大蔵委員会 第3号
- 発言数
- 26 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1980/02/05
会議録
○増岡委員長 これより会議を開きます。 税理士法の一部を改正する法律案を議題といたします。 お諮りいたします。 本案の提案理由説明につきましては、前国会において聴取いたしておりますので、この際省略いたしたいと存じますが、これに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○増岡委員長 起立多数。よって、さよう決しました。
○増岡委員長 この際、お諮りいたします。 本案に関する質疑は省略いたしたいと存じますが、これに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○増岡委員長 起立多数。よって、さよう決しました。 —————————————
○増岡委員長 本案に対し、自由民主党・国民会議を代表して、綿貫民輔君外三名より修正案が提出されております。 この際、提出者から趣旨の説明を求めます。愛知和男君。
○愛知委員 ただいま議題となりました税理士法の一部を改正する法律案に対する修正案につきまして、提案者を代表してその趣旨を御説明申し上げます。 本法律案は、昭和五十四年中の成立を期して提出されたのでありますが、すでに同年が経過し昭和五十五年に至っておりますので、本修正案は本法律案附則第二十四項の規定中に引用されております法律番号の年の表示を昭和五十五年に改めようとするものであります。 何とぞ御賛成くださいますようお願い申し上げます。
○増岡委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 —————————————
○増岡委員長 これより原案及び修正案を一括して討論に付します。 討論の申し出がありますので、これを許します。正森成二君。
○正森委員 私は、日本共産党・革新共同を代表し、ただいま議題の税理士法一部改正案に対し、反対の討論を行います。 反対の第一の理由は、本案が税理士及び税理士会に対する大蔵省、国税庁の監視、監督権限を大幅に強化し、税理士を国の徴税体制に組み込もうとしていることであります。シャウプ税制以来、自主申告を基本とした納税制度のもとで、税理士は大蔵省、国税庁の監督のもとにおいても自主権の確立、納税者の権利擁護の立場に立って公正な税務行政の実現に大きな役割りを果たしてきています。昭和四十七年に日本税理士連合会が発表した税理士法改正に関する基本要綱はまさにその精神から打ち出されたものであります。 ところが、本改正案においては助言義務や使用人の監督義務を新設し、税理士に対する国の監視、監督権限を飛躍的に強化し、いわば税理士監視取締法的色彩を強めるものとなっております。これは自主申告制度の形骸化とともに、税理士と税理士会を税務行政の下請機関化させるものにほかならないのであります。 第二に、一般消費税導入の布石としての徴税体制の整備が図られていることであります。政府は国民の厳しい審判にもかかわらず、依然として五十六年度以降の一般消費税導入をもくろんでおります。本案による間接税取り扱いを可能とする業務の拡大、さきに述べた助言義務、相談のてんまつの記帳義務の創設や小規模業者援助の義務化などは、小規模業者をも含めた国民への課税の円滑化と税務実務の大量処理を可能とするもので、一般消費税導入後の徴税体制づくりにほかならないものであります。労働者や中小企業家、消費者など国民の多くでつくられた一般消費税反対のための中央連絡会が全国集会において税理士法改正に反対する決議を行ったのも、まさにこのためであります。一般消費税導入の姿勢をとり続けながら、あたかも本案は無関係であるかのように弁ずる政府の態度は国民を二重に欺瞞するものであります。 第三の理由は、本法案の成立を期して税理士会一部上層部の意向によって法案買い取りともいうべき現金ばらまきが行われていることであります。税理士内部においても反対意見の強い本法案の実現のために二億円もの政治献金を行うということは、公正なる国政を金権によってじゅうりんするものにほかならず、政治的道義はもとより、贈収賄に当たる疑惑を否定できないもので、その真相を解明すべきは当然であります。 このような疑惑に包まれた、しかも法務大臣が事態の重大性について、厳正公平に対応する、こう述べているとき、本法案を成立させることはまさに本院と当委員会の権威を著しく失墜させると申しても過言でなく、疑惑解明を待ち、また、証人、参考人喚問など当委員会で審議を慎重に行うべきは当然であります。 さらに、本案の実現が大蔵省、国税庁と強く結託した日本税理士会連合会の一部幹部の意向によるものであって、多くの良心的な税理士は、むしろ本案の実現に強く反対し、労働者、中小業者とともに反対運動を繰り広げていることも重視すべきであります。 最後に、私は本案が採決になった後行われる附帯決議について一言させていただきます。 この附帯決議の第一項は、「助言義務の規定は、税理士の社会的責任を明らかにする倫理的規定」であると述べられておりますが、私の質問の中でも、政府当局みずからがこれは単なる倫理的規定ではなく、法四十六条によって一般的懲戒の対象になると明確に述べているわけであります。このような附帯決議の規定は国民を愚弄する以外の何物でもありません。 また次の項目では、「税理士でない者が税理士業務を行うことのないよう、十分な監視措置を講ずること。」こういうように法案にすでに規定されているものについて屋上屋を重ねるような項目を設けながら、一方、項目の中では「第二条に規定する税務書類の範囲等に関し、現に商工会、商工会議所及び青色申告会等の行っている正当な業務については、今回の改正によって実質的に影響を受けることのないよう運用面において配慮すること。」こう定めております。これは法のもとの平等に反して国税当局の言いなりになる商工会や商工会議所や青色申告会にのみ便宜を認めようとするものであって、言語道断と言わなければなりません。 以上の点から見ても、本法案及び附帯決議はきわめて危険な反国民的なものであることは明白であります。 私は、本法案の成立が政府が進めている一般消費税導入、大衆増税路線に対応した反国民的徴税体制の強化につながり、税理士はもとより、国民の人権をも侵しかねないものとなることを強く指摘し、反対討論を終わります。(拍手)
○増岡委員長 これにて討論は終局いたしました。 —————————————
○増岡委員長 これより採決に入ります。 まず、綿貫民輔君外三名提出の修正案について採決いたします。 本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○増岡委員長 起立多数。よって、本修正案は可決いたしました。 次に、ただいま可決いたしました修正部分を除く原案について採決いたします。 これに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○増岡委員長 起立多数。よって、本案は修正議決いたしました。 —————————————
○増岡委員長 ただいま議決いたしました本案に対し、自由民主党・自由国民会議、日本社会党、公明党・国民会議及び民社党・国民連合を代表して、高鳥修君外三名より、附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 この際、提出者より趣旨の説明を求めます。高鳥修君。
○高鳥委員 ただいま議題となりました税理士法の一部を改正する法律案に対する附帯決議案につきまして、提案者を代表して、簡単にその趣旨を御説明申し上げます。 この決議案は、今回の改正に伴い、商工会等の業務が影響を受けることのないよう配慮するとともに、助言義務及び使用人監督義務違反に係る懲戒処分の運用、税理士会の分割等についても慎重なる配慮を要請するものであります。 また、税理士法人、懲戒処分の効力発生時期及び除斥期間並びに税理士制度のあり方について今後の検討を求めるほか、試験免除制度に関し所要の研修について厳正を期するとともに、税理士の業無制限について十分な措置を講ずべきことを要請しております。 個々の事項の趣旨につきましては、その説明は案文の朗読によりかえさせていただきます。 税理士法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、次の事項について、留意すべきである。 一、助言義務の規定は、税理士の社会的責任を明らかにする倫理的規定であり、税理士に対する処分自体を目的とするものではないので、助言義務違反に係る懲戒処分の取り扱いに当たっては、税理士と納税者の地位を不当に損うことのないよう慎重を期すること。 一、第二条に規定する税務書類の範囲等に関し、現に商工会、商工会議所及び青色申告会等の行っている正当な業務については、今回の改正によって実質的に影響を受けることのないよう運用面において配慮すること。 一、税務職員に対する会計学の試験の免除に関し、税理士の資質向上のため、所要の研修について、税理士審査会の指定、運営、実施、全般にわたって厳正を期し、一般試験との均衡を失しないよう配意すること。 一、懲戒処分の効力発生時期については、行政処分一般に共通する問題として、今後とも検討を行うこと。 一、懲戒処分の除斥期間については、今後他の立法例を考慮しつつ更に検討を進めるとともに、税理士の地位安定の観点から懲戒処分の運用に当たって一層配慮すること。 一、税理士法人については、社会的必要性の度合や、税理士業務の性格等を勘案しつつ、今後更に検討を行うこと。 一、使用人等に対する監督義務違反が税理士事務所の自主性を侵すことのないよう、その懲戒処分の発動に当たっては慎重を期すること。 一、税理士でない者が税理士業務を行うことのないよう、十分な監視措置を講ずること。 一、登録即入会制度の運営並びに税理士会の分割等については、慎重な配慮を行うこと。 一、税理士制度のあり方については、今後とも、その運用の実態及び社会経済情勢の推移に対処し得るよう引き続き所要の検討を行うこと。 以上であります。 何とぞ御賛同を賜りますようお願い申し上げます。
○増岡委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 お諮りいたします。 本動議のごとく附帯決議を付するに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○増岡委員長 起立多数。よって、本動議のごとく附帯決議を付するに決しました。 本附帯決議に対し、政府より発言を求められておりますので、これを許します。竹下大蔵大臣。
○竹下国務大臣 ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても御趣旨に沿って配意いたしたいと存じます。 —————————————
○増岡委員長 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○増岡委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 ————◇—————
○増岡委員長 この際、昭和五十四年度の水田利用再編奨励補助金についての所得税及び法人税の臨時特例に関する法律案起草の件について議事を進めます。 本件につきましては、先般来理事会で御協議願い、お手元に配付いたしましたような草案を得ました次第であります。 まず、本起草案の趣旨及び内容を御説明申し上げます。 本起草案は、昭和五十四年度に政府から交付される水田利用再編奨励補助金について、税制上、次の軽減措置を講ずるものであります。 すなわち、第一に、個人が交付を受ける同補助金については、一時所得の収入金額とみなすとともに、転作に伴う特別支出費用等は、一時所得の必要経費とみなすこととし、第二に、農業生産法人については圧縮記帳の特例を設け、当該法人が交付を受ける同補助金については、交付を受けた後二年以内に、事業の用に供する固定資産の取得または改良に充てる場合には、圧縮額を損金に算入することといたしました。 なお、本特例措置による国税の減収は約九億円と見込まれます。 以上が、本草案の趣旨及び内容であります。
○増岡委員長 この際、本案は歳入の減少を伴うこととなりますので、衆議院規則第四十八条の二の規定により、内閣において御意見があれば発言を許します。竹下大蔵大臣。
○竹下国務大臣 この法律案につきましては、稲作転換の必要性に顧み、あえて反対いたしません。
○増岡委員長 お諮りいたします。 この起草案を委員会の成案とし、これを委員会提出の法律案として決定するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○増岡委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 なお、本法律案の提出手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○増岡委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午前九時五十六分散会 ————◇—————