決算委員会 第2号
- 発言数
- 267 件
- 登壇者
- 38 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1979/12/05
会議録
○委員長(志苫裕君) ただいまから決算委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 去る十一月二十九日、和田静夫君が委員を辞任され、その補欠として野口忠夫君が選任されました。 また、十二月四日、安武洋子君及び喜屋武眞榮君が委員を辞任され、その補欠として神谷信之助君及び山田勇君が選任されました。 ―――――――――――――
○委員長(志苫裕君) 次に、昭和五十一年度決算外二件を議題とし、本日は総括質疑第二回を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○丸谷金保君 通産大臣にお伺いいたしますが、十二月一日の本会議で同僚議員の質問に対して大臣は、イラン石化の問題に関連し、資金の追加をしなくても完成予定の変更をすることはない、それから採算は確保できると思うと、こういうふうにおっしゃっております。しかし、前通産大臣がバザルガン首相と会って、十一月十一日には建設工事の再開式が予定どおり実行できるということを十月の十五日、記者会見で言明しております。にもかかわらず、実際にはこの種の建設工事はできなかったわけです。そういうふうに、すでにもう二百億を決めてイランから帰ってきたときの記者会見の確定事項さえもずれ込んでおるという状態の中で、資金の見通し、完成の予定、採算の確保、これらのことを胸をたたいて断言できた理由をひとつお示しいただきたいと思います。
○国務大臣(佐々木義武君) お説のように着工が若干おくれていることは事実でございますし、また今後の製品の市況というのがどういうふうになるかというのも大きい問題ではございますけれども、ただいまの現時点から考えますと採算は大体可能であるというふうに、確保できるものというふうに判断してございます。
○丸谷金保君 大臣、それでは何にもわからないんです。御承知のように、この問題はいわゆる政界のアングラ放送あるいはマスコミ等にもいろんな形で伝えられて、しかもその裏には大平内閣に対するきわめて痛烈な風聞も飛んでおるんです。藤原弘達さんのごときは、風聞といえどもこういうことはうんと言わなきゃならぬ、実に不明朗だと、こういうふうなことが言われておるのは御承知と思います。その中で少なくとも本会議で大丈夫確保できると言っている、そのもう先から前通産大臣が記者会見したことが崩れている。その中で、ただ確保できると思うと言うだけでは国民は納得しないと思うんです。ますます、ああやっぱりそうかということにもなりかねないので、そういう点で、これらをはっきりしていくことはもうきわめて重要な課題だと思いますので、重ねてお伺いいたします。 たとえば、この石化事業に従事した日系工事作業員が数百名イランの革命政権後帰ってきております。私の調べたところによりますと、十二月三日現在――おとといです、まだこれは出かけてないんです。何人かに会いました。向こうの状況も聞いたんです。これでどうして工事が予定どおりできる見通しが立つんですか。どういう根拠があってそういう国会答弁をなされたのかという、その根拠を聞きたいんです。
○国務大臣(佐々木義武君) 前段の、大平内閣に関する御発言は私、全くこれは根拠のないものと思っておりますので、御答弁は申し上げません。 第二番目の採算の基礎等に関しましては、細部にわたりまして事務当局の方から御説明申し上げます。
○丸谷金保君 ちょっと。大臣が早く退出するので、そのことは後で詳しくあれしますから、大臣、後で記録をよく読んでください。
○委員長(志苫裕君) いま補足答弁は要らぬですね。
○丸谷金保君 後にします。大臣のいる間に、十二問ほどありますのでね。
○委員長(志苫裕君) はい、わかりました。
○丸谷金保君 それから三番目に、バンダルホメイニの工事現場で働く日本人の建設労働者に対する今後の安全対策、こういうことについてのお考えをお聞きしたいと思います。 それから、工事費が石油価格につられて世界的に物価上昇した場合に上昇するおそれがないのかどうか。一体、これについても資金の追加をしなくても完成が予定どおりできると――これ、ずっとやってしまいますから、そのうちから大臣答弁だけとりあえずやってください。――たとえばその場合、工事が延びてくれば当然完成がおくれてくる、あるいは物価が上がってくれば工事費がかさむ、金利の負担増だけでも大変だと思うんです。これらについてのひとつ細かいいままでの見通しもお伺いいたしたい。 それから、昨日資料要求をしておきましたが、そうした現在までの工事の進捗状況、資産概要、あるいは今後の聖業見通し、それから工場規模と能力、これらについてお答えを願いたいと思います。 それから、特に八番目、この石油コンビナートの採算性について、大臣は採算は確保できるというふうに断言しております。これについての年次別の計画がおありだと思います。たとえば、一九八二年に操業して、三年目の九〇%操業で黒字転換、六年目に累積赤字を解消するというふうな、三井グループから通産省に出された計画があります。これをたたき台にして通産省としては恐らくこの種問題について検討していると思いますので、それらについても後刻詳しくお願いいたしたいと思います。 それから、原料となる天然ガスの価格が一体幾らくらいなのか、これがないと採算のあれがわからないと思いますので……。 それから、これは新聞の記事で読んだんですが、いろんな中で、革命後のイランが、経済協力である以上、日本人技術者を減じてイラン人の技術者が向上するような方法に変わるべきだと主張しておるということでございます。これが事実とすれば、当然、そうしたイラン人技術者の養成のための研修、こういうことが必要になってまいります。 それで大臣にお尋ねいたしたいんですが、いま、開発途上国から日本に海外技術援助基金による研修生、これが各国から相当来ております。特にこれらの中でイランからも参っておりますが、これらについて拘束契約というのがあるんです。たとえば、イランに進出しておるブリジストン系の企業、二百万というふうな拘束契約をつけておるというふうな事実もございまして、現にそういうことが各地で行われております。これは、七五%国が資金を出す海外技術者援助になぜこういうことをつけなければならないのか、大臣は恐らくそういった事案をまだ御存じないかもしれませんが、こういう事実があるんで、これはまあ今後の海外進出について、特にナショナリズムの台頭しつつあるイランにおいてきわめて大きな問題になるんでないかと思います。こういう点についての御見解……。
○委員長(志苫裕君) 丸谷君、こっちの方が議事が整理しにくいから、質問を区切ってくださいよ。
○丸谷金保君 一緒にやらないと大臣いなくなっちゃうもんですから……。 それじゃ、以上。大臣に聞けないというから、あとはこの次の機会にまたやりますから。
○国務大臣(佐々木義武君) 採算のコスト内訳等は事務当局から御説明いたすことにいたしまして、最後の研修生の問題でございますけれども、なるほど、そういう契約条項にしておるところもあるように聞き及んでおります。察するに、恐らくは大変その技術に期待を寄せることが大きいという点とか、あるいは企業でございますから、ノーハウその他の問題等もございましてそういうことになってるんじゃなかろうかと思いますけれども、しかし、不当に拘束するということはもちろん好ましい問題ではございませんので、よく国ごとに事情を十分聴取いたしまして配慮してまいりたいと考えております。
○丸谷金保君 大臣、それはまあお役所の方のどなたか書いたのをお読みになったのかとも思いますが、こういう拘束契約は、日本の国内法では労働基準法の十六条で「(賠償予定の禁止)」として禁止しているんです。日本の国内でこういうことをやってはいけないという法律があるわけです。にもかかわらず、日本企業が外国に進出して外国と合弁でやった会社の場合に日本に来る研修生に対してそういう契約をするわけです。それぞれの国内法の中で許されていると言うかもしれません。しかし、そのときの契約の中身によりますと、ほとんどそれはそれぞれの企業が研修費を出すんだというふうな理解のもとに契約するんです。日本の国内に来てみますと、政府が七五%も出しているんだということが初めてわかるわけです。そうすると研修生は、これはおかしいじゃないか、そうすると日本国政府というのは企業の利益のために税金を使うのかと、国の方針なのかと、こういうことに変わるわけです。これがいま海外進出企業の出るところ出るところで排日感情が高まってくる大きな原因の一つにもなっているんです。 こういうことについて、もう時間がございませんし、一つだけ聞きます。人道的な立場に立って、日本の憲法の精神や労働基準法でそういうことはしてはいけないことだということが日本に来る場合に行われて、日本でその研修生たちが生活しているということ。これは外国の問題だからわが国に関係ないと言っても、日本から進出している企業がやっているんですから、そういうことは日本の国内においてはいけないことだという認識だけはお持ちいただけますね、ひとつ……。
○国務大臣(佐々木義武君) 日本の進出企業が当該国の留学生をこちらに出す場合にそういう手段を講ずるといたしますれば、これは明らかにお説のとおりだと思いますので、事情をよく調べて善処したいと思います。
○丸谷金保君 それじゃ大臣……
○委員長(志苫裕君) 大臣、いいですよ、ほかの日程があるわけでしょう。あなたの方はそれを了承しているんでしょう。
○丸谷金保君 実はこれは委員長にも特にお願いするんですが、各大臣の出席要求をしても、たとえばきょう農林大臣なども農林水産委員会が衆議院で行われているからそっちが先議だというふうなことで、それぞれ理事会の了承を得ているということで私のところに話が来るわけです。これはもう決算委員会としては非常にけしからぬことだと。実は大蔵大臣もきょうは出てこれないというふうなことで、決算委員会の総括というのは一体どういうものなんだと。早くに決算委員会は決めてあったんですから、それなのに、そういうことで各大臣はいやだれも出られない。そしてそのことでは衆参のあれでもって決めたとか、こういう話が来ますので、こういうことは理事会で一切あれですか……
○委員長(志苫裕君) 待って、待って、その件はじゃ後で。一応そういう話になっているなら結構ですよ、大臣。 じゃ、先ほどの数点の質問について……。
○説明員(小長啓一君) 幾つか御質問がございましたけれども、まずこのプロジェクトの採算性の問題に関しましての御質問にお答えしたいと思います。 通産省が現時点で行いました試算によりますと、累積赤字が存在するのは当初五年間でございます。プロジェクトライフ、まあ償却期間のことでございますが、これを十二年と想定いたしますと税引き後利益の累計は二千三百億円程度に達することになっておりまして、日本、イラン双方の投下資本合計二千億円の回収は可能となると考えておるわけでございます。 その経済性の試算の前提といたしまして幾つかのことがあるわけでございますが、まず建設費につきましては、当初想定されておりました五千五百億円プラス千八百億円ということで、総工事費は七千三百億円と想定をしておるわけでございます。 それから建設スケジュールでございますが、七九年、つまり本年の十一月中に工事を再開いたしまして、全プラントを八一年中に、再来年末に完成をするということを前提としております。 それから原料ガスにつきましては、来年の七月から五〇%分の供給を受け、翌年から六〇%分が供給をされるということが前提となっております。 また工業用水につきましては、再来年一月の段階で日量十万トンの供給がされるということが前提となっております。 住宅につきましては、来年後半よりジャラーヒーというところにございますニュータウンに千七百戸の住宅が建設をされまして、そこにイラン技術者を中心として入居可能となるということが前提となっておるわけでございます。 それから売り上げ高等の算定につきましては、当面出てまいります製品はLPGでございますが、LPGの価格はトン当たり百六十ドル程度と想定をしておるわけでございます。現在の価格がすでに二百ドルを超えておるような状況でございますので、この辺はかなりかために推定をしておるというふうに御判断いただけるかと思うわけでございます。それからその他の製品につきましては、八一年におきます原油価格をバレル当たり二〇・二一ドルということで想定をしておりまして、それから年率四・五%程度で価格上昇をするということをその前提としておるわけでございます。 それから操業度につきましては、商業生産開始年度は八二年度ということを考えておりまして、初年度は七〇%、第二年度は八五%、第三年度以降が九〇%であるというふうに想定をしておるわけでございます。 それから減価償却につきましては先ほどもちょっと触れましたけれども、八二年より十二年間の定額償却ということをその前提としておるわけでございます。 以上のような前提条件を置きまして計算いたしました結果、先ほど申し上げましたような収益性ありという結論を一応持っておるということでございます。 それから、御質問の第二点でございますが、工事現場における日本人技術者及び労働者の安全対策の問題でございますが、それはもう当然の前提でございます。現在イラン政府との関係におきましてワークパーミット、それからビザの関係等につきましていろんな調整工作を進めておりますけれども、そういうものが円滑に解決いたしますと現場で日本人労務者及び技術者が働くことになるわけでございますので、その生命、身体の安全につきましては、私どもといたしましてもイラン政府とよく連絡をとりながら万全を期してまいりたいというふうに考えておるわけでございます。 それから第三点でございますが、天然ガスの価格の点について先生御言及になったわけでございますが、実は天然ガス価格につきましては、これはNIOCと申しまして、相手方の石油公社との間で今後価格交渉が残されておる段階でございます。一応私どもとしましては一つの試算価格は持っておりますけれども、これが事前に公表されますと交渉上の立場を弱くいたしますので、この時期におきます公表はちょっと差し控えさしていただきたいと思います。 以上、三点につきましてお答えいたしました。
○丸谷金保君 工業用水十万トン供給といいますが、実はニューズウィークの八月号なんですが、そういうパイプラインが各地で破壊されておると、その後それらについての裏をとってみました、向こうから帰ってきた日本人の工事関係者に。これはどうも事実なようです。一体、こういう計画どおりに水が来るとあなたは思っているんですか。どうなんです。
○説明員(小長啓一君) 実は私も九月に現地を訪問いたしました天谷ミッションの随員の一員として現地を訪問したわけでございますが、当時のバザルガン総理大臣以下にお目にかかりまして、いま先生の御指摘の工業用水の問題あるいは天然ガスの供給の問題、住宅供給の問題等につきまして逐一細かく詰めをやったわけでございます。その段階でバザルガン総理以下の関係閣僚は、この工事の進捗に応じて確定的に供給しなければならない時点におきましては必ずイラン側において供給いたしますという約束をしたわけでございます。 その後、その約束につきましては、バザルガン首相の書面による約束という形でさらに大使あての書簡で参っておるわけでございまして、一応私どもはそれを信ずる以外にはないわけでございますけれども、最近の政情の流動化等に対応いたしまして先生の御質問があろうかと思うわけでございますが、その点につきましては、現地におりますIJPCといいますか、ジョイントベンチャーの日本側関係者等から日々その情報は入手しておるわけでございますけれども、イラン側といたしましても工事再開に向けていろんな諸準備を進めておるという状況でございますので、現段階におきましては、私どもは約束どおり供給されることになるのではないかというふうに考えておる次第でございます。
○丸谷金保君 イラン側を信頼する以外にないということですね。そのバザルガン首相はもういないわけですよ、いいですか。 それから、日々情報を収集しているとおっしゃいましたね。どこから収集するんですか。
○説明員(小長啓一君) 通産行政を進めるに必要な情報につきましては、外務省からの情報ももちろん重要な情報ルートの一つでございますし、また、私どもの所管しておりますジェトロ、アジア経済研究所等の情報もその参考資料として活用しているわけでございます。 ただ、こういう個別プロジェクトの問題に関しましては、IJPC関係者といいますか、そこに出向しております日本人の情報というのが最も迅速かつ的確ということでございますので、私どもは日本側の投資会社でございますICDCを通じまして日々その情報を収集しておるという状況でございます。
○丸谷金保君 外務省の情報、イランのこうした状況が現出することをキャッチするのがきわめて遅かったというふうなことだけではやはり足りないので、現地の合弁企業の情報、特にその中でやはり日本人の現地に残っておる人たちからの情報というものが非常に大事だと思うんです。現在何名くらい残っておりますか、この石化の関係でです。
○説明員(小長啓一君) このIJPC石化プロジェクトの関係では、バンダルホメイニの現場には現在三十人の技術者がおります。それからテヘランの関係では二十人程度おります。 当初の計画では、先ほど先生もお触れになりましたように、十一月の末の段階では三百人程度の技術者が行く予定になっておったわけでございますが、その点が少しおくれておるということは事実でございます。
○丸谷金保君 どうも認識のずれがあるんです。それは二百億も持って通産大臣が走ったんだから、何とかそれはつじつまを合わせなきゃならないでしょうけれども、これは国家的にも非常に大事な問題だし、いまお聞きになったように、政界でも巨額の裏金が動いたというような風聞が非常に多いんです。それだけに、やっぱりもっと事務当局として自信を持った御答弁をしていただかないとますます疑惑を深めることになるんですが、たとえばいまもお話の中にありましたように、三百人ほど行くことになっていたのが現在まだ行かないで足どめですわね。しかも、その人たちの何人かに聞くと、もう行きたくないと言うんですよ。その話聞いてますでしょう、そういう話を。足どめされているけれども、もういやだと。その中の一つに、昔は自由にイランの中を歩けたけれども、いまは行ってもいろんな形の中で全然、その枠内から一歩も出られないというのです。だから現にあちらに残っている人たちだってそうだと思うんですよ。こういういろんな不測の事態がどんどん起こって、たとえばパイプラインをあれしたり、水道管を壊したりするような事件が各地に起こっていて、外国の通信社ではそういうことをどんどん発表しているんです。そういう状態を国内でどうして明確にできないんですか。おたくたちはそういうことをつかんでいないんですか。あるいは全然出られないんだからわからぬかもしらぬけれども、そうだとすれば時々刻々向こうからとっている情報なんというのは何の足しにもならぬじゃないですか。
○説明員(小長啓一君) 確かに先生御指摘のように、あの地域といいますか、あの油田地帯におきましてパイプラインの爆発事故があったとかというふうな情報はそれとして入手はしております。ただ、バンダルホメイニのサイト自身につきましては、これはこの前九月の天谷ミッションが参りまして現場を視察したときも明らかだったわけでございますし、その後行った人たちの情報を総合してみましても、三月末の段階で工事を中断をいたしまして六カ月間日本人はいなかったという状況があったわけでございますけれども、少し大げさな言葉を使って言いますと、くぎ一本、金づち一丁なくなってなかったというような、現場保存は完璧に行われておったというようなことでございまして、私どもは、確かにそういうパイプラインの事故等が頻発したというのはそれとしては承知しておりますけれども、事バンダルホメイニに関する限りは治安もよく維持されており、それから現地におりますイラン人労働者につきましてもその規律は確保されておるというふうに見ておるわけでございます。
○丸谷金保君 海岸地帯のバンダルホメイニの現地は確かにそういう状況でございましょう。これは視察団が帰ってからもそういう報告をしております。しかし、この天然ガスにしたって、何といいましたか、大分遠くから来ますわね。そういう全体の国内の治安、そういうことに対して常にきちっとした現地の的確な情報を持たないでこれだけ大きな問題になぜ政府があわててのめり込まなきゃならなかったのかということについては、いまのお答えではどうも理解ができないんですがね。
○説明員(小長啓一君) その点につきましては、三月末の工事を中断した段階でイランの新革命政府というのが成立したわけでございますが、新革命政府は発足以来、和田大使を通じてなり、あるいは直接こちらの大使館を通じてわれわれ政府関係者に対しまして、一刻も早く工事を再開してほしい、これが日本、イランにとっての友好のシンボルであるということをいろんな機会に要請をされておったということは事実でございます。これは五月、六月、七月の段階で、日本政府がいろいろ八方の情勢を分析をしながらまだその時期ではないと言っている段階で、イラン側から非常に強く再開の要請が再三再四行われておったということは事実なわけでございます。 それから、さらにもう一つわれわれとして考えなければいけない国益的な配慮は、現在日本が所用しております石油の、最盛時は一七%、それから現在時点におきましても一〇%をイランの石油に依存をしておるというこの重要な事実を見逃すわけにはいかないわけでございまして、これは、イランにおきます治安が悪いとかあるいは政情不安であるからといっても、石油の供給を一〇%分受けなきゃいけないという基本的な事実は変わらないわけでございますので、その点を全体の流れの中でどう理解していくかというのがわれわれ政府関係者といたしましても常に悩み、考えたポイントであったわけでございます。
○丸谷金保君 その件に関して一点だけひとつお伺いしますが、これは明確に答えていただきたいと思います。 それほどイラン側も工事再開を願っておる、それから調査団も、きわめて治安もこの現地だけは確保されている、前通産大臣は十一月十一日には予定どおり再開式を行う、みんな合っているんですよね。どうしてできないんです。これだけあなたの言うようにきちんとしているのに、どうしてできないんですか、再開式が、工事が。
○説明員(小長啓一君) 工事、再開式……
○丸谷金保君 工事が。
○説明員(小長啓一君) 先生御指摘のように、十一月十一日の段階で工事再開式を現地でやるということは江崎前通産大臣がバザルガン首相以下と約束をされておったわけでございます。ところが、十一月六日の段階でアメリカ大使館占拠事件というのが起こりまして、バザルガン内閣が総辞職をするという事態になりまして、現地の合弁会社でございますIJPCの役員会におきまして、いまこの段階で工事再開式をやるのは適当でないということで、再開式は中止になったわけでございます。ただ、その再開の手順につきましては、従来どおりの方針とまたテンポでもって進めていこうということは両者で確認をされておるわけでございまして、いまIJPCのボードといたしましては幾つかの点をイラン政府に要望として出しておるわけでございます。その要望が解決されることの一日も早いことを願いながら、並行して工事再開の手順を進めておるという段階でございます。
○丸谷金保君 数項目の要望の中身というのは御説明いただけますか。
○説明員(小長啓一君) 一つは、先生先ほどパイプラインということをおっしゃいましたけれども、アワズ地区、これは油田地帯でございますが、そこから随伴ガスをバンダルホメイニのサイトまで引いてくるパイプラインが、これはパイプラインはほぼ一〇〇%でき上がっているわけでございます。ただ、油田地帯におきましてガスを一カ所に集めまして、それを濃縮したり分離したりというギャザリングステーションという工事が実はまだちょっとおくれておるわけでございます。これは当初の計画では私どもの一部のプラントが動き出します来年の七月までにギャザリングステーションの工事は全部完成をするということになっているわけでございまして、まだその予定は変わってないわけでございますが、たまたまその工事を担当しております工事会社がアメリカのパーソンズという企業なんでございます。革命によって一たんこれは日本と同様に全員を引き揚げておったわけでございますが、工事再開ということで彼らも再開の手順に入ろうとしているやさきにアメリカ大使館の事件が起こったものですから、パーソンズの復帰がちょっとおくれている感じになっておるわけでございます。したがって、ギャザリングステーションの工事をイラン政府がこれは責任を持ってやるべき分野なわけでございますけれども、パーソンズにやらせるのか、あるいはパーソンズにかわるべき別の工事請負人によってやらせるのか、その辺どういう態度をイラン側はおとりになるのかということを要望しておるというのがその最大のポイントでございます。 それからあと、第三国人の労働者を使いたいという、これは日本側のかねがねの希望でございますけれども、その辺につきましての要望等をやっておるわけでございます。
○丸谷金保君 説明を聞けば聞くほどだんだんとわからなくなってくるんですがね。 工事再開して、完成予定だと言いながら、非常に重要なギャザリングステーションの再開のめどがつかないわけでしょう。これができないと、これ大変なんですよね。しかも、これをアメリカからほかの国へかえるというと、こういう点でのノーハウを持っているのは西ドイツです。かえるといっても、西ドイツだって全部引き揚げてもういないんですよ、御承知と思いますが。アメリカだけでないんです。一体どこがやるんですか、これ。どこがやると思います、要請はしていても。
○説明員(小長啓一君) 日本側の投資会社のICDC関係者から聴取したところによりますと、ギャザリングステーションそのものの工事は特別なノーハウとか特別なハイテクノロジーを要する問題ではないようでございます。したがいまして、パーソンズ社との権利義務関係さえうまく受け渡しが可能であれば、極端に言えば日本の企業がそれを請負ってやることも可能でございます。そういうふうに聞いておりますので、私どもはそれほど重要な問題とは実は考えておりません。
○丸谷金保君 非常に楽観的な見通しですが、すべてのお答えが、そういうふうに聞いておるといま言いましたね。聞いておるだけなんですよね。実際にどうなっていくかということについて、これは大臣に聞かなければならないことでまことに残念なんですが、あれだけ大臣が確信を持って予定どおり完成する、採算は確保できると言った根拠がどうも薄弱だという気がするんです。少なくとも本会議場であれだけ言い切ったからにはもう少しぱしっと事務当局としても根拠のある答弁ができなければならないと思うんですが、どうなんですか。
○説明員(小長啓一君) 先生の御質問で個別の問題に関しまして幾つか問題点を指摘さしていただいたわけでございますけれども、そういう問題点はあるにもかかわらず、かつ流動的要素もあるにもかかわらず、私どもといたしましては再来年末の全プラント完成、一部プラントは来年の七月完成という所期の方針は全く変える必要もないし、その方向ですべての工事再開手順は進んでおるというふうに考えておるわけでございます。
○丸谷金保君 その問題についてはいまの答弁ではきわめて不十分だと思いますが、先に進ませてもらいます。 あと、今度は採算の問題なんですが、これは各社の論評を見ましても販売見通しはきわめて暗いというふうな、これは国内の新聞でもそういうことを出しております。イランの国内で化学製品の半分、残りはその他と、こういうことですわね。こういうことが一体本当に可能だとお思いになっておるかどうか、それが一つ。 それから副次的に出てくる苛性ソーダ、これらも採算計数の中に入っておりますわね。これらはほとんど全量輸出しなければならぬ、工業国でないんですから。そういうものの輸出先は一体どういうふうにお考えですか。
○説明員(小長啓一君) 先ほど先生の御指摘のように、当初の計画では五〇%は国内販売、五〇%は輸出ということになっておったわけでございますが、いまのようなイランの国内情勢を前提といたしますと、もう少し輸出に依存する分野というのがふえてくるのではないかというふうに考えられる面もあるわけでございます。ただ当面、来年の七月ないし八月ごろからLPGガスというのができることになっております。LPGガスはいま日本国内的にも大変需要が多い分野でございますので、LPGガスに関する限りは非常に明るい展望が開けておるんではないかというふうに考えます。 それから、それ以外の幾つかの石油化学製品、たとえば苛性ソーダなんかについてもお触れになりましたけれども、その点につきましては私どもはそれらが本格的に生産をされ、かつ輸出をされる、あるいは販売をされる態勢になるのは八二年以降というふうに考えておるわけでございますので、八二年以降の世界需給との関係におきましてはこれらの製品の需要は十分確保できるのではないかというふうに考えておるわけでございます。
○丸谷金保君 実は苛性ソーダのことを取り上げましたのは、北海道の苫東などでも苛性ソーダという計画があったんです、当初の。これが需要がないということで取りやめになっています。国内の計画でさえも取りやめになっている。こういう状態の中で本当にそんなことが考えられるんですか。一般の企業はもうそれはとても見込みがないということでやめているんですよ。どうなんです。なおかつ、しかしここのだけは絶対に消費は拡大していくんですか。それならどうして日本の企業が一遍進出計画までしたようなことをどんどん取りやめて、再び再開しようとしないんですか。
○説明員(小長啓一君) 苛性ソーダ自身の問題に関しましては、私も専門家でございませんので、むしろ担当の部局の方からお答えをさしていただいた方がよろしいかと思いますが、一般論として一言敷衍をさせていただきますと、今後十年展望ぐらいで世界の石油化学の立地という問題を考えました場合に、従来、どちらかと言いますと消費者立地ということで、石油なりナフサなりという原料を海外から持ってまいりまして消費地に近いところへ立地をする、日本の関係企業の立地というのはまさにそういうことだったわけでございますけれども、これからの展望といたしましては、原料地立地ということで、その原料の安いところに立地をして、そこで製品をつくって世界的に販売をしていくということは一つの世界的傾向として出てくるんではないかというふうに考えておるわけでございまして、その流れの中でイラン石化プロジェクトも、それから後続するであろうサウジの石化プロジェクトも、それからまたシンガポールの石化プロジェクト等々も位置づけていく必要があるんではないかというふうに考えておる次第でございます。
○丸谷金保君 そうしますと、たとえばサウジやあるいはシンガポール等の油化計画、こういうものに対しても、現在の三井グループに対する国家援助といいますかナショナルプロジェクト計画を進めたように、これからの海外のそういうことについては政府は全部応援していく、多少応援しているのもありますけれども、今回のように途中から採算がどうも合いそうもなくなったので、あわ食って政府に頼む、よかろう。――たとえばサウジでもシンガポールでもそうではないですわ。最初から、しかもこれは三井物産のように独占的に一つの企業グループが大半の株を持っているというふうな形ではないんです。いいですか。ここのところが世間がおかしいというところなんですよ。もうほとんど三井グループそのものの企業利益というもので出発した、うまくいけば国なんかに容喙してもらわないでイランの石油を独占できるという計算の上で。こういうものにほかの方と同じような形の考え方で応援したというなら、この経営の形態も同じように変えていかなきゃならぬじゃないですか。ところがですよ、これがうまくいって、政府の出したのは黒字になってきたら返すというんですわね、十二年かかって償還するというんでしょう。うまくいかなかったときはどうなるんですか。
○説明員(小長啓一君) 先生御指摘のように、サウジの石化計画につきましては、現在まだ調査会社の段階でございまして、事業形態といいますか、投資をする段階にはまだ達しておりませんので、国がどういう形の具体的な支援をしていくかというのはこれからの課題でございます。シンガポールの石化計画につきましては、日本は一応、政府といたしましては日本側出資分の三〇%を出資をするという方針をすでに決定をしておりまして、その方針に基づきまして具体的な支援が行われておるわけでございます。本三井プロジェクトにつきまして、確かに先生御指摘のように、当初は純粋民間プロジェクトで出発したものが、途中でこういう国の支援を仰ぐようなかっこうになってきたというのはそもそもおかしいではないかという御指摘でございますけれども、私どもはこの政府支援を決定する段階で、基金の出資を行いますための基準となっております幾つかの要件に合致しているかどうかということは詳細な吟味をいたしまして、それらはいずれも合致をしておるということで出資、支援に踏み切ったわけでございますし、さらにバックグラウンド的に申し上げますと、革命という突発事態が起こらなかった場合、それからまたイランという国が日本にとって重要な石油供給国であるという事態がなかった場合に同じような政府支援をしたかどうかということにつきましては、非常に疑問があるというふうに考えておるわけでございまして、逆に言いますと、その二つの点というのが一つの政府支援を踏み切る契機になったということがバックグラウンドの判断としてはあり得るわけでございます。
○丸谷金保君 どうも言うことが納得いかないことばっかりなんですがね。革命の前から三井はお手上げだということは後半伝わっていたんです。それから三井の五社長会でも物産が音頭をとって、もうすでに二月段階で、これは政府に頼まなきゃどうもならぬということを決めているんですよ。革命は関係ないんですよ。そういうすりかえをしないで、もう少しきちっと実態を踏まえた答弁をお願いしたいと思う。革命前からそういう話は進んでいたでしょう。
○説明員(小長啓一君) 革命前の段階から三井グループの中にそういう意見があったことは承知しておりますけれども、政府はその段階で支援をするということは一言も言った覚えはございませんし、それからまたそういう方向で検討したこともございません。それから今度、追加所要資金につきまして具体的な判断をするに当たりましても、革命前の段階からすでにコスト・オーバーランであった部分について、ある種の支援をするというのはおかしいという考え方に基づきましていろいろ作業をしたということも事実でございます。
○丸谷金保君 ですから、明確にしていただきたいのは、三井グループとしては革命があろうがなかろうが、すでにお手上げ段階に来ていた、当初計画どおりにはいかないと。で、革命前に当初計画どおりにいかなかったものが、いまこの段階で七千三百億、八二年までには操業できますということを大臣が言い切るというのは、私はどうも少し早とちりでないかというふうに思いますし、言い切らなければならない背景にあるのは一体何なんだと、いまの説明を聞いていると、ますますこの問題については疑惑が深まるばかりじゃないかという感じがいたします。しかし、またこれは通産の段階もございますから先へ進みますが、いまの説明ではどうも納得のいかないことが余りにも多過ぎる。私自身としても、どうも了承のできるような御答弁はなかなか引き出せないという感じでございますので、さらにこの問題は今後も進めでいかなければならないと思います。 そこで先ほどもちょっと申し上げましたが、経済協力であるから、日本人の技術者は減らして、イランの技術者をどんどん使っていくようにすべきだというイラン側の強い主張、当然これは今後の問題としてはそのような方向に進めていかなければならないんでなかろうかと思いますが、いかがですか。
○説明員(小長啓一君) 先生御指摘のとおり、特に革命政権が誕生してから、イラン人技術者を従来以上に積極的に使えという要望はイラン側から強く出されておるわけでございます。したがいまして、現在具体的な技術者の配置計画の中で、日本人技術者とイラン人技術者との職務分担、それから具体的な人員といったような詰めをやっておるわけでございます。大きな方向としましては、先生がおっしゃいましたように、イラン側が求めておりますのは、高度な技術のトランスファーということを求めているわけでございますので、なるべくイラン側の要望に沿うような方向で、イラン人技術者をたくさん使う方向で考えていきたいというふうに考えております。 ただ、実際、プラントの完成に責任を持っておるのは、実は日本のコントラクターということになっておるわけでございまして、コントラクターの立場で見ますと、突如余り習熟してない技術者を使うというようなことになりますと、プラント建設の安全性の確保等に非常に問題があるということを言っているコントラクターもございまして、そういう分野ではなるべく日本人技術者なりを使っていきたいという要望もあるわけでございます。そこで具体的には、イラン側のさっき申しましたような強い要望と日本側のコントラクターの要望とをどこかでコンプロマイズしていくことが必要であろうかと思います。私どももそういう方向で具体的に指導をしてまいりたいというふうに思っている次第でございます。
○丸谷金保君 それで、そういう場合に、先ほどちょっと申し上げました海外経済協力基金の使い道、そういうことになってきますね。経済協力局はどなたか呼ばなかったかな。―― 八月に参議院の調査団の第五班としてヨーロッパを回ってまいりました。このときに開発途上国援助機構、いわゆるUNIDOに寄ってカーン事務総長とお会いしたんです。ここできわめて上手な言い回しを一つ聞いてきました。国連工業開発基金――UNIDOに寄付を行っている諸外国の中で日本はどのような立場にあるかということを御質問申し上げましたところ、このUNIDOに直接寄付をしておるこれらの国々に比較すれば――というのは、スイス、イギリス、イタリー、西ドイツ等の国々です、余り大きくない。日本の寄付はまだ控え目であると。実にうまい、これは訳の方もまことにうまいと思いました、ニュアンスが。少ないと言っていないんです。日本はまだ控え目だと、こういう表現でお答えなさっておるんです。開発途上国に対する日本の援助、基金の面でも大変少ないということはこの表現から私たちは推察できるんです。具体的な数字も聞きましたけれど、それはこの際省きます。それじゃ技術の面、これは一体どうなってるんだろうか、基金が少ないというのはわかったんです、技術の面でも開発途上国に対して各国ともにそれぞれできるだけの援助をいたしております。しかし、その中で、先ほども申し上げましたように、イラン進出の日本企業が拘束契約を行っておるというふうなことを東南アジア各国でも日本はやっております。そして、これらが現地で裁判ざたになってるのもあるんです。御存じだと思いますが、裁判ざたにもなっております。せっかく技術援助等をしながらその目的を達するというところにいかないわけなんです。これらについて従来の通産の考え方、きのうもちょっとお伺いしました。それはそれぞれの国がその方がいいと言っているから、これはやむを得ないんだというふうな事務当局のお考えです。しかし、いま大臣は、日本の国内法でもだめだと言っていることが決して、やむを得ないかもしらぬけれどもいいことではないという認識をお持ちになっていたようです。この点について、私は通産の考え方自体をすっきりと、だめなことはだめなんだと明確にしていただきたいと思います。
○説明員(小長啓一君) いつか御質問があったと思いますけれども、UNIDOとの関係でございますが、通産省といたしましてもUNIDOとの関係強化ということにつきましては非常に重大な関心を持っておるわけでございます。実は来年度予算におきましても、UNIDO関係の拠出金につきまして予算要求もしておりまして、何とかこれは実現をしたいというふうに考えておるわけでございます。 それからUNIDOあたりが言っておりますLDC諸国に対しますテクニカルトランスファーの問題につきましても、ときどき意見交換のチャンスなども持ちながらいろいろ事柄を進めておりますので、私どもはその適正な技術の移転ということで積極的に対応してまいりたいというふうに考えておる次第でございます。 それから拘束契約の件でございますが、先生お触れになりましたイランとの関係では、実は四十九年以来九十八名の研修生を石油プロジェクト関連で受け入れておるわけでございますが、これにつきましては拘束契約のようなものはないというふうに私どもは承知しております。 ただ一般的に申しまして、確かに先生の御指摘のように、不当な拘束契約ということは非常に問題があると思いますので、この点につきましては、実は海外技術者研修協会の理事会におきましても、これは昨年の五月でございますけれども、協会のとるべき措置といたしまして、「研修は不当に拘束的な義務を伴うものであってはならない。」旨の考え方を受け入れ企業等に示し、理解と協力を求めるよう努めることという決定もしておりまして、その方向に従いまして通産省といたしましても行政指導を進めておるところでございます。
○丸谷金保君 私のお聞きしているのは、まずそういう拘束契約がいいとお思いになるかならないかということで、程度の問題でないんです。程度はその後の問題でしてね。そうすると、あなたはいいというふうにお考えになっているんですね、拘束契約は。
○説明員(小長啓一君) 不当なものはもう全く問題にならないわけでございますが、やっぱり相手国の国情なり企業の状況等に応じまして、ある程度認めざるを得ない分野もあるのではないかということでございまして、不当なものにならないよう行政指導に努めるというのが現段階における最も現実的なアプローチではないかというふうに考えておる次第でございます。
○丸谷金保君 そうすると不当でない拘束契約はいいと、こういうことですね。私の質問は二者択一なんです。不当とか不当でないという限度というのは、これはとる人によってまちまちなんです、また国によっても。日本の立場で日本の国内法で禁止しているものを――これは判例等によってもそういう限度はないといって、これはもう基本的にだめなんだということを労働基準法は明確に規制しております。そういうものをしょって日本に来ることが、日本の国内の法律に照らして、しかも日本の国民の税金を使って研修させておることが、限度の問題でなくて、基本的にいいのか悪いのかということです、どうなんです。
○説明員(小長啓一君) いまの先生の御指摘に関しましては、私どももさらに引き続き検討をさしていただきたいと思いますけれども、私どもの基本的な考え方といたしましては、技術移転というのは絶対必要である、そのことのために民間ベースの専門家受け入れ事業というのもずっとここ十年来成立してきておったわけでございますし、その事業というものはますます拡大の方向で考えていかなきゃいけないということでございますけれども、その場合、当事者としての派遣元企業というのが、せっかく技術者を日本に派遣したけれども、帰ってきたら別の第三の企業に行ってしまったということだと、非常に企業としては損失になるという事態もあるわけでございますから、そういうものを現実的にどう解決していくかということをあわせ考える意味で検討をさしていただきたいということでございます。
○丸谷金保君 そこで、実はイランの問題でも私心配なんです、そういう認識が。結局日本は海外技術援助というふうなことを言っても、要は海外に進出した日本の企業の利益中心に物を考えているのじゃないかということなんです。いまあなたの言うように、せっかく研修して会社に帰って勤めなかったら会社は損するんです、こういう考えです。しかし、それは海外技術援助、だからイランでもそういうことが問題になったんです、海外技術援助と言っているんだから。援助のために出ていったんじゃなくて、開発途上国の受け入れ方が、日本は何だかんだうまいことを言うけれども自分の国の企業がもうけるために企業進出をやっているんだということにあなたのいまの答弁だとなりませんか。どこへ行ってもその国の開発に、援助になるような形で技術を日本が教えてあげればそれはありがたいということになるんですよ。しかし、帰ったら必ずある企業で何年間かは絶対に動いちゃいけないよ、動いたらそれはペナルティーだということでしょう。人身拘束ですよね。日本の国内法はそういうことはいかぬと言っている。しかし、それぞれの国の事情があるからといいましても、それは企業が企業だけでやるときの話です。海外援助基金、研修協会に本年度二十七億出していますわね。そういう基金を七五%もつぎ込む研修生に、向こうへ帰って企業がそれじゃ困るからという論理が成り立ちますか。どうなんです。大蔵省もこの点については査定する側からの御意見も聞かしていただきたいと思います。
○説明員(小長啓一君) 先生の御所論に対しまして真っ向から反論というわけではないんでございますけれども、たとえば国によってやっぱり事情が違うという点につきまして一言付言をさしていただきたいわけでございますが、たとえばシンガポールといったような国につきましては、技術の定着を促進するという観点から、政府が積極的に研修後の拘束契約を締結するように指導しておるといったような例もあるわけでございまして、不当なものは別といたしまして、ある種の拘束契約というのはやはり現実的に存在意義はあるんではないかということも考えられるわけでございます。したがいまして、先ほどの先生の経済協力の本義との関係で幾つか検討事項というのはあろうかと思いますので、私どもは昨年の技術者研修協会におきます理事会決定の方向をさらに一歩前進する方向で具体的な内容を検討していきたいと思っております。
○丸谷金保君 いま大蔵がまだ来ていないというので、この論議は、海外技術援助資金というのは一体何なんだという基本的な問題も踏まえていますので先へ進みます。この問題についてはさらにもっと論議を深めなきゃならない案件もたくさんございますので、一応この点については、冒頭、大臣が国内法でそういう規定があるということで日本の立場ではいいことでないという答弁をもらっていますので、後の突っ込みとあなたとのこの問題に対する議論はさらに時間をとってやりたいし、大蔵の方の御意見もいま聞けませんので先へ進ましていただきたいと思います。 実はこれらのことの基調にあるのは石油の問題です。石油の国際的な不足、こういうことがその底にあってこの問題が出てくるわけでございますけれども、代替エネルギーの問題より先に――労働大臣おいでになっておりますか。――その方を先へ進ましていただきます。五月三十日に五十二年度の決算報告に対する質疑で、私は完全失業者が百二十四万もある、これに対する雇用情勢というのは決して安易なものでないということと、しかも雇用安定給付金あるいは中高年齢者対策特別給付金等が一割程度より使われないで大半が決算時点で不用額になっている、五十三年度においてもそういう状況だと、こういうふうに御指摘を申し上げました。これに対して前労働大臣は、まことにその点は申しわけなかった、できるだけそういうことのないように善処していきたいという答弁がありましたが、その後この点についての改善、積極的な施策等はなされておりますかどうか、大臣にひとつお伺いいたしたいと思います。
○国務大臣(藤波孝生君) 過ぐる機会に議員から前労働大臣に対しそういう御指摘がありましたことも伺っておりまして、その後いろいろな角度から御指摘の線を果たしてまいりますように努力をしてきているというふうに私も心得ておるわけでございます。 雇用関係の各種の給付金につきましては、やっぱりただそういう仕組みがあるというだけではいけませんので、できる限り積極的に活用を図るというふうに踏まえまして努力をしてきておりますが、特に五十四年度におきましては、御存じのように十万人の雇用創出を図りますために中高年齢者雇用開発給付金の大幅な拡充などをその後も行いまして、いわゆる雇用開発事業を創設いたしました。各種給付金につきましても、必要に応じて支給要件の緩和でございますとか支給内容の改善を行うなど制度の改善にも努めてきているところでございます。中途半端でございますとなかなか給付金といってもただ仕組みがあるというだけで終わってしまいますので、むしろ先生の御指摘の線を生かすために積極的に改善の措置を講じて努力をしてきているというところでございます。 またこういった問題は、なかなかPRがうまく行き届かないと、せっかく給付金の仕組みがあっても生きていかないというふうに考えまして、いろいろなパンフレットでございますとかポスターなどを配付をいたしますとか、あるいはいろんな説明会なども開催をして、中央、地方を通じましてあらゆる努力をしてきておるところでございます。 私まだ着任いたしまして早々でございますけれども、先般も都内の職業安定所を視察をいたしましたときにも、前大臣からも伺っておりまして、そういった給付金の活用の仕方、特に民間企業などへのPRといったことがどんなふうに行われているのかいろいろ現場でも見たりもいたしてまいりました。一生懸命やっているということだけはぜひ御理解をいただきたいと思いますが、そういったことで徐々にこういった給付金の充実も図りますと同時に、努力もいたしまして先生御指摘の線に向かって進んでおると、このように考えておるところでございます。 実績といたしましては、たとえば中高年齢者の雇用開発給付金について申し上げますと、 〔委員長退席、理事穐山篤君着席〕 ことしの四月から十月までの実績は四万七千人を上回りまして、昨年の同期に比べまして三倍を超える実績を順調に積み上げてきている。数字がそんなふうに示しておるわけでございます。今後とも各種の給付金の活用を図るようにさらに努めてまいりたい、このように考えます。 また雇用対策につきましては、従来も各般の施策を講じてきておるところでございますけれども、雇用情勢の今日の状態にあって、先生御指摘のように、こういった給付金の仕組みが十分活用されていくということでなければいけない。いろんな場を通じまして、また地方自治体等との連携も十分とらせていただきまして御趣旨の線に向かってさらに努力をしていくようにいたしたい、こう考えておる次第でございます。
○丸谷金保君 大臣就任早々にこれは申し上げておかないと、前大臣も答弁の中では私の提言に対してきわめて賛意を表して、なお地方自治体との関係につきましても地方自治体の意見やアイデアを生かしてと、こういうふうなことを答弁されているんです、いいことがあったらとりますと。しかし、実際いまの話を聞いてみましても、去年の三倍というけど、去年は予算に対して十一月の時点で五%しか消化してないんです。ですから去年の五十三年度予算に対して五%、恐らくことしも予算の段階では前年同額ぐらいついているし、あるいはいまの話を聞くともっとつけなきゃならない理屈です。そうすると一五%しか――去年の予算に比べてもですよ、いま三倍ということは一五%ということです。 〔理事穐山篤君退席、委員長着席〕 だから本当にやってないということなんですよ。三倍とだけ聞くといかにも去年の三倍、ああたくさんやっているなと思うけれど、去年五%なんですから、十一月段階で。そうすれば予算対比で一五%だということですね、だからやってないんです。 ですから新任の大臣に特にお願いしておきたいのは、従来の職安を通じてのそういう形でおろしていく雇用安定対策ではだめなんで、抜本的に地方自治体のアイデアを生かしてメニュー方式なり何なりにして余り枠組みをしなければ、独自ではいろんないいことをやっているんです。どうかそういう点についてもう一回この点はひとつお考えをいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(藤波孝生君) いろんな仕組みをつくってまいりましたが、さっき私一生懸命やっていることは御理解をいただきたいと申しましたけれども、一生懸命やっているんだけれども、やっぱり役所のやっていることですから気のきかない部分が多いように思います。本当に生かしていこうと想うと、やっぱり地方自治体あるいは民間企業あるいは労働界いろんな御理解と御協力を得て労働行政を進めていかなければ本当に生きたものになっていかないということをつくづくと感じておりまして、特にこういった地方の時代、やはり地方地方の特徴に応じた行政のあり方ということをあくまでも追及していかなきゃいかぬ、努力をしていかなければいかぬ、このように思いますので、特に地方自治体との連携につきましては今後とも努力をいたしまして御趣旨の線に沿うようにいたしてまいりたい、このように考えております。
○丸谷金保君 前大臣もそこまでは答弁したんです。しかし、今度町村長大会があってたくさん出てきた人に聞いてみても実際にはそんなふうに進んでないんです。そのうちにやめちゃいました。今度、大臣はなったばっかりで長いんですから、ひとつ任期中に……。そうでないと、これはやはり役所の機構の中での抵抗が非常に多いんです。だから、それらをやはり大臣が政治的判断のもとでこの失業対策をしっかりやってくれないと社会不安がこれから物価の上昇機運と関連してますます上がってくるんじゃないか。それと同時に、私たちも反対するだけでなく批判するだけでなく、こういうふうに具体的な提言をしながら質問しているんですが、われわれの具体的提言は何にも聞いてくれないんですよ。社会党の言うことは何でも反対するのかと思うくらい、各大臣に具体的な提言をしても御趣旨尊重しますというだけで具体的に進まないんです。どこで進まないのか、ひとつその点について十分御理解をいただきたい、お考えをいただきたいと同時に、もう一つ提言しておきます。 失業対策事業というのがだんだん少なくなってきました。しかしこれも、自治体に失業対策事業を積極的にやらせる方途を考えれば、従来の制度を変えて――従来の考え方は、もう年とってきて能力がなくなってきたから失対をだんだんやめていこうというふうなつぶしが多かったんです。そうでなくてお年寄りに向くような失業対策事業、こういうものを積極的に取り上げていく、そういう御意思は大臣ございませんか、ひとつお伺いいたしたいと思います。
○国務大臣(藤波孝生君) いわゆる従来の失業対策という形でいいのかどうか、いろいろないま検討をしておるところでございますけれども、いずれにいたしましても、これからの雇用対策で一番問題は中衛年齢層、特に高年齢層のやっぱり雇用対策、就職をいかに確保し、どのように仕事をつくりお働きをいただき、また所得と健康と生きがいをつくっていくかということが一番大きな問題だろうと、こんなふうに考えておりまして、さらにそういった考え方を行政の上で具体化していきますために検討を真剣に進めさしていただきたい、このように考えております。
○丸谷金保君 ひとつその点よろしくお願いいたします。社会党の言うことだから何でも反対しないようにひとつお願いします。 それからもう一つだけ。これは小さい問題ですが、小さいというよりも北海道とか東北、北陸というような地域的な問題でございますけれども、燃料手当、失業対策に対する燃料手当、これは日額で加算されて、昨年は十円から二十円になりました。しかし、ここのところの論議でも当局側からもはっきり出ているように灯油が八割ぐらい上がっているということはお認めになっているわけです。そうしますと、こういうものの燃料手当等についても労働大臣としてはぜひお考えをいただかなければならない問題の一つだと思いますが、いかがでございましょうか。
○国務大臣(藤波孝生君) 冬の期間に北海道などの一部の地域で、失対賃金につきましては若干の増額措置を講じてきておるところでございますが、本来失対の賃金は民間の類似の労働者の賃金を考慮して決められる、こういうことになっておりまして、御指摘のように灯油の値上がりなどを労働省としては非常に心配をしておるわけでございまして、政府全体として物価対策を十分講じていくようにしなければいかぬ。そのことについては労働大臣は労働大臣としての立場で物価問題の閣僚会議などでも鋭意努力をしてきておるところでございますが、そのまま失対賃金に連動するということにはなっていないという仕組み、これまた先生御指摘のとおり御高承のところであろうと思います。したがいまして、非常にたてまえのようでございますけれども、そのようにすぐに連動するということではない仕組みについてはそのようにお答えをせざるを得ないと思うのでございますが、これまた御高承のように、失対の賃金につきましては、失対事業賃金審議会の議を経て十分意見を踏まえて決定をしていくということになっておりますので、審議会の意見を十分聞きまして対処をするようにいたしたい、このように考えております。
○丸谷金保君 大臣、どうもありがとうございました。 次に、エネルギーに関連して代替エネルギーの問題でございます。特にきょうはあと残り時間も少なくなりましたので、アルコール問題にしぼって御質問を申し上げたいと思います。 ブラジルその他の大きな国で代替燃料としてのアルコールがクローズアップしてきております。しかし、私はこの五月の参議院の本会議で代表質問をした折に申し上げましたのですが、すべてのエネルギーは結局は太陽に返るんです。石油エネルギーだとか石炭エネルギーだとかいろいろなことを言いましても、これは何億年か前に太陽エネルギーが地球に蓄積されたものをいまわれわれが掘り出して使っているにすぎないんです。ですから、もともとは太陽エネルギーの植物に蓄積されたものをどの時点で使うかという違いだけしかないわけです。そうすれば一番手っ取り早いのは、現在の植物から直ちに粗製できるアルコール、これらをエネルギーとして国の重点施策としてもっとやっていかなければならない時期にきているんじゃないか。特にいま減反というふうなことで米が余っております。米が余っているという問題だけでなくて、少なくともたんぼを遊ばせておくくらいなら、それらはそういうエネルギーにかえていく。これはいまからもう相当積極的に取り上げていかないと、石油だけに頼ることがいかに大変かということがもうわかってきている時期ですから、この取り組み方についてひとつ通産省の担当の御所見を伺いたいと思います。 あわせて来年度どの程度の予算要求しているか、簡単にひとつお願いします。
○説明員(尾島巌君) お答えいたします。 先生おっしゃるとおり、現在アルコールはアメリカそれからブラジルにおきましてガソリン混用として一部利用されてきております。わが国におきましても、その経済性それから排ガスの問題等がございますけれども、今後代替エネルギーといたしまして燃料用にこれを活用することが一つの課題ではないかと思っております。そういう意味におきまして、われわれといたしましては明年度予算におきましてまず発酵技術の改善、つまり連続的に発酵をできるような固定化酵母による発酵技術の改善、それから未利用資源といたしまして、でん粉質でない繊維質を利用した、つまりこれができますと、わら等を利用できるわけでございますが、そういう繊維質を利用した分解発酵技術の開発、これを二つの柱といたしまして研究開発を進めてまいりたいということで、来年度所要の予算要求をいたしております。
○丸谷金保君 サンシャイン計画を中心とした、要するに代替エネルギー全体の予算の要求としてはどの程度やっておりますか。
○政府委員(石坂誠一君) ただいまサンシャイン計画で使っております予算は百二十億ほどでございますが、これを大体三倍程度まで引き上げたいということでいま話をしておるところでございます。三百三十億程度で話し合っておるということでございます。
○丸谷金保君 五月の本会議でも四十億から百二十億に上がったのだという答弁いただきましたけれども、一つけたが違うのじゃないか、こういう時期に三百億とか二百億。大平総理にも、四国の橋一つやめれば一兆円ぐらいすぐ出るじゃないかと言ったのですが、それはなじまないということで逃げられましたが、しかし少なくともこの段階に来て――たとえば私がそのとき提言した鳴門海峡の海流のああいうエネルギーの開発というふうなものには手をつけ出しましたか、どうなんですか。
○政府委員(石坂誠一君) まだ手をつけておりません。
○丸谷金保君 私は質問するときには、けしからぬということだけではなく、必ず大体こういうことをやったらどうだということをいつも提言しているのです。どうも何でも反対されるのだね。そういうことはお説ごもっともだと答弁ではなっているんですよ。しかし、さらにこうやって半年なら半年おいて聞いてみると、全然それはそのときだけのカラ答弁で、全然やってないというのですか。予算も取ってないのですか。どうなんですか。やる気ないんですか。予算要求ぐらいはしてみたらどうです。
○政府委員(石坂誠一君) 御承知のとおり、ただいままでのサンシャイン計画というのは約五年前に実施されたものでございますが、そのときの考え方というのは、いわばかなり遠い将来、たとえば二〇〇〇年代を考えてクリーンエネルギーを開発しようということで始まったわけでございます。そういう中でいろいろの方法が検討されたわけでございますが、また一部相当の程度基礎研究が進行いたしまして、たとえばソーラーエネルギーに関しましては温給湯あるいは冷暖房等の技術がほぼ完成された状態になったわけでございます。ただ問題は、現下の石油事情の逼迫にかんがみまして、相当量のエネルギーを新しい技術で早急に開発していかなきゃならないという命題が出てまいりまして、現在私どもは最も効率よく相当量のエネルギーがとれるに違いないというものを選び出しまして、それに重点的に研究員あるいは研究開発の投資を行いたいというのがただいまの考え方でございます。
○委員長(志苫裕君) 時間です。
○丸谷金保君 時間なので、官房長官おいでになったからまとめて総括的に官房長官にお伺いしたいと思うんです。 実は、大臣がぼろぼろ抜けて、決算の総括らしい質問にならないのです、事務当局の答弁だけで。非常に私、きょうは憤慨しているんですよ。そこへおいでになったので、でも憤慨しないで話しますから。 いまもエネルギー問題で思い切った発想の転換を図ってやるべきだというふうに前から提言している鳴門海峡の海流、こういうものをエネルギーに活用できないか、エネルギーであることは間違いないんですから。予算要求もしてないというんです。春も、丸谷さんの御提言は大変いいことなんだと当時大臣は答弁しているので、何ぼか進んだかと思ったら大臣がかわったらもうだめなんです。労働問題にしてもそうなんです。具体的な提言をしたけれどもそれをやってくれないんです。 それで特に代替エネルギーの問題について申し上げたいと思いますが、一つはイラン石化の問題、これはいろいろな答弁を聞いておりましても、エネルギー対策としていろんなこともあるけれどもやむを得ないというようなところに尽きると思います。内容は疑惑に包まれている問題はたくさんあるんです。事務当局でもろくな答弁も出てきません。もっとも歯切れのいい答弁ができるはずがないと思いますけれども、全部聞いた話です。したがって、いま国家的な焦眉の急であるエネルギー問題、これに思い切ったひとつ大平内閣として予算を投入して、予算要求もしてないと言いますけれども、今度三百億で、官僚の発想で言えば百二十億から三百億の予算要求をするといえばこれは大変でしょう、それだけでも相当の勇気が要ると思います、こういう時期に。しかし、エネルギー問題だけはそんなスケールじゃだめなんです。三井から頼まれて通産大臣が二百億持って走るぐらい大事な問題なんですから、国家としてやるのにそれの少なくても十倍や二十倍ぶち込む気でなかったら三井に出した二百億なんかの理由が立ちませんよ。 特にその点について、まだ実は農林大臣も来れないというのでがっかりしてやめようと思いましたけれども、アルコールの問題に絡んで、いまアルコール専売が行政整理の対象になるとかならぬとかいう話も聞きました。何か別な公社をつくるとかと逆に屋上屋を架すようなばかなことをしないで、工場はいまもう七つしかないんです。昔はたくさんありました。そして民間に移した工場というのはいまみんなやめちゃってないんですよ。帯広の工場なんというのもなくなっちゃいました、私たちよく知っておりましたけれども。ですから、こういう代替エネルギーと取り組むようなアルコール専売、アルコールの醸造開発というふうなことについては、逆に行政整理の中でもスケールを大きくひとつ取り組んでいただきたい。要望を申し上げまして、せっかくおいでになりましたので、まとめての質問にかえさしていただきます。
○国務大臣(伊東正義君) たまたま私が来ましたのでほかの方の答弁をすることになりましたが、大臣の出席はまことに、それぞれ公務があると思うんでございますが、私からも帰りまして注意します。なるべく出れるように取り計らいます。 それからエネルギー問題のお話があったのですが、これはそのとおりでございまして、今度、通産大臣もエネルギー、党内におきましても会長をやっておりまして、ずっとエネルギー問題と取り組んでいたわけでございます。おっしゃるように、エネルギー問題というのは核融合の問題もございますし、原子力の問題もございますし、いま先生が潮力の問題を挙げて言われたわけでございますが、地熱の問題でございますとか、いろいろ-問題があるわけでございまして、恐らく今度の予算でもエネルギー問題というのは一つの、目玉商品と言っては言葉が悪いんですけれども、私はエネルギー問題というのは予算の一つの大きな柱になると思うわけでございます。 先生のおっしゃいました具体的の例は、これはいま私どもどうこう言う問題でございません。もう少し検討さしていただき、行革の問題は行管長官もお見えになりましたのでお話があるかもしれませんが、政府としましてはエネルギー問題というのは本当に重要な問題として取り組むということだけははっきり申し上げておきたいと思います。
○佐藤三吾君 時間がございませんから、きょうは行政改革、それから綱紀粛正を中心に質問をしたいと思います。 まず、その前に、厚生大臣お見えになっていますか。―― 二つほどお聞きしたいと思うんですが、一つは、さきの決算委員会で保育所と幼稚園の戦争問題、いわゆる幼保の戦争と言われる問題でありますが、これは行管庁自体が勧告をして、さらに文部、厚生、行管庁と、この三者で話し合いをされておるんですけれども、その具体的な問題として、岩手県の三陸町での私が取り上げた問題。まあ厚生省それ自体、これまでかなり御努力をいただいておるわけでございますけれども、もうすでに年末を控えておるわけです。一体どういう経過をたどっておるのか御報告いただきたいというのが一つ。 それからもう一つの問題は――まず、それをお開きしましょう。
○国務大臣(野呂恭一君) 先般の決算委員会で前厚生大臣からお答えを申し上げたことでございますが、その後どういうふうな対応策を講じておるかということでございますが、詳細にわたっての問題でありますし、こういう具体的な問題でございますので、政府委員からお答えをさしていただきたいと思います。
○政府委員(竹内嘉巳君) 五月の二十八日に先生から御質問いただきました件、その後のまず経過の方を簡単に御報告申し上げます。 当初の幼稚園三カ所の設置論で二百名定員が、これはまあ百三十名ということに整理をされまして、幼稚園の三カ所百三十人分が仮開園という形でスタートをいたしました。しかしながら、この十一月一日での現在の状況を見ますと、保育所は五カ所がそのまま――僻地保育所一つ含んででございますが、そのままで、定員は四百十名に対しまして、ことしの四月一日現在で四百四名ございましたものが、五十四年の十一月一日では三百六十四名の在籍で、つまり四十名減になっております。それに対応しまして幼稚園の方、三カ所百三十人の定員が十一月一日現在では七十四名が幼稚園に在籍をしておるという状態でございます。 問題は、幼稚園の方に子供たちが移る。全体として人口一万程度の町でございますので、子供がほとんどいずれかに措置される、あるいは入園させるということになりますと、保育所の方の措置児童が減ってまいりますと、対応して保母さん、特にパートで入っている職員の削減の問題が起こるんではないかということで、前大臣もそういうケースについてはできるだけ、何と申しますか、職員の職場の確保の問題を含めまして最大限対処してまいりたいということで、私どもも岩手県並びに町と随時連絡をとってまいりました。現在のところ保育所関係で正規、臨時合わせて三十二名、それぞれ十六名ずつでございますが、先ほど申しましたように四十名の在籍人員の減に絡みますと、数名程度の臨時職員の問題が残ってまいります。そこで現在、町といたしましても、この臨時職員の処遇をめぐりまして、まだ最終的に結論が出ておりませんけれども、私どもが承っておりますのでは、保育所の方に臨時職員全体としてはできる限り正規の職員として採用することが一つと、それから五十五年度に開設予定の身体障害者の療護施設がございますので、そちらの方に採用するということで、十一月一日に一応採用試験を行って、近く採用試験の結果が出る予定でございます。なおそのほか、町の給食センターにも、何と申しますか、児童の定数の減に伴う職員の次の職場の問題について対応していきたいというふうに町の方からも承っております。で、暮れにはと申しますか、私どもとしては、もうぼちぼちそれぞれ県の方の身体障害者の療護施設と、それから町の給食センター、それぞれで臨時職員の落ちつく先というのはおおむね円満に対処されるのではないかというふうに県から承っているのが現状でございます。概略でございます。
○佐藤三吾君 三陸町の経過は大体わかりましたが、いずれにしてももう年末、押し詰まっておるわけですから、年内にはひとつ決着をつけるように、この機会にひとつ要望しておきたいと思うのです。 ただ、この問題は三陸町だけの問題でございませんで、行管長官の方でもすでにお調べのことだと思うのですが、いわゆる厚生省の保育園と文部省の幼稚園、こういう縦割り行政の中で、もうすでに地域の中では、土地柄から言っても保育園で十分だということで自治体の方で固まっておるところに、文部省の幼稚園設立七カ年計画、こういう一方的な計画から、そこに無理やりに幼稚園を建てていく。児童は限られておりますから結果的には奪い合いになる、こういうようなケースが岩手県の三陸町だけでも一年近い問題として取り上げられておったわけです。ですから、すでに文部省の方では五十七年までの計画でございますから、まだあと六百四十ほどの自治体でこの争いが発生してくる、こういう要素を持っておるわけです。これはひとつ行管庁長官、あとでまた関連して質問しますけれども、一遍経緯を調査をして、こういうこともひとつ行革の一つのポイントであるということだけは記憶をしておいてもらいたいと思います。きょうはその問題について答弁を求めません。 それから厚生大臣、十一月三十日前後だったと思うのですが、都立の八王子福祉園で、いわゆる精薄者の入園者の中で六人が奇怪な骨折ということで、大変マスコミで取り上げられておるんですが、これは私も現地を見学さしていただきまして、施設としては非常に充実した施設だし、職員の配置も適切だと思うんですが、こういう事例が起こってまいりますと、率直に言って私は、こういう子供さんを抱えておる全国の親御さんにしてみると、子供さんが発表能力を全然持ってないわけですから非常に不安に駆られておると思うんですね。私の方にもずいぶんこの問題で問い合わせが来ておるんですけれども、この経緯、実態についてひとつお尋ねしたいと思うんです。
○政府委員(竹内嘉巳君) 経緯でございますので事務当局からお答えさしていただきます。 新聞等に公表されましたのは、お説のように十一月の三十日でございますが、事故それ自体について申しますと、この八王子福祉園は精神薄弱者の厚生施設でございまして、収容定員は百六十名、現在入っておりますのが百五十一名でございます。職員は三百二十二名で、そのうち、入っている子供と申しますか、薄弱者の直接処遇に当たっておるのは百五十一人の入所者に対して二百名が配置されております。 事故の概要でございますが、十一月の二十八日に実は職員の自殺未遂事件がございまして、それで全容が明らかになったわけでございますが、十月の二十二日に最初に一人の――三十三歳になりますが――右手の小指の骨折が朝食時に発見をされました。その方はさらに今度は十月の二十八日の夕食のときに左手の人さし指を骨折しております。以降、その他五名の方が十一月十七日までにほとんどが人さし指ないしは小指の捻挫もしくは骨折ということが昼食の時間ないしは夕食のときあるいは夜中にというふうに発見をされました。いずれもこの六人は、百五十一人現在入っておりますこの施設の中の第八生活寮というのがございまして、その第八生活寮には十五名入っているわけですが、そのうちの六人に実は限られておるわけであります。 そういったこともございまして、園としてはいろいろと気にはしておったところでございますが、先ほど申しましたように、十一月二十八日にその寮を担当しております、仮にAと申しますが、保母さんが自殺未遂の事件を起こしまして、その結果、都の民生局の方も実はそれ以前に、つまり自殺未遂は十一月の二十八日で、その結果が新聞等に出たわけでございますが、東京都の民生局の方はそれ以前に、十一月の十四日にすでに民生局と八王子福祉園との間にこの事故対策委員会を設けまして、原因の究明と同時に再発防止ということを考えまして、課長あるいは主任などが交代で当該の園に泊り込んでその寮への職員の応援態勢をとってきたわけであります。さらに、自殺未遂事件が起きましたために、十一月の三十日には改めて民生局と八王子福祉園との間の合同対策委員会を開きまして、もう一度事故防止について全施設の総点検を行う、あるいは原因究明に努める、再発防止のための態勢をもう一度チェックをする、それから応援態勢を続ける、それから保護者の方々に対しては、それらの経緯を含めまして十二月の五日に一応正式に事故報告を申し上げるというふうに対応してまいったわけでございます。 ただ、一言申し添えておきますけれども、一般的に精神薄弱児ないしは精神薄弱者というのは、どうしても食事の摂取のときにいろいろと給食その他で十分配慮をいたしましても、偏食あるいは食事の仕方が結果として不規則になる、そういったことも原因であるのかもしれませんし、先天的にやはり精神薄弱という事態がございますと、骨が非常にもろい、ないしは見かけは通常の方に比べて、少し太りぎみの人でも、レントゲンをとってみますと、指も足も手も骨がいずれも異常に細いわけでございます。したがって、私どもこの九月にもすでに精神薄弱児施設あるいは者の施設の施設長を集めまして、事故防止などについてチェックもして注意もしてまいったわけでありますけれども、ちょっとしたはずみで骨折、捻挫というのはしばしば精神薄弱児関係の、あるいは精神薄弱者の施設には頻発することが多うございます。はなはだしいのは、いわゆるラジオ体操的な体操で何の器具も使わないで手足を、あるいは指を折ったり曲げたりしているときにポキンと捻挫ないしは骨折ということも起こり得るわけであります。まあ、そういったこともございますので、最初のケースが起こりましたときにもあるいはと思いまして、ただ、そういった食事の状況等についての確認をしておりましたところが、同じ寮に続いて一カ月足らずに六人もの人が、しかも部位がいずれも小指ないし人さし指というふうに特定したところで事故が起こりましたものですから、この問題については一部人為的なことではないかというようなこともございまして、まあ所轄の警察関係としては保母の自殺未遂については一応事情聴取を行っておりますが、この事故それ自体につきましては、いまのところまだ刑事事件という形での捜査はいたしておりませんけれども、しかし先ほど申しました事故対策委員会あるいは合同対策委員会での検討なり原因究明については警察サイドからの協力もいただいて対応してまいっておるというのが経緯でございます。
○佐藤三吾君 いまあなたがおっしゃったように、同じところがその事故の原因になっておるんですね。しかも六人。私は特にこういう施設を回ってみて思うのは、施設そのものが健常者が設計するわけですね。ですから、まあ健常者なら何でもないところが、この施設に入っている障害児から見るとそれが事故につながってくる、そういう構造が間々あるんですよ、全国的にも出てきておるわけですね。だから、そういった問題も私はあるんじゃないかと思うし、同時にまた保母さんの問題がいま刑事問題と言われていますけれども、しかしここの場合の定数配置を見ると、私は比較的に恵まれておる方だと思う。たとえば国立の秩父学園などから見ると、もう実際問題としては月とスッポンですね。秩父学園などというのは、もうわずかに生徒数に足らない職員数です、実際この保母さんというのは。だから、そういった問題を考えてみると、まさにこれは氷山の一角じゃないかと思うんです。ただ、内部におる入園者が外に向かって発表する能力を持ってないものですから、全部それが逆に言えばやみからやみに葬り去られていくという、こういう一つの警鐘的な事件じゃないかと思うんです。そういう観点で私はまあここで取り上げたわけでございますが、ひとつぜひこの原因究明とあわして、もう一度全国の施設を含めてここら辺の問題の対策をぜひ重視をして、指導とそれだけの人員配置、そういった問題についてひとつ厚生大臣の決意というか、これをお尋ねしてこの問題は終わりたいと思うんです。
○国務大臣(野呂恭一君) 御指摘の今回の事件は大変特殊なケースだということが考えられる。したがいまして、原因を究明し、それに対してどう対策を具体的に立てるかということもより大事でございますが、同時にこういう児童福祉施設などにおきまする事故防止をやっぱり徹底的にしていくということが必要であろうかと思います。従来からこれに対しては指示、指導してまいったわけでありますが、十分注意をいたしまして、この事件を一つの契機として将来こういうことの起こらないように、施設の内容あるいは保母との関係、いろんな分野にわたって検討をし、そういうことのないようにいたしたいと、かように考えております。
○佐藤三吾君 大臣、国立の秩父学園なら秩父学園が、言うならば厚生省のこういう関係の施設への措置費の一つの基準になっているわけですね。ですから、そこがきちっとされていかないと全国的にはやっぱり――恐らく東京都の福祉費の場合には超過負担が膨大じゃないかと思うんです、自治体の持ち出しが。そういう中でも事故が起こってきているわけですから、そこら辺もぜひひとつ踏まえて、財政的な問題もありましょうけれども、事はそういった身障児、いわゆる発表能力のない、どんなにされても結果的にはやみからやみに葬られるというそういう環境という前提に立ってひとつ全力を挙げて対処してもらいたいと思います。よろしいですか。
○国務大臣(野呂恭一君) 十分注意をいたしまして今後の対策を急ぎたいと思います。
○佐藤三吾君 厚生大臣、結構です。 そこで、綱紀粛正の問題にまず入りたいと思いますが、国際電電が昨日強制捜査になったわけです。これは関税法違反ということが主になっておりますが、どうも捜査の態様を見ますとそれだけではない。むしろ異常な使途不明金、それから商品券なり贈答品、密輸の転売、こういったものが捜査の対象の範囲に含まれているようですが、特に昨日、一昨日の衆参両院の予算委員会の古池会長なり――古池会長は事件後の刷新委員会の委員長ですね。これらの答弁を聞いていますと、もう全然これに答えようという姿勢がない、それに加えて監督官庁である郵政大臣、これは言うなら古池会長が主宰する刷新委員会の返答待ち、そこに監督官庁という責任がもう全然感じられない、こういうふうに私は衆参両院の予算委員会の実態から見たわけでございますが、先般の決算委員会の中で、大臣は就任早々でしたから私も当日は遠慮して、早急にこの問題を監督官庁として指揮して責任ある回答をひとつ出してもらいたいという要望をつけておったんでありますが、大臣も、寺島監理官だったと思いますが、早急にひとつ御報告申し上げますと、こういう回答だったんです。もう一カ月たったわけですよ。ここでいま大臣として把握しておる内容、指導監督の実態、これについてまず御報告していただきたいと思うんです。
○国務大臣(大西正男君) いま委員御指摘のように、KDDというきわめて公共性の強い会社が関税法違反ということで告発をされ、そうしてその結果昨日のような強制捜査を受けるような事態を招きましたことは、監督の立場にある郵政大臣といたしましてはきわめて残念なことだと思っております。その原因を会社が、会社の関係者がつくったわけでありますが、要するにこれは経営陣の経営姿勢の問題であるということに帰着すると私は思うのでございますが、そういう意味におきまして、一つはKDDの経営陣を刷新いたしまして、そうして内部的に確固とした経営倫理というものを確立をしてもらって新しい出発をしてもらわなければならぬと思っております。 もう一点は、そういう経営姿勢の問題ではありますけれども、こういう問題が遺憾ながら起こったわけでございますから、将来にわたって仮に何ぴとがその経営陣であろうとも、その経営について常時良識のある経営が持続をされるように、そういう持続をされるための保証としてどういう方法を客観的にとればいいかということについて、就任後事務当局に対しましてはそのことを指示いたしまして検討を鋭意進めさせてきておるところでございます。この問題は法の改正をも含めまして検討をさせておるところでございますが、近くその結論を得たいと考えております。 私といたしましても、委員の御指摘のように、二度とこういうことがあってはならないとかたく心に決意をいたしておるわけでございますので、意のあるところをおくみ取りくださいますならば大変幸せだと思います。
○佐藤三吾君 近くということですから、いつか、大体日程をひとつ明らかにしていただきたいと思います。 大臣、郵政省の中のこの問題に対する調査ですね、幾つか報じられていますね。たとえば前郵政大臣の服部さんの一千万円の事件の問題なり、それから白浜郵政大臣の二百万円の渡航に対するせんべつですか、選挙に対する陣中見舞いですか。さらに私どもの耳に入っておるのは、郵政省の官僚、だれだれとは言いませんけれども、局長とか監理官とか、そういうところがヨーロッパに行くときにせんべつをもらっておる、こういった問題についていろいろ流布されておるんですけれども、これらに対する調査なり実態の把握ですね、そういったものは一体どういう、たとえば調査委員会を郵政省の中でつくってやっておるのかどうなのか、そこら辺の問題は一体いかがですか。
○国務大臣(大西正男君) お尋ねの第一の点でございますが、KDDに関係をするいろいろの問題につきましては、事務当局を通じまして、KDD内にできておる刷新委員会の調査によらなければならないわけでありますが、それを督励をいたしておるという段階でございます。 それから、郵政省自体の綱紀の問題につきましては、十一月の十二日でございましたか、部内における綱紀点検委員会というものをつくりまして、これは長に官房長がなっておりますが、そのもとで鋭意過去に遡及をして調査を進めておるところでございます。私としては、郵政省の職員が綱紀の問題について世の指弾を受けるようなことがあってはならないし、またないものだと信じてはおりますけれども、しかしいまこういうことが問題になっておる最中でございますから、過去にさかのぼってさらに洗い直してみようと、こういうことでその調査を進めておるところでございます。まだその結論を私の方は承知をいたしておりません。そういう状態です。
○佐藤三吾君 近く結論出すという時期はいつですか。
○国務大臣(大西正男君) 法改正を含めて、このKDDの経営の良識化を保証していこうということにつきましては、時間はいまここで何とも申し上げられませんが、近くその結果を得たいと考えておりますので、どうかそれまでお待ちくださいますようにお願い申し上げます。
○佐藤三吾君 あなたの答弁は先般のたしか十一月の十五日だったですね、この委員会で。ですからもう一カ月たつわけだから、そうこの問題に時間をかける必要はないと私は思うのです。それがなかなか進まない。そこで出てくるのが、どうも郵政省も臭いんじゃないかと、こういったことに世間では、国民の側から見ればなると私は思うのです。ですから、一日も早くこういった問題をまず鮮明にして、そして国民の前に明らかにして、その上に立って適切な手段を講ずるという方法でないと私は疑惑は晴れないと思うのです。いずれにしましても、もう強制捜査で警察権力が入っているわけですから、その意味ではおいおいこの問題は明らかになると思うけれども、また、一部言いますと、この問題が明らかになると政府そのものが崩壊するのじゃないかというようなことも含めて政治的な圧力が一方では加わっておる、こういうような情勢等も私ども耳にしますし、それだけに担当大臣としてこの問題は、まあ大げさな言葉で言うならば身を賭して、体を張って解明する、この決意がなければならぬと思うのです。 そこで、もう一つこの問題は別の角度からも出てきておるわけです。この委員会でも議論されておりますが、宝塚の寮の問題であるとか、いろいろ同僚議員の中から追及がなされておりますけれども、山口県の、前社長の板野さんの出身地らしいですが、ここでも利益隠しの土地買いが行われておる。奥湯田のホテルつきの四万平方メートルですか、さらにまた衛星通信所の隣接地の二万平方メートル。その理由を聞いてみると、社員の社宅をつくるのだということになっておるようでございますけれども、しかし、社員住宅はちゃんと山口にある、現地に。だとすれば、一体これはどういう理由なのか、こういう問題がいま出されておるわけですけれども、これについては一体調査の結果はどうですか。
○政府委員(寺島角夫君) お答えいたします。 山口の衛星通信所の土地の買収問題につきましては、KDDに確かめまして現在資料を用意してございますが、御指摘のもう一つの方につきましては現在資料を用意してございません。 山口の衛星通信所の方につきまして御説明を申し上げたいと思いますが、現在……
○佐藤三吾君 奥湯田の方だ。
○政府委員(寺島角夫君) 恐縮でございますが、昨日伺いましたところでは衛星通信所の土地というふうにお伺いをいたしまして用意をしてまいった次第でございます。
○佐藤三吾君 じゃ、それを言いなさい、簡単に。
○政府委員(寺島角夫君) 現在山口衛星通信所は約十四万平米の土地を持っておりますが、このうち約十一万五千平米が五十二年度以前に取得をいたしました土地でございまして、五十三年度以降新しく二万五千平米というものを取得いたしまして、合計十四万平米というのが現在の敷地でございます。
○佐藤三吾君 それでは奥湯田の方は調べてないわけですね。調べた上で私の方に資料をひとつ出してもらいたいと思いますがいいですか。よろしいですか。
○政府委員(寺島角夫君) KDDの方に確かめまして、調べました結果を御報告いたします。
○佐藤三吾君 このほかにもいろいろ出てくるのじゃないかと私は思うのですが、こういった問題についても、大臣、さっき言った調査の点検の中へ含めてひとつ調査をして問題を明らかにしていただきたいと思うのです。 もう一つお聞きしておきたいと思うのは、政界に贈ったパーティー券の問題で、石野さんが五十枚ですか、商品券をもらった問題については、予算委員会で古池会長ですか、二日後に返していただいたということは明確になったと思うのですが、総務長官のこの事件は、長官は返したということを言っておるのですが、これはどういうふうに確認しておるのですか。
○国務大臣(大西正男君) その問題は古池会長の方でお調べになっておると思いますけれども、まだ私どもは把握をいたしておりません。 それからもう一つ、先ほどの先生の御発言の中で私に対して非常に御心配くださったお話だと思いますが、政治的圧力等の問題につきましては、何らそういう圧力はございませんので、その点は御安心ください。
○佐藤三吾君 ちょうど総務長官も参っておりますからお聞きしますが、いつお返しになったのか。 それからもう一つは、たまたま国際電電のパーティー券が表に出たわけですが、あなたがその際に他の特殊法人、公社、公団、認可法人含めて、どういうところから買ってもらっておったのか。またお返ししたのか。それをひとつあわせてお聞きしたいと思うのです。
○国務大臣(小渕恵三君) いわゆる励ます会に関しましてのパーティー券の購入の件でございますが、私を支持していただく方々が、いわゆる励ます会を催すに当たりまして各方面の御協力をいただく過程でKDDに協力を求めていたことの事実は本委員会でも明らかにいたしたとおりでございます。明らかになりました時点におきまして、その事務局に対しまして、今日KDDがこれだけ社会的な問題を惹起しておることにかんがみて、御協力をいただきました御厚意は多とするものの、この取り扱いにつきましては直ちに御返却すべきものと考えるので、さよう手続をとっていただきたいということでございまして、事務局といたしましても当日直ちにKDD古池会長兼社長あてにお届けし、会社からの受領の旨の領収書もちょうだいをいたしまして、事務的に励ます会事務局当局としてこれを処置いたしたことは事実でございます。 なお、御指摘がありました他の特殊法人に関しての協力依頼方につきましては、私から事務局にその有無について問い合わせたところによりますれば、その点については一切ないということでございますので、あわせて御報告申し上げます。
○佐藤三吾君 何月何日に返したというのはわかってないわけですね。古池会長は予算委員会の中では石野さんだけは明確に言いました。しかし、あなたの分は言ってないです。それが一つ。 それからもう一つの問題で、特殊法人の中で郵政省の所管の認可法人ですね、公益法人、こういう関係はございませんか。
○国務大臣(小渕恵三君) 第一点につきましては、その問題が公になりました当日、しかと処置をいたしていただいておりますので、念のため申し添えます。 第二の点につきましては、その点に関しましてもそのような事実のないことについて確かめております。
○佐藤三吾君 はっきりしないんですが、いずれにしても、もし期日がきちっとわかれば、また別の機会で結構ですから御報告いただきたいと思います。 官房長官、いまKDDの問題の経緯についてはお聞きになったとおりですけれども、総理が施政方針の中でも、衆参の本会議、予算委員会での質疑を通じても、釈明すべき言葉がないということを再三言わざるを得ない――新聞の見出しによると、頭の下げっぱなしと、こういった事態が次々に起こってきておるわけですが、昨日の高級官僚の官舎の不法占拠の問題にしてもそうですけれども、大蔵省の接待の問題にしてもそうですし、今度のこのKDDもそうだし、鉄建公団もそうだし、言うならば、総理やあなたのような官僚のOB、同僚、出身、後輩、こういうところがもう今日の問題を全部引き起こしておるわけですね。そのために一般の公務員なりKDDの一般の社員などは肩味の狭い思いをせざるを得ない。子供が学校に行っても、もう本当に子供自体が縮こんでおると、こういうような状態に追い込んでおるわけですね。それに対して綱紀粛正をするということなんですけれども、このうちの委員会で明らかになったように大蔵省、運輸省の状態を見ると、わずかに官房長が戒告とか、非常に軽微ですね。免職、停職とか、そういったものは一つもない。これは官房長官として、こういういわゆる高級官僚、あなたの後輩であり総理の後輩でもあろうし、それからOB、同僚、こういったところに対して綱紀粛正の範を示さない限りこの問題の決着は出てこない。いかがですか。
○国務大臣(伊東正義君) いまの御質問の点でございますが、総理がもう弁解の余地ないということで国会でも陳謝をしておるのでございますが、これは鉄建公団の例の問題に端を発して、次々と特殊法人あるいは官庁の中でそういう問題が出てきたわけでございまして、まことに本当にこれは国民に対しまして弁解の余地がないわけでございます。そういうことで陳謝をいたし、また初閣議でも、また大臣の任命の際にも一人一人に、この問題、特に綱紀の粛正と行財政の刷新ということを総理からやかましく実は要望をしたところでございます。でございますので、閣僚自身の態度あるいは生活態度といいますか、そういうことを厳に注意しなければならぬことはもちろんでございますし、いろいろ問題になっております事犯が起きました場合には、あるいは鉄建公団等の総裁にやめてもらうとか、いろんなことの処分はあったわけでございますが、いまおっしゃったように、もっと厳格にすべきじゃないかという御意見も私はこれはよく承りまして、どういう処分をしたらいいのか、どういう是正方法をとったらいいのかということにつきましては、また十分これは今後考えてまいりたいと思うわけでございます。 実はこの前も各官庁の官房長等が集まりまして綱紀粛正の申し合わせをしたわけでございますが、当委員会でも御要望がございまして、新聞には発表していますので、テレビあるいは「時の動き」「今週の日本」というような政府の出版物でこれを取り上げることにも決定いたしておりますし、きのうの宿舎の問題もまことにあのとおりでございまして、きょう次官会議でああいうことを直すように至急手続をとるようにというような指示をしまして、今後の処分その他是正方法につきましては、これは御意見を承りまして十分検討してまいりたいと思います。
○佐藤三吾君 公舎の不法占拠の問題でそれを解除するように指示をしたというお話しですが、私がそう言っているのはそういう問題でなくて、それはもちろん当然のことです。しかし、不法占拠した者がしかも成田空港の副総裁であるとか、五千万の退職金もらって、また百万近い報酬をもらっておる副総裁ですね、一つの例ですよ、そういった事例なり、電電公社の取締役とか、こういう方々が不法占拠を堂々とやっておるわけですね。これを単に退去してもらいたいというだけで済ますというところに問題がありはしないか。また鉄建公団にしましても、一体なぜこういう問題が起こったのかとだんだんと調べていってみるとわかりますように、大蔵省接待ですね。また、板野さんのらんちき騒ぎというか、ばかげた実態というのは何かと言えば、自分の保身もあろうし、さらに利益隠しもあるでしょうけれども、やはり大蔵、郵政含めて政、官に対する接待、贈与、贈答、こういうところにあるわけです。その根源に対して私はもっとやっぱり綱紀粛正を口に言うなら厳しくすべきじゃないかと言っておるんですよ。そこをやらない限り、根っこを絶たない限りこの問題はどうしても解決できないと思うんですよ。しかも、私がさっき言っておるように、一般の公務員もしくはKDDの社員、こういう人たちまで上部の人の不正腐敗によって大変肩身の狭い思いをしておるという実態がどんどん報道されておる、そういった問題に対して内閣としてどうするんだと、ここを聞いておるのであって、あいまいにこれを、先般の委員会のときに聞きますと、大蔵省はもうこれが鉄建公団の問題についての処分だけでなくて、全般のこれから起こると予想される問題も含めてしたんだと、こう言っておるんですね。郵政大臣はさっき、綱紀点検委員会をつくったと、これに対して郵政大臣自体もどういう姿勢で結論をいつ求めて何をやろうとしておるのか、こういう点については一つも定かでない。この点についてひとつ両大臣からもっときちっとした答弁をいただきたいと思うんです。
○国務大臣(伊東正義君) そういう事犯があった場合にはもっと厳格に処分をしろというお話だと思います。確かにおっしゃるように、一般の関係ない職員が非常に迷惑をしているということについて本当に申しわけないことだというふうに私も思っております。 それで、処分の方法につきましては、いまここですぐにどうということは御答弁いたしかねますが、各大臣とも相談をすべきことでございますし、いまの先生の御意見はよくわかりますので、今後の問題としてこの問題は検討さしていただきたいということを申し上げたいわけでございます。
○国務大臣(大西正男君) この委員会におきましては、過去にさかのぼってどんな事実があったのかあるいはなかったのか、その点を調べるというのと、それからもう一つは、これから将来に対して綱紀の粛正の点についてさらに一層厳格と申しますか、厳格に自粛をしてまいるようにということを骨子として、もっと具体的に――いまちょっと官房長がおりませんけれども、具体的な基準を示して、そしてこれを守るようにということを省内に対して指示をいたしておるわけでございます。と同時に、従来郵政省に関連のあるいろいろの特殊法人とかその他の団体に対しましても、これは外部になるわけでありますが、従来のいわゆる社会通念上認められておるとされておる程度の儀礼についてもこれは自粛をしてもらいたいということを通達を――通達と申しますか、それを出しておるわけでございます。そういうことでございます。
○佐藤三吾君 その結果をひとつ郵政大臣、点検委員会の――官房長がおらないために報告できなかったこともあると思うんで、私の方にひとつ資料をくれませんか。 時間がございませんから……
○委員長(志苫裕君) ちょっと佐藤君、いまの点ですけれども、あなたの方への資料の提出というんじゃなくて……
○佐藤三吾君 委員会。
○委員長(志苫裕君) これは大臣、特にいまのKDD側の問題はKDDの方もいろいろやっておるわけで、若干時間がかかるとか、向こうの調査を待たなきゃという答弁はわかりますけれども、贈答もしくは接待を受けた郵政省側の調査というのは、たとえば大蔵省あるいは運輸省が鉄建公団からこれこれの接待を受けましたということの報告がありましたね。それと同じように、郵政省側の問題は早急にやってこの委員会に報告をしてくださいよ。しばしばその質問が出ていて、外を調べるんじゃなく、うち側を調べているんですから、何遍も同じ問題が出ないように皆さんの方もせっかく努力してください。
○佐藤三吾君 いいですね、それは。 官房長官、この問題を私もずっといまから追及してまいりますけれども、いまあなたが言ったように、各大臣と相談して厳重にやりますと言うけれども、その厳重にやる内容は、何か同僚だから、OBだからという発想じゃなくて、国民の皆さんにこれだけの迷惑をかけておるわけですから、それに十分こたえる、そういう姿勢でひとつ臨んでもらいたい。また私もこの問題はずうっと見守ってまいりますので、その点ひとつつけ加えておきます。 時間がございませんから、行管庁長官、せっかくおいで願って、総理府長官にもちょっと認可法人の問題で質問をしたいと思ったんですが、ございませんから、一つだけお聞きして、また次の委員会でこの問題についてただしてまいりたいと思います。 一つは、五十二年十二月の閣議で決定しました特殊法人の決めがございますね。これに違反しておる総裁、理事、役員、それは一体どういう実態になっているのか。先般田中官房長官が参りまして、これはいまの東京都の鈴木知事が公営企業金融公庫をやめて知事に立候補する、その後に今度はいまの何というんですか、総裁が来る。二人とも――一人は京都の知事選挙で落選して総裁になってきた、しかもこれは閣議決定違反の問題だったんですね、柴田護というんですか。そういった問題を追及した際に、今後はこういうことのないようにやると言ったんですが、現状、一体どのくらいのいわゆる閣議決定違反があるのか、理事長、総裁、理事の中で。それをひとつ明らかにしていただきたいと思うんです。これは先般の国会の本会議の中でも自民党の代表委員が二十三年も違反しておる総裁がおるということも明らかになっておるわけです。そこら辺もあればひとつ明らかにしてもらいたい。
○国務大臣(宇野宗佑君) 政府委員の方から答弁をさせます。 ただ、この間の二十三年というのが本会議場で問題になりまして、私もそのときにはその経緯がわからないものですから、また質問でもなかったものですから、帰って早速調査いたしました。そういたしますと、個人名を挙げるのは別といたしまして、あのお方が現在副総裁から総裁になっていらっしゃって、その間における任期という問題に関しましては、いまのところ五十二年閣議決定に違反していない。ただその公社にお入りになった、特殊法人に入ったとき、プロパーの職員として入っておる。だから言うならば、天下りだとかそういうのじゃなくしてプロパーとして入っておる。そこら辺をもう少しく調べてみよう、したがいまして、そうなりますと、二十三年間が長かったか短かったかということは、これはプロパーとして一職員から局長からたたき上げて副総裁になった、総裁になったという場合はどうなんだろうかというのを現在個々に検討いたしております。 ほかのことは政府委員からお答えさせます。
○説明員(栗林貞一君) 現在の状況でございますが、速報的にまとめましたものでございますけれども、ただいま行政管理庁長官からお話のありましたようなものも全部含めて一律に基準に照らして集計してみたものでございますが、長い間在職しているという、これは特殊法人の役員の選考の基準ではおおむね六年程度というふうなことでございます。それから、総裁、副総裁などにつきましては特別の事情がある場合は原則として八年限度というふうに決めておるわけでございますが、とりあえず七年以上ということで申し上げますと、大体十一月二十日現在と考えておりますが、常勤役員七百九十六人のうち八十五人でございます。約一〇%でございます。それから高齢者と申しますか、この点は六十五歳というところで一応切っておりまして、総裁、副総裁などについては七十歳というふうに考えておるわけですが、これも全部一緒にして六十五歳以上ということで計算した場合には六十二人、七・八%ということでございます。 それからもう一つの点でございますが、ある特殊法人から他の特殊法人の役員に移っているというふうな者につきましては、三十人、三・八%という数字でございます。
○委員長(志苫裕君) 佐藤君、もう時間です。
○佐藤三吾君 時間がございませんから、次回に譲りますが、いずれにしても、官房長官、行管長官、きょう申し上げた行政改革にわたっての質疑はまた次にしますけれども、ぜひ綱紀粛正に当たっての厳重な体制をお願いしておきたいと思います。 以上で終わります。
○委員長(志苫裕君) 午前中の質疑はこの程度とし、午後二時十分まで休憩いたします。 午後零時五十分休憩 ―――――・――――― 午後二時十九分開会
○委員長(志苫裕君) ただいまから決算委員会を再開いたします。 午前に引き続き、昭和五十一年度決算外二件を議題とし、総括質疑を続けます。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○黒柳明君 伊東官房長官、まあ官房長官というよりも首相臨時代理ですか、行政の最高責任者で、五日間だけいろいろ御苦労が多いかと思いますが、大平内閣の二つの柱であります行政改革、これはお手並み拝見ということで私たちもりっぱな結果を出していただきたいと思うんです。綱紀粛正の方はどんどんぼろが出てまして非常にうまくないなと、こう思っております。きょう私が取り上げるのもその一つなんです。まあ端的に言いますとお役人が税金のむだ遣いをやっている、こういうことなんですが、まず官房長官、お宅にお電話が一本、二本、あるいは忙しいから三本か四本あるかと思いますが、その電話料ですけれども、奥様がお支払いになってるでしょうか。官房長官のお給料から、歳費から払われていると思いますでしょうか。そこらあたり、いままでとんと気にしたこともない、こういうことで実態はわからないでしょうか。いかがでございましょう。
○国務大臣(伊東正義君) いまの御質問でございますが、私の電話は、官房長官になる前、ずっと国会議員で、銀行は忘れましたけれども、そこから毎月落としてもらうようになっておりまして、その後もそのとおりにしております。そして公費で負担することがないようにということで辞退を申し上げております。
○黒柳明君 それは、官房長官になられて自発的にそういう行動をおとりになったんですか。それは官房長官の御自分の発想でしょうか。それともそういうことを事前に御存じになってたんでしょうか。
○国務大臣(伊東正義君) 率直に申し上げまして余り知りませんでした。毎月自分のところで払っておるものでございますから。それで、いまのことは前の長官も辞退しておられたということを聞いておりますし、私もそれと同じにやるべきだということで、会計課長の方に申し伝えてあります。
○黒柳明君 幸せでした。ごりっぱです、逆に言いますと。そこまで気づいていないのがあたりまえなんですから。気づいていないというよりも、公費で負担されることはあたりまえになっております。 郵政大臣どうでしょうか。こんなことはまだお気づきになっていなかったでしょうか。
○国務大臣(大西正男君) 結論から申しますと気づいておりませんでしたが、私も実は議員宿舎に住まっております。でございますから、宿舎につけてもらってある電話と、それから就任をいたしましてから、どのぐらいでしたか、しばらくして別に郵政省からの電話がつきました。 そこで、郵政省につけてもらいました電話については、郵政省との連絡とか郵政省関係の役人の人たちとの連絡とか、郵政省関係のことについて使っておるわけでございます。そして私用にかかるものにつきましては、いまの、もとからあります電話を使っております。ですが、郵政省につけてもらった電話の料金関係等については余り承知をしておりませんでして、まことに恐縮です。
○黒柳明君 御自宅にある電話のこと、私宅電話のことを言っているわけであります。
○国務大臣(大西正男君) 私がいま従来から使っておりますのは議員会館にある電話と、それからいまの宿舎の電話であります。宿舎の方は、たしかあれは宿舎の方から支払い請求が来るんじゃないが……。
○黒柳明君 御自宅にある……。
○国務大臣(大西正男君) 私宅は、私、東京には……。
○黒柳明君 御自宅ございませんか。
○国務大臣(大西正男君) そこに私の息子が住まっておりまして、私は全然そこを使っておりませんので、それはもちろん息子が払っております。
○黒柳明君 大臣の御自宅ないんですか。
○国務大臣(大西正男君) 私は、郷里にもちろんございます。それはもちろん、私は留守がちでございますから、家族が払っております。
○黒柳明君 お気づきにならない、これはいたし方がないという面があると思います。一番の郵政大臣もお気づきにならない。これはほかの大臣にお伺いする方があるいは無理かと思いますよ、官房長官ね。その中で、ほかの大臣の方はいろいろ委員会がありますからお出いただいていらっしゃらないので、これは各省にわたっておりますんで、官房長官に御出席いただいた、その官房長官が非常に私にとっては幸せなことに、続いてそういうことはまかりならぬと、前任者の申し継ぎで、おれは払ってるんだと、これは非常に結構です。二十一人の中でたった一人でもそういう大臣がいらっしゃる。だからこそ大平さんは先見の明があったわけです、臨時総理代理として任命した。北京に電話しておきますよ、もうりっぱだと。この上ないりっぱですと。これは笑いごとでないですよ。もう、ぼろがぼろぼろ出ている、大臣の中でも。その中において、未然に、そういうことすらも私はきちっとしたいんだと。これはもう冗談でも、お世辞でもありません。そういう姿勢を貫いてもらいたい。ただし全体的には官房長官、これはそうなってないんです。 いま郵政大臣が御自宅の電話についてはわからないと、これはわからない方があたりまえだと思うんですね。そんなものは自分のうちにある電話ですから自分で払うのはあたりまえなんです。一一どこで払っているか、そんなことは聞きもしないしまた聞く必要もないようなものでしょう、それ自体が。使用料だってあるいはそうかもわかりませんよ。月何十万も何百万も使っているわけじゃないんですから。ところが各省、庁と言いたいんですが、そんなに手広く調べられません。ですから中央の本省だけです。本省だけ調べました。その外郭の庁あるいは外郭の特殊法人、そこまでは全部調べ切れません。そうしますと、これはいま郵政の方の担当の方から事情を言っていただきますけれども、これはもう完全に私宅にある電話が公費で、国費で、国民の税金で支払われていると、こういう実態なんです。ひとつ官房長官、御自分はそういうことはないと、こういうことで非常に結構ですが、各省庁というものは全部これをやっているんです。外郭団体までやっているんですよ、国鉄、専売、電電まで。これは膨大な数です。これは急遽そろばんをはじいていま十九億まではじけました。郵政大臣、私がそろばんをはじいて十九億まで、それ以上わかり切れない。もうどうやっても私の能力じゃ十九億が年間に支払われているところまで突きとめましたけれども、あとわかりません。そのくらい膨大な要するに国費が、しかも大蔵の主計と話し合いで各省が、あるいは内規をつくったりあるいは慣例としてやっているんです。こういうような実態をひとつ持ち時間の中でお聞きいただきたい。いろいろ総理の仕事も忙しいかと思いますけれども、これをこそ総理のいない間に臨時代理としてやる最大のお仕事の一つができた、ひとつ喜んできょうの委員会いろいろお聞きいただきたい、こう思います。 これは郵政の担当の方にまずお聞きしますけれども、私宅電話、これについては郵政からもらっておるわけでありますが、細かいことは後ほどにしますけれども、この私宅電話ということについて、何を基準にして――法的根拠があるんでしょうか。この私宅電話を課長さん以上、あるところでは課長補佐、あるところでは職員まで含めてお役人の方が公費で全く私宅で電話を使える、こういう何か法的な基準があるんでしょうか。どなたかな郵政は。
○政府委員(守住有信君) お答え申し上げます。 法令上の根拠はございませんけれども、郵政省内の内規といたしまして郵政省電話設置基準というものを設けておる次第でございます。そして、その物の考え方は、夜間や休日等時間外におきましていろんな緊急用務等、公務上の用務がある。したがいまして、いろんな報告を受けたり指示をしたり連絡をしたりするという必要がある。私どものところは特に行政のほかに郵便事業その他の事業を持っておりますけれども、これは郵便局中心に土曜日曜もなく仕事をしておるわけでございますので、いろいろなアクシデント等もあり得る、そういう関係で一定の基準を設けましてこれをやっておるということでございますので、お尋ねの点につきましては、法令上の根拠はございませんけれども、内規を設けてそれに従ってやっておるという次第でございます。
○黒柳明君 法令の根拠はないと、内規を設けてと、忙しいからと。私忙しいことを否定しません、最近物わかりがよくなったですからね。ですけれども官房長官、私宅にある電話ですから奥様も使うでしょう、お子さんも使うでしょう、あるいは極端に言えば長距離電話をかける場合もあるでしょう、プライベートで。これについては全く公用であるか私用であるか、当然チェックのしようがない、これはもうはっきりしていますわな、忙しいことは認めましょう。
○政府委員(守住有信君) 先生御指摘のように、私用であるか公用であるかというのが実は非常にわからない、個別には認定しがたいものでございますので、いろいろな知恵を出しましても認定しがたいということで一定の基準を設けまして、その職責に応じましての局長クラスは月に二千円、課長クラスは千円、あるいはまた特に必要とする役割りの課長補佐につきましては月五百円、こういう形で認定のもとに一部の経費負担をやっておる次第でございます。
○黒柳明君 だからそこが問題なんです。要するに私宅電話というのは、役所で仕事を一応やるわけですな、残業もやるでしょう、その後自宅に帰るわけですから、そこでもなおかつ……、まあここにリストに挙がってお持ちいただいたのが本省の十二省だけで千四百五十一名ですから、この中には農林省あたりは庁も出てきました、食糧庁とかそこらあたりはもっと大きいんですよ、支払いの額が。ですから千四百五十一人の方は忙しいと思いますよ、昼間も、それから残業もやる、家にも帰って一生懸命やるでしょう。だからこそ日本の政治はよくなってKDD事件も出てくるし、グラマン事件も出てくるし、ますますよくなりつつあるんです。一生懸命役人の方がうちに帰ってまでも電話を使って仕事をやっていただくから。そういうことじゃないでしょうか。ですから、要するに公私、いわゆる公私混同という言葉を使われますけど区別はつかない。それに対して一定の基準を設けている。その基準だって何の根拠もない。各省ばらばらですからね、内規があるのもないのもあるわけです。明治以来の慣習で、習慣でやっているところもあるわけです。そういうのが多いわけです。 ですから私いま郵政を言っているのは、その中心ですから、この電話関係の。だから郵政大臣の御出席と官房長、まず経理局長に御質問しているわけでありまして、各省庁内規なんかないわけです。公私が区別できないところについては、やっぱり公私混同のそしりは免れないんじゃないんでしょうか。うちへ帰ってまでもそんなに仕事をやってんのかと、こういう国民的な感情も起こってくるんじゃないでしょうか。もしそれでもうちに帰って私宅電話で公用の用があるんだというならば、それについてもう一つ知恵を働かせなさいよ、絶対必要ならば。私はそこまで自分で払えとは言いません。だけど全く公私の区別がつかない私宅電話につきまして、まして大平内閣の二本柱の一つの綱紀粛正、連日のようにお役人あるいは関係外郭団体、特殊法人がやり玉に上がっている中において、こういうものが法律に基づかないで内規でつくっちゃう。それだったら、お役人だけは何でも内規でつくれるということになっちゃうじゃないですか。それで公私の区別のつかないところで国民の税金を勝手に使うことができる権限を持っている。そのために国民は税金を納めたんじゃないんですから。言うまでもありません。 そういうことになりますと、私百歩譲って言いましょう。うちに帰っても公用で電話をかけなきやならない。私は一〇〇%ないと言いません。その場合もあるだろう。であるならば、いまみたいなただ単に、内規があればまだまし、内規があるのが二省しかないんですよ。内規のあるのが農林、外務、郵政ですか、あと全部内規なんかありゃしませんよ。要するに習慣としてやっているわけでしょう。そうなりますと、いまの時期として特に大平内閣としては、全くこういうことを野放しにしたんじゃうまくないだろうという私の老婆心からその当事者である郵政にいま聞いているわけでありますが、局長さん、どうでしょうか。 もう一回言いますよ。忙しくてもし私宅電話を使う、それを官費で払う必要があるんなら、いまの制度のままじゃだめだから何かもう一つ知恵を考えなさい。これはお役人の方だってそんなことやっちゃいけないと言えない筋もあるいはあるかと思いますから。どうですか。
○政府委員(守住有信君) これはまた郵政省だけの問題でなくて政府各省庁とも関係する問題でございますので、いろいろ実務家同士でこの改善の方向と申しますか、方途といいますか、方策、これを検討し合っておるというように連絡も受けておる次第でございますが、お尋ねのように、たとえば市外でございますと一〇〇番制度というのがあるわけでございますので、そういうものの方途だとか、いろんなことにつきまして今後改善の方策を考えていきたい、こう考えておる次第でございます。
○黒柳明君 私、言葉はおとなしい言葉ですけれども、特別にこれはやわらかくやるつもりはないんですよ。もっとでかい声出せばでかい声出せるんですけれども、まだ初めですから、そんなでかい声出したらもう心臓が弱いから続きませんからね。だから静かに当初やっているわけです。 これ、悪の意識ありますでしょう。それだけはっきりしてくださいよ。いまの答弁を聞いていると、何か黒柳の言っていることはおかしいぞ、おれたちは一生懸命やっているのにこれを改善しろなんと言うのはおかしいぞというように、私の誤解かわかりません、聞こえるんですが、これについてうまくないと、こういう根本的な意識はあるでしょうね。そこをまずちょっと確かめてからじゃないと。
○政府委員(守住有信君) 公私の混同というのは厳にあってはいかぬことでございますので、それを基本に踏まえまして、ただ公用というものが不分明で非常に誤解を招きやすいということにつきまして、私ども、より厳しい姿勢、考え方で対応していかなければならぬ、そういう方向でこれを検討しておるわけでございます。
○黒柳明君 官房長官、官房長官の基本的姿勢とお役人さんの考え方、ちょっとずれてますな。たとえば、それじゃ局長さん、私宅電話ありますな、公用でどのぐらい使いますか、おうちに帰って。大ざっぱでいいですわ。何割ぐらい公用で使っているか、何割ぐらい私用で使っているか。
○政府委員(守住有信君) 時期によっていろいろ変わりますし、全国のあれでございますので遠距離電話等もかけるわけでございますのでちょっと一概に言えませんが、非常に私的なあれになりますけれども、正直な実感として申し上げますけれども、私、官舎に、月の通話料というのが大体七千円ぐらいのときもありますれば一万円を超えるというときもございますが、その中で、時期によりますけれども、遠距離を使いました用務のときは非常にウエートが高く四割ぐらいにはなると、こういうふうに意識をいたしております。
○黒柳明君 平均してどのぐらいになりますか。半々ぐらいですか。
○政府委員(守住有信君) 半々か、半々近くというふうな……。
○黒柳明君 大臣、局長さんですから遠距離にかける場合、忙しい場合、あるいは課長さんより忙しいといえるのか、忙しくないといえるのか、これもわかりませんね。忙しい課長さんもいるでしょう、暇な局長さんもいるでしょう。だから一概に経理局長だけで判断はできません。だけど一応一つのモデルですな、半々だと、こういうことが一つの基準にはなるかと思うんですね。それで全部の千四百五十一人の判断はできませんよ。ですけれども、半々ぐらいだと、こういうこと。そうすると、半分私用で使っているわけですから、その私用で使う分も税金で払われているわけですよ。そうでしょう。限度がありますよ。 これから話はどんどんそこにいくんですけれども、いまその大枠を言っているんですから、いいですね、大枠を言っているんです。みんな各省、限度がある。各省全く大蔵の主計を中心にして一応話し合ってやっている。内規のあるところ、ないところ、限度はありますけれども半分半分、やっぱりプライベートで半分使っているわけですよ、完全にこれは公私混同なわけです。それを国民の税金で払わせるというシステムになっていること自体、それ自体がもうおかしいわけですよ。いいですか。ですから、それを、さもうちに帰っても会社の仕事、公用があるんだから――それは大臣、むしろ逆に私宅に帰ったら公用をやらないで、やるんだったら昼間やりなさい、そのぐらいの命令を出したっていいんじゃないですか。かわいそうですよ、うちで。いろいろなKDDのつき合いもあるでしょう、夜遅くまで。そういう中で自宅に帰ってからも電話を使って、長距離で。局長さん、そうしたら体が幾つあっても足りない、つき合いの方が出られない、かわいそうだ、いろいろなつき合いがあるんだから。自宅に帰ったら家族サービスしなさい、自宅に帰ったらそんな公用の電話なんか使わなくていいです、あしたまたやりなさい。このぐらいのことを言ってやらなかったらかわいそうじゃないですか。大平内閣は別にして、綱紀粛正は別にして、そのぐらいのことは言ってやらなければ。うちに帰ってまでも過酷な、要するにお役人の早くポストにつこうというようなことで、うちに帰ってまでも女房子供そっちのけにして一生懸命仕事をやっている。だから変なところで一杯やろうなんてことになっちゃうんですよ、息抜きに。どうでしょう、いまの半分半分、公私混同明らか。それについてあんまり何か罪の意識がない。あるいは一生懸命やっているからそういうことにもなるのかわからない。検討はしなきゃならないとおっしゃっている。 あとひとつ、まあ大臣、冒頭です、冒頭ですけれども、いま聞いたようなことを踏まえて、これはともかくうまくない、公私混同はうまくない。この点だけひとつ大臣、はっきり冒頭におっしゃっていただけませんか。それじゃないと話が何かこんがらかっちゃって、局長さんのペースに私引きずり込まれちゃう。大臣、これについてまずどうですか、意見は。
○国務大臣(大西正男君) 公私混同はもちろんいけないことでございます。したがいまして、この問題につきましても、いまおっしゃいますように、綱紀粛正と経費の節減ということがいま重要な課題でございますので、局長からもちょっと申し上げましたが、郵政省におきましていまこの問題について検討いたしておるところでございます。前向きに御期待に沿うように行いたいと、こう考えております。 私も初めて郵政省へ行ったわけでございますので、従来のことはよく存じませんが、郵政省は、御承知のとおり郵政省自体が現場を抱えておるわけでございます。したがいまして、その現場におきましては休日もなし、それから日曜も、まあ従業しておる人たちは交代はいたしますけれども、機能そのものは活動をしておるわけでございます。したがいまして、夜間とか休日にもいろいろ、たとえば郵便局などにおきましても郵便局をめぐる犯罪とか事故とかいうことも起こるようでございまして、そういった関係で、いろいろ現実に公務として連絡をしたりされたりすることがかなり多いという実情は御認識をいただきたいと思います。しかし、それはそれといたしまして、公私の混同は、おっしゃいますようにいけないことでございます。これを廃止をするような方向で進まなければならぬと思います。
○黒柳明君 この際もう言いわけはだめだ。きのうだって総理大臣は率直に認めたでしょう。多いったって、それじゃ普通の会社だってそんなケースは幾らもありますよ。国民に奉仕する立場でしょう。そんなことは身銭を切りなさい。何言ってるんだ、そんな、多いなんて。現場の人は一生懸命みんなやっているじゃないですか。民間会社だって自分のうちで会社の仕事をやっている人は幾らもいますよ。そうでしょう。ましていまの時期、大平内閣のスローガンというものを考えなさい、大臣。大臣がそんな返事していたら、この後のどういうふうに処理するかが思いやられますよ。悪の意識ないんですか、それじゃ。ないのか、悪の意識は。悪くないですか、この実態は。いいですか。いいか悪いかを聞きましょう。この実態はいいか悪いか、それだけ。
○国務大臣(大西正男君) 公私混同はいけないと思います。ですから改めなければならないと思います。
○黒柳明君 それじゃ言いわけしなさんなよ。お役人が言いわけしていたんじゃどうしようもないじゃないか、いまの時代に。そうでしょう。言いわけはしなさんな。それこそ大平内閣の二つのスローガンが、なかなかいまだって行革だってがたがたして、何もどうなるかわかりませんよ、結末だって。これだけはっきりしていることについて言いわけするような姿勢じゃ、各省がどういう態度でこれに臨むかわかりませんよ。ここで大臣がすっぱり言って――まあ官房長官、これはどういう言葉を使おうかって、もう名言をこれから考えているわけですよ。で、それは期待しているわけですよ。それが最後の締めくくりだと思うんですけれども。それにしたって当事者の郵政大臣ですから、そんな言いわけなんかこの時点にして……。現場が多いからって、どこだって現場は多いですよ。だれだってみんな現場がありますよ。それじゃプライベートの電話か公の電話かわからないものを国民の税金の負担に任せていいかなんて言ったら、いいわけがないじゃないですか、そんなものは。そうでしょう。それを現場が多いから公用……。だから私冒頭に言った、忙しいことも認めましょう、そういうことがあるならばほかのアイデアを考えなさい、そのぐらいこちらが言ってやっているんですから、こちらが言ったときにはそちらはそれを踏まえて、もうそんな言いわけは言わないようにしないと、大平内閣の綱紀粛正に対する姿勢だって疑われますよ、はっきりしているんだから。はっきりしていない問題について私は、いいか悪いか返事を押しつけるなんという気持ちはありません。これだけはっきりしている、公私混同については。これはもう言いわけはだめですよ。それについてもしやらなきゃならないものがあるんなら新しく考えなさいよ。お役人をいじめるための委員会じゃないんですから。だから冒頭から私言っている。 それから、あとはどうなんですか。経理局長はどんどん答えるんですか、この実態については。官房長ですか、この実態。各省庁の――各省庁と言いたいんだが、省庁にいかないんですな、主要本省だけ、この実態はどうでしょうかね。 まず昭和五十三年度だけでいいですわ。各省の人数、使われている官費負担の金額、これだけちょっとたったったっと言っていただけますか。昭和五十三年、各省別に公費負担の該当者の人数、その金額、そして合計何名、総金額何千何百万と、五十三年だけ。
○委員長(志苫裕君) 黒柳さん、これはあなたの方から省庁を指定しますか、それとも……
○黒柳明君 経理局長。
○政府委員(守住有信君) 設置しておる範囲は申し上げましたけれども、戸数は三百四十一戸でございます。
○黒柳明君 そうじゃなくて、五十三年の法務省官費負担の該当者十五名、総金額四十六万八千円という、これを……
○政府委員(守住有信君) 三百四十一戸で、昭和五十三年度におきます基本料、度数料は一定の限度でございますが、合わせまして約千四百八十万円となっております。
○黒柳明君 そうじゃなくて……
○委員長(志苫裕君) これは郵政省分ですね。
○政府委員(守住有信君) 郵政でございます。
○黒柳明君 各省。
○政府委員(守住有信君) 各省はそれぞれ……
○黒柳明君 つかんでないの。
○政府委員(守住有信君) 郵政だけ……
○黒柳明君 郵政だけ。各省のはつかんでないんですか。それじゃ大蔵でつかんでいるのかな。いまのは郵政だけですか。
○政府委員(守住有信君) はい、そうです。
○黒柳明君 ほかのはどうなんですか。三百四十一人、一千四百八十……。ほかのは郵政ではつかんでないのですか。 大蔵省来ていますか。――大蔵はどうですか。
○政府委員(松下康雄君) 大蔵省につきましては、昭和五十三年度分官費負担の人員は百四十六名、その負担金額は五百四十一万円でございます。
○黒柳明君 ほかは来ているところありますか。
○政府委員(杉浦喬也君) 運輸省におきましては、対象人数百六十六名、金額が五百十二万二千円でございます。
○黒柳明君 ほかはいらっしゃっていないんですか。
○政府委員(大和田潔君) 対象人員は五十二名、金額二百二十七万五千円でございます。
○黒柳明君 ほかは。
○説明員(渡邊信作君) 農林水産本省の五十三年度実績は、人数が百五十四人、金額が七百八十四万二千円でございます。
○説明員(植木浩君) 文部本省におきましては対象人員が八十四人、金額は二百八十九万一千六百円でございます。
○政府委員(山崎敏夫君) 外務省の負担しております私宅電話料金は、課長職以上の者は八十八名、四百七十三万三千円、それ以外の者は三十二名、百四十二万五千円、合計百二十名で六百十五万八千円でございます。
○黒柳明君 大蔵省、これは全体はつかんでないのですか。
○政府委員(松下康雄君) 全体を私の方でつかんではおりません。
○黒柳明君 官房長官、そういうわけなんです。各省別にはわかるんだけれど、全体がわかっているのは公明党だけなんです。これもおかしなことですな。各省庁では、自分のところでは該当者何人、五十三年どのぐらい。ところが全体何名か、全体幾らか、これは政府じゃわかっていない。どうなっちゃっているんですか、一体。それで綱紀粛正だ、あるいは予算の削減だ、そんなこと言ったって始まらないじゃないですか。これはいま本省十二省だけですよ。そのうちの御出席になった方、これリストは全く同じですけれども、あと自治、建設、労働、通産、法務、全部合わせて千四百五十一名、五千七百十二万二千円、これは五十三年。五十二年が千五百五十三名、五千七百九十一万八千円。大体似たり寄ったりです。そんな電話というのは頻度が多いわけじゃないですから。大体一般家庭でも平均化されていますから、大体同じようなものなんです。これを政府ではどこでもこんなことを知らない。私たちが一生懸命各省庁に問い合わせて、実情を聞いて、それで調べてわかる。しかも、わかったのは十二省の本省だけ。農林省は食糧庁と林野庁、水産庁と出してきました。これは五十三年の人数、食糧庁が二十二名、九十七万九千円、それから林野庁が三十一名、百五十二万八千円、水産庁が三十名、百三万一千円、これは庁です。いま言った千四百五十一名、六千万近くは十二省だけです、庁は入っていないんです。それでこういうべらぼうな金額。まだこれ累積していきますけれどもね。 大蔵省、これは各省庁で大蔵を中心に話し合ってこれ決めているというんですが、この点はどうなんですか。
○政府委員(松下康雄君) 私宅公用電話に関します予算措置につきましては、各省各庁におきまして予算の実行の問題としまして、それぞれの省の実情に合わせて内規的なものをおつくりになって実施をされておられるわけでございます。私どもの方で各省にお集まりをいただきまして一定の方針をお示しして実行するというような取り扱いにはいたしてございません。
○黒柳明君 内規がつくられているようだと言って、内規を見たことがありますか大蔵で、予算のときに。
○政府委員(松下康雄君) 他の省の内規については存じておりません。
○黒柳明君 だって予算を配分するのは大蔵でやるんでしょう。大蔵中心に話し合ってやるんでしよう。つかみ取りで予算配分なんというわけにいかないじゃないですか、そんなことは。これはいま予算の削減について厳しいということにかかわらずいつだって厳しいんでしょう、予算の配分というのは。そうでしょう。大蔵が主導権を持つんでしょう。内規でやっているみたいに――内規なんて全然ありゃしませんよ。あったってその内規は内規にして全くでたらめです、そんなものは。そんな予算の配分の仕方でいいんですか。ほかのものもみんなこんなことなんですか、電話に限らずお役人の予算の配分というのは。内規があるはずですと、各省に任せますと、つかみ取りですと、そんなことで予算配分やっているんですか、そんなルーズなやり方で。
○政府委員(松下康雄君) 各省の電話料の予算は庁費のうちに精算をしてございますけれども、ただ私宅公用電話につきまして、その所要額を積算をして予算に計上するというやり方はとってないわけでございます。
○黒柳明君 そうじゃない。言っているのは、内規で云々と言ったから、内規はあるんですかと、見たんですかと。
○政府委員(松下康雄君) これは申しましたように、各省がそれぞれの庁費、これはたとえば人頭庁費でございますとか内訳の積算のない一般的な庁費もございますので、それらのものによりまして実行上措置をしておられるところでございます。したがいまして、私どもとしてこの私宅公用電話の所要額というものを積算をいたしませんので、各省内規とかあるいは内部の取り扱い基準とかにつきまして一々私どもの方にお知らせをいただくということをしてないわけでございます。
○黒柳明君 それじゃつかみ取りじゃないですか。査定もしないで各省のあれが来たのにぽんぽん出したら予算の配分なんか公平にできやしないじゃないですか、そんなものは。そうでしょう。そんないいかげんな予算の配分をしているんですか。そうすると、この私宅電話だけじゃなくして、ほかのことだってそんな予算のでたらめな配分の仕方ということに疑惑を持たれたってしようがないですよ。 で、これはいつからこういう制度が始まっているんですか。いつごろからこういうことになっているんですか。
○政府委員(松下康雄君) 各省でそれぞれにおやりになっていることでもございますし、また実は大蔵省につきましてもこの制度はございますけれども、何年からこれが始まったのかということはいま明らかでないそうでございます。相当に古くから行われておるというふうに考えられております。
○黒柳明君 官房長官、相当に古いというのは、当然私が言うまでもなく、ある意味で根拠があった時代があったかわかりませんよ、ある意味では。お役人も少なかった、あるいは官民の給与差が逆だった場合がありますな。だからこそ調整手当を出して――住宅手当に準じていろんな調整手当をいまもってそれが続いてもらっているんでしょう。だから、あくまでも過去の時点を言うんじゃなくして、大平内閣の現時点をやっぱり論じなきゃならない。そうすると、調整手当はいまもって出ているわけですな。きのうは住宅手当の問題がありましたね、予算委員会で。これは私の関知するところじゃありません。ですけれども、ある意味において調整手当だって、官民の給与差やいろんな待遇というものが民間の方が優位だったということも含めて調整手当が出たんです。それがいま逆転している。外郭団体、公社、公団なんか全く本省より高いわけでしょう、給与だって退職金だって。ですから、そういう調整手当というものももらっているわけですよ、現に。その中にこういう、調整ですから、私宅電話で公用もあるだろうと。民間会社はこんなのはありゃしませんよ、お役人さんだけですよ、調整手当なんてあるのは。こういうのもその中の一端に入っているわけですよ。 ですから、私は一番冒頭に情状酌量の余地もなんて言ったけれども、そんな余地はないんです、全く、そんなことは。そんな甘えは許されないんです、その問題については、調整手当をもらっていながら。それじゃ調整手当は何の調整かと、こうなるわけでしょう。調整手当を返還したらいい、そんなものは。それも官民の給与差が逆転してもこういうものがいまある。ですから、調整手当がある、このことも一つ大蔵省は頭に当然入れなければならない問題でしょう。いまの時点においてこれだって問題になるかもわからない問題なんですよ、過去の経緯を見れば。そんなことは私きょうは論じませんけれどもね。だから、こんな私宅電話で公用、その分も調整手当で出ていると、こう断言したっていいんです、言うならば。もしいやだったら手当を返還しなさい、そのかわり私宅電話で公的に使った分についてまた手当てを講じましょうということだっていいんです、筋論から言えば。にもかかわらず、いま申しましたように全くいつの時点からかわからない。このいつの時点からということをまた論ずる必要はない。これはもう慣習になっている。いまの時点においてこういうことをやられていることはこれは事実なんであります。 これについてもっと矛盾しているのが、各省ばらばらなんです、官房長官、各省が。そうすると、ここで文句が出ているんです。おれの方はもうちょっと出せばいい、おれのところは課長補佐まで来ているけれども、こっちは課長までしか来ていない。もし本来ならば、大蔵と話しているんだから各省ばらばらでなんかなくて、もうちょっと――もうちょっとですよ、全部一緒にということはできるかどうかわかりませんな。もうちょっと画一的にやればいいんですけれども、そうはいかない。官房長官、これこそ私が指摘しなかったらどなたもわからない。 たとえばこういうことですよ。外務省は会計係長が認めた課長補佐と、それから集団宿舎居住の職員まで認めている。それから農林省は官房の会計課長が特に必要と認めた人事・予算担当の課長補佐及び職員、これを認めている。郵政は課長補佐まで。運輸、労働、通産それぞれ。これ以外のところは課長まで、こういうふうにまちまちですな。 さらにもっとまちまちなのは、要するに官費負担の限度額がまちまちなんですよ。郵政大臣全額。おたくは全額です、全部払っていただけますから。よかったですよ、大臣になって。電話代ただですから。それから次官がほとんど各省全額負担、それから局長さんになると、二千円から千五百円から七百円から八百円からまちまちなんです、限度額が。部長さんになると、また二千円から七百円から八百円から千五百円まちまち、課長さんになると、千円から七百円から二千円から八百円まちまち、大体二千円が上限ですね。それから七百円が最小限度ですね。各省まちまち、どこまで官費負担か。これも課長までを基準にして、後いま申しましたようにまちまち、こういうことになっているんです。 そうなりますとね、一年間平均しまして四万から五万。月大体三千円から四千円。これは平均ですよ、これはもういまのを割り算していただければわかるんです。その中において各省まちまちです。これはもう三千円か四千円だけど、一人一人は非常に不満が出るんです、おれの方は七百円で向こうは二千円だよということで。そうなんですよ、経理局長さん。これはささいなようですけれども、失礼な話ですけれどもね、給料だってそんなべらぼうにもらっているわけじゃありませんから、これはもう赤のれんに一晩行けるか行けないかの額がこの電話代で出てきますからな。楽しみが一晩減るか減らないか、テレビになるか赤のれんになるかの違いですよ。これだって、やっぱり人間というのはお金の問題というのは厳しくなるわけです。非常にやっぱり不満が出てくる。聞いたらそういう不満が出てくるんです。いいこと言っていただきました。 もっと不満なのがこれに該当しない人、該当しない人は不満たらたら。それじゃ私たちが私宅で、自分のうちで公用で電話かけたら一銭もくれないですよと、これはどうしてなんですか。この不満の方がすごいわけです。当然これに該当する人がべらぼうに多いんですよ。べらぼうに多いんです。いま数は逐次言いますけど、圧倒的に多いわけです。私たちはそれじゃ私宅で公用を使うときが幾らもある、一回か二回か十回か知らないけれども。そうすると、それは全然公費で払われないじゃないですかという不満もある。この電話の官費負担だけ一つをきっかり取り上げますと、それこそ全く不平等でお役人さんの中だって不満が出ている。外から見たんじゃなくて、中だってそういう不満が出ています。官房長官、これはお聞きいただけましたか。いいですね。―― もっと大変なのがあるんです。いま言った千四百五十一名、五十三年度五千七百十二万二千円というのは、これは法務省以下自治省まで十二省の本省だけ。先ほども言いました農林水産省が食糧庁、林野庁、水産庁出してきました。これが総額で全部で八十三名で三百七十二万七千円と出してきました。ほかのところは出てこないんです。そこで、こちらで調べました。すると、こういう数字になるんですよ、すごい数字に。どのぐらいになると思いますか、全体の数字が。電話の基本料が千八百円ですからね。官費負担、基本料プラス限度額、限度額があります、二千円から七百円まで。大臣は政務だからというので全部ですけれども、平均三千円なんです、いまのこの範囲では。いいですね、平均三千円。さらに農林水産省が出した食糧、林野、水産ではもっと多いんです。平均四千五百円ぐらいになります、この三庁に限っては。ですけど平均三千円としましょう。そうしますと、課長さん以上本省庁でわかっているのだけ――わかりません、これ。どこに聞いたって正確にわからない、全体は。四万八千五百人です、私たちが官庁の名簿で調べたら。それを三千掛ける十二だと十七億四千六百万という数字が出てきますよ。四万八千五百人いるんですよ、課長さん以上、課長職該当者以上。それで月三千円で十二カ月ですと十七億四千六百万。十二省の千五百名の五千七百万なんという数字じゃないんです。こんなべらぼうな数字。なぜ私はこういう数字を出したかというと、こんなことはでたらめ。そうじゃない。というのは、特殊法人まで全部同じシステム。郵政、電電もそうですな、同じシステムですね、電電公社。
○政府委員(守住有信君) 電電公社は以前は同じような仕組みだと思いますけれども、電話料金の値上げに際しまして、詳しくは存じませんけれども、たしか方式を改められたというふうに聞いております。
○黒柳明君 どう改めたか知っていますか、実情は。改めつつあるのを。
○政府委員(守住有信君) たしか業務用電話を個人用電話に切りかえられまして、ただし公務の用務があるのでポストによりますかランクによりまして、度数料の分だけを公社として負担する、そういう仕組みに改められたかと思います。
○黒柳明君 それから国鉄はどうですか、郵政とシステム同じですね。
○政府委員(杉浦喬也君) 大体平均的なおっしゃり方をされますと、同じような仕組みでございます。
○黒柳明君 それから専売、大蔵、大体同じですな。
○説明員(石井忠順君) 同じでございます。
○黒柳明君 どうも経理局長がぴんとこないんでお教えしますけれども、いままでの場合には限度があった。いいですか、ついせんだってまでですよ、限度があった。今度は限度がなくなっちゃった。つかみ取りですよ。なお悪くなったんだ。それはまあおひざ元ですからな、電電ですから。いままでは限度額があったの、いま言ったように。局長さん二千円まで、課長さんは七百円から二千円まで。まだこれの方がよかったんですよ、言うならば三千円ぐらいの負担ですから。今度は限度がないんです。入れちゃって、何か悪い方に変わっちゃった。要するに専売、電電、郵政も同じと、システムとしては。これだけは調べ切れたんです。官房長官、郵政大臣。後の百十一は調べ切れません、とてもじゃないですけれども。それで、そこのいまの三公社の課長ないし課長職以上が三千二百三名、それにプラス役職含めて七百二十三名、計大体四千なんです。いいですか、これは地方の原局は入れないんです。わかりません、これは。調べ切れません。大体東京範囲、関東範囲だけで四千、いまの三公社だけですよ。それが三千円掛ける十二カ月で一億四千四百万、先ほどの十七億四千六百万と一億四千四百万で十九億、ここまではそろばんをはじけたんです。これはいまここで簡単に言いますけれども、官房長官、この数だけだってなかなかわからないんですよ、数だけ調べるんだって。この数は、名簿をひっくり返したり何かして大変な作業なんです。電電、国鉄、専売、この三公社はやっております。後の百十一の特殊法人やっているという感触はあります。だから百十一から三引きますから残るところは百八。この百八が全部やっていると私断定しません。調べてないことはできませんから断定できません。逐次聞いたところあります。聞いたところありますけれども、中途半端になるんで、いわゆる国鉄、専売、電電だけをいま挙げたわけです。それだけでも一億四千四百万やっているんですから、同じシステムで。ほかの残る百八も間違いなくやっているんです。そうなったらこれがどれだけの電話料の負担なんですか、電話料の負担。何十億の負担じゃないですか、年間の負担が。これはあたりまえですよ、数が多いんですから。これが公私混同の中で行われているのが現状です。いいですね。私が責任を持って言えるのは本省、それから三公社。ですけれども本省以外もやっているというのは農林水産省の林野庁、食糧庁、水産庁が出てきておりますから、間違いなくやっている、こういうことです。特殊法人が三つ。後の百八はやっているのかどうなっているのかわかりません。やっているのも調べました。だけどこれはドロップしました。いまの十九億の中には入れたくても入れられません。個々には入れられますけれども、切りがいいんで三公社だけにしたんです。それで十九億ですよ、年間の私宅電話料の支払いが。経理局長いいですか、ここなんです、問題は。こんな膨大な額になるものが、私宅で長距離電話使うこともあります、あるいは大臣、現場があるんで忙しいのもあります、お認めいただきたい――そんな額と額が違うじゃないですか、けたが。個々は少なくても数が多いから膨大な金額になるわけですよ。どうですか官房長官、まずここまで。るると述べました。答弁したくてうずうずされてたようですけれども、ひとつまず御感想どうでしょう。
○国務大臣(伊東正義君) 大変な驚くほどお調べになったこと、本当に恐縮でございますが、いま伺っておりまして私の率直な感想、感じでございますが、何か公務員の姿勢といいますか、そういうものが前から反省されなくて続けてずうっといたんじゃないかという私は気がします。でございますんで、これは実は昨日も予算委員会で住宅の問題が出たわけでございます。早速官房副長官に指示しまして、次官会議でこれは直すようにということを帰って言ったわけでございますが、いまもお話を伺っておりまして、これはもういろんな理屈はあると思いますけれども、私は改善する方に検討しなけりゃいかぬ、原則としてはやっぱり公費で負担することじゃない。特別な例外、まあ外国等の通信関係がよけいあるとか、何か例外があればそれは例外としてみんなで相談してはっきりするというような何か規約かなんかつくりまして、原則としてはやっぱり公費で負担はしないんだということでやるべきものだろうと、いま伺っていて私はそういう感じを持ったわけでございまして、これはどういう措置をするか、また措置、方法等は考えますが、改善する方向で速やかに検討します。
○黒柳明君 予算が伴う問題ですから、当然概算はもう間もなく全部でき上がるわけですけれども、これは早速予算から削ってください。それだけはもう約束してもらわないと、せっかくここまで努力して調べて、全貌というものをここに提示して、各省庁に、おまえたち間違っているやり方だと、こう督促して、せっかく総理臨時代理が出ていただいて、予算編成の間もなく終着点に至るど真ん中ですから、余り後になるとまたやる方も大変でしょうから、ひとつこれは完全に予算からドロップする。公務員の旅費やなんかも削減するとか出ていますわな、これも当然その一部に入れなきゃならない問題と思うんですが、予算編成期、まだ決まる前ですから不幸中の幸いだったです。ひとつそのことを約束いただけますか。
○国務大臣(伊東正義君) 大蔵省からも官房長が来ておりますし、お話のことはよくわかりましたから、これは大蔵大臣とよく相談しまして予算上も改善ができるような検討をすぐいたします。
○黒柳明君 改善というのは新しい方法を考えてとか、さっきちょっと経理局長言っていましたですね、何か別をいま考えているとか、そんなものを待つ余裕もない、これは今回の予算でやると。それから改善というのは、要するによくするという方法はないですよ、現状においては。公私混同をどういうふうにして改めるかなんていう理屈はないですよ、私宅電話については。これはもうこのシステムは完全にやめると、この予算はドロップするという方法しかないですよ。それをゼロにして、それじゃ、もし私宅で公用で使った場合にはどうこれを認定して公費で払うかと、これは別だと思いますよ、これを混同しちゃだめ。郵政大臣あるいは経理局長、全く混同しちゃっている。これはゼロにしてからこちらの方を考えないと。これをやっぱり延長線上に考えますと、これはもういい方法なんか浮かびませんよ。また変なことをごちゃごちゃいじくるだけですから。だから、いまはゼロにする、これは約束してください。そして、私冒頭に申しましたように、もし公用で電話かけた場合、これは当然やっぱり国がめんどう見てやらにゃ、これはそれで認定方法を考えると、こういうことですから。それでいいですか。
○国務大臣(伊東正義君) 方法につきましてもいま先生からお話があったわけでございますが、どうしたら一番いいのかということにつきましては、これは大蔵大臣とよく御相談をするつもりでございます。いまの先生の考え方も、これは一つの方法だということはわかりますので、至急に予算の前に検討さしていただきたいと思うわけでございます。
○黒柳明君 一つの方法――じゃ二つ目の方法はどういう方法があるんですか。
○国務大臣(伊東正義君) 私考えましたのは、先生おっしゃったように、これはもう範囲が違い、負担の限度がいろいろ違うわけでございます。各省によっていろいろ違う。でございますから、本当に公用の場合はどうするんだということを早く認定をする方法を決めて、そういう分についてはこれは残しますと、それ以外はやめますというやり方もありましょうし、ゼロにしてからそれだけ別にするというやり方もありましょうし、これはやり方によって結果は同じものが私は出てくると思いますので一つの方法と言ったわけでございますが、先生の御趣旨はよくわかりましたから、これは至急に検討いたします。
○黒柳明君 いろいろ聞きました。私も、これをやるだけで言いっ放し、それでいいんですよ、私の立場は、行政にタッチしていないんですから。ですけれども、責任を持つという意味で――これから公明党どういう立場になるかわかりませんからな。いまのうちからそういう勉強もしておかなきゃならないということで、どうしたらいいのかと、こういうことも聞きました。私はわかりません、実際タッチしてません、調べただけ。いろいろ聞きました。結論はこうなんです、ないということです。私宅電話について公私を認定する方法なんかないということが結論であります、これだけが。これは私が言うのじゃないんですよ。いまも、私も無責任で言うだけ言っちゃ、あとはもうあなたたちの勝手だと、そういう立場にはあるんですけれども、そのあとどうすればいいのかと、こういうことまで含めて当事者にいろいろ聞いてみました。意見は若干出ました、前向きな。ですけど、十人が十人、結論としては、私宅電話で公私を区別し、公用を認定する方法なんかないということが十名が十名の結論です。いいですか。だから私言うんです。調べる、事後処置までばかですけれど考える、それを踏まえて私は質問しているんです。失礼ですけれど大臣の方は、ある意味では、ここで変なことを言ったら大変だからという逃げ気分があるわけですよ。ですから、何か大蔵と大蔵と大蔵となんておっしゃってますけれども、公用と認定する一つ目の方法で二つ目の方法なんかないと、長い間現場にタッチしている人がはっきり自覚している問題です。それはわかりゃしませんよ、自宅で公用だなんて、どうやって判断するんですか、そんなものは。自宅でということですから、いいですね、私宅電話ということですからわかりゃしません、そんなものは。だから私は、この問題はゼロにして、それでその次はどうすればいいかということを考えるよりほかないんだと。私宅で公用かどうか認定する方法なんかないんですから、もし公用で使う場合にはどうするんだと、これは別途考えなさいというのはそういうどころまで含んでなんです。だから一つ目も二つ目もないんです。私宅で公用認定なんかできないんです。私が言うんじゃない、現場の人がみんなそういう意見なんです。それについて、だからこそ私は、これをゼロから出発しないとまた意見がごちゃごちゃしてどこでどう整理したんだかわからなくなっちゃいますよと、こう老婆心ながら申したわけですよ。もう一回ひとつ御認識いただけますか、いまのこと。
○国務大臣(伊東正義君) おっしゃることはよくわかります。でございますから、どういうふうにしてやるかということにつきましては、いま先生のおっしゃったふうにしてやるか、そういうことにつきまして、いま私ここで、予算編成は大蔵大臣にやってもらうわけでございますから、私の意見も述べまして、いま先生の御趣旨をよく体して予算のときにやるようにいたします。
○黒柳明君 じゃ、当事者のひとつ官房長、どういう考えを持っているか、聞きましょうか。
○政府委員(松下康雄君) 技術的なことを申し上げて大変恐縮でございますが、先ほど申し上げましたように、この私宅の公用電話に必要な経費を予算に各省で計上しているのでございませんで、一般的な庁費の枠からそれぞれ支出しておられるわけでございますから、この制度を変えますことによっていまの特定のこの金額が予算から当然に落ちますということでは技術的にございませんが、ただ、御指摘のような今後の改善方法というものをいまの全体の一般の庁費の査定枠の中にどうやって反映させてまいるかという問題であると存じますので、予算編成に向かいまして各省とも御相談をし、官房長官の御指示も得まして適切な結果を出すということでやってまいりたいと思います。
○黒柳明君 ですから、庁費の中で総括されて予算計上になるんですから、大体全体を見ても、あるいは各省見ても、年度別に変わりないんです。ほとんど変わりない、横ばいです。だから、その庁費の中で一括してくる中の電話料というのは大体わかるわけですよ、相当正確に。その分だけまた御破算にすれば簡単じゃないですか、いま一括してくる分を。どうも年度別に月別にばらばらですから何ともこの私宅電話料はわかりませんというなら別ですよ、わかっているんですから大体。わかっている分だけぽこっと取り出しゃ幾らもそんなことできるじゃないですか、そうでしょう。そんなところの話し合いはできるじゃないですか。可能じゃないですか、これは。庁費で一括してということについて、いままではそうですけれども、これがわかった時点においては、私宅電話料というものの大体概算がわかるんです、ごく近い概算が。それを別にすることはできるんじゃないですか。
○政府委員(松下康雄君) 庁費の査定におきましてこの電話問題の改善具体策が反映をしてまいるように措置をしてまいります。
○黒柳明君 まあ大蔵省で反映していくと、こういうことですから、これもまた大蔵大臣に、こう官房長からも言っていただけりゃそれでいいんですけれども。 ただ、私きょうこれ時間がないんで終わりますけれども、こんな問題うんとあるんです。いいですか。綱紀粛正、行政改革、この二つの柱はもう出せば、毎日委員会やっていただきゃ毎日あるんです、こんな問題。きのうの住宅、またこれ。この次にはもっと楽しみなもの出しますからね。ですからひとつ、これは一つ一つ、官房長官御自分の姿勢というものが非常にごりっぱだった。これはもう私お世辞じゃない。こういう問題について前任者の意見で私はもう官費で払っていませんと、こういう姿勢を貫き通してください。 それで私が言いたいのは、気づかない点もあるでしょう、こちらも一生懸命調べますよ、労を惜しまないで。そのかわり、こちらの苦労してやったことについては結果を出してくださいよ。これだけ約束してくださいよ。この次もまたやります。その次もやります。一生懸命調べます。しかしながら、いままではとかく言いっ放し聞きっ放し、結果はどう出たかわからないというのがもういっぱいあるんです。今度はひとつ大平内閣の官房長官が官房長官の役についている間――そんなに長くはないでしょうから、ひとつ全力で、言ったことについては結果をなるたけ速やかに出してください。これだけは約束してください。しかもこの場合には予算編成ぎりぎりのときですから、これだけはすぐ全体の庁費の中で私宅電話料だけドロップして、しかもこれは本省庁だけじゃありませんよ、三公社だけじゃありませんよ、特殊法人全部ですよ。よろしいですね。いま言いましたように全部結果を出すようにやっていただきたいことを最後に私要望しておきます。
○国務大臣(伊東正義君) いろいろ御忠告ありがとうございました。ここでお答えしたことは早急に結果を出すように努力いたします。
○秦豊君 防衛庁長官お見えですね。―― あなたに対してはこれは初めての質問になるわけですけれども、まず端的に伺っておきたいことは、わが国の次期の戦闘機FXに関する問題、つまりF15イーグルに関する問題です。なおかつずばり申し上げれば、われわれのとらえ方はF15の心臓部とも言うべきエンジン部分に重大な欠陥があるという認識をわれわれは持っている。 それで、防衛庁長官も就任されてかなり日がたつから、かなり部下からの御進講も進んで、かなり的確に事態を把握していらっしゃると思うんだが、いきなり防衛局長や装備局長に任ぜないで、防衛庁長官としてF15イーグルのいわゆるエンジン欠陥問題についてはどういうふうに把握をされ、どういうふうに認識をしていらっしゃるか、これをまず伺っておきたい。
○国務大臣(久保田円次君) お答えします。 F15用エンジンに関するふぐあい事項は従来から指摘をされてきておるとおりでございます。今般のスレイ証言もこれらの事項に対する改善措置の状況についてなされたものと承知しております。その中でいろいろ細かい点につきましては政府委員から答弁をさせます。
○政府委員(倉部行雄君) 大臣の御管弁を補足させていただきます。 秦先生から再三、F15のエンジン等の問題につきまして従来御質疑がございましたわけでございますが、それに関連しまして、先般十一月二十七日に米空軍スレイ司令官からのアメリカの上院軍事委員会で証言がございまして、これは長いものでございますので一言で簡単に申し上げますと、三つの点がございます。 一つは、エンジンのストールの問題でございまして、これに対していろんな改善措置を講じているということ、それから同じく耐久性の問題についても改善措置を講じている、これが第一点でございます。 それから第二点は、最近F15のエンジンにつきまして、関係メーカーのストライキ等がございましたので、あるいはエンジンの改善というようなこともございましたので、それに関連しまして整備関係のおくれが生じておるということについての実情あるいは対策の問題、これが第二番目でございます。 それから、第三番目がF101エンジンというものを並行的に開発するというようなことが触れてあるわけでございますが、この問題につきましては、私どもその後米軍に対しまして確かめましたところ、F15用エンジンとして代替的に開発されるものではないというふうな見解をもらっているわけでございますが、そういう趣旨の証言がございまして、これらはいずれも従来から、たとえばアメリカの会計検査院等から指摘のあった点でございまして、特に新しい問題は出ておらないというふうに理解しておるわけでございます。
○秦豊君 あなた方は、まああなた方の職能だから、事務だからどんな報道がちらついても、また議会でどういう証言が行われても大丈夫ですよと、日本に入るまでにはまだ二年ありますと、こういう答弁をちゃんと用意しているわけだ。ぼくは念のために調べてみたんだけれども、昭和五十二年の四月六日、まだ予算委員会に在籍中のことだが、それから数えて八回、エンジントラブル問題その他をFX導入に絡めて追及しているわけだ。議事録もこれだけ分厚いけれども、同じ論法にあなた方は逃げ込むわけだな。安保の事前協議論争と同じで、やや裸の王様と論争しているようなところがあるわけだ、あなた方はね。ところが、じゃ、きょうもワシントンでたしか空軍の責任者が記者会見をやっていますよ。やがて活字や1電波になりますよ。それも多分に、きわめて檜町とペンタゴンが意思疎通がよかったからそういう会見がタイミングよく出てきたんじゃないかと私は思うんだけれども、そんなに簡単なエンジントラブルだろうか。私はそう思わないですよ。あなた方はどういう情報で、どういうデータを踏まえていらっしゃるかわからないが、私自身の調査では、たとえばエンジントラブルの場合にF15の飛行状況の変化、これによって、双発だから個々のエンジンへの流入する空気の乱流、乱れ、それとそれに対応する自動コントロールのマッチングがうまく同調しない、シンクロしない、そこから起こるんですよ。つまりエンジンとしては基本設計の欠陥から生ずるトラブルなんであって、大丈夫です大丈夫です、なおさら日本に来るころは大丈夫ですというふうな安直な、ラフな議論をしてもらっちゃ困る。装備局長も御専門だからそれくらいのことは御存じでしょう。私はそういうふうに原因をアメリカの友人たち、たとえばラロック提督あたりの研究所に電話をして聞いてみると、いま言ったような回答が返ってきた。とすれば、エンジンの基本的欠陥がいま露呈しているんであって、とてもとても三カ条に集約された一片の証言、そんな甘っちょろいものじゃありませんよ。重ねて。
○政府委員(番匠敦彦君) いまの秦先生の御質問の点についてちょっとお答えいたしますが、確かにストールスタグネーションの件をおっしゃったんだと思いますが、この問題は非常にF15の運用の初期に問題のあったことは事実でございます。 今回、スレイ司令官が証言しました内容につきましてもその点に触れておりますけれども、これは、何と言いますか、運用の初期に起こった問題である、で、非常にむずかしい問題ではあったけれども、その解決策はもうセットした、フィックスができたということを言っております。それで、逐次それは現在生産中のエンジンには適用されていると。で、司令官は三つの対策を言っております。 一つは、ストールを検知してアフターバーナーの燃料の流量をかげんすること、それからもう一つは、ストールを検知してアフターバーナーのおしりを、ノズルを開くこと、それからもう一つはプロキシメート・スプリッター、近接空気分流板と日本語で訳しておりますが、それをつけたらいいんじゃないかと、その三つによってストールの回数も千飛行時間当たり――まあスレイ大将が一番初めに言いましたのは四・三回、数年前でございましたけれども。〇・一回ぐらいには減る見込みである、現状では〇・七回ぐらいまで減ってきている。 それから、いま三つ申し上げました対策のうち、F16にはこの三つは全部適用することに決めた、単発でございますから。ただ、F15は双発でございますし安全上のマージンがございますので、最終の案についてはまだテスト中で決めてはいない。まあどちらかというとF15には適用する必要はないんじゃないか、そういうふうなことを言っておりますし、スレイ大将もそれは過去形で言っております。こういうことが問題になって、あったということを言っておりますので、われわれが調達するF100エンジンにつきましては、これらの対策は全部織り込まれたものが手に入るというふうに考えております。
○秦豊君 何回もブレーンストーミングをやって恐らく何回聞き返しても同じ言葉と用法であなたはお答えになると思うんだが……。 それは彼が言っている過去形を使っているところもある。ところが、それは低推力のとき、空戦高度の場合の。低推力の場合にはそういうことは大丈夫なんです。問題は高々度、高推力、こういう場合の空戦戦闘動作の場合に片側エンジンがトラブルを起こしているんです。つまり戦闘機として一番肝心なときに欠陥を起こしている。これは実戦配備に耐える戦闘機でないことはそれだけでもわかる。あなたが言っているのは低推力の状態におけるエンジン改善の後、これを言っているわけです。だから、われわれが握っているデータ、あなた方は都合のいいところをつまみ食いする性癖があるからね。いまごろ大問題がありますと言ったら防衛庁長官と装備局長と防衛局長の首が飛びますからね、血税乱費で。そういう答弁はあなた方が幾ら押してもだめに決まっておるんだが、あえて国会での論議をかみ合わせるために私は言っているんだが、きょうも恐らくワシントン発は、大丈夫だという大見出しで欠陥なんとか印象を否定ぐらいになると思うんだがね。そんなもんじゃなくて、やっぱりこれは本質的エンジンの欠陥があるから、たとえばB1用のF101についての配慮と予算の設定をアメリカの最高責任者が要請せざるを得ない。しかも、実戦配備をしている――教育隊じゃないですよ――実戦配備をされているんだから。それで重大な戦力の欠陥が、欠落が懸念されるとまで責任者が言っているんだから、そんな簡単な問題ではないんです。重ねてあなたの答弁を聞いておきたい。
○政府委員(番匠敦彦君) スレイ司令官のテキストを見ますと、従来のいろいろな問題点、あるいは現状の問題点を述べております。ただし、最後のところにスレイ司令官が自分の体験から言っておるのは、自分の所見ということで言っておりますが、スレイ司令官というのは戦闘機のパイロットの出身だそうでございますが、自分は戦闘機乗りであった、15にも16にも乗ったけれども、自分の経験から言うと世界で最高級の戦闘機であるということを第一に言っております。それからもう一つは、これはまあ彼としての言い方だと思いますけれども、従来の自分の経験から言うと、戦闘機で運用状態に入って全然エンジンの問題がなかったというような戦闘機は一度も自分は経験してない、だから少しぐらいそういうのがあるのは従来と同じようなことであるということを述べております。 それから、いま先生がおっしゃいましたことにつきましても、先ほど防衛庁の方に入りました時事通信でございますけれども、本日空軍省のロバート・ハーマン次官補――研究開発担当の次官補が声明を発表したということであります。 それで、この内容をこれから申し上げますが……
○秦豊君 余り長いのは困まるんです。要するに大丈夫だということ。一言でいいんだ、一言で。
○政府委員(番匠敦彦君) 大丈夫、大丈夫です。 一言で言いますと、F100エンジンについても、これはF15に使うということを決めているわけでありません、どうしても現在のエンジンの欠陥が是正できなかった場合のヘッジといいますか、の場合にやっているんですということを述べて、もう一つは、将来の戦闘機用エンジンのために要するに技術基盤を育成するんだと、メーカーは違いますから、GEでございますので。そういうことを考えて将来のためにやっているんだと、F15にこれを積むということは考えていません、それから日本等の導入計画には支障はないというようなことを言っております。
○秦豊君 私はきょう珍しく三十五分の時間を与えられてはいるが、それにしては欲張った質問をしたいので、これは内閣委員会でじっくりやり直しましょう。 ちょっとポイントを変えて、それじゃ日本への導入に関連してこの際に確認をしておきたいが、たとえば明年の八月には二機アメリカでイーグルを受領しますね、アメリカで。それで翌年に万事オーケーならば日本に空輸する、こうですね、これはエンジニアリング・チェンジ・プロポーザル、ECPというのは、これはもうどこでも常識だから、それに基づいての改修点が多々出てくる、あなた方が言っているほど簡単じゃないと私は思うから、プロポーザルは恐らくこんなに積み重なりますよ。簡単なものじゃない、これは過去形じゃなくて現在進行中だ、だから相当ECPが出ると思うのだが、日本側がECPに基づいてさまざまな改修要求が出る、次々に直す、メーカーは。そういう日本側の負担で改修費用を賄うのか、アメリカからの連絡というのはどういうふうになっているのか。もしも全額日本側が負担するとなればこれは欠陥機に対する追加支出であって、とうてい納税者感覚を満足させるものにはならないという観点からこのことを確認しておきたいのですが、どうでしょう。
○政府委員(倉部行雄君) F15にかかわりますところの先生申されましたECPといいますか技術的な変更の問題でございますが、これは御承知のように、先ほど番匠参事官も答弁いたしましたように、このエンジンは一九七四年から運用に供しているわけでございまして、その間のECPといいますか、そういう改善事項はもちろんいろいろあるわけでございますが、それは私どもが昨年あるいはことしの初め契約した際にほとんどそれが織り込まれたものを契約しているわけでございまして、私どもは基本的にはそういったものは織り込み済みであるというふうに考えているわけでございます。
○秦豊君 それはあなた、いま完成されたものが日本に到着するのですという大きな願望と前提に立っているからそういう答弁になるのです。そうじゃなくて、いざアメリカで受け取るのが明年なんだ、それから明後年までの間に、ほとんど一年間だと思いますが、ECPに基づいてアメリカでリクァイアメントその他トラブル部分の改善をするわけですよ。それも織り込まれているとあなたは言うのですか、これから新たに発生する事態ですよ。終わっているんじゃなくてこれから始まるECPに基づく費用の分担を言っているんです。
○政府委員(倉部行雄君) ただいま申し上げましたように、基本的なものについてはほとんど契約の際にそういった改善が行われておりますので、私どもは織り込み済みであると考えておりますが、そのほか通常行われる技術改善については私どもは予算の範囲内でこれはカバーできるものというふうに考えております。
○秦豊君 三年間この問題をやってきて、あなた方の答弁は絶えずそうだが、いかにも確信に満ちた答弁を某月某日断定的に述べる、しばらくすると問題が起こる、ワシントンに働きかける、大丈夫ですというコンファームされたレターか何かもらってそれで国会を切り抜ける。今度の問題も私はあらかじめ申し上げておきたいが、必ず一般の戦闘機よりももっと根本的な致命的に近い部分の改修が要求されて必ず新たなトラブルが発生すると私は考えている。そのときにまた議論しましょう。 そこで、最近の防衛庁を見ていると、どうもあなた方の世論操作がかなり悪らつかつ巧妙になって、まゆつばをしてフィルターにかけないとなかなか檜町からの情報は信用できない面が多いのだが、この際ちょっと聞いておきたいのは、国後と択捉とそれから色丹、北方三島、四島のうちの三島についての最近の極東ソ連軍の配備の状況を改めてこの際確認をしておきたい、三島それぞれについて。そして同時に配備の増減を含めてここでちょっと明らかにしておいてもらいたい。
○国務大臣(久保田円次君) 政府委員をして答弁させます。
○政府委員(岡崎久彦君) 防衛庁といたしましては、十月二日に一月末の公式発表以後の動向を発表いたしました。その後増強が継続しているとは考えておりますけれども、十月二日に発表いたしました内容を変更するような大きな変化はございません。十月二日の内容を申し上げますか。
○秦豊君 いや、それはわかっております。 外務省は見えていますか。―― ちょっと外務省に伺っておきたいんだが、たとえばいまの色丹島の配備に関連しましてアメリカ下院の軍事委員会の聴聞会があったわけですけれども、そこでペンタゴンではなくて、C-A当局が、色丹島へのソ連軍の配備進出というものは北海道に対する軍事的な脅威というよりはむしろ政治的な企図の色彩が濃い、こういう見解をC-Aの責任者が述べているんだが、この表現を外務省の感覚であぶり出してみるとどういうふうに考えられますか。
○説明員(加藤吉弥君) ただいま御指摘のとおり、十月の十六日に下院の軍事委員会がそういう証言をしております。外務省はこの問題について次のように大体判断いたしております。 ソ連側のねらいは政治的なものと軍事的なものがある。その政治的な面は、やはり北方四島に既成事実を積み重ねて日本の国論に圧迫を加え、その分断を図る、かような側面が一つございます。 それから第二に、軍事面につきましては、これはC-Aの方でも言っておりますのと大体近いんでございますが、極東戦略の一環という側面でこういう配備を行っていると、かように考えております。
○秦豊君 空港公団、運輸省もおそろいですね。――じゃ防衛庁結構です。 いまからお尋ねする問題は、私が十一月十三日付で質問第七号という質問主意書で、成田空港に対するいわゆるパイプライン問題として提起をしているその問題に関連をいたします。いま政府側の都合によって回答が留保されておりますけれども、それに関連してこれを一つ二つ確認をあらかじめしておきたいと思います。 空港公団も運輸省も、けさの読売新聞の朝刊で五段ばかりの記事があって、成田のパイプラインについては特に花見川の川底工事が難航をしていて恐らく二年ないし四年のおくれは必至であろう、その判断はトップがまだ判断を下したわけではないだろうが、現場の技術サイドのチェックの結果そのような事実が明らかになった、きわめて事は重大である、こういう指摘は恐らく副総裁も御存じだと思いますが、事実関係は、技術部門というのはそういう点検とチェックを中間的に終えたことは事実ですね。 それからもう一つ伺っておきたいのは、読売新聞の報道がそういう事実関係を踏まえたものであるという認識はお持ちでしょうか。
○参考人(中村大造君) お答え申し上げます。 新聞の記事の内容につきましては、私どもといたしましては、どういう根拠でこのような記事が出たかということについては承知いたしておりません。ただパイプラインの工事が、特に花見川ルートの工事は大変むずかしい工事である、これは技術的に大変技術の先端を駆使する工事でございますので、そういう意味で大変むずかしい工事であることは承知いたしております。そのために技術的に詳細に検討をいたしておるわけでございますけれども、現在のところ、この工事が最終的にそれぞれの工程についてあらゆる手段を講じてどの程度で完了するかということの詰めはいまだ行っておりません。
○秦豊君 これもFXに対する防衛庁側の答弁にだんだん似てくるんだ、中村さん。つまり、大丈夫だ、大丈夫だ。この場合でも技術部門はチェックをし検討をして、このまま延長していけばもう当然工事完成期間は延びる、延びざるを得ない。三年間の猶予を願っているあの鹿島港経由の暫定輸送は大丈夫かな、大丈夫でないと、こういう正直な判断になって上部に上申をする、上部の政治的な工作に依拠する、こういう図式になるんだけれども、まだ、現場のチェックは終わったか終わってないかだけを私聞いているわけだ。あなた方がどう判断するかは聞いていないわけですよ。これは終わったんでしょう、むずかしいという判断に達したということは。
○参考人(中村大造君) 現場の技術的なチェックをいたしまして、その上でいわゆる上司の判断を仰ぐという問題もございます。したがって、現場で技術的ないろいろな判断はいたしておりますけれども、それを技術的に見ましても総合的な判断として最終的にチェックを終えたということではございません。
○秦豊君 この問題もだんだん大きな政治問題になってきて、恐らく大塚総裁も明年の初夏を待たずして、あるいは夏ごろ失礼ながら更迭、そして空港公団は新たな第二期工事に備えるために改組、組織変改というふうな事態に必ずなりますよ。その場合、あなたが総裁になるだろうから後がまはちゃんとしているにしても、かなりこの問題がインパクトになってくると思います。 私が聞いておきたいのは、技術面の材料をあなた方がどう判断するか、恐らく空港公団内部でも早急に会議などを開いて対応策に迫られていると思いますよ。これが新聞のはね上がった過剰な報道であるという印象は持てないはずです、事実関係として。そうでしょう。そのことを重ねて聞いておきたい。
○参考人(中村大造君) 決してはね上がった報道とは考えておりません。きわめて重要な記事であるというふうにわれわれは受け取っておりますけれども、しかしながらこの工事が大変むずかしい工事であるということは、これはもう御指摘のとおりでございます。ただ、先生もう百も承知でございますけれども、この花見川の工事といいますのは、三十数メートルの立て坑を掘ってその底をシールド工法、こういうことでございまして、実は日本でもすでにこういう工法を手がけている例というものは余りないわけでございます。したがいまして、当公団の工事はある意味ではこういう工事の先端を行くという点もございます。事実、この五月に初めて立て坑の工事に着手いたしまして、今日現在十本の立て坑はすべて発注を終わりました。事実、そのうちの第三立て坑につきましてはもう底まで達しておりますし、したがいまして、いままでの工事の経緯を見ましたところでは、最初われわれは、こういう工事は地元に迷惑をかけてもいけませんし、また安全度というものを一〇〇%考慮した工事でなければいけないというふうに観念いたしておりますので、相当な技術的な余裕といいますか、大事をとった工期を設定しておるわけでございますけれども、しかしながら、いままでにやりました工事について見ますと、相当工事事業者も努力をしてくれまして、相当工期を縮めて完成しておるという点もございますので、私どもとしてはあらゆる努力をし、あらゆる知恵をしぼって、また公団の総力を挙げましてできる限り工期内に完成したいということで、もういままっしぐらに努力しておるということを申し上げたいと存じます。
○秦豊君 それはそう言わざるを得ないね、あとしばらく。これは木村睦男当時運輸大臣が昭和五十年八月二十九日に竹内茨城県知事にちゃんと公文書を送っていますね。つまり、パイプラインが期間内に完成できない場合でも暫定輸送は中止すると。これ行政機関の地方自治体に対する公文書による回答ですね。これは重いですね。いま中村さんせっかくそうおっしゃったけれども、しかし、タイムリミットというのは昭和五十六年三月ですよ。だから、目指したいという気持ちはわかるが、客観的な条件はことごとく悪いわけだから、ずばりこの問題については最後に聞いておきたいが、じゃ大丈夫ですかと改めて聞いておきましょう。
○参考人(中村大造君) 重大なお約束をいたしておるわけでございますから、公団は絶対に工期内に完成させるということを前提にして、すでに建設本部を設置して最大限の努力をいたしておるというふうにお答え申し上げたいと思います。
○秦豊君 まあ、そういう非常に主観的な願望が次々に掘り崩されるであろうということも申し上げておきましょうね。そうして、あなたはその問題をあるいは総裁として担当されるかもしれませんね。 外務省に伺っておきたいんですけれども、最近の大平総理、それから新任の大来外相のいろいろな場における答弁を平均してみると、確かに東京と中近東との関連について、いわゆる中近東外交について、特にパレスチナ問題を含めた踏まえ方については、私たちはきわめて限定的に評価をしています。かなり大胆に踏み出しつつあるという感触を私どもも共有しています。特に私の場合はパレスチナ友好議連の一員としての立場を踏まえて、ぜひともこの方向を強めていただきたい。やがてわれわれがアラファト議長の招請などという行動に――もうすでに招請は出しているわけですけれども、そういうことも含めて、一体ここまでまいりますと、たとえば日本外交の対応としては村田さんが接触をされた。そして、オタイバ石油相の仲介であることも明らかになっている。私も実はことしの五月にオタイバ氏の招きであの国を訪れて、彼の私邸で三時間ほど懇談をしてまいりました。だから、ある種の実感を込めて言えるんですけれども、ここまでステップ・バイ・ステップで進んでまいりますと、だれしもが思うのは、まあデリケートな問題であるとは思いますよ、思いますが、だれしもが思うのはアラファト議長がいつ来るという問題じゃなくて、現実に東京で事務所を開設しているPLOの東京事務所についての処遇が一体これからどうなるんだろうかなと。このことは中近東外交のメルクマールになるのではないかと私は思っているんですが、PLO東京事務所について、たとえば外交特権をもっと認めてはどうだろうか、あるいは外交特権的な特別措置を緩やかに次第に認める方向というのは外務省は考えていないのかどうか、この辺をちょっと伺っておきたい。
○政府委員(千葉一夫君) ただいま秦委員が仰せられましたPLOの東京事務所につきましては、開設いたしました際にPLOとわが方との間の合意に基づきまして外交特権免除は付与をしておりません。これは向こうとの合意でやったわけでございます。そこで、アラブ諸国及び東欧諸国の中には、それぞれの国におきますこの種事務所に対しまして外交特権免除を付与している例もございます。しかしながら、これはやはりそれらの国の法制とかあるいは政治体制とかあるいはその国の置かれた立場、それに基づきますところの政策によるものでございまして、この点わが国は、それらの、いま申し上げましたおのおのの点につきまして違っておるわけでございます。そこで、単純にそのままその例に従うことはできない実情にある点は御了承願いたいと思います。 なお、外交特権免除というのは、御存じのとおり、本来、国家を代表する外交使節あるいは国際機関の代表に対して付与するのが、国際法に基づく義務としてやっておるわけでございまして、この点御存じのとおり、私が申すまでもございませんけれども、PLOというのはただいま申し上げましたような性格を持っていないわけでございますので、わが国の法制上これを与えるということはきわめて困難であるという実情もございます。
○秦豊君 じゃ、あと一つだけこの問題について聞いておきますけれども、たとえばまあアラファト議長が一九八〇年のある時点で来るとしますね。そうすると、外務省は直接答えを出さなけりゃいけませんね。一部報道があったようだけれども、元首的な扱いなんていうところに踏み切るには、まさに東京事務所の外交特権の問題にもなる。ほとんど承認事項になりますからね、非常にむずかしい選択を迫られることになる。仮にそれが一九八〇年であれば、もちろんそのときに考えますじゃなくて、大きな方向として、たとえば東京事務所の外交特権的扱い、あるいはアラファト議長が訪日をした場合にはしかるべき処遇、こういうことには抵抗感はないんでしょう。
○政府委員(千葉一夫君) 実はすでにPLOの要人のカドウミ政治局長が、約二年以上前になりますが、国会の方の議員連盟の御招待で東京へ来られたわけでございます。その際は御招待はもちろん議員連盟でございますけれども、外務省は在外公館及び本省ともに、まあ裏でと言いますとちょっと語弊がございますけれども、実質的な支援を、まあお手伝いと申しましょうか、したわけでございます。 そこで、今回はその当時のアラブ議員連盟とはもちろん違いますけれども、パレスチナ議員連盟の方でアラファト氏及びカドウミ氏に御招待をされておるというふうに伺っておりますが、もしその御招待を相手が受けられましてこちらに見えるということであれば、すでに先ほど申しましたカドウミさんの訪日の例もございますし、それに沿ってやっていきたい、こう思っておるわけでございます。 そこで、元首的とか何とかというのは、確かにけさ新聞報道で見ましたけれども、そのようなふうに表現するようなものとちょっと範疇が違うんじゃないか、こう私ども思うわけでございます。少なくともカドウミさんのときの例というものはございますし、われわれとしては特に抵抗感は持っておりません。 大体、そんなところでございます。
○秦豊君 できればあと二つだけ聞きたいと思っているんですが、まだ多少時間がありそうなので、運輸と外務にこれはかかわる問題なので、簡潔にイエスかノーを答えていただければ……。 今度大平総理の訪中機がもうあれして、韓国の大邱の航空情報圏の南側をかすめて北京に行ったわけだけれども、これは特例ですよね、レギュラリーな措置として、たとえば運輸省、外務省含めた日本政府が東京-ピョンヤン-北京の空路を模策した事実があるのか、あるいはそうしようというおつもりがあるのか。あるいは東京-ソウル、つまり韓国の防空識別圏内を特例じゃなくてレギュラリーに飛び越えて北京に至る空路を考えていらっしゃるのか。それについての、まあ外交関係がない国が北側にあるわけだからむずかしいと思うが、交渉というふうなところまで至らないとすれば、いまどの辺まで来ているのか、進めようというお気持ちがあるのか、ちょっと伺わしてください。
○説明員(渡辺幸治君) お答えいたします。 日本と中国との間の航空路の短縮問題については、事の性質上それが望ましいという立場を政府としてもとっているわけでございますけれども、現在までのところ北朝鮮または韓国の領空を通過するという問題が現実の問題として話題になったということは承知しておりません。
○説明員(武田昭君) お答えいたします。 日中航空路の短縮が望ましいという立場のもとに、韓国と日本の航空当局者の間でその問題について非公式の場で話し合われたことはございます。それから、中国の航空当局との間も、この問題について非公式な意見交換程度があったことは事実でございます。ただ公式的な話は全くございません。
○秦豊君 委員長、最後に一問いいですか。
○委員長(志苫裕君) どうぞ。
○秦豊君 資源エネルギー庁、いらっしゃいますね。―― 大きな問題を短い時間に聞くのはまことに率爾なんですけれども、あえて……物理的にそうできませんので……。 イランとのDD原油の買い付け交渉ですけれども、アメリカのインデペンデントの系統、独立系がかなりアプローチをして一定の成果を上げつつあるという情報もあるし、それからロッテルダムの市況がやや軟化しているということもあるし、いろいろな相関関係の中でこの問題が動いてまいりますから、簡単には見通せないと思いますけれども、五十五年度の契約分については、テヘラン側はかなりわが国の足元を見るであろうことは常識ですよね。政府としては、いわゆるDD契約というものを、政府と政府との取引、いわゆるGGですね、こういう扱いに転換しようというふうなお考えもあるのかどうか。仮にこの契約が日本とイランの間でうまくまとまって継続されるとなっても、数量とか契約期間の点でかなりシビアになるのではないかという懸念と見通しを私自身は持っているんですけれども、専門的な見地からそれらをひっくるめて伺っておきたい。
○政府委員(神谷和男君) 御指摘のように、イランのDDに関しましては、わが国の商社並びに石油精製企業等も含めましてこれまでいろいろな接触がNIOCとの間に行われておりましたが、イラン側の事情によりまして、今日に至るまで本格的な来年度のDD交渉は開始されていないと了解しておりますが、近くわが国の企業とのDD交渉が開始されるものと見込まれております。 これらの契約についてGGにする意図はないかとの御質問でございますけれども、現時点におきましては、われわれは、民間ベースのDD契約において特に支障なく進む場合には、これらをGGに積極的にわが方から転換しようという意図は通常持っておらない。先方の産油国の意思、あるいは特定の国において一本化が民間の中で醸成されておるようなケース、このような場合にのみGG契約ないしそれに準じた交渉を行っておる、こういう実情でございますので、イランのDDにつきましては、民間の交渉状況、先方の反応を見てまいりたいと思っております。 それから、かなり厳しい交渉になるんではないかという御指摘は、結論的にはまさにそのとおりでございまして、需要期を迎え、しかも来年の特に初期の段階における石油取引に対する不安感というようなものもございますので、日本側関係企業に関しては、イランに限らず、来年のDD契約に関しては慎重な態度で折衝するよう精神的には指導をいたしております。
○委員長(志苫裕君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(志苫裕君) 速記を起こしてください。
○神谷信之助君 警察庁にお尋ねいたしますが、昨日KDD関係の強制捜査を行われました。これは、国民がいつ警察が乗り出すかということで非常に大きな期待を持っておったわけであります。ところが、捜査をなさった個所ですが、佐藤前社長室長とそれから密輸の発覚をした二人、ここは捜査をされているんですけれども、この密輸なり贈答に関与する中心人物である前板野社長に対する強制捜査が行われておらない。この点、これはイタチのしっぽ切りではないか、率直に言ってそういう感じを持っている国民の皆さんも多いんですけれども、この辺について、一体どういう事情なのかお伺いしたいと思います。
○説明員(塩飽得郎君) ただいまの御質問に対しまして若干の捜査の経過を申し上げたいと思いますが、この事件が発生したと同町に警視庁で基礎的な内偵作業を続けていたわけでございますが、十一月の十四日に東京税関成田支署から東京地検に告発がございました。そこで警視庁としましても本格的な捜査に入りまして被疑事実の裏づけを行っていたわけでございます。それで、昨日午前九時五十分から国際電信電話株式会社の本社などの捜索を行いました。 ただこの場合、被疑事実としましては、佐藤前社長室長以下三名の十月一日と十月二日の関税法違反に係る事件として捜査をしておるわけでございまして、それの証拠固めということで捜索を行いました。したがいまして、適用罪名も関税法の百十条と百十一条、それから両罰規定がございますから、それで令状をとって捜索をした、したがいまして、この限りでは板野前社長につきましては事実関係として出てまいっておりませんので着手はしていないわけでございます。
○神谷信之助君 そうすると、将来、捜査の進展によっては、あるいは背任横領あるいは贈収賄関係ということになってくれば、あるいはその関税法違反にしても、その指示命令関係なんか明らかになってくる時点では、当然捜査はいまの対象以上に広がっていく、言うなれば中心の方に向かってさらに広がっていくということは明らかではないかと思いますが、いかがですか。
○説明員(塩飽得郎君) 現在は昨日押収いたしました資料の整理、検討を始めておるところでございまして、これから先の捜査がどういうふうになるかということにつきましては、ちょっとまだいまの時点で申し上げる段階ではございませんので御勘弁いただきたいと思いますが、将来また新しい犯罪容疑事実というものが出てきた場合は、その時点でまた判断をいたします。
○神谷信之助君 捜査に予断は禁物ですから、その点では予断を持って捜査できない立場で、そうは言えないだろうと思いますが、いま最後のところでおっしゃっている点は、やはり国民の疑惑を解明する上で全力を挙げて追及をしていくという点は間違いないというようにお聞きをしておいていいですか。
○説明員(塩飽得郎君) 今後捜査の過程で新しい容疑事実というものが出れば、それは厳正に対処してまいる所存でございます。
○神谷信之助君 本日は、運輸大臣が来ませんので、自後の質問は次回に譲ることにいたします。
○委員長(志苫裕君) 神谷君が保留されました質疑につきましては後日これを行うこととし、本日の質疑はこの程度にとどめます。 ―――――――――――――
○委員長(志苫裕君) 次に、継続審査及び継続調査要求に関する件についてお諮りいたします。 昭和五十一年度決算外二件並びに国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査につきましては、閉会中もなお審査及び調査を継続することとし、継続審査要求書及び継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(志苫裕君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 なお、要求雷の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(志苫裕君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ―――――――――――――
○委員長(志苫裕君) 次に、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 昭和五十一年度決算外二件の審査並びに国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査に資するため、閉会中においても必要に応じ政府関係機関等の役職員を参考人として出席を求めることにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(志苫裕君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 なお、日時及び人選等につきましては、これをあらかじめ委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(志苫裕君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時十一分散会 ―――――・―――――