文教委員会 第1号
- 発言数
- 18 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1979/12/21
会議録
○谷川委員長 これより会議を開きます。 まず、国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。 文教行政の基本施策に関する事項 学校教育に関する事項 社会教育に関する事項 体育に関する事項 学術研究及び宗教に関する事項 国際文化交流に関する事項 文化財保護に関する事項以上の各事項につきまして、衆議院規則第九十四条により、議長に対し、国政調査の承認を求めることにいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○谷川委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 なお、国政調査承認要求書の作成並びに提出手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○谷川委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————◇—————
○谷川委員長 この際、本日付託になりました参議院送付、昭和四十四年度以後における私立学校教職員共済組合からの年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案を議題とし、提案理由の説明を聴取いたします。文部大臣谷垣專一君。
○谷垣国務大臣 このたび政府から提出いたしました昭和四十四年度以後における私立学校教職員共済組合からの年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 私立学校教職員共済組合は、昭和二十九年一月に、私立学校の教職員の福利厚生を図る目的のもとに、私立学校教職員共済組合法により設立されたものでありますが、それ以後、本共済組合が行う給付については、国公立学校の教職員に対する給付の水準と均衡を保つことをたてまえとし、逐次改善が進められ、現在に至っております。 今回は、昭和五十三年度に引き続き、国公立学校の教職員の年金の額の改定に準じて、私立学校教職員共済組合法の規定による既裁定年金の額の改定等を行うため、この法律案を提出することといたしたのであります。 次に、この法律案の概要について申し上げます。 第一に、私立学校教職員共済組合法の規定による退職年金等の額を、昭和五十三年度の国家公務員の給与の改善内容に基づいて行われる国公立学校の教職員の退職年金等の額の改定に準じ、昭和五十二年度以前の退職者について昭和五十四年四月分から増額することといたしております。また、これらに伴い、旧私学恩給財団の年金についても同様の引き上げを行うことといたしております。 第二に、既裁定の退職年金、廃疾年金及び遺族年金の最低保障額を、国公立学校の教職員の既裁定年金の最低保障額の引き上げに準じ、昭和五十四年四月分から引き上げるとともに、六十歳以上の者等に係る遺族年金の最低保障額を昭和五十四年六月分以後、これらの者以外の者に係る遺族年金の最低保障額を昭和五十四年十月分以後さらに引き上げることといたしております。 第三に、標準給与の月額の上限を国公立学校の教職員の掛金等の算定の基礎となる俸給等の限度額の引き上げに準じ三十八万円から三十九万円に引き上げるとともに、下限についても六万六千円から六万七千円に引き上げることといたしております。 以上の改正のほか、私立学校教職員共済組合法は、給付関係の規定については、国家公務員共済組合法の関係規定を準用することといたしておりますので、昭和四十二年度以後における国家公務員共済組合等からの年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案における退職年金等の支給開始年齢の引き上げ、高額所得を有する退職年金受給者に対する年金の支給制限、減額退職年金の改正及び退職一時金等の廃止等などの改正事項につきましても、当該規定を準用することにより同様の措置を行うこととし、所要の規定の改正を行うことといたしております。 また、この法律の施行日につきましては、特定の規定を除き、公布の日から施行することといたしております。 なお、第九十回国会における衆議院で、国家公務員共済組合法における退職年金等の支給開始年齢の引き上げ及び減額退職年金制度の改正の実施期日について、「昭和五十五年一月一日」を「昭和五十五年七月一日」に改める等の修正が行われたことに伴い、本法律案についてもその実施期日等について所要の規定を整備する修正を行った上参議院に送付され、同院において継続審査となり、本日可決の上、送付されたものであります。 以上が、この法律案の提案の理由及び内容の概要であります。 何とぞ、十分御審議の上、速やかに御賛成くださいますようお願い申し上げます。
○谷川委員長 これにて提案理由の説明は終わりました。 —————————————
○谷川委員長 質疑の申し出があります。これを許します。山原健二郎君。
○山原委員 理事会にお諮りし、また、委員長のお許しをいただきまして質問をするわけですが、一つは、この前の国会におきまして本法案に対する修正案を提出した経過があります。それから十数日しか経過いたしておりません。しかも、修正案がすでに否決をされておりますので、今国会でこれをあえて提出するという態度をとりませんでした。そういう意味で、一言質問をいたしたいと考えた次第であります。 質問は一点にしぼります。 去る十二月七日の私の質問に対しまして、支給開始年齢の延伸は厚生年金との均衡を考える必要があるからとの理由を述べられました。いわゆる官民格差の是正についての答弁であったわけでございます。 学校の教師には婦人がたくさんおいでになります。今回の法改正によりまして、婦人の教師は年金支給が六十歳からとなる可能性を持った法案となっております。一方、国民年金では婦人への年金支給は五十五歳からとなっております。そうしますと、逆官民格差とは呼べませんでしょうけれども、これはどういうふうにお考えになっておるかということが一つでございます。どのように御説明をされるつもりかということであります。 次に、野呂厚生大臣が、去る十八日の記者会見で、厚生年金等の支給開始年齢を六十五歳とするとの方針を出されました。このことにつきましては、重要問題でございますから、恐らく各党から本格的な質問があろうと思いますのでこの点については私は触れませんけれども、もしこの考え方でまいりますと、文部省が説明をしました不均衡という問題がまた生まれてくるわけでございます。そうしますと、文部省の説明でありますところの格差是正、均衡をとるというお考えからいきますならば、厚生年金の支給開始年齢の延伸に対しては反対をされる立場をとらなければならぬと思うわけでございますが、この点についての御説明をいただきたいことが一つです。 そして、本案が参議院から送付されておりますけれども、私どもが昨年来主張してまいりました支給開始年齢の延伸を分離して、各党が一致できる面を提出する意思があるかどうか、このことをお伺いいたしたいのであります。
○三角政府委員 年金制度におきます年金の支給開始年齢は、基本的にはやはり一般的な稼得能力の状況がどういうぐあいに推移していくかということ、それから年金財政等との関連において、それぞれの制度ごとに年金制度としての検討の結果として引き上げを行うというようなことが提案されてくるわけでございます。 年金財政と申しますと、これは結局、今後のいわゆる高齢化社会の出現ということで、いまの状況の給付水準を維持して、そして今後どういうふうに賄っていくかということの状況を見込みを立てます場合に、現在の支給開始年齢のままで推移いたしますと後年代におきます組合員に——組合でございますから結局組合員の負担にはね返ってくるわけでございまして、これに非常に膨大な負担がかかってくるというようなことでございまして、これはそれぞれの制度ごとにそういう検討が行われるべきことでございます。 私学共済につきましては、従来から給付の内容等について国家公務員共済組合法を準用するというたてまえで、とにかく私立学校に勤める教職員も国公立の教職員と同様の処遇に持っていくのだということで今日に至ったわけでございます。したがいましてただいま御提案申し上げておるような改正点をまとめ上げたわけでございますが、やはり、共済年金と厚生年金とでは、これまでにおきましても、それぞれの成り立ちなりあるいは成熟度でございますとか財政の積み上げ方の状況に差異がございます。でございますから、両方の差異というものを考えます場合に、単純に両者を同じ次元で比較して論ずることはむずかしいことであるというふうに考える次第でございます。 先国会で申し上げた点をどのようにお受け取りになられたかでございますが、ただ、御質問もございましたので、私どもとしましては、こういう措置をとることによりまして、結果としては厚生年金との差異というものがこれ以上開かない、そういう意味合いの結果ができる、現在のままで置いておきますと、場合によりますとますますその差異が開くのではないか、という意味合いでのお答えを申し上げたというふうに思っておるわけでございます。 それから、先ほどの婦人の問題でございますが、これは御指摘のとおりでございますが、私学共済の場合には、五十二年度の年金の受給資格発生者について見ますると、全体の平均年齢は六十五歳ということになっておりまして、そして確かに六十歳未満の方もいらっしゃいまして、これは全体の二一・五%ぐらいの数字でございますが、五十五歳以上ということになるともっと減ると思っております。 そしてその中に婦人も入っておることであろうと思っておりますが、ただ、婦人の場合には、どちらかと申しますと、私学の場合も自己都合といったようなことで退職する方の数もかなりあるようでございますので、そういった点は今回の支給開始年齢とは一応直接の関係はないかと思っております。 ただ、具体の例につきましては、先回も申し上げましたように、今回のこの改正措置が十五年ないし二十年という相当長期の経過期間の経過措置を設けていたしますことでもございますので、その間にいろいろな意味合いでの各学校における理解なり努力なりを期待してまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
○山原委員 もう質問をいたしませんが、いまお話を聞いておりましても、官民格差の是正あるいは不均衡という問題を是正するというようなお話とまた別に、いわゆる共済財政の問題もお考えになっておるというようなことで、こういう点は本当に慎重に審議しなければならぬ問題だと思います。 また、私は、これがいわゆる厚生年金あるいは国民年金等を悪く変えていく基礎になるのではないかという質問をしたわけですが、質問してからもう本当にわずかしかならないときに、早くも厚生大臣からこういう発言があるということを考えますと、私の指摘も決して誤りではなかったというふうに思いまして、全体の年金制度の抜本的改悪につながるということになるんじゃないかという疑念を私はまだ捨てることはもちろんできません。 そういう意味で本案に対して反対の態度を表明してきたわけでございますが、そういった点で、いま、婦人教師の問題、特に私学の身分不安定な状態に置かれておる教師の問題等を考えますと、相当の問題があるということを指摘しまして質問を終わります。
○谷川委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。 —————————————
○谷川委員長 これより討論に入ります。 討論の申し出があります。これを許します。藤田スミ君。
○藤田(ス)委員 私学共済組合年金改定法案につきまして、日本共産党・革新共同を代表して反対の討論をいたします。 本法案は、年金額の改善など不十分ながら国民の要求に一定こたえた内容も一部分含まれており、わが党は従来よりこの点は早急に実施に移すべきであると主張してまいりましたが、同時に、本法案には、年金支給年齢を現行の五十五歳から六十歳に延伸するという年金制度全体の抜本改悪に通ずる、わが党としてとうてい容認できない内容を含んでいるのであります。 わが党は、去る第八十七国会においては、年金額の引き上げなど改善部分を早急に実施するため、野党各党とともに法案提出の準備をいたしておりましたが、年金制度全体の改悪をもくろむ自民党により、この法案の成立は残念ながら阻まれたのであります。年金受給者に対して今日まで年金引き上げ分を支給することができない事態を招いた自民党の責任は重大だと言わざるを得ません。 前国会の法案採決に当たっても、わが党は支給開始年齢の延伸部分を削除する修正案を提案いたしましたが、これは残念ながら実現できませんでした。修正案提案に当たって、わが党は、今回の共済年金支給開始年齢の延伸が厚生年金や国民年金など公的年金制度の本格的改悪の一里塚になると指摘いたしましたが、このことは、去る十八日の記者会見で、野呂厚生大臣が、保険料の引き上げ、支給開始年齢の延伸を含む厚生年金法、国民年金法改正を通常国会に提出するとの方針を示したことで、わが党の指摘の正しかったことが改めて明らかになりました。 支給開始年齢延伸部分を削除する修正案につきましては、前国会において否決されてわずか十数日しか経ていない今日、再度提出することはいたしませんが、改悪部分については当然削除し、改善部分については直ちに実施すべしとのわが党の一貫した主張を改めて明らかにし、私の反対討論といたします。(拍手)
○谷川委員長 これにて討論は終局いたしました。 —————————————
○谷川委員長 これより採決に入ります。 昭和四十四年度以後における私立学校教職員共済組合からの年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○谷川委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決いたしました。 なお、ただいま議決いたしました本案に関する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○谷川委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
○谷川委員長 本日は、これにて散会いたします。 午後三時二十二分散会 ————◇—————