文教委員会 第2号
- 発言数
- 5 件
- 登壇者
- 3 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1980/02/13
会議録
○谷川委員長 これより会議を開きます。 文教行政の基本施策に関する件について調査を進めます。 文教行政の基本施策に関し、文部大臣より発言を求められておりますので、これを許します。谷垣文部大臣。
○谷垣国務大臣 第九十一回国会におきまして、文教各般の問題を御審議いただくに当たり、所信の一端を申し述べます。 私は、教育、学術、文化の振興を図ることは国政の基本であると考えます。 特に、厳しさを増す内外の諸情勢の中で、わが国がその未来を切り開いていくためには、学校、家庭、社会を通じて教育の機能を充実し、たくましくかつ創造力のある心身ともに健全で、国際的に開かれた国民の育成を期していくことが最も重要なことであると思います。また、天然資源に乏しいわが国がその制約を克服して今後とも発展を続けていくための基盤を培う学術研究を一層振興し、世界に誇る特色ある伝統文化を継承しつつ、新しい文化を創造していくよう努めることも、これに劣らず重要なことであります。 私は、このような認識の上に立ち、広く国民の理解と協力のもとに、教育、学術、文化の諸施策の推進に専心努力してまいる所存であります。 以下、当面する文教行政の諸問題について申し述べます。 第一は、初等中等教育の改善充実についてであります。 小学校においては、本年四月から新学習指導要領による教育が実施されることとなりました。また、中学校及び高等学校についても順次新学習指導要領に移行する措置が講ぜられております。ゆとりのある、しかも充実した学校生活を実現するためには、この新学習指導要領による教育の実施とともに、さらに教育に関する諸条件の整備を図る必要があります。そのため、最近の財政再建の観点を十分考慮しながらも、昭和五十五年度から公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数について、第五次改善十二カ年計画を発足させ、多年の懸案であった小中学校の四十人学級の実現を図るとともに、教職員配置率の改善を行ってまいることとしております。 また、公立高等学校等の教職員定数の改善につきましても、昭和五十五年度から第四次改善十二カ年計画を発足させ、習熟度別学級編制を実施するために必要な教員の確保等教職員定数の標準の改善を図ってまいることとしております。 さらに、学校教育の成否を左右するものは、究極的には教員の指導力であるという観点から、教員の現職教育の充実に努めるとともに、教員養成大学・学部の充実を図り、新設の上越、兵庫両教育大学の整備を進める考えであります。 これら諸施策を総合的に推進することにより、一人一人の児童生徒により行き届いた、きめ細かな教育指導を行い、ゆとりのある、しかも充実した学校生活を実現することとしたいと考えております。 次に、特殊教育については、多年の懸案であった養護学校教育の義務制が実現を見ましたが、今後ともこの養護学校教育を含めて特殊教育全体の一層の振興充実に努めてまいります。幼稚園教育につきましては、入園を希望するすべての四、五歳児を就園させることを目標とする幼稚園教育振興計画を引き続き進めるなど、その普及充実を一層図ってまいります。 また、児童生徒の健康の増進と体力の向上を図り、心身ともに強健な児童生徒を育成するため、学校保健、学校安全の改善充実に努めるとともに、学校における体力づくりを含め、体育指導の充実を一層進める考えであります。学校給食につきましては、食事内容の充実向上、学校給食用物資の需給体制の整備を図るとともに、特に米飯給食の計画的拡充に努め、その普及充実を図る考えであります。また、これらの健康増進の施策と相まって、日本学校安全会と日本学校給食会を統合し、新たに日本学校健康会(仮称)を設立することとしております。 さらに、公立小中高等学校の施設の整備につきましては、校舎等建物の新増改築事業について、必要な事業量の確保と補助単価の引き上げを図るとともに、小中学校老朽危検建物の改築促進に引き続き意を用いることとし、また、小中学校屋内運動場の補助基準面積の改善を行うなど施設の整備を促進するための施策を講ずることとしております。 なお、義務教育教科書の無償給与制度については、引き続き推進することとしております。 第二は、高等教育の整備充実についてであります。 高等教育につきましては、その質的水準の向上と地域的不均衡の是正に重点を置いて、地方における国立大学の整備充実、大学院の拡充整備、公私立大学に対する助成の充実等の施策を引き続き推進し、全国的に均衡のとれた高等教育の発展を期してまいる所存であります。 また、かねてから創設準備を進めてきました放送大学については、昭和五十五年度にその設置主体となる放送大学学園を設立して、多年の課題であった放送大学の創設を推進することとし、放送大学が国民の期待にこたえ、十分成果を上げるものとなるよう最善の努力を払ってまいります。 育英奨学事業につきましては、国公立学校奨学生の貸与月額を増額するとともに、専修学校教育が果たしている社会的役割りの重要性等にかんがみ、新たに専修学校の生徒にも日本育英会の奨学金を貸与することとし、専修学校制度の発展に資することとしております。 大学入試の改善につきましては、学歴偏重の社会的風潮の是正や国公私立の各大学の整備充実等の諸施策と相まって一層の努力を払い、改善の実を上げたいと思います。特に、共通第一次学力試験を取り入れた国公立大学の入学者選抜については、 今後、関係方面の御意見と実施の経験をもとに、さらに適切な運営を期するとともに、国公私立大学を通じた大学入試の改善を推進するため、引き続き関係者との検討協議を積極的に進めてまいります。 第三は、学術の振興についてであります。 学術研究の推進は、わが国のみならず世界の進展を支える上においてもきわめて重要であります。 このため、研究所の整備等研究体制の充実と科学研究費の拡充を図り、世界に貢献し得る独創的、先駆的な学術研究の振興に努めるとともに、今日特に急務となっている核融合など各種エネルギーの研究開発を初め、地震予知、がん等の難病対策など社会、経済、国民生活に深いかかわりを持つ重要な課題の解決に資する基礎研究の推進に格段の努力を払ってまいる考えであります。 第四は、私学の振興についてであります。 私立学校は、建学の精神に基づき、わが国の学校教育の進展に多大の貢献をいたしてまいりました。このような私立学校の役割りの重要性にかんがみ、私立学校振興助成法の趣旨に沿い、私立大学等に対する経常費補助及び高等学校以下の私立学校に対する経常費助成費補助を引き続き拡充し、私立学校の教育条件の整備充実に資することといたしております。 また、専修学校につきましては、国民の多様な教育需要と社会的需要にこたえるため、その特色を生かした適切な振興方策について引き続き配慮してまいりたいと考えております。 第五は、社会教育及び体育、スポーツの振興についてであります。 近年、自由時間の増大等社会的、経済的条件が大きく変化する中で、国民一人一人がその生涯を通じてみずからの啓発向上を図り、スポーツ、芸術文化に親しみ、心豊かにして健康な生活を築きたいという願望はますます強くなりつつあり、その達成に向けて必要な諸条件を整備していくことは、学校教育の振興と並ぶ文教行政の重要な課題があります。 このような観点から、学校、家庭、地域社会の密接な連携のもとに、国民の要求に応じた生涯教育に関する施策を多様な形で展開してまいる所存であります。 まず、社会教育につきましては、公民館、図書館、博物館等社会教育施設の整備充実、地域における学習活動の促進、指導者の養成確保等の諸施策を推進し、学習環境の整備に努めてまいります。 次に、体育、スポーツにつきましては、各種の体育、スポーツ施設の整備拡充、指導者の養成確保を図るほか、学校体育施設の開放、地域スポーツクラブの育成等の事業を進めるとともに、特にたくましく心豊かな青少年の育成を目指し、学校、家庭、地域社会が一体となった基礎体力づくりの推進を図ってまいります。 また、各種の国際競技大会における日本選手の活躍を期待する国民の声にこたえ、国際競技力向上のための施策を推進してまいる考えであります。 第六は、文化の振興についてであります。 わが国は、古来より美しい風土と自然に親しみつつ、すぐれた特色ある文化を形成してまいりましたが、このよき伝統文化を継承しつつ、新しい文化を創造していくことが現代のわれわれの使命であります。 このため、国民がすぐれた文化に接する機会が得られるようにするとともに、みずからが歴史と伝統に根差し、地域の特色を生かした新しい文化を創造していくような文化環境の醸成に意を用いてまいります。 特に、昭和五十五年度におきましては、国立の文化施設として第二国立劇場、国立歴史民俗博物館、国立能楽堂及び国立文楽劇場の設置を積極的に進めるとともに、地域における芸術文化活動の振興や史跡、埋蔵文化財、民俗文化財の保存整備等について一層の充実を図ってまいりたいと思います。 最後に、教育、学術、文化の国際交流の推進についてであります。 わが国の国際社会における地位が高まり、その果たすべき役割りが増大していることに思いをいたし、教育、学術、文化の国際交流を積極的に推進していく所存であります。特に、発展途上国の人づくりへの協力の重要性にかんがみ、教員研修留学生を含めた留学生の受け入れ、学術交流、ユネスコを通じての協力等の諸施策を拡充してまいります。さらに、日米教育交流計画、日米科学技術協力等の二国間交流の充実を図るほか、海外子女教育と帰国子女受け入れ体制の整備にも力を尽くす考えであります。 なお、モスクワ・オリンピック問題に関しては、政府の考え方を去る二月一日、日本オリンピック委員会に伝達したところであり、政府としては、同委員会が現下の事態を踏まえ、その自主性と良識をもって適切な対応と努力をされることを期待している次第であります。 以上、文教行政の当面する諸問題について所信の一端を申し述べましたが、わが国の教育、学術、文化の振興のため、文教委員各位の御協力と御支援を得て、微力ではありますが、全力を尽くして取り組んでまいる所存でありますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。(拍手)
○谷川委員長 次に、昭和五十五年度文部省所管予算の概要につきまして説明を聴取いたします。三塚文部政務次官。
○三塚政府委員 昭和五十五年度文部省所管予算につきまして、その概要を御説明申し上げます。 まず、文部省所管の一般会計予算額は四兆二千六百六十八億三千八百万円、国立学校特別会計の予算額は一兆二千九百五十八億八千四百万円でありまして、その純計額は四兆六千四十億二千三百万円となっております。 この純計額を昭和五十四年度の当初予算額と比較いたしますと二千七百五億二千百万円の増額となり、その増加率は六・二%となっております。また文部省所管の一般会計予算額の増加率は五・七%となっております。 以下、昭和五十五年度予算において取り上げました主要な事項について御説明申し上げます。 第一は、初等中等教育の充実に関する経費であります。 まず、義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の改善につきましては、昭和五十五年度を初年度とする第五次の改善計画を策定して、昭和六十六年度までに、四十五人の学級編制を四十人に引き下げるとともに、複式学級、特殊学級等の改善及び教諭、養護教諭、学校栄養職員、事務職員等の配置率の改善を図ることといたしております。なお、昭和五十五年度におきましては、この改善計画の初年度分と、いわゆる自然増とを合わせまして一万一千八百二十六人の増員に係る経費を計上いたしております。 教員の現職教育の充実につきましては、教員の自発的な教育研究活動の活発化を図るための教員のグループ研究に対する補助を拡充したほか、新規採用教員等の研修、免許外教科担当教員研修、教員の海外派遣、教育研究団体への助成等、各種研修を引き続き実施することといたしております。 また、教員養成につきましては、徳島県鳴門由に新教育大学を創設するため引き続き創設準備を推進するとともに、上越、兵庫の両教育大学の整備を進めるほか、既設教員養成大学・学部について、岡山大学及び広島大学の大学院にそれぞれ教育学研究科及び学校教育研究科を新設するとともに、専攻科等の新設、付属学校の新設、整備等号の改善充実を図ることといたしております。なお、教育実習につきましても、教員養成実地指導体制の改善、教育実習地域連絡協議会の実施等により、その改善充実を図ることといたしております。 幼児教育の普及充実につきましては、特に私山幼稚園園児の保護者の経済的な負担の軽減を図るため、幼稚園就園奨励費補助について、保育料等の減額免除の限度額を引き上げることといたしましたほか、引き続き幼稚園の増設に対応する施設整備の促進を図ることといたしております。 特殊教育の振興につきましては、義務制となった養護学校教育の一層の充実を図るため、重度・重複障害児のための介助職員の増員等の措置を難ずることとしたほか、心身障害児の適正就学を推進するため、就学指導の手引きの作成等を行うことといたしております。 次に、学校給食の整備充実につきましては、米飯給食の導入を一層推進するため、米飯給食関系の施設、設備の整備を拡充することといたしております。 また、児童生徒等の健康の保持増進に資することとするため、日本学校安全会と日本学校給食会とを統合して、新たに日本学校健康会(仮称)を設立することといたしております。さらに、学校保健の改善充実につきましては、日本学校保健会が行う養護教諭実技講習事業及び学校保健活動推進地区事業について新たに補助することといたしております。 次に、公立文教施設の整備につきましては、校舎等建物の新増改築事業について、必要な事業量の確保と補助単価の引き上げを図るとともに、改築補助対象基準の緩和措置の継続、小中学校小規模校の屋内運動場の補助基準面積の改善及び児童生徒急増市町村指定有効年限の延長を行う等、公立小中学校等の施設整備の促進を図ることといたしております。これらに要する経費として五千七百十二億七千百万円を計上いたしております。 以上のほか、義務教育教科書の無償給与に要する経費について、教科書購入単価の改定分を含む所要の経費を計上いたしましたのを初め、要保護及び準要保護児童生徒援助の強化、同和教育の振興、定時制及び通信教育の振興、理科教育及び産業教育の充実、英語教育の振興等、各般の施策につきましても所要の経費を計上いたしております。 第二は、高等教育の改革整備に関する経費であります。 まず、多年調査準備を進めてまいりました放送大学につきましては、その設置主体となる特殊法人放送大学学園を設立し、広く国公私立大学との連携協力のもとに、放送を効果的に活用した大学教育の実施を推進することといたしております。 次に、国立大学の整備充実に関しましては、まず、今後振興が期待される体育、スポーツ、レクリエーションの分野の指導者の養成を主眼とする新しい体育大学を鹿児島県鹿屋市に創設するため、その創設準備を行うほか、北海道大学に医療技術短期大学部を創設するとともに、鹿児島大学歯学部付属病院の創設を初め新設医科大学の整備を進め、既設付属病院についても救急部の新設等その充実を図ることといたしております。 また、筑波大学、長岡、豊橋の両技術科学大学及び図書館情報大学について所要の整備を行うとともに、新潟大学、金沢大学及び岡山大学の各法文学部の改組を初め、地方における国立大学を中心に学部、学科の整備充実等を図ることとし、大学学部及び短期大学の学生入学定員を一千六百七十五人増員することといたしております。 大学院の拡充整備につきましては、浜松、宮崎の両医科大学に新たに大学院を設置するほか、研究科、専攻の新設等により一千百三十三人の入学一定員増を行うことといたしております。 国立学校の授業料につきましては、諸般の情勢を総合的に勘案し、育英奨学事業の拡充措置等と一体化した配慮のもとに、昭和五十五年度にこれを改定することといたしております。 次に、公立大学の助成につきましては、医科大学、看護大学等の経常費補助等について、引き続き充実に努めることといたしております。 次に、育英奨学事業につきましては、日本育英会の学資貸与について、国公立学校の貸与月額を増額するとともに、新たに専修学校生徒に対する奨学金の貸与制度を創設することとし、これらに必要な経費として政府貸付金を七百七十三億円計上し、返還金等と合わせまして九百二十五億円の学資貸与事業を行うことといたしております。 また、私立大学の奨学事業に対する資金援助につきましては、学校法人に対する資金の融資対象に新たに私立短期大学を加えるとともに、学生一人当たりの融資限度額を引き上げる等その改善充実を図ることといたしております。 次に、大学入学者選抜方法の改善につきましては、共通第一次学力試験を取り入れた新しい大学入学者選抜方法を円滑に実施していくため、引き続き大学入試センターの整備等を行うことといたしております。 第三は、学術の振興に関する経費であります。 まず、重要基礎研究の推進につきましては、最近におけるエネルギー問題の緊急性、重要性にかんがみ、核融合等エネルギー関連科学の推進を図るほか、宇宙、地球環境の解明、生命現象の究明など特定領域における研究を引き続き推進するとともに、地震、火山噴火予知研究についても一層の充実を図ることといたしております。 また、学術研究の基盤を強化するため、研究所等の整備を行うとともに、独創的、先駆的研究を推進するための科学研究費については、エネルギー特別研究を新設するなどにより総額三百二十五億円を計上いたしております。 さらに、研究者交流事業及び発展途上国との学術交流事業の充実を図るため、所要の経費を日本学術振興会に計上いたしております。 第四は、私学助成の拡充に関する経費であります。 まず、私立の大学等に対する経常費補助につきましては、補助単価の引き上げ等によりその充実を図り、昭和五十四年度に対して二百五十億円増の二千六百五億円を計上いたしております。 また、私立の高等学校から幼稚園までの経常費助成を行う都道府県に対する補助につきましては、補助単価の引き上げ等によりその充実を図ることとし、昭和五十四年度に対して百億円増の七百億円を計上いたしております。 日本私学振興財団の貸付事業につきましては、政府出資金二十億円を計上するとともに、財政投融資資金からの借入金六百十億円を計上し、自己調達資金と合わせて、昭和五十四年度当初計画に比べ五十六億円増の八百五十三億円の貸付額を予定いたしております。 また、専修学校につきましては、さきに述べましたように専修学校生徒に対する日本育英会の奨学金貸与制度を創設することとしたほか、教員の研修事業等に対する補助の充実及び専修学校に対する日本私学振興財団の貸付事業の拡大等を行い、専修学校教育の一層の振興を図ることといたしております。 私立学校教職員共済組合に対する補助につきましては、長期給付の改善を図るため補助の拡大を行うことといたしております。 第五は、社会教育の振興に関する経費であり止す。 まず、公立の社会教育施設の整備につきましては、公民館の館数増と単価の引き上げを行うほか、その他各種の社会教育施設についても補助金額の増額を図ることとし、これらの施策に要する経費として百六十七億円を計上いたしております。 また、社会教育活動のかなめとなる社会教育指導者の養成確保につきましては、派遣社会教育主事給与費の補助を行うとともに、社会教育指導員の増員を行い、指導者層の充実を図ることといたしております。 次に、国立の社会教育施設の整備につきましては、まず、国立婦人教育会館に係る組織の充実及び国際交流事業の拡充を図ることといたしております。また、計画的な設置を進めております国寺少年自然の家につきまして、北海道日高町に設置するため準備を進めることとしたほか、引き続出所要の施設費、創設調査等の経費を計上いたしております。 現在特殊法人として運営いたしておりますオリンピック記念青少年総合センターにつきましては、関係法案の御審議をお願い申し上げているところでありますが、文部省直轄の社会教育施設として所要の経費を計上いたしております。 第六は、体育、スポーツの振興に関する経費であります。 国民の体力づくりとスポーツの普及振興につきましては、まず、広く体育、スポーツ施設の整備を進めるため、社会体育施設、学校体育施設について従来からの施策の拡充を図るほか、新たに日常簡易なスポーツに親しめるよう身近な運動広場の整備を進めることとし、これらに要する経費として二百五億円を計上いたしております。 また、学校体育につきましては、格技等の指道者の資質向上、人材の確保など、その充実強化に努め、学校体育実技指導協力者の派遣事業に対する補助等の拡充を図ることとしたほか、学校体育大会の補助についても一層の充実を図ることといたしております。 さらに、体力づくり推進校を初め家庭、学校、地域における基礎体力づくり推進事業の充実を図り、たくましい青少年の育成と、明るく活力ある地域社会の形成に資することといたしております。 以上のほか、日本体育協会の行う選手強化事業及びスポーツ指導者在外研修事業等への補助を充実するとともに、国民体育大会の助成等各般の施策につきましても所要の経費を計上いたしております。 第七は、芸術文化の振興と文化財保護の充実に関する経費であります。 まず、地域社会における文化の振興につきましては、こども芸術劇場等において、新たに離島、僻地公演を実施し、芸術鑑賞の機会が特に少ない地域における文化の普及を図るほか、各般の施策について引き続き所要の経費を計上してその促進を図ることといたしております。 芸術文化創造の援助等につきましても、芸術関係団体補助、芸術家研修、芸術祭について引き続き所要の経費を計上したほか、美しく豊かな言葉の普及を図ることといたしております。 次に、文化財保護の充実につきましては、国民の貴重な文化遺産の保存、活用を図るため、国宝、重要文化財等の修理、管理、防災等の充実及び史跡、埋蔵文化財等の整備、公有化の促進を図ることとし、また、伝統芸能等の保存伝承の充実を図るほか、歴史民俗資料館等の施設の整備を進めることといたしております。 また、文化施設の整備につきましては、地域社会における文化振興の拠点となる地方文化会館の補助対象館数の増を図ることとし、国立文化施設の整備につきましては、引き続き国立歴史民俗博物館(仮称)、国立能楽堂(仮称)の建設工事を進めるとともに、新たに国立文楽劇場(仮称)について建設工事に着手することとし、第二国立劇場(仮称)についても、設計競技に着手するほか、用地購入に要する経費の一部を計上し、その設立準備を積極的に推進することといたしております。 第八は、教育、学術、文化の国際交流の推進に関する経費であります。 まず、アジア諸国等の人づくりに積極的に協力することとし、教員研修留学制度の創設等による国費留学生の大幅な増加、留学生宿舎の増設等により留学生事業の充実を図るとともに、ユネスコを中心とするアジア地域教育開発計画事業等を充実することといたしております。なお、インドシナ難民の定住を促進するための施策の一環として、日本語教育を行うため所要の経費を計上いたしております。 さらに、学術の国際協力を強化するため、日米科学技術協力事業及び南極地域観測事業等の充実を図ることといたしております。また、海外子女教育の推進につきましては、在外教育施設への派遣教員の定数改善、帰国子女受け入れ学級の増加等を行うことといたしております。 以上、昭和五十五年度の文部省所管の予算につきまして、その概要の御説明を申し上げました。何とぞよろしく御審議くださいますようお願い申し上げる次第であります。(拍手)
○谷川委員長 以上で説明は終わりました。 次回は、明後十五日午後三時三十分理事会、午後四時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時三十四分散会