予算委員会第一分科会 第1号
- 発言数
- 62 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1979/03/28
会議録
○町村金五君 ただいまから予算委員会第一分科会を開会いたします。 本院規則第七十五条により、年長のゆえをもちまして私が主査及び副主査の選任につきその議事を主宰いたします。 これより正副主査の選任を行いますが、選任は投票によらず、主宰者にその指名を御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○町村金五君 御異議ないと認めます。 それでは、主査に糸山英太郎君、副主査に熊谷弘君を指名いたします。 〔糸山英太郎君主査席に着く〕
○主査(糸山英太郎君) 一言ごあいさつを申し上げます。 ただいま皆様方の御推挙によりまして、熊谷弘先生が副主査に、私が主査に選任されました。皆様方の御協力を得まして職務を全ういたしたいと存じます。何とぞよろしくお願い申し上げます。 審査に入るに先立ち、議事の進め方についてお諮りいたします。 本分科会は、昭和五十四年度一般会計予算、昭和五十四年度特別会計予算、昭和五十四年度政府関係機関予算中、皇室費、国会、裁判所、会計検査院、内閣、総理府本府、行政管理庁、科学技術庁、沖繩開発庁及び法務省所管並びに他分科会の所管外事項を審査することになっております。 本分科会は、本日より三十日まで審査を行い、三十日午後の委員会において主査の報告を行うことになっております。 なお、本二十八日は科学技術庁及び会計検査院、明二十九日は皇室費、国会、内閣、総理府本府、沖繩開発庁及び行政管理庁、明後三十日は法務省及び裁判所という順序で審査を進めてまいりたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○主査(糸山英太郎君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。 速記をとめてください。 〔速記中止〕
○主査(糸山英太郎君) 速記を起こしてください。
○主査(糸山英太郎君) それでは、昭和五十四年度総予算中、皇室費、国会、裁判所、会計検査院、内閣、総理府本府、行政管理庁、科学技術庁、沖繩開発庁及び法務省所管を一括して議題といたします。 この際、お諮りいたします。 本分科会の所管に関する予算の説明はこれを省略して、それぞれの審査日の会議録に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○主査(糸山英太郎君) 御異議ないものと認め、さよう取り計らいます。 それでは、これより科学技術庁所管に関する質疑を行います。
○和泉照雄君 私は、原子力船「むつ」についてお伺いをいたします。 原子力船「むつ」は、昨年の十月十六日、修理のため佐世保港に入港して、現在まで全く手がつけられないまま佐世保重工業の岸壁に係留されているという状態であります。「むつ」を青森県大湊港から佐世保重工に回航した後、直ちに第五ドックに入れ、船底のカキがら落としや船底検査、船体の塗りかえなどをする計画で、五十三年度予算に約八千万円の経費を計上していたということでありますが、ドックの三月末までのスケジュールにも組み込まれていない状態で、修理も結局今年度中にできないのではないかと思うのでありますが、その理由についてお聞かせ願いたいと思います。
○政府委員(山野正登君) 「むつ」の船底の点検のためにできるだけ早く入渠することにつきまして、日本原子力船開発事業団から佐世保重工に対しまして申し入れをいたしておったわけでございますが、先生御指摘のように、本日に至るまで先方の事情によりましてまだ入渠するに至っていないわけでございまして、先方の説明によりますれば、入渠を予定いたしております第五ドックがほかの修繕船でいっぱいであるということがその理由だということになっておるわけでございます。 そこで、私どもとしましては、今後とも一日も早くこの入渠ができますよう引き続き事業団を督励しまして、佐世保重工への説得というものを続けてまいりたいというふうに考えておりますが、本日すでにもう三月二十八日でございますので、年度内に船底の点検をするということはまず不可能になったというふうに考えております。
○和泉照雄君 いまの御答弁で、佐世保重工業のそういう事情によって年度内にはできない事情であるというような御答弁がありましたけれども、内実は、「むつ」を引き受けるときに、政府が官公庁の需要の船舶の新造、修繕等を佐世保重工に発注することを約束をしておりながらそれを実行しない、そういうことで「むつ」は人質にとられて、非協力戦術をとっているという見方が現地では非常に強いようでございますが、これが事実であるとすれば、打開の努力を怠った原子力船開発事業団にも科学技術庁にも大きな問題があると思います。今後この件についてどのように対処されていくおつもりか、お聞かせ願いたいと思います。
○政府委員(山野正登君) 佐世保重工の経営の再建問題につきましては、これは関係者の努力によりまして現在着々と進展を見ておると思うのでございますが、「むつ」が佐世保に入港しまして佐世保重工で修理をするという問題と、この佐世保重工の再建問題というのは全く別の次元の問題であるというふうに私どもは考えておるわけでございまして、たとえば政府からの船の発注をするといったふうなことを条件にして「むつ」の佐世保港入港、あるいは佐世保重工における修理についての了解を求めたといったふうなこともないわけでございますので、本件は全く再建話とは別の話として、引き続き佐世保重工に協力を求めてまいりたいというふうに考えております。
○和泉照雄君 「むつ」は昭和四十四年の六月に進水をして、三年後に核燃料装荷のために東京でドック入りして、その際に船底検査など安全性を確認したわけでございますが、その後一度もやっておらないわけでございますので、ドック入りはされていないのでございますから、七年近くもノーチェックでございます。これは常識を超えたことではないかと、このように指摘したいのでございますが、この件については速やかにドック入りするように努力をしていただきたい、このことを強く要請をしておきます。 科学技術庁は昭和五十四年度予算に、向こう三年かかる原子炉の点検と遮蔽増強に必要な五十三億一千四百万円の国庫債務負担行為額を出しておられますけれども、この際、「むつ」修理計画の具体的日程を明示していただきたいと思いますが、いかがですか。
○政府委員(山野正登君) 佐世保港におきます「むつ」の修理につきましては、現在三つの修理の作業を予定いたしておるわけでございまして、一つは、先ほど来先生が御指摘になっておられます船底の点検のための入渠による作業でございます。これはできるだけ早く先方の了解を得まして取り運びたいと考えておりますが、大体作業の所要期間としましては一週間ないし二週間、十日前後でできるのではないかというふうに考えておるわけでございます。 それからいま一つ、佐世保におきまして本格的な遮蔽の修理というものをいたすわけでございますが、この遮蔽改修工事につきましては、本年の一月に、事業団から原子炉等規制法に基づきます原子炉設置変更許可の申請が行われておりまして、現在この安全審査の結果を待っておるところでございまして、大体私ども開発サイドの希望としましては、ことしの夏ぐらいまでにこの安全審査を終了してもらいまして、その後、設計、工事方法の認可等所要の法手続を済ませました上で、できれば九月ぐらいからでもこの遮蔽改修工事に入りたいというふうに考えております。 それから、この遮蔽改修工事とあわせまして、第三の作業のグループでございますが、これは原子炉プラント機器の安全性の総点検ということを考えておるわけでございまして、本件につきましては本年の一月からその作業にかかっておるわけでございます。この遮蔽改修にいたしましても、また安全性総点検の結果必要となる修理作業にいたしましても、いずれも五十六年の秋までには終了したいというふうに考えております。
○和泉照雄君 この原子力「むつ」は、佐世保での修理を終えた三年後には新しい母港を必要とするわけでございますが、この新母港の選定はどのようになっているのか。これは速やかに行うべき問題ではないかと思いますが、選定の基準、検討状況等についてお聞かせ願いたいと思います。
○政府委員(山野正登君) 新定係港につきましては、現在、事業団におきまして選定の方針を取りまとめまして、机上におきまして全国的な規模でいろいろ調査を進めておるわけでございまして、今後この机上調査の結果を踏まえまして、本年の夏ぐらいまでには候補地を二、三点にしぼりまして、必要とすれば現地調査等をいたしました上で決めてまいりたいというふうに考えております。 この事業団の決めました新定係港の選定基準でございますが、これは昨年の十二月に決めておるものでございまして、まず選定の方針といたしまして、定係港においてはどのような業務を営むか、またそれについてはいかなる施設が要るかということを第一点として明確にいたしております。その詳細は省略させていただきます。 それから第二点といたしまして、定係港の立地条件としまして、気象、海象等の自然条件、水深、操船等の港湾条件及び水利、交通等の周辺環境の条件といったふうなものが適当であることというのを第二点に挙げております。 それから第三点としまして、定係港の選定に当たりまして、安全性について十分説明をして、あらかじめ地元の理解と協力を得る必要がある。この三つの点を選定の基準として挙げておるところでございます。
○和泉照雄君 いままで大湊港の母港化には付帯施設の建設に約二十七億円ぐらいの巨額な金をかけておるようでございますが、今度新しき新母港を建設をするということになりますと、当時とは事情が違いますので、相当な額の国費を使うということになると思います。また、新母港の建設に取りかかったとしても三カ年で果たしてその建設ができるものかどうか、その辺のところは非常に疑問でありますが、七月ごろに決めて、そして「むつ」の修理が始まってということになりますと大変な短い期間だと思いますが、果たしてそれができるのかどうか、その辺の見通しはいかがでしょう。
○政府委員(山野正登君) 新定係港の建設に要する期間でございますが、これは具体的に現在まだ立地地点が決まっていないわけでございますので、具体的に立地地点が決まりました段階で、その地理的条件等を頭に置いて考えなければならない問題であると考えますが、一般論として申し上げますれば、過去、青森県むつ市の現定係港の建設には四年程度の年月を所要しておるのでございますが、この場合は各種の作業を「むつ」の開発にテンポを合わせて建設したといったふうな事情もありましてその程度の期間を要しておるのでございますが、今後、定係港の岸壁の構築であるとか、あるいは燃料交換施設等を初めとする陸上付帯施設の建設といったふうなものを並行的に進めてまいれば、大体二年程度で建設が可能ではないかと考えております。これは私はあくまでも一般論として申し上げておるわけでございまして、将来具体的に立地点が決まりました時点で、改めて計画を立案して決めたいというふうに考えております。
○和泉照雄君 巷間いろいろ聞くところによりますと、費用の問題、建設期間の問題等からしまして、政府は大湊港の再母港化をお願いしようというお考えもあるように聞いておりますが、これについてはどのような検討がなされているのか、お伺いしたいと思います。
○政府委員(山野正登君) 現在の大湊港につきましては、昭和四十九年に政府と現地サイドを含めましていわゆる四者協定があるわけでございまして、この四者協定におきまして、現定係港は撤去するということが約束されておるわけでございますので、私どもとしましては、現在の大湊港を再び母港にするということは現在考えておりません。
○和泉照雄君 では、「むつ」が修理完了後は一年間出力上昇試験を行って初めて船舶安全法上の船としての認知を受けることになりますが、この出力上昇試験はどこで行うつもりでいらっしゃるのか。またこの後、年一回ドック入りをして修理点検を義務づけられるわけでございますが、この修理点検港についてはどのように検討しておいでになるのか、お伺いしたいと思います。
○政府委員(山野正登君) 将来の出力上昇試験は、二〇%程度までの低出力上昇試験とそれ以上の高出力上昇試験と二種類に、大きく分ければ、分けて実施するわけでございますが、低出力の出力上昇試験につきましては定係港の岸壁で行い、それ以上の高出力の出力上昇試験につきましては洋上において行うということを考えております。 それから第二点のお尋ねの、将来の船底の点検等のための入渠につきましては、これは引き続き年一回程度定期的に入渠する必要があるわけでございますが、その時点におきまして適当な港のドックに入渠させることを考えておりまして、現在、特定の港のドックというものを引き続き毎年使っていく、まあ一つの固定したところを考えていくといったふうな方向では考えておりません。
○和泉照雄君 では次の問題に移りますが、日本原子力船開発事業団法の改正案が一昨年の五十二年の十月二十七日に衆議院科学技術特別委員会で修正可決されたわけでございますが、その修正は、日本原子力船開発事業団が原子力船についての研究開発機関に移行するために四年八カ月の延長というのが趣旨であったわけでございます。この研究開発機関への移行という問題はどのように検討されているのか、お伺いしたいと思います。
○政府委員(山野正登君) 事業団を将来研究開発機関に移行する件につきましては、先生ただいま御指摘のような国会におきます審議の経緯並びに法案修正の際の趣旨を体しまして、新しくあるべき研究開発機関の研究業務の内容であるとか、あるいは組織、体制、規模、並びに現在ありますほかの開発研究機関との関係といったふうないろいろな観点から、政府部内で検討を進めてまいったのでございますが、さらにこれに加えまして、この新機関におきます研究開発課題とか、あるいは既存の機関との業務区分の調整の問題につきましてさらに詳細な検討をいたしますために、本年の二月に、原子力委員会の中に関係方面の専門家を集めまして原子力船開発専門部会というものを設置いたしておりまして、目下この専門部会におきまして鋭意検討を進めておるところでございます。で、政府といたしましては、この専門部会の検討結果も踏まえまして、事業団を研究開発機関に移行させるために必要な法案というのをできるだけ早い機会に国会に御提案申し上げたいというふうに考えております。
○和泉照雄君 「むつ」が本当に動き出したのは、昭和四十七年の九月に引き渡されて現在まで、「むつ」がつくられてから六年たっておるわけでございますが、その間の運航というのは、実際のところは四十九年の放射線漏れの事件を起こした際の漂流五十日間と、佐世保の方に日本海を回航の六日間の五十六日間だけであります。原子炉を動かしたのも延べわずか数時間、佐世保入港後も結局三年間は動かないわけで、それでは船という感じはないように思われます。 そこで、この原子力船「むつ」は使用済みの核燃料を輸送する特殊貨物船が使用目的ということになっておるようでございますが、現状のままではまだまだたくさんの問題があり、実用船にはすべきではないと私は考えるわけでございますが、それよりは現在の「むつ」を修理した上で実験、研究用として役立てた方がいいと思うのでございますが、そういった方向への運航方策の大綱を国民の前に明示すべきではないかと思うのでございますが、科学技術庁長官はこの点についてどのような御所見をお持ちでございましょうか。
○政府委員(山野正登君) 「むつ」の活用方法につきましては、先生御指摘の、御示唆のある方向というものを私どもも考えておるわけでございまして、まず、出力上昇試験を済ませました後の実験航海におきまして、操船に慣熟するための運転航海であるとか、あるいは性能及び安全性確認のための航海、さらに出入港の経験を得るための航海、これは原子炉の負荷変動等の性能を確認する目的でございます。それからさらに、安全性の確認あるいは安全基準の策定のためのデータの蓄積といったふうなことをいろいろやるつもりでおりまして、これはあくまでも「むつ」というものを実験船として活用しようという趣旨から出ておるわけでございます。先生御指摘のように、この「むつ」という船はもともと特殊貨物船というふうに設計はいたしてございますが、これは、このような実験目的を終了しました後の活用の方途としまして一応そのような設計構造になっておるわけでございまして、将来どのように使っていくかということは、先ほど申し上げましたような目的を持った実験航海を終了しました時点で改めて十分検討してまいりたいというふうに考えております。
○和泉照雄君 次は、実験衛星の問題に移りますが、実験用静止通信衛星「あやめ」についてお尋ねをいたします。 この「あやめ」は、失敗しなければ東経百四十五度の赤道上空に静止をしてミリ波通信という実験を行うはずであったわけでございますが、この「あやめ」が製作をされるに至りました製作経過と、それにかかりました製作費用を簡単に御説明願いたいと思います。
○政府委員(園山重道君) 御説明いたします。 御質問のように「あやめ」というニックネームをつけられました実験用静止通信衛星でございますが、これは大分古くから、四十年代の初めから研究いたしておりましたが、具体的に製作に着手いたしましたのは昭和五十一年三月でございます。五十三年十二月に製作が完了いたしております。なお、この「あやめ」を打ち上げましたロケット、Nロケットでございます、現在N1ロケットと言っておりますが、これは四十九年十一月に製作を開始いたしまして五十三年十一月に完成いたしております。 この製作に要した経費でございますけれども、人工衛星の「あやめ」の方は五十七億円、それから打ち上げましたロケットの方は四十八億円でございます。なお、これを打ち上げますためには、打ち上げ経費あるいは追跡管制費等三十四億円がかかっておりますので、この「あやめ」を打ち上げました衛星ロケット及び打ち上げ費の総経費は約百三十九億円でございます。
○和泉照雄君 そこで、二月九日には宇宙開発事業団が、この「あやめ」が静止軌道に移るために小型ロケット——アポジモーターに点火後通信ができなくなり、予定どおり静止させることができずに、ミリ波実験なども行えなくなったと、このように発表されたわけでございますが、原因としては、衛星がアポジモーター点火による加速度に耐え切れなくなって破損、最終的には電源が入らなくなったということでございますが、この破損の直接の原因は、第三ロケットと衛星の切り離しに問題があったということでございます。しかし、今回うまくいかなかったと見られる第三段ロケットの切り離しはすでに何度か実験をして経験済みであります。十分に注意をすればこの失敗は避けられたのではないかと思われるわけでございますが、この第三段ロケットの切り離しがうまくいかずに失敗をした原因は何であったのか、お伺いをいたします。
○政府委員(園山重道君) 御質問のこの失敗の原因につきましては、現在、宇宙開発委員会におきまして専門家による原因究明が鋭意進められているところでございます。したがいまして、最終的な結論はまだ出ておりませんが、現在までにわかっております原因と申しますのは、先生御指摘のように、二月六日に打ち上げまして第一段、第二段、第三段のロケットが燃焼を終わりまして、そこで衛星を切り離したわけでございますけれども、この衛星を切り離しますと、第三段目ロケットは一応燃焼が終了しておりますけれども、なお残留の推力がございますので、衛星を追っかけてまいる形になります。で、この追っかけてまいりましても、いわゆる追突をしないようにこの三段目ロケットの軌道を衛星の軌道からずらしますための、ヨーウエートと言っておりますけれども、いわばロープの先に分銅がついたようなものでございますが、これを放出いたしまして、その反動でこの三段目ロケットの燃えがらの軌道を変えるわけでございますが、このヨーウエートの放出がうまくいかなかった、そのために三段目ロケットが衛星にいわば追突したということがきっかけであろうと、このように推測されております。で、しからば、なぜそのヨーウエートの放出がうまくいかなかったかというところが一番問題でございまして、これにつきましては、いろいろ地上での再度チェックのための実験あるいは各種のデータの検討等を行っておりますが、まだ最終的にこれがヨーウエート放出がうまくいかなかった原因であるという最終結論が得られておりません。いずれ委員会での検討の結果が出ましたらば、改めて御報告さしていただきたい、このように考えております。
○和泉照雄君 この「あやめ」については、失敗をした場合には保険金が掛けられておりまして、国内の十七社に二億七千五百八十五万二千円の保険料が支払われておるようでございます。そして受け取る保険額は二十八億二千万円、このような契約のように伺っておりますが、この契約内容はどういったものであったのか、また実際に支払われたのか、支払われたとすれば、この金はどういうふうに使うつもりでいるのか、明確にしていただきたいと思います。
○政府委員(園山重道君) 御質問のように、この「あやめ」の打ち上げにつきましては打ち上げ保険が掛けてございまして、保険の概要といたしましては、まず、この保険の対象期間といたしましては、打ち上げ前四日から打ち上げ後三十日ということで、保険を支払います条件は、所定の静止軌道上の位置が確保できない場合、及び位置を確保しても所要の電力量が確保できない場合、つまり太陽電池がうまく働かないというようなことでございます。そうして、機能が発揮できない場合に支払われることになっております。御指摘のように、保険金は二十八億二千万円でございまして、先ほど御説明いたしましたように九日には全く電波がとだえまして、その後も回復いたしませんので、宇宙開発事業団が保険金の請求を行いまして、二月二十八日に二十八億二千万円の保険金を受領しております。 この保険金の使い道につきましては、先ほど申し上げましたように、現在宇宙開発委員会が検討しておられます原因の究明並びに対策がはっきりいたしまして、持っております予備衛星の打ち上げができるということになりますれば、その予備衛星打ち上げのための経費の一部に充当するということにいたしております。
○和泉照雄君 聞くところによりますと、宇宙開発委員会は「あやめ」のいまお話しになった予備機の打ち上げを来年の冬あたりに予定しておるようでございますが、そのために四月までに原因究明をして結論を出したいと、このように言っておられるようでございますけれども、失敗の原因の究明を急ぐ余り、次の実験までまた失敗するというようなことの愚かさを繰り返さない、そういう必要があろうかと思います。約百四十億という国民の血税を、実験とはいいながら、しかも失敗をしたということは、大いに反省をしなければならないと思います。この百四十億の手痛い失敗を次の計画への十分なステップとするために、私は、十分な失敗の原因の究明ということは取り組まなければならない重要な問題ではないかと思いますが、こういう問題も含めまして、どのような決意でいらっしゃるかお聞かせ願いたいと思います。
○政府委員(園山重道君) 先生四月半ばまでに委員会が結論を出すという予定で検討を進めておるという御指摘でございますが、実は、私どもは大臣からの厳しい御指示もございますし、先生御指摘のように、期日を決めて原因を究明するということでは完全な究明ができない場合もあろうかということを考えまして、いつまでにということではなくて、具体的な原因の究明及びその対策というものを検討していただいておるところでございます。したがいまして、先般宇宙開発委員会で御決定になりました新しい宇宙開発計画におきましても、この予備機の打ち上げの時期は明定いたしておりませんで、原因の究明と対策を考えて、その上で、できるだけ早い時期に打ち上げるということが示されておるわけでございます。先生御指摘のように、この百四十億という経費がかかっているわけでございます。したがいまして、私どもは今回失敗をいたしましたけれども、その失敗の過程において得られました多くのデータというものは最大限有効に活用いたしまして、またこの原因を究明いたしまして、再びこういう失敗を繰り返すことがないよう十分な検討をいたしまして、予備機の打ち上げを行いたい、このように考えておるところでございます。
○主査(糸山英太郎君) 以上をもって和泉照雄君の質疑は終了いたしました。 他に御発言もないようですので、科学技術庁所管に関する質疑はこれをもって終了したものと認めます。 —————————————
○主査(糸山英太郎君) 次に、昭和五十四年度総予算中、会計検査院所管に関する質疑を行います。和泉照雄君。
○和泉照雄君 まず、私は会計検査院の検査と国の予算との重要な関係についてお尋ねをいたします。 会計検査院は内閣に対して独立の地位を有する機関として、国の収入支出の決算や法律で定められた機関や団体の会計を常時検査し、会計経理が適正に行われるように監督し、もし法令や予算に違反している事項や不当な経理があれば、その是正を図ることを職務としているのでありますが、会計検査院の検査は国の予算の執行上重要な意義を持つものであることは言うまでもありません。と同時に、それは国の予算の編成とも密接に関連するものであると考えられますけれども、この点について会計検査院はどのような認識をお持ちであるか、最初にお伺いいたします。
○説明員(柴崎敏郎君) 私どもの検査と予算の編成にそれをどう反映させるかという結びつきの問題でございますが、先生おっしゃいましたとおり、私ども会計検査院といたしましては、検査の結果というもの、これが予算に大いに活用され反映されるということを常々望んでいるわけでございます。したがいまして、たとえば具体的に申し上げますと、私どもが毎年取りまとめて内閣を通し国会に御報告申し上げます検査報告ですが、これもかつては年が明けました翌年の一月というような時期もございましたけれども、やはり予算編成にこれを役立たせていただくというためには少しでも早くこれを内閣に送付する、あるいは国会にお届けするということが必要であろうということで、最近では十二月の早々に検査報告を取りまとめて御提出をしているというような努力もいたしております。また、個々具体的な検査の結果というものをその過程過程において生のままでひとつ予算の事務に携わっておられる大蔵省の主計局と打ち合わせをするということも非常に必要であろうということで、これは現在定期的に年二回、大体年度末と七、八月という時期を選びまして、会計検査院の検査担当課長と担当の大蔵省の主計官との間で合同の打合会を持ちまして相互に意見の交換をし合う、こういうような工夫もいたしております。ということで、これは言ってみれば決算を予算に反映させるということにも通じるわけでございますけれども、私どもの検査の結果というものをできるだけ予算に反映をしていただきたいということで、いろいろと工夫もし努力もしているわけでございます。
○和泉照雄君 よくわかりましたが、昭和五十四年度の予算には参考資料として昭和五十二年度決算の総計表などが添付されておるようでありますが、会計検査院の昭和五十二年度決算検査報告には、不当事項が九十三件、金額にしますと六十四億五千三百七十三万二千円が掲記されております。そのうち国の会計等に納入される金額は、きわめて大まかな計算をしますと、租税の十一億二千万円、補助金の五億八千万円で少なくとも約十七億円と推計をしたのでございますが、会計検査院はこれをどのように計算をされるのか、お伺いいたしたいと思います。
○説明員(柴崎敏郎君) 私どもで不当事項として指摘をし検査報告に掲記をいたしました件数九十三件、不当金額にして六十四億五千万ほどに相なりますが、その中で、たとえば補助事業等にかかわるもの、あるいはその他保険料の徴収不足というようないろいろな態様がございますが、これらについて現在のところ私どもが把握いたしている限りにおきましては、約十九億九千万円、これだけの金額が返還もしくは還付ということで国庫に戻っておるということでございます。その内訳まで申し上げましょうか。
○和泉照雄君 いや、いいです。
○説明員(柴崎敏郎君) よろしゅうございますか。
○和泉照雄君 次は、会計検査院の権限の拡張という問題についてお伺いをいたします。 会計検査院の検査権限は、院法上、検査の実情に合わせて十分に規定されているか否かについて改めて考えてみますと、かなり欠けているものがあるのではないか、このように思われてなりませんが、特に公庫、公団が多数設立をされ、これらに国庫の金が支出をされ、さらに第三者に融資や業務の委託が行われる場合には、この第三者に対する検査権限は法定をされていないと考えますが、検査の必要が生じたときの検査はどのようにして実施をされているのか、院法上改正の必要はないのか、会計検査院の御説明をお伺いしたいと思います。
○説明員(柴崎敏郎君) 会計検査院の権限の強化の問題でございます。これにつきましては、先生も御承知のとおり、参議院でもまた衆議院でも、両院の決算委員会、また両院の決議ということで、検査院の権限を強化すべきであると、こういうことが政府に対して述べられております。私どもも実際に検査に当たりまして、ただいま先生が例として取り上げられました公庫、公団等の金融機関の融資先の調査ということについて、必ずしも満足な協力が得られていない、権限上これは明定されていないということもございまして、中には、その融資先に調査に赴くということ、協力のもとに赴くということについて合意が得られていない向きもある。こういうことではやはり融資の検査そのものの確認ということにおいて不十分という点がどうしても出てまいります。そういう意味合いにおきまして、国会の御趣旨もあり、私どももかねがねそう考えているというようなところで、主として融資先に調査権を及ぼすということの権限の強化という院法の改正案を実は私どもも考えまして、政府との間でただいま折衝に入っているところでございます。
○和泉照雄君 院法改正については各方面からかなり反対があるように聞いておりますけれども、先ほどありました衆参両院の議決もありますし、国の会計経理の適正を期して徹底的な検査が実施されることを、これは国民もいま強く、いろいろな黒い霧等のことで、要望しておるところでございますので、実情に即した検査権限の法文化が一日も早く実現されるように特別努力をされるように検査院に強く要請をいたしておきます。 次にお伺いをしたいことは、国の出資法人でさらに貸付業務を実施しているものの法人の数、そしてその法人の数を全額出資法人と二分の一以上の出資法人とに分けて明らかにしていただきたいと思います。また、それらの主要な法人名も例示していただきたい。 将来、これらの法人の貸付先の検査等について院法上明記する努力をされるのと同時に、調査官を初め検査院の職員の大幅増員のための予算要求をされてしかるべきではないか、このように考えます。出資法人の貸付先等の検査は従来も実施しておられるようでございますが、いろいろお聞きしますと、定員の増加は考えていないという答えが返ってくるような消極さでございますけれども、この際改めて、積極的な予算要求をすべきであると考えますけれども、会計検査院の見解を伺いたいと思います。
○説明員(柴崎敏郎君) 国以外の法人で貸付業務を行っております出資法人は、分けますと、国が全額出資をしている法人と、全額には満たないけれども何割かの出資をしている法人とに分けられるわけでありますが、そのうち、まず全額出資法人につきましては、法人数としては二十九法人ございます。その主なものは国民金融公庫、住宅金融公庫あるいは農林漁業金融公庫といったような金融公庫関係の政府関係機関、あるいは日本開発銀行、日本輸出入銀行といったような銀行関係の政府関係機関、また公団といたしましては石油公団とか地域振興整備公団といったような公団、また労働福祉事業団とか石炭鉱害事業団とかあるいは国際協力事業団といったような事業団、その他、海外経済協力基金とか私学振興財団といったような法人がございまして、これらを合わせますと二十九法人になります。 その第二といたしまして、国が何らかの出資をしているという中でも、特に二分の一以上出資している法人は数にいたしまして十法人ございますが、この十法人の主なものを申し上げますと、日本住宅公団とかあるいは雇用促進事業団、東北開発株式会社といったような法人がございます。 それで、これらの貸し付け業務を行っております法人の融資先についてもわれわれの調査権が及ぶようにということで、目下院法改正についての折衝を政府とやっておるわけでございますが、これらのうちには、相当数の団体においては、私ども院法上の明記された権限はございませんが、私どもの検査の必要ということ、これをよく理解していただけまして、事実上、これはもちろんこれらの法人の融資そのものの検査の一つの手段ということではございますけれども、貸し付けを受けた先に、これらの団体の担当者とともに、立ち会いのもとに伺いまして、融資先の調査をさせてもらうという形を事実上相当数の法人についてはとっております。おりますが、しかし、やはりはっきり申し上げまして、都合の悪いようなときにはやはり何らかの形で御協力を、そういう意味の協力を願えないということも実例としてはございます。またそのほかに、全くそういう形の協力を得られないままになっている法人もあるわけでございまして、そこいら辺の不均衡の問題ももちろんございますし、やはり私どもの検査を徹底させるという意味におきましては、融資先についてまではっきりとしたわれわれが調査権を規定の上でも持ちたいというのはわれわれの願いでございますので、これにつきましては今後もさらに努力を続けてまいりたい、このように考えておる次第でございます。 それから、定員の増員の問題でございますが、これは私ども会計検査院現在千二百二十名の職員を抱えておりますが、しかし過去十年の間に国の財政規模は約十倍、あるいは財政投融資だけとりましても過去五年間に五倍ということで、われわれの検査対象というものは非常な割合でもって増加をしております。そういうところから、これはひとり調査権を融資先に及ぼすそのための人員ということだけでなしに、もともとわれわれといたしましては現有勢力では徹底した検査というものがなかなかできない、人員不足であるということで、これは当局にも毎年のように繰り返し増員の要求を続けているところでございます。で、大体現在われわれの実地検査の施行率というのが一割にも満たないというのが実は実情でございまして、そこいら辺のところを何とかまずもって一割ぐらいに引き上げたい、こういうことではじきました数字が増員百五名、百五名をいただければ全検査対象のうちの一割は毎年見ることができるというようなことで、この計数をもってお願いをしてきているわけでございますが、その百五名のうち現在まででは十名を数カ年にわたりまして、まあ幸いにしてことしの五十四年度におきましても二名の増員ということでいただくことになりましたけれども、しかし、この歩みはまことに遅々たるものでございますので、ここら辺のところをさらに要求を続けてまいって、検査要員の充実を図ってまいりたい、このように考えている次第でございます。
○和泉照雄君 次に、航空機の輸入等の疑惑に関する会計検査院の検査についてお伺いをいたします。 まず第一点は、会計検査院が本件一月二十二日にいわゆるダグラス・グラマン事件について防衛庁と運輸省を対象として実地検査を始めた、このように承知しておりますが、これは再検査と受けとめてよろしいかどうか。
○説明員(藤井健太郎君) お答えいたします。 先生お尋ねの検査でございますが、これは実地検査についてのお尋ねかと思います。これは、主体はあくまでも五十三年度の経理に関する検査でございまして、それにあわせまして、昨今問題となっております日商岩井関係あるいは住友商事関係の既往年度におきます物品購入の経理に関する検査、これも行ったわけでございます。
○和泉照雄君 また、再検査は毎年の年度末の恒例の年度末検査と並行して実施されると言われておりますが、この防衛庁関係の調査官は二十名、運輸省関係の調査官は九名、この方々で再検査と年度末の恒例の検査を兼務をしておやりになるということになるわけでございますが、そのようなことで実地検査を行われたのか、そうすると調査官の方々の任務が非常に過重になるんじゃないか、このように思うわけでございますが、その辺のところはいかがでしょうか。
○説明員(藤井健太郎君) お答えいたします。 ただいま先生お示しの調査官の数でございますが、これはいわゆる空幕関係の検査を実施している者が二十名程度でございます。先ほど申しましたように、実地検査におきましては特にそれほど負担がかかったというふうには思っておらないわけでございますが、実は在庁いたしまして過去数カ年度の証拠書類、これは防衛庁から提出願っているわけでございますが、これらを綿密に再検査をする、再調査をする、見直しをするということでございまして、そういう点では相当程度の負担がかかっているわけでございます。しかしながら、担当検査課調査官におきましては使命の重要性、これを深く認識しておりまして、積極的に努力を続けているわけでございます。
○和泉照雄君 航空機の輸入等の疑惑に関する会計検査院の検査については、本年一月二十二日から現在までの間に防衛庁と運輸省に対してそれぞれ何件か質問を発しておられると思いますが、その内容について御説明願いたいと思います。
○説明員(藤井健太郎君) いわゆる再検査と申しますか、見直し検査を一月以降やっておるわけでございますが、いまのところ見直し検査につきましては、特に防衛庁それから運輸省に対しまして質問を発した事項はございません。
○和泉照雄君 航空機輸入等の疑惑について防衛庁の会計経理を検査するに際して、いままでマクダネル・ダグラス社製のRF4Eの偵察機の納入者である日商岩井に対する会計検査を実施されたかどうか。日商岩井は本当の納入者でございますが、要するに日商岩井の会計検査を実施をされたかどうか、この点をお伺いいたします。
○説明員(藤井健太郎君) いわゆるRF4Eの購入先でございます日商岩井に対しまして特に検査という形で臨んでおりませんが、事情聴取という形で日商関係の関係者から事情を聞いております。
○和泉照雄君 あなたの方の会計検査院の院法第二十三条第一項第七号によりますと、「国又は公社の工事の請負人及び国又は公社に対する物品の納入者のその契約に関する会計」、これは検査ができるというふうになっておりますが、いままでこういうような院法があるにかかわらず、お聞きしますと日商岩井という会社の会計は検査したことがないようでございますが、その辺の事情はどういうことなんでしょう。
○説明員(藤井健太郎君) お答えいたします。 御案内のとおり会計検査院法二十三条一項七号におきましては、国の会計を執行しているものに対する検査と異なりまして、国の会計の適否を検証するというために私的な私人の会計を検査する権限を定めております。しかしながら、会計検査院法制定以来、常に慎重に運営する、運用するという方針をとっているわけでございます。したがいまして、この会計検査院法の趣旨を十分理解して協力を惜しまないというような相手方に対しましては、その協力を得まして調査を実施しているわけでございます。そしてまた検査の効果を確保しているというのが実情でございます。 御指摘の日商岩井についてでございますが、これも同様でございまして、RF4Eの防衛庁に対します納入につきましても、まず代理店活動につきまして一応事情聴取を行いました。次いで代理店契約書を含みます具体的な資料の提供を要求いたしております。その反応を待ちまして今後の方向づけをする予定でございましたところ、代理店契約書の開示を受けました段階で、検察当局の強制的な捜査が行われました。そういった次第でございます。
○和泉照雄君 ロッキードの事件が発覚をした時点において、院法にこういう適用条項があるんですから、やはり防衛庁の関連のそういうところを洗われる必要が、私は会計検査院の職務上当然のことだと思うんですが、それがなぜなされなかったのか。それは人員の関係なのか、業務の関係なのか、そこらあたりの事情をちょっと御説明願いたいと思います。
○説明員(藤井健太郎君) 先ほども申し上げましたように、私人の会計を検査するというその権限を定めた規定でございますので、慎重に運営して、いままで過去二十年ぐらいですか、この運用をやっておりません。しかしながら、この趣旨を十分理解していただきまして、協力を得まして事情聴取に応じていただけると、しかも検査の効果がそれで上がっているということでございますので、いままで公式な指定をしておらないわけでございます。
○和泉照雄君 そういう意味合いからも、院法の権限拡大はぜひとも強気で臨んでいただかなければ、あるそういう院法の中でもおやりにならなかったということは非常に残念でございます。 ではお尋ねをいたしますが、アメリカの証券取引委員会に対するグラマン社の報告書の中に、防衛庁が救難連絡機UF2の余剰部品を払い下げる際の競争入札で、商社がそれを安く買い入れるために談合した疑いがある旨の指摘がありましたが、これについて会計検査院は検査を行ったかどうか、お伺いをいたします。
○説明員(藤井健太郎君) 五十三年の三月行われました海上自衛隊のUF2の航空機用余剰部品、この売り払い処分の検査についてでございますが、これは現在進行中の案件でございまして、これにつきましても一応の検査を終えたところでございます。検査の結果、予定価格の算定に当たりまして各種の計数が用いられているわけでございますが、その適用の理由などにつきましてなおはっきりと確かめたい点がございますので、防衛庁に対してその見解を求めておるところでございます。
○和泉照雄君 いろんな予算委員会の審議の過程で、SECに匹敵するような国内の機関を設置する問題、あるいはまた会計検査院の権限の拡大等についてもいろいろ反対の論議をなさる方も多いようでございますけれども、やはりそういうようなSECに類似した機関の設置ができないのであれば、会計検査院の権限の拡大ということは私は焦眉の急ではないか、そしてそれを会計検査院が忠実に前向きで実践をしていくということが、こういうような黒い霧というものもある程度払拭できるんではないかと、このように思いますので、その問題も含めてひとつ前向きで検討をお願いをいたしておきたいと思います。 じゃ、次の問題に移りますが、会計検査院の検査の結果について「不当事項」あるいは「意見を表示し又は処置を要求した事項」あるいはまた「本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項」及び「特に掲記を要すると認めた事項」の各事項に区分をされておるようでございますが、その中で「特に掲記を要すると認めた事項」というのはどういう性質のものなのか、御説明を願いたいと思います。
○説明員(柴崎敏郎君) 先生おっしゃいますように、検査報告の掲記の分類には不当事項とかあるいは改善事項とかございますが、その一つといたしまして「特に掲記を要すると認めた事項」、これを実は五十年度の決算の検査報告からそういう分類を設けまして処理をしてまいっております。五十年度八件、五十一年度八件、五十二年度六件ということでいままでこれらの事項を掲記することにいたしましたが、これは要するに、予算執行行為が、予算の執行が適正に行われなかったということであれば不当事項ということでこれを指摘する、あるいは具体的に是正をしてもらう必要があることであれば是正を求める、あるいは改善すべき点であれば改善の意見を表示するという形でその効果を期待できるわけでございますけれども、従来ずっと私どもが検査上取り扱ってまいりました事項の中に、必ずしも当事者の責任だけを問うというわけにはいかないような底も幅も広い大きな問題が多々ございます。たとえて申し上げますれば、五十年度で取り上げました原子力船「むつ」の問題とか、あるいは当時開港が非常におくれておりました成田の新東京国際空港の問題とかいうような問題は、言ってみますれば一当事者としての機関だけの力ではなかなかその局面を打開できない、言ってみれば広く国民各層、国家の中の各分野の人たちの理解と協力がないと打開できないというような問題がございます。そういう問題もしかし会計検査院としては大いに取り上げていかなくてはならないではないかということで、「特に掲記を要すると認めた事項」という分類の場を設けまして、自来取り上げてまいったわけでございますが、私どもがこれによって期待しておりますところは、こういった大きな、しかも要素的に言いますと複雑な要素の絡み合ったような問題について問題を提起しまして、国内各層の理解と協力のもとに何らかの打開を図ってもらうということをこれを掲記することによって大いに期待をしているわけでございます。
○主査(糸山英太郎君) 以上をもって和泉照雄君の質疑は終了いたしました。 ほかに発言もないようですので、会計検査院所管に関する質疑はこれをもって終了したものと認めます。 明日は午前十時から分科会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後二時三十九分散会