予算委員会第三分科会 第1号
- 発言数
- 94 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1979/03/28
会議録
○小澤太郎君 ただいまから予算委員会第三分科会を開会いたします。 本院規則第七十五条によりまして、年長のゆえをもって私が正副主査の選挙の管理を行います。 これより正副主査の選任を行いますが、選任につきましては、投票によらず、選挙管理者にその指名を御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小澤太郎君 御異議ないと認めます。 それでは、主査に井上吉夫君、副主査に久保亘君を指名いたします。 ————————————— 〔井上吉夫君主査席に着く〕
○主査(井上吉夫君) 一言ごあいさつを申し上げます。 ただいま皆様方の御推挙によりまして主査を務めることになりました。皆様方の御協力を得ましてその責務を果たしたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。 それでは、審査に入ります前に、議事の進め方についてお諮りいたします。 本分科会は、昭和五十四年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、国土庁、農林水産省、運輸省、郵政省及び建設省所管を審査することになっております。 三十日の予算委員会において主査の報告を行うことになっておりますので、議事を進める都合上、主査といたしましては、本日午後を農林水産省、明二十九日午前を国土庁及び建設省、午後を運輸省、明後三十日午後を郵政省という順序で進めていきたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○主査(井上吉夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○主査(井上吉夫君) 次に、お諮りいたします。 各省庁予算審査の冒頭、各省庁から聴取する予算の細部にわたる説明は、これを省略して、それぞれの審査日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○主査(井上吉夫君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 —————————————
○主査(井上吉夫君) 昭和五十四年度総予算中、農林水産省所管を議題といたします。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○小山一平君 まず最初に、国有林野の貸し付けの基本方針について御説明をいただきたいと思います。
○政府委員(藍原義邦君) 国有林野につきましては国有林野法がございます。この法律に基づきまして、私どもといたしましては、公用あるいは公共用、さらには公益事業、こういうものに優先して貸し付けるという取り扱いをいたしておりますが、そのほかにも、御存じのとおり、土地収用法に関連いたします事業あるいは農林業その他の産業振興、こういうものに関連いたします地元の福祉向上、こういう点に資する国有林野のものにつきましては、国有林野事業との調整を図りながら円滑適正な運営をして貸し付けるということをいたしております。
○小山一平君 電気事業は、今日のような自由競争を原則とする体制社会のもとにありましても、契約自由の原則が買い手側へは通用しないようになっていることは御承知のとおりでございますが、なおまた、料金算定根拠を原価主義というフルコスト原理に基づいて政府が介入をしておりますし、さらにスト規制など手厚い保護と保証がございます。このことは電気事業がいかに社会的責任が重大であるかということを示していると思います。 そこで、電源開発など大きな開発事業が行われる場合には、電力企業は関係自治体や地域住民との間に理解と協力を深めて、その事業が地方自治体の地域開発を初め住民福祉に貢献するように努力をする責任があると思います。通産省、どうお考えになりますか。
○説明員(木下博生君) 先生おっしゃいましたように、電気事業は、国民の基礎的物資である電気を供給する事業を営むものとして、電気事業法により公益事業として厳格な規制が行われております。 電源開発につきましては、先生がおっしゃいましたように、今後も増大する需要を賄うためにどんどん進めていかなくちゃいけないわけでございまして、それに当たりましては、地方自治体及び地元住民の御理解を十分に得た上で、地元の地域開発や住民福祉に貢献できるように進むべきであるということは全く先生のおっしゃったとおりでございます。
○小山一平君 そういうことであるはずでございますが、ところが、関西電力によるあの世紀の大事業と言われた富山県黒部川上流の黒四ダム建設を含む黒四電源開発事業がすでに完成をしておりますが、そして発電事業は円滑に運営をされている今日でございますけれども、この事業に関連をして、あるいは道路問題だとか河川敷問題だとか、地域の住民、そして関係地方自治体との間に大変長い年月にわたって対立と紛争を続けております。こういう中で、一方では地域の住民の中でこれに対する署名運動などが起きておりましたり、また、昨年は関電が地方自治体を告訴をして、目下係争中であると、こういったような遺憾な事態となっています。こういう状況を御承知ですか。
○説明員(木下博生君) 関西電力が運営しております黒四ダムの関連につきまして、過去におきまして地元で幾つか紛争があったということは聞いております。
○小山一平君 過去にあったことは承知しているが、いまあることは知らないんですか。
○説明員(伊藤謙一君) ただいまの先生の御指摘の点でございますが、この問題につきましては、かねて地元の企業でございますTKAという立山・黒部・有峰開発株式会社というのがございます。そことの間に紛争関係があったわけでございます。しかし、昨年の十一月に、富山県知事、長野県知事、地元有力者、関西電力社長の四者間で、関電トンネル無軌条電車事業の運営について合意が成立いたしまして、また同時に、四者によりまして関電トンネル無軌条電車事業運営協議会が設立されました。これによりまして業者との間の紛争は解決されたわけでございます。しかし、いま先生ちょっと御指摘のように、地元の大町市、立山町との間にまだ係争問題が継続いたしております。これにつきましても、私ども、ただいま申し上げました同協議会によりまして、円満に解決が図られていくということを期待している次第でございます。
○小山一平君 実は昨年関電は大町市長を告訴をしておるんですよ。そしていまその裁判が係属中なんですよ。このことは知っておりますか。
○説明員(伊藤謙一君) 承知いたしております。
○小山一平君 きょうはひとつ大臣にこの紛争の経過などよく理解をしていただいて、大臣の決断によってひとつこの問題解決を図るようにしていただきたいと、こう思いますので、少しくその経過を説明して御理解を深めていただきたいと思います。 関電の黒四電源開発事業というのは御承知のとおりですが、この完成によりまして、それまで全く人跡未踏と言われた黒部川上流の秘境と、あの有名な立山を含む山岳観光が脚光を浴びるようになりました。そして、いますでに年間百二十万人と言われる観光客がございます。この観光ルートがよく言われる立山・黒部アルペンルートでございますけれども、これは富山県と長野県を結ぶただ一つのルートでもございます。立山・黒部アルペンルートは、富山県側は富山市から立山中腹の室堂というところがあるんですが、この室堂まで、富山県の県道と有料道路でございます。そしてこの有料道路の終わりから黒四のダムサイトまで、これが富山、長野両県を初めその関係市町村の出資を含む公共的企業体、いわゆる第三セクター、立山黒部貫光株式会社が設立をされまして、トンネルバス、ロープウェー、ケーブルが運行されているんです。そして一方、長野県側はというと、長野県大町市から大町トンネルの入り口、扇沢と言いますが、ここまでが長野県の県道と、これまた有料道路でございます。 この両県の交通手段をさえぎっているのが約六キロの大町トンネルでございます。この大町トンネルは、関西電力が工事用資材運搬の目的をもって国有林野の貸し付けを受けて開設した工事用道路です。関西電力はこの工事用資材運搬道路として国有林野の借り受けをしたのでありますが、工事が完成いたしますと、このトンネルは電気事業用の施設として必要だと、こう主張をして、引き続き貸付許可を更新をしております。そしてさらに、このトンネルにトロリーバス運行の認可をとって、わずか六キロの距離を一人八百円という、恐らく日本一高い料金を取って、もっぱら観光客を輸送するという観光運輸事業の用に供しているわけであります。これに対しまして長野県議会は、「長野・富山基幹ルートの公共性の確保に関する意見書」というのを決議をしておりますし、富山県議会もまた「立山・黒部アルペンルート一元化に関する決議」というのをいたしまして、さらに関係市町村もそれぞれの意思を決定をして、関電がこの工事用道路として開設した大町トンネルを工事終了後も占有して、発電事業とは全く無縁の観光事業に利用していることに強い反発をいたしているわけです。そして、これらの交通体系を公共的に一元化することを強く求めているわけですが、私は、これは地域とすれば当然のことだと、こう思います。 そこで、この県会決議を踏まえて、富山、長野の両県知事は関西電力に対して、大町トンネルを公道化していくということについて、そして、もう一つは第三セクターを設立して管理運営に当たってはどうか等々の提案をして交渉を重ねてきております。しかるに関電は頑強にこれを拒絶をして、今日のような対立関係を深めてきたものです。 御承知の只見川電源開発に当たっては、電源開発株式会社は、工事用資材運送道路として開設をした一これはかなり大きなものですが、全長約二十二キロ、トンネル部分十八キロと言われる道路を新潟県へ無償譲渡をしております。また東京電力は、長野県梓川電源開発に当たって、巨費を投じて建設をした上高地に至る道路をこれまたすべて長野県に無償譲渡しているなどという事例に対比をいたしますと、全く対照的な姿だということがよくおわかりいただけると思います。 このように関西電力は、電源開発事業は同時に自治体の地域開発に協力していくべきだと、こういう常識があってしかるべきなんですが、これを欠いて、そしてその姿勢は、私は電源三法の立法の精神から見ても大変問題があるように思うわけです。通産省は、関電に対して、こういう地域の関係というようなものについて一体どう御指導をされてきているのか。私は、地元公共団体の要請にこたえて、そして円満に管理運営ができるように当然御指導してしかるべきものというふうに思います。この状況は一体どう考えているのか、指導監督はどうやってこられたのか、具体的に御説明を願います。
○説明員(木下博生君) 電気事業者は電気の供給を安定的に行うためには電源開発を大いに進めていかなくちゃいけませんし、そのためには結局地元との紛争のない円滑なる関係というのを保つ必要があろうかと思います。したがいまして、電力会社に対しましては、通産省としても、電源開発のみではなく、電気事業全般の運営につきまして、地方公共団体、地元との関係は十分に尊重するようにということで指導してまいっているところでございます。 御指摘のありましたこの関電がトロリーバスを運営しておりますトンネルにつきましては、いま先生からもお話ございましたように、ダムをつくりますためにつくりました道とトンネルでございまして、その後もダムの運営、補修等のためにその道を使わざるを得ないというようなことがありまして、関電としましては、トロリーバスの運営あるいは道路の使用をダムの運営を円滑に行うというような見地から兼業という形で行っているわけでございます。したがいまして、このトロリーバスにつきましては、昭和三十八年に、旧公益事業令に基づきまして、関西電力といたしましては兼業の許可をとって運営しているわけでございます。
○小山一平君 それはわかっているんですがね。所管官庁として行政の立場で、こういう地域との対立、紛争というようなものについて、どういうふうな御指導をされてきたかと、こういうことを聞いているんです。
○説明員(伊藤謙一君) 先生御指摘のように、こういったような状況は円満に解決されるということが望ましいわけでございます。しかし、先ほど申し上げましたように、本件につきまして係争問題に持ち込まれておったというような事情がございまして、できるだけ早い円満な解決を希望しておりましたところ、先ほど御説明しましたような長野県知事、富山県知事等のあっせんがございまして、四者で今後この軌道の運営に関係します協議会が設置される、そういうことにより今後円満にこういったものは解決が進んでいくということを期待しておるわけでございまして、私どもはこの点について、先生がいま御指摘になりましたように、速やかな円満な解決という形で電気事業者にもそういう希望を伝えてきておったところでございます。
○小山一平君 大分期待の方が大きくて、みずから積極的な指導に当たるというようなことに欠けているように思います。まあいいでしょう。大臣、これが国有林野の貸し付けを受けてつくられて、そしていまその道路、トンネルというものをめぐってこういう不幸な対立、紛争が続いているわけですが、この所管は通産省でございますけれども、大臣としてこういう事態というものをどういうふうにお受けとめなさいますか。
○国務大臣(渡辺美智雄君) 私の方はもともと、ダムを公共のためにこしらえる、そのために進入路がなくては困るわけですから、そういうことで最初貸したと思うんです。その後の運営の仕方は、いまおっしゃいましたように、それぞれの会社によって違っておるということも聞いております。これについては、むしろ私の方は単なる地主というだけでして、それをどういうように利用した方が一番いいのか、道路として利用した方がいいのか、あるいは作業用道路だけに限定しちゃった方がいいのか、それとも観光用にも、せっかくつくったものだから国の財産として利用した方がいいのか、これはいろいろあるだろうと思います。しかし、トンネルを掘った費用は、関西電力がそれを掘ったわけですから、それはかなり金もかかっておることでしょう。したがって、会社の意見を一方的に認めないということもできるのか、できないのか、私にはよくわからない。むしろ通産、運輸あるいは自治省等で話し合いをしてもらって、それで、あるべき姿はこうだということになれば、私の方は、だれに貸すかということはその時点で決めていきたい。現在までは、いままでのいきさつどおりの形で貸してきておるのは御案内のとおりでございます。
○小山一平君 それでは、関電に対するこの国有林野の貸付契約が今月末日をもって満了をいたします。 そこで、次のことを確認をしておきたいと思うんですが、昭和三十一年大町営林署の貸付契約の貸付条件第十四項、これには「借受人が設置した道路は、その現況のまま返地し、権利の主張をしないこと」、こういう項がございます。三十六年十月富山営林署の契約書特約条件第二十六項、ここには「この工事用地の貸付(使用)許可は、乙が将来において新規工事その他のため借受け使用せんとする場合の前提となるものではないこと」、さらに三十六項「通路(隧道を含む)については、公用、公共用若しくは国の企業のため営林局長において必要と認めたときは、乙と協議して、国または第三者に利用せしめることを乙は承認するものとする」、こういうふうにあります。これは林野庁ではないんですが、これまた昭和三十一年六月、当時は所管が厚生省でしたが、この許可条件の第十一項、ここに「工事用として建設される道路は、工事竣工後はこれを公衆の利用に供すること」、こういうふうに明記をしています。いま私が二、三読み上げた貸付条件の項目は、このとおりでございますか。
○説明員(佐竹五六君) ただいま先生の読み上げられましたそれぞれの条項でございますが、現在関西電力との間で有効に成立しております契約は五十三年三月三十一日に契約いたしております。表現その他若干その先生のそれぞれ読み上げられた文言とは違いますが、ほぼそれに近いような規定が契約書の中に存在することは事実でございます。
○小山一平君 そこで、これらの許可の諸条件を検討をしてみますと、最初のころは、明らかに工事竣工後は関電は工事用道路を無条件で返地をして、これを地方公共団体によって公共的に利用すべきものだと、こういうようなことをあらかじめ考えられていたはずだと私は思うんです。この条項を読んでいけば、一連の条件の中でそういう気持ちが読み取れます。大臣、いまお聞きになっていてどうですか、そう思いませんか。
○国務大臣(渡辺美智雄君) 契約のことですから、前後の関係もございましょうし、いきさつもありましょうから、そこの部分だけを見まして、私がそれに対して法的な判断を下すというのはちょっと軽率だろうかと思います。
○小山一平君 賢明な勘のいい大臣がね——この一連の中で、大体こういう精神ですよ。これだけは、いま皆読むと長くなっていけないから、二、三のやつを読んだんですがね。それだけでも、工事ができ上がったらばこれはもっと公共的に活用すべきものという、やっぱり先を読んで、そしてこういう契約がなされているんじゃないですか。大臣の責任でそうだとかどうだとかということは非常にむずかしいにいたしましても、私は率直に言って、勘のいい政治家として、なるほどそう言われてみると、そんなやっぱり先を考えての条項を整理をしたのだなと、こうお考えになるはずだと思うのですが、いかがですか。
○国務大臣(渡辺美智雄君) ですから、私が先ほどお答えをいたしましたように、その公共の用に供するということは、世の中のためになるように使えということなんだろうと思います。したがって、現在関西電力でいま行っていることが公共の用に立っていないのかどうなのか。同じトロリーバスを運用しても、市町村がやれば公共の用に立って、電力会社がやれば公共にはならないということは、一概に私は言えないと思うんですね。したがって、その実態がどうであるのか私はつまびらかではございませんので、むしろこれは運輸省なり建設省なり、そういうような主管官庁がどういうふうに判断するかということの方が私は優先をするんじゃないかと。やはり公共の用に用いられるべきものであるということは私は当然だと思います。
○小山一平君 そうして、これは長野県にしても富山県にしても、その所在する市町村にいたしましても、いま私が申し上げたように、この工事が始まるとき、いろいろ地域にも迷惑のかかる大工事でした。これを賛意を表して、工事のやりやすいように地方団体はみんな協力したのです。それはなぜかと言えば、いま私が申し上げたように、この工事ができれば、あのトンネルもわれわれの地域計画などの一環として自分たちがこれを管理運営することができる道が開かれると、こういう実は確信を持っておったわけです。ですから、この工事の途中でたしか——ここにございませんが、昭和三十三年か四年ごろだったと思いますが、長野県知事はそのときもうすでに営林局長にこういう要望書を出しておるのです。あの工事が完了いたしますと営林局に返還されるあの大町トンネルについて、これを優先的に県に貸してほしい、利用さしてほしいというような要望書を出しているという経過を考えましても、地域においては当然そういう結果になるのだと、こういう大きな期待があって、そしてあの大事業をスムーズに進めることができた。こういう実は経過があるわけです。 そこで、大臣にこのことをそういつまでもお聞きをしていても始まりませんが、実はこの工事が完了をした以後について、貸付期限が満了する都度、このトンネルは富山県の立山町、長野県の大町市と、ちょうど半分ずつになっているのです。この二つの市と町は、その都度両営林署に貸付申請を出しまして、競願になってきたのです。そしてこの競願は、いままでは、私に言わせれば、十分慎重な検討、相談なども余り行われずに、この市と町との申請書はすげなく却下されて関電に許可を与えてきました。これは地方自治体が大変不信と不満の思いを抱いていくのもそういうところにあるわけです。 そこで、私は、昨年の三月、決算委員会でこの問題を取り上げまして、いまいろいろ申し上げたような貸付条件から見ても、電源開発というものが地域開発にも、あるいは地域住民の福祉にも大いに協力関係をしっかりと持つべきだと、こういう立場からも、それから他の会社の電源開発などにおける事例などに照らして見ても、私は、関電に対する既得権利のごとく扱うのは問題があるんじゃないか、もっと地方の希望や、そしてそれに基づく申請などについて誠意をもって対処すべきではないか。具体的に言えば、関電の既得権利として扱うことは不当である、こういう意見を実は申し上げたりしてまいりました。それで、いま申し上げたように、この三月で期限が切れますから、これまた競願になっているんです。 ところが、今度は状況がいままでと変わりまして、大町市は去年の六月、立山町は十二月、この大町トンネル道路をそれぞれ市道と町道として路線認定の告示を行いまして、さらに区域決定の告示も終了して供用開始を目指そうと、こういうことで使用許可申請を提出している、こういうことなんです。これに対して、さっき申し上げたように、関電は市長を相手に訴訟を提起して目下係争中であると、こういう大変困った事態に陥っているわけです。私は、このことは去年予想されましたから、決算委員会で、ぜひ当局は積極的に行政指導を行って、そして来年の期限切れまでには何とか円満解決が図れるように努力をしてほしい、こういう要望をいたしました。それに対して関係各省とも、十分連絡をとって対処をいたしますと、こういう約束をいただいているわけですけれども、ところが、いま申し上げたような悪化の状況にいま陥っているんですが、一体この一年、去年の三月のお約束で、各省と連絡をとって積極的に対処するとおっしゃったが、どんなことをおやりくださったんですか。
○説明員(佐竹五六君) 昨年の決算委員会での討議の過程は私どももよく承知しております。それに基づきまして、第一には、この契約期間を従来三年というふうにしておったわけでございますが、三年の貸付期間を固定いたしますことは、三年間現状がそのまま継続されるというふうなことを意味することになりますので、これを一年に限りまして、できるだけこの一年の間に決看をつけるように、そのような意思を、林野庁としての意思を明確にする意味でこれまで一年に限定したわけでございます。さらに、先生も御承知のとおりでございますが、この大町トンネルの利用方法につきましては、長野県、富山県、それから関西電力、北陸電力を構成員とする協議会が設立されており、この運営方法等についても検討が行われていることは御承知のとおりかと思います。私どももその検討経過を見守りつつ、さらにこの建設省——公道としてこれを利用することが果たして道路行政の立場からどのようなふうに見られるのかというような点について建設省。それからさらに、これは電気事業の兼業として行われているということで、先ほど通産省の方からお答えいたしましたように、通産省の許可もあるわけでございます。それから国立公園法、自然公園法等の関係で環境庁。これらと事務的な検討をしてまいったわけでございますけれども、遺憾ながら今日まで決着を見るに至りません。御指摘のありましたように、公道認定、それに対する訴訟というような形を招いておりますことは、まことに遺憾であるというふうに考えております。
○小山一平君 関電と両県知事などを含む協議会などをつくられたことはよく知っています。私もそういうものをつくってほしいという話をかなり積極的にやってあれができました。しかし、私もこのことに深い関心をずっと持ってきましたけれども、どうも林野庁、何か人様の努力に期待ばかりしていて、みずから積極的な取り組みということをやっておらぬのじゃないですか、具体的に一つもないじゃないですか。私もこのことにはかなり深い関心を持っていますからね。皆さんがこの一年の間に何とか円満解決に持ち込めるようにという積極的な行動をとったという事例を具体的に見ていませんよ。何かおやりになったんですか。
○政府委員(藍原義邦君) ただいま林政部長の方からお答えいたしましたとおり、関係省庁とは十分事務的に詰めてまいりました。それから一方、先ほど先生からお話ございましたように、地元に皆様方の御努力によりまして協議会というものができましたので、私どもとすれば、この協議会を本当にうまく運営していただければ結構な話だというふうにも考えております。そういう観点から、林野庁の立場といたしまして関係省庁と一番問題が多うございますので、そちらの方面から事務的に何か考え方を詰めていこうということで、その辺は積極的にやってまいりましたけれども、いま先生が御指摘のような点、まだまだわれわれとしても必ずしも十分とは思っておりませんが、今後ともその努力はしてまいりたいというふうに考えております。
○小山一平君 これが不幸なことに裁判で争われるということになってしまったもんですから、これはもう司法の手に移ったという、こういう状況でございますからね。これは各省庁と一体どういうふうに言ったらよかろうと相談してみたって手の及ばない大変なことに実はなっているわけです。そういたしますと、今月の終わりに期限が切れる。さて、これはどうしたらいいとお考えですか。いままでのように簡単に書面一本で、市や町からの申請書をはい却下、関電にはい許可と、こう簡単に扱うわけにはいかない事態になっておりますよ。大変困ったもんだと思うんですが、どうでしょうかね。
○国務大臣(渡辺美智雄君) 決してわれわれは事態を簡単には考えておりません。問題は、先ほども言ったように、林野庁の方はわかりやすく言えば地主ですよね。一番最初にどういうふうないきさつで申請があったかよく知りませんが、恐らくトロリーバスを通すというからには、これはやっぱり公益事業で、勝手に通しているわけじゃなくて、運輸省なり何なりの認可なり、あるいは県やなんかの意見も聞いているのじゃないかと私は思う。詳しいことはわかりませんよ。したがって、そういうようないきさつで差し支えないというような状態で私は貸したんだと思います。それがずっとつながってきて、まあ借りることについて両方の町村が最初から競願態勢で、うちの方でトロリーバス通すんだ、いや、会社の方も、私の方も通すんだということになって会社の方に落ちついたのかどうなのか、詳しいいきさつは私は知りません。知りませんが、最近になって、非常に両町村が公道認定してまでもこの利用権といいますか、使用権というのか、自分たちの方でそれを管理していきたいということになったもののようであります。したがって、これについては、本当は林野庁は、もう争いがあるんなら貸さないのが一番いいんです、貸さない方が、だれにも。そして必要最小限度の人だけ通す、それは結構ですよと。ところが現実には、先ほど言ったように、百二十万人も観光者があって、やっぱりダムを見たいという人があるんですから、せっかく通れるものを、百二十万人もの人が通って見たがっているところを、争いがあるからわしは貸さぬよ、ここは通っちゃいかぬと言うのも、これも政治にならぬ話で、そこで結局争いはなるべく早くやめて一本になってもらいたいということはお願いをしておるんだが、それが決着がつかないで現在に至っておるということなんですね。 そうすると、期限が来たからそれじゃもうこれは貸しませんと言えばだれも通れなくなるわけですね。それも実際政治の問題として、なかなかそういうふうにはできないんじゃないか。したがって、私は、最終決定はしていないんだが、頭を痛めておるというのはそういうことであって、林野庁も、三月や半年で決着がつくと思わぬから、いままで三年ごとに貸していたやつを一年区切りにして、その間で決着させることを急ぎなさいということを言ってきておるのだと思います。したがって、期限をさらに延長をするということはあるいはあるかもしれません。あるかもしれませんが、関係省庁間で、だれがどういうふうに使うのが一番いいのか、結論を出してもらえば、地主のわれわれとしては一番やりやすいことでありますので、その方の関係者の方が先に結論を出してもらいたいというのが私の心境でございます。
○小山一平君 どうして公道認定——市道、町道認定までしてがんばろうかというようなことになってきたかと言えば、これは非常に関電に対する不信ですよ。感情問題が私は非常に大きな要因になっているというふうに思います。 これは、なぜそんな思い切ったことをやるようになったかと言いますと、これまた昨年私が決算委員会で建設省にこういう質問をしたんですよ。こうしてなかなか両者の意見が対立していてどうにもならぬ、これは両方でもうけんか腰だというような場合に、市や町がいまのような状態であるトンネル道路を市道あるいは町道として認定をしていくということが可能かどうかと、こう確かめたところが、そういう道は可能でありますと、こういう確認があったもんですから、頭にかっかと来ているもんですから、よしそんならやってやろうと、こういうことに発展したわけです。しかし、必ずしもその最初の考え方は、そんなことまでするんでなくて、もっと両者で歩み寄って、そして納得のいくような管理運営の道をひとつ見出そうじゃないかと、こういうことで最初はあったと思いますよ。それをまあ関電が余り頑強に拒絶をするもんですからこんな対立を深めた。大変な不信感ですね。 そしてトロリーバスの許可申請などにも大変問題があるんです。私はここに申請書を持っていますけれどもね。さっき申し上げたように、たとえば厚生省から「工事用として建設される道路は、工事竣工後はこれを公衆の利用に供すること」とあるやつを当社においてこれを維持、管理をし、そして工事用として建設したものは云々と、こういうふうにあたかも当時の厚生省の認可は公衆の用に供するということを会社の管理、運営のもとに公衆の用に供するようにしなさいという条件を付せられていると、こう申請書に書いているんですよ。そんなようなことも大変これは虚偽の書類です。私に言わせれば、公文書偽造とも言えるような内容で大変重大だと思うんですが、きょうはそんな議論をするつもりはありません。そういうようなことが大変重なってきてこういうことになっているんだと、こういうことをひとつ大臣も認識をしておいていただきたいと思います。 そこで、私も大臣と同じように、もうそろそろ観光シーズンになるが、これが紛争をしているから、あそこはストップしてトロリーバスの運行を休むというわけにはまいりません。こんな反社会的なことが許されるわけがない。そうかといって、それじゃどうしたらいいかと、こういうことになるわけですが、そこで私はぜひこうあるべきだと思うんです。私も大臣と同じように、あのダムを見たい、そしてあのアルペンルートを富山から長野へ、長野から富山へ、このルートをひとつ歩いてみたい、こういう人が百二十万人もおるんですから、これは当然この利用の用に供する責任がございます。 〔主査退席、副主査着席〕 そこで、こういうふうに紛争しているんですから、この夏のシーズンにあのトロリーバスを運行するということに反対の者は一人もないはずです。そこで、ひとつ両県知事も一枚かんでいるはずだし、それから大町市、立山町、両県の関係自治体もこれにかかわっているわけですから、ひとつこれらの人と話し合いをして、いままでのように三年なんというんじゃなくて、一年なら一年という暫定期間で運行できるようにみんなの了解のもとに認めて、そしてこの一年の間に今度こそ円満な解決が図れるような努力を当事者同士も大いにやってもらわなくちゃいけないし、関係省庁も積極的に指導をしていく。だから、こういう扱いよりこの際仕方がないように思うんですね、どうですか。
○国務大臣(渡辺美智雄君) そんな扱いしかないんじゃないですかね、これは実際問題として。したがって、私の方は土地を貸したり、怒られたりしているのは農林省の方が怒られているわけですよ。ですから、仮にそれがほかの市町村がトロリーバスを動かすと言ったって、それはまた別な許可をもらわなければならぬということになるでしょう。いまあるやつの施設はどうなんだという話もあるでしょう。したがって、三カ月や半年で解決する話じゃない、どっちにころんでみたところで。ですから、ぜひひとつ両県がまた中に入ってもらって、それで建設、それから通産、運輸、ここらが——私が総理大臣ならすぐやらせるのだけれども、ここらのところは、総理大臣じゃないものだからそんな権限もないが、そこでまず話をつけて、そしてこういうことに決まったから、ひとつ農林省の地主の方ではこれで名義書きかえしてくれというのなら喜んで私の方はいつでも名義書きかえに応じたい、そう思います。 したがって、そういうようにやってもらいたいということは——迷惑千万な話ですから、農林省はこんなことで怒られてばかりいることは。私の方としても、他の役所に早速それは申し入れをさせます。
○小山一平君 大臣も迷惑だと言うけれども、しかし、貴重な国有財産の管理をしていらっしゃる立場で、それは地域にとっても、あるいは電源開発などという重要な事業にとっても、きわめて適切に円滑に運営されるという、これは責任があるわけですから、ただ迷惑だ迷惑だなんというのはいけませんよ。これはいけないと思います。そういうお立場で、私はそんな一方交通のようなことを無理言うつもりはありません。重視さるべき地方自治体あるいは地域社会とこういう企業活動と、しかも非常に社会的な責任の重い公益事業を営む電力企業との間というものがともに提携をして、そうしてよりよい条件をお互いにつくっていく、こういうことをただ望むがゆえにこんなことを申し上げているわけです。 そこで、おおむね私のその意見に同調されたようですからいいんですが、実際に担当される長官あたりでも、この許可をいままでのようにただ書類でもって、ほら却下だ、ほら許可だと、こういう扱いじゃなしに、関係者ととにかく協議をして、了解のもとに——了解しますよ。この夏トロリーバスを通さぬというわけにはいかないんだから、けんかしていたら通らないんだから。そこで、そういう妥協の道、理解の道を皆さんで努力をしていただいて、しかもなお今度こそ、また一年たったら同じとか、また悪くなったら困りますから、この一年間には必ず円満な解決を図るのだと。それでもまだけんかしているようなら、もう一年でも——将来ずっとという必要もないけれども、もう使用の更新なんというのはストップするぐらいのことをやっぱり言っていただかなければ、相手はなかなかのしたたか者なんですから、関電とくれば、これはちょっとやそっとで歯のたつ相手じゃないんですよ。私もよくよく恐れ入っているのですが、大臣などもよく御承知だと思いますが、そういうことで、ひとついま私の申し上げたようなことを確認していただいて御努力をいただく、こういうお約束をいただければ、これで私の質問は終わります。 〔副主査退席、主査着席〕
○政府委員(藍原義邦君) 大臣からもお話のございましたとおり、非常に有名な観光地でもございます。私ども地主といたしましても、その土地が本当に地元の方に円滑に、そして円満に運営されることを望むものでございますし、そういう観点から、当面、来年度は一年間の貸し付けという形になろうかと思いますけれども、十分その辺を関係者にも御説明申し上げて、円滑にこの貸し付けが行われて、そしてまた一年間にできれば解決できるような御努力をいただくと同時に、私どものやれる範囲におきまして、関係省庁あるいは関係者の方々と十分その辺を配慮しながら対処をして処置をしてまいりたいというふうに考えております。
○小山一平君 はい、結構です。
○矢原秀男君 糖業政策についてお伺いをしたいと思います。 砂糖を初めとする甘味資源に係る糖業政策についてでございますけれども、まず、近年における砂糖の国際需給のバランス、特に国際原糖価格の推移をまずお伺いをしたいと思います。
○政府委員(犬伏孝治君) 砂糖の国際需給についてでございますが、七〇年代前半におきまして逼迫をいたしておったのでございますが、生産国における増産が需要の伸びを上回って推移してきたことから、最近におきましては大幅な供給過剰傾向で推移をいたしております。 それから国際糖価でございますが、同じく七〇年代に入りまして上昇傾向となりまして、特に一九七三年秋、昭和四十八年の秋でございますが、オイルショックを契機といたしまして急騰をいたしまして、一九七四年の十一月にはトン当たり六百ポンドを超える高値を記録いたしております。しかし、その後国際需給が緩和してきたことなどから、糖価は一転して急落をいたしまして、最近におきましては百ポンドそこそこ、あるいはそれを若干下回るというような低い水準で推移をいたしております。
○矢原秀男君 確かに、いま御説明がございましたように、非常に激しい変動の形が見えております。そういう激しい変動が与えていく業界の場合、そうして生産農家への影響、これらに対して政府としてその実態を掌握をされて対策を講じられてきたと思います。そういう点について御説明をいただきたいと思います。
○政府委員(犬伏孝治君) ただいま申し上げましたような国際的な価格の需給並びに価格の変動がわが国の国内の砂糖の価格、さらにそれにまつわって甘味資源作物の生産農家への影響等々につきまして種々の対策を講じております。 まず甘味資源作物の生産農家に対しましては、糖価安定法に基づきまして、てん菜及びサトウキビにつきまして、農業パリティ価格を基準として定める最低生産価格を保証いたしておりますほかに、四十九年産から奨励金を交付することによりまして農家手取りの確保に努めております。これは国際的な価格の需給の動向と一応切り離した形でそのような措置を講じておるわけでございます。 さらに砂糖の製造業についてでございますが、国内産糖の企業に対しましては、糖価安定法に基づく国内産糖の価格の支持、さらに昨年の二月から砂糖売戻し特例法の運用によります国内産糖の円滑な引き取り等を通じましてその経営の安定を図っております。 それから国内糖業のもう一つであります精糖企業に対しましては、砂糖需給の停滞、それに基づきます過当競争、さらには割り高な豪州糖の引き取り等という事態のもとで巨額な累積赤字を抱えていたために、先ほど申し上げました砂糖売戻し特例法を施行いたしまして業界の混乱の回避を図り、さらに将来に向けての業界の安定化の基礎を築くような措置を講じておるところでございます。
○矢原秀男君 糖価安定法、甘味資源特別措置法等の糖業政策の基本によって本来円滑な需給調整というものが図られる中で、国際価格の変動にも対処でき得るものでなければならないと思います。現実には非常に不安な材料というものを業界も、そうして労働界も非常に心配をしているのが現況でございます。 そこで、大臣、いま局長さんからもいろいろと状況と対策をお伺いをしておるわけでございますが、先ほども申し上げておったんですけれども、糖価安定法とか甘味資源特別措置法等の糖業政策によって、非常に国内的にも国際的にも、やはり特に国際価格の変動に対応できる、こういう形にもっていかなくては、私たちも、労働組合の代表の方、業界の方、また市場で御商売をされていらっしゃるいろいろの立場の方々から聞きましても、甘味資源農業というものを考えたときにどう対処したらいいのかというのが非常に不安な材料で議論が出ているわけですけれども、ここで大臣の立場としてこれらに対してどういう御所見を持っていらっしゃるのか、簡単で結構でございますので伺いたいと思います。
○国務大臣(渡辺美智雄君) この砂糖も、国内でサトウキビとか、それからビートとかございますが、大体日本の需要量の一割ぐらいしか実はないんです。しかし、それについてもできるだけの保護は実際与えております。いま砂糖業界が非常に悪いという一番の原因は、何と言ったって過当競争が一番の私は原因だと思うんです。シェア競争、各会社ごとに自分のところのシェアを広げようというようなことで、ガソリンとよく似ているんですがね、これは。お互いに乱売合戦をやっちゃって、それで赤字になっちゃったと。そこへもってきて豪州糖と長期契約の五年間の契約を結んで、いまになってみればべらぼうに高い値段の砂糖を引き取らなければならぬと。私は当時政務次官で、そんな高い契約はいかぬよと。まあ量の契約はいいけれども、値段の契約というものは、これはいいこともあるが守られないこともあるし、暴落したら押しつけられるし、暴騰したら品物が集まらぬしというので注意したことがあるんです。ところが、業界がこんなに六百ポンドも高いときに二百三十ポンドぐらいで契約できるならということでわっと乗っちゃって、ところが契約した途端に値下がりしちゃって砂糖を押しつけられてきたと、もうキャンセルもできないというようなことが重なっちゃって現在の不況になったために特別措置法もこしらえて、臨時応急の対策をいま期限つきでやらしておるわけですから、砂糖業界もお互いに過当な競争はやめなさいと、政府もてこ入れしているところはしているんですから、だからといって、ただ値上げだけで国民の方へ全部しわ寄せを今度は消費者にかけてということも、これには抵抗が当然出てくるわけですから、みんなががまんすべきものはがまんをしながらやっていただきたいと。したがって、国内価格を決める場合でも、生産者の言うだけのことを全部政府がのむというわけにもなかなかいかない。みんなが少しずつ泣き合ってでも、砂糖というものは基本産業なんだから、これは維持していきたいということでやってきたわけであります。
○矢原秀男君 確かに一番大事なことは、消費者を守っていくという立場の中から論議が、いま大臣言われていますように、されていかなくちゃいけないと思います。 そこで、精糖業界、国産糖業界、糖化業界というそれぞれがあるようでございますが、流通機構という立場から見た場合に、これはどういうふうにやっていくべきであるかという点、この点はいかがでございますか。
○政府委員(犬伏孝治君) 砂糖の流通機構につきましては、御承知のように、特約店、代理店あるいは一次問屋、二次問屋というような形で流通が行われておるわけでございます。流通機構のあり方については、できるだけ流通のコストを縮減をして、消費者に安定した価格で安定した供給が行われるということが望ましいわけでございますが、やはり流通機構の問題、その流通の使命を果たしてもらうためには、根元の供給の方が安定をしなければならないというふうに考えるのでございます。 先ほど来申し上げておりますように、需給及び価格の安定につきまして対策を講じているのはそのような意味でございますが、流通業者間のやはり競争によって、先ほど申し上げたような効率的な流通が行われるということが望ましいということで、そこは競争でやはり効率的な形が実現できるようにわれわれとしては期待をするというふうに考えております。
○矢原秀男君 五十二年に特例法ができたわけですけれども、五十五年の九月三十日に期限の来る日切れ法案であると伺っておりますけれども、農林省とされまして、この特例法の継続を考えていらっしゃるのか、そういうふうな点、その点をまずお伺いしたいと思います。
○国務大臣(渡辺美智雄君) 特例法の問題は、御承知のように、五十五年九月に失効することになっております。継続するかどうかというようなことにつきましては、一つは、この特例法というのは消費者、実需者の負担によって国内産糖の安定を図るものであると、これを頭に入れなきゃならぬ。第二番目は、対外的には砂糖の輸入量を実質的に制限しておるものだということも頭に入れなければならない。いろいろむずかしい問題がたくさんあるわけでございまして、やはり消費者不在になったんではこれはいけないものでございますから、われわれとしては、これをいまのうちから延長するなんということを言うことはちょっと業界を堕落させることにもなるかもしらない、したがって、目下延長は考えておりません。
○矢原秀男君 確かに消費者の不在というものになれば、これは大変なことになります。今度は労働界の立場から見まして、今国会も雇用問題等々でいろいろ各方面で検討されているわけですが、この精糖企業だけを見ても、ここ数年、一社として従業員数が増加したところがないわけなんですね。確かに非常に不安を労働界も持っていることは事実です。だから、一生懸命働きながらいつ首になるのかなというふうな、非常に大変な様相も出ているわけですけれども、これはいま減量経営が進む中で、やっぱり首切りがない、そういうふうなことは働く立場から見れば、どの企業だって働く人はそういうふうに考えられるわけですね。精糖企業の労働界、非常に不安を持っていらっしゃるわけですけれども、これは労働省等にもなるんでしょうけれども、行政の場として、こういう従業員の過去のデータから見ての不安に対してどういうふうに取り組んでいけばいいのか、こういう点はいかがでございますか。
○国務大臣(渡辺美智雄君) このこと自体は当然企業内部の問題でございます。やはり会社がつぶれれば従業員も困るわけでございますので、それぞれの企業で、労使一体になってその合理化、近代化ということを進めたり、それから企業全体としても、いまの特例法があるわけでございますから、余り過度の競争はもう慎んでもらうようなことで、みんなして生きられるということを念頭に置いて創意工夫をしていただきたい。われわれもできるだけの御協力はさしていただくつもりでございます。
○矢原秀男君 そういうふうになってまいりますと、どうしても業界の構造改善とか抜本策というものがやはりそれぞれ要求されると思うんですけれども、一歩深く入りまして、農林省では、こういう面について具体的にはどういうお考え、アドバイスをしたいと、こういうように思っていらっしゃるのか、伺います。
○政府委員(犬伏孝治君) 雇用の安定のためにはやはり企業が安定をしなければならないというふうなことは、基本的に当然のことでございますが、あるわけでございます。その企業の安定ということは、やはりどの業種でもそうでございましょうが、その営まれるそれぞれの製造業、この精糖業で言えば砂糖でございますが、砂糖の需給安定、価格の安定ということが必要でございますが、そうした中で企業が将来に向かって安心してやっていかれるということのためには、自由主義経済のもとでは当然競争があるわけでございます。その競争も秩序ある競争が行われているという必要があると思います。砂糖の製造業の現況からいたしますと、需要量に対して生産能力が過剰であるという実態にあるわけでございまして、その生産能力を需要に合わせた形のものにしていくということは、これは基本的に必要であろうと考えられるわけであります。しかし、これを行政が強制的にやるということは必ずしも得策ではないということで、精糖メーカーの集まりであります精糖工業会に対しまして、いま申し上げましたような体質改善をすべく、自主的な話し合いを通じて合意をするような方向で指導をしてまいったところでございます。
○矢原秀男君 精糖工業会が五十四年の一月ですか、構造改善要項を決定されて共同設備廃棄を規定されているように伺っているわけですけれども、繊維関係もこの前設備、織機の廃棄等々がいろいろなされたわけですけれども、これら設備廃棄が行われると、こういう形になれば、政府としての対応、これらに対しては、具体的になりますけれども、もちろん織機の方式になるんではないかなと思いますけれども、具体的にはどういう形でこれらに対応されていかれるのか。援助の方法といいますか、それをお伺いいたします。
○政府委員(犬伏孝治君) ただいまお触れになりました、ことしの一月三十一日に精糖工業会がまとめました体質改善運営要項がございますし、私ども行政の立場といたしましては、第一次的にやはりこのようなものをつくって業界が自主的に調整をしていくということが必要である、その意味で、この要項をまとめるにつきまして私どもといたしましては指導、助言を行ったところでございます。このような体質改善要項に従って設備の調整が行われる場合にどのように雇用との関係を考えるかということにつきまして、基本的にはやはり各企業ごとに当事者間で十分話し合っていくということが必要である、その過程で、私ども必要があれば助言、指導を行うということで考えておるのでございます。
○矢原秀男君 助言と指導だけですか。じゃ繊維業界の織機の場合のそういうやり方とは全然異なるわけですね、はっきり言いますと。助言と指導だけという形になると。その点いかがですか。
○政府委員(犬伏孝治君) ただいまの問題につきまして、私どもの担当しておる行政の範囲といたしましては、やはりいまの企業の安定を図るということで体質改善を進めていく環境を整備するということを一次的に考えておるのでございます。これが特例法による需給及び価格の安定でございます。 ただいま先生の御質問はさらに突き進んで、具体的に設備の調整が行われる場合にどのような方策があるんだと、単なる指導、助言にとどまるのかどうかという御質問でございますが、この問題につきましては、私ども、現段階ではどのような形で精糖工業会が設備の調整を具体的に決めるかということが明らかでございませんので、現時点でどうするかということを申し上げるのはいささか早いのではないかというふうに考えております。
○矢原秀男君 国際砂糖協定についてですけれども、いまだアメリカが批准に至らないと聞いておりますけれども、最大の輸入国ですから、批准をしないままでのわが国の国際原糖価格を正常な水準に維持されるための対策ですね、これはどういうふうに行っておられるのか、伺いたいと思います。
○政府委員(犬伏孝治君) 確かに国際砂糖協定はいまだアメリカが批准をしていないということでございますが、しかし、暫定加盟国にはすでになっております。そして、この国際砂糖協定に基づきます協定上の定められた義務、すなわち、非加盟国からの輸入の制限というのはアメリカはすでに実施をいたしております。したがいまして、国際砂糖協定の価格安定機能は実施をされていないということではなしに、すでに実施に入っております。ただ、アメリカが批准をしていないということで、特別在庫のストックをする場合に拠出金を出すということがまだ働いていない、そのことがこの協定に対する信頼性、信頼感というものに悪影響を及ぼしまして、そのことから価格が協定の目指す水準に達していないということでございますが、やがてこの国際協定の規定が実効を上げて定着をしてくるものとわれわれは思っておりますが、ただ、若干期間がかかるというふうに考えておるのでございます。国際砂糖協定が実効が上がってまいりますれば、国際的な価格は適正な水準に落ちつくものというふうに考えます。 ただ国内の糖価と国際砂糖協定による国際糖価がどうなるかということとは一応切り離されております。御承知のように、糖安法によりまして、国内に入る場合には価格調整を行っておりますので、国内におきます影響というのは、国際砂糖協定の実効が上がっているか否かにかかわらず、これは糖安法に基づいて安定した上下限価格の中で推移させ得るということになっております。
○矢原秀男君 日豪砂糖の長期輸入協定について若干伺いたいと思うんですけれども、確かに現在の国際原糖価格のもとで業界も非常にいろいろな苦しみや感覚を持っているようですけれども、今後の価格の推移によっては、豪州糖の調整金の免除措置等の復活はあり得るのか、これが一点と、それから二番目には、長期協定後の安定供給の見通しですね、この二点、ちょっと伺います。
○政府委員(犬伏孝治君) 糖価安定事業団によります調整金の免除措置、確かに豪州糖について過去にやってまいりました。しかし、現時点では同事業団の調整金勘定が過去の調整金免除措置によりまして相当の欠損を生じております。さらに、砂糖の売り戻し特例法のもとで、豪州糖の負担もプールをするということで軽減が十分されておるという実態にございます。したがいまして、現段階でお答え申し上げますことは、この調整金の免除を再び行うということは困離である、またその必要もないんじゃないかというふうに考えております。 それから、もう一点の長期協定後の安定供給の見通しの問題でございますが、私どもといたしましては、基本的には、国際砂糖協定に積極的に参加をいたしまして、砂糖の国際需給と価格の安定を実現することによりまして安定供給を確保するというのが政府の方針というふうに考えております。旦蒙輸入協定が終了した後にさらにこれを行うかどうかは契約当事者間の問題でございまして、政府としてはこれに関与する立場にないことは申すまでもございません。
○矢原秀男君 これは大臣、結論的には消費者も非常に、やはりきょうの報道等を見ましても、物価問題というものがインフレ傾向になるかもわからないというような観点の中で、物価の安定政策というのも非常に大事ですけれども、そういう消費者の生活を守るためにも、そうしてまた砂糖業界だけをとりますと、ここで働いていらっしゃる雇用の不安を取り除くためにも、私いろいろ考えておりましても、最初の出だしはやっぱり農林省の指導というものが精糖業界に失敗であったのかどうかというあれが非常に農業関係を、ずっといろいろ——私も百姓の出ですけれども、方々で聞きましても、国の施策の反対を行けばとにかく自分のいろんな仕事がもうかっていくんだと、特に農業関係でもそういう憤りのようないろいろのお話を伺うわけですけれども、この精糖業界についても、最初の出だしで農林省の御指導にちょっと過ちがあったんではないかなとも懸念をするんです。これは大臣がまだいらっしゃる前からの問題でございましょうが、そういうような点については、大臣、過去のことになると思うんですけれども、いかがでございますか。
○国務大臣(渡辺美智雄君) 農林省の指導というよりも、農林省の言うことを余り聞かなかったんじゃないですか、むしろ。過当競争なんというのは自分たちがっくり出してやっちゃったわけですからね。むしろこっちは余りそういうことにならないようにという指導はしてきているつもりなんですよ。だけれども、もうかるようなときにはそれぞれの会社が思惑でやって、それでしりぬぐいだけが農林省に来たという、私はちょっとそんな感じがむしろしているんです。日ごろからもう少しきちっと役所と業界というものは、まあそれは癒着しちゃいかぬけれども、実態の把握もし、やっぱり正しい大所高所からの指導があるときにはそれにも協力し、従ってもらうということの方が私は安定して長続きするんじゃないかという気が いたします。
○矢原秀男君 最後になりますけれども、甘味資源審議会というのがございますけれども、これは私の提案ですけれども、構成員に砂糖業界の労働組合の代表も参加をさせるべきではないかと考えるわけですけれども、その点はいかがでございますか。
○政府委員(犬伏孝治君) 甘味資源審議会の委員につきましては、学識経験者を任命することになっておりまして、実際には生産農家の代表あるいは国内産糖の業界代表その他の学識経験者をもって構成をしております。ただいまの砂糖製造業に従事する労働者にこの審議会に参加をしていただくかどうかという問題でございますが、そのような砂糖製造業に従事する方々に直接かかわる問題が審議される場合には、労働問題に関する学識経験者を専門委員に加える等によりましてそういうことを検討してみてはどうかと、先生のせっかくの御提案でございますので、そういう検討をさしていただくつもりでございます。
○佐藤昭夫君 きょうは家庭用品の安全問題、中でも合板から放出されるホルムアルデヒドの規制の問題について幾つかお尋ねをしたいと思います。 まず最初に、厚生省にお尋ねをしますけれども、ホルムアルデヒドは法律で明確に乳幼児のおしめカバー、下着類から検出されてはならないというふうに規定をしているわけでありますが、このように乳幼児への悪影響防止の立場から規制をしておるその根拠といいますか、どういう悪影響が出るのか、まずその点の御説明をお願いしたい。
○説明員(市原久照君) ホルムアルデヒドにつきましては、身体に接触した場合に皮膚アレルギーを惹起し、皮膚障害などの原因になることが動物実験とその結果から判明したため、乳幼児の健康を保護する観点から規制基準を定めたものでございますが、特に乳幼児につきましては、先生も御存じのとおり、皮膚が敏感であること、一般的に化学物質に対する感受性が高いこと等の特殊性を考慮いたしまして、基準で検出してはならないということを定めたものでございます。
○佐藤昭夫君 いま言われたとおり、特に乳幼児には明確な皮膚障害があらわれるということでありますが、それにとどまらず、呼吸器に対する障害もかなりいろいろ指摘をされておる、専門学者の間で指摘をされておるということであります。 そこで、東京都の消費者センターが一月の二十九日、合板及び合板製家具に関する試買テスト結果、ホルムアルデヒドの放散についてというものを発表したことは御承知と思いますけれども、これは翌日の各新聞、テレビでも大々的に報道されたということであります。この消費者センターの発表によりますと、先ほどの有害物質を含有する家庭用品の規制に関する法律で、赤ちゃんの下着類などから検出されてはならぬということになっているわけでありますが、驚くべき状況がこの消費者センターのテストの結果出されてきているわけです。 ちょっとお互いの認識のために押さえておいた方がいいと思いますが、大丸で売っておるベビーダンス、その中にこの幼児のはだ着類を入れた、そういう場合ですが、二十四時間後にホルムアルデヒドの移染濃度、これが一〇八・八ppm、一週間後には一四三.七ppm、それから二週間後には一五二・三ppm。それからハヤミズ、あそこのデパートですけれども、二十四時間後一五四・九ppm、一週間後に二三一・七ppm、二週間後に二五七・三ppm。それから東京の家具センター、いずれも綿製品でありますけれども、二十四時間後に六四・三ppm、七日後には一一一・三ppm。こういうまあ実に驚くべきホルムアルデヒドの移染が発生をしておるということであります。 東京都はすでに四十五年の十月にも食品戸だなのテストをやって、このホルムアルデヒド問題についての解決を当時の農林省等に要請をしてきておるところでありますが、どういう手を打ってきたのか。にもかかわらず、再びこの一月の末の東京都の消費者センターのこういう事態、このテストにあらわれているような事態に今日なってきているのか、どの点がいままで打ってきた手で抜かっていたのかと、こういう点について農林水産省どうですか。
○政府委員(藍原義邦君) ただいま先生御指摘になりました合板に関連いたしますホルムアルデヒドの問題でございますけれども、農林省におきましても、林野庁並びに経済局が合体いたしまして、四十七年に、合板の検査会あるいは工業組合連合会、さらには特殊合板の工業会、こういうところに「住宅内において使用することを主たる目的として生産される合板について」という形で指導文書を出しております。その中で、やはり住宅において使用することを主といたしました合板については、それぞれアルデヒドの量あるいは製造方法、さらには濃度の測定者、さらには工場内の管理、そういうものにつきまして指導文書を出しまして、この問題に十分留意しながら生産するような指導通知を出し、その後もその検査等々を進めてまいったわけでございますけれども、残念ながら、ことしの初め、東京都の消費者センターの調査結果で非常に濃度の高いものが検出されたということを私たちも聞きまして、さらに引き続きことしの二月に、ただいま申し上げました関係方面に、さらにその辺の徹底を図るような通知をいたしました。そして昨日もそのためのいろいろな研修会等々を行いまして、今後こういう問題については十分留意しながら生産するような努力をそれぞれ関係方面に指導し、私どもも十分今後の生産管理あるいは工程管理等についても指導してまいりたいというふうに考えております。
○佐藤昭夫君 いや、特に私がお尋ねしているのは、いま御報告をなさった昭和四十五年の東京都のテスト、それに基づく農林省等に対する要望ですね。それに対して幾つかのいま朗読をなさったそういう手を打ってきたということでありますけれども、にもかかわらず再びこういう事態が露呈をしたという点は、今後の対策を考えていく上で重要な一つの他山の石となるわけですから、そういう意味でどの点にいままでの農林省の指導上の手抜かりがあったというふうに考えておられるのか。何しろ問題は、たまたま東京都だけでこういう事態が起こっているということじゃない。もう全国的問題であるわけですね。事合板にかかわるこういうホルムアルデヒドの被害が出ているということでありますから、その点をもう少し掘り下げてお答え題いたいと思います。
○政府委員(藍原義邦君) 合板につきまして、御存じのとおりJASの検査もやっておりますし、いま申し上げましたような形でそれぞれの指導通知を出しまして、関係方面のこの問題に関する認識を高めるように指導しておりますけれども、やはり御存じかと思いますけれども、合板の接着剤につきましてやはり価格の問題等々があったために、あるいはその生産過程においてメーカーの方で非常に手抜かりがあったというような問題、あるいはその製品、品質の管理、こういうものにやはり不十分な点があったんだろうとわれわれも思っております。そういう点で、今後これらの問題に関連いたします点につきましては十分な指導をしてまいりたいというふうに考えております。
○佐藤昭夫君 どうも繰り返しお尋ねをしても、ここがこの問題であったんだということがもう一つ浮き彫りにならぬのですけれどもね。いずれにしても、さっきかなり三、四ページにわたる通達のようなものの感じでしたけれども、それだけのものを出しながらも、それを上回る形で再び今度の東京都の消費者センターのそういうテストの結果で大変なことが起こっているというのが露呈をしてきているということで、やはり今日までの農林省のこの指導のそういう弱点がやっぱりそこにあったということが明確だと思うんですけれども、そこで問題は、これからどうするかということですけれどもね。この問題は、そういう食器だなやベビーダンスの類だけじゃなくて、すべての合板から検出をされるというふうにこの消費者センターの報告でも触れておるわけです。 普通合板について見ますと、農林水産省の指導基準から見て七六%が不適格だというこのテスト結果になっている。それから壁材、床材、こういうものをテストをしますと四九・一ppmあるいは四五・五ppm、こういう数値で発見をされていて、相当高いホルムアルデヒドの濃度のものが出ているということで、東京都の消費者センターとしては、このような製品が販売されていることは理解に苦しむというふうに表現をしているわけです。しかも、単に赤ちゃんのこの下着類の関係ということだけじゃなくて、さっきもちょっと触れましたけれども、最近プレハブの子供部屋というのがずいぶんマイホームの中でふえてきているわけですけれども、呼吸器官にも障害を与えて、ぜんそくとか鼻炎、それから視野狭窄というようなことで、要するに目の力が非常に弱まるという、こういう合板を使った子供部屋、ここに幼年期、少年期、しかも、これはもう御存じのように、密閉した部屋でありますから、そうすると、温度が高まると一層その被害が増大をするという、こういう科学的な特性もあるわけです。そういう点で、相当この被害が、苦情も訴えられておるというのが今日の現状だと思うんです。 東京都は、このテスト結果に基づいて、二月の十三日付で農林水産省、それから通産省、工業技術院、厚生省、公正取引委員会及び業界、こういうところにそれぞれ規制措置についての要望を提出をしていると思うんです。 まず公正取引委員会にお尋ねをしますが、二点要望が出されておりますね。一つは、「「無臭」「準無臭」と表示された合板で、自主基準値以上にホルムアルデヒドが検出したもの(十点)、及び「無公害」と表示された家具でホルムアルデヒドの検出したもの(二点)は、不当景品類及び不当表示防止法による不当表示の疑いがあるので、適切な措置をすること」、それから二つ目に、「無公害表示に関し、無公害の定義を早急に明らかにすること。なお、定義されるまでは」——定義が定まるまでは「無公害の表示は、中止するよう業界指導をすること」、こういう要望が二点公正取引委員会に出されているんですけれども、どういうふうに対処をなさいますか。
○説明員(黒田武君) ただいまの二点、いずれにつきましても東京都からいただきまして、ただいま調査中であります。
○佐藤昭夫君 この要望が出ているのは二月十三日付ですね。もう一月半ぐらいたっているわけでしょう。
○説明員(黒田武君) はい。
○佐藤昭夫君 どういう検討が進んで、大体どういう方向での対応をとるつもりなんですか。
○説明員(黒田武君) はい。ただいまここにありますように、「無臭」あるいは「準無臭」、それから「無公害」という実は表示もありまして、そういったところは不当表示の疑いがあるということで調査しておるところでございます。実は東京だけではなくて、各地方にある所在地の会社もありまして、いろいろ各地方事務所を通じたりとかやっておりまして、まだ現在調査中ということだけでございます。
○佐藤昭夫君 その第二項の点はどうですか。
○説明員(黒田武君) 私どもの方でも、この二項の点についても、実はこの定義をいかようにつくったらいいかということは、私どもだけではなかなか判断しかねるところがありまして、これもいろいろ調査しておるところでございます。
○佐藤昭夫君 きょうのこの分科会は農林水産大臣が主務大臣でありますので何ですけれども、どうですか、いまの公正取引委員会のあの答弁を聞いておって、どういう感じがされますか。初めて起こったということでないんですね。すでに昭和四十五年以来いろいろ指摘をしてきておる、再び大変なことが発見をされたということで、いま一度重ねて要望を提出をした。以来一カ月半たっておると。大体不当表示の疑いありというふうには言われていますけれども、いろいろ調査をしていて、目下調査中だという、こういうマンマンデーのような行政当局の対応で一体いいのかという問題だと思うんです。 農林省の方に直接お尋ねをしますけれども、農林省にも三点要望が出ておりますね。「合板のJAS規格にホルムアルデヒドの規制基準を設けること」、二番目「合板について、各種条件下での試験を実施し、現行ホルムアルデヒド放散についての指導基準を見直し、法律に基づく規格基準の設定を検討すること」、三つ目に「ホルムアルデヒドを含有しない接着剤を使用した合板を、早急に製品化するよう業界指導をすること」という、この三つの内容の要望が出ていますが、農林水産省としてはどういうふうに対応をしていくつもりですか。
○政府委員(藍原義邦君) ただいま御指摘のありました要望は、確かに私の方にも参っております。それで、私どもといたしましては、ことしの二月二十二日に、林野庁長官、それから食品流通局長、連名で関係方面に指示文書を出しまして、自主基準を遵守するように各企業にさらに徹底を図ること、また、検査体制の強化、表示方法の適正化を通じまして自主基準が確実に遵守されるような厳正な運用に努めること、また「ホルムアルデヒドを含有しない接着剤を使用する合板の製品化など無臭合板の生産技術の確立に努めること」、こういうことで指導文書を出しました。さらに、関係者三者でございますけれども、その三者でそれぞれ協定を結びまして、国からのこの通達に対しまして、さらに的確にそれぞれやろうという自主的な努力といいますか、協定を結びまして、たとえばいろいろチェックいたしまして、チェックの結果が不適合になりました承認工場については、次のチェック結果が判明するまでの期間は表示を禁止するというようなことまでをそれぞれ自主的に協定いたしまして努力しようということを図っております。また、これに基づきまして、先ほども申し上げましたように、昨日もこれに関します研修会を開きまして、鋭意関係者によりましてこの検討を進めておるという段階でございます。
○政府委員(犬伏孝治君) JASの規格の関係につきましての東京都からの要望が提出され、私どもも承知をいたしております。 そこで、現在の合板のJAS規格には、ホルムアルデヒド放散に関する規格基準はございません。そこで、その現行の規格基準にこれを取り入れるという方向で検討をいたしておりまして、現在お答えを申し上げられますことは、ホルマリンを使用しない接着剤の実用化の見通しがついてきた段階ではないかということで、現行のJAS規格に無臭合板の規格を設けるという方向で検討をしてまいりたいと考えております。
○佐藤昭夫君 通産省には二点要望が出ておりますね。「食器戸棚を家庭用品品質表示法の指定品目とすること」、それから「ホルムアルデヒド放散のおそれのある家具には、家庭用品品質表示法に基づく「取扱い上の注意」にホルムアルデヒドに関する注意事項を追加すること」という要望が出ておりますが、大体どういう検討の状況ですか。
○説明員(佐藤剛男君) お答えを申し上げます。 先生御指摘の四十五年の事態、いろいろ各センターから私ども情報を得ております。それからとりまして、ちょっと敷衍して申し上げますと、消費生活用製品安全法というのがございまして、それに伴います製品安全協会が自主的な基準という安全基準というのをつくることがございます。これを七六年から着手いたしまして、ほぼ十回ばかり、これは学識経験者、消費者、関係者を入れましたあれでございますが、ほぼ枠ができ上がっている形になっております。問題は材質のJASの規格をどうするかというところでございまして、先ほど御答弁がありました形でありますと、ここには、例で申しますと、消費生活用製品安全法という中で自主的な、SGマーク——セーフティーグッドマークと言っておりますが、そういう基準に該当するものをSGマークという形で製品安全を確保したい。それから家庭用品品質表示法につきましては、その材料の点につきましてもJASの規格ができますれば、私ども当然そういう形で品質表示ということができるわけでございますので、前向きに進めたいと思っております。
○佐藤昭夫君 そのいま言われておるSGマークの指定品目にするその基準づくりの問題も、これは五十一年から始まっておるわけでしょう、実際は。にもかかわらず、これももう何年たっているんですか、いまやもう三年ぐらいたっておるんですね。ということで、本当に早く国民の不安を解消するためにひとつこの方向をきちっとするということで、本当に力を込めてやられておるかどうかという点については疑わしいんです。 大臣、問答をお聞きになっていたかと思いますけれども、とにかくこの問題は、いろんな規制基準は厚生省、ところが、肝心のこのホルムアルデヒドのこの被害の何といいますか、根元になります合板類の個々の関係の指導は農林省と、そして一番の何というか、被害が出てくる元凶といいますか、これが接着剤ですね、ここは通産省。こういうことで、結局それぞれの官庁機構の領域の、自分の領域だけでいろいろ事が考えられていくということで、国民が強く望んでおる、未来に生きる乳幼児の健康に大きくかかわる問題、この国民の不安にこたえて、どうやって一日も早くきちっとした規制基準をつくるか、この元凶である接着剤、これをホルムアルデヒドなんかを使わない安全な接着剤の開発を早く図るかと、こういう問題だと思うんです。そういう点で、きょうの分科会としては、大臣がきょうの分科会の主務大臣として出ておられるわけですけれども、一つは、関係各省庁とひとつ早急に必要な協議をやってもらって、総合的な対策を一日も早くどう打ち立てるかという検討をひとつ大臣が音頭をとって政府としてのそういう検討をやってもらいたいということと、それから業界に対して、ホルムアルデヒドなどを使用しない無害な接着剤を早急に開発するのに必要な援助、指導、こういうものを政府として責任を持ってやるということに鋭意力を込めてやってもらいたいというふうに思うんですが、どうですか。
○国務大臣(渡辺美智雄君) まことに幼児に対する被害はこれは困ることでありまして、各省ばらばらで連絡が悪いために結果的にそういう被害が出るということは、これは国家としても困る。したがって、現在ホルムアルデヒドの全然入っていない接着剤というようなものの開発というものを急ぐということ、これも一番大事なことだと思います。しかし、その研究が合板なら合板についてはまだうまい手がないとすれば、少なくとも基準で示したことはきちんと守っていただくように、われわれは自分の守備範囲のことについては業界に指導を徹底をするというようにやっていきたいと、こう考えております。
○佐藤昭夫君 それで、きょう分科会でこういう問題を出したということを一つのきっかけにして、ひとつ大臣が責任を持って、各省庁に相関連をしておる問題でありますからあれですけれども、ひとつ大臣、責任を持って他の省庁にも話を持ち込んで、早急に必要な手を打つということでぜひやってもらいたい。もちろん、関係業界の自主的な規制、そういう自主的な努力、これはこれで大いに督励をしていく必要があるわけですけれども、国として打つべき手はきちっと打つ、こういう方向で早急に手を打ってもらいたいと、その点重ねてお尋ねをしておきたいと思います。
○国務大臣(渡辺美智雄君) 私は農林水産省を所管をしておりますから、まず農林省所管のこの合板関係については、これはそういうように基準を大幅に外れたような製品がつくられないように、これは指導を強化をしてまいります。またその他のカーテンもあるし、いろいろなものがあると思いますよ。不燃材のカーテンがどうだとか、やれ、おもちゃの絵の具がどうだとか、私も厚生大臣をやりましたから経験をいたしておりますが、こういうようなものは放置をしておいたのでは知らず知らずの間に人の健康を阻害するわけですから、十分に各省庁と連絡をとって、できる限りそういう被害を未然に防止をするということに努力をしてまいるつもりであります。
○佐藤昭夫君 終わります。
○主査(井上吉夫君) 五分ぐらい予定がありますから、ここで五分程度。
○亀長友義君 私は質問通告をしておりませんが、別に通告がなくてもお答えできることでございますので、よろしくお願いいたします。 二問ほどお伺いしたいと思うんですが、渡辺大臣、もう政務次官当時から総合農政、生産調整ということについて大変御苦労なさって今日まで持ってこられたことを重々承知しております。また自民党の中でもいろいろな研究が行われておりますが、総合農政という言葉はございますけれども、実際上は米作を転換する、いわゆる生産調整ということを意味しておるわけでありまして、過去何年かそれをやってまいりました。まあ全面的には成功していないが、それなりの私は価値は当然あると思っております。ただ、ここで私は生産調整の後に来るべきものというものをそろそろ考えておくべき時期じゃないかという気がいたしておるわけであります。現在の生産調整と言いましても、歴史的に見ますと、農産物の生産の大きな要素になります価格支持制度というものは、御承知のように、歴史的な積み重ねでありまして、戦争直前に米、麦、それからさらに、でん粉とか芋とか、野菜とか、だんだんいろいろ形は変わり、拡大はしてきましたけれども、それはそのときどきのあれによるものの積み重ねであって、現在もその法律を根拠に行われておるわけであります。したがって、総合農政、生産調整と言っても、価格体系の、価格支持の法律というものはそういうものに関係なく歴史的に積み重ねられたもののもとになって、いま生産調整、総合農政を考えていかなければならない、そういう一つの前提のもとにいろいろ苦心をしていまの制度を仕組んでおるわけでございます。御承知のとおりだと思います。 この生産調整も、もちろん、何年かという計画もおありなので、今年度予算とか来年度予算とか、私は性急なことを言うわけではありませんが、この四、五年、さらにいまの価格に関する法律が、米価から計算をいたしますと、かれこれ四十年近くになる。かなりその間に私は日本の農業の事情は変わってきたと思うんであります。そういう意味から言いますと、現在の価格支持に関する諸制度というものをやはり新しい農業のもとで生産調整の後にどういうふうに考えていったらいいか。この価格支持制度のあり方ということも含めて、生産調整の後に来るべき農政というものについてそろそろ私は準備をして検討していくべき時期でないかと思っております。もちろん、農政審議会というものもございますし、大臣が御諮問なさるか、あるいは農政審議会にどのような諮問をしたらいいかということについてでも結構だと思いますが、そろそろ事務当局や専門家の間で、総合農政、生産調整の後に来るべき農政というものについて基本的な、過去四十年間歴史的にできてきた価格制度のもとでしか泳ぐことができなかった生産調整のやり方の問題も含めて根本的に、これは何年か後にはあるいは実行されるべきものかもしれませんが、そろそろ私は、農政というのはこれは時間がかかるものでございますから、研究をすべき時期じゃないかというふうに考えております。 いろいろ現在の価格制度はどちらかと言えば不足というような前提でつくられたものが多いのでありまして、基本的には生産費補償主義、露骨に言うと増産主義というような観念が基本的にはあってできたものがそのままいろいろ踏襲をされております。もちろん、現実の運用におきましては、需給係数であるとか経済事情だとか、いろいろ苦心をして是正といいますか、というようなことをやっておられることも承知をいたしておりますが、恐らくいまの状態が続けば非常に余るものと足りないものがはっきりしてくる。そういうふうな状態のもとにおいては、やはり価格支持のあり方というものもどういうふうなことがいいのか。諸外国にもいろいろ例があります。EC等では、いわゆる予示価格制度をとって、それで農家がつくる、つくらないものをそれに対応して決めていくというようなこともやっておるようであります。あるいは蔬菜等の生産計画をもう少し農業団体が自主的な調整計画を立てて、もちろん、需要予測とか供給予測はむずかしいのでありますが、それぞれ役所の専門家も加えて、ある一つの計画を立てて、それに従って農家もつくる。いろいろな事情でそれが狂った場合には、これは農業団体も政府も共同して財政かなんかのめんどうを見るというようなことも私は一つのやり方でないかと思いますが、私、別にいま具体案があるわけでございませんので、よけい申しませんが、生産調整の後に来るべき農政のあり方、特に価格支持制度のあり方ということについてそろそろ研究を始められるべき時期でないかと、かような考え方をいたしておりますので、もしお差し支えなければ大臣の御所見を承りたいと思います。 もう一つは、これは小さなことで——小さいことと言うとあれですが、犬伏局長にお伺いしたいんですが、御承知のように、農林省で非常に消費増大のためのいろいろな予算が組まれております。それはそれなりに結構でありますが、マイクロ、ラジオ、テレビからいろいろなものでありまして、私は集計すれば相当な金が使われておると思うんでありますが、なかなか実行という点になると金ほど効果が上がっておるかどうか、非常にむずかしい問題ではありますが、疑問に思います。むしろ私は非常に細かな努力が必要でないかと。法律があって予算と金があれば、これはだれでもできる行政になるわけでありまして、法律がなくても予算がなくても、こういう問題は国民の嗜好に関する問題なので、私は細かな配慮が必要だと思います。 そういう点で、今年度大臣の施政方針に、国産農産物の消費拡大ということをうたわれておられるようでございまして、特に本年度外食産業に対するリース予算というものも計上されておるようであります。いままで私は農林省には例のなかったこれは予算であると思っております。それなりに評価をいたすものでありますが、一例を申しますと、私は日本全国よく旅行しますが、たとえば飛行場の中でボデーチェックがある、待ち合いの時間がありますから、大きな乗りかえ飛行場には必ず数戸の売店があります。その売店で売っておるものはコーヒーと紅茶だけであります。牛乳も売らなければお茶も売らない。羽田でもそうです。ボデーチェックが済んで、中へ入って何時間待っておっても日本茶や牛乳を飲むことはできないんです。どうしてそうなっておるのかよくわかりませんが、これは御承知のように、大きな乗りかえ飛行場では、スカイ何とかという、どういうものですか、国鉄の弘済会みたいなものか何か知りませんが、独占機関が売店を持っておるわけであります。お茶は余りもうからないからじゃないかと思うんです。牛乳は腐りやすいからじゃないかと思うんでありますが、私などはよく乗りかえをして忙しいから、そこで、すしとか、何か米をとりますが、仕方がないから、すしでコーヒーを飲んでいるわけです。こういうことが続くと、いずれ日本人は全部コーヒーか紅茶の時代になって、お茶などは飲まないようなことに一まあ学校給食の例というわけでもありますまいが、そういう面から間接的に消費規制が行われている、露骨に言えば。そういうところが私はあると思っております。これは運輸省の管轄ですから、これは普通のところならば、商業の自由でございますから余り役所も言いにくいと思うんでありますが、ああいう独占機関のところでコーヒー、紅茶だけを売るというのは余りにも私はどうかなと、農林省から運輸省に頼んで、やはり農業団体でもそういう活動をして、消費の拡大とまでいかないけれども、細かな努力だけれども努力をすべきじゃないかというふうに私は思っております。 そういう例は至るところにございますけれども、商業的にやっておるところでは幾ら言っても仕方がない。一例を申すとそういうような経験を私も持っておりますけれども、そういう目に見えない細かな努力を——予算をとったり、法律をつくることも結構でありますが、消費拡大という面については、私はそういう細かな努力を行政当局もしていく必要があろうかと思っております。これは別に局長さんお答えはなくても結構ですが、私の考えだけ申し上げておきます。
○国務大臣(渡辺美智雄君) 大変結構な御意見でございまして、現在の価格支持制度は御指摘のような情勢のもとでつくられたものが多いと、こういうように考えております。自由経済を大前提とするわが国におきましては、農林水産業といえどもやはり産業的な性格がきわめて強いわけであって、そこでつくられるものは商品的性格がきわめて強いということになりますと、やはり消費のない生産は無価値に等しいわけであって、やはり消費の旺盛なものは値段も高い、こういうようなことになってくるわけでございます。したがって、やはり価格というものが自由経済では需給の調整弁になっておることは言うまでもございません。価格支持制度がその自由経済の水の流れをとめて過剰生産に拍車をかけるというようなことでは、角をためて牛を殺すということにもなりかねない。そこで、われわれとしましても、現在の経済の実態に合わして、やはりいろいろな諸制度というものについては反省をしなければならないんじゃないかという気がいたしております。どこをどういうふうにしていったらいいかということは、それぞれ各分野にわたっていろいろな問題点があろうかと存じますから、亀長さんのような専門家の意見も今後十分聞いて、日本の農業がうまく繁栄できるように考えてまいりたいと、かように思っております。 以上、簡単でございますが、所信の一端を申し上げてお答えにかえさせていただきます。
○主査(井上吉夫君) 以上をもちまして農林水産省所管に関する質疑は終了いたしました。明日は午前十時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後三時四十七分散会 ————◇—————