交通安全対策特別委員会 第2号
- 発言数
- 19 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1980/02/06
会議録
○石田委員長 これより会議を開きます。 交通安全対策に関する件について調査を進めます。 この際、交通安全対策の基本施策について、関係大臣から、それぞれ所信を聴取いたします。総理府総務長官小渕恵三君。
○小渕国務大臣 今国会における交通安全対策に関する審議が開始されるに当たり、交通安全対策に関し一言所信を申し述べます。 わが国の交通事故による死者数は、昭和四十六年以降連続九年間にわたり減少を続け、昨年一年間の死者数は、対前年比三・七%減の八千四百六十一人となり、過去の最高であった昭和四十五年の交通事故死者数の半減を目指すものとした第二次交通安全基本計画の目標達成を目前にするに至っております。 しかしながら、なお年間六十万人にも及ぶ交通事故による死傷者が生じており、また、交通事故発生件数については、わずかながらも昨年に引き続き増加する等、交通情勢は、決して楽観を許さないものがあります。 今日、わが国における自動車の保有台数は三千七百万台に上り、運転免許保有者数も四千万人を超える等本格的な車社会、国民皆免許時代を迎え、国民を交通事故の脅威から守り、交通安全を確保することは、大きな政治的課題であると言わなければなりません。 私は、昨年十一月総理府総務長官に就任し、交通対策本部長の職責を担うこととなりましたが、第二次交通安全基本計画の最終年度を迎えるに当たり、交通安全は国民福祉の根幹であるとの認識のもとに、国民各位の御理解と御協力をいただき、各省庁の緊密な連携のもとに、交通安全対策におけるこれまでの成果とこれからの厳しい情勢を踏まえ、交通安全施設等の整備を初め、交通安全運動、交通安全教育の充実を図ること等を重点として、総合的な交通安全対策を強力に推進する所存であります。 このような施策の実現を図るため、昭和五十五年度の予算編成に当たりましては、関係省庁の陸上交通安全対策関係の予算の調整を行い、交通安全施設等の整備を初めとする道路交通環境の整備、交通安全思想の普及、安全運転の確保、交通事故被害者の救済等各般にわたり、きめ細かな配慮をいたしました次第であります。 なお、総理府といたしましては、交通安全思想の普及活動の推進及び交通事故被害者の救済等のほか、沖繩県交通方法変更に伴う特別事業につきましても特段の配慮をいたしました。 以上、交通安全対策に関し、所信の一端を申し述べましたが、委員各位の深い御理解と格段の御協力をお願いいたします。 以上であります。(拍手)
○石田委員長 次に、国家公安委員会委員長後藤田正晴君。
○後藤田国務大臣 本日、交通安全対策特別委員会が開催されるに当たりまして、一言あいさつを申し上げまするとともに、所信の一端を申し述べまして、一層の御指導、御鞭撻を賜りたいと存じます。 委員各位におかれましては、平素から交通安全の問題について多大の御尽力をいただいており、まことに感謝にたえません。 昨年の交通情勢は、運転免許保有者数が四千万人を突破し、車両保有台数も一層増加するという状況の中で推移いたしましたが、関係機関、団体との連携による総合対策の推進と、新しい交通秩序の確立を目指した改正道路交通法の運用等によりまして、交通事故による死者数は、八千四百六十一人と、前年に比べて三・七%減少し、昭和四十六年以降、九年連続交通事故死者数減少という成果を上げることができました。 しかしながら、年間の交通事故による死傷者は、いまだ約六十万人にも達しており、依然として交通事故防止が緊急な課題であることに変わりはございません。また、自動車交通による騒音、振動、大気汚染等が生活環境に及ぼす影響も見逃すことのできない問題でございます。 さらには、最近における厳しい国際石油情勢に伴う省エネルギーの要請等、道路交通に係る諸情勢もますます複雑、困難なものになることが予想されるのでございます。 警察といたしましては、このような情勢を踏まえながら、国民各位の御理解と御協力のもとに、運転者対策を初めとする交通事故防止対策を強力に推進するとともに、地域住民の平穏な生活環境を確保するための諸施策を一層充実強化し、自動車交通と人間生活との調和のとれた車社会の建設のために一層努力を傾ける考えであります。 委員各位の一層の御指導と御鞭撻を賜りまするようお願い申し上げまして、私のごあいさつといたします。(拍手)
○石田委員長 次に、運輸大臣地崎宇三郎君。
○地崎国務大臣 運輸省における交通安全対策に関し所信を申し述べます。 人命の安全の確保は、交通運輸に関する施策の基本であります。 運輸省におきましても、交通安全対策を最も重要な施策の一つとして、全省の組織を挙げて取り組んでおります。 最近におけるわが国経済の著しい発展及び国民生活の向上に対応し、交通運輸活動は著しく活発となり、今後とも一層発展することが考えられますが、交通安全対策は量的な拡大に対応するのみならず、技術の進展による交通運輸活動の高度化等の質的な変化に対応する対策も講じていかなければならないものと思います。 まず、交通が展開される場としての港湾、航路、空港等において、今後ますますふくそうし大型化する交通運輸活動の安全を確保できるよう、交通環境の整備に努めていく必要があります。 次には、高速大量輸送を可能とした船舶や飛行機の大型化あるいは自動車、モーターボート等の大衆への普及に対応して、輸送機器自身の安全性の確保のため、これらの機器の構造についてその安全性を高めるとともに、検査体制の充実を図ることが何よりも必要であります。 さらに、高速化、ふくそう化する交通を組織的に整理し、事故発生を未然に防止するためには、交通の管理のための体制を、機材の面でも組織の面でも充実し、不断の進歩によって交通の変化に対応する必要があります。 また、交通運輸活動は、個々の人と組織がこれを運営するものでありますので、これらの人々がその安全を守るための十分な知識と技術を持ち、常に安全確保の責務の重大性を自覚して行動することが必要でありますので、関係者の教育訓練に努め、安全意識の向上を呼びかけていくことが重要であります。 このほか、交通における安全性を高めるためには、安全面における技術の進歩が何より重要であり、この面においても努力を傾注することが必要であります。 私は、以上のような視点から、今後の運輸交通における安全確保のための諸対策に取り組んでまいりたいと思います。 次に、当面緊急かつ重点的に実施する施策につきまして、陸、海、空に分けてその概要を御説明申し上げます。 第一に、陸上交通の安全対策であります。 まず、鉄軌道交通の安全につきましては、踏切道の事故対策として、引き続き立体交差化、構造改良及び保安設備の整備を強力に進めるとともに、運転事故を防止するため列車集中制御装置、自動列車制御装置等の運転保安施設を充実するほか、運転要員に対する訓練指導の徹底を図ることにより、鉄軌道事故の絶滅に万全を期する所存であります。 次に、自動車交通の安全につきましては、自動車の検査体制の充実、自動車整備事業の指導監督の強化、過積載防止のための指導を徹底するとともに、特に、大型トラックの左折事故防止のための車両構造の改善を図ってまいる考えであります。 さらに、被害者の救済対策としては、自動車損害賠償保障制度の適切な運用を図るほか、自動車事故対策センターの業務内容の充実、交通遺児育成基金制度の創設等の措置を講じてまいる所存であります。 第二に、海上交通の安全対策であります。 まず、施設面の対策として、港湾及び航路の整備を計画的に推進するほか、航路標識の整備充実に努めてまいります。 また、船舶の運航に従事する者に対し、海上交通法規の遵守、運航管理の徹底、安全運航等の指導を強化し、強制水先制度を充実するほか、本年四月より、太平洋北西部及び東南アジア海域における世界航行警報業務の運用を開始することとしております。 さらに、船舶の安全性の一層の向上を図るため、検査体制の充実並びに検査対象船舶の拡大を予定しております。 一方、海上保安庁においては、鋭意増強中の巡視船艇及び航空機を効率的に運用し、海難救助体制を強化していく所存であります。 第三に、航空の安全対策であります。 まず、航空交通管制の充実を図るため、航空路監視レーダー及び空港監視レーダーを逐次整備してまいりますほか、航空事業者に対し、運航管理及び機材整備の業務を一層適正化するよう指導を行い、安全の確保に万全を期してまいる考えであります。 最後に、あらゆる交通機関の安全な運行にとってきわめて重要な問題であるところの地震、台風、集中豪雨等の異常な自然現象の早期、的確な把握とその予警報を行うため、気象業務体制の一層の充実強化を図ってまいりたいと考えております。 以上、運輸省においてとろうとする交通安全対策の概要について申し述べましたが、これらの施策の実施につきましては、関係者の積極的な協力を得ることが何よりも重要でありますので、委員長初め委員各位におかれましても、何とぞよろしく御指導、御鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。(拍手)
○石田委員長 次に、建設大臣渡辺栄一君。
○渡辺国務大臣 交通安全対策に関する諸施策について御審議をお願いするに当たり、一言所信を申し述べたいと存じます。 御承知のとおり、わが国の経済、社会の発展に伴い、道路交通需要はますます増大かっ多様化しており、これに対処するため、政府としては、昭和五十三年度を初年度とする第八次道路整備五カ年計画に基づき、道路事業の積極的な推進を図っているところであります。 申すまでもなく、道路交通、特に自動車交通の増加は、反面交通事故の多発をもたらしております。 しかし、近年においては、関係者の懸命の努力によって、死傷者はピーク時に比し、著しく減少しておりますが、その数は、昨年一年間でなお約六十万人余に及び、交通安全をめぐる情勢は依然として憂慮すべき状況にあります。 かかる事態に対処するため、昭和五十五年度は、厳しい財政事情ではございますが、より一層強力に交通安全対策の推進を図ってまいる所存であります。 まず、道路を新たに建設する場合におきましては、交通安全対策基本法の精神にのっとり、交通安全施設等の完備した道路を整備することとしております。 次に、既存の道路につきましては、昭和四十一年度以降、交通安全施設等整備事業に関する計画により、総合的かつ計画的に交通安全施設等の整備拡充を図ってまいりましたが、引き続き、本年度は、昭和五十一年度を初年度とする第二次交通安全施設等整備事業五カ年計画の最終年度として、交通安全施設等の整備を進めてまいりたいと考えております。この場合、特に弱い立場にある歩行者、自転車利用者を交通事故から守るための施設の整備に重点を置くこととしております。 さらに、道路の改築事業におきましても、交通の安全を確保するため、歩道等の設置、バイパスの建設、自転車専用道路及び歩行者専用道路の整備等の事業を行い、また、落石、のり面崩落、なだれ等の危険を防止するため、道路防災事業を強力に推進してまいることとしております。 また、踏切道における交通事故の防止と交通の円滑化を図るため、引き続き、立体交差化等の事業を推進することとしております。この場合、多数の踏切が連続する中心市街地等においては、これらを同時に除却する連続立体交差事業を推進してまいることとしております。 次に、居住地区内における交通事故を防止し、居住環境の改善を図るための居住環境整備事業及び中心商業業務地区等における道路交通の安全と円滑化を図るための総合都市交通施設整備事業を推進するとともに、通勤通学等のための自転車駐車場整備事業等自転車駐車場対策を推進することとしております。 また、交通事故防止及び児童、青少年の心身の健全な発達に資するため、第二次都市公園等整備五カ年計画の最終年度として、都市における国民の日常生活に密着した児童公園等の基幹公園及び緑道の緊急かつ計画的な整備の推進を図ることとしております。 最後に、道路管理体制を強化して、道路交通の安全の確保と交通の円滑化を図ることとしております。特に、道路法及び車両制限令に違反する車両の通行に対する指導及び取り締まりを強化するとともに、道路交通に関する情報の収集及び提供について、体制の強化拡充を推進することとしております。 以上、交通安全に関する諸施策について所信の一端を申し述べましたが、交通事故防止のため、今後一層徹底した総合的な交通安全施策を強力に推進していく決意でありますので、委員長初め委員各位の御指導、御鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。(拍手)
○石田委員長 次に、昭和五十五年度における陸上交通安全対策関係予算について説明を求めます。三島総理府交通安全対策室長。
○三島政府委員 昭和五十五年度の陸上交通安全対策関係予算につきまして、お手元に配付してあります予算調書によりまして、関係各省庁の分を一括して御説明申し上げます。 昭和五十五年度の予算総額は、一ページの上段にお示ししておりますように、九千三百七十七億一千六百万円でありまして、昨今の厳しい財政状況を反映して、前年度予算額九千八百九十億一千百万円に比べまして、五・二%の減少となっております。 以下、各項目ごとに御説明申し上げますと、一ページの1、道路交通環境の整備につきましては、八千五百七億五千五百万円、対前年度比五・八%減を計上しております。 (1)の交通安全施設等の整備は、第二次特定交通安全施設等整備事業五カ年計画の最終年度といたしまして、一千二百十六億九千四百万円、対前年度比〇・八%減を計上しております。 この内訳は、(ア)の交通管制システムの整備、警察庁分が百六十億三千四百万円、対前年度比五・〇%減となっております。これは、交通管制センター、信号機、道路標識等の交通安全施設の整備に要する費用について補助するための経費でございます。 また、(イ)の特定交通安全施設等の整備、建設省分は、一千五十六億六千万円でありまして、全体の道路予算が減少した中で、ほぼ前年度並みの予算を計上しております。これは、歩道、自転車道、立体横断施設、道路照明等の交通安全施設の整備に要する費用について国が負担し、または補助するための経費でございます。 なお、昭和五十五年度に最終年度を迎える第二次特定交通安全施設等整備事業五カ年計画につきましては、全体で一〇二・〇%、うち、公安委員会分九四・九%、道路管理者分一〇三・九%の達成状況となり、若干ながら計画を上回ることとなります。 (2)の改築事業による交通安全対策事業、建設省分は、四千五百七十二億三千五百万円、対前年度比五・二%減となっております。これは、現道拡幅による歩道等の交通安全施設の設置並びに現道に歩道等の設置が困難な区間における小規模バイパスの建設等に要する費用について国が負担し、または補助するための経費でございます。 (3)の道路防災対策事業、建設省分は、八百二十二億九千九百万円、対前年度比三・九%減となっております。落石、なだれ等を防止するための道路施設の整備、路肩整備、交通危険個所の局部改良等に要する費用について国が負担し、または補助するための経費でございます。 (4)の踏切道の立体交差化等は、八百六十四億一千二百万円、対前年度比三・六%減となっております。 この内訳は、(ア)の踏切保安設備の整備、運輸省分が三十五億九千二百万円、対前年度比二・四%増、(イ)の踏切道の立体交差化等、建設省分が八百二十八億二千万円、対前年度比三・九%減でございます。 二ページに移りまして(5)の交通安全対策特別交付金、自治省分は、四百九十一億五千三百万円でありまして、対前年度比三〇・六%減となっております。これは、交通反則金の収入額に相当する金額を交通安全施設の設置に要する費用に充てるため、地方公共団体に交付するものでございます。 (6)の基幹公園の整備、建設省分は、第二次都市公園等整備五カ年計画の最終年度といたしまして、五百九億七千三百万円、対前年度比四・三%増を計上しております。子供の遊び場を確保するための児童公園等の住区基幹公園及び総合公園等の都市基幹公園の整備に要する費用について補助するための経費でございます。 (7)の緑道の整備、建設省分は、十二億一千三百万円、対前年度比一八・三%増となっております。これは、基幹公園の整備と同じく、第二次都市公園等整備五カ年計画に基づくものでございまして、路上における遊びや運動による事故を防止し、市街地における都市生活の安全性及び快適性の確保を図るための緑道の整備に要する費用について補助するための経費でございます。 (8)の居住環境整備事業等、建設省分は、七億七千五百万円、対前年度比〇・九%増となっております。これは、幹線街路に囲まれた居住地区内の交通事故を防止し、居住環境の改善を図るため、補助幹線街路、区画街路、歩行者専用道路等を総合的に整備する費用について補助するための経費でございます。 (9)の自転車駐車場整備事業等、建設省分の(ア)の自転車駐車場整備事業は、通勤通学のための自転車利用の増大に対処するため、鉄道駅周辺等で行われる自転車駐車場の整備に要する費用について補助するための経費でございますが、今後、実施計画により定まるものでございまして、金額は未定となっております。 三ページに移りまして、(10)の総合都市交通施設整備事業、建設省分は、都市の商業業務地区等の都心部、特に駅前周辺等における道路交通施設整備を総合的に実施するために要する費用について補助する経費でございますが、今後、実施計画により定まるものでございまして、金額は未定となっております。 (11)の市町村基礎体力つくり・スポーツ振興事業(学校体育施設開放事業)文部省分は、十億百万円、対前年度比三・二%減となっております。 2の交通安全思想の普及につきましては、二億三千二百万円、対前年度比一四・八%増となっております。 この内訳は、(1)のダンプカー事業者に対する交通安全指導のための経費、総理府分、二千七百万円、対前年度比八・三%増、(2)の交通安全母親活動推進事業、総理府分の委託費等九千九百万円、対前年度比三三・八%増等となっております。 四ページに移りまして、3の安全運転の確保につきましては、三百八十二億五千六百万円、対前年度比一二・九%増となっております。 (1)の運転者対策の推進、警察庁分は、四千百万円、対前年度比一三・二%増で、教育環境の充実、指導者の資質の向上等に要する費用について国が負担し、または補助するための経費でございます。 (2)の運転者管理センターの運営、警察庁分は、五億四千五百万円、対前年度比一四・七%増で、同センターの電子計算組織等の運営経費でございます。 (3)の交通取り締まり用車両等の整備、警察庁分は、十五億六千六百万円、対前年度比三一%増となっております。 (4)の交通取り締まり体制の充実強化、警察庁分は、十四億三千三百万円、対前年度比七%増となっております。 このほか、主なものとして、(8)の自動車検査施設の増設、民間車検を行う指定整備工場の監督体制の強化等に要する経費、運輸省分、三百三十億四千万円、対前年度比一二・七%増等がございます。 五ページに移りまして、4の被害者の救済につきましては、四百七十八億二千九百万円、対前年度比六・六%減となっております。 (1)の救急業務施設の整備、自治省分は、二億八百万円、対前年度比六・八%減となっております。 (2)の救急医療施設の整備等、厚生省分は、九十四億八千三百万円、対前年度比一〇・一%増となっております。 これは、救急医療の体系的整備を図るため、初期救急医療体制、その後方病院としての第二次救急医療体制、さらに重篤救急患者を対象とする救命救急センターの整備とあわせて、広域救急医療情報センターの整備等を推進することといたしております。 このほか、主なものとして、(5)の通勤災害保護制度の実施、労働省分は、三百十三億一千三百万円、対前年度比一三%減で、通勤災害について、被災労働者及びその遺族の保護を図るための経費でございます。(6)の交通事故相談活動の強化、総理府分は、三億五千八百万円、対前年度比四・二%増となっております。既設の交通事故相談所の充実を図るとともに、支所を増設する費用について補助するための経費でございます。 六ページに移りまして、(8)の自動車損害賠償責任再保険特別会計による補助等、運輸省分は、六十二億三百万円、対前年度比八・七%増となっております。 この内訳として、(ア)の自動車事故対策センターに対する助成費は四十六億八百万円、対前年度比六・五%増を計上し、(イ)の被害者救済等は、交通事故相談業務、救急医療施設の整備等に要する経費について補助するための経費十五億九千五百万円、対前年度比一五・六%増で、この中には、新規事業として交通遺児育成基金事業に対する補助が含まれております。 5のその他は調査研究費でございますが、総額六億四千四百万円、対前年度比七・三%減となっております。 以上、昭和五十五年度陸上交通安全対策関係予算について御説明申し上げました。
○石田委員長 次に、昭和五十五年度における海上交通及び航空交通安全対策関係予算について説明を求めます。永井運輸大臣官房総務審議官。
○永井(浩)政府委員 五十五年度の海上交通安全対策関係並びに航空交通安全対策関係の予算案について御説明申し上げます。 お手元の資料に沿って御説明申し上げます。 まず最初に、海上交通安全対策関係でございますが、一番上段に掲げてございますように、五十五年度予算案におきましては、総額九百二十七億九千万円でございます。これは、昨年に比較いたしまして三百三十七億円の大幅減になっておりますが、その主な理由といたしましては、一つには、港湾等の整備につきまして予算の計上費目をよその費目に計上いたしたために、形式的に金額が減ったものでございます。以下、項目を追って御説明申し上げます。 第一番目の交通環境の整備でございますが、(1)の港湾等の整備、これは四百七十九億二千九百万円でございますが、中身といたしましては、航路の整備、避難港の整備あるいは防波堤、泊地の整備等の経費でございます。③の防波堤、泊地の整備につきまして、先ほど御説明申し上げましたように、三百十五億円と、昨年よりも二百六十八億円減になっておりますが、費目の整理の関係で形式的に減になったものでございます。ちなみに、五十四年度並みの整理をいたしますと、金額的にはほぼ同額と相なります。 それから(2)の航路標識の整備でございますが、これはいわゆる灯台あるいは電波標識等の整備の経費でございますが、特に精密な電波標識でございますデッカチェーンの四国の分が計上されております。 二番目に、船舶の安全性の確保でございますが、一億四千九百万円を計上してございます。この中には、船舶の安全基準の作成あるいは船舶の検査を行う経費等が含まれておるわけでございますが、新規といたしまして、危険物の船舶運送のための安全基準の作成についての経費が計上してございます。 三番目の安全な運航の確保、百二十六億六千六百万円でございますが、(1)の関係法令の周知につきましては、巡視船等を主要な航路に派遣いたしまして指導を行う、こういった経費が含まれております。 それから(2)の海上交通に関する情報の充実につきましては、海上交通に必要な水路業務あるいは海洋気象業務の充実拡大が含まれておるわけでございます。 なお、これらの経費で若干減っておりますのは、施設の整備等が一段落した分でございます。 次のページに参りまして、(3)の運航管理の適正化、(4)の船員の資質の向上等、これらの経費につきまして、それぞれ計上しておるわけでございますが、特に、(4)①の船員養成機関の充実、これは航海訓練所、海員学校あるいは海技大学校における教育の充実を内容としておりますが、大成丸が二年計画で五十五年度に完成する予定になっております。 四番目の警備救難体制の整備でございますが、二百二十二億七千九百万円、これも五十四年度に比べまして九十二億円の減になっております。これは、五十四年度予算が、五十三年度に計画いたしました巡視船等の整備の経費が五十四年度に上積みされておりますので、こういった金額になっております。したがいまして、建造船舶等につきましては、五十四年度が巡視船艇十六隻に対しまして、五十五年度二十二隻と、むしろ増加しておるわけでございます。航空機の整備につきましても、五十四年度六機に対して、倍の十二機を予定しておるわけでございます。 以上が海上交通安全関係の経費でございます。 次に、航空交通安全関係の経費について御説明申し上げます。 総額で千八百九十六億三千二百万円でございまして、前年度比九・一%の増になっております。 一番目の交通環境の整備、これは空港の整備あるいは航空路の整備等でございまして、空港あるいは空港用航空保安施設の整備、管制施設あるいは航空の保安無線施設の整備の経費でございます。 それから二番目の航空安全対策の推進、七十二億四千七百万円。 一番目が航空安全対策といたしまして、航空機の検査あるいはパイロット等の審査、証明の経費でございます。 二番目の航空機乗員の養成、これはパイロットの養成でございまして、航空大学校の教育の経費でございます。 三番目が航空保安要員の養成、これは私どもの航空管制官等を養成する施設でございます航空保安大学校の施設でございまして、それぞれその内容を充実したいと考えておるわけでございます。 それから五番目の航空気象施設の整備、これもレーダーの施設等を整備するため、気象業務を充実したいということの経費が盛り込まれておるわけでございます。 以上、海上交通関係、航空交通関係の五十五年度予算案に対する御説明を終わります。
○石田委員長 次に、昭和五十五年中における交通警察の運営について説明を求めます。杉原警察庁交通局長。
○杉原政府委員 お手元に配付いたしました資料によりまして、昭和五十四年中の交通事故の概況と昭和五十五年中の交通警察の重点施策につきまして御説明をいたします。 まず、「昭和五十四年中の交通事故発生状況」の資料によりまして、昨年の交通事故の概況を御説明をいたしたいと思います。 初めに、一ページの概況にありますように、発生件数は四十七万一千三百六十一件、死者数が八千四百六十一人、負傷者が五十九万五千六百八十二人となっております。前年に比べまして死者数は減少をいたしておりますが、発生件数と負傷者の数はわずかに増加をいたしております。 特に昨年は、運転免許保有者が、六月の時点で四千万人を突破をいたしましたのを初め、運転免許を必要といたします車両の保有台数も、十月末で約四千九百万台を数えるなど、厳しい一久通情勢でございましたが、関係機関、団体との連携によります総合対策の推進と、国民の皆さん方の御協力のもとに、改正道交法が施行されたというふうなこと等もございまして、死者数につきましては、四十六年以降九年連続減少するという一応の成果を上げることができました。 しかしながら、交通死亡事故は減少したとはいいますけれども、この交通事故によります死者は、不慮の災害による犠牲者の約半数を占めている現状でございますのと、交通事故自体は逆に増加の傾向にございまして、年間約六十万人に死傷者が達しておるというふうなこと等もございます。また、内容的に言いましても、解決すべき多くの問題が残っているように思うのでございます。 昨年発生いたしました交通事故の特徴を若干、一ページから三ページに要約して表にしてございますので、これに基づきまして御説明を申し上げますと、第一点は、都道府県間の事故率に著しい格差があるということでございます。 一ページの(1)にございますが、人口十万人当たりの死者数を都道府県別について見ますと、全国平均が七・三五人になるわけでございますが、最も多いところは高知の一三・一二人に対しまして、東京では二・三八人ということで、大きな格差があるということでございます。 問題点の第二は、一ページから二ページに書いてございますが、死者の総数の中に占める歩行者と自転車乗用者の死者の比率が非常に高いということでございます。全体の死者の中に占める比率が、歩行者が三四・三%と相変わらず高く、自転車乗用者の一一・九%と合わせますと四六・二%ということでございます。交通弱者と言われます方々の死者の比率というのが大変に高くなっております。これを欧米の主要国と比較してみますと、この資料は若干古い資料でございますが、二ページに参考として書いてありますように、日本の場合には交通弱者の死亡率が非常に高いということがおわかりいただけると思います。 問題の三は、年齢別に見ました場合は、二ページの(3)にありますように、他の年齢層が全部減少しているのに六十歳以上の老人層だけが増加しているということが特徴として挙げられると思います。 問題の第四は、原動機つき自転車と自動二輪車乗車中の死者が増加をしておるということでございます。特に原付を中心にいたします二輪車の保有台数の伸びに伴って事故が増加をいたしておりまして、原動機つき自転車は一%、自動二輪車は三・三%の増ということになっております。 問題点の五は、三ページの(5)にありますように、事故を起こした者の中で責任の重い方、第一当事者と言っておりますが、第一当事者別に見ますと事業用乗用車、いわゆるハイタク、それに原動機つき自転車というふうなのが第一当事者としてふえているという状況でございます。 以上が昨年中におきます交通事故の概況とその特徴でございますが、警察といたしましてはこのような現状を踏まえながら交通事故の減少傾向を長期的に定着させるための諸施策を強力に推進してまいりたいと考えておりますが、特にことしは昭和四十五年のピーク時における死者数の半減目標を達成しようという年でありますので、関係機関、団体との連携のもとにその目的達成に向かって努力をしてまいりたいと思います。 そこで、お手元に配付いたしました「昭和五十五年中における交通警察の運営」という資料に基づきまして、今年の交通警察の取り組み方につきまして申し上げたいと思います。 一ページをごらんいただきたいと思いますが、八〇年代におきます交通警察の運営に当たりましては、これまでの成果の上に立って、長期的展望のもとに所要の施策を推進していかなければなりませんが、道路交通に係る情勢はますます複雑、多様化することが予想されておりまして、国民の交通対策に寄せる期待が非常に大きくなるものと思われます。特に国民皆免許によります大量交通時代の幕あけを迎えまして、従来の運転免許行政からいわゆるドライバー行政への大きな転換を迫られていることや、さらには交通量の著しい増加に伴って交通公害のない平穏な暮らしを求める国民の要望などが一層強まっておると思います。したがいまして、これからの交通警察の運営に当たりましては、国民の方々の理解と協力のもとに、真に国民行政としての交通警察行政を確立をしていくんだという認識のもとに新しい車社会に適応した施策の方向づけを行っていく必要があると考えております。 そこで、今年はこの資料の二ページの下段から三ページにかけてございますように、第一に歩行者交通の安全及び国民生活の平穏を確保するための施策の推進、第二にドライバー対策の推進と交通秩序の確保、第三に総合力を結集するための体制の整備、この三つを重点目標にして各種の交通安全対策を推進してまいりたいと考えております。 これらの重点目標の具体的な推進方策につきましては、資料を御参照賜ることにいたしまして、説明を終えさせていただきます。よろしくお願いをいたします。
○石田委員長 次に、昭和五十五年度における交通安全施策について説明を求めます。山根建設省道路局長。
○山根政府委員 お手元の資料、「交通安全施策について」によりまして、御説明申し上げたいと存じます。 まず、第一ページの交通安全施設等整備事業に関する緊急措置法に基づく事業等でございますが、交通事故による死者は著しく減少しておりますが、なお昭和五十四年におきましても、死傷者は、六十万人余に達しているのでありまして、このような現状にかんがみ、今後とも引き続き事業の強力な推進を図ることとしております。 昭和五十五年度は、第二次五カ年計画の最終年度といたしまして、三ページにございますように特定交通安全施設等整備事業費千四百五十八億円を計上しております。 また、道路の改築事業においても、現道に歩道等の設置が困難な区間におきます小規模バイパスの建設、現道拡幅などの交通安全に寄与する事業として、昭和五十五年度には、四ページにございますように約六千百五十二億円を予定しております。 次に、五ページにございます道路防災対策事業であります。昭和四十三年の飛騨川バス転落事故以来、重点的に危険カ所の整備を図っているところであります。昭和五十五年度は、防災対策事業費として、約千百八十五億円を計上しております。 次に、六ページからの踏切道の立体交差化等事業であります。 踏切道は漸次減少してきておりますが、なお重大事故が発生している状況にかんがみ、踏切道改良促進法に基づきその整備を推進することといたしております。 昭和五十五年度は、八ページにありますように、事業費約千二百三十億円をもちまして、単独立体交差化事業三百四十カ所及び連続立体交差化事業七十一カ所を実施することといたしております。 次に、九ページの大規模自転車道の整備事業であります。道路整備事業の一環として、昭和四十八年度から整備に努めているものでありまして、昭和五十五年度は、事業費約百十七億円をもって、継続事業四十四路線、新規四路線の整備を進めていくことといたしております。 次に、十一ページの都市交通環境整備事業についてであります。 まず、居住環境整備事業等でありますが、昭和五十五年度は、事業費約十五億円をもって新規三カ所を含む十七カ所の事業を実施するほか、六カ所について調査を実施することにいたしております。 次に、十三ページの総合都市交通施設整備事業であります。本事業は、中心商業業務地区の環状道路、歩行者専用道、広場等都市交通施設を総合的に整備するものでありまして、昭和五十二年度より街路事業で実施することとしております。 次に、十四ページの自転車駐車場整備事業でありますが、都市における通勤通学、買い物等のための自転車利用の増大に伴い、昭和五十三年度から三大都市圏等で地方公共団体が都市計画事業により整備を推進することとしております。 次に、十五ページの民間自転車駐車場の整備でありますが、昭和五十四年度に設立されました財団法人自転車駐車場整備センターを中心として、民間自転車駐車場の一層の整備の促進を図ってまいることといたしております。 次に、自動車駐車場整備事業でありますが、昭和五十五年度は、地方公共団体が設置する都市計画駐車場についての無利子資金貸付金事業として、事業費約二億円を予定いたしております。 次に、十六ページにございます都市公園整備事業についてであります。昭和五十五年度は、第二次都市公園等整備五カ年計画の最終年度といたしまして、約千二百七十六億円の事業費をもって、住区基幹公園、都市基幹公園及び緑道の二千六百十四カ所を整備することといたしております。 次に、十九ページにございます道路の管理についてであります。道路交通の安全を確保するため、不法占用物件の排除や地下埋設物に対する監査の強化及び共同溝の整備を促進することとしております。このため、昭和五十五年度は、事業費約二百三十八億円を計上いたしております。 次に、二十ページの大型車、重量車に関する事故防止対策でありますが、関係機関と密接な連携をとりつつ、違反車両の指導、取り締まりを強化してまいる方針であります。 さらに、道路交通情報を迅速、的確に収集し提供するため、財団法人日本道路交通情報センターを中心として、道路交通情報の収集、提供体制を一層充実してまいる所存であります。 次に、二十三ページにございます高速自動車国道における救急対策であります。昭和五十五年度は約十八億円を見込み、その拡充を図ることといたしております。 次に、二十四ページのトンネル等における自動車の火災事故防止対策についてであります。昨年七月に発生いたしました東名高速道路日本坂トンネル事故の教訓にかんがみまして、建設省におきましては、トンネル非常用施設の技術基準の見直しを進めるとともに、可変式情報板等の設置の推進、危険物積載車両の指導、取り締まりの強化、関係機関との連絡協調体制の整備等、所要の施策を講じ、トンネル等におけるこの種の事故防止の徹底を期しているところでございます。 次に、二十五ページにございます道路交通の安全に関する調査研究であります。昭和五十五年度は、約六億円をもって交通安全施設等の整備に関する調査研究を実施することとしております。 最後に、二十六ページにございます建設業者に対する交通安全についての指導でありますが、今後とも交通事故の防止の徹底について強力に指導を進めてまいる方針であります。 以上、簡単でございますが、昭和五十五年度の建設省の交通安全施策についての説明を終わらせていただきます。よろしくお願いを申し上げます。
○石田委員長 次に、昭和五十五年度における交通安全施策の概要について説明を求めます。永井運輸大臣官房総務審議官。
○永井(浩)政府委員 運輸省関係の交通安全施策につきまして御説明申し上げます。 お手元に「交通安全施策の概要」という資料がお配りしてございます。これは、私ども運輸省が五十五年度に行う予定で計画しております交通安全対策の概要でございます。 第一部と第二部に分かれておりまして、第一部は、交通事故の現況とこれに対応する安全対策の基本的な考え方を述べたものでございます。第二部は、陸海空の部門別の対策を詳述したものでございます。その概要につきましては、先ほどの運輸大臣の所信表明演説並びに予算の説明において御説明したとおりでございますので、内容につきましては省略させていただきたいと思います。 よろしくお願いいたします。
○石田委員長 次回は、公報でお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時五十五分散会