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90回国会参議院1979/12/07

物価等対策特別委員会 第2号

発言数
162
登壇者
19
会派数
5
開催日
1979/12/07

会議録

吉田実自由民主党・自由国民会議

○委員長(吉田実君) ただいまから物価等対策特別委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨六日、久保亘君及び下田京子君が委員を辞任され、その補欠として対馬孝且君及び立木洋君が選任されました。     —————————————

吉田実自由民主党・自由国民会議

○委員長(吉田実君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  当面の物価等対策樹立に関する調査のため、本日の委員会に参考人として日本銀行理事中川幸次君の出席を求め、その意見を聴取することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

吉田実自由民主党・自由国民会議

○委員長(吉田実君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     —————————————

吉田実自由民主党・自由国民会議

○委員長(吉田実君) 当面の物価等対策樹立に関する調査を議題といたします。  質疑のある方は順次御発言を願います。

対馬孝且日本社会党

○対馬孝且君 まず最初に、経済企画庁長官に対しまして、この間時間がなくて、四日の予算委員会で私も質問いたしていますが、まず物価の基本的な姿勢としまして、御案内のとおり、四十九年十二月の卸売物価というのは前年同月比一七%上昇という異常な状態でありましたが、今回の卸売物価を見ましても十月段階で一四・五%の上昇をしていますし、このまま推移をすると年内二〇%を超えるのではないかという見方もあります。したがって、これに関連して消費者物価の見通しについて、ひとつまず基本的にお伺いをしたい。  消費者物価は、政府は四・九と、こう言っているわけでありますが、率直に申し上げまして異常なこの原油値上げによる、後ほど申しますが、灯油の値上がり問題、それからこの間予算委員会で申し上げましたように、北海道の電力料金が三八・八三%値上がりと、こういう値上がりがラッシュになってまいりまして、こういう見通しからまいりまして、まず基本的な態度として、経済企画庁長官として物価見通しの四・九ということは、私の判断ではやはり来春には大体二けたに近い物価になると、こういう警戒をすべきであるというふうに見ているんですが、この点まず冒頭お伺いいたします。

正示啓次郎自由民主党・自由国民会議経済企画庁長官

○国務大臣(正示啓次郎君) 対馬委員の御質問についてお答えを申し上げます。  おっしゃるとおりに、卸売物価は原油その他海外から輸入される原材料価格、こういうものが大変上がりましたことと、それから最近の為替レートの円安、この二つの大きなファクターできわめて憂うべき状態にございます。御指摘のように、ちょっとわれわれの方の数字とは若干違いますが、しかし、当初の一・六%という見通しに対してはもうけた違いの騰貴になっておることは御指摘のとおりでございます。  そこで、これに対しまして国内の消費者物価、これを何とか抑制をいたしまして波及を防止すると、こういう考え方に立ちまして、私どもも最近では十一月二十七日でございましたけれども、八項目にわたる「物価対策の総合的推進について」、経済官庁だけではございません、これはまあ日本銀行、公正取引委員会等にも御参加をいただいて、物価関係の閣僚会議、これで財政金融施策、主たる商品別の物価抑制施策、これを細かく規定をいたしまして、物価関係閣僚会議で決定を見たものを閣議にも報告をして、これは内閣を挙げて全力を尽くそう、こういうことを決定したわけであります。なお、その日同じく日銀、大蔵省では、円安対策として資本の収支の面に若干ウオッチ体制を強化するような措置もあわせて講ぜられたのです。その後いろいろ国会でも御指摘がございましたが、いまのところは需要と供給、ことに原油等についてはとにかく需要に応じた供給を確保できるように、安定的供給といっておりますが、これを基本に原油の確保、これに通産当局が全力を挙げてくれておるわけであります。その結果、大体上期の原油の輸入も大体計画を若干上回るものが参りましたし、下期についても、いま通産省を中心といたしまして政府全体が全力を挙げております。そこで、この間も御質問ありました灯油等も、九月末で六百四十五万キロリッターぐらいあれば需要に応じられるという見通しだったのが六百六十万、それからこれが十月になりますと七百十万というふうに用意せられておるわけでございまして、これが物価の一番の基本だと思っております。それから円安も、一時二百五十円を割るんではないかと言っておりましたが、いまのところ若干持ち直しておりまして二百四十四、五円というところです。そんなわけで卸売物価についても、いま御指摘のように、私どもはこれから上がりっ放しというわけでもあるまいと思いますが、何としても、消費者物価についてはこれは四・九%の年度初めの見通しを何とかして守り通したい、これは非常に大事な一線でございます。この点に全力を尽くしておるのが今日までの状況でございます。

対馬孝且日本社会党

○対馬孝且君 いま長官からそういう物価安定のための四・九をどうしてもひとつ守っていきたい、そのためには結論的には二十七日の物価対策関係閣僚会議、これ私も検討さしていただきました。しかしこれを見ますと、ただ監視するというようなことが中心であって、率直に申し上げますと、行政指導というような物価安定対策のための積極面というのが出ていないんじゃないか。私もこれ持っていますから読みました。しかし、読みましたけれども、監視、監視という言葉はずいぶん使われているが、積極的に価格の、流通機構に対して行政的な指導をするというような面がさっぱりこの中には織り込まれていない、私の感じですから率直にいま申し上げておきます。  そこで、いま長官がそういう考え方を持っているとするならば、次の問題についてお伺いしたいんですがね。四・九をどうしても守るという、何が何でも至上命題として守らなければならないという経済企画庁長官の決意があるとするならば、いま決意が示されましたから、公共料金についてこれどういうふうにお考えになっているかをお伺いしたいんです。これはいま出ている、もう昭和五十五年度並べて、その前に北海道は先がけて電力料金を二月にひとつ認可をしてくれというようなことになっているんですが、率直に申し上げまして、これもうすでに公的な問題になっているわけですが、消費者米価が来年から六%上がるとか、たばこが二〇%上がる、国鉄運賃がこれも大体三・八%ぐらいから四%ぐらい値上がりになる、私鉄運賃が上がってくる、ガソリンが上がる、もちろんガソリンというのはガソリン税ですね、ガソリン税が上がる、それに電気料金が上がる、ガス料金が上がる、国立大学の授業料が上がってくる、そして健康保険の料率の引き上げと、こういうものがずっと公共料金値上げラッシュというような来年度の大勢になってしまっているということを、経済企画庁の立場から見ると、一体この公共料金の値上げラッシュにしておいて四・九が守られるのかと、こういうことになるわけですよ。  したがって、これはもう言っていることとやっていることと違うじゃないかと、受益者負担という原則があったにしても、これは試算ですけれども、北海道新聞というのが集約したのがずっとあるんでありますが、これを見ますと十三万六千五百五十八円公共料金の負担によって値上げになる。最低見ましても、月にして約一万一千三百八十二円の国民の負担になると、こういう計算が出されていますね。これは全く私は低目だと思っているんですが、たとえばこういうことで、私らの計算でいくと、大体この公共料金が値上げになるとするならば大体二兆円を超えるんじゃないか。二兆円を超えると、標準世帯に引き直しますと大体六万円ぐらいの負担増になる。こういう状態で四・九という消費者物価で安定するなどというようなことは、言葉で言ったって現実がこのとおりになっているんですから、これに対して公共料金をそれでは凍結をするというようなことをお考えになっているのかどうか、また、こういう公共料金についてどうお考えか、この点ひとつ長官の考え方をお伺いします。

正示啓次郎自由民主党・自由国民会議経済企画庁長官

○国務大臣(正示啓次郎君) 詳細は政府委員から後で補足してもらうことにいたしまして、大綱の考え方をまず私から申し上げますと、公共料金について、おっしゃるとおり北海道電力と沖繩電力はすでに通産当局に、北海道電力はたしか平均三八・八三%ですか、沖繩電力は四六・四九%というふうに値上げ申請を出しておられることは私も承知いたしております。ただいま通産省が全力を挙げてこの内容の審査に当たっておられ、また先般たしか対馬委員からもお尋ねございましたが、これに対して通産大臣も十分参考人その他の意見もお聞きいたしますというふうに言っておられたのでありますが、そういう十分な手続及び検討を経た上で私どもの方へ御協議があるわけですが、まだいまのところ御協議はございません。  そのほか電力会社、ガス会社等、あるいはいまお示しの政府の米価、麦価、あるいは郵便料金その他ですね、まあ来年度には確かにいろいろメジロ押しという表現をマスコミは使っておりますがね、いろいろあるんでございまするけれども、これはさしずめ北海道、沖繩の両電力会社に対すると同じように厳しくそれぞれの省庁において検討され、また必要な手続を踏まれて、最終的な各省庁の案ができましたら、それを私どもの方へ御協議があると、こういうふうに考えております。したがって、さしあたりこの年度末までの問題は、いまのところわれわれはまだそれをつぶさに拝見はしていないわけでございますが、基本的にはそういうわけで公共料金について経営の合理化、何とかしてこれを吸収して、最終的な国民の負担に転嫁しないような限界はどこに求めるか、これをひとつ徹底的に、これまた先ほど申し上げた八項目の物価対策、この中に取り入れてやっていくというつもりでございます。また、財政金融で非常に大事なのは、やはり年度内の公共事業の問題もこれあり、これは公共料金と言いましたので、公共事業のことを申し上げておるわけで、これについても物価に悪影響をしないように政府としては十分配慮する、こういうことも決められております。  それから、通産省が石油等について余り十分にめんどう見てないじゃないかと、国民の立場に立ってという御批判ありましたが、これはひとつ私は、きょうは通産大臣お見えにならぬようですから、事務当局が来てくださっておりますが、大変な努力をしてくれている。もう一々元売会社の仕切り価格というものをちゃんと調査されて、それが末端に行くのはどの限界が容認すべき限度であるかということをよくトレースされておりますんで、これは通産当局の名誉のためにも申し上げておきます。  で、そういうふうにして、とにかくさっき申し上げたように需要と供給を確保しながら、原油の買い付け価格のぎりぎりのものを末端において消費者に転嫁することはやむを得ないという限界をいつもよくウオッチしてくれておりまして、公正取引委員会、地方公共団体等の協力を得て物価対策を進めております。  なお、いろいろと個別の問題については、御指摘を待って私どもその問題の処理も図るつもりでございますし、重ねて申し上げますが、何としてもこの年度を通じての消費者物価の騰貴率を四・九%ということは守り通したい。来年度の問題は来年度においてこれから予算編成の過程で、経済見通し、物価見通し、雇用の状況、そういうものとして改めて申し上げますが、さしあたりの本年度に関する限りは、先ほど申し上げたとおりに努力をいたしておることを御了解願いたいと思います。

対馬孝且日本社会党

○対馬孝且君 それで長官ね、そういうことであれば、私はなぜこの値上げの問題について行政指導をなさらないのかということを聞かなきゃならないんです。行政介入をどうしてしないのか、これが一番やっぱりポイントだと思うんです。安定したい安定したいと言ったって、これは政府の方の言っていることは、監視することは確かにいろいろなこと書いているけれども、行政指導をいたしますということはさっぱり書いてないね、この物価安定対策の中に。もちろん円安の問題もある、公共事業の問題ももちろんありますよ。あるが、問題はどういうふうに行政指導をしていくんだというところが、これは国政調査権の問題にもなりますからいろいろ言いたくないんだけれども、現実にはそんなことを言葉で言ったって現在あれでしょう、原油の値上がりによって玉突き値上げというのが現在挙がっているじゃないですか、これ。種目別に私申し上げますよ。北海道じゃもうセメントが本州と比較して八百五十円の差が出たんですよ。八百五十円トン当たりセメントは高く買わされているんですよ。骨材が二二%高いんだ。そこへ合板材がこれは四二%、本州と比較しますとこれまた七%ぐらい高く買わされている。つまり北海道価格というのがもうでき上がっているわけですよ。  だからこういう問題について現実に物価を安定させると言葉では言っているんだが、原油が上がってくる、円安になってきているという傾向でどんどんこれは原油が基本になって玉突き値上げになって、化学繊維製品から始まって全部上がってきているわけだ。まして北海道の場合は、プロパンに至っては二千円で四百五十円の格差もついてきている。つまり俗に言う北海道価格というのがますます広まっていっている。こういう問題になってきているわけですよ。だから私が言いたいのは、そういう問題について、物価安定の対策に当たる省なんだから、各省が何と言おうとというと言葉は悪いけれども、むしろ指導的立場にあってこれを経済企画庁は抑える、こういうやっぱり姿勢にぼくは大臣として立つべきだと思うんですよ。  忘れもしない五十一年、当時の経済企画庁長官だった福田長官とこの問題を私はやっているんです、この物価特別委員会でも。そのときに福田長官はこう言った。結果論でありますけれども、やっぱり公共料金については、場合によっては凍結しなければならぬという場合もある、そのぐらいのやっぱり大胆な措置をとらなきゃ物価の安定はできないのだと。そのためには、いわゆる米と国鉄については半年延期したことがあります。凍結で延期しました、実施時期を。たとえば、私が言いたいのは、そのぐらいのやっぱり決断をもって物価に対処するという基本姿勢がなければ、四・九と言葉では言っているけれども、私は絶対そうならぬと思う、この問題ははっきり言って。そういう点について、そのぐらいの決意をまず長官が持っているのかどうかということが一つ。  それから、これを担当している通産省の方にお伺いするんですが、私がいま指摘しましたような現状について、どのようにひとつ通産省としては把握されているか、また、それをどういうふうに行政指導なされようとしているのか、これあわして長々とした答弁要らないから、簡潔にひとつお答えを聞かしてください。

正示啓次郎自由民主党・自由国民会議経済企画庁長官

○国務大臣(正示啓次郎君) それでは簡潔に申し上げますが、北海道価格については対馬委員から御提示になりました資料をよく拝見しておりますので、これについては一応政府側の見解を物価局長から申し上げまして、なお後、通産省から最近の油の関係等について申し上げたいと思います。

藤井直樹経済企画庁物価局長

○政府委員(藤井直樹君) 北海道価格につきましての御指摘は、対馬先生から過去においても何回かいただいております。  現在の段階では、もう御承知のとおりでございますが、灯油については全国平均に比べて低いところにございます。問題はやはりLPGとかセメントという従来からの問題品目でございますが、これは私から申し上げるまでもなく、多少北海道の特殊事情があるわけでございまして、一戸当たりの消費量が少ないとか、配送距離が長いとか、そういう地理的条件等もあったり、さらに北海道に見られます流通機構が一段階多いというようなこともあったりして、なかなか一気にこれを解決することはむずかしい。そういうことで従来から北海道庁を中心といたしまして現地に協議会等をつくって、流通の実態を把握して、どういう対策をとるかというようなことを検討を続けているわけでございますが、また、その検討結果を踏まえて、中小企業の近代化促進法等での取り扱いも考えられないかというようなことを含めて、なお関係者の間で検討しておりますが、こういうような簡単に解決がなかなか困難な根が深い問題も持っておりますので、これからもその点について真剣に検討していきたいと思っております。

島田春樹通商産業大臣官房審議官

○政府委員(島田春樹君) 通産省所管の関係で、いまお尋ねのありました品目について若干申し上げます。  御指摘の品目のうち建設資材の関係、いまお尋ねがございましたが、骨材の関係につきましては、砕石なんかはむしろ余り価格差はないわけでございますが、砂利につきましてはお話がありましたように、若干の値段が上がっております。それから、セメントと小棒というものにつきましては、確かに本州、たとえば東京と比較した場合には格差が存在するというのは事実でございます。私ども一応実情を把握いたしておりますが、この問題につきましては、いま企画庁の方からも御答弁ありましたように、物資によりましてそれぞれ若干事情を異にしますが、総括して申し上げますと、一つは前から議論になっております輸送のコストの問題、それから需要が小口である問題、たとえばセメントなどを例にとりますと、北海道に工場がございますが、地域により冬場に操業率が低くなるという関係があって若干コストがかさむというような問題等、それぞれ物資の事情がございまして、そういった問題を考えますと、その解決にはかなり困難があるわけでございます。しかし、これは前から御指摘いただいている問題でございまして、私どもも問題の所在を十分検討いたしまして、ともかく一歩でもこういった問題につきまして格差が縮小していくように私どもとしても努力をしていきたいというふうに考えております。

対馬孝且日本社会党

○対馬孝且君 これはもう私は何回も本委員会でも質問しておりますし、予算委員会でもやって、当時の福田長官はとにかく北海道価格というのはあってよくないんだと、どこに住もうとやっぱり価格は統一されるべきなんだから、とにかくその縮小のために流通機構にひとつメスを入れてやると、言葉ではこう言うんですよ。ところが、だんだんこれ縮まっているんじゃないんだよ、いまお認めになったように広まっていっているでしょう。プロパンなんか典型的に広まっているわけだ、これ。百円まで縮まったけれども、四百五十円に広がったんだから。だからどこに問題があるかと言ったら、答えはこれ簡単なんだよ。流通機構にやっぱり決断をふるわなきゃだめですよ、流通機構にメスを入れなければ。そのメスを入れることについてやらないんだから、やっぱり言葉だけの対策になっちゃって、流通機構に思い切ったやっぱりメスを入れる。  特に公共料金については、私は大臣にお伺いしたいんだが、福田長官があの気慨でやった。あのぐらいの熱意を持って、公共料金については他の物価を押し上げる要因の元締めが公共料金ですから、そういう意味で新しい経済企画庁長官としての基本姿勢としてぼくはお伺いしているわけですから、一つは場合によっては公共料金を凍結しても物価安定の対策に当たるんだというくらいの決意で臨まれるのかどうかということと、そこで北海道物価の格差について思い切ったやっぱり流通機構にメスを入れていくということを決意されるのかどうか、こういう所信をぼくは大臣に聞きたいと思うんだ。

正示啓次郎自由民主党・自由国民会議経済企画庁長官

○国務大臣(正示啓次郎君) 公共料金の中でも、いま当面問題になっておるのは電力でございますが、これは兼ね合いの問題でしてね、先ほど申し上げたような厳しい姿勢でいろいろ伺ってみて、どうしてもやむを得ないものまでどうするということをあえて申し上げますと、今度は北海道では必要な電力は確保できないぞということになったら、これまた大変でございますから、そこのところの両方の兼ね合い、これを踏まえながら厳しく対処していくと、こういうことははっきり申し上げられます。  流通機構の改善というか、合理化については、これはもう本当に大事な問題でございます。北海道は地域も広うございますし、いろいろ特殊な事情もございますけれども、いわゆる産直——産消直というんですか、生産者と消費者とをできる限り直結していただくようなこともあわせて、対馬委員を初め皆様の御協力を得ながら、道庁、通産局一体となってこれを推進していかれるように私も全力を尽くすことをお約束申し上げます。

対馬孝且日本社会党

○対馬孝且君 いま大臣から公共料金についても厳正に厳しくということと、流通機構についてもそういうメスを入れてひとつ積極的に取り組むという基本姿勢ですから、それなりに一応了とします。  しかし問題は、具体的にあらわれてこないと国民はやっぱり口先だけだよということになるわけですから。私、ただここで言っておきたいことは、いま物価局長がお答えになったけれども、これは言っていることは矛盾しているんですよ。たとえば需要が小口だからと言うんだ。この前もこれはやったことがあるんだけれども、本委員会で質疑したことがありますけれども、北海道の場合は、大量に使うから安くなるかといったら、何もそうでないんだよ。量が少ないから高くなっていると、こう言っているけれども、そんなことは逆になっているわけですよ、私に言わせれば。物によってはだよ。それは理屈にならぬと思うんだ。消費が、量が少ないから物価が上がるんだ、北海道価格というのはあるんだと言ったって、こんなものはあんた元締め、元値が一緒なんだから、何も変わってないんだから、理屈にならないと思うんですよ。たとえばプロパンならプロパンに当てはめて言うならば、北海道四つの機構があるんだよ。ぼくは詳しく調べているからわかっているんだけれども、元売、卸、又卸というやつがあるわけだ。そして小売、消費者と、こうなっているんですよ。本州より一ヵ所多いんだよ、流通機構が。ここにメスを入れればこれは解消するんだよ、こんなことは。この前だってぼくは言ったことがあるんだ。やるやるとは言っているけれども、そんなこと何もやってないじゃないですか。そういう流通機構にメスを入れれば、たとえばプロパンの例で言うなら、これは解消できる。現に言っているんだから、これは業界が言っているんだ、業界が。現地の北海道の業界が。そういうぐあいのことを私はいま反論の意味でぼくは言ったんだけれども、そういう認識を持ってもらいたいということです。  そこで、時間もありませんから具体的に問題をひとつ長官にお伺いしますが、きのうも実は商工委員会で——いま北海道の最大の課題は何といっても灯油です。これは予算委員会でもやりましたが、時間なくて詰められなかったですが、これはひとつお伺いしますが、灯油の価格がかなり高騰してきているということは通産省自身も認めているわけだ。しかし価格の面で、流通面では一切行政介入しないというわけですよ、問題は。そこで、先ほど私はお伺いしたのは、なぜ行政指導しないかという言い方をしたのはそこを言っておるのであって、したがって、消費者物価の抑制という面から、経済企画庁というのは物価安定の庁なんだから、その面から考えた場合に、経企庁の立場から考えた場合はこういった考え方は容認できるんですか。ちょっとお伺いしたいんですよ。まず、経済企画庁長官という立場からお伺いしたい。

正示啓次郎自由民主党・自由国民会議経済企画庁長官

○国務大臣(正示啓次郎君) 灯油の価格のやり方、具体的には通産省から御説明を願いますが、先ほど申し上げたように、いわゆる法的な規制といいますか、そういう関係はわれわれとしてはとっておりません。需要と供給の適合ということを基本に置いておりますし、自由な市場経済機構、これを基本としてやっていることは仰せのとおりであります。  しかし、通産省、資源エネルギー庁においては、元売の仕切り価格、それがどの限度において、これはもう原油の輸入価格からどの程度上げられるか。それが末端の灯油の販売店においてどういうふうに反映されるか。そういう点はもう非常に詳しくお調べになっておられて、いわゆる行政指導ということの、対馬委員のおっしゃるのがどういう意味なのかわかりませんが、私としては、通産当局はそういう点については非常に詳細に調査し、そしてモニター調査、その他の方法でやっておられますし、これを守るべく、私は、国の機関も地方公共団体もそして公取委員会も、全部が力を合わしてとにかくこの大事な国民の必需物資である灯油のべらぼうな値上がりを防ぐことに全力を挙げておられることだけははっきり申し上げられると思います。

対馬孝且日本社会党

○対馬孝且君 長官ね、通産省のことは通産大臣が来てますよ、石油部長が来ているんだから、あなたは経済企画庁の最高責任者なんだから、物価安定を守る立場からどうあるべきなのかと私聞いているんだから、ほかの省の答弁は要らないですよ。これから聞きますから、あなたが答弁しなくても、通産大臣の役割りまで要りませんから。  そこで、私が聞いているのはあなたに聞いているのであって、特に通産省が言っているように、今需要期は供給量が、きのうも聞いたら七百十万キロリットルあるというわけでしょう、灯油については。しかも、備蓄を言うと百二日分あるというわけだ、きのうのエネルギー庁長官の説明では。そういうことを言っているのにかかわらず、第六次値上げがなったんですよ、十二月一日から。値上げが通告されているんだ、北海道でもう。八円から十円前後の通告があるわけだ。だから、こういう問題について末端価格の価格高騰が強められているという時点で、ただ市場メカニズムに任せればいいと、こういうものではなくて、異質の状態に今日値上げがなってきているということは言えるんじゃないか。だからあなたは長官として、物価抑制の立場から今日的状況として新たな観点で行政指導という面を考えてみる必要があるんではないのか、これを私聞いているわけです。物価安定の庁だから聞いているんだ。そういう面で、具体的に言うなら価格行政指導ですよ、私の言っているのは。そういうことは考えられないかということを聞いているわけですよ。

正示啓次郎自由民主党・自由国民会議経済企画庁長官

○国務大臣(正示啓次郎君) ちょうど通産大臣がお見えになりましたが、私はやっぱり経済企画庁では、もちろん全体の物価のあるべき姿というものについて関係各省と御相談をして決めるわけでございまして、あとは、基本的に需要と供給を適合させる、そして外的要因によるコストの高騰分をどの程度まで末端において認めるかというふうな基本的なところをいまわれわれはお願いをしておりますが、これの実施といいますか、遂行の面は、これはもう各省でそれぞれ商品別に責任を持っていただくということで、私としてはそういうふうにして、とにかく不当な値上げ、便乗値上げ、抱き合わせ販売その他がないようにやっていただくということを強く要望しておることははっきり言えると思います。

対馬孝且日本社会党

○対馬孝且君 長官の立場からは、いま強くそういう行政指導的な立場で価格の安定をひとつやってもらいたいと、こういう強い姿勢で各省に臨まれているということはわかりました。  それでは通産省にお伺いしますが、きのうも大分やりましたから、私の言うことについて素直にひとつ、国民がいま何を求めているのかということを聞いているわけですから、通産大臣、しっかり踏まえて答弁してもらいたいと思うんですが、今回六次の値上げがございました。これはお認めになると思います。そして、きのう全部来ているんですよ、北海道庁から、業界から、それから消費者団体も一緒になって来ている。これを見ますと、こういうことですわ。日石でもって六十五円、モービルで六十五円、三菱が六十五円、共石が六十八円、出光が六十六円、丸善が六十五円ということを、これは十二月一日から値上げをしたいと、こういって正式に来たそうです。現実にまたそれで売られているそうです。もはや実施状況に入っているそうです。これは十八リッターですよ、私が言っている場合。したがって、ここで、今回の六次値上げでは北海道の場合は十八リッターの末端価格が六十五円、六十八円と、多少二、三円の差はございますけれども、これをいわゆる末値価格に、店頭売価格に直してみますと千二百円から千百八十円前後なんです。大体千百八十円から千二百円、こういうことです。  これについて通産省としては、つまりあなた方は、厳重に監視していきますと何回も言うんだから、厳重に監視するとは——いま率直に聞きますよ。この六次値上げで北海道で出された価格を見ると、大体いま私が言うように千百八十円から千二百円と、こういうことです。この値上げについて、元売価格の——ヒヤリングをもちろん通産省受けていると思うんでありますが、これをどのように評価されるかということをお伺いしたいんですよ。どのように評価されるか。つまり、便乗値上げ、これ以上の値段になれば便乗値上げと理解していいのかどうか、このことです。

神谷和男資源エネルギー庁石油部長

○政府委員(神谷和男君) 今回の六次値上げの末端価格に及ぼす影響につきましては、われわれも慎重にウオッチをし、トレースしていきたいと思っておりますが、ただいま先生がお示しになりました十八リットル六十五円ないし六十八円という通告が北海道でなされたということでございますが、これの背景、それが何を原因として行っておるのか等々、もう少し詳細に調査いたしませんと何ともコメントはできませんが、御承知のように今回の六次値上げで民生用灯油につきましては、各社によって幅がございますが、キロリットル当たり四千円強から八千円強の値上がりがなされておる、こういうことでございまして、これをリットル当たりに直せば四円から八円というのが元売の段階で理論上上がる価格になるわけでございます。もちろん、値段が上がりますと流通段階におきまして運転資金の増とかその他もろもろの経費もあるかとは思いますが、限界的な部分における値上げであるということ、その他現時点における諸般の状況を考えますと、われわれはこれを、十八リットルの場合十八倍した七十二円から百四十四円の幅になる理論値のどのあたりに流通段階の上げ幅が収斂してくるかを慎重に見ていきたいと考えておるところでございます。現在、先生のお示しになった数値であるといたしますと、北海道においては灯油に関しても市場原理が逐次働きつつあるという現象ではないかというふうに考えております。

対馬孝且日本社会党

○対馬孝且君 いま北海道の私が示したのにはそういう市場原理が働いているという答えですから、それではこういうふうに理解していいですか、これは率直に聞くんですが、市場経済原理から見て、私がいま言いました第六次の値上げというものの千百八十円から千二百円というのが適正価格の範囲として見ていいかということです。つまり便乗や不当価格とは判断しない、こういうふうに言い切っているというふうに理解していいですか。

神谷和男資源エネルギー庁石油部長

○政府委員(神谷和男君) しばしば御説明いたしておりますように、灯油の流通機構はきわめて複雑でございまして、先ほども物価局長から御説明がありましたように、北海道は比較的店頭価格あるいはローリー価格等も全国の中では低目である。これは大量に消費するわけでございますので当然だと思いますけれども、地区によってやはり異なっておりますし、また販売店の状況によりましても、要するに第二次店か第三次店で買っておるか、あるいはさらにそれから分売をして非常に不便なところに供給しておる店であるか等々によりまして、当然末端価格に差があるわけでございますので、いまお示しいただきました価格がどういう状況のもとで、いつの時点で具現されておる価格であるかということを正確に把握した上で申すべきことかと思いますので、一概にこれを適正なものであるとか、そのようなことを申し上げるのは避けるべきだと思いますが、この価格を現時点で売っておる、あるいは十二月の期中にこの種の価格で売っておる店がかなり多いからといって次の法的手段その他に移らねばならないような現象ではない、こういうふうに考えております。

対馬孝且日本社会党

○対馬孝且君 そしたら石油部長ね、私の聞いているのは、適正というよりも一応これから第六次の値上げとして私は示したわけですから、これは一応適正なものとするならば、第六次値上げについては今需要期に関しては——今需要期というのは、私の言いたいのは四月末日ということなんだが、四月末日までの今需要期に関する限りの値上げというものは大体六次の、いま出されました数値で、一応ガイドラインという言葉になりますか目安となりますか、こういう目安額だというふうに認識していいんじゃないか、こう思うんですがどうですか。

神谷和男資源エネルギー庁石油部長

○政府委員(神谷和男君) 北海道につきまして一定の幅の目安になる数字かとは思いますが、さらにはやはり具体的には私どもでモニター調査等をやった数字を持ちませんと、私、自信を持って申し上げられません。  ただ、これはやはり現時点においてということでございまして、御承知のような石油情勢でございますし、国際通貨状況でございますので、いろいろな要因が働きます。必ずしもすべて値上がり要因だけではございませんで、円高になってくればこれは逆の方向にも働きますし、OPEC総会がどのように進んでいくか、もろもろの要因がございますので、今需要期に関しては私どもとしてどの価格を云々ということをはっきり申し上げましても非常に不正確になると思っております。ただ、われわれとしてはこれは私どもの職分を離れますけれども、円レートのやはり改善と申しますか安定、あるいはスポット価格の高値の購入抑制等によって、原油のコストを円ベースにおいてもできる限り安定させていきたいという気持ちはございますし、そのような方向で関係各省とともに最大限の努力をしてまいりたいと思います。

対馬孝且日本社会党

○対馬孝且君 石油部長、だからここでいいんですよ。現在、私が示した価格というのは一応適正価格としてあなたもいま言っているんだから、現時点では適正価格として判断されると、こういうふうに断定はしないけれども、一応そういうふうにやや考えられると、こう言っているわけですから、そうだとすれば私の言いたいことは、この六次値上げということを歴史的に見て、きのうも言ったように需要期のさなかに値上げしたことはないと言うんだ、過去一回も。ないんだから、そうであればいま言った第六次値上げというものが、これが上がった自体私どもおかしいと思っているんですよ、きのうも言ったからダブっては言わぬけれどもね。  わが党の計算でいけば八百七十九億という実は便乗値上げがある。これを入れていけば、こんな千二百円という額なんか出てこない。きのうも言ったけれども九百七十六円だと言っているんだから、そうなんだけれども、いま言っているのは、そういう現在適正価格となるならば、この六次値上げの十二月のいま私が言った値段というものは、やっぱり市場メカニズムの中にあったとしても、ややこれは適正である、こういうふうに理解してわれわれは受けとめていいんじゃないのか。なぜそれ言うかというと、便乗値上げ、便乗値上げとずいぶん言うんだけれども、便乗の物差しは一体何なんだ。こういうことを、私じゃないんだ、国民が聞いてくれと言うんだ、通産省に。だから言っているんだ。あなた方は言いづらいと思うから、私はこれ現実の——うそ言ってるわけじゃないんだから。きのうは道庁から来ているし、業界も一緒になって来ているし、消費者団体も一緒になって来ているんだから。この値段では——この値段というのは少なくとも私が言いたいのは、いわゆるこの値段を超えた場合にはやっぱり便乗値上げと、こういうふうに理解していいんじゃないのかということについて答えてもらえばいいんですよ。そんな長々と言葉要らぬから、そういう判断ならそういう判断で、ひとつそういう面で通産省としては考えていますと、こう言ってもらえば結構なんで、これ出先の部長が答えているんだから。

神谷和男資源エネルギー庁石油部長

○政府委員(神谷和男君) 先ほど申し上げましたように、先ほど先生のお示しになった価格というものは、私は異常な価格とは考えておらないと申し上げたわけでございますが、これを超えたものが即便乗であるか、あるいはこれからこの幅を下回る価格は出ないのかというようなことになりますと、これまでも繰り返し申し上げておりますように特定の小売店は特定の状況のもとで販売をしておるわけでございまして、非常にへんぴなところで何段階も経てやはりサービス料込みになれば、ある程度高くなる価格で売っておる店が、一定の価格を超えておるという理由のみで便乗であり、悪徳商人であると決めつけられることは、やはり私は社会的に問題があるというふうに考えております。  したがいまして、私どもといたしましてはマクロでモニター調査で全国的な平均をお示しし、地区別の状況も一応調査の結果としてお示ししてございまして、それらの推移については従来の卸売物価の上がり率、あるいは元売仕切り価格の上がり率等々を勘案しながら、特に異常であるかないかを常時マクロ的にウオッチをしておるところでございますので、現時点では異常の幅にはないという意味でこのモニター調査をお使いいただきまして、さらに個々の店の状況において今度の六次値上げでどれだけ上がるかということに関しては、先ほどお示ししましたような数字を念頭に置きながら、それを超えて大幅に上がっている場合に、どのような状況にあるのかというようなことをいろいろお聞き取りいただくなり、必要に応じて関係地方公共団体、通産局等に苦情の申し出をしていただくのが適切ではないかというふうに申し上げている次第でございまして、モニター調査の結果並びに元売仕切り価格の上昇幅、これから波及するであろう一かん当たりの上げ幅、これを流通コスト等を勘案しながら御判断をいただきたいと思っておりますし、さらには今後の状況いかんによりますが、これはあくまでも理論値でございますから、すべての価格がこれで実現するとは限らないわけでございまして、いろいろ若干の幅で上に行ったり下に行ったりすることはあろうかと思います。これは市場原理が十分働きませんとなかなかそう動きませんが、逐次働きつつある状況に移りつつあるのかどうか、この辺慎重にさらに見守ってまいりたいと思っております。

対馬孝且日本社会党

○対馬孝且君 そうすると、こう理解していいですか。いま私が示した価格の多少の少な目の幅の動きはあるけれども、一応モニター調査という観点から判断をしてみて、大体この価格というのはいまやっぱり適正であると、こういうふうに思っていいですね。そこを余りくどくど言うことないんであって、そのことをいま国民が聞いてるんだから。それが何かわかったようなわかんないことを言うからわからなくなっちゃうんで、素朴にそうでないんならないでいいんだよ。これが違うんなら千三百円が——私は通産省としては千三百円ぐらいは考えておるんなら考えておるとかはっきりしてもらわぬと。国民が聞いているのはそこを聞いているんだよ。何ぼになるんだということを聞いているんだから、そこを答えてもらえばいいんですよ。わざわざ親切にこっちからこの値段だと示しているのに。

神谷和男資源エネルギー庁石油部長

○政府委員(神谷和男君) 先ほど申し上げましたように、その価格は従来のモニター調査の価格に元売価格の上昇よりもやや少な目のアップが付加されておる価格であるというふうに考えております。適正であるか不適正であるかということを私が申し上げる立場にはございませんが、異常な価格ではないというふうに申し上げたいと思います。

対馬孝且日本社会党

○対馬孝且君 わかりました。異常な価格ではないと、大体元売よりも若干安ぎみであると。わかりました。それならそういうふうにきちっと言えばいいんだよ。それ、長々と何かまるで——だから通産省というのは業界と癒着して業界の手先かと言われたってしようがないでしょう、これ、あなた。消費者そう思ってるんだよ、みんな。  それじゃ次聞きますよ。きのうもちょっと聞いて関係あるので聞きますけれども、現在の価格がどう推移しておるかということ、あなたもいま言っている不確定要素が若干あるということはわかりますよ。わかりますけれども、ただわからないのはどこかといいますと、十二月の中旬にカラカスでOPEC総会がある。ここで原油の値上げが出される。これは何ドルになるかもちろんわかりません。結果はわからぬと思うが、カラカスの値上げがあったとしても今需要期にはこの価格に対しては影響はないんじゃないんですか。反映されないんじゃないんですか。この点はいかがですか。

神谷和男資源エネルギー庁石油部長

○政府委員(神谷和男君) 私としては、需要者並びに一般の流通段階その他に不安の揣摩憶測を与えたくないので、この種のことは余り申し上げたくないんでございます。と申しますのは、OPECでどういう価格引き上げがあるのかどうかがまだわかりませんし、また価格引き上げがあった場合に円レートがどうなっていくのかというのがわかっておりません。価格引き上げが若干あり、円レートがさらに安くなれば、余り国民経済に好ましいような影響は出てきませんし、価格引き上げは小幅であり、あるいは円レートがそれにクロスして高くなってくる、こういうことになれば国民生活にとっては安定的な要素となって働くわけでございますし、またカラカスの値上げがどういうふうに行われるか。先般の七月のOPEC総会のように、さかのぼって値上げを適用するような国もございますし、あるいはおくれて出てくる国もある。いろいろございますから、そのときの状況を見ない限りにおいて、現在何とも申し上げられません。需要期中にあるだろうなどというようなことを言っていたずらな不安感を与えるのもいけませんし、ありませんと胸をたたくのは全く無責任だろうと思いますので、現時点ではOPEC総会の結果、明年のスポットの動向、円レートの動向というようなものを慎重に見守ってまいりたいと、こう思います。要するに、今後輸入される円建ての価格に変動がなければ特に問題がないというのは、これは当然のことでございます。

対馬孝且日本社会党

○対馬孝且君 それは石油部長、理由にならぬと思うんだよ。きのうの大臣のお答えは、百二日の備蓄がありますと、七百十万キロリットル十月末現在でありますと。これ大臣から答えているわけだ。そうすると、大臣の答えは私に対して、備蓄を取り崩しても今需要期の供給には心配かけませんと、こう大臣はきのうも言っているし、この間の予算委員会でも私に言っているわけだ。そうしたら理屈に合わないんじゃないですか。備蓄を取り崩しても、七百十万キロリットルでだぶついているのに——私にすればだぶついていることが妥当かどうかは別にして、供給過剰になっているときに七百十万キロリットルあるとするならば、何もいまカラカスで決まった原油がすぐ入ってきて、それが製品化されて消費者の手元に渡るという理屈にならないでしょう、これ。大臣ちょっとはっきり答弁してもらいたいけれども、大臣はきのう私にはっきり言っているじゃないですか。備蓄を取り崩しても今需要期には心配をかけませんと。こう言ったら、十二月にカラカスの値上げがあったとしたって、これは少なくとも来年需要期以降だというふうに、来春以降だと考えていいんじゃないですか。

神谷和男資源エネルギー庁石油部長

○政府委員(神谷和男君) 備蓄を取り崩すという意味が非常に複雑でございまして、まず現在ございます九十五日、あるいはその中には製品備蓄として七百十万キロリットルの灯油が含まれておりますが、これは平年でもこのシーズンは非常に高く製品在庫を積み増して需要期中に逐次これをつぶしていくというのが平常でございまして、これは季節的な変動で、いわゆる備蓄取り崩しという政策的な意図なくしても七百十万は需要期末までにはなくなっていくものでございます。したがって、このシーズナルな需要在庫の落ち込みというのはわれわれ備蓄取り崩しとは考えておりませんで、本来であれば来年の年度末、三月の末ごろ八十日強ぐらいの備蓄になるかもしれない、供給計画上はですね。その備蓄を若干下回るところまで下げても供給をしよう、できればそこまでいかないでやりたい、こういうことでございます。それで、七百十万の灯油につきましては、これは需要期中に販売していくということで、今回それらの量並びに評価コストといったようなものを勘案して、今回の値上げで灯油を若干低目に価格を設定するよう指導したわけでございまして、これによって灯油の積み増しに関しましての調整は行われておると考えております。  ただ、これは一般的に申し上げれば、灯油の積み増しコストその他いろいろかかりますので、通常の状況ではこのような形での調整はいたしておりませんが、現在異常な状態でもありますし、需要期中における価格の引き上げであると先生しばしば言われた、最近非常に例外的なことでございますのでこのような指導をして、この種の製品積み上げに関しては合理的な価格設定を行うようすでに指導済みでございます。

対馬孝且日本社会党

○対馬孝且君 一応通産省のOPEC後の考え方といいますか、対策というのはわかりました。  そこで、大臣にちょっとこれはっきりしておきたいんですが、いま大事なところですから、ぼくは長々と言いませんからひとつ端的に。  私が先ほど示しました北海道の千百八十円から千二百円と、これが第六次値上げとしていま異常値上げとは思わないと、こういうことがありましたね。そして、元売よりやや安ぎみだと、こういう石油部長の答弁だったんですが、これが一つの私は、いわゆる私なりに判断すると適正な価格として通産省は理解されていると、こういうふうに思っていいですか。大臣ひとつ……。

佐々木義武自由民主党・自由国民会議通商産業大臣

○国務大臣(佐々木義武君) ずいぶん何遍となく同じ問題を答えたような感じしておりますが、適正価格とか標準価格というの決めてないんです、現在。市場価格で、市場の機能によって定まる価格を価格と言っているわけなんです。ですから、それが適正かあるいは便乗かといったことはだれも言ってません。ただ、モニターで調べた価格が現にございますから、その価格の判断をするのに、その価格よりも異常な値上がりを示しているようなものが仮にあるとすれば、それはおかしいじゃないかと、実態を調べまして、そして売り惜しみ、買いだめ等ほかの要因が働いておるならば、それはそれで便乗だと、こういうふうに断定するんでございます。

対馬孝且日本社会党

○対馬孝且君 だから、石油部長の言った答弁で理解していいですかって私聞いているんですよ。端的に答えてもらえばいいんです。

佐々木義武自由民主党・自由国民会議通商産業大臣

○国務大臣(佐々木義武君) そのとおりだと思います。

対馬孝且日本社会党

○対馬孝且君 わかりました。それでは次にいきます。  ちょっと視点を変えて質問しますが、ところで、かつてない原油の備蓄量があると、こう言っているわけですね、百二日という、きのうも聞きました。したがって、灯油の在庫量は十分手当てされているというわけですが、特に暖冬でもあって、今回はそういう意味では好材料として手伝っているんじゃないかと。したがって灯油がむしろだぶつきぎみな見方もあるのではないかと、一部ではこういう見方もされているんですが、この点どうお考えになりますか。

神谷和男資源エネルギー庁石油部長

○政府委員(神谷和男君) 御指摘のように灯油は暑さ寒さによって需給関係が非常に敏感に影響を受ける商品でございまして、現在暖かくなって灯油の需給が緩むことがないほど灯油の供給がタイトではないと、こういうことでございますので、御指摘のような意見を言われる方もあるし、別の見方をする方もあると、こういうのがいまの状況だろうと思います。

対馬孝且日本社会党

○対馬孝且君 どうともとれるような答弁だけれども、もちろんそれは断定できるかできないかは別にして、いま私が言ったように高値灯油が続いているわけですね、いまあなたがお認めになったように。そうすると、政府は省エネルギーに功を奏した、暖冬その他によって功を奏していると、いまの現状では、需要量から見てダウンしたと一部でそういうふうに言われているんですが、見方もあるということをいま言われているわけです。現実にガソリンなんか値崩れしていますわね。率直に言って、ガソリンは値崩れの兆しが出てまいりました。したがって、そういう判断からいきますと、いわゆることしの見通しについては、そういうガソリン値崩れというような兆しが見えてきたと同様に、灯油に対してもそういう値崩れの兆しが見えるというような見方に、見解に対してどういうふうに御判断されますか。

神谷和男資源エネルギー庁石油部長

○政府委員(神谷和男君) やや私の主観が入って恐縮でございますけれども、灯油は私は季節商品と考えております。したがって、われわれがデパートに買いに行くオーバーみたいなものでございますので、秋口買いに行けばかなりいいお値段で売られますが、二月ごろ行きますと大分赤札のついたものが買える。こういう種類の商品であり、その特性はオーバーほどでないにしても備えておるものだろうと思いますので、いわゆる需要期の末で比較的早目に暖かさが来ますと概して値崩れをしておるものでございますが、一般的にその冬その冬で気温の状況というのが異なりますので、いまいわゆる予見的なことは申し上げられませんが、やはり絶対値の価格が高くなるか安くなるかは別といたしまして、もし理論値的なものをだれかが想定いたしたとした場合に、やはり需要期の後半の方が、その理論値から乖離していく可能性というのは、いまの需給状態ならば私は依然として存在するというふうに考えております。

対馬孝且日本社会党

○対馬孝且君 そうしますと、灯油がいま言ったように、これは私がいま申しましたし、あなたも一部そういうことになるのではないかということは肯定されましたね。そうだとすれば、私が申し上げたいのは、通産省がそういう点で監視その他、もちろん怠ることはないと思うんだが、そうした場合になお高値が続いていると、そういう状態の中でも。いま私が指摘したように暖冬異変やあるいはガソリンのように値崩れ傾向、灯油が値崩れ傾向が出てきた、こういう段階でもなお高値が推移をしている。そういう場合にお伺いしたいことは、それではひとつ価格調整をする必要がある、価格調整の対策はとらなければならない、こういう判断に立つべきだと、こう思うんでありますが、これいかがですか。

神谷和男資源エネルギー庁石油部長

○政府委員(神谷和男君) 仮定の状態のお話ですので余り詳しく御説明するのもいかがかと思いますけれども、その種の状況になっておるときというのは、どちらかといえば消資者の節約が進み、あるいは天候の暖冬といったような状況のもとで、需要よりも供給の力の方が強い状況でございますので、したがって、流通段階あるいは元売段階等でもマージンを減らしながら値段を理論値より下げていくと、こういうことになろうかと思います。したがいまして、それは市場の力によって形成された価格でございますので、役所がそこまで値下げすべきであるという指導を行うのに適切な価格とは考えられませんが、消費者はその段階においては、当然高い灯油売店を避けて安い販売店に移行するというようなことが可能になって価格の調整は行われるものと考えます。

対馬孝且日本社会党

○対馬孝且君 そこで経済企画庁長官、もう一回私確認しますがね。いずれにしても、先ほど言ったように原油の値上がりによって玉突き値上げが現象として出てきておる。中でも灯油というのは、今需要期の四月末日までの国民生活の一番重要な物価安定対策をしなければならない品目になっているわけですよ。いまお聞きになったとおりですよね。だから私の言いたいのは、先ほど言ったように目安額とは一体何か、ガイドラインというものは一体この需要期はどの点が目安なんだというようなことについて、ある段階でやっぱり行政指導というものは必要な時期が来るんじゃないか、必要性があるんじゃないか、こういうふうに物価安定対策上私は考えられるわけです。それをいまたまたま私は視点を変えて、ちょっと逆に値崩れをする傾向が出てくるのではないかという違った意味での質問をしましたけれども、その点について私は、物価安定をする省としての最高責任者として、——ぼくはいまだに記憶があるんですが、五十一年三月に私は当時の福田経済企画庁長官に質問しています。このときには物価安定のためには行政指導というものはやっぱり介入すべきである、ある時期が来たらそのことは踏み切らなきゃならない、これがやっぱり健全な物価安定の基本姿勢であると、こうおっしゃっているんですがね。行政指導というのは今後ないのか、あるいは行政指導はしないという方針にもう改めてしまったのか、この点どうなんですか。大臣がかわればそういうふうに変わるんだと、そういうものなんですか。私がお伺いしたいのは、行政指導は今後灯油に関してはないという判断に立つのか、行政指導すべき段階に来たら行政指導するというふうに物価安定対策上考えるという基本方針に立っているのか、この点ひとつお伺いしたいんです。

正示啓次郎自由民主党・自由国民会議経済企画庁長官

○国務大臣(正示啓次郎君) 先ほど来、通産当局との質疑応答も十分拝聴いたしました。いまの石油状況は、これは大分前回とは違っておることも対馬委員よく御承知のとおりであります。前回はいろいろな法的措置も講ぜられましてやったわけでございますが、私どもは通産大臣も通産当局もお考えのとおりに、今日はやっぱり法的措置というか、そういうことによって標準価格とか適正価格とか、こういうものをつくるのは不適当である、こういう認識で、いま言われた行政指導ということの内容はよくわかりませんけれども、通産当局がモニターその他を使って十分監視をする、これは通産当局だけではございません。地方公共団体も公正取引委員会も、全力を挙げてその監視をやる、この体制で私はこの事態は十分対処できるものだと、こういうふうに考えております。

対馬孝且日本社会党

○対馬孝且君 いやいや、いまの段階とか、自由経済原則の中で市場メカニズムの流通機構という中でそうあるべきだと、そんなことは聞かなくたってわかっておることだから、あなた方が言っておるのは。そうではなくて、私が言いたいのは、公共料金にしてもあるいは価格指導という、いわゆる価格指導に対する基本姿勢を聞いているわけです。行政指導というのはいままではあったわけだ。やるべきだとこう時の福田経済企画庁長官が言っておった。ところがそれをやらない、今後は行政指導というものはやらないんだという方針に改めたのかどうかということを私聞いているんですよ。その点は政府の方針として変わったのかどうかと聞いているんであって、個々のそんな具体的なことを聞いておるんじゃないんだ。その基本姿勢はどうなのかということを言っておるんだ。

正示啓次郎自由民主党・自由国民会議経済企画庁長官

○国務大臣(正示啓次郎君) 申し上げたとおり、前回と今回は事情が相当違う。そこでわれわれは、需要と供給の適合ということを基本に置いて、そして法的措置は講じない、こういう基本方針をこれは政府全体としてやっておる。しかしそれに対しては十分監視の体制をとっていく、こういう考え方でございます。

対馬孝且日本社会党

○対馬孝且君 最後ですから。  監視するという、今回の場合は前回とは違うと、こう言うんですが、今後とも行政指導はなさらないというふうに言い切ったというふうに理解していいんですか。その点どうですか。これ大事なところですからぼく聞くんです。今後とも行政指導はあり得ないということなのかどうか、その点お聞きしておきます。

正示啓次郎自由民主党・自由国民会議経済企画庁長官

○国務大臣(正示啓次郎君) 原油の見通しは不透明であるということは対馬委員もようく御承知のとおりです。いままでのところ幸いにして必要量を確保できておるわけです。したがって、いま申し上げたようなことをやるんですが、これから原油がどうなっていくかということによって、先の先まで何も法的措置は必要でないというふうなことを断言できる立場ではございませんが、われわれは極力、いままでのような自由主義市場経済機構に沿って、原油を確保しながらやっていくという体制が一番望ましい、こういうふうに思っております。

対馬孝且日本社会党

○対馬孝且君 いま長官からお答え願ったけれども、やっぱりわれわれは物価狂乱の時代に国民の要求でやっぱりでき上がった法律があるわけです。いま聞くとね、これは先の見通しは不透明だと言うけれども、不透明だけれども、行政指導をいままでしてきておって今度はしないと、まああなたは言い切ってはいないけれども、やっぱりそこらあたりが政府のあいまいな……。そういうことでは物価安定なんか四・九でおさまらぬよ、ぼくは予言しておくよ、はっきり、そんな姿勢では物価が四・九なんて安定しない、はっきり言って。それよりも大事なことは、適宜適切に当時の福田経済企画庁長官がおやりになったように、物価安定のためには行政指導というものはやっぱりとるべきであると、こういうことだけは、厳に政府はこの問題について、特にあなたは物価担当の最高責任者なんだから、その点は決断を持ってひとつこの物価問題に処するためには、場合によってはやっぱり行政介入をしても物価を安定させる。先ほども私言いましたね。当時国鉄運賃と米については公共料金であっても半年間実施を延ばしたと、そういう過去の例もある。そういうことを、それぐらいのやっぱり決断を持ってこれからのこの行政指導という問題に、しかも最高責任者である物価担当大臣としてひとつ処してもらいたいと、このことを申し上げます。これに対していかがですか。

正示啓次郎自由民主党・自由国民会議経済企画庁長官

○国務大臣(正示啓次郎君) 公共料金については、これはもう福田前総理に劣らずひとつ厳正に各省庁大臣とともに対処していくことは、これはもう当然でございます。しかし、今日の市場機構による各省庁の所管する物資に対する消費者価格の適正化、こういうことについて法的措置を講じたり、標準価格、適正価格をつくってそれを強行するというか、そういう体制は私としてはとる考えは目下のところございません。

対馬孝且日本社会党

○対馬孝且君 終わります。

桑名義治公明党

○桑名義治君 声を少し痛めておりますので聞きづらい点もあるかと思いますが、御了承願いたいと思います。  私は、最初に物価見通し、それから公共料金の問題、円安問題、それから灯油の問題と、こういう方向で論議を進めていきたいと、こういうように思っております。  最初に卸売物価の問題でございますが、最近の物価上昇を見てみますと、円安、それから原油価格の高騰等によりまして非常に卸売物価は上昇を続けているのが現実の姿でございます。ことしの四月以降対前月比で一%台の高騰を続けておりますが、八月以降は一〇%台を記録をし、十月も一四・五%と、狂乱インフレ以来の高騰を続けておるわけでございます。またOPECのカラカス総会、それから円安の動向等不確定な要素があるわけではございますが、経企庁では先行きどういうふうに予想されているのか、まず伺っておきたいと思います。

正示啓次郎自由民主党・自由国民会議経済企画庁長官

○国務大臣(正示啓次郎君) 御指摘のように、卸売物価の騰勢は大変な勢いであることはそのとおりでございますが、私どもとしては、これに対してもどこまでも原油の必要量を確保する、これをひとつ関係当局一致結束してやっていく。いわゆる需要と供給の適合ということを基本に置いております。それからもう一つの大きな原因をなしておる円レート——円の為替相場、これについてもできるだけひとつ、安定してもらうように関係各方面と協力しながら進めていく。これはもう物価対策をやることがそれに通じ、財政の健全化がそれに通ずるわけでございますし、また一番大事なのは、労働関係の賃金をどうするかということも大きな関係があると思います。そういうふうなことによって、卸売物価についてもできる限り早くこれを安定の方向に持っていきたい。  そして一方この卸売物価の波及による消費者物価、これについては先ほど申し上げたような十一月二十七日の総合物価対策の推進、これによって各省庁がそれぞれ財政金融施策を初め個別の物品に対する対策を十分行うことによって、消費者物価については当初の見積もり四・九%は守り抜きたい、これが私どものこれからの進むべき方向でございます。

桑名義治公明党

○桑名義治君 そこで卸売物価が異常な上昇機運にあるわけでございますが、これがいわゆる消費者物価にどういうふうに影響を与えるかということは、非常に重要な問題だと思うんです。で、いま大臣もこの問題に多少付言されたわけでございますが、消費者物価は十月の対前年同月比では四・二%と、こういうふうに落ちついたように一応見られるわけです。しかしながら、この中身を私たちは調べてみる必要があるんじゃないかと思うんです。  第一番目の問題といたしましては、季節商品がいわゆる天候に恵まれて余り上がらなかった、これが一つの要因。二つの要因は、公共料金を初めとするいわゆるサービス料金が比較的に安定をしておった。それから第三番目が、卸売物価の急騰がまだいわゆる最終製品の段階まで及んでいなかった。さらに消費者の行動が賢明になって、消費財の買いだめや買い急ぎの動きが見られなかった。またメーカーも商品値上げをすると買い控えされることもあって値上げを手控えた、こういうようないろいろないい方面の要因が働きまして、そして消費者物価が一応安定をしてきたと、こういうふうに認識するのが正しいのではなかろうかと、こういうふうに思うわけでございます。  しかしながら、今後の問題を考えてみますと、先ほどもちょっと申し上げましたように、卸売物価高騰の影響が消費者価格に波及するおそれがもう出てくる、これが第一点。それから第二点は、財政再建の一環としていわゆる先ほどからいろいろと論議があっておりますが、国鉄、米、郵便料金等々の公共料金の値上げがあるわけでございます。それと同時に、今度は電気、ガス、こういった料金の大幅値上げが図られること。こういうことを考えてまいりますと、当然いわゆる消費者物価の上昇へ大きな影響を与えてくる、こういうふうに考えなけばならないのではないかと思うんです。こういう要因を考えたときに、果たして政府の言うような四・九%の範囲内におさまるであろうかどうかということは非常に大きな疑問があるわけでございます。そこで来年の三月の対前年同月比は少なくとも七から八%ぐらいの、悪くすると一〇%近いいわゆる上昇があるのではないか、こういうふうに心配をしているわけでございますが、その点については、経企庁としてはどのようにお考えになっていますか。

正示啓次郎自由民主党・自由国民会議経済企画庁長官

○国務大臣(正示啓次郎君) 詳しいことは政府委員から補足してもらうことにいたしまして基本的な考え方だけ申し上げますと、いま桑名委員が御指摘のような要因、これは大体御指摘のとおりの要因であろうと思いますが、これが、それじゃ、年度末にいわゆる年度を通じての見通しに対して非常に上がるんじゃないか、こういう結論をお出しになったわけですが、これは私は、先ほど来申し上げるように年度を通じての上昇率——これは消費者物価でございます、消費者物価の上昇率は四・九%の目安のうちにおさめたい、この点だけは結論が違っております。一番大きく指摘されたサービス料ですね。これは大変ありがたいことに賃金水準の決定を背景にいたしまして落ちついた動きをしておる、これは非常に大きな原因でございます。それからまた、同じ輸入原材料にいたしましても、生産財は相当上がっておりますけれども、消費財の方は落ちついた動きをしておる。それから、一般的にエネルギーを初めといたしまして、国民が懸命にいわゆる省エネルギー運動、節約をやっておられる、こういうふうなことも今日の消費者物価落ちつきの大きなファクターであることは仰せのとおりでございます。

桑名義治公明党

○桑名義治君 だから、先ほどから申し上げておりますように、確かに安定した要素はいろいろないい条件がそろったと。しかしながら、それと同時に今回は、いまから先は卸売物価等の上昇の影響を大きく受けるおそれがある。公共料金等の値上げあるいは電気、ガス料金等の値上げ、こういったものはどんな状況下にありましても、即座にいわゆる消費者物価にはね返ってくることはもう明らかであるわけですから、いままでの事例から申し上げまして。そういう一つの要因、それから今年度の前半はいい要因があったけれども、後半は悪い要因が重なりつつあると。果たしていい要因のときに四・二%で一応推移をしておったわけですけれども、悪い要因が重なったときに果たして四・九%の台で抑えることができるだろうかという疑問が当然起こり得るわけです。  こういった問題につきましては最近の新聞紙上を見てみましても、ほとんどがいわゆる四・九%はもう無理じゃなかろうかというような意味の論調が続いているわけでございます。そういったことを踏まえての質問でございますので、もう一度この点について御答弁を願いたいと思います。

藤井直樹経済企画庁物価局長

○政府委員(藤井直樹君) 最近時点での消費者物価の状況につきましては、先生原因等御指摘されましたように、非常に安定しております。ただ、一般の商品だけに限ってみますと、卸売物価の影響が徐々にあらわれてきておりまして、一般商品の上昇率は、ただいま十月で約、前年度対比四%程度でございまして、これが二、三ヵ月前は三%台でございましたから少しずつふえている。それはまあ当然のことですけれども、石油製品等の値上がりが出てきておりますから、それが影響しているわけです。これからの問題としますと、卸売物価も引き続き上がっておりますので、一般商品への影響はさらに出てくるということは考えられます。  ただ、私どもといたしましては、先ほども大臣申し上げましたような総合対策のようなことで監視を強めて、できるだけその波及を少なくするような努力をしていきたいというふうに考えておりますが、年度末の一時点についての予測ということになりますと、季節商品等については非常に予測困難な面もありまして、ある一時点だけを見るということはなかなかむずかしい。年度の平均を通じて見るということが、これはいろいろな角度からマクロ的にもできますので、そういうようなことを考えますと、これからの商品の波及がありましても、年度の平均としての四・九%というのは達成できるのではないか、そういうふうに考えているわけでございます。

桑名義治公明党

○桑名義治君 次に、経企庁ではそろそろ来年度の経済見通しの策定作業に着手しておられると思いますが、来年度の日本経済のアウトラインというか、あるいはまたおよその物価見通し、こういうものがある程度できて、考えておられる線があるとするならば、ここでちょっとお話を願えればと思うんですが。

正示啓次郎自由民主党・自由国民会議経済企画庁長官

○国務大臣(正示啓次郎君) 仰せのとおり、ただいま検討いたしておりまして、これから予算編成の段階において、各省庁と十分すり合わせをいたしましてつくるわけでございますが、いまのところはその見通しをここで申し上げることができませんことは残念でございますが、やがて予算の編成までに本年度の実績についてのできるだけ的確な見通し、また来年度の経済成長、雇用、物価、国際収支、そういう面について見通しを立てまして、改めて御説明を申し上げたいと思います。

桑名義治公明党

○桑名義治君 次に公共料金の問題についてお尋ねしておきたいと思いますが、今年から来年にかけまして、先ほどからいろいろと議論が続いておりますけれども、幾多のいわゆる公共料金の値上げがメジロ押しに並んでおるわけでございます。  そこで経企庁長官は、就任後の記者会見におきまして、公共料金の引き上げは安易には認めない。できるだけ企業努力で経費の上昇を吸収するよう強く求める。厳しい態度で臨む。景気と物価の両にらみという基本姿勢は崩さないが、当面は物価に重点を置いていくと、こういうふうに表明をされておるわけでございますが、今後の公共料金の値上げに対処する姿勢について、再度確認をしておきたいと思います。

正示啓次郎自由民主党・自由国民会議経済企画庁長官

○国務大臣(正示啓次郎君) 大変ありがたい御激励のお言葉を伺うわけでございまして、実は私就任に当たりまして、まあ各省庁が、大臣が総理から指示されたのは、綱紀の粛正と行政改革ということは確かに総理からはっきり各大臣に申し渡しがあったわけです。しかし物価対策をしっかりやれなんということはお話なかったのですが、私は記者会見の場に臨んで聞かれまして、まず心からそれを訴えたわけでございまして、これはいまも少しも変わっておりません。どこまでも物価の安定ということが経済の基本でございます。これをどこまでもやりたいという決意を持っておりまして、したがって公共料金等については、これはもう全然安易に認めるようなつもりはございませんので、どこまでも経営の合理化をやってもらい、そうして外的な要因によるコストアップについてもこれをひとつできるだけ吸収していただいて、国民に転嫁しないような、そういう措置を講じていただくということを、心からかたく決意をいたしております。  なお、うれしいことには、その後各閣僚の記者会見その他を見ておりましても、期せずして——これは一つも申し合わせありません。カルテル行為はないんです。ないんですが、みんな物価の安定をしっかりやらにゃいかぬということを言っていただいたことは、本当に私はうれしいと思っております。たまたまあるところ、どこかの記者の御質問に、KDDどうするんだというようなことですから、これはもう当然引き下げるべきだと言ったら、やっぱりこれも実現をいたしておるわけで、そういう基本的な態度を堅持して、これから公共料金の値上げにも対処してまいるつもりであります。

桑名義治公明党

○桑名義治君 それで大臣の姿勢はわかったわけでございますが、まあいずれにしましても、一連の公共料金の値上げのうち、国民生活並びにいわゆる産業活動に及ぼす影響が一番大きい値上げは、これは電気だろうと思うんです。で、この電気料金について少し伺っておきたいと思いますが、現在、原油の高騰による燃料のコスト上昇あるいは原材料価格の上昇を、製品価格に転嫁できない多くの製造業界では、製品の値上げ時期を探っているときであると、こういうふうに考えても間違いないのではないかと、こういうふうに思うのですが、電気料金の引き上げがその引き金になるという可能性も非常に強いわけでございます。そこで、来年度の景気全般への影響も無視はできないわけでございますが、この電気料の値上げについて、概括的な大臣のお考えはどのようなお考えなのかまず聞いておきたいと思います。

正示啓次郎自由民主党・自由国民会議経済企画庁長官

○国務大臣(正示啓次郎君) 先ほども対馬委員にもお答えいたしましたが、すでに公共料金として引き上げの申請のありましたのは、北海道電力と沖繩電力の二つでございます。まあ一般の報道によりますと、そのほかの電力会社、ガス会社あるいは郵便その他にも申請がある。航空会社も出ておりますが、いま御質問は、電力料金改定が価格へのまあ転嫁といいますか、コスト、いわゆる新しい価格体系とでも言うのでしょうか、そういうきっかけになるのじゃないか、こういう御心配でございます。  われわれはまず、公共料金に対してきわめてシビアな態度で臨むということはいま申し上げたとおりでございます。そういう機会に、それを何といいますか転機に、一般の物価水準を引き上げるようなコストアップの出てこないような、これについてもやはり先ほどの先月二十七日の物価対策、この中にもすでにそういう考え方が強くうたわれておるわけでございます。全般的な安易な物価の値上げということについては、それぞれ所管省庁において厳しく見張っていただく、そしてそれを維持していく、公取さんにも非常に強く願っておるわけでございます。そういう姿勢というものは、これはますます強めていきまして、電力料金等について若干の仮に値上げがあるといたしましても、それを機会に、全般的な価格の引き上げというようなことを許さないような態勢をどこまでも守っていきたいと考えております。

桑名義治公明党

○桑名義治君 概括的なお話はわかったわけでございますが、現在、北海道電力、それから沖繩電力、この二社が申請をしておるわけでございますが、あとの電力会社も一月中には申請をするというふうに新聞等で報道されておるわけでございますが、そのいわゆる料金の値上げ率の問題でございますけれども、中国電力の約六〇%に近い線を最高に、軒並みに約五〇%という事柄が報道されております。このような大幅ないわゆる料金の引き上げが、家計や一般の経済社会に与える影響というものは非常に大きいと思うんです。  そこで、もし仮に八電力が五〇%の値上げの実施に踏み切った場合、その場合には、大臣の態度はどういう態度をとられるか。あるいはまた、五〇%の値上げの場合は、いわゆる消費者物価に対する相当な押し上げがあると思われるわけでございますが、この寄与度をどの程度に見ておられるのか。仮定の問題で恐縮でございますが、御答弁できればしていただきたいと思います。

正示啓次郎自由民主党・自由国民会議経済企画庁長官

○国務大臣(正示啓次郎君) ちょっと、数字のことをまず政府委員からお答えをさせます。

藤井直樹経済企画庁物価局長

○政府委員(藤井直樹君) いまの御指摘の数字、五〇%ということで仮に試算いたしますと、消費者物価指数は年一%弱上がるという計算になります。

正示啓次郎自由民主党・自由国民会議経済企画庁長官

○国務大臣(正示啓次郎君) 実は、まだ八つの電力会社さんから出ておるようには通産当局にも出ておらないように承知をいたしておりますが、こういうことで、いろいろ事前に申し上げるのは大変むずかしい微妙な問題だと思います。私どもは、まず会社の方で、さらにこの経営の合理化ができないか、それからまた、これからの要因をどういうふうに見通しておられるのか、そういうふうな点について、最終的にそれぞれの会社が申請をされるまでにも十分適切な、しかもアップ・ツー・デートな基礎の上に申請をされることを期待しております。なお、通産当局がこれを十分検討された結果出てくる結論に対して、こちらはさらに厳しい態度で対応していきたいと、かように考えておることを申し上げておきます。

桑名義治公明党

○桑名義治君 そういう大臣の公共料金全般に対する姿勢はよくわかっているんです。先ほどからもう種々何度も何度もお聞きしておりますから。ただ、先ほど申し上げたように電気料金の値上げが、新聞報道では中国電力の六〇%近い値上げを頭にしまして、大体五〇%前後ということで報道されておるわけです。現実に電気会社の方々が多数おいでになるわけでございます、説明をさしてもらいたいということで。そのときに、あなたのところは大体五〇%ですかと言うと、これを否定しない、そのときに。ということは、大体この程度が今回の値上げのめどになるんではなかろうか、こういうふうに私自身がいまのところ見積もっておるわけです。そうしますと、先ほどからるる申し上げておりますように、五〇%であるとするならば、消費者物価のいわゆる寄与度というのは一%というふうなお話がいまありました。この一%だけに終わらないわけですね、現実問題は。他の公共料金等のいろいろな値上げもメジロ押しにあるわけでございます。そういういろいろなことを勘案をしますと、確かに電力会社は原油の値上げ、円安、いろいろな悪条件のために収支が悪くなっていることはわかる。しかし、一般的なそういった説明だけで一挙に五〇%上げるということは、これは国民の合意が得られないどころか、反対に強い反発を受けるのではなかろうか、こういうふうに思う。  そこでちなみに、前回、五十一年度に電力料金の値上げをしておりますが、そのときに福田さんが経企庁長官であったわけですが、三〇%以上の値上げは物価や景気に与える影響が大きく、事情はどうあろうとも採用できない、こういうふうに福田さんは発言をしているわけです。これは、ちゃんと書類を全部持ってきておりますが、こういうふうに明快に五十一年の四月九日の記者会見、それから五月十三日の衆議院の物特で発言をされているわけでございます。そこで、五〇%前後あるいは六〇%近い電気料金の値上げということは論外だと私たちは思うわけでございますが、福田さんと同じ今回は立場に正示経企庁長官あるわけでございますが、この点についてのコメントがいただければしていただきたいと思います。

正示啓次郎自由民主党・自由国民会議経済企画庁長官

○国務大臣(正示啓次郎君) 前の福田長官のときの御発言を御引用になりましたが、どの程度ならば認め、どの程度以上は認められないということを私どもが先走って申し上げることは、これはやっぱり経済というのは、非常に物に即して、現実に即して処理していかなければなりませんので、政治の問題のように、一つの大きな目標を定めて、それを示すというようなことは、なかなかむずかしいと思います。現に北海道電力と沖繩電力は、すでに通産省に値上げを申請されまして、通産省においてきわめて冷厳な態度でこの事実関係をお調べになっておる。また各方面の意見を聴取しておられる。そういう厳しい態度で出てきたもの、しかもそれが現実になくてはならない電気というふうなものを、必要最小限度の量を確保するというたてまえで、最終的にどの程度の値上げがやむを得ないというふうな案が私どもの方へ御協議があった場合は、これまた私どもも各省庁に劣らず、国民生活に対する影響をきわめて大切な判断の基準といたしまして、見直していきたい、こういう考え方でございます。

桑名義治公明党

○桑名義治君 まだ申請のあれが出されてない前にいろいろと大臣がコメントをつけるということは、非常にいろんな面からむずかしい問題だろうと思いますが、しかしながら私は、もうこれは概括的に物を言っているのと一緒だと思うのです。五〇%以上の値上げがあった場合には、これは不当ではないですかと、こう言っている。余りにも影響が大き過ぎるのじゃありませんかと。その最も高い時点を踏まえながら、これはもう、この五〇%以上というのは不当じゃありませんか。それはいろいろな経済事情あるかもしれません。しかし、現在の経済事情の中で、五〇%も上げなければ会社がつぶれてしまうというような客観情勢ではないと思う。だからこれは、いろいろな値上げするにしても仕方があると思う。一気に五〇%、これは経済活動の面におきましても、あるいは消費者の皆さん方の生活に与える影響度も非常に大き過ぎるのじゃないか、こういうふうに思うわけです。そういった立場から、五〇%以上の値上げということは、これは適当じゃないと私は思うのですが、大臣は、そこの点はどういうふうにお思いになるんですかということを聞いているわけです。

正示啓次郎自由民主党・自由国民会議経済企画庁長官

○国務大臣(正示啓次郎君) 桑名委員のお気持ちはよくわかります。いま、当面でさえも物価問題これだけシビアスではないか、これを来年度、大変いろいろ困難な条件が重なるときに大きな幅の値上げをするということは、とても考えられないことじゃないかというお気持ちで御発言になっておるものと私はお察しして、大変よくそのお気持ちはわかります。しかし、これはどこまでも私どもとしては、先ほど申し上げたように、冷厳な態度で事実関係をつかんで、そしてそれを各申請の会社その他にも主管庁を通じて十分考えていただくということであろうと思います。  なお、今日まで経済企画庁、各省庁から御協議があったような公共料金に対しまして、その実施の時期あるいは程度、そういうことについて相当調整をしたことは事実でございます。できるだけの調整をしていきたいと思います。これは場合によったら政府委員から調整の例を申し上げますが、この態度はどこまでも、できる限りわれわれとしてはその責任を果たしていきたい、こういう考え方であることを申し添えておきます。

桑名義治公明党

○桑名義治君 とうとう最後まで五〇%に対するいわゆるお考えは述べられなかったわけでございますが、いずれにしましても、前福田経企庁長官の時代も五〇%はだめだ、少なくとも三〇%以上は考えられない、こういうような発言もなさっておるわけでございますし、政府としても、一貫したそういう一つの考え方で押し通しておられるのではないかと、こういうふうに私は推察をした上で、この電気料金の問題についての質問は一応終わりたいと思います。  郵政省関係の方、来られてますか。——前回、五十三年の八月の三十日の物特の委員会で、これは円高差益の問題が大変にいろいろと論議をされておったときでございますが、KDDの問題についても円高差益その他非常な高利益のために、この際、料金も値下げをすべきではないかという意味の質問を私申し上げたわけでございますが、そのときに皆さん方の御答弁は、この電話料の格差の問題は、通貨変動に伴って、日本とアメリカだけではなくて、世界各国において通貨の強い国と通貨が弱い国との間でこういう格差の問題が生ずる、いろいろな問題があるので、この問題は検討する段階ですと、こういう意味の御答弁があったわけです。ところが、今回KDDのこういう忌まわしい問題が表面化してまいりましたら、一気に値下げをしたわけでございますが、このときの答弁と今回のいわゆる値下げの問題の関連がどうも私にはわからないのですが、そこら辺を説明を願いたいと思います。

塩谷稔郵政大臣官房郵政参事官

○説明員(塩谷稔君) 前回先生お尋ねの、国際電気通信料金の値下げ問題につきまして、これは前々から私どもその料金のありようといいますか、検討を命じてまいったわけでございます。それを受けましたKDDといたしましても、いろいろ今後の国際の通信の需要の見通しであるとか、あるいはまた、飛躍的に動きます国際通信のいわゆるいろいろな設備投資の問題であるとか、そういったことを勘案しまして、収支の見通しがどうかというようなものもあわせ検討してまいって時日がたってきたところであります。私どもも、その点検討を急がせてまいったところ、今回、今後の収支見通しなり需要の見通しということについて、一定の目安がついて値下げ申請というものが出てきたというふうに理解いたしまして、申請を受けて、早速その認可手続をとった次第でございます。

桑名義治公明党

○桑名義治君 値下げすること大歓迎なんですよ。だけれども、昨年の八月の質問のときには非常に困難な答弁をしているんです。そしてああいう忌まわしい問題が起きたときには、ばっと一遍で値下げをしておわびしますと。いままでの罪は帳消しにしてくださいというような姿勢がいけないと言っているんです。  それと同時に、これは私KDDの方に決算の内容について報告してもらいたいと言ったら断られた。それで新聞に、五十四年の十二月の四日のいわゆる一般紙に、この純利益金がもう倍々ゲームということでずっと出ております。この新聞の記事に間違いありませんか。二十八年の設立当時に三億九千四百万が、十年後の三十七年には十二億二千三百万、三・一倍、二十年後の四十七年は七十四億二千四百万、十八・八倍、五十三年度は九十七億七千八百万で二十四・八倍、それからことし九月期の半期の中間決算では純利益が八十一億三千百万、こういうふうな記事が出ているわけです。これ間違いありませんか。

塩谷稔郵政大臣官房郵政参事官

○説明員(塩谷稔君) 間違いございません。

桑名義治公明党

○桑名義治君 間違いなければ、昨年度はどのくらいのKDDに利益があったかということはもうあなた方は御存じだったはず。こんないわゆる高決算を生み出しながら、設備の問題がありますから、何がありますからという支出の面を考えて、値下げの問題は、国会の答弁ではできませんという答弁をしたという意味のいま御答弁なさったわけですが、昨年度だって、これだったらわかっているはずじゃないですか。今度の問題が起こらなければ、KDDの今度のいわゆる国際電話料金の値下げがなかったと、できなかったんだというふうに国民の皆さん方みんな理解しています。そういう把握の仕方が私は問題だと言うんだ。だからああいう問題が起こってくるのじゃないですか。この問題どういうふうにお考えになりますか。

塩谷稔郵政大臣官房郵政参事官

○説明員(塩谷稔君) いま先生御指摘の中にございました当期の中間利益、これは八十一億ということでございます。確かにおっしゃるように、五十三年におきましても九十七億の利益を生んでおったわけでございますけれども、当期八十一億の利益を生み、ひとまずそれで今後の収支見通しについての一区切りがついたという観点で中間決算とあわせて認可申請がありまして、私どももその見通しということに十分見きわめをつけまして、申請を受理して認可いたした次第でございます。

桑名義治公明党

○桑名義治君 ずいぶん見通しが悪いですな。これほど倍々ゲームでどんどんどんどん膨大な純利益を生みながら、五十四年度の中間決算でやっと見通しがついたと。ところがあなた、いままでの捜査の中ではそうじゃないじゃないですか。百二十億以上のいわゆる純利益を生んだ場合にはまずいから、だからああいう品物をうんと買って決算で落とせと、こういうことだったということはどの新聞も一斉に報道していますよ。おかしいじゃないですか、言うことが。  私は、きょうこういった問題を物価のときになぜ持ち出したか。そういう姿勢があらゆる面にあるとするならば、この物価問題はどんなに論議をしてもだめだということなんです。だから、正確に物事を把握し、国民の立場に立った物価対策を本気でやらなければ、どんな理屈を並べても本当の意味の物価対策にはつながらないということを申し上げたいわけです。だから、この問題はそんなに細かく詰めていこうとは思いません、また時間もありませんから。だから、そういう姿勢をこの物価問題全般に対する姿勢としてひとつ参考にしていただきたい、また反省もしていただきたい、このことを申し上げたいわけであります。  次に、円安問題について少しお尋ねをしておきたいと思います。  最近の卸売物価の動向の上昇要因の四割近いものが、いわゆる為替相場の円安が原因になっているというふうに考えられるわけでございます。十月の前月比上昇率は一・一%、このうちの〇・四%が為替相場の円安による上昇となっているわけでございますが、昨年のいまごろは卸売物価は前月比マイナスになっており、その一番大きな要因が為替レートの円高であったのと比べれば、全く逆の状況になっているわけでございます。現在のような円安を放置していては、卸売物価の上昇を食いとめることができない、こういうふうに思うわけでございますが、円安と物価との関係及び円安に対する対策について、経企庁あるいは日銀がどういうふうにお考えになっていらっしゃるのか、この点をまずお聞きをしておきたいと思います。

正示啓次郎自由民主党・自由国民会議経済企画庁長官

○国務大臣(正示啓次郎君) ただいま桑名委員御指摘のように、卸売物価の騰貴の原因の重要な部分が円安にあるということはお示しのとおりでございます。そこで、私どもとしては、これはもうやはり円のレートというものは日本経済のあらゆる面、すなわち経済の堅実な姿、また将来への歩み、そういうことに非常に関係あるということで財政、金融はもとよりのことでありますが、産業その他の政策においても国際収支の面においても、日本経済に対する信用を回復していくと、こういうことが非常に大事である。一部のマスコミの報ずるところでは、日本経済は油に弱い、石油に弱いんで円安だというふうなことさえも言われておりますが、先ほど来申し上げるように、そういう日本経済の弱点を取り除いていくということがやっぱり大事なことだと、こう考えております。しかし、直接円の為替相場については、日本銀行さんが乱高下を防ぐという意味で適切な介入をされておることはもとよりでありますし、十一月二十七日、先ほど申した物価対策の総合的推進を決定したその日に、大蔵省と日本銀行においては、資本収支の面から若干ウオッチを強化するような施策を進められまして、公定歩合の三度にわたる引き上げの効果、その他も反映して、今日、円はやや強含みの状態にあることは本当に喜ばしいことだと思います。  こういうふうにしていただくことが今後の物価対策の上からもきわめて重要であるということは御指摘のとおりで、あらゆる努力を傾けて円の為替レーとの安定に努力したい、これが私の考えでございますが、なお詳しいことは日本銀行さんおいででございますので、御答弁させたいと思います。

中川幸次日本銀行理事

○参考人(中川幸次君) 日本銀行の中川でございます。  いまのお尋ねにつきましての答弁、私ども趣旨としては全く企画庁長官の言われたことと同じでございますが、若干敷衍して申し上げてみたいと思います。  十一月の卸売物価、もうしばらくすると出ると思いますが、十月現在で申しますと、前年比一四・五%上がっておるわけでありますが、そのうちで為替が円安になったために直接値上がりしました要因は大体三%でございます。これは全く直接でございまして、ドル建ての輸出入のものがかなりございます。大体卸売物価の中で一五%ぐらいのウエートを占めておりますが、したがいまして相場が動けば、それはすぐに円建ての価格には影響を及ぼすわけであります。その直接的な影響で三%ぐらい卸売物価が上がっております。そのほか、間接的にそれが製品になって上がるものがあるわけであります。それはよくわかりませんけれども、正確なところはなかなかはっきりつかめませんが、おおよそそれに近い、あるいはそれと同じ程度の値上がりがあったかと思われます。したがいまして、お話しのように確かに円安による物価押し上げ要因というのは非常に強いように思います。特に十一月上中旬だけわかっておりますが、その中で一・一%上旬で上がりましたけれども、そのうち円安による分は〇・六%、半分も上がっておりますので、非常に円安が大きな押し上げ要因に最近の場合にはなっているということであります。  その円安の原因でございますが、やはり何と申しましても、最近におきまして国際収支、特に経常収支が七月以降大幅な赤字を続けている。季節調整いたしました数字で大体毎月十億ドル以上の赤字になっております。そのほか、まだ長期資本の流出が相当ございます。したがいまして、国際収支全体としてはもっと大きな数字になっているわけであります。それに加えまして、いま長官からのお話もございましたように、どうも日本は石油に弱いという、私は個人的にはそれは誤ったイメージではないかと思いますけれども、そういう感じが市場にございます。したがいまして、石油情勢の不安定なニュースが入るたびに円が売られるというふうなことになっております。市場が、円がまだ安くなるというふうな感じが先月には大分ございましたので、輸入の方は予約が大変出てくる、輸出の方は予約が非常に少ないというふうなことで、ドルの需給がドル堅調になりまして、それが円相場の円安を加速したんではないかというふうに思っております。八月に二百二十円台をつけまして、十月十六日に二百三十円台、十一月の初めに二百四十円台、いまの十一月二十七日に二百五十円台と、急速に円安になってまいりましたが、私どもここへきてそう格別大きな材料が出たわけではございませんし、こういった急速な円安は明らかに行き過ぎであるというふうに思っております。そういうこともございまして、十一月は相当果敢な介入をいたしまして、介入の金額は申し上げるわけにまいりませんけれども、外貨準備が十一月中に三十一億ドル減りましたということ、実際にはそれを上回って介入しているというふうにお考えいただきたいと思います。  それも一つの対策でございますが、円安対策はそういうふうな直接の市場に対する対策のほか、間接的にはやはり何と申しましても基礎的諸条件、たとえば国際収支、それからインフレ率、こういうものが非常に影響するわけであります。物価抑制につきましては、日本銀行としましては、ことしの七月から金融引き締めに転じまして、これまで三回公定歩合を引き上げまして、ある程度の輸入インフレが、国内に影響が出てくるのは仕方がございませんけれども、その波及ができるだけ少ないようにということで金融引き締めを実施いたしております。  そういうふうな間接的な手段、それから直接的な手段、こういうものがだんだん効果を上げてきているように私は思います。市場でも最近の非常に大幅な赤字はいまがピークではないか。これから十二月、石油がどれくらい値上げされるかということが非常な大きな不確定要因ではございますが、仮にそれがそう大きなものでないとすれば、いまが赤字のピークではないかというふうな感じもございまして、イラン情勢その他でドルが相対的に弱くなっているということもございますし、あるいはまた当局がいろいろな対策をやっているというふうなこともございまして、ごく最近におきましては、円安が行き過ぎているというふうな感じが徐々に生まれ出しているんではないかというふうに思います。私がこちらの方に出てまいりますまでの相場を聞きましたら、いまは二百四十一円台まで円が強くなっているようでございます。私個人といたしましては、もともといままでの円安は行き過ぎであるというふうに考えておりましたし、ここで期待を込めて峠を越したんではないかというふうに思っている次第でございます。

桑名義治公明党

○桑名義治君 いろいろ説明があったわけでございますが、円安の原因の一つには国際収支の最近の赤字、あるいはまた石油に弱いんではないかというそういう見方、そういう種々の要因が重なって、そのほかに外国のいろいろな要因を説明されたわけでございますが、またそのほかに、商社や石油会社の先を見越したいわゆる投機も原因になっているんではないか、こういうふうに言われているわけでございます。で、こうした商社等の極端な先物予約やリーズ・アンド・ラグスを行っていないかどうか、こういう方面にも十分な調査あるいは監視をする必要があるのではないか、また為替管理ももっと強化する必要があるんではないか、こういうふうに思うわけでございますが、大蔵省としての意見をお聞きをしておきたいと思います。

藤田恒郎大蔵省国際金融局短期資金課長

○説明員(藤田恒郎君) 先ほど御質問がございました商社その他の輸出入予約、もう少し監視すべきじゃないかという点でございますけれども、まず商社の輸出入予約というのは、もう申すまでもございませんけれども、将来に備えて輸出代金の手当てをしておこうという形でございまして、いわゆる為替の空売り、空買いとかというような投機的行為ではなくて、まさにリスクをヘッジするための自衛行為であるかと思います。したがいまして、こういったものは当然ある程度は許されるべきであろうと思いますけれども、これが度を過ぎたような場合にはもちろん御指摘のとおりいろいろな問題もあろうかと思います。したがいまして、われわれ先般、先月の二十七日に発表いたしました当面の為替取引に関する措置の中でも、輸出入業界の方から輸出入予約の状況を提出いただきまして、これをウオッチするという体制を整えているわけでございます。  それから、さらに為替管理を強化すべきではないかという御質問でございますが、先ほど企画庁長官あるいは日銀の方からも御説明がございましたように、円安の原因は主としてやはり国際収支の基礎的な要因に基づくものが多いという面がございまして、投機的な資金がどんどん入ってくるとか、または投機的な資金がどんどん出ているとか、そういう事態であれば十分為替管理の有効性はあると思いますけれども、むしろそういったいわゆる為替管理そのものよりも、現在のように、二十七日の発表の中でも言いましたように、市場の動きをながめながらそのときどきの情勢に応じて適切な措置をとっていくという考え方がベストなのではないかと思います。

桑名義治公明党

○桑名義治君 そこで、現在の円安を食いとめるために為替管理の強化を中心としたいわゆる資本の流出抑制、それから流入の促進策、それから金融のもう一段の引き締め、それから財政支出の繰り延べを含めた総合的ないわゆる対策が必要になるわけでございますが、十一月の二十七日に発表されました円安対策を見ますと、金利の引き上げが含まれていないわけでございます。内外の金利差の大きいことも資本流出の原因だと、こういうふうに思うわけでございますが、金利の引き上げは検討しなかったのかどうか、この点ちょっと伺っておきたいと思います。

中川幸次日本銀行理事

○参考人(中川幸次君) 金利政策につきましては、私ども常に早目早目に実施するということが非常に大切であるというふうに思っております。しかしながら、十一月二十七日のときにおきましては、十一月初めに公定歩合を一%引き上げたばかりでございまして、四月以来三回の引き上げで徐々に引き締め効果が出始めているそういう状況で、特に十一月になってやったその効果をじっくり見きわめるというのがいまは非常に大切なときではないかと思いまして、金利の検討はそのときは全くございません。

桑名義治公明党

○桑名義治君 次に、外貨の準備の減少問題についてちょっとお聞きをしておきたいと思いますが、日本の外貨準備はことし一月に史上最高の三百三十一億ドル、これが十一月には二百一億六千万ドルと大きく落ち込んだわけでございます。で、西ドイツに次ぐ外貨は世界第二位の座も危なくなってきたわけでございますが、この落ち込みの最大の原因は、為替相場の下落を食いとめるための日銀の介入にあったと。また日本の実質的な対外支出能力は恒常ベースの外貨準備の半分の百十一億ドルにすぎないと、こういうことがある銀行の調査書の中にも明らかになっておるわけでございますが、これは最近の輸入額の一・三ヵ月分にすぎない。欧米諸国では大体六から七ヵ月分も保有しているというふうに言われておるわけですが、こうやって比較をしてみると日本は極端に少ない、こういうふうに思うわけでございます。これまで外貨準備は三ヵ月分ぐらいないと安全ではない、こういうふうに言われておったわけでございますが、この点についてはどういうふうにお考えになっていらっしゃいますか。

中川幸次日本銀行理事

○参考人(中川幸次君) そのときどきの外貨準備がどれぐらいあれば適正か、あるいは多いか少ないかという判断は、客観的にはなかなか決まらないものだと私は思います。そのときどきの国際収支の状況とかいろいろなことで左右されるわけであります。ただ、いま先生御指摘の二百一億ドルが少ないかどうか、私どもとしてはそれは必要にして十分な外貨準備の額であると思っております。二百一億ドルもございましたらば、必要に応じては果敢な介入が幾らでもできるそれだけの額であるというふうに考えております。

桑名義治公明党

○桑名義治君 大蔵省どうですか。

藤田恒郎大蔵省国際金融局短期資金課長

○説明員(藤田恒郎君) 外貨準備の水準につきましてはいろいろな説がございまして、幾らあれば十分かというのはかねてから議論されておりますが、明確な解釈はないわけでございます。いま先生お話のございましたある銀行の調査によりますと、わが国の対外支払い能力百十一億ドル、こういう数字は、ある見方から言えば正しい数字だと思いますけれども、これは外貨準備から銀行の負債を、ネットの負債を引いた金額でございます。銀行の負債と申しますのは銀行の借り入れ能力の問題でございまして、これを当然のように外貨準備から引かなければいけないということでも必ずしもないかと思います。したがいまして、いま日銀の方からお答えございましたように、われわれとしては外貨準備高二百億、これはそのまま今後の必要な場合に応じての介入資金だと思っておりますし、また、これがいざという場合に不足だということであれば、IMFからの引き出しあるいはまたスワップのラインの利用とか、その他いろいろな手段もあるわけでございますから、私どもは現在の水準が非常に不足しておるとはいまのところは考えておりません。

桑名義治公明党

○桑名義治君 次に灯油の問題、また細かく聞きたかったわけですが、私、同僚の時間まで現在食い込んでおるものですから、一問だけお聞きをしておきたいと思いますが、いわゆる最近の灯油の販売につきまして、各地方地方で抱き合わせ販売というのが行われているということが新聞紙上でも大きく取り上げられているわけでございます。  たとえば灯油を買うためにガソリンを買わせるとか、プロパンガスを取らせるとか、またあるいはいろいろな器具を買わせるとか、そういう事柄が行われているというふうに言われているわけでございまして、非常な苦情が全国的な問題として報道されておるわけでございますが、通産省あるいは公取は、この問題についてはどういうふうにお考えになっていらっしゃいますか。また、どういうふうに手を現在打たれておるわけでございますか。

神谷和男資源エネルギー庁石油部長

○政府委員(神谷和男君) 私の方では、今需要期に入りましてこのような動きがあるということをしばしば耳にいたしましたので、関係団体あるいは元売系列等を通じまして、抱き合わせ販売あるいは新規需要者を全くお断りというような販売方法は適正な販売方法と考えられないので、このようなことを行わないよう常々指導をしてまいりましたが、先般十一月十六日には、文書をもちまして元売十三社並びに全国石油商業組合連合会ほか関係団体に、適正な取引の確保について要請したところでございます。  さらに、具体的に地方通産局その他では苦情の処理という形でこれらの案件を取り扱っておりますし、また、不公正取引にわたるというようなケースでは公正取引委員会の協力等を要請するということも必要かと考えております。

橋口收公正取引委員会委員長

○政府委員(橋口收君) 灯油は生活必需品でございますし、需要期を控えて消費者が熱望している商品でございますので、供給不足を理由として他の商品と抱き合わせて販売をするという行為は、独占禁止法に規定する「不公正な取引方法」に該当するという見解を持っておるわけでございます。  こういう情勢にかんがみまして、十一月中旬に各地方事務所にすでに通達を出しておるところでございまして、こういう問題についての申告がありました場合には、直ちに適当な措置をとるようにということにいたしております。今日までのところ、すでに四件につきまして申告がございまして、うち二件はお米との抱き合わせでございます。、一件は家電製品、もう一件はプロパンガス、この四件につきましてはすでに指導をいたしておりまして、すべて是正終わっておるところでございます。  われわれとしましては八つの、地方事務所並びに本局を通じて、申告があれば直ちに適当な措置をとるという態勢をとっておるところでございますが、いずれにいたしましても、情報が不足していると申しますかいろいろうわさは聞いておるわけでございますが、正確な情報を求めておるところでございまして、昭和四十八年の狂乱物価の当時はこういう形で是正の指導をいたしましたのが実に百十八件に及んでおるわけでございます。今日は幸いにしてまだ四件でございます。その程度において、四十八年のような状態がないことは大変幸いだと思います。もし抱き合わせ販売というような事実につきまして正確な情報を得次第、適当な措置をとるという態勢をとっております。

渡部通子公明党

○渡部通子君 大変時間が少ないものですから、答弁の方もひとつ簡潔にお願いをしたいと思っています。  灯油につきましては需給の問題、価格の問題、いろいろ議論をされておりますので、私、質の点で一点伺いたいと思います。  すでに伝えられておりますが、石油製品の品質規格の変更、これを通産省はお考えのようでございますが、灯油のJIS規格の改定、これは一体どういうことなのか、目的は何なのか、まず伺いたいと思います。

神谷和男資源エネルギー庁石油部長

○政府委員(神谷和男君) 御指摘のように石油製品のJIS規格の改定に関しましてすでに作業に着手いたしておるところでございますが、これは灯油も含めまして重油、軽油等、その他のすべての石油製品にわたってJIS規格を見直そうというものでございまして、その目的とするところは、石油が豊富な時代に、俗な言葉で申し上げればかなり安全サイドを見、あるいはぜいたくにつくられました規格を、現状ぎりぎりのところまで見直しをいたしまして、今後需給が逼迫すると思われます灯油を初めとする中間留分を、できるだけ一定の原油から抽出し得るようにしようと、こういう目的で始めたものでございまして、重油、軽油等につきましてはすでに十二月一日から改定が行われておりますが、灯油につきましてはやはり現在の機器でどういう影響が出るか等について、一層慎重な検討が必要というふうに考えまして、現在燃焼実験その他の実験を行っておるところでございます。

渡部通子公明党

○渡部通子君 いろいろ詳しく伺いたかったんですが、時間が過ぎておりますので、ポイントだけお伺いをいたします。  灯油をふやしたいと、供給量をふやしたいということで御苦労いただいていることはありがたいと思うんですが、煙点が下がるという、こういうことが灯油の質の劣悪化というものを招くのではないか、これはもう私ども非常に心配をするところでございます。性能のいいストーブとかあるいはセントラルヒーティング、クリーンヒーティング、こういうものを使っている御家庭では構わないかもしれないけれども、狭い団地で、しかも換気の悪いところで旧型のストーブを使っている、そういうところでの安全性というようなものは非常にまた心配な点があると思うんです。だから、供給を確保するという点で御苦労をいただくのは結構でございますが、特に消費者への配慮、弱い立場の人たちへの配慮、これを欠いてJISの改定をやっていただきますと安全性の面で非常に心配があると思います。その点重々御配慮をいただいているのかどうか、どういう態度で臨んでいらっしゃるのか伺っておきたいと思います。

神谷和男資源エネルギー庁石油部長

○政府委員(神谷和男君) 御指摘のように灯油では煙点が問題でございまして、セリアであるとかアタカであるとか、非常に良質な原油で、いい中間留分のとれるものも、この煙点のために灯油に使えないで他の製品に回しておると、こういう現状でございますので、この点を見直そうということでございますが、御指摘のように従来の燃焼器具で、しかも日本のように室内で日本的に石油ストーブを使う。こういう環境のもとで煙点の引き下げが影響がないかどうか、これは非常に慎重な検査が必要であろうと、こう考えておりまして、現在、実際の燃焼試験その他の試験を行っておるところであり、それがために灯油のみ結果を出すのをおくらせておるということでございますので、御指摘の点につきましては重々今後も配慮してまいりたいと思います。

渡部通子公明党

○渡部通子君 じゃ、灯油はそこで打ち切ります。  厚生省お見えでございましょうか。——薬価改定の問題についてちょっと伺っておきたいと思います。  薬価基準改定のための薬価の本調査、これは昨年の七月に六月取引分について実施をされました。この調査結果はまとまったと聞いておりますが、薬価基準の改定はいつ行われるわけでございますか。

仲村英一厚生省保険局医療課長

○説明員(仲村英一君) 薬価調査につきましては、昨年の五十三年六月分を対象といたしまして、五十三年の七月に本調査を実施しておりますが、このほかに特別調査でございますとか経時変動調査等行っておりまして、大体その作業がまとまりつつございますが、さらにその後に引き続きまして薬価算定作業というのが実は事務的に残っておりまして、その作業を現在進めておるという段階でございまして、いまお尋ねの薬価基準改定の具体的な時期というのは、いまのところ、作業の進捗状況をにらみ合わせながら考えてまいりたいと、このように考えております。

渡部通子公明党

○渡部通子君 経時変動調査というのは、昨年七月の本調査以来何回行われているんですか。そして、それの集計というのはもう薬務局としては終わっているわけですか。

黒木武弘厚生省薬務局経済課長

○説明員(黒木武弘君) お答えいたします  経時変動調査を何回やったかというお尋ねでございますが、本調査の後、特別調査を一回やっておりまして、その後引き続きまして経時変動調査をいたしておるわけでございますが、第一回を五十三年の十月にいたしまして、それ以降、同年の十一月から十二月にかけて第二回、第三回を五十四年の三月に実施しまして、第四回目を六月に、第五回目を十月から十一月にわたって実施をしたところでございまして、最終的に先月行いました経変調査の結果について、私どもでなお作業中でございます。

渡部通子公明党

○渡部通子君 本調査が終わって、経時変動調査も終わっていると。そうすると、大体そこからあらわれてくる傾向というものは、薬価は上昇しているのですか、それとも下がっているのですか。

黒木武弘厚生省薬務局経済課長

○説明員(黒木武弘君) 先生御案内のとおり、医薬品の価格というのはそれぞれの事情がございまして……

渡部通子公明党

○渡部通子君 簡単に答えてください。

黒木武弘厚生省薬務局経済課長

○説明員(黒木武弘君) 品目的に異なるわけでございまして、一概には申せないわけでございますが、全体的に申しますと私どもは低下の傾向にあると判断しておりますが、詳しくは作業中でございまして、何とも申しかねない状況でございます。

渡部通子公明党

○渡部通子君 低下の傾向だということだけわかれば結構でございます。  昨年七月の薬価調査以来すでに十七ヵ月たっているわけです。薬価改定は四十六年以来、前回の改定を含め四回実施されておりますけれども、この四回について見ましても、本調査から改定まで短いときは八ヵ月ですね。長いときは二十一ヵ月かかっているんです。今回、十七ヵ月であたりまえだとおっしゃるかもしれないけれども、二十一ヵ月もかかったのでは、いわゆる調査から改定の期間までが長過ぎて、これは意味をなさなくなるのではないかと思います。そういう意味で、私はなるべく早く行っていただきたいと、こう申し上げたいんです。  で、なぜ物価の委員会でこんなことを申し上げるかと申しますと、いまも薬価は下がっている傾向にあると仰せでございます。いろんな業界誌などを見てみますと、今度の下がり方は二けたではないかというようなことが言われています。もし、薬価基準が二けたとして、一〇%程度下がると、こう考えてみますと、いわゆる五十二年度の総医療費というものは約八兆五千六百八十六億、こう言われているわけです。八兆五千億もの医療費があって、その中に薬剤費がどのくらい占めているかわかりませんが、政管の割りで見ますと三七・七%が薬剤費ということですから、これから類推をいたしますと五十二年度の薬剤費は大体三兆二千三百億、これを上回っているだけ薬剤費がかかっているわけです。これが一〇%薬価基準が下げられれば、これはもう大変な節約になると思うんですね。だから、厚生省は十七ヵ月もほうっておかないで薬価の改定というものは急ぐべきだと思う。ただでもいま薬剤費のむだ使い、薬価の乱脈というものは国民の眼を覆わしめるものがあるわけでございます。ですから、現在の財政難という点から考えてみましても薬価基準の改定は急ぐべきだと、これは私が厚生省に申し上げたいために言ったんです。  ちなみに、いま三兆二千三百億の薬剤費があるとして、これが一〇%薬価の改定で下がるとしてみましたならば、一〇%下がるとしたならば一年間で浮くお金というのは三千億を上回るわけです。一ヵ月に換算いたしますと、正確に計算して二百六十九億円がはじき出せる、一〇%下がると見た場合は。すると一ヵ月薬価改定がおくれるたんびに二百六十九億円よけいかかっているということ、こういうことを考えますと、薬価改定というものをおくらせるということは、現在の国の財政上から言っても大変なマイナスではないか。そういう立場で厚生省は薬価基準の改定を急ぐべきだと、これを申し上げたかったんです。時間があればいろいろ伺いたいところでございますが、これに対する御決意を聞いておきたい。

仲村英一厚生省保険局医療課長

○説明員(仲村英一君) 先ほどお答え申し上げましたように、現在薬価改正について作業を進めておるところでございまして、御指摘のような点は十分私どもといたしましても承知しておることでございますが、細かいことを申すようでございますが、前回は五十三年二月から銘柄別収載ということを行っておりまして、品目数が一万数千に及ぶという状況でございまして、そういう意味で、作業がおくれがちであるということを御了承いただきたいわけでございます。しかしながら、できるだけ早い時期におっしゃったような趣旨で改正を実施したいというふうに考えておりますが、冒頭お答え申し上げましたように、現在具体的な時期につきましてはまだ申し上げる段階に至っておらないというのが本当じゃなかろうかと思います。

渡部通子公明党

○渡部通子君 これで終わりますけれども、こういった点にも長官、いろんな意味での財政上のむだというものがあると思うんです。そういう立場で長官にもひとつ御認識と御決意を伺っておきたいと思います。

正示啓次郎自由民主党・自由国民会議経済企画庁長官

○国務大臣(正示啓次郎君) 物価はもう各方面に非常に広いかかわりを持っております。来年度の予算の編成に当たりましては、財政再建第一年度として、もうあらゆる点に合理化を進める。これはもう大変強い政府の決意でございますので各省庁力をあわせて物価対策に取り組んでいきたいということをお約束申し上げます。

渡部通子公明党

○渡部通子君 これで終わりますけれども、厚生省、きょう大臣も見えておりませんけれども、薬価の改定、いつになるかということをいまわからないという、そういう御返事ですが、どうかそれを急ぐようにということを本省へお帰りになって督促をしていただきたいと思います。  以上でございます。

立木洋日本共産党

○立木洋君 長官、灯油の価格の問題でお尋ねしますが、御承知のようにあれ指導価格外したのが五月でしたか、それから第一次の値上がり、まあ第五次まで値上げが進んで十二月になってから第六次ということが進んでいるわけですね。これは私いろいろ調べてみますと、たとえば青森県の県庁の調べによりますと、十一月の段階で一かん千九十八円、昨年同期が六百三十六円ですが、岩手の場合ですと千六十三円、秋田の場合ですと千六十五円というのが十一月段階の価格でした。さらに、先ほど同僚議員からの質問もありましたように、第六次が値上げされて北海道では千二百円にものぼるという状況になっているわけですが、この大変な値上がり、これは国民生活にいろいろな意味で重大な影響を及ぼしているということはもう長官御承知のことだと思うんですが、物価を取り締まるという経企庁の、物価の安定を図り、それを十分に監督していく立場にある経企庁の長官としてどういうふうに受けとめておいでになるのか、まずその点をお伺いしておきたいと思うんです。

正示啓次郎自由民主党・自由国民会議経済企画庁長官

○国務大臣(正示啓次郎君) 御指摘のように、もうすでに六次にわたって石油製品の価格引き上げということが実施されております。基本的には先ほど来たびたび申し上げますように、需要と供給の適合を図る。これも供給が需要に追いつかぬという事態になると、これはもう立木委員よく御承知のように、大変な状態になりますので、あくまでも供給を安定的に確保して需要を賄おうという態勢を確立していく。灯油については、幸いにそういう態勢ができつつあることは本当に心強いと思っております。  そこで、しかしいろいろ各地の状況をお話しくださいましたが、私どもとしてはこれはもう瞬時も心を許せない、そういう態勢のもとに各省庁、特に灯油関係については通産当局が全力を挙げて元売会社から石油価格がどの程度上げられて、それが末端にどう波及していくかというこういう点について厳重にウオッチしております。またこれに対しては公取、地方公共団体、これもまたわれわれの方の監視体制、モニター、そういういわば官民挙げてこの適正な価格の実現ということに努力をしておるわけでございます。

立木洋日本共産党

○立木洋君 その点ですけれども長官、つまりこういう価格になっているということについての御認識、つまり瞬時も許せない状態にある、であるから監視を強めていかなければならない。実際に元売から小売に対してどういうふうになっているのか、十分に調べていきたいというふうに言われますけれども、現にそういうふうになっておる価格自身についてはどういうふうにお考えになりますか。

正示啓次郎自由民主党・自由国民会議経済企画庁長官

○国務大臣(正示啓次郎君) これはたびたび通産省からも御説明いたしておりますが、いまのところ、個々に例外的に不当な便乗値上げ、その他不当な取引の例がないということは絶無ということは申し上げませんけれども、大体において、いまのところはそういう異常な価格でないということは、立木委員先ほど来お聞きのとおり、私どもも通産当局のそういう把握については基本的な考えの違いというものはございません。さらに一層これからもその点を厳しくやっていただくようにお願いをしているわけでございます。

立木洋日本共産党

○立木洋君 その点でですね、私はやっぱり価格に対する認識の問題で石油部長にお尋ねしますが、先ほど来の同僚議員の質問に対して、あなたは北海道における千二百円の状態、こういう価格が異常とは思わないということを言われた。つまりあなたは石油部長としてこういう価格が異常とは思わない根拠がやっぱりあるからこそ、あなたは異常とは思わないというふうに述べられたんだろうと思うんですね。そうすると原油の輸入の価格、値上がりがどういうふうになっているのか、それがどういうふうに反映して現在の価格になっているのか、あるいは人件費がどうなっているか、さらには、再々問題にされているいわゆる為替差損ですね、これがどういうふうに影響しているのか、そこら辺の内容、つまり異常とは思わないという灯油の価格の根拠を示していただきたい。

神谷和男資源エネルギー庁石油部長

○政府委員(神谷和男君) 私ども個別の会社につきましては、先ほど来御説明させていただいておりますように元売仕切り価格、これの引き上げその他に当たってヒヤリング等行い、個々の事情を聴取した上で便乗値上げが行われないようなチェックをし、指導をしておるところでございまして、それをほぼ反映した卸売価格の指数等もあらわれておるわけでございますから、それと末端の価格の動向、上昇率等を勘案して、異常な状態に立ち至るおそれがあるかどうかを常時ウオッチしておるというところでございます。マクロ的にそれが異常であるかないかということにつきましては、いろいろの方法もあるかと思いますけれども、一言で申し上げますと、私どもの大臣も答弁いたしましたように、十月の原油価格はこれは一応通関統計という統計上の数字を使いますが、前年同期に比べて約倍であり、灯油の卸売価格並びに末端価格は調査によって若干の差はございますが六割程度である。タイムラグ等もございますが、大きく見てこれが異常な状態であるとは考えておりません。

立木洋日本共産党

○立木洋君 その程度の説明では納得できないと思うんですがね。灯油、石油等との価格の問題については以前はもっと内容を通産省の方も提起して、実情がこういう事態になっているというふうなことも示されてきたと思うのですが、だんだん最近ではそういう内容が示されてこないようになっていると思うのですけれども、そこらあたりもう少し詳しく述べていただきたいのです。  たとえば原油の価格の問題についても、五次までの値上げ分を私たちが調べた点で見ますと、一キロリットル当たり一万二千円、それが中間産品では一万七千円の値上げになっているのですね。約一・五倍、そういう状況になっているというふうな数値もあるのですが、そこらあたりの点、いわゆる便乗値上げではないということを本当に国民に納得してもらうならば、もらうなりの根拠をもっと明確に示す必要があると思うのです。国民はそういうことでは納得しませんよ、そういう言い方では。

神谷和男資源エネルギー庁石油部長

○政府委員(神谷和男君) ただいまの御指摘の数字、恐らく原油のCIF価格、通関統計の一定期間の差と灯油の製品価格あるいは卸売価格の差とをお示しいただいた数字だろうと思いますし、また別の委員会におきまして、共産党よりこれを説明する資料もいただいております。  これにつきましては私どもも分析いたしましたが、基本的には幾つかの問題がございましてそのような数値が出ますが、第一はやはりタイムラグのとり方、これを通関統計二ヵ月おくれでとっておりますが、従来の会社のコストと通関統計との関連では一ヵ月おくれであり、われわれのOPECその他産油国の値上げ後二ヵ月以降製品に反映させるという方式と、通関統計をすり合わせても大体その辺になりますので、そこで、最近のように時々刻々円ベースでの原油の通関価格が上がっておる状態におきましては、その種の差し引き計算でそういう数字が出ることはあろうかと思います。また、それ以外、いわゆるユーザンス問題あるいは金利の問題、燃費の問題、石油税等の問題といったようなものがこれらの統計には反映されておりませんので、その差額で比較するのはいかがかと思います。  大ざっぱに申し上げて、先ほどのような形が異常であると考えるかどうかということでございますが、石油製品のコストに占める原油のウエートがかつて七割、現在八割程度であるということを御勘案いただけば、現在のものがレベルとして異常であると考えられないというふうに思います。

立木洋日本共産党

○立木洋君 それでは、その点についてもっとさらに詳しく聞くだけの時間がありませんから、第一次から六次に至るまでの、つまり値上げの根拠になっている、通産省がチェックをしたそれぞれの資料を出していただきたいのですが、これは御承知のように、石油需給適正化法の中だって明確に「政府は、石油に関し必要な情報を国民に提供するよう努めなければならない。」ということもあるわけですし、つまり国民の皆さん方が、一かん千二百円にもなってきていると、これを政府は異常ではないというその根拠を明確に示さないとこれははっきりしないわけですから、その資料を、第六次に至るまでの値上げになっておる根拠といわれる資料、これを出していただきたいのですが、部長の方は出す意思ありますか。

神谷和男資源エネルギー庁石油部長

○政府委員(神谷和男君) 私の方と申しますより、現在行っております行政指導は法律に基づくと申しますより、設置法に基づく一般的権限に基づいて行っているものであり、信頼ベース、任意ベースのものでございますので、したがいまして、これらの資料は当然のことながら企業秘密に属する部分がほとんどでございますので、これを私どもの権限で公表することは不可能でございますし、もしこれがそのような形で外部に出ることになりますと、このような行政指導を今後続けることが困難となりますので、御勘弁をいただきたいと考えております。

立木洋日本共産党

○立木洋君 それでは、あなたはやっぱりその根拠を、明確に国民に納得できる資料を示すことができない。そして、それは企業秘密だと言って、私に言わせればお逃げになる。  では、十一月十六日付の毎日新聞にこういう記事が載っていましたよ。「九月中旬、元売り各社は第六次値上げを申請した。通産省は「選挙が終わるまで待て」。この時、十一月に六次値上げを認め、さらに灯油については来年二月に再度値上げする、という密約ができたという。」、こういう記事が載っているのですよ。あなたは先ほど来言っている根拠を明確に示さないと。新聞紙上にこういうふうに書かれているわけですね、現実に。これが事実だとすると、これは大変なことになるわけです。あなたはこのことについてどういうふうに考えておられるのか。

神谷和男資源エネルギー庁石油部長

○政府委員(神谷和男君) 事実無根、きわめて無責任な記事であると思います。

立木洋日本共産党

○立木洋君 では、そういう記事が出たときに、あなた方はそれに対して何らかの意思表示をしましたか。

神谷和男資源エネルギー庁石油部長

○政府委員(神谷和男君) この種の記事が非常に多いので、一々意思表示はいたしておりません。

立木洋日本共産党

○立木洋君 結局は、あなた方は異常な値上がりではないと言う。だけれども、その根拠を明確に示せない。その根拠自身については企業秘密だと言って逃げる。そして、国民自身が大変ないま灯油の値上がりで困っているのですよ、現実に。そして、そんな莫大な値上がりがどんどん——結局基準価格を取り外した途端に六回にわたって、ことしの五月からですよ、急激に値上がりしてきた。これは大変な事態ですよ。現実に、言うならば灯油は七百十万キロリットルあるというわけだ。それが、六百四十六万キロリットルが目標だったのに、去年の十二月の最高需要のピークの時期に比べたって三百万キロリットル以上の備蓄がある。そういう需要と供給との関係から見たって、こんな値上がりするというのはおかしいのですよ、大体。そういうふうな国民の批判に対してこれは政府当局が明確に答えることができない。だから、こういうふうに疑われたっていたし方ないですよ、神谷さん、幾らあなたが力んで、そういうふうに、それは事実無根ですなんと言ったって。いまあなたが事実無根だと言ったって、こういう問題が出てきている。事実、今度来年の二月に再値上げが行われるような事態になったときにあなたはどうしますか。私はそういうことを考えて、この点だけはやっぱりはっきりさせておきたい。  それで、そういういま言った点では、あなたは値上げの問題に関しては大変ないわゆる通産省に対して灯油などの苦情、これは北海道、東北、大変な件数が通産省にも寄せられておりますし、また各自治体にもそれぞれ寄せられておる、地方の通産局にもあるということは、これは御承知のことだと思うのです。そういう点、もっと真剣に私は考えていただきたいと思うのです。そのことだけ厳しく申し述べておきたいと思う。  質問を次に移しますが、それでは便乗値上げを厳しく監視するということを再々通産省としてはお述べになっている。すなわち、最近になって便乗値上げだというふうに思われる灯油に対して、具体的な指導を行った事例があるのかないのか。あるとすると何件あるのか。どういう内容なのか。そういう事例は一件もないのかどうなのか。この数ヵ月間についての内容について説明してください。

神谷和男資源エネルギー庁石油部長

○政府委員(神谷和男君) まず、便乗値上げが起こらないようにするという現在の私どもの指導の第一は、先ほど来御説明いたしておりますように、元売段階におきまして値上げを行おうとする際に、便乗という言葉はきわめて俗語でございますけれども、現時点においては不可欠の外的要因、すなわち原油の産油国による引き上げ、円レートの円安による要因、あるいはそれらによってはね返ってまいります石油税その他のコスト、あるいは原油がそれらによって、円ベースで上がることによって生じてくるユーザンスその他の金利、あるいはユーザンス期間の長短といったような外的要因のみにとどめて、それ以外の企業採算の向上であるとか、あるいはきわめて採算状態の悪いものの是正といったようなものは差し控えるように指導をし、さらにこれは事実上ヒヤリングを通じてチェックをしております。この段階におきましては、私どもといたしましては、すべて私どもの御意見は個別に各社に申し上げ、個別に各社で自主的にこれに反応をしていただいておりますので、この段階について現在までのところ、特に結果としてとりたてて申し上げることはございません。  末端につきましては、それらの元売の仕切り価格の動向、それらを勘案しながら、さらにモニター調査等によって、地域特性、その他価格の分布を見ながら、異常にこれとかけ離れておるものに関しては、個別に通産局等で事情をまず聴取する、高いというだけですべて便乗と決めつけるということは、これは早計でございますので、事情を聴取し、必要に応じて指導を行うと、こういうことでございまして、これは指導の件数の統計は現在のところとっておりません。

立木洋日本共産党

○立木洋君 それじゃ部長の言われる点でいきますと、取り上げていま申し上げる件数といいますか、便乗値上げだということで明確に断定する件数というのはないと、常時、行政的な指導を元売に対しても行っておるということですね。

神谷和男資源エネルギー庁石油部長

○政府委員(神谷和男君) 元売仕切り価格につきましては、事前の報告を受けておりますので、私どもの方で、これをこのように修正していただかなければ問題があろうというような指摘をしなければならない価格形成は、現在までの段階ではないと思います。  末端におきましては、事情を調査の上、その際必要な指導を行っておりますが、その指導の結果、内容についての統計は集計いたしておりません。

立木洋日本共産党

○立木洋君 それでは、先ほど来も問題になったんですけれども、事実上値段が便乗であるかないか、あるいはそれがいわゆる不当なものというふうに認定され得るかどうか、あるいは異常でないというふうに判断されるかどうかというのは一定の基準があるわけですよ、それはそれなりの。いわゆる、いろいろな材料を調べて、一定の基準を持って、そしてそれを指導なさるわけでしょう。全く無基準で、いわゆる相手の業者の言うのをそのまま聞いて、結構ですということでは、私はまさかないだろうと思う。通産省は通産省なりの一定の基準があって、それによって指導されているんだろうと思うんですが、そういうようないわゆる異常ではない価格というふうに判断する、通産省が持っておられる基準というのは、一体どういうものですか。

神谷和男資源エネルギー庁石油部長

○政府委員(神谷和男君) 末端におきましては、やはり中心価格からの乖離度でございますし、それから、それの原因がどこにあるかということを個別に聞いた上で一定の指導、勧告を行うかどうかを判断いたします。これは基準というよりも、やはりケース・バイ・ケースと言わざるを得ないと思います。  また、元売仕切り価格につきましては、先ほど申し上げましたようなファクターに限って現時点では価格形成にはね返らせてくれと、それ以外もいろいろな要因はあるかもしらぬが、この時期はとりあえず差し控えるようにと、こういう指導を行っており、基準と言えばこれが基準と言えるかもしれません。

立木洋日本共産党

○立木洋君 きわめて抽象的な基準で、わかったようなわからぬような内容ですけれども、だけれども、事実上、先ほど言った元売に対して事前に価格は聴取する、しかし現実にそれが元売から出て消費者に至るまでの小売段階、それを事実上具体的に行政的に指導していくというと、これは通産省だけではとても大変だと思うんですよ。通産局だって、それはもう手が足らないから、とてもできるものではない。そうすると、一定の自治体の協力を得ると。そして事実上それを監視していかなければならないというシステムに私はなるだろうと思うんです。そうすると、その各地方の自治体が具体的にそれが適正であるかどうか、適正に進められておるかどうかということを判断する場合には、地方の自治体に対して、通産省としては当然こういう考え方で、こういう基準で考えていきたいということを地方の自治体に述べなければ、地方の自治体が各個ばらばらにこれが適正か、これが不適正かというのは全くわからない。そういうことになると、いわゆる監督あるいは監視ということの役目が事実上果たされないということにもならざるを得ないと思うんですね。だから、そうすると、やはり地方の自治体に示しておるもっと具体的な内容というものがあるんではないかと思うんですが、その点はいかがですか。

神谷和男資源エネルギー庁石油部長

○政府委員(神谷和男君) 先ほど御説明いたしましたように、灯油は季節商品であるという特性を備えておるだけではございませんで、われわれの基本的方針は、できるだけ量的にヒッチを起こさないような量を確保し、供給する、少なくも節約を前提とした供給計画だけの量は確保する、こういうことが第一の方針でございますので、状況によっては価格というものは市場原理によって、いわゆる理論値あるいは計算値とは異なった動きをする可能性があるわけでございまして、一定の価格というようなものを通産省が現在示して、固定的に地方に配付するということは適当と考えておりませんし、さらにはそのような数値は地方の特性並びに個々の小売店の特性を反映するものとも考えられませんので、複雑な流通形態には適合いたしておらないと思います。したがいまして、やはりモニター調査の結果というものを勘案しつつ、指導をお願いしておるところでございます。

立木洋日本共産党

○立木洋君 結局言われるのは、モニター調査が一つの基準だというふうに考えてもいいわけですね。

神谷和男資源エネルギー庁石油部長

○政府委員(神谷和男君) 現時点において、市場で形成された価格の比較的中心的なものであり、地方別に公表させていただいておるので、これを参考にしていただきたいと思います。

立木洋日本共産党

○立木洋君 石油部長のいままでの答弁で、やはり私は、価格の問題についての部長の答弁というのはきわめて不満ですよ。根拠が明確に国民に示されないで、そうして国民に納得してもらうなんというようなことは、これは政治の基本から言ったって、行政の基本から言ったって、そういうことはあり得べからざることだと思うんですね。そういうふうなことを明確にしないで、そしてそれが異常な価格ではございませんということだけで国民には納得してくれというふうなことでは、やっぱりやっていけないと思うんですよ。そういう点についての基本的な考え方、異常ではないというふうに思われている点では経企庁長官も同じようでございますが、そういうような行政のあり方というものをもう少し改善していく必要があるんじゃないですか。長官、いかがでしょう。

正示啓次郎自由民主党・自由国民会議経済企画庁長官

○国務大臣(正示啓次郎君) たびたび申し上げるように、これはやはり立木委員とわれわれと若干立場が違うわけでございまして、こういう異常な国際的な状態のもとで、とにかく原油を各私企業といいますか、そういうものの努力によって何とか確保していくと。こういう体制でいまやっておることは、もう改めて申し上げるまでもありません。そして、その責任において確保したものが元売会社から仕切られて小売に流れてくる。そういうときにやはり通産当局としては、これをいわゆる市場機構、それを基本に置きながら、モニターによる中心的価格、そういうものから著しく乖離するようなものについては、その事情をさらにつまびらかにするというふうな体制で守っていくわけでございますから、私はやっぱり今日の状態は、そういう基本的な方針というものによってやっていくべきであって、立木委員がお考えになりあるいは御提案のあったような、法律に基づいて標準価格というか、公示価格というか、そういうものを定めて、一気にそれでやっていくという体制とは、これはわれわれと考えが違っておることは御指摘のとおりでございます。

立木洋日本共産党

○立木洋君 その点についてはまた、時間を設けてよく議論をしたいと思うんですが、時間がないので次に進めさしていただきますが、灯油などの問題で私も特に北海道や東北地帯など、いろいろ実情を聞いてきたり調べてきたりしたわけですがね。たとえば特にひどいのは、影響が出てきているのは教育関係だとか福祉関係ですね。こういうところでの影響というのは大変ひどい状態が出てきておりますね。たとえば教育関係では、青森県庁の試算によりますと、大体一億四千六百六十万円さらにふえるということを言っておりましたし、岩手県では県立学校関係だけでも七千万円ふえる、宮城県でも一億七百万円ふえるというふうに言っております。それから、軒並みに出てきておる話というのは、たとえば冬休みを延長しなければならない、それから、冬休みの合宿や宿泊練習やホームルームなどを中止すると。それから暖房を入れる期間も、例年ならばもう入れている時期なのに、それをしばらく延ばすだとか、そして打ち切りの時期を早めるだとか、こういう事態というのが出てきているわけですね。たとえば大学関係なんか聞いてみましても、もう新入生が、宿舎ですよ、供給が受けられないというふうな事態もまだ依然としてあるようであります。  それから、大学としても値上げしても五十四年度の予算ではどうにも間に合わない状況があるし、いま言ったような授業を縮小するだとか、休日を延長するだとかというふうな問題等々も大分出てきているようです。  それからもっとひどいのはやっぱり福祉関係ですね。結局、お年寄りだとか身体障害者の方々だとか、それから子供さん方、こういう方々が大変な灯油の値上がりのために、たとえば宮城のある保育園で調べてみますと、現在の食費で味つけなんかはもう二の次で、カロリーだけは何とか最小限保障するけれども、そうしてでも暖房費に回さなければ子供たちを預かっていくことができないというふうな事態にまでなっているというふうなことも出ておりますし、さらに秋田県の特別養護老人ホームで調べてみますと、これはA重油を使っているんですけれども、三十二円が約六十円近くアップして、ですからそのために今年度は百七十万ぐらい支出がオーバーになるだろうと。いろいろ具体的に聞いてみますと、そこには高血圧の人もいるので何としても二十度から二十二度ぐらい保持しないと健康上大変な事態になる、夜はもう十時になると切ってしまうということですね。ところが朝、御承知のように老人ホームですからおむつを取りかえる、そうすると朝五時半ごろから火を入れて、少なくとも十四度ぐらいにしないと、おむつを取りかえるというふうな事態にはならない。大変な事態がこういうふうにあるわけですよ。  これらの問題というのは、何も経企庁だけの問題では私はないと思うんですけれども、こうした大変な状態にあるんだということを十分に考えていただいて、長官の方でも通産や厚生、それからあるいは文部、さらには自治省ですね、等々とよく相談をして、何とかこういふうな弱い方々にしわ寄せになっている実態を救っていくというふうな対策をぜひとも調整して、検討していただきたいんですが、その点についての長官のお考えをお伺いしたい。

正示啓次郎自由民主党・自由国民会議経済企画庁長官

○国務大臣(正示啓次郎君) 先ほど来申し上げますように、卸売物価は大変大きく上がっておりますけれども、消費者物価に対して、われわれとしても何とかこれを守り抜きたいというのも、いま立木委員が御指摘のような面にできる限りお困りにならないような、そういう配慮のもとにやっておることでざいまして、これをさらに一層関係省庁と協力してやっていくことは改めて申し上げるまでもございません。  ただ、いま個別にいろいろの施設等における事情を御指摘になりましたが、これは先般もいろいろ予算委員会その他でも御質問もございました。施設の管理の責任のある省庁からも御答弁を申し上げたんですが、大体、あのときの説明では、本年度の措置費といいますか、そういうもので消費者物価の騰貴見込み四・九%を上回る八%程度の改善措置をやっておるんだというふうなことをたしか厚生大臣あたりも言っておりました。  しかしまあいろいろ事情もありまして、いま立木委員が言われたような実情もあることでございましょうが、まあわれわれは、基本的にはやっぱり節約をできるだけやっていただく、これはもう大変恐縮なんですが、産業はもとより、民生全般にわたってもエネルギーの消費節約をやっていただくという基本的な考え方、そしてまた、それが相当よくやっていただいておるから今日のように需給関係から、いわゆる売り手市場、買い手市場ということをよく言われますが、消費者物価はある程度落ちついておるのも、これはもう本当に賢明なる消費者の方々の節約の努力が報いられておるんだと、こういうふうに考えます。  しかし、施設等でどうしても困るような物につきましては、いまお話のように関係省庁、地方自治団体、それらに御連絡を申し上げて、適切に考えていくことは当然のことと存じます。

立木洋日本共産党

○立木洋君 その点で、もう若干念押しするような意味になりますけれども、節約と言いましても一般の消費者の方々はもう節約するところまでし切っているんですね。具体的にいろいろ話を私も聞いてきたんですよ。政府の方としてはこれ以上節約という話も出されている。だけれど、実際実情がどうなんだというふうなことを聞いて、もう節約なんという段階ではないんですよ。たとえば一番問題になるのは、生活保護世帯だとか母子世帯だとかいうふうな方々ですけれども、札幌のある生活保護者の方々の話を聞きますと、灯油代をひねり出すために昼御飯のおかずは大人三人でサンマのかん詰め一個でやる。そしていまの保護費から言えばどうかというと、ドラムかん三本か五本分ぐらいしか買えない。ところが、少なくとも北海道では十一本から十二本ぐらい要るんですよね。もうどうしてもそれはできないと言うんですよ。節約と言ったってもう最低の基準のところまで到達することができないんだ。それから年金をもらっているある奥さんに話を聞いたら、御主人が病気で倒れて寝たきりの状態になっておる。年金には暖房費が含まれていないわけだし、病人にはがまんしてもらってもう何とかして灯油を買うために、病人を残してでもアルバイトでもするか、パートでもするか、そうしないともう冬がしのいでいけないという悲痛な話をしておられたわけです。そういうふうな状況がたくさんあるわけで、これは関係省庁と積極的に協議していただくという御答弁いただいたんで、ぜひお願いしたいわけですが、たとえば各地方自治体でいろいろその努力をされているところがあるんですね、福祉灯油というふうな形で。そういう年金生活者や低所得者の方々には一定の補助をして、そして灯油が安く手に入るような補助をするというふうなことを、すでに北海道だけでも七つの市町村で現実に行っているところもあるわけです。そういう実態もよく調べていただいて、そういう市町村だけにお任せにするのではなくて、ぜひとも政府としても、そういうふうな努力を現実に行っておる市町村に対して、積極的に協力していくという点についても重ねて御検討いただきたいんですが、いかがでしょうか。

正示啓次郎自由民主党・自由国民会議経済企画庁長官

○国務大臣(正示啓次郎君) いま地方の実情につき、特に北海道等いわゆる極寒の地域についての御指摘がございましたので、こういう御指摘を十分心得まして関係省庁と連絡を緊密にいたします。

立木洋日本共産党

○立木洋君 行管の方、おいでになっていますか。——行管の方として、いま価格が高騰しておるだとか、それから供給等々の問題で灯油など石油製品の需給動向や、それから関係行政機関がどのような対策をとっているかという実態調査を進められておると思うんですけれども、これについての中間的な報告でも、状況がわかれば知らしていただきたいと思うんですが。

増島俊之行政管理庁行政監察局監察官

○説明員(増島俊之君) お答えいたします。  私ども行政監察局の仕事は、一つは本庁で全国的に指導してやります中央計画監察と、それからもう一つは、地方の実情に応じて自主的に行っております地方監察と二つあるわけでございますが、いま先生がおっしゃられましたのは北海道管区行政監察局で地方監察としてやっているものでございます。これは新聞報道等で新規販売店における新規参入の制限等があるというような情報等もありましたものですから、その供給の円滑化というものを確保する、そのために関係行政機関の連携で欠けるところがないかというようなことがポイントで監察調査を始めたものでございますが、十月から十二月にかけて目下実施しております。私ども本庁の段階ですと、まだその調査結果がどういうことになっておるかということについては現在の段階では受けておりません。

立木洋日本共産党

○立木洋君 聞くところによりますと、その調査した結果が出るのが春ごろだというんですよ。春ごろになったら、いま、つまり灯油が最も必要な冬季、それぞれの関係行政機関がどういうふうに事実上対策を行っているのか。それを十分に手直ししていくような必要がある事態があっても、結果に春になってからしか出ないということでは、全く後手になっちゃって、何ら調べたって意味がなくなってしまうんですよ。だから、もっとそれを早めて、具体的にこの冬季間にそういう行政の不十分な点が改められるように指導ができるように急ぐ必要があると思うんですが、いかがですか。

増島俊之行政管理庁行政監察局監察官

○説明員(増島俊之君) 私どもの監察でございますけれども、自主的に行っております地方監察も同じでございますが、調査が終わりまして、最終的結果で相手機関がどうであるのかというのがわかるようなことでございませんで、実質上は、調査の過程の中でこういうところが抜けているとか落ちがあるとかというようなことでありますと、当然調査の過程で接触するわけであります。そういうことで、必要なところがあればその段階で行うわけでございます。先ほど、その種のことが最終的にこういう結果でどうでしたというようなことが、公表といいますか、最終的な公表というようなことになると思いますが、その点どうするかということにつきましては、これは地方行政監察局のところから報告があることでございますが、御質問のような、最終的になるまで関係行政機関等の推進が図れないではないかということについては、実際はそういうことはないと思います。

立木洋日本共産党

○立木洋君 いや、それは北海道だけで接触している過程で、ある程度話し合いをして訂正していくという可能な問題もあると思うんですよ。しかし、国、政府全体がどういうふうに改めていくのかというふうな問題に係る重要な問題も起こってくるわけでしょう。だけれど、事実上それが行管の方にはまだ報告されていない、いまの状況ではどうなっているかわからないというふうなことじゃ困るわけで、だからもっと手っ取り早く報告を早めて、そして適切な手を打てるようにすべきであるということを私は言っているわけです、いいですね。  それでは次に、時間がなくなったんですが、一言だけ北電の料金の問題についてちょっとお尋ねしたいんですが、北電の今回の値上げの申請では、一般に使用している電気料金は一キロワット二十六円八十銭で、一方、大企業が使用している大口電力は一キロワット十四円と相変わらず料金体系に問題があるというふうに思うんですが、その大口の電力の中でも、一般料金と特約料金とがあるというふうに聞いているわけですね。ところが、特約料金の問題について御説明をいただく時間がないので、はしょって質問しますけれども、特約料金というのは、時間調整などの問題に関して特定の、使用が少ない時期に使用されるというふうなこと等も聞いているわけですが、だけれど、この特約料金の値段を見ますと、値上げの申請書を見てみますと、北電が他社から購入する電力料金の単価が一キロワット九円九十九銭というふうになっているんですね、購入価格が。ところが、特約料金で売る場合の単価が九円五十五銭という値段になって、購入する料金よりも安く売っているということになっている。これは非常におかしいんではないか。電灯用については二十三円というふうに倍以上にもなっているわけで、このような特約料金のあり方というのは、十分見直して検討していただきたいと思うんですが、その点いかがでしょうか。

安田佳三資源エネルギー庁公益事業部長

○政府委員(安田佳三君) 特約料金の趣旨につきましては、先生よく御存じのようでございますので省略したいと思いますが、ただ、申し上げますならば、最近の電力の需要に関連いたしまして、総需要電力量の伸びよりも最大需要電力が非常に大きく伸びております。と申しますのは、ピークが非常に立っておりまして、そのピークを何とかしないことには電力の安定的な供給がしがたくなるというような事情にございます。そういうことを考えまして、このピーク対策を現在推進しているわけでございますが、ことしの三月に開かれました電気事業審議会の料金制度部会におきましても、そういうピーク対策としての電力需要調整契約というものは、今後とも大いに拡大していかなければならないんではないかということを言っております。そして、この需要調整契約につきましては、たとえて申しますと、時間帯別調整契約におきましては、たとえば一定の条件を決めまして、その条件が認められない場合におきましてはペナルティー条項があるとか、そういうような効果もございまして、需給調整上効果が非常に上がるものでございます。したがいまして、そういう点を考慮いたしまして、しかも、原価を原価主義の枠内におきまして最も適正なレベルというものを算定いたしたいというふうな考え方で、現在の料金レベルになっているというふうに考えております。

立木洋日本共産党

○立木洋君 委員長、時間がないけれどもちょっと一言だけ……。  部長、私が聞いているのは一キロワット九円九十九銭で北電が他社から買っておきながら、売る場合には特約料金というのは九円五十五銭で売る。事実上、買っている値段よりも四十四銭安く売っている。こういうようなばかげたことをやるというようなことは改めないといけないのじゃないか、少なくとも。その点いかがでしょうか、その点だけ質問をして私は終わりたいと思います。

安田佳三資源エネルギー庁公益事業部長

○政府委員(安田佳三君) ただいま御指摘の点につきましては、やはり需給調整をすることによるメリットとそれから購入する電力の価格というものとのバランスの上に算定されているものでございますので、そういうケースも起こり得ることであろうかと思います。

木島則夫民社党

○木島則夫君 長官、私どもの党では、やはり生活実態というものを正確に把握をするために主婦の方々にモニターをお願いをいたしまして、その都度、必要なる事項につきましていろいろアンケートをちょうだいしている制度をつくっているわけであります。やはり、生活安定のために何が一番必要かという項目については、物価安定というのが圧倒的に多いんですね。物価安定であります。これは長官もよくよく御承知のはずであります。そして、近ごろの物価高の中で政府に期待はしながらも——期待はしながらも、期待をしてもなかなか実現できないんではないだろうかという気持ちから、さらに何というか、あきらめと申しますか、そういう気持ちに変わりつつあるということも、これ、実態なんですね。そうして、しようがないからということで、自分たちがささやかな生活というものを削りながら防衛をしているというのが実態ですね。  私は、特別な例を特別な形でここで挙げようとは思っておりません。たとえば本当に庶民的な例ですね、灯油だきのふろにいままで一週間入っていたけれども、ここへきて、量もそれから値段も高くなったから、五日にこれを減らしたとか、それから主人は晩酌が好きで必ずビールを飲むんだけれども、中びんを飲んでいたけれども、それから三十円方引き下げるためにやはりわざわざかんビールを買いに行かなければならないとか、いままでレジャーがたとえば月一回であったものを二ヵ月に一回するとか、子供さんのおやつを格下げするとか、これは私、特別の例を、ここで特別の形で申し上げているわけじゃない。ごくごく普通の形で政府に期待しながらも、その期待が満足に行われないところから、半ばあきらめに変わりながら生活防衛という形で受けとめているという、こういう実態ですね、長官。  そこで先ほどからの四・九%のいわゆる物価、これは何としても守りたいという御決意のほどを含めて、物価担当大臣としての所信を、皆さんには、おっしゃっているかと思いますけれど、改めて伺いたい。四・九%が守れるその理由もあわせてひとつお含みをいただきたいと思います。

正示啓次郎自由民主党・自由国民会議経済企画庁長官

○国務大臣(正示啓次郎君) 木島委員が消費者の立場に立たれて、いろいろと物価の騰貴に対する自衛措置といいますか、こういうことで非常に皆さんが努力をしておられる。私も政治家として、選挙区の情勢には相当通じておるつもりでございます。全くいまの原油高からくる、また円安からくる影響に対して、大変な皆さん御努力をしていただいておるわけです。  そこでわれわれとしては、何としてもこの消費者物価に関する限り当初の見通しを守りたい、こういう気持ちも非常に強く出てくるわけでございまして、これを守りたいという決意は先ほど来たびたび申し上げたんですが、それが守れるという根拠を明らかにせよと、こういうお話でございますが、幸いなことに前回と違いまして、前回のいわゆるオイルショックのときと違いまして、あのときは非常にインフレが進行しておりました、これはもう木島委員よく御承知のとおりであります。  そこでやむを得ず生活二法その他を発動しまして、標準価格を告示するというふうな措置もとったわけでございますが、今回は、その点については適切な一種の物価対策がだんだんとられてきておりまして、私は途中から受け持つことになったわけでございますが、そしてまた日本銀行の三次にわたる公定歩合の引き上げ、こういうことも大変な決断でおやりになったことは木島委員よく御承知のとおりであります。そういうふうな国内の環境、これがよく満たされておりましたのと、そして私どもの二月以来の物価対策の総合的な推進、この体制がとられまして、最近はそれをさらに十一月二十七日に強化いたしたわけであります。それからまた、先ほど日本銀行や大蔵省から説明のあった、為替取引に関する措置もあわせて講ぜられまして、一方では原油をできるだけ安い価格で確保して需要と供給を適応させる、一方では円対策も適時適切に施行してその方面からの影響も断つ、こういうことで卸売物価についてもできるだけの措置を講じた。そこで、もう一つは卸売物価の上がり方が生産財と消費財では非常に違う、これはもう前回とは著しく違うところなんですね。前回は生産財も消費財も著しく両方とも上がっておる、そういうことが今日はない。それから、サービス業が非常に落ちついておる。これは前回と違いまして、いわば政府の物価対策もございますけれども、また官民の節約の実践ということもございますけれども、労使の関係が非常に日本は各国にも手本となるような安定した関係で推移いたしましたので、サービス業が大変落ちついた動きを示しておる。そんなようなことがございまして、私どもとしてはそれをよりどころにして、何とか当初の目標を達成できるし、やらなければならない、こういうふうに考えておるわけでございます。

木島則夫民社党

○木島則夫君 非常に限られた時間でございますので、ひとつ簡潔にお願いを申し上げたいと思います。  ひとつ長官、いまの御決意だけでなく、それを勇断と適時適切なる行政指導も含めた——後ほど行政指導のことについては私どもの立場をはっきり申し上げたいと思いますけれど、、そういうものも必要なときには断行をされながら、四・九%という、こういう数字をひとつ守っていっていただきたいということであります。  まあしかし、その四・九%が守れるか守れないかという、こういう状況の中で、また五十五年度の一応物価指数はどうかとお尋ねをするのは少し早手回しかもしれませんけれど、先ほどから御論議がございましたように、現在予想されている公共料金の引き上げにはたくさん、それこそたくさんあって数え切れないほどございます。国内航空運賃、北海道電力、沖繩電力を初めとする残りの電力、それから大手ガスの三社ですか、NHKの受信料、郵政関係のはがき、封筒、こういうものもそうですね。それから健康保険、たばこ、消費者米価・麦価、こう挙げますとね、これはもう本当に数え切れないと言った方がいいと思うわけであります。  で、公共料金に対する私どもの立場というものは、万やむを得ずどうしても上げなければならないものについては、厳正なる判断と条件に付してこれを認めるけれど、それ以外はやってはいけないという基本的な考え方がございます。そして、もし公共料金を上げる場合には、まず第一、それから起こる物価というものを抑制することが第一であるということですね。その前にやらなければならない——たとえばそれがたばこであり、あるいは国鉄の値上げであるならば公社公団の徹底したいわゆる合理化をやらなければならない。それから、もしそういうものが行われた場合には、国民の皆さんに対するサービスがより一段と向上をしたという実績がなければならないという、こういうことを厳しくわれわれは条件に付しながら、万やむを得ないものについては、という態度をとってまいりました。これが公共料金に対する私どもの態度でございます。  経企庁といたしましては、まあ以上のような、ここへ挙げただけでも十指に余るような、こういったメジロ押しに予定されている公共料金の引き上げが来年度の物価情勢に与える影響、もちろんカラカスにおけるOPECの総会、ここでどう原油の値上げがまた再燃するかわかりません。こういう不確定要素、あるいは為替レート——円安の、これから円がどうなるかというようなまあ不確定要素はあるにいたしましても、どうでしょうか、来年度、こういった公共料金メジロ押し、値上げメジロ押しの中でどういう動向になるか、ひとつお見通しを、できれば具体的な数値をもってお示しをいただきたいんです。

正示啓次郎自由民主党・自由国民会議経済企画庁長官

○国務大臣(正示啓次郎君) ただいま木島委員から、民社党さんの公共料金に対する基本的な取り組みの姿勢についてお話ありましたが、大体において私はわれわれと共通のものを持っておるというふうに考えますので、これはひとつぜひそれを堅持して、また各党の御協力をいただいてまいりたいと思っております。  さて、まあメジロ押しにいま取りざたされておるわけでございますが、具体的にいま通産省その他に出てきておりますのは、北海道電力と沖繩電力、それに運輸省関係で国内航空運賃、このくらいでございまして、ほかはまあうわさの域というか、そういうふうな報道がされておるわけでございます。それで、現実に出てきております分については、通産、運輸その他で厳正な、いま木島委員がお述べになったような態度で審査しておられるわけでございまして、私どもの方へやがて御協議がありましたならば、われわれも各省庁に劣らない見地、まあ物価の責任官庁といたしまして、その点を特に重視してこれに対応していきたいと思います。  さて、来年度の見通しはどうかという点でございますが、これはまあ各委員にもお答えを申し上げましたように、今日の段階ではいま申し上げたように、あるものは一応主管庁で審査中でございますし、あるものはまだ出てきてもいないというふうなときに、公共料金の影響を全般的に申し上げることは、なかなか私としてはできないわけでございます。また、経済、物価の見通し全般についても、これはまあ予算編成の過程において、いまはもちろん着々準備を進めておりますけれども、最終的に決まるのは予算編成の段階において決まることでございますので、しばらく御猶予をいただいて、そのときに最終的に決まったものでお示しをしたい、かように考えます。

木島則夫民社党

○木島則夫君 まあ、いま私がメジロ押しに並んでいる、その公共料金の値上げ予定の中に電力料金が含まれている、このことの重要性は先ほどからここでも論議をされてまいりました。北海道電力が三八・八三%、沖繩電力は四六・四九%の値上げを申請をしているわけでございます。で、そのほかの電力各社も四月から五〇%前後の引き上げをしたいという希望を持っているようでございます。長官はこういった電力料金引き上げに対しましてどのようにお考えになりますか。先ほどから、その限界はどこに置くべきであるとか、福田元経企庁長官の御指示というか、決断などもあわせて、ここで御論議があったようでありますけれど、長官のはっきりした電力料金値上げに対する見解というか、こういうものをもう一度ひとつお示しをいただきたい。

正示啓次郎自由民主党・自由国民会議経済企画庁長官

○国務大臣(正示啓次郎君) お話のように、北海道電力が三八・八三でございますか、沖繩電力は四六・四九%と、国内航空運賃は二八・八%と、こういうものは現に申請が出ておるわけでございます。電力については、北海道電力はこれは特殊な事情もあるわけでございますことは木島委員御承知だと思います。そのほかの八電力会社についてはいわゆる円高差益を還元していただきましたし、それから本年度中は上げないと、こういう約束も通産省当局においてはっきりあるわけでございます。  そこで、北海道電力の特殊なものについてはまたこの特殊な事態を考慮しながらこれに対応していかなきゃならぬわけでございますが、しかし、北海道電力にいたましてもその他の電力にいたしましても、一方では、電気というものはこれはもう本当に民生上また産業上欠くべからざるものでございますから、それの安定した供給を確保するということをここでは一つの大きな要請として考えながら、しかし、その値上げというものが、これはもう産業に対しても、また一般国民生活に対しても非常に大きな影響を持ちますので、その影響をできる限り少なくしていく、この両方の要請、これを踏まえながら、先ほどお述べになったように各経営者の経営の最大限度の合理化、努力、そういうものを、また企業のあり方について主管庁から見たいろいろの要請を満たされた上で、ぎりぎりのものが、これはまあどうしてもやらなきゃいかぬというときには一方の安定供給の要請にこたえるという意味で、ある程度のことはやむを得ないんじゃないかというふうに考えますが、できる限りそれを少なくしていくことは当然これは努力しなきゃならぬことと考えておるわけであります。

木島則夫民社党

○木島則夫君 これは非常にむずかしい問題でございます。私どもも鋭意検討はしてまいりますけれど、どうでしょうか、長官の頭の中にある目安の数字と申しますか、そういうものはございますか、いま。

正示啓次郎自由民主党・自由国民会議経済企画庁長官

○国務大臣(正示啓次郎君) どうも木島委員の非常にやっぱり巧みな弁舌で、つい私ども引き込まれるんですが、現実に通産省へ出てきておるのはわずか先ほどの二社だけでございます。そのほかはいろいろ報道されていますが、まだ通産省においても的確に内客をごらんになっているわけではございません。いわんや私の方は間接的でございますので、これを通産当局が厳密に審査されました上で御協議があるものと考えております。したがって、私の頭の中には、もうただ来年度の物価がことしの四・九%より余りひどく上がらないように、できる限りみんなひとつ力を合わして消費者物価の騰貴を抑えていこうというぐらいの気持ちは非常に強くございますけれども、電力料金の値上げによってどのぐらいというふうな、まだおぼろげながらのイメージも出ていないわけでございます。

木島則夫民社党

○木島則夫君 さて、これも先ほどから御論議がございまして、私非常に制限された時間の中でございますのでむずかしいんでありますけれど、相次いで実施されてきた石油製品の引き上げは、これはもう日本経済、われわれ国民一人一人の生活に非常に大きな影響を与えてきた、与えるであろうということをわれわれは配慮をしながら、実は七月の三十一日、政府に対しまして私どもの党が、石油製品の買い占め及び売り惜しみの防止に関する申し入れを行ったわけでございます。かいつまんで申し上げれば、当時は軽油とか、まあ漁業関係の方あるいはトラック関係の方の油が足りないとか、非常に逼迫した状況がございましたね。こういう情勢をにらみながら、石油製品の価格が急激に上昇しつつあり、同時に買い占め、売り惜しみ——現在、抱き合わせの方がむしろ問題にはなっておりまずけれど、当時としてはこういった買い占め、売り惜しみと判断されるような行為が行われていることにかんがみ、早急に石油製品を生活関連物資等の買占め及び売惜しみに対する緊急措置に関する法律第二条に基づく特定物資として指定すること。そして価格調査官を速やかに設置して、石油製品の価格動向及び需給状況に関し、立ち入り調査をも含めて必要な調査を行う。つまり強力な行政指導が必要だということを政府にはっきり申し上げております。七月の段階と現在の段階とでは多少のニュアンスの違いがあることは承知をいたしておりますけれど、その必要性においては変わっていないと思います。なぜ行政指導をなさらなくてもいいのかということであります。  これ、もう時間がございませんから、私が言いたいことも含めてひとつ御質問さしていただきたい。どうなんでしょうか。需給の関係がそれほど前のときよりも逼迫をしていないとか、その見通しというものが必ずしも暗くないというような先ほどからのお話がございました。多少意地悪な見方をさしていただきますと、いま行政整理とか行政改革をやかましく叫ばれている折に、また物価調査官とかGメンとかをたくさんふやすことは一体どうだろうかというようなこととか、なまじそんなことを人手不足でやった日には、第一次の石油ショックに見られたように、いま情報社会、交通が発達した段階で、どっか一夜にして物がなくなっちゃったり、隠れたり便乗値上げが行われると、なまじそんなことをちょこちょこやったって、これはもう火をつけるようなものだというような危倶があってのことなのか、それとも客観情勢を踏まえて、いや大丈夫なんですよということなのか、ひとつ割ったところを長官から承りたいと思うんです。

正示啓次郎自由民主党・自由国民会議経済企画庁長官

○国務大臣(正示啓次郎君) 先ほど来ほかの委員の方々にも繰り返し御説明いたしましたように、まずわれわれは、これはもうわれわれ政府全体が今日の事態に対処していく基本的な方向は、石油を初めとする重要な物資について需要と供給を適合さしていくことである。これを市場機構といいますか、自由主義経済の基本的な原理に即応してやっていく。そこで、木島委員の方から党のお考えというものもかねがね出しておられることは承知いたしておるんですが、これ前回やりましたときと非常に事情が違うわけでございまして、われわれは、いま申し上げたような基本的な政策において、今日まで一応まあ所期の目的を達成しておるわけでございます。ここで法律を発動いたしましていろいろと規制を加えるということが、これが果していいか悪いか、その点が大変大事な点であると考えております。もちろん事態の急変があった場合に、そういうことが絶対あり得ないということを申し上げておるわけではございませんが、今日までのところは、るる御説明をいたしましたような成果を上げておりますし、なお努力の余地がございますので、その線で努力を続けていきたい、これが私どもの結論でございます。

木島則夫民社党

○木島則夫君 とにかく物価対策というものが国民生活安定のために一番大事でございますから、あるいはガソリンであるとか、そのほかガスであるとかLPGであるとか、そういうものの安定供給確保というものに万全をひとつ期していただきたい。そして一シーズンの中でもう価格が揺れ動いたり、一体灯油が確保できるのかできないのかということをはらはらはらはらしながら生活をするということは、これもう大変なやはりショックですよ。本当にこれは大変なことです。これはお答えは結構です。そういうことのないようにひとつ通産省の方々も協力をしていただきながら、物価対策に万全を期していただきたい。  もう私は時間がございませんから要望だけ申し上げておきます。せっかく通産省の方に残っていただいて恐縮でございましたけれど、私も先ほどからここでお述べになった各委員の要望されたこととほぼ一緒でございます。ひとつその点もおくみ取りをいただきたい。  経企庁長官、これから正月になります。正月用品の確保、もちろん安くであります。いい品をであります。そういうものにもひとつ全力投球していただきたいということと、私はこの物価委員会でもしつこくしつこく言ってきた問題が一つあるんです。  それは、前小坂経済企画庁長官にも申し上げてまいりましたけれど、都市出身議員として、余りにも肉が高いというんです。そして、市場メカニズムがほとんど入らないような状況で肉が提供されているのはおかしい。それをもっと市場メカニズムがたくさん入るような形でうんと安く供給をふやせば、小坂前長官のお言葉によりますと爆発的な需要が起こると、こうおっしゃっているわけであります。その辺のことにつきましても、次回のこの委員会で御議論はさしていただきますけれど、そのことも踏まえてもう一度ひとつ最後に御決意を伺って私の結びといたします。

正示啓次郎自由民主党・自由国民会議経済企画庁長官

○国務大臣(正示啓次郎君) 何としても必要な原油、その他の海外からの原材料の確保、これは当然のことでございます。  実は、明日から佐々木通産大臣がIEAに出席をいたします。また、ただいま総理とともに訪中をいたしております大来外務大臣もパリのIEAの会議に参ります。これらもすべてその線に沿うております。  なお、十一月二十七日には物価対策の総合的推進を取り決めましたと同時に、私どもは年末年始の物価対策についてきめ細かに各省庁及び公取委、日本銀行、そういうところの物価担当官及び担当者を集めまして細かく年末年始の国民生活の必要とする物資の安定した確保体系を堅持するように、施策を取り決めてその推進に邁進しております。  これからも全力を尽くして努力いたします。

吉田実自由民主党・自由国民会議

○委員長(吉田実君) 本日の調査はこの程度にとどめます。     —————————————

吉田実自由民主党・自由国民会議

○委員長(吉田実君) 継続調査要求に関する件についてお諮りいたします。  当面の物価等対策樹立に関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、本件の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

吉田実自由民主党・自由国民会議

○委員長(吉田実君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  なお、要求書の作成につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

吉田実自由民主党・自由国民会議

○委員長(吉田実君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後五時三分散会

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