内閣委員会 第13号
- 発言数
- 250 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1980/04/22
会議録
○木野委員長 これより会議を開きます。 行政管理庁設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。塚原俊平君。
○塚原委員 きょうは本会議もございまして、時間を大分やりくりをしていただいているみたいでございますので、てきぱきとまいりますから、ひとつてきぱきと御答弁をお願いいたします。 まず、行政監察の調査対象の特殊法人の範囲を拡大するということについては、従来から行政管理庁でいろいろ検討されていたということでございますけれども、今回、全特殊法人に拡大するに至りました基本的な考え方と経緯をお聞かせいただきたいと思います。
○宇野国務大臣 今回法案を出すに至りましたことは、国民の御支援もございましたが、国会の与野党を超越しての御支援がございまして、このことが果たせたと思います。 今日までは非常にむずかしかったのでございます。特殊法人は千差万別、中には財団法人もあり、あるいはまた株式会社もある、いろいろな形のものがございましたから、したがいまして、勢い公社、公団、事業団、そうしたものに限られておったわけでございますが、やはり特殊法人問題というものも、今日国民の間におきましては非常に大きな課題となっております。 だから、常に第三セクターとしての職務を全うしてもらうためには、それ相応の簡素化あるいは効率化、これがなかったならば、やはり国民に対する使命を果たすことにならない、かようなことでございますから、甲乙の差なく百十一全部に対しまして監察対象にするということに相なったわけであります。
○塚原委員 ただいま大臣から御答弁ございましたように、財団法人とか株式会社とかが入っているというようなことで、これはいろいろなところでいろいろな議論があったわけでございますけれども議論がありましたものにつきまして、ちょっと三、四例を挙げて個別なものを伺ってみたいと思うのでございます。 まず、日本航空でございますけれども、日本航空は株式会社でございますしかつ民間の事業者も同種の事業を行っているわけでございます。このようなものまで調査対象にする必要性があるのかというようなこと、あるいは日本航空なんかの場合は、これはすべてそのような感じもしますけれども、日本航空法というものがございまして、それで監督官庁からしっかりとした指導監督をされているわけでございます。それに対しまして、今回の法律によって果たしてその辺の関係はどうなるのか、あるいはこの法律の及ぼす範囲がどうなるのか、こういうような点につきまして、まずお伺いをしたいと思います。
○宇野国務大臣 仰せのとおり、日航は株式会社でございます。ただ、日本航空法というのは——これは、特殊法人は強制的に法律をもって設立するということでございますから、それぞれの特殊法人にはいわゆる設置法があるわけでございます。日本航空が永久に特殊法人であった方がいいのかどうなのかという問題も、私は大変関心を抱いている次第であります。したがいまして、特殊法人の基本的な問題に関しましては、ひとつこの際に見直しておくことも必要ではなかろうか、研究を進めることも必要ではなかろうか、かように思いまして、近く特殊法人基本問題に関する研究会を発足せしめたいと思いますが、当然日航もその中におきまして、いま私が申し上げましたような観点において議論をされることであろうと思います。 いずれにいたしましても、ほかの株式会社ではたとえばKDDもあるわけでございますので、さようなことで、十二分にその点をも考えながら、甲乙の差をつけることはむしろこの際には混乱を引き起こすというふうなことでございますから、あえて対象にしたという経緯であります。
○塚原委員 法律に定めました監督官庁との関係……。
○宇野国務大臣 もちろん、監督官庁との間におきましては、その監督官庁の大臣の持っておる監督の権限内において監察をするということでございますので、その点も御了解賜りたいと思います。
○塚原委員 私は素人でよくわからないのですが、監督官庁の大臣の権限の中で監察をするということは、そうすると何にもできないのじゃないか、全くいままでと変わりないのじゃないかと思うのでございますけれども。
○宇野国務大臣 詳細なことは局長から申し上げますが、政治家の答弁として聞いていただけばよいかと存じますけれども、概して監督官庁のOBが特殊法人にいるものでございます。したがいまして、後輩がOBを監察することの是非等もいろいろあったのではなかろうかと思います。その点、行管庁は第三セクター的な立場におきまして厳正、公正に監察ができるのではないかと思っております。
○佐倉政府委員 特殊法人に対する各主務官庁の大臣の監督権限がございますけれども、私どもの行政監察と申しますのは、国の行政機関の事務の執行状況、業務の執行状況を監察するわけでございます。でございますので、ただいまの特殊法人に関する問題につきましては、それぞれの主務官庁の監督権限がどのように行われているか、それが適切であるかどうかという点を行政監察するわけでございます。その際に、監察に関連して特殊法人を調査するわけでございますが、その範囲を今回広げさせていただきたいというのがこの法律案の趣旨でございます。 でございますから、主務官庁の監督権限を越えて特殊法人に対して調査が行われることはないわけでございます。そういうような仕組みになるわけでございます。
○塚原委員 あと、ちょっと話題になった農林中金なんですけれども、これは国の出資もない、役員の選任も総代会で行うということで国の関与がきわめて少ない。これも、先ほど大臣からお話が出ました専門研究グループで無論これからの対象になると思うのでございますけれども、これが一つ話題になっている。 それからあと、日本船舶振興会というのがございます。これは先ほど大臣のおっしゃった中に入っておったか、財団法人でございますと民法上の公益法人になって、これも国の関与が行われていないということ。 それから、私もいまでこそ自由民主党の国会議員でございますけれども、自民党公認になる直前まではマスコミ労連でございまして、NHKが入っておりますけれども、やはり報道の自由はきわめて大切な特殊な形のものであると思うわけでございます。 これらも今回の行政監察の対象になるということなのでございますけれども、行管としてこれらを果たしてどういう位置づけでまず考えていらっしゃるのか、専門研究グループ的なものを設けられるということでございますけれども、これは一体どんな形のものなのか、あるいは研究グループでどんなことをなさろうとしているのかということにつきまして、ちょっとお聞かせいただきたいと思います。
○宇野国務大臣 いま挙げられました三つの問題を個々に申し上げるとするならば、農林中金は特殊法人としてはその設立は一番古いわけで、私が誕生したころ、その前後ぐらいにこれが誕生したというわけでございますが、いま塚原委員がおっしゃったようなことでございますから、当然これも基本的な研究会において一つの話題になるのではないか、かように考えております。 その次は船舶振興会、いわゆる財団法人ではありますが、一連のギャンブルに関する特殊法人でございます。私は何も船舶振興会だけを取り上げてあげつらうわけではございません。競馬も競艇も、さらには競輪、自動車等もあるわけでございますから、これら一連のものを考えますと、競馬は国庫納付金でその水揚げの一部が国庫に入っておりますが、ただ、国がギャンブルをするわけにはまいりません。というて民間にこれを任すならばラスベガスのようなものがあちらこららにできる、これはいけない、そういうことですから、結局は第三セクターとしてそれぞれの主務官庁の監督下において、特殊法人として、一応国民の中にもそれを楽しまれる方がいるわけですから、そうしたことを行うという意味でこれが特殊法人になっておるということでございますので、したがって財団法人たると否とを問わずそうした趣旨で特殊法人になっておる、こういうことでございます。 決して船舶振興会だけをあげつらうとか、あるいは目のかたきにするのではなくして、それぞれ補助金とかそうしたものでまた貢献もしていただいておるわけでありますから、公正、厳正にそうしたものの運営につきましても考えていきたい。これまた主務大臣の権限を決して逸脱することはないということでございます。 したがって、NHKに関しましても、放送法で放送の自由がきちっとされておりますから、これも郵政大臣すらがその自由をきちっと守っておるわけでございますので、私たちといたしましてもそうした原則的なことは守りながらやっていきたい、こういうふうに考えております。
○塚原委員 いま一つ、専門研究グループを設けるということでございますけれども、これは一体どういう形のものであるかということでございます。
○宇野国務大臣 それぞれのいわゆる有識者の方方によって、きわめて小規模で、また一年、二年という長期にわたっては大変でございますから、できたら半年くらいでその結論を得たい、かように思っております。構成メンバーは主として学者が多くなるのではなかろうか、こういうふうに私は考えております。
○塚原委員 その学者さんが一体何をするかということを具体的に……。 〔委員長退席、逢沢委員長代理着席〕
○宇野国務大臣 今回の行革で特殊法人を整理統合するに際しましては、一応三つばかりの原則によってやったわけです。その一つは経済的、社会的にも変遷があるから、すでにその使命を終えたのではないかとおぼしきものありや否や、もう一つは、同じ機能を持っておるからこれはむしろ統合した方がよろしいと考えられるものありや否や、もう一つは、民間に移行した方が賢明であると考えられるものありや否や、そのほか等々、大体そういう基準におきましてやったわけでございます。 しかし、何分にもわずか五十日間に十八カットしたわけでございますから、中には私が考えておりましても、まだ問題法人がある。これはいまから十五、六年前になりましょうか、昭和三十九年の臨時行政調査会、いわゆる臨調でございますが、ここですでにリストアップされて、いま私が申し上げましたような基準に照らしても、その当時すでに問題視されておる法人が幾つかあるわけでありますが、今回まだそれが残っております。いつまでもこの臨調の答申そのものが残っておることは決していいことではございません。したがいまして、歴代内閣も努力はしていただいたのですが、はっきり申し上げまして、手形は出したが支払い期日が書いてなかったというふうな結果でございますから、今回の行革におきましてはひとつ臨調を全部総洗いしたい。 特に特殊法人においてはその当時の判断、今日の判断もあります。その当時はA特殊法人とB特殊法人の統合がよろしい、こういうふうに書かれておりましたが、いま私がながめますと、統合よりももっと別の方法があるじゃないかというのもたくさんあります。中には、地方の時代でございますから、やはり地方にも十二分にその機能を守ってもらい、また発揮してもらうものもあるのではなかろうか。 そういうふうに考えてまいりますると、基本的に百十一マイナス十八ということにはなりましたが、この際に、残っておる特殊法人の中におきましても、いま私が申し上げたような観点でひとつ洗い直してほしい、そして民間に移行するのはどんどん民間に移していきたい、こういうふうに考えている特殊法人もございますし、あるいはまた地方ともっと密接にやればどうだろうかというふうな特殊法人もございますし、頭からはっきり主務官庁も割り切って、これはもうやめてしまいなさいよと言わなければならない特殊法人もあるいは出てくるかもしれません。 そういうふうな観点で、われわれといたしましても、すでに幾つかの特殊法人に関しましては十分行管の監察局におきまして監察してまいりました。この書類は膨大な書類にわたりますが、すでに予算委員会の方にも提出いたしておりますから、そういうものを材料といたしまして、きわめて短期間ではございますが、基本的な問題としていま申し上げたような結論を得たい、こう考えておるわけです。
○塚原委員 そうすると、具体的に言うと、この研究グループの結論次第によっては今回の監察対象から外れるようなところも出てくる可能性というのはあるわけでございますか。
○宇野国務大臣 監察は今後も全部及んでまいります。だから、たとえばいま百十一が十八減らして九十三になるわけですが、九十三にしかならなという場合には九十二全部が監察の対象でございます。あるいはずいぶん削減が進んで八十になってしまった、これは甲乙の差なく全部特殊法人は監察の対象でございます。だから、監察を外すか外さないかという問題は全く基本問題研究会においてはなされない、こういうことであります。
○塚原委員 特殊法人はそのような形で、長官を初めとして大変皆様方の御努力をいただいて、また新設も大変厳しく抑制されているということでございますけれども、認可法人というような形のものがかなりふえているというようなことでございまして、この認可法人につきましてはどういうふうな形になるのでございましょうか。
○宇野国務大臣 確かに、認可法人は、いままでの傾向といたしまして、レアケースであるかもしれませんが、いわゆる特殊法人の隠れみのになっているのだということが国会におきましてもしばしば指摘をされております。ただ、行政組織の問題からまいりますと、これは主務大臣が認可をする、よって認可法人というかっこうで設立されたわけでございますので、行管がタッチをする領域ではないわけでございます。 しかしながら、衆参両院の予算委員会におきましても本年は特にこの問題がやかましく言われましたから、内閣全体の問題として、やはり認可法人をそう簡単に設立を認めるということ自体は決して好ましいことではない。ではもう認可法人は全部やめるのかということになりますと、中には日本商工会議所であるとか、なかなか大活躍をしていただいているものもあるわけでございます。あるいは昨年の例から考えますと、例のスモン病の患者対策で基金をつくらなければならぬが、この基金は特殊法人がいいのかどうなのかというときに、特殊法人の新設は見合わせた方がいい、ということになれば認可法人だということで、たしかスモン基金は認可法人になっております。 だから、一概に認可法人は全部が全部だめだというわけにはいかない。いかないけれども、極力抑えていくということが必要だというので、実は昭和五十五年度予算編成におきましても、二つばかりの認可法人の設立はどうだろうかという問題が出ましたが、私が、内閣全体の問題として官房長官や大蔵大臣が行革に取り組んでおりますから、当該主務大臣にひとつ見合わせていただけないかと言ったところ、主務大臣もその意図を了とせられまして、認可法人は一つも認可しなかったという経緯もございます。だから、それぞれそうしたときどきにおきましては、やはり抑えていかなければならない問題ではなかろうか、こういうふうに私は考えております。 もうすでに数の方は御承知だろうと思いますが、大体九十七、八ございますが、そのうちの半分がいわゆる共済関係の認可法人でございまして、これまたそれぞれ一つの使命を持っておるのではなかろうか、こういうふうに思います。だから、これは今後も新設に関しましては厳しい態度で臨みつつ、それぞれ主務大臣が自分が認可したものはどうかということをお考えになっていただくことも必要であろう、こういうふうに考えております。
○塚原委員 国民の要請に十分こたえる行政を確保するためには、行政運営の改善を主要な役割りとして、行政監察の機能を十分に発揮させる必要があるというようなことは、十分に理解をさせていただいたわけでございますけれども、今回設置法改正をしますと、調査対象の特殊法人が多くなるわけでございます。そうすると、いまの体制で十分に調査ができるのか。もしできないと、組織や陣容を充実する必要があるということになると、何か行政管理庁がまた人数をふやさなければいかぬのじゃないかというような問題も出てくると思うのでございますけれども、その辺いかがでございましょうか。
○宇野国務大臣 結論から申し上げますと、私は国家公務員全部の人たちに対しまして少数精鋭主義、これが今日の時代に最もふさわしい姿である、こういうふうに申しておりますが、当然行政監察また管理に当たらなければならないというわが役所といたしましては、率先垂範そのような姿でなければならないと思います。 御承知だろうと思いますが、行革のたびに行管庁みずからが、みずからの腕を切り足を切るに等しいような整理をしてまいりました。だから、現在で定員は千五百を若干切るというようなことでございます。これで九十万人の公務員、九十万人の特殊法人、さらには地方にまで及ぶわけでございますので、そういうふうに考えますと、少数精鋭主義ではなかろうか。それに加えるに、いままで四十八であった監察対象を百十一にしたのですから、君たち大変だぞ、しかしながら少数精鋭主義でやってくれ、こういうふうに言っておりまして、いま行管といたしましては、本当に火の玉のように燃えながら、この監察に対しましても忠実に自分たちの少数精鋭主義の主張を貫いて、そうして本分を全うしたいというふうにみんなが誓っておるところであります。
○塚原委員 特に今回の行政監察の範囲の拡大というようなことは、国民からは大変大きな拍手をもって迎えられているわけでございます。しかし、ただいま申しました個別な例、いろんな問題を見ましてもわかりますように、総論賛成各論反対の一番むずかしい面というのが常に出てくるわけでございます。今度地方支分部局の問題にしましても、私ども地元にしてみれば、東京営林局は何としてもやられたら困るわけでございまして、現実に五十九年まで延ばしていただいてこれはやられないであろうという見通しのもとに喜んでいるわけでございますけれども、ともかく行政改革、非常にむずかしいということなのでございます。そういう中に、大変すばらしい人材を大臣に得たということは、私のみならず国民のかなりの数が、まあ宇野大臣の選挙区の反対派の支持者の方はわかりませんけれども、国民のかなりの数が絶賛をして拍手を送っているところだと思います。特に本会議の答弁もてきぱきしておりまして、ときどきやじが出るときもありますけれども、そういう中にありまして、今回のこの法律に加えまして、大臣の今後の全般に対する最後の御決意をお伺いいたしまして、質問を終わらせていただきたいと思います。
○宇野国務大臣 非常に御理解のあるお言葉をちょうだいして感謝をいたしております。行政改革は常にやらなくちゃならないと思っております。 最近出ました有名な書物「男子の本懐」これなんかを私参考に読みましたが、本当に当時の大蔵大臣も総理大臣も命を捨てたわけですね。あれだけの気持ちでやはり国家の財政の危機に立ち向かったというのは、われわれといたしましても、当然それを範としてそれくらいの決意でやっていかなければならない、かように存じております。 今日までは四本柱、御承知の特殊法人、地方支分部局、補助金並びに法令、さらには許認可、報告、そういったものの整理にかかってまいりましたが、特殊法人の整理は決してこれで終わったわけではございません。なかんずく天下りに対しましては国会も非常に厳しい御意見をお持ちでございますので、今回の行革では実は私、予算委員会でそれぞれの党から非常に有力な御意見を拝聴いたしました。それをすぐにでも生かすべくやってきたわけでございまして、この百十一の監察も、そういうようなことで、国会のそうした声を私は反映をさせていただいたのではないだろうかと思います。 〔逢沢委員長代理退席、委員長着席〕 したがいまして、まだまだこれから私はいろいろな問題でやっていかなければならないんじゃないだろうか、こういうふうに思っておる次第でございます。 本省庁等はどうするんだというお話もございますが、今回は外部の方から手を染めてまいりましたが、決して中央を黙視し、中央を忘却しているわけではございません。そうしたことをも順次やはり秩序立てて着実にやってきたい、かように存じておる次第でございます。ひとつ今後ともよろしく御鞭撻を賜りますようにお願い申し上げます。
○塚原委員 終わります。
○木野委員長 次に、岩垂寿喜男君。
○岩垂委員 私は、昨年の国政調査の際に、行政管理庁の若干の管区及び地方局の活動の状況を勉強させていただきました。中央、地方の行政監察の制度が持っている重要な意味というものを、どうも大変不勉強で申しわけなかったのですが、改めて理解をさせていただきました。 長官は行政改革について相当熱意を持って、いまもお話がございましたが取り組んでおられるわけでございますけれども、端的に、中央、地方の行政監察というものが持っている制度、その問題について長官の御見解を最初に承っておきたいと思います。
○宇野国務大臣 いつも行革に対しまして格別の御関心を抱いていていただきますることは感謝のほかございません。 行政監察に関しましては、たとえば今回行革を断行するにいたしましても、特殊法人、さらには補助金、許認可、地方支分部局、そういう四本の柱につきましても、平素からなる監察があったなればこそ、きわめて短期間に相当量の収穫を得たのではなかろうか、私はかように考えます。 したがいまして、やはり行政はほっておきますと肥大化しあるいはぜい肉がつくものでございますから、国民へのサービスに最も簡易な姿、効率的な姿でやってもらうがためには、常在行革というのですが、それと同じように監察制度というものが一番大切な、それが基ではなかろうか、かように思っております。先ほど塚原さんにお答えしましたように、少数精鋭ではございますが、そういう意欲に燃えまして、相当監察局は活躍してくれるのではなかろうか。 逆に地方の方に参りますと、かえって邪魔者扱いされます。それは、補助金がどう流れてきて、それがどういうふうに有効適切に生きておるか、それを逐一調べるものでございますから、中にはあんなもの要らない、こういうふうな暴言を吐く方もいらっしゃいますが、私は、やはりわずか千五百名足らずのスタッフをもって、そして行政管理をしておる、監察をするということは大切なことではなかろうかと思っておる次第であります。
○岩垂委員 最近、いわゆるKDD事件あるいは鉄建公団のやみ出張など、特殊法人の不正事件が相次いで起こっておりまして、国民の特殊法人に対する関心が非常に高まっていることは言うまでもありません。毎日の新聞でも、特殊法人の不正問題あるいは天下り問題が記事になっているわけです。こうした状況の中で、特殊法人に対する主務大臣の監督が甘いとか、天下りや、やみ接待に見られるように各省庁間でなれ合っているのじゃないかというふうな国民の声があるときに、そうした国民の声を背景にして、行管が特殊法人を調査する権限を強化する法律を出されたことについては、基本的には私ども歓迎をしたい、このように思います。 そこで、まず大臣から、繰り返しになりますが、今回の設置法の改正案の内容を簡単に御説明をいただきたいと思います。
○宇野国務大臣 特殊法人は、政府が第一セクター、民間を第二セクターとした場合に、第三セクターとしての使命を持って強制的に法律でそれぞれ設立されておるわけでございますが、特殊法人であるために、株式会社でありながら一般の株式会社よりもルーズになっておるという例がまあKDDであっただろう、こういうふうに思います。そうしたものに対しまして、肝心かなめの監察の手が行き渡っておらなかったということ等を考えますと、やはり常日ごろからそうした面におきましても組織のあり方、機構のあり方、制度のあり方、そういう問題を十二分に公正に監察をしておくということが必要でございます。 私の思想から申し上げますと、一般の民間会社は、要は資本主義下における株式会社でございますから、したがいまして、原価という観念を持って、経営原理を持っておるのでしょうが、ややもいたしますと、別に株式会社に限らず特殊法人は、ただ予算がある、その予算さえ使っておればいいのだ、あるいはまた財政投融資の対象だ、それさえ使っておったらいいのだというような安易なところがございますから、将来は基本問題等の研究会におきましても、やはり民間の経営原理を入れてもらって、何も利潤を追求するわけではありませんが、赤字を出してもらったり、ばかな予算を使ってもらうということは困る、こう思いますから、そうした意味で常に厳正な経営というものがなされるように私は一つの考え方を持っておる次第でございます。 そんなことで、それらを含めまして、やはり今回は国会からも、各党からこの問題に関しましては強いアドバイスをちょうだいいたしましたので、幸いの機会でございましたから各省庁に協力を求めまして、いろいろございましたけれども、最終的にはもう全省庁が挙げて協力してくれた結果である、こういうふうに存じますので、私は、一つの大きな国民の御期待に沿い得る特殊法人の存在が、今後ますますそうしたことを通じまして新しい方向をたどってくれるであろう、これを願望しておる次第であります。
○岩垂委員 先ほど塚原さんの質問にもあったのですが、特殊法人の実態といいましょうか、調査する専門のグループといいましょうか、そういうものをおつくりになるような話でございましたね。もう一遍、繰り返しになりますけれども、その構想、いつごろ、どんなスタッフで、どんなことについて議論をしていくおつもりかということを、これは大臣から御答弁をいただきたいと思います。
○宇野国務大臣 今回、十八整理をいたしましたが、しかし、残っている法人の中に、臨調以来問題視されてきた法人もまだかなりの数あるわけでございます。同時に、臨調当時の指摘が、まあ十五、六年たった今日いいか悪いかという問題もございます。その当時だとAとBは合併せいということでありましたが、私はむしろ合併せずに、民間になった方がいいと思うものもあるかもしれませんし、あるいは地方で運営してもらった方がいいかもわからぬ、いろいろあるだろうと思うのでございます。私がざっと目を通しましてもかなりの法人がそういう姿でございますから、やはりこの際に、あの一番大がかりな行革でございました臨調、そうしたものを下敷きにしながら、そして臨調の答えを一回ここで清算してしまう、そうでないと、いつまでも十五、六年前の話ばかりをいたしておるというような姿であっては困りますので、だから昭和五十五年行革というふうに、今回の行革は名前も改めました。 五十五年あらば五十六年あり、こういうことでございますから、したがって、そういう考え方で基本問題を、ごく少数ではございましょうが研究してほしい。そのスタッフのほとんどは学者である。今日、相手も忙しゅうございますから、一々オーケーをとらなくてはなりませんので、作業はどんどん進んでおりますが、氏名に関しましては、総理大臣にもまだ御報告いたしておりません。いずれ氏名を明らかにし、発足をすることができるであろうと思います。 ただ、何かそういう研究会をつくりますと非常に長時間を要するという場合がございます。これではやはり国民のニーズというものにこたえるわけにはまいりません。というのは、私は決して十八の特殊法人を整理したからこれで満足だとは思っておりません。早急に答えを出してほしいという考え方が私の胸中にございますから、せいぜい半年ぐらいのところで研究の結果を私に知らせていただいて、それに基づいて再び特殊法人と個々の問題をあげつらっていきたいと考えておる次第であります。
○岩垂委員 ちょっと念のために伺っておきたいのですが、臨調以来のというお言葉がありまして、いわば新しい臨調というような意味にもとれるわけです。そうなると、行政監理委員会との関係は一体どうなるのか、あるいはそれは行政管理庁長官の私的諮問機関という性格を持つものなのか、そういう性格のところをちょっと明らかにしておいていただきたいと思います。
○宇野国務大臣 臨調といいますと、これは特殊法人に限らず政府全体の問題、非常に大がかりなものでございまして、膨大な資料でございます。したがいまして、そういう大仕掛けなものでございますとやはり短くて二年、三年という歳月を必要といたしますから、そうじゃなくて研究会だ。なおかつ、大臣に余り諮問機関が多過ぎましてもまたおかしいというので、最近内閣におきましては、お役目を果たしたものは、官房長官率先いたしまして廃止をしておる。閣議決定してどんどん廃止しております。肝心の行革を進めておる最中でございますので、私がいろいろ研究会から答えを得るというふうな形で、しかも短期間ということで発足してもらいたいと考えております。
○岩垂委員 かなり重要な意味を持ってくると思いますので念のために申し上げておきますが、臨調の答申というものを下敷きにし、その間の時間的な経過、実態をも考慮して特殊法人の全体についてもう一遍当たってみる、そしてそのあり方というものを検討する。それは当然行政監理委員会などを含めて議論の対象になろうと思いますけれども、そういう形で特殊法人問題を取り扱っていく方針だ、こういうふうにまとめて理解してよろしゅうございますか。 その場合に、人選などについて、やはりできるだけ公平な配慮、国民的な配慮というものが当然あってしかるべきだと思いますが、その点についても、蛇足でございますが、御答弁を煩わしておきたいと思います。
○宇野国務大臣 行政監理委員会も、国会の承認人事として各界各層公平な人事で行われておると私は考えます。今度は国会の承認を必要とする研究会ではございませんけれども、研究会の結果が十二分に国民から尊重されるものでなければならぬ、かように思っておりますので、いま御指摘の点に関しましても考えてまいりたいと思っております。
○岩垂委員 国からの出資や補助金の面あるいは官僚の天下りという面で特殊法人に近いもの、または特殊法人の隠れみの的な存在だなどと言われている認可法人が、九十四ですかあるわけですが、その実態の解明あるいは監察の必要性という点を長官はどのようにお考えになっていらっしゃいますか。
○宇野国務大臣 認可法人は、それぞれの主務大臣が認可をしたというのでございまして、およそ特殊法人とはまた別の意味でございますから、直接私たちの監察の対象では現在もないわけでありますし、将来もそういうふうな対象にはならないと私は思います。 ただ今後、認可法人のあり方等において問題が起こったりいろいろなことがあるかもしれませんが、現在といたしましては、それぞれの主務大臣が自分たちの権限においてそのあり方を検討して設置をされたものでございますので、この問題は内閣全般の問題として考えていこうじゃないか。だから、よけいなものが生み出されていくということは避けなければならない。特に、特殊法人が認可されなかったからその衣がえだ、これだけはやはり厳に戒めていかなければならない、こういうふうに考えております。したがいまして、現在といたしましては監察の対象ということは私は考えておりません。
○岩垂委員 ちょっと細かい内容についてお伺いをしたいと思うのですが、従来の監察の対象法人というのは、国鉄などのいわゆる公社あるいは日本住宅公団や日本道路公団などのいわゆる公団、それから事業団、公庫の四十八特殊法人に限定されていたわけですね。これら四十八法人を見ると、それぞれ公益事業、公共事業、政策金融など国の施策と密接に関連する事業を行っていまして、きわめて公共性の高い性格を持った法人だ。しかし、いわゆる特殊法人のうちに、これら四十八法人以外にも大変重要な意味を持った、つまり公共性の高い性格を持った法人があると考えられるわけですが、これらの四十八法人以外についても過去において調査の必要性があったのではないだろうか。 そこでお伺いしたいのですが、従来調査対象法人を四十八特殊法人に限定した理由というのは一体何なのか、これが第一です。第二は、その四十八特殊法人に対する調査はどの程度行われ、どのような効果を上げてきたか、効果のことも含めてお伺いをしたい。調査対象以外の特殊法人について生ずる調査の必要性にどのように対応してこられたか、これらを含めて御答弁いただきたい。
○佐倉政府委員 先生のお話のとおり、公社、公団、事業団及び公庫という名前のつきました四十八特殊法人につきましては、現在も監察に関連した調査の対象になっております。 四十八法人に限定された理由でございますけれども、二十七年以来、いまの名前のついているものができるたびに追加されてまいったわけでございます。御存じのとおり、特殊法人にはいろいろなものがございますけれども、いま申し上げましたような名前のついているものは、確かに規模もほかのものに比べて大きいものが多いようでございますし、また、国の事業との密接な関連度が、ほかの特殊法人に比べてかなり高いのではないかという観点から調査の対象とされてきたというふうに考えるわけでございます。ただ、こういうことだということで明確な理由が別に残っているわけではございませんけれども、そういうようなことで運営されてきたのだというふうに考えております。 それで、四十八に含まれました中には三公社のような非常に大きなものもございます。これらにつきましては、私ども従来から、主務官庁に対する行政監察を行う際に、当然調査の対象としてかなり調査をしてまいりました。国鉄あるいは電電公社等でございます。そのほか、道路行政をやる場合には、もちろん道路公団といったようなものも調査の対象に入っておりますので調査をしてまいりました。それで、それぞれの行政監察の結果においてそれぞれの勧告が行われ、あるいは所見表示等について各省庁がかなり尊重してその効果が上がっているものと考えております。 それ以外に六十二あるわけでございますけれども、その他の特殊法人について従来どのように取り扱ってきたかというお話でございますが、やはり国の事務、事業に関連があるわけでございますので、ある行政分野の行政監察をやる際に、六十三のうちの特殊法人に関連するような事務、事業もあるわけでございます。その場合には、そういう特殊法人に行きまして、いろいろと調査をさせていただきたいということで、話がついた場合には任意調査としてお話が伺えるあるいは拝見できるというようなやり方をしてきたわけでございますけれども、これはあくまで任意調査でございまして、権限に基づくものではないということで、そこは非常に制限的であったわけでございます。現に、行って断られてしまったというような例がないわけではないわけでございます。 そういうことで、調査を全然やらなかったわけではございませんけれども、それはあくまで、いま申し上げましたように事実上それぞれの理解を得てやっておったというものがあるわけでございますが、そういう実情でございます。それで、それを全部できるようにしていただきたいというのが今回の法案の趣旨の一つでございます。
○岩垂委員 いま行管は、百十一の特殊法人について、国家行政組織の管理の一環として、新設や目的の変更などの審査をやっていますね。この審査権限というのは昭和三十八年に追加されたというふうに私も承っているわけですが、この時点でいわゆる特殊法人というものの概念が決まったと思われるわけです。行政監察の対象法人というのが、この時点で現在の形、いまおっしゃった公社、公庫、公団あるいは事業団とされてきたわけですね。 そこで、ちょっと疑問が起こるわけです。一方で新設などの審査が必要とされる公共性の強い法人の範囲が定義された。しかし、これと行政監察の調査の対象となる法人の範囲が一致していない。そうすると、昭和三十八年ですから、二十年ぐらい前から今回の設置法の改正案というのは必要であったのではないか、こんな感じがするのですが、これが今日までに至った経過というものの理由は一体どこにあるのですか。
○佐倉政府委員 いまお話しのように、審査の対象になるというのが現在の特殊法人の定義みたいなものでございます。それで、特殊法人はあくまで法律によって強制的に設立されるものでございますから、やはり国の事務、事業に関連があるはずであるということは論をまたないわけでございますが、つくるときに審査の対象にする、これは必要かどうかという判断でございますね、これを審査の対象にしているわけでございます。ただ、できたものについて行政監察の調査の対象にするかどうかというのは、その当時においては一応それは別の観点であろう、そこまで国が関与しなくてもいいのではないかという考えがあったのだというふうに思います。 でございますから、つくること自体は審査して、国の判断でつくるかどうかを決めるけれども、つくった後はかなり自由に運営していいのじゃないか、これが特殊法人についての概念の一つであったかと思います。それで、国、私どもの行います行政監察に関連した調査の対象に強制的に入れる必要があるいはないのじゃないかというような観点から、そのように仕組まれたものというふうに私ども考えております。 ただ、いま申し上げました、法律によって強制的につくられているのが特殊法人でございますから、いろいろ最近の事例等も踏まえまして、やはり調査の範囲に入れた方がよろしいのではないかという判断が各方面から出てまいりましたので、今回こういう措置をお願いしている次第でございます。
○岩垂委員 つくったら後はそのままに、自由にというわけにもなかなかいかぬと思うのですね。ですから、今度こういう形が出てきたことの意味はそれなりに理解することができると思うのです。しかし、特殊法人というのは、いま主務大臣がさまざまな監督をやっていますね。特殊法人について新たに行政管理庁が行政監察によってかかわっていく。いろいろ問題のある法人はともかくとして、まじめにやっているところにしてみれば、国の規制というものを新しく受けることになる、信頼されていないように思わざるを得ない。 そこで第一点は、行政監察に際して特殊法人に対して行う調査というのは、主務大臣による特殊法人に対する監督とダブる危険性はないかということ。あるいは、いまおっしゃった国の監督、規制を緩和しようとする、かなり自由に運営させようという考え方からいっても、あるいは行政改革の理念という立場からいっても、今回の法改正の理念というものは矛盾しないのかどうか、これらの点についてお答えをいただきたいと思います。
○佐倉政府委員 御質問の最初の主務官庁、主務大臣の監督権限との関係でございますけれども、私どもの行います行政監察は、国の行政機関の事業の執行状況を監察するわけでございます。これに関連しまして、その特殊法人も調査をできるようにしていただきたいというわけでございます。その際に、国の行政機関の事務の執行状況を監察するわけでございますから、当然その中にいろいろと特殊法人に関連するような事務、事業もあるわけでございますし、その主務大臣の監督権限もあるわけでございます。それについて私どもがいろいろ拝見いたすわけでございます。そういう仕組みになっておりますので、特殊法人に対して私どもが監察に関連した調査を行う場合も、主務官庁、主務大臣の監督権限の範囲を越えて行うことはないわけでございます。 二番目の御質問でございますけれども、国はなるべく関与する方向でなく、自由にいろいろやらせた方がいいのじゃないかという理念があるというお話でございます。そのとおりだと思います。ただ、私どもが行います行政監察につきましては、事務の運営上の効率化等を主眼にして行いますので、そういう点につきまして、先生御指摘の理念と決して矛盾するものではなく、むしろそれを補完していくものだというふうに私どもは考えておりますし、また、そのように行政監察に関連した調査を行っていくわけでございますので、そういう矛盾をするということはないと考えております。
○岩垂委員 これは大臣にお答えをいただきたいのですが、特殊法人は労働基本権に基づいてそれぞれの労使関係を持っていますね。そして長い歴史を持っているわけです。労使関係の安定というものが経営や事業の発展という立場から見てきわめて重要な要素であることは、もう私が言うまでもないわけであります。その意味から、民主的かつ自主的な労使関係に行政管理庁が介入あるいは監視をするというふうなことはよもやお考えになっていらっしゃらないと思いますが、この点についての若干の危惧がございますので、こんな機会ですから、それらの点について明確な御答弁をいただきたい、こういうふうに思います。
○宇野国務大臣 いかに特殊法人の整理統合と申しましても、やはり従来からの古い歴史もあり、経緯もございます。そうしたときに、やはり一番大切な労使関係、深い御理解を仰がなければなりません。 今回の整理統合に当たりましても、私はそうした意味で、まずそれぞれを代表される組合の方々ともお会いいたしまして、今回の行革に際して特殊法人には大体こういう方針で臨むということも申し上げた次第でございます。だから、今後も特殊法人のあり方に関しましてはいろいろ検討し、さらに統廃合、整理等も進めていかなくてはならぬと思いますが、一番大切なことでございますし、特に私は、常に不安な態勢に置いておくのは一番いけない、かように存じております。やはり自分の職場としてそこで骨を埋める気持ちでそれぞれが努力をしてもらうということが大切なことでございますから、職員の方に対しましても、第二の場所を求めるようなことを考えずに、ライフサイクルは、入ったところでがんばる、あるいは国家公務員としてそれぞれのポストを預かった以上はそこでがんばるとか、そういうふうにしてくれということも言っておりますから、当然労使関係に関しましては重大な問題として今後も格段の配意をしながら、お互いの言い分を聞きながら、そうした使命をりっぱに果たしてもらうようにこちらも考えていかなければならないと思っております。
○岩垂委員 いま御答弁の中でちょっと十分でなかったように思うのですが、現在築かれてきている労使関係を崩すとか行管が介入するというようなことは絶対にあり得ない、やはり不安に思っている多くの労働者がいますので、くどくて恐縮ですが、念のために、明確に御答弁をいただきたいと思います。
○宇野国務大臣 いま御指摘の点は、十二分に配意してまいります。
○岩垂委員 特殊法人というものは、存在の理由なり設立の経過なりいろいろバラエティーに富んでいるわけで、それを主務大臣が監督をしていく、国の出資の程度や役員の任命などかかわり方というのはいろいろありますけれども、それを何か一律に監察対象にするということはいかがなものかという意見も一方にございますが、これらについてはどのようにお考えでございましょうか。
○佐倉政府委員 お話しのとおり、国の各主務官庁の特殊法人に対する監督の対応というのは非常にさまざまでございます。行政監察というのは国の事業の執行を監察するわけでございますので、その監察に関連した調査を行う場合に、主務官庁の特殊法人に対する監督権限が非常に強いの、弱いの、まあ俗語で言えばそうなりますけれども、その対応に応じて調査が行われるということになるわけでございますので、一律にということでなく、やはり主務官庁の持っております監督権限に応じて調査が行われるというふうに、法令上そういう仕組みになると考えております。
○岩垂委員 これも大臣にぜひ御答弁いただきたいのですが、今回の法案はNHKが監察の対象になっています。周知のとおり、NHKの受信料の支払い義務を強制する放送法の一部改正案の国会提出に当たって、自由民主党内部にNHKの番組やニュースについての批判が出されて、NHKを国営放送に移管させたらどうかなどという乱暴な御意見も出されていたような経過があるわけでございます。さらに、自民党内にNHKを管理する委員会が設置されるなどの動きに対して、どうもNHKに対して政府の監督を強化するのではないか、また、そういう動きが顕著ではないかという心配を実はしている多くの人たちがおります。率直に申し上げて、この法案のねらいがNHK放送の国家統制を強化するための一連の措置ではないだろうか、こういうふうに取り上げている、そして神経質に受けとめている日放労の労働者を含めて、マスコミ関係者あるいは文化人、われわれも含めて、やはり一抹のそういう懸念を持たざるを得ないわけであります。 そこで、念のためにお伺いしておきたいと思うのですが、今回の法改正というのは、公共放送としてのNHKの言論、報道の自由、放送の自由に干渉をするものではないという点を明確にひとつ御答弁をいただきたいと思います。
○宇野国務大臣 このことに関しましては、閣議でこの問題を決定する際にも、私からもいま仰せの趣旨を尊重するということを申し上げ、また、大西郵政大臣からも申し上げたような経緯もございますが、しかし、国会といたしまして重要な場での御質問でございますから、私もひとつきちっとしたことをお答え申し上げた方がいいのじゃないかと思います。 言論、報道の自由は憲法及び放送法により保障されており、郵政大臣のNHKに対する監督権はきわめて限られたものとなっております。行政監察は元来、主管大臣の監督権の範囲内において調査を行うものであり、したがいまして、NHKに対しましても郵政大臣の監督権の範囲内においてのみ調査を行うものであります。このような立場から、報道、言論の自由に立ち入って調査を行うことは一切ないことを断言いたします。
○岩垂委員 大変明確な御答弁をいただいたわけです。番組やニュースを含む放送内容に踏み込んで調査、監察をするものではないということを、大臣、大変くどくて悪いのですが、もう一遍御答弁をいただきたいと思うのです。
○宇野国務大臣 そのとおりでございます。
○岩垂委員 私は、この監察というものが国民のために自由にして公正あるいは不偏不党の公共放送を守る立場に介入するものでないということを、この点でしっかりと確認をいたしておきたいと思います。大臣の閣議における御発言よりも正確に御答弁をいただいたというふうに、私理解をいたしたいと思います。 続きまして、「わが心常在行革北風つのる」という大臣の句があるわけでございますが、これは笹川良一日本船舶振興会会長が大臣のところへ、船舶振興会は財団法人だ、なぜ行管は特殊法人扱いするのだろうかという抗議をしたというふうに報道されておりました。やりとりの模様が新聞などで報道をされておりますが、この船舶振興会を監察対象にするということの意味は、私は非常に重要だと思います。これについて大臣の見解なり心境をお尋ねをしておきたいと思います。
○宇野国務大臣 特殊法人の中に、船舶振興会のみならず他にも競馬あるいは競輪等々いわゆるギャンブルの特殊法人がございます。それらを含めまして、私は甲乙の差なく、またその運営者がどなたであろうと、またその形が財団であろうがなかろうが、すべてが今回の監察の対象だという趣旨で対象にしたわけでございます。 特に私は、いろいろこの問題で質問を受けたことがございます、国会ではなくて。したがいまして、そのときには、ギャンブルというのは本来は好ましいものではないかもしれぬが、しかし、国民の中には射幸心というものも当然あるので、そうした意味で認められてきたものであろう。しかし、政府がみずからやるのはどう考えてもおかしい、といってじゃ民間かということになればこれまたよけいおかしくなる。 そういうふうなことで、それぞれの主務官庁が十分監督の行き渡る方法、これがつまり第三セクターとしての特殊法人、こういうふうになったのだから、したがって、たとえそれが株式会社であろうがあるいは財団法人であろうが、そういう意味で第三セクターとしての使命を果たしてもらって、なおかつ上がりに関しましてはその一部を補助金に使うとかあるいはまたいろいろな使途があるだろう。このことに関しましては当然主務官庁が十二分にわきまえていることであろうけれども、私はさような意味で、モーターボートだけがどうのこうのとか、あるいは他のギャンブルの機関がどうのこうのというのではなくして、ギャンブルとは本来そういうものであるから特殊法人なんだ、こういうことを実は一般的にも御説明申し上げ、当該法人に関しましてもそういうふうなお話をした経過がございます。運輸大臣からもそういうふうな話を当該法人に対しましてしていただいたというような経緯もございます。 そんなことで、大切な補助金行政もその中に含まれておるわけでございますので、したがいまして、それが十二分に公正に行われておらなければならない。そのためには常にやはりそうした特殊法人のあり方、運営、組織等に関しましても十二分に行管としては行管としての監察をしたい、こういう趣旨からでございます。
○岩垂委員 今度の改正で調査対象が倍以上にふえるわけであります。体制をどうなさるおつもりか、その点をまず第一に伺っておきたいと思います。
○宇野国務大臣 行管の監察局の方は常に行政のあり方に鋭い嗅覚に似たもので取り組んでもらっておりますが、かつてKDDに関していろいろと耳にすることがありましたので、当時の行管庁長官、これは保利茂先生であったわけですが、参考のために何らかの協力をしてくれないかというふうなアプローチをなさったのですが、これに対しまして、私のところは監察の対象じゃございません、本当に木で鼻をくくったような返答が寄せられた経緯があった、その結果今日のこういうふうな問題も引き起こすことになった、こうしたことがございます。 したがいまして、スタッフ一同は徹底してあらゆるところにメスを入れなくちゃならぬ、こういう誓いをいたしておりますので、今回はむしろ特殊法人全部がその監察対象になったということを喜んでおります。したがいまして、量がふえたからすぐ人をふやせ、こういうふうなことは私はいままで聞いたことがございません。むしろ少数精鋭によって、倍の仕事になるかもしれないががんばってくれ、こういうことで、現在監察局は局長初め全員がふるい立っておるというのが現状でございます。
○岩垂委員 よそを行政改革をやっておって、自分のところだけふやすわけにいかないし、水ぶくれじゃないかなどと批判される面もないわけではないのですが、管区、地方局別の定数を五十四年度末現在で見ますと、全国で千百四十八人ですか、率直に言ってこの体制で期待をされるような体制ができるのか、将来この体制を整備拡充する必要はないのか。これらの点は、答弁はしにくいと思いますけれども、やはり第一線で御苦労している諸君の気持ちも含めて、長官の御答弁をいただきたいと思います。
○宇野国務大臣 過般も予算委員会において同様趣旨の御質問をしばしば受けたわけでありますが、私は行管庁ほど今日まで非常にしんぼうしてやってきた役所はないのではないだろうか。第一、他の省庁に見られる官房長というのはおりません。局長は二人きりでございます。そして定員もいま申されたとおり千五百名未満でございます。そのうちの千二、三百名が実は地方で努力していてくれるわけでございます。したがいまして、さらに監察を強めるという体制がこれで十分かどうか。 私は、現在といたしましては、とにかく少数精鋭でやれと、と申し上げますのは、いままで定員削減をやってまいりましたが、率直に申し上げまして、行政ニーズの多いところには純増という立場をとってまいりましたから、恐らく削減率が四%そこそこでございましても一般職には一割ぐらいの削減率に当たるというほど、今日国家公務員はがんばってもらっておる面もあるわけであります。私は、さような意味で、いま決してぜいたくを言うべき立場じゃない、かように考えております。 しかし、将来は、オンブズマンという制度も研究いたしておりますし、そうしたものとどういうふうになるのか、そういうチャンスがあらばまた新しい問題として考えてもいいのではないかと思いますが、現在の組織の延長線上で私がこうだろうというふうなことはおくびにも出してはいけない、他の省庁にも厳しいことをお願いしておるわけでありますから、さように心得ております。
○岩垂委員 行政改革の運営について二、三お尋ねをしたいのですが、行政を取り巻く情勢というのは時代によって変化をする、行政運営の改善を目的とする行政監察というのも時代の動向によって変化するし、それに即応したものでなければならない。現在のような厳しい財政状況のもとで、行政管理庁はことしの行政監察をどのような方針で運営なさっていかれるつもりか、御説明をいただきたいと思います。
○佐倉政府委員 まず、行政監察は国民一般の福祉に即した公正な立場において各省庁等の業務を、先生の先ほどのお話のように管区行政監察局、地方行政監察局という全国の調査網を動員して調査しまして、これを評価分析しまして、行政を受ける国民の立場に立って、行政がうまくいっているかどうか、改善するところがあるかどうかということを通じて、運営の改善に寄与するのが基本的な目的でございます。 したがいまして、当局としましては、従来から政府の重要施策を幾つか取り上げ、時代の要請に適合したようなテーマをやってまいったわけでございます。中央計画としましては年間大体十五、六本というのがいままでの通常でございます。 本年度におきましては、御指摘のとおり厳しい財政事情その他を踏まえまして、まず行政監察の柱としまして、一番目に行政の合理化、効率化、二番目に国民生活に密接に関連する諸施策の点検及びこれの推進、三番目に行政の公正の確保、こういう三つの柱を考えております。これによって本年度の行政監察を運営してまいりたいと考えております。
○岩垂委員 多少時間がかかっても監察から勧告まではわりあいにスムーズにいくんですよ。ところが、いろいろ追跡をしてみますと、その勧告が現実に行政の上に反映されるというそこのところが十分担保されてないという面を指摘をせざるを得ません。せっかく行政管理庁が監察をして、調査をしてまとめて、関係省庁に勧告をした、それがどうも受けざらのところでスムーズにいかないという面があるのですが、大臣はお仕事におつきになってからその点はお感じになっていらっしゃいませんか。
○宇野国務大臣 就任以来の問題は、過去の監察結果を大臣に勧告したということでございますが、私といたしましても、大切なことでございますから、資料等々をずっと目を通し、また説明を受けてまいりましたが、おおむね勧告に従って改善はなされておるということでございます。しかし、なかなかうまくいかないというところもございますが、やはりこれが行政の根本でございますから、当然この勧告には忠実に従ってもらって、改善すべきところはどんどん改善してもらわないと、行政というのはほっておきますと肥大化します、あるいはまた能率が悪くなります。常に合理化を図るという意味合いで、いま御忠告を受けましたところは、私も最前線に立っておるわけですから、今後も各省庁大臣に強く迫って、鋭意改善を図るようにやっていきたいと思っております。
○岩垂委員 それは努力だけでなしに、何か手法の改善が要るのではないだろうかという感じを持ちますので、その点を要望しておきたいと思うのです。 それから、最近話題になりました航空機疑惑問題に関連をいたしまして、去年の九月に航空機疑惑問題等防止対策に関する協議会が提言を行いました。この提言の中では「必要に応じて予防的見地からの監察を行う等行政監察機能の充実と活用を図る。」とうたわれています。行政の公正確保の問題に行政管理庁としてはどんな形で取り組んでいくつもりか。この提言は、特に後の方の第三「行政の公正確保のための対策」一、二、三とございまして、この一、二、三というのはほとんど行政管理庁にかかわる問題点だと思います。この一、二、三などを含めて御答弁をいただきたいと思います。
○佐倉政府委員 行政の公正確保の問題につきましては、先ほどのお話にありました五十五年度に行政事務運営の公正確保に係る体制及び手続に関する調査を予定しております。行政の公正確保は当然まず各行政機関、各省庁がみずからやるわけでございますけれども、私どもの立場としましては、それの制度面の関与、すなわち、その体制及び手続に関する調査というものをやる予定にしております。この調査におきましては、全省庁の内部管理等の体制、あるいはよく不公正の生ずるような調達、入札の問題、こういう手続の実態等を把握して、行政事務運営の公正確保をさらに推進するということを意図しております。 また個々の、公正確保を直接の目的としない行政監察、調査、これも数多くあるわけでございますけれども、その中におきましても公正確保の観点を取り入れて、それぞれの行政監察をやっていきたい。この二本立てで考えております。
○岩垂委員 さっきちょっと大臣がお触れになりましたが、例のオンブズマンのことについて伺いたいと思うのです。 社会党が、一月に、公正、民主、能率的な行政を実現するために国民行政監査委員会の設置を求め、また行政監察委員、オンブズマン制度の導入ということを公表したことがございますが、大臣、このオンブズマンという考え方、手法についてどんなお考えをお持ちでしょうか。
○宇野国務大臣 これは御承知の北欧の一つの大きなシステムで、国民からも信頼され、また効果も上げております。だから、さような意味で行管庁といたしましても勉強会を持ちまして、極力この研究をしてもらおうということで、もうすでにスタッフも二度、三度にわたりまして研究が続けられているようなことでございますから、私といたしましては、現在の行政監察並びに相談制度、こうしたものを含めまして、やはりこれがわが国の風土に合う制度であるかどうか十二分に検討したい、かように考えております。
○岩垂委員 研究会を開かれているそうですけれども、どんな研究をいまやっておられるか、ちょっと簡単に御説明をいただきたいと思います。
○佐倉政府委員 オンブズマンの研究会はことしの二月に発足いたしました。研究会のメンバーでございますけれども、これは学者、先生方にお願いしてございます。 それで、オンブズマンはやはり世界各国で行われておりますけれども、それぞれの国の政府の権能あるいは国会の権限のあり方というものによっても、オンブズマン制度をどのようにするかということはかなり諸外国でも違っております。ただいま長官からお答えしましたように、わが国に仮にオンブズマン制度を導入するとしましても、どのような制度がいいのかということをよく慎重に検討しなければならないという立場でございます。 それでまず、諸外国の制度がどうなっているかということを研究し、それから、そのオンブズマン制度というものが社会的にどのような機能を持つべきか、たとえば、わが国におきましても、これの類似なものとしましては、私の方でやっております行政相談といったようなものも一つ類似な面があるわけでございます。そういったわが国における類似なものの研究、それらをあわせまして、わが国の実情に合ったオンブズマン制度はどうあるべきかをまず研究していこうという研究会でございます。
○岩垂委員 そこの座長をやっていらっしゃる林修三先生が「行政監察月報」の一月号に「一九八〇年代の行政監察」という論文を寄せておられます。オンブズマンのことについても触れておられますが、この中で私ちょっとこれは重要だなと思ったことは、全体を拝見したわけですが、その中でちょっと気がついたことは、行政指導がここまで広がっちゃっている、その中でいわゆる苦情処理、この問題を、オンブズマン制度を設けるか設けないかは別として、やはりもう少し体制をしっかりしたものとして考えないと社会情勢に合わないのじゃないか、確かに法律は制定された、状況は変わった、それに対してさまざまな救済措置を求めるわけだけれども、法律がないから救済措置も十分でない、したがって、それらの手続は、行政運営法だとか行政手続法というふうなものをつくる以前にも考えられなければならない課題ではないかというふうに指摘をされておられますが、これらのことについては、大臣、どんなふうにお考えになっていらっしゃいますか。
○宇野国務大臣 林さんは監理委員の一人でもございますから、しばしば私も座談会に机を並べて出たり、また、別の機会に御意見を伺ったりしておりますが、非常に熱心に研究していただいておりますし、一つのベテランとしての御提言ではなかろうかと私は率直に考えております。特に、オンブズマンに関しましては、いま局長が申し述べましたとおり、きのうの日経でございますか、コラム欄に、十年前にアメリカのコロンビア大学の一博士がいろいろ勉強された結果、北欧のオンブズマン制度と日本の行政相談制度というものは比肩し得るすぐれた制度だ、こういうふうに言っていてくれるということもございますから、したがいまして、そういう面で研究を進めていきたいと思いますが、確かに、行政に対する苦情、やはり国民にそういうものが仮にありせばどういうふうに対応していくかということは、非常に大切な問題ではなかろうかと考えております。
○岩垂委員 林先生は、その中で、もう一つ、例のプライオリティーの問題、優先順位の問題を指摘されておられます。これは国会がやるべき課題ではあろうと思います。しかし、いろんな問題、各論についてやはり一定の優先順位というものを議論していく一つの資料の提供といいましょうか、そういうものも、オンブズマン制度の中に含まれることがなじむのかなじまないのかわかりませんが、考えなければならぬ時代が来ている。これはやはり一つの貴重な提言だろうと思うのですが、この点についても御見解をぜひ承っておきたいと思います。
○宇野国務大臣 スウェーデンの場合には、その対象が裁判所であり、軍隊であり、さらには自治体である、三権のうち立法府以外は全部対象であるということでございますから、当然プライオリティーという問題があっただろう、こう思います。しかしながら、そういう原則的な問題以外にも、国民生活を守るというので、たとえば物価問題に関しましてもまた一つの委員がいるとか、そのときどきに応じまして機敏な対応をしておるのではなかろうか、私はこう考えます。 したがいまして、その研究は必要なことであろうとは思いますけれども、やはり行政というものはそのときどきの国民的ニーズなりあるいは社会経済的な要請なり、いろんなものも勘案をしてやっていかなければなりませんので、したがいまして、最初からプライオリティーがどうこうというところから入ってしまって、そこで議論が分かれて、なかなか玄関を入るのにひしめいてしまったということであってはならないと思います。 だから、そういうものも含めまして、研究会では専門家がいろいろと研究をしてくれるのじゃなかろうか。当然わが国は軍隊もありませんし、自衛隊はございますが軍隊じゃありませんし、地方自治体は、スウェーデンのような小さな国とわが国の自治体の場合を考えましても、これまたいろいろと風土、歴史が異なるとおのずからプライオリティーのつけ方にも問題があろうか、要は既存の制度の中において新しい制度を入れるか入れないかという問題、要はそれが日本人の性格に合い、また風土に合うか合わないかという問題等々ございますから、非常にりっぱな提言でございますが、今後ともお互いが慎重に考えていかなければならない面がたくさんある、かように考えております。
○岩垂委員 名前がそれにふさわしいかどうかわかりませんけれども、やはり地方の時代とさっき大臣もおっしゃいましたけれども、ミニ行政監理委員会とでもいいましょうか、ブロックあるいは県ごとに小回りのきくそういう機構というもの、機構づくりだけではそれは十分ではございませんけれども、やはり国民の変化するニーズにこたえていく体制、それに対して行政がどんな機能を果たしていくか、それに対してまた国民はどんな悩みやあるいは苦情を持っているか、そういうような問題を解決する窓口としてのミニ行政監理委員会というふうな発想というのは私はいまや重要ではないだろうかと思うのです。その点は、行政管理庁の中では、オンブズマンなどの議論の中でも当然やっていただきたいと思うのですけれども、いかがでしょうか。
○宇野国務大臣 非常に一つの新しい御提言じゃないかと考えます。最近、行政相談に関しましても、国民の寄せられる関心が、まだ内閣の調査では知っていないよという人の方がむしろ多いということでございますが、しかし、取り扱い件数を考えますと相当大きくなっておるということは、やはり行政に対する国民の考え方が従来のようではないということを私たちも認識しなくてはならぬと思います。特に今回、行革なんかに対しましては私はあえて天の声だと申し上げるほど国民は行政に対する関心が深い、かように存じますと、いまおっしゃいましたいわゆる小回りのきく委員会というものの是非、これは私といたしましても、ひとつ新しい提案でございますから十分検討させていただいて、そして機構がふえたとか減ったとかいう問題ではなく、やはり国民の立場で考えさせていただきたいと思います。
○岩垂委員 オンブズマンの研究会の結論というのはいつごろを目標にしてお出しになるのか、提言になると思うのですが、どんな形で扱っていくおつもりですか。
○佐倉政府委員 ほぼ一年ぐらいのうちに結論を出したいという予定で進めております。
○岩垂委員 物価調査の問題について伺いたいと思います。 最近の物価上昇、消費者物価の値上がりは大変なものでございます。特にことしの春先、白菜などの野菜の異常な高値、その後の四月の電気、ガス料金の値上げ、それから国鉄あるいはたばこと続いているわけでありますが、国民生活にとって重大な影響をもたらしているわけでございますけれども、行管がこの物価対策のための調査を予定しているというふうに伺っております。どんな形でなさるのか、過去にどんな形で調査をなさったのか、物価問題というのは経済企画庁や通産省が所管をしている面があるわけですが、これらとの関連をちょっとお答えをいただきたいと思います。
○宇野国務大臣 事務的なことは局長から答えてもらいますが、過去におきましても、経済企画庁と提携いたしまして、むしろ経済企画庁には手足がございませんから、したがいまして、地方の行監のスタッフがその手足となって調査をしたという経緯がございますが、特にいま成長か物価かという選択の時代ではなくして、もう物価という一つのターゲットを求めて、あらゆる行政機能をそこに集中して国民生活の安定ということを図らなければならぬ、かように思いました。 いま岩垂さんも御指摘なさいました冬野菜なんか、確かに当初は、不作の原因はいわゆる天候異変にあっただろうと思いますが、しかし、貯蔵ぐあいによりましては多分に人為的な問題として、私はその当時からもやかましくその原因追及を閣議におきましても申し上げておったわけでございます。したがいまして、二度とああいうことがあってはなりません。特に最近は、いわゆる冷凍施設等々が非常に発達をいたしましたが、その発達をしたということが、豊漁のときにも安くならないし、あるいは冬野菜においても、しばらく囲っておけば高くなるというふうな、機能をむしろ逆に果たしておるというようなことであってはなりませんから、そういうものもひとつ今回は物価対策としての行管の使命として考えてみたいというので、通産あるいは農林省ともはかりまして、具体的にどういう面をわれわれが進めていくか、いま十二分にその段取りを進めておるところでございます。 もう一つは、最近のわが国の円高、円安という問題、いわゆる為替レートの変動、これは非常に目まぐるしいものがあると思いますが、その都度、円安になれば何かにわかにそれに便乗して輸入品が高くなっておるとか、また、円高であっても一向にそのメリットがないとか、こういうふうなことに関しましても、私は、やはりこの際総体的な問題としてメスを入れる必要があるのではなかろうかと考えておりまするし、油を初めといたしまする省資源問題に関しましても、特に国民生活には敏感にこれは反映いたしますし、これは本当に皆がしっかりと守っていかなければなりませんので、そういうものの従来政府がやってきた施策、そういう施策が本当に行き渡っておるかどうか、効果を上げておるかどうか、こういう問題も十分検討いたしまして、改善すべきところは改善する、そして物価鎮圧のために一助にも二助にもなりたい、こういうふうに考えておるわけであります。
○岩垂委員 過去のことは結構です、ちょっと時間がなくなってきているようですから。 公害や環境問題について、行政管理庁の管区だとかあるいは地方行政監察局の全国ネットワークが機能しておりますね。やはりこういう形で物価問題だとか、いま長官がおっしゃったような形のものが、全国のネットワークがそこで使われていく、そして公正な判断なりあるいはそういう対応というものができるとすれば、これは非常に理想的な形になるのじゃないだろうかと私は思うのです。その場合に、通産、農林との間には、何か新しい機構上のやりとりというのは必要なんですか。
○佐倉政府委員 機構上のやりとりという意味がちょっとよくわかりませんけれども、物価問題に関しましては、基本的な点はさておき、各物資を所管する省庁が、その物価についても当然調査その他をやっているわけでございます。 私ども、物価に関しましては、過去の例でも、その省庁のやっております物価施策について監察を行い、調査を行うという立場をとってきたわけでございます。 それで、環境問題の情報収集のシステム。環境庁から私どもが委任されましてやっているわけでございます。必要によってはそういうようなシステムも経済企画庁等と考えまして、私どもの調査網を利用するような方法を考えるというのは、非常に興味のある御提案でございます。検討はさせていただきますけれども、にわかにその機構上の問題ということは起こらないのではないかとちょっと思いますけれども、事務の委任の問題であるというふうに理解しております。
○岩垂委員 私どもが申し上げたのは、そのいまの事務の委任の関係がはっきりしませんと、同じようなことを縦割りで通産も農林も経済企画庁も全部やっていく、その上に行政管理庁がというようなことになると、これは受ける方はたまったものじゃないのです。ですから、その辺を整理しながら、同時に、客観的なそういう問題を扱っていく役所といいましょうか、機能として、事務の委任関係というものを明確になさる必要があるんじゃないか。それはむしろ急ぐべきじゃないか。もちろんいろいろな立場がございますから、一概にそっちのものをこっちへよこせというような議論にはならぬと思いますけれども、その辺は大事なことですよ。その点を私は提案をしているわけです。その点について御答弁をいただきたいと思います。
○佐倉政府委員 御提案の趣旨はよくわかりましたので、勉強させていただきたいと思います。
○岩垂委員 本会議前に私ともう一人の議員が質問をすることになっておりまして、本会議が少し早まったようでございますので、私は少しはしょって、次に質問を続けたいと思うのです。 ちょっと長くなりますが、きのうの私の地元の神奈川新聞という新聞に、「ニュースの断面」という記事がございまして、「行政改革の波」というテーマで書いてある文章がございます。これは長官にも聞いてほしいのですが、厚生省にもお越しをいただいていますから、御答弁をいただきたいと思うのです。 広大な緑に恵まれ、年間百二十万人の利用者 を呼ぶ横浜市緑区奈良町の「こどもの国」が、に わかに騒然としている。火種は大平内閣いうと ころの行政改革。特殊法人統廃合の第一弾とし て「こどもの国」に〃白羽の矢〃を立て、今国 会に国の特殊法人」から「社会福祉法人」に切り 替える法案を提案。これに対して職員や地元住 民らが「移管の理由がない」「行政改革のトップに子供の施設を挙げるのは心外」——などと猛反発。ビラまきや署名運動、国会陳情など盛んな 反対運動を繰り広げている。折しも今週から、 参院先議で国会の法案審議が始まるが、その成 り行き次第では、ひと波乱もふた波乱も招きそ うな雲行き。 行政改革の大前提は、国の浪費の節約。その辺、こどもの国はどうなのか。「いやー、税金のムダ遣いなど一銭もありませんよ」と証言するのは加藤清・庶務係長。 飛ばしますが、 こどもの国は四十年に開園以来、全く独立採算で運営。年間一億円ほどの国の予算措置は、プールやスケート場などの施設整備費で「それこそヒモ付きの金、人件費などに転用できる性質のものじゃない」という。しかも「高級官僚の渡り鳥もいなければ、天下り理事三人の手当は一人年額六万円ぐらい。ここの特殊法人を廃止したからといって、どれだけ節減になるんでし ょうかねえ」と首をかしげる。 そして反発の理由。加藤さんは「一例として税金の問題がある。これまでは特殊法人として、全く課税がなかったわけだが、民間の法人になることで負担は必至。現在でも収支トントンの経営状態なのだから、どこかにシワ寄せが行く。利用料の値上げや、われわれ職員の雇用不安にもかかわってくるわけです」と話す。 一方、利用者の地元住民。「行政改革の矢面に子供の施設を立たせるなんて、もってのほか」と前置き、自然保護の立場から問題を投げかけるのが「田奈の自然を守る会」代表、音田幸一さん。こどもの国は野鳥や野草などに恵まれた、約百万平方メートルの広大な自然公園。開発著しい緑区にあって、貴重な自然の宝庫でもある。 国の保護が弱まった途端、いつ、営利目的の機械遊具が導入され、それこそ、“〇〇ランド”といった遊園地になってしまうか、保障の限りじゃない。むしろ、こうした施設は国がどんどん金を出し、発展させる必要こそあれ、行政改革のイの一番に据えるなどとんでもない話」と、 音田さん。 というふうに実は記事が載せられています。 そこで伺いたいのですが、こどもの国の施設というのは言うまでもなく、国有地です。これは弾薬庫だったのです。九十二万平方メートルという広大な公園の園域、そして実はそれに隣接をして軍が使っておりました鉄道がありまして、その鉄道の引き込み線の軌道敷、さらには診療所がございましたけれども、その跡に苗圃用地等、いずれも国の現物出資であります。 国有地がなぜこのような形で利用できたかといえば、皇太子御成婚、その記念事業だということもありましたけれども、管理主体が厚生省であったということに理由があったことは、これはもう御存じのとおりでございます。その後昭和四十一年以来、こどもの国協会法、これは法律によって設立された特殊法人、こどもの国協会が厚生省の直接の監督のもとで運営されてきたわけです。このような国有地の利用が認められた経過や設立の趣旨から考えて、国の特殊法人を簡単に社会福祉法人に切りかえることは、私はどうも不当ではないか、こんなふうに思うのですが、厚生省、その点はどのようにお考えですか。
○会田説明員 先生御指摘のこどもの国につきましては、一つは、類似の事業が民間でも行われている、そういう事業の内容がいわば民営になじむと申しますか、そういう問題。 もう一つは、民間の創意と工夫と申しますか、そういう点を導入することによりまして、時代の流れと申しますか、推移と申しますか、幅広い運営を図る、国民のニーズにこたえる、そういうようなことで利用者に対するサービスの向上も期待できるという点からいたしまして、今回の政府の行政改革の方針に従いまして、公益的な民間の法人に業務の運営を行わせるということにいたした次第でございます。
○岩垂委員 民営になじむなどと言ったら、これは大変なことですよ。国有地をいま民間に払い下げることを禁止しているわけです、大蔵省はできるだけ。民間というのじゃなしに公共用ならこれは別として、そういうことを前提にして、希少価値になった国有地を使うためには、ものすごい厳格な網がかかっている。その網を——こういう先ほど申し上げたような性格だから、つまり国策だから利用を認めるということになったわけでしょう。それをいまになって民間の営利、営利とは言わないけれども、民間の経営になじむなどと言ったんじゃ、これはそれこそ大変なことになりますよ。国民が納得のできるような理由もないのに、その主体がころころと変わっていったんじゃ、これはとてもじゃないけれども、国有地の利用という立場から見ても、悪い前例というものを残すことにならざるを得ない。しかもいま、特殊法人を監察対象と言っている中には、こどもの国も入っているわけです。いつの間にか今度は、片方の法律が通れば外されるわけです。朝令暮改もはなはだしいと言わなければならぬ。こういう立場から見て厚生省、本当にあなた方はそれはそれでいいと思っていらっしゃるのですか。
○会田説明員 御指摘のとおり、現在のこどもの国協会の土地は、国がもともと出資したものでございますけれども、今回の民営移管に際しましては、出資者である国が一応承継をする。そして特別の法律をつくりまして無償でこどもの国を運営する社会福祉法人に貸し付けるということにいたしておるわけでございます。
○岩垂委員 それじゃその社会福祉法人の構成を言ってください、どういうふうになるのですか。
○会田説明員 社会福祉法人は、社会福祉事業法によりまして、社会福祉施設を運営するための特別法人としてできておりまして、福祉事業にふさわしいような業務の監督なり役員の構成なり、そういうものができておるわけでございます。
○岩垂委員 役員はそのまま引き継ぐわけですか。
○会田説明員 現在、法案を審議願っておるわけでございますが、法案が通りました暁には、現在の役員の方が中心になって新しい福祉法人の設立が進められる、さように考えております。
○岩垂委員 いままでのような、つまり本当に国民のニーズにこたえていくというような体制というものを保証する道がありますか、未来永劫に。率直に申し上げて、こどもの国というのは、現在資本金は全額政府出資、予算は主務大臣の認可を必要とする、役員の任命は、理事長は主務大臣の任命、理事は主務大臣の認可を要するということになっている。このような国の厳しい監督がなぜ行われているかということは、設立の趣旨から見てふさわしい対応だと私は思っている。そういう運営というものが社会福祉法人になったときにどう変わるのですか。それだけの運営というものをきちんと保証できますか、具体的に言ってください。
○会田説明員 民営化されますと、事業を引き継ぐ社会福祉法人に対しましては土地を無償で貸し付けるということが一つと、土地以外の一切の権利義務、建物でありますとか工作物でありますとかあるいは流動資産、職員の関係、そういう一切の権利義務を承継するということになるわけでございます。 また、こどもの国の監督につきましては、児童福祉法の児童厚生施設でございますので、児童福祉法によりまして県なりあるいは国の監督権が働く、あるいはまた社会福祉法人でございますので、法人という意味におきましては社会事業法に相当の監督規定があるわけでございます。そういうことで監督規制を行っていくということになるわけであります。
○岩垂委員 なぜ特殊法人として位置づけられたかということの意味は、あなたがいまおっしゃったこととは違うと思うのだよ。しかも国際児童年に当たって、子供の施設を行政改革の矢面に立てるなんというようなことはもってのほかだという意見があります。これは行政管理庁よりもむしろ厚生省の選び方、そう言わざるを得ないのです。そういう意見に対してあなた方どう思いますか。
○会田説明員 こどもの国を民営にいたしますのは、やはり類似の事業が民間でも行われている。したがって、事業内容が民営化になじむということと、もう一つは民間の創意工夫の導入と申しますか、そういう点を踏まえまして弾力的に効率的に運営が可能である、同時に利用者に対するサービスの向上も期待できる、そういうことで、今回の政府の行政改革の方針に従いまして措置を講じたわけでございまして、事業そのものを廃止するということではないわけでありまして、子供に対する福祉の後退ということにはならないと考えております。
○岩垂委員 類似のものがあるから民営になじむ、結局何とかランドになっていきますよ。独立採算の経営を成り立たせるために、やがて自然公園としての特徴が失われたり、入園料や施設の利用料が大幅に引き上げられるということの懸念というものは絶対にないというふうに言えますか、その点を保証できますか。
○会田説明員 こどもの国は児童福祉法に言う児童厚生施設でございまして、またその運営主体が社会福祉法人ということでございますので、児童福祉法なりあるいは社会事業法の規定あるいはまた、今回審議をお願いいたしております法案に基づく監督規定というのが働くわけでございまして、したがって、業務の運営が商業主義的なものに流れるということを十分指導監督いたしまして、そういうことがないようにいたしたい、さように考えております。
○岩垂委員 いままでのような厳格な体制と比べれば、それをきちんと担保するところがないのですよ。かなり緩くなるのです。たとえばさっき税金のことが心配されていますけれども、これだけでも違うでしょう、支出の面で。どうなんですか、ただなんですか。
○会田説明員 福祉法人でも相当税法上の優遇措置があるわけでございます。ただ、事業税でございますとか住民税などが一応課税の対象になるということでございますけれども、実質上収益があった場合に税法が働くわけでありますので、個々の課税の認定ということで具体的な数字が決まってくる、さように考えております。
○岩垂委員 さっき申し上げましたけれども、国際児童年に当たって厚生省が子供の福祉施設というものを対象にして、いまみたいな民営になじむからというような方向へ行くというのは時代の逆行もいいところですよ。しかも経営を成り立たせていくためには、独立採算ですから苦労しなければならぬ。その意味では入園料というものを上げたり施設の利用料を上げたりしなければならぬ。親を含めてですが、子供たちの一年間の入園者は百万ですよ。そして文字どおりこどもの国として親しまれている太陽と緑の百万平方メートルの国営公園がなくなるのです。まして、国家的記念事業として設立されたものが、気をつけないと羊頭を掲げて狗肉を売るおそれなしとしない経営主体に変更されるということになるわけです。 私は、行政改革というのはむだな行政を省いて、いわば経費の節減を目的とするものだというふうに考えていました。どう考えたって、経費の節減、もともと大したことはない。どれだけ経費の節減ができるのですか、どういうふうに計算していますか。
○会田説明員 今回の件は経費の節減ということよりも、むしろ先ほど来申しましたように、運営を民営に移して、創意と工夫によって新しい時代、国民のニーズ、そういうものにこたえ得るという見地から民営に移すことにいたしたわけでございます。
○岩垂委員 それでは、いま国民のニーズにこたえていられないと言うのですか。もっと率直に答えなさいよ。特殊法人を監督官庁でそれぞれ一カ所以上整理するという方向で厚生省は受けとめたのでしょうが、いわば数合わせでしょう。選ぶに事欠いて——単に神奈川県だけではなしに、東京都を含めてあるいは関東を含めて、子供たちが非常に楽しみにしている、そういう意味は、安くて、そしてできるだけサービスをよくして、子供たちが本当に記念事業にふさわしい条件、場所として利用している、それを民営に移管する、これは行政改革のやり方、考え方から見たって間違いですよ。もう一遍答弁してください。これによって一体幾ら国民に対して利益を保証することができるのですか。
○会田説明員 先生御指摘のとおり、経営費と申しますか運営費につきましては、入園料を主体としまして独立採算制でやっておるわけでございますが、施設の基盤整備と申しますか整備費につきましては、従来から国費を導入いたしておりまして、今回の移管後におきましても従来どおりそういうものは続けていくというのが基本でございます。
○岩垂委員 国費を導入しているとすれば、それの管理監督というものはどうしても必要なんですよ。それを民営に移してしまってなぜ行政改革の目的が果たせるのですか。これは厚生省がこどもの国を人質にしたと同じですよ。 駐車場の地主である神奈川県、横浜市の了解は得ていますか。
○会田説明員 了解は得ております。
○岩垂委員 職員の身分や労働条件の保障については、どのように考えておりますか。
○会田説明員 従来の雇用関係等につきましての一切の権利義務関係と申しますか、そういう点は新しい法人に承継されるわけでございます。したがいまして、たとえば労働協約なり個別的な協定などがある場合には、そのまま引き継がれるということになるわけでございます。
○岩垂委員 大臣、いまやりとりをお聞きいただいたと思うのです。行政管理庁が、監督官庁一特殊法人という意味、それは大きな意味で、枠をかけるという意味で私は理解しないわけではない。事もあろうに、選ぶのに事を欠いてこどもの国を出すというのは、どう考えても今日の国民のニーズにこたえる道ではない。今日のような厳格な管理監督というものがあった、できるだけ安くサービスということも含めてあったわけです。まあ大臣から物を言えないと思いますけれども、十分この問題考えてください。やめろと私が言っても——私はやめろと言いたいのですが、大臣はやめますと答えるわけにはいかぬと思うのですが、しかしそこの点は十分に御配慮願いたいと思います。その点で御配慮を煩わしたいと思います。
○宇野国務大臣 二点ございますが、その一点は、どれだけの財政効果があるかという御質問に対しましては、むしろ私がお答えした方がよかったのではないかと思いますが、今回の特殊法人に関しましては、財政効果といえば、特殊法人の役職員を定員削減をした、それは大きく出てまいりましょう。さらにはまた、一般公務員の定員削減と同じように、特殊法人におきましても同率をもちまして定員削減をする、こうしたものが出てまいりますが、はっきり申し上げまして特殊法人の整理の際には、一応財政効果というものよりも特殊法人そのものに対する世論、そうした面から考えて、先ほどもお答えいたしましたが、三つばかりの基準を示しましたその中に、民営に移行して差し支えのないもの、むしろそこにおいて大いに創意工夫で発展をこいねがうものがあれば、そうしたことも一つの基準である、こういうふうに申したわけでございまして、厚生省といたしましては、そうした私の基準に沿ってくれたものではなかろうかと存じます。 確かに、成立の経緯におきましては、いまおっしゃるような経緯もございましたし、また非常に利用もされている面も、私たちも十分了承いたしておりますが、厚生大臣も、十年たって、民営でやってもらうということの方が十二分に効果がある、また意義がある、こういうふうなことでございましたので、私といたしましても、当然厚生省のそうした御判断を受け入れさせていただいたということでありますから、これも数少ないうちの一つで、五十五年度中に廃止をするという中の一つに数えられておりますので、ここでいませっかくの御質問でございますが、御希望に沿うようなお答えができないという次第でございます。
○岩垂委員 参議院先議で衆議院へ回ってきても、これはなかなか成立がむずかしいと私は思っております。私自身は、いま申し上げた理由で反対であります。その点をはっきり申し上げておきたいと思います。 ちょっと時間がなくなりましたから、駆け足でお尋ねをします。 昭和四十八年に神奈川の地方監察局が行いました、旧軍が構築した危険な防空ごうの処理についての監察経過をお伺いしたいと思うのです。 行管の勧告によって、昭和四十九年度から建設省、農林省、林野庁がそれぞれ補助率二分の一、地方公共団体が二分の一の負担で埋め戻しを行ってきました。しかし、神奈川にはまだたくさんの防空ごうが残っているわけでございまして、これはもう行政管理庁御存じのとおりです。 この監察の「当該施策の問題点及び当面の重点課題」という中で、 1戦時中に旧軍等が国策として構築したもの であるという経緯から、本来、国の全額負担で 事業を実施すべきである、という意識が地方公 共団体の側に強い。昭和五十年四月の神奈川行 政監察局の行政に関する重要事項報告「特殊地 下壕対策事業の進展状況」も、この点を指摘 し、市町村財政のひっ迫と相まって、本事業進 展の障害となっている、としている。2建設省 では地方公共団体負担分の全額を地方交付税で 措置するため、本事業を特別交付税の特定項目 とするよう要求している。「所見」として、 次の点から、詳細調査が適当と考える。 全体計画三百七十五箇所のうち、完了しているものは二百二箇所(五四%)であり、なお、百七十三箇所が未施行となっている。この未施行箇所は危険な状態のまま放置されていないか、その実態を調査し、事業実施の緊急性、必要性等について検討する必要がある。 なお、事業完了のものについては、本事業の施行により果たして危険性が完全に除去されたのか等について調査する。 という結果が報告されておりますが、この点、その後どうなっているか。それからこれからどうなさるおつもりか。簡単に御答弁をいただきたいと思います。
○佐倉政府委員 いま先生御指摘のとおり、うちが音頭を取りまして、補助事業を、各省と協議してつくったわけでございます。それで、その補助事業の執行に当たって、各省がどのようにやっているかということでございます。私どもの立場は、それを見守っているということでございます。
○岩垂委員 いや、見守っているのではなしに、その後どうなって、調査なさったはずなんだから、調査の結果があるでしょう。
○佐倉政府委員 私どもの方で定期調査と称しまして、四十九年度に発足したこの事業につきまして、現在調査を行っております。調査は大体終了しまして、取りまとめ中でございます。近く結果が出る予定でございます。
○岩垂委員 わかりました。その仕事をこれからも継続していくという観点で調査をしているわけですね。
○佐倉政府委員 ただいまの補助事業は一応五年間でございますけれども、推移を見守りまして今後の措置を考えたいと存じております。
○岩垂委員 最後に一言だけ。これは監察対象という点で検討を願いたいのですが、ここに、横須賀三浦地区市町連絡協議会海の問題専門会議というところがまとめた「海の問題研究報告書」というものがございます。実は私、これは地方行政委員会で何回か取り上げたことがあるのですけれども、海岸清掃の問題に関連をいたしまして、この文章をちょっと読ましてもらいます。 三浦半島・鎌倉地域の市町において、首都圏の海浜レクリエーション地域であるが故に支出を余儀なくされている費用として、海岸清掃、し尿処理、危険防止のための監視・救急車の出動等がある。また、三浦市の場合は夏期の特別需要にあわせた水道施設の設備投資を行わなければならず、また三浦市自体の特殊事情もあり、そのため水道料金が高額化し、最終的には地元住民の負担となっている。これらの歳出・財政負担に較べると、歳入面としては、レクリエーション地域であるために期待できる余分な収入は、たばこ消費税のレクリエーション客による増加分ぐらいのものである。 中を飛ばしまして、 厳密な収支計算は未詳であるが、歳出が歳入を上回っていることは想像にかたくない。したがって、これに対する財源保障を国家的レベルで検討しなくてはならない。例えば、地方交付税の単位費用に新たな観点から、例えば常住人口に観光人口を上乗せするなどの補正係数を考え、何らかの補正をすること、あるいは国庫補助金等においても上記のような特殊事情を考慮して、補助率をアップするような方法が考えられる。 という文章があるわけです。 実は海岸の管理というのは、私も四、五年前、国会で取り上げてびっくりしたのですけれども、同僚議員がこの間の国会でもやっておりましたけれども、運輸省、建設省、国土庁それから自治省ですか、いろいろな役所にまたがっていまして、回り持ちなんです。回り持ちということは、実際には何もやっていないということなんです。そういう問題点を、財政需要の問題だけでなしに、一遍とらえ直す必要があるんじゃないかという意味で、これは行政監察になじむ問題だと私は思いますので、ぜひひとつ調査対象に加えていただいて、そして問題の抜本的な解決を、行政管理庁の勧告などを含めて提起してほしいと思うのですが、その点についての御答弁を煩わしたいと思います。
○佐倉政府委員 海岸の保全事業につきまして過去二回くらい監察をやったことがございますが、これもかなり古いものでございます。先生御指摘のような観点を入れまして、今後監察を実施するかどうか検討させていただきたいと思います。
○岩垂委員 監察をするということをもうちょっとしっかり答えてください。
○佐倉政府委員 ほかの監察との関連がありまして、業務量の点がございますが、前向きに検討したいと考えております。
○岩垂委員 どうもありがとうございました。
○木野委員長 次に、鈴切康雄君。
○鈴切委員 行政改革は財政再建の一つの大きな柱として、今回ほど国民の支持を受けて、行政改革を断行できるという環境にあるということは私は非常に大きな成果である、そのように思うわけであります。しかし、行政改革というのは、こういう形でKDDの問題が出た、あるいは政財界癒着の問題等が出たからといって、そのときばかりで済まされる問題ではない。すなわちそれは、たゆまず努力をしながら、常に肥大化する行政組織に対して適切なメスを入れて、そして改善をしていかなければならないということは政府に課せられた大きな問題であろうかと私は思うわけであります。 そういう中にあって、今回行政管理庁設置法の一部を改正する法律案を出された。これは確かに行政管理庁設置法の一部として、部分的な問題ではあるにしても、私は、この問題について、出されたその趣旨からいって、評価するに決してやぶさかではありません。そこで、この問題をちょっとお聞きしながら、行政改革全般について少しずつお聞きをしていきたいと思っております。 まず初めに、特殊法人に対する監視を強めるために、これまで四十八特殊法人に限られておりました行政監察を全特殊法人に広げるための法案を今回提出されたわけでありますけれども、これは、先ほど申し上げましたとおり、私ども評価するにやぶさかではございません。ですから、その背景と経緯についてまず行政管理庁長官にお伺いいたします。
○宇野国務大臣 行革、まさに仰せのとおり、今日ほど国民の願望が向けられているときはございません。なかんずく国民の方々は、行革を通じまして、官界における不正をなくすよう、またぜい肉を切り取れ、願わくは、それによって、増税をしなくてもいいぐらいの行革をやれ、これが一番突き詰めたお考えではなかろうかと思います。 財政再建に資することはありましても、財政再建そのものではないというのは非常にむずかしい点でございますが、しかし、それはそれといたしまして、特殊法人に対しましては、特に今回は鉄建とかあるいはKDD等の一連の不正問題に関してきわめて厳しい国民の批判があるということを私たち政府は忘れてはならない、かように考えますと、やはり平素から、どこかにそうした問題が発生する余地があったのではなかろうか、あるいはすきがあったのではなかろうか、こうした問題に関しましては、制度、組織、運営のあり方に関しまして常に行政監察をする必要がございます。 いままでは四十八しかなかったわけでございまして、他は、うちは株式会社である、うちはこういうような性格であるというふうなことでなかなか手が及ばなかったのでございますが、今回は特に私も、従来の経緯から申しまして、やはり甲乙の差なく、特殊法人である以上は全特殊法人に監察を及ぼすべきだと考えておりましたが、国会におきましても各党から非常に前向きの、しかも御熱心なるアドバイスをちょうだいいたしまして、こういう機会にこそ国民も期待し、また国会からもそういうアドバイスをちょうだいした以上は、これはやらなくちゃならぬ、かように存じましたので、いろいろ批判もございました、また抵抗もございました。しかしながら、最終的には各省庁それぞれが協力をしてくれましたおかげで、提出をさせていただくという段取りになったわけでございます。 この法案が幸い成立いたしました場合には、その趣旨にのっとりまして十二分に国民の期待におこたえする監察を続けていきたい、かように考えております。
○鈴切委員 組織を改編するためには必ず行政管理庁の審査が必要である。いわゆる制度改正については昭和三十八年から全特殊法人が審査の対象になっているのに対して、行政監察の対象は昭和三十二年から公社、公団、事業団についてのみとなったままでありますけれども、なぜいままでこの問題が放置されていたか。私は、もうとっくにこういう問題についても行政管理庁としては取り組まなければならない問題ではなかったか、そのように申し上げたいのですが、その点についてはいかがでしょうか。
○宇野国務大臣 具体的な例を申し上げるとわかると思いますが、公社、公団、事業団等にはそれぞれの公的な性格がございました。もちろん特殊法人であるからには、国のすべき仕事を強制的に法律をもって第三セクターとしての使命を与えておるわけでございますので、歴代行管庁長官は全部監察の対象にしたいという意欲を持っておられたのでありますが、たとえば、あのわれわれの大先輩である衆議院議長までなされました保利先生が行管庁長官のときにすら、KDDは監察の対象でない、なぜかならば、設置法にその対象になっておらないからであるというふうな一片のはがきで断ったという経緯等もございます、そうしたことが今日の一つの大きな原因になったかもしれません。 このことを思いますと、やはり常日ごろから十二分に監察を行き届かせていくということが必要ではなかろうかというわけでございまして、いままでも歴代努力をされたのでありますが、できなかったのは、やはり行革ムードというものが今日ほど大なることはなかった。それが、国会におきましても、逆に叱咤勉励をしていただいたという背景があったから今回はできたのであろうと私は考えております。
○鈴切委員 設置法改正によりまして監察権が拡大されるということでございますけれども、これについては、伝えられるところによりますと、かなり主務官庁の監督権との関係が問題になったというふうに伝えられております。それについて大方の理解を得て、今回拡大されたというわけでありますけれども、主務官庁の監督権との関係というものはどういうふうになりましょうか。 〔委員長退席、逢沢委員長代理着席〕
○佐倉政府委員 今回お願いしております法律の改正でございますが、設置法の第二条の第十二号に「前号の監察に関連して、」というふうに明記されております。行政監察は国の行政機関の業務の実施状況について行われるものでございますから、その目的を十分果たすためには、各行政機関の施策と密接不可分の特殊法人についても調査をお願いしたいというのが趣旨でございます。でございますから、国の行政機関の特殊法人に対する監督権限は、特殊法人につきまして非常に多様でございますけれども、そこに監察が行われるわけでございまして、特殊法人の調査はその行政機関の監督権限の範囲内において調査が行われるというふうに考えております。法令上そういう仕組みになるわけでございます。
○鈴切委員 監察をやるけれども、しかし、いわゆる監督官庁の権限以上にははみ出さない、こういう考え方なんでしょうか。その点はどうでしょう。
○佐倉政府委員 あくまで行政監察に関連して調査をお願いするわけでございますから、主務官庁の監督権限の範囲内において調査が行われるというふうに御理解願いたいと思います。
○鈴切委員 いまあなたがおっしゃった行政管理庁設置法第二条第十二号の規定の経緯というのは、どういうふうな経緯があったのでしょうか。経緯についてはどうでしょう。
○佐倉政府委員 ただいまの御質問は監察に関連してという点にあると思いますが、この経緯は、特殊法人に対する主務官庁の監督権限の範囲外において調査をする、権限を越えて行うことがないように主務官庁の権限がやはり優先する。私どもの行政監察は、主務官庁の行っております行政の施策を監察する立場であるということの趣旨に御理解願いたいと思います。
○鈴切委員 第二条第十二号の規定の経緯というのは、いわゆる特殊法人がつくられたたびごとにどんどんと加えられてきた、そういう経緯があるのじゃないですか。そういうことを私は申し上げているのですが、その点どうなんでしょうか。
○佐倉政府委員 従来、特殊法人の監察に関連する調査の範囲について順次ふえてきたわけでございます。現在御指摘のとおり四十八入っているわけでございます。これらは御存じのとおり公社、公庫、公団、事業団という比較的規模の大きい、国の事業にもかなり密接に関連しておる、特殊法人でございますから国の施策に関連することは当然でございますけれども、そのうちでも特に密接ではないかというふうに考えられるものが現在四十八、調査の対象になっているわけでございます。 それで、いまの御質問でございますけれども、そのように特に密接であろうというものが四十八規定されて現在までに至っているというふうに考えております。
○鈴切委員 長官にちょっとお伺いいたしますけれども、その監察権の拡大について、主務官庁が事業を監督するのが筋だというふうなことでかなり異論があったというお話を聞いております。私は、やはり主管の官庁と特殊法人の身内意識というのが監督の甘さとなって、これがいま問題になっておるKDDとか、そういうような大変に腐敗された問題につながってきているというふうに思うわけです。そういう意味から言いますと、行政管理庁長官は、この監察権限の拡大について、いままでのように主管の官庁がこれを監督するのが筋だというけれども、しかし、そこに一味違った監察というものをやることによって、こういう腐敗した構造といいますか、それにメスが入れられるのじゃないかというふうに思うのですが、その点についてはいかがでしょうか。
○宇野国務大臣 確かに、現在のままでございますと、主務官庁と特殊法人との間にはいわゆる身内意識が濃厚であるかもしれません。そうしたことを排除するために、今回の行革におきましても極力天下りを少なくする、民間登用を役職員におきましても五〇%以上にする、同時にその役職員の数も削減をするという厳しい方針をとった次第でございますが、政治家として申し上げれば、いかに主務官庁が監督をするのだと申されましても、監督するのは後輩で、されるのは先輩というふうな関係が、あるいは一部におきましてはいろいろと問題を起こしたのじゃないだろうか。こうしたことも見落とすわけにはまいりません。 だから、行管といういわば第三者が二重のそしり、私は決してそういうそしりはしてもらっては困ると思いますが、別の立場において十二分に厳正、公正に主務官庁の施策のあり方、その効果、そうした点をどんどんと指摘をして、やはりほっておけば官庁というものはすぐに細胞がふえ、肥大化するわけでございますから、そういうところにメスを入れまして、いやしくも国民の期待に反するような腐敗の部分が起こらないように徹底して改善を志す、こういうことで、私は今回の措置は大きな意義があるのではないだろうか、こう考えておりますから、十二分にその点を銘記しながら監察をさせたいと思っております。
○鈴切委員 特殊法人は行政の目的に応じて必要な業務を行うものでありますから、行政の実態を知るには、特殊法人に対して今後監察を実施していかなければ、それは不十分、不完全であるということは、今回の法律を提出された趣旨からいって私はそうだと思うのですけれども、この特殊法人も百十一ございまして、中に、たとえて言うならばNHKのような公的な言論機関、これに必要以上の監察をするということは、これは言論の自由を奪うものであるとか、あるいは公的機関の監察によってコントロールされるのではないかというふうに懸念された部分がございました。しかし、あえて特殊法人百十一について監察の権限を拡大をしたというその経緯から考えまして、この問題についてはどういうふうな配慮がなされるか、それについてお伺いいたしましょう。
○宇野国務大臣 特殊法人、百十一もございますから、まさにその形態は千差万別と申し上げなければなりません。だから、今回監察をするという観点に立ちました場合に、例外というものはあり得ない、これが私の考え方でございました。 しかしながら、NHKは特別な存在でございますから、その点に関しましても、できたら監察から外したらいいんじゃないかというふうな御提言も、しばしば直接私になされたこともございましたが、やはり国営にするというふうなことは絶対にあり得ないことである。しかしながら、いま民営がいいのかと言えば、これまたそういう問題でもない。そこにNHKの特殊性があるということを考えると、特殊法人なのだからやはり監察の対象にはいたします、ただし、放送法によって保障されておる言論、放送の自由というもの、これはやはり民主主義国家としても一番大きなものである、いやしくもこれが侵されるというようなことがあってはならないし、現在、郵政大臣としても番組編成にまでくちばしを入れ、手を触れることは許されておらない。 したがいまして、そういう問題を十二分に私たちとしてもわきまえながら、郵政大臣のいろいろと権限を持っておられる、その範囲内において監察をするのであるから、決して言論の自由、放送の自由等々を曲げるものでもなければ侵すものでもない、これははっきりこの国会の場を通じて、そのときの長官である私みずからが断言をいたしておきます。こういうふうに申しておきますから、どうかそのように御了解賜りたいと存じます。
○鈴切委員 今回、四十八から百十一の特殊法人全般に監察の調査対象を拡大されるということになりますと、いままで四十八の監察でも行政管理庁の方としてはかなり大変だったろう、それを百十一にこれから監察を拡大するということでございます。その点、行政管理庁というのはやはり行政改革の先頭に立ってやらなければならない、どちらかというと進めていかなければならない立場にあるだけに、私はその気持ちがわからないわけではないのですけれども、そこで今度百十一の特殊法人をやるということについて、果たしていまの行政管理庁の組織あるいは人員等で十分に納得のいける行政監察ができるかどうか、これは私、ちょっと心配な点でございますが、その点についてはいかがでしょうか。
○宇野国務大臣 仰せのとおり、行管庁は常に行革のために、まず隗より始めよを率先躬行しなければならない役所でございまして、定員もきわめて少のうございます。千五百名未満で九十万人の公務員、また九十万人もいる特殊法人、さらには地方というふうなことを考えますと、現在におきましても非常に少数精鋭主義というものがとられておる、私はかように思うのであります。 特に特殊法人は倍になるわけであります。もちろん、昭和五十五年行革の間におきましては十八削減いたします、二つ新設がございますが。そういうふうなことで、さらに私は特殊法人の整理統合を進めなければならないだろうと思っておるわけでありますが、いずれにいたしましても、従来よりは相当数大きな対象がふえたわけでございますので、私といたしましては、現在の機構なり制度なり、そうした上に立って物を考える場合には、その延長線上においては弱音は吐くな、増ということを求めることなかれ、非常につらいかもしれぬが、がんばってみろ、とことんがんばってみて、鼻血の出るところまでがんばってみろ、それを皆さん方に認めていただけるときもあるだろうから、そうした気持ちでひとつ率先垂範をしてもらいたい、こういうふうに言っておる次第であります。
○鈴切委員 この設置法の第四条五項の「実地に調査することができる。」ということはどういうことなんでしょうか。主務大臣の立入検査権との違いはどういうふうに受け取ったらいいのでしょうか。
○佐倉政府委員 まず、その実地に調査するということでございますけれども、これは監察に関連して調査するわけでございますが、その際に帳簿等を実際に調べることができるという意味でござ います。 それで実地調査、行政管理庁が第三者の立場に立って行政監察を行う際の具体的手段でございますけれども、いまの主務官庁の監督権限としての立入調査というふうに、行為は若干似ておりますけれども——立入検査権というのはやはり主務官庁がその特殊法人を監督する立場、公正に監督する立場に立って立入検査が必要な場合に行うものでございまして、私どもは監督官庁である行政機関の各省庁の監察に関連して行う調査でございますから、主務官庁の監督権限がどのように行われているかという立場に立って調査を行うわけでございますので、実地調査と立入検査権とは行為は若干似ておりますけれども、その本質は全然違うものだというふうに理解しております。
○鈴切委員 今後の監察行政の業務運営方針について、どういうふうに長官はおやりになっていこうというお考えでしょうか。監察行政の業務運営、この方針についてはどういうふうにやっていかれるおつもりですか。
○佐倉政府委員 行政監察というのは、申すまでもなく各省庁の行っております行政を拝見しまして、これを国民の立場に立って評価し、分析し、改善する点があれば勧告するという行為でございます。でございますので、最近の情勢を踏まえまして、本年度におきましては、まず行財政の簡素化の見地からこれを行う、これが一つの柱でございます。 二番目に、やはり国民生活に密接に関連するような施策を取り上げ、これが国民のためになるように考えていく、これを推進していくというのが二番目の柱でございます。 三番目が、やはり行政というのは何といいましても公正がその基本でございますから、特に最近のいろいろな情勢を踏まえ、公正の確保という点を第三の柱に立てております。 本年度は、いま申し上げました三つの観点を重要な柱として、いろいろ関連する施策のテーマを十五、六本取り上げて監察を行っていくというのを方針にしております。
○鈴切委員 中央計画監察などの場合、監察テーマの選定というのはどういうふうにして行っているのか、その基準についてはどうなんでしょうか。
○佐倉政府委員 私ども、局の中に各省庁担当の監察官がおりますけれども、そこで各省庁の施策を常に拝見しているわけでございます。これは監察を実際に実施するかどうかは別でございますけれども、各省庁の行っております業務、事務をすべて常に見ているわけでございます。それで、特にそれらを検討し、各方面からの意見を聞き、それから従来やりました監察等の関連を見まして、では来年度は何をやろうかというようなことを大体前年度の十一月ごろから検討を開始します。それでテーマをしぼっていきまして、先ほど申し上げました十五、六本にテーマをしぼって実施していくということでございます。 これにつきましては、地方の組織である管区行政監察局、地方行政監察局の動員計画と事務量も勘案してテーマをしぼり、そのテーマについては、先ほど申し上げました基本方針に沿って、どういうテーマを取り上げるかということを内部において慎重にかなり議論して決めていくわけでございます。その際には、経済界あるいは国会等の御議論も大いに慎重に参考にさせていただいているという次第でございます。
○鈴切委員 今回大変な問題になりました特殊法人ですけれども、特殊法人については、今年度どういうふうな方針で、また、どういう内容を特におやりになるつもりなんでしょうか。
○佐倉政府委員 五十五年度の中央計画監察においては、まず特殊法人総合実態調査というのを計画しております。これは公団、事業団、公庫等の各種の特殊法人に対する国の監督、規制の実態を調査して、その事業の運営の効率化、公正確保に資するというのがその趣旨でございます。 それから、いま申し上げましたのは一般に特殊法人をやっていくわけでございますが、二番目に専売公社、これについて公社の業務の実態を調査して、やはり経営の効率化、組織の合理化等を考えるというのがございます。このように専売公社を一つ見る。それから個々の特殊法人を見るというものの二番目の中に国有鉄道、国鉄につきまして監督行政を見たい。これもやはり同じように、その業務運営の実態を調査して、経営の改善に資するというわけでございます。個々の特殊法人を見るものとしましては、専売公社と国鉄を取り上げたいというふうに考えております。前に申しましたのは、一般的にやるわけでございます。 その他としまして、施策監察の中で、たとえばいろいろな施策を監察していくわけでございますけれども、関連した特殊法人というものは当然調査の対象になると考えております。たとえばデータ通信に関する行政監察というものを今年度やりたいと考えておりますけれども、日本電信電話公社、それからKDD等が当然特殊法人として対象に上がってくる。あるいは都市の再開発に関する行政監察というものをやる意図を持っておりますけれども、これについては再開発でございますので、日本住宅公団というような特殊法人は当然調査さしていただきたい。あるいはまた、農業基盤整備事業に関する行政監察というものも考えておりますけれども、水資源開発公団等は当然調査さしていただきたいというふうに、それぞれの行政分野の監察におきましても、関連のある特殊法人は当然拝見さしていただきたいというふうに思っております。大きく分けて三つの類別によって特殊法人に関する調査を実施していくというふうに意図しております。
○鈴切委員 いわゆる監察をした結果、それが行政に反映されなければならないわけでありまして、そういうことから考えますと、監察結果の確保の保証というのはどうなっているかということが一番大きな問題だと私は思います。 で、行政管理庁としては、勧告が出された場合、三カ月あるいは六カ月後の二回にわたって当該官庁から報告をしなければならないということになっておりますが、その後はどうなっているのかという問題があります。また、通知などでそれを出した後のフォローを追及していかなければ、実際には改善状況というものは掌握できないのではないだろうかというふうに思いますけれども、そのシステムはどういうふうになっていましょうか。
○佐倉政府委員 いま先生のお話しのとおり、勧告した後二回回答をいただくということになっておりますが、その後もその改善の状況を見守っていって、必要とあれば再度監察に組み込むというようなことを考えております。ただ、現在各省庁において勧告を尊重して実行していただいておる面が非常に多うございます。また、勧告につきましては、いろいろな事項について勧告するわけでございますけれども、すぐにできるものもありますけれども、非常に年月のかかるような基本的な問題もあるわけでございます。あるいは機械設備の問題で非常にお金がかかる、そのために長年月を要するというようなものも勧告事項に入っているわけでございます。基本的なものはなかなか大問題でございまして、時間がかかるわけでございますので、そういうものを含めまして、現在のところ、私どもの分析ではほぼ八〇%改善されているというふうに考えております。 でございますけれども、先生御指摘のように改善されてない面もなくはないので、そういうものはいま申し上げましたように、それを見守り、またその改善の措置をとっていく、再度監察するというようなこともあります。そのようなことでぜひ改善を推進していきたいという態度でやっております。
○鈴切委員 行政管理庁と、それから監察を受ける当該官庁とのいろいろの見解の相違とか、あるいはまた行政管理庁からこういう問題があるというふうに通告されますと、次の予算の獲得にも非常に問題を残すということで、実際にはいままで比較的うやむやになってきたというきらいもなきにしもあらずなんです。そういうことから考えまして、私はそういうことを目こぼしすることは余りよくない、今後はかなり厳しく追跡調査していくべきじゃないだろうか。ただ当該官庁からの二回だけの報告だけを承っておるというだけにすぎず、これからめりはりをはっきりさせなければいけない、こう思うのですが、長官、どうお思いでしょうか。
○宇野国務大臣 その点は仰せのとおりだと思います。最近も、たとえば監察いたしました国鉄の例をとりますと、切符なんかいつまでも国鉄で印刷せずに部外に任せればいいじゃないかとか、あるいは駅長なんかも部外に任して、無人駅でよいところはそれでよいじゃないか、いろいろやっております。やはりこうしたことをフォローするということも私は必要なことだろうと思います。もちろん、いろいろと仕事が多うございますから、勢いそうしたことも限定されるとは存じますが、財政再建にもつながり、また、近代的な大改善策でございますから、私といたしましては、いやしくも勧告を出した以上はその線に沿って改善をしてもらうように、今後もあらゆる措置を講じなくちゃならぬと考えております。
○鈴切委員 ちょっと話が違いますけれども、ブロック機関について、昨年十二月二十八日の閣議決定では、三月末日までに整理案を提出するということが決定され、三月二十八日に三十五ブロック機関の整理等を閣議決定したと聞いております。しかしながら、いまもって与党の調整がつかないということで法案が提出されていないという状況でありますが、原因はどこにありましょうか。それと見通しはどうでしょうか。
○宇野国務大臣 ブロック機関は、国会で申し上げましたとおり、二十八日にその方針を閣議で決定いたしました。三十五機関でございます。全部で一二百八ありますから、いろいろ経緯はございましたが、一応一一%強というものをここに整理、再編成するということは、大きなことができたと思いますし、特に私は、今回のものはほとんど本年度中に廃止ということにいたしました。 そうした厳しいこともあったかげんか、農林省の営林局に関しましては、御承知のとおりすでに整備計画が法律によって制定をされまして、その制定をされましたときに北海道にある四機関を実は整理をした、にもかかわらず今度もかというようなお話が実は農林省の大臣からもあったわけであります。しかし私は、農林省のブロック機関を考えますと、農政局は七つしかございませんし、漁業調整委員会というのも三つばかりのものでございますから、やはり十以上あるものはこの際に七つか八つにぜひともしたいものである。また、将来一地方にブロックの長が十人も二十人も三十人もいるというふうなことが果たしてよいだろうかといろいろ考えますと、そうしたところへ進む上におきましても、今日ただいまは各省庁間におけるバランスをとらなくてはいかぬ、そしてブロックとは七つの場合も八つの場合もあるかもしらぬが、大体七、八、九ぐらいのところに一応落ちつけたいものである、こういうことであえて営林局もその例外にあらず、こうしたのでありますが、いま申し上げました改善計画が進行中でございます。だから、ほかの省庁よりは一日の長があると私もこの点は認めましたので、一応手形でございますが、五十九年度末までに一局を削減する、こういうふうに閣議決定が相なったわけであります。 実は数年先のことまで法律にあらわすのはどうかということでありましたが、やはり世論は非常に厳しいものがありますから、この際、従来の恒例ではなかったかもしれぬが、たとえ昭和五十九年のことであっても法律にそのことを明示しよう、こういうことで私はあえて明示したわけであります。 そのことが、わが党の農林関係の議員諸公から言うならば、厳し過ぎる、また先行しておるじゃないか、何をいまさらということになったのです。党内の事情はここで申し上げるべき筋ではございませんが、けさほども党の三役と私といろいろ懇談いたしまして、来る金曜日に一応政府案というものが総務会において決定をされます。決定をされました暁には早速国会に提出さしていただこう、かように思っております。
○鈴切委員 私も、農林省の営林局の統廃合は、福田行革において進めてきた、北海道の四局をやったということもよく知っておりますし、それからまた、営林署の経営改善計画について鋭意取り組んでいる、これもよく知っておるのです。知っておりますけれども、少なくとも政府から三十五ブロック機関を整理しよう、一括して削減しようという一つの方針が出た以上は、ごね得があってはいけないのじゃないか、あるいはまた、出し惜しみをしてはいけないのじゃないか。それがあるならば、結局はそのところからとりでを崩されてしまって、せっかくの行政改革を進めていくというその問題が挫折をしてしまうという感じがしてならぬわけでありますから、そういう意味において不退転の気持ちで行政管理庁長官は取り組んでおられると思いますけれども、少なくとも三十五ブロック機関のきちっとした決め手についてはやはり明確にしていかなければならぬ、私はこう思うのです。 三十五ブロック機関においてもかなりけんけんがくがく、それぞれの立場の人たちがそれを主張されているわけでありますけれども、これが今度六月の末に、都道府県段階の地方出先機関の統廃合といういわゆる現場行政に手が入ってまいりますと、これは非常にまた困難がさらに伴うだろうというふうに思っております。 これをどうやってやるかという問題ですけれども、これをいまのように三十五ブロック機関個々に検討して、そして出させるという方法、これになりますと、都道府県の地方出先機関は、やり玉に上がったところについては一斉に反発するだろう。だからそういうことは、たとえば地方出先機関の一律の統廃合ということも考えられるのじゃないか。そうしないと、行政管理庁としてはなかなか手に負えない。けんけんがくがくという状態になって挫折してしまうような感じがするのですけれども、その点については長官、どうお考えでしょう。
○宇野国務大臣 行革に臨むに当たりましては、私は、常に毀誉褒貶を念頭に置いてはいけない、また不抜の精神で臨まなくてはならない。幸い党の協力あるいはまた国会の協力、さらには各省庁の協力を得まして、ブロック機関は所期の目的が達成されるであろうと考えております。 今度は地方自治体と一番密接なところにある関係もございますので、したがいまして、恐らく事務の配分をするのかどうなのかという問題も含めて考えていかなければならないところだろうと思います。府県単位ということになりますと全府県に及んでおります。今回のブロック機関のときには、まことにもって地域ごとに猛烈な陳情合戦がなされたということはもうすでに御承知でございましょうけれども、地方に手をつけますときには、そういうことが私は予想されないわけではございません。しかしながら、ブロックにおきましてもかくがんばってまいりました以上は、なお一層府県に関しましてもきちっとした理念を持って、その方針を明らかにしながらやるのならば、国民の方々の御支援というものがあって必ずやり遂げることができる、私はかように存じております。 したがいまして、国会の面におきましてもそれぞれ、私もバッジをつけている以上は地元があるわけでございまして、国会の各党を問わず、議員の方々には、あるいは非常に御迷惑をかけるようなこともこのブロック機関の整理においてはあったわけでございますが、そこを皆にしんぼうしていただきまして、そうして新しい国家行政組織のために、またぜい肉を切るためにも御努力をしていただいたことを私も深く感謝をいたしておりますので、今後もそうした気持ちを抱きながらやっていきたいと思う次第であります。 特に監理委員会というベテランにこの問題をお任せしたゆえんも、そこにあるわけであります。一行管庁長官の宇野宗佑だけが考えたのだというのではなくして、いやしくも、国会の御承認のもとに存在をしている監理委員会の各界各層を代表する方々の御意見というものが、恐らくしぼり出されるであろう、こう思いますので、私はそれを尊重する。そこには一切の地域的な利害関係もなければ、あるいは各省庁間におけるところの利害関係もない、全く白紙の上にまことに公平厳正に描かれた絵である、私はそのことを期待いたしますので、そうしたことを十二分に国民にも、また地方都市にも府県にも了解をしてもらいたい、そういう気持ちでやっていきたいと思っております。
○鈴切委員 三十五ブロック機関の統廃合についても、局は廃止をされるけれども、そのかわり支局とかあるいは出張所という形で残され、そうしてとりあえず管理職がわずかに減少するという程度で、ブロック機関の統廃合といっても行政改革をしたという実効的なものは余り上がっていないじゃないか、私はこう思うわけでありますが、政府としても、統合した以上、五年後にこのような形になりますという青写真を明確にして、これからやっていかなければならないと思うわけでありますけれども、その点についてはいかがでしょうか。 〔逢沢委員長代理退席、塚原委員長代理 着席〕
○宇野国務大臣 いずれ法案を御審議いただきます際に、個々の問題に関しましてもお答え申し上げたいと思いますが、いま御指摘のとおりに、いやしくも看板の書きかえに終わったというふうなことでございましては、これは行革ではございませんので、その点は十二分に心得てやっております。 なおかつ、支局が三つばかりつくられます。これは私よく申すのですが、機械の移動だって大変でございましょうけれども、そこに住んでいる人たち、勤めている人たちのことを考えますと、あしたすぐにおまえさんたちはA地からB地へ行けということも大変なことでございまして、そういう点等を考えました場合には、その間の経過措置として支局というものも必要ではなかろうかというふうなことで、従来、この間御審議を賜りました支分部局のあのでこぼこを調整する法律から考えましても、いままでにない新しい機関の場合には当然これは法律でうたわなければなりませんので、三つばかり支局の新設ということに相なりますが、この新設に関しましても、実は五十五年行革の最終年度が五十九年でございますから、五十九年までにこれは廃止するものとする、そういうことも法律に明らかにいたしまして、いわゆるサンセット方式を取り入れて、いろいろ私としては苦労をしながらやるわけでございます。 なおかつ、この間におきましては、全般的な問題といたしましても約二割の削減等も考えていかなければならないであろう。もちろん、管理部面においては、統合の場合には二つは要らないから一つになるであろう等々、それぞれの機関の特色、またその地域の特性、そうしたものを考慮に入れながらやっていきたいと思っておりますので、いずれまた法案審議の際にはさらに詳しく御報告し得るようにきちっとしておきたいと考えております。
○鈴切委員 今回、十八特殊法人の整理統合を政府の方としては決定されましたけれども、その十八特殊法人についてはすでに何回も話題に上ったものばかりで、実際には目新しいものは余りないようです。私も調査をしてみましたけれども、昭和三十九年の臨調答申あるいは行政監理委員会の意見あるいは閣議決定、閣議了解等で指摘したものが実際には何ら措置をされないままにきているというのがございます。いまここで一々その名前を申し上げるのは余りにも時間がございませんけれども、五十四年の十一月三十日までに臨調答申あるいは行政監理委員会の意見、閣議決定、閣議了解されたものが全部で四十九法人、その中で、今回の政府決定の特殊法人合理化案を含めても、何らかの措置をされたものはわずかに二十八法人しかないわけです。残された二十一特殊法人はもう全然、どういうふうな経過をたどったのかわからないままに現在きているわけでありますけれども、この問題、このままほっておくつもりなんでしょうか。
○宇野国務大臣 確かに、臨調以来しばしばあらゆる機関からノミネートされながらいまだに生き延びておるというふうな特殊法人もございます。今回は十八でございますが、決してこれには私は満足いたしておりません。だから二つの方法を用いたいと思います。 その一つは、たとえば一つの役所から、あの特殊法人に関しましてはすでに臨調でリストアップされておりますが、地元が反対でございますからなかなかできません、こう地元へ責を転嫁するというふうな傾向がございますが、この点私は、近くみずから歩きまして、地元の意見を十分聞いて、そして本当に反対を許していいのか、それとも地元にまた考えてもらった方がいいのか、これはやらなければならない、かように存じております。そういうふうな法人がある程度ございます。 そのほかには、もうすでに臨調というものから十五、六年もたったわけでございますから、経済情勢もまた社会情勢もがらりと変わっております。だから、そのときリストアップされたままの姿の整理統合がいいのか、廃止がいいのか、これもまた問題ございますから、私はこの際に、いままであれでも言われた、これでも言われた、それで生き延びておる、こんなことではいつまでたちましても、やはり国民の御期待にこたえることはできない、かように思いますから、先ほども岩垂さんにお答えいたしたのでありますが、臨調というものを一つの下敷きにしながら整理をしてしまって、そして今回の五十五年行革というものが新しい一九八〇年代の下敷きになるように考えたい、こう思っておりますので、抜本的な、基本的な特殊法人のあり方等に関する問題に関しましては、もう早々に、小規模でございますが研究会を発足させたい、半年ぐらいで結論を得たい、その結論に従って再び特殊法人の問題に取り組みたい、こういうふうに考えておる次第であります。
○鈴切委員 いま長官からお話がありましたように、臨調答申あるいは行政監理委員会等の意見の中においては、その当時の特殊事情からもう何らかの変化があったものもあり、当然再検討をする必要のあるものもあるかもしれませんけれども、少なくとも閣議決定あるいは閣議了解あるいは臨調答申、行政監理委員会の意見というものを全く無視したような、措置をされていないということは私は好ましくない。それは好ましくない。そのときの時点から変化したために、たとえば必要になったというならば、それはそれなりに理由が立つであろうし、また、指摘した内容が改善されたというならば、どういうふうに改善されたか、少なくともいままで指摘をされながら何も措置をされないでほったらかしにしてあるということに問題があるのじゃないかと思いますので、その点については少なくともいままでのを整理してここで一つの線を引く、こう判断してよろしゅうございましょうか。
○宇野国務大臣 私は、ぜひともやはり一つの線を引きたい、かように考えております。中には民間へ下ってもらうものもありましょうし、あるいはまた合同してもらうものもありましょうし、あるいはむしろ地方で育ててもらった方が適当なものもあるかもしれませんが、いずれにいたしましても、過去指名されたものはこの際ざっと一回、私といたしましてはやはりきちっとしておきたい、こういうふうに思う次第であります。そこら辺までやらないことには、やはり特殊法人の行革という名に値しないのではないか。 だから私は、五十五年の、本年度の行革というものを、十五、六年前の行革にかわる新しい一つの下敷きとしてきちっとしたい。また、その統廃合、整理は、あるいは何年先になるかもしれませんが、その辺もきちっとして、そしてやはり決めるものは決めていきたい。特に閣議決定が決して無為なものではないわけでございますが、言うならば日付を入れない手形をみんな出しておったわけでございますから、この辺を私といたしましては特に今回は厳しくみずから戒めまして、全部手形の日付を入れるように、今日までできるだけ措置したわけでございます。 さらにこれを進めんがためには、法律にするというふうな段取りもこれはまた考えていかなければなりません。ただ、地方ブロックの場合にはそれぞれの省庁の一本化した法律で御審議をお願いできるのでありますが、特殊法人の場合、そういうふうになりますと、さらに現実的な確実なものを整える必要があるのじゃないかと思うのでありますが、やはり法制局といろいろ検討いたしましても、特殊法人の場合にはそれぞれ設置目的が別であり、そんなことで一本ずつというような法律に相なりますので、ここら辺にも、一つの確実な手形、日付を入れるという面におきましては、いささか世論から疑問視される面もあるわけでございますが、しかし、いままでとは違うだけの日付を入れたということは、閣議決定といたしましても従前に見ない決定をしたということだけはひとつ御了解賜りたいと思います。
○鈴切委員 五十五年三月に行政管理庁としては特殊法人の調査結果というものをまとめられました。これはそれなりに意欲的で結構だと私は思うわけでありますけれども、各特殊法人の組織、主要事業の実績、資本金等の実態を取りまとめて問題点を拾い上げられまして、それをもとにして改善意見を具申したようであります。運営改善については十四、それから統廃合の十八は、それは各省庁から出されたものをさらに検討の資料としてやられたというように思うわけでありますけれども、私は、これじゃ十分じゃないだろう、まだまだもう少し、時間がなかったからこの程度で一つの資料にしたというふうにしか思えないわけであります。もっともっとこういう問題を深く、そして実態を調査するには、項目的にももっと広げませんと、なかなかこれだけのことで行政管理庁が切り込んでいくなんという、そういう資料の提出にはなっていないのじゃないか。もうちょっとさらに実態を調査する必要があるのではないか。そのためには、特殊法人の百十一を総点検というわけではありませんけれども、それぐらいする気持ちはございませんでしょうか。
○宇野国務大臣 この間まとめて予算委員会に提出いたしました資料、確かに、私もながめまして、もう少しく切り込んでほしいなという面も多多見出しておりますが、従来までの特殊法人に対する調査等々が先刻来局長からお話をいたしましたようなことでありましたので、当然今回からは監察が強化された。そして全特殊法人が対象であるからには従前の調査とまた趣を異にいたしまして、さらに詳しいものが掘り出されるのではなかろうかと私も考えております。しかし、少数スタッフでございますので、私も最近はあれもやれこれもやれと言って、相当いろいろな難題を私自身が行管の役人に出しているような次第でございますが、御趣旨の点に関しましては十分に心得ながら、やはり考えていかなければならないと思っております。
○鈴切委員 特殊法人のこれからの調査については、もちろん庁内においてもプロジェクトを組みながらやるということも必要でしょうけれども、しかし、民間人あるいは有識者の方にお願いをして研究してもらうという政府の考え方もこの間述べられたようでありますけれども、行政改革につながらないというような調査研究であったのでは意味がないだろう。かつて昭和三十九年の臨調答申のような大型プロジェクトで行政改革については実は大変に事細かに調査をした、そういう経緯もあるわけでありますけれども、そういうような大型のプロジェクトをいまここでつくって、そして時間的に間に合わないというようなことではどうかと思いますけれども、かなり権威のあるプロジェクトとして、あるいはまた小回りのきく範囲にとどめて少数精鋭主義、短期間に結論を出させるというような方向で検討されているのか、その点についてはどういうような御構想がありましょうか。
○宇野国務大臣 特殊法人の基本的問題に関しましては、先ほどもお答えいたしましたが、近く研究会を発足して半年ぐらいでやってもらいたい、かように存じておりますが、行革全般、いわゆる中央省庁も含めて今後いかにあるべきかということになりますと、いま仰せのような一つの大仕掛けなものも必要ではないかと私は考えております。もちろん、それはごく短期間と言いましても非常にむずかしいと思います。 たとえば私の私見でありますが、今日ブロック機関の整理をいたします。そのブロック機関といえども一カ所に十も二十もある例がございます。それはほとんど一つの建物に入っておるわけですからだれかブロックの長がいたらいいのじゃないか。いま局長がそれぞれいるが、廃止して長がいたらいいんじゃないか、こういう御意見もあるわけでございますが、さてその長はどういう資格の人を備えつけるかということになれば、勢い中央との関連も出てまいりましょうし、役人としてのポジションの資格の問題も出てまいりましょうし、そういうふうに考えてまいりますと、いますぐに手を染めてできるものじゃないわけであります。これはやはりいろいろな角度から勉強していかなければならないと思いますが、とりあえずはいま四本の柱に懸命に取り組んでおります。 そしてこれをできるだけ行革としては肉づけをした内容にしたい、こう思っておりますので、その次の段階まで、ある程度長期にわたる問題でもいまここで私がこれをやるということになりますと、またさまざまな、本省庁におきましてもいろいろな協力体制にひびが入るということもございますから、私見は申し述べたわけでありますが、いますぐに手を染めるというふうな段階ではない。 ただ、われわれがブロック機関をなぶりますとすぐにそういう話が飛んでまいりまして、なぜこれをしないんだ、しないんだ、こういうふうにいろいろなところで言われたり書かれたりしますと、国民はさっぱりわからない。一体全体いま政府は何やっておるんだ、こうなりますから、いま私がその一つの答えを導き出すにいたしましても、ある程度の年月もかかり、そして組織上の問題もあるということでございますので、十二分に御意見は拝聴いたした、そうしたことに関しましても、だから中央省庁に関しても決して無視し、さらにこれを黙殺しておるわけじゃございません、こういうふうにお答えいたしておるのが現在の立場でございます。
○鈴切委員 問題は、特殊法人のこれからの位置づけといいますか、特殊法人のあり方の検討という問題がこれから一つの大きな課題になってくるんじゃないか。だから、そういうふうなことを中心課題に据えながら、たとえば定義づけ、あるいはまたあり方等の検討を含めて、場合によっては、これは特殊法人として必要がないのだというようなことから一つの物差しというものをつくる必要があるんじゃないか。その物差しに従って、これは特殊法人として必要であるとか、もう民間移行にした方がいいとか、あるいは統廃合した方がいいとか廃止した方がいいとか、そういうふうな定義づけというものがこれから非常に大切になってくるわけですが、その点についてはいかがお考えでしょう。
○宇野国務大臣 具体的法人名を挙げますと、またまた問題になるかと存じますが、幾つかの法人はいまおっしゃるような考え方で整理をした方がいい、私はかように考えております。そうでございませんと、やはり特殊法人が百十一あって十八減らすわけでありますが、まだまだ私は多いという感触を持っております。できるだけない方がよろしい。そして国として本当に必要なものを第三セクターとしてやっていくというところに特殊法人の意義があろうと思います。だから、本当に特殊法人として懸命の努力をしている特殊法人もあるにもかかわらず、何か常に問題とされる法人もありますから、また迷惑な話ではなかろうかと考えておるような点もございますので、そうした点におきましては、やはり特殊法人の使命に照らしまして、時代のニーズに照らしましてきちっとした整理をすることが必要だ。 なおかつ、会計等々に関しましても、特殊法人である以上はやはり一つの事業をなしていくわけでありますから、一般的な会計ではなくして、民間の経営原理も導入するというぐらいの努力がなされる会計でなくちゃいかぬと私は思うのです。たとえば株式会社特殊法人がございますが、中には日航のように上場されているものもございましょう。しかしながら、特殊法人であるためにいろいろと制約を加えられて、かえって窮屈ではなかろうかと思うような特殊法人もございますし、確かに株式会社であるけれども、別に株主に配当することを考えない、だから民間では、株主配当ということを考えた場合には、どれだけ合理化を進めなくちゃならぬか、そこに民間の努力があるということを伺いますと、その努力といまの特殊法人の会計のあり方等々を比較いたしますと、雲泥の差があるやに私は受けとめられる面が多々あるわけであります。 だから、そうした面も今後、特殊法人として利潤を追求するものではないけれども、しかしながら、国に迷惑を与えるような結果を招いちゃいけませんよという意味におきましても、内容的にももっと検討を進めておかなければならぬ問題がある、かように私は考えております。
○鈴切委員 今回、政府としては十八の特殊法人を整理統合するということについて、すでにことしから手をつけるもの、それから来年ということで、六十一年までに統廃合するということをお決めになった。この内容についてはいろいろと異論があるわけでありますけれども、これは六十一年までのいわゆる十八特殊法人の年度別の整理統合というものが明らかになったわけであります。いま行政管理庁長官が前向きに言われました、半年で見直しをやりますとか、そういうふうなことでこれからかなり問題になってくる。実態に即応して問題になってくる。あるいはこういうふうにした方がいいというような特殊法人が出てくるだろう。だから六十一年度まで全然手をつけないというのではないだろう。少なくともそういうのがあったならば、五十五年行革を契機としてこれから鋭意特殊法人の整理統合を第二弾、第三弾、第四弾、こういうふうにおやりになるのじゃないか、こういうふうに思うのですけれども、その点についてはいかがでしょうか。
○宇野国務大臣 今回の十八に関しましては、一応五十五年行革の最終年度が五十九年でございますので、五十九年までに全部やるということでございます。六十一年が任期というのは東北開発株式会社、これは五十年の任期で、六十一年、それをも何とか考えてもらいたいものだというふうなことでいろいろと検討しておる、その課題は一つございます。しかし、まだこれに関しましても問題はございましょう。 そこで、私が五十五年行革ということをあえて名づけたゆえんは、いままでは臨調だとか監理委員会案だとかいろいろな機関の案が出ておりまして、一体いつ、だれが、どこで、何を言ったのかわからない、そういうことがごちゃまぜになりましていろいろと問題があったわけでございますから、統合整理する意味におきまして、半年内に基本的な問題で答えが出れば、五十五年度行革におきましても特殊法人の整理統合、再編成はあるものである、また、五十六年度やってもらってもそれはしかるべきである。だから、五十五年行革あれば五十六年行革あり、その廃止だとか整理は、たとえ先付になりましてもその原案をはっきりと閣議において決定をするというのは、そうした考え方から出たというわけでございますので、いま御意見どおりに私も考えておる、こういうふうに御了解賜ればいいと思います。
○鈴切委員 長官の前向きな御答弁、ぜひやっていただきたいと思うのです。これは前にNHKで長官といろいろやったときに、私が特殊法人の三分の一は整理統合できるだろう、そのときに行管庁長官は大変奇異なお顔をされた、十八で百を割る程度ということで、そのときにはむしろ大変控え目であったわけでありますけれども、いまこの時点にきて、五十六年度にもあるいは五十七年度にもそういうことで必要があるならば特殊法人の整理統合をやっていこう、こういうお考え方、私ども三分の一を整理統合できるという確信のもとに申し上げた、その線にかなり近くなっていることについては評価するにやぶさかではないわけであります。 そこで問題は、政府が今回やったような特殊法人十以上の所管庁については二つ、それ以下については一つという包括的な一律方式をとられたわけでありますけれども、今後それをおやりになることはむしろ非常に困難な事態になってくるのではないか。 それよりも、実態調査をした上においてねらい撃ちをしていくという形に今後変わっていきませんと、案外調査がいかないままに、民間移行あるいは整理統合というような問題で、いま現在論議等が醸し出されているような問題等が出てくるわけでございますので、その点については、これからの特殊法人についての改革というのはどういう方向で模索されるのでしょうか。
○宇野国務大臣 特殊法人は、今後もやはり時代の趨勢によりましてあるいは必要なものが出てくるかもしれません。だから削減一点張りではございませんが、ことし初めて、一対一というスクラップ・アンド・ビルドを、私は新エネルギー機構の誕生に際しましては二対一というふうに厳しい態度をとったものでございます。だから、今後はスクラップ・アンド・ビルドという一対一の単純な数式は成り立たないと私ははっきり申し上げておきます。 いずれの方が行管庁長官になられましても、今後は新設する場合といえども十二分に配慮をしていかなければなりませんが、単なる衣のすりかえでございましては、特殊法人の整理はできません。しかしながら、そういうふうに私が言いますと、たとえば身がわり的法人を温存するという弊害も一面においては出てまいります。それであってはならない、かようなことも考えますので、そうした意味合いにおきましてやはり一つの基本線を引いて、その基本線から出発しなければならぬ、こう考えておる次第であります。
○鈴切委員 私が申し上げるのは、一省一局削減というような手法で、今回十以上のところは二つ、十以下のところは一つというような形で各省庁に答えを出させるという形をとられたわけですね。しかし、もうそういうやり方だけではこれからできないだろう、より実態を掌握した上において、これはもう必然的に統廃合の対象なんですというような形をおとりになる方がこれからの特殊法人の進め方ではないか、こう申し上げているのですが、その点についてはどうですか。
○宇野国務大臣 確かにおっしゃるとおりだと思います。したがいまして、十二月にやりましたのは、たかだか五十日程度しか日がなかったものでありますし、また、わが党にも特殊法人の行革に関する調査会がございまして、そこにも従来からの懸案事項として一つの提案もございましたから、そういう線に沿って一省庁一つ以上とか二つ以上、そういうふうな方途をとったのですが、あれは各省庁ともに今回の行革には参加してください、目こぼしはいたしませんよ、参加してくださいという一つの意義があったと思うのでございます。しかしながら、単に二十あるからだめだとか四つしかないからオーケーだとかいう問題では今後はない、こういうふうに思いますので、先ほど申し上げました一つの線、そうした線が引かれましたならば、その線に沿いましてやっていくのがこれからの特殊法人の整理統合に関する原則であろうと私は考えます。 〔塚原委員長代理退席、委員長着席〕
○鈴切委員 確かに、今回一律削減ということでおやりになったのは、それはそれなりの理由があったということ、私ども必ずしも否定するものではございません。しかし、そういうふうにやってまいりますと、力関係というものが出てくるわけです。やりやすいとか統廃合しやすいとかいうところがねらい撃ちをされる、実際に国民としてはその特殊法人はぜひ残しておいてもらいたい、国民のためにという言葉がかなり強いにもかかわらず、それがいつの間にか統廃合の対象になってしまったという例は、先ほど岩垂先生からもお話がありましたように、こどもの国なんかはいい例じゃないかと思います。 これは当時労働組合もなかった、ここのところ労働組合を一生懸命おつくりになって存続に力を入れているわけでありますけれども、これは国の出資といっても現物出資されているわけですね。補助金というものも余り大してないし、職員数といっても四十八名だということもあり、そういう意味においては、これがねらい撃ちをされたということは、私は厚生省はまことにけしからぬと実は思っているわけでありますけれども、しかし、この問題について民営に移行していくと言ったって、国有財産の現物出資の問題についてはどういうふうになるのですか。
○加地政府委員 こどもの国の廃止についての法案が国会に提出されておりますが、今回の特殊法人から社会福祉法人への切りかえに当たりまして、やはり御指摘のように、問題になりますのは国が出資しておりました国有財産の取り扱いの問題でございまして、この国有財産につきましては当然これは一たん国に返還する、こういう形をとるわけでありますけれども、現実にそういう現物出資をやっておったものでございますから、社会福祉法人に切りかえた以降におきましてはいわゆる国の無償貸し付け、こういう形で国有財産土地の運営につきましては実質的に変わらないような措置を講じておるわけであります。
○鈴切委員 民間に移行するということになれば、いままでのような特殊法人的な性質とは違ってくるわけですね。となれば、独立採算的な要素がかなり強く出されるということになれば、子供自体があの場所で自然に親しむ、あるいはまた健康を保持するという上においても、近くは神奈川、そしてまた東京と、大変たくさんの、児童を持っている親にしてみるならば、あそこが特殊法人から外されて独立採算ということになれば、今度は入園料といいますか、それも高くなるだろうし、そういうことになってきますと、いままでよりも大変に言うならば後退ということになる。これも実際には、今回の特殊法人の一律削減の中で犠牲になった一つではないかと私は思うのです。実態を調べていきますとかなり問題があるようであります。だから、一律削減ということは今後大変に問題を残す。 かつて一省一局削減のときにやり玉に上がったところ、それからまだ余り年を経ない今日、もうすでに必要であるがゆえにその局がふえきているというところはございませんでしょうか。
○加地政府委員 四十二年に行いました一省庁一局削減のその後の復活の問題でございますが、これは御承知のように、ここ四、五年の間に一つは法務省の訟務局、もう一つは外務省の中南米局、この二つがいわば一局削減の対象になったものであって復活したということが言えようかと思います。ただ、先ほどから、大臣からも重々申し上げておりますように、いずれも復活に際しましては、行政機構全体の膨張抑制という趣旨が一局削減の趣旨でございましたし、また、今日行政改革を進めながらやっている趣旨でございまして、その局の復活に見合うあるいはそれ以上のスクラップを求めてきたというのが実態でございます。
○鈴切委員 いまあなたがおっしゃったように、一省一局削減のときにやり玉に上がったのは法務省の訟務局、外務省の中南米局、これはもういまの時点になれば確かに必要だという感じもないわけではありませんけれども、しかし、それは一省一局削減という一律的なとらえ方をした、一つのやり玉に上がった言うならば局であったわけであります。こういうふうなことになりますと、いま現在非常に風当たりが強いから、行政改革の姿勢を示すけれども、しかし、この行政改革というものが俎上に上らないような状態になったときには、国民の合意のもとに納得した行政改革がなされないということになると、これはまた当然復活してくる、そういう懸念が多分にあるわけでありますけれども、その点についてはいかがでしょうか。
○加地政府委員 行政改革を現在あるいは二、三年前から進めておりますが、行政改革を進める、進めないにかかわらず、政府全体の方針としましては行政機構の膨張は常に抑制しなければいけない、こういう考え方があるわけでありまして、先ほど申し上げた訟務局の設置は昭和五十一年でございましたが、その時点からもそういった膨張抑制の懸命な努力を進めておるわけであります。 それから、今回の行政改革につきまして先ほど来長官から御説明申し上げておりますように、膨張の抑制よりもさらに積極的に行政機構の整理、縮小、合理化、こういうことを進めておるわけでありまして、御懸念のような新しい局の設置なり法人の新設に当たって、それが安易に膨張という形で復活するということはないと私どもは考えておりますし、その問題の取り扱いにつきましては政府なり行政管理庁が常に毅然とした姿勢でそういう膨張抑制をやっていくということを貫いていけば、過去の実績がそうでございますように、これからもそういう方針が貫かれる、こういうふうに考えております。
○鈴切委員 今回の特殊法人の整理合理化に基づいて、昭和五十五年度にはどれだけの財政効果が生まれるかという問題、また、昭和六十一年度までの政府が決められた合理化案に基づいてどれだけの財政再建に寄与する財政効果が生まれるかということでありますけれども、これは具体的にはどういうふうにお考えになり、またどういう数字が出ましょうか。
○加地政府委員 しばしば今回の行政改革の財政効果ということで御質問もございましたし、現に予算委員会には提出を申し上げましたが、具体的な数字で申し上げますと、とりあえず五十五年度の予算やあるいは事業費に対します節減効果といたしましては、一つは補助金の整理合理化の問題でございまして、これが千六百六十七億でございます。それ以外に、五十五年度の定員削減といたしまして七千四百五十七人の分がございますが、これが約二百九十億等々が主なものでございまして、全体として二千二百七十億円が節減効果として挙がっておるわけでございます。 なお、今回の行政改革、御承知のように、五十五年行革というととで約五年間を目途に計画を立てておるわけでありますから、その中で確実に見込まれるものをそういう形で拾ってまいりますと、約五千百億という形になるわけでありまして、この関係の資料につきましては、すでに予算委員会にも御提出を申し上げておるところであります。
○鈴切委員 結局、今回の政府の特殊法人の整理案というのは、廃止をするというところがほとんどなくて、統合するという形を実はとっておるわけであります。同じ機構をくっつけて一つにするという形をとっているところに問題がある。二つのものを統合して実質的に一つの内容までに合理化されないことには、本来行政改革ではないんじゃないだろうか、数合わせじゃないだろうかというふうに思えてならないわけであります。 日本学校給食会と日本学校安全会の統合についても、日本学校健康会というものが設置されるということになったわけでありますけれども、当初は、機構としても以然よりも大きな規模を考えているというふうに言われまして、大変に世の批判を受けて、そしてまたそれはそれなりに後退をしたというふうになったわけでありますけれども、焼け太りがあってはいけない。そういう意味において、少なくとも規模とか人員整理が伴わないところの行政改革あるいは特殊法人の整理統合というものは、数合わせにすぎないというふうに思うわけでありますが、長官はどういうふうにお考えでしょうか。
○宇野国務大臣 私は決して数合わせじゃないと思います。よくその言葉を使われますが、私たちの乏しい経験でございますが、百欲しいときに九十九しかないからあと一つ数合わせをしたというようなことはたまたまございますが、今度は百十一、十八これを削減したわけでございますので、決して数合わせではないと思います。 もちろん、民営移行とかあるいはまた統合とか、それぞれその方式は違いますが、給食会、安全会の統合に際しては、焼け太りというような指摘がございましたが、これは厳しくこちらの方で指導いたしておりますから、予算時においては新しいビルを建ててどうのこうのというふうな、間間横着な考えを持つものでありますが、これに対しましても、今回の行革の意義を説きまして、はっきりとその措置をとって焼け太りでないことを周知徹底いたしておりますので、どうかさように御了解賜りたいと存じます。
○鈴切委員 特殊法人は明確な行政法学上の概念に基づいて設立されたものではなく、国の実施業務をより能率的に運営するため設立されたものでありますがゆえに、政府の統廃合基準の柱としては、当該法人設立の目的がすでに果たされたものという柱があるわけであります。一度設立されますと、その目的が果たされても合理化されることにはならず、むしろ合理化のやり玉に上がりますと当初の目的を拡大解釈したり、あるいはさらに別な部門への進出を図って生き長らえようとするような傾向がありますけれども、政府はその点についてどのような考え方で臨まれましょうか。
○宇野国務大臣 具体名を挙げますといささか弊害があるかもしれませんが、あえて申し上げますならば、森林開発公団はすでに臨調におきましてリストアップされておる存在であります。一向にその実が上がらなかったと言われておりますが、最近におきましては林道を開設するんだというふうなことで、果たして林道なのか観光道路なのか、その公団がやらなければならない仕事なのだろうか、はっきり私は勉強しなくちゃいかぬと思っております。したがいまして、そういうことで特殊法人がいろいろと衣がえをしたり着物をかえたりして残るということは、決して本来の目的に沿うものではない、かように存じておりますから、そうした向きに関しましては厳しい態度で臨むつもりでございます。なお、いま申し上げました法人に関しましては、近く私みずからが現場に行く予定をいたしております。
○鈴切委員 いま行管庁長官が言われました開発公団についても、確かに当初は林道を開発するということであったわけですね。ところが、いまや大型林道という名前のもとにさらに奥地の開発をというようなことに変わってきておるわけです。だから趣旨、目的がずっと変わってきてしまって、さらにそれが生き長らえようとするようなことに対してはチェックをしなくてはならないだろう。少なくともその目的が達成された場合においては、その時点において特殊法人である以上は何らかやはりめどをつけて、さらに政府として施策の上においてやらなければならないということであるならばまた考えなければならない。それを、生き長らえるために新たなものをつくるという傾向が出てくるような感じがするので、その点についてはぜひ目を配っていただきたいと思う点であります。 それからまた、たとえば余り事業効果が上がらない、効率が上がっていないのにどんどん出張所とかあるいはそういう人員をふやしたりしているというようなところも、調べてみますといろいろあるわけですね。それについてはきちっと目を配っていただかないと、事業効果も上がっていないのに出張所が多くできたりあるいは人員がどんどんふえてくる、こういう傾向もなきにしもあらずでありますけれども、その点についてはどうお考えでしょうか。
○宇野国務大臣 そういう面も私も例をよく存じております。したがいまして、そうしたことのないように今後も内容的な改善を図るところははっきり図らしていきたいと考えております。
○鈴切委員 これは官房の方になるのでしょうか、現在の特殊法人の常勤役員の総数はどれだけでしょうか。
○栗林説明員 現在の特殊法人百十一の常勤役員は、一月一日現在でございますが七百八十八人でございます。
○鈴切委員 そのうち国家公務員退職後直接役員に就任した人数と総数に対する割合、あるいは残りのうち直接ではないけれども民間法人等の部外の職を経歴して特殊法人の役員になった国家公務員の経験者数と総数に対する割合はどうなっていましょうか。
○栗林説明員 国家公務員から直接特殊法人の役員に就任いたしました者が三百二十三人でございます。四一%でございます。 それからそれ以外で、国家公務員から民間などに参りましてそれから特殊法人の役員に就任いたしました者が百六十一名、約二〇%でございます。 合計いたしますと四百八十四名で約六一%ということになるわけでございますが、先生いま御指摘もございましたように、この中には相当長期にわたって民間に行ってから特殊法人の役員に行ったという者も含めての数字でございますので、念のため申し添えさせていただきたいと思います。
○鈴切委員 政労協の白書によりますと、天下りの官僚の実態が大変明確に出ているわけでありますけれども、その中で特に問題になっているのは、日本住宅公団あるいは首都高速道路公団、水資源開発公団、阪神高速道路公団、農用地開発公団あるいは地方競馬全国協会、宇宙開発事業団、住宅金融公庫、地域振興整備公団、雇用促進事業団、国際協力事業団、これらのいわゆる天下りは目に余るということが言われているわけでありますけれども、どういう割合で、何%くらいでありましょうか。
○栗林説明員 いま個別の法人のいわゆる天下りと申しますか、国家公務員からそれらの法人の役員に参りました役員の人数、あるいは割合をそれぞれの法人についてはじいているわけではございませんけれども、私ども承知している限りで、いま持っております限りで、ものによりましては、たとえば全員国家公務員から行っているものもございます。それからそのほか九割あるいは八割ぐらいのものもございます。 これらのものにつきましては、全体として、つまり総特殊法人、全体特殊法人の総役員数については国家公務員の出身者を半数以内にとどめようということで、閣議了解を昨年の十二月にやっていただいたわけでございますけれども、個別の法人につきましては、それぞれの業務の実態その他特別の事情もございますので、それを踏まえながら全体的に閣議了解の線に近づけるように努力していきたいというふうに考えておるわけであります。
○鈴切委員 いま私が申し上げましたのは、あなたもおっしゃったとおり、一〇〇%天下りのところもあるしあるいは八〇%、いずれにしても八〇%以上天下りだというところを政労協の調査の中から拾ってお話を申し上げたわけですね。ですから、本当に天下りの巣窟だと言われるような特殊法人であるわけです。 そこで、五十四年の十二月十八日、閣議了解で「特殊法人の役員について」具体的に「国家公務員からの直接の就任者及びこれに準ずる者をその半数以内にとどめることを目標とする。」とともに、五十四年十二月閣議決定による統廃合関係十八法人を除いて、常勤役員総数の少なくとも一割の削減を行うことを決定したと言うけれども、どういう削減方式をとられるつもりなんでしょうか。
○栗林説明員 先生おっしゃいましたように、昨年の十二月十八日の閣議了解におきまして、常勤役員の縮減を決めておるわけでございます。その方法でございますが、これは「省庁ごとに主管法人の常勤役員総数の少なくとも一割を縮減する。」ということで、どの法人からどういうふうに具体的に縮減していくかということは、各省庁でその法人の業務の実態などをよく見てもらいまして、そこで具体的な計画をつくり、それを実行に移していくということにしております。 それで実際のやり方といたしまして、原則として、ことしの四月一日以降役員の任期が満了しました際に後任を補充しないという方法で、三年間を目途に実施していくというふうなことで、それぞれ具体的にやり方をいま検討し、実行に移しつつあるという状況でございます。
○鈴切委員 そうしますと、各主管庁に所属する特殊法人の中から、それを一割というのは、そういう中をいろいろと検討した上において一割ということであって、結局一割削減できないところもあるでしょうし、あるいは三割、四割削減できるところもあるでしょうし、いろいろあるわけですけれども、言うならば各省庁の努力目標である、こういうふうに判断していいのでしょうか。
○栗林説明員 これは各省庁の主管している法人で常勤役員数がある人数あるわけでございますが、それに一割掛けた人数というものは単なる努力目標ではなくて、閣議了解によって定めたものでございますので、これは確実に実施してもらうということでございます。具体的などの法人からどういうふうに減らしたらいいかというところは、一番実情をよく知っております主管省庁が判断して決めてもらうというふうにしております。
○鈴切委員 昭和四十年の五月十四日、「公庫公団等役員の選考について」閣議口頭了解がなされたわけでありますけれども、役員の在職期間同一ポストについておおむね八年を限度とし、あるいは五十二年の十二月二十三日、「行政改革の推進について」は、役員の在任は原則として六十五歳まで、ただし総裁、副総裁等は七十歳までとするとともに、在職期間はおおむね六年、総裁、副総裁等は八年になっておるわけであります。四十年と五十二年では大分ニュアンスが違うわけでありますけれども、役員の在職期間は同一ポストについておおむね八年を限度とするというのと、在職期間はおおむね六年との考え方の違いというのは、どういうふうに判断したらいいのですか。
○栗林説明員 先生おっしゃいました昭和四十年のときのおおむね同一ポスト八年というのは、たとえばある特殊法人の理事なら理事でおります間についてまず八年、したがって、また違うポスト、副理事長とか理事長になった場合には別に勘定するというふうなことで、その期間をそれぞれ八年というふうに限度を考えておったわけでございますが、現在考えておりますのは大分違いまして、非常に厳しいやり方になっております。 おおむね六年と申しますのは、まず第一に八年では長過ぎるので、少なくとも総裁とか副総裁でございません一般の理事、監事につきましてはこれを六年に縮めたということと、さらに同一ポストということではございませんで、ポストが変わりましたらそれは通算して六年というふうなことで、二重の意味で相当厳しくなっているということが違いかと思います。
○鈴切委員 特殊法人の役員の任命は、総裁、副総裁等に限って言えば各主管大臣が行うことになっておりますけれども、いままでは任用行為の解釈があいまいであり、正しく運用されていないために在任期間等の適正化で問題を生じてきたわけでありまして、これは私はあいまいにしておくべきではない。だから、何か政府として法的な規制を設けてこの問題について対処をするという考え方はございませんでしょうか。
○栗林説明員 役員の任命につきましては、一般的に主管の大臣が行うというふうなことで法律に定められておるわけでございます。主管大臣はあらゆる観点から検討し選考を行って任命しておるわけでございまして、権限は具体的に主管大臣にあるということで、その辺ははっきりしておるわけでございますが、ただ、実際の役員の選考に当たりまして、やはり各特殊法人に共通するいろいろな留意事項と申しますか問題があると思われますので、先ほど来先生おっしゃいました長期留任の問題でございますとか年齢でございますとか、そういったものについては一定の運用上の基準を設けるということでやってきておるわけでございまして、運用上の基準でございますので、法律になじむというよりは、むしろ実行上各省に対して最も拘束力のある閣議決定というふうなことで現在やっておるわけでございまして、その点については法律のたてまえと運用上の問題ということで適正に行われ得るものというふうに考えております。
○鈴切委員 そもそも運用上の問題があいまいだということで問題になってきておるわけでありますから、そういうところで、やはりここで明確にしておきませんと、特殊法人の役員が生き長らえるなんということも出てくるわけでありますから、当然この問題についてはもう少し運用の方針について内閣で議論をして、そしてこれに対処するような方向を見出していきませんと問題が残ってしまうんじゃないですか。
○栗林説明員 運用の問題といたしまして国会等でも種々批判もあったわけでございますが、そういった状況で、私どもとしては、特に昭和五十二年の十二月に閣議決定で運用方針を決めて以来、相当厳しくやってきたつもりではありますけれども、そういった皆様方の御意見も踏まえまして、それで昨年の十二月にまた新しい閣議決定、閣議了解ということで大変厳しい運用の仕方を決めていただいたわけでございます。 たとえば天下りの問題にいたしましても具体的な数字といいますか割合を決めるとか、あるいは長期留任、それから高齢者の問題にしましても一層厳しく運用する、そのほかいわゆるたらい回しといった問題についても、これも従来よりも非常に厳しいかっこうで運用するということで具体的に決めていただきましたので、これによって十分その厳正な運用は図られるというふうに考えております。
○鈴切委員 国家公務員は総定員法によって定員が決められておるわけでありますけれども、特殊法人の場合は六年間で六万人が純増しているというような状態です。私は、やはり特殊法人の器を小さくするために整理合理化することは当然であるけれども、人員の定員削減について政府としては五年間で一万八千三百人くらいの削減というふうにお考えでありましょうけれども、枠組みというものはある程度決められないものでしょうかね。総定員法ですでに国家公務員は決めているわけですけれども、一万八千三百人というのは非常に少ないような感じがするのですが、これについてはどうお考えでしょうか。
○加地政府委員 御承知のとおり、国家公務員につきましては厳しい定員管理をやっておるわけであります。国家公務員につきまして定員削減計画を政府として閣議決定いたしますと、同時に、その際にやはり特殊法人もこれに準じて定員削減を行う。特殊法人は、御承知のように業務が非常に千差万別でございますので、やはりそういった特殊法人の経営の実態に応じて国家公務員に準じて措置をする、こういうことを従来から決めてまいっておるわけであります。大体そういった閣議決定の趣旨に沿いまして、特殊法人におきましても定員の削減が行われてきているわけであります。 ただ、いま御指摘のように、全体として見た場合にふえているではないかというお話がございますけれども、特殊法人は御承知のように非常にいろいろな事業をやっておりまして、主としてふえた要因は、たとえば電電公社におきまして六万人ふえるとか、あるいは日本航空とかNHKとか、そういう行政需要の非常に強いところでふえるということがございまして、全体として特殊法人はそういう特例を除きましてやはり縮減をしておるわけでございます。 今回の行政改革の中で、特殊法人につきましても五年間で一万八千三百人というものを削減するということを決めておりますが、確かに九十四万、全体の特殊法人の数を母数にいたしますと御指摘のように非常に少ないではないかというお感じを持たれると思いますけれども、この一万八千三百人を実際にはじき出しましたのは、一つは、この特殊法人の中で四十四万という大数を占めております国鉄でございますが、その国鉄には別途三十五万人体制という計画がございますので、まず国鉄を落としております。それからそれ以外にも、たとえば特殊会社でございますとか営団あるいは金庫でございますとか、そういう一部を除きまして、結局九十四万の中で四十四万人を対象にして国家公務員に準じた削減率を掛ければこの一万八千三百人が出てまいる、こういう形になるわけでありまして、特殊法人全体の削減ということになりますと、やはり国鉄なんかの削減分も加えて考えていくということになろうかと思います。
○鈴切委員 すでに国家公務員においては六十歳定年ということが言われている以上、高齢者役員を温存する特殊法人についても何らかの規制があってもよいのではないだろうかと私は思うのです。閣議決定によりますと、おおむね六年で役員の在任は原則として六十五歳までというふうになっているわけでありますけれども、おおむねというのはどれぐらいの範囲を示しているのか。少なくとも定年六十歳ということが言われている以上は、六十五歳とかあるいは総裁、副総裁について七十歳までにするなんということもかなり考えていかなくちゃならない問題じゃないかと思うのですが、その点についてはいかがでしょうか。
○栗林説明員 最初の、おおむね六年というのはどれくらいの範囲かということでございますが、私どもちょうど六年というところを一応頭には置いているわけでございますけれども、やはり任期の関係などで端数が出るとかいうふうなこともございますので、六年何カ月かという場合はおおむね六年というふうな言い方になるのではないかというふうに考えております。したがいまして、そういったおおむね六年を超える人が何人かというふうな御質問がある場合には、七年以上ということで一応便宜的に計算をさせていただいているわけでございます。 それから、確かに六十五歳あるいは七十歳という点でございますが、閣議決定では一応六十五歳ということを五十二年にまず決めたわけでございますが、私ども承知しておりますところでは、当時の役員の年齢の現状とか、あるいはそのほかで国家公務員の中でも特別の職ですでに相当重要なポストで定年が決まっているものもございます。いろいろな点を勘案して六十五歳という線をまず決め、それから、総裁とか副総裁ということになりますと、これはやはり相当に重要な責任がございますし、知識、経験も高度なものが必要とされるというふうなことから、当然ではございませんけれども、特別の事情がある場合には七十歳を限度というふうになったと承知しております。
○鈴切委員 これから本会議がありますので、これくらいにとどめるわけでありますけれども、実は補助金だのいろいろきょうは用意をしてきましたが、時間がないので実際には質問ができません。 いま言われました六十五歳あるいは七十歳というのは、その当時決められたものであるけれども、現在の時点ではもうかなりそぐわない状態になってきているのじゃないか。六十五歳あるいは七十歳ということになれば、それはまさしく天下りあるいは渡り鳥をしやすいような状態を醸し出していく、それを温存する体制としての年齢、そういう形になってしまっているわけですけれども、実際に民間登用ということになれば、いま現在定年六十歳ということを言われているわけでありますから、六十五歳あるいは七十歳の問題ももう少し考えられてもいいのじゃないだろうか。 そうなれば、しょせんは天下りとか渡り鳥というものも自然自然に少なくなってくるし、言うならば特殊法人に入っても一回きりであって渡り鳥をしていくということはない。ところが、長い期間任期をつけてあるためにあっちこっち渡り鳥をして、そして何回も渡り鳥をするという実態もあるわけです。私は、年齢については、その当時お決めになったにしても、ここら辺でもう一度お考えになる必要があるのじゃないかと申し上げたいのですが、その点についてはどうですか。検討されますか。
○栗林説明員 特殊法人の役員の年齢の問題につきましては、私ども承知しておりますのは、以前はなるべく高齢者を避けようというふうなやや抽象的な言い方になっておったわけですけれども、二年ちょっと前に具体的な検討がなされて六十五歳なり七十歳を限度にしようということに決められたわけでございますが、いまそういうことをやっているために、たとえば渡り鳥とかというふうなこともいろいろあり得るじゃないかということにつきましては、これは別途そういった渡り鳥といいますかたらい回し的異動というものについては厳に行わないということで厳しくやっておりまして、現在においても七百八十八人中いわゆる渡り鳥と称せられるものについては三十二名、約四%くらいでございまして、今後もさらに厳正に運用していくということで、そのあたりは解決していくのではないかというふうに考えております。
○鈴切委員 では、時間ですから。
○木野委員長 午後四時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午後二時二十六分休憩 ————◇————— 午後四時二十八分開議
○木野委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。辻第一君。
○辻(第)委員 私は、行政管理庁設置法一部改正案について質問をいたします。 まず、行政監察の対象の拡大という問題については、昭和四十九年五月二十三日の衆議院内閣委員会で、当時の保利長官が対象の拡大は当然検討する旨の答弁を行っていらっしゃるわけですが、それ以来今日まで具体化されませんでした。その具体化のおくれは、各省庁の異論やあるいは抵抗があったというふうに聞いておるわけでありますが、実際のところ、今日まで具体化されなかったのはどういう理由なのか、お尋ねをいたします。
○宇野国務大臣 いろいろ理由はございましょうが、私から申し上げますならば、今日ほど行革に対するいわば天の時、地の利、人の和が得られたときはないのではなかろうかと思います。そうしたことができたのではなかろうか。だから、歴代長官も非常に努力はされましたが、なかなかそのときのバックアップという、そうした中に国民の大きな声がまだまだ反映しなかった時代ではなかったか、かように考えております。
○辻(第)委員 そういうことだったようですが、今回の改正では、行政監察の対象が公社、公団、事業団、公庫、これで合計四十八だったのですが、国際電電や日本船舶振興会、日本開発銀行など百十一に広がるわけですけれども、このように拡大をされる趣旨及びどういう効果が期待できるのか、簡明にお答えをいただきたいと思います。
○佐倉政府委員 行政監察は、各省庁、国の行政機関の業務の執行状況を監察しまして、今度お願いしているのは特殊法人でございますけれども、監察に関連した調査をできるようにしていただきたいというわけでございます。 それで、監察の際に、やはり国の業務と関連のある仕事を特殊法人はそれぞれやっておるわけでございますから、国の機関を監察する場合にどうしても特殊法人を拝見する必要が出てくる場合が多いわけでございます。それをやりやすくさせていただくということで、行政監察の本旨である行政の簡素合理化あるいはその業務の効率化というものがスムーズに改善できるようになるというふうに考えております。
○辻(第)委員 現在、行政管理庁の行政監察に当たっていらっしゃる本庁の監察官は十一名と聞いております。この十一名の監察官のうち各省庁を直接担当されるのは七名であって、副監察官、事務職員を入れても七十八人にしかすぎない。これでは人員が少な過ぎるのではないかというふうに思うわけであります。また、会計検査院と比較をしても、行政管理庁の場合、行政監察局は局長以下監察官までで十七名です。会計検査院は、第一局から第五局までの局長以下上席調査官まで合計五十四名となっています。もちろん、業務内容も違うわけでありますし、一概に比較はできない側面がありますけれども、対象となります特殊法人の数が今度は二倍にもなるという状況では、人員が少な過ぎると言わざるを得ないと思います。 今日のように行政改革の必要性が強く求められているとき、私どもといたしましては、まず第一に浪費や冗費の節減、二番目には不正、腐敗の一掃、三番目には行政の簡素化、民主化、こういう点を国民が本当に真剣に望んでいるというふうに思うわけでありますが、こういう点でもその体制強化の必要があるというふうに考えているわけでございます。 このような少ない体制では、午前中お聞きいたしましたところが、熱意に燃えておる、何としてでもやり抜く決意だというふうにおっしゃっておりますけれども、人間というのは熱意だとかそういうものだけでは解決しない、物理的にも十分な仕事ができないというような問題も当然入ってくるだろうというふうに思いますし、所期の目的を達することができずに有名無実になる心配がするわけであります。行政管理庁といたしましては、定員削減あるいは特殊法人の整理統合などをいろいろ進めていらっしゃる状況の中で、行政管理庁が人員をふやせということはおっしゃりにくいかと思いますけれども、しかし、この体制でできるのかどうか、どのように考えていらっしゃるのか、お尋ねをしたいと思います。
○宇野国務大臣 長官の私からいたしますならば、非常に御理解の深い御意見をちょうだいいたしたわけでございますが、こうしたことはこれから始まるわけでございますから、そのときに早々と増員とかいうふうなことは私は申し上げたくない。また、職員といたしましても、今日ただいまこういうふうな情勢だから、定員増ということを考えていただきたいということも、全くだれ一人申しておりません。 したがいまして、やはり行管庁というものは常に率先垂範の実を上げなければならないところでございまして、そのために、本当に少数精鋭と言われるほど、行管にはぜい肉はないと思われるほど今日まで皆が努力をしてまいった次第でございますが、ひとついまのままの体制で努力をしてもらいたい、私はかように考えております。
○辻(第)委員 最近一、二年を見てみましても、鉄建公団、住宅公団また中央競馬会、KDDなど、特殊法人の不正や腐敗というのが相次いで大変な問題になっております。また、特殊法人のあり方に関しましては、昭和三十九年九月二十九日の臨時行政調査会の答申を初め、各種の閣議決定などでたびたび改善方策が示されてきたということだと思います。最近三カ年間で特殊法人に関係した行政監察にはどのようなものがあったのか、その主なものについて簡明にお答えをいただきたいと思います。
○佐倉政府委員 最近三カ年間という御質問でございます。昭和五十三年には国鉄等を対象にしてやったのがございます。それから簡易生命保険に関する行政監察で簡易保険事業団あるいは業務の改善に関する行政監察ということで農林漁業金融公庫等をやっております。 それから五十四年度でございますけれども、公共事業の施行状況に関する調査としまして、日本住宅公団、道路公団、宅地開発公団、首都高速道路公団等を調査しました。次に、水資源の利用に関する調査、これで水資源開発公団、工業再配置に関する行政監察で地域振興整備公団等をやっております。 それから五十五年度でございますけれども、これは予定でございますが、データ通信に関する行政監察を予定しておりますが、これで電電公社、それからもしもこの法律が通ればKDDというようなものもやりたいと考えております。次に、都市の再開発に関する行政監察、これは日本住宅公団に関連しますのでこちらを拝見したい。それから農業基盤整備に関する行政監察として水資源公団等が予定されております。ほかにもございますけれども、以上例示として申し上げました。
○辻(第)委員 特殊法人に対する従来の行政監察は、ある特定の一部業務にかかわるものが多く、国鉄等一部の特殊法人に対する監督行政監察が若干見られる程度だというように理解をしております。個々の特殊法人ごとの問題がいろいろと指摘されている現状の中で、特に問題が指摘されている個々の特殊法人に対するいわゆるある特定の一部業務だけではなしに、もっと全般的な行政監察を行うべきであるというふうに考えますが、その点についての御見解をお聞きしたいと思います。
○佐倉政府委員 全般的な監察というお話でございます。これは非常に大きな規模の、たとえば国鉄とか電電とかいう特殊法人につきまして全般を見るということはなかなか困難でございますので、従来、ともすれば部分的な面を見ております。 それから、特殊法人を横に並べて全般を比較してやるような方法、これも最近考えておりまして、すでにその特殊法人に関する調査というのを手がけております。そういう意味で、一つの大きな規模のものも、それから特殊法人全体を比較検討する意味で、横断的な、全体的な意味での把握の調査というものも心がけてはおりますが、これからもそういう観点で、さらにどういうふうにやったらいいかよく研究して、調査手法等を開発して取り組んでいきたい、こういうふうに考えております。
○辻(第)委員 再度お尋ねするわけですけれども、いま言いましたような、全般的なとかあるいは横にたくさんおやりになるということになりますと、やはりいまの体制で十分なんでしょうか、もう一遍お尋ねしたいと思います。
○佐倉政府委員 行政監察の性格上やり出せばそれは切りがないわけでございますけれども、できる限り努力をして十分成果を上げていく、そういうことでやっていく所存でございます。
○辻(第)委員 次に、特殊法人の問題点に関してお尋ねをいたします。 特殊法人に関する答申、閣議決定などにはどのようなものがあったのか、そしてそれには何が問題になってきたのか、要約してお答えをいただきたいというのが一つです。 それからもう一つは、このような答申だとか閣議決定は、言うまでもないことでありますけれども、単なるゼスチュアだとか宣伝だとか、いわゆる政治的発言であってはならない、十分な実行や実現をすべきものであるというふうに思います。その点、どうも答申や閣議決定が十分実行されてこなかっだというきらいがあったのではないかというふうに私は思うわけですけれども、その点についての御見解をお聞きしたいと思います。
○加地政府委員 特殊法人の問題につきましては、御指摘のように古くは臨時行政調査会あるいはその後行政監理委員会とか、また、一般の関係でそれぞれの経済界あるいは関係者の方々からいろいろな御意見を実はちょうだいいたしております。 そこで、今回の行政改革、特殊法人の整理までに、いま申し上げた臨時行政調査会の答申でございますとか、閣議決定あるいは監理委員会の意見書というものの実現状況について申し上げますと、私どもはこういった勧告なり閣議決定の趣旨に沿って着実に整理なり統廃合を進めてきたつもりでございますが、全体として見た場合、確かにまだそういった意見書、答申の趣旨に沿ってない部分があることは事実でございます。 これを具体的に、閣議決定したもののその後の状況と、それからもう一つは臨時行政調査会あるいは監理委員会の答申の中に盛られているものの実現状況、こういう形で分けて申し上げますと、まず閣議決定につきましては、四十二年の閣議了解があるわけであります。さらに五十年の閣議了解あるいは五十二年十二月の行政改革計画の中に入れられております問題でございますが、四十二年の閣議了解、これは実は臨調答申を受けた形で閣議了解をしたものでございますが、ここに盛り込まれておりますのは九つの法人でございます。これにつきましては廃止したものが六つ、それから合理化したものが三つでございまして、ほぼこの閣議了解の趣旨は方針どおりに実現をしておる、こういうふうに考えております。 それから、五十年の閣議了解あるいは五十二年の十二月の閣議決定では、全体として二十一法人が挙げられておるわけでありますけれども、その中で廃止の方針を決めたものが五法人ございますが、その五法人の中ですでに二つの法人は廃止済みでございます。残りの一二つの法人につきましては、今回の行政改革におきまして、長官がしばしば申し上げているように、具体的なスケジュールとして手形に日付を入れる形で確実に実施を決めておるわけでございます。それから、残りの法人につきましても簡素化の方針を決め、あるいは逐次措置をしてまいったのでありますけれども、今回改めてその大部分のものを取り上げまして、同様に統廃合の措置をはっきりさせたということであります。 具体的に申し上げますと、たとえば糖価安定事業団とか、あるいは硫安輸出株式会社でございますとか、あるいは漁業共済、東北開発関係でございますとか、あるいは沖繩電力等々、具体的に廃止の方針を決めてまいったわけであります。 次に、臨時行政調査会の答申とかあるいは監理委員会の意見の中に盛られた問題でございますが、それを申し上げますと、まず臨調答申では十九の法人が指摘を受けたわけでありますが、そのうち十一法人については措置済みでございます。十一の中で八つは廃止でございます。 それから、監理委員会が御指摘になりました二十五法人につきましては、すでに十法人については措置済み、こういう形になっておるわけでありまして、大臣もしばしば申し上げておりますように、特殊法人につきましては、そういう御指摘の問題を含めまして、今後も引き続き見直しを進めながら統廃合の問題を検討していく覚悟でございます。
○辻(第)委員 それでは、その問題はお答えを聞いたことで、次に進みます。 昭和五十二年十二月二十三日の閣議決定で、清新な気風を反映させるということで、高齢役員の起用を努めて行わず、原則として六十五歳、理事長、総裁、副理事長、副総裁などで特別の事情のある場合でも七十歳まで、こういうふうにされているわけでありますが、七十歳以上の役員の方がかなりございます。国際交流基金の理事長は七十五歳、私立学校教職員共済組合理事長は七十四歳、日本私学振興財団理事長は七十三歳、理化学研究所理事長、日本科学技術情報センター理事長は七十一歳でございます。明らかに閣議決定の年齢を超えております。 年齢の点で、閣議決定であります六十五歳、七十歳を超えている役員は現在どれだけおられるのか、お尋ねをいたします。
○栗林説明員 閣議決定で、一般の理事、監事につきましては六十五歳という線を引いておりますし、また特別の事情がある場合には総裁、副総裁については七十歳までというふうな線を引いておるわけでございますが、理事等について六十五歳以上、総裁、副総裁について七十歳以上の方は、本年の一月一日現在で三十四名でございます。
○辻(第)委員 いま三十四名いらっしゃるというお話ですが、このような理事長、さらに六十五歳を超えている理化学研究所理事の方など、閣議決定の年齢を超えている役員について、閣議決定に基づいて改善するお考えがあるのかどうか、お答えをいただきたいと思います。
○栗林説明員 閣議決定の基準に対する例外の問題につきましては、もちろん従来からできるだけ閣議決定の趣旨にのっとってやってきたわけでございますが、さらにそれを厳しく運用するため、昨年十二月十八日に閣議了解をさらにさせていただきました。さらに暮れの閣議決定でも盛り込んでいただきまして、できるだけ厳しく運用していく、例外は特別の事情がある場合でなければ認めないというふうなかっこうで現在運用しつつあります。
○辻(第)委員 日本私学振興財団の理事長や私立学校教職員共済組合理事長などの場合には七十歳を超えられてから理事長に就任をしておられます。この場合は、理事長等は例外でも七十歳までと決めた後で行われたものであります。理事長クラス、理事クラスで年齢を超えてから就任した方は何人ほどおられるのか、その理由は何なのか、お尋ねをいたします。
○栗林説明員 総裁、理事長クラスの方でたとえば七十歳を超えてから就任された方、これは五十三年になりましてから、つまり新しい基準になりましてからでございますが、新任の方は五十三年では二人でございます。それから五十四年では一人でございます。五十五年に入りましてからはもちろんございません。 理由は、これはいま先生おっしゃいました私立学校関係のものでございますと、どうしても私学関係の方がこういった仕事につかなければいけない。そういたしますと、私学の経営者とかあるいは私学の学長とかいうふうな経験者で、私学の団体の中でどうしてもこの方でなければぐあいが悪いというふうなことで、特別の事情があるということで新任したわけでございますけれども、それはほかにはほとんどない、いま申し上げましたような特別の例外だけでございます。その点を御了解いただきたいと思います。
○辻(第)委員 次に、在職期間の問題でお尋ねしたいと思うわけですが、閣議決定は、在職期間を六年を限度とし、総裁、副総裁等で、特別の事情のある場合でも原則として八年としております。また、いわゆるたらい回しは原則として行わないこととしている。 ところが、これに違反する例も少なくないというのが現状であろうと思います。役員の長期在職は、私の調べた中には動燃事業団理事が一九六九年四月以来で十年を超えていらっしゃるなど、数多い状況であります。閣議決定の六年あるいは八年を超えていられる役員は何人いらっしゃるのか、お尋ねをしたいと思います。
○栗林説明員 閣議決定は、役員で「おおむね六年」というふうな言い方をしておりますので、私どもの集計では七年以上というふうに考えております。それから総裁等につきましては、九年以上というふうに集計いたしましたその例外というものは、六十二名でございます。
○辻(第)委員 六十二名、大変たくさん、閣議決定を超える在職年数の方がいらっしゃるわけであります。この是正について政府の考え方を明らかにしていただきたいと思うわけです。お答えをいただきたいと思います。
○栗林説明員 この件につきましても、暮れの閣議決定あるいは閣議了解におきましてさらに厳しくやるということで、たとえば高齢者の起用及び長期留任に関する例外については、一層厳しく運用するということを改めて決めまして、それにのっとって現在運用をしている最中でございます。
○辻(第)委員 さらに申しますと、年齢の問題でも在職期間の問題でも、閣議決定に対する違反と申しましょうかそういう状態が重なっている例がございます。国際交流基金の理事長は年齢七十五歳でございまして、在職が七年一カ月でございます。また、日本航空機製造取締役で、年齢が六十七歳、在職七年八カ月という方がおられるわけでございます。このようなケースはどのように対処されるおつもりか、お聞きをいたしたいと思います。
○栗林説明員 いま先生おっしゃいました、たとえば高齢である方、それと長期留任、それぞれ一人の方が両方に当たるというふうな方は私どもの把握では九人ほどおると思います。それで基準の適用につきましては、どちらか一方に該当しても、これはやはりもうできるだけ基準に即してやるという考えでございますので、原則的には任期が来た場合ということになりますけれども、できるだけそれぞれの基準を見まして、そういった例外の解消には努力していきたいというふうに考えております。
○辻(第)委員 昨年の十二月二十八日の閣議決定では、たらい回しの問題でも、また「高令者の起用及び長期留任に関する例外については、真に止むを得ないものに限ることとし、一層厳しく運用する」こういうことで厳正運用を決めておられるわけです。これは昭和五十二年十二月の閣議決定の際、昭和五十二年四月一日以降役員に就任する者に対し運用したものを、それ以前の就任者にも当てはめる意味のように私は理解をしておるわけでございますけれども、その点は私の理解が合っているのかどうか、お尋ねをしたいと思います。
○栗林説明員 確かに五十二年の閣議決定では新しい基準を具体的に決めたわけでございますけれども、「この取扱いは、昭和五十三年四月一日以降役員に就任する者については運用する」ということになっておりまして、それ以前から役員についておった方については、急に基準を決めてもいろいろな予定、計画が狂ってしまうということでそれは除外しておったわけでございますが、五十四年、昨年十二月の閣議了解におきまして、やはりできるだけ過去からのそういった残りの例外も少なくしていかなければいけないという見地から、役員選考基準の運用が始まりました日、この五十二年の閣議決定の運用が始まりました日、五十三年四月一日より前に就任された方を再任する場合においてもやはり同じような基準にのっとって運用していこうではないかということで現在やっておるわけでございます。
○辻(第)委員 次に、高額退職金の問題についてお尋ねしたいと思います。 これまでも高額の退職金の問題というのはたびたび問題になっております。 退職金の算定の方法は、退職時の俸給月額に在職月数を掛け、それにまた率を掛けるということで、この率はかつての六五%から四五%、それから三六%と引き下げられてきているわけであります。このような努力といいましょうか改善があったわけですが、それでも一年に直しますと四・三二カ月の退職金ということになるわけであります。普通一般の者は一年勤めて退職金は一カ月、多くてもせいぜい一・二カ月というのに比較しますと、現状でも非常に高い退職金になっているという状況であります。いま非常に厳しい状況の中で、これだけ改善をされたと申しましてもまだ退職金が高いというのが一般的な国民感情でもあると思います。その点でさらに改善をされる御意思があるのかないのか。私は改善すべきであると思うわけですが、どうでしょうか。お尋ねをいたします。
○日吉説明員 公団等の特殊法人の役員は、特定された任期内でその法人の経営に対しまして重要な責任を負うという点で、民間企業の役員と類似の性格を持っております。したがいまして、その退職金につきましては、民間企業の役員の退職金を参考にしながら決めているところでございます。 その具体的な役員の退職金でございますけれども、それにつきましては、いま委員からも御指摘がございましたように、人事院におきます民間企業の実態調査に基づきまして五十三年四月に二割の引き下げを行ったところでございますけれども、前回この引き下げを行ったときの民間の実態調査から二年以上経過いたしておりますので、いま改めて人事院に調査を依頼しておりまして、その結果を検討の上適切な措置を講じたい、かように考えているわけでございます。 なお、特殊法人の役員はあくまでも役員でございまして、民間企業の役員に比すべきものでございまして、その点は職員あるいはまた民間企業の職員というふうな点とは取り扱いが違ってまいりますので、そういう意味で在職期間の短い割りに金額が職員に比べまして高くなるという点は、民間企業でも一般に認められておるところでございまして、私たちとしましてはあくまでも民間企業の役員とバランスをとっていきたい、かように考えております。
○辻(第)委員 しかし、特殊法人というのは全くの民間企業ではなしに、国がやる仕事を民間の力もかりて第三のセクターとしてやるということでありまして、そのかわりに国が強制的な法律をもって設置をする、そしていろいろな補助とか援助をしているということであると思います。ですから、私は民間並みにしなくても、民間とお役所との中間あたりでもいいと思うのですが、その点ではどうでしょうか。それから、天下りと申しましょうか、お役人から役員にかわっていかれる方がたくさんあるようです。そういう点も勘案しますと、民間から来られた方、役所から来られた方、差をつけるわけにもいかぬでしょうしむずかしい問題ですけれども、私は、特殊法人の役員の給与や退職金を民間並みにする、これはちょっと問題があるのじゃないかと思うのですが、その点の御見解をお聞きしたいと思います。
○日吉説明員 特殊法人の性格につきましては、先生御指摘のようないろいろな御議論があろうかと思いますが、やはりその役職員の処遇につきましては、民間の役員及び職員を参考にして決めるというのが一つの適当な基準、適正な基準ではないかと私たちは考えております。ただ、いま私が特殊法人の役員の退職金につきまして民間の企業の役員に準拠していると申し上げましたけれども、それは、俸給月額に対します支給率、こういう点で合わしてもらいまして、実は絶対額で合わしているというふうな形になってございません。そういう意味で、俸給月額そのものが、実は民間の役員の調査を人事院でされていらっしゃいますが、それと見てみますと、その点は特殊法人の役員の方はやはり公務部内の特殊法人の役員であるということで、国家公務員の上の方で言いますと国務大臣、それからそれぞれの役所におきます指定職の方、そういう方とのバランスをとりながら決めておりますので、俸給月額そのものは民間に比べますと低くなっておりますので、それに対します支給率を等しくいたしましても、実は退職金の絶対額におきましては決して民間に比べて高くはなっていないというか、むしろ低くなっているというのが現状でございます。
○辻(第)委員 いまの問題についてはいろいろと議論のあるところだと思いますけれども、一応私といたしましてはもっと下げるべきではないかということを申し上げて、次に移りたいと思います。 いま述べましたように、特殊法人の中には御高齢な役員の方、また長期の在任、それからいわゆるたらい回し、さらに、私どもから見ますと高額な給与や高額な退職金など、多くの問題を抱えていると思います。その一方で、会計検査院の検査で指摘をされた不当事項等も少なくはないというのが現状だと思います。昭和五十三年度で会計検査院が指摘した事項の件数及び金額はどの程度あったのか、お尋ねをいたします。
○秋本会計検査院説明員 お答えいたします。 会計検査院が五十三年度の決算検査報告で指摘いたしました、まず政府関係機関等の特殊法人の数でございますが、これが専売公社ほか二十二、計二十三団体でございます。それから指摘金額でございますが、まず第一に不当事項でございます。不当事項で三十六件、二十一億六千八百余万円、それから改善処置要求事項というのがございますが、これが十件で百二十六億二千六百万余円でございます。それから改善処置要求をする以前に是正の処置を講じていただいたいわゆる処置済み事項と申しておりますけれども、これが九件で十二億三千七百万余円、合わせまして五十五件で百六十億三千二百万余円、かようになっております。
○辻(第)委員 いまの御答弁のとおり、少なくない数であると思います。さらに、決算検査報告に載せられた二十三法人の不当事項や不正行為、意見を表示し処置を要求した事項、処置を講じた事項に明記されたものは、金額で見ますと合計七十四億円に上っております。役員の問題についても、先ほど来いろいろとお尋ねをし、述べましたように、社会的にも問題となっている退職金、高額な給与、高齢の役員の方、長期留任など、いろいろなこういう問題があるわけであります。 以上のような問題点を十分考慮して、政府は特殊法人に対する監督を強めて、今日国民の切望している浪費、冗費の節約、節減、不正腐敗の一掃、行政の簡素化、民主化などを実現していただくことを強く要望して、私の質問を終わりたいと思います。最後にもう一度大臣から、この点についての御決意と申しましょうか、承りたいと思います。
○宇野国務大臣 私は、行革に関しましては、常在行革、こういうふうに申し上げまして、常に政府は、やはり効率的な政府、また簡素な政府、それによって十二分に国民にサービスを忘れない政府、それを目指すべきである、かように存じております。特に、去る総選挙におきまして、行政府に対する国民の御批判、これは余りにも大きなものがあったわけでございますから、その根底には当然綱紀の粛正、これを大きな下敷きとしてやっていかなければならない、かように存じておる次第であります。
○木野委員長 次回は、来る二十四日木曜日午前十時理事会、十時三十分から委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後五時十二分散会