沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第3号
- 発言数
- 147 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1980/03/19
会議録
○委員長(志村愛子君) ただいまから沖繩及び北方問題に関する特別委員会を開会いたします。 沖繩及び北方問題に関しての対策樹立に関する調査中、沖繩問題に関する件を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○二宮文造君 沖繩の本土復帰に伴います問題の一つ、政府は、さきの漁業補償に続きまして復帰前の米軍人、軍属らによる人身被害補償に充てるため、五十五年度予算案の中に一億三千万円の特別支出金、これを計上しているようですが、まずここに至る経緯を概略御説明いただきたい。
○政府委員(美野輪俊三君) お答えいたします。 対米請求権問題の処理方針を検討いたしますために、先生御承知のように昭和五十三年五月に関係省庁による連絡会議を設置をいたしまして、要求内容や被害の実態、また措置の必要性等を項目別に順次検討しておるところでございます。 ただいま御指摘の人身事案につきましては、他の事案に比べまして被害実態が把握されておりまして、また講和前の人身被害事案等につきましての措置の前例もございますので、その処理方針について地元等との合意も得て、来年度の予算案にただいま御指摘のとおり一億三千万円の予算を計上いたしまして御審議をお願いしておるところでございます。
○二宮文造君 それで、その大もとになる数字というのは、地元から上がってまいりましたのは第三次までで私の承知しているところでは、人身補償が百二十九件、総額十億一千万円、こういう数字が上がってきていると、こう私は承知をしております。また、開発庁としても当初一億五千万円の概算要求をした、それが一応一億三千万円に落ちついたと承知しておりますが、この辺の関係について、ちょっと余り数字の差が大き過ぎるので、どういうふうに積算をなすったのか、あるいはまたここに至ったのか、この点をお伺いしたい。
○政府委員(美野輪俊三君) お答えいたします。 請求者側から提出のございました要請額は、先生御指摘のとおり約十億ということでございます。これは基準収入日額等の算定単価が被害発生時等にかかわりなく要請をされて、私どもが推測いたしますのに、恐らく四十九年ごろを評価時点としておるというようなこと、それから死亡者に慰謝料を加算しておることなどによるものと考えられますが、今回私どもで考えております措置案では、同種事案でございます講和前の人身被害事案の算定基準に準じまして、また被害額の算定に当たりましては評価時点を原則として被害時評価ということで積算をいたしておると、そういうことで金額に大きな差ができたものと考えております。
○二宮文造君 伝えられるところによりますと、確かにそういうふうな積算の仕方をして講和発効後の昭和二十七年四月二十九日から復帰直前の四十七年五月十四日までの発生した被害事案ですね、それに対していまお話しになったように、被害の発生した年を評価時点とする、ただし三十三年以前のものについては三十三年に算定をすると、こういうふうに書くことでそうなったというふうにお話しになりましたが、それではこの一億三千万円の中身についてどういうふうに政府としては考えていますか、これがまるまる百二十九件に充当されるのではないように承知しておりますが。
○政府委員(美野輪俊三君) ただいま先生御指摘のとおり、ただいま請求が出ておりますのは百二十九件でございまして、これを講和前の人身被害等の事案の処理基準に準じます基準で私ども積算いたしますと約八千五百万と、こういうことになるわけでございます。ただ、私どもといたしましては、なお請求に漏れがあるのではなかろうか、新しい請求がなお出てくるのでなかろうか、また今回の措置の趣旨等にかんがみまして、そういったものもできるだけ可能な限り広く救済したい、こういう考え方を持っておりますので、なお百二十九件の五割程度の新たな請求があるのではなかろうかと、こういうことでこの八千五百万の五割増という、積算といたしましてはそういうことで一億三千万を計上をいたしておるわけでございます。
○二宮文造君 次に伺いたいのは、いわば百二十九件、十億一千万円に対して八千五百万程度予定していると。そうしますと、勢いその補償の中身の問題ですね、いろいろな項目があると思いますが、その補償の中身としてはどういう項目でこれから検討されていくのか、この八千五百万円について。いろいろな補償の仕方があると思うのですが。
○政府委員(美野輪俊三君) 補償の内容といたしましては、これは死亡事案とそれから傷害事案とに分かれるわけでございます。そのそれぞれについて手当てをしたいと、このように考えております。
○二宮文造君 死亡の場合は、要するにその遺族に対する慰謝料みたいなものは考えるんですか、考えないのですか。
○政府委員(美野輪俊三君) 遺族に対する慰謝料というものは私ども考えておらないところでございます。ただ、当時扶養親族等がある場合には、扶養加算というような形で、慰謝料ではございませんが、そういった手当てはいたしておるところでございます。
○二宮文造君 私も死亡事故が何件あるかちょっと詳細に知っていないんですが、死亡事故は何件ありますか。
○政府委員(美野輪俊三君) 死亡事案の件数といたしましては六十三件でございます。
○二宮文造君 これは支給基準がまだ明確に固まってないと、こう思いますが、この死亡事案についてのいわゆる、何といいますか、遺族に対する扶助料等も含めて概算どれぐらいの計算になりますか、まだわかりませんか。
○政府委員(美野輪俊三君) これは個々のケースによりまして、また死亡被害発生の時点等によりましてそれぞれ変わってくるというようなことでございますので、ただいまのところそれについての計算というものはまだいたしておらない段階でございます。
○二宮文造君 基準はありましょうが、基礎は。それに積み上げるとか、あるいは減額をするとかいうプラス、マイナスの作業はするとしても、一応の基準がなければこの八千五百万円という数字だって出てこないでしょう。
○政府委員(美野輪俊三君) 先生ただいま御指摘の基準でございますが、これ現在最終的に関係省とも協議をしながら詰めておる段階でございます。したがいまして、細部の点ではまだ必ずしもはっきりしませんので厳密な計算等はできないわけでございますけれども、私ども仮の計算等行ったところでは、死亡につきましてはおおよそ一件平均百万前後になるのではなかろうかというふうに考えております。
○二宮文造君 それで、先ほど地元とも合意をされたということが若干説明があったわけですが、地元のいわゆる推進協議会、ここでは、まず問題は、補償算定のやり方について、確かにおっしゃるように四十九年時点で、いわゆるよく補償算定に適用されますホフマン方式、これを勘案しながら、四十九年の時点の物価あるいは経済事情を考慮して十億何がしという金額を算定をしたと。したがって、ここに国との間に大きな開きがあるということに一応の不満はあるわけです。不満はある。しかし、事態の解決を延ばしてはならないので、この開きについては今後引き続き政府と折衝をすると、こういうことを大方の了解として国の処理方針に一応乗ったと。これが現地の姿勢のようなので、冒頭におっしゃった現地とも合意をしましたのでというのは、ちょっとその辺に事情の食い違いがあるように私は承知しているんですが、これはどうですか。
○政府委員(美野輪俊三君) 先生ただいま御指摘の点につきましては、先ほど地元との合意と申し上げましたのは、まず要求の段階におきまして非常に大まかな基本的な考え方、それにつきまして地元の方とも折衝いたしまして、地元の方も、この考え方といたしましては、従前の講和発効前の人身被害事案、これの処理基準等に原則として依拠しながら処理をしていくしかないんではなかろうかという点についてお互い話をいたしたわけでございます。その後先生の御指摘のような陳情等もございまして、私ども地元の特に補償推進協議会が主体となってその辺の要請をいたしてきておりますが、それとも十分お話をいたしまして、現在のところは地元といたしましても納得し、なお細部の具体的な詳細な基準につきましては、現在私どもにおいて検討しておる段階、こういう状況にございます。
○二宮文造君 そうしますと、地元のいわゆる推進協議会の中での多数意見になっておりますいわゆる乖離の問題ですね、金額の開きが大きいと。要するに積算の基礎が違うわけですから、これは食い違っている。これは今後政府とまた折衝の余地を残しているんだというのが推進協議会の大方の了解した意見。それからいまの答弁聞いておりますと、これで大体百二十九件についてはこれから金額を算定をして、それで終わりなんだと。そのほかに五〇%ぐらいの駆け込みがある、これも予想していると。これで大体人身事案についての補償は終わりになるんだと、そういう姿勢を政府はお持ちなんですか。
○政府委員(美野輪俊三君) 先ほどお答え申し上げましたとおり、細部の基準につきましては、現在関係省等とも協議をしながら詰めている段階でございますが、基本的には、推進協の内部に、内部的にどのような意見があるか、私ども十分承知をいたしておりませんが、被害発生時点での評価という基本的な点につきましては地元の方の御同意をいただいているものというふうに私ども考えておるところでございます。 今後の予定といたしましては、詳細な基準、要項等を作成をいたしまして、新たな請求者も含めまして請求を受け付けまして、それらについての算定、支払いを行うと、こういう手順にいたしておるわけでございます。
○二宮文造君 ですから、これで要するに、たとえばこの一億三千万円、これでもって人身事案についての補償は完了する、完結をすると、こういうふうなお考えのもとに問題に取り組むわけですか。
○政府委員(美野輪俊三君) 私どもといたしましては、先生の御趣旨ちょっと取り違えているかもしれませんけれども、この一億三千万円をもちまして、おおよそ賄えるものというふうに考えております。私どもとしては、先ほどお答え申し上げましたとおり、現在出ております百二十九件の約五割増程度の請求があるのではなかろうかと、こう思っておりますが、これが予想に反しまして非常に多数の事案が出てくるというような事態がございますれば、それはそのとき私どもとして適切な対応をいたしたいと、このように考えております。ただ、人身事案に関するいわゆる請求権の処理ということにつきましては、私どもこれが最終的なものというふうに現在考えております。
○二宮文造君 ただ、一般的にその補償ということになりますと、これほど伸びているわけですよね、要するに。昭和二十何年ですか、もう三十年近くになるわけです。やっとここで実現の運びになったと。その場合、やはり確かに事件が発生したときの考え方で算定をする、これは講和前はその都度やっていたわけですから。ところが講和前というのは、局長ね、年数はそんなにたってないですよね。よろしいか。被害発生時に評価の時点を求めたというのが講和前の米軍の処理の仕方でしょう。それにならったというんでしょう、今度の場合も。ですけれども、今日やっと問題の処理をするわけです。その間の物価の上昇とか、それからまた長い間待たせた問題とかいうふうなことを加味しながらですね。あながち事件が発生したときに限定をするというやり方はちょっと今日の社会通念には合わないんじゃないか、こう考えるんですが、矛盾だとお考えになりませんか。
○政府委員(美野輪俊三君) お尋ねの件でございますけれども、対米請求権事案、あるいはこれに類似する他の事案につきましては、これまで幾つか処理済みのものがございますが、これらは原則として被害時評価により措置額が算定されておるというように承知しております。したがいまして、今回問題となっております陸上事案の解決につきましても、これは先例事案との均衡を勘案する必要があるのではないか、こういったことから、支払い時までの時間の経過に対しまして何らかの加算をする、先生御指摘のような加算をするということは、同種事案との均衡上問題があるのではなかろうかというふうに私ども考えております。
○二宮文造君 その問題の支給の基準ですね、これはいつごろ策定される見通しですか。
○政府委員(美野輪俊三君) 現在鋭意検討いたしておるところでございまして、四月中にはその細部を詰めたいと、このように考えておるところでございます。
○二宮文造君 それから支払いの窓口はどこになるんですか。
○政府委員(美野輪俊三君) 窓口といたしましては、沖繩開発庁の現地にございます総合事務局が窓口になると、このように予定いたしております。
○二宮文造君 それで、私はこの人身事案の補償についても、やはり算定の仕方が余りにも低額に過ぎるんじゃないか。その後の物価のスライドとか、それから遺族の方々、関係者の方々の感情というようなものも、あるいは生活に与えたその後の影響、そういうものも勘案するときに、あながち被害発生時にその評価の時点を求めるということが情勢に適合したやり方かどうか、疑問があります。 この点についてはやはりまた後で問題になってくると私は思いますけれども、その後、これでたとえば漁業補償あるいは人身関係の事案、これを除外しまして、西銘沖繩県知事を会長とします沖繩返還協定放棄請求権等補償推進協議会——先ほどの推進協議会ですが、その推進協議会でまとめたもの、その推進協議会が五十四年の七月、いわゆる「沖繩返還協定放棄請求権等の早期補償に関する要請書」、こういうものを出しまして、御承知のとおり残地補償ですね、請求項目。残地補償二千二百二十件ほか十二項目、合計で十一万八千六百三十七件、総額千七億五千万円、こういうリストが私の手元にあります。これはかねがねから言われている、まだ問題の処理が残っております、いわゆる放棄請求権の何といいますか、根幹になるものですけれども、このリストは政府としてはどういうふうな気持ちでごらんになっていますか。
○政府委員(美野輪俊三君) 先生御指摘のとおり、陸上事案につきまして約十二万件、約一千億に上る請求権補償が地元から提出されておるわけでございます。確かに、当時の米軍の統治下に二十七年間置かれ、その間に逐次現地法令によりまして、補償その他の体制が整えられ、制度も整えられ実施されるようになってきておりますけれども、この人身事案についても見られますように、なかなか基本的に本土の制度と考え方の変わっておるところもある、あるいは現実の問題として、実際の問題としてなかなかに補償が実施されなかったというような面もこれは否定できないんではなかろうか。そういった点、いろいろ私どもといたしましては、この辺、第三次復帰対策要綱におきまして、特にこの問題につきまして、適切な措置を講ずるということにされておるわけでございます。 そういった基本的な認識のもとに、私どもといたしましては、残された問題の処理を急がなければならないものというふうに考えて取り組んでおるところでございます。 ただ、先生も御承知のように、件数も非常に膨大でございます。内容もまた種々複雑な問題がございますし、また長期間経過したということによりまして証拠資料が散逸しておるというような、いろいろ解明すべき問題がございます。そういった点、先ほどもお話に出ました各省連絡会議等におきまして、今後早急に検討を進めていきたいというふうに考えておるところでございます。
○二宮文造君 私がお伺いしたいのは、このリストが出てきた、リストがまとまった、それについては、それぞれ関係者は、一応とり得る裏づけ、それを整えて、そしてその推進協議会の手元でそれらを加えながらこういうリストが出てきたと私は承知している。 ただ、私いまお伺いしているのは、そういうリストがある、それぞれ可能な限りのそれを証明するものもある、それを受けた政府が、先ほどおっしゃったように、関係省庁の連絡会議も二年前に設置しておりますが、その関係省庁連絡会議で基本的な方針もまだ決めてない、ましてや具体的な案件についての調査もなすってないんじゃないか、だから、ただ単にリストを受けている段階でとどまっているんじゃないかということを、私いまお伺いをしたわけです。
○政府委員(美野輪俊三君) 提出されております十二万件につきまして、まあ請求者としてはそういう事実があるという考え方のもとに請求をされておるものというふうに思いますが、これまで、たとえば人身事案等につきましてはかなり検討を行いましたけれども、必ずしも証拠が十全であるというふうには考えられないものがございます。 ただ、その他の事案につきまして、政府サイドとしてどのような調査を行っておるのか、調査を行っていないのではなかろうかという御指摘の点でございますが、これにつきましては、復帰後、防衛施設庁におきまして、この請求事案につきます基礎的な調査を行ってございまして、これにつきましてはかなり手元にございますが、膨大な報告書をまとめておるという状況にございます。各省連絡会議におきましては、これを一つの基礎的なデータといたしまして、これを材料に、たたき台にいたしまして、いろいろそういった具体的な検討もいたしておるというのが実態でございます。
○二宮文造君 立ち入って伺いますが、施設庁の方で膨大な資料の調査を進めていると。ですけれども、解決したのもありましょう、あるいはまだ証拠資料が届かないということで未解決のものもありましょう。いわゆる施設庁で手をつけたのは何件ぐらいになりますか。膨大な資料と先ほどおっしゃったんですが。
○政府委員(美野輪俊三君) この施設庁における調査といいますのは、個々の具体的な事案の解決のための調査ということではございませんで……
○二宮文造君 事実関係でしょう。
○政府委員(美野輪俊三君) 事実関係がどうであるかということを承知しておる限りにおきましては、相当数抽出をいたしまして調査をしたというように私ども聞いております。
○二宮文造君 ですからどれぐらいですか。何しろ十二万件あるんですよ。
○政府委員(美野輪俊三君) ただいま御指摘の点につきましては、一律の抽出率ではございませんで、各事案ごとに、各請求項目ごとに抽出率をたがえて調査をしておるということで、ただいまの具体的に何件調査をしたかという点について手元に数字ございませんので、ちょっとお答えいたしかねるところでございます。
○二宮文造君 私、聞きたいのは、やってくれているのはくれているだろうけれども、何しろ案件が十二万件もある。そして、いわゆる政府が処置するにしても、やっぱり固まったものでなければ基本方針も出てこないでしょう。とすると、この十二万件の一つ一つのものについての一応のめどをつける目安というものが政府になきゃいかぬ。また、現地の人は一日も早く解決を待っているわけですから、だからいまのようなお話では一体この請求権の問題について、補償の問題でいつごろ政府としては決着をするのか。それがまだ決まっていないでしょう。それはどの程度に目安を置いて施設庁が努力するなり、あるいはその関係省庁の連絡会議で方針を決定するなり、両方が連動していると思いますが、決着の見通しを一体どこに置いていらっしゃるか。
○政府委員(美野輪俊三君) ただいまのお尋ねでございますが、私どもといたしましては、一応基本的に、この各請求に対する個々の請求ではなくて、各項目ごとの請求に対する政府としての基本的な方針といいますか、これを検討するためには防衛施設庁における調査——基礎的な調査ではございますけれども、これをもとにしてかなり検討が進められるのではなかろうか。それを個々に具体的に、言うなれば個々のケースごとに幾らという算定を行います場合には、そういった基本的な方針等に沿いましてどう処理していくかという問題が後に残ってくるかというふうに考えますけれども、たとえば人身事案につきましても百二十九件の請求が出てきておる。しかしながら、実際に最終的に百二十九件になるのであるかどうかということは、むしろ私どもといたしましては新たな請求、この補償推進協議会で取りまとめた以外の要請等も隠れてあるんではなかろうかと。したがいまして、この問題につきましての処理の基準をまず定めまして、それによりまして広く呼びかけながら新たなものを受けつけ、それを一定の基準に沿って処理をするという方法をとったわけでございます。 そういったことで、残されました陸上の事案につきましてどういう考え方でどういうふうに処理していくかということは、いま関係省庁連絡会議におきまして検討を進めておるところでございまして……
○二宮文造君 めどを聞いているんです。説明じゃなくて、めどを聞いているんです。
○政府委員(美野輪俊三君) そのめどといたしまして、いま先ほど来申しましたように非常に困難な問題を多々含んでおります。したがいまして、現在の段階でいつからいつまでにということはなかなか申し上げにくい状況にございますが、私どもといたしましては、五十六年度以降できるだけ早期にこの問題に解決のめどをつけたいと、このように考えておるところでございます。
○二宮文造君 御承知のように、これらの事案は長期にわたる米軍の支配下において失われた沖繩県民の関係の方々の人権とか、あるいは財産権を回復するということで、どちらかというと政府が優先的に解決をしなきゃならぬ問題です。しかし、復帰されてもう八年を迎えようとしているときに、まだその基本的な方針も決定をしてない、現地の方はじりじりしていると思うんです。 特に私が聞いたところでは、この項目の「その他」の中に書かれているそうでございますけれども、石田豊太郎さんの請求の事案、御本人もきょうはこの委員会を傍聴されておりますけれども、もうすでに七十六歳の老齢でございまして、しかもこの問題に関連をして個人補償をしておったために、昭和三十三年には東京都杉並区所在の土地が約千平米、建物が百七十平米の持ち家を処分をしなきゃならぬ、そういう事態に追い込まれている。現在は借屋住まいという非常に気の毒な状況に追い込まれている。もう年齢も先ほど申し上げたように非常に老齢でございまして、とにかく政府の方では基本方針がまだできない。五十六年度からなるべく早くと、こういうふうに言っておりますけれども、しかし、その方々にとってみればもう命がもたない。とにかくこの問題の解決に余生を託しているというようなことですから、ひとつ大臣、これはそういうふうな——これは単に一例を申し上げただけです、現地の皆さんのお気持ちはそこにあると思う。したがって、この問題の処理について大臣の御決意といいますか、御所信といいますか、それをお伺いして請求権の問題は終わりにしたい、こう思います。
○国務大臣(小渕恵三君) 御指摘をいただきました人身事案を初めとするその他の諸問題につきましては、御指摘のようにすでに復帰以降、時も相当たっておるわけでございます。政府といたしましては、いま局長が申し述べたように陸上事案等も多々問題点がありまして、なかなかむずかしい点もありますけれども、御指摘にありましたその他事案もありまして、特に具体的な事例もわかっておる問題につきましては可及的速やかに結論が得られるように政府として最大の努力をいたしてまいりたいと思います。
○二宮文造君 次に、またこれも古くて新しい問題なんですが、沖繩県が要望しております国立長寿の村、この問題についてお伺いをしたいんですが、まず大臣、歴代大臣の中から申し送りで御承知だろうと思うんですが、四十七年の十二月十八日閣議決定しました沖繩振興開発計画、この部門別計画の中に「沖繩県の亜熱帯の自然的・地理的条件を生かし、老人が健康で生き甲斐のある生活を享受することができるような老人の保健、福祉、勤労、休養等を目的とする総合的な施設の設置について検討する。」と、きちっとうたわれているんですが、この問題についての大臣の御所信はどうですか。
○国務大臣(小渕恵三君) 長寿の村につきましては、いま先生御指摘のように沖繩振興開発計画でその理念をうたっておるわけでございますが、それから発展をいたしまして、沖繩県といたしましても具体的な案をいま練っておるというふうに聞いておりまして、有料老人住宅とか研修施設とかあるいは体育館、活動施設、高齢者クリニック、農園等、いろいろ沖繩県として考えておるようでございます。 そこで、県としての内容がまだ煮詰まっておらない、こういうふうにわれわれは承っておりますので、開発庁としては、その内容が固まりました段階で県とも十分相談をいたしましてこの目的を達成いたしていきたいと思っておりますが、御案内のとおり老人福祉問題は、これ厚生省が直接の窓口で担当いたしておりますので、厚生省とも十分鋭意相談をいたしまして、あわせて、申し上げたように沖繩県の要望も承りまして、せっかくここでうたっておることですから、すばらしい長寿の村が沖繩県の中にでき上がるように努力をいたしていきたいと思っております。
○二宮文造君 じゃ大臣、ちょっとこれまでの経過を、これから厚生省とやりますのでお聞き取りいただきたいんです。 これは県の方で青写真ができてないというようなお話ですけれども、青写真に着手するに至るには政府の理解がなきゃいけないわけです。ところが、政府の理解が取れないから現地で——それはもうマスタープランはできてますよ。マスタープランはできてますけれども、言われるような具体的な計画というのに着手できない。これが現地の実情と私は承知しております。それで、この開発計画の中にこういうふうにうたわれたのに勇気を得まして、沖繩県としては事項別な計画を策定するに当たって長寿の村をつくろうと——これは国立ですよ、まず当初考えたのは。そういうふうに計画を進めたわけです。 ところが、たまたまそのときに厚生省の方で厚生年金の特別会計資金を利用した厚生福祉施設——これは大規模、中規模、後に中規模は厚生年金総合老人ホームと、こう名前を変えたようでありますけれども、その厚生省のいわゆる総合老人ホーム、これが非常にわれわれの考え方にふさわしいというので、そっちに乗りかえたといいますか、厚生省サイドの厚生年金総合老人ホームを誘致する、こういうふうに方針を切りかえた。 厚生省、その辺の、それから今日に至ります沖繩県と厚生省とのやりとりの問題について御説明をちょうだいしたい。
○説明員(片山巌君) ただいま先生からお話がありました総合老人ホームの件でございますが、確かに……
○二宮文造君 時間がありませんので、要点だけ。
○説明員(片山巌君) そういう御要望があることは私たちも承知いたしております。そこで、五十一年におきまして、県からの要望もございまして、総合老人ホームとまではいかないけれども、有料の老人ホームをつくってほしいと、こういう御要望がございましたので、従来の老人ホームよりやや大きい有料の老人ホームを五十三年度におきまして予算措置をいたしまして、昨年の七月にオープンをいたしておるわけでございます。その有料老人ホームの実績、利用状況等を十分に見きわめた後におきまして、それらの問題の検討をしていきたいというのが現在の私どもの考え方でございます。
○二宮文造君 ですけれども、沖繩県の期待は、いわゆる全国であれ十二ヵ所でしたか、今度加わって十三カ所になりますか、厚生年金総合老人ホームは。この中に沖繩を加えていただきたいというのが、再三再四それこそ何十回となく厚生省に陳情をした県例の主目的はそこにあった。ですから、有料老人ホームをつくったからといって沖繩県のかつて持っていた国立長寿の村の構想、それが総合老人ホームに変わったわけですが、その期待は相変わらずなくなってないわけですよね。それは承知されてますか。
○説明員(片山巌君) 御承知のとおり、厚生年金の福祉施設ということでございますので、私どもといたしましては設置のある種のやっぱり考え方を持っております。それにはやはり被保険者なり受給権者の方々の分布状況、それからその方々の利用しやすい場所、こういうふうなものも十分参考にいたしまして、当然これは独立採算制をとっておる施設でございますので、それらの地域事情に適合するようなものをやはり考えていかなければならぬ、こういうように考えておりますので、先ほど申しましたように有料老人ホームの利用状況等を踏まえながらこの問題の今後の課題として私ども検討させていただきたい、かように思っておるわけであります。
○二宮文造君 大臣、そうなんです。一応厚生年金の関係の特別会計によるホームを予定していたんですが、それはもう厚生省の方で断を下したわけです。これはとてもじゃないけれども御要望に沿えませんと。したがって、また沖繩県はもとへ戻りまして、国立長寿の村ということで考え方をそちらに戻して、ぜひこれは実現をしたいということ、こういう状況になっているわけです。しかも、そのやさきに、野呂厚生大臣が、一月の中旬でございますか、現地へおいでになりまして、これは私はリップサービスもあるんじゃないかと思うんですが、こういう事態のときにリップサービスとして見逃すわけにはいかないんですけれども、新聞報道によりますとこうおっしゃっているんですよね。「県から要望の強い長寿の村については、現行制度のワク内でどういう方向で進めるか検討したい。沖繩は長寿県であり、長生きできる環境がある。内容をどうするか、具体的計画を県で練ってもらいたい。私としては前向きに検討していく。」と、非常に県としては勇気づけられる発言なんです。ところが、この発言の中に、これ厚生省ならよくわかると思うんですが、「現行制度のワク内でどういう方向で進めるか検討したい。」、こういう大臣の意向は何を指しているんですか。
○説明員(大西孝夫君) お答えいたします。 大臣がこのように申されました趣旨は、現在老人福祉施設等につきましていろいろな助成制度がございますが、そういう助成制度を弾力的に運用することによりまして県の御希望に沿えるような施設をつくり上げていくということで申し上げたわけでございます。
○二宮文造君 そうしますと、県は国立長寿の村と、こういう基本的な構想を持っているわけです。そうすると、現行制度の枠の中で県が持っている国立長寿の村という構想は生きるんですか、生きないんですか。
○説明員(大西孝夫君) 厚生省といたしましては、このような総合施設が各地にできるということ自身結構なことだと考えておりますが、国自身がこのような総合施設をみずからつくる考え方は現在のところ持っておりません。
○二宮文造君 ですから大臣、これはひとつ開発庁としてなわ張りの問題もありましょうけれども、しかし沖繩の開発計画の中に、冒頭にうたわれた問題を今日まで引っ張っているわけですから、ひとつ現地の要望とそれから開発計画の間に、閣議決定したものの間には食い違いはないわけです。ただ、あと運用の食い違いがいま起こっているわけですから、ひとつ長官としても鋭意この問題について、県側の意向が生きられるようにひとつ開発庁長官として努力をお願いしたい、こう申し上げて、これはまた後引きますので、私の時間五十二分までですから、もう時間切れになりましたが、これで終わりにしたいと思います。
○国務大臣(小渕恵三君) 厚生省の考え方いま承りましたが、開発庁の長官としては沖繩県が長寿県にふさわしい県としてそうした施設ができ上がるということは、これは期待しておるところでございます。ただ、開発計画そのものは完全に国立だというふうには明示しているとは思わないんです。ただ、国立ということについて県が非常に要望しているということでありますれば、やはりその実現を図ることは私どもの努めだと思います。ただ、厚生省もいま御発言のような考え方を基本的に持っておるようでございますので、かなり調整すべき点は残されているようにいま質疑応答を拝聴いたしておりまして聞きました。 しかし、厚生大臣も一月に行かれて現地で御発言されておられるようでございますので、また厚生大臣とも発言の趣旨を十分お聞きをいたしまして、現地の希望がここにあるということについては十分厚生省の大臣にもお伝えしてみたいというふうに思います。
○渡辺武君 開発庁長官に伺いますが、現行の沖繩振興開発特別措置法、これは五十六年度までの時限立法になっているわけです。それで、現実は後から申しますけれども、県民生活その他の見地から見ますと、沖繩県の振興開発というのは私はまだまだ緒についたばっかりぐらいのところじゃないかというふうに考えているわけです。かえってこれからが非常に重要だというふうに思いますが、第二次の振興開発特別措置法及びそれに基づく計画が必要だと思いますが、その点はどう考えていらっしゃるかまず伺いたい。
○国務大臣(小渕恵三君) 御指摘ありましたように、もうわずかで振興開発計画終了することになりますんで、いまの段階ですと残された期間精いっぱい努力して当初の目的を達成するように最善の努力をすると、こうお答えをせざるを得ないと思うんですが、しかしお話にありましたように、それぞれの部門をよく精査いたしてまいりますと、まだこれから目的を達成するためにはかなり距離のあるものもあるんじゃないかと、そういうことでございますので、時限が切れたからその時点で考えるというわけにはこういう問題いきませんから、ここ一年ひとつ第二次の開発計画が必要か否かということの前提として、いままでやってきた事業の到達度その他につきまして十分調査に入っていきたいと、こういうふうに思っております。
○渡辺武君 総理大臣の一月二十五日の施政方針演説、この中で沖繩県の、経済問題に触れられて、「沖繩につきましては、特に地場産業の育成など振興開発のための施策の充実を図ってまいる考えであります。」というふうに述べておられるわけですね。総理大臣が施政方針演説の中で特別強調されるというようなことでありますので、かなり充実したものを、この五十五年度はもとよりですけれども、それから後の計画についても考えていく用意があるのかどうか、この点重ねてお伺いしたい。
○政府委員(美野輪俊三君) お答えいたします。 ただいまの御質問、第二次振興開発計画の内容としての御質問というふうに受けとめましたが、よろしゅうございますか。
○渡辺武君 ええ。
○政府委員(美野輪俊三君) その点につきましては、ただいま大臣からお答えいたしましたように、私どもといたしましては、それをどうするかという問題を含めましてあと残された期間が二年間でございます。したがいまして、その間に基本目標の達成の状況とか沖繩県の経済の状況、あるいは社会的な諸情勢、それからこれまでとってきました施策とかあるいは事業の効果、そういったもろもろの問題点を十分検討して、その上に立って判断していかなければならないものというふうに考えておるわけでございます。 ただいま御指摘の産業の振興、特に地場産業の振興といったような問題は、今後の沖繩の振興開発にとって非常に重要な問題であるというふうに私ども認識しておるわけでございます。現在の特別措置法なり振興開発計画の期限切れ後の施策のあり方という問題につきましては、ただいま申し上げましたように、私どもその前提となる諸問題の検討を大いに進めておるところでございます。御指摘のような問題点につきましても、私どもとしては十分重要であるという認識のもとに検討を行っていきたいと、このように考えておるところでございます。
○渡辺武君 特に私は県民生活という見地からしますと、非常にまだ本土との格差が激しいんじゃないかというふうに思うんですね。ですから、第一次のこの計画がその点で特別にやはりおくれているという点をよくひとつ反省していただいて、それに立ってぜひ第二次計画を策定してやっていっていただきたいというふうに考えているわけです。 それで、具体的に二、三の問題にちょっと入っていきたいと思うんですが、一つは電話の問題なんです。それで、これは郵政省の方に伺いたいんですが、沖繩県の電話の積滞数ですね、これは復帰後どうなっておりましょうか。
○説明員(水町弘道君) お答えいたします。 沖繩県におきます加入電話の積滞の解消につきましては、沖繩が復帰いたしまして以来、電電公社といたしましても現地の事情等につきまして十分考慮しながら、局舎の建設でございますとか線路の増設、そういった基礎的な設備の整備に鋭意努力をいたしてまいりまして、積滞数も年々減少してまいっております。五十三年度末現在の数字で申し上げますと、約五万加入の積滞というふうに承知しております。 なお、電電公社といたしましては、加入電話の積滞解消ということが沖繩県民の方々の非常に強い御要望であるということを十分に承知いたしておりまして、さらにまた七十八回国会でも附帯決議をいただいてございます。そういった御趣旨も十分に踏まえまして、第六次の五カ年計画でございますが、これは五十三年度から五十七年度までの五カ年計画でございます。その五カ年計画中には積滞の解消を図るということを目標にいたしまして鋭意努力いたしておるということでございます。
○渡辺武君 鋭意努力してくれておることは非常に結構だと思うんですが、沖繩じゃ申し込んでなかなか入れないというものの例として電話がすぐ話に出るというくらいにひどいんですよ、普及率はまだうんと低いし。だから非常に急いでもらわなきゃならぬ。これはひとつ特別な対策を講じてほしいと思うんです。何かその点でいま五カ年計画とおっしゃったけれども、沖繩県について特別な対策を考えていらっしゃるかどうか、これが第一点です。 もう一点ついでに聞きたいのですが、電電公社は料金値上げ後、約四千億円くらいのもうけが出ているという話を聞いているわけです。最近深夜料金の引き下げなど考えておられるということを伺っているんですが、沖繩のような離島ですね、ここからは、奄美大島その他もそうなんですけれども、本土などとの電話連絡をやる場合の料金が非常に高い、何とか離島の電話料金については特別な安い料金制度を考慮してほしい。これは以前私質問で伺ったこともあるんですが、その点をいまこそやっぱり実行してほしいというふうに思いますが、この二点どうですか。
○説明員(水町弘道君) お答えいたします。 沖繩のあれにつきまして具体的にどのような対策であれしておるかという具体的な点につきましては、ちょっとただいま持ち合わせがございませんので、申しわけございませんが……
○渡辺武君 ちょっと途中で悪いけれども、そうすると、いまの積滞を急速に解消するという具体的な施策をやるための計画を立てる用意はありますか。
○説明員(水町弘道君) お答えいたします。 これは全国の積滞解消ということもございますけれども、特に沖繩につきましては、毎年度予算におきまして、全国の——全国ではスケールは大きゅうございますけれども、沖繩にしぼりましても、かなりのウエートでもって毎年予算の方にお願いをいたしておりまして進めておるということでございます。
○渡辺武君 いや、だから沖繩について特別に施策を強化するという用意はあるかと伺っているんです。
○説明員(水町弘道君) お答えいたします。 毎年度の電話の加入の増設でございますが、逐年、数をずっとふやしてきておりまして、五十四年度におきましては予算で約三万六千加入、それから五十五年度におきましても約三万六千と、そういったことで予算でお願いをいたしておるということでござ、います。
○渡辺武君 その離島電話についてはいかがですか。
○説明員(水町弘道君) この離島の電話料金の件でございますが、先生かねてから非常に御熱心にこの問題をお取り上げになりまして、前でも、予算委員会のたしか分科会でいろいろお取り上げになっておられるようでございますが、この件につきましては、私どもも離島の関係のいろいろな県でございますとかいろいろ御要望を承っております。 ただ、この問題は非常になかなかむずかしいところがございまして、電話の料金は大体距離に応じまして段階的に決めておるという形になっております。これはやっぱり電話をお使いいただく方方の、電話をかける方あるいは加入者の方の負担の公平という観点がございまして、やっぱりそういった点からいたしますと、どうしても距離に応じた料金をいただかなければならないということになるわけでございまして、それはそうといたしましても、現在の遠近格差というものが非常に日本の場合には差が激しいということは確かに御指摘されておられるとおりでございます。この問題につきましては、私どもも重要な課題として取り組んでまいらねばならないと思っておるわけでございます。そういうふうに存じておる次第でございます。
○渡辺武君 負担の公平と言うけれども、とにかく自然的な条件で離島に住むことを余儀なくされているわけですよ。ですから、本土の人たち並みに考えて、それで距離が遠いからだからたくさんの料金払うのは当然だというふうに考えるのは、これは公平であるがごとく見えて実際公平でないのです。つまり離島苦ということをよく考えてほしいと思う。これは交通問題と同じことで、交通通信が離島の苦しみの一つの重要なポイントになっているわけですね。電電公社はもうけていないというんならとにかくも、とにかくもうかってもうかってまるでびっくりするほどもうかっているわけだから、この際離島の電話料金について特別なやっぱり軽減措置を講ずるという点をぜひ検討してほしいと思うんですね。
○説明員(水町弘道君) お答えいたします。 確かに離島は日本の地理的な条件にございまして、非常にいろいろな点で大変なところであるということを十分承知いたしておるわけでございますが、ただその距離の点にかんがみますと、たとえば北海道というような広いところになりますと、やはり距離はかなり遠いところもあるわけでございまして、それとのバランス等もございまして、離島に限って特別な手当てを料金面でもってやっていくということは、またそういった本島内のいろんな同じような条件のところもあるわけでございまして、そういったところとの関連でいかがなものであろうかという問題があるわけでございます。
○渡辺武君 そういう御答弁じゃ、私、いま電電公社の電話料金の料金体系そのものについての論争もやらなきゃならぬというように思いますね。外国に比べても日本の電話料金の長距離で料金を高くするというやり方については、これは私、問題感じているんですよ。そういう点もあるので、離島の問題について各離島の自治体がそれぞれ一斉に要望しているでしょう。そう人たちの要望にまじめにやっぱりこたえるという見地から、検討ぐらいはしたらどうです。どうですか。
○説明員(水町弘道君) 非常にいろいろむずかしい問題があろうかと思いますが、一応これからのひとつ研究の課題として受けとめさしていただきたいと思います。
○渡辺武君 それじゃ自治省の方にこれは伺いたいのですが、沖繩県の火災発生率と消防車の保有台数、これ全国でそれぞれ何番目ぐらいになっているか、おっしゃっていただきたいと思います。
○説明員(野沢達夫君) 火災件数はしばらくちょっとお待ち願いたいと思いますが、消防施設の保有台数でございますが、これにつきましてはポンプ自動車が五十三年四月でございますが、現有百三十一台でございます。
○渡辺武君 全国で何番目ですか。
○説明員(野沢達夫君) 全国の順位でございますか。
○渡辺武君 はい。
○説明員(野沢達夫君) それはちょっと手元にございませんが、現在沖繩県の各市町村で持っておりますトータルの数字を申し上げたいと思いますが、ポンプ自動車については百三十一台、それから小型動力ポンプについては七十五口でございます。その他救急自動車が五十一台、それから消防水利としましては四千九百五基というようなものでございます。その他もろもろございますが、主なものとしてはその辺でございます。
○渡辺武君 火災の発生率の方は。
○説明員(野沢達夫君) ちょっといま手元に資料ございませんので、しばらくお待ち願いたいと思います。
○渡辺武君 それじゃ、時間たっちゃうから……。 私も座って言うとどうもあなた方の方にもよく声が通らないようだから、委員長のお許しを得て、立ってやります。
○委員長(志村愛子君) 全般にお声を大きく……。
○渡辺武君 私の方で持っている資料によりますと、火災の発生率、これは五十二年度の数字ですけれども、一万世帯当たり三十八・八件で全国でトップ、非常に火災の発生率が高いですね。ところが、逆に消防自動車の台数、これは人口十万人当たりで見てみますと十一・二台、下から二番目。一番低いのは東京都ですね、九・七台。東京都のように物すごく人口急増というようなところではそういう事態にあるんですが、沖繩がその東京都に次いで保有台数が少ない。火災の発生率は全国一なのに、消防自動車の保有台数の率は、東京都を除けば全国一と、こういうような状態です。これは大変なことだと思うんです。 それで、やはり消防自動車を備えるためには、国からも多少補助がありますけれども、しかし同時に、地方自治体が相当の金を出しませんと持てないわけですね。そういう点で、消防自動車の保有台数を急増させるために、国が補助をしながら、急速な解決策を講じてほしいと思うんですね。これは自治省にも伺いたいし、それから開発庁長官にも、これは大変な問題ですから、ひとつお答えいただきたいと思うんです。
○説明員(野沢達夫君) ただいま、先生の方から消防力の状況というものでお示しがありました。確かに、私どもの手元にございますデータでございますが、各市町村で、国で決めております消防力の基準を基礎にしまして、各市町村ごとに地域の実情を踏まえた消防基準を定めております。これに対する各種消防施設の保有状況、比率を見てみますと、全国比率を下回っているというのが現状でございます。 そういった点で、私どもといたしまして、消防庁におきましては、こういった全国の水準に比べまして劣っております条件を改善したいということで、昭和四十七年の復帰になりましたとき以来、沖繩振興開発計画に定める消防ポンプ自動車、そういった施設につきましては、通常は三分の一の補助率でやっているわけでございますが、沖繩の場合につきましては、三分の二の補助率でもって補助金を交付するというようなことを一つやっております。それから、何分にも遠隔地でございますので、ポンプ自動車等の購入に当たって輸送費がよけいに要るということでございますので、通常の補助基本額、本土の補助基本額に対して一〇%増、基準額をふやしまして、実態に合うように、消防自動車等の購入が容易になるような措置を講じております。 私どもといたしましては、沖繩県と連絡をとりまして、各市町村消防機関の施設の整備要望というものをとりまして、それに基づいて例年予算要求しているわけでございますが、現状はそういった御要望に沿えるような予算措置をしているという実情でございます。
○国務大臣(小渕恵三君) 委員が御指摘されたのは、沖繩県におきましての火災の発生率等の多いことによって、県民の財産等が失われることを解消せよと、こういう本題だと思います。 そこで、いま御答弁申し上げましたように、消防ポンプその他につきましては、この振興計画の中でいろいろ優遇措置を講じて施設を整備していくということも一つだと思います。 それから、その他この消防ポンプが参りましても、交通事情が悪くて火災が大火災になってもいけませんし、あるいは今度は住宅その他につきましても、不燃化とか、その他のいろいろもろもろの施策を講じなければならぬかと思います。ですから、要は、火災が起こることによって全国的にまだ平均に至らない沖繩県の資産そのものが失われるということは、はなはだ残念なことでございますので、いま消防施設の問題に触れられてお話がありましたけれども、総合的な対策を立てながら、その損傷を最小限に食いとめるようにそれぞれの施策を講じていきたいというふうに思います。
○渡辺武君 とにかく消防車一台で五、六百万円から二千万円くらいするわけですね。ですから、三分の二の補助ということをおっしゃいましたけれども、それでも裏負担にたえないというのがいまの沖繩県の各市町村の実情なんですよ。だから、復帰後八年たってもなかなか消防車がふえてこないという点が特別に問題だと思うんです。その実態を長官ひとつお調べいただいて、そうして急速にこれを改善することも含めて、やっぱり第二次振興開発計画というのはどうしてもそういう見地から立てていってほしい、考えていってほしいということを特に要望したいと思うんです。 それからもう一つ、これは厚生省の方に伺うんですが、沖繩県は特別にまたお医者さんの数が少ないんですね。大体あれですか、人口に比して全国的な平均と比べてみて沖繩県の実情というのはどんな状態でしょうか。——厚生省きょうお見えになっていないというので、これは長官にぜひお心にとめておいていただきたいんですがね。とにかく台湾その他からお医者さんに来てもらって、しかもなおかつ、人口あたりにしますと、非常にお医者さんが少ない。これも離島苦の一つになっておるわけですね。それでなかなかこれが改善できないんです。ですから、これもやっぱり緊急対策が必要じゃないかというふうに考えているわけですが、この点について緊急なやっぱり改善措置が必要じゃないかというふうに思いますが、その辺の重要性、どんなふうに考えていらっしゃるのか、伺いたいと思うんです。
○政府委員(海原公輝君) 先ほどまずお尋ねの医師数でございますが、昭和五十三年末現在で七百六十六人でございます。これは人口十万人に対しまして七十・七人という数字でございます。全国平均は百二十四・一人でございますので、約六割というふうに御理解いただきたいと思います。 沖繩におきます医師、医療問題というものは、先生のおっしゃるように医療施設の充実ということと医師の確保、これはいわば車の両輪のようなものでございます。医師の施設の充実の方につきましては、相当程度テンポを早めて本土格差の是正に努めているところでございます。おっしゃるとおり、医師の確保ということが実は大きな問題でございます。現在、国といたしましては、高度に専門的な技術援助を必要とするもの、あるいは一般診療の援助ということで毎年本土の医師を沖繩に派遣しております。 それと同時に、先生御承知のように、国費沖繩学生制度という制度がございまして、毎年三十数人程度派遣して国立大学の医学部等に配置しているわけでございます。問題は、これの帰還率が残念ながら低いということでございまして、帰還率はおおむね六割程度ということでございます。幸いに県の方におきましても、帰還率を高めるように昨年来いろいろ努力をされておられるように聞いておりますので、その成果が上がることを非常に期待しているところでございます。
○渡辺武君 文部省からはお見えになっておられますか。——いまの医療問題に関係してですけれども、今度の琉球大学に開設が決まっている医学部ですね、これに地元出身者あるいは地元定着予定者ですね、これを優先的に入学させると、そして養成をするというようなことは考えられませんか。
○説明員(川村恒明君) 琉球大学の医学部は、おかげさまで昨年の十月に開学をされまして、実際には五十六年度から学生を受け入れるという段取りで現在準備を進めているわけでございます。ただいま先生御指摘のような沖繩県の医療事情がございまして、私どももこの医学部が沖繩県の医療水準の向上、医師数の確保に役立つことを念願しているわけでございますけれども、やはり琉球大学は国立大学でございまして、国立大学の場合に入学者の選抜に当たって特定の地域の出身の方に優先的にこれを手当てをするということにつきましては、これはやはり憲法その他で定められております教育の機会均等という問題がございますので、この問題についてはなかなかちょっとむずかしいことではなかろうかというふうに思っているわけでございます。 なお、最近無医大県解消ということで医科大学を全国で十六ほどつくっているわけでございますけれども、近年の状況を見ておりますと、それぞれ地元の出身者が入学生の相当多数を占めるという現象がずいぶん出てきております。たとえば本年度の入試で申しますと、宮崎医科大学では百人の入学者の中で四十人が宮崎県出身というふうなことで、一ころは自分の県から入るのが十人以下なんということがございましたけれども、最近そういうふうな地元定着の志向も出ておりますから、琉球大学についても、そういうことで、結果として沖繩県出身者が多数入学できるということを私どもは期待はしているということでございます。
○渡辺武君 そうなると非常にいいと思うんですがね、沖繩出身者が。しかし同時に、それをもっと促進する上で、国費制度ですね、こういうようなものも、その面でもっと活用すると、この点はどうですか。
○説明員(川村恒明君) 先ほどお話のございました国費沖繩学生制度でございますけれども、これはまあ御承知のように本年度まで琉球大学の医学部が設置開設せられるまでということで措置をしてまいったわけでございます。で、先ほどお話がございましたように、若干その帰還率が低いということについては私どもも遺憾だと思っておりますが、これが五十五年度の分まで三十数名措置をしているわけで、五十六年度からはこの医学部が開設されるということでございますから、この国費沖繩学生制度は一応五十五年度で終わりと、あとは医学部が引き継ぐという形で進めるのが一番いいんじゃないかというふうに考えているわけでございます。
○渡辺武君 制度はそうなっていることは私も知っているわけですが、しかしいま言ったような医療問題の重要性と特殊なそういう見地からして、この制度をやっぱり生かして、沖繩県の居住者もしくは沖繩県で仕事をしたいという人に対してこの制度を適用して、そして琉大の医学部にたくさん入ることを援助するという方向ですね、これを何とか考えられないかということなんです。
○説明員(川村恒明君) 私どもも御趣旨、お気持ちは大変に同感でございまして、何とか多く沖繩県出身者がこの医学部に入って医学部で勉強し、地元の医療水準の向上に寄与するということを期待するわけでございますけれども、先ほど申しましたようなやはり国立大学という枠もございます。あとそれについて、沖繩県出身者の勉学の供与を、勉学のためにいろんな便宜を図るということにつきまして、ちょっと国の立場として、ただいま申し上げた以上のところにいくことは現在はなかなか困難ではなかろうかというふうに思っているわけでございます。
○渡辺武君 これ困難だということなんですけれども、これは長官、ひとつ頭によく置いておいていただきたいんですが、後から申し上げたいと思っているのですが、国立大学の新規卒業者の就職率が非常に悪いのですね。そういう問題を解消するという意味もあるし、同時にまた医者不足、これを解決するという意味もあるし、とにかく沖繩に居住し、あるいはまた将来沖繩でとにかくお医者さんをやりたいというような人について、せっかく琉大に医学部ができているわけですから、その人たちが医学部にどんどん入ってすぐ沖繩で仕事ができるというふうに援助をする制度ですね、これをぜひひとつ今後考えていただきたいと思うのですね。
○国務大臣(小渕恵三君) 私も開発庁長官として御意見の存するところのことは十分理解できるつもりでございますけれども、先ほど文部省当局から御答弁申し上げましたように、国立大学の入試に絡む問題でございまして、なかなか入学試験に絡むとむずかしい問題でございまして、やはりこれは公正な競争の中で入学し、また勉強して、卒業して沖繩県の医療の発展のために大いに尽くしていただきたいという気持ちは十分なるものがありますが、その他の手だてでと、こうおっしゃられることを具体的にお示しするということはなかなかむずかしいんじゃないかと思いますので、県民の中の入学希望者に大いに奮発していただきまして、新しく設置される国立大学琉大の医学部に大いにひとつ席を占めていただいて地域のためにがんばっていただきたいという気持ちの切なるものがありますが、なかなかその他よき方法をと、こう言われても御答弁申し上げにくいので、お許しいただきたいと思います。
○渡辺武君 長官、誤解されているといけないから一言申し上げておきますがね。入学試験に手心を加えろといって申し上げているのじゃないんですよ。その点ははっきりさしておきたい。いずれにしてもそういう問題があるのですね。医者不足それから大学卒業生の失業率が非常に高いという問題ですね。 それから、きょうもう時間がないからこのくらいでこの問題についてはやめておきますが、沖繩に国鉄を導入してほしいと、これは沖繩県としても正式に強い要望が出されているわけです。 それからもう一つは、やはりああいう基地があって、そうしてまた高速自動車道路等をぼんぼんつくるというようなこともありまして、私復帰前に行ったときにはまだ緑が非常に多くて美しかったんですが、最近はその緑が非常に少なくなっているというような点もございます。 それで、長官にぜひお答えいただきたいのは、この国鉄の導入の問題ですね。これをぜひ促進してほしいが、その点どうかということと、同時にいま私が幾つかの質問を交えながら御指摘申し上げました点ですね、これがつまり県民の生活及び生活基盤の問題ですね。これを重点にひとつ現在の振興開発特別措置法の検討をやっていただいて、そしてどうしても第二次計画をぜひつくっていただきたいと思うのですが、そこに生かしてほしいというふうに考えております。その点についての御答弁、この二つをお願いしたい。
○国務大臣(小渕恵三君) 国鉄を導入せよと、こういう御指摘でございますが、沖繩におきます陸上交通体系の整備につきましては、おおよそ国道を初めとした地方道、こういう整備をひとつまずいたしていこうということでございまして、幹線につきましては国道五十八号の改良を初めといたしまして道路網の整備を積極的に推進をいたしておるところでございまして、バス路線網の再編整備、バス専用レーンの拡張等の措置を講じまして交通事情の改善に努めておるところでございます。さらに、南北に市がありますが、その間の交通事情に対応いたしましては、委員御存じと思いますが、高速道路の那覇への延伸も決定されたところでございますので、一日も早くこれを完成して高速道路網を整備することによって南北間の市を結んでいきたいと、こういうことを考えております。 なお、那覇市及びその周辺地区におきましての交通混雑の問題につきましては、現地沖繩でモノレールの計画がございまして、現在その調査検討を進めて、そろそろその結果が出てくるんではないかと思っておりますので、開発庁といたしましてはそうした問題を煮詰めていただきまして、地元のコンセンサスもありますが、モノレールの計画等をひとつ総合勘案の上、実施するかどうか、これはまだ最終的結論を得ませんけれども、そういったものを取り入れることによって混雑緩和を考えていきたいということでございますので、結論を申し上げますと、鉄道の導入ということにつきましては、現時点ではなかなか無理な問題ではないかというふうにお答えせざるを得ないと思うんです。 それから二次振興計画について県民本位で考えろということで、御質疑にありましたように、医療の問題、電話の問題、その他御指摘がありましたが、そういったことは当然のことだろうと思うんです。仮に計画を実施いたすといたしますれば、おくれをとっておる点にさらに馬力をかけなければならぬということでございますので、計画を策定するということに相なりますれば、御指摘の点を踏まえて県民最優先ということで努力をしていかなきゃならぬと思っております。 なお、念のためですが、前の質問に対する入試の問題については、これも国民に誤解があっては私ども困りますので、御趣旨をたがえてないことだけを申し添えたいと思います。
○渡辺武君 それじゃ、防衛施設庁の方に伺います。 昨年の十一月の六日に読谷飛行場に米軍の落下傘の落下事故が起こりました。これ落下傘に七キロものおもしがついたもので、私その直後に調査に行きましてこの写真をもらってきたんですが、大きな鉄のかたまりですね、これがついた落下傘が落ちたんですね。初めは、米軍は、これはだれかがどこかから持ってきてここへ置いたんだろうなんてとんでもないことをぬかしていたわけですけれども、そのうちに現地の人たちの闘いで後に謝罪文を出すというような状態もあったわけです。私調べてみますと、この読谷飛行場というのはこれは非常に危険なところですね。人口密集地帯とキビ畑のど真ん中に昔の日本陸軍の飛行場をそのまま使ってそうして落下訓練をやっているというようなことなんです。ですから、飛行場の中心点から二千メートル以内、ここには高等学校が一つに、中学校が二つに、小学校が三つに、幼稚園が三つに、保育所が六つもある。千五百メートル以内に中学校一つ、小学校一つ、高校一つ、保育所六つというような状況。これ端的にわかるでしょう、どれほど人口が密集している地域かということがね。そうして、以前はこれブルドーザーを落下傘にくっつけて落っことして、そのために小学校四年の女の子が圧死したなんていう事件まで起こっています。これはたしか千五百メートル以内に落っこったんですよ。この七キロのやつも、私直接行ってみますと、人家から十二、三メートル離れたところに落ちているんですね。幸いそこの人が、取りに来ないうちにぱっと隠しちゃった。いままでは何か落ちるとさあっと来て持っていってしまった。それを隠しておいて問題にしたから大きな問題になったんですね。非常に危険なところですよ。ところが最近、謝罪文を出しておきながら、訓練がものすごくふえてきている。夜間訓練まで始めている。そうしてキビ畑は踏み荒らす。みんな戦々恐々としているというのが実情なんです。それで、現地の人たちは演習の即時中止と、同時にまた基地の撤去ということを主張しております。ここに私読谷村議会の決議書、これを持ってまいりましたけれども、最後に強調しているのはその点なんです。「同地域における米軍の一切の演習を廃止し、即時基地を撤去するよう強く要求する。」という決議をしております。これはもう村民一致しての要望なんです。この点について施設庁どんなふうになさるおつもりなのか、これを伺いたい。
○説明員(深作和夫君) 十一月六日の事故は、いま先生御指摘のような事件でございました。読谷補助飛行場は降下訓練場といたしまして日米安保条約に基づきまして在日米軍にとっては欠かせない施設でございます。現在あすこは空軍としては第三三救難中隊等が災害時における人命救助等、その任務遂行のための訓練を行っておりますので、その訓練としては当然夜間にも及ぶという形になっております。 それから十一月六日の事故を契機といたしまして、沖繩米軍といたしましては事故防止のために以後物資投下訓練は行わないということとともに、訓練に際しましては十分なる注意をして実施するということを言明いたしておりまして、また私の方の那覇施設局長が地元民にその旨よく説得をいたしまして、最近では訓練が平穏に行われておるというふうに承知いたしております。
○渡辺武君 説得に応じて、それであすこの地域の人たちが反対運動をやめて平穏にやっているなんていう趣旨のことを言っているけれども、そうじゃないですよ。冷静に見守っているのです。しかし、とにかくあすとでの訓練やめて、あすこの基地を撤去してほしいという要望についてはいささかも変わりはない。全然あすこの施設を撤去する、よそに移すとでも言ってもいいですよ。そういう意図はないですか。
○説明員(深作和夫君) 先ほども申し上げましたように、読谷補助飛行場は降下訓練場として在日米軍にとって欠かせない訓練場でもございますし、また地元読谷村長からの要望の中にも確かにそういうふうな基地撤去ということはございましたけれども、現地那覇局との折衝の過程におきましては、降下訓練場の移転を要望したいというふうな趣旨になっておるというふうに理解しておりますし、現実問題といたしましても、あの基地をほかへ移すということはむずかしいというふうに考えております。
○渡辺武君 衆議院の沖特で、この七日の日ですけれども、行われた同じ読谷村の演習問題について、千秋首席調整官は、読谷の移設問題を近々に米軍に提案する考えである、個々の施設を協議する施設分科委員会となるであろうという趣旨の答弁をしておられる。これは新聞記事にはっきり書かれているのですが、そういうことはうそだったんですか。
○説明員(深作和夫君) 先週首席連調官が答弁したのも事実でございますし、また私の方といたしましても、昨日開かれました日米合同委員会の下部機関としての施設特別委員会に、読谷補助飛行場における落下傘降下訓練についてということで提案をいたしました。
○渡辺武君 じゃ、なぜそのことを答弁しないのです。読谷の移設問題、近々米軍に提案する考えだ——提案したんですか。米軍側の回答はどうだったんですか。
○説明員(深作和夫君) 事実といたしまして、昨日の施設委員会に、私の方では読谷補助飛行場における落下傘降下訓練についてということで提案をいたしました。その具体的な内容につきましては、すでに米軍との間のいわゆる外交交渉に入っておりますので、発表は差し控えさしていただきたいと、こういうふうに思っております。
○渡辺武君 施設の移設について近々米軍に提案する考えだと、こう言っているんです。「降下訓練について」とあなたは言っているけれども、七日の答弁と違っているようですがね。移設について提案したんですか。そうしてまた、それについての米軍側の対応はどうだったのか、その点を伺っているのです。答えてください。
○説明員(深作和夫君) いまも申し上げましたように、昨日提案をしたところでございますし、また外交交渉のことでもございますので、具体的な内容については言明できませんが、私たちといたしましては、地元読谷村から降下訓練場の移設ということについて強い要望のあることは、十分承知しておりますし、これを慎重に検討した上で提案しておりますので、ひとつ事情は御了解願いたいと、こういうふうに思っております。
○渡辺武君 初めからそういう答弁をすれば時間食わないで済むんですよ。よけいなことばかり言っていて時間ばかりかかっちゃっているんです。もう時間も余りないから、私あとはかためて伺います。 硫黄鳥島の問題ですが、私二月の十八日にこの問題で防衛施設庁の担当官に会いました。沖繩県知事が伊江島の射爆場、これの代替地として硫黄鳥島を使いたいという趣旨のことを記者会見で発表した。このために、沖繩県の県民はもとよりのことですが、特にあそこを漁場にしている鹿児島県の漁民、これを初めとして大きな反対運動がいま起こっているんですね。十八日に伺ったときには、施設庁としては硫黄鳥島への移設は考慮も、検討もしていないというお答えだった。ところが、その二日後の二十日の日、沖繩県当局と防衛施設局と米軍の三者連絡協議会が開かれた。そして、施設局が硫黄鳥島が適地かどうか調査することになったという新聞記事を拝見した。非常に私は腹が立ったですよ。それで、なぜ一体早急に調査することになったのか、調査はやったのか、やらなかったのか、また、やったとすれば、その調査結果はどうだったのか、それを伺いたい。 それからもう一つ、これはもう時間がないから言いませんけれども、漁民を初めとして、奄美諸島、それから沖繩県の人たち、それから硫黄鳥島からほかへ移住して現在住んでいる人たち等々、反対の意思を非常に強く表明しているというのが実態なんです。住民の意思を無視してあすこを射爆場に使うというのは、これは全く不当なことですし、これはやめるべきだと思うんですね。その点についての意見を伺いたい。 それからもう一つ、これは農林省の方に伺いたいんですが、ウリミバエとミカンコミバエの問題です。これは久米島でウリミバエを、不妊化虫を大量に放って、それで完全に駆逐するということで根絶に成功しているわけですけれども、これに大きな役割りを演じた伊藤嘉昭先生が「アニマ」という雑誌にこういうことを書かれているんですね。いまこのウリミバエがすでにもう沖繩から鹿児島県の種子島に上陸してきている。これはもう鹿児島からウリミバエが飛んでこれるその範囲内にあるんですよ。そこにまでもう上陸してきている。そこで、鹿児島、沖繩というふうに限らないで、国が県の枠を越えた大きなウリミバエ研究所をつくって、そうして大量増殖施設を運営して、そうしてウリミバエを根絶するような措置をとるべきだという提案をしたけれど、農林省からけられたという趣旨のことが書かれている。とにかくこれはもう数カ月が勝負だというんですね。ですから、この根絶について農水省、いまどういうように考えておられるのか、それを伺いたい。 それからもう一つ、ミカンコミバエですね。これについては奄美群島まですでに被害があって、ミカン類の県外移動禁止区域に入っているというけれども、現在ミカンコミバエについてはどこまで駆除が進んでいるのか、また全域絶滅させるためにどういう計画を持っているのか、これらを伺いたいと思う。
○説明員(深作和夫君) 硫黄鳥島のことに関しましては、二月二十日開催されました在沖米軍、防衛施設局、それから沖繩県との三者協議会の席上におきまして、沖繩県知事から硫黄鳥島を調査してほしいという正式な要請を受けました。この調査したかどうかという御質問でございますが、那覇防衛施設局長は調査をしたいということでございましたが、事は政策の問題でもございますので、現在本庁で慎重に検討いたしておりまして、まだ調査は実施いたしておりません。 三番目の住民の意思ということでございますが、私たちの方も硫黄鳥島を伊江射爆場の代替にするということに対する鹿児島県並びに地元奄美の方々の反対の意向というものも承知いたしてはおります。しかし、伊江島射爆場は十六回の日米安保協議委員会におきまして、移設とその実施にかかる合意が成立した後返還されるということにもなっておりますし、私たちとしてはできれば代替施設をどこか見つけて実施したいというふうに思っておりますし、一方沖繩県といたしましては硫黄鳥島を調査するということについての強い要望もございますので、私たちの方といたしましては、硫黄鳥島が伊江島射爆撃場、いわゆる正式名称としては補助飛行場になっておりますが、これの代替施設となり得るかどうかということを調査することについて、現在慎重に検討している段階でございます。
○委員長(志村愛子君) 時間がございませんので簡潔に。
○説明員(栗田年代君) ただいま先生御指摘のウリミバエ、ミカンコミバエの問題ですが、お話しのとおり、これは重大問題であるというように私どもは認識しております。そしてミバエの性質上、先生御指摘のとおり、沖繩とか鹿児島ということではなくて、南西諸島という立場からいろいろな対策を講じているところでございます。 それで、ウリミバエにつきましては、従来から根絶を目途といたしまして、昭和五十二年十月以来沖繩県で引き続きいろいろな防除をやっておりますが、慶良間諸島において不妊虫の放飼による防除を実施するほか、その他の地域につきましても、まずこの虫の被害を軽減するような防除を第一段として行いまして、その後ウリミバエの根絶を図るために、新たにウリミバエ不妊虫大量増殖施設を年次計画で設置することとしているわけでございます。これは五十五年度相当金額を多くして、ただいま国会に御審議をいただいているところでございます。 それからミカンコミバエにつきましては、やはり昭和五十二年十月以来、沖繩群島一円の広域にわたりまして誘殺紐による防除を実施してまいりましたんですが、その結果、非常にいい成果が出まして密度が非常に低下しております。たとえば、全体的に申しますと、約一千分の一程度に低下しておるわけでございますので、五十五年度も前年に引き続きまして防除を実施しようということでございます。 それで、先ほど南西諸島全体ということを考えてやっているという意味を申し上げたんでございますが、奄美の方につきましては、すでに喜界島、奄美大島及び徳之島につきまして根絶を確認いたしましたので、ミカンコミバエにかかわる移動規制を解除したところでございますが、なお防除によりまして最近発生を認めなくなった島がございます。そこにつきましては、移動規制を解除することを今後早急に検討してまいりたいというふうに考えております。
○喜屋武眞榮君 最初に、沖繩県民は小渕担当長官に大変大きな期待を寄せております。それで、長官の沖繩問題解決に対する取り組みに対する基本姿勢と申しますか、抱負と申しますか、そのことを承りたいと思います。
○国務大臣(小渕恵三君) 沖繩開発庁長官に任ぜられまして大変責任の重さを深く感じておるわけでございまして、長い間沖繩県の皆さんと深い交わりをいたしてまいりましたので、現地の事情はおおよそ承知をしておるところでございます。喜屋武先生とも学生時代からの教職員会にお伺いいたしましていろいろお話を承って以来の交わりでございまして、沖繩が復帰をいたしまして以来、何といっても他府県との格差というものが、おくれをとっておりましたために相当あることは事実でございます。したがいまして、ともかく現段階におきましては、沖繩県が他府県並みに一日も早く格差を是正いたしましていくというために、あらゆる施策を講じていきたいというふうに思っております。そして、一本立ちした沖繩県がその置かれた地理的な条件をますます有利に活用いたしまして、日本全国に、中でもそれこそ誇り得る県として発展していくことをこいねがって全力を挙げていきたい、このように決意をいたしておる次第でございます。
○喜屋武眞榮君 沖繩が一日も早くひとつ本土並みになりますよう格差を是正していただくと、こういう基本目標でひとつがんばってくださることをまず御要望申し上げます。 それじゃ次に、いま沖繩で起こっておるもろもろの問題があるわけですが、きょうは時間の制約がありますので、多くをただすととができませんが、まず、いま何と申しましても、島ぐるみで健康にかかわること、命にかかわること、こういった立場から不安、動揺しておりますのが核燃料再処理工場設置問題であります。 通産省にそれでお尋ねしますが、二月上旬に行われた日本と西ドイツの専門家会議で、西表島が適当な場所である、こういったことで浮かび上がっておるというふうに聞いておりますが、このことは事実であるかどうか。
○説明員(熊野英昭君) 西表島に関しまして本年二月二十日付の琉球新報等で再処理工場の立地問題についての報道がされましたことは私ども承知しておりますけれども、通産省といたしまして、こういう事実があったということは全く聞いておりません。 ただ、ただいま御指摘の日独の会議でございますけれど、これは社団法人の日本原子力産業会議が主催いたしまして、本年の二月七日、八日、九日の三日間、東京で原子力専門家の会合を開いたことは事実でございます。これは、原子力開発につきましては非常に国際的にいろんな議論が行われておりまして、特にこの二年来、INFCEというかっこうで核不拡散問題等が討議されておりましたので、これらにつきまして日独の原子力関係者、専門家が、先方から、たしか十数人参ったと思いますけれども、参りまして、一般的な討議を行ったことは事実でございます。ただ、そこで再処理の立地を話すとか、そういった具体的な事実に言及したことは全くございません。
○喜屋武眞榮君 この問題につきましては、衆議院でもいろいろと問題に取り上げられておりますが、政府の態度は白紙であると、こういう答弁をしておられますが、現時点では白紙である、こういう状態なのか、あなたから責任ある回答をお聞きしたいんだが、そこまではっきり答えてもらえるか気になるわけですが、現在も白紙である、こういう御態度なのか、どうでしょうか。
○説明員(熊野英昭君) 再処理工場につきましては、核燃料サイクルのかなめといたしまして、私どもとしては昭和六十五年ころの運開を目標として工場をつくっていきたいというふうに考えておりまして、実は本年三月一日にそのために日本原燃サービスという会社が設立されております。具体的な立地点に関しましては、ただいま申し上げました日本原燃サービスが、これから自然環境とか社会環境あるいは地元の御意向等十分配慮しながら選定作業を進めていくことになろうかと思います。そういう意味で、現時点におきましては全く白紙でございます。 これに対して通産省としてはどういう態度かということを一言申し上げておきますと、この日本原燃サービスという民間会社におきまして立地選定作業を、先ほど申し上げましたような諸条件に配慮しながらこれから進めてまいると思いますけれども、その進捗度合いに応じまして所要の指導とか助言を行っていきたい、こういうふうに考えておる次第でございます。
○喜屋武眞榮君 結論を先に申し上げますならば、いままでは白紙の状態であるというお答えでしたが、いまのお話でもちょっと内容がだんだん変わってきておるようでありますが、結論としては西表島には進出しない、こういうことをどうしても明確に打ち出してもらいたいと、私、要望したいんですが、いかがですか。
○説明員(熊野英昭君) ただいまも御答弁申し上げましたように、ただいまの時点では会社も設立したばかりでございますし、どこの地点にやっていくかということは全く白紙でございまして、現段階におきましては日本の全体を対象としてこれから検討を進めていくということになろうかと思います。
○喜屋武眞榮君 それじゃ、私が結論を先に申し上げた裏づけを申し上げるんですが、あんたはさっき地域住民あるいは地域をいろいろ考慮して、住民のコンセンサスも得てという御配慮だと私は思うんですが、三月一日に発足した日本原燃サービスKKですね、その後藤社長さんが西表島も含めて検討中だと言っているが——そこも含めて検討中と言っておりますね。これが極秘裏に民間企業で進められておるという感触があるわけなんですが、それはどう受けとめておられますか。
○説明員(熊野英昭君) ただいま先生御指摘の後藤社長の発言というのは私承知をしておりませんけれども、推測いたしますのに、先ほど来申し上げておりますように、現時点では会社自身が白紙の状況でございますので、どこの地点をどうということではなくて、日本全国を対象にしてこれからいろいろ勉強して検討していく、こういう状況であると私ども承知しております。
○喜屋武眞榮君 それじゃ、沖繩の世論を申し上げます。 まず第一、県の行政責任者である知事が、県議会で、この設置に対しては反対である、こう明確に答えておられます。第二は、その地域の、いま西表島の地域のいわゆる竹富町議会が絶対反対の決議をいたしまして、私にいまこの決議文も参っております。第三点は、石垣島、その周辺ですね。石垣市の議会も絶対反対、阻止の決議をいたしております。そして、百万県民を代表する県議会も来る三月二十五日に反対の決議をする予定となっておるようであります。そしてまた、民間団体あるいは県民は挙げて反対をしておることは御承知かと思うんです。いろんな形で反対の表明が大衆運動の中で、あるいはいろんな形で表明されております。その問題の地域や、その周辺や、あるいは沖繩全体の空気がこのように反対あるいは阻止の、こういうほうはいたる世論が日にち毎日いま高まりつつあることは御存じだと思うんですね。ですから、こういう背景を踏まえるならば、極秘裏に進めるとか、あるいは検討してみるとか、この余地はもはやないと、私はそう断言したいんです。そのことについてもう一遍ひとつあなたの御意思を聞きたい。
○説明員(熊野英昭君) ただいま先生が御指摘されましたような反対決議等、あるいは反対の御意向等について、私ども正式なかっこうでは書類をいただいておるとかそういうことはございませんけれども、新聞報道については注意深くフォローさせていただいておりますし、それから衆議院の沖繩特別委員会あるいは予算委員会等で先生方からそういう御指摘があったことも十分拝聴しておりますし、そのことにつきましても、会社の方に、先生方が御指摘のあった点についてはすでに十分連絡をしております。 いずれにいたしましても、立地問題につきましては、国といたしましては、先ほど来申し上げておりますように、まず再処理会社におきます選定作業の進捗に応じまして所要の指導あるいは適切な助言を行うこととしてまいりたいと思っております。立地点の選定が地元の意向との関係でございますけれども、地元の意向を無視したような形で進められるようなことは実際問題としてはなはだ考えにくいことであるというふうに思っておりますが、私どもといたしましても、そのようなことがないように、また地元の理解を十分得ながら進めていくように適切な配慮、指導をしてまいりたいというふうに考えております。
○喜屋武眞榮君 国の政策としていいことであるならば、あらかじめその政策を打ち出して、公開の原則に従って関係地域住民のコンセンサスを得る、このことが最も民主的な手続きであり、納得であるべきなんです。日本にとって、沖繩にとって、あなた方いいことであるという前提に立っておられると思うわけですが、そのようなことがどうして極秘裏に進められていくのかどうか。こういうところに重大な問題があるわけですが、この公開の原則に立って堂々とそのコンセンサスを求めると、こういう態度はいかがですか。
○説明員(熊野英昭君) 原子力基本法におきまして、自主公開、民主、平和利用と、三原則及び平和原則ということで定められておりますことは、私ども原子力関係の行政をやっていく際の何よりの基本であるというふうに認識して対処してまいっておりますし、今後もそういうかっこうでやっていくつもりでおります。
○喜屋武眞榮君 もっと深めていきたいんですが、なぜ私がそのようなことを根掘り葉掘り申し上げるかといいますと、原子力産業会議で、将来東南アジアのサービスをもくろんでいるが、東南アジアに最も近い沖繩が立地条件として適しておると、こう考えられる云々といったようなこともあるわけなんですね。ですから、一応アドバルーンとして徳之島あたりも問題にされたわけですが、これは一つの陽動作戦であって、本当は与那国島や西表島がそのねらいではないかと、こういう見方があるわけであります。だから、そういういろんな立場を踏まえて、県民は本当のことを知りたい、こういうことなんですよ。だから、私が明確にしてもらいたいという根拠は、背景は、そこにあるわけです。それに対してどうですか。
○説明員(熊野英昭君) 再処理技術は、いわゆる核不拡散の観点から、機微な原子力技術でございますので、再処理施設の保有国が原子力発電の規模の小さな国に対しまして再処理のサービスを提供することも核不拡散上メリットがあると、こういうふうな指摘は、一部のそういう考え方もあることは事実でございます。しかしながら、現在私どもが進めようとしております第二再処理工場につきましては、今後のわが国の再処理利用等の動向から見まして、もっぱら国内の原子力発電所から発生いたします使用済み燃料の再処理を行うことになるものと考えております。
○喜屋武眞榮君 時間が——この問題だけにしぼるわけにいきませんので、これに対する私の要望を含めて……。 政府がどのような形でコンセンサスを求めると、こういうことであったといたしましても、これを拒否する沖繩側の世論は、日にち毎日阻止への世論が広がり高まるということを私は見抜いております。私もそうでなければいけないと思っております。そういうことを一つ前提として、この問題に対しては十分配慮をして対処してもらいたい、こういうことを強く申し入れというよりも警告を発しておきます。 次に、国際児、いわゆる混血児の問題についてお尋ねしたいんです。——法務省ですかね。 まず第一に、各都道府県の混血児の実態は、数はどうなっておるか、それをお知らせ願いたい。
○説明員(大森政輔君) ただいま御質問の点に関しましては、直接私どもの所管でもございません関係もございまして、その実数については把握いたしておりません。
○喜屋武眞榮君 それでは、いま御即答が願えぬですから、後日いま申し上げた日本の各都道府県別のそれを資料としていただきたい。それで結構です。
○説明員(大森政輔君) 承知いたしました。
○喜屋武眞榮君 それで私が問いたいことは、いわゆる国際結婚をして離婚のケースが沖繩には多いわけなんです。そこで、いろんな不幸な目に放置されておる母子家庭があるわけですが、那覇家庭裁判所でその離婚の調停、仲裁、これをいたしまして、家裁の判決が、結果が出ておるケースがあるわけなんですよ。たとえば、その結果として扶養料が月幾ら、それから慰謝料が幾らと、こう出ておりますが、その額については御存じですか、判決の結果、扶養料あるいは慰謝料。
○説明員(大森政輔君) お答えいたします。 家庭裁判所における判決と申しますか、審判——正式の名称は審判でございますが、あるいは調停によってなされている扶養料あるいは慰謝料の額と申しますのは、これも残念でございますが、私どもの所管でございませんで、その具体的な額が大体現在実情としてどのようになっているかということは把握いたしておりません。
○喜屋武眞榮君 それじゃ一例申し上げます。扶養料、月、ドルで三十ドルから五十ドル——月ですよ。それから慰謝料が二百ドルから二百五十ドル、こういう判決が出されておるわけですよ。ところが、その判決は言い渡されておりますけれども、履行されておらない。履行しないままにその父がゴーホームするとか、あるいはほかに転ずるとか、こういう形で母、子が放置されておるわけなんですね。それで非常に家庭的にも生活的にも困っておる。それで、国としては当然これは責任を持って履行さすべきであると、こう思うんですが、どう受けとめておられますか。
○説明員(大森政輔君) せっかく家庭裁判所において審判あるいは調停でそういう義務が定められましても、それが履行されないということになりますとこれは絵にかいたもちでございまして、現在のたてまえを申しますと、家庭裁判所におきましてそのような支払いの義務が定められますと、まず家庭裁判所自体のアフターケアとしまして、履行勧告、その義務者に対して履行を勧告する、なおその履行に応じなければ履行命令を発する、それに従わなければ過ち料を科すという制度が一方でございます。そのほかに、それでもなお履行しないということになりますと、民事執行の面におきましては、強制執行を申し立てて相手方の財産を競売するなどの強制的な方法でその履行を満たすという制度が予定されておりまして、最終的にはそれによってでも相手方に義務の履行をさせるべきではなかろうかというふうに考えます。
○喜屋武眞榮君 あなたがいまおっしゃっておるのはいわゆる国内法の範囲でですね。そして、日本本土の中における問題処理ならばそれでいくかもしれませんが、問題は国際関係であるというところに困難な問題があるわけなんですね。それで、県内でも人権協会に訴えたり、いろいろな形で可能な限りその不満を持ち上げておるんですよ、訴えておるんです。ところが、それでもらちが明かぬでそのまま放置されておる。そのぎりぎりのところ、もうどうにも手が届かぬところにまでいっておるが、これを放置していいかどうかということも問題があるわけですね。これはまさに人権問題でありましょう。そうして、これは見ようによっては、まさに私は、これは国際的な問題でありますから、主権の侵害とか司法権の無視とか、こういうことにもつながるのではないかと、こう思うわけなんです。それで、そこまでいった場合に——これは放置してはいけないわけです、人道的問題、人権問題としても。それならばどうするかというと、国が——ケースはアメリカとの関係が多いんですが、日米の友好上もこれはまさに私は重大な問題だと思うんですよ。これをどうしてもあなたがいまおっしゃる限界、もうこうだからこうしかならぬと、こういうことではこれは解決できないんです。さかのぼってみるとこれは戦争の落とし子でありましょう、このケースは。ならば、日米のこれは協力によって、話し合いによって、いわゆる日米協定と申しますかね、こういうことを考えてもらわぬ限りこの問題は解決できないということなんです。こういうことについて、いまもう繰り返すようでありますが、国内問題として幾ら考えていってもこれはだめなんですよ。そこを原点に返って、どうすればいいかということを——これは人権問題であり、そうして日米の友好上もこれは重大な問題でありますね。そうして戦争の落とし子であると。これならば……
○委員長(志村愛子君) 時間が来ましたので簡潔にどうぞ。
○喜屋武眞榮君 国はこれに対してどうすべきであるか、責任あるひとつ答弁を求めて、私の時間切れであるようでありますので終わりたいと思いますが、最後にひとつぜひ責任ある答弁をお願いいたします。
○説明員(大森政輔君) お答えいたします。 ただいま先生御指摘の問題、確かに人権上あるいは日米の友好親善上ゆゆしき問題であるというふうに私どもも痛感いたします。ただ考えますに、事がアメリカ人という外国人に関することであると、また、日本にその者が住んでおります場合には領土主権が及びますが、アメリカに帰ってしまいますと、そういう限界もまた生ずるというようないろいろむずかしい問題がございまして、また私どもも法務省の所管としてのみで解決できる問題でもございませんが、私どもの関する限りまたなし得る限りの努力を今後とも続けたいと、そのように考えております。
○委員長(志村愛子君) 本件に対する本日の質疑はこの程度といたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時十八分散会