決算委員会 第3号
- 発言数
- 334 件
- 登壇者
- 32 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1979/12/12
会議録
○井上(一)委員長代理 これより会議を開きます。 本日は、委員長が所用のためおくれますので、委員長が出席されるまで、指名により私が委員長の職務を行います。 昭和五十二年度決算外二件を一括して議題といたします。 ただいまの各件は、第八十七回国会に提出され、第八十八回国会昭和五十四年九月三日に概要説明を聴取いたしておりますので、今回は、お手元に配付の昭和五十二年度決算外二件の説明資料等によって御承知おきいただきたいと存じます。 本日は、総理府所管中国土庁及び建設省所管並びに住宅金融公庫について審査を行います。 この際、お諮りいたします。 本件審査のため、本日、参考人として日本住宅公団総裁澤田悌君、日本住宅公団理事大塩洋一郎君、日本住宅公団理事星野孝俊君、日本住宅公団理事有賀虎之進君、日本住宅公団理事江里口富久也君、本州四国連絡橋公団総裁尾之内由紀夫君、本州四国連絡橋公団理事久保村圭助君、以上の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○井上(一)委員長代理 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 —————————————
○井上(一)委員長代理 それでは、国土庁長官から概要の説明を求めます。園田国土庁長官。
○園田国務大臣 国土庁の昭和五十二年度歳出決算につきまして、その概要を御説明申し上げます。 まず、昭和五十二年度の当初歳出予算額は千五百八十九億四千三百十七万円余でありましたが、これに予算補正追加額百二十八億八千九百十万円、予算補正修正減少額十三億七千百十五万円余、予算移替増加額四百六十二万円余、予算移替減少額八百十五億一千二百七万円余、前年度繰越額二十九億三千百八十四万円余を増減いたしますと、昭和五十二年度歳出予算現額は九百十八億八千五百五十一万円余となります。この歳出予算現額に対し、支出済歳出額八百五十億五千四百四十一万円余、翌年度繰越額四十七億七千二百六十五万円余、不用額二十億五千八百四十四万円余となっております。 次に、支出済歳出額の主なものは、離島振興事業費二百八十三億三百十三万円余、水資源開発事業費百六十七億一千四百八万円余、揮発油税等財源離島道路整備事業費百三十五億四千五百万円、国土調査費六十一億四千八十九万円余、国土総合開発事業調整費五十八億一千五百二万円余、小笠原諸島復興事業費二十三億八千三百十五万円余、航空機燃料税財源離島空港整備事業費十一億三千五百五十八万円余、国土庁九十二億七千四百八十四万円余等であります。 さらに、翌年度へ繰り越した主なものは水資源開発事業費三十七億二千百六十七万円余、離島振興事業費八億五万円余等であります。 また、不用額の主なものは、防災集団移転促進事業費補助金七億四千二百二十三万円余、地域振興整備公団補給金三億六千二百九十三万円余、土地利用規制等対策費補助金三億六千六十四万円余、水資源開発事業費二億一千七百十一万円余等であります。 以上が昭和五十二年度国土庁の歳出決算の概要であります。 これらの事業に係る予算の執行に当たりましては、常にその厳正な執行に鋭意努力をいたしてまいりましたが、昭和五十二年度決算検査報告におきまして指摘を受ける事項がありましたことはまことに遺憾であります。 指摘を受けた事項につきましては直ちに所要の是正措置を講じておりますが、今後とも一層事業実施の適正化に努めてまいる所存であります。 何とぞよろしく御審議のほどお願いいたします。
○井上(一)委員長代理 次に、会計検査院当局から検査の概要説明を求めます。岩井会計検査院第一局長。
○岩井会計検査院説明員 昭和五十二年度国土庁の決算につきまして検査いたしました結果の概要を御説明申し上げます。 検査報告に掲記いたしましたものは、不当事項三件及び意見を表示しまたは処置を要求した事項一件でございます。 まず、不当事項について説明いたします。 検査報告番号二号から四号までの三件は、小笠原諸島復興関係補助事業の実施及び経理が不当と認められるもので、いずれもコンクリート費の積算が適切でなく、工事費の積算が過大となっていたものでございます。 このうち検査報告番号二号は、東京都が小笠原諸島の母島において、荒廃した河川の土砂流失を防止するため、砂防堰堤一基を新設したものでありますが、コンクリート製造の実態について見ましたところ、母島において毎年度復興事業による工事が多数施行されているので、今日では、その工事を請け負った建設業者によって建設された生コンクリートを製造するコンクリートプラントが島内に散在しており、これらのコンクリートプラントから島内の工事に使用する生コンクリートを供給しているのが実情でありますのに、工事費の積算に当たりまして、このような経済的な方法と異なり、コンクリートミキサーを使用して打設現場付近で練りまぜする方法でコンクリート費が算定されたため、工事費が割り高なものとなっていたものでございます。また、検査報告番号三号及び四号は、小笠原村が父島及び母島において小中学校の体育館をそれぞれ一棟新築したものでありますが、生コンクリートを製造するための材料調達の実態について見ましたところ、セメントについては袋詰めのものを東京から定額運賃により貨客船で海上輸送しており、砂及び砂利については最寄りの採取地である静岡県から経済的な専用船で直接父島または母島にそれぞれ海上輸送されているのが実情でありますのに、工事費の積算に当たりまして、東京都区内で市販されている生コンクリート価格に、海上輸送費として東京から父島、さらに父島から母島までの貨客船による定額運賃に容積割り増し額を加えた割り高な貨物運賃を加算してコンクリート費が算定されたため、工事費がそれぞれ割り高なものとなっていたものでございます。 次に、意見を表示しまたは処置を要求した事項について説明いたします。 これは、地籍調査事業の実施について処置を要求したものでございます。 地籍調査は、国土調査法に基づいて国土の開発及び保全並びにその利用の高度化に資するとともに、あわせて地籍の明確化を図ることを目的として、一国が経費の三分の二相当額を負担して主として市町村が行うものでございます。 この調査は、昭和二十七年度から毎年度継続的に実施されており、現在は国土調査促進特別措置法に基づいて策定された国土調査事業十カ年計画(四十五年度から五十四年度まで)により全国で調査を要する面積約二十八万平方キロメートルのうち八万五千平方キロメートルの地域について行うことになっておりますが、四十五年度から五十二年度までの実施面積は三万六百三十九平方キロメートルとなっていて、その進捗率は約三六%にとどまっている状況でございます。 そして、四十六年度から五十一年度までの間に補助金の交付の対象となった地籍調査のうち、北海道ほか十九都府県管内の百九十市町村が実施した五千四十五平方キロメートル、事業費六十二億六千百七十三万余円(これに対する国庫補助金四十一億七千四百四十九万余円)について、本院が五十三年中に地籍調査の実施状況及びその後の処理状況を調査いたしましたところ、本調査の成果としての地図及び簿冊を作成したとしているものの、公告、閲覧等の手続を行わないまま保管していたり、成果品の作成後主務大臣または都道府県知事の認証の請求を行わないまま保管していたり、成果品の認証を受けたにもかかわらず成果品の写しを登記所に送付しないで保管したりしていて、補助事業の実施が適切を欠いたものや補助事業実施の効果が上がっていないと認められる事態が調査面積四百六十四平方キロメートル、事業費相当額六億七千四十六万余円、これに対する国庫補助金相当額四億四千六百九十七万余円見受けられました。 このような事態を生じましたのは、国土庁が補助事業の範囲を明確に指示していないため、事業主体である市町村の中には原図及び地籍簿案の作成をもって補助事業が終了したものと理解しているものが多く、公告等の手続をなおざりにしていたり、地籍調査の効果発現について認識が十分でないため、認証の請求や登記所への送付をなおざりにしていたりしていることが主な原因と認められます。 つきましては、これらの事業主体について国土調査法に定める各手続を完了し事業の目的を達成させ、かつ、今後、本事業に着手する市町村等において同様事態の再発を防止して本事業を円滑に実施させるためには、国土庁において、補助事業の範囲を明確に指示し、また、地籍調査事業の効果の発現を図るため、地籍調査の趣旨の徹底を期するよう指導を行うなどの措置を講じ、補助事業の適正な遂行を図り、その効果を上げる要があると認め処置を要求したものでございます。 以上、簡単でございますが説明を終わります。
○井上(一)委員長代理 次に、建設大臣から概要の説明を求めます。渡辺建設大臣。
○渡辺国務大臣 建設省所管の昭和五十二年度歳入歳出決算につきまして、概要を御説明申し上げます。 まず、歳入につきましては、各会計別の収納済歳入額は、一般会計二百八億一千二百万円余、道路整備特別会計一兆六千六百十二億五千八百万円余、治水特別会計の治水勘定六千六百三十九億一千二百万円余、同特別会計の特定多目的ダム建設工事勘定一千十九億二千二百万円余、都市開発資金融通特別会計三百八十七億四千二百万円余、大蔵省と共管の特定国有財産整備特別会計のうち、建設省所掌分八百万円余、となっております。 次に、歳出につきましては、各会計別の支出済歳出額は、一般会計三兆一千七百八十七億一千五百万円余、道路整備特別会計一兆六千五百十一億二千百万円余、治水特別会計の治水勘定六千五百八十億七千五百万円余、同特別会計の特定多目的ダム建設工事勘定九百七十五億二千四百万円余、都市開発資金融通特別会計三百八十四億九百万円余、大蔵省と共管の特定国有財産整備特別会計のうち、建設省所掌分七百三十三億六千百万円余、となっております。 以下、各事業について御説明申し上げます。 まず、治水事業につきましては、第五次治水事業五カ年計画の初年度として、河川、ダム及び砂防の各事業を実施いたしました。 すなわち、河川事業では、直轄河川改修事業として百二十四河川、中小河川改修事業等として千五百五十二河川の改修工事のほか、高潮対策事業、河川環境整備事業等を実施し、ダム事業では、直轄事業として六十四ダム、補助事業として百九十ダムの建設工事等を実施したほか、水資源開発公団に対して交付金を交付いたしました。また、砂防事業では、直轄事業として三百十二カ所、補助事業として四千十二カ所の工事を実施したほか、地すべり対策事業を実施し、五カ年計画における進捗率は、約一六%となっております。 海岸事業では、第二次海岸事業五カ年計画の第二年度として直轄十一海岸、補助三百四十七カ所の工事を実施いたしました。 また、急傾斜地崩壊対策事業は、千百八十二地区について補助事業を実施いたしました。 次に、災害復旧事業につきましては、直轄事業では、五十一年発生災害の復旧を完了し、五十二年発生災害は、約五二%の復旧を完了いたしました。補助事業では、五十年発生災害の復旧を完了し、五十一年発生災害は約八八%、五十二年発生災害は約四七%の復旧を完了いたしました。 次に、道路整備事業につきましては、第七次道路整備五カ年計画の最終年度として、一般国道等の改良及び舗装等を実施いたしました。 このうち、改良においては三千三百三十三キロメートル、舗装においては四千七十七キロメートルを完成させたほか、一般国道において、指定区間一万八千五百五十五キロメートルの維持修繕工事を直轄で実施いたしました。 有料道路事業関係では、日本道路公団、首都高速道路公団、阪神高速道路公団及び本州四国連絡橋公団に対して出資等を行い、また、有料道路事業を実施した地方公共団体等に対して資金の貸し付けを行いました。 以上により、五カ年計画における進捗率は、約八二%となっております。 次に、都市計画事業につきまして御説明申し上げます。 公園事業につきましては、第二次都市公園等整備五カ年計画の第二年度として事業を実施し、国営公園として、武蔵丘陵森林公園等の施設整備等を実施したほか、補助事業として都市公園二千二百七十六カ所の施設整備等を実施し、五カ年計画における進捗率は約二九%となっております。 下水道事業につきましては、第四次下水道整備五カ年計画の第二年度として事業を実施し、管渠において千四百九キロメートル、終末処理場において二百十八万人分の施設を完成し、五カ年計画における進捗率は約二七%となっております。 次に、住宅対策事業につきましては、第三期住宅建設五カ年計画の第二年度として、公営住宅六万六千六百一戸、改良住宅六千五百四十九戸、住宅金融公庫及び日本住宅公団関係五十一万四百八十九戸のほか、農地所有者等賃貸住宅、特定賃貸住宅等の事業を推進いたしました。 次に、官庁営繕事業につきましては、函館地方合同庁舎等三百二十六件の工事を実施し、このうち二百四十八件を完成いたしました。 最後に、都市開発資金の貸付事業につきましては、工場移転跡地五地区及び都市施設用地四十五カ所の買い取りに対し資金の貸し付けを行いました。 以上が昭和五十二年度における建設省所管の決算の概要であります。 これら所管事業に係る予算の執行に当たりましては、常にその厳正な執行を図ることはもちろんのこと、内部監察等を行い万全を期してまいりましたが、昭和五十二年度決算検査報告におきまして指摘を受ける事項がありましたことはまことに遺憾であります。 指摘を受けました事項につきましては直ちに是正措置を講じておりますが、今後ともなお一層事業実施の適正化に努めてまいる所存であります。 以上が昭和五十二年度建設省所管の決算の概要並びに決算検査報告に関する建設省所管事項の概要でありますが、何とぞよろしく御審議のほどをお願い申し上げます。
○井上(一)委員長代理 次に、会計検査院当局から検査の概要説明を求めます。肥後会計検査院第三局長。
○肥後会計検査院説明員 昭和五十二年度建設省の決算につきまして検査いたしました結果の概要を説明申し上げます。 検査報告に掲記いたしましたものは、不当事項十八件、本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項一件及び特に掲記を要すると認めた事項一件でございます。 まず、不当事項について説明いたします。検査報告番号六四号は、宿舎建築工事の施行に当たり、外部足場費等の積算を誤ったため、契約額が割り高になったものでございます。 これは、九州地方建設局大分工事事務所の職員宿舎が老朽化いたしましたなどのために、鉄筋コンクリートづくり三階建ての職員宿舎を新築する工事に関するものでございますが、この工事費の積算に当たりまして、外部足場費及び足場材料の運搬費の算定基礎となっております外部足場面積の計算に際しまして、面積計算をいたすべきところ、これを誤って体積計算をしたために所要の足場面積の計算が過大となりまして、契約額が割り高となっているものでございます。 検査報告番号六五号から七八号までの十四件は、公共事業関係補助事業の実施及び経理が不当と認められるもので、工事の設計または工事費の積算が適切でなかったり、工事の施工が設計と相違したりしているものでございます。 検査報告番号七九号から八一号までの三件は、都市開発資金の貸し付けが不当と認められるものでございます。 建設省では、地方公共団体が市街地内にある工場等の移転跡地や都市公共施設用地を買い取るのに必要な資金を当該地方公共団体に貸し付けることを目的といたしまして、都市開発資金融通特別会計を設け、この特別会計において都市開発資金の貸付事業を行っております。 この貸し付けの適否について調査しましたところ、貸付後における土地の買い取り実績等に関する実態の把握が十分でなかったなどのため、貸付金に残余を生じているのにそのまま保有していたり、買い取った土地を貸付目的以外の用に供したりなどしていて、貸し付けの目的に適合しないものとなっていると認められるものが、東京都及び神戸市に対する貸し付けにおいて見受けられました。このような場合には、建設省は速やかに繰り上げ償還の措置をとらなければならないことになっているのに、その措置もとられていなかったというものでございます。 次に、本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項について説明いたします。 これは、下水道工事における開削工法による管渠布設工事の埋め戻し工費の積算に関するものでございます。 建設省の補助を受けて地方公共団体が施行しております下水道管渠布設工事における管布設後の土砂埋め戻し工費の積算につきましては、建設省が標準歩掛かりにおいて人力施工の歩掛かりしか示していないことから、大部分の地方公共団体では、積算に当たって、すべて人力によることとして積算しておりました。 しかし、下水道管布設後に行う土砂の埋め戻し作業は、近年、布設されるコンクリート管の強度が改善されたことなどによりまして、バックホー等の機械により埋め戻しをしても管が損傷するおそれが少なくなっており、実際にも、施行業者は現場条件に合わせて、作業効率のよい機械施工を行っており、現行の積算方法は適切でないと認められましたので、指摘しましたところ、建設省では、五十三年十一月に現場条件の適合したものについては機械施工による積算をするよう各地方公共団体あてに通達を発しまして、同年十二月以降に発注する工事からこれが実施されるようにする処置を講じたものでございます。 次に、特に掲記を要すると認めた事項について説明いたします。 これは、大滝ダム及び川辺川ダムの建設に関するものでございます。 両ダムの建設につきましては、着手後十年以上の長年月を経過し、多額の事業費を支出しておりながら、用地買収、補償交渉が難航し、水源地域整備計画ができないこともあって、ダム本体工事着工の見通しも立っていない状況でありまして、このまま推移いたしますと、投下した多額の事業費が長期間にわたって休眠し、事業効果の発現が著しく遅延することとなる事態にかんがみ、特に掲記したものでございます。 なお、以上のほか、昭和五十一年度決算検査報告に掲記しましたように、排水樋門等の管理橋の予定価格の積算について、共同溝工事における掘削費の積算について、及び廃川敷地の管理について、それぞれ処置を要求しましたが、これに対する建設省の処置状況についても掲記いたしまし た。 以上、簡単でございますが説明を終わります。
○井上(一)委員長代理 次に、住宅金融公庫当局から、資金計画、事業計画等について説明を求めます。大津留住宅金融公庫総裁。
○大津留説明員 住宅金融公庫の昭和五十二年度の業務の計画と実績につきまして、御説明申し上げます。 貸付契約額は当初、住宅等資金貸し付け一兆五千六百六億円、関連公共施設等資金貸し付け百四十九億五千万円、宅地造成等資金貸し付け一千八百五十一億五千六百万円、財形住宅資金貸し付け二百億円、合計一兆七千八百七億六百万円を予定いたしましたが、その後、資金需要の変動に伴い、貸付契約額を住宅等資金貸し付け一兆九千六百七十四億二千五百万円、関連公共施設等資金貸し付け六十五億二千五百万円、宅地造成等資金貸し付け一千百二億一千九百万円、財形住宅資金貸し付け十五億円、合計二兆八百五十六億六千九百万円に改定いたしたのでございます。 この貸付契約予定額に対しまして貸付契約の実績は、住宅等資金貸し付け一兆九千六百七十三億二千九百五十四万円、関連公共施設等資金貸し付け五十四億三千七十万円、宅地造成等資金貸し付け一千百二億一千九百万円、財形住宅資金貸し付け十一億四千六百七十万円、合計二兆八百四十一億二千五百九十四万円となったのでございます。 資金の貸付予定額は当初、昭和五十二年度貸付契約に係る分九千六百二十七億八千百万円、前年度までの貸付契約に係る分六千六百四十七億四千五百万円を合わせた計一兆六千二百七十五億二千六百万円でありましたが、その後、財投追加及び前年度決算による改定等により、合計一兆九千二十六億二千四百三十四万円余に改められたのでございます。 この原資は、資金運用部資金の借入金一兆七千四百六十六億円、簡易生命保険及び郵便年金積立金の借入金七百億円、財形住宅債券発行による収入九億円、宅地債券発行による収入二十億円のほか、貸付回収金等から八百三十一億二千四百三十四万円余をもってこれに充てることといたしたのでございます。 この資金の貸付予定額に対しまして実績は、前年度までの貸付契約に係る分を含めまして、住宅等資金貸し付け一兆五千六百二十九億八千六百四十七万円余、関連公共施設等資金貸し付け五十九億八千五百九十万円宅地造成等資金貸し付け九百二十二億二千五百七十万円、財形住宅資金貸し付け三億八千五十二万円、合計一兆六千六百十五億七千八百五十九万円余となったのでございます。この実績は、前年度に比べますと、三千十億三千百五十三万円余、率にいたしまして、二二・一%増となっております。 また、年度間に回収いたした額は三千五百三十七億七千三百五十七万円余でありまして、前年度に比べますと、六百五十九億二千四群七十六万円余、率にいたしまして、二二・九%増となったのでございます。 この結果、年度末貸し付け残高は、六兆五千五十一億五千百四十九万円余となりまして、前年度末に比較いたしますと、一兆三千八十二億四百五十九万円余の増加となったのでございます。 貸付金の延滞状況につきましては、昭和五十二年度末におきまして、弁済期限を六カ月以上経過した元金延滞額は八億八千九百四十二万円余でありまして、このうち一年以上延滞のものは七億三千百二十一万円余でございました。 次に住宅融資保険業務につきましては、昭和五十二年度におきまして金融機関との間に保険関係が成立する保険価額の総額を二千二百億円と予定し、この額の百分の九十に相当する一千九百八十億円を保険金額といたしましたが、保険関係が成立いたしたものは一千八十一億五千七百十三万円余でございました。 収入支出について申し上げますと、収入済み額は、収入予算額四千三百四十一億八千七百六十五万円余に対し、四千三百八十七億六千八百九十七万円余となりました。支出済み額は、支出予算額四千四百五億八千七百五十一万円余に対し、四千三百二億五千五百四十万円余となり、支出より収入が八十五億一千三百五十七万円余多かったのでございます。 損益計算の結果につきましては、総利益五千八十七億四千七十三万円余、総損失五千八十三億三千六百六万円余となり、差し引き四億四百六十七万円余の利益金を生じました。この利益金は、住宅融資保険特別勘定の利益金でありますので、住宅金融公庫法第二十六条の二第三項の規定により同勘定の積立金として積み立てることとし、国庫納付金は生じませんでした。 以上をもちまして、昭和五十二年度の業務概況の御説明を終わらせていただきます。
○井上(一)委員長代理 これにて説明の聴取を終わります。 —————————————
○井上(一)委員長代理 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。森下元情君。
○森下委員 初めに、国土庁長官それから建設大臣に、まず大きな問題でお伺いしたいと思います。 この五十二年度の決算における国土庁の一つの大きな問題は、五十二年の十一月の四日に第三次全国総合開発計画が閣議決定されまして、国土の均衡ある発展という大きな目的をもって出発した歴史的な年度でございます。特に、三全総の中で今日定住圏構想がどういうふうに進んでおるかということを、まず国土庁長官にお伺いしたいと思います。 続きまして建設大臣には、五十二年度の一つの特徴は非常に景気が沈滞しておったわけですから、建設国債を大量に発行いたしまして景気浮揚という大きな目的をもって建設行政が行われた年でございます。その景気浮揚にどのような効果があったか、概括的にまずお伺いしたいと思います。
○園田国務大臣 お答えをいたします。 ただいま、三全総の定住圏構想というものを持っているが、定住圏構想とはどういうことを描いているのかということが御質疑の御趣旨かと思いますけれども、先生御承知のとおり、一次、二次、三次と全国総合開発計画を立ててまいりましたけれども、第一次は、御承知のとおり、拠点都市づくりということで、新産都市あるいは工特法に基づく工業地方分散ということを大都市から図っていこうという考え方で一次が出てまいりましたし、二次では、これらを大型のプロジェクトによって、通信、交通体系というものを整えていこうということです。そして、これらのものを背景に踏まえまして、三全総の中でいま御指摘のとおり定住圏構想というものを出してまいりましたが、定住圏構想が国から押しつけたものでなくして、あくまで地方の自主性と伝統に基づいた地域の住みやすい社会を、環境をつくっていこうということが私どもの考え方でございます。 そこで、まず全国で四十のモデル地域を指定をいたしまして、御指摘のとおり文化的に、伝統的に住みよい環境をつくるということで、いま、指定をいたしました四十の地域の県並びに関係市町村の間で協議を進めていただいておりますし、これには私ども協議の御相談にあずかりながら、できたものにつきましては関係省庁の協力を求めて、よりよい、住みよい国土をつくっていこう、いわゆる大都市への人口の集中を抑制しながら地方に定住できる住みよい環境づくりをしようというのが定住圏構想のねらいでもございますし、そのために各省庁の協力を得ながら定住圏構想の実現を期してまいりたいと考えておるわけでございます。
○渡辺国務大臣 お答えいたします。 昭和五十二年度は、先生御承知のように、景気回復を図りますために積極的に公共事業費の拡大が図られたわけでございます。建設省の所管で見ますと、公共事業関係費の対前年度伸び率は三一%でございます。国全体といたしましては三一・四%増となっておると思いますが、これらの公共事業費を消化するために全力を挙げたわけでありまして、このため、また、同年度におきまする建設国債の発行額は五兆二百八十億円に達しておるわけであります。 公共事業の景気に対しまする影響は、まず建設関連部門の生産を誘発するということがございます。なお、他の産業に波及する、したがって設備投資の拡大を誘発する、さらに所得の増大を通じまして個人消費を拡大するという効果があったものと考えております。経済企画庁の試算によりましても、昭和五十二年度の経済成長率は年五・六%でございますが、そのうち三分の一弱、一・七%に該当するのではないか。昭和五十三年度の経済成長率年五・五%でございますが、そのうちの二分の一弱、二・五%に当たるものではないかと思っておりまして、同年度の公共投資の直接または間接の効果が上がっておるものと考えておるわけであります。
○森下委員 私ども決算委員会におきましては、国の財政を通じまして、その財政的投資効果がいかに国民のために裨益しておるか、これを決算でやっておるわけでございますけれども、いろいろマクロ的またミクロ的な観点からとらえまして、この委員会で精力的にやっておりますし、今後もやるわけでございますけれども、この中で、水の問題、水は人間の生活また生存するための必須資源でございまして、いままではコップ一杯の水にいたしましても非常に安価に、しかも水道の水が遠慮なしに安心して飲める非常にありがたい国であったわけでございますけれども、最近は東京砂漠であるとか、また北九州砂漠であるとか、非常に水の問題がお金のかかる、また国家財政を通じて効率的に水の確保のために留意しなければいけない、こういう問題に現在なりつつあるわけであります。この水がどういうような方法でつくられておるか、しかも、この狭い国土、七割が山でございますけれども、そういう狭い山国の日本の中で一億一千万が生存できるということは、水資源が安定的に供給されるから住めるんだと極論してもいいと私は思うのです。そういう意味で、将来の国土庁にしても建設省にしても、この水資源対策についてかなり意を用いてもらいたいと思っております。 そこで国土庁に、この水資源対策についてどういうようにお考えになっておるのか、また、どういうお考え方でやられんとしておるのか。これは長官でなくても、局長で結構でございますから、御答弁をお願いしたいと思います。
○北野説明員 お答え申し上げます。 先生御承知のように、わが国の水需要は、生活水準の向上、経済の発展、それから農業の近代化等によりまして現状でも非常に水が不足しておりますが、今後十年ないし十五年、特に生活用水を中心に増大するものと予想されております。 この長期的な見通しにつきましては、昨年八月に、関係省庁の協力を得まして、長期的な観点に立った水資源の開発、それから水使用の合理化等を計画的に推進するための基本的な方向ということで長期水需給計画を策定したところでございます。現在、この計画に基づく需給の見通し等にのっとって、国土庁におきましては水資源開発促進法に基づく六大水系を指定水系として重点的にダム等の建設を進めております。そういった水源施設の開発整備等、水の供給対策を進めておるところでございますが、今後ともこういった水資源開発を推進する基盤となります水源地域対策の拡充強化を図りまして、水資源開発の積極的な推進を図ってまいりたいと考えております。 しかし一方、供給が計画どおりに進むといたしましても、水を使う側の需要の面におきましてもかなり思い切った施策を講じなければならないということで、私どもといたしましては、節水型社会を目指して水資源の有効利用の促進を図ろうということで、この面におきましても、雑用水利用の推進あるいは水の日、水の週間等における啓蒙活動、そういうものを実施しておりまして、総合的な水資源対策を進めてまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
○森下委員 そこで建設省にちょっとお伺いしたいのですが、水資源は何と申しましても雨が原料でございまして、太平洋高気圧とかまたシベリア高気圧が雪とか雨の形で脊梁山脈に当たりまして、これが雨となって各水系に落ちて、最後には海に流れる。この量が大体六千七百億トンと言われております。日本は非常に雨に恵まれた国でございます。その六千七百億トンと言われる降雨量の大体三分の一が大まかに見て蒸発するそうであります。それから三分の一が河川を伝って海に流れておる。これが、いろいろせきをつくったりダムをつくったりいたしまして、農業用水になったりまた飲料水、工業用水になって便利に使われておるわけであります。あとの三分の一が従来はいわゆる地下水となって、一つの資源として地下に蓄えられる。極端な例でございますけれども、元禄時代に降った雨が現在井戸水になってわいておると言われるくらい、地下水という資源は案外知られざるわが国の唯一の資源でございますけれども、案外これが等閑に付せられておるわけです。この三分の一の二千億トンにも及ぶ地下水をいかに利用していくかということが今後の水資源の大きな問題であると私は思います。 そこで、建設省の河川行政とか都市計画、また治山工事等を見てみますと、とにかくもうアスファルト、セメントを地表面に塗ればよろしい、河川にしても、りっぱな堤防の土をセメントまた石によって固めまして、降った雨は一滴も漏らさず川にほうり込んでしまえばよろしい、側溝、下水道を伝って川へ捨てる、そして海へ流せば事が済んだ、それが治水の一つの方向である。昔でございましたら資源として地下に蓄わえられたせっかくの三分の一の水というものを、できるだけ早く海に流そうというわけでございますから、治水上でも、同じ一時間に五十ミリ降りましてもはんらんするのは当然でございます。そして同時に、地下水はだんだん枯渇して、水道のないところでは井戸水にも事欠くし、また都市の冷房にいたしましてもすぐに水が切れてお手上げになる。だから、地盤沈下まで起こるのも、この恵まれた地下水をためる、いわゆる貯蓄するのといかに反対のことを治水行政とかまた建設省の行政の中でやっているか、とにかくアスファルトとセメントで飛行場のように全部表面を覆えばよろしいのだという考え方自身に私はいままでの行政の中で間違った点があったように思います。せっかく国の公共予算を出しながらこういう資源の蓄積をむしろ否定するような方向に持っていく、そして河川のはんらんが起こって大きな被害を及ぼしておるという点で、水に対する建設省のいわゆる治水対策、河川行政というものを私はもう少し見直して、水資源というものをいかにして地下に蓄えるかということも御配慮いただきながら、いわゆる近代化を図ってもらいたいと思っておりますけれども、建設大臣、また所管の局長さんでも結構でございますから、御発言を願いたいと思います。
○渡辺国務大臣 お答えします。 森下委員は造林、治山治水を大変勉強しておいでになるわけでありますが、ただいま地下水並びに水資源のことにつきまして非常に貴重な御意見をちょうだいしたわけであります。私どもといたしましても、水資源の重要性ということにつきましては十分意を用いて行政を行っておるわけでございますが、ただいまお話しのように、河川管理施設等がほとんどコンクリートかアスファルトになってくる、したがって地下水の浸透が非常に少ない。そういうことにつきましては、やはり将来そういうような観点に立ちまして検討をする必要があると私は考えております。開発の進行する流域におきまして洪水の急激な流出を抑え、あるいはまたそれを分散、蓄蔵する、あわせて水資源の涵養を図るということの重要性は、そういう意味におきましては十分認識をいたしておるつもりでございますが、いま申しましたような意味におきましては、さらに意を用いてまいりたいと考えております。 特に、流域の開発の著しい河川につきましては、宅地等の開発に当たりまして遊水地等も建設する、また洪水の流出を抑制するというような措置を講じておるわけでございます。また、水源地域におきましてもその荒廃を防止するために砂防事業を鋭意進めてまいる、あるいは治山を行う、多目的ダムを建設するということによりまして、洪水調節を行いまして流通の安定を図るというような努力をいたしておりますが、今後とも、私どもといたしましては、種々の水資源滋養策を図ってまいりたいと思います。 なお、モデル的でございますけれども、地下ダム等につきまして、地下水を貯留することにつきましてもいろいろいま検討いたしておるところであることを申し添えておきたいと思います。
○森下委員 そこで、水というものはいかにして地下で蓄えられるか、これも実はなかなかむずかしい問題でございまして、粘土質のような土壌でございます場合には非常に地下に浸透しにくい。地下に浸透する土壌の状況というのは、有機質が含まれておりまして、いわゆる森林の下にございます。土壌は森林によってつくられると言いますけれども、そのつくられた活力のある土壌が初めてスポンジのように適当に水を吸って、それを地下水として浸透せしめる、ここに土の問題が非常に大事になってまいるように私は思います。 この水の問題と森林、すなわち緑の問題、それから土の問題の三つがわが国の資源、これによって一億一千万の国民が生存できておるように極論してもいいと私は思うのです。りっぱな土壌があるから山が育ちます。また、りっぱな土壌があるから、この土壌が適当に水を保水いたしまして地下水として貯水される、こういうことにもなっておるわけでございます。また、その土壌をつくっておるのはいわゆる緑、森林によってこれがりっぱな土壌をはぐくんでおるということでございます。 そこで、森林それからりっぱな土壌、こういう地域は、もう御承知のようにいわゆる山村地域、過疎地域でございます。琵琶湖開発法案というものがございまして、琵琶湖の水を京阪神にいかに利用せしめるかというので膨大な金を琵琶湖の開発、いわゆる滋賀県の地域に投入しましたけれども、これはこれなりに評価されるのですが、こういう考え方を、全国の山村地帯、特に過疎地帯に対して思いをいたして、その地域のために政治の温かい光を当てる必要があるのではないだろうか。いわゆる水源地として水をつくり、水を守ってくれておりますそういう過疎地域、山村地域の発展を、三全総でもうたっておりますけれども、もっともっと具体化して、この方向に財政的な支出をすべきである、このように私は思っておるわけであります。 先ほど建設大臣は、たくさん多目的ダムをつくって水を確保するのだと言われましたけれども、ダムも大事でございますけれども、いわゆる土そのものも水を保水する一つのダムでございますし、森林そのものも、一本一本の木も緑のダムであって、それだけのダム的な効用を持っておるわけでございますから、そういうものを全部含めた場合に、いかに山村、過疎地域が大事であるか、都市の方々の生存のためにも大事であるかということは、もうすでにおわかりいただいておるわけでございます。 そこで、今年度でいよいよ過疎振興法はなくなる予定でございますね。この過疎振興地域は全国市町村の三四・一%を占めておりまして、千九十三団体、こういうふうに出ております。人口は日本の全人口の七・六%で八百四十二万人、面積は広うございまして国土の四四・一%、過疎対策は、いわゆる過疎法が昭和四十五年に十年計画で策定されまして現在までに約七兆七千百十三億円、こういうふうに見られておりまして、関係地方公共団体ではこの過疎債によって過疎地域の行政が非常に進んでまいったわけなんですが、これがなくなりますと大変なことになるわけです。山村地域、特に過疎地域が、この振興対策がなくなりますと、いま申し上げました水資源の問題、緑の問題、土の問題にしても、これは大変なことになると思います。河川行政も、やはり山村に人が住むことによって山が守られ、水も守られると言っても私は過言でないと思うのです。 そこで、過疎法の問題につきまして、これは国土庁ですね。過疎法はどうなるのですか、続いてやるのですか、またいままで以上にこの過疎法の精神を生かしてやるのですか、こういうことを実はお尋ねしたいわけであります。どうぞよろしく。
○四柳説明員 過疎法の問題でございますけれども、ただいま御指摘のように十年前に議員立法で制定されたといういきさつがございまして、明年三月末にこの法律が失効になるという状況にございます。そういう状況でございますので、私どもの方もこの法律が制定されました経緯もあるものですから関係方面と御相談をいたしておりまして、今後の対策の基本的な方向を検討中でございます。やはり十年前には過疎条件の進行を何とかして防げないだろうかという観点で考えておりましたけれども、十年たってみまして、関係地域の状況を見ますと、それなりの成果は上がりましたけれども、人口も減りまして、老齢化も進んでいる。そういう現実を踏まえまして、ただいま御指摘のように、とりわけ山村地域につきましては、過疎市町村千九十三のうちの過半が振興山村でございます。そういった点も考えまして、関係地域におきます公共施設の整備あるいは関係地域の住民の方々の定住条件の整備、そういったことをいわば振興法という形で新しい法律に盛り込めないだろうかということを検討中でございまして、それらの検討を関係方面の御理解なり御協力を得まして、いずれ次の通常国会に何らかの形で、これにかわるべき法律案という形で措置がなされるものと期待しておりますし、私たちもその方向に努力中でございます。
○森下委員 この過疎法、すなわち過疎地域対策緊急措置法、いま非常に前向きの御答弁をいただきましたので、ひとつ従来以上に山村また過疎地域の発展のために、唯一の資源でございます緑の資源また地下水、水資源を守るためにぜひお願いしたいと思います。 そこで、小さな問題になりますけれども、時間のある限りお尋ねしたいわけであります。 山村の経済、特に過疎地域の経済を守るために森林対策、これが非常に大事であると思います。現在、カナダとかアメリカ、また南方にわたってはるばると大きな船で外材が運ばれまして、これが国道、県道はもちろん、国産材を出すためにつくった林道まで通り山奥まで入っておる。これには木材引取税も何もかかっておらない。山の神様の山門までもが外材でつくられる。水がさかのぼるような、下流から上っていくような不思議な現象が起こっているわけでございます。山村に住まわれる方々は経済的に非常に不安定であって、また、こういう方々もせっかくの林道を伝わって都会に出てしまっているという変な現象が現在起こっているわけです。山村を守るのは、私は最後は人であると思う。優秀な人がだんだん流出して、こういう方々が将来帰ってくるとしても山村の生活は非常にできにくいというのが現状なんです。そういうことで、林業問題も非常に大事でございます。 特に住宅政策の中で、いまハウス55という住宅を建設省と通産省が提携してやっているようですが、とにかく鉄、紙、セメントで家をつくってしまおうということですから、昔は大体木造の家に鉄、紙、セメントをアクセサリーに使ったのですが、最近は鉄、紙、セメントの家に本質的な建築材料をむしろアクセサリーに使っておる珍現象が起こっております。そういうこともございまして、森林に対する不安が非常にできております。 この鉄、紙、セメントによって住宅をつくる、これも安ければ安いほどいいという一つの事情がございますけれども、木造住宅を奨励することによって、日本人の心というものは木の家に住むことで現在まで続いていたわけでございますから、そういう点でもひとつ御配慮を願いたいと私は思うわけでございますけれども、この問題はどのような方向でいっているのか、また、木造住宅についてはどのような御配慮がいただけているのか、これを建設省にちょっとお伺いしたいと思います。
○関口説明員 お答えいたします。 現在わが国で建設されております新設住宅の過半が、先生御指摘のとおり木造住宅でございます。こういう分野の住宅の質の向上あるいは価格の安定、これが非常に大事だというふうに私どもも認識いたしております。 このために、建設省におきましては、昭和五十二年度から、木造住宅在来工法の合理化といたしまして、構造改良案の検討であるとか、工程管理の検討、さらには不燃化工法の開発等を実施してまいってきたわけでございますが、一方、木造住宅の建設を現実に担われております、いわゆる大工、工務店の方々の技術水準の向上ということもあわせ考えなければならないと考えまして、それらの方々に対する研修等も実施しておるような次第でございます。今後ともこういう分野に力を注いでまいりたい、かように考えております。
○森下委員 ただいまの御答弁で結構なんですが、とにかく鉄、紙、セメントでやりますと大工さんから左官屋さん、全部お手上げになるのです。全部ユニットでががっとやれば事が終わりまして、電気屋さんとか鉄工屋さんが家をつくるようになりますから、木材だけではなしに、これに関連する建材屋さんももちろん、とにかく大工さん、左官屋さんという伝統的な技術者がはっきり言えば要らなくなるわけです。そういう点もひとつ考えていただかないと、社会問題になるような感じがいたします。 それから、ダムの問題が先ほど出たわけなんですが、ダムも調整ダムとか多目的ダムで、特に大河川は洪水調整等非常に大きな効果を上げております。 ただ、最近、この副作用と申しますか濁りの問題があちこちで出ております。とにかく山の崩壊と相まちまして沈でん槽としてのダムの機能と申しますか——従来は海が機能しておりまして、大洪水がありましても海の濁った水は大体三日ぐらいすればもとのとおりになったわけです。海の場合は海水ですからにがりがございまして、これがああいう土砂、特に微粒子を適当に沈でんせしめる機能があったわけです。それがダムの場合は真水でございますから、もちろんにがりもございませんし、いつまでたっても濁りが通年的に、一年じゅう消えないというような欠陥が出ております。常に死んだ水が下流に流れるものですから、魚もすみにくい、いわゆる山紫水明の水が明でなくなってしまったという例があちこちで見られております。だから、このダムの濁りについてどういう対策を持っておられるのか。雨が降らない、干ばつになってダムが干し上がった場合は、この微粒子が乾燥して風で吹き上がって黄砂風じんのようになりまして、山村で洗濯物が干せないという珍現象もあちこちで聞かれるくらい、ダムの効用はございましたけれども案外そういう副作用が出つつあるという点について、もう時間が余りございませんので簡単で結構です、一言お答え願いたいと思います。
○稲田説明員 お答えいたします。 洪水時、ダムに濁水が流入して貯水池が濁り、洪水後も長期化しているという現象が一部のダムで起こっております。この濁水の長期化現象と申しますのは、上流の地質の条件とか地被の条件、また比較的貯水量の大きいダム、それからまた、異常な降水があったというふうな場合に間々起こっておるわけでございます。 これら濁りの原因につきまして、各ダムによりまして種々状況が違うものでございますので、いろいろ調査をいたしておるところでございます。その対策といたしましては、濁度の分布に応じまして、できるだけ濁度の少ないところから選択して取水放流できるような施設を設けるというふうな指導も直接的には行っているところでございまして、もうすでに選択取水施設のできておるダムもあるわけでございますが、やはり濁りを防止するためには、貯水池への土砂の流入を防止しなければいかぬというのが基本的な考え方ではなかろうかということで、ダムの上流の砂防事業につきましては、私の方でも特に重点的に施工いたしまして水源地、山地の安定化を図るというのを基本的な原則として、あと選択取水等種々の方策を現在検討しておるという状況でございます。
○森下委員 それでは、地域的な問題で恐縮なんですが、私の徳島県に実は昔から三つやっかいな川がございます。一つは銅山川、それから宮内谷川、この二つは非常によくなったのですが、最後の飯尾川というのがいわゆる内水問題、湛水、冠水で非常に困っておる。 河川の方でもよくやっていただいておりまして、百トンの水をポンプアップするような大変な構想があるようなんですが、それよりも、むしろ堤防をカットしていわゆる自然流水による昔の霞堤のような考え方——霞堤をつくれとは言いませんけれども、大河川はダムができまして洪水調整ができておるわけですから、そういう方法で早くやる必要がある。 もちろんこれは飯尾川だけではなしに、全国的に——われわれが災害対策で回りましても、大河川の被害は案外ないのです。人畜が被害を受けるということは非常に少ないのですが、耕作物、農産物が湛水、冠水のために何日も水没して被害を受ける。それでポンプを据えつけてくださいと言いましても、金もかかるし案外効果が上がりませんから、もうちょっと堤防をカットして樋門をつくって自然流水するような方法がいいと思うのですが、その点について、これも簡単で結構でございます。
○稲田説明員 先生ただいま御指摘いただきましたとおり、内水の対策としましては自然排水に頼るというのを私どもとしても原則的にとっておるわけでございます。特に急流の河川等につきましては、土地の利用の実態等とも勘案しまして、霞堤方式等でやるのが得策であるというふうに考えております。 なお、低平地の河川につきましては、これもできるだけ水門等による自然排水というのを原則的にやっているわけでございますけれども、どうしてもそれだけでは排水できないような低平地があるわけでございまして、その部分につきましてはポンプ排水に頼らざるを得ないということで、飯尾川につきましてもすでに放水路等もやっておりますし、水門での排除も考えておりますが、やはりこの川につきましても一部強制排水のポンプによらざるを得ないということが若干あるかと思いますが、できるだけ基本的には先生おっしゃるような方針で処理するというのが現状でございます。
○森下委員 これで終わりますが、私は水の問題を中心にして両省に御質問申し上げまして御答弁いただいたわけなんですが、とにかく都市の上水道よりもむしろ山村の簡易水道の方が水道料金が高いのですね。これは非常に不思議な現象です。それから、先ほど申しましたように、外材が無税で山奥に入って林業地帯が非常に困っておるというような矛盾した現象が起こっておるわけです。 そこで私は、水源税というものを設けて、どうせ大蔵省は最近幾ら陳情しても、公団造林等のいわゆる治水とか治山関係に金を出し渋ります。だから、財源はむしろわれわれが見つけないといかぬわけですね。そのために、もっと外材に木材引取税ぐらいの率を掛けて、それを山村振興のために、また過疎振興のために使えばいいではないだろうか。また、水源税をいただいて、都会の人は本当に安い水道を現在使っておりまして、こういう水でも外国では飲めませんけれども、水道の水に氷を入れてそのまま飲めるわけですから、ガソリン税等でずいぶん税源を見つけておる時代でございますから、もうちょっと水源税とか外材に木材引取税くらいの税金を掛けることによってそれを山村僻地の振興のために回してもらいたい、そして水の確保を図ってもらいたいという考え方でございます。 最後に、簡単で結構でございますから、両大臣の水に取り組む姿勢を一言だけお聞かせ願いたいと思います。
○渡辺国務大臣 お答え申し上げます。 特に、河川あるいは利水、水対策に対しましては御承知のように特定財源がございませんので、今日までもいろいろとそういう問題が取り上げられ、検討されておりますが、いまだにそのようないい結論が出ておりませんことは非常に残念でございますが、今後とも、御趣旨のような意味におきまして、私ども検討してまいりたいと思っております。
○園田国務大臣 御指摘の水の問題でございますけれども、さっき局長も答えましたとおり、私どもは長期的に水の需給計画というものを立てて、今日各省庁の協力を得つつございますが、問題は三つあろうかと思います。まず、先生御指摘のとおりです。やはり水源をどう涵養していくかということが第一であり、そしてこの水をどう貯水をしていくのかということ、そして水を大事にすること、節水型社会というものを形成していかなければならないという三つの問題が大きな問題だと思いますけれども、御指摘がございました点については、私ども、鋭意ひとつ前向きの姿で検討さしていただきたいと思います。
○森下委員 終わります。
○井上(一)委員長代理 新村勝雄君。
○新村(勝)委員 最初に大臣にお伺いしたいのですが、住宅政策、特に住宅供給政策の基本的な方針についてまずお伺いをしたいと思います。
○渡辺国務大臣 ただいま住宅の基本的な対策についてということでございますが、私ども現在、御承知のように第三期住宅五カ年計画を実施いたしておるわけでございますから、その計画に基づきまして着実に推進をいたしております。ただ、最近、御承知のように非常に持ち家志向が強くなっておりますので、そういうような意味におきましては住宅金融公庫のあるいは貸し出しの限度額でありますとか、あるいは条件その他につきまして、あるいは先般来無抽せん方式等を採用いたしまして推進をいたしておりますと同時に、いわゆる賃貸につきましては、公営住宅あるいは公団の賃貸住宅、こういうものを進めながら住宅の需要に対処いたしてまいっておりまして、おおむね順調に推進をいたしておるというふうに考えておりますが、ただ、最近におきまして宅地の供給が非常に困難になっておりまして、やはり宅地供給を円滑に行うことによりまして地価の抑制も図られるわけでございますし、また、土地の供給が図られませんことには住宅対策には前進がないという意味で、特に宅地供給というものにつきましても意を用いてまいりたいと考えておる次第でございます。
○新村(勝)委員 いままでの住宅供給政策において住宅公団が果たした役割り、これはかなり大きいと思います。そこで次に、最近伝えられておる行政改革の構想と、それから住宅公団あるいは宅地公団、これらとの関係はどういうふうにお考えであるのか、お伺いをしたいと思います。
○渡辺国務大臣 私どもただいま住宅公団と宅開公団の統合、そして新しい公団を、いわゆる第四期住宅五カ年計画の発足いたします昭和五十六年十月ごろをめどといたしましてつくり上げたいというつもりで進めておりまして、その一環としまして、いわゆる住宅公団の賃貸住宅、これを希望者に対しまして払い下げをいたしたらどうかということを私が発言をいたしまして、これは非常に反響を呼びまして、また、非常に関心を寄せられておるようでございまして、いろいろ御希望の向きも実は多いように思っておりますが、このことにつきましては、私どもといたしまして、入居者に払い下げを強要するという気持ちは毛頭ございませんのでありまして、そういう希望の方に対しまして今後払い下げの道を検討いたしたいということでございます。そういうような意味におきましては、管理上の問題といたしまして、一棟単位でまとめなければなかなか管理上問題がありますことと、譲渡対象とすべき住宅のいかなるものを払い下げを進めるかという決定の基準あるいは譲渡の価格その他の問題につきまして十分技術的にも検討しなければならぬと思っておりまして、私は、近く発足を予定しております新公団の問題をただいま検討するために、事務次官を中心といたしまして委員会を構成いたしまして検討することにいたしておりますので、それとあわせまして具体的には検討してまいりたい、そして公団といたしましては、今後、なお質のいい賃貸住宅を建設するように進めてまいりたい、こういうふうに考えております。
○新村(勝)委員 従来、現在もそうだと思いますが、日本の住宅政策、特に住宅供給政策の根幹をなすものは、やはり低廉な賃貸住宅にウエートを置きながら、持ち家を同時に進めるということだと思いますし、現在においてもなお低廉な賃貸住宅の大量の供給ということは、これは非常に重要だと思いますが、いまの大臣のお話によりますと、この方向、政策に重大な変更を加えるというようなふうに受け取られるわけでありますけれども、これからは賃貸よりはむしろ持ち家を進める、現在手持ちの賃貸についてはできるだけ早く払い下げをしていくのだという、こういうお考えのようにもうかがえるのですけれども、その点はいかがでしょうか。
○渡辺国務大臣 ただいま申しましたように第三期住宅五カ年計画の方針に沿ってこれを進めておりますので、ただいま重要な変更をしようという考え方はございません。ただ、御承知のように、用地の取得等もなかなか困難になっておりますし、現実に相当な住宅建設コストがかかるわけでございまして、そういうような意味におきましていろいろ困難な問題が生じておることは事実でございますけれども、私ども鋭意努力をいたしておりまして、将来の問題としましては、先ほど申しましたような第四期住宅五カ年計画の発足に備えましてただいま審議会等にも御検討を願っておるわけでありますから、それらの結論を得まして、将来第四期の計画につきましては具体的に進めてまいりたいと考えておりますので、現在のところは根本的な、基本的な考え方の変更をしておることはございません。
○新村(勝)委員 次に、細かい点についてですが、これは住宅公団にお伺いをいたします。 公団のいわゆる空き家修理の費用の査定の問題でありますけれども、入居者が退去をする場合に、その入居中に住宅を汚損したあるいは損耗した部分についてこれを賠償、補償させるという規定がございますね。その査定の業務について、実際の実態は多くの問題があるようでございます。この査定の業務、それを進める上においての基本的な方針なりお考え方をまずお伺いしておきたいと思います。
○澤田参考人 お尋ねの件、いろいろ技術的にも細かい点がございますので、担当の有賀理事からお答え申し上げたいと思います。
○有賀参考人 お答え申し上げます。 私ども公団住宅を居住者の方々にお貸ししていく場合に、契約でもって、たとえば畳表とかあるいは建具とかその他小修理、こういったものにつきましては居住者において修理をしていただく、こういうような特約をしております。それからまた、居住期間中に居住者の責めに帰する事由によりまして汚損とか破損とかしましたり、また公団の方に無断で模様がえ等を行っておるような場合、こういった場合には、その点につきまして居住者の方に原状回復の義務を負ってもらうような仕組みになっているわけでございます。 そこで、私どもの住宅を居住者の方々が解除いたしまして退去する際におきまして、私どもは、そういった特約している修理の面、それから原状回復をお願いしている面、こういった点につきまして修理が行われていない場合、あるいは原状回復がされていない場合、こういった場合には居住者の方々に原状を回復するようお願いしておるわけでございますが、その場合に、みずからおやりになっても結構でございますけれども、居住者の方々が自分でやるのじゃなくて公団の方でやってくれというふうな場合には、その費用を算定いたしまして、その費用を居住者の方々からいただいておる、こういう仕組みになっておるわけでございます。 そこで、先生お尋ねの、退去する場合にいろいろ修理費その他をいただく方法がどんなぐあいになっているのか、こういうことでございますけれども、修理費の査定につきましては、居住者の立ち会いのもとでもって、それぞれ管轄する団地ごとに置いております管理主任が、具体の個所、相当な八十数カ所に及ぶところを細かく決めておるわけでございますけれども、そういう点につきまして点検、照合いたしましてやるわけでございますが、住まいの仕方によっていろいろと態様が違いまして千差万別でございます。したがいまして、その住宅の損耗の程度に応じましてそれぞれ規定の基準に従いましてお願いしておるわけでございまして、たとえば畳につきましても、これは新品に取りかえなければいかぬとか、あるいは裏返していいとか細かく見まして、そうして算定した費用をお願いしておるわけでございます。そして、居住者の方々に説明し判こをいただいて確定している、こういうような仕組みになっておるわけでございます。
○新村(勝)委員 この査定は管理主任がやるという規定のようでございますが、査定の基準が明確でないという問題があるようであります。そうして、この基準が入居者に十分理解されていないという点があるようです。そうして、この管理主任の主観的な判断によって安くなったりあるいはきわめて過酷である、こういうような状況がしばしばあるようでありますけれども、この基準について、これは「賃貸住宅空家補修実施要領」というのがあるようでございますが、この要領というのは運営の中でどういう位置を占めるのか、重みを持つのか、どういう手続でだれがこれを決めるのかということについて伺います。
○有賀参考人 ただいまお尋ねの実施要領は、これは公団におきまして本社から、総裁から各現地に通達しておる通達でやっておるわけでございます。 それで、先ほどお尋ねの、管理主任が、人によって違うのではないかというようなお話でございますけれども、査定すべき個所、それから査定に当たってどういう単位でやっていくかとか、どういう状況によく着目してやるかとか、そういったことにつきましては、その実施要領でもって各個所につきまして細かく定めておるわけでございます。 なお、管理主任によってばらばらにならないように、私どもとしましては、常に相当実務経験のある者を配置いたしておりますし、また、日ごろから管理主任の研修を行いまして、そのようなふうにならないように指導しているところでございます。
○新村(勝)委員 その基準が入居者に十分知悉されていない、また理解されていないという面があるようであります。 たとえばこういう例があるのですが、ある団地で管理主任がかわった場合に、前任者の査定が非常に甘かった、だからこれからは従来の二〇%あるいは五〇%増しで査定をしなければならない、こういうふうなことをそこの管理主任が言明しておるというような実態もあるわけでありまして、その基準の運用がきわめてあいまいではないか、こういうふうな印象を入居者に与えておるわけでありますが、その点についてはいかがですか。
○有賀参考人 先ほど来御説明申し上げておりますように、査定すべき個所につきましてはきちんと決められておりますし、また、その査定の単価等につきましては私ども、たとえば資材的なものにつきましては、普通の建築工事で行っている例にならいまして、建設物価等の基準にし、また、労務単価等につきましても三省協定による地域別の労務単価等を基準にいたしまして、毎年年度初めに本社で決めまして、そうして現場に通達いたしましてやっておるわけでございまして、その統一的な単価によりましてその費用を算出しておるところでございます。したがいまして、管理主任によって査定の単価とかそういうものがいろいろ変わるというふうなことはないと考えておるわけでございます。 ただ、少し御説明させていただきますと、退去した方々に実際にいただいておる費用が相当高いもの低いもの、いろいろございます。実は私も現場で何回か退去した後の住宅を見てまいりましたけれども、住宅の住まい方は人によって非常に千差万別でございまして、短期間でもこんなにどうして汚したかと思うような方もございますし、また、非常に長く住んでおりますけれども、よくきれいに使っておるな、こういう者もございます。したがいまして、その単価あるいは個所等は、先ほど来申し上げておりますように統一的なものであり、できるだけとにかく基準によってばらばらにならないようにかねてから研修等をやっているところでございますけれども、実際にはじいてきた最終的にいただくお金の額になりますと、非常に高いもの、低いもの、ばらばらでございます。ただ、全体として見ますと、たとえば五年以内の比較的新しい住宅につきましては、平均的には四万円程度でございますし、五年、十年、十五年と長い期間を経過した住宅でも平均的には八万そこそこでございますので、全体としての金額としては、私ども、そう高いものにはなっていない、こういうふうに考えている次第でございます。
○新村(勝)委員 いま言われることは当然のことでありますが、その運用に当たっては、その査定の基準が入居者に十分説明されていない。空き家修理費負担額請求書というのがつくられるわけですけれども、そこには畳は何畳で単価幾ら、賠償金は幾らというようなことが記入されるだけであって、その積算の基礎あるいは内容が十分入居者に、退去者ですかに説明されていないわけです。そのために、しばしばトラブルが現地では起こるし、また、請求をされても納得できずに、半ば強制的に徴収をされるという、住宅運営上好ましからざる事態が現地には非常に多いようであります。入居の期間によっても違うのでしょうが、七年程度で十二万六千あるいは十三万という程度の徴収をされるわけでありますけれども、その内容が明示をされていない、納得が得られていないという事態について、これは今後どのように改善をされるお考えであるのか伺います。
○有賀参考人 先ほど御説明申し上げましたように、査定に当たりましては入居者の方の立ち会いのもとで査定いたしまして、そして、かつ、そこでもってでき上がったものにつきまして御説明して、そして納得していただきまして承認、判こをいただいて確定しておるわけでございますので、私ども、現地におきましてそういう説明をしてやっている、そういうように考えておりますけれども、もし仮にどこかそういう先生がおっしゃられるような不十分な点があるとすれば、今日までいろいろ、先ほど来申し上げたように研修その他やりまして、十分納得のいくように努めてまいったところでございますけれども、なお一層その向きを現場にも指示いたしまして、そういう方向で処理していくようにいたさせたい、こう思っております。
○新村(勝)委員 たとえばこういう例があるのですね。ある人が入居をして三カ月で出ていったというような場合に、この人の家賃は二DKで一万六千円だそうでありますけれども、この人が三カ月入居して出ていった、その出ていくときに空き家修理負担額を五万円請求をされたというのですね。この人の月の家賃は一万六千円でありますが、この人の三カ月の入居の損耗、汚損に対して五万円、しかも、そのときの状況は明らかに入居者の故意または過失によって損傷したということは何一つなかった、こういう状況のもとで三カ月で五万円の請求をされたという事例があるわけです。そうしますと、一万六千円の家賃を払っていたわけですけれども実際にはこの人は三万二千六百円以上の家賃を払ったと同じ結果になる、こういう実態があるわけでございまして、これはまさに低所得者の住宅政策としては過酷そのものだと思うのです。こういった実態があるわけですけれども、どうお考えでしょうか。
○有賀参考人 先生がいまおっしゃられました実態につきましては、私どもは具体的に聞いておりませんので何とも言えませんけれども、先ほど来申し上げておりますように、現場におきまして居住者の方々に説明しながら査定しておるわけでございますし、居住者の責めに帰すべきものは何もないというふうなときには取らないはずでございますので、三カ月という期間は短いといたしましても、その間に、いま具体的には承知しておりませんが、そう査定さるべき個所等があったのではないかと思っております。もし仮に何か実情とそぐわない点がありましたら、また調べさせていただきたいと思っております。
○新村(勝)委員 もちろんこの場合には、特に目立つような故意または過失による損傷は何もなかったわけでございます。そうしてこの空き家補修の実施要領によると、明らかに退去者の故意または過失によって起こったものについてだけ徴収をする、こういうことですね。ところが、実際の運用はそうではなくて、ほとんど一般的に経過した年数等によって一定の基準を設けて徴収をしているという実態があるようでありますけれども、その点はどうでしょうか。
○有賀参考人 私どもは実態を見まして、故意過失または管理者としての注意義務違反というような場合にいただいているわけでございます。具体的な事例がもしございますれば、私ども、調査してみたいと思っております。
○新村(勝)委員 具体的な事例について後でお知らせをしますので、十分検討願いたいと思います。 それから問題なのは、この査定の基準が明示をされていないということ、少なくとも入居者には十分知らされていないということが一つでありますけれども、その査定の客観性、あるいは査定のある意味では権威といいますか、こういった点でも非常に疑問が多いわけであります。規定によると、公団の管理主任が査定をするということになっておるようでありますけれども、実際には団地サービスの職員が来まして、団地サービスの職員が管理主任にかわって実際の業務をやっておるという例が非常に多く、一般化しておるようですね。団地サービスというのは公団の仕事をする会社ですから、その仕事に携わる会社の方で査定をして値段をつけて、そして仕事をするということでは、これは全く不合理なわけでありますけれども、そういう実態が一般化をしておるようでありますが、御存じですか。
○有賀参考人 前段の、なかなか居住者の方に周知していないという点でございますが、先ほど私、冒頭に御説明申し上げましたように、居住者に修理をしていただく面につきまして、細目につきまして契約後居住者の方々に一覧表を渡しまして、こういう部分につきましては居住者の負担になりますからというのを渡しております。 それから、いま後段の御質問の団地サービス云々というお話でございますけれども、先ほど来御説明申し上げたとおり、査定は管理主任がやっているわけでございますので、公団においてやっているということでございまして、団地サービスにやらせているということは私はないと考えております。
○新村(勝)委員 戻りますけれども、負担額の請求書は、その結果の数字だけを記載をして渡されるのであって、その基準なり査定の内容についての説明がほとんどないということですね。 それから、団地サービスでやっておるというのは、事実がそうなんですよ。事実がそうですから、そういう実態を御存じであるかどうかということを伺ったわけです。
○有賀参考人 具体の場合には、そこで居住者の方々に承認していただいて判こをいただくわけでございますので、御質問があればその点で説明しているというふうに考えております。 それからもう一点、団地サービスの件について実態はどうかということでございますが、私ども現地からそういうふうなことを聞いておりません。ただ、団地サービスの方で後で工事をいたしますので、各戸といいますか、そういうところに下見等に行く場合があるというふうには聞いておりますけれども、査定については公団の方でやっているように聞いております。
○新村(勝)委員 それは、たてまえは管理主任がやることになっているでしょうけれども、実際には団地サービスがやっておるという実態がございますので、これを十分調査を願いたいと思います。 それから、これは会計検査院にお伺いをしますが、こういう入居者の負担になるような問題、これは入居者の直接の経済的な負担になるわけでありまして、その運用のいかんによって大変な利害関係があるわけでありますが、こういう公団の運用の問題について検査院としては監査をされる、あるいは指導をされるということはございますか。
○肥後会計検査院説明員 ただいまの問題は査定の問題でございまして、われわれが検査に行くときにはすでに全部でき上がっておりますので、その査定が正しかったかどうか知ることは非常にむずかしい問題でございますが、いろいろお話もございますので、公団の方からいろいろ事情を伺ってみたいと思っております。
○新村(勝)委員 次に団地サービスの問題でありますが、団地サービスは公団が出資をし、一部その株式は公開をしているようでありますけれども、ほとんど公団の仕事を独占的に実施をしておる団体のようでありますが、その仕事の内容によっては下請をさせるというようなこともあるようです。しかし、それが競争入札ということではなくて、ほとんどこれまた独占的に一定の仕事を一定の業者にさせておるような実態があるわけでありますけれども、この団地サービスの運用について、これまた入居者の間で多くの不満があるようであります。それらの実態を御承知であるかどうか伺います。
○有賀参考人 団地サービス株式会社は、昭和三十六年以来公団の住宅管理の補助機関として設立された会社でございます。したがって、公団の管理的な業務の多くのものを団地サービスに委託なり請負なりをさせている部分がございます。それからまた、おっしゃられますように、団地サービスが直接やるものもございますし、通常の仕事の例にならいまして下請させているものもあると考えております。 私ども団地サービスに対しましては三分の二の出資をしているわけでございまして、そういう意味で、常に団地サービスについて、居住者に対するサービスをモットーとするように指導しているところでございまして、設立の趣旨に従って業務を行っている、こういうふうに思っておる次第でございます。
○新村(勝)委員 次に、土地問題についてお伺いをいたしたいのですが、いま建設省では用途地域の線引きについて再検討といいますか、市街化区域の拡大をお考えになっておるということでありますけれども、この線引きの問題についてどのような方針でございますか。
○渡辺国務大臣 お答えします。 線引きの見直しの基本方針でございますが、都市計画法におきます市街化区域及び市街化調整区域の区分につきましては、おおむね五年ごとに実施をされる都市計画に関しまする基礎調査の結果に基づきまして見直しを行うことにいたしております。現在、当初決定から五年以上経過いたしました都市計画区域につきまして線引きの見直しを進めておるところであります。 今回の見直しに当たりましては、新たに市街化区域に編入するものにつきましては、宅地供給促進の観点から、公共施設の整備の見直し等勘案しながらやっておるわけでありまして、原則といたしましては、地方公共団体、公的機関が開発事業を実施する予定の区域、また、地域振興を目的といたしまする大学、工業団地、流通団地の開発事業等の実施が予定されております区域、土地区画整理事業等、法律に基づきまして市街地開発事業の実施を予定しております区域、計画的な開発が行われることが確実な区域でありまして、都市の健全な発展と良好な宅地の供給に資するというふうに認められます区域、これらを市街化区域に編入するように指導をいたしておるわけであります。 特に、良好な住宅宅地の供給が非常に大切な課題となっておる大都市地域につきましては、今後とも計画的な住宅宅地供給に資することを重点といたしまして対処いたしてまいることとしております。良好な住宅宅地供給に直接つながる地区については、市街化区域への編入または開発許可について弾力的に対応いたしまするように極力指導をいたしておるところであります。
○新村(勝)委員 市街化区域、調整区域の区別は、有効な効率的な財政投資をする、そして良好な住環境を早くつくっていくということであると思いますけれども、この線引きが住宅供給に与えた影響、その成果、そういうものについてどういう評価をなさっていらっしゃいますか。
○小林説明員 ただいま大臣からお答え申し上げましたように、線引きの見直しにつきましては、主として住宅宅地の供給促進という観点からこれを行うように指導をしておるところでございまして、ただいま進行中でございますが、全体としまして約五%程度の市街化区域がふえてきております。 そこで、これが宅地供給にいかなる影響を及ぼすものであるかということでございますが、一般的に申しまして、御承知のとおり、市街化区域は優先的に市街化を促進すべき区域ということでございまして、逆に調整区域におきましては、原則的にこの開発を抑制すべき区域ということになっておるわけでございます。したがいまして、市街化区域の拡大は、これによりまして住宅宅地の供給を含む市街化の促進に寄与するものであるというふうに考えておるわけでございます。 なお、一般的に申しまして、これがどのような影響を具体的に与えておるかということでございますが、私どもの方では、特にその点に関しての調査はいたしておりませんけれども、国土庁の地価公示等のための調査結果等を見てみますと、マクロ的にではございますが、宅地の需給がバランスしておるところは比較的地価の値上がりは少ない。また逆に、需給がきわめてタイトでございまして、供給が相当不足しておるという大都市地域等におきましては、全国平均よりも地価の値上がりがやや高いという傾向が見受けられるわけでございまして、そのような点から申しましても、宅地の供給を拡大するための前提条件であります市街化区域の拡大が、宅地の供給、ひいては地価の安定に効果があるものである、こういうふうに考えておるところでございます。もとより、宅地供給が線引きの拡大のみに依存すべきものとは考えてはおりませんわけでございまして、特定の要件のものにつきましては、調整区域における開発の許可による宅地供給の促進という手法もあわせてこれを推進しておるところでございます。
○新村(勝)委員 市街化区域の拡大によって住宅用地の供給が促進をされるというその因果関係の説明が大変不十分なようであります。市街化区域が拡大をされても、これは必ずしも宅地供給にはつながらない、そういう見方なり、そういう要因が十分ございます。そして、市街化区域の拡大によって、むしろ地価の高騰を促進するという面の方が大きいのじゃないか、こういう有力な見方があるわけであります。そういう中で、供給の促進に確信がない、確たる根拠もないままに市街化区域の拡大をすることは土地価格の高騰を招き、前のような土地インフレの原因になる心配があるわけでありますけれども、この点についてのお考えはいかがでしょうか。
○宮繁説明員 お答えいたします。 ただいまお話しのように、市街化調整区域の土地を市街化区域に編入いたします場合に、確かに宅地化の可能性が高まりますし、そういたしますと地価の値上がりの現象につながるではないかというお話でございますけれども、市街化区域に土地が編入されますと、やはり交通機関、地下鉄とか道路整備等もその地域で行われますし、あるいは学校、公園等の公益的な施設の整備も進んでまいります。そういう意味で土地の品質が高まりますし、土地の実質的な価値が向上してまいります。当然それを価格に反映するということで、地価が高くなるという現象が生じます。しかし、これは経済現象に伴う一つの現象でもございますけれども、もう一つ地価が高くなる現象がございまして、これは四十八年、四十九年に経験いたしましたように、投機的な土地取引に伴います地価の異常な上昇でもございます。こういった二つの価格の上昇面が考えられます。この場合に開発利益を吸収するという問題が生じますけれども、現在、直接開発利益を吸収する手だてがございませんので、やはり税制を通じてこういった開発利益を吸収していく。そのためには、御承知のように、固定資産税、都市計画税あるいはまた土地を譲渡いたしましたときにかなりの重課税を課しておるような現状でもございますし、もう一つの異常な地価の投機によります高騰につきましては、国土庁ともいろいろ相談いたしておりますけれども、国土利用計画法に基づきます土地の取引の届け出制度、あるいはまた土地の投機を対象とするような融資を自粛する、こういうようなことで対処いたしまして、土地の価格の動向につきましては、今後とも十分注意を払って、そういうことのないようにしていきたいと考えておる次第でございます。
○新村(勝)委員 むしろ宅地の供給を増加すると同時にやはり重要な問題は、地価の高騰を抑えるということではないかと思います。そういった観点からして、市街化区域をふやすということはその要請に逆行する施策ではないかというふうに考えられるわけでありまして、現在の線引きはそのままにしておいて、調整区域の中の宅地適地が相当あるわけでありますから、これを一定の条件のもとに開発を許すということの方が低廉な宅地の大量供給にははるかに役立つのではないかと思います。しかし、法の趣旨から言いまして、調整区域を乱開発することはもちろんいけないわけでありますから、その開発に当たっては、公共団体に限るとか、あるいは厳重な条件を付することは言うまでもありませんけれども、そういう公的な開発を調整区域の中で進めるというお考えはお持ちですか。
○宮繁説明員 先ほど大臣、都市局長からも御答弁申し上げましたように、調整区域の中から開発が計画されておりますものとか、非常にいい立地条件の土地であるとか、そういったものを市街化区域に編入いたしますことも宅地の供給につながると考えておりますけれども、ただいまお話しのように、調整区域におきましても開発適地もございますので、こういった面につきましては、開発の許可につきまして弾力的な運用を図って宅地の供給を促進していきたいと考えております。 ただ、公的主体がすべてをやるということもなかなか大変でございますので、大規模な宅地開発につきましては、公的な主体で実施をさせたいと思っておりますけれども、やはり民間デベロッパ一につきましても開発許可等の対応で事業を推進するような方策もとっていきたいと考えております。
○新村(勝)委員 市街化区域の開発についてのお考えがどうであるかというお尋ねをしたわけですけれども、これから新しい考え方に立って、従来と違った調整区域を積極的に開発をするお考えがあるかどうかということです。
○宮繁説明員 調整区域の開発につきましても、二十ヘクタール以上のまとまった土地であり、立地上、適切なものにつきましては積極的に開発許可を進めるように都道府県等を指導してまいりたいと考えております。
○新村(勝)委員 この方を積極的に進めれば市街化区域の拡大は必要がなくなると思いますけれども、それとの関連を伺いたいと思います。
○小林説明員 先ほどもお答え申し上げましたように、御承知のとおり、市街化区域は優先的に市街化を促進すべき区域ということで線引きが行われておるわけでございまして、やはり法律の趣旨に従いまして、第一義的には従前の方針どおり市街化区域内における都市施設の整備、あるいは宅地開発に関しましてこれを促進するための関連公共施設に対する助成等々さまざまの手法、あるいはまた補完的に、税制によりますところの宅地供給の促進等々の手法を駆使しまして、まず市街化区域内における宅地供給、市街化を促進するということが原則であろうと私どもは考えておる次第でございます。
○新村(勝)委員 しかし、市街化区域はいま土地がどんどん上がっているわけです。いま市街化区域をさらに拡大しても、その拡大した地域は土地が上がるだけであって量的な宅地の供給増にはならないで、しかも地価の高騰はどんどん続くだろう、こういう心配があるわけです。ですから、地価の高騰を抑えてしかも宅地の量的な供給をふやすには、市街化区域の公的な開発以外にはないんじゃないかと思うわけです。 ところが、現在、公的な一定の条件のもとでは許すとおっしゃっておりますけれども、地方公共団体でさえも調整区域では開発ができないわけです。住宅の建設ができなくて、公営住宅の割り当てがあっても消化できないというような団体も出ておるような実態でありますので、いままでのそういう方針なり発想なりを変えていかなければならないのではないかというふうな気がするわけでありますけれども、その点について伺いたいと思います。
○小林説明員 市街化区域に編入した場合に地価が高騰する、あるいは市街化区域内の土地につきまして地価が上がるだけでなかなか供給が促進されないという御意見でございますが、先ほど計画局長からも申し上げましたように、地価の上昇につきましては、実需に基づくものと仮需に基づくものがある。仮需に基づくものにつきましては、現在、国土法によりまして有効な規制が行われておるというふうに私どもは考えておるわけでございまして、値上がりがあるとしましても、これはやはり需要に対する供給の不足という需給のアンバランスから生じておるものであるというふうに考えられるわけでございます。したがいまして、この解決策は、何と申しましても、不足しておるところの供給を促進するということに尽きるのではないかというふうに私どもは考えておるわけでございまして、供給促進のための手法としまして、先ほど申し上げましたようないろいろな手法を用意しまして積極的に努力しておるということでございます。 なお、宅地の取得が非常に困難な理由が御指摘のように価額高騰という関係からであるかどうかという点につきましては、これはまたいろいろ見解もあるように私どもは思っておるわけでございまして、市街化区域内の農地の所有者が宅地としてなかなかこれを供給してこない、宅地市場に土地所有者の持っておる農地、主として農地でございますが、これが出てこないという理由は御指摘のような理由もあるいはあるかもしれませんが、むしろそれ以外のさまざまの理由に基づくものではなかろうか。この辺で税制その他によるところの宅地供給の促進策あるいは関連公共施設整備等に対する助成策等々の手法を必要と認めて私どもがいろいろ努力しているゆえんであるというふうに御理解を願いたいと思うわけでございます。
○新村(勝)委員 いま税制というお話が出ましたけれども、税制の緩和によって土地供給を図るということは、これは全くの愚策ではないかと思うのですね。それよりはむしろ総合的な供給の促進を図るということ、その一つは調整区域の土地の利用ですけれども、これを考えないで税制の緩和を考えるということは全く本末転倒というか、間違いではないかと思います。そして、仮需が起こると言いますけれども、仮需が起こるのは、これは市街化区域の中で仮需が起こるわけであります。調整区域の中では仮需は起こりようがない。むしろ地価が下がっておるわけでありますから、そういうことで市街化区域を拡大することはむしろ仮需を促進するという一面もあるんではないかと思います。そうではなくて、やはり仮需を抑えながら有効な宅地の供給を図るのであれば、先ほどから申し上げておるような調整区域の中の有効利用を図るという以外にないんじゃないかと思いますが、その点いかがでしょうか。
○小林説明員 繰り返しの御答弁になりまして恐縮でございますが、先ほども申し上げましたように、線引きの拡大が仮需の増大につながるというふうには私どもは考えてはいないわけでございまして、仮需につきましては、国土法の運用あるいは短期譲渡所得に対する重課というふうなさまざまな手法によりまして現在厳重に抑え込まれておるというふうに考えられるわけでございます。したがいまして、あくまで価額問題は実需に基づくものであり、実需に基づくということは供給が著しく不足しておる、地域的に著しく不足しておるということであろうかと思いますので、何といたしましても供給を拡大する。これは第一義的には市街化区域内において供給を拡大する。もちろん、御指摘のように、調整区域における一定要件下における開発許可、この手法も必要に応じあわせ用いることによりまして供給の拡大が何と申しましても地価の安定に寄与する最大の手法であるというふうに私どもは考えておる次第でございます。
○新村(勝)委員 仮需は起こらない、それに対しては税制で抑えておるとおっしゃいますけれども、その抑えておる税制を今度緩和するということじゃないんでしょうか。そうだとすると、これはまことに困るわけであります。それから、仮需が起こらないとおっしゃいますけれども、市街化区域にすればそこは地価が上がるのであります。一つの地域を新しく指定をするということはそこの地価が上がるような条件をつくるわけでありますから、これはどんどん上がります。したがって、地価が上がるという見込みの中に仮需要が起こるわけであって、地価が上がらないところには仮需要は起こるはずはないわけでありますから、いまのお考えはちょっとおかしいわけでありますし、それを抑えている税制をさらに緩和をされるということを伺っておりますけれども、そういうことじゃないですか。いまの土地税制を緩和するという、こういう方向だというふうに伺っておりますけれども、緩和するのではなくてもっと強化するんですか、どっちなんですか。
○宮繁説明員 お答えいたします。 土地の税制につきましては、長期の保有をしておりました土地を譲渡した場合の課税につきまして、現在は二千万円までが二〇%、二千万円を超えます分につきましては四分の三の総合課税というふうにきわめて重い税が課されております。そこで、この税制が適用されましたのは昭和五十一年でございまして、先ほどもお話いたしました四十八年、四十九年、日本のあらゆる地域であらゆる種目の土地が異常に高騰いたしまして、これに対します異例の臨時の措置として、いまのきわめて重い課税が実行されてきたわけでございます。このことによりまして土地の売買がかなり抑え込まれまして、取引件数等も減ってまいっております。土地の流動化ということ、社会の経済、文化等の発展に伴いまして土地の利用が変化していくことが必要でございまして、これが固定化されますことは大変問題があると私どもは考えております。そういう観点から、先ほど来お話しになっております仮需あるいは投機的な土地取引によりまして不労所得を得るという場合の、短期間に所有しております土地をすぐ転々売買するという場合につきましては、現在四〇%の分離課税かもしくは二〇%の総合課税という非常に高率の税が課されるわけでございますけれども、この枠組みはそのまま残しておきたい。短期の譲渡所得税につきましては現在の重課税をそのまま残す。長期保有のものにつきましては、先ほど申し上げましたように、社会の進展に伴いまして土地の流動化が必要であるという観点から、二分の一の総合課税という、いわば本則的な課税方式でございますけれども、それに返してもらいたいというのが私どもの要望でございます。
○新村(勝)委員 その論議は、時間でありますのでこれで終わりたいと思いますが、ただ一つお願いしたいのは、先ほどから、調整区域の中でも十分弾力的に運用するとおっしゃっておりますけれども、現在は、市町村の段階では、調整区域の中の開発は全く許されておりません。このために非常に困っておるわけです。かなり宅地に適した土地であっても、調整区域であるために公営住宅ができない、あるいは市の政策的な宅地供給ができないということがあるわけであります。この点については、もっと簡便に調整区域が開発できるような措置をぜひひとつお願いしたいと思うのですが、いかがでしょうか。
○渡辺国務大臣 ただいまの、調整区域の中の適地を宅地に極力供給できるようにしていくということは大事なことでございますが、結局そういうことにいたしましても、いろいろ公共関連施設その他経費も要るわけでございますので地方公共団体が進んでやらないという傾向のあることも事実だと思います。したがって、私どもといたしましては、公共関連施設の整備に対しまする補助、今年度は六百億でございますが、そういうようなものも含めまして、極力そのような方向でお進め願うように努力をいたしたいと考えておるわけでございます。そういうような意味におきまする調整区域内の宅地の転用と申しますか、あるいは市街化区域内におきまする農地というものが極力宅地に転用されるようにするというようなことも含めまして、宅地供給を極力推進してまいりたいと思います。 いま税制のお話がございましたけれども、私どもは、そういう調整区域内あるいは農地等におきまする宅地の供給あるいは再開発、あるいは現在ございます国鉄その他関係公共用地等も極力これらに活用していくというようなものを含めまして、総合的な政策の一環として税制も取り上げてまいりたいというふうに考えておりまして、昨年はある程度税制問題も取り上げましたけれども、残念ながら優良宅地の条件が非常に厳しくなっておりまして、これでは実際に実効は上がらなかったのも事実でありまするし、二千万以上の譲渡につきましては四分の三ということで、ほとんど取られてしまうということであれば、処分してもいいという気持ちはございましても、現実に処分に踏み切ることはなかなか至難であろうということも私ども想像できるわけでありますから、それらの問題につきましては、総合的に宅地供給が促進をされますように今後とも努力をいたしたい、こういうつもりでおるわけでございます。
○井上(一)委員長代理 この際、午後一時まで休憩いたします。 午後零時十五分休憩 ————◇————— 午後一時四分開議
○高田委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。井上一成君。
○井上(一)委員 私は、欠陥住宅については少し後に譲ります。その前に、まず下水道関係についてお伺いをしてまいりたいと思います。 まず建設省に、下水道整備の意義というものについてお尋ねをしたいと思います。
○小林説明員 下水道の整備は、第一には国民の良好な生活環境の確保という点が重要な目的の一つでございます。いま一つは公共性水域における水質の保全ということにあろうかと思います。私ども、おおむね以上のような二つの観点から整備の促進に努めておる次第でございます。
○井上(一)委員 端的に言って国民生活の環境を保全していく、なおまた、水質保全の上で下水道整備は最重要課題である、こういう認識はお互いに同じでございます。 では、現状はどのような状態であるのか、とりわけ第四次下水道整備五カ年計画の実情についてお答えをいただきたいと思います。
○小林説明員 現在第四次下水道整備五カ年計画の第四年度目でございます。四次の五カ年計画は予備費を含めまして総額七兆五千億でございまして、今年度末における累計進捗率は総事業費で七一・三%、また処理人口普及率から申しまして約三〇%になる見込みでございます。
○井上(一)委員 進捗率が七一・三%、普及率が三〇%ということですが、当初計画目標では、五十五年度末というのでしょうか、一定の普及率はどれくらいの率に置いていらっしゃったのですか。
○小林説明員 計画策定当時の目標普及率は四〇%でございました。
○井上(一)委員 現状は目標率から非常におくれをとっているわけです。達成困難であったというその原因がどこにあるのかということを建設省はどう受けとめていらっしゃるかを聞かしていただきたいと思います。
○小林説明員 いろいろあると思われますが、おおむね二つに集約されると考えております。 一つは、処理場に重点的な傾斜的な投資を行ってきたということでございます。このために金額的には相当進んでまいりましたけれども、パイプの方、管渠の方が処理場の進展度に比べましてややおくれておるという点があろうかと思います。 いま一つは、計画策定当時に一応読み込んではおりましたけれども、諸資材その他の物価の上昇というふうなことであろうかと思っております。
○井上(一)委員 私は、さらに抜かしてはいけない原因がある、こういうふうに思うのです。具体的に、現行の国庫補助対象の範囲が非常に線的なものである、いわゆる幹線に片寄っている、こういうことですね。いわゆる幹線的な管渠だけに、具体的には六百ミリ以上しか補助対象の範囲に入れない、こういうことが下水道の整備がおくれている一つの大きな原因ではないだろうか、こういうふうに思うのです。御承知のように、六百ミリと言えば大都市においてはそれなりの効果をあらわしますけれども、中小都市においては現実の問題として六百ミリというのは非常に限られてくると思うのです。そういう意味で面的整備を進めていかなければいけないという私なりの見解を持っているわけです。枝線管渠についてはほとんどが地方自治体の独自の財源でやり繰りをしていっている、こういうことなのですね。補助対象に入っていない、こういうことをやはり見直していくべきではないだろうか。このことについて、私は、少なくとも三百ミリ以上は国庫補助対象の範囲の中に入れていくべきではないだろうか、こういうふうにも考えるのですが、大臣の所見をここで承っておきたいと思います。
○渡辺国務大臣 御承知のように、下水道の普及ということにつきましては、いま御説明いたしましたように努力をしてきております。 特に、施行いたします地方公共団体の負担が非常に重いということで、皆様のいろいろな御指摘がございますけれども、私どもといたしましては、いまお話をいたしましたような、補助対象というものは限定をしておりますけれども、起債その他のあらゆる面を通じましてそれらの財源対策につきましてもできるだけの努力をしておるわけでございますが、お話の件につきましては、ただいま直ちに実施するということは非常に困難であろうかと思いまするけれども、今後ともそれらの問題が順調に推進できまする意味におきましてはできる限り検討してまいりたい、かように考えております。
○井上(一)委員 大臣、補助率の問題等についても今後の検討課題の中にということですけれども、現実には、処理場の補助率は三分の二なのですよ。ところが、下水道の補助率は十分の六なのです。やはり少なくとも処理場並みの三分の二にするとか、私がいま申し上げたように、面的整備を図るためには、枝線に近いものも含めて、口径を三百ミリ、いまの六百ミリをもう少し現状に合った整備計画に国の補助対象を広げていくべきではないだろうか、こういうことを考えているわけです。 さらに、起債条件は現状でいいのだろうかと思うのです。下水道の耐用年数というのでしょうか、そういう一定の年限をどの辺に置いていらっしゃるのか。これは大臣でなくても結構ですから、ひとつ答えてください。建設省は耐用年数をどれぐらいに置いていらっしゃるのか。
○小林説明員 処理場と管渠の補助率の差でございますが、御承知のとおり、処理場は管渠に比べまして相当巨額の投資を必要とするわけでございます。しかも着工しましたならば集中的にこれを完成しなければならぬ。これは金利その他の問題もございまして、後々の維持管理も影響を及ぼす点があるわけでございまして、そのような理由から、着工したならばなるべく急いでやらなければならぬ。投資が巨額であり、かつ、なるべく短期間にこの完成が要求される、こういうふうな点から、自治体の負担等も考慮しまして、補助率を管渠に比べて高くしてあるということでございます。管渠につきましてももとより、なるべく急いでやって普及率を高めるべきは当然でございますけれども、いろんな事情から必ずしも一斉に管渠に転回するというわけにはまいらない場合も多くございますが、ただ、これは計画の管渠が全部できあがらなければ使い物にならぬというわけじゃございませんので、緊急度の高いところから財政事情その他を勘案しまして逐次やっていく、そういう点が一つございまして、それからいま一つは、建設費自体が処理場に比べまして相当これは安いということになるわけでございまして、この辺の理由から補助率に差をつけてあるというふうに私どもは考えております。 それから耐用年数についての御質問でございますが、ただいまちょっと手元に資料を持ち合わせておりませんので、後ほどまたお答え申し上げます。
○井上(一)委員 三分の二を補助した処理場が、より効率的に一〇〇%に近い効果を出すためにも、やっぱり面的整備をどんどん図っていかなければいけないと思うのです。ただ処理場だけに重きを置くというそういう考え方では、下水道整備というのはむしろ線的なものだけが先に進んで、実際の国民の生活に、より多くの人たちがその環境整備に潤いを感じるということにならない。いまの六百ミリ以下を対象にしないという物の考え方は、むしろ現時点では非常におくれた発想、おくれた考え方だ。だから、ここでもう一度、すぐに三百ミリという私が提示した口径は別にして、六百ミリをさらに下げていく取り組みをするのかどうか、それを聞かせていただかなければいけない。 さらに、起債条件ですけれども、私は償還期限をもっと延長せよ、現行の二十五年をできれば四十年ぐらいにすべきだということですね。もう一つは、起債の充当率等についても、現行はたしか補助対象の八五%だと思うのです。やっぱり単費持ち出し、市費がそれに一五%なら一五%の持ち出しがあって、そしてこれはやっぱり長期な社会資本投資ですから、そんなことを考えれば、地方財政というものの非常に苦しい中でそれぞれの自治体が取り組もうとしている環境整備をより促進をしていこうとするのか、むしろ苦しい地方財政を一つの理由に後退を余儀なくされていくこういう現況を続けようとしているのか、私はここにあると思うのです。そういう点について、本当に建設省はこのことについて真剣に検討を加えるべき時期が来ているということを強く私は申し上げたいわけであります。このことについて再度お答えをいただきたいと思います。
○小林説明員 まず補助対象率拡大の問題でございますが、これは先般、今年当初から第四次の下水道財政研究会におきまして自治体を含む各界の学識経験者にお集まりいただきましていろいろ御検討をいただいたわけでございます。なおまた、今年度に入りましてから、建設大臣から都市計画中央審議会に下水道の長期的な整備促進はいかにあるべきかという趣旨の諮問をいたしまして、先般答申をいただいておるところでございます。この審議会の答申あるいは四次の下水道財政研究会の中間報告、結論、いずれもいま御指摘のように下水道の整備促進を図るためには地方自治体の負担を軽減するという趣旨の方向のことが述べられております。 そこで、具体的にはいまおっしゃいますような補助対象率の拡大の問題が一つあるわけでございます。これにつきましては、五カ年計画を累次重ねてまいりました段階におきまして逐次この補助対象率を拡大してきております。 なお、現在はむしろ政令指定都市、大都市の方におきまして補助対象率が実質的にその他の地方都市に比べまして低い。これはそういう理由があるわけでございますが、それに対して、むしろ格差を是正してほしい、こういう要望が大都市の方から強く出てきております。この理由は、従来大都市は、相当普及率の高い既成市街地、これが対象であったために、負担の問題から言いましても財政力その他の点から言いましても政令指定市はやや低くてもいいという考え方があったわけでございますけれども、近年逐次大都市におきましても近郊地帯に下水道の整備の必要が集中してまいりましたために、地方都市と同じような状況になってきている。片や財政上の理由も加えましてそのようなことになってきております。したがいまして、私ども今日におきましては、補助対象率の拡大の問題は、一般的にもちろん問題はございますけれども、むしろ政令指定市とその他の都市との格差を是正するというところが一つの問題ではないかというふうに第一には考えております。もちろん、地方都市も含めまして一般的に地方の負担を軽減して普及率の促進に努めなければならぬということはあるわけでございまして、そういう若干ニュアンスの差はございますけれども、先ほど申し上げました研究会あるいは審議会の答申等を踏まえまして、次回の五カ年計画改定の際には、この辺の問題は十分に検討をする必要があるだろうというふうに認識しておる次第でございます。 なお、いま一つ御指摘の自治体の負担を軽減するという趣旨から、起債条件をもっと緩和すべきであるという御指摘でございますが、私ども全く同感でございまして、これにつきましても、従来、自治省と協議しまして逐次この条件を緩和してきておる次第でございますが、他の公共事業に比べまして補助事業の裏負担に対する起債充当率、あるいは単独事業に対する起債の充当率は下水道が群を抜いて優遇されておると考えております。しかしながら、御指摘のような点もございますので、この辺につきましても、五カ年計画改定の際になお自治省とも十分協議しまして、できるだけの改善を図るように努めてまいりたい、検討を進めてまいりたい、かように考えておる次第でございます。
○井上(一)委員 認識に大分ずれがあると思うのです。他の公共事業から群を抜いて高い充当率だ、一々私は申し上げませんけれども、決して下水道の整備計画に必要な起債だけがいい率じゃありません。 それから、政令都市云々ということがありましたけれども、もちろん政令都市のこともそうですけれども、むしろこれから八〇年代に入って地方都市の整備というものがやかましく言われていかなければいけないし、近郊における住宅圏の拡大がなされつつあるわけです。なぜこういうことを申し上げるかと言えば、いままでの河川の汚濁だとか沿岸海洋の汚染というものは工場排水液がほとんど、極端な例かもわかりませんけれども、七割以上そういうものが占めておったわけです。ごく最近は生活系の排水がその大きな原因になっているわけなんです。水を守っていく、水質を保全していくという立場に立っても下水道の整備というものは断然必要であるわけなんでしょう。それをただ単に大都市圏の、政令都市の中だけの、財政負担の調整は別において、それだけにウエートを置いた下水道の組み立て方というのは間違っている、こういうことなんです。だから、水質を保全していくという意味からも、この際、地方都市に及ぶ下水道の整備というものは何にも増して必要である、いま何が必要かと言えばそれだと思うのです。そういうことがなされないところにどんどんと宅地供給をしていって、そこには全く無節操なというか、もう何ら規整のとれた町づくりというものがなされないわけです。そんなことでは都市計画なんというものもあるいは全国的な総合計画というものも論じられない。だからこのことについては、建設大臣、私の言っている考え方、方向に建設省は軌道修正をしてもらわなければいけない、もし私と考えが別であるなら。私と考えが同じであるならそのことについて格段の努力を私は強くお願いをしたいのでございます。その点について大臣からお答えをいただきます。
○渡辺国務大臣 私も実は長らく地方行政の仕事に携わっておりましたけれども、日本の行政の組織から言いますと、いろいろ建設省が下水道を整備したいと思いましても、地方自治体がその気になってもらわなければできないわけでありますから、そういう意味では、いま局長が御説明いたしましたように、下水道の普及整備ということには真剣に努力をいたしておりまするけれども、御指摘のありましたような問題を含めまして、なおわれわれが検討すべき問題があることは事実でございます。いま御説明いたしましたように、審議会にもお諮りをしておりまするし、あるいは新しくスタートいたしまする五カ年計画というものもあるわけでございますから、それらの圏域に対しまして、極力、地方自治体が下水道事業を進めやすいような環境づくりをするために、私どもも今後とも真剣な努力をいたしたい、かように考えております。
○井上(一)委員 さて、私は、次に欠陥住宅のことについて少しお尋ねをしていきたいと思います。 まず、昭和五十二年十二月の参議院の予算委員会において指摘をされたいわゆる欠陥住宅の調査報告書は五十三年一月、建設省の住宅局でまとめられているわけなんです。この折にすべての住宅にそのようなことがないように調査をするということ、これ以外に新しく欠陥住宅として調査の中で判明した住宅分があるのかどうか、まずお尋ねをいたします。
○関口説明員 先生いま御指摘の問題につきまして、まだ十分調べておりませんので、もう一度調査の上御報告させていただきたいと思います。
○井上(一)委員 そういう行政が、効率のある、そして求められる行政ではないということはもう指摘する必要はないわけです。国会でいろいろな問題が起こるたびに、徹底的に改善しますとか、あるいは大変申しわけないとかという形でここで陳謝をなさる。それでもうすぐに終えてしまう。あるいは必ず業者にも指導いたします、そういうことをお答えになられてそのままほうっておく、こういう姿勢は、大臣、どうでしょうかね。どういうふうにお考えになられるでしょうか。
○関口説明員 私自身、実は欠陥マンションの調査あるいはその是正に携わった経験がございます。先生御指摘のお話は、そのときに住宅局及び計画局が相共同して出しました通達のことを御指摘になったものと先ほど理解したわけでございますが、そういうわけで、その当時の通達にございましたように、欠陥住宅の出現を事前に防止するという意味で、設計、監理、施工、この三者間で緊密な連絡をとることをまず一つ留意点として私ども念頭に置いておるような次第でございます。それと同時に、その当時、欠陥住宅は主としてマンションに生じたものでございますから、マンション固有の問題としていろいろの改善策をとったというふうに記憶いたしております。 そういうわけで、その後マンションにつきましては、業界団体等におきましてもいわば事前にチェックすべきポイント並びにアフターサービスの基準等をつくりまして、マンションを買われたお客様から再び苦情が寄せられないように十分配慮しておる、こういうふうに私どもは理解しておるような次第でございます。
○井上(一)委員 住宅公団の澤田総裁にここでお尋ねをしたいのですが、前回国会で指摘をされた以後、公団としてはその実態を十分に把握されたと思いますが、その結果について、できればひとつここで御報告を願いたいと思うのです。
○澤田参考人 実際の数字にわたる問題でもございますし、担当の江里口理事からお答え申し上げたいと存じます。
○江里口参考人 お答えいたします。 かねてから欠陥住宅のないように十分な設計、監督をいたしておりますが、昨年国会でプレハブに関する指摘がございました。その後、常にそういうことを心がけておりますが、さらにこういうことのないように各支社の第一線に、注意をするように、また、よく調査をし、粗漏のあったものについては直すように文書で通知しております。そういうようなことで現在まで来ております。
○井上(一)委員 そういう通達を出され、厳重に各担当に指示をなさっているということですが、今日までに、少なくとも昨日までの時点で、何らかの報告なりをお受けになられましたか。
○江里口参考人 先生のお尋ねにお答えします。報告を受けております。
○井上(一)委員 その報告を受けられたのはいつで、どこの住宅について受けられたのか、お答えをいただきます。
○江里口参考人 昨夜、千葉県の湖北台団地七の四十四及び七の三十八号棟について粗漏の工事があるというふうに報告を受けております。
○井上(一)委員 報告を受けられた千葉県我孫子市湖北台七丁目十二番七の四十四棟、十一番の七の三十八棟を、実は昨日私が調査をしたわけなんです。住宅公団の担当の出先の所長同席の中で、立ち会いの中で私が調査をしてきたわけであります。 大臣に私の調査したその写真をお見せしたいと思うのですが、委員長、よろしゅうございますか。——いま私は大臣の手元に——私の調査をした実情を写真におさめてきましたので、一つずつ欠陥であるという問題点を指摘をしたいと思います。 まず、床のPC板に欠損がある。 二番目に、床板と地中ばり、基礎天端に十ミリから六十ミリの空隙があるわけです。 三番目に、PC板が欠けているために、至るところで鉄筋が露出をしている。 四番目に、基礎床板、いわゆるその基礎の床板の空隙に、角材だとかベニヤ板等の可燃物、いわゆる燃えやすいものだとかそういうものを使用している。 五番目に、床板の開口部至るところに、ボール紙だとか布等可燃物、異物を使用している。 六番目には、床板の接合部分の空隙二メートル五十センチにわたり木材を使用している。 七番目に、鉄筋のカブリ不足で剥離、腐食、そういう現象が起こっておる。 それから八番目に、鉄筋のジョイント部分が著しく腐食をしている。 さらに、基礎鉄筋のジョイント部分を溶接していない。 さらに、床のたわみがある。三枚の中で真ん中がたわんでいる。 あるいは、床板が欠損し、基礎天端に二メートル五十センチぐらいにわたって乗っかっていない。 さらに、床板の接合の中央部の剥離、亀裂が生じている。こういう現状を私は発見いたしました。 大臣、まず、建設省として、こういう現状を公団の方から御報告を受けていらっしゃいますか。
○渡辺国務大臣 ただいまのところは、まだ具体的な報告は聞いておりません。
○井上(一)委員 担当の住宅局長はいかがですか。
○関口説明員 ただいま先生が写真とともに具体的に欠陥部分をお挙げになりましたけれども、そこまでの詳しい話は、私も実はいまこの場で初めてお伺いするようなわけでございますけれども、ただ、けさほど住宅公団から、いま先生は具体的に御指摘なさいましたけれども、それをおおむね包括するような事項につきまして報告を受けております。
○井上(一)委員 さらに、私がいま指摘をしたこれらのことはどのような結果をもたらすか、あるいは、このことはどうしてこういう結果になったのか、そういう点についてはどう把握をしていらっしゃるのか。これはひとつ住宅公団の方からお答えをいただきたいと思います。
○江里口参考人 お答えします。 ただいま先生御指摘の個所についての写真を見せていただきまして、非常に残念に思っております。 私どもでは、現場で、担当の者を張りつけまして、指導、監督及び検査をやっております。しかし、この個所が、施工中にいろいろふぐあいを直しながらやる施工でございますので、そのときの最後の結果を見落としておったというふうに判断しております。
○井上(一)委員 集合住宅としての要件を満たしていない、そういう住宅をそんな形で引き取っていく。仕様表示と異なった建物、そんなことに非常にずさんな対応を私は指摘せざるを得ないのです。このことについて公団としてどういうふうにいまお考えなのか。
○江里口参考人 まず御指摘のこの湖北台団地は、現実に粗漏の部分がございます。ここの部分については、現在の報告では建物の耐力上、構造上の欠陥だというふうに報告は受けておりません。しかし、欠損があったり、補修その他が不十分であったことはもう確実でございますので、これらの部分については早急に補修をいたします。そして、報告された内容について十分吟味した上、必要があればさらに調査をいたしましてその後の処置をいたしたいと考えております。 なお、今後の監督体制については、弁解がましくなりますが、この工法は工業化工法と申しましてプレハブでできております。十年前のことでまだ技術が十分に確立されてないときの施工でございますので、多少そういう点で粗漏があったと思いますが、現在ではこういうことば相当改善され、非常に少なくなっているというふうに考えております。
○井上(一)委員 私が指摘したことで、すぐに建物が倒壊してしまう、そういう非常に近視眼的な、短絡的な考えは持ってないわけなのですけれども、長期に見ると、これらのいま指摘をした欠陥が、実際は建物の寿命というか耐用年数、それを短くする結果になるのではないでしょうか。あるいは座屈というのですか、ぺしゃんこになってしまう、折れてしまう、そういうおそれもときにはあるのではないだろうか、こういうふうに考えるわけなのです。そういうことを考えれば、きっちりとした仕事、きっちりとした施工を厳重に確認をしていかなければいけない、こういうふうに思うのです。技術的な面だけではないわけです。技術的な面で、十年前の技術がその原因だということにはならないし、そんな認識を持っていたら大間違いであります。そういうことについて、いま早急に調査をされる、あるいは手直しをしていくということですが、このことは当然、大手建設業者に建設を依頼されたわけですね。
○江里口参考人 大手の業者に請負契約をいたしました。
○井上(一)委員 さらに、このことはなぜ起こったのか。
○江里口参考人 施工業者並びに監督の方の作業の粗漏であった点の手直しが不十分であったというふうに考えております。
○井上(一)委員 そういうことがなぜ起こったかというと、具体的には、元請があって、大手業者が請け負ってそれを下請に出し、さらに孫請に出すというか、二重、三重のいわゆる重層的な下請制度がこういう結果を生む大きな要因の一つであると私は思うのです。そういう点についてはいかがですか。
○江里口参考人 本件について、重層下請であったかどうかという確認はいたしておりません。一般的にはプレハブについては、そういう重層下請はやってないというふうに理解しております。
○井上(一)委員 それは確認なさっていらっしゃいますか。
○江里口参考人 確認はしておりません。
○井上(一)委員 私もこのことが重層的な下請であったという断定はいたしておりませんけれども、ただ技術的な未熟さということで片づけてはいけない、こういうことですね。やはり重層的なそういうものが一つの大きな要因に数えられるのではないか。むしろ、そういうことを戒めるというのでしょうか、是正していく、あるいは低い金額、いわゆる安い賃金で働かしているとか、いろいろな悪い一つの流れがこういう結果をつくり出したのだと思うのです。だから、もし仮に重層的な下請を現実にこの欠陥住宅にしておったということになれば、あなた方はどういう対応をなされますか。
○江里口参考人 本件については現在どうするということはございませんが、今後は、昨年度も指摘されました重層下請を極力少なくしていくというふうに考えております。そしてまた、それを実行したいと思っております。
○井上(一)委員 さらに今後こういうことを防止するためにも、もしこういうことを起こしたら、こういうことをしでかすと、何らかの制裁というのでしょうか、ペナルティーというのでしょうか、そういうものを科すべきではないだろうか、一定の謹慎というのでしょうか、反省というのでしょうか、そういうことをお考えになっていらっしゃいますか。
○江里口参考人 お答えいたします。 事故が起きた場合、粗漏の工事が起きた場合、そういう場合等で瑕疵があるような場合は、第一義的にはすぐさまこれを直すということをやります。その費用は原則としては建設業者に全部やらせます。 なお、住宅の瑕疵が請負者の過失による粗雑工事、非常な粗雑工事であるということが明らかになった場合は、指名停止等で処分をいたします。
○井上(一)委員 建設省にさらに伺っておきたいと思いますが、いま指摘をしたこういう事態は、私どもは何としてもやめさせていかなければいけないし、そういうことが起こらないように、やはり建設省の指導が必要であろうと思うのです。そういう意味で、ただ単に何でもかんでもペナルティーをという発想ではありませんけれども、業者自体の基本的な姿勢にまでさかのぼって正してもらうということから考えて、公共事業からの指名を一時御遠慮いただくとか、ときにはそれくらいの強い姿勢を表明されてもいいのではないだろうか、私はこう思うのです。大臣、いかがでございましまうか。
○渡辺国務大臣 お答えします。 ただいま御指摘のございました工事施工上の問題につきましては、よく事情を調査いたしたいと思いますが、同時に、施工業者に対します措置がお話しのように必要な場合には、もちろん適確に措置をいたしまするように公団を指導してまいりたい、かように考えております。
○井上(一)委員 大臣、私は具体的な事例を一つここに提示して、それで議論をしてきたわけです。その中から、ただこの問題だけに集中した議論にしたくないし、むしろ一般的な取り組みとして、このようなことを、業者側の過失で引き起こした場合には、一般的に公共事業から締め出しをするという強い姿勢が建設省にあるんですかということを聞いているわけなんです。だから、担当の方が書いたそういう答弁をお読みいただくよりも、大臣も首長の経験もおありなんですから、もっともっと厳しい対応を行政はすべきだということを私は申し上げたいわけであって、いかがでございますかと、一般論として当然そうあるべきだ、だから、さらに第二、第三の湖北台のこういう欠陥住宅が出てくるかもわかりません、そのときになってまたどうだこうだということよりも、むしろいま一線を引いておくことの方が、これからのいわゆる請負業者の取り組む姿勢にも一定の指針になるのじゃないか、こういうことなんです。大臣、いかがですか。
○渡辺国務大臣 実情をよく調査しなければなりませんけれども、その措置が必要であるものにつきましては、そのような措置を適確にとるように、私どもとしましては公団を指導してまいりたい、かように考えております。
○井上(一)委員 このことについては、さらにもう一点お聞きして質問を終えますけれども、大臣、私の申し上げているのは、ただこの問題だけでどうするということよりも、一般的な取り組みを建設省は示すべきだと言っているのです。だから、いまのお答えは私の質問の趣旨から外れた答えになっておりますから、もう一度大臣からお答えをいただきたいと思います。 さらに、この問題について建設省は施工業者から事情を聴取する用意があるかどうか。そして現状を正式な鑑定——私がいまさっき指摘したのは、私が、こうだと、いわゆる現況の写真をつけ加えてお見せしたわけであって、それが建物に全く影響ないのだとか、あるいはこれでいいんだとかと私は思っていませんけれども、もちろん悪いわけですから、さらに鑑定人というか、第三者、専門家を通してこれの実情を調査する必要があるのではないか。このことについては、公団もそうでございますし、建設省もどのようにお考えを持っていらっしゃるのか、このことをお答えいただきたいと思います。
○関口説明員 私どもとしましても、具体の場所でございますから、大体どういう業者が施工したのか、名前を聞いておりますので、事情は十分調査したい、かように考えております。 なお、ただいま先生から第三者の方に実情を診断してもらう方法の御提案がございましたけれども、その辺につきましてもよく検討させていただきたい、かように思っております。
○澤田参考人 この問題につきましてはいろいろ貴重なお教えをいただきました。どんな細かいことでも欠陥と見られるような施工の粗漏があることは絶対に避けるべきことは、もちろんでございます。したがいまして、この具体的な例につきまして、公団としても詳細調査をいたしまして、補修その他必要な措置は十分とりたいと考えております。 同時に、一般論といたしまして、工事の請負業者の選択、それに対する監督、検査、それから先ほど御指摘の下請におきまする態様、全般的にわたりまして総合的に今後一層注意をして、このような御指摘を受けるようなことのないように努力をしてまいりたいと存じます。
○井上(一)委員 さっきの住宅局長の答弁は、鑑定人の問題で前向きに検討するというふうに受けとめてよろしゅうございますか。
○関口説明員 私どもいま先生がおっしゃったとおりの気持ちでおります。
○井上(一)委員 それじゃ、そのことについては、取り組まれた後、また御報告をいただけるように要望しておきます。 次に、私は建設省に、決算のいわゆる会計検査院からの指摘を受けて——いろいろな指摘を受けているわけですけれども、とりわけ補助金等についての不当事項について報告書があるわけです。古い話で恐縮なんですけれども、四十五年の補助金等についての不当事項についての報告書と、五十二年度の今回の報告書と、前段の文章は全く一緒なんですよ。これは毎年同じことを書かれるわけですか。
○肥後会計検査院説明員 お答えします。 事態が同じでございますれば、文章も結局同じことになるわけでございます。
○井上(一)委員 七年前、四十五年も同じような指摘をされた問題が、さらに五十二年度もかなりの件数で指摘をされてきた。所管では農林省に次いで建設省が多いわけなんですけれども、取り組みが不十分だという、そこまでの指摘はいたしませんけれども、これには何らかの大きな原因があったのかどうか、このことについてお聞かせをいただきたいと思います。
○丸山説明員 建設省所管の公共事業の執行につきましては、けさほど大臣からもお話のございましたように、厳正な執行を図るように絶えず注意しているところでございますし、また、建設省には特に監察官制度がございまして、内部監察等も行っているところでございますが、本年度と申しますか、五十二年度の決算報告におきましてもこのような指摘を受けましたことは、まことに遺憾に存じているところでございます。これらの点につきましては、われわれといたしましてはなお一層心を新たにいたしまして、特に本内閣では綱紀の粛正を最大の眼目に挙げておられるところでございますから、その点も十分肝に銘じまして、今後地方公共団体を十分に指導してまいりたいと存じますが、特に五十二年の事業につきましては、景気の浮揚等の関係から事業の促進を図らなければならなかったというような事情もありまして、一部の地方公共団体におきましてこのような指摘を受けたことは、まことに申しわけないと思っている次第でございます。
○井上(一)委員 十分な指導監督を強く期待します。 さらに、宅地供給の裏側というのでしょうか、それと並行して幾つかの問題点があるわけであります。もちろん建築基準法というものにも触れてくるでありましょうし、さらには自治体がそれぞれ市の中で開発指導要綱というものをつくっております。なぜ開発指導要綱を必要とするのか、その辺は建設省はどのように受けとめていらっしゃるのか、まず聞かしてください。
○宮繁説明員 お答えいたします。 大都市並びにその周辺の市町村の多くは、宅地開発に伴います関連公共公益施設の整備のために財政負担が非常に大きくなりまして、大変悩んでおられる状況でございます。もう一つは、乱開発を防止し、あるいはミニ開発を防止するといったような観点、これらの観点から宅地開発指導要綱等をつくりまして開発者の負担を求めているのが現状でございまして、これについてはやむを得ない措置であると思いますけれども、一部におきましてやや合理的な負担以上のものを求めておるというような状況もございまして、こういう点につきましては改めていただきたい、こんなような考えを持っております。
○井上(一)委員 いまお答えがありました、やむを得ない措置だ、全くそのとおりなんです。好まないのだけれども、そのような形ででもミニ開発あるいは乱開発を規制しながら、そして独自に居住をされる、市民になられる人たちの居住権あるいは市民権を擁護していくための財政支出というものを考えていかなければいけないという、これはやはりいまの税配分の問題にも大きな原因があるわけなんです。だから、指導要綱でそのような乱開発を規制すると同時に地方財源を確保しなければいけないという現状の地方自治体の財政の苦しさ、財政の窮乏さを十分建設省は認識しなければいけない。建設省は具体的に住宅を千戸開発した場合にその自治体が独自に社会資本にどれぐらい資金を投入するかということを御承知なのかどうか。一般的に、平均的に千戸住宅を建てたらどれくらいの資金を自治体が持ち出しをするか、そういう実態をどうとらえていらっしゃるか、このことについて聞かしてください。
○宮繁説明員 いま具体の資料を持っておりませんけれども、一般的に宅地開発いたします場合に、公的機関が開発します場合におきますと、大体事業費の四割程度の関連公共施設の負担が必要である。民間デベロッパーにつきましては多少この率が低いようでございますけれども、逐次、年を追いまして公園あるいは街路あるいは公益施設等の要望の水準も高まってきておりますので、その費用の割合は高くなってまいっておる傾向だと考えております。
○井上(一)委員 関連して、建設事務次官から厚生事務次官なり自治事務次官、文部事務次官に、それぞれ本年の七月七日に「地方財政負担の軽減措置に関する要望について」という申し入れがあるわけです。ここで、いま申し上げた厚生省あるいは文部省あるいは自治省はこの建設省の申し入れに対してどのように対応されているのか、あるいはまた、それぞれの省庁では、いま申し上げたように、住宅千戸の建設に対して児童数が平均どれぐらいとつかんでいるのか、あるいはそれに対する義務教育施設、あるいはまた厚生施設、さらに災害等も含めた消防施設、いろんな面で、建設費の四割というのが建設省の御認識ですけれども、各省はどれぐらいの支出を地方自治体がかぶっているかということを把握していらっしゃるのか、このことについてお聞かせをいただきたいと思います。
○横瀬説明員 文部省への御質問についてお答えいたします。 文部省といたしましては、いま御指摘になりました特に児童生徒急増市町村に対しましては、財政負担が一時にかかるということの事情にかんがみまして、校舎の建築とか用地の取得に関しまして特例的な補助金あるいは立てかえ制度というようなものを設けて努めてきているところでございます。 それで、五十五年度につきまして、建設事務次官からの御要請に基づきまして、また自治省とか各関係団体の強い要望事項というものがございまして、そういうものに対応するということを眼目にいたしまして来年度予算要求に取り組んでいるところでございますが、現在要求しておりますものは、小中学校の屋内運動場の国庫負担率を三分の二に引き上げるというようなこと、あるいは急増の用地の購入費の交付率というのがございますが、これを現行の七五%を八〇%に引き上げるというようなこと、それから児童急増市町村の指定年限を、現在一年ごとにやっておりますが、これを二年に延長するというようなことを要求してございまして、現在財政当局と折衝中でございます。 住宅が千戸ふえるにつれて児童生徒数がどうなるかというようなお尋ねでございますが、小学校については一戸当たり〇・四五ということでございますから四百五十人、それから中学校については〇・二二ということでございますから二百二十人という増加を見込みまして、それぞれ各地方公共団体で計画をするということをやっておりますが、そういう実際の計画に対応するように事業量を確保するということで、現在そういった計画に基づいて要求をしているところでございます。
○石原説明員 厚生省の関係では、水、ごみ等の関係を担当いたしておりますが、一般的に住宅公団等が開発されます場合には、関係省庁とも公団に一時立てかえていただくというふうな立てかえ制度等を実施することによりまして、直接地元市町村の財政負担のいわば軽減を図っておるわけでございますが、先生お尋ねのような人口急増地域における具体的な問題に対しましては、特に水道の場合は、明五十五年度予算要求におきましては、こういう地域は既存の地域の延長分でございますのでかなりコストも高くかかります。そういう事情もございまして、新たに十一億五千万円ほどの新規の補助制度の創設を要求いたしております。 そういう形で、われわれとしてやはり一番頭が痛いのは、ごみにいたしましても水道にいたしましても、先生お尋ねのとおりの人口急増地域の対策の問題でございます。そういう意味で、われわれとしてはできるだけそちらに事業も確保しながら仕事を進めておりますけれども、ただいまおっしゃいましたような財政負担の問題もございますので、そういった面、十分今後とも考えてまいりたい、かように存じております。
○井上説明員 自治省におきましても、宅地開発に伴います市町村の過重な財政負担を軽減いたしまして、あわせまして宅地開発の促進を図るという見地から各省に所定の国庫補助による御援助をお願いいたしておりますが、自治省におきましても、さらに、地方交付税の基準財政需要額の算定に際しましてこれらの団体に対します需要にできるだけ即応いたしますような算入を行うとか、あるいは所要の地方債につきまして、たとえば義務教育施設につきましては全額政府資金により措置をいたしますなど、できる限りの御援助、御協力に努めておるところでございます。 さらに消防施設につきましては、このたびの臨時国会におきまして急増市町村に対します国庫補助率を、一般の場合三分の一でございますが、二分の一に五年間特例措置としてかさ上げするというふうな措置を講じておるところでございます。今後とも諸般の面を通じまして努力をしてまいりたいというふうに考えております。
○井上(一)委員 いま、それぞれの所管から一定の前向きに取り組んでいる実情をお答えいただいたわけです。それぞれの地方自治体が非常に苦しい状態の中で取り組んでいるという実情も、皆さんはもうすでに御承知だから多くを申し上げません。 そこで建設大臣、私は住宅政策というものは、これほど多面的に関連のある政策はないと思うのです。だから、建設省独自だけの発想でなく、各省にまたがるいろいろな事情聴取あるいはそういうことを勘案した上で取り組んでいただかなければいけない、こういうふうに思います。余り時間がありませんのでさらに質問はいたしませんけれども、そういう意味で住宅政策をやはり基本的にきっちりとっくり直してもらわなければいけない。 大臣、普通、標準家庭で住まいに値するという、住居としてふさわしいというのでしょうか、最低限度これぐらいはというのは大体どれぐらいを基準とお考えでしょうか。
○渡辺国務大臣 大体四人以上ぐらい考えておりますので、八十五平米以上、最近のいろいろな統計によりますと百五平米ぐらいのものが出ておりますが、八十五平米以上ぐらいあればいいのじゃないかと思いますね。
○井上(一)委員 そういうことでございますならば、なお、そういう大臣の考え方を行政に生かしてもらいたい。公営住宅はできれば八十五平米だとか、そして民間の開発についてもそれぐらいの規制をしていくとか。 さっき申し上げた自治体の開発指導要綱の中での開発業者に対する負担金というものは、これはやむにやまれない自衛手段として自己財源の確保という意味でやっているわけで、決して望ましいものではないということはわかり切ったことです。しかしやむを得ないということを建設省もお認めになられている。しかし、今度はそれはだれに返ってくるのかといえば、入居される方の負担になっている。私は非常に循環としては悪い循環だと思うのです。なぜそうせざるを得ないかというと、さっき各省庁、学校の問題だとかいろいろお答えになられた、そういうことに対して、十分な国の手だてがなされてないからそういう結果になる。そういうことを考えますと、さらに強い姿勢で住宅政策というものに真剣に取り組んでください。これはひとつ強く要望をしておきましょう。 最後にもう一点、ときには地方道を国道に認定していくというぐらいの道路計画を見直すべき時期に来ているのじゃないかという私なりの考えを持っているのですけれども、このことについてはどういうふうに建設省はお考えなのでしょうか。
○山根説明員 お答え申し上げます。 国道の昇格問題でございますが、経済社会情勢の変化に伴います輸送需要ないし自動車交通の増大あるいは土地利用の変化等に対応いたしまして、国土の有効利用、流通の合理化、生活環境の改善といったことに寄与するための近代的な幹線道路網体系の確立を目途にいたしまして、全体的な道路網再編成の一環として国道昇格問題を考えているわけでございます。 最近の国道昇格につきましては、昭和四十九年十一月に約五千九百キロメートルについて実施をいたしたところでございますが、その後石油危機克服のためにとられました総需要抑制策といったこともございまして、この昇格をいたしました国道の進捗状況は大変悪い状況でございまして、緊急に整備をいたすべき多くの事業がまだ残されている、こういう実情にございます。しかしながら、長期的には幹線道路網の整備をより適正な道路網体系のもとに進めていくということが重要なことでありますので、道路網の全体的な整備の進捗状況を見ながら検討をしてまいらねばならないというぐあいに考えているところでございます。 それから、個々の具体的な路線についてどう考えるかということがあるわけでございますが、国道として備えるべき条件がございます。道路法で規定をされておりますので、その満足する路線の中から選定をしてまいるというような考え方をとっておるところでございます。
○井上(一)委員 最後に、その国道認定の問題で具体的に、とりわけ大阪圏、京阪神の国道網の中で、国道一号線、二号線あるいは一七一、さらには一七三、一七六、それぞれ京都、大阪、神戸というかっこうでつながれていくわけですけれども、非常に部分的な面あるいは全面的にと言っていいくらいの交通渋滞なり、いまの交通量からそれをはかし切ることはできない。そういうことから、東西にわたる道路網整備がありますけれども、南北にわたっては大方地方道にゆだねられているという現況から、あえて道路名を出すのはどうかと思うのでございますけれども、新御堂筋、これは国道二号線あるいは一七一号をわたって亀岡まで、京都からの国道九号線、そこらの面まで国道として認定して延長させていくべきではないだろうか、そのことが現況に合った道路の体系の整備につながっていく、こういうふうに思うのです。そのことについてひとつお答えをいただいて、私の質問を終わります。
○山根説明員 お答え申し上げます。 先ほど申し上げましたように、交通需要、土地利用の変化、それからただいま先生御指摘のございましたようにネットワークとしての需要即応の程度、そういったことが今後考えるべき個々の具体の路線について考える条件になろうかと思いますが、現在いつ国道昇格について考えていくかということについては、まだめどが立っておりません。具体的な作業をいたします段階におきまして十分検討をさせていただきたいと存ずるところでございます。
○井上(一)委員 終わります。
○高田委員長 井上君の質疑は終了いたしました。 次に、春田重昭君。
○春田委員 私は最初に、行政改革の問題についてお尋ねしてまいりたいと思いますが、行政改革の最大の目玉といいますか、柱であります特殊法人の統廃合の問題でございます。 一昨日の行管庁がまとめた報告によりますと、建設省では日本住宅公団と宅地開発公団を統合合併するという報道がなされているわけでございますが、この新公団の設立のいわゆる時期といいますか、めど、それと新公団の名称といいますか、どういう新しい公団になるのか。まず、その辺から最初に御説明いただきたいと思うのです。
○渡辺国務大臣 お答えします。 お話しのように、建設省としましては、住宅公団と宅地開発公団をこの際統合いたしたいと思います。それは現内閣の重要課題でありまする行政改革の要請にこたえるという意味もございますが、それ以上に、私どもが抱えておりまする課題、特に住宅、宅地の供給あるいは都市の再開発、都市整備、こういうものを積極的に進めてまいりまするために二公団を統合いたしまして、そして新しい公団として発足をいたしたいという考えでございまして、第四期住宅五カ年計画の発足いたします昭和五十六年十月ごろをめどといたしまして準備をいたしてまいりたいと思います。具体的な機構あるいは組織、また業務、それらの問題につきましては、次官を中心といたしまする委員会を設置いたしまして、具体的に詰めてまいりたいと思っております。 ただいまの名称につきましては、まだ正式に決定はいたしておりませんけれども、仮称でございまするが、都市整備公団という名称で進んだらどうであろうか、こういう考え方を持っておるわけであります。
○春田委員 五十六年の大体十月ごろをめどにするということでございますが、総理は、全体的ないわゆる特殊法人の統廃合の問題につきまして、二年先とか三年先とか言わないで来年から実施してほしいと強く要望しているわけでございますけれども、五十六年の十月ということは二年先になるわけですね。そういう点で、来年度からの実施ということは、総理が全体的に強くおっしゃっているみたいでございますけれども、時期的な面はどうですか。
○渡辺国務大臣 私どもは、あえて日時をかせごうというのではございませんので、もう決定もしておりますし、進んでまいりますが、少なくともそれをやりまするのにはやはり法案も要るわけでございますから、いまから準備をいたしましてこの次の通常国会に提案をいたさねばなりませんから、やはりそのぐらいの時間がなければ、ただやめるだけなら別でございますが、新しい公団として、新しいユニークなものをつくりたいと考えておりますので、今回の国会には法案もちょっと間に合わないと思っております。いま申しましたような委員会で具体的な構想を詰めまして、そして今度のもう一つ次の通常国会に法案を出す、もうぎりぎりではないかと思いますが、私どもといたしましてはそのような考え方でございまして、これは大方十分理解をされておると思います。建設省は、むしろいろいろ困難な事情もございましたけれども、国民的な要請にこたえまして積極的に行政改革を進めた立場は理解されておるというふうに思っております。
○春田委員 この両公団の合併統合というのは事新しいものではないのですね。過去再三行政監理委員会からも、また過去の閣議決定でも問題は上がっておるわけでございまして、私は遅きに失したと思っておるわけでございますけれども、いわゆる統合ということは非常に一般受けはするわけでございます。さて、統合することによってどういうメリットが生まれるか、ここがやはり最大の関心事ではないかと思うのですね。そういう点で、統合することによってのメリットをどこに置いておられるのか。
○渡辺国務大臣 具体的なことはまた局長から御説明いたすと思いますが、私は、現在やっておりまする宅地開発公団、これもいろいろ言われまするけれども、ようやく六カ所仕事を始めておりまして、いま一部を始めておりまするけれども、五十六年には大々的な土地分譲が期待できるというふうに思っておりまして、宅地開発公団も総裁以下大変努力をして着々と仕事を進めておりますから、将来期待できるものと私は考えております。 住宅公団も、御承知のように環境が大分変わってきておりまするわけでありますし、現在の制度でも再開発、都市整備はできないことはございませんけれども、私どもは、今度の国会には再開発法あるいは地区建設法、それらの法案もお願いしょうと思っておるわけであります。あるいはまた、道路に面しましたいわゆる防災建築、そういうような新しい制度も考えたいと思っておるわけでありますが、そういうような実際のものを推進していくという機関も実はないわけでございます。 したがって、私どもは、新しい公団には現在宅開公団が持っておりまするような鉄道でありますとか水道でありますとか、そういうような公共事業を実行するという権限も与えたい。また、率直に申しまして宅地開発公団は、せっかく宅地開発という大きな任務を持っておりながら、実はわりあいにコストの高い資金を使わされておるわけでありますが、そういうようないろいろな現在持っておりまする矛盾も解決をしながら、できるだけ公団の効果が上がるように、住宅宅地、今後期待されまする都市の再開発、都市整備、こういうような新しい仕事も推進できるようなものをつくって、一面には行政整理にこたえる。一面には建設省が抱えておりまする今後の都市政策、また都市を取り巻く住宅宅地対策というものを積極的に推進していきまするような体制づくりを進めていきたい、こういうふうに考えておるわけであります。
○春田委員 仮称都市整備公団ですか、ただいまの大臣の御答弁、それから趣旨なるものが出ておりますけれども、これを読んでみますと、従来の日本住宅公団と違って、いわゆる新しい土地を取得して住宅をどんどん建てていくという方向からどうも一歩後退しているのじゃないかという感じを持つわけでございまして、再開発に力を入れているみたいでございますし、その他合併して人員もふくれ上がるものですから、それだけではどうも物足りないとして、いわゆる鉄道、道路等の交通施設、公園、下水道の整備、これらにも権限を与えたいという形で付属的につけられているみたいなんですよ。そういう点で、何か公団住宅をどんどん建てていく、いわゆるこの方針が新公団からはどうも後退するようなイメージを持つわけでございますけれども、その辺のところはどうでございましょうか。
○渡辺国務大臣 ちょっとおっしゃられる趣旨が私にはよくわかりませんけれども、私どもは新しい、今後要請される、国民のニーズにこたえる公団として十分機能の発揮できるものをつくりたいと思います。具体的には、申しましたように次官を中心とする委員会で検討してまいりたい。 なお、いま宅開公団と住宅公団の統合の問題は新しい話ではないというお話もございましたけれども、これは従来、住宅公団の中のいわゆる宅地部門を切り離しまして、そして宅開公団と一緒にしたらどうかというようなお話もあって、検討は進めておったわけでありますが、これは現実の問題としてなかなか困難であるということで前進をしておらなかったわけでありまして、新聞その他あるいはどなたか発言されたようなこともあったようでございますけれども、実質的に建設省としてそういう問題を具体的に検討する段階には全然至ってなかったわけでありますから、これは私どもといたしましては、今度の政府の行政改革の中で非常に大きな意味を持つ統合であり行政改革である、こういう自信を持っております。
○春田委員 私の質問の発想は、たしか記者会見で大臣が、今後公団住宅の建設につきましては、地価が相当高騰しているので一般国民には非常に高い家賃等になっていくし分譲価格になっていくので、将来段階的に縮小していきたい、また、いわゆる民間に任せていきたいというような発言が報道されておりますので、それと関連して、この新しい公団がそういう面で住宅建設部門は若干後退して、違った面の色彩の濃い公団になっていくのではなかろうかという疑問のもとで質問したわけでございます。その点どうでございましょう。
○渡辺国務大臣 お答えします。 これは誤解があってはいけませんのでお願いいたしますが、私が申しましたのは、住宅公団の持っております賃貸住宅の中で、相当な年数が経過いたしまして、しかも真に譲り受けを希望される方にはそれを払い下げる道を検討したらどうだろうかということで、それがいろいろ報道されたかもしれませんけれども、私どもといたしましてはそれを押しつけようというつもりでもございません。そういうような御希望があります場合は、具体的な問題はもちろん先ほどちょっと申しました次官を中心といたします委員会で検討してまいりたいと思っておりますので、そういう過程におきましては私はなかなか困難な問題があろうと思っておりますけれども、そういう上でこれは処理をしていきたいということであります。いままでよりも質のいい賃貸住宅はもちろんつくっていくわけでございますから、むしろ私どもは前向きに進めるという思想でやるわけでございまして、後退をするというふうに誤解されるのでは、私は非常に残念であると思います。 なお、そういう意味では、先ほど来お話のありますように、昭和五十六年にはいよいよ第四期五カ年計画が発足するわけでありまして、いまいろいろ検討いたしておる段階でございますから、そこで今後の住宅政策につきまして具体的な方針を決めて、そしてまたお諮りをしていきたい、こういうふうに思っておりますので、その点ひとつ誤解のないようにお願いをしたいと思います。
○春田委員 そこで役員の問題でございますけれども、現在日本住宅公団には十四名の方がおられます。宅地開発公団は十名の方がおるわけでございますけれども、統合することによって役員数は将来どのような方向でお考えになっておりますか。
○渡辺国務大臣 これはただいま申しました委員会で具体的に詰めてまいりますので、もちろんまだこれからの問題でございますけれども、大体スタートが行政改革という、私はまさに国民の声だと言っておりますが、そういうものを踏まえてやるわけでございますから、具体的にどうするかは別問題といたしまして、少なくとも二つが一つになるわけですから総裁は二人は要らぬわけでございます。そういう役員につきましては当然合理化されることは言うまでもないことだと思いますし、効率化していく。ただ、実際に仕事をしておる諸君につきましては、非常な不安を伴うことがあってはなりませんので、慎重に配慮していきたい。具体的な問題はこれから詰めてまいりますので、よろしくお願いしたいと思います。
○春田委員 具体的な問題は今後、事務次官をトップとした検討委員会で検討が行われるみたいでございますけれども、十四名と十名で合計二十四名ですよね。総裁はいま二人ですが二人は要らないわけであって、その総裁が新しい公団の副総裁になって役員としては全体としては変わらないとなったら何のための統合かわからないわけですね。したがって、合計二十四名いますけれども基本的にはこれより減らしていくという考えをお持ちなのかどうか、もう一回お尋ねしたいと思います。
○渡辺国務大臣 常識的にふえることはあり得ないと思いますが、これはひとつ私ども建設省を御信頼いただきまして、よりよき新公団をつくらしていただきたい、かように考えております。
○春田委員 若干大臣触れられましたけれども、一般職員の問題ですね。 現在日本住宅公団に五千百名ですか、宅開公団に三百五十名職員の方がいるわけでございます。この一般職員の扱いでございますが、首切りなんか当然なされないと思うのですけれども、これは一足す一が二にならないように、いわゆる配置転換とか何らかの方法でお考えになっているのか、この点ももう一度確認しておきたいと思います。
○渡辺国務大臣 これは私、前もって申し上げたとおりでありまして、その間といえども職員諸君には腰を落ちつけて仕事をやってもらわなければなりません。そういういまお話しのような職員諸君を犠牲にしてやろうというような気持ちは毛頭ございませんから、その点は、ひとつ関係の諸君にも腰を落ちつけて仕事をやっていただきたい、こういうふうに考えております。
○春田委員 それから次の問題でございますけれども、そのほか建設省所管の特殊法人の中に首都高速道路公団、阪神高速道路公団というのがありますね、それと日本道路公団を統合したらいいじゃないかという話が過去にも出されたみたいでございますが、今回対象にはなっていないわけでございます。この三公団の統廃合問題につきましては、現時点ではどのようにお考えになっておりますか。
○渡辺国務大臣 これはすでにたびたび申しておりますが、御承知のように、日本道路公団の方は全国ネットワークでございまして、全国規模で高速道路整備を図っていくわけでございますし、他の二公団はそれぞれの地域と密接な関連性を持って、また出資、運営、人事、そういうようなものもきわめて地域的な色彩を持っておるわけでございます。そういうような意味で、運営その他におきましてもそういうような特色を持っておりますし、三公団ともにそれぞれなお膨大な計画事業を抱えておるわけでございまして、私は、この三公団の統合というのは適当でないということをはっきり申し上げておりますし、行革本部にもそういう意見を申し上げておりまして、御了承いただいておると思っております。
○春田委員 確かに資金の面、運用の面、技術の面、いろいろな違いがございます。しかし、阪神道路公団と首都高速道路公団、これはどうも性格的に似ているような感じがするわけです。三公団一緒にすることが無理であるならば、阪神と首都高速を一緒にするという話は、それはいろいろ出資団体が違いますけれども、似通った面もあるわけでございまして、行政改革を断行するという面からも将来思い切って考えていく必要があるのじゃなかろうかと私は思うのです。現時点では別としても、これは将来の問題として検討する必要があるのではなかろうかと思いますけれども、この点どうでございましょう。
○渡辺国務大臣 私は、将来やった方がいいものならば何もあえていまこの問題をやめようとは思いません。形式的に統合するということであれば、形式論は別でございますけれども、実質的には適当でない、私はこう思っておりますから、少なくとも私は、将来ともこれを検討しようという気持ちは現在持っておりません。
○春田委員 きょうは国土庁の長官もお見えになっておりますのでお尋ねしますが、国土庁関係では東北開発株式会社が今回の一つの対象になりまして、将来民間に移管するということで検討するという形で残されておりますけれども、検討というのは大体いつごろまでの検討とするのか、その辺の具体的な話があれば御答弁いただきたいと思います。
○園田国務大臣 お答えを申し上げます。 実は、いまお話がございましたいつまでに検討を終わるのかということでございますけれども、事務当局に、ひとつ年内に検討を終わってほしいということをいま私の方としては指示をいたしております。 ただ、先生御指摘がございましたとおり、実は他の公社、公団と東北開発の場合には若干趣を異にしておりまして、全額政府出資でなくして、地元の七県並びに関係の農協あるいは個人という方が、ごく少額ではございますけれども出資者の一部に入っていらっしゃるということ、それから、本東北開発ができました経緯についてはもう先生御承知だと思いますけれども、昭和九年に東北が非常に冷え切ったときに、内閣に調査会ができて、そしてこれを受けて十一年に東北興業ということで発足をいたしまして、自来東北の七県のためにはいろいろ貢献をいただいてございますし、それが三十二年に法改正になって今日の体系をとってきておるわけでございますが、いま申し上げますとおり、私どもとしては特殊法人として四つ持っておりますけれども、その中の一つとして、いまのように行政改革というものが要請せられておる時期だけに、この東北開発が民間へ移譲されても存続が可能であり、同時に東北地方の持つ特殊性に合ったような姿の中で民業として繁栄ができるように、かつまた地域的に系列会社まで加えますと約六千名の方々がこのことによって生計を営んでいらっしゃるという事実を考えますと、やはりそれらの人たちの将来の問題、雇用の問題、いろいろなことを考えてまいりますと、いまおっしゃったように、にわかに、時期的にあすということにはまいりませんし、同時に経営自体が持っておる体質的な弱さもございますので、それらの問題を事務的にひとつ年内に検討を終わるようにということの指示をいたしておるというのが現段階でございます。
○春田委員 長官はにわかにとおっしゃっておりますけれども、この特殊法人も昭和四十二年ごろから非常に話題になっているわけでございまして、指摘されているわけですよ。法律的には昭和十一年に設立されて五十年間の存続期間があるみたいでございますから、昭和六十一年まで一応認めている会社なんですね。検討ということでございますから、年内というのはもう間もなく年内が終わってしまうわけですから、ある程度煮詰まっていると思いますけれども、これは当然六十一年までの存続は認められておりますけれども、それ以前に民間へ移行する、そう考えてもいいわけですね。
○園田国務大臣 先生おっしゃるとおり、私ども、この行政改革というのが内閣の使命でもあるということにかんがみまして、事務的にひとつ年内に詰めを終わってほしい、そしていま申し上げましたとおり、本会社が持つ使命というものが仮に局間に移譲されても果たしていけるような姿というものをこの際、民間に衣がえしても重荷にならないような姿ということで、財政面からの検討が主でございますけれども、そういうことでいまいろいろな検討を指示をし、年内にはいまのような政府の方針に沿う方向への道をたどり、決断をしたいと考えております。
○春田委員 そこで、特殊法人に関するいろいろな問題があるわけでございますけれども、時間の関係上、その代表的なものだけをちょっと指摘していきたいと思うのでございます。 特殊法人で一番問題なのは、高級官僚の天下りの問題があるわけでございます。この特殊法人の役員の選考につきましては昭和五十二年十二月二十三日閣議決定されておるわけでございますけれども、この内容につきまして、内閣官房参事官がお見えになっていると思いますので、簡単で結構でございますから、柱だけ御説明いただきたいと思うのです。
○栗林説明員 先生ただいまおっしゃいましたように、特殊法人の役員の選考につきましては、昭和五十二年十二月に閣議決定をして基準を決めておるわけでございますが、その内容を簡単に申し上げますと、まず、広く各界有識者の中から適任者を人選するという見地から、次の事項に留意するということになっておりまして、最初は、「特殊法人の業務内容を勘案し、民間からの療用を積極的に推進すること。」二番目には、「国家公務員出身者から選考する場合は、関係省庁の職員にとらわれず、広く各省庁から適任者を選考すること。」三番目には、「特殊法人相互間のたらい回し的異動は、原則として行わないこと。」四番目に、「高齢者の起用は努めて避けること。」具体的には、原則として、六十五歳に達するまで。ただし、総裁、理事長あるいは副総裁、副理事長といったような方で特別の事情がある場合にはこの限りでございませんが、それでも原則としては七十歳まで。それから、役員の長期留任につきましては、これも避けることといたしまして、原則としては、在職期間はおおむね六年を限度。ただし、総裁、副総裁など、先ほど申し上げましたような方で特別の事情がある場合にはこの限りではございませんが、この場合でも、原則として八年を限度ということで基準を決めて、できるだけその線でやるということで現在運用をしております。
○春田委員 五項目の規定がされているわけでございますけれども、この閣議決定は厳格に守っていかなければならないものであるか、また、ある程度その運用に当たっては幅を持たせるのか、その点もう一回、内閣官房参事官にお尋ねしたいと思います。
○栗林説明員 運用につきましては、厳格に運用する、ただし、どうしてもやむを得ない場合がある、例外的なものはある、その場合には内閣官房の方に個別に協議をしていただくことになっておりますので、そこで御相談をして認めていくということでありますが、実際には非常に厳しい運用をやっている次第でございます。
○春田委員 内閣官房としては厳しくやっているというわけですね。 そこで、建設省の主管なり共管の特殊法人が八つございますけれども、この特殊法人に関しまして、大臣はまだ就任間もないわけでございますけれども、この五項目に反する人がいないかどうか御調査なさったことがございまか。
○丸山説明員 ただいまの御質問でございますが、建設省所管法人八つの役員数は七十五名でございます。その中で年齢が六十五歳を超えておられる方が二名、在職年数が六年または八年を超えておられる方が四名でございます。 年齢制限につきましては、先ほど内閣参事官からお話のありましたように、総裁につきましては七十歳を限度、一般の役員は六十五歳ということになっておりますが、この六十五歳を超えておられます二名の方はいずれも総裁、理事長でございまして、この規定には抵触しておりません。 なお、在職年数が六年または八年を超える四名の方でございますが、この方々につきましては、いずれもわが国の橋梁界の最高権威であるとか、あるいは都市計画の最高権威であるとか、こういう、余人をもってかえがたい人たちばかりでございまして、なおかつ、五十三年四月一日からこの規定が適用されておるわけでございますが、その前から在任しておられる方でございますから、いまのところはそのとおりとどまって仕事をやっていただきたいと私どもは考えておるわけでございます。 なお、このような例外を除きましては、いま内閣参事官室からお話がありましたように、特殊法人の役員の選考につきましては閣議決定の趣旨を厳格に守っておるところでございます。
○春田委員 在職年数でございますけれども、この例外を認めているのは、副総裁以上が七十歳まで認めているわけですね。原則としては六十五歳でしょう。それから、在職期間は八年なのです。普通は六年、例外として八年まで認めているわけです。それが六年以上超えている理事が一人、副総裁以上が八年以上超えている人が三名いるわけであって、これまた例外の例外になってしまうわけです。余人にかえられない人であるというまことしやかな理由をお述べになっておりますけれども、そういう理由をつけたら何ぼでも例外の例外のまた例外だって出てくるわけですよ。内閣官房としては厳選に厳選をして、厳しく達していると言っているわけでしょう。それがまだ守られていないということは、五十二年の閣議決定そのものが運用の面で非常にあいまいな点があるのじゃないかしいわゆる閣議決定の権限というものがないのじゃないか、何のための閣議決定だ、こうなってしまうわけですよ。そういう点で、引き続き理事なり副総裁、総裁を継続されてやっていますから、五十三年四月一日から徹底されるようになっているけれども、継続でそうなっているのだという理由でございますが、その理由は立たないのじゃないですか。やはり一応こういう閣議決定が決まった以上は、建設省としても厳正に臨まなかったならば、これは何のための閣議決定か、先ほど言ったことになってしまうわけです。そういう点、どうお考えになりますか。
○丸山説明員 先ほども御答弁申し上げましたように、この方々はこの閣議決定のときにすでに在職しておられた方でございまして、直ちにおやめいただくということは適切ではない、仕事の継続性その他から考えましても無理があるのではないかと考えるわけでありまして、今後、再任の際におきましては十分配慮すべきものではないかと考えております。
○春田委員 いずれにしても昨年の四月一日からこの取り扱いは守っていくということでございますから、いま五十四年も十二月になるわけであって、一年と半年以上たつわけでしょう。したがって、それは当然公団になくてはならない人でございましょう。無能の人とは私も言いません。しかし、少なくとも一年と半年たった以上、そろそろ勇退の勧告なり打診をするのが本当ではなかろうか。そういう例外中の例外を認めておったら、なし崩し的に崩れていくわけですよ。そういう点は勇気を持って当事者に言うべきではないですか。 また、第一項目の民間からの登用を積極的に行うということになっておりますけれども、先ほどおっしゃったように七十五名の役員の方がいるわけです。ところが、民間からの登用はわずか五名なのです。一割にも達していないわけです。そういう点からいったら、いわゆる閣議決定で言う第一項目は余り守られていないという点がうかがえるのじゃないかと思うのです。そういう点もあわせて最後に大臣に、野放しとまではいきませんけれども、黙認みたいな形になっている現在在職年数のオーバーしている方、また、民間起用に関して今後どのような基本方針で、どういう気構えで臨んでいかれるのか、お伺いしておきたいと思います。
○渡辺国務大臣 先ほど来お話のございますように、これは非常に批判の多い問題でありましたし、内閣もそういう方針をすでに決めておるわけでございますから、実際にはなかなか困難な問題が伴うということは予想されますけれども、最善の努力をいたしましてその方針を貫いていくように努力をしたい、かように考えております。
○春田委員 さらに国土庁関係にもあるわけでございまして、国土庁関係は役員数が三十九名でございます。民間からの起用はこの中で九名でございますので、天下りが約七十数%になるわけですね。在職年数にしても副総裁以上で八年を超えている方が一名いる。理事の中でも二名いるわけです。六十五歳以上の方も一名おいでになるわけですね、御存じだと思いますけれども。国土庁関係でもこういうそのまま居座っているといいますか黙認されている方たちがいるわけでございまして、これも同じく強い覚悟のもとで取り組まなかったならば、いつまでたってもそういう例外中の例外という措置になっていくのじゃないかと思うのですけれども、あわせまして長官の御決意をお尋ねしておきたいと思います。
○園田国務大臣 ただいま御指摘のあったとおりでございます。そこで着任早々ではございましたけれども、いわゆる行政改革と絡めてこうした役員の登用について閣議決定の線を、ひとつ再確認と申しますか、しながら私どもは人事の問題に取り組んでいかなければならないということを事務当局にも指示をいたしました。ただ私自体も、議員として出て閣僚でない時期、先生と全く同じような意見を持っておったわけでございますが、実は閣僚といういすについて人事の選考の経過を聞いてみますと、なかなか待遇、あるいは有識者と申しますか、私どもが持っている視野の狭さもございましょうけれども、なかなか適当な人が得られないという苦悩も人事の選考の過程であったようでございますけれども、しかしいずれにいたしましても、閣議決定の線というものは尊重しながら、御指摘がございました御趣旨に沿うようなことで今後運用してまいりたい、こう考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○春田委員 いずれにいたしましても、閣議決定があるからやれというのではなくして、やはりいま大きな社会的な問題、国民的な大きな関心になっているわけですよ。公費天国と指摘されぬまでもいろいろな問題になっているだけに、上に立つ人が相当な決意で臨まなかったならば、この問題は解決しないと思うのです。むしろそういう時期に来たら、ある程度肩たたきじゃないですけれども、そろそろ時期ですよということを主管庁の大臣なり長官がその方に言わなかったならば、なかなか部下の方たちは言えないわけですよ。そういう面で、私は、行政改革に臨むいわゆるトップの大臣、長官が勇断をもって言わなかったならばこの問題は解決しない、こう思っておりますので、特に強い要望をしておきます。 それから、きょうは日本住宅公団の総裁なり理事の方においで願っているわけでございますので、住宅公団の問題について若干お尋ねしてまいりたいと思います。 これはさきの国会でも若干問題になったわけでございますし、新聞報道もされましたいわゆる住宅公団の会議費の問題です。五十三年度の会議費の実績と大蔵、建設省に認可といいますか承認を求める当初見積もり、この額を関係部門ごとにお示し願いたいと思うのです。
○星野参考人 先生の御質問にあります内訳と申しますのは積算内訳のことだと思いますが、それでよろしゅうございますか。——その積算内訳と実施面の関係について申し上げますと、まず事業共通部門では積算内訳が千三百万に対しまして実施計画額が一億七千五百万。住宅建設部門では積算内訳が千三百万に対しまして実施計画額が八千四百万。宅地造成部門につきましては積算内訳が千五百万に対しまして実施計画額が一億五百万。住宅管理につきましては、積算内訳が五百五十万に対しまして、実施計画額が四千二百六十万。宅地管理部門につきましては、積算内訳が九十八万一千円に対しまして、実施計画額が三百万。合計で四千七百万の積算内訳に対しまして、四億一千百万の実施計画額になっております。
○春田委員 いま御説明あったように、いわゆる積算見積額と実際の決算額といいますか、使った額というのが何と七倍くらいになっているわけですね。九倍ですか、四億一千一百万円使われているわけです。これはどういうところに、そのように——いわゆる大蔵、建設のときにはわずか四千七百万ぐらいの積算でありながら、実際は四億を突破するような決算が実際に行われておるということは、どういう点にこうした問題が出てくるのか、もうちょっと具体的に説明いただきたいと思います。
○澤田参考人 御指摘の積算内訳と実際の公団の会議費との開差の問題でございます。それを御指摘と理解いたしますが、この点につきましては、いわゆる積算内訳というのは大蔵省におきまする予算編成上の経過的な必要性のあるもののようでございまして、予算によりまして、款項が決定された後、具体的な目、節に関する会議費につきましては、住宅公団において実際の必要に応じて計上し、正規の予算として定めるものでございまして、この積算内訳四千七百万という数字はここ十年間ほど全然動いておりません。四千七、八百万で推移しております。実際の会議費の必要額とはきわめて大きく乖離いたしておるわけでございまして、私どもはその実際計上した会議費、五十三年度で申しますれば、最終的に四億一千百万円、これを実施いたしたわけでございます。その開差が九倍にもなるというのは、そういういきさつでございますので御理解をいただければと存じます。
○春田委員 この会議費は四億円になんなんとする実績となっておることは、これは相当前からこれだけ使われていると思うのです。いま資料があるかどうかわかりませんけれども、五十年以降の五十年、五十一年、五十二年、このあたりはどのくらいの会議費が使われたのか、資料があったら御説明いただきたいと思うのです。
○星野参考人 五十一年度の会議費の使用実績は四億四千四百万でございます。五十二年度は四億八千七百万でございます。五十三年度は減額いたしまして、四億一千百万になっております。それから五十四年度は五十三年度より、さらに二割ほど節約しまして三億二千七百万でございます。
○春田委員 先ほどの総裁の話では、実際、会議に要した費用だからこういう形になったんだということでございますけれども、すでに五十年の実績からいっても四億円以上出ているわけでしょう。となれば、当然それだけの額を使った実績があるわけですから、当然、翌年度の予算見積もりのときには、その額に近い額を建設、大蔵へ出してもおかしくないと思うのですよ。その辺はどういう理由で、こんな約十分の一くらいの見積もり出すわけですか。
○澤田参考人 御指摘の点、実は私も予算編成の技術的な面よくわからないのでありますが、何か経過的に必要な一つの基準と申しますか、そういうことで十年来そういう数字が積算内訳として使われておるのではないかと思うわけでございまして、実際はわれわれ先ほど申し上げたような項、目によりまして実際に適応する会議費を計上して使っておるわけでございます。 ただ、いま星野理事からも申し上げましたように、こういう性質の金は極力節約すべきことは申すまでもないのでありまして、五十二年度、五十三年度、五十四年度と相当の額をしぼってまいりまして、五十四年度の予算は三億円台になっておる、こういう実情でございます。
○春田委員 公団を指導監督する立場の建設省としては、こういう経理上操作がなされておるわけでありますけれども、こういう事実知っておりましたか。知っておるとすれば、どういう形で処理なさっていたか、お答えいただきたいと思うのです。
○関口説明員 積算内訳という数字があることは、もちろん私ども知っております。 なぜそれを使っておったのかということでございますが、先ほど来公団の方から御説明がございましたように、大きく言えば、ここ五、六年の間は積算内訳の四千七百万という数字をふやしてないわけでございまして、私どもとしましては一つのメルクマールとして会議費は余りふやすべきでないという考え方に立ちまして、いままでそういう数字を使用してきたような次第でございます。
○春田委員 どうも説明ではちょっとわからないわけでございますけれども、会議費はそんなに使われるべきじゃないということで予算の時点では四千万くらいで一応計上する。実際使ったのは四億くらいになっておる。このいわゆる事実ですね。大きな差があるわけでしょう。この辺の問題、やはり五十三年、五十四年度に起こった問題であれば、これは見落としという形もあるかもしれませんけれども、相当前からこういう事実関係があるわけであって、これを知らないわけじゃないと思うのです。これはそういう監督する立場の建設省がやはり強く指摘しなかったならば直らない問題じゃないかと思うのですよ。実際、会議費使ったらこれだけあったのですということだけではこれは通らない問題だと思うのです。もうちょっと説得性のある御答弁をいただきたいと思うのです。
○関口説明員 私が申し上げた趣旨は、年々の経過をたどる場合に、いわば積算内訳という数字を変えないことによって、毎年の会議費につきまして私どもの考え方としてはそうふやすべきではないという考え方を公団に示したつもりでございますけれども、ただこれは、それならばそれがそのとおり公団が実行しなければならないかという点につきましては、いわゆる公団予算は公団の自主性の尊重という問題もございますので、私ども、大臣が認可するものは款、項のみにとどめて、目、節につきましては公団側が必要に応じて自主的に編成していくということになっております。したがいまして、公団の方は私どもの気持ちをくみまして、毎年の具体的な会議費につきましても、ただいま御報告がございましたように、ふやすことなく節減に努めてこられたというふうに理解しております。 ただ、その数値の間に九倍の開きがあるじゃないかという点の御指摘につきましては、今後十分公団側と相談をして適切な解決を図ってまいりたい、かように考えております。
○春田委員 確かに建設省は款項だけが承認事項となっているみたいでございますけれども、さらに監督する立場としてどういうものに使ったのかというのを聞いていく、私はそれだけの義務があると思うのですよ。また、それだけの権利もあると思うのですね。だから、確かに公団の自主運営、裁量にまかせる、そう言ったらそれまでですけれども、やはりいわゆる指導監督する立場の建設省でございますから、そういう点は目を配っていく必要があるんじゃないかと思うのですよ。 時間がございませんから、次に進みます。 そこで公団側にお尋ねしてまいりますけれども、これ以外に各部門共通の交際費というのがございますね。五十三年度で三百二十一万円が出されておりますけれども、この交際費と会議費の違い、これはどういう点にあるんですか。
○星野参考人 会議費につきましては、会議等の際の茶菓弁当代等ということで、多少儀礼的な会食費等もこれに充てておりますが、交際費につきましては、そのほとんどが冠婚葬祭の経費に充てられております。
○春田委員 日本住宅公団が年間どれだけの事業をなさるか、私もつぶさに知らないわけでございますけれども、相当のものがあるでしょう。しかし、茶菓弁当代だけで四億円もかかるというのは、一般的に見ても常識から考えてみても、どうも普通の私たちの頭で考えたらわからないわけですね。いわゆる茶菓弁当代だけで済まされる問題ではないと思うのですよ。もうちょっと会議費の内容について詳しくお答えできませんか。
○星野参考人 先ほども申し上げましたように、会議費の使途としましては茶菓弁当代等ということで、茶菓弁当代のほかに会議等の際に通常常識的に持たれる会食等の経費も含まれるわけでございます。もちろんこの会議費の使用というのは当然事業の円滑な遂行に必要な範囲内で使用されるものでございますけれども、公団の業務は非常に全国的な規模にわたっておりまして、たとえば本社の業務でも、公団全般に係る業務について関係機関との接触が非常に多い。また、個別の業務につきましても、最近は、本社レベルで問題の解決を図らなければならないというふうな問題が大変多くなってきておりますので、そのために多方面との接触が必要であります。また、支社の業務について申し上げますと、住宅建設、宅地開発、住宅宅地の管理等の業務でありますけれども、具体的には事業の実施計画の立案及び関係機関との協議、用地買収業務、関連公共施設の整備、住宅宅地等の募集、管理等、諸般の業務がございます。これに伴いまして、対外折衝の相手も非常に多方面にわたっております。たとえば例を挙げて申し上げますと、先ほど申し上げた業務を円滑に遂行するためには、支社では関係地方公共団体はもとよりでありますが、運輸関係のたとえば私鉄とかバス関係の会社、それから農業協同組合あるいは電力、ガス関係の会社、消防署等の官公署等の多方面にわたっての接触がございます。したがいまして、これらのいろいろの対外折衝につきましては必然的にある程度の会議費も必要となる、このように現在会議費を使用しておるわけでございます。
○春田委員 必然的に会議を行わざるを得ない、それは当然そうでしょう。用地を買収するにはいろいろ地主、また借家人、いろいろむずかしい交渉もあるでありましょうし、地方団体等とのいろいろな打ち合わせ等も必要でございましょう。となれば何回ぐらい会議を開いたのか、一回当たりどれくらいの予算でやっておるのか、明快な答えが返ってきますか。
○星野参考人 会議の内容は、その事業目的によりまして人数も金額も多種多様でございまして、一回当たり幾らという金額はちょっと算出できかねます。
○春田委員 当然、公団には資料があると思いますけれども、過去、たとえば五十三年、五十二年、会議を何回開いたのか、そこに何名の方が参加してやったのか、費用はどれくらいかかったのか、それだけの請求書があると思いますし、また領収書もあると思うのです。そういう記録された資料はありますか。
○星野参考人 現在のところ、そのような年何回開いて、大体この方面で幾ら使ったという資料は持ち合わせておりません。
○春田委員 持ち合わせないというのは、そういういいかげんな形でやっておられたのですか。要するに土路事件にしてもそうでございましょう。百二十回か百三十回か請求書を出しておる。その名目は会議費という形で経理部面に請求されておるわけでしょう、総務部長の決裁もあると聞いておりますけれども。しかし、実際何に使われたかということは、本人が請求するのであって実際わからないわけですよね。そういういいかげんな経理になっておるわけであって、これは公団としてはきわめていいかげんな経理と言わざるを得ないと思うのですけれども、総裁どうですか。
○澤田参考人 これは時間をかけて、詳細に徹底的にいろいろな仕分けをして調べればおっしゃるような数字は出てくるかと思うわけです。ただ、いままでそういう調査はしていなかったというこ.ともありますし、それから現在証憑書類が司直の方に参っておるということもありまして、非常に手数のかかるものでありますから、資料があっても急にはなかなかむずかしいかもしれません。また、手元にないということで実際上も簡単にはわからない、これが率直に申し上げて実情だと存ずるわけであります。
○春田委員 これは時間をかけてやれば出てくるのですか。
○澤田参考人 これは私の推測で申し上げたわけですが、時間をかけて資料を徹底的にやったらある程度のことはわかるんじゃないかという意味で申し上げたわけでございまして、ただ、いまちょっと、従来そういう調べもしておりませんし、また現在調べようもない、こういう意味でございます。
○春田委員 現在司直の手にゆだねてあるから調べることはできない、こういうことでございますけれども、時間かけても結構でございますから、私は資料要求をしていきたいと思うのです。これは委員長の方で諮っていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。 いずれにいたしましても、この事件を皮切りとして一連の不祥、不正事件が起こっておるわけでございまして、公団の経理というものがきわめて乱脈であるということが指摘されておるわけです。そこで、現在公団に三名の監査役がおるわけですね。監査役が三名いますけれども、果たして本当に監査の役を果たしているのかということが疑問になってくるわけです。この三名の中に一名の方が会計検査院からずっと天下っているわけですね。会計検査院が常に一名送っておられて、現在も三名の中に一名おられるわけです。ところが、外部から指摘されて初めてわかったというような状態なんですね。そういう点から、非常に内部監査があいまいではないか、いいかげんではないか、これだけの膨大な事業をやっていく公団として、果たして三名の監査制度というものが本当に効果的に効率的に働いているかどうかがまた一つの疑問になってくるわけです。こういう点で、時間がございませんけれども、現在監査三名おられますけれども、もう一回見直して、公団内部でもっと内部努力をやって、本当にどこからついても恥ずかしくない不正のない体制を今後公団はとるべきじゃないか、こう思っておりますけれども、総裁からこの件について御答弁いただきたいと思います。
○澤田参考人 ごもっともな御指摘だと存じます。監事は大臣の任命でございまして、それが公団の組織の中で監査という仕事に従事いたしておるわけでございます。それで、毎年定期的にいろいろな監査をしますし、特別な監査もいたしておるわけでございまして、それぞれの監事の経験、知識を十分生かして監査に実績を上げておると思いますけれども、なお、膨大な事業遂行上の監査ということのほかにきめ細かな内部事務処理の監査、これが今回の経験等から言えばもっと一層力を入れていただくということも必要ではないかと考えますし、公団自体も考査役というような職もございますし、その他の機能を生かしまして内部の事務処理について、やはり一層正確な事後検査をいたしまして、こういった間違いの起こらないように努力することが非常に大事である。また、そのために私ども、今度の事件にかんがみまして、対策の委員会をつくりました。いろいろな具体的な方法を考えて逐次実行いたしておりますが、そういうこととあわせてこの内部検査ということに一層力を入れてまいりたいと考えております。
○春田委員 会計検査院の方がお見えになっておりますから一言だけお尋ねしますが、会計検査院はこの問題につきまして近く乗り出すという形で報道されておりますけれども、いつごろなのか、その見通しがあればお答えいただきたいと思うのです。
○肥後会計検査院説明員 検査院としてもこの問題については重大な関心を寄せておりまして、なるべく早くやりたいわけですが、現在警察の方に書類が全部押収されておりますので、それが戻ってき次第、検査の条件が整いましたならばできるだけ早くやらなければならないと考えております。
○春田委員 建設省としては、先ほどから言っているように、本当に公団については十分な指導監督をする義務があるわけですね。こうした土路事件を初め一連のきわめて乱雑な経理といいますか、また、団地サービスの問題、また、きょう新聞報道になっていますように、新都市サービス会社の問題、そういう点で公団の過去三十年来今日までのうみが出てきているような感じがするわけですね。これは一つには公団そのものの体質もあるかもしれませんけれども、これを見落としたいわゆる建設省の責任も一端あるのじゃないかと私は思うわけでございます。 最後に、時間ございませんから、この問題につきまして、一連の事件に対する大臣の、公団に対するどういう手を打っていくのか、どういう姿勢で今後やっていくのか、その辺の決意をお答えいただきたいと思うのです。
○渡辺国務大臣 お答えします。 先ほど以来御審議をちょうだいしておりますが、公団の予算につきましては款及び、項を認可の対象といたしておりまして、交際費につきましては項の区分により現在の認可の対象といたしているわけでございます。しかしながら会議費につきましては、認可をした各項の予算の範囲内で公団が事業の実態に即しみずからの判断で予算実施計画を定める細目でございまして、認可の対象とはいたしておりません。 建設省といたしましては、今般の不祥事件にかんがみまして、公団が決定した再発防止対策の実施を徹底させまして、会議費を初めとする予算の適正な執行が図られまするよう十分公団を指導監督してまいりまして、遺憾のないようにいたしたいと考えております。特に私は、大事なことは、公団のできてまいりました使命というものについて十分関係職員が自覚と責任を感ずることではないかと思っておりますので、十分指導してまいりたいと思います。
○春田委員 さて、時間がなくなってきたわけでございますけれども、北生駒の乱開発の問題でございます。 この問題は昭和四十八年にわが党の峯山参議院議員が取り上げまして以来大きな関心を寄せられまして、私も当決算委員会初め分科会等を通して三回質問しております。こういうことでやっと国も腰を上げていただいたわけでございます。また、地元大阪府でもことし一千五百九十万の予算がつけられました。また、一番被害の多い四条畷市、それに関連する大東、交野市、こういう市町村もこの乱開発の歯どめに大きな期待を持っているわけですね。そういう点で五十四年度調査費が国で二千四百五万つきましたけれども、この調査調整費によってどれだけの検査が現在まで行われているのか、中間報告といいますか、時間がございませんから簡単で結構でございます、まず御答弁いただきたいと思います。
○伊藤説明員 北生駒の従前行われておりました無秩序かつ大規模な乱開発の問題につきまして、春田委員初め各方面の先生から御指摘いただきまして、私ども国土庁が中心になりまして、環境庁、農林水産省、建設省等で御指摘のような経費をもって調査を始めたのは御指摘のとおりでございます。現在、各所管省におきましてそれぞれ、たとえば環境庁が自然環境の保全問題、林野庁が林地の保全整備の問題、建設省が土砂害の防止と地域整備の関係という個別の調査を、またそれを国土庁がまとめるという形で共通のコンサルタントに委託をいたしますとともに、各界の専門家に成ります調査委員会を設けまして鋭意検討いたしております。現在のところ、今年度調査をもちまして現状の把握、分析、評価を終えまして、現在保全整備の今後の方策についての基本的な方針の討議に入ったという段階であろうかと思います。私どもといたしましては、今年度中にその種の保全整備の基本方針の討議を終えまして、明年度同じように調整費の調査をもちまして保全整備計画の具体的な内容を詰めてまいりたいというふうに考えております。
○春田委員 来年度も同じく調査していくということでございますけれども、聞くところによりますと、二十二日が大蔵省の予算の内示だと聞いておりますけれども、当然その前に国土庁としてはこれくらいの予算を要望していきたい、来年度に関してでございますけれども、どれくらいの予算要望をしていくお考えなのか、その辺が固まっておればお答えいただきたいと思うのです。
○伊藤説明員 御指摘のとおりこの調査は国土総合開発事業調整費をもって行う調査でございますので、一般行政部費と違いまして、この暮れに行われます来年度の概算要求の編成作業の中で個別に数字が上がるものではございません。これは今年度の概算要求がまとまりました上で、国土庁の計画・調整局の中で必要な調査事項につきまして検討の上配分をいたすものでございますので、私どもといたしましては、今年度の調査の詰めの状況によりまして、明年度になりまして必要な額を計上して配分方をお願いするということになろうかと思います。 調査の額につきましては、私ども、当初からこれは二カ年計画という形で担当局と協議の上配分を受けたものでございまして、当然必要な額の経費の配分を受けられるかと思いますが、すでに現地調査等、金を要する部分は今年度に配分を受けておりますので、明年度におきましては今年度ほどの金は要らないのじゃないかというふうに考えております。
○春田委員 今年度ほどの予算は要らないのじゃないかという感触でございますけれども、実は、この問題につきましては、いろんな影響が出ていることは御存じのとおりでございます。たとえば、二次災害の問題もあろうかということで、問題になっておるわけです。たとえば、砂土を採取する、その後にいわゆる地下鉄の残土ないし産業廃棄物なんか持ってきているわけですね。そういう点で、岩盤とそういうものと癒着がないものですから、大雨が降った場合非常に大きな災害になるのじゃなかろうかといううわさもされておりますし、また、先般の九月台風では、中小河川にその採取した採石がたまりまして、ひどいところでは一メートルぐらいたまっておるわけですよ。そういうことで、この前の九月台風では河川が溢水したわけですよ。またそのほか、道路が一本しかございませんので、非常に交通が渋滞している。また、きちっとシートをトラックが積んでないものですから、周辺にまき散らすごみの問題、ほこりの問題、こうしたさまざまな、本当に市民生活に直結するような問題が出ているわけですよ。そういう点では、もっと私は、国が大きな立場に立って予算をつけていかなかったならばこの問題は解決しない、こう思っておるわけです。 国土庁としては来年度いっぱいで調査を終わって、五十六年度から徐々に実施を計画していく、大阪がどうも事業主体みたいでございますけれども、そういう点から言ったら、一切国が手を引いていったなら、まだまだ解決できない問題はたくさんあると思うのです。一地方団体に任せる仕事じゃないと思うのですね。そういう面では、私はもっと意欲的に来年も取り組んでいただきたい、こういう要望をするわけでございますけれども、簡単で結構でございますからお答えをいただきたいと思います。
○伊藤説明員 その点は御指摘のとおりかと思います。私どもも、ここでこういう形で今後の保全整備のための基本的な方針と基本的な計画づくりをやりたいということでございますが、いまお尋ねのように、今後この地区につきましては、自然緑地の保全のためのいろんな規制はもちろん、それから、この跡地の緑化のための施策、さらには、跡地そのものに今後のレクリエーションその他の施設をつくるためのいろんな事業面が入ってくるわけでございまして、私どもの基本的な保全整備のための計画の後に、さらに各所管の事業のための調査と実際の事業が始まるために相当な金が要ることは確かだろうと思います。 事業の実際につきましては、当然のことながら、地方公共団体の責任のある取り組みと関係業者または土地所有者の皆さんの御協力もいただくわけでございますが、行政の実態、予想される事業の今後の状況としては、すぐれて地域的な問題でもございますので、地方公共団体御自身に御努力いただくことはもちろんでございますが、私ども関係する国の各省といたしまして、できるだけの指導助言等は行ってまいりたいというふうに考えております。
○春田委員 最後に一点だけ。この問題は、長官、いわゆる一つのモデルケースとして行われていると聞いております。ただ単なる大阪の一地方の乱開発ではない。国定公園が乱開発されているわけですよ。そういう点で一つのモデルケースとして扱われているわけでございまして、この扱い方がこれと類似したような乱開発に非常に大きな影響を及ぼしていくわけです。 そこで、私は、かつて石原大臣のときも、その後、山田環境庁長官のときも、環境庁長官でございましたけれども要するに大臣みずからが来て現場視察したらどうか。石原長官は行く寸前までなりましたけれども、ちょっと圧力がかかりまして、直前におやめになりました。今回の調査は国土庁が中心にやっているわけでございまして、お忙しいと思いますけれども、長官みずから現場へ来て、自分の目で、自分のはだで調査するお考えがあるかどうかお答えいただきたいと思います。
○園田国務大臣 実は、この問題につきましては、先生には事務当局から私にお礼を言ってくれということでございました。 というのは事務当局自体の怠慢と申しますか、気ずかなかった点を強く指摘をいただいて、その結果、実は本年度と来年度にまたがって計画策定を専門家にお願いをしておるという状況で、そこで、来年度、計画ができ上がりましたら、やはり私どもは、ただ国土庁としてでなくして、関係省庁の協力を得ればできることもまたあろうかと思います。 そこで、御指摘のようなことで計画策定にまず取り組み、同時に、できた時点で改めてまた御意見等も承り、私ども国としてやらなければならない部面が出てまいりますならば、当然緑地の推進ということ、また地元の御意向というものも参酌しながら事業を進めてまいらなければならないと思います。 現地におまえいつ見に来るのだということでございますが、私も大阪空港は乗り継ぎでよく通っておりますし、ただ、北生駒地区だけでなくして、あの宝塚周辺あたりも同じような状況だと思います。もし時間が許しますならば、私も現地にひとつ視察をさしていただきたい、こう思います。
○春田委員 終わります。
○高田委員長 春田君の質疑は終了いたしました。 岩佐恵美君。
○岩佐委員 わが党は、国民生活優先の、たとえばおくれている下水道建設とかあるいは学校、病院建設を優先すべきであるという立場をとって、本州と四国の間に大きな橋を三つもかける、そういうようなことについては後回しにすべきであるというような主張を持っておるわけでございますけれども、このほど大鳴門橋工事の門崎高架第一工区下部工及び道路つけかえ工事につきまして積算ミスがあったということがわかりました。その内容について公団から説明を求めたいと思います。
○久保村参考人 お答えいたします。 本件工事の積算につきまして、ただいま会計検査院で審査中でございますが、先般会計検査院から誤算があったのではないかという照会を受けております。公団といたしましても照査いたしました結果、本件の積算について遺漏があったことがわかりました。中身は潜函工事の計算のミスでございます
○岩佐委員 その金額について、あるいはそのミスの概要についてもう少し詳しく説明をいただきたいと思います。
○久保村参考人 本件工事は、潜函工事と県道つけかえ工事から成っております。この中で、潜函工事は大変施工条件の厳しい中で行われるわけでございますけれども、その積算の過程の中で歩掛かりと作業量を取り違えて誤まったものであります。
○岩佐委員 総工費、それから工期、それからミスの金額、そういうものを順序立てて説明してください。
○久保村参考人 総工費はおおよそ二十七億六千万円でございます。これは請け負う金額でございます。それから積算の誤計算につきましては、会計検査院からの照会文によりますと三億六千万円と書いてございます。工期は五十四年の三月から約二十七カ月でございます。
○岩佐委員 会計検査院にお伺いしますけれども、この三億六千万円の積算ミスというのは最南の額ではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
○肥後会計検査院説明員 三億六千万円と申しますのは照会の段階の数字でございまして、その後われわれ詳細審査いたしまして、現在五十三年度決算検査報告に記載すべく最終の審議中でございますけれども、金額は異動がございます。それから、この積算額が一番大きかったかどうか、ちょっと昔のことは記憶ありませんが、まあ大きい方であることは確かでございます。
○岩佐委員 これは、潜函工の部分について三億六千万円のミスがあって、そして過小に見積もった部分、それを差し引くと三億二千万になるというようなことで、三億六千万と二千万の違いがあるという指摘があったのだと思いますけれども、そういう理解でよろしゅうございましょうか。これは会計検査院に。
○肥後会計検査院説明員 そう間違いはないと思います。
○岩佐委員 そして、会計検査院としてはこれに対してどう処置をされるのか、それを御説明いただきたいと思います。
○肥後会計検査院説明員 会計検査院の処置といたしましては、決算検査報告に掲記してこれを内閣並びに国会に報告することでございます。その後の処理は公団がやることでございます。
○岩佐委員 公団にお伺いしますけれども、この積算というのはだれがやるのでしょうか。それから、だれが審査をし、最終決定はだれが行うのか。
○久保村参考人 本件におきましては、工事事務所で設計、積算を行い、それを上部機関である、この場合は建設局に上げまして、建設局で審査をいたしまして、決裁後局長が予定価格を決め、入札に付します。
○岩佐委員 こういう、担当者がかなり年期が入っているといいますか、二十年前後の経歴を持っておられる方々だというふうに承知をしているわけですけれども、そしてこのミスの内容が計算上非常に単純なミスである、つまり、労働当たりに対しましてそれだけ仕事ができる、それを仕事量を半分にしてしまった、労働力だけ倍にして、そしてそれを仕事量も倍にするということを忘れたというような単純なミスだというふうに伺っているわけですけれども、大変こういう単純なミスを犯すというのは考えられない、非常にずさんな状態であるというふうに言わざるを得ないと思うのですが、その点いかがでしょうか、公団にお伺いしたいと思います。
○久保村参考人 本件工事は、先ほどもちょっと申し上げましたように潜函工事と県道つけかえ工事両方から成っておりますけれども、一方のこの潜函工事は、全国にも例のない硬岩主体の掘削であること、岩盤が非常に傾斜していること、あるいは施工場所が海中であり潮汐の影響を受けること、あるいはまた地元漁業組合から海水汚濁や発破振動を極力防止させるように強く要請されていることなど、きわめて厳しい条件にある難工事であります。また県道つけかえ工事がございますが、これは、狭い鳴門岬の地形上、いまある道路の交通を通しながら隣接した位置で大土工の爆薬掘削を行わなければならないような困難な工事であるということできわめて工事がむずかしいということが一つと、もう一つは、積算の積み上げが大変複雑で、手間のかかるものでございます。たとえば材料費、労務費のほかに運搬費だとか工事用道路費、仮設工事費、その他いろいろのものを積み上げて純工事費を出し、そのほかに技術監理費、営繕費、現場経費その他を積み上げた上で間接工事費を出し、さらにまた一般管理費を積み上げるなど、大変複雑な計算をしなければならないということでございますが、本件におきましてはその労務費の一部においてミスを犯した、こういう次第でございます。
○岩佐委員 入札の経緯について御説明いただきたいと思いますけれども、何回入札が行われたのですか。
○久保村参考人 入札の回数は四回でございます。
○岩佐委員 入札価格について一回から四回まで、それぞれの業者にはもう開札しているわけですから、その価格について公開をしていただきたいと思います。
○久保村参考人 お答えいたします。 予定価格を明らかにすることは、その後に続く工事の入札の執行上弊害を伴うおそれがあるということで、当公団におきましても契約事務規程によりまして、予定価格の秘密を保持しなければならないことになっております。落札に至るまでの入札状況を明らかにしてほしいという御質問でございますが、これによりまして予定価格がほぼ推定されることとなりますので、前に申し上げました趣旨にかんがみ、御容赦願いたいと存じます。
○岩佐委員 一回から四回までの入札の際に五社間のそれぞれの入札価格の差が少なかった、そういうふうに聞いているわけですけれども、もし公開できないと言うのであれば、五社間の入札価格それぞれにおける最低と最高でもいいですけれども、その差というのは幾らだったのか、そのぐらいは言えるんではないでしょうか。
○久保村参考人 お答えいたします。 一回から四回までの各回の入札価格についての重ねての御質問でございますけれども、先ほど申し上げました理由によって公表いたしておりません。したがいまして、その内容を明らかにすることになれば初めてのケースにもなりますので、後刻、取り扱いを検討の上、御連絡申し上げたいと存じます。
○岩佐委員 会計検査院にお伺いしたいと思いますけれども、通常三十億円ぐらいの工事の場合には、いわゆる発注者の積算と、それから落札との価格の差というのが一千万円ぐらいであるというふうに言われておるようですけれども、その点はいかがでしょうか。
○肥後会計検査院説明員 そういう統計をとったことはないので、ちょっとわかりかねますけれども、大体、通常落札の比率は九七%から八%ぐらいということでございますので、それをやりますともっと差が大きくなりますが、ちょっとお答えしかねます、とってありませんので。
○岩佐委員 積算が三億二千万円もトータルで違っている、そういう状況であるのに、この競争参加業者が、ジョイントベンチャーが五組あるわけですね。それぞれ十五社になるわけです。この十五社は、それぞれ積算では非常にベテランでありましょうし、計算ではベテランでありましょうし、あるいは公団の方も、先ほど申し上げたように恐らく非常にベテランぞろいである。それがそろいもそろって、何度も、三億二千万もあるにもかかわらず、そこのところで接近したところで価格がそろっていることというのは非常に不自然だった。三億二千万よりも上回ったところで皆五社がやっていた。それはどうも考えられないことであるわけですけれども、その点、会計検査院に伺いたいと思います。
○肥後会計検査院説明員 どうもその点は推察にわたりますので、われわれは事実に基づいてしか物を言わないことになっておりますので、ごかんべんいただきます。
○岩佐委員 私がいただきました資料によりますと、最終落札者は、日本国土開発、それから大豊建設、森長組の三社のジョイントベンチャーであるわけですけれども、この際の競争相手として不動建設というのが、このたびの門崎のいまミスがあった工事についてあらわれているわけですけれども、この同じ日本国土開発とそれから不動建設が、工期は五十三年九月三十日から五十四年十月十四日、いわゆる門崎の高架橋準備工事、ですから、これの下をつくるというそういう工事で、二十五億ぐらいの工事のようでございますけれども、このときにはこの両社が一緒にやっているわけです。ところが、今度の問題が起こった工事においてはそれぞれ競争相手となって出てきている。こういう点は、私どもはこれを見た場合に、事前に情報がツーツーだったんじゃないか、談合があったんではないか、こういう強い疑いを持たざるを得ないわけです。この点について大臣に見解をお聞きしたいと思います。
○渡辺国務大臣 本四公団の大鳴門橋工事につきまして積算上の疑惑があるということで御質問があったわけでございますが、本州四国連絡橋公団の大鳴門橋関連工事におきまして、積算上の違算が生じましたことはまことに遺憾であると考えております。今後このような事態が生じないよう、本州四国連絡橋公団を十分指導してまいりたいと思います。
○岩佐委員 大臣、談合という問題、そういう強い疑いを持たざるを得ないということについては、いかがでございましょうか。
○渡辺国務大臣 総裁からの御報告を聞いておりますが、これはもう積算の単純ミスであるというふうに報告を聞いております。
○岩佐委員 いま私が申し上げたような、入札をめぐってどうもすっぱりと割り切れないものがあるのではないか。会計検査院にそういうものについて再検査を要望したいというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
○肥後会計検査院説明員 談合があったかどうかについては、これは業者を調べないとわかりませんですが、われわれには業者を調べる権限は全くございませんので、これは不可能でございます。
○岩佐委員 これは公団にお願いしたいことでございますけれども、経費節減というようなことも言われておりますし、また、こういう疑惑がらみ——私どもはこの点すっきりしないのでこう呼ばせてもらいますけれども、疑惑がらみで税金をむだ遣いしているというのは、これはもう本当に許せないことでありますし、先ほど大臣からは調査をするというふうなことをお約束いただいておるわけですけれども、公団としても徹底的に調査をしていただきたいというふうに思います。 同時に、三億二千万円のこの税金のむだ遣いについて、二十七億のうち四億しかまだ支払ってないということでございますので、この点について支払いをしないで済むという方法をぜひとっていただきたい。このことを御答弁いただきたいと思います。
○尾之内参考人 このたび私どもの鳴門の工事に関連しまして、いろいろ御質疑ございましたようなミスがありましたことを、公団総裁として大変遺憾に存じております。 御承知のように、当公団の海洋への架橋の仕事は、前例のない大変むずかしい仕事でございまして、それだけに私どもは計画から設計、施工すべてに至り細心の注意をしてまいったのでございますが、このたびはからずも積算、契約におきましてそういう手違いがありましたことは、大変遺憾に存じております。 そういう意味で、私ども大変貴重な国のお金を使っておるのでありますから、決してむだをすべきでないと厳に戒めておりますが、ただいま先生御指摘のように、今後ますます慎重に審査いたしまして、社会的信頼を落とすようなことのないようにあらゆる点で見直し、二度とこのようなことが起こらないように、公団一同挙げまして努力したい所存であります。 なお、今回のミスの額につきましては、これは相手のあることでございますが、幸いに、この問題になりました工事は来年やるところでございまして、まだ工事にかかっておりません。関係業者と誠心誠意十分に打ち合わせまして、実損がないように努力する所存でございますので、よろしく御理解いただきたいと思います。
○岩佐委員 国土開発というのは、昨年の政治資金収支報告書によれば、国民政治協会に一千万円、それから大豊建設が九百万円、政治献金を行っている、わかっているだけでもこういう数字があるわけです。いま公団の疑惑がらみというのが非常に問題になっている中で、今回のミスを単純に片づけるというのはどうも得心がいかないところでありますので、ぜひきちんと調査をしていただきたい。このことを重ねて要望すると同時に、この三億二千万円については、きょういただいた決算の報告の中でも不当事項、宿舎建築工事の場合には、請負業者と協議の上、割り高相当額については徴収済みであるというような報告書が出ておりますので、ぜひこういうような厳しい措置をお願いしたい。このことについて建設大臣から答弁をいただきたいと思います。
○渡辺国務大臣 御承知のように、私どもは指導監督の立場でございますから、総裁にしっかり実施をしてもらうように監督をしてまいりたいと思います。
○岩佐委員 次に、住宅公団の問題についてお伺いしたいと思いますが、十一月三十日に土路監事付室主査の追起訴が行われておりますけれども、この中身について住宅公団の方から説明をいただきたいと思います。
○大塩参考人 十一月三十日に土路の不正事件に関しまして東京検察庁は追起訴を行いました。その件数は九回でありまして、金額が八十一万円余であります。さきの起訴、つまり十一月二十六日の起訴と同様に詐欺罪として追起訴されたものでございます。
○岩佐委員 この追起訴の期間、それからこれは東京支社分であると承知をしておるわけですが、その点について確認をしていただきたいと思います。
○大塩参考人 先ほど申し上げましたように九件、八十一万円でございまして、これは土路重昌が住宅公団の東京支社に処理を依頼して支払われた件に関する詐欺事件でございまして、期間は、五十三年十二月、五十四年三月の二つの期間にわたっております。
○岩佐委員 土路の本社会計課係長であった期間、それから監事付室主査になった期間を数えてください。
○大塩参考人 土路重昌は、五十二年六月まで本社会計課の係長をしておりました。それ以後本社の監事付室の主査になっております。
○岩佐委員 先ほどの追起訴の期間ですけれども、五十三年三月三日じゃないですか。
○大塩参考人 いま間違えまして、五十三年六月に監事付室にかわっておりまして、それまでは会計課に所属しておりました。
○岩佐委員 追起訴の中身も違っていないですか。五十三年十二月と先ほど言われたのじゃないですか。
○大塩参考人 起訴状によりますと五十三年三月に五件、五十二年十二月に一件、五十四年三月に三件というふうになっております。
○岩佐委員 現在の監事付室長である森崎氏は、東京支社の経理課長であった時代がありますね。その支社の経理課長であったときと、それからいつから監事付室長になられたのか、それを説明してください。
○大塩参考人 森崎は、五十三年の六月一日をもって監事付室長にかわっております。それまでは東京支社の経理の課長でございます。
○岩佐委員 この追起訴の中身にある、東京支社が本社に伝票を回して処理をする、こういうことはちょいちょいあるのですか、それとも異例なことなのですか。
○大塩参考人 会計処理の最終のチェックは、会計課に回ってまいりまして、そこで会計課長及び会計機関の決裁を得まして、それから伝票に記票されまして出納へ回る、こういう仕組みになっております。
○岩佐委員 伺っておりますのは、本社に所属している人間が東京支社の経理に伝票を回すということ、こういうことはちょいちょいやっているのか、それとも異例なのかということを伺っているのです。
○大塩参考人 本社が支社に伝票を回すというようなことはあり得ないことでございまして、私が先ほど申しましたのは、支社が使います経費は本社へ回ってくる、これは普通のルートでございますが、本件の場合は、土路が支社の人に依頼してそこの起案であるようにして本社の方へ回すようにした、こういう事案でございます。
○岩佐委員 土路は東京支社のどこにこの伝票を依頼して、そしてどこの課で処理をしたのか、最終経由課長の判があるはずなんですけれども、その辺もあわせてお答えいただきたいと思います。
○大塩参考人 これは東京支社の経理課でございまして、当然経理課長の決裁印はございます。
○岩佐委員 そうすると経理課長が少なくとも判を押しているわけですから、そういう伝票が回ってきたのに判を押したという点では監督責任があるわけですね。
○大塩参考人 経理課長が判を押す以上は、その決裁について自分が認めたということでございます。そういう意味では、おっしゃるとおりその責任はございます。しかしその経理課長は正規の書類というふうに誤認して、裏には頼まれてそういうことがあったということを知らなくて判を押したというふうに本人からも聞いております。
○岩佐委員 普通、伝票というのは、本社の人間が東京支社で使ったかのような伝票処理になると思うのですけれども、そういう場合は必ず起案者がいるのだと思うのです。そういう会議費であるのか——会議費だろうと思うのですけれども、そうすると東京支社のだれかが会議費をだれかと使ったということで、東京支社の人が必ずそれにかんでいるということがあり得るわけですね。その場合に起案者がいるはずだと思うのです。その起案者は恐らく係の方だろうと思うのですけれども、人の伝票をつくるわけですから、いわゆる不正ということ、架空名義ということとは別に、人の伝票をつくるというようなことであっても、これはばれたら大変なことになる。処分をされるわけですね。そういう処分をされるような伝票を係が勝手につくること自体、非常に公団のずさんというか、ひどい体質を示しているのだと思います。これはこれで非常に問題なんですが、私どもとしては、係が一人で勝手につくるというより、むしろ長がそこでちゃんと了解をしているというふうに考えざるを得ないわけですけれども、それは実態は課長が命令したということではなかったのでしょうか。
○大塩参考人 先ほども申し上げましたとおり、これは正規の書類、すなわち東京支社において会議が行われ、それに必要な経費の支出の決裁であるというふうに誤認いたしまして、決裁し、判を押したものでありまして、本人がその情を知っていたということはございません。
○岩佐委員 その課長の名前は森崎氏でいいわけですね。森崎課長ですね。
○大塩参考人 森崎隆一でございます。
○岩佐委員 ことしの夏に公団が請求書を改ざんしたという報道があるわけです。十一月十日前後に捜査当局の事情聴取が予想されるということで、関係職員に迷惑がかかるかもしれないができるだけの対応をしてほしいのでよろしくと森崎室長が関係職員に電話をしたというわけです。これがもし事実であれば、事実隠蔽のことだと思うし、非常に重大であるというふうに思うわけですけれども、この辺はいかがですか。
○大塩参考人 森崎君がそのような電話をして隠蔽しようとしたというような事実は全くございません。
○岩佐委員 しかし、いずれにしろ部下が勝手に伝票をつくり、そしてそれに盲判をどんどん押していく。しかもこれは九回で八十一万円ばかりということですから、一回にしますと大体九万円、十万円前後の数字になるわけでございますね。こういういわゆる飲み食い費の伝票を部下が勝手につくってきて、しかもそれに盲判を押す、そういう意味での監督責任というのは十分追及されなければならないというふうに思いますけれども、その点いかがですか。
○大塩参考人 お答えいたします。 たとえ情を知らなかったとはいえそういうチェックを見逃したということにつきましては責任があると思います。これは森崎君一人に限らず、このたびの件につきましても、誤信させられて、あるいは情を知らずに決裁の判を押したという者もございます。他にもございます。それらは、いずれごく近々のうちに、軽重に従いまして処分を行いたいと思っております。
○岩佐委員 先ほどの質問の中でも出ていましたけれども、監事付室というのは監事の事務局の役割りを果たしているのだと思います。そういう内部監査、チェックをしなければならないところにいる課長が監督責任をきちんとしていない。そういう人間がいまだにいるということ、そしてまた、そういう部署から土路を出したということ、これは公団の構造的な腐敗というようなものを顕著に示しているのではないかというふうに思うわけです。この点については、こういう事態が二度と起こらないように、そしてこういう伝票操作が堂々と行われる腐敗した体質というものを厳しく反省してもらって今後公団として対処をしていっていただきたい、このことを公団総裁に強く要望したいと思いますし、また、見解をお伺いしたいと思います。
○澤田参考人 今回の不祥事につきましては、非常に重要な任務を持つ公的機関として、日ごろ綱紀の維持を厳重に申しておるにもかかわらずこういうことが発生したのはまことに遺憾でございまして、深くおわびを申しておる次第でございますが、われわれといたしましては、この不祥事件の調査、それから再発防止委員会をいち早くつくりまして、そこで事件の調査とそれに対する措置と今後の行き方、これを真剣に検討いたしておりまして、本人及び監督者、それから私みずからも処分をいたしまして、今後のことにつきましてはその委員会で検討の上、逐次実行のできるものは実行いたしております。その中にただいま御指摘の人事の点も深く反省をいたしておるわけでございまして、適材を適所に、しかもお互いにチェックできるようなシステムをつくる、そして不正が行われることを未然に防止するということが人事の面では最も大事でございますので、それに力を入れますとともに、内部の検査その他事務のチェックシステムの問題につきましても着々実行いたしておるところでございまして、われわれは今回の事件を深く肝に銘じて、二度とこういうことの起こらないように全社を挙げて努力をしてまいりたいと思う次第でございます。
○岩佐委員 私自身、日野市にある高幡台団地という賃貸の公団住宅に住んでおりまして、前回の一方的な値上げの中で最高七千円という家賃の値上げがありまして、いま三万二千円の家賃の住宅に住んでいるわけでございますけれども、実際に住んでいて、ちょっと強い雨風が吹けば雨漏りが必ずする。あるいは押し入れは結露といいまして湿ってしまうわけですね。布団を入れておいたらもうぐっしょりになってしまう。そういう状態は構造的な欠陥でございまして、どうしても直せません。そういうような話があるわけです。廊下なども歩けば、先ほどの話じゃないけれども、きしみがある。ぎいぎいいうわけです。それからふすまも、私は四十六年から入っているわけですけれども、ふすまがびたっと閉まらないわけですね。たわみがあってすいてしまうわけです。これは本当にどうしようもないだろうというふうに思いますけれども、そういうところにみんな住んでいる。上で子供がちょっとはねますと、とにかく下にものすごい音が響くわけですね。ですから子供たちを伸び伸びと家の中で遊ばせることができない。そういう深刻な状況の中で居住者は暮らしている。ところが一方、公団の今回の不正経理事件を初め飲み食いの問題で、たとえば会議費が予算の九倍近い四億円を超す予算が使われている。あるいは募集宣伝費、これはわが党の上田耕一郎議員が参議院の決算委員会で質問をしておりますけれども、二十二億も使われている。これの使途がわからないわけですけれども、私どもの試算では二億円ぐらいの飲み食い費がそこで使われているのではないか。それだけで六億円の飲み食い費が使われている。あるいは、利用することができない土地がいっぱいあって、それが財政負担になっている。そうして一方を見ると、私の地域でも八王子だとか多摩ニュータウンでは、空き家が高くて遠くて狭い、そういう中で残っている。こういうふうなずさん経営の中で私ども居住者だけが負担を強いられている。こういう現状でございますので、ぜひえりを正して、しかも具体的に家賃の値上げをやめて、そして値下げをすべきである、こういう要望をしておきたいと思うわけです。このことについて総裁並びに大臣の見解を伺いたいと思います。
○澤田参考人 いろいろ御指摘の点、われわれまことに恐縮いたしておる点と、あるいは多少誤解あるいは不正確な点もございますけれども、しかしいろいろな御批判をいただいておることは事実でございます。われわれ文字どおりえりを正して業務に臨みたいと存じておる次第であります。そうして国民あるいは居住者の方々の信頼を回復して、家賃の問題等も円満に解決してまいり、われわれの大事なお客さんである居住者の方々にとって本当に住みよい楽しい団地というものをつくっていく、そういうような心構えで真剣に取り組んでまいりたいと存じておる次第でございます。
○渡辺国務大臣 お答えします。 私は建設大臣就任に当たりまして、特に多額の公共事業費を実施する建設省といたしましては、特に綱紀の粛正を強く要望いたしてきたわけでございますが、今回、事件が起きたのは以前であると申しましても、元公団職員によりますこのような事件が発生いたしましたことは、公団を監督する建設省といたしましてもはなはだ遺憾に存じております。 いまお話がございましたように、公団は本人を懲戒免職にし、また、監督者でありまする者に対しましても厳正な懲戒処分を行い、また、私からも総裁に対しまして厳重に注意を行ったところでございます。総裁も非常に責任を感ぜられまして、みずから一月十分の一の減給をなし、また担当理事に対しましても同様な処分を行っておられるわけであります。 また、公団は、再びこのような不祥事件を起こさないように、再発防止の対策を決定しておるわけでございますので、建設省といたしましては、その実施を徹底させまして綱紀粛正の実を上げ、適正な業務の執行を図りまするように、強力に公団を指導してまいりたいと思っております。 同時に、先ほど来もお話がございましたが、この綱紀の厳正な保持ということにつきましては、私どもも従来から所管の特殊法人に対しましても、しばしば注意を喚起してきたところでありまして、先般も、官庁綱紀の粛正に関しまする内閣総理大臣の指示に基づきまして、所管公庫、公団等に対しましても、不正経理の根絶を図るために具体的な措置の指示を行ったところであります。したがって、今後ともこのような事件が再発することを防止するために内部チェックの充実強化等の実施が徹底されますように、一層厳重に監督してまいりたいと思いますし、何よりも大事なことは、公団の任務というものに対しまして関係者が十分な認識と責任を感ずることではないかと思いますので、一層の指導を強化してまいりたい、かように考えております。
○岩佐委員 時間がなくて申しわけないのですけれども、澤田総裁が答えられた中でちょっと気になるのは、誤解、正解もあるでしょうがということでした。その誤解ということが何を指して言っているのかわかりませんけれども、私が先ほど申し上げました範囲内ではいわゆる募集宣伝費、それの問題を指して誤解と言われているのか、その辺よくわかりませんが、そういう姿勢では困るわけです。私どもは、実際にあることを申し上げて、そしてえりを正していただきたいということで強く要望しているときに、誤解、正解というのは非常に納得しがたい御回答なので、その点、改めてきちんとさせていただきたいというふうに思います。
○澤田参考人 ちょっと私の真意と違ってお受け取りいただいて恐縮なんでございますが、一般からいろいろな批判をいただいております、その中にはという意味で申し上げたわけでございまして、ただいま先生が挙げたものを直接指して云々ということではございません。いろいろ世間からわれわれ批判をいただいておるが、その中にはという意味で御理解を願いたいと存じますので、よろしくお願いいたします。
○高田委員長 岩佐君の質疑は終了いたしました。 玉置一弥君。
○玉置委員 建設省及び国土庁の両方にお伺いをいたしたいと思います。 前回の石油ショックに続きまして、特にことしに入ってからのエネルギーの問題、そういうものが大きく響いて、現在非常に特例公債の発行がふえておる、並びに建設公債もふえておる。そういう状況から、これからの先行きということに対する不安が非常にあるわけでございます。特に五十年以降非常に長期に続きました不況、それに対する対策、そういうものがようやく実を結んできた、まだ一部残っておりますけれども。そういう問題を含めまして、特に五十三年、五十四年については公共投資による景気浮揚策をとられた。ところが、実際結果として出てきた部分もございますけれども、場合によっては材料の値上がりという面あるいは工事費そのものの値上がり、そういう面に食われた部分が大きいのではないかというふうな気がするわけでございます。現在、わが国の社会資本そのものの充実度というものが欧米各国に比べまして非常におくれている。これは建設省、国土庁ともに御認識のあるところだと思います。 ちなみに申し上げますと、下水道におきましては、欧米の約三分の一から二分の一。ただ、これは第四次五カ年計画が完了いたしますと四〇%になるということで、少なくとも半分に近くなるという状態でございます。都市公園につきましては、ひどいところになると十分の一以下になるという状態でございます。また、道路の舗装率につきましては大体四〇%前後と言われておりまして、広大なアメリカを除きまして、イギリス、フランス、ドイツと比較いたしますと、これもまた半分である、こういう、実態です。 それに対して最近の国民の要望としては、社会資本の充実に要望が非常に強まってきている。特に、先ほどから御質問がございます下水道の問題あるいは住宅環境の整備、そういうものも含めた中で、特に自分たちに身近な、目に見えるそういう問題についてのニードというものが高まっている。こういう段階で最近非常に財源不足ということが叫ばれております。 これから先行き考えますと、今回総選挙において新税、増税構想というものが拒否をされた。それによって今回行政改革という話が持ち上がってきたわけでございますけれども、五十五年度、これが財政再建の第一歩だということでいろいろ計画をされていると思います。こういう中で、先ほど一部お話がございましたように、いままで社会資本、それも一般に公共投資といわれております河川改修あるいは橋梁、そして道路、公共下水道、そういうものの整備をいろいろやってきたわけでございますけれども、これらの先行きがどうなるのかという、これからの財政難ということを頭に入れていただいて、建設省あるいは国土庁のそれぞれの考え方をお聞きいたしたいと思います。
○渡辺国務大臣 お答えします。 昭和五十五年度の建設省関係予算の概算要求は、すでに御承知のように本年八月に閣議決定されました新経済社会七カ年計画におきまする公共投資額建設省の所管分約百兆でございますが、これを計画的に達成することを基本といたしまして所要の事業費を要求いたしておりまして、ただいま予算編成が進んでおる段階でございます。 建設省の所管事業は、御承知のように道路、河川、公園、下水道、また住宅など、いずれも国民生活ときわめて密接な関係のある事業がほとんどでございまして、しかもいまお話のございましたように、これらの事業の整備水準はなお非常に低い段階にございます。同時に、相当長期にわたりまして施設を充実いたすものでありますから、従来とも建設公債の発行が認められておることも事実でございます。したがって、私どもといたしましても、今後ともこれらの事業を着実に整備いたすことが国民の福祉につながるものであると信じておりまして、特に住環境の整備等につきましては重点を置いて推進をいたしてまいりたい、そういう意味で、特に低成長時代を迎えまして着実に公共事業を実施するということが非常に肝要であると私どもは考えておりまして、全力を挙げまして努力をいたす決心であります。
○園田国務大臣 建設大臣から詳細にお答えがございましたが、ただ、私どもといたしましては、三全総をどう推進していくかということが国土庁に課せられた大きな使命でございます。そうした経済環境の中で定住圏構想というものを柱としながら進めていくことが、高度成長から安定成長へ移行した経済下における私どもの使命であり、また国民の安定的な生活環境をつくり出していくことが一番大事なことだ、かように考えておりますので、今後とも三全総の線に沿って強力にこのことを推進してまいりたい、かように考えております。
○玉置委員 いままで中期計画として各省でいろいろ持っておられますけれども、現在、建設省においては道路、治水、住宅、その他ございます。特にこの三つについていままでの進捗状況と、それからこれからいろいろ財政的に制約をされてくると思いますけれども、その辺の見通しについてお伺いをいたしたいと思います。
○丸山説明員 いま御質問の三計画につきましては、いずれも策定年度が違う関係上その進捗率は若干相違はございますが、率で申しますと、五十四年度末の達成見込みでございますけれども、道路整備五カ年計画は二年目で三六・八%、それから治水五カ年計画は三年目で五六・六%、それから住宅五カ年計画は四年目で八六・一%という形になっておりまして、大体当初の計画どおり進んでおるわけでございます。これは本年度と昨年度が、景気浮揚対策もございまして順調に公共事業費を伸ばしていただけたという点にもよるわけでございますけれども、今後は非常に公共事業関係も苦しい時代になるわけでございますから、その点は十分配慮してまいらなければならないと思っておりますが、先ほど大臣からも御答弁申し上げましたように、われわれの基本的な考え方は、去る八月十日に閣議決定になりました新経済社会七カ年計画の中に建設省所管分約百兆、その内訳が決まっておるわけでございますから、それに基づきまして今後の計画も進めてまいりたい、このように考えておるわけでございます。
○玉置委員 聞くところによりますと、七カ年計画の予想しております経済成長率は非常に高過ぎるんじゃないかというふうに一般にいわれております。それについて、計画二百四十兆のうち百兆、それは当然パーセントを使われておると思いますけれども、実際に百兆というか経済成長率としてどういうふうにお考えですか。
○丸山説明員 経済成長率は、御承知のように七カ年計画では五・七%になっております。これに対しまして公共事業費、いわゆる公共投資は六・九%でございますが、建設省関係の所管分につきましては、九・八%という伸び率になっております。したがいまして、来年度の予算要求につきましては、ただいま大臣からも御説明がありましたように、この九・八%の伸び率を基礎にいたしまして、特に緊急を要するものを上積みして要求しまして、建設省全体といたしましては、財投関係も含めまして事業費で二二%という要求をしておりますが、このうち七カ年計画分に相当する部分は大体一三%の要求になっております。したがいまして、われわれといたしましてはこれをぜひ実現したいわけでございますけれども、何分にも、先般閣議にも報告のありましたように国の財政計画は非常にむずかしいというような段階でございますから、われわれといたしましては、公共事業の重要性にかんがみまして、この年末にかけまして最大限の公共事業費の獲得に努力いたしたいと考えているわけでございます。
○玉置委員 まず初年度、五十五年度の経済成長率が五%を切るのじゃないかというふうに言われております。これですでに一%以上の開きが出てくるわけでございますけれども、こういう状態で、来週のOPECの会議を待たないと来年度の予想ができないのでございますけれども、実際のところ、これからエネルギーあるいは資源という大きな制約が出てくると思うのです。さらに低成長というか、どっちにしても財政再建というものをやらなければいけない。そのためには行政改革ということをやるというお話でございますけれども、先ほどからお話が出ています住宅公団と宅地開発公団、これを見ましても、五十六年十月ですか、新しい構想による統合をやる。しかし、現状を考えてみて、現在でも住宅の売れ行きが落ちている。特に空き家が、最近若干減ってまいりましたけれども、従来空き家が三万近くあった。現在一万七千ぐらいと聞いておりますけれども、そういう状態の中で、新しい事業の拡大、そういうことを、両者が合併、統合して七千から八千ぐらいに上がると思いますけれども、そういう規模で維持ができるかどうかという心配があるわけです。だから、将来を見通した現在の構想の中で、これは住宅公団だけではなくて、やはり建設省としてそういう構想を打ち立てながらやっていかなければいけないと思うのですけれども、まず一つ行政改革として統合する、しかし将来の見通しはどうなのかということなんですけれども、いかがでしょうか。
○渡辺国務大臣 いまの両公団の統合の問題の御質問がございましたが、その前に、今回のいわゆる財政再建に伴います公共事業の考え方をちょっと申し上げておきたいと思います。 私は、元来、公共事業というのは積極的な福祉であるというふうに考えておりますし、特にそういう社会資本の整備がおくれておる日本でありますから当然でございますと同時に、公共事業の推進というものは相当の波及効果をもって、あるいは設備投資に、またその結果といたしましては個人消費の拡大というふうにつながりまして、いわゆる景気の定着あるいは税の増収ということにつながってくると考えております。だから、特例債といわゆる建設公債、公債には変わりありませんから、それを減らしていくということは当然でありますし、財政再建にはわれわれも協力をするつもりでございまするが、余り極端な措置をとって、角をためて牛を殺すということになってはいけない。同時に縮小経済につながってはいけないのでありますから、いままでの伸び率は無理であるといたしましても、いわゆる最小限度の伸びをもって着実に公共事業は推進すべきであるというのが私の信念でございますから、その線に沿いまして今後は努力をいたしたいと、この機会に申し上げておきたいと思います。 ただいまの宅開公団それから住宅公団の問題でございますが、ここまで参りますと、すでに私はいち早く決定をいたしまして、そして発表いたしましたので、当然のように見られておりまするけれども、率直に申しまして、こういう問題は言うべくしてなかなか実施困難な問題でございます。私は、時間が経過することはますます困難になるというふうに察しましたので、電光石火方針を決めたわけでございます。 したがって、これは建設省幹部以下相当な苦労もしてまいりましたし、現実には、今後とも相当な努力を要するものと思いますが、ただ、この機会に私どもといたしましては、政府の掲げております、と申しますよりは国民の声である行政改革というものに取り組むのは当然でございまして、そういう意味で、これをもちろん踏まえたわけでございまするけれども、同時に、いま非常に要望されております住宅の問題は、私も今日まで努力をしてまいりましたけれども、いまや宅地供給のめどをつけなければ住宅対策の前進はない。住宅政策が推進いたされますと、これに追いつかない宅地事情のために、いわゆる住宅政策のために宅地の値が上がるのではないかという極端な意見を吐く方もあるくらいでございまして、私は、やはり宅地供給のめどをつけることが住宅政策につながるものであると実は考えておるわけでございます。 そういう意味で、現在、宅開公団はご承知のように大変苦しい環境の中でも志村総裁以下がんばっておりまして、すでに六カ所、事業を始めておりまして、一部分譲はいたしておりますが、五十六年ごろから本格的な分譲に入るわけであります。一般には、まだそういうものが目に見えませんので、宅開公団は何をやっておるかという批判もございまするけれども、私はこれは今後に大きく期待を実はいたしておるわけでございます。しかし、現実には、それほど大切な宅地の開発をする仕事でございますにかかわらず、資金のコストは意外に高いわけであります。しかし、一面には、鉄道でありますとか水道でありますとかあるいは下水道でありますとか、そういうものを実施をする権限も与えられております。一面において、住宅事情も非常に変わってまいりました。いわゆる質のよい、あるいはもう少し職住接近の、程度のいい住宅をつくっていかねばならぬ。いまそういう事態を迎えておる住宅公団の環境でございますから、この機会に私は思い切って宅開公団と住宅公団の統合を図って、そして第四期住宅五カ年計画の発足いたしまする五十六年十月までにはぜひとも間に合うように発足をさせたい。しかも、これはあくまでも統合でございまして、つくるものは全く新しいスタートをしたい、私はこういうふうに実は考えておるわけでございます。 私どもは、じんぜん日をかせごうとは全然思っておりませんけれども、これからいよいよ具体的な構想あるいは組織運営を考えなければならぬわけでありますから、次官を中心とする委員会でその具体的な問題を詰めて実はまいりたいと思っておりますが、早急に詰めたといたしましても、これは国会にお諮りをいたしまして法案の成立をお願いしなければならぬわけでございますが、今度の国会に果たして間に合うかどうかということになりますと、私ははなはだ疑問があると思うのでありまして、いわゆる次の国会、通常国会にはぜひとも法案を出していただきまして法案の成立を見、また関係委員会の御協力もちょうだいいたしまして、やはり最大限努力をいたしましても第四期五カ年計画の発足に間に合わすということが確実であるし、また一番適切ではないかというふうに考えておりますので、その方向で進みたいと思います。 同時に、今度の国会でいわゆる都市の再開発法改正をやりたいと思います。それからミニ開発等を防ぐための地区建設法、これも今度の国会にお願いしたいと思っておりますし、また都市の、道路の、災害から地域を防ぐための措置等を含む法案等も考えておりまして、こういうような法案を今度の国会で通しまして、そして今後の都市の再開発によりまして、市街地のいわゆる宅地供給というものも進めていくことも大事ではないかと思いますが、そういう意味におきます現在、建設省は何らの手足を持っておらぬわけでありますから、この機会に住宅と宅地、都市整備というものを構えました新しい任務を持った公団を発足させたい。私はそういう意味では非常に期待をいたしておりまして、自信を持って新公団に踏み切りたい、こういうわけでございます。
○玉置委員 まだ事業規模が伸びていく、そういう感じを受け取れるのですけれども、私考えますには新税、増税というのがかなり国民の間で批判を呼んでいる。そういう中で、来年度たばこの値上げでありますとか、あるいは場合によっては物品税の値上がりというふうなことを考えられておりますけれども、そういうことがない限りは、現在の公債発行率というものをやはり引き下げていかなければ六十年以降二重の負担になってくるわけでございまして、そういうことを考えると、その時点になると場合によっては二割、三割のカットということがあるかもわからない。そういう場合を想定しますと、いまから想定するというのは変ですけれども、極端な例ですが、たとえばそういう事態になった場合に財政再建という意味でどういう方法をとられますか。まず一番にこれをやらなければいけない、そういうことをお聞きしたい。
○渡辺国務大臣 これは七カ年計画でございますから、昭和六十年までというやはり期間があるわけでございます。だからその間にはある程度弾力的な運営は当然やるわけでございまして、先ほど官房長が申しましたような平均伸び率はございましても、それはその年度、年度の経済の実態とまた政府のいわゆる決断によりまして方向は決まっていくわけでございます。これは仮定を前提としてお話はしにくいわけでございますけれども、いずれにしても低成長時代は否定できないわけでございますから、いわゆる財政事情が厳しくなることは当然予想されることでございますから、私どもが申しておりますることは、重点的効率的な公共事業の実施に努めたい、こう言っております。その内容といたしましては新経済社会七カ年計画が示しております方向というものがあるわけでございますから、その方向というものを十分踏まえて今後強力に推進してまいりたい、こういうふうに考えております。
○玉置委員 各省とも新経済七カ年計画の伸び率に対する不安というものがあると思うのですよ。そういう場合、伸び率が低下した場合に最善策というものをぜひ必ず御用意願いたい。それと、どちらをとるか。たとえば最悪の場合を考えてどちらをとるかという場合に、先ほどお話がございましたように、やはり住宅環境整備を重視していくということでございますけれども、地域によって住宅環境と道路整備とを対比した場合に比重が変わってくる場合があると思うのです。そういう場合、やはり地域性というものを十分加味していただいて、道路をとるかその他の公共投資をとるかあるいは住宅環境整備をとるかというふうな地域単位での見直しというものをお願いしておきたいと思います。 それから、道路整備に関しまして一例を申し上げるのですけれども、たとえば市街地内部の混雑あるいは市街出入り口の混雑というものが最近特にひどくなっておりますけれども、現在、道路予算、いろいろすごい金額を使いながら徐々に改良されておりますけれども、これからの財政難ということを頭に入れますと、新しく道路をすぱっと引けば解消用には一番早いわけでございますけれども、やはり少ない中で合理的にやっていこうということになりますと、今度は部分的な改良というものを重点的に進めていただきたいと思うのでございます。一つの例としていわゆるミニバイパスのようなもの、あるいは立体交差、あるいは交差点をもっと広くする、そういうことが非常に混雑解消になると思うのです。いままで私自身ずっと運転しておりまして、合流地点あるいは交差点、そういうところが非常に混雑の原因になっている。それ以外にないということですね。それと、場合によっては駐車禁止にしても車を置くところがございまして、そういう地域が必ず混雑する。そういうことを考えますと、駐車禁止にしても置くのだったら仮の駐車場というものを路側に設ければいいじゃないか。そのかわり取り締まりを厳しくする。そういうことをやるとか、そういうふうに流れをとめている原因についてそれぞれ突っ込んで、それをどうするかということを続けてやっていかなければ効果が出てこないと思うのです。実際、新しい道路あるいは道路の拡幅を全線ある程度めどがつくまでやらないということではなくて、現在ある程度実施し得る地域においては具体的な方法として部分的でもいいからやっていかなければいけない、そういうふうに考えます。それについてどういうふうにお考えになりますか。
○山根説明員 お答え申し上げます。 ただいま御指摘の点は大変ごもっともでございます。私ども、やはり現在の道路をどう効率的に機能回復し得るかという点でいろいろの施策を講じておるわけでございまして、たとえばただいま御指摘の交差点の改良、ミニバイパスという例を挙げられましたが、それも一つでございます。それから、二車線の道路で追い越し禁止の区間が大変長区間を接続をするというようなところで、実は交通混雑の問題について大変御指摘を受けます。そういったところについては、とりわけスピードが極端に下がります勾配部等におきまして登坂車線等をつくりまして機能回復を図るというような施策をやっております。ただこれだけではやはり抜本的な解決ができない。とりわけ通過交通が市内の中に全部入って都市環境も悪化をさせかつ交通混雑を来しているというようなところにつきましては、緊急対策的な施策は講じつつも、やはりバイパスによって交通の混雑緩和を図り都市環境の改善を図るといったバイパスの仕事も、一方では都市計画という面的な観点からの対策の一環としても進めていかなければならぬ。一方また、交通安全の問題等々あります。したがいまして、短期的に緊急的に行います事業、長期的に行います事業、こういった点を、全体の道路網構成を近代的なものにしてまいる、こういう観点からそれぞれの重要度に応じた整備を進めてまいる、こういった基礎的な考え方をとっておるところでございます。
○玉置委員 大体期待しているとおりでございますけれども、何分混雑解消というのは非常に時間がかかるし、また交通安全の面から見て特に合流地点のというか、高速道路の出入り口等合流地点、その辺が非常に追突事故が多い。そういう実態からして、少しでも早く解消していただきたいというふうに御要望しておきます。 次に、住宅環境整備についてでございますけれども、いままで住宅環境整備、特に新興住宅地の改善ということで、地方自治体の負担も含めていろいろお話がございまして、従来からいろいろ新しい部分についてのたとえば指導要綱でありますとか、そういう面も含めてかなり浸透してきた、そういうふうに感じております。しかしその中でいわゆる旧村——旧村というか旧市街と呼ばれる地域、大体従来から低地部にございまして、新興団地あるいは新興住宅地、そういうものが徐々に山間部に移りつつある。こういう現状から考えて、現在、都市下水あるいは農業用の排水路、そういうものを山間部の住宅地が利用することによって、従来、これは森下先生の専門でございますけれども、山間部というのは、雨水を蓄える役目をするわけでございまして、それが裸にされて鉄砲水となって落ちてくる、あるいは場合によっては、住宅がふえて用水の量が変わってくる、排水の童が変わってくる、そういう問題から、特に低地部の河川改修というものを早急にやらなければいけない時期に来ているのではないかと感じるのでございます。たまたま現在私が住んでおります町も、ちょうど山間部の新興住宅地、それも山を切り開いた新興住宅地で、近くには砂利の採取場がある、そういうことで悪条件が重なりまして、ちょっと雨が降るとすぐ水が増して、浸水のおそれがある。 そういうことから考えますと、やはり新興地だけではなくて、旧市街地に対する補助——地方自治体に能力があればいいのですけれども、そういう財政能力というものが全くない。新興住宅地については特にそういう地域が多いと思います。その辺について、建設省としてどういうようにお考えになっているか、お聞きしたいと思います。
○稲田説明員 お答えいたします。 宅地開発に伴います雨水排除というのは確かに大きな問題となっております。したがいまして、この排水につきましては、建設省としましては、河川または下水道で対応するということになるわけでございますが、一定の区分を定めまして、一体となって処理しているという状況でございます。 それで、現在あります水路等におきまして、これが管理者の了解が得られて、転用が可能であれば、これを下水道または河川として管理者と協議いたしまして引き取りまして、そのどちらかで処理するということを考えておるわけでございます。 それで、下水道で処理する場合には、公共下水道の雨水渠または都市下水を通して対応しておるわけでございますが、河川として対応する場合には、在来中小河川改修等々の改修の方式がございましたけれども、五十年度から新たに準用河川制度という制度等も設けまして、中小の河川についての改修も促進するという対応をいたしておるわけでございます。 さらに先生御指摘の、特に在来市街地の上流部での宅地開発のために河川流出のピークが大きくなって、なおまた流出時間が早くなるということで、洪水流量を在来より高めている例もあるわけでございまして、これらに対しましては、特に河川の改修を図るのみならず、その開発地域でできるだけ雨水を貯留しまして、いっとき水を出さないというふうな考え方に基づきまして、五十三年度から雨水貯留の設備に対しましても、準用河川制度の中で補助対象にして対応していく。なおかつ、特に都市周辺部でこのように都市開発が激しゅうございまして在来洪水以上に規模を上げている川につきましては、五十四年度から特定河川改修制度という制度も設けております。これはどういうことかと申しますと、宅地開発によりまして流量を増高した分につきましては、一時的に上流で保水なり貯留機能を減らすということがないように、全般的な流域の開発と河川改修とマッチしながら開発もやっていく、河川の改修もやっていくということで、緊急な河川改修と並行して保水、貯留の機能も維持していくというふうな制度で対応しているという現状でございます。
○玉置委員 いろんな新しい制度ができておりますけれども、各自治体に対するPRあるいはいままでの、たとえば陳情があった内容に対して、建設省として、こういうのがありますよというふうな指導といいますか、そういうのはなされていますか。
○稲田説明員 いまの新しい準用河川なり雨水貯留あるいは特定河川制度等につきましては、府県等も通じて、あるいは市町村直接にいろいろとPRしまして、できるだけ準用河川の指定をしていただくなりして補助制度に乗っかるようにするという指導をいたしております。 準用河川は、始めましてからすでに一万本余りも指定されておりまして、逐次これの改修に取り組みたいと考えておるわけでございます。
○玉置委員 それから、従来から住んでいる人が見れば、当然水がつく、そういう地域に住宅開発されて、低地に住んでいるという方も多いのですけれども、そういう場合、できてしまった後というのはなかなか浸水防除の補助金が出ない、そういう地域がございまして、そういう場合河川改修に該当するかどうかということをお聞きしたいのです。たとえば低地、従来の地域なんですけれども、そこが昔たんぼであったところが改修されて、昔はたんぼで、水がついてもいいという地域であったけれども、いまになると住宅地になっていますから、河川改修さえすれば浸水の防除になるわけですけれども、その辺、どういう補助金に該当するか。
○稲田説明員 御指摘のように、低湿地に建った建物というのは、在来のたんぼであればむしろ遊水効果等を発揮しまして実害なく遊水しておったというようなところに家を建てて実害が出てきたという地域が、都市周辺に実は多うございます。これも特定河川制度の中でできるだけ土地利用と改修とのマッチを図るという方向でやっておるわけでございますけれども、そういう地域につきましても当然治水投資をやりまして、ポンプ排水でなければ排水できないところはポンプ排水をするとかあるいは改修で対応できるところは改修するということで、やはり河川事業で対応しているというふうな状況でございます。
○玉置委員 建設省としての補助金がつくわけですか。
○稲田説明員 これは、当然いままで御説明しましたような諸種の補助制度の中で事業を実施しているという状況でございます。
○玉置委員 かなり整っているようでございますけれども、実際実施面において十分各市町村のあるいは都道府県の御指導をお願いしたいと思います。 それから最近農林省でずっと圃場整備というものを進めておりまして、かなりの地域で浸透してまいりましたけれども、しかし、当初稲作のためあるいは農家の近代化ということでやってきたその目的が、最近の米の消費量から見て、方向が変わってきている、そういうふうに受け取れます。しかしこれをぜひ農村あるいは近郊農家の近代化という意味で事業を続けていくならば活用していきたい、そういうふうにいま私自身考えているわけでございます。現在農業用水路あるいは排水路というものを引かれまして、その近くに住宅用の排水路がある、そういうものと一本化されない場合が多いわけでございまして、また逆に、農業用と住宅用、家と違う方向に引いてしまうという場合もあるわけでございまして、これから非常に財政難ということを考えますと、少しでも安い、その中に同じだけ、あるいはそれ以上の効果というものを期待していきたい、そういう考えに基づいてお話しするわけでございますけれども、やはりこれから圃場整備その他の事業に関して、いままでも個々には農林省と建設省お互いに、あるいは国土庁も含めて、お話をされていると思います。しかし、現実いろいろな地域を見て、それぞれ本当にむだが多いという気持ちがするわけでございます。これからひとつこの圃場整備を例にとって、建設省として、あるいは農林省その他を含めて、各省間の連絡というか、そういうものをどういうふうにとっておられるのか、あるいは今後どういうふうにされるのかということをお伺いしたいと思います。
○稲田説明員 農業構造改善事業等で排水改良事業あるいは圃場整備事業等で排水路の整備される場合につきましては、当然事業計画ができましたときに恐らく大抵の事業につきましては、大規模のものは県営事業以上でやっておるものでございますので、それらの事業につきましては県におきまして私どもの方の河川改修等の予算要求時点で十分調整されまして、必要なものにつきましては同時に施行できるように私の方でも手当てをいたしますし、なおかつ調整費等もいただいて対応しているというふうな状況でございます。
○玉置委員 比較的灌漑の進んだ地域においてはそういうことがやられておると思いますけれども、実際大部分といいますか、ほとんどのところが全くやられていない。要するに農林省独自でやって、逆に農林省が建設省にこういう形ですよという、そういうことを持ちかけているというのが現状だと思うのです。逆に、地域改善とかそういうことを考えると、建設省もやはり中核になってやってもらわなければいけないと思うのですけれども、その辺について、いかがでしょうか。
○稲田説明員 先生の御指摘の件で、特に市街化の進んでおる地域等につきましては、当然私の方でも全体の推計計画の中でどうあるべきかという検討をいたしておりますので、これらを踏まえながら今後とも十分農林省と調整させていただきたいというふうに思っております。
○玉置委員 ことしの二月か三月だったと思いますけれども、建設省、自治省、それからもう一つどこか忘れましたが、各省間の連絡協議会みたいな形で地域問題を含めて検討していこうというふうな、たしかそういう新聞発表があったように記憶しております。その前に質問をして、そういうお話を申し上げたのですけれども、やはり縦割りだけではなくて横割り、特に地域については、あるいは制度について、そういう横の連携というものがチープガバメントと言われるこれからの中でより重要だと思うのです。そういう意味で、ぜひ各省間の連絡というものを具体的な例で進めていっていただきたいと思うのです。 それと、時間がないので、先ほどいろいろお話が出ておりました中で、特に積算についていろいろふぐあいが出ている、こういう現状を十分御認識いただきたいと思います。と申しますのは、たとえば一件で二十億かかる工事がある。いろいろ工数を計算すると百日かかる。ところが積算の基礎の人件費あるいは労務費を含めて工賃が安いために、百日かかるものを百五十日で出す、こういうことがあり得るわけです。そういう中で、それが入りくりずっとまじってまいりますと、どれが本当に正しいのかということがわからなくなる。どうせ査定を変えても出てくるのは変わらないということであれば、当然査定のもとというベースをたたき直さなければいけないと思うのです。というのは、総額がある程度固定してしまっている。そういう現状から、いまの話で言いますと、現在使われている査定のもとになるベース、それが二年、三年前のものだ、あるいはもっと前のものだ、そういう話をよく聞きます。そういう現状を洗い直さなければ査定ができない、監査ができない、そういうことを本当にいろいろな業界から聞いておりますけれども、事実でございまして、時間がかかってもいいから、ぜひそういう中身を見直していかなければならない。そういうことをやらなければ、本当に査定しても業者に任せきりになりますから、だったら契約を一本の値段だけで決めて、技術面も全部なしにしてしまうという思い切ったことが必要だと思います。どちらをとるかということで、やはりこれからの行政というものを厳しく進めていただきたい。特に、最近会計検査院の権限強化ということが再三決算委員会で話題になっておりますけれども、会計検査がしやすいような行政の体質にするということも必要でございますので、その点、今回いろいろな話が出た中で、ぜひこれからの頭の中にとどめていただきたいと思います。 時間が参りましたので、ほとんど質問らしい質問にならなかったのでございますけれども、また次の機会にすることにいたしまして、本日はこれで終わります。ありがとうございました。
○高田委員長 玉置君の質疑はこれにて終了いたしました。 本日は、これにて散会いたします。 午後五時十五分散会