社会労働委員会医療保険制度に関する小委員会 第1号
- 発言数
- 64 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1980/03/05
会議録
○戸沢小委員長 これより医療保険制度に関する小委員会を開会いたします。 この際、一言ごあいさつを申し上げます。 私、前国会に引き続き小委員長の重責を担うことになりました。小委員各位の御支援、御協力を賜りますよう重ねてお願い申し上げます。 それでは、医療保険制度に関する件について調査を行います。 本日は、前回の運営委員会において御相談いたしました結果に従って、保険外負担に関する問題及び老人保健医療制度に関する問題について調査を進めたいと存じますが、まずお手元にこの二問題につきましての資料を配付してございますので、この政府の方で用意した資料でございますが、この資料について厚生省当局から説明を聴取いたしまして、その後、保険外負担に関する問題から質疑に入りたいと思います。 時間は大体一時間くらいと予定しておりますので、よろしくお願い申し上げます。 それでは、厚生省当局から二つの資料について説明を願います。医療課長。
○仲村説明員 医療課長でございます。 お手元にお配りしてございます資料、横に長い方でございますが、まず七ページをお開きいただきたいと思います。 室料差額関係の通知の最近の主なものについて御説明いたしますが、室料につきましては、古い話でございますが、昭和十三年から実は通知が出ておりまして一応公認の形になっておりますが、三十九年に基本的な通知が出まして、患者側の強い要望もあるので、差額それ自体を全部を否定することはできないけれども、五分の一ないし四分の一にしろという三十九年の通知が出ておりました。しかし四十八、九年ごろにいろいろ問題が出てまいりましたので、指導の態度をはっきりするために四十九年三月二十九日にいまごらんいただいておりますような保険局長通知が出たわけでございます。 その大ざっぱな内容を申し上げますと、記書きのところに書いてございますが、一応差額徴収を行い得る部屋というものを特別室という名前にしておりますけれども、「個室又は二人部屋であって、差額徴収を行うにふさわしいものに限られる」という基準を設けてございます。それから、徴収の要件でございますが、「患者の希望があった場合に限られるもの」であって、治療上の必要でそういう部屋に入れた場合には「差額徴収を行ってはならない」。そして、患者に十分納得をしていただくように「保険医療機関内の見やすい場所に特別室の料金等を掲示しておく」とか、次のページへ参りまして、実際にお入りになる患者さんには十分「明確かつ懇切に説明し、その同意を文書をもって確認のうえ」収容を行ってください。それから、ではその差額徴収を行ってもよい病床の割合はどの程度かということで、ここにおおむねの原則を示したわけでございますが、全部が差額では保険医療に重大な影響を及ぼすという観点で、真ん中ごろでございますけれども「各々の保険医療機関の全病床数のおおむね二〇%を超えないよう」指導を徹底していくということでございます。 それから四十五年一月に、これは保険と直接関係ないのでございますが、医療審議会の方の公的病院の病床規制の附帯事項の中にもこのような指摘もございましたので、国立の保険医療機関についてはその割合を一〇%以下に改善すべきである、このようなことで指導を徹底するように四十九年に通知を出したわけでございます。 その後、九ページへ参りまして、五十三年の一月に、診療報酬改定が五十三年二月からございましたが、これを機にさらに指導を徹底すべく保険局長通知が出ておりまして、その主なところを申し上げますと、五十三年二月の診療報酬改定では、室料及び看護料等入院料関係について約二〇%の引き上げを行いましたし、ICU、特別集中治療室管理の加算とか基準看護二類に特別加算を新設する等いろいろ対策を講じたところであるので、以下についてさらに指導を徹底していただきたいということで、入院の室料差額につきましては、三人室以上について依然として費用を徴収している医療機関については速やかに改善するような指導を徹底してほしい。それから、患者が希望しておらないのに差額徴収を行う、あるいは希望していないのに差額ベッドへ入るようにというふうなことを言っておる医療機関については、そのような指導を徹底すると同時に、全体的に差額病床割合が著しく高いというような医療機関については、保険医療機関の指定または更新による再指定の際に十分改善がなされた上で指定を行うというふうなことを徹底するようにということで通知が出ております。 また、付添看護につきましては、基準看護病院における看護というのは、そもそも個々の患者の病状に応じて適切に行われることが基本的要件であって、本来、病院の責任において行われるべきものである。したがって、付添看護は病院の看護を代替するとか看護力の補充として行われることがないように制度の趣旨を徹底して指導を強化してもらいたい。 それから、先ほどちょっと申し上げました看護料に関しましては、入院看護に特別加算を新設したということがございまして、正当な理由がなくて患者の負担による付添看護が行われた場合は、これは基準看護の要件に違反しておりますので承認の取り消しをするような措置を講ずるようにということでございます。また、基準看護病院に入院する際に、患者さんに付添看護をつければ入院させてあげるとか、そのように強く勧奨するというふうな状況があった場合には、そういう医療機関は指定あるいは更新の際の再指定の場合に十分改善がなされた上でこの措置を行うというふうな通知が五十三年の一月に出ておるわけでございます。 その次のページは、後で御説明いたす中身と関係いたしますが、私立の大学病院につきましては、このような指導をいたしましてもなかなか差額の部屋の率は減りませんので、五十四年の八月に、保険局長から文部省の管理局長と大学局長に対しまして、そのような趣旨の改善方を要望いたしました。同時に、日本私立医科大学協会に対しましても、状況の説明と善処方をお願いするような文書を出したわけでございます。 それから、十二ページへ参りまして、本年の一月に至りまして、文部省の大学局長から、付属病院を置く各私立大学の学長あてに、私どもの調査の結果を踏まえまして、大学病院というのは医学の教育あるいは研究の場という本来の機能を持っておるけれども、同時に地域医療における中心的な医療機関として社会の要請にも応ずる必要があるというような趣旨の文書が出ておりまして、厚生省で指導しております三人室以上での差額徴収については、できるだけそれを改善するようにというふうな文書がこのような形で出ております。 また、それを受けまして厚生省から各県の保険主管部課長に、このような通知が出たので、大学病院についても十分指導をするようにという通知が出ておるわけでございます。 以上が入院の差額ベッドと付添看護につきましての通知のあらましでございまして、それで、前の方へ戻っていただきまして、実際の数字を御説明させていただきます。 まず、二ページの表をごらんいただきたいのでございますが、五十四年七月の差額ベッドの現状がどうなっておるかという数字がここに挙がっておるわけでございまして、現在一人部屋で差額を取ることができるようになっておる病床の割合が、右から二行目の「割合」という欄にございますが、六九・一%でございます。二人部屋の場合には三九・八%、それから三人以上の部屋につきましては四・二%という割合の差額徴収の状況でございまして、全体で一四・七%でございます。これを左の欄の前年と比較いたしますと、一人部屋の場合には六八・八から六九・一とちょっとふえておりますが、二人部屋の場合には四一・二から三九・八%に減っております。それから、特に私どもが重点を置いております三人以上の部屋につきましては、五・一%から四・二%ということで〇・九%減少しておりまして、これは年々減少しておる数字でございます。 (2)は、それを経営主体別に見るとどういうことになるかということでございまして、国立の場合で申し上げますと、三人室以上はゼロになりました。それから、公立病院の場合には〇・二%の徴収状況でございます。その他の公的、これは日赤、済生会等でございますが〇・六%、もう少しで解消するのではないかと想像されます。それから、医療法人の場合も五%ということで、前年より一%減少しております。それから、一つ飛ばしまして、その他の法人で六・三%、個人で三・九%ということで、先ほど申し上げましたように、全体で四・二%ですが、さっきの通知のところで申し上げましたように、学校法人に関して見ますと四四・二%ということで、まだ半分弱の差額が三人室以上である、こういうことでございまして、そういう問題があるわけでございます。 それで、これを全体で見ますとどうなるか。一、二、三人以上全部を集めまして見たのが(3)の表でございまして、全体で見ますと、国立で四・六%が差額を取っております。それから、以下ごらんいただきますように、二けた台の数字が並んでおりますが、学校法人につきましては、全体で五五%というふうな費用徴収の状況になっております。 それから、その次の三ページへ参りまして、その費用徴収の額はどの程度かということで、これは三人ということに限らず、全部のそれぞれの料金を度数分布的にとってございますが、一番多い階級区分は千円から二千円のところでございまして、東京都で一部に聞いてみましたところが、三人部屋でやはり千円から二千円程度のところが一番多いようでございます。それから、次の階級区分が五百円から千円のところで二二%、二千円から三千円が一四・八%。これを全体をトータルいたしますと、六三・一%が五百円から三千円までという階級でございます。 それで、まことに恐縮でございますが、また一ページ目へ戻っていただきまして、地域的にそれがどうなったかということを書いてございますのでちょっと御説明いたしますと、右半分の上に書いてございますが、三人室以上で差額徴収が完全に解消した県は、五十三年は十九県ございましたが、五十四年はそれが八つふえまして二十七県に増加しております。したがって、差額ベッドの解消というのは一応の成果を見つつあるというふうに私どもは判断しておるわけでございます。 (5)のところに書いてございますが、五年前から始まった調査でございますが、五年前の四十九年と比較してみますと、全体で当時差額徴収の割合というのは一九・二%でございましたが、現在は一四・七%に減少してきております。特に三人室以上では、当時の八・七%から四・二%というふうな減少になっているわけでございます。 以上が差額ベッドの関係でございます。 それから、四ページへ参りまして、基準看護の関係、看護料の関係でございますが、現在基準看護をとっております病院数はごらんのように三四・五%となっておりますが、これを病床別に見ますと、五十四年はちょっと数字がございませんので五十三年でごらんいただきますと、全体の病床の六二・八%が基準看護病床となっておるという数字をここに挙げてあるわけでございます。 五ページ目へ参りまして、そういう基準看護に対してどのような看護料が払われているかということでございます。 普通看護料というのは、基準看護をとっておらない病院の患者一日当たりの点数でございまして、九十一点でございますが、それに基準看護の承認をとっておるところでございますと、この五つの区分がございまして、患者二・五人に看護婦等が一人の場合には、二百二十四点の加算がありまして、一日三千百五十円払っております。いまのは特二類でございます。それから、特一類というのは三対一でございまして百七十点の加算。一類というのは四対一で百二点の加算。二類につきましては五対一で六十一点の加算。三類については、これは結核、精神が主でございますが、六対一でございまして、三十六点の加算ということでございます。それから、先ほどちょっと申し上げましたが、一般の二類、この下から二行目の二類は、患者が重篤な場合には特別加算ということで二百七十三点がつけられるというふうなことを、五十三年二月の診療報酬改定で新設したわけでございます。 それから、右半分へ参りまして、普通看護病院で、症状の重い、軽いによってでございますが、たとえば「承認要件1、2」と書いてございますが、これは非常に重症の場合でございまして、絶対安静でございますとか常時監視を要するような状態の患者、あるいは常時監視を要し、随時適切な処置をとる必要のあるような患者さんについては、上の箱に書いてございますように、それぞれ療養費払いの形で看護料が支給されておるわけでございます。 それから、「承認要件3」というのは、寝たきりのような感じの体位変換ができない患者さんでございますとか、食事とか用便について常に介助を要するような患者については、その付き添いについて療養費払いの形で上の額の七割程度の支出をしておるというのが現状でございます。 その次へ参りまして、六ページでございますが、このような点数がどのような経過で改善されてきたかということで、診療報酬改定のございましたときの点数の推移をここに書いてございます。四十七年に普通看護の三十点で始まりましたものが、現在は九十一点になっております。それから、特二類につきましては、四十九年に新設されたわけでございますけれども、百六十一点から二百二十四点。それから、特一類につきましては六十四点から百七十点に現在改定されておるというのが現状でございます。 以上で説明は終わらせていただきます。
○戸沢小委員長 それでは、引き続きまして老人保健医療問題についての資料の説明を願います。古市老人保健課長。
○古市説明員 老人保健課長でございます。 いまの資料に引き続き、十四ページでございます。十四ページの縦長の表から説明させていただきます。 最初に、「老人保健医療関係検討経緯」ということでございますが、御承知のとおり、四十七年の二月に老人福祉法の改正法案が国会に提出されまして、六月十六日に成立いたしました。現行の老人医療費の支給制度というものが四十八年の一月から実施に移されているわけでございます。 それで、当時から問題にされておりましたが、これによりまして老人の受療というものが容易になる反面、それが安易な受療から医療費が上がるのではなかろうかというようなことも危惧されたわけでございますが、五十年七月に国保中央会の方から「老齢者保健特別対策の創設」という中間報告の意見が打ち出されております。これは国民健康保険の中に老齢者が多いことから、いわゆる老人につきましては別建てにいたしまして、公費でもって新しい制度を創設すべきである、このような趣旨でございます。 五十年の十二月になりまして、予算編成に際しまして老人医療費の一部有料化ということが大蔵省から話が出ましたが、これは結論的にはいわゆる次官の復活折衝で白紙撤回ということになったわけでございます。 それで、老人保健医療制度につきましては非常に基本的な重要な問題であるということから、厚生大臣の私的諮問機関といたしまして老人保健医療問題懇談会、これが五十一年二月に一応設置されました。その後、数十回の検討を経まして、五十二年十月にいわゆる老人懇からの報告書、「今後の老人保健医療対策のあり方について」というものが提出されたわけでございます。この中で指摘されております現行制度の問題点というのが三つございまして、現在の制度というものは医療費の保障に偏重しているという点が第一点。それから二番目といたしまして、保健サービスの一貫性に欠けている。これはいわゆる健康増進から医療、疾病予防、機能回復という中で臨床的な治療が中心になっている。その前後の方が手薄である。それからもう一点は、いわゆる壮年期から十分な健康に注意しなかったら老人病というものは防げない。それにしては壮年期から老齢に至るそこがまた一貫して健康管理がなされていない、この縦横の御指摘であったかと思います。それから、次の第三点目といたしましては、医療費負担に不均衡が生じている。これは保険制度間における老齢者を抱える率の相違からくるいわゆる財政的な不均衡、この三つの御指摘でございました。 そのような意見を受けて厚生省の中で種々検討したわけでございますが、その間国会におきましても右側に書きましたように、五十二年の十一月には参議院の社労におきまして十四項目の医療保険制度についての考え方というのが提出されました。その中に十一番目に「老人保健医療制度の整備」というのが盛り込まれているわけでございます。 五十三年の二月に至りまして、小沢前々大臣のときに、老人の総合的な保健医療制度を次期通常国会に提出し、来年秋から実施したいという答弁がなされております。いわゆる五十四年秋から実施したいといった訴えをしたわけでございます。その線から検討を経ました結果、小沢大臣が五十三年十二月にいわゆる小沢構想という一つの御見解を記者発表されたわけでございます。 次に、橋本前大臣になりまして、またいろいろ内部検討を経ましたが、橋本大臣の一つのお考えといたしまして、五十四年の十月に橋本構想というのが出されたわけでございます。 以後は、先生方御承知のとおり、年末の予算編成に当たりまして厚生、大蔵両大臣の間で、五十六年度に老人保健医療制度の改正を図るため鋭意検討する、いわゆる覚書というものが結ばれて今日に至っておるわけでございます。 次のページでございます。小沢前々大臣と橋本前大臣のそれぞれの構想についてでございますが、いわゆる小沢構想につきましては、一言で申しますと、現在の制度から別建てにして老人保健医療制度というものを構築する。そのために、給付の内容といたしましても、医療給付だけではなくて、この括孤内に書きましたような種々の健康増進、それからリハビリを含めました予防給付というものも総合的に行っていく。実施主体は市町村であり、医療給付の方は七十歳以上、予防給付については六十五歳以上。この場合、所得のある方には、一部負担もごくごくわずかな一部負担を考える。それから、財源はここに書いたとおりでございますが、これは当時と申しますか、現行の老人医療費の財源負担割合と同じ率で、大きな変動を与えないという形でこういう数字が出されたというように聞いております。 それから、橋本前大臣の構想につきましては、現行制度を前提といたしまして別建てにはしない、いわゆる各種保険間で財政調整を行うという案でございます。括孤内に書いてありますように、たとえば三割程度は加入者の数で案分する。また、別案といたしましては、三割程度を被保険者の数、ここで言いますと世帯主の数で案分する。さらに、あわせて被用者保険間で五割程度財政調整するというような考えでございます。 それから、中高年の保健事業につきましては、このような財調によって浮きました公費でもって拡充を図るということで、その場合に市町村住民を対象といたしまして、小沢構想では六十五ということでございましたが、四十歳まで下げて住民の健康増進を行う。この場合に受益者負担というものも一部考慮する、このような案でございました。 次に、老人医療費関係の数字につままして簡単に御説明申し上げますが、十六ページの縦長の表は、いわゆる人口構造の老齢化が急速に進んでいくという、よく出されている表でございまして、五十五年、上から二段目におきましては、ちょうど真ん中でございますが、六十五歳以上の人口が八・九%でございますが、七十五年に至ると一四・三%になる。したがいまして、老年人口指数、いわゆる生産人口、十五から六十四歳の間の人口を分母にいたしまして、六十五以上の老人を分子にいたしまして、どの程度の生産人口で何人の老人を扶養するかということでございますが、一番右端の数字で、五十五年のところが一三・二、すなわち約八人の生産人口で一人の御老人を扶養していくということでございますが、七十五年になりますと二一・七、すなわち五人の若い人で一人のお年寄りを支えていく、よく言われている数字でございます。 下段の表は六十五歳以上の人口比でございますが、わが国では昭和七十五年に一四・三という形になって、大変だ大変だということでございますが、欧米先進諸国ではすでに昭和五十年のところで各国大体一四%前後をすでに突破しているところも出ている。ただ問題は、ここに至るまで、数十年、数百年という経緯で欧米諸国はなったわけでございますが、わが国では約二十年から二十五年でこの非常に大きな老人を抱え込む社会になったということが言われているわけでございます。 それから、次の表でございます。六十五歳以上人口比率が五%から一二%になるまでの間に何年たつかということでございますが、一番右に書きましたように、わが国では二十五年から七十年の四十五年間でこういう状態になる。西独では七十五年、フランスでは百七十年、スウェーデンでは百五年という経緯を経てこういう高齢化社会に至ったということでございます。 次に、老人医療費の方でございますが、まず国民医療費は、御承知のとおり、十兆を突破いたしまして、見込みでございますが、五十五年には十一兆九千億というような数字が想定されておりまして、国民所得に対する割合は六%ということでございます。このうち国庫負担の割合が三割ということで推移をしてきているわけでございます。 次の十八ページでございますが、この全体像の中におきまして老人医療費の推移を見ていただきますと、一番上がいま申し上げました十兆なり十一兆の国民医療費の伸びでございますが、対前年度約九%になっております。二行目は、老人医療費、これは七十歳以上の老人の方にかかる医療費まるまるでございます。国の制度の方は、七割の自己負担分を公費で置きかえての老人医療費の支給と言っておりますが、ここにいいます老人医療費というのは、その人まるごと、保険を含めてかかった額でございます。これはここに書きましたように二兆四百五十一億が五十五年度見込まれているわけでございまして、対前年度伸び率は、国民総医療費よりも少し高いところでございます。これを分解いたしますと、いわゆる老人人口がふえているということが一つと、それから老人医療費は一般の医療費よりもやや高いという二つの積からこういう形になっているかと思います。そういうことで、国民医療費の中における老人医療費の割合が一三、一四、一五、一六、一七という形で微増しつつあるということでございます。その二兆のうち、いわゆる老人医療費の国庫負担分というのが九千八十七億、先ほど申し上げました二兆を一〇〇%といたしますと四四・四%になるわけでございます。さらにこの中で、四十八年からできました国のいわゆる老人医療費無料化制度で持っておる額が二千九百五億という形でございます。 その関係を負担別に少し詳しく書いたのが次の表でございます。一番右側から二欄目でございますが、先ほどの二兆、これが十割分の老人医療費でございます。この負担区分を縦に見ていただきますと、一兆六千億、七八・七%、これが保険者負担分になっております。この保険者負担分の中には国保等については国庫負担がございますので、さらに分けますと、四八・五%、三〇%で、国庫負担がここにも三〇%いっているということでございます。それから、公費負担が四千三百五十八億、二一・三%、これがいわゆる老人医療費の無料化制度で行っている額でございますが、これをさらに分けますと、国が三分の二でございますから二千九百五億、一四・二%、三分の一が地方自治体、都道府県、市町村で持っている額でございまして、七・一%。そういうことで、国庫だけ再掲いたしますと、九千八十七億、四四・四%というような負担になっております。 次の十九ページでございますが、先ほど申し上げましたように、七十歳以上の加入者の割合は各種保険制度によって相違しておりまして、一番下の五十三年度を見ていただきますと、国保が六から七、八と、七十歳以上の比率が多くなってきている。各管掌別に全部多くなってきております。一番右側の保険全体では、四から五・三%までふえてきております。国保の加入率が高いということでございます。 それを反映いたしまして、その中段の表でございますが、老人医療費の割合も国保の方が二七・七%、一番右側に書いてありますように保険全体では一八・三%ということで、国保に重圧がかかっていると言われているゆえんでございます。 以下の二表は、公費負担制度による予算の推移を書いたものでございまして、先ほど申し上げました二千九百五億という数字が一番右にございます。それから、現行制度で老人医療費の支給対象者の数の推移がその下に書いてありまして、五十五年度では五百八十万八千人という数でございます。 次の二十ページの表は、いわゆる所得制限の話がよく出てまいりますが、老人医療費支給制度の場合にはいわゆる所得制限がございます。本人収入額(二人世帯)の所得制限額で申しますと毎年改善されてきておりまして、現在二百十六万四千円という額でございます。これは老齢福祉年金の所得制限とリンクして進んでいるということでございます。それから、扶養義務者等の収入額につきましては、六人世帯にありましては、昭和五十年の八百七十六万から据え置きになっている状況でございます。 次のページは、被用者保険の老人、それから政管全体の比較という形、次に国保の中での老人医療費の支給対象者の受診率、一件当たり診療費、一人当たり診療費と国保全体との比較。これは一言で申し上げますと、受診率の方は老人の方がやや高くなってきておりますが、一件当たり診療費の伸びは全体より低いということで、トータルの一人当たり診療費は老人だけ特別高くなっているわけではございませんで、やはり全体と同じ伸び率を示すに至っておるということでございます。 それから、二十三ページでございますが、よく受診率がどんどん高くなるという話がございますので、一つ表をつけさせていただきましたが、確かに患者調査によりますと、国民の受診率は四十七年から総数で六・二二から七・〇七まで上がってきておるわけでありますが、ここでごらんになっていただきますとおり最近の受診率の伸びは鈍化しておりまして、五十三年には五十二年の受診率を各年齢層とも下回っているわけでございます。 その下の図は、年齢階級を横軸にとって縦に受診率を書いております。点線が一番上にいっておりますが、これは五十二年七月の受診率でございます。五十三年の調査では、高齢者もそれより下回っている。だから、受診率が青天井で伸びていっているという形ではなくて、ある一定限度のところでほぼ落ちつきを見せておる、このように解釈することもできるかと思います。 最後の二十四ページの表でございますが、国民がどの程度病気であるかということで毎年十月に国民健康調査というのを行っておるわけであります。これもごらんになっていただきますように、調査当日、百人のうち何人病気であったかというのを見た数字でございますが、これも横ばいでございます。六十五歳以上につきましても横ばいでございます。ただ、官同齢者の病気の率が総数の平均よりも三倍程度高い、高齢者の方が病気がちであることが明らかでございますが、国民の病気の量がどんどんふえていくということじゃなくて、有病率も大体落ちつくべきところへ落ちついているということであろうかと思うわけでございます。 それから、七十歳以上の人の病床利用率の推移でございますが、やはり病院の患者の老齢化がうかがわれるわけでございます。 それから、平均在院日数につきましても伸びておりますが、やや横ばいになっていくだろうか、このような見通しでございます。 以上、おわかりにくかったと思いますが、取り急ぎ御説明いたしました。
○戸沢小委員長 もう一つの資料はごらん願えればいいですね。
○古市説明員 これは先ほど簡単に申しました山田雄三さんの老人懇の答申でございますので、御参考にしていただきたいと思います。
○戸沢小委員長 御苦労さんでした。 —————————————
○戸沢小委員長 それでは、ただいま説明を聴取いたしました問題のうち、保険外負担に関する問題につきまして、まず質疑の申し出がありますので、順次これを許します。湯川宏君。
○湯川小委員 それでは、差額ベッドのことから伺いますが、いまいただきました資料の二ページの一番上で、一人部屋、二人部屋の数字が、五十四年七月で十万五千と十五万二千、合わせて二十六万ぐらいですか、出ておるわけですが、全体で百十六万のうち二十六万といいますと二割を超えておるわけです。これは病人の希望その他状況から見まして、一人部屋あるいは二人部屋に入りたいという人も現実におることは間違いないことなんですが、この程度の割合は社会的に見てやや多いという感じですか、それともこれが一般の需要にマッチした数字であるというふうに考えておられますか。
○仲村説明員 ただいまお尋ねの件でございますが、差額ベッドは、百十六万六千床に対しまして、一人部屋が七万床ということで六・二%でございます。二人部屋で申し上げますと六万ちょっとでございまして五・二%。両方合わせまして一二%ぐらいの一人部屋、二人部屋の保有率と申しますか、状況になっておるわけでございます。これは全数でございますので、先ほどもちょっと申し上げましたが、経営主体別と申しますか、あるいは地域の中心的な病院あるいは特殊な機能を有する病院その他で、患者さんが希望する率も非常に違うのではないかと想像されます。たとえば、先ほど問題になりました大学病院等ですと、差額の部屋でもむしろ入りたいという患者さんの希望の方が強いというふうな現状があろうかと思いますので、そこのところは、その地域におきます患者と医療機関の需給バランスと申しますか、そういう点で実際上は成り立っているのではないか。したがいまして、全国的に差額ベッドのうちの一二%程度が十分かどうかというのは、私どもとしてもちょっとお答えいたしかねる部分ではないかと思います。
○湯川小委員 構造上一、二人部屋になっておりながら差額を徴収しないのが四割ないし何割かあるわけですね。これは経営者側の善意によるのか、あるいはたまたまその施設が、一人部屋であるけれどもたとえばトイレがうまくない、手洗いのシンクがうまくないとか、そういうことで一人部屋としては取れないという状況から取っていないのか。いろいろ事情があると思いますが。
○仲村説明員 おっしゃられたようなことがすべて要因として加味されているのではないと思いますが、たとえば同じ二人部屋でも北側にあります病室は南側の患者さんと比較して不利だから取れないとか、ナースステーションのそばでございますとか、いろいろな個々の条件で違いますが、ある意味で申し上げますと、一部には、経営者と申しますか、管理者の善意による部分もあろうかと考えられます。
○湯川小委員 そうしますと、全体としては一、二人部屋の数は市民の要望からはそう離れたものではないというふうなお答えかと思います。 もう一つは、学校法人といいますか、私立大学の付属病院等をつくるときに、どうしても特別室をつくりたがる。特別室の割合を高くしたいという要望はいまでも強いのではありませんか。
○仲村説明員 先ほどもちょっと申し上げましたが、大学付属病院につきましては、医学教育あるいは卒後研修あるいは研究というふうな、ほかの病院より機能の幅が非常に広いという観点がございまして、そういう機能を満足させるために、あるいは実験的な治療をする場合とかを考えますと、個室でございますとか小人数の部屋の方がよりベターだ、ほかの患者さんに対しての影響も少ないということで、そういうふうな要因も強いかと考えられますが、数量的にそれを申し上げるのは非常にむずかしいのではないかと考えます。
○湯川小委員 一番上の表の数字では、三人部屋以上で差額徴収率が四・二%になっていますね。四・二%が取っておるわけですが、実際の施設から見まして、いわばおんぼろ病院の二人部屋よりも最近のすかっとしたところで三、四人部屋が事実上はもっとよろしい、そういうものもあるかと思うのですが、皆さんから見られてある程度、これだけしゃんとした三人部屋であればやむを得ないという感じのものもありますか。
○仲村説明員 おっしゃられるような状況はあろうかと思います。まあ何でも新しいものがいいと思うのですが、後から建った方が恐らくいろいろの状況でいいと思います。三人部屋でなお差額徴収をしておる病床は、ここに書いてございますが、全体でいいますと五%、六%、三%でございます。三人以上の部屋で差額を取っておる三万八千床というのを一〇〇といたしますと、量的には一番多いのはやはり医療法人でございまして、その次が学校法人、それからその他の法人、個人、こういう順番になっておるわけでございますね。それで、一般的にこれらのグループが特に新しいとかいうことも申し上げられないと思いますが、個々に比較した場合には、古い一人部屋よりは新しい三人部屋の方がいいというふうな状況も実際上はあろうかと思います。
○湯川小委員 国立関係では、差額ベッドの徴収を、厚生省の要望に沿って非常に改善しておられるような報告ですが、私立大学の付属病院ではやはりかなり高い。この二表の学校法人の四四%、これに当たるのでしょうが、高い。それから、文部省を通じて通達その他いろいろ手を打っておられるようですけれども、実際の成果が余り、五十三年から五十四年の間も一%下がるか下がらないかというふうなことなんです。実際問題として厚生省としてはもっと下げたいだろうと思いますし、目標としてはたとえば半分とかあるいはもっと、さらにこれの三分の一くらいまで抑え込みたいという気持ちが強いと思うのですが、その辺の感触、どうですか。
○仲村説明員 先ほど申し上げましたように、学校付属病院の機能というのは非常に他の病院とは異なった部分がございますし、特に私立病院の場合には、国公立の医療機関と違いましてみずからが経営を全うする責任もあるという点から、病院経営という観点からいたしますとどうしてもこういう差額を取るような状況も私どもとしてはかなり理解できる部分があるわけでございます。そういう点から考えますと、医学教育全体のあり方とも私立付属病院の経営は非常に関係してくるかと思います。したがいまして、文部省にも申し入れたわけでございますけれども、さらに広い観点からそういう問題をとらえて、医学教育という広い観点で改善を考えていく方向も今後必要なのではないかと私どもは考えておるわけでございます。
○湯川小委員 それでは、付き添いのことをちょっと伺いたいのですが、いまの基準看護というのは昔の完全看護というものですね。基準看護の病院で付き添いをつけずに本当にいける場合と、基準看護と言うけれどもどうしても付き添いをつけなければ事実上患者としてやりきれないという場合がかなりあると思うのですね。
○仲村説明員 問題になっております付添看護というものをちょっと冷静に考えてみますと、どうもわが国の国民性に根差す部分も非常にあるのではないか。親が入っておるのに子供たちが一回も付き添いしなかった、そういう別な要因も非常にあろうかと思いますが、やはり根本にありますのは、病院側に強要とまではいかないのでしょうが、無理につけさせられて差額を負担しておる患者がいるというところが問題だと思います。その極端と、先ほど申し上げたような条件とが非常に連続的でございまして、私ども実際上把握する場合に、その時点で把握しませんと、基準看護の病院にそういう形の付き添いがいるということを把握できないという非常に実際上の困難性がございますので、数字的に非常に把握できないわけでございますが、個々にいろいろお調べになった例などを見ますと、確かに付き添いされている方のうちのかなりの部分は家族あるいは親族と申しますか、その部分でカバーされている部分もありますもので、その点は、私ども言っておるような看護の代替でございますとかその病院の看護力を補充するということとはやや違った要因で付き添いがついているという実態もあろうかと思います。したがいまして、先ほど申し上げましたように、私どもが今後ねらいとするのは、病院から付き添いを条件に入院を許可されたとか付き添いを慫慂されたとか、そういうような場合をむしろ対象としてもっと指導を強化していきたい、このように考えております。
○湯川小委員 基準看護の場合、主たるねらいはもちろんメディカルといいますか、医療的なケアですね。ところが、患者の実情からいえば生活的といいますか、何か食べたいとか何とかというような、医療と直接関係ないけれども現実に入院していることに伴ってどうしても必要な手伝いというものが出てくるわけで、基準看護だからもう付き添いもだれもつけるなとか、あるいは家族も来なさんなというふうに言い切るには少し無理があるという場合がしばしばあると思うのですね。こういう場合はやはりそうしなさいよと言って認めざるを得ない場合がある。 もう一つは、幼児の場合ですね。三歳、四歳の子供が手術してしばらく入るという場合、親がそばにいなければどうにもならぬわけですね。そういう場合は親がおって事実上いろいろ細かいめんどうを見てやるというような必要もあるわけです。その際、親がいなければしかるべきベビーシッターとかテンダーというのか、それに似たようなものを頼まなければならないというような場合もあるわけです。 ですから、基準看護のカバーする範囲、現実に患者の必要の最小限度を満たしていないのじゃないかという心配があるのですが、その辺はどうですか。
○仲村説明員 いまおっしゃられたうちの、たとえば幼児の例を挙げられましたけれども、患者の精神的安定を図るという意味で家族がつくということは、これはどこまで医療がカバーすべきかという問題もあろうかと思いますが、現実面では非常に重要だと思います。したがって、私ども保険の立場といたしましては、医師の許可を得て親族なり家族が付き添うことについては別に何も言っておりませんので、そういう面でむしろ患者の治療にプラスになる方法でありますれば、それが病院管理上、あるいは看護管理上と申しますか、弊害にならない限りはやむを得ないのではないか、私どもはこのように考えております。
○湯川小委員 基準看護につきましても、必ずしも厚生省が期待しておられるだけのものをしていないという施設もあるかと思いますが、それらについてひとつ十分に指導してください。 終わります。
○戸沢小委員長 金子みつ君。
○金子(み)小委員 いま御説明いただきました資料に基づいてですけれども、五つぐらいお尋ねしてみたいことがあります。 御説明いただきました順にいきますと、十一ページのところは、文部省に対する室料差額に関する改善方の協力依頼についてという文書でございます。文部省とか国公私立の大学とかいろいろ出ておりますけれども、これが室料の差額に関することだけの協力方依頼になっておりますけれども、基準看護承認病院である病院の付添問題に関してはお取り上げにならなかった理由は何でしょうか。それが一つ。 その次は八ページで、やはり室料差額に関するところですけれども、右側のページの(二)なんですが、「上記方針に基づく指導を繰り返し行っても、なお希望しない患者を特別室へ収容し、差額徴収を行う等、改善の認められない保険医療機関に対しては、適切な措置を講じられたいこと。」とありますが、「適切な措置」というのはどういうことですか。保険診療機関の認定を外すということでしょうか、それを意味しているのかどうかということが一つです。 それからもう一つは、保険外負担の問題では五ページの基準看護のところです。ここで、五十三年二月に二類にものすごい大きな加算をしていますね。これがまるで特一以上になっているでしょう、結果的に二千七百三十円、特一は二千六百十円ですから。特一と特二の間ぐらいの加算をつけられたわけですが、なぜここで二類にこんな大き・な加算をなさったのかというその理由と、それから二類をとっておられる施設は、主として設置主体はどういうところになるかということを知りたいと思います。 それから、それに関連してですけれども、先ほどそちらからも質問がありましたが、基準看護承認病院でどうして付き添いをつけなければならないのかという問題ですね。いろいろ理由が考えられると思います。先ほど国民性ということもおっしゃっていらっしゃいました。家族付き添いの場合にはそういうことも考えられるかもしれませんが、もう一つ別の考え方からしますと、基準看護承認病院で基準の最高は特二類ですね。特二類をとっているところでも付き添いがついていますね。国立病院でもついていますよ、調査した資料を私どもいただいておりますけれども。そういうことがどうして行われなければならないのかということを善意に解釈してみますと、いまの看護の水準に比べれば基準そのものが低いんじゃないかということも考えられるわけですね。看護の質的内容が高まってきた。この基準看護ができた時代というのはずいぶん昔の話ですね。ですから、その時点から考えれば看護の内容は非常に高まってきているし、看護に対するニーズも高まってきているところから考えれば、この基準そのものが低過ぎるんじゃないか、あるいは普通看護そのものが低過ぎるんじゃないかということが考えられると思うのです。このままでいったら特二類、特三類、特四類なんということになってくるんじゃないかという考えが一方であるわけです。そこら辺のところを少し考え方を聞かせていただきたいというふうに思います。それだけです。
○仲村説明員 第一点の大学当局に対する通知でございますが、おっしゃるように、差額ベッド以外の問題についても、その後でお触れになりました付き添いというところでいろいろ問題もあろうかと思いますが、私ども、このお願いの通知というのは、毎年七月一日にとっております統計に基づいてこのような資料をまとめておるということも含めまして御連絡しておるものですから、その限りにおいて室料の問題についての文書ということになったわけでございますが、一般の付き添いにつきましては、前につけてございます付添看護についての局長通知等で一般の病院と同等に指導していただくということで考えているわけでございます。 それから、八ページの通知の、繰り返し指導を行っても云々のくだりでございますが、この「適切な措置」というのは、たとえば再指定の場合に、改善が認められるまで再指定を保留するとか、そのような措置を考えております。(金子(み)小委員「ちょっとよく聞こえなかったんですが」と呼ぶ)繰り返し指導を行っても改善が認められないときに適切な措置をとるということの具体的中身のお尋ねだと思いますけれども、依然として差額を取っておる率が高いというふうな場合には、そのような改善につきまして当事者と十分話し合いをいたしまして指導をして、その成果が認められるまで再指定その他をサスペンドするというふうな措置を含めて考えておるわけでございます。
○金子(み)小委員 いまの点について再質問させていただいてよろしいですか。——徴収料が高いからそれを低くさせるというようなこと、そういうふうにいま感じ取れましたが、そういうことですか。
○仲村説明員 徴収している割合が高いという意味でございます。
○金子(み)小委員 徴収しているベッドが多いということですか、言いかえれば。
○仲村説明員 はい、そうでございます。
○金子(み)小委員 それで、そのベッドを減らしなさいという意味ですか。やめさせなくてもいいのですね。
○仲村説明員 計画的に減少を図っていくとかいうふうな計画書の提出を求めるというふうな場合も各県ではやっておるようでございまして、それはやはり当事者に対する指導ということで行いたい、このように考えております。 それから、五ページの特別加算のお尋ねでございますが、これは二類に特別加算をするという制度を前回の点数改正のときに盛り込んだわけでございますが、この趣旨は、将来二類看護というのを廃止するということで考えており、それまでの間の暫定的措置としてこのような特別な加算制度を設けたというふうなことで考えられておるわけでございまして、目的といたしましては、将来二類を廃止して全部一類のところまで持っていくというふうなことで加算制度を考えたわけでございます。 こういう加算が行われておる病院の主な開設者別の数字ということのお尋ねでございますが、細かい数字は残念ながら持ち合わせておりませんけれども、おおむね医療法人が多いのではないかと考えられます。 それから、四番目のお尋ねの基準看護でございますが、おっしゃられるように、たとえば特二の上の特三類を設けろという声も非常に多いということも私ども承知しておりまして、今後看護というものを病院のサービスの中にどういうふうなウエートで考えるかという非常に大きな問題だと思います。それは従来の疾病構造と違いまして、非常に慢性疾患が多くなるとか、あるいは先ほどの御説明にありましたような老齢人口がふえるということによりまして、過去の入院患者の形態と申しますか、要求と、今後の患者さんの要求のウエートというのも多少変質してくるのではないか、このように考えておりますので、そういう点を加味いたしまして、今後さらに検討すべき問題ではないかと考えております。 特に、生活要求部分と申しますか、身の回りの世話と申しますか、言葉は悪いかもしれませんが、患者の狭い意味の看護以外の世話、ケアと申しますか、そういう部分について、このような病院の入院サービスで診療報酬点数にどのように反映させるかということは非常にむずかしい問題だと思いますが、私どもとしても当然検討すべき問題の一つと考えております。 以上でございます。
○金子(み)小委員 御説明はわかりましたけれども、二類の加算をそれならなぜ、二類をなくすためにといういまの御説明でしたね。二類をなくすということになりますと一類以上にしよう、こういうことですね。一類以上ということになるんだろうと思いますが、それならばこれをせいぜい一類程度の加算にするとか、そういうふうにするのが常識ではないかと思うのですが、一類も特一類も飛び越してその上にいくような膨大な加算をした理由というのが納得いかないのですけれども、その御説明をいただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。
○仲村説明員 これはこの積算それ自体はすでに各方面に御説明しているのではないかと私は存じますが、当時の実勢価格と、実際の価格と申しますか、実際に支払われております付き添いの料金と、ここに行われております二類の加算との差というものを点数化した、このように記憶しておりますので……。
○幸田政府委員 ちょっと補足して御説明申し上げますが、これは二百七十三点、二千七百三十円というのも非常に高いので、千五百二十円と合算すると四千円以上になるのではないか、特二類をオーバーする、こういうふうな御質問かと思いますが、これは資料のつくり方がちょっと足りない点がございますが、私ども考えておりますのは、この二百七十三点を加算される病状の患者さんというのは、療養費払いの承認要件の1、2のような場合、すなわち非常に病重篤で常時監視を要するような患者さんに限るということで、主治医のそういう認定が必要だということで、大体私ども、病院で一割程度の方が二百七十三点の加算を受ける、残りの九割の方は従来どおり百五十二点、こういうことで考えているわけであります。したがいまして、これでまいりますと大体一類と特一類の間ぐらい、こういうことでございまして、ちょっと資料のつくり方がまずかったものですから、その辺お断りをしておりませんが、そういった考え方でございます。
○金子(み)小委員 それでは、その問題はわかりました。 この問題で余り長く時間をとっては申しわけありませんからこれでやめますが、いまお話を伺っているように、それにしてもなぜ一本にしたかというのは非常に疑問があるわけです。ですから私は、そういうことも含めて、この基準看護のあり方を根本的に洗い直す必要があるんじゃないかと思うのです。大変矛盾が多い。ですから、そういうことをお考えになったことはないでしょうか。これはどこまで特幾つができるかわからなくなってきますからね、これから先へいきますと。今度は一類をなくそうと思ってまた上へいく、こういうことになるかもしれないので、非常にその場その場の、その場しのぎのようなつくり方をしていらっしゃるように思いますが、もっと根本的に洗い直す必要があるんじゃないかと思います。そのことについてはいずれ考えていただきたいと思っておりますが、そういうことをお考えになったことはないですか。
○石野政府委員 金子先生のおっしゃることはよくわかるのですが、基準看護と申しますか、看護体制全体をどうするかという問題は、私ども部内でいろいろ検討しているわけですけれども、なかなかその結論が出にくい問題でございまして、御存じのとおり、看護婦で看護をする仕事、それから看護補助者でやれる仕事、その問題の把握がまず第一歩にあって、それから出発しませんとなかなかいい結論が出ないと思うのです。これはそこから出発しますとなかなかむずかしい問題でございますので、私どもがとりあえずいま考えておりますのは、できればいまの体制の中でいかに本当に必要な付き添いが——基準看護の病院でありながら付き添いをさせられるという事態をなくすとしたらどうしたらいいかということを中心にいま検討いたしているわけでございます。
○戸沢小委員長 よろしゅうございますか。 それでは、平石磨作太郎君。
○平石小委員 勉強不足でいけませんが、七ページですが、入院料のいわゆる差額徴収ということについて、この前もちょっとお聞きしたこともあるのですが、この下にあります「差額徴収を行い得る部屋の認められてきた」というところ、この「差額徴収を行い得る部屋」というのは何によって認められるのか、この認めたことの根拠があれば……。
○仲村説明員 昭和三十九年に「入院料(室料)の差額徴収について」という通知が出ておりまして、それが一応先ほど御説明いたしましたような室料差額についての基本通知でございます。 それで、それを受けまして四十九年にこの通知が出ておりますが、いまごらんいただきましたような特別室の基準というのは、個人または二人部屋ということでございますが、そういう部屋であって差額徴収を行うにふさわしいということで、具体的な条件というのは特に規定してございませんですが、たとえば実際上私どもよく見ますような次室がついているとか、電話あるいはトイレとかおふろとか、それからキチネットとか、そういうものがついているような、単に部屋を区切っただけのようなものではない、こういう意味だろうかと思います。
○平石小委員 いまのお答えでは現在の実情に合わして局長通達によって徴収をしているという、いわゆる徴収していることを認めているというように考えられますが、その根拠は何ですか。局長通達が出し得るのかどうか。これは保険法に決めてありますか。
○幸田政府委員 七ページのところに書いてございますように、七ページの左側の一番下の段でございますが、「このような差額負担のため、現実に保険患者にとって保険診療を受ける機会が妨げられるようなことがあれば、」云々と、こう書いてありますが、私どもは、差額ベッドがあるために差額ベッド料を払わなければ入院ができない、したがって、その結果として健康保険の運用もできない、こういうことになるような事態は防ぎたい、こういうことでございます。したがいまして、これはもう先生御承知のとおり、私どもの行政指導、こういうかっこうで行っているわけでございます。
○平石小委員 私はこういう指導は一応肯定できる。だから、保険法が一方にあって、保険医さんと保険患者さんとが、おたくでいわゆる保険治療をいたします、こういうて入院加療が行われておる以上、保険法にないものを徴収することができるのかどうか、保険外負担。だから、お医者さんから要求が出た場合に、いや私は保険治療をしていますので、保険で決められたとおりの室料はお払いできるが、それ以上のことは御勘弁願いたいと言えぬのか、言えるのか。
○幸田政府委員 私どもとしましては、すべて保険を利用して入院ができる、治療ができる、こういうたてまえでございますから、御本人の社会的な問題とかあるいはその他の関係から特別に、ここに書いてございますように、希望した場合に差額徴収ができる、それはその部屋の値段とそれから保険料、保険で支払います入院料との差額、こういう意味で差額でございますけれども、そういう場合に限るということを言っておるわけでございます。
○平石小委員 それは保険法では、保険法を施行する厚生省としては取ってはいけないというのが原則なんでしょう。それで、希望すればそれはいいでしょう。だから、保険治療で入院して、私はこの部屋ではどうも、特別室へ行きたい、向こうに行きたいという希望のところでそれができていく。だから、保険治療で行う場合には、仮に希望なしに特別室へ入ったとしても取れぬわけですね。たとえば大部屋がいっぱいだ、この患者さんが、治療上必要な者はもちろんそれはあれですけれども、いっぱいであってたまたま特別室があいておる、それなら大部屋があくまでここへ入れておこうか、これは取れぬわけですね。
○幸田政府委員 あくまでも個人、患者の希望がある場合、こういうことでございますから、いまお話しのような場合には、当然差額徴収はできないということになっております。もちろん症状によりまして一人部屋に、個室に収容しなければいかぬ場合があるわけでございまして、このような場合には、本人の希望の有無にかかわらず、その症状によりましては個室に収容する、それは当然保険としても支払いをする、こういうことになっております。
○平石小委員 やはりこの保険外負担というのがいま非常な問題になっておる。だから、これを根本から洗ってみなければならぬ。そして、現実に実情において行われておるので、厚生省からこういう形で余り患者さんに迷惑がかかって、治療を阻害するようなことがあっては困るので、こういう指導が出ておる。 だから、これだけの情勢になってきたら、本当にこの室料差というものは、保険法から照らして、保険治療を行う以上、どういうことなのかを根本的に見直してみる。そうして実情、これはいまさらどうにもならないということになれば、ここにある基準看護のように、特別室には特別室としての一つの点数をつくるのも仕方がない。だから、大部屋の場合はいまあるもので、特別室についてはこれだけの加算がつく形にして、そこを整理しないといかぬのじゃないか。そうしたら、べらぼうに患者さんが何やわからぬ負担を、まあ希望しておる者はいいですけれども、そこらあたり私はすべきだとは申しませんが、一たんもとに戻って原点から見直す必要がありはしないかということだけをここで申し上げておきたいと思います。
○戸沢小委員長 それでは次に、浦井洋君。
○浦井小委員 いま御説明を願ったので、意見と質問を三点ばかりしてみたいと思うのです。 この二ページの表でいきますと、やはり前に私指摘したのですが、学校法人が、差額ベッドが相変わらず非常に高いわけです。説明では〇・九あるいは〇・八改善されたということのようでありますが、率も少ないし、全体としては学校法人が非常に高いわけです。ところが、どうも実際上これ以上ではないかというふうに思えるわけです。私、兵庫県ですから、兵庫県に私学が一つあるわけです、兵庫医科大学が。これの差額ベッドの実情を調べてみますと、ここはもちろん一人部屋から六人部屋まであるのですよ。その中で差額を取っておらない部屋というのはゼロなんです。だから、この数字でいけば一〇〇%なんです。六人部屋で一人千八百円取っておるわけです。もちろん私の調査では、百床余りの精神科の病棟はちょっとどうか、いま確認しておりませんけれども、恐らく取っておるだろうということになりますと、これは文字どおり一〇〇%です。そういうところを、これは特殊事情、いま言われたように、研究教育のほかに経営の面があるというふうに言われたわけですけれども、特に新設の私立の医科大学の付属病院については大同小異ではなかろうかというふうに私は思わざるを得ないわけであります。これはもう確かにその七ページの通知が出されておっても、文部省も出しておりますけれども、厚生省や文部省の通知も全く無視されておるというふうに言うて言い過ぎではなかろうと私は思うわけです。 そこで、厚生省の通知、この資料の八ページのところの右の段に「なお、上記3に基づく指導については、一定の期間を設けて改善を行わせることとし、この場合には、具体的な改善計画を提出させるとともに、その改善状況については、実地調査を行う等、その監督に努められたい」こうなっておるわけなんですが、四十九年に通知を出されて、私学に限らないのですけれども、差額ベッドが二〇%を超えておる医療機関から具体的に歴年改善計画をどれくらい提出をさせたのか、そして実地調査を一体やったのか、改善の状況はどうなんだということをまず尋ねたいわけです。先ほど言いましたように、実態は、四五、四四とか言われるわけですけれども、この数字ももう一つ実態をつかんでおらないような感じがするわけです、医療機関が出した資料をもとにしてデータをまとめられたわけですから。ですから、そういう点で私は資料を要求したいと思うのです。大都会のある都府県が大体改善率が悪いように思うのですけれども、改善率の悪い都道府県五つくらいを取り出して、その中で差額ベッドが著しく残っておるような医療機関の名前と具体的な内容をこの小委員会に出していただきたいと私思うわけです。 それから、この二ページの表でいきますと、全国のデータなんですけれども、これを改善率の悪い都道府県を一番から十番くらいとっていただいて、経営主体別とか規模別の差額徴収状況というようなデータも二遍見せていただきたいと思うわけです。これが第二点。 それからもう一つ、資料としてこれはなかなかむずかしいでしょうけれども、推計でよろしいのですが、差額ベッドがどれくらいで、付添看護料がどれくらいで、保険外負担が一体どれくらいあるかというようなデータが出ないものか。 それからもう一つは、いま私学の場合の経営の問題を言われたのですけれども、私学に限らず民間病院でもいいのですが、病院経営における差額ベッドを中心とした差額徴収の部分が一体どれくらい経営にプラスしておるか、こういうデータが出ないものかどうか。個別でも結構ですから、ぜひ出していただきたい。 それから、付添看護料については、まず実態がどうなのかということを把握しなければとても議論にならぬと思う。だから、ここに書かれておるような六大都府県、甲地の付添看護料の実情を、たとえば昼間であればどれくらい、晩、一緒に寝ればどれくらいというような、恐らく看護協会とか家政婦会ですか、そういうところとも厚生省は連絡があると思いますので、赤裸々な実態を出していただきたいと私思うわけです。 それから第三点としては、山本さんが来ておられると思うので、三月一日付で歯科材料とレントゲンフィルムの基準価格が改定されたわけです。ところが、きょう付で調べて見ますと、改定された価格でさえもきょうの実勢価格に比べてみると依然として逆ざやになっておるわけです。また今度上がるという話でありますから、このまま手をこまねいておくと、特に歯科ではいま問題になっている差額徴収にどうしても走る、それを助長することになりはしないかということを私はおそれるわけです。 たとえば、これもデータを申し上げておきますと、レントゲンのフィルム四つ切りをとってみますと、基準価格一枚百六十四円から三百二十円に上げられたわけですけれども、きょう現在の仕切り値は、各種の調査を見てみますと大体一枚三百四十七円から三百五十五円なんです。しかも、この中の三百四十七円というのは一般の民間の病院です。国公立病院でも仕切り値が三百三十九円二十銭といった状態で、しかももう一つ、フィルムの場合にはフジもサクラもどんぴしゃり価格が一緒である。これは公取が入っておられるそうですけれども、こういう問題があるわけです。 それから、歯科材料の場合でいいますと、表の一番上でいきますと、歯科非鋳造用金銀パラジウム合金、金が一二%以上、これがグラム当たり千三百五十九円四十銭になったわけですが、私たちが調査をしてみますと、大体千四百円から千五百円になっておる。それから、銀そのものである歯科鋳造用銀合金第一種がグラム当たり二百六十円十銭であるのに、この実勢価格が三百四十円から場所によっては四百四十二円になっておる。医療機関に聞いてみますと、これを持ってくる歯材料屋なんかはこのように言っているのです。三月一日に改定になったので三月十日ごろまで十日間くらいは何とか厚生省の顔を立てて、三十グラム一包ですから、三包くらい、九十グラムまでは入れますけれども、その後はどんどん上がっていくのでとてもいまの実勢価格を守るようなことはできませんというようなことを医療機関に言っておるという話も伝わってきておるわけです。特に歯科用の銀、アマルガム用合金のアロイですか、これなんかは学童が非常にたくさん使うし、全体として非常に大量に使うわけですが、これも二百八円七十銭だったけれども、実際上四百円から五百七十円という値であるわけです。 こういう状況を一体どうするのか。歯科なんかの場合には結局患者から差額を取るかっこうになっていまの差額徴収、保険外負担を患者にしわ寄せするということにならないかということを私は非常に心配するわけです。そういう点で、行政がきちんと対応して患者負担を軽くするような方法を講じなければならぬし、一体厚生省として今後の推移を見ながらどう考えられるかということを聞きたいと思うわけです。 最後に、これは小委員長にお願いしたいのですけれども、差額ベッドなり付添看護料なりについて、小委員会としてももっと実態を知らなければいかぬと私は思うわけで、これは提案なんですけれども、そういう問題のある私学の大学付属病院であるとか民間病院の現地調査をやるとか文部省にもここへちょっと出てきてもらうとか、小委員会へ病院協会とか公私病院連盟であるとか私立医科大学協会ですか、あるいはそれに関係するようなところに参考人として来てもらって真実の姿をつかまえるという努力をしなければ、対策もきちんとした対策を立てられないのではないかというふうに思うわけです。そういう点では付添看護料の問題についてもやはり看護協会とかあるいは家政婦会の上部団体であるとか、あるいは実際に看護婦さんで組織されておる労働組合の代表とか、こういうようなところを呼んで参考人として真実を吐露していただくというようなことをして初めて効果のある対策が出るのではないかというふうに思いますので、ぜひともこれは実現するように取り計らっていただきたい、このように思います。 以上です。
○戸沢小委員長 浦井委員に申し上げますが、一、二の問題は質疑というよりも資料要求のようなことでしたので、これについての資料提出ができるかどうか、その見通しを御答弁願います。 それから、三番目の歯科材料費の問題は、これは保険外負担の問題というよりも診療報酬の問題だと思いますので、きょうは議題の案件の範囲内で御質問を願うことにして、ですからこの問題についての討議は別の機会にひとつ譲っていただきたいと思います。 それから、四番目の現地調査とか文部省その他必要な人を参考人として呼ぶということは、ひとつ運営委員会で御相談をさせてもらいたいと思います。 それでは、資料要求についての見通し、答弁をお願いします。
○幸田政府委員 差額ベッドについての浦井委員からの資料の問題でございますが、実は個別の医療機関につきましては私どもそういう資料は持ち合わせておりません。都道府県で集計をいたしましたものを私どもで集計をいたしております関係上、個別の医療機関についてはちょっと提出は不可能でございます。そのほかのものにつきましてはできる限り調整をして提出をいたしたいと思っておりますが、この調査そのものが医療機関の協力を得てやっている、こういうこともございますので、その辺の事情も勘案いたしまして、できる限り提出をいたしたいと思っております。 それから、付き添いの料金でございますが、これは各地の家政婦会あるいは派出婦会等の料金もございますので、これも提出をすることができるかと思います。 それから、差額ベッドの金額がどのくらいになるか、あるいは付添看護の保険外負担の総額がどのくらいになるかという御質問でございますが、差額ベッドにつきましては、ここでお配りをしております資料の三ページに金額階級別差額徴収ベッド、こういうのがございます。これで一応それぞれの階級について中央値をとりまして、その前の二ページにございますようなもので試算を仮にいたしますと、千五、六百億程度ではないか、こういうことでございます。これは中央値でございますから、必ずしもそれがそのまま間違いない数字かどうかという点についてはやや自信がございませんが、一応中央値をとるとその程度の金額になるかと思います。 付添看護につきましては、私どもとしてどの程度の金額になるかという資料は持ち合わせておりません。 以上でございます。
○浦井小委員 先ほどの中に入っているかどうかわかりませんが、確認しておきたいのですが、歴年の改善計画であるとか実地調査であるとか、そういうことも資料として出ますね。
○幸田政府委員 これは現在のところ、私どもでは特にそのための調査をいたしておりませんから、もしそういうことになりますと、これから都道府県を通じて調査をするということになりますので、相当の期間をいただかないとなかなかまとまらないのではないかと思います。
○戸沢小委員長 それでは、なかなかむずかしい資料が多うございますので、時間的な問題もありますので、提出できるだけの資料につきましてはなるべく早く政府の方から出していただくという ことで御了承いただきたいと思います。 それでは、米沢隆君。
○米沢小委員 差額ベッドあるいは付添看護婦に関しましていろいろ指導をなされておりますけれども、保険医療機関の指定または更新による再指定のときにいろいろ考慮するというふうな指導がなされておりますが、取り消すような措置が実際あったのかどうか。それが一つ。 それから、この差額ベッドに関して学校法人が非常に悪い。これは大学病院の特異性もありますけれども、大学局長あたりが通知なんか出して、こういう通知ぐらいで改善されるようなたちのものではないと思うのですが、特にこの学校法人について改善をさせ得る何か手段みたいなものを考えていらっしゃるのかどうか。それから、差額ベッドについては都市地域が改善率が悪いというふうに聞いているのですが、これは都市の病院の過当競争みたいなものによるのか、それとも都市地域の患者の要請というのか、需給バランスから来るようなものなのか。この点を明らかにしてほしい。 それから、付添看護婦の問題が提起されますと、看護婦不足だということで片づけられる部分がかなり多いのですが、果たして看護婦さん不足で付添看護婦を雇わなければならないような、本当に病院として看護婦を雇う気持ちがあるにもかかわらず、不足してどうしようもないというのか。どうも看護婦さんはごろごろしているところもあるのですね。そのあたりをちょっと実態を教えていただきたい。 それから、保険外負担について、特にこの差額ベッドは差額ベッドをなくす方向、付添看護についてもそういうものをなくすような方向で指導がなされて、患者負担をなくそうという努力はわかりますが、現実にある保険外負担、この問題を保険で取り囲むような方法論は全然考えられてないのかどうか。 以上、四点。
○仲村説明員 差額ベッドにつきましては、取り消しというふうな事例はまだございません。 それから、基準看護につきましては、かつて当初認めた人員を下回って看護を行っておったという医療機関に対しまして取り消しを行った例があるかと記憶しております。 それから、大学付属病院の問題についてのお尋ねでございますが、おっしゃるように、実際上三人室以上の差額を解消するということについて具体的にどのような方策があるかというお尋ねだと思いますけれども、こういうふうな通知を出すということについても一つの方策ということの位置づけで私ども考えておるわけでございます。 それから、おっしゃるように、都市地域における差額の率が高いというのは御指摘のとおりでございまして、これは確かに需給バランスと申しますか、その地域の経済的状況等にもよるかと思います。たとえば、農村地域と申しますか、そういう地域ではやはり同じ差額を取るにいたしましても、非常に、単価はそう高く取れないというふうな現状にあるように聞いておりますが、そういう観点からの実際上の差も出てまいりましょうし、その前のお尋ねの大学病院につきましては、先ほどちょっと申し上げましたが、患者の要求と申しますか、都会における需給のバランスという点では確かにそういうふうな御指摘の現象が起こっておるのではないか、そのように考えております。 それから、看護不足があるかないかというふうなお尋ねでございますが、私どもちょっと実態をそういう観点から把握しておりませんので推測にわたる部分があろうかと思いますが、看護婦の需給計画については医務局の方でやっておりますけれども、最近は相当好転してきておるというふうに聞いておるわけでございます。 それから、保険外負担を保険としてどのように取り組むかというふうな基本的なお尋ねだと思いますが、たとえばさっきもお尋ねございました二類のうちの特別加算というふうな方式は、まだ統計的にそれを把握したわけではございませんけれども、あのような特別加算をとったことによって病院の看護要員がふえたというふうな効果も出ておるように言われておりますので、看護の改善という観点からいたしますと、どのような手だてかは別といたしまして、保険外負担を保険としてどのように取り組むかという問題は、おっしゃられるような意味で検討に値することではないかと考えておりますが、細部にわたってはまだそういう意味での取り組みをいたしておりませんので、個々のお答えはいたしかねるというのが現状であると思います。
○米沢小委員 確かに大学病院の特異性は、先ほども申しましたように、私もわかるのですが、研究費をかせぎ出すとか人件費をかせぎ出すために患者を差額ベッドに入れるなんというのは、これはとんでもないことだ、そう思うのですね。そういう研究費は別ものであって、治療に要した金に保険外負担を加えて患者から取って、それを大学付属病院の研究費に充てるのだなんというのは基本的に思想的におかしいと私は思うのですね。そういう意味で、いまのような一片の通知あたりで解消されるはずのものではない。したがって、特別に文部省等が研究費の助成なりあるいはまた別枠での何かの対策を強力に打ち立てられない限り、こういう通知を出したからといって簡単になくなってしまうというものではないと思いますので、特別の手段をぜひ講じていただくべきだ、そう思います。 それから、都市地域の差額ベッドの改善率の悪い点に関しまして、確かに需給バランスというものもありますけれども、やはり過当競争、付属病院と同じようなかっこうで経営という面から放置されている部分があるのではないか。そのあたり分析をされた上で、特にいま問題になっております経営実態調査、あのあたりから見て私はわかると思うのですね。そういう意味ではまたこれも特別の指導がなされない限り、病院の経営ゆえに差額ベッド、研究費をかせぎ出すための差額ベッド、こういうものはやはりわれわれとしては、保険外負担を払う患者側としては納得できない問題でありますから、特別の指導あるいは助成、強力な行政指導、そのあたりを強化されるべきであるというふうに思います。
○幸田政府委員 米沢先生御指摘のとおり、大学局長の一片の通達でなかなか事態は改善しないということは御指摘のとおりだと思います。研究費の問題あるいは病院経営の問題等が背後にあるわけでございますので、私ども文部省その他関係機関と十分話し合いを今後さらに詰めていきたいと思っておりますが、文部省でございますればやはり私立大学に対する監督権もございますし、あるいは私学振興という意味合いでの助成もございますから、何らかの前向きの手だてはとれないものかどうか、さらに努力をしてみたいと思っております。
○戸沢小委員長 予定時間を大分過ぎまして、まことに恐縮でございます。第二ラウンドが余りやる時間がございませんが、もうお一方だけ申し出がありますので、これを許します。村山富市君。
○村山(富)小委員 保険外負担の問題は従来から大変やかましい問題になっているわけですけれども、医療給付は保険でやるというのがこの大前提です。ですから、保険外負担はあってはならないというのが前提ですね。ところが、取ってもいいんだということになれば取ることがあたりまえになるんです。そこいらの見解をそれなりにきちっと決めておく必要があると思うのです。 その上で、いままでずっと話を聞いておりまして、この差額ベッドの徴収の状況やらベッド数やら、それから付添看護料の問題等についても私どもが承知している実感とは大分違いますよ。これはどっちが正しいのかわかりませんよ。だけれども、それはさっきも指摘がありましたけれども、こんなものでなくて、もっと差額は取られている。三人部屋、四人部屋、五人部屋でも差額を取るところが現実にありますね。ですから、実態を把握する把握の仕方がちょっと粗漏に過ぎるのではないか。たとえば全体から見れば、保険局長が出しておる通知を見ましても、たとえば七ページに「特別室の基準」というのがありますね。「特別室は、個室又は二人部屋であって、差額徴収を行うにふさわしいものに限られる」、この差額徴収にふさわしい室というのはどんなものかというのはだれが判断するのですか。基準がなければもらった方は判断のしようがないでしょう。それが一つ。 もう一つは、いまの実態からして、こんな通知をもらったから一々調査に回ってなんということはできませんよ。ですから、あるところからすると、この通知は単なる通知に終わってしまっているから行政効果は生んでないのではないか、こういう感じがしてならないわけですね。実態から判断してですよ。ですから、そこらをもう少し本気になってやるならやるようにしていただく必要があるんじゃないかと私は思いますが、そういう点についてはどういうふうに思われますか。 それからもう一つは、たとえば、そういうふうにしてなおかつ差額ベッドはなくならない、あるいは付添看護はなくならない。こうした場合、いまの診療報酬の単価、基準等々から考えて、病院経営上の観点から見た場合にそこに無理がある。もう少し適正な診療報酬の単価と基準に変える必要があるのではないか。これは仮に点数が非常に低い、あるいは基準がそれに適合しないといえば、赤字を覚悟でやらなければならないというようなことは無理ですから、そういうところに無理があるのかどうかということも見解を聞いておきたいと思うのです。 特に付添看護の場合には、夜間なんかの場合は二・八制で二人勤務がなされると仮定しますよ。その病棟の中に重症患者があったという場合に、特別に必要な看護婦さんを配置するのかというふうなことは現実問題としてむずかしいと思うのです。ですから、夜間は二人夜勤で二人の看護婦さんが働いておられる。夜間の場合はこの基準が適用されないというようなことがあるわけでしょうから、そういう実態から考えた場合に、こういう基準と点数でやれるのかやれないのか、やれると思うのかどうなのかということについてちょっと聞いておきたいと思います。
○仲村説明員 差額ベッドの統計上の問題のお尋ねが第一点だと思いますが、これは御承知のように、法律で定まった強制的な執行による調査ということではございませんで、現在、相手方の協力を得てやっておるというふうな性質の調査でございます。それから、あくまでも立入調査ということでなくて自計の調査でございますので、私どもといたしましては現在回収率も非常によくなってきておりまして、九四%を上回っておりますので、その限りにおいては統計的には誤りないのではないかというふうな理解でおるわけでございます。 それから、差額の基準でございますが、おっしゃいますように、かくかくしかじかのというふうな細かい、何といいますか、判断基準というものは示しておりませんので、具体的な観点から個々に県の職員が出向いていって見るというふうなことはあろうかと思いますけれども、それをもって条件とするというふうなことはしておらないというふうに考えております。 それから、経営上の問題でこの差額は特に多いというお話でございましたが、先ほどもちょっと尋ねがございましたけれども、これは私どもの調査でなくて公私病院連盟の方の調査をちょっと拝見いたしますと、全体で申し上げまして、これは大学病院は入っておりませんけれども、医業収入に対して室料差額収入というのは一%くらいのウエートになって発表されております。したがいまして、経営主体ごとには多少の変動はあろうかと思いますが、トータルでは一・一%という数字でございますので、病院それ自体のために、大学病院はともかくといたしまして、その他の病院が室料差額を取っているというふうにはちょっと考えにくいのではないかというふうに推測されます。それは数字上の私どもの解釈でございまして公式的な解釈ということではございませんので御了承いただきたいのですが、そういう感じを持っているわけでございます。 それから、おっしゃいました夜間の看護の問題、その他基準看護そのものの実務上の問題と申しますか、そういうお尋ねと思いますが、二人夜勤で、先ほどもちょっと申し上げましたように、身の回りの世話を自分でできないという患者さんがふえる傾向にあります現今で、果たして十分か、それからそれに見合う診療報酬になっておるかというお尋ねだと思うのでございますが、病院全体として私ども経営を見て診療報酬を設定しておるというふうな原則がございますものですから、ある病棟についてそういう患者さんが集まってしまったというふうな状況のときに、このような基準で本当に深夜までカバーできるかということになりますと、実態的には必ずしも十分でない人員配置であるということは言えるのではないかと思いますが、それが常態となっておるか異常状態であるかによりましてまた非常に実際上の状態が変わるというふうに考えられますので、それを基準でどのように反映させるかということはさらに検討を要することではないかというふうに考えておる次第でございます。
○村山(富)小委員 やはりちょっと無理があると思うのは、なるほどこの通知を見るといいことが書いてありますよ。だけれども、病状によってこの人は大部屋じゃなくて個室に入れなければいかぬといって個室に入った場合、差額取られていないかといえばやはり取られていますよ、現実に。それから、さっきもありましたけれども、病院に行ったところが大部屋はいっぱいで個室しかあいてない。やむを得ず個室に入ったという場合も取られる例が多いのです。ですから私は、ここに書いてあるようなことがそのまま実行されているとは思われぬわけですよ、実際問題として。これはぼくらが承知している範囲でもありますよ。 そこで、冒頭に申し上げたように、やはり保険外負担というのは取ってはならないものだということを前段にぴしっと位置づけておかないと、取ってもいいんだ、こういう解釈が出てくるわけですね。ですから、これは悪貨が良貨を駆逐するようにどんどん広がっていくのですよ。だから、そこらはきちっと踏まえて、その上で保険外負担の負担率をどうするかということをもう一遍検討していかなければならぬのじゃないか。そうでなければこの問題は解決しないということが一つですね。 もう一つは、さっきから何回も言っているのですけれども、付添看護の問題やあるいは差額ベッドの徴収の問題等々を考えた場合に、いまの診療報酬の基準なり単価でもっと是正を加えれば直る部面もあるのか、その部分を検討してあげないと、当然無理なことを強要することになってできぬことですから、そこらは無理があるのかないのかということもやはり検討してみる必要があると思う。 それから、さっきお話がありましたように、病院に入院している患者に対して治療上、看護上どういう基準を設ければいいのかということ、それから、個人の世話まで保険で賄うことが妥当なのかということもやはりあると思うのです。当然それは必要ないと思うけれども、個人の希望と個人の考えで、いや私は付き添いつけてもらわなければ困るという場合に、客観的に見て妥当性がないのに個人の希望で付き添いをつける、こういう場合だってあり得るわけだから、そんなことまで公費で見るというのは実情にそぐわない面があると思いますから、そういう点も基準なら基準をきちっとして、もっと合理的に判断できるようなものにしていく必要があるのではないか。そうでないと、幾らやかましく言ってみたって、実際に実行することに無理があれば、これは実行できませんよ。ですから、ここらはもう少し検討する余地があるのではないかというふうに思いますが、意見として申し上げておきます。
○平石小委員 さっきの課長の話を聞いてまた質問したくなったのですが、時間がないから次に保留しますので、次に保険外負担をやるときにはやらせてください。
○戸沢小委員長 わかりました。 それでは次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後三時五十七分散会