地方行政委員会 第12号
- 発言数
- 154 件
- 登壇者
- 23 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1980/04/08
会議録
○塩谷委員長 これより会議を開きます。 細谷治嘉君外五名提出に係る地方公営交通事業特別措置法案を議題とし、提案理由の説明を聴取いたします。井岡大治君。 ————————————— 地方公営交通事業特別措置法案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○井岡議員 地方公営交通事業特別措置法案の提案理由の御説明を行います。 私は、日本社会党を代表し、ただいま議題となりました地方公営交通事業特別措置法案につきまして、その提案理由と概要を御説明申し上げます。 地方公営交通事業は、一九七三年(昭和四十八年)の第二次再建以降も依然として赤字基調を続け、一九七八年(昭和五十三年度)においても不良債務は千二百一億円となっております。この原因について政府・自民党は、都市人口の増加、都市構造の変化、モータリゼーションの急激な進行等によって公共交通機関がきわめて大きな影響を受けたためであり、一層の経営合理化が必要として旧態依然の再建策を強要しております。 公営交通事業の経営悪化の原因は、直接的には政府・自民党が指摘するような要因にありますが、その根底には地方公営企業法の存立基盤の崩壊があることを指摘しないわけにはまいりません。すなわち昭和四十年代以降、インフレが高進する中で企業経営をすべて料金収入で賄うことの限界がはっきりしたことであり、政府・自民党の経済政策によって基盤が崩壊させられているのであります。したがって、公営交通事業に限らず地方公営企業全体においては、新たな経済環境に対応した地方公営企業法のあり方を根本的かつ緊急に検討するとともに公営交通事業については、道路整備中心の交通政策を大衆公共輸送機関中心に改め交通環境の整備を図っていく必要があります。 日本社会党は、こうした認識のもとに地下鉄、バス等の建設、整備に対する国、自治体の責任を定め、住民生活に不可欠なバス路線の維持存続を図るための制度を緊急に確立する必要があるとの立場から本法律案を提案いたしたわけであります。 次に、法律案の概要を御説明申し上げます。 第一は、目的及び国、自治体の責務でありますが、ともすれば事業の効率性のみが追求されがちな公営交通事業について、住民の福祉向上を目的とし、国はそのために必要な財政上の措置並びに交通環境の整備に努め、自治体においても同様の責務を負うことを重ねて明らかにしているわけであります。 第二は、不良債務償還計画についてであります。昭和五十五年三月三十一日現在の不良債務を償還するため自治体は、不良債務償還計画を議会の議を経て策定し、自治大臣に届けることといたしております。 第三は、不良債務償還債の発行についてであります。赤字交通事業地方団体は、前記の不良債務の範囲内において不良債務償還債を発行することができることといたしております。 第四は、国の補助についてでありますが、国は、不良債務償還債及び交通事業健全化債の元金償還額の三分の一を補助するものとし、地下高速度交通事業または地方鉄道事業を経営する団体に対しその施設の建設または改良等に要する費用の四分の三、また、バス事業を行うすべての団体に対しバス購入費及び身体障害者の利用のためのバスの改造に要する費用の十分の五をそれぞれ補助することといたしております。 第五は、生活必需路線に対する補助制度の創設であります。住民生活の利便のため維持するバス路線で営業係数が一三〇以上の路線を生活必需路線とし、具体的には、1乗車密度が二十人以下の路線、2当該バス路線の最混雑時間帯と最閑散時間帯の輸送人員の比率が当該事業の平均繁閑率の二倍を超える路線、3当該バス路線の表定速度が当該事業の全路線の平均表定速度の九〇%以下の路線、4官公署、学校、病院その他自治省令で定める重要な公共的施設の利用のため必要な路線、5三百戸以上かつ千二百人以上の規模の住宅団地の新設に伴い開設された路線で開設後五年を経過していない路線、6その他政令で定める路線のどれか一つに該当する路線を生活必需路線としてその赤字額の三分の一を国は補助することといたしております。 第六は、一般会計の補助及び地方交付税の基準財政需要額の算入措置についてであります。不良債務償還債及び交通事業再建債に対しては、国の補助額を控除した全額を、また地下高速度鉄道建設費等に対しては四分の一、バス購入費については十分の五、生活必需路線については、その赤字額の三分の二をそれぞれ一般会計から補助するとともに、不良債務償還債及び交通事業再建債、地下高速度鉄道建設費等、バス購入費及び生活必需路線の赤字額に対する一般会計の補助については、それぞれその七割を地方交付税の基準財政需要額に算入することといたしております。 以上が本法律案の提案理由及びその概要であります。慎重審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
○塩谷委員長 以上で本案の提案理由の説明は終わりました。 ————◇—————
○塩谷委員長 内閣提出に係る地方交付税法の一部を改正する法律案を議題といたします。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。神沢浄君。
○神沢委員 私は第一に、五十五年度の財政計画におけるところの財源不足額の二兆五百五十億円、これについての算出根拠をひとつ説明を受けたい、こう思うのです。これは以前の委員会でもって一応の説明をお聞きしたわけですけれども、私としては納得し得ないものが幾つもあるわけでございまして、したがって再度その説明を伺いたいと思います。
○土屋政府委員 ただいま御指摘のございましたように、五十五年度の地方財政計画の際の財源不足額は二兆五百五十億円ということになっておるわけでございます。 私どもとしては、地方財政計画策定作業の一環といたしまして、国の予算編成に並行しながら五十五年度の地方財政収支の見通しを行ったわけでございます。それにはかなり時間もかけまして、関係省庁の概算要求その他歳出面における積み上げ、あるいは税収その他の歳入面における見込み、そういったものをすべて現行制度を前提といたしまして積算をしたわけでございますが、その結果は約二兆七千百億円の財源不足が見込まれたわけでございます。 しかしながら一方、五十五年度におきましては国税、地方税ともに税制改正が行われる見込みでございまして、それによりまして地方税と国税三税のはね返りでございます地方交付税の増収が合わせまして約二千三百億円くらい見込まれましたこと、それから、御承知のように国の補正予算に伴います五十四年度分の地方交付税の増加額の大部分、四千二百五十億程度と見込んでおったわけでございますが、それを五十五年度の地方交付税へ繰り越し加算することを予定をいたしましたために、いまの二兆七千百億円から差し引きまして財源不足額は、二兆五百五十億円と見込まれたものでございます。 なお、ついでで恐縮でございますが、この二兆七千百億円というものを見込みます際は、五十三年度の国税三税の精算額に伴います交付税の千九百十八億円というのは、現行制度上も当然五十五年度で使うということで五十五年度に加算される、そういう前提でございます。そういったことで算定をした結果、二兆五百五十億円という財源不足が見込まれた、それに対して財源対策を講じた、こういう次第でございます。
○神沢委員 私にはその処理が何としてもわけのわからないところが残るのです。 というのは、本来これは単年度の処理が原則であるべきで、したがって、五十四年度におけるところの税の自然増収に基づく増額分につきましてはこれを交付して、たまっております地方自治体の借り入れを減らすことが一番妥当の考え方ではないか、こう思いますし、こういう複雑な処理をしたその理由がまことにわかりかねるわけでございまして、地方団体の側からすると本来的には、ここのところ数年来この財源不足が続いておる、二兆を超えるような大きな不足が連続をして六年にもわたっておるというような状況の中で当然、交付税法に定めるところの交付税率の改定が行われるべきである。にもかかわらずそれをなさずに、五十三年度以降の、特例と称しておりますけれども、何か一つの定着した制度化されたような方式で処置をしておるということに加えてまた、この五十四年度に当然交付してしかるべきものをわざわざ五十五年度に回して、その結果はどういうことになるかというと、これはその分交付しておれば自治体の借り入れは減る。ところが、五十五年度へ繰り越すことによって五十五年度の財源の不足分をそれだけ減らす。そうするとその減らされた残りのものを、たとえばここのところ五十三年以降ほとんどずっと続けてきておるわけですから、その特例的な措置によって処分をするといたしましても、言うなれば国の負担分はそれだけ少なくても済むということになるわけでありまして、私は結果的には、自治体の借り入れがそれだけふえることであって、国の責任分がそれだけ減らされる、特例措置をさえもしり抜けにしてきておる、こういうふうな結果になっておるように思えてならないわけであります。 当然改定すべき交付税率を改定しなくて特例措置でもってこれに対応する。その特例措置をさえもまたしり抜けにしてきておる。こういうことになりますと、これは交付税という制度の持つところの目的が国によって骨抜きにされてきておる、そのための複雑な措置であったではないか。言うなれば自治体の立場というものは、国のほしいままの考え方によって、まことに踏みにじられてきておるというようなことになっているのではないかと思えてならないのでありまして、そういう点について私の見解を申し上げたのですけれども、これは大臣からも御見解を伺いたい、こう思います。
○土屋政府委員 五十五年度の財源不足というのは、五十四年度の四兆一千億に比べますと、二兆五百五十億ということでかなり減ったというものの、二兆円を超える大幅な財源不足であることには変わりないわけでございまして、そういった意味では、いま御指摘のございましたように、地方交付税法六条の三の第二項の事態に該当するだろうと私どもも思ったわけでございます。そういったことで、五十五年度の財政対策に当たりましては、大蔵当局ともそういった点についてかなり長期間にわたって議論もいたしましたし、その意味で私どもは、交付税率の引き上げを含めて財源対策をすべきであるということで延々交渉もいたしたわけでございます。 しかし、御承知のように国、地方を通ずる非常な財政収支の不均衡という状況でございまして、国自体が膨大な累積赤字を抱え、また赤字公債をかなり発行するという状態でございまして、そういった際に、国と地方との間の恒久的な財源配分の方法であります地方交付税の配分率を変えるということはとうていできないというようなことでございまして、かなりな折衝を経た結果、交付税率の引き上げには至らなかった、そのかわり五十三年度にルールとしてつくられました方策によって地方の赤字額は全額完全に補てんをする、こういった方法で臨んだわけでございます。そういったことでございますから、結果的には、特別会計の借り入れと、それから財源対策債はかなり減らしましたけれども、なお一兆三百億円というものが残ったわけでございまして、やはりパターンとしては、従来の穴埋めのパターンに終わったという形でございます。私どもとしても決してこれで満足したわけではございませんけれども、全体的にいま申し上げました状況の中でやむを得なかったと思っておるわけでございます。 そういった中で、五十三年の後半から御承知のように景気がかなり回復してまいりまして、地方税も国税もかなりの増収が出てまいりました。その結果、五十四年度の年度末に至って、国税において補正が組まれたわけでございます。それに伴って実は、地方交付税においてかなりな増収が出てくる、こういうことになったわけでございます。本来なら、これは先生のおっしゃいましたように五十四年度の財源じゃないか、そこで使えばいいではないかということでございましたけれども、先ほどからるる申し上げましたように、五十年度以来毎年かなり巨額な赤字を出しており、また累積した赤字というのも膨大な額に上っておる。そういった状況のもとで、地方財政計画に従って運営してきた年度末にそういった余剰が出てきた。しかも、五十五年度はまたさらに多くの借り入れもしなければならない。そういった状況のもとにおいては私どもとしては、これを最も効率的に使う、すなわち、五十五年度の財源不足額を縮め、’同時に財源対策債も縮減したい、そういった見地から、先ほど申し上げましたような繰り越しと申しますか、補正に係る分は五十五年度へ繰り越して使う、こういった方策をとったわけでございます。 その理由はるる申し上げたわけでございますので、いまここでは申し上げませんが、仮にそれができなかったといたしますならば、その六千億余りの分だけは五十五年度に穴があくわけでございますから、それについてはまた、財源対策債なり交付税特別会計における借り入れをしなければならない。そういうことになりますと、財源対策債はまるまる地方の赤字の累積になります。仮にこの交付税特会における借り入れがございましても、その二分の一は地方の赤字になるわけでございます。そういったことでございますから、いまのような方法をとったことが要するに、国の支出分をただ減らしただけということでは決してないと私どもは思っております。むしろ地方の赤字を減らすということにいたしまして、地方全体の財源不足を縮小し、財源対策債も結果として縮減することができたと思っているわけでございます。 全体として地方財政が非常に好調でございます、あるいは国の財政が非常に好調でございますならば、もっとほかに方法もあったかと思いますが、与えられた条件の中では、私どもとしてはまあこれがベターな方法である、そういう判断のもとに立っていろいろと措置をした次第でございます。
○神沢委員 御説明をお聞きしましても、私の疑問はなかなか解消し得ないわけですけれども、簡単な言い方をして、本来、交付税率の改定をしておけば地方自治体では借金をしなくても済むわけですね。これは何か自治省も五%ぐらいの要求をかなり激しくしたということなども耳にはしておるわけです。しかし、ちょっと言い過ぎになるかもしれませんけれども、やはり大蔵省ベースというようなものでもって抑えられて、特例的な措置に終わらざるを得なかったということになれば、それだけでも、自治体の方は借金は残っていかなければならない。 そういう中で、なおかつ私の言いたいのは、今度のこの処理は、五十五年度に生じておるところの財源の不足を五十四年度の増加分を回して減らして、そして減らした結果というのは、国の側の責任分もそれだけ減るということになりますから、したがって、もうこの交付税率の改定なくして借り入れをふやさせられておる、このふやさせられておるその特例措置の中でもなおかつ、こういう複雑な処理を通じて、さらに自治体は借り入れをその分だけはふやしていかなければならぬというような点が、私にはどうしても——一面、地方の時代なんて言いながら、国の財政の苦しいこともよくわかっておりますけれども、そういう中でもやはり特に自治体いじめのような考え方に終始されてしまっているではないかというふうな点が、どうも疑問として残るわけでありますし、しかも、このような措置というものが言うなれば、大蔵省と自治省との間の、これもちょっと言い過ぎになるかもしれませんけれども、密室的な談合の中でもって決められてきておる。自治体の方はあずかり知らぬ。肝心の自治体の方はかやの外に置かれておって、こんな重大な措置が大蔵省と自治省との間の密室的談合でもって決められて押しつけられてきておるというこの実態、この仕組みというものに私はどうも納得し切れないものがあってなりません。 こういう点は、自治体にとっては大変重大なことだと思うのですけれども、自治体の意向というようなものがこういうような重大な措置に際して、反映し得るような行政の上の方途といいますか方法というようなものは、とるわけにはいかないわけですかね。
○土屋政府委員 五十五年度の地方財政対策につきましては、私ども大蔵省側とかなり議論し合ったということは事実でございますが、そういった中で、ただいま特に問題になっております五十四年度の補正に係る交付税の増をどう使うかということは、これはもう当然地方団体も大きな関心を持っておったわけでございます。そこで、私どもとしてもこういったものが、当然財源措置もされた地方財政計画に従ってずっと年度末近くまで運営されてきて、その年度末に六千億余りのものが生じてきた、それをどうするかということでいろいろと各方面の意見も聞いたわけでございます。 率直に申し上げてもうよく御承知のように、五十四年度の追加財政需要というものは、あと残り少なくなった年度末においてはそれほどございませんでしだし、そこで改めて単位費用も改定して算定がえをするとらうことになりますと、税収が非常に出てきておったこともございまして、すでに配付をいたしました普通交付税について返還をするところも出てくるかもしれないし、大きな混乱も予想されたわけでございます。また、個々の地方団体ごとにも税収が伸びておるので、それほど切実な追加財政需要ということもないということでございました。私どもそういったいろいろな事情は、地方六団体等でもそれぞれ財政対策の委員会を持っておられますので、そういったところを通じましていろいろと御意見も伺い、また会う方もたくさんございます。財務調査官等からの事情聴取ということもございました。いろいろなものを総合して、おおむねこういったやり方が一番妥当であろうということでやったわけでございます。 それについてお尋ねのように、もっと具体的に制度としてそういった地方団体の意向を反映さす方法はないかということでございます。私ども実態としてはいま申しましたように、遺漏のないように六団体等を通じて意見は十分聞いておるし、いろいろな制度を通じてまた意見は聞いておるわけでございますけれども、地方制度調査会でも、地方六団体等の地方団体の意見が反映できるような仕組みというものをいろいろ検討すべきであるということもございます。今後の課題であろうかと思っておりますけれども、ただいま私どもがこういった財政運営について制度的にこういうものをつくるというものは持っておりません。おっしゃいました趣旨については、今後のいろいろな面における検討課題だと思っておるわけでございます。
○神沢委員 いまたまたま御答弁の中でもって触れられましたから、少し本論を外れますけれども、地方団体の意向が公式的に反映していけるような方途、これはいまの御答弁の中でも触れておりますように、十七次の地方制度調査会の答申の中でもってこう言われております。「都道府県及び市町村の全国的な連合組織は、地方公共団体の利害に関係する法令の制度改廃について国会又は関係行政庁に意見を提出することができるものとする等地方公共団体の意向が国政に適切に反映されるような方途を講ずべきである。」こういう答申がありますし、あわせて、六団体の方からの緊急要望と称する五十四年十二月中旬におけるところの要望書の中に、これはこの点だけを述べてあとは省きますが、「国と地方との協力関係を推進するため、都道府県及び市町村の全国的な連合組織は地方自治体の利害に関係する法令の制定改廃について、国会または関係行政庁に意見を提出することができるものとする等、地方自治体の意向が国政に反映されるような方途を講ずること。」こういう緊急要望などもされている状況であります。 私は今度の経緯を見ておりまして、大蔵省と自治省の密室的談合だったというようなことは一つの言い回しかもしれませんけれども、確かにいまの御答弁の中で六団体の意向も尋ねたとは言われておりますが、それはいわば内々のことであって、六団体の方たちの御意向なんかに触れてみますと、必ずしもいまの御説明のとおりでもないわけですから、やはりこの際、こういう制度を開くということは非常に大切なことではないかと私は思いますが、これはひとつ大臣から御意向を承りたいと思います。
○後藤田国務大臣 仰せのとおり、地方団体のお考え方が国政の上に反映するように努力しなければならぬということは当然でございます。従来政府は、全国の知事会議、あるいは九ブロックに分けた連絡協議会、あるいはまた六団体、さらには個々の地方のそれぞれの団体からいろいろと御要望も聞きながら、それをできる限り自治省として政府部内の各省庁の施策の上に反映させていただくという努力を積み重ねておるわけでございます。なおまた、ただいまお読みになった十七次の地方制度調査会等の御意見もございます。われわれ努力はいたしておりますけれども、自治省の努力が足りないのではないか、こういった御批判を込めての御意見だろうと思いますので、こういう点についてはさらにわれわれとしても十分反省もし、検討しなければならぬことは当然ですけれども、しかし私どもとしては、現行の制度の上に立って努力をしていきたい、いま直ちに新しい機関をつくるといったようなことは考えではいない、従来の基本線の上に立っての努力をいたしたい、かように考えておるわけでございます。
○神沢委員 いまの御答弁に対しての意見もありますが、時間がないから進行します。 本論に戻りますけれども、私などが認識をしておるところによれば大体、交付税の制度の目的というのは、一つには財源の均衡化である、一つには地方の財源の自主性の確保である、一つにはそのための財源の保障機能の問題である、こういうふうに認識をしてきておるところであります。ところが、ただいまのような特例措置が今後も続いていく、こういうようなことになりますと、私はいまちょっと申し述べた交付税制度というものの目的、本質というものは失われてしまわざるを得ないことになるだろう、こう思います。まあ強弁をして、当面の事態は臨時特例的なものだ、こう言われておるわけですけれども、しかし経済動向、財政の事情というものがそれほどの変化なくして推移するとすれば、今後ともこのような特例的な措置というものが続けられていくのであろうし、続けられていくとすれば交付税制度の変質だ、こういうふうに思わざるを得ないわけでありまして、私は非常に重大な点だ、こう思うわけなんです。 したがって、今後の対応について大臣からお聞きをしてこの問題を終わりたいと思うのですけれども、私は全く目の前が済めばいいというような安易な問題ではこれはないと思います。日本の自治体に対する制度、憲法が地方自治の本旨を規定しておることにまで及んで、何か地方自治というものの根幹が場合によると揺すられていかなければならぬということさえ考えるわけでありまして、したがって今後の対応をどうなさるかという、この点をしっかり大臣から承っておきたい、こう思います。
○後藤田国務大臣 仰せのように、交付税率の問題あるいは地方税源の問題、これは安易な問題とは考えておりません。ことに、五十年以降ずっと地方財政の収支の大幅な赤字ということは続いておるわけでございます。しかもここ当面、それでは現行の制度のままで地方の財政の赤字が消えていくのかと言えば、もちろん前提として経費全体の節約ということは大前提にならざるを得ませんけれども、それをやってみたところで、今後の景気情勢等どうなるかわかりませんが、現行制度のままでは赤字が解消するという見通しは私はいまの時点では立ちにくい、こう思います。 しかし同じような状況は国の財政にもあるわけでございます。そこで、国も財政の再建に懸命の努力をしているという今日の状況、これを踏まえた場合に私は、国税三税に対する三二%、でき得べくんばこれを三八にするなりあるいは四〇にするなりということは、これは理論の上では当然そうあるべきであろうと思いますけれども、現実の課題として考えた場合にいま直ちにそれができるかというならば、それは困難だ。したがって、やはり五十三年に制度化せられましたあのやり方、つまり、あれは恒久的な解決と私は考えておりません、当面のこういった国、地方を通ずる財政状況を踏まえながら、地方の財政の赤字というもの、これを何とか埋めなければならぬというやり方でああいう制度を設けておると思いますが、この制度の上に立ってやらなければいたし方がなかろう、こう思っております。 しかし、それならいつまでもそれなのかと言えば、そうはまいりません。やはり交付税の基本はちゃんとあの法律に決まっているとおりでございますので、国、地方を通じた財政の状況等をにらみながらしかるべき時期には、これは当然基本の問題として解決をしなければならぬ問題である、かように私自身は考えております。問題は、それをどのような時期にどのような形で、つまり私は率直に、これは個人的な意見のようで恐縮ですけれども、国税三税、いまのままのパーセンテージを四〇にするというのは困難であろうと思います。そうでなしに、別の税種なんかが考えられた大きな国、地方を通じた全体の税財政の改革の機会をとらえて、いまの交付税制度というものを根本的に改革をすべきものであろう、かように私は考えておるのです。いずれにいたしましても当面は、五十三年の制度の上に乗っかってやっていく以外、実際問題としては言うべくして困難であろう、かように考えておるわけでございます。
○神沢委員 まあ大臣、がんばってくださいよ。いまの大臣の御答弁の中には、大変重大な部分があるようにお聞きをいたしましたが、時間の関係でもって、それはまた後日の論議に譲って進行をいたしたいと思います。 ところで、昨年の十二月に地方制度調査会の方から、五十五年度地方税財政対策に関する地方制度調査会の会長意見というのが出ているはずであります。この会長意見に関連をしまして、若干の質問をいたしたいと思うのですが、この会長意見書の中に、「行政の簡素効率化と地方の自主性向上のため、国は勇断をもって許認可事務の整理等事務配分の合理化、国庫補助負担金の整理合理化、国の地方出先機関の整理等の行政改革を推進すべきである。」云々という項があります。この意見に対して今回の計画の中でもってどう対応されているかという点を、概略的にお尋ねをいたしたいと思います。
○久世政府委員 お答えいたします。 昨年の暮れの会長意見は、第十七次地方制度調査会の答申におきまして「答申事項の推進体制の整備」というところに書かれておりますところを、重ねて強調したものだと思うわけでございますが、この点に関しましては政府といたしましては、行政の刷新と適正化を図りますために昨年の十二月末、行政改革計画に関する閣議決定を行ったわけでございます。一つは、特殊法人なりあるいは許認可事務なりあるいは公務員管理なりあるいはまた一部地方出先機関なり、そういうようなものにつきまして行政改革計画を立て、もう一方は、国庫補助金の改革につきまして行政改革計画を立てたわけでございます。政府といたしましては当面、この行政改革を実施しているわけでございますが、さらに、国の地方出先機関の中のブロック計画につきましては、三月末にその方針を打ち立てたわけでございます。 一方、自治省といたしましては、この国の行政改革を受けまして、地方公共団体の行政の改革につきまして事務次官通達を一月に出しております。さらに地方団体におきましても、事務事業の見直しなりあるいは行政機構の簡素化等につきましても現在努力を重ねているところでございます。また、これらの国の行政改革につきまして地方行政に関連する部分につきましては、自治大臣も参画をいたしました行政改革閣僚懇談会におきましてこれを推進しているところでございますが、今後におきましても一層へ地方団体の自主性を高め、国、地方を通ずる行政の簡素合理化を図るべく、努めてまいりたいと考えております。
○神沢委員 その関連ですけれども、大変長い間懸案になっておるあの例の地方事務官の身分移管の問題ですね、これは何か聞くところによると、いまお話しの行政改革の委員会ですかにかかっておって、六月末を目途にその結論を出されるというように承っておりますが、大臣、これは六月三十日にはっきり出てきますか。
○後藤田国務大臣 その点は一応閣議でそういう方針を決めておりますので、六月三十日までに右左の結論を出したいということで今日、事務方ではだんだんと協議を進めておるような状況でございます。ただ、予算委員会等でも御質問がございました。私は、ともかくいま残っておるのは三つだ。それらは都道府県の事務になっているのだ。その都道府県の事務に従事する職員が当分の間国家公務員だという、これはぬえみたいなものだ。これはやはり決めなければなりません。自治省としては、これはやはり何と言ったって地方事務官という身分を改めて、国家公務員にするのじゃなくて、つまり労働事務官とか厚生事務官にするのじゃなくて、これは地方の事務吏員にすべきであるというお答えはいたしたのですが、関係省庁の大臣の方からは、その点についてはいろいろ問題があってやはり国家公務員にしたい、こういうことでございますので、これはなかなかこれから先厄介な問題になると私は思います。 したがって、やはりこういう点はまず、事務そのものの分け方というものを前提にしまして、そしてその上に立って、地方の事務とせられるものについては当然、これは都道府県の吏員ということにすべきであるということで、自治省としてはこの基本方針を曲げるつもりは持っておりません。いずれにいたしましても、六月三十日までには決着をつけたい、かように考えております。
○神沢委員 次に、同じこの意見書の中に「大規模地震総合対策として、地方公共団体が実施する施設整備事業の促進を図るため、国庫補助負担制度の拡充等財政上の特別措置を講ずべきである。」という項があります。これは私の県なんかもこの地域指定を受けている県ですけれども、何か県サイドでは、法律はできたし、指定は受けたしするんだけれども、何をやろうと思ってもまるっきり財政上の見通しというようなものは明らかでないというふうな点でもって、確かにかなりの困惑をしていることは事実です。意見書の中にもこういう項があるのですが、これは直接的には対策事業の内容に入れば自治省ということじゃないかもしれませんが、やはりこれは自治体の立場でもって自治省でもっていろいろ真剣にかかっていただかぬとならぬことだ、こう思いますので、まず大臣の御所見を承りたい。
○後藤田国務大臣 この大規模地震対策の措置法でございますが、あの中で、あれも非常にやらなければならぬ立法であったと思いますが、一番むずかしいやっかいな問題は、財政措置についての規定をどのように書くかという問題であったと思います。しかし、大規模地震対策、すべての建物から道路から港湾から何もかもということになると、これはなかなか財政上の問題大変だと私自身も考えておった。私自身は災害対策委員会におりましたからわかっておるのですが……。ただ、六県、百七十市町村の指定がございましたから、少なくともこの指定地域につきましてはやはり財政上の措置をしなければ意味のない法律になる、私はかように考えておるのです。したがって、こういう点については私どもとしてもそれなりの努力もいたしております。また、五十五年度の予算等についてもそれぞれの措置は、十分でありませんけれどもいたしておるつもりでございますが、それらの中身は財政局長の方からお答えをさせたい、かように考えておるわけでございます。 これは私の考えでございますが、すべての点について一挙にやるというわけにはいかぬでしょう。そこで考えられるのは、やはり関係機関が十分活動できるような体制をとるということ、それに必要な金は出さなければならぬ。もう一つは、お年寄りあるいは病院あるいは小さな子供さん、こういったような関係の諸施設、こういった方のいざというときの避難、救護の体制、こういうような点については私は早急に思い切ってやらなければならぬな、かように考えておりますが、五十五年度の措置につきましては、先ほど言いましたように財政局長からお答えさしていただきたい、かように思います。
○土屋政府委員 率直に申し上げまして、大規模地震対策として緊急に整備すべき施設といたしまして、避難地とか避難路とか消防施設等があるわけでございますけれども、それに係る国の財政上の特別措置については、いろいろと五十五年度も要望が各省からございましたけれども、残念ながらその意味においては格別の特別措置は含まれておりません。消防施設については五十四年度から予算措置によって、通常の補助率三分の一のところが、地震防災強化地域分は二分の一ということにされておりますけれども、総体的にはまだまだこれからでございます。そしてまた、その計画の中に織り込むべき施設においても、現在の制度とそれから地方団体が要請しておられるものとはやや幅が違うわけでございます。そういった計画によるべき対象施設あるいはまたそれに対応する特別措置というものをどうしていくか、これが大きな課題でございます。 窓口はお示しのとおり国土庁でございますけれども、地方団体の財政にきわめて影響することでございます。私どもとしては立法措置を含めて、こういったことについて強化すべきだと思っております。五十五年度は残念ながら、余り進歩がなかったと言わざるを得ないわけでございます。今後の問題として真剣に取り組んでまいりたいと思っております。
○神沢委員 そこで、いま御答弁の中にもありますように、やっぱり地域の住民の立場からいたしますと、緊急避難路をつくる、輸送路をつくる、避難場所を用意する、あるいは消防施設の整備拡充を図る、これも確かに直接的な問題としては重要なことであることはもちろんであります。したがってこの対策というものを見ますと、そういういわば直接的なものは指定事業とされているようですけれども、住民の立場からすればむしろ命の方が問題でありまして、さあその際には学校の子供はどうなるだろう、あるいは身動きのつかない、老人ホームを初め身体障害者などをも含めて、そういう施設の場合はどうなるだろうということの方が、これは住民の側からすれば大問題でありまして、現状においては、何か法律をつくって、その宣伝にはマスコミなども非常に協力をしたものですから、むしろ恐怖感を喚起したような点は明らかにあるけれども、現実にはそれじゃどれだけの対応がされてきておるかという点については、まことにどうも寒心にたえぬような点を感じます。 そこで国土庁、いらっしゃっていると思いますけれども、私の手元にあります、何かこれは予算編成のときの大蔵大臣と国土庁長官とのやりとりですが、今度の予算には具体的には間に合わなかった、そこで国土庁長官の発言として、「大規模地震対策として必要な緊急施設整備事業に関する国の特別財政援助措置に係る関係地方公共団体の要望については、早急に関係省庁間において必要な事業の種類及び規模、各種五箇年計画との関係、地方財政に及ぼす影響等について検討を行い、その結論を得た段階で可及的速やかに所要の措置を講ずることとしたい。御協力を御願い申し上げる。」こういう国土庁長官の発言に対して大蔵大臣が「了解した。」という、こういう記録文書が私の手元にもあります。そこで、これに基づいて所管の国土庁においては、今日まで対応はどう進んでおるかという点をまずお伺いをしたい。
○城野説明員 御説明を申し上げます。 先ほど先生の方からお読み上げになりました五十五年度の予算編成の際に国土庁長官と大蔵大臣との間で応酬要領が交わされて、緊急整備事業につきまして検討を早急に行う、また、その検討の結果必要な措置を早急に講ずることということで、約束ができておるわけでございます。これに基づきまして国土庁といたしましては、関係の地方公共団体六県を中心としました要望につきまして、まず事業の量と申しますか、どれだけの事業をやらなければいけないかということにつきまして、関係省庁のそれぞれ事業を所管しておられるところとの突き合わせ作業を一月から開始しておりまして、ようやく現在の段階でその事業の量と申しますか、そういうようなものについて一つの線が出てきたというふうに理解をしておるわけでございます。 今後の作業といたしましては、それの中で、先ほど財政局長の方から御説明がございましたように、政令の範囲が現在の緊急整備事業は、避難地、避難路、消防用施設、緊急輸送路、通信施設といったような広域の救難体制を確立するものに限られておりますが、そのほかに公共団体の要望といたしまして、病院、学校、社会福祉施設、津波の対策の施設、がけ地等の地すべり等の対策の施設、水道施設等が要望があります。これにつきまして、地域の防災計画上の位置づけを明確にした上で政令に入れるかどうか、また、その事業量からいたしまして公共団体の財政状況から見て、必要ならばかさ上げの措置を講ずるということについて検討を進める予定にいたしておるわけでございます。
○神沢委員 何だかちっともわからぬ。結局、何にもやってないということになるのではないかと思いますが、地震なんかあした来るかもわからないですよ。あるいは今夜かもしれないというようなものですわ、地震というものは。せっかく法律をつくって、これは法律はいつですか、五十三年ですね、恐怖心だけはあおった、しかし行政の対応はほとんどなされていない、そんなことでどうなりますか。 そこで、政令指定事業というのは、これは目下のところ限られたもので、さっきも申し上げたように住民の心配するのはもっとずっとほかの部面の方が大きな関心であります。そこでこの際、たとえば山崩れ、砂防の問題もあるでしょう。建設省からもひとつ、どんな構想を持っておられるかお伺いをいたしたい。それからさっきも触れておりましたが、病院、福祉施設などの問題もありますので、厚生省からもお伺いをいたしたい。学校の問題もこれあり、文部省からもお伺いをしておきたいと思います。その構想の内容でもって具体的の面まで進んでおられるならば、どんな事業を対象として考えておるか、あるいは、これに対する財政上の助成、たとえば補助の問題などについても、これはまだ要望の段階でしょうけれども、どの程度まで考えておられて構想されておられるかというような点についての説明を受けておきたいと思います。時間がだんだんなくなっちゃったから、建設、厚生、文部というような順でひとつ御説明をいただきたいと思います。
○川合説明員 建設省からお答え申し上げます。 大規模地震対策特別措置法によります緊急に整備すべき事業として、建設省関係では、先ほどからお話が出ておりますように、避難地、避難路、緊急輸送路及びコンビナート周辺の緩衝緑地帯の整備というのが政令指定事業になってございまして、この事業につきましては、その重要性にかんがみ極力事業を推進していく所存でございます。なお、先ほど出ておりますように財政特例につきましては、同種の事業もございますので今後、関係省庁とよく十分協議をしながら対処していきたいと考えるわけでございます。 なお、いま先生から御指摘のございました政令指定外の津波対策あるいはがけ崩れ等の事業につきましては、現在政令指定事業にございませんが、本来建設省といたしましては国土保全対策ということで、高潮、津波、洪水というような事業をやっておるわけでございまして、従来にもましてこの強化地域に対する事業の推進に努めてまいりたい。五十五年度の予算案におきましても、この強化地域内につきましては特段の配慮をしているつもりでございます。なお、これの補助率の特例につきましては、地震と毎年のように雨その他でがけ崩れの現象が起こっておりますし、津波につきましても、津波と高潮というような現象もございますので、そういった事業の整合性の問題もございまして、今後そういった特例につきましては関係各省とも十分協議をして対処していきたいと考えている次第でございます。
○岡光説明員 社会福祉施設の関係についてお答えいたします。 先生御指摘の大規模地震対策特別措置法で強化地域に指定をされておりますその地域内の社会福祉施設につきまして、特に老朽でかつ速やかにその耐震化を図らなければならない、こういう施設につきまして、速やかに整備をしたい、それからまた、津波の危険地域等にあります施設につきましても、移転改築を進めたいということで、優先的にまず国庫補助の採択をしていきたい、こんなふうに考えております。あわせまして、特に社会福祉法人立でありますような民間の施設につきましては、これは御存じだと思いますが、国庫補助が二分の一、それから都道府県が四分の一、合わせまして四分の三出まして、残りの四分の一がそれぞれの設立の主体である法人等の負担になるわけでございますが、この自己負担分につきまして、社会福祉事業振興会という特殊法人がございますが、そこから低利の借り入れができるようになっております。これは借り入れでございますので、ひとつこの利子につきまして無利子にしょう、あわせまして、その償還金につきましても、老朽施設の場合には大変でございますので、一部免除していこうじゃないか、こういう措置を講じておりまして、その対象にもしたい。現在のところは、そういう優遇措置をもって対応したいというふうに考えております。 将来の問題につきましては、まず、この大規模地震対策特別措置法の政令指定の対象に社会福祉施設を入れるかどうかという問題がございますが、これにつきましては私どもそれぞれの防災計画の中にきちっと位置づけをしまして、その必要なものにつきましてはやはり政令指定をしていただくということが、いろいろの措置を講ずる前提になるのではないだろうか、そんなふうに考えておりまして、いま関係省庁ともいろいろ御相談をしておる、そういう段階でございます。
○小沢説明員 病院等の医療施設の関係について御説明申し上げます。 御指摘のように病院等の施設におきましては、病弱な方が多うございますので、その生命、身体の安全を確保するということが非常に大切なことと考えておるわけでございます。そういった意味合いで私どもといたしましては、五十五年度の予算から地域の中核的な病院でございます公立の病院、それから公的な病院、さらに国立病院等につきまして、耐震化を進めるための施設の整備のための補助制度というものを新たに予算措置を講じたわけでございます。それから民間の医療機関につきましては、従来から医療金融公庫の融資というものを通じまして、その施設の整備について配慮してまいったところでございますが、特に震災対策の関係の費用につきましても今後、十分配慮できるように検討してまいりたい、このように考えておるわけでございます。このような二つの施策を通じまして、今後とも医療施設におきます震災対策に十分努力してまいりたい、このように考えておる次第でございます。
○横瀬説明員 文部省関係で関係県から強い要望が出ておりますのは、公立学校の木造危険建物の改築が中心でございます。これにつきましては従来から、木造の建物の改築につきまして重点的にその促進を図っているわけでございまして、現在、補助制度があるわけでございます。特に地震関係県の地域につきましては、通常改築の対象基準というのは、耐力度点数と呼んでおりますが、これが現在五千五百点でありますところを五百点上げまして、六千点以下の建物について補助対象にしておりまして、これで一層の促進を図っているわけでございます。これが現在までの対策としてやってきていることでございます。 今後の取り組み方といたしまして、ただいまいろいろ出ておりますように、一つは、政令指定に入れるということ、それからもう一つは、補助率のかさ上げを行うというような問題がございます。これはずっとお答えが出ているように、現在、必要な事業量についてヒヤリングを行っているところでございまして、これらを参考にしながら、関係各省との連携を密にいたしまして、各省並びの問題もあるものでございますから、そういった点をよく考えながら検討していきたいというように考えております。
○神沢委員 一通りそれぞれの御説明を承りましたが、これは率直に言って、まだ本当に地域の住民が安心できるような体制にはとてもなっていないということが言えると思います。 そこで、時間がありませんから、私の方からいろいろ申し述べたいことは割愛しますが、これは大臣にぜひお願いしておきたいです。 ここに東海地震関係地方公共団体代表者会、それぞれ関係の知事さん等がみんな連名でもって出してある要望書があるわけです。結局問題は、「大規模地震による被害を未然に防ぐため、地震防災対策強化地域内において法人等が学校、病院、社会福祉施設等について防災事業を行う場合に、長期かつ低利な資金の融通が円滑に行われるよう必要な措置を講じられたい。」あるいはまた、「地震防災強化計画に基づいて実施する地震対策事業について、次のような特別の財政制度を確立されたい。(1)地震防災上緊急に整備すべき施設等の整備事業の全てを国庫補助・負担対象とし、その補助・負担率は、原則として三分の二とされたい。」等々、たくさんありますから、一々ここで読み上げるのはやめますけれども、こういう切実な要望が出ているわけです。 にもかかわらず、いまお聞きした点からすれば、法律は五十三年にできたのですから、もう三年目にもなるということでありますが、率直に言って、地域が安心できるような体制が用意されておるとは言い得ないと思います。これはぜひひとつそういう地方の立場に立って自治大臣が先頭に立って、これらの問題の推進を図っていただきたいと思います。そのことを要望し、大臣の御見解を聞いて、この問題は終わりたいと思います。
○後藤田国務大臣 私の理解に間違いがなければ、あの対策の特別措置法というのは、地震の予知体制を整える、そして緊急な場合に総理大臣の宣言をする、それに対応していろいろな機関が活動する、それに必要な計画を立案しなさい、こういうたてまえになっておると思います。 そこで、その計画にのったものについて、さて、それをどのような財政的裏づけでやるのかということについては、あの法律の二十九条、三十条、三十一条の三カ条に財政措置が書いてあると思いますが、これは不十分だと思います。法の中身がいま言ったようなことでございまするので、地方団体の御要望等私は山本知事からよく承っております。それらも踏まえながら、事柄はきわめて重大な問題でございまするので、これは新しい立法措置等をも含めまして検討を進めなければならぬ課題である、かように考えておりますので、今後一層の努力をいたしたい、かように考えております。
○神沢委員 大臣、お願いしますよ。 次に、やはり地方制度調査会の会長意見書の中に「国庫補助負担事業に係るいわゆる超過負担については、実態を十分把握した上でその完全な解消を図るとともに、新たな超過負担が生じないように措置すべきである。」こういう項が盛られております。これに対してどのような対応がされておるかという点をひとつお伺いいたしたいと思います。
○土屋政府委員 超過負担の問題もまさに長年の懸案でございまして、国と地方との財政秩序を乱すことにもなり、また地方に過重な負担をも強いることでございますから、極力私どもとしてはこれを解消するように努力をしてまいります。そのためには、よく実態を知っておる地方団体の意見も聞きながらやってまいったわけでございますが、何せ超過負担そのものの範囲を決める点においても、各省庁間いろいろ意見が異なる場合もございますので、私どもとしてはこれはできるだけ各省庁間で、実態調査を踏まえて合意のもとにその解消を図っていくという方法をとってきたわけでございます。 いろいろと御批判もあるわけでございますが、すでに四十三年以降、国費ベースだけで五十五年度を含めますと、それぞれの年度の時価で計算した額でございますが、累積五千六百億くらいの数にもなっておるわけでございまして、解消についてはそれなりに努力をしてきたつもりでございます。五十五年度におきましても、五十四年度に実施をいたしました実態調査結果に基づいて、警察関係の派出所、駐在所、あるいはまた養護老人ホーム、特別養護老人ホームの面積基準とか、職業訓練校の補助職員に係る給与格づけの改善といったような措置をとったわけでございます。そのほかに、乳児院とか身障者授産施設に係る面積基準を引き上げるといった措置もとりましたし、生活保護指導職員、児童福祉行政指導職員に係る給与格づけの改善等もいたしたわけでございます。額としては五十五年度の場合は、国費ベースで百七十三億円ということになっておるわけでございますが、ずっと最近続けてまいりました解消措置によって、かなりな額のものにはなっておると思っておるわけでございます。 ただ、社会情勢の推移に応じまして、いろいろとまた施設水準というのも変わってくることもございます。一回解消をすればずっとそのままでいいのかどうか、常に全般的な動きを見ておく必要があろうかと私どもは思っておるわけでございますので、今後とも地方団体の意見も十分踏まえて、関係省庁との連絡を密にして、超過負担が生じないように、また、現に残っておるものについても、さらによく関係省庁と相談をして、解消を図る決意でおる次第でございます。
○神沢委員 関連してちょっとお尋ねをしておきたいと思うのですが、普通補助負担金を伴う事業ですね、この中で厚生省並びに農林省関係というのはちょっと本年は減っていますね。その理由と、それから、これは地方団体からよく言われることですけれども、人件費補助を行っている中で、たとえば厚生省関係の保母さんの問題あるいは農水省の関係からいきますと改良普及員の問題、これには人件費の補助を行っているのだけれども、退職手当及び児童手当というのは除外をされておるということなんです。せっかく人件費補助ということでやっているんだから、何で退職手当、児童手当については除外をするのか。わずかなことですから、むしろ完全に補助をしたらどうか、こう思いますが、これは厚生省、農水省からも来ていただいておるはずですから、御説明をいただきたいと思います。
○岡光説明員 社会福祉施設に働いております保母さんの人件費の問題でございますが、先生御指摘の児童手当につきましては、これは積算の基礎に入れております。 それからもう一つの退職手当の問題でございますが、これは本来、事業主が負担をすべきものというふうに整理をされますので、いわゆる施設運営費、措置費と申しますが、これの中には算入をしておらないものでございます。しかしながら、施設経営者、事業主の負担がそれだけかかるということになりますと、やはり運営そのものに影響を与えますので、かつまた、保母さん自身につきましても、退職したときに退職手当をもらえないというふうな気の毒な事態が出るおそれもありますので、そういったものに対処するために社会福祉施設職員退職手当共済制度というものをつくっております。これは昭和三十六年十月から動き出したものでございますが、これにおきまして、民間の社会福祉施設の経営者につきましてこの制度の対象にしておりまして、大体国家公務員並みの退職手当が出るようにという制度にしておるわけでございます。特にこの制度で配慮しておりますのは財源措置でございまして、実は国が三分の一、それから都道府県が三分の一、残りの三分の一を事業主が持つ、こういう仕組みにしておりまして、できるだけの負担軽減を図っておるというつもりでございます。
○山極説明員 お答えをいたします。 いま先生が御指摘の農業改良普及職員の人件費の補助の問題でございますが、これは、これまでも対象費目の拡大を図るなどその充実を図ってまいったわけでございますが、特に御指摘の退職手当と児童手当の問題につきましては、五十五年度の予算編成におきましても検討したわけでございますが、財政事情等のこともございまして実現に至らなかった経緯がございます。今後引き続き検討をいたしたいというふうに考えているわけでございます。
○神沢委員 どうも時間がないもので大変残念ですが、最後に一つ大臣にお伺いして終わろうかと思います。 新広域市町村計画というのがあります。これは広域市町村計画というものがあってそれぞれ事業が行われてきているわけですが、今度はその上に新を冠したわけですね。いろいろ聞いてみますと、何か高度経済成長というベースから低成長に変わったということで、今度は物よりか人だ、こういうような一つの哲学的なものによって新が冠せられたということのようですけれども、これは内容的にはどう違っていくのかという点と、それからもう一つ、これは確かに地方の話を聞いてみますと全く無理からぬと思うのですが、総理が田園都市国家構想というようなことを言い出したわけです。そうしたら、これはお役所の常ということになるかもしれませんが、いわばそれぞれ遺憾なくなわ張り根性を発揮して、そうして先取り競争をして、何か十七省庁で十七計画が出ておる。新広域市町村計画などもその一つということになるかもしれませんけれども、たとえば建設省のモデル地方生活圏計画とか国土庁のモデル定住圏計画とか、とにかく十七省庁で十七計画だというのだから、これはそれを受ける地方の方ではややもすれば混乱が生じますね。こういうような実態があるわけでありまして、したがって、これは地方の立場に立つ上からしてぜひ自治大臣あたりが、この整合を図っていただくということが非常に大切なことじゃないか。地方の話を聞いておりますと、それは十七計画もおりてきてしまったのでは全く何をどうしていいのかわかりませんし、むだもあるだろうし、混乱も生じておることは事実だろうと思います。 要望を含めてのそういうお尋ねをしまして、時間がないから終わりたいと思いますが、もう一つ、広域振興整備事業というものを実施するための、これは一つの例ですが、何かいま補助は計画の策定費に二百万くらいしか行われていない。ところが、これを策定するということについてはまず、コンサルタントあたりをも依頼しなければならぬ。ところがコンサルタントを依頼するだけで大体六、七百万くらいはかかってしまう。諸経費を合わせれば一つの計画策定には、一千万くらいの金はどうしても必要とする、こう言われております。これをただ二百万だけでもってさあやれ、こう言われましても、地方としてはなかなか容易じゃないという実態のようでありまして、したがって、そういうような点への改善などについてもこれは御配慮をぜひ求めたいと思います。 中心の点は、各省庁それぞれの計画を持って地方へ臨んでおる。地方としては非常に迷惑といいますか、どうも混乱が生じておるというような実態もあるようですから、これはぜひひとつ自治大臣が中心になって、これは税金のむだ遣いだってしてはならないことですから、整合を図っていただけないだろうか、こういう点をお伺いして、終わりたいと思います。
○後藤田国務大臣 新広域市町村計画は従来の広域市町村行政とどう違うのだ、こういうことでございますが、従来の考え方の上に県が入ってきたことが一点、それからもう一つは、いままでの計画は消防であるとかじんかい処理場であるとか、こういった一定の限られた行政についての広域計画ということでございましたが、今度の場合にはさらに教育であるとか福祉であるとか、いろいろな広い範囲の計画を含めようではないかということで新しい計画、こういうことになったわけでございます。 なぜ一体十七省庁もそんな案を出したのだ、こういう御質問でございますが、これは率直に言いまして縦割り行政の弊害が出ております。これは改めなければならぬと私自身も考えておるわけでございます。ただ、今日実際動いておるのは、自治省の広域市町村行政は四十三年でしたか、もう十数年の歴史がございまして、今日までに投資した金額が約五兆円でございます。一番政府の中では先行しておる、そしてまた実績が上がっている計画である、私はかように考えております。国土庁はことしから四十ばかりのモデル定住圏構想、これは新しい第三次の総合計画に基づいた案だろうと考えますが、そういう計画であいた定住圏を進める上での一つの手法を見つけよう、こういうことでおやりになっているようであります。建設省のは例の生活圏構想、これはまた歴史は古うございますが、非常に限られた範囲のものである、こういうことですが、さて、これを受ける市町村にしますと、私は戸惑いが今日出てきておると思います。 しかし、いつかの機会に私はお答えしたのですが、こういった新しい総理の田園都市構想等が出た場合に、各省が一生懸命になってそれを推進しようというのは、確かに縦割り行政の弊はあるけれども、それによってこういった事業が進むのだということも間違いのない事実だと思います。したがって、さしあたりはこういったやり方でも私はやむを得ないのではないか、それなりのプラスの面があるだろう、こう考えておりますが、これをほっておくわけにはいきません。これはおっしゃるように調整をして整合性を持たせるということをやらなければ、うっかりすると国費のむだ遣いになるおそれもございまするので、御指摘のような点は踏まえながら、しかるべき時期に整合性のあるようなものに努力をいたしたい、かように考えます。
○神沢委員 終わります。
○塩谷委員長 小川新一郎君。
○小川(新)委員 質問通告に従ってやりますけれども、河川関係の答弁者が早くお帰りになるようでございますので、順序を繰り上げて質問させていただきます。 まず最初に、財政問題を論ずるに当たりまして、地方税法、交付税法、これは特に毎回本委員会にかかっておりますので、真新しいことと言ってはおかしいのでございますが、いつも月並みな同じような法律案改正というそしりを免れるためにも、斬新な抜本的な法案の改正という問題をこれからわれわれは期待しつつ御質問させていただきますとともに、私の後で細かく吉井君が質問いたしますので、財政に少し触れて、交付税の質問よりちょっと枠が外れますけれども、御容赦いただきたいと思います。 そこで、交付税の制度についてでございますけれども、これは何回も何回も議論されている問題でございます。 昭和五十五年度地方財政計画の規模は御案内のとおり、四十一兆六千四百二十六億、十年ぶりに国の一般会計予算の規模を下回っており、伸び率は七・三%で昭和三十一年以来の低さでございます。このことにつきまして、私も地方制度調査会で大臣御出席のときにちょっとお尋ねいたしておきましたが、昭和五十五年度においても二兆五百五十億円の財源不足が見込まれております。これは、五十四年度の財源不足額四兆一千億に比べると半分に減額したかのように見えるが、これは地方財政が好転というよりも、五十四年度の国税の自然増収による地方交付税の増額分のうちの六千百九十七億円を五十五年度の交付税額に繰り入れたためであり、実質的な財源不足は二兆六千七百四十七億であると私どもは認識したいのでございますけれども、六千百九十七億の補正をやりました、本来だったら五十五年度にやるべきものを五十四年度にやったということで、その財源不足額がさらに上回るのではなかろうか、こういう認識に立ってものを判断するのは正しいのか。この前いろいろとあのときに議論いたしましたので、その点につきましては了解いたしておりますが、改めて今年度の地方財政についての考えの問題についてお尋ねしておきたいと思います。
○土屋政府委員 いまお示しのありましたように、五十五年度の財源不足額は二兆五百五十億ということで、五十四年度の四兆一千億に比べるとかなり形の上では減っておるわけでございます。しかし、これは御案内のとおり、一つには歳出面において抑制基調を貫いたということと、もう一つは、五十三年後半以降の景気回復に伴いまして税収がかなり伸びてきた、こういったことに支えられたわけでございますが、もう一点、ただいまお話しのございましたように、五十四年度における補正による交付税の増加分の繰り越し措置、これは五十三年度分の精算分千九百十八億と、五十四年度の自然増による交付税の増四千四百七十四億から当該年度に繰り戻しをいたしました百九十五億を差し引いた四千二百七十九億、この二つを合わせた六千百九十七億円をお示しのとおり歳入に織り込んでおる、こういった措置もある結果でございまして、それがないとすれば実質的には二兆六千七百四十七億であったろうとおっしゃるのは、そのとおりであろうかと思うのでございまして、毎年度毎年度の自然増収というものがうまく翌年度へ繰り越していけるならば、今後もそういった点では同じことになるわけでございますけれども、五十四年度の補正を五十五年度へ繰り越したというのは、いろいろ事情がございましたけれども、それはまさに五十五年度の例でございます。したがいまして、そういうものに支えられておるという一面もあるということは私どもも認識をいたしております。
○小川(新)委員 五十五年度の地方財政対策は、財源不足額二兆五百五十億、これは穴埋めするに当たって、一兆二百五十億円の地方交付税の増額と、一兆三百億円の建設地方債の増発を行うことになっております。こういうやり方は、昭和五十年度以降、巨額な財源不足額を穴埋めするためとられてきた措置と全く変わっておりませんけれども、その結果、五十四年度末における交付税特別会計の借入累計額は約七兆四千億、財源対策債の累計額は約六兆三千四百億の巨額に上っておるわけです。ましてことしの景気というもの、また金融の問題、これは楽観できない。またオイルの問題、内外ともに多難な五十五年度、激動の八〇年代の幕あけと言われておりますけれども、この借金体質を改善し、地方の財政再建を行うために政府は、どのような措置といっては毎回の議論になりますが、こういった制度、仕組みは当分まだ続いていくものなのかどうか。私は大臣が地方制度調査会でもるる御見識を述べておられた中にひっかかるものがあるのでございますけれども、五十年から数えますと約五年間、これは地方交付税法第六条の規定その他もあわせまして今後の見通しはいいという材料は一つもございませんね。ますますシビアに、ますます困難に、こういう状況の中で、財政という問題をどうとらまえた制度を持続なされるのか、これをちょっとお尋ねしておきたい。
○後藤田国務大臣 今日の国及び地方を通じての財政の窮迫状況を改善するためには、国も地方も一体となって財政の再建に取り組まなければならぬということは当然でございます。その際、どういうやり方をやるのかということでございますが、私は基本は、やはり経済全体の安定的な成長といいますか、それを確保することによって現行のままでの税収の増加を図っていく、これが一つ。もう一つは、国も地方も現在の財政をできる限り抑制をすることによって、むだの排除といいますか、行財政の簡素合理化をやることが前提だ、かように考えるわけでございます。そして最後に、それでも一体、国、地方ともに今日の財政の状況を切り抜けられるかどうかという見通しになるわけでございますが、これはなかなか容易な問題ではなかろう、私はこう思います。したがって、いつの日にかやはり国も地方も今日の税財政制度については基本的な見直し、改革を迫られる時期が来るであろう、こう思います。 そういった際に前提となる国、地方を通じての事務事業の見直し、そして、それに伴う裏となる地方財政について言うならば税財源の処置、つまり地方の立場に立っての一般財源の充実、こういうようなことを考えなければならぬ。その際に、先ほど御質問のありました交付税率の問題等の抜本的な改革ということに乗り出していかなければならぬのではないか、かように考えているような次第でございます。
○小川(新)委員 現行のまま税金をふやす、現行のままの制度の中で財政の補てんを図ろうとすれば不可能だから、いまの行財政の削減を図る。そしてそういうむだや経費を省きつつ、いつの日か乗り切れなくなったときには増税に踏み切る。その増税に踏み切ったときに地方交付税率をアップする、こう理解していいのかどうか。その前に、毎年の交付税特別会計の借り入れという変則的な措置、地方交付税法第六条の三の二項の趣旨どおり地方交付税率を引き上げるべき時期というものが五年間、もう足かけ六年——こういった問題では大臣は、まず現行制度、税制度を手直しすると言うことは、この間の総選挙のとき一般消費税や地方消費税が御破算になった。だけれども、わが国内外を取り巻く経済情勢や財政の問題というものはそう簡単には乗り切れない。ただ、行財政の洗い直しにも限度がある。そのときにはどうしても税制度を見直して新たな何らかの制度を取り入れる。その取り入れたときには地方交付税率をアップするのだ。だから、そういう制度を取り入れる前には地方交付税率のアップなんというものは考えられないのだ。だから六条の三の二項という問題はまだまだ続いていくのだ。それには国会や国民が増税問題を意識して認めてくれた暁でなければできないのであるというような認識に立っていらっしゃるのかどうか。
○後藤田国務大臣 ただいま申したような三つの手順を踏んでいかなければ、実際問題としての交付税の根本的な改革ということは大変むずかしい、かように思います。もちろん私どもとしては、毎年のように大蔵当局に要求しているわけでございますが、何とかしていまのままでも、できればこれは三二%を上げてもらいたいという希望を捨てているわけではございません。しかしながら現実の課題として、一体それがまかり通るだけの国の財政状況であるかということになると、そこはそうはまいるまい。やはり国も地方も痛みをともにするんだといったような考え方でここしばらくはいかざるを得ない、かように考えているわけでございます。
○小川(新)委員 そこで大臣、具体的なんですが、八〇年代前半、二、三年のめどいうものは、そういった制度を切りかえなければわが国の国、地方の財政というものはパンクになっちゃうんじゃなかろうかというような見通しに立った何らかのお考えがあるのですか。
○後藤田国務大臣 それはこれから先、地方について言えば地方制度調査会なりあるいは国の場合で言えば財政制度審議会あるいは税制調査会、いろいろございますので、そこらの専門家の御意見等も踏まえながら考えていかなければならぬ、いま私の口からこうだと断言するのは早過ぎる、かように考えます。
○小川(新)委員 第十七次地方制度調査会の答申というものは、いみじくもその問題を答申しているわけでございますね、大臣よく御了解のはずではございませんか。それを、さらに地方制度調査会に求めるということは屋上屋を重ねることであって、われわれも十七回もこの審議に時間を費やしてきたのは何かと言えば、この財政危機をどうするかということの答申であったはずであります。大臣、そこで、地方交付税法六条の三の二項というものはもう限度に来ているのじゃないですか。
○土屋政府委員 大臣からお答えがあります前に、先ほどからたびたび御指摘のように、五十年度以来五十五年度までの六年にわたって非常に大幅の財源不足を生じております。これはおっしゃいました六条の三の二項の規定で言っておりますような状況に当たると思っておるわけでございまして、私どもとしても長期間にわたってそういった状態が続いておるということはきわめて遺憾でございますが、ただ、それにかわるものとして附則八条の三の規定で暫定的な措置をとっております。これが最終的な案でないことは大臣からもたびたび申し上げておるとおりでございます。 これが限界か、いつまで続くんだと言われることについては、私どもとしても直ちにこの見通しが立っておるわけではございません。今後の経済の推移等を見ましても、厳しい国際環境等の中でどのように順調に伸びていくかということについては、いろいろ不透明な点もあるわけでございますので、すぐこれがこういうふうに改善になるということは申し上げられませんが、さりとて、いつまでもこのままでいいとは決して思っていないわけでございますので、先ほど大臣から申し上げましたように、まず自己努力をし、十七次調査会で示されておるようなもろもろの国、地方を通ずる行財政の改革等に取り組みつつ、その中で交付税率の問題も含めて、あるいは地方の自主財源、税源そのものがふえれば別な面でそれも成り立つわけでございます。そういった幅広い中で、国と地方との事務配分の関連も踏まえながら、早急に立て直しを行わなければならぬ。その意味でさらに地方制度調査会等の御意見もお聞きしたい、こういう趣旨で申し上げたものというふうに理解しておるわけでございます。
○小川(新)委員 だから、堂々めぐりなんです。大臣、私たちは手足を縛って前へ進めなんて言っているのじゃないのですよ。そんな無慈悲、残酷なことは私の意図するところではありません。非常に明快に言っているのですね。見通しはどうなんだ、それに対して対策をこの委員会で講じようじゃないか、考えようじゃないか、これが国会でしょう。いつも調子のいいことだけを言ってぐるぐる回りをやっていたんじゃ、それは国会答弁の最たる模範答弁かもしれないけれども、これでは納得できないですよ。大臣は腹を割り、もうここまで締めた、できない、増税やむを得ないじゃないか。結構じゃないですか、その話が出るんだったら。これがだめなら、まだここがだめだから切ろうじゃないか。しかも、答申は迫られているんだから答えなければならない。私そんなに長い見通しを言っているんじゃないのです。ここ二、三年どうなんだ。しかも、第六条の三の二項は、どんどん積み上げれば八年だ、九年だ、十年になっちゃう。著しく、暫定的、言葉は羅列してあります。何にもならないでしょう。だから大臣、どうして腹を割ってくれないのですか。財政上こうしたいんだ。それを歴代自治大臣に何回質問してもお答えくださらないじゃないですか。私はそういう面を踏まえてお答えをしていただきたいと思うのですよ。 自治省はことしの二月、昭和六十年度までの地方財政収支試算を発表しておりますけれども、自治省の地方財政収支試算は現在の制度を前提として仮に試算したものではないか。それを年じゅう仮だ、仮だと言う。そしてこれによると、地方債は毎年五・八%増加が見込まれており、公債費も毎年一五・六%増加し、昭和六十年度の公債費は実に六兆三千七百億。片方で借金がこんなになっちゃいますよという恫喝的な収支試算を示しつつ、われわれはそれをどうするんだということで出されれば、私たちもこの問題に対して、自民党の諸氏とも話し合って検討し、中道の考え方を示していきたいのですよ。 公明党は地方財政の再建のためには、景気の回復による自然増収の確保、不公平税制の見直し、行革や補助金の整理統合、そういったものを出しながら、中期地方財政計画を策定すべきであると思うがどうかという質問を重ねてきた。でありますから、中期財政計画は明確にしなければならないですよね。大蔵省は、財政収支試算とは別に、整合性のある中期財政計画の作成を進めておりますが、これは大蔵省に当面聞いておきますが、この財政計画というのはいつごろできるのですか。——来ておりませんか。来ていなければ結構です。 自治省としては、大蔵省の中期財政計画がまとまれば、すぐにでも地方財政中期計画というものを作成するかどうか。いま言ったような、本当に現行のままの収支試算で糊塗的な、ただこのままで行きますとこうですよ、こうですよと選択権だけを任してもできませんので、大臣としては、中期財政計画をつくるとともに、こうすべきである、それには地方交付税法第六条の三の二項については、この辺でもう打ち切ってしまって抜本的に入る、暫定的な考え方じゃなくなるんだ、それができなければこういう増税もお願いしたい。——参議院選挙を前にそれはタブーですか。また大平さんの二の舞になるのを恐れて、一般消費税なるものを言ったからおれはだめだなんてつるし上げられる。そんなことは言いませんよ。きょうは、この委員会は、そんな政治的な考えを捨てて、こうあらねばならないけれども、小川さんどうだということで聞いてください。
○後藤田国務大臣 小川先生の大変勇気ある御発言でございまして、拝聴さしていただいたのですが、まずやることは、現行制度のままで税収が上がるような処置をとることがやはり基本だ。もう一つは、今日ふくれ上がっておる行財政上のむだの排除、これをもう少し思い切ってやらなければいけません。政府は、五十五年度行財政改革の第一歩を踏み出したつもりでございます。しかし、このままでここで増税というわけにいきません。これは私の基本的な考え方でございます。というのは、いまのままで増税をやれば、これは水ぶくれのままにふくれ上がります、今日の政府各省の物の考え方では。したがって、もう少し思い切った、骨身を削る努力をして、その上で帳じりを合わしてみて、国民の皆さんに訴えるべき点があるならば訴えて理解を求めるのが筋道だ、かように考えております。
○小川(新)委員 まことに仰せごもっとも、そのとおりです。まことにそのとおりです。ただできないだけです。 では大臣、具体的にはそのタイムリミットというものを、あと二年なり三年というものを見ると思うのですが、そのタイムリミットの時期と、では、あなたがいまどうしてもやらなければならない行政改革や御提言なりで政府に入れられないものを挙げてください。
○後藤田国務大臣 これは政府の中でこれからいろいろな論議があるので、全部が全部入れられないかもしれませんけれども、政府はいまともかくこの困難な行財政改革に取り組んだわけですね、したがってその成果をしばらく見守っていただきたい。必ずやり遂げるつもりでございます。
○小川(新)委員 だからさっきから何回も言うように、地方交付税法第六条の三の二項はもう六年たっている。そういうものはどんどん時間がふくれ上がっていくということをあなた一番よく知っていて、そういう模範答弁ばかり繰り返している。困りますね、そういうことでは。まことに困る、それでは。街頭演説ならそれでいいかもしれないけれども、少なくとも専門の地方行政委員会ではもっと明確になっていかなければならない。その一つ一つの問題はあなた明かさないんだから、困ったものです。 昭和五十四年度末における財源不足の穴埋めをするための地方債の増発、いわゆる財源対策債の累計額は、御存じだと思いますが昭和五十四年度末で約六兆三千四百億。しかも昭和五十五年度の財源対策債は一兆三百億にもなる。財源対策債というものは将来の地方財政を圧迫することが必至である。なぜ一兆三百億もやらなければならないかということを考えて私はさっきから言っている。地方税の増強や地方交付税率の引き上げ等を行えば、財源対策債の発行は避けられるはずだというのが私の意見なんです。それが片面に大きな障害があるから、その問題に対してのやりとりをいまやっているのですが、禅問答になってしまう。 そこで、昭和五十四年度の財政投融資計画十六兆八千三百二十七億円のうちの不用額は全体でどのくらいであるのですか。
○土屋政府委員 財投計画の中身につきましては私ども詳細に存じておりません。担当の大蔵省から見えてないようでございますので、大変恐縮でございますが、後ほど連絡をいたしまして、御連絡をいたしたいと存じます。
○小川(新)委員 財政投融資計画十六兆八千三百二十七億のうちの不用額が明確になってまいりますと、高い金利の地方債を発行しなくても、政府の優良のお金が地方に借金として回ってくるわけです。その際金利について、政府資金と同額の分は国がお金を渡して見てくれていますね。だから、このくらいまで行かせるんだというやり方は、財政投融資計画の中の不用額がはっきりしませんと私たちは納得できない、こういうことなんです。 そこで、昭和五十四年度における国債の発行額は当初予算で十五兆二千七百億、補正予算で十四兆五百億。最近は国債の消化がむずかしくなってきておりますけれども、国債が売れないために証券会社の社員が自殺するという新聞記事も報道されております。国債が昭和五十四年度において幾ら売れ残ったのか、六千億円とも言われております。地方債については、昭和五十四年度七兆四千十億円と見込まれておりますが、完全に消化できたのかどうか、消化できなかった額は一体どのくらいあるのか。
○花岡(圭)政府委員 五十四年度におきます地方債の計画額、これは後の補正もございましたので、七兆四千五百四十四億円になっておりますが、地方団体の要望に応じまして配分をした金額は七兆四千九百四十二億と、若干枠外が出ております。 このうち民間資金につきましては、まず市場公募地方債がございます。これにつきましては、計画どおり八千億円を配分したわけでございます。ただ若干、福岡市の地下鉄建設事業のおくれがございまして、四十億ほど繰り越しがございますから、これを除きましたものは三月までに完全に消化されました。それから、銀行縁故でございますが、これは二兆四千八百三十二億円配分いたしております。この銀行縁故につきましては、五十一年をピークにできるだけこれを減らしていく、政府資金その他良質な資金を確保するということで私どもは減らしてまいっております。また地方団体におきましても最近、金融の引き締め基調にございますので、これらを勘案しながら、借り入れ時期を早めていくというふうな情勢に即応した措置をいろいろとっております。こういったことから現在のところ、消化に支障があるということは聞いておりません。多分大丈夫であろうと思いますが、なお出納整理期間、四、五月にございますので、かなりの縁故債の発行があるかもしれませんが、発行できないようなことには恐らくならないだろうと私どもは考えております。
○小川(新)委員 昭和五十四年度については非常に楽観的なお見通しでございまして、結構なことだと思いますけれども、昭和五十五年度は激しいインフレが心配されております。公定歩合は戦後最高の高水準である九・〇%、そこで金融はますます引き締められ、地方債の消化は困難になると私は思っておりますが、昭和五十五年度の地方債計画の総額七兆三百七億は大丈夫でございますか。
○花岡(圭)政府委員 五十五年度の地方債計画につきましても、地方債計画そのものも圧縮いたしておりますし、また政府資金比率も高めておりますので、私どもは大丈夫と思っておりますが、万が一支障が起こるということであるならば、大蔵当局とも協力いたしまして、銀行等に所要の要請をしてまいりたいと考えております。
○小川(新)委員 こういう問題は閣僚会議で、持ち回りでやるようなことがあるのですか、これが一点。こういう緊急的な問題が出たときには、大臣の責任で閣僚の説得もしくは総理大臣に何らかの措置の発動ができるかどうか。 それから、私が先ほど申しました地方債の金利の補てんについての問題でございますが、政府資金の不足に対処するため、地方債計画の総額の約六〇%に相当する額に至るまでの利率が政府資金並みになるように、金利差、すなわち市場公募債の利率八・二六九%と政府資金七・一五%との差一・一一九%を臨時地方特例交付金としてお金を渡してくれているわけでございます。昭和五十五年度分は約十一億円計上されておりますが、今回の公定歩合一・七五%の引き上げについては、補正、修正なさらぬでも大丈夫ですか、この三点をお聞きしたいと思います。
○後藤田国務大臣 公債の消化問題を閣議等で相談しておるのかということでございますが、国債の消化、ことに六・一国債が御案内のような状況になっておりますし、これは閣議の検討課題としてしばしば論議をされております。ただ、地方債につきましては、閣議でまだ議論されるということはございませんが、実はこの点は私も大変心配いたしまして、かねてから事務方の方に、今日までの地方債の消化状況はどうなんだ、五十五年度は大丈夫かといった検討もいたしております。実はゆうべもその議論をしたのでございますが、幸いなことに地方債については、先ほど御答弁申し上げましたように、五十五年度は政府資金の割合を高めておりますし、全体としての発行額も狭めておる。ことにまた地方債の場合には、県等の場合であれば、担当しておる地方銀行等が大口引き受けておるようでございますが、いろいろな事情があってまずまず心配はなかろう、こういう事務方の説明を私は聴取いたしまして、先行き安心はできません、しかしながら、一応安堵をしておるというのが今日の姿でございます。 細部の数字その他については、財政局長からお答えさせていただきたいと思います。
○土屋政府委員 ただいま大臣からお答え申し上げたとおりでございまして、五十五年度の地方債計画そのものが、国庫補助負担事業に係る地方債については、各省の予算額を基礎にかなり厳密に算定いたしております。単独事業についても、五十四年度の実績と地方団体の事業計画を参考にこれもかなり厳密に算定をしておりますので、すべてこれは必要なものでございます。大変厳しい公社債市場の状況ではございますけれども、政府資金もシェアとしては、五十四年度の三九・三%から四三・八%に伸びる、公庫資金も一四・九%から一六・三%に伸びるということで、民間資金はかなり圧縮をしておるということ等も含めまして、何とか無事に乗り切れると私どもとしては思っておるところでございます。 それからもう一点の、政府資金不足に対処するために地方債計画の六〇%相当額の政府資金が確保されたという形で金利差を臨時特例交付金で見ておるわけでございますが、現時点における利率は御承知のように、政府資金が八%でございます。市場公募債が発行者利回りで見ると八・五七六%でございますから、現在の金利差〇・五七六%に基づいて計算をいたしますと、その利差に対応する額は約五億円ということでございまして、最初の公定歩合引き上げ後の利率の変更に基づいて計算しましても、当初地方財政対策を見込みましたときの計算の十一億よりは少ないというかっこうになっております。ただ、最後に言われました、今回また公定歩合が引き上げられております。それに応じて政府資金と公募地方債の金利差が若干また変動するだろうという気はいたしますが、いまのような状況でもございますし、地方財政の運営に著しい支障を与えるというふうには私どもは考えておりませんので、現段階では修正する必要はないだろうと思っております。
○小川(新)委員 時間の関係で、河川関係の方に御答弁いただきます。 直轄事業負担金制度の廃止についての考え方でございますが、これは問題が非常に大きいので、大蔵大臣、建設大臣、国土庁長官、自治大臣との問題になると思います。 国の直轄事業は、地方公共団体の区域を越えた全国的視野に立って実施される国家的政策に基づいての大規模事業が多く、事業効果も広範囲に及ぶものであるので、事業が行われる地方公共団体に負担金を課している現行制度はきわめて不合理であると私は思っております。特に維持管理に係る経費は本来、管理主体が負担すべきものであるのに、地方公共団体に負担させること自体適当ではない、これは廃止すべきであるという御意見、いろいろ聞いておりますが、いかがでございましょうか。 特に河川事業について具体的にお尋ねしますが、政府は三月二十五日、河川法の施行令改正令を閣議決定いたし、四月一日より施行になりましたが、その主な内容は、一、五十四年度で切れるダムなど一級河川の大規模工事に対する国庫負担率のかさ上げ特例措置一国が四分の三を負担。通常は三分の二一を五年間延長する、二、特例措置を適用する大規模工事の規模は、現行の総事業費五十億円以上から百億円以上の事業とする、こういうことで、国庫負担率のかさ上げの特例措置を五年間延長することは結構でございます。一見まことに結構に見えるが、問題は、百億円以上の規模へと二倍に引き上げたことであります。そのために五十億から百億の間の事業は、逆に国庫補助率は四分の三から三分の二に下がる結果になってしまい、地方自治体の地元負担がその分だけ増大することになりますし、また、中小規模の工事主体者ではでき得なくなる、大企業や大規模の工事主体者に発注せざるを得なくなるのではなかろうか。またこのことに対して、閣議の席で自治大臣はどのような発言をしたのか、自治大臣の御所見もお伺いし、関係当局からお答えを願います。
○後藤田国務大臣 この問題は、知事会としても延長してもらいたいという大変熱心な御要望がございまして、ことに長野県知事等からも大変きつい御要望でございました。それを受けまして私は建設大臣等に、大蔵大臣にも当然ですが、これの延長措置を講じてもらいたいということを強く要望いたしまして、御案内のような、一部調整はされましたけれども、五年間さらに延長するという措置がとられたわけでございます。これに伴う府県のマイナスは、本年度十五億円だと思います。 もう一つの問題は、いまの特例措置とは関係なしに北海道の問題がございまして、これについても鋭意交渉いたしましたが、この方は二十八億の地方の負担増ということになりますが、いずれにいたしましても、こういった措置に伴う事業の遂行に支障のないように自治省としては心配のない措置をいたしたい、かように考えております。
○杉岡政府委員 お答えいたします。 まず初めの直轄の負担金でございますけれども、河川、道路等の施設につきましては、国土の保全、開発あるいは国民経済という観点から特に重要なものにつきまして、国が管理をいたしあるいは建設をいたしておるわけでございますが、その費用の負担につきましては関係の公共団体、都道府県でございますが、都道府県の受益という観点から一部御負担をいただいておるわけでございます。また、特にその維持管理につきまして、建設費よりも負担が多いことになっておりますけれども、これはむしろ建設費それ自体が、相当経費がかかるという観点から建設費の国庫負担を多くしておるということでございます。 それから第二点の河川の大規模工事の継続でございますけれども、先生御承知のように五十五年三月三十一日に従来の期限が切れたわけでございます。これにつきまして、われわれの方も相当いろいろな観点から要望いたしたわけでございますが、ただいま先生御指摘のとおり、五十億円が百億円に、それから一部、たとえば閘門、水門あるいは永久橋あるいは揚排水というのが落ちたわけでございます。ただいま自治大臣御答弁されましたように十五億程度の減でございまして、その継続率は、本来のものと比べまして九二・六%ということに相なったわけでございます。
○小川(新)委員 これは当初、本年度だけの計算をお示しになったと思うのでございますが、これは時限立法ですから五年でまた切れる、その間、私が試算したように四分の三から三分の二に減っていくということになりますと相当な額になってまいりますが、この辺の配慮というものはなされておるのかどうか。
○杉岡政府委員 河川の五カ年計画について、これから大規模工事等についてどういうふうに配慮をしていくか、あるいは大規模工事はどのようなシェアであるかということになるわけでございますが、そういった試算もいたしまして、財政当局等といろいろと議論いたしましてこういった継続措置をとったわけでございます。
○小川(新)委員 これは地元のことで恐縮なのでございますが、大臣、私の方の埼玉県では、総合治水対策特定河川事業、南畑放水路事業に三千五百五十万円、直轄事業負担金、利根川上流の渡良瀬遊水地に五千二百八十万円、ダム建設事業、権現堂調整池に六千六百五十万円、合計一億五千四百八十万円、埼玉県だけでもこれだけ地元の負担が増大したわけですね。人口急増地帯の他の府県を合わせますと、大臣は簡単に十四億だか、北海道の例をお挙げになっておりますけれども、私どもは非常に額が増大するという懸念を持っておりますので、賢明な大臣でございますから、どうかひとつ地元の財源問題に一言激励をお願いしたいと思います。
○後藤田国務大臣 その点、関係の府県は大変御心配せられておる問題でございますので、自治省といたしましてはそういった点は、地方財政計画の中に織り込み済みでございますし、御心配のないような処置をいたすつもりでございます。
○小川(新)委員 そこで、大臣は北海道開発庁長官も兼ねていらっしゃいますが、その担当なさっております北海道では、いままで五十億円以上の大規模事業に十分の九・五、五十億円以下には十分の九の国庫補助がありますが、今後は対象となる事業の規模は五十億から百億に引き上げて十分の九・五、百億円以下の事業は十分の九から十分の八・五に計算として引き下がってしまうわけですね、いま私が申し上げたとおりでございます。このことによって北海道の地元負担が増大します。開発庁長官としてこれは十分御懸念を持っていただかなければならないと思いますので、よろしくお願いいたします。 それから準用河川の問題で、最近の大都市周辺における人口の集中、都市化の進展、これは目覚ましいものがあります。私は前にこういう法律案を提唱したことがある。下水道と準用河川を有機的に結びつけて、生活用雑排水と雨水、これが一緒にできる都市河川法というものをつくれ、これは私が代議士になって三年ぐらいのときに考えついて法案を提出したことがございます。だから、準用河川という問題はもう都市河川なんだ、都市河川法の定義というものを明確にしなければならぬ。 現在、市町村が管理しております小河川で河川法の適用を受けないいわゆる準用河川、この整備が急がれております。昭和五十一年から国の補助が三分の一、市町村の負担が三分の二でありますが、準用河川整備の緊急性から見て、国庫補助率を引き上げて準用河川には下水道並みの予算の適正配置を行うべきである。いま言ったように、流末水路というものが非常に少ないところにおいては、生活用雑排水と雨水と農業用水路とが全部ごったになっておるというのが、市街化調整区域と市街化区域のはざまにはさまれている都市の下水道及び準用河川の問題でございますから、私はこのかさ上げ利率というものをどうしてもお願いしたい。よろしくお願いします。
○後藤田国務大臣 その準用河川の問題は、建設省の方からお答えを願いたいと思います。 北海道の方の例の補助率の特例の問題は、実はことしの予算編成の際の最大の課題の一つでございました。ただ、北海道の補助率が大変高い、ところが道民所得が大体全国平均並みになっておる、そういったことで、この補助率はおかしいじゃないか、もう少し世間様並みに下げろ、こういう要求が大蔵当局からあったわけでございます。今回の引き下げは二回目の措置でございます。これは私自身は反対でございます。それはなぜかというと、大蔵のその物の考え方に反対、同時にまた、北海道側が主張しておる理論根拠にも反対でございます。 北海道の方としては、北海道はまだまだ開発しなければならぬ点があるのだから本州並みの補助率では困る、こういう主張ですね、私はその主張には反対なんです。そうじゃなしに、今日のこの高密度の工業社会の中で、日本の先行きを考えての人口と産業の配置上受け入れ可能な地域は一体どこなんだということを考えれば、北海道以外にないのではないか。したがって、これは一北海道の問題ではない、やはり国全体、国土計画全体の観点でやるべきだ。ところが、北海道は今日人口五百万でございますが、公共事業等に要する経費は一一%を占めておる。ならば、その裏負担は、人口五百万となればこれは割合から見れば少ないわけですから、一人頭の負担は大変多くなるのだ。こういった観点をとらえた場合に、道民所得の点だけで割り出して補助率を引き下げるということは反対。しかしながら実を申しますと、これは五十三年度にすでにそういう約束ができておったのですね。したがって私は、信義誠実の原則から見て、大臣がかわったからといってこれはまかりならぬというわけにはいかぬ、これは地元も、同時にまた開発庁としても、大蔵当局それぞれの間で約束ができた以上は実施をいたしましょうということで引き受けをしたわけでございます。したがって、これから先さらにこういう問題が必ず起こってくると思いますが、それは私は反対でございまするので、その点は明瞭にいたしておきたい、かように思います。
○杉岡政府委員 お答えいたします。 建設省といたしまして、都市の小河川につきましてかねてからいろいろと施策をとってきておるわけでございます。たとえば昭和四十五年に都市小河川に対する補助制度、あるいは四十八年に治水緑地に対する制度、それからいま先生の御指摘がございました準用河川につきましては、昭和五十年からこの制度をとっております。なおそのほか、多目的遊水地の事業だとか雨水貯水事業、あるいは五十四年度からは総合治水事業といったように、都市河川対策について重点を置いてきているわけでございます。 さっき先生の御指摘のございました準用河川につきましては、国土保全という観点から準用河川の必要を痛感いたしまして、昭和五十年にこれを新しく補助制度を開いたわけでございまして、その補助率につきまして、都市下水路の補助率との整合性をいま御指摘があったわけでございますが、これにつきましても今後、われわれの方もいろいろ検討してまいりたい、こういうふうに考えております。
○小川(新)委員 都市河川の問題では、都市河川法をつくってやるべきであるという考えを持っている持論者の一人でございますので、これは当委員会でなく建設委員会でやるべきであると思っておりますが、大蔵省は昭和五十五年度の予算査定においてはゼロ査定したわけですから、これはひとつ建設省も厳しくゼロ査定とは何事やと言っておしかりをしていただきたい。 そこで、地方公務員の給与の問題についての議論をいろいろとさしていただきますが、この一年間、公務員の空出張だとか空超勤など不正経理事件が大きな問題となっている。自治省としていわゆるやみ給与などという仮定義をつくっておりますけれども、いわゆるやみ給与についての法的見解はどうなのか。 これは内閣法制局にお尋ねしたいのですが、一つ、法律または条例に基づかない給与は違法か。二つ目、条例において単に給与の支給根拠のみを定め、具体的な額、支給要件等の基本的事項をすべて長または規則に委任をするケースは違法と言えるのかどうか。三番目は、期末手当等について、国家公務員の基準を超える内容の条例を定めることは違法であるかどうか。 〔委員長退席、石川委員長代理着席〕 この三点と、時間がございませんから、では、もう一つ言いますが、一斉昇短を条例で定めることは違法なのか違法でないのか。それから、いわゆる俗に言われておりますワタリを条例で定めることは違法なのか違法でないのか。これら個別の自治体の事情に合わせて試行錯誤しながらケース・バイ・ケースで解決する以外にないのかどうか。この五点について内閣法制局の御見解をお尋ねしたい。
○味村政府委員 まず、地方公務員の給与につきましては、一般の職員の給与につきまして地方公務員法第二十五条第一項で、「職員の給与は、」として「条例に基いて支給されなければならず、又、これに基かずには、いかなる金銭又は有価物も職員に支給してはならない。」といったような条例主義を規定しておりまして、地方自治法の二百四条の二にも同様の規定があるわけでございます。したがいまして、地方公共団体の一般の職員に支給いたします給与につきましては、必ず条例に基づいて支給することが必要でございまして、御質問のように条例に基づかない給与の支給は違法であるというように考えます。 第二の御質問は、条例で単に支給根拠のみを定めて、具体的な金額とか支給要件、そういった具体的な事項をすべて長または規則に委任することはどうだということでございます。これはただいま申し上げましたように、給与の支給につきましては条例に基づくことが必要だということは、一方におきましては、一般の職員の非常に重要な勤務条件でございます給与、これを条例で保護してやる、職員の保護という観点がございますと同時に、他方では、地方公共団体の一般の職員の給与は県の住民の負担で支給せられている、こういうことにかんがみまして、支給を明確にするという趣旨を持っているわけでございます。したがいまして、こういった給与条例主義という趣旨からいたしますと、御質問のように、単に給与の支給の根拠だけを条例で定めまして、金額あるいは支給要件といったような具体的な事項をすべて地方自治体の長なり規則に委任することは、一般的に申し上げますと法の予想するところではないというふうに考えております。 三番目の問題は、期末手当等につきまして、国家公務員の基準を超える内容の条例を定めることは違法かという御質問でございます。これは地方公務員法の二十四条の三項に、「職員の給与は、生計費並びに国及び他の地方公共団体の職員並びに民間事業の従事者の給与その他の事情を考慮して定められなければならない。」ということでございまして、国家公務員の給与は地方公務員の給与を決定するに当たっての考慮要素の一つということになっております。ただ、考慮要素の一つでございますので、地方公務員の期末手当等が必ず国家公務員の期末手当と全く同一の基準でなければならないというわけではございません。したがいまして御質問のように、期末手当を定める条例が単に国家公務員の基準を超えているというだけでは直ちには違反というわけにはまいらないと存じます。 さらに、一斉昇給、一斉延伸あるいはワタリといったことについて、それは地方公務員法なり何なりに違反するのではないかという御質問でございましたが、これは事柄の実態を私どもよく存じませんので、そういった事柄の実態に即しまして判断するよりしかたがないのではなかろうか。具体的に申し上げますれば、地方公務員法なりあるいはそれに基づきます地方公務員の給与に関する条例、そういったものに違反しているかどうかということを実態に即して判断する必要があるのではなかろうかと存じます。 〔石川委員長代理退席、委員長着席〕
○小川(新)委員 一斉昇給を短めにやってしまう、また係長並みを課長並みの給与にするワタリ、これは好ましいか好ましくないかということは、自治省ではどう思っていらっしゃいますか。
○宮尾政府委員 まず、ワタリでございますけれども、ワタリにつきましては、条例でもって定めております給料表、あるいはこれと一体をなしております標準職務表というものをつくっております場合には、そういう定めに反しまして上位等級にわたる、こういうやり方をする場合には、給与条例に反して違法な給与決定だというふうに考えておるわけでございます。 また、標準職務表が定められていないような場合、あるいは標準職務表におきまして等級と職務との対応関係というものが余り明確でないような場合において上位等級へのワタリを行っているような場合、この場合には直ちに違法であるかどうかということについては具体的な認定が要るかと思いますけれども、これも私どもはきわめて不適当な給与決定であるというふうに考えております。 それから、いわゆる一斉昇短あるいは運用昇短と言われるような昇給期間の短縮措置につきましては、私どもは給与条例主義に反しておる措置だということで違法というふうに考えておるわけでございます。
○小川(新)委員 いまのお話で明快になったのですが、これは法制局、当該公共団体の議会で諸般の情勢から、それを合法的に認めるために条例を提案し可決した場合は違法にならないんですか。
○味村政府委員 お答えいたします。 ただいまの御質問は、条例を改正いたしましてそのようなことができるようにするということであろうかと存じます。そういった措置をとりました場合には、もちろん条例違反ということにはならないことは当然でございます。条例が改正されまして、それに従って措置がなされれば、これは条例違反にならないことは当然でございます。ただ、先ほど申し上げましたように、国家公務員の給与その他民間の給与、そういったものを考慮して定めなければならないという考慮要件がございますから、そういった考慮要件を無視したような条例であるということになりますれば、地方公務員法二十四条三項の規定に違反する場合もあろうかと存じます。
○小川(新)委員 具体的な例で、香川県が行いました一斉昇短を合法化する条例を県議会で一致して採択した、この場合は、自治省としてはどういう扱いをするんですか。
○宮尾政府委員 香川県におきますいわゆる三カ月の昇給期間の短縮措置の問題でございますが、これは人事委員会が五十四年度の報告、勧告の中で、一部の職員についての昇給短縮措置を勧告いたしまして、さらに県議会が全職員につきましていわゆる三カ月の一斉昇短措置を決議をした、こういうことが前提となりまして、昇給期間を全職員について三カ月短縮する措置を含む給与条例の改正案を県議会に提案されたわけでございます。これにつきましては、御承知のように議会におきまして、実施時期を別に条例で定める日というふうに修正いたしまして当該条例を可決いたしたわけでございますが、これをどういうふうに実施していくかということにつきまして、県議会の中に給与等調査特別委員会を設置いたしまして現在審議を重ねておる段階でございます。なお、これに関連をいたしまして、五十五年度の当初予算では三カ月昇給短縮の所要財源を見込んで予算計上をいたしたわけでございますが、県議会は、そういった条例改正の措置はまだ実施するに至っていないということで、その所要財源を減額をいたしまして予算を修正可決をした、こういう状況になっております。 したがいまして、目下県の段階ではそういった状況で、この問題についての具体的な結論といいますか、まだ定められておりません。現在、特別委員会を中心といたしまして、給与問題全般についての洗い出しを行ったり、あるいは、全体的な観点からこの問題をどういうふうに取り扱っていくかということを検討しておる段階でございますので、自治省といたしましては、この状況を見守っていきたいと考えておるわけでございますが、良識のある措置がとられることを期待をいたしておるわけでございます。
○小川(新)委員 大臣、良識ある措置というのは、どういう措置を期待しておるのですか。
○後藤田国務大臣 こういったことはきわめて異例なことでございます。したがって自治省としては、こういった異例な措置は適当とは考えておりません。そういう意味合いで、香川県の方にも御連絡を申し上げておるはずでございますが、こういったことはやらない方がよろしいというふうに私は考えております。
○小川(新)委員 そこで、法制局にちょっとお尋ねしますが、こういった違法的な行為を行っている自治体に特別交付税の減額もしくは見送りというような措置、これは法的には適正なんですか、また、これが妥当であり、社会的に当然そういう措置が講ぜられてもやむを得ない、こういう見解でございますか、法的根拠で御説明いただきたいと思います。
○土屋政府委員 法制局の見解がございます前に、私どもが財政的な立場でいわゆるプラスアルファについて特別交付税で減額をしておる趣旨というものを先に申し上げたいと存じます。 現実には御承知のように、特別交付税の算定上、国の支給率を上回って支給された期末、勤勉手当あるいは実質的にこれに相当する給付、このいわゆるプラスアルファについて減額対象としておるわけでございますが、こういった措置をとっておりますのは、いわゆる地方団体に対する制裁的措置とは私どもは観念してないのでございまして、全地方公共団体共有の財源でございます特別交付税を、各地方団体相互間で実質的に衡平に配分をする目的で行っておるものでございまして、その意味では、プラスアルファを支給している団体は財源的に余裕があるという考え方から、特別交付税の算定に当たって、交付税法の趣旨に基づいて減額対象としておるわけでございます。したがって、プラスアルファ支給の形態が、先ほどから議論がございましたように、条例で決められているから適法であるとか、そうでないために違法であるとかといったこととは直接関係がない、あくまでも特別交付税を衡平に配分するという目的から、余裕財源という見地で減額対象としているわけでございます。そういった趣旨を先にお話を申し上げたいと存じます。
○小川(新)委員 法制局の方、もう少し検討して結構です。 そういたしますと、その団体の名前、金額、数等は発表されておりませんけれども、発表されない根拠は何ですか、簡単で結構です。団体名を発表しませんか。
○土屋政府委員 団体名については、私どもは発表しないということにいたしております。これはいま申し上げましたように本来、減額措置が地方団体に対する制裁ではないということ、それから、主として個々の地方団体等からの自発的な報告を基礎として数値の把握を行っておるということでございますので、いわゆる制裁的な面で外へ出すということは差し控えておる次第でございます。
○小川(新)委員 あくまでこれは申告制なんですね。当該公共団体がこうやっているんですよということを正直に申し上げたところだけひっかかる。これは逆に、調査して出てきた問題ではないと私は理解しているのですが、であれば、団体の名前を発表することがいいか悪いかは別としても、罰則的見解からでなければ、逆に言えば、こんなに正直に言ってくれたんだという名前として出すこともやぶさかではないし、逆に言えば、いいかげんな申告をしているところはいま言ったように、自治省の方もキャッチできなかったということで名前が伏せられたとも解釈できますから、両面の解釈が成り立つわけですね。 それと同じようなことが、地方公共団体の市街化区域の宅地並み課税にもちょっと出てくるのでございます。 現在、条例が制定されている特定市が百七十四ある。特定市の総数が百八十四でございますから、条例が制定されていない特定市が十あります。これはどういうことかと申しますと、市街化区域内のAB農地に宅地並み課税を課して取るわけですね。すると、固定資産税として自主財源がふえますね。ところが、そのうちの七五%は交付税法の中で減額措置を講じられていますね。でありますから、七五%以内であれば交付税が交付される。たとえばその宅地並み課税で上がってきた財源を七五%以下還元していれば、その減った分は交付税として算定の中に入ってくるから、結局何にもプラス・マイナスが出ない、プラス・マイナス・ゼロであるという考え方も出るし、私が一番心配しているのは、地方公共団体の財源の固定資産税並みに上がってきたものを、なぜ条例をつくってもう一遍バックするか。いろいろな条件をつけて、宅地並み課税で農地並み課税に上回った分を一〇〇%といたしますと、その七割五分、七五%は還元している。これは一例を挙げますと、こういうところはたくさんあるわけですね。首都圏において条例が制定されている特定市で、還元が五〇%以上六〇%未満が七つ、六〇%から七〇%還元されているところが三つ、それ以上をずっと見てみますと、一〇〇%、取った分だけ全部いただいた方に、農家の方にお返ししているところが四十一もあるのです。それから近畿圏では二十九、特定市五十五のうち一〇〇%返してしまっているところが半分以上。こういう問題は結局どうして起きるかという問題であります。 そこで、いま埼玉県内では猛烈に土地が上がってしまった。御案内のとおり、高速道路ができる、新幹線が通る、通勤新線が通る、武蔵野東西線が入ってくる、全部市街化の中に入ってきますね。そうすると、これらの方々の土地の還元のために、不動産業者が土地を買ってまた国鉄に買い戻させる、また便利になるからどんどん市街化区域に集中する、これが人口急増ですね。だから、農地を宅地として売買ができるのは市街化区域内ですから、市街化調整区域では売買できませんから、中には違法な行為をやっている者もいますけれども、その宅地並み課税をして取ってもまたお金が返ってくるということになれば、これはいつまでたっても農地としての力を発揮しているわけです。それは、交付税の七五%の例の補てんの問題が、よくおわかりだと思いますが、ありますから、そういう制度的にこの法律をお使いくださいよ。たとえば還元しない、条例をつくらないところでも、七五%以下の還元をして、公共団体に入るべきお金がいろいろな名目でその農家に渡されても、当該公共団体の財源は交付税の七五%は補てんしますというそのあれにひっかかってしまうから、まともに宅地並み課税を取ってバックしない公共団体もバックしている公共団体も全く同じだというような不都合、不合理性が出てきますね。だから地価がどんどん高騰して、市街化区域内だけの需要というものはもはや限度に来ている、こういった大きな問題がいま出てきておりますが、大臣、御見解はいかがでございますか。
○石原政府委員 ただいま御指摘の三大都市圏における市街化区域内農地の宅地並み課税の扱いの問題でございますが、御案内のように宅地並み課税制度がスタートした後におきまして、実態的には市街化区域内におきましても、そもそも市街化区域というのは十年以内に計画的に宅地化を図るというたてまえで線引きが行われているわけでありますけれども、ところが実態的には都市施設の整備が非常におくれておる、あるいは土地区画整理事業が計画どおりいっていない、こういうような実態がある。それから、そもそも市街化区域内におきましても、将来とも農地として利用するあるいは緑地として保存するという制度、生産緑地制度というものがあるのですけれども、これの活用というのはなかなかうまくいっていない。そういう実態から、すべての市街化区域内農地について当初予定したとおりの宅地並み課税を実行するということが、もうどうも実態に合わない、やや無理がある、こういうことで、昭和五十一年度から減額制度が実施された。すなわちこの減額制度は、現に農地として耕作されている、それから将来、今後三年以上農地として利用されるということが確実なもの、こういった幾つかの要件について各市町村の農地課税審議会で審議して、そういったものである、今後とも当分農地としてこれは利用されるものであるという認定を得たものにつきましては、その宅地並み課税による税額と本来の農地としての税額との差額について減額できるという制度を五十一年度に設けたわけであります。 確かにその制度の結果、税負担が軽減されるために農地の宅地化がおくれている、農地が資産保有手段として使われて保有されている、宅地化の障害になっている、こういう指摘があることは事実であります。しかし、そうかといってまた一方では、直ちに宅地化できないような農地がかなりあるということも事実であります。そこで現状におきましては、やはり減額制度を直ちに全廃するというのは非常に無理があるんじゃないか、こういう主張もあるわけです。そこで、この点については政府の税制調査会でも、両面からする非常に大きな議論がありました。そこで先般の税調答申におきましても、この問題につきましては御案内のように、五十六年度までは一応現状のままでいく、五十七年度から宅地並み課税の適正化措置を講ずるものとする、こういうことが法律でも定められておりますので、今後この残された期間内に鋭意宅地並み課税のあり方について検討していかなければならない、このように考えております。
○小川(新)委員 私が言っているのは結局、財政上の問題で、市町村が条例によって減額することができることになっている、国と市では立場が異なりますが、それはいいとしても、地方交付税の中で関係市が減額した分を七五%を減額したと見なして一律に制度化する、穴埋めをする、それじゃ、しないところもするところも同じじゃないか、こういうことを言っているのですよ。これはもうここで宅地並み課税の論議をやっていた日には時間がかかってしょうがないからやめておきますが、それです。時間がないから飛ばします。これは後でちょっとまとめて聞きます。 そこで、厚生省にお尋ねします。老人保護措置費事務費の国庫負担などにおける甲地、乙地などの級地区分についてお尋ねしますが、厚生省は、老人保護措置費については特甲地、甲地、乙地、丙地の四種類に全国の地域を区分しておりますが、それは何を根拠にして決められているのかということであります。同様な級地の区分をしているのは老人保護措置費のほかに、救護施設事務費、身体障害者措置委託費、精神薄弱者措置委託費、児童措置委託費などがございます。 そこで、国家公務員の一般職の給与に関しての法律第十一条の三には、職員に支給する調整手当を定めておりますが、その割合は、特甲地が百分の八、甲地が百分の六、乙地が百分の三と決められておりますが、甲地、乙地などの級地区分は人事院規則九の四九によって定められておりますが、それで戦後このような措置がとられてきた経過をまずお尋ねしたいのですが、時間がございませんからこちらから申し上げますと、昭和二十一年に臨時手当給与令、昭和二十一年七月に臨時勤務地手当、こうずっと来まして、昭和二十三年以降凍結されておりますね、そのまま修正もされておりません。昭和四十二年の衆参内閣委員会の決議がございますけれども、こういった分野がそのままになっております。 そこで、人事院規則に定められた地域区分というのは、昭和二十二年、二十三年に制定されて以来基本的に変わっておりません。三十年以上を経た今日、全国の地域間の賃金、物価、生計費等のバランスには大幅な変動があったと思うが、まず、根本的に見直す考えがあるのかどうか、これが第一点。 第二点は、厚生省や郵政省、国税庁、文部省などが給与や事務費を算定したり級地の区分を必要とする場合、人事院規則で定める級地区分を当てはめなければならないのか、それとも、各省の政策目的に従って独自の級地区分を行ってもよいのかどうかということでございます。現在の甲地、乙地の区分の中でも、山口県の下関市が甲地で、政令指定都市の札幌市が乙地になっております。百分の六と百分の三の違いが出てくる。熊本県では、荒尾市だけが乙地で、県庁所在地の熊本市は丙地でございます。全国四十七都道府県のうち、特甲地、甲地、乙地までリストアップされているのは二十都道府県のみで、その他二十七県の県庁所在地を含めて、すべて丙地となっております。 それから現在厚生省は、養護老人ホームの一般事務費基準額等を算定するときに、特甲地、甲地、乙地、丙地等の級地区分については、昭和二十一年人事院規則に定めた地域区分におおむね準じているけれども、三十年以上たった今日の問題として、私はいま言ったようないろいろなへんぱな地域を直していかなければならぬと思っておるわけでございます。特に大都市周辺の人口急増地帯でございますところの、埼玉県の例をとりますと与野市、鳩ケ谷市、それから千葉の習志野、そして日野、多摩、摂津、藤井寺等、こういった大都市周辺の人口急増地帯を独自に加えたと言っておりますけれども、それらがことごとく平均、平等になされているのかどうか、こういう点をまずひとつお答えいただきたいと思います。
○大西説明員 お答えをいたします。 厚生省におきまして、老人ホーム等いわゆる措置施設におきます保護措置費の事務費につきまして、御指摘のとおり、全国の地域を特甲地、甲地、乙地、丙地と四種類に分けておるわけでございますが、この根拠といたしましては、養護老人ホーム等の施設の職員の給与につきまして、国家公務員の等級号俸に格づけをしてそれにより算定を行っておるというように、国家公務員に準じた取り扱いを全般的に行っておるわけでございまして、したがいまして、事務費の級地区分につきましてもこの人事院規則に定める地域区分を準用して算定を行っておるわけでございます。 そういう体制でございますし、先ほど先生御自身で御指摘のとおり、これは養護老人ホームだけでなくてあらゆる措置施設に共通のたてまえでございますし、それが給与の格づけから始まりまして国家公務員に準ずる扱いであることも考えますと、独自のものを軽々に持ち出すということは慎重に考えたいと思っております。ただ、昭和四十九年に先生御指摘のように、一部の地域につきまして独自の扱いをしたことはございます。これは、物価でありますとか生計費等を考えると、たとえば人事院規則と違う扱いをすべきである実態を踏まえながら、しかしたまたま官署がその近辺にないために地域区分上一つ下の格づけになっておるという地域につきまして、その不合理を是正する意味できわめて例外的にとった措置でございまして、今後どうするかということにつきましては、やはりそのたてまえが国家公務員に準ずるということもございますので、人事院規則の改定状況を見きわめながら適切に対処していく考え方でございます。
○小川(新)委員 非常に不平等、不公平だということは、養護老人ホームの一般事務費基準額については、一般老人ホームで取り扱っております定員五十人のところでは、五十四年四月から五十四年九月までは、特甲地では月額六万一千二百円、丙地では五万七千四百円で、その差は三千八百円。しかし、五十四年十月以降は、特甲地では六万四千七百円、丙地では六万六百円で、その差は四千百円と開いている。物価の違いは、消費者物価指数で、昭和五十年を一〇〇とした場合で、東京都区部で一三三・〇、補和市で一三二・六、相模原市で一三三・五、小田原市で一三三・二、全国平均では一三一・六で、その差はほとんどない。対前年度の物価上昇率で見ますと、昭和五十三年度は東京都区部では四・三、全国平均は三・八、昭和五十四年度では東京都区部が三・五%に対し全国平均は三・六%と、全国平均が東京都より高まっている。 ところが、そういうふうに級地を決める差というものは物価だとかいろいろな問題だとかというものをやって、私のところの例を申し上げますと、鳩ケ谷市ではもらっているけれども、その隣の戸田だとか、または逆に川口、それからこっちへ来まして浦和の方、こういったところでは、もうほとんど差がないにもかかわらず甲だ丙だと、まるで小学生の成績表みたいに分けられておりますけれども、そういうことの例を私はいま取り上げたわけでございますから、これは早急に見直しをして実態をつかんで、不平等、不公平のないようお願いしたいことをこの委員会でお願いしたいと思います。 非常に時間が迫って、本会議がありますのでこれ以上しゃべっておられませんけれども、この問題について、詳しいことはまた次にさせていただきます。では、最後に御答弁をいただいて、終わらせていただきます。
○味村政府委員 どうも突然のお尋ねでございましたので、失礼いたしました。 先ほどのお尋ねは、一斉昇給等を行いました場合に、その罰則、制裁として地方交付税の減額をすることができるかという御質問でございました。地方財政法の二十六条に、「地方公共団体が法令の規定に違背して著しく多額の経費を支出し、」ちょっと中途を飛ばしますが、「場合においては、国は、当該地方公共団体に対して交付すべき地方交付税の額を減額」することができるということになっております。したがいまして、この規定に該当いたしますれば減額ができるということになるわけでございますが、こういった問題が果たして法令の規定に違反するかどうかということにつきましては、先ほど自治省の方からも御答弁のありましたようにいろいろむずかしい問題、私の方としてもいろいろ具体的な事例に即して検討すべき問題があるのではないかと存じておりますので、具体的問題についてこの二十六条の規定が適用になるかどうかということは、ここでは断定することはできない次第でございます。
○小川(新)委員 養護老人ホームのことで。
○大西説明員 お答えいたします。 先生御指摘の点は、実は先ほども申しましたように、老人ホームに限らず施設全体にかかわる問題でございますので、軽々にここで私がお約束するというわけにはまいりませんが、一つの貴重な御指摘であるというふうに受けとめまして、今後研究をさせていただきたいと思います。
○小川(新)委員 終わります。
○塩谷委員長 午後三時三十分より再開することとし、休憩いたします。 午後零時五十九分休憩 ————◇————— 午後四時八分開議
○塩谷委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 地方自治に関する件について調査を進めます。 この際、行政書士法の一部を改正する法律案起草の件について議事を進めます。 本件につきましては、理事会等において協議が行われましたが、その結果に基づき、石川要三君、小川省吾君、小濱新次君、三谷秀治君、部谷孝之君及び田島衛君から、六党共同をもって、お手元に配付いたしておりますとおり、行政書士法の一部を改正する法律案の草案を成案とし、本委員会提出の法律案として決定すべしとの提案がなされております。 この際、その趣旨について説明を求めます。石川要三君。
○石川委員 行政書士法の一部を改正する法律案の起草案趣旨につきまして御説明をいたします。 お手元にお配りしてあります行政書士法の一部を改正する法律案の起草案につきまして、自由民主党・自由国民会議、日本社会党、公明党・国民会議、日本共産党・革新共同、民社党・国民連合及び新自由クラブの六党を代表して、その趣旨及び内容を御説明申し上げます。 まず、本起草案の趣旨について御説明いたします。 現在、行政書士は、官公署に提出する書類等の作成を業としておりますが、最近における行政事務の複雑化、高度化等により、書類作成のみならず、書類の提出手続を代行し、書類作成についての相談の依頼にも応じているのが実情であります。また、現行法では、行政書士は社会保険労務士の書類作成業務をもあわせ行うことができることになっておりますが、行政書士と社会保険労務士のそれぞれの資格制度及び業務分野は独自性の強いものであります。 このような事情にかんがみ、今回、行政書士法を改正し、行政書士の業務として新たに官公署に対する書類提出手続の代行業務及び書類作成についての相談業務を加えるとともに、行政書士の業務と社会保険労務士の業務とを分離することにより、行政書士の業務の実態に合致せしめ、ひいては国民の利便及び官公署の事務能率の向上等に資することとしようとするものであります。 なお、罰則の規定につきましても経済情勢の変動等にかんがみ、所要の改正を行うものであります。 次に、その内容について御説明いたします。 その第一は、行政書士は、他人の依頼を受け報酬を得て、官公署に提出する書類等を作成するほか、新たに官公署に対する書類の提出手続を代行し、または当該書類の作成に限り相談に応じることを業とすることができることとしております。 第二は、行政書士の業務から社会保険労務士の業務を除くこととしております。ただし、この法律の施行の際現に行政書士会に入会している者については、当分の間、従前どおり社会保険労務士の業務を行うことができることとしております。 第三は、罰則の規定を整備し、罰金及び過料の金額を引き上げることとしております。 以上が本起草案の趣旨及び内容であります。何とぞ全会一致で御賛同あらんことをお願い申し上げます。 ————————————— 行政書士法の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○塩谷委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 お諮りいたします。 行政書士法の一部を改正する法律案起草の件につきましては、お手元に配付の案を委員会の成案と決定し、これを委員会提出法律案と決するに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○塩谷委員長 起立総員。よって、さよう決しました。 なお、法律案提出の手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○塩谷委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————◇—————
○塩谷委員長 地方交付税法の一部を改正する法律案に関し、質疑を続行いたします。加藤万吉君。
○加藤(万)委員 最初に、大臣に地方交付税のあり方、基本的な姿勢についてお伺いをいたしたいというふうに思います。 本会議でも、いよいよ八〇年代、地方の時代ということになりまして、私の質問に大臣も御答弁をいただいたわけでありますが、分権、参加、自治という三つの柱をできる限り地域的に定着をさせよう、こういうことが地方の時代の大きな視点だろうというふうに私は思います。そこで、当然のことでありますが、その三つの柱を財政的にも行政的にも補完をする、そういうことがこの交付税法の中にも盛られてこなければいけないと思います。 ここ数年の間、いわば地方の交付税法ないしは地方財政そのものもそうですが、全般的な民間景気の後退の中で国の財政がいわば主導型で、不況の時代のてこ入れをし、ときにはそれをもって景気浮揚の方向を図る。したがって財政のあり方、交付税のあり方も、結果的にはそこに依拠をするものはたくさんあるわけであります。私は全般的にやはり投資的経費というものが非常に多かったというふうに思うわけでありまして、過疎の地域ではまだまだ投資的な経費を必要といたしましょうが、全般的には都市型、特に都市などにおいては投資的経費から生まれたそれぞれの事業を維持管理をする、しかも、それは単に維持管理をするというだけではなくて、そこにはゆとりと質的な変化、たとえばある府県などでは、全体の財政の一%ぐらいを文化的な新しい視点の施策を取り入れていこうではないかなどということができておるわけでありまして、そういう意味では、いままで行われました事業投資、そういうものをやや質的にも変化を持たしていく、住民のニーズにこたえるゆとりをそこに与えていく、そういう方向が出ていかなくてはいけないのではないかというふうに実は思うわけであります。 今度交付税法を見まして、私は二、三点そういう視点がうかがわれます。たとえば今度の改正で公園費などはその単価表が非常に上がりました。金額の面でも四百九十億、六三・九%というきわめて異例というくらいの増額になっているわけでありまして、中は細かく精査をいたしておりませんが、従来の公園にもっとより多くの管理者を置いて住民の親しみやすいそういう公園にしよう、いわば公園という事業投資に対してそこに新しい質的な変化を与えていく、そういうものが二、三点見受けられるわけであります。私はこれからの交付税の基本的なあり方といいましょうか、交付税の中にそういう文化的なもの、投資的な経費から、言葉としては余り適切じゃございませんが、消費的な経費を拡大をしていく、そういう方向が強くとられていかなくてはいけないのではないかと思いますが、大臣の所見をまずお伺いしたいと思います。
○後藤田国務大臣 私は投資的な経費も必ずしも十分ではないと考えておるので、今後さらに充実せねばならぬと思いますが、同時にまた、御指摘のような意味合いでの変化に即応しながらの維持管理の経費といいますか、ゆとりを持ったそういった経費を交付税の積算の基礎に加えて改善をしていく、あるいはまた新しい項目を加えていくということは大変必要なことであろうと思います。そういった意味合いで、いままでもやっているつもりでございますけれども、今後ともそういう意味合いの経費を考えてみたい、かように思います。 御参考に、五十一年は教育費で博物館の経費、それから五十二年度は社会体育施設費、それから五十四年は公園費、それから市町村の社会体育施設費、それから五十五年度は文化振興推進費というような新しい項目の新設をいたしてございますが、こういった点については御説のとおりでございますので、さらに力を入れてまいりたい、かように考えます。
○加藤(万)委員 おっしゃられたような方向、ぜひひとつ格段の配慮を払いながらより拡大をしますように、私からもお願いをしておきたいというように思います。 次に、交付税といいますか地方財政計画と国の予算との関係をお聞きしたいと思いますが、御案内のように地方財政四十一兆六千億余、全体の伸びが七・三%でございます。国の予算が四十二兆五千八百八十八億、言うところの一〇・三%の伸びであります。例年地方財政計画の方が国の予算を上回っておったわけですが、この五十五年度予算で国の予算を下回ったという原因は一体どこにあるのでしょうか、これは財政当局の方にひとつお聞きをしたいというふうに思います。
○土屋政府委員 お尋ねのとおり、国の予算の規模と地方財政計画の規模とを比べました場合に、五十五年度は全般的に伸びが低まっておるのではないか、形の上ではおっしゃるように、総規模におきましては国の方が一〇・三%、地方の方が七・三%でございますから、確かにそのとおりでございます。これは御承知のように地方財政においても、財政の健全化を進めるという意味で、国と同じように抑制的な基調に立って全般的な歳出計画を立てたというようなこともございますが、特に注意していただきたいと存じますのは、国の方は形の上ではただいま申し上げたような伸び率ではございますけれども、この中で非常に大きな比重を占めておりますのが地方交付税交付金の増加とそれから公債費の増加でございまして、それを除きました一般歳出の増加でみますと実質五・一%でございます。それに対しまして地方の場合は、地方債の返還金がふえておる分を除きますと六・六%ということでございまして、実質的ないわゆる一般歳出の伸びではやはり国よりも地方の方が伸びが上回っておるわけでございまして、その意味では従来の基調が変わっておるわけではございません。特にまた国の場合は、公共事業等につきましては対前年度比でほとんど伸びを見ていないといったような状況でございますが、地方の場合は、抑制的な基調の中にございましてもやはり住民の身近な行政というものは充実していかなければならないということで、単独事業費等は七・五%伸ばしておるということでございます。形の上では最初に申し上げましたように、抑制的基調に立って伸びは少ないわけでございますが、中身については私どもとしては国よりもかなり配慮した形で財政計画を組んだつもりでございます。
○加藤(万)委員 この問題は財政計画の段階で相当議論をしたところですから改めて申し上げませんが、やはり国の抑制基調というものが、国の予算よりも地方財政が下回ったということは、理由を述べればたくさんあると思うのですが、しかし結果論としては財政が国の財政よりもへこんだということは事実でありまして、こういう面では、個々の科目ごとのとらえ方、これをもって地方財政は従来どおりであるという論拠にはならないというふうに私は思います。 あとで質問いたしますが、たとえば地方財政計画の中で六千百億円に及ぶものを追い出している、こういうものも含めてまいりますれば当然、地方財政はもっと拡大し、国の財政を上回るという結果があったのではないでしょうか。したがって、こういう面を配慮をしてまいりますと、抑制基調というよりもむしろ国の財政のあり方、国の全体の財政の使い方の中で、押し込まれたと言っては語弊がありますが、そういう視点が強過ぎるのではないか、こんな感じがいたします。したがって、私はこれから幾つか質問する中につきましても、できる限り、地方財政が今日赤字基調ではありますけれども、その中でもなお弾力的な運用ができる、そういう方向を追求していただきたい、こういうふうに思います。 どうでしょうか、今度の交付税の基本になる国の三税の伸びですが、特に私はこの三税のうちで地方にかかわる問題、法人税割あるいは事業税、それぞれ二九・三%あるいは二八・九%という大変な伸びを見込んでいらっしゃるわけですね。基調になるものは大蔵省が出しましたあるいは経済企画庁が出しております経済指標が中心でございましょう。特に言われております六・四%という消費者物価の上昇指数などがこの指標の中心になっているわけですが、いま民間リサーチあたりでは実際問題として一〇%を超えるのではないか、低いところでも八%を超えるという、電力料金の値上げを初めとしてそういう調査結果が推測をされているわけですね。したがって私は、消費者物価だけが経済指標とは申し上げませんけれども、そこに象徴されるような形でインフレの方向が非常に強くなって、法人税の伸びまで見込むことができるのでしょうかどうでしょうか。
○土屋政府委員 いまお示しのございましたように、五十五年度の地方財政計画では法人関係税の伸びはかなり高く見ております。税目にもよりますが、二九%前後であることはお示しのとおりでございます。これは一つには、五十四年度当初見込みに対しての伸びであるわけでございますから特に高く出ておりまして、五十四年度の自然増収がかなり出ておるものを出発点にいたしまして五十五年度の税収を見込みましたために、まだ景気の先行きが不明であった五十四年度当初の見込みに比べれば、非常に大幅な伸びになっておることは否めない事実でございます。 そういった意味でかなり大きな伸びが出ておりますが、全般的に見ましてわが国の経済が、民間需要を中心に、内需を中心に自律的な拡大基調を続けておるということは事実でございます。いろいろと懸念される面もございます。たとえば原油価格の上昇等の要因もございますし、消費者物価等の動向が今後どうなるかといったこと等を考えますと、先行き楽観を許さない点があるということは事実でございます。 〔委員長退席、石川委員長代理着席〕 ただ、現時点における経済の推移等から見れば、私ども五十五年の前半想定しておったよりは、まあまあ設備投資その他も伸びておるような感じもいたしますので、五十五年度の地方財政計画の歳入に見込んだ税収というものは、十分確保されるだろうというふうに考えておるわけでございます。しかし、ただいま申し上げましたように、先行き不透明な点も多々ございますので、経済の推移とか地方団体の現実の地方税収入の確保の状況というのも見ながら、今後適切に対処していかなければならないというふうに考えておる次第でございます。
○加藤(万)委員 いま世上では第二次オイルショックだ、こう言っておるわけですね。物価の上昇その他原油価格の問題を見て、日本は再び第二次オイルショックではないか。大臣御案内のように第一次オイルショックの際には、例の減収補てん債を発行しまして地方財政の落ち込みを抑えていたわけですね。私は経済企画庁の数字が、政府のことですから、これはまさか間違っているという判断は出ないと思いますけれども、仮に第一次オイルショックのような状況が起きたときには地方財政、五十五年度の後半に起きるかあるいは五十六年度予算になるかわかりません、しかしそういう状況が起きたときに、どういう手当てをされる予定でしょうか。たとえば五十年度減収補てん債を発行したとか、そういう措置を講じても地方財政の歳入を確保される、こういうおつもりなのか、御所見をお聞きしたいと思います。
○後藤田国務大臣 確かにことしの景気がどうなるかという問題は、デリケートな情勢だと思います。ただ、御案内のような物価の情勢でございますので、政府としては、物価に最重点を置いた経済運営をやろう。今日のところは、設備投資あるいは消費の傾向、輸出の状況等を見ましても、あるいはまた在庫の状況、これらを見ましても、まずまず景気としてはそうそう心配する状況は出ておりません。むしろ重要なことは物価対策だということで、実はきょうの閣議でも、本年度の上半期の公共事業の執行のやり方を昨年度よりは大分引き下げまして六〇%、もちろん積雪寒冷地域は別でございますけれども、六〇%ぐらいに抑えようということで、物価をできるだけ抑えなければならぬ、こういうような点でそういう施策を講ずるわけでございます。しかし、今日の物価の問題あるいは円の問題等を考えますと、なかなかこれは、物価対策を講じていくというと今度は、景気の方がどうしてもおかしくなるというようなことで、政策選択の幅は非常に狭いので、大変厳しい経済運営を迫られておると思います。しかし、いまのところは政府としては、物価重点ということでやっていきたい。同時にまた、景気の方も一方の目でにらみながらのやり方をやろう。 いまそんな心配はないと思いますが、御質問のような先行き、仮に本年度後半景気が冷え込んでしまうといったようなことが起きると仮定いたしますれば、地方財政の面でもいろいろな面で支障ができてくると思いますが、その際には、第一次のオイルショックの際にもいろいろな施策を講じたと思いますけれども、地方団体が困らぬだけの処置は政府としてはとってまいりたい、かように考えております。
○加藤(万)委員 五十四年度の日本の景気、拡大基調でありましたから、自然増収も非常に多かったわけですね。結果として先般、当委員会でも審議いたしましたように、交付税法の一部の改正を行いまして、五十五年度に交付税を持ち越したわけですが、五十四年度はそれほど景気がいいにもかかわらず、今度の臨時地方特例交付金を千三百億円で抑えたのはどういうことですか。昨年度、五十四年度は千八百億ですね。五十四年度は景気上昇の方向が基調として強かったわけです。そうすれば私は、そのままストレートに臨特に入るとは言いませんけれども、少なくとも昨年度、五十四年度よりは臨時地方特例交付金は拡大すべきではないですか。この財源的な基礎についての見解をお聞きしたいと思います。
○土屋政府委員 昭和五十五年度の臨時地方特例交付金が三千七百九十五億円になっておりますが、そのうちの千三百億円というものが、いわゆる地方財政の事情を総合的に考慮して措置をされた昨年の千八百億に対応するものでございまして、五百億円減っておるわけでございますが、この千三百億円というのは、五十五年度の厳しい地方財政の状況と、それから源泉分離課税が選択された利子所得等について住民税が課税されないこと、その他のいろいろな事情を総合的に考慮して措置をするということで、大蔵省との間で話し合いが決まって決定したものでございます。 それに比べまして、五十四年度の臨時地方特例交付金というのは千八百億円であったわけでございますけれども、これは一つには、五十五年度の財源不足額が五十四年度の約半分程度になっておる。五十四年度は御承知のとおり、四兆一千億の穴埋めをすることで私どもいろいろと努力をしたわけでございますが、今回は二兆五百五十億ということで半分ぐらいになっておるということ。それから、五十四年度と五十五年度の両年度にいずれも住民税の減税が行われたわけでございますけれども、五十五年度については税率適用区分の改正によって相当程度は補てんした。五十四年度の際は五百七十億程度のものがそのまま減税になっておったという事情がございます。もろもろのそういった総合的な財政状況を判断してこういった額になったわけでございます。臨時地方特例交付金というものはそれ以外のいろいろな法律の規定に従って措置しておるわけでございますが、いまのそこの部分だけが、ただいま申し上げたような事情の変化によって若干減ってきたということに相なっておるわけでございます。
○加藤(万)委員 そうしますと、臨時地方特例交付金が三千七百九十五億ですね、そのうち、いま言いました地方特例交付金千三百億円。総体として三千七百九十五億が云々ということを私は言っているのではないのです。景気のいいときにおける利子配当分離その他の課税の地方への交付金対象額が千三百億というのはどうしても納得ができない。五十四年度で千八百億のものがなぜ今年度に限って千三百億になるのか。全体の財源不足額がいまおっしゃったように二兆五百五十億円だから二分の一だから、したがってこの部分を切り下げてもという論理といまのとは一致しないんじゃないですか。どうでしょうか。
○土屋政府委員 最近の毎年度続いております財政赤字というものについては、補てんのパターンは大体決まっておるわけでございます。それがいいとは思っておりませんが、大体交付税特別会計における借り入れと、それから財源対策債という形での建設地方債の増発、こういう形で補てんしておる、これが基本的なやり方でございます。それ以外に御承知のように、交付税特別会計の借り入れの実質的な二分の一は国が負担するということで制度的に確立されておるわけでございますが、そういう全般的な財源対策のほかに、いわば国から全額もらい切りの臨時特例交付金というものがございます。これは、そのときの財政の状況に応じて交付をするというかっこうでございます。したがいまして、基本的な補てん策以外に、先ほど申し上げましたような減税措置とかあるいは財源の不足の幅の大小とか、そういったもろもろのことを勘案して額が決まっておる、もらい切りの額でございますから、そういった臨時的な性格のものでございます。そこで、赤字幅がきわめて大幅に減ったということと、昨年と違いまして住民税の減税がもろにかぶっていないといったようなことを総合的に勘案して、千三百億という額が決まったわけでございます。 お尋ねの趣旨は、そういったもらい切りの金をどんどんふやしていけば、いわば交付税の率を引き上げたと同じことでもあるし、そういった形で地方の財源というものを借金なしのかっこうで補てんするのが国の責務ではないか、こういった意味を含めてのお尋ねだろうと思うのでございますけれども、そこまでなかなかやり得ないということもございまして、残念ながらパターンとしては、借り入れ、そして交付税特会だけは二分の一国が負担する、そういう中で、返さぬでいい金というものを全般的な状況の中で勘案して交付をするというかっこうになっておるわけでございます。そういったことで、先ほど申し上げたような理由から若干減っておるということを申し上げておるわけでございます。
○加藤(万)委員 一言で言えば、いわばつかみ金だ、こういうことですね。私は前も一遍質問したことがあるのですが、国有財産なりあるいは皇室財産に対する地方への交付金がございますね、たとえば国有鉄道であるとか。これも実は積算の基礎が明らかにならない。一遍資料でお示しを願いたい。たとえば専売公社のたばこの倉庫と国鉄の庁舎とどういうふうに土地評価なり資産評価をされて、その結果として地方への配付金が行われているのか、どうも明らかにならない。積算の基礎が明らかになりませんから、地方団体としてはつかみようがないわけですね。去年このくらいだから多分ことしもこのくらいだろうという、そういうものが非常に多い気がしてならないのです。 今度の場合もいまお話をずっと聞いておりますと、全体の財政計画、結果的には、大蔵省と折衝した結果臨時特例交付金は千三百億円だということですね。ですから私どもは、千八百億と千三百億の間にどうしてそういう差が生じたんだろうかということを、何か積算の基礎を求めながら答えを出そう、こういたしましても答えが出てこないんですね。私の質問を先取りされて、したがって交付税の率がここで実質的に上がるわけですからと、そこまで質問を先取りされる必要はないのです。私はそういうやや科学的なと言ってはおかしいですけれども、常にパターンとしてわかっている、数字的にも把握ができる、私どもが審議する際にも捕捉ができるという条件を幾つか確定してもらうことが、これから地方財政を見る場合に、あるいは健全化の方向を進める場合に非常に重要ではないかと思うのです。いま一遍くどいようですが、私のそういう視点に対して見解をお示し願いたいと思う。
○土屋政府委員 毎年の臨時特例交付金の中で、先ほど御説明申し上げましたようなたぐいの臨時特例交付金、これはそれなりに積算というものは若干あるわけでございます。たとえば最初に申し上げましたように、源泉分離課税が選択された利子所得等に係るものは、所得税としてある程度把握できますが、地方の場合はこれが入ってまいりませんから、それは明らかに減収であるということで、それの分を計算してちゃんと入れておるわけでございます。それから、たとえば五十五年度の場合は、五十二年度の二次補正における地方交付税の二分の一相当額というものも入れておるということでございますし、五十四年度の場合は住民税減税相当分というものも積算の基礎に入れておりました。今回は、その住民税減税相当分の五百七十億程度というものは落ちる要素でございますが、しかしながらいまおっしゃいましたように、それだけでなくてその他の財政需要というものがあるわけでございまして、これは交付税の率のように何%と決まっておって、したがって毎年これくらい見られるというわけではございません。これはまさに臨時特例交付金でございますから、総合的な財政需要の判断の中で生じてくるわけでございます。 そういった点では、それはルールとしてぴったりと決まったものだけではない部門もございますけれども、まさにこれは総合的な意味で臨時的にこの交付金を出すということでございます。もともとそういった性格のものでございまして、最初に例としてお示しになられましたようないろいろな交付金とは、若干性格は違うだろうというふうに考えておるわけでございます。
○加藤(万)委員 いずれにしても、何か率直な印象としてつかみ金的要素、いわゆる財政の均衡という中でしか出てこない要素、これは審議が大変しにくいわけでございますので、私ども適切にそういうことが把握できるような指標なり数値をお示しをいただきたい、これからもひとつお願いをしておきたいと思います。 同じようなことが、非常に問題としては大きいのですが、交付税及び譲与税配付金特別会計などについても、実はこのことは私は懸念として表明しなければならないと思っておるのです。 五十五年度の借入額は八千九百五十億円でございますね。これの二分の一、すなわち国がこれを負担をするというお金が三千七百七億円余でありますね。これは今度のこの御説明によりますと、八千九百五十億円の二分の一ですから素直に考えれば四千四百何がしになるわけですが、千五百三十五億円、すなわちこの五十年度、五十一年度、五十二年度借り入れした額の二分の一を差し引いて、その純増の二分の一相当額、すなわち三千七百七億円を国が負担をする、こうなっているわけですね。そしてその理由として、前の千五百三十五億円は財政需要額に見込んでいるから、結果として二重の支払い、すなわち地方への配付になるということで差し引かれておるわけですね。 私ども結果的に見まして、二兆五百五十億円という不足額とは一体何かという疑問が率直に生まれてくるわけですね。いわゆる地方団体が持つ需要額、それの積み上げの中に結果として二兆五百五十億円の財源不足が生まれた。一体それでは、その結果に至る過程に千五百三十五億円というお金が本当に算入されているのだろうかどうだろうか、こういう疑問を持つわけです。まず、この辺の見解をお示しいただきたいと思います。
○花岡(圭)政府委員 二兆五百五十億円の中にこれが入っているかということでございますけれども、もともとこの財源不足額を計算いたしますときには、地方団体の方で負担しなければならない、要するに、過去の地方財政対策で決定されて地方の負担とされた額、これは当然地方の財源不足額の中にカウントされるべきものでございますから、この二兆五百五十億円の中には当然にこれが入っておるということでございます。
○加藤(万)委員 今年度の地方財政総体の金額は四十一兆六千四百二十六億ですね。この地方財政の総額の中にも当然これは入っているわけですね。結果として二兆五百五十億円の財源不足ができるわけですから、当然この中にも入っているというふうに見てよろしいですね。
○花岡(圭)政府委員 借入償還金でございますから、当然入っております。
○加藤(万)委員 そうしますと、四十一兆という地方財政の中にいま言った部分、いわゆる借入償還額の償還というものが入っているということになりますれば、その中身、いわゆる四十一兆そのものの積み上げてきた基礎を私どもは把握しませんと、その中に千五百三十五億円の償還額が入っているということが明確にわからないわけですね。四十一兆という地方財政の総額について率直に言って、たとえば何がどうなってどういうものが積み上げられてこの数値になったかということについては、私ども明らかではないわけです。個別に見ておりますれば非常に明らかでない。 ただ、今度の交付税の法案にも出ておりますように、たとえば今年度借り入れる八千九百五十億円の処置について年度ごとの償還計画は出ておりますけれども、毎年度毎年度出てくるものですから、全体を流して償還額がどのくらいになるかという捕捉ができないわけです。年度年度にはありますよ。五十年度ももちろんありましたし、五十二年、五十三年、五十四年も当然のことあったわけですが、たとえば五十五年度の償還額は五十年、五十一年、五十二年含めて総体として幾らか、そして、それが完全に地方財政の総額の中に算入されている、償還額が算入されているということがきわめて不明確なんですね。なぜかと言えば、四十一兆六千億の地方財政計画そのものの細かな数値を私どもは手に取ることができないわけです。 どうでしょうね、二兆五百五十億円結果として不足額になった。その不足額の中に確かに算入されているということを明確にするような方法論というのはないものでしょうか。
○土屋政府委員 地方財政計画の中で各種の返還金というものがあるわけでございまして、たとえば交付税特別会計で借りたものも何年据え置きで何年返還ということできちんと法律上決まっておるわけでございますから、地方財政計画をつくるときはそれに従って当然、返還金は歳出の中へ含まれておるわけでございます。ただ先ほどからおっしゃいますように、特会借り入れというものは二分の一の国の負担ということでございますから、どうしてもその二分の一分というものは将来返さなければならぬ、そういうことでございますから、ある時期になると必ず歳出にかかっていくというかっこうになるのはやむを得ないことなんでございます。そういったことで、毎年度生じておるこの財源不足を補てんするために、毎年度毎年度そういうことで措置を講じておりますために、算定基礎が複雑になっておることはもう御指摘のとおりでございます。 ただ、その算定基礎については、地方財政計画の算定内容として私どもとしてはそれなりに公にしておるわけでございます。特に交付税特別会計の借入金に係る償還予定額につきましては、交付税及び譲与税配付金特別会計法附則第三項の表で、各年度の借入限度額から控除する額、こういう額を控除しますというかっこうで明瞭に規定をされておるところでございますし、また借入金償還金に係ります二分の一の国の負担分につきましては、五十年度、五十一年度というこの借入金は、これは覚書に基づいておった制度であったために明確ではございませんけれども、それ以外のものは地方交付税法の附則の八条の二、八条の三の規定で明確に額が書かれております。したがいまして、そういったものを私どもとしてはいろいろな資料等にも示しておりますので、地方団体等は当然それを見て御理解をいただいておると思うのでございます。 ただ、全般的にはそういうかっこうで載っておりますが、いまおっしゃいますように、各年度ごとの措置がある年度においてはこれだけだというかっこうで非常にわかりやすい表というようなものを整理して、それを法のどこかでわかるようにしたらどうだ、こういう御質問だと存じますが、私どもそこまでやらなくても実際問題としては、そういう表はつくり、いろいろこちらで発行しております雑誌あるいはその他の資料等でも出して、いつでもそれは人にも差し上げられますし、地方団体にも示しておるわけでございますから、それは明瞭にされておると思うのでございます。今後ともそういった点でわかりにくいという点があれば私ども、より資料等も工夫して、必要な方にはおわかりいただけるようにしたいと思っております。
○加藤(万)委員 今度の提案理由にもありますように、純増加額というところがきわめて不明確だったわけです。当局にお聞きをしてその数値が明らかになったわけでして、純増加額というものの二分の一ということになりますと、一体純増加額とは何かということにワンクッション説明が必要になってくるわけですね。この説明をだれが見てもわかるような状況にするには、その年度における償還額が何らかの形で明示されている、こういう条件が必要ではないかというふうに私は思うのです。いま後半御答弁をいただきましたけれども、財源不足額の中に毎年度ごとの償還額が算入されていることを明らかにするには、五十年以降の借入金の償還額を表として今度のこの法案につけられる、そうすれば純増加額というのはきわめて明らかになるわけですね。年度ごとに償還額が出るわけですから、償還額が表としてあらわれていれば、それを差し引いた額、そしてそれの二分の一、こういうことになるわけですから、これはもう明らかです。 先ほど話しましたように、二兆五百五十億円の中に一体それが算入されているだろうか。確かにそれは毎年度ごとに決めていくわけですから、算入されていないなんということは万が一にもないことでしょう。しかし、算入されているかどうかということは聞かなければわからないことであって、最終的に二兆五百五十億円の赤字、財源の不足が出たということの経過の中で算入されているということが初めてわかってくるわけですね。あるいは、もしもほかの部分を拡大していけば二兆五百五十億円にならなかったかどうか、それはわからない。したがって、これは私なんかいわば臨時的なものというふうに思いますけれども、国としては法上の制度の改正だと言っているわけですから、それならば附則八条制度が存在する限り、毎年度ごとの償還額が明らかになる毎年度別の表をこの法案に附則としてつけられて、法律上確かに償還として各財政需要に算入されていますということを明らかにすることが必要じゃないかと思うのですが、いかがでしょうか。
○土屋政府委員 確かにある年度で赤字を生じて、たとえば交付税特別会計で借り入れた、翌年から財源が収支相償ってそういう事態がなくなれば非常に明確でございますけれども、そうではなくてただいまのように、毎年赤字が出たために毎年新しく借りたという場合は、実質その二分の一ということになりますと、毎年赤字が出るその赤字の中には、返す分のうちのすでに国が半分見て残りの半分の分が入っておるものでございますから、それを含めた上でそれのまた二分の一を持てというのはやはり理屈に合わぬだろうということで、実質純増分の二分の一というかっこうで先ほど御説明したようなことになっておるわけでございます。これはやむを得ないわけでございますが、先ほど申し上げましたように、一般的には若干わかりにくいかもしれませんけれども、各年度ごとに交付税及び譲与税配付金特別会計法の附則の三項の表もございますし、あるいは地方交付税法の附則の八条の二、八条の三の規定でもわかるにはわかっておるわけですから、これはそのとおり、制度がそうなっておるから措置しておるのだと御信じいただく以外にはないわけでございます。 先ほど申し上げましたような、それをきれいに整理した表というものを法の附則につけるという御提案でございます。それも確かに案であるわけでございますが、私どもとしては、表にあらわせば一つの表になるのですが、それを法律上制度化して書くとなるとかえって複雑になるおそれもあると思うのでございます。そういった意味では少し工夫をいたしまして、各年度ごとの借り入れが将来各年度ごとにこういうかっこうで返されていくという表が、地方財政計画なり何なりを御説明するようなときに、皆さんがおわかりになるように添付できる方法もあると思いますので、そういった点もよく検討いたしてみたいと存じます。
○加藤(万)委員 来年直ちに借入額がなくなるなどという状況はちょっと推定ができません。むしろ少なくなることはあっても当分の間やはり借入額はある。昭和六十一年度は御案内のように、ことしの地方交付税の一割が、国の負担と両方ですが償還額になるわけですね。そんなことを考えてまいりますと、その純増加額の前の算入されるべき金額を明らかにして、法律上でもこのような措置はぴちっとしておりますという体系を整えられることを私は期待をいたしまして、この部分は終わりたいと思います。 次に、投資的経費の基準財政需要額への算入について、先ほど少し述べましたが、今年度は昨年度の金額から六千百億円引かれたわけですね、一兆三百億円。一体この追い出した理由というのはどういうことでしょうか。
○土屋政府委員 お示しがございましたように、五十五年度の地方財政計画におきましては、いわゆる財源対策債という形の建設地方債は一兆三百億円ということで、五十四年度に比べまして六千百億円減額に相なっておるわけでございます。これは申し上げるまでもなく、全般的に抑制基調に立って歳出を抑えたこともございまして、財源不足額が五十四年度の四兆一千億から二兆五百五十億円に縮まったということもございます。 〔石川委員長代理退席、委員長着席〕 同時に私どもとしては、財源対策債なるものはもともと地方交付税で見ておったものを外へ追い出した、全額返還しなければならないもので、性格的に見ればなるべく早く消していきたいものでございます。そういったことで、ややその財源不足額が縮まったということや、そのほか、地方税収等の伸びもございましたし、交付税の五十四年度補正分を五十五年度へ送ったとか、いろいろの理由等も含めまして、できるだけこの財源対策債を圧縮したいということで、それが健全化につながるという前提のもとにこれを縮減したという次第でございます。
○加藤(万)委員 財源対策債を九五から七五に落とされましたね、その金額と六千百億円とは同一の額というふうに判断してよろしゅうございますか。
○土屋政府委員 六千百億円というものを財源対策債をやめて地方交付税の方へ送り込んだという結果、充当率が九五%から七五%になったわけでございますから、おおむねおっしゃるような趣旨で結構ではないかと思っております。
○加藤(万)委員 これも単純な指標で申しわけないのですが、ことしの交付税の伸びは五%でございますね。去年は交付税が七兆七千九十億円ですね。六千百億、これは割ってみますと七・九%なんですね。これまたストレートに交付税の伸びとリンクするというふうに私は言いませんけれども、交付税の伸びが五%で、財源対策債の方が昨年度の交付税の比率からいくと七・九%、すなわちもしこれを基準財政需要額に算入したということになれば、財政規模そのものも伸びていくわけですが、相対として交付税は伸びてくる。したがって五%と七・九%の差、これは、財源対策債の方は六千百億円、そしてそれは基準財政需要額におおむね算入をいたしましたという結果にはならないのではないですか。どうでしょう。
○土屋政府委員 ただいま申し上げましたようなことで、私どもとしては財源対策債をできるだけ縮減したいということで六千百億円を縮減したわけでございます。 そこで、五十五年度の地方交付税の総額は、財源対策債で見ていた六千百億円を取り込みまして、それを含めて全体としては三千八百八十億円、五%の伸びになっておるわけでございます。しかしながら五十五年度におきましては、地方税が前年度に対して一六・五%というかなり高い伸びになっておりますことから、地方税、地方交付税等を含みます一般財源の伸びが一二・一%ということになっておりまして、五十四年度の場合の一〇・八%をかなり上回っておりますことから、五十五年度の基準財政需要額はかなりの増加が見込まれるのでございますけれども、基準財政収入額もかなりの伸びになっておりますので、交付税総額の伸びは低くても地方団体の財政運営には支障は生じない。 要するに、その六千百億を取り込んだ基準財政需要額というのは相当伸びておるわけでございます。したがって、そんなに少なくはないと思っております。ただ、交付税というのは基準財政収入額との差でございますから、その差は、前年に比べて若干、五%程度しか伸びておりませんけれども、もとになる財政需要額そのものは伸びておりますので、六千百億円を取り込んだ全体の交付税の伸びが、おっしゃるような率で考えますと、三千八百八十億でございますからそれは少ないじゃないかということは、それは直接結びつけて考えなくてもいいのではなかろうかと思っております。
○加藤(万)委員 私は直接結びつくとは言っていないのです。しかし、いまおっしゃったことがいみじくも答えとして出てくるわけです。地方税の伸びが一六・五%ですから、その地方税の伸びの部分、いわば各地方団体にしてみれば、一般財源の中に六千百億円が食い込まれて——おっしゃるように、地方交付税は三千八百八十億円伸びているわけです。それは一方では基準財政需要額に算入されておりますから伸びておるわけですが、同時に、六千百億円というお金がそのまま実は基準財政需要額に取り込まれているというようには見られないのではないか。むしろそれは地方の一般財源を含めた中での六千百億円であって、財源対策債から取り込んだ部分が、単位費用の改定とかなんかがございまして、そこで取り込んで基準財政需要額が六千百億円になったのだということにはならないのではないか。逆に言えば、地方の自主的な地方税がございますね、六千百億円というのは地方財源に食い込んでいるのではないか。本来地方税は、一般財源として地方団体が独自に運用ができる財源ですが、その中に実は財源対策債の振りかえた分、基準財政需要額に取り込んだ分、それが食い込んでいっているのではないかというのが私の質問なのです。
○花岡(圭)政府委員 この点につきましては、去る二月に国会に参考資料として提出いたしました基準財政需要額、収入額の見込みというものがございます。その中を見ていただきますと、五十五年度の基準財政需要額の増加額は一兆九千二百四十億円というふうになっております。その中で、投資的経費の増加部分は八千五百十三億円というふうに出ておりますので、要するにこの中に取り込まれるということでございます。
○加藤(万)委員 そういうことですね。一方では、地方税の伸びを見込んで充当率を九五%から七五%に下げて二〇%の差を設けて、地方財政が財政収入も多いから、したがってそこに取り込んでいくという方式を少し拙速的にとり過ぎたのではないか。したがって、いまお話がありました投資的経費の事業が、結果的には本来、地方財源として地方団体が持つべきものにまで実は食い込んで、たとえばいままで財源対策債で行ってきた事業が地方の単独事業に振りかえられていく、そういうようなことがこの二〇%を取り込んだことによって起きてくるのではないか。 どうでしょうね、もう地方団体はそれぞれ予算が確定しておるわけですが、各地方団体が従来財源対策債で行ってきたものが九五%から七五%になったことによって、地方団体が本来持つべき財源のそれと六千百億円とは大体額的には合っているのですか。
○土屋政府委員 いまお尋ねのございました点につきましては、その六千百億円、財源対策債が減った分は一般財源、すなわち地方交付税と地方税の伸びで当然カバーされるわけでございます。その六千百億分というものは、交付税算定の中に全部入り込んでおるというふうに御認識いただいて結構だと思っております。
○加藤(万)委員 少し疑問が残ります。要するに私の言いたいことは、財源対策債の充当率を下げたことによって、本来地方税がこのくらい伸びるであろうということを期待をしながら地方でつくっておった事業計画をまたもとに戻して、結果的にはその充当率に相当する事業計画、いわゆる自主的な事業計画に財源対策債に負う部分がそこまで食い込んでしまって、独立的な各地方団体の投資事業が行われない危険性があるのではないか、ここを実は言っておるわけなんです。どうでしょうか。
○土屋政府委員 昨年の五十五年度財源対策債がどうなるかまだわからない時期においては地方団体においては、起債充当率が財源対策債を含めて従来どおり九五%あるという前提でいろいろ事業計画を立てておられたところはあるかと思います。しかしながら、私どもがいろいろと財政計画を立てる過程、税収の伸び、交付税がどの程度出てくるか、そういった計算をしていく過程で、財源対策債はこの程度減らしたい、それは交付税に振りかえるのですということは、かなり早くから地方団体にも連絡をいたしておりますので、地方団体としては当然そうなるという前提のもとに対応されておると存じます。ただ、過去継続的にずっと仕事をしておったところは、当て込んでおった起債が減るということになりますと、やや事業計画の変更を余儀なくされざるを得ないということはあろうかと思うのでございます。しかしながら、計画の変更ということはあっても、財源措置という面では決して支障を来さないように私どもとしては措置しておるわけでございますから、そういった点については、変化はございましたけれども、地方団体としてはそれなりに対応していっていただけるものと私どもは考えております。
○加藤(万)委員 各地方団体ごとに多少問題が出てくると私は思うのです。なぜかと言えば、平均的な措置として二〇%財源対策債の充当率が減ったわけですね。そうしますと、あるところではそれを期待しておった。ところが期待が外れたものですから、結果的には一六・五%の財源に食い込む。しかしそれは伸びに期待をする。しかしそれは、従来の事業計画をいまおっしゃったように縮小するかないしは単独事業でやるか、いろいろな形をとらざるを得ないわけですね。したがって、総体として六千百億円財源対策債を減額したこと、それによって全国的には財政需要額に取り込んだり何かして結果的にはつじつまが合うわけですけれども、個々の府県にとっては、ときによっては財源の処置ができないようなところも起き得るのではないか、あるいは、その結果として事業計画を変更せざるを得ない、そういう状況も起きるのではないか。その辺をしっかりと目配りをしてもらいながら各団体が無理のないような形、いわゆる充当率をこれだけ下げたことによって起きる無理が起きないようにぜひ指導なり配慮をしていただきたい、こう思うわけであります。 次に、今度単価表の改定がございまして、これについては同僚の議員がまたいずれお話を申し上げますが、この際私は一点だけ、最近の物価高の問題をどうお考えになっているかをお聞きをしたいと思うのです。 単価改定に伴う一つの問題点なんですが、建設資材の高騰によりまして建設省の側で、工事全体で三%を超える価格変動があった場合には、価格変動に対応するための措置をとりなさい。そして幾つかの品目を分けまして、燃料であるとかアスファルトとかセメントとかアスファルト合成とか、最近では追加をされまして、例の電力料金等もこの変動に応じて七五%を限度にして契約改定をしてもよろしい、こういう通達を出されたわけですね。これはこれなりに理解ができるのですが、これに伴います予算措置がないわけです。 大臣、恐らく閣僚会議でもこういう話が出たと思うのですが、参議院の予算委員会でも大分問題になりまして、一体契約は一年ものか十カ月ものか、あるいは金額で押えるのか、いろいろな問題点がございましたが、いずれにしても、三%以上を超える変動があった場合には契約の改定を行う。予算措置が伴っていないものですから、単価表の改定がありましてそれぞれのたとえばある事業に対する投資的経費はふくらみはしましたけれども、それはいわば単価の改定ないしは事業規模の拡大に伴うもの、ここで急激に建設資材の高騰という中で起きる部面は、地方財政としては処置ができないと私は思うのですね。したがって結果としては、たとえば道路千メーターをつくるところを九百メーターにして、あとの百メーターは次年度に送って財源措置を講ずる、これはできますが、箱物ができないわけですね。学校建設を途中でちょん切るということはできませんね。あるいは、現在進んでいるたとえば養護施設であるとか老人ホームであるとか、これはできないわけですね。この場合の財源措置というのは一体どういうように指導されるつもりですか、自治省から。
○土屋政府委員 建設資材の価格変動に伴いまして公共工事の請負契約の変更がなされた場合の措置といたしまして、建設省におきましては、土木工事については工事内容の変更等をやるというようなことでございますから、総体の予算にはかかわりのないかっこうでおやりになるのだろうと存じます。また、公営住宅等につきましては補助金の特例加算措置によって対応する、こういった方針を示されております。したがいまして形としては、予算の増額ができないとするならばその中で処理をしていくという方針であろうと推測しておるわけでございますが、ほかの省庁の補助金等の扱い方針が実は現段階では必ずしも明らかになってないわけでございます。たとえば文部省あたりでは小中学校がどうなるのか、厚生省の保育所その他の施設等がどうなるのか、どうもそこらが明らかでありませんので、私どもとしては具体的な指導方針は現在では立てにくい状況にございます。しかしながら、現実にお示しになったような事柄があるわけでございます。そういったことで、地方団体が工事契約の変更を行う場合には、事前に関係省庁と十分連絡協議をされまして、財政負担の増大をもたらすようでは困りますので、十分それに対応できるような形にしていただきたい。関係省庁にもぜひそれはお願いをしたいと思っております。 ただこの場合でも、おっしゃいますように河川とか道路とか途中でやめられるものはいいかもしれませんし、工事量の変更が簡単にできるものはいいのかもしれませんが、箱物みたいなものは一体どうするんだということになりますと、かなり事前によく協議をしてまいりませんと非常にむずかしい問題が出てくる。ただ私どもとしては、財政負担の増大を招くということではまさにある意味で、広い意味で超過負担でございますから、それは非常に困るということで、その点関係省庁にも申しますし、また地方団体にもそこの点は、関係省庁と十分相談をして詰めた上で工事をしてもらうように、あるいはまた約定を結ばれるようにしていただきたいと思っております。 最終的にまだ不明な点がございますので、最終決断はできませんけれども、基本的な考え方はそういうところにあると思っております。
○加藤(万)委員 これはたまたま建設省が次官通達でこれを出しておるわけですが、各省にまたがる問題ですからこれをどう取り扱うか、一遍大臣の所見をお聞きしたいと思う。特に四月以降物価が上がる、こう言われているわけですから、これから発注する、ないしは、予算が確定しましてこれから契約段階になるわけですから、その間に早急に手当てをいたしませんと、地方団体としては戸惑うないしは財政措置ができない、こういうことがありますので、閣内でどういう形でこの問題を処理されるか、大臣の見解をまずお聞きしたいと思います。
○後藤田国務大臣 仰せのとおりに、土木工事等は工事契約の変更等の措置もするし、あるいは補助金等を伴うものについても特例の別の措置を講ずるとかいうことを建設省は決めておるようですけれども、ほかの省は必ずしもはっきりしておりません。ことに箱物等について言いますと、地方団体はどうしてもつくりたいという気持ちの方が強いものですから、これをほっておくと恐らく、地方団体の負担、肩がわりみたいな形でやらざるを得ないということになるおそれがありますので、この点については各省に自治省として厳重に申し入れをして、そういったことのないようにしてもらうつもりでおります。
○加藤(万)委員 早急に措置を講ぜられるようにぜひお願いしたいと思うのです。 次に、基地交付金について若干お聞きをしたいと思うのです。これは事例を挙げてお話しした方がよろしいと思いますが、基地交付金が大和市で一億五千二百九十六万二千円、綾瀬市で五億一千六百八万一千円、こういう形で配付されているわけであります。基地に対する交付金の算定というのは一体何を基準にして算定をされているのですか。
○石原政府委員 基地交付金といわゆる調整交付金とで若干違うわけでございます。 まず、基地交付金の方でございますけれども、基本的には国有提供施設が普通の固定資産でありせば固定資産税が入ってくるわけでありますから、それを補てんするという意味合いもありまして、総額の七五%に相当する額は交付対象資産の価格によって案分して配分しております。それから残りは、基地所在市町村の抱えておるもろもろの財政事情に着目して幾つかの要素によって配分いたしております。 それから調整交付金の方は、いわゆる米ドル資産の所在する市町村に対して交付されるわけですが、こちらの方は総額の三分二に相当する額を米軍資産の価格によって案分して配分しております。それから残りにつきましては、米軍が駐留することによる税の減免等による減収その他の財政事情を考慮して配分をいたしております。
○加藤(万)委員 まず、基地交付金についてですが、固定資産の資産評価、国の資産評価は百分の一・四というふうになっているわけですが、基地の場合に、たとえば飛行場を例にとると、飛行場の滑走路その他の面積は非常に広いわけですね。ところが今度、格納庫であるとか宿舎であるとか、極端な例ですが兵舎であるとか、こういうところは資産評価額が相対として高いわけです。住民の被害度と言ってはおかしいですけれども、環境汚染度からいきますと、飛行機の発着の方がきわめて被害度が多くて、固定資産評価額が比較的高いと言われる兵舎であるとかいま言ったもろもろの施設、ここは低いというわけではございませんけれども、相対としては被害度が少ない。そういう観点から見ますと、資産評価が単に建物ないしは土地という資産評価じゃなくて、基地の被害度というものを加味して基地交付金というのは配分されるべきではないか、こう思うのです。その点についてどうかということが一つ。 いま一つ、時間がありませんから一緒に質問をいたしますが、いま出ました調整金です。米軍施設のドル資産に対する調整金という形で出てくるわけですが、たとえば米軍の軍人軍属、家族が基地の中にいる場合には、当然いま言いましたようなドル資産の評価として三分の二が交付されておるわけですが、そうでないいわゆる一般市街に住んでいる米軍の軍人軍属、家族は、御案内のように減免措置がそれぞれありますから、自動車を持っても税はかかりませんし、そこで屎尿処理をしても税がかからない、また家族のごみ収集等についても税の負担を免れる。こういうことに対しては、どこでこの面を補完をしているんでしょうか、二つの点について御質問したいと思います。
○矢野政府委員 二点にわたってのお尋ねでございますが、まず第一点の、単純な資産価格だけではなくて、その施設の種類によって、住民への被害、それに伴う財政需要等にいろいろ違いがあるので差をつけるべきではないか、こういう点でございますが、先ほど局長からお答え申し上げましたように、基地交付金全体の七五%は資産の価格そのものに案分比例して配分をしているのでございますが、残りの二五%につきましてはその対象となります資産の種類、まさにいま御指摘になりましたような資産の種類によりましてある程度の差を設けて割り増しをしておるわけでございます。特に飛行場の場合には、御指摘のような騒音被害等に伴うところの住民対策費等も余分にかかるというような点を考えまして割増し率を高くいたしておりますし、またジェット機が発着するような飛行場につきましては、さらにその上にその二五%の中で割り増しをしていく、通常の価格によって案分をしたものの上にさらに割り増しをするという仕組みをとっておるわけでございます。 なお、二五%の方はそれ以外に、米軍の軍人軍属などが居住しておりますことによって住民税が入ってこない、あるいは電気税、ガス税等が入ってこない、こういったような事例を考慮をして配っておるわけでございます。ただ、先ほども局長からお答え申し上げましたように、基地交付金は本質的にはやはり固定資産税の身がわりでございます。したがいまして、提供施設が全くなくて単に軍人や軍属が住んでおるというような場合でございますと、現在の基地交付金制度の上ではこれは対象にならないという点があるわけでございまして、基地交付金は基地対策としての大きな要素ではございますけれども、他の財政制度も含めてそういった点にもし財政上非常に影響が大きいということならば、対応しなければならない問題ではなかろうか、こう考えておるところでございます。
○加藤(万)委員 基地周辺整備法に基づく諸施設、この中にも、いま言いましたように市街地の中に住む米軍の軍人軍属、家族に対するものは見込まれていない、また、法律上見込むものでもないわけです。いまおっしゃいましたように米軍施設のドル資産に対する評価、これもいまその内容には包含されないわけですね。なぜかと言えば、住んでおる家屋は日本人の家屋である。ところが、そこでたとえば火災が起きたというような場合には当然、自治体消防その他が出動するわけです。それこれを考えてまいりますと、米軍の軍人軍属、家族が住むものに対して何らかの税的な措置を講ずべきではないか。たとえば人頭割というのがありますけれども、それがいいかどうかは別にいたしまして、何らかの形でそれを補完する財政措置が必要ではなかろうか、こう思うわけです。 それから前段の、資産に対する評価を中心にして基地交付金、いわゆる七五%をそれぞれ分配する、この場合でも、たとえば飛行場などというものは、もしそこに民間の住居あるいは民間の工場等があれば大変な資産評価になり、同時に、それぞれの団体の税収入は拡大をするわけです。それに見合うものとして、市町村財政の状況を考慮して残り二五%で処置をされるというのでは余りにも落差がひど過ぎるのではないかと思うのです。結果的には米軍のそういう土地、まあ飛行場と言った方がいいかもしれませんが、そういうものに対する資産評価をもっと高められて、そして片方のたとえば建物とか米軍施設のドル資産とかに見合う——資産の評価の仕方が違いますから資産評価として見合うということにはならないでしょうけれども、お金の上では見合うような処置を今後はとる必要がある。特に資産再評価が三年ごとに行われるということでありますから、この固定資産の評価がえを行うときにはその面も取り込んで次の基地交付金の額を決定する、こういうようなことをぜひひとつ配慮をしていただきたい。特にいま言った二五%の中でそういう面も見ますという話だけではどうも納得ができません。本来あるべきものでないものがそこにあったために起きている地方団体の負担、同時に、そこから上がってくる地方税の収入等を勘案をして、資産の評価の上に積み上げられる金額をぜひひとつ御検討いただきたい、こういうように思います。
○矢野政府委員 御指摘のように基地交付金、あるいは調整交付金を含めてでございますが、これは基地対策としての大変重要な財政手段でございますし、また、基地所在市町村にとりましてきわめて大事な財源でございます。私どもも基地交付金あるいは調整交付金の予算額の確保につきましては、常日ごろ十分努力を重ねておるところでございます。 特に基地交付金の場合には、これは国有資産の価格ということでございます。そういった価格が一定期間ごとに評価がえになるわけでございますが、その評価がえの実態等が固定資産の評価に比べて適切に水準を保つように努力をしてまいりたいと考えております。 なお、調整交付金の方につきましては、これは米軍のドル資産でございますから、御承知のように土地は直接関係がないわけでございます。いわゆる建物、工作物等でございます。したがいまして、これにつきましては評価額の増加ということが御承知のように、土地と違いまして余り期待できないわけでございますが、調整交付金の方につきましては先ほども申し上げましたように、米軍人軍属等がおるということで税金が入ってこないというふうな点、これが市町村の財政にも非常に影響を及ぼしますので、そういった固定資産の身がわり的な要素のほかに、さらに財政対策的な色彩というものをより強くわれわれとしても認識をいたしまして、この確保に努力をしてまいりたい、こう考えておるところでございます。
○加藤(万)委員 時間がありませんから少しはしょって御質問しますが、公共下水道について補助対象事業を御質問します。 いま総事業費に対する補助率、一般都市で七五、指定都市で四五ですね。これは指定都市ができた段階、その時期における指定都市の財政事情、あるいは、指定都市といえば大都市でありますから、片方の法人税割等の税収入が強いということも含めて、こういう措置になっているのだろうというふうに思うのですが、もうそろそろ指定都市と一般都市との間の格差を設ける必然性はなくなってきているのではないか。むしろ指定都市等は、過密の人口増加によって四苦八苦し、同時にまた公共下水道の普及を強く迫られている、そういう状況にもあるというふうに私は判断するわけです。したがって、この時期にそろそろ、一般都市の七五%、指定都市の四五%という格差は必要ないのではないかというふうに思うのです。これが質問の第一点でございます。 第二点は、流域下水道と公共下水道との関係であります。これまたその補助率の格差が大変あるわけでして、私も何回か流域下水道について御質問をいたしましたが、その際には、いわゆる河川に対する国の責任等から見て流域下水道に対する補助率は総体として高い、また、各都市における公共下水道を集合化するというそういう国の政策等も含めて補助率が高い等の御意見をいただきました。しかし今日、これからも大変な規模で下水道事業が行われるわけでありますが、地方団体にとってみれば、流域下水道の部分はそれだけの高い補助率、公共下水道も同じように住民のニーズがあるにもかかわらず補助率の格差がきわめてある。公共下水道の事業費が地方財政を大変大きく圧迫していることはもう申し上げるまでもないわけでありまして、この二つの格差解消について今後どのような措置を講ぜられようとしているのか、あるいは、その見方を若干ずつでも変更し、同時に、私どもが提起をしているような形に変えていく方向を持っておられるのか。下水道課長さん、来ておりますか。
○玉木説明員 まず最初の指定都市と一般都市の補助対象率の格差の問題でございますが、先生御指摘のように現行の第四次五カ年計画におきましては、一般都市が七五%、指定都市が四五%、平均をいたしまして六〇%ということになっております。これは先ほど先生からもお話ございましたように、従来から一般都市と指定都市とで差がございますのは、財政負担能力に差があるということのほかに、下水道の普及状況を見てみましても指定都市が一般都市と比べてかなり高いという状況がございます。したがいまして、全国的な下水道整備のレベルアップの観点から一般都市の補助対象率を高くしておるという状況でございます。現行の第四次五カ年計画の前の第三次五カ年計画におきましては、一般都市が七四%、指定都市が四一・六%でございましたが、これをただいま申し上げましたように、指定都市を約三・四%、一般都市は一%ということで、指定都市と一般都市の格差を若干是正をいたしております。次の第五次の五カ年計画の策定に当たりましては、この格差の是正の問題についてさらに検討を重ねてまいりたいと考えております。 次に、公共下水道と流域下水道の補助率の差の問題でございます。公共下水道も流域下水道も生活環境の改善と公共用水域の水質保全を目的とする点においては変わりはございませんが、ただ流域下水道は、水質汚濁防止の観点から計画される二以上の市町村にまたがる広域的な施設でございまして、ある程度流域下水道に含まれます市町村の意思にかかわらず、公共下水道に先行して整備する必要があるものでございまして、その公益性と緊急性の観点から高率補助になっているものでございます。したがいまして、公共下水道の補助率を流域下水道並みに引き上げるということはいまのところ考えておりません。
○加藤(万)委員 自治省にお聞きをしますけれども、公共下水道事業費の元利償還金の基準財政需要額への算入は現在五〇%ですね。先ほどお話ししましたように、公共下水道のニーズが非常に高いものですから、勢い財政的には相当負担が拡大しているわけです。第五次下水道五カ年計画などを見ましても十何兆円という膨大な予算なものですから、結果的にいま基準財政需要額への算入をもっと高めて——下水道そのものは使うのは非常に長期的なものではありますけれども、お金は短期的に必要になってくるわけですね。したがって、その時期に財政への算入率をもっと高める必要があるのではないか。五〇%を引き上げる意思はございませんか。
○花岡(圭)政府委員 御指摘のように、下水道事業に係る地方債の元利償還金の算入率は五割でございますが、ただ考え方といたしまして、公費で負担すべきものというのは雨水負担分ということで考えております。この雨水負担分といいますのは全体の七割というふうな考え方でおります。交付税で見ていきます五割といいますのは七割分だけでございません。全体についての五割ということでございますから、雨水事業に係る起業債元利償還金についてと全体の五割というものを比較しますと、実際の算入率は七割程度になるという形になっておりますので、この七割の算入ということは、他の事業に比べてもかなり高率な算入率であろうと私ども考えております。
○加藤(万)委員 時間がありませんから、もうこの問題に対する質問は終わりますが、いずれにしても、下水道事業の経費というのは大変莫大なお金でございます。大臣の方でも、基準財政算入に対して特別な配慮をこれからの中で御検討をひとつ煩わしたい、こう思います。 最後に一点だけ、五十四年度特交の減額問題についてお聞きをしますが、言うところのやみ給与であるとか一時金のプラスアルファ分であるとか、そういうものが今度の三百十一億円の減額の対象として実施をされたのかされないのか。新聞では、自治省は引っ込めたとも言うしやったとも言うし明らかではございません。労使間交渉で決まったそれぞれの条件を理事者が執行するのは当然だろうと私は思うのです。特に特交も、これはいわば交付税と同じように各都市の自主財源と私どもは見ておるわけでして、その自主財源を、労使間交渉で決まったことを何か制裁的な処置として利用される、これは交付税なり特交会計に対する介入ないしは法自身の違法性さえ持っているのではないかと私は思うのですが、この点はいかがでしょうか。さらに、今度の特交の分配は一体最高がどこの府県で最低がどこであったのか、この二つの点をお聞きしたいと思います。
○土屋政府委員 まず第一点でございますが、現在の特別交付税の算定上私どもとしては、国の支給率を上回って支給されました期末、勤勉手当及び実質的にこれに相当する給付、いわゆるプラスアルファについては減額の対象にいたしておるわけでございます。 この措置をとっておりますのは、私どもとしては財政的立場からとっておるわけでございまして、いわゆる地方団体に対する制裁といったような意味での考え方ではございませんで、特別交付税自体が全地方団体共有の財源でございます。そういった意味から、地方団体相互間で実質的に衡平に配分するという形でなければならないと思っておるわけでございます。したがいまして、プラスアルファを支給している団体は財源的に余裕があるという考え方から、地方交付税法の規定に基づいて私どもとしては減額対象としておるわけでございます。したがいましてプラスアルファ支給の形態が、条例等できちんと処理をしておられる適法の形をとっておるものと、いわゆる超勤とかいろいろな形をとってやみ給与というかっこうでやっておられるというものもあるわけでございますけれども、そういった適法、違法ということにかかわらず、あくまでも特別交付税を衡平に配分するという目的からこれは減額対象としておるわけでございまして、私どもとしては現在の交付税法の特別交付税の配分趣旨から見ましても、これは決しておかしいものではないと考えておる次第で、ございます。 なお、今回の特別交付税の最低、最高というのはいま資料がございませんので、ちょっとお待ちをいただきたいと存じます。——今回の特別交付税で、どうも詳細な資料を手元に持ってきておりませんで、調べればすぐわかることでございますけれども、道府県について見ますと、額で最大であったのは北海道でございまして、最小のところが、どうも神奈川県か大阪でしたか、ちょっとここは記憶が薄れておりますが、後ほど御連絡を申し上げたいと思います。伸び率では、府県で最大は京都府であったかと思っております。最小は宮城県、これは災害等がかなり減っておりますために最低であったというふうに記憶をいたしております。確かな資料は後ほど御連絡を申し上げたいと存じます。
○加藤(万)委員 いま財源的な余裕があるから、労使間交渉によるものはその自治体の分として財源的余裕の中で吸収したのであって、財源的余裕のあった面は特交としては減額をする、こういまお言葉でございました。しかし私は、いわゆる特交の財源をどう使うか、あるいは交付税の財源をどう使うかというのはまさに自治体の裁量の問題だろうと思うのです。その都市に一番見合った、そしてその労使間の中で一番適正と考えたものとして私は今日の言われている一時金なり給与の上限がある、こういうふうに見るわけであります。どう見ても今度の減額処置、これは配分の問題も含めてでありますが、一方的な制裁的なにおいが非常に強く感じられます。こういうことは結果的に地方団体の労使間の適正な関係というものを欠くうらみが出てまいります。地方の時代と言われるときですから、地方団体のそこにおける自主的な労使関係というものをもっと大事にして、少なくともそれが財政にかかわり合いを持って制裁的な処置として、ないしは、理事者側が労働者に対して、いや、おれはこう思っておったのだけれども国がという、そういうことの起きないようなことを十分今後も配慮していただきたい、こう思うのです。 きょうは時間がありませんからこれ以上のことは言いませんが、どうもそういう面が非常に強いことを御指摘をして、私の質問を終わりたいと思います。
○塩谷委員長 次回は、明九日午前十時より委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後五時四十六分散会