農林水産委員会 第1号
- 発言数
- 184 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1979/11/29
会議録
○委員長(青井政美君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。 この際、一言ごあいさつを申し上げます。 去る十一月十六日の本会議におきまして、農林水産委員長に選任されました。はなはだ微力ではございますが、理事並びに委員の皆様方の御支援、御協力をいただきまして、この重責を果たしてまいりたいと存じます。何とぞよろしくお願い申し上げます。(拍手) この機会に、前委員長の久次米健太郎君から発言を求められておりますので、これを許します。久次米君。
○久次米健太郎君 私は、一年ちょっと当委員会の委員長を務めさせていただいたわけでありますが、その間、微力でありますにもかかわりませず、皆さん方の大変な御協力をちょうだいいたしまして、まあまあ大過なく過ごすことができました。この点、非常に感謝申し上げておる次第でございますが、今後は一委員といたしまして、皆さん方とともに農政に協力いたしたいと、微力を尽したいと、かように考えております。今後ともお見捨てなく、よろしくお願い申し上げる次第でございます。 謹んで御礼申し上げます。(拍手) —————————————
○委員長(青井政美君) 委員の異動について御報告いたします。 去る十五日、大島友治君、山内一郎君及び野呂田芳成君が委員を辞任され、その補欠として鈴木省吾君、坂元親男君及び宮田輝君が選任されました。 また、去る十六日、園田清充君が委員を辞任され、その補欠として三浦八水君が選任されました。 —————————————
○委員長(青井政美君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動及び私が委員長に選任されましたことに伴い、理事が三名欠員となっておりますので、この際、その補欠選任を行います。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(青井政美君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に岩上二郎君、片山正英君及び北修二君を指名いたします。 —————————————
○委員長(青井政美君) 調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。 本委員会は、今期国会におきましても、農林水産政策に関する調査を行うこととし、その旨の調査承認要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(青井政美君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。 なお、要求書の作成につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ごございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(青井政美君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(青井政美君) 農林水産政策に関する調査を議題といたします。 まず、昭和五十五年度の水田利用再編対策案について、武藤農林水産大臣から説明を求めます。武藤農林水産大臣。
○国務大臣(武藤嘉文君) 農林水産委員会の開催に当たりまして、一言ごあいさつを申し上げますとともに、五十五年度水田利用再編対策につきまして、農林水産省が現在取りまとめております案の趣旨を御説明さしていただきます。 今日、農政は、経済基調が変化する中で、米需給の不均衡、経営規模拡大の停滞等の問題に直面をいたしております。八〇年代の到来を控え、農業の将来に明るい展望を開くためには、将来の農業のビジョンを明らかにし、長期的な観点に立った政策の推進を図ることが肝要であります。 現在、農業の長期展望とこれに関連した施策のあり方につきまして、明年春に結論を得ることを目途といたしまして、農政審議会において検討を願っておるところでありますが、私といたしましては、これらの検討結果等を踏まえまして、強力な農政の展開を図ってまいりたいと考えております。 当面する農政の最大の課題である米の過剰問題につきましては、五十三年度から、農業者、地方公共団体等、関係者の御理解と御協力のもとに水田利用再編対策を実施してまいったところであります。その実施状況を見ますと、初年度においては目標を一二%上回る実績を上げていただき、また、本年度におきましては、地域農業の再編成を促進する観点から、転作の一層の推進に取り組んでいただきました結果、昨年度実績をさらに上回る実施が見込まれております。 しかしながら、最近の米の需給は、消費の引き続く減退と反収の向上によりまして、一段と過剰の度合いを強めており、きわめて憂慮すべき事態となっております。 すなわち、古米の在庫量は、輸出用などにおいて鋭意処理をいたしてまいりましたものの、なお、本年十月末で国民の大体七カ月分の消費に匹敵する六百五十万トン程度となっており、これ以上の古米在庫量の累積を避け得るよう、速やかに需給均衡の回復を図ることが、食管制度の維持を含め、農政についての国民の支持を得るためにぜひとも必要であると考えております。 このため、五十五年度の水田利用再編対策の進め方につきまして、あらゆる角度から検討を重ねてまいりました。 御承知のとおり、第一期三年間は、原則として転作等目標面積を固定する方針で臨んできたところでありまして、この方針を貫きつつ需給均衡を図る方策がないかという点についても真剣に検討いたしましたが、諸般の事情から、この際、需給計画の見直しをせざるを得ないとの判断に至った次第であります。三年間固定という理解のもとにこの対策の推進に取り組んでこられた関係者に多大の御迷惑をおかけすることにつきましてはまことに申しわけなく思っており、また、需給の見通しが結果的に甘かったことにつきましてはまことに遺憾に存ずる次第でありますが、委員各位の御理解を、ひとつこの点切にお願いを申し上げたいと考えております。 需給計画の見直しの内容につきましては、後刻、事務当局より説明をいたさせますが、五十五年度の単年度の需給均衡を図ることを基本として見直すこととしております。 このような改定は、まことにやむを得ざる緊急措置でありまして、転作奨励補助金の水準やその仕組み等につきましては、第一期水田利用再編対策の最終年度ということで、基本的にはそのまま維持する方針でございます。 もちろん、米の消費拡大につきましても、国内資源に依存する食生活の見直しを基本として、学校給食への米飯導入の強力な推進、米食の普及啓蒙活動の強化、需要に見合った良質米の安定的供給等、各般の面から今後とも全力を挙げて取り組んでまいります。 また、転作の円滑な推進を図るため、排水対策を初めとして、転作条件の整備のため各般の施策を進めてきているところでありますが、今後とも、関係施策の充実を図るべく、厳しい財政事情のもとではございますが、最大限の努力を傾注してまいる所存であります。 以上、五十五年度水田利用再編対策案の趣旨について申し上げましたが、農林水産省といたしましては、今後とも、米の需給均衡の回復と農業生産の再編成に全力を傾注してまいる覚悟でありますので、委員各位の御理解と御支援を切にお願いを申し上げる次第であります。
○委員長(青井政美君) 二瓶農蚕園芸局長。
○政府委員(二瓶博君) 五十五年度水田利用再編対策案に関します補足説明を申し上げます。 現在検討を進めております五十五年度の水田利用再編対策の内容につきまして、お手元に配付いたしております資料、二種類あると思いますが、その中の「昭和五十五年度の水田利用再編対策の推進について」、これに即しまして御説明を申し上げたいと思います。 まず第一は、基本方針でございます。 御承知のように、水田利用再編対策は、米の需給均衡を回復し、需要の動向に適切に対応し得る農業生産構造を確立することを目指して、おおむね十カ年にわたり実施することとして、昭和五十三年度から発足したものであります。発足する際、その基本的考え方等について閣議了解——「農産物の総合的な自給力の強化と米需給均衡化対策について」という閣議了解でございますが——が行われており、また、その中で、対策の第一期は昭和五十三年度から昭和五十五年度までの三カ年とするとされております。五十五年度の水田利用再編対策は、この閣議了解の趣旨に即し、第一期の最終年度として実施することを基本的考え方といたしております。 転作等目標面積及び米の事前売り渡し申込限度数量の改定が必要となった事情につきましては、先ほど大臣から説明がありましたが、米の需給について補足して若干御説明申し上げます。 まず、米の一人当たり消費量は、従来から年率二%程度の減少が続いておりましたが、消費拡大努力にもかかわらず、五十三年度総需要量は、現行需給計画千百七十万トンに対し千百三十万トン台と、大幅に落ち込むことが見込まれております。また、生産面では、同じく現行需給計画上の千百七十万トンに対し、五十三年産米は、天候に恵まれたこともあり、千二百五十九万トンとなり、さらに五十四年産米は千百九十七万トンになることが見込まれております。 このような状況の中で、本年度から第三次の過剰米処理を計画的に進めることといたしておりますが、これにより本年すでに処理された数量を差し引きましても、なお、政府の古米在庫は、五十四年十月末で約六百五十万トンに達することが見込まれております。 このような需給事情のもとで、五十五年度の水田利用再編対策の進め方について、関係方面の意見も聴取しつつ、慎重に検討を進めてまいりました。 その過程で、五十四年度におけるような自主努力による方式の可能性についても真剣に検討いたしましたが、需給ギャップの大きさや、本年の転作面積の増加に見られる地域間のアンバランス等から見て、この方式では、需給均衡を早急に回復するためには不十分と考え、この際、一部に御批判はあるものの、需給計画の改定に踏み切らざるを得ないとの判断に至ったものであります。 次に、需給計画の改定案の内容について、お手元の資料の二ページで御説明をいたします。 考え方といたしましては、できる限り五十五年産米の単年度需給均衡を図ることを基本として算定しております。 このような考え方に立って、まず、転作なかりせばとした場合の潜在生産量につきましては、当初計画では千三百四十万トンとしておりましたが、平年反収の予想以上の向上傾向を織り込んで、千三百六十万トンとしております。 総需要量については、当初計画では千百七十万トンとしておりましたが、最近の需要の実勢を踏まえつつ、一方で消費拡大努力の効果をも見込んで、千百十五万トンといたしております。 要調整数量は、潜在生産量と総需要量の差でありますが、従来の百七十万トンから二百四十五万トンへと、七十五万トン拡大するものと見ております。 予約限度数量については、当初計画では八百三十万トンとしておりましたが、総需要量の千百十五万トンから農家消費等の三百三十万トンを差し引いた七百八十五万トンといたしております。農家消費等は従来三百四十万トン見ておりましたが、これを十万トンの減と見込み、このため、需要の減少量五十五万トンのうち四十五万トンだけが予約限度数量の減に結びつくものとしたものであります。 次に、転作等目標面積についてでありますが、ただいま御説明した要調整数量に相応した五十三万五千ヘクタールとすることにいたしております。これは一ページの方の三のところに書いてございます。 水田利用再編奨励補助金の単価は、五十四年度と同様とする方針であります。また、対策の仕組みについては、五十五年度は第一期中でもあり、原則として五十四年度と同様とする考えであります。なお、運用の細部については、実情に即するよう、所要の見直しをしたいと考えております。 最後に、転作条件の整備についてであります。 転作の推進と定着化を図るためには、転作条件の整備を進めていくことがきわめて重要であります。このため、従来から排水対策を初め、生産、流通、営農指導等、各般にわたり関連施策の充実に努めてきております。厳しい財政下にありますが、転作条件の整備に今後とも全力を挙げて取り組んでいく考えであります。 なお、今日の米の過剰をもたらした重要な要因の一つは、米の消費の減退でありますので、米飯学校給食の計画的推進、米食の普及啓蒙活動の強化、需要に見合った良質米の安定的供給等、各般の面にわたり、米を中心とした食生活の見直しを基本とし、今後とも米の消費拡大に格段の努力を傾注する所存であります。 以上をもちまして、私の補足説明とさせていただきます。
○委員長(青井政美君) これより質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○丸谷金保君 けさの日本農業新聞を見ますと、農林大臣は、需給の見通しが甘かったということで、昨日の衆議院の農水委員会で遺憾の意を表明したわけです。間違いございませんですね。
○国務大臣(武藤嘉文君) そのとおりでございます。
○丸谷金保君 この遺憾の意という言葉なんですが、もともとこれは外交上の言葉として使われ始めたんです。外交上で遺憾の意を表明するということは、相手方に対してまことに申しわけなかったということの意味なんですが、大臣もそういうふうな意味で使われたんでしょうか。
○国務大臣(武藤嘉文君) この問題につきましては、五十三年度から農家の皆さんにも御協力を願い、また地方公共団体、農業団体、それぞれ御協力と御理解のもとにやってまいりましたことでございまして、それがこういう形で改定せざるを得ないというところへ追い込まれたことに対して大変申しわけがない、こういう気持ちでございます。
○丸谷金保君 それからもう一つ、同じくペナルティーについては、閣議決定以上の十四万四千ヘクタール分についてはかけるかかけないか検討しておると、こういう答弁もございます。この検討中というのは、逆な意味で、やらないと。やらないというのは、検討しているというか、ペナルティーをかけないということを検討しているんですから、ペナルティーをかけるというときに検討という言葉で逃げるのがこれまた国会の何か常識のようですが、この検討中というのは、ペナルティーはやるというふうに解釈していいんですか。
○国務大臣(武藤嘉文君) これは農蚕園芸局長からきのうその点については答弁をいたしておりますので、園芸局長から答弁をさせます。
○丸谷金保君 答弁は園芸局長ですけれども、あなたはやっぱり主管大臣なんですから、局長がそういう答弁をしたのはどういう意味かということをあなたに聞いているんです。
○国務大臣(武藤嘉文君) これはいろいろと、きのうも大分この点御議論がございまして、正直いままだ検討中ということで結論を出していないということでございます。
○丸谷金保君 検討中というのは、大体日本語ではいまほとんど否定のときに使うんです。まずことしじゅうにはそういう問題に触れない、検討中、検討中、検討中というのが常識なんです。ずいぶんいままでそういう体験をしてきておりますし、私も町長時代、答弁のときには検討中という言葉をよく使いました、これは大体やる気がないときに。そういう意味かどうかということを聞いているんで、やる気はあるんですか、ペナルティーをかけないということを。かけないということを考えて前向きに検討しているんですか。これは局長。
○政府委員(二瓶博君) 公平確保措置を五十三万五千ヘクタールベースにかけるのか、それとも、従来どおりの三十九万一千ヘクタールベースにかけるのか、どちらにするかということにつきまして内部で検討をいたしておるわけでございます。五十三万五千ヘクタールも、正規の転作等目標面積ということからすればこれにかけるのが筋であるという理屈もございます。なお、また他方、三十九万一千ヘクタールベースにかけて、この上積みの十四万四千ヘクタールベースにかからない形にした方が転作推進上もかえって実効が上がると、そうさしてもらいたいという声も相当強うございます。 したがいまして、その辺をどちらにするかということについて鋭意検討しておるということでございまして、それをかけないとかかけるとか、どちらにウエートを置いて言っているかということにつきましては、どちらという予断なしに、むしろどちらにするか鋭意検討をしておると、こういうことでございます。
○丸谷金保君 きのうもこの面は大変問題になった点でございますが、これどうなんですか、いま大臣は申しわけないと言っていますわね。閣議では明らかに、三年間はこれ以上やらぬということを決めているわけでしょう。それを、見通しを誤ったから今度はやらなきゃならぬと。ですから、持って回って農業団体の方の自主減反だというふうな形をつくりましたわね。この自主減反という農業団体の考え方を受けて、昨日の論議の中におきましても、しかし、そうは言っても、自主減反は総量としてやるから、これの各都道府県に対する数字その他については農林省からおろしてくれと、こういうことになってきたんで農林省でやらざるを得ないんだと、こういう答弁だったんですが、そのように聞いておりますけれども、そのとおりですか。
○国務大臣(武藤嘉文君) 五十四年度につきましては、農業団体が自主的におやりをいただきまして、最初の目標はたしか約一割を目標にされてやっていただいたと承っております。結果的には七・九%にとどまったわけでございまして、今回は、五十五年度につきましては、そのような事情を踏まえ、きのうも議論がございましたが、先ほど局長の説明の中にもございましたように、どうしても今回は二百四十五万トンに相当する分について調整を、いわゆる目標を変えざるを得ないということで五十三万五千ヘクタールが出てきておるわけでございまして、これを五十四年度の実績見込みと比較をいたしますと大体一三%以上という形になるわけでございまして、それを実現をしないとより一層需給のバランスが崩れていくということで、最終的には食管の根幹を揺るがすおそれもあるという心配をいたしまして、この際政府でもって、大変恐縮でございますけれども、原則として三年間は変えないということでございましたけれども、今回は改定をさしていただきたい、こういうことでお願いをしておるわけでございます。
○丸谷金保君 これ、ペナルティーをかけるということは、十四万ヘクタール云々以前の問題として、法的にもきわめてまだ解明されていない、論議を残したまま現実だけが今日進んでおります。そういう中で、農民の側は大体毎年政府の指示した目標を達成してきているわけです、一〇〇%以上に。この方に約束より上回ったものを来年度割り当てて、それにペナルティーをかけるかかけないか検討しているというんでしたら、申しわけないという側のペナルティーはどうなるんです。どういうふうにかけるんです。申しわけないあなたたちの方はどういうペナルティーを受けるんです。
○国務大臣(武藤嘉文君) 私ども大変目標の甘かったために御迷惑をおかけするということに対しては大変申しわけないという気持ちでございます。あわせて一方、やはり農業というものは需要に見合った形で供給が国民に対して安定的になされるということが目的だと思いまして、いま米においては非常に六百五十万トンというような在庫が出てきた。一方においては、いろいろお願いをしておりましたおかげさまで自給率が少しずつ高まってきておりますが、いまなお麦、大豆その他につきましては非常に自給率が低いわけでございまして、将来を考えれば、また来年の春に農政の見直しをやらなきゃならぬと思っておりますが、いずれにいたしましても、そういう方向をいろいろ見ておりましても、私どもこの際ぜひひとつより多くの転作面積を実現をしていただけるように御協力を願わなきゃいけないわけでございまして、そういう形から、まことに見通しの誤ったことについては申しわけがないと思っておりますけれども、ぜひ今後はそういう方向でいきたいという気持ちからこのようなお願いをしておるわけでございます。
○丸谷金保君 どうも答弁になっていないんですけれども、答弁になっていない中でもさらにまたきわめて重大な発言を農林大臣はいましております。農業というのは需給に見合った生産を達成するのが目的だとおっしゃいましたね。間違いございませんね。
○国務大臣(武藤嘉文君) 需要。
○丸谷金保君 需要ですか。農業基本法の第一条、第二条、目的、この中で日本の農業の規定、どういうふうに規定しておりますか。農林大臣、農業基本法読んだことないのか、あなた。
○国務大臣(武藤嘉文君) 第二条の第一項に、「需要が増加する農産物の生産の増進、需要が減少する農産物の生産の転換、外国産農産物と競争関係にある農産物の生産の合理化等農業生産の選択的拡大を図ること」、こういうことでございます。
○丸谷金保君 単に需要に見合っただけ生産するのが目的じゃないでしょう。そんな考えだから農業政策がこういうふうにおかしくなってくるんです。基本法の精神は、全体のバランスをとりながら一ただ単に自由競争の原理の必要なだけつくるというふうなものじゃないんです。それからもっと突き詰めていけば、国民の食生活、こういうものを守っていくというこういう基本的な理念も農業にあるはずなんです。一般の経済性だけで、いまの大臣のような答弁というのははなはだこれは遺憾です。私はこれは申しわけないと言っているんじゃないんですよ。もう少しそこら辺はきちっと踏まえて答弁をしていただかないと。まあ新大臣ですから、余りそのことについて追及いたしませんけれども、きわめて重大な問題だというふうに御理解をしておいていただきたいと思います。 それで、そのペナルティーの問題ですが、私がいましつこく聞いているのは、申しわけないとあなた言っておられる。農民の側はちゃんと約束を果たした、そして閣議で決めて三年間やらぬと言って、前農林大臣もこの席でもはっきり答弁しているんですよ、そういうことを、三年間はやらないのだというような意味を。そうすると、これは鈴木農林大臣のときに私は改めて聞いたんですが、前々農林大臣が国会で発言したことについては責任を持ちますかと。それは自民党の内閣だし、それが続いているんだから、当然責任を持たなければならぬと、こうおっしゃっているんです。あなたも当然それは持っていると思うんですよ。だから申しわけないという言葉が出てきたんだと思います。そしてちゃんと約束どおりやった方に、約束以外の分を振りつけるのにペナルティーを検討中だというのだったら、申しわけないというあなたたちの側に一体どういうペナルティーをかけなきゃならないのか。われわれの方に申しわけないと言えばそれで済むということなんですか。どうなんです。
○国務大臣(武藤嘉文君) いずれにいたしましても、きょうのこの参議院、きのうの衆議院のそれぞれ農林水産委員会におきます御意見も貴重な御意見として承らしていただきながら考えていかなきゃいけないと、こう考えておりまして、大変恐縮でございますが、検討をしておるということは、どちらにも傾いていない形で検討しておるというふうに受けとめていただきたいわけでございます。
○丸谷金保君 しつこいようですが、どちらに傾いてもいないんじゃ困るんです。申しわけないと言っているんですから、そうすれば当然ペナルティーというのはかけない方に傾いていなきゃならないでしょう。おたくたちの方にもペナルティーという言葉を使います、責任があるんですから。あなたたちの側の責任は申しわけないと、遺憾の意を表明したということの言葉だけで済んで、十四万四千ヘクタールについてはまだどちらにも傾いていない、真ん中だというのじゃちょっと不公平過ぎませんか。だから、この点についてはやっぱり農林大臣、勇断をもって政治的な判断をしていただかなきゃならぬし、検討しておるということは、かけない方に傾いているというふうに理解してよろしいですか、どうですか。
○国務大臣(武藤嘉文君) まあ、いろいろといままで事務当局として考えてきておるところもあるようでございますが、いずれにいたしましても、最終的に決めさしていただくときには十分御意見を尊重しながら決めさしていただきたいと、こう考えております。
○丸谷金保君 尊重してくれると言うんですから、尊重していただくということでこの問題は終止符を打ちたいと思います。地方自治体と違って、御承知でしょうが国会は議院内閣制です。議院内閣制ということは、野党のわれわれにも責任はあるわけです。しかし、与党の議員さんの責任はもっともっと大きいし、これはもう理事者と一体のものです。ですから、そういう点で、この席で尊重するとおっしゃったことの重要性という、ここにもたくさん与党の議員さんおられますし、お聞きでございましょうから、十分ひとつ事務当局の方で踏み締めていただきたいと思います。この点について、事務当局の方の見解もひとつ開いておきたい。
○政府委員(二瓶博君) ただいま大臣から、御意見を尊重しながら決めさしていただきたいという答弁をいたしました。当然、私の方といたしましてはその大臣の意を体しまして考えたいと思っております。その上で、最終的には大臣の御判断で決めていただくということでございます。 なお、この際ちょっと付言さしていただきたいと思いますのは、ペナルティーという用語をお使いになっておられるのでございますが、この公平確保措置といいますものは、そういうペナルティーとか罰則とかいうようなたぐいのものとはわれわれ考えておらないわけでございます。都道府県段階で目標が未達成というようなことがあった場合に、翌年度におきます転作目標面積等の加算をするとかという、そういう補正措置であります。そのねらいとするところは、転作協力者と非協力者との間の不公平が出ないようにというための行政上必要最小限の措置というふうに理解をしておりますので、その点だけ申し添えておきたいと思います。
○丸谷金保君 私もこれはペナルティーという言葉そのものに問題があると冒頭申し上げたことにお答えいただいたようなわけですけれども、このことで非常に問題として残るのは、これ以上割り当てをするとゼロになるところも出てくるわけですね。もう農業経営上水田耕作のできないというような農家、残ってもわずかばかりの端数。もう出ておるんです、現に。たくさん出ております。自治体でさえも出ておる。自治体の中でもうゼロになったところもある。こういうところはどういうふうなペナルティーになります。もうないんですよ。地域ごとに割り当てだけ来るんです。
○政府委員(二瓶博君) 公平確保措置は、都道府県レベルでもって目標が未達成の場合に翌年度の目標面積等にその未達成分を加算をいたします、あるいは予約限度数量はそれに見合ったものを考慮しますということでございまして、都道府県ベースで考えておるわけでございます。五十三年度におきましては、大阪府がそういうケースがあったということが実績でございます。
○丸谷金保君 そうですね、農水省としてはやっぱりあくまで都道府県が対象ですわね。その中のことについては、もう全く知事の裁量権の中で行わせるということになるわけですね。大変しつこいようですが、重ねて御答弁願います。
○政府委員(二瓶博君) 都道府県段階で未達成ということにおきまして、その未達成分につきまして、国の方でその都道府県目標面積の加算措置をとるわけでございます。そこで、今度は県の方がこの加算されたものを市町村に割りつけるという話になるわけでございます。その際に、やはり未達成の町村といいますものが県内等にあるわけでございますが、その未達成の町村につきまして国から加算された分について加算をしていく、そういう姿でおりていくということを考えておるわけでございます。 それで、ただ県が達成を県ベースでしておる、ところが県の中でも達成と未達成があるということである際に、その未達成の分について公平確保措置みたいなことを考えるかどうかということは、これは全く県の方にお任せをいたしておる、こういうことでございまして、国の方の場合は、県ベースで未達成の場合に加算をするということを規定をいたしておるわけでございます。
○丸谷金保君 そこで、県別のこの配分の問題になってくるんですが、あくまでも知事に、都道府県にその中のことを任せるということになりますね。そうしますと、この格差がございますでしょう。これは、知事の方でおかしいじゃないかと言って断ったらどうなります。
○政府委員(二瓶博君) 三十九万一千ヘクタールを配分いたしました際も、最高は北海道の三四・九%ということで、下の方は五・九%ということで、各県とも相当の格差が出ております。そういうことでございますが、今後さらに上積みをするというようなことでいずれ配分をしなくちゃならないわけでございますが、格差があるからということでこれは返上をするといいますか、そういうことがどうかということでございますが、こちらといたしましては、そういう際にも根気強く受けていただくように努力をしたいと、こう思っております。
○丸谷金保君 要するに、法的権限で押しつけるということはできないというふうに理解してよろしゅうございますね。 それで、毎回論議されていることですが、米の消費拡大、私たちもやっぱり議院内閣制のもとにおいて責任ある野党として再三本委員会においても提言しておりますけれど、一つもわれわれの提言していることというのは前向きに進んでおらないんです。一体どうなっているのか、それらの点について実はもう一回お伺いしたいと思います。
○政府委員(松本作衞君) 米の消費拡大につきましては、生産調整を進めると同時に、ぜひとも需要の拡大を図るためにやっていかなければならなぬことであるというふうに考えておりまして、各般の措置を講じておりますが、一つは米食に対する啓蒙普及ということで、医師会、栄養士等の協力も得まして、国民一般に米食の意味を普及していく。それから二番目は、都道府県、市町村等の行政機関と協力いたしまして地域ぐるみの消費拡大を進めていく。 それから三番目は、特に学校給食におきまして米飯を促進するということのために、五十六年までに週一回の米飯給食を達成するということを計画目標といたしまして、計画達成に文部省と協力して努力をいたしておるわけでございますが、特に本年度からは、学校給食用の米の売り渡し価格を、従来三五%値引きでありましたものを六〇%、場合によりまして七〇%値引きというような形で価格を下げますとともに、できるだけ新米を供給するというような形で原料面からの学校給食の促進を図っておりますが、一方におきまして、共同炊飯施設ないしは弁当持参等に対する加温庫というような施設の助成をいたしまして、この学校給食の促進に努めておるところでございます。 それからまた、米の加工品の利用開発というようなことで、ライスめんとかライスワインとかいうような米を使いました食品の開発のための試験費の助成なり、この開発利用についての普及というようなこともいたしております。 しかし、これらの個別的な消費拡大のほかに、全体の米の流通面におきましてできるだけ消費を伸ばしていきますためには、消費者の好みに合った米の供給をしていくということが重要でございますので、品質に応じた価格を設ける、ないしは品質に応じた供給を促進していくというような面についての努力もいたしておりますし、特に新米の供給率を昨年から、五月までに七〇%新米を食べさせるというようなことで、従来の新米供給率を大幅に引き上げておるというような努力もいたしております。 それとともに、また、小売段階等の、いわゆる政府米の売り渡しの配給組織の中におきましても、できるだけ消費者との対話を深めまして、全体的な米に対する理解を深めるとともに需要の拡大を図っていくというようなことをいたしておりまして、これらを通じてできるだけ米の需要の減退を防いでいこう、ないしは消費の拡大を図っていきたいというふうに考えております。
○丸谷金保君 いまいろんな施策についてお伺いしました。これはもう毎回お伺いしているんです、そういったことは。 で、消費拡大になったんですか。結果が大事なんです、経過はどうでもいいんです。
○政府委員(松本作衞君) 全体として消費の減退が続いておる中でございますので、消費の拡大が成ったかというよりも、できるだけ消費の減退を防ぐというような効果を期待をしておるわけでございますが、五十四米穀年度の政府売り渡し量を見ますと、五十三米穀年度に比べてほとんど減っておらないというような結果も出てまいっておりますので、私どもはこれらの努力が漸次実を結びつつあるものというふうに考えております。
○丸谷金保君 あなたのところから出ているこの表によりますと、とにかく生産調整してからもちっとも消費拡大してないでしょう。拡大の方針は出ています、それからいろいろな話は。それは評論家の話だったらいいんですよ、とうとうとこうやる、ああやるで。しかし、政治の世界ですからね、要は結果なんです。結果としてはちっとも出ていないし、考えているだけじゃだめなんです。もっと抜本的なこと——こうやりました、ああやりましたと言っても、もう本当に答弁するためにああやりました、こうやりましたというようなことですね。全然おたくから出ているこの表を見ましても上がっていない。前年に比べてやや横ばいだから、横ばいだったら何も消費拡大じゃないんじゃないですか。従来の消費拡大の政策は失敗しているんでしょう。大臣、認めますか、どうです。消費拡大ですよ。ずうっと下がってきて、五十三から五十四というのはやや横ばいになった。これ拡大と言うんですか、日本語で。いままでのこの何年間かの消費拡大運動というのは拡大につながらなかったでしょう。これをしも成功と言いますか、失敗と言いますか、どうです。大臣、どう思います。
○国務大臣(武藤嘉文君) いま食糧庁長官が申しましたように、確かに先生の御指摘の拡大という意味で、数がふえていったという考え方からいけば拡大じゃないと思います。しかし、一つの、私は日本人のやはり生活様式あるいは食生活、こういうものが変わってきておることも事実だろうと思います。その中で、米の消費をより減らないようにということを努力をしてきた結果、それがいまの横ばいになったんじゃないかと、こういうふうに私は受けとめていいんじゃなかろうかと思いますが、しかし、正直、消費の拡大という言葉を使う以上は、やはり数量が少なくとも少しでもふえるように努力をしなきゃいけないということは私も考えますので、きのうも衆議院でも私お話を申し上げましたが、たとえば新米、古米、この混合率の問題などにももっとメスを入れていかなきゃいけないと思います。あるいは消費者により喜ばれる米がより多くつくられるように努力をしなきゃいけないと思います。あるいは加工関係におきましてもまだまだ見直すべき点は私はあるのではないかと考えておりまして、できる限り量がふえるように努力をしていきたいと思っておるわけでございます。
○丸谷金保君 まあ言葉じりをとらえるようで本当に申しわけないんですが、それは皆さん方の考え方がそうだからそういう発言になるんだと思うんです。拡大ということはうんとふえることを言うんですよ。少しでもふえるように努力したいというのは、これは拡大という言葉を使うのはおかしくないですか。拡大と言うからには、おうなるほど、というふうにふえるから拡大と言うんですよ、言葉は。どうですか、拡大という言葉はそうでないんですか。ですから、私の聞いているのは、そういう拡大ということの立場から見れば、この数年間の消費拡大政策というのは失敗したんでしょうと。大臣、ひとつ素直に、なったばっかりだからいまのうちはまだいいですから。ああそうだ、失敗だったと、思っているんでしょう、腹の中で。どうですか。少々上がればいいなんということじゃとても農民は救われないですよ。思い切ったこれは政策を打ち出さなきゃならぬ。お役人さんの事務ベースで事が処理できるような問題じゃもうないんです。このことについてどう思います。
○国務大臣(武藤嘉文君) 先ほど申し上げますように、たとえば私は国民の食生活、生活様式が変わってきたがために、嗜好の変遷もございましてこういう形にある程度なってきたと思うのでございます。そういう点においては、まあこの間も私、いわゆる炭水化物とそれから脂肪とたん白質のとり方は、非常にいま日本の食生活は理想的な姿だと聞いておるわけでございますけれども、その中にあって、いわゆる炭水化物の穀物のとり方、これが何も、麦をとるのかあるいは米をとるのか——同じ炭水化物でございますから、そういう点において、よりお米が消費がふえるような、その辺に努力をしていかなければならないんではなかろうかと。こういう意味において今後やっていかなきゃならないと思いますが、いままでの失敗であったかどうかという点につきましては、率直に言って、そういう一つの食生活の非常な変化の中で十分対応がまだし切れていないという点はあるかと思いますが、失敗という表現まで言えるのかどうかという点については、私はそこまで言うべきかどうかという点については少し疑問を持つわけでございます。
○丸谷金保君 私は、政治というのはやっぱり結果だと思いますので、結果を見れば失敗はこれはもう明らかなんですよ、拡大と言っていて拡大にならないんですから。それをしもまだ、そう言えるかどうかはなかなかむずかしいところだなんというふうな、そういう体質の中に抜本的な米の消費拡大対策を進め得ない問題があるのではなかろうか。これは、農水省の皆さん方はそれぞれのセクションの中では本当に血みどろの努力をしていると思います。そのことを私たち疑うわけではないのです。それはもう本当に気の毒なくらい一生懸命がんばってくださっている。ただ、そういう段階でもう済まないのです。このことを大臣認識して、これは国の政治の中でどうするのだということでなければ、農水省のお役所の中で悪戦苦闘されただけでこの問題が解決すると思わないのですが、その点についてはどうですか。
○国務大臣(武藤嘉文君) 先ほども触れましたが、いままでのいろいろやってまいりましたことにひとつメスを入れまして、今後の問題については私もできる限り積極的に消費がふえてまいるようにこれは努力をしたい、こう思っております。
○丸谷金保君 そこで、提言なんですが、ひとつ大臣聞いてください。 これは前にも話したことがあるので、農水省の皆さんは御存じなのです。一つは、学校給食炊飯システムセンター構想。これはパンフレットもそちらにいっています。いまの学校給食の制度、なかなか一気に進まない理由は何か。たとえば週二回あります。頼んでいるところは、大体いままでパンを入れていた業界に頼むのです。いいですか、うまい御飯が出てこないのが常識なのです。調べてごらんなさい。こういう問題が一つあります。ですから、私は、前々から提案しているのは、米どころに思い切って三万食、五万食、十万食というような単位の、おいしい米を炊けるセンターをつくるべきだと。たとえば十万食で計算してみますと、私の計算では、四億あれば食器から配送のおひつから車から全部そろうのです、十万食。 それで、子供たちが週に二回とか弁当を持ってくる。これも、きょうは文部省にも来てもらっておりますけれども、都会でPTA会の世論調査をすると、パン食の方がいいという世論がたくさん出てくるのです。なぜなら、お母さんたちがめんどうだから。そのためにわざわざ御飯を炊かなきゃならない。ですから、世論調査の結果は、米飯反対だ、うちから持ってくるのならと、こういうことになっちゃうんです。みんなそういうデータだけで、どうも学校給食に米飯というのはなかなか進まない。ですから、少なくても十万食単位で四億あれば一カ所できるのです。いまの施設で大体三時間でできます。もうそういうことは、たとえば温泉地帯の旅館組合なんかもやっていますよ。御飯にして配給しているのです。それを、いま各自治体がやっている既存の、パンを中心としたそういう学校給食施設にくっつけようとするから町村長も無理があるのです。私はこれは何十人もの市町村長に聞いてみました。いやそういう方式であればこれはまた考え方違えるなと、こういう話があるのです。 そして、その予算ですけれども、そのうち半分補助金、これは文部省は、学校給食補助金は文部省だと、こういうことに必ずなると思います。そうすると農水省だけでいかないのですから、もう農林官僚だけの手には負えなくなるのです。残りの二分の一、農林中金のお金も余っていますから、利子補給して起債を認めるということです。それから、米飯地帯の市町村は一部事務組合をつくる。運営はその一部事務組合で行う。そして五〇%の起債を認めて、それの今度は起債の元利償還額、これは地方交付税の基準財政需要額の中にルールをつくって算定する。そうすると、これは自治省の問題なんです。それから、それらの設備をするののいろいろな税がかかります、メーカーにも。これらの減免の措置は大蔵省で考えてもらう。それから、今度はいよいよお米です。お米は絶対に新米を使うこと。これに農水省が助成をする。減反に助成するよりはずっといいと思います。働かないでお金をもらえるなんというようなことが長く行われたら大変です。そうすると、それは予算措置としてもその分が回りますから必ずしも不可能なことでない。それから運営、これについては、一気にルール計算できなければ、自治省の方でそれぞれやったところについて特別交付税、あるいは文部省の方で学校給食補助金というふうな形、少なくても四百億あれば百カ所できます。一遍にできなければ一つか二つ、どこか、得意のモデルケースというやつで至急に手をつけていただきたい、来年度予算にでも。やるという地域があります、私はそれを何カ所か確認しています。どこもやらないのだというなら相談してください。私はそれをやる地域を見つけ出します。農民が恐らく、それをやらないと言えばその地域の市町村長はこの次の選挙は危ないということになるくらい燃えると思いますので。そしてまた、これだと、そんなに市町村の財政を圧迫しないで、しかも米地帯の市町村としては一つできるわけです。 くどいようですが、これで少なくても私は二十万トン以上一気に消費が拡大すると。ただし、そのことよりも、先ほどから大臣が言われておる、嗜好が変わってき生活様式が変わってきたという中には、一番大きな問題は、何十年かにわたって米離れの学校給食をアメリカの占領政策の引き継ぎとして、脱脂粉乳までアメリカからもらって行ってきたところに問題があるのです。それは一時期食糧がなかった。当然それは早くに切りかえなければならなかったのですが、これは農林省というよりも文部省の方では、パンを食べれば頭がよくなるなんてね、こんなようなことが巷間流れて、味の素をたくさん——まあこれはちょっとよけいなことですが、というふうなとんでもないデマが飛びまして、そういうことがずっと流れていて続いてきておりましたが、一番根本は、やっぱり子供の嗜好からきちっとおいしい米になれさせることです。おいしい米になれていれば、たとえば家庭で電気炊飯器でもってきのうの御飯がまだほかほか温かいからといって出してきても、お母ちゃんこれ違うよと。学校で食べる御飯はもっとおいしいよということにもなるんです。しかし、おいしい米を食べていなければ、いまのお米、御飯はこんなもんだということで、御飯というのはまずいやと。こういう思い切った努力を、ひとつ大臣、やっていただきたい。 これはもう農水省だけの問題でないんで、閣議の問題として、もっと具体的なことになると時間があれですから、いずれまたこれは、終わってからもっと具体的に、そういうものをどこでつくっていてどうだというふうなこと、そういうふうなこともあわせて御説明もしたいと思います。大体いいところまでいくと大臣がかわっちゃうんですよ、また。だから、今回一番最初にこの問題を取り上げるのは、かわらないうちに何とかしていただきたいと思うからです。これはもう大臣がやる気にならなきゃ、農水省の役所のセクトの中だけではどうにもなりませんね。 このことについて、自治省交付税課長さん。いまのような形で交付税の補助がついて補助起債の場合に、補助起債の起債の元利償還額は、その年度の基準財政需要額に交付税法上としては入れられるものでしょうか、税法上なじまないものでしょうか。補助起債ですよ。
○説明員(柳庸夫君) お答え申し上げます。 先生十分御承知のように、地方交付税というのは、各地方団体の税収のアンバランスを是正し、税収の不足額を補完するために国が一般財源として交付しているものでございまして、そういう性格からいたしまして、その対象になるのは各地方団体に共通するような標準的な行政費、行政経費というものを基準財政需要額の中で算定するということでございます。 現在、私ども米飯給食の問題につきましては、先生十分御承知のように、文部省側とも相談をいたしまして、小中学校の基準財政需要額の算定の中で、週二日実施するために必要な人件費も積算いたしているわけでございますが、いまお話しのような構想に対しまして交付税で裏打ちできるかということになってきますと、それがその施策自身を具体的に御検討いただくのは農林省なり文部省であるわけでございますが、その施策が具体化されましたときに、それに必要な地方債の元利償還等について地方交付税で裏打ちできるかということになってくるわけでございますけれども、その実態が果たして各市町村に共通的な行政需要というように判断されるかどうかということが一番大きなポイントになるんではなかろうかと思います。 運営費の面につきましては、一部事務組合で共同して実施される場合にも、それを構成する各市町村の需要額の中で運営費が見られているわけでございますから、それを参考にして運営費の負担金を出されるというような方法があると思いますけれども、建設費の起債に対する元利償還ということになりますと、現在校舎とか屋内体育館あるいはプール等につきましては、国庫補助負担事業としてその国庫負担の裏負担に見合う起債の元利償還を見ておりますけれども、いまお話しのような給食設備の場合には、直ちに対象にできるかどうかは十分検討してみる必要があるんではなかろうか、かように考えております。
○丸谷金保君 ここですぐ、それはできるとかできないとかという答弁はできないと思います。私の聞いておるのは、交付税法に、補助起債の場合に、いま農林中金と言いましたけれども、それは原資はそこにもありますよということであって、元来は政府の各機関からの原資によるということになると思います。要するに、補助起債で相当程度の市町村が——相当程度といってもこれは米作地帯ですわね、もしこれが交付税の基準財政需要額になじまないとしても特交要因にはなりますね、どちらかには。なりますねと言うと悪いかもしれませんが、なる要素がございますねと言う方が答弁しやすいでしょう。
○説明員(柳庸夫君) まず、普通交付税の方におきましては、起債の元利償還金に対する需要額の算入措置でございますけれども、単位費用で取り上げて計算しておりますのは、先生御承知のように、災害復旧事業債の関係とか特定の起債だけでございまして、一般的な補助起債といいますか、地方財政のたてまえからいたしますと、国庫負担事業、はっきりと国と地方団体の負担割合が決まっているような国庫負担事業に該当するものが中心でございますけれども、義務教育施設整備事業債とか清掃の施設整備事業債等につきましては、事業費補正という形で算入しておりますけれども、やはりこの普通交付税の性格からいたしまして、各団体に共通するような、また義務的色彩の強い事業に限定して対象といたしているわけでございます。いまお話しの給食施設の関係になりますと、そういう点で事業の性格がどういうことになるのか、まあ主管省であります文部省さんの御見解も聞いてみなければならないと思います。そういうことで、各団体に共通する需要かどうかということで問題があるわけでございます。 特別交付税の方におきましては、普通交付税の基準財政需要額で十分算定されなかった特別の財政需要を見るという一応法律上のたてまえになっておりますので、法律的に考えますと、検討の対象自体から外れるということではないと思いますけれども、現在まで算定の内容についていろいろな基準が定められておりますので、それらとのバランスの問題を十分考えてみなければならないのではなかろうか、かように考えております。
○丸谷金保君 前提の説明がありましたが、私が申し上げているのは、その前提としては要件を備えた、補助金を出すということはもう決めたことですからね、補助を出した後の問題として御質問しているんです。だから、あなたがいま前段お答えになった、国の方針として云々のそれらが全部充足されなければ補助金としての柱は立たないんですから、補助金としての柱が立った後の補助起債、これは交付税の税法になじむかなじまないかということだけひとつ。なじむとも言えなければ、なじまないとも言えないだろうと思うんですが、交付税法になじむ可能性はありますでしょう、補助起債であれば。簡単に言いますと、補助起債の償還額は交付税の基準財政需要額に算入することは普通の場合当然行われていいことだというふうに理解してよろしいですか、どうです。
○説明員(柳庸夫君) 先ほどから申し上げておりますように、普通交付税の算定の基礎になります基準財政需要額への算入ということになりますと、やはりその法律の性格からいたしましていろいろ問題があるのではなかろうかと思いますが、特別交付税の方は、基準財政需要額で算定し切れなかった特別の需要に対応するということでございますので、具体的な検討の中身の問題はございますけれども、一応特別交付税の性格からいたしまして検討の対象にはなじむというように判断していいのではなかろうか、かように考えます。
○丸谷金保君 文部省にお願いいたしますが、学校給食の関係ですね、いま私が申し上げましたような実態がたくさんあるんです、なかなか進まない根本的な理由が。それらについて具体的なマイナス要因が非常に作為的なものも多いんだ、それからとるデータも、作為的とまで言わなくても、そういう点での実態が出てくる数字だけにこだわってはいけないんだということは御理解いただけるでしょうか。
○説明員(坂元弘直君) 先ほど食糧庁長官から御説明いたしましたとおりに、五十六年度中に週二回の米飯給食を全国の学校でやっていただくということで計画を進めておりまして、本年度五月現在で千四十四万人、七六%程度の児童生徒に何らかの形で米飯給食がやられております。全国的な米飯給食の実施状況を見ますと、府県によって、地域によってかなりの差がございます。進捗状況が非常に悪いところは、東京、横浜、川崎、京都、大阪、兵庫という大都市を中心とする地域でございまして、これらの大都市を中心とする地域に現在米飯給食を鋭意進めていただくようお願いしている最中でございます。
○丸谷金保君 この問題は、大臣、各省庁いろいろ考えが違うんです。文部省、いまここでは大変上手なことを言っていますけれども、あんまり米飯給食を進めたくないんです、どうも。たとえばその実例は、この席で——いま週二回という給食費の基準財政需要額の中に入っているんです、二日分。中学校、小学校で八十円と六十円くらいですか、これなんかも推進するという年に、七十日を八十日にするとか九十日にするとかというふうなことをやったことがあるんですよ。そうしたら、一人当たりの単価を落としちゃって、しりはちゃんと同じようなことにするような要求しか自治省にしないんですからね、文部省は。その実例はこの前ここで指摘しました。ですから、それはもう文部省のしりをたたくの大変だと思うんですが、しっかりやっていただきたいと思います。それで、給食関係はもっと、さらにわれわれも責任ある立場で推進するために、御協力して努力したいと思いますので、よろしくお願いします。 それから、同じような消費拡大でお酒の問題です。大臣は酒屋さんだというので、もう私が説明することもないと思います。 大体、昔は米一升酒一升って言ったんですよね。いま、米三合酒一升です。三倍増醸酒ですから、三・三合と言ってもいいですわね。これは御承知のように、昭和十八年の、一番米のないときにつくった法律です。変わってないんですよ。変わっていないんです。そして、日本酒をつくっているメーカーさんは、いまの方がもうかるということですわね、いまの方が。しかし、米の原料価格というのは二百円もふえないんです、酒一升米一升にしても。ところが、純米清酒という一〇〇%米でつくった日本酒はべらぼうに高く売るような仕組みになっています。しかし、実際に計算をすると、原価から言うと、詰め口からびん代から全部入れて試算しても、六百円あれば大体できるんです。ですから、これらについてもっと安く、一〇〇%米のお酒ができるような努力を、大臣、ひとつお願いしたいと思うんですが、いかがでしょうか、短かくていいですから。
○国務大臣(武藤嘉文君) 先ほどの学校給食のことについても少し私の考え方を申し上げさしていただきますが、これは先ほど来議論されておりますように、文部省、あるいは場合によると交付税で見るということになれば自治省も関係してくるわけでございますが、とりあえず文部大臣とはこの間うちから協議を進めておりまして、できる限り、大変いま先生からも貴重な御意見を拝聴いたしましたので、積極的にこの問題に取り組んでいくつもりでございます。 なお、酒につきましては、どうも酒になりますと私ちょっと専門でございますので、大変あれでございますが、三倍増醸の酒はいまもうほとんど実はなくなってきておるわけでございます。ただ、その米だけじゃなくて、アルコール添加が非常にまだ残っておるわけでございます。このアルコール添加をなくして全部酒にしてしまいますと、大体清酒が使っているのが五十万トンぐらいの米でありますが、これが八十万トン以上の消費になるだろうと私思います。そういう意味においては、いまの学校給食よりもこれは大変数量的には多いわけでございまして、ただ、アルコール添加の場合と比べますと、高く売るというよりは、コストが正直米だけの場合の方が高くなるわけでございます。その点やはり売り渡し価格の問題が出てくるのではないかという感じがいたしておりまして、私もこういうポストに参りましたので、できるだけこれは日本酒の製造における米の消費の拡大には努力をしていきたいと思っておるわけでございます。
○丸谷金保君 この問題のコストやなんかをやっていますと、これは大変ですし、大蔵委員会でかつてやったこともあります。大蔵大臣にも当時話をしたんですが、ほとんどの米の生産農家が陳情に来ます。一升びんの下の方に、米だけでつくった酒でないのはアルコール類添加と書いてあるのを知っている人はほとんどいないんです。あれだけでももう少し大きくすれば、米一〇〇%の酒がもっと売れるんですよ。一歩進んで、政府で大英断をもって昭和十八年につくった法律を変えて、日本酒、清酒というのは米一〇〇%でつくった酒だと、そしてそうでないのは合成酒と言うんだというふうに一気に変えるぐらいの大英断をもって閣議に臨んでもらいたいことを要望しておきます。 時間の関係で、大蔵省、きょうはよろしゅうございます。 それで、あとまだえさ米の問題もあるんですが、実はこの問題につきましてもちょっと時間がありませんので、配分の問題で古々米等の問題についてちょっとお伺いしたいと思います。 先日の新聞に、「古米、古古米、古古古米、古古古古米」という見出しで、たくさん古い米が余っているというあれが出ておるんです。それで、しかもこの配分の中で、北海道米が非常にまずいから余っていると、よく陳情に行くと食糧庁の方で言われるといって私のところへ来て話があるんです。北海道で古米がたくさん余っていると。いつも北海道の米を配給するときには古いのをまぜる率が多くて古いのが多く出されておる。思い切って新米で北海道米を出してもらえば——それからこれは全国的にも同じことが言えるんですが、思い切って新米から出すというような政策転換を、ひとつ大臣やっていただければ、米がまずいという人気も大分違うと思います。新米から出していくと、もうこれだけ余ったものはしょうがないのですから。これについてのひとつ大臣のお考えを伺いいたしたい。
○政府委員(松本作衞君) 古米をなるべくおいて新米から食わせるということにつきましては、先ほど申しましたように、昨年から五月までの間に七〇%新米率にするということでございますので、年平均にいたしますと約八割ぐらい新米になると思いますが、そういう形に変えました。これは北海道におきましても全く同様でございまして、北海道についても新米の供給率を五月までの間七割に引き上げるという形にいたしておりまして、需要の促進を図っておるところでございます。
○丸谷金保君 これは大臣、七割とか八割とか言わないで、とにかく新米から出していく。そうすると、古米が余るから途中から今度は来年の端境期近くなると古米しかないなんということにならないんですよ。余っているんですから、新米だけで。いいですか。そうはならないんですから。そうなる懸念もあるのでまぜていったんだろうと思うんですが、もうこれだけ余ったらしょうがないんですよ。どうですか。
○国務大臣(武藤嘉文君) 昨年、いわゆる古米の混合率を相当変えて、いま食糧庁長官から話がございましたように、来年の五月までは七割新米、三割古米と、こういう形でやるのも相当食糧庁としては思い切ってやったことではないかと思います。それはやはり理由といたしましては、従来常に二百万トンのランニングストックを持っていなきゃいけないという形でまいりましたのでそういうことになっておるようでございますが、しかし逆に言えば、いまこれだけ米が余っているときに何もそんなことにこだわるべきではないという先生の御指摘かと思います。私もその辺は十分御意見を踏まえて、できるだけ——この間から食糧庁と検討しておりまして、もう少しいい方向にいけないであろうかという検討をいたしておりますので、もう少しこれは時間をおかし願いたいと思うわけでございます。
○丸谷金保君 それから、これは北海道のことになるんですが、たとえばユーカラ、マツマエ、キタヒカリ、ホクリュウ、イシカリ、しおかりと、これが農水省の推薦された北海道の品種です。奨励品種です。これが約九〇%あるんです。農水省が奨励した品種を採用して北海道の農民は米をつくっている。これがまずいからおまえのところはよけい減反せいというのはどういうわけなんでしょう。これについて、先ほどのようにやはり遺憾の意を表するだけで責任はないんでしょうか。どうですか。
○政府委員(松本作衞君) 現在の減反の基準といたしまして、米がまずいか、うまいかということを直接には算定をいたしておりませんけれども、私ども将来の方向といたしまして、需要に見合った米の生産をしていくというようなことになりますれば、やはり米の需要の強さ、弱さというものは将来の農業生産のあり方に反映されてくる必要があるという一般的な考え方を申しておるわけでございますが、来年度さしあたってすぐに米のうまい、まずいということを直ちに反映させておるわけではございません。
○丸谷金保君 そうすると、北海道の反別を他府県に比べて非常に多く減反をしているのは、米がまずいからという理由じゃないというふうに理解してよろしゅうございますね。
○政府委員(松本作衞君) 御案内のように、米の減反の基準といたしまして従来まで七項目の基準を入れておりますが、その中に自主流通米の割合というのも入れておりますから、その意味では、自主流通米の実績があるかどうかということは減反の配分の基準になっておりますけれども、この自主流通米があるかないかということと、うまいか、まずいかということが直接関係があるかどうかということはまた別の問題であろうと思いますので、この点について、直接的にうまい、まずいは減反の基準に入れていることではないと申し上げたわけでございます。
○丸谷金保君 そうすると、どういうわけで北海道は減反がたくさん割り当てになっているんですか。
○政府委員(二瓶博君) 三十九万一千ヘクタールの現在の転作等目標面積、これを県別に配分をいたします際に七つの項目をとりまして、その上最後的に総合調整をいたして決めたわけでございます。その際の基本となりますこの七項目の中には、一つは地域分担といいますか、適地適産的な物の考え方、これが大体三割方のウエートで入れてございます。それから、ただいま食糧庁長官からもお話ございました自主流通米比率の要素というのを、これは二割ほど取り込んでございます。それから、特定作物への特化度の要素というのを一五%ほどというようなことで、大体七項目取り入れてございますけれども、そういうことではじきまして、総合勘案して最後に結論を出した際に、北海道につきましては三四・九%の転作率、それから宮城、新潟の方は五・九%という、その間に格差が広がっていくという結果が出たということに相なっております。これは先ほど長官も申し上げましたように、直にうまい、まずいというその要素で単純にやったというようなことはございません。
○丸谷金保君 間違いございませんね。どうも、農水省へ行くと、北海道の米はまずいから、だから減反が多くなってもしょうがないじゃないかというふうなことを言われると言って非常にくやしがって来る農民もたくさんいるんです。そういうことは厳にないようにこれからしていただきたいということが一つ。 それから、冒頭の問題に戻りますが、申しわけないと言っていながら申しわけない側の方には何も責任らしきものがなくて、そうしてまたペナルティーは検討中だというようなことでなくお願いをしたいことが一つ。 それから、これ以上の減反が行われると、特に北海道の大規模な農業をやっているところではコンバインから何からもうみんな入れちゃったわけです。これらの償却ができなくなると、現に私は私の町の陶久君という農民から聞いてきたんですが、たとえば最高の七万五千円の奨励補助金をもらいましても、土地改良費だとか、負担金だとか、償却費で八割なくなるというのですよ、休耕すると。それでも協力してきたと。それからまた、転作が長期化しますといわゆる特認作物だけつくれない、ほかのものも入れていかなきゃならなくなる、一体どうしたらいいのだということと、それから、いま園芸局長の方ではいろいろな作物転換——野菜とか何とかの問題も出ておりますけれども、たとえば飼料作物——えさ米の問題もあるわけですが、えさ米一つとりましても、牛乳の方は牛乳の方でもういっぱいだから抑えろと言っておりますわね。それで、この牛乳になりますと全国一律にやるんですよ。北海道の牛乳は大変うまくて需要がうんと多いんですが、そうならないんです。これは各局はしようがないですよ。大臣としては不公平だと思いますでしょう。お米は傾斜配分だと。牛乳は、北海道の牛乳は大変おいしいといって需要もどんどんあるんです、農薬汚染も少ないからと。これは全国一律だと。こういうことは大臣の段階ではひとつ十分考えていただかなきゃならぬことと、転作、転作と言っても何をつくればいいんだということがちっとも出ていないんですよ。それは皆さん考えてやりなさいと。前の農蚕園芸局長のときに聞いたときも、こういう転作をやればいいなんてとんでもない話が出てきたことがあるんです。それらの指針も出さないで、ただ、米が足りなくなったから、米が足りないから減反するんだと。冒頭大臣が言ったように、需要ですか、需給ですかに見合うように生産するのだという考えじゃ農業基本法の考え方というのは生かされないんで、やはり全体のバランスをどう考えた中で言うのか。この点をひとつ最後に大臣から明確に所信——これはもう細かい政策というのは出ないかしらぬけれども、おれはこういうふうにやっていくつもりだということをお聞きいたしたいと思いますが。
○国務大臣(武藤嘉文君) 今後の一つの方向といたしましては、来年の春、いま農政審議会でいろいろ議論をしていただいておることを踏まえてビジョンを打ち出すことになっておりますし、いま先生の御意見その他、いろいろ私も率直に、貴重な御意見は参考といたしまして、前向きで取り組んでいきたいと考えております。将来の方向といたしましてはやはりそういうことで、米の生産だけでなく、農業基本法にもございますように、選択的な意味において、やはり多く消費のなされるようなものについてより多く生産をしていただく。それがしかし、いまのお話でございますと、それを何をつくるべきなのか、また、つくったとき一体その収入はどうなのかというような点も御指摘のとおりだと思いますので、そういう意見も十分踏まえて、農家が本当に安心してやれるような方向に努力をしてまいりたいと思っております。
○丸谷金保君 大臣、それで先ほどから申しましたように、米の消費拡大はやはり国家的な立場で大臣ががんばって、酒の問題だって四十万トン違うんですよ、その気になって政府がやれば。ですから、ひとつ本当に思い切った施策を、農水省サイドだけでなくて考えてもらわなければ大変なことになるということを申し上げたいと思います。 それから、実は私、これはもう北海道の米はまずいと言ったらと、きょうキタヒカリを炊いてきたんです、私が。残念ながら、いつもはまずいまずいと言っている人たちがきょうはまずいという言葉を一つも使わないので、これ出しそびれちゃったので、帰って皆さんで北海道の米だって新米ならこんなにおいしいんですよというのを味わっていただきたいと思います、素人の私が炊いたんですから。ひとつよろしくお願いします。 〔委員長退席、理事片山正英君着席〕
○岩上二郎君 五十五年度におきます転作の目標面積として示されました五十三万五千ヘクタールは、現行に比べて実に一三七%と大幅になっているわけでございますが、そこで、この閣議了解、いわゆる五十三年一月二十日に出された閣議了解の文書を読んでまいりますと、原則として期別については固定をすると、こういうことになっているわけですよね。で、閣議の問題については閣議了解と閣議決定と二つあるわけなんです。閣議了解というのは閣議決定よりもちょっと弱い、そういう感じを私どもは受けておるわけです。 その了解事項ではあるけれども、五十三年時点においては、 〔理事片山正英君退席、委員長着席〕 相当政府として決意を新たにして、とにかく需給の均衡を図っていくためには諸施策を講じて大いにやっていこうと、こういうふうな姿勢をあらわしただけに、長期十年間という見通しを立てながら進めてきただけに、農民の理解もある程度進んできてそしてこの線に沿うて努力しようと、こういうことになっているだけに、この閣議了解というのはほとんど閣議決定といったような、そういう考え方で受け取っておられるんじゃなかろうかと。 そういう閣議了解の中で、原則ということでありますから、多少の幅はあるだろう、しかし、五十五年度は三七%も大幅アップしてしまうということになると、農民の受け取る感情としてはきわめて遺憾にたえないと、こういうような気持ちを素朴にあらわしているのが現状ではなかろうかと、このように思うんです。 そこで、原則として、これを進める場合に、この三年間固定という問題と、それからその次にあります、各期ごとに定める奨励金を交付する、これがまあうらはらの関係になっているわけですね。ところが、原則としてというのが大幅に上がっているのに反して、農林水産省としてこの奨励金、補助金というようなものは据え置きである。こういうふうな考え方でいいのかどうかというところが一つ問題でありますので、この閣議了解というものの性格、これをどのように農林水産省は受けとめておられるか、これをちょっとまず御質問申し上げておきたいと思います。
○政府委員(二瓶博君) 五十三年一月の閣議了解の性格をどう受けとめておるかというお尋ねでございますが、まあこの水田利用再編対策を含みます需給均衡化対策につきましては、これは農政上の重要問題というだけでなしに、やはり国政上の面からも大事な問題である、こういうことから、その基本的考え方なり仕組みといいますか、枠組みを内容といたしますこの閣議了解の案につきましては、閣議にかけましてそこで了承を得たと、こういうことでございまして、単に農林省、水産庁だけが大いにこれをやっていくというだけじゃなしに、その関係の方は、閣議に出られますそういう各省の関係の方でも十分御認識いただいて、国政の一環としてやっていただくと、こういうためにやったものと理解をいたします。
○岩上二郎君 先ほど丸谷委員の質問に対して、大臣、それぞれ御答弁ございましたが、農林水産省としたら、来年の三月をめどというか、諸般の農政上の諸問題を十分検討し、農政審議会等にもかけ、そして五十六年度に対する展望、これを十分に見きわめていきたいと、このような考え方を示されたわけでございますが、やはりこの閣議了解に書かれておりまするように、十年を目途として、農政上の重要な課題に対する一つの対応の姿勢を十分にとらえてやっていこうと、こういうふうな決意があらわれている限り、五十五年度にいまのような三七%にも上る生産調整をあえてしなければならないんだろうかという角度から考えてみると、むしろ、五十六年度に対する一つの考え方に合わせて具体的に作業を進めるべきではなかろうかという感じを私は持っているわけでございます。 したがって、期別ごとに固定をされた問題は、原則としてですから、多少なりのぶれはあってもやむを得ませんけれども、五十六年度に対する一つの姿勢として、やはりそれらの総合的な対策をバックに持ちながら、この第二期目に向かってこのように前進しますよという、そういうふうな姿勢をあらわすことの方がよりベターではないだろうか、このように考えますが、大臣の所見をいただきたいと思うのです。
○国務大臣(武藤嘉文君) 先ほど冒頭の私のごあいさつの中でもございましたが、いま先生の御指摘のような方向でいろいろ検討を農林水産省といたしましてもやったわけでございますが、結果的に六百五十万トンというような大変膨大な在庫を抱えてしまいまして、このまま従来どおりの自主調整にお願いをして、三十九万一千からことしは四十七万幾らという数字になるようでございますが、いずれにいたしましても、ことしの生産調整につきましても自主的におやりをいただいた最初の目標は約一〇%と承っております。それが結果的には七・九%になっておるわけでございまして、今回、この需給均衡をどうしても図らなきゃいけないという観点から考えますと、五十三万五千ヘクタールというものをやはり調整を目標として掲げてお願いをしなきゃいけない。その数字をまた自主的な形でお願いをするといたしました場合に、五十四年度の実績と比べますと一三%以上のこれは大きい面積でございまして、五十四年度において一割の目標で大変御協力をいただいたにもかかわらず、結果的には七・九%に終わっておるということを思いますときに、今度一三%以上というような大幅な面積増につきまして自主的な御協力でいくことは大変むずかしかろう。結果的にもし万が一、また先ほど来お話しでございますように、もちろん米の消費の増加については私どもより一層の努力をしなければならないことは当然でございますが、いずれにしても米の需給が非常にアンバランスにもしなった場合、在庫がこれ以上にふえていったら、それこそ食管の根幹を揺るがすことになろう、それはかえって農民の皆様方にも非常に御迷惑をおかけすることになるんではなかろうか、こういう判断から、もう三年間固定すべきことはよく私どもわかっておりますけれども、この際そういう考え方から、もうこれはどうしてもやむを得ないのでひとつ御理解をいただいた上でやらしていただきたい、こう考えていま進めておるわけでございます。
○岩上二郎君 大臣の御説明を伺っておりますと、非常に将来一体どうなるであろうかと。しかも昨年の場合、自主調整というものをされたけれども、農業団体等も大変努力をされたわけですが、なかなか思うようではないということでございますが、三十九万一千ヘクタールの基準から見ると二一%ぐらい上がっているわけですから、そうなりますと、相当やはり自主調整でもいろんな問題を抱えながらも進めてきたのではないだろうか。しかし、それでも十分ではないという農林水産省の判断から、これはこの際その数字を何とかしなければならない。その数字を掲げることは、これは行政ベースとしてやむを得ないかもしれないと思うんですけれども、それはあくまでも一つの到達目標というか、そういうものを掲げるものであって、これをどうしてもやらなければならないということになりますと、結局公平確保の原則というものが働くということに懸念を持たざるを得ないわけです。そこらあたりの問題が問題ではなかろうか、こういうふうに思うんです。いわゆる何というか、一般に言われておりますように踊り場をつくるとか、あるいは何か一度に五十五年度ということになると、また厳しい生産調整をしなきゃならないというような気持ちもこれあり、まあこの際何とかひとつさらに上乗せをしなければならないという、そういうふうなことが意識的に過剰に働き過ぎますと、やはり受ける農民の側からすれば余りにも膨大な減反目標であるだけに、かえって行政上のいろんなトラブルが起きやしないであろうか、このように私は恐れますので、やはりペナルティーというのは、もう全然そういう気持ちではないであろうことは私も十分に承知いたしておりますけれども、この上乗せに対する公平措置というようなものを進める際にも、三十九万一千ヘクタールというのがとにかく原則として固定されている閣議了解でございますので、その上にさらに上乗せをしていく場合の配慮というものは、先ほど御意見ございましたように、検討するということでございますが、やはり慎重に検討していただかないと、この減反目標の達成というものはできないんじゃなかろうか。このように、農民心理の側から判断いたしましてこれは慎重に考えるべきではないかと、このように意見を申し上げておきたいと思います。そのように判断してよろしゅうございますか。
○国務大臣(武藤嘉文君) 先ほどもお答えをいたしましたように、先生方の御意見、それぞれ大体その点に共通をいたしておるようでございます。十分御意見を尊重させていただいて対処したいと思っております。
○岩上二郎君 さらに、この目標数量をふやしていくという場合には、当然、うらはらの政策として転作問題というものが出てくるわけでございます。最近、聞くところによりますと、転作が是か非か、むしろ休耕対策を進めるべきではないか、こういうふうな財政当局からの話もあるということを聞いておりますが、農林水産省としては従来から進めてまいりました転作目標、これはやはり変わりがないというふうに理解してよろしゅうございますか。
○政府委員(二瓶博君) 転作等目標面積を示しまして、農民の方々の理解と協力を得てこれの実現をお願いをいたしているわけでございますが、水田利用再編対策、御存じのとおり単なる米減らしということでなしに、生産の増強の必要な麦なり大豆なりの生産を拡大をする、農業生産の転換といいますか、再編成を図るという考え方でやっておるわけでございます。したがいまして、そういう考えからいたしまして、休耕というものを五十五年度において直ちに採用するというのはいかがかというふうに考えるのが一つ。 それから、かつて休耕というのをやった時代がございます。四十六年から四十八年に休耕というのをやったわけでございますけれども、この際もいろいろ内外から批判がございました。一つは、たんぼを遊ばせておいて、奨励金といいますか、というような形でお金をもらうというのはどういうものだろうかという農外の方々からの批判、それからまた、草ぼうぼうにしておいて病害虫の巣になるとか、あるいは単に田が荒れるだけじゃなしに、農民の方の心まで荒れちゃったというような御批判も聞かれ、そういうこともございますので、この休耕という問題については慎重に考えなくちゃならぬと思っています。 ただ、現在の水田利用再編対策におきましては、水田預託と管理転作といいますか、そういう制度を導入いたしております。したがいまして、都市近郊なりあるいは山間の谷地田等で、どうしても作物が適当なものがなくて、あるいは労力がなくてとかいうことで転作ができないというところは、農協さんなどに水田を預託するという制度がございます。そういうものは今後も、五十五年度も活用してもらおうと、こう思っておりますが、これは休耕ではないわけでございます。単純休耕は五十五年度は考えておりません。
○岩上二郎君 かつて休耕に対する奨励金をつけた歴史があるわけでごごいますが、これは非常に政策としては悪い政策ではなかったかと、このように私も感じておりましたので、また減反政策を強行するのには補助金政策で休耕させようと、こういうふうな考え方、これは厳に慎むべきではないだろうか、このように感じておりましたので、一言私の意見を申し上げておきたいと思います。 したがいまして、この転作作物の場合に一番やはり必要とするのは何だろうかと。特に畑作の振興の問題とあわせて大小麦、大豆、そういう一つの飼料作物への転換方策というものをやはり大規模にとらえて政策を進めるべきではないだろうかと、このように感ずるわけでございます。で、大規模ということになりますと、これは従来いろんな農林省の政策の方向転換もありまして、昨年からメニュー化方式というか、いろんな政策を、どちらかというと農林省のサイドで問題を整備をすることよりも、むしろそれぞれの地域の特性に応じて具体化されたものに対して農林省がいろんな角度からそれに対してオーケーを与え、助成金を出し、起債を出していくと、こういうふうな政策転換、これは非常にいい結果を生みやしないであろうかと、このように私は期待しているわけでございますが、さらにあわせて、できれば町村単位あるいは集落単位に、大規模な規模別なサイドからこういう一つの転換対策というようなものを考えることがまた一つ大事なことではなかろうかと、このように考えておりますけれども、もし考え方があればお伺いしたいと思います。
○政府委員(二瓶博君) 転作の定着というものを図りますためには、やはり地域的にまとまりを持った転作が行われることが必要であろうということで、現在の水田利用再編対策におきましても、地域ぐるみの計画転作といいますか、いわゆる計画加算制度がございます。そういうことで、地域ぐるみの計画加算という制度をとっております。これも大分対象地域がふえまして、現在では大体転作の中の八割方が、こういう地域ぐるみの計画転作を行っているという状態になっております。ただ問題は、これは五十五年度もそういうことで踏襲をいたすつもりでございますけれども、今後これにあります団地化要件なり、そういう面につきまして、さらにもっと要件を整備をする、そしてそれにあわせてまたいろんな施策も考えるというようなことは、今後の検討課題として、方向としてはそういう面があろうかと、こう思っております。
○岩上二郎君 いまの御意見伺っておりまして大体わかりましたけれども、さらに地域ぐるみからもうちょっと大規模なもの、これをやはり一つの転作条件として考えてもらう必要があるんじゃないか。これは五十六年度あたりから考えるかどうかわかりませんけれども、むしろやはりこういう大規模な一つの体系というものを考える場合に、試験的にもそういう事業を興してみるということも必要ではなかろうかと、こんなふうに感じているわけです。試験的におやりになってみてはどうだろうか。特に農政の見直しというところまでいかないかもしれませんけれども、五十五年の三月前後にはある程度の、五十六年度の展望を踏まえて具体的な一つの方策を考えると、こういうふうな考え方を持っているわけでごございますが、当然そこには地域分担というか、あるいはかつて農林水産省がお出しになったガイドブック、これをもう一回見直しをしていただいて、そしてやはりこの地域においてはこういうふうな政策を実現していく、こういうふうなことについて理解と協力を求めるような、そういう方式をあわせ考えながら、先ほど申し上げたようなこの五十四年度採用した特別事業の問題のほかに、そういう大規模な一つの問題整備というものをされてはどうであろうかと、このように考えますので、これは意見として申し上げておきたいと思います。 それから米の消費拡大の問題でございますが、学校給食という問題がよく俎上に出るわけでございます。ところが、実態は学校給食の対象になっておりますのが小中学校。中学校の場合の方がむしろ非常に少ない。小学校が主として取り扱われている実態であります。学校給食といってもその程度であって、高等学校までは実は余り伸びていないのが現状であります。高等学校ということになると、これは公立高校ということになっておりまして、国の政策の中にはちょっと除かれている、こういうふうな感じでございます。ところが、現実的にはもう全入というようなところから、もうほとんど大半が高等学校に進学をしているわけです。したがって、高校も対象にする、できれば大学、そういうところまで輪を広げていく必要がある。もちろん幼児教育の問題もございますから、幼稚園あるいは保育所、そういったところにももっと厚みを加える必要がございますけれども、小学校が大体中心になっているような実情であります。 したがって、この上級学校、それから下級の幼児教育を行っております幼稚園、こういうところまでもっとこの枠を広げる、そういうふうな一つの方向が必要である、このように思われてならないわけでございます。しかも、パンとミルクという関係が相関関係にあるものですから、なかなか米とミルクという関係にはもういきなり結びつけろといっても結びつかない食生活の習慣というものがあるために、なかなか米の需要が伸びない。したがって、農林水産省のサイドから一生懸命やれやれと言っても、一週間に二日というものが目標である。できればこれ一週間に五日間ぐらいはやってほしいけれどもそれができない。しかし、全部やってみたところでこれ二十二、三万トンである。しかし、それでもやらないよりやった方がいいということで、学校給食、学校給食、こういうふうに叫んでいることはわかるわけでございますが、学校給食を通して各家庭にも、やはりお米の消費というものを伸ばす一つのきっかけとしても大事であるという主張の上に立てば、当然学校給食も採用すべきであるという考え方を私は持っておるわけでございますが、もう少し範囲を広げる、そういう一つの努力をひとつ農林大臣の方から文部大臣の方によくお伝え願っておきたいと思います。いかがなものでしょうか。
○国務大臣(武藤嘉文君) いまの学校給食の問題につきましては、先生御指摘のとおりで、学校給食自身では二十万トンそこそこの増加かもしれませんが、やはり学校給食で子供たちがお米になじむということにおいて、相当これは消費全体の拡大につながるという考え方に立てば、学校給食を強力に進めて、学校給食において米の使用が増加されるように強力に進めていくということは、非常に私はいいことではないかと思っておりまして、先般来文部大臣とは、積極的にこの問題については、いままでの目標は、いま御指摘のとおりの目標はございますけれども、なおそれ以上にいけないのか、またそのためにはどういう点をどうしていったらいいのか、事務的に十分両省で検討してもらおうではないか、こういうことで話を進め、事務当局同士でいま話を進めてもらっておるわけでございまして、できるだけ努力をしたいと考えております。
○岩上二郎君 この米の消費拡大問題で、今回農林水産省からの御説明の中に、農家の消費というのが約十万トン減っておるのですね。約十万トン減っておる。米の消費拡大ということを口では言いながら農家消費が減っておるという、こういう非常におかしい現象というものを農林水産省御当局も認められてしまっている。これでは一体どういうものだろうかと、こんなふうに感ずるわけでございまして、やはりこの際米の消費問題を考える場合に、学校給食もさることながら、できるだけ農家の——そうですね、主として農家ですね、農家に米をできるだけ持たせるというか、保有米というか、これをもう少しふやしていく、そういう一つの対策というか、対策ぐらいではなかなか言うことを聞かないかもしれませんから、特別立法なんていうこともまあちょっと大げさかもしれませんけれども、もう少し農家の消費を伸ばしていくような方法を考えなきゃいけないのに、これでは十万トン減るような形になる。閣議了解の中ではもう第一番にとにかく米の消費拡大というものに全力を挙げる、こういうふうなことを読んでいるわけでございますから、どうもそこらあたり相矛盾はしていないであろうかと、このように考えるのでありますが、その点いかがなものでしょうか。
○政府委員(松本作衞君) 米の消費拡大につきましては、生産をしておる農家自体で消費の拡大をしていただく必要がございますので、農業団体等においてもその面で非常な努力をしていただいておりますけれども、実態といたしましては、農家の生活においても、生活様式の変化に伴いまして米の消費が減少しておるという動向にございます。したがいまして、限度数量を配分するに当たりましては、やはりこの農家の消費減というものを織り込まないで考えますと過小な限度数量になるということも考えられましたので、限度数量の考え方の際に若干農家消費の減少分を織り込んだということでございますが、このこととは別に、今後の方向としては、農家段階における消費の拡大というものについて、これは一層農業団体、市町村等とも協力をして進めていかなきゃならぬと考えております。その際に、いま先生からお話がありました、農家に備蓄米を持たせるということにつきましては、これは強制ができる問題ではないと思いますけれども、農家の御協力が得られるかどうか、今後農業団体とも話し合ってみたいと思うわけでございますが、やはり基本的には、国民全体が消費を拡大できるような米の良質なものを生産していくというようなことについて、農家の方に御努力いただく点が重要なのではないかというふうに思っております。
○岩上二郎君 農家の備蓄米の問題は十分にひとつ御検討おきいただきたいと思います。 それから古米の問題ですけれども、この古米処理に当たりまして農林省の昨年とった措置に対して、私は非常にわが意を得たりというか、そういう感じを持っておるわけです。その一つは、外国に輸出米として送るということ、それから工業関係とか飼料関係に約六十万トンを予算化されたわけでございますが、ところがすばらしい成績を上げまして、輸出米が約六十万トンを超える、そういうふうな商談がなされて、これは平和外交のたてまえから見ても非常にいい政策ではなかったかと、この際改めて農林水産省の旋策に対して感謝をささげるものであります。私は、この古米、古々米、こういうものは、外国に売り出していく場合にはこれはちょっといやな印象を与えるものでございましょうが、やはり難民救済とかあるいは栄養不良児救済とか、国際的には非常に恵まれない多くの方々がおられるわけでございまして、そういうものに対してできるだけ、財政的には確かに多くの負担を与えるものではあったとしても、これは非常にいい政策であろうと思いますので、六十万トンをさらに百万トン、二百万トンへと、このようにひとつ拡大をしていただければ、非常に古米の処理問題としてこれは有効に働くのではないかと、このように思いますので、その前進の姿勢をお持ちであるかどうか、それもひとつお伺いしておきたいと思います。これは大臣にお答え願います。
○国務大臣(武藤嘉文君) 本年度におきましても、いま先生からも御指摘のございましたように、幸い非常に最初の計画を上回っておりまして、いま六十二万トンの成約がきておりますが、さらに本年度はこれを上回る予定でございます。来年度につきましてもできる限りその方向で積極的に進めてまいりたいと考えております。
○岩上二郎君 ありがとうございました。 大臣、もう一時からまた衆議院の方に行かれなければなりませんので、できるだけ早目に切り上げて質問を終わらしていただきたいと思いますが、最後にちょっと、これは大臣でなくても結構でありますけれども、生産と消費のアンバランスが続けられているというこの現状の分析をしていく際に問題になるのは、流通問題がちょっと政策としては手抜きではないだろうか、こんなふうに感じてならないわけです。特にやみ米、これがまた横行していることは——横行というか、現実的にもう顕在化しているわけですね。売った買ったというそういう関係がもうすでにあるわけでございますし、さらに混米制度というものはこれでいいのかどうかということも一つ問題があると思うんです。それからその検査機能、これが農民から買い取るときの検査は、わりと、食糧事務所では従来から食管制度のときから非常に行政的にはタッチをしていたわけでございますが、販売に対する検査機能というのがどうも弱いのではないかと、このように指摘されている傾向にあるわけです。したがって、この食糧事務所の職員、これは確かに行政機構改革問題でいろいろと問題があると思います。わずか一カ月前後で一年間も抱えていていいのかというような極端な批判もないわけではございません。しかし、これを首にするといったってとても首にはできるものではございません。したがって、この配転問題、むしろ農村から都会へというか、このいわゆる流通問題に対してある程度十分な知識を与えながら、流通問題に十分にタッチできるような方向転換の仕組みというものをお考えになられてはどういうものであろうかと、このように私は考えるのでございますが、ひとつその点。
○政府委員(松本作衞君) 食糧事務所の機能といたしまして、御指摘がございましたような米の流通段階におきます調査、検査等もやっておるわけでございまして、特に最近におきましては、米穀だけではなくて、他の食料品についての価格、流通、品質の維持というような仕事を含めて食糧事務所で担当いたしております。しかし、実態といたしまして、特に米の末端における流通について十分な監視が行き届いておらない面も見受けられますので、今後はできるだけこのような面についても努力をいたしてまいりたい。 その際に、生産地における検査員を回したらどうかという点につきましては、実は現在の生産地におきます食糧事務所の検査体制は、検査員が検査だけをやっておるわけではございませんで、検査の時期には食糧事務所の、特に現地の段階では総動員で皆が検査に当たるというということでございまして、それ以外の時期には米穀の流通、集荷等に関する業務をやっておりますので、決して二カ月間だけ働いて後は遊んでいるという形はないわけでございますけれども、それにいたしましても、やはり検査の合理化というようなことで人員の削減ができないかどうかということについて現在検討を進めております。 したがいまして、このような全体の検討の中で、いま御指摘のありましたような消費地における流通秩序の維持についての調査、指導というものについての強化を今後検討してまいりたいというふうに思います。
○岩上二郎君 さらにお伺いしたいんですけれども、小売販売体制の中で農協の小売関係というのは非常に少ない。これは従来、競争原理が働いて、商圏が確立されているようなところに農協が割り込んでいくなんていうことはなかなか容易でないというようなことも手伝いまして、なかなか消費拡大の方向にいかない面もあるように感じておるわけなんです。この小売販売体制をもう少し拡大するような方向を打ち出していただきたい。これはまあ強力に打ち出していただきたい、このように考えますが、いかがなものでしょうか。
○政府委員(松本作衞君) ただいまのお話がございました小売の段階における運営の改善につきましては、現在の体制だけで十分ではない面はあると考えられますので、運営の改善についての考え方をいま取りまとめて進めていきたいと思っているわけでございます。その際に、農協を活用するということにつきましては、その地域を所管をしております農協につきましては、従来も小売店の資格を持っているところが多いわけでございますから、これらの活用についてさらに努力をしてまいりたいというふうに思うわけでございますが、一部にお話がございますように、産地の農協が直接消費地に出向いて販売をするということにつきましては、これは現在の食糧管理制度が、国が集荷団体から集荷をしまして、これを卸、小売の段階を通じて販売をするという食糧管理制度のたてまえでございますので、このたてまえの考え方からすると問題があるのではないかというふうに思っておりまして、農協の活用につきましては、先ほど申しましたように、それぞれの地域を所管する農協の積極的な活動によって消費の拡大と結びつけていきたいというふうに考えております。
○岩上二郎君 転作作物の中心であります麦作問題について、これは非常に大幅に増加の傾向にあることは非常に同慶にたえないわけでございますが、今後とも麦作の振興対策というものは非常に大事であると、このように考えるわけでございますが、主として小麦を除きまして需給上いろいろと問題があるわけでございます。特にビール麦、それから飼料麦、これの需要の拡大についてどういう対策をお持ちであるかということを最後にお聞きしておきたいと思うんです。 このビール麦関係、私もこれを担当して約一年半ほどいろいろと努力をした経過がございますが、この麦芽製造能力が十七万三千トン程度で、五十六年度以降はなかなか増加の見通しがむずかしい。これはビール会社の関係もこれあり、非常にデッドロックにぶつかっているわけでございますが、こういう機会に麦芽工場の新設というものはできないものであろうかどうかということ、これは内容の一点として私なりの意見を申し添えて御質問するわけでございます。 さらに、飼料用の麦についてでございますが、五十五年度の限度数量、これが三十五万四千トンということになっている。これはトン当たりにいたしますと約十一万円ということになっているわけですね。これはやはり補てん財源というものがない、これ以上ふやせないというようなことがあるためであろうと思うんですが、この飼料用麦の問題、これも非常に大事であろうと思います。現に、自給率の向上と政府は大変表向き旗を掲げておりますけれども、五十三年度の穀物の輸入関係を見てまいりますと、何と二千百万トン、これが輸入されているわけです。そのうち、私のとらえたデータでございますが、小麦で飼料用関係が百三十二万トン、大麦について百二十二万トン、合わせて二百五十四万トン。二百五十四万トンのうち国内でつくっているものはわずかに二万九千五百トン、こういうふうな程度でございまして、自給率の向上とはほど遠い関係にあることを考えまして、やはりこの飼料用の麦、これについても十分にお考えおきいただく必要があるんではないか。これは三月末までにいろいろとおまとめしようとする経過の中で、この飼料用麦の問題、ビール麦の問題——小麦の問題については政府は非常に熱を上げておられてどんどんと生産拡大されつつあることは結構でありますけれども、そこらあたりもう少し力を入れて、財政負担を伴うわけでございますが、ひとつ十分にお考えおきいただきたいと思いますが、最後にその点についてお答え願って、私の質問を終わらせていただきたいと思います。
○政府委員(二瓶博君) 麦作振興の問題でございますが、その際に麦種別ないしは用途別にながめますといろんな問題がございます。まず小麦の方は、ただいま先生おっしゃるとおり、これは日本めん用の需要というのが百万トン程度ございますので、まだまだ需要が多いということで、今後とも小麦を主軸に生産振興をやっていきたいと、こう思っております。 あと問題になりますのは、一つはビール麦でございます。ビール麦につきましては、麦芽製造能力が十七万三千トンと言われております。ビール麦は、現在、経済連とビール会社の契約栽培ということになっておりまして、五十五年産のビール麦、ことしの秋にまくビール麦につきましては十七万トンの契約数量ということで一応話がついた、妥結をしたということでございます。 で問題は、十七万三千トンの麦芽製造能力しかございませんので、この十七万トンというともう天井に近いと、こういう話になるわけでございます。したがいまして、麦芽製造能力を増強するということが必要になってまいるわけでございます。 ところが問題は、この麦芽の内外価格差といいますものが、国産麦を原料としてつくります麦芽が大体四倍になるわけでございます。輸入物に比べまして四倍になると、こういうことで、ビール会社の方といたしましては、いろいろなコストの関係等もございますので、麦芽の製造能力を増強するという面には二の足を踏むというのが実情でございます。しかし、この面につきましては、ビール麦をつくりたいという農家が非常に多いわけでございます。価格の面、それから熟期が小麦よりも早いわけでございまして、そういう面もございますので、この辺は、所管官庁の国税庁ともよく話しながら根気強く要請をしてまいりたいと、こう思っております。 それから、えさ用麦でございますけれども、これは畜産局が具体的には所管してやっております。ただいまお話ございましたように、えさ工場に大体三万円程度でしか売れないわけでございます。したがいまして、主食用に売る場合のトン十四万円との差額の十一万円程度を、国の一般会計それから食糧庁の方の関係での負担と、それから業界の負担ということで埋め合わせまして、農家の手取りを、十四万といいますか、主食並みになるように手当てをしておる。それでまあ三万トンぐらいまで来ておるわけでございますけれども、なかなか、これについての財政負担の問題等もございまして、そう飛躍的にこれをふやすというのもむずかしいということがあるわけでございますけれども、これも、畜産局の方とも連携をとりながら、極力ふやすように努力をしたいと、こう思っております。 あとは、主食用の例の精麦の関係でございますが、これは食糧庁長官の方からお答えいたします。
○政府委員(松本作衞君) 食糧用の麦——大麦精麦でございますが、これにつきましては、内麦として、先生御指摘ございましたように、十万トン弱——九万二千トンほどが今年度の数量として予定されておりますけれども、実際の需要がこれ以上なかなか伸びてこないということでございまして、私ども、需要としてはもうこの辺が限界ではなかろうかというふうに考えております。
○委員長(青井政美君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後五時再開することとし、休憩いたします。 午後零時三十四分休憩 —————・————— 午後五時三分開会
○委員長(青井政美君) ただいまから農林水産委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、農林水産政策に関する調査を議題として質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○原田立君 午前中にいろいろと議論され、多少ダブる点もあるだろうと思いますが、事は重要な問題でございますので、前に答えたからもう言ったとおりだなんというようなことのないように、きちっとした御答弁をいただきたいことをまずもって要望しておきます。 米の需給バランスの不均衡、過剰米からくる大幅食管赤字、米だけでなく、またミカン、牛肉、牛乳、豚肉など主要農産物は、軒並み供給過剰となっているのが実情であります。このように八方ふさがりの行き詰まった日本農業を抜本的に見直し、そうして二十一世紀の日本農業に明るい希望を見出せるような農業政策をいまこそ確立する必要があると思うのであります。農業関係者が一団となって総力を結集して日本農業の再建を図る最大のチャンスだと私は思うのでありますが、大臣のまず所見をお伺いしたい。
○国務大臣(武藤嘉文君) 先生のおっしゃるとおりでございまして、どうもいまのところは非常に農民に暗い気持ちを持たせておると思います。ぜひとも明るい気持ちを持って、希望を持って農業をやっていただけるような姿に持っていかなきゃならないということで、御承知いただいておりますとおり、来年の春をめどにいたしまして、いま農政審議会においてもいろいろと議論をしていただいているところでございます。私ども各先生方の御意見、その他各種団体の意見なども踏まえ、農政審議会のいろいろの議論を通じまして出てまいりましたものに対して、できるだけそれを尊重し、いわゆる一九八〇年代の農政のビジョンというものをぜひ明るい方向でつくり上げたいと、こう考えておるわけでございます。
○原田立君 各項目に入るわけでありますが、水田利用再編対策の具体的問題に入る前に、ただいまは大臣の基本的姿勢をお伺いしたわけでありますが、どうかひとつ明るい希望の持てる農業づくりに全力を挙げていただきたいと思うのであります。大臣はときどきかわるけれども、農民はかわらないんですから、その点十分御覚悟のほどを決めて事を処していただきたいとお願いする次第であります。 ところで、大平内閣が最重点政策として財政の再建を掲げ、その目玉として、行政改革の積極的な推進を総力を挙げて実施すると言っておりますが、まあ具体的には、行政管理庁は農林水産省には二つ以上の特殊法人の整理、統廃合を指示しておりますが、武藤大臣はこの行政改革の実施にどう取り組んでいくのか。具体的に取り組む姿勢及び法人を具体的に挙げ得られるならば挙げてお示し願いたいと思います。
○国務大臣(武藤嘉文君) 大平内閣の姿勢といたしまして、というよりは、もういまの大きな政治課題として、国民のいろいろの声を踏まえますと、やはり行政の改革と申しますか、思い切って行政の機構にメスを入れていかなきゃいけないと、こういうことはだれもが思っておることではなかろうかと思います。私といたしましても、そういう方向に沿って努力をしてまいりたいと思いますが、まあ何にしてもしかし相手のあることでございまして、その辺のところは十分関係者とも理解を深めながら進めていきたいと思っております。 いま御指摘の、それじゃ具体的に名前をということでございますが、これは御承知いただいておりますように、年末までに政府の案を決めるということで、各省庁からは大体十日をめどにして案をつくってくれいと、こういうことに行政管理庁のほうから言ってきておりますので、いまのところまだ具体的にここで申し上げる段階には至っておりません。
○原田立君 ここに日本経済新聞の切り抜きを持っているんですけれども、これによりますと、どうも農林水産大臣は来年度の基本計画として、「食糧事務所の整理などの行政改革を進めたうえで消費者米価の引き上げをめざす」と、こういうふうな報道がされているのですが、これはいかがですか。
○国務大臣(武藤嘉文君) まあ新聞報道でございますから、私がそれに対して責任を負うというわけにも正直まいらないわけでございますが、いろいろ新聞社の予測、その他の推測、いろいろ取りまぜて書いておることと思います。ただ、私の気持ちといたしましては、現在までも食糧事務所につきましては、それぞれの出張所の廃止あるいは支所の統合等も進めてきておりますし、今後もより一層私は進めていかなければならないと考えております。 また、食糧検査官につきましても、その業務が非常に時期的に集中するということがございまして、国民の中からある程度の批判も出てきておることは事実でございます。しかし、最近食糧検査官は、その米の検査以外にいろいろの業務をお願いをしておるようでございますし、そういう実態も踏まえながら、しかし、消費者米価その他を考えていく場合に、農民あるいは消費者がお互いに犠牲になり、その中にある行政官あるいはその他の問題、いわゆる広い意味の行政経費と申しますか、そういうものには一切メスを入れないで生産者並びに消費者が負担を強いられるということは私は問題ではなかろうかと、やはり行政経費そのものも見直しをしていくという方向は私は考えていかなきゃならない、こういうことは思っておるわけでございます。そういうところからそういうような推測記事が出たのではないかと、こう思うわけでございます。
○原田立君 局長、お聞きしますけれども、大臣は食糧事務所を整理だなんということはまだちょっと言えないというようなことを言っているけれども、多分やるんでしょう、こういう新聞記事が出ているから。 ところで、食糧事務所は検査業務やいろいろな調査業務を行っているわけでありますけれども、これらの諸業務については、今後もし整理などされた場合にどう対処なさっていくのか。
○政府委員(松本作衞君) ただいま大臣からお話がございましたように、食糧事務所の運営につきまして改善を加えて、組織の合理化ないしは定員の合理化というようなものができるように努力をしていかなきゃならぬと考えておりますが、その内容につきましては現在検討中でございます。 ただ、検査業務等につきましては、たとえば従来はいわゆる毎個検査といいまして一俵ごとに検査しておったものをできるだけ抽出検査に持っていくことはできないか。ただ、その抽出検査に持っていくといたしますと、流通につきましてもばら流通というようなことも必要になってくるかと思いますが、そのような流通の改善とあわせて検査の抽出化ができないかとか、ないしは検査場所の合理化ができないか、ないしは農協等に検査のお手伝いをより一層していただくことはできないかというようなことを具体的に検討いたしております。 それからまた、調査業務につきましても、従来もたとえば食品の流通とか食品の価格、品質の指導というようなことも含めた仕事をしておりますけれども、一層こういうふうな食料品の流通全体についての調査及び米の消費地における流通についての指導というようなことについても仕事を充実いたしまして、調査についての内容をより一層合理化していきたいというふうに考えております。
○原田立君 ただいまも食糧事務所の整理、合理化という問題でお話ししたわけでありますが、農林水産省は「食糧事務所の整理などの行政改革を進めたうえで消費者米価の引き上げをめざす」ということがまたここに出ているんです。消費者米価、麦価の引き上げ問題と行政改革の推進とは全然別個のものであり、あくまでも切り離して考えるべきものであろうと私は思うんです。その点どうですか。
○国務大臣(武藤嘉文君) まだ消費者の米価、麦価について、上げるということについて方針を決めたわけではございません。いまのところは全く決まっていないわけでございますが、先ほども申し上げますように、確かに消費者米価、消費者麦価を考えていく場合には、食管の中のいろいろの仕組みの中からいままで逆ざやの解消の方向でいくということでやってきたわけでございます。しかし、物価にも相当影響を及ぼしますこういうものを考えていく場合に、果たしてその中に占める行政経費の中にもし節減のできる部分があるならば、これは決してそれをひっくるめて考えていくということではございませんけれども、それはそれなりに私は解決をすべきところは解決をしていいのではなかろうかと、こういう気持ちは持っておるわけでございます。
○原田立君 まあ非常に微妙な言い回しなんだけれども、消費者米価、麦価の政府案を年内に示す方向で進めているように思うのでありますが、政府案としては麦価についてはかなりの引き上げを決めていると聞いております。何か二〇%か三〇%ぐらい上げる——新聞報道では一〇%から二〇%というふうに出ているけれども、そんなんじゃなくて、二、三〇%も上げるんじゃないかというようなことが言われております。それから米価についても、大蔵省では財源を確保するという考え方から、六%以上の大幅引き上げを考えていると聞いているわけでありますが、答えは来月の諮問を見てからじゃなければ何とも言えないというようなことを大体言うでしょう、大臣は。だけれども、そんなんじゃなくて、本当に諸物価高騰、ただいま大臣いみじくも言ったように、諸物価高騰の引き金になるおそれがある重要な問題でありますので、もっと率直にこの引き上げ問題について、あるのかないのか、微増なのか、微減——減はないですな、微増なのか大幅増なのか、そこいら辺どうですか。
○国務大臣(武藤嘉文君) まことに申しわけございませんが、全くいまのところまだ決めかねておるわけでございます。まあ新聞報道はいろいろ言いますけれども、けさの新聞を見ておりましても、きのう全く私が答弁をしていないことが数字など出ておるわけでございまして、まあそういう点から申しますと、本当に新聞報道に私はなかなか責任が持てないのでございますが、いま御指摘のございましたように、しかし財政当局からはいろいろ流れておるようでございまして、そういうところから推測がなされておるんではなかろうかと思っております。 しかし、私といたしましては、これはきのう衆議院の農水委員会でも実は発言をいたしておりますが、米と麦と考えた場合に、やはり米の場合いま消費を拡大をしていかなきゃならないという点。一方、麦においては国際価格も上がってきておりますし、あるいは国内における逆ざやも麦の方が米よりは多いわけでございます。また、いま円安という形においてより麦の輸入が割り高になってきております。それらのことを考えますと、米の消費を促進するという意味からいけば、私はもし上げるとすれば、米と比べれば麦を上げる方が先ではないかと、こういう考え方は持っておりますけれども、全くいまのところ米麦の価格については省内においても議論はいたしておりません。
○原田立君 まあいいでしょう、大体上げるんだという方向を何か言われたように思いますから。 で、先ほども申し上げたように非常に諸物価高騰に響くんですから、余り変な引き上げの仕方などはしないように、現状維持をわれわれはぜひ望むところなんですけれども、そうでなければ、もう本当に微増という程度でおさめるべきではなかろうかと思うんであります。 それから転作面積の修正についてお伺いしたいんでありますが、農林水産省は五十五年度の転作面積を三十九万一千ヘクタールから五十三万五千ヘクタールに目標を修正し、二百四十五万トンの生産調整を決定したのでありますが、ここに資料もいただきましたが、この目標は、昭和五十三年一月に、第一期三カ年間は当初の三十九万一千ヘクタールの目標は絶対変更しないと、こう確約し、半ば強制的にペナルティーをかけて実施に踏み切っておきながら、わずかに二カ年間で変更するとは非常に考えられないわけであります。「昭和五十五年度の水田利用再編対策の推進について」という中では、「第一期の三年間固定することとしてきたところであるが、最近における需給不均衡の著しい拡大と更に厳しい将来展望にかんがみ、できる限り五十五年産米の単年度需給均衡を図る」との基本方針で、まあいとも簡単に目標を修正し、その原因は「最近における需給不均衡の著しい拡大」というようなことを言っておるのでありますが、政府の需給見通しの甘さをたなに上げて、そのしりぬぐいを農家にやらせるというような政府の姿勢は断じて許されない問題であると私は思うんであります。政府の責任を明確にし、今後の対応に対して農民に心からの協力を仰ぐべきだと、こういうふうに思いますが、いかがですか。
○国務大臣(武藤嘉文君) けさの委員会の冒頭におきまして、私から発言をさしていただきましたように、確かに、五十二年度から三年間は原則として変えないという形で農民の皆様方にも御協力をお願いをしてきたわけでございまして、それを、ここで三年目に政府の目標の数字を変えるということについては、まことに私ども申しわけがないという気持ちでいっぱいでございます。ただし、しかしながら、いま現在六百五十万トンというような約七カ月分に相当する米の在庫を抱えておる現状からいたしまして、もしこのままの形でまた来年度においても相当の米の余剰が出てまいりますと、結果的には食管法の根幹を揺るがすことにまでいきかねないのではないかと、こういうことを心配をいたしまして、大変申しわけがないことでございますけれども、この際、目標の数字を改定をさしていただきたいということでお願いをいたしておるわけでございます。
○原田立君 この実施予定の減反目標は、何と九州と四国を合わせたような水田面積に匹敵するわけでありますが、増加分の割り当てはいかなる根拠に基づいて割り当て配分を行ったのか。その点はどうですか。
○政府委員(二瓶博君) このたび五十三万五千ヘクタールという改定目標を考えておるわけでございますが、これを都道府県別に配分するということにつきましては各方面の意見を伺っておるわけでございます。ただ、その際に、地域地域の個別事情等を反映いたしまして、その主張なり意見にかなりの隔たりがあるわけでございます。たとえば、北陸なり東北の米どころ等におきましては、三十九万一千ヘクタールを配分をいたしましたその原理原則があるはずであるから、それを引き伸ばしてそのまま五十三万五千ヘクタールに投影をしたらどうかというような、比例配分といいますか、そういうような御主張があるわけでございます。それから、北海道なりあるいは関東以西の転作率の高いところからは、むしろ水田面積というようなものに応じて均等に配分をすべきではないかというような御意見等もございます。したがいまして、その辺の配分の具体的なやり方ということにつきましては苦慮いたしておるというのが現状でございます。 しかし、これを割ります際にどういうような形でやるかというときに、一つの考え方といたしましては、これまでの目標面積三十九万一千ヘクタールという根っこの部分でございますが、これは従来どおりに扱ってはどうか。それで、新たに上積みになります十四万四千ヘクタール、この分について、ただいまも申し上げましたような御意見等もございますので、そういう従来の配分基準を延長するというようなことのほかに、あるいは水田面積割りというような均等的な要素も考えてはどうかなというようなことで、いろいろ目下検討中ということでございます。
○原田立君 答弁、なかなか丁寧にしていただくのは結構ですけれども、私、四十五分しかないから、もう少し要領よくお願いしたい。 実は私の手元に、「北海道農民連盟 米の減反並びに北海道産米の消流に関する要請書」というのが届いているわけでございますが、その中に、「水田利用再編対策による目標の配分は全国一律とし、現在の本道に対する水田本地面積の三五%に及ぶ過重かつ傾斜的な配分を改められたい」。それから二番目に、「本道産米の消流のため、道産米消費指導の再開、業務用米の販売地域拡大、政策需要(新規用途開発・学校給食・輸出・海外援助等への活用)開拓などの措置を行なわれたい」、こういう要請が行われておるのでありますが、いかが対処なさるおつもりですか。
○政府委員(二瓶博君) ただいまの第一点につきましては、水田本地面積というようなことで全国一律に積み出し分の方は配分したらどうかという御主張と思います。ただ、先ほども申し上げましたように、一期三年目ということでもございまして、一期の根っこになります三十九万一千ヘクタール、これは七項目の配分要素等を使って配分をいたしたわけでございますので、それをそのまま伸ばすべきであるというような強い御意見もございますので、その辺をどうするかということで、比例割りと均等割り、こういう要素をどう考えていくかということで苦慮いたしておるということでございます。
○原田立君 北海道農村新聞というのに実は報道されているんでありますが、今回のような割り当てをされると、北海道への割り当ては約十三万ヘクタールとなり、水田本地面積の五〇%を超える膨大なものとなるということが報道されているわけですが、そのとおりですか。
○政府委員(二瓶博君) 道農連の機関紙かと思いますけれども、この転作率が五〇%を超え、転作の目標面積が十三万ヘクタールになるということにつきましては、これは先ほど申し上げました比例配分方式でそのまま伸ばしていきますと、大体これに近いラインになるわけでございます。転作率をさらに丸めまして五〇%と言われれば、確かに十三万ヘクタールぐらいになるという計算に相なります。
○原田立君 農林水産省でいただいたこの資料によっても、全国目標転作率が一三・四%、北海道が三四・九%、都道府県は一一・三%とこうなって、非常に北海道が高い。実際問題やってみるともう五〇%ぐらいにもなるという、これは余りにもへんぱな割り当てになっているのではないかというふうに率直に思うわけでありますけども、一体どうしてこんなへんぱなことになるようにしたんですか。
○政府委員(二瓶博君) 三十九万一千ヘクタールという現行の転作等目標面積、これを県別に配分をいたします際に、先ほども申し上げましたように、七項目ほどの配分要素を用いてやったわけでございます。その際に、いわゆる地域分担と申しますか、そういう要素を三割ほどとる、あるいは自主流通米の要素を二割とる、特定作物への特化度の要素を一五%とるというようなことでとりまして計算をいたし、さらに頭打ち調整あるいは横並び調整というようなこともやりまして、最後的に決めましたのが現行の県別割り当てでございます。その際に、御指摘のとおり、北海道につきましては三四・九%ということになり、全国的には一三・四%という転作率に相なっておるということでございます。
○原田立君 大臣、さっきも申し上げたように、この計画でいくと、水田本地面積の五〇%を超える膨大なものに北海道はなるわけですよ。いま局長は、ここに書いてある、ぼくがしゃべったことの説明をしただけにしかすぎない。そうじゃなくて、これはひどいじゃないかと、現地も、こんなふうに過酷なやり方ではなくて、もっと緩和してくれというような要請も出ているんです。それを受けて大臣としてどうなさいますか。 ついこの間は、何かあれらしいですね、大臣はどこかのアンケートか何かの調査で、北海道で米なんかつくらなくていいだなんというようなことを言ったとか言わないとか出ていたというのを、私衆議院の農水へ行ってちらっと聞いておったけれども、まさかそんな返事はないだろうと思いますけれども、いかがですか。
○国務大臣(武藤嘉文君) きのう衆議院でいろいろとお話がございまして、現在までの、いま農産園芸局長から申しました三十九万一千ヘクタールのときの配分の七つの条件は、三十九万一千ヘクタールについてはそのまま適用し、追加をさしていただく予定の十四万四千ヘクタールにつきましては水田本地面積の割合というものも加味をさしていただきながらいくと、こういうことをきのう私ども農林水産省の統一見解として衆議院で申し上げたわけでございます。これは従来どおりの傾斜配分が北海道にいくということについては非常にこれは慎重を期さなきゃいけないと、こういう気持ちであるということを御理解をいただきたいと思うわけでございます。
○原田立君 北海道農民を、どうかもっと温かい目で十分見て対処していただきたいことを強く要望しておきます。 それから、もらった資料の中で、「五十五年度米需給計画(案)」でありますけれども、潜在生産量が五十四年度は千三百四十万トンに対して五十五年度は千三百六十万トンと、二十万トン多くしてありますけれども、これはどういうわけですか。
○政府委員(二瓶博君) これは、千三百四十万トン、それに対して千三百六十万トンというのを五十五年度の案で考えておるわけでございますが、千三百四十万トン、これにつきましては、潜在作付面積に生産調整なかりせば反収という、そういう掛け方で、この五十三年度、五十四年度千三百四十万トンというのを出しておったわけでございます。 これに対しまして、今回千三百六十万トンというふうに二十万トンほどふやしておるわけでございますが、これは反収の要因、これが非常に大きいわけでございます。予期以上のテンポで反収が伸びておるということで考えたわけでございますが、伸びの原因としては、一つはやはり田植え機の普及によります密植化、生産組織等の進展によります稲作技術の高位平準化というようなことがさらに進んで、反収が予想以上に上がっておるということの結果であろうと、こう思って、それを見込んで千三百六十万トンということにいたしております。
○原田立君 農林水産省の考えている需給見通しは甘過ぎるんではないかと、こういうふうに言われております。 すなわち、五十三年産米のときは、減反目標の一二%増にもかかわらず予定収穫量を約九十万トンもオーバーし、五十四年産米についても、二一%の目標増にもかかわらず三十万トンのオーバーを出しておる。五十五年産米については、ここに千百十五万トンの需要量を見込んでの五十三万五千ヘクタールの減反目標を出しているわけでありますが、私もちょっと計算してみたところによれば、十アール当たりの収穫量を本年並みに計算してみると、生産量は約千百六十万トンから千百八十万トンとなるんじゃないかと。五十万トン前後の過剰が発生することになるのでありますけれども、そこいら辺の心配はございませんか。
○政府委員(二瓶博君) 御指摘のように、五十五年度の米の十アール当たり収量、これを五十四年並みといたしますというと、五十四年の米の十アール当たり収量、これは天候にも恵まれまして、現在予想収穫高ということで公表いたしておりますものは一〇三という豊作になっております。したがいまして、そういう面でこの四百八十二キロということで先生御計算されておるように伺っておりますが、この反収をとるのはどうかという問題がございます。 それからもう一つは、作付面積の見方でございますが、これにつきましては、やはり壊廃の要素等も織り込む必要があるのではないか、したがいまして、私たちがいま立てております千三百六十万トンというものが平年作ということを前提いたしますれば、これで需給が均等をするというようなふうに考えるわけでございます。
○原田立君 「昭和六十五年農産物の需要と生産の長期見通し」、この案の中でいろいろと疑問点があるわけでありますが、殻物自給率が現在の四〇%から三〇%台まで低下していると、こうなっているわけでありますが、肉類消費の伸びに伴うえさの増大は輸入に頼ればよいとする考え方、そんなことはないだろうと思いますけれども、その点はどうですか。近い将来世界的な食糧危機が予想される中で、わが国だけの考え方が国際的に見て通用するとは考えられません。四、五年後にまた修正しなければならないような長期見通しでは、一層の農政不信を招くばかりでなく、国際的にも批判を浴びることになる。これらの点を十分考慮して対応すべきだと思いますが、いかがですか。
○政府委員(渡邊五郎君) 六十五年度の需給見通しの試算でございますが、これは先般農政審議会に提出いたしました当省が作成しました第一次試算でございます。穀物の自給率は、御承知のように主食用の穀物と飼料殻物、えさ用の穀物との合わせたものになっておりまして、総合しました計算はそのようになりますが、主食用の穀物につきましては五十二年六七%。米を一〇〇といたしますと六七%。見通しの六十五年では六八%、ほぼ現在程度の水準を確保すると。主食用についてはそのような自給度の確保をいたすわけでございますが、飼料穀物は、御承知のようにトウモロコシ、マイロのようなものでございまして、これはわが国では生産が現状においては不可能なものでございまして、アメリカあるいはオーストラリア等の非常に広大な農業のスケールメリットがあるところで生産されるようなものでございます。こうしたものにつきましては、むしろ海外からの供給変動に備えまして、国内で生産しがたいものについてはむしろ備蓄政策をとって対処をしていくと、こういう考え方で試算の上では考えております。
○原田立君 だから、肉類消費の伸びに伴うえさの増大はもう輸入に頼ればいいという考え方は、それは基本的にはおかしいと指摘しているわけなんだ。それは、日本でできないものならばしようがないですよ。だけれども、日本だってできるものは幾らだってあるはずなんですから、そこら辺のところをしっかり手を打って、しかもそれで足らないというのなら、足らないものは輸入するのはこれは当然だろうと思うのです。そこら辺の見解はいかがですか。
○政府委員(渡邊五郎君) 先ほど申しましたように、現状におきましてトウモロコシ、マイロのようなものにつきましては、国内の生産が可能ではございません。そうした意味で、豚肉、鶏肉、鶏卵等の消費の増大に対処いたしまして、これらの穀物の輸入をせざるを得ないということはございます。ただ、全般的に御指摘がございましたように、穀物の自給度が余りに低下するということはやはり問題がございますので、目下国民の食生活のあり方と穀物自給率の関係などを含めまして、幅広い観点から今後検討をいたしてまいりたいと、このように考えております。
○原田立君 転作後の農作物については、価格面、資金面等についても安心して転作が可能な長期低利の融資等、抜本的対策を講ずる必要があると思うんですが、いかがですか。
○政府委員(二瓶博君) 転作農家につきましては、やはり転作推進の立場から転作条件の整備というようなことで、排水条件の整備を初めとして、近代化施設の導入等についても助成をするということを考えておるわけでございます。そのほかに、もちろん融資というものも、当然そういう農家に近代化資金等を融資するということがございます。現在五十五年度の予算を要求をいたしておりますが、その際にも、排水条件の整備等についても拡充した形で要求をいたしておりますが、農業改良資金につきましてはこれは無利子の資金融通になるわけでございますが、経営転換等推進資金というような資金を現在要求をいたしておりまして、そういう方向でできるだけ金融なりあるいは補助の面でも考えていきたいと、こう思っております。
○原田立君 何か大蔵省の方で言っているとか何とかというふうなことなんでありますけれども、その中の一つに、米の転作奨励金などの引き下げや単純休耕田の復活ならぬということが考えられているようでありますが、そういうことは生産農家の首を真綿で絞めることであり、安易に大蔵省の方針に同調することは許されないと思うのでありますが、再度見解を、これはひとつ大臣の方からお伺いしたい。
○国務大臣(武藤嘉文君) 財政当局がいろいろとそういうことを言っているという話は新聞では承知をいたしておりますが、何にいたしましても、五十五年度については予算編成はこれからでございます。私ども農林水産省といたしましては、五十五年度の転作奨励金は引き続き五十四年度と同等の扱いをしていきたい、こう考えておりまして、そのような奨励金の引き下げということについては、農林水産省は何としても責任を持ってそのようなことのないように対処していきたい、こう考えております。
○原田立君 一つ答えが落ちているんですけれども、単純休耕田の復活という、その問題についてはいかがですか。
○国務大臣(武藤嘉文君) 失礼いたしました。 単純休耕につきましては、これもまあお金がただ安いからということで大蔵省は言っておると思いますが、私どもは、単純休耕を過去にやりました場合には、その土地が非常に荒れたようでございますし、また、私ども農林水産省といたしましては、農民の皆様方に、遊ぶというか、ほうっておけというようなことは私ども言うべきではございませんので、やはり農民は生産をしようという気持ちでいらっしゃるわけでございますから、農民の生産意欲を高めていくということにおいて考えていかなきゃなりませんので、そのような単純休耕というものは私どもは考えておりません。
○原田立君 五十四年度米を含めた政府保管米在庫量は六百五十万トンに達し、来年度は恐らく七百万トンに達するのではないかと、こういうふうに言われておりますが、現在の在庫数量及び過剰米の処理状況はどのようになっているのかというのが一点。 それから、過剰米処理対策について、韓国やインドネシア、バングラデシュ、あるいはいま問題になっている地域についての援助、輸出、これら等についてどういうような計画になっているか。 以上二つお伺いしましたが、お答え願いたい。
○政府委員(松本作衞君) 本年の過剰米処理に当たりましては、先般お認めいただきました法律に従いまして、五十四年からおおむね五カ年間に処理をするという全体計画の中で当面六十万トンの処理計画を立てたわけでございますが、そのうち輸出用につきましては二十万トンと計画しておりましたものが、その後関係国との話し合いが進みまして、現在までのところ、これが六十二万トンほどの成約を見ておりまして、年度内にはさらにこれが増額されるという見込みがございます。したがいまして、この対外的な過剰米の輸出につきましては今後とも努力を続けていきたいというふうに考えております。 それから、特に御指摘がございましたいわゆる援助的なものにつきましては、いわゆるKR援助のものが二万トン余ございますが、それ以外の輸出につきましては、現在まで成約しておりますバングラデシュ、韓国、インドネシア等に対しまして、いわゆる延べ払い方式という形で援助的な性格を持たせて輸出をしておるという実態でございます。
○河田賢治君 きょうの委員会は大体皆、各党とも同じような一つの問題に集中しておりますので、大体聞く方も聞かれたし、答える方も大体答えられた。まあ重複するとは思いますが、やはり党を代表しての質問ですから、また、時間も三十分しかありませんので、ごく簡単に私の方もお尋ねしますし、大臣及び局長の方も簡単にお答えしていただいて結構です。 第一は、目標の上積みの責任、この問題だと思うんです。閣議了解、昭和五十三年一月二十日ですか、あるいは中川元農水大臣が国会で繰り返し言明してきましたこの転作目標を三年間固定するという政治公約を、米の需給の不均衡が拡大したということの理由で簡単にほごにするということは、私たちは許されないと思うんです。農政の不信というものを一層増大させるものです。また、この点で他の委員からも指摘されたが、大臣は農民に対して申しわけないという陳謝をしておられますが、それで責任を果たしたことにはならないと私たちは思います。米の需給の不均衡、これを放置されてよいとは私たちも言いませんけれども、農政への信頼をなくす方がより重大な問題だと私は考えるわけです。信頼がなければ、これから一つの施策をやるにしましてもそれはスムーズにはいかぬでしょう。だから、この農民の信頼をなくされたというこの今度の処置、これについて、この点は大臣はどのようにお考えですか、聞きたいと思います。
○国務大臣(武藤嘉文君) 私どもといたしましては御指摘いただいたとおりでまことに申しわけがないという気持ち、そして、いまお話しのように、信頼をなくしたということでございますが、もしそういうことであれば、何とか信頼を取り戻すように努力をしなければいけないと考えております。私どもは、十分今後とも農民の皆様方の声を聞きながら、特にその代表である農業団体との間に十分な理解を得ながら、この問題は進めていかなきゃならないと考えております。 いずれにいたしましても、われわれといたしましては、とにかく、このままの形で、三十九万一千ヘクタールのままであとは自主的調整にお任せをするという形でいった場合には、来年度におきましていま以上に多くの米の在庫が出てくる、それが結果的には食管の根幹を揺るがせるということを心配をいたしましてやっておるわけでございまして、私は、農民の信頼を得ることは、そういう意味において結果的にはできるのではないかと考えております。もちろん、われわれは、けさも御指摘がございましたが、消費の拡大とか、そういうことに対してはもっと積極的に取り組んでいかなければいけないのは当然でございます。そういう努力は今後とも続けてまいりたいと思うわけでございます。
○河田賢治君 米の過剰問題の解決にとっても、ネコの目農政などと農民が農政に不信をいま抱いている状態で、これは本当の解決にはならぬと思うんです。私たちの党は、従来から米の過剰問題の民主的解決の方向を提起してきました。その根本は、転作の目標を上から押しつけるのではなく、米以外に安心して転作できる条件をまず整備し、農民や地域の自主的な転作を図るというものであります。 農水省が今度まとめました「転作の現状」第四ページには、「水田利用再編対策の第二年目を迎えた五十四年度は、」「地方公共団体、農業団体等の関係団体及び農家が一体となって、主体的、積極的な転作への取組みを示すなど農業生産の再編成へ向けて新たな展開をみせ始めた」、こう述べておられるんです。 こういうふうに、現状では、この転作問題については団体やあるいは各農家の方々が主体的に積極的な転作へ目を向けてきた、そういう取り組みが始まったと言って農水省は評価されておるわけですね。ところが、今回のように、約束をぽこっと——ぽこっとでもないでしょうけれども、現実はそうなるわけで、ほごにして目標の上積みを押しつけるという措置は、こうした新しい展開する芽を摘む結果になるんじゃないかと、こう私たちは思うわけです。この点について、大臣はいかが考えられますか。
○国務大臣(武藤嘉文君) 農民の皆様方が本当に自主的に御努力をいただいてきたことに対しては、高く評価をしております。 三十九万一千ヘクタールに対して、大体五十三年度においては一二%のより多くの調整をしていただいたわけでございますし、五十四年度につきましても、大体の予測では二一%ぐらいの増加する面積を調整をしていただいたと承知をいたしております。そういう意味において、本当にその御努力に対して私どもは敬意を表するわけでございますが、そういうことをしていただいたにもかかわらず、いま六百五十万トンの在庫が出てきておるということも現実の事実でございまして、大変私ども、こういうことを本当に三年は変えないと言っておきながらここでお願いをすることは恐縮でございますが、この現実の事態を踏まえますと、どうしてもこれは私どもが政府の目標を、面積を改定をさしていただいて、農民の皆様方に御理解と御協力を願うと、こういうことをしないと、先ほど申し上げるように、大変来年に在庫がふえて、本当に食管の根幹が揺るがせられたら、かえってそれは農民の皆様方に御迷惑がかかるんではなかろうかと、こういう気持ちでいまお願いをしておるわけでございます。
○河田賢治君 これまで政府はいろいろ計画を持って指導してきましたけれども、御承知のように、昔と違いまして、いまの青年あるいは年寄りにしましても、製造業の労働者なんかはだんだん力仕事がなくなってきているんですよ。ボタン一つでずうっと機械が動く、電気装置、自動化、こういうことですね。もう非常に体を使わなくなっているんですよ。労働しなければ、昔のように一升飯を食うというような人間はいなくなってきておる。山村でもチェーンソーをやっていると。これはもう昔のような力仕事にならないんです。百姓さん自身がトラクターを持ち、耕運機を持ち、あるいは田植え機で、機械で仕事をするようになってきているんです、大部分が。こうなりますと、やはりその労働の量に応じてそれだけ食糧というものは、もっとも内容は違いますけれども、米なんかは大体少なくなるもんですね。そういうところは見ていかなくてはならぬ。まあ学校で、それは小学校時代からアメリカ式のパンで育った青年が今日おりはしますけれども、全体としてはそういう消費がある程度減るということはこれは見通されることなんですね。三十五年から見ましてもずっと減っているんです。これはもう社会、また労働が変わってくることによっての減りなんですから、こういうところはやはり農水省あたりも、大体労働がどういう状態になるだろうか、その結果、どういうカロリーをとり、どういうことになるだろうかぐらいのやはりある程度見通しを検討する必要があるんじゃないかと、こう私は思うわけです。 しかし、御承知のとおり、今日そういうことを言っておりましても間に合わぬので、この農民の理解と協力を得てとか、自治体の自主的な努力を評価すると言うなら、こういうお考えならば、目標の上乗せの押しつけ、これはやめるべきでないですか。特に公平の確保措置といって、目標の未達成分を翌年度に上乗せするという、けさも大分ペナルティーとかなんとかの問題になっていましたけれども、これはもう年度が違うんですから、三年度が終わって次の第二年度に入るところへまた押しつけるということになるんですから、この点は私は上乗せなんかはすべきでないというふうに思うわけです。 で、一つ質問をしますけれども、この目標の変更は約束違反だというのが農民のいま率直な気持ちなんです。それなのに、その上乗せ目標を、未達成だからと言って翌年度、つまりまだ目標も示されていない、第二期分に加算するという、こういうことになるわけですね。そういうことであってはわれわれは納得できないものなんです。ですから、いろいろ検討中ということでありますけれども、未達成分の翌年度加算はやらない方向でひとつ検討されたい、このことを申し述べたいわけであります。
○政府委員(二瓶博君) 公平確保措置につきましてはこれはやはり必要であろうと、こう思っております。ただ問題は、五十三万五千ヘクタールベースに適用するのか、三十九万一千ヘクタールベースに適用するのかということについて検討をしておるところでございます。五十三万五千ヘクタールはやはり正規の目標だから、それにかけるというのが筋であるという考え方がありますとともに、地方公共団体の中等では、むしろ三十九万一千ヘクタールベースにかけるということで、上積み分は外すということの方が転作に対する協力も得やすいというような主張もあるわけでございます。本日もいろいろ先生から御意見もございます。そういう御意見等も尊重しながら決めさせていただきたいと、かように考えております。
○河田賢治君 今度は少し細かい問題に入りますけれども、転作の面積割り当て、まああす発表になるんですかな。ところがこれは市町村に対して——都道府県にはこちらからお示しになる。市町村に対して、これはもう全部都道府県が責任を持つわけですか、その割り当てをどのように処置するかということ。この点はっきりしてください。
○政府委員(二瓶博君) 国は県に配分をいたしますが、県の方で市町村別に配分する、あるいは市町村長が農村ごとに配分をする。このことにつきましては、県内配分や市町村内の配分といいますものは、それぞれ知事、市町村長にお任せをしておるわけでございます。具体的には、市町村長は農業者別の農業経営の動向等を勘案して配分をしていただくということで考えておるわけでございます。
○河田賢治君 ある町へ行きますと、全般に十アール以下はもう割り当てはしないというところもあるのですね。それから、若干それをしているところもありますが、こういうことについて当局はどういうふうにお考えなんですか。
○政府委員(二瓶博君) ただいま申し上げましたように、市町村においては農業者別の農業経営の動向等を勘案して配分するということでございます。したがいまして、ある市町村においては十アール以下の農家には割り当てないというようなことで、飯米農家といいますか、そういうところには割り当てずに、その市町村に来た割り当てを十アール以上の農家の方でこなしていくと、こういうことをやっておるところもあろうかと思います。あるいはそうでないところもあるということであろうかと思いますが、その点は、やはり地域地域の事情があろうかと思いますので、その辺は、そういう場合もこれは市町村長にお任せいたしておりますので、適当であるとかないとかということではないと思います。
○河田賢治君 まあ、それで十アール以下のところのあれはわかりました。 さらに、同和地域ですね。まあ、同和地域は御承知のとおり関西から九州、あるいは中部にかけて多いわけですが、そういうところに住んでいる農家の人には、地域的に自主判断に任せると、十アール以上あるところですね。そして、その判断は本人の自由な判断ですから、転作しようと思う人はやりましょうし、やらぬ人もできるわけですね。全然、ほかの農家と同じようなやり方を満足しないという人も大分あるわけです。そういうところでは、結局、自由に放任されて、転作を全くしないとか、あるいはやる人が少なければ、それだけの分はまたほかの人がかぶるわけですね、御承知のとおりに。大体一つの量が来るわけですから、それが満たされないとなると、ほかの人がその面積の幾分かを負担しなくちゃならぬ。そうすると、これは非常な不公平になるんですね。そういう同和地区がいま大分出てきつつあると私は思うんですよ。ある町なんかは、二分の一ぐらいが同和地域の人々で、ですから、全部が農家じゃありませんけれども、そういう地域だとすると、もう農家の中の半分が、そしてここはもう自主転作、わしはもう知らぬぞと言ってその風潮が高まれば、片っ方の方へ全部いくわけですね。いく可能性があるんですね。そういうところがいま出始めているわけです。 いま農業が八〇年代にかけて、ほかの農業団体も認めていますように、もっともっと転作をしなくちゃならぬだろうと、米の転作はですね。あるいはまた農家経済からいきましても、大体いまいわゆる低成長の時代で、しかも政府も米の買い上げ値段を抑えてくる。いろんなことで農家の所得というものは減ってくるんですね。生活がある程度苦しくなると、勢いそういう米の転作というようなものを、自分たちは自主判断だからそんなものは受けないぞと、そういう人がふえてくる可能性もあるわけですね。これは農水省が直接向こうへ行って、おまえさんこうやりなさいと言って抑えることも直接は無理でしょうけれども、しかし、地方自治体は皆困っているんですね、そういうところは。いわゆるこわもてということになりましてね。そうすると地方自治体の町長にしろ、もう抵抗するあれがなくなる。こうなりますと、一種の不公平税制と同じように不公平の割り当てになってしまうんですね。こういう問題を一体農水省あたりはどういうふうにお考えでしょうか、なかなかむずなしい問題ですけれども。私も全国を回ったわけじゃないですけれども、そういう風潮が現にもう出始めているというんですね、たくさん。
○政府委員(二瓶博君) 農林水産省といたしましては、農家の皆さん方に応分に協力していただきたいと、こういうふうな気持ちはあるわけでございます。 ただ、いずれにしても、地域の実情なり、農家ごとの経営事情というものに応じて、知事、市町村長に御判断を願うしかないのではないかというふうに考えておるわけでございます。
○河田賢治君 とにかく同和問題というのはこの農水省だけでの問題でないし、総理府もやっておりますけれども、なかなかこれから複雑な問題を含んでくると私は思うんですよ。そうすると、地方自治体とかそういうところが、間にはさまれて非常に困る人が大分できるんですな。そういう点をあなた方は十分考慮して、どうしても上から抑えてやらさなきゃならぬというときはこれはやらせなきゃならぬでしょうが。そうでなくて、下から、同和地区もそうでない地区もひとつ一緒になってやれという話でまとまるところもありましょうし、まとまらぬところもあると思うんですよ。だから、そういう複雑なものが、関西から、同和地区の多いところにある。東北とか北海道にはありませんけれども、ほとんど。こういうところはそういう複雑な問題を含んでいるということを、こういう割り当てのときには細心注意されたい、こう思うわけです。 そこで第二に、奨励金及び水田利用再編対策の仕組みについて財政当局の主張がありましたですね。これは十一月の十五日、非常に精密なものを大蔵省はつくって、そして盛んに食管運営をめぐる問題として、これをたくさん農林関係の資料を大蔵の立場から見てこうやっているんですね。 大蔵省は第二特別部会ですか、米の転作奨励金をやり玉に上げて何とかこれを削減しよう、奨励金の引き下げやあるいは財政負担の少ない休耕的手法、つまり休ませることと、こういうことの導入などを主張しておるわけであります。現行の奨励金の水準でも、転作作物の収益性の低さから農家経営が深刻な影響を受けているのに、目標をさらに上積みされようとしているときに奨励金をさらに引き下げるというのは、非常に矛盾もし、農家にとっても許されない問題だと思うんです。また、休耕についても、かつて四十六年から四十八年に実施して、田を荒らすだけでなく農民の心も荒らすと社会的な批判を受けたものであります。農水大臣として、大蔵省のこうした意見に対し、明確な反対の意思を表明すべきではないかと思うんですが、この点はいかがでしょう、ひとつお答えを願いたいと思います。
○国務大臣(武藤嘉文君) 先ほど原田先生にもお答えをいたしましたが、財政審議会でそういう議論がなされたということは直接ではございませんが承っております。先ほど、大蔵省からもそういう話があったということで原田先生からも御指摘がございました。私どもといたしましては、この三年間のいろいろの転作奨励金などの仕組みにつきましては全く同じ考え方で五十五年度も臨んでいきたいと、こう考えておりまして、まあこれから大蔵省と予算折衝をやらなければなりませんが、これはどんなことがあっても、責任を持って私は五十四年度と同じ仕組みで確保しなければならないと考えておりますし、結果的単純休耕のようなものは私はすべきではないということは先ほど申し上げたとおりでございまして、これはぜひそういう形で、幾ら大蔵省がそう言いましてもそのようなことにならないようにしていきたいと考えております。
○河田賢治君 第二期の五十六年以降も、大蔵省がいま単に財政的な見地からだけでこういうことを考えておるのは非常に不適当なので、大臣はそのつもりで努力してもらいたい。 第三に、安心して転作できる作物は何かという問題ですね。これはいま農民の率直な気持ちとして、野菜もお茶もミカンも過剰だ、一体政府は何をつくれと言うのかという声が至るところで叫ばれておるわけです。確かに農水省は、小麦や大豆や飼料作物を転作の戦略作物として推奨をしておりますが、しかし、これらはいずれも現状のままでは収益性が低く、安定性がなく、定着しない。これに対して農水省が言うのは、中核農家への土地利用の集積を図ると一つ覚えのように繰り返すだけでありまして、転作面積で最大の飼料作物にしても、それを食べる乳牛が、牛乳が過剰で淘汰を実施しているというのが現状なんです。こうした状況では、農民は転作の将来に不安を抱くのは当然であります。 そこで、局長に具体的に尋ねますが、飼料作物転作が定着し、いわゆる捨てづくりなどということにならないような施策を実施すべきではないでしょうか。この点ひとつお答え願いたいと思います。
○政府委員(犬伏孝治君) 転作を推進する上で飼料作物が重要な作物であることは御指摘のとおりでございまして、今後におきましてもその安定的な推進を図るために、転作に結びつきました家畜の導入あるいは既存の畜産農家が飼料作物をみずからの土地でつくるだけではなしに、他の農家の水田につきましてもつくられるようなそういう措置を講じていきたい。さらに、畜産農家とそれから飼料作物農家との結びつきをより強固にするために、飼料作物農家の生産する粗飼料が広域的に流通するようなシステムを考えていきたいというふうに考えて、いずれにいたしましても、飼料作物が転作におきまして定着する方向で施策の強化を図ってまいりたい、かように考えております。
○河田賢治君 えさ米と普通言われている飼料米の実用化に向けて、いま大分あちこちで検討し、また試作もされておるようです。飼料作物は大家畜が食べる粗飼料が中心ですから、自給率の極端に低い濃厚飼料原料についてもコスト等の問題もありますが、加工畜産などと言われている日本畜産のゆがみを少しでも是正するため、転作の作物として取り組むべき必要があると思います。特に、湿田に影響されず、現存の機械装備が活用でき、農家の栽培技術もあるという飼料用の米生産を転作の一つの有望な作物として検討すべきであります。 きょうの農業新聞などにも、岩手県ですか、ここの農業試験場、県北の分場では、ヒエなんかを湿田に——これはもうどうにも田を改造できないというようなこの湿田にはヒエなんかが非常によけい取れる、そして従来の機械をそのまま用いて収量も非常に多いというようなことをきょうの農業新聞も書いておるわけですね。 だから、いろいろそういうような点がありますので、私たちは転作のそういうものを、地域地域によって多少は違いますけれども、そういうものをどんどんと発展させる、広げる、こういうことも必要だと思うんです。 今日農業団体も、御承知のとおりさきの農協の大会で、八〇年代日本農業の課題と農協の対策が確認され、その中で飼料米を百五十万トン、約二十万ヘクタール転作するということを提起しております。農協も相当に真剣になって自分たちの産業をどう守るかということでこういう考えを持っております。農水省はこれどういうふうにお考えですか。
○政府委員(二瓶博君) えさ米につきましては、ただいま先生からもお話ございましたように、メリットといたしましては、長年蓄積されました稲作技術、これが活用できるという点、それから湿田のような土地条件でも栽培可能であるというようなことがあろうかと思います。 ただ、これに対しましてまた問題が若干ございます。一つは、主食用の米に比べまして収益性が極端に低いということでございます。物財費なり雇用労賃等を栽培の際は投入するわけでございますが、粗収益よりはむしろそういう投入する方が多いということにどうも計算上はなるようでございます。それからまた、やはり収量を相当上げるということが必要であろうと思いますが、そういう多収品種の開発等、生産コストの引き下げの可能性というものがどこまででき得るかという面についても、また今後詰めるべき点があろうかと思います。さらに流通面におきまして、同じ米でございますので、主食用の米とこれはえさ用の米というものが判然と識別ができる、主食用への横流れがないというような形にできるのかどうかというようなことで、今後さらに詰めるべき点が多々あるわけでございます。今後これらの点等について検討を進めていくということが必要であると考えております。 全中さんの方で、ただいま先生からお話のございましたようなまとめをやっておられるということは伺っております。そういうことも頭に置きながら、ただいま申し上げたような点も十分詰めていく心構えでございます。
○河田賢治君 実は、大臣の住んでおられるところですかな、海津というところは。 岐阜県の海津郡海津町で、飼料米生産の流通実験事業というのをやっているんですね。ところが、これは御承知のとおり、全農が三カ所の事業の一つとしてここで事業主体になって、しかも事業の費用は、地方競馬全国協会からの補助金を受けて実施しているんですね。補助金を政府からじゃないですよ、全農は。こういうことを十ヘクタールの大規模な実験をやって、これをもう一つ大勢広げてこれをやり出したわけですね。 御承知のとおり、なぜ海津町で飼料米に取り組んだかというと、この地区は転作で青刈り稲を転作面積の半分やったが、しかし、畜産が盛んでなく、地区内流通もできないということなんですね。湿田地帯で畑作も無理と。揖斐川と木曽川のちょうど真ん中にはさまれたところですから。 こうした実験事業を、全農がやっているからよかろうというんじゃなくて、こういう転作に伴う事業は非常に急がなきゃならぬ問題です。だから、国もこんなことをまま子扱いにしないで、正統にこういう転作事業なんかを位置づけて、そして国としてもやはりバックアップして、この事業を——成功するかしないか、これは実験ですからわかりませんけれども、こういうことを早目にやりませんと、米は年に一度しかこういう作物はとれませんから、どうしても広げて、いろんなところで実験をやって、そして早く飼料作物のいいものができ上がるというようにしたらいいんじゃないかと思うわけです。こういう点で、これは地方競馬全国協会からの補助金でやっている、こういうところでありますが、この点についてひとつ大臣に御答弁を願いたい。 これで私の質問は終わります。
○国務大臣(武藤嘉文君) 私もよく、実は私の選挙区ではございますが、よく承知をいたしておりませんが、示唆に富んだものとして今後十分検討していきたいと思います。
○三治重信君 もう御答弁があったことと思うんですけれども、今度の稲転計画の十カ年計画のうちで、ことに第一期の三年のやつは非常に自信を持って農水省が稲転計画をやられたわけなんですが、それがまあ初年度から余剰米を相当出し、もういまではどうにもならなくなった、こういうことだから、その苦痛は非常に御同情申し上げて、しかもきょうのこの五十五年の対策というものは、当面考えられる決断の処置としてはやむを得ないと思うんです。 ただ、ここで一つ問題は、いま少し原因を、こういうふうな過剰米を出した原因の、当初の計画とこういうふうに非常に大きく変えざるを得ないというその原因の分析を、農水省として、稲転十カ年計画、当初の一期計画をやったときと、このような事情に、余剰米がこんなに出てまたさらに水田の作付制限を大きくしなくちゃならぬという原因を、ひとつ大きく分けて、その寄与率、過剰米が出た寄与率を簡単に説明してほしい。そこを農水省がはっきりわかっていないと、今後の政策の立て方がまたあいまいになって表面だけになってしまう。
○政府委員(松本作衞君) 五十三年におきまして、転作が予想以上に進んだにもかかわらず過剰米が大きく出ました原因といたしまして、一つは生産の豊作と反収の向上がございます。豊作と反収の向上によりまして、予定以上、計画を九十万トン程度上回っております。 一方におきまして、需要面におきましても、五十三年度の需要量は計画といたしまして千百七十万トンを考えておりましたが、これを大きく下回りまして千百三十万トン台ということに相なりまして、ここで四十万トン程度の余剰が生じたと、この生産面と需要面と両面からの過剰の要因があると考えております。
○三治重信君 そうしますと、この需要の減より豊作、反収の増の方が二倍以上多いわけですね。そうすると、これは農水省とすれば最も得意なところのはずなんだな、農水省はずっと明治以来米の生産増加をやってきたわけなんだから。これの見込み違いというのは一体どういうわけなんですか。これは農家に対して生産制限をやっていけばやっていくほど反当たりを高くする、その農家の努力の見込みを非常に間違えたということが原因なのか。農水省がもう明治以来、わが国における莫大な金を使って米の生産奨励をやって、生産増加をやってきて、そうしていまから十年の稲転をやるというのに、反収が増加になりました、豊作でございました、それが原因でなんと言ったら農水省の面目はまるつぶれじゃないんですか。ぼくは需要減——国民経済の変動によって需要減というのならばいいんだけれども、生産増加というのは非常に農水省にとってみれば面目ないことだと思うんだが、どうなんです。
○政府委員(二瓶博君) ただいま食糧府長官がお答えしましたように、五十三年度、これは生産面におきまして九十万トンほど計画よりも上回ったということでございます。この面につきましては、これは作況指数一〇八という大豊作なわけでございます。大体一%で十万トンぐらいになるわけでございますので、ただいま申し上げました九十万トンというようなものは、大体大豊作の豊作部分ということで上回ったというふうに見ております。 私たちいろいろこういう米の需給計画を立てますけれども、やはりその際は、平年作というものを一応ベースにして立てませんと、本当に豊作になるのか、あるいは場合によりまして冷害等による作柄の減ということになるのかわかりませんので、ニュートラルな形で平年作ということで計画を立てるということからしてやむを得ないのではないかと、こう思ったわけでございます。
○三治重信君 そういう単純な誤りだということについてうんと反省してもらわぬと困るわけだ。これは生産制限をしていけば、それに対しては生産性の低い水田をやめていくから、反当収入の多いところが残るし、さらに所得を増加させようと思えばいわゆる生産性の向上に努めると。これは農民がもうこの間のテレビでもようみんなどこでも言っておるわけ。米が余るとは思っていても、自分の所得をふやそうと思えば、自分で一生懸命になって与えられた、できる水田についてよけい米をとろうと思うのは農民としてどこが悪いのですか、それはどこの農民だって同じじゃないですかと、こういうことならこれは否定できぬわけだ。 そういうことで、平均収量で生産制限の面積を割ると、こういうことだけなら事いとも簡単だけれども、そこは農水省がずっと農民の心理を最も知り、ことに米については非常な専門家がそろっているのに、単純な反当収量だけで割ってやるというところに非常にぼくは大きな問題があるし、それから豊作というのは、もう戦後のずっとこれを見てみたって、もうほとんど凶作とか、天候による部面はだんだん影響力がなくなってきているわけなんですね。だから、平年作という考え方もずいぶん再検討してもらわないといけないと思うのですが。もちろん稲転をできるだけそうショック的に大きくしたくないということから、理屈のつく限りにおいて最少限度の稲転面積を割り出したというならばまた話は別だけれども、そういうことについて、余りいまの稲転について、これだけの重要な政策について、もうわずか三年目にして、三年だけ維持しようとしているのならこれはさらに、今度は強化だけだからいいようなものの、非常なやはり農民全体の農水省や行政府に対する不信感というものはこれはますます高まっていって、ますます非協力な体制になっていく、こういうことについてはやはり相当一つ考えていっていただかなくちゃならぬと思います。これは意見を申し上げておきます。 次に、先日発表の農水省の見通しで、六十五年になると水田の三分の一、八十万ヘクタール、これだけのものを減らすようなかっこうになるというと、もうしかし来年から十年ですね。もうすぐなんだね。そうすると、これに対する裏打ちとしての転作奨励金やまたは転作作物というものをいまのままで延長していくのはとても不可能だろうと思う。ことに、転作奨励金というものを六十五年までつけていて、六十五年になってやめられるかというとやめられやしない。そうすると、水田の三分の一の稲転をやるいわゆる何と言うんですか、費用、負担というものは、もうこれはどこまで稲転費用を持っていくのか。休耕田だったら休耕をやっているだけの間に一反当たり三万円とか五万円やるということだけで済むんだけれども、転作奨励とこうやっていると、水田というもとの観念があって、これは一定の期限を切らぬことには、何か水田というものをたまたま持っていたばかりに、これはいまの稲転だと未来永劫に毎年、毎年稲転奨励金がもらえるということになるんじゃないですか。 これに対してどういうふうに——いまから六十五年になったら三分の一も減らすというのに、それを全部稲転の費用を見る。これは農政から見ても、これは本当に農家の所得補償と言うけれども、これについての補償もこれは未来永劫これだけもう一つ決めたことは一銭も減らしちゃあいかぬということでは、もう社会進歩もないし、これは考え方として非常に大きな問題である。だからそこに、転換をするんだから、そうすると農家の所得をほかで補償していかなくちゃいかぬ。水田をたまたま持っているばかりに、それが全部何らかの努力を要しないでそこに上積みされるという考え方というものについては、やはり疑問が生ずるんじゃないですか。それに対してどう思われますか。
○政府委員(二瓶博君) 現在転作奨励金というものを交付いたしまして転作をやっていただいておるわけでございますが、この奨励金の水準というものを決めます考え方としては、稲作所得、稲作の収益性、こういうものとのバランスと言いますか、そういうものをとるという形で考えておるわけでございます。 その後、水田利用再編対策のスタートを五十三年から切りましたが、稲作の面については五十三年、五十四年とも生産者米価は据え置きということになっておりますが、転作作物の中でも戦略作物ということで考えております麦にしろ大豆にしろ、パリティアップというようなものは織り込んで価格が決定を見ておるということでございますし、さらに麦にしろ大豆にしろ、五十三年、五十四年、いずれも反収等が向上をしておるということもございまして、その辺の収益性の差というものが開いてきておる、米に対して相対的に有利になっておるのではないかと、かように思っております。今後また第二期対策等、農政の見直しというものを踏まえて考えていかなければならぬわけでございますけれども、その際にも、今後この麦や大豆といいますものが、規模の拡大なり技術水準の向上ということを図ってコストが下がるというようなこと、相対収益性ということを稲作との関係においてはむしろ高めていくというようなことをさらに考えまして、財政負担の節減を図りながら、しかしまた安んじて生産拡大ができるというような、そういう形に持っていくべく努力したいと思っております。
○三治重信君 もう答弁はいい。ちょっと意見だけ言っておきますが、この十一月二十三日に出ております全国農業新聞の中の三ページに、「土地の動き」「農地の管理機能を」と、こういう中で、「転作奨励金が地代を押し上げる結果となって、農用地利用増進事業など農地の賃貸借をすすめる事業に支障が出ている」と。それから、「農協などへの水田預託は、事実上の休耕で個別管理が実情だ」と。それから、「互助方式の場合も、転作奨励金に互助金が上乗せされている」と、こういうような形で、結局、「高額の転作奨励金が地代を押し上げ、請負耕作や農地の賃貸借に悪影響を与えているのは事実だ」と。これは一つの記者の意見なんですが、私はこの実情はよく知りませんけれども、結局現在の過小農の水田耕作だけの所得を目下個々の農家だけに補償していくという考え方を変えないと、もうぼくはこれは袋小路に入っちゃうと思うんですよ。片方は財政で締められるし、片方は農民から不信をつけられる。そういうことになると、結局水田なり何なり、耕種の方の中核農家をつくって、そして反当たりの所得は少々は低いけれども、耕地面積の拡大によって、中核農家の専業農家をふやすことによってこの問題を解決していく。そういう意味において農地の流動化の農地法の改正というものをぜひやっていかぬと、耕種の方はこれは完全に行き詰まってしまう。耕種の方のそういう考え方は変えていかないといかぬと思うんです。これはひとつ検討してほしいと思います。 私の質問は終わります。 〔委員長退席、理事片山正英君着席〕
○喜屋武眞榮君 最初に大臣にお尋ねいたします。 いま、日本の農業政策が抜本的に見直しの時期に来ておるなどとよく言われておるのであります。そういう国民生活の立場から重大な意義を持つ農業政策に対して、大平総理大臣の所信表明の中にそのことが一言も触れられていないことはまことに遺憾であると思うわけなんです。そこで、大臣として、いま抜本的な日本の農業政策を見直していく、こういう観点から、どのような考え方を持っておられるか、基本的な点をひとつお聞きいたしたいと思います。
○国務大臣(武藤嘉文君) いまたまたまお話ございました農地法の改正もそうでございますが、やはり将来の問題としては、米だけでなく、いまの自給率を総合的に高めていかなきゃいけない。ですから、麦とか大豆というのはほとんど輸入に頼っているわけでございますから、この水田利用再編対策の中におきましても、できる限りそういう日本の自給率を高めるのに必要なものについて、より作物の作付を多くしていただかなきゃいけないという考え方を持っておりますし、またいまの話で将来を考えますと、できる限りより低いコストでつくっていかなきゃならないということにおいては経営規模の拡大を図っていかなきゃならない。 〔理事片山正英君退席、委員長着席〕 その点においては農地法を見直しをしていかなければならないんではなかろうか、こういう考え方を持っておりますが、いずれにいたしましても、農政審議会にいまいろいろと御審議願っているわけでございまして、ぜひひとつ一九八〇年代においては、多角的な考え方のもとに、総合的な自給率の向上とあわせて農家の収入がふえるような形に農業を持っていかなきゃいけないと。農政審議会においてもきっといいものを出していただけると思いますが、私の基本的な考え方としてはそういう考え方で対処していきたいと思っておるわけであります。
○喜屋武眞榮君 いまの大臣のお話を聞きながら矛盾を感じますのは、先ほど来話がありますが、この減反政策ということと農民の生産意欲を高めていくというこのこともおっしゃったんですが、どうもそこに矛盾を感じてなりませんが、その点はどのように考えていらっしゃいますか。
○国務大臣(武藤嘉文君) 生産意欲が米だけに対する生産意欲でございますとそういう矛盾を感ずる点もあろうかと思いますが、いわゆるいま申し上げるように米以外において自給率を高めていかなきゃならない麦とか大豆、その他の作物についてより一層生産を高めていただくことは、私どもぜひお願いをしたいという形でいまの水田利用再編対策もやっておるわけでございまして、そういう意味において、やはりある程度現在の需要というものを見ながらその辺のところは考えていかなきゃならないことも事実でございますので、そういう点で需要のあるものをより多くつくっていただくということにおいて私は生産意欲を高めていきたいと、こう考えておるわけであります。
○喜屋武眞榮君 いまおっしゃることも理解はできますが、実際農民の気持ちを察知した場合にはそう簡単にはいかないのではないかという疑問を持つものであります。 そこで次に、政府が三年計画で調整面積を三十九万一千ヘクタールですか、それから三年目にいきなり五十三万五千ヘクタール、こう飛躍的に減反を決めたということは、これはもう大変なことだと思うんです。これは見方によっては政府の見込み違い、いわゆる見当が非常に甘かったということも言えるでしょうし、またせっかくその計画を期待しておった農民に対する私は背信行為でもあるのではないかと、このように受けとめるんですが、大臣はどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(武藤嘉文君) 三十九万一千ヘクタールにつきまして大変見通しが誤ったことについてはこれは事実でございまして、先ほど来からお話し申し上げておりますが、農民に対してこの点についてはまことに申しわけがないという気持ちでおるわけであります。
○喜屋武眞榮君 このことも私は非常に農民の生産意欲を高めるということと、いまのずばり三七%縮減ですか、面積からしますと。それから、産米で二百四十五万トンですか。これはもう簡単なものではないと思いますよ。それだけまさに農民にとってはショッキングなことだと思うわけなんです。 そこで、この減反に対する表を見ました場合にすぐ感じられることは、いわゆる米どころと申しますか、米どころの県、いわゆる上質米をつくる県は少なくして、質の悪い——と言えば失礼ですけれども、まあ比較的質の落ちる産米県が多くパーセントを占めておる、こういうことを感ずるわけですが、その割り当てはどういう基準で決められたんでしょうか。また、私のその見方は当たっておるのか、当たらぬのか、そういう傾向を感ずるわけです。
○政府委員(二瓶博君) 現在の三十九万一千ヘクタールの目標面積、これの配分につきましては、七項目の配分要素というものを軸にいたしまして、頭打ち調整なり横並び調整等もやりまして、総合的に勘案した上で県別配分を行ったわけでございます。 そういたしますと、先生のお話のごとく、一番高いところは、転作率の高いのは北海道の三四・九、低いところは宮城、新潟の五・九ということで、この間に転作率が各県ともはまっておると、こういう姿でございます。 そこで、非常に大きな差がございますが、これはこの配分要素の七項目というものの中で、一つはやはり地域分担の思想、適地適産的な思想を三割ほど織り込んでおります。それから、自主流通米の要素、これは二割ほど織り込んでございます。したがいまして、自主流通の多い県、米どころは割り当てが少ないといいますか、そういう形になるわけでございます。それから特定作物への特化度の要素ということで、麦なり大豆なりてん菜なり、そういうところがつくりやすい、そういうところを考えていくというのが一五%ほどということで、あとは排水条件の点なり、水稲被害率という、水稲の生産の安定性、そういう面、あるいは市街化区域等の面積の要素、圃場条件の整備状況というようなことで織り込んでやったわけでございますが、この第一に申し上げました地域分担的な点、自主流通米の要素の点、あるいは特定作物への特化度の要素、そういう点等が反映して相当——五・九から三四・九までの格差の開きに相なったと、こういうふうに理解いたしております。
○喜屋武眞榮君 そこでいまの問題に関連して、裏を返せば、転作に対するところの意欲的な、農民が本当に納得をして意欲的にそれを受けとめていくのでなければ一方的な切り捨てになるわけでありますから、そういう点から、いわゆる奨励金の問題とかが非常に問題になってくるわけでありますが、その点十分配慮してもらわなければいかぬと思う。大臣、いかがですか。
○国務大臣(武藤嘉文君) そういう意味におきまして、五十五年度の奨励金につきましては、先ほど来お話がございますように、財政審議会でも議論が出たり、大蔵省からいろいろ情報が流れておりますが、私の方といたしましては、これはどんなことがあっても五十四年度と変わらない形で奨励金の確保をしなければいけない、こう考えておるわけであります。
○喜屋武眞榮君 じゃ最後に二、三、時間が迫りましたので。 第一点は、農業団体からの強い声もあるようでありますが、飼料用、えさ用米の、米作ですね、これを認めなさるかどうかということに対する政府の見解、これが第一点。 次に、学校給食への米食奨励が現状はどれぐらいいっておるのであるか。それから将来の見通しとしてどこまで目標を持っておられるのか、この点。 それから三点。米の消費拡大に対していかような方法を講じておられるか、あるいは方法を持っておられるか。 以上の三点まとめてお尋ねして、私の質問を終わります。
○政府委員(二瓶博君) 第一点はえさ米を転作作物として認めるかどうかというお尋ねであろうかと思います。転作といいますのは、現在考えておりますのは、米から他作物への転換ということでございます。したがいまして、えさ米といいますものもやはり米でございまして、ただ、用途が主食用というものと違うということでございます。これはこれなりに、えさ米をつくるということについてのメリットもあるわけでございますけれども、流通面で食用米との識別がどうかという問題等もございまして、やはりこれは転作作物という形では問題があるというふうに考えておるわけでございます。
○政府委員(松本作衞君) 学校給食の現状につきましては、五十四年五月現在で学校数全体に対しまして七八%、児童数に対しまして七六%ほどの普及率になっておりますが、ただ、その実施回数は月四・六回でございますから、一週間に一遍余という程度でございます。政府といたしましては、文部省と農林省と共同いたしましてこの拡充に努力をいたしておるところでございまして、特に食糧庁といたしましては、学校給食用の払い下げ米の価格につきまして、従来までの三五%引きを六〇%ないしは七〇%引きというような形にいたしまして、その単価の引き下げを図っておるところでございますが、目標といたしましては、昭和五十六年に週二回全体の学校についてやりたいということで、とりあえずこの五十六年までの目的をなるべく早く達成するように努めていきたいと考えております。 それから消費の拡大につきましては、われわれといたしましては、米の消費についての正しい理解を深めるための啓蒙、普及なり、または都道府県、市町村等を通ずる地域ぐるみの米の消費の拡大、または米の加工品の利用開発というようなこととともに、ただいま申しました学校給食による消費の拡大を図るというようなことを努めておるわけでございますが、それとともに、食糧管理の運営全体といたしまして、できるだけ消費者に好まれるような米の供給を図っていきたいということで、昨年から特に新米の供給率を五月までの間七〇%まで高めるというようなことで、できるだけ味のいい米を供給しようといたしておりますほか、小売店等の流通組織を通じての消費者に対する理解を深め、販売の促進をするというような努力をいたしておるところでございます。
○喜屋武眞榮君 週一回の場合と週二回の場合、米の消費量がどれくらいになりますか。
○政府委員(松本作衞君) 米の量としてはあれでございますが、週一回の現在、米の消費量が五十四年の見込みで大体五万二千トンほどでございますが、五十六年ではこれを十一万四千トンということに伸ばしていきたいというふうに考えております。
○委員長(青井政美君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 本日はこれにて散会いたします。 午後六時五十五分散会