法務委員会 第7号
- 発言数
- 182 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1980/03/18
会議録
○木村委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、刑事補償法の一部を改正する法律案、同じく民法及び家事審判法の一部を改正する法律案、同じく外国人登録法の一部を改正する法律案の三法律案を議題といたします。 まず、政府から順次趣旨の説明を聴取いたします。倉石法務大臣。 —————————————
○倉石国務大臣 刑事補償法の一部を改正する法律案につきまして、提案の趣旨を御説明申し上げます。 刑事補償法による補償金額は、無罪の裁判またはこれに準ずる裁判を受けた者が未決の抑留もしくは拘禁または自由刑の執行等による身体の拘禁を受けていた場合については、拘束一日につき千円以上四千百円以下とされ、また、死刑の執行を受けた場合については、千五百万円以内一本人の死亡によって生じた財産上の損失額が証明された場合には、その損失額に千五百万円を加算した額の範囲内)とされておりますが、最近における経済事情にかんがみ、これらの額を引き上げることが相当と認められますので、右の「四千百円」を「四千八百円」に、「千五百万円」を「二千万円」に引き上げ、補償の改善を図ろうとするものであります。 以上がこの法律案の趣旨であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。 次に、民法及び家事審判法の一部を改正する法律案について、その趣旨を御説明申し上げます。 この法律案は、民法につき、第一に、法定相続分の改定をしようとするものであります。すなわち、現行の民法は、法定相続分につき、子及び配偶者が相続人であるときは、子の相続分は三分の二、配偶者の相続分は三分の一、配偶者及び直系尊属が相続人であるときは、配偶者及び直系尊属の相続分は各二分の一、配偶者及び兄弟姉妹が相続人であるときは、配偶者の相続分は三分の二、兄弟姉妹の相続分は三分の一と定めておりますが、それぞれの場合につき配偶者の相続分を引き上げるものとし、子及び配偶者が相続人であるときは、子及び配偶者の相続分は各二分の一に、配偶者及び直系尊属が相続人であるときは、配偶者の相続分は三分の二に、直系尊属の相続分は三分の一に、配偶者及び兄弟姉妹が相続人であるときは、配偶者の相続分は四分の三に、兄弟姉妹の相続分は四分の一にそれぞれ改めようとするものであります。これは、最近の家族関係におきまして、いわゆる核家族化が進んだことと子の数が減少したこととによって家族構成にかなりの変化を生じていること、及び婚姻生活における配偶者の貢献に対する一般の評価が高まり、これを相続に反映させるべきであるとする意見が国民の間に有力となってきたこと等にかんがみ、相続分を改定することにより配偶者を優遇しようとするものであります。 第二は、兄弟姉妹が相続人となるべき場合の代襲相続人の範囲を制限しようとするものであります。現行の民法におきましては、代襲相続人の範囲に制限がありませんので、兄弟姉妹が相続人となるべき場合に、被相続人とは格別のかかわりもなかった者までが代襲相続人となることがあり、しかもそれらの者が遠隔の地に居住し、または所在が不明であるために、遺産の分割の協議または審判が遅延する等の弊害を生じている実情にかんがみ、この場合の代襲相続人の範囲を兄弟姉妹の子までに制限しようとするものであります。 第三は、寄与分の制度を新たに設けようとするものであります。この制度は、被相続人の財産の維持または増加につき特別に寄与をした相続人には、遺産の分割に際し、本来の相続分を超える額の財産を取得させようとするものであります。現行の民法にはこのような制度がありませんので、特別の寄与をした相続人も、他の相続人と同様に、相続分に応じた財産の取得をすることができるにすぎません。そこで、このような特別の寄与をした相続人は、寄与分として、相続人間の協議または家庭裁判所の審判によって定められる額の財産を遺産のうちから取得できるものとし、これによって遺産の分割における相続人間の実質的な衡平を実現しようとするものであります。 第四は、遺産分割の基準に関する改正であります。これは、遺産分割の基準を定めている現行の民法第九百六条に、遺産の分割に当たり考慮すべき事情の例として、相続人の「年齢」並びに「心身の状態及び生活の状況」を新たに加えることにより、遺産の分割に当たり、これらの事情をも考慮すべきことを明確にしようとするものであります。 第五は、遺留分を改定しようとするものであります。現行の民法におきましては、遺留分は、直系卑属のみが相続人であるとき、または直系卑属及び配偶者が相続人であるときは、被相続人の財産の二分の一、その他の場合は、被相続人の財産の三分の一と定められておりますが、配偶者の相続分を第一のように引き上げることといたしますと、配偶者の相続分が子の相続分と同等となりますので、これとの均衡上、配偶者が相続人となる場合で、現行の民法では遺留分が三分の一とされている場合につき、これを二分の一に引き上げようとするものであります。 次に、家事審判法の改正の趣旨を申し上げます。この改正は、第一に、民法を改正し、寄与分の制度を新設したことに伴いまして、「寄与分を定める処分」を家庭裁判所の審判事項として追加しようとするものであります。 第二は、家事審判事件につき、審判前の保全処分の制度を設け、これに形成力・執行力を付与しようとするものであります。すでに、最高裁判所規則である家事審判規則において、審判前の仮の処分として種々のものが認められておりますが、これらの処分には執行力がないと解されているために、その実効性はきわめて乏しいものとなっております。しかし、家事事件におきましても、申し立てがあってから審判がされるまでには長期間を要することがあり、この傾向は、生活関係の複雑多様化ないし権利意識の高揚に伴って、近年ますます顕著になっております。この間に関係人の財産に変動が生ずることになりますと、審判を行うこと自体が困難になったり、後日、権利者が有利な審判を得たとしても、執行による権利の実現が困難となるおそれがあるのであります。また、事件関係人の生活上の危険を防止するため、審判手続の進行中に仮に給付を命ずる必要がある場合も少なくありません。そこで、この際、家事審判法に審判前の保全処分の制度を設け、これに形成力・執行力を付与して、家事審判手続における暫定的な権利関係の規制を図り、家事審判の実効性を確保しようとするものであります。 第三は、遺産分割等の審判事件につき、本審判に先立って、遺産の全部または一部につき、相続人に対し競売その他の換価を命ずることができるものとするものであります。これは、遺産分割等の審判において、適正妥当な分割をするため、あらかじめ遺産の全部または一部につき換価しておく必要のある場合が多いことを配慮して講じた措置であります。 第四は、過料等の額の引き上げであります。これは、現在の経済事情等に照らし、家事審判法中の履行命令の不遵守等に対する制裁としての過料等の罰則規定がその本来の機能を果たすことができるようその額を改定しようとするものであります。 以上がこの法律案の趣旨であります。 何とぞ慎重に御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。 次に、外国人登録法の一部を改正する法律案について、その趣旨を御説明申し上げます。 近年の航空機を中心とした国際交通機関の発達及び人的交流の活発化に伴い、わが国に出入国する外国人の数が増加の一途をたどるとともに、その在留状況も多様化し、そのために市区町村等における外国人登録事務は、その事務量が著しく増大し、この事務を担当する市区町村及び都道府県からはもとより、在留外国人からも外国人登録事務の合理化・簡素化を望む声が強く、また、行政監理委員会の「許認可等に関する改善方策についての答申」にも同趣旨の指摘がされております。 以上のことから、九十日以内の短期入国者については、外国人登録をしなくてもよいこととすること、登録事項のうち、世帯主の氏名等五事項については、変更の事実を即時に把握する必要性が比較的少ないので、変更登録申請義務を緩和すること、登録の切りかえ制度を合理化すること、及び再入国許可により出入国する場合の登録証明書の取り扱いを簡素化することの四項目について事務の合理化・簡素化を行うこととした次第であります。 以上が、この法律案の趣旨であります。 何とぞ慎重に御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。
○木村委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 各案に対する質疑は後日に譲ることといたします。 ————◇—————
○木村委員長 内閣提出、刑法の一部を改正する法律案を議題といたします。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。中村靖君。
○中村(靖)委員 私は、刑法の一部を改正する法律案につき、若干の問題点を質疑を行わせていただきます。 まず最初に法務大臣にお伺いをさせていただきますが、近年、航空機疑惑に関する一連の贈収賄事犯や今日ではKDD事件等々汚職事犯に発展することが予測される事件が多発していることはまことに残念であり憂慮にたえません。この種事犯が多発することは政治に対する国民の信頼を裏切り、民主政治の根幹を揺るがすおそれのあることは申すまでもありません。 このたびの刑法の一部改正案に盛り込まれている収賄罪等の法定刑の引き上げも意義のあることとは十分理解できるところでありますが、刑法は世の中の必要最低限の禁止ルールを定めたものであり、刑罰はあらゆる手段を尽くした上での最後の手段であるはずでございます。それよりも、まずこれら汚職事犯の発生する根源を取り除くことこそがより重要と思われますけれども、法務大臣としてはどのようにお考えでございましょうか。
○倉石国務大臣 近年こういう汚職事件が頻発をいたしますことは、御指摘のように、私どももまことに残念至極に存じます。汚職事犯の発生を防止するためには、公務員が国民全体の奉仕者であるという意識に徹しまして、その職務の重要性を自覚すべきであると存じます。なお、職権を不当に利用することや安易な役得意識を除去することが先決ではなかろうかと存じておる次第でございます。
○中村(靖)委員 特に最近のKDDに関する事件の展開については、国民の多くが非常に強く注視をしておる問題だというふうに考えるわけであります。 刑事局長にお尋ねをいたしますが、このKDD問題の現況について御説明をお願いしたいと思います。
○前田(宏)政府委員 お尋ねのKDD事件につきましては、先般いわゆる佐藤元室長を業務上横領と関税法違反等で起訴したところでございまして、その後引き続いて警視庁におきまして、東京地検ももちろん協力しておりますが、捜査を継続中でございます。本日も新聞等でいろいろと報道されておるところで、ございますけれども、まだ、関係者を警視庁の方で出頭を求めて事情を聞いておる、そういう段階でございますので、その内容につきましてはちょっと申し上げかねるわけでございます。
○中村(靖)委員 昭和五十一年十一月十二日のロッキード問題閣僚連絡協議会やあるいは五十四年九月五日の航空機疑惑問題等防止対策に関する協議会において決定されました汚職再発防止策は、現在までどの程度具体化されてきておりますでしょうか、あるいはまたどのように具体化されつつありますでしょうか、御説明を伺いたいと思います。
○前田(宏)政府委員 御指摘ございましたように、いわゆるロッキード事件につきまして、当時の関係閣僚協議会でいろいろな対策が検討され、また先般航空機疑惑問題等再発防止に関する協議会というものが設けられまして、その中でもいろいろな対策が検討されたわけでございます。そこで、それぞれの対策につきましては、法務省だけでなくて各省庁にもまたがる問題もございますし、また国会においても御検討いただくというような性質のものも含まれておるわけでございます。 そこで、とりあえず私ども法務省の所管に関する事項についてご説明申しあげるわけでございますが、法務相の中でも特に刑事局関係で申しますと、ただいま御審議をいただいておりますこの刑法の一部を改正する法律案、これが当初第八十回国会に御提案申し上げて御審議いただいておりましたが、今国会に再提出ということで現在に至っておるわけでございまして、ぜひ今国会で御制定を願いたいというふうに考えておるところでございます。 また、すでに済んだものの一つでございますが、過般の第八十四回国会におきまして、いわゆる引き渡し犯罪に贈収賄罪等を含めるという内容の日米間の新犯罪人引渡し条約、この締結につきましての御承認が得られまして、この条約につきましてはアメリカ側の手続等が若干おくれておったようでございますが、先般その手続も済みまして、国内的にも公布され間もなく効力が発生する、こういう状況になっております。 また、その引渡し条約の締結に伴いまして、国内法でございます逃亡犯罪人引渡法の一部改正がやはり第八十四回国会で成立を見たところでございまして、そのような関係もその対策の一つでございます。 さらに、いわゆる国際的な犯罪の多発と申しますかそういう情勢に対応しますために、外国から、外国で捜査中の事件につきましてわが方に捜査の協力を求めるというような要請がありました場合に、わが国としてもこれに対応できるように国内法を整備する必要があるのではないかということで、その関係の法制の整備につきまして鋭意検討を進めておりまして、なお若干詰めるところが残っておるような状況でございます。 そのほかの問題といたしましては、国連の方でいわゆる多国籍企業の腐敗行為防止協定というものの検討が進められておるわけでございます。いろいろな議論がございまして、まだまとまるに至っていないというふうに聞いておるわけでございますが、その関係につきましても、わが国特に法務省からも担当官を参加させて積極的に協力しているというような状況にございます。 それから法務省の中で、刑事局関係ではございませんけれども、民事局関係のことになるわけでございますけれども、現在法制審議会の商法部会におきまして会社法の改正の審議が行われておるわけでございますが、その一環といたしまして、企業の財務及び業務内容の開示とかあるいは監査制度の強化とかあるいは取締役の責任の明確化というような問題が検討されておりまして、まだ法制審議会の審議中でございますが、その審議が終わり答申が得られました後におきまして、法務省といたしまして、法律案を作成の上国会に御提案申し上げたいというような運びになっておる次第でございます。
○中村(靖)委員 その他、最近贈収賄事件が非常に増加しまた悪質化する傾向があると言われておるわけでありますけれども、その実情について、簡単で結構でございますけれども、御説明を伺いたいと思います。
○前田(宏)政府委員 お手元に差し上げております関係資料の中にも若干の統計を含めて御提出申し上げておるわけでございますが、詳細は別といたしまして、たとえば贈収賄罪につきまして統計的な数を見ますと、五十二年では全体で千五百九十一人でございましたのが、五十三年になりますと千七百八十六人である、内訳として、収賄だけ見ましても五十二年が六百七十一人で五十三年が七百五十人であるというような受理人員の増加を見ておるわけでございます。 また、内容的に見ましてもいろいろなケースがあるわけでございますけれども、最近はいわゆる地方公共団体の長あるいは職員というようなものの関係の贈収賄事件が目につくようでございまして、その中でも一千万円を超えるとかいうような多額のものが目につくような状況になっております。
○中村(靖)委員 収賄罪に対する量刑を調べてみますと、決して頭打ちになっていない傾向がございますし、また収賄事件の約九割ぐらいが執行猶予になっているというような現状もあります。 今回の政府の改正理由の中に、収賄罪等の法定刑を引き上げることはきわめて緊要であるということがうたわれておるわけでありますが、もう少し具体的に、現在なぜ法定刑を引き上げなければいけないか、そういった点について具体的な御意見なり御説明を伺わしていただきたいと思います。
○前田(宏)政府委員 ただいま御指摘のように、最近の運用を見ますと、頭打ちとは言えないような状況もございますし、また執行猶予率が高いということも御指摘のような状況だと思います。 ただ、裁判所の量刑というものはいわゆる法定刑にも影響されるところが多いわけでございまして、最高の刑を宣告するということはよほどの場合だというような考え方もあり得るわけでございますので、やはり上限の方が上がっておれば、その罪に対する評価というものも、おのずから高くなるというようなことで、裁判所の量刑にもそういう考え方が反映するというふうに考えるわけでございます。 また執行猶予の率の高いことは、内容が、公務員でございますと大体初犯である場合が多いあるいは行政処分を受けている場合があるというようないろいろな情状、被告人にとって有利なと申しますか、そういう情状もあるのが通常でございまして、執行猶予になることが多いというのもそのようなことが考えられるわけでございます。 しかしながら、冒頭にも御指摘ございましたように、最近におきましていろいろないわゆる汚職事件というものが発生しておるわけでございますので、これに対する国民の評価と申しますか非難と申しますか、これも厳しいわけでございます。したがいまして、刑法の面におきましてもこういう贈収賄の罪というものを高くといいますか重く見るという考え方をあらわすということが、国民に対しまして、また公務員に対しましても効果があると申しますか、そういうことになるのではないか。 また一方、改めて申し上げるまでもないかと思いますが、法定刑を引き上げますといわゆる公訴時効というものが延長になるわけでございまして、これも最近の事例に徴しますと、いろいろと過去の事例が発覚いたしまして捜査をいたしておりますと時効になっておるというようなことがございまして、それについても国民の方々の御批判といいますかそういうものがあるように理解しておるわけでございます。 そういうことから、この際、こういうような情勢のもとにおきましてはやはり法定刑の引き上げということがさしあたって必要ではないか、かように考えているわけでございます。
○中村(靖)委員 刑罰の本質については、たとえば応報刑論とかあるいは教育刑論とか考え方がいろいろと分かれておるところだというふうに思いますけれども、今回のこの法定刑の引き上げあるいは公訴時効期間の延長といったようなものをいたしまして、収賄事犯の発生の防止に相当大きな効果が期待できるのでしょうか。その点もう一遍伺いたいと思います。
○前田(宏)政府委員 冒頭のお尋ねで大臣からもお答えしたところにも関連するわけでございますが、委員も御指摘のように、こういう汚職事犯を防止するためには刑罰の力だけではもちろんできないわけでございます。しかし、この刑罰の威力と申しますか力というものも反面無視できない点があろうかというふうに考えるわけでございます。 従来から、重い刑罰をもって臨めばその犯罪はなくなるかというような議論があるわけでございまして、それを科学的に証明するということは事柄の性質上大変困難というふうに思うわけでございますけれども、従来から、私どもといたしまして、また国民全般の考え方といたしまして、重いものには重い刑を科するという形を整えることがその犯罪を少しでも防止することに役立つというふうに考えられてきたように思うわけでございます。これは、日本のみならず諸外国においても同様な考え方がとられてきたというふうに考えておりまして、そのような観点から今回の御提案をお願い申し上げておるわけでございます。
○中村(靖)委員 今回の改正につきましては、斡旋贈賄罪についてだけは法定刑を引き上げますが、その他の贈賄罪については引き上げを行わないわけでありますが、それはどうして斡旋贈賄罪についてだけ引き上げるのか、その辺の御説明を伺いたいと思います。
○前田(宏)政府委員 これもいろいろな考え方があろうかと思いますけれども、贈賄罪につきましては、従来の沿革をたどりますと、古い旧刑法におきましては贈賄罪は罰せられなくて収賄だけが罰せられたというようなこともございますし、また実際の評価という面からいたしましても、やはり収賄と贈賄とでは贈賄の方が軽いといいますか、そういう理解があろうかと思います。 また、この贈収賄罪の関係につきましては、本質的には公務員の綱紀粛正というところが重点であるわけでございまして、そういう観点から、先ほど来申し上げておりますように、特に収賄罪の法定刑を中心に引き上げをお願いしたい。贈賄側は大体一般国民でございますので、それを収賄と同じように引き上げるということはいかがであろうかというようなことでございまして、いま御指摘のような形になっておるわけでございますが、なお一言つけ加えますと、刑法の全面改正を審議しておりました法制審議会の答申におきましても、いま申し上げたような考え方によっておるわけでございます。
○中村(靖)委員 今回の改正は刑法の全面改正の一部を先取りする形になっているというふうに私は理解をいたしますが、刑法の全面改正との関係はどのようになりますでしょうか。また、政府は全面改正をいつごろ国会に提案するお考えか、お伺いをいたします。
○前田(宏)政府委員 確かに刑法全面改正の一部先取りという形になっておるわけでございますが、先ほど来申し上げておりますように、贈収賄罪の実情にかんがみまして法定刑の引き上げを図ることがさしあたって緊急の必要があるという考え方から、いわばそれだけを抜き出して今回お願いしておるわけでございます。それによりまして刑法の全面改正との関係で何か特に不都合が起こるかということになりますと、全体をながめまして特段の不都合はないのではないかということで、一部先取りというような形になった次第でございます。 なお反面、全面改正でやればそのような御疑問も起こらないわけでございますけれども、全面改正作業につきましては、御案内のとおり、法制審議会の答申も得ておりますけれども、一部の団体等におきまして相当強力と申しますかそういう御反対もあるわけでございまして、なお政府案を確定し国会に御提出するというまでには若干日時を要する、こういう状況にあるわけでございます。
○中村(靖)委員 まあ刑法といえば国民の生活に非常に関係の深い大事な法律ですから、確かに全面改正をするということになりますと慎重の上にも慎重を期していただかなければいけないというふうに私は思いますけれども、とにかく明治四十年に制定をされて六十年以上たっている刑法でもありますし、時代にそぐわない点等もかなりあるわけでありますから、できるだけ努力をしていただいて、法制審だけでも約十一年間非常に熱心に研究をなさった成果も出ておるわけでありますから、その点は当局におかれましても、できるだけ早い機会に国民にわかりやすい刑法という形で全面改正の努力をお進めいただきたい、このようにお願いをしておきたいというふうに思います。 それから、少し具体的な問題でございますが、本法施行前の行為に対する公訴時効の期間はどのようになりますでしょうか。
○前田(宏)政府委員 まずその前に、これは当然のことでございますが、刑罰法令でございますので、この法案が可決されました場合でも、その法定刑の引き上げられました規定が適用になりますのは法施行後の事案でございます。したがいまして、法施行前の過去の事案につきましては適用がないわけでございまして、それとの関連と申しますか、同じことではございませんけれども、公訴時効につきましても同様な結果になるというふうに御理解いただきたいと思います。
○中村(靖)委員 今回の一部改正の中に周旋第三者収賄罪を含めていないわけでございますが、その点についての御説明を伺います。
○前田(宏)政府委員 確かに周旋第三者収賄罪というものを盛り込んでいないわけでございます。 現行の刑法におきましては、いわゆる斡旋収賄罪ということで百九十七条ノ四の規定があるわけでございますが、先ほども出ました改正刑法草案におきましては、いま御指摘の規定を設けるような形になっております。しかしながらこれを今回も盛り込んでおりませんのは、先ほどからも繰り返して申し上げておりますように、さしあたって緊急性と申しますか、そういう観点から法定刑の引き上げをお願いするのが適当であろうという考えになったわけでございまして、それを裏を返しますと、御指摘のいわゆる斡旋第三者収賄罪につきましてはなお検討を要する点が多々あるということでございます。 その内容を若干申しますと、仮に規定を設けます場合には、先ほども申しました現行の百九十七条ノ四と似たような形になるわけでございます。つまり、職務上不正な行為をさせあるいは相当の行為をなさせないようにあっせんをしたということが要件になるかと思われるわけでございますが、それにつきましては、こういう規定では適用の幅が狭くて余り効果がないではないかというような御議論がございます反面、また、その賄賂の行き先が第三者になりますと相当範囲が広がるわけでございまして、そういう場合に処罰の範囲が広過ぎるのではないかというような御意見もまたあるわけでございます。 それからなお、緊急性云々ということを先ほど申しましたので付言いたしますと、従来のと申しますか最近のと申しますか、実情を見ましても、こういう規定がないために特に困ったというようなこともないわけでございまして、一般論としての法整備ということになりますとそういうことも当然考えなければなりませんけれども、いわば現実の問題としては、さしあたっては後日の検討に回した方がよろしいのではないか、こういう考え方でございます。
○中村(靖)委員 先ほども局長からお触れいただいたと思いますけれども、もう一遍ちょっと念のために伺っておきますが、ロッキード事件等の国際的な犯罪に対処するために国際間の司法捜査共助の充実が非常に必要だと思いますが、その点どのような努力をなさっておられるか、それから犯罪人引渡し条約について現状どうなっておるか、その二点についてお答えをいただきたいと思います。
○前田(宏)政府委員 先ほども若干申し上げたところでございますが、外国で事件を捜査しております場合に、このような御時世でございますので日本に関係がある場合が多いといいますか、あり得るわけでございます。 そうなりますと、当該外国から日本の方に、こういう参考人を調べてくれとかこういう証拠を押さえてくれとかいうような依頼があり得るということでございますが、従来から任意的なことはそれなりにやってきたわけでございますけれども、たとえば正式な裁判所における証人尋問であるというようなことになりますと、やはり国内法の裏づけがございませんとできないわけでございます。そうなりますと、外国のせっかくの要請がありましても十分これにこたえられないというようなことになるわけでございますので、そういう関係で国内法を整備することが外国からの依頼にも応じ得るわけでございますし、また反面、そういうことによりまして、わが方から外国に同様のお願いをするときにも、外国がこれを快く受け入れてくれるというような反射的な効果も期待できるわけでございます。 そのようなことで、現在私どもと警察庁とが中心となりまして法案の作成作業を進めておるわけでございますが、先ほどもちょっと申し上げましたように、内容的になお詰めるべき点が残っておりますのでもう少し努力をしたい、かように考えておるわけでございます。 また、第二の引渡し条約の問題でございますが、これも先ほど申しましたように、日米間におきましては新しい条約ができまして、それが間もなく効力を発生するということになっております。同様の条約をほかの外国との間に結ぶということも当然考えられるわけでございまして、その関係でもそれなりの検討研究を進めておるわけでございますが、外国の法制等の食い違いというような問題もございますし、また反面、国内法であります引渡法との関係では、条約がございませんでもいわゆる相互主義によりまして引き渡しの道が開かれておるというようなこともございますので、さしあたっては賄える点もございますが、なお条約ではっきりさした方がいいという点も多々あるわけでございますので、その関係で今後とも相手国の拡大ということに努めてまいりたい、かように考えております。
○中村(靖)委員 先ほども冒頭に申し上げましたように、贈収賄事犯を根絶するためには、法定刑の引き上げやあるいは公訴時効の期間の延長も必要だと私は考えますけれども、それだけで事足りるものでないことは明らかでございます。政府におかれましては、この点を十分考慮されて今後とも政治や行政に対する国民の不信感をなくすために最善の努力をされるように強くこの機会に御要望申し上げておきたいというふうに思います。 そこで、最後に法務大臣の決意をお伺いをいたしまして、私の質疑を終わりたいと思います。
○倉石国務大臣 先ほど来大事な問題について御指摘をいただきまして、この種の事犯の防止のためにはいまお願いをいたしておる法定刑の引き上げのみで十分でないことは私ども御指摘のとおりであると存じます。 政治家を含む公務員全体が国民の奉仕者であるという意識に徹しまして、その職務の重要性を自覚し、職権を不当に利用したりあるいは安易な役得意識を持って事に当たるようなことのないように努力をしてまいることが肝要であろうと存じております。政府といたしましても、いわゆる政治倫理の確立、行政の公正確保のために綱紀粛正についてさらに一層の努力を続けてまいることが必要であろう、このように考えておる次第でございます。
○中村(靖)委員 終わります。
○木村委員長 楯兼次郎君。
○楯委員 刑法改正について若干の質問をいたします。 先ほども自民党の委員から質問があったのでありますが、私は、刑罰の強化、引き上げというのは、目的であるロッキード、ダグラス、グラマン事件等に象徴される問題の解決には余り貢献をしないのではないか。なるほど刑罰というのはあらゆる手段を尽くした上での最後の手段であるということはよくわかるのでありますが、まず一般常識としては、これらの事件を見るわれわれ並びに国民の目は、政治に金がかかり過ぎる、いわゆる金に対する潔癖感、倫理観が薄れたところから醸成されてきたということは、これは間違いないと思います。したがって、刑法の改正については後で御質問をいたしたいと思いますが、まず、五十一年にこのロッキード問題が起きましてから、政府としても今後の検討すべき事項として、政治資金の規制のあり方あるいは選挙制度のあり方、こういうことを決定をしておるわけでありますが、この点について若干の質問をいたしたいと思います。 そこで、刑法の改正でこれらの問題を処罰をするというのか予防をするというのか処置をしようということのほかに、政治資金規正法あるいは選挙制度について自治省は今日までどのような対策をとってこられたのか、こういうことをまずお伺いをいたしたいと思います。
○岩田説明員 お答えを申し上げます。 ただいま御指摘がございましたように、五十一年の決定、さらにはさきに行われました、去年の九月でございますか、航空機疑惑問題等防止対策に関する協議会の提言、そういう提言がございまして、自治省といたしましても、その趣旨に沿いまして、公正で金のかからない選挙を実現するために選挙の根本問題から各般にわたりましてどういう改正をしたらいいかということについて鋭意検討してきたところでございます。ただ、このことにつきましては国会等でも総理その他からお答えを重ねて申し上げておりますように、何分にも選挙制度のあり方の基本を決めるいわば選挙のルールづくりとでも申しますか、そういう性格のものでございまして、各党それから国会におかれましても十分な御議論が尽くされる、その動向を見ながら対処したいというように考えておりまして、そういった方向で自分たちといたしましても努力はしておりますけれども、一方、そういう動向を見ながら対処したいというように考えておる次第でございます。
○楯委員 政治資金規正法並びに選挙制度のあり方については、自治省単独でこれを改正するというようなことは非常に困難であることはわかります。わかりますが、しかし閣僚会議で政治資金規正法、選挙制度の検討ということを決定しておるのでありまするから、国会における各政党の協議のほかに、当然これらに対する担当庁としての何らかの事務の進展がなくてはならぬ、私はかように考えておるわけです。 したがって、政治資金規正法についてまずお伺いしたいと思いますが、最近自民党では、選挙制度調査会の何か小委員会で政治家の個人の献金に対しての義務づけをやろう、こういうような話が出ておるようでありますが、しかし、これとて使う方は野放しであるというので、われわれは納得がいかないわけです。まあ大ざっぱに粗っぽい議論をすれば、何といってもロッキード、グラマン等の問題が起きるのは企業献金に発しておりますので、企業献金の全面禁示というところにメスを入れなければ問題の根本的な解決にはならぬ、こう思います。五十一年のこの問題が起きました当時、企業献金の上限を設けたのでありますが、五年たったら企業献金についてもこれを廃止する方向で検討をする、こういうことになっておるわけでありますが、ことし一年あると言えばそれまででありますが、その年になってからではなかなかこれは間に合わぬと思いますので、この企業献金廃止についての選挙法の附則に明記されておる点について、どのような作業が進められておるかという点を御質問したいと思います。
○緒方説明員 お答えいたします。 企業献金につきましての考え方でございますけれども、最高裁の判決にもございますように、企業も一つの社会的な実在でございます以上政治活動の自由を有しておりまして、政治献金は当然認められると考えておるわけでございます。ただ、これらのものが行います政治献金というものも節度が必要であるということはもちろん言うまでもないことでございまして、現在の五十年に改正になりました政治資金規正法も、新たに寄付の量的な制限を設けるとかあるいは質的な制限を強化する、こういうような措置を講じておるわけでございます。 ただいま御指摘ございましたように、改正法の附則の八条には五年を経過した場合におきましてはさらに検討を加えるというふうにございますので、現在いろいろ各方面の御意見も伺いながら全面的な見直しについての検討は行っておるわけでございます。
○楯委員 先ほど選挙法と言ったのですが、政治資金規正法の附則の間違いですから訂正をいたします。 法務大臣、国務大臣として、こういう法律にはっきりと五年、廃止の方向で検討するということがうたわれておるのでありますが、この点についてどうお考えになりますか。
○倉石国務大臣 政府では、いまここでお答え申し上げました担当省がございましていろいろな点から研究をいたしておると思いますが、率直に申し上げて、楯さん御存じのようにこういう案件は、政府も政府の立場で勉強しておるようでありますけれども、やはり政党の方が有力な立場であります。党におきましてもそれぞれの部署を定めて検討しておられるようでありますが、私ども、政治にいたずらに莫大な金がかかるようなことでなくて、もう少し国民が安心してもらえるような制度、法律に改めるべきではないかという考えを持って、一人一人はいろいろな意見を持っていると思いますけれども、まだ党の方では鋭意検討中であるようであります。そういう状態だと思っております。
○楯委員 それでは、金の方を規制をする反面、選挙公営の拡大、こういうことが常に言われておるわけですが、選挙公営の拡大について自治省はどういう具体的な事務の進展が行われておるかという点をお聞きしたいと思います。
○岩田説明員 お答えを申し上げます。 選挙公営につきましては、御承知のとおり、金がかからない公正な選挙の実現という見地から、順次その枠を広げてきたわけでございまして、すでに現在の段階では諸外国に比べましても相当の水準に達しているというふうに考えております。今後これをさらに伸ばしていくということでございますけれども、実のところ、現在のような候補者個人を中心にした選挙運動と申しますかその中におきましては、選挙公営を伸ばしていくということは、ある意味で、これを国費で出すかわりにこういうことをしてはいかぬとか、そういう規制とうらはらになって伸びてきたという経緯もございます。今後、諸外国よりも大分進んだところまで行っておりますものを、この情勢の中でさらにたとえばはがきを若干、何をふやすとか、何の単価を上げるとかいうようなかっこうでふやしていくことがいいのかどうか、それが根本的な改正につながるかどうか、多少疑問に思っているところもございます。 そういう状態でございまして、選挙公営をこれ以上進めるということは、いわばある意味で選挙制度そのもののあり方と関連する面がございます。なお慎重に検討させていただきたいと思っている次第であります。
○楯委員 次に、こういうことをお伺いしたいのです。 三月六日のロッキード裁判、つまりK・ハマダはだれかということをお聞きしたいのですが、三月六日のロッキード裁判、小佐野ルート公判で明らかになった、ラスベガスのカジノで百五十万ドルも負け、その借金の返済に小佐野被告が絶対もらっていないというロ社からの二十万ドルが充てられた、こういうことが報ぜられまして、一体K・ハマダとはだれか、マスコミではもうこれは自民党の浜田幸一君であるという前提のもとにいろいろ議論が行われておるようでありますが、しかし本人は否定をしておる。総理も、本人が否定をしておるから総理としてのあるいは自民党総裁としての対策、処置はできない、こういうことを予算委員会で答弁をしておるようでありますが、K・ハマダというのはだれのことですか。
○前田(宏)政府委員 予算委員会でも同様のようなお尋ねを受けたと記憶しておるわけでございますが、去る三月六日に検察官がいわゆるロッキード事件、小佐野ルートの公判におきまして冒頭陳述の補充訂正をしておるわけでございます。その冒頭陳述の補充訂正書におきましては、いま御指摘のように「K・ハマダなる者が」という表現で記載されておりまして、それ以上の記載は全くないわけでございます。 その御説明を申し上げる前提としてちょっと申し上げますと、この事件で問題になっておりますのはいわゆる議院証言法における偽証という事実でございまして、いまもお話に出ましたように、被告人である小佐野氏が二十万ドルを受け取ったかどうかということがその偽証の中で一つの大きな問題になっておるわけでございます。その点が公判でいろいろと争われておりまして、その関係から検察官といたしまして、その事実を裏づける事実、いわば間接的事実を立証するということで、いま御指摘のようなことを立証していこうということを三月六日に冒頭陳述の補充訂正という形で意見を述べたわけでございます。 したがいまして、この冒頭陳述書の補充訂正といいますのは、その性質上今後検察官が立証していく事実をとりあえず述べたという段階でございまして、さらにこの冒頭陳述の補充訂正で述べた事実をどのように立証していくか。また、これは検察官側だけの立証活動ではございませんで、被告人側、弁護人側の立証活動とも関連することでございますので、それによって必要な場合にはいろいろなことが明らかになってくることもあろうかと思いますけれども、それにいたしましても、その内容は今後の公判活動、立証の問題でございますので、現段階ではいま申したような状況であるということしか申しかねるわけでございます。
○楯委員 それでは、このK・ハマダという人と小佐野被告との金のやりとり、百五十万ドルあるいは百二十万ドルと言われておるのですが、当時の為替レートで四億五千万円である、こういうことが言われておるのですが、そのK・ハマダなる者が四億五千万円、これは何といいますか、贈与されておるというのか言葉はうまい表現はできないのでありますが、贈与されておるとしたならば、これらに対する税金の関係は一体どうなるのですか。この金のやりとりはもう事実のようでありますが、K・ハマダでも結構ですが、四億五千万円の金の収受をしておるということになったら、これに関連する税金の取り扱いはどういうふうになるのですか。
○西内説明員 お答えを申し上げます。 一般論として申し上げれば、個人が負担をしている債務を何らかの対価性を有することなく他人が弁済をいたしました場合の課税関係ということに相なります。他人の債務の弁済がその保証債務に基づくものである場合には求償権の放棄をした時点で、また単なる債務の肩がわりということで弁済をしたということであれば、その弁済をいたしました時点で債務者に課税原因が発生することになります。そうしまして、債務者の得た経済利益に対しまして贈与税が課税されることになります。
○楯委員 時間がないので余り聞きませんが、それでは刑事局長さんにお尋ねします。 これは想定になると思いますが、贈与か贈収賄か政治献金かというような想定はわかりませんか。
○前田(宏)政府委員 なお念のために申しますと、御指摘の冒頭陳述書におきましては、百五十万ドルを賭博で負けたというような事実は記載されておらないわけでございます。 非常に事務的なようなお答えになるかと思いますけれども、この冒頭陳述の補充訂正では、K・ハマダなる者がサンズホテルというホテルに百二十万ドル債務を負っておりまして、その債務の支払い保証を小佐野被告人がしておったという事実が記載されておるにとどまっておるわけでございます。ですから、支払い保証という形で理解されておるわけでございますので、贈与ということには直ちにはならないかと思います。 それから、お尋ねの収賄になるとか政治献金になるとかいう点も、この冒頭陳述の補充訂正の段階では別段触れていないわけでございますし、先ほど来申しておりますように、この冒頭陳述の補充訂正で述べておりますことは、当面の問題である二十万ドルの授受の事実の裏づけの事実という、間接のまた間接というような関係になる事実でございますので、その辺まではさしあたっては明らかになっていないわけでございます。
○楯委員 いずれにしましても、最近の勤労者の平均賃金の年収は三百万円、こういうことを聞いておるわけであります。四億五千万円だと百五十年分ですから、これは国民が聞いたらびっくり仰天ですよ。だから関係当局の徹底的な解明をひとつお願いをしておきたいと思います。 それから、時間がないので刑法の改正に移りたいと思いますが、贈収賄罪で法定刑の上限に当たる刑が言い渡された例は、先ほども質問があったのですが、提出をされた資料を見ましても、ほとんどこれは執行猶予つきで適用になっておらないわけです。先ほどの答弁では、何か公訴時効が延長になるという効果はあっても、他の関係がよくわからぬのですが、もう一回ひとつ答弁していただけませんか。
○前田(宏)政府委員 まず、お願いいたしております法案では法定刑の引き上げという形での改正になっておるわけでございます。その反射的な効果ということで、法定刑が上がりますと、公訴時効つまり起訴をするまでの時効期間がいわば自動的に延長になるという関係に相なるわけでございます。したがいまして効果的には、刑が重くなるという点と公訴時効期間が延びるという二つの効果を持つというふうに御理解をいただければと思います。 そこで、まずその法定刑そのものの引き上げでございますけれども、先ほども御指摘がございましたように、実際の運用を統計等で見ますと、最高刑が言い渡されているということはごくまれでございますし、また執行猶予率も相当高いということは事実でございます。しかし、先ほども申しましたように裁判の実情は、法定刑というものをやはりにらみながら、それによってあらわされている罪種の重さ軽さというものを勘案し、具体的事案に当てはめて量刑がなされるということでございますので、法定刑が上がりますと、その罪種というものが国会の御承認を得た法律によって高く評価されるという理解が全般的に行き渡ると申しますか理解されるということになりまして、おのずから運用の面でも従来よりは重い刑が言い渡されるというようなことが間接的ながら期待できるわけでございます。 また、第二の公訴時効の問題は、これも改めて申し上げるまでもないと思いますが、最近のいろいろと問題になりました事例で時効、時効というようなこともあったわけでございます。まあ時効期間を延ばすことの当否ということもいろいろとございますけれども、いろいろと捜査を尽くしました結果、事実としては確定できるけれども時効にかかっているということで起訴できないという場合も往々にしてあるわけでございます。また、それが一般国民の方々の御批判の一つにもなっているというような実情にもあるわけでございますので、そういう点で両面、いわば間接的ながら最近の情勢に即応し得る一助となるのではないか、かように考えておるわけでございます。
○楯委員 あと、他の罪種とのアンバランスですね、これは先ほども質問があったように刑法全面改正でバランスをとろう、こういうおつもりですか。
○前田(宏)政府委員 法定刑といいますのは、いま御指摘の御意見の中にもございましたように、いろいろな罪との横並びを見ながら考えられて決められてくる性質のものでございます。 したがいまして、ごく一部だけを取り出して極端に重くするというようなことは確かにアンバランスなことになるわけでございまして適当でない。そういう意味ではやはり慎重を要することでございますけれども、当面お願いをしております法案の程度の引き上げということでございますと、現在の刑法の中でもさしてアンバランスは起こらないのではないかというふうに考えておるわけでございます。
○楯委員 それでは次に、推定規定がわれわれの方で言うと抜けておるといいますか改正になっておりませんが、汚職事件というのは物的証拠を欠き、また方法が巧妙の場合が多いので、捜査立証に非常な困難が伴うのだ、こういうことを聞いておるわけです。したがって、この再発防止策の骨子は、その困難をいかにやわらげ助けるかが本質の課題ではないかと思います。ロッキード事件再発防止対策の一つである賄賂罪の推定規定を設けなかったのはどういう理由ですか。
○前田(宏)政府委員 贈収賄事件の捜査につきましては、ただいま仰せのようないろいろな問題がございまして、捜査当局としてはそういう面での苦労が存することは事実でございます。 しかしながら、いわゆる推定規定というものを考えました場合に一応考えられますような形といたしましては、たとえば公務員が、その職務の執行について密接な利害関係を有する人から、通常の社交の程度を超えるような財物であるとかその他の財産上の利益を収受したというような場合には、職務に関して賄賂を収受したものと推定する、こういうような規定が一応考えられるわけでございます。すでにそれでおわかりかと思いますけれども、通常の社交の程度を超える利益ということになりますと、一応賄賂性というものもうかがえるわけでございますけれども、実際の適用の面になりますとまたそれ自体が問題になりまして、果たしてこの推定規定に乗り得るものであるかどうかということもまた問題になって、その規定の実効性と申しますか効果というものもまた必ずしも十分期待できないというような面があるわけでございます。また反面、推定規定を相当広く適用する、そういう運用になりますと、本来賄賂罪として罰すべきでないようなものまでそこに取り込まれてくるというおそれもあるわけでございます。 そのようなことでございまして、効果の面、またそれが不当に広く適用されるおそれもあるというような両面の問題もございまして、刑法の全面改正を検討しておりました法制審議会でも、いろいろと御議論があったようでございますけれども、結論的には草案の中では取り入れないというような経過もございます。ただ、その後全面改正につきまして法務省でいろいろ検討しております過程で、なお問題点の一つとして残っておるわけでございますので、今後とも検討は続けていきたいと思いますけれども、いろいろな問題が両面からあるわけでございますので、この際は、そういう問題はもう少し勉強させていただくということで、さしあたっては盛り込まなかったという実情にございます。
○楯委員 それでは最後に、先ほども質問があったのですが、贈賄の刑罰強化についてお伺いしたいと思いますが、斡旋収賄罪の引き上げだけが行われて、それ以外の贈賄については現行のままである。これはわれわれ考えると、収賄は贈賄があってのものである。しかも最近では海外における贈収賄が非常に多い。けさの新聞でも、KDDの問題を見ますると、何かスペインの観光招待で贈収賄が行われておった。これは後で稲葉議員がやっていただけるそうでありますので、私は内容は言いませんけれども、こういう事例を見ましても、国外犯の贈賄罪の設定というのが草案から抜けておったという点についてどうも納得しかねるのでありますが、この点について御説明いただきたい。
○前田(宏)政府委員 いま御指摘のけさの報道につきましては、具体的な案件でございますので、それが国外犯になるとかならないとかということを申し上げるのもいささか不適当ではないかと思うわけでございますが、仮にそういうようなケースがあったと想定いたしましても、おおむね国内でいろいろと相談があるとかというようなことも伴っておるわけでございますので、実際の運用としては賄えないわけではないというふうに思うわけでございます。 また収賄につきましては、これは当然のことながら国外犯が処罰されるということでございますので、さしあたっては不都合はないのではないかというふうに考えております。もちろん、全面的な法制の整備ということになりますと、御指摘のような点も十分勘案しなければならないというふうに思っておりますし、いまのような情勢もございますので、さらに検討を進めたいと思っておりますが、とりあえずの措置といたしましては、この法定刑の引き上げとそれに伴う公訴時効期間の延長ということで当面の措置を講じさせていただきたい、かように考えておるわけでございます。
○楯委員 ありがとうございました。これでやめておきます。
○木村委員長 稲葉誠一君。
○稲葉(誠)委員 刑法の一部改正の法案に入る前に、当面の問題について二つばかりお聞きをしたい、こう思うわけです。 これは警察庁の漆間捜査第二課長にお聞きしたいわけですが、KDDの事件についての現在の捜査状況と将来の見通し、そういうふうなものについて一応御説明願いたいと思います。
○漆間説明員 御承知のように、KDDの事件につきましては、佐藤前社長室長を逮捕いたしまして取り調べいたしました結果、先日業務上横領等で起訴になっている状況でございます。けささらに三人の者に任意出頭を求めまして、事情聴取している段階でございます。 〔委員長退席、保岡委員長代理着席〕
○稲葉(誠)委員 その三人の者というのは、これもすぐわかってしまうことですからあれですね、官界の方と承ってよろしいでしょうか。
○漆間説明員 現在はあくまでもまだ任意出頭を求めて取り調べている段階でございますので、その内容の詳細についてお答えすることを差し控えたいと思います。
○稲葉(誠)委員 ただその三名の人というのは、いまのあなたの話だと任意捜査で取り調べているということですね。そうすると、ちょっとはっきりしないけれども、参考人から被疑者になる可能性が十分ある。あなたのいまの口ぶりから言うと、不自然に発言したんだと思うけれども、不自然のうちに本当のことを言ったんだと思うのだけれども、それは参考人から被疑者になる可能性のある人だ、こういうふうに考えられますね。
○漆間説明員 いまの段階ではまだ正確に申し上げられないと言った方が正しいかと思います。
○稲葉(誠)委員 そうすると、三人の人を事情聴取していることは間違いない。その三人の人については、常識的に考えて、いわゆる贈収賄といいますか、少なくとも佐藤がいままで起訴された案件ではない別のことも関連して調べておる可能性もある、こういうふうにお聞きをしてよろしいですか。そこら辺のところは、もうすぐわかってしまうことだからいいんじゃないですか。
○漆間説明員 過日起訴になりました案件とは別の件で聞いております。
○稲葉(誠)委員 だからそこら辺のところで、過日起訴になったのとは別の件だということで大体筋書きはわかるわけですが、そこで問題になるのは、贈収賄の場合は、金銭の授受だけではなくて、接待とか供応という場合でもこれは贈収賄になるというふうに理解をしてよろしいですか。
○前田(宏)政府委員 一般論としてはそういうことであろうかと思います。
○稲葉(誠)委員 それから、日本の主権が及ばない海外において日本人が日本人を接待をし供応したという場合でも、これは贈収賄になるわけですか。
○前田(宏)政府委員 念のために、接待しただけでは直ちにはならないかもしれませんが、なるといたしました場合に、先ほどの御議論もございましたように、国外犯ということに一応なるかと思いますけれども、国内にもその犯罪事実が、もとがあるとか及んでいるとかということでありますと、国内犯という理解も十分できるかと思います。
○稲葉(誠)委員 そうすると、もちろんそれは日常の社交儀礼を超えている範囲での出来事ということの場合ですね。これはあたりまえの話です。 そこで警察にお伺いをしたいのですが、佐藤陽一という人は勾留を延長したわけですね。二十三日かにあれして、起訴されて、それで接見禁止にずっとなっていたわけですね。起訴になったから恐らく接見禁止は解けた、こう思うのですが、そうすると、その三人の人を調べているということになると、佐藤陽一という人、これは業務上横領の関係では保釈申請が出ますから、追起訴があったということではそれは保釈の却下の理由にならないですよ、別のことですからね。だから、いま起訴された事件以外のことで佐藤陽一という人の再逮捕も、当然三人の人の取り調べにつれてというか進展によってあり得る、別の罪名で再逮捕もあり得る、これもあたりまえの話ね。
○漆間説明員 あり得るという意味ではおっしゃるとおりでありますけれども、しかし、なるかどうかというのは今後の状況によることであります。
○稲葉(誠)委員 こっちはあり得るだけでいいのよ。あり得るだけで字になるのだから、それはそれでいい。 そこで、もう一つ別のことを聞くのですが、これは佐藤陽一という人が業務上横領なり物品税、関税法の三つでしたか、三つで起訴されているわけですが、そうすると、この関係の、いま言った業務上横領その他の関係の共犯関係ということについても警察としては鋭意捜査をしておるというふうに承ってよろしいかということが第一点。それから、あなたの方で時期を言うわけにいかないのでしょうけれども、それがいつの日か実を結ぶであろうと確信をしておる、こういう答えは当然できるわけでしょう。 〔保岡委員長代理退席、委員長着席〕
○漆間説明員 今後の展開は今後の捜査の状況いかんによるわけでありますので、いまの段階では何とも申し上げようがございません。
○稲葉(誠)委員 今後の捜査の段階はもちろん今後の発展によるのですが、だからあなたの方では、佐藤陽一だけでもう終わりだというのでKDDの捜査本部はもう解散してしまおう、こういうことなの。
○漆間説明員 警察の基本的なこの問題に対する対処の姿勢といたしましては、KDD疑惑にかかわる国民の疑惑解明にかける期待というものを踏まえまして、これに関連する物の流れなり金の流れを追って、その中で刑事責任を問うべき事実があるかどうかというのを解明している段階であります。刑事責任を問うべき事実があるということでありますれば、今後それに対して厳正に対処したいというのが警察の基本的なスタンスでございます。
○稲葉(誠)委員 だからこれで解散するわけじゃないのですから、その佐藤という人の共犯関係、なぜこういうふうなことをやったか、自分単独でやったのか、共犯関係、しかもその共犯が上司であるかどうか、こういうふうなことについては警察としても重大関心を持っておるということとして承ってよろしいでしょうか。
○漆間説明員 事案の解明に必要な限りにおいては関心を持っておるということでございます。
○稲葉(誠)委員 捜査の問題ですからこれ以上お聞きするのもあれですが、これは元来検察庁が、特捜部が送検を受けた事件なんですね。それを警視庁に回したわけですから、警視庁としては、率直に言うと、悪い言葉で言うと警視庁の力量を試されている事件ですよ。特捜部と警視庁と仲悪いからね。仲悪くていいんだけれども、とにかく仲悪い。警視庁の力量を試しているんだから、地検の方では。だからあなたの方としてもしっかりやらないと、何だ警察はと言われますよ。その点わかっているでしょう。もうこれ以上言っちゃ悪いから言わぬけれども、だから全力を挙げて国民の期待にこたえる、ただ、国民の期待にこたえるということのために人権じゅうりんが行われてはいけないので、だからその点はあれですけれども、とにかく全力を尽くして佐藤の共犯関係なり佐藤を起訴した以外の別の犯罪について取り組むという決意をあなたからもひとつ述べていただいて、それであなたの方はどうぞ結構です、終わりにしたいと思います。
○漆間説明員 御質問の中で東京地検と警視庁が云々というのがございましたけれども、私どもは必ずしもそのようには理解いたしておりません。しかし、そういうことは抜きにしましても、この事件に寄せる国民の期待というのは重々理解をいたしておりますので、そういう国民の期待にこたえるべく断固として捜査をやり抜く所存でございます。
○稲葉(誠)委員 そこで法務省、あなたの方の特捜部で、これは贈収賄に発展する可能性があるかないかというのをぼくは知りませんけれども、警視庁へ任せっ放しでなくて特捜の方としてもやはり全力を尽くしてやらないといけないのじゃないですか。これは宗像君がやっていたのだけれども、宗像君は病気になっちゃったというので、後どうなっているの、いま特捜部では。
○前田(宏)政府委員 先ほども警察庁の方からお答えがありましたように、警視庁と東京地検でどうだというようなことはないと私どもも理解をしておるわけでございます。 それから、ただいまのお言葉の中で任せっ放しであるというようなこともおっしゃったかと思いますけれども、それも私どもとしてはそのようには考えていないわけでございまして、当初、いつの機会でございましたか、稲葉委員にもお答えしたことがあるかと思いますけれども、最初の時点で東京地検と警視庁とでいろいろと相談をいたしまして、この事件がいろいろ細かい問題もたくさん含んでいるというようなことが一つの理由で、警視庁の方にとりあえず捜査をお願いするということで捜査が進められているわけでございます。したがいまして東京地検といたしましても、これも一般論として当然のことでございますけれども、警察の捜査が済めばそれでいいということではございませんで、やはり起訴するしないは検察庁の責任でございますので、過日の起訴になりました事案につきましても、十分内容を検察官として吟味をいたしまして、それなりの内容を確定して起訴している次第でございます。 検察庁の体制につきましても御心配をいただいたわけでございますけれども、検事が一人病気になったというような御指摘もありましたけれども、特捜でございますから他の有能な検事もおるわけでございまして御心配はないかと思います。
○稲葉(誠)委員 特捜と警視庁とは仲が悪いという話は、まあ言葉が悪いですね。仲が悪いじゃなくてお互いに競争意識を持っている、こういう言葉の方がいいでしょう。 こういう事件については、向こうへ回しちゃったんだから、特捜部がもっと積極的に乗り出すわけにもいかぬから、それはそれとして、特捜部のあれも強化してやって国民の期待に検察庁としてもこたえてもらいたい。ただ、期待といったところでそれがファッショになってはいけませんし、人権をじゅうりんしてはいけませんから、その点は十分考えながらやっていただきたいということなんですが、法務大臣、その点についてはどうです。まあいいや、刑事局長でいい。
○前田(宏)政府委員 先ほどと同じような繰り返しになるかと思いますが、東京地検といたしましても、別に任せっきりというわけにも事柄の性質上もできないわけでございますので、それなりの努力をし、いまおっしゃったような意味での国民の期待にこたえるように努めたい、かように考えておるものと確信しております。
○稲葉(誠)委員 そこでもう一つ、別の話ですが、もうさっきから出ている問題で、K・ハマダとかなんとかいいますね。K・ハマダがだれであるか、そんなことはぼくは聞きません。そんなことはどうだっていいですよ。どうだっていいというのはおかしいけれども……。 それよりもよくわからないのは偽証事件の経過なんですが、三月六日の公判といいますが、ずっと前から続いているわけでしょう。そうすると、あれは弁護人側が証拠物を出したわけですね、十四点。それを検察側が何か調べていろいろ出てきたわけですが、そこで、その前の段階で小佐野が二十万ドルをクラッターからもらったということを否定したということがあるでしょう。偽証だということなんでしょう。なぜ小佐野としてはそういうような偽証をしなければならない理由があったのかということですね。それはいままでの公開の法廷では出てきているのですか。その点はどうなっているのですか。
○前田(宏)政府委員 理由と申しましても、それは小佐野氏本人のことでございますので、私どもといたしましては、どういう理由で偽証をされ、また公判でどういうお気持ちでいわば否認をしておられるかということははかり知れないというふうに言わざるを得ないのではないかと思います。
○稲葉(誠)委員 そうすると、あなたの方で起訴したでしょう。起訴した段階で、偽証ということで起訴した以上はその供述がうそである、虚偽の供述であるということの裏づけは十分とっておったわけでしょう。その立証は、弁護側が三月六日の証拠物か何か出す前に相当進んでおったわけでしょう。どういうような証拠によって小佐野が偽証であるということを検察側はいままで立証してきたわけですか。これは公開の法廷で行われていることですし、公判の記録ですから別に質問をしてもおかしくない、こう思うのですが。
○前田(宏)政府委員 細かい点まで申し上げる必要もないかと思いますけれども、要するに二十万ドルを受け取ったかどうかということでございますので、私どもの方があると言えばあるということになるわけだと思います。 そういうことで、その二十万ドルの授受をめぐって関係者の供述等もあるわけでございますので、それでとりあえずといいますか従来は立証をすることで進めてきたわけでございますが、御案内のとおり被告人の方でいろいろとまた反証を出されておりまして、いわゆるアリバイ的なものまで出されておるというようなこともございますので、検察官側といたしましては、さらに慎重を期する意味でその事実を裏づける事実を重ねて立証することが必要であろうという考えになりまして、過日の冒頭陳述の補充訂正によって今後その二十万ドルの関係の裏づけの事実を立証しようということに相なったものと理解しております。
○稲葉(誠)委員 だから、弁護側が十四点の証拠物を出したというのは、それは証拠物なんですか、書面の意義が証拠になるという意味なのか、ちょっとぼくもよくわからぬ。どういうものが十四点出たのかということが一つと、それに対して検察側はどうしたんですか。提出に対して意義がないということなのか、あるいは書面の意義が証拠になるというのにそれに同意するとか、どういう態度をとったわけですか。
○前田(宏)政府委員 いまお尋ねのその弁護人側の立証といいますか提出されたものの内容の個々につきまして、一点ごとにどうだったかということをちょっといま詳細承知しておりませんけれども、当面の問題になっておりますのはいわゆるサンズホテルというところの経理関係の書類、これが弁護人側から出されたわけでございます。その立証趣旨は、私の理解しておるところでは、被告人あるいはその関係者の方がそのホテルを買収するというような話でそこへ行ったんだというような御主張であり、その裏づけというようなことで出されたもののように聞いておるわけでございますけれども、それをたまたま検察官側において内容を点検しましたところ、その中に百二十万ドルの支払いの関係が載っておったということで、それをいろいろと解明しました結果過日の冒頭陳述の補充訂正になった、かように理解しておるわけでございます。
○稲葉(誠)委員 そうすると、その百二十万ドルの支払いについてはどういうような金の性質であるかということについては検察側としては十分調 べてはある、調べてはあるけれどもそれをここで言うのは勘弁してほしい、こういうことならば私はそれを了解するのです。そういうことですか。
○前田(宏)政府委員 そのことをずばりと肯定しますとまた問題があろうかと思いますけれども、これだけの事実を今後立証したいということを表明しているわけでございますので、それなりの裏づけはあるというふうに御理解いただきたいわけ でございます。
○稲葉(誠)委員 それなりの裏づけがもちろんなければ冒陳というものは出てこないわけですが、そうすると、その百二十万ドルとこのクラッターからもらった二十万ドルというものはその一部だというので連関しているわけですね。そういう事実がない、冒陳にあるような事実がないというような弁護側の主張、立証になってくると、その百五十万ドルの債務そのものが、K・ハマダの何とかのホテルに対する債務がなかったのだということの立証というものも当然考えられる。こうなってくると、K・ハマダなる人物が弁護側の証人として法廷へ出てくるということも当然考えられてくるわけですね。
○前田(宏)政府委員 先ほども申しましたように、いまの時点は検察官側が過日の冒頭陳述に記載しましたような事実を立証しようということを申し述べた段階でございまして、これに対して被告人側の方でどう応対をされるかということは予測がつかないような状態でございます。したがいまして、弁護人側のいろいろとお考えがあってどういうことをされるかによって、立証活動というものは今後動いてくるということはあり得ると思いますけれども、具体的にどういうふうになるかということは率直に申し上げて予測しがたいところでございます。
○稲葉(誠)委員 弁護人側としては、その百二十万ドルの債務があったこと自身を否定しているのですか。どうもそこがよくわからないのだ。否定しているということならば、当然そのK・ハマダが証人として弁護側から出てこなければなりませんね。
○前田(宏)政府委員 同じようなことでございますけれども、三月の六日に検察官側が行いました冒頭陳述の補充訂正と、その際それを裏づける証拠の申請をしておるわけでございますが、これに対して弁護人側、被告人側は当日は何の応対もなかったわけでございます。したがいまして、いまおっしゃったように冒陳に書いてある事実自体の認否ということもまだないわけでございまして、それもそのこと自体が次回の公判の問題だ、かように理解しております。
○稲葉(誠)委員 そうすると、三月六日の法廷で検察官側が冒陳の補充をした。して、そこで証拠も申請しているわけですか。それは何を申請したのです。
○前田(宏)政府委員 何種類かの証拠の取り調べ請求をいたしておるわけでございますが、一つは「サンズホテルの支配人外二名のK・オサノの取引」と題する書面の写しというものがございます。それから同じホテルの関係者の作成しました関係者に対する報告書のような書面というものがございます。それから先ほども御指摘になりました当該ホテルの損益計算書がございますし、それからそのホテルの勘定元帳写しというようなものが三点あるわけでございます。
○稲葉(誠)委員 それは弁護側から出てきた証拠物の中から選んだものですか、また別個のものなんですか。供述書は別としてですね。
○前田(宏)政府委員 先ほど申しましたサンズホテルの損益計算書は、先ほどの質疑応答の中でも申し上げましたように、一次的には弁護人側が提出したものを今度は検察官側の証拠として取り調べの請求をするという性質のものでございますが、その他のものは検察官側が新たに取り調べを求めているというものでございます。
○稲葉(誠)委員 そうすると、その外国人の上申書、聞き取り書きですか、その証拠能力はどういうふうにあるの。
○前田(宏)政府委員 内容につきましてはまだ法廷に出ていないわけでございますので詳しくは申しかねるわけでございますけれども、先ほどもちょっと触れましたように、いわばホテル内の担当者の報告書と申しますか、いきさつを取りまとめたものと申しますか、そういうような内容のものでございます。
○稲葉(誠)委員 だから日本の刑訴法で言うと、それは何条の何に当たるのですか。
○前田(宏)政府委員 いろいろな理解があろうかと思いますけれども、御案内のとおり刑訴の三百二十一条以下に広い意味での伝聞証拠の例外としていろいろな規定が設けられているわけでございますので、そのいずれかに当たるということでございますが、これも先ほど来申しておりますように、検察官側としては取り調べ請求しただけでございまして、弁護人側がどう応対されるかということになるわけでございます。その証拠能力の問題も一つの争点であろうかと思いますので、いまの時点では差し控えさせていただきたいわけでございます。
○稲葉(誠)委員 そうすると、いまの上申書だか聞き取り書きだかちょっとよくわかりませんが、それの中に当然K・ハマダという人の名前も出てきておる。証拠申請しているのだから、こういう証拠だというある程度の説明をしなければ証拠の申請になりませんね。それは申請しているわけだね。だから、その外国人のいま言った人たちの上申書だとかなんとかという中には当然K・ハマダの名前も出てき、百五十万ドルの性質というものも出てきておる、こういうふうに当然考えられますわね、訴訟の筋から言って。それが一つ。 それから、弁護人側はそれに対して同意、不同意しなかったのですか、留保したのですか。次回にすることになったの。次回はいっでしたかね。
○前田(宏)政府委員 まず第一点につきましては、内容のことでございますので裁判所の採否決定もまだないわけでございます。その前提としての弁護人の意見も出てないわけでございます。そういう意味で二つのお尋ねに一緒に答えるようなことになるかと思いますけれども、法廷に出てないものについての内容を具体的に申し上げることは適当でないと思います。ただ冒陳で書いてあります程度のことは、もちろん証拠申請の趣旨として述べておるわけでございます。
○稲葉(誠)委員 だから、それを全面的に不同意ということにした場合にどういうふうになるかというのは、法律的に非常にむずかしい問題になってきますね。と同時に、弁護人側から不同意するならば積極的な反証としてK・ハマダを証人として申請してくるということが一その全部に同意してしまえば別ですよ。従来の経過から言えば同意しっこないわけですね。同意しっこないわけだから、不同意になれば当然その外国人、アメリカ人と同時にK・ハマダも弁護側の証人として出てくる可能性があるというふうなことでしょうね。その辺のところはいいでしょう。その程度のことはあり得るかもわからぬというくらいの答えは、あなたできるよ。
○前田(宏)政府委員 細かい技術論のようなことで恐縮でございますけれども、証拠能力の問題は、相手方が同意すればその根拠は特に問題にならないわけでございます。ただ被告人側がどのような争い方をするかということは、先ほども申し上げましたようにはかり知れないわけでございまして、いま委員おっしゃったように、当然不同意にするだろうということを前提としてお尋ねでございますけれども、そうでない場合もあり得るかもしれないというふうにも考えられるわけでございますので、その上で、さらに不同意をするであろうという前提でどうであろうかというお尋ねを受けましても、ちょっとお答えをいたしかねるわけでございます。
○稲葉(誠)委員 進行中の事件のことでこれ以上聞くのもあれですから、これは遠慮しておきますが、次回の公判はいつでしたか。四月何日でしたか。
○前田(宏)政府委員 一つお答えを漏らしておりまして失礼いたしましたけれども、たしか今月の二十七日が次回期日に入っていると思います。
○稲葉(誠)委員 その公判の経過を見てまたあれしたいと思いますが、恐らく不同意にするでしょうね。それでなければ、いままで偽証だということを争っているのですからね、それは同意したら大変なことになってしまう。弁護人としての職責を果たせないから不同意にするよ。そして恐らくK・ハマダなる者の証人申請というものも弁護人側から行われるのじゃないか、こう私は思っているのですけれども、それについてはあなたの考えを聞くわけにもいかぬから、この程度にしておきましょう。 そこで刑法の一部改正ということなんですが、ぼくがよくわからぬのは、百九十七条でしたか、公務員その職務に関し賄賂を収受したときはという条文がありますね。その場合にまずわからないのは公務員ということ、この範囲がわからぬのだ。よくわからぬですね。それとその職務に関し、「その」という字が入っていますね。「その」ということと、それからそこで賄賂を収受しという条文になっていますね、百九十七条。だから、公務員その職務に関し金銭を収受したるときはという場合と賄賂を収受したるときはというのと、どういうふうに違うことになるわけですか。賄賂を収受したということになると、賄賂というのは一体何と何によって賄賂というものが成り立つのか。どうしてそういう条文になっているのだろうかということなんだけれどもね。賄賂、ブライブというのはどういうわけでそういう条文になっているのですかね。
○前田(宏)政府委員 どうも刑法の教科書の議論のようなことになって恐縮かと思いますけれども、特に稲葉委員には改めて私から申し上げるのも失礼かと思いますが、賄賂を収受しというのと金銭を収受しというのでは違うことは明白であろうと思います。賄賂というからには、すでに御案内のとおり、職務に関してそのいわば対価としてというか報酬としての財産上の利益の供与ということで賄賂ということになるのだろうというふうに私ども理解しておるわけでございます。
○稲葉(誠)委員 そこに賄賂であるという主観的な認識が必要だというふうにその条文の中から出てくるのではありませんか。金銭と書くだけではなくて、だから主観的な認識が必要だということになってくるのじゃないか、こう思うのですがね。 そこで、この賄賂であるという認識は、よく政治献金だというふうにがんばりますね。政治献金であるあるいは寄付だとかいろいろ主張するわけですね。そうすると、まず賄賂の場合にその認識の問題、故意というか、それはどういうのが必要なのか。そこで政治献金だ、寄付金だというふうにがんばる場合に、収賄罪というものの成立関係、これは一体どういうふうになるのか、こういうことですね、お聞きしたいのは。
○前田(宏)政府委員 先ほどのお尋ねでむしろ教えていただいたような感じもいたしますけれども、やはり賄賂というからには賄賂という性格を帯びた金銭ということでございましょうから、そういう意味での認識が当事者にありませんと、賄賂を収受しという構成要件に該当しかつその犯意があるということにならないと、贈収賄罪にならないということであろうと思います。したがいまして、そういった意味での賄賂としての認識がない場合には、贈収賄罪の成立は否定されるということにならざるを得ないと思います。
○稲葉(誠)委員 これは非常にむずかしいというか、ラフになっては非常に危なっかしくなってきて人権が侵害されるからあれですけれども、そういった賄賂の認識というのはどこの国の立法例もそういうふうになっているわけですか。どういうふうになっているわけですか。
○前田(宏)政府委員 まあ諸外国の立法例を全部存じているわけでございませんけれども、先ほども楯委員のお尋ねの中にも出たようなことで、いわゆる推定規定のような規定を持っている国もあるようでございますが、日本の刑法と同じような大陸法系の国におきましては、大体日本の刑法と同じような規定の仕方であり、またその適用面につきましてもそういう認識が必要であり、いわば故意が必要であるという理解である方が多いのではないかというふうに思います。
○稲葉(誠)委員 だから賄賂の認識というのは、具体的に言うとどういうことですか。自分がもらった金がその職務としての対価であるということの認識が必要なわけですか。対価というと反対給付という意味なんですか。だけど、そういうふうな認識が、仮にAはあった、けれどもBはなかった、同じような状況で人によって違ってくる場合もあるのじゃないですか。ことに選挙の最中なんというのはわけがわからないですよ。本人がいない場合が多いですから、後で非常におかしくなってくるのじゃないかな、そこら辺のところは。
○前田(宏)政府委員 外形的には複数の人が同じような外形の事実関係にありました場合に、Aは認識がない、Bは認識があるということで結論が違ってくるということは、一見おかしいといえばおかしい面があろうかと思いますけれども、やはり犯罪でございますので故意、過失というような要素がなければならぬわけでございます。特に賄賂罪につきましては過失ということは処罰の対象でございませんから、当然原則に戻りまして故意がなければならない。その故意の内容としては、やはり刑法の適用でございますので、賄賂の認識が必要であろうということにならざるを得ないというふうに考えております。
○稲葉(誠)委員 罪刑法定主義ですから、それを拡張して解釈しろということを私は言っておるのじゃないのですが、そうすると、政治献金だという主張をずっと続けている場合にどうするのですか。政治献金なら賄賂にならないからということで、はあそうですかということで引き下がってしまうのですか。そこのところはどうするのですか。
○前田(宏)政府委員 事件はそれぞれケース・バイ・ケースでございますので何ともお答えしかねますけれども、すでに政治献金という主張がありましたケースにつきましても贈収賄罪の成立が認められた事例もあるわけでございますから、一言政治献金だと言われてそうですかと引っ込むということではないことは、その例からいっても明らかであろうと思います。
○稲葉(誠)委員 そうすると、政治献金ということを主張しているということは賄賂の故意性を否定していることですね。否定していることだけれども、ほかの証拠によって賄賂の認識があったということが認定できるということになれば、これはあたりまえだと思いますが、そうなれば、政治献金ということを政治家がよく言いますが、言ったところでそのことでひるまないで徹底的な傍証なり何なりを挙げる。傍証を挙げるといったって、これは非常にむずかしいですよ。 贈収賄罪というのは両方ともほとんど自白でしょう。自白だから自白に無理があるということでいろいろ問題が起きてくるんで、だからそこら辺のところは非常にむずかしい。政治献金だというふうに政治家はよく言いますけれども、政治献金だという主張の場合でも賄賂として認定できる場合があるということの結論でよろしいわけですね。
○前田(宏)政府委員 お尋ねに対して結論だけということになりますと、そういう言い方になろうかと思いますけれども、政治献金という主張が単なる弁解でなくて事実政治献金である場合もあり得るわけでございますから、そういう主張に対してはそれなりの対応をして、それが真実であるかどうかを明らかにしなければならないもの、かように考えます。
○稲葉(誠)委員 そうすると、政治献金であるという主張であって政治献金が正しいというのはどういう場合ですか。
○前田(宏)政府委員 これも政治献金だということが言葉の問題のようになりまして非常に誤解を招くかもしれないわけでございますけれども、政治献金という言い方をするかどうかということと賄賂性はない金の授受であるかということとは、実態と当事者の主張とは必ずしも一致しないわけでございますので、事は当事者の弁解なり主張ということだけではなくて、その事実がいわゆる賄賂性のあるものであるのかないのかということによって決めていかなければならないもの、かように考えます。
○稲葉(誠)委員 そのとおりですね。 そこでもう一つ私が疑問に思いますのは、刑法では公務員というわけですね。そうすると、公務員というものの範囲がたとえば法律でどこで決まっているのか。私が言うのは、たとえば経済関係罰則ノ整備ニ関スル法律、あれはまだ生きているわけでしょう。生きているわけで、たしかあの中に列挙しているわけですね。あの中に当然入るべきものであって入ってないものもあるんじゃないのですか。 それから議員が公務員であるということも、これもどこからどういうふうに出てくるのかよくわからないけれども、そういうことですね。それから議員の職務権限の問題、そこら辺のところはどういうふうに理解をしたらいいのですか。これは総理大臣の職務権限を聞きたいけれども、それを聞くと、いま争いになっていることについてあなたの方で答えるわけにいかぬでしょうから、それは聞かぬけれども。
○前田(宏)政府委員 これも稲葉委員に改めて申し上げるまでもないと思いますけれども、刑法典の上では御案内のとおり七条に公務員の定義といいますか規定があるわけでございまして、「本法ニ於テ公務員ト称スルハ官吏、公吏、法令ニ依リ公務ニ従事スル議員、委員其他ノ職員ヲ謂フ」こういう規定があることは御案内のとおりだと思います。 それから、先ほど御指摘の経済関係罰則ノ整備ニ関スル法律でございます。確かに御指摘のように内容が実質的に空文的になっている面が多いわけでございますけれども、法律としてはまだ有効でございますし、一部のものは実質的にも有効でございます。それで、たとえば経済関係罰則ノ整備ニ関スル法律の中で、いわゆるみなす公務員になっている部類と、それからいわゆる特別賄賂罪という形で規制をされている部類の二つに大きく分けてあるわけでございます。 いま委員のお尋ねは、いわゆるみなす公務員という方の部類であろうかと思いますけれども、たしかいま九つ例が挙がっておりますけれども、もうすでに削除というふうに改まっているものもあるわけでございます。ただ、たとえば交易営団のように字面上は残っているものもあるというようなことで、大変整理が悪いという形になっております。ただ、逆に言えば日本銀行は生きておるという面もあるわけでございますが、この経済関係罰則ノ整備ニ関スル法律以外にそれぞれの特別法におきまして、いろいろな公社であるとか公団であるとかいうものの役職員を刑法その他の罰則の適用については公務員とみなすという規定を設けているのがありまして、いまその全体をここに持っておりませんけれども、相当な数の法律においてそういう規定が設けられているというふうに理解しております。
○稲葉(誠)委員 そうすると、特殊法人は全部そういう法律に入っているの、そこはどういうふうになっているのですか、それがよくわからないのですよ。たとえば日本船舶振興会、これは一体どうなのか。民法上の公益法人であるというし、一方においては特殊法人だというし、それはいまここでなくてもいいのですけれども、それも入っているのですか。それから経済罰則後にそれと同じようなものがたくさんできているのじゃないですか。そしてそこから外れているものもあるのじゃないの。その経済罰則はどこが主管省なんですか。
○前田(宏)政府委員 先ほども申しましたように、いわゆるみなす公務員と称せられている規定はそれぞれの法律にたくさんございます。したがいまして、経済関係罰則の第一の部類と同じような性格を持っているものはこれに限らないわけでございます。 それがどういうものがあるかということで、手元に一覧表を持っておりませんけれども、大体特殊法人的なものはそういう規定を設けられている場合が多いわけでございますが、それぞれの内容に応じまして、その法人なら法人の役職員を公務員とみなすことが適当であるかどうかということを個々に検討して、そういう規定を設けるということになっておりまして、各省の法律が立案されます過程におきまして、そういう罰則に関係があるということになりますと、すべて法務省つまり私どもの方の御相談を受けるという仕掛けになっております。したがいまして、個々の立案の過程におきましてそれぞれその内容に応じて検討をしまして、必要なものは設けるということで従来から来ておるわけでございます。
○稲葉(誠)委員 そこで一覧表をきょうでなくてもいいのですが出してもらいたいと思うのです。当然入っておるべきものであって漏れているものもあるような気もするのですよ。それから入る必要がないので入っているものもあるような気がするし、どうもそこら辺のところが、古い法律でもあるしそのままになってきておりますから、私の方も研究したいので一覧表を後で出していただきたいと思います。 それからもう一つ、これは自治省が来ているのでお尋ねをしたいのですが、全体の政治腐敗防止のために一時こういう議論がありましたね。たとえばまず最初として、公職選挙法の場合に公民権停止が普通付せられるわけですが、これはどういう趣旨から付せられておるものと理解したらよろしいのでしょうか。
○岩田説明員 公職選挙法の中で公民権停止をかけているものに二つのグループがございまして、一つは、御承知のとおり一定以上の刑に処せられたる者、一般犯罪による犯罪でございます。これはその刑に処せられている者の反社会性とでも申しましょうか、刑の執行を終わるまでの、現に刑に服しているという人についての公民権停止でございます。第二のグループは、公職選挙法の規定によります選挙犯罪を犯した者に関する公民権停止でございまして、これはいわば選挙に関する犯罪行為でありますので、その選挙からしばらくの間隔離しておく、言葉は悪うございましたが、選挙にしばらく携わらせないという意味をあわせ持っていると思います。したがいまして、後の方のケースでは刑の執行を終わった後の一定期間の停止というようなものまでついておるというような区分があるように存じております。
○稲葉(誠)委員 そこで、議員が一般犯罪を犯した、たとえば贈収賄を犯したという場合に、刑は執行猶予になる場合もあるし実刑になる場合もある。実刑で入っている場合に被選挙権がないのはあたりまえで、これがもしあれば、全国刑務所で何か政治連盟をつくって囚人から全国区の候補者が出てくるよ。そういうふうになってしまうから、それはないのはあたりまえだけれども、そうでなくて、議員が別な犯罪、いま言った贈収賄なんか犯した場合に公民権をある一定期間内停止をするということ、それはどうなんです。憲法との関係でどうなのかな。憲法上問題なくやれるのかな。あるいは、そういう場合には憲法上できないというのか。そこら辺のところは、きょう法制局呼んでないけれども、自治省あたりではどういうふうに考えているのですか。
○岩田説明員 御指摘のとおり、憲法問題について公式に意見を申し上げる立場にございませんけれども、お話にありましたように、われわれがどう考えているかというお話でございますならば、やはりいまのお話は、たとえば刑が執行を終わった後そういう人たちに対して一定期間選挙権をとめるかとか……(稲葉(誠)委員「そういう場合もあるし、執行猶予の場合」と呼ぶ)執行猶予とかいったような場合のお話だと思いますけれども、現在、先ほど申し上げましたように、公職選挙法違反者につきましてではありますけれども、刑の執行を終わった後とか執行猶予期間中の公民権停止がございますから、したがって、その他の犯罪についてそういう規定を設けましても、そのこと自身直ちに憲法との関係はないのではないかとは思います。 ただ、むしろ問題なのは、たとえばいまお話のありました贈収賄罪をそのほかの罪から切り離して、この部分についてはそういう執行猶予についてもとめる必要はあるけれどもほかはないというような、そういう説明ができるかということであろうかと思います。まだ、先ほど申し上げましたように、公選法についてですと、選挙に直接関係があったから、なかったからというのがありますが、そのほかのところについてはその意味で問題があろうかと思います。 さらに、少し先を言うようで恐縮でございますけれども、こういった面につきましては、昔いろいろ制限がございましたものを戦争後ずっとそれを取り払ってまいりまして、いわば基本的な権利であるからなるべく自由なようにということでやってきましたので、そういった点からも多少問題があるのかとは思いますが、憲法問題についてはそういうように考えております。
○稲葉(誠)委員 そうすると、いま言ったように、贈収賄だけに限定をするということになるとこれは問題があるということならば、議員が一般犯罪、それは特別法でもいいし何でもいいけれども、一般犯罪で一定の刑に、たとえば罰金の場合は別として——別としてと言うとおかしいけれども、道交法違反なんかありますから別としても、そうでない場合に、執行猶予以上の、禁錮以上の刑に処せられたという場合に、その公民権を停止をするということについては、憲法上の問題がないとするならば、これは当然考えられていいものだというふうに思うわけですね。 法務大臣、このことは最初議論になったんじゃないんですか。ロッキード事件の問題が非常にやかましくなって、汚職防止法の協議会か何かできましたね。そのときに、この問題は、いま私が申し上げた一般犯罪の場合での議員の犯罪については公民権も停止をする、それでないと倫理的に見てもおかしいからというので、そういう意見が相当広く自民党の中でも行われた。ところが反対か何かあってそれは見送られた、こういうふうに聞いておるわけですよ。だから、それは憲法違反でないというならば、そういうような立法というものも当然考えられていいわけじゃないか、こういうように思うのですが、いままでの経過と現在の考え方とを、大臣でなくともいいですが、お答え願いたいと思います。
○前田(宏)政府委員 大分以前のことでございまして、私じかに携わっておりませんので不正確な点があろうかと思いますけれども、私が理解しておりますところでは、委員仰せのように、そう幅広くであったかどうかは問題であろうかと思いますけれども、当時、一部と言えば一部の意見として、そういう議論がなされたことはあったように記憶しております。 ただ、憲法違反でないから直ちにやっていいかということにもまいらないわけで、やはり相当性ということについてはいろいろな面から慎重な検討を要するであろうというふうには思われるわけでございまして、さしあたっての考えとしては、直ちにそういうことに踏み切っていいかどうかということについてはもう少し研究を要するのではないかというふうに考えております。
○稲葉(誠)委員 きょうはこれで質問を終わりまして、二十一日ですか、もう一回今度は法案の中身に関連してやらせていただきたい、こういうふうに思うわけです。いまの、議員がいわゆる公務員であるということ、それから同時に議員の職務権限の問題、これは大阪タクシーの問題なんかで非常に広げてしまって、これは一審だけですから確定しているわけじゃありませんけれども、そこら辺のことに関連をしてこの次は聞きたいというふうに思います。 きょうは、これで終わります。
○木村委員長 沖本泰幸君。
○沖本委員 私も、本会議前に共産党の柴田さんと二人で一応質問を少しずつしておきたい、こういうことで三十分間ほどで、あとは次回に質問させていただきたいことをあらかじめお願い申し上げます。したがいまして、質問の順序があちこち飛躍したりすると思いますけれども、御了承いただきたいと思います。 まず、けさの新聞を見ますと、KDDに絡んで郵政省の幹部が任意で呼ばれて、いずれ逮捕に向かうだろう、収賄容疑ということで、一つの新聞には、呼ばれた「二人がKDDを監督し、許認可権限を持つため、職務に関連して授受された“ワイロ”の疑いを強めた。金品の授受は特定の許認可事項について「請託」を伴ったものではなく、全般的な便宜供与を依頼したものとみて、単純収賄罪を適用する方針を固めている。」それから他の新聞では「佐藤と旧社長室幹部は、現行刑法に海外における贈賄罪規定はないが、国内でのスペイン旅行の謀議がワイロの事前約束に当たるとの結論を得た。」だから国内で謀議なら贈賄も成立する、こういう記事が出ておるわけです。これは当然、警察庁の方でこういう判断のもとに捜査なりあるいは呼んで事情聴取、逮捕に向かうという形なんですけれども、ちょうどいま刑法の一部改正に絡んでくるわけですから、この辺の判断は、法務省としてはどういうお考えで判断していらっしゃるか、この辺の進展についてお話しいただきたいと思います。
○前田(宏)政府委員 けさほど、いま御引用になりましたような報道がなされたことは私も承知してはおりますけれども、何分にも関係者二名か三名かはっきりいたしませんけれども、警視庁の方で任意に来ていただいて事情を聞いておるという段階でございまして、新聞等にはいまおっしゃいましたようにいろいろなことが書いてございますけれども、どういう事実であるとかいうことはまだ必ずしも明確にされていないわけでございますので、この段階ではちょっと申し上げかねるということで御了承をいただきたいと思います。
○沖本委員 しかし、法務省としても警察庁とのいろいろな連携は保っていらっしゃるわけですから、許せる範囲内で、この事件に関してどういう判断をしていらっしゃるか、いままではKDDだったわけですけれども、これから郵政省の方にいろいろと波及していくという事態は避けられないということの上から、どういう方針なり判断でこれに対応していらっしゃるか、その辺をお聞かせいただけたらと思います。
○前田(宏)政府委員 ちょうど時期が時期でございまして非常にお答えしにくいわけでございます。先ほど申しましたように、ある程度具体的内容が報道はされておるわけでございますが、いま私の立場からは、こういう事実で取り調べがされておるというふうには申しかねる立場にあることを御了承いただきたいわけでございます。 先ほどの稲葉委員のお尋ねにもありましたように、この事件につきましては、警察の方に任せきりというわけではございませんで、東京地検の方といたしましても随時協議をし御相談をし、証拠物等の点検ももちろんし、それなりの捜査方針と申しますか、見通しというものを立てて、警視庁とも意見の一致を見るように努めておるということは承知しておるわけでございますので、その点につきましては御心配はないというふうに御理解いただきたいわけでございます。
○沖本委員 さて、本題に戻りたいわけですが、刑法の改正に関しましては、さきに最高裁から、刑法二百条の尊属殺の規定は違反であるという判断のもとにいろいろと通達を受けたわけですけれども、野党三党からはこの問題についての問題を提起したわけですけれども、それはそのままストップしておるということになりますと、三権分立のたてまえからおかしくなってくると考えるわけですけれども、その点について政府はどういうふうにお考えなのですか。
○前田(宏)政府委員 お尋ねの尊属殺の規定につきましては、いま御指摘のように最高裁の判例がございまして、尊属殺自体については適当でないということになっておるわけでございます。そこで実際の運用といたしましては、検察庁の内部におきましてこの規定は運用上使わないという扱いで来ておるわけでございますから、実際問題としては支障がないということになるわけでございますが、形の上では若干不適当な点があると言わざるを得ないわけでございます。 そこで、これも沖本委員御案内のとおりでございますから詳しくは申し上げませんけれども、法務省といたしましても、その判例が出ました関係で、尊属殺の加重規定をどうするかということを検討したことがございます。しかし、やはり尊属殺の規定につきましてはいろいろと人によって考え方が分かれるわけでございます。端的に申しまして、こういう規定をなくすことによって親に対する尊敬あるいは報恩の念が薄らぐということでは道義的にも問題ではないかという御意見も相当有力にあるわけでございます。そのようなことで、私どもといたしましても率直なところ、これをどう扱ったらいいか、さっぱり削除してしまっていいものかどうかということでちゅうちょを感じておるわけでございまして、その状態が依然としていままで続いておるということでございます。
○沖本委員 これは過去の経緯からいきますと、いま一部改正で贈収賄罪に対する問題がここにかかってきておるわけですけれども、ここで一部改正を出す以上は、前の方の尊属殺の解決を見ないと、前のをほっておいて後からの分を出してくるということはおかしいじゃないかという議論がずっとあるわけなんですね。 この点は、社会党の横山さんあたりが相当言いもしましたし、私たちも同じ筋でいままで議論してきたわけですから、その辺がそのまま放置されてここでこの問題を議論するということは、以前の議論がそのまま捨てられてしまうということになるわけですから、その辺について何らかの働きなりあるいは交渉なり——恐らくいろいろな御意見が出ているのは与党の自民党の方の中にいろいろ御意見があるというふうに承っておるわけですけれども、そういう中で、やはり先に問題になったものを捨ておいて、後からの問題を出してきてそれを通すということも、これは将来に向かって大きな問題が残るわけです。それで、重大な国民関心事でもありますし、先ほど繰り返し述べたような最高裁の違憲であるというちゃんとしたあれがあるわけですから、そういうものを踏まえて今後どういうふうになさるお考えか、その辺をお伺いしたいと思うのです。
○前田(宏)政府委員 尊属殺の規定に関します取り扱いが延びておることはおしかりを受けるところでございますが、全く放置して後のものを先にやるということでもないつもりでございます。 それだけにむずかしい問題で、延び延びになっていると言えば延び延びになっているわけでございますが、さしあたってこの贈収賄罪の法定刑の引き上げということは緊急だということで御理解を賜りたいわけでございまして、尊属殺の方は問題が複雑でございますので、別にやめたということで御理解はいただかないで、政府といたしましてもまた与党の御意見等も十分伺いまして、できるだけ早い機会にいずれかの解決を見たいものということで御了承を賜りたいわけでございます。
○沖本委員 これはやはり同時解決、同時着陸という点をお考えになっていただいて解決していただかないと、いつまでも議論が残っていくと思いますので、その辺は大臣の方も、与党内での意見をまとめていただいて問題を解決していただく方向で努力していただくということでないと私はまずいという考えでおるわけです。その辺は大臣はどういうお考えですか。
○倉石国務大臣 事柄はよく私どももわかっておりますので、この点について続けて努力をしてまいりたいと思っております。
○沖本委員 法定刑の引き上げという点にかかってくる罰則の強化ということなんですけれども、これはやはり学者なんかの御意見からいきましても、余り効果は期待できないのじゃないか、むしろいわゆる時効の延長が一番ねらえるメリットじゃないかという意見もあるわけです。ですから、そういう点を考えていきますと、いまどうしても必要だという、なぜいまこの改正が要るんだろうかという点についてのお答えをひとつ出してみていただきたいと思うのです。
○前田(宏)政府委員 確かに、法定刑を引き上げることによって直接的にどういう効果があるかということになりますと、先ほども若干御議論があったわけでございますけれども、なかなか科学的にというか証明しがたいような問題であるわけでございます。 しかしながら、これも先ほど来御議論がございましたように、最近いろいろと贈収賄事件が話題になっておりまして、国民の関心も非常に高まっておるということでございますし、それだけにこの贈収賄罪の適正な処罰ということが国民の望むところであろうというふうにも考えられるわけでございます。そこで、現行の法定刑でそういう国民の理解なり何なりに即応し得るかどうかということを考えますと、やはり若干ながらその法定刑を引き上げることによりまして、こういう犯罪についての評価を改めるということにそれなりの意義、効果があるんじゃないかというのが私どもの考え方でございます。 また反面、いまも御指摘のありましたように、法定刑を引き上げますと、刑事訴訟法の規定によりまして公訴時効というものもいわば自動的に延びるというような反射的な効果もあるわけでございまして、そのことによる捜査上の利便と申しますか、処罰すべき者を処罰し得るという実質的な効果、そういうものが考えられるわけでございますので、それらを通じまして、最近の情勢下においてはこういうような方法が、そのものずばりの特効薬とは申せないかもしれませんが、間接的にもせよ贈収賄事件の防遏あるいはこれに対する国民の理解というものに沿うものではないか、かように考えておる次第でございます。
○沖本委員 以前にもいわゆる罰則の改定で上限をつくって上げてみたのですが、結果的には判決そのものは上限より下の方をずっといっておって、目いっぱいに使ってないという点がいろいろあるわけで、最高裁の司法統計年報によりますと、地方裁判所の贈収賄事件の結果からいきますと、昭和四十六年に四百六十六人あった中で単純収賄で懲役三年の上限を受けた人は一人もなく、四十七年は四百四十二人中ゼロ、四十八年は四百五人中ゼロ、四十九年は三百六十六人中一人、五十年は三百八十六人中一人、五十一年は四百八十八人中ゼロ、五十二年は三百五十七人中一人、五十三年は四百六人中ゼロ、こういうことで、昭和四十六年から五十三年までの八年間で単純な収賄による懲役三年の上限に処せられた者の数はたった三人しか出ていない。ですから、現行法で十分賄い得るんじゃないかという意見もあるわけですけれども、この辺についてのお考えはいかがですか。
○前田(宏)政府委員 確かに御指摘のような状況にあるわけでございますけれども、ほかの例にすりかえるわけではございませんけれども、たとえば窃盗罪では懲役十年というような法定刑がございますけれども、なかなか懲役十年という言い渡しがあるというのは例が少ないわけでございまして、やはりそれぞれの犯罪類型に応じての法定刑があるわけでございますけれども、一番最高というのは考えられる中でも一番悪質なものということになりますので、おのずから一番最高の刑が言い渡される者はごく少ないというのは、この贈収賄に限らずあり得ることであろうというふうに思うわけでございます。 ただそういう考え方は、裏を返しますと、やはり具体的な事案について量刑をされる裁判所の立場におかれまして、これ以上またひどいものが出た場合のことも考えなければいかぬというようなこともあるかと思うわけでございます。したがいまして、法定刑というものが三年でありますと、三年を若干下回るところ程度で実質的には最高だというような理解が出てくるわけでございますが、仮にそれが五年になりますと、直ちに三年のものが五年になるというわけじゃございませんけれども、やはり幅ができてきますので、四年のものができ、四年半のものができ、場合によっては五年という言い渡しがあるというふうに量刑の実情も変わってくるということが考えられるわけでございます。
○沖本委員 ここでの問題は以前からいろいろ議論があるわけですけれども、これだけを抜いてみても、さほど効果は考えられない。むしろそういうことよりも、政治家あるいは政治に関する倫理をいろいろ変えていくということと、企業の側のこの問題に対する倫理観を変えていく、そのためのいろいろな法律の改正なり対応なりというものが必要なんだということなんですけれども、いま盛んにKDDならKDDとかいろいろなところからの企業の動きというものがロッキード以来問題になってきておるわけです。 そういう点を考えてみまして、いわゆる会社法なりあるいは会計監査なりあるいは公認会計士の動きなり、いろいろなものがこれから問題になってくると思うわけです。こういう議論はこれからだんだん広がって詰めていかなければならない問題と考えますけれども、そういう点について法務省として、こういう面を厳しく規制していくという形の内容についてどういうお考えをお持ちなのか、この辺について御発表いただきたいと思います。
○貞家政府委員 会社法の改正関係の御質問だと思いますので、私からお答え申し上げます。 会社におきまして違法な財務処理が行なわれるようなことがあります場合に、これをまず早期に発見いたしまして違法行為をした者の民事責任を追及するとともに、そういったような行為が引き続いて行われることを防止するというような仕組みをとるということが、健全な会社運営のためにぜひとも必要なことであるというふうに考える次第でございます。 そこで、法務大臣の諮問機関であります法制審議会の商法部会におきましては、御承知のとおりかねてから会社法の全面改正のための審議を行ってきておりましたが、昨年七月、こういった諸般の情勢にかんがみまして、企業の自主的監視機能を整備強化するという点に焦点を合わせまして、そういった対策を早急に確立することが必要であるという認識に立ちまして審議を促進することにいたしまして、現在では、会社の財務、業務内容を開示するという点、監査制度を充実強化するという点つまり監査役あるいは会計監査人の監査権限、地位の独立性を確保するというような点、それから取締役の責任を明確化するというような点につきまして鋭意審議を行っているところでございます。 そこで現在、五十二年以来三回にわたります法制審議会の審議を踏まえまして、私どもの民事局参事官室の試案ということで改正試案というものを公表して、これについて各方面の意見を伺いまして、それに基づいてさらに審議をしているという段階でございまして、なお審議中でございますけれども、法制審議会の答申が得られました場合には速やかに法律案を作成いたしまして国会に御提出申し上げたい、かように考えている次第でございます。
○沖本委員 いわゆる行政監察局の動きなり行管庁のいろいろなあれなり、会計検査院の公社、公団、そういうものに対する非常に活発な内容のものが出てきておるわけですけれども、いわゆる罰則よりもむしろそういう内容のものを整えていって予防するということの方がより重大な内容であるわけですから、やはりその辺を十分考えていただかなければなりませんし、いまお話しになったような会社法なりあるいは監査法なり、そういうものを法制審議会の方で検討していらっしゃるということなんですが、長くかかったのではこれはまた役に立たなくなりますし、その辺で大体見通しとしていつごろ成案を見ることで御検討なさっていらっしゃるのですか。
○貞家政府委員 全く御指摘のとおりでございまして、これは御承知かと思いますけれども、実は去る四十九年に会社法の監査制度の一部改正がございまして、それに引き続いて全面的な改正をやるということで、かなり長期間の計画を組んで全面改正の作業に手をつけていたわけでございます。 しかしながら昨今の情勢にかんがみまして、余りに時間がかかりますと、そのときにすでに経済の実態というものは進んでいる、実勢に合わなくなってしまうというようなことも考えられまして、実は先ほど申し上げましたように、昨年の七月でございますけれども、審議を促進しょう、そのかわりに焦点はもっぱら企業の自主的監視機能を整備強化するという点に合わせようという決議になったわけでございまして、それ以後は従来のやり方を少し促進いたしまして、なるべく早くということで、ある程度問題点はしぼられる形になるわけでございますけれども、早期に実現をいたしたい、こういうような姿勢で法制審議会も審議をされておりますし、私ども事務当局もそういった情勢に対処して立案作業を進めたい、こういう考え方で現在おるわけでございます。
○沖本委員 一部改正そのものは、刑法の全面改正という問題がすでに議論されておりながら、次々と抜いてばらばらで法案を出してくるので、結局つまみ食いばかりをやっているという批判もあるとかと聞いておりますけれども、それはそれといたしまして、それはそれなりに必要だからということでそういう形をとっておるわけです。それなりに十分にこの法律が力を発揮するように、先ほどから申し上げている政治資金規正なりいまの会社法の改正なり、それぞれいろいろな周辺のものを整えていただきたいと思うのです。 それで、いろいろ質問したいのですが、後は柴田さんにお譲りしなければなりませんので、一つだけ伺ってあと次にしたいと思うのです。 犯罪人引渡し条約を二国間で結んでおるわけですけれども、こういうものは今後これでいいのか。多国籍企業のいろいろな問題点が出てきておりますし、ロッキード事件のときもアメリカは、イタリアに事件を及ぼしたあるいはロッキード社がオランダの方にまで手を伸ばしたことに対して罰則を決めてきておるということもあるわけです。これも整えていただかなければなりません。幸いにして国際司法共助の法案も出るわけですから、その点について法務省の考えをお示しいただきたいと思うのです。
○倉石国務大臣 最近における犯罪の国際化現象に対処いたしますために、国際協力に関する法制度の整備強化を図る必要があることは御指摘のとおりでございます。 法務省では、そういう観点から、目下いわゆる国際捜査共助法案につきまして関係省庁と鋭意検討中でございまして、成案を得次第今国会に提出をいたしたいと考えておる次第でありますが、その他の逃亡犯罪人引渡し条約の締結国の拡大等の問題につきましても積極的に取り組む所存でございます。
○沖本委員 では、これで次に譲らしていただきます。
○木村委員長 柴田睦夫君。
○柴田(睦)委員 沖本委員の配慮によりまして本会議前に質問ができるようになりましたが、時間が三十分でありますので、やはり私の質問も残るかと思いますので、最初にあらかじめお断りしておきたいと思います。 最初に、贈収賄に関連いたしましてKDDの関係ですが、KDDの捜査は、報ぜられるところによりますと警視庁が主になってやっているという姿が見えるわけですけれども、検察庁としてはどのように関係していらっしゃるのか、特に警視庁が調べる、検察庁としてもその全体を一緒になって把握していく、そういう体制でおられるのかどうか。それから、先ほどの質問の中で出てまいりました三名の人をきょう任意出頭を求めたという問題があるのですけれども、この人たちは一人は社長室の次長であり、もう一人は元電気通信監理官であり、もう一人は参事官であるということも報ぜられているわけです。こうした人たちに対して任意出頭をきょう求めるというような問題について、警察と検察庁との間で十分に相談されてやられていることかどうか。捜査の体制の問題についてお伺いしたいと思います。
○前田(宏)政府委員 いわゆるKDD事件につきましては、いま委員のおっしゃいますような形で捜査が進められているわけでございます。 従来、こういう疑惑事件と申しますか、最近の例で東京地検が主体になって捜査を進めた例が多いこともございまして、警視庁が主体になってやることにつきまして何か奇異に感ぜられるような点もあるやにうかがわれるわけでございますけれども、むしろ制度的に申しますと、捜査機関といたしましては警察が第一次的な捜査機関でもあるわけでございます。どちらが主体になってやるかということはケース・バイ・ケースでございまして、事案の内容に応じまして一番いい方法をとるということに尽きるわけでございます。したがいまして、警視庁なら警視庁が主体になってやります場合に、検察庁がそれを全然任せきりでおるということはあり得ないことでもありますし、捜査をいたしました事件につきましては、それを起訴しました公判の維持をするという立場に検事はあるわけでございますので、そういう意味からも、当然のことながら、内容についても関与していかなければならないということであるわけでございます。
○柴田(睦)委員 刑事訴訟法で「検察官は、必要と認めるときは、自ら犯罪を捜査することができる。」こういう規定があって、一般的には、第一次捜査権を持つ警察の方が調べてそれを送検して、それから検察庁が調べる、こういうのが普通でしょうけれども、こうしたKDD事件のような大きな問題については、検察庁も一緒になって積極的に協議をしながら捜査を進めて遺憾のないようにしなければならないということを申し上げたいわけです。 そこで郵政省の方にお伺いしますが、KDDと郵政省との監督関係、これについてまず説明していただきたいと思います。
○金光説明員 お答えいたします。 KDDに対しましては、会社の財務面と申しましょうか組織面と申しましょうか、こういった関係につきましては国際電信電話株式会社法という法律に基づきまして監督をいたしておるわけでございます。それから、国際電気通信業務をこの会社は行っているわけでございますけれども、このサービスの提供条件あるいは料金、そういった関係につきましては公衆電気通信法という法律に基づいて監督を行っているわけでございます。
○柴田(睦)委員 では、KDDから郵政省に対して許認可の申請がたくさんあるというふうに聞いているのですけれども、大体一年間に何件ぐらいあるのでしょうか。 それから、そうした申請の中で電気通信監理官室で扱うものはそのうちの何割ぐらいになるのか、お伺いします。
○金光説明員 お答えいたします。 認可の件数につきましてはそのときどきで増減がございますが、大体八十件から百件ぐらいの範囲だと承知いたしております。
○柴田(睦)委員 郵政省の方では、きょう郵政省の職員が警視庁に任意出頭を求められたということ、それからKDDの方からも任意出頭を求められたということへそういうことを知っていらっしゃるのかどうかということと、それからいままで報道を見てみますと、郵政省の方でもこのKDDの事件を調査をして、そして郵政省の職員には不正はない、こういう発表がなされていたわけですけれども、どのような調査をされてきたのか、概略お伺いしたいと思います。
○奥山説明員 官房審議官でございます。お答え申し上げます。 先生が御指摘になりました当省電気通信監理官の元職員が本日警視庁に任意出頭を求められまして事情聴取を受けるに至ったということは承知しております。 先生が先ほど御指摘になりました省内で調査をしたこととのかかわり合いについてでございますが、省内におきましては、昨年KDD問題が発生いたしました直後、郵政職員についてさまざまな御指摘がございましたのを契機に、省内に官房長を長といたします綱紀点検委員会を設けまして、そこにおきまして、KDDと職務上何らかのかかわりのある部署、電気通信監理官室を初めとする各部署全部につきまして、一昨年の七月以降昨年のKDD事件発生まで、つまり九月までの一年三カ月にわたります間におけるKDDからの接待あるいは贈答の実情等について調査した次第でございます。その結果、KDDからの贈り物並びに贈答品の実情等について結論を得ましたけれども、私どもが調べました限りにおきましては、いずれも社会儀礼上の範囲内のものであったというふうに承知しているわけでございます。 そこで、今回事情聴取を受けていることとのかかわり合いはどうかという御質問でございますが、私どもが行政府としてあとう限りの能力とそれから本人の記憶と良心に基づいて一昨年の七月以降について調査をしました限りにおきましては、先ほど申し上げましたように、いずれも社会的儀礼の範囲に属するものであったというふうに把握しておる次第でございます。
○柴田(睦)委員 もう一つ郵政省に伺いますが、昭和五十二年の春ごろ郵政省には、KDDの問題に関して国際専用線の値上げの認可問題、また国際海事衛星機構の運用主体としてKDDを指名するという問題、またアメリカの海事衛星システムによる通信開始の認可問題、こうした問題が昭和五十二年当時にあったでしょうか。
○米沢説明員 ただいまのお話でございますが、専用線の問題につきましては五十二年の五月に料金改定の申請が出てございます。それから海事衛星関係につきましては、五十二年の三月に国際電信電話株式会社を国際海事衛星機構の運用協定に署名する事業体としての指定を行っております。それから、ちょっと先ほどお話にもございました海事衛星システム、マリサットの業務開始につきましては、いまちょっとその時期について資料を持ち合わせておりません。
○柴田(睦)委員 それでは郵政省の方は以上で質問を終わりますが、いま郵政省の答弁で出てまいりました郵政省の調査によりますと、社会的儀礼の範囲を超えるものはなかったということが言われておりますけれども、贈収賄罪の客体、渡される物ですね。それを贈収賄になるかあるいは社会的儀礼の範囲内と認めるかという問題については、法務省としてはどうお考えでしょうか。 それから、一緒に聞きますが、報道によりますと郵政省の職員が五十万円相当あるいは数十万円相当の接待を受けた、こういう中身になっているわけですけれども、それは特別の事情があれば別ですけれども、一般的にはそうした金額、そうしたものは日常の儀礼的なものを超えるというふうに見るべきではないかと思うのですが、法務省の見解をお伺いします。
○前田(宏)政府委員 贈収賄罪は、もうすでに御案内かと思いますけれども、公務員が職務に関し——職務の対価としてというふうに御理解いただいた方がいいと思いますが、そういう意味での財産上の利益の授受があったという場合に成立するわけでございますので、現金にはもちろん限らないわけでございます。 したがいまして、いわゆる供応接待というものも場合によってはなり得るということでございます。その場合に、社交的儀礼の範囲内かどうかということになりますと、これは抽象的にはそういうような言い方で線を引いておるわけでございますけれども、その当事者との間柄とか地位でありますとかいろいろな場合がございますわけで、一概にこの金額ならどうということも申しかねるわけでございます。 最後に、新聞報道等でされておりますことにつきまして具体的なお尋ねを受けたわけでございますけれども、これはいままさしく捜査が始まったばかりというような内容のものでございますので、これが直ちになるとかならないとかいうことを申し上げるのはこの段階では適当でないというふうに思いますので、御了承賜りたいわけでございます。
○柴田(睦)委員 いや、具体的に聞いているのではなくて、公務員が数十万円という金を受け取るというような場合は、常識的に見て社会的儀礼の範囲を超えているという推定が成り立つのではないか、こういうことなんですが。
○前田(宏)政府委員 一般論としてお答え申し上げますならば、そういう程度を超えているという疑いは持たれてもやむを得ないのではないかというふうに思います。
○柴田(睦)委員 財産上の利益というのが問題になるわけですけれども、いままで新聞などで出ておりますあるいは国会でも問題になりました客体の問題ですけれども、せんべつだとか商品券それから贈答、海外でのもてなし、ツケ回し、接待、スト見舞い、こうしたものについて、やはり財産上の利益というように考えていいわけでしょうか。
○前田(宏)政府委員 それぞれそれだけを取り上げてみますと財産上の利益ということには当たり得ると思いますけれども、いろいろと例をお挙げいただきましたけれども、せんべつであればせんべつというまた意味のある場合もあろうかと思いますし、もてなしということになりますと社交上のつき合いという場合もあり得るわけでございますので、それぞれの内容に応じましてその実態を見きわめていかなければならないもの、かように考えております。
○柴田(睦)委員 それから政治家の場合に、出版記念会だとかあるいは後援会だとか、そうした会合の場合のパーティー券、これが大きな問題になっているわけですけれども、パーティー券をKDDの方で——一般論にしましょう、KDDを抜いて。パーティー券を実際は参加もしないけれども客観的に見れば大量に購入してある、こういうこともやはり賄賂罪の対価、財産上の利益を与える、こういうように見るべきだと思うのですが、いかがですか。
○前田(宏)政府委員 仮定論のようなことで適切なお答えができないわけでございますけれども、いまお尋ねのような場合、なぜそういうことをしたのかということがまさしく問題になるわけでございまして、その理由といいますかいきさつといいますか、そういうことを見きわめることによって、それが不正であるとか不正でないということがおのずから明らかになるものと思います。
○柴田(睦)委員 局長の方は収賄罪全体を考えていらっしゃるからそう言われるのですが、私は純粋に分けてみた場合のもののことを聞いていたわけです。 では、贈収賄の一般論といたしまして職務権限の問題ですけれども、収賄罪になるための職務権限としては、贈賄者側の利益を左右できるような職務権限がある、こういうことでいいと思っているのですけれども、そしてまた、最後に決裁する人でなくて、その決裁に至る過程でいろんな意見を出して関与する人々、公務員、そうした者も含まれるのではないかと思うのですが、この点についてはいかがですか。
○前田(宏)政府委員 お尋ねの前段の贈賄者側の利益を左右できるという御趣旨がちょっと理解不十分な点があろうかと思いますけれども、逆な言い方を申せば、収賄者側に当たるべき公務員の本来の職務がどういうことであるかということによって決まってくることでございます。ただ問題は、いわゆる贈賄者側との関係で金銭等の授受がありました場合に、それがなぜそういうことになったかという意味においては、その両者の関係ということが問題になってくるだろうと思います。 それから第二の問題は、別に最終的な決裁権者でなくても、その中間的な者でございましてもそれなりの権限がある場合には、収賄罪の成立する可能性はもちろんあり得るということであろうと思います。
○柴田(睦)委員 最初に、検察庁と警視庁とは一緒に協議をしながら捜査を進めているということを伺いましたけれども、KDDの問題につきましては使途不明金というようなことで莫大な金が動いている。そのことがずっといま解明されているようでありますけれども、きょうの新聞などで出ておりますのはその中の一部であるわけです。このほかにも、国会でもあるいは報道でも問題になったことがいろいろあるわけですが、それらの全体について金の流れを調べる、そして金の流れを調べる中において犯罪があれば犯罪として捜査をして処理をする、こういう態度でやはり臨んでいらっしゃるでしょうか。
○前田(宏)政府委員 刑事事件の捜査のことでございますから、そういう面からのとらえ方ということになりますので、そういう意味での限界というものもあり得るわけでございますけれども、基本的にはおっしゃるような形で捜査を進めるべきものと思います。
○柴田(睦)委員 それから、KDDの場合は社長室の人たちがいままでずっと調べられてきているようです。きょうもその次長が調べられているようです。そしていろんなものを見てみましても、この社長室が官界工作あるいは政界工作の中心になっているようですけれども、今後の調べの中で社長室と一番結びついていると考えられる社長、そうしたところも取り調べをするということはあり得るかどうかお伺いします。
○前田(宏)政府委員 先ほどのお尋ねにもお答えいたしましたように、いろいろと金の流れあるいは物の流れということが問題になっているわけでございますので、それを解明していく過程で犯罪の主体になり得るものが浮かんできました場合には、どういう立場の者でありましてもそれは捜査の対象になるということは当然でございます。
○柴田(睦)委員 KDD全体としてやはりこういう問題になっているようなことをいままでやってきたということがうかがわれますし、単に職員個人だけで事を運んできたというような問題ではないと思うわけです。そういう意味で、その責任者というものについても、責任者がどういう立場にあるか、このこともやはり考えながら調べなければならないと思うわけです。それから、何しろ莫大な金が流れているということがうかがわれるわけですが、そういう中にはいろんな人が出てくると思いますけれども、そういう中において国会議員であるとかあるいは社長であるとかそうした人たちが金の流れの中に出てきて、やはり犯罪の容疑があるということであれば、当然捜査は厳正に行われるべきものであるというように考えるわけです。 この点の最後にお伺いしますけれども、一つは検察行政として、この問題について不正をただす、汚職の再発を防止するという観点から徹底的にこの問題を調べる、そしてまた一切のものと妥協しないで厳正な処理をしてもらう、そういうお考えでいらっしゃるかどうか、最後に大臣にお伺いしたいと思います。
○倉石国務大臣 私は、日本の検察はきわめて厳正公平で不偏不党の立場で追及をするものであるというふうに確信を持っております。
○柴田(睦)委員 では本日はこれで終わります。
○木村委員長 次回は、来る二十一日金曜日午前十時理事会、午前十時十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後一時三十二分散会 ————◇—————