題は、もう余り突っ込みませんけれども、やはりこういう道路公害は非常に複合的に進んでいて、しかも調査もまだ初歩的な段階にとどまっているということは、これまでの道路法だとかあるいは道路構造令だとか、そういう公害問題についてはまだ目が向いていない時期につくられた、当時としては当然でやむを得ないことだったと思うのですけれども、そういうところにやはり問題があるわけです。道路法も「(道路の構造の原則)」という二十九条では、丈夫な道路にしなきゃならぬということぐらいしか書いてないわけですね。道路構造令を見てみましても、車線、車道それから自転車道、歩道、こういうことは書いてある、路肩まで書いてあるけれども、環境施設帯についてはほとんどというか全く触れてないわけですね。そういう点で、公害問題の現状から言っても、道路法とか道路構造令だとか、これまでの法制度に対して環境施設帯という考え方、これは環境を守る、公害を防ぐという観点を入れて、見直すべき必要がいま生まれているんじゃないかと思いますけれども、これはひとつ大臣にお伺いをします。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) この騒音等を含みますいろいろな対策で、ただいま御指摘がありました環境施設帯を道路構造令に取り込むことについてのお話がございました。環境施設帯につきましては、現在、道路環境保全のための道路用地の取得及び管理に関する基準、これは昭和四十九年の都市局長・道路局長通達でございます。これと道路の標準幅員に関する基準案につきましての昭和五十年七月十五日付都市局長・道路局長通達に基づいて、この設置に実は努めてきておるところでございます。環境施設帯を道路構造令に取り込むということにつきましては、やはりこういつた通達で具体の場で実施をし、その成果を見つつ、定着をし、一つの方向としてこれまでの実施成果を踏まえて、これを総合的に勘案して構造令の中に取り込むという点を検討してまいりたい、かように考えておるところでございます。  なお、振動の問題につきまして、先ほど来お話があったわけですが、直轄国道関係につきまして、たとえば五十二年度では百四十七カ所といったところについて調査を実施しておるところでございまして、この振動対策としては、路面の凹凸が主たる原因でございますので、この舗装の修繕とか、橋梁の継ぎ手部の改良、こういった道路構造の改善ということで当面対処できるのではないか、こういうぐあいに実は考えておるわけでございます。  こういった点も含めて、道路構造の点について、環境施設帯等を含めて構造令にどう取り込むかについては、今後、総合的に検討してまいりたい、かように考えております。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 交通公害の一つに日照の問題があります。  私は、五十三年六月八日の建設委員会で、首都高速道路公団の首都高速九号線について日本橋箱崎の問題を取り上げました。これは商業地域であっても日照被害を受けている実態があるので、補償対象にすべきではないかと質問したのに対して、当時、大富計画局長は、商業地域についても住宅について受忍すべからざる損害が出た場合は十分対策をとるべきだと思う、ケース・バイ・ケースで判断をしていく、商業地域は全く見ないという趣旨ではなく具体的に判断していきたい、そう答弁されました。公団の高橋理事は、今後建設省当局の指導を得ながら対処していきたいと答えましたが、首都高速道路公団としては、その後、この問題について、もうすでに二年たっておりますけれども、どのように検討していきましたか。

中谷善雄首都高速道路公団理事

○参考人(中谷善雄君) お答え申し上げます。  箱崎地区の商業地域の日照補償につきましては、首都高速道路公団といたしまして、その後、さらに現地の実態調査を行いました。その調査の内容は、高速道路が与えます日陰の実態、建物の利用形態及び周囲の建物の高層化の実態等でございます。このような実態を総合勘案いたしまして、地域全体といたしましては容積率も高く、今後さらに高層化の可能性を有しておる。また、高速道路は東南から北面に延びる軸としてございますので、高速道路のみの日照阻害というものにつきましては受忍の範囲内にあるのではないかという観点から、当該地区全体につきまして日照阻害にかかわります費用負担を行うことは適当でないというふうに判断いたしております。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 全体でなく、個々のケースについてはどうですか。

中谷善雄首都高速道路公団理事

○参考人(中谷善雄君) その地域の中におきまして全く日照がないケースが実はございます。先ほど述べましたように、ただ、これの原因者は当公団の高速道路だけではございませんので、いろいろ関係御当局とも御相談申し上げておりますけれども、全般の考え方といたしましては、当該道路によりまして最低の日照が得られないというものについてはいろいろ検討をすべきではないかというふうに考えられておりますけれども、そういった他の要因と複合的に日照阻害が出ておりますので、他に波及する点その他もございますので、ただいまのところは、これに対して措置をいたしかねるというふうな状態でございます。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 それはおかしいと思うんですね。明らかに軍艦みたいな物すごい高架道路のおかげで、すぐそばに建っていた家で、私はある未亡人からも泣いて訴えられてそういうケースもお話ししたはずで、そういう複合原因といっても明らかに壁の影響だと、受忍できないというケースについては積極的にやってほしいと思うんですね。一体、建設省は、どういう指導をこの問題でしてこられたんですか。

宮繁護建設省計画局長

○政府委員(宮繁護君) 公共施設が建設されまして、結果的に四季を通じて全く日照が奪われるというような特別なケースの場合は、私ども、これは社会生活上受忍の限度を超える場合に該当する場合もあり得ると考えております。  そこで、いまお話しの具体の事案につきましては、一般的な地区の調査は、ただいま首都公団の理事からもお話がございましたように、かなりの精度の調査も進んでおるようでございますけれども、この具体の事案につきましても、商業地域の熟度、どの程度住宅が存在し、また、どの程度ビル化、高層化が進んでおるかというような点の調査、さらに四季を通じての日照の状況、あるいはまた隣接いたします既存の建物の日陰に対する影響等、調査を早急に進めてもらいまして、費用負担ができるのか、費用負担が無理なのか、早く結論を出すように、さらに公団を指導してまいりたいと考えております。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 建設省の事務次官通達では、いまの費用負担の請求期間は工事の完了の日から一年を経過した日までに請求があった場合となっているわけですね。箱崎の例では、ことし二月に開通式を行ったので、来年二月が一年以内ですね。あのときの大富計画局長の、商業地域でも受忍できない具体的なケースの場合にはという答弁は非常に被害者にとっては希望だったわけで、あの地域全体とまでいかなくとも、個々の具体的なケースについて、ぜひそういう苦しんでいる方々に対して温かい配慮をもって措置をいただきたいと思うんですね。来年二月が一年以内なので、ぜひ公団側が早く結論出すように建設省としても適切な指導をなさるように要望したいと思います。公団側にもぜひお願いしたいと思います。

中谷善雄首都高速道路公団理事

○参考人(中谷善雄君) ただいまの問題につきましては、建設省の計画局長からも御答弁がございましたとおり、公団といたしましては、さらに検討を進め、かつ時期的にも十分間に合うように検討の結果を出していきたい、かように考えます。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 次に、法案に入ります。  第一条の法の目的ですね、赤桐委員からも質問がありましたが、主目的は道路交通騒音により生ずる障害防止、騒音防止になっておりますけれども、「あわせて」と書いて「適正かつ合理的な土地利用」を図る、「円滑な道路交通の確保」「良好な市街地の形成」など三つ出てくるわけですね。この中で、特に「円滑な道路交通の確保」というのがくせ者で、日本弁護士連合会のこの法案に対する意見書では、これはもう削除すべきだと、「円滑な道路交通の確保」なんていうのが入ったのでは騒音防止ということに矛盾することも出てくるのではないかという意見まで出ておるほどなんですけれども、一番の趣旨は何かという点について、改めて大臣から見解を伺いたいと思います。

渡辺栄一自由民主党・自由国民会議建設大臣

○国務大臣(渡辺栄一君) この点は、先ほども私御答弁申し上げましたように、騒音対策を主眼といたしておりますわけでありまして、その点はすでに申し上げたとおりでございます。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 その点、しかと伺っておきます。  この法律で幾つか問題になることが多いわけですけれども、まず一番問題になるのは第五条「(沿道整備道路の指定)」ですね。ここで一と二と三とある。いままでの御答弁ですと、この三要件に該当する道路約二千キロを対象にしたいということでした。で、やはり先ほどの日本弁護士連合会は三要件のうちの一は要らぬのではないか、交通量が多かろうが少なかろうが、この二のとにかく騒音が実測値で六十から六十五ホンを超える、それが一番問題なんだから、騒音は超えるけれども、交通量が少ないというようなケースを外すのはおかしいのではないかという意見があるわけですね。この点、どうなんですか、実際に騒音が実測値で六十から六十五ホンを超えた場合は、やはりこの指定すべき道路の範囲内に入れるべきではないかと思いますけれども、いかがでしょう。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) この交通量条件の問題でございますが、幹線道路以外の道路については、主として地域住民の日常交通の用に供されるものであることから、たとえば幹線道路の整備や交通規制等により通過交通を排除することによって、道路交通騒音により生ずる障害の防止を図ることができるというぐあいに考えておるわけでありますが、幹線道路については、こういうような対策を講ずることは困難でございますし、また将来ともその機能を確保してまいらねばならない、こういうところから本案の対象にいたしたものでございまして、このため幹線道路であるということの一つの要件として交通量の要件を規定いたしたものでございます。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 それじゃ幹線道路なら、実際に騒音が六十から六十五ホンを超えるようなところは指定できるわけですね。  それで先ほどの御答弁で、東京の環状七号線、それから四十三号線、あるいは一号線の岡崎の付近、四日市、こういうところが当面問題になるであろうと言われておられました。さて、東京のケースなんですがね、先ほど示しました環境庁の自動車交通騒音実態調査報告書、これは東京の各地点について相当詳細な調査が行われていますけれども、これを見ますと、環七だけでなく、大変なところが非常に多い。もう一々挙げていくと大変ですけれども、環八、首都高速一号、環状五号、国道二十号甲州街道ですね、たとえば調布なんかは夜間六十七ホンというのがあります。水戸街道、国道二百四十六号線、いずれもずうっとあるわけですね。それから二車線のところでも、有名な国道十六号なんていうのは昭島市付近で夜間六十九ホンというところもある。奥多摩街道約六十七ホン、青梅街道新宿六十九ホン等々、二車線でもかなりあるわけですね。建設省の政令の案によると四車線以上ということになっているんですけれども、こういう二車線で七十ホン近いようなところ、こういうところについては指定できないんですか。やっぱり指定できるようにすべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) 通常の場合、二車線の道路の場合には幹線道路として他の施策、たとえばバイパスでありますとか、そういった他の方策、あるいは道路そのものの改築というようなことでまず対処をすべきであるというぐあいに考えておるわけでございまして、当面、この四車線以上のものが特に問題が大きいというところから、これまで申し上げているような交通量、騒音等の条件を設定いたしたいという考え方をとっておるわけでございます。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 先ほど挙げた環七以外にも、四車線以上のところで環八とか首都高速一号でひどいところがかなりあるんですね、八十ホンなんていうところも出ているわけですが、こういうところも、東京の場合、環七だけにとどめないで、逐次、指定して進めていかなければならないと思いますが、二千キロ、約十年というお話でしたね、この中には、東京の場合こういうものも含まれておりますか。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) 申されましたような区間はこの二千キロという中には入っております。ただ、騒音だけの条件から申しますとかなりあるわけでございますが、たとえば銀座通りでありますとか、青山通りの赤坂から渋谷まで至る問、こういうようなのはいわばそれなりの沿道とのある意味での調和が図られている。こういったところにつきましては、私ども、指定からは除外をされるであろうという考え方をしております。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 もう余り時間がありませんので、幾つか問題になる点がありますけれども、そのうちの一つは、第十三条「(防音構造化の促進)」にあると思うんですね。第九条の沿道整備計画である街区の計画を決めるわけですね、その街区の中で第十三条に基づいて自治体は特に道路交通騒音が著しいところではこの防音構造化の条例でその区域を定めて建築についてのさまざまな制限その他措置を講ずることができることになっているわけですね。ここが実際既設の特に幹線道路の沿道に住んでいる住民にとっては一番大きな問題になっていると思うんですが、特に著しい騒音というのはどういうことですか、具体的には。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) 現段階におきましては、騒音規制法に基づきます要請基準に相当いたします六十五ホンというのを一応のめどにして考えておるわけでございます。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 それじゃ六十五ホン以上ということになって、その場合に、土地の買い取り、それから防音構造に対する助成その他が行われてくるわけですね。  そこで問題が生まれてくるのは、衆議院の建設委員会を見ますと、山根局長は、この六十五ホンの測定に対して計算値と実測値を併用する、しかし趣旨としては実測値を前提にするんだという言い方をしているんですね。この点はどういうことなんですか。実測値と計算値を併用するけれども、前提は実測値であると。私は、実測値をやはり基準にすべきだと思うんです、法の精神から言っても。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) 沿道整備計画の区域内で防音構造とすべき旨の条例の区域については、沿道の建築物の配置によりまして道路交通騒音の伝搬が複雑になります。及びまた環境施設帯の設置等の道路構造の改善措置、沿道整備計画において緩衝建築物の建築化が定められるといったことによりまして道路交通騒音の伝搬がかなり変化をしていきます。したがいまして、ある場合には計算値を用いまして判定をしてまいらなければならない、こういうことになるわけでございますが、その前提としては実測値というものを基本に置いて、この実測値を基本に置きつつこの計算値もあわせて併用してまいらないと具体的な措置が講じ得ないということになりますので、ただいま先生のおっしゃいましたような御答弁を申し上げたわけでございます。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 被害を受けるのは実際の人間の耳や体ですからね、何も計算値で被害を受けるわけじゃないわけですな。だから構造上複雑な緩衝だとか屈折だとかいろんなことがあるにしても、実際に生ずる被害というのは実測値で大体はかれるわけだから、基準はやっぱり実測値なんでしょう。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) 実測値でございます。ただ、事前的にやはりいろいろ行動を起こすというような場合があるわけでございます、現実には。そういったような場合にはやはりある種の計算を伴うということがあり得る、こういうことを申し上げているわけでございます。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 いや、私がこの問題にこだわりますのは、かなり大きな問題がもうすでに生まれているからです。  八十四国会に、実は、私が紹介議員になって江東区大島六丁目の公団住宅大島六丁目団地の請願を提出したことがあるわけです。これはつまり実測値と計算値が違うと。それで、いわゆる有料道路についての防音構造化の通達がありますね、あの場合は計算値と実測値両方とも六十五ホンでなきゃだめだ、こういうふうになっていますね、通達が。そのために六丁目団地では、実測では六十五ホンを超えているんだけれども、計算値で六十五ホンを超えていないというので、あそこは十四階なんですが、八階以下のところは実測を幾らしても、してもらえないという問題があって、ぜひやってほしいという請願が出た。  計算値と実測値がそんなに狂うというのはおかしいじゃないかと思うんですが、実は狂う理由があるわけで、この点、私は非常に大きな問題だと思うんですね。建設省都市局長・道路局長の通達、五十一年七月二十一日の通達では、こうなっている。(1)が「当該道路を自動車が適法に走行した場合を前提として」六十五ホンの計算値、(2)が実測値六十五ホン、この両方に合わなきゃならぬ。ところが、適法に走行した場合というのは、あの場合に時速六十キロなんです、時速六十キロで計算するとこうなると。実際にはあそこは八十キロから百キロで通る。これは公団と住民が交渉したときにも、公団側もそのとおりでございますと認めているのですね。しかし、実際にはみんな八十キロ以上で走っているのに法律では六十キロでございますと、実際に起きている騒音は違法の車によって生まれるものだから、これについては公団が見ないでいいんだ、それが建設省の通達の決まりでございますというので、につちもさっちもいってないんです。そのために請願が出て、実測値のみで六十五ホン以上のすべての世帯を対象とされたいと出たんです。  これはなかなか大変な問題だということで理事会でも議論になりました。ところが、建設省側は、これを全部認めると全国的に問題が起きるということで、これはもう少し調べて議論しようということで理事会でも保留になったいきさつがあるんですね。これはやはり私は大変な問題だと思うんですね。むしろぼくは公団側よりもこういう通達を出した建設省に問題がある。  局長は先ほど思わず言われた、事前に計算値が必要なケースがあるんだと。実際に実測する前にですよ、事前に。確かにそうなんですよ、私も、この問題を調べてみた。そうすると、この計算の式は複雑なものがあって一々申しませんけれども、非常に複雑な計算式で計算するようになっている。その中には補正係数というのが二つ入っている。しかし、この補正係数というのは実測値になるべく合わせるように補正係数を選んでいくようにしている。で日本道路協会の「道路環境整備のための手引」という本の四十六ページにはこの計算式について「この補正により、実測値により近い予測計算値が得られるようにしている」。つまり計算式というのは、つくる前に、こういう道路をこういう環境の中でつくったらどういう騒音が起きるかというのをまさに実測にぴたり合うような予測ができるような式が計算式なんですね、そのために計算式というのはあるわけなんです。だから実測にできるだけ近くするようにいろんな補正数値まで使ってやっている。  ところが、この建設省の通達は、私はこれは初めてのことだと思うんだ、予測に使うべき計算値、法律で決められた時速六十キロの自動車が走ったときのだけを値にして、実測値では確かに六十五ホン以上なのに、防音構造化の対象から外す、だから実情よりもずっと狭めるためにこの計算値なるものを使った。まことに奇妙な驚くべき例だと、そう思うんですね。私は、この通達の「適法に走行した場合を前提として」というのはまことに実情に合わない。今度の法律は実測値が基準だといま局長は言われましたな、そうすると、今度の法律に包摂されない有料道路に関する防音構造化のための助成、これは今度の法律とは矛盾してきちゃうわけです。どうですか、局長、この通達のこの部分ね、余りに矛盾して実態とも合わぬ、計算値の使い方としてもまことに不合理で驚くべき姿である、今度提案されて私どもが審議している法律に基づく防音構造に対する助成とも全く矛盾してくるので、見直すべきだと思うんですけれども、いかがでしょう。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) 道路交通騒音対策として総合的な施策が必要であるわけでございまして、そのためには走行条件といったものも一つの重要な要件であるという考え方を踏まえました通達にいたしておるわけでございます。そういった観点から、当面、この考え方のもとで運用をしていかなければならないというぐあいに考えておるわけでございます。ただ、現実の計算式等の適用という点がいわば問題になっておるわけでございますが、これらの点につきましては、なおいろいろ検討をしてまいらねばならない、こう考えるわけでございます。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 それはね、検討を認められたことはいいことだと思うんですが、余りに矛盾がひどいんですね。  大島六丁目は自治会が専門家に頼んで自分たちでこんな詳細なのをつくっているわけです。(資料を示す)たとえば七号棟の八階では七十一ホンという実測値が出ているんです。実際には七十一ホン出たんだけれども、この計算値では六十五ホン以下というので出なかった。九階から十四階までしか助成が行われていない。ところが、九階と八階とはわずか二メートル七十しか高さが違わないんですね。そういう点では本当に私はこれは矛盾が出ている。  こういう実例がありますが、せっかくこの間請願が出たときにも、建設省側は、実測値でということになると全国的に響くというようなことを言われて、この請願の採択に難色を示された。今度のこの法案についても第十三条に関連する質問で、実例値が前提だと言いながら、計算値も併用というような言葉が出てきますと、もうすでにこういうトラブルが現に起きているわけだから、有料道路に関して、すでに前もって行われた制度の中で。そうすると、今度の制度も、やはり実測値では六十五ホン以上になっていて条例でもそうなっているのに、いざとなってくると、いや、ここの場合は計算値ではこうだと。−計算値というのは、実際にあり得ない自動車の走行、法律どおり、所によって違いますけれども、大島の場合には時速六十キロ、が守られていない現状から、この場合は当たらないというので助成しないというようなことになりかねない、そういう危惧があるんです。そういう危惧を払拭するためにも、ぜひこの前の有料道路に関する問題の通達を見直していただいて、大島六丁目団地の問題についてぜひ公団に対する適切な指導を行っていただきたい、こういうことを要望したいと思いますけれども、いかがでしょうか。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) ただいまの問題は交通走行上の問題ということで、やはりこれは公安委員会の方にお願いをせざるを得ない問題であります。そういった実情を踏まえた上で検討をしてまいらなければならぬ、こう考えた次第でございます。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 公安委員会に幾らお願いしても、全部法律どおり時速を守るなんということはできないですよ、そんなことをしたらそれこそ交通事故が多発してしまうんですね。それこそ現実に背く希望であって、そういう現実に背く希望に建設省がいつまでもしがみついているんじゃなくて、現実に合わせた制度をやっていかないと矛盾も起きるし、住民運動との間にも解きがたい問題が生まれてくると思うんですね。いかがでしょう、大臣。

渡辺栄一自由民主党・自由国民会議建設大臣

○国務大臣(渡辺栄一君) 必要であれば、検討を進めてまいります。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 ぜひそういう点をしっかりやっていただきたいと思います。  用地の買い取り問題、これについて、もう時間が参りましたので、最後にお聞きしたいと思います。  この用地の買い取り問題で、どのぐらいの面積の用地について買い取ろうとしているのか、これについてまずお伺いします。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) 土地の買い取り制度の適用の御質疑であるわけでありますが、有効に利用できる土地の基準という考え方から、おおむね三年を目途に面積が三百平方メートル、または道路に面する長さが三十メートルの土地を買うことができると認められる場合に行うというぐあいに考えておりまして、結果といたしまして、一筆買いをした土地を貸付対象にすることもあり得るというような規模のものになろうかというぐあいに考えるわけでございます。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 一筆買いも対象にできると、これはいいことだと思うんですね。やはり第十一条に基づく土地の買い入れの場合、住民にとって自分のところが外に移るのに買い取ってもらえるのかどうかということも非常に大きな問題になるんですね。  どうなんですか、三百平方メートルというと百坪足らずということになりますが、大都会の場合には百坪足らずの家というのはそう多くなくなってきておりまして、もっと一筆二月の土地が、たとえば都心では三十何坪とかというところがふえているわけですね。で、そういう三十何坪のものでも運用でちゃんと一筆買いはできるような対処をしていきたい、そう理解してよろしゅうございますね。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) 先生がいまおっしゃるような条件がすべて整うかどうかということは、ただいま申し上げましたように、面積が三百平方メートルというところが向こう三年間でまとまるということが必要ではないか。これはやはり土地を有効に利用するという観点でございますので、一応、そういう基本的な考え方をもとにして運用していかなければならない、こう考えておるわけでございます。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 衆議院建設委員会でひとり合点だったのか、どうもうまくいかなかったと答弁されておりますけれども、沿道環境整備促進事業ですね、バッファービルをやろうとしたあの制度をつくってから鹿児島が全国で一カ所だけという状況でしょう。ああいうたった一カ所しかできなかったというのも、いま言われたような考えで広げていくからああなったんじゃないですか、やっぱりまとまっていかなきゃならぬと、まとまって三年間で百坪ぐらいにならなきゃ一筆買いしませんというのでうまくいかないと。あのケースも、残りたい人もいる、出ていきたい人もいるというようにばらばらでなかなかまとまらないので、結局、一カ所しかできないということになったので、やはりまとまって三年間で百坪にならなければ買わないというようなことをしていますと、せっかくこの制度も生きないということもあると思うので、ぜひ原則としてやっぱり一筆でも買い上げるという現実に合った態度をとっていただきたい。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) お答え申し上げます。  鹿児島等の場合でいま御例示になりました緩衝建築物等の問題は、実は、土地の買い取りというようなことが考えられていない段階のものでございますので、御指摘のような点もございますし、また、全体としての計画あるいは仕組みといったものがなかった。さらには、この制度が発足してまだ時間がたっていないといったようなことに基づくものという具合いに判断をいたしておるわけでございます。  ただいまの一筆買いの問題でございますが、やはり有効に利用できるというところでありませんと、またいろいろトラブルが起こってくるといったようなこともございますので、むしろこれは沿道整備計画を立てます段階におきまして、一体、具体の場に即してどう計画を立てていくかというところの運用を見ながら検討していかなければならない、こういうぐあいに考えておるわけでございます。当面、一応、めどとしては三年、三百平方メートルということを原則として運用していくのが適切ではないか、こう考えておるわけでございます。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 もう時間が来ましたので、やめますが、やはりいまの問題も、午前中から出ておりましたように、住民の声、また要望を本当にどう生かしていくかということにつながっていくと思いますので、ぜひ住民に喜ばれるような運用をお願いしたいと思うんです。  この法律は前進的なものですけれども、やっぱり限界があるわけで、この法律を悪用しまして、今度はこういう法律ができたのだから、騒音問題は大丈夫だ、だからぜひ道路をどんどんつくらせろというふうな姿勢で使われますと、困ったことにもなります。最初にも申し上げましたように、日弁連の意見書には、大体新規道路は省くべきである、新規道路というのは当然騒音は環境基準を守るようにつくるべきものなので、既設の道路にだけ適用すべきだという心配した声も生まれているほどですので、ぜひこの前進した法律を、やっぱり限界も心得て、住民の利益を守り得るように、道路公害問題、交通公害問題、騒音問題を解決できるような運用をするために御努力をいただきたい、このことをお願いいたしまして、質問を終わります。

栗林卓司民社党

○栗林卓司君 ただいま議題となっております幹線道路の沿道の整備に関する法律案について若干お尋ねをしたいと思います。  まず、中身ですけれども、第三条を見ますと「沿道における良好な生活環境の確保が図られるよう道路交通騒音により生ずる障害の防止等に努めなければならない。」「(道路管理者の責務)」が書いてあります。第四条を見ますと「(国及び地方公共団体の責務)」ということで「道路交通騒音により生ずる障害の防止と沿道の適正かつ合理的な土地利用が促進されるよう必要な施策の推進に努める」こうあるわけですけれども、具体的に三条、四条について努力をする中身を簡単にまとめてみると、どういったことになるのか、まず教えていただきたいと思います。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) お答え申し上げます。  第三条で「(道路管理者の責務)」を規定いたしておるわけでございますが、幹線道路の整備に当たりまして道路管理者として当然果たすべき責務について、本法の制定に伴い、いわば確認的に定めたものでございます。  具体的に申し上げますと、第一に、道路を新たに整備する場合には、できる限り住宅等への影響の少ない路線選定をするよう計画を定める。第二に、沿道の土地利用の状況に応じ遮音壁の設置、環境施設帯の整備等、道路構造面での改善措置を講ずる。第三に、路面を常時良好な状態に維持管理をする、こういった点が道路管理者の責務として一般論として考えてまいらねばならない事項であるというぐあいに考えておるわけでございます。  一方、第四条に「(国及び地方公共団体の責務)」ということで規定をいたしておるわけでございますが、これも国及び地方公共団体が果たすべき責務を一般的に定めたものでございまして、本法に基づく措置としては、沿道整備道路の指定、沿道整備協議会の設置、沿道整備計画の決定と沿道整備の促進、さらには国の貸し付け等の措置を適切に遂行すること等を考えておるわけでございまして、このほか、この法律の目標を達成するために必要な事業についての国、地方公共団体の必要資金の確保、その他の援助や、道路整備に関する国の計画や都市計画の決定に当たっては沿道の土地利用との調整が図られるよう十分に配慮をする、こういったことがその具体的な施策ということになろうかと考えます。

栗林卓司民社党

○栗林卓司君 もう少しお尋ねをしますと、先ほども出ておりました昭和四十九年の道路環境保全のための道路用地の取得及び管理に関する基準について、これは通達が出ております。また、五十二年、これもまた都市局長及び道路局長の両名で沿道環境整備要綱が通達で出ているわけですけれども、この精神を踏まえて、それぞれ責務を果たしていくということも含んでいると理解してよろしいですか。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) 仰せのとおりでございます。

栗林卓司民社党

○栗林卓司君 そうなりますと、この三条、四条の中に、緩衝建築物の建設促進とか緩衝緑地を促進するとか、あわせて環境施設帯をつくるということもそれぞれ具体的な意味内容としては含まれている、くどいようですが、そう理解してよろしいですか。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) そのとおりでございまして、なお、付言して申しますならば、本法によりまして指定をされます沿道整備道路につきましての道路管理者の責務というのを第七条において規定をいたしておるというぐあいに御理解をいただきたいと思います。

栗林卓司民社党

○栗林卓司君 そうしますと、この今回の法律の中でも、考え方とすると、環境施設帯をつくっていくという考え方はそのまま織り込まれている。ただ、この法律では市街地形成ということも含めて一体の運用になっているけれども、あえて中を割っていくと、環境施設帯の設置とそれから緩衝建築物あるいは緩衝緑地を含めた市街地形成と二つに分かれる、こう考えて間違いありませんか。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) 仰せのとおりでございまして、これをもう少しやや具体に即して申し上げますと、環境施設帯というこの敷地を確保いたしますには、その土地利用の面から見て、たとえば路側と申しますか、道路の敷地として車道端から十メートルまたは二十メートル必要とされる環境施設帯をとって沿道整備計画を立てるという場所と、この二十メートルの中にある程度食い込みまして、そこでバッファービル、緩衝建築物をつくり、かつ、たとえばその道路沿いの部分を駐車のスペースにする、いわば私的な空間に残すというようなことを組み合わせながら沿道整備計画を立てていくということを一応想定いたしておるわけでございます。

栗林卓司民社党

○栗林卓司君 いまお尋ねをしている意味というのは、昔、道路というのは別に歩道を持っていなくても道路だった、また通用したわけですけれども、最近は、歩道がない道路というのはあれはもう道路ではない、それはもう社会通念化している。ここにきて、さらに道路の外側に環境施設帯を伴ったものがいまや求められている道路であるというように徐々に変化をしてきた。では環境施設帯として全部一律に同じ色で塗ったものができ上がるかというと、そうではなくて、私の用地であっても結果としてその役割りを果たすものがあるとしたら、それでもよろしいことでありますけれども、基本的には、環境施設帯をそこにとっておくというのが新しい道路の考え方になっている。これが先ほど私が引用した通達の一番注目すべき点だったし、その精神というのは今回の法律にも当然組み込まれている、その点を確認したかった。  なぜこうくどく申し上げるかといいますと、道路ができますと、ほっておきますと、道路にもう近接してびっちり家が建つわけです。この家を、いまのままでは、建ててくれるなという法律がなかなかつくれない。建ってしまうと、さあそこで騒音、振動があると言われてみましても、それは対応ができない。問題は、環境施設帯というものをどうやって積極的に道路構造の中に取り込みながら道路の一部としてつくっていくかということがこれからの課題であろうと思うんですが、その意味で再々申し上げたわけです。  建設省としましても、いろいろむずかしい条件はあるんだけど、あるべき姿として考えていくと恐らくこうだろうと思うんですが、ここにも緩衝建築物による遮音効果という建設省資料がありますけれども、やっぱり二十メートルあるいは十メートルのバッファーゾーンをとって、その向こう側にいろんな建物が建っている。遮音建築物を建てるとすると、その二十メートルのバッファーゾーンのところに実にうまく建つということを書いておられるんで、また私もこのとおりだと思うんです。  そうしますと、この法律をこれから適用していくとして、性格は環境施設帯と市街地形成と二つに分かれる、込み込みになっていますから。環境施設帯というのは、たしか通達ですと、三分の二国庫補助、これが土地区画整理事業に組み込まれますと全額国庫負担。ところが、今回の法改正では、これは無利子で貸してあげます、こうなっているんだけれども、性格を分けていくと、やっぱり道路構造の一部として措置していかなければいけない部分というのは従来の三分の二補助なり、あるいは土地区画整理事業としていま道路予算でやっているものに準じて全額国庫負担なりということもあわせて考えるべきではなかったのか、その点はいかがですか。

山根孟建設省道路局長

○政府雲量(山根孟君) 環境施設帯として土地を取得し、環境施設帯をつくるというところにつきましては現行制度がそのまま適用されると申しますか、まさに道路敷地として道路管理者が管理をする部分、こういうことになるわけでございますし、この沿道整備計画を具体の場に移す場合に、土地区画整理事業をあわせて実施をするという場合に、その土地区画整理事業が国庫補助事業の対象となるということでありますならば、それはまさに仰せのようなことになるわけでございます。ところが、一方、緩衝建築物等あるいはその他公共の用地を取得するために、かなりこれは時間がかかるわけでありますが、土地を取得する、つまり沿道整備計画に基づいてある場合には種地になるという場合もあろうかと思いますが、そういう土地を取得する場合には、これは当然将来は道路以外の他の公共用地もしくは民間の土地を想定しておるわけでございますから、それに対しての手当てとしては国の無利子貸し付けということを通じてこれをやってまいろう、こういうことになるわけでございますから、いま申し上げました公共用地の場合には、その段階で、すでに市町村において買い取りをされた土地を、今度は、公共施設の管理者サイドでそれを用地に相当する費用を投じて、そちらの方の費用の負担に転嫁をされる。バッファービルのような場合に、ある部分はバッファービルそのものの所有着ということもありますし、あらかじめ買い取られた市町村の所有地、これがその段階で民間に売却をされることによって土地がまとまり建築物が建つ、こういうようなプロセスになろうかというぐあいに考えるわけでございます。

栗林卓司民社党

○栗林卓司君 それでも環境施設帯を結果として保持していこうという考え方はあるわけでしょう、これが十年でできるか二十年でできるかは別として。今度対象になる沿道整備道路にしましても、将来残していくストックだということを考えると、将来の姿は、そこに環境施設帯があってその向こうに市街地形成という問題が広がってくる。したがって、考え方とすると、環境施設帯ということをくどく申し上げているのは、そこは強い利用規制をかけていかなければいけない部分だということをはっきりさしておくことがこの際必要ではないかという意味で申し上げている。  市街地形成だったら、いろいろな相談の余地がある。しかし、環境施設帯というのは、もう家は建ってもらっては困ります、道路の一部なんですということを現状ではできますかということはあるかもしらぬけれども、十年、二十年、三十年という将来を考えながらどういうストックとしての道路を残すかということを考えてみると、考え方としては、いまからはっきりさしておいた方がいい。その意味でくどく申し上げているので、その点、私の申し上げていることに間違いはないだろうと思いますが、いかがでしょう。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) 仰せのとおりでございます。  ただ、先ほど区画整理事業が全額国庫負担、こういうようなお話がありまして、それに対して、そのとおりというぐあいにお答えをしたわけでございますが、これは道路管理者負担分に係ることで、当然そういうことでございますので、そういうぐあいに御理解をいただきたいと存じます。

栗林卓司民社党

○栗林卓司君 それから、環境庁の方が後の予定がおありのようですから、絡めて一緒にお尋ねしてしまいますけれども、実は、いまの質問との関連で、なぜさっきの上田委員の質問で建設省の騒音の調査と環境庁の各測定地点の達成度合いが食い違っているのか実態はわかりませんけれども、ただ、道路にぴったり近接した住宅があって——現在、計測地というのは一メートル外に出て高さ一メートル何ぼというのが機械的に言うと計測地点になる。ところが道路にぴったりくっついている家に、そこでしたがってと言ったら歩道に出ちゃうんです。これはとてもじゃないけれども満足できるわけがない。  したがって騒音の面から見ても良好な環境を保っている道路、市街地を保存するのは当然なんだけど、そのときに、まず前提として言えることは、道の際まで住宅がぴったり建ってしまう現状を放置したら、それはもう環境基準もへちまもないと私は思うんですが、この点について、環境庁としてはどうお考えになりますか。

加藤三郎環境庁大気保全局交通公害対策室長

○説明員(加藤三郎君) お答え申します。  先ほど先生御指摘のように、交通公害はいろいろと問題がございまして、その大きな理由といたしましては、道路と住宅など整合を必要とする施設が、交通公害防止という観点から見ました場合に、必ずしも十分な整合がとれていない。簡単に言ってしまえば、近接して設置されているということにあるというふうに私どもも考えておるわけでございますが、いまお尋ねのような状況につきましては、私どもは次のように考えております。  つまり環境基準を超えているような道路につきましては、自動車構造の改善なり、あるいは交通規制等を強化することによりまして周辺の生活環境の保全に努めることを基本とするわけでございますけれども、そのような措置を講じましても、なおかつ周辺の住宅等に環境基準を超えるような騒音が及ぶことにもなるような場合につきましては、この法案が予定しております沿道整備計画に基づきまして、沿道指向型の土地利用への転換あるいは緩衝緑地の確保、そういったようなことによりまして道路と住宅との隔離を図ることによりまして、将来に向けて道路交通公害が解決されることが必要であるというふうに考えておりまして、私どもといたしましては、沿道、道路周辺の土地利用の適正化といったものの方向を目指しまして、関係省庁と十分に連絡をとりながら施策を進めていきたいというふうに考えております。

栗林卓司民社党

○栗林卓司君 いまのお答えで尽きていると思いますけれども、重ねてお尋ねしますと、環境基準の達成というのは総合的な努力の結果として出てくるわけですが、その努力の中には、沿道の住宅の建て方、端的に言いますと、もう道路に近接して住宅は建てさせないという行政努力も入っている、それを含めてのいわゆる環境基準の達成なんだというように理解して間違いないでしょうか。

加藤三郎環境庁大気保全局交通公害対策室長

○説明員(加藤三郎君) 道路に面して住宅を建てさせないというのは非常にむずかしい問題で、いろんな私権の絡む問題その他があると思いますので、いま先生の問いかけに対しまして、そのとおりでございますというふうに、にわかに答えられないわけでございますが、方向といたしましては、私どもといたしましては、道路と住宅とがしかるべく距離を離れて、その間にバッファーを置く、たとえばそれが緑地であれ、あるいは緩衝ビルであれ、そういうようなバッファーを置くということが重要だと考えておりまして、この沿道整備法では、その方向に向けて進みつつあるというふうにいま考えております。

栗林卓司民社党

○栗林卓司君 話は戻りますけれども、考えてみれば、あたりまえのことをあたりまえにお尋ねしてお答えが返ってきたということに尽きるんですけれども、ただ、これを、いま御答弁の中にもありました私権の絡んだ問題として見詰めていきますと、本来は十メートルがいいか二十メートルがいいかは別です、これは道路構造の一部としていわば買い取ってしまうということにならないとすると、それはきわめて私権の制限された特殊な地域として利用規制をかけていただきたい、そうじゃないと、その地域はそういう土地利用が確保できない。そうなりますと、なかなかそれは容易ではないから、結局、いい方法というのは、道路構造の一部としてあくまでも取り込んでいくということをはっきりと打ち出していくしかないんじゃないか、私はそう思うんです。  そこで、いまの考え方で、これからどうしていくかということを伺うんですけれども、これから新設する道路については、どういう形で取り組まれますか。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) 先ほども増岡先生にお答えを申し上げましたように、新たな場所に路線を設定してつくります幹線道路につきましては、当然、道路構造という面から、所要の環境施設帯をとることによって環境基準を達成するように努めて道路構造を考えていくというのが基本でございます。  ただ、出入制限をいたします自動車専用道路の場合と異なりまして、場合によっては、この新しい道路が一般道路の場合には当然アクセスをし、その場合には沿道指向型の用に供せられる建物が立地をする、たとえば路線商業でありますとか、場合によっては、その他の一般のサービス施設等の立地というようなことが考えられるわけでございます。そういうような場合には、それなりの構造でよろしいわけでありますが、その場合にも相当数の住居というものが立地をする場合も出てまいろうかと思います。そういうような場合には、沿道整備計画というものを立てることによって、幹線道路と沿道利用との調和を図ることによって交通騒音問題等も解決をしていくのが実態的であろう、こういう考え方に立っておるわけでございます。

栗林卓司民社党

○栗林卓司君 沿道利用の一環として考えるということになりますと、場合によっては道に接近して住宅が建ってもいたし方がないじゃないか、住民の皆さんも十分納得の上だ、こうなるんだけれども、そうやってしまうと、それは環境施設帯が持っている環境保全という意味で、持つべき役割りが果たせない。従来は車道だけでよかった、昔は。いまは歩道がないと道路じゃない。これからは環境施設帯を伴わないと道路じゃないのだ。沿道の土地利用がどうであろうと、それは先取りをして道路を確保してしまうということの方がむしろ正しいのじゃないか。しかも、これから新設する道路ですからね、ただし費用の面でどうかという話は別です。道路というのは、つくってしまえば、あとは子々孫々に残すストックですからね。そのときは、たまたま沿道住民の相談の結果、ここにはパチンコ屋をつくったということでは済まないのだと。したがって、これからは十メートルか二十メートルかわからないけれども、環境施設帯を伴うのが当然なんで、したがって、そういう道路構造をきちんと法律的に決めながら新しいものについては対処していく、私はそうあるべきだと思いますよ。  それは意見として申し上げるとして、では、いまある道路、これをいま以上に悪化させないためには、どういう対策があるんでしょうか。というのは、今回の法律というのは道路の全線にわたって指定しているわけじゃない、ごく一部ですね。しかも時々刻々と悪化している。それを悪化させないためには、一体、どういう手段、方法を講じたらいいのか、その点はどうお考えになりますか。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) まず、道路管理者としては、幹線道路の場合について申し上げますならば、既存の道路の場合に環境施設帯等がとられておらぬ、こういう道路の場合には、まず環境施設帯をとるというようなことを考えなければならない。あるいはそれと同時に、これは場所によって異なると思いますが、遮音壁等を築造することによって環境の保全を図る。あるいは道路の維持管理を適確にすることによって騒音、振動等の障害を少なくする、こういうことを図るということがまず第一にくるわけでありますが、この場合、先ほど来先生も御指摘のように、沿道利用との関係におきまして必ずしも遮音壁を立てること自身が実はその道路の利用上も大変適切でないという場合があるわけでございます。そうしますと、この本制度の考え方を導入して、一つの空間としての交通空間及びその両サイドにございますいわば緩衝空間、環境空間というような、交通空間と環境空間の両者を適切にある幅員で全線的に通すような形を一応頭に置いて、これに沿うような形で、ある場合には環境施設帯の部分、ある場合には緩衝建築物の前面の私有地の部分、あるいは公園というような形でもって一つの道路全体の空間を形成し、また、それに接続をする沿道の土地利用がこれにかなった形で調和が保たれていくようにすべきではないか、こういうところに実はこの発想があるわけでございます。  現道対策について、現道を重点に考えた場合はそうでございますが、しかし、ある地方の都市等につきましては、基本的にはバイパス等の整備によって、通過交通あるいはその都市に分散、集中をしてまいります交通をバイパスに迂回させ、ないしはバイパスを経由して一番近いところからその都市の目的地に達するというような形での交通の流れをもたらすようなバイパス等の道路整備というものをその前段として考えることではないかというふうに理解をしておるわけでございます。

栗林卓司民社党

○栗林卓司君 実際には、この法律ができて、その運用を見ながらまた考えていけばいい問題だと思いますけれども、ただ、私が申し上げているのは、既設道路について、環境施設帯というと、そんな理屈めいたぜいたくなことをと言われるんだけれども、いまスプロール化しているところを見ますと、あれを全部再開発すると、同じ人が住みながらしかも面積をうまく組み立てていくと良好な道路がとれる、非常にいま不経済な町並みになっているわけです。したがって道路と再開発、これを促進するためにも、道路というのは高い質のものをむしろ考え方としては確立し、各地方自治体にも納得してもらいながら逐次進めていくという方が結果として市街地形成にもなるんではないでしょうか。そういう意味で、この法案は、御苦労はわかりますけれども、全部つっくるみで市街地形成でという点については、果たしてこれでよかったのかなという気持ちがしないでもありません。  この問題に関連して一点だけ続けて伺いますけれども、「(沿道整備道路の指定)」のところで、要件の三「当該道路に隣接する地域における土地利用の現況及び推移からみて、当該地域に相当数の住居等が集合し、」ここまではいいんですが「又は集合することが確実と見込まれるものであること。」——「又は集合することが確実」ということは、実際にどういう意味のことをここで言っておられるんですか。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) これはその土地柄として、新しく新設道路、あるいは既設の道路においてもあり得ると考えますが、この道路の沿線への住宅の立地が現実に進んでおるというような場合が一番端的な例かとも思いますが、たとえばバイパス等をつくりましても、供用当初は比較的住宅も少ないわけでございますが、年を追ってこれまでの経験から住宅が立地をするという場合がかなりあるわけでございます。そういったことから、その土地柄に応じて住宅が立地するということが見込まれる場合もかなりあるわけでございまして、そういうような場合を一応想定いたしておるということでございます。

栗林卓司民社党

○栗林卓司君 環境施設帯ということが考え方としても制度としてもできておりますと、「又は集合することが」云々と書かなくても済むんですよ。これを書かなきゃいけなかったということは、だれしも頭に思い描くのは、またびっちり詰まってしまう町並みと、そこでくどいほどお尋ねをしたんですけれども、ですから、現在の状況ですと、道路というのは利用価値が高いから、くっついて家が建ってしまいますよ、建っちまったらおしまいですよ。したがって、そこは建ててはだめだということを、指定する前から、あらかじめ示しておくことが私は必要だし、それが何かといったら、これからの道路というのは環境施設帯を伴ったものが道路だ、したがってその区域についてははっきりとした私権の制限がかかるということにしておかないと私はだめだと思います。これは意見だけ申し上げます。  先ほどお答えがありました、そうは言ってもバイパスをつくればということで、その件をお尋ねするんですけれども、昭和四十三年、これは東名の開通直前だそうです、そのときに国道一号線、夜間十二時間の交通量は平均一万台弱。これが昭和四十九年、六年たっていますし、車の台数もふえているし、にもかかわらず三分の一に減少。したがって東名高速ができたということは、あそこに並行して走っている国道一号線の沿道住民にとっては非常に朗報であったわけです。これと同じことを、今回も対象になっております環七との関係でお尋ねをしてみたいんです。  建設省の全国道路交通情勢調査、四十六年、四十九年、五十二年と環七の交通量が調べてあるんですが、これを見ますと、四十六年、四十九年、五十二年、量は決してふえておりません。むしろ減りぎみでありました。したがって、量がどんどんふえてどうしようもないということをいま議論する必要はないんだけれども、ただ十二時間でとりまして四万台から五万台に及ぶこの交通量をどうやって減らすのか、そうなってくると、これのバイパス機能——バイパスという言葉が当たるかどうかは別として、機能を果たすのが外郭環状と湾岸道路、しかも東京の場合には、調べてみますと通過交通というのはほとんどありません。推定で五%前後です、あとは全部東京域内の物流であります。そうすると環状線がどうしても要る。そこで環状機能を果たしているのが環七しかない、環八は半分しか行っていませんから。したがって沿道住民が幾ら苦情を言おうと、とにかく四万台から五万台の車、しかも主としてトラックが入ってきてしまう。ということは、外郭環状、湾岸道路、あわせて環七が持っております環状機能を補う道路に相なるわけですけれども、この点については、建設省としては、どういうもくろみで建設を促進しておいでになるんですか。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) まさに放射線に対して、環状線の整備が大変おくれておるということは御指摘のとおりでございます。  したがって、たとえば東名から参りまして東北道に抜けるという交通は、すべてその車が環七を利用して、つまり都市地域を通過して東北方向に行かなければならない。そういうスルーの交通は全体の割合としては少ないわけでありますが、量としてはかなりな量になるわけで、複合されまして一つのバンドとなってかなりの量になってくる、こういうことでございますので、これに対する東京外郭環状道路の役割り、さらには東京を経由いたしまして千葉から横浜に行く車というものはすべて現在都心を通過して、さらに放射線を二回使いまして千葉から横浜方向に行く、こういうことになりますので、やはり東京湾岸道路というものが必要になってくるわけでございまして、私ども、この東京外郭環状道路、東京湾岸道路、こういった幹線道路の整備は東京全体の都市環境ないし流通問題、交通問題を解決するための大変重要な道路というぐあいに考えておりまして、現在、部分的に鋭意その全体構想のもとでいろいろな手法を考えながら事業を進めているという状況にあるわけでございます。

栗林卓司民社党

○栗林卓司君 第五条の沿道整備道路の指定ですけれども、その二項を見ますと「当該道路及びこれと密接な関連を有する道路の整備の見通し等を考慮した上でなお必要があると認められる場合に限り、行うものとする。」この文意というのは、バイパスがつくられる、したがって現在騒音等によって問題になっている道路の交通量が減らせる見通しが立つんだったら、むしろそういった形で減らして騒音を縮小していくのが本来の筋道だ、しかし、なおできない場合には指定を行う、中身を砕いて申し上げれば、そういう意味だと思うんです。  したがって、今回は、四十三号線を初めとして、環七も含めて、非常に深刻な状況にあるから、この法案の気持ちは私はわかるし、ある意味では画期的だと評価もするんですけれども、ただ、先ほど来申し上げているように、環境施設帯という考え方、これは指定するしないにかかわらず、道路にもう直結した一つの考え方、今後道路が持つべき質の問題で、それからバイパスができれば環七にしてもいまの四万台から五万台が大きく減るかもしらぬ、そうなってみたときに、あそこはこの法律で指定をして大騒ぎをしなきゃいかぬ道路かどうか。そう考えていくと、当面の対症療法としてはなるほどこうなんだけれども、基本的には道路というのはこれからは環境帯を持つんです、本来はバイパスなんですと、そこが建設省の基本的な取り組み方の構えではないかと思うんですが、どうでしょう。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) 道路網全体の考え方から道路整備の進め方と申しますか、そういう観点からはまさに仰せのとおりでございます。  たまたまいまお話の出ております環状七号線の問題につきましての私どもの一応の理解といたしましては、東京の将来の交通需要等の予測の結果等を参照しますと、なるほど外郭環状道路によって相当の交通がそちらの方で処理できる、こういうことは確実なわけでございますが、やはり環状七号線そのものを利用する交通というものは何らかの形で、先ほど先生のおっしゃいました交通量程度しか現実には処理できないような状況にあるためのいわば交通量の推移とも受け取れる面がないわけではございません。したがいまして、その他の、本来幹線道路で処理すべきでないと考えられるような道路であるいは受け持っている、こういったようなことが考えられるのではないか。さらにまた東京外郭環状道路そのものをつくりますのには、やはり相当のこれから長い年月を必要としようかと考えます。そんなことから考えてまいりますと、やはり環状七号線は環状七号線として東京の主要幹線道路として今後ともその機能は変わらないのではないか、こういうぐあいに考えておるわけでございます。それなりの施策を講じていく必要があるのではないかというぐあいに実は考えておるわけでございます。

栗林卓司民社党

○栗林卓司君 ですから、今度の法律案の適用について文句を言っているのじゃなくて、しょうがないですねというのだけれども、そうであればあるほど、じゃ外郭環状と湾岸道路は急がなければいけないはずなんです。それは何年もかかると思いますよ、いまのままでいくと何十年かかるんだろう。というのは、湾岸道路の方は道路建設ということで進んでいるのか、埋め立てに合わせて伸ばしていくということなのか。それから外郭環状の方は、一体、つくる気があるのか。  なるほど考えてみますと、たとえば羽田の方に持っていきたいんだ、数千戸の家が建っています。しかし、外郭環状が持っている公益性の高さ、それと、買収対象になる数千あるいは万を超えるかもしらぬその人たちの私権、この割り振りをどうしていくのか。そこがきちっとしないと、一体、いつまでたったら建つんだろうかということに私は相なると思う。これは周辺都市でもそうなんですけれども、都市計画道路と書いてあるんですよ、きれいに。ところが地方自治体の計画担当者はもう自信を全く失っている、いつのことやらわからない。しかも計画道路に指定されたところは自分が住んでいる家を直しもできないということで、これまで延々きたわけでありまして、ですから、これ一体いつまでにつくるのか、第八次道路整備五カ年計画でもその点は判然としておりませんし、第九次で入るかというと、その自信も持ちかねている。  ですから、いまここでその答えを私は求めません。ただ、外郭環状が持っている高い公益性と、それから一部の私権の問題、一体これをどうしていくのか。それから土地収用法という法律がありながら、あれは空き家にしておくのか。その点について、せっかくここまで踏み込んだ法律ができたわけですから、さらに踏み込んで、東京で言えば外郭環状問題についてやっぱりはっきりとした決意を持つべきではないかと思うんですが、いかがですか。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) 東京外郭環状道路については、私ども、東京地域における、いわば大きな意味での東京のインターチェンジであると、交通の面から考えると。そういうぐあいに考えておるし、これは必要不可欠な道路であるという考え方をいたしておりまして、現在、北の部分でございます新大宮バイパスの部分から常磐道に接続をいたしますまでの区間について鋭意すでにかなりな事業の進展を見ておりまして、さらに一部区間については先ほど先生がしばしば御指摘になっております環境施設帯を持った、いわばモデル道路の区間を開通させるといったようなことなどを通じて、他の区間におきます一般の沿線住民の方々の御理解も得べく、いわば最善の努力をいたしておるところでございまして、千葉県内におきます種々の問題あるいは練馬から東名に至ります北西部の区間あるいは都市計画決定をされていない東名から南の区間、こういった点について、私ども、一体、今後どういう建設の進め方をすればいいのか、整備を進めればいいのかということを常に念頭に置きながらいろいろ調査等々を進めているわけでございます。で、こういった本法、この沿道整備に関連をいたしますこの法律がだんだん定着をいたしてきて、それがある場合にはかなり積極的に活用できる分があるならば、外郭環状道路の整備を進めていく上で大変効果的であるというように実は期待をいたしておるわけでございます。  一方、東京湾岸道路の部分につきましては、御案内のように、国際空港から都心までの連絡という観点、さらにはこの湾岸に連檐をしております都市諸施設——都市機能の確保のためのいろんな諸施設を相互に連絡をいたします交通がかなり多様でございますので、そういった観点から千葉方面から東京都心向けにつきましては相当の整備が進んでおりますことは御案内のとおりでございますし、これから横浜方向にかけましてはすでに埋め立て等もでき上がっておるわけでございまして、逐次、その整備を進めているところでございますし、また、羽田空港の滑走路の下には、一応、将来の湾岸道路の通ります部分のスペースを実は確保するような手だてもすでに講じておるわけでございまして、私ども、都市環境全体の改善にも役立っようなこういった幹線道路につきましては、今後とも、十分整備の推進を図ってまいりたい、かように考えておるわけでございます。  ただ、やはりこういった大規模な道路でございますので、それだけに午前中も御議論がございましたようにいろいろな問題もあることは事実でございます。したがいまして住民の方々のいろんな意味での御理解、御協力をいただきながらやっていくためにある程度時間をいただきながら進めてまいらねばならない、こう考えているわけでございます。

栗林卓司民社党

○栗林卓司君 私は、日本国民のことですから、公益上の必要があるとなればよしわかったと言ってくれない人たちではないと思います。ところが、余りに不公平じゃないかと、諸事万端にわたってということが浸透してきたもんだから、じゃいやだよということに私はだんだんなってきたと思う。その意味で、たとえばこの法律で防音構造化について助成金が出るようになっています。実際にいま騒音で悩んでいるわけですから、当然そうすべきだと私も言いたいんだけれども、ただ、そうは言いながら、ひとつ問題の性格ははっきりさせておきたい。  たとえば道路に近接して住宅をつくった、あるいはマンションに入った、そのときから道路の前には車が流れ、騒音は何十ホン以上になった。したがって承知の上で入ったんだ。騒音が高いから多少は安かったかもしれない土地を買ったんだ。で、その防音工事というのはそこに住んでいる人たちしか守らない。それに対して助成が出るというのは、一体、公平という観点から見て正しいのかどうか、それがいいって言うなら一億一千万国民言いたいことみんなありますよ。そういう意味で、私、助成は結構なんだけれども、ただ、これはなぜ出すんですか、その性格を伺いたい。

山根孟建設省道路局長

○政府委員(山根孟君) 御指摘の点につきましては、これは本法の運用上の問題としてさらに検討する必要があろうかというぐあいに考えるわけでございますが、考え方といたしましては、道路交通騒音が特に著しい沿道整備道路の沿道のうち、市町村が特に条例を定めて防音構造を義務づけている地域については、規制により住宅等の新築あるいは建てかえを通じて防音構造化が図られることを期待するわけでございますが、単にこれにとどまらず、防音構造化の必要性を地元の市町村が認め、新築住宅等については防音構造化ということで規制されているということ。  第二には、条例による規制が必要とされるほどの地域でありますならば、一般的には既存住宅等についても防音構造化を促進し、道路交通騒音により生ずる障害の防止を図る必要性が高いというぐあいに認められること。  さらに第三には、このような地域については防音構造化が促進されることにより、道路交通騒音により生ずる障害の防止が図られるということは、私どもとしても、道路管理者の立場としても、やむを得ない、また道路交通の確保を図るという観点からはやむを得ないといったようなことから、道路管理者としても、条例による制限が定められた際に、現に存する人の居住用の建築物については防音工事の助成等に努めるべきであるということを実は考えたものでございます。

栗林卓司民社党

○栗林卓司君 大変苦しい御答弁なんですけどね、昔から住んでいた人、前はこんなに車が通っていなかった、最近ふえてきた、この場合には別なんです。しかも、車がふえたことに公益性があるんだったら補償金としてやはり出すべき、これが公平というものだと思うんです。  ところが、車がふえてうるさくなってから来た人は承知の上なんだから、それは出すのはおかしい。しかも、その住宅が先ほど来言っておりますように環境施設帯として想定されるゾーンの上に立っていた場合、そこへの防音工事というのは余分な投資なんです。なぜなら中長期的に見てその住宅というのは取り壊してもらわなければ良好な道路、市街地のストックにならない。では、どうしたらいいかというと、防音工事をやるよりも市街地の再開発をして、もっと良質な住宅に移っていただく、そちらの方が本筋なんです。  そこのところをあいまいにして、とにかくじゃ金を出せばいいだろうと、これが公益と私権の関係を非常にわかりづらくしている。だから外郭環状は、だれに聞いたって言いますよ、とにかくあれがないとえらいことだと言いながら、今日あれができると信じている人は一人もいない。個々の私権を主張する国民はどうかというと、もう自分の私権を主張するしかこの欲求不満を晴らす道がないという形でますます私は救いがたくなっていると思います。したがって、これはいいですよ、これで。私は、外郭環状を進めるべきにもかかわらず、湾岸道路を進めるべきにもかかわもず、政府が怠慢であった、したがって、ごめんなさいと言って防音工事代は出す、こう受け取ります。それでも結構ですよ。ただ、本筋の仕事に早く移らないで、その意味ではこれは法律ができたらどこかにモデルケースをつくるんでしょうから、大至急やって、またモデルを見ながらさらに進んで次の対策を考えたい、その意味でこれをぜひ活用していただきたいと思います。  終わります。

茜ケ久保重光日本社会党

○理事(茜ケ久保重光君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

茜ケ久保重光日本社会党

○理事(茜ケ久保重光君) 御異議ないと認めます。  本案に対する討論及び採決はこれを後日に譲ります。  本日はこれにて散会いたします。    午後五時九分散会

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