議院運営委員会 第6号
- 発言数
- 101 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1979/12/06
会議録
○亀岡委員長 これより会議を開きます。 この際、伊東内閣総理大臣臨時代理及び倉石法務大臣が御出席になっております。 去る十一月九日の記者会見における倉石法務大臣の発言に関し質疑の申し出があります。順次これを許します。広瀬秀吉君。
○広瀬委員 倉石法務大臣にまずお伺いをいたしますが、あなたは十一月九日大平内閣成立後の初閣議、その直後の記者会見で、法相として進行中のロッキード公判をどう考えているか、公判と法務大臣の権限は一線を画す、そういう関係にあることは当然であるけれども、国民として法相のお考えを聞きたいという記者の質問に対して、事件に関連したと言われる人は私どもと懇意な人々であり、公明正大で青天白日になられることを友人として念願する、以上のとおりお答えになった、こういうようにすでに新聞等で報道されておりますし、また、それに対して第二次の記者会見もやられる、こういうようなことになったわけでありますが、当初の発言はそのとおりと承知してよろしいのですか。
○倉石国務大臣 ただいまお話しの、去る十一月九日、私が法務大臣に就任いたしました直後の記者会見におきまして、ロッキード事件の裁判について感想を求められて申し述べました。これについていろいろ御批判を受け、世間をお騒がせした結果となりまして恐縮いたしておる次第でございます。このようなことを申し述べましたのは……。
○広瀬委員 それは後から聞きますから、そういう発言をなさったという事実だけ認めていただけばいいのです。いま私が読み上げたとおりだということですね。
○倉石国務大臣 さようでございます。
○広瀬委員 そういう発言をされたというので、国民は大変いま進行中の——しかもロッキード事件については国会でも徹底的な真相解明の決議を行うというように異例な熱意と、また国会を通ずる国政調査等も現に進行している。その後特定の被告はいま裁判にかかっている。こういうことで、これに対して法務大臣がこのような発言をなさったということはとんでもないことじゃないか。しかも法執行の最高責任者である。あなた自身の言葉でもそういうことを法務委員会等で言っているわけですから、そのとおり間違いないことであるとするならば、その法執行を適正厳正に、公正に行うべき役職にある最高責任者である法務大臣が、裁判官に一定の予断を与えるような、あるいはまた現実に進行中の裁判における検察官の適正な法執行を求める意欲を失わせるような発言と国民だれもがそう受け取った。とんでもない、これはもう法務大臣として失格であるということで、各党からの反響が物すごく出た。そういうことで驚いて、その夕刻、再度、今度は法務大臣、あなたの方から記者会見をなさってそれで釈明をされた。そこであなたがおっしゃったことは、国会議員として長いつき合いのある人で個人的気持ちは持っているが、裁判は別問題だ、わが国の裁判所、検察庁は公正無私で、私は裁判に全幅の信頼を置いている、制度上からも、法務大臣が係属中の裁判を左右することはできない、私の個人的な気持ちと司法当局の手による問題を混同しないでほしい、こういう釈明をされたわけですが、そのとおりでございますか。
○倉石国務大臣 そのとおりでございます。
○広瀬委員 それで、この個人的な気持ちというものと、法務大臣になった直後における定例の記者会見、これはまことに公的なものであります。公的な記者会見である。そこで法の厳正な執行者としての最高責任者、しかも検察に関する業務の最高の責任者である、その法務大臣が、個人といえども、たとえば個人という前提を置いたにもせよ、それで世の中が通用するとお思いになりますか。これは私どもの見解からするならば、まさに公私をわきまえない態度であると言わざるを得ないわけであります。いかがでありますか。
○倉石国務大臣 先ほどの、第一回の会見のときの問いのあり方が、法務大臣と現に進行中の裁判とは直接関係がないけれども、個人的なお気持ちはどうですかというような意味でありましたので、そこで罪は罪といたしまして、やはり国会で議席を同じゅうしておるような方がいろいろな災難に遭われているのは気の毒だなというふうな感じを持っておったということを、その方が先に出てしまったわけであります。ことにこの日は、法務大臣に就任いたしましたその直後のことでありますので、まだ十分に私がそういうことについて考慮がおくれておる、つまり個人的な気持ちが先行したということで大変恐縮いたしておるわけであります。
○広瀬委員 今日も、なおやはり個人という立場で気の毒だなという気持ちを持たれることと、青天白日、関係のある人というのは、これはあなたが、特定な名前はついに法務委員会においても挙けなかったけれども、これはもう一億国民はみんな、いまロッキード関係の裁判において被告の席に座らされている方々を指して言ったものということは、あなたがこれとこれとこういう特定の名前を挙げなくとも、その人が青天白日になることを念願するのだということは、国民だれもがそう理解している。だからその点であなたの発言は、個人的だということを言ったとしても、これはまさに弁解にはならない。もうそのこと自体で、法務大臣としてはまことにけしからぬ、まことに不適切、大臣の資格すら疑わしめる、そういう内容のものであった、こういうように私ども思うわけでありますが、その点はいかがでございますか。
○倉石国務大臣 したがって私は、その後の記者会見で、先ほど御指摘の二回目のときに申したのでありますが、私はそういうことによって、わが国の不羅独立の立場を堅持しておる裁判所並びに検察当局を全面的に信頼をいたしておるわけでありますので、そういう区別は自分の腹の中に持っておるつもりであります。
○広瀬委員 検察庁法第十四条によって、法務大臣は、同法四条、六条に関していわゆる一般的指揮監督権と申しますか、そういうものと、検事総長を通ずる個別の案件に対する指揮権、いわゆる世に言う指揮権発動、かつて一件あったわけです、造船汚職のときに犬養法務大臣がやられた。そういう重大な権限を持っておられるわけですね。そういうことになりますと、あなたが検察を信頼しておる、そうでしょう、そうであるべきだと思いますし、また日本の検察もある程度そういうことになっていると思いますが、しかしあなたが信頼するのだと言えば言うほど、あなた自身が個人的とは断りながら言ったにもせよ、これは間接的な話法を使って、信頼をしているのだ、その信頼している人たちに、検察官の職務は、取り調べをする、捜査をする、そして証拠を立証して犯罪に対して有罪の判決を求めるという、いわゆる公訴提起、公訴維持、そして適正な法の運用による裁判を求める、こういう役割りをやっているわけですね。その信頼する人たちに、あなたが、最高の指揮権を持つ法務大臣、権限を持つ法務大臣として、個人的と断ったにもせよ、法務大臣の就任直後の記者会見においてそういう見解——見解ではないとあなたはおっしゃっているけれども、とにかくそういう個人的な感情を込めて気持ちを表明したということは、やはり公訴維持に真剣に取り組んでいる第一線の検察官に対して、これはきわめて間接的な形、あるいは悪く言えば、最も巧妙な間接話法による指揮権発動である、形を変えた指揮権発動である、国民はそうとったからこそ、あなたに対する徹底的な、これはいかぬぞ、あんな法務大臣では今後どうなるかわからぬぞということに国民も受け取ったし、第一線で事件を担当し、係属中の裁判について公訴維持、そして適正な有罪判決を求める冒頭陳述もちゃんとやっているわけですから、それに対する新しい熱意というようなものを消えうせさせる効果を持つであろう、こういうことは当然考えられる。そういう点、あなた自身適切を欠いた、こういうことをそういう意味でお認めになりませんか。
○倉石国務大臣 私といたしましては、法務大臣という立場に立って厳正なる法の運営をいたしていかなければならないことは、先ほど申し上げましたように当然でありまするので、そういうことがいやしくも誤解を招くようなことになることは、大変私の考えておらないところでありますので、そういうことにつきましては慎んで法の運用を厳にしていくように全力を挙げてやってまいりたい、こう思っておるわけであります。
○広瀬委員 法務大臣は、誤解を招いた誤解を招いたと言うが、国民はあなたの言った言葉を正しく受け取っているのであって、決して誤解をしていない。あなたが率直な気持ちを、本音を言われた。それは個人的感情であると言うけれども、これは覆水盆に返らず、綸言汗のごとし、こういうことだと思うのですよ。これはもうそのこと自体で、あなたは法務大臣としてきわめて不適当な、取り返しのつかない発言をしてしまったのだという、そういう認識に立たれなければいけないと思うのです。 それと裁判所は、なるほどこれは独立の機関であります。三権分立における立法、司法、行政と並んで、まさに司法権の独立は憲法でも保障されている。その裁判官も、しかしこれは現実的に最高裁判所の長たる裁判官を除いて、裁判官は全部内閣が任命するのです。あなたも内閣の一員です。そしてしかも任命する際に、その人事をやる際に、あなたは検察の最高責任者であると同時に、したがって司法には欠くべからざる組織なんですね。そういうようなことで総理大臣から恐らくその相談にあずかるだろう。そうなれば、こういうことでいいだろうか。そしてまた、その検察陣の中からも最高裁判所の裁判官が任命されてくるというのが通常である。大体三分の一くらいの頻度で選ばれているのが実際の例であります。そういうようなことで、その裁判官は内閣が任命する。そのときにあなたは、その司法の人事について総理に一番近い補佐役の立場にもある。こういうことを考えれば、そしてその裁判官が、今度は最高裁判所が下級裁判所の裁判官の名簿をつくって内閣に出す、内閣がそれで任命をするということになるのです。人事を通じて、最も厳正なるべき独立の裁判に対しても法務大臣の影響力というものは、実質的な人事におけるそういう内閣と司法の結びつき、絡み合いというようなものは、それぞれ独立だとはいえども、そういう面からやれる、一定の影響を及ぼし得る立場にあなたは立っているわけですよ。そういう御認識はございませんか。
○倉石国務大臣 おっしゃるとおりでありまして、私も法務大臣というものの立場は、これは十分心得ておるつもりであります。そういう方向に向かって全力を挙げて努力してまいりたい、このように思っております。
○広瀬委員 きょうは十五分という時間でございますから、私もできるだけその時間内で終わろうと思いますが、まだたくさん質問したいことはあるのですけれども、いまあなた自身にとって一番大事なことは、率直にあなた自身の非を——ほかにもあなたに対して、まだこういう点もいかぬじゃないかということをいろいろ申し上げたいことはありまするけれども、率直に申し上げて、あなた自身がみずからの発言について、個人的だとかあるいは信頼しているとか、あるいは裁判所や検察官に対して直接影響を与えないとか左右しないとかということをおっしゃらずに、これはもうそういう面が必ず出てくるということは、あなたの発言からも当然にあるということを先ほど私は言ったわけなんだけれども、そういう点であのときの発言を、釈明じゃなくて、やはり非を認められる、間違っておった、適切を欠いていました、そういうことでお取り消しになってしかるべきだと思うのですが、いかがでございますか。
○倉石国務大臣 先ほど、問いが問いであったので、つい個人的感情の方が優先してしまった、しかしそういうことについて御指摘のような悪い反響があることは大変でありますので、私としては全力を挙げて、私の意思はそうでないということをはっきりさしていく必要があると思っております。
○広瀬委員 時間もございませんので、総理代行としての官房長官がお見えになっておりますので、最後に一問だけ問いたいと思うのですが、今回の総理の演説の中でも、綱紀の粛正、行政の刷新、そういうようなことを非常に強く打ち出されて、政治倫理の確立というか、そういうことを言われている。それはそれなりに結構なことである。しかしながら、やはり任命権者としての総理大臣の資格において、この問題について政府の明確な、きちんとした対処をしなければ、そんなことを幾ら下級官僚にだけ厳しく言ったって、そういう大もとのところで、総理の所信表明の中で強調されたその点が、これは無意味になってしまうのじゃないか、そういう考えもあるわけですが、総理大臣としてのこの問題についての対処の仕方について、かなり厳しい態度を持ってやるべきだと考えますが、いかがでございますか。
○伊東内閣総理大臣臨時代理 御質問でございますが、途中の経過におきましては、私も議運の理事会に参りまして、大平総理が、誤解を招くおそれがある、どうも言葉が足りなかったようだから、そういうことは慎むようにということを御注意申し上げたということを言ったわけでございますが、いま法務大臣は、そういう誤解の起こらないように全力を挙げて努力するということでございますので、私どもは、法務大臣のこれからとられる措置も見て、それで内閣の最終の結論にしたいというふうに思っておるわけでございます。
○広瀬委員 若干時間も超過しているようですから、後の人たちに迷惑がかかりますので、これでやめたいと思います。
○亀岡委員長 山田太郎君。
○山田(太)委員 先ほど広瀬委員からも御発言がございましたが、検察庁法第十四条を一応念のために読みます。「法務大臣は、第四条及び第六条に規定する検察官の事務に関し、検察官を一般に指揮監督することができる。但し、個々の事件の取調又は処分については、検事総長のみを指揮することができる。」こうございます。法務大臣としては、そのほかにいろいろな権限を持っておるわけでございますけれども、検察庁法第十四条、この問題について、法務大臣はどのような責任あるいは義務を持っているかということについて、まずこの際、お伺いしておきたいと思います。
○倉石国務大臣 検察権も行政権の一部でございますから、「内閣は、行政権の行使について、国会に対し連帯して責任を負う。」という原則からすれば、内閣の一員である法務大臣に、検察権の行使についても必要な指揮監督権がなければならないと考えておるわけでありますが、検察は司法権の作用と密接な関連を持っておりまして、いわば司法に準ずる性格を有するものでございますから、これに対する法務大臣の指揮監督権にも、性質上当然の制約があるものと考えるのでございます。 検察庁法もこの趣旨を含んでいるものと解されますので、私といたしましては、具体的事件の捜査や処理に関連してはすべて検事総長を信頼いたしまして、かりそめにもその意思に反するような指揮をすることはいたさない考えでございます。
○山田(太)委員 そういうお考えからしたならば、先日の十一月九日の、個人的感情とはいいながら、青天白日発言は、公の場所で行われた、記者会見の場所での発言でございます。法務大臣としての記者会見でございます。したがって、検察陣に対して御自分の御発言がどのような影響を与えるであろうかということは、十分御承知のはずでございます。したがって、検察陣に対して青天兼白日発言はどのような影響を与えるかというもについては、法務大臣のお考えを明確にしてもらいたいと思います。
○倉石国務大臣 最初の会見で御指摘のような発言をいたしましたのは、本当に個人的なことを、それが先に出てはなはだ御迷惑をかけました。そういうことについては深く反省をいたしておりまして、先ほど広瀬さんにもお答え申し上げましたように、適切な手段をもってこれが検察陣等に影響のないようにいたさなければならない、このように覚悟いたしておるわけでございます。
○山田(太)委員 先ほどのお答えの、検察陣に対して影響を与えないようにしなければならないと思っておりますということについては、どのような処置、どのような行動をとられたですか。
○倉石国務大臣 これは、まだこうして皆様方を煩わしていろいろ質疑応答も行われておるような状態でありますので、この点につきまして私は、いま申し上げましたような行動でこれをはっきりしてまいりたい、このように思っておるわけでございます。
○山田(太)委員 法務委員会なりあるいは予算委員会等なりでの御答弁、御発言、これはよく承っております。検察陣に対してどのような処置をなさったですか。——私が言う意味がおわかりでしょうか。法務委員会なり予算委員会なり等々で御発言し、あるいはお答えになっている、それはよく承知しておりますが、法務省内、検察陣内に対してどのような処置、どのような行動をとられたですか。
○倉石国務大臣 先般、日は忘れましたが数日前、法務省内におきまして検察の会同がございました。そのときの私の訓示にも明らかにいたしておる次第でございます。
○山田(太)委員 その検察陣の会同で私の見解を明らかにしたということは、どのようなことを御発言になったわけですか。もっと具体的に言うてもらいたい。
○倉石国務大臣 そのときの訓示をきょうは持ってまいりませんでしたけれども、検察においてはその使命を全うするために理非曲直を明らかにし、いまいろいろな犯罪が出ておるけれども、これに対して厳正公平な措置を講じられるよう希望する、こういう趣旨でございます。
○山田(太)委員 それは恐らく、どの法務大臣が就任なさっても同じようなことをおっしゃっておると思うわけですね。この倉石法務大臣としての公の場所での発言について、その影響は、どう考えてみても大きな影響があります。人事権を持っております。しかも、指揮権発動の権限も持っております。その法務大臣が公の場所での発言——個人的見解といえども、個人と公との区別はつきませんよ。法務大臣になった以上は、どこの場所においても公の人であると思います。したがって、その影響を排除するために理非曲直を明らかにするという訓示をするのは、これは当然のことでございますが、その影響を、悪い影響を与えないように——私のある知人の検察官でございますけれども、いかに個人的感情あるいは個人的な考え方といえども、公の記者会見の場所で公表されたあの発言は、やはり影響を受けないわけにはまいらないという、そういうふうな意見を持つのが当然ではないでしょうかと、第三者的な発言ではございましたけれども、そのようなお話でございました。したがって、悪い影響を与えないための、法務大臣としての検察陣内に向けての行動なり明らかな発言があってしかるべきだと思いますが、どうでしょう。
○倉石国務大臣 私は、法務大臣としての認識に立ちまして、これからあらゆる手段を講じて、公平厳正に法を取り扱えるように最善の手段を講じてまいりたいと思っております。
○山田(太)委員 そういたしますと、先日の青天白日発言についての検察陣に対してのいわゆる措置というものは、具体的に謝るなんということは、これはどう言うかわからぬけれども、適当であるかどうかわからぬ、法務大臣として検察陣内に対して。だけれども、その悪影響を及ぼさないようにする措置がまだなされてない、こう普通ならば判断されますね。それについて、これから自分としてはこうやるつもりでおるというものはございませんか。
○倉石国務大臣 検察官会同における私の訓示というものは、そういう点についてもきわめて厳正な立場をとるようにということでございましたが、さらに私は、そういう徹旨が徹底するような手段を講じてまいりたいと思っております。
○山田(太)委員 いま法務大臣の、さらに検察陣に対してそういう意味での措置をとりたいと思うということは、この場所では了承しておきたいと思います。 そこで、先日のあれは予算委員会でございましたか、刑事局長から、ロッキード裁判等についてもあるいはそのほかの問題についても、法務大臣に絶えず御報告しておりますという答えがあったようにぼくは記憶しております。このロッキード裁判についても、報告は受けていらっしゃると思いますが、受けていられますか。
○倉石国務大臣 受けております。
○山田(太)委員 そのときは、法務大臣としては報告を受けるだけでとどめておられるわけでございますか。
○倉石国務大臣 そのとおりでございます。
○山田(太)委員 では、時間も来たようでございますから……。 報告は受けてはおるが、ただ聞きおいているだけであるということでございます。これは、なぜこういうことを聞いたかといいますと、先ほどの検察庁法第十四条が非常に大きな力を持っているからでございます。私自身の考え方を申し上げるならば、あるいはわが党の多くの人の考え方もそうでございますが、世上では欠陥法務大臣だとか、何とかかんとか言うております。しかし私ども、これは当然だろう、当然な評価だと思っております。申し上げるならば、みずから法務大臣をおやめになってはどうですかと思っておりますが、この際、お答えをいただきたいと思います。
○倉石国務大臣 先ほど申し上げましたように、自後厳正な態度で検察が臨むように全力を挙げてやってまいりたいと思っております。
○山田(太)委員 伊東総理代理というのですか、臨時代理ですか、この青天白日発言は、日本全国民に大きな影響を与えております。また、本会議あるいは予算委員会等々で総理からも注意をしたというお話は承っておりますが、臨時代理としていまの法務大臣の青天白日発言について、これはやはり取り消すべきであるということについて、先ほど明確な御答弁がなかったように思います。これは、当然そうなくてはならないと思いますので、臨時代理並びに倉石法務大臣から明確なお答えを聞いて、質問を終わりたいと思っております。
○伊東内閣総理大臣臨時代理 いま法務大臣から、そういう自分の真意が十分伝わらなかったということで非常に迷惑をかけたので、そういうことのないように、あらゆる努力をするということをお約束をされたわけでございますから、私といたしましても、その法務大臣のとられます措置を見て、そしてその問題については判断をしたいというふうに思っておるわけでございます。
○山田(太)委員 法務大臣、取り消しますか。
○倉石国務大臣 いままでお二人の方のお話を承って、私も、胸のうちにいろいろ出てまいります皆様方にご納得のいく方法で、しかも将来の日本の検察が国民の期待しているような不偏不党、厳正公平な法の運営ができますように、最善の手段を講じたいと思っております。
○山田(太)委員 くどいようでございますが、再度聞いたわけです。取り消しますかどうですかという点について、具体的な発言はできないわけですね。
○倉石国務大臣 私といたしましては、大変皆さんをお騒がせして申しわけないと思っているわけでありますので、明らかになるように御相談をいたしまして処置をとりたい、こう思うわけでございます。
○山田(太)委員 以上で終わります。
○亀岡委員長 東中光雄君。
○東中委員 法務大臣にお伺いしますが、十一月十五日の衆議院法務委員会、それから十一月二十日の参議院法務委員会、そして本日の審議の中で、この問題の発言は国民に誤解を招くおそれがあるということを盛んに言われておるわけでありますけれども、あなたが懇意にしておる、これは国会議員だというふうに前の委員会で言われましたが、国会議員の人たちが青天白日の身になることを念願しておるというのは、あなたの真情を、事実を言われたわけでしょう。その事実を言われたことについて、そのとおり国民は聞いて、ある記者の、新聞の報道によりますと、聞き違いじゃないかと思った、びっくりした、メモを見てそして報道したのだ、こう言っております。それくらいのことなんで、この事実を言うたこと自体、それは事実でないと言うのですか。あなたは、青天白日の身になることを念願しておるということは、心にもないことを言うたのじゃなくて、実際にそう思っているからそう言うたのではないですか。その点はどうなんでしょう。
○倉石国務大臣 長い時間会見をしておりますものですから、その前後の事情を御理解いただければありがたいことだと思いますが、ここでもさっきちょっと申し上げましたように、裁判のことについて聞こうというわけではないので、いまのこの事件で個人的なお気持ちはどうかというような、そういうふうな問いであった。私は、そういうことでありますので、まあ一般的に言って、しょっちゅう国会で同じような生活をしてきた多くの人々が災難を受けている、その後もいろいろな事件が、新聞に伝えられているように国会内にもあります。そういうようなことについて、一般的に私は気の毒だなという感じを持ちますが、私は実は忙しくて、ロッキード事件というようなものの内容をよく知らないので判断はできない、こういうことを申したわけであります。
○東中委員 私は、ほかのことを言っているのではないですよ。この問題について、いま問題になっていることについて、あなたは、自分はそう念願しているという、これは事実を言っているわけでしょう。念願していないのに念願していると言うたのか。念願しておるから念願しておると言ったのでしょう、青天白日の身になることを。そうじゃないのですか。ほかのことはいろいろありますよ。ほかのことを私は聞いているのではないのです。そのことについて聞いているのですから、それはどうなんですか。
○倉石国務大臣 お気の毒だなという気持ちがありますので、それが先に立ってしまって、それがためにいろいろな誤解を生じてきたことは私の本意ではなかったのだ、まことに申しわけないことである、こう言っているわけであります。
○東中委員 人のせいにしたらいかぬですよ。私たちは何も誤解してないですよ。あなたは、そういうふうに念願しているということを法務大臣の初記者会見の公の場所で発言されたから、それは念願しているのだろうと正解しているのです。そうでしょう。それを誤解とは何ですか。だれが誤解をしていると言うのですか。あなたがうそを言うたのだったら、それは誤解じゃなくてペテンにかけたということになるのであって、本当のことを言ったのじゃないですか。そのときは念願しておった、その後これじゃいかぬというふうに思うたというならまだしもですよ、自分の言うたことをそのとおり聞いた国民あるいは質問者に、誤解だとは何ですか。どうしても私、納得できません。やはり誤解だとおっしゃいますか。
○倉石国務大臣 それは、裁判、検察の行動に悪影響があるようなことを、私がそういうつもりで発言したのではないのでありますということを申しておるわけです。
○東中委員 私は、あなたが言わなかったつもりのことを聞いているのじゃないのです。言うたことについて私たちはまともに受け取っているのですから、それをまさに言を左右にしておられますよ。そういうことでは、本当に反省もされてなければ、取り消す意思もないというふうに言わざるを得ぬです。 時間がありませんから次に聞きます。 あなたは、十一月十五日の衆議院法務委員会で、法務大臣と現に進行中の裁判とは直接関係がない、この前提で物を言うたのだ、それから制度の上からも、法務大臣が現に係属中の裁判を左右するようなことはできない、そういうふうに制度の上からもなっておるから裁判に影響をしないのだ、こういうふうに発言をされています。議事録にはっきり載っています。参議院でも同じことを言っておられる、いまもその考えですか。
○倉石国務大臣 そのように考えております。
○東中委員 検察庁法の十四条、先ほど言われましたただし書きによる具体的指揮権、それから刑事訴訟法の二百四十七条、起訴便宜主義の規定、公訴権は検察官が独占しているということがある。同時に、検察官はその裏返しとして、刑事訴訟法の二百五十七条で公訴を取り消すことができるということになっている。公訴を取り消した場合は、裁判所は刑訴の三百三十九条で公訴棄却の決定、決定で公訴棄却ができるというふうになっている。そういう制度になっているのです。それをやるかやらぬかは別です。やってはとんでもないことだと思いますけれども、制度上はそうなっているじゃないですか。そうなっているけれども、そういう制度は、法務省としては、法務大臣としては認めない、法の執行者、法の最高責任者だと言っている法務大臣はそういう制度は認めない、制度上はそういうことはできないのだ、こうなっているじゃないですか。もし公訴棄却の決定があれば、有罪じゃなくて、いわゆる青天白日の身になったということになるのじゃないですか。そして裁判からも解き放たれるということになるじゃないですか。制度はそうなっているのですよ。それを、制度上はできぬことだからあんなことを言うたって影響はないのだ、何ということを言っていますか。その点はどうですか。
○倉石国務大臣 私は、法律的には先ほど申し上げたとおりだと思っておりますが、その辺、余りつまびらかにいたしませんので、いまここでお答えいたすことはできないと思います。
○東中委員 これは、法務委員会における法務大臣としての公式の見解を言われておるわけです。しかも衆議院でも参議院でも言われておる。そうでしょう。そして、その質疑のときは法務大臣として答弁をしているのであるから、個人的な記者会見で言うた感情のことについては言いません、ここまで言うて、質問者の答えを全部拒否されている。そういう経過があって、二度にわたって、あるいは質問の過程を入れたら三度、四度にわたって、制度上はできないのだ、裁判に対して法務大臣は左右する権限はないのだ、こういうように言うている。そして自民党からの質問者の中にも、そういうことを国民は知らぬから、法務大臣が左右することはできないというようなことは知らぬから、だから誤解を招いているのだ、こういうことまで言っているのですよ。それで、新聞の一部の報道もそういうことに基づいてやっているので、報道がけしからぬのだと言わんばかりの答弁さえしているのです。これは、みずからを顧みて他を言うという、本当の典型的なものです。 事は、ロッキード裁判といえば国会の決議もあり、天下を震駭さした、日本の歴史でもそれこそ最大の事件でしょう。そして、それに対する法務省の介入とか法務大臣の指揮権発動というような問題は、これは大変な問題だということは当然知っておられると思うのです。前の造船疑獄のときの、あの吉田内閣のときの指揮権発動、これは歴史に大きな汚点を残した重大な問題です。そのことについてもあなたは予算委員会で知らぬとおっしゃった。——ああ、それは違いますね、あなたの前の発言のことについて知らぬとおっしゃった、古いことだから忘れてしまった、こうおっしゃったのですけれども、法務大臣というものの職責というもの、それから検察という、行政ではあっても、先ほど来不覇独立ということを言われている、その不偏独立の検察行政に対して法務大臣が介入するかせぬかというふうな問題というのは、これは最も重要な問題ですよ。 そのことを正式に法務委員会で答弁しておいて、いまになったらよく知りませんから、そんな無責任なことだったらどうします。こんなことを知ったら、今度は、こういう権限があったのだからやろうかというふうになるかもしれません。だって、そういう判断をするのは個人で判断するのですから、機関担当者が判断するのですから、法務大臣という抽象的な機関が判断するのじゃなくて、オルガントレーガーとしての倉石さん個人が判断するのですよ。あなたは青天白日のもとになるということを言われているのも、個人の、そういう念願しているという事実を言われているわけでしょう。これで一体、国民の誤解を生ずるおそれがあったから、真意はそうでありませんと済ませられると思いますか。 いま言いました裁判に影響するようなことをしてはならないということと、悪い制度だけれども制度上はそういうことになっているのだ。ところが制度上はそうなってないのだということを言うとは何事ですか。その点についてどうですか。いまつまびらかにしなければ、国会に対してつまびらかにしないことを断定的に言っているということになりますよ。
○倉石国務大臣 先ほど検察庁法十四条を御指摘がありました。私があのときに申し上げましたように、個々の問題についてはすべて検事総長を信頼いたしておりますので、検事総長の意に沿わないようなことはやらない、こういうことを申し上げておるわけであります。 それから、御存じのように、公訴権の問題については検事総長のみができることでありまして、法務大臣に特別な権限を与えておらないことは御存じのとおりであります。
○東中委員 ごまかしたらいかぬですよ、さっきも私は正確に議事録を読んでいるのですから。制度の上からもできない、こう言っているから。制度の上からは、あなたが具体的事件について、ロッキード裁判について検事総長に指揮できるのでしょう。あなたが指揮できるということは、指揮したら検事総長はやめるか聞くかしかないわけです。検事総長は、聞いたら、今度はすべての検察官に指揮できるのでしょう、すべての検察官に指揮して、捜査をやめなさい、公訴をやめなさいと言って。指揮権発動というのはそれでしょう。現に公訴をしている分を取り下げなさいと言うこともできるようになっているのです。やらないつもりでありますと言うのじゃなくて、あなたは制度上からもできないからと、こういう言い方をしているから、それは違う、制度上はできるというふうに——悪い制度です、その制度は私は変えなければいかぬと思っています。しかし、制度上からはそういうふうになっているものを、制度上できないのだ、だから影響がないのだ、そういうことを知らぬ一般国民が誤解をしているのだ、何ということですか。そういう態度を根本的に変えなければ、いまとっておられる態度からいけば、これはもう法務大臣としての資格は全くない。能力も全くない。すでにそういう発言をした以上は、これはもう当然責任をとるべきだ、こう思うのですが、いかがですか。
○倉石国務大臣 先ほど私申し上げましたように、私はすべて検事総長を信頼をいたしておりますので、検事総長の意思に沿わないような指揮はいたす所存ではございませんということを申し上げてございますが、そういう決意で臨んでおるわけでございます。
○東中委員 もう時間が来ておりますからやめますが、あなたは、自分の法務委員会で発言したことについて責任をまた回避しているじゃないですか。そんなことを私言うているのではないということを再度にわたって言うているのですよ。ところが、検事総長の意に沿わないような指揮権発動はしません、そんなことをだれも聞いてはせぬじゃないですか。制度上はということを問題にしているのじゃないですか。 それで、せっかく総理臨時代理が見えておりますので伺いますが、いま御承知のとおりであります。大体、誤解を招くようなおそれ、あるいはそういう発言をしたというふうな問題じゃないのです。公式に法務委員会で答弁していること自体が、いま言ったような状態なんです。それでもなお、辞任しないと言われたら、今後そういうことは言わぬように、腹の中ではそう思っておってもよろしい、うそを言ってもよろしいというふうなことで済ましておかれるのか。注意したらそれでいいというふうなものではないと私は思うのですが、総理大臣臨時代理としての御所見を承って、質問を終わります。
○伊東内閣総理大臣臨時代理 先ほどから御答弁申し上げておりますように、法務大臣は、自分の言ったことが真意が伝わらなかった、適切な手段でそれが伝わるようにこれから誠意を持って努力をするということを言っておられるわけでございますから、私はそれを信じて、法務大臣のこれからとられる処置を見まして私どもは判断をするということでございます。
○亀岡委員長 西田八郎君。
○西田(八)委員 さきの三人の方からいろいろお伺いをされまして、大体のところはもう結論が出たようなことでございますが、党を代表して二、三質問をしたいと思います。 法務大臣、あなたが非常に重要な役職におられることは、自分でも自覚しておられると思うのですね。そして、先ほど東中さんがおっしゃったように、制度の上でもかなりな強い権限を持っておられるわけです。そういう立場にあることを自覚しながら、大概の者は、やはり物をしゃべるときには一言一句慎重に考えるものなんです。いまも答弁をされるのを聞いておりますと、後ろから官房長かだれか知りませんが盛んに耳打ちをしておられる。それほど慎重にやられるあなたが、どうしてあの記者会見でのいわゆる青天白日論議になったのか、私、その辺のところから、あなたのその記者会見に臨まれるときのいわゆる気持ちといいますか、態度、そういうものをひとつお伺いしておきたいと思うのですが、そういうことについては慎重に考えておられるのでしょうね。どうですか。
○倉石国務大臣 慎重に考えておるつもりでございます。これからもそのつもりでやってまいりたいと思います。
○西田(八)委員 それだけ慎重に構えていながら、あれだけの言葉が口から飛び出したということは、結局それは本音であったということですか。
○倉石国務大臣 さっきも申し上げましたように、お問いになった方が、個人的な気持ちでもいいからというふうなお話だったものですから、そういうことになったわけであります。
○西田(八)委員 それで、あなたは、記者会見のときに記者団の人の誘導質問にあったというふうにして、他人のせいに振り向けようというような気持ちがあるように思いますけれども、私はそれはいかないと思いますよ。そういう態度というのは、結局自分のしゃべったことに対して責任をとろうとしておられない。なぜかというと、先ほどの答弁の中で、われわれの同僚の中で災難を受けられた、こういうふうに言われましたね。ロッキード問題、あれは災難ですか。災難というのはそういうものじゃないでしょう。自分の意思と否とにかかわらず、よそから第三者的にあるいは他動的に受ける非難を災難という。難儀、難渋することを言う。あれは自分で銭を取っておいて、悪いことを知っておったのですよ。それが災難になるのですか。これを災難と思われているところに、根本的にあなたの物の考え方の違いが出てくるわけなんですよ。どうなんですか。
○倉石国務大臣 私の言葉が至らなかったと思いますので、取り消させていただきます。
○西田(八)委員 質問してそこをつかれると、都合の悪いときには私の言葉が至らなかったとか慎重を欠いたというようなことを言うのですね。これは、うそついても謝っていればいい、あるいはどろぼうしても謝れば済む、あるいは失言しても謝れば済むというようなことになれば、法の秩序というものはなくなってしまうわけですね。また、社会秩序あるいは個人と個人との制約関係の中に成立している人間関係というものもつぶれてしまうわけですよ。そんな謝れば済むものではない。どうして、記者会見の後わっと問題になったからといって二回目の記者会見をされたのか、私はその辺のところのあなたの心境は全くわからない。本当のお気持ちをここでひとつ聞かしてくださいよ。むずかしいことを言うてない。私はそう思ったからそう言うたのだと、こう言うてくれればすぐ済むことですからね。
○倉石国務大臣 私は、もちろん会見でありますから、そこで、その言葉の中にもだんだん出てくるのですが、私は実は忙しくて、ロッキード裁判とかその他の裁判のことは余りよく知らないものだからお答えいたすのは困難だということを、その言葉の次に申しておるわけであります。その先に、さっき申し上げましたように個人的な気持ちが強く出てしまった、こういうことでございます。
○西田(八)委員 そうすると、あれは大臣として言うたのではなく個人的な気持ちが強く出た、自分はそういうふうに思っているのだというふうに理解していいのですか。
○倉石国務大臣 これも一般的に言えばそういうことだと、国会で同じように働いている人々のことを考えれば、私としてはお気の毒だなと思うという感情を、さっきの、くどいようですけれども、お問いの中に、個人的な感じでもいいけれどもというのがあってそういう言葉が出たということで、私の真意ではなかったというふうに御理解をいただきたいと思います。
○西田(八)委員 ロッキード社から飛行機を買うか買わぬかというのは、重要な国策の一つであります。日本のやはり大きな運輸政策、航空政策の一つであったと思います。そういう問題に絡んで出てきておる汚職事件ですよ。その汚職事件を考えると、気の毒だ、災難だ、そういう物の考え方自体が私は問題だと思うのです。そこにやはりこの問題の病巣があると思います。そういう立場であなたが、しかも個人的にそれを考えられる。そういう立場の方が法務大臣として自分で適格と思っておられるかどうか、その点はっきり聞かせてください。
○倉石国務大臣 先ほどもお答えいたしましたように、私は法の運営について全力を挙げて御期待に沿うようにしたい、こう思っておるわけでございます。
○西田(八)委員 本人がそのつもりでやっても、だれもがそういうふうに認めるかどうか。私どもは、いまのわずか一時間ばかりのやりとりをよくよく聞いておっても、もうあなたに対しては信用できない。法務大臣としてでなしに個人としてあなたは——私はまだ通算して六年しか国会議員をやっておらぬ。それでもロッキードのことはよく知っておる。それをロッキードのことは余り知らなんだなんと言う。それこそ本当に私は詭弁だと思うのです。だから私は、そういう点において、あなたは本当にその適格者じゃないということをはっきり指摘しておきたいと思います。 時間的に協力する意味であと内閣官房長官に、総理大臣の臨時代理ですからひとつお聞きしたいのです。 この話が出たときに総理と相談されたと思うのですが、大臣をかえるという話は全然出なかったのですか。
○伊東内閣総理大臣臨時代理 テレビでこの話を知りましたときにすぐに法務大臣にも御連絡して、もう一回会見して真意が伝わるように言われたらいいじゃないですかというようなことを言った記憶がありますが、その後ですぐに法務大臣から大平総理に御連絡がありまして、お達しがあったわけでございます。そのときに私は総理と話したのでございますが、先ほどから申し上げますように、これは言葉が足りなかったか、誤解を招きやすいような発言なんだから十分注意するようにということを、総理から法務大臣に言われたわけでございまして、いま先生のおっしゃったようなことは全然出なかったということでございます。
○西田(八)委員 そうすると、総理大臣も官房長官も、ともに、少々のことを失言しても後で謝ればいいじゃないか、誤解なんだからその誤解を解いてもらえばいい、常にそういう姿勢で臨んでおられるのかどうか、その辺のところをひとつお話しいただきたい。
○伊東内閣総理大臣臨時代理 これは何回もお答えをしているわけでございますが、現時点では、法務大臣はもう誠意を持って真意の伝わるように適切な措置をするということを言っておられるのでございまして、私どもはこれを信用してまいりたいというふうに思っております。
○西田(八)委員 信用してもらいたいと言われても、信用せぬと言われればしようがないわけで、その辺のところはお互いの受け取り方の相違でございまして、私は大平さんのそういう発言といいますか、信用をしてくれと言うのには、信用できませんと、これははっきり言うておかなければいかぬと思うし、この際ひとつ十分に各閣僚その他に対してでもはっきりと、こういう問題をもう起こさないという——むしろこれはたてまえ、言葉だけでうまくごまかしていこうというか、表現していこうとするから問題があるので、心底やはりああいうことは悪いことなんだということを認識せにゃいかぬ。また国務大臣としては、一億一千四百万人の国民のある部分の行政を担当しておるのだという、そういう使命感がなければだめだと思うのです。そういうものに欠けておったからこういう発言が出るのだ。私は、この点厳に注意を促しておきまして、質問を終わります。
○亀岡委員長 山口鶴男君。
○山口(鶴)委員 ただいま公明党さんその他から、検察官会同での法務大臣の訓示についてお尋ねがありました。これは委員長にお願いいたしますが、後で資料として議運に御提示いただくようにお願いをいたします。
○亀岡委員長 これは法務省から提出してください。
○山口(鶴)委員 そこでお尋ねいたしますが、まず伊東さんにお尋ねします。 伊東さんは総理臨時代理ですが、本日の議運委に出席するに当たって、北京におられる大平総理と連絡をとり、打ち合わせをいたしましたか、そのことをお尋ねいたします。
○伊東内閣総理大臣臨時代理 北京は副長官を通じまして、きょうこういう議運の委員会があります、こういうことが問題になりますということは連絡をしましたが、それ以上の答弁内容とか、そういうものは連絡しておりません。
○山口(鶴)委員 大変遺憾だと思います。私は、臨時代理である以上、このような重要な委員会に総理の臨時代理として出席される以上、事前にきちっと打ち合わせをしてあるのならともかく、この会合はきのう決まったのですからね、総理の心構えも聞いた上で出席をするということは当然ではないか、私はこのことを強く申し上げておきます。 時間もありませんから私はごく簡単に申し上げますが、進行中の裁判の行方に関して、法務大臣が個人的感情を表明するということは最悪の公私混同であり、その一事をもっても法務大臣の資格なしと断ぜざるを得ないと思います。 その上、このロッキードの問題は、国会が異例な国会決議をやった問題です。この議運委が案文を作成いたしまして国会決議にいたしました。当時、あの歴史的な国会決議の案文作成に参画いたしました私といたしましても、この問題についてあのような発言があったことについては、心から憤激を感ぜざるを得ない次第であります。 とにかく、そういう立場から私は伊東さんにお尋ねしたいと思うのですが、かつて西村農林大臣あるいは倉石農林大臣、小林武治法務大臣等々が発言をいたしまして、辞任をいたしました。私は、厳粛なこの国会決議で、国民、国会が徹底究明を求めたこの事件に関して、あのような発言があった以上、これは、私はかつてのこれらの発言以上に重要な発言であると思います。伊東さんはどう思いますか。私は、今回の発言は従来の発言以上に重大であり、当然辞任に値する、かように思います。御見解を承りたいと思います。
○伊東内閣総理大臣臨時代理 法務大臣の真意が、私ども伺いましたのは、裁判の厳正公平、不偏不党というものに影響を与えようというようなことは毛頭なかったのだ、言葉の足りないところがあった、それは認めるが、そういう考えは毛頭なかったということを承っておりますので、私といたしましては、これは法務大臣が誠意を持ってそうじゃないのだということをこれから全部に周知徹底をしようということでございますので、私どもはそれを信じてこの際はまいりたいというふうに思っておるわけでございます。
○山口(鶴)委員 事前に大平総理とその打ち合わせもしない、そういう安易な態度でこの席に臨まれたことに対して強く抗議をいたしますと同時に、ただいまのような御発言ではわれわれは絶対納得できぬ、こういったわれわれの意思を表明しておきたいと思います。
○亀岡委員長 これにて伊東内閣総理大臣臨時代理及び倉石法務大臣に対する質疑は終了いたしました。 —————————————
○亀岡委員長 次に、倉石法務大臣から、十一月九日の記者会見における発言中ロッキード事件に関する部分について発言の通告が参っております。 倉石法務大臣の発言については、本日の本会議の冒頭において行うこととするに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○亀岡委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。 —————————————
○亀岡委員長 次に、山口鶴男君外四名提出の国会議員及び内閣総理大臣その他の国務大臣の資産の公開に関する法律案を議題とし、提出者から趣旨の説明を聴取いたします。山口鶴男君。 ————————————— 国会議員及び内閣総理大臣その他の国務大臣の資産の公開に関する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○山口(鶴)議員 ただいま議題となりました国会議員及び内閣総理大臣その他の国務大臣の資産の公開に関する法律案について提案の理由を御説明いたします。 航空機に関する疑惑が国会の重大問題となって久しいものがあり、真相を究明するとともに、今後かかる問題の再発を防止する措置を徹底的に講ずる必要があります。 すでに社会党は、国会法、国家公務員法、刑法、会計検査院法等の改正案を国会に上程しましたが、ここに国会議員及び閣僚の資産を公開することを義務づける法案を提出いたしました次第であります。これらの諸法案を含んで、社会党は航空機等の汚職防止に関する総合的な政策要綱をすでに発表しておりますが、本法案はその中で重要な柱となっているものであります。 以下法案の要旨について御説明いたします。 まず、法の目的であります。 国政の中枢において重要な使命を果たすべき国会議員と総理以下国務大臣は、みずから姿勢を正し、かつ、その職務の公正と廉潔を確保するため、それぞれみずからの資産を公開する措置を講じ、もって民主政治の健全な発達に資することが本法の目的となっております。 第二に、資産公開のための報告書の提出についてであります。 毎年一月一日現在で、国会議員及び各閣僚は、みずからと配偶者と、同居の扶養親族の資産状況を、三月三十一日までに提出するものとし、提出先は、衆議院議員は衆議院議長に、参議院議員は参議院議長に、閣僚は総理大臣に提出するといたしております。 また、一月一日から九月三十日までに新たに提出義務者になった者は、三カ月以内に同様提出することといたしました。 第三は、報告書の内容についてであります。 土地建物、預金、貯金、貸付金、公社債、株式等の有価証券、信託に関する権利、動産及び借入金を記載しなければならないとしております。 ただし、動産は、生活に通常必要な家具、什器、衣服等を除き、五十万円以上の動産の価額の合計額としております。 第四に、衆議院議長と参議院議長または内閣総理大臣は、報告書を官報で公表することを義務づけております。 第五は、資産報告書は、公表後三カ年の保存義務を課することとし、その期間内は何人も閲覧請求できるものとしております。 第六は、施行細則制定権を、各議長または総理大臣に認めております。 以上が、法案の要旨であります。 若干つけ加えますと、自治体首長や地方議員あるいは政府部内高級公務員などについては将来適用を考慮し、まず国政から実行すること、また法案は罰則がありませんが、報告書を提出しない者や虚偽または脱漏などについては社会的批判に任せること、また、同居の親族までとしておりますことは、さまざまなケースを検討した結果であることを申し添えます。 何とぞ慎重御審議の上、速やかに御可決されるようお願いいたしまして、提案理由の御説明といたします。 ありがとうございました。
○亀岡委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 本案に対する取り扱いは後日に協議することといたします。 —————————————
○亀岡委員長 次に、本日の本会議の議事の順序について、事務総長の説明を求めます。
○大久保事務総長 まず最初に、十一月九日の記者会見における発言中ロッキード事件に関する部分につきまして、法務大臣の発言がございます。 次いで、日程に入ります。 日程第一につきまして、増岡大蔵委員長の御報告がございます。共産党が反対でございます。 次に、日程第二につきまして、古屋運輸委員長の御報告がございます。社会党が反対でございます。 以上でございます。
○亀岡委員長 それでは、本日の本会議は、午後一時三十分予鈴、午後一時四十分から開会いたします。 —————————————
○亀岡委員長 次に、次回の本会議の件についてでありますが、次回の本会議は、明七日金曜日午後一時から開会することといたします。 また、同日午前十一時理事会、正午から委員会を開会いたします。 本日は、これにて散会いたします。 午後一時二十分散会