内閣委員会 第14号
- 発言数
- 185 件
- 登壇者
- 21 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1980/04/24
会議録
○木野委員長 これより会議を開きます。 行政管理庁設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。吉田之久君。
○吉田委員 最初に、補助金関係のことにつきまして大蔵省に御質問をいたします。 五十五年度の補助金はすべてサンセット方式によって五年以内の終期を設定したかに聞いておりますけれども、これは全部そういうことで五年以内で見直しを行うのかどうか、例外があるかないか、まずお尋ねをいたします。
○藤原説明員 新規の補助金につきましてすべて終期を設定をしたかどうかというお尋ねでございますが、昨年の十二月二十九日、五十五年行政改革のパートツーの一部といたしまして補助金の整理合理化計画というものを決めてございますが、そこにおきまして、新規の補助金をやむを得ず認めます場合には、原則として五年以内の終期を設定するということが方針として決められているわけでございます。 五十五年度につきましては、新規の補助金の件数は三百二件ということになっておりますが、このうち現実に終期を設定いたしましたのは二百九十九件でございまして、おおよそ目標が達成されたというふうに考えておりますが、達成できませんでした三件につきましては、たとえば共済の負担金ですとか、統計の関係ですとかいうことで、経費の性質上終期の設定ができなかったものでございます。
○吉田委員 残された数件については、今後もサンセット方式の枠内に取り入れていく方針には変わりはないでしょうね。
○藤原説明員 最初に申しましたとおり、基本的には新規の補助金につきましては終期の設定をしていくという方針でございます。
○吉田委員 次に、予算修正問題に関連いたしまして与野党間で合意がありまして、補助金等の整理合理化についてサマーレビューを行うことになっておることは御承知のところでありますけれども、これは与野党間の合意ではありますけれども、当然政府はその方針に従ってサマーレビューを行っていかれるものと私どもは判断いたしますが、その点はいかがですか。また、実際にそれをやるとするならば、必ずその結果を報告されなければならないと思いますが、いかがでありますか。
○藤原説明員 先ほどの予算の修正論議に絡みまして、四党間で補助金の整理合理化についてサマーレビューをするという合意がなされたことは私どもも十分承知しております。今後これをどのような形でサマーレビューをしていくかという具体的なことにつきましては、まだ検討している段階でございまして、申し上げるわけにはまいりませんけれども、私どもといたしましてはそのような御趣旨を踏まえて、従来にも増して積極的に補助金の整理合理化を今後とも推進していくという考え方でございます。 なお、補助金の整理合理化のサマーレビューといいますのは、具体的なやり方は決まっておりませんけれども、基本的には五十六年度以降の予算においてその成果を集約していくというかっこうになろうかと思いますので、基本的には五十六年度以降の予算案という形で国会の御審議をちょうだいするというかっこうになろうかと思っております。
○吉田委員 そういうことになるでしょうけれども、物理的にはそろそろ夏に入ってくるわけですから検討されなければなりませんね。そうでないと、実際各党間の約束というのは空約束みたいになってしまうと思うのです。その点、大臣いいのですか。
○宇野国務大臣 いま大蔵省からお答えしたと思いますが、今回の行革に関しましては、大蔵大臣、私、官房長官三人が常に連絡会議を持っております。そこでもこの四年間に少なくとも四分の一整理するということで、初年度といたしましてもかなりの整理ができて、金額的にもその効果があったと思いますから、やはり大きな部面を占めますから、今後もその整理には精力的に取り組んでいかなければならない、こういうふうに考えております。
○吉田委員 そこで、いま大臣からお話がありましたが、五十五年度から四年間に補助金の件数を四分の一整理する、十二月二十九日の閣議決定のようでございますが、この四分の一の整理というのは、これから新規にふえてくる件数を除外して四分の一の整理をするのか、あるいは新しくふえたものも含めて必ず四分の一は整理するという大方針で臨んでいかれるのか、この点を明らかにしていただきたいと思うのです。 先ほども御答弁の中にございましたとおり、ことしだけでも別枠で約三百件、九百億に上る補助金が新設されているわけですから、一方で整理したって、戸だながどんどんふくらんでいけば結局は同じところで低迷するということになると思うのです。その点、いかがですか。
○藤原説明員 補助金の整理の件数でございますが、補助金につきましては、内容を見てみますと、社会保障ですとか文教ですとか公共事業ですとか、そういう国の重要な施策を実施する政策手段という面もあるわけでございまして、私どもの大臣も、予算委員会等におきまして、補助金性悪説をとるものではないというようなことをお答えしているわけでございます。しかしながら、補助金につきましては、一たび予算化をされますと、ややもすれば惰性的な運用に陥る。予算をつけたときには大変意味があった経費であっても、その後何年かたって整理合理化の余地が出てくるものもあるではないかというような御指摘が多々ございまして、私どもといたしましては、補助金については絶えず見直しをしていく、そして整理合理化をできるものについてはこれを積極的に進めていくということが基本的に必要なのではないか、こういうことを考えているわけでございます。 このような考え方から、昨年の十二月二十九日の閣議決定におきましては、五十五年度以降四年間に補助金等の件数を少なくとも四分の一整理をする、こういうことで、既定の補助金を積極的に見直そう、こういう方針を決めているわけでございます。 片や新規の補助金でございますが、現在のような財政の状況でございますので、新規の補助金を安易に認めるべきでないことは申すまでもございませんが、新たなる行政需要等によりましてやむを得ず認めざるを得ないという場合もあるわけでございますから、そのような場合には一つはスクラップ・アンド・ビルドの原則による、それからもう一つは、先ほどの終期の設定をする、こういう二つの制約をつけているわけでございます。
○吉田委員 補助金の性善説、性悪説は別といたしまして、こういう国民の要望と現在の日本の財政事情から考えまして、いまおっしゃったとおり、やはりスクラップ・アンド・ビルドを絶えず積み重ねながら、総体としていかに補助金というものをより小さいものにしていくか、そこに持っていかざるを得ないと思うのですね。私は、そういう意味で、ただ件数だけ四分の一に減らすというのは余り意欲的でない、むしろ額が一番問題だと思うのですが、そんなこと言ったってなかなかでございますから、まず件数だけでも減らしていこうとする意欲はそれなりに評価します。 しかし、いまの御答弁を聞いておりますと、既存のものは十分見直していくけれども、新しいものはそれだけの理由があってのことなんだ。しかも現実に新しいものが、減っていく分に結構見合うぐらいの大きなウエートを持ってくるわけなんですね。だとするならば、最終的には、今日の補助金行政というものは総体として何ら変わっていかない、こう国民は判断いたしますね。やはり新旧含めて絶えず見直しをしながら、総体として徐徐に補助金というのは減っていくのだ、どうしても必要なものだけは残って、他のやや不必要になりつつあるものはその度合いに従って刻々減りつつあるものだ、その辺がはっきりしないといかぬのではないかと私は思うのですが、いかがですか。
○宇野国務大臣 直接私の所管ではございませんが、関係大臣として私たちの議論も、いかなこと、国家予算の三分の一を占めているということは余りにも大き過ぎるじゃないか、こうしたことは、言うならば硬直化の一つの原因にもなる、だから極力整理しようということで、一応現行補助金は三千八百件ほどありますから、少なくとも四分の一を目指そうではないか。新しいものは、いま大蔵省が答えましたように、スクラップ・アンド・ビルドなり、あるいはやむなくつくってもサンセット方式で、やはりいつ廃止するかということを明らかにしなくちゃなりません。 現に一、二件、たとえば国民の健康を守る会というようなものが総理府にもあるし、厚生省も最近それをつくる、それに対して両方へ補助金が出ておる。どんなことをやっているのだろう、たまにテレビなんかのスポットで、お互いに健康を守りましょうという程度ですね。私は、こんなのは要らないんじゃないかとはっきり言っているのですね。あるいはまた、時折予防接種なんか、すでに行管庁の監察においてはこれが調べられておりますが、人口二、三万の自治体におきまして三、四万程度の補助金が行っておりますが、予防接種に際しては、法律に基づきましてやはり負担金を取ってはいけない方々もいるわけです。では、その人がどれだけいるかということをアルバイトを雇って調べる。そうすると補助金が飛んでしまった、愚かな方式も私はあるのではないかと思います。 ここらはやはり法律でございますから非常にむずかしい面もございますが、そういう面におきましても、予算補助、法律補助を通じまして極力、三分の一というのはいかにも多い、これを鋭意努力しようじゃないか。大蔵大臣は非常に努力をされておるという現状でございますので、私たちもそういう認識で、今後そうした問題を解決したいと考えております。
○吉田委員 政府全体として一層新しい決意を持って臨んでいただきたいと思います。 次に、地方出先機関の整理についてでございますけれども、三月二十八日に閣議決定されたブロック機関の統廃合計画は、各省庁とも最も弱い機関を数合わせ的に並べたものではないかというふうな感じなしといたしません。地方ブロック機関のあり方に対する政府の基本的な考え方を改めて聞きたいと思います。
○宇野国務大臣 地方ブロック機関に関しましては、まず許認可の問題におきまして、それが民間あるいは自治体に真に必要であるかどうか。できるならば、東京にわざわざ陳情しなくたって大体の仕事は地方で終わる、そういう意味で地方の出先機関というものは存在すべきだ、私はこういうふうに思っておりますから、そうしたことを中心として、考えを今後も続けて広めていきたい、かように思っております。 しかしながら、現段階におきましては各省庁まちまちでございまして、たとえば十四、五も地方ブロック機関を持っているところもあったし、あるいはまた七つぐらいのところもあったしというふうなことで、日本のブロックをどういうふうに分けるか、やはり一つの物差しを持たなければいけないと私は思います。省によりまして、七つになったり八つになったり九つ、十、こういうことでございますから、一応それを大体まとめていきたいというふうに考えましたので、少なくとも七つか八つ、九つというところに大体バランスをとっていくことが必要ではないか、かように思いましたから、極端な話でございますが、法務省のごときも入国管理事務所が十四ありましたが、一応これを八つまでブロック機関を縮めていくというふうな措置もとったわけでございます。 そして地域的にもバランスをとらなくちゃならないと私は考えました。一部の考え方の中には、八つ以上のものをまず削ったらどうだという考え方があったのですが、八つ以上を削るということになってしまいますと、たとえば北陸はもうブロックでないというふうなことになってみたり、あるいは四国だけが廃止の対象になってみたりということもございますので、一応そこら辺のバランスも私はとりたい、かように考えましたから、各省庁に、今度はこちらから名前をはっきりとリストアップして、あなたのところはこれをどこそこの地域においてひとつぜひとも考えてほしい、こういうようなことでやった次第でございます。 したがいまして、まだ十以上のところが若干あります。率直に申し上げますると、郵政省なんかはまだ十以上のブロックを持っております。しかし郵政省は、すでにオンラインが進んでまいりましたから、貯金局も今回のように多量のものを整理、再編成するということになったので、その点を考慮いたしまして、十以上ありますがまた次の機会だというふうな考慮もいたしております。 いずれにいたしましても、さようなことで、とにかく地方ブロック機関といたしましても、それが民間あるいは自治体の活力を阻害したり、あるいはまた判こ行政の弊に陥ったり、言うならば三角形の二辺ばかりを通るような結果をもたらしておるということに対しましては、器減らしと同時に、許認可の面におきましても二辺を通らないように、ひとつこの際に思い切って整理をしていこうという考え方で臨んだわけでございますので、一応数から申しますと三百八あるうちの一割強ではございますが、三十五機関くまなく整理対象といたしましたし、同時にまた、これは五十五年度中に一応全部廃止する。過渡的な必要があるので三省庁ばかりは支局を設けますが、これもサンセット方式できちっとその日没の時限を示す。一応ここまで、いままでないようなことを法律にうたったんではないか、私はかように存じております。いずれまた、これも御審議を煩わすわけでございますが、大体そういう骨組みで今回の整理、再編成をやったものであります。
○吉田委員 努力の跡は認めたいと思うのですが、いまもお話がありましたとおり、国の各省庁の出先機関がみんなそれぞれ守備範囲が違うというのは、あるいはだんだん削る中でそれぞれまた思い思いに削っていくとかいうようなことは、私は近代的な国家の形としても非常におかしいと思うのですね。だからこの辺は、やはり長官の方できちんとした考え方を政府に徹底させて、本当に勇断を持って迫られませんと、一方において改革は進めておるけれども、ますます不整合な形だけが増幅していくというようなことでは、やはり将来に非常に禍根を残すと思うのですね。 それから、出先機関、まあブロック機関ですが、必ずしもこれブロック機関と言えるのかどうか、ちょっと疑問な点があるのですね。たとえば建設省の筑波営繕本部などはブロック機関と言えないのではないか。こういうものを含めただけで数を合わして行革をやったと言い得るだろうか。あるいは農林省では、営林局だけを対象にしているようでありますけれども、肝心の農政局を含めないというのは一体どういうことなんだろうか。こういう疑問が残るわけでございますが、いかがですか。
○宇野国務大臣 農林省に関しましては、農政局はいまちょうどブロックとして七つあるわけでございますね。ブロックとしてはもう最小の数のところにとどまって、それだけの仕事をしておる。また、いろいろ米の問題を初めといたしまして、農政は軽視するわけにはまいりません。そういうふうな考え方も私には強く働いた次第でございます。 だから、営林局はすでに整備事業を始めておりますが、また北海道の四局ばかり整理はされておりますが、五十五年行革という立場に立ちますと、過去のそういう努力は高く評価しながら、やはり協力を仰いだわけであります。この例は、たとえば運輸省におきましても五十五年行革までに特殊法人で二つ出し、あるいは文部省も二つ出しましたが、今回の特殊法人整理におきましてもまた出してもらったというふうなことで、一応第二次大平内閣の使命を果たすべく努力した結果でございます。 建設省の筑波は、やはり法律でブロック機関として設立をされております。したがいまして、他の地建等々に比べますとあるいは規模は少ないかもしれませんが、今日地建の持つ意義は、それはそれなりの大きなものがあろう、また現業としての務めも果たしておりますから、したがいまして、地建そのものの内部における合理化というものは今後いろいろ考えなければならない面もございますが、ブロック機関としての地建の存在そのものを今度カットした方がいい悪いということに関しましては、もう少しく深い考慮を必要とするのではないか。 たまたま、筑波の工事に引き続きまして、科学技術博覧会等々がございますから、建設省の一部には、それをやらなくちゃならないから、これをそのままにしておいた方がいいのですという考え方もないとは思えない節もあったわけでございますが、しかし、そのようにいたしておきますと、たとえ建設省の建物の中にあるものでございましても、何かやはり肥大化するというふうな考えがございましたから、今回はさような観点に立ちまして、いまの間に整理をしてもらって、科学技術博覧会も必要だろうが、それはひとつ本省が直轄工事でおやりになるなり、あるいはいろんな形でおやりになったらどうかということにいたしたような経緯があります。
○吉田委員 次に、このブロック機関の整理統合の具体的な計画が自民党内の抵抗によって今国会の提出は見送られそうだというふうに聞いておりますけれども、その辺はどういうことになるのですか。 それから、ついでに府県単位機関の整理計画の策定はある程度進んでおりますか、どうですか。
○宇野国務大臣 営林局に関しましては、いま私が若干触れましたような見地から、わが党の中におきましても一部強い反対の意見がございました。一応党内事情でございますが、あしたあたりにこれは解決するものであるというふうに私は心得ております。したがいまして、今国会におきましてぜひとも御審議を仰ぎまして、速やかにこれが実現するように取り計らってまいりたいと考えております。 また、府県単位の地方出先機関の問題に関しましては、すでに監理委員会も現地視察等々を行っております。それに基づきまして、六月末をめどといたしましてそのあり方に関する監理委員会の意見を私が聞きまして、それから政府決定という方向へ持っていきたいと考えております。
○吉田委員 次に、オンブズマン制度についてお伺いをいたしたいと思うのですが、各国でこの制度が導入されているそうでありますけれども、日本でも導入すべきだとお考えになっているかどうか、あるいは各国の動向、日本に導入する場合の問題点などについて御検討なさっておりますか。
○佐倉政府委員 先生御指摘のとおり、わが国においてどのようなオンブズマン制度がいいかということにつきましては、行政管理庁を中心にいろいろ検討しております。行政管理庁の中でも研究会を開きまして検討しておりますけれども、これは御承知のとおり、外国の例を見ましても、国会の権能の態様あるいは政府の大きさ等いろんな観点から、どういうオンブズマン制度がいいかということはかなりむずかしい問題があろうかと考えております。たとえば行政府と立法府の関係等も当然ございます。 それで、わが国の風土に合ったオンブズマン制度のあり方について検討するため、オンブズマン制度研究会をつくりましたけれども、この研究会のメンバーは、オンブズマン制度に関する専門家の学者にいまお願いしているわけでございまして、これらを通じまして、もうすでにことしの二月からその会合を開いております。鋭意そういう点も研究して、わが国の風土に合ったオンブズマン制度を、導入するかどうかを含めまして検討していきたい。これは、昨年の九月に、航空機等疑惑問題対策協議会において、わが国の風土に合ったオンブズマン制度について検討せよという御提言がございましたので、それを受けてやっているわけでございます。
○吉田委員 いろいろ検討をなさっているようでございますけれども、その検討の結果、オンブズマン制度を日本に導入するかどうかの結論を出されなければならないと思いますね。その結論はいつごろお出しになりますか。
○佐倉政府委員 いまのところ、一年程度をめどに考えております。研究の進展で、はっきりしたことは申せませんけれども、そのように考えております。
○吉田委員 次に、プライバシーの保護についてちょっとお聞きいたしておきたいと思うのです。 ことし国勢調査が行われるわけです。この国勢調査に関連して、いつも、プライバシーが本当に保護されるのだろうかというような問題が、国民の間に惹起されております。これは総理府の関係でもあると思いますけれども、行政管理庁としても無関係ではないと思うわけでございまして、このプライバシーの保護問題につきまして、行政管理庁としては何かお考えになっていることがございますか。
○工藤説明員 お答え申し上げます。 行政管理庁におきましては、各省庁が実施いたします統計調査の計画につきまして、事前の審査をさせていただいております。御指摘の国勢調査でございますが、この調査は全国民を対象とする調査でございますので、プライバシー保護の観点から、特にその計画につきまして、審査に先立ち、統計審議会の御意見を伺いました。審議会の御意見は、すでに昨年十二月に答申をいただいております。行政管理庁といたしましては、答申で述べられておりますプライバシー保護のための措置につきまして、実施当局でございます総理府統計局と協議の上、その実現を図っているところでございます。 なお、答申の要点でございますが、三つ要点を申し上げますと、一つは結婚年数、出生児数、これについては削除するということが一点でございます。二点は、調査員の選任、担当地区の割り当てなどに当たりまして、プライバシー保護の面で徹底を図ること、これが二点でございます。三点目は、調査票の回収に当たりましては、必要に応じ密封用の封筒を採用すること。以上三点の答申をいただいておりますので、これにつきまして実現をさせていただくつもりでございます。
○吉田委員 いろいろ細心の注意を払っておられるようでありまして、その点、特にこういう時代の変化に対応して、国民の中から不満、批判の出ないように、一層行政管理庁としても御努力を願いたいと思います。 ついでに、国民総背番号制の問題がときどき話題になるわけでございます。しかもこのことにつきましては、国民から非常に不安がられている傾向にあるように私は思いますが、行政管理庁としては、この背番号制については現時点でどう考えていらっしゃいますか。
○中政府委員 お答え申し上げます。 いわゆる国民総背番号制につきましては、ちょうど十年ほど前でございますが、世界の各国の風潮も、当時非常にそういう研究が進んでおりましたので、国内におきましても、行政事務の合理化上こういう研究をする必要があるのではないかということで、検討を始めました。 私どもの方は、俗に申しますと背番号と言われておりますが、事務処理用の統一個人コードという名前で研究を始めたわけでございます。各界からもいろいろ反対意見も出てまいりました。実行上もいろいろむずかしい問題等もございますので、ちょうど国会で、昭和四十八年に前の行政管理庁の長官が、国民の合意を得た上でなければやらないということで、それ以後は検討は中止しておるわけでございます。最近またグリーンカードの問題が出てまいりました。そういうことから、各界から最近これに関する議論が出てきておることは承知しております。私ども前にやりましたことの経験から所感を申し述べますと、今回のグリーンカードの問題でございますと、まず目的でございますが、特定の税務の事務にだけ限定して使う、それから方法の面でございますが、私どもが外国の研究等をいたしましたのは、納税者に画一的に番号をつけるという観点でございますが、今回の場合は申請に基づいて一部だけやるということでございますので、私どものやっておりました事務処理用の統一個人コードとは、大分性格が違うのではないかというふうに考えております。 なお、念のためでございますが、行管としてはその後は統一個人コードというものの研究はやっておらないのが現状でございます。
○吉田委員 次に、許認可問題についてお伺いいたします。 きのう四月二十三日、行政管理庁と公正取引委員会が初の合同会議を開かれたと聞いております。これは、許認可が民間の活動を規制している実態を分析し、不要な許認可事項を整理するための会談と察しておりますし、新聞もそのように報じておりますが、具体的にどのような話し合いが行われたのか、あるいはまた、今後許認可事項の整理についてどのように対処していかれるおつもりであるか、お伺いいたします。
○佐倉政府委員 お話しのとおり、昨日四月二十三日に、行政管理庁と公正取引委員会の初の合同会議を開いたわけでございます。これは、御承知と思いますけれども、政府規制及び独禁法適用除外に関する問題でございまして、私どもの立場から申し上げますと、政府の規制問題、これは民間のいろいろな企業なり何なりにつきまして、政府がいま御指摘の許可、認可、そういうものによっていろいろと規制を加えているわけでございますが、国の行政がどこまでそういうことをやるべきであるか、国の行政の守備範囲の議論と関連しまして、その規制行政についても十分研究する必要があるのではないかというのが私どもの立場でございます。 規制行政につきましては、私ども常に、いろいろな行政監察をやる際にそれらについても意を払っているわけでございますけれども、このところ規制行政について若干の取り組みを力を入れてみたいと考えていたやさきでございます。公正取引委員会の方では独禁法の適用除外の問題がございまして、この問題がやはり政府規制の問題と絡みますので、合同会議を開いて相互に補完し得るような情報交換なりあるいは調査をやる場合の方法なりにおいて、お互いに知恵を貸し合うことができるのではないかということで開いたわけでございます。 それで、今後実務担当者会議を大体二カ月に一遍程度のスケジュールでやっていきたい、検討合同会議そのものは年に一、二回開きたいというふうに考えております。この検討合同会議は、公正取引委員会の事務局長と、行政管理庁では行政監察局長の私がチーフになってやっていく会議でございます。そうしますと、いまお話しのとおり、もろもろの許認可事項について関連が出てまいるわけでございます。それで、私どもも、許認可の事項につきましては従来もかなり手がけているわけでございますけれども、なお一層許認可について、必要なもの、必要でないものを行政監察等を通じて仕分けし、対処していきたい。これにつきましても、この検討合同会議の結論等を得て鋭意努力していきたいというふうに考えております。
○吉田委員 公正取引委員会の橋口委員長もおっしゃっておりますとおり、ほうっておけばどんどんふえてしまうのが規制なんだ。まさにそういう傾向にございます。しかし、いまもお話しのとおり、社会の変化と近代化に合わせて、やはりこの辺のところは大いに見直して、思い切ってやはり整理していくことが国と国民の機能そのものを強化する、そういう大きな意義を持っていると思いますので、いまお聞きいたしましたけれども、ひとつなお積極的に取り組んでいただきたいと思います。 予鈴が鳴ったようでございますので、なおお聞きしたい点も若干ございますけれども、一応私の質問はこれで終わらせていただきます。ありがとうございました。
○木野委員長 午後二時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午後一時一分休憩 ————◇————— 午後二時二十分開議
○木野委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。山田英介君。
○山田(英)委員 法案の審議に入ります前に、まず二点だけ大臣に確認しておきたいと思うのでございますが、いわゆる臨調答申以来今日まで約十六年間、行政改革に対する意見とか勧告などが数多くなされてきたわけでございます。しかし、そのほとんどが実現を見ることなく今日に至っております。その原因は一体何だったのか、大臣はこの点どう御理解されておられるのか、また、行政改革に取り組む大臣の御決意と基本的姿勢について、この際改めてお伺いしたいと思うわけでございますが、簡潔にお願いいたします。
○宇野国務大臣 仰せのとおり、いままで臨調を初めといたしまして数々の機関からいろいろな行革案が出されまして、今日まである程度は実現もできておりますが、しかし、ながめてみますと非常に実行率が悪いということは言えると存じます。これは、各内閣は努力をいたしたのでございますが、はっきり申し上げまして、手形は出したが日付が入っていなかったというのが最大の理由ではなかろうか、臨調案等々を読みましても、こういう形になる方が望ましいというふうなことが書かれておるということで、日付が入っていなかったということが最大の欠陥ではなかろうか、また、各論反対が依然として強かったということではなかろうかと存じております。その点、今回は日付を入れさせていただきました。 二番目に、行革に対する国民の声がこれほど高い時期はございませんから、内閣といたしましてもこの国民の声にこたえるのが最大の使命でなければならぬ、私はかように存じております。だから、本年度だけではなくして常に行革はやるべきである、目をつぶってほっておくと、役人の組織というのは細胞のごとくに動き出してどこでまた肥大化しないとも限らない、だから常に目をみはっておるということは必要である、だから私は常在行革という精神のもとにこの問題を進めていきたい、かように思っております。
○山田(英)委員 大臣、ただいま、日付がいままでのは入っていなかったという日付論を最初にお話しなさいましたので確認をさせていただきたいのですけれども、かつて行政改革案といいますか計画の中で日付が入ってなかったのかといいますと、必ずしもそうではございませんで、大臣も御存じのことだろうと思うわけでございますが、昭和五十二年十二月二十三日の閣議決定「行政改革の推進について」の「特殊法人の整理合理化」、その中でオリンピック記念青少年総合センター、これにつきましては「昭和五十三年度中に廃止し、文部省直轄の社会教育施設とする。」この是非はともかくとして、いずれにしてもかつての行革で五十二年、こういう形で日付の入ったものもあったわけでございます。 今日、これが大平行革の新たな一つの目玉と言われる特殊法人の統廃合の中に入ってきておる。したがいまして、宇野大臣が中心になられて本当にがんばって、いわゆるこの第一弾と申しますか、行政改革計画の内容、昨年十二月二十八日の閣議決定、それから二十九日の閣議決定、これは十八の特殊法人等の統廃合がここで盛られておるわけでございますが、私は、いま申し上げましたような観点から、六十一年度末までくらいに期間が設定してございますけれども、本当にこれが予定どおり、計画どおりに実施されるのか、また、実施されるということであれば一体何が担保になるのかということを非常に心配をしておる一人なわけでございますが、この点はいかがでございましょうか。
○宇野国務大臣 一応日付はきっちりと入れさしていただきましたが、五十五年行革におきましては、五十六年度に整理統廃合というのが一番多いのじゃないかと思います。つまりもうそこまではっきりもし、閣議決定もし、また、ここまで議会におきましてもそれぞれ各党から御鞭撻を賜っておるわけでございますので、これは五十六年度予算において明らかになるわけでございます。その編成のときに、統廃合が決まった問題につきましてはきちっとした体制で予算上表現が十分できていく、そうした意味合いにおきまして、いま十八の法人を挙げましたが、一、二の例以外は五十五年、五十六年度にそのことをやっていきたい、こういうふうに意思を表明いたしておるつもりでございます。 そのほかの問題は御承知のとおり、それぞれ特殊事情がございますから、五十八年までとかいうものもございますし、東北開発株式会社は昭和十一年の設立、そして五十年間の会社である、こういう法律でございますので、ちょうどその期限が六十一年でございます。だからできましたならば、巨大な赤字を持っております、それを六十一年だけでしりぬぐいというのはむずかしゅうございますから、財政当局もいまから準備をしなさいよ、そしてきれいにしりふきができて民間に移行できるように、また東北の産業が萎靡しないように考えてくださいよという意味で、私はその六十一年というのもさような法的な根拠から入れさしていただいたという経緯があるわけであります。
○山田(英)委員 いまや行政改革は天の声だ、また常在行革だという大臣のお言葉をわれわれとしても期待を持って受けとめているわけでございますが、そのような観点から、今回の大平行革の一つの大きな柱となっております十八の特殊法人の統廃合につきましては、どうか計画倒れ、かけ声倒れに終わらないようにひとつお取り組みをいただきたいと、この際要望しておきたいと思います。 もう一点、三十九年の臨調の答申を受けて昭和四十年でございますか、行政監理委員会が設置をされております。その設置法の第三条で「長官は、委員会から、前条第一項の規定による意見又は答申を受けたときは、これを尊重しなければならない。」と明定をされておるわけでございます。大臣としてこれを尊重してまいるということは当然のことだと思いますけれども、今日までかけ声倒れに終わってきた行政改革の計画を何度も私どもは見ておりますので、せっかくの機会でございますので、この三条に対する大臣の御所信を承っておきたいと思います。
○宇野国務大臣 五十五年行革の四本柱の内容はほとんど閣議決定の段階まで終わったわけでありますが、いま御指摘の監理委員会の答申を待つという地方、都道府県の問題だけが残っております。もちろん、監理委員会は衆参両院の御同意を得なければならないという重大人事のもとに編成されておる委員会でございますから、各界各層のそれぞれの代表より成っておりますので、私は一番厳正なまた公正な御意見をちょうだいできるものである、かように思っております。われわれといたしましては当然尊重して、その実施を推進しなければならない、かように存じております。
○山田(英)委員 そこで、今回御提案なされました行政管理庁設置法の一部を改正する法律案につきまして何点かお伺いをしたいと思いますが、現行設置法第二条は行政管理庁の所掌事務と権限を定めております。その第十二号の規定に基づきまして行政管理庁が行う監察調査の対象になっている特殊法人は、御存じのとおり公社、公団、事業団に限定をされて、現行法上四十八法人である。今日までこの四十八の特殊法人に対する調査は主としてどういう形でなされてこられたのか、重立ったもので結構でございますので、簡潔に御答弁をいただければと思います。
○佐倉政府委員 いまお話しの四十八法人が現在調査対象となっておりますけれども、これらの特殊法人につきましては大体三つの形がございます。一つは、特殊法人そのものの監督行政、監督しております主務官庁の監督行政を監察するという形のもの。第二番目は、その各行政機関の実際の事業の執行状況を見る、言うなればその各行政の分野の行政監察、これに関連しましてただいまの特殊法人を見ていくというのがそのパターンでございます。三番目に、その特殊法人を横並びに見ましてその運営状況等を調査するというようなのが三つ目のパターンでございます。 それで、最近五カ年間の例を申し上げますと、延べの数で言いますと百七十一の特殊法人を拝見している勘定になっております。具体的な例を若干申し上げますと、主なものでございますけれども、国有鉄道の監督行政監察、五十二年の第三・四半期に行いましたけれども、これは主として業務の部外委託等の問題をやりました。それから、電話及び電報事業に関する監督行政監察、これはやはり五十二年の第三・四半期でございます。それから日本電信電話公社監督行政監察というのが、これは資材調達の面等で五十四年の第二・四半期に実施しました。こういうものが先ほどの第一のパターンでございます。 第二のパターンのものを申し上げますと、内航海運に関する行政監察、これは五十一年の第二・四半期に行いましたけれども、ここで国鉄の持っております船舶あるいは船舶整備公団というものを見ております。次に職業訓練に関する行政監察、これは五十一年の第二・四半期に行いましたけれども、この行政監察に関連して雇用促進事業団等を調査しております。もう一つ例を挙げますと、民間分譲中高層共同住宅、マンションでございますけれども、これの行政監察を行ったわけでございまして、住宅金融公庫をそれぞれ調査しております。ただいま申し上げましたのが第二のパターンに入るものです。 第三のパターンの、特殊法人を横並びにその運営を見て改善すべき事項を探していくという調査につきましては、いろいろといままでも行ってきましたということでございます。 そういう結果について一例だけ申し上げますと、たとえば電電公社の料金明細をつけたらどうかといったような勧告がございまして、利用者、国民の皆さんが期待のできるような勧告なり所見表示なりをいままでもやってきているわけでございます。
○山田(英)委員 大変一生懸命がんばられたという形の御報告がなされたわけでございますけれども、いまお話にございました専売、国鉄、電電等の三公社、さらには日本住宅公団、鉄建公団などに対して、行管庁としてただいま御答弁のとおり、監察の調査対象としてやってこられたわけでございますけれども、必ずしも十分な成果を上げてきたと言い切れない面もあるのだろうと私は思っておるわけでございます。 そこに加えて、本改正案によりまして、新たに四十八法人から一挙に倍以上の百十一のすべての特殊法人が調査対象とされるわけでございますけれども、いま郵政汚職にまで発展をした監督される側の国際電電等も当然含まれてくるわけでございますね。そうしますと、国民のいわゆる行政改革等に対する大きな期待にこたえるためには、よほどの御決意を持って、そうして万全の体制をしいてこれに取り組む、こういう姿勢がなければ大変なことになるのではないかと思うわけでございますが、この点についてはいかがでございましょうか。
○宇野国務大臣 かねて行管庁といたしましては、やはり特殊法人に関しましては甲乙の差なく百十一、現在あるものに対しまして全部監察をしなければならない、こういう考えを持って進んでまいりましたが、法律上の問題でございますので、今日までは紆余曲折ございましたが、なかなかむずかしい問題でありました。 しかし、幸いにも今回は行革という天の声もございますし、特に国会におきまして、各党からもそうしたいままでの盲点を御指摘になられました。だから私といたしましても、本当に大切な職務を与えていただいたと思って、今回この法案を提出した次第でございます。 行管庁の職員に対しましても、いままでよりも仕事はあるいは倍になるかもしれぬ、しかしながらひとつくちびるをかんででもいい、少数精鋭主義で必ずこの大きな仕事をやり遂げてほしいということを私は申し述べまして、行管庁はわずか千五百名足らずでございますが、全員がそういう気持ちで今日おるわけでございます。したがいまして、非常に御理解の深い御指摘を賜ったわけでございますから、万遺憾なき体制をもって臨んでいきたいと考えております。
○山田(英)委員 ぜひがんばっていただきたいと思います。 関連をいたしまして、次にいわゆる天下り規制についてお伺いをしたいわけでございます。 昨年の十二月十八日、天下り規制に関する閣議了解という形でこれが決定を見ております。これを見てまいりますと、「役員選考基準の運用方針」ということで、昭和五十二年十二月二十三日閣議決定された役員選考基準の運用について、このように運用していくのだというものが示されておるわけです。特に「全特殊法人の常勤役員については、国家公務員からの直接の就任者及びこれに準ずる者をその半数以内にとどめることを目標とする。」こうございます。民間からの人材登用についてはなお一層がんばっていきたい、こういう趣旨の閣議了解でございます。 これについて、特に二つの点で国民の行政改革に対する期待にこたえているとはちょっと言えないといいますか、ほど遠いというような点を私は指摘せざるを得ないわけでございます。その一つは、いま申し上げましたとおり「半数以内にとどめることを目標とする。」これは努力目標ということになっている、こういう感がいたします。いま一つは、先ほどの日付論ではございませんけれども、事の性質上ということかもしれませが、半数以下に抑え込むという期間が明示されておらない、この辺につきましてどういうことなのか、お伺いをしたい。 それとともに、特殊法人に対する天下りをこういう閣議了解という形で規制をするということは、今回初めてだろうと思うわけでございます。その意味では一歩前進ということだろうと思うのですが、いま申し上げました二点でなお不満がございます。それはそれとして、今回こういう形で特殊法人への天下りを規制するようになったその根拠、理由ということにつきまして、ひとつ簡潔にお答えをいただきたいと思うわけでございます。
○宇野国務大臣 詳細にわたりましては総理府の方からお答えをしてもらいますが、伊東官房長官を中心に私と竹下さんがそうした問題に関しまして検討を重ねて、いまおっしゃっていただきました結論を得たわけでございます。 KDDの問題一つを取り上げましても、KDDは株式会社である、しからば、普通の民間ならば当然会計監査も厳しいものがあったであろうし、また、株主からもあのようなふしだらなことに対してはもちろん追及があったであろう、この間の株主総会は相当荒れたわけでございますが、今日までなぜ静かだったかということになりますと、結論は、やはり特殊法人という地位に余りにも安住をしていたのではなかろうか、だから監視監督というものが言うならばルーズになっていたのではなかろうか、こういうふうな考え方をいたします。 だから、今回は監察の対象にもし、また、法律案を提出いたしましてKDDみずからが会計検査院の監査を受けるというふうに姿勢を改めたわけでございます。やはり特殊法人は、少なくとも、利潤を追求するということは行き過ぎた行為でございますが、しかし、ふしだらなルーズな運営のためにいろいろと国庫にごやっかいにならなくてはならぬというようなことはいけない、こういうふうに思いますと、当然民間の経営原理なり、あるいは会計の面におきましても企業会計の形態なり思想、そうしたものをもっともっと取り入れて、シビアな経営をしてもらわなくてはいけない、かように考えております。 そのためには、役人の特殊技能というものも必要かもしれませんが、むしろ天下りを規制して、そして民間の力をかりる、これが非常に大切なことではないか、私はこういうふうな考え方で、実は役員のポストも百二十二カットいたしましたし、そして少なくとも五割以上民間人を登用してやっていきたい。特に民間人も、いままでは理事長、総裁の場合には功成り名を遂げたお方が多かったかもしれませんが、活力というのでございますから、やはり活力のある方々をお願いしたいし、特に役所から出向なさってもいいと思いますが、局長の前の方が出向してまた帰るとか、民間におきましても重役前の方が出ていってまた帰るとか、そういうふうないろいろな方法があるではないか。 この間、実は民間のそれぞれの代表される機関ともわれわれ三人が相寄りまして、そういうふうな具体策を話し合っておるということでございますが、そうした方向で、特殊法人はひとつ国民のニーズに合った特殊法人になってほしい、かように思っておる次第であります。
○山田(英)委員 内閣官房に伺います。 いま申し上げました昨年の閣議了解の特殊法人への天下り規制、これは常勤役員の半数以内にとどめるという閣議了解になっているわけでございますが、これに対する各省庁の実施状況を把握されていると思うのですが、その概要を簡潔に御報告いただきたいと思います。
○栗林説明員 昨年の暮れに閣議了解がございまして、その後実際の実施に入りまして、私ども一月一日からの状況をちょっと把握しておりますので、御報告申し上げたいと思います。 私ども、御承知のように役員の選任につきまして一々協議を受けているわけでございますが、一月一日から今日まで役員に就任された方、新任の方は三十人でございまして、再任になった方が四十一人、合計七十一人でございます。それで、そのうち新任の方については、国家公務員出身者が三十人のうち十人、それから再任者は四十一人中国家公務員出身者が二十四人、合計いたしますと役員就任者数、再任も含めた任命が七十一人でございますが、そのうち三十四人、四八%程度という数字だろうと思います。
○山田(英)委員 閣議了解、ぜひ各省庁の実施状況を内閣官房の方でしっかり把握をされて、そしてしっかり推進をしていっていただきたいと思うわけでございます。 これはぜひ大臣にお伺いをしたいのでございますが、いまお話しになっております閣議了解につきましては、一つは出身省庁から特殊法人への天下りの規制になっております。特殊法人から民間の営利企業へ天下りをするということにつきましては、いまだ何ら規制がなされてないわけでございますが、私は当然これも規制をすべきだという立場に立つわけでございますけれども、この際、大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
○宇野国務大臣 人事院も、公務員在職中五年以上関係の深かったところに天下りすることに対しましては、一つの厳しい基準で規制をいたしております。そうしたことでございますから、特殊法人から今度はその関係の民間へということになりますと、やはり何らかの自制がなくてはならない、私はかように考えますので、したがいまして、たとえば特殊法人そのものが子会社を持ったり孫会社を持ったりするのはどうするんだという問題もございます。それぞれの問題に関しましては、今回の行革を通じまして、いわゆる国民の批判の起こらないような体制をしがなければならぬということをこの間も予算委員会で申し上げたようなことでございますので、そうしたことで今後も十二分に注意をしていきたいと考えております。
○山田(英)委員 自制がなければならない、これは当然だというふうに私も思うわけでございます。 大臣、たとえば例を建設省にとりますと、建設省から民間企業にいわゆる天下りをする場合には、国家公務員法百三条の適用も受けるし、それはまた人事院規則等も絡んでくるわけでございます。今度建設省から仮に日本住宅公団に天下りをする、この場合には、昨年十二月十八日の閣議了解による一定のといいますか、一つの規制がなされた。今度は日本住宅公団から民間企業、営利企業へ天下りする、この部分について、要するに先ほどお尋ねしたように何ら規制がされてない、野放しになっている、これはやはり歯どめをかけるべきだと私は思うわけでございます。 大臣は自制が必要であるという形で表明をなされているわけでございますけれども、ひとつこれは積極的、前向きにお取り扱いいただきたいとお願いを申し上げるわけでございます。ここをやらないと片手落ちである、しり抜けになるおそれがある、これは明確に私指摘をしておきたいと思うわけでございます。これはまた別の機会に論議をさせていただきたいと思います。 たまたま、いま大臣からもお話がありましたけれども、他の委員会でも論議されております問題で、特殊法人が子会社をつくり孫会社をつくり、そこへ次々と天下りをしている問題でございます。私はあえてここでこの問題を取り上げますのは、行政改革の実質的な最高責任者としての宇野長官の行政改革という面から見た御所信を伺いたいから取り上げるわけでございますが、そういう観点から御見解を承りたいのですけれども、こういう実態は確かにあるわけでございます。 例をやはり建設省にとりますけれども、建設省から日本住宅公団へ、それから日本住宅公団の子会社で株式会社団地サービス、御存じのとおりです。日本住宅公団がどれだけ出資しているかという細かい数字もありますけれども、これは割愛いたします。株式会社団地サービスの子会社、特殊法人の日本住宅公団から見れば孫会社と言われるこれが、団地開発株式会社とか開西団地開発株式会社、宅地開発技術サービス株式会社、この三つあるわけでございます。そしてたとえば本省から日本住宅公団へ天下りをする、日本住宅公団の総裁が株式会社団地サービスという子会社に天下りをする、また株式会社団地サービスから孫会社のいわゆるこの三つの会社に天下りをしていく、こういうようなことが許されている、何らの歯どめもかけられないということになりますと、これは非常に拡大をしていくおそれがあるわけでございます。 私はこの際、明確に一つの方向を打ち出して、歯どめをかけるという方向で真剣に検討していただきたいし、取り組んでいただきたいと思うわけでございますが、簡潔で結構でございますので、大臣の御所見を伺いたいと思います。
○宇野国務大臣 この問題も非常に大切な問題でございます。特殊法人そのものが本来の姿を失ってもなりません。したがいまして、極力子会社、孫会社等々はないにこしたことはない。こういう問題からわれわれといたしましても解決の方向を見出さなければならないと思っております。 同時に、役人自体に対しましても、やはり役人のライフサイクルとはどういうものであるかということも確立をしたいと思います。そのために今国会にも六十年に六十歳定年制は実施できる、そういう内容の法案を提出いたしておる次第でございますが、そうしたものをも通じまして、役人が第二の人生を求めなくても終生国家公務員として国のため、国民のために献身をしていただきたい、こうしたことを考えていくことも私は必要じゃないかと存じます。そういうふうな幾つもの道を堅実に歩みながら、いま御指摘の面等に関しましては、最大の努力を傾注いたしたいと考えております。
○山田(英)委員 今回提出されております設置法の改正案は、特殊法人が対象でございます。 最初に一つお伺いしたいのですけれども、私は特殊法人だけではなくて、いわゆる認可法人に対しても将来監察調査の対象として、行革の対象としてこれを取り上げるべきだというふうに考えているわけでございますが、まず大臣のお考えを伺います。
○宇野国務大臣 認可法人も、それぞれ必要な法人もございましょうが、それが特殊法人の身がわり法人であってはならぬ、こうした御指摘に対しましては、政府といたしましても全体の問題として考えていかなければならないと思っておる次第であります。だから、私個人、行管庁長官といたしましては、これは御承知のとおり、行政組織上からも全部に権限があるわけではございませんが、内閣全体の問題といたしまして、本年度の予算編成のときにも、実は二つばかり認可法人を何とかしてくれないかという話があったのですが、先ほど申し上げました三大臣等々の考え方もございますので、当該大臣にその旨を伝えましたところ、ぐっと抑えてくれたという経緯もございます。 したがいまして、そうした経緯等も通じまして、そのあり方なり内容に関しましては、われわれといたしましても注意をしなくてはならぬと思いますし、現に今日まで、認可法人といえども、その省庁の権限の範囲内におきまして、十二分に組織あるいは運営等々に関しまして監察をしてまいったという経緯もございます。だから、そうしたことも今後も続けていきたいと考えております。
○山田(英)委員 いわゆる認可法人につきまして、私は独自に一つの調査を試みてみました。その結果がまとまりましたので、大臣にもよく聞いていただきたい。いわゆる特殊法人だけではなくて、認可法人に対しても何らかの天下り規制を考えていくべきだという観点から、これはお聞きをいただきたいと思うわけでございます。 調査資料はここにありますが、後ほどもしあれでしたら大臣にも差し上げたいと思っているわけでございますが、まず認可法人に対しまして、いわゆる高級国家公務員というのでしょうか、官僚の天下りが現実にどれだけなされているかということを昨日現在でまとめてみたわけでございます。行政管理庁が国会に報告をされた認可法人の数は九十八というふうに承知しているわけでございますが、職員共済組合の四十七法人はこの際、今回の調査からは省略をさせていただきました。ですから、各省庁が所管する五十一の認可法人について調査を行ったわけでございます。 一つは、認可法人の各省所管の状況でございますけれども、一番多いのが農林水産省の九法人、同じく労働省の九法人、あと七法人とか四法人とかということで、これが五十一の認可法人数になるわけでございます。 常勤役員と非常勤役員を含めたいわゆる役員総数を見てみますと、全体で千四百五十二名。一番多いのが労働省の七百五十七名、次が大蔵省の二百五十三名とずっと続くわけでございます。それから、常勤役員と非常勤役員を合わせた全体の天下り役員というものを調べてみますと、これが合計で百四十九人。したがいまして、その役員総数千四百五十二に対比してみますと、この百四十九というのはわずか一〇%にすぎません。けれども、この名目のみの非常勤役員を除いた、実質的に法人を動かしている常勤役員で見てまいりますと、五十一の認可法人で二百七十四名おります。その中で天下り組が百十七名、実に四三%を上回る、こういう数字が出ているわけでございます。 今度は、いわゆる常勤役員について半数以上の天下りがなされている法人の数を調べてみますと、五十一法人の約半数に近い二十二法人あるわけでございます。農水省の四法人、労働省の四法人、さらには厚生省の三法人という形で二十二法人あります。 今度は、常勤役員の一〇〇%が天下り組で占められている認可法人数を見てみますと、長官、六つあるのです。これがまず一つです。それから、全員天下りの六つの法人について分析をしてみますと、いろいろなことが出てまいります。その一つは、設立の年月日で見てまいりますと、たとえば労働省が所管をされている全国社会保険労務士会連合会は五十三年十二月、五十年以降ということです。それから厚生省所管の医薬品副作用被害救済基金は五十四年十月。認可法人の設立の中でこれが一番新しいのです。もう一つは郵政省所管の郵便貯金振興会、五十二年四月に設立をされた認可法人です。ですから、六つあるところの常勤役員の一〇〇%を天下りが占めている法人のうちの半分が、昭和五十年以降に設立をされたということになります。 それから、この五十年代ということを考えてみますと、五十年不況、また低成長時代ということで、行政改革が本当に叫ばれ始めたときでもあるし、さらに高度成長時代に水ぶくれをした行政機構を簡素化するとか整理するとか、ふくれ上がった行政経費を縮減するとかいう要請が非常に国民的な高まりを見せてきたのがいわゆる五十年以降だというふうに理解しておるわけです。そういう中で設立をされた認可法人が、常勤役員が全部天下りで占められている、これは私は問題だと思っております。 もう一つは、辛うじて全部が全部常勤役員を天下り組で占めているとは言えないのがあるのです。建設省所管の日本下水道事業団、これは常勤役員数九名のところ八名を天下り組で占めております。ところが、常勤、非常勤合わせた全体の役員数が十二名でございますが、この天下り組の八名と十二名の差の四名というのは高級地方公務員のOBなんです。したがいまして、全部天下りで占められているとは言えないけれども、実際には地方公務員のOBが残りのポストを全部占めているというのが一つあるのです。もう一つも、自動車安全運転センター、五十年十一月に設立をされた認可法人でございますが、こういう状況になっております。私がここで申し上げております天下り役員数というのは、すべて国家公務員でございます。いま申し上げました二つは、あえて分析をすれば地方公務員のOBが残りのところに入ってきている。 三点目は、厚生省所管の医薬品副作用被害救済基金ですけれども、五十四年十月といえば、宇野大臣も行管庁長官として本当に真剣にこの問題に取り組まれたときだろうと思うわけでございます。いずれにしても、天の声として、行革は本当に国民が心から願っている一つの大きな政治課題としてクローズアップされたのが五十四年の十月でございます。そういう中で五名の常勤役員のところを、天下り役員が五名ともすべて占めている、こういう形で設立を認可されているわけでございます。 私は、医薬品副作用被害救済基金という名前が示すとおり、薬害で大変苦しんでいる被害者、患者を何とか救済しようという名目でつくられたのがこの基金だと思うのです。認可法人だと思うのです。だけれども、これは長官、薬害被害者を救済するという名のもとで、名に隠れて、逆に高級官僚がみずからを救済しているというふうに受け取られかねないような姿なんです。 私は、こういうところこそ認可法人に対する民間人の登用を図るべきだと思うのです。五名が五名とも何も高級官僚で占める必要はない。民間人の登用を図るべきだと思います。薬害被害者の代表を一人くらい入れたっていいんじゃないかと私は思うわけでございますが、こういう形で五十四年十月に認可法人が一つ設立をされているという実態を、長官、ぜひ御記憶にとどめておいていただきたいと思うわけでございます。 もう一つ申し上げておきたいわけでございますけれども、五十年以降認可法人の設立が非常にふえておるんです。激増と言ってもいいと思います。と申しますのは、四十年以前には認可法人の設立数は十七なんです。四十年代、この十年間で二十です。五十年以降、すなわち約五年間で十四認可法人が設立をされております。こういうような状況の中で、特殊法人は五十年以降ほとんどふえてないんですね。 これは政策推進労組会議の資料なんですけれども、これで見ても昭和五十年度に特殊法人が一つ設立された。しかし、五十一年度から今日に至るまで特殊法人は全く設立をされておらない。ところが、認可法人が五十年以降特殊法人とは逆比例でふえてきている。この事実を私は指摘をしておきたいわけです。 いろいろな天下り先としての特殊法人が五十年以降設立が頭打ちになってきている。それから国民の特殊法人に対する高級官僚の天下りについての厳しい批判が出てきている。こういう中で、先ほど大臣がおっしゃいましたけれども、むしろ身がわりみたいになってしまっては困るわけでございます。この調査からいきますと、認可法人がむしろ特殊法人にかわって天下り先の場所になっている、まさに天下りの温床にさえなっている、こう私は指摘せざるを得ないわけでございます。 何点かにわたりまして、私の調査をした結果について大臣にいまじっくりとお聞きをいただいたわけでございますが、まず一点お伺いをしたいのは、このような認可法人の実態を行政管理庁として承知をされておるのか。また、いま私が申し上げましたことを大臣お聞きになられて、どういう御感想をお持ちになりますか、これをお答えをいただきたいと存じます。
○宇野国務大臣 非常に大変な調査をなさいまして、数々の貴重な御意見を開陳せられまして、私は敬意を表する次第でございます。 認可法人に関しましても、この国会を通じましてやはりそのあり方についてはいままでのような姿であってはいけない、これが私たちの考え方でございます。では、認可法人全部を否定してしまうかという話にもなるわけでございますが、しかし、認可法人はいま申されました薬害基金等々も一つの方法として、特殊法人じゃだめだからということで多分厚生省において認可されたと思いますが、いま御指摘のような話ならばこれはまた大変な、内容的に考えなければならないということもあるいはあるかもしれません。したがいまして、そういう面に関しましては内閣全体の問題といたしまして、天下りの問題、また内容の問題、必要に応じましては私たちは各省庁を通じて監査もいたしたいと思います。そして極力不要なものはない方がよろしい、そういう形で進んでいかなければならない、かように考えております。
○山田(英)委員 特にいま問題にしておりますのは、特殊法人に対する高級官僚の天下りがここで一つの閣議了解という形で規制をされてきているという事実を踏まえて、であるならば、そのしり抜けの抜け道を温存しておくようなことはまずいのではないか、認可法人に対しても、天下りに対して何らかの歯どめをかけるべきであるという観点から、今回の私自身の調査をしたわけでございますし、それをいま申し上げたわけでございます。 宇野大臣も代議士として大変な総選挙という激戦を七回もくぐられてきた大臣でございますから、国民感情とか庶民感情というのはだれよりもよく理解をされている方だというふうに思うわけでございます。そういう観点から、この際、これは総理にぜひ大臣から御報告をしていただきたいと思うのです。そして閣議でぜひこれは論議していただきたいのです。その発議をぜひ宇野大臣からしていただきたいと要望するわけでございますが、いかがでございましょうか。
○宇野国務大臣 非常によい御意見だと存じます。したがいまして、いま行革に関しましては官房長官、大蔵大臣、私というふうな三閣僚で推進をいたしておりますから、認可法人の問題に関しましてもまだ結論を得ておるわけじゃございません。だから、これからますます三大臣で十二分に内容検討に入らなければなりませんが、いまおっしゃいました御趣旨の点に関しましても十二分に検討いたしたいと思います。
○山田(英)委員 ひとつ、以上の点、大臣の積極的なそして真剣なお取り組みを重ねて要望する次第でございます。 きょうは質疑に入る時間が遅くなりましたので、これで終わらせていただきます。ありがとうございました。
○木野委員長 次に、上原康助君。
○上原委員 すでに各同僚委員の方から、今回提出をされております行政管理庁設置法の一部を改正する法律案の内容につきましてはいろいろとお尋ねがありましたが、行政改革というのは歴代の内閣がその都度重要課題といいますか、重要政策の柱として推進をしてきていることは指摘をするまでもありません。古くは吉田内閣時代から、ずっと行政改革の推進ということが今日まで言われてきているわけです。 内容を具体化をしていく、推進をしていくという面においては、いろいろと人が絡んでくる問題ですからなかなか容易でない面もあると思うのですが、特に、官房長官おいでですので後でちょっと聞きたいわけですが、第二次大平内閣が昨年の十一月でしたか、誕生した段階で、行政改革を抜本的に推進をしていくんだということを強調されました。その一環として今回の特殊法人への行政監察の問題も出てきているわけですが、またその他の改革案も出ているわけですが、この第二次大平内閣、もちろん第一次大平内閣からそうなんですが、当初の基本計画といいますか、方針というのが今日までどう進んでいるのか、またどこに問題点があるのか、その点からまずお伺いをしてみたいと思うのです。
○宇野国務大臣 第一次大平内閣におきましては、昭和五十五年度を初年度とする三万七千の定員削減計画がしっかりと打ち立てられておりました。それプラス第二次におきましては四本柱が打ち立ったわけでございます。特殊法人、地方支分部局、許認可及び補助金、この四本を合わせますと五本、これをもって昭和五十五年度の予算編成までに閣議決定をしたい、これが組閣当日の総理大臣の強い決意でございました。特に、私に対しましても竹下大蔵大臣に対しましても、そういう自分の強い決意を披瀝なさいまして、ぜひとも思い切ってやってほしいということでございました。 もちろん行革という大きな声がございましたので、そのほとんどの閣議決定を年末までに終了したわけでございまして、残っておりましたブロック、これは近く国会に提出し得ると思いますし、また、府県単位の地方出先機関に関しましても六月末をめどに監理委員会がその作業を進めていてくれておるという段階でございます。 従来から行革は挫折の歴史であると言われておりましたことから考えるならば、やはりあらゆる各界各層の御協力、御支援、御鞭撻のおかげで昭和五十五年行革は、決してこれで一〇〇%、あるいはこれで満足すべきものだとは私は申し上げません。常に次から次へ行革はやっていかなければなりませんが、一応打ち立てた目標は着実にその目標を達成しつつある、こういうふうに考えております。
○上原委員 後ほど具体的にお尋ねしますが、そうしますと、打ち立てた計画については一応着実に進んでいる。しかしわれわれから見ると、確かに総論賛成、各論でいろいろぶつかるという問題もありますし、実際にある程度携わってみてなかなか容易でないという実感もあります。 そうしますと、大平内閣誕生後今日までの行政改革問題に対して、いまの段階で担当大臣として点数をつけるとすれば、大体何点くらいつけるのですか。
○宇野国務大臣 自分のやった仕事に自分で点数をつけるということは、私自身は余り公の場所で語ったことがございません。 行政改革というのはエンドレスであるということはひとつ御認識賜りまして、また、いまやっていることを国民のサイドから考えますと、なぜもっと人員整理しないのか、簡単にそういう声が飛び出しますが、これは国会決議というものがございますから、そうした荒々しいことはできません。なぜもっと金目のものが出ないのか、こういうふうなお声もありますが、簡単に言えば、人員整理を伴わない限りそう簡単に金目のものが出ることはない、こういうことでございますので、そうした一つの制限下におけるグラウンドを持ちながらやった行革だ、ひとつこういうふうに考えていただきますならば、私はかなりの成果を上げておるのではなかろうか、こう考えます。
○上原委員 さすがの景気のいい長官も点数だけはお控えになったのですが、これは国民がつけてあげるでしょう。 そこで、行政改革と行政管理庁の権能といいますか権限のあり方について少し触れてみたかったのですが、きょうは余り時間もなさそうですし、早速、官房長官がおいでになりましたから、端的に、まず行管だけでは対応できない問題についてお尋ねをさせていただきたいと思うのです。 先ほども特殊法人と認可法人の関係についていろいろお尋ねがありましたが、今回の法案も百十一ある特殊法人に新たに行政監察を行う、一口で言うと一応そういう内容になるようですが、その他の認可法人の取り扱いは一体どうなさろうとするのか、そして認可法人の常勤職員の掌握はどうなっているのか、まずここらからお聞かせをいただきたいと思うのです。
○伊東国務大臣 お尋ねでございますが、特殊法人のほかに認可法人が九十八ぐらい、百ぐらいあるわけでございます。日本銀行もそうでございますし、農業会議所もそうでございます。全国の商工会議所なんというのも認可法人になっておるわけでございまして、約百あるわけでございます。 特殊法人の場合は国が法律でつくるということでございますが、認可法人の場合は民間で必要だということで主務大臣の認可を受けてつくるということで、その間に若干違いがあるわけでございまして、認可法人につきましては、各主務大臣が中心になりまして監督をしていくというやり方でやっておるわけでございます。でございますので、いまそこまで全部行政管理庁で行政監察というまでには至らず、主務大臣がこれを行っているという形でございまして、私どもとしては、監督は主務大臣がやられるのがいいのではなかろうか、現時点ではそう思っているわけでございます。 いま手元に認可法人の職員数とかそういうものを持ち合わせてきておりませんのでまことに恐縮でございますが、ただ、認可法人といえども特殊法人がだめだから認可法人に隠れみので隠れていくというやり方は、行政改革の精神からいっても相反するものでございますので、ことしの予算では、実は一、二件認可法人をつくりたいという要望があったのでございますが、行政管理庁長官とも御相談をして、認可法人はもうなるべくつくらないようにしよう、数を減らしていこうということで、ことしは認可法人は一件も認めないというようなことでやったわけでございまして、各大臣と御相談して、予算その他十分監督をしてまいりたいというのが現時点で考えておるところでございます。
○上原委員 私がなぜ冒頭このことをお尋ねするかといいますと、官房長官、今年の二月二十二日の予算委員会で行革問題が取り上げられておるわけです。わが党の安井吉典先生がいろいろ取り上げているのですが、そのときにもこの特殊法人の問題、認可法人あるいは公益法人のあり方についていろいろ政府の御見解を聞いているわけですね。 一つは、官房長官の御答弁の中に「政府関係の特殊法人の人事管理につきまして、統一的に全部、公益法人も認可法人も含めて見ているところがないとおっしゃるのはそのとおりでございます。各省庁が自分の所管の特殊法人あるいは公益法人、認可法人の人事管理、調整をしているわけでございますが、おっしゃるようなことがございますので、特殊法人全部の人事管理の問題、あるいは公益法人、認可法人を含めましてどうしたらいいかということにつきましては、行政管理庁長官あるいは総務長官ともよく相談しまして、全体的にどこかで資料等がまとめられるとかできますように考えてみたいと思っております。」二月、三月、四月と三カ月経過していますね。 細かいことまでは官房長官にお尋ねしませんが、やはりいま隠れみの的なものにしてはならないとおっしゃるわけですが、しかし、われわれから見ると、どう考えても特殊法人が設置できなくなったから認可法人にいく、あるいはまたその系統といいますか下請、いろいろなものをつくっていくということは今日までの経緯を見れば明らかですね。それじゃ、たとえば漁業共済基金と農業共済基金はどう違うのですか。一方は特殊法人であり、一方は認可法人なんですね。これを見ても、一つの矛盾点として出ている。そのほかにもたくさんありますよ。 そういう意味では、やはり今日の認可法人の性格、あり方というもの、位置づけということを、単に主務大臣に任すのではなくして、政府が統一的に掌握をするということでなければ、行政改革の問題というのは頭隠してしり隠さずという結果になりかねない点もあると私は思うのですね。それをどうなさろうとするのか。 さっき官房長官がおいでになるまでは、政府全体の問題だという行管庁のお話もありましたので、それが一つと、もう一つは、天下り人事の問題、人事権の問題です。主務大臣にばらばらに任しておって、政府全体が掌握しない。しかも天下りの規制というものはいまの法律上ないわけでしょう。公務員法におけるような、公務員が民間に天下っていく、再就職するというのとは違う。そういうことを野放しにしておって、いかに行政改革を抜本的にやりますとか、着実に進展をしていると言っても、われわれも納得できませんし、国民の側からも理解と協力を得るのはむずかしいんじゃないのか。この基本的な問題についてはやはり内閣全体としての大きな課題じゃないかと思うのですが、ここいらはいかようにお考えなのか、改めて御見解をお聞かせいただきたいと思うのです。
○伊東国務大臣 お答え申し上げます。 先生おっしゃるように、確かにいまのところは特殊法人につきまして統一的に人事の問題、天下り規制とかいろいろございまして、やっていることは確かでございますが、認可法人全部につきましては、たとえば日本銀行とか、そういうものの人事のことは関係していることはあるのですけれども、全般的にやっておらぬということは確かでございます。 職員数、さっき手元にいま持ってないということでございましたが、四万五千人ぐらいの職員数があるということでございます。 それで、この認可法人に対しては、先生がおっしゃるような役員の人事全般について統一的に見るということはやってないことはおっしゃるとおりでございます。主務大臣の監督でお願いしておるということでやっておりますが、今後の問題として、いま特殊法人に手をつけましたが、認可法人をどうするかということは、実は私は安井先生にもお答えしたことがあるのですが、認可法人の取り扱いにつきましては、これはひとつ政府部内で行政管理庁の長官あるいは総務長官、関係者で相談をしまして、どうしたら一番いいかという最善の道を見つけたいと思いますので、その点御了承を願いたいというふうに思います。
○上原委員 そこで、先ほども行管庁長官にも申し上げたのですが、人が絡むことなんで、こういう機構の問題とか人事の問題というのは利害関係がありますから、なかなか容易でないということは私どもも理解をしているし、そういう前提でお尋ねもするし、この種の問題に対応してきているわけです。 ただ私が懸念をするのは、二月の予算委員会で、ある意味では意欲的とも受け取れる、あるいは前向きの御答弁をなさっているにもかかわらず、行管庁長官あるいは総務長官、場合によっては大蔵大臣を含めて政府全体として、特殊法人の問題とか認可法人の問題、公益法人、あるいは天下りのいわゆるとかく言われているそういうことに対して、疑問点にこたえていこうという姿勢に欠けている面があるわけですね。これはきょうも同じ答弁じゃいけませんよ、官房長官。 では、まず当面は、特殊法人にメスを入れる、次は認可法人も含めて政府全体で統括して掌握をするという前提に立って、この認可法人の問題も行政改革の一環として推進をしていく、そういうふうに理解をしていいのかどうか、またおおよそのめど立てばどうするのか、これも含めてお聞かせいただきたいと思います。できれば、行管庁長官もこの点についてはお答えください。
○伊東国務大臣 時期はいつまで、こういま申し上げるところまで固まっておりませんが、特殊法人についてまず行政改革で検討しようということで、天下り規制とかいろいろやったわけでございます。順番としては確かに認可法人の主なものについて何か考えなければいかぬということは私はおっしゃるとおりだと思いますので、これはいま御指摘になりましたが、行管の長官、総務長官あるいは大蔵大臣というような関係者と、これにどういう監督の方法があるかというようなことを相談しまして、各省庁が、いま主務大臣が監督をしておられるのでございますから、一それとの関係もございますが、特殊法人の次は認可法人についても何らかの考えをしていくということを検討したいというふうに思っております。
○宇野国務大臣 御指摘の点は非常に大切なことで、いまも官房長官がお答えされたとおりでございます。今日までも三大臣、また、小渕総務長官を入れましていろいろ話し合いをしておりますが、実は私自身がこの法案並びにブロック法案作成のために相当手をとられておったということもございます。ここ一、二週間の間にそうした作業も終わりますので、したがいまして、それぞれ会合を持ち得るのではないか、かように考えておりますから、内閣全体の問題として、先ほど山田さんもおっしゃいました、上原さんもいま御指摘のとおりでございます。そうした問題を含めて検討していきたいと思います。
○上原委員 これは人事の問題を含めてぜひやっていただきたいと思うのです。 先ほどの質疑応答の中でもありましたが、後で触れますが、公団、公社役員の退職金の問題なんかは、これは実際問題として世間ではもう悪評たらたらですね。しかも一カ所だけではなくして、二、三カ所転職をしてといいますか、言うところの渡り鳥、四、五年勤めて五千万も二千万もどんどんもらっておられる。こういうことをやっておって、こういうことにはメスを入れぬで、一般の人々のわずかな生活設計を立てるというものについて最初にやるというのは、本末転倒ですよ。だから、こういうことがあるから政治不信も招き、行政改革に対する国民の怒りというものが出ているのであって、まずはこういうことからやっていただきたい。 先ほどの認可法人の四万五千というのは、これは役員数ですか、役員数だけじゃない、職員数ですね。そのうちの常勤役員というのは幾らいるのですか。それは公益法人も含めてですか、この四万五千というのは。そこはちょっと確かめておきたいと思うのです。
○門田説明員 お答えいたします。 先ほど官房長官からお答えになりました数字は、財団法人、公益法人等は含まないいわゆる認可法人の職員の数字でございまして、ただいま、いわゆる認可法人の常勤役員の数字は二百二十三人と承知しております。
○上原委員 これはまた後で聞きます。 そこで、官房長官、時間のお約束がありますから、昨年の、五十四年十二月二十八日の閣議決定、五十五年度以降の行政改革計画の中で「常勤役員の縮減」というのがありますね。これは行管庁長官から何回か、その線に沿って進めているというような御答弁がありましたが、この方針といいますか、計画は、ただ単に特殊法人だけじゃなくして、認可法人にも準用していくということでないといかぬと思うのですね。そこいらはどうなのか。
○伊東国務大臣 いま御指摘の特殊法人の常勤役員の削減ということは、閣議で決定になりましたので、各省庁から、各省庁が監督しております特殊法人の常勤役員を、どういう方法で、どの特殊法人で何年度にやるかという年次計画までもらいまして、これは厳重にこのとおりやってまいる所存でございます。 認可法人まで及ぼせということでございますが、実は認可法人につきましては、先ほど申しましたように、そこまで相談をしている段階にまだ至っておりませんので、これは、認可法人の監督の問題をどういうふうにするかということと一緒に、そのときまでに考えるということに私どもはさせていただきたい。いますぐ、特殊法人と同じように常勤役員を頭から一割とかいうことはまだ決めかねる。先ほど申し上げました、方針を決めるときにひとつ考えるということにさせていただきたいというふうに思います。
○上原委員 これは考え方としてはそういう方向で進めなければいけない、進めてもらいたいということを改めて申し上げておきたいと思うのです。 そこで、いまの件につきましては後ほどまたお尋ねしますが、官房長官にも、NHKの問題について若干触れておきたいと思うのです。 実は今度のこの法律改正の中でも行政監察の対象になるわけですが、われわれは、最近の報道に対する政治の介入的言動あるいはそういった動き、姿勢ということを非常に注目をすると同時に、ある面では懸念をしているわけです。したがって、民主主義社会の健全な発展というのは、報道の自由の保障をあくまでやるということ、これはNHKだけに限りませんで、民放だってそうなんですが、番組編成や報道内容に介入するようなことは絶対あってはならぬと思うのです。 こういうことをなぜ言うかといいますと、やはり開かれた放送局としての経営姿勢あるいは番組づくりということが確立をされないといけないと思うのですね。そういう意味で、最近、いろいろな不当な干渉なり介入をしようとする動き、また、極端な言い方をすると、国営放送に持っていけというような声さえある中で、せんだって、今度の特殊法人の監察の対象になっても、そういうことには介入とか、あるいは報道の内容に干渉するようなことは絶対ないということを行政管理庁長官としては明言をなさったわけです。 しかし、政府全体としてもそのことは確認をしていただかなければいけないと思うのですね。一部にいろいろな動きがあることは御案内のとおりなんです。そういう意味で、この件に対する内閣としての姿勢は一体どうなのか、長官の御見解を明確にしておいていただきたいと思うのです。
○伊東国務大臣 先生のおっしゃるとおりでございまして、行政管理庁の長官がそういう精神を踏まえて、公共的なものであるから、業務の運営が自主的に行われるようなことを考えておるんだ、そういうところに干渉するんじゃないとお答えになったということでございますが、政府全体として、やはりそのことは同じでございます。
○上原委員 報道の自由の保障、それから番組編成あるいは放送内容には絶対権力的あるいは政治的介入はしない、そのことはもう大平内閣として断言できますね、改めて。
○伊東国務大臣 そのとおりでございます。
○上原委員 そういうことを確認をした上で、私たちもこの今回の法改正というものを受けとめたいと思いますので、ぜひ御理解をいただきたいと思います。 お約束の時間ですから、官房長官結構です。 そこで、NHK問題が出ましたついでに——ついでと言ったらなんですが、行管庁長官にも改めて確認をしておいていただきたいと思うのですが、せんだって、言論、報道の自由は憲法及び放送法により保障されており、郵政大臣のNHKに対する監督権はきわめて限られたものとなっております、したがって、それ以上のことはできないという御発言があったわけですが、そのとおりで間違いないですね。
○宇野国務大臣 間違いございません。
○上原委員 そこでいま一つ。 これはNHKだけに限ったことではありませんが、特殊法人全般にかかわる問題ですが、労使関係の問題につきましては、当然行政監察の対象にはならないと私たちは思うのですね。その点もぜひ確認をしていただきたいわけです。 さらにもう一つは、郵政大臣の権限の範囲といいましても、行政監察を行うという場合に、一体どういう範囲まで行政管理庁としてはおやりになろうとしているのか、これもまだ不明確ですね。したがって、そのことがだんだんだんだんさっき申し上げたような内容まで立ち入るようなことがあってはいかぬと思うのですが、一体どういう面をやろうとしているのかも、少し見解を聞いておきたいと思うのです。そうでないと、歯どめというものがどこにあるのか、疑問点が残ってはいけないと思いますから……。
○宇野国務大臣 事務的な面は事務当局から説明を行わしめますが、労働問題に関しましては、労働基本権は憲法の保障する重要な国民の権利でございます、行政監察がこれに不当な介入をするということはあり得ません。
○佐倉政府委員 NHKの例でございますけれども、郵政大臣の監督権限の範囲内において行政監察に関連した調査が行われるということは間違いのないところでございますけれども、具体的にどういうことをという質問でございます。 これにつきましてはいろいろな形があろうかと思いますが、私どもも現にここで明確にお答えするほど検討しているわけではございませんが、たとえばいろいろNHK等で電波を使って放送するわけでございますけれども、電波の技術的な面が進歩しまして、テレビなり何なりに使われる電波の精度がさらによくなれば、その割り当て等も詳細にできるようになってくるという場合に、NHKの機械設備等を拝見して、そういうことが本当に可能であるかどうかということを検討をする際の調査といったものも考えられる、これはほんの一例でございますけれども、その他いろいろあると思いますけれども、そういうことでございます。
○上原委員 そこで、基本的な面につきましては、先日の委員会、きょうもまた官房長官を含めて明らかにいたしましたので、一般的に誤解を招くような、あるいはまた特殊法人に対して行政監察が行われるということによって、行政権力というかそういうものが著しく不当に介入するようなことのないように、改めてその点は要望を申し上げておきたいと思うのです。 そこで、先ほどの特殊法人と認可法人の問題にまた戻って少しお尋ねをさせていただきたいわけですが、漁業共済基金というのは今回の法律改正案の資料として添付されている特殊法人に入っていますね。また、私が言いましたもう一つの農業共済基金というのは認可法人に入っております。これは一体どう違うのですか。行政管理庁、なぜそうなっているのか。といいますのは、これは同じ性格でしょう。設立期限が違って、特殊法人として設立といいますか、できなかったから認可法人でやったのだと私は思うのですね、一つの例として。こういう面が出ていると思うのですが、これをまず説明してみてください。どういう御説明をするか、聞いてみましょう。 〔委員長退席、有馬委員長代理着席〕
○門田説明員 お答え申し上げます。 いわゆる認可法人と特殊法人との違いというのは、先生御案内のことかと存じますが、ともに特別法によってその設立を規定するということに相なっておりますが、特殊法人は国の事業の一部を担保するために強制設立という規定が加えられておりまして、その意味で国の別働隊という性格でございますし、広い意味で国の行政の一翼を担う別働隊という性格を持っているわけでございます。片やいわゆる認可法人と申しますのは、民間等の関係者の手でいわば自主的に設立されるという性格のものでございます。 ただいま御質問の漁業共済基金及び農業共済基金につきましてのことでございますが、漁業共済基金は、ただいま冒頭に御説明しましたことに帰着するわけでございますが、漁業につきましての共済というものを、国の行政の事務のいわば一翼を担うという意味で強制的に設立し、それを担保するという必要があるという政策的な見地から特殊法人とされたものでございます。片や農業共済、この方は農業協同組合等従来から民間においてそういった業務の自主的な運営についての希望と申しますか、動きというものが強かった、そういった政策的な判断からこっちの方については認可法人とされたものというふうに承知しております。
○上原委員 どうもかなり苦しい答弁ですね、それはどう聞いたって。農業共済の関係者が聞いたら、国は農業を軽んじているかというふうにもとれますよ。ちょっとおかしいですよ、そういうのは。 では、事業団はどうなの。建設省の日本下水道事業団というのが認可法人としてあるでしょう。一方、皆さんの特殊法人一覧表には事業団十九、事業団はみんなここに入るんじゃないですか、同じようなものも。こういう矛盾が、一、二点を指摘しても出ているわけですよ。 これは行管庁長官、あなた一番賢い、回転の早い方だからぼくのようなぼんくらが言わぬでもよくわかると思うのです。特殊法人にしても設立はしませんと言って、今度から認可法人も規制しますと言ったわけなんだが、水ぶくれ的に昭和四十年から今日まで出てきたわけですよ、あるいは一部はそれ以前から。だから、そこいらについてもう少しメスを入れて、今日の時勢に合わせて、これまで特殊法人として設立されたものが、もちろん十八の整理対象、統廃合というのはありますが、改めて今日の時点に立って、その設立趣旨なりいろいろな面で総合的に全体的に検討してみたらどうですか。その中から特殊法人としてアウトにすべきものもあると思うのだ。 また同時に、現在認可法人であるものについて特殊法人に組み入れてもいいものもあると思うのだ。ここいらの整合性といいますか総合的な検討というものはどうなさるのですか。これももちろん一挙にはできないとは思うのですが、どうもそういった根本的なことに対してはなかなか着手なさらぬで、世間がうるさいから、あるいはとやかく言うからやりやすいのからやっておけやということでは、とても点数はつけられませんね。どうですか。
○宇野国務大臣 特殊法人の整理、統廃合の結果、十八法人減というのが現状ですが、これは何度もお答えいたしておりますが、これだけで決して満足いたしておりませんから、いま御指摘のとおり、基本的にはやはり見直さなければいかぬと私は思うのです。何かと申しますと、臨調が下敷きになりましていろいろ議論が進んでおりますが、たとえば臨調の中におきましてもギャンブル法人は、あの当時は不思議なことに民間に任せたらどうだという意見になったんですね。私はこれは民間に任すべきじゃない、やはり特殊法人としてしっかりと主務官庁が監視、監督を怠ってはいけない、だから私はそうしたものを含めまして、今度は行管庁も監察の対象にしたという結果でございますが、そのほかにも、もう特殊法人でなくてもよいと私自身には思われるものもございますから、ひとつこれは、きわめて短期間でございますが研究会というようなものを設けまして、早急に結論を出していただきたい、かように思っています。 だから、いまおっしゃいましたような認可法人に関しましても内閣全体の問題として考えるべきところが多々あると私自身思っておりまして、その作業が、いまのところいろいろな関係で認可法人はおくれてまいったわけですが、ひとつおっしゃるとおりに根本的なメスを入れるということは必要であると考えております。
○上原委員 そこを十分御検討をしてみていただきたいと思うのです。 そこで、いまもお答えがありましたが、何か大臣の諮問機関として特殊法人基本問題研究会というのを設置して、いまお答えのありましたような検討をすでに開始をしているという報道もなされているんですが、ここで、これはどうなっているのか、またいつごろまでに研究会のめどをつけようとするのか。そこはどうなんですか。
○宇野国務大臣 期間としては六カ月内にひとつ結論をまとめてほしい、こういうふうに思っております。 研究会というと大げさなことになりますが、私は、またいつの日にかは行革全部に対して、あるいは臨調のような大規模なものができるかもしれませんが、いまのところはそれを考えずに、国民の声は大きな声がありますから、そうした意味で短期間というのは六カ月、こういうふうにお考え賜ればいいんじゃなかろうかと思っております。
○上原委員 そういう一定の期間といいますか、期限を限って検討をなさるということで、改めてこの特殊法人、認可法人の全般についての結論を出す。それに基づいて、今回は先ほど引用しましたように五十五年度以降の行政改革計画が発表されたわけですが、その第二段階として、さらに先ほどのエンドレスというお話もありましたが、行革方針、計画というものも明らかにしていく、そういう方針、お考えですか。
○宇野国務大臣 一応昨年末に閣議決定いたしましたものを私たちは第一弾、こういうふうに呼んでおります。したがいまして、第二弾、第三弾、いろいろ考えて現在も具体化を進めておるわけでございますから、したがいまして、研究会の結果を待ってそれによって特殊法人に手を加えるということは、これは一つの大きな第二弾ではなかろうか、こういうふうにお考え賜れば結構だと思います。
○上原委員 そこで、人事院もおいでだろうと思うのですが、特殊法人のことについては直接関係はありませんが、ちょっと時間があれば定員問題と非常勤問題についてもお尋ねをしたいのですが、例の天下り問題ですよ。 これは絶えず指摘されてきておりますように、政労協関係者の天下り白書というのが年々出されております。特に役職員の例の退職金の問題については、果たしていまのままでいいのか。もちろん、これも二割以内の減額をするという方針は一応決めてはいるようですが、それの具体化というのはどうなっているのか。また、現在この天下りを規制していく、縮減をするという方針は変わりはないということなんだが、実際にそういう方向で運用されているのかどうか。いまの実態はどう把握しておられるのか。ここいらについて少し明確にしていただきたいと思うのです。
○宇野国務大臣 直接私の係ではありませんが、いまおっしゃった問題は官房長官並びに大蔵大臣、三閣僚で協議をしそして結論を得たわけですから、そうした関係上私からお答えいたしますが、いまおっしゃるとおりのことを決めたわけです。特に百二十二名という、特殊法人に関しましては役員の削減をいたしました。五割以上は民間だということですから、それ以後の新しい人事に関しましては、官房長官の手元におきまして十二分に主務大臣と協議が行われております。もちろん、理事の任期等のかげんもございますから、そうしたものが一挙にそのとおり実現するというわけじゃありませんが、その方針でやっております。 私たちの一番むずかしい一つの問題に逢着しておりますのは、やはり五割以上の民間人登用ということに関してでありまして、いままでは功成り名を遂げたお方が来ておられたわけですが、それも役職いかんによりましては必要だろうけれども、できるだけ活力をということになりますと、重役クラスばかりが来られてもいけない。むしろ重役前の人、片一方におきましては、天下りではなくして官僚からも局長前の人、そうしたことでお互いに交流をして、そして第三セクターとしての十分認識のもとに活躍していくことも必要じゃなかろうか。こういうことでございますから、すでに決定いたしましたことに関しましては着々とやっております。 退職金の問題に関しましても、それぞれの主務官庁にそのことを徹底いたしまして、そして予算査定等のときにおきましてはそれが実現できるようにしておるわけでございますので、その点も御了解賜りたいと思います。
○上原委員 細かいところまではちょっと触れられませんが、先ほどもちょっと言いましたが、たとえば日本道路公団の総裁の退職手当が四千九百三十九万円とか、中小企業信用保険公庫総裁の手当が三千九百十六万円とか、三千万円以上がざらにいるのですね。最低だって千八百七十万、こういうことが大きく報道されて、「優雅な渡り鳥、最高六回 公団、公社役員 七七%が天下り」これを見て歯ぎしりしない国民はいないと私は思うのですよ。 能力があるとか、人の生活設計の問題だとか、ライフサイクルなんと言われるといろいろ言い分もあるでしょうが、少なくともいまの特殊法人のあり方、さっき言いました認可法人のあり方、公益法人を含めて、天下りをしていくための公団づくり、公社づくり、事業団づくり、残念ながら国民の意識といいますか、受けとめ方はそういう面で共通しています。またそれが実態だと思うのです。一挙にはできないにしても、ここに相当思い切ったメスを入れていただかないと行政改革問題進みませんよ。 こういうことをないがしろにしておって、ほかの公務員の問題に一々手をつけようと言ったってそれは納得しませんよ。改めて、こういうことに対して——人事の問題に関して直接の担当でないと言うのですが、それは官房長官、大蔵大臣、行政管理庁長官がやるわけでしょう、この問題も。全体としてどうしていかれようとするのか、もう少しすっきりしたお答えがありませんか。
○宇野国務大臣 いまおっしゃるようなことを私たちももう規制しなければいかぬ、また大いに反省してもらわなくてはいけないということで対案をつくったわけでございます。それが昨年末の五十五年行革案として掲載されておるわけでありますので、今後それを実行していくということで、ただいまいろいろと人事もめぐってきておるものもございますから、その都度実行しておるということでございます。そして特殊法人も、いろいろな面において特権階級ではないということを明らかにしていかなければならぬ、こういうように考えております。
○上原委員 そこでもう一点は、先ほど特殊法人の常勤役員の縮減計画も進めておられるということでしたが、法人の統合による減員というものですね。いまさっき百二十二人が対象になっているのだということですが、これも五十八年度まででしょう。しかし、その法人の統合による減員計画というのは、五十六年度以降は昨年の閣議了解事項の中には明らかにされていませんわな。これはどういうわけですか、これはどうなっているのかということ。
○門田説明員 お答え申し上げます。 先ほど百二十二人という数字が出たわけでございますが、特殊法人の役員縮減の計画全体について御説明申し上げますと、まず一つには、特殊法人の常勤役員の一割整理ということで、これが七十五人、さらに、今回の十八法人の統廃合に伴いまして、廃止または民間移行されるもの、これは今後計画的に行われていくわけでございますが、年々計画的に行われていくその廃止または民間移行の特殊法人に係る者が四十五人、合計百二十人ということに相なりまして、そのほかに、いわゆる統合されるべき法人につきましては、いやしくもこういう厳しい世の中でございますので、焼け太りをしては相ならないという見地から、各計画年次において統合される都度これは予算査定というものを通じまして厳しく計画していくべきである、こういうことで、原則的には二法人の統合に当たりまして、その二法人の役員数の合計の四分の一は減らしたいというふうな原則をただいま考えているところでございます。
○上原委員 何といいますか、にわかに数を挙げるわけにはいかないということでしょうが、そういう面もあるかと思うのですが、これもまた途中で計画変更したり後退するようなことがないように、特に天下りの問題、高級官僚といいますか、そういう言い方はよくないかもしれませんが、一般的に言われておりますので、それの退手の問題等についてはもっと厳しくというか、公平にやっていただきたいと思うのですね。 そこで、先ほどもちょっとお尋ねがありましたが、念のために聞いておきたいのですが、六月までに府県単位機関整理計画というのは策定をするおつもりなのかということと、さっきもちょっとありましたが、五十六年度以降の行革計画の柱には一体どういうものを考えておられるのか。 次に、ブロック機関整理の問題が大変長官の頭の痛いことのようですが、端的に申し上げてどういう面で難航したのかということ。いろいろ抵抗があったということですが、なぜ抵抗があるのか、理由だけ聞いておきたいと思うのです。
○宇野国務大臣 五十五年度以降というふうに最初命名いたしておきましたが、常在行革ですから、以降という文字をとりまして、五十五年度行革、五十六年度行革というふうにして毎年やっていくべきだということでございます。したがいまして、本年度四本の柱を立てましたが、こうした問題は常にやらなければならない問題でございますから、本年度はいわばその大きな道づけをしたのではなかろうか、かように考えております。短期間でございますがかなりの成果を得たのも、やはり国民の声と議会の御理解、御鞭撻、そして適切なる指導力、そうしたものがあれば勇猛果敢に行革は進められるという一つの例を本年度示した、だからよろしく後人もそうしたことを碑としてやっていっていただきたい、かように思っておるわけでございます。 なお、具体的なわが自由民主党内における一部反対のことは、すでに新聞報道で明らかになっておりますから申し上げてもよいと思いますし、御承知だろうと思いますが、いわゆる営林局に関しまして、もうすでにことしは三年目でありますが、法律を改正して整備計画なるものを立てた。それの一応十年目が昭和六十一年に当たる。その入り口においてすでに北海道の四局を整理したから、六十一年まではもう整理する必要はないんだというようなことでございます。つまり他省庁に先駆けて整理しておるんだから、それをいま行管庁は何を言うんだ、こういう党内の一部の声でございます。 これは、私から言わしめますならば、その声ももっともだろうとは思いますが、いやしくも五十五年行革というのは、組閣のときから行革を推進するということを各閣僚が総理大臣と約束をし、その決意で入閣しておるわけでございまして、特に行革の責任者の私は、各地方のバランスもとりたい、省庁間のバランスもとりたい、そしてブロックが七つか八つか九つか、そうしたものが大体形を整えるときまでは、ブロック機関というものはどういう姿にしていくべきか、これもやはり将来十二分に考えていかなくちゃなりませんですね。 そういう意味で、その第一着手として各アンバランスを是正しようではないかということになりますと、すでに農政局はもう七ブロックでございますからね。あと何があるかということになれば、漁業調整委員会と営林局としかありません。だから、営林局に関しましてひとつぜひとも協力をしてくれ。いやもうすでにやったという声があるのですが、実はその五十二年の行革におきましては、すでにわが行管庁も北海道におきまして幾つかの機関を削減いたしております。特殊法人につきましては運輸省も二つばかりの特殊法人をすでに削減いたしまして——これは法律はおくれておるわけですが、作成いたしております。また文部省もちゃんとやっております。にもかかわらず私は、やはり五十五年行革で運輸省にも文部省にも行管庁にもさらに新しく整理統合の対象を求めなければ、各省庁間の協調は得られないという立場でやってまいったわけでございますので、そうしたことも関係各位がわかっていただきつつあると思います。 いままでは横並びのことがわからなかったものですから、うちだけ先やったのに何でひどい目に遭うんだ、これは当然の気持ちだったかもしれませんが、実はこういうわけで横並びでやっておるんだということで了解を得つつある段階ではないか、かように私は思っておる次第であります。
○上原委員 まあ横並びとか、あるいは一省一局削減とか一省庁一局一部削減とか、そういうように画一化しておったんじゃ、それも一つの便法といいますか方法ではあるでしょうが、私はやはり国民のニーズにこたえる行革のあり方じゃないと思うのですね。そこは後で少し申し上げますがね。 そこで、今度の特殊法人の問題との関係で閣議決定にも出ていますので、改めて取り上げてみたいと思うのですが、沖繩電力株式会社についてなんですよ。これは御承知のように、沖繩振興開発特別措置法の第五章電気事業振興のための特別措置ということで規定があるわけです。第二十九条から三十七条までですかね。その第三十一条に「沖繩電力株式会社は、沖繩における電気の安定的かつ適正な供給を確保するため、電気事業及びこれに附帯する事業を営むことを目的とする株式会社とする。」そこで、この政府の方針によりますと「沖繩の実態に配意しつつ、諸般の措置を講じ、昭和五十六年度末を目途に民営移行する。」こういうふうにうたってあるわけですね。 お尋ねしたいわけですが、御承知のように沖繩電力株式会社は、さっき申し上げましたように振興開発特別措置法に基づいて設置された特殊法人である。資本金は百四十七億二千八百万円。この九九・九%の株は政府が保有し、残り〇・一%を沖繩県が保有しておるのですね。この電力会社は、復帰後県内の電力需要に対応して今日までに大規模な設備投資を重ねてきた。五十四年十二月の中間決算が終わった段階では、何と百十八億円の累積赤字を抱えているようであります。沖繩電力の料金値上げは、値上げ申請が四六・四九%だった。これに対して通産省が認可したのは四二・四〇%の値上げがなされ、去る二月十二日からたしか実施されていると思うのですね。通産省にお尋ねしたいのですが、今回のこの値上げで百十八億円の累積赤字はどの程度解消するのですか。
○堀田説明員 沖繩電力の料金改定、二月一日に認可をいたしまして、先生おっしゃったとおり二月十二日から実施されております。 ただ、料金改定というのは将来の原価を見込んで、その原価を償うためにどれだけの料金が必要かという形で計算をいたしておりまして、それまでに累積された赤字を償う意味で料金算定を行ってはおりません。したがいまして、今回の料金改定の原価の中には、いまお話のございました五十四年度上期末現在の累積赤字百十八億というのは算入されていないわけでございます。仮に今後、沖繩電力株式会社の経営陣が従来以上に経営努力をいたしまして、原価計算期間中に若干のプラスを生すれば、その百十八億の一部を消すことができるということでございますけれども、現在沖繩電力が置かれております状況は、経営面から見ますとかなり厳しい状況にございまして、なかなかそれを期待するのはむずかしいというのが実態でございます。
○上原委員 これは開発庁もちろんおわかりのとおり、さっき申し上げましたように四二・四〇%の電力値上げをしても累積赤字の解消には一向ならぬ、むしろふえるのじゃないかという見方さえあるわけですね。こういう実態なんです。 さらに続けてみたいのですが、たしか今度の行政改革に先立って、通産省は昨年五月に、沖繩電力の民営移管の問題について、現地に沖繩電気事業協議会を設置して、具体的な作業を進めてきておられるのじゃないかと思うのです。 仄聞しますと、その詰めの内容としては、まず沖繩電力が離島における電力供給を多く行わなければならないという実態を踏まえながら、その前提に立って、一つには電力会社の今後の収支及び累積赤字の見通し、これがどうなっておるか。二点目には累積赤字の解消策はいかようなものがあるのだろうか。三点目は、全体としての良質安定な電力の供給の確保策はどうすべきか。四点目は、地域住民の民営移管ということに対する意向はどんなものか。五点目は、民間移行の方法と時期、こういった問題を中心に検討を進めておられる、あるいは政府部内で検討をしている、こう聞かされているのですが、これは事実なのか。 また、もしそうであるとするならば、現段階においてそういう作業の進捗状況なり民営移管をしても大丈夫という判断に立ったのか。立ってこの中に入れてもらったのかどうか、そこいらも明らかにしていただきたいと思うのです。
○堀田説明員 沖繩電力の民営移行を円滑に行うために、沖繩電気事業協議会という機関、これは私どもの資源エネルギー庁長官の私的諮問機関ということでございますけれども、現地の学識経験者にお集まりいただきまして検討していただいているというのは先生御指摘のとおりでございますし、昨年五月末その小委員会、これは集中的に議論をしていただきます意味で小委員会というのを設けておるわけでございますが、琉球大学の砂川先生が委員長になっておられますが、その第一回目を開催いたしました。 その後料金改定問題が現実の問題となってまいりましたのでしばらくお休みをしておったわけでございますが、昨年末の閣議決定にございます五十六年度末という目途が、時期が次第に接近してまいりましたので、まだ二年あるとはいえかなり短い期間でございますから、ことしに入りましてから集中的に御議論いただくということで、実は三月にも開催いたしましたし、あした私はその協議会に出席するために那覇に参る予定にいたしております。
○上原委員 私が指摘をした五つばかりの内容の方はどうなんですか。大体そういうものをテーマにして協議会で検討なさるわけですか。
○堀田説明員 民営移行を円滑に行います場合の大きな条件というのは、私ども三つあると考えております。一つは経営基盤が確立していること、それから二つ目は良質安定的な電気を供給できる体制にあること、三番目は、地域独占事業でございますから地域住民の意向が十分に反映された地域的な会社であること、この三つが基本的なことと考えておりまして、先ほど先生が御指摘になりました五項目でございましたか六項目でございましたか、皆そういう基本的な条件にかかわる事項でございますので、議論の柱はそういう点にしぼられております。
○上原委員 そうしますと、いまその協議会で民営にすべきかどうかという結論は出していないわけですよ。皆さんの場合は逆立ちしているわけなんだ。上から押しつけて、これは特殊法人だから、振興開発計画もたまたま五十七年三月三十一日で切れるから、この際もう民営にせい。これはそういう安易なことじゃいかないのじゃないですか、長官。これはまた地域エゴだと思われたら私も困るのだよ。実態がいまそういう状況なんです。 それで、確かに行政改革の一環として特殊法人の統廃合というので、法律期限の問題等もあって、沖繩の電力会社もその特殊法人に入っておったから民営移管に組み込まれたのだと私は思うのですが、しかし、これは特殊法人と言っても、何も鉄建公団やKDDの不祥事件を起こした、そういう不祥事があった特殊法人ではないわけですよ。まさに沖繩県民にとっては産業、経済、日常生活の基本である電力エネルギーの問題があるわけで、だからさっきから申し上げておるように、政府の側からすると、沖繩電力は大きな赤字を抱えたお荷物的特殊法人だから、この際もうメリットはないから民営移管にすべきだ、そういうふうにしか私たちとしては受けとめられないのですよ。しかも協議会をつくってそこで、一応民営移管をした場合にはどうであるかという検討も含めてでしょうが、民営にしたのがいいのかどうかという結論は県民のコンセンサスとしては出てきていないわけでしょう。そういう状況で、五十六年度末を目途に民営移行する、こういうことはいささかどうかと思うのですがね長官。どのようにお考えですか。
○宇野国務大臣 先ほどのお話にあるいは関連するかもしれませんが、画一的な行革ではだめだ、こういうふうなお話がございました。しかし、特殊法人に関しましては、もうどなたからも御質問を受けましたとおり、昭和三十九年来の臨調、そうしたところから出発しておりまして、その後にいろいろな機関がいろいろなところでいろいろとリストアップをしてまいったわけでございます。だから、各省庁は十二分にそういう経緯を知っておるだろうから、ひとつ各省庁において、画一的であるかもしれぬが、二つ以上出してもらうところ、一つ以上出してもらうところ、私はそういうふうな区分けをいたしまして、各省庁の判断に任した。 特にこれにつきましては、わが党の行財政調査会もその方がよかろう、行管だとかあるいは行財政調査会が一つ一つ、この特殊法人をこうせい、ああせいと言うよりも、従来の経緯がわかっておるはずだから、だから各省庁の判断に任した方がいいじゃないか、こういうふうな党からの強いアドバイスもございましたので、行革は挫折の歴史でございますから、これだけの仕事をやるためにはやはり党の御意見も承りながらやった方がいいということで、通産省においても十分その点をいろいろ考慮せられながらやられたのではないだろうか。 つまりいままでの行革におきましての基準は三つばかりございまして、もう民営に移行した方がいいのではなかろうか、社会、経済情勢が進んだから特殊法人のあり方についても考え方を変えた方がいいのではなかろうか等々も一つの基準になっておりましたから、いま通産省の課長が答えましたような判断でなされたものであると思います。 われわれといたしましても、これはそういう形において統廃合されていくわけでございますが、もちろん沖繩県民の方々の貴重な産業、文化、経済、生活の根本でございますから、やはり政府全体といたしましても、民営になりましても、今後の運営に関しましてはいろいろと御協力を申し上げつつりっぱな民営の実を上げていただきたい、こういうふうな考えには変わりはございません。
○上原委員 行管庁長官というお立場での御答弁はそうしかならぬかなとも、いま聞いていると思うんですね。 沖繩開発庁、来ていらっしゃいますね、これはどうお考えなんですか。どうもいまの行管庁長官の言い分からすると、関係省庁がそれでいいんだ、そしてこれを党が追認した、党というのは与党のことでしょうね、だからわれわれとしては、行政改革を推進する意味で特殊法人だから含めた、こういうふうに要約できるのじゃないかなと私なりに受けとめたのですが、事は重大な問題だよ、あなた。そうなると、開発庁の姿勢なんかも、通産省も。簡単に決めちゃって、後で民営移管をしても、本当に現在の安定的電気事業の供給運営が可能なのかどうか。借金はどうするのか、まあ人の借金のことまで私が心配する必要はないかもしらぬが、開発庁はどういうふうにお考えですか。どういう認識を持っておられるのですか。
○野村説明員 お答えいたします。 ただいまいろいろお話も出ておりましたように、沖繩電力株式会社につきましては、昨年末の行政改革に関する閣議決定の中で、昭和五十六年度末を目途に民営移行ということが決定されたわけでございます。沖繩開発庁としては、やはり沖繩というものが非常にたくさんの離島を抱えている、そういう県でございますので、したがいまして、そういう特別な事情にある沖繩県で電力が安定的にかつ適正に供給されるということはきわめて重要だというふうに考えております。 民営移行という方針でございますが、ただそれにつきましては、やはりいま申しましたように、離島が多いという沖繩県の実情を十分踏まえまして、先生御指摘のように累積赤字も非常にたくさんあるということでございます。そういった累積赤字の解消など、沖繩電力株式会社の安定的な経営基盤を確保する、そういうための諸条件、諸措置というものが今後十分なされる、先ほどの話でございますと、通商産業省におきまして現地に沖繩電気事業協議会というものを設けて、その問題につきましてもいろいろ協議されておられるということでございますので、そういった協議の結果等もわれわれ十分お聞きしまして、また、所管の通商産業省等と十分協議してまいりたいというふうに考えております。
○上原委員 もちろん、それは関係者や県当局もそれなりの御検討はしておられると思うのですが、これだけ重要なことですからね。われわれが懸念するのは長官、いま国務大臣お一人しかいらっしゃいませんので、民営にすれば必ず営利性が強くなっていくというのは、これは明らかですよ。電気料金のさらなる高負担というものあるいは物価への影響など、県民に悪影響を及ぼすことは避けられないのじゃないのかというような感じがするわけです。現実には早急な民営移管の方向で進んでいる。しかし、これだけの赤字を抱えた中での民営移管というのは、民間からの出資は非常にむずかしいんじゃないかと困難視している向きもあることはもう事実ですね。そこいらは一体どうするのかということ。 同時に沖繩は、いまもお答えがありましたように本島そのものが離島なんですね。宮古、八重山、久米島、その周辺離島を含めて、設備投資あるいはその他の送電コストがかかるのはもう明らかなんです。しかも水力発電というのは全然なくて、全部が火力発電で石油による発電なんです。最近の油問題と関連させた場合に、一体自分たちの生活環境あるいは経済、エネルギーというものがどうなっていくかと、県民はこの問題については非常に懸念を持っていますよ。五十六年度末と言ったって、あと一年そこいらですよ。そういうことが定かに確たる方向づけがなされないままに進められるということに対しては、われわれは合点がいかないのです。こういう行政改革というか、これは改革にならないですね、場合によっては改悪にはなっても。 果たして、いま私が申し上げましたような懸念というものがない方向でこの問題は民営移管というのをできるとお考えなのか。そこいらについては、もう少し行政管理庁もあるいは通産省も沖繩開発庁も、真剣にお考えになっていただかなければいけない問題ですね。この点、改めてお尋ねをしておきたいと思うのです。 同時に、いま一点は、もしこの現地に設置されたという沖繩電気事業協議会で、どうもいまの諸般の情勢からして民営移管はすぐ五十六年度末にやるべきでない、さらに当分の間現在の経営方法がいいのだというふうな意見具申なり——その協議会じゃなくして、あるいは県なり各市町村からそういう決議も出ていますね。こうなった場合は再考の余地はあるのかどうか。この二点についてひとつ御見解をお聞かせいただきたいと思うのです。
○宇野国務大臣 これは行革の問題として取り上げますと、沖繩だけを言うのじゃございません、特殊法人という一つの、何か株式会社でありながら特殊法人だという座布団を与えられておったということが、たとえばいろいろなところでいろいろな批判を招いたんじゃなかろうかと思います。 しかし、力のないものを民営にせよというのじゃなくして、通産省みずからも答えておりまするとおり、十二分に民営に移行し得る条件というものを通産省も把握をし、さらには、足らざるところはいろいろ協議をしていただいて、政府の応援も、決して見捨てるわけじゃないということでありますから、そういう線でやはりぜひとも進めていただきたいものである。行管庁は、通産省がこう言うたから、はいそうですかと言うだけでは決してなくして、当然その間における沖繩開発庁なり通産省との連絡等々密にいたしまして、いろんな問題を報告を受けて、一つのプランとして閣議決定に持っていったわけでございますので、その点はひとつお考え賜りたいと思います。 沖繩の話ではありませんが、他のたとえば株式会社の形態をとっている特殊法人から言わせますと、特殊法人であるがために、これから役員減らせとか、いや何やらせいとか言って、むしろ民間の方が伸び伸びできるんだというふうな声を聞くこともあるわけであります。だから、特殊法人というものは、一つのものだけを例外にするとか甲と乙だけは差別をつける、そういうことがあってはなりませんから、さような面におきましても、ひとつ沖繩興隆のために民間の活力というものを十二分に注入していただいて、特殊法人よりもなお一層の強い弾力性で臨んでいただきたい、こういうことが実は行管庁といたしましての気持ちでございます。 そこで、じゃあ協議会が反対したらどうするか、こういう突き詰めたお話になりますと、せっかくそうしたものも出発したところでございますし、いま私がそれをどうこうと言うわけじゃございませんが、いま申し上げましたような政府の方針というものを十二分に御理解賜りまして、そして十二分に御吟味賜りまして、足らざるところは政府はどうするんだ、こういうふうなことに相なろうかと思います。 これは私から答えるよりもむしろ通産大臣の所管でございますので、それ以上私が申し上げましてもいささかどうかと思われますが、政府の一員として行革に携わっておる者から申し上げれば、そういう方針でひとつまとめていただきたいと思っております。
○上原委員 行管庁の頭の中には、特殊法人を減らした数が一つでも多くなればそれで一点くらい上がったということ、これしがなければ困るけれども、私はそういう立場で言っているんじゃないのです。現にあれだけの累積赤字があるということと、民営に移管するに当たってもこれだけの疑問点というものが解消される見通しはまだ立っていないんじゃないか、そういういろいろな実態を申し上げての上で質問しているわけです。 そこで、じゃあ通産省と開発庁にお尋ねしておきたいわけですが、民営に移管されても十分経営が成り立つ、あるいは県民生活にインパクトを与えない、その解消というのはめどは立つのかどうかという問題。これからやってみなければわからぬということになるかもしれませんが、それと同時に、行管庁長官は盛んに政府の方針を理解をしてもらいたいということなんだが、一方われわれの側から言うと、この設置されているという協議会の意向も聞いてもらいたいと思うのです。各市町村が決議をしていることに対しても耳を傾けてもらいたい、あるいは私が言うことに対しても耳を傾けてもらいたい。そういう県民の要求、要請に対しては十分聞いた上で最終的には結論を出す。少なくともそういう柔軟な姿勢がないといかぬと思うのですが、そこはどうなんですか。
○堀田説明員 先ほども申し上げたことの繰り返しになりますけれども、沖繩電力を円滑に民営会社に移行させるためには、私どもは地元の意向をまず第一に尊重する。沖繩の持っております特殊事情、先ほど離島という例が出ておりましたけれども、四十二の有人離島がある、それに電気を供給しているという非常に特殊な事情についても十分配慮する必要があるということは、私ども十分承知をいたしておるところでございます。そのような観点から、現地の学識経験者にお集まりいただきまして、先ほどお話が出ましたような事項について、具体的にそれを解決するにはどういう方策があるかということを議論をしていただいておるわけでございます。
○上原委員 地元の意向は十分尊重するということですから、きょうこの程度でこの問題はひとまずなにしようかと思うのですが、長官もぜひ御理解いただきたいことは、確かに特殊法人であるよりも民営に移管されて、行管の方からあるいは政府の干渉がましいことより、フリーな立場でもっと活力あるというか弾力的な民力の高揚をやっていく、これは考え方としてはわかりますよ。しかし、そうできない面が実際問題としてあるわけですよ。そこは篤と政治家という立場で、国務大臣という立場で御理解いただかないと、がむしゃらに、ここで閣議決定して方針を決めたんだからやらないとまた怒られるからということで、そういうことは御賢明な長官はおやりにならないと思うのですが、そこいらは御理解いただけますね。
○宇野国務大臣 私といたしましては、今日ただいま公式論しか言えませんが、行革というのは、先ほど私は各省庁にわたるものであるというお話もいたしました。地域的なことも十分考えておるということも申し上げました。閣議決定というものはやはりそれだけの重さがございますから、したがいまして、いま閣議決定したばかりのもので、事情変更によっては、というようなことは、私はこれは申し上げる段階でもありませんし、将来にわたりましても、余りにもかたくなかもしれませんが、一角が崩れれば行革は全部崩れてしまいます。さような意味で、地元の御意向、地元のいろいろな問題、これには十二分に政府は対処していくことだろう、こういうふうに考えます。したがいまして、やはりこの決めました方針は貫いていきたい、こういうふうに思っております。
○上原委員 お立場はわかりますが、いまのお考えには必ずしもこの電力会社の場合はなじまない背景があるということも私の方からも加えておきたいと思うのです。 そこで、できるだけ時間を節約したいのですが、人事院せっかく来ていただきましたので、次にちょっとまた問題を変えますが、私は今度の行政改革計画を見ましても、公務員の人員計画とかいろいろ出ているわけですが、どうもそういう意味では、総定員法とのかかわりで、自然増というか新規採用と退職者を相殺をして、公務員の数というのは年々頭打ちというか抑制してきているんだということが過去何年か強調されてきているわけですが、要するにこの昭和五十五年度の定員増減の、予算委員会でしたか、出したものを見ましても、たしか五十万三千五百四十一人ですね、非現業で。五現業を入れて八十九万八千三百六十六人となっている。五十四年度も八十九万九千百三十六、五十五年度が八十九万八千三百六十六で、差し引き七百七十のマイナスだ、こういうふうな資料が出ているわけです。これはこれなりにわかりますが、一体、現在、非常勤職員というのは各省庁にどのくらいいるのか。
○門田説明員 ただいま先生御質問の数字は、これは総理府の人事局が調査をしているわけでございまして、昨年七月一日現在の総理府人事局調査、これが一番新しい数字でございますが、すべての非常勤職員を合計いたしまして約二十一万人ということに相なっております。
○上原委員 きょうはこの問題には深くかかわるわけにまいりませんが、私は前から非常に疑問を持っているわけです。長官御承知のように、二十一万の非常勤職員が現にいるわけですよ。もちろんこれには委員顧問、参与等の職員とかいろいろな専門職員、あるいは統計調査職員とか、そういうのも含めてそうなんですが、何といったって余りにも多い。こういう実態に対しても、なぜそうなるのかというと、これは業務量があるからそうなると思うのです。だから、行政改革なり公務員の任用のあり方といいますか総定員に対しての考え方というのは、単に抑え込めばいいということじゃないのじゃないか。福祉政策なり地域住民サービスというものを積極的に推進していこうとすると、それだけ人手が要るわけですよ。そういうことはみんな、いままではカムフラージュされた形でずっと推移してきている面があるから、にっちもさっちもいかないという状況に差しかかりつつあるのじゃないかと思うのですね。この矛盾点だけをきょうは指摘しておきたいと思うのです。 実に二十一万七百六十一人、しかもこの中には、一日八時間の労働時間を超えないで、日雇いという意味でしょうが、六カ月以上というのが一万六千三百八十六名、未満が二万六百十八名、さらにパートタイマー的ではあるが六カ月以上というのが何と十四万五千六百十三名もいるのですよ。そういう矛盾をいまの人事行政なり行革の中にはらんでいるということはぜひ含んでおいていただきたいのです。これはいずれもっと解明していかなければならない問題があると思うのです。 しかも総定員法の中には、絶えず問題になっておりますが、国立学校設置法定員のいわゆる新設国立医科大学等の定員は入っていませんね。これが一万二千七百二十三人もいる。こういうふうな現在の公務員の実態に対しては、行政管理庁としてももっと総合的にこの実態を把握してみる必要があるのじゃないかという感じがするのです。何も私は人員整理をしなさいという前提で言っているわけじゃないですよ。行政の需要がそれだけ旺盛になるから、定員法で頭打ちになって、どうしても非常勤職員でなければいけないというふうにいまの実態というのはなっているわけです。しかも医療関係従事者とか、あるいは法務省関係ですか、そういうところに従事している者の中には、十四、五年も非常勤職員としてずっと勤めている人がいる。そういう数も、何名いるのか、これから全部私は洗い出してみたいと思う。長官、これでは余りにも片手落ちの面があるのじゃないですか、いまのところ。 したがって、そういう総合的な面を含めて、この際、行管も、総理府人事局も、人事院も、行政監察というか行政診断というか、それをやるべきじゃないかと思う。この件についてはどういう御見解を持っておられるのか。きょうのところは、基本的なお考えだけ聞いておきたいと思うのです。
○宇野国務大臣 いまおっしゃる定員管理に関しましては、新規需要を極力抑えていますが、決して無視せず、必要なところは純増というふうな結果が、この十年間の経緯を顧みましてもあるわけでございます。ただし、ぜい肉はざくざく切っていくという方針でございますので、さような意味で非常に効果的な定員管理をいたしておる。試みに、予算も伸びましたし、GNPも伸びましたが、その急カーブと国家公務員の行政需要並びに定員削減を合わせた定員管理というカーブを比べますと、この点は政府は国民のニーズに合ってやってきたのではないか、こういうふうに考えております。 ただいま御指摘の定員外の問題に関しましては、もうすでに昭和三十年代にも一つの答えを出しておりますし、なかんずく閣議におきましても、定員外の職員が常勤化することは極力防止しなくてはいかぬということで、それぞれの省庁にも厳しくそのことが申し渡されておりますので、そうした方法によりまして十二分にこの問題はチェックしていけるのではないだろうか、私はかように考えております。だから、監察をせよというお話でございますが、監察もいま少数精鋭主義でやっておりますし、各省においていま申し上げましたような閣議決定の線でやっておりますので、私自身といたしましては監察をさせるということは現在考えておりません。
○上原委員 私は、監察しなさいと言っているわけじゃないですよ、長官。二十一万もいる非常勤、その実態をもう少し掌握してみたらどうですか。常勤的非常勤職員というのは一体どのくらいいるのか。当然定員化してしかるべき者もたくさんいると思うのですよ。そういった定員外職員の常勤化の防止という閣議決定がかなり前に一遍なされているからだめだということじゃいけない問題があるのじゃないか。そういうことも含めて、行政改革の問題なり人事行政というものをやっていただかないと、片手落ちになりますよという点を指摘しているのであって、こっちは何も、監察をびしびしやって首を切れなんという立場じゃないですよ。おかしいんじゃないかと言っているのです。 人事院はどうお考えですか。
○金井政府委員 御指摘の非常勤問題でございますが、人事院といたしましては、業務と非常勤の定員と申しますか量の問題、これは所管しておりません。ただ、非常勤職員と申しましてもいろいろ種類がございまして、日々雇用を更新されて、御指摘のように六カ月以上更新されている者から委員、顧問、参与あるいはパートタイマーというものもございます。それぞれの種類に応じまして、人事行政上の処遇の問題といたしましては、たとえば給与におきましては常勤職員との均衡をとるように、その他勤務時間の問題とか休暇の問題とか、それぞれその実情に応じまして処遇を講ずるように、各省庁にもいろいろ指導しておるわけでございますが、何分にも種類が非常に分かれておりますし、問題点が種々ございます。職員団体の方からも処遇の改善ということでいろいろ申し入れがございますので、私どももできるだけ常勤職員との均衡をとるという観点から努力しているところでございます。
○上原委員 そこは、待遇というか、労働条件、給与といった面を含めてもっと工夫をしていただきたい。これは行管庁長官にも要望しておきたいと思います。 そこで、あと一、二点で終わりますが、これも見解だけお聞かせいただきたい。 さっきから引用している行政改革の方針を見ますと、防衛庁も対象になっているのですね一元防衛庁長官でもあられるからよくおわかりだと思うのですが、これに「防衛施設局の防衛施設事務所について、昭和五十五年度に一箇所を廃止するとともに、昭和五十七年度までに更に一箇所を廃止する。」とあります。しかし、さっきは、閣議で一遍決定したものをすぐ取り下げるということになると、ほかの方にも影響するからなかなかそういかぬというお答えです。そして沖繩電力株式会社は入っている。すでに変更しているのじゃないですか、防衛庁は行革の対象外にするというのはどういうわけですか、その基本的見解だけお伺いしておきましょう。
○宇野国務大臣 防衛庁は閣議決定する前に私の判断並びに関係閣僚の判断で今回は除外しよう、こういうわけでございますから、閣議決定をしてから除外ということではございません。この点だけ御了解賜りたいと思います。 そして私は、各省庁にわたってブロックというものの必要性を認めつつも、やはり縮小したい、合理化したい、こういうことですから、防衛施設局も言うならば十ばかりございますので、したがって、これは数合わせではございませんが、当然考えていかなければならないし、特にわが国の防衛費というのは、御承知のとおりいま非常に窮屈な範囲内において予算化されております。五〇%が人件費であり、残り五〇%のうちの大体一七%が装備費であります。そしてGNPの〇・九というぐらいのところでやっていこう、しんぼうしたところだろうと思いますし、また内閣もそういう方針で臨んでいるわけです。 だから、防衛施設局というのは言うならば三三%の部門を担当している、全部が全部ではありませんが、そういう考えですから、そこで、官僚ばったような、なわ張り意識でのほほんとしていてもらっては困るよ。だから、私流に言うならば、接着したものは、一発でもよいから弾丸に備えてほしい、こういう意味で防衛庁もその例外にあらず、私はそういう気持ちではっきり申し上げておるわけでございます。 しかし、それよりももっともっと防衛全般の問題であるから、十分行管庁長官としての気持ちはわかるが、いま防衛が大切なときなので、今回はそうした対象から外した方がいいのではないかというふうな党からのアドバイスがございましたので、やはり私も党人でございますから、閣議決定前にそのことだけは党の御判断を仰いで、そして外したという経緯でございます。 だから、沖繩は閣議決定からは外さぬとがんばるが、防衛は外したじゃないかというのはちょっと筋が違いますので、御理解を賜りたいと思います。
○上原委員 いまのは本当ですか、閣議決定前に外したというのは。ちゃんと閣議決定には入っているじゃないですか。「昭和五十五年度以降の行政改革計画(その一)の実施について」(昭和五十四年十二月二十八日閣議決定)というのに。いま私が引用したのは閣議決定前に外したのですか。
○門田説明員 ただいま大臣が答弁申し上げました点について、事務的に補足させていただきます。 先生が引用なさいました昨年十二月の閣議決定、「防衛施設局の防衛施設事務所について、昭和五十五年度に一箇所を廃止するとともに、昭和五十七年度までに更に一箇所を廃止する。」合計二カ所廃止する、こういうふうに閣議決定しております点について、これを廃止したわけではございません。 先ほど大臣が答弁申し上げましたのは、ブロック機関でございます防衛施設局について申し上げたわけでございまして、防衛施設局のさらに出先でございます、いわゆる二次機関である防衛施設事務所についての閣議決定は生きております。
○上原委員 弾丸の弾よけにしてはならぬとか、そんな、問題発言ですよ、あなた、幾ら長官でも。そういう防衛庁を聖域にしようという考え方が問題である、もうきょうはやめようと思ったけれども。施設局は、防衛庁は全く対象外にするというのは、もう一遍伺っておきたいのですが、どういう側の考え……。
○宇野国務大臣 いまちょっと混同されておりましたから門田君から言いましたが、昨年末のものは、施設局はブロック機関ですが、その下の機関は廃止するということはきちっと予定どおりやっていきます。だから、いまブロック機関に関する三十五、これを廃止するという法律案を閣議決定したわけですから、その中におきまして防衛施設局を廃止すると一たん閣議で決めて取りやめたという問題ではない。閣議で決める前に党から、それは対象にするなというお話がございましたから対象から外しておりますので、そこがちょっと上原さん、誤解されておったかもしれませんが、そういうことでございますので、御理解賜ります。
○上原委員 ですから、なぜ外したのかということです。
○宇野国務大臣 閣議決定前に外したのは、やはり党の強いアドバイスがあったからでございます。
○上原委員 その点についても納得しかねますが、きょうはその程度にとめておきますけれども、やはりいろいろなことを聞いてみますと、政府の方針というものも、もちろん政党政治ですから、自民党が政権をとっているので、その方針に基づいた行革のあり方あるいは行政の進め方というのはあっていいとは思いますが、防衛庁を聖域に扱うということに対してよけい問題を残すということ。ある面では自衛官の人員のあり方を含めてやはりこれは行政監察すべきですよ。むしろ対象にすべきですよ。そこに今日の大平内閣といいますか自民党政治の非常に変形といいますか、変則的な点があるということを指摘しておきたいと思うのですね。 そこで、この問題と若干関連しますので、もう時間がありませんから簡単にお答えいただきたいのですが、かねがね問題になってまいりました読谷飛行場の移転問題について一体どうなっているかということです。たしか三月十八日の日米合同委員会の施設特別委員会に読谷飛行場の移設問題を日本側から提案をしたということですが、一体その後どうなっているのか、また、この提案に対する米側の反応はどうだったのか、合同委員会にさらに提起をしてこの問題を解決をしていく意思があるのかどうかということ。 〔有馬委員長代理退席、委員長着席〕 もう一点は、これもきょうではなかなか結論が出かねるかもしれませんが、例の自衛隊の那覇基地内の道路開放の問題です。現在、民間の飛行場から糸満市や小禄、豊見城方面への那覇空港に通ずる道路は自衛隊の基地によって遮断されておりますね。たしかあれは三百三十一号ですか。これなんかも非常な交通パニックを来しておるにもかかわらず、国道そのものが自衛隊基地によって使えない。したがって、南部関係の人々は空港に行くにも遠回りをしなければ行けない。観光面でもいろいろな面で支障を来しているわけですね。こういうこともようせぬといて、施設局や防衛庁だけは国民の上に君臨するなんというのはもってのほかなんです。こういう問題に対してどういうふうに対処していこうとするのか、防衛庁、お答えいただきたいと思います。
○宇野国務大臣 防衛庁の前に申し上げておきますが、私は、防衛庁もやはり行管庁としては、行政機関でございますから、したがいまして、全く監査しない、そういうことじゃありません。いま申し上げたのはブロック機関の整理統合という問題からは外したんだ、ただ、私としてはやはり防衛庁の施設局も他の局と同じように常に合理化、改善ということは努力してもらわなければいかぬから、さような意味では決して聖域ではありませんよ、こういうふうに私は行管庁長官として言っておるわけでございますので、したがいまして、今後も決してそういう意味で聖域視しておるわけではありません。ただ、兵員という問題に関しましては、これは命をささげることを国家に誓約をして入隊をしている方々ばかりで、また、防衛庁設置法なり自衛隊法でいろいろな規約がございますから、そうした面を私たちはさわるのだということを申し上げておるわけでもないということをひとつ御理解賜りたいと思います。
○深作説明員 御指摘のございました読谷補助飛行場の件でございますが、三月十八日に米側に提案いたしまして、米側はそれを持ち帰りましていま慎重に検討いたしております。なかなかこの問題はむずかしいものでございますから、米側としても、私たちが得ておる感触では、なかなか時間をかけて慎重に検討している段階だというふうに承知いたしております。なお、提案いたしました施設特別委員会は、合同委員会の下部機関でございますので、以後所定の手続に従って処理を進めていく、こういうふうに考えております。
○平説明員 道路の通行の問題についてお答えいたします。 防衛庁といたしましては、基地内の道路の通行問題につきましては、道路を維持管理する者から具体的な計画を承った上で慎重に検討すべき問題かと思いますけれども、いずれにいたしましても、防衛施設の基地の中を一般に開放するということにつきましては、管理運営上大変むずかしい問題があるのではないかというように考えております。
○上原委員 それは基地の施設内ではないのです。そこは道路なんですよ。国道に指定されているのです。遮断してあるわけだよ、基地として。そういうことまではやってはいけないと思うのですね。それは十分検討してみてください。 それで、最後にもう時間がありませんから、長官に申し上げておきたいのですが、いまの行政改革ということにつきましてはいろいろむずかしい面があるということは、先ほど来申し上げていることなんですが、やはりもっと国民に行政制度の現状及び改革の必要性というものを常に明らかにしていくという姿勢が全般について必要ではないのか。どうもわが国というのは、何か鉄建とかKDD、そういうものが起きれば、もちろんそれは大変なことで、あってはならぬし批判の対象になりますし、不正は徹底的に解明をしていかなければいけないのですが、そういうことに悪乗りをして、何か公務員無用論みたいなことが風潮として出るのは、私はやはりよくないと思うのですね。 したがって、そういう意味では、かつては行政白書みたいなものを行政管理庁は出しておった。「行政改革の現状と課題」というものを四巻まではお出しになっているようですね。しかし、これの中には時の内閣の行政改革の実績とか、いろいろなことが指摘されるので、いつの間にかこういうことがなくなってしまっている。やはりもっと国民に、開かれた行政のあり方、改革を進めている実績、むずかしさ、公務員の果たしている役割り、また、そういった綱紀の粛正とか、いろいろな不正を正していったというようなことを公開をしていって、国民の理解と協力を求めるという姿勢を行管そのものが積極的に打ち出してみたらどうなのか。 そういうことも相並行さして、この行政改革の問題は、あなたがおっしゃるようにエンドレスという方向でやらないと、場当たり的、思いつき的にやってみたって、決してこれ以上実を上げ切れぬと私は思う。そういう面では、こういういま私が申し上げたようなことも含めて、これからの改革の計画の中に生かしていただきたいと思うのですが、長官のまとめた御見解を聞いて、質問を終えたいと思います。
○宇野国務大臣 いまおっしゃったことは非常に大切なことで、私もそうであらねばならぬと思うのですね。行革というのは、まちまちな意見がございます。まず第一番に国民がお考えになるのは、ひとつ行革で毎年二兆円か三兆円ぐらいの節減ができぬか、こういう話になります。 これは、やはり人員整理というふうなことができたならば一番大きな効果を上げるでございましょうが、それは今日国会の決議等もございまして、また今日の経済情勢等々考えまして、多くの人たちが路頭に迷うということがあってはならない、かように政府の責任者としても考えますと、そういう過大な御期待にはなかなかむずかしいんだ、しかしながら、十二分なる定員管理によって仮に足らないところがあったら人さんを回し、もう余っているところがあればそこはひとつ足らないところへ回すんだ、こういうふうなことをやはり考えてやっておる行革なので、現在は器減らし、仕事減らし、それがひいては人減らしにつながりますよ、こういう一つの基盤のもとの行革ということをやはり国民の方々にも知っていただいて進めないことには、確かに、過大な期待を抱いてみたり、あるいはまた、もっと首切れ、何で首切らぬのだといったような声も私に対してはあるのです。それはこうだということでございますから……。 実は昨日も私、名古屋に参りまして、行革行脚ということは必要なので、これから北海道も、また東北も、また御県にも寄せていただこうと思いますが、そうしたことを通じまして行革に対する一つのグラウンドというものを築きながら、そのグラウンドの上でお互いが意見を交わす。ここが足りない、ここをもっとせよ、こういうふうな話に持っていきたい、かように思います。したがいまして、私は今日まで終始、公務員無用論であるとか、公務員のすべてが怠慢だということは申し上げたことはございません。十二分に公務員の果たしている役目をも国民に知っていただきながら、きわめて効率的で簡素な政府ということを申し上げたいと思います。 なお、白書に関しましては、やはり政府といたしましても、国民の方に十二分に知っていただくためには、こういうふうな目的でことしはこれだけやった、来年はこれだけやるつもりだというふうなことは、私は大いに必要ではなかろうか、かように存じておりますので、過般も十分検討さしていただく、こういうふうにお答えいたしておりますが、きょうも改めて、ひとつ上原委員にもそのことを申し上げておきたいと思います。
○上原委員 終わります。
○木野委員長 次に、中路雅弘君。
○中路委員 最初に、法案に関連して二点ばかりお聞きをしたいと思いますが、今度の法案は行政監察の対象法人の範囲を拡大する法案でありますけれども、このことと関連して行政監察に関する機構や定員、体制といいますか、具体的な監察の方法、どのような監察をやられるのか。特に一般的に言えば、行政監察局の監察業務が増大するわけですから、対象が広がるわけですから、これで監察業務の質的な低下が生じないかどうか、そうしたことも関連して、最初にお尋ねしたいと思います。
○宇野国務大臣 事務的な面は局長からお答えいたしますが、今回百十一、国会の各党の御支援もちょうだいいたしまして一番むずかしい懸案でございましたが、法案として御審議をしていただくという段階までに至りましたことに対して、私は衆参両院並びに各党に心からお礼を申し上げて、そのかわりにそれだけの仕事を完遂しなければなりませんので、いままでより仕事の量は倍になります。行管そのものはたび重なる行革におきましてどんどんとぜい肉を切り落として、いまぜい肉のないところまで行管は範をたれておるのではないか、私はこう思っておりますが、なおこの上、少数精鋭ではございますが、その主張に徹しまして、そうした姿勢でこの監察という大きな仕事を進めていきたい、かように考えております。
○佐倉政府委員 現在、行政監察に携わっております職員の数でございますけれども、全体で、行政管理庁の職員のうちの千二百八十六名というのが五十四年度末の数字でございます。このうち百三十八人が本庁でございまして、ブロックであります管区、それから各都道府県単位にあります地方行政監察局、合わせまして千百四十八人という数字が挙がっております。本庁におきましては、行政監察局の中に二つばかり行政相談等を担当する課がございますけれども、あとはそれぞれの分担に従いまして監察官が置かれております。管区、地方におきましても行政監察はそれぞれその管区監察官、地方監察官が執行しているわけでございます。 それで行政監察のやり方というお尋ねでございますけれども、申すまでもなく、行政監察は、国の各行政機関、各省庁が行います行政につきまして、その効果的運営それからその公正の確保といったような立場から、行政を受けます国民の立場に立ちまして、その行政が非常にうまくいっているのかどうかということを、先ほど申し上げましたような全国の調査網を動員しまして、その行政の実態を把握するわけでございます。実態を把握して、それぞれの行政にはそれぞれの目的があるわけでございますけれども、実際にその目的がうまくいっているかどうかというようなことを、実際に即しまして十二分に把握しやっていくわけでございますけれども、大体私どもは中央計画監察、地方監察の二つに大分けにしてやっております。 中央計画監察と呼びますのは、本庁の方におきましてテーマを決めまして、毎年度当初策定します年度監察予定計画に従って実施していくものでございます。これのテーマの選定の仕方につきましては、各方面からいろいろな情報を収集しまして、国の各行政機関のやっております行政についてのいろいろな意見を総合しまして、それから前年度にやりました、あるいは最近やりました行政監察等を勘案いたしましてテーマを選定さしていただくわけでございます。年間大体十五、六本程度をやっております。 それから、地方監察というのは、その地域に特別に必要な場合あるいは現地的に改善する必要があるような行政上の重要問題について、現地の管区行政監察局もしくは地方行政監察局の発意に基づいてこれに対処しているというのが地方監察でございますけれども、年間百五十本程度やっておるわけでございます。 中央計画監察と地方監察と分けて申し上げましたけれども、もちろんこの間には有機的な連携をとりつつ、地方監察であっても全国のいろいろな行政の状況がわかるような仕組みに仕組む場合もございまして、有機的に行政監察を実施しているわけでございます。
○中路委員 もう一点、これは何人かの委員さんからお尋ねがあった問題ですけれども、重要な問題なんでもう一度大臣から御答弁をいただいておきたいと思うのです。 NHKの放送の問題ですけれども、自由を阻害しないかというような心配あるいは主務大臣の監督権限とに関連した問題ですね。行政監察と関連して大変重要な問題ですので、前回の委員会でも御答弁はいただいているのですけれども、改めて簡潔に大臣からお答え願いたいと思います。
○宇野国務大臣 NHKを行管庁の監察の対象にいたしましたが、あくまでも主務大臣である郵政大臣の権限内における監察でございまするし、もちろん放送の自由、言論の自由を侵すものでは絶対にないということを改めて申し上げておきます。
○中路委員 いまの問題については大臣から明確な御答弁をいただいていますので、改めてそれを確認して進みたいと思うのです。 時間が限られていますから、一、二点にしぼってお尋ねしたいと思います。 一つは特殊法人へのいわゆる天下り問題でありますけれども、最近の鉄建公団を初めとしたKDD事件など、特殊法人の不正、腐敗事件が連続しているわけです。特にこの天下りの中で、高級官僚と監督官庁との癒着による汚職、腐敗が大きな問題になっていると思うわけです。その点で、この特殊法人への役人の天下りの問題についてはこれまでも国会でたびたび論議されてきましたけれども、政府もこの弊害を認めて、天下りを規制する対策をいままで約束をされてきたわけですが、現在までどういう処置を講じてこられたのか、簡潔に最初にお尋ねしたいと思います。
○宇野国務大臣 これは官房長官を中心といたしまして私と大蔵大臣と三人で話し合っております。時と場合によっては総務長官も入っていただくということに相なっておりますが、原則といたしまして、国会におきましてもその声は非常に強い声でございますから、まず特殊法人の役員の数を百二十二名削減いたすことにいたしまして、残る役員に関しましては少なくとも五割民間から人材を登用する、そして天下りを抑えていく、こういうふうな方針に変わりはないわけでございます。現に、もうすでに人事異動もあるわけでございまして、新役員の任命等々もございますが、主務大臣は当然のこと、一つ一つ官房長官がチェックをいたしておるという段階でございます。
○中路委員 いまお話しにあった問題で、特殊法人の役員の選考に関する閣議了解、特殊法人の役員選考基準の運用の方針が出されているわけです。この閣議了解の遵守の状況といいますか、この数年、三年間くらいの推移を見て、五十二年の役員選考基準の決められましたこれがいまどのように具体的に遂行されているのか、簡潔にお答え願いたいと思います。
○栗林説明員 五十四年の一月一日あるいは五十五年の一月一日の、国家公務員から直接、あるいは民間に行きますとか特殊法人の職員になってから役員になったというふうな方、全体を合わせましていずれも六一%程度に実は推移しておるわけでございます。もちろん、この中には非常に長期にわたって民間に行かれて、それからその経験、知識、能力を買われてある特殊法人の役員になった方も何人かおられるわけでありますが、それも含めてこういう数字になっているわけであります。 それで、昨年暮れの閣議了解がなされましてからやはり何人か、私どもすでに協議も受けておりますが、その辺の数字を申し上げますと、ことしの一月一日から現在までに協議を受けました者は、新任の者で三十人、そのうち国家公務員出身者は十名、それから再任者につきましては四十一名協議を受けた中で、国家公務員出身者は二十四名、合わせますと役員新任、再任も含めて任命いたしました者が七十一名で、そのうち国家公務員出身者が三十四名、四七・九%という数字でございます。ただ、いま申し上げました数字は数カ月の短期間の集計でございまして、やはり任期が来たところで具体的に協議を受けるというかっこうになりますので、全体的にどういうふうに評価するかという問題がございますが、現在のところ、こういうことで、五割を切ったかっこうで運用が行われている状況でございます。
○中路委員 最初の答弁のところで六一%という数字が出ていますけれども、これはいわゆる政府関係特殊法人労働組合協議会、政労協の天下り実態調査結果という書物を見ますと、この調査によりますと、非常勤を含めてですが、全役員のポストのうち天下りの官僚が占める比率が六七年には七七・五%であったのに対して、調査対象法人八十ですが、八十法人で七八年に八〇・二%と割合はむしろふえてきている調査結果も出ています。また、昨年十月調査でも、調査対象七十五法人の役員総数四百五十四名で、その占める比率が三百五十三名、七七・七%というのが出ておりますし、昨年一年間、五十三年の十一月から昨年の十月までに就任した役員の場合も約七七%とほぼ同じ比率で出てきているわけです。 また、私たちの党が独自に取材をし、調査をしまして、すべての特殊法人の役員ポストのうち天下りの官僚の数字、比率を見ますと六二%というのも出てきているわけですが、その中には、三十五法人で、天下りの官僚が全役員のポストを占めているというところもまだあるわけです。一応五割以下という基準を決められても、まだそれが皆さんの報告でも六一%、そして若干対象が違う点もあると思いますが、政労協のは七割を超えているというのが現状で出ているわけですけれども、こういう点で、基準が決められましてもなかなかそれがまだ守られていかない、実行されていないということをこの数字が示しているのじゃないかと私は思うわけです。 今度「常勤役員については、国家公務員からの直接の就任者及びこれに準ずる者をその半数以内にとどめる」という基準を出されていますが、ここで言われている「これに準ずる者」というのはどの範囲を考えられているわけですか。
○栗林説明員 ここで申しております国家公務員から直接就任した者及びそれに準ずる者という準ずる者でございますけれども、私ども考えておりますのは、国家公務員を退職した後、特殊法人の職員になられてからそこの役員になった方とか、あるいは民間会社、地方公共団体等の役職員として在職しておった、そういった期間が相当長い方であって、その間の能力、経験などを買われて役員になった方、これは数で言えば非常にわずかだと思いますけれども、そういう方についてまでいわゆる国家公務員出身者であるということで、一律に天下りというふうな言い方をしていいのかどうかという問題があるという問題意識がございます。そういうごくわずかの方を除けば、大体国家公務員から直接でなくても、ほかの民間などのポストにつかれてから特殊法人の役員に行かれた方もこの準ずる者に入るというふうな運用を考えております。
○中路委員 これは、これに準ずる者ということで、この中身について、一度職員で入って、そして何年かたてば内部登用だということで、もしこの範囲が非常に狭まってくるということになりますと、実際は公務員から行っても、これは民間の登用と同じになってきて、そういうものを集計して天下り役員の比率が低下してきているのだということになりますと、実態とそぐわなくなってきて、実際は、実質的には減少しているのじゃないということが出てくるわけですね。 そういう点でいまお尋ねしたのですけれども、皆さんからいただいた資料、時間が限られておりますからこちらからお話ししますと、内閣官房からいただいた資料の常勤役員だけとってみても、国家公務員から直接就任した者だけでも、五十三年で百九十五名中七十六名、三九%、約四割ですね。五十四年度中で百六十四名中七十名、四二・七%を常勤で直接就任者というのだけでも占めているわけですから、一度職員で入って役員になったのを含めれば、いずれにしても五割をはるかに超えているということになると思います。 しかも先ほど言いましたように、調べてみますと、全役員が天下りであるという法人がいままだたくさんあります。たとえば例示しますと、首都高速道路公団九名全員です。阪神高速道路公団八名全員です。農用地開発公団八名全員。石炭鉱害事業団これも七名全員、中小企業振興事業団六名全員というふうに、これは政労協の資料で見ますと、調査対象とした特殊法人五十五法人のうち二十四法人、四三%までが全員天下りの役員で占められているということも明らかにされていますが、皆さんの方の調査で、百十一のうちこうした全員がいまも天下り役員だというのは幾つくらいありますか。
○栗林説明員 先生のおっしゃいました政労協の資料はどういう基準で五十五を選んでおられるのかわかりませんし、したがって、パーセンテージについて私ども云々する立場にはないわけでございますが、私どもの方で全特殊法人について、国家公務員から就任した方が役員全員を占めているというものをことしの一月一日現在で調べてみましたところでは、二十八法人でございます。
○中路委員 皆さんの調査でも、二十八法人がまだ役員が全部天下りで占められておるということですから、文字どおり、まだ特殊法人が特権官僚のいわば天下りの受けざらになっているということを示している事実じゃないかと私は思うのです。 この特殊法人への天下り人事の問題の弊害は相当古くから指摘されてきております。昭和三十九年九月の臨時行政調査会の答申の中でも「公団、公社、地方公共団体、民間会社等に対する一方的な天下り等を是正する必要がある。」ということを述べて、「官僚制度の民主化を保障するため、特に高級官僚の特権的意識を払しょくし、天下り人事などを是正すべきである。」ということを指摘しているわけですし、「現職から直ちに横すべりする方式は、公団、公社等を設立した趣旨からみて適当でない。」ということを述べています。このときこうした直接登用による役員を原則として半数以下にするということを、もうすでに三十九年の臨時行政調査会の答申で述べているわけです。 しかもまた五十二年に、先ほど言いましたように十二月の閣議で役員選考基準、そして「全特殊法人の常勤役員については、国家公務員からの直接の就任者及びこれに準ずる者をその半数以内にとどめることを目標とする。」ということを、再び改めて同一内容のことを決定しているということですから、これは基準を決めてもなかなか守られていない、実効性がないということを示している事実ではないかと思うのです。単に基準を決めて努力目標を立てただけでは、この問題はなかなかやっていけない。基準を守るべくしかるべき具体的な処置がざらに必要になっているのではないかというふうに私は考えるのですが、この点は大臣いかがですか。
○宇野国務大臣 いままではいろいろなことがあったかもしれません。しかし、今度の昭和五十五年行革は、私は大きなことを言うわけではありませんが、一九八〇年代というむずかしい時代を想定したときに、いままでのような甘えであるとか、いままでのような怠慢は許されない、こういう決意で実は臨んでおるような次第でございます。 したがいまして、この点に関しましても、特に一般民間の人材登用ということに力を入れなくちゃなりませんので、単に会社だけを対象とするわけではなく、自治体からもあるいはまたマスコミ界からも、いろいろなところからも、人材ありせば必要に応じましてこの方々にやはり半数は入っていただかなければならぬ、こういうふうに考えてまいりますと、やはり民間との調整も急がなければなりませんので、第一回の会合はやりました。 いままでのように、官界からも功成り名を遂げたというような人たち、民間からも功成り名を遂げたような人たちでは、これはとうていいま申し上げるようなことは実現不可能ではないか。だから、民間におきましても、たとえば法人ならば重役になる前の人が来てくださいよ、あるいはまた、官界ならば天下りではなくして局長になる前の人が来てくださいよ、そうしたところで、やはり第三セクターとしての本当のあり方というものについてそれぞれがよいところを発揮してほしい、こういうふうなことで、ひいては天下りの防止も講じていかなければならぬ、かように考えておりますので、なおこのお話はもっともっと詰めていきたい、こういうふうに思っております。
○中路委員 公務員の場合、民間企業への場合は、国家公務員法のたとえば百二条政治的行為の制限とかあるいは百三条の私企業からの隔離で一応規制を受けているわけですね。これももう少し厳しくする必要がある、営利企業への就職の制限についてはやる必要があると私は思いますけれども、いずれにしても一応こういう規制がある。 しかし、特殊法人の役員は、公務員でないからということで、こうした規制を一切受けていないわけですし、天下りの特権官僚の財界との癒着、こうしたことがまたこの中で起きてきている一つの要因にもなっていると思うのです。たとえば基準を、いまおっしゃった役員の二分の一以上のものを二分の一以下にするということについて、たとえば今後、二分の一以上のものが国の行政機関の経歴を有する者で占めることになってはならないという、任命の制限といいますか、こうしたことについて何かの法的な処置を考えるとか、あるいはいまの特殊法人の設置法の中で、この天下りについて半数以下に抑えるということについて何か具体的な処置を考えるとか、努力目標というだけじゃなくて、ある一定の具体的な、それをもう少し保証する処置が必要になってきているのではないかと私は思うのですけれども、今後こうした問題について御検討いただきたいという考えなんですが、いかがでしょうか。
○栗林説明員 ただいまの御質問につきまして御説明させていただきたいと思います。 具体的にその基準を担保するということにつきましては、私どもの方で各役員の任命に際して個々具体的に協議を受けておりまして、その協議が調わなければ任命をしないというたてまえになっております。したがって、これは実際のやり方としては非常に強力かつ緻密なやり方だろうと実は思っております。 確かに、民間企業へ国家公務員退職者が就任する場合は国家公務員法の規定があるわけでございますけれども、特殊法人はその性格からいって基本的に相違があるのではないかと思いますし、したがって、現在各法律によりまして主管大臣が直接その任命を行うかあるいは任命について認可権を持つかというふうな場合が非常に多いわけでございますが、そういう立て方になっておりまして、主管大臣がいろいろな観点から検討して適材適所をまず考える。そういたしまして、特殊法人の役員選考に万全を期するわけでございますけれども、共通する留意事項はやはりあるだろうということで、閣議決定なり閣議了解をいろいろやっていただいているわけでございます。 特殊法人の役員選考基準は、やはり法人人事の運営上いかに適材適所を貫き、合理的かつ清新な人事を行うかというふうな問題だろうと思います。したがいまして、私ども現在のところでは、こういったことを法律に規定するということはどうかと思いますし、法律上の制度に果たしてなじむのかどうかということについてもいろいろ議論があるのではないかと実は思っております。
○中路委員 現在そういう法律はないわけなんで、したがって、私がお尋ねしているのは、将来こうした問題について基準を——閣議了解とか決定とかいうことですね、基準を設けて、個々の審査をやるというだけではなくて、やはり私企業への天下りについて国家公務員法で、条文で一定の規制をしているように、何らかの任命の制限を決める、いまの二分の一以内にするということについて、それをもっと厳しくするという意味じゃないのです。そのこと自身をもう少し保証する具体的な処置を講ずることがよりいいのではないかという意見なんですね。大臣も一言ちょっとその点で、いまということじゃないのですよ、こういう問題について検討していく必要があるのじゃないかということを、法的にも技術的にも、いまおっしゃったように研究しなきゃいけない問題があると思うのです。何らかの形でもう少し具体的な処置が必要じゃないかということを言っているわけです。
○宇野国務大臣 この問題、主として官房長官中心にやっておりますから、私が余り確定的なことを申し上げましてもいかがかと存じますが、そういう御発言があったということは、今度三人寄らねばなりませんから、そうしたときにひとつ私からも皆さんにお伝えいたします。
○中路委員 もう一点。この天下りの特殊法人の役員の給与問題、退職金問題について何点かお尋ねしたいのです。 いま、特殊法人の役員の給与について具体的な、いわゆる法律に基づく規定というのはないように思うわけですけれども、こうした役員の給与についてどうなっているのか、最初にお尋ねしたいと思います。
○日吉説明員 特殊法人、御存じのとおり百十一ございますが、そのうち六十の特殊法人につきましては、その役員の給与なり退職金の基準を定めますに当たりまして、主務大臣の認可または承認を得なければならない、こういうふうになっております。かつ、その主務大臣が承認または認可を与えます際に大蔵大臣が協議にあずかる、かようになっておりまして、そういう意味で、これらの特殊法人の役員の給与なり退職金につきましては大蔵大臣が総括的にながめ得る立場にございます。 それ以外に、政府関係機関と俗に申しております十五の法人につきましては、予算調整権の関係から、大蔵大臣はそれらの給与なり退職金にも関与し得るような形で統一的にながめております。その場合に大蔵大臣は、統一的にながめましたときに、それではどういう基準で調整をとっているのかということになりますが、御存じのとおり、特殊法人は、公共性や特殊性の強い業務を機能的に実施するために国から独立しました機関として設立されたものでございます。また、その役員は、その独立体としての法人の経営に対しまして重要な責任を負っておりまして、こういう意味では民間企業の役員と基本的には同じような性格を持っているのではないかと考えられます。 このような観点からしまして、従来特殊法人の役員の給与につきましては、民間企業の役員の給与、それから同じ公務部内にあるといった観点から、公務員の給与との均衡に留意しながら、かつ、各法人はそれぞれ業務の目的なり事業規模なり資金量等が異なっておりますので、そういう点を総合的に勘案いたしまして、法人ごとに、また役職ごとに一つの基準を考えております。 なお、退職手当でございますが、退職金につきましては、人事院による民間企業の実態調査を参考といたしまして、在職一月につき、退職の日におきますその人の本俸月額に一定の率を乗じまして得た金額の範囲内で支給をする、こういうふうな考え方に立ってございます。
○中路委員 特殊法人の役員の給与について、上限については大蔵省で決められているということですが、この上限の基準内容について、具体的な中身について御説明いただきたいと思う。 〔委員長退席、逢沢委員長代理着席〕
○日吉説明員 特殊法人、ただいま申しましたようにその事業規模等が区々に分かれておりますが、例示いたしまして申し上げますと、大規模の公団、これは住宅公団とか鉄建公団等でございますが、これにつきましては、総裁の給与は百万五千円、こういうふうになっております。これらの法人の理事でございますが、六十九万、こういうふうになっております。それから、たとえば国立劇場とかそういうふうな特殊な法人、その他法人でございますが、規模等もそれほど大きくないところでございますと、ヘッドになられます理事長の方の給与は六十九万、また理事の方は五十八万二千円とか、こういうふうな数字になってございます。
○中路委員 いま役員給与の上限について幾らか内容を説明していただいたのですが、いまお話しのたとえば大規模公団、公庫ですね、総裁で見ますと百万五千円ということですが、総理大臣が百五十五万、国務大臣が百十三万、その次に来るわけですね、特殊法人の大規模公団の総裁百万五千円というのが。東大の学長が八十四万ですから、これよりも高いわけです。それから、副総裁で見ますと八十二万、これは七七年十二月改正ですが、一般に特殊法人の役員がやはりきわめていま高い給与を取っているということが言えるのではないかと思うのです。 やみ賞与問題と関連して昨年十月二十二日に政府で「公団等の特殊法人の役職員の賞与の取扱いについて」という閣議決定が行われていますけれども、これを見ますと役員の一時金を国家公務員並みに扱うということにしまして、その結果支給率が四・九カ月から三・八カ月になりましたから確かに一時金の支給額は減りましたけれども、一方で、同時に公務員並みに便乗して調整手当、本給の八%を新設しましたから、年間所得では逆に増収になっているわけですね。 これは、高額だというのでこれの取り扱いについて閣議決定をしてやったわけですけれども、結果として総額では、これで見ますと、たとえばA級公団クラスの総裁の給与を見ますと、いま言いました給与が百万五千円、これを基準に計算しますと、従来のケースですと給与が千二百六万円、一時金が五百八十六万円ということになって総計して千七百九十二万ですね。改定後の計算では、給与が千三百二万四千八百円ですね。一時金が五百七万九千二百七十円、総計して一千八百十万四千七十円となりますから、その差にしますと十八万、二十万近く逆に増収になっているわけです。 しかも官庁を退職するわけですから退職金をもらい、また、年齢になれば年金の支給も受けながらやっていくわけですから、逆にこれは増収になっているのですが、これは、高額なものを少し改善するというものじゃ結果としてないのじゃないですか。これは一体どういうことですか。
○日吉説明員 先ほども申し上げましたように、特殊法人の役員は、公務部内におきます特殊法人の中の位置づけといたしまして、その給与につきましても、先ほど先生からも御指摘がありましたように、国務大臣、そういうふうな方々から、あるいは公務員の中の民間の役員に相当すると言われております指定職の方々、そういう人たちとのバランスをとりながら決めております。 ところが、総理大臣及び国務大臣、それから指定職の方々の給与なり賞与の算定方式は全く同一の算定方式になっておりますけれども、特殊法人の役員につきましては、いままでは、金額、年収につきましてはそれとのバランスをとっておりましたけれども、算定方式は必ずしも同じになっておりませんでした。そういう関係上、いろいろ比較をしていただきますときに複雑な判断の問題が出てまいりますので、この際特殊法人の役職員の給与をすっきりさせるに当たりまして、特殊法人の役員の給与なり賞与の算定方式も国家公務員の給与の算定方式に合わせた方がいいのではないかというふうなことで改定をしたわけでございます。 なお、先ほど特殊法人の職員の賞与の問題が出ましたけれども、実は職員につきましては、職員の給与規程に必ずしも合致していない形の支給がありましていろいろ御批判を受けたわけでございますが、特殊法人の役員につきましては、実はそういうふうな給与規程に反したような支給というものはなされておりません。そこで、そういうふうなことで特殊法人の役員の給与なり賞与につきましても国家公務員の指定職の方々と同じ算定方式にしたわけでございます。 一方、それに当たりまして、先生もただいま御指摘がありましたように、非常に厳しい経済社会情勢等にかんがみまして、特殊法人の役員の給与につきましては、一昨年度に引き続きまして昨年度も据え置くことにいたしております。そういうふうに二年据え置きまして、なお算定方式を変えました関係上、算定方式を変えたという機械的摩擦的な結果といたしまして、五十四年度におきましては実は年収におきまして若干の減少、正確に申し上げますと〇・三%でございますが、〇・三%の減少を来しております。 ところが、先生はこの点を御指摘になられたのだと思いますが、五十五年度は摩擦的な結果といたしまして若干の増加、約一%の増加になっていることは事実でございます。しかしながら、これは算定方式を変えました結果摩擦的に生じたことでございまして、他方、公務員のたとえば指定職の方をとってみますと、昨年の十月以降三・七%の給与改定を行っております。職員につきましては四月から三・七%の給与改定を行い、それ以外に定期昇給というものもございます。したがいまして、国家公務員の中の指定職の方をとりましても、昨年は二%の年収の増加、五十五年度では三・七%の年収の増加となっておりますので、こういうふうな公務部内におきます均衡を見ました場合には、二年間引き続き特殊法人の役員の方の給与を据え置いているということで、相対的には特殊法人の役員の方の年収額は減少している、こういうふうな関係になってございまして、決して甘い措置を講じたというふうなことではございませんので、御理解いただきたいと思います。
○中路委員 結果として事実上増収になっているということを私は言っているわけですが、さらに退職金も大変高額なわけですね。 限られた時間ですから若干こちらからお話ししますと、特殊法人の職員の場合は勤続一年について一カ月分が支給されます。勤続年数が長くなればこの率は高くなります。しかし、最高五十五カ月で頭打ちになっているわけですが、役員はどうかといいますと、在職一カ月ごとに給与の三六%が退職金として支給される。この率は初めは六五%だったわけですが、余り高額なので世論の批判も浴びまして七〇年に四五%、さらに七八年に三六%に切り下げられました。 〔逢沢委員長代理退席、委員長着席〕 しかし、切り下げられた時点の在職者はそれまでの率が適用されるということになっているわけですから、既得権はしっかりと守られているということになるわけです。三六%でも、たとえば総裁、理事長は四年間の任期を勤めると、計算してみますと退職金が一千七百三十六万になります。四年間で一千七百万というのは相当高額な退職金だと思うのです。 これもちなみに政労協の調査で見ますと、退職役員の退職金所得額で、昨年一年間、七八年十一月から七九年十月までに退職した役員は百一人、この平均在職期間は五十一カ月、退職金平均千五百七万円ということで、退職金の不明者が四名ありますが、それを除きますと、九十七名で退職金が十四億六千百八十五万円に達している。私は非常に大きな額だと思うのです。 この問題と関連して七九年、去年の十二月の閣議決定で、特殊法人の役職員給与、退職金の適正化を図るという決定をしていますけれども、この具体的な中身と、指摘されている点をどう改めていくのか、閣議決定に基づいて具体的にどうした処置がいま講じられようとしているのか、もう一問この退職金についてお尋ねしておきたいと思います。
○日吉説明員 特殊法人の役員の退職金につきましても、先ほどから御説明いたしましたように、民間企業の役員の退職金にならって定めるのが適当ではないかと私ども考えておりまして、従来からもそういう形で定めております。現行の率は、五十二年四月に人事院による民間企業の実態調査を勘案いたしまして、それまでよりも二割引き下げたものになっているわけでございますが、その調査後二年を経過いたしましたので、現在改めて人事院に民間企業の役員の退職金の実態調査を依頼しておりまして、その結果が出ました場合、それを見まして適正な措置を講じたい、かように考えております。
○中路委員 退職金問題、さらにいわゆる渡り鳥と言われている役員の問題等ももう少し御質問したかったのですが、あと十分余りですから、最後にこれだけはちょっと聞いておきたいので、その問題に移りたいと思います。 これも前回の委員会でも御質問があったわけですけれども、こどもの国の問題なんですが、厚生省はお見えになっていますか。二、三問お尋ねしますが、こどもの国を今度特殊法人から民間法人にする理由と根拠を最初に簡潔にお伺いしたいと思います。
○会田説明員 まず、先生御指摘の今回のこどもの国を民営化する理由でございますが、一つは、類似の事業が民間でも行われておりまして、事業の内容が民営化になじむ。二つは、時代の流れと申しますか、推移によりまして、広く国民のニーズにこたえる、つまり民間の創意工夫、そういうものを導入いたしまして、さらに弾力的と申しますか、効率的な運営が可能となり、利用者に対するサービスの向上が期待できるということでございます。それからもう一つは、利用人員がかっては七十万前後でございましたが、ここ数年百万を超えておりますものですから、経営も非常に安定いたしまして、いわば定着化しているというようなことがあるわけでございます。 これらの理由によりまして、今回の政府の行政改革の方針でございます民営化の可能なものは民営化を図る、さような基本方針に従いまして、公益的な民間法人に業務の運営を行わせるということにいたした次第でございます。 そこで、そもそもこどもの国は四十一年から特殊法人にして運営をいたしておるわけでありますが、国が直接運営管理をする、国立施設にするということよりかも、一つは、特殊法人として運営した方が民間の寄付金の受け入れでございますとか、あるいは人事、財務、そういう点が弾力的に行い得るということ、また、国の児童健全育成事業を公正な立場で運営できる、あるいは膨大な国有財産があるわけでございますので、その管理にふさわしいということでそういたしたわけでございます。 そこで、まず先ほどの寄付金につきましては、特殊法人でございますと、厚生省なり大蔵省の承認と申しますか、非常に手続が複雑にもなっておるわけでございますが、福祉法人におきましてはその受け入れが非常に受け入れやすいということでありまして、福祉法人はもとより非課税でございますが、寄付をされます個人の方からいたしましても、寄付金の控除でございますとか、あるいは会社等の法人でございますと、一定の損金算入というのが行われるわけでありまして、また共同募金も新たに配分を受けることができる、そういう有利な点があるわけでございます。 次に、人事あるいは財務につきましては、従来でございますとまず役員は任命制でございまして、厚生省の認可ないしは承認が要るわけでございますが、今回は、福祉法人自身が全く自由な立場で自主的に決めるということになりまして、民間の活力の導入と申しますか、そういうことが可能でございます。また予算、決算あるいは事業計画も、従来は厚生省ないし大蔵省の認可ということで非常に細かい規制と申しますか、員数、単価の規制があったわけでございますが、今回は単に予算の形式的な認可ということだけになるわけでございまして、弾力的と申しますか、効果的な運営が特殊法人よりもより一層やりやすくなるということでございます。 次に、国の児童健全育成事業を公正な立場で行う点につきましては、運営を社会福祉法人が行うことにいたしておるわけでございまして、福祉法人は、御承知のとおり社会福祉事業法によりまして福祉事業にふさわしい仕組みができておる特別法人の制度でございます。したがいまして、この福祉事業の公共性と申しますか、公益性あるいは純粋性、永続性、そういうことが担保されているわけでございますので、その公平な立場が守られるということでございまして、いわゆる商業主義的な運営と申しますかコマーシャルベースと申しますか、そういう運営になることはないわけでございます。 次に、国有財産の管理につきましては、今回の行政改革の趣旨を踏まえましてただいま御審議をお願いいたしておるわけでございますが、その法律によりまして、特にこどもの国につきましては、これを承継いたします福祉法人に対しまして無償で貸し付けるということになっておりますので、こどもの国の運営には支障がないということになっておるようでございます。 以上のとおりでございますので、こどもの国の創設時の趣旨が損なわれることなく、のみならず、むしろ創設時の趣旨が新しい時代のニードと申しますか、それに照応いたしまして子供の健全育成が図られる、さように確信をいたしておる次第でございます。
○中路委員 こどもの国を特殊法人として設立された目的、趣旨というのが、子供の健全な育成に責任を持って、この協会の運営を民主的、公正なやり方に責任を持つためということを述べられているわけですけれども、民間運営に変わるといっても、実際にはいまお話しのように、補助金等も当分いままでどおり、土地も無償貸与、建物も無償で譲渡するという特権を与えているわけですが、いずれにしても、民間の資本が導入されることになれば、当然利潤ということが問題になってくるわけです。 私も先日現地へ行きまして、案内していただいて一回りしたのですけれども、自然を取り入れた自然公園的な要素を持った施設であります。これにいわゆる一般の遊園地並みのそういう遊園施設等が入ってきますと、こうしたことも壊される危険もあるわけですし、そういう点で、そうしたことに変わっていく、そういうことにならないという歯どめがどこにあるのか。規制する具体的な措置、それは何もないわけです。法的な規制がないのにそうならないと言ってもその保証はないと思うわけです。 財政も援助する、土地も建物も譲渡したり無償で貸与するわけですからこれまでと何ら変わらない。財政措置もいままでどおりということになれば、あえて行政改革の一環でこれを移す理由は私はないのではないかと思うのですが、この点、そうした変わる危険、そういうものが導入される危険が、皆さんはそうならないとおっしゃるのですが、保証が何もないのじゃないですか。いかがですか。
○会田説明員 こどもの国を民営化すると申しましても、運営主体は福祉法人でございまして、また、こどもの国は児童福祉法上の児童厚生施設でございますので、積極的な行政指導あるいは消極的な監督規制があるわけでございまして、民営化によりまして商業遊園地になることはあり得ないわけでございます。 具体的に申しますと、社会福祉事業法上は業務あるいは会計についての報告の徴収ができますし、またその業務の実地検査、場合によっては解散命令など、厚生大臣の一般監督権があるわけでございまして、児童福祉法におきましても、施設の設備あるいは職員あるいは運営万般につきまして実地監督が年に一回以上行われる。必要に応じて改善勧告なりあるいは場合によっては認可の取り消しということがございます。また、今回の法案におきましても、予算なり事業計画の認可、また場合によりましては役員の解職の勧告、さような規制がありますので、御指摘の歯どめ、法的にも規制があるわけでございます。 いままでいろいろ申し上げたわけでございますが、民営化によって理事の増員でありますとか、評議員会の設置あるいは関係団体との協力体制、そういうことによりまして、運営に民間の創意と工夫を導入することができるということであります。また、国は従来と同様に必要に応じまして、施設の整備費基盤整備の経費などにつきましても助成をするということでございまして、結論として住民に対するサービスの低下はないと確信をいたしておるわけでございます。
○中路委員 あと一、二問で終わりますが、いま聞けば聞くほど、変わらないのだったらいまのままでいいじゃないかという感を強くするわけです。特に百万からの利用者がある。子供や周辺の地域住民の人たちの利用も非常に多い施設ですから、こうした移管の問題については、やはり関係住民の皆さんや、また職員の労働組合もできているわけですし、そういう人たちの十分な納得と合意が必要ではないか。そういう機会も全く持たれないまま一方的に移管するというやり方自体にも大変問題があると思うのです。 この問題と関連して一点お聞きしておきたいのですが、施設に働く職員の処遇の問題です。土地以外の一切の権利義務は指定法人が承継することになっていますが、いまお聞きしますと、現地の職員の皆さんと労働協約の問題で話が進んでいるそうですが、労働協約が結ばれた際に、そうしたものも承継されていくのか。労働条件が低下するのではないか、そういった点の不安もあるわけですが、この点について、そういう労働協約の問題を含めて、保障の問題についてお答えを願いたいと思うのです。
○会田説明員 ただいま御審議をお願いいたしておりますこの法案の一条の第三項の規定によりまして、職員の方々の雇用に関する権利義務を厚生大臣の指定する福祉法人に承継させることといたしておるわけでございまして、したがいまして、個々の職員の方々の雇用契約、あるいは先生御指摘の労働組合との労働協約等を含めまして、職員の実質的な意味におきます処遇上の変更はないわけでございます。
○中路委員 最後に、ちょっと縮めまして終わりにしますけれども、これ行管庁にお聞きしたいのです。 特殊法人の今度の削減は、私たちはどうも一律機械的な削減の方式に思えるわけですけれども、やはりよく実態を見て、こどもの国のような場合、子供や住民と非常にかかわり合いの深い法人ですから、こういった関係の人たちの合意も納得もなしにやり玉に上げることにも問題があると思います。また先ほどお話しのように、財政措置も今後するし、内容もいままでと変わらないということを強調されるとすれば、行革の対象として何も民営移管しなくてもいいのではないかという感を一層強くするわけです。これでは行政改革自身の意味はあるのかという感じもするわけです。 民営移管すれば、結果として住民サービスの低下につながるおそれが一層あるわけですが、いわば子供や住民に密着した関連法人をまず第一に行革の対象にしていくところに一律削減方式の矛盾があらわれてきているのではないかというふうにも考えるわけです。こういう点で、私たちはこのこどもの国の移管には反対でありますが、行管長官の御意見を最後にお聞きしたいと思います。
○宇野国務大臣 今度の特殊法人に関する行革は、財政再建に資さなければならないことは当然でありますが、といって多額の金がそれによって生み出されるものではないことは先般来御説明申し上げておりますので御承知賜っているところと存じます。 ただ、今日の政府というものは簡素にして効率的な政府ということを考えますと、九十万人、特殊法人が百十一あるということがどうであろうかということでございますから、わずか五十日でございましたが、やむなく私は、一律方式の方がむしろ各省庁において選択をしていただけるであろう。それでもし残ったものがあらば、当然私みずからがひとつその衝に当たってみよう。さらには、基本的な問題は研究会をつくって、そこで十二分に早期に答えを出していただいて、その答えに沿って再び特殊法人の整理統合を図っていくべきである、こういうふうな観点に立った次第でございますので、そういうふうな観点の中の一つの特殊法人であった、かようにひとつ御理解を賜りたいのでございます。 したがいまして、きのうもその問題に関しましてお話がございましたが、地元の先生方としてのお気持ち、そうしたものは私は十分わかる次第でございますが、しかし、申し上げましたようなことで、われわれといたしましても、特殊法人は極力少なくしていく、そして民間に移行し得るものは移行していく、こういう方針を堅持いたしたいと思いますので、格段の御理解を仰ぎたいと思うものでございます。
○中路委員 これで終わりたいと思いますが、いま一律方式とおっしゃったのですが、たとえばブロックの場合に防衛施設局は全く最初から外されているわけですし、こういった点については改めてまた論議をしたいと思いますが、時間になりましたので終わります。
○木野委員長 これにて本案に対する質疑は終了いたしました。 —————————————
○木野委員長 これより討論に入るのでありますが、討論の申し出もありませんので、直ちに採決に入ります。 行政管理庁設置法の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○木野委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 —————————————
○木野委員長 ただいま可決いたしました本案に対し、塚原俊平君、上原康助君、新井彬之君、中路雅弘君及び吉田之久君から、附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 提出者から趣旨の説明を求めます。塚原俊平君。
○塚原委員 ただいま議題となりました自由民主党、日本社会党、公明党・国民会議、日本共産党・革新共同及び民社党・国民連合の各派共同提案に係る行政管理庁設置法の一部を改正する法律案に対する附帯決議案につきまして、提案者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。 まず、案文を朗読いたします。 行政管理庁設置法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、次の事項について十分に配慮すべきである。 一 調査対象対象法人を調査するに当たつては、当該法人の自主性及び特色を尊重するとともに、主務大臣の監督権の及ぶ範囲を超えることのないよう十分留意すること。 一 調査対象法人について、内部監査機能の充実強化を図ること。 一 調査対象法人について、その範囲、あり方等に関し、速やかに検討を加えること。 右決議する。 本案の趣旨につきましては、先般来の当委員会における質疑を通じてすでに明らかになっておることと存じます。 よろしく御賛成くださいますようお願い申し上げます。
○木野委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 本動議に対し、別に発言の申し出もありませんので、これより採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○木野委員長 起立総員。よって、塚原俊平君外四名提出の動議のとおり附帯決議を付することに決しました。 この際、行政管理庁長官から発言を求められておりますので、これを許します。宇野行政管理庁長官。
○宇野国務大臣 ただいま行政管理庁設置法の一部を改正する法律案を可決いただき、ありがとうございました。 御審議の間に承りました貴重な御意見を体し、一層の行政の合理化、能率化に努めてまいる所存であります。 また、ただいま御決議がありました本法律案に対する附帯決議につきましては、その趣旨を十分に尊重し、最善の努力をいたしたいと考えております。 今後ともよろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。(拍手) —————————————
○木野委員長 なお、ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○木野委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 ————◇—————
○木野委員長 この際、本日、本委員会に付託になりました上原康助君外十一名提出、沖繩県における駐留軍用地等の返還及び駐留軍用地跡地等の利用の促進に関する特別措置法案を議題といたします。 趣旨の説明を求めます。上原康助君。
○上原議員 私は、日本社会党、公明党、国民会議を代表し、ただいま議題となりました沖繩県における駐留軍用地等の返還及び駐留軍用地跡地等の利用の促進に関する特別措置法案につきまして、その提案理由及び概要を説明いたします。 復帰時の沖繩の軍用地面積は、二億八千三百九十三万七千平方メートルと県土の一二%を占め、全国の基地面積の五三%が沖繩に集中している状況でありました。 しかし、施政権が返還されて八年目を迎えようとしている現在でも、依然としてその実態は変らず、復帰以後返還された軍用地面積はわずか二千五百四十一万八千平方メートル(八・九五%昭和五十三年時)が返還されたにすぎず、しかもこの返還土地の大半は、有効利用ができないまま放置されている状況であります。この主な原因は、(一)部分的細切れ返還が多いこと。(二)地籍が明確にされていないこと。(三)返還土地の形状が復元されず転用が困難であること等によるものであります。 このような事態を招いた最大の原因は、政府が、復帰の時点で沖繩基地の継続使用を最優先にした公用地等暫定使用法を制定し、米軍用地、自衛隊用地等について、土地所有者の意思いかんにかかわらず、強制使用できる措置を講じてきたことにあります。 さらに復帰五年目になって公用地法の期限切れに当たって地籍を明確化し、返還土地の跡利用を促進していくことよりも、新たな基地確保法を強制的に制定し、常に基地の確保、継続使用に重点を置いてきたからにほかなりません。 わが党は軍用地主の所有権を著しく侵害するこのような法的措置に反対するとともに、政府の責任において軍用地に係る地籍を早急に明確にするよう国会に地籍明確化法案を提出して、その実現に努力してまいりました。 その結果、政府はさきに指摘したように、昭和五十二年五月、沖繩が復帰した五年目に例の公用地法の期限切れが近づくにつれ、基地確保の必要性に迫られ、沖繩県や関係地主の強い要求であった地籍確定や境界不明地等の解決策を抱き合わせに措置せざるを得なくなった事態を招いたことを想起する必要があります。 しかし、地籍の明確化と不離一体で解決されなければならない、返還軍用地の跡利用のための具体的措置はいまだに明確にされていないのであります。 そこで、沖繩県における土地の有効利用が県経済の自立と振興開発に大きく役立つものと考え、(一)有効利用を保障するためには国が駐留軍用地等の整理縮小の基本方針を明らかにすること。(二)そのための返還実施計画を定めること。(三)駐留軍用地等跡利用策を具体的に定めること。(四)その計画の実施のために国は必要な財政上の措置を講ずること等々の具体策を講ずるべきであるとこれまでたびたび主張してきました。 これが本法律案を提案する主な理由でありますが、本法案の立案に当たっては、平良県政時代にまとめた沖繩県における軍用地の転用及び軍用地跡地の利用促進に関する特別措置法要綱案を貴重な参考資料としたことを改めて明らかにしておきたいと存じます。 次に、この法案の概要について御説明申し上げます。 第一に、国の責務及び地方公共団体の任務であります。国は、駐留軍用地等の整理縮小に関する基本方針を明らかにするとともに、駐留軍用地等及び駐留軍用地跡地等の総合的かつ計画的な有効利用が促進されるような必要な措置を講ずる責務について定めることとし、地方公共団体は、この法律に基づく施策を適切かつ円滑に実施する任務について定めております。なお、土地所有者等の協力義務についても定めることとしております。 第二に、基本方針の策定であります。国は、駐留軍用地等の整理縮小に関する基本的な方針及びこれに関する目標について閣議の決定を経て定めることとしており、その策定に当たっては沖繩県及び関係市町村の意見を聞くとともに、これを公表することとしております。 第三に、返還実施計画の策定であります。防衛施設庁長官は、駐留軍用地等について日米間で返還の合意がなされたときまたはこれについて自衛隊が使用しているものについてその用に供する必要がなくなったときは、速やかに、土地所有者への返還の時期、返還に当たっての措置等について、土地所有者等の意見を聞いて、この計画を定めなければならないこととしております。 第四に、駐留軍用地等を土地所有者に返還する場合の措置についての定めであります。国は、駐留軍用地等を所有者に返還する場合においては、所有者の申し出があったときは、原則として、当該返還される土地が駐留軍用地等跡地利用計画に即し、かつ、周囲の状況から見て有効かつ合理的な土地利用が可能な状態となるよう必要な措置を講じなければならないこととしております。なお、この場合においては、この措置が完了するまでの間(当該期間が三年を超えるときは三年間)の土地所有者等の受ける損失については賃借料相当分の損失補償を行うこととしております。 次に、駐留軍用地等が返還される場合において、この返還予定地で土地区画整理事業等が予定されているときは、原状回復の措置等を講じないで返還することができることとしておりますが、この場合には、土地所有者等に対しては損失補償の措置を行うこととしております。 次に、駐留軍用地等について前述の措置を講じないで返還する場合の補償についてでありますが、当該土地が土地所有者等によって直ちに利用できない事情をも考慮し、当該土地が合理的に利用できるまでの間の土地所有者等の受ける損失について配慮することとしております。 第五に、駐留軍用地等跡地利用計画であります。この計画は、基本計画及び市町村計画に区分することとし、土地所有者等の意見を聞いて、基本計画は沖繩県知事が、市町村計画は関係市町村の長が定めることとしております。なお、この計画の内容としては、道路、公園、学校等の公共施設の整備、水道、下水道等の生活関連施設の整備、農地開発、林道開発等の産業振興に関する事項等について定めることとしております。 第六に、駐留軍用地等跡地利用計画に基づく事業の実施であります。この事業は、当該事業に関する法令に従い実施することとなりますが、この事業に要する経費につきましては、国の負担または補助の割合についての特例を設けることとし、その割合は、沖繩県で施行される同種の事業についての国の負担または補助の割合の百分の百二十としております。なお、負担または補助の割合のない事業につきましては、予算の範囲内でその事業に要する経費について補助することができることとしております。 次に、この事業に要する地方団体の経費につきましては、地方債をもって充てることができることとし、この地方債は、国の公的資金をもって全額引き受けることとしております。なお、この地方債の元利償還金については、地方交付税の基準財政需要額に算入する措置を予定しております。 第七に、その他の措置についてでありますが、この法律の目的が達成できるよう駐留軍用地等跡地利用計画と他の計画との調整措置、土地区画整理事業等の特例措置、国有財産の無償または減額譲渡についての措置、跡利用促進事業に要する資金の確保等の措置、所得税、固定資産税等の軽減措置等について定めることとしております。 なお、附則で関係法律の整備等について定めることといたしております。 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。 慎重御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。(拍手)
○木野委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後六時二十三分散会 ————◇—————