運輸委員会 第5号
- 発言数
- 238 件
- 登壇者
- 21 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1980/03/25
会議録
○古屋委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 この際、徳山丸の廃油不法投棄について、海上保安庁長官から説明を求めます。真島海上保安庁長官。
○真島政府委員 御報告申し上げます。 徳山丸事件でございますが、海上保安庁第六管区海上保安本部におきまして、三月二十一日に出光タンカー所属タンカー、十三万六千トンの徳山丸でございますが、これがスラッジの不法海洋投棄をしたという情報を入手いたしました。所管が海域の関係で第五管区海上保安本部でございますので、第五管区海上保安本部の神戸海上保安部が主体となりまして、六管と協力して現在鋭意捜査を実施中でございます。 情報を入手しました概要を申し上げますと、徳山丸が徳山港を二月二十九日に出港し、三月六日に相生に入港したわけでございますけれども、この間に土佐沖におきまして、同船がタンククリーニングを実施をしたわけでございます。その際タンククリーニング作業を請け負いました内外産業株式会社の従業員が作業の結果発生をいたしましたスラッジ、これを袋詰めにいたしまして、数回にわたって海中に投棄をした。恐らくこれはスラッジ処理費用というものを節減するためにしたのではないか。甲板から直接海中に投入した、こういう情報でございました。 私どもその情報の裏づけ、さらに昨日は令状をとりまして、検証その他の捜査をただいま鋭意続行しておる段階でございます。
○古屋委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。相沢英之君。
○相沢委員 海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律の一部改正案の問題でございますが、これに関連して、ただいま御説明のありました徳山丸の事件について、若干伺いたいと思うのであります。 こういう海上へのスラッジの投棄というような、海洋汚染の原因となることが、今度の徳山丸だけではなく、過去においてもいろいろあったわけであります。問題はそういう行為をどのようにして規制をするか。特にそれが事前に防止できるような監視体制をいかにして強化できるかということではないかと思います。この徳山丸について言うと、この船には、当然規定によりまして油濁防止管理者というものを選任しなければならないということが決められておるわけであります。徳山丸の油濁防止管理者、これは果たして決められておったか。また当時どういうことをしておったか。調査をされておりましたらお答えを願います。
○真島政府委員 油濁防止管理者は、法律に基づきまして決められておる職務が当然あるわけでございますが、この方々についても現在事情を聴取中でございまして、どのような形でどういうふうに職務を果たしておったか、まだ、いまの段階で正確に申し上げるところまで捜査を進めておりませんので……
○古屋委員長 静粛に願います。
○真島政府委員 捜査終了後に申し上げたいと思います。
○相沢委員 こういうような事件に対しまして、当然海上保安庁としては所要の措置をとることができることになっているわけであります。海上保安庁長官が必要な場合には所要の措置を命令することができ、一定の措置をとることを指示することができるような規定がございます。海洋汚染防止法の規定でありますが、当然、今回の徳山丸の事件についても、調査の結果、所要の措置をとることが必要となった場合には、海上保安庁長官から指示があるというふうに思いますが、いかがですか。
○真島政府委員 本件徳山丸の捜査が完了いたしませんので、私どもいまの段階ではっきり申し上げることはできない部分もございますけれども、仮に捜査の結果、やはり海洋汚染防止法四条一項の違反であるということがはっきりいたしますれば、検察庁に送致をいたすわけでございますけれども、そこではっきりと有罪という形になりますれば、当然海洋汚染防災法の規定によります罰則がかかってまいると思います。 そのほか、私どもといたしましては、海洋汚染についての海上保安庁の立場といたしましては、取り締まりが一番の大事な仕事でございます。未然防止という問題につきましては、運輸省全体といたしまして、こういうようなタンカーの運航なり何なりについての今後注意すべき事項というようなことをいろいろと通達あるいは行政指導という形でやる必要があると思いますけれども、私どもといたしましては、従来のスラッジ投棄についての調査、たとえばタンククリーニングといったようなことを今後さらに精細にその状況を知悉するとともに、当然、タンククリーニングをいたしますとスラッジを陸上に持ってまいりまして、処理をいたすわけでございます。その処理量と、当該のタンカーからどのくらいスラッジが出るであろうかというようなこととの比較検討というようなことを今後さらに精細に詰めながら、そのデータを積み重ねて、こういうようなことが今後起こらないような努力を私どもとしてはいたしたいと思います。
○相沢委員 いま必要な措置について行政指導もし、また監督もしていくというお話がありましたが、それは当然そういうことは必要でありますけれども、問題は、そういう監督なり行政指導がいかに実効を確保するかということにあると思うのであります。 そこで、いまの徳山丸の例におきましても、この徳山丸は、タンクのクリーニングの作業は内外産業株式会社にこれを請け負わせてやっている。したがって、その内外産業株式会社は、契約に従って当然適正に処理しているものと思うというようなことを出光タンカーの人が言っているという記事がきのうの読売にもありました。ところでそういう場合、請け負わすことはやむを得ないにいたしましても、内外産業株式会社にそういうことを適正に処理することを契約で委託をしているのだからというようなことで、その船主である出光タンカーの責任が免れるということであってはまた問題ではないかと思いますが、これは事実を調査してみなければわからないと思いますが、この点についてどのようにお考えですか。
○真島政府委員 現在の海洋汚染防止法の罰則では、いわゆる両罰規定になっておりまして、船舶所有者と申しますか、もとの、たとえば今回の件で言えば出光タンカーさらにその行為者、両方が罰せられることになっております。私ども、捜査の結果、仮にそういうような、出光タンカーも当然責任があるというふうな捜査結果が出ました場合には、厳正に処置をしてまいりたいと思います。
○相沢委員 徳山丸の事件に関しましては、いずれにいたしましても、よく実情を調査して、しかるべき措置をとるということでありますし、また、実情の調査については若干時日を要することと思いますが、しかし十分調査をされた上で、適正な措置をとり、かつ、このような事故の再発を防止することに御努力を願いたいと思うのでございます。 ところで、今回の改正法についての問題でありますが、とにかく現代の社会が、生活廃棄物だけではない、産業廃棄物、特に大型の廃棄物あるいは油による汚染あるいは放射能汚染等々によって、水も空気も汚れていくという状態にあることは申し上げるまでもないわけでありますが、環境汚染の防止、浄化について、いままで環境庁も、また海洋におきましては海上保安庁も大いに努力されていることと思いますが、最近の状態において、環境は従来よりも汚染が少なくなっているか、いわば浄化されてきているかどうか、そういう一般的な状況について、まず伺いたいと思うのであります。
○原説明員 わが国の沿岸海域の水質につきまして申し上げますと、近年、徐々によくなっておると言えるというふうに思います。環境基準の達成状況という観点から見てまいりますと、五十三年度は、海域につきましては七五・三%ということになっておりまして、河川の五九・五%、湖沼の三七・六%と比べまして、達成率は高くなっております。しかし、東京湾、伊勢湾等の内湾、内海等閉鎖性水域では水質の改善がはかばかしくないところもございまして、その達成率は海域の平均に比べまして低くなっております。また、わが国の近海におきます海水中の重金属等の濃度について見ますと、海水中の自然存在量と比較いたしまして、問題となるような値にはなっておりません。
○相沢委員 海洋の状況はどうですか。
○原説明員 海洋につきましては、五十年度から、近海につきまして調査をいたしておるわけでございますが、特に問題とするような汚染は見られません。
○相沢委員 いまの御報告は、基準に対してどの程度かということでありますが、それは、たとえば十年前に比較してどういう状況かという点についていかがですか。よくなっているか、悪くなっているかという点です。
○原説明員 海洋の水質の汚染で問題になりますのは、有害性の高い、健康項目と言っておりますが、PCBとか総水銀等でございます。私ども、河川とか湖沼、海域も含めまして、そういった環境基準を超えておるものにつきまして調査をいたしておるわけでございますが、五十三年度の調査におきますと、そういった有害性の高い健康項目につきましては、環境基準を超える割合は〇・〇七%ということになりまして、前年度の〇・〇八%よりもさらに低くなっております。特に海域につきましては、さらに低くなっておりまして、環境基準を超える検体はほとんどございません。
○相沢委員 だんだんよくなっているということでありますから、今後も関係当局の御努力をお願いして、これはその程度にしておきますが、今回の海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律の改正は、これは廃棄物その他の投棄による海洋汚染の防止に関する条約、これの批准のために必要な改正がその主体をなしているわけでございます。そこで、この海上投棄規制条約といいますか、海洋汚染防止条約といいますか、略称はよくわかりませんが、この条約の内容について、そのごく概要を伺いたいと思います。
○井口説明員 この条約の概要につきましては、これは領海、公海を含む海洋全体の投棄を原則としては禁止するというたてまえに立ちまして、ただし、有害性の低いものは特別許可を与える、さらに無害なものは一般許可によって行うという規定でございまして、従来は、この国際法上、領海における投棄の問題は、それぞれの主権国家の判断によるわけでございますし、公海においては、投棄というのは公海の自由によって全く自由に投棄することができるということになっていたわけでございますが、ストックホルムの人間環境会議の際に、海洋汚染を防止する、海洋環境の保護を強化しなければならないという立場で公海を含めた海洋の投棄を全面的に規制する条約をつくる必要があるということでこの条約ができたわけでございます。したがいまして、この条約は、国家間の協力というものを非常に強く打ち出しておりまして、公海における投棄というものを禁止もしくは規制するとともに、さらに相互に通報する、あるいは技術とか情報の交換を行って海洋環境の保護の改善を図るということでございます。 なお、附属書I、II、IIIとございまして、附属書Iは全面的な禁止、IIは特別許可によって特別な場合にはこれを認めるという物質を列挙してございます。附属書IIIは一般許可の場合の基準をいろいろ規定しております。
○相沢委員 この条約は、四十七年十一月十三日にロンドンで採択をされ、そして四十八年六月二十二日に日本が署名をし、五十年八月三十日にその効力を発生をしているわけであります。そこで四十八年六月に日本が署名をいたしたのでありますから当然この条約の批准に必要な国内法の制定その他の対策をとらるべきでありますが、四十八年と言えばいまから七年前、この条約の批准に必要な国内法の制定が今日までおくれていたその理由について、これはひとつ運輸大臣から伺いたいと思います。
○永井(浩)政府委員 いま先生お示しのように、四十八年にこの条約に署名したわけでございますが、この廃棄物の規制の対象は非常に広範でございまして、関係する国内法規は非常に多岐にわたっている、こういったことで、これらの法令をどのように整備するか、あるいは従来国内法で未規制でございました物質の規制の基準をどうつくるかといった諸準備に日時を要しましてこれまで批准がおくれたわけでございます。ただ、この条約の批准は確かにおくれておりますが、海洋汚染防止法の中でかなりの部分につきましてはすでに廃棄物等の規制につきまして先取りをした形になっておりますので、実質的にはほとんど条約の内容をすでに国内法で実行しておる。新しい物質についての規制は若干ございますが、そういったものについての基準の作成等に時間を要した、こういうことでございます。
○相沢委員 そうすると、その条約による規制の内容は大体すでに実施されている国内法で規定をされているので新しく規制をする部分は少なかったという話でありますが、それならこんなに長い時間をかける必要はないわけですが、特にどういう点が問題であったのですか。
○永井(浩)政府委員 廃棄物の対象物質のほかにこれの条約におきましては、先ほど外務省からお答えいたしましたように条約上特別許可という制度がございます。こういった制度について従来の国内法との関係でどう扱うかといった問題、それから、新しく焼却についての規制等も入ったわけでございますが、こういったものの制度が全く新しいということで、これの焼却の基準その他について準備をするのに時間がかかった、こういうことでございます。
○相沢委員 どうも納得ができない、と申しますのは、四十八年六月二十二日に日本は署名をしているわけであります。条約の署名をする際には当然その条約の内容について国内法上所要の措置をとることが予定をされているわけであります。したがいまして、条約の署名の際にすでにそういった問題については十分検討が行われているというふうに考えるのは常識的でありますが、そういう点についてはいかがですか。
○井口説明員 この条約の締結の経緯というのが人間環境会議で非常に早く進みまして、その場合に特別許可、一般許可という制度が条約上ございまして、ただいま運輸省からお答え申し上げましたように、日本の場合に特別許可の制度というものを各国内法に当てはめてどういう形で処理し得るかというようなことにつきまして、実は国際海事協議機関というところにも問い合わせたりあるいは各国の国内法でその処理ぶりというものをどのようにしているか調査するという必要もございましたし、さらに関係省庁が、実は厚生省、通産省等広くまたがりましていろいろな国内法というものに関連しておったわけでございます。わが国の国内法の書き方も事業者を中心に書く国内法もございますれば、運輸省の海洋汚染防止法のようにもっと広くとらえるという形もございまして、いろいろ立法技術的にも検討を要したわけでございまして、実際は国内法を改正しないで処理するというようなものもあったわけでございます。そのように国内法の調整というものが一番時間がかかった原因でございますが、さらに昨年通る予定だったところが延びたという経緯は御高承のとおりだと思います。
○相沢委員 この条約の問題は、別に外務委員会等でも審議されることでありますからこれにとどめておきますが、その条約の第十二条に「締約国は、この条約の規制対象外であるその他の汚染原因を規制するための措置を国際団体において促進する。」ということが書かれております。この規制対象外の汚染原因を規制するための措置とは一体どういう措置なのかあるいはその国際団体において処理するとあるのは一体どういう国際団体において処理するか、以上二点を伺いたいと思います。
○井口説明員 国際団体、これは国際原子力機関あるいは船舶に関する国際海事協議機関等ございますし、さらに国連の環境理事会等もございます。航空機については国際航空機関がございまして、そういうところでいろいろ今後協議を行っていくということでございます。 それから、海洋投棄というもの以外に海洋環境の汚染源というものは御存じのとおり陸上から流出しあるいは海底開発、大陸棚あるいは今後深海海底開発等いろいろ汚染源が海洋に関してはございまして、そういう場合にも海洋環境全体としてとらえるという立場から所要の検討を加えていきたいということでございます。
○相沢委員 そうすると、この第十二条の規定はいま御説明のありましたように、すでにある団体において行われているところのいろいろな措置を促進するということであって、特に新しく汚染原因について規制するための国際団体をつくるとかいうような問題ではないというふうに理解してよろしゅうございますか。
○井口説明員 基本的にはおっしゃるとおりでございまして、既存の国際機関をより有効に活用するということでございます。
○相沢委員 この改正の第一点は、海洋投棄処分の規制の強化でございます。そこで、船舶からの廃棄物の排出が特に問題になるわけでありますが、その前に、陸上発生廃棄物の発生量というのがどのくらいになっているか、あるいはまたその陸上発生廃棄物のうちどの程度が海洋に投入されておるかという点について伺いたいと思います。
○杉戸説明員 人の日常生活に伴って生じますごみ、屎尿、そういうのを一般廃棄物と申しておりますが、ごみが昭和五十二年度で年間約四千百五十三万トン発生いたしております。一日当たりにしまして約十一万四千トンでございます。それから屎尿につきましては、年間四千二十二万キロリットル発生いたしております。一日当たり約十一万キロリットルでございまして、これはそれぞれ市町村によって処分されております。 ごみにつきましては、主に陸上で、焼却処理施設で無害化、減量化した後最終処分いたしております。この最終処分をする場所は、海面と陸地がございまして、現在陸地埋め立てが中心になっております。 それから屎尿につきましては、主として陸上に設置されております屎尿処理施設で処理しておりますが、一部自治体におきましては海洋投入処分を行っておりまして、その量は排出量の約一一%でございます。これは全体としては減少傾向にございますが、施設整備の促進を図って、今後とも極力少なくしていく方向でいま進めております。 それから、産業廃棄物についてでございますが、産業廃棄物は、燃えがらとか汚泥等十九種類の物を定めておりますが、これは全国で年間約二億四千万トン発生しておると推計いたしております。その主なものは、鉱滓とか家畜ふん尿、汚泥、建設廃材等でございます。そのうち、中間処理される物が全体で五三%でございまして、そのまま最終処分される物が六千万トンでございます。その最終処分量のうち、海洋投入処分量が約六百五十万トンでございます。
○相沢委員 そのうち問題は海洋投入処分でありますが、海洋投入処分について、いままでいろいろと海洋汚染の関係から問題があったことがあると思いますが、その実態あるいはそれに対する規制、それはどういうふうになっておりますか伺いたいと思います。
○真島政府委員 海洋汚染防止法の十一条におきまして、私ども船舶を廃棄物の排出に常用しようとする場合に登録を受けさせることにしておりまして、この船舶からの報告等を徴しながら現状を分析をしておるわけでございます。 一般的に海上公害事犯、これは投棄、油の排出その他全体を含めてでございますけれども、最近どのような状況になっておるかを申し上げますと、五十四年中に取り締まりの網にかかりまして私どもが送致をいたしました全体の公害件数は千七百七十二件ほどございます。このうちで、御指摘の廃棄物の排出といったような海洋汚染に直接結びつく件数が千五百七十四件ということで、やはり全体の九割近くがこの違反でございます。 法令別に見ますと、海洋汚染海上防災法の違反がこの中でもさらに一番多くございまして、全体の送致件数の六割は海洋汚染防災法の違反になっております。その他いわゆる廃掃法、廃棄物処理及び清掃に関する法律違反、これが四百四十八件、港則法違反二百八件、水質汚濁防止法違反十八件、このような状況になっております。
○相沢委員 そういう違反の事例に対して、海上保安庁としてどういう処置をとられておるか、伺いたいと思います。
○真島政府委員 先ほど申し上げました送致によりまして、当然のことでございますが起訴が行われ罰則がかけられるということは、一つの抑止効果としてあるわけでございますが、そのほかに、私ども事業者その他を平生行政指導という形で、今後この法律違反が起こらないような指導というものを、管区本部あるいは保安部署全体を通じまして極力進めておるということでございます。
○相沢委員 まあそういう答弁だろうと思うのでありますけれども、今回の改正法において排出規制の対象物あるいは排出海域あるいは排出方法等について当然変更があることになりますが、それはどういう点でありますか、伺いたいと思います。
○原説明員 今回の条約の批准に伴いまして政令を改正し、排出規制対象廃棄物また排出海域等につきまして改正を加えることに予定いたしております。その主な物は、現在、水銀とかカドミウムを判定基準以上に含みます廃棄物につきましてはコンクリート固形化することによりまして投棄できることになっておりますが、今後はコンクリート固形化を行いましても海洋投入処分が禁止されるということにいたしたいと思っております。また、銅、亜鉛、弗化物を含む廃棄物につきましては、新たに基準を設けまして規制の対象とすることになっております。
○相沢委員 この排出計画について、今度の改正法によりましては、排出計画が基準に適合することについて確認の申請書を提出して、海上保安庁長官の確認を受けなければならないこととすることが規定をされておるわけであります。ところが、条約においては、砒素、鉛、銅、亜鉛等、こういう条約附属書に掲げる廃棄物その他の物については確認の申請に基づき与えられる特別許可を受けた場合にのみ投棄し得ることになっている。いわば条約の立て方から言うと、これは一件一件の許可というように読めるのでありますけれども、この改正法によれば、排出計画が基準に適合する場合には、適合することについて確認を受ける。確認を受けるということは、いわばその基準に適合すれば当然海上保安庁長官がこれを認めなければならない。いわば法律上、法規裁量ということに解釈をされるのでありまして、この条約に基づくところの特別許可とそれから確認との間にやや不一致があるように思いますが、この点についてはいかがでしょうか。
○永井(浩)政府委員 御指摘のように、条約では特別許可、一般許可、こういう形で区分してあるわけでございます。この定義につきましては、パーミッションという言葉が使われておりまして、必ずしもわが国内法の法律上の許可とぴったり一致した解釈ということには限定されない、このように考えております。それで、条約上の定義としては、特別許可とは、事前の申請に基づき特定の行為について個別的に与えるもの、それから一般許可につきましては、事前に与えられる、こういうことでございまして、従来の基準を法令で示し、これの遵守を義務づけるというのがこの条約上の一般許可に当たる。さらに、特定の行為について一々チェックするという特別許可につきましては、国内法でいろいろな考え方があろうかと思いますが、既存の法体系との関連性を持たせるために、海上保安庁長官の確認ということで個別の行為をチェックする、こういう形にしたわけでございます。
○相沢委員 許認可事項というのは国内法でもたくさんあるわけでありますが、あえてその基準に適合することについての確認ということにいたしたのはちょっとのみ込めないのですが、どういう理由ですか。
○永井(浩)政府委員 わが国の基準は非常に厳しゅうございまして、特に条約では具体的な量は言っておりませんが、各国との情報を交換いたしますと、非常に日本の基準は厳しいということで、これを遵守すれば実質的には条約の内容を十分満足させ得るもの、このように考えております。 ただ、個々の行為につきまして、特に附属書IIに掲げますような有害物質につきましては、さらにその上にその基準遵守の実行を担保するために確認をするということでございまして、条約上の特別許可の意図するところと内容的には同じである、このように考えております。
○相沢委員 用語の問題でありますから、それ以上は問題にいたしません。条約との関係で支障がなければそれで結構だと思います。 今回の改正法の次の点は、航空機からの油または廃棄物の排出の規制、これが新しく追加されたわけでありますが、過去において航空機からの油または廃棄物の排出について特に問題になった事例があるか、また、いままでこれに対しては何らの規制もなかったのか、以上二点について伺いたいと思います。
○永井(浩)政府委員 航空機が事故等により、緊急の場合に航空機の重量を軽くするためにあるいは火災を防ぐために油等を放出した、こういう例はございますが、故意に油または廃棄物を海面に投下したという事例は聞いておりません。
○相沢委員 この法律の改正案の中に、「当該航空機内にある者の日常生活に伴い生ずる汚水その他海域において排出することがやむを得ない油又は廃棄物であって政令で定めるものの排出」こういう規定があります。この政令はどういうような内容になるのか、伺いたいと思います。
○永井(浩)政府委員 例示に挙げました日常生活に伴い生ずる汚水のほかに、現在考えておりますのは、航空機の安全を検査するためにたとえば航空機の検査官が乗って飛行を行うわけですが、そのときに検査のために特定の方法で若干の油を排出させる、これはその機器の検査のためでございまして、そういったような場合を政令で想定しております。
○相沢委員 もう一つの改正点は、「海洋施設及び航空機の廃棄の規制対象への追加並びに船舶等の廃棄に関する確認制度の創設」でありますけれども、この海洋施設及び航空機等の廃棄、特に海洋投棄についてはどういう現状になっているか、また問題となっているようなケースがあるか、伺いたいと思います。
○永井(浩)政府委員 航空機及び海洋施設につきましては、従来は航空機の場合には、不要の場合にはこれを陸上で解体して処理する。それから海洋施設については、やはり大体陸上に持ってきて解体するということで、航空機そのものあるいは海洋施設そのものを海洋に放棄あるいは投棄したという例は聞いておりません。
○相沢委員 そうすると、今後そういうことがあった場合の話になるわけでしょうけれども、捨てようとする場合における政令で定める廃棄海域あるいは廃棄方法に関する基準、これに従うことになっておりますが、廃棄海域としてはどういうところを考えておられるか、また廃棄方法に関する基準はどうか、伺いたいと思います。
○西村説明員 ただいまの航空機等の廃棄につきましては、現在まで船舶の廃棄について実態がございますが、今後予想される航空機等につきましては、これら船舶に準じて考えるということにいたしております。具体的には、余り浅いところでございますと底びき漁業等の操業等に関連いたしますので、比較的深い、かなり本邦と離れたところへ廃棄させることが適当だろうと考えております。
○相沢委員 それは廃棄海域の問題なんであって、廃棄方法についてはどういう規制を考えておられるのですか。
○西村説明員 廃棄方法につきましては、航空機内等にあります浮遊のおそれのあるもの、これを除去させまして、流出しないような形で投棄させるということを考えております。
○相沢委員 法令の解釈のあれになりますけれども政令で定める大きさ以上の大きさの船舶、海洋施設または航空機を捨てようとする場合云々とありますが、政令ではどのような大きさを規定するというお考えですか、伺いたいと思います。
○西村説明員 大きさは十二メートル以上のものを考えております。
○相沢委員 船舶または海洋施設における焼却に関する規制制度の創設についてでありますが、この船舶または海洋施設を焼却するということは、これは現状においてそれほどの事例がないのじゃないかと思いますが、実態はどうなっておりますか、伺いたいと思います。
○永井(浩)政府委員 船舶を焼却するという例は若干あろうかと思いますが、海洋施設を焼却したという例は聞いておりません。
○相沢委員 そうすると、船舶の廃棄の際にこれを焼却することに伴う問題は、その焼却の場所とか焼却方法とかいうことになるわけでありますが、この焼却海域、焼却方法に対する基準については政令で定めることになっておりますが、どういうことを考えておられますか。
○西村説明員 ただいまの御質問でございますが、船舶そのものの焼却は通常海岸で油等をかけてこれを焼くということで、海洋汚染防止法では船舶の焼却そのものは現在考えておりません。 船舶上における廃棄物の焼却という事例が、これから出てくるであろうということで対策を講じたい、このように考えております。
○相沢委員 この船舶または海岸施設における焼却についても焼却計画について海上保安庁長官の確認を受けることになっておりますが、この確認と条約との関係は先刻御質問いたしました海洋投入に関する確認と同様と考えてよろしいですか。
○永井(浩)政府委員 条約に基づきまして創設するものでございます。
○相沢委員 時間の関係でちょっとはしょりまして、ビルジの排出規制について伺います。 改正の点について、これは条約の改正に伴うものでありませんが、こういう改正をしなければならなかった理由、それから経過規定として三百トン未満の既存船舶についての特例を設けた理由、以上二点について伺いたいと思います。
○永井(浩)政府委員 ビルジの排出規制の対象船舶を拡大することにつきましては、いまお示しのように条約の比准ではございませんが、昭和五十年に行政管理庁から「海洋汚染防止対策に関する行政監察結果に基づく勧告」がございまして、対象船舶を拡大することを検討しろ、こういう指摘がなされております。また第八十四国会におきまして、参議院公害対策及び環境保全特別委員会においてビルジ排出規制の強化という附帯の御決議がなされております。こういったことを背景にいたしまして今回対象船舶の拡大を行ったわけでございます。 それから、経過措置といたしまして、既存船につきましては二つに分けまして、二百トンから三百トンの船につきましては三年間の猶予、これは定期検査あるいは中間検査が二年ごとにございます、そういったものとそれから周知期間を含めまして約三年。検査の場合には通常改造、修理を行いますので、そういう機会にやってもらおう、こういうのが第一点でございます。それから二百トン未満につきましては、すでにございます船につきましてビルジ排出規制の装備をこれから備えるということは船舶の構造上非常に困難であろうということで、これは適用外としたわけでございます。
○相沢委員 これで終わりますが、徳山丸の事件に見られますとおりに、海洋汚染の防止について大事なことは、法律、規則を制定することだけではなくてこれを確実に履行されることだろうと思います。海は広いし人手は足りないということで海上保安庁としてもなかなか御苦労なさることだと思いますが、今後とも人員あるいはその対策のために必要な予算等を充実をして、大いに海洋汚染防止のためにその実を上げることが必要であろうと思われますが、最後に運輸大臣にその所信を伺って終わりにいたしたいと思います。
○地崎国務大臣 今般の事件は大変遺憾なことでございまして、これが事実だといたしますならば厳重に取り締まらなければならないと考えております。したがいまして、今後海洋汚染に対処するのに、海上保安庁を中心にして厳しく規制を続けていく所存でございます。
○相沢委員 どうもありがとうございました。
○古屋委員長 関連質疑を許します。北川石松君。
○北川委員 本日、質問の機会を与えられまして、先輩、同僚議員各位に感謝を申し上げます。 運輸行政の中の海空陸に関する現在の日本の状況を見ますときに、運輸行政は戦前戦後を通じましてまことに多様多岐にわたっておると私は考えるものでございます。地崎運輸大臣初め各位に敬意と感謝をささげるものでございます。しかし、現内閣の中で行われようとしておりまするところの行政管理庁が新聞その他をにぎわしておりまする整理問題、これについて、きょうは総理大臣、官房長官、行政管理庁長官の御出席を求めて、運輸行政に関係ある、行管庁が行う対象について御質問申し上げたい、このように存じておったのでありますが、時間が相沢委員から割愛を得ました残り時間でございますので、きょうは参議院の予算委員会その他で出席できないということでございますので、十分にお伝えを願いたい、このように思うのでございます。 十分伝わるかどうかは、過日十二月七日に私が、運輸行政の根幹である石油問題について、いまイランに紛争が起きておるから、これの解決のために日本の特使を派遣すべきであると言うたことが外務省に全然伝わっておらなかった。園田前外相または三木元総理を政府の特使として派遣すべきだと言ったことが全然伝わっていない。こういうことでは日本の縦割り行政はでき得ても横の連絡はでき得ないということで、はなはだ遺憾であるということを私は本委員会を通じて再度申し上げておきたい、このように思います。 そこで、宇野大臣が御出席でなければ、行政管理庁として、今回このような発表をなされたと同時にこれが行われようとしておることが新聞紙上その他で巷間をにぎわしておるがために、私の大阪府におきましても、府議会、市議会また衛星都市議会を挙げてここに要望書が出ておりまするが、一体どのようになさろうとしておるのか、行政管理庁から来ておられる鈴木さんに答弁を願いたいと思います。
○鈴木説明員 行政改革の問題についての御質問でございますが、先生も御案内のとおり、昨年の十二月二十八日に「昭和五十五年以降の行政改革計画」を定めておりまして、その中で……(北川委員「時間がないので簡単にやってください」と呼ぶ)その中でブロック機関につきましては五十四年度末を目途として整理再編成の成案を得るという形になっておりまして、現在政府部内におきまして鋭意検討調整が進められておるところでございます。運輸省関係のブロック機関につきましても目下行政管理庁、運輸省等、政府部内におきまして、検討、調整の折衝が進められておるところでございまして、目下のところ、その種類とかあるいはどこの地域にするとかあるいは整理の具体的内容とか、まだ具体的に固まった段階ではございません。
○北川委員 いま鈴木さんから御説明をちょうだいいたしましたのですが、それでは十分とは言えないと思うのです。いま検討中だということでありますが、残り四分という時間内の質問では十分意を尽くせないと思いますので、これは他の機会に譲りたいと思います。一省一局ということをうたわれておるが、これは地域あるいは過疎とか過密とかそういう問題じゃなしに、私は、地域的にぜひ必要であるというところの支局もあると思いますし、またこれから発展的にますます膨張行政をやらなくちゃならぬ局があると思うのです。その一つに大阪の近畿海運局があると思う。これは今後中国との貿易を考えると同時に、現在全国の海運局の二〇%をいろいろの形において処理しておる海運局であると思うのです。そういうことを思うときに、これからの発展的途上にあり、ましてや海洋国である日本、四囲海である日本、日本で一番最初に海外との貿易を行った堺港というものをあなた方は御承知だと思うのですね。そういう点で、私は、この運輸省関係の行政整理というものが一省一局にとらわれては困る、このように思うのであります。 そういう点で、鈴木さんが大臣に十分意を達して、その意が十分大臣に通じられるようにお願いいたしたいと同時に、きょうは総理大臣、官房長官が見えておられないので、この点についても私はお話し願いたいと思います。きょうここで、運輸大臣が大変御努力願っておる日本の海空陸、また先ほどの海洋汚染の答弁もございましたが、日本の運輸行政のむずかしさを考えて、こういう点について大臣の所見をお聞かせ願いたい。賢者は一言にして足ると言われるので、どうか大臣の御所見をお聞かせ願いたいと思います。
○地崎国務大臣 運輸省の所管行政は、陸海空にわたりまして非常に国民に密接した政策を推進している官庁でございます。したがいまして、運輸行政は真剣に取り組んでいかなければならないと日ごろ心得ておるものでございますが、ただいまお話しの行政改革は、現内閣の大きな施政方針でございまして、国民の御要望にこたえて行政改革を推進するということを進めておるところでございます。私といたしましては、当省の行政改革のうちでは行政面に大きな穴の出ないような形で何とか解決をしてまいりたい、このような所存でおるわけでございます。
○北川委員 大臣から行政面に大きな穴の出ないように進めていきたいという御答弁を得たので大変深い敬意を表するものでございますが、思いますと、私は電気、ガス料金の差益還元に反対した一人ですが、いま電気料金の上げになってきておる、こういうことを思いますと、行政が付和雷同的であり、定見と先見性のないものであっては困るということを付言いたしまして終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○古屋委員長 新盛辰雄君。
○新盛委員 今回の徳山丸事件、昨日海上保安庁を初めとして強制捜査に乗り出され、現場検証も行われたようであります。この事件は、ルポライターとして労務者に紛れ込んで、中に乗り込んでその実態を暴露したという結果から生まれたものと言われておりますが、今回のこの事件で、先ほど運輸大臣の釈明といいますか、お考え方は、きわめて遺憾である、今後このようなことのないようにしたい、それだけのことに終わっているようでありますが、暴露される前に、この種の事件を起こさせないように監督指導し、そしてまたその立場からしましても海上保安庁としても従来しかるべき措置をとっておられたと思うのですが、大臣はただ単にそういうふうに今後の問題としてこれから気をつけるということだけで終わってよいものでしょうか、そのことをまずお聞かせをいただきたい。
○真島政府委員 今回の徳山丸の現在捜査中の事案でございますが、もし事実であるとすればまことに遺憾なことでございまして、私ども海洋汚染関係、現行の海洋汚染防止法に基づきまして従来から違反が行われないように、あるいは違反が行われたときには厳正に処置するように、これは私どもの持っております船艇、航空機はもちろん、海上管区本部、保安部署の全職員が努力してまいっておるところでございます。 先ほども徳山丸の関係で相沢先生からの御質問でお答えをいたしましたけれども、今後の問題、たとえばスラッジについて申し上げますと、特に大量のスラッジが出るであろう大型タンカーというものの動静、これはもう私ども把握できるわけでございますが、タンククリーニングに際しまして、その当該タンカーならばどの程度の油をどのようにいままで運んでおったということになれば、通常このタンカーからはこのくらいのスラッジが出るであろう、そういうような検討を当然行いまして、現実に陸上においてスラッジが処分される量というものとの比較検討ということについてさらに精密に考え、こういうようなことが起こらないような措置といったものを今後強めてまいりたい、このように考えております。 実際どういう企業を下請に使うかどうかというところの問題になりますと、これはなかなか私どもの方から手の伸びない面もございまして、海運局なり運輸省全体の中で何らかの指導といったようなものを強めていくほかはないのではないか、このように考えておるわけでございます。
○新盛委員 今回の不法投棄、スラッジをタンカーの中から外にほうり出したというのでありますが、今回の徳山丸は二十五万トン強でありますが、その中で発生する一回のスラッジ量というのは大体どのくらいなんですか。
○真島政府委員 実は私も専門家でございませんが、スラッジがどのくらい出るかということは当該の船舶の新しさと申しますか船齢、あるいはどのような種類の油を運んでおったか、そういうことによりまして相当の幅があると聞いております。したがいまして、今回の徳山丸についてもそういうような点をむしろ詰めませんと、当該の徳山丸であればどの程度が出るのが普通であるという判断がなかなかつきかねる面がございます。まあ非常に大ざっぱに〇・一%ぐらいは出るんじゃないかというふうなことも言われますけれども、これは非常に幅のあることでございますので、なかなかこのぐらいの大きさの船であればこのぐらいは当然出るという正確な数字が定量的には出てこないわけでございます。
○新盛委員 今回の徳山丸は百七十トンから二百五十トンぐらいだろう、そして不法に投棄されたのは百トンぐらいであろう、こういうふうに、実際にその中におりました加藤邦彦さんというルポライターは書いておられます。そうなりますと、このスラッジというのは各タンカーにもあるわけでしょうから、新しいからとか古いからとかいうこともありましょうが、そういう中でもビルジの規制は各対象船が明確にしてあるのですが、スラッジの方はそういうふうにおろそかになっているということにも問題がありはしないか。その数量が明確じゃない。確かに下請が受けて陸上に揚げてそこで廃棄する、焼却をする、原則的にそういう取り扱いになっているわけですね。海に捨ててはならないということになっている。なのに、これが不法に投棄されるというのは、いままでこういう例が幾つかあったのではないか。ある意味では慣習になっていたのではないか。そのことを監視し、取り締まりをする海上保安庁は、いままでどうされておりましたか。たとえば、海上公害関係の法令違反というのがある。五十一年度千八百件強でありますが、五十二年も千九百件ぐらい、五十三年も千九百三十一件ですか、この資料に出ています。違反件数はこのように横ばい状態であるわけですね。その中にこういう事件が発生しているというのを皆さんの方でどういうふうに監督し、指導をし、そして取り締まりをしておられたのか、ここにくるわけです。スラッジを下請の会社が、この場合は内外産業会社となっているようでありますが、そういう者に対する指導は、手の届かないところだというふうにおっしゃるかもしれませんが、実際にある意味では悪質な業者ですね。 〔委員長退席、佐藤(守)委員長代理着席〕 そういう者に対しても当然徳山丸タンカーとの契約の間で明確になっているのでしょうけれども、その規制をどこでおやりになるのですか。ビルジというのは船底にたまった油性混合物である。スラッジというのはタンクの底に沈でんした油性混合物である。似たような表現になっていますね。その区分けが明確でない。油性混合物であることは間違いないのです。だから、この場合、海洋汚染防止法によって明確にビルジの方は規制をし、今度排出規制対象船舶の拡大をするわけでありますね。だから、こういうふうになっているならば、スラッジの方についても明確にしなければならない。だからその責任は海上保安庁にあるじゃないか。今度の徳山丸事件というのは、この責任はどこにあるのですか。
○永井(浩)政府委員 法令上から申しますと、海洋汚染防止法の四条で船から油を排出することは原則禁止になっております。例外として緊急避難的な場合、それからいまお示しのようにビルジ等非常に希釈して海に捨てる場合、こういった場合は例外になっております。したがって、スラッジの場合はこれに該当いたしませんので、明らかに第四条の排出禁止の条項に該当する、このように考えております。
○新盛委員 いまおっしゃっていることがよくわからないのですが、スラッジであれば結局一般的な廃棄物という中に解釈されるわけですか。
○永井(浩)政府委員 廃棄物でございませんで、海洋汚染防止法では油と廃棄物とを分けて規定しておりまして、その油の方に該当するわけであります。
○新盛委員 油だとするならば、ビルジの場合はこれでちゃんと規制される。一般的な油として規制をされるのならば、当然こうした行政指導といいますか、いわゆる違反事項がたくさん出ているわけですから、不法投棄が出ているのですから、そういう者に対する監督、指導は、当然海上保安庁、政府側の方に責任があるのじゃないですか。どうなんですか、今後の問題ですから、その点明確にしてください。
○真島政府委員 法律上の規制は、いま審議官の方から申し上げましたように、スラッジは油の一つの態様であるということで、投棄してはならないほかの原油その他の油と全く同じランクで禁止されておるものでございます。したがいまして、第一次的には当然船舶保有者等、これに責任があるわけでございます。したがいまして、今回の事件のような場合に実際の行為者——これは海洋汚染防止法ではそういう船舶所有者とさらに実際の行為者と両方を罰することができるように、いわゆる両罰になっておりますけれども、第一次的な責任は船舶の所有者にあるわけでございまして、それをどのように監視をしてまいるかということは、私ども不法なことが行われた、あるいは行われるというときに取り締まりをやるわけでございまして、そういう意味での取り締まりの責任というものは私どもにございます。 〔佐藤(守)委員長代理退席、委員長着席〕
○新盛委員 どうも要領を得ませんけれども、時間がないので次に進みたいと思います。 油による汚染の件数というのは実はどうなっているか、最近の例でいきますと五十四年七百六十件、その二〇%、百六十三件は故意による廃油の排出である。全く不法に投棄する目的で捨てているわけです。それを海上保安庁はちゃんとチェックしなければならないわけであります。また、事件として挙げなければならないわけですが、そういうことも怠っておられるように思われます。 そして今回の徳山丸は高知県の土佐湾沖。太平洋上どの位置か、これは十分おわかりだと思いますが、廃棄物排出海域図というのがあるのです。それによりますと、A海域、B海域、C海域、このC海域というのは五十海里以遠であります。今回の徳山丸はこれをすらも侵しているのじゃないかと私は思うのですが、どうしてあそこに捨てたのか。どの船かわかりませんが、通常あの辺は海流の関係で捨てる場所に結構であるということからそうなっているのか。いままで故意による油の排出をしていた違反の各船で事件になっているもの、そういうものの位置はどの辺であったか、それも含めてお聞かせをいただきたい。徳山丸はこの排出海域をも侵しているのじゃないかと思うのですが、どうですか。
○真島政府委員 徳山丸が投棄をしたであろう海域でございますが、これは確かにそこで違反があったかどうかということはなにでございますけれども、大体巨大タンカーが徳山港あるいは相生港あたりに入りましてタンククリーニングをするときに、あの海域がよく使われていることは事実でございます。
○新盛委員 どうして使われるのか。どうしてそうなるのか。焦点が一つも合っていないじゃないか。どこを言っているのか。
○真島政府委員 どうしてあの海域がタンククリーニングに適当であるかということは、タンカーを運航いたします各会社が、ドックに入り、さらに瀬戸内海のしかるべき港に入るわけでございますから、その都合であの辺が便利であるということでタンククリーニングをあの辺でやっているのだと私どもは考えております。
○新盛委員 それは詭弁じゃないですか。海域が指定されているのですね。そして捨ててはならないという場所が明確なんです。そして、この船も実は幾つかのスラッジを陸に揚げて廃棄処分をしないと、皆さんが見ているわけですから、そのために自主規制が要るのでしょう。それをやみに乗じて捨てたというのですから、そこでタンククリーニングとかなんとかじゃないでしょう。タンクの中を清掃して、スラッジを揚げて、そして百トンというでかいあれを捨てた。そういうことについて明確にしておかなければいけないでしょう。
○真島政府委員 私どももその海域に巡視艇その他を派遣をして、監視をするということが大切なことだと思います。 ただ、あの海域を各会社が便利である、だから使うということ、こういうようなことが相当通例に行われているのだということになりますと、確かに私どもがその海域においてタンククリーニングをやる場合の監視というようなことでやっていることが非常に手薄であったことは私どもの手落ちであったかと思いますが、タンククリーニングそのものは、そういう違法なことをしない限り、あの海域でやること自体別に違反であるということではないわけでございます。
○新盛委員 海上保安庁のお答えとしてはちょっとお粗末ですよ。海洋汚染防止法というのを今度一部改正をして強化しようというのでしょう。私も強化すること大いに賛成ですよ。それなのに、そのことの手落ちをしておいて法律を改正しましょうというのはどういうわけですか。大臣どういうお考えですか。
○地崎国務大臣 このたび海洋汚染防止法が論議されているときにこのような問題が起きまして、御指摘を受けまして大変遺憾に存ずる次第でございます。今後はさらに監視を厳しく努めるように努力をいたしたいと存じます。
○新盛委員 この事件はきのう強制捜査をされて、現在その状況等の把握に努力されているということですが、検察庁まで行くのでしょうから、関係者をお呼びすることもできないと思いますが、この実態についてルポライターの加藤邦彦さんとか、またこの下請を直接請け負った内外産業会社、こういう方々を呼んで真相究明を図るべきだと私は思います。後ほど理事会等でも十分論議していただいて、参考人に呼んで、この真相を明らかにして、そして国民に向かって、海洋汚染防止法を強化して、これからこういうことを二度と起こさないということを明確に示す必要があると思います。そのことを強く要望しておきます。 それで、このことに関連をしまして、労働基準局監督課に伺います。 浜で仕事をしておられるスラッジ回収要員でありますが、この方々の働く時間がめちゃくちゃで、まさに労働基準法違反をして採用されていたというようなことも暴露されています。最近この種雇用の問題では、ニコヨンという非常に言葉としては悪い言葉でありますが、こういうふうな不特定の雇用というものがしきりに行われている。しかもタコ部屋的な環境の中にあるというふうにこの調査は示しております。そのことに対して、どういうふうにこれまでこの種港湾で働いている労働者に対する労働基準法違反事項の多いことについて会社側を指導しておられるのか。この実態から見て基準法違反ということが明確になっておりますので、この点についてお聞かせをいただきたいと思います。
○岡部説明員 今回の徳山丸につきまして、兵庫労働基準局管内の神戸東労働基準監督署において調査を進めております。本件につきましては、内外産業、船内クリーニング業者でございますが、その神戸支店におきまして、内外産業の社員四名、常里雇用作業員七名、日雇い作業員十一名、またその親会社であります山水商事の下請、日水作業の作業員が十四名、これによって業務が行われたわけでございます。その内容は現在調査中でございますが、非常に長時間労働が行われておったというふうな報告のようでございます。 そうなりますと、その際労働基準法上の問題といたしまして生じまするのは、労働基準法所定の三六協定があったかどうか、それから、労働基準法所定の割り増し賃金が正確に支払われておったかどうか、あるいはまた、基準法所定の休憩時間が十分に与えられておったかというふうな諸点がまずもって問題になろうかと思います。その辺を現在調査中でございます。
○新盛委員 この事件を一まず終わりまして、次に、今回、廃棄物その他の物の投棄による海洋汚染の防止に関する条約が批准をされるという段階の中で、こうした海洋汚染防止法の一部改正をする。なおさらに強化する。そして、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律及び放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律の一部改正、この法案も実はかかっているわけですが、同次元でここで議論する気はありません。ただ、気になるのは、この海洋汚染防止法の五十二条によって、放射性物質については除外をするという規定になっております。除外をするとすればどの法律でいくかといえば、この海洋投棄規制条約、これによってこれから放射性を持つ物質を海洋に投棄していいということにつながっていくわけです。従来もそういうふうになっているのですが、この法律改正では、総理大臣が一応確認した後捨てなさい、しかし、何人といえども許可がない限り、あるいは国際査察がない限り海洋に捨ててはなりません、それを今度一部改正の中で入れられるという仕組みになっているわけです。 そこで、海洋処分用の低レベル放射性廃棄物のセメント固化体に関する暫定指針というので昭和四十七年六月に策定されたものを中心にして、これまでこれらの研究が進められていたようであります。そして、放射性廃棄物投棄用のパッケージで、太平洋の南東九百キロの海底六千メーターのところに約二十万本のパッケージを投棄する、試験的にそのことに対する取り扱いを、来年あたりもはや漁業者団体等とも話し合ってやってみたい、こういうふうに原子力安全局は言っているのでありますが、これは事実でしょうか。まずお聞かせをいただきたい。
○牧村政府委員 先生御指摘のように、海洋汚染防止法におきましては、同法第五十二条によりまして、放射性物質の海洋投棄につきましての同法の適用は除外されておるわけでございます。 この趣旨は、原子力開発から出てまいります放射性廃棄物を含めまして原子炉等規制法、放射線障害防止法の規定によりまして、昭和三十二年以降その二つの法律の制定以来規制するという体系ができておったこともございますし、放射性物質の、特に海洋投棄に対しましては放射線の障害防止を図るという特殊性があるわけでございまして、したがいまして、放射線障害の防止を図るという目的を持っておりますこの二つの法律によって、原子力固有の法律によりまして規制する方が適当であるという考え方によっているものと私ども考えておるところでございます。 それで、今回の海洋投棄規制条約の実施のための国内法の作成に当たりましても、この考え方を踏襲して、この原子力二法によりまして厳重な監視のもとに海洋投棄を行っていく。 なお、一言つけ加えさせていただきますと、すでにこの両法におきましては、海洋投棄に必要な事業者が行います規制は、ロンドン条約等の趣旨に合致したものがすでに規定されておるところでございまして、今回のこの二つの法律の改正は、原子力事業者以外の一般人が、こういうことは余り考えられないわけでございますけれども、海洋投棄を行うという場合にも同条約が一般人も含めて規制をしなければいけないという規定になっておりますので、その改正を行うことが中心でございます。 なお、海洋投棄の計画につきましては、先生御指摘のように、原子力委員会が定めました計画に従いまして、まず試験的な海洋投棄を国の計画で実施しまして、環境等に与える影響のないことを十分確認した上で、事業者等の本格的な処分に移行するという計画を立てまして、現在、水産業界等との話し合いを続けておるということでございます。
○新盛委員 外務省にお聞きしますが、ロンドン条約、一九七五年八月発効の海洋汚染防止条約、いわゆるこの廃棄物の問題を含めてでありますが、それにのっとって出てきているわけでありますが、この加盟国は四十三カ国というふうになっておりますが、この加盟国にさらに非加盟国もあるはずだと思うのですが、この非加盟国というのはどの国ですか。
○井口説明員 お答え申し上げます。 この非加盟国というのは今後加盟し得る国でございまして、国際法上の主権国家であれば、この条約に加盟する意思があれば入り得るわけでございます。 ただ、恐らく先生の御質問の趣旨が、いままでに署名をしてまだ批准をしていない国ということでございますと、これはわが国がそうでございますし、若干の国がそういうことになっておりますが、大部分の署名した国はすでに締約国になっておりまして、今後直接締約国になる国がかなり予想されます。
○新盛委員 この条約は、投棄禁止の附属書I、あるいは附属書II、附属書IIIというふうになっていて、一般的には高レベルの放射性廃棄物、有機ハロゲン化合物とか水銀、カドミウム、廃油、こういうのがその附属書Iであります。そしてまた特別許可による投棄というのは附属書IIによるので、その都度事前に特別許可が必要となるというふうになっていますし、一般許可による投棄は、その他すべての海洋投棄物は、各国のそれぞれの定める条件に従わなければならないというふうに分けてあるわけです。 日本の場合、低レベルのいわゆる放射性物質の投棄を試験的にいま研究を重ねて投棄をしよう、こういうふうになっているわけでありますが、その場合、この条約でいうと、どこに関係があるわけですか。
○牧村政府委員 この条約の附属書IIの低レベルの放射性廃棄物にかかわる物を海洋投棄を計画しておるわけでございまして、附属書Iに掲げる禁止の物、高レベルの放射性廃棄物は一切海洋投棄をすることを考えておりません。
○新盛委員 そうだとしますと、高レベルと低レベルの放射性廃棄物というのがあるわけでして、その低レベルの廃棄物について目下いろいろと試験的な調査なりあるいはそのことに対する対策等を立てておられるわけでありますが、現在日本に低レベルの放射性廃棄物と称される物体といいますか、廃棄物はどれぐらいあるのですか。そしてどこに置いてあるのですか。そしてまた、これからどういうふうに処理されるのですか。
○牧村政府委員 現在原子力施設等から出てまいります低レベルの廃棄物につきましての蓄積の状況等についてお答え申し上げます。 まず、原子炉等規制法にかかわる事業者から出てまいります低レベルの放射性廃棄物は、原子力発電所あるいは核燃料の加工施設等から出てくるわけでございますが、このほとんどすべてのものは、事業者の敷地の中にドラムかんにコンクリート詰めをしたような形、あるいはまだドラムかんに詰めたままというような形で環境に放射線の影響を及ぼさないように厳重に保管、管理をしておるところでございます。 また一方、ラジオアイソトープを使用いたします事業所におきましては、一部事業所に保管するとともに、廃棄業者が集荷をいたしまして特定の貯蔵所に安全に保管しております。 また、その一部を原子力研究所に運びまして処理をして、その減容化を図って原子力研究所の敷地の中に現在安全に保管しておるところでございます。 これらの施設から出てきております低レベルの放射性廃棄物は、現在約二十五万本が各事業所等に保管されておるところでございます。
○新盛委員 いまどこにあるのですか。各事業所ですか。
○牧村政府委員 各事業所において保管されております。
○新盛委員 それで、これらをこれから処理されるのにパッケージにして安全だという説明があるのですが、南東太平洋上九百キロというのですが、その六千メートル下というのは、地形あるいは地層あるいは地震、そうしたあらゆる面で安全という保障はないと私は思うのです。 そういうことで、実は私ども日本社会党がすでに昨年問題提起をして、一部法律改正の中で「核原料物質、核燃料物質又はこれらによって汚染された物は、船舶、航空機若しくは人工海洋構築物から海洋に廃棄し、又は船舶若しくは人工海洋構築物において廃棄する目的で燃焼させてはならない。」「海洋への廃棄等の禁止」というので提案をしている、そのことは十分御存じだと思いますが、なぜそういう立場に私どもが立つかと言えば、PCBなどを海洋上で焼却をするときに果たして魚介類に与える影響等が考えられないか。これも皆さん方からの資料を十分お読みしました。そういうことは安全である。この六千メートル下に落ちている、いわゆる密封された低レベルの放射性物質がたとえ外に漏れても、魚がプランクトンを食べて、小魚を食べてまたそれを食べてといって人体に影響があることはないという説明までいただいている。しかし、水産庁はこうした公害対策といいますか、海洋汚染等に伴って——当然そのことによって日本人の動物性たん白質源として大事な食糧を供給するところでありますから、このことについてどうお考えになっているのか。業界の了解が得られたならばやりましょう、得られなければやらないのか。そして、法律でつくったらこれを押しつけるのかどうか、こういうことについて、やられる側とそれから水産庁の考えを聞きたいと思います。 それで、時間がありませんので、水産庁にもう一つ聞いておきたいと思うのですが、これは水産庁というよりむしろ海上保安庁だと思うのですが、いま難破船が大変あるわけです。海難事故等あるいは暴風雨、あるいはもう乗らなくなって、船をめちゃくちゃにあちらこちらに放棄しているものですから、それを早く取り除いてほしい。漁具をひっかけたり魚をとるのにも大変だ。魚礁としてあたりまえに設置した沿岸漁業の確立ならいいんですけれども、そのまま放棄しているために、これを指導しますと、のかない。そこで罰金刑とこうなるわけですが、罰金を払った方がいいと言うのです。船を引き揚げてどこかで焼いてしまうというのは金がかかる、こういうことで船がそのまま置いてあるのです。遭難船がそのまま置いてある。これの取り除きをしてほしいという要求も出ておりますから、そのことについては海上保安庁に答えてもらいたい。 この放射性物質の、こういういまの、試験的なことではございましょうが、このことの処置によって魚に影響はないのか。カツオ、マグロなどの回遊魚は特に汚染の危険が大だと私どもは言っているのでありますが、そういうことなどを含めてどういうふうにお考えになっているか、お聞かせをいただきたいと思います。
○牧村政府委員 私ども、低レベルの放射性廃棄物を海洋投棄するに当たりまして、二回の五カ年計画を立てまして、海洋の調査を水産庁、気象庁、気象研究所あるいは海上保安庁にお願いして、候補地点の慎重な調査をしておるところでございます。また、海洋に投棄いたします投下物、コンクリート詰めの固化物でございますが、これは実際の深さを想定しまして、同様の高圧下での強度試験、あるいは投下を実際の海にいたしまして、カメラをつけて投下するというようなことで、それの健全性が保ち得るということもすでに実験的に確かめております。その上を踏まえまして海洋投棄をするということでございます。 また、安全の評価につきましては、この投下した物がすべて海底に到達してぶっ壊れてしまって海水等に溶け出すという過酷な条件、仮定の条件を想定した上で、これが海産物等を通じて人間にどう影響するかという慎重な安全評価を行っているところでございます。 この安全評価も、科学技術庁で行いましたものをさらに安全委員会がダブルチェックして検討を進めておるところでございまして、現在のところ、人間が年間に浴びます自然放射線による被曝、約百ミリレムでございますが、試験的な海洋投棄におきましては、それの一千万分の一程度の被曝しか考えられない。また、本格処分に当たりましても、一万分の一程度しか影響はない。これは非常に多目に見積もっての評価でございます。 また、海洋投棄をいたします地域は、できるだけ漁業あるいは海底資源等の少ない、また海底も地震等が余り起きないところを選定して現在海洋調査を進めておるところでございますので、安全を十分確保できると考えておるところでございます。 なお、こういうような海洋投棄を行います場合に、水産界の御理解を得ることはきわめて重要なことと考えておるわけでございまして、私ども、水産庁の御指導をいただきつつ、大日本水産会を窓口にいたしまして、その傘下の二十幾つかの全国的な漁業組織の方々にこの安全評価の結果等も御説明しつつ、ただいま御理解を賜るようにお話し合いを続けておるところでございます。
○伊賀原説明員 先生御指摘のとおり、漁業におきましては食糧生産を担当する部局でございますから、放射能を初めとします漁場の汚染につきましては特に意を用いていく必要があるというぐあいに常々考えているわけでございます。 今回の放射性廃棄物の海洋投棄の問題につきましては、従来からいろいろな経験もあることでございますので、三つほどの考え方に立っております。 一つは、海洋投棄が漁場環境を汚染することがないようにすること、これが一つでございます。 それから、海を拾て場とします考え方につきましては非常に好ましくない考え方でございますので、海洋投棄のみを推進する政策をとられては困るという点が一点でございます。 それからさらに、この問題につきましてはいろいろ影響が出てまいりますから、関係漁業者に十分説明をして、その上で納得を得てからやるという考え方で進んでいるわけでございます。 なお、先生、法律との関連をおっしゃったわけでございますけれども、放射能に関します法律の改正につきましては、これは国全体といたしましてより一層厳しい方向への規制をする制度をつくるということであります。したがいまして、制度として組み立てるものについては水産庁としても同意をするという考え方でやっております。しかし、実際の実行と制度として組み立てるものとは別でございますので、実際の実行に当たりましてはより慎重に対処して、科学技術庁と十分打ち合わせをしてやる必要がある、そういうぐあいに考えておるわけでございます。
○新盛委員 難破船の取り扱いはどうしますか。
○真島政府委員 御指摘のように、遭難船舶ということになりますと、確かに、故意に投棄したとかなんとかというような性格ではございませんので、その処理について非常に問題がいろいろ起こることは事実でございます。私どもの関係の仕組みといたしましては、たとえば港内あるいは海上交通安全法によります航路筋で、遭難船舶があるために航行安全上の問題があるというようなものについては、これは除去命令という形で除去をする、こういう形になっておりますし、海洋汚染防止法の体系におきましても、これは一応適用対象外でございますけれども、除去が可能な場合には除去しなければならないというふうなことにしてあるわけですが、御指摘のような場合、確かに沈んでしまった船を保険屋さんと話し合ってみても、引き揚げたのではなかなか経済的に合わないというようなことで問題が起こるケースが多いようでございます。私ども、これにつきましては、先生おっしゃったとおり除去命令ということでやりましても、罰金というようなことでございまして、実効を上げるためには、やはり関係者を集めまして、何とか皆さんの納得のいく線を出していくというふうに行政指導を今後も強めていくしかないのではないだろうか、このような感じでいます。
○新盛委員 いずれにしましても、この低レベルの放射性物質の海洋投棄については、国際条約に伴う改正要綱でもございますが、私どもとしては反対の立場です。そして、海洋汚染防止法の第五十二条で適用除外にしているのも、これは問題があると思います。そのことはこれからの審議を通じて十分に明らかにしてまいりたいと思います。 そこで、これと関連もありますが、実は海洋汚染の科学的な調査状況という面で、海洋の汚染を防止し、海洋環境の保全を図るために、すでに昭和四十九年度あたりから排出海域の底層流の観測、そして海底地形調査などを現在おやりになっているわけであります。 環境庁はこの海洋汚染については、今回の徳山丸事件でも深い関心を持っているというふうに言われておられるわけでありますが、実は昭和四十八年の十一月に鹿児島湾奥内で水銀汚染魚の発見を契機にして、環境庁や鹿児島県が水産生物調査、環境現状調査、汚染の原因調査について、実は世界でもきわめて珍しいと言われています海底への調査を潜水艇を使って行ったわけであります。 その中で明らかになりましたのは、海底噴気孔調査、二百メートル下の火山性のガス発生によって水銀魚が発生したのではなかろうか。他面、いま問題になっております有燐合成洗剤、そういうものの人為的な排出、工場、事業場等の活動によって生まれたものかどうか。赤潮発生もたびたび五月か六月ごろ必ず来るわけでありますが、そういうような汚染の状況というものを科学的に調査、把握をされるのは当然でございます。 それで、この海底火山活動によっていわゆるガスが発生をして、水銀魚が発見をされているということの結論は最終的には自然現象であるということに片づけられています。しかし、海洋の汚染は相変わらず続いているわけであります。これも湾奥内におけるそれぞれの調査を各地域でもおやりになっておられるのでありますが、環境庁としては、これから、こうしたようないわゆる水銀汚染魚がいまだに発見されているというような状況の中では、取り扱いとして、調査もその限りにおいて報告書ができたら終わり、こういうことで済ましておられるようにも思われますので、この点について、鹿児島湾奥における水銀性の魚、それを契機として行われています科学的な調査について、自後の取り扱いについてお聞かせをいただきたいと思います。
○原説明員 先生の御指摘は、鹿児島湾におきます水銀の汚染だと思います。 四十八年に私ども、水銀汚染全国環境調査をいたしまして、その結果、鹿児島湾におきまして、湾奥部のタチウオなど七魚種に暫定的な規制値を超えるという水銀が検出されまして、それ以後問題になっているわけでございます。先生からお話しのございましたように、五十二年に私ども実態調査をいたしまして、この湾奥部の汚染は、海底噴火活動に起因して酸性水塊が形成されている。それから、排気ガス等から水銀の供給が明らかということでございまして、工場、事業場等の人為的な活動によるものではございません。これは特異な自然現象によるものということの結論を得たわけでございます。 その後でございますが、鹿児島県はそれ以後この環境についての追跡調査を行っておりまして、五十四年度におきましても、湾奥部におきまして十五地点、各四層、年四回の水質調査をいたしております。その結果によりますと、総水銀は基準値、これは〇・〇〇五ppmでございますが、これを超えるものはなかったわけでございまして、今後も引き続きこのような調査を続けてまいることになっておるわけでございます。 また、魚介類の水銀含有量につきましても、調査を実施していくこととなっておりまして、私ども環境庁といたしましては、鹿児島県からの調査の御報告を求めるなどいたしまして、今後とも監視に努めてまいりたいと思っております。
○新盛委員 今後もさらに監視体制を強化していただいて、海洋汚染防止の一助にしていただきたいと思います。 それと関連をして、海洋汚染で近海漁業というのはきわめて厳しくなっている。しかも遠洋漁業はいまUターン現象である。ひしめき合うのは近海、結局栽培漁業ということになる。こういういわゆる漁業の危機という問題も取りざたされておりますが、いまの近海漁業では海区調整というのがあって、海区における調整いかんによっては死活問題にかかわるわけであります。具体的には、これもまた鹿児島県の沿岸地域に発生をしているわけでありますが、三キロぐらいのところで、もうそれから外で魚を釣ってはだめだというふうになっているようでありますが、それを沖出しをできないのか、前々から海区調整等で審議会でも議論があるわけでありますけれども、この種問題についてはどのようにいま考えておられるか、お聞かせをいただきたいと思います。
○伊賀原説明員 先生は釣りの例を挙げられましたけれども、恐らく大部分の沿岸の自由な漁業につきましては、共同漁業権漁場の中で操業いたしておりまして、それから、一部の自由漁業と言っておりますけれども、それはその外でも自由に操業できるわけでございますが、この共同漁業権の漁場は、沖出しが決められているので、その外側ではなかなか操業できない、そういう場合があるということじゃないかと思います。 共同漁業権の区域の問題につきましては、現在の共同漁業権は四十八年に設定されたものでございますが、設定のやり方につきましては、水産庁から考え方の通達をいたしております。基本的に、共同漁業権というのは、その地域におります漁業者が、自分の地先でいろいろな形の操業をするということをみずから管理するという形で設定されておるものでございます。そうした性格もございまして、その漁業者がみずから管理できる範囲であること。それから、その外側へ余り出ますと、他の漁業とのいろいろな形の調整の問題が出てまいります。したがいまして、その区域における漁業をやっていくための最小限の区域に設定すべきであるという基本的な考え方が出ております。そうしてその沖合いへ出すことについては、いろいろな調整の問題がございますから、特に慎重にやれという考え方になっておるわけでございます。 そういうことでございますので、いろいろな形の、沖へ出たいという要望がございますけれども、そういう周りの調整を十分済ませて、なおかつ、その通達の趣旨にのっとる形で設定するという形になっておるということでございます。
○新盛委員 時間がもうあと残り少ないので、最後に……。 いまこの海洋汚染防止法を一部改正するに当たりまして、今回、スラッジの問題が大変大きくクローズアップされました。そしてまた、この法律改正の中でも、新たに対象船舶の範囲の拡大、さらに航空機、海洋構築物、焼却そうしたものについてもその対象が拡大をされてまいりました。ビルジの排出規制も対象船が拡大をされて、従来の六千八百八十四隻が、今度新たに千三百八十八隻加わって八千二百七十二隻、こんなに対象船が拡大されました。そうなりますと、いま巡視艇、航空機、ヘリコプターなど監視能力はどうなっているかということになります。タンカーが大変危険な状況の中で輸送されている。また、いまのようなスラッジの問題も出てくる。タンカーの火災あるいはその他の海上公害、それを防止されるためにはそれだけの陣容が必要であると思うのです。 私の方で調べてみますと、巡視船がいま百五隻、巡視艇が二百二十五隻、特殊警備救助救難艇が三百九十九隻、航空機が十九機、ヘリコプターが二十九機。巡視船も巡視艇も、これらの船もいいでしょうが、いまのように科学的初動調査が必要になってくると、航空機、ヘリコプターというのは非常に活用度が広くなってきているのじゃないか。そういう面では、今度、こんなに拡大されて、規制が大きくなって、そして投棄をすることに対する監視体制を強化する、監督指導する、その手落ちがあったから今回のタンカー徳山丸事件の発生を見たのではないかと思うのですが、それらの人的要素をも含めて、陣容強化を図るべき必要が出てきたのではないか。 そのことについては、これは運輸大臣もこれからの問題として十分に考えおかなければならないことでありまして、いまこのことについては、現在の陣容でこの拡大されたいわゆる行政能力をカバーできるのかどうか。そしてまた、それをやっていかれるつもりなのか。いま行政縮小、行政機構改革、諸問題が出ているときであります。それだけに、能力をフルに生かさなければならないということになりますが、そのことについて大臣の見解、関係者の御答弁をいただきたいと思います。
○真島政府委員 先ほども徳山丸の件でおしかりを受けたわけでございますが、私どもの監視能力、特に巡視船艇等の数字その他は、いま先生が御指摘になったとおりでございまして、全体の公害体制の整備ということ、これは私ども、現状で十分であるというふうにはまだ考えていないわけでございまして、五十五年度、今回の、いま審議をされております予算案、政府原案の中では、私ども、巡視船について増強をヘリコプター搭載型一隻、千トン型二隻、五百トン型三隻、さらに三十メートル型につきまして三隻というふうな増強をお願いをいたしております。さらに、御指摘のように航空機の能力活用、これが今後の公害、さらには海難救助、いろいろな面でどうしても必要になってくるという気持ちもございまして、やはり同じ五十五年度予算案でヘリコプター等を二機ぐらい増強をお願いをいたしております。しかし、それだけで今後いよいよ多様化し、複雑化し、ある意味では悪質化を予想されます公害事犯の取り締まりということについては、人間の増員、あるいは現在私どもが抱えております要員の質の向上のための研修その他、そういうようなことをこれからできるだけ強力に推し進めてまいりたい、かように考えております。
○新盛委員 終わります。(拍手)
○古屋委員長 関晴正君。
○関委員 まず、大臣にお尋ねをいたします。 この条約について日本が署名国になったのは、いつの時点でしたか。 〔委員長退席、佐藤(守)委員長代理着席〕
○井口説明員 お答え申し上げます。 わが国は、昭和四十八年六月にこの条約を署名いたしました。わが国が署名をいたしましたのは、この条約の交渉に当初から参加しておりまして、その作成に当たっても、いろいろわが国としての立場を表明いたしまして、条約に深い関心を持っている以上、なるべく早く署名をして、条約の目的を尊重するという立場をとりたかったからでございます。
○関委員 四十八年の六月に署名国になって今日まで七年、そういう条約の締結国として、どうして今日までおくれておるのか、何がおくらせる原因であったのか、お尋ねいたします。
○井口説明員 この条約自身、非常に広範に海洋の投棄というものを禁止ないし規制しておるわけでございまして、その対象とする水域は、内水を除く領海それから公海というものにまたがっておりますし、また、その対象というのも船舶、航空機あるいは積み込む行為というものをいろいろ規制しております。 〔佐藤(守)委員長代理退席、委員長着席〕 したがって、関係国内法の改正というものはかなり長時間検討する必要がございまして、実は関係法令で改正を必要とするかどうかという結論を出すのにも、幾つかの省庁で時間がかかったわけでございます。 それから、やはり画期的な新しい条約でございますから、特別許可の制度、そういうものについて国際機関への照会とかそれから関係国の国内法制の整備というものについても主要国に問い合わせるというようなことがございまして、結局関係法制というものを条約にのっとって改正するという検討に時間を要したということでございます。
○関委員 四十八年の六月に少なくとも署名国になって、そうして七年も締約国になるのに時間がかかった。その理由とするところのものは国内法の内部の法律の改正が必要であったからだ、こういうお答えのようです。それならば国内法のどこに一番御苦労されましたか。
○井口説明員 これはただいまの運輸省当局の海洋汚染防止法の改正もいろいろ検討いたしたわけでございますが、近く科学技術特別委員会の方にかかる科学技術庁所管の原子炉等の規制法あるいは放射線障害防止法というものについても検討いたしまして、さらに厚生省所管の廃掃法あるいは通産省所管の法令等いろいろ検討に要したわけでございます。たとえば、わが国の法令では事業者というものを主体に書いているものが多うございます。この条約では国が締結義務を負う。したがって、事業者のみならずすべての個人、法人というものを国家として対外的に責任を持って規制しなければならないということでございます。また、特別許可の制度というものもわが国の従来の法制というものにいかに調整するかということでいろいろ検討したわけでございます。
○関委員 私はもっと端的にお答えいただきたいのです。署名してから七年ですよ。 そこで、先ほどの御論議の中にもありました放射性物質についての海洋投棄等については考えなければならない。しかしながら、私どもの国ではどういうわけか低レベルのものについてはやむを得ないだろう、こういう考え方に立っておられる、また立ってきたようであります。しかし、今度の画期的なこの条約を締結するに当たってはその方針というものもここで撤回すべきではないだろうか。アメリカにおいてもソ連においてもこの放射性物質についてはやめよう、イギリス、フランスはまだ続けておるようですけれども、一たんやった国がやめようというところまで来ておるわけですから、これを見習うならばこの条約を契機にわが日本も低レベルのものといえども海底への投棄はやめるべきもの、こう考えますので、どなたでもよろしゅうございます、担当の方からお答えいただきます。
○牧村政府委員 放射性廃棄物の海洋投棄の件につきましては、低レベルの廃棄物を一定の技術的な基準に従って投棄することについては、技術的にも十分安全を確保できるということが国際的にもとられておるところでございます。先生の御指摘ではございますけれども、このロンドン条約におきましても、低レベルの廃棄物につきましては投棄実施国の政府が承認を与えた場合にはその投棄が認められておるところでございます。 したがって、私どもの考え方といたしましては、そのほかに国際原子力機関、これはIAEAと言っておりますが、あるいはOECD、経済協力開発機構の中に原子力機関というのがございまして、そこが国際的な基準を定めておるところでございます。また、OECDは海洋投棄に当たって国際的に個々の海洋投棄を監視する機構をつくっておるところでございます。そういうような国際的な基準あるいは制限のもとに行うことによって十分安全を保ち得るというふうに考えておるところでございます。私どもの今回の法律改正をお願いしておりますのは、そういうような国際的な基準に合致した海洋投棄が事業者においては行わなければいけないという規定をすでに持っております。しかしながら、先ほど外務省からのお話もございましたように一般人をも対象にするということでこの条約に加盟いたす際には国内法の整備が必要であったということでございまして、事業者が行う規制につきましては、同規制法では完全にもう整備しておる、放射線障害防止法につきましては、科学技術庁長官の確認行為を行うという規定を設けていただければ完全にこの条約の基準にマッチする国内法になるというふうに確信しておるところでございます。 また、海洋投棄を行う際には先ほども御説明いたしましたところでございますが、事前に十分な安全評価を行って関係者の御理解を得て行うという精神をとって進めたいと考えておりますので、原子力に関します二法につきましても何とぞ御理解を賜りたいというふうに考えておるところでございます。
○関委員 そういう基準があって事を進めることについては規定があるかもしれませんが、少なくともアメリカもソ連もやってきているわけですよね。その上に立ってこれは見直そうということでやめたという。それならば、その経験を尊重して日本もそこまで踏み込むことは考えよう、そうかということでこれを手本にしたらどうでございますか。
○牧村政府委員 確かにかつて海洋投棄を実施しておりましたアメリカ並びにフランスが中心でございますけれども、現在低レベルの廃棄物の海洋投棄を一時的に中止しております。この理由は先生も御存じかと思いますけれども、特にアメリカは原子力発電所等が設置されておるところが比較的内陸でございます。内陸の施設が多いこと、それから、アメリカにおきましては数カ所にこういう低レベルの廃棄物を廃棄する場所を持っております。アメリカ、フランスも同様でございますが、制度的に海洋投棄を中止したということではなくて、現状においてはそういう廃棄物処理場に移送して廃棄した方が経済的に安いという理由がございまして、海洋投棄を中止しておるということを聞いております。特にアメリカにおきましては、最近また海洋投棄の必要性につきましていろいろ議論がされておりまして、アメリカの環境庁、EPAにおいてもこの点についての調査研究を鋭意進めておるというふうに聞いておるところでございます。
○関委員 被爆国の日本でもありますし、この問題についてはどれほど慎重になっても慎重になり過ぎるということはない、こう思うのです。そういう意味では私どもの日本もこの放射性物質の海洋投棄についてはなお慎重に配慮するようにこれは希望を申し上げておきます。 次に、大臣にお尋ねしたいと思うのですけれども、日本の国が一番多く利用しておる外国の船舶と申しましょうか、外国籍を持つ船舶、これはどこの外国でございましょうか。
○謝敷政府委員 日本は御承知のように諸外国からの物資を輸入しておりますからほとんどの国からの船がございます。ただ、世界の船腹保有量から見ますと、リベリア、日本それからヨーロッパ諸国、こうなっておりますから、どこの外国の船が多いかとおっしゃられれば、私どもの推定ではリベリアその他の船がかなりあるというふうに考えております。
○関委員 このリベリアという国は署名国になっておるのですけれども、いつなっているのですか。
○井口説明員 七二年の十一月でございます。
○関委員 七二年の署名ですね。いま何と言いましたか、締結と言いいましたか、何とお答えになりましたか。
○井口説明員 署名でございます。
○関委員 最も船腹を有する外国がリベリアだ。そのリベリアは、署名はしておるけれども締結はなされていますか。
○井口説明員 まだ締約国にはなっておりません。
○関委員 私どもの日本として、一番利用する外国がまだ締結国になっておらない、このことについて大臣どう考えます。
○地崎国務大臣 わが国もこのたび締結するわけでございますので、リベリアも速やかに締結されることを望んでおります。
○関委員 これは望むというだけではいけません。ぜひそうなるようにさせなければならない。望むじゃだめですよ。意思が大事です。させるために、大臣としては努力する、外交を通じやらせるという意があるのかどうか、お答えください。
○地崎国務大臣 外務省筋を通じまして努力をさせたいと思います。
○関委員 私は、今度のこの法律をいろいろと審議している中に、実は読売新聞に出ました「出光タンカーが廃油投棄 土佐沖」このニュースに一番驚きました。そこで、こういうような不法な投棄が行われている、しかも一労働者が摘発してこれを出しているが、これだけに終わっていることにはならないのじゃないかという不安がいっぱいある。海上保安庁として、こうしたことをどうして摘発、事前に察知することができなかったのか、またこうしたことが提起されてどう対処するつもりでおるのか、この二点をお答えください。
○真島政府委員 どうしてこれが事前に察知できなかったのかという御指摘でございますが、私ども全国の保安部署あるいはそこで保有しております船艇、航空機等をできるだけ効率的に活用しながら、公害防止、海洋汚染防止法の施行、確保に当たっておるわけでございますが、残念でございますけれども、この件につきましては、どうしてということになりますと、やはり私ども監視、取り締まり体制の充実をし、情報入手体制の強化をしていなかったということになるかと存じます。遺憾ながら、本件につきましては、新聞に出ておりますような情報を入手して、初めてその捜査に着手できたということでございます。 今後どういうふうにやっていくかということでございますけれども、船舶所有者自体がどういう業者を使うかというところにつきましては、私どももなかなか手は回りませんけれども、具体的に投棄をさせないという意味では、先ほども御指摘ございましたような、各会社がタンククリーニングをする海域、こういうものについての監視、取り締まりをさらに強化をしてまいりたい。たとえば、ヘリコプター搭載型巡視船といったようなものが、ようやく領海警備その他の関係から予算化がされまして就役をしてまいっております。こういうような船をできるだけ当該の海域に張りつけといいますか、哨戒をさせまして監視をすることによって違法な投棄ができなくなる、抑止効果も含めまして、違反があれば摘発するというような対策を今後強めてまいりたいと思っております。
○関委員 この出光タンカー、これは大手ですね。こういう大手のものが堂々と国の法律に違反して不法投棄をする。この処分、処罰はどういうふうにするつもりですか。
○真島政府委員 ただいま、相当確度が高いとは思いますけれども、情報に基づいて捜査をしておる段階でございます。したがいまして、この件が仮に事実であるというようなことになりますと、これは海洋汚染防止法の四条一項の明らかな違反になるわけでございまして、その罰則は船舶所有者、つまり出光タンカーに当たる者、それから行為者、両方にかけることが可能な構成になっておりますので、もし事実といたしますれば、私どもその事実に基づいて検察庁に送致いたしまして、検察当局で厳正に処置をしてもらう、こういうことを考えております。
○関委員 一番重い処分規定はどういう内容のものですか。
○真島政府委員 六カ月以下の懲役または三十万円以下の罰金でございます。ですから、六カ月以下の懲役が一番重いということでございます。
○関委員 私は、厳重な処分をしていただきたい、これを要望しておきますし、またこの新聞を見ると、社長が「法律どおり処分しているはず」とも言っております。社長は何と言っておりますか、お調べになりましたか。
○真島政府委員 私自身は、もちろん変な話でございますけれども、海上保安庁の場合、海上保安庁長官は海上保安官ではございませんので、私は直接にはあれでございますけれども、今後捜査の進展に従いまして、当然事情聴取その他を行うものと考えております。
○関委員 出光タンカーの不法投棄のみならず、海上保安庁で出しておるところの海上公害関係法令違反の推移一覧表というものがございます。この一覧表で見ますと、昭和四十八年から五十三年までの間の船舶からの油排出禁止規定違反、この行為が五十二年度において五百九十三件と出ておるのです。そして、一番多かったのは四十九年の六百一件、あとは四百件、五百件、それぞれあるようでございますが、年々減るどころかふえていっている実態というのは、これは、言うなればあなた方の方の取り締まりと申しましょうか、そういうことの緩みからきているものなのか、これらの業者たちの、言うなれば心構えの悪さと申しましょうか、わざと故意にやった、故意の部分とそれから事実上やむを得ないもの、こういったものがありますが、事実上やむを得ないものといえども、あれも故意の部類に入るのではないかと私ども見ているわけです。こうなりますと、年々ふえていっているというこの実態、これは大臣に聞きたいのですが、大臣、あなたの所管におけるところの海上保安上必要とする取り締まり、そういう公害関係の法令違反の数がこんなにふえている、これをあなたはどう見ておりますか。そして、これは困ったことだから何とかしなければならないということで何か手を打っておりますか、お尋ねいたします。
○地崎国務大臣 四方を海に囲まれておる日本としては、海は大変大切なものであり、海洋汚濁等厳しく取り締まらなければならないわけでございます。現在、日本の海域を十一管区に分けて海上保安庁が監視をしておるわけでございますが、今後ともさらに所要の設備を強化いたしまして厳正に取り締まるように努力してまいりたいと思います。
○関委員 大臣の言葉だけですぐよくなるわけでもないし、もっと具体的に踏み込む構えがないと、取り締まりの効果というものは上がらぬわけです。私は青森県の津軽海峡をよく渡るわけです。そして、青森市における海上保安部の諸君の御苦労もまた知っているわけです。言うなれば日本の領海の問題で、津軽海峡だけは十二海里じゃなくて、三海里にされているわけです。領海十二海里という線をいまこそ通しておいて、そしてこの問題についてもきちんと守ってあげる、青森県の座敷であるのにもかかわらず、外国の船をどろ足で平気で歩かせておくなんということはないようにしなければならぬのじゃないだろうか、こう思うのですが、こういう点についてはどう考えておりますか。
○井口説明員 先生のおっしゃるとおりでございまして、海洋法会議が現在最終段階になっておりますが、いずれにしても領海の先は経済水域ということに今後なるわけでございまして、汚染についての沿岸国の規制というものが及ぶような形で近く条約が成立するという予定でございます。領海法三海里の問題は、やはりわが国自身がタンカーを諸外国の国際海峡を通航させているということとの兼ね合いで、暫定的に当分の間三海里にしたというわけでございまして、そういう総合的な観点から三年前にとりあえずの措置としてしたということは、御承知されているとおりだと思います。
○関委員 いまのお話を聞くというと、よその海峡を通るための取引上そういうふうにした、こういうお話のように聞きますけれども、よその海峡だって、領海の中に属しておれば通られないということにはならないでしょう。ちゃんと旗を立てて通ることにすれば、通れるでしょう。自分の国の船が通れないことを心配して、青森県の領海を他国の船が自由にやってもいいようにしたのですか。そんな理由からですか。お答えください。
○井口説明員 ただいまの御質問に対しましては、現在すでに領海法のときに政府といたしましていろいろな観点から非常にむずかしい決定をしたわけでございますので、現在の海洋法会議の交渉というものの結果改めて考えるということでございますから、すでに過去の決定というのがございましたので、それ以上のことを私として申し上げる立場に実はないということでございます。
○関委員 今日の情勢は、太平洋の波も荒いけれども、日本海の波もまた荒くなっているわけです。その通路になっておる私どもの津軽海峡が、自由に航行できるような公海にしておくということは私はもうすべきことではないんじゃないだろうかと思う。こういう点については、さきの三年前に決めたのは当座のことであったという御答弁でございますから、当座の段階から進んで、今日の時点に立っては、やはり領海は領海、そういうことで位置づけるべきものではないだろうか。これは意見として申し上げておきます。 そこで、次の問題ですが、北方領土の問題において、北方領域における漁船が領海を越え、公海を越えてソ連の方に行って、そうして情報を提供しておる、いわゆるレポ船のことです。このレポ船は、どこが取り締まるのでしょうか。海上保安庁としては、このレポ船についての取り締まりをどのようになされておりますか。
○真島政府委員 海上保安庁といたしましても、北海道の根室、釧路保安部この辺を中心といたしまして、さらに小樽の管区本部が指揮をとりながら、レポ船関係の情報収集その他はやっております。並行して警察庁の方も、道警本部等を中心といたしまして、同じように調査あるいは捜査を実施をしております。この辺につきましては、確かにレポ船、船であるというようなことで私どもが関係することはもちろんでございますけれども、これは情報収集ということになりますと、陸上でのいろいろな関係というようなものも相当重要な要素になってまいりますので、私ども、警察庁、場合によっては公安調査庁といったようなところが相協力しながら捜査、調査を進めておる、こういう状況でございます。
○関委員 このレポ船が海上保安庁として実際に領海を越えて進んでいるのを見ながら、どんな手を打っておりますか。
○真島政府委員 私どもあの辺に相当密に巡視船その他を配置いたしまして、いわゆるソ連の主張領海に近づかないと申しますか、入らないように指導はいたしております。しかしながら、仮にある船が入っていく、これを現実に見ますれば勧告その他をいたしますけれども、それ以外の場合にはこれはどうにもならないということでございまして、レポ船をつかまえるということになりましても、いろいろ議論がございますように、何違反でつかまえるか、実際に実力でつかまえられるかどうかということになりますと、関税法であるとか、いわゆるそういうスパイ活動に関する基本的な法令というものはわが国にございませんので、その辺が非常にむずかしい状況になっております。
○関委員 外国へ通航するということになると、少なくともパスポートを持たなければならぬでしょう。この船はパスポートを持っていっていないはずです。それでもあなたの方は何の取り締まりも、何の手も加えることができないという機関、機能になっていますか。
○真島政府委員 その辺は非常に微妙なあれでございますけれども、ソ連は確かにあの辺がわが方の領海であると主張しておりますけれども、わが国の基本的な立場は、北方領土はわが国の領土と申しますか、そういう基本的な態度を変えていないわけでございます。したがいまして、その辺になりますと、領海に入っていくというところまでは、ソ連は領海と主張しておるでありましょうけれども、わが国は実は基本的にはそこはソ連の領海ではないという潜在的と申しますか非常に基本的な立場があるわけでございまして、恐らく外務省の方にお聞きしなければならないかと思いますけれども、旅券が要るかどうかというような問題についても、どうもなかなか微妙な点が出てくるのではないかと思っております。
○関委員 まことに妙な御答弁をいただきました。これは、北方領土はもともとわが国の固有の領土であるということについては、私ども日本社会党も最も強く叫んできたことです。だがしかし、サンフランシスコ条約のときにわが国が放棄をした、それが原因になって今日の事態があるわけです。だがしかし、現実にソ連へ行く場合にしても、向こうの管轄のところへ行く場合にしても、お墓参りの場合にしてもいろいろ手を打って、外務省としてめんどう見るものはめんどう見、手続を経てやっているわけです。いまのお話だというと、固有の領土だから勝手に行っても取り締まりもできないんだし、どうにもならないんだ、こういうお答えのようですけれども、これは外務省からおいでの方に、この点について、パスポートもなくても行けるんですか、お答えください。
○井口説明員 この件については私現在よく承知しておりません。
○関委員 承知していないというお答えだけであなたお答えになったと思っておりますか。いまのは承知していないというお答えですか。そんなお答えあるものですか。
○井口説明員 海洋投棄規制条約の問題で私はきょう参りましたものですから、その問題を所掌しておりませんので知りません。
○関委員 わかりました。わからない人に聞いてもわからないということがわかりました。 それでは、このレポ船についての取り締まりについては今後どのようにするつもりです。これは大臣でもよろしゅうございますし、そちらでもよろしゅうございます。なお見逃して構わないという方針になるのですか。
○真島政府委員 私ども、先ほど申し上げましたように、情報の入手その他を今後も警察その他と協力しながら強めてまいりたいと思っております。決して、あるはっきりした裏づけの資料が、調査結果が出てまいりますれば、ほっておくつもりはございません。
○関委員 この法律は海上自衛隊の船あるいは飛行機、自衛隊の持つところの飛行機、そういうようなものにも及びますか及びませんか。
○永井(浩)政府委員 一般の船舶、航空機と同様に適用がございます。
○関委員 今度の法律でビルジの排出規制の対象船舶の範囲の拡大をせっかくやっていながら、どうして、既存の船については二百トン以下のものは対象としない、こういうふうに考えたのですか。
○永井(浩)政府委員 百トン以上三百トン未満の船舶につきまして対象とするわけでございますが、そのうち既存船舶につきましては、二百トン以上三百トン未満は三年間の猶予の後適用いたします。それから百トン以上二百トン未満のものについては適用しない、こういう形になっておりまして、前者につきましては、改造等あるいは法令の周知期間等もございますので、通常の定期検査あるいは中間検査までに改造を行って所要の設備を整えさせるということで三年間の猶予にいたしております。それから百トン以上二百トン未満につきましては、もともと船舶が非常に小型でございまして所要の設備を新たにつけ加えるということが技術的に困難な船が非常に多うございますので、これは新造船だけでございまして、既存船には適用しない、このようにしたわけでございます。
○関委員 少なくとも国際条約を批准するに当たって、百トン以上の船のビルジの排出については規制をするというのが国際条約における最低基準ですよ。国際的な取り決めを国内的に除外するというのは、そんなことでは何も批准しないと同じことになりませんか。お答えいただきたい。
○永井(浩)政府委員 今度の御審議をお願いしております改正の主な理由といたしまして、一つは先ほど先生御指摘のような条約の批准に伴う国内法手当てでございます。もう一つは、従来から私どもがいろいろ各方面と検討してまいりました規制の強化措置でございまして、このビルジの排出規制対象船舶の拡大は、条約とは関係なくわが国独自の制度、こういうことで規制の強化を行っておるものでございます。
○関委員 少なくともこの法律を誇り得るものの中に入れているわけでしょう。三百トン以上だというんじゃなくて拡大したわけですが、それによってふえる船というものの数はどのくらいあります。二百トン以上は知っておりますから、百トン以上何隻あります。
○永井(浩)政府委員 百トンから三百トンまでの一般船舶、漁船を含めまして三千五百八十隻程度でございます。
○関委員 その中から二百トン以上のものを差し引けば何隻残ります。
○永井(浩)政府委員 二百トン以上が千三百八十八隻でございますので、差し引き二千二百隻程度が既存船として対象外となります。
○関委員 それらの船についてもそういうことの規制を受けて修理あるいは対処するようにさせることができませんか。どのくらいの金がかかります。
○永井(浩)政府委員 すべての船舶についてビルジ排出規制をすることが一番理想的だとは思いますが、先ほど申しましたように、小型船で改造がきわめてむずかしいということ、また零細企業等も多いと思われますので、とりあえず当面は既存船について二百トン以上ということにしたわけでございます。 改造の金額につきましては通常は一隻当たり百五十万から二百万程度、そういう金額になっております。
○関委員 それは百トンの船ですか二百トンの船ですか。 それからなお聞きます。二百トン以上三百トン未満の船については三カ年の猶予期間がある。猶予期間だけで処理するつもりですか。それについても助成するとか改造に当たってめんどうを見るとか、そういう考え方がありますか。
○永井(浩)政府委員 ただいま申し上げました百五十万ないし二百万というのは平均でございまして、大体百トンから三、四百トン程度の船の設備はこの程度の金がかかる。ただ、これに関連して特別な大きな改造などをいたしますと一千万近くもかかるケースもあるわけでございます。
○関委員 この法律の第四条第四項についてですけれども、ビルジの排出について「海岸からできる限り離れて行なうよう努めなければならない。」というきわめて抽象的な規定があるわけです。「海岸からできる限り離れて行なうよう努めなければならない。」というのは、これは一体どう努めればいいんですか。努め方です。
○永井(浩)政府委員 ビルジの排出につきましては排出の方法について法令で細かく規定されておるわけでございまして、それ自体で非常にいわゆる公害の少ない排出の仕方になっております。ただ、さらになるべく陸岸に影響の少ない、あるいは海洋による自然浄化作用の働きやすい場所という意味で、陸岸からなるべく離れてということにしたわけでございます。ただ、こういった船につきましては、船の種類とか運航形態によりまして一律に何海里以上というふうに定めがたいので、そういう意味でそれぞれ船の運航形態に応じてできるだけ影響の少ない海域に捨えなさい、こういう趣旨の規定でございます。
○関委員 それぞれ船の型によって、船の性能によって海岸からできる限り離れてやりなさい、これだけの法律では非常にまずいんじゃないだろうか、もっと具体的にわかるようにすべきじゃないかと私は思うのですが、そういうふうに何か示されているものがございますか。
○永井(浩)政府委員 先ほども申し上げましたように、ビルジの排出方法そのものが非常に希釈された形で排出するということでございますので、非常に公害が少ない形になっておりますが、船の航行区域等いろいろ制限がございます。したがって、沖合いに出れば非常にいいわけでございますが、出られない船もございますので、特にそういった具体的な場所とか距離とかを示したものはございません。
○関委員 これはきわめて精神規定と申しましょうか、取り締まりに当たっても非常に漠然とした規定になると思いますので、今後この規定の運用、これの執行に当たって、もっと具体的なものを示すようにすべきではないか、こう思いますので、希望として申し上げておきます。 その次は、海上保安部の言うなれば保安機能、海を災害から守る、公害から守る、いろいろな意味で海上保安部は多くの責任を負うているわけです。しかしながら、この海上保安部の持っている船、巡視船にしましても巡視艇にしましても、私はきわめて貧弱なものだと思うのです。そういう意味では、十五メートルの型の巡視艇なんというものは密漁船を追っかけてみたところで密漁船の方が速いですよ。どんどん巡視艇は捨てられていきます。まことに追っかける方よりも逃げる方が速い。そういう意味からも巡視艇の機能というものをもう少し拡大して、もっとりっぱな巡視艇を各海上保安部に配置すべきだと私は思うのです。 資料によりますと、十五メートル以上というのが百六十三隻、三十メートルが十三隻、二十三メートルというのは四十隻。私は少なくとも二十三、三十に全部かえるべきものじゃないだろうか、こう思うのですが、ことしはどのくらい三十メートルなり二十三メートルなりをふやすようになっておりますか。ことしに限らず、これについての計画がございますか。
○真島政府委員 現在御審議いただいております政府予算案におきましては、三十メートル型につきましては六隻、これは純粋に増強を三隻お願いいたしまして、現在の古いものを代替するものを三隻ということでございます。二十三メートル型は一隻を増強する、こういうことにいたしております。 御指摘のように三十メートル型程度の巡視艇、これは非常に威力がございます。そういう意味で私ども今後巡視艇全体の考え方、実は領海警備その他で外洋勢力の増強にこの二、三年間予算的にも重点で進めてまいりましたけれども、今後、救難、公害、その他沿岸海域での複雑な保安業務の強化という意味で、巡視艇のこれからのあり方というものを実は部内でいま鋭意検討中でございます。 いずれにいたしましても、巡視艇の能力というものを今後高めまして、小回りのきく、しかも能率のよい巡視艇というものの整備を進めてまいりたい、このように考えております。
○関委員 六隻、一隻のお話がございました。六隻、一隻でとても間に合うものじゃないと思うのです。そういう意味では百六十三隻のもの全部三十メートルのものに更新すべきだと私は思うのですが、そういうような計画がございますか。
○真島政府委員 私どもの船の代替なり更新なりにつきましてはやはり船齢に応じまして、ある程度の船齢に達したものから順次に代替をしていくということでございまして、いまの十五メートル型につきましても今後船齢が耐用年数に達したものから順次性能アップということで、その状況に応じまして整備を進めてまいりたいと思います。
○関委員 百六十三隻全部更新すればどのくらいかかります。——わからなければ後でよろしゅうございます。その点は、また後で調べてお答えください。 私の希望するものは、わが国の憲法に違反しても海上自衛隊やそういうものについてはじゃんじゃん金が使われていく、本当に国民生活にとって大事な取り締まりというようなものに金をかけられないで、そうして密漁しておる船を追っかけても追い返されてくるような姿——十五メートルじゃ十二、三ノットしか出ません。漁船の方は二十ノット、二十五ノットで逃げますよ。捕らえようたって捕らえようがない。巡視船で追っかけるというと、巡視船は船が大きいものですから小さな漁港まで入っていけない。巡視船をそこにとめておいて、後でボートで追っかけたってつかまえることはできませんよ。本当に国民生活にとって大事な、そういう機能を持っておる海上保安部、これにどんどん金をかけていかなければならぬと私は思うのです。そういう意味では出光タンカーの廃油の投棄なんかも、取り締まろうたって向こうの船の方が速くて逃げてしまうでしょう。もっと機能のいいものを海上保安庁の方に与えなければならぬのじゃないだろうか。自衛隊の持つ船なんかは要らぬから、海上保安部の持つ船は大いに機能を強化するようにすべきものではないだろうか、こう私は思いますので、そのことについての意見を強く希望申し上げて、私は質問を終わります。
○古屋委員長 この際、暫時休憩いたします。 午後零時五十七分休憩 ————◇————— 午後五時二十八分開議
○古屋委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行します。薮仲義彦君。
○薮仲委員 私は、ただいま審議しております海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律の一部を改正する法律案、これに関連いたします問題を何点か大臣並びに関係局長にお伺いをいたしたいと思います。 まず最初に、大臣初め関係局長にお伺いしておきたいのは、この法案改正のバックグラウンドになっておりますのは、廃棄物その他の投棄による海洋汚染の防止に関する条約、これに関する国内法の整備、いわゆる国際的に海洋をきれいにしなければならない、それに伴って国際情勢に沿った国内法の整備をしていかなければならない、こういう大勢にあろうかと思うのでございます。 そこでお伺いいたしたいのは、運輸省の運輸白書でございますけれども、この中で海洋汚染に関する項がございます。特に、ただいま問題になっております条約、通称ダンピング条約、もう一歩進めますと、いわゆる通称一九七三年の船舶からの汚染の防止のための国際条約に関する一九七八年議定書、こういうものに関連してくるわけでございますが、このことに関してこの白書の中では、「海洋汚染の状況は、ここ数年改善傾向にある。しかしながら、海洋汚染発生確認件数が依然として高水準にあるなど満足すべき状況とはいえず、諸対策の一層の推進が必要である。特に船舶起因汚染については、国際的な協力の下に対策を講じなければならないが、海洋利用国である我が国としては、既に発効している海洋投棄規制条約はもちろん、一九七三年の海洋汚染防止条約に関する一九七八年議定書についても所要の技術開発、軽質廃油の沿岸受入施設の整備等を行い、できるだけ早く批准・国内法化を図ることが必要である。」こうここでうたってございますけれども、この法案の審議に入る前に、今後の課題として運輸省が取り上げておりますこの白書の精神、この議定書を運輸大臣はどう考え、今後どのようにこれを批准、国内法整備をなさる御決意か、そこからまずお伺いをしたいと思います。
○地崎国務大臣 いまのお読みいただきました白書に申し上げたとおりでございまして、いろいろ海洋汚染等について意欲的に取り締まりを励行しているところでありますが、御指摘のように、非常に違反件数が多うございます。したがって、このたび新しく法律をお認め願って、そして海上保安庁を中心とした取り締まりの内容を整備して、積極的に日本の周辺の海を守ろうという考え方で進んでまいりたい、かように存じております。
○薮仲委員 外務省、お見えになっておると思いますので、ちょっとお伺いしますけれども、いわゆる海洋法会議あるいはIMCO等でこういうことが種々論議されて、国際的に海はきれいにすべきであるという国際環境が整いつつあるわけでございますが、外務省としては、この一九七三年の海洋汚染防止条約に関する一九七八年の議定書について、これをどう取り扱うべきか、外務省の考えをちょっとここでお話しいただきたいと思います。
○井口説明員 お答え申し上げます。 七三年の海洋汚染防止条約、これはまだ発効しておりませんが、油その他一切の有害物質の排出というものを規制する条約でございまして、当時、わが国では非常に大きな代表団を送りまして、これに積極的に参加したわけでございます。今後、外務省といたしましては、海洋環境保持という観点から、当然この条約というものをなるべく早く、関係省庁と十分に相談した上で承認を求めたいというふうに考えております。
○薮仲委員 いまの問題で、同じように船舶局長と海運局長にそのお立場からお伺いしたいのでございますが、特にここでうたっておりますように、「所要の技術開発、」特に船体構造でも、この議定書が批准されますと、特にタンカーなどはSBT、いわゆる分離バラストタンク等を構造的につけなければならない等々の問題が起きてまいりますし、海運上は、船主が果たしてこれに応ずるかどうか、いろいろな問題があろうかと思いますが、この白書でうたっておるとおり、できるだけ早く批准、国内法化を図る必要を訴えております。その立場に立って、船舶局長と海運局長の御決意を伺っておきたいと思います。
○妹尾(弘)政府委員 SBT等の所要の処理施設につきましては、条約の批准にあわせまして遺憾なきように設備させたい。私ども、特にタンカーなどは計画造船でやってまいっておるわけでございますけれども、そういった計画造船で建造をさせる場合におきましても、あるいは既存の船舶につきまして、それを改造いたします際の融資に当たりましても、そういった面で遺漏なきように指導監督並びに助成をしてまいりたい、かように考えております。
○永井(浩)政府委員 船舶の改造等、分離バラストタンクあるいは原油洗浄方式の問題につきましては、ただいま海運局長から申し上げたとおりでございます。そのほかにこの条約を批准するに当たりましては、従来規制の対象外でございました軽質油あるいはその他広範にわたります有害物質の規制がございます。こういったものの港湾における受け入れ施設の問題、そういったものがございます。さらに、油以外の有害物質につきましても非常に多岐にわたっておりますので、これらのわが国における排出量あるいはそれに対する基準の作成等、技術的に非常にむずかしい問題がございます。これらの問題につきましては、関係省庁あるいは関係港湾管理者等と鋭意その受け入れ、あるいは準備について準備を進めておりますので、こういった準備の見通しがつき次第、なるべく早くこの条約の批准に進みたい、このように考えておるわけでございます。
○薮仲委員 環境庁と厚生省がお見えになっておると思うのですけれども、いわゆる海洋汚染を防止する立場から、環境庁は、この議定書に基づいて、いわゆる環境基準、排出基準等を整備するときに、何か困難な問題がありますか。それとも、この議定書を批准する環境庁としての立場、少なくともこの議定書の内容ならば、現在の環境庁の指導内容からしてクリアできるとお考えか、その辺、ちょっとお伺いします。
○原説明員 先生御案内のように、わが国の沿海海域の海洋汚染につきましては、徐々によくなっている傾向にあります。しかしながら、まだまだ内湾とか内海、そういった閉鎖性水域におきましては、水質の改善がはかばかしくございません。そういう意味で、やはり油につきましても十分の規制が行われるべきであると思うわけでございます。したがいまして、私ども、条約の批准につきましては、できるだけ早くそのようにしていただきたい、かように考えておるわけでございますが、必要な技術的な問題につきましては、ただいま徐々にといいますか、段階的に私ども、調査を続けておるところでございまして、必要な調査は批准までに間に合うようにやるような準備をしておるところでございます。
○薮仲委員 厚生省にちょっとお伺いしますけれども、厚生省は、産廃法で海洋投棄可能な物質を、あるいはしてはいけない物質を決めておりますけれども、この条約を批准するについて、現在の法体系の上では非常に困難であるというような問題点はございますか。
○杉戸説明員 お答えいたします。 特に困難もございません。
○薮仲委員 それでは、環境庁にもう一度お伺いしますが、調査しておられるようでございますけれども、環境庁の、いわゆる現在の環境整備基準の中で、この条約を批准することが困難なのか、困難でないのか、可能なのかどうか、その辺についてお答えください。
○原説明員 環境基準という面から特に困難という問題はございません。
○薮仲委員 船舶局長に重ねてお伺いいたしますけれども、現在船舶局では、新しいタンカー等の建造に際しては、いろいろとこの条約に合致するような形で船体構造を指導しておるようでございますけれども、この条約が批准されるについて、技術的に困難な問題がございますか、あるか、ないか答えてください。
○永井(浩)政府委員 船舶局長参っておりませんので私からかわって御説明申し上げますが、分離バラストタンクとか原油洗浄方式そのものにつきましては、特に技術的な問題というよりはむしろ大幅な改造ということになりますか、経済的な問題がございます。これにつきましては、五十四年度から改造につきまして開銀融資を行っているわけでございます。むしろこの議定書を批准するに当たりまして一番問題なのは、先ほど申し上げましたように、従来規制の対象外でございました軽質油の受け入れ施設の整備あるいは広範にわたりますその他の有害物質の取り扱いの問題、これについていま鋭意検討中でございまして、それに時間がかかっているというのが実情でございます。
○薮仲委員 それでは環境庁に重ねてお伺いをしておきたいのでございますが、今度環境庁が日本の三海域、東京湾、伊勢湾、瀬戸内海、海や湖の汚染を防止する意味で水質の総量規制を行う、環境庁として各都府県の総量削減計画を承認した、こうなっておるわけでございます。これは東京、愛知、大阪など二十都府県がそれに参画して総量削減計画を出したわけでございますが、これは海をきれいにしよう、海をきれいにしなければならない、特に汚れのひどい東京湾とか伊勢湾、瀬戸内海をきれいにしよう、この趣旨も海はきれいでなければならないというところからこのような総量規制ということが行われたと思うのでございます。この総量規制の趣旨を改めて環境庁の方からお伺いしたいと思います。 それで、陸上の河川あるいは一般家庭の汚水等に対する規制でございますけれども、海洋汚染というものはそういうものだけではなく、今回問題になっておりますこの法案の海洋汚染防止法にも当然絡んでくるわけでございますが、その観点から東京湾、伊勢湾、瀬戸内海等を汚染から守るために船舶からの汚水あるいは廃棄物等に対する十分な注意について運輸省の方に協議なさったのかどうか。そしてまた、これは環境庁として陸上の総量規制計画は承認していらっしゃるけれども、今度の法律改正の中で特に何かその趣旨に沿ったことを運輸省に協議なさったかどうか、その辺ちょっとお伺いしたいのです。
○渡辺説明員 お答えいたします。 三点ばかりございますが、まず初めの水質の総量規制についてでございますが、水質の総量規制に関連した総量削減計画は、CODに係る総量削減基本方針に定められた削減目標量を達成するために必要な事項について内閣総理大臣の承認を受けて関係都府県知事が定めるものでございます。 総量削減基本方針につきましては、昨年六月二十二日に東京湾、伊勢湾及び瀬戸内海の発生源別削減目標量及び関係二十都府県ございますが、その都府県別の削減目標量が内閣総理大臣により定められたところでございます。それで関係都府県におきましては、これを受けまして関係都府県ごとに発生源別の削減目標量及びその達成の方途を内容とする総量削減計画につきまして、去る十八日に公害対策会議の議を経まして内閣総理大臣の承認を得たところでございます。それらの削減目標量の達成のためには下水道の整備が必要であるとか総量規制基準の設定が必要であるとかあるいは小規模排水対策等を行いまして、これらによりまして総量規制の実効を上げることとしております。それで、これらの中身につきましては、当然関係省庁とも協議しまして、了解に達したものを公害対策会議に諮り、なお総理大臣の承認を得たというような手続をとってございます。 それから先生御指摘の船舶等からの問題でございますが、船舶等から出てくる廃油であるとかバラスト水につきましては、港湾施設にございます廃油処理施設等を通して処分されるのがたてまえになっているかと存じますが、その廃油処理施設は今回の総量規制の中におきましても地域内にあるものにつきましては総量規制の対象設備となってございますので、それによって規制を受けることになってございます。
○薮仲委員 私がいま長々と前段で質問させていただきましたのは、一つは国際環境の上から考えましても海はきれいにしなければならない、汚してはならないという国際環境が熟しつつあり、また国内の規制の対象の中にも海は汚してはいけない、こういう機運がいま盛り上がってきつつあるということでこの海洋汚染防止の法案の審議になっておるわけでございます。 そこで私は、今度具体的に何件かお伺いをしたいわけでございますが、この海洋汚染防止法が最初に審議されたのは昭和四十五年でございます。ここに、手元に海洋汚染の違反件数の資料をいただいておるわけでございますけれども、昭和四十五年から五十四年まで年度別に違反件数がここにずっと上がっております。違反件数は、昭和四十五年の十件から始まって、四十六年七十五件、四十七年が二百十三件、四十八年が四百六十八件、四十九年が六百一件、五十年が五百八十九件、五十一年が五百十件、五十二年が四百九十八件、五十三年五百九十三件、五十四年四百七十七件、これはいずれも船舶からの油排出禁止規定違反、いわゆる海洋汚染防止法の四条第一項違反ということで違反が指摘された、送致された件数がここに出ておるわけであります。というのは、この法律ができて実際海洋をきれいにしようというような動きがあるのかと言えば、この数字を見る限り違反件数というのはいささかも減ってはいないし、この法律によって海洋汚染の違反事項が少なくなったということが何ら見られないわけですね。 私は、ここでお伺いしたいのでございますが、この法律をつくった、またただいまここで改正案を審議しておりますけれども、このような状態ならば幾ら法律をつくっても何ら海がきれいにならないんじゃないか。こんな不法投棄が行われておる。また後でお伺いしますけれども、先ほど来同僚委員が何回も指摘しております大型タンカーの廃油の不法投棄、こういうことが行われております。これを見ますと、この法律は海をきれいにするという趣旨でつくっているけれども、肝心かなめの違反件数が減らない、これは一体なぜなのか、なぜ減らないのか。この法律をつくっても何ら違反をとめることができないのだったら、この法律はどこか抜けているんじゃないか。何かが足りないから違反が起こるのか、その辺どのようにお考えになるか、これは大臣と海上保安庁長官に御答弁いただきたいと思うのです。
○真島政府委員 なぜ減らないかということでございます。私どもの所有しております船艇、航空機その他設備等を使いまして、海洋汚染防止法違反の取り締まり、監視に当たっておるわけでございます。私ども取り締まりの側から、なぜ減らないか、どこに原因があるかということはなかなか申し上げられない部分があると思いますけれども、ある意味では、私どもの組織あるいは設備、機構、そういうものが、四十五年以降徐々にではございますけれども次第に充実、整備されてまいりまして、取り締まりに関する能力というものも高まってきておるということは、ある程度言えるのではないだろうか。そういう意味では、横ばいであるということは、私どもの能力が多少ずつでも増加をしておるという観点から見ますと、ある意味では違反そのものの状態というものはそれほど変わっていないかもしれませんけれども、これは全くの推定でございますけれども、ある程度皆さん方の意識の中に浸透をしてきて、わずかずつではあるけれどもよくなっているのではないかというふうに感じております。
○地崎国務大臣 私は、船主あるいは船舶運航者の意識が不足ではなかろうかと思います。その上に、法律ができましてから海上保安庁が逐次船舶その他監視機関を整備いたしまして、調査がだんだん行き届くようになっただけに、むしろ違反件数が上がってきておるのではなかろうか、かようなこともある程度推定されるわけでございます。
○薮仲委員 私は、そういう海上保安庁の御苦労というのは十分承知の上で、これだけではちょっと違反がなくならないのじゃないかという懸念の上から、具体的にもう二つ、三つお伺いしたいと思うのでございます。 まず、最初に伺っておきたいのは、海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律で、いわゆる船舶からの油排出禁止規定違反、この四条の違反を行いますと、この法律の五十五条で罰則規定があるわけでございます。五十五条に「次の各号の一に該当する者は、」と出ております。そこで、第四条第一項の規定に違反した者ということで、油を排出した者がこの五十五条の罰則の規定に当たるわけでございますが、これだけの違反件数があるわけでございますから、送致された中で、五十五条で罰則を受けたのは何件なのか、そして受けた当事者、一体だれがこの罰則の適用を受けたのか。いま大臣もおっしゃったタンカーの所有者なのか、船長なのか、一等航海士なのか、それとも取り扱った業者なのか、だれが罰則を受けたのかはっきりしてください。
○真島政府委員 私どもが送致をいたしました件数は、先ほど先生が指摘されましたように相当の件数でございます。送致の上起訴されまするのは、これは起訴率といいますけれども、約七、八割でございまして、ちょっと私いま警察庁を通じて具体的な調べの数字を持っておりませんけれども、行為者が罰せられておることははっきりしております。これは法人との両罰規定になっておりますが、法人まで及んでいるのが何件なのかは、また調べてお答えをいたしたいと思います。
○薮仲委員 いまの答弁は、二十八日にまた委員会が開かれますから、そのときにいただきたいと思います。 それでは、重ねてお伺いをさせていただきたいのでございますけれども、これは先ほど来指摘されております大型タンカーのスラッジの海洋への不法投棄の問題に関連してでございますが、これはこの法律ができても、現在の海上保安庁あるいは運輸行政をあずかる海運局等々が、あのようにルポライターとして入っていって発見しなければ発見できないほどしり抜けの法律なのか。何らそこに監督行政というのは生きないのか。あんなことをしなければ、ある意味では危険を冒して入っていって、何らその業務に携わらない人が発見しなければ発見できない、このことに私は非常に問題があると思うのです。海上保安庁が一生懸命海上汚染防止のために日夜努力しているのは私はわかります。私は大臣にもお願いしたい。海上保安庁だけが取り締まれば消えるという問題ではないという観点から私は申し上げたい。あんなことをしなければ、現在の運輸行政の中で発見できなかったのかどうか。海運局長と保安庁長官と、最後に大臣から御答弁をお伺いしたい。
○妹尾(弘)政府委員 このたびの不祥事件はまことに遺憾でございます。私どもとしてもまことに遺憾なことと考えております。今回の事件が起きまして、私ども直ちに船舶所有者たる出光タンカーを呼びまして事情を聴取いたしたわけでございますが、事件は現在捜査中でございますので、私がその真相を申し上げるということは差し控えさせていただきますが、いずれ明らかになることでございますけれども、問題は、クリーニング会社に下請をさせますが、その選任及び船内における監督、こういった点について遺憾の点があったのではないか、こういうことで、関係業者に対しましては厳しく注意を喚起し、その選任及び監視体制の改善につきまして改善案を持ってくるようにいま指示しているところでございます。今後こういった不祥事件が起きないように最善の監督をいたしてまいりたい、かように思っております。
○薮仲委員 ちょっとその答弁ですけれども、私は、現在の運輸行政の中でわからなかったのかどうかと聞いているのです。指導監督を厳しくします、そんなことはあたりまえです。あのようにもぐり込んで発見されなければわからなかったのかどうか。わからないのだったら、徹底的にわかるようにしなければならない。この法案審議の一番肝心なことはそういうことです。幾ら法律をつくっても、運輸行政の中で取り締まりができない、発見できない、もぐり込まなければわからない、こんなことだったら、法案が幾ら成立したって意味がない。わかるのかわからないのか、どうすればあれを防げるのか、もう一度海運局長答えてください。
○妹尾(弘)政府委員 海運局といたしましては、こういった現場における作業がどのように行われているか、これについて実際に目で見、あるいは情報を集める、こういうような体制にはなっておりませんので、現場における監視というものは海上保安庁の方からお答えさせていただきたい、かように思います。
○薮仲委員 ちょっと、海上保安庁長官にお答えいただく前にお伺いしますけれども、たとえばこの海洋汚染防止及び海上災害の防止に関する法律、ここでビルジ排出防止装置あるいは油濁防止管理者、油濁防止規程、油記録簿等々が出ております。少なくともここで規定している、油を不法に投棄してはいけないよということがこの法案の中でできないのだったら、何らかの規制措置をこの中に加えるべきでしょう。たとえば、この中でも油記録簿、今度の場合は、一等航海士が海上保安庁の取り調べを受けておるようでございますけれども、きょうも午前中からの質疑の中で何回も出ておりました。タンカーが油を積んできて、油の質あるいは船体構造等によって、ビルジの出る量、あるいはスラッジの出る量、そういうものについてはある程度わからないのかというようなことが何回か指摘されました。しかし、あのタンカーはこの油記録簿も記録されていないような現状じゃないですか。こうなってきますと、やはりもっと運輸行政の中で私はしかとすべきだと思うのですが、その辺はいかがでございましょう。
○真島政府委員 現在の法律の規定、あるいは政省令のそれに基づく規定、それだけでは今回のような徳山丸といったようなスラッジ不法投棄というのはわからないのか、こういう御指摘だと思います。私ども取り締まりの立場から申し上げますれば、確かに現在の法令を一〇〇%適確に運用できるだけの知識、あるいは組織力、あるいは監視取り締まりの船艇、航空機等の数量、これを一〇〇%どうしてもやらなければならないのだということで整備がされてまいりますれば、これは相当私どもはできるのではないかと思います。今回の事件、確かに私どもの船艇、航空機の監視能力という問題もひとつ問題になると思われますし、私どもの勉強の程度がいま御指摘ございました油記録簿その他の問題、あるいはそういうものをしょっちゅう立入検査その他で調べながら、実際にしからばタンククリーニングをした場合に陸上にスラッジが揚がってまいりますわけですから、そういう関係を綿密にトレースしながら取り締まっていく、こういうやり方をさらに強めていく必要があるだろう、このように考えております。なかなか現状の私どもの能力では、いまおっしゃられましたような意味で一〇〇%できるんだというところまでの力は私どもは持っていないのが現状でございます。
○地崎国務大臣 今回の徳山丸の事件は大変遺憾なことでありますし、と申しましても、いまの多数のタンカーに一々海上保安庁の係官を全員乗せて調査するということは不可能なことであります。私の私見でありますけれども、危険を冒してルポライターの方がああいうことを摘発していただいたということは、私は大変よかったと思うわけであります。これは、当然調査によって船主、あるいは運航責任者の処罰は行われるでありましょうし、それより新聞によっての社会的制裁というのが大変大きくなりますし、それから一般の国民の関心も高くなるということで、私は大変ルポライターの方に感謝を申し上げるという心境でございます。
○薮仲委員 私は、なぜこの問題をここでしつこく取り上げたかと申しますと、これは昭和四十五年に海洋汚染防止法が審議されているとき、わが党の松本委員が指摘している点がございます。ちょっと読み上げてみます。 「十二月一日の朝日新聞の記事によりますと、東京湾の海上公害特別一斉取り締まりの結果が載っております。この違反船六十九隻のうちの約半分の三十五隻が、油記録簿の不記載として摘発されておる。これをちょっと読んでみますと、こうなっておるのですよ。」以下松本さんが読んでおります。「対象となったのは横浜、川崎、千葉の三港に向う百五十トン以上のタンカーと五百トン以上の貨物船。同本部は、ゴミを不法投棄したり、廃油類をこっそり投棄していた六隻を港則法、油濁防止法違反の現行犯で、また立入り検査した三百五十五隻のうち六十三隻を同法違反の疑いで摘発した。立入り検査では、油記録簿やバラスト排出防止装置の点検をした結果、容疑船は百三十隻にものぼり、残りの六十一隻も同法違反の疑いで調べている。違反の六十九隻のうち、半分の三十五件が油記録の不記載。」この次がまた大事なんです。最も悪質なケースは、横浜市鶴見区生麦のK海運がチャーターした船で、「名古屋から横浜へ向う途中の十一月三日、静岡県下田港近くの爪木崎沖で、バラスト百トンを、また小樽から横浜へ向っていた同二十日、千葉県鴨川沖合でバラスト百トンを不法投棄した。同船はこれまで廃油処理施設を一度も利用しておらず、」同本部は以前からこの船を怪しいとにらんでおった、とあります。 ここで何点か指摘できるわけですが、昭和四十五年から今日まで、同じようなケースが後を絶たない。こうなってくれば、やはりこれは、大臣初め皆さんがそのルポライターに感謝するのも結構でしょう。あるいは海上保安庁の努力に限界があります、私もそのとおりだと思います。でも、いまここで指摘したとおり、昭和四十五年にこの法律をつくろうといったときから今日まで、同じことが一つも改まらないであるということは、この法律そのものに何か欠陥があるのか、行政が怠慢なのか、私はここに大きな問題点があると思うのです。ここでも廃油処理施設を厳格に、たとえばタンカーでの発生量と陸上で処理した書類は出しなさい。あなたのタンカーは推計スラッジがどのくらい出ます。陸上処理施設へどのくらい陸揚げしたか、その二つをざっと見れば、少なくとも午前中でいろいろ、私に言わせれば詭弁としか言いようがないのですが、少なくともどのような油質でどの程度のスラッジが出るのかわからないような運輸省ならば、私はもっと勉強しろと言いたい。そしてこの油質をこの船型の船で運べばこの程度のスラッジが出るはずだ。ならば、陸上の処理施設で必ずこれだけ陸揚げされなければならない。船主、船長、一等航海士、きちんとそれを提出するのを義務づけただけでも、海上保安庁が高い金を出してヘリコプターで捜すよりはもっと厳格なデータが出てきて、この油質についてこれだけのスラッジはおかしいぞ、これは一体どうなんだ。その積み上げが私はこういう違反事件をなくすのだと思う。それを何らやってない。また後でこの処理施設についても指摘したいことはたくさんあるのです。このような状態を本当にできないのか。本腰を入れれば、私はできると思う。やらないだけだと私は思う。この法律ができたって、何も変わっていないじゃないですか。 そこで、それでは具体的に保安庁長官にひとつ伺っておきますけれども、今度の違反の事例によって罰せられるのは一体だれなのか。船長は罰せられるのかどうか。
○真島政府委員 この徳山丸の案件でございますが、これは正式に犯罪であることがはっきりいたしますれば、四条一項の違反でございます。この四条一項は、「何人も、海域において、船舶から油を排出してはならない。」と規定しておるわけでございます。乗組員による廃油の違法排出があった場合、これはいま御指摘の五十五条によります実行行為者が処罰をされるわけでございます。さらに五十九条に、五十五条違反についての両罰規定がございます。この両罰規定から、(薮仲委員「私の質問に答えてください。船長が罰せられるかどうか聞いたのです。」と呼ぶ)船長につきましては、実行行為者であるかどうか、これが問題でございまして、実行行為者と共犯関係が認められない限り、これは処罰の対象にはならないわけでございます。
○薮仲委員 一等航海士はどうですか。
○真島政府委員 船長と全く同じでございまして、いわゆる実行行為者との共犯関係というものが立証できませんと、処罰の対象にならないと思います。
○薮仲委員 じゃあ実行行為当事者、いわゆる不法投棄した業者はいかがですか。
○真島政府委員 実行行為者が明らかにその犯罪事実を認めた場合に、それが法人の構成員であるあるいは雇用者であるといったような場合に、やはり実行行為者との共犯関係というものが認められることが処罰の要件かと思います。両罰規定で法人の方にも処罰をすることができます。
○薮仲委員 タンカーの持ち主はどうでしょう。
○真島政府委員 船舶所有者につきましては、先ほど申し上げましたように、両罰規定ということで処罰の対象になることももちろんございますが、乗組員以外の、タンククリーニングのために乗り込んだ作業員が実行行為者であるような場合には指示監督権がないということから、船の乗組員が共犯関係にない限り船舶所有者に両罰規定が及んでいかないと思います。
○薮仲委員 通産省お見えになっていると思うのですが、ちょっと話題を変えて、これは次の委員会でお伺いしますけれども、海洋汚染の一つの原因になっておりますいわゆる水銀の海洋投棄ということが非常に問題になりました。水俣病に端を発したあの原因によりまして——苛性ソーダの製法いろいろございますが、苛性ソーダの製法の中で水銀法、あるいは今後これを、開発しょうとしておりますイオン交換樹脂膜法等に転換していこう、こういう努力をしておられます。この問題は後回しにしますけれども、現在水銀法で苛性ソーダを製造しております工場は何工場あるか。数字だけで結構です。
○山本説明員 お答え申し上げます。 ただいま水銀法で苛性ソーダを製造している工場は二十八工場でございます。
○薮仲委員 次に、厚生省にお伺いしたいのです。 海洋投棄を許される産業廃棄物の中で水銀は環境庁が規制した含有量が〇・〇〇五PPm、いわゆる塩水マッドとしてこれは投棄が許されるか許されないか。水銀は塩水マッドというコンクリートで固めた固形状のものにして、しかもその含有水銀が基準以下であれば捨ててよろしいのだ、こういうことになっておりますが、海洋投棄が許されているかどうか、その点だけ。
○杉戸説明員 コンクリートで固化いたしまして無害化すれば投棄は許されております。
○薮仲委員 それでは通産省に重ねてお伺いいたしますけれども、熊本の水俣病に端を発した国民的な世論、水銀は海洋投棄をすべきではない。厚生省は無害であればよろしい、あるいは環境庁もその規制値を、〇・〇〇五PPm以下ならばという基準を設けております。でも通産省は行政指導によって業界に、現在一切塩水マッドは海洋投棄するな、業界も通産省の指導を受けて海洋投棄は慎んでいる、こう聞いておりますが、その辺の事情、通産省いかがでしょう。
○山本説明員 固形化いたしました塩水マッドの投棄でございますが、ただいま先生御指摘のとおり、法律上はいま厚生省がお答えいたしましたように認められておりますが、行政指導によりまして五十三年四月以降一切海洋投棄をしないということに指導いたしておりまして、現実にも海洋投棄いたしておりません。
○薮仲委員 そこで大臣、この次の委員会で聞きますけれども、私がいまなぜ海洋汚染に問題のある水銀——しかもこれは無害化すれば捨ててもいい、環境庁も基準を決め、厚生省も捨ててよろしいと言っている。でもこれは国民感情の上から捨てるべきじゃない。行政指導によって業界も捨てなくなりました。私は国の行政のあり方というものはこうあってほしいと思うのですね。先ほど来私がこの委員会始まって冒頭から言うように、国際的にも海洋は汚すべきじゃない、きれいにしようという国際世論が巻き上がっておる。陸上においても環境庁はみずから燐を含む洗剤は使うのはやめよう、あるいは先ほど指摘したように三つの海域においては総量規制を厳しくして基準をアップして海をきれいにしよう。日本の国を取り巻く国際環境もあるいは国民感情としても海をきれいにしようという世論が盛り上がっているときに、ただ単にこれは保安庁が取り締まればいいんだという形でこの問題を処理することは解決にはならない。また幾らこの法案を厳しくしたところで、先ほど来指摘したように船長、一等航海士、この人々は今度の場合は当然この法案の油濁防止管理者に該当するということで保安庁の取り調べを受けているようでございますけれども、タンカーの持ち主等々については全然影響がない。 もう一つ私は申し上げたい。これは運輸大臣、前の大臣のときだと思いますが、道交法改正がございました。あの道交法改正で過積載禁止ということが厳格になりました。これは業者にとっては非常につらい問題です。道交法の五十七条で過積載は禁止しております。そして百十九条一項の三の二と百二十三条で罰則が定められておりますけれども、その罰則の中で、これは当然その過積載を行った当人も罰せられますけれども、使用した車両は運行禁止になりますよ、そしてまた法人に対しても罰金もしくは科料がありますよ、営業停止処分も行われますよ、このようにあの過積載は非常に厳格に取り締まりました。 私はいま、船長どうですか、一等航海士どうですか、タンカーの所有者どうですかと聞いた。私は、少なくとも船長もしくは一等航海士という方はその船の全責任を持っていらっしゃる方だと思うのです。確かに船員法を読んでみたって具体的にそのことは載っていないかもしれない。しかし、運輸行政の全責任は大臣が持つように、船の上の船長の責任というのは、たとえ法律で決まってなかろうと日本の国の法律は遵守すべき責任があると私は思う。船長、一等航海士、当然だと思う。タンカーで不法投棄されているのに、船長もしくはそれに立ち会っていなければならない一等航海士、それが、法に定められていないあるいは法で罰則がないからといって平然としていられることに私は問題があると思う。 私は一つ大臣にお願いしたいのは、海をきれいにするんだったら、まず船長あるいは一等航海士、このような幹部船員、この方が自分の船の上から日本の国の法律を犯すようなことはやめる、こういう姿勢が当然あってしかるべきだと思う。私は、この事件を通じて、大臣が今後厳重にこれを取り締まるとおっしゃるけれども、取り締まる前に、まず船長、一等航海士等の幹部船員は、みずからの船上でそんな国法を犯すようなことが行われて——私も船長や一等航海士、何人か知っております。海の男というものはこよなく海を愛しています。海をきれいにしようという情熱を持っています。そういう船長や一等航海士がいてこそ海はきれいになるんだ。その船から投棄されて平然としているような船長や一等航海士であれば、それはまず船長や一等航海士である前に、その資質を疑いたいと私は思う。それができぬならば、大臣から、あるいは船員局長を通じて、こういうことが行われないように船長あるいは一等航海士としてのまず責任感、資質の向上を図っていただくべきだと思う。 もう一つは、この中でタンカーの所有者はどうですか。それもそうです。少なくともタンカーの持ち主に対してこういうことを行わせないためにも、こういうことが行われれば、タンカーの所有者も何らかの形で責めを負わなければならない。あるいはまた、この道交法の場合は過積載を行った車両は運行禁止なんです。不法行為を行ったタンカーは運航禁止するぐらいのある意味では厳しさがあれば、タンカーの持ち主もこの法律に対して取り組むときにあだやおろそかにできない。そうしなければ幾ら法律をつくって改正しても私は何にもならないと思う。そういう意味で大臣のお考え、いかがでございましょう。
○地崎国務大臣 委員御指摘のように、過積載につきましても運行当事者はもちろんのこと、荷主まで罰せられることになっております。そういう意味からいきまして、このたびの事件等考えまして、タンカーの持ち主あるいは運航責任者の船長、一等航海士の責任も大変重大なものだと思いますので、委員御指摘のように、タンカーの特ち主を初めとして船長、一等航海士の道義的な訓練をするように船員局等を通じまして努力をして、こういうものを絶無にするようにがんばってまいりたいと思います。
○薮仲委員 それを聞いて私も安心いたしました。どうかこの法案、われわれは真剣に海をきれいにするために通そうと思っております。でも法律ができてもいまのような状態であっては非常に残念ですので、大臣のその御決意を聞いて私も心の休まる思いがいたします。海上保安庁が昼夜を分かたず努力していることも私は非常に高く評価しますし、感謝しております。そういう意味で、どうか運輸省全体がこの一つの事案を通じまして海がきれいになるように御努力いただきたい、この点を御要望してただいまのタンカーの件はこれで終わらせていただいて、次に移らせていただきたいと思うのでございます。 それでは、時間がないようでございますからこの次の機会に譲りまして、では一つだけお伺いします。 四十五年のやはりこの法律の委員会における審議のところでございますが、わが党の松本委員がビルジの量について質問しているところがございます。これは四十五年の時点でございますので、隻数等は違っております。質問の要旨は、当時は本法が三百トン以上を規制しておりましたので、三百トン未満五トン以上の船は隻数にしてどのくらいか。それが四万三千五百隻だという答弁が出ております。そこで関連して政府委員の答弁の中で「船が排出するものといいますと、ビルジでございます。船底にたまった油性混合物と定義されておりますが、それは量としては非常に小さい。先ほど申し上げました四万三千五百隻で、ビルジのと申しますか、油性汚水の排出量は、全体の約一%でございます。」こう出ておりますが、これは先ほど委員部を通じましてこの会議録をお持ちいただいておりますから、この答弁内容、間違いございませんか。ちょっと内容だけ確認したいのですが。
○永井(浩)政府委員 いまお伺いしまして、詳細に精査いたしませんが、数字としてはおおむね妥当な数字だと思います。
○薮仲委員 それではその次に、この一%を数量で言ってくださいということで、その段で、約二十万トンという数字を挙げられておりますが、これは間違いございませんか。
○永井(浩)政府委員 ただいま精査しておりませんので、後ほど御報告させていただきたいと思います。
○薮仲委員 それではここから質問に入ろうと思ったのですが、答弁がないのでは、時間も来たようでございますので、いまの件から次の質問のときに質問をさせていただきます。 以上で終わります。
○古屋委員長 次回は、来る二十八日午前九時三十分理事会、午前十時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後六時二十七分散会