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第91回国会衆議院1980/02/26

物価問題等に関する特別委員会 第5号

発言数
184 件
登壇者
28 名
会派数
5
開催日
1980/02/26

会議録

井上普方日本社会党

○井上委員長 これより会議を開きます。  物価問題等に関する件、特に電気料金改定問題について調査を進めます。  本日は、電気料金改定問題につきまして、関西電力株式会社取締役社長小林庄一郎君、中部電力株式会社取締役社長田中精一君、中国電力株式会社取締役社長山根寛作君、四国電力株式会社取締役社長山口恒則君、大阪主婦同盟参与後藤幸子君、大阪大学経済学部教授建元正弘君、広島県生活協同組合連合会常務理事冨田巖君、日本鉱業協会エネルギー対策委員長高島節男君、以上の方々に御出席をいただいております。  この際、一言ごあいさつを申し上げます。  参考人各位には、御多用中のところ、本委員会に御出席いただきましてまことにありがとうございます。  御承知のとおり、今回各電力会社から電気料金改定の認可申請の手続がとられております。その内容を見てみますと、五十四年度中の原油価格の高騰による燃料費の増加分及び電気事業の長期にわたる安定供給と保安確保に必要な設備のための資本費等の上昇が主な値上げ理由に挙げられております。  本日は、電力四社並びに消費者及び学識経験者の方々にそれぞれのお立場から本問題につきまして忌憚のない御意見をお述べいただきたいと思うのでございます。  次に、議事の進め方でございますが、まず、各参考人の方々からお一人十五分以内で御意見をお述べいただきたいと存じます。その後、委員からの質疑に対しましてお答えをお願いいたします。  なお、念のために申し上げますが、参考人は委員長の許可を得て発言をお願いいたします。これは国会ではそういうようなことにいたしておりますので、まことにおなれにならない方はやりにくいと思いますけれども、この点ひとつ御了解願いたいと思います。  各委員の方々が発言されるときは、ひとつ手を挙げて委員長の許可を得てから御発言をお願いいたします。  また、委員に対しましては参考人の方々から質疑ができません。これもちょっと世の中では通用しないかもしれませんが、お許しをお願いします。この点もお含みおきをお願いいたします。  それでは、まず小林参考人にお願いいたします。

小林庄一郎関西電力株式会社取締役社長

○小林参考人 関西電力の小林でございます。平素は私ども電気事業に対しまして格別の御理解と御指導を賜わり、厚くお礼を申し上げたいと存じます。また、このたびは当社が電気料金の改定を申請いたしております事情につきまして説明の機会を与えていただきまして、重ねてお礼を申し上げる次第でございます。  本委員会には、電力八社が御説明させていただくことになっておりますので、全般の事情につきましては追って平岩電気事業連合会会長から御説明があると存じますが、本日は、たまたま私が最初に陳述させていただくことになりますので、若干、八社共通の問題にも触れながら御説明させていただきたいと存じます。  まずお手元に配付させていただいております資料でございますが、「八電力会社の申請の概要」は八社について主な計数を集めたものでございます。また、本日出席いたしております四社の「電気料金改定申請の概要」「五十四年度上期中間決算要旨」並びに「陳述要旨」でございますが、時間の関係もございますので、当社の「陳述要旨」に従って御説明申し上げ、他の資料につきましては、御説明を省略させていただき、先生方の御参考にしていただきたいと存じます。よろしくお願い申し上げます。  まず、申請の理由でございますが、昨年来のOPEC諸国による石油価格の大幅値上げによりまして、卸売物価を中心にわが国の物価の上昇が憂慮され、物価問題が政治経済の最も重要な課題となっておりますときに私どもが電気料金の大幅改定を申請いたさざるを得なかったことはまことに心苦しい限りでございます。しかしながら、発電設備の七割を火力発電によっております電気事業にとりまして、昨年来のOPEC諸国の数度にわたる大幅の石油価格引き上げと急速な円安傾向の進行とによりまして火力燃料費負担が急増いたし、電気事業の経営収支は破綻に直面いたしておることも事実でございます。  私どもは、一昨年、いわゆる為替差益を原資として八社合計約二千六百億円の電気料金の暫定割引措置を実施いたしました。それ以来、五十四年度中は経済情勢に大きな変化がない限り料金を据え置く方針で経営に当たってまいりました。昨年来の石油価格の上昇ぶりは、わずか一年余りの間に十ドル原油時代から三十ドル原油時代に突入するという非常に大きな経済変動がございましたが、何とか五十四年度いっぱいは現行料金を維持いたすべく、修繕費を初めとしてあらゆる経費を圧縮し、また中間配当も六分に減配するなど非常手段を講じているところでございます。五十四年度の収支状況は、八社合計で数千億円にも及ぶ赤字になるものと見込まれておりますので、これまで収支安定のために積み立ててまいりました別途積立金や繰越利益の取り崩しはもとより、諸準備金の取り崩し等をも含めましてあらゆる手だてを検討しているところでございます。  このようにして、今年度の収支につきましては何とかしのいでまいる所存でございますが、五十五年度以降につきましてはすでに値上がりした燃料価格の重圧がフルにかかってまいります上、十二月のOPECカラカス総会後原油価格は野放し状態となっており、現にことしに入りましてから、OPEC加盟十三カ国のうち十カ国が七−一四%の値上げを相次いで実施いたしておりますように、今後とも原油価格の上昇は避けがたいものと考えられます。  これに伴い燃料関連の経費だけでも八社合計で六兆一千億円に達し、現行料金収入六兆四千億円とほぼ同額になりますので、これでは人件費、修繕費、税金、金利など燃料費以外の経費支出が不可能という事態に立ち至っております。これは、私ども精いっぱいの企業努力をもってしてもその力の限界を超えるものでございまして、やむを得ず四月一日から必要最小限の電気料金の改定をお願いいたした次第でございます。  しかしながら、今回の申請は八社計で電灯五五・六六%、電力六八・四三%、合計六四・四二%、当社につきましては電灯五四・一〇%、電力六二・三一%、合計五九・八二%と昭和四十九年の第一次オイルショック時に匹敵する大幅な値上げをお願いいたさざるを得なくなりました。これは電気料金が認可料金であります上、五十四年度中料金を据え置く方針で参りましたため、先ほども申し上げましたような燃料費の急激でしかも大幅な負担増に対し後を追う形になったからでございます。したがいまして、料金原価の高騰の内容も燃料関連のコスト増が八三%を占めております。残る一七%は、オイルショック以降の物価高騰を反映した発電所などが稼働し始めたことなどによる資本費の高騰及び諸経費の上昇によるものでございます。この点は八社の場合と当社は同様な事情と相なっております。  また今回の改定申請におきましては、原価計算期間を特に一年といたしましたが、これは石油を初め燃料価格の先行きの情勢がきわめて不透明でありますと同時に、物価問題が重要な政策課題であります現在、改定率を少しでも低く抑えたいとの考えから原価計算期間を一年として申請いたした次第でございます。  さらに、今回は電気事業審議会料金制度部会の中間報告に基づき、次の点を織り込んでお願いいたしております。  第一は、減価償却費についてでありますが、御高承のとおり電気事業は設備産業であり、今後とも膨大なエネルギー開発資金が必要でございます。その資金源といたしまして、減価償却は最も重要な自己調達資金でございます。しかし年々の物価上昇によりまして実質的な償却不足が大幅に生じておりますので、これをカバーするためには定率償却の導入が望ましいという結論が先ほど申しました料金制度部会の中間報告で出されたのであります。私どもはこの趣旨にのっとり、五十三年度より一部設備について定率法を実施いたしておりますが、今回の申請におきましては、料金への影響を考慮いたしまして定率法と定額法の差額の約半分に相当する額につきまして一部定率償却を導入させていただいたのでございます。  第二に、料金制度面で季節別料金制を導入させていただいたことでございます。これは、電灯を除く契約種別の電力量料金について七月から九月までの問は割り高な料金を、その他の季節に対しましては割り安な料金を適用するもので、両者の間の格差を一〇%にするという制度でございます。これによりまして省エネルギーの意識の浸透の効果が期待されているのでございます。  ところで私どもはほぼ十年前のOPECのテヘラン協定により産油国による原油公示価格の引き上げが決定された時点から石油の高価格時代が到来したと判断いたし、原子力の開発に精力的に取り組んでまいりました。  その結果、五十三年度末では八電力の原子力発電所は千百五万キロワットと発電設備の一二%を占めるに至っておりますし、原子力発電量も供給電力量の一三%に達しております。  当社の場合を申しますと、現在五百六十六万八千キロワットの原子力発電所を保有するに至り、発電設備の四分の一を占めております。昨年は、スリーマイルアイランドの事故の影響もございましたが、設備面のトラブルが数多く発生いたしましたため、先生方にも大変御心配と御迷惑をおかけいたしまして、まことに遺憾に存じておる次第でございます。しかしながら、その後政府御当局の御指導を得まして、品質管理、作業管理体制を見直しますとともに、トラブル個所を修理いたしまして、現在では、定期点検中の大飯一号及び調整中の美浜一号を除く五基四百十五万キロワットが順調に運転中でございます。  今後とも原子力の運転、作業、品質管理など当社の体制を再整備いたしまして、安全性確保には念には念を入れて安定運転を目指してまいる所存でございます。  原子力発電のコストにつきましては、昨年来の石油価格の高騰によりまして火力発電のコストが急上昇いたしておりますので、両者のコスト差は急速に拡大いたしております。したがいまして、今回の値上げ申請におきましては、原子力発電が原価の抑制に大いに寄与しているものと考えております。  国のエネルギー政策におきましても、石油にかわる代替エネルギーとして原子力を柱に位置づけておられますが、私どもといたしましてはLNG利用の拡大、石炭の利用、さらには水力、地熱等の純国産エネルギーの開発と組み合わせて、原子力を中心に電源開発を進め、脱石油を図ってまいる所存でございます。  電力業界といたしましては、昭和六十年度末二千八百万キロワットの原子力規模を目標とし、七十年度末七千四百万キロワットの政府御当局の指針を達成いたしたいと考えております。  当社の場合、西暦二〇〇〇年を目指して目標を立て、原子力を約二千二百万キロワットと発電設備の四〇%までふやし、発電電力量の六〇%を原子力で賄うことを目標といたしております。  ところで電気事業における電力供給設備の設備利用率は他産業の利用率に比べまして五〇%台とおしなべて低く、これがコストアップの要因となっておりまして、私どももこの対策には苦慮いたしておる次第でございます。  と申しますのは、御高承のとおり電気は貯蔵することができませんので、夏冬あるいは昼夜を通じて刻々と変化する電力需要に対応して電気を供給しなければなりません。したがいまして、年間で最も需要の集中する時間帯の電力需要を供給し得る設備を建設しなければならないわけでございます。この電力需要が最も集中する時間帯は、北海道を除きましては夏の昼間時でございまして、当社の昨年の夏ピークは千七百八十九万キロワットでございました。このうち三分の一がクーラー等による冷房需要でございまして、家庭用クーラーの普及率が七一・七%と全国一高い関西では、これらの冷房需要の伸びが著しく、過去十数年間夏ピークの伸びは年率九・一%と、年間の電力需要を合計した販売電力量の伸びの年率七・七%を大きく上回っております。このため電力需要の負荷率は、昭和四十一年の六四・六%から五十三年の五四・二%へと一〇%以上も低下しているのでございます。  設備の利用率が低下いたしますのは、この負荷率の低下によるものでございまして、私どもといたしましては、燃料費の安い原子力発電所を可能な限りフル運転し、電力需要の変動に合わせて火力発電所を動かす、さらには深夜の電力で水を上部の池やダムにポンプアップしておいて、ピーク時にその水で発電するという揚水発電所など、最も経済的な発電所の組み合わせを追求いたしてまいったのでございます。  しかし、この負荷率を改善いたしませんと設備利用率の低下を防ぐことはできません。そこでさきにも申し上げましたように今回の改定申請では季節別料金制を導入させていただいておりますが、これにより多少なりとも負荷率改善の効果が出るのではないかと期待いたしております。  以上、今回の電気料金の改定申請につきましてその理由と特徴をかいつまんで申し上げ、また八社の状況にも若干触れさせていただいた次第でございますが、石油価格の急騰という海外要因が主たる値上げ理由であるとは申せ、産業にも国民生活にも大きな影響を与える電気料金の改定をお願いし、国民の皆様に直接、間接に御負担をおかけしなければならないことはまことに心苦しい次第でございます。  しかしながら、今後の電気事業は、電力の安定供給はもとより国の総合エネルギー政策に沿って脱石油、代替エネルギー開発の中心的役割りを果たし、将来のエネルギー安定供給のための対策を推進するという課題をいただいております。私どもは当面する物価問題の重要性を十分認識いたしておりますが、将来のエネルギーの安定確保という電気事業に課せられた使命達成のために、あえて電気料金の改定をお願いいたした次第でございます。  この料金改定申請につきましては今後厳正に御審議いただくわけでございますが、何とぞ電気事業の置かれております現状を御理解賜り、格別の御高配を賜りますよう心からお願い申し上げる次第でございます。  なお、この機会をかりまして、今回の申請に際しましての私の記者会見に関する報道が、必ずしも真意を伝えるものではございませんでしたので、一言つけ加えさせていただきたいと思います。  一つは、配当につきまして、誤解を招くような報道がなされた件でございますが、私といたしましては、電気事業にとりましては、一〇%の配当が電力として望ましいということを申し上げたものでございます。  いま一つは、大幅な査定であれば、来年再値上げもあり得ると伝えられた件でございますが、これは、私どもとしては、ぎりぎりの線で申請させていただいたつもりなので、申請どおりお認めいただきたいという趣旨をやや強調いたしましたところ、あのような報道となったものでございます。いずれにいたしましても、誤解を生む報道となりましたことにつきましては、まことに遺憾に存じておる次第でございます。一言、釈明させていただきまして、私の陳述を終わりたいと思います。どうもありがとうございました。

井上普方日本社会党

○井上委員長 ありがとうございました。  次に、田中参考人にお願いいたします。

田中精一中部電力株式会社取締役社長

○田中参考人 中部電力の田中でございます。日ごろから先生方には大変お世話に相なっておりますことを心からお礼申し上げます。  今回、電気料金の改定をお願い申し上げました理由は、主として石油価格の急激な上昇によるものでございますが、六四・八%という大幅な値上げは、電気料金が経済社会や国民生活にとりましてまことに大きな影響を及ぼすものでありますだけに、本当に心苦しく存じておる次第でございます。  中部電力は、第一次石油危機以来、脱石油を目指しまして、浜岡原子力発電所の運転を初め、非石油系電源の開発に努力を重ねてまいりましたけれども、残念ながら現在のところ火力発電量の比率が約八〇%と九社の中でも最も大きい方でございます。  御承知のように、世界の石油情勢は昨年来激しく変化いたしまして、石油価格の急騰による燃料費の増大のため収支は急激に悪化いたしました。この緊急事態に対しまして、あらゆる経営合理化をさらに一層徹底して、赤字幅の縮小に努めてまいりましたけれども、五十四年度は繰越利益、別途積立金全額の取り崩しを行いましても、なお収支を償うめどすらつきかねる状態でございます。  五十五年度には燃料価格の上昇が、年度を通じて影響いたしまして、総コストに占める燃料費の割合が五十三年度の三二%から五十五年度には五五%にも達するという状況になりまして、まことに残念ながら内部で吸収することが不可能となっておりますため、やむを得ず今回の改定をお願いした次第でございます。  今日、電気事業の抱えております諸問題につきましては、ただいま関西電力の社長から総括的な御説明がありましたとおりでございますので、私からは燃料費の急騰の問題を中心といたしまして若干説明をさせていただきたいと存じます。  火力発電所は比較的過密地域に立地され、また多量に燃料を消費するために、硫黄酸化物及び窒素酸化物の排出量を最小限にとどめて環境を守ることが必要でございます。  電気事業は大気汚染が問題となりました昭和四十年代初めから、環境対策に全力を傾注いたしております。その結果、大気中に排出いたします硫黄分は昭和四十三年の二%から五十三年には十分の一以下の〇・二%にまで減少させております。また、窒素酸化物の排出量も大幅に低下してまいりました。  わが国の環境規制は、硫黄酸化物につきましても、窒素酸化物につきましても、世界に例のない厳しいものでございます。これに加えまして、最近では、多くの地方自治団体が国の規制を一層上回る目標を設定しております。電気事業といたしましては、この目標達成が発電所の運転の必要条件となっておるわけでございます。  環境対策には、排煙脱硫あるいは脱硝装置の取りつけによるか、または含有硫黄分及び窒素分の少ない良質の燃料への転換しかございませんが、排煙脱硫設備による対応は発電所の敷地のスペース不足などの問題がございまして、排煙脱硝装置もようやく実用化の運びとなったわけでございます。  したがいまして、電気事業といたしましては、使用する燃料の大部分をきわめて良質な原重油、ナフサ、LNGなどとして良好な環境の維持に努めている次第でございます。  電気事業は従来から、含有硫黄分が少なく良質であることに加えて、政情が不安定な中東地域に比較して安定供給も期待できるインドネシアや中国などのアジア産の石油を中心に使用してまいっております。  ところが、アジア産の良質石油は、公式価格の水準も高く、かつ昨年来の値上がり幅も大幅であります。中東の代表的原油であるサウジアラビアのアラビアン・ライトの公式価格は、FOBで現在バレル当たり二十六ドルでありますが、ブルネイ産のセリアはすでにバレル当たり三十三・四ドル、インドネシア産のアタカは三十二・二五ドル、中国産のターチンは三十二・三三ドルとなっております。  また、インドネシア等の南方原油には、一定比率によってプレミアム価格を上乗せして、取引の条件とするものが多くなってまいっております。たとえばミナス原油の公式価格はただいま二十九・五ドルとなっておりますが、これにプレミアムの影響を含めた実質価格は、公式価格を相当上回り、二月現在では約三十三ドルとなっております。このように、アジア産の石油は、アラビアン・ライトなどの中東産石油に比較いたしまして、かなり割り高になっている実情を御理解いただきたいと存じます。  さらに、昨年のイラン革命以来、メジャーから長期契約原油の供給量カットの通告が相次いでおりまして、わが国が輸入いたします石油は、やむを得ず一部をスポット物とせざるを得ないという状況になっておりますが、電気事業の購入する石油もこの影響を受けまして、さらに高いものとなっております。また、LNGも石油価格の上昇に伴って大幅に高騰してまいっております。したがいまして、業界の全油種平均実勢のFOB価格は、三十五ドル前後と見込まれている次第でございます。  しかし、この三十五ドルと申しますのは、産油国が船に積み出す価格でございまして、円に換算いたしますと、キロリットル当たり約五万三千円となりますが、これは電力会社の発電所で購入する価格ではございません。実際の購入価格は、日本に入るまでに外航運賃や保険料が必要であり、またさらに日本国内では関税、石油税、備蓄経費を初め、国内転送費、荷揚げ料、防災コスト、金利、諸掛かり経費など合計でおよそ一万五千円ないし一万六千円程度のものが加わってまいります。したがいまして、全国的には若干の差はございますけれども、当社の場合で申し上げますと、キロリットル当たり約七万円弱という水準になっておるわけでございます。  すなわち、五十五年度のキロワットアワー当たりの燃料費を五十三年度に比べますと、まずFOB価格が約二・五倍になります。さらに、現在の為替レートは二百四十円台でありますが、五十三年度は二百円程度でありましたため、この円安の影響も受けまして、購入価格は約三倍となるわけでございます。  当社の場合に戻りますと、先ほど申し上げましたとおり、販売電力量の中に占めます火力発電量の比率が現在約八〇%と高いため、燃料費の負担増は今回改定をお願いいたしましたキロワットアワー当たり不足額九円五十四銭のうち実に八円八十銭にも及び、最大の原価高騰要因となっております。  恐縮でございますけれども、お手元にお配りしております陳述の要旨の二ページの左の図をごらんになっていただきたいと存じます。  昭和五十三年度のキロワットアワー当たり燃料費は、四円四十四銭でありましたが、五十五年度には、十三円二十四銭と差し引き八円八十銭高騰しております。右端に示しておりますキロワットアワー当たり不足額九円五十四銭の大部分を占めるということになっております。  当社は、これまで徹底いたしました経営合理化に努めまして、販売電力量は大幅に増加したにもかかわりませず、従業員は最近十年間に四百人を減少させております。一人当たりの販売電力量は二・一倍に上昇するなど、生産性の向上を図っておる次第でございます。  今回の緊急事態に対処いたしましても、合理化の努力を一層徹底する所存でございますが、石油価格の高騰により、燃料費が五十三年度の二千七百億円から五十五年度は、八千八百億円に増加いたしまして、負担増が六千億円にも達するといった状況は、経営努力の限界をはるかに越えるものであると申し上げざるを得ません。  したがいまして、このまま推移いたしますと、企業自体の維持が困難となりますばかりでなく、電力供給という公益的使命にも支障を来たすことが危惧されますため、電気料金の改定が社会経済に重大な影響を及ぼすことに苦慮しながらも、あえて申請を申し上げた次第でございます。  今後、申請内容につきましては、厳正なる御審議を受けることとなりますが、適正な原価を下回る料金水準に抑えられますと、電力供給に必要な燃料の購入はもとより、電源開発や、脱石油を指向した電源の多様化の推進が阻害され、ひいては私どもの使命でございます電力の安定供給に重大な支障を来すことが懸念されます。何とぞ皆様方の深い御理解と御高配を賜りますよう切にお願い申し上げる次第でございます。ありがとうございました。

井上普方日本社会党

○井上委員長 ありがとうございました。  次に、山根参考人にお願いいたします。

山根寛作中国電力株式会社取締役社長

○山根参考人 中国電力の山根でございます。  日ごろから当社事業につきまして格別の御理解と御指導を賜り、厚く御礼を申し上げます。  また、本日は、当委員会で御説明の機会を与えていただきましたことに重ねてお礼を申し上げます。  さて、当社は、このたび、平均七八・二%の電気料金の値上げを申請いたしました。内外諸情勢きわめて厳しい折から、このような高い率の値上げをお願いすることとなり、まことに心苦しく存じております。  つきましては、当社が料金値上げを行わざるを得ないこと、また、値上げ率も高いものにならざるを得ないことなどにつきまして、当社の特徴的な事柄を中心に説明させていただきたいと思う次第でございます。  まず最初に申し上げたい点は、中国地方の地理的条件、瀬戸内の立地条件などによりまして、当社は、火力発電、特に石油火力のウエートが、全国で最高となっていることでございます。  皆様方も御承知のとおり、中国地方は地形上水力資源に恵まれていないため、すでに昭和三十年代の半ばにおいて、火力発電が主力となっておりました。  当社といたしましては、その後に始まった経済の高度成長期を通じ、「豊富で、安く、かつ安定したエネルギー」の供給を経営の基本姿勢として、火力発電の燃料を石炭から、豊富で低廉であった石油に転換いたし、発電コストの低減を図るなど、極力合理化を進めてまいりました。  この間、国産第一号の島根原子力発電所を運転開始するなど、火力発電以外の電源開発にも努力いたしましたが、残念ながら現状では、お手元の図のように、石油依存度が七二%と、全国で最も高くなっております。  第二点は、設備関係の合理化でございます。  当社は、発電所建設に当たっては、最新技術による大型発電設備を電力消費地に隣接して建設をいたし、熱効率の向上と送電設備の節約や送電ロスの軽減を図るなど、徹底した設備投資の効率化を進め、比較的割安な設備コストで電力の供給を行ってまいったのでございます。  第三点は、当社の現行料金が、火力地帯であるにもかかわらず、全国で安い方から二番目の低い水準にあることでございます。  当社は、さきに述べました燃料並びに設備面での施策に加え、諸般の合理化策を鋭意推進し、労働生産性の向上を図り、電気料金をできるだけ低く抑えるよう努力してまいりました。  このような努力をいたしてまいりました結果、当社の料金は、現在全国平均よりなお約一〇%低い水準となっております。  以上御説明申し上げました三点が、当社の特徴的なところでございます。  しかしながら、昭和四十八年の石油危機並びに今回の石油情勢の急激な変化によりまして、経営環境は一変いたし、従来のような燃料、立地条件などの有利性は失われてまいりました。  先ほども御説明がありましたように、一昨年のイラン政変以来、産油国の相次ぐ大幅な値上げに加えて、為替レートの円安もあり、昭和五十五年度におきましては、石油価格は五十三年度の約三倍になるものと見込まれます。  当社の総コストに占める燃料関係の費用のウエートは、昭和四十八年の石油危機以前は、約三〇%でありましたが、それが今回の石油値上げによりまして大幅に上昇いたし、昭和五十五年度においては約六〇%になろうとしております。  すなわち、燃料価格の高騰は、石油依存度の高い当社の経営基盤を直撃いたしまして、収支の維持は非常な困難な事態に追い込まれております。  ちなみに、当社の場合、原油価格が一バレル当たり一ドル上昇いたしますと、年間約百二十億円の負担増となります。  いま一つの経営環境の変化は、従来のような効率的な設備の建設及び運用を続けることがむずかしくなったことでございます。  今後とも、引き続き増加する需要を賄うために、電源開発を進めていかねばなりませんが、近年は、電力消費地の近くに発電所を建設することが困難となってまいりましたため、電源は消費地から遠隔化していく傾向にございます。  これに伴い、長距離の、大容量の送電線や変電所の建設が必要となってまいりました。現在、わが社が約千百億円を投じて、九州から関西を結ぶ電力の大動脈であります五十万ボルト中国幹線の建設を進めておりますのも、このような事情によるものでございます。これに加えて、環境対策、物価上昇等もございまして、設備投資額は増大の一途をたどっており、設備規模及び資産額は増加し、資本費、修繕費など設備関係費も急増を余儀なくされているわけでございます。  以上述べましたように、燃料費の大幅な負担増に加え、設備関係費等の増加もありまして、すでに昭和五十四年度の収支は、特に下半期において急激に悪化いたしております。このため、繰越利益、別途積立金などを全額取り崩すのはもちろんのこと、減配、修繕費の削減、繰り延べ、その他諸経費の節減など、可能な限りの対策を講じ、文字どおり裸になって五十四年度いっぱいは、何としても現行料金を維持するよう全力を傾注しているところでございます。  しかしながら、五十五年度につきましては、総原価八千四百億円のうち、燃料関係費用だけで五千二百億円に達し、現行料金で推移しますと、年間の不足額は約三千七百億円にも及ぶ見通しでございます。このような事態は、もはや企業努力のみでは、いかんともいたしがたく、このままでは、電気事業の使命達成に重大な支障を来すことは必至と判断いたしまして、やむを得ず、四月一日から値上げをお願いせざるを得なくなった次第でございます。  今回の申請に当たりましては、現在の諸情勢を考慮いたしまして、できる限り値上げ率の抑制に努めましたが、さきに当社の特徴として申し上げましたような事情から、心ならずも大幅な値上げ率となり、まことに心苦しい次第でございます。  しかし、申請いたしました料金は、全国的に見て、ほぼ中位の水準となるものと考えております。  以上、当社が実施してきました経営努力、並びに値上げのやむなきに至りました事情などにつきまして、概略御説明申し上げましたが、最後に、今後の取り組みについて、所信の一端を述べさせていただきたいと存じます。  当社の今後の最大の経営課題は、何と申しましても脱石油でございます。昨今のエネルギー情勢並びに石油依存度の高い現状を踏まえ、エネルギー源の多様化を図り、脱石油を強力に推進する所存でございます。  このため、五十五年度に実施いたします下関火力一号機、これは十七・五万キロワットでございますが、石炭専焼化に続いて、現在運転中の石油火力の一部、約六十万キロワットを石炭だきに転換するほか、昭和六十年代前半までに石炭専焼火力を新設する計画を持っております。これと併行しまして、LPG、LNGなどガス系燃料の導入も考えております。  また、原子力発電につきましては、かねてより脱石油の最大の担い手として、安全確保を第一に、積極的に取り組んでいるところでございますが、しばらくの期間、島根一号に続く新しい戦力が期待できないことは、まことに残念に思っております。しかしながら今後とも全社を挙げて努力を重ねてまいる所存でございますので、よろしく御指導御支援を賜りたいと存じます。  以上のような方策によりまして石油依存度を昭和五十三年度の七二%から、五十七年度には五六%、六十年度には四九%と、五〇%を切ることを第一の目標にいたしております。さらに、十年後の昭和六十五年には、三〇%を切ることを目標に鋭意努力を続ける所存でございます。  当社といたしましては、今後とも可能な限り経営効率化に努め、地域の皆様に一層のお役に立てるよう、電力の安定供給と電気料金の安定に邁進する所存でございますので、格別の御理解を賜りますようお願い申し上げる次第でございます。  本日はまことにありがとうございました。

井上普方日本社会党

○井上委員長 ありがとうございました。  次に、山口参考人にお願いいたします。

山口恒則四国電力株式会社取締役社長

○山口参考人 私は四国電力の山口でございます。日ごろは私ども電気事業に対しまして格別の御理解と御指導を賜り、厚く御礼を申し上げます。また、本日はこのたびの料金改定申請につきまして、諸先生方に御説明申し上げる機会を与えていただきましたことに、重ねて御礼を申し上げます。  当社は一月二十三日に、四月一日を実施希望日として電灯、電力平均で五七・四三%の電気料金改定申請を行いました。昨今の憂慮すべき物価動向を初めとする経済、社会情勢の中にありまして、このように大幅な改定申請をお願いせざるを得ないことはまことに心苦しい限りでございます。  まず最初に、このような大幅な申請をお願いする理由について申し述べさせていただきたいと存じます。  すでに諸先生方におかれましては御高承のとおりでございますが、五十三年末のイラン政変に端を発した石油価格の大幅かつたび重なる値上げによりまして、当社の経営収支は日増しに悪化の度を加えてまいりました。  もとより私ども公益事業に身を置くものといたしましては、コストの上昇を安易に電気料金に転嫁するという態度は厳に慎まなければなりませんので、常日ごろから経営のすみずみにわたって合理化、効率化の努力を続けてまいっております。特に五十四年度におきましては、このような厳しい事態を迎えましたため、年度の当初から再三にわたって経営計画の見直しを行い、約百四十億円の設備工事費を繰り延べ、圧縮いたしましたのを初めといたしまして、修繕費や一般諸経費につきましても、かつてない大幅な削減を実施するなど、私どもは総力を結集して緊急的な合理化対策を講じてまいった次第でございます。しかしながら、ここ一年間に一挙に三倍にも達しました石油価格の急騰は、このような当社の合理化、効率化努力をもってしましても、とうてい賄うことのできない大幅な収支の悪化を引き起こしてまいった次第でございます。今回の改定申請におきましては、能率的な経営を前提として原価の切り詰めに努力いたしましたが、燃料費の増加は、総括原価高騰要因の実に八二%を占めるに至っております。  ところで、四十年秋の第一次石油危機を経験した私どもは、石油に過度に依存したわが国のエネルギー供給構造を一日も早く変えなければならないということを痛感してきたわけでございます。私どもは、諸先生方の御指導を賜りながら、脱石油の電源開発と燃料の多様化に努めてまいっておりますものの、これらの施策の効果があらわれますまでには長期間を必要といたしますので、このたびの石油危機に直面して、再び大幅な料金改定をお願いせざるを得なくなりましたことを遺憾に存ずる次第でございます。それと同時に、私ども電気事業は、これを機会に国民各層の一層の御理解を得て、代替エネルギーの開発に邁進いたしたいと決意を新たにいたしております。  そこで私ども、諸先生方にぜひとも御理解、お力添えを賜りたく、この場をかりて二、三申し述べさせていただきたいと存じます。  当社におきましては、脱石油の主力として、安全には一層配慮しながら原子力の開発に取り組んでまいっております。  すなわち、五十二年九月に運転を開始いたしました伊方原子力一号機に続きまして、現在、伊方二号機や本川揚水発電所などの建設工事が順調に進んでおりますので、六十年ごろまでの電力供給は確保できる見通しを得ております。また、六十年代の供給力として、原子力を初めとする新規の電源立地にも取り組んでいるところであります。  しかしながら、このような脱石油電源の開発を進めて電力供給の安定に努めてまいりますためには、幾多の諸課題を克服していかなければなりません。  まず、石油にかわるウランや石炭などの燃料資源を安定的に確保することが重要であります。  特に核燃料につきましては、海外におけるウラン資源の開発段階からそのプロジェクトに参加するなど、国際的な、また長期的な視野に立って資源の確保に努めなければなりません。  諸先生方におかれましては、核燃料の確保に対する私どもの立場について御理解を賜り、今後、資源外交、国際協定などの面で格別の御配慮をお願い申し上げたいと存じます。  さらに、核燃料資産の保有問題につきましてつけ加えさせていただますと、核燃料は、完成燃料体として原子炉に装荷いたしますまでの間に、ウラン鉱石の入手から、転換をいたします、濃縮をします、そして成形加工の段階を経なければなりません。  一例を申し上げますと、私の方は豪州からウラン鉱石を手に入れておりますが、豪州から手に入れたウランをフランスへ持ち込みまして転換をいたします。その転換したものは、契約に従いましてアメリカへ持っていって濃縮をいたします。その濃縮が完成いたしますと国内へ持ち帰りまして、国内のメーカーで成形加工をいたします。成型加工ができ上がりますと、これをまた伊方原子力まで運んでまいりますために、いろいろな許可手続を経ましてやっと装荷の段階に至るわけでございます。通常四、五年はどうしてもかかるわけでございます。  このため、当社は、以上のような加工工程にある核燃料として、現在、必要量の四年分程度のものを資産として保有しております。他社もほぼ同じ程度の保有と思われますが、この量は、原子力の安定運転のために欠かすことのできない適正な資産保有でありますので、この点特に御理解を賜りたいと存じます。  次に、原子力を初めといたします脱石油の代替エネルギー開発には膨大な設備資金を必要とするところであります。  今後十年間にエネルギーの安定供給に要する資金は、エネルギー総合推進委員会によりますと、日本全体で百兆円、そのうち電力関係では六割を必要とすると試算されております。このような膨大な設備資金を安定して調達するためには、健全な経営基盤を確立し、強靱な財務体質を培っていかなければなりません。  このようなことから、まことに恐縮に存じますが、あえて一部定率法による減価償却や一割配当のお願いをいたしておりますので、何とぞよろしく御配慮を賜りたいと存じます。  減価償却について申し上げますと、近年の著しいインフレの影響により、新しく建設する設備の建設費は、第一次石油危機前に比べまして大幅に高騰しております。このため、昔に建設した設備から得られる減価償却費だけでは設備の更新ができず、いわゆる償却不足を生じております。このような償却不足の状態が継続いたしますと、借入金など外部からの資金調達が増加して、結局は需要家のコスト負担の増加につながってまいります。  このため、対応策として、時価による減価償却を実施することが考えられますけれども、これは、諸般の情勢を勘案の上、現実的な処理方法として、当社はすでに五十三年度の決算から一部定率法による償却を実施しておりますが、今回の申請におきましてはこの範囲を幾分拡大してお願いを申し上げる次第でございます。  また、増資や社債発行を計画的に実施して資金調達を進めていきますためには、資本市場の現状や一般的な水準からも一割程度の配当を続けていくことが必要と考えております。加えまして、電力株は資産株として安定配当を期待する多くの個人株主によって保有されておりますことからも、ぜひ御理解を賜りたいと存じます。  私ども電気事業では、この配当金と社債や借入金に対する支払い利息に相当するものとして八%の事業報酬率が認められておりますが、これは資金コストとしての性格のものでありますことをあわせて御理解賜りたいと存じます。  以上、今後の脱石油の代替エネルギーを開発していきますに当たっての課題を中心に、私ども電気事業が置かれております状況について申し述べさせていただきました。  石油事情の急激な変化によりますとはいえ、今回の改定申請がこのように大幅なものになりましたことは、まことに心苦しく存じておる次第でありますが、私どもは、今後におきましても私企業としての活力を最大限に発揮をし、電力の安定供給、需要家サービスの一層の向上に努めてまいる所存でございますので、諸先生方の何分の御指導と御協力を賜りたいと存じます。  どうもありがとうございました。

井上普方日本社会党

○井上委員長 ありがとうございました。  次に、後藤参考人にお願いいたします。

後藤幸子大阪主婦同盟参与

○後藤参考人 大阪主婦同盟参与の後藤幸子でございます。今回の電気料金値上げにつきまして、主婦の立場から意見を申し述べたいと存じます。  またまた消費者の肺腑をえぐるような電気料金の大幅値上げが八〇年代の幕あけとともにやってまいりました。横綱格から幕内力士まで、われもわれもと土俵入りし、壮観なまでの公共料金値上げラッシュが続いて、何という御時世なのかと叫びたい怒りが込み上げてまいります。  すでに卸売物価の上昇は消費者物価に波及し、その上電気料金の大幅値上げが行われれば、これが導火線となって、政府見通しの消費者物価上昇率六・四%をはるかに超えた天井知らずのインフレをもたらすことでございましょう。  いま大根一本幾らか御存じですか。白菜一株幾らでございましょう。温かい夕げに盛られた大根が三百円、白菜が八百円もしようとは、皆様方も御存じあるまいと申し上げたいのでございます。これ以上物価が上がれば台所は火の車、のどにも刺さる献立となることでございましょう。  しかも、食料品のみならず、電気料金値上げと、聞いただけですでにクリーニング代、理美容、紙類、アルミ製品等、関連物資はさみだれ的に便乗値上げをしています。主人の給料が六〇%も上がってほしいと空想してみても、重い税金が追っかけてくるだろうと思いますと、はかない夢は現実に引き戻されます。メッキ会社に勤めるだんなさんは、もういかぬ、こんなに電気代が上がれば、製品が売れなくて私も首、会社も倒産するしかないと悲壮な面持ちでおっしゃっていました。多くの中小零細企業は値上げによるコストを価格に転嫁できない状態に追い込まれています。電気料金が上がることによって、世の中の大多数の人たちがどれほど苦しむか、そのためにいままでの楽しい生活が崩れてしまう人だってできてまいります。ある人いわく、物価高騰はまさに人災であり、その主犯は公共料金を値上げする独占企業とそれを容認する政府にありと。私もむべなるかなと思います。いまや武器より恐ろしいのがこの値上げでございます。電気料金の値上げがいかに私たちの生活を圧迫するものであるかをまず知っていただきたいのでございます。  次に、以下何点か指摘したいのでございますが、素朴な疑問を持たざるを得ないのが電力会社の事業内容でございます。このたびの八社平均の値上げ申請率は六四・四二%、その主な理由は石油価格の上昇と資本費高騰の二つであるとしておられます。しかし現行制度のままであれば、石油価格の高騰が続く限り料金の値上げは何度も何度も繰り返されることは間違いございません。しかし、そのつけはいつも不公平にも国民にだけ回ってくるのでございます。政府は赤字財政を理由にそっぽを向き、企業は水増しした料金を押しつけます。しかし、私たちは黙ってそのまま払うわけにはまいりません。やはり国民の納得する料金でなくてはならないのは理の当然でございます。電力会社はいつも、私たちは常に一生懸命企業努力をしておりますと申されますが、六〇%も値上げされることでもございますし、今回絶好の機会としてぜひ経理内容を明らかにし、ガラス張りの中から国民の合意を得ていただけたらと存じます。  公共性を最優先し、地域独占を認められた公益事業が私企業もうらやむ大幅値上げができるのは、総括原価の中身にあるのでございます。むずかしいことは専門の諸先生方にお任せするといたしまして、まず減価償却におきましても各電力会社とも定額法から定率法に切りかえようとし、今回は定額法に一部定率法を組み込んだ申請となっております。原子力発電は一基数千億もかかる設備費を投じておりますが、事故や故障続きで稼動率が低下しており、電気を発生しなくても発電量と無関係に償却する方法は納得できないのでございます。  さらに今回の申請では一割配当を見込んでいらっしゃいますが、経済の先行き不透明な中で一割配当は多過ぎるように思います。また、電気は備蓄できないために、電力需要のピークに合わせて発電所建設をするため莫大な資金を必要としております。これらの資金は料金の押し上げ要因となっております。ピーク時の電力需要を抑える施策は行われていますが、さらに本格的な対策がなければ、立地面からもすでに限界が来ています。  今回の値上げで脚光を浴びました燃料費も、もちろん産地、種類等によって格差があるとは思いますが、関西電力の場合、五十五年度の燃料費は一〇%アップを見込み、他の電力会社の五%より多くなっております。この際、燃料価格の各段階ごとの実態も明らかにしていただきたいと存じます。  以上、疑問点を何点か挙げてまいりましたが、公共料金による物価の上昇は、景気を後退させ、不況を促進する危険性を持っておりますので、政府・通産省はこの大幅値上げに際し原価を公開し、用途を明らかにして、国民のための公益事業であるという再認識の上から公正な査定をお願いいたします。  次に申し上げたいのは、ナショナルミニマム制度と電気税についてでございます。昭和四十九年の値上げの際に設けられました三段階逓増型のこの制度は、省エネルギーと福祉対策から時代の要請を反映した合理的なものと考えますが、当時は全世帯の約半数が百二十キロワットアワー以下に該当しておりましたが、年々電気の消費量がふえ、いまではすっかり色あせて、恩恵を受ける人も数少なくなっています。今回の値上げに際しまして、百二十キロワットアワーまでの割安料金の月間使用量の引き上げと、あわせて一般家庭用の電気税を廃止していただきたいと存じます。また、政府が五十五年度に予定しております電源開発促進税の引き上げは、そのまま電気料金にはね返ることは避けられません。ぜひこの引き上げはやめていただきたく思います。代替エネルギー対策は、一般会計から補てんするなどの措置をとっていただきたいのでございます。  次々と新たな電化製品をコマーシャルに乗せてちまたに普及し、湯水のように電気を使って高い電気料金を払っていくという時代はすでに過ぎ、必要の是々非々を判断した生活と、物を大切に使う、修繕して使うことの大切さを日ごろから心がけた省エネルギーを推進する賢明な消費者でなければならないと思います。  余談になり恐縮でございますが、かつて婦人の翼で中国を訪問しました際、夜の上海空港から宿舎に向かうのにバスに乗りますと、「チーラ、チーラ」、全員乗車の声とともに車内は消灯、それからドアが閉まって、街灯がぽつんぽつんとつく道路を、ヘッドライトばかりごうごうと真っ暗なバスは走り続けたのが印象的でございました。帰国して、高速をおり銀座を通りましたとき、昼間に電気で飾った店頭を見て、資源があっても節約する国と、輸入資源に頼りながらぜいたくする日本の将来に、思わず鳥はだ立つ思いがいたしました。国の体質も異なりますので、私は決して中国をまねよとは申しませんが、必要以上の浪費は国も消費者も企業もともに慎んで、私たちの子供や孫にも資源の大切さを教えていくことが大きな課題の一つだと存じます。  次に、石油価格の高騰と供給の不安定から代替エネルギーの開発に努力し、いままでの石油依存の方向転換をしなければならないときが参りました。原子力発電は有力な代替エネルギーでございますが、スリーマイル島の事故や報道されるわが国原発の問題点を思うとき、いま一度安全性と環境問題に慎重な対策を練るとともに、放射性廃棄物の処分に厳重なチェックと監視をお願いいたします。  次に、公聴会並びに料金査定の民主的改善を図っていただきたいことでございます。電気事業法施行規則に基づく公聴会は、広く一般の意見を聞く公の場として設けられたものでございますが、昭和四十九年の公聴会から再三お願いしておりますのに、いまだに旧態依然として形骸化した内容に改善の必要性を感じます。企業が値上げを申請し、通産省がそれを認可されるのですから、賛成する意見よりも、むしろ反対意見をよりたくさん聞き、一般庶民の代表としての陳述を言いっ放し、聞きっ放しにならないよう、その意見を行政に反映すべきではないでしょうか。また、世間から隔離された公聴会でなく、出席できない多くの人のために、公述内容の要旨や、これに対する通産省の御意見や対策等も報道機関を通し公開して、ガラス張りにしていただきたいと存じます。特に、電気、ガスは、台所を預かる主婦にとって切っても切れない重要な生活必需物資で、関心度も高く、陳述する人はもとより、公聴会の傍聴もほとんど男性ばかりという選考方法にも一考を要する必要があるのではないでしょうか。  最後に、厳しいことを生意気に申すようでございますが、その点御容赦いただきまして、もっと大切な問題、それは業界の体質改善でございます。低廉な料金で安定供給を果たすためにも、安易に大幅値上げに依存するのではなく、みずから血の出るような合理化をまず行うべきでございます。公益企業としてのこうした原点、国民へ奉仕するという責任を忘れて利益追求を優先する行き方は、公益事業としては好ましくございません。電力会社がその機能を十分に発揮でき得たのは、やはり大衆消費社会の巨大な小口需要者があったことを夢寐にもお忘れないようお願いいたします。もしそのようなことがございましたら、電力の黄金時代は斜陽の道を歩まないとも限りません。公益事業と消費者大衆が共存共栄し、庶民の安心した豊かな暮らしのできる商法の確立に全力を注いでいただきたいことを切に切にお願いいたしまして、私の陳述を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。

井上普方日本社会党

○井上委員長 ありがとうございました。  次に、建元参考人にお願いいたします。

建元正弘大阪大学経済学部教授

○建元参考人 大阪大学の建元でございます。私は、国民経済全体のマグロの観点から考察したいと思います。  このたびの改定幅というのは、六〇%を超しまして、一般国民の目には非常にびっくりするような大幅に映ることは確かであります。それから、申請者は地域独占を許された企業でありますし、独占価格の形成に対して非常に厳格な規制を加えるというのは、これはきわめて当然のことであります。特に物価問題という観点、非常に大切なところへ差しかかっておると思いますので、主務官庁は、コストの増加というものが安易に料金の方へ転嫁されないように、厳正な合理的な態度で査定していただきたいというふうに思います。特に冷たい頭で資源の効率的な配分というものを考えていただくと同時に、非常に温かい心で負担の分配について配慮していただきたい。  以下、第一に省エネルギー政策との関係、それから二番目に損害の分配、それから三番目に電力の長期安定供給との関係、それから四番目に独立採算というものの堅持ということについて述べたいと思います。  まず第一に、省エネルギー政策との関係でありますが、今回の料金改定というのは、第一に、産油国の非常に急激で一方的な原油価格及びこれに連動する燃料価格の上昇というものと、それから第二番目に、円安の要因というのが重なったために燃料価格の入着価格が、先ほどのお話によりますと三倍くらいになるというような異常な事態においてなされたものであって、値上げ要因の非常に大きな部分が燃料コストの増大というふうに言われております。  輸入価格の上昇というのは、これは産油国のあのような状態によって決まるものであって、わが国がいかんともしがたいような外生的な要因でありますが、これは世界的に資源及びエネルギーが希少になったということでありまして、非産油国側というものは、希少資源を節約する以外に対応策はないわけであります。資源の節約のためには、国際価格の上昇というものをある程度すんなりと二次エネルギー価格に反映させることが望ましいのでありまして、これをやっていないアメリカのエネルギー政策というものがああいう失敗をしているということは御承知のとおりだと思います。そうでなければ、エネルギーに関するむだ遣いというのが起こるからでありまして、これは非常に冷厳な事実である。現に原油価格がこのように高騰しまして電力価格との間に差ができておりまして、自家発電その他が非常に急速に購買電力の方へシフトしつつあるということを見ましても、こういう点、エネルギー価格というものに国際情勢というものが反映させられなければならないということは非常に厳しい現実であろうかと思います。  希少資源の効率的な使用のためには、エネルギーをたくさん使う業種、そういうエネルギーをたくさん消費するものの価格が相対的に上がって、そうでないものの価格が相対的に下がる。これは相対価格でありますから絶対レベルを言っているわけではありませんが、そういうものの変化、相対価格の変化を通じてエネルギーを節約するというのが価格メカニズムなのであります。そこで、季節的なピークロードの料金の開きを相対的に広げたいというようなことが望ましいことであります。  しかしながら、問題は、このような相対価格の調整というものが絶対価格水準、すなわち、物価水準を押し上げる効果を持っておる。特にそれに輪をかけていわゆる便乗値上げが起こりますと、これは大変なことになるわけであります。日本としては、外国産のインフレというものが引き金になりまして、賃金、物価のスパイラルという形で国産インフレに転化するということは、これはどうしても避けなければいけない。このためには、極力この点を回避するためには、金融政策及び財政政策の面から短期決戦で引き締めを強化するということは避けられないと思います。  二番目に、損害の分配というようなちょっと変な題でありますが、これについて申し上げますと、原油価格が引き上げられますと、その上昇分だけは日本の輸入総額というのは増加いたします。そうすると、日本の国民総生産の中では、輸入総額というのは控除項目でありますから、国民総生産の、このたびで申しますと二%から三%というものがいやおうなしに産油国に強制的に移転させられる。つまり、われわれが生産したものが産油国へ持っていかれるということになりますから、産油国によるそういう収奪が起こるわけであります。この部分は、言いかえますと、産油国が日本の国民全体に課した税金であるというふうに考えてもよろしいと思います。この税金をどう負担するかということについては、これはだれも得をする者がいないのであって、損害ばかりですから、その損失を国民の側、需要家の側としては料金上昇という形で耐えざるを得ませんし、電力会社としては極力経営努力をされる、できるだけコストの上昇が価格に転嫁されないように非常な努力をして、値上げ幅を抑えていただいてというような、両方が損をするというような、国内に得をする者がいないという意味で損害を分かち合うということ以外にないので、内輪もめして、どちらかが勝てばどちらかが得をするという問題ではないと思います。  それで、損害の時間的分布でありますが、そういう点で調べてみたのですが、日本の場合は料金が一九七六年以来据え置かれて、そしてこういう急激な上昇になるということで、かつての固定平価の為替レートとよく似たような状態が生じる。すなわち、そこで外国を見ますと、イギリスの場合は国営でありますけれども、これは生産と配電というのは別になっておりますけれども、燃料費スライド条項というものがありまして毎年小刻みに改定をしております。累積しての計算をしますと、前回の一九七六年のレベルと比べると九四%アップしております。イギリスの場合わりあいパフォーマンスが悪いということが言えるかと思いますが、フランスは公社の形態をとっておりますが、燃料構成が日本と似ている。イギリスは石炭の分が多いのですが、それを見ますと、本年一月一日現在でフランスの場合は五一%のアップになっております。今年中にさらに改定をする。一挙に引き上げるときは非常に衝撃が大きいという問題がありますので、イギリス、アメリカ、ドイツ、イタリア、デンマーク、ベルギーのように燃料調整条項というのを今後は検討する必要があるのではないか。特にOPECは今後三カ月ごとに先進国のインフレ率と為替バスケット、成長率に応じて小刻みに上げていくのだということを言っておりますから、現在のようなやり方でよろしいのかということになると思います。  それから次に、損害の分散ということでありますけれども、為替リスクについては、こういうリスクでありますから、理論的には為替変動準備金といったもので対処することが正統的であろうと思います。前回の場合は為替差益が還元されましたけれども、これは二千六百億ですけれども、これが準備金としてたとえば政府の手にプールされておったとしたら今回の値上げ幅は四%下げることができたはずであります。  それから三番目、電力の長期安定供給との関連について申し上げますが、電力会社というのは電気事業法によって供給の義務を負わされている。これは一般の国民は余り知らないことでありまして、これに違反した場合は二年以下の懲役になる。もちろん国会でこんなことを申し上げるのはお釈迦様に仏法を説くようなものだろうと思いますけれども、法律的な非常に強い義務を負わされている。それから、それについては新規または増設需要に対してこれに応じる応諾の義務というのが入っておるわけでして、一般の会社のように新規の設備投資を景気の状況に合わせて少なくしたり多くしたりあるいはしなかったりということができないような状況になっておる。これは非常に特殊的なことで、一般の国民によく実情を理解されていない。それで非常に膨大なものになっているということでありまして、減価償却準備金、増資などは内部資金になっておって、社債その他が外部資金として調達されているわけであります。ところで、社債の発行限度につきましてもやはり法的な規制があって、資本金及び準備金総額の四倍以内。だから、設備資金を充当するというときにその限度額に近づくと増資をするか準備金の積み増しがあるかでないと起債ができない。そして、これもまた大蔵省の行政指導というのがありまして、増資取扱内規というのが四十一年ごろからあって、料金認可業種という業種が挙げてありまして、これの場合は配当率一〇%以上でなければ社債が発行できないといったような枠がはめられているわけです。ですから、申請原価に一〇%配当を予定しているというのは、このような法律的及び行政指導の枠がはめられているからであります。もちろん、実際の配当が六%になろうと八%になろうと、これは経営側がお決めになることであって構わないのですけれども、ただ、料金改定の幅を圧縮するために配当率をいじるというようなことが伝えられておりますけれども、政府が配当政策に介入するということは自由企業体制の根本にかかわる問題である。これは国家総動員法のときに、昭和十四年にやられた以外にはやられていない。  他方、償却積立金についても、そういう設備資金のための調達という関係があるということを注意しておきたいと思います。  定率法の問題も、実は電気事業審議会というのが、時価償却が望ましいけれども、それにかえて定率ということを言っておったかと思います。  それから最後に、独立採算性の堅持ということを申し上げたいのですが、わが国の公益事業の料金形成につきましては平均費用主義、すなわち標準的な生産量のもとでの費用を積み上げまして、これに適正報酬を加えた総括原価を算定するという方式が採用されております。これは実用的であるという点でこの平均費用主義が採用されているのでありますけれども、一方において公益事業が非常にぬるま湯にどっぷりつかったような非能率な経営をやるんだという批判があると同時に、公益事業の独立採算、経営の健全性ということを保ってきた一つの支えになっておるというふうに思います。伝えられるところによりますと、政治的な意図から値上げ幅を大幅に圧縮して、その結果もし赤字が生ずれば、これは政府が補助したらいいじゃないかというような議論が逐次出ていると思いますけれども、これは経営の努力のインセンティブをなくして、赤字経営、補助金という悪循環に陥って、国民に最後に高いツケが回ってくるということであろうかと思います。すでに国鉄、米、その他三Kというのがありますが、これはそういう点で赤字、補助金という悪循環に陥っておりますので、三Kに電力のDを加えて三DKにするようなことはやるべきことではないと思います。  これを要するに、電力料金改定については、公益事業の独立採算性を尊重する合理的な計算にのっとって、電力の長期安定供給を確保するとともに、価格メカニズムを活用して、省エネルギーの実を上げていくべきであるというのが結論であります。

井上普方日本社会党

○井上委員長 ありがとうございました。  次に、冨田参考人にお願いいたします。

冨田巖広島県生活協同組合連合会常務理事

○冨田参考人 広島県生協連の冨田でございます。どうぞよろしくお願いします。  私は広島に住んでおる関係で、中国電力の関係の意見を中心的に申し上げさせていただきます。他の電力に関連する部分も多々あると思いますので、ひとつよろしくお願いいたします。  御承知のように、中国電力はさきに七八・一七%という全国最高の電気料金の値上げ申請を行いました。これは中国地方の勤労市民の生活実態や中小零細企業の経営実態を無視した不当なものと言わざるを得ません。  それでなくとも、昨年末以来、石油製品、とりわけ灯油の大幅値上げにより家計を圧迫され続けている私たちは、今春に入って消費者米価、麦価の追い打ちを受け、さらに今後国鉄運賃、郵便料金、授業料、ガス料金、たばこなど一連の公共料金の値上げが予想される中で、どう生活を守っていくか、きわめて深刻な事態に立ち至っております。  今春に入ってから実施、または予定されている十三の公共料金だけをとってみましても、一世帯当たり月額約一万六千円、年に十九万円以上の支出増が予想される大変な状況でございます。  特に、中国地方の経済は、長期の不況から脱出し切れず、勤労者所得の面からも、また企業活動の面からも、全国的に見て低調であり、五十四年の企業倒産も史上最高を記録するなど、厳しい環境にあります。こうした中で、米とともに最も重要な基本物価である電気料金がこのように大幅に値上げされることは、一つ電気料金の値上げにとどまらず、他の関連物価や便乗値上げを誘発することは必至であり、決して容認できるものではありません。  現在申請されている料金が仮に認可された場合、一般家庭では月額二千五百円から三千円の支出増になるほか、温水器を利用されているところではさらに四千円ないし四千五百円がプラスされ、実に七千円以上の支出増が見込まれています。これにガス代、水道料の値上げを加えると、水道光熱費だけで月額二万円を超える出費となり、他の関連諸物価の値上がりを見込むと、家計のやりくりは全く立たないありさまでございます。  こうした厳しい情勢の中で、今回の中国電力の値上げ申請に当たっては、地域の住民の関心がこれまでになく盛り上がってきています。このところ頻繁に中電や広島通産局への陳情、要請行動が繰り返されております。各種団体等の学習会、説明会、署名活動さらには民間公聴会も各地で開催されています。こうした活動の中で、今回の中電値上げの申請内容が地域住民に少しずつ公開されるに従いまして、大幅な値上げの問題点や不当性がますます明らかになってきています。  私たちはこれまで、暴騰する家庭用灯油価格をめぐって厳しい取り組みを行ってきました。そうした中で、必ずや国会の場を通して従来のように石油元売りに対する適切な価格指導がなされるものと期待を持っておりましたが、残念ながら今日に至りましても実現しておりません。また、いま電気料金をめぐって政治の場での解決へ国民の期待はますます強まってきています。特に諸物価値上げの引き金となる電気料金の決定については、重大な関心を持って見守ってきています。この結果いかんでは、まさに政治不信にもつながりかねない様相を持っております。  以下、今回の中国電力の値上げ申請の問題点につきまして述べてみたいと思いますが、限られた公開資料に基づく推論であり不十分ですが、どうか十分な御検討をいただきまして、地域住民や中小零細企業の希求するところをおくみ取りくださいまして、今回の中電値上げの申請に対しましては大幅な圧縮を勇断をもって実現していただきますよう、最初にお願い申し上げる次第でございます。  まず問題点の一は燃料費でございます。中国電力では原油、重油、この価格をFOB一バレル当たり三十四ドルということで、C重油換算の末端引き取り価格を六万四千九百円という査定を行っておりますが、これはやはり高いというように判断をせざるを得ません。五十四年八月公表価格として電力関係の月刊燃料油脂新聞の中には、八月の価格を一キロリットル当たり三万二千四百五十円、〇・三ローサルの価格でございますが発表され、これがずっと現在も続きまして、その後は仮払いで整理されているということを言われています。私たちが中電で入手しました仮払い額のC重油一%硫黄分の価格は、十月が三万七千円−三万七千六百円、十一月も同じ、十二月が四万五百円から四万一千百円、一月からはプラス一万円が予想されるというようなことをわれわれ報告をいただいておりますが、この数字から推しても現在出されている六万四千九百円という価格が仮払いの段階だけでも非常に大幅であるというように言わざるを得ません。  一月のCIF価格は二十九ドル二十セントということが通関統計では出ておりますが、二月は恐らく三十ドルだろうと言われております。この価格で計算されたものがこの月刊燃料油脂新聞の中に載っておりますけれども、CIF価格が四万七千二百五十円、関税分もありますが、石油税、関税等を含めまして四万九千四百五十二円、こういったものが一応国内の石油価格になろうと思います。  三十ドル原油の場合はそういうことになると思いますけれども、これに国内諸経費を入れても石油製品の平均価格は六万三十二円、こういう発表がこの新聞でされております。この六万三十二円というのは全油種の平均でございまして、この新聞では、この中でさらにC重油については四万八千円が平均価格だということを発表されております。そうしますと、やはりこの辺がコストの基準になるのじゃないかというように思いますが、現在申請されている中国電力の場合は重油換算で六万四千九百円ということですので、この辺は大幅に削減できるのではないかと思います。詳しい数字は時間がありませんので省きますけれども、そういうことでございます。  そういった実態から、こうした厳しい家計の実態を踏まえての申請とは思えない。ぎりぎりという言葉がございますけれども、原油一つとってもまだまだかなり水増しの申請があるのではなかろうかと推測できます。  ちなみに、生協が扱っております灯油、これは小売店——生協は小売でございますが、特約店から引っ張ってくるわけでございます。非常に手間のかかる仕事でございますが、この生協の二月の一キロリットル当たりの灯油は六万二千五百円から大体六万五千円程度でございます。これからいきましても、大口な、大変な交渉力を持ちます電力が六万四千九百円という価格を設定すること自体大変だと思うわけでございます。  それから次にもう一つの燃料の核燃料でございます。先ほど来核燃料の問題はいろいろ言われておりますけれども、中国電力は核燃料保有高五百八十億円を持っておりますが、これが島根原発に活用されますと約三十年分の原料になります。三十年分の豊富なものをこの時期になぜ買い込まなければならないかということで、この前の二月二十三日の民間公聴会で質問しましたところが、いや、これはドル減らしに協力するのだというような発言がございました。そういったことで五百八十億円の核燃料を即事業報酬という形に変えまして、結果的にはドル減らしへの貢献が庶民の電気料金にはね返ってくるということは何としても納得できないということで反対をしておるわけでございますけれども、そういう実態がございます。さらに五十五年度も百三十六億買い増すということでございますが、こういったことの関係は、この電気料金を決める前提等——前回の値上げとの関係、その辺から判断して、これは五十三年度に大幅な買い増しがされておりますが、ここらとの関係はどうなっているかということの疑問を持ちます。  それから消費量の見積もりの問題でございます。これまた、先ほど火力の石炭転換等も言われておりますが、重油換算で言いますと、五十五年度の量は五十四年度に比べて九・一五%アップ、これだけの燃料の消費量アップを見込んでおります。これは国の経済成長率等から見ても多いのではなかろうか、消費量を若干多く計算しているのじゃなかろうかというように私たちは考えざるを得ないわけでございます。  次に、設備の問題でございます。大幅な設備投資でお金が要るということが先ほど来各電力会社から言われておりますけれども、中国電力も五十五年度の設備計画で二千七百四十八億円の設資投資を見込んでおります。これは五十四年十月の中電の「経営活動の概要」という資料がございますが、この中では二千二百九十四億円という評価でございまして、これが値上げ時期わずか三カ月しかたたないうちに約四百五十四億円がアップされた形で値上げ申請がされている。ここらはやはり駆け込みの料金値上げを目指した設備費の水増しではないかという判断をするわけでございますが、ここらも十分厳正な審査等をいただきたいと思うわけです。  特に設備費が五十四年度から五十五年度にかけまして一三九・四と三九・四%のアップになっておるわけです。五十三年度から五十四年度の見込みでは一一三・五%ですから、今期に当たって大幅に設備投資がふやされている。しかもこれほど大幅な値上げをしなければいかぬ時期にこれほど大幅な設備投資がなぜ必要なのか、この辺が住民の疑問に思うところでございます。  また、予備電力が五十四年度の場合全国一高い。中電の場合は一七・五%の予備電力を持っております。これは他の電力会社に比べてぬきんでて大きいわけです。中部電力の場合が七・九、東京の場合が八・九、こういったような数字が夏のピーク時にありますが、中電の場合は一一七・五、その次は四国電力が一一七・一ということになっております。これほどの予備電力を持っております。  あるいは最大電力の伸び率を見てみましても、ここ数年はわずか二、三%の伸びしか中国電力の場合ないわけです。こういったことを考えるときに、これほど大きな設備投資がこの際必要であろうかということに大きな疑問を持ちます。稼働率を一〇%上げると料金は一〇%下げることができるというようなことが言われております。この辺の経営努力をすれば、これほど大幅な設備投資を必要ないのではないかというように判断をするわけです。  それから、減価償却はすでに御承知のとおりで、あえて触れませんけれども、定率法を採用すること自体、装置産業である電力が、加速償却方式といいますか、こういう償却方式を取り入れることは、大幅なものが投資の上に乗るということでございますから、経営を圧迫することになるという意味でぜひこれは従来の定額に戻していただきたい。すでに五十三年度あるいは四年度に中電あたりは採用しております。これは、この前の電気料金値上げのときにはそれはやらないということでした。それがいつの間にか一部で取り上げられているということ自体も問題があると思いますけれども、今回はぜひそういうものをやめていただきたい。  それから四つ目には事業報酬の問題がございます。  先ほどの核燃料ではございませんが、三十年先のものを、まだ山の奥にあるようなものを買い込んでおいて、それに八%事業報酬をとって料金にぶっかけるというやり方は、いま消費者が三十年分の米を買い込んでそれを家計に乗せるなんということは考えられないわけでございます。そういう意味では、こういう買い方は果たしてどうなんだろうか。ここら辺、厳正に見ていただきたい。  それから、経営が赤字だからということで平時における一〇%の配当というのは庶民感情としてどうもしっくりいきません。そこらは、これほど厳しい状態ですから、一〇%の配当ということについては十分厳正な審査をいただきまして、それを抑えるような努力を続けていただきたいと思います。  それから、先ほど触れられました電源開発促進税の場合も、六月から実施されるようですけれども、これは一般消費税の先取りになるということで、逆進性の関係からぜひこれはとりやめてほしいということでございます。  最後に、料金体系の問題についてちょっと触れますけれども、依然として産業優先の料金体系といいますか、産業用と家庭用との料金格差は今回も開いております。中国電力の場合で言えば、前回は六円七十二銭の電灯、電力の差がございましたが、今回はさらにそれが拡大しまして、八円六十一銭という状態に金額的な面では拡大しております。率の面では確かに電力の方が上がったように見えますけれども、絶対額の面で差が開いてきているという実態がございます。特に産業用大口電力の中で優遇措置をとられております特約料金、これは表に出てきませんけれども、中国電力の場合、三十八社総使用料の一七%、これは家庭用電力の四八%という状況に位置されているという実態がございます。ここらは、この部分を上げただけでもかなり家庭用を抑え、あるいは全体的な値上げを抑えることができるのではないだろうかというふうに思います。  それからアンペア契約の問題でございます。これは電力会社としてはどうしても電力を使っていただきたいということもありましょうけれども、新築家庭等ではできるだけ余分なアンペア契約をするという指導がなされておるのでございますが、部屋の実態に合った適切なアンペア契約の指導をいただきたいということでございます。  それから、福祉料金制度の導入はどうだろうかということでございます。先般も二月二十三日の広島における民間公聴会におきまして、母子家庭のお母さん方から、七万円そこそこの収入で三千五百円から四千円の電気料金を払うのだ、五%内外になる、それにさらに今回の七八・一七%の値上げがもろにかぶってくる、これは大変だ、生活できませんという訴えがございました。生協の家計調査等で見ましても、二十代、三十代、四十代、五十代、六十代と年齢構成が上がるたびに水道光熱費の割合が高くなる。そういう意味では、弱者救済の立場から、福祉料金制度の導入等につきましても考えていただく必要があるのではなかろうかと思います。  最後に、深夜電力の問題について言わしていただきます。  中国電力は、四十一年ごろから、深夜電力は安いのだから、温水器をつけてたんまり使ってくれということの指導がございました。私たちはこぞって温水器をつけたわけでございます。中国は全国一普及率が高い一六・七%になっておりますが、これが当初は七七%の割引率でございました。それが五十一年度には五一%、今回はさらに四〇%の割引率とウナギ登りに負担率が高まってきております。つけた皆さんからは、ペテンである、何とかこの温水器を持って帰ってくれというような苦情も出ておりますけれども、こういったいわば政策的に出されたものを、いまではしっぺ返しに料金で返していく、大幅に上げてくるというやり方については、どうしても納得いかないものがあります。これを追及しますと電力会社の方では、平あやまりにまことに申しわけないということでございますが、払う方では、申しわけないだけではどうにもならぬわけでございます。つきましては、もう少しメスを入れていただきまして、厳正な料金設定をいたしますようお願い申し上げまして、はなはだ簡単でございますけれども私の意見陳述にかえさしていただきます。どうか国民の生活を守る立場で、大幅な料金の圧縮をお願い申し上げます。よろしくお願いいたします。

井上普方日本社会党

○井上委員長 ありがとうございました。  次に、高島参考人にお願いいたします。

高島節男日本鉱業協会エネルギー対策委員長

○高島参考人 日本鉱業協会の高島でございます。  本日、電気料金問題について意見を述べよということでございまして、この機会を与えられたことをお礼申し上げます。  私の視点は、いままでの各参考人からお話がありましたのと若干違った分野でございまして、産業界というものが今回の値上げによって非常に大きな打撃を受ける分野が相当あるのではないか、そういった分野の打撃は、ひいては雇用問題、あるいは産業構造の問題、その他にいろいろと波及いたしてまいります。そのあたりを先生方に認識していただくということを主たるねらいといたしまして、若干意見を申し上げてみたいと思います。  お手元にお配りいたしました五十五年二月二十六日付の簡単な二枚のペーパーがございます。大体申し上げる趣旨はそこに要約してあります。  まず第一点に、総合値上げ率ということ、ここが本日のプログラムの主体になるものであろうかと思います。一つ御認識いただきたいのは、全国電灯、電力総合平均で六三・四七%のアップということに出ておりますが、たとえば、これは私どもの事業所が中国電力の管内に三つほどございますが、そちらでも七八・二%、先ほどからお話がありましたような全国一の高い値上げ率であります。特に産業経営という面から言いますと、現状に対してどれぐらいアップするか、現状を基礎に置いて、状況の変更に対応していくのが経営の主眼点でございますので、値上げ率が多いということは非常に各経営者も打撃を受けるのではなかと思います。そのうちで特に大口の関係、大口のうちでも特に大きな特別大口では九六%アップ、約倍に近い値上げ率。現在の会社の単価をいただいて計算いたしまして去年の使用率等で実例を出してみますと、その辺に上がってくるということでございます。これは公に伝えられておりますところではこの辺が表面に出ておりませんので、特にこの点注目をしていただきたいと思います。  われわれの業界、特に非鉄金属関係は、ことに第一次エネルギーショック後、設備の拡張も生産の増加もいたしておりません。大体、世界的な相場の不良や円高問題等も一時ございまして、かなり打撃が大きくて、設備の拡張、増産といったようなことと縁が遠かったわけでございますが、それにもかかわらず大きな電力料金の負担が転がり込んでまいるわけであります。  電気事業のエネルギー源を石油に思い切って転換をした、こういう点が早い話が裏目に出てきたのでございますが、それと同時に、冷房の普及とかピーク時における新規の需要増、消費増、そういったものをかぶってきておる状況にあるかと思います。  第二に、電気事業の体制ということをこの際反省いたしてみますと、先ほどお話がありましたような供給義務を負っている、それの反映として、設備の二重投資を避けるというような面からも、独占供給ということが確保されておるのが現在の電気事業のたてまえかと思います。その結果、一つ出てきているのは、電気料金というものが競争の不存在ということの中で需要者の抵抗なしに片がついていくという体制である点で、先般からいろいろと御議論も出ておりますが、ここの点に問題が所在すると思います。  一方、企業形態は株式会社ということをとっておられますが、これは私企業の経営の合理性や企業努力というものに対して期待を持てばこそ、公団、公社という官営的経営形態をあえて避けておやりになったんだろうと思います。  このあたりの制度の趣旨から今回の大幅値上げを考えてみますと、この際思い切った、やはり身を切った努力を電気事業者にしていただくべきではなかろうかという感を深くいたすわけでございます。値上げ率はきわめて大幅でありまして、原価的には一応の積み重ねの根拠を持って出てきておりますが、こういった石油依存が裏目に出た点から申しますと、一般の経済界では本来なかなか転嫁はできない。われわれの方で言いますと、電気事業者は原料高の製品安といったような状態に落ち込まれたんだと思います。そういう事態になった際には、見込み違いということも含めまして、企業というものはまずみずから身を削って人員の整理をやる、あるいはボーナスにもしばらくお目にかからない、あるいは賃上げも抑制する、あるいは資産をあえて処分する。株式であるとか不動産であるとか、われわれもずいぶん手放した経験を持っております。そういった思い切った企業努力というものがまず基調としてあるべきではないか。本来ならば構造不況になるのは電気事業の側でありますが、こういった独占価格体系のもとでそれが次の段階の需要者に大きく負担を転嫁されていって、そちらの方が構造不況になる。世界一高い電気料金になってまいりましたので、そのあたりの産業構造の問題も特に御注目をいただきたいと思います。  原価の内容等につきましては、ほかの参考人から詳細にそれぞれ御指摘がありましたので避けますが、燃料費にいたしましても、やはり思い切って企業努力を織り込んだところに目標を置いて大幅に査定されるべきであろうと思います。償却にこの際定率制を導入するというのは、いまのような皆が苦しんでいる段階では、理論は別としていかがなものかという感じがいたします。それからフェアリターン、配当率等につきましてもいろいろ増資、社債発行等に問題があろうかと思いますが、そのあたりはそういった面の制度も、電気事業のように結局は料金の改定により早晩少なくともとんとんになり得る性格を持っておる事業においては考えようがある。あるいは電気事業法で認めている四倍の社債発行の限度をもっと広げるとかいろいろな方法がとれる。これは十分に御検討になっていただきたいと思う点でございます。  要するに原価の査定について、査定者であるところの通産省を初め監督官庁から企業努力を強く要請をしている体制でこの際特に臨むべきではないだろうか。それと関連いたしまして、電気というのは非常にむずかしい計算方法をとってまいりますだけに一般に非常にわかりにくい。何がゆえに電灯がこれくらいで電力がこれくらいかといったようなこと、あるいはどんな原価要素が入っているのか、あるいはフェアリターン等々と言われても素人にはちょっとわかりません。よく調べてみると、フェアリターンの基礎となる資産の中にいろいろなものが入っている。資産の内容に先ほども御指摘のようなものを繰り込んでおるというようなことが妥当かという点もありましょう。最近商法でディスクロージャーということが非常にやかましくなりまして、われわれ会社をやっていますと、いろいろと監査役や監査人が、さらに今度の改正案では一段と厳しい内容の案が検討されております。私は、同じ株式会社でも、特に公共企業として独占を認められておる電気の場合には、株主に対してだけでなく、われわれ需要家に対してもこの点がもっとわかりよく徹底するようなディスクロージャーが期待されてしかるべきではないかという感じがいたします。  こうなりまして、産業界から言いますと、ある意味で世界最高水準の電気料金と闘わねばならなくなってまいりました。需要種別原価配分、これは役所が適正にやっておられる。電気事業者もまたその方針にのっとっておられるということでありますが、それはそれぞれの需要者の角度からわかりにくい点がありますので、大いに解明を必要とすると思います。と同時に、政策料金とか財政援助といったようなことも、確かにこれは非常にまずい面を持っております。私企業的な株式会社としての活力を封殺してしまう点が欠点であろうと思います。ただ、今日ここまで追い詰められてまいりますと、やはりこういった料金制度のあり方については、一度立法府としても改めて検討をしていかれる時期に差しかかりつつあるのではないか、こういう感想を抱くわけであります。  以上が総括原価に関連いたしたことでありますが、第二に、需要の特性ということについて若干触れておきたいと思います。  先ほどから、いわゆるピーク需要が一番問題であるというお話がございました。これに対応するためには稼働率の悪い大きな設備を持たなければならない。季節別の料金制度というものがいま考えられているようであります。これも結構でありますけれども、このピーク需要に対して良質需要、逆にピークを避けた需要というものについて今後大いに開発するような料金体系ないし電力会社側のこれに対する認識を特に求めておきたいと思います。  そこに亜鉛電解の例が出ておりますが、電気亜鉛の現在の操業方法は、夏場は極力休みます。そして、ピーク時を避けた夜間中心のモグラ操業と申しますか、夜十時から朝八時までが通電が一番多い形でやっております。それは労務費その他の費用は非常に深刻な影響を受けますが、あえてそういう協力を電力会社に対して求め、この難局を乗り切ろうという姿勢をとっております。さらにまた最近は、いろいろと非常事態が出たりあるいは故障が起こったりしたような際、あえて緊急遮断等の対応も行う。これは電気亜鉛の場合、とめられましても後でほとんど被害なしに回復ができるという点もありまして、熱を使います一般の工場需要に比べて有利な点があるせいでもございます。そういった良質の需要というものを電力会社側から考えてみますと、ピーク時用発電所を需要家の中に設置するようなものでもございますので、こういった面を十分考慮しつつ、需要の特性に応じた料金のあり方ということも考えていただいてしかるべきではないかと思います。  最後に、この機会に、電気事業の体制に触れましたので、この点について若干敷衍してみますと、まず再編成をやりましたのが終戦後の昭和二十五年であります。以後、電気事業法は一度ポツダム法令を書き直したというだけのことで今日まできておるわけでありまして、約三十年たっております。その中にあります根本的な思想は、九電力のそれぞれの供給区域内で電圧別に一本の料金で画一的な料金で供給をする。これはここに参考人が四人ほどおられますが、それぞれ立場が違いますとまた電力会社に対しても要求がばらばらになってくるという点もありまして、画一的原価主義というものが、きわめてクールで官僚的ではありますが、利口な方法であったとは思います。しかし、九分割とか、画一的原価主義とかということはあくまでも一つの割り切りであって、割り切りで三十年やってきたわけであります。したがって、この辺で過去の経験をもとにして、いま直ちにというわけにはいきませんが、反省と制度の修正を図っていくということが必要ではなかろうかという点を特に強調いたしておきたいと思います。  それから第二に、特に最近代替エネルギーあるいは電源の多様化といったような面から各般の努力が政府の政策にも見えますが、特にわれわれ鉱山関係をやっております者から言いますと、水力とか地熱とかいうのが山奥の鉱山のすぐそばにかなり転がっております。これはやたらにコストが高いと同時に、開発いたしまして送電線で自分の工場に持ってくるとえらいまたコスト高になる。したがって、こういうちびちびとした五千キロだ、一万キロ以下だという程度のものを開発してまいりまして、これを送電線で電力会社に託送していただくというようなケースはかなり多く出てくるのではないか。わずか三千キロだ、五千キロだといって、こういったものを軽く見ず、この際少しでもエネルギー対策として貢献するものは軽べつせずに大いに助成をし、あるいは電力会社も親切な態度で託送を行うべきだと、こう考えております。  それから、やはり発電の基本はもちろん原子力、石炭火力、こういうものになってまいりますが、環境問題等を必ずこれは伴うものであることは先ほどからの御発言のとおりでございます。むしろこの面にこそ政府が積極的に乗り出して、電力会社とともに問題の解決にみずから当たる意欲を持たないと、これは今日の値上げだけではなくて、将来電気の需給はとんでもない状態に落ち込む時期が来ようとしているかと思います。  以上が大体電気料金の改正についての感想でございます。  以上取りまとめまして、公定歩合もまた上がりました、国内の経済環境はこれから厳しくなっていく、国際環境もOPECに主導権を握られて振り回されている状態は当分改まらない、そういった苦しい状態に直面しようとしている際に、一応の原価上の理由があるにせよ、相当大幅な、五、六割以上の値上げが行われようとしておる、特に特別大口に対しては、中国電力では九割以上というような率であるということは、やはりここで特別の考え方をしていただく必要があるのではないだろうか、ある程度段階を切って対応をしながら料金の値上げについていけるようにするということは考えていただかなければならない。いきなりずばりと一発勝負でやられることは問題ではなかろうか、そのあたりの知恵をひとつ出していただきたいということを申し上げまして、私の陳述を終わらせていただきます。  ありがとうございました。

井上普方日本社会党

○井上委員長 ありがとうございました。  以上で参考人各位の御意見の開陳は終わりました。  午後一時から再開することとし、この際、暫時休憩いたします。     午後零時二分休憩      ————◇—————     午後一時二分開議

井上普方日本社会党

○井上委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  これより、午前中に参考人から述べられました御意見に対しまして質疑を行います。  まず、議事の進め方でございますが、きょうはフリートーキング方式で進めますので、各委員は挙手をして質疑の申し出をしていただきたいと存じます。そして、一問一答の形式でやっていただきます。とかく一度に何問もなさる方があるようでございますが、これはこの際お控え願いまして、一問一答形式でやっていただきたいと思います。  また、会議録作成上の都合によりまして、委員長の許可を得た後発言するようお願いいたします。  質疑者も参考人の方々も、座ったままで結構でございます。  それでは、質疑の申し出がございましたならば、挙手でお願いいたします。

武部文日本社会党

○武部委員 私は、山根参考人にお伺いしたいと思ったのですが、一問ですから、まず最初に消費者の方にお伺いし、また後で伺いたいと思います。  富田参考人にお伺いいたします。  私も、中国電力管内の選挙区です。あなたがおっしゃったように、中国電力の電灯料金が六三・七三、電力が八四・〇七、まさしく八社平均の中で最高です。山根参考人から値上げ申請に至る経過の説明がございましたが、あなたも聞いておられたと思いますけれども、われわれが地元の住民から聞く意見というのは、中国電力の値上げが一番だということの納得がどうもできにくいようです。特に電灯料金は、いままでの十八円四十銭が一挙に三十円十九銭にはね上がった。現実に家庭にそういう影響が来るわけですね。  特に中国地方における五十三年の家計消費支出を見ますと、一世帯当たり二百四十三万円です。この二百四十三万円の年間の電気代は五万二千三百九十八円。今回の申請どおり値上げをされますと、これは実に年間八万五千七百九十一円という電灯料金が家計に来るわけです。この家計支出に占める割合は、いままで二・一だったものが三・五にはね上がるわけです。東京電力は二・七ですから、それを見ると、三・五という家計支出に占める割合はとんでもない数字になると私は思うのです。  あなたはいろいろお話しになって、われわれも同感ですが、電力会社の山根参考人の御説明を聞いておられまして、いま私が申し上げたような具体的な例の中から、一体中国電力のどこに最も重点的な水増し申請というか圧縮すべき点があるか。あなたは核燃料の問題をおっしゃったが、温水器もいろいろおっしゃったけれども、中国電力が一番低いところから一番高いところにはね上がった一番重点的な最大の原因は何だとお考えになっているだろうか。また、中国地方の中国電力の送電を受けている特に家庭の消費者はこの問題について、一番重点は何だと理解しておるとお考えだろうか。これを最初にお伺いしたい。

冨田巖広島県生活協同組合連合会常務理事

○冨田参考人 いま御指摘のように、ここに広島国税局が調査した中国地区の五十三年度分の民間給与の実態調査がございますが、これを見ましても、ボーナスを含めて一人当たりの収入が五十三年度二百三十三万円ということで、全国平均の二百六十万円を大きく下回っているわけです。こういつたように中国地区は落ち込んだ地域でございまして、特に家計に与える影響は非常に大きいものがあります。したがって、先ほど申し上げましたが、御指摘のように今回の申請で大変な反響がありまして、各地で集会なり民間公聴会なり署名活動なり、住民の方々の参加によるそういった大変な盛り上がった反対運動といいますか、大幅な値上げに対する抗議行動が行われておるわけでございますけれども、御指摘のように温水器等を持った家庭では非常に負担が大きくなってきております。それが特に低所得者等に顕著にあらわれているという例がございます。御指摘のとおりだと思います。  そこで、今回の一番大きな原因は、中国電力みずからもおっしゃっておりましたが、火力に非常に頼ってきたことのはね返りが、ここに来て原料高ということで一般的には出てきたと思います。思いますが、その中でも、先ほど来指摘しましたようにこの原価が公開をされておりませんので、推定でしかはっきり言えないわけですけれども、ぜひ先生方に、この元売りなり各商社を呼んで、その原価を公開し、追及していただきたいと思うのです。われわれが知り得る資料では、先ほど触れましたが、燃料費のところで相当大きな見積もり、水増しがあるのではないかと判断いたしております。この点が最大の要因だと判断しております。  それから、設備の関係、核燃料の問題は、先ほど若干触れましたが、それらの問題が付随して出てくる問題だと思います。

亀井静香自由民主党・自由国民会議

○亀井(静)委員 山根参考人にお願いいたします。  中国電力の値上げ幅が一番高いという結果が出ておりますが、これについてはいろいろ原因があると思うのです。大ざっぱに言って、石油依存度が極端に高くなっている。特に水力、原発への依存度が他の電力に比べてきわめて低いということが大きな原因ではないかと思うのです。しかし、水力については、中国山地の高低の落差が非常に少ないというような特殊事情もありましてある程度やむを得ない点もあろうと思うのですが、原発については、私は建設するだけの条件は十分あると思うのです。これについて、いままで取り組みがどうも弱かったのではないか、そういう経営努力についての責任をある程度問われても仕方がない状況が確かにあろうと思うのです。  今度の料金値上げで、値上げ分が株主配当なり役員報酬あるいは従業員のベースアップ等にこれが全部使われてしまうということになりますとこれは問題でありまして、この際、中国電力として原発を早急に開発していくことが必要だろうと思うのであります。これについて具体的にどういう取り組みをしておられるか。私は思い切った先行投資もしていただきたいと思う。核燃料の確保等については相当配慮しておられるようでありますけれども、原発の建設について具体的な今後の御計画等をちょっと御説明願いたいと思います。

山根寛作中国電力株式会社取締役社長

○山根参考人 先ほど陳述で申し上げましたとおり、私どもの方の値上げ率が八社で一番高くなっておることは、まことに不本意ではございますが、石油の急激な値上がりということで、石油依存から脱却する時間を得なかったということが、反省してみますと、いわばそういう一つの点かなと思うのです。  それから、原発については、先生の御指摘のように、私の方の努力が足りないようにお考えになるかもしれませんが、私の方としては、一号炉が四十九年に発電を開始しておりますが、それ以後ずっと続けて二号の建設に取り組んできたわけでございます。ところが、ここで申し上げるのは変なんですけれども、排水の温度差による潤み現象というものが起きまして、たとえば漁夫の方が船に乗ってサザエなんかを突きますと、温度差によって位置を間違える可能性がだんだん出てきた。これが大きな問題になりまして、それから、これが片づきましたら、今度はスリーマイル事件が起きたというようなことで、ようやく鎮静をいたしました現在では、近く地元も話に乗るということで、大変おくれまして申しわけないのですが、ことしじゅうにはこの二号炉を電調審へこぎつけるというような心構えでおるわけでございます。そのほかの地点につきましても考えておりますが、このごろはなかなか地元の納得を得ることができにくいわけでございます。そのためにおくれておりますことをおわび申し上げましてお答えといたします。

武部文日本社会党

○武部委員 高島参考人にお伺しいたいと思います。  きょういただきました資料によりまして、九六%値上げという数字をお示しになったわけですね。これは初めて聞いた数字でございますが、非鉄金属、特に亜鉛精錬の業者において、そういう電力多消費の産業において、こういう値上げでは雇用問題が起きるとか、あるいは合理化の努力も必要だけれどもなかなかむずかしいとか、いろいろな話をなさいましたが、合理化の努力をしてみて、極力値上げを吸収したとして、一体どの程度の値上げであれば採算がとれるとあなたの方ではお考えになっているか。私ども社会党は、詳細なものを用意しておりますが、発表いたしましたように、八社平均で三三・五六%に圧縮できるという試算を各電力社別につくって持っております。このことについて九六ということをおっしゃった、また雇用問題もおっしゃったし、企業努力もおっしゃった、いろいろなことをおっしゃったけれども、一体どの程度の値上げであれば企業採算ということが成り立つか、一体どこのところまでが限界だというふうにお考えになっているか、これはいかがでしょうか。

高島節男日本鉱業協会エネルギー対策委員長

○高島参考人 非鉄金属の電気料金コストと採算の点につきましては、各企業ごとに、また非鉄の種類ごとに非常に違うと思います。ただ、中国電力の場合もそこに出ておりますように、七八%アップという中で九六という数字が出ておりますが、この程度の影響は、やはりいまの油値上げが大きな原価要素だということから出てきたものがこの幅ですと、ある意味で当然のところじゃないかなという感じがいたしますが、それを受けるわれわれの方のふところぐあいが、これはこれからの海外相場あるいは円レート等々で非常に違ってまいりますけれども、現状を基礎にいたしますと、やはり五割の線に行ったら採算が合わないという感じではないか、当該非鉄金属業種での五割の線でございますが、いまおっしゃいました社会党の御計算の三割三分くらいの総合値上げ率ですと、ちょうどその辺がわれわれのところに来るツケじゃないかという気がいたします。そうだといたしますと、ちょうどその辺が限界線ではないかというふうに思っております。

相沢英之自由民主党・自由国民会議

○相沢委員 今度の電力料金の値上げの理由としては、油の値上がりが一番大きな原因であり、その他償却方法の改定とかあるいは人件費の上昇とか、いろいろ考えられるわけですが、そういうコスト面の増加を考える場合に、同時に電力料収入がどうなるかということを考えなければいけないと思うのです。  私は中国電力の管内ですが、中国電力の総括原価表の中で現行料金収入、これは五十五年か五十四年か、何も書いてないでわからないのですけれども、四千六百八十八億一千四百万円、これが現行料金収入で、そして純原価が八千三百五十二億六千三百万円だから、差し引き三千六百六十四億四千九百万円不足をする、したがって、その率だけ改定をする、七八・一七%、こうなっているわけですね。そこで、そのコストは問題がありますけれども、それはおいて、四千六百八十八億円という現行料金収入の見積もりはどういう算定でされているのか。  もう一つの資料の「八電力会社の料金改定申請の概要」という、これは通産省のつくられた資料ですが、その十三ページの中に、中国電力の五十三年度の収益が四千三百八十七億、五十四年の上期が二千四百二十二億。ですから、単純計算してはいけないかもしれませんが、仮に五十四年の上期の二千四百二十二億を倍にすれば四千八百四十四億となるわけで、これですでにこの四千六百八十八億という総括原価表の現行料金収入を上回っている。改定するのは五十五年ですから、当然五十四年の収入実績よりは多くならなくちゃならない。その辺、これは中国電力だけじゃありませんが、各電力会社、五十四年の収入実積見込みに対して、五十五年は何%くらい上昇を見込んでおられるか、各社お聞きしたいと思います。

小林庄一郎関西電力株式会社取締役社長

○小林参考人 私どもは、まずこの収入のもとになりますものは、先生の御指摘のようにキロワットアワー、需要の見通しでございます。五十五年の対五十四年比は、灯力合わせまして四%伸びると見ております。ただ、五十四年は五十三年に比べまして、いまのところ推定でございますが、恐らく四・九%伸びるだろうと見ております。したがいまして、五十三年の収入実績がたしか一兆五百数億に、ちょっとそこに表がございますが、なっておりますから、それよりも約五%超える一兆一千億程度というふうに推定されております。そこで、五十五年は一兆二千億の収入を見ておるわけでございます。

田中精一中部電力株式会社取締役社長

○田中参考人 中部電力で申し上げますが、改定収入でございますけれども、総計で一兆六千百四十四億になっております。それで、現行収入が九千七百九十六億でございますので、約四%の伸びを収入で考えております。

相沢英之自由民主党・自由国民会議

○相沢委員 いまのはちょっとおかしいんじゃないですか。  一兆六千百四十四億とおっしゃったでしょう。そうすると、六四%上がってしまいますよ。そうじゃなくて、数字の読み違えじゃありませんか。

田中精一中部電力株式会社取締役社長

○田中参考人 六四%というのは値上げ率でございます。

相沢英之自由民主党・自由国民会議

○相沢委員 そうではなくて、改定しないでどれぐらい伸びるかということです。

田中精一中部電力株式会社取締役社長

○田中参考人 今度の五十四年度の収入が九千七百九十六億でございまして、これが大体前年度の収入の四%に当たっております。

相沢英之自由民主党・自由国民会議

○相沢委員 それは五十四年ですか。

田中精一中部電力株式会社取締役社長

○田中参考人 九千七百九十六億というのが五十四年度でございます。

相沢英之自由民主党・自由国民会議

○相沢委員 五十五年にどのぐらい伸びる見込みか。

田中精一中部電力株式会社取締役社長

○田中参考人 五十五年度で一兆六千……

相沢英之自由民主党・自由国民会議

○相沢委員 それは改定する金額でしょう。

田中精一中部電力株式会社取締役社長

○田中参考人 間違えました。  五十五年度の現行収入が九千七百九十六億でございます。

相沢英之自由民主党・自由国民会議

○相沢委員 それが五十四年に対して四%の増加ですか。

田中精一中部電力株式会社取締役社長

○田中参考人 はい、そうです。五十三年度の収入の数字がないものですから、大体四%の伸びで九千七百九十六億ということになります。

山根寛作中国電力株式会社取締役社長

○山根参考人 販売電力量で申し上げますと、大体五%の伸びでございます。五十四年度が三百四十一億キロワットアワー、五十五年度が三百五十八億キロワットアワーでございます。収入で言いますと、五十四年度は四千四百七十三億、五十五年が四千六百八十八億で、伸び率は四・八%でございます。

山口恒則四国電力株式会社取締役社長

○山口参考人 五十五年度の現行収入は二千四百六十五億でございます。五十四年上期の収入千百九十億、二倍いたしまして一年にいたしますと、二千三百八十億、伸び率が三・六%、こういうことでございます。

相沢英之自由民主党・自由国民会議

○相沢委員 中国電力で、ちょっと先ほどお聞きしたのは、私が申し上げましたのは、五十四年の上期が二千四百二十二億で、ですから、いまおっしゃった数字では、五十四年だと見込みが四千四百七十三億と言われたわけですね。そうすると、五十四年の上期ですでに二千四百二十二億の収入になっていますから、この下期は二千五十一億しか収入がない。上期が二千四百二十二億で下期が二千五十一億しかない。その見込みはどうかということなんです。

山根寛作中国電力株式会社取締役社長

○山根参考人 お答えいたします。  このごろは夏場の方が需要が多いわけでございます。したがって上期の方が需要が多いわけでございます。冬場になりますと需要が下がってまいります。それで収入が減ってくるわけでございます。

相沢英之自由民主党・自由国民会議

○相沢委員 その二千四百二十二億がそうすると下期では二千億ちょっとになるくらいな差が過去においてもありますか。

山根寛作中国電力株式会社取締役社長

○山根参考人 そういうことになるようでございます。

相沢英之自由民主党・自由国民会議

○相沢委員 ちょっとこれは保留いたします。

田中精一中部電力株式会社取締役社長

○田中参考人 ちょっと数字がわかりましたので追加させていただきますが、中部電力の五十四年度の収入が九千四百七十六億でございます。そして五十五年度の収入が九千七百九十六億でございまして、そのふえ方は三・四%となっております。ちょっと訂正させていただきます。

長田武士公明党・国民会議

○長田委員 関西電力の小林参考人にお尋ねいたします。  関西は原子力依存度が二一・八%、非常に高いわけですね。そこで美浜一号ですが、最大出力三十四万キロワットと言われておりますけれども、四十九年からとまっていますが、その点どうですか、間違いありませんか。

小林庄一郎関西電力株式会社取締役社長

○小林参考人 間違いありません。

長田武士公明党・国民会議

○長田委員 そこでお尋ねしたいのでありますけれども、今回の供給規程の改正に当たりまして、この美浜一号機も事業報酬算定の資産として組み込んでおりますね。

小林庄一郎関西電力株式会社取締役社長

○小林参考人 そのとおりです。

長田武士公明党・国民会議

○長田委員 そこで、通産省が出しております電力供給規程の料金算定要領というのがありますけれども、それを見てまいりますと、「事業報酬とは、真実かつ有効な事業資産の価値に対して報酬率八%を乗じて算出する」このように決められております。そうなってまいりますと、五年間も使われていない、停止しておりますこの美浜一号機ですが、これに対して今回の供給規程の寄与していない美浜一号機を算定するということは、ちょっと消費者としては納得できないのじゃないか、こう思うのですけれども、この点どうですか。

小林庄一郎関西電力株式会社取締役社長

○小林参考人 五十五年につきまして全く寄与していないということはございませんで、現在すでに御承知のとおり、美浜一号につきましては、わが国最初のP型の原子力発電所でございましたので、二次冷却水の中に燐酸ソーダを入れておりました。その燐酸ソーダを入れることが実は大変な過ちだったことが五年たってわかるわけでございます。昭和四十五年に運開をいたしました。その四十五年から運開の結果が、先生御指摘のとおり四十九年の七月に熱交換器と申します一センチぐらいの細管が四千本詰まっております機械が二台ございますが、そこからピンホールができまして漏れたわけでございます。その後非常に長い問とまっておりましたのは、なぜそのようなピンホールができたかという分析、それからまた燐酸ソーダが実際にジルコニウムの金属にそのような悪さをするのかという実証に大変な手間がかかっております。しかし、ようやくにして二次系の中に燐酸ソーダを入れてはいけないという結論が国によって認めていただけましたので、以降その燐酸ソーダを洗い流す作業をいたしております。現にそれを繰り返しやっておりまして、キロワットアワーも出しながら、熱い湯で洗っております。  さて、今回の料金算定の期間、すなわち昭和五十五年でございますが、この期間は本当は私どもはいろいろSGと熱交換器の細管にプラグを施しましたので、本来ならば物理的な能力は多少落ちるのでございますけれども、なお三十四万の定格の出力が物理的に可能だと考えております。またそういう立証もございまして、現在通産省並びに科技庁並びに安全委員会等に、ひとつ燐酸ソーダの洗いも終わったので、だんだん定格を上げていきまして、一〇〇%まで出力を出させていただきたいというお願いをいたしておりますが、これは現在なおペンディングでございます。  しかしながら、アワー自体は現にサイクリング運転と申しまして、洗い流しの中で出しておりまして、この料金原価算定の中では、定格三十四万キロの半分、十七万キロワットを運転することで、十七万キロワットアワーは計算の中に入れております。  それからなお、資本費につきましては、その半分じゃなしに、三十四万キロワットについて算定させていただいております。これは現在お役所の認可並びに安全委員会でのお許しが得られるならば、定格いっぱいまで持ち上げたいと考えております。

長田武士公明党・国民会議

○長田委員 関西の計画を見ますと、原子力の稼働率を急激に上げておりますね。五十三年度が四〇%、五十四年度が推定で約一七%ぐらいに落ち込んでおります。このような状況に対して、五十五年度は五一%という、いまだかつてない稼働率を計算をしておるわけであります。こう見てまいりますと、収益のみを考えて、安全性という点についてはちょっと手抜きがあるのかなという感じが私はするのですが、その点はどうですか。

小林庄一郎関西電力株式会社取締役社長

○小林参考人 実は五十五年度稼働率五一%ということにつきまして、まことに私恥ずかしい思いをいたしておりますし、また責任も感じておる次第でございます。と申しますのは、各社横並びの数字をごらんいただきますと、中国さんはたしか五六、七%の稼働率、中部さんは五九・一%、大変高い稼働率でいらっしゃいます。  ところが、手前どもは七基、五百六十七万キロは擁しておりますけれども、稼働率は五一%。これは二つ理由がございまして、第一は先ほど申し上げた美浜一号のように、燐酸ソーダの後遺症が残っておるものが、実は私どもパイオニアでございましたので、美浜一号、美浜二号、高浜一号と、燐酸ソーダを使ってはいけないということを知らずに使ったのがまだ三基ございます。その三基がなお多少その影響を帯びておりまして、SGにトラブルが生じておるような実態でございます。それを直すため、稼働率が落ちております。  それと大飯一、二号、これは一基で百十七万キロワットというわが国で一番大きな原子炉でございますが、これが昨年稼働に、それぞれ営業運転に入りまして、五十五年に定検に入ります。これは第一回の定検でございますから念入りに中身を全部ほごしまして調べてみようということでございますので、一般の定検よりも非常に長くなっております。大飯一号の場合百五十四日という計算をしておりますが、あるいはこれをもっと念入りにするかもしれません。したがいまして手前どもの原子力の稼働率は各社に比べて非常に低いわけでございまして、これは念には念を入れた結果でございます。  なお、五十四年が大変低うございましたのはこれまた理由がございまして、五十四年の上期手前どもの原子力の稼働率は一六・六%でございました。これは三月の二十七日に私どもの大飯の百十七万が営業運転のお許しを得たのでございますが、その翌二十八日に御存じのTMIの事故が発生いたしました。これは同じP型でございます。ただ、メーカーは、こちらはウエスチングハウス社製でございます。向こうは別の会社でございまして、メーカーは違うのでございますけれども、恐らく日本のことだから、アメリカが何とかなれば日本もどうとかなるということでとめられるのじゃないかという心配を大変いたしておりましたら、四月の十四日にやはりお国の方から運転の停止を命ぜられました。これが六月の十六日までとめられたわけでございます。したがいまして五十四年上の稼働率が大変に落ちたわけでございますけれども、その後、下に入りましては、ただいま冒頭に私申し上げましたように、七基のうち二基を除きまして順調に動いておりますので、下は大体六〇%の稼働率が可能だと考えております。そういたしますと仕上がりで四〇%ということに相なるわけでございます。それが今度の料金の改定年度である五十五年には四〇%から五一%に上がるという理由でございます。

長田武士公明党・国民会議

○長田委員 私申し上げましたのは、原油が上がりまして、どうしても原子力に依存するという会社の方針のようなんですね。原子力の稼働率三〇%ぐらいで火力発電に競合できるというような話を私聞いているのです。そうなると、会社の利益を追求するためにどうしても原子力に移行する、その方向がだんだんだんだん強くなる。したがって、関西電力の場合、五十四年度は一七%前後だろうと私は思うのですね。それを一気に五一%まで持っていくという、そういう無理があるのじゃないかということを私は心配しているのです。

小林庄一郎関西電力株式会社取締役社長

○小林参考人 五十四年度は平均で四〇%になります。上期は一六・六でございましたけれども、それはTMI関係で、大飯という大きなものがとまりましたので非常に稼働率が悪うございました。下は動いておりますので、下は六〇になっております。合わせますと、上下でやはり四〇%程度になります。だから年間を通じて一六ではございません。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原委員 先ほど大阪主婦同盟の後藤幸子さんから、お台所を預かる主婦の声を反映していただきました。国民の納得を得るような電気料金を払いたい、こうおっしゃっていたわけですね。広島生協連の冨田巖さんもおっしゃっていました、今日燃料費が大変な水増しをして申請されているのではないか、こういう疑問がいま非常に国民の声になってきているわけです。  そこで電力四社の皆さん方にお尋ねをいたしますが、時間がかかりますので、委員長、後で資料として出していただいたら結構でございますので……。  どういう資料がいただきたいかと言いますと、先ほどからも見せていただきましたのですが、皆さん方各社の価格の見積もりがばらばらなんですね。各社とも次の点について資料として出していただきたいというのが二つあるわけなんです。  まず原油と重油の問題ですけれども、特に原油の各油種別の使用量は一体幾らと見込んでいらっしゃるのか。たとえばインドネシアのミナス原油は幾らなのか、あるいはサウジのアラビアン・ライトで言うならば幾らなのかというふうに分けていただきたいわけです。皆さん方の先ほどからの御説明にいたしましても、いままで聞いた点につきましても、みんな公式販売価格で買っていらっしゃるわけではないと思うのです。しかしそういうふうに出てまいりますので、各油種ごとに、公式価格で購入しているものは幾らなのか、そしてプレミアムつきは一体幾らなのか、そしてまたスポット買いをしておられるものは幾らなのか、そういう予定を立てておられるかという点で、五十四年度の実績見込みと五十五年度の見込みについて資料にしていただきたいというのが一つです。  もう一つの資料は、この燃料費の問題でもう一つですね。国民が、非常に各社の説明はわかりにくい、こう言っていますのはどの問題かといいますと、原地から積み出して、その後についての費用なんですね。先日関電の方にいろいろ教えていただいたんですけれども、そうしますと、見積価格の二五%がその経費だというふうにおっしゃったわけなんです。全額については一万七千八百二十一円ということになるわけですけれども、これが先日認可された北電の場合は、この半分ぐらいだ。先ほど中部電力さんが陳述の中で述べられたものは、一万五千円から一万六千円だ、こういうふうにおっしゃったわけです。私どもは、水際まで来て、手元まで入るのになぜお金がこんなにかかるのかという点は非常にわからないわけです。ですから、原地積み出し以降の経費の内訳、たとえば外航運賃、それから保険料は幾らなのか、関税は幾らか、石油税は幾らか。そういうものがあるというふうに御説明になっているわけですから、それぞれ一体幾らなのか。また内航運賃につきましても、私ども資料を取り寄せてみますと、おっしゃっている説明とは全然どうも計算が合わないのです。ですから、そういう諸掛かりというのは、一体何と何に諸掛かりがあって、それが幾らになっているのかというものを資料としてお出しいただきたい、こういうふうに思うわけです。いま答えていただきますと大変ですので、委員長のお許しを得て資料にいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

井上普方日本社会党

○井上委員長 各参考人の方々にお伺いしますが、ただいま藤原委員からお願いいたしました資料はお出しになれますか、いかがでございますか。

小林庄一郎関西電力株式会社取締役社長

○小林参考人 果たして御満足がいけるかどうかわかりません。と申しますのは、油種別、産地別、また私どもが買い付けます業者別にいろいろルートがございまして、FOB以降は多種多様でございます。これは相手方業者も企業上の秘密としてこちらに教えてくれないかもしれませんし、手前どものエスティメートの中へ、はっきり申し上げますと、これからの買い付けも実際できないことになりますので、どこまでディスクローズできるかは疑問に思います。ただ、定性的なお答えはできますけれども、先生が御期待されているような、定量的なぴっちりした油種別のものは、後日といえども、数字としてはお答えできないと思います。

井上普方日本社会党

○井上委員長 いかがでございますか、ほかの方は。

田中精一中部電力株式会社取締役社長

○田中参考人 北海道電力の認可の数字と大分違うではないかというお話がございましたが、これはごく簡単に御説明申し上げますが、北海道電力のときと現在と時点の違いがある。要するに、北海道電力と私どもの申請で約六ドルの差がありますが、この六ドルの差といいますのは、その後北海道の認可前後、中国の原油が六ドル上がりました。ミナスの原油が二ドル上がったとかいろいろ数字を持っておりますが、そういう時点の差が一つございます。  それからもう一つは、北海道電力の石油系の燃料は大部分重油でございまして、一般的に当社あたりの燃料は原油を使っておりまして、環境基準の差というところで比較的にいい油を使っておりますので、私どもの方で申しますと、ナフサだとかNGLだとかLNGだとかそういうものをまぜますと、重油は三分の一しか使っておりません。そんなことで、やはりちょっと北海道よりは単価が高くなっていると思います。ちょっとお答え申し上げます。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原委員 お答えは結構です。資料で結構ですから、それを出していただけるかどうかだけでいいです。

井上普方日本社会党

○井上委員長 この電力料金につきましては、特にこのような大きな値上げでございますので、国民の理解と納得を得なければならないと思います。そのためには、やはり原価というものはあくまでもできるだけ公開していただく。あるいは企業秘密というものがあるかもしれません。しかしながら、企業秘密、企業秘密とおっしゃれば、何も国民にはわからないのでございます。できるだけの資料を公開するように御努力を願いまして、ひとつお出し願いたいと思います。よろしゅうございますか。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原委員 関連して。  ただいま委員長がおっしゃったとおりだと思うのです。現在の電気料金の算定の方法は、あなた方の利潤も一応見込んで決めるということになっているわけですから、私は、企業の秘密とかこういうことで隠す必要はないと思うわけなんですね。むしろ、先ほど後藤さんがおっしゃったように、苦しいのであれば、その実態が国民によくわかるように、納得がいくように、国民が要求している資料は出すのだという姿勢が必要だと思うわけなんです。そうでなければ、幾らあなた方が、経営が苦しいからこれで理解せよ、こうおっしゃっても国民は納得しない、こういうふうに思いますので、出せないなどとおっしゃらないで、精いっぱい積極的な資料を提示していただくことを再度お願いをしたいと思います。

岸田文武自由民主党・自由国民会議

○岸田委員 私、先ほど建元先生の御発言の中にございました問題に関連して、燃料費調整条項、このことについて、社長さん方から、ちょっと感想なり御意見を承りたいと思うわけでございます。実は私自身も、いま見ておりまして、やはりそういうような制度が必要なのではないかというふうに感じておるからでございます。  もちろん、そういう制度をつくりますときに、制度的にもいろいろ問題はございましょう。たとえば、やはり後追いになってしまうというような問題であるとか、一体どうやって客観的な燃料費を査定するかというような問題もございましょう。  しかし、それは技術的な問題のような気がいたします。むしろ、企業自身の努力ではカバーできない外部要因としての燃料費の高騰、これを一応制度上切り離すことによって、残りの部分で徹底的合理化をする、競争をする、こういう余地ができていいのではないか。それをしませんと、燃料費の増高ということに取り紛れて、ほかの合理化努力の問題がなおざりになってしまう、そういうおそれがあるのではないかという点を一つ感じます。  また、ある程度原価算定期間をずっと一年なり何なり切っておきますと、その間に大幅な燃料費の増高が起こる。そのたびに大幅な値上げをしますと、企業の方も対応できなくなってしまう。もう少し短期間に適応する方が企業としても適応の余地があるのではないか、こういうような感じがするものでございますから、今回、当面の問題はさることながら、こういう問題について前向きのお考えをいただく必要があるのではないかという点について、どなたでも結構でございますが……。

田中精一中部電力株式会社取締役社長

○田中参考人 ただいまお話のありました燃料費の調整制度でございますが、これはお話のとおり、油の変動によりまして、一定率の電気料金を後追いで変動させる制度でございますけれども、これは外国などでも取り入れられております。この燃料費調整につきましては、五十四年三月の電気事業審議会の料金制度部会で相当議論されまして中間報告が出ておりまして、そのとき一応見送られたという実情がございます。その理由といたしましては、料金の算定を複雑にしてその実施がなかなか困難ではないかとか、あるいは燃料費の動向と他のもののコスト、そういったような動向が相反する場合があるので取り扱いがどうだろうかとか、それから内容によっては電力会社が企業努力をしないのではないかということで一応見送られたように聞いておりますが、われわれがいま考えてみますと、この制度は料金の全体に、料金率が変動するわけでございますから慎重に考慮しなければならないと考えておりますので、先行き非常に不透明な油の値段というようなものから考えまして、いま一度検討するだけの価値はあるのではないか、勉強したい、こう思っております。

吉田之久民社党・国民連合

○吉田委員 建元先生にお伺いしたいのです。長期的に考えまして、これからの電力の使用は、いま国民に浪費的な傾向が非常に生じていると思うのです。したがって、本当に消費的な電力をどう抑え、また生産的な電力はどう確かに供給していくか、国家全体として考えなければならないと思います。たとえば卑近な例で申しますと、洗たくの場合、サンシャイン計画が一方で考えられているときに、太陽熱がありながら室内で全部完全に乾燥しなければならない。あるいはイチゴ、トマト、スイカなど季節外れにつくって、しかもそれも植物の本性からいって一遍苗を全部冷凍にするそうですね。そういう電力を食ったもので農産物をつくって食べなければならない。これは政府としても考えなければならないし、国民としても考えなければならないけれども、電力を供給すべき責任のある会社としてもかなり指導しなければならない時期に来たと思うのです。そういう点で、今後電気料金あるいは価格によって需要をどのようにコントロールしていくかという点はそろそろ導入されなければならない時点に来ているのではないか。そういう考え方と原価主義の原則とは今後どうかかわっていくのかという点について、御意見があればお教えいただきたいと思います。

建元正弘大阪大学経済学部教授

○建元参考人 どういうものを消費的な電力というのか、どういうものを生産的電力というのかかなりむずかしいわけですけれども、いまおっしゃった問題は料金体系の問題である。いまの平均主義からいきますと、全体の原価というものをどう割り振りするか。結局不急不要のものを高くして、必要不可欠の生活必需品的なものを低くするといったような考え方で差をつけていくより仕方がないだろうと思いますので、料金体系の問題だと思うのです。ただ余りそれを個別にいじりますと、料金の算定というのは非常に複雑になってしまうのでむずかしいかと思いますが、いま導入されている三段階料金、これは理論的にはちょっとよくわからないところが非常にあるのですけれども、第一段階を低くするとか、それからピークロードとの差をもっときつくするとか。ただ家庭のクーラーというのはそれほど冷房需要の中でのパーセンテージは大きくないのですけれども、何を不急不要と考えるかというときに非常に皆さんの意見が一致しないおそれはあるかと思いますが、大筋でそういうものは高くして、そうではないものは低くするということを考えることは必要だろうと思います。

吉田之久民社党・国民連合

○吉田委員 たとえば零細な家庭用の消費で、ぜひこれは確保しなければならないというようなものは安い方がいいと思うのです。多少高くたってこれはぜいたくと申しますか奢侈的な消費として幾らでもそれを使う側もあるわけでございます。そういうところには思い切って高い料金でしんぼうしていただく、そういうことで全般的に国民が、あなたがおっしゃったようにこの負担をどう分かち合うかという問題で知恵を出さなければならない時期がいよいよ来ていると思うのです。そういう点で、電力の社長さん側で、将来に向かってそういう言わば政策的な価格というものを導入せざるを得ないと私は考えるのでございますけれども、何かその辺の考えをお持ちでございますか。

小林庄一郎関西電力株式会社取締役社長

○小林参考人 先生の仰せ非常にごもっともだとは思いますが、現在の電気料金のありようにつきまして、昨年三月に電気事業審議会の料金制度部会で長年にわたって御検討いただきました方向といたしましては、やはり原価主義、公平の原則、本当は三大原則でありますが、そのうちの二原則にのっとって政策料金はだんだん排除していこう、原価を公平に負担していただこうという方向に進んでおります。したがいまして、たとえば農事用につきましても、このたびはその適用を凍結するというふうなことも言われておりまして、福祉とかあるいは産業政策というふうな政策の意向は料金制度の中からだんだん排除していこうというのが手前どもの方針でございますので、今後政策料金の導入という方向は、現在の料金制度の方向からいきますと、残念ながら先生の仰せのとおりにはまいらないと考えております。

松浦利尚日本社会党

○松浦委員 電力会社の皆さんにお尋ねしますが、今度の申請が非常に水増しが多いというのが一般の国民の印象なんです。調べてみますと、五十五年度の原油の価格上昇率、関西電力は一〇%と見ていますね。ほかの電力会社は五%と見ておられるのです。ですから関西電力の一〇%の根拠、それから残り三社は五%と見込んでおられますから、一番規模の大きい中部電力の田中さんに五%の根拠をお聞かせいただきたいと思うのです。

小林庄一郎関西電力株式会社取締役社長

○小林参考人 一般に経営者というものは、経営の将来の基盤を安定させるために、できるだけ安全サイドに将来を見通すものでございますが、特にこのような油の値段の激動時代、昨年は暦年一年間で七回もOPECが基準価格を改定いたしまして三倍強になったわけでございます。しかもまた為替の動向も不透明でございます。このような時点で私どもが申請いたしましたのは、一月二十三日で、当時私どもが主として使っております南方系の代表油種ミナスの価格は二十九ドル五十セントでございます。これは昭和五十五年度中、すなわちことしの四月から来年の三月三十一日まで、OPECが静かに黙って値上げをせずにいるということはまずない。少なくとも二割はするとは思いましたけれども、しかし今度の非常に大幅な値上げに影響するところが大きゅうございますので、それを半分と見まして、一割は五十五年中には上げるだろうという見通しをいたしました。全くそのとおりに実はだんだんなりつつございまして、この二十九ドル五十セントが、たとえば二月四日現在では——ちょっと訂正させていただきます。申請時点では二十七ドル五十セントでございます。それが少なくとも一割は上がるものという見通しのもとに申請いたしました。それをちょっと私早まって二月の時点の原価を言ってしまいましたけれども、二月のミナスが二十九ドル五十セント、それからまたアタカというこれも軽質油でございますが、これはすでに三十二ドル二十五セント、大慶は三十二ドル二十三セントというふうに、二月現在ではミナスだけでもすでに七%アップいたしております。だから、残り三%はまだこれから上がるだろうという私どもの見通しなのでございます。これが大幅過ぎるというおしかりを受けるかもしれませんが、私の方はそういう根拠で来年度の油の価格を五十五年度が終わった時点では恐らく一月二十三日よりも一〇%は上がるだろうという見通しを立てたわけでございます。

田中精一中部電力株式会社取締役社長

○田中参考人 いま小林社長がおっしゃいましたように、私どもの燃料費も五十五年度を通じて、ことしの四月から来年の三月末までの原価を一応平均的に出して申請申し上げたものでございまして、申請時点で計算しましたときから見るとあるいは高いという仰せがあるかもしれませんけれども、一応今後の値上がりというものを五%に読んだわけでございまして、五%と申しますと二ドル見当になると思いますが、ほかの各社も大体二ドル程度の値上げを見ておられると思います。しかし、先ほどもお話がありましたようにすでにミナスは二ドル上がりましたし、中国は六ドル強上がっておりますしアラビアン・ライト二ドル、その他が申請時点よりもこの程度上がっておりまして、現実にはすでに二ドル程度、五%程度は現在影響しておると思います。今後これから一年間先の話でございますので、この安定というものがもつかどうか心配でございますが、一応そういうことで見さしていただきました。

松浦利尚日本社会党

○松浦委員 いまお話を聞いておってもはっきりしませんけれども、いずれにしても見込み五%、一〇%、関西電力との関係では五%の差がありますね。そういったものは、先ほど委員長が言われましたように、ある程度各社別にそれぞれ油を輸入するルートが違うと思いますけれども、はっきりした資料を出してもらいませんと、ただトータルで言われたのでは消費者の方がなかなか納得しないのです。ですから、そういった意味でも先ほど委員長が要請したものは詳細とまではいかぬでも結構ですけれども、ある程度理解ができるような資料をぜひ出してもらいたいということを私の方からも要望しておきます。  それから、減価償却の関係ですが、先ほど冨田さんからも御発言がありましたが、関西電力などは、五十三年度に比べて約六百億近くの償却見込みが増加しております。あるいは中国電力が五十三年度に比べて約百億ですね。ですから、急激にこういう事態になって償却を定率法を採用するからということであればこういう数字になってくるわけですけれども、やはりこういう時期だから自粛をして、ある意味では従来どおり定額法で今度は耐えるというくらいの発想は電気会社としてあってしかるべきだ、こう思うのですが、あくまでも皆様方はそういう状況に固執されますか。定率でなければならぬという理論的な根拠はわかる。しかし、背景というものを考えれば関西電力が四百億も急激にふえるということは消費者としては絶対納得できないですね。そういう面についてちょっと意見を聞かしてください。

小林庄一郎関西電力株式会社取締役社長

○小林参考人 固執ということではございません、現在私どもこういう一つの主張のもとに、一つの見通しのもとに御当局に原価の申請をいたしておりまして、御当局が現在厳正なる御査定の作業中でございますから、それを静かに待っておるわけでございますが、一つだけ申し上げたいのは、定率償却を私どもはこの値上げのときに導入したわけではございませんで、実は定率は五十三年からやらしていただいております。ただ、御指摘のように金額がふえましたのは、手前どもはこれまで一次系二十七万五千ボルト以上の上位の機械設備に定率法を適用いたしておりましたのを下位電圧まで及ぼしたために定率部分が若干ふえまして、定額、定率の差の半分、三百二十億ということになったわけでございます。

牧野隆守自由民主党・自由国民会議

○牧野委員 先ほど皆さんから御意見を賜ったわけですが、私自身は建元先生の御意見、非常にすばらしい御意見でありまして、そういう方向で今後の料金査定がなされればありがたいんじゃないか、こう思っております。  私、一つ小林参考人にお伺いしたいのですが、実は私の県では原子力発電所が非常に多うございます。高浜、大飯、美浜それから敦賀と、ほとんど集中いたしておりまして、私どもは日本のエネルギーの安定供給ということで地元では積極的に協力をいたしておるわけですが、時折いろんな人が入ってきて大騒ぎをするわけでございます。田舎の人間でございますから一生懸命協力している。したがって、それが全部大阪や京都へ送電されるので、地域差料金をぜひ設けてほしい。大阪や京都の人はその分だけ負担すればいいじゃないか。送電ロスも大体七%、八%あるんだから、もし安い電気が欲しいなら大阪市の中なり京都市で発電所をつくれば足りるのであって、何でわしらのところへじゃんじゃん来て、そしてまた片方で騒ぐのか。われわれとしてはぜひ地域差料金を設定してほしい。少しぐらいの涙金を欲しいとは一つも思っていないわけなんで、そういう形でぜひとも地域差料金を設けていただきたい。でなければ関西電力として大阪にだって市の中に地盤の固いいいところがあるわけですから、大阪城なんというのはすばらしいところなんですから、あそこへ原子力発電所をつくったっていいんじゃないか、それぐらいの意見が地元の素朴な意見としてあるわけでございますけれども、今後原子力発電所が安全であるということが確認された場合にはそういう一番近いところ、送電ロスのないところへ発電所をおつくりになったらいかがかと思うわけですが、地域差料金の問題と今後の原子力発電所の設置場所について一言御意見でも賜ればと、こう思うわけでございます。

小林庄一郎関西電力株式会社取締役社長

○小林参考人 後半は大変ありがたいお言葉であります。将来だんだん原子力の安全性が確立され、確認されて市民権を得てまいりますと、ソ連で行われておりますように都市の中心に熱供給源としての原子炉を置かせていただくようなことに相なると思います。そのような日の早く来らんことを念じまして、私ども懸命に原子力開発に努めたいと思っております。  次に、地域別料金の仰せでございます。これは福井県知事以下福井県県民の皆様にお目にかかるたびに常に御要請を受けているところでございますが、大変にむずかしいということを申し上げたいと思うのでございます。第一に電源地点別の原価、これは一体福井県という行政区域でいいのかどうか、電気は必ずしも福井県ということで完結いたしておりませんで、お互いに供給信頼度や経済効率の面から潮流は右へ左へ流れております。その中で原発から流れ出る電気、色がついておりませんので、どこまで行ったかという検証が非常にむずかしいわけでございます。本当におっしゃるとおり原子力でつくります電気は安うございますけれども、ただこれはまざってしまいまして互いに融通をいたしますので、一体どこまで線を引いたらいいのか、また原価算定が非常に厳正に行われておりますので、その中でこういう地域を区切ることが技術的に可能かという点がまず第一でございます。  それから第二には、この地域別料金制の思想というのは、新しくつくります地点というのは必ずしも割り安でございませんで、いろいろまぜ合わせまして原子力全体としては安うございますが、新しい地点をつくりますときはやはり物価の高騰とか経済的な地点が少なくなる等により発電コストは高くなってまいります。したがいまして、その算定をその都度やり直す必要があるんじゃないか。  それから最後に、電気料金というのは安定かつ簡明な一社ごとのきっちりした料金で需要家さんにもわかりやすいものであってほしいと思いますが、これがたくさんある県だから、またそれが何基できたから、いつできたからということで、都度地域別料金を設定するということは必ずしも合理的でございませんしまた大変むずかしいんじゃないかと考えております。しかし、お気持ちは大変よくわかっておりまして、福井県には感謝をいたしております。     〔委員長退席、松浦委員長代理着席〕

宮地正介公明党・国民会議

○宮地委員 初めに後藤参考人に、主婦としての立場の国民生活からとらえた今回の電力料金の値上げの問題、生活実感からどういうふうにとらえているか、少しお伺いをしたいと思うわけでございます。  御承知のように今回の八電力の電力料金の値上げが平均六四・四%の申請が出ておるわけでございますが、ちまたに五〇%程度に圧縮がされるのではないかというようなことがいろいろと言われておりますが、過日、日銀がこの電力八社の電気料金の値上げ申請、これをある程度、五〇%程度に圧縮されたとしても、卸売物価に対しては約一%の上昇要因になる、直間効果両方合わせますと恐らく二%程度の卸売の押し上げになる、こういうような日銀の発表もあるわけでございます。     〔松浦委員長代理退席、委員長着席〕  また、日生協の調べによりましても、電気料金の今回の申請をのみますと新たな家計に与える負担が月で約二千六百八十三円、年間にいたしますと三万二千百九十六円。特にこの二月以降消費者米価などまた今後国会内でもいろいろ公共料金の値上げの論議を呼ぶわけでございますが、ことし予想されるような値上げをもしも想定いたしますと、国民生活において年間約十九万七千円という大変な新しい負担、月額にいたしましても約一万六千四百二十六円。その中で電気、ガスが約四千七百円、また年間にしますと約五万六千円。こういうような大変な、国民生活、特に家計を預かる主婦、お母様方を直撃するようなデータが明確に発表されているわけでございます。しかしこれは理論値でございまして、実際家計を切り回していくお母さんの立場から見れば、さらに生活実感的には大変な物価の抑圧になるのではないか、こういうことでお母様方の生活の知恵、こういうものが要求されるわけでございますが、こうした電力料金の値上げというものが家計の中で大きな圧迫になる。これに対して消費者の代表であるまた主婦の代表である後藤さんは、生活実感的に果たしてどういうふうにとらえているか。また今後どうして生活の知恵の中で生き抜いていこうと考えておられるか。その点をまずお伺いしたいと思います。  続きまして、電力各社の方々に伺いたいのでございますが、特に、いまの家計の問題に影響のある中で大事な問題は、やはり電気料金、家庭の電灯料といわゆる産業用の電力料、これのキロワット当たりの単価が非常な格差がある。家庭用の電灯料は一キロワット当たり大体十九円から二十円前後、産業用はその半分の十円程度、これは国民の立場からいくとなかなか納得しがたい。使えば使うほど産業用は安くなる。こういう仕組みに現在なっておるわけでございますが、私は、いま消費者代表の方のお話しを伺うと同時に、電力各社もこの際特に電灯料に対しては思い切ったさらなる圧縮をすべきではないか、とれについての可能性と決意を伺いたい。  さらに、何といいましても経理の原価のディスクロージャー問題が最大のネックではないか。このネックに経営陣が勇気を持って、特に公益の立場にある電力会社が示していくことが国民のニーズにこたえる一つの道ではないか。経営者としての当然の道ではないか。この経理、原価公開のディスクロージャーについてどこまで経営者として国民に示していけるのか、その点の決意を伺いたいと思います。

後藤幸子大阪主婦同盟参与

○後藤参考人 いまいろいろと質問されましたように、家計を預かる主婦の立場から五九%あるいは六〇%の電気料金の値上げをされるということに対しまして、主婦の立場からあるいは消費者の立場で電気を使わないように、本当に一灯一灯についても細かい気配りをしまして、必要以外の電気は消していくとかあるいは電化製品に対しましても使ってない電化製品、そういうようなものを買っていく、先ほど申しましたように電気器具の是々非々を私たち自身が判断をしながら今後購入をしていく、そういう細かいところまで電気の節約、省エネルギーということについて考えていきたい、このように思いますし、また電気料金が今度非常にアップされて、いま御指摘がありましたように、私たちの経済にも大きくはね返ってまいります。電気料金のみならず、ほかの公共料金が矢継ぎ早に値上げされるということに対しまして私たちの家計を非常に圧迫していく。そういうことに関して、これから食料品だけではなくて、一枚一枚のはだ着からあるいは洋服からそういう最新の物に至るまで節約をして消費支出を減らしていくということに私たちは努力をしていかなければならない。一つ物を買うにも財布のひもを締めて購入していくということから考えていきますと、景気を抑えあるいは不況がやってくるということは事実でございますし、やはりもっと私たちが不安のない生活を送っていけるように、この際考えていただきたい。電気料金をトップに置きまして、あらゆる公共料金の値上げを国民の側に立って査定をしていただき、そして料金を抑えていただきたい、このように思います。

田中精一中部電力株式会社取締役社長

○田中参考人 電灯と電力の格差の問題も御質問にあったと思いますが、四十九年、五十一年と今回とだんだん電力料金の改定の場合に格差を縮めてまいってきております。五十一年、前回の料金改定のときは電灯の値上げ率が二一%、電力が二四%でその格差は一・五でございましたが、今回の改定では、これは全国平均でございますが、電灯が五五・七%、電力が六八・四%で、その格差は一・三六と、産業用にはまことに御迷惑でございますが、だんだん産業用の方が格差が少なくなってまいりまして、電灯の格差が縮まっております。これは第一に、家庭用の方が高いというのは当然でございまして、輸送経路が長いとか、あるいはその他に中間における大きな経費だとかロス等いろいろなことがございますので、割り高になるのは当然でございます。また家庭用は一方、昼夜間比較的平均して使用されます産業用に比べまして使用時間が短かい、こういうことのために設備費がわりあいに高くかかっておる、こういうわけで、産業用に比較しては設備費が高くなっておる。しかし、今度の料金改定の内容が一応燃料費というものが大きなウエートを占めておりますので、多消費の産業用の電力の方が値上げ率が高くなって、格差がだんだん縮まってきておる、こういう状態で現在はおります。  以上でございます。

粟山明自由民主党・自由国民会議

○粟山委員 最初に、先ほど牧野委員から御発言ございました地域差料金の問題、これは質問ではございませんが、私の地元も福島県でございまして、やはり東北電力の管轄下でございますが、東電の原子力発電たくさんできておりまして、県民からやはり地域差料金をひとつ認めてほしいというような要望が非常にありました。先ほどの牧野委員の御発言に私としては賛意を表するものでございます。  さて質問に移りますが、電力の安定供給、この責任はあるということで当然将来のために設備投資をしなければならない。そのためには、先ほどこの資料の原価のうち設備費関係が一三・三%ございます。そして減価償却の定率法、また配当はぜひ一〇%を確保したいというようなことで資金の安定確保ということを非常に強調しておられますが、しかしながら一方これに対してその集まる資金の設備投資、これをどう安くするか、いかに安く投資をするかということに対してはどうも余り強い姿勢が受けとれないような感を持たざるを得ないのでございます。そこで一般に言われますのに、どうしても企業努力についてはいわば地域独占の殿様商売であるとかあるいは競争がないということがよく言われます。  そこで、まず最初に四電力の社長さん方にお伺いしたいのでございますが、先ほど高島参考人からちょっと御説明がございました現在の九電力体制、これにつきまして四参考人の方々がこれを現在ベストと考えておられるかどうか、第一点、まずそれをお伺いしたいと思います。

小林庄一郎関西電力株式会社取締役社長

○小林参考人 ただいまの九電力体制は、先ほど高島参考人の仰せのように、昭和二十六年の五月一日から発足した発送電配電一貫経営の体制でございます。どう分割するかにつきまして当時けんけんがくがくの論議があり、高島さん御自身もその中に加わっておられたと記憶いたしておりますけれども、おかげをもちまして、今日、地域独占ではございますが、各社間しのぎを削りまして経営努力をいたしまして、いかにして電気料金を安くしかもサービスレベルを向上し資金効率も高く上げようかという努力を各社間で行っております。かつてその二十六年以前にはプール計算というのがございまして、日本発送電で起こしました電気を九つの配電会社が買い取ります。それを売るのですが、それぞれ地域に、たとえば北海道さんのようにいろいろ不利なところ、また手前ども関西などはわりと稠密なところに配電いたしておりますから配電費はおのずから北海道より安くなります。したがいまして、同じ卸売電気をちょうだいいたしましても、売り値が同じでございますと、そこで赤字、黒字が出るわけでございます。それをプールで計算いたしておった時代がございますが、プール計算ということは非常に合理的なようでありますけれども、一面また経営者の経営努力を失わせるという結果がございまして、いろいろなほかの事情もございましたが、二十六年以前ずいぶん停電がありましたことを先生方も御承知かと思います。そのような停電が二十六年以降だんだん少なくなりまして、たとえば関西電力の場合でございますが、年間工事停電のために十四分とめるということでほとんど電気はとまらないような実態に相なりました。その他、先ほど来経営効率の点で山口参考人が申し上げましたように、一人当たりの販売電力料も十五倍、またロス率も三分の一、熱効率は倍というふうにそれぞれの各社が努力をいたしまして今日に至っております。したがいまして、現体制は、昭和二十六年以来三十年たっておりますけれども、ベストだと信じております。

粟山明自由民主党・自由国民会議

○粟山委員 あと三人の参考人の方々もいまの小林参考人の意見に代表しておられると考えてよろしゅうございますか。  関連してお伺いするのですが、一応参考人の方々はいまの九電力体制、いわば言いかえれば地域独占がベストだと考えておられるように受け取れるのでございますが、先ほども中国電力の山根参考人の御説明にあったと思いますが、電源がだんだん遠隔地になっている、それによって設備関係費も増大化しているという御説明も、ちょっとではございましたがありました。そういうことを考えますと、各地域それぞれいまの分割体制がいいとしても、それぞれの乗り入れといいますか地域と地域とが接している場面でのいわば広域化というようなことによって設備費の軽減ということが考えられないかどうか。  もう一つは、今後特に原子力発電というものが大きく取り上げられるとすれば立地条件が非常に問題になると思いますが、その立地を求めるにおいても二社以上の共同原子力発電所というようないわば共同開発による設備投資の節約、こういうものが考えられないか、これにつきましてどなたかお伺いしたいと思います。

田中精一中部電力株式会社取締役社長

○田中参考人 九電力体制で、いまもお話がございましたように、電源立地の地点が遠くなるというようなことがございますが、これはたとえば一例でございますが、私ども中部電力では、木曽川の電力、水力電気はすべて関西電力が持っておりまして関西電力に昔は送電しておりましたが、現在は木曽川水系の電力は全部名古屋の犬山で受電をいたしまして私の方で受けております。そして、同等の電力を尾鷲火力発電所で関西の方へ送電しております。そういうようなことが、たとえば一例でございますが、たとえ電源地点が遠くなりましてもそういったような融通が広域運営でできるのではないか、共同で予備電力を持つことも可能ではないか、こう思っております。

小林庄一郎関西電力株式会社取締役社長

○小林参考人 ちょっと補足します。  あと共同立地のお話がございました。いま田中参考人が陳述するのをちょっと省かれましたけれども現に能登半島に私ども一つの大きな原子力の発電設備をつくりたいと考えておりますが、これにつきましては地元北陸電力と中部電力と手前どもと三社が共同立地をいたす計画でございます。これはお国の方でまず立地として適当であるかないかという調査をやっていただきまして、一応適地だという報告をちょうだいいたしておりますが、それ以降さらに具体的に進めたいと思っております。  それからもう一つは、いまも田中参考人から常時の融通をお互いにやりとりをしているというお話を申し上げましたが、そのほかに随時、たとえば連携しております各電力会社はそれぞれ火力発電所を持っておりますが、その火力発電所によりまして、たとえば公害規制の余り厳しくないところでは比較的サルファ分の高い油をたくことが、これは地元とはっきり協定のもとに許されておりますし、大変環境の厳しいところではナフサ、NGLをたかなければいけないというところがございます。したがいまして、これはまず各グループ別に、たとえば私どもと中部、北陸では中地域と申しますが、中地域の中でいまたける火力で一番安い火力はどれかということを中地域の給電司令所で計算いたしまして、もし大阪湾の春日出発電所、ここでたくよりも中部さんでたいていただいた方が安い場合、これは中部さんにたいていただきまして、その電気を中部さんからちょうだいする、経済融通という名前の融通を行っております。そのようにして、九電力体制は広域融通によりまして補完していまの経済効率を追求しているというのが実態でございます。

中野寛成民社党・国民連合

○中野(寛)委員 建元参考人にお聞きしたいと思いますが、やはり代替エネルギーの開発が定着するまではまだ当分石油が燃料の基礎になるわけでございますが、OPECの動向というのはそういう意味で大変重要だと思うわけであります。OPECの現在の価格政策というのは原油の実質購買力をいかに維持するか、確保するかということに集約されるわけでありますが、その価格政策の中で景気の回復、上昇期というのは幾らでも向こうは値上げをしてくるわけでありますが、現在の考え方ではこういう景気の停滞期にも、減産をする中で実質価格を維持しよう、むしろ、彼らの考え方からすれば、コカコーラ一リットル当たりの値段に比べれば石油の一リットルの値段は半分以下じゃないかというたとえ話もするぐらいに実質価格はまだ非常に低いという感覚を持っておるようであります。しかし、そういう政策をとってこられる限り、これから国際的なインフレというものはますます進んでいくのではないか。これを代替エネルギーだとか省エネルギーその他で、結局東京サミットでもそういうことが最大の話題になったわけでありますが、何とか歯どめをしなければこれは大変なことになってくる。この歯どめができないとすれば、どうしても国内の物価体系の軟着陸を図って収拾をしていく、そういうことをせざるを得ないというふうなお話であったかと思うわけでありますけれども、その国際インフレの歯どめとして日本が果たし得る役割り、こういうものについてどうお考えであるか。  そして、石油高騰の今後の見通し。先ほどから五%、一〇%論が出て、それぞれの御説明があったのですけれども、これは私どもにとっても大変重要な関心事であります。この辺のことについて経済的にどうお考えになられますか。  あわせまして、現在の電力料金の認定方法のあり方について、どういうお考えを持っておられますか、お伺いしたいと思います。

建元正弘大阪大学経済学部教授

○建元参考人 私、 いま非常に心配しているのは、この間のOPECが、恐らくこの春にやると思うのですけれども、三カ月ごとに年率一五%目標というのですから、大したあれだと思いますけれども、先進国のインフレ率と成長率、それから通貨バスケットで見た為替の減価率、こういうものにあわせて自動的に上げていく、つまり実質価格を上げていくということを言っております。これはいままでのように会議を開いてその後で決めるというのではなくて、四半期ごとにレビューをやる。レビューをやって、それで上げていくということを言っておりますので、これは連続してそういうことをやられますと、電力に限らず、とにかく輸入エネルギーに頼っている国というのは非常に打撃を受けます。それで、いまおっしゃったように、原油価格とインフレとの追いかけごっこ、国内価格との追いかけごっこというのが続いていくおそれが十分あると思うのです。これは日本のどの政治家の責任でもないのですから、やはり冷静に、そういう外から来るものに対して長期的にどう受けとめていくかということを本当にまじめに考えていかないといけないんじゃないかというふうに考えております。  ただ、ことしの状態を見ておりますと、主要国というのは、この原油の高騰を断ち切るために非常な金融引き締めをそれぞれの国でやっておる。日本も非常に努力されておると思います。そういうときに二つ種類がありまして、原油価格が上がった分だけ国内価格が調整されて新しい価格体系ができるという、そこで落ちつくという国と、それがもとになってどんどんこういうスタグフレーションになっていく国と——アメリカ、イギリスなんというのはそうだろうと思います。それに対し西ドイツ、日本、それからフランスを入れてもいいと思うのですけれども、これはわりあいそういうことについて、インフレに対してとめどもなくそれがいくということがない国なんで——これは特に中で日本が一番よろしいのですけれども、日本の適応能力が非常に高いということを言われるわけです。外の価格が変わるときに国内の価格がどう変わるかという問題と、それから、それが引き金になって国内インフレが一層燃え上がるというのが二つあると思いますので、これは後のものについてはやはり金融財政政策で対応せざるを得ない。  それから、そういう点で、OPECがもし春にそういうルールを中に組み込んで三月ごとにレビューして上げていくんだということが決まりますと、われわれ相当覚悟してそれに対処しなければならぬだろうということでございます。  それで、さっきそれに関連して申し上げたのですけれども、電力会社が経営努力をぎりぎりまでやって、どうもこうもしようがないような状態にまでなって上げるというようなことでなくて、同じ五〇%を五年間に割るとかいったように小刻み調整というのを考えないといけないのじゃないかということを申し上げたのです。そこでフュエルクローズのことを申し上げたのです。

相沢英之自由民主党・自由国民会議

○相沢委員 電力料金の改定は、今回特にコストの上昇によるものでありますから、それが家庭生活なり産業に大きな影響を及ぼす、ただそれだけの理由でその値上げ率を低く抑えなくちゃならないという理論だけでは、電力会社も私企業でありますから運営ができないということになると思うのですが、それにしても、今回の値上げ幅は非常に大きくて国民生活に与える影響が多いだけに、できるだけその点は会社の運営が可能な限り下げていただきたいというのがわれわれ国民の願いだと思うのです。  先ほど収入のことで、中国電力のことを例として私が質問をいたしまして、私、中国電力管区におりますからお聞きしたのですが、上期に対して下期は電力需要も落ちる、冷房等の夏の需要が大きいので冬は減るということでありましたので、一応は引き下がりましたが、ちょっと私は計算してみたのです。こういう便利なものがありますので、このいただいた資料で計算してみたのです。  そうしましたら、中国電力の見込みでは、五十四年の総収入が四千四百七十三億だというふうにお聞きいたしましたが、上期は実績が出て二千四百二十二億、そうすると下期の見込みは二千五十一億で、上期に対して下期は一五・三二%の減、そうですね。非常に大きな落ち込みと見ているわけです。しかも、会社の説明の中には、五十三年は猛夏で、大変暑くて、そして五十四年は平年並みであったので、冷房需要が低調で、家庭電灯の需要が一・四%しかない。そこで伸びが六%程度になったという説明がありました。とすると、五十四年度は上期に対して下期がそんなに大きく落ち込むということはちょっと考えられない。というのは、五十三年度の上期の電力料収入は二千二百十億円、下期は二千百七十七億円、合計四千三百八十七億円で、上期に対して下期の落ち込みは一・五%なんですね。確かに下期は上期より落ち込んでいます。落ち込んでいますが、暑い暑いと言われた五十三年の夏に対して下期の落ち込みが一・五%。ところが五十四年は、上期に対して下期が一五・三二%も落ち込むというのは、私は下期の収入見込みが非常に過小じゃないかと思う。したがって、一つの計算として五十三年度の上期に対する下期のこの現実、つまり△一・五%ですね、これを使って五十四年の下期を計算すると二千三百八十五億、上期は二千四百二十二億ですから、これを足すと、合計四千八百七億円になる。ですから、会社の見込みの四千四百七十三億円に対しましては、これは相当な増収になる。この今回の電力料金の値上げの根拠になる五十五年度の収入見込みはどうなるかということですが、仮にこの四千八百七億円という私の計算を根拠にして、そして会社側が五十四年に対して五十五年の伸び率は四八・一%というふうに見込んでおりますから、それを使って計算をすると、五十五年の電力料収入は五千三十八億円になる。そうしますと、電力料金の改定率は六五・八%でいい、こうなるのです。これは支出の面は全然いじらないで、ただ収入の見込みだけを、要するに五十三年度の上、下の比率でもって五十四年を推定し、そして五十五年を推定してそういうことになるのですが、こういうような収入見込みは非常に過大であると思われますか、それとも会社側の収入見込みは小さいと思われますか、承りたいと思います。

山根寛作中国電力株式会社取締役社長

○山根参考人 まことに申しわけないのですが、先ほど申し上げた数字にちょっと誤りがございましたので、訂正をいたします。  上、下合わせて四千四百七十七億ということでございますが、そのほかに、その他収入というのが三百四十八億ございまして、合計で四千八百二十五億になるわけでございます。その内訳は、上期が二千四百二十二億、下期が二千四百三億でございます。  まことに申しわけのないことをいたしましたが、訂正をさせていただけば幸いでございます。どうも相済みません。

相沢英之自由民主党・自由国民会議

○相沢委員 それなら、なおさら五十五年度の見込みというのはおかしくなるのでして、五十五年度はおたくの総括原価の計算によると、四千六百八十八億円の収入になっているはずです。そうすると、四千八百二十五億円に対して四千六百八十八億円で、百四十億円減る。それはおかしいと思うのですね。燃料の消費にしてもそんなことはない。経済成長は、五十四年は五十三年に対して、これは六・三%の見込みが六%になったので、それだとして、五十五年度はもし政府見込みでいけば四・八%だ。ですから、六%見込みが四・八%で大体八掛けぐらいになりますが、それにしても、経済成長は四・八%あるにかかわらず、中国電力だけ電力消費量が百何十億も落ち込む、三%も落ち込むということは信じられないのですね、これは。

山根寛作中国電力株式会社取締役社長

○山根参考人 これは委員長、代理答弁ではいけませんか。

井上普方日本社会党

○井上委員長 それはいけませんな。

相沢英之自由民主党・自由国民会議

○相沢委員 私は、たまたま中国におりますから、それで一番関心のある、しかも中国電力は値上げ率が相当大きいから、特に中国を一例にして言ったのですから、中国電力の料金値上げをどうこうというだけのことでいま申し上げているんじゃない。ただ、収入見込みについて、さっき申し上げましたように、どうも各社の見積もりについて多少少な目じゃないか、とにかくコスト面についていろいろ問題ありますけれども、大きいのは収入ですから、収入の見積もりについてぜひここは適正にしていただきたいという気持ちで質問しているのです。ですから、山根さん、いますぐ出なければそれは結構ですけれども、小林さんがかわって答弁されても結構です。ただそのことで私は質問をしているのですから。

山根寛作中国電力株式会社取締役社長

○山根参考人 まことに申しわけございません。よく研究いたしまして、後で御返答申し上げます。相済みません。

小林庄一郎関西電力株式会社取締役社長

○小林参考人 それじゃ、ちょっといま上、下で非常に収入に差があるという御指摘がございまして、手前どもも先ほど五十四年度の推計を一兆一千億ほどと申し上げたと思います。これは正確に言いますと一兆一千八百億でございまして、上はお手元に行っております中間決算の六千四十億が実績でございます。一兆一千八百億の五十四年度計から上期の実績の六千四十億を引いていただきますと、五千七百六十億ということに相なります。したがいまして、上は六千四十億円の売り上げでございますが、下は五千七百六十億円の売り上げということで、上、下間で五%収入に差が出てまいっております。下は五%収入が少ないということでございます。  それから、確かに先生の御指摘のように、分母が大変な問題でございまして、収入というのはやはりキロワットアワーに対比いたします。したがいまして、各社のよりどころといたしました五十五年度の需要、キロワットアワー、これは各社が恣意的につくったものではございませんで、間もなく発表されます日本電力調査会の需要想定、これは各地域別に物量的に、セメントが何トン、鉄鉱が何トンというところから始まりまして、積み上げましてこれは手前どもの業界ではなしに、お役所、それから消費者、メーカー、それから私ども電力会社、また自家発の業界、各界から加わりました人々が集まりまして、年に二回、手前どもはEIというふうに簡単に言っておりますが、EIの需要想定をつくります。このEIの需要想定が間もなく公にされると思いますが、このEI想定に基づきまして、各社間にブレークされた灯力のアワーを基礎といたしております。

相沢英之自由民主党・自由国民会議

○相沢委員 関西電力の場合は、下期は上期に対して五%の減、電力消費でも大体同じパーセントだと思うんですよね。中国電力の場合には五十三年度の実績がマイナス一・五%であったので、先ほど数字を訂正されましたから変わってきますけれども、十何%という減は大きいじゃないか、こういうことを申し上げたのです。ですから、私の趣旨は、電力量なり電力料収入について、特に値上げ率に大きく響く問題であるので、そこはひとつ適正に算定をしていただきたい、こういう趣旨で申し上げておるのですから、どうぞ。

岩佐恵美日本共産党・革新共同

○岩佐委員 先ほど冨田さんがちょっと指摘をされました事業報酬のもととなるレートベースの中でかなり大きなウエートを占めております核燃料の問題について、電力会社にお伺いしたいと思います。  この核燃料を今度の申請書の中で見ますと八社合計で八・一%になっているわけですけれども、関西電力の場合には一一・四%とかなり大きくなっております。先ほど冨田さんからも指摘がありましたけれども、実は五十三年度にドル減らしということで千九百八十億円の核燃料をアメリカから、新聞記事によるとウラン濃縮前払いという形で買っているというような指摘がされているわけでございますけれども、私どもこの申請書やあるいは前の有価証券などを見ても、一体核燃料が何年分買われているのか、そういうことがよくわからないわけです。冨田さんは、先ほど島根の例で言われて、三十年分に相当するんだというふうに言われておりますけれども、一体関電の場合には核燃料を何年分担保をされておられるのか、この点が大変疑問になるわけです。  それからもう一つ、この核燃料ですね、聞くところによりますと、もうほとんど濃縮段階までアメリカでやられて、それで日本に持ってくるのはもう最終仕上げの段階で持ってくるというようなことでございまして、ほとんどのこの核燃料の原料はアメリカにあるというふうに言われているわけですね。私たち国民にとっては、たとえば冨田さんの指摘のように三十年分あると、あるいは関電の場合には申請書から試算すると大体十九年分という一つの試算ができるわけですが、これだけのものを、しかもアメリカにあるというようなものをどうも私どもの料金にかぶせられるのは納得がいかないというような意見があるし、また、事実それを指摘ができると思うわけですが、この点についてお伺いをしたいと思います。

小林庄一郎関西電力株式会社取締役社長

○小林参考人 三十三年とか十八年とかという御計算は、たしか二月二日の予算委員会で不破さんから御指摘があったと思います。その計算方法も一つの方法かと思いますが、要するに加工中核燃料の簿価を装荷核燃料の金額でお割りになりますとその数字が出ると思うのでございますが、実を言いますと核燃料も決して、いま私ども大変安い安いと言っておりますけれども値段が上がらないわけではございません。たとえば石代にいたしますと、ポンド八ドルと言っておりました当時のものを現在私ども燃やしておりますけれども、いま買いつけておりますのはもうポンド三十五ドルから四十ドルのものでございます。また、石は五倍になりましたが、濃縮役務と申しまして、これは残念ながらまだ日本に大きなものがございませんので、アメリカに頼んでおります。この濃縮役務も大体いま二倍近くになっております。それから、先生御指摘のように、濃縮して二酸化ウランにいたしました後はだんだん日本でもつくることができるようになりまして、日本に持ってまいりまして、成形加工といいましてチューブの中にペレットを詰めるわけでございます。これも大体、やはり諸物価の高騰によりまして一・六倍ぐらいになっております。したがいまして、核燃料自身の、いま装荷中のものは割り安でございますが、いま買い付けておりますものは必ずしも安くないということが第一点でございます。したがいまして、むしろ何年分という計算でございますと、これは物量的に一体何トンあって年に何トン要るかという計算をやっていただきますと実態にわりと近いものになるわけでございます。手前どもいま持っておりますU3O8で換算いたしまして、これは石の段階のものもございますし、転換して六弗化ウランになった気体状態のものもございますしまた現在濃縮中のものもございますので、それを全部U3O8に換算いたしまして六千四百MTになっております。この六千四百MTというのは一体どれくらいの年もつものかと申し上げますと、五十四年から五十九年にかけて毎年千百二十六トンのU3O8が必要と考えられます。六千四百を千百二十六でお割りいただきますと五・七年でございます。したがって、手前どもの保有量は五・七年というのが物理的に数えた保有量でございます。

岩佐恵美日本共産党・革新共同

○岩佐委員 物理的はいいのですけれども、たとえば先ほどからも指摘されているように、関西電力の場合には原発が思うように動いていなくて、資料が出されていても、これは五十四年の上半期ですか、動いているのが美浜の三と高浜の一、それから大飯の一ということで、しかも美浜の三、高浜の一というのは稼働状況が設備利用率でいくと〇・八とか〇・三とか話にならない状況なんですね。それから申請書から見ても、先ほどの金額的な割り方をしていくと、いま資産として三千六百十七億が計上されていて、それで実際核燃料として申請書で申請されているのが、二百二十二億ぐらいですか、そういう勘定でやっていくとやはり十六年という数字が出てくるわけですね。ですからその辺かなり、どこの原発の稼働率、いまの五一%なら五一%でもいいですけれども、何年先どこの原発にどの原料が行くんだというような、そういう裏づけ的なものが出されないと利用者というのはわからないのじゃないでしょうか。

小林庄一郎関西電力株式会社取締役社長

○小林参考人 各原発の稼働率につきましては、たとえば五十五年については非常に厳重な線引きと申しますか、稼働率をどうやって上げようかということで、私も首を突っ込みまして技術者といろいろとやっておりますから、来年の稼働率については申し上げられます。また再来年につきましては、こういうことではなりませんので、私は五三・五まで上げようと思っておりますし、だんだん上げていきたいと思っております。しかしこれはトータルとして申し上げているのでありまして、個々の機器については少し早目にとめまして燃料の取りかえを行い、またいろいろな点検を行った場合、その年の稼働率は悪くなりますけれども、一年に一回はどうしても点検をしなければいけませんので、その翌年はまたよくなるわけですね。ですから、これは長い目でごらんいただいて、大体どれくらいの稼働率になるかというところを見ていただきませんと、確かにおわかりにくいかと思います。しかし昨年、五十四年上の惨たんたる状態というのは、先ほど来申し上げましたようにアメリカのTMI絡みで、大きなところが安全のために念のためにとめろということで四月から六月にかけまして貴重な二カ月とめたわけでございます。またそのほか安全の点検のためにとめたケースもございます。したがいまして、上期は一六・六%と大変低い稼働率になったことは御指摘のとおりでございますが、これはあくまで異常な状態でございます。

井上普方日本社会党

○井上委員長 小林さん、核燃料につきまして一言お伺いします。  おたくはナミビアから鉱石を輸入されておるようでございますね。といいますのは、国連決議で南ア連邦からは商取引をやっていかぬという決議がなされておるにもかかわらず、関西電力さんは南ア連邦のナミビアからウラン鉱石をお買いになる。これはもちろんスイスを通じアメリカを通じてこっちに来ているということは知っています。しかし、そのために国連から派遣せられて、しかられたという抗議が日本政府に来ていることもこれまた御存じのとおりでございます。といいますのは、やはり電力会社というのは成り立ちからいたしましても、はたまた公益的立場からいたしましても、国というものを考えていただかなければならぬ、こういう立場で実はお伺いしているのです。これは現在どのようになっていますか。

小林庄一郎関西電力株式会社取締役社長

○小林参考人 恐らく先生御指摘の点は、フランス系のNUFCORという会社からウラン鉱石を輸入いたしましてそれを転換工場に回しておった中にナミビアの分が入っておったのではないかと思います。と申しますのは、NUFCOR社でまぜ合わせますので、一体それがナミビアでとれたものを何トンどう回してきたかというのはこちらではわかりません。NUFCORから買うということであります。しかし大ぜいの抗議の方が見えまして——これは正式にどこからも私どもの会社は、政府筋からはおしかりは受けていないのです。ただ一般の核反対という運動の学生が、デモ隊がお越しになってびっくりしたというのが事実でございまして、ナミビアのが入って、しかも弊社が政府筋からおしかりを受けたという記憶はございません。

井上普方日本社会党

○井上委員長 実は国連決議がなされて、それに続いて国連の方から抗議が来た、日本政府もこれは七七年の予算委員会でお認めになっているのです。私企業といいますよりはむしろ公益性も非常に強いのでございますので、特に国連あるいは平和外交を展開しなければならない日本でございますので特に御注意になっていただきたいと思います。

小林庄一郎関西電力株式会社取締役社長

○小林参考人 よく調べて注意いたします。

松浦利尚日本社会党

○松浦委員 これは株主総会に出された固定資産の増減明細表の写しなんですけれども、関西電力ですが、事業外固定資産ですね、この事業外固定資産の償却というのはどういう形でやっておられるのですか。このことをひとつ教えていただきたいというのか、内容をちょっと説明してください。簡単で結構です。

小林庄一郎関西電力株式会社取締役社長

○小林参考人 事業外固定資産、今回の値上げの中に約七億入っておりますけれども、まず会計的には土地でございますので、土地は償却はできません。ですから償却対象ではございません。それから事業外でございますので、当然フェアリターンの対象にもなりませんので、八%も掛けておりません。

松浦利尚日本社会党

○松浦委員 掛けておりませんね。

小林庄一郎関西電力株式会社取締役社長

○小林参考人 はい。

松浦利尚日本社会党

○松浦委員 それから、これは先ほど小林参考人の意見の中でちょっと気になることがあるのですが、特約料金制度はこの際もう打ち切っていきたい。特約料金ですね。特に農業用、先ほどもちょっと冒頭そういう御発言をなさったのですが、政策料金の中の農業、特に私のところは農業県なものですから、農業用の電灯、電力というのは非常に重要な影響を与えるのです、生産農家にとっては。特に灌漑とかあるいは電照、脱穀、こういったものに対しては非常に大きな影響を与える。先ほどの御発言を聞いておるともう打ち切りたいというような御発想のようですが、これはしかしぜひ継続してもらいたい。そしてまたもう一つ会社の皆さん方にお聞かせいただきたいのは、新規については認めないという大変厳しい態度をとっておられるというのですが、そういうことについても、そういう態度をとられないように。これは低生産性部門ですからね。やはり食糧というのは国の安全にもかかわる重要な問題ですから、そういう問題については先ほどシビアなお話がありましたけれども、もう一遍お聞かせいただきたいと思います。どうですか、その点は。

小林庄一郎関西電力株式会社取締役社長

○小林参考人 ただいま私どもの出しております申請は、料金制度部会の答申の線に従いまして出しております。ただ私ども、先週は公聴会を傍聴いたしましたし、また民間公聴会も開きました。いろいろ先生のおっしゃるとおり農事用についての大変痛切な御意見などもございました。ただこれは、現在私どもとしましてはあくまで制度部会の線に沿って申請を提出をいたしましたので、あとこれは御査定の段階の問題かと思っております。

松浦利尚日本社会党

○松浦委員 査定の段階の問題だ、こういうことですから、査定の段階で十分やるように政府を督励するつもりですけれども、その点はよろしいですな。

小林庄一郎関西電力株式会社取締役社長

○小林参考人 どうぞ。どうぞというよりも、これは当然——当然と申しますか……。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原委員 小林参考人にお願いをしたいと思います。  設備投資の問題でございますけれども、通産省が先日予算委員会に提出をいたしました資料、通産省の所管産業の主要企業設備投資の実績と計画の一覧表を見ますと、全体が昭和五十年度には五兆九千九百八十五億円、これを一〇〇といたしますと、五十三年度は七兆三千六百四十億円、一二二・七%、ふえているわけですね。電力の方で見ますと、昭和五十年度一兆五千四百三十二億円、これを一〇〇といたしますと、五十三年度は二兆八千八百六億円ということで一八六・六%、これだけふえているわけです。こういうふうに、電力の設備投資は物すごく急増しているわけですね。このように設備投資をされたものは、建設仮勘定ということで、当然事業報酬の中に組み込まれてまいります。  そこでお聞きしたいわけですけれども、このように設備投資をこの間急増させたというのは、各会社独自の判断でやられたのか。それとも通産省の指導を受けてやられたのか。関西電力の場合いかがなものでしょうか。

小林庄一郎関西電力株式会社取締役社長

○小林参考人 私ども関西電力といたしましても、五十三年度、確かに設備投資の実績は伸ばすことができました。伸ばすことができましたと申しますのは、これからの電力の供給には、やはり電源、送電、変電設備を計画的に拡充する必要がございますが、何と申しましても諸手続、工期等に時間がかかります。たとえば原子力だといたしますと十年、火力でも最近は短かくて五、六年、七、八年かかるところもございます。送電線一つをとりましても、五年は早く着工する必要がございます。幸いにして五十三年、先生も御承知のように、私ども為替差益も多少できておりましたし、設備投資の余裕といいますか、資金手当てもわりと可能でございました。また、先行き電力設備の投資は必ず必要だということで、特に電源には大いに力を注いで、将来の電力の安定供給を行いたいと考えたわけでございます。それにつきまして、通産省御当局の方では、たとえば電源開発交付金、発電所をつくりますときに市町村への交付金を、原子力ではキロワット三百円、火力では一種地域で一キロワット当たり三百円、二種地域で二百円、水力では一キロワット百二十円ということでございました。ところが、私どもが一生懸命電源開発をしようとする努力がなかなか実らないということで、五十三年四月以降、これを、たとえば原子力にいたしますと四百五十円、火力の一種地域では同じく四百五十円、水力はそのままでございますが、そのような電源開発交付金の増額等の御処置もいただきまして、何とか電源開発の促進を助けてやろうという御趣旨もございました。またもう一つ、五十三年は大変不況でございまして、たとえば電源をつくるにつきましてもその地元産業が特定不況産業地域のようなところでございますと、大体発電所というのはきらわれるのでございますけれども、発電所でもいいから来てくれという機運が生じまして、五十三年には着工がふえたわけでございます。決して政府からどうということでお金をたくさん使ったわけではございません。

中川嘉美公明党・国民会議

○中川(嘉)委員 先ほどから関西電力の小林参考人にかなり集中しておるようですけれども、私も、先ほどの利用率なんかにもちょっと関係しますので、ちょっと一言伺っておきたいと思います。  点検の翌年に稼働率が上がるという御発言が先ほどちょっとあったわけですけれども、値上げ幅が大きいと、長い目で見ろと言われても、やはり国民にとってはそれだけの余裕もなかなかないというのが現状ではないかと思います。建設費の高い原子力発電所をつくって、そしてそれがペイできる利用率、これは五四%以上だと言われておりますけれども、関電の五十四年度利用率の見込みは四〇%、五十年以降で見ると最低で、完全にペイされてないのが実態ではないかと思います。基本的なことを伺うようですけれども、ほとんど稼働もしないのに減価償却費を食う、しかも事業報酬の八%の基礎にもなる、あるいは修繕費もかさむ、固定資産税も食う、こうしたことは必要以上に電力料金を引き上げる要因になっていると私は思いますけれども、基本的な質問ですけれども、その点はどうか。  また、今回の値上げ申請では、五十五年度の原子力利用率を五一%としておられますけれども、これは八社中最低の利用率である。他社はすべて五六%以上であることを考えた場合に、本来発電原価の安い原子力発電が関電の場合には逆に作用しているのではないか、このようにも考えられるわけですけれども、これらの点とあわせてお答えをいただきたいと思います。

小林庄一郎関西電力株式会社取締役社長

○小林参考人 まず五十五年の原価の中で火力と原子力の単価差がどうなっているかを申し上げたいと思います。  原子力は確かに火力に比べまして資本費は高うございます。したがいまして、五一%の稼働率で計算いたしました五十五年度の原価で、原子力の資本費はキロワットアワー当たり八円でございます。それに比べまして火力は資本費が少のうございます。ちょうど半分でございますから四円でございます。まず資本費が四円と八円、原子力は四円高うございます。ところが原子力で燃やしております燃料は、先ほど来申し上げているように、ちゃんと前から買ったものを加工して入れておりますので、五十五年に燃えますものはキロワットアワー当たり一円でございます。一円と八円を足していただきますと九円になります。仕上がり九円の原価で発電所の出口から出るわけでございます。ところが油の方は急騰いたしまして、したがいまして発電所で燃します油はキロワットアワー当たり五十五年仕上がりで十八円と見ております。したがいまして、十八円と四円を足していただきますと二十二円になります。二十二円と九円の差十三円で五十五年度では手前どもの電気代を下げる作用、これは、大変稼働率が悪いことは申しわけないのでございますが、しかし七割持っておりまして、仕上がりとしまして全体のアワーの二六・八%は原子力、九円の発電をしておるわけでございます。そのためにもっと高かるべき値上げ率が少なくとも二〇%近くは下がったと考えております。そのようなわけで、個々にはずいぶん試行錯誤の過程でできの悪い発電所もございましたが、それとて来年にはよみがえって動き出すということでございまして、非常にむだな高いものをつくっているということには相なっておりません。

中野寛成民社党・国民連合

○中野(寛)委員 原発に関連をしてお尋ねをしたいのですが、利用率の問題ですけれども、定期点検が三カ月、そうしますとフル作動したとしても日数で言えば七五%、先ほど来のパーセンテージはその七五%の中の何%という数字で出てきているだろうと思うのですが、そのことと、 それから、これまでは確かに関電さんの場合にはパイオニアプロジェクトとしての意味もございまして、いろいろトラブルが何か目立ってよく報道される、たとえば大飯のトラブル等何回か報道されたわけですけれども、これからそういう経験を経た上でどこまで稼働率をアップできるのか、またそういうトラブルに対する自信をどういうふうに持っておられるのか、その場合に今後コストの見通しはどうなのか、そのことをお聞きしたいと思いますし、もしそういうことで原発の発電コストが大変安いというのであれば定率償却への根拠づけにもなってくるわけでありますけれども、しかし定率償却にした場合の料金というのは、果たしてその場合の料金へのはね返り、そういうものはどの程度見るべきなのかをお聞きしたいと思うのであります。

小林庄一郎関西電力株式会社取締役社長

○小林参考人 いまのまず稼働率の問題でございますが、先生御指摘のとおり日本の現状では最低年間三カ月は定検に休まざるを得ません。特にいま私の会社などは、昨年いろいろなトラブルもございましたし、念入りにやろうということで、五十五年の定検は短かいところで百十四日、長いところで百五十四日ということを組んでおります。これを一日でも短かくできないかということでいろいろやりましたが、つまり五一%にとどまりました。これは他国の例、たとえばドイツでございますと定検の期間は年間二週間から三週間、アメリカで一カ月、したがいまして、すでにベースにおいて稼働率にハンディキャップがあるわけでごいまして、仮に私どもが百十四日から百五十四日というのを九十日までに下げましても、先生御指摘のとおり七五%から下になるわけでございます。しかし、これはいますぐどうということは私は申し上げる資格がございません。というのは、昨年大変、大方のトラブルは手前どもの会社で出したような経験もございますし、大きなことを言えるような立場ではございませんが、やはり機器の信頼度の向上、補修員の練度の向上、また定検の体制の整備、これなどドイツでは技術者協会という第三者機関がございまして、非常に手早く順調に定検をする制度がございます。これは通産御当局でもすでに御検討中で、日本の原子力の稼働率を上げるために制度面の改正はいま着々御検討中と承っておりますが、いろいろな角度から国を挙げて原子力の稼働率は向上することに努力をしたいと思っております。  では、どれくらいまで持っていくかということでざごいますが、これは手前ども勝手にビジョンを描いたのでございますけれども、やはりこれからのオイルの価格、また逆にはオイルは買えなくなるという心配もございますから、ナショナルセキュリティーの面から日本という国は石油から脱却する必要があろうかと思います。したがいまして、紀元二〇〇〇年を見据えまして、紀元二〇〇〇年にはわれわれの会社は発電設備の四〇%は原子力にしたいと考えております。四〇%の原子力で稼働率六八%にいたしまして、全体のキロワットアワーの六〇%は原子力で賄いたい。もっともそのころには諸物価の高騰は当然あろうかと思いますので、そのとき何円になるかということはちょっと私もはかりかねますけれども、原子力をそうやってふやす反面、火力の方の比重は下げまして、火力の利用率は二〇%台にいたしまして、火力から発生するキロワットアワーは全体の一〇%。仮に石油がストップされましても一〇%カットでとどまるような体質に変えていきたいと思っております。そのときの原子力利用率は六八%と見ております。  価格は、全体に油がどうなっておりますか、建設費がどうなっておりますか、二〇〇〇年の段階の価格はちょっと私も想像がつきませんが、全体として四割のアワーを原子力で賄うことができましたら、少なくともOPECの油価格に振り回されるような、こんな状態からは逃れられると思います。(中野(寛)委員「定率償却にした場合のコストは」と呼ぶ)  来年度、五十五年度、これは大飯等が入っております。大飯は機械設備として挙げておりますので、定率と定額との差の半分をいま入れさせていただいて資本費が八円と申し上げました。したがいまして、定率を入れましてもさほどその資本費がふくらむとも思いませんし、仮に五割上がっても八円が十二円になるわけでありまして、油プラス火力の資本費二十二円に比べるとまだまだ低いということでございます。

工藤巖自由民主党・自由国民会議

○工藤(巖)委員 建元先生にお伺いしたいのですが、先ほど基本的ないろいろのお話がございました。産油国の一方的な急激な値上げ、円安が重なって燃料コストが三倍にもなっている、こういう価格はいかんともしがたい状況なんだが、二次エネルギー価格にすんなり反映させていかなければならないのだが、アメリカではこれに失敗をしたというお話でございました。先ほどの御質問にお答えされて、まあ西独や日本は成功している部類のうちに入っているようなお話もありましたけれども、アメリカは放任しておいて失敗したというようなお話でございましたが、その原因というか理由は何だろうか、これは非常に関心のある問題でございますので、それをお聞きしたいわけです。  それからもう一点は、こうした海外要因が国産のインフレにならないように、物価、賃金がそれぞれ上昇の循環を続けて国産インフレにならないようにしなければならない、便乗値上げを防がなければならないといった趣旨の話であったように思いまして、同感でありますけれども、こうした便乗的な値上がりを防ぐ決め手というかポイントというか、そういうものがあれば御指摘を願いたいと思うのでございます。  それからもう一点お伺いしたいのですが、先ほど冨田さんからのお話の中に指導価格が出されると思っていたが、それが出ない、これは政治不振になりかねないといったようなお話がございました。指導価格の問題につきましては、灯油の問題で私どもも非常に心配をしたところでございますが、指導価格にはいろいろな問題点もあって、政府では供給量を十分にふやすことによって価格形成を市場の形成にゆだねるという方向をとったのであります。一応この問題を乗り越えたと考えております。この指導価格についていろいろ問題点もあろうと思いますが、その御見解をお伺いいたしたいと思うわけでございます。  あと、電力の燃料の原価についてお聞きをしたかったのでありますが、委員長の御主張で資料が出るということでございますから、それに期待をいたしまして質問は取りやめます。

建元正弘大阪大学経済学部教授

○建元参考人 一つは、アメリカがエネルギー対策に失敗しているというのは、この前の石油危機、七三年以来、日本、ドイツ、フランス、こういうところはGNPの伸びとエネルギーの伸びとを見ますと非常に節約が進んでいるわけですが、アメリカはエネルギーとGNPの比率というのはむしろどんどん上がってまいりまして、御承知のようにほかの国々が非常に節約を国全体として進めているのに対して、アメリカはむしろ輸入がどんどん急増しまして、石油危機以前ですと日本がかなり大きな輸入者であったわけですけれども、それが落ちつているのに対してアメリカのものだけが野方図に上がっていく、それがスポット価格の上昇とか、そういうことにつながってくるわけです。なぜそういうことをしたかというと、アメリカは国内に石油資源を持っている。それについて非常に複雑なシステムを持ちまして、たしか五種類ぐらい価格があると思いますけれどもそれでやって、そして末端のエネルギー価格というのは、特にガソリンでありますが、アメリカと日本では民生用と産業用の比率がちょうど逆転していますから、向こうは民生用の方が多くて節約が進みにくい。こういうものについてパニックが起こるとかいうようなことがありまして、これから先はそういうものも高価格に転換しようとしているのだろうと思います。そういう点でよそとの比較で言いますと、アメリカ以外の国は非常にエネルギー節約に成功している。これは個々のレベルに下がると、日本は産業の消費が非常に大きいものですから、産業内でエネルギー節約も非常に徹底されておるということだろうと思います。それで、これに準ずるのがその他の国々、ヨーロッパの国だろうと思いますけれども、長期にわたってそういう節約をするのには、相対的に価格が上がっていないとアメリカのようなことになるのではなかろうか。  それから、私が後で申し上げたのは別の問題であって、そういう外から来ましたインフレを国内のインフレにかえる、これは賃金と物価の悪循環とかそういうこともありますが、いま御質問の便乗値上げというのは一般的に使われておりますけれども、正確に言えば、一プラス値上げ率というものとそれに原料の値上がりというものがかかったものですから、原料が値上がりした分というのが上がるのは、もとのままの利益率でやるのは便乗値上げではありません。原料の価格、つまりかけられる方の原料の価格が上がった以上にいまの値上がり率、マークアップ率といいますけれども、そのマークアップ率を上げるというのが、つまりいままでは八%掛け値をしていたのを一三%にするというのが便乗値上げであろうと思いますが、原料が上がった分というのはそれを使われる業種ではどうすることもできないわけですから、この分が上がるのは差し支えない。先ほどの日銀のいろいろな計算とかいうのはそれで出ているのだろうと思いますけれども、輪をかけて上がるというのが便乗値上げだろうと思います。これは引き締めで対応せざるを得ない。しかし、引き締めをしますと景気が悪くなりますから、これは短期決戦で早目にインフレの芽を摘み取ってしまうということが必要だろうと思います。

工藤巖自由民主党・自由国民会議

○工藤(巖)委員 もう一つ、通産省の指導価格についての御意見があれば……。

建元正弘大阪大学経済学部教授

○建元参考人 私は行政指導は余り好きでないので……。前の石油危機の後はいろいろと行政指導をなさって、かなり人為的な価格体系をつくろうとなさったので、それは後の日本の経済の調整にいい効果をあらわしたとは私は思いません。無理やりに人為的な価格を設定して抑え込むというのはいけないので、やはり外から起こった価格の変化は国内の価格に反映させなければいかぬ。国際エネルギー機関ですか、あそこで日本が灯油価格を低く抑えたということについて非難が出ている。これは国民生活の上から言えばまた別の見方が出てくるかと思いますが、国際的にはあれが相当非難されているというようなこともありますので、いびつな価格体系をつくってはいかぬと思います。ただ、正常な価格体系を行政指導でつくることは不可能だろうと思います。

金子みつ日本社会党

○金子(み)委員 今回の電気料金の値上げの問題は、先ほどから電力会社の御説明を伺っておりますと、あるいはまた資料を拝見させていただきましたけれども、その値上げの要素の八〇%は燃料だというふうにどなたもおっしゃっていらっしゃる。ところがその燃料の中身がはっきりしない。いただいた資料を拝見しましても、私が素人ですからわからないのかもしれませんけれども、どうもはっきりとしない点が幾つかある。それで先ほど資料要求にもございましたから、私もあの点が大変気になっておりまして、ぜひ知りたいと思っていた点でありますが、資料要求として出るようでございますから、それは資料を拝見した上でまたということもございますけれども、それ以外の問題で、私がここでお返事いただける問題だと思いますのでお尋ねしたいと思いますことがあります。  それは料金引き上げの問題に絡んでなのですけれども、今回の資料のつくり方あるいは電力会社の考え方についてなのですが、大変に思惑的な値上げの申請をしていらっしゃる。思惑含みの算定をして、そしてそれを申請していらっしゃるというふうに思えるわけなんでございます。それで、いろいろありましょうけれども、たとえば一番わかりやすいものとしては、FOBの値段、この価格はずっと図表なんかもつけていただいておりますので、それで拝見しますとわかりますが、五十一年に一バレル十三ドル五十五セントという金額になっているのが五十四年になってから一挙に、昨年七回値上げがありましたね、ですからぐんぐんと階段を登るみたいに上がっていることはわかるのですけれども、これが一月になって二十七ドル五十セントになっているわけですね。その先は出てないわけです。それで四月から先にどうなるかということについては、これも思惑になっていると私は思うわけなんです。その思惑のつけ方が、たとえば資料を拝見いたしますと、全電力会社込みにしてですけれども、三十四ドル六十セントから三十六ドル十八セントというような大変に大きな金額ですし、また一バレル当たりわりに細かくはじいていらっしゃるわけなんですね。この数字が出たのは単なる思惑ではなくて、何か基本的な確とした根拠があってお出しになったものなのかもしれないとも思ったりもいたしますが、そういう点が非常にはっきりしないということが大変に料金値上げに関しては気になるところです。不安でございますし、その点がひとつはっきりさせていただきたいというところです。もしもこれが思惑どおりに、電力会社の立場から言えば思惑どおり成功しなかったということになるかもしれませんが、思惑どおりにいかなかった場合には、申請を取り消すか取り下げるか、あるいはすでに出した申請だから取り下げるわけにはいかないとすれば、再度改めて出し直しをして料金引き下げを実施なさるおつもりがおありになるかどうか、この点をまず伺いたいと思いますが、電力会社四会社それぞれお考えをお聞かせいただきたい。

小林庄一郎関西電力株式会社取締役社長

○小林参考人 大変、思惑ということを御主張いただきますと、何か便乗しているように聞こえるのですが、私は想定と言わしていただきます。想定は、先生のおっしゃるように、私の方は申請時点で、たとえばミナスでございますと二十七ドル五十セント、これが五十五年度が終わった時点では平均一〇%上がるという想定をいたしまして、これを先生は思惑とおっしゃるわけであります。これはまあ表現の差でございます。しかしこれは、いまたびたび申し上げましたように、二月四日現在でOPECの十三カ国のうち十カ国がすでに値上げを言ってまいりまして、五十五年度に入る前、すでに一〇%のうちの七%まで通告を受けてしまいました。ですから、残りの思惑は三%になっております。しかしその上に——その上にと言うとおかしいですが、これは外の要件で、内においてはさらにまたこういうふうな物特も開かれておりますし、公聴会もございましたし、さらにより厳しい通産の御査定等もございますので、これがどうなるかの思惑が全くつきません。したがいまして、出した申請書は厳正に御査定をいただいて、それを遵守いたしたいと思います。

田中精一中部電力株式会社取締役社長

○田中参考人 それでは申し上げます。  私、先ほど申し上げましたのですが、私の方はこの三月以降、いまの思惑ですか、五%と見さしていただいておりますが、結局五%というのは、先ほど申し上げました大体二ドルに相当するわけでございます。もうすでに申請をいたしました後で、現時点におきましては、先ほども申し上げましたミナスが二ドル、中国原油が六ドル、それからアラビアン・ライトが二ドル、そういうふうに現実に値上げがもう来ておりますので、実は五%の値上げはもう現実に来ておる、こう私は考えております。

山根寛作中国電力株式会社取締役社長

○山根参考人 いま中部さんがおっしゃったとおりでございます。決してわれわれははったりをかけておるわけでも何でもございませんので、よろしく……。

山口恒則四国電力株式会社取締役社長

○山口参考人 四国電力でございますが、中部電力の説明のとおりでございまして、五%を三月末の調整分として見ておりましたけれども、これは現実にもうそのとおりになってまいりました。したがいまして、先生の言われる思惑という数字は三月時点で何もございません。

鴨田利太郎自由民主党・自由国民会議

○鴨田委員 電気料金の制度につきまして、大変国民の公共料金に対する不安が起きておりますことは、いまここで討議なさっていることでわかることでございますけれども、その中に原料とそれから利益の保証、こういうふうなことを下積みにしてから電気料金を出したというふうなのが、今度の六四・四二%の皆様方の要求じゃないかと思います。これは独占企業でございますから、まあこれができるのでありまして、中小企業だったらこんなことはとてもできない。社長がみんな首ですよ。それをやらなかったのは、それは、まあおっしゃって、どうにかしてくれ、こういうような状況なんでございますけれども、私は思いますが、責任者の立場としてはどういうふうにお考えですか。たとえば経済に対する見通し、要するに原料が高価になるとか、そういうふうなものがあって、それに自分は間違っちゃったのだというふうな考え方がそこに一点あるのでしょうか。それからまた、自分の責任を国民に転嫁するというのは、余りにもどうも国民としては納得できないような気がしているから反対しておるのであります。それからまた、先ほど聞いておりましたが、投下資本を早く取り上げるために、定額法から定率法に切りかえたんだ。それを少し徐々に取り上げるような工夫というものがないのだろうか。それからまた、燃料、燃料と言っているけれども、燃料のほかに人件費、そのほか修繕費、そういうふうなものに対しましてももっと工夫は経営者としてないのだろうか。それから、事業報酬の八%、これは必ず確保しなければならぬというような考え方を五%なり六%なり、低くするような考え方はないのだろうか。この問題をひとつ責任者の皆様方にお聞きしたいと思います。  それから、建元先生にちょっとお伺いしますけれども、外国の場合、フランスで五一%値上げがあったと言いましたね。それからイギリスもあったという。それに対しまして、国民の反発はどういうふうに出てまいりましたか。ただスムーズに、うまく国民は納得してくださったのでしょうか。いまの日本の国民の場合みたいに、こういうように大騒ぎをなさって、本当に家計の問題である、家計を圧迫すると、こういうようなことがあったのかどうか、それをちょっと聞きたいと思います。  それから……

井上普方日本社会党

○井上委員長 鴨田君に御注意しますが、一問、一問で……。

鴨田利太郎自由民主党・自由国民会議

○鴨田委員 はい、わかりました。じゃ、一問……。

小林庄一郎関西電力株式会社取締役社長

○小林参考人 ただいま、経営者として見通しに誤りがあったかという、しかも本当ならば責任をとるべきだという御指摘をいただいたと思います。  私自身としまして、イラン革命以降七段階に及ぶOPECの大変な値上げ、これは全く予測いたしておりませんでした。イラン革命が起こる前は、たしか五十三年の暮れのOPECでは、四段階にして仕上がりを一〇%の値上げにとどめるというOPECの決議がなされたわけでございます。それが、世界情勢と申しますか政治情勢の大変な変動によりまして、七段ロケットで上がるようなことになりました。これは私、見通しを持っておりませんでした。しかし、この見通しの誤りを持たなかった人は日本の経営者にいるかどうかという点につきましてもいささか疑義を持っておりまして、全社長がいなくなってしまうということになるんじゃないかということを思っております。  それから、定率につきまして、また事業報酬につきまして、その他、今度制度に盛りましたことにつきましては、五十四年三月に結論をちょうだいいたしました電気事業審議会の料金制度部会の御勧告に従いまして入れたものでございまして、一例を挙げますと、定率償却につきましても、にわかに入れることは料金に大きな影響を与えるので、段階的に入れることが適当だという御指摘がございますので、定率、定額の半額を入れたということでございます。また、八%につきましては、いまこれを変える理由は見当たらないという結論をちょうだいいたしましたので、八%を用いております。  以上のようなことで、原価の算定はさしていただいているわけでございます。

建元正弘大阪大学経済学部教授

○建元参考人 私の申し上げたかったのは、一挙に六〇%というようなものが、七六年に改定されてこれで四年目で、四年間に一回六〇%上げるという場合は国民もそれに対応するのが大変だと思いますし、産業界もコスト増に対応するのが非常にむずかしいので、ちょうど以前三百六十円というのは固定しておきまして、あるときが来たら急に引き上げるというようなやり方と非常によく似ているので、小刻みの方が耐えやすいということを申し上げたのです。  いま御質問のイギリスですけれども、イギリスはいま申し上げたように累積して九四%上がっております。けれどもこれは七七年に一三%、七八年に一二%、七九年に一五%、次に一七%というようにばらまいて上がってきているわけです。これはさっきのフュエルクローズというのがありますのでこういうふうになっているわけですけれども、これはイギリスはインフレーション率自体が高いものですから、これについて実際どの程度抵抗があったか私は具体的には知りませんけれども、とんでもない大騒ぎにはなっていないんじゃなかろうかと思います。  それからフランスですけれども、フランスは累積いたしますと五一%になります。それが七七年に六・五%、これはイギリスより低いんですけれども、イギリスのパフォーマンスはよくないと思いますが……。それから七八年に一〇%、七九年に七・五%と八%と二回やっておりますから、そういうふうに小刻み調整の方が産業の対応がよろしいんじゃないか。  急激に円が切り上げられたりすると産業界は大変ですけれども、少しずつ変わっていくというのだと耐えやすいという意味で、さっきの電気料金制度の審議会ではこういう燃料条項はまだ入れるのが非常にむずかしいというか、非常に煩瑣になるとか、原油価格の見積もりが非常にむずかしいとかいうことで見送られておりますけれども、申し上げたのは先行きの話なので、先行き原油がこういうふうにどんどん連続して上がっていくだろうというふうに私は危機感を持っていますから、それに対して先行きそういう小刻み調整をやった方がいいのじゃないかということで、いまの燃料条項ということをそろそろ検討する時期に来ているのじゃないかということを申し上げたわけです。  それから償却のことについて、何か償却を低めたら差しあたっては電気料金の上げ幅がそれは下がるかもしれませんけれども、長期で見れば将来、設備投資を借金でやれば利子支払いはふえるわけですから、別に損得には関係ないんだと思います。

鴨田利太郎自由民主党・自由国民会議

○鴨田委員 それはわかっているんです。だけれども、いまそれを急にやりますと原価が上がりますから、そこのところで入れることにしたらどうですかということなんです。  それから、先ほどの問題でもう一つ小林さんにお聞きしたいんですけれども、人件費とかその他の経費の面においてもっと削減はできないんですか、こういう話なんです。要するに八社からまちまちに数字が出ていますので……。

小林庄一郎関西電力株式会社取締役社長

○小林参考人 御指摘のとおり八〇%が油代でございまして、残りの一五%が資本費でございまして、五%がその他経費でございます。人件費等はその五%の中に入っておるわけでございまして、設備産業のためもございましょうが、先ほど来ちょっと自慢たらしく申し上げているように労働生産性が高いものでございますから、人件費というものが全体の一〇%を切っております。これは相対的な問題でもございましょうけれども、それほど人は入れずに生産性を上げて、人件費の高騰は抑制いたしております。  その他経費は、もちろんこれは切れるところまで全部切った上で申請をさしていただいております。修繕費も必要最小限の修繕費まで抑えさせていただいております。

武部文日本社会党

○武部委員 いろいろやりとりがございましたが、私は要望というよりもぜひ実行していただきたいことが一つあります。  きょう、三三・五六%という私どもの党の試算を申し上げました。申請は六四・四二であります。先ほど小林参考人は、申請については当局の査定を静かに待っておるというような御発言があったわけですが、私どもはこれから通産省とこの申請の内容についていろいろとやりとりをするわけです。したがって、その根拠がなければわれわれは主張できないわけです。そこで、冒頭申し上げましたように、私どもは私どもなりに試算をしております。約一カ月近くかかって八電力の具体的な申請の内容とわれわれの主張をコンピューターによってはじき出したわけです。その結果、九項目について具体的に査定の金額を明らかにいたしました。これはFOBにしてもCIFにしても、あるいは円レートのとり方にしても、事業報酬の八を七・五にしたり、あるいは減価償却を定額にしたり、配当を八分にしたり、退職積立金の引当金を十分の一削ったり、いろいろな形をとって出た数字であります。これに対して八電力の皆さんがそれは誤りだ、そういうことは全く実現は不可能だ、われわれの判定に誤りがあるということで皆さんの方から主張があるならば堂々とひとつ述べていただきたい。その主張がなければ、皆さんの主張とわれわれの主張というものが物価の委員会を通じて通産省に、その点についてはここが誤りだ、われわれはこう思う、その中から私は通産省の査定というものが出てくると思うのです。したがって、私どものつくりましたこの試算、各電力会社の九項目にわたる内容について、皆さんのお手元になければお届けいたしますから、ぜひ皆さんの御意見をお聞かせいただきたい。そうでなければ、きょうはお聞きいたしましたけれども、これから後、委員会を開いて通産省とわれわれがやりとりする場合にその根拠が見つからないのです。したがって、いま私が申し上げた点について四電力の皆さんから、資料をお渡ししますから、これに対する反論があれば堂々とお述べをいただきたい、こう思います。  私はいままで話を聞いておりまして、小林参考人が午前中に釈明されましたけれども、あなたのおっしゃっておる配当云々とか、あるいは大幅に査定されれば来年早々値上げしてやるとか、ああいう言葉は、まあぎりぎりの主張を強調する余りにそういう発言になったので本意ではないとあなたは釈明をされました。しかし、われわれがそう聞いておって感ずることは、明らかにこれは独占企業という高姿勢の中から出てきた言葉じゃないだろうか、そのように国民がとったら、それはあなたにとっては不本意なことだと思うのです。したがって、そういう発言はやはり厳に慎んでもらわなければならぬ、こういうふうに私は思います。  したがって重ねて言いますが、あなた方の、われわれのこの査定に対して、消費者団体は消費者団体なりの査定の金額を発表しておるわけですが、反論があればどうぞひとつ堂々としていただきたいということを要望したいのですが、よろしゅうございますか。

小林庄一郎関西電力株式会社取締役社長

○小林参考人 では、資料をちょうだいいたしまして、しっかりと読みまして意見を提出させていただきたいと思います。

岩佐恵美日本共産党・革新共同

○岩佐委員 先ほど深夜料金の問題について冨田参考人の方から指摘があったわけですが、私もこれについて幾つか聞いてますので、たとえば中部電力と中国電力が深夜料金についてかなり利用率が高いわけです。いわゆる設備利用率を高める意味での深夜料金は大変いいということでこれが導入されたのだというふうに思うのですけれども、消費者にとってみればもう外して持っていってくれという気持ちに陥るくらいどんどん値上げがされている実態というのはまことによくないというふうに思います。特に中国電力の場合には、今回の申請の中でも他の企業に比べて上げ方が高いのではないかというふうに思います。消費者をだますような形での大幅な値上げをどんどんやっていくということについてぜひ考え直していただきたいと思いますので、その点お答えをいただきたいと思います。

田中精一中部電力株式会社取締役社長

○田中参考人 深夜電力のことを私の方から御説明させていただきます。  深夜電力は、もともと高負荷連続運転が要求されます大容量火力を有効に使用するために設定されまして、その原価構成は、夜間の設備の余裕を利用するということで、固定費が含まれておらなかったわけでございます。それで、料金水準は需要家費と火力燃料というものを主体とした夜間の可変費相当分ということで出発いたしております。このために深夜電力というものが、昭和四十八年の石油ショックまでは非常に安い燃料を使っておりましたので安い料金が設定できたのですが、その後石油の大幅な値上がりによりまして、四十九年の値上げ、五十一年の値上げ等によりまして原価的には燃料費がだんだんと高くなってきましたので、深夜電力の料金といたしましては、結果が燃料費ということから起こっておりますのでどうしても値上げ率が高い、こういうような申しわけない状態になった、こういうことでございます。

岩佐恵美日本共産党・革新共同

○岩佐委員 私、一般論としてはそういうこともあるのかなということだと思います、それは全体が値上げされているわけですから。ただ、今度一番問題なのは、中部、中国については深夜電力の利用率が非常に高くて、消費者の利用が多い、それだけ電力会社が一生懸命になって一般家庭に売り込んだという背景があるわけですね。それにもかかわらず、中国の場合には中部に比べましても上げ幅が大きいじゃないかということについて一体どうなのかということを、電力会社に対する不信感がつのるわけですから、その点をお答えいただきたいということを言っているわけです。

田中精一中部電力株式会社取締役社長

○田中参考人 申しわけないのですけれども、四十九年以降は絶対にセールスはいたしておりません。石油ショック前の安いときに、確かに新しい、大きな火力発電所の深夜の稼働率を高めるために宣伝したのでございますが、その後は、四十九年以降は深夜電力というものの奨励はいたしておりません。

岩佐恵美日本共産党・革新共同

○岩佐委員 じゃ、買った人はばかだった……。

田中精一中部電力株式会社取締役社長

○田中参考人 いえ、そんなことはございません。ただ、こんなことを言うとまたしかられるかもわかりませんが、現在でも申し込みが非常に多くて困っておるわけでございまして、深夜がほかの方に比較いたしまして安いものでございますから、現在マンションその他全部温水器の申し込みがございまして、実はちょっと閉口いたしておるような状態でございます。

吉田之久民社党・国民連合

○吉田委員 冨田参考人にお伺いしたいのですが、一〇%の配当につきまして、国民の側からはこの時期に果たしていかがなものかというような御批判もいろいろあるやに思います。しかし、私は、時代の要請にこたえて電力事業というものが本当に国家の支えになっていくためには、その企業が年々赤字であったとか黒字であったとかいう問題もさることながら、長期にわたって国民の要請にこたえてきちっとした設備を整えていくことができるかどうかということの方がより大きな問題だと思うのでございます。十年間に六十兆円の投資を必要とする産業でありますだけに、やはりどうしても大衆投資というものの道が絶えず安定的に開かれていなければならないと思います。そういたしますと、やはり配当率というものがきわめて重要な意義を持ってくるのではないか。そういう点で、一般の物価値上げに対するいろいろな反発の中から気持ちとしては一〇%の是非論は出てくると思いますけれども、ロングランで考えた場合にやはりその辺のところは考えざるを得ないのではないか、肯定せざるを得ないのではないかというふうな気がするわけでございますが、冨田参考人はその点どうお考えになりますでしょうか。  それからもう一つは、先ほどから人件費の問題がかなり出ておりました。高島参考人からも、この際思い切って身を削る思いの企業努力をなさるべきではないか、あるいはそういう点で、人員を削減したり、あるいはベースアップをとめたり、あるいはボーナスを返上したりするほどの努力も必要ではないか。一般論としてはまことにお説のとおり、敬意を表する次第でございますけれども、私どもの認識では、電力における労働者の今日までの努力というものは、他の産業に比類のないほどすぐれた努力をしてきておるのではないか。ゆえに、八社販売電力量は昭和二十六年を一〇〇といたしまして五十三年ではその十四・七倍にふくらんでおりますが、人員の方は昭和二十六年に十二万九千人でありましたものが昭和五十三年十二万七千人とむしろ二千人減っておる。十四・七倍に販売電力量がふくらんでいるにもかかわらず従事しておる労働者の数が減っておる、これは容易ならぬ努力だと思うわけでございます。したがってまた、今度北海道電力の場合には昨年の賃上げ実績並みの五・五%に圧縮されております。今度の八電力の場合には七・三%増の申請を人件費としていたしておりますけれども、労働四団体の今度の要求は八%でありまして、八%を最低基準とするというような事態の中でこの程度の人件費というものは当然確保されなければならないのではないかというふうに考えるわけでございますが、その点高島参考人の御意見を承り、かつ最後に小林社長からこういう人件費問題について会社としてどう考えているか承りたいと思います。

高島節男日本鉱業協会エネルギー対策委員長

○高島参考人 私の申し上げましたのはあくまでも抽象論、一般論でございまして、電気事業者の場合の価格形成と違って景気変動、為替変動等の波にさらされている各企業は、単に人員が全般の減耗不補充等で減っていくだけでなく、あえて首切りもやったり、あえて賃上げも阻止したり、異例的な措置もとって乗り切っておる。今回の値上げ率がごく普通の二、三割という見当であったなら、これはそういうところまで取り組む必要もないのかもしれませんが、いろいろ水が入っておって六割何分、続いて大口の産業へは九割をはるかに超すという率も出てくるようなときには、一度その点は各社において見直していただく必要があるポイントではないかという意味でございまして、具体的にどこの会社が多い、どこが少ないということは知るよしもございませんし、把握いたしておりません。  むしろ先ほど武部先生から御質問がありましたように、われわれとしてはやはり耐え得る限界というものがございます。一度に五割といったような形でステップアップをしていくあるいは七、八割というようなことで大幅に上がっていく、それでは対応ができない。燃料費クローズがいいかどうかは技術的な問題が残りますが、要するに漸進的に問題を処理していただくということで処置をしていただけないかということが私の申し上げたことでございます。

冨田巖広島県生活協同組合連合会常務理事

○冨田参考人 御質問なのですけれども、配当の問題でございますけれども、庶民の生活実感から受けとめて、やはり今期赤字が六百億、次は三千七百億の赤字になるのだ、こういう赤字をカバーするために七八・二%の値上げをしてくれ、こういう要請なのですけれども、それを実感として受けとめる場合、この中には一〇%の配当も入っておりますよ、こういう提案の仕方についてはっきり申し上げてやはり抵抗があります。やはりここらは民間企業、普通の一般中小企業では考えられない、全く独占的な電力会社だからできるやり方だと思います。そういう意味では、ここらでこれだけ大幅な要請を一般庶民にかぶせてくるのであれば、企業の方でも何かしかの経営努力というものの姿勢を配当率についてもしてほしいということが庶民の声だと思います。それから、また設備投資の中身等でも、先ほどもちょっと触れましたが、庶民の電灯のために必要だ、絶対にこれは必要なんだから設置しなければいけぬぞというふうな内容のものが一〇〇%認められて、あるいは公の中で一般の市民なりがそれを納得の上でそういう設備がなされるということであれば、それなりに市民の人もある程度責任も負うでしょうけれども、いまのような段階で非常によくわからないような、値上げ前には大幅な設備投資がぽっと出てくると、これは全部レールに上げて、おれたちは金利を払わなければいけぬのだからということで、結局は事業報酬でばっと取るという形がやはりまだ私たちとしては納得がいかないという点がございます。その辺でそういう要素が積み重なって、先ほどのように一〇%は高いではないかというふうにやはり声としてはなる、そう感じます。

小林庄一郎関西電力株式会社取締役社長

○小林参考人 それでは人件費につきまして、よろしゅうございますか。——電力事業というのは安定供給を業とする公益事業でございますので、商社とかあるいは非鉄金属のように、損するときはあるけれどもぽかっともうけるということは絶対にございません。したがいまして、常に賃金の方も大体民間の最低をいっているというのが実態でございます。  具体的に申し上げますと、五十一年、民間主要企業の賃金上昇率八・八、三公社五現業で八・八、私鉄が九・〇のとき九電力は八・一でございます。五十二年、民間主要産業は八・八、三公社五現業九・一のときに九電力は八・二。ちなみに私鉄は八・八です。五十三年は、民間主要企業五・九、三公社五現業五・四、私鉄五・四、そのときに手前どもは為替差益は還元いたしましたが、従業員の賃金は特段に上げずに五・四。それから五十四年は、民間主要企業は六・〇、三公社五現業五・七、私鉄が五・六のときに九電力は五・二でございまして、支払いといたしまして、産業統計で高校卒の事務、技術労働者の男子三十五歳の基準内モデル賃金が二十一万八千五百円でございますが、電力が二十万五千九百円でございまして、好況のときにぽかっと人を採ってボーナスをうんと出してというふうなこともできないかわりに、こういう苦しいときに首を百人も二百人も切って電力の供給に支障を来すということもできかねる体質でございまして、まことにこの点人員整理ができないことにつきましては申しわけないと思いますし、またこれまでずいぶんがまんをしてくれましたわれわれの電気事業の従業員に対しましてひどい仕打ちをするということは、経営者としてはたえられないことでございます。

井上普方日本社会党

○井上委員長 ちょっと私、二、三お伺いいたしたいのです。  実はこの間鉄鋼会社の方にお目にかかりました。鉄鋼会社、産業界全体に省エネルギーに対しては物すごく努力をいたしておる。たとえて言いますならば、高炉をつくりますときにその高炉の中に出ている熱を電気エネルギーに変えて設備をいたします、こう申されておりました。そしてエネルギー全体につきまして一〇%のともかく節減ができた。油だけでございますと五〇%削減ができる。しかし電力会社はどうしたんだ、電力会社は一体タービンにしましても発電機にしましてもみんな重電機会社におんぶしているんじゃないか、自分たちは何にも省エネルギーの努力をいたしておらない、こういう御不満が産業界一般にあるわけです。どういうような御努力をなさいましたか、ひとつお伺いしたいのですが。

小林庄一郎関西電力株式会社取締役社長

○小林参考人 まず第一に、省エネルギーにつきましては、これは国ベースで省エネルギーの目標を立てておられます。たとえば通産省によりますと、五十四年度の計画では一千五百万キロリットルですか、この中で電気事業は三百万キロリットルという枠を与えられております。これは何かといいますと、結局脱石油ということも大きなことでございますが、まず第一に生産段階において設備の稼働率と申しますか、たとえば小さなことでございますけれども、変電所で仮に休んでいる変圧器がございますと、その変圧器は通常は充電したままにしておりますけれども、昨年来、その三百万キロリットルに協力するために小まめに全部その稼働していない変圧器はスイッチを切りまして、鉄損、銅損を減らそうとしております。また、もちろん各ユニットの燃料消費率の向上、これも実際に同じ一リットルで何キロワットアワーの電気を出すかということにつきましてもそれぞれ工夫をいたしまして、各所別に小さな積み上げの努力をさしております。もっともこれは大きな技術革新的なことはもうすでに既設の発電所でございますからできませんで、新しいところではそれを導入しようとしておりますし、また効率のいい発電所を設計いたしておりますけれども、既設のところではそのような努力をいたしております。それが私どものまず発電設備あるいは変電設備における省エネルギーの努力でございます。  一方また、たとえばこれはもう各社ともそうでございますが、夏、電力会社をごらんいただきますと、窓際の照明は消しておりますし、クーラーの温度は二十八度以上に上げております。結局クーラーをつけずに、私などはネクタイをしないということを三年前から言いまして実行いたしておりますし、またエレベーターも間引いております。そういうような事業所内における節約、それから第三には今度は需要家へのコンサルタント活動でございまして、これは鉄鋼さんなどは大変お力をお持ちでございますから炉頂発電をやったりあるいはコークスにかえたりして、電気はまさに単位当たり一五%節約されました。しかし実際そういうふうな技術力を自前でお持ちでない中小の御需要家さんには、手前どもから省エネルギーコンサルタントというものを戸別訪問させまして、どうすれば電気を少なく、生産単位を上げることができるかということについて御相談にあずかり、また御指導を申し上げているというのが実態でございます。

井上普方日本社会党

○井上委員長 いや、私はもっと具体的におっしゃっていただきたい。発電機におきまして熱効率はどれくらい上げたのか、送電においてロスをどれくらい下げたのか、その経営全体において一体幾らのともかくエネルギーの増しをやられたのか、それがこの料金改定の中にどれだけ織り込まれておるのか、その点をお伺いしたいのです。

田中精一中部電力株式会社取締役社長

○田中参考人 いまの最初のお尋ねでございますけれども、われわれの企業努力と申しますのは合理化ということが一番だと思いますけれども、まず、私の方の数字しか持っておりませんが人員でございます。これは昭和二十六年に設立されましてから現在まで、この設立当時が一万七千二百四十七人でございましたので、現在が一万八千五百五十六人、約一・一倍になっております。販売電力量の方は、倍率だけ申し上げますが、十七倍になっております。でございますので、一人当たりの販売電力量は約十六倍ということで、これも相当企業努力をしておるわけでございます。そのほかに水力発電所とか変電所の無人化に努力いたしまして、現在は約九〇%、水力発電所で申しますと八八%、変電所で申しますと九〇%以上。これは一つの例でございますが、大井川水力の系統でございますが、発電所が四つ、五つございます。以前は全部の発電所に人間がおりましたが、これをいま、一カ所だけでコントロールしておるというような状態でございまして、ほとんど発電所あるいは変電所には人間がいなくなっております。  それから火力発電所の熱効率でございますが、これも二十六年の設立当時には二〇%以上の総合損失がございましたけれども、これは現在九%程度にまで下がっております。失礼しました。熱効率は三八・五%に上がっております。二〇%程度の熱効率が三八・五%まで五十三年度は上がっております。  それから総合損失率でございますが、これはロスでございますが、これが最初は、設立当時は一九%ございましたが、現在がこれがずっと毎年減ってまいりまして九・三%になっております。  こういったようなことがすべて今度の料金の中にも織り込んでおります。結局設備の効率的なこと、それから燃料費の経済的な追求、その他機械化、自動化といったようなものを図りまして、要員の合理化というようなことに心がけておる次第でございます。  以上でございます。

井上普方日本社会党

○井上委員長 私がお尋ねしておるのは熱効率にしましてもロスにしましてもそれはあなた三十年たった値段を、三十年たってですよ、二〇%から三八%に上がったんだあるいはロスが九・三%になったんだとおっしゃいますけれども、省エネルギーの掛け声が起こったのは四十七、八年から。どういう熱効率を何%上げられたんだ、ロスを一体幾らに引き下げられたんだ、こういうことを聞いております。

田中精一中部電力株式会社取締役社長

○田中参考人 熱効率の三八、九%というのは、これは私世界的に最高のものだと存じますが、五十年度からは約〇・二、三%上げております。五十年度は三八・三%、それが五十三年度は三八・五%になっていまして、毎年〇・二、三%、これはほとんど三八、九%あたりが限度じゃないか、現在世界の火力発電所の熱効率ではそう存じております。  それから総合損失率と申しますのは、いろんなロスが発電所から出まして需要家へ行くまでの総合のロスでございますが、これがだんだんと技術が発展いたしましてこれもやはり五十三年度が〇・一%程度しか上がっておりませんけれども、変電所だとか変圧器だとかあるいは機械的の鉄損、機械によりますどうしても防げないロスというものが相当ございますのでこれも努力はいたしますけれども、もうあとわずかしか現在の技術ではこれができないんじゃないか、そう存じております。

井上普方日本社会党

○井上委員長 実は、産業界全体にこのような、ともかくここ十年来余り省エネルギーということが電力界においては行われていない。ところが一方においてはわれわれはどんどこ省エネルギーをやっておる。事実鉄鋼業界なんかは一〇%以上のエネルギーを節約して製品をつくっていると思うのです。そういう努力が電力界全体に足らぬのじゃないか、こういう声がありますと同時に、国民の中では一体これだけ高い電気料金をやられてたまらぬという気持ちはあると思うのでございます。そういうような中で一体電力業界は真剣に国民の生活に及ぼす影響あるいはまた産業界に及ぼす影響をお考えになっておるんだろうか、ここが素直な質問点だろうと私は思うのです。  そこで私は四国でございますが、四国電力の経営状況についてお伺いしたい。  四国電力さんの経営を静かに私見ておりますと、子会社を非常にたくさんつくられておる。一〇〇%おたくが、たしか会長さんが全部持っておられる四国企業という会社がございましたが、これはまた四国産業という名前に変えられた。この会社は一体何をやっているんですか。

山口恒則四国電力株式会社取締役社長

○山口参考人 これはまず関係会社は特別大きいところはございません。四電産業というところは不動産をやっておりましたが、これは現在はやっておりません。それから土地開発などのお手伝いをしております。土地開発のことをやっております。それから販売、資材その他の代理店業務をやっております。それからビルの管理をやっております。

井上普方日本社会党

○井上委員長 実はそういう不動産業にまで手を出されておる。公益企業としては私はちょっと度外れじゃないかと思うのです。しかもおたくに入る資材はここを通してでなければ買えない部門がかなりあるはずです。ということになると、おたくが一〇〇%出資した会社ですよ、これは一体何のためにそういうことをされるのか、私には理由がわからないのであります。さらにまたおたくには子会社に阿讃観光株式会社というのをお持ちになっている。これはゴルフ場を経営されていますな。こういうのが一体公益企業としてあっていい姿勢であるかどうか、どういうようにお考えになっておられるのかひとつお伺いしたい。

山口恒則四国電力株式会社取締役社長

○山口参考人 四電産業の会社は現在あの会社だけが全額出資だと思っておりますが、やはり会社のビルをたくさん建てます、支店、本店それから営業所もビルがございますが、それを一括して管理してもらう、こういうことが現在は主とした業務でございます。そのほかさっき申しましたように資材その他の代理店業務をやっております。不動産業務は現在はほとんどやっておりません。ただ私の方の資産の処分、設備の減量を大分やりましたので、それの世話を大分やりました。いわゆる世の中にいう不動産業務、売買はやっておりません。  それから阿讃観光は、これは私どもの全額出資ではございません。四電産業も出資をしておりません。これは志度という町からもう大分昔買って、ゴルフ場をつくるという話が起こりまして、そして私どもも応分の出資をしてくれということでございましたので、四百万の出資をいたしました。しかしこれも出資はごく一部でございます。大体地元の皆さんに出資をしてもらっております。

井上普方日本社会党

○井上委員長 四国産業なる会社は、私は先週の金曜日に実はある人に承った。先日とにかく土地の売り物ないかと言ったら、うちのを使うてくれ、高松市内にあるから、こうおっしゃいましたので、これは完全におたくだけの物件を左右しておるものではございません。これは先週の金曜日に私聞いた話でございます。さらにはまた阿讃観光株式会社がゴルフ場を経営しておられるとおっしゃいますけれども、おたくは資本金の一〇%をお持ちになっている。ゴルフ場というのは一口株主がほとんどなんです。一〇%の主になったらこれは経営するのはあたりまえ。現にその社長さんはおたくの出身者じゃございませんか。また理事長はおたくの現会長じゃございませんか。キャプテンは前の社長さんじゃございませんか。これをおたくが経営していると世の中に言われても何ら差し支えないことなんです。

山口恒則四国電力株式会社取締役社長

○山口参考人 そういう誤解を与えますことは——私は、ゴルフ場は、かつて四国にまだゴルフ場が少ないころに、やはりレクリエーションのためにつくりたいという希望からやはり一部援助せざるを得ないのです。     〔委員長退席、松浦委員長代理着席〕 これは一〇%の投資だけでございまして、そこのゴルフ権というものは全部個人持ちでございます。会社が持っておるものはございません。社長ももう十五年ほど前にやめた御老人です。それから前々会長が理事長をやっておられますが、もう八十の御老人です。そういう方でございまして、キャプテンも十五年ぐらい前にやめた石橋という男なんでございます。ですから、私の方がタッチしているぞと見られても仕方がございませんけれども、実力は私どもの方のゴルフ場というような形ではございません、いまは。

井上普方日本社会党

○井上(普)委員 ともかくゴルフ場につきましておたくのものではないとおっしゃいますけれども、世の中はこういうのをオーナーは四国電力だとおっしゃる。みんなお持ちになっておる株主は一口株主がほとんどでございます、ゴルフ場というのは。そこで一〇%の株券をお持ちになっておる。しかもつくるときには経営をやられておる。こういうようなことをやられてこれが一体公益事業のあり方か。先ほども前の会長が理事長になられたとおっしゃいますけれども、先般私の仄聞したところによると、自民党の政調会の中で、会社の中に大きな会長室を持ってゴルフばかりやられておる、こんなの要らぬじゃないかと言われた方も出席をされたとか承っております。のみならず、四国電力、鳥なき里のコウモリという言葉がございますけれども、あるいはそういうようなところがあるのかもしらぬ。自分の会社の代弁者をつくらんがために一生懸命ともかく選挙に介入する。公益事業としてあるまじき行為だと私は思う。こういうような経営態度でもって、そして果たして公益事業でございます、独占でございますので、この際値段は、油が上がったからひとつ国民の皆さんこれだけの料金をお持ちになれというのは、虫がよ過ぎると思います。  この点について、一体こういうような公益事業のあり方について、代表の小林さんからひとつお伺いいたしたい。こういうようなのがあっていいのか。レクリエーションのためであれば、お年寄りのためであればゴルフ場もつくるんだ。でございましたならば、パチンコ屋が少ないからひとつパチンコ屋をつくっていいんだというような考え方にも相なるのであります。この点について小林参考人どうでございます、こういうような体質についてどうお考えになる。

松浦利尚日本社会党

○松浦委員長代理 それでは、初めに山口参考人。しっかり答えてください。

山口恒則四国電力株式会社取締役社長

○山口参考人 先ほども申し上げたように、私の方はやはり地方からゴルフ場をつくるから少し持ってくれと言われれば、一応おつき合いをせざるを得ません。したがいまして、おつき合いをしますが、採算がとれるようになりますと、全部投資しておったものは回収をしております。いま非常に少なくなっております。さらに回収をして世間の誤解のないようにしなきゃならぬと思いますが、やはり田舎の電力会社ですから地方とのおつき合いというものは全然無視するわけにはまいらぬということを申し上げておきます。

小林庄一郎関西電力株式会社取締役社長

○小林参考人 いろいろ深い御事情はあろうかと思いますが、しかし、このような場でその姿勢を問われるということ自体、私ども四人おしなべて深く反省すべきだと思っております。

井上普方日本社会党

○井上(普)委員 山口さんにもう一言言っておきます。  おつき合いというのであれば、高松グランドゴルフKKのごとく、これまたおたくは出資をしていますな。そして、そこのキャプテンには四国電力の出身者がなられておる。メーンは百十一銀行だということを聞いています。おつき合いというならこれ。しかし、片方は違いますよ。おたくが主力になってつくったのです。こういう公益企業のやり方、私は納得できません。国民の皆さん方も納得できないと思う。こういうような電力企業の体質それ自体について、もう少し厳しく反省していただいて料金改定を申請していただきたい。もうすでにやっておるのでございますから、まないたのコイでございますので、われわれも政府に対しまして注文をつけるところでございます。  終わります。

山口恒則四国電力株式会社取締役社長

○山口参考人 少し井上先生に誤解があるようでございますが、土地土地のおつき合いがございますのでそういう参加をいたしますけれども、順次処分をしております。いまグランドとおっしゃいましたが、これも十年前に会社を退職した人が参加をしておるので、そのほかの分についてはいま処分中でございます。私の方は全部処分をしております。これは後で資料を差し上げてもよろしゅうございますが、おつき合いで一遍やって、後、採算がとれるようになれば処分をする、こういうことをやっております。

松浦利尚日本社会党

○松浦委員長代理 それでは、山口参考人にお願いいたします。  井上委員の質問に対しての資料を、いま出すということですから、本委員会に提出をお願いします。

山口恒則四国電力株式会社取締役社長

○山口参考人 はい、わかりました。     〔松浦委員長代理退席、委員長着席〕

野田毅自由民主党・自由国民会議

○野田委員 いまのやりとりを聞いて、若干四国電力の話が出たのですけれども、先ほど来のいろいろの質疑でおわかりのとおり、国民にとっても大変ショッキングな出来事なんですね。しかも、先ほど高島参考人からのお話を伺っても、九六%のアップなんといったら、これは恐らく企業として成り立たぬだろうと思う。あるいは、町のメッキ工場の話も出ましたけれども、そういう立場の人からすれば、あしたからの飯は一体どうやって食うのだろう、こういう非常に深刻な事態にある。そういう事態にあるだけに、やっぱりいま委員長が指摘されたようなことがあるならば、それはおかしいじゃないか。それを是正することによって一体何%それじゃアップ率が下がるのかどうか、それはまだ出てこないかもしれない。しかし、少なくとも姿勢の上において、しかもそのことが独占企業ということにおいて今日までその値上げがすんなりときておるのだということになりますと、果たして電力に対するあり方というものがいまのままでいいのだろうかどうだろうか、ひいてはこれは自由主義経済そのものが本当にいいのだろうかというようなことにもつながってきかねない問題でありますから、ぜひひとつそのことは肝に銘じて、もう一遍再点検するなりチェックをしていただいて、企業の経営に対する見直しというものを努力をしていただきたいと思います。  それからもう一つは、これは高島参考人にお伺いしたいのですが、これは単に数字で何%と言っても、大変なことだろうと思うのですよ。本当にこれは企業が成り立つかどうか。そうなると当然地域的な雇用問題にも発展しかねない問題であります。これは特に同じ非鉄の中でも電気亜鉛の場合は特に影響は大きいだろうと思います。その点で、ぎりぎりどの程度までであれば、先ほどのあれは武部さんの御質問に対してのお答えがあったと思うのですが、もう一遍はっきりその点を、企業経営上どの程度までならば何とかなるのかという問題が一つ。  それから、先ほど建元先生が御指摘になられた中で、一気にアップするのは非常にむずかしい、対応が無理だろう。それに対して少しずつやっていくような便宜的な制度ですね。これをうまく作用するにはどういうようなやり方をしたらいいのか。もう少しその点の制度を、建元先生、具体的に仕組みとしてうまく乗るような形でお話をいただきたいなと思うのです。私ども素案としてそれぞれ勝手なことを言っておるのですが、その中にはたとえば二段階で上げたらどうだろうとか、いろいろな話がお耳に入っているだろうと思うのですけれども、それよりもよりベターな方法があるということであるならば、何らかそういった方策を考えていかなければならぬ、 こう思いますので、その点ひとつ、委員長、一人だけじゃなくて高島参考人と建元先生と二人になったのですけれども、お願いしたいと思います。

高島節男日本鉱業協会エネルギー対策委員長

○高島参考人 どの程度が今回の値上げで対応できるか、特に電気亜鉛について、一番被害の大きいところを考えてみますと、現在、電気亜鉛は、現在の電気料金で赤になっているところもあり、辛うじて経営を維持しているところもあり、若干の余裕があるところもございまして、そういった状況でございますが、これ以上上がりました際には、電解的なものはもう赤字でございます。しかし、燃料費一般がこれだけ上がってきた現在の国の情勢で対応してまいりますと、私の率直な感じは、三割から二割、このあたりのところならば、こっちも努力をしなければいかぬし、国民経済の中に吸収をしていくべき問題ではないだろうか。先ほど武部先生から、社会党の、三割三分でございましたか、あの程度になっているということを言われましたが、三割三分というのはどうも全体の平均値だと思いますが、産業関係は、今度燃料費が中心で上がりますと、しょい込みが大きくなると思います。そうすると、しょい込みが大きくなる分が何%ございますか、ちょっととっさに出てまいりませんが、これが一割から一割五分くらいはついてくるといたしますと、その程度は中堅どころでも足が出ます。もちろん、足を出したらすぐ工場を閉めて、当該企業として人員整理に入るかといいますと、それはいろいろこちらも大事な雇用でございますし、地域問題も出ておりますし、他の部分の収益で賄いながら辛うじて生きている。私の会社あたりですと、残念ながらちょっと配当はしばらく見送るといった情勢にはなりましたが、それじゃすぐ整理するかどうかということについては、経営者としては実際に考えてみなければならぬ問題がたくさんございますので、いまは何とも申し上げられないわけでございます。

建元正弘大阪大学経済学部教授

○建元参考人 私の申し上げたのは、いますぐにそういうことをやれとか、二段階でことしやるべきだということを言ったのではないのでして、今後の状態、今度のことが片づいた後でも、石油価格は、OPECが言っているところによると四半期ごとに上がっていくということでありますので、これについて、燃料調整というものを、一応電気事業審議会の料金制度部会では、いまは導入すべきではないという結論をお出しになったのだけれども、その理由はどういうことかといいますと、料金の算定が非常に複雑になって、それにコストがかかるということらしいです。それから二番目は、燃料費が上がってほかのコストが比例して上がっていないという場合が生じ得る。それからもう一つ大きな理由としては、そういうふうに燃料調整というのを制度の中へ自動的に組み込むと経営努力をそぐのではないかという理由で、昨年の料金制度部会では一応否定的な結論を出していらっしゃいますけれども、これは将来、先行きは再検討せざるを得ないのではないかということで申し上げたわけです。  それで、具体的な制度で実際にどうなのかということにつきましては、諸外国、アメリカ、イギリス、西ドイツ、イタリア、デンマーク、ベルギーというようなところがありますから、いま言った技術的な点については、こういう例を御検討になればその欠点なり長所なりもよくわかるのではなかろうか。ただ、フランスについては、かなりとんでもない勧告が出されておりますが、これは物価にスライドしろということになり、それから西ドイツでは、伝統的に賃金にスライドさせろというようなことを言っております。これは適当でないと思いますが、それぞれのその国々の特殊性なんだろうと思いますが、いま申しましたほかの国々では、そういうことで燃料条項ということで軒並みな値上げ、先ほどお答えしましたようなパーセンテージで上げておりますので、ただ、現在の問題に対しての適用はもう間に合いませんので、その意味で申し上げたわけではありません。それでよろしいでしょうか。

長田武士公明党・国民会議

○長田委員 中国の山根参考人にお尋ねいたします。  率が一番高いのは中国ですが、この料金値上げに際しまして、申請の日程とかあるいは上げ幅ですね、さらには値上げの実施時期を、各電力会社の社長会を開かれていろいろ相談をされたということを私は承っているのですけれども……。

山根寛作中国電力株式会社取締役社長

○山根参考人 そういう事実はございません。本当にございません。

長田武士公明党・国民会議

○長田委員 そうなると、申請も同じ時期、値上げ比率は変わっていますけれども、実施時期も同じということは、これは偶然なんでしょうか。

山根寛作中国電力株式会社取締役社長

○山根参考人 一月のたしか七日でございましたか、社長が偶然六人ぐらい集まりましたときに、値上げ時期は一月二十日過ぎに、どうしても計算上そうなるからというようなことはございました。日にちとか値上げ率とか特に燃料費の関係とか、きょうお聞きになってわかりますように、そういう相談は一切いたしておりません。

長田武士公明党・国民会議

○長田委員 偶然がずいぶん多いようですけれども、社長会ということでやったのではなくて、偶然にどこかで会ったのですか。

山根寛作中国電力株式会社取締役社長

○山根参考人 ええ、たしか正月の集まりだったと思うのですが……。御指摘のような意図は、もう全然ございません。

長田武士公明党・国民会議

○長田委員 新聞報道ですけれども、社長会をやった、それでいろいろ相談をされたというニュースが流れておりますけれども……。

山根寛作中国電力株式会社取締役社長

○山根参考人 社長会と申しましても、たまたま六人か七人でしたか、集まって、そのときの話で、申請をいつするかとか、同じ日にやろうじゃないかというふうな話は全然出なかったです。

長田武士公明党・国民会議

○長田委員 電話連絡をとって打ち合わせをしたということはありますか。

山根寛作中国電力株式会社取締役社長

○山根参考人 ございません、本当に。私は、決してうそを申し上げているわけではないです。御信用願いたいと思います。

熊川次男自由民主党・自由国民会議

○熊川委員 それではお聞きいたします。  私、相沢委員のように、計数的に検討してくださる方がおりますから、そちらの方にお任せして、国民は、二つで、一つは計数的に納得できるかどうかの問題、もう一つは、電気会社の方で努力してくださっているならばわれわれも理解するというその姿勢の問題、この二つだけで、計数が多少納得できなくても、努力していれば、庶民は納得するのじゃないでしょうか。そこで、先ほど委員長のお話にもあったとおり、経営者の姿勢、あるいは社員も含めていろいろの姿勢の問題になっているようで、先ほどの四国さんの場合は、とっくにやめた役員が大きな部屋を持っているとか、あるいは大きな外車を与えられているとか漏れ聞いておる。そういうことを聞くと、たかだか外車が数百万か幾らか知りませんけれども、そんなことだけの問題じゃなくてその姿勢に憤りを感ずるんじゃないかと思うのです。  そこで私は、いま姿勢に関する幾つかの問題が出ましたので、四国さんの場合に、あるいは小林参考人もみんな四社含めて云々、こういうことを述べられたので、いろいろの点について姿勢に問題があって、この際、基本姿勢に関する問題であるから申請を出し直して、適当なところでカットしてくれるだろうということでなしに、国民に、みずからいろいろのことを検討したらこれこれこの辺に率を下げるという姿勢を示されると国民も非常に納得するんじゃないかと思うのですが、この辺は四国さんと同一にやるか、少なくとも四国さんの場合はいろいろの問題があるやに、私たちは邪推と言っては悪いけれども邪推もしたくなるような状況なんで、この辺のお気持ちを聞かせていただきたいのが一点。  それからもう一つは、大阪大学の先生にお願いしたいのですが、同じ姿勢でみんな——いま高島参考人の話を聞けば配当はゼロだというようなことに陥っている。しかも石油に関係している間接の影響を受ける会社ですね。直接もろに受ける会社は一割配当をしたい。先ほど何人かの参考人からも資産株だというようなことも出たのですが、確かにそうでしょう、安定供給という面から見ると。一概にここで抑えていいものじゃないと私も思うのですが、だからといって余り抑え過ぎて先生の御指摘のとおり三K及びDとなるような形ではまずいと思うのです。国民に本当に大きなツケがまた来ると思うのです。しかし、それにしても配当を一割にしなければ今度の新しい貸し金の吸収ができない、調達ができないというようなことがあってもいいんだろうか。私たちは電気関係会社だけは一割近くの配当が保証がされる、しかも国民の税で保証されるなんというそこに納得ができないんですね。確かに株というのは配当も二割になることもあるかもしれない、ゼロになることもあるかもしれない、この妙味があることも株の一つの特徴かもしれない。それから社債を発行するのにいろいろの条件があるそうですけれども、そういう点をあわせ考えて社債の発行、どうしても配当をそんなに高いところに押さえなければだめなんでしょうか、もっと改善する方法があるんじゃないでしょうか。そして三KDにしないために先生が、少なくともここだけは、最小限度この程度は上げなければしようがないだろうけれども、ことに注意をするべき点はこれとこれだという特に強い意見を教えてもらいたいと思います。

小林庄一郎関西電力株式会社取締役社長

○小林参考人 最初に経営者のビヘービアにつきまして御指摘がございました。これは電気事業、ことに公益事業である電気事業者の経営者たるものとしましては、いかに厳しいビヘービアをとってもとり過ぎることではございませんので、さらに本日いろいろとお話が出ましたことを踏まえまして、今後ともより厳しく接したいと思っておりますが、申請は申請でございまして、これは先ほど来申し上げたような事情ですでに提出いたしたものでございます。これを取り下げる意思はございません。

建元正弘大阪大学経済学部教授

○建元参考人 私が申し上げたのは、社債の発行その他について、法律とか行政指導による非常な枠がはめられていて、それはむしろ前から枠がはめられているわけですから、申請者の中に一〇%の配当が出ていてもそれは不思議ではないのではないかということを申し上げたわけで、さっき言いましたように、実際の配当が八%になろうと、六%になろうと、それは別問題であるということなんです。  それから、もう一つ申し上げたかったのは、配当というのはだれかが外から決めるものではないということなんで、これは利潤と賃金の統制になりますから非常に大変なことなので、賃金も含めてこれは企業の自主性ということでおやりになるんで、計算上見ていって電力会社が抑えられるのは構いませんけれども、外から抑えるというのはよくないのじゃないか。それから、やはり消費者の方、それから生産の電力の需要家という方々の立場から言えば少しでも値上げ率が低い方がいいということでこれは当然ですけれども、とにかく政治的に値上げを無理に圧縮するということによって先ほどの独立採算制が崩れて、いわゆる健全経営というのが壊れて、そしていま言いましたように補助金で補助するようになると、それは国民のためにかえって非常にマイナスになるというので、そこのところをよく考えておやりになった方がいいのではないかということを申し上げたわけです。そして具体的にどこを削るかということになりますと、一応申請が出ているわけですから、監督官庁の方で厳正な査定をやっていただきたい。ただ、経済原則を無視したことはできないでしょう。皆さんのお気持ちもよくわかりますけれども、経済原則を無視したむちゃくちゃなことはできないでしょうということを申し上げたわけです。

井上普方日本社会党

○井上委員長 これにて参考人に対する質疑は終了いたしました。  なお、質問の途中におきまして資料の要求が出されておりますが、これらについては誠意をもってお出し願いたいと思います。  参考人各位には、お忙しいところ長時間にわたり御出席いただきまして、貴重な御意見をお述べくださいまして、まことにありがとうございました。ここに委員会を代表いたしまして、厚くお礼を申し上げます。  次回は、明後二十八日午前九時五十分理事会、午前十時から委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。     午後四時五十七分散会

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