社会労働委員会 第8号
- 発言数
- 3 件
- 登壇者
- 2 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1980/04/01
会議録
○葉梨委員長 これより会議を開きます。 本日付託になりました内閣提出、労働者災害補償保険法等の一部を改正する法律案を議題とし、提案理由の説明を聴取いたします。藤波労働大臣。
○藤波国務大臣 ただいま議題となりました労働者災害補償保険法等の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 労働者災害補償保険制度は、今日まで数次にわたり改善を重ねてまいりましたが、重度障害者その他の年金受給者等に対するきめ細かな配慮の必要性、関係制度の動向などにかんがみ、その改善について、かねてから労働者災害補償保険審議会において検討が行われてきたところであります。 同審議会における検討の結果、昨年十二月、当面措置すべき制度の改善について労使公益各側委員全員一致による建議をいただきました。 政府といたしましては、この建議を尊重し、必要なものを予算化するとともに、法律改正を要する部分について改正案を作成し、これを労働者災害補償保険審議会及び社会保障制度審議会に諮問し、それぞれ了承する旨の答申をいただきました。また、船員保険につきましても、同様な改正案を社会保険審議会及び社会保障制度審議会に諮問し、それぞれ同様の答申をいただいたところであります。 これら関係審議会の審議を経て成案を得ましたので、ここに労働者災害補償保険法等の一部を改正する法律案として、提案をいたした次第であります。 次に、この法律案の内容の概要を御説明申し上げます。 まず、労働者災害補償保険法関係の改正についてであります。 第一は、遺族補償年金の給付額について、たとえば遺族一人の場合、現在、給付基礎年額の百分の三十五に相当する額を原則といたしておりますものを給付基礎日額の百五十三日分、すなわち給付基礎年額の約百分の四十二に相当する額とするなど、その引き上げを行うこととしたことであります。 第二は、障害補償年金について、その受けた年金の合計額が一定額に達しない問に受給権者が死亡したときは、その差額に相当する額の一時金を当該受給権者の遺族に支給することとしたことであります。 第三は、障害補償年金について、受給権者に対して一定額の範囲内で前払い一時金を支給することとしたことであります。 第四は、年金たる保険給付等の額のスライドの発動要件について、現在は賃金水準が一〇%を超えて変動することを要することとしておりますが、この賃金水準の変動幅を六%を超えることで足りることとしたことであります。 第五は、通勤災害に関する保険給付についても、これらに準じて措置することとしたことであります。 第六は、年金受給者のために、厚生年金保険等と同様の年金担保融資制度を設けることとしたことであります。 第七は、同一の事由についての労災保険給付とそれと重複する部分の民事損害賠償とを調整するための規定を整備することとしたことであります。 第八は、最近における労働災害の発生状況にかんがみ、事業場ごとの災害率に応じて保険料を調整するいわゆるメリット制度の調整幅を拡大するとともに、その調整率の計算の基礎となる収支率の算定に関し技術的な改善を行い、労働災害の防止努力が的確に反映できるようにしたことであります。 次に、船員保険法関係の改正について申し上げます。この改正は、船員保険の職務上の事由による保険給付の内容について、おおむね労働者災害補償保険法関係の改正に準じた改正を行うこととしたことであります。 以上のほか、この法律案においては、その附則において以上の改正に伴う経過措置を定めております。 なお、労働者災害補償保険法関係の施行期日は、スライド制の改善につきましては公布の日から三月を超えない範囲内において政令で定める日、遺族補償年金の額の引き上げにつきましては本年十一月一日、保険料のメリット制度の改正につきましては一般事業は本年十二月三十一日、有期事業は昭和五十六年四月一日とし、その他の改正事項につきましては同年十一月一日としております。 また、船員保険法関係の施行期日は、労働者災害補償保険法関係の施行期日に準ずることとしております。 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願いいたします。
○葉梨委員長 これにて提案理由の説明は終わりました。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後二時六分散会 ————◇—————