農林水産委員会 第9号
- 発言数
- 28 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1980/03/18
会議録
○内海委員長 これより会議を開きます。 農業災害補償法の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案については、去る五日に提案の趣旨説明を聴取しておりますので、この際、補足説明を聴取いたします。松浦経済局長。
○松浦(昭)政府委員 農業災害補償法の一部を改正する法律案につきまして提案理由を補足して御説明申し上げます。 まず第一に、果樹共済の改善と合理化に関する措置について御説明申し上げます。 その一は、果実の単位当たり価額設定の細分化に関するものであります。 現行の収穫共済の共済金額算定の基礎となる果実の単位当たり価額は、農林水産大臣が果樹の品種等によって区分しております収穫共済の共済目的の種類等ごと及び都道府県の区域ごとに一律に定めておりますが、同一の収穫共済の共済目的の種類等に区分された品種であっても品種の間に価格差が認められ、また、同一の都道府県であっても産地による価格差が認められますので、このような実態を踏まえ、今回、収穫共済の共済目的の種類等を細分した区分ごと、さらには都道府県の区域を分けた地域ごとにこれを定めることといたしました。この結果、農家の損害の実態に即応した補てんを行うことができるものと考えております。 その二は、共済掛金率割引制度の導入に関するものであります。 現行の収穫共済の共済掛金率は、組合等の区域またはその区域を分けた地域ごとに一律に定めることとなっておりますが、果樹農業におきましては、農家間における技術格差等により被害の発生に差異が認められますので、今回、技術水準が高く過去一定年間連続して共済金の支払いを受けたことのない農家に対しては、その年数に応じて共済掛金率の割引を行う無事故割引制度を導入することといたしました。この無事故割引制度は、組合等が実態に応じて選択できることといたしております。 また、防ひょうネット等の防災施設を用いて栽培している農家に対しては、これらの施設が設置されていることによって被害の発生が減少することが明らかでありますので、このようなものについても防災効果に応じて一定の共済掛金率の割引を行うことといたしております。 これらの結果、共済掛金率に農家の被害発生の実態が反映されることとなり、技術水準の高い果樹農家の加入が促進されるものと考えているところであります。 その三は、損害のてん補方式の改善と合理化に関するものであります。 現行の収穫共済では、農家単位で増収分と減収分とを相殺するいわゆる全相殺方式によって損害を把握しておりますが、損害評価の効率化を図る観点から、園地評価によって農家の収穫量を把握する地域につきましては、被害園地の減収分のみにより損害を把握するいわゆる半相殺方式を導入することとし、その減収量が基準収穫量の三割を超えた場合に共済金を支払うことといたしました。 なお、農業協同組合の共同利用施設等の出荷資料を利用して損害評価を行うことが適切と認められる地域として農林水産大臣が組合等の申請に基づいて指定する地域につきましては、現行どおりいわゆる全相殺方式とし、その共済金は、農家ごとの減収量が基準収穫量の二割を超えた場合に支払うことといたしております。 その四は、災害収入共済方式の試験的実施に関するものであります。 現行の収穫共済では、農家の減収量が基準収穫量の三割を超えた場合に、その減収量に応じて共済金を支払う方式となっておりますが、当分の間、災害により農家の収穫量が基準収穫量に達しない場合において、生産金額が共済限度額に達しないときに、減収額に応じて共済金を支払う方式を試験的に実施することとして、農家の損害の実態に一層近づいた損害てん補を行うことができるようにいたしました。 なお、試験実施を行う地域は、農業協同組合の共同利用施設等の出荷販売資料を利用することによりその地域の果実の生産金額を適正に確認することができる見込みがあるものとして、組合等の申請に基づき農林水産大臣が指定することといたしております。 以上のほか、果樹共済につきましては、樹体共済の共済金支払い方式の改善、収穫一次共済掛金標準率等の改定期間の短縮、組合等の手持ち責任の選択的拡大、再保険関係の合理化等の措置を講ずる等所要の改善整備を行うことといたしております。 第二に、蚕繭共済の充実と合理化に資するための措置について御説明申し上げます。 その一は、引受方式の改善に関するものであります。 現行の蚕繭共済は、共済金額を農家の掃き立て箱数に応じて定める箱建て制でございまして、組合等ごとに箱当たり共済金額を定めることとなっておりますため、掃き立て箱数が同じ農家については、被害程度が同じときには同額の共済金が支払われることになっております。改正案では農家の生産力に応じて引き受ける、具体的に申しますと、その農家の基準収繭量の百分の八十に相当する量を引き受けることといたしました。そしてこれにキログラム当たり共済金額を乗じましたものがその農家の共済金額となるのでございます。 その二は、共済金支払い開始損害割合の引き下げに関するものであります。 現行の蚕繭共済の共済金は農家ごとに三割を超える被害があった場合に支払われることとなっております。改正案では、二割を超える被害があった場合に支払うことといたしまして、その金額は、その超えた数量にキログラム当たり共済金額を乗じて得た額といたしました。 なお、キログラム当たり共済金額は、繭の価格の十割まで選択することができることといたしておりますので、全損の場合の実損てん補割合は、最高のキログラム当たり共済金額を選択した場合八割となり、補てん内容を充実し得るものと考えております。 以上のほか、蚕繭共済につきましては、最近における蚕の飼養形態等の変化に即応するため、共済事故に蚕児の鳥害及び桑葉の火災による減収を加えることといたしております。 第三に、家畜共済の掛金国庫負担の改善に関する措置について御説明申し上げます。 現行の家畜共済の共済掛金国庫負担は、牛は二分の一、馬または種豚は五分の二、肉豚は三分の一を国庫が負担しておりますが、今回、馬については牛並みの二分の一、肉豚については種豚並みの五分の二に引き上げることにより、農家負担の軽減による加入の促進を図り、畜産経営の安定に寄与することとした次第であります。 最後に、この制度改正の実施時期でありますが、準備時期等を考慮いたしまして、原則として昭和五十六年度からといたしておりますが、蚕繭共済制度の改正につきましては、昭和五十五年十二月一日からといたしております。 以上をもちまして提案理由の補足説明を終わります。
○内海委員長 以上で補足説明は終わりました。
○内海委員長 質疑の申し出がありますので、これを許します。渡辺省一君。
○渡辺(省)委員 今度の農業災害補償法の改正に伴いまして、果樹共済、それから蚕繭共済、家畜共済、この三つを主体にして改正がなされようとしておるわけでございます。特に果樹共済等については、この委員会の附帯決議等がかなり尊重されて、前向きに対処されたという理解はいたしているつもりでございますが、これらの問題の質問の前に、やはり共済というものと、それからこの共済の中で、たとえば今度は加入率を特に引き上げなければ健全な共済事務の遂行ができないだろうということにかなり配慮しているようでございますが、それと同時に、生産体制といいますか、そういう面から、少しくこの機会にお伺いをしておきたいと思うわけでございます。 まあリンゴの栽培等で申し上げますと、国の制度は補助の面やその他の面で年々きめの細かい対策が幾つかとられつつあるように思いますが、しかし、耕作農民から言いますと、まだまだきめの細かい問題を都道府県ではなくて国みずからがその芽をつくってもらいたい、こういう具体的な要請も幾つかあるわけでございます。 そこで、考え方として、現在ある制度をさらに充実してもらいたいし、また、五十四年度等でも幾つかの補助その他の施策が行われたかと思いますけれども、それらの対策の具体的内容についてひとつ御説明をいただきながら、さらにそれに補足をして、それらの制度を通じた中でさらにきめ細かくやってもらいたいという都道府県からの要請があるものがもしあるとすれば、それも添えてひとつ御説明をいただきたいと思います。
○志村説明員 渡辺委員の御質問にお答えいたします。 かなり包括的な御質問でございますが、北海道の果樹と申しますと、まあ大体リンゴそれからブドウなど、いわゆる落葉果樹中心でございます。それに対する現在の補助事業、いままでやってきたもののほかに今年新しくとれたものもございますが、それをまとめて申し上げますと、まず補助事業についてでございます。 第一点は、いわゆる生産対策でございます。地域の実態に応じて、農家の御要望に応じてはメニュー方式でいろいろ細かい事業ができるような仕事でございますが、そういうことで生産集団の総合整備、それから細かいながらも新産地を育成していくとか、それから高度の省力化技術を導入していく、こういった事業をこれまでにも行ってきております。これはむずかしい名前がついておりますが、落葉果樹高能率生産集団育成事業、こういう名前で今年度約七億円ほどの補助金が計上されておりますので、これで御要望に応じていろいろな仕事をやってまいりたい、こう思っております。 それから、リンゴの場合、特に北海道の場合は、御承知のように腐乱病が大変大きな問題になっております。腐乱病は、これまでの経過を見ますと、大体昭和五十年ごろをピークにして全国的に下火になっていると思いますが、いずれにしてもこの腐乱病対策を考えなければならない。腐乱病の対策としては、なかなか抜本的な方法がありませんで、病気になって木を切り倒しまして改植するということが、大変ではございますが一番いい方法ではないだろうか。この腐乱病対策ということで、これもむずかしい名前がついておりますが、りんご低位生産園再開発促進事業というものを年次計画でやってきております。 それから最後は、こういうようなことでできました果物を合理的に出荷するということ、流通出荷関係の整備が必要でございます。このために、大規模な集出荷施設の整備、こういったものに今年度から新しく予算をお認めいただくように、現在予算委員会は参議院の方に移ってまいりましたが、予算委員会で審議をお願いしております。果樹濃密生産団地総合整備事業、これはかなり大きな団地でないとできませんし、いろいろ条件はついておりますが、こういったようなことで生産から出荷まで、農家の御要望に応じてできるだけのお手伝いができるようにやってまいりたい、このように思っております。 なお、私はいま補助金のことだけ申し上げましたが、融資につきましては、農業近代化資金とか農林漁業金融公庫等から必要に応じて各種の低利資金が貸し出されておることは御承知のとおりでございます。 以上、簡単でございますが、お答えさせていただきます。
○渡辺(省)委員 いま審議官からお答えいただきましたが、いろいろと国の受け持たなければならない面、それから都道府県として積極的に自主的にやってもらいたいというもの、そういうものが幾つかに分けられるかと思うのです。都道府県も最近財政事情もなかなか苦しいし、やってやりたいけれども、なかなか多岐な行政分野の中でリンゴ栽培農家だけに新しい芽をつくり上げることは至難なようでございます。そこで、方向は逆かもしれませんけれども、やはり国の方で幾つかメニューをつくって、金額だとか枠の問題は別にしまして、物の考え方としてそういう芽をつくってやることによって都道府県も対応する、こんな意欲がわいてくるというのはいいか悪いかわかりませんけれども、そういう風潮が現実の問題としてあるわけです。 そこで、いま言ったように幾つかの制度がございますけれども、制度の目から漏れるところが実際問題としてあるわけです。一つの例を申し上げますと、木と木の間に堆肥を入れて、化学肥料だけでなくてそういう事業もやりたいというようなことがかなりあるわけですけれども、そういう事業をよしんばやるにしても、それをさらに大々的にやるという力がないところにたとえば問題があって、それが共済の面から言うと、常に加入はしたいけれども、共済制度の前進を阻んでいる。そうかといってこの人たちはリンゴ栽培業者として脱落するわけでもない。その中にあってがんばりたいけれども、なかなか自分たちの意欲を生かしていく方法がない。そういう力のない連中もいるわけですから、そういう意味でメニュー方式でもし考えてもらうならば、助成の面と金融の両面で、都道府県の中で実態に基づいたものがあるかないかの実態をもうちょっと挙げさして、それに対してきめの細かい予算を伴った措置をしてやるか、あるいは芽だけでもつくってやるか、そういう配慮をしていただかないと、せっかく前向きにできた共済制度そのものの足を引っ張るという結果になるような気がするわけでございます。きょうはそれが本論ではございませんから、要請を申し上げまして、機会を改めてまた具体的な問題について質疑をさせていただきたいと思います。ありがとうございました。 そこで、今度の共済は、先ほど申し上げましたように三つの改正案でございますが、特に果樹共済等は、いままで農林水産委員会やその他で指摘をした、そういうことのおおよそのものを取り上げたという——私も共済問題は余りよく知りませんから、北海道庁に電話をかけて課長その他に聞きましたら、渡辺さん、日本のこの共済制度は世界的に誇るべき共済制度だと言っては少し口はばったいかもしらぬけれども、それくらいわれわれ自信を持ってやってきているし、努力もしておる、なお、今回の改正の幾つかの中身については、衆参の両農林水産委員会が努力したこともそうだけれども、農林省がこんなに前向きにやるというふうには実は自分たちは考えておらなかった、そういう面も幾つかあるようでございます。そういう点で評価できると思います。しかし、私も今度農林水産委員は初めてでございまして、初歩的な質問が幾つか続くかと思いますが、そういう決議と今度の施行との間に一、二ただしておきたい問題等もございますので、お伺いしたいと思うわけでございます。 その中で、今回の果樹共済等の改正の方向というものは、収支をかなり重点にして考えようとしているのか、いろいろの声も聞いております。それとも、もっともっと補償内容の充実をするんだという理解の上に立ってやったものか、この改正の方向そのもの、性格そのものについてひとつお伺いしたいと思います。
○近藤(鉄)政府委員 渡辺先生からおほめがあったわけでございますが、日本の農業共済制度は私たちも世界に誇るべき制度の一つだと思うわけでありますけれども、特に、いわゆる農作物共済、稲作共済につきましては、相当いろいろなことを考えてまいりましたし、同時に稲作自身収穫が非常に安定してきているわけでございます。したがって、そういう意味でお互いがうまくいっているわけでありますけれども、ただ、果樹につきましては、実は制度自身が任意加入になっておりますし、しかも、いま渡辺先生からいろいろお話がございましたように、果樹というのはいろいろな不安定な要素もたくさんございますし、また品種もたくさんございます。したがいまして、反当収量、金額でいっても結構高くなっておりますから、したがって、そういう意味で任意加入制であり、しかも変動が非常に激しい。同時に、反当収入金額が結構かさみますから料率も高くなる。こんなことで、一つの悪循環がございまして、必ずしも大ぜいの果樹農家の方々に入っていただいていない。入っていただかないと、これは保険でございますから、少数の方で負担いたしますと結局料率が高くなる。料率が高くなるからまた入らない。そんなことで、保険全体の収支バランスがこれまた悪くなってくる、こういう状況であったと思うわけであります。 こういう状況に照らしまして、できるだけ大ぜいの果樹農家の方々に入っていただく。入っていただくと、今度は危険が分散いたしますから、保険収支としても改善する。こういうことを考えまして、実は衆参両農林水産委員会でいろいろ従来からの御決議がございましたし、また、実は政府与党の自民党の中でも共済制度改正について小委員会をつくりまして、いろいろ関係者の意見を聴取して、それをまとめて今回の改正案になったわけであります。 したがいまして、実は、まず果樹農家の実態に即した形の制度にいたしたい、こういうことで、従来は総括的に補償しておったものを、たとえば病虫害なんかについては、これはある意味ではまじめな農家の方々が事前に防除できまずから、したがって、こういうものは共済事故にしないで、むしろ暴風害とかひょう害とか、そういったものだけを選択的にするというようなことを認めるとか、また、ちゃんとやっておられてこれまでそう事故がなかった方に対しては、無事故割引制を導入してまいりますとか、また、先ほど申しましたように果樹の場合にはいろいろ品種の差もございまして、同じリンゴでも陸奥から国光からたくさんあるわけでありますから、そういう品種の差なりまた地域的な差も導入してまいるとか、また、従来は園地ごとに増収分から減収分を差し引いておったものを、減収分だけ集めて、そして農家全体の被害としてそれに対して共済金を支払う、こういうような形にするとか、したがって、今度は従来の増収分と減収分をプラスマイナスでやるような、それができるような地域についてはいわゆる足切りを三割から二割にしてまいるとか、また、これは試験的でございますけれども、果樹農家の方々を中心にいろいろ議論がありましたいわゆる収入共済制度、PQと言っておりますが、この問題につきましても、共済制度自体としては物量共済ですから、価格を導入し収入まで共済の対象にするのはなかなかむずかしいのでありますけれども、少なくとも実際減収があって、さらに加えて値段が下がったというような場合には、農家の経営にとってはダブルパンチを受けるわけでありますから、こういう点につきましては災害収入共済というのをやってみよう。こういうことで、従来果樹栽培農家の方々が果樹共済制度について持っていらっしゃったいろいろな御不満をこの際解消して、そして実態に即してまいりますし、できるだけそのほかの御負担も少なくしていく。そういうかっこうで大ぜいの方に加入していただいて、結果的には果樹共済制度全体の収支の改善も図っていく。これを考えていま法律の改正案を皆さんに審議をしていただいておる、こういう状況でございます。
○渡辺(省)委員 政務次官は自民党の農業災害制度の小委員会の委員長で大変御努力をされたわけでございまして、いま政務次官からお伺いしますと、そういう党や農水委やその他いろいろなところでやった問題をかなり的確に理解をされて、大きく前進をされたわけでございます。 そこで、私は余り質問したことがないからわからないのですけれども、これだけ答弁をいただいて十分たっちゃったのですね。これを見ますと十一時二十分までで、こんなことでは何も聞くことができないなと思うので、あとは経済局長に端的にお伺いしていきますから、ぜひひとつよろしくお願いしたいと思います。 特に、果樹共済制度に関して農水省の中に制度検討会というのがあって、そこで、生産出荷団体の取りまとめによる集団加入を奨励する何らかの措置を講ずる必要があると指摘をされているわけでございますが、これは具体的にどういうことをなされようとしておるか、ひとつお伺いしたいと思います。
○松浦(昭)政府委員 ただいま御質問のように確かに制度検討会におきまして、集団加入の奨励措置をとるようにということがうたわれておるわけでございますが、ただいま政務次官からもお話し申し上げましたように、果樹共済の加入率を高めるということが非常に重要でございまして、現在収穫共済では加入率が二六・四%、樹体共済では七・七%という水準でございまして、これを何とか引き上げていくということが、果樹共済事業の安定と事業の運営の効率化を図るという観点から必要であろうと思います。 そこで、果樹の生産出荷等に関しまして農家と密接な関係を持っておりますところの出荷団体に取りまとめをお願いいたしまして、集団加入を促進するということを考えております。この方法としましては、一定数及び一定割合以上の加入の取りまとめを行った出荷団体等に対しまして奨励金を交付するという措置をとりたいというふうに考えまして、現在検討いたしておるところでございます。 具体的な予算措置といたしましては、これは五十六年度の予算で検討いたしたいというふうに考えておるわけでございますが、腹案として考えておりますのは、加入奨励金の交付要件としては、出荷団体等の単位ごとに加入戸数が一定戸数以上で、かつ戸数加入率がたとえば九〇%といったような水準を設定いたしまして、奨励金の交付の額につきましては加入実績に比例して交付することにいたしますけれども、少なくとも出荷団体の取りまとめ事務費のコストをカバーできるような金額に設定いたしたいということで研究をいたしておるところでございます。
○渡辺(省)委員 局長さん、これは大変新しい試みでいろいろなことをやられていますが、いまの、奨励金を出してあげたりいろいろ行政指導をされる、そういう中で、余り料率が高くなれば入らぬだろうし、また、料率が安ければ入ってもなかなか運営が大変だ、こういうことになると、いまいろいろ考えているような措置を一応施行することによりまして、全国的なめどと申し上げますか、どのくらいの加入率になって農家負担がこの程度であれば、果樹共済はこれぐらいならば健全であろうというような目途といいますか、意気込みと言っては失礼ですけれども、その目途を持っておるかどうか、ちょっとお伺いしたいと思います。
○松浦(昭)政府委員 今回の加入の奨励措置をとることによって一体どの程度加入がふえるかということにつきましては、強制加入の制度もとっておりませんので、その意味では、現状でどの程度かということを見込むのはなかなかむずかしいことはむずかしいわけでございますけれども、従来から農業共済団体と果樹団体との協力体制もでき上がっている地域を中核にいたしまして、その周辺の地域をできるだけ取り込んで、そこで集団加入の地域というものをふやしていきたいというふうに考えているわけでございます。 そこで、全国的にどの程度の加入率になれば本制度が健全になるかということでございますけれども、これは一概にはなかなか申せませんが、健全な事業運営を図るためには、広範かつ専業的な果樹農家を含む、その地域で見ますると平均的な加入を確保するということが必要ではないかというふうに考えておりまして、集団加入によりまして、出荷団体単位で高加入率を上げれば、その地域については、逆選択が少ない平均的な加入を達成し得るという状態になってくると思います。 もちろん、この場合、果樹共済が災害対策の一環としての政策保険として果樹農業の安定に寄与するという目的から、長期的には、私どもの腹づもりと申しますか、目標と申しますか、現在二六・四%と申し上げましたけれども、少なくとも五〇%程度の加入はひとつ維持していきたいということを考えまして、それを目途に加入の推進を図っていきたいというふうに考えている次第でございます。
○渡辺(省)委員 それでは、今度、減収が起こった場合に半相殺方式を取り入れる、大変なステップだと思うのですが、ただその取り入れの延長思想の上でいろいろな意見があるように聞いていますが、一定割合以上の被害がある園地単位ですか、こういうものについてひとつ考えてみる、そういう展望があるのかないのかという意見が大分あるように私は聞いているので、この点はどうなんですか。
○松浦(昭)政府委員 園地単位引き受けの問題につきましては、実はこれは非常に長い共済の論争のあるところでございまして、先生も御案内のように、農作物につきましてはやはり一筆単位かあるいは農家単位かということで長年論争が続けられ、また、その結論というものも、一応農家単位の方向で運用されてきておるという状態になってきておるわけでございます。 この園地単位引き受けというのは、ある意味では一筆単位引き受けに非常に似通った制度でございまして、その意味では、共済金の支払いを受けるという機会は確かに農家にとって多くなるわけでございますけれども、一方では、少額の共済金がぱらぱらと支払われるということになるわけでございまして、その意味では、支払いのチャンスは多くなるけれども、経営的に見ました場合に、本当に深い災害を深く補てんするという合理的な補てんという角度から申しますと、やはり農家単位引き受けの方が適当ではないかという議論があるわけでございまして、私どもは依然としてそのような考え方を持っておるわけでございます。 また、園地単位でやりますと、一般に申しまして、共済金を支払う機会が多くなりますために掛金率が増高するという問題もございまして、それだけまた農家の負担も多くなるということから、問題があろうかというふうに考えておるわけでございます。 しかし、園地単位にしたらいいではないかという声が全国的にあることは事実でございまして、特にその原因は、大きな問題が実は損害評価にあるのじゃないかというふうに考えるわけでございます。現在の果樹共済の全相殺農家単位方式におきましては、被害農家の災害のない園地まで評価することになっておりまして、損害評価実務の面から非常に煩瑣でございまして、これも農民感情にそぐわないというふうな実態があると思います。このような点につきましては、今回提案いたしております半相殺方式の導入によりましてこれを解決したいというふうに考えまして、今回半相殺を御提案申し上げている次第でございます。
○渡辺(省)委員 これは聞こうと思うことがたくさんあるものですから、いろいろ局長さんの答弁に少しく意見など申し上げるタイミングがないようでございますので、一瀉千里で大変恐縮でございますが、お伺いしてまいりたいと思うのです。 今度の改正の中で、無事故割引制度と、かなり顕著な改正の導入をされたわけですけれども、これは半相殺方式と同時に、農民感情としても大変斬新的なことをやってもらったということになっておるわけでございますが、暴風雨のような共済事故の選択制度がこれは独立してつくってあるわけです。これには無事故割引を適用しておらぬということですけれども、これは適用してやる意思はありますか。
○松浦(昭)政府委員 ただいま先生お話しのように、特定危険を適用いたしまして、たとえば暴風雨とかあるいはひょう害とか、こういう事故につきまして、特に専業農家の加入を促進するために、そういう事故だけを特定した共済制度を樹立したいというふうに考えておるわけでございますが、このようないわゆる特定危険の事故という制度をとりますと、その場合の災害の発生頻度は、オールリスクの共済に比べましてぐっと低くなるわけでございます。したがいまして、共済掛金率も低くなるという意味で、ある意味では農家の実態に合った形になりますために、無事故割引ということの適用の必要性が少なくなるというふうに考えられるわけでございます。 また、共済事故を選択する方式におきまして、選択された危険というのは、たとえば暴風雨とかひょう害といったような気象災害を予定しておりますので、その意味では、同一の地区内で技術水準に差があって、非常によくおとりになる農家とよくおとりになれない農家、この差がほとんどない、つまり、一発大きな災害が来ますと、延べに、べたに皆やられるということになりますので、その意味で、ある意味では料率の個別化という意味を持っておりますところの無事故割引制度を適用する可能性と申しますか必要性というのは、わりあい乏しいのじゃないかということでございます。 しかしながら、今回の改正法におきましても、共済事故の選択方式をとったところにつきましても、省令で指定いたしますれば無事故割引を行う道は開いておりますので、もし個別農家の技術水準等によりまして被害率に大きな差があるといったような場合がありました場合には、無事故割引を対象に指定することも考えておる次第でございます。
○渡辺(省)委員 いま局長から暴風雨のほかにひょう害も今度追加をされるということでございますが、この範囲をさらに拡大したらどうだといういろいろな議論もあるように聞いていますけれども、そんなことについて、将来展望として考えるものがあるとすれば、その考え方を聞いておきたいことと、それから暴風雨の場合に、平均風速とそれから最大瞬間風速十三・九メートル、大分論議があるようでございますが、十三・八メートルと十四メートルとでどう違うのか。まあ一つの基準をつくるとその前後というものが必ず議論になったり、それから風が通る通り道が、そういう意味からいうと、実態論からするとかなり論議があるようでございますが、これを特に瞬間風速等を取り上げないという考え方で来ているその理由は何なのか。むしろ、最大瞬間風速を取り上げてやることの方が——普通、災害をあれする場合には、瞬間風速は何ぼあったと、そんなことで災害を象徴しているように思うわけですが、そんなこと等について少しく考え方を進める意思があるかどうか。
○松浦(昭)政府委員 まず、最初のお尋ねの、ひょう害方式の追加に伴いまして、さらにこのような特定の災害のみを対象とする共済をふやしていくかどうかという点でございますが、確かに、共済事故の選択方式につきましては、果樹農家の危険意識の高い特定の危険だけを共済事故として選びまして、その結果共済掛金も安くなる。そこで、特に技術水準の高い果樹農家の保険需要にこたえられるというメリットがあるというふうに考えられます。したがいまして、これに類似した方式をとってほしいという声がかなりあることも私承知いたしておる次第でございます。 ただ、果樹共済は、その対象になります作物が何分にも永年作物であるということでございますので、災害が発生した場合は、果樹の中で、果実はもちろんたとえば風水害、暴風雨等によりまして落果するということがありましても、同時に樹体に被害を及ぼすという場合があるわけでございます。そういたしますと、果実の収穫量に及ぼす影響の度合いと、それから樹体に被害がありまして、そこから出てくる災害による被害というものをうまく分割して的確に把握できるかどうかということが問題になりまして、したがいまして、このような特定の被害を選択するという場合には、このような事故による被害の分割ということが必要になってまいります。これはきわめて保険のテクニックの問題でございます。したがいまして、共済事故の選択方式につきましては、果実そのものに直接被害をもたらすというものを対象といたした方が保険としては仕組みやすいということから、暴風雨あるいはひょう害といったような果実そのものに直接被害を与えるというものを選んでまいったわけでございます。 そこで、このような考えから、当面は、現行の暴風雨のみを方式に加えまして、ひょう害のみを対象とする方式というものを追加することといたしておりますけれども、ただ、ただいま先生も御指摘のように、そのほかにもこういう選択的な特定の被害というものを選んだ共済というものが保険需要としてあるということは知っておりますので、たとえば先ほどちょっと政務次官からも申し上げたのでございますが、病虫害以外を共済事故とするというものにつきましては、病虫害による果実の損害を除外して損害評価を行うための尺度、つまり病虫害分割減収推定尺度というものを整備いたしますれば、事故が分割できるということになりますので、さような点から、昭和五十一年度から主産県に委託いたしまして、尺度策定のための調査を実施いたしておりまして、これができますれば、私どもできるだけ早急に導入いたしたい。つまり病虫害を外す、そういった特定事故の保険を実施するように目下鋭意検討中でございます。 また、暴風雨とそれからひょう害をセットにした保険ということも一つ考えられますので、このようなことにつきましても、なるべく早急にひとつ結論を得るように努力いたしたいと思います。 ただ、凍霜害とかあるいは寒害それから干害でございますが、こういうものにつきましては、先ほどから申しておりますように、樹体に与える被害が多くて後になって結果が出てくる、こういうことがございますので、なかなか技術的な困難が多いという実態でございまして、今後の研究課題にしたいというふうに考えておる次第でございます。 それから、もう一つお尋ねの、例の最大風速の話でございますが、減収暴風雨方式の共済事故選択の方式につきましては、確かに、これは先ほども申しましたように、特に専業農家に非常に適した制度で、しかも掛金率も低くなるというメリットもあるわけでございますけれども、現行の方式によりますと、共済事故を十三・九メートル毎秒以上の風害及び風水害ということで限定いたしておりまして、そこで共済掛金も、オールリスクの保険に比べますと、たとえばリンゴについては四割ぐらい低くなっておるわけでございます。ところが、先生がお出になっておられます地域でございますリンゴの被害というようなことになりますと、風力階級が七、これは平均風速がただいま申しました十三・九メートルでございますが、これ未満の風速あるいは瞬間最大風速二十メートルといった程度の風速によっても、収穫期においては、かなり実もなっておりますので、落果の危険があるということは事実でございます。そこで、瞬間風速十三・九メートルのみにするには余りにも低過ぎるわけでございますが、たとえば風力階級を下げまして、風力階級六、これは平均十・八メートル毎秒でございますが、とするか、あるいは平均風速と瞬間最大風速を併用するかというようなことは今後も研究してみたいと思っておりまして、ただ、そのようなことになりますと、掛金率がかなり上がりますので、あるいは共済の魅力が失われるといったような問題も生じてくるかと思いますが、それらのことを総合勘案いたしまして、今後の検討課題ということでひとつ研究させていただきたいというふうに考えております。
○渡辺(省)委員 われわれ、地方議会でいろいろやっておったときに、答弁で、たとえば、検討しますと言うと、かなり意欲的だし、調査をしてみますと言うと、検討の前にもう一回調査しなければだめだ。それから、研究しますと言うのは、全然あれだからまず研究をして、それから調査をして、それから検討するということになっていますが、いま検討しますという意味はそういう意味に理解していいですね。 それから、今度新しい収入方式といいますか、全く新しい制度を試験的にやられるということでございますが、これもいろいろ聞きたかったのですが、時間がありませんので、赤鉛筆で五分前と来たので困っちゃったなと思っているのですが、ちょっとお伺いしますが、毎年災害が続いて、農業共済組合連合会、こういうところで多額の不足金と申しますか、そういうものをしょい込んでいるということでございます。ただ、農林省の制度検討会の中で、将来加入の伸びや資料の蓄積等の条件が整備された段階で所要の改正を行う用意がある、こう言っておるのですが、この責任分担等に関連して、これはどういうことを言わんとしているのか、ひとつ簡単に……。
○松浦(昭)政府委員 共済事業の事業責任分担方式につきましては、農作、蚕繭、果樹あるいは畑作等々、各共済事業の種類によりましておのおの違っておりまして、その事業に適応した方式でいままでやってきておるわけです。果樹共済につきましては、本格的に実施されてからまだ日も浅いわけでございまして、また、先ほどから申しておりますように、加入率も非常に低位にありますという状態から、基礎資料が十分整備されていないという現状にございます。農作物共済で採用いたしておりますような組合等の単位で保険設計を行うことによって事業責任の拡大を図るということが困難であるということであったわけでございます。と申しますのは、ややむずかしくなりますが、農作物共済では資料等も整備しておりまして、また、組合の保険に関しますところの考え方もかなり進んでおりますので、できるだけその組合のところに、つまり末端にできるだけ責任をおろしていくということによって、かえって事業の円滑な推進が図れるという考え方に立っているわけです。しかしながら、まだ果樹はそこまでいっていないというのが実態になっております。そこで、農林水産省が学識経験者に依頼いたしまして検討いたしました結果におきましても、当面は組合等の事業責任を一割ないし二割にして、将来ひとつ資料を整備した段階で所要の改正を行うということにしろということで、その指摘をなしたというふうにわれわれは理解をいたしている次第でございます。 ただ、この問題は、当然事業責任を末端に拡大いたしていきますればいきますほど、ある意味では組合における危険が出てまいりまして、組合の赤字がふえるという問題もございますが、一方におきましては、組合等の事業推進の意欲の増進を図り得るということでございますので、できるだけ保険設計上可能な程度の信頼性の高い資料の蓄積が得られますれば、その段階で果樹、蚕繭、畑作等を含めまして、総合的にこの事業の責任分担割合というものを再検討してみたいということがその趣旨でございまして、私どももその気持ちでおるわけでございます。
○渡辺(省)委員 委員長さん、初めて質問したら、これは半分までいっていないのですけれども、あと五分ぐらい延ばしてもらえますか。——済みませんが、ひとつよろしくお願いいたします。 そこで、蚕繭共済、家畜共済それからホップやお茶だとかいろいろ課題がありますが、これは機会を改めます。 そこで、畑作共済についてちょっとお伺いしたいのですが、いい制度ができますと、ぜひそのいい制度にアプローチしてこっちも引き上げてくれ、農村から言うと当然の感情だと思うのですが、そんな意味で、果樹に適用された足切りの問題で、たとえば畑作で被害が非常に少ないてん菜やサトウキビについて、足切りをひとつ引き下げてくれないか、あるいは料率を引き下げるか、足切りで引き下げるか、そういう作物の特殊実態といいますか、あるいは営農の実態等に合わせて、果樹でせっかくいい制度を検討してくれるのだから、畑作もこの作物等についてひとつ考えてもらえぬだろうか。これは畑作制度が発足するときには私はそうでなかったと思うのですが、こういういい制度が出てくると、わがままだけれどもわれわれの考え方もひとつ聞いてくれないか、こういうことで声が上がりつつあるように思うのですが、この問題についてはどうですか。
○松浦(昭)政府委員 畑作共済につきましては、確かに足切り水準をどうするかという問題があることはよく承知いたしております。特に足切りの水準は、基本的に申しまして、その地域の被害率が高いか低いか、あるいは収量の変動が大きいかどうかといったような被害の態様にもかかわってまいりますし、また、足切りを下げますと掛金率は増加するということは当然でございますので、掛金の負担能力がどうかという問題があると思います。 それからまた、政策的な保険でございますので、その損害てん補の限度を、たとえば一つは生産費率が高いかどうかといったような観点からも総合的に検討して、足切りの率というものは考えなければいかぬというふうに考えておるわけでございますが、何分にも畑作共済は昭和五十四年度から本格実施されたばかりでございまして、足切り水準を引き下げるといったような問題につきましては、なお本格実施による事業実績、あるいは引き受けとか損害評価技術の蓄積というものを踏まえて検討して、今後そのような実態をよく調べまして判断してまいりたいというふうに考えている次第でございます。
○渡辺(省)委員 局長さん、この畑作に無事故の制度をひとつ考えてもらえぬかという声も最近かなり出ておるようでございますが、この考え方はどうでしょう。
○松浦(昭)政府委員 今回は、果樹につきまして無事故割引の制度を取り入れたわけでございますが、畑作についても同じような制度を取り入れてはどうかという御意見が出るのは当然のことかと思います。この無事故割引制度というものは、農家ごとに共済制度においては掛金率を個別化することはなかなか困難だ、そこで、いわばこの無事故割引にかわります無事戻し制度というものが一方にあるわけでございます。これは共済責任を持ちまして一定の期間を経過いたしました場合に剰余金が出る、その際に、それを事後調整措置として農家にお返しするという制度でございます。実は、今回果樹につきまして無事故割引制度をつくりましたのは、連年にわたる異常災害がございまして事業収支が非常に悪化している、これは先ほど先生の御指摘のとおりでございます。したがいまして、無事戻し制度が有効に機能しない、つまり財源がないというところに実は問題があるわけでございます。 さような意味で、畑作共済は五十四年から本格的実施に入ったばかりでございますので、これから果たして剰余金が出るかあるいは不足金が出るかということは、もう少し経過をたどってみなければわからない状態でございます。したがいまして、畑作共済につきましては、果樹共済と同様な共済掛金の無事故割引制度を導入する必要があるかどうかということは、今後ひとつもう少し事業実績を見させていただきたいというふうに考えている次第でございます。
○渡辺(省)委員 それでは、お許しをいただいたのですから、あと一問でやめさせてもらいます。 この園芸施設関係の共済で、たまたまこれが発足したときに大変災害のパンチを食うということで、制度そのものの根幹を揺るがす、そういう印象で、大変苦しい運営をされてスタートをしておるわけでございますが、やはりこの中でも不足金が生じるということで、団体も大変苦労しているわけです。ただ単に事業責任分担方式を検討するということではなくて、災害を抱えてスタートするというこの苦しい運営等に対しては、何かこれに対処してやるもっと積極的な施策がもしあるならば、私はむしろ配慮してやるべきではないかというふうに思うわけでございまして、この点をちょっと聞きたいと思います。 これと関連して、最後の私の質問としては、こういう運営の中で、たとえば果樹共済等で評価員の皆さん方は大変御苦労しているわけでございますけれども、これだけきめ細かくなって、いろいろ業務が今度はふえるのではないか。そうしますと、従来の待遇というか国庫負担では少しく気の毒ではないかという感じがするわけでございます。これは五十六年度の予算とのかかわり合いで検討していただくと思うわけでございますが、家畜共済の獣医さんもなかなか大変だということで、二分の一を三分の二にしてもらいたいという要請があったりいろいろあるわけですけれども、果樹の共済等については、今回制度を思い切って、ステップ・アンド・ステップですから、こういう面でも意欲を持って農家が進んで加入をして、そしてこの制度が充実の方向に向くように、そういうものについても少しく考えてやるべきではないかと思うのですが、この二点だけちょっとお伺いします。
○松浦(昭)政府委員 お答え申し上げます。 確かに、園芸施設共済につきましては、制度発足間もない時点で、昨年台風等によりましてかなりの被害が生じまして、一部の共済団体につきましては、園芸施設共済に相当な不足金を生ずる見込みであるということは承知をいたしております。 ただ、私どもとしましては、まだ発足間もないことでございますので、この制度の仕組み上、単年度に不足金が生じたということをもちまして、ただちに責任分担方式の適否を判断するというのはまだ早いのじゃないかという感じがいたしております。もう少し運用を見まして、実際に被害がどの程度長期間にわたって分散できるかどうかということをいましばらく見てみたいというふうに考えております ただ、そうは申しましても、現実に非常に大きな被害を生じて、連合会に不足金がたまっているということもございますので、この対策は当然とらなければいかぬということで、当面必要に応じまして農業共済基金からの融資をもって対処するというふうに考えておる次第でございますが、なお将来にわたって継続的に不足金が生ずるといったような事態がございました場合には、責任分担方式のあり方等も含めまして、保険設計そのものにメスを加えていかなければならぬというふうに考えますので、さような意味での再検討は、いましばらく事態の推移を見て処置をいたしたいというふうに考える次第でございます。 それから、最後に御指摘のございました損害評価員の手当でございますが、共済制度の一つの根幹でございますところの損害評価につきましては、この評価員の方々がまさに非常にじみちなお仕事をなさってくださっておりまして、それがこの共済制度を支えておるということは、全くそのとおりであるというふうに考える次第でございます。もとより、この共済制度というのは、いわば相互扶助の精神に基づいて農家の方が率先参加していただいて、この損害評価もやっていただくという仕組みでございまして、必ずしも国が全部実費弁償しなければならないという制度ではないと思いますけれども、しかしながら、これだけ一生懸命働いていただいている方々に対して、少しでも補助対象の内容を充実したいという気持ちは持っておりまして、実は昭和四十九年度から補助の対象として現在に至っておるわけでございます。その年々に、毎年予算でも苦労いたしながらその充実に努めてまいっておるわけでございますが、共済組合及び市町村の損害評価員につきましては、五十五年度予算におきまして一〇%の引き上げということで、ただいま国会に御要求を申し上げている次第でございまして、なるべく速やかに衆参両院を通過いたしましてこれが実現いたしますことを、私どもは期待をいたしている次第でございます。
○渡辺(省)委員 これだけの制度改正の中で、かなり具体的な前進があったということは、共済制度に非常に理解のある政務次官が大変御努力をされたものと感謝いたしますが、同時にまた、なかなか実行力のある経済局長ですから、いま幾つか五十六年度予算にかかわる問題についてお願いを申し上げさせてもらったわけでございますが、期待を申し上げまして、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○内海委員長 次回は、明十九日水曜日午前九時五十分理事会、午前十時から委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午前十一時二十九分散会