運輸委員会 閉会後第1号
- 発言数
- 13 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1979/10/04
会議録
○委員長(三木忠雄君) ただいまから運輸委員会を開会いたします。 委員長から一言申し上げます。 本日の委員会に運輸大臣の出席を要求いたしましたが、残念ながら出席を得るに至らなかったことはまことに遺憾であり、委員長としては強く警告をいたします。 —————————————
○委員長(三木忠雄君) まず、委員の異動について御報告いたします。 欠員となっておりました委員の補欠として、去る二日、長田裕二君が委員に選任されました。 また、本日、田代富士男君が委員を辞任され、その補欠として河部憲一君が選任されました。 —————————————
○委員長(三木忠雄君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 運輸事情等に関する調査のため、本日の委員会に日本鉄道建設公団総裁川島廣守君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(三木忠雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(三木忠雄君) 運輸事情等に関する調査を議題とし、日本鉄道建設公団の経理問題等について調査を行います。 まず、本件について、会計検査院長知野虎雄君から報告を求めます。
○会計検査院長(知野虎雄君) 会計検査院では、本年六月以降実施いたしました日本鉄道建設公団本社、東京、新潟両新幹線建設局、名古屋、盛岡両支社及び青函建設局に対する検査によって、いわゆるカラ出張による不正経理の事態を発見いたしました。大変遺憾なことであると考えております。 現在、事実の確認を急ぎ、また事態発生の原因、経理体制の欠陥など、事態の内容について究明すべく、その作業を鋭意進めているところでありますが、一件一件ごとに数字の確認を要するということもありまして、なかなかはかどらないのが実情であります。 したがいまして、カラ出張の問題に関する検査の内容、計数等につきましては、現在、中間的にせよ報告できる時期に至っていないと申し上げるほかはございません。 以上のほか、日本鉄道建設公団の経理につきましては、賞与の上積みの問題がありますが、これらについても、現在、鋭意調査、検討を進めているところであります。 会計検査院といたしましては、今回の問題について、日本鉄道建設公団及び同公団の監督官庁である運輸省当局に対しまして、見解をただすべきものはただし、速やかに検査の結末をつけるべく努力しているところであります。 なお、事務総局から若干補足説明をいたします。
○委員長(三木忠雄君) 次に、会計検査院第五局長小野光次郎君から補足説明を求めます。
○説明員(小野光次郎君) 日本鉄道建設公団の不正経理に関する検査の概要につきまして、ただいま会計検査院長から御説明申し上げましたが、検査を執行いたしました事務総局から、検査の具体的な執行状況等につきまして補足説明させていただきます。 まず、いわゆるカラ出張による不正経理について申し上げます。 日本鉄道建設公団に対する会計検査院の検査担当は、事務総局鉄道検査第二課という部門であります。同検査課は、日本鉄道建設公団のほか日本国有鉄道の工事勘定についてもあわせて検査を担当しておりまして、五十三年度について言いますと、検査対象事業費は約一兆五千億円となっておりますが、この検査に当たる調査官等の人員は三十名余であります。 このように検査対象範囲が広範で、質量ともに豊富な一方、人員及び検査に従事できる日数が限られていることから、最も効果的な検査を実施する意味で、検査の重点を、多額の事業費を投入する鉄道建設工事の計画、設計、積算、施工等に置いて実施しているところであります。 このようなことから、従来、一般経理、特に旅費の経理について、悉皆的に検査することができないといううらみがありましたが、本年六月実施いたしました日本鉄道建設公団名古屋支社の検査におきまして、いわゆるカラ出張の事実を発見いたしましたので、それ以降実施することになっておりました本社など他の四カ所については、徹底的な経理検査を実施したのであります。 旅費関係の検査に当たった人員及び日程を申し上げますと、名古屋支社については六月十二日及び十三日に一名を、盛岡支社については七月十六日から二十五日までに一名を、本社については九月三日から六日までに六名を、それぞれ毎年実施する通例的な検査の中に組み込んで専担的に当たらせ、また、以後は課長または総括副長クラスを中心に特別検査班を編成して、東京新幹線建設局については九月六日から十七日までに五名を、新潟新幹線建設局については九月七日から十四日までに七名を、名古屋及び盛岡両支社については、再検査といたしまして九月十二日から十四日までに各二名を、青函建設局については九月十八日から二十二日までに四名を、それぞれ充てたのであります。 これらの部局について特に実施したのは、情報提供のあった個所のほか、決算額の多い個所を中心に幾つかの典型的な個所を選ぶことにしたものであります。 以上の部局について順次検査を進めてまいりましたところ、はなはだ不適切な経理の実態が判明いたしました。すなわち架空の出張命令による旅費経理、いわゆるカラ出張の事実であります。 この旅費の不正経理の態様を見ますと、次の二つに大別することができます。 一つは、超過勤務手当の上積みと称して、架空の旅費を職員個人に支払ったという事態であり、もう一つは、雑費的なものに充てるための資金を架空の旅費により捻出し、使用したという事態であります。 カラ出張の方法について見ますと、検査を実施した個所では、ほとんどの場合、旅行命令権者が、出張すべき用務がないのに架空につけ増しした旅行命令を出すなどの方法をとっておりました。 なお、検査に際しましては、出張関係の旅行命令、旅費の支給などの関係書類等により、可能な限り事実関係の確認を行ったところであります。 現在の検査の進捗状況について申し上げますと、実施検査で持ち帰った膨大な資料について、鋭意分析検討を行っているところでありますが、特に雑費的なものに充てた分につきましては、いまだに確認困難な面も多々ありまして、ただいま院長からも申し上げましたように、具体的な使途や金額について、現段階では申し上げるわけにはまいらない状況にありますことを御理解いただきたいと存ずる次第でございます。 次に、賞与の上積み問題について申し上げます。 公団では、昭和五十三年度中に、役職員給与として百七十一億円を支払っておりますが、このうち特別手当は四十三億円であります。この特別手当は、給与規程に定める期末手当及び勤勉手当として支給したとしているものでありますが、これらの規程により役職員に支給すべき手当の額は、役職員が受けるべき俸給及び扶養手当の月額並びにこれらに対する調整手当の月額等を基礎に、国家公務員に準じて公団において定める一定の割合をもって算定することと定めており、さらに予算総則によれば、役職員給与等については、予算の範囲内であっても給与の基準を超えてみだりに支給してはならないと定められております。 このように、公団職員の給与については、公団法上、運輸大臣の承認を得た基準に従って支給されなければならないという制約があり、また予算の上でも同様の制約があります。 そこで、本院としては、労働三権に基づく労使間での取り決めと法律上の制約との関係について、十分検討をしなければならないと考えております。ちなみに、公団が五十三年度に支給した特別手当の支給基準についてみますと、支給割合を五・七カ月分としているほか、職員一人当たり六万九千五百円及び超過勤務手当五十二時間相当分を支給しております。 簡単ではございますが、以上をもちまして補足説明を終わらせていただきます。
○委員長(三木忠雄君) 次に、運輸省鉄道監督局長山地進君から報告を求めます。
○説明員(山地進君) 日本鉄道建設公団の不正経理問題につきまして御報告申し上げます。 本問題が新聞に報道されてから、私どもといたしましては、事態の重要性にかんがみまして、九月八日、鉄道建設公団に対しまして、公団自体で、検査院とは別に公団自体として調査委員会をつくり、至急これを調査を進めるようにということを指示いたしました。 同公団におきましては、九月九日、日曜日でございますが、副総裁を長とする内部調査委員会を設置いたしまして、検査院が検査に当たらない個所というものに重点を置いて内部監査を実施したわけでございます。 それから大臣といたしましては、十一日、この件に関しまして閣議に、こういう事態が起こっておると、並びにこういう調査を進めているということを閣議報告した次第でございます。 ただいま検査院の方から御報告ございましたように、現在、検査院においても検査中でございまして、全貌が明らかになっておるわけではございませんが、検査の過程におきまして、日本鉄道建設公団といたしましても、これらの事実が事実であるということが判明いたしましたので、九月二十日でございますが、大臣に対しまして事の詳細はいま検査中であるけれども、こういう事態は事実であると判明いたしましたということを御報告していただくと同時に、公団の方の処分についても、進退伺いを出すということが報告されたわけでございます。それに基づきまして、二十一日の閣議において、大臣よりカラ出張の事実があるということ、並びにやみ賞与ということの実態が、公務員に準じてということから大幅に出ているということ、それからこの処分について、総裁から進退伺いが出ているのでこれを預かっていると、これを要点とするような閣議報告をいたしたわけでございます。 この閣議報告に沿いまして、以下このことについて御報告いたしたいと思います。 閣議報告におきまして、大臣から、遺憾ながら多額のカラ出張が広範にわたり行われていたことが事実と判明いたしました。理由のいかんを問わず、正規の手続によらず、カラ出張という不正な手段により資金を捻出していたことは許されるべきことではありません。今後、かかる不正な行為の絶滅を図るため、綱紀の粛正と公団の内部管理体制の充実に万全を期す所存であります。また、すでに不正に使用された金銭の措置につきましては、会計検査院及び公団において現在調査中でありますので、その結果を待って対処いたしたいと考えます。 次に、国家公務員の水準を上回る特別手当の取り扱いにつきましては、その閣議におきましては、この問題はいま検査院の御報告がありましたように、労働三権との関係もありますので、政府全体の問題として考慮したい。しかし、労働三権の対象にならないと思われる理事者並びに管理者につきましては、公務員と同率であるべきであるという考え方から、そういう方向で検討したいということを閣議報告したわけでございます。 このような閣議報告を受けまして、二十六日、関係閣僚会議が設けられまして、その席において、役員及び本部の部長相当職以上の管理職の地位にある者につきましては国家公務員並みとし、他の職員についてはこれら役職員との均衡にも配慮しつつ、引き続き検討を進めるということが方針として決定され、一昨日、次官クラスで構成されます幹事会において、同様の方向で検討を進めるということで、とりあえず部長級は国家公務員と同率、理事も役員も同率ということが確認されております。その詳細な実施内容につきましては、今後さらに詰めていくということでございます。 さらに運輸省といたしましては、今回の事件にかんがみまして、二十一日、大臣官房に運輸調査官制度を設けまして、これは運輸省といたしまして、公団の事業内容の管理には万全を尽くしてきたわけでございますが、公団内部のこういう給与制度というような内部管理問題については従来不十分であったということを十分反省いたしまして、これらの運輸省所管の公団等の給与制度その他について、内部管理を十分に今後させたいということで、こういうものを設けた次第でございます。 次に、処分問題でございますが、今回の不祥事を起こしたことに対し、総裁を含む関係役員から進退伺いがありましたが、速やかに事実関係を明らかにし、今後の適切な対応策を樹立するとともに、当面工事の安全な遂行と事業の渋滞、混乱を避ける必要があると考え、一応これを預かっておりますが、会計検査院の検査結果が判明するのを待って、厳正な措置を講ずる所存でございます。 以上、大臣の閣議報告等を御説明しながら御報告いたしました。
○委員長(三木忠雄君) 次に、日本鉄道建設公団総裁川島廣守君から発言を求められておりますので、この際、これを許します。
○説明員(川島廣守君) まず最初に、このたび国民の皆様方に多大の疑惑を招くような事態を引き起こしましたことに対しまして、心から申しわけなく、深くおわびを申し上げる次第でございます。 先ほど来、会計検査院並びに運輸省から御報告がございましたように、会計検査院の実地検査は、公団本社の三日を皮切りといたしまして、新潟新幹線建設局、東京新幹線建設局、名古屋、盛岡の両支社、続きまして青函建設局について、それぞれ順次実地検査をお受けいたした次第でございます。その検査の過程におきまして、さらにまた公団自身の手によります調査によりまして、はなはだ遺憾なことではございますが、超勤予算並びに会議費予算の不足に充当いたしますために、かなり広範囲、しかも多額のいわゆるカラ出張の事実がありましたことが明らかになりました。 以上のような事実が判明いたしましたので、すべての責任は総裁である私にありますことは明らかでございまするので、進退を運輸大臣に御一任申し上げた次第でございます。その際、運輸大臣からは事実関係の早急なる解明、部内の綱紀の粛正並びに内部の監査体制の充実強化について、厳しい御指示をいただいた次第でございます。先ほども鉄監局長の御報告にもございましたように、八日に運輸大臣から指示もいただきましたので、翌九日に、副総裁を長といたします特別調査委員会を発足させまして、九月の十七日の大阪支社を皮切りといたしまして、下関支社、富山新幹線建設準備事務所、東京支社、次いで札幌支社と、順次実地の検査を行いまして、一応九月の二十九日に実地検査を一応終了いたし、目下取り急ぎその内容を精査中でございます。 さらに、大臣から御指示がございました部内の綱紀粛正につきましては、とりあえず九月の二十七日に臨時に支社長、建設局長を集めまして、それぞれ今回の遺憾な事柄の発生について深くその反省を求め、向後職責を自覚をして、この種の不正な経理等の絶無を図りますために、それぞれ責任を感ずべきことを厳しく示達をいたした次第でございます。 なおまた、内部の監査体制の充実強化及びこの種の事柄の再発の防止のためにいかなる措置を取るべきかにつきまして、もちろんわれわれ公団内部自身で考えるべきことではございまするけれども、会計検査院あるいは監督官庁でございます運輸省、あるいはその他関係の省庁の御指示などをも仰ぎながら早急にその策を練ってまいりたい、かように考えておる次第でございます。 なお、申し落としましたが、国家公務員の基準を上回りますいわゆるやみボーナスにつきましては、先ほどもお話がございましたように、目下政府においてその措置を御検討中と承っておりまするので、その指示を待って処置してまいりたい、かように考えている次第でございます。 以上が事柄の経緯でございますが、重ねて、このたびの大変な不祥事を起こしたことにつきまして、心から深くおわびを申し上げて御報告といたす次第でございます。
○委員長(三木忠雄君) 本日の調査はこの程度といたします。 なお、本件に関しては閉会中においてもさらに調査を進めることといたします。 本日はこれにて散会いたします。 午前十時三十三分散会