物価問題等に関する特別委員会 第7号
- 発言数
- 94 件
- 登壇者
- 23 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1980/02/29
会議録
○井上委員長 これより会議を開きます。 物価問題等に関する件、特にガス料金改定問題について調査を進めます。 本日は、ガス料金改定問題につきまして、参考人として東京瓦斯株式会社取締役社長村上武雄君、大阪瓦斯株式会社取締役社長安田博君、東邦瓦斯株式会社取締役社長薦田国雄君、主婦連合会事務局長清水鳩子君、東京工業大学工学部教授矢島鈞次君、名古屋市地域婦人団体連絡協議会会長横地さだえ君、以上の方々に御出席をいただいております。 この際、一言ごあいさつ申し上げます。 参考人各位には、御多用中のところ、本委員会に御出席いただきまして、まことにありがとうございます。 御承知のとおり、今回の申請内容を拝見しますと、五十四年以降の海外市況による原材料費の高騰及びガス事業の長期にわたる安定供給と保安確保に必要な設備のための資本費等の上昇が主な値上げ理由に挙げられております。 言うまでもなく、ガス事業は公共性が高く、その料金改定は一般需要家はもとより、今後わが国経済に及ぼす影響は大きく、国民の十分な納得の上で実施さるべきであると考えるものであります。 本日は、ガス三社並びに消費者及び学識経験者の方々に、それぞれのお立場から忌憚のない御意見をお述べいただきたいと存じます。 次に、議事の進め方でございますが、まず各参考人から、お一人十五分以内に御意見をお述べいただきまして、その後、委員からの質疑に対しましてお答え願いたいと存じます。 なお、念のために申し上げますが、参考人は委員長の許可を得て御発言をお願いいたします。これはまことにやりにくいとお考えでございましょうが、ルールになっておりますので、一々委員長の許可を得て参考人の方は御発言をお願いいたします。 また、委員に対しましては、参考人の方々からは質疑ができないことになっております。この点もお含み願いたいと存じます。 それでは、まず村上参考人、お願いいたします。
○村上参考人 東京瓦斯社長の村上武雄でございます。 本日は、本委員会の先生方に対し、当社の料金改定申請の内容と理由、並びに当社の現況につきまして御説明させていただけますことを、まずもって厚く御礼申し上げる次第でございます。 現在、物価の上昇を抑制することがわが国の最重要課題となっております折から、この時期に平均五二・九九%の料金改定をお願いいたしますことは、まことに心苦しい限りでございます。しかしながら、今回の申請は、原料費を中心といたしましてガス原価が急激に上昇し、もはや一企業の努力の限界をはるかに超える事態と相なりまして、私どもの事業運営にも重大な支障が生じかねない状態となっておる次第でございます。こういった次第でございますため、万やむを得ざる申請であることをぜひとも御理解賜りたくお願い申し上げる次第でございます。 当社は、昭和五十一年十月に二一・三九%の料金改定を通商産業大臣に御認可いただきまして以来、特に昨年来のOPECによります大幅な原油価格引き上げ、また、為替レートの円安化傾向の中にありましても、本年三月三十一日まで現行料金の据え置きに懸命の努力を払っている次第でございます。 お手元に「東京ガスの現況」という資料を御提出申し上げてございますので、御参照賜れば幸いと存じます。恐れいりますが、資料の二ページを御参照いただきたいと存じます。 私ども都市ガス事業は、先生方皆様御案内のとおり、灯油やLPGあるいは重油、電力など、こういった他エネルギーとの激しい競争関係にあるプライベートカンパニーでございますので、料金原価の高騰をできるだけ抑えない限り、お客様に進んで都市ガスを選択していただくことはできないという基本認識に立っております。同時に、物価抑制という国策にも御協力申し上げるべく、全社を挙げて徹底した合理化を行っております。その結果、今回の申請に当たりまして、電力八社平均申請率に対しまして一二%低い改定率に相なっている次第でございます。 以下、その具体的な内容につきまして御説明申し上げたいと存じます。 現在、私どもが最大の努力を傾注しております課題は、LNGの導入拡大を軸といたしまして、第一番目に、新しいお客様の御要望にお答え申し上げまして都市ガスを供給する義務を達成することでございます。第二番目に、五百九十万件のお客様に対しまして都市ガスの長期供給安定を図り、あわせて、工場からガス管を経て各御家庭に至りますすべての段階で都市ガスの保安を確保することでございます。このような社会的責務を果たしつつ、当社は全社を挙げて企業の合理化に取り組んでおります。 まず、LNGにかかわります経営努力の内容について申し上げますならば、東京瓦斯では昭和三十四年以降の二十年間におきまして、都市ガスの主原料を石炭から重油、重油から原油、原油からナフサ、ナフサからLNGへと転換してまいりまして、早いテンポで技術革新を推し進めることによりまして、環境保全の理想を追い求めつつ、ガスの製造、供給体制を近代化してまいりました。 恐れいりますが、お手元の資料の七ページを御参照いただきたいと存じます。 特にLNGにつきましては、第一番目に、硫黄分を全然含まず、環境保全上完全なクリーンエネルギーでございます。また、製造ガスと違いまして一酸化炭素を全く含んでおりませんために、これを原料とします都市ガスは中毒の危険性がございません。しかも、第二番目に、他のエネルギーとは異なりまして、生産者、供給者と需要家とがいわゆる相互信頼の関係にございまして、十五年から二十年という長期契約に基づいて取引が行われるために、その供給は長期にわたって安定いたしております。また第三番目に、後に申し上げますとおり、ハイカロリーのエネルギーでございますので、これを原料とする都市ガスの熱量の引き上げが可能でございます。さらに第四番目に、摂氏マイナス百六十二度に冷却されました液体を気化いたします過程におきまして、ガス化効率が高く、製造工程の簡素化が図れるという大きな利点を持っております。 このLNGを、当社はアラスカ、ブルネイ及びアブダビから導入しておりまして、原料構成上すでに六〇%はLNGでございます。なお、国内石炭の使用構成割合といたしまして約六%がございます。 このことは、今後石油の輸入量を抑えまして代替エネルギーを増大させていかねばならないわが国のエネルギー政策への大きな貢献となるものと考えておる次第でございます。 このLNG導入を契機といたしまして、これまで当社は、次に申し上げます具体的な合理化を進めてまいりました。 第一は、ガス製造体制の合理化でございます。当社は、原料としてLNGを導入いたしまして、その受け入れ基地でございます根岸、袖ケ浦工場を中心に、ガス製造体制の大幅な合理化、近代化を図ってまいりました。すなわち、従来の石油系原料に基づきますガス製造設備では、最も大型の設備の場合でも、一基一日当たり製造能力は二百万立法メートル——これは五千キロカロリーでございます、程度でございましたが、摂氏マイナス百六十二度の冷凍液体LNGを大量集中的に気化する製造方式に変更することにより工程が簡素化され、技術革新と相まちまして、極端な合理化の追求が可能となった次第でございます。 当社では、LNGの拡大に伴って、LNG系ガスの年間製造量は、いままでの全製造量の一六%から全製造量の五八%にまで高まっておりまして、従来の小規模な製造設備を逐次停止することが可能となりました。この間の消費燃料及び電力にかかわります省エネルギーは五〇%に相当いたします。 またあわせて、コンピューターによる工場全体の総合的管理を推進いたしまして、これらの結果、昭和四十六年から五十四年までの間に全社員の約一割に相当する社員数一千百名を削減し、六十三年ごろまでにはさらに四百名の削減が見込まれております。 第二は、ガスの熱量の変更による合理化でございます。恐縮でございますが、お手元の資料の十三、十四ページを御参照いただきたいと存じます。 当社では、LNGの導入を機会に、そのハイカロリーの天然ガスを直接お客様にお届けするための、いわゆる天然ガスへの熱量変更を昭和四十七年から実施しております。 熱量変更とは、お客様にお届けするガスを、従来の一立方メートル当たり五千キロカロリーのガスから一万一千キロカロリーの天然ガスへ逐次、切りかえていくものでありますが、このようにガスの熱量が二・二倍に引き上げられることによって、ガスタンクやガス管の供給能力は、そのまま二倍以上に増強される次第でございます。 もともと、都市ガス事業においては、ガス需要が年々増加してまいりますので、既存設備の容量や能力が限界に達した場合には、ガスタンクを新たに建設したり、ガス管をより太いものに入れかえていかなければなりません。しかし、ガスの熱量変更を実施することによって、その時期を将来に繰り延べることができますので、長期的に見て、投資、費用の節減のメリットは、まことに大きなものがあろうかと存じます。 元来、都市ガスは、電気と違いまして、第一に貯蔵ができること、第二番目に、ガス管を通じてガスを供給する場合、ガスの圧力を引き上げ、あるいはガス管のループ化を図るなどのほか、天然ガスへの熱量変更により、ガスの製造、輸送、供給部門のすべてにわたって大きな経済効果を実現し、これによって、都市ガスの需要の増加がありましても、比較的なだらかな投資の増加で対応することができるのであります。 以上申し上げました合理化によって、当社は、物価の上昇と事業規模の拡大にもかかわりませず、設備投資につきましては、数年にわたり、年間一千億円の水準に抑制しておる次第でございます。 次に保安に対します当社の取り組みについて御説明させていただきたいと存じます。お手元の資料の十八ページ並びに十九ページを御参照いただきたいと存じます。 そもそも、ガスは、取り扱いによってはきわめて危険なものでございます。保安を徹底することは私どもが何物にも増して確実に取り組まなければならない責務であると認識しております。そこで当社では、地震対策を主眼として、高度の技術を組み込んだ安全対策を講じております。 一例といたしまして、大地震など、いかなる場合にも、貯蔵中のLNGが地表に流出することがないよう、袖ケ浦工場に、地下百メートルに及ぶコンクリート防水壁を打ち込んでLNG地下タンクを建設し、その安全性によって、昭和五十三年度には土木学会技術賞を受賞いたしました。 そして、地震対策につきましては、関東大震災クラスの地震にも十分に耐えられる、タンク、ガス管施設の整備を図る予防対策を初めとして、二次災害を防止する緊急措置対策、震災発生後の早期復旧対策という三つの段階に分けて、万全な対策を講じております。また、全長四万二千キロメートルと、地球を一周する長さのガス管の保安対策については、行政区画に応じた一定区域ごとに、管理責任者以下、担当の社員を置く区域管理責任体制を確立して対応いたしております。一方、各御家庭の保安対策については、五百九十万件のお客様を約二万件の地域ごとに分け、それぞれの地域に専任の社員数名を配置して、地域内の御家庭のガス設備の点検や修理を責任を持って行う地域責任体制を確立して、万全を期しておる次第でございます。 次に、お手元の資料二十一ページ、二十二ページを御参照いただきたいと思います。 なお、当社は、昭和五十五年度におきまして、設備投資総額の三〇%に当たる三百二十五億円、並びに修繕費の総額の六五%に当たる二百三十八億円、試験研究費等二十九億円の合計五百九十二億円を地震対策を含む保安対策に投入する計画でございます。 次に、原料の動向を申し上げたいと存じます。 以上、私は、当社が最大の努力を傾注しております企業努力の概要について御説明申し上げた次第でございますが、次に当社が今回料金改定を申請するのやむなきに至りました背景について、御説明させていただきたいと存じます。 料金改定をお願いいたしました最大の理由は、申すまでもなく、原料価格の急激な上昇でございます。恐縮でございますが、お手元の資料の九ページないし十ページを御参照いただきたいと存じます。 まず、原料価格についてでございますが、昨五十四年、年初よりのOPECの原油価格引き上げがあり、特に五十四年十月以降のOPECの大幅な引き上げによりまして、現在船積みされている原油のCIF価格は、一バレル当たり三十三ドルの水準に達しております。 これに加えて、今後産油国の減産、高価格政策は、ますます強まる状況でございます。また、OPECは、去る二月二十二日の戦略委員会におきまして、今後三カ月ごとに原油価格を見直すことに合意しておりまして、こういった意味におきまして、価格がさらに上昇することを懸念せざるを得ない状況にございます。 このような状況の中にございまして当社は、五十五年度の原油価格を現在より一ドルアップの、バレル当たり三十四ドル強と想定し、この価格を基準に、諸原料の価格を算定しておりますが、これは将来の原油価格の値上がりを考慮しないぎりぎりの線であることを御理解賜りたいと存じます。 また、為替レートにつきましても、昭和五十五年度の平均を一ドル二百四十円として申請に織り込みましたが、わが国の今後の国際収支は楽観を許さないものと懸念され、為替レートはさらに円安の傾向をたどるという懸念もございます。現にここ数日におきまして、レートは、一ドル二百四十八円と相なっており、申請に織り込みました二百四十円との八円の差はまことに大きいものがございます。 次に、当社の主原料でございますLNGの価格について申し上げたいと存じます。お手元の資料八ページを御参照いただきたいと存じます。 LNGにつきましては、昨年までは、第一次オイルショック前に契約された価格でございましたためにこの価格メリットを享受してまいりましたものの、昨今のOPECによる天然ガスと原油の価格連動政策によりまして、本年四月以降は、ついにわが国の平均輸入原油価格に連動することを余儀なくされる情勢と相なりました。 この点について若干付言させていただきたいと存じます。 現在、商慣習として、原油はキロリットルで取引されております。これに対しまして、LNGはトンで取引されておりますが、いずれにいたしましても、取引の基本となりますものはカロリーでございます。このカロリーは、原油が一リットル当たり九千キロカロリーでございまして、LNGは一キログラム当たり一万三千カロリーでございます。 当社は、先ほども申し上げましたとおり、五十五年度の平均原油価格を一バレル当たり三十四ドルと想定しておりまして、これを一ドル二百四十円として邦貨に換算いたしますと、一キロリットル当たり約五万一千円となりますが、一リットル当たり九千キロカロリーの原油の一キロリットル約五万一千円は、これを一万三千キロカロリーに引き直しますと、約七万二千円と相なります。これがLNGのトン当たり約七万二千円と等価であります。 このように、LNG価格は、五十五年度には一トン当たり七万二千円に上昇いたしまして、五十三年度の三倍以上にも相なるというきわめて厳しい状況に立ち至っているのであります。 なお、LNGトン当たり七万二千円は、当社工場渡しCIF価格でございます。 ただいま申し上げました、こういった原料費の高騰が、今回の料金改定の最大の要因でございます。 次に、原料費以外の各種の費用につきましても、たとえば、保安対策上欠くことのできない修繕費の中に占めます材料費、労務費も高騰しておりますので、全社を挙げての経営努力にもかかわらず、前に申し述べました原料費を中心に、ガス原価の急激な上昇を避けることは、全く不可能な状況になりました。仮に、このまま推移いたしますならば、昭和五十四年度の収支は、相当な赤字となり、さらに、昭和五十五年度におきましては、年間推定千八百三十七億円という未曽有の収入不足となる異常な事態と相なった次第でございます。 以上、公益事業としての事業運営にも、致命的な打撃をこうむることになりましたので、ここに、万やむを得ず、料金の改定を申請させていただいた次第でございます。 最後に、今回の申請に織り込みました料金体系の変更について、その考え方を簡単に申し述べさせていただきます。お手元の資料の二十六ページを御参照いただきたいと存じます。 私どもの従来の料金体系では、一カ月七立方メートルまでのガス量をお使いになるお客様は、実際の御使用量のいかんにかかわらず、同一の料金一カ月六百九十円をいただくことになっておりました。しかしながら、この料金体系では、料金と原価との対応が不明確であるという御批判、あるいはガスの節約意識を減退させ、省エネルギーに反するという御批判が、お客様から出されておりました。 そこで今回、私どもは本年一月八日に出されました総合エネルギー調査会・都市熱エネルギー部会の答申に従いまして、料金体系を改め、毎月定額でちょうだいする基本料金、一件のお客様について六百九十円と、御使用量に比例してちょうだいする従量料金五千キロカロリー地区では一立方メートル当たり七十四円十一銭、これに御使用量を掛けました、この二つに区分されたものをあわせて、ガス代としてちょうだいいたし、二部料金体系に変更させていただきたいと存じます。この基本料金の設定に当たりましては、理論的には、需要家に直接かかわる費用、この申請原価では千二百四十円とすべきであるとの学識経験者の御意見もありましたが、私どもは、ガスを少量お使いのお客様への配慮から、現行の最も低い金額の六百九十円とさしていただいた次第でございます。 以上、当社の料金改定申請の問題に関連して、御説明させていただきましたが、私どもは、今後とも、都市ガス事業に与えられました役割りを深く肝に銘じ、全社一丸となって、その使命を全ういたしていく所存でございますので、何とぞ、先生方におかれましては、特段の御理解と御指導を賜わりますよう衷心よりお願い申し上げる次第でございます。 先生方の貴重なお時間をちょうだいできましたことを、重ねてお礼申し上げまして、私の説明を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○井上委員長 ありがとうございました。 次に、安田参考人にお願いいたします。
○安田参考人 大阪瓦斯の社長をいたしております安田博でございます。 本日は貴重なお時間を賜りまして、私どもが本年一月二十五日に申請をさしていただきましたガス料金の改定につきまして、そしてまた、私どもの置かれております状況、問題点などにつきまして、諸先生方に親しくお聞き取りいただく機会をお与えいただきましたこと、まことにありがたく光栄に存じます。厚く御礼を申し上げる次第でございます。 お手元に「ガス料金改訂申請について」と申しますパンフレットと「大阪ガスの現況」と書きましたパンフレット、横長の「説明資料」と書きましたもの、さらに薄っぺらいリーフレットをお届けいたしておるわけでございます。この横長の方に内容を要約してございます。本日の御説明は、時間の限られております関係上、この横長の資料によりまして、御説明を進めさせていただきたいと存じます。 資料の第一ページをごらんくださいませ。地図が書いてございます。私ども大阪瓦斯は、現在近畿地区二府四県、四百二十万戸余りのお客様に対しまして、ガスを供給いたしております。この表の中で、枠組みの中で、お客様の数が四百十万になっております。これは五十三年度でございますので、現在は四百二十万戸超えております。この地図で青いラインは輸送幹線を示しますパイプラインでございます。赤いラインは供給幹線でございます。また、西の姫路の方で、青い幹線でちょっと破線のような形に見えますが、これは破線ではございませずに、工事いたしまして、ところどころまだつながっておらないということを示しております。図上での青い地域は天然ガス転換を終わった地域でございます。緑色の地域は天然ガス転換をまだ終わっておらない地域でございます。 当社は、都市ガスの安定供給と製造供給体制の長期的な合理化等を図りますために、昭和四十七年から従来の石炭、石油にかえまして、LNGの導入を開始いたしました。 LNGは、すでに先生方御高承のとおり、また、先ほど村上社長の御説明のありましたとおり、供給が安定しておりますこと、クリーンでありますこと、総合熱効率が高いことなどから、都市ガス原料として最もすぐれたものであり、また脱石油、省エネルギーという国策を推進する決め手とも言うべきエネルギーであろうと存じます。 当社は、このLNGの導入を進めまして、現在当社の原料の約三分の二をLNGによって賄っております。また、LNGを気化した、クリーンな天然ガスをそのまま供給する天然ガス転換事業につきましても、昭和五十年より五年間にわたりまして実施いたしておるわけでございますが、地域の方々の御理解と御協力を得まして、円滑に進めさしていただいており、昨年末で、お客様全部の三割強、約百三十万戸に天然ガスをそのまま供給いたしております。 私どもは、ガス事業の公益的使命を全ういたしますために、保安の確保、サービスの一層の向上、環境の保全、これを会社の根本方針とし、これに積極的に取り組みまして、業務の効率化、生産性の向上に全社を挙げて努めております。しかし、数次にわたりますOPECの原油価格の値上げによります原料費の急騰、加えて資本費の増高、労務費、諸経費の高騰等によりまして、会社の経営はまことに危機的な状況に陥っております。 お手元資料の第二ページをごらんくださいませ。これは、今回の申請の内容でございますが、左上にございますように、平均五二・一二%の改定をお願いいたしております。その下の表に記しておりますとおり、五十五年度には総括原価は四千四百億円に達し、現行料金によります収入は二千八百九十三億円、差し引き千五百億円強の収入不足を生ずる状況にございまして、私どもの必死の努力にもかかわりませず万策尽き、いまや円滑な事業活動が危殆に瀕することも憂慮される状態に立ち至ったのでございます。 料金体系の変更につきましては、先ほど東京瓦斯の村上社長の御説明がございましたので省略させていただきます。 物価の抑制が国政の重点課題になっております現在、公共料金でありますガス料金の改定をお願い申し上げますことは、まことに心苦しく存ずる次第ではございますが、何とぞ御理解を賜りますようにお願い申し上げます。 それでは、今回料金改定をお願いせざるを得なくなりました理由につきまして御説明させていただきます。お手元資料の第三ページをごらんくださいませ。 第一は原料費の高騰でございます。原油価格の急騰につきましてはすでに御高承のとおりでございますが、これによりまして、当社の主たる原料でありますLNGを初めナフサ、ブタンの価格も大きく上がり、さらに為替レートの円安の影響もございまして、当社の場合、五十三年度に対して五十五年度の原料費は二・六倍以上、総額で約二千四百億円にも達する見込みでございまして、純原材料費は今回の申請いたしております料金原価の増加分の六五・八%を占めるに至っております。 第二の理由は、資本費の増高でございます。右側にございますように、今回の申請における原価増加のうち一七・六%を占めております。その主たる要因は設備投資でございます。右側にある表をごらんくださいませ。年々大きな額の投資を行っており、五十四年度には八百三十八億円、五十五年度には九百八十九億円が必要となってまいっております。この設備投資は、ガス事業者として都市ガスの需要にこたえ、供給を安定し、地震対策を含めましての保安を確保するために投下するものでございますが、当社の場合、目下LNGの導入、そして天然ガス転換がいまや最盛期にかかっており、製造設備面ではLNG基地の建設、供給設備面では幹線導管の建設等、急速に進めております。後にも申し述べますが、天然ガス転換はガス原価の長期的抑制に大きな効果を持つものでございまして、これはそのためにぜひとも必要なものばかりでございます。 次に第三の理由は、労務費、諸経費の高騰であり、原価増加の一六・六%を占めております。私どもは、製造、供給全般にわたり、徹底した効率化、合理化によりまして人員増加の抑制、また人件費の単価抑制に努めておりますが、それにも限界がございまして、労務費は上昇いたしております。 以上の三点が料金改定をお願いするのやむなきに至りました理由でございます。 もとより私どもは、これらの経営悪化に対しまして、私ども自身の手で、自分の力で何とかしてこれを吸収し、現行料金を一日でも長く維持しようと全力を尽くしてまいりました。以下、その点につきまして少しく御説明申し上げたいと存じます。 資料の第四ページをごらんくださいませ。 まず第一に、最も大きい合理化効果をもたらしつつありますものは、何と申しましてもLNGの導入であり、天然ガスへの転換でございます。この天然ガス転換は、ガスコストの高騰の抑制に大きく貢献するものでございます。設備投資の面では、左の表にありますとおり、この五年間に千四百八十億円の節減になっております。費用の面では、右の表にございますように、昭和五十五年度を例にとりますと二百四十億円の節減となり、今回の料金値上げの率は、これによりまして八・二%押し下げられていることになります。 LNGのもう一つのメリットは、原料費の抑制でございます。LNGの価格は原油価格と同じように上がってはおりますものの、ナフサ、LPG、ブタンでございますが、と比較いたしますと、なお約三割以上安い水準にあり、当社では、この安い原料であるLNGを極力多く使用することに努め、昭和五十五年度では、原料のうちLNGを六六・六%にまで高め、コスト抑制効果をさらに上げるように努力いたしております。 このように、LNGすなわち天然ガスの導入は、脱石油という国策に沿いつつエネルギーの供給の安定に貢献するとともに、ガスコストの抑制に大きな効果を持つものでございます。 合理化努力の第二は、ガスの需要構造の改善でございます。お手元資料の第五ページをごらんくださいませ。 左のグラフで家庭用の使用パターンを見ていただきますと、夏場の使用が冬場の半分以下になっております。また、右のグラフで見ていただきますと、一日のうちで昼間は少なく、十六時から二十一時ごろ、すなわち夕方から夜にかけまして多くなっております。このような家庭用需要の格差を少しでも平均化してまいりますなれば、設備の稼働率が向上し、ガスの原価全体を引き下げることになります。そのために、私どもは、左のグラフの中ほどにございます夏、冬平均的に使われます工業用と、夏に冷房用使用の伸びる空調用需要を積極的に開発いたしております。このように負荷のよい需要の開発に努めました結果、右の下に書いてございますように、一般需要の料金値上げ率を五%抑えることができております。 第三番は生産性向上努力でございます。資料の六ページをごらんくださいませ。 当社では、昭和五十二年二月から実施させていただいております現在の料金を一日でも長く据え置くことを目指しまして、コストの抑制と合理化を図りますために、製造関係、供給関係その他全般にわたり、左側に列記いたしましたとおり全社全部門を挙げて生産性向上に取り組んでまいりました。その結果、右側にございますように、昭和五十二年度では六十億円、五十三年度では五十九億円の経費節減ができております。本年度もこれと同等あるいはそれ以上の成果が見込まれておるわけでございます。 以上が、私どもの全社挙げてのコスト抑制努力の主なものでございます。しかしながら、経営環境の深刻な変化は私どもの努力の限界を大きく超え、経営は急速に悪化の一途をたどり、ここにまことに心苦しくは存じますが、万やむを得ず料金改定をお願い申し上げることになった次第でございます。 申請に当たりまして、私どもといたしましては、可能な限りの合理化努力を織り込み、申請率をぎりぎりまで圧縮いたしました。私どもは、今後とも会社の総力を結集いたしまして合理化を推し進め、そしてガスの安定供給を通じまして地域社会の発展に貢献し、またエネルギーの確保という国家的課題の一翼を担うものとしての自覚を持ち、その責任を果たしてまいる覚悟でございます。 何とぞ当社の置かれております厳しい状況を御賢察賜りまして、温かい御理解をいただきますようお願い申し上げる次第でございます。 どうもありがとうございました。
○井上委員長 ありがとうございました。 次に、薦田参考人にお願いいたします。
○薦田参考人 私は、東邦瓦斯の社長の薦田国雄でございます。 本日は、このたび当社が一月二十五日付をもって申請いたしましたガス料金改定等の内容につきまして御説明を申し上げる機会を与えていただきまして、まことにありがとうございます。 それでは、ただいまから、お手元に当社資料「ガス料金改訂申請について」並びに「東邦ガスの現状」というパンフレットがおありと存じますが、本日は「ガス料金改訂申請について」というパンフレットに沿いまして説明をさせていただきます。よろしくお願いいたします。 それでは三ページから四ページをごらんください。 まず最初に、当社の概況について若干申し上げたいと存じます。 現在、当社は名古屋市を中心とする二十四市、二十一町、一村に都市ガスを供給しておりまして、昭和五十四年度末におけるお客様数は百四万戸余に達する見込みでございます。また、ガスの販売量は昭和五十四年度には十一億五百万立方メートルを予想いたしております。 三ページの図をごらんください。 当社の供給区域であります名古屋大都市圏は、名古屋市を中核といたしまして周辺都市が環状的、等距離的に配置され、それぞれの都市が一つの核として発展しておりますが、相互につながる面としての都市化がおくれております。当社は、このような当地域の状況の中で、広域的な供給を目指して都市ガスの普及拡大に鋭意努力してまいりました。 ガス販売量は、お客様数の増加とともに全体としては増加を見ておりますが、最近の省エネルギー意識の浸透とともに、当社販売量のほぼ七〇%を占める家庭用の月当たりの御使用量はここ数年来横ばいで推移をいたしております。 他方、業務用については、当社は、年間を通じましてコンスタントにガスを使用される工業用や、夏のオフピーク時に設備の有効活用が図れる冷房用需要の開発に力を注ぎ、需要の季節格差の是正と夏季需要の拡大に努め、これによってコスト引き下げの一端といたしております。 次に、五ページをごらんください。 現在当社が取り組んでおります長期にわたる最大のプロジェクトでありますLNGの導入と、天然ガスへの転換について申し上げます。 当社は原料の多様化と安定確保のため、昭和五十年に中部電力株式会社と共同で知多LNG共同基地の建設に着手し、昭和五十二年九月からインドネシアLNGを受け入れております。LNGの導入によりまして、製造、供給方式の抜本的な改善、省力化が可能となりました。 また、昭和五十三年六月から従来の石油系ガスから天然ガスに切りかえる天然ガス転換作業に着手いたしました。開始以来順調に進行いたしておりまして、二年間で約七万戸を天然ガスに転換し、引き続き五十五年度におきましても、約五万七千戸を計画いたしております。これで転換率は一二%となります。 LNGの導入と天然ガス転換計画は、設備の有効利用並びに設備投資の抑制に役立ちまして、長期的に見て経営全般の合理化、効率化に寄与するものでありますので、当社は、今後とも全社の総力を結集して取り組んでまいる所存でございます。 以上、当社の現状を述べさせていただきました。 次に、六ページをごらんいただきたいと存じます。料金改定の理由について申し上げます。 当社は、さきにも述べましたように、公益事業としての使命達成に万全を期するとともに、事業全般にわたる合理化を推進し、現行料金を一日でも長く維持するため、あらゆる手段を尽くしてまいりました。 しかしながら、今般のOPECによる原油価格の大幅な上昇に伴う原料費の急騰と、資本費並びに労務費、諸経費などの増高によりまして、当社の収支は急速に悪化の傾向をたどっております。 収支悪化の要因の第一は、原料費の高騰であります。原油価格の上昇については、すでに皆様御高承のとおりでございますが、原油価格の動向を受けて当社の主要原料でありますナフサ、ブタンの価格も急騰し、昭和五十三年度に比べてナフサが二・八倍、ブタンが三・三倍の価格水準に達しております。当社のナフサ、ブタンから生産する石油系ガスの割合は五十五年度で約五四%となっております。 また、当社が導入しておりますインドネシア産しNGは、同国で産出される原油価格にスライドして上昇する契約になっておりまして、五十五年度にはトン当たり七万五千三百円と、昭和五十三年度に比べて二・四倍になるものと見込まれます。原料費の高騰は、今回の原価の増加要因の約六九%を占めております。 八ページをごらんいただきたいと思います。 理由の第二は、資本費の増高であります。設備投資につきましては、できる限りの圧縮、繰り延べを図ってまいりましたが、都市ガスの安定供給のためには、製造設備の増強、供給設備の整備拡充、地震対策、防災・環境保全対策などへの投資が必要不可欠であります。 このため、当社の設備投資額は、五十一年度から五十四年度までの四カ年間の年平均で二百億円を超えておりまして、資本金相当額以上の高水準となっております。五十五年度は、材料費、工賃の高騰もあって、二百四十九億円に達する見込みであります。資本費は、今回の原価の増加要因の約一四%を占めております。 九ページをごらんいただきたいと思います。 理由の第三は、労務費、諸経費の増加でございます。 労務費については、業務の合理化、人員の適正配置、コンピューターの活用などにより極力抑制に努めておりますが、保安、サービスの充実強化に必要な人員の確保や、年々の賃金上昇により、その増加は避けがたいものとなっております。 次に、ガス事業にとって最も重要であります保安の確保に必要な修繕費につきましては、供給導管を中心に年々増加いたしておりまして、五十五年度は六十一億円を計上いたしております。 その他諸経費につきましては、日常の消耗品、電気代、水道料、交通費など、あらゆる項目について節減に努めております。 労務費、諸経費は、今回の原価の増加要因のそれぞれ八%、九%を占めております。 以上、理由について申し述べさせていただきましたが、当社を取り巻く経営環境はきわめて厳しいものがありまして、これを克服すべく全従業員が一丸となって経営全般にわたる合理化、効率化を実施いたしてまいりました。 恐れ入りますが、九ページから十一ページをごらんください。 第一に、製造面では、先ほども述べましたように、LNGの導入による生産方式の効率化並びにガス発生装置の自動運転制御システムの採用による省力化を図りました。 第二に、供給販売面では、高圧輸送幹線の建設、供給自動管理システムの導入などにより効率化、省力化を進めるとともに、お客様サービスと事務能率の向上のためにオンラインによる需要家情報システムを稼働させております。 第三に、業務体制では、プロジェクトチーム制を採用して組織の弾力的運営と要員の抑制を図るとともに、五十三年からはいかなる変化にも対応できる企業体質づくりのために企業体質強化活動を開始し、全従業員が生産性の向上、業務改善あるいはむだ排除といった課題と取り組み、大きな成果を上げております。 また提案制度も活発となり、五十四年には前年度の十倍以上の提案が出され、表彰総数は六百七十件を数え、それぞれ業務に生かされております。 次いで、収支状況について申し上げます。十一ページをごらんいただきたいと思います。 当社は、昭和五十四年度中間決算において七億円余の赤字計上のやむなきに至りました。引き続き下半期においても、需要期であるにもかかわらず、原料費を初め諸費用が収益を上回る見込みとなり、昭和五十四年度決算は十数億円の赤字を計上せざるを得ず、きわめて憂慮すべき事態に立ち至るものと予想いたしております。 さらに五十五年度の収支は、このままで推移いたしますとかつてない大幅な収入不足が計上される見込みで、その額は三百億円余にも上り、資本金をはるかに上回る額となります。 当社は、できる限りの企業努力を払い、原価の抑制に努める覚悟でございますが、吸収できないものについてここにやむを得ず本年四月からガス料金の改定をお願いするものでございます。 次に申請の内容について申し上げます。恐れ入りますが、十二ページをごらんください。 今回の申請に当たりましては可能な限りの節減努力、合理化努力を織り込みましたが、総括原価において三百九億円余の不足に立ち至るものでございます。 ガス料金は、四千五百キロカロリー地区のガス一立方メートル当たり現行五十六円二十二銭五厘のものを、申請では八十二円九十一銭二厘に、平均四七・四六%の改定をお願いするものであります。 料金体系につきましては、現行の最低料金・最低責任使用量つき区画別逓減料金体系を二部料金体系に変更いたしました。 体系変更による少量のお客様の御負担増加を極力少なくするため、基本料金は現行の最低料金と同額の六百九十円とし、従量料金は四千五百キロカロリー地区で一立方メートル当たり七十八円二十六銭といたしました。 また、本支管工事費につきましては、当社負担額を増額し、お客様の御負担を軽減するよう改定いたしております。 原価計算期間につきましては、昭和五十五年四月から五十六年三月までの一カ年といたしました。 実施期日は昭和五十五年四月一日を希望いたしております。 今回の申請料金によるお客様への影響につきましては、十四ページの表のとおりでございますが、四千五百キロカロリー地区で一カ月の家庭用平均使用量である七十立方メートルでは、現行四千百二十四円のものが、申請料金では六千百六十八円となり、二千四十四円の御負担増になります。 以上、当社の置かれました現状並びに料金改定申請の内容について述べさせていただきましたが、当社は、今後とも経営全般にわたる合理化に努めるとともに、都市ガスの安定供給を通じて地域社会の発展に貢献してまいる所存でございます。 諸物価高騰の折から、ガス料金改定をお願いいたしますのはまことに心苦しい限りでございますが、何とぞ当社の実情を御賢察くださいまして、深い御理解と御支援を賜りますよう、心からお願い申し上げる次第でございます。 長時間にわたり貴重なお時間を賜りまして、まことにありがとうございました。厚く御礼申し上げます。
○井上委員長 ありがとうございました。 次に、清水参考人にお願いいたします。
○清水参考人 主婦連合会の清水でございます。 ただいまは株式会社の代表者の御発言が続いたわけですけれども、私は家計を預かる主婦の代表としてここで意見を述べたいと思います。 御承知のように、公共料金の大幅値上げが非常に一時的な集中の形で予定されております。数え上げるだけでも、予定されているものが約十三、そのほかに各地方自治体の公共性料金というものも続々値上げが予定されております。 昨日私は東京都の物価調査部に数字をちょうだいいたしました。それによりますと、東京都の生計費支出の中で、いわゆる第一分位と言いまして所得の一番少ない家庭、生計費支出が約九万でございます、そこの家庭で電気、ガスだけで約五・六%支出されております。それが五〇%近い値上げになりますと、ベースアップとかその他の収入増というものは非常に厳しい状況でございますので、公共料金のこれらの値上げが低所得者の家計を特に強く圧迫するということは、この数字の上でも明らかだと思います。 ちなみに、第二分位の方の負担率を見てみますと、支出が約十三万八千九百円に対しまして、電気、ガスが四・六%。所得が上がればガス、電気の負担の割合はその分だけ少なくなっております。私たちが公共料金の値上げに福祉制度の導入ですとか低所得者対策というものを強調いたします理由はまさにここにございます。 そのほか、先日物価安定政策会議で妹尾委員からの御発言によりますと、神戸のある地方公務員の方で、もし仮に一〇%のベースアップがあったとしたら、電気とガスと水道でその八〇%は飛んでしまうというふうな計算を家計簿から出しておられました。 そういうわけでございますから、このガスの値上げというものは電気の値上げの陰に隠れてどうも何かすっと通り抜けるような気配があるのですけれども、とんでもないことでございまして、電気よりもむしろガスの方が本当は所得の中に占めるウエートというものは厳しいわけでございます。家計を直接圧迫するだけでなくて、もうすぐ外食が上がります。学校給食も上げなければやっていかれません。大学の生協も上げなければやっていけません。もうすぐ、ガスが上がれば、私たちが日常食べていくものに直接響くわけでございます。ぜひここのところに十分な御配慮をいただいて御審議いただきたいというふうに思います。 どうも最近の新聞報道なんかを見ますと、原価主義を貫け、いま福祉的な配慮とか政治的な配慮をこの電気、ガスの料金に行うことは将来のエネルギー政策に大きな禍根を残す、絶対原油主義を貫くべきだというふうな論調が非常に目立って多くなっておりますけれども、私は公共料金というものは、こういう厳しい経済状況を考えたら、単なる原価主義とか価格メカニズム、経済原則というものを貫くべきではないというふうに思っております。これについてはいろいろ御反論もあると思いますけれども、独占事業の公共性料金が、これだけの社会的な厳しい状況の中であればあるだけその責任というものは大きいと思います。 それから値上げの申請の中身でございますけれども、私たちも非常にささやかな資料とささやかな力を寄せ集めましていろいろ検討いたしました。最大のウエートを占めておりますのは何といっても外的要因と言われている原燃料の大幅値上げでございますけれども、どうもそのエネルギー危機をあおって目いっぱいの利益を先取りしているというふうに思われてならないのです。 たとえばガスの場合ですと、数年前と現在では需要のパターンが非常に大きく変わっております。数年前はほとんどが家庭の消費でございましたけれども、五十年と五十六年の対比をちょうだいいたしました申請の資料で比べてみましたら、家庭用の伸びが十数%に対して工業用の伸びが約五三%、そして説明の中にはさらに工業用の需要は伸びるであろうというふうなことがうたわれております。ここのところに私は前回のガスの値上げのときから消費者の一人として反対をいたしておりますけれども、やはり家庭用がほとんどであったときのガス料金の体系のあり方とだんだん工業用の消費が伸びてきている現段階の料金のあり方というものは根本的に見直さなければいけない。それでなければ、いまお三人の御説明にありましたようにただLNGへの転換がコストを低減するとか将来にわたって消費者にも間接的な利益が来るんだというふうな言い方は、私は数字の上からどうしても納得できないわけでございます。 それから、いま二部料金制度が導入されておりますけれども、これは一つの合理性という名目のもとで少量消費者に対して平均値上げ率よりもかなり大幅な値上げを押しつけております。新聞報道でも、全世帯の三分の二が平均アップ率よりも高い負担をしなければいけないということが書かれております。合理化という名目のもとでこういうひずみがまた再び消費者のふところにはね返ってくるのでは、私はこの新制度というものはむしろ家庭切り捨ての合理化制度だというふうに思います。国民的なコンセンサスを得られていないこの段階において、まして工業用の需要が非常に大きく伸びる段階においてのあわただしい新料金制度の体系導入というものはぜひ見送っていただきたいというふうに思います。 次に、去る二月中旬、私たち消費者団体が一緒になって開きました東京瓦斯を中心としたガス料金の民間公聴会のときに私どもが試算した数字を申し上げたいと思います。 これによりますと、東京瓦斯が申請しておられる原油一バレル三十四ドルというふうな数字をそのまま当てはめてみましても、LNGで二百四十四億、LPGで六十八億——燃料で約二百十二億の水増しがあります。次に、労務費でも約二十四億はカットできると思います。諸経費では約二百億円カットできます。以上、燃料費、労務費、諸経費合計いたしまして五百三十六億が最小限度のカットできる金額だというふうに思います。これを数字に当てはめてみますと、約三七・五%、そのほかに事業報酬ですとか特約料金の見直しですとか取り崩し可能な内部留保などを取り崩すことによって、申請は二九%まで下げることが可能であるというふうに私たちは計算いたしております。何と申しましても総括原価の中で三分の二以上を占めている原材料をどう見るかということで、この値上げの幅というものは大きく揺れ動くわけでございます。 以前は私たちは値上げの申請書すら手にすることができませんでした。しかし、私たちの運動の積み重ねによりまして、いまはその申請書を見ることができるようになりました。初めは原燃料費の備考欄には何も書いていなくて空白でございましたけれども、いまはそこに油種別の平均消費価格が記入されるようになりました。私は、こういう大幅な公共料金の値上げを国民に強いるときでございますから、この燃料費についてはルート別、購入価格、中間マージン、契約内容などを詳しく消費者に説明することによってこの大幅な値上げの納得を得るのが前提ではないかと思います。そういう意味でもこの値上げの納得の前提、一番大きな前提が非常に不十分だというふうに思います。 それから保安のことでちょっとお話をしたいと思いますけれども、今回の申請理由の中にも保安上の諸経費の増大ということが非常に大きくうたわれております。そして地震対策というものがいま国を挙げての一つの大きな仕事になっておりますので、この保安経費というものも私は詳しく見てみました。それから東京瓦斯がお出しになりましたこの「料金改訂のお願い」というパンフレットの中にも「ガスの保安に全力を尽くし、お客さまの安全をお守りすることは最も基本的な責務であります。」というふうにうたわれております。そもそも事業者は、消費者に安全で良質なガスを供給する義務があるし、これはガス事業法の「目的」できちっと定められております。そしてこれにはさらに使用上の安全確保の義務も当然含まれているはずでございます。ですから、この申請の中に含まれております保安経費が一体どういうふうに使われているかということは、私たちとしても見逃すわけにはまいらないのです。 実は一昨日ですか、主婦連合会に一つの苦情が参りました。それは五十四年の十一月にガスの瞬間湯沸かし器を買った。そしてしばらく使っていたら何となくガス臭い。ガスのサービスセンターに電話をして、ガス会社の方が来てくれた。そしてガス漏れ警報器で見たけれども、ガスは漏れていないというふうなことで二、三回帰ったそうです。ところが、どうしてもガス臭い。心配でならないので、この方は約七十日間湯沸かし器が使えなかったわけです。そしてまた再びサービスセンターに電話をいたしましたら、そのとき初めて器具のふたをはずして調べたわけです。そうしたらパッキングが欠落していたわけですね。サービス強化と保安対策ということを前面に大きく打ち出しながら、なぜこういうふうなサービスの初歩的なミスをガス会社は繰り返しているのか。こういうずさんな保安対策のためにたとえ一円なりとも消費者は払うわけにはまいらないのでございます。かなり大きい金額でございますこの保安対策費の中身についての審議がとかく見失われがちでございますけれども、この点についてもぜひ十分な御審議をいただきたいというふうに思います。 それからもう一つ、ここに一つの手紙がございます。この手紙は数日前にやはり主婦連合会に届きました。ちょっと頭の方を読んでみます。「小生宅は妻は昨年五月来入院中、忰は留守がち、無職、七十一歳の一人暮しです。」というふうに書き出されております。この中身は、要約いたしますと、いまの隔月検針による弊害でございます。隔月検針というのは一つの合理化でコスト低減になっているということが各個所に書かれておりますけれども、この方は五立米とか四立米または七立米という非常に少量消費者でございます。支払っている金額も毎月千円以下でございます。昨年の十二月に千六百五十五円という請求書が来たわけです。それで、ずいぶん金額が大きいのでおかしいなと思ってガス会社に問い合わせたところ、隔月検針だから、来月ちゃんと調整するからいいだろうということでにべもなく断られてしまったわけです。ところが、毎月七百円とか八百円とかそれくらいのガス代を払っているこの無職の七十一歳の老人にしてみれば、五百円も請求金額が大きいということはこれは大変なことでございます。それで、この方は東京都の消費者センターに相談に行きまして、消費者センターの方の御親切なアドバイスで再びガス会社に交渉して検針をし直してもらったところ、何と十二月、六立米とそれから七立米という計算になったわけです。そうしますと、十二月には請求が千六百五十五円でしたけれども、検針をしてもらったところ七立米で千百七円でございました。それから、次の月の一月は六立米で九百九十八円、二カ月合計の消費量が十三立米で二千百五円です。もし東京瓦斯の請求どおりに支払っているとしたら二百二十円多い二千三百二十五円をこの方は支払わなければならなかったわけです。そして十二月の請求の千六百五十五円と計算してもらった確定した金額の千百七円と比べてみますと、五百四十八円というものが先取りされたわけです。 こういうふうなささやかな矛盾なんですけれども、合理化の陰にはこういう低所得者を圧迫する非常に大きな矛盾がひそんでおります。これと類似した例というものも私はほかにも持っております。時間がございませんので、一応そこで打ち切らせていただきますけれども、以上、私たちの暮らしは大変厳しい状況の中にございます。そして、これらの丸めた五九・何%の値上げ率というふうな数字の陰には目に見えない大きな矛盾がひそんでおります。こういう矛盾を解決しないままに大幅値上げを今度強行するということには私は断固反対いたします。 それから、今回の申請では福祉料金の制度が見送られておりますけれども、これも必ず実施するべきだと思うし、免税点の引き上げですとか特約料金の見直しいうものもあわせてぜひ検討していただきたいと思います。
○井上委員長 ありがとうございました。 次に、矢島参考人にお願いいたします。
○矢島参考人 東京工業大学の矢島でございます。 ここでは、私は、大きく二つに分けて、原則論と具体論、そういう観点から私見を述べさしていただきたいと思います。 公共料金の問題につきましては、ミクロの問題を当然内包しながらもマクロ的な観点から論ずる性質のものであろう、こういうぐあいに考えております。したがいまして、その私見に基づきまして、まず原則論の方から入ってまいりたいと思います。 全体で五つございます。 第一、公共料金の三原則を実施していただきたい、こういうことでございます。公共料金の三原則は原価主義と適正利潤の原則と差別禁止の原則の三つでございます。これはまさに公共料金を決定いたしますところの憲法でございます。したがいまして、この憲法を遵守していただきたいというのが第一点。 それから第二点、エネルギーの高価格安定化への認識というものを正しく把握していただきたい、こういうことでございます。私の専門といたしておりますエネルギー関係の経済、政治、それから技術等々の問題から考えまして、OPEC価格というものは現状のまま推移いたしますと次第にスポット市場価格にアプローチをいたしてまいります。現に、昨年二十ドル原油時代という表現がスローガンのように使われましたけれども、私は三十ドル原油時代という主張を続けてきたわけでございます。西ドイツではその当時すでに三十五ドル原油、フランスでも三十二ドル、三ドル原油という表現を使っております。これにはもちろん理論的な根拠がございます。 それから三番目でございます。政治的な配慮で経済原則を曲げていただいては困るということでございます。この例につきましては細々申しません。国鉄の例をお考えいただけば十分におわかりいただけますし、食管米価の問題をお考えいただいても十分でございます。そのほか、また他国の韓国の今回の大きな遠因になりました例をお考えいただいても十分であろうかと思います。結局、エネルギーの現在の高価格の動向につきましては、たとえば政治的配慮によって上昇率を少ない目にするというそれを他の何らかの補助金等々によってやるということは、まさにトリック以外の何物でもございません。オイルの問題を含んでマジックはないわけでございます。それが私が申し上げます第三点でございます。 第四番目の点。政府目標六・四%の消費者物価の上昇率というものを至上命令といたすことは私もよくわかります。理解できます。しかしながら、それから逆算をしてガス料金上昇率の抑制を仮に図るというようなことがございますと、これは経済原則を大きく曲げるということになることでございまして、これについては私まだもっと具体論のところでお話を申し上げたいと思います。 それから五番目でございます。ガス事業はプライベートエンタープライズ、私企業でございます。ただ公共性の非常に高い私企業であるということをひとつ国民の方々が広く認識していただかないと困るわけでございます。特に電力とガスの相違というものを明確にする必要がここではあると思います。電力の場合は明らかにこれは独占でございます。ガスは競争企業でございます。ということは、たとえばLPG、電力、灯油、石炭、それから重油、こういうものとの転換が常に可能でございます。したがって、ガスを御使用にならない方が、たとえば練炭をお使いになることもあるでしょう。灯油をお使いになることもあるでしょう。そういうような意味においてはガス企業というのは独占企業ではございません。競争企業でございます。そこがガスと電力との大きな違いでございます。それから三番目の違いと申しますのは、原料についての問題でございます。先ほど村上社長のお話では、石炭が六%、すると九四%前後は輸入エネルギー、特にLNGに東京瓦斯の場合は六〇%を頼っておるというような現状でございます。ガスはこれ一本しかないのです。電力は、火力、水力、原子力、こういう選択肢を持っておるのです。つまりポケットが三つあるのと一つあるのの違いでございます。ここが一つガスと電力との大きな違いである。つまり、選択の幅が非常に小さい、そして片方に競争企業であって価格に対してもいろんな抑制のあれが働いているという矛盾の中で企業経営を行わざるを得ないというところが大きな問題点であろうかと思います。 これが私の申し上げます原則論でございます。 それから、具体論であります。 まず第一に、申し上げるまでもなく、代替エネルギーの促進というものをいま図らなければなりません。それにはLNGの導入というものが必要不可欠でございます。細かいことはここではいま申し上げませんが、LNGの導入のためには収支の健全化が図られなければなりませんし、LPGよりも三割も値段が安い、そういう経済的なメリットも十分に生かした原材料の使用を図らなければなりません。したがって、どうしても収支の健全化のためには、代替エネルギーの促進という大所高所に立った財政基盤の確立が何よりも必要であろうかと思います。 二番目、資本費の問題。減価償却費を定率法にすることは、いまの一との関連において必要不可欠である。保全、安全対策、地震対策のために相当の投資を必要といたします。電力の起債枠と申しますのは資本金の四倍でございます。もちろん資本金もガス業界に比べれば約五倍の大きさです。それの四倍の起債枠を電力は持っております。ところがガスは二倍でございます。五分の一の資本金で二倍の起債枠しか持っておらない、こういうようなことで、大変大きな問題点をそこに含んでいる。しかも時代は高金利の傾向にあります。だから、資本費の削減ということを大所高所から考えて、マクロ経済、国民経済の中長期の安定から考えて、削減をするというようなことはまさに時代に逆行するものだ、こう判断をいたします。 三番目、配当について。増資をする場合の取得基準は、大蔵省は配当率一〇%以上の維持ということを指導をいたしております。したがいまして、高金利時代になりますと、株式利回りがもし一〇%以下の配当ということになりますと、非常に悪化をいたしてまいりまして、他との相対的関連においてガス業界が資金調達力が極度に悪化するという事態を招かざるを得ない。しかも、ガス株と申しますのは、九九%が大体個人の株主によっております。しかもそれは資産株でございます。そういうような他の株、スペキュレーティブな株とは性格の違うものであるということも考えますと、やはり安定的な配当というもの、つまり相対的に割り安でない適切なる配当というものが必要にならざるを得ない。それと資金調達能力と、高金利時代に順応をするという多面的な観点からの判断が必要かと思います。 四番目、為替差益還元の問題。一昨年八月二十九日の第二回目の衆議院物価特別委員会で、為替差益の六〇%をガス企業は還元することにいたしました。当時参考人として出席をされました日本瓦斯協会の会長安西氏は、為替レートというものは常に変動するものである、したがってこれを特別積立金にして料金安定の一部にでも資したいという観点から反対をされたわけであります。当時、河本通産大臣から、円が二百円ベースで推移して、OPECの値上がりがなかりせば、現行料金は五十五年三月いっぱいまで据え置いていただきたい、こういう要請があったわけでございます。私はその当時の官報を拝見をいたしまして、ガス業界はこれに協力されたんだと判断をいたしました。ところが、この通産大臣がおっしゃられた条件というものが全部崩れたわけでございます。したがって、もうすでに昨年の秋に料金改定の申請をすることも、こういう筋から言いますと可能であったわけでございます。と同時に、私自身が、その当時為替差益の還元をもしそんなに促進するのであるならば、料金値上げのときには黙っていなさいということをある週刊誌が書くというならば私は話をするということで、はっきりとそれをもうすでに訴えております。したがいまして、自分に都合のいいときには黙っている、都合の悪いときには文句を言う、これは筋が通らぬというのが私の考え方でございます。 五番目、原価計算期間を一年とする、まずやむを得ず妥当だ、こういうように申し上げたいと思います。やむを得ず妥当と申し上げます理由は、一体石油価格バレル当たり差額を一ドルちょっとぐらいに——この一年間の推移で見込んでみても、とてもじゃないけれども、バレル当たり一ドル前後の上昇率で済むものではない。よくOPECには穏健派と急進派があるんだという意見が聞かれますけれども、もはや今日は多くの穏健派を含んで穏健派ではなくなっているという事実を一つ考えざるを得ない。したがって原価計算期間を一年とすることは、やむを得ず一年とするというように私は理解をいたします。 六番目、料金体系の変更でございます。二部料金体系に移行をしていないのは、先進国の中では日本だけでございます。すでに日本でも電気、水道、電話は行っております。したがいまして、私は二部料金体系で行うということがいいという考え方を持っております。 七番目、値上げ幅は今回の申請でほぼ妥当だ。ほぼ妥当というのは、私はいま申し上げましたような観点からでございます。実施はおくれるほど事態は悪化する、したがって四月一日というものの実施を主張したいと思います。 それから八番目、ディスクローズの問題が問題になっておりますが、ガス業界は日本の中でも最も先端を行っております。批判する前に、まずそのディスクローズを徐々にやっている、その企業姿勢を評価するということも同時に大事ではなかろうかという考え方でございます。 それから今度は、いまの原則論、具体論にあわせまして、三、国会への提言と、ガス企業への要望をひとつ申し上げたいと思います。 物価、景気への配慮というものは大変に必要でございます。この委員会が物価問題を討議する委員会であることがその性質をよくあらわしております。しかしながら、現在の日本における最も大事な、プライオリティー・ナンバー・ワンは、エネルギーの安定確保にあると思います。一をとって十を捨てるような目先的な判断ではその目的を達成することはできません。もし仮に経済原則を政治的に曲げることがありますと、中長期的に見て消費者に対して物価上昇をさらに上乗せするという結果を生むことは、諸外国にも見られますが、多くの経済のこういう事例、過去の事例が実証をしているということでございます。したがいまして、国会の先生方の権威と良識とによってひとつ適正な御判断をいただきたいということが、国会への提言でございます。 ガス企業業界への要望といたしまして、代替エネルギーの開発と安定供給体制を確立して、国民に安心を与えるということ、これが至上命令でございます。したがいまして、確固として経営者としての哲学を持っていただきたい。右顧左べんする必要はない。ただ一つ、ガス業界はPRが大変に下手でございます。したがいまして、努力の意のあるところが消費者に十分に反映しないのです。ひとつPRに十分に努力をしていただきたい、私はこういうように考えております。 以上、原則論と具体論と国会の先生方及びガス業界の方々に対して要望するという三つの柱から私見を述べさせていただきました。どうもありがとうございました。
○井上委員長 ありがとうございました。 次に、横地参考人にお願いいたします。
○横地参考人 私、ただいま御指名をいただきました、名古屋市の婦人団体連絡協議会にかかわりを持っております横地でございます。 今度の東邦瓦斯の料金改定の問題につきまして意見を述べさせていただきます機会をいただきまして、大変幸せに思っております。 結論から申し上げますと、原則的には必要最小限度の値上げはやむを得ない、私はそのように考えておりますし、私どもの婦人団体の関係並びに消費者団体の方々との対話の中からも、外的要因を含む、特にまた円安傾向にございます今日の経済情勢の中で、最小限度の値上げはやむを得ない、こういうことを大多数の方が確認しておりますことを、まず表明を申し上げておきたいと思います。 ただ、先ほど清水参考人からも意見がありましたように、最近の物価攻勢というのはもう本当にメジロ押しでございまして、すでに昨年の秋ごろから私どもは、民生の安定のために、そうした政府の政策をしっかり根をおろして推進をしていただかなければやり切れないというようなことを、お手元にお配りをしております「婦人なごや」の十一月号に私は書いた覚えがございます。 そういったような事情の中で、今度のガス料金の改定は、電力料金の改定申請と同時に、執行を四月一日をめどにというようなことで要請があるようでございまして、こういったような問題を含めて、私見を述べさせていただきたいと思うわけでございます。 昨年の消費者物価指数は、それぞれの努力を重ねまして、大体私ども名古屋地方では五%程度の上昇率にとどまっておりました。一方では、卸売物価の率は非常に急上昇をしてきまして、これが私どもの小売物価にはね返ってくるであろう時期を大変心配をし続けてまいりましたけれども、幸いにして、消費者の努力や企業の御関係の方々が先物買いをなさらなかったというような情報も承っておりますけれども、経済への取り組みが非常に慎重であったということで、私どもの消費者物価指数が五%程度の横ばいで終わったということは、私どもは大変意を強くしているわけでございます。しかしながら、私どもの名古屋地方の消費者物価指数の上昇ぶりはただいま大体八%程度でございまして、政府は、六・四%にことしはぜひひとつ抑えたいという意向をお示しいただいておりますけれども、現状ではなかなか厳しいようでございます。特にまた、卸売物価の一月、前年との対比では一九%の上昇を見ているというような傾向の中で、もはや昨年のようにこれがどんなに抑制をされましても消費者物価にはね返ってくるであろう、そういう不安をますます強くしているわけでございます。 私どもは、このガス料金が改定をされます要因として挙げておられますそれぞれの条件について、非常に不十分ではございますけれども、説明もいただき、そしてまた、私ども自体もそれなりに学者の先生その他から御指導いただきまして、いろいろと対話を交わしたことでございますけれども、この要因をわれわれは素直に認めながらも、しかし、東邦瓦斯さんが申請をしておられます四七%余の大幅値上げというものについては、ぜひ十分に御審議をいただいて、御検討をいただいて、上げ幅についてはぜひひとつ十分な御指導をいただきたいものだということを考えているわけでございます。 保安体制が確立しているということは当然だというお話でございましたけれども、しかし、この種の事業で保安体制を確立するということは、当然の義務ではございましょうけれども、なかなかに大変な管理を必要とするものであることを私どもは素人として承知をしておりまして、私どもが今度の値上げの要因で、外的要因を含めてでございますが、消費者として一番強く要請を申し上げたいことは、この保安体制をさらに強化をして、安心して良質のガスを長期安定供給をしていただくことを本当にお願いを申し上げておきたいと思うわけでございます。 このガスの製造につきましては、原油でございますとか石炭でございますとかあるいはLNGなどの導入を対応的にしていただきまして、コストの維持と、そうしてまた保安の確保のために努力をしていただいているようでございますけれども、今日ここへ出席をさせていただきまして、東邦瓦斯さんの経営というのは非常に堅実でございまして、私どもは、そういう点では非常に古いつき合いとして、ガス事業には信頼を深くいたしております。 というのは、あの戦争のときに名古屋は、御承知のように、本当にほとんど焦土と化しましたけれども、こういった事態に対応して、保安のために全力を尽くして市民に不安を本当に与えなかったという、こうした管理上の誠意というものは、非常に市民の胸の中に深く畳み込まれております。 また、御承知のように、非常に皆様にも御心配をかけましたが、昭和三十四年の伊勢湾台風のあの時期に際してましても、本当に誠意を尽くしてこの保安の関係と供給に努めていただきました。このことは、私ども、あの災害の中に不安におびえながら生きておりましたけれども、少なくとも、私どもが一番心配をいたします熱源の確保が心配なく行われたということは大変ありがたかったことだと、市民はみんなそのように理解をいたして、感謝をいたしております。 こういう点で、先ほど他の参考人の方からもお話がありましたように、非常にじみだとおっしゃいますけれども、特に東邦瓦斯は、名古屋瓦斯と言った明治三十九年にこのガス事業が始まったようでございますけれども、その創始者でございます岡本桜さんという方は、事業家として非常なりっぱな考え方でこのガス事業を行っていただきまして、当時検針に来てくださいます方々あるいは集金に来てくださいます方々を含めて、非常に誠意を尽くして市民と接触をしているということには定評がありました。 事業が広がりまして、先ほど社長さんからも御説明がありましたように、いまは二十四市二十一町一村にまたがる比較的広範囲にこのガスの供給をしておられますが、名古屋地方は大体九三%程度の普及率ではないかと私は思っております。名古屋は大体六十四万世帯と言っておりますけれども、メーターの取りつけは、企業その他の関係もありまして六十七万余個のメーターの取りつけを現在行っていただいているようでございまして、いまや都市生活をいたします者の熱源として、これは電力とともに不可欠なわれわれの生活の大きな要因でございますだけに、これが健全な運営ということにつきましては、私ども消費者も理解が与えられる限り努力をして、この健全な経営を維持していただくために協力をしなければいけないことは当然ではないかと考えております。 ただ、先ほど東京の参考人の方からもお話がございましたように、このたびの料金改定は基本料金と従量料金との二部立てのようでございまして、原則的にこれはとても公平だと私は考えております。これは電話もそうなりましたし、水道料金もそうだと思いますが、私はこの料金の体系は、消費者としても支持しなければいけないのではないかと考えております。ただ五段階料金のときに、名古屋では最低料金が六百九十円でございます。それで八立方メートルをお使いになります方はこの最低料金で済んだわけでございますけれども、このたびは最低料金であった六百九十円が基本料という設定で行われているようでございます。この積算の基礎につきましては、当然精密な積算の基礎の上に立ってこの基本料金が決まったことでございましょうけれども、私どもには何となく、たまたま偶然であったかもしれませんけれども、最低料金の六百九十円が基本料金の六百九十円ということでいくのではないかなどと言ったら失礼でございますが、多少安易な考え方がおありになったのではないかという懸念が消費者の中にはございます。ですから、この基本料金の算定におきます積算の基礎というようなものについて、もう少し消費者に納得のいくような御説明をいただきたかったと考えているわけでございます。いまここへ伺いまして初めて知りましたので勉強足らずで恐縮でございますが、東京瓦斯さんは七立方メートルお使いになります方に最低料金の規定があったようでございますが、名古屋は八立方メートルでございまして、こういうところは経営上許されていたのかもしれません。私は先行き健全な経営を維持するために、もうすでに最低料金の使用量というものにも東京と名古屋とで差があった。したがって、基本料金をお決めになる積算の基礎について、私ども消費者が多少の疑問を持ちますことについても、こういった問題をもとにして懇篤な御説明をいただくべきであるといまでも考えておりますことを申し添えておきます。 なお、LNGの基地開発につきましては、東京や大阪が早くから手をお染めになっていたようでございますけれども、名古屋の東邦瓦斯さんは、昭和五十二年に知多半島に中部電力さんと共同出資によります基地の開発をなさいました。ただいまはまたガス独自で新しい基地の開発を御計画のように承っておりますけれども、やはり諸情勢を勘案いたしまして、企業の健全経営と供給の安定、長期にわたるそうした御計画の中では、いまから言っても遅きに失するかもしれませんけれども、そうしたLNG等への取り組みがもっと積極的であってほしかったということを特に感じるわけでございます。いいことは早くやるべきだと思います。私ども当時御説明をいただきましたが、天然ガスは比較的資源として無尽蔵だというように承りましたけれども、最近はまたもう世界が天然ガスに注目をされまして、先行き大体三十年くらいというような御説明をいただきますと、長期安定とは申しましても、その間に代替エネルギーの新しい開発がどんどん進むかもしれませんので案じることはないのかもしれませんけれども、こうした問題を含めまして、ぜひこのエネルギー問題の本格的な見通しと対応というようなものも、特に資源を持たない日本の国のことでございますので、本当に国民にも情報をお流しいただきまして理解を深めるような努力もしていただかなければいけないのではないかと考えております。 資本費の問題でございますけれども、LNGの基地の開発をされるといいますが、非常な資本費を必要とすることでございまして、莫大な投資を必要とするものでございますから、これが起債との関連で、やはり一部は消費者が償却を負っていかなければいけない、それがわれわれのコスト高にも通ずるものではないか、こういったような問題も含めて、ガス経営の健全化のためにぜひ諸般の事情を勘案して、消費者も納得のいく、しかも本当に安心して信頼でき、期待できるような体系というものを料金の上にもぜひ新しくつくり出していただく御努力をお願い申し上げたいと思います。 なお、LNGの基地が五十二年に開発をされまして、五十三年の六月から、基地に近い知多半島の半田市あるいはその周辺に、七百戸とか千戸くらいの区切りをつけて新しく機器の調整などをしていただいているようでございますが、私どもはまたその機器を調整いたします場合に、消費生活の上に大変な迷惑がかかるのではないかというようなことも非常に案じまして、当該地区の方々とも、その調整期間に消費者の受ける迷惑といいますか、そういったような問題につきましてもいろいろお尋ねをいたしましたけれども、ガスの保安の関係上非常に心配をして、前に十分にPRをなさいまして、そして消費者にも十分な理解の上で機器の調整などを順次やっていただいているようでございます。こういうようなことも、当然のことでございますけれども、私どもとしては大変ありがたいことだと思っておりますし、何を申しましても先ほどから申し上げますように、諸物価の騰勢、しかも私ども名古屋市におきましても、大学、高等学校の授業料、入学金はもちろんのことでございますけれども、保育園の入園料その他がメジロ押しに四月一日から改定をする。四〇%から五〇%程度の値上げを議会にただいま提案し、審議中のようでございます。県におきましても、手数料だとかあるいは道路利用税のようなものまで値上げをするとかいう傾向にございまして、本当に素朴な消費者の生活は、先ほどお話がありましたように、ベースアップが多少配慮をされましても、むしろ消費の増高のために私どもは非常に困った生活を余儀なくされるのではないかと考えております。こういう点で、ぜひひとつ値上げ申請の時期、いま承りますれば早くしないと悔いを残すという御意見もございましたけれども、一方では一斉値上げというようなことによって起こってくる私どもの消費の条件がいろいろとふくそうしてまいりまして、料金以外の諸物資の高騰がもう目に見えるように上がってくることを私どもは非常に憂慮いたしております。こういう点で、ぜひ値上げの時期、値上げの幅等につきまして十分な御審議の上、適切な御指導をくださいますことをお願い申し上げておきたいと思います。 なお、私どもは非常に消費の節約を図って努力をいたしておりますし、みんながお互いに横の連携をとりながら、今月の使用量などにつきまして、努力をすればどの程度の節減ができるかということもお互い手をとり合ってやっておりますけれども、しかし、こうした限られた熱源を有効適切に使っていくために、ただいま断熱材などを利用する建築様式などについて一方では大変声を高くして進めているようでございますが、最近、その基準などがようやく決められるような傾向にあるということで、私も当然のことながら意を強くしておりますけれども、しかし市井にはこういったような傾向を利用して、申しわけありませんけれども荒かせぎをするような悪徳な商人もいないではございませんので、一方では消費の節減を図り縮減を図ると同時に、一方ではこういったようなことの合理的な使用についての指導もぜひ物価問題との兼ね合いの中で御推進くださることをお願い申し上げておきたいと思います。
○井上委員長 ありがとうございました。 以上で、参考人各位の御意見の開陳は終わりました。 午後零時四十分から再開することとし、この際、暫時休憩いたします。 午前十一時五十分休憩 ————◇————— 午後零時四十四分開議
○井上委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 午前中に御意見をお述べいただきました各参考人に対し、質疑を行います。 議事の進め方でございますが、フリートーキング形式で進めることにいたします。各委員は挙手をして質疑の申し出をしてください。 なお、会議録作成上の都合によりまして、委員長の許可を得た後に発言するようにお願いいたします。その点、参考人の皆さん方も、発言の場合には委員長の許可を得た後に発言していただきたいと思います。 質疑者も参考人の方々も座ったままで結構でございます。 これより質疑に入ります。
○亀井(善)委員 清水参考人にお伺いいたします。 ガスと電気の料金の値上げがいま問題になっているわけですけれども、電気の場合は独占事業ということであります。さらにはガスの場合は、先ほども矢島先生からもお話がございましたとおり、競争企業、LPGなりあるいは電力あるいは石炭、灯油等との競争関係にあるわけです。したがいまして、電気に対する考え方、ガスに対する考え方、今回の値上げの問題につきましても考え方が若干違うのではなかろうかと思いますが、先ほどの競争企業であるというようなことを加味しまして、ひとつ両所の考え方の違いと申しますか、その辺のお考えを言っていただきたいと思うのです。
○清水参考人 確かに電気と違う面があると思いますけれども、先ほど矢島先生のお話を伺っていて、私ちょっと感じたことは、そのエネルギー源そのものは選択できると思うのですけれども、いまの家庭の中に買い込んだ器具ですとか設備、そういうものが容易にこっちのエネルギーからこっちのエネルギーへと簡単に取りかえられないような家庭の構造があると思うのです。もしエネルギーが安い方に移りたいと思ったら新たにまた器具を買わなければいけないということになったときに、エネルギーだけで考えればそれは確かに安いかもしれないけれども、家計から出ていくお金から見ると、これは非常にむしろ大きくなるわけです。それと、資源的にも、次々とそういう事情によって器具を買いかえる、屋内の設備をし直すということはどうかなというふうに思います。
○中野(寛)委員 安田参考人にお伺いしたいのですが、私もおたくのガスで生活をしている方でございますけれども、そうしますと、特に大阪瓦斯さんの場合に、産業用のガスとして、通産省の御指導があったのかもしれませんけれども、別に、あれはLNGですか、供給をなさっておられるように聞いておりますけれども、そしてまたうっかりしますとそのことが特別に別途の施設その他必要になって産業用のためにコストアップなんということがないかなんというようなことを心配する方もいらっしゃるわけですけれども、むしろ供給量がふえたりまた設備が併用できたりすれば逆にコストダウンのためには役に立つ、こういうことになるのじゃないか。その辺の内容といきさつ、そしてそれとコストの関係、そういうようなことにつきまして、おわかりでしたらお聞きしたいと思うのです。
○安田参考人 いま先生御指摘の産業用のLNGのことと存じますが、それにつきましての私の考えておりますことを申し上げたいと思います。 いま確かに私ども、御指摘のとおり産業用LNGを大量に使っておりますし、まただんだんとその使っていただき方がふえてきております。総合エネルギー調査会の都市熱エネルギー部会の答申がございまして、産業用のLNG特約制度というものが昨年できまして、昨年の十月から私どもはこれを使わしていただいております。 私、先ほどの説明でも申し上げましたが、お手元資料の五ページにガスの需要パターンの様子を書きました。冬は多く夏が低いというのが家庭用の状況でございます。また、一日のうちでも、昼間は少なく夕方とか夜が多いというのが家庭用の需要でございます。それがコストの引き上げ要因、稼働率の悪さがコストを引き上げることになります。したがいまして、私どもはコストを引き下げるための努力を一生懸命しておりますが、その一つがこの産業用LNGとしてあらわれていると思います。と申しますことは、コスト引き下げ要因になっておりますのは、使用パターンに格差があるからでございまして、格差のないものを使いますればそれだけコストは安くなるはずでございます。したがいまして、料金の長期安定につながるものと思うわけでございます。この表でもございますが、大口の工業用はわりあい平均して、一年間も平均でございますし一日でも平均しております。したがいまして、平均的に使われ、コストのいいガス、負荷率のいいガスが使われますとそれだけコストが安くなるわけでございます。それが産業用LNGの特徴であろうかと思いますので、特約によりますコスト引き下げの努力の一つのあらわれでございます。しかしながら、それが一般の家庭用、あるいは一般民生用を圧迫するようなことになってはこれは逆でございます。絶対に一般に御迷惑をかけてはならないという一つの大制約がございます。したがいまして、その原資といたしましては、一般の需要に御迷惑をかけない別枠のソースを持っておらねばならない。その別枠のソースを使わねばならないというのが一つの制約でございます。と同時に、それがコスト引き下げに役立つものでなければならない。すなわち、使用の格差のあるのを格差のないように直すわけでございますから、使われるものは使用の格差のないものであらねばならないということで、そういうような点からいろいろな制限を加えられております。したがいまして、ここで使われておりますのは条件が幾つもございますが、量が大量であるということが一つの条件でございます。いまの天然ガスでございますが、一万一千キロカロリーで四百万立方メートル以上のものであるということ。いまの普通の供給ガスで申しますと約一千万立方メートルくらいの量——大量でございますが——でなければならないということ。しかもまた、それが長期間連続して使っていただくものでなければ余りお役に立たないということでございます。三年以上の長期にわたらねばならないという制約もございます。また、それが買っていただいたり、断られたり、また買っていただいたりというようなことでありましたら、いまのコスト引き下げのための連続的な使用、あるいはすそ野、底辺の引き上げ、押し上げということにならないわけでございますから、三年間の長期契約でやる。しかもそれが九〇%以上の引き取り義務がある。もし使わなくても引き取っていただく。使わなくても払ってもらわねばならぬ。いわゆるテーク・オア・ペイでございまして、九〇%という非常に厳しい制限でございます。また、必要なときには減ってもよろしい、断続供給と申しますか、予告をいたしまして減らしていただく。一般家庭用、民生用が必要なときには減らしていただくということをしても構わないという条件をつけられております。 それから、一番肝心のところは負荷率が一〇〇%以上であるということを申します。この負荷率が一〇〇%以上であることというのが一番大事なところでございます。いま負荷率が悪い事情にあるために、それを是正するためにこの制度が設けられたわけでございますから、ここでの負荷率がよくなければならないというのは非常に厳しゅうございまして、年間平均の方が十二、一、二、三の冬季の需要よりも一〇〇%以上多いことというのが条件になっています。いまこの絵で見ますと、みんな夏が低くて冬がこうなっていますが、いま申しましたように、象荷率一〇〇%以上と申しますると、この山がこうなるわけでございます。夏の方が高い、冬の方が低い、それが一〇〇%以上ということでございます。それほど負荷率がよくなければならないという制限がございます。 また同時に、それを大量に使っていただきますお客様でございますが、その専用の設備はそのお客様に持ってもらう、われわれが負担せずにお客様に持ってもらう。したがって、一般のお客様には御迷惑がかからない、その負担は及ばないということ。また原料価格が動きますので、三カ月ごとにその原資を見直していくということもやることになっております。 非常に厳しい条件のもとで、しかもそれが負荷調整に役に立つというところでございます。しかも、資源に余裕がございまして、一般の需要を圧迫しないという範囲内におきましていまやっておるわけでございます。幸い私どもLNGに少し余裕を持っております。またエキストラカーゴーと申しますか余分の船をとることができる状況にございますから、いまやっております。五十四年の十月から始めまして、いま現在では三億一千立方メートルの契約をいたしております。いま五十五年契約できておりますものだけで九億立方メートルの契約をしております。これは負荷調整に役立つだろうと思います。 同時に、LNGをこれだけ使っていただくものでございますから、脱石油という国策にダイレクトにつながるものでございます。これは民生用の料金のコスト抑制にもなり、また石油から代替エネルギーにかわる国策にもつながるものでございまして、両立させるいいものであるといま進めているところであります。それがいま御指摘の点でございます。こういうことでございましたでしょうか。
○中野(寛)委員 はい、ありがとうございました。 LNGの問題でいま安田社長のお答えもありましたが、やはり量が多くあるということは大変大切な要件だと思うのです。これはLNGについてのいろいろなメリットを、村上参考人からも先ほど聞いたところでありますけれども、たとえばそれが現在量が多い、または油の価格と比較して三割ぐらい安いというようなことがありましても、最近すでにLNGが油の値上がりにスライドされて上げていくという動きがあるわけです。——現実になされているわけですけれども、やはり将来OPECと同じようなことで、これまた価格のコントロールをやられますと、石油と同じ経過を歩んでいくことになるわけですが、LNGの将来の見通しだとか、それから産出する地域の状態であるとか、そういうふうなことについて石油以上の——より一層供給源の安定性だとか、他の地域が広範にあるとか量がたくさんあるとか、そういう見通しが立たなければいかぬと思うわけですけれども、われわれ持ち時間があるものですから、簡単にその辺の見通しお答えいただければ……。
○村上参考人 LNG、いま日本が取り入れておりますのは、御案内のとおりアメリカ、これはアラスカでございます。それからボルネオ島のブルネイ、インドネシア、こういった地区からとっております。 いま先生の御指摘の点でございますけれども、今後われわれはASEANの中のマレーシアそれから豪州、もっと先に参りますとカタール、いま問題がございますが、ソ連のヤクーチャ、こういったものを将来のLNG供給源として考えております。 現実の問題としまして、いまLNGの契約体系として大体六十年代の半ば過ぎまでは十分補完できる体制でございます。今度、現実にすでに豪州の天然ガスも契約されました。これが大体年間六百万トン、電気とガスと両方一緒にとります。それからマレーシア、これもやはり電気とガスと一緒である。これも年間六百万トンの規模です。 それに引き続きましてカタール、これはどこまで仕立て上げられ得るか存じませんけれども、確認埋蔵量とすれば、いまの年間六百万トンに対しまして、四千万トンという膨大な天然ガス田がございます。こういったところをやはりわれわれは技術力あるいは資本力あるいはそういった政治力というものを考えまして、メジャーとともにそれぞれ育て上げるつもりでございます。 一応こういったものの総計を考えますと、八〇年代までのLNGというものが一応見込まれるのじゃないか、そう考えております。その後の問題につきましては、石炭の液化でございますとか、いろいろの代替エネルギーというようなものの石炭を中心にされたエネルギー源が考えられると思いますけれども、一応われわれとすれば、そういった意味でLNGにつきましては、将来の見通しとしてこういった縮図を考えております。 特にマレーシアにつきましては、現在六百万トンの契約を昭和五十八年から入ることですでに契約いたしております。このマレーシア地区は六百万トンの倍量の埋蔵量がございます。これを契約し、これからいよいよ工場の建設が始まりますが、二期、と申しますのは、次の将来の予定の六百万トンを計画いたしました設計の中で初めの六百万トンを成熟させるというようなことも考えております。 そういった状況でございますので、大体八〇年代まではLNGというわれわれの安定確保の見通しは大体これでつけておるつもりでございます。
○渡辺(秀)委員 先ほど午前中、参考人の皆さん方からいろいろ貴重な御意見も承りましたし、特に矢島先生からは非常に端的な御指摘もいただいて、原則論、具体論、しかも国会に対する御提言までちょうだいいたしまして、私は基本的には異論はないわけでありますが、要は、本日のこの委員会で参考人の皆さん方からお聞きをする基本立脚点は、いかに国民の皆さん、消費者の皆さんに安い物を提供するかということであって、それに対して皆さん三社の申請が言うならば適正であるか、あるいはまたわれわれが納得できるものであるかということだろうと思うのであります。したがって、できるだけ低廉な燃料を供給していただくという観点からいろんな質問がなされるわけでありますが、私もひとつそういう観点から考えてみて、幾つもたくさん指摘すべき問題点があろうと思いますけれども、特に一、二点ちょっと三社にお聞きをさしていただきたいと思うことは、大阪さん、東京さんの方でもこのグラフによる季節による需要度ですね、需要構造、これをよく御指摘をされてわかりやすいようになっております。この季節格差が非常に大きい。したがって、設備の稼働率の低下を非常に招いておるということがいわゆるコストアップの要因になっているということだろうと思うのですね。これはちょうどこのグラフを見ると、昨日まで私たち意見を聞いてまいりました電力さんと全く逆の関係にあるように思うのです。それとの兼ね合いもあっても結構ですが、この季節的な問題について各会社としてどのような御努力をなされているか、あるいはまた何かいい方法がないか、もしあったらお聞かせをいただければ多少は価格を下げる要因にもなるのではないかという感じがいたしますことが第一点。 第二点目は、設備投資の額が非常に皆さんの申請の中に、これは燃料はもちろんでありますけれども、燃料のことは国際的な要因が非常に強いわけでありますから、企業努力によってある程度の合理化を図るということを考えていきますれば、当然設備関係も見逃してはならない非常に多額な設備資金を必要としているようにお見受けするわけです。特に供給設備を中心に増加しているようでありますが、これは私ども町を車で通りますと、東京さんも大阪さんも名古屋さんの方もそうだろうと思うのですが、よく工事をやっておられますな。これはもうほとんど年じゅう、大変なことだと思うのです。恐らくこのガス管工事が供給設備の中で大きな分野を占められるのじゃないか、素人でよくわかりませんけれども、そんな感じがいたしますが、これは何かもうちょっと、ああやって年じゅうやらなくて済むような方法とか、あるいはこれは交通渋滞にも影響しますし、耐用年度とかそういったいろいろなことも考えられて、そこに工夫ということが考えられないものでしょうかね。もし御意見があったらお聞かせいただければありがたいと思うのです。 以上、東京さんからでも大阪さんからでも、どちらからでも結構ですが、ひとつお聞かせ願いたいと思います。
○安田参考人 先ほど中野先生にお答えしました続きになるものですから、いまグラフのお話を先生おっしゃいましたので、ちょっと村上さんに先駆けて私、手を挙げましたが、先ほどの絵で申しましたところに引き続きのことで先生の御指摘があったのじゃないかと存ずるわけでございます。 先ほど申し上げましたように、夏冬の格差、また一日の中での昼夜の格差、それがあるのは事実でございますし、特に大げさに申しますと、温帯地方にあるガス業者の宿命じゃないかと思います。また、これを取り除きますのがわれわれの悲願であるわけでございます。そのために何か努力しているのじゃないか、しなければいかぬのじゃないかという御指摘でございますが、大いにそれに着目いたしまして、しておるわけでございます。いま、ここの中ほどにございます負荷率のいい工業用を使い、また一日の中でも時間帯のいい工業用を使う、これが工業用の大口特約でございます。それに加えまして、先ほど中野先生御指摘の産業用LNGが新しく特約が認められまして、その負荷率のいいものを利用して、この格差の是正に成功するというのが大原則で進めておるわけでございます。しかし、一番ダイレクトにこの格差を縮めます、すなわち、この底を上げますための努力としましては、夏分のガスによる冷房というものを使いますのが一番効く話でございまして、ガスの冷房につきましては非常に力を入れておるわけでございます。私どもでは、ちょうど十年前になりますが、昭和四十五年、万国博覧会が大阪でありましたあのころに千里ニュータウンでも地域冷暖房をやりまして、それに引き続きまして泉北ニュータウンの地域冷暖房をやりまして、それから引き続き各地域の地域冷暖房を進めております。また、大型ビルにつきましても、大きなものから順番にガスによる冷房を進めております。先生方御承知の大阪で一番大きいロイヤルホテル、あれは全部ガス冷房でございます。そのほか、各冷凍機メーカーさんと組みまして、大は大ビルディングから小はホーム単位に至るまでのものが開発できておるわけでございまして、それを逐次進めております。 さらに、それがもう一つ小さい、ルームクーラーにならないかということが、一番の念願であり悲願であるわけでございます。これは東京瓦斯さん、松下電器さんと一緒になりまして、ガスによるルームクーラーができないかということで、いま検討、開発中でございます。 なお、先生先ほど御指摘がございましたが、電力さんの方は逆に夏がピークでございます。私どもは夏がオフピークであり、冬がピークである。これを一緒にすればばかんと一つになるのじゃないかということがございますので、去年でございますが、関西電力さんと協定いたしまして夏の冷房はガスでということで関西電力、大阪瓦斯の共同広告をいたしました。全紙何回にもわたりましていろいろな新聞に出しまして、反響を呼んだわけでございます。両社からガス冷房を推薦する、電気の方でとりました電気冷房の需要をガスへ回す、私の方は大いにそれを進めていく、自分でも開発努力をするということを進めておるわけでございます。それによりまして相当成果が上がっております。現在では、大阪市内の新しいビルの半分余りはガス冷房になったというのが、この成果の一つであろうかと思います。これはますます進めていきたいと思っております。それがコストダウンするための努力のあらわれ、先ほどの産業用LNGと引き続きましての考えでございます。 先生の二番目に御指摘になりました、供給設備が多いじゃないか。大阪のは非常に多うございまして、先ほどごらんいただきました横長の資料の三ページの右側に、設備投資が来年度は九百八十九億、そのうちの半分余りの五百七十九億と申しますのは供給設備、すなわち導管関係の設備でございます。非常に多うございます。これから先も多くなっていくだろうと思うわけでございます。それにつきまして、多くはなりますが、何とか、いま道路面を掘り返してガス工事ばっかりしておるが迷惑だというお話でございましたが、それを何とか解決しようという努力をしておりますのが、先ほど御説明を省きましたが、この横長資料の一番最後の六ページの左側から書いてございます。「供給関係」「その他」と書いておりますけれども、「供給関係」の中で、導管工事のいろいろな技術開発といたしまして、「モグラ工法」、もっさりした言葉を使っておりますが、モグラのように、地面を掘らずに地中へパイプを挿入するといいますか、中を進めていきますと、これは土を掘ったり埋め戻したりしませんので非常に安く上がります。モグラ工法もやっております。 それから、「インサーション工法」というのが書いてございます。これは、既設の導管を入れかえするためには、土を掘って取りかえるのではなしに、いまあります導管の中へポリエチレンのパイプをもう一つ中へ押し込んでまいります。内径は少しは細くなりますが、中へ新しいパイプが入りますことによって若返らせることができます、それをやっております。 その次、「ウエコシール工法」というのが出ておりますが、大口径管、いま六百ミリ以上のものに使っておりますが、これは人間が入っていきまして、はっていけませんから腹ばいになりまして滑車の上に乗りまして、ずっともぐりみたいに中で人間が手でやっていきます。これも入れかえをせずに中から修理ができるという工法でございます。また、どうしても掘り上げねばならないのは当然ございますが、そのときには掘り上げました古い土は捨てねばなりません。それから、新しい砂を入れかえねばなりません。いま現在は捨てる場所がございません。また、とってきます砂もございません。よっぽど遠いところへ参ります。したがって、高くつきます。また同時に、環境上の問題やら交通上の問題も起こします。したがいまして、その掘った土を何かもう一回利用できないかという研究をいたしまして、それにより土再生プラントをつくりました。これは大阪市非常に喜んでくれまして、いま進め、ほかの府県からも注目されているところでございます。こういう研究を、導管技術センターというものを昨年つくりまして、百人の技術員を投入しまして研究さしております。そういう努力をしておるのが私どもの現状でございます。
○村上参考人 大体いまの大阪瓦斯の安田社長のお話で尽きているかと思います。ただ、われわれ東京電力と話し合っております夏場の問題でございますけれども、やはり夏場の電力のピーク、これが大部分冷房でございます。冷房を電気エネルギーでやる場合につきまして、これをやはり直接的な、エフィシェンシーの高いガスですることについて、国家的な省エネルギーであるという立場において東京電力と合意いたしております。大型の冷房につきましては、われわれの方は順次、新宿地区や大手町でございますとか内幸町でございますとか、そういったところの集中冷暖房方式を、東京電力さんと御協力の上で、当方のエネルギーで運転しております。ただ、残念ながらわれわれは、本当に申しわけない次第でございますが、小型の冷房まで至っておりません。そういった意味の向こうのピークカットと当方の稼働率の向上と同時に、国家的な省エネルギー、こういった観点の話し合いは電力といたしておりますし、徐々にそれは実現いたしておる次第でございます。
○薦田参考人 東邦瓦斯の事情を申し上げます。 まず季節格差の是正をどういうふうにやっておるかということについて申し上げたいと存じますが、「東邦ガスの現状」というパンフレットがございまして、これの六ページに東邦瓦斯の季節格差の比較が業種別にございますが、家庭用、それから工業用、空調用と三つに分けてこの格差を書いてございます。この格差の是正については、原価に非常に影響が大きいので私どもも努力しておりますのは、工業用の需要をまずできるだけふやしていくということ、それから空調用につきましては中部電力さんとお話し合いをしましてガス化を進めていくということ、新しくでき上がるビルにつきましてはもうガスの空調用がほとんど入っておるような状況でございます。現在私どもで大型の空調用が、ビルについても三百近くついて稼働いたしております。そういった状況で、空調用につきましての季節別の負荷の是正という方向には今後とも推進してまいるつもりでございます。ただ、私ども残念でございますが、産業用LNGについては、まだLNGの確保も不十分でございますし、現在研究中ということで、現時点ではまだ産業用のLNGについてはございません。 次に供給設備でございますが、供給設備の点は先生の御指摘のように非常に多うございまして、五十五年度で全部で二百四十九億のうち百七十五億というのが供給設備の投資額でございますが、この点については、ただいま安田さんからお話ございましたが、工法もいろいろ考えてやっておりますし、それからこの供給設備の投資額についての減少を図るようにいろいろ努力はいたしております。 この供給設備についての目的別の投資でございますが、やはり設備の増強というものとそれから保安対策、環境保全対策、そういったものに対しましてはどうしても供給の設備投資が必要でございまして、非常に毎年増加してくるといった状態でございますが、全体の二百四十九億のうちで設備の増強が八十三億、それから普及促進については五十九億、それから保安対策が三十五億、環境保全対策が十四億、そういったものが主なものでございます。 なお、先ほど工事をよくしないでやっておるじゃないかというお話でございますが、私ども独自でやる工事もございますし、それから下水道、上水道の水道に伴う工事、また電話の工事といったときにガスの埋管工事がつきまとって共同でやる場合も多うございまして、他工事によるガスの埋管といった件数も相当多くなっております。ガスだけの原因ではございませんということを御理解いただきたいと思います。
○武部委員 いま渡辺委員から、供給設備のことについて質問がございましたが、私は設備投資全般についてちょっとお伺いいたします。 たとえば東京瓦斯は、五十三年約千五億、五十五年度は一千六十八億、東京瓦斯の資本金はたしか千五十億円だと思いますが、それを上回る設備投資が毎年のようにこれから行われるようになる。一体こういう多額の設備投資をしていく必要があるかどうか。それから、長期的な設備投資は、東京瓦斯は計画としてどうお考えになっておるか。いま供給設備のことを私もお聞きしたかったわけですが、大体わかりました。それにしても金額がちょっと大き過ぎると思うのですが、これの長期計画はどうなっておるのか、東京瓦斯の村上参考人からお聞きしたいと思います。 その次に、もう一点、現在都市ガスは全国で一千四百万世帯ぐらい普及しているというように聞いておりますが、都市ガスは都市化によってどんどんふえつつある。こういうことになってくると、弱小のLPガス業者を不当に圧迫してその営業権を奪っておるじゃないかという声をわれわれは耳にするわけですが、三社として、これをどのようにお考えになっておりますか。 この二つについてお伺いいたします。
○村上参考人 初めに、設備投資の問題でございます。 当社の場合、一千億を三つに大きくお分けいただきたいと存じます。三分の一の一つが、毎年大体二十七万件ないし二十八万件の新しいお客様のお申し込みがございます、これに基づきます設備投資の費用が大体三百億近く。次の三百億が保安対策費でございまして、これは地震対策を含んで三百億の保安対策費。これは導管その他すべての問題に伴います設備投資でございます。それから、残りの三分の一がエネルギーを安定供給いたします、長期の安定対策にいたします先行投資。結局工場建設あるいは船着き場の設備であるとか、そういったものに対する設備投資でございまして、それぞれで高さが一千億でございます。それぞれ必要な資金だとわれわれは考えております。 なお、次の御質問のLPGとの競合の問題でございます。 われわれ千六百万世帯ございますそれぞれの、二百五十社ほどのガス会社がございます。それぞれ供給区域を設定いたしておりまして、供給区域内においてはガスを供給する義務をわれわれは負荷されておる次第で、それについて、われわれは供給の安定と保安にベストを尽くしておる。供給区域外のところにおきます問題については、われわれの方はLPGと競合がございません。供給区域内あるいは供給区域との接点の問題につきましては、県あるいは市当局のおとりなしもございまして、東京瓦斯はそれぞれのLPG協会と協定を結びまして、できるだけ紛争のない形というものにベストを尽くしている次第でございます。東京周辺においてLPGとの競合問題について、争いはそうないと思っておる次第でございます。御理解いただきたいと思います。
○安田参考人 LPGと私どもとの関係でございますが、大阪地区におきましても、ただいま東京地区を村上先生がおっしゃったと同じような状況でございまして、LPG業界と話し合いの上で協定して進めております。 そのもとは結局使用者の選択に任せられた問題でございまして、お使いになる方がどちらをおとりになるかによって最終は決まるわけでございます。もちろん供給区域内での問題でございます。われわれは、供給義務に従いまして、お客様が私どもを御選択になりました場合には私どもがやらせていただく、LPGを御選択になりました場合にはそうする。あるいはLPGがすでに入っておりますところへ都市ガスをお望みになりましたならば、LPG業者の方と話し合いをいたしまして、そこへ都市ガスを進めていくということでございます。 また、私ども自身でやりますLPGは、いわゆるボンベ売りと申しますか、びん売りの一個売りはいたしませんで、導管でやる形だけをやっております。そうして、将来、お客様が一つのグループといたしまして大阪瓦斯のガスをお望みの場合には、それに切りかえられるような配管をいたしまして、私どもでLPGをやっております。 お互いに協定して進めておりますのが現況でございます。話し合いで進めておる、話し合いで解決しておるというのが実態でございます。
○薦田参考人 私どももLPG問題につきましては東京瓦斯さん、大阪瓦斯さんと全く同様の態度で接しております。 供給区域内と供給区域外につきましては、供給区域内についてのプロパンから都市ガスへの切りかえについてはLPG業者の方と十分にお話し合いをいたしまして、トラブルのないように協定もいたしまして実施しておるような状態でございます。 供給区域外への都市ガスの普及につきましては、ただいま安田さんからもお話がございましたが、まず地域のLPG業者の方と十分なお話し合いをいたしまして、御納得の上で導管を延長していく、お客様の御意思も十分にお聞きしながらやっていくという態度で接しております。現在のところ、格別のトラブルもございません。
○武部委員 もう一点村上さんにお願いいたします。 先ほど私は資本金を上回る投資のことをお尋ねしたわけですが、あなたがいまおっしゃったように三分の一ぐらいで、ふえるもの、それから保安対策と先行投資、これは長期的にこれから毎年、大体そういうかっこうでおやりになるのですか。それをちょっとお聞きします。
○村上参考人 人件費並びに設備投資に内在いたします諸材料費といったものの高騰のない限り、いまの千億のオーダーはそう大きく変更しないつもりでございます。その要因だけの問題でございます。
○工藤(巖)委員 矢島参考人にお伺いいたしたいと思うのです。 先ほどのお話の中で、国会への提言という私どもの大変関心の深いお話があったのですが、その中で、経済原則に対して政治的な配慮から価格などに介入をしていくと、長い目で見て、結局物価の上昇などという形で国民一般大衆にはね返ってくるのだ、だから経済原則を政治的にゆがめないように対処すべきであるといったような趣旨のお話があったように思われるのであります。これは、私ども非常に関心の深い問題でございます。 そこで、その具体例を例証しながら若干敷衍をしていただきたいと思うのです。
○矢島参考人 いま御質問いただきましたことは、まことにそのとおりでございまして、お隣の韓国の例をちょっと申し上げたいと思います。 実は、大変具体的になりますけれども、昨年の四月ころであったと思いますが、韓国野党系の代表新聞でございます東亜日報の李社長が私にぜひ会いたい、こういうことでございました。それで私、李社長とお目にかかりましたところが、李社長はインフレ問題について非常に心配をして、台湾及び日本、韓国、こう見てきた、そして結論的に言えば、日本と韓国はだめだ、こういう御意見でございました。その趣旨は、日本の場合は、私は仮にという言葉を使わさせていただいたわけでございますが、韓国の場合は、朴正煕政権の末期に経済の原則をきわめて政治の力によって曲げてきたわけでございます。それで大義名分は、物価安定、抑制ということでございました。それがコストを割り込みますと、生産者は生産物を出さない、こういう当然の論理が韓国の社会にびまんいたしまして、そして需給のアンバランスが逆にやみを生じて、物価上昇の引き金になっている、こういうことが行われたわけでございます。 そして私は、六月に韓国に参りまして、実態を調査いたしました。ソウル大学の経済学の専門家、延世大学の専門家等々に、あなた方はなぜ率直に経済の論理を曲げないようにという主張をしないのかということを言いましたら、これは韓国の政府でございますが、もう言うことを聞かないから、私どもが言ってもだめなんだということで、完全に無言の行に入ったわけです。そこで、韓国のジャーナリズムはどういう政策をとったかと申しますと、外国人に経済の論理を貫くことを主張させるという方法をとりました。名前をはっきり挙げますと、たとえば韓国の中央日報からの要請で金森久雄氏、下村治氏、それから私などが、経済の論理を曲げてしまうと、中長期には結局経済のメカニズム全体が壊れてしまう。壊れると、当然のことながらそこにはメカニズムによる調節ではないいろいろな、要するにスペキュレーティブな動きが出てくる。したがって、そういうことはよろしくないんだということを、韓国内部ではなくて外部から言うことによって、何とか経済の論理を、一〇〇%とは言いませんが、適切に守ってほしいという要請の論文を私も新聞に書きました。そういうような事態が、実は結局企業が政府に寄りかかるというような甘えの構造を極度に生みまして、そして現代洋行の問題が、結局はあの問題、今度の朴正煕政権の非常に不幸な引き金にまずなったのではなかろうか、こういうこともございます。 それからもう一つは、台湾の例を申し上げますと、台湾は、第一次エネルギーショックのときにはきわめて巧みな政策をとりました。ということは、経済のメカニズムに決して逆らわない、そしてスペキュレーティブな動きはきちんと抑える、こういう政策をとりました。実は私ここに表を持ってまいりましたけれども、確かにオイルショックのありました直後の七四年には、卸売物価は四〇・六%でございます。それから都市の消費者物価、これも対前年比でございますが、四七・四%でございます。こういうように高価格安定——均衡とは申しません、必ず崩れるのですから。安定をやって七五年からは、卸売物価は対前年比マイナス五・一%、それから都市の消費者物価は五・三、こういうふうに落ちついたわけでございます。 そういうように、経済の論理と申しますのは、これは先生には釈迦に説法でございますが、やはり高いところから低いところへ水が流れていく論理でございます。低いところから高いところに流していくためには非常な無理が生じます。それが、卸売及び、特に消費者物価への反応がこわいということでございます。これは一番具体的な例でございます。
○工藤(巖)委員 いまのお話の中で、韓国と日本が失敗であった、台湾が成功だった。その人が言うことなんでしょうが、日本が失敗であったというのは、具体的にどういうことを指して言っているんでしょうか。先生がおっしゃることじゃないからなんですが、先生の御推測なさるところでは……。
○矢島参考人 この李社長という方は、日本に対しても非常に厳しい見方をされる方でございまして、そして、台湾に比較して日本が落第だという意味でおっしゃられたんだと思います。
○工藤(巖)委員 先生のおっしゃること、全体としてよく理解ができるわけでございます。私ども、物価安定ということを考えながらいろいろなことを考え、電気料金、ガス料金についても同様でございました。われわれの願うところは、中長期にわたって、国民が安定した物価体系の中で、いわゆるエネルギー高価格時代に安定していきたい、そういう形で妥当な価格を見出していかなければならない、こう考えておるところでございまして、もちろん先生のおっしゃることも——ガスとかこういったようなものは競争企業なのだから、価格統制というか、政府の認可のようなものを廃止してしまった方がいい、自然に任せた方がいいという論理であるのか、そうではないのか。先生のお話ずっと聞いてますと、ガス企業は電気とは違って独占ではないんだ、競争企業なんだからというお話ですから、せんじ詰めていきますと、こうしたガスの価格体系は、もう全く公共料金体系から外してもいいんではないかといったような御趣旨にも聞こえるのですが、そうでございますか。
○矢島参考人 いや、決してそうではございませんで、やはりガス企業と申しますのは、これは非常に公共性の高いものでございます。したがいまして、競争企業ではございますけれども、圧倒的なシェアと申しますか、それよりももっと大事なのは、エネルギーの安定供給と安全、地震対策等々、広域にわたって行わざるを得ない——たとえば東京都なら東京都というものではございませんで、他府県にまでわたるものでございます。ですからこれを、遠い将来はそう持っていっていただきたいというのが、私の経済的なセオリーでございます。しかし、八〇年代とか九〇年代の、いわゆる新規代替エネルギーが全面開花した段階なら、話は別でございます。そうでない段階においては、やはりエネルギーの安定供給及びコストの問題も含んで、こういう公共事業としての一応の枠というものは用意しておかれる方が、国民生活にはよろしいんじゃないか、私はこう考えております。
○工藤(巖)委員 そうすると、結局適正妥当な査定をして決めていかなければならない、せんじ詰めればそういう趣旨だと理解してよろしゅうございますか。
○相沢委員 先ほど矢島先生のお話を聞いていますと、ガス会社の改定要求についてはいわばほとんど査定を加える余地がないような印象を私は受けたのですけれども、ほかの方はどうでしょうか。そうであるからこそ、工藤先生のように、公共料金と言って論議するということが不適当なんで、むしろいわば私企業の料金だから任したらいいんじゃないかという意見が先生に対して出るんだと私は思うのですね。
○工藤(巖)委員 私がそういう意見だというのではないのです。
○相沢委員 そういう意味だという質問が出るんだと思うのですよ。そうじゃなくて、やはり公共料金として審議をしていくことが意味があるんだというお話でしたから、それでは、先生のお考えでは、今回のガスの料金の改定要求についてはどういうところをいわば問題に取り上げて、そして検討したらいいかという御意見を伺いたいのです。
○矢島参考人 もう一社のガス会社の社長がここに座っているという御疑問をお生みになるかもしれませんけれども、(笑声)理論的、中立的な立場から申し上げていることをまず初めにお断りを申し上げておきます。 それと同時に、私はこの料金体系の問題について減らすことだけを考えておらないのです。これは物価問題ですから、当然のベクトルであることはわかるのです。しかし、たとえばバレル一ドルぐらいの差でもって一年もてるかという問題が私はあると思う。私は、もてないと断定申し上げてもよろしいと思うのです。そうすると、東京瓦斯さんは五二・九九、それから大阪瓦斯さんは五一・九九ですか、そういう値段で、赤字を出さないで済むには果たしてこれでいいのか。査定率は、私は理論的に言ってもいまのエネルギー事情から言っても、私ならもう少し高く要求を申し上げたいというのが基本姿勢でございます。こんなことを言うと、もう一つガス会社の社長さんがおられるという誤解をお生みになるかもしれませんが、エネルギー事情から考えるとそうなる、そこを私は御主張申し上げたいのでございます。 それから配当の問題についても、よく新聞紙上でお伺いいたしますのは八%云々、こういう問題は、それは相沢先生は大蔵省の神様みたいな方でいらっしゃるのですから、当然十分に御存じのところでございます。 そして、しかも高金利時代に入ってきて、株式利回りとの相対的関係においてますます起債枠は縮まるということになってきて、しかもエネルギーの観点から見ての設備投資、特に治安対策は必要ないんじゃないか。これは、そういうことをおっしゃる方は大体パニックになると、惜しかった、残念だと一番ほぞをかむ方でございます。したがって、そういうような問題をも十分に議論の内部にビルトインして御論議いただきたい。ただ、率がどうだとか、やれどうだとかいうことでなく、私が一番最初に申し上げたのはそれです。ミクロを含みつつマクロの観点から論ずる。そういう観点で私は議論を申し上げたわけでございます。
○相沢委員 いや、私どもも、やはりガス会社は形態としては私企業ですし、赤字が続くようなことをやっておったら、将来経営もむずかしくなる、拡張もできなくなる、結局それはわれわれの国民生活によくない影響を及ぼすということはわかりますから、だから、何でもかんでも料金の改定を抑えたらいいということではありませんが、特に今回は、電気に比べてもガスの引き上げによる家庭生活への影響が多いだけに、できればその引き上げ率を合理的なところにとどめることができないかということを考えているわけでございます。 そこで、いま油の価格などを入れたら自分の考え方ではこれでも低過ぎる、これは一つの御意見だと思います。それに対して私は、いま何か意見を言うことは控えますが、それではほかの要求の項目も全く完全無欠で手を加える余地はどこにもない、こういうふうに先生の御意見が聞こえるので、それはそうなんでしょうかということなんです。
○矢島参考人 大体出された線は妥当だということでございます。
○松浦委員 ガス会社三社の方にちょっとお尋ねしますけれども、矢島先生もぜひ聞いておってもらいたいのです。 東京瓦斯のLPGが五十三年度トン当たり三万五千六百円だったわけですね。それで、三社のうちでは一番高いLPGを使っておられたのです。東邦瓦斯さんが五十三年度で三万四千九百円。一番安いのが大阪さんで、トン当たり三万八百円というLPGを原料に使っておられたのですね。ところが、今度の申請を見ますと、一番安いLPGの価格になっておるところが実は東京瓦斯さんなんですよ。トン当たり十万五千百円。それから次が大阪瓦斯のトン当たり十一万三千五百円。それで一番高いのが実は東邦瓦斯さんの十一万四千九百円、そういう計数になるのですね。 それから今度ナフサを調べますと、五十三年度一番高いナフサを使っておられたのがキロリットル当たり東邦瓦斯さんで二万四千円。それから大阪瓦斯さんが二万三千七百円。一番安いのが東京瓦斯さんの二万三千三百円という原料単価だったのですね。ところが、今度の申請を見ますと、これが逆転をいたしまして、一番高いのがキロ当たり七万五千八百円のナフサが東京瓦斯さんなんですよ。大阪瓦斯さんが七万二千円。そしていままで一番高かった東邦瓦斯さんが一番安いナフサ、キロリットル当たり六万六千円という原料単価になるのですね。 そうすると、われわれがこれを見ますと、何でたったこの二年間くらいの間に——それはルートが違うからと言ってしまえばそれまでですけれども、こういうふうに急激にナフサなり何なりの原料がそれぞれ仕入れ先が変わってくるのか、価格単価が変わってくるのか。それはルートによって違うということは理解できます。ですから、たまたま上げ幅の高いところから買っておると言ってしまえばそれまでですけれども、そういう問題について具体的に議論する場がないのですね。私たちはたまたま比較をしてみたからそういうのが出てきたので、それじゃどこからお買いになっておるのですかというふうなことについては全く白紙の状態です。となると、いま矢島先生の言われたように、妥当であるということの結論がなかなか出しにくいのです。 ですから、ここでお願いですが、なぜこういうふうになったのかという御説明をいただくと同時に、できればそれぞれの会社別に、どこから購入しておられて、そしてどういう状態だということを資料としてお出しいただければ非常にありがたい。そうしなければ、どうしてもやはり与えられた資料で比較をする消費者——私は別段消費者の立場に立って物を言っているつもりはありませんけれども、資料がないところで疑いが出てくるわけですから、そういう点についてもし御理解いただけるなら資料を御提出いただきたい。と同時に、何でこういうことになるのか、それをひとつ簡単で結構です。ルートが違うならそれで結構です。ですからおっしゃってください。
○村上参考人 いまのお尋ねの各項目につきまして、当方は一切これは極秘でもございません。特にナフサについて御例示申し上げたいと思うのです。 東京瓦斯が大阪瓦斯、東邦瓦斯より高いのは、たまたまガス向けナフサというものは石油化学向けのナフサと違いまして、きわめて品質の良質なものを要求されます。これは製造工程上触媒の必要性でございます。そういった意味で、日本の内地のナフサの生産量の大部分は石油化学へ参ります。それで、日本に現存いたします二百五十社に相当します大部分のいわゆる中小ガス会社は、ナフサを中心にガスを製造いたしております。そういった意味で、現在ガス向けのナフサについてはきわめてタイトでございます。過去からわれわれはある程度輸入物を主眼に置きまして、輸入のいわゆる良質のナフサを採用してまいりました。それがたまたま今回高くなってきている傾向がわれわれの価格の高さでございます。現在、東京瓦斯は輸入比率が八〇%でございます。これがたまたま現在高くなった傾向でございます。 その国内ナフサとの差は、国内のナフサの価格が、石油化学と石油精製会社との間のお話し合いで、それぞれ原油価格に到達する時間的なギャップに基づいて低いだけでございまして、いずれ輸入ナフサ価格まで到達することに相なっておりますが、その交渉過程におきます石油化学、石油精製会社との間のギャップでございます。 現実に申し上げますと、輸入ナフサの、東京瓦斯の価格は七万八千円でございます。国内価格は五万二千円でございます。これも早晩五万八千円に修正されますし、また六万九千円に修正される予定でございますが、現在は五万二千円でございます。これのいま申し上げました加重平均が七万六千三百円でございます。それの中の貯蔵、蔵出し価格を考えまして七万五千八百円に相なっている次第でございます。 以上、御回答申し上げます。
○安田参考人 いまの先生の御質疑の大阪の分を申し上げます。 いまの東京のお話と内容的にはよく似たものでございますが、概括して申しまして、大阪につきまして五十三年と五十五年の違いは、LPGにつきましてもまたナフサにつきましても、五十三年は国産品ばかり使っておりました。今度申請いたしております五十五年度の予定といたしましては、物の逼迫状況からいたしまして輸入ナフサを入れねばならない、輸入LPGを入れねばならないという状況が生じておるわけでございます。その輸入LPGあるいは輸入ナフサの状況は、村上さんが申しましたのと全く一緒の関係でございます。ナフサにつきましては、輸入比率は四〇%でございます。 それからもう一つ、数字の点でございますが、申請に出しております数字は消費価格、五十五年度に消費する価格を出しております。したがいまして、買い入れ価格と、いままで在庫しておりましたもの、これは大体はいまの時節ですから、前のは安うございますが、それとミックスいたしまして五十五年度に使う価格を出しておるのが申請価格でございます。消費価格が出ておりますので、そのいままでの手持ちの、何物をどれだけ持っておったかによって大分各社それぞれ事態が違うと思います。ただ、仕入れ先とか幾らで買ったという問題だけではなしに、在庫の関係もあることを御承知いただきたいと思います。
○薦田参考人 東邦瓦斯のナフサの価格について申し上げます。 ナフサにつきましては、私どもは大体三〇%が輸入でございます。そういった関係から、原油の重質化に伴う軽油分の不足、ナフサの需給の逼迫というようなこともございまして、外国からの輸入にある程度頼らなければならないということでございます。それに引き取りの運賃あるいは石油税、備蓄の費用等を加えたもので輸入価格を算出をいたしております。 なお、ただいまお話ございましたように、そのときの在庫量によって価格はかなり違ってまいりまして、在庫が多ければ使用価格は安く出るというようなことがございます。そういう点では三社の違いが相当出てくるのじゃないかというふうに考えます。 それからブタン、LPGにつきましては私どもFOB価格三百七十五ドルというふうなことで計算をいたしまして、これにフレートを加え、その他の費用を加えて十一万四千九百円というのを出してございます。これもやはり在庫の影響も考慮した価格でございます。
○井上委員長 いまのお話でございますが、在庫量はこの四月一日どれくらいになる御予定でございますか、各社ともひとつお教え願いたいのですが……。
○村上参考人 在庫はおおむね一カ月程度でございます。具体的に品目別の数量はよろしゅうございますか。
○井上委員長 後で資料でいただけば結構でございます。
○安田参考人 私の方も同じく一カ月分くらい持っております。
○薦田参考人 ナフサにつきましては若干、二カ月程度、LPGについては一カ月程度。
○岩佐委員 清水参考人が先ほど指摘されました安全性の問題についてちょっとお伺いしたいと思います。 料金の問題と安全の問題、両方とも大変重要な問題だと思います。私決算委員会でこの安全性の問題について質問をしたわけですけれども、大体家庭用のガステーブルやあるいはガスがまですか、オーブンですか、そういうものについて検定段階でチェックがされないとか、それから三年に一遍各家庭に回ってくる検査についても、大型のガスぶろだとかガス湯沸かし器一万キロカロリー以上のものしかやられないとか、そういう意味で、一般家庭で使うガス器具の安全性がかなり軽視をされているのではないかというふうに思うわけです。 まず清水参考人に、ガスを使っていていろいろそういうことで事故が起こったというようなことがございましたら、出していただきたいと思います。 それから村上参考人からは、先ほどお配りいただいた「東京ガスの現況」という資料の二十ページに「耐用試験センター」というのが注として紹介されています。 〔委員長退席、松浦委員長代理着席〕 「当社で販売している商品のみならず、一般に市販されている商品も含め、十年間の使用を想定した耐用試験を実施しております。」こういうふうに指摘されているわけですけれども、これが具体的にどういう予算の範囲内でやられているのか。それからこの資料の二十二ページのところで「注2」という表がございます。これは保安対策費が設備投資、修繕費の中でいろいろ分けられて計上されておりますけれども、これの中で、いまガス器具について一体どういうふうな安全対策費が使われているのか、どういう関係になっているのかということを御説明いただきたいと思います。それからもう一点、この資料の二十八ページ、清水参考人から先ほど指摘がありました「新旧料金体系比較概念図」というのがございます。五立米から百十五立米、この間が、清水参考人が指摘されたように現行体系に平均改定率を掛けた場合よりもいま申請中の新体系の方が高くなるというようなところに当たるのだと思いますけれども、この世帯が東京瓦斯の場合には一体何世帯あって、それは、家庭用でございますけれども、全体の何%に該当するのか、その点あわせてお答えをいただきたいと思います。
○清水参考人 いま岩佐委員の方から御質問がありましたことについてお答えいたします。 〔松浦委員長代理退席、委員長着席〕 先ほど私が意見のところで申し上げた瞬間湯沸かし器の事故も、あれは売り込んだところからもうすでに欠陥商品だったわけですが、もう一つ、私の具体的な例で申し上げますと、ガスぶろの空だき防止装置というのが、いまは温度によって作動するような仕組みになっておりますけれども、以前私のうちでちょっとした事故がございましたときには、水圧によって空だき防止装置が作動するようになっていたわけですね。そうしましたら、その細い管のところに水あかがたまったためにフロートしなくて、水が下十センチくらいしかないのに火だけはずっと燃え続けていたわけですね。それでもう沸いたかなと思ってふろ場の戸をあけたら、部屋じゅうもうもうとした煙で中は真っ黒に焦げてしまったわけですね。そういうふうな例というのは、私の入居しておりますところは同じときに九十世帯入居したんですけれども、公になっていないだけで、中で私たち隣同士で話し合うともう多発しているわけですね。そのときに、いまの安全管理の問題とも関係するのですけれども、いま新しく売り込みます商品については岩佐委員がおっしゃったように検定合格証が張られることが義務づけられておりまして、それもいまおっしゃったように品目が六品目というふうに限定されていて、ここにも問題があると思いますし、それから私のいまの例のようなのはもう売り込んでしまったものですね、そしてまだ十分に使えるものの事故を未然に防止するために、それでは一体何がされているかというと、何もされていない。 それから地震対策、安全対策といって導管のことをおっしゃるのですけれども、ガスというものは導管から消費者の家庭の部屋の中まで入ったところの安全が完全にコントロールされなければ、道路の管だけ幾らやってもそれは安全対策としたら大変な原則の間違いだと思うのですね。 それで、話があちこちしますけれども、私の場合には同じ九十世帯が同じものを使っているんだから、事故を未然に防止するために全部点検をしてほしいと言ったのですけれども、そういうことはいやがるわけですね。そして事故が起こったところを個別的に処理をする。事故の警告とか周知徹底ということはなされないわけですね。いろんな保安要員の方を何世帯にどうとか、地域がどうとかというお話がありますけれども、確かに丁寧におじぎをしにいらっしゃいます、りっぱな方がお二人ずつそろって。そして非常にコミュニケーションはいいのですけれども、むしろそのコミュニケーションじゃなくて、実質的なサービスが非常に欠落していると思うのです。 それで私の場合には新しいおかまとかえたんですけれども、そういう事故が恐らくたくさんあったからだと思いますけれども、いまは水圧によってフロートする機種をつくることをもうやめまして、熱によって空だき防止装置が作動するように変わっているわけですね。 安全対策というのは新しい器具にやることも大事ですけれども、いまみんなが使っている器具がどういうふうに安全管理されているかということはこのガス事業法では落ちていると思うのですね。それが一つと、それからゴムホースは完全にすべての対象から落ちているわけですね。東京瓦斯のマークの何メートルおきでしたか、ついているゴムホースを使うようにということはPRしておられますけれども、それは全く事業法に基づいて決められているんでも何でもないものですから、それによる事故というのが多いし、それからガスの質の違うものですね。知らないで、うちにたまたまホースがあったからといって、LPガスのホースを天然ガスに、一万一千カロリーの都市ガスに使ってみたり、それはもう自由自在に家庭で行われているわけですけれども、そういう安全管理というのは全然ないのです。ところが、申請の中には相当たくさんの安全費があるのですけれども、私はどうもこのガス事業法にも欠陥があると思うけれども、していることが非常に部分的で、総体的な安全管理ではない。これでは保安対策じゃないと思うのですね。お客様の苦情をおさめる対策でしかないと思うのです。
○村上参考人 御指摘の「耐用試験センター」でございます。ここでは十年間の耐用試験を全品目にいたしております。 先生御案内と存じますが、町に東京瓦斯の検定品以外のいわゆる市販品という商品がありますが、これにつきましてはわれわれ実は手をつけられない次第でございます。しかし、お客様がこれを御購入になりましてついた以上、われわれ保安義務がございます。そういった意味で、われわれとすれば、こういったものまでも——耐用試験を通らないものもあるじゃないかという御指摘には、そういった次第でございます。 いまいろいろお話を伺っておりますけれども、実は昨年の六月、五百九十万件のお客様全戸にわたりましてゴム管のひび割れ、あるいはガス器具その他、湯沸かし器の水洗いあるいは点検、こういったものを無料で全社総動員して点検いたしました。その際に、われわれとすれば安全の一応の基本ができていると思います。同時に、先ほど御説明で申し上げましたとおり、二万件単位にそれぞれ責任者がおります。御苦情のほどあるいはそういった実態について当方詳細にちょうだいして即刻参上いたしまして、そういったいわゆる御不満のないような体制というものが整備できているような次第でございます。具体的にクレームがございましたら伺いまして、われわれそれに対応したい、そういうふうに考えている次第でございます。 なお、先ほど御指摘の料金体系に基づきます五立米から百十五立米のところでございますが、この範囲に入っておりますのが大体六五%でございます。(岩佐委員「何世帯ですか」と呼ぶ)三百八十万件強でございます。
○長田委員 安田参考人にお尋ねいたします。 新聞報道によりますと、二十五日過ぎて記者会見をやっておりますね。「料金はできるだけ長期安定するのが望ましく、今後とも合理化努力は惜しまないが、一年原価で申請したので再度料金改定をお願いする時期が早まることもある」、そして最後に「少なくとも原料費に関しては査定の余地がないものと思う。ギリギリの申請をしているので、通産省の査定でたとえ数ポイント圧縮されただけでも経営ができない」こういう記者会見をやられておるわけですけれども、これは、もしも圧縮され、それでは経営が成り立たない、じゃ来年も値上げですよという、そういう示唆に私たちはとれるのですが、余りにも消費者を小ばかにしたような、現在まだ査定もおりてない、審査中であるという段階で、この意図をちょっと教えていただきたいと思います。
○安田参考人 いま先生おっしゃいますその記事の点でございますが……
○長田委員 申請後、二十五日に値上げの申請をされましたね。後で記者会見をやられましたね。
○安田参考人 そのときのあれですか、わかりました。 いま先生お読みになりましたのはどの新聞社の記事か私よく知りませんが、あのときたしか私の記憶では、各紙ともいろいろな書き方で出ておったと思います。ですから、記者の皆さん方のおとりになりましたのは、私の言いましたことをいろいろにおとりになっているのじゃないかと思いますが、私、決して一年後には申請いたしますということは申しておりません。また、そんな気もございません。また私、常々、私の気持ちといたしまして、ガス料金は一日でも長くもたせねばならないということは私の信念でもありますし、それに努めておるわけでございます。ですから常に、一日でも長く料金を安定さすということに徹しております。したがって、原価計算の期間が切れればまたすぐ一年後に申請があり得るという示唆をしたことは、私の信念として絶対にございません。いまお読みいただきました記事は、ちょっと自分の気持ちには染まない点がございます。あらゆる努力をして一日でも長く料金をもたせる。われわれは安定供給の義務と、そして保安の義務と、同時に料金安定の義務というものを公益事業者として常に感じておりまして、それがむしろ私の信念であるわけでございます。いま先生の御指摘は、一年後の値上げを示唆しているではないか、やや甘いのではないかという御指摘でございますが、私自身のあれとはちょっと逆でございまして、その新聞の書き方は私の真意を取り違えております。私ここに、いまおっしゃいました記事と私の精神は全然違うということを皆さんに申し上げたいと思います。
○長田委員 矢島参考人にお尋ねいたします。 円高差益問題については私たち連合審査をやりまして、参考人においでいただきまして、私たち委員として要求をしたわけでございます。先ほど先生のお話でございますと、円高差益を還元しない方がよかったのじゃないか、都合の悪いときは口をはさむというような話をされておりますけれども、私たちにはそんな気持ちは毛頭ないのです。と申しますのは、円高差益というのは国際経済をバックといたしましていろいろな変動を起こすわけでありますけれども、ガス事業者あるいは電気事業者が汗水流して、そして利益を得た、こういう利益だったら私たちは還元する必要はないと思う。しかし、たなぼた方式のこの円高差益というのは当然消費者に還元すべきである、これが原価主義の原則ではないか、こういう意見を私たちは申し上げたのです。そして私たちは返していただいたわけでありますけれども、むしろ少なかったかなという感じをわれわれは持っておるのです。先生はそれに対しては非常に先見の明がなかったみたいな御意見でありますけれども、私たちはいまでも正しかったと思っておりますが、先生の御意見をお聞かせいただきたいと思います。 それからもう一つ、料金体系が変わりまして、今度は二部料金制度になります。これについて先生も賛成のようですが、私も基本的には賛成なのです。しかし、実態面から見ますと、使用量の多寡によって平均値上げの五二・九九%を大幅に上回る層、たとえば東京瓦斯の場合ですと、七立方当たり最高七五%にもなる。そうすると、現在の需要家数の六五%に当たる三百四十五万世帯ぐらいが平均値上げの率を上回る七五%ぐらいの値上げになるのですね。初めての試みでありますから、そういう問題は私は当然生ずるだろうとは思います。思いますけれども、ある部分に対しては物すごく負担が多い。この辺をある程度是正しなくてはいけないのではないかというのが私たちの率直な考え方なのですが、この点の御意見を伺いたい。
○矢島参考人 初めの問題につきましては、残念ながら私は全く反対の意見を申し上げざるを得ません。 そこで、なぜ私が反対かと申しますと、何千億円かの為替差益の還元をしたわけですが、不労所得のような形であるから消費者に返す、それではガス企業はそれをみんな分配してしまうのかというと、企業の良識ある行動を前提にしますと、必ずそれを先行投資なり、それからまた今後のエネルギー諸対策のために有効に使うということになってくる方が、マクロの国民経済の観点から見たら、各個人が数百円返してもらったよりも、それでは実質的にはばらばらになってしまいますから、大きなまとまったものを専門家が運用するという方が、より経済的な効率的面から見ればベターである、これが第一の問題であります。 それから第二の問題点は、為替というものは、変動相場制になりましてからは常に変動いたしますので、それならば、今度ワンダラーが二百四十円、今日もうすでに二百四十八円になっておりますが、これが二百五十円の山を越すか越さないか、この攻防が一つ大きな問題でございます。これについての十分な配慮もなされるべきだ、こう私は考えます。 したがいまして、私といたしましては、第一の問題については、これは私どもの学校の学生自体も、ばらばらに返すよりも、なぜこれを専門家に資金プールさせて、そして有効な将来のエネルギー安定政策の一環として使用を義務づけるような方法をとらないのかというレポートが何通も出てきたのを私は読んだのです。したがいまして、あの前回の場合においては返すべきではないし、それから、経済原則から見て短期的に不労所得といいますけれども、問題は不労所得であるかどうかよりも、いかにしてそれを活性化して国民経済にプラスにしていくかどうかの方に私は重点を置きたい、こういう考え方でございます。したがいまして、その第一問の問題については、残念ながら私は先生と百八十度意見を異にしているわけでございます。それだけ申し上げます。 それから、第二番目の料金の問題についても、これはこういう一つの改正の問題でございますが、いま先生のおっしゃられましたように不公平が生まれるのですよ。これをすぱっと線で引いたようにはいきません。 それと同時に、私こういうことは言いたくないので一番最後のところに置いてきたのですが、私の研究室で、私と助手とでコンピューターを使って細かく計算をいたしてみました。 実質賃金を、昭和五十年を一〇〇といたします。特にこの場合、一応製造業をとりました。そして、これは昨年つくったものですから、七九年から考えて実質の所得が一〇%ダウンしたとしたらいつごろになるのだろうということを計算いたしてみますと、ぎりぎり前回のオイルショックに戻るということです。それから、実質所得が三五%カットダウンされたといたしますといつになるのだろう、そうすると昭和四十五年でございます。昭和四十五年は御存じのように万博の行われたときでございます。 そして、人口五万人以上の都市勤労者世帯のエンゲル指数を算出してみますと、三五%ダウンいたしましても三二・四%でございます。三五%以上は豊かな社会と一応規定されておりますので、豊かな社会の範疇に入ります。それから七八年が二九・二%、大変に豊かな社会です。 したがって、物的に豊かになって精神的に貧困になっては困るわけでして、こういう一時的な一つの調整時期——もう水道から電気から電話からみんなやって、先進国の中でも日本は、こういうものをやってないところはない、だからこういう機会にひとつおやりになったらいかがですか。そして個人としても、実質賃金が三五%ダウンしても、昭和四十五年、万博のときです。エンゲル係数は三二・四です、豊かな社会です、物質的にだけ豊かな社会ですという割り出しの観点から、やむを得ないのではないかという考え方を私は基本的には持っております。
○宮地委員 矢島先生に関連でお伺いするわけですけれども、ただいま長田委員からの発言の中で、やはり原価主義ということであれば、為替差益が出たその後の反映の仕方の問題だと思うのですね。それを消費者に完全に反映させるか、先生は先行投資の設備投資あるいはエネルギーの長期安定の方にその資金を回すべきである、そこのところの違いです。しかし、原価主義という基本の原点を守るという立場と、そのときの日本経済の置かれた経済環境、国民経済の立場また国民生活の物価という面の環境というものを無視できない。そういうものが大きな国民の世論として消費者に回せ、還元せよという声になって、国会が忠実に履行した、そういう面の評価は多くの国民から受けているわけです。これをただ学究的な、理論的な面のみで判断するのは、少し行き過ぎではないか。 それからもう一つ、為替レートの問題についても、先生は、現在の為替の一ドルレートが二百四十八円だ、これからも円安傾向が続くであろう、こういう判断をされて是認しておりますけれども、先日私もヨーロッパへ行ってきましたけれども、現在の日本の円の為替レートが果たして実勢としてこのままあるかどうかということについては、実勢よりも少し安いのではないかという判断が大方の先進国の見方なのですね。これからの日本経済の適切なる運営なり見通しというものが明確になれば、円高傾向というもののバックといいますかはね返りも十分予想されることでありまして、そういう傾向に対してどういうふうに見られているか、この二点についてお伺いしたいと思います。 それから、今回の二部料金体系の導入に当たりまして、福祉料金体系というものの導入を積極的に考えるべきではなかったかと思うわけでございますが、先生の御意見、またガス業界を代表しまして東京瓦斯の村上参考人から、この点についてはどういうような御配慮があったのか、あわせてお伺いしたいと思います。
○矢島参考人 ガス会社の社長さんになったような気持ちでございますが、一の問題にお答え申し上げます。 私は、大きく中長期に見まして国民経済にいかにいいかということを考えることは、これは学者の端くれとして考えることも当然ですが、きわめてプラクティカルに考えることもしなくてはいけない、実はそういう観点から先ほど申し上げたような判断を下したわけでございまして、学究的というだけで片づけられるとまことに私の気持ちと違うということを申し上げておきたいと思います。 それから、二番目のレート実勢の問題でございますが、大体いま弱含みで進んでいることは、確かに実勢、日本の実力よりも過小評価していることは事実だと思う、それは先生のおっしゃられるとおりだと思うのです。ただ問題は、世界の論理というものでない、つまり世界の不論理というのがありまして、こういうぐあいにだだっと落ち込んできた理由は、一つは石油不安の問題なんです。私は大体世界じゅうぐるぐる回っているのですが、石油危機のときにも痛切に感じましたのは、要するにいわれなき円安なんです。ということは、石油不安イコール円安という方程式が世界の中に定着化している、こういうことでございます。それは、大体相場でございますから、円に対する弱気感がこういうように過小評価をもたらした、こう思います。 しかしながら、私が考えてみますと、石油不安というものは、いままでは三段跳びにたとえますと助走段階みたいなものです。これからが要するに本番でございます。そういたしますと、石油不安イコール円安という方程式がよほどのパンチがない限り、要するに回復の方向に向かっていくのには相当の時間を要するだろう、こう思います。たとえば石油エネルギー、特にエネルギー全般でございますが、どんどんと値上げで、スポット市場、特にロッテルダムのスポット市場向けにアプローチしている、こういうような状況になりますと、そういうエネルギー代金の支払いも非常に高額になってまいりますから経常収支が当然赤字になります。そこへもってきて、いま世界が悪いのです。日本が悪いわけじゃないのです。世界が要するに非常に高金利で、そのときに日本が経済政策の逆によろしきを得たがゆえに低金利、というと、資本の流出が起こります。こういうような問題で資本収支にまで赤字が来る。そうすると、両方マイナスとマイナスですから、掛ければプラスになりますけれども、これは足すわけですから、大変な赤字になるわけです。ですから、そういう国際収支不安、この問題からもやはり私は円安情勢がしばらく続くのだろう。ということは、世界の高金利と石油不安情勢、この問題を考えて、私は、しばらく続くのではないか、こう考えて、この面では逆に、先生と同じく大変心配をいたしております。 それから三番目の二部料金の問題に福祉料金体系を入れるべきだ、これは私は先生の御意図は非常によくわかるのです。私の持論というのは、また学究者の寝言だとおくみ取りになるかもしれませんが、自立的福祉と、補完的福祉と社会保障の三本の柱を持てというのです。まず自立的福祉というのは、みずからがみずからで額に汗して努力して自己が自己で自己存立の基盤を立てる、これが自立的福祉、それで足りないところを国なり企業なり地方公共団体が補うのが補完的福祉だ。その他身体障害者、母子家庭等々が社会保障の段階、こういう三本の柱から見ますと、今度福祉料金体系を、村上社長はどういうぐあいにお考えであるか私は存じませんけれども、しかしながら私は、よほど困った場合には社会保障の私の三本の柱の補完か社会保障の面の問題であって、これを料金体系の中に繰り込むということは、いたずらに料金体系を複雑にして、そしてそのこと自体が逆に公共料金の算定、それからまた公共料金の値上げとか値下げの申請のときにいろいろな問題を要するに起こすのじゃないか、こう私自身は考えております。これはあくまでも私の私見でございます。
○村上参考人 先ほどのお尋ねの問題でございますが、今回基本料金として設定いたしました六百九十円、これは需要家原価、いわゆるメーター、配管、検針、集金、保安サービス、こういった実費でございます。それが実際は千二百四十円かかっております。それを六百九十円に抑制された形においていままで固定料金といたしておりまして、それを今度いわゆる基本料金として設定いたしました際にも、千二百四十円という需要家原価を六百九十円に抑制いたしまして、そのほかに従量料金として七十四円十一銭という従量料金のあれをくっつけたわけです。その意味におきまして、いわゆる一番低いところの五立米の方々につきましてはいまの六百九十円に五二・九九%アップ率がかかるべきものであるという想定から考えますと、六百九十円に需要家原価を抑えたものに、従量料金を足したものがむしろそれだけ低い数字に相なります。このあれはお手元の資料の二十八ページに算式をおつけ申し上げておきました。そういった意味で御理解賜りたいと思います。 なお、そういった方々についての福祉の問題につきましては、私もやはり社会保障的な立場の国家の保障にお願い申し上げまして、われわれがこういったものに対して保障的な措置をすべきかどうかということはきわめて疑問じゃないか、そう考えている次第です。
○丹羽(雄)委員 宮城沖地震、仙台の地震の経験があるわけです。あのときタンクが炎上をしまして、市民はふるえ上がったというような一つの経験を持っているわけでございます。特にこの間、昨年でございますか、神奈川新聞に、東京瓦斯が震度五ないし六ぐらいの地震でも、相当いろいろ保安対策をされて万全を期しておるというようなことが出ておったわけでございます。仙台の地震のときにガス管がずたずたになったというような経験もございます。そういう意味から、特に安全の問題はガスの場合大きな問題でございます。先ほどのお話のとおり保安の確保あるいは地震対策に相当熱意を示されておるわけでございますが、この辺の問題につきまして、現在いろいろな資金も投じておられると思います。御説明をいただければと思います。
○村上参考人 先生の御指摘のとおり宮城沖地震のときにわれわれ一番大きく経験いたしましたのは、地震によって災害を受けたそのこと自体と、それから復旧がきわめて遅かったということです。そういった意味におきまして、われわれ先般来御説明申し上げております根岸と袖ケ浦に大きな工場を持っております。そこがメイン工場でございます。そこから大本管によって東京都心にガスを供給いたしております。その場合に、基本的な問題とすれば関東大震災というものが起こりましても対応できるだけの設備といたしまして、タンク並びに導管施設あるいはLNGの地下貯蔵タンク施設、こういったものを整備いたしまして、大体こういったものについては関東大震災クラスのものが起こりましても大丈夫な対策は仕上げております。 しらかば、そういった形の中で宮城県沖地震のときのように特定の場所が災害を受けて特定でないところが受けてない、こういった区別をどうするかという問題が出てまいります。そういった意味におきまして、われわれは東京地区を六地域にブロック分けをいたしまして、それぞれのパートにおいていわゆる災害度に応じて対応できるようなコンピューターの切断といいますか、全部を一本にしないでそれぞれのパートパートの保安対策というものをいま組み込む方策をしている最中でございます。 地震対策というのはきわめてケースが複雑でございまして、複雑な対応をどこまでできるか。ただ、全般的に申し上げられますことは、これだけの設備投資と修繕費の投資をちょうだいしたために、地震対策として関東大震災並みの対策というものは十分現有の重要パートについてはすでに対策を終わっているというのが現状でございます。御理解いただきたいと思います。
○金子(み)委員 ガス会社の社長さんたちにお尋ねしたいと思うのですけれども、どちらにお尋ねしてもお答えは同じかと思いますので、資料として一番読ませていただきました東京瓦斯の村上参考人からお聞きしたいと思いますが、いままでお話し合いの中にたびたび出てまいりました例の料金体系の変更の問題でございます。 今度は二部料金体系をおとりになるようになったということなんでございますが、この二部料金全体をおとりになった基本的な理由ですね、その理由がまだはっきりしていないと私は思うのです。先ほど御説明があった矢島参考人のお考えなどが入っているんだろうと思いますが、総合エネルギー調査会の都市熱エネルギー部会ですかからの答申がおありになったからであるのかどうか。まあそれだけの理由ではないと思うのですけれども、それも理由の一つだと思いますが、それ以外の理由を教えていただきたいことが一つでございます。 それからもう一つは、このいただいた資料の二十六ページに「一カ月七立米までは同一の料金六百九十円をいただく仕組みになっておりました。」と書いてございます。そうすると、これはいまできたわけじゃなくて、いつの時点かにできた仕組みだったと思うのですが、これはいつの時点でお決めになったのかということと、それからそのいつかの時点でお決めになった六百九十円という金額をいまの時点でお使いになることが正しいのかどうかということについても説明をしていただきたいと思うわけでございます。 それからいま一つは、この資料を拝見いたしますと二十七ページで、この二部制料金体系を使った場合には消費者としては有利だというふうになっているわけですね、この数字で拝見いたしますと。金額としてはわずかですけれども、体系改正を行わず、いままでの料金改定をした場合の料金と、今度の新体系による料金との差は六十二円あるというふうに示されているわけです。だからこれだけ有利だという考えだと思うのですけれども、そうしますと、これは消費者のために有利だからやったんだ、これだけでなさったとは私は思えないので、なさったのには、ここには数字として出てきませんし触れていらっしゃいませんけれども、この二部制体系をおとりになったことによって会社側としての収入の方にメリットがあったんだということがわかるわけなんです。そうではないかと推定するわけですが、その辺は何も書いてないわけです。それについてどれぐらい収入にメリットがあるのか、どこにも触れてないんですね、そのことが。ですからそれをぜひ聞かしていただきたいと思います。 そして最後にいま一つは、従来の逓減料金制をとっていらっしゃるのが今度は従量料金制にかわられたという理由ですね。これを二部制のものに関連して御説明いただきたいと思います。 それからもう一つは、二部制とは関係ないのですけれども、先般来私ども電気をやりまして、きょうはガスなんですが、需要量の開きがございますね。たとえば電気の場合ですと夏季に非常に需要量が著しく高い。それからガスの場合は逆に冬の場合著しく高い。全然逆になっているわけですね。それで私ども一般庶民の立場から考えると、これは電気もガスも二つの重要なエネルギー源でございますから私たちの生活から切っても切り離せない重要なものなんですけれども、この二つのものが正反対にバランスが壊れているのです。これを何か調整できないかどうかという声は私ども利用者の間ではよくあるのですが、その辺は何かお考えになれるものかどうか、これだけ聞かしていただきたいと思います。
○村上参考人 二部料金体系を採用いたしました一番根本的な問題は、現在の料金原価と乖離しているじゃないかということでございます。これはゼロの方も七立米の方も同じ六百九十円の固定費を払うということについては原価に乖離しているじゃないかということと同時に、ゼロの方も七立米の方も同じ六百九十円をちょうだいするということは、いわゆる省エネルギーに反するじゃないか、節約意識が少なくなるじゃないかという、むしろ消費者からの御批判も強く出ています。そういった意味で、先般来そういったものが総合エネルギー調査会の都市熱エネルギー部会で審議されました。その答申がこの二部料金体系になった次第でございます。この二部料金体系の中で、先ほど御指摘もございましたけれども、どのくらい会社がいわゆる得するのか損するのかというふうなお話もございますけれども、これは五二・九九%のこの率のいわゆる総収原価の中に入った形でございますのでここだけで特にいわゆる際立ったわれわれの方とすればもうけも損もございません次第でございます。したがって、いまここで新体系といわゆる旧料金体系との差において差額が赤になっておりますけれども、これも比較論の問題でございましてそれぞれそれだけの収入というものをちょうだいするという次第でございます。御理解いただきたいと思います。 それから需要量の夏と冬の差の問題につきましては、われわれといたしましては先ほどちょっと申し上げましたが、電気がやはり夏場高く、夏場は非常にわれわれは低いというガスの特性、こういったものにつきましては東京電力の社長とも十分話し合っている次第でございます。国家的な省エネルギーにも反するじゃないかということにおきまして、いわゆる冷房エネルギーにつきましてはガスが分担すべきであるという御了解のもとにわれわれは夏場の需要の稼働をできるだけ上げるべく努力いたしておる、それを電気の置きかえに基づいてわれわれがいわゆるしようという相互補完の関係の中でガスの需要を増大させるということをいま努力している最中でございます。そういった意味で御理解いただきたいと存じます。
○金子(み)委員 そういたしますと、いまの一番最後の問題から逆に上がりますが、ガスは暖房用には非常に発展していらっしゃるのですね。ですけれども、冷房用のものというのは今日電気ほどじゃないですね。それを電気ほどに引き上げて発展させていく、開発していくということにおいてバランスを直していこうというお考えですか。それともそれはもうそうじゃなくて電気そのものの分とのバランス、こういうことになるわけでしょうか。
○村上参考人 すでに先生御案内と存じますが、新宿地区におきましてガスの地域冷暖房をいたしております。新宿地区にございます四十何階の各ビルは全部ガスに基づきます冷暖房でございます。それから大手町のいわゆる三井物産ビルを中心にしました丸の内地区につきましては全部ガスに基づく地域冷暖房でございます。それから内幸町もそうでございます。結局大型のガスに基づきます冷房装置はすでに完成してあります。問題になりますのは小型の家庭向けの冷房器がまだ完成していないということにおいていま電気メーカーと鋭意検討中でございまして、そういったものが完成する暁においての問題としてなおかついまの夏場の電気とガスの入れかえが急速に進むと思っております。そういう次第でございます。
○藤原委員 安田参考人にお尋ねをしたいと思います。 一月の十七日に関西の消団連の皆さん方が大阪瓦斯に対しまして六十四項目にわたります質問をお出しになりましたね。これに対しまして私もここにコピーを持っておりますが、膨大な質問に対して一つ一つお答えをしていらっしゃる。これをつくられた従業員の皆さん方の労作に対して心から敬意を表したいと思うわけなんですけれども、その中で二十九番が欠落をしているわけです。その中身は何かといいますと「役員給与の推移とその実態について」、ここだけが落ちているわけですね。それで意図的に落ちているのかあるいは忘れられたのか、ちょっとお尋ねをしたいと思います。
○安田参考人 私も役員の一人でございますので、ちょっとえらい自分の身にかかることでございますが、あのとき消団連さんの皆さん方からたくさんの問題をちょうだいいたしました。去る二月二十二日の日に消団連さんと会合がございまして二時間ばかり話し合いをいたしました。席ではいろいろとその問題を中心にいたしましてやりとりがあったわけでございます。そのときにはいまの役員給与の問題は出ておりませんでした。ですからあれで済んだんかいなと思って、その欠落したのは意図的でも何でもございませんが、ちょっと恥ずかしかったということじゃないかと思います。 私どもは、役員給与は月額を決めていただきまして総会で承認を得ております。その範囲内でやっておりますものでございますから、いま枠はわかっておりますけれども、実態は一人一人だれが幾らだれが幾らということは、これはちょっと恥ずかしい、言わぬところでございます。 それからもう一つでございますが、これは雑誌で私が非常に多額の給与をもらっているような書き方をした雑誌がございましたが、あれは給与じゃございません。私の持っております土地が売れまして、売れたというか道路がつきまして売れたのでございます。それが収入に入っておりまして、収入として出ておりましたのは、どうも雑誌なんかに出ますと、月給みたいなものと一緒になっているように見えましたので非常に困っているのですが、しかし給与とは書いておりませんでしたから文句も言えませんですが、非常に大きなのが出ておりました。ちょっとこれは自分のことの弁明でございますが、そういう事態もございました。
○藤原委員 私は恥ずかしかったというのは非常に少額で恥ずかしくて言えないということかなと思いましたのですが、決して恥ずかしがっていただかずにきちんと出していただきたい。と申しますのは、ここに「公益企業の姿勢に関する事項」というふうな問いがあるんですが、たとえば「四九年当時の約束、「今後、政治献金はしない」は堅持されているか。」という問いに対しては「「政治献金は今後行なわない」という方針は堅持しています。」、それから六十問の「政治家のパーティーに出席の有無及び大量のパーティー券を社費で購入している事実はないか。」というものに対しましては、「政治家のパーティーへの出席やパーティー券の購入につきましては会社として一切行なっていません。」と明確に書いてあるわけですね。これはなぜこういう質問を国民の皆さん方、消費者の皆さんはなさるのかという点が大事だと思うのですね。これはやはりガス会社が公益企業だ、私企業だけれども公益性が非常に強い、そういうところであればやはり国民生活を守るという先頭に立ってほしい、そこがやはり公正で民主的で清潔でなければならない、そういう願いの上から書いておられる、それに対して答えておられるから、その熱意に対して消費者の皆さんは「消費者運動ニュース」にも掲げておられますし、私どものところまでもコピーをして資料を下さるというコミュニケーションになっているわけです。これは非常に大切なことだと思うのですね。そうしたらここだけが恥ずかしいから落としておくということではなくて、たとえば学校ですと、校長先生の賃金は幾らか教頭さんは幾らか、みんな一覧にわかるわけです。ですから、やはり役員給与の推移それからその実態について、現在から過去五年前に上って、名前は要りません、社長は何ぼでというふうな書き方で結構ですから、私は出していただきたい。ここでいま言っていただければ幸いですが、御用意がなければ後資料でお届けいただければ、簡単で結構だと思うのです。いかがですか。
○安田参考人 いま藤原先生、どうも恐れ入りました。政治献金の問題、パーティー券の問題、回答したとおりでございます。会社の方は一切やっておりません。それと同じような意味で、いま恥ずかしいと申しましたのは、少ないから恥ずかしいあるいは多いから恥ずかしいじゃございませんで、腹の中を見せるのが恥ずかしいというそういう気持ちの恥ずかしさでございまして、別に隠すための恥ずかしい——隠しておるんじゃございません。と申しますことは、先ほど申し上げましたように枠が決まっておりまして、総会の承認事項でございます。その中でやりまして、それがだんだんとベースアップいたしましていっぱいになりますと、また何年か先の総会でまた次の枠を決めていただきましてその中で給与をしているものでございますから、その推移はわかります。いついつがどれだけの枠をいただいたか、その次がどれだけの枠をいただいたか、その間にはわれわれ役員のベースアップもしているわけでございます。それはわかりますけれども、恥ずかしいと申しましたのは、おまえ何ぼや、おまえ何ぼやというのが恥ずかしいということを申したわけでございます。お出しできますのは——まあ恥ずかしい。枠は常に出ておりますから。(藤原委員「出していただけるわけですか。」と呼ぶ)
○野田委員 若干質問させていただきますが、ちょっと気になったのは、先ほど清水参考人、私の聞き間違いかもしれないのですが、今度の東京瓦斯の場合を例にとってお調べになったら、全世帯の三分の二以上が平均のアップ率よりも高いアップ率になるんだ、こういう御指摘が清水さんからあったと思うのですが、どういうことなのか。私はこのことについて一方で村上参考人の方で当然お調べになっておると思うので、その点もう一遍御確認をお二人からいただきたいなと思います。 それからもう一つ、今回の値上げは大体三社とも主な理由は原材料費のアップと、それから資本費のアップ、こういうことになっておるわけなんですが、その中でいろいろ見ておりますと、若干ではありますけれども、大阪瓦斯の資本費の方が他の二社に比べてちょっとアップ率が高くなっておる、これは何かやはり大阪における一つの特殊事情か何かがあるのかどうか。これは安田さんからお答えをいただきたいと思います。 それからもう一つは、先ほど矢島さんからも御指摘があったのですが、電力の場合と比べて特に資本調達のあり方がガスの場合は違う、電力の場合は特に株式の四倍ぐらいの社債発行ができる、そういった資金調達能力が全然違うんだ、こういう御指摘があったわけです。であるならば、配当のあり方について電力とは違った形があってもいいんだ、こういうようなお考えが述べられたわけなんですが、そのことは果たしてそういう御趣旨であったのかどうなのか。当然公益性においてはいずれも長期安定供給ということは非常に大事な話なんで、電力よりもガスの方を優遇しなければならぬというのが、その辺一体どういう——どっちも同じなんだけれども、それは違ってもいいんじゃないかというような感触の御指摘があったものですから、これは矢島さんからお答えをいただいたらどうかなと思います。 以上、三点についてお答えをいただきたい。
○村上参考人 今度のアップ率に基づいて、平均改定率よりも、三分の二以上のところまでは高いじゃないかという御質問でございます。高いところもございますし、下回っているところもございます。必ずしも全般的に高いというあれではございません。お使いいただきます量に基づきまして、高いところもございますし、低いところもございます。その点御理解いただきたいと思います。
○野田委員 答弁の途中なんですけれども、私がお伺いしたいのは、先ほど清水さんが、今度の計算によると全世帯の三分の二以上が平均よりも高くなる、平均のアップ率よりも高く出るんだ、こういう御指摘があったものですから、その点はどうなのか、事実なのかどうなのかということです。
○村上参考人 傾向的にはそのとおりです。
○安田参考人 いま御指摘をいただきました、私の方の資本費が他社に比べて高いじゃないかという御指摘でございますが、そのとおりでございまして、若干私どもは高うございます。その点につきましては、午前中に私、御報告申し上げました中で概括的に申し上げましたところでございますが、いま私どもの天然ガスの導入から転換に至りますまでの一連の天然ガス路線につきまして、ちょうど上り坂にあるというのが現況でございます。原料の中の天然ガスの比率は六〇%以上を占めておるのでございますが、その使いますための基地の建設あるいはそれを運びますための導管の建設というものがちょうど最盛期に入ってきて、いまだんだんとふえておるというところでございまして、五十四年度から五十五年度にかけまして設備費が大幅に上がっておるということをごらんいただきましても、いま最盛期にある状況はおわかりいただけると思います。 その上っておる中でも半分以上を供給設備が占めておりますということは、導管が多いということでございますし、それから製造設備ではタンクが多いということであるわけでございます。 いま私どものLNGの主力工場でございます泉北第二工場というのはすでに八基のタンクがいま稼働しておるわけでございます。いまさらに二基のタンクが完成間際にございまして、これが稼働しようとしております。次は四基、いま建設中でございます。これまた近く稼働に入ってまいります。そういうような建設がいま進んでおる中途でございます。一番初めに、思い出していただきますと、導管の部分、大阪−京都間はブルーの線でつないでおりまして、姫路のところに破線のようなところがあると申しましたが、あれはいま建設中で、一部つなげばいけるわけでございますが、そういうふうな建設がいま進んでおるときで、タンク建設の製造設備、輸送導管の供給設備もいまちょうど最盛期にあるということ、また泉北工場と大阪中心にあります北港工場とをつなぎます北港ラインがちょうどでき上がったところでございます。 そういうことを加味いたしまして、いままで現行料金の認可されました五十二年以後の稼働しておりますものの償却と、そしていまこの原価計算期間中までに建設中でありますものの資本費というものがかさまりまして、高くなってきておるわけであります。一言で言いますれば、上り坂の最盛期にあるというのが現況でございます。
○矢島参考人 野田先生の御質問にお答えいたします。結論をまず先に申し上げます。 私は、電力が状況がいいということを申し上げているのではございませんで、電力の条件よりも資金調達力においてガスの方がより厳しいということでございまして、配当の方は、また引き合いに出して恐縮でございますが、相沢先生もおられますが、大蔵省の基準の問題、一〇%以上というのが望ましい基準でございます。これは望ましいので、必ずしもそれを守れということではございませんけれども、やはり望ましい線に落ちつくのは電力もガスも最も大事であろう、こう思います。 ただ、念のため、私また東京瓦斯の問題を出しますと、先ほどの金子先生から、私何か東京瓦斯との間の話し合いのもとに二重料金制をこしらえたように受け取れるような発言がございましたけれども、そういうことは全く事実無根でございますので、この機会を利用して、私自身はっきり申し上げさせていただきたいのですが、東京瓦斯の資本金が千五十九億、それから東京電力が五千百億でございますから、資本金は約五倍、こう考えられます。それから、固定資産は、東京瓦斯が四千六百八十億、それから電力さんが四兆五千百億でございますから、約十倍でございます。そして、この約五倍の資本金に対して四倍の起債枠ということになりますと、約二兆でございます。それから東京瓦斯さんの方は約一千億でございますから、それの二倍で二千億ということになりますと、二兆と二千億で、ここで約十分の一になるということで、非常に厳しいということが考えられる。ただ、ガスさんの場合と電力さんの場合では、電力さんの設備、それから広域性、そういうようないろいろな面から見て、当然固定資産に開きのできることも、また資本金において開きのできることも、これはわかるわけでございます。だけれども、ガスさんの資金調達力が電力さんよりもより狭いんだということでございまして、決して一〇%を電力さんはおろして、ガスさんは一〇%ということを申し上げているのではございませんで、できることならば、資産株でございますから、私は両社の株を持っておりませんけれども、ただし、やはりそういう株主安定化の意味からも望ましいのではないかということでございます。
○塩田委員 二問お願いします。 第一問は、安田参考人に伺います。 設備投資額が、五十五年度計画で見ますと、東京瓦斯の一千億に対しまして九百八十八億という、ほとんど変わらないわけでございますが、先ほど非常に意欲的なお話は聞いたのでございますが、いま説明がございました姫路のLNG基地と京都市とを結ぶパイプラインですね。しかも区域外を通っておりますね。これがどういう必要性があるのかということ。これによってどのようなメリットが生まれるかということ。そしてこのパイプラインが通っている周辺区域は供給区域でないわけですが、これが、付近の住民の要望があった場合に供給地域になり得るのかどうか。そしてこの九百八十八億のうち、東京瓦斯さんがやりました新規の供給契約三分の一、それから保安対策三分の一、先行投資三分の一というお話がございましたが、大阪瓦斯さんの場合にどのようになっているか。そして、新規供給のこういった設備関係が入ってくるものかどうか、それについてお聞かせ願います。 第二問、あわせてお尋ねします。 一つは、矢島参考人に伺いますが、政治的な配慮でもって経済原則、特に価格の需給調整機能というものを弱めてはならないという点については理解ができるわけでございますが、また政治家としても、政治の点から力をふるって、これを弱めてはならぬという態度で臨むべきだとは思うのですが、一方、先ほど清水参考人が言われましたように、切実な声としまして、特に第一・四分位の方々、ガス、電気料金五・六%というようなお話でございました。切実な生活上の問題でございますし、しかも必需品でございます。この切実な声には耳を傾けなければならないという情勢もございます。それと経済原則とどう合わせるかという接点におきまして、先生が、公共料金の三原則のうちに、差別があってはならぬということを三原則の一つとして言われました。それと二部料金制の問題。それとどう関連するかという問題。二部料金がよければ三部料金として、それで必需品としてのガスを使う最低生活者の分についてこれを確保する意味で、そしてまた、片や経済原則から言いまして、省エネルギーという観点から料金を高くするといった考え方は、経済原則と生活上の切実な要求、訴えといいますか、マッチさせるような何か知恵はないものか、そういうことですね。その点をお聞かせ願いたいのと、どうしてもそれがいかない場合は、やはり国として所得保障という形、社会保障的な給付としてこれを見るべきですね。特に、料金が上がるとすれば、同時に対応して、こういった最低生活者に対して措置すべきではないか、このように考えるのですが、清水参考人、矢島参考人にお伺いいたします。
○安田参考人 いま塩田先生からの御指摘でございました設備投資の関係でございますが、私ども、東京瓦斯さんに近い大きな設備投資をしているじゃないかという御指摘が第一番でございます。これは、先ほど野田先生にお答えいたしましたのと同じ答えになるわけでございますが、いまちょうど建設が最盛期に差しかかりまして、製造設備も、輸送いたします供給設備もいま建設の伸び盛りというところでございます関係上、額が高く大きく上がっておるわけでございます。 その内訳でございますが、この表の中では「製造設備」、「供給設備」そして「業務設備」、この三つの分類に三ページの表にはしておりますが、これを御注意いただきましたので分けてみますと、その九百八十九億の内訳は、約半分に当たります五百十三億のものは、ガスの供給需要に対するものでございます。製造工場関係あるいは基地関係あるいは輸送導管関係、それにつながります本支管関係というものにあわせまして、製造と輸送、この関係で約半分余りの五百億余りを取っております。それから環境関係、保安関係で二百七十億を占めておるわけでございます。その中で地震対策がその半分の約百三十億、その他の保安対策が約二十億、その他公害対策、合わせまして二百七十億ぐらいになります。その他は、合理化とか設備の更新あるいはサービス関係の諸設備、合わせまして二百億という関係でございますので、製造設備で三百三十、供給設備で五百七十九、業務設備で八十、これを別の分け方をいたしますと、ガス需要に対する設備で五百十三億、環境、保安関係で二百七十億、合理化設備、サービス関係で二百億というふうな分け方になるわけでございます。保安関係、特に地震関係にその四分の一を使っておるという状況でございます。 それから、姫路から京都へのパイプの必要があるのかという三番目の御指摘でございましたが、ガス導管は、片押しと申しまして、製造所から片方の方へずっと押しっきりでは、保安上、非常に危のうございます。さっきから何度もお話が出ておりますが、ループいたしまして環状にいたしますと、どちらからでも供給ができます。もし事故がありましても、供給の確保もできますし、また、安全でございます。したがいまして、私どもの環状線は姫路、京都それから泉北というラインを考え、また、泉北と大阪市内との間のライン、これはさっき申しましたが、そして中央とを結ぶということで、完全な環状にはなりませんが、それを既設のパイプとつなぎまして、環状にし、保安の万全を期することにしております。したがいまして、姫路に基地ができますならば、これは京都まで持っていきまして、姫路、京都、大阪というふうにしなければ、保安の万全、供給の安定が期し得られないということでございます。姫路から京都へと申しますと、いま御指摘のとおり、供給区域以外を通るわけでございます。通っておりますのは、一番通りやすいライン、これは六百ミリ、二十四インチ、相当大きな、さっき申しました、人間が入れるぐらいのパイプでございますが、その大きなパイプを埋めます道路というロケーションの問題で、必ずしも私どもの区域内を通れないということがございます。いまお話にございますように、六甲山系の裏を通ってまいります。ここには簡単に線が引いておりますが、この道路一つにしましても、その土質がどうであるかとか、もろくないか、滑らないか、崩れやすくないか、そういうことを調べまして、路線を計画し、そして決めましたのがこの近畿幹線第1東部ラインというところでございます。それも姫路から京都へずぼっと行くだけでなしに、途中では三田で既設の路線とつなぎ、また、宝塚で既設の路線とつなぎ、そして、京都で、最後に大阪へ持っていく路線とつなぐという計画で、安全と供給の確保を期しておる次第でございます。それは、供給区域外を通りますのは、これは輸送幹線でございますから、一応は目標は、これは輸送用でございますので、その途中での供給には使えないのが状況でございます。しかし、その供給区域外に、他事業者の供給区域であった場合は、それはできませんけれども、まだどこの供給区域にも属しておらない場合で需要がありまして、お客様がわれわれのガスを御選択になりましたならばその場所では圧力を落としまして供給することが可能でございます。それは一にそのときの需要の発生の仕方、お客様が御選択をしていただくかいただかないかの問題によるわけでございます。 以上でございます。
○矢島参考人 塩田先生の御質問にお答えを申し上げます。 公共料金三原則の差別禁止の原則の主なところは、たとえば供給地であってもおまえは気に食わないからおまえのところには配給しないとか、それからある非常に立地の条件の悪いところで敷設が可能であるにもかかわらずそういうところには配給しないとか、そういう意味の差別禁止という意味でございまして、料金体系上における差別云々ということをこの原則では含んでいないように私は理解をいたしております。しかしながら、先ほど二部料金制度の問題につきまして清水先生からのお話もございましたように、これをどうすべきかという問題で第一・四分位の五・六%は家計に非常に大きなプレッシャーがかかると思います。これは私はもう十分にわかります。 ただ、問題はこれを社会保障給付でやっていくか、料金体系の中でやっていくかということになりますと、料金体系をやたらに複雑にすることは私賛成ではございません。むしろそれでは社会保障給付の中でやっていくのが望ましいかと申しますとこれは大変問題がございまして、いまの財政赤字の問題を考えてみますと、イギリス、アメリカ、西ドイツ、フランス四つの国の財政赤字のトータル、イコール日本一国の財政赤字というような状態でございます。したがって、社会保障を財政の非常に苦しい状況の中で、先生方に行革をも含んでうまく効率的に御配分いただくことを私は希望申し上げたい、こう思っております。
○清水参考人 いまの福祉料金体系のことでございますけれども、決められた枠の中でいろいろ物を考えると確かに矢島さんのおっしゃるようだと思いますけれども、もう少し後ろに戻って考えれば企業のいろいろな優遇措置がたくさんあるわけですね。そういう前提をそのまま認めておいて、そしてその片側で福祉料金の体系は原価主義になじまないということは、出てきた原価の計算の枠の中から考えればそういう理屈も成り立つかと思うのですけれども、その原価を構成しているもっと広いラウンドの中での優遇措置というものを整理するということも可能ではないかというふうに思うのです。 それから、先日、物価安定政策会議でガスの福祉料金について会社の方に、前回六カ月据え置いて一体幾らぐらい会社としたら持ち出しになったのかという御質問をしたのですが、どなたも数字を押さえておられませんでした。私はそれを逆に考えまして、数字を押さえていないということは大した金額ではないんだ。もしそれが企業の経営を圧迫するような大きな額であれば、もうそれはいち早く数字を押さえておられるだろう、どなたも押さえていないということは大した金額ではないんだろう、それなら理屈を抜きにしてでもやったらいいんじゃないかということで考えたわけです。先生のように御専門の学問的な体系はないかもしれませんけれども、庶民の感覚として私はそういうふうに思います。
○中川(嘉)委員 村上参考人に代表でお答えいただきたいと思います。 ガス事故の第三者の救済措置、これは昨年の二月の十四日の商工委員会で問題提起がなされております。使用者がミスを犯して第三者に損害賠償を適用することができない場合の救済策を整備してほしい、こういうことが問題になったわけですが、これに対して通産省は当時ガス事業者に対してこの問題について検討するように指導しているということであったわけですけれども、その後どのように努力をされてきたのか、具体的な点をひとつ明らかにしていただきたいと思います。 もう一点だけ、これは時間がありませんので同じく村上参考人にお答えいただきたいと思いますが、大手三社の二部料金体系の変更によってローカルの中小ガス会社との料金体系にギャップが生じないかという問題なんですが、この点についてどのようにお考えになっておられるか、この二点についてお答えをいただきたいと思います。
○村上参考人 第三者被害見舞金制度につきましては、都市ガスの需要先におきまして、使用者の不注意や自殺によります爆発事故等が発生しまして第三者が人身被害をこうむられた場合に、お一人当たり百万円を限度に見舞金を納付するという制度でございます。五十四年の八月、昨年の八月に発足いたしました。この制度は、全国のガス事業者であれしておりますガス機器検査協会ほか全国のガス事業者が出しまして一億五千万の基金を瓦斯協会の別途会計の運用資金として計上しております。いままでこれで適用されましたのは二月までで見舞金を給付した件数は一件だけでございます。すでにいまの制度で給付いたしております。 それから第二番目の件でございますが、これはとりあえず大手三社だけが対象になりまして今度審議されました次第でございます。今後中小ガス会社につきましても、早晩適用されるという形でこれが実施されるということで、時間的な問題だと御理解いただきたいと思います。
○相沢委員 もう時間が終わりのようですから、かいつまんで一つだけお聞きしたいのですけれども、代表で村上参考人にお聞きしたいのです。 おたくの「東京ガスの現況」という資料の十二ページの中に、「原料価格および原材料費」ということでナフサ、LPG、LNG、石炭、それぞれについて価格の上昇率それからキロリットルないしトン当たりの価格が出ておりますが、ちょっとほかのところをぼくいろいろ見てみたのですけれども、私の探し方が悪いのか、不勉強のせいかしりませんが、先ほど来LNGが一番ガスの原料としてはいいんだというお話でしたが、それでは各家庭のところと言ったらいいのか、配給の一番末端におけるコストで比較した場合にどれが一番安いんだろうか。たとえば石炭の場合だとそれほど値上がりしてないけれども、炭がらとか何とかいろいろな処理に金がかかるとかいろいろな問題がありましょう、そういうふうなコストを全部入れて一体現状ではどれが一番安いのか、将来またどういうふうな見込みになるんだろうか。LNG一本でいくというのもこれもまたほとんどが輸入でしょう。ですから、エネルギー源をガスについても確保するという意味から言うと、もう少し国内炭の石炭の利用というものを考えていいんじゃないかという気がするのでお聞きするわけなんです。この間北海道電力の値上げのときも、あそこは石炭を使っている割合が高いものですからほかの電力よりも値上げ率が少なくて済むようですね。ですから、そんなことを考えると、もうちょっと石炭を使ってもいいんじゃないかという気がするんですけれども、その辺、コストから見た現況、将来をどうお考えか。もしいま手元になければ後でいいんですが、コストの比較を出していただきたいと思います。
○村上参考人 いまの相沢先生の御質問でございますが、特に石炭を今後ガス産業としてどの程度に使えるかという御質問じゃないかと思います。
○相沢委員 どれでもいいのですけれども、そのことを含めてお願いします。
○村上参考人 では先にナフサ、LPG、LNG、こういう表がございますので、それとLNGの関係でございます。ナフサ、LPG、LNG、それぞれ原油の価格にほとんどスライドいたしております。冒頭に申し上げましたから先生もすでに御案内と存じますが、LNGはトン表示でございます。原油の三十四ドル、五万一千円という価格は、キロリットル当たり原油が九千キロカロリーに対しまして、LNGがトン当たり一万三千キロカロリーでございますので、これと等価でございますので、原油の五万円とLNGの七万円というのは等価でございます。そういった意味では、原油からガスを製造する問題とLNGの問題を申し上げますと、お客様に到達するまでの道程といたしましての製造コスト並びにトランスポーテーション費では、圧到的にLNGが原価的には安うございます。これは先ほどから御説明申し上げたとおり、製造コストは人間がそれだけ少なくなっている、あるいは導管、貯蔵設備その他が二倍の能率を持ったということにおいても、LNGの方がコストが安うございます。 しからば、石炭でガス産業が運営できるかという問題になりますと、いまの製造方式になりますと、コークスが随伴して出てまいります。したがいまして、七〇%出てきますコークスを考えますと、いまのコークスマーケットでは、とてもわれわれが製造いたします量に見合ったコークスのマーケットはございません。したがって、将来の問題として、われわれの石炭の利用は、石炭の完全ガス化、メタニゼーションであるとか、あるいはもっと言うならば、石炭液化に基づくそういった媒体に基づいた問題だろうと思います。いまのアメリカの試算に基づきます石炭のメタニゼーションの価格は相当高いものでございまして、結局国内炭は現在われわれ鉄綱と一緒に原料炭を相当ちょうだいして使用しておりますが、それ以上に石炭を使う場合には全部輸入炭でございます。それでは完全ガス化に適当する輸入炭がどこにあるかということになりますと非常に問題がございまして、われわれがそういった希少価値の石炭を追っかけることによってまた石炭価格が高騰するという問題もございますし、いわゆる環境保全の問題もございますし、われわれとしては現状において石炭をガスの原料として使うという場合におきますコークスの問題を考え、人間の問題を考えますと、いささかこれは問題があろうかというお答えを申し上げる次第でございます。
○松浦委員 もう時間がありませんから、三つだけ伺います。 一つは、村上参考人にお願いするのですが、冒頭にお願いしましたが、調査室を通じていろいろ会社の方にお聞きをしましたら、メーカー別の名前を出すことは非常にむずかしいけれども、それぞれの原料別に単価を記入して報告することはできるのではないかという御連絡がありました。ですから、それはわれわれがこれから審議をする過程でぜひ必要ですから、三社ともそのことを出していただきたい。 同時に、できればナフサなどは、国内が幾らで輸入が幾らという割合も、もしよろしければ資料として御提出いただきたい。これが一つです。 これも村上参考人にお聞きしたいのですが、これは価格に関係はありませんけれども、東京瓦斯ではLNGがマイナス百六十一度ぐらいだそうですが、そのガス化するときの熱源を利用して、冷熱発電というのですか、そういったことについてすでに実験開発が終わったということなんですが、具体的にそれを実用に供することが可能なのかどうか、その点を聞かせていただきたい。 それからもう一つは、われわれが非常にショックを受けましたのは、例の藤枝市の事故がありましたね。結局地盤沈下に伴ってガスが漏洩して、知らないうちに死亡事故が起こる。これはガス会社の責任ではないにしても、これからも起こり得る問題だと思うのです。ですから、こういった問題に対する保安体制、特に埋設してある導管に対しての対応策、これはパトロールとかその他の強化はされておると思うのですが、そういう問題について今日どうなっておるのか、このことをひとつお聞かせいただきたいと思います。
○村上参考人 一番初めの資料の提出は、できるだけ御期待に沿いたいと思います。 第二番目の冷熱の利用でございますが、すでにマイナス百六十一度の冷熱を利用いたしまして液酸、液窒をわれわれは製造いたしております。これは液体窒素、液体酸素でございます。そのほか、いま先生御指摘の冷熱に基づく発電でございますが、これは現在テストの段階でございます。ある程度のユニットではもうすでに発電ができております。しかし、これを今後どの程度のユニットに引き上げられるか、経済性を伴った形におけるある一定の規模に基づく仕立て上げを現在やっておる最中でございまして、できるだけ早くこの冷熱の利用に基づく発電計画、これは東京電力と一体になって実験あるいは研究をいたしておりますが、成果を上げたいと希望しておる次第でございます。 最後の道路の問題でございますが、われわれは道路調整会議というのを持ちまして、それぞれ電気、ガス、水道あるいは地下鉄工事、こういったものの調整会議をいたしまして、それぞれ工事される前に同時工事をできるだけ行うように調整しているというほかに、お互いにどこかを掘ります場合においては、前もってわれわれにお話がございまして立ち会いが出る。そういったことの道路調整会議をできるだけ密接に、なおかつ綿密にやるようなことにおいて、お互いの工事が他に影響を及ぼさないような形をいろいろ検討いたしますと同時に、その場合における立会人というものが必ず出るようにいたしております。そういった意味で、今後の道路の工事に対します不測の事態に対応いたしております。なお、われわれは年間絶えずあらゆる場面におきまして、道路におきましてのそういった意味の保守の任に当たりますパトロールはいたしておる次第でございます。
○松浦委員 代表して答えていただいたので、ほかの方は結構です。
○井上委員長 私から一言お願いやら要望を申し上げたいと思います。 これだけの大幅な値上げ申請というものは、国民生活にとりましては大きな打撃になります。したがいまして、どういたしましても値上げする外的要因と言えば、これは油でございます。ところが油と言えば、すべて聖域になってしまっている。外国が上がったのだからしようがないじゃないかで、一言でどうも済まされるような傾向がややあるようでございます。したがいまして、この点につきましては、国民の皆様方に理解と納得を得るというせいぜいの努力をお払いいただきたいと思うのでございます。この点ひとつ強く要望いたしますと同時に、当委員会から資料要求いたしました点につきましては、あるいはまた後ほど各委員の方々からも各参考人に対しまして資料要求をお願いすることもあろうかと思いますが、どうか、なるべく丁寧に納得のいくような資料を提出していただきたいと強くお願いする次第でございます。 これにて参考人に対する質疑は終了いたしました。 参考人各位には、お忙しいところ長時間にわたり御出席いただきまして、貴重な御意見をお述べくださいまして、まことにありがとうございました。ここに委員会を代表いたしまして、厚くお礼を申し上げます。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後三時二十九分散会