逓信委員会 第2号
- 発言数
- 20 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1979/11/28
会議録
○小林委員長 これより会議を開きます。 電波法の一部を改正する法律案を議題といたします。 提案理由の説明を求めます。郵政大臣大西正男君。 ————————————— 電波法の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○大西国務大臣 ただいま議題となりました電波法の一部を改正する法律案について、その提案理由及び概要を御説明申し上げます。 航海の安全を確保するために船舶の構造、設備等に関する安全措置を定める国際条約としては、現在千九百六十年の海上における人命の安全のための国際条約があり、わが国もその締約国として、この条約を忠実に遵守しております。しかし、その後の技術進歩等に適応させるため、この条約の改正の必要が生じ、千九百七十四年の海上における人命の安全のための国際条約が採択されました。この新条約につきましては、現在、未発効でありますが、明年五月二十五日には発効することとなっております。このような国際動向に応じて電波法の規定を改正する必要があります。 また、わが国の宇宙開発につきましては、実用化の方向に向けて着実に進展しておりますが、宇宙開発の進展に対処するためには、電波法に宇宙における無線通信に関して、所要の規定を設ける必要があります。 この法律案を提案した理由は以上のとおりでありますが、次にその概要を御説明申し上げます。 まず、第一に、国際航海に従事する船舶の義務船舶局のうち、船舶無線電信局については、五百キロヘルツの周波数での無休聴守に加えて二千百八十二キロヘルツの周波数での無休聴守を義務づけております。 第二に、船舶安全法第二条の規定に基づく命令により、船舶に備えなければならないレーダーについては、郵政大臣の行う型式検定に合格したものでなければ施設してはならないとしております。 第三に、人工衛星局の無線設備の設置場所を当該人工衛星局を設置した人工衛星の軌道または位置とするとともに、人工衛星局の免許の申請書に添付する書類には、現行の記載事項のほか、その人工衛星の打ち上げ予定時期及び使用可能期間並びにその人工衛星局の目的を遂行できる人工衛星の位置の範囲をあわせて記載させることとしております。 第四に、人工衛星局は、電波の発射を遠隔操作により停止することができ、かつ、その無線設備の設置場所を遠隔操作により変更することができるものでなければならないとしております。 第五に、郵政大臣は、電波の規整その他公益上の必要があると認めたときは、人工衛星局の目的の遂行に支障を及ぼさない範囲内に限り、当該人工衛星局の無線設備の設置場所の変更を命ずることができるとするとともに、その変更によって生じた損失については、損失を受けた免許人に対して補償しなければならないとしております。 その他、所要の規定の整備を行うこととしております。 なお、この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。 以上が、この法律案の提案理由及び概要であります。 何とぞ慎重御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願いいたします。
○小林委員長 これにて提案理由の説明は終わりました。 —————————————
○小林委員長 質疑の申し出がありますので、これを許します。野口幸一君。
○野口委員 ただいま趣旨説明のございました電波法一部改正案につきまして、二、三質問をいたします。 まず、今国会でこの改正案を再度提案をなされたわけでございますが、その再度提案なされた理由、及び、この改正案をお出しになりましたが、前回お出しになりました提案との相違点がどこにあるのか、あるいは、もしあるとすればその理由をお聞かせをいただきたい。
○大西国務大臣 ではお答え申し上げます。 第一点でございますが、千九百七十四年の海上における人命の安全のための国際条約は、明年五月二十五日に発効することと相なっております。 わが国としても、海上における人命の安全に関するこれらの国際的動向に応じて、電波法を改正して国際航海に従事する船舶の無線電信局に対し、新たに無線電話遭難周波数二千百八十二キロヘルツでの無休聴守を義務づける必要があります。 この無休聴守は、通信士を増員して人の耳で聴守してもよいし、また特殊な受信設備を設置いたしまして、これにより自動的に聴守してもよいこととなっておりますが、わが国の船舶は、ほとんどのものがこの受信設備、オートアラームですが、これにより聴守することとなると考えられます。そうなりますと、無休聴守の義務が課せられるときまでには当該船舶にこのオートアラームを設置しておく必要がございます。そのためには相当の準備期間が必要となりますので、できる限り早期に電波法を改正しておく必要がございます。このために、今国会に再度電波法改正案を提出し、御承認をお願いをいたしました次第でございます。 内容につきましては前回のものと変わっておりません。ただ施行期日が変わっておるだけでございます。これは時期が変わりましたから、自然そうなった次第でございます。
○野口委員 いま御答弁にありましたが、新たに聴守義務の課せられますこの二千百八十二キロヘルツの無線電話のオートアラームの設置の問題でございますが、これを設置しなければならない船舶数というのは今日の段階でおよそ何隻ぐらいあるのか、あるいはまたその船舶が、施行期日でありますところの五月二十五日ですか、これまでに設置ができるのかどうなのか、その辺の見通しはいかがなものですか。
○平野政府委員 お答え申し上げます。 国際航海に従事いたします総トン数三百トン以上の船舶の無線電信局でございますが、約千六百隻ございます。 なお、これらの特殊な受信機、いわゆるオートアラームの機器につきましては、すでに今月の二十一日にメーカー八社について提出をされておりました型式試験をいたしまして、型式検査に合格がすでに決まっておりまして、これから発売がなされるという状況でございます。したがいまして、今後日本船主協会及び機器の設置に当たります無線機器メーカー等を通じまして、全力を挙げて五月の二十五日までに全部設置するように鋭意指導してまいりたいというふうに存じております。
○野口委員 重ねて申し上げますが、その五月二十五日というのはいわゆる一〇〇%ということが可能である、こういう見通しなんですか。
○平野政府委員 一〇〇%設置が完了するように努力をしたい、可能であるというふうに存じております。
○野口委員 そこで、オートアラームを設置することによりまして無線技士の諸君の過重労働を招くとか、あるいはその他の問題が起こるというような課題はございませんでしょうか。
○平野政府委員 今回の電波法の改正案におきましては、船舶無線電信局に対しまして二千百八十二キロヘルツの周波数での無休聴守の義務を課すわけでございます。従来からこの船舶無線電信局は五百キロヘルツの電信用の周波数での無休聴守をしておるわけでございますが、これに加えて二千百八十二キロヘルツの周波数での無休聴守の義務が課せられるということになるわけでございますけれども、この周波数の聴守につきましては、すべてオートアラーム、すなわち機械による聴守を認めるという措置をいたしておりますので、御指摘のような過重な負担になることはないというふうに存じております。
○野口委員 最後にお尋ねいたしますが、郵政大臣が行われますところのこの検定試験に合格をしたレーダーを設置すべき船舶数というのは、今日の段階でおよそ何隻ございますか。また、これらの船舶が来年五月二十五日までに設置できるのかどうなのかという問題点は、いかがなものでしょうか。
○平野政府委員 条約改正によりましてレーダー設置の義務を負うことになる船舶数は、オートアラームと同じく約千八百隻でございます。 しかしながら、このレーダーにつきましては、すでに国内措置が先行しておりますので、条約発効までに新たに設置を必要とする対象船舶はないというふうに存じております。
○野口委員 質問を終わります。
○小林委員長 これにて質疑は終了いたしました。 —————————————
○小林委員長 討論の申し出がありませんので、これより採決に入ります。 電波法の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の御起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○小林委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 ただいま議決いたしました本案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小林委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○小林委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会をいたします。 午後二時十七分散会