建設委員会 第1号
- 発言数
- 11 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1980/02/13
会議録
○北側委員長 これより会議を開きます。 国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。 すなわち 一、建設行政の基本施策に関する事項 二、都市計画に関する事項 三、河川に関する事項 四、道路に関する事項 五、住宅に関する事項 六、建築に関する事項 七、国土行政の基本施策に関する事項 以上七項目について、建設行政及び国土行政の実情を調査し、その運営を適正ならしめるため、小委員会の設置、関係各方面からの説明聴取及び資料の要求等の方法により、本会期中調査を進めるため、議長の承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○北側委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————◇—————
○北側委員長 建設行政の基本施策に関する件及び国土行政の基本施策に関する件について調査を進めます。 この際、建設行政の基本施策及び国土行政の基本施策について、建設大臣及び国土庁長官から、それぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。渡辺建設大臣。
○渡辺国務大臣 建設行政の基本方針及び当面の諸施策について、私の所信を申し述べたいと存じます。 御承知のとおり、今日のわが国経済は、資源エネルギーの制約等による流動的な国際経済情勢に直面いたしておりますが、このような厳しい環境の中で、先行きについて警戒を要する物価の安定を図りつつ、景気の自律的拡大基調を維持することにより、国民生活の安定と着実な経済発展のための基盤強化を図ることが重要な課題であります。 また、わが国財政については、今後の経済の安定成長を期するためにも、その公債依存体質を改善し、財政の対応力の回復を図ることが急務となっております。 このような情勢のもとで編成された昭和五十五年度予算は、歳出規模を厳しく抑制するとともに、社会経済情勢の推移に即応した財源の重点的かつ効率的な配分を図ろうとするものでありますが、建設省所管の公共事業関係費につきましても、こうした趣旨に沿い、前年度と同額程度の予算総額のもとで、住宅、公園、下水道等の国民生活に密着した施設の重点的な整備並びに国土の安全性の確保及び国土の発展基盤の形成に資する施設の長期的視点に立った計画的な整備を実施することとしております。 申すまでもなく、建設行政の基本的課題は、社会資本の整備を通じてすべての国民が快適な生活を享受できる豊かな、住みよい国土を建設することにあります。私は、昨年十一月建設大臣に就任以来、この課題にこたえるため建設行政の推進に努めてまいりましたが、昭和五十五年度予算の適確な執行等を通じ、今後とも、この責務を果たすことに全力を傾注する所存であります。 以下、当面の諸施策について申し述べます。 第一に、住宅宅地対策についてであります。 住宅対策につきましては、昭和五十五年度が第三期住宅建設五カ年計画の最終年度に当たることにかんがみ、住宅に対する国民の要望にこたえて、住宅金融公庫融資の充実改善、中古住宅取得に対する減税措置の導入等による住宅取得の促進、低質木造賃貸住宅の建てかえの促進等により、良質な公的住宅の供給を一層推進してまいる所存であります。 特に、公営住宅につきましては、家賃の高額化に対処するための新たな補助制度を創設するほか、今国会に公営住宅法を改正する法律案を提出し、老人等の単身者入居の道を開くことといたしております。 宅地対策につきましては、大都市地域を中心とする宅地需要に対応して、良好な市街地形成を図りつつ、良質な宅地を供給するため、公的機関及び民間による計画的宅地開発の推進を図るほか、宅地供給を促進する見地から、土地税制の改善を図ってまいりたいと存じます。 また、住宅建設及び宅地開発に伴う関連公共公益施設の整備につきましては、国庫補助の大幅拡大等により、その促進を図ってまいりたいと存じます。 第二に、都市対策についてであります。 わが国におきましては、近い将来国民の約七割が都市に定住するものと予想されます。こうした状況に対処するため、総合的かつ長期的視点に立った都市整備の基本方向を踏まえて、大都市については、その高度の都市機能を維持しつつ、良好な都市環境の形成を目指すとともに、地方都市については、周辺農山漁村を含む地域社会の中で定住社会にふさわしい個性と魅力ある都市形成を目指すことを目標として、都市対策を推進する所存であります。 この観点に立って、生活基盤を充実するための街路、公園、下水道等の施設の整備を推進するとともに、土地区画整理事業、市街地再開発事業等による良好な市街地の整備を積極的に図ってまいりたいと存じます。 特に、大都市における都市再開発につきましては、これを計画的かつ総合的に実施するための新たな計画の策定、市街地再開発事業の施行者の拡大、都市開発資金の貸付対象となる土地の範囲の拡大等を図ることといたしており、また、良好な都市環境の形成と保全を図るための施策として、公共施設の配置、建築物の形態等を一体的に定める計画の作成等を内容とする新たな制度の導入を図ることといたしております。これらにつきましては、所要の法律案を今国会に提出する所存であります。 さらに、都市防災対策につきましては、避難地、避難路等の都市防災施設の整備を進めるとともに、建築物の不燃化の促進を図ることにより、都市の防災構造化を積極的に推進してまいる所存であります。 第三に、道路の整備についてであります。 国民の日常生活に密着し、同時に国土の均衡ある発展の基礎である道路の整備につきましては、市町村道から高速自動車国道に至る道路網の体系的整備を計画的に推進してまいりたいと存じます。 なお、幹線道路の沿道における交通騒音の問題につきましては、これまでも道路構造等の面における配慮をいたしてまいりましたが、交通騒音により生ずる障害を防止するとともに、沿道の適正かつ合理的な土地利用を図ることをねらいとする総合的な沿道環境整備制度を創設することとし、今国会に所要の法律案を提出する所存であります。 第四に、国土の保全と水資源の開発であります。 わが国の国土は、洪水等の自然の脅威に対してきわめて弱い体質を持っておりますので、重要水系及び中小河川の改修、砂防及び地すべり対策事業等を推進して国土の保全を図ってまいりたいと存じます。特に、都市河川につきましては、流域の開発に対応した総合的な治水対策を促進してまいる所存であります。 また、近年の全国的な渇水にも見られますように、国民生活を支える水の需給はいまだ逼迫の状況にあります。これに対処するため、長期的見通しに立って、多目的ダム、河口ぜき等の建設を推進して水資源の開発を進めるとともに、水利用の高度化、合理化を推進してまいる所存であります。 第五に、建設業の振興等についてであります。 建設業につきましては、経営環境の変化等にかんがみ、建設工事施工体制の合理化、経営基盤の強化、労働環境の改善等の建設業振興施策を一層総合的に推進するとともに、中小建設業者の受注機会の確保にも十分配慮してまいりたいと存じます。 また、不動産業につきましては、不動産流通近代化センターを設立して、中小業者の協業化等流通機構の近代化を推進することとしております。さらに、不動産取引の公正を確保し、消費者保護を図る見地から、今国会に宅地建物取引業法等を改正する法律案を提出する所存であります。 開発途上国に対する経済、技術協力につきましては、これを積極的に推進するとともに、その担い手となる建設業及びコンサルティング企業の海外活動を促進してまいりたいと存じます。 最後に、現下の重要課題の一つである行政改革に関しまして一言申し上げたいと存じます。 私は、昨年、行政改革の要請にこたえ、かつ、住宅、都市政策の積極的かつ効率的な推進を図るため、昭和五十六年十月を目途に日本住宅公団と宅地開発公団を統合し、新たな公団を設立する構想を発表いたしました。本年は、鋭意その具体化を進める所存であります。 以上の諸施策は、いずれをとりましても国民生活に直結する重要なものでありますので、これを積極的に推進してまいる所存でありますが、この場合におきましては、特に適正な業務の執行と綱紀の保持に努め、国民の信頼と期待にこたえる考えであります。 何とぞよろしくお願い申し上げ、委員長初め委員各位の御指導、御鞭撻をお願いいたしたいと思います。 よろしくお願いを申し上げます。(拍手)
○北側委員長 次に、園田国土庁長官。
○園田国務大臣 国土行政の基本方針及び当面の諸施策について、私の所信を申し述べたいと存じます。 狭い国土、水資源の不足等の国土資源の制約に加え、エネルギー情勢を初めとする最近の厳しい経済環境のもとで、今後なお増加する国民が長期にわたり安定した生活を享受し得ることとするためには、国土の均衡ある発展と人間居住の総合的環境の整備を図ることが不可欠であります。 このため、第三次全国総合開発計画に沿って、国づくり、地域づくりのための施策を総合的、計画的に展開していくことが、国土行政に課せられた重要な課題となっております。 私は、このような見地から、次に述べるような施策を積極的に推進してまいる所存でございます。 第一は、定住構想の推進であります。 第三次全国総合開発計画の柱である定住構想の推進につきましては、そのかなめである新しい生活圏としての定住圏を整備するため、当面、人口の地方定住に先導的役割りを担うべき地域についてその整備を図ることとし、昨年、四十府県にモデル定住圏が選定され、現在、地方公共団体、地域住民の主体性のもとに定住圏計画の策定が進められているところであります一国としても、これを積極的に支援するため、定住構想推進連絡会議を設置して、政府一体としての推進体制を整え、地域の選択した方向に沿って、モデル定住圏の整備に関し積極的な措置を講ずることとしております。 また、定住構想推進に当たっては、このモデル定住圏整備と並行して、全国的な国土利用の均衡を図る見地から、国土の保全、工業の再配置、教育施設等の適正配置、幹線交通施設の整備等根幹的事業を実施する必要があり、関係省庁の協力のもとに、その積極的な推進に努めているところであります。 さらに、流動する経済社会情勢を踏まえ、幾つかの重要な課題について将来展望を明らかにしつつ、対応策を準備すべく各般の調査を実施し、定住構想の円滑な推進に資するよう配慮しているところであります。 また、関係各省庁の公共事業の円滑な推進を図るため、国土総合開発事業調整費等の活用により調査及び調整を実施するとともに、国土の適正な利用を推進するため、国土利用計画体系の整備に努めてまいりたい考えであります。 第二は、総合的土地対策の推進であります。 宅地に対する需要が大都市地域を中心に依然として根強い一方、それに対する供給が停滞していることが主因となって、最近、大都市地域の住宅地の地価が強含みに推移しております。 このような状況に対処するためには、投機的な土地取引の抑制に万全を期するとともに、宅地供給の促進を図ることが基本であると考えております。 このため、引き続き地価調査体制を整備拡充するとともに、国土利用計画法の適確な運用を図ることとし、特に土地取引動向等についての監視を一層強化することといたしております。また、大都市地域の市街化区域内農地について、必要に応じ農業上の利用の継続を確保しつつ住宅地等への円滑な転換を図るため、農住組合制度の創設につき検討を急いでいるところでありますが、成案を得次第、法案として提出し、御審議をお願いする所存であります。さらに、土地税制につきましては、現行制度の基本的枠組みを維持しつつ、宅地の円滑な供給と土地の有効利用を推進するため、土地の長期譲渡所得課税等について所要の見直しを行うこととしております。 また、国土調査事業につきましても、第三次の国土調査事業十カ年計画を策定し、その計画的な推進に努めてまいる所存であり、このため、計画期間の改定を内容とする国土調査促進特別措置法の改正をお願いすることにしております。 第三は、水資源対策の推進であります。 引き続き増大する水需要に対し、安定的な水供給を確保することは、きわめて重要な課題であります。 このため、長期的な水需給計画のもとで、水資源開発事業の推進、水源地域対策の充実を図ること等により、水資源開発を積極的に進めるとともに、節水型社会を目指して、雑用水利用等による水資源の有効利用を推進してまいる所存であります。 第四は、大都市圏整備の推進であります。 大都市圏につきましては、人口、産業が過度に集中している地域における良好、安全な都市環境を整備するとともに、その圏域全体の秩序ある発展を図ることが重要であります。 このため、首都圏、近畿圏及び中部圏の整備計画に定める諸施策を積極的に実施するとともに、特に首都東京につきましては、首都機能の適正な配置を含め、長期的な観点から首都改造計画の策定を進める考えであります。 また、筑波研究学園都市の建設、琵琶湖総合開発等の特定の地域の総合的整備につきましても、積極的に推進を図ってまいりたいと存じます。 第五は、地方振興の推進であります。 人口の地方定住を促進し、国土の均衡ある発展と活力ある地域社会の維持、形成を図るため、モデル定住圏の整備を進めるとともに、東北を初め、北陸、中国、四国及び九州の各地方開発計画を推進し、また、過疎地域、振興山村、豪雪地帯、離島等の振興を図ってまいりたいと存じます。 特に、過疎地域につきましては、過疎地域対策緊急措置法の期限が本年度末に到来いたしますが、これら地域における生活水準及び生産機能が他の地域と比べ依然として低位にある実情にかんがみ、これらの地域に特別措置を講じ、総合的かつ計画的な振興を図ってまいりたいと考えておりす。 最後に、災害対策についてであります。 災害から国土を保全し、国民の安全を守るため、治山治水対策を初め、地震防災対策、活動火山対策等各般の災害対策を総合的かつ積極的に推進してまいる考えであります。 特に、大規模地震対策につきましては、昨年、大規模地震対策特別措置法に基づき東海地震に係る地震防災対策強化地域を指定するとともに、地震防災基本計画を策定したところであります。今後とも、地震予知の一層の推進と緊急施設整備事業及び総合的な防災訓練の実施等により、震災対策の一層の推進に努めてまいる所存であります。 以上、国土行政に関する所信を申し述べましたが、これらの施策の強力な推進のために、全力を挙げて取り組んでまいる所存でございますので、どうか委員長初め各位の御協力を心からお願い申し上げまして私の所信の表明といたします。(拍手)
○北側委員長 次に、昭和五十五年度建設省関係予算及び昭和五十五年度国土庁関係予算について、その概要説明を聴取いたします。竹中建設政務次官。
○竹中(修)政府委員 建設省関係の昭和五十五年度予算について、その概要を御説明いたします。 建設省所管の一般会計予算は、歳入二百二十四億一千六百余万円、歳出四兆七百七十五億五千百余万円、国庫債務負担行為五千九百二十七億六千八百余万円でありますが、建設省に移しかえを予定されている総理府所管予算を合わせた建設省関係の一般会計予算では、歳出四兆六千二百九十六億二千七百余万円、国庫債務負担行為六千二百七十億四千五百余万円を予定いたしております。 次に、建設省所管の特別会計について、まず、道路整備特別会計では、歳入歳出とも二兆一千六百四十六億一千九百余万円、国庫債務負担行為一千六百六十二億八百万円、治水特別会計では、歳入歳出とも一兆八行八十八億七千百余万円、国庫債務負担行為二千百七十六億六千二百万円、都市開発資金融通特別会計では、歳入歳出とも四百六十八億五千百余万円を予定いたしております。 また、大蔵省と共管の特定国有財産整備特別会計のうち、建設省所掌分については、歳出百二十二億七千八百余万円、国庫債務負担行為四十六億六千五百余万円を予定いたしております。 建設省といたしましては、以上の予算によりまして、住宅宅地対策、都市対策、国土保全、水資源対策、道路整備等各般にわたる国土建設施策を推進してまいる所存であります。 なお、建設省関係予算の事業別の重点施策の概要につきましては、お手元に配付してあります昭和五十五年度建設省関係予算概要説明によりまして、御承知を願いたいと存じます。 よろしく御審議のほどをお願い申し上げます。
○北側委員長 次に、望月国土政務次官。
○望月(邦)政府委員 総理府所管のうち国土庁の昭和五十五年度一般会計歳出予算について、その概要を御説明いたします。 国土庁の一般会計歳出予算は、二千三百六十一億八千四百余万円を予定しておりまして、昭和五十四年度末をもって離島指定地域の一部が解除される関係から、前年度予算に比べ百二十二億三千二百余万円の減少となっております。 その主な内容は、 第一に、第三次全国総合開発計画の柱である定住構想の具体化を図るための調査及び調整等の国土計画の推進 第二に、地価の安定、適正な土地利用の確保等の総合的土地対策の推進 第三に、水資源の開発、水源地域対策の充実、水資源有効利用の促進等の総合的な水資源対策の推進 第四に、良好、安全な都市環境の整備を図るための大都市圏整備の推進 第五に、人口の地方定住を促進し、国土の均衡ある発展と活力ある地域社会の形成を図るための地方振興の推進 第六に、地方都市の開発整備、工業の再配置及び産炭地域の振興を図るための地域振興整備公団の事業の推進 第七に、国土を保全し、国民の生命、財産を災害から守るための総合的災害対策の推進であります。 国土庁予算の重点施策の概要につきましては、お手元に配付してあります昭和五十五年度国土庁予算概要説明によりまして御承知願いたいと存じます。 よろしく御審議のほどお願いいたします。
○北側委員長 以上で概要の説明は終わりました。 なお、昭和五十五年度建設省及び国土庁の各局予算につきましては、御参考のため、その資料をお手元に配付いたしましたので、御了承願います。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時二十五分散会