予算委員会 第12号
- 発言数
- 666 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 1979/03/22
会議録
○委員長(町村金五君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 委員の異動に伴い理事一名が欠員となっておりますので、この際、その補欠選任を行います。 理事の補欠選任につきましては、先例により、その指名を委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(町村金五君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に栗林卓司君を指名いたします。
○委員長(町村金五君) 昭和五十四年度一般会計予算 昭和五十四年度特別会計予算 昭和五十四年度政府関係機関予算 以上三案を一括して議題といたします。
○委員長(町村金五君) この際、御報告いたします。 本日、午前十時に出頭を求めておりました証人郷裕弘君から、安井議長あてに、書面をもって都合により出頭できない旨の申し出があり、去る十九日、議長から委員長に通知がありました。 証人郷裕弘君不出頭の件につきましては、後刻理事会で協議することといたします。 午後一時から委員会を再開することとし、これにて休憩いたします。 午前十時一分休憩 —————・————— 午後一時三分開会
○委員長(町村金五君) 予算委員会を再会いたします。 昭和五十四年度総予算三案を一括して議題といたします。 昭和五十四年度総予算に関し、外国航空機購入予算問題について、山村謙二郎君から証言を求めることといたします。 まず最初に、委員長から確認をさせていただきます。 あなたは山村謙二郎君御本人ですか。
○証人(山村謙二郎君) はい、山村でございます。
○委員長(町村金五君) どうぞ御着席ください。 一言ごあいさつを申し上げます。 本日は、御繁忙中のところ本委員会に御出席くださり、まことにありがとうございます。委員会を代表して厚く御礼申し上げます。 証言を求めるに先立ち、証人に申し上げます。 議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律によりまして、証人には、証言を求める前に宣誓をしていただきます。 宣誓または証言を拒むことのできるのは、次の場合に限られております。 証言が、証人または証人の配偶者、四親等内の血族もしくは三親等内の姻族、または証人とこれらの親族関係のあった者及び証人の後見人または証人の後見を受ける者の刑事上の訴追または処罰を招くおそれのある事項に関するとき、またはこれらの者の恥辱に帰すべき事項に関するとき、並びに医師、歯科医師、薬剤師、薬種商、助産婦、弁護士、弁理士、弁護人、公証人、宗教または祷祀の職にある者またはこれらの職にあった者がその職務上知った事実で黙秘すべきものについて尋問されたとき。 以上の場合以外は、証人は宣誓または証言を拒むことができません。 正当の理由がなくて証人が宣誓または証言を拒んだときは、一年以下の禁錮または一万円以下の罰金に処せられます。 また、宣誓した証人が虚偽の陳述をしたときは、三月以上十年以下の懲役に処せられることになっております。 なお、今回の証人喚問についての当委員会理事会の決定事項については、すでに証人には文書をもってお知らせしたとおりでありますが、この際、その主要な点について申し上げておきます。 その第一点は、証人が随伴者に助言を求めることが許される場合についてであります。 すなわち、証言は、証人がみずから知り得た事実を証人自身の記憶により申し述べるのが原則でありますが、証言を求められた事柄が議院証言法上証言を拒否することが認められている事項に該当するかどうか確認しようとするとき、その他委員長がこれを中心として判断し、許可を与えるのを相当としたものについては、証人は随伴者に助言を求めることができます。これらの助言は、いずれもその都度証人が委員長にその旨を申し立て、委員長の許可が得られた後に認められるものであります。 その第二点は、資料についてであります。 証人は、すでに御通知いたしましたとおり、証言を行うに際し、あらかじめ当委員会に提出された資料を用いることは差し支えありませんが、委員長の許可が必要であります。 その第三点は、証人はメモをとることは認められておりません。 その第四点は、随伴者についてであります。 随伴者は、委員会では発言することはできませんが、メモをとることは許されます。 また、随伴者は、証人が委員長の許可を得て助言を求めた場合は助言することができますが、自分の方から証人に対し助言することはできないこととなっております。 以上の点を十分御承知願います。 それでは、法律の定めるところによりまして証人に宣誓を求めます。 全員御起立を願います。 〔総員起立〕
○委員長(町村金五君) 山村謙二郎君、宣誓書を朗読してください。 〔証人は次のように宣誓を行った〕 宣 誓 書 良心に従って真実を述べ、何事もかくさず、又 何事もつけ加えないことを誓います。 証人 山村謙二郎
○委員長(町村金五君) 宣誓書に署名捺印してください。 〔証人、宣誓書に署名捺印〕
○委員長(町村金五君) 全員御着席ください。 これより証言を求めることといたしますが、証人の御発言は証言を求められた範囲を超えないこと、また、御発言の際はその都度「委員長」と呼んで許可を得て御発言なさるようにお願いいたします。 なお、質問を受けているときは御着席のままで結構でございますが、お答えの際は起立されて御発言をお願いいたします。 この際、委員各位に申し上げます。 本日は、申し合わせの時間内で証言を求めるのでありますから、不規則発言等、議事進行を妨げるような言動のないよう特に御協力をお願い申し上げます。 それでは、お手元の質疑者名簿に従い順次発言を許します。熊谷弘君。
○熊谷弘君 証人にお伺いしますけれども、この参議院の証人喚問ですでに海部証人、有森証人の尋問をお聞きになっておられると思いますけれども、そこで、まず最初に私は確認だけをしたいわけでありますけれども、伝えられるところによりますと、証人は昭和三十九年に日商の経理本部長になられて、自来その最高責任者として営業部門の資金をチェックする立場にあったというようなことが言われているわけでありますけれども、日商岩井在任中の証人の略歴、あるいはその職務の内容、これについてごく簡単に御説明をお願いいたします。
○証人(山村謙二郎君) ただいま御質問の件でございますが、昭和四十年の十一月末に役員に取締役に登用されまして経理総本部長という職務についたわけでございます。しかしながら、その上には経理・総務管掌専務というのがおりました。私がただいま御質問ございます経理総務関係の最高責任者という地位につきましたのは、昭和四十九年の六月、専務になった時点からでございます。それ以後副社長に昇進いたしまして退任まで責任をとっております。 以上で終わります。
○熊谷弘君 そこで、昭和四十九年以降は専務として……
○証人(山村謙二郎君) いや、取締役です。
○熊谷弘君 取締役、昭和四十九年ですか。
○証人(山村謙二郎君) いや、四十九年は専務です。そうであります。
○熊谷弘君 昭和四十九年に専務になられた、それ以後は資金面の最高責任者としておられたと、こういうことでございますけれども、御存じのとおり去る十四日の日にお二人の方が強制捜査を受けたわけであります。そこで、海部証人に対してと同じ質問をぶつけることになるわけでありますけれども、いま一度伺いたいわけでありますが、去る十四日にお二人の方が外為法違反と私文書偽造行使の容疑で逮捕されたわけですけれども、この容疑事実について証人は心当たりがあるかどうか、ひとつ御説明をお願いいたします。
○証人(山村謙二郎君) ただいまの御質問の件でございますが、在職中、全然報告ないしは説明を受けておりません。知らないわけでございます。
○熊谷弘君 そうしますと、海部証人のお話でございますと、財経本部というのが、私どもが質問した内容について財務経理本部が知っているのではないかというようなことであったわけですけれども、証人のお答えは、少なくとも財務経理本部の主たる責任者でありました証人のところまでは報告がなかったと、こう理解してよろしゅうございましょうか。
○証人(山村謙二郎君) ただいまの御理解のとおりでございます。財経本部の所管となっておりますが、財経本部の、どう言いますか、問題以前の問題でございます。
○熊谷弘君 以前の問題だということでございますけれども、先ほどもお話しございましたとおり、証人は長く経理畑を歩かれた、経理本部長も経験された。そこで、事業本部制を採用している日商岩井におきまして、経理本部の行う業務の内容、また経理本部の権限の範囲をここで明らかにしていただきたい。お願いいたします。
○証人(山村謙二郎君) 経理本部の主な任務でございますが、まず必要な資金の調達を行うことが非常に重要でございます。これは金融機関から金を借り入れるということもございますし、増資をする、あるいは社債を発行する、また外債を出すというようなことが主な任務になります。それと、その次は決算を作成する、営業部から出ました伝票、数字を整理いたしまして会社の損益を算定しまして決算書をつくる、またそれによって税務申告を行う、あるいはまた、いま問題になっております交互計算勘定の運用、管理を行うと、こういうことが主な仕事でございます。 以上、終わります。
○熊谷弘君 そうしますと、先ほどの被疑事実については心当たりがありません、こういう御回答であったわけですけれども、確認したわけではないわけですけれども、日商岩井さんの場合は事業本部にかなりの程度権限委譲が行われておって、そして、たとえば今回の問題ですと、機械第三本部がある程度経理実務をゆだねられているという感じがするわけですけれども、それと経理本部との関係というのは一体どういうふうになっているんでしょうか。
○証人(山村謙二郎君) 御承知かと思いますが、日商岩井の第一線の営業マンというのは約四千近くおりまして、毎月大体三千五百億程度の種々雑多な取引をいたしております。したがいまして、いまの問題になっております航空機本部の仕事の量といいますのは全体の一%にも満たないようでございまして、経理財務責任者である私が、そういった三千人あるいは四千人近い、また三千五百億円、毎月でございます、そういった仕事の内容を熟知することは事実上困難でございます。 以上、終わります。
○熊谷弘君 そうしますと、山村証人が責任者としておられた、そしてそんなにたくさんの人がたくさんのことをやる、だから個別のやつについて記憶があるかと言われてもよくわからない。しかし、財務経理本部の担当者は、少なくとも、いまおっしゃられたように交互計算その他もこれは全然タッチしなかったというふうには私どもは考えられないと思うのですけれども、証人が知り得ていたかどうかは別として、財務経理本部の担当者は知り得ていたかもしれないと、こう理解してよろしいんでしょうか。
○証人(山村謙二郎君) いまの御質問において御回答申し上げます。 ただいまの御質問は、いまの交互計算勘定の運用、管理の面にあると存じますので、その線に沿ってお話し申し上げます。交互計算勘定の経理担当者の仕事と申しますのは、各営業部から交互計算勘定に適用してほしいという既定のフォームがございます。フォームにその主要事項、いわゆる所要の事項と、それと証憑書類、これを添付いた・しまして担当者の方に持ってまいるわけでございます。経理担当者は、その記載事項並びに証憑書類が法律で定められております条件を具備しているかどうか、あるいは脱漏がないか、不足がないか等をチェックする職能がございますが、中に不実の記載があるということについてチェックする機能といいますか職能はございません。不実の記載というようなことは前提にございませんので、そういった職能を与えられましても不可能でございます。ですから、今回の問題はそういう線で交互計算勘定以前の問題であるという私は御回答を申し上げたわけでございます。 以上、終わります。
○熊谷弘君 そういたしますと、もう少し踏み込んで伺いますと、航空機第三部営業の今回の事件の場合ですね、第一線の方がいろいろなことをされた、そして一応経理本部に対して書類を整えて持っていって、その書類の実際の姿というものについては経理本部に対しては何ら説明もしなかったし、そしてチェックもされなかった、こう理解してよろしいんでしょうか。
○証人(山村謙二郎君) いわゆる不実の記載であるという旨の説明はなかった、記載どおりの説明はあったかと私は想像いたします。
○熊谷弘君 そういたしますと、少しまた話をもとに戻すわけでありますけれども、ロッキード事件が発覚した昭和五十一年に日商岩井内に調査機関が設けられて、その調査機関の中で証人は主たるメンバーであったというふうに言われておるわけでありますけれども、この調査機関が設けられた趣旨、あるいは目的、その機関の性格、構成、存続期間、こういった点について御意見をお伺いしたい。
○証人(山村謙二郎君) いまのお話は、五十一年においてそういった調査機関が設けられたという御質問かと思いますが、そういった調査機関ないしは委員会の設定された事実はございません。私も委員に任命された事実はございません。
○熊谷弘君 それでは、報道されていることは、もう一度確認いたしますけれども、全く事実でなかったということでございますね。
○証人(山村謙二郎君) ホテルオークラにおける社長交代の新聞記者会見において前社長の辻良雄氏からそのようなお話があったということになっておりますが、実は本日参上いたします前にその点を確認したわけでございますが、ちょっと内容が違うようでございまして、委員会とかそういった言葉がなかったと言っております。事実そういった委員会はございません。
○熊谷弘君 それでは、質問を変えます。 証人が専務、副社長に在任して財務経理の最高責任者であったころ、すなわち昭和四十八年から昭和五十二年までの間に、一方で、日商岩井の税務処理をめぐりまして、つまり所得申告で毎年度修正申告されておる、その当初申告と修正申告との差額が合計六十三億四千百万円にも上っている。ただし、これは部門別にいろいろ分かれておって、中でもいわゆる機械第三本部の部分が九億円以上に上っているというような伝えられ方がされているわけですけれども、もちろんこの中には自主的な修正申告というものもあっただろうと思いますし、しかし、中にはすでに明らかになっているとおり税務当局から指摘されて、そしてやむを得ず修正申告をしなければならなくなった、こういうふうになっているわけですけれども、一体、こういうような巨額の修正申告というふうなことが起こったことについて、経理の担当者、最高責任者としてどのようにお考えになっておられるでしょうか。
○証人(山村謙二郎君) 御質問の点につきましてお答えいたします。 まず、巷間伝えられております六十五億たしか三千万という脱税というような表現が使われておりますが、六十五億円のうち、どう言いますか、第一次の修正申告、これが三十六億円が第一次修正申告になっております。第一次の修正申告と申しますのは、税法で許容されておるといいますか、正常な手続といいますか、企業が申告期限までに技術的あるいは時間的な制約がございまして、完璧な申告ができませんので、あと二、三カ月を待っていただきまして、とりあえず概算で一応申告いたしまして、二、三カ月以内に正常な申告手続しまして修正するわけでございます。これは税法上の正常な、定められました手続でございますんで、六十五億円のうち三十七億円を引いていただきまして——三十七億円につきましては、そのように御了承願いたいと思います。 残りの二十九億円でございますが、この二十九億円のうち確かに八億五千二百万でございますが、これは非常に恥ずかしい話でございますが、昭和四十八年にやはり本院でもおしかりを受けたと思います。というのは、アメリカの木材の問題に絡みまして脱税と申しますか、おしかりを受けた金額が八億五千たしか二百万でございます。そのほかソウルの地下鉄でやはり問題になって御指摘を受けまして、やはりこの場でおしかりを受けたと思いますが、これがやはり一億八千三百万でございます。それと今回のボーイング社の否認でございます約四十八万でございます。これが一億八千五百万となっておりまして、御質問のございました機械関係の——ちょうどこれは五年間でございます、ちょっと申し忘れましたが。四十八年三月期から五十一年三月期までの五年間の実績でございますが、機械関係で八億二千二百万と私は記憶いたしております。その他は、通常派生すると言いますとおしかりを受けるわけですが、この計上の時期的なずれとか、その他一般のものでございます。 以上で終わります。
○熊谷弘君 それでは、問題となっている会社の問題となっている項目別に伺っていきたいと思うんですが、まず、ダグラス社関係なんですけれども、このRF4E機の導入といいますか、防衛庁への導入のうち事務所経費について問題になっていることは御存じのとおりだと思うんですけれども、一体、これはどういう受け取り方をして、どこにその金が回ったのか、この経理、税務処理の関係について証人の承知していることをここで申し述べてください、お願いします。
○証人(山村謙二郎君) 私の在任中に、いわゆるオフィスエクスペンシズといいますか、そういった名の、受け取る権利といいますか、収入があるというような話は、実は、聞いたことがないわけでございます。
○熊谷弘君 それでは、ダグラス社関係ではいま一つあります。 すなわち、F4EJのライセンス生産に伴う、毎年、二十万ドルを少し超える範囲で九年間続く、百九十八万ドルですか、の手数料収入があったとされているわけですけれども、これの経理、税務処理関係はどういうふうになっているんでしょうか。
○証人(山村謙二郎君) 私の在任中は詳しいことは全然聞いておりません。それでよろしゅうございますか。
○熊谷弘君 大分幹部には話が届かないようなシステムになっているように思われるわけですけれども。 それではボーイング社関係に移りたいと思うんですけれども、ボーイング社の問題で、全日空へボーイングを納入する際に九千万円の裏金をつくったと。で、それについては実は海部証人も、島田常務から事後的に聞きました、びっくりいたしましたと、こういうような証言をされているわけですけれども、これは本当にこの財務経理本部とは無関係に、別に、山村証人も何にも知らないところでつくられて、そして配られたのか、この辺いかがでしょうか。
○証人(山村謙二郎君) ロッキード問題が表面化いたしましてから間もなく、島田——亡くなりました島田当時取締役、重役でございましたが、たしか経営会議と申しまして、私どもは常務会というのがございます、あるいは取締役会だったかわかりませんが、その席上でこの報告並びに陳謝があったように記憶いたしております。内容はよろしゅうございますか。
○熊谷弘君 いや、内容も教えてください。
○証人(山村謙二郎君) そうでございますか。 全日空さんの、どう言いますか、デモンストレーション・フライトと言いまして、初めて727ですか、747ですか、私わからないですが、日本で初めてこの飛行機を飛ばすときに、各地でショーといいますか、宣伝のために飛行機を飛ばしたと、そのために相当大きな費用が要るということで、全日空さんから、ボーイング社に広告宣伝費として交渉してほしいというようなことがあったらしいんでございます。それで私どもが仲介いたしましてボーイング社に話をいたしまして、私の方がタッチせずに、シアトルでボーイング社からいただいたものをそのまま全日空さんに渡したというような確かに説明をしておったように思います。私どもの帳簿の方には全然、金が入ってまた出たというような形跡がなかったように思います。 以上、終わります。
○熊谷弘君 そういたしますと、ボーイング社の名義貸し、ボーイング社から韓国の大韓航空への三百六十万ドル——三百六十万ドルと大変な金額なんですけれども、名義貸しの問題がございましたですね。これは山村証人は何かそれについていろいろな事実を承知しておられるでしょうか。
○証人(山村謙二郎君) 事実かどうかわかりかねますが、ちょうど五十二年の八月ごろだったかと思います、大阪国税局からIRSの資料に基づく調査がございまして、国税局の方から提示されまして、そのような事実がわかったわけでございます。これも島田——亡くなりました島田君のことを申しまして非常に心苦しいんでございますけれども、事実でございますんでお許し願います。島田取締役から、これも公開した席上でこの説明あったか、あるいは私だけに説明あったか、ちょっと忘れましたが、ボーイング社から頼まれて、非常に軽率に私の方の会社の帳簿なり勘定を通さずにロサンゼルスの事務所で右から左に渡したと、このようなことを言っておりました。年次は昭和四十六年から四十八年にかけて、確かに四回にわたって非常にいとも簡単にやったように聞いておりまして、われわれに対しましては、ボーイング社からのそういったわび状といいますか、絶対おまえの方には迷惑かけないというような手紙を、これは昭和五十年——一九七五年です、五十年の日付のそういったボーイング社の手紙をわれわれに提示いたしまして、国税局の方にはそのように御説明申し上げて、まあどのように——結果的には、一応、外地対外地の問題であるというようなことで終わったんじゃないかと私は記憶いたして・おります。 以上、終わります。
○熊谷弘君 その外地から外地ということなんですが、名義貸しということになれば、一応、ボーイング社に対して、日商岩井は、日商お金をいただきました、確かにちょうだいいたしましたよというサインがある文書を出したはずですね。それから、今度は大韓航空に対しては、渡した先に対しては、日商岩井の名において確かに渡しましたよ、受け取りましたと、こういう文書を交換したはずですが、そういうものは確認をしなかったんでしょうか。
○証人(山村謙二郎君) 私の聞きました範囲では、昭和五十年になりましてから、そういったボーイング社に対しまして、いわゆるコンサルティング・アグリーメントとこのレシートが一緒になったものをつくっておりまして、それにサインいたしております。その間、実際の金を渡したり受け取りしましたこの四十六年ないし四十八年において、そういったお互いの領収証の交換はしなかったと、こういうふうに聞いております。
○熊谷弘君 そういたしますと、だれの名義でこのサインをしておるのでしょうか、いまの文書の中では。
○証人(山村謙二郎君) 亡くなりました島田三敬氏でございます。
○熊谷弘君 ボーイング社のこの二つの問題のほかに、いよいよ最後の747SR機導入関係の問題ですが、この百五万ドルですね、この百五万ドルの経理処理、税務処理というのはどういうふうになっていたんでしょうか、証人の御承知の範囲でお話をしていただきたいと思います。
○証人(山村謙二郎君) 実は、百五万ドルでございますが、たまたま、私が、昭和五十一年の一月でございました、一月にロンドンで外債を発行いたしますためにヨーロッパへ参りまして、帰りに、帰途、アメリカ経由で帰ってきたわけでございますが、ニューヨークからウエストコーストに参りまして、そのときにそのような実はうわさを聞きまして、何か変な預金をして大きな金が出入りしている、どうも島田さんらしいというような話を聞きまして、帰ったのが二月四日か五日だったと思います。早速調べにゃいけないと思いまして、担当の部長にも言いまして調べていただいたわけなんですが、大体、この概要がわかってきたんですが、島田さんがちょうど、先ほど申し上げました全日空さんの関係のロッキード問題で何か走り回っておりまして、なかなかつかまらない。やっとつかまえましたのが二月の末だったと思いますが、いろいろ島田さんを追及したわけでございます。 概括的に申し上げますと、ボーイング社から百五万ドルでございますか、特別口銭の収入があったと。これは実はわれわれ何も知りませんし、担当のいわゆる企画部というのがございまして、そういった契約とか営業の全体の活動をウォッチしている部門がございますが、企画部でもそういったことを知らなかったように思いますが、とにかく百五万ドルの特別口銭があったうち、二十万ドルを会社の利益に計上いたしまして、八十五万ドルをそういった個人の架空の名義の預金にしたと。それも、いま問題になっておりますカリフォルニア・ファースト・バンクでございますか、そういった事実がわかりまして、私がこれにつきまして調べたところ、まだそのときには三十八万ドルの残金が残っておりましたので、とりあえず、そのまま置いておきますとまた喪失する危険性もございますので、とりあえずその三十八万ドルを正常なルートに戻せという私は指示をいたしました。 同時に、行方不明といいますか、何に使ったかわからぬ約四十七万ドル、四十六万七千ドルでございますか、について、どのような使途に使ったのか島田君にいろいろ質問したわけでございます。要するに、なかなか要領を得られないと。要領を得られないということは、いままでお話があったように思いますが、インドネシアであるとか中近東、水処理装置ですか、公団ですか、何かの水処理資金に使ったとかいうようなことでございますが、どうも私何か聞きましても、もう一つこう要領を得ない。要領を得ないということはどのようなことかと言いますと、そういった裏づけ資料がないというようなことで、まあそれ以上いろいろ聞きましても、なかなかそれ以上のことはどうも出てこないというわけでございます。要するに、身分が取締役でございますので、私がそれ以上突っ込むにしましても限界もございます。一通り事情を聞きまして社長に報告いたしました。で社長に付託したといいますか、社長の裁断を仰いだわけでございます。 以上でございます。
○委員長(町村金五君) 熊谷君、時間が参りました。簡潔に願います。
○熊谷弘君 一問だけ。時間が参りましたので、なおいろいろ伺いたいことがありますけれども、最後に一問。 証人は、本件といいますか、今回の事件に当たりましてすでに検察当局から事情聴取を受けたかどうか。もし事情聴取を受けていたとすれば、一体、どういうことについて質問があり、どういうような御回答をされたのか、許される範囲内で御説明をお願いいたします。
○証人(山村謙二郎君) 検察御当局には一度調査を受けております。内容は、ただいまのボーイング社中心の話題でございます。
○委員長(町村金五君) 以上で熊谷君の発言は終了いたしました。 次に、矢田部理君。
○矢田部理君 きょうはどうも御苦労さまです。引き続き、私の方からお尋ねをしたいと思います。 入出金の処理というのは、基本的には、あるいは最終的には財経本部がやることになると思われますが、これについて、海部証人は、入金処理や交互計算は営業では全然わからない、ノータッチである、入金とか出金の処理は財経本部でやる、こういう旨の証言をなさっておるわけでありますが、そのとおりでしょうか。営業に関係なく、あるいはまた営業がかかわらないまま処理されるというのはどうも私ども納得がいきかねるのですが、この点についてお話をいただきたいと思います。
○証人(山村謙二郎君) 営業は商売しっ放しで後のことは全部財経だと、こういうふうな発言ないし御質問かと思いますが、そのようなことは全然ございません。財経というのはちょうど銀行と同じでございます。営業部がそれぞれ営業活動をいたしまして、その代金、たとえば商品代を受け取る、あるいは前払い金を回収する、あるいは融資したお金を返していただく、あるいは融資を行う、こういうようなことは全部営業の活動でございます。営業がそのように取引をいたしまして、代金を回収する義務がございます。で営業が代金を回収いたしますと、その代金の明細内容を書きましてわれわれ財経の方に持ってくる、こういうわけでございまして、財経がこの内容について熟知しているわけではございません。まず営業部がこれこれの内容であるということにおきまして、財経としては、それを受け取りまして会社の預金に入れる、こういうことでございます。
○矢田部理君 営業が関係なしに経理の方が動くということばないことだと思いますが。
○証人(山村謙二郎君) 経理だけでやることは絶対にございません。
○矢田部理君 はい。 そこで、海部証人は、同時にまた、外為関係の財務処理は自分の職責ではない、したがって責任はないんだということを再三にわたって述べているように思われる。その証言をさらに発展させるとすれば、責任は経理本部にある、これは言ったら現場にあるという趣旨のようにもとれるわけですが、実際はどうでしょう。あるいはまた、証人も海部さんの証言をテレビで見ておられたというようなことでありますが、あの証言を聞かれて、どのように受けとめられたでしょうか。
○証人(山村謙二郎君) 外為関係の仕事の所管といいますのは、これは財経でございます。しかしながら、海部さんの御発言のこの問題はいわゆる外為以前の問題でございます。その点、御理解願いたいと思います。先日の海部さんのお話は、相当錯乱されておったように私は考えております。お疲れだと思います。
○矢田部理君 次の質問に移りますが、それぞれの役員や担当者の職務権限の問題を伺いたいと思いますが、たとえば契約高によって金額の基準が決められて、これ以上は重役が決裁をするとかアグリーメントに署名するとか、これ以下は部課長の決裁でよろしいとかいうものがあるとすれば、その基準、考え方をかいつまんでお話をいただきたいと思います。
○証人(山村謙二郎君) いま具体的にこの御質問を受けましても、ちょっと私頭にございませんが、過去のいろんな歴史的な過程を経まして、あるいは世の中の経済規模といいますか、経済の進展の、どう言いますか、スケールに合わせまして徐々に変動いたしてきております。たとえて申しますならば、五年前でありますれば、部長職で二千万であったのが、最近では、それが三千万になっているとか、あるいはそれが五千万になるとかということで、時々、いわゆるどう言いますか、弾力的に変更されまして動いているように思います。ちょっと私の方の管轄じゃございませんので御満足のいく御回答はできないと思いますが、そういうことでございます。
○矢田部理君 たとえば七五年——証人が在職中ですが、あたりを基準にしてとりますれば、どうなっておるか、説明できますか。
○証人(山村謙二郎君) それは営業部あるいは職域がいろいろございますので、ちょっと具体的にお答えいたしかねます。非常に申しわけないのでございますが、いわゆる経理部、財経の、何でございますか、これは財経のいわゆる管理職の権限でございますか。
○矢田部理君 航空機部というふうに限定をしてもいいと思いますが、あるいは機械本部ということで限定をしてもいいと思います。
○証人(山村謙二郎君) ちょっといまのところ頭の中に実はございませんが、相当大幅な権限はあると思います。
○矢田部理君 どなたに。
○証人(山村謙二郎君) 部長なり課長なりにですね。あるいは、どう言いますか、島田さんの場合は本部長ということになっておりました、はい。本部長となっておったように思います。相当な金額と思います。
○矢田部理君 じゃ次の質問に入りますが、ダグラス社から偵察機を買って防衛庁に売られた。そのときに、二百三十八万ドル、日本円にしますと七億円ぐらいの見当になろうかと思いますが、このお金が入ったことについては報告を受けていない、在職中話を聞いていないというさっきの御証言がありましたが、お金はあなたが在職中は入っていない、入金していないということでしょうか。
○証人(山村謙二郎君) いまの二百三十八万ドルのいわゆるオフィスエクスペンシズということでございますね、そういったオフィスエクスペンシズなる名のもとにこの収入があったことは聞いておりません。しかし、一般的な手数料として——いかほど入ったのか私はわかりませんが、一般の手数料としては当然入っているはずだと思います。オフィスエクスペンシズというような名においてそういう収入があったことは私は聞いておりません、こういう意味でございます。
○矢田部理君 確認のために伺っておりますが、手数料として四十三万ドル入っているわけです。そのほかに事務所経費として、多分、七三年から七八年ごろにかけて、ダグラス社はいま申し上げた二百三十八万ドル強を払ったというふうに言っておるわけでありますが、あなたは、入金になっていないということになりますか。
○証人(山村謙二郎君) 入金になっておるかどうか、先ほど申し上げましたように、大きな金が動いておりますので、その点はわかりませんが、要するに、この二百三十八万ドルなるものの事務所経費としての名においての入金は私は知らないと、こういうわけでございます。一般的な手数料収入というのはたくさんございます。ですから、それがどれに当たるか、そこまで私はなかなかタッチできないと、こういうわけでございます。
○矢田部理君 事務所経費として入金したことはないと、こういう趣旨のように承れるわけでありますが、そこで引き続きお尋ねをしたいのは、いま容疑事実で問題になっております四十五万ドル、これは外国航空会社間の売買仲介手数料と、それにかかわる文書をまた偽造したというふうに言われておるわけでありますが、こういう趣旨の四十五万ドルのお金は入金になったでしょうか。
○証人(山村謙二郎君) 私の在任中、そのような事実を聞き及んでおりません。
○矢田部理君 この四十五万ドルは、ロンドン支店との間で交互計算勘定になっているかと思うのですが、御存じありませんか。
○証人(山村謙二郎君) 今回事件が発生いたしまして、今月の私は実は十六日に上京いたしましてそのことを知ったわけでございます。それまでは、在任中は知りません。
○矢田部理君 最近知られたことでも結構ですから、社内等からもあるいはお話を伺っているかと思いますので、どういう経過事情だったのかを御説明いただけませんか。
○証人(山村謙二郎君) 最近、私の元部下から聞いた話によりますと、先生の先ほど御指摘になられましたオフィスエクスペンシズの一部に該当するものというような説明を受けております。これはつい最近でございます。
○矢田部理君 そうしますと、在任中は聞いておらないけれども、事務所経費として二百三十八万ドル入り、かつその一部として四十五万ドルの操作が行われたというふうに最近は聞いておられるわけでしょうか。
○証人(山村謙二郎君) 二百三十八万ドル全体ではないと思います。その一部でございます。全体の話は漠然とでございますが、まだ全部入っていないようなことも言っておりました。詳しいことは聞いておりませんが。まだ未収金といいますか、まだ向こうからいただいていないものがあるようでございます。
○矢田部理君 そうしますと、在職中だけではなくて、現時点でどういう知識がおありになるかを中心に伺っていきたいと思いますが、二百二十八万ドルの事務所経費は、実際にどの程度入金になっているのでしょうか、残がどのくらいあるのでしょうか。
○証人(山村謙二郎君) 詳しいことは存じませんので、ちょっとこの回答を控えさせていただきたいと思います、非常に漠然とした話になりますから。いかがでしょうか。
○矢田部理君 結構です。
○証人(山村謙二郎君) 漠然とした話で、責任のある話じゃございませんので、よろしゅうございますか。——二、三十万ドルまだ入っていないように聞いております。二、三十万ドル、まだ未収金といいますか、まだいただいてないようなことを言っておりましたが、それが事実に該当するかどうか私は確認いたしておりません。責任のない報告でございます。
○矢田部理君 二、三十万ドルの未収金を除いて、すでに入った分はどのように処理されているのでしょうか。
○証人(山村謙二郎君) いわゆる米国日商にある程度の、約半分ですか、あるいは、その辺確かに私は聞いておりませんが、分けておるように聞いております。
○矢田部理君 その他は。
○証人(山村謙二郎君) その他は、正常な形で送金いたしておりますし、また、先ほどの、いま問題になっております、どこでございましたか、アンゴラでございましたか、アンゴラじゃなしにブリティッシュ・カレドニアンでございましたか、そのような形でいわゆる不実の記載をしまして送金いたしておるようでございます。
○矢田部理君 なぜわざわざ文書を偽造したり、場合によっては外為法違反を犯すようなやり方で送金をする、あるいは交互計算勘定にのせたというふうにお考えですか。
○証人(山村謙二郎君) その点につきましては、私からお答えできないと思います。非常に推察といいますか、範囲になりますので、御勘弁願いとうございます。当事者からお聞き願いたいと思います。
○矢田部理君 その後、社内から事情も場合によっては聞かれたかと思いますので、証人の経験、従来経理畑をずっと歩いてこられた経験を基礎にして、こんなことじゃなかったかという推察も含めてお話をいただければ、非常にわかりやすくなると思いますので、よろしくお願いします。
○証人(山村謙二郎君) そのような推察ないし想像で物を申しますと、やはりいろいろ第三者の名誉を傷つける、あるいはまたその他の問題も起こり得る可能性もございますんで、非常にむずかしい問題でございますんで御勘弁願いたいと思います。
○矢田部理君 正規の契約に基づいて、正規のお金として入ってくるものであるならば、もともと経理上の操作などは必要なかったわけです。あるいは偽造だ、外為違反だというようなこともしなくて済んだはずでありますが、何か隠したり、しかるべきからくりをしたいという意図が込められているように思われますが、いかがでしょうか。
○証人(山村謙二郎君) まあ一般論から言えば、そのとおりでございます。
○矢田部理君 それから、経理上の処理をするに当たっては、もともと代理店契約等で事務所経費幾らということが決まっていると思うんですね、その点はいかがでしょうか。
○証人(山村謙二郎君) 御指摘のとおりでございます。
○矢田部理君 そういう代理店契約で金額が決まっているにもかかわらず、RF4Eの事務所経費としてではなく、別の航空会社の手数料として入金をした、しかもそれが交互計算勘定にのる、当然のことながら大蔵省等の通達によって証憑書類をつけなきやならぬ。そうしますと、経理としてもこれはおかしい、つじつまが合わないと見るのが当然だと思いますが、いかがでしょうか。
○証人(山村謙二郎君) 御指摘でございますつじつまを合わしてきたわけでございます。
○矢田部理君 問題は、どう合わせたかでありますが、そうしますと、二百三十八万ドル、本来はダグラス社から偵察機の購入の事務所経費として入ったにもかかわらず、それを隠して別の偽造文書等でつじつまを合わせてきたというふうに伺ってよろしゅうございますか。
○証人(山村謙二郎君) 先生の御質問でまいりますと、この二百三十八万ドルというこの金額あるいはこの事務所経費としての名目における、このわれわれが手数料を受け取る権利があるということを財経といいますか、私を含めまして私の部下全員が知っておったという前提になるわけでございますが、実は、何も聞かされておりませんし、知りません。そういう前提でございます。ですから、ちょっとその辺御質問とずれがございまして、われわれなぜ知らぬ、チェックできなかったと、おかしいじゃないかとおっしゃいましても、そういう前提がわかっておりませんので、ちゃんとした書類をそろえてまいりますと、そのとおり、それ以上の職能ございませんから、手続を行うと、こういうわけでございます。
○矢田部理君 そうしますと、財経本部は全然掌握をしていなかったところに別名目の入金、先ほどの外国の航空会社間の売買手数料、あっせんをして手数料をとったとか等々のやつで幾らぐらいのものをどういう内容でつじつまを合わせてきたか、簡単に御指摘いただけませんか。
○証人(山村謙二郎君) 今回初めて知ったようなことで詳しいことは聞いておりませんが、ちゃんとした契約書があったわけでございます。要するに、大蔵省の後日のこの検査に備えますためにいろんな証憑書類が要るわけでございまして、そういった証憑書類が完備されていたと私は考えております。それ以上のことはわかりません。
○矢田部理君 四十五万ドルだけではなくて、この種つじつまを合わせるための総額、ほかにもお金はあったのでしょうか、あるいはほかの偽造なり操作をした文書もあったんでしょうか。
○証人(山村謙二郎君) その点については聞き及んでおりません。在任中は全然私はそういったことは知らなかったわけでございますが、いまお話し申し上げるのは最近知ったことを申し上げておるわけですが、そのほかにあったかどうかについては聞き及んでおりません。
○矢田部理君 海部証人は、二百三十八万ドルの事務所経費を受け取るに当たって膨大な経費がかかったという説明をし、かつ、その中身として為替リスク、自衛隊制服組の人たちに対する間接経費あるいは保険料など幾つかの具体的な指摘をしておるのですが、この種事務所経費は本当にかかっているんでしょうか。
○証人(山村謙二郎君) 詳しいことは存じておりませんが、いわゆる事務所を設置したのは事実でございます。セントルイスにそのために新しく事務所を設置したと、それ専門のですね。また駐在員も置きました。ですから、そういう意味の事務所の費用も毎年相当金額かかっていることは事実でございます。その他につきましては、私は承知いたしておりません。そういった説明も受けておりません。
○矢田部理君 本日の防衛庁の説明によりますと、為替リスクがあったことは事実だが、しかし、それは予算の範囲で防衛庁がカバーをしたと言っておるんですが、どう処理されたか知っているでしょうか。 それから保険料などにつきましては、一部の報道によりますと、アメリカ側と防衛庁で持ったんで日商は担当していないんだと、その点で海部証言は違うという趣旨の報道などもあるわけでありますが、いかがでしょうか。 重ねてもう一点だけつけ加えておきたいと思いますが、自衛隊の制服組の人たちに対する間接経費、まあ接待費ととれるわけでありますが、その種のものの支出を知っていたでしょうか、その点も含めてお答えをいただきたいと思います。
○証人(山村謙二郎君) いま御質問の点につきましては、私は、在任中、全然この報告を受けたり、連絡を受けたことはございません。したがってお答えするこの根拠がないいいますか、基礎がございませんので、私は記憶もないといいますか、知らないということになるかと思います。
○矢田部理君 事務所経費全体について、会社経理上は収入になっていないとすれば、どこかに隠したと思われるわけでありますが、それが何に使われたのか、どういう目的で隠されたのか、それについて社内等から最近報告を受けておりませんか。
○証人(山村謙二郎君) 収入がどういう——先生、もう一度、収入が初め……
○矢田部理君 いや、財経本部としてはそういう収入があったことは掌握していないと、しかし、現実には収入があったと、さまざまな名目で隠したように思われるわけですが、何のために隠し、具体的に何のために使われたのかということについても社内等から聞いておられませんか。
○証人(山村謙二郎君) 私の知っているのは、先ほどのお話の、いわゆるこの架空の航空会社の取引の名を利用して内地側の利益に上げたということでございます。これは明らかに内地側の利益に上がっております。四十五万ドルでございましたですか、これは上がっております。金が外へ流れたわけじゃございません。それを知っております。これも今回来て聞いたわけでございますが、その他の点については聞き及んでおりません。
○矢田部理君 RF4Eでもらったお金を何もほかの会社の関係でもらったようにする必要ばないんですね。だれが見てもおかしい処理でしょう。何のためにこんな操作、こんな処理をしたのかということについて在任中はわからなかったとしても、これはくどくなるかもしれませんが、本当に何か最近社内から話を聞いておりませんか。
○証人(山村謙二郎君) 具体的に聞いておりません。強いて言いますれば私の想像、推定になるわけでございます。これは非常に問題があると思いますんで、御勘弁願いたいと思うわけでございます。
○矢田部理君 税務上の処理は、このお金に関しては、どのようになされたでしょうか。
○証人(山村謙二郎君) 税務上は、まだこのダグラス関係について確かに問題が発生してなかったように思います。私の在任中でございます。
○矢田部理君 最近になって、修正申告とか、しかるべき税務上の処置をとられたかどうか御存じありませんか。
○証人(山村謙二郎君) 私の離任後でございますか、退任後でございますか。いまのところ、そういったことは聞き及んでおりません。
○矢田部理君 ボーイングの方に入りたいと思いますが、先ほどの証言で百五万ドル、日本円にして三億円強になろうかと思いますが、この百五万ドルのうち八十五万ドルを架空名義でアメリカに預金をしておった。この口座の開設はどなたがやられたんでしょうか。あるいは島田さんとか海部さんの指示なしに、少なくとも相談なしに、この種口座が開設できるものでしょうか。
○証人(山村謙二郎君) 亡くなった島田君のまた追い打ちといいますか、ことになって非常に心苦しくもございますが、島田、その当時の取締役、重役でございますが、現地の駐在員をうまく誘導しまして、そのような個人口座をつくらしたと、こういうことになっております。
○矢田部理君 海部さんはさらにその島田さんの上司であられるわけですが、海部さんがこれにどういうかかわりを持ったか、あるいは海部さんとのかかわりなしにこういうことがやれるかどうか、その辺はどうお考えになりますか。
○証人(山村謙二郎君) 私は、島田取締役、これについて相当長時間にわたっていろいろ質問をしたわけでございますが、海部専務は私の上席者でございます。また、取締役に対するそういった問題というのはやはり社長がとり行うべきでございますんで、社長に委細報告いたしまして、社長からそれぞれの役員に再び調べていただくようにお願いしたわけでございます。社長が海部さんに照会されたかどうか、質問されたかどうか聞き及んでおりません。
○矢田部理君 ここでもアンゴラ航空分三十万ドルが問題にされているようでありますが、これはボーイング社から受け取った百五万ドルの手数料と関係あるものですか、あるいはその一部ですか、その点はどうお考えになりますか。
○証人(山村謙二郎君) これは私が、どう言いますか、先ほど申し上げました百五万ドルのうち二十万ドルを正規に経理いたしまして、残り八十五万ドルを個人の、ニシヤマ言いましたか、何か個人の名義にしておったわけでございますが、私が発見しました時期には三十八万ドル残金が残っておったわけでございます。これを正常なもとのルートに戻せという私は指示をしたわけでございます。したがいまして再びこのアメリカ日商の預金の口座に入ったわけでございますが、そのうちの一部がいまの三十万ドルに該当するように現時点になってわかっております。この問題が発生しましてから、この三十万ドルは、私がこの正常な勘定に戻せという指示しましたうちの三十万ドルであるということは確認できておるようでございます。
○矢田部理君 そうしますと、質問が逆になりますが、この百五万ドルのお金も実は二十万ドルしか正規には入金をしておらず、隠されておったということになりますね。しかも、そのうち膨大な使途不明金がある。これは税務署から、中東関係やインドネシア関係で使ったと説明をしたけれども、最終的に否認をされて課税処分になっているようでありますが、使途についてもう少し詳しくお話をいただけませんでしょうか。
○証人(山村謙二郎君) 私が島田取締役から、質問をいたしました私の限界におけるこの答えが、いま先生のおっしゃったような内容でございます。ただし、先ほど申し上げましたように、どう言いますか、要領を得ないといいますか、十分なそういった裏づけ資料がありません。ですから、まあ税務署、国税局が御否認されたわけでございます。
○矢田部理君 領収証その他の裏づけ資料があれば問題ないわけでありますが、それすらもなかった。しかし、口頭ではこれだけのお金でありますから、いろいろな説明を、しかも具体的になさったと思うのですが、その中身をお聞かせいただけませんか。
○証人(山村謙二郎君) 相当言葉鋭く迫ったんでございますが、この職を辞すというような、いや最終的などう言いますか、まあ言たくないことでございますが、居直り的といいますか、そのようなことになりまして、それ以上の私としては追及はやはり、どう言いますか、人権問題もございます。また、私がそこまでいわゆる法律的な権利があるわけじゃございません。やはり社長にこれは付託すべきであるということにおきまして、そのような報告を社長にしたわけでございます。
○矢田部理君 ボーイングの関係にしましても、ダグラスの関係にしましても、そうしますと、本社の経理では掌握し切れなかった膨大なお金がほかに存在をした、あるいは収入が隠されておった。しかも今日段階でも、そのお金が何に使われたのかわからないというお話でありますが、売り込みの工作資金あるいは政界等に流れた可能性についてあなたはどう考えられますか。
○証人(山村謙二郎君) 具体的に私が関知したわけでございません。強いて言いますれば、これは推定ということになりますんで、そのような発言は非常にやはり重大な問題を包蔵いたしておりますんで、御勘弁願いたいと、こう思います。
○矢田部理君 あなたは、ある人に、海部さんというのはしきりにお金を海外に持っていくがレシートがないと、まあ言うならば困ったもんだというような向きを話をされた記憶はありませんか。
○証人(山村謙二郎君) 御指摘のような話はしたことはございません。何かの誤解かと思います。
○矢田部理君 航空機部の交際費というのは一定の枠があると思いますが、交際費を支出すれば、だれと会食をしたとか、どなたを接待したとかという領収証が、接待をした相手方も含めて、上がってくると思いますが、その際、政治家や防衛庁関係者の氏名を挙げた接待等はございましたでしょうか、それが一つ。 それからもう一点は、政治資金というのは年間どのぐらい支出をされているでしょうか。だれがどういう基準で決めるのでしょうか、これが二点目。 それから三点目でありますが、例の海部メモの一部に、経理部長あての支払いを求める趣旨の文書がつけられておりました。当時、あなたは大阪本社の経理部長、後の証人である井上さんは東京支社の経理部長ということになっておりますが、心当たりはございませんか。心当たりがないとすれば、海外でしかるべき資金操作を財経本部の知らないところでやることは可能なのかどうか、先ほどのお話を伺っていると、十分に可能だというふうに思われるわけでありますが、その三点についてお尋ねをして、私の質問を終わりたいと思います。
○証人(山村謙二郎君) 交際費の件でございますが、そのようなことは聞き及んでおりません。政治家あるいは防衛庁の官吏の方との接待、そういうような記載した内容説明とか伝票が回ってきたというようなことは聞いておりません。 それから第二の政治資金でございますか。実は、本委員会に私が召喚されるにつきまして、会社当局に説明資料をつくっていただくようにお願いしておりましたところが、十四日でございましたか、検察庁の強制捜査によりまして、資料全体が持って行かれたようでございます。ですが、聞いてまいりましたのは、昭和四十三年四月一日から五十三年三月末までのいわゆる政治献金といいますか、政党へのあるいは政治家個人さんに対する寄付でございます、これは確かに九億八千万とか言っておりました。その金額、それとそのうち国民協会が三億九千万、これは十年間でございます。 それから最後の海部メモに関することでございますが、先生のおっしゃるようなことは記憶にございません。
○矢田部理君 記憶にない。
○証人(山村謙二郎君) ありません。十四年になりますか、十五年になりますか、前になりますし、そういうようなことはなかったんじゃないかと、こういうように記憶いたします。私まだもっといまから比べてうんと若かったわけでございまして、会社のそういった中枢のことはわかっておりません。私の聞き及ぶ範囲ではそういうようなことはなかったというふうな感じをいたします。
○矢田部理君 それから海外でつくる可能性。
○証人(山村謙二郎君) その時分は、そういうことは聞いておりません。
○矢田部理君 そういうことは可能かどうか。
○証人(山村謙二郎君) そういうことはちょっと申し上げるわけにいかぬと思います。
○委員長(町村金五君) 久保君。
○久保亘君 時間が短いですから、端的にお尋ねいたしますが、山村証人が財務経理担当責任者であられたとき、営業の責任者としての海部八郎氏から航空機などの受注工作費の支払い請求を受けられたことがございますか。
○証人(山村謙二郎君) そのようなことは記憶にございません。
○久保亘君 それでは、いわゆる受注のために必要な経費というものを請求すること、営業が請求することはないのですか。
○証人(山村謙二郎君) 普通は、正常なものはございます。
○久保亘君 私が申し上げているのは、何も不正常なものと言っているんじゃないんです。たとえば中近東の受注工作費として必要でしたということを言われておりますから、そのような受注工作費の支払い請求というのはこれは当然出てくるわけでございましょう。
○証人(山村謙二郎君) ちょっとこの趣旨が違うかと思いますが、普通の工作資金というのはいろいろ要素はございます。
○久保亘君 余り気を回さずに答えなさい。
○証人(山村謙二郎君) いやいや、工作資金というような形のそういった前払いの費用というのはほとんどございません。
○久保亘君 それでは、使途不明金ということでかなり多額のものが今日検察庁の取り調べの中でも出てまいっておりますが、これらのものは工作資金として使われたと、こういうようなことを会社側が説明されているわけです。こういうものはあるわけでございましょう。それで、そういう受注のために必要な——それじゃ工作という言葉を使いますとあなたは非常にお気になさるようですから、経費と申しましょう。売り込みの経費の必要なものを営業が請求します際には、当然、その必要な経費の支払い相手というものは明らかになりますね、経理の方に。
○証人(山村謙二郎君) 工作資金という説明を会社がしたという御指摘でございましたら、特に今回のボーイング社の問題につきましては、国税庁から向こうからの御指名で、海部副社長並びに島田常務をお調べになったようでございます。また、もう一つのソウルの地下鉄、これも担当者から直接お調べ願いまして、そのようなことになっております。会社側としては工作資金について理解が、会社側といいますか、われわれ財務の担当者から言いますと、そのような本質的な理解がございません。
○久保亘君 それでは、先ほどの質問で、交互計算の勘定とか管理運用の起案といいますか、私よく専門的なことはわかりませんが、その種のものは営業の責任でなさって、そしてそれを経理本部では経理上の処理をなさるものだ、こういう御説明でございましたから、当然に三十万ドルをキヨシ・ニシヤマの預金口座から米国日商へ引き出して、それを本社と交互計算なさる場合に、その交互計算をやるいろいろな手だてのところまでは、これは営業で計画され、あなた方の方へその計画が経理上の決裁を求めるために回ってくる、こういうふうな仕組みになっておりますでしょうか。
○証人(山村謙二郎君) 交互計算の問題でございますが、この運用というのはもう規則で、為替管理法の規則で限られております。交互計算勘定に計上し得るアイテムといいますか、範囲というのは決まっておりまして、おのずからそこに法律の方が適用の費目を決めているわけでございます。 それからもう一つの、いまの続いての御質問の三十八万ドルと三十万ドル結びつくんじゃないかという御質問かと思いますが、これは先ほどちょっと申し上げましたように、とにかく一カ月間で大体六千億から七千億の資金が動いております。日常繁忙でございまして、一々そういう、どう言いますか、結びつきが、どう言いますか、仕事の上に生きてこない、そういうことを意識せずに事務的に仕事が流れている、こういうわけでございます。
○久保亘君 山村さんね、あなた、そう言われますと、営業の方では一切これは財経本部の方でやったんだと、私たちは知らぬと、財経本部の方では、それは私たちはどうもたくさんの資金を扱っているので、そういうことはわかりませんと言われると、日商岩井という会社は、だれがそういう海外の口座の開設をしたり閉鎖をしたり、海外の口座に入れてあるお金を動かしたりする、そういうことはだれがよく知っておるんですか。あなたに聞いてもわからない、海部さんに聞いてもわからない。日商岩井ではだれがわかるんでしょうか。
○証人(山村謙二郎君) 海外で預金を勝手につくったというわけでございますが、そういう個人の架空名義の預金ということは、これは絶対してはならぬことでございます。この規定以前の問題でございます。常識的に絶対そういうことはあり得ないという前提でございます。これはだれが許可するとか許可しないとかいう問題ではございません。 それと、為替、いまの交互計算の問題でございます。この点につきまして、内輪の恥さらしでございます、非常に恥ずかしいどろ仕合いのようでございますが、これは司直の手で理非曲直が明らかにされるであろうと私は思います。あえて言いわけは申し上げません。
○久保亘君 それでは、このキヨシ・ニシヤマの口座については会社としては責任はないと、これは特定のだれかがつくって、そしてそこへ会社が受領すべきお金を勝手にそこへ入れたと、そして適当な時期にそれをまただれかが指示して交互計算の資金とした、こういう奇妙な経理が日商岩井の中にはおありなんですか。
○証人(山村謙二郎君) 会社として社会あるいは一般の株主全体に非常に責任がございます。非常に不始末なわけでございます。会社は責任がないとは申しておりません。ただ、どういう形でどういうふうになったかという御質問がございましたんで、実は、この会社のトップといいますか、社長が知らぬ、あるいはわれわれ当事者が知らない形で行われたという説明をしたわけでございます。
○久保亘君 それでは、会社の幹部が知らないでそういうようなことが行われ、しかも会社の幹部が知らないところで私文書偽造が行われ、しかし、出し入れされたお金は会社のお金なんでしょう、この三十万ドルというのは日商岩井のお金なんでしょう。その日商岩井の知らないところに日商岩井のお金が預金されて、日商岩井が知らないときに引き出される、こういうことがあり得ることでしょうか。
○証人(山村謙二郎君) そういうことはあってはいけないことでございます。
○久保亘君 あってはいけないことがあったんですね。
○証人(山村謙二郎君) ありました。
○久保亘君 そういうあってはいけないことがあったということで、その責任は会社の幹部のどこにもない、こういうことはこれは常識としては非常にわかりがたいことであります。私は、その点について、営業にも責任はない、財務経理本部にも責任はないという言い方であなた方が終始されることは、はなはだこれはこの問題に対する日商岩井の責任をお感じになっておらない、こう思うんですが、先ほど、海部さんは錯乱されておった、その上ああいうお答えをされたんだろう、ということでありましたけれども、少なくともこの交互計算に当たっては、そういう預金の架空口座からの引き出し、そういったようなことについては全部営業本部もかかわっておる、かかわっておればこそ私文書偽造も営業の中で行われた、こういうことはそのとおりでございますね。
○委員長(町村金五君) 久保君、時間が参りました。
○証人(山村謙二郎君) 財経本部にも営業にも責任はないとは申しておりません。財経本部には責任はないように思うと、これは営業本部にあると、こういうわけでございます、営業にあると。
○委員長(町村金五君) 時間が参りましたので、簡単に願います。
○久保亘君 それでは最後に、F4ファントムについて、この事務所経費といいますか、手数料については、山村証人は御承知になっておりましたか。
○証人(山村謙二郎君) 在任中、何も聞いておりません、何も知りません。
○久保亘君 在任中ということは、おやめになってからはいろいろお聞きになったということですか。
○証人(山村謙二郎君) 詳しいことは聞いておりません。
○久保亘君 終わります。
○委員長(町村金五君) 以上で矢田部君及び久保君の発言は終了いたしました。 次に、黒柳明君。
○黒柳明君 公明党の黒柳明でございます。お疲れのところありがとうございます。 いまキヨシ・ニシヤマさんの口座の話が出ましたが、私、また引き続きさらに深めてお尋ねしたいと思うんですが、すでにこれについて山村さんが察知してから相当日にちはたつわけですね。そうすると、この開設した時期はいつだったのか。先ほど、裏から表になったのは三十八万と、こうおっしゃいました、四十七万云々と。だけど、開設したのはいつだったのか。それからもう一つ、これは明らかに、山村さん、単独でやったのか。アメリカ日商岩井では、まあ共犯者と言ったら失礼かもわかりませんが、だれかこれにタッチしたのか、その辺から聞きましょう。
○証人(山村謙二郎君) 私の知っている限りにおきましては、ボーイング社から入金したのは四十八年が第一回ではなかったかと思いますが、四十八年から五十年にかけまして入金している資金がそのようなニシヤマ・キヨシなる者の預金になっておりますので、ですから、四十八年からそのような預金口座があったのではないか、こういうふうに思います。
○黒柳明君 アメリカ日商にだれか絡んでいる人がいるか。
○証人(山村謙二郎君) いや、ウエストコーストの若い社員をだましたといいますか、うまく引っ張り込んだといいますか、そういう形でございます。
○黒柳明君 若い社員というのは、アメリカ日商の日本の若い社員を引っ張り込んでだましたと。
○証人(山村謙二郎君) そうでございます。
○黒柳明君 そうしまして、これ五十一年ですね、裏から表にしましたのは。四十五万のロンドン日商、MDCからいきました……
○証人(山村謙二郎君) いえ、ちょっと違います。
○黒柳明君 そうか、それは結構、結構。 それで、これは五十一年の時点において、本社としてわかっている。本社にまた還流されていますね、三十万が。それには全然抵抗なく会計処理したんでしょうか。
○証人(山村謙二郎君) 先ほども御質問が出ましたが、そのとき三十八万ドルの残金がございました。これを正常な勘定ルートに戻せということを指示しまして、その後、私は追跡をしていないのでございますが、たまたま今回問題が発端しまして、調べてみますと、その三十八万ドルの一部、三十万ドルが形を変えまして内地へ持ってきていると。あとの八万ドルはアメリカの法人の子会社の方に利益として渡している、こういうわけでございます。
○黒柳明君 先般、海部さんにもお聞きしたんですけれども、日商岩井の本社としまして海外に口座がありますか。
○証人(山村謙二郎君) ちょっと御質問の趣旨がわかりかねますが……。
○黒柳明君 要するに、海外、アメリカ日商じゃなくて、ロンドン日商じゃなくて、日商岩井の本社の。
○証人(山村謙二郎君) 日商岩井の本社名義の預金でございますか、多分そのようなことはないと思います。許されておりますが、ありません。本社名義の預金はありません。
○黒柳明君 日商岩井本社の海外口座はないと。そうすると、これは一つ出てきたということですね。それでこの海外口座の開設のときには知らなかった。山岡が若い者をだましてやった。ここの時点はもういいと思います、過去のことですから。そうすると、それがわかったときに、どういう手続が海外の口座について社内的にはなされなければならないのでしょうか、手続上の問題。
○証人(山村謙二郎君) 私は詳細知りませんし、報告を受けてなかったのですが、私の部下が指示しまして、もともとアメリカ日商の、アメリカ法人の勘定ないしは預金口座にあった金でございます、あるべき金でございます。アメリカ法人の勘定ないしは預金口座に戻したと聞いております。
○黒柳明君 そうじゃなくて、一般論でもいいですよ。日商が海外に口座をつくるときに、社内的に、それを設置するに当たって権限はだれにあるのか、職務権限は。あるいはどこかの会議の承認を得てこれをつくるのか、そういう社内の手続。必ずしもこれだけじゃなくして、海外に口座を設ける場合には、さらにいまのニシヤマ・キヨシの秘密口座については、発覚した、探知した時点でどういう社内手続をとったのでしょうか。
○証人(山村謙二郎君) 内地法人といいますか、われわれの日商岩井株式会社の、外地に預金を持つということは、いまでもそういった手続といいますか、規則といいますか、そういう制度が存続すると思いますが、為替管理法のいわゆる外貨保有制度というのがございまして、保有外貨制度というのがございまして、その許可の範囲でそのような預金が持てるわけで、それ以外はいわゆる法規違反、法律違反になるわけでございます。したがいまして、そのような預金を持つというような意図は、会社として正常にはあり得ない、こういうわけでございます。
○黒柳明君 そうじゃなくて、要するに銀行の取引口座の設置につきまして——これ、委員長、ちょっと証人に見ていただいていいですか。
○委員長(町村金五君) はい。
○黒柳明君 それは日商岩井の就業規則、社内規則。間違いありませんですね。
○証人(山村謙二郎君) はい、間違いございません。
○黒柳明君 そこの経営会議、社長、副社長、専務、常務、月に木曜日に二回やるべしと。その付議事項。付議事項のことについての七十四項、銀行取引については全部経営会議を通せと書いてある。
○証人(山村謙二郎君) いま先生御質問の、この七十四項の銀行取引について、経営会議に付議せよとかあるのですが、これは全社的統一ということでございますですね。たとえば金融機関系列というのがございます。ですから全社的に、たとえばわれわれが、名前を出してまずいかもわかりませんが、たとえば一応三和銀行さん系列とか、あるいは第一勧銀さん系列とかいうことになっております。そのほか全国的に東京銀行さん、あるいは太陽神戸銀行とか、いろいろ統一的にコントロールしている、こういう政策的な意味でございます。普通の銀行取引を開設するかしないかという問題じゃございませんので、それは。
○黒柳明君 事務所経費という名目の、まあ内容は事務所経費じゃないみたいなんですけれども、それは経理本部としては幾らと見ていますか。内容、二、三十万まだ未収入があると言ったですね。それからこの使途。というのはもう相当たっているわけですから、それについて、いつごろそれじゃ明細をつかむことができるのですか。
○証人(山村謙二郎君) 私は、ちょっと詳細なデータなり知識がないのでございますが、確かにこのセントルイスの店というのは、その目的そのものでつくったのじゃないかと思います。ですから、一カ月たとえば三千ドルないし四千ドルかかりますと、年間で五万ドルかかる。五年たてば二十五万ドル、十年たてば五十万ドル——まあたとえでございます。駐在員が三名もおりますと、もっとかかると思います。三万ドルもあるいは四万ドルぐらいかかるかわかりません。現地のクラークなりタイピストを雇う必要もございますんで、そのようにしてどの程度かかるか、それがどのぐらいたったかということについて私は詳細承知しておりません。かかることはかかるわけでございます。
○黒柳明君 ですから、事件が発覚して、当然調べなきゃならない最大の疑惑の分野と私たちは思っているんです。それについてやっぱり責任は免れない、さっきおっしゃったように。ですから、それを調べなきゃならない、それについて結論を出さなきゃならないんじゃないでしょうか。結論が出なきゃ、いつまでも疑惑だ疑惑だと、こうなっちゃうんです。若干、海部さんと山村さんの発言の相違もあったように見えるんで、ですから、あくまでもどういうふうに使ったのか、これについての試算を出して初めて、そして残が二十万か三十万と、ああこれはもうそういうふうにかかったんじゃなかろうか、こういうふうになるんじゃないでしょうか。
○証人(山村謙二郎君) 先生御指摘のとおりでございます。しかしながら、私は、昨年六月に退任いたしまして、大阪に引き揚げまして、実は体の調子もちょっと悪うございまして、まあ隠居のようなものでございます、現職じゃございません。先生のおっしゃるとおり、この会社が当局としてやるべきだと、こう考えます。
○黒柳明君 先ほど四千人からのセールスがいて、三万からの非常にいろんな決済事項が経理にある、膨大だから、必ずしも全部目が通らない可能性がある、その中の交互計算以前の問題で出てきたんだと。まあこれはそういう可能性はあると思いますよ。それについてやっぱり反省をしていると。そうしますと、四十年からの経理本部長のとき、四十九年からさらに経理本部長の上司であるという経理総務の重役、その経理本部長あるいは経理総務の担当重役がわからないで、政治家に流れるような金も、可能性——まあSECの英語だとポシビリティーですな、それはどうしても否定できないんでしょうね。あっても不思議はないんでしょうね、どうでしょう。
○証人(山村謙二郎君) ちょっと御質問の趣旨がわかりませんが、この私のそういった推定なり想像ということじゃないかと思うんでございますが……
○黒柳明君 膨大な経理だから、政治家に流れる可能性というものに一々目を通せないと、三十万も通せなかった一つだ、そうするとそれもまた目が光らない。そこを……
○証人(山村謙二郎君) 絶対間違いないということでございますか、先生は。そういうことはやっぱり私は言えません、絶対間違いないということは言えない。
○黒柳明君 海部さんよりちょっとやっぱり御正直——済みません、失礼な言葉でございます。どうぞお座りくださいませ。 それで、海部さんは、このところをこう言ったんです、私は政治家に金が流れるのなんか一切関知しない、こうおっしゃったんですね。それから今度は、植田社長は、いわゆる政治家に政治献金するときには社長の秘書室が企画を立てて社長の決裁でやる、こうおっしゃったんですね。それで経理本部長はどうでしょうか、全くわからない、全くつかめない、これはいずれもなくて、まあドロップする可能性——その中の、くどいようですけど、三十万ドルも四十五万ドルも、天下の大日商の経理を見ててもわからないわけですから、そういう可能性があったわけです。そうなりますと、いわゆる海部さんは、政治家には一切金は流してない、植田さんは、社長さんは、その場合には秘書室が企画をつくって私が決裁しますと。経理本部長は、その間に、どういう操作、役目をしていますか。
○証人(山村謙二郎君) 政治家の先生方に……
○黒柳明君 まあ流れたとすればですね。
○証人(山村謙二郎君) あ、流れた方でございますか。正常なもう……
○黒柳明君 すれば、すれば。
○証人(山村謙二郎君) 流れた方は、全然われわれ知っておりません。知りません、これは、流れたということは。普通の政治……
○黒柳明君 いやいや流れたと断定していません、私は。
○証人(山村謙二郎君) いや、正常な献金じゃないんでありますか。正常な、会社の正常な手続を経て出す献金でございますと…
○黒柳明君 それでいいです。
○証人(山村謙二郎君) 社長が大体最終的にまとめまして、これは毎年周期的に決まっております。政治資金規正法以来、非常に少額になっておりますが、大体ごあいさつの形で出ております。これは社長が決裁いたしまして、リストをつくりまして、社長がそれにサインいたしましたものを秘書室長が集めまして、われわれの方に、これだけ決まったから払うようにと、こういう連絡があるわけでございます。
○黒柳明君 そのときに、やっぱり経理の方は事務的なものですから、こういうものを出せと、そうすると、やっぱりその主体になるのは秘書室の企画がすべてつくるんじゃなくて、それで営業ですね、いろんなものがあるとすれば、政治家との接点にある営業がやっぱり当然これに参画して、それで社長に具申して、社長が決裁する、こういうシステムでよろしいでしょうか。
○証人(山村謙二郎君) 営業が必要に応じて社長に具申する、こういうかっこうで社長がまとめるわけでございます。
○黒柳明君 そうすると、経理本部長は、その具申ということはありませんね。企画本部長はどうでしょうか。そこらあたり、本部長会議ではやっぱり航空本部長、営業本部長、ここらあたりが中心になって具申するんじゃないでしょうか。
○証人(山村謙二郎君) 私にこの意見を求められることはめったになかったと、こう思っております。
○黒柳明君 海部さんにはどうでしょうか。
○証人(山村謙二郎君) 機械部の方から相当やはり具申といいますか、そういった要請といいますか、社長に対する要請があったはずでございます。
○黒柳明君 機械部、船舶、それから航空と含めて、あるいは事によるとマンションもと、そういう可能性はよろしいですか。
○証人(山村謙二郎君) いま先生のおっしゃったアイテム全体をわれわれの方じゃ機械部と称しております。
○黒柳明君 はい、わかりました。 百五万ドル、ボーイングから日航に行った、このうち五十五万ドルは使途不明ですね。経理で出したのが税務署から否認されたわけでしょう。どういう使途として税務署に出した、それがどう——それが否定さたんですか、五十五万ドルの使途明細
○証人(山村謙二郎君) ちょっとこう何でございますが、先ほども御説明申し上げたのとラップするんですが、五十五万ドルじゃなしに、四十八万ドル、八万でございます。四十八万ドルでございますが、これはいわゆるIRSの調査依頼といいますか、データが来まして、国税局の方が、先ほど申し上げましたが、五十二年の八月ぐらいか……
○黒柳明君 使途内容だけで結構ですけれども、明細。
○証人(山村謙二郎君) 明細は先ほど申し上げたとおりでございます。ですから、八万ドルは…
○黒柳明君 いや、そのほかの明細。
○証人(山村謙二郎君) どれでございますか。
○黒柳明君 否認されたわけでしょう。
○証人(山村謙二郎君) それが否認されたわけなんでございます、それがまるまる。
○黒柳明君 その使途、八万ドルが寄付だと……
○証人(山村謙二郎君) ええ、寄付で。あとの……
○黒柳明君 だから、ほかの明細は何ですか。
○証人(山村謙二郎君) あとの四十万ドル、これがいまの中近東、インドネシア関係の工作費ということで、国税局は御否認になったわけでございます。
○黒柳明君 四十五万ドル、ロンドン日商に行きましたね、これはMDCから直接ですか。それとも本社に入ってロンドンに行って、また本社に来たと、こういうケースでしょうか。
○証人(山村謙二郎君) アメリカの法人からロンドンへ行っております。日本へは一度も入っておりません。一たんアメリカからロンドンへ行きまして、ロンドンから日本へ入ってきた、いわゆる交互計算勘定を通じて送金があったわけでございます。
○黒柳明君 そうしますと、ダグラスは事務所経費——一応、事務所経費であったんですよね。海部さんから、山村さんから内容が相当判明してきたんです。事務所経費という名目でダグラスからじかにロンドン日商へ行ったわけですね、この四十五万。違うんですか。
○証人(山村謙二郎君) ダグラス社はこのような事情は知りませんから、そういうことはいたしません。私の方の、アメリカの、ニューヨークの法人に一たん入ったわけでございます。
○黒柳明君 そうしますと、先ほどの五十一年に三十八万ドルの裏が表になった、そのこと。もしこれ、まあ四十五万も三十万も含めてでいいでしょう、これがどういう端緒で発覚したかわかりませんけれども、もしこれがこのままいまの事件までわからなければ、これは完全に——どうなんでしょう、山岡はこれを業務上横領、あるいは会社の方もこれを、要するに本社に還流してても全く本社経理の中じゃキャッチすることができなかった。そうなりますと、外為法違反じゃなくて、これは業務上横領とか、あるいはもっと言いますと、そこで航空機の隠し金をつくろう——わからなければですよ。こういう可能性がいままでも続き、あるいはこれからも続く可能性があったものじゃないですか。
○証人(山村謙二郎君) いまの先生の御質問、ちょっとまあどう言いますか、失礼な言い方でございますが、誤解がおありになるように思います。と申しますのは、この三十万ドルも日本の東京の航空機部の収入になっております。山岡が横領したとかいう、こういう問題じゃございません。
○黒柳明君 だから、そのとおりぼくは言っているんです。
○証人(山村謙二郎君) それと、もう一つの四十五万ドル……
○黒柳明君 わからなければ、ということです。五十一年の時点で裏から表に、それがわからなければ、そのままずうっと続いて、裏金ないしは……
○証人(山村謙二郎君) いや、これは島田でございます。山岡じゃございませんです。
○黒柳明君 だから、横領という事犯に延長したんじゃないんですか。
○証人(山村謙二郎君) 島田がやりましたんでございます。山岡がどこまでかかわっておったかは私は存じておりません。そういう可能性もございます。
○黒柳明君 そうなると、またこれは日商ぐるみの、私は、島田さん、山岡——二名逮捕された者、これに何かいままで一連の、失礼ですが、罪をかぶせるという姿勢がある。そうすると、島田がやったんだ、山岡がこれにどう関与したかわからないんだ。全く山村さんは四十年から四十九年ずうっと一貫して経理の責任者でありながら、これまたそういうものを山岡に、島田さんにかぶせる、こういう可能性、こういうことになるんである。要するに、日商ぐるみで、私は、島田個人、山岡個人じゃなくして、その上には海部さんがいたわけですから、その海部さんは手続的に航空機、営業の問題、それを紙一枚で山村さんの方に経理の操作をさせた可能性があるんじゃなかろうかと、こう思うんですが。 それじゃちょっと観点を変えますけれども、例の海部メモにこうありますね、あのメモが、日商の社内のメモですね、こういう手続で経理にこれが行って、百万と二百万ということですよ、社内メモ。こういう手続で経理に行った場合、さらにこれ伝票を起こしたり何かしてこれが支払われるという可能性はいままであったですか。そういうことはあり得ますか。これですね、こういうメモで。
○証人(山村謙二郎君) いまの一連の御質問の初めの段階でございますが、何か私が故意に、島田が亡くなったことをいいことにして、何もかも島田君におっかぶせているような意味の御発言があったようでございますが、これはそんなようなことは絶対ございません。むしろ非常にそういう話をすることは心苦しい、また非常に恥ずかしい、また非常にこう亡くなった人に対して申しわけないという気持ちがいっぱいでございます。ただし、事実に基づいて、皆さんが事実を申し述べよとおっしゃいますのですから、私は事実を申し述べておるわけでございます。ひとつ誤解のないようにお願いします。 それと、例のこの問題の海部メモでございます。この四十年、四十一年ごろは、あるいは四十二年ごろは私は大阪に本拠を置きまして、ときどき東京へ出てくる、こういう形でございます。したがって、その時点でその種に類した金が出ているかどうか、こういう御質問でございますが、ちょっと私はそういうような、どう言いますか、聞いたような覚えはございません。多分ないというふうに思います。
○黒柳明君 いやいや、事実関係じゃなくして、要するに、こういうメモが何らかの形で伝票に記載されて経理に渡るという可能性は否定できないんじゃないですか。これじゃどうしようもないですな、これじゃ。これじゃどうしようもないですよ。
○証人(山村謙二郎君) そのような、当時、海部メモでございますので海部さんがお書きになって、当時もう役員になっておられ——いや、役員になっておられました。ですが、平役員のそういったメモで簡単に金が出るとは思いません。これは一般的ないままでの私の長い経験でございます。海部さんのそういったメモだけで金が出るというようなシステムないしそういった習慣はなかったように思います。
○黒柳明君 そりゃないですよ。こんなもので金出したら、一千万も二百万もね。これが経理操作され、あるいは伝票に書かれ請求になって来た場合に、要するに、こちら側が航空機部でも営業部でも、まあ悪い言葉ですけれども、インチキやったら、そちらじゃもうどうしようもないんじゃないですかという巷間うわさも立っているわけです。だから、こんなものが支払いの根拠になるわけないけれども、これが何らか中間的な操作を踏まえて、そして支払いの原因をつくる可能性があるでしょうと、こういうわけです。
○証人(山村謙二郎君) どうもそういう仮定の問題でございますので、ちょっと御回答を御勘弁願いたいと思います。
○黒柳明君 あの大韓航空の三百六十万ドルも日商をスルーしたわけですが、これは仮領収、義理か何かで書かされたというんでしょう。これは経営会議、重役会議に諮られたんですか。
○委員長(町村金五君) 時間が参りました。
○証人(山村謙二郎君) そういうようなものが諮られた場合に許可するはずがございません。そういう経営会議とか役員会に諮るということはあり得ないことです。
○黒柳明君 あり得ない。委員長、済みません。 そうすると、これはだれが職務権限を持っているんですか、三百六十万ドルという。
○証人(山村謙二郎君) そういうふうな権限はございません、だれにもございません。それはもう権限以前の問題でございます。
○黒柳明君 権限以前の問題……。
○証人(山村謙二郎君) そんな一つ一つ……
○黒柳明君 だれがこれはあれして書いたんですか。
○証人(山村謙二郎君) 島田でございます。
○黒柳明君 これも島田さんですか。
○証人(山村謙二郎君) はい、間違いございません。そういった事実がございます。
○黒柳明君 そうですが、結構です。済みません。
○委員長(町村金五君) 以上で黒柳君の発言は終了いたしました。 次に、橋本敦君。
○橋本敦君 いま先ほど山村さんは、日商岩井が四十三年四月から五十三年三月まで十年間にあなたのおっしゃる、正当だということですが、政治家への政治献金合計は九億八千万に達するというお話がございました。ところが、自治省に届け出られている届けを見ますと、同じ年度間に合計一億一千四百六十一万円、これは政治家から、日商岩井から受け取った寄付名義で、届けている金額です。だから、自治省へ届けられているのは九億幾らのうちわずかに一億余りと、こういう実態なんですが、日商としてはどういう名目で、どういう政治家へお渡しになったという、そういう一覧表が先ほどのお話ですと合計九億ということでつくられている、こういうお話でございますか。
○証人(山村謙二郎君) 御指摘のとおり、この十年間の政治献金の分析をいたしましてリストをつくっておったようでございます。そのうち、先ほど申されました一億何ぼというのはおかしゅうございますが、国民協会だけで三億九千万あると言っておりました。そういうことでございます。
○橋本敦君 はい、わかりました。国民協会三億幾らという話はわかりましたが、あなたの職務柄の権限でいきますと、いわゆる政治家への政治献金という関係は、社長決裁を受けた後、あなたの所管に属することですか。
○証人(山村謙二郎君) 私の所管には属しません。
○橋本敦君 そうですが。
○証人(山村謙二郎君) ただし、国税局その他から質問がございますと、国税局の方は私の所管でございますんでお答えする義務がございます。そういう意味でございます。
○橋本敦君 個別権限基準表というのが社内にございますね。ちょっとごらんいただきたい。間違いないと思いますが、これは間違いございませんか。
○証人(山村謙二郎君) はい、間違いございません。
○橋本敦君 間違いありませんね。これによりますと、総務関係の仕事として外部団体との関係、寄付ということが明確に書いてありますね。あなたの所管じゃありませんか、総務関係は。
○証人(山村謙二郎君) 一般的な寄付は総務関係のなにでございます。ずいぶん福祉関係に寄付いたしております。
○橋本敦君 政治関係は違う。
○証人(山村謙二郎君) 違います。
○橋本敦君 わかりました。 そうすると、検察庁に押収されたその中には、どの政治家に幾らという政治家名を記した明細、それが検察庁に持っていかれたと、こういうことですね。
○証人(山村謙二郎君) 先生方個人というのはなかなかこう少のうございまして、それぞれ支援団体とい形が多うございます。支援団体別にこの分析したような……
○橋本敦君 政治家の支援団体、後援会ですね。
○証人(山村謙二郎君) ええ、だろうと思います。私はまだ現実に見ているわけじゃございませんが、見る前になくなりましたんで。
○橋本敦君 わかりました。 ところで、話は先ほどの問題に戻りますが、あなたはアメリカに五十一年お回りになったときに、どうやら島田さんのところへ金の大きな出入りがあるらしいという話をお聞きになった。これは社内から聞かれたんですか。
○証人(山村謙二郎君) アメリカ法人のこの経理の元締めといいますか、担当をいたしております者がニューヨークにおりまして、この男が一緒に私と同行してくれまして……
○橋本敦君 簡単でいい、その話は。
○証人(山村謙二郎君) サンフランシスコで聞いたわけでございます。
○橋本敦君 それから調査をなさったそうですが、それは調査は当然でしょう。 そこで、私が一つお聞きしたいのは、この百五万ドルというのはどういう性質の金だと、調べておわかりになりましたか。
○証人(山村謙二郎君) それは直ちにボーイング社から入った金だということがわかりました。
○橋本敦君 そのとおりですね。この名義はボーイング社からボーイング747の販売に関する追加手数料と、こうなっております。追加手数料ですから、基本契約に基づく基本的な手数料が入っておって、いわゆるボーナスのコミッションということになると思いますが、間違いありませんか。
○証人(山村謙二郎君) 多分間違いないと思います。
○橋本敦君 こういう場合、ボーナスとの基本的なアグリーメントで幾らのコミッションがファンダメンタルに入るか、これは契約書そのものをあなたもごらんになって知る機会があるのではありませんか。
○証人(山村謙二郎君) 私は知る機会が非常に少ないと思います。先ほどちょっと申し上げましたが、そのような営業活動を把握する部門というのは、別に普通業務部門と言っております、われわれの方では企画部門というのがございます、そこへ当然報告がなされるはずでございます。しておったかどうかは知りません。
○橋本敦君 あなたは知らない。
○証人(山村謙二郎君) はい。
○橋本敦君 先ほどのあなたの会社の個別権限基準表をもう一度見ていただきたいのですが、これによりますと、基本契約として年間取引額が十億円を超えるものについては営業本部長が起案をし調整をし、そして審議は管理本部長と財経本部長が加わる、そしてその後に決裁が行われる。こういうように個別権限表ではなっておりますから、当然あなたもこのような大きな契約については審議の段階で加わられたのではないかと私は思うので聞いているんですが、いかがですか。 〔資料を示す〕
○証人(山村謙二郎君) わかりました。 お答えします。原則論としてはそういうことになっております。ただし、そのような起案をしない、起案を怠けると言ったらおかしいですが、故意にそういったことが行われない場合はわれわれの方には回ってこない、こういうわけです。
○橋本敦君 わかりました。 そういたしますと、この百五万ドルについては、あなたとしては御存じなかったわけですから、社内個別権限基準表に基づく正当な起案なしにアメリカで受領されていたという疑いが一つです。 もう一つお聞きしますが、二百三十八万ドルの事務所経費ですね、この事務所経費についてもあなたは御存じなかったわけですね。だから、これについても個別権限表に基づく基本契約その他で審議にかかっておれば、あなたも知る機会があった可能性がある。ところが、これもあなたは御存じなかった。こうして航空機部、海部あるいは島田氏のおやりになる仕事は社内の個別権限表なりそういった取り決めを正当に踏まないでやられた可能性があると私は見ているんですが、そういうことはお感じになりませんか。知らなかったのですか。
○証人(山村謙二郎君) いま御指摘のこの百五万ドルでございますので、その当時の邦価に換算しますと何ぼになる……
○橋本敦君 基本契約です。
○証人(山村謙二郎君) ええ基本契約、ですから二億六千万ということになりますか。
○橋本敦君 これだけじゃない、基本契約もいろいろあって……
○証人(山村謙二郎君) 非常に膨大なものでございますね。そのような、どう言いますか、稟伺といいますか、稟議は見ておりません。
○橋本敦君 可能性はないですか。
○証人(山村謙二郎君) どういう意味なんですか。
○橋本敦君 基本的に手続を踏んでいない可能性はあるんじゃないですか、こういうことです。
○証人(山村謙二郎君) まあそういうことかもわかりません。
○橋本敦君 ありますね。 もう一点お伺いしますが、ボーイングから747、これは海外航路用としてLR、これが二十一機入っておりますが、これについても一機十五万ドルあたりで追加手数料報酬が入っていると私は聞いておるんですが、御存じでしょうか。
○証人(山村謙二郎君) それはいつごろのことか私専門的に何も知りませんが、そのような話はわれわれの耳に入っておりません。そういった事実も確認いたしておりません。
○橋本敦君 御存じなければ仕方がありませんが、私は確かな筋からそういう話を聞いておるものですから。 それで次に、この事務所経費の二百三十八万ドルですが、これはまるまる意図的に会社に対して隠したのではないでしょうか、その受領自体を。検察官の被疑事実によってもこの点ははっきりと、この事務所経費はどう言われているかといいますと、事務所経費を受領したことを隠匿しと、検察官はこの間の強制捜査に関する被疑事実ではっきり書かれておるんです。だから、ことさらにこれは隠匿されたと見ていいんじゃないですか。あなたも御存じなかった。
○証人(山村謙二郎君) 在任中そういった事実を知ったわけじゃございませんが、いまの先生の御質問にお答えいたします。 そういった金が隠れたというよりも、その入金した事実を隠したと、こういう解釈をいたしております。
○橋本敦君 だから、したがって会社の個別権限規定に定める手続も故意に踏まず、いまあなたがおっしゃったように隠して金が動いたという、これがまさに私は裏金つくりの一つの経過だと見るんですが、この間伊藤刑事局長は、裏金はアメリカにも欧州にも日本にもいろいろな形で存在すると、こういうことをはっきり国会で答弁されたのです。あなたは財経本部長として、在任中、こういった裏金がカリフォルニアのファースト・バンクだけじゃありません、欧州にも日本にも存在する、こういうことについて正確に知っておられますか。
○証人(山村謙二郎君) 刑事局長さんがそのような御発言になったかどうか私はちょっと知らないわけでございますが、このヨーロッパにもありあるいは日本にもあるというようなことは私は知りません。そのような事実はないと思います。アメリカのボーイング社の問題だけでございます、私の知っているのは。
○橋本敦君 そういたしますと、財経本部長の最高責任者であるあなたもわからない形であるからこそ、私はまさに裏金というように見ていいという感じを持つのですよ。たとえば、先ほどの話にも出ましたが、この二百三十八万ドルの事務所経費の半分がアメリカへも送金されたと、こうありますが、アメリカでどういう目的と使途に使われたか、あなたはおわかりですか。
○証人(山村謙二郎君) 先ほど来何度も申し上げておりますように、在任中もまた現在もわかっておりません。
○橋本敦君 つまり、これは半額が財経本部長でも在任中も使途不明であったと、こういうことでありました。 それから、さらに先ほどお話があった百五万ドルのうち八十五万ドルが個人名義でカリフォルニア・ファースト・バンクに預金されていたということですが、この名義が言われているキヨシ・ニシヤマという名義ですか。
○証人(山村謙二郎君) 御指摘のとおりでございます。
○橋本敦君 そのニシヤマさんは従業員ですか。
○証人(山村謙二郎君) 実在しておりません。
○橋本敦君 だから、先ほど従業員を使ってとおっしゃったのは架空名義をつくったと、こういうことですね。
○証人(山村謙二郎君) そういった架空名義をつくるのに従業員を使ったと、こういう意味でございます。
○橋本敦君 したがって、このニューヨークへ送られた二百二十八万ドルの事務所経費の半額が何に使われたかもわかりませんから、これがまたどういう名義でどういうことで預金されているか、これも詳細はあなたはわからないわけですね。
○証人(山村謙二郎君) 御指摘のとおりわかっておりません。
○橋本敦君 こうして実に疑惑に満ちた金の動きというのがあるわけです。 そこではっきり伺いますが、こういう莫大な二百三十八万ドルの半分をアメリカへ送って、その先がわからないとか、八十五万ドルを架空名義でファースト・バンクに置いておくとか、こういったことについては、これはまさに財経本部を通さないで航空機部が航空機部の内部で話し合ってやっているというように、私は会社の機構上理解されざるを得ない。正当に話し合えば、さっき職務権限規定でお見せしたように、あなたのお耳にも入らないわけはない部分があるから、これは私は島田さんだけでできることではない。島田さんはその上司である海部さんと相談の上おやりになったと見るのが、これが常識じゃないかと私は思いますが、あなたのお考えはいかがですか。
○委員長(町村金五君) 橋本君、時間が参りました。
○証人(山村謙二郎君) 非常にむずかしい御質問でございます。ちょっとなんでございます、私の想像とか推定というのは御勘弁願いたい、こう思います。
○橋本敦君 一般的にそう考えられませんかと言うのです。
○証人(山村謙二郎君) 一般的な問題としても非常にこう微妙な問題でございます。
○橋本敦君 最後に一問。 微妙だという御趣旨は、私なりに島田だけでできないという可能性があるというように受け取ります。 最後に一問お聞きいたしますが、今度の検察の事件が起こった昭和五十一年暮れから五十二年、このころ海部さんはあなたの社内の第三次FX、F15売り込みのスタッフの最高責任者としてがんばっておられたということ、そして五十一年暮れに防衛庁が内定し、これが国防会議で決まらなかった、こういうことで非常に海部さんは心労し、かつ努力をなさっていたということ、第三に、御存じのハリー・カーンという人物が相手方で動いていたということ、これは社内全部でわかっていたと思うんですが、いかがですか。
○証人(山村謙二郎君) 最後のハリー・カーンという人物なんでございますが、今回の事件始まって以来実は承知いたしました。
○橋本敦君 あなたは知らなかった。
○証人(山村謙二郎君) はい。
○橋本敦君 五十一年暮れの海部さんの行動。
○証人(山村謙二郎君) 私は海部副社長について回っているわけじゃございませんので、ちょっと頭にございませんが。
○橋本敦君 記憶にない。
○証人(山村謙二郎君) はい。
○橋本敦君 終わります。
○委員長(町村金五君) 以上で橋本君の発言は終了いたしました。 次に、三治重信君。
○三治重信君 民社党の三治でございます。 どうも非常に同じような質問になって恐縮かと思いますけれども、三千億から五千億も毎月やっているので、こういう事務的な経費のものはよく知らぬというのが御答弁のようですが、それでよろしゅうございますか。 〔委員長退席、理事岩動道行君着席〕
○証人(山村謙二郎君) 私の申し上げたとおりでございます。
○三治重信君 そうすると、日商岩井の経理の方では、こういう事務的な経費あるいは販売契約書があって、それに対してごくわずかしか販売手数料やコミッションが入ってこないときに、そういうものをチェックするのは課長段階ですか、部長段階でしかこういうことのチェックはやらぬわけですか。
○証人(山村謙二郎君) 御質問によりますと、この経理がそういう営業の行動を全部チェックしなければいかぬというような御前提におられるように思うんでございますが、経理というのはそういう任務じゃございませんので、別途監査室もございますし、先ほど申し上げております企画というのもございます、また業務というのもございます、監査役もおりますので、経理がそうであるということでもございません。
○三治重信君 しかし、先ほども話があったように、二十日の全日空ルートの八十九回公判で若狭被告は、四十六、七年ごろ日商岩井からボーイングの飛行機を買ったために裏金としてその両年で九千万円を受け取ったと、これも全然経理は通していない、こういうお話なんですね。このロッキード事件で、そういうことは会社の中で十分調査されていたはずなんですね。その後もちゃんとこういうふうな裏金というものはボーイングやダグラスやなんかからあろうかと思うことは、経営の中で監査なり経理の方は当然そこに注意をすべきはずではないですか。
○証人(山村謙二郎君) 御指摘のとおりでございますが、経理が主導的に監査するとか調査するということはできないといいますか、そういう職能になっておりませんので、当然先生のおっしゃるとおりでございますが、なぜやらなかったかとおっしゃいますと、ちょっとその辺異論がございます。非常にむずかしゅうございます。
○三治重信君 そういうふうに、おれはえらかったからそういう細かい金の出入りはわからない、知らない、こういうふうに言われれば、きょうの答弁はそれでいいかもわかりませんけれども、しかしきょう証人としてお見えいただくように国会の方から連絡したからには、それなりにいろいろ頭の中を整理されてきたと思うのですけれども、それで一番大きなのが二百三十八万ドル、これは一番最近の事例なんですね。これについての検察当局の調査の報告によれば、半分は米国に一緒に送ったと、こういうふうになっておるんですが、この送った理由はお聞きになっておりませんか。
○証人(山村謙二郎君) お答えします。 私は在任中に知ったわけじゃございませんが、また最近も詳しい話は聞いておりませんが、先生の御質問にお答えできる中には私の想像が入っております。ひとつそういう点でお聞き取り願います。 半分送ったかどうかということは実は知りません。送ったということじゃなしに、逆にアメリカで入るわけでございます。アメリカで入りまして向こうにやるべきものを残しました残りをこちらに送らすと、こういうことになっております。 それから事務所の経費というのはアメリカ側で送っております。ですからアメリカで残したものはやっぱりアメリカのこの経費として出ているものがございます。そういう意味でございます。
○三治重信君 そうしますと、それはおやめになってからそういうことを最近お聞きになったんですか。在職中にはこのことについては全然聞いておらなかったということですか。
○証人(山村謙二郎君) 在職中には、ただいま申し上げたとおり、全然聞いておりません。ついこの十五日にこちらへ参りましていろいろ聞いたわけでございます。
○三治重信君 そこでお尋ねしますが、確かにそういうことは、えらい副社長さんやあるいは専務さんのところまで行かぬかもしれないけれども、しかしこれを航空機部なり営業だけで完全に隠してそういうことがやれるような体制におたくの方の会社はなっているのですか。大体こういうのは下の方というのですか、営業と経理というようなのは、下の方の課長以下とかお互いに少しは通ずるところがなければ、これはもう四十六、七年から航空機の売り込みについてはやっているわけですから、なかなかそういうことについては下の方は知っていなければおかしいと思うんですが、そういうことはどうですか。
○証人(山村謙二郎君) ちょっと御質問の要旨がわからぬわけですが、どのような仕組みでどうなったかというのはちょっと私もわかっておりません。御指摘のように、一人や二人でできないはずでございますが、それじゃ何をやったかということもまだダグラスの方は実は聞き及んでおりません。
○三治重信君 それでは、何といいますか、いま先ほどカーンさんとの関係のことは全然お知りにならぬと、こういうふうにおっしゃったのですが、あれほど騒がれた、内部では成功報酬としての手数料を五〇%カーンに支払うというようなことは、首脳部の会議で全然議論には出なかったことなんですか。
○証人(山村謙二郎君) 私の知っている限りでは私の後任者も実は知らなかったようでございますし、現在の社長も恐らく知らなかったんじゃないかというように推定いたします。ハリー・カーンがそういった航空機の仕事についてこのコンサルタント契約あるいはコンサルタントになるというようなことになっておったということは非常に限られた人間しか知らなかったんじゃないかと、こう思います。私は知りません。
○三治重信君 それからE2Cの売り込みについて住友商事から日商さんの方へかわられて、それに対して売り込みをやる場合に海部証人のやった後間もなくこれは実現できるからそう経費はかからぬと思っていたと、こういうふうなお話があったんですが、事実は二、三年延びたわけですね。このためのE2Cに対する防衛庁やその他政治に関係して相当売り込みの経費が、きのうの証言だといろいろたくさんかかったように言われておるんですが、E2Cについても相当かかったのですか。
○証人(山村謙二郎君) 非常にうかつな話で御理解願えぬかもわかりませんが、グラマンとそういう基本的な私の方のアグリーメントがあるということも実は知りません。またE2Cという専門的な機体番号も今回の問題が起きまして初めて知ったようなことで、これは私だけじゃなしに、ほかの幹部もそうじゃなかったかと思うのでございます。したがいまして、先行費用として相当出たんじゃないかと言われましても、どれがどうかというようなことはわかりません。承知いたしておりません。 〔理事岩動道行君退席、委員長着席〕
○三治重信君 そうすると、全体から見て、経理の方から見ますというと、航空機の方は営業の中の大体売り上げの一%だということで、あれほどいわゆる航空機の日商商法と言われるんですけれども、経理の方から見ると、全然、航空機の売り込みは、民間機、軍用機のやつは、経理の方から見ると、ほかの商売から見ると最ももうからぬ方の部類だったんですか。みんないろんな経費やこんなものは、何というんですか、裏金に使われた分は別として。
○証人(山村謙二郎君) これはあくまで一般論でございますが、たまたまわれわれが扱った航空機が当たるといいますか、採用されまして、相当機数が輸入される、扱われるという時期は、ある程度もうかると思うんですが、もしもそういうことがないと、経費だけ、人件費だけでも膨大な金額が収入なしで出ていくというようなことではないかと思います。そういう一か八かいいますか、当たり外れの多い仕事じゃなかったかと思うわけでございます。
○委員長(町村金五君) 三治君、時間が参りました。
○三治重信君 それからもう一つは、やはり航空機の関係のやつは、皆さん島田さんがみんなやったというふうな印象を私も聞いていて受けるんですけれども、やはり島田さんでも全部が全部そう自分だけでやれる、やったとは思わぬですが、その点は皆さん方、少し島田さんに責任を、何でもやったみたいに少し言い過ぎりゃせぬかと思うんですが、その点はひとつ感想だけ聞いて、私の質問を終わります。
○証人(山村謙二郎君) 私は、ここでしゃべるたびごとにそのことを申しております、まことに相済まぬと、死んだ人にむちうつと、さらに、ということで申し上げております。私、ここに出るたびにそのことは言っているつもりでございます。非常に相済まぬことでございます。しかしながら、事実を述べろとおっしゃいますから言っているわけでございます。曲げて言っているわけではございません。
○委員長(町村金五君) 以上で三治君の発言は終了いたしました。 次に、青島幸男君。
○青島幸男君 第二院クラブの青島幸男でございます。よろしくどうぞ。 まず冒頭お尋ねいたしますけれども、証人は、先ほど同僚委員の質問に答えられまして、海部さんはどうも錯乱しておったんじゃないかと、こう御発言になっておるわけですけれども、海部さんの先日の証人としての発言を注意深くごらんいただいているはずでございますけれども、要点ですけれども、例のアメリカの架空名義の金の出入りであるとか、あるいは交互勘定であるとか、その他犯罪容疑事実に関するような問題につきまして、海部さんは、これは営業の責任ではない、私は一切関知しておらぬということを言われておるわけですけれども、その発言につきまして、証人の目からごらんなりますと、あのときの海部さんの発言は常軌を逸しておったと、こういうふうにお感じになられて、そういう御発言をなすったんですか、この点お尋ねいたします。
○証人(山村謙二郎君) テレビで見まして、実態わかりませんが、相当疲れておったような感じもいたします。全部財経その他の部門の問題であるかのような言い方をされております。ちょっと常識的に見ておかしい面がございましたので、私、そういうことを申し上げたわけでございます。
○青島幸男君 確認いたしますが、あの発言については、常識的にはちょっと考えられないと証人はお感じになったと、こういうことでございますね。
○証人(山村謙二郎君) おっしゃるとおりでございます。
○青島幸男君 その点確認いただければ結構でございますけれども、これも後々またいろいろ判断の資料になるかと思います。 ボーイング社からの百五万ドルの入金のうち、四十五万ドルについて島田常務に問いただしたけれども要領を得なかったと。そこでこれを追及するのをやめて、この旨を社長扱いにして社長に報告をしたと、こう先ほどおっしゃられましたが、その結果、社長の方からこの結果についてどういう御指示もしくは決断があったのか、その点お知らせいただきたいと思います。
○証人(山村謙二郎君) 四十五万ドルの質問をやめたというわけでございません。四十五万ドルにつきまして私の及ぶ限りにおいて質問したと、こういうわけでございます。私は検察庁でもございませんし、相手は役員の身分でございます、名誉もございますので、一応限界もございます。限界の限りにおいて、いろいろ質問したと、こういうわけでございます。 結果、社長に報告いたしました。社長はもう非常な沈痛な顔つきをされまして、そのときはすでにもうロッキード問題が表面化いたしておりましたんで、直ちに処分もできないだろうということだと思いますが、機会を見て海部副社長にも事情を聞き、処断したい、こういうようなことを言われましたんで、それ以上私としては言うことはございませんので引き下がったわけでございます。
○青島幸男君 何ですか、そのときに海部さんと島田さんに質問をしたら、開き直って明確にしなかったというような御発言もあったように伺いましたが、その辺はいかがでしょう。
○証人(山村謙二郎君) 海部さんには、私は、そういうふうな質問をするわけにまいりません。これは上席者でございます、上席者でございます。島田、その時分の取締役でございます、島田取締役に相当強く質問をしたというわけでございます。もうちょっと端的に言いますれば、もう首にしてくれ、首にしてもらっていいんだと、こういう言い方でございます。
○青島幸男君 ありがとうございました。だんだん明確になりました。 さて、それでは続いて政治資金の問題に移りますが、前に質問に立たれた方と重複を避けまして、前を省略いたしますが、政治家個人に対する献金は政治資金規正法では別に規制がないんですけれども、政治家個人に対する献金は本部長決裁でできるんでしょうか。それとその使途明細なんかが経理へ上がってくるようなことはあるんでしょうか。
○証人(山村謙二郎君) 政治家個人に対する献金というのは、この近年、この政治資金規正法が施行されて以来、そういうようなことは絶対ないと思います。そういったことは聞き及んでおりません。
○青島幸男君 経理の面に上がってこなくとも、実際に明確につかめない裏金があるわけですから、この裏金から出ている部分があるとすれば、絶対ないとは言えないということを先ほども御発言になりましたけれども、これはそのとおりでございましょうか。
○証人(山村謙二郎君) 裏金があるという前提でございますが、裏金があるという事実はございません。私の知っている範囲では、ございません。
○青島幸男君 裏金というのは私間違いかもしれませんが、使途不明金ということで、どういう勘定に出るかよくわからないようなものまであるわけですから、絶対にないとは言えないんじゃないか、これ私思います。
○委員長(町村金五君) 青島君、時間が参りました。
○青島幸男君 時間が参りましたので先にまいりますけれども、政治団体に対する献金が、どうも国民協会の方は四十一年、四十三年あたりで半分ぐらいになっておるわけです。ところが、政治団体に関する献金が四十一年から四十三年ぐらいに約八倍ぐらいになっているわけですね。ということは、政党の政策とか主張とかに賛同して拠出されたというのであれば国民協会を通じてなされるのは結構なんですけれども、そうでなくて政治団体に入ったということは、つまりは便宜供与を目的としてなされたというふうな批判を受けられても仕方がないと思うんですが、これは証人にお尋ねするのはちょっと酷かもしれないと思うんですが、こういう問題について内部でお話し合いになられるようなことはあるんですか、ないんですか。
○証人(山村謙二郎君) そのようなことは全然過去にもございません。話し合うような、もう何もなかったと思います。それと、いまの政治献金の問題について私の意見ということは、もう言うような立場じゃございません、タッチしておりません。ただ、金を、決まったものを払い出す、そういった書類を持ってさましたら払うということだけでございます。
○青島幸男君 結構です。
○委員長(町村金五君) 以上で青島君の発言は終了いたしました。 次に、円山雅也君。
○円山雅也君 時間がございませんので簡潔にお答えをお願いします。 先ほどからの証言で、日商岩井の航空機関係のお金の出入りに関して、正面の経理を通さないで事後報告みたいな、何か謝ったような、何回も謝るというような事態があったという御報告で、しかも、その都度島田さんが登場される。そこで、そういうお問い詰めを証人がなさったときに、一体、島田さんは、これは自分一人の独断でやっているんだとか、または、いや上司の命令だとか、そういうような問答といいますか、御調査というか、その点まで突っ込んでなされたでしょうか、そのとき。
○証人(山村謙二郎君) 当然、そのような趣旨の質問はいたしております。
○円山雅也君 それに対して島田常務は何と言われたのですか。
○証人(山村謙二郎君) 明確な答えは避けております。
○円山雅也君 島田さんは亡くなっちゃったんですが、いろいろな島田さんに関するおうわさを耳にしますと、大変まじめで実直で、そんなえりにえって御自分で独断でそういうようなことをするようなタイプの方ではないというふうにうかがわれるんですが、証人は島田さんに対してどういうお考えを持っておりますか。
○証人(山村謙二郎君) 非常にむずかしい御質問でございます。特に亡くなられた方の個人批判に属すると思いますので、できましたらひとつ御勘弁願いたいと思います。
○円山雅也君 そこで、そういう航空機関係のお金の出入りがどうも経理担当者の方から見ておかしいということで、以後特に航空機関係のお金の出入りについて経理部担当として的をしぼってチェックといいますか、調査というか、そういうことをなさったことがありますでしょうか。
○証人(山村謙二郎君) もともと、初めに申し上げましたわけなんですが、航空機関係というのは、いわゆる代位行為——われわれはインデントと言っておりますが、日常お金の出入りがほとんどない。入るのは手数料だけである。出るのは一般的な経理の形で出る、こういうことでございます。したがってほとんど金の面での動きがない。したがって、われわれとなじみが非常に少ない、こういうことになるわけでございますが、まあこういうロッキード問題が惹起しまして、皆が航空機問題について注目しておりますし、非常にこう神経をとがらしております。社内も同じでございます。ですから、昭和五十一年以降におきましては、そのような自然の、どう言いますか、戒律的な、非常な厳しい目があるということになっておりますので、先生のおっしゃるとおりだと思います。
○円山雅也君 そうすると、たとえば先ほどのボーイングの入金、そして出金について、一部では裏づけがないというようなことで出てきた。 そこで、証人は昭和三十九年ぐらいからもう経理の本部長さんをやっておられましたね。そこで、海部氏の出金関係につきましても何か裏づけのそういう資料というか、領収証といいますか、資料がなくてお困りになったことがありましたでしょうか、海部氏のです。
○証人(山村謙二郎君) 具体的にはございません。あの方はそういうことを直接表面に立っておやりになっておりません。初めから非常に地位の高い方だったと思いますので、伝票とか、そういった整理をするのはもっと下っ端でございます。私の知っている範囲では、もうすでにその当時役員で相当えらい方でございました。
○円山雅也君 そうしますと、航空機関係でお金のデリバリーで何か不審が出てくるというのは常に島田さんを介してということでございますね。
○証人(山村謙二郎君) 航空機の、確かに亡くなられた時点の地位というのは本部長といいますか、第何部といいましたか、一応実戦部隊いいますか、第一線の営業の最高責任者に島田さんがなっておりました。そういうことでございます。
○円山雅也君 証人は昨年の六月に退社をされているわけなんです。で、日商不動産の社長になられた。退社の理由は何でございますか。
○委員長(町村金五君) 円山君、時間が参りました。
○証人(山村謙二郎君) 実は昭和五十年に、ちょっと戦傷——どう言いますか、腕の傷が遠因だと思うのですが、首の神経が麻痺してきまして手足がちょっと不自由になってまいりまして、半年以上療養に努めたわけなんです。そのときに、どう言いますか、人生観といいますか、いつまでもやたら働くということは人間としてもむしろ不幸じゃないか、もう余り余命がないというような感じになりまして。幸いこのごろ非常に快方に向かいまして、治ったのですが、そのときの人生観といいますか、そういった処世観といいますか、そういったことが第一、健康によるそういった人生観の自分の判断、こういうことでございます。それと、いろいろ商社というところは非常に地獄といいますか、本当に非常に激しい仕事でございます。毎日毎日が本当に地獄のさたいいますか、苦しみが多い、こういうこともございます。自分のやはり体力、気力の限界をわきまえまして、ちょうど五十三年六月で入社三十五年で、満六十歳になる。ちょうど任期も到来する、取締役の任期もちょうど到来いたしましたので、無理やり、前々からお願いしておったのですが、少し無理を言いまして引かしていただいた、こういうわけでございます。
○円山雅也君 委員長、あと一点だけ。いま地獄というようなお言葉が出ましたが、巷間伝えられるところによりますと、何か航空機部といいますか、海部さんのあれを余り追い詰めた結果いられなくなったのだというような、そういうことじゃございませんね。ちょっと地獄だという表現があったので、そんな点もちょっと。
○証人(山村謙二郎君) 別にそういうことだけが直接の原因じゃございません、全体的な仕事でございます。少し気負って仕事を背負い込み過ぎたわけでございます。
○円山雅也君 終わります。
○委員長(町村金五君) 以上で円山君の発言は終了いたしました。 これにて山村証人に対する証言聴取は終了いたしました。 山村証人には長時間にわたりまことに御苦労さまでした。御退席くださって結構でございます。 —————————————
○委員長(町村金五君) 引き続き、井上潔君から証言を求めることといたします。 まず最初に、委員長から確認をさせていただきます。 あなたは井上潔君御本人ですか。
○証人(井上潔君) そのとおりでございます。
○委員長(町村金五君) どうか御着席ください。 一言ごあいさつを申し上げます。 本日は、御繁忙中のところ本委員会に御出席くださり、まことにありがとうございます。委員会を代表して厚く御礼申し上げます。 証言を求めるに先立ち、証人に申し上げます。 議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律によりまして、証人には、証言を求める前に宣誓をしていただきます。 宣誓または証言を拒むことのできるのは、次の場合に限られております。 証言が、証人または証人の配偶者、四親等内の血族もしくは三親等内の姻族、または証人とこれらの親族関係のあった者及び証人の後見人または証人の後見を受ける者の刑事上の訴追または処罰を招くおそれのある事項に関するとき、またはこれらの者の恥辱に帰すべき事項に関するとき、並びに医師、歯科医師、薬剤師、薬種商、助産婦、弁護士、弁理士、弁護人、公証人、宗教または祷祀の職にある者またはこれらの職にあった者がその職務上知った事実で黙秘すべきものについて尋問されたとき。 以上の場合以外は、証人は宣誓または証言を拒むことができません。 正当の理由がなくて証人が宣誓または証言を拒んだときは、一年以下の禁錮または一万円以下の罰金に処せられます。 また、宣誓した証人が虚偽の陳述をしたときは、三月以上十年以下の懲役に処せられることになっております。 なお、今回の証人喚問についての当委員会理事会の決定事項については、すでに証人には文書をもってお知らせしたとおりでありますが、この際、その主要な点について申し上げておきます。 その第一点は、証人が随伴者に助言を求めることが許される場合についてであります。 すなわち、証言は、証人がみずから知り得た事実を証人自身の記憶により申し述べるのが原則でありますが、証言を求められた事柄が議院証言法上証言を拒否することが認められている事項に該当するかどうか確認しようとするとき、その他委員長がこれを中心として判断し、許可を与えるのを相当としたものについては、証人は随伴者に助言を求めることができます。これらの助言は、いずれもその都度証人が委員長にその旨を申し立て、委員長の許可が得られた後に認められるものであります。 その第二点は、資料についてであります。 証人は、すでに御通知いたしましたとおり、証言を行うに際し、あらかじめ当委員会に提出された資料を用いることは差し支えありませんが、委員長の許可が必要であります。 その第三点は、証人はメモをとることは認められておりません。 その第四点は、随伴者についてであります。 随伴者は、委員会では発言することはできませんが、メモをとることは許されます。 また、随伴者は、証人が委員長の許可を得て助言を求めた場合は助言することができますが、自分の方から証人に対し助言することはできないこととなっております。 以上の点を十分御承知願います。 それでは、法律の定めるところによりまして証人に宣誓を求めます。 全員御起立を願います。 〔総員起立〕
○委員長(町村金五君) 井上潔君、宣誓書を朗読してください。 〔証人は次のように宣誓を行った〕 宣 誓 書 良心に従って真実を述べ、何事もかくさず、又 何事もつけ加えないことを誓います。 証人井上 潔
○委員長(町村金五君) 宣誓書に署名捺印してください。 〔証人、宣誓書に署名捺印〕
○委員長(町村金五君) 全員御着席ください。 これより証言を求めることといたしますが、証人の御発言は証言を求められた範囲を超えないこと、また、御発言の際はその都度「委員長」と呼んで許可を御て御発言なさるようにお願いいたします。 なお、質問を受けているときは御着席のままで結構でございますが、お答えの際は起立されて御発言をお願いいたします。 この際、委員各位に申し上げます。 本日は、申し合わせの時間内で証言を求めるのでありますから、不規則発言等、議事進行を妨げるような言動のないよう特に御協力をお願い申し上げます。 それでは、お手元の質疑者名簿に従い順次発言を許します。熊谷弘君。
○熊谷弘君 証人に伺いますが、日商岩井の中における証人の略歴と職務内容を簡単に御説明をお願いします。
○証人(井上潔君) お答えいたします。 私、昭和十八年に昔の日商株式会社に入社いたしました。最近の略歴は、昭和三十八年十二月一日付で東京支社経理部長に任命されまして、その後昭和四十三年十月一日付で日商と岩井産業が合併しましたときに経理部を離れまして財務本部長に就任いたしました。それから約七年たちまして昭和四十七年五月末をもうて財務本部を離れまして現在の人事管理本部に移りまして、現在は人事管理本部長の職にございます。
○熊谷弘君 そういたしますと、確認をいたしますと、つまり四十七年に人事管理本部に移られるまでは経理にタッチしておられたけれども、それ以後は経理の仕事には直接タッチしていないということでございますね。
○証人(井上潔君) そのとおりでございます。
○熊谷弘君 それでは、最近伝えられる社内調査機関の問題について御質問申し上げたいわけですが、植田社長が去る二月三日の記者会見で、疑惑解明のため社長の下に企画本部長、財務経理本部長、それから証人の三人からなる社内調査機関を発足させたという御発言があったようでございますが、これはそのとおりでございますか。
○証人(井上潔君) お答えいたします。 新聞報道で伝えられております委員会というものは、社内の正式な委員会ではございません。私ども管理部門を担当する役員といたしまして、常日ごろ業務を遂行するにつきましてお互いに連絡をとりながら業務を遂行いたしております。今回の事件が発生いたしました後、社長の指示もございましたが、この問題を調査するのは管理部門が当然やらねばならないと考えまして、社長の指示に従いまして、主として財経分野は武内専務が、企画総務関連事項は森下専務が、私は、人事管理本部長の中に審査部がございまして審査部の中に法務関係がございますので、その分野から調査に携わっております。
○熊谷弘君 そういたしますと、三人の方がそれぞれいわばヘッドになりましてそれぞれの分野に分かれて分担をされる。しかし、同時に、その三人がある程度集まった情報、そういったものを打ち合わせをし、分析をし、判断を下すと、こういうような形のいわば進め方はされておられるわけですか。
○証人(井上潔君) そのとおりでございます。
○熊谷弘君 そういたしますと、今度実態的な問題について伺いたいわけですけれども、この調査事項については三つの分野にそれぞれ分かれているというお話でありますが、一体、こういう問題について少し検討していこうとか、これはおかしいぞとか、そうした調査をしなきやならぬとか、まず問題設定がありますね、この事項についてはだれがお決めになっておられるのか。 もう一つ、調査の範囲はどの程度なのか。言いかえますと、今回強制捜査がございましたけれども、本社の問題、支社の問題、あるいは米国日商など、いろいろの問題が絡むわけですけれども、その対象はどうされておられるのでしょうか。この二つについてまずお伺いしたいと思います。
○証人(井上潔君) お答えを申し上げます。 それぞれ担当分野がございますので、担当分野の範囲で、たとえば計数関係、資金の流れ、税務関係、こういうものは財経本部長の武内専務がやっております。また、契約関係、あるいは今回問題になりました国際契約の届け出関係その他は企画本部長の森下専務がやっております。私は、法務関係といいましても、私の方の法務といいますのは大体会社法とか民法とか商法とかいうものでございますので、私の場合には商法関係について特に具体的な調査を行いました。
○熊谷弘君 三人の方々がそれぞれの分野についていよいよ調査を始められた。そこで、そのやり方なんですけれども、いろいろな恐らく部署が絡んでまいりますが、それは当然担当者を呼んで、一体これはどうなっているんだというような事情聴取をやられるだろうと思うのですが、そのほかに、過去いろいろ使われた契約書でありますとかいろいろな文書がございます。そういった文書類の収集分析と、こういうふうなことで多分やっておられるのではないかなと思うのですけれども、そういうふうに考えてよろしいのでしょうか。
○証人(井上潔君) 必要に応じてやっております。
○熊谷弘君 そうした調査記録、資料は、どういった形で集めてきて、どういうふうに保存をすると、そういうところまで検討してやっておられるわけですか。
○証人(井上潔君) お答えします。 われわれ担当者でかなり勉強もし、調査もし、報告も受けましたが、大半の資料が去る十四日の当局の押収によりましてほとんどのものが検察当局にございまして、現在のところ当時の参考資料その他をいま収集中でございまして、現在的確なものはございません。
○熊谷弘君 調査は三つに分かれているということですから、全部について承知していられるかどうか若干心配ですけれども、証人が承知しておられる範囲内でどういう頻度で行われていたのか、その辺の実態をお伺いしたいのですが。
○証人(井上潔君) 必要に応じて暇がある限り精力を集中いたしました。
○熊谷弘君 それでは、いままでそういう社長さんから御指示があって三人が分かれて発足して調査を進められてきた、ただその資料は検察庁の方へ持っていかれたと、こういうことなんですけれども、御記憶の範囲といいますか、はっきり言える範囲内で、これまでどういうことを調査したのか、何を調査したのか、それからどういうことがわかった、明らかになったのか、この二つについて証人の御証言をお願いいたします。
○証人(井上潔君) まず一番記憶に新しいのは、私が担当した分野は一番記憶が新しゅうございます。私が担当しましたのは、社長の指示にもよりますが、一部海部副社長からの依頼もございまして、海部副社長の個人資産のうち、当社の販売物件を数件購入されておりますので、その問題が商法に抵触しないかということを調査いたしました。
○熊谷弘君 新しいことはそういうことだと思うのですけれども、証人も御存じのとおり、いろいろなお金の流れがあり、そしていろいろなお金の出があったわけですね。こうした点について、証人は先ほど話にもございましたように経理のベテランだと、どうも流れがおかしいなというようなことは、この三人の専務のお話し合いの中で、項目だけでも結構ですけれども、御指摘というか、指摘された、そして証人の耳に入って問題となった、そういう事項について列記的でも結構ですから、お示しをいただきたいのですが。
○証人(井上潔君) お答え申し上げます。 まず一番先に、契約関係では一番問題になりましたグラマン社のE2Cのカーン氏との覚書の問題についての締結当時の事情、破棄した事情、あるいは解約した事情、そういうことについて調査されました。 それから金の流れにつきましては、その後このグラマン事件が発足した後に新聞報道で報道されましたボーイングの百五万ドルの金の流れについて一応の調査を事後ながらやりました。 それからこの間来問題になっております事務所経費の問題についても遅まきながら、若干後からでございますが、関係者から事情を聴取いたしました。 以上でございます。
○熊谷弘君 それでは、ただいまの証人の発言の中にちょっと触れられていない、そして今回の証人にわざわざ来ていただいた最大の理由でもありますいわゆる海部メモにつきまして質問を移したいと思うのですが、恐らくあれだけ新聞その他で報道されておりますから、真偽はともかくとして、その海部メモなるものについて証人は耳にされておられると思いますし、その中の中身について新聞記事等であるいは週刊誌等で目にされていると思いますが、そういうふうに理解して質問を進めたいと思いますが、まず事実確認としてそう理解してようしゅうございますか。
○証人(井上潔君) 新聞報道で承知いたしております。
○熊谷弘君 そこで、この海部メモと言われているものなんですが、これは二通になっておって、一通は昭和四十一年三月十八日付で経理部長にあてたものだと、こういうことになっているわけです。 そこで、まず、証人は、四十一年当時に、つまり岩井と合併する前の日商の中にあって、どういうポストについておられたですか。
○証人(井上潔君) 四十一年当時は、私は東京支社の経理部長でございました。
○熊谷弘君 日商の東京支社経理部長ということで証人がそうお話しですが、そこでその当時にドイツのドレスナー銀行、それからスイスのユニオン銀行、このいずれかまたは双方に対して、みずからの名前か、もしくはみずからの指示によって、お金を振り込んだ、あるいは日商の名前でもいいですけれども、要すれば証人がその金の振り込みについて関与した記憶がございますか。
○証人(井上潔君) 関与した事実はございません。
○熊谷弘君 いまのお答えで証人はとにかく全然関知していないということのようでございますけれども、それでは、そうしたかそうしないということでこれは押し問答になりますから、そこで、まず、状況からお伺いしたいのですけれども、仮にああいうようなことがあったとしますと、普通、私も何人かいろいろな企業の方に聞いてみました。そうしますと、こんなことはあり得ないよと言うような人もいるし、いやこれでまあいいかもしれないというようなことを言う人もいる。そこで、証人は日商の中で経理を担当しているベテランとして、ドレスナー銀行及びスイス・ユニオン銀行に金を振り込むことを社内のだれかに、仮にですよ、仮に仮定の問題ですが、社内のだれかに、さあやりなさいと、こういうことを命令したとしますと、いわゆるこの海部メモにあるようなああいうような書き方で経理部長に意が十分に通じるというようなことが考えられるでしょうか。
○証人(井上潔君) 私、その前に、経理部長あてになっているいわゆる海部メモについて、私は記憶がございません。 また、経理部長としまして、ああいう形のメモをいただきまして金銭を支払うなり送金するなり、そういうことは当社の仕組みではできない仕組みになっております。
○熊谷弘君 いまの当社の仕組みではということを御指摘になったのですけれども、その辺もう少し敷衍して、どういう仕組みだからこんなことはあり得ないよということを御説明をお願いしたいのですが。
○証人(井上潔君) 経理部長は金銭を受け入れまた支払いをする場合は、所定の手続を経た決裁を受けた収支伝票、すなわち入金伝票、支払い伝票によって金銭は受け払いされるものでございます。
○熊谷弘君 そこで、このいわゆる海部メモと呼ばれるものが、これは私どもは新聞なり週刊誌なりその他の報道によってしかわからないのですけれども、有森証人ですね、有森さんが退社した直後の四十二年から四十三年にかけて世間に出回ったと言われておるわけでございます。先ほど、証人は、いや新聞で初めて見ましたという御指摘をされておりますけれども、このメモの存在あるいはその内容といったものを知るに至ったのはいつの時点ですか。メディアはよくわかりましたけれども、いつごろそういうことが入ってきたですか。
○証人(井上潔君) お答えします。 私のかなり遠い薄い記憶でございますが、昭和四十四年当時に、何かドレスナーバンクの口座番号があるという記事が出回っているということを耳にした記憶がかすかにございます。
○熊谷弘君 そういう話を聞いたときに、証人はどういう印象を持たれたのか。そして、その印象を持たれた上で何らかのアクションといいますか行動をとられましたか。
○証人(井上潔君) 一笑に付しまして私は何の調査もいたしておりません。
○熊谷弘君 そういたしますと、これまた二重三重の確認のようなことで恐縮なんですけれども、少なくとも証人が知り得る範囲で、経理の責任者が政治家に対してお金を払い込むというようなああいう形でかかわっていたということは全くあり得ないと、こう理解してよろしいのでしょうか。
○証人(井上潔君) いわゆる海部メモなるものの存在も私はそういうものを見た記憶はございませんが、したがって、それにかかわるという事実はあり得ないと思います。
○熊谷弘君 それでは、現在は直接責任あるいは担当ではないわけですけれども、強制捜査にかかわっている事項について質問を移したいと思うのですが、繰り返すようですけれども、十四日に不正な経理操作があったとしてお二人の方が逮捕者となった。そこで、この経理操作が、機械第三部か、あるいは航空機部か、いわゆる営業の担当部独自の判断と権限——先ほど実は山村証人にも伺ったわけですけれども、権限以前の問題で、つまり経理部に書類が行くその書類がそもそも偽造されていたものなんだから、間違ってつくられていたものなんだから、それは権限以前の問題だという御指摘がありましたけれども、そのいままでの一連の話を伺った範囲では、今回のこの二つの、一つはダグラス社関係、いま一つはボーイング社関係、この二つの会社の関係の取引にかかわっているわけですけれども、この二つの問題が、このやり方につきまして、具体的に言えば、営業担当本部からアメリカにある小会社、米国日商やロンドン支店などへ指令を発しているわけですね。指令を発して、そのとおり動いておる。ところが、実は経理にはその実態については教えていないということでやっておるわけですけれども、日商岩井さんの経理をずっと一筋で歩いてこられた方から見まして、一体こういうことが現実に起こり得る可能性のあったことなんだろうか。まああったわけですけれども、つまり、経理の方は全然知らなくて営業だけが勝手にやった、しかもそれは米国日商であるとかロンドン支店だとかいろいろなところが絡んでいる、こういうことが可能であったということが、つまり営業だけの独壇場でやれたということがわれわれにとってはちょっと信じられないことなんですけれども、証人の立場からごらんになってどういう印象なり御意見をお持ちでしょうか。
○証人(井上潔君) この二件とも私が経理部、財務部を離れた後の事件でございますが、先ほど山村前副社長も証言されたと思いますが、三十万ドルの問題につきましては、山村当時専務の強い御指示で、不当に横に流れた金を発見されて正規に戻された、その入金処理につきまして営業部が行った証憑書類の作成でございまして、それについては経理部門としてはそこまで内容をチェックする立場になかったと思います。 それから先生御指摘の件は、ロンドンの四十五万ドルの私文書偽造行使の問題だと思いますが、これも大体われわれ、商社の仕組みは、入金をする責任は営業部にございます。その営業部から入金についてそれについての証憑書類をつけた入金伝票というものが入ってまいります。その入金処理に四十五万ドルの私文書偽造という問題が発生したのでございまして、それがどういう形の金であるかということは経理部としては解明できず、入金の四十五万ドルの交計による振替処理、その結果だけを経理部としては受け入れたのだと私は思います。
○熊谷弘君 先ほど、山村証人は、実はこのボーイング社の百五万ドルについては、たまたまアメリカに行っておったときその事実を察知して、そして亡くなられた故島田常務をお呼びして詰問をしたと、それについていろいろいきさつがあったと、こういう証言があったわけですけれども、ところが、それが社長に上がった、そしてそれから後は余り知らないと、こういうことなんですが、人事管理部として、どうもおかしな話、結果としてこれは非常におかしな話があったわけですね、そういうことについて、当時の社長と証人の間に何からの指示があったとか、あるいは社長からこういうことを伝えられるとか、処分をすることについて相談があるとか、そういうことはなかったのでしょうか。
○証人(井上潔君) ロサンゼルスにおけるそういう架空の言語道断な口座が設置されましてそこに資金が流れたということについてのいきさつ、発見の動機は、山村証人から御説明があったと思いますが、その後、山村証人から最近聞きまして、最後は重役の問題であるので社長に付託されたと言っておられます。それにつきまして、私、人事管理本部長の立場としまして、重役の処罰は当社の社内規程では社長みずからが行うことになっておりますので、人事管理本部長は役員の人事はタッチいたしておりません。
○熊谷弘君 ちょっと話が、質問をし残したのがございましたから、もう一回海部メモのところに移りますけれども、有森さんが日商岩井をおやめになられたその直後に出回ったと言われているわけですけれども、証人は、有森さんがやめられるいきさつとか、それから有森さんがやめるに当たって会社との間で何かトラブルがあるとか、あるいは海部さんなり島田さんとの間に何らかのトラブルがあるとか、そういうことを耳にしたことはございませんか。
○証人(井上潔君) 有森氏とは、十年ほど前にやめられた方でございますのではっきりした記憶がございませんが、たしか航空機部のボーイング課におられた課長代理であったと記憶しております。それで、今回有森氏のことにつきましていろいろ新聞その他で拝見いたしまして、私、当時の記録を調べました。御本人は非常に自主心の強い方だったと思いますので、やはり独立するというお気持ちが強くて円満に退社されたという記憶が残っております。したがいまして、御本人がやめられたのは四十二年の八月だったと思いますし、在勤日数は十一年強であったと思います。それで、当時御本人の本俸は五万九千円強、五万九千五百円ぐらいだったと思いますが、自己都合による退社の退職金規程によりまして四十八万何千円かの正規の退職金をお支払いしているという記録がございます。
○熊谷弘君 私、人事管理本部というのがそこまでやっているかどうかわかりませんけれども、最後に二つ質問をしたいのですが、一つは、いま三人の専務が御相談になっておられて、当然政治資金はどういうふうに流れていたんだろうかとチェックされたと思うのですね。個人までいくと名誉の問題がありますから御発言できないかもしれませんけれども、党別に見て一体どういう政治資金をお出しになっておられたか、チェックできる範囲内で教えていただきたいことが一つ。 いま一つは、これもうわさでありますから、いずれ司法当局の手によって明らかにされると思うのですけれども、海部副社長の資産形成についていろいろ議論がある。また、中には、これも亡くなられた方に対して若干失礼に当たるかもしれませんけれども、島田常務の資産形成についても若干議論がある。この二つの点について、つまり、政治資金の問題と、それから個人の資産形成の問題を証人はどんなふうに事実を点検をし、どんなふうにいまお考えになっておられるか、証言をいただきたい。それをもちまして私の質問を終わります。
○委員長(町村金五君) 熊谷君、時間が参りました。
○証人(井上潔君) 政治資金の流れについては、われわれ日商岩井としまして政治献金というものを行うにつきましては、私が経理におりましたときも現在も社長決裁でございまして、秘書室長が立案をしまして社長が決裁された案件についてわれわれは支払いを行っておったのでございまして、今回過去の政治献金の数を調べましたが、大体年間一億円を下らない額であったと思います。そして、どういう党にどういう先生方にということについては私は記憶が定かでございませんが、私が経理部長時代の記憶では、政治家先生方の後援会名が多かったように思っております。そして、党別にとおっしゃいますが、やはり自民党の方々の方がかなり多うございました。 資産関係につきましては、私は海部個人の資産関係については特に深くまだ調査いたしておりません。先ほど言いましたように、会社の物件について購入されたものは、処分されたマンション一件を含めましてマンション関係が六件でございます。それから土地は二件ございまして、そのうち一件は当社が売りました不動産会社から買われましたのでこれは除外してしかるべきだと思いますが、当社の物件としましては土地二件、マンション六件でございます。それにつきまして自己資金は三千万か四千万ぐらい自己資金をお使いになって、あとはローンを利用しておられると聞いております。
○委員長(町村金五君) 以上で熊谷君の発言は終了いたしました。 次に、野田哲君。
○野田哲君 まず、井上さんに、日商岩井内の業務のシステムについて先ほどの熊谷委員の質問に続いて伺いたいと思うのですが、問題になっている外国為替関係の業務、あるいは交互計算の業務、これは財経本部あるいは経理部としては、営業関係なり他の部門からの手続がなければ単独では処理できないと。これは間違いないですね。
○証人(井上潔君) 先生のおっしゃるとおりでございます。
○野田哲君 そういたしますと、問題になっているロサンゼルスのファースト・バンクのキヨシ・ニシヤマ名義の銀行口座、これは問題が起きるまでは財経本部あるいは経理部としては全くタッチしていない、こういうことですか。
○証人(井上潔君) 先ほども申し上げましたように、私が財務から出た後のことでございますが、今回の事件が発生しまして調査いたしました、このキヨシ・ニシヤマなる個人口座でございますが、これにつきまして許可するせぬの問題外でございまして、こういう架空口座は社長であろうとも行ってはいけないものでございます。
○野田哲君 このキヨシ・ニシヤマ名義の口座の開設は、いつどういう手段をもってやられたわけですか。これは社内の調査でわかっておりますか。
○証人(井上潔君) 社内の調査で調べた結果でございますが、これは故島田三敬氏が本部長当時渡米いたしまして、ロサンゼルスに行きまして、当時の若い担当者にあたかも財経本部から了解をとったようなことを言いまして担当者をだまして開設したと聞いております。
○野田哲君 今度事件になっている問題なんですけれども、検察庁が発表した内容によりますと、交互計算、それからその他の問題ですが、海外経理課員ですかをして云々と、こういうふうになっておりますね、交互計算の事務の処理について。つまり、これは山岡、今村が海外経理課員をして云々と、こういう交互計算の手続が課員をしてやらせるということで、部長なり財経本部長、そこの決裁は経ないでもやろうと思えばできる、こういうことですか。
○証人(井上潔君) 交互計算の窓口は海外経理課でございますから、窓口の責任者は課長でございます。交互計算制度を活用するのは営業部の判断でございます。そして、それを許可する権限は財経本部長にございます。ただし、日常の業務は月に計算しまして大体一万五、六千件ございます。これを財経本部長が全部細かい書類を目を通して決裁するわけにいきませんので、現在の主計部長、当時の経理部長に権限を委譲いたしております。
○野田哲君 今回の問題については、海外経理課員をしてと、こうなっているから、課員限りでやったような発表になっているわけですが、社内の調査としてはそういうことであったわけですか。
○証人(井上潔君) 制度としてはそういうことはあり得ないと思います。
○野田哲君 先ほど来問題になっておりますが、証人にちょっと書類を見ていただきたいと思います。 〔資料を示す〕 この二つのいわゆる海部メモと言われている文書のコピーですけれども、まずこの一つの二枚になっているのを合わせた文書ですけれども、この用紙は社内の用紙であることは間違いないですね。
○証人(井上潔君) これは、これがどのような大きさの用紙であったか知りませんが、これの何分の一かの小さいメモ用紙が昔存在したことは記憶にございます。
○野田哲君 その文書をちょっとよく注意して見ていただきたいのですけれども、一ページ目のところに二通とも真ん中にローマ字のアルファベットのBというゴム印みたいなサインがしてありますね。それから一番最後のところにST、こういうコム印か押してある——ゴム印かどうかわかりませんけれども、符号が打ってある。それからもう一つのオリンピックホテルの用せんを使ったのも、一枚目の真ん中の上段の方にBという記号が打ってある。それから最後のところにSTという記号が打ってある。このBとかSTとかいう記号は、これは経理なりあるいは日商岩井内で何かの符号として使っておられるわけですか。
○証人(井上潔君) お答えします。 こういう符号を経理部で使った記憶はございません。
○野田哲君 このメモに書かれてある西ドイツのドレスナー銀行、それからスイスのユニオン銀行、これは日商岩井として設定された口座ですか。
○証人(井上潔君) ユニオン・バンクもドレスナー・バンクもこの当時は取引はございませんでした。
○野田哲君 この当時は取引はないとおっしゃると、取引があった時代があるわけですか。
○証人(井上潔君) その後私が財務部を離れましてから、この両行の東京支店と取引はございます。詳しく申し上げますれば、ユニオン・バンクとは五十一年六月から同行の東京支店と日商岩井と取引がございまして、現在借入金もあると聞いております。ただし、現地の海外でのユニオン・バンクとの取引はございません。それからドレスナー・バンクでございますが、四十八年から五十一年の十月までドレスナー・バンクと同行の東京支店と取引がございました。それから私、休み前にドイツの当社の現地法人に照会いたしましたところ、ドレスナー・バンクとは四十六年当時取引がございましたが、五十一年には解約されております。 以上でございます。
○野田哲君 先ほどの熊谷委員の質問で、井上証人は、このような書類で送金手続などは絶対にできないと、こういうお話があったわけですが、今回の例を見ても、財経本部が知らない間に海外に預金口座が開設されて金が引き出されていたりとか、あるいは交互計算が行われていたりした。交互計算についても課員を通じてやられている。あるいはまた現地での預金の引き出しとかあるいは口座の開設についても、現地の従業員を、まあ井上証人の言葉で言えばだまして、山村証人の言葉をそのまま使えば誘導してやられている。そうなってまいりますと、送金手続等について、日本の日商岩井の財経本部を通じて外国への送金というのはいろいろ手続があってむずかしい、あるいは不可能だけれども、たとえば今回のような外国に財経本部、経理部が知らない間に銀行口座を設けていて、そして外国の口座から外国の口座へ手続をだまして送金が可能だとか、こういうふうな場合も考えられるのですが、経理畑を歩んで来られた井上さんとしては、あり得ることかどうか、その点いかがですか。
○証人(井上潔君) まず、交互計算の処理について先にお答えいたします。 交互計算と申しますのは、この制度はあくまでも外為法によりまして大蔵省、通産省から会社が一定の限度を設けて規制を受けながら許可をいただいておりますその範囲内で財経本部長の決裁で運用されているわけでございますが、その活用は営業部の判断で行われまして、営業部の申請書に添付されました書類が外為法上充足しておればそれは決裁されるような仕組みになっております。したがいまして、交計の処理につきましては、営業部の判断で営業部が整った書類をつけてくれば、それは自動的に決裁されるということになっております。ただ、その添付書類、申請の内容につきまして、事実でない記載があった場合に、それをチェックする機能は現在の財経本部は持っておりません。 それから海外の口座のことでございますが、今回発見しましたロサンゼルスにおける架空口座でございますが、こういうことは、先ほども熊谷先生の御質問にも申し上げましたが、これは日商岩井の社長であってもやってはならないことであります。したがいまして、私の長い会社の経歴においてこういうことは今回が初めてでなかったかと私は思います。
○野田哲君 井上証人が長い日商岩井の職歴の中で、海部さんの書いた文書とかあるいは印鑑等に接する機会も何回かずっとあったのだろうと思うのですが、そのメモをごらんになって、書かれている文字、それからそこに押されている印鑑、これはいかがですか。
○証人(井上潔君) お答えします。 皆様も御存じのように、海部副社長は非常に手がふるえられまして字が余りお上手じゃございません。しかしながら、このメモがつくられた当時、どういう字であったかは私は記憶に定かでございません。
○野田哲君 印鑑はいかがですか、社内で使われている記憶がありませんか。
○証人(井上潔君) 当時、現海部副社長が印鑑を使われておったかどうかは私は記憶にございませんが、最近の私の記憶では海部さんは印鑑は使われません。
○野田哲君 川部美智雄さんという方が代表でやっておられる日本館というのを御存じですか。
○証人(井上潔君) 私、アメリカ、中南米は旅行いたしましたが、ドイツには旅行した経験もございませんので、日本館というのは知りません。
○野田哲君 現場を知らないは別として、もっと具体的に伺いますが、日本館という企業に日商岩井として出資をされておりますか。
○証人(井上潔君) 私、記憶は定かでございませんが、わずかの金額出資しているように聞いた覚えがございます。
○野田哲君 その出資はだれの発案で社内で出資することになったのか、これはいかがですか。
○証人(井上潔君) 私の仕事の範囲外でございまして、どういう理由でだれが立案したのか、私は聞いておりません。
○野田哲君 社内の調査で、先ほど証人は百五万ドルの問題、二百三十八万ドルの問題等は社内の調査の対象になったと、こうおっしゃっているわけですが、百五万ドルの問題についてまず伺いたいと思うのですが、二十万ドル、それから三十万ドル、これは収入に計上されている、それから四十七万ドルがどうも不明確、それから八万ドルがアメリカ日商に行っていると、こういうふうになっているわけですけれども、会社のシステムとして、飛行機部で扱った手数料の百五万ドルの中の四十七万ドルが中近東とかインドネシアの入札のための工作費として持ち出されたと、こういうふうなことですけれども、そういう処理ができるのですか。
○証人(井上潔君) お答えします。 それはあってはならないことだと思います。ただ、私の考えでは、島田三敬氏が航空機部それから電機部、この二つの部門の本部長であったので、故島田三敬氏の判断でやったのではないかと思います。
○野田哲君 そういう処理をするとすれば、当然中近東なりあるいはインドネシアの入札工作用に使ったのだということであれば、その結果がどうなったのか、入札資格が取れたのかどうか、あるいは取れてどういう契約が結ばれたか、こういう結末が当然上がってこなければならないのじゃないかと思うのですが、その結末は何か具体的に関係の方に報告があったわけですか。
○証人(井上潔君) インドネシアの郵電総局向けにつきましては、余りにもプロジェクトのスケールが大きゅうございますので、そのままになっておるように聞いております。 それからサウジアラビアの淡水公団向けの入札につきましては、いまだにその問題はペンディングになっていると聞いております。
○野田哲君 結局、この四十七万ドルについては、具体的な効果も上がっていないし、それを立証する書類が整っていないと、こういうふうに理解をすればいいわけですか。
○証人(井上潔君) このいわゆる使途不明金という問題につきましては、五十二年の秋、大阪国税局の御調査でわかったわけでございますが、われわれもその入札関係の往復テレックスその他バウチャーをかなり集めましたが、まだ私らが納得いくまでそろっておりません。
○野田哲君 この百五万ドルというのは、このもとになる契約はだれのサインで契約をされているわけですか。
○証人(井上潔君) お答えします。 私の聞いたところでは、この手数料の契約は海部副社長がサインされたと聞いております。
○野田哲君 この百五万ドルは、結局最初は二十万ドル分しか正規の会社の収入には上がってこなかった。八十五万ドルが結局隠されていた。それについて指摘をされて、三十万ドルについて架空のアンゴラ航空の契約という形で上がってきた。結局はこれはつじつま合わせということになって、百五万ドルのうちの八十五万ドルが結局はどこかに隠匿された、あるいは裏金になったか、こういうことですね。
○証人(井上潔君) お答えします。 まことに残念なことでございますが、百五万ドルの手数料収入であるべきところ、二十万ドル当初正規に利益計上されまして、あと八十五万ドルを別口座に移されたことは事実でございます。先ほども申し上げましたように、昭和五十一年の初めに山村当時専務がこの問題を聞かれまして、残金を直ちに正規の会社の勘定に戻すように指示をされまして、そこで使途不明金となりました四十七万ドルだけが他に流出したわけでございまして、それが先ほどから申し上げておりますサウジあるいはインドネシア向けの入札工作金に使われたという結果が出ております。
○野田哲君 だから、それは入札に使われたという結果が出ておるけれども、実際はそれが入札に使われていたかどうかということは使途不明と、こういうことで世間にあるいは国税庁には通用しなかったわけですね。そうですね。
○証人(井上潔君) そのとおりでございます。
○野田哲君 ダグラス社の二百三十八万ドルの扱いについて伺いたいと思うのですが、これについては社内で調査をやられまして経過としてどういうことが判明いたしましたか。
○証人(井上潔君) この二百三十八万ドルにつきまして事件発生後関係者で調査いたしました。そうしましたところ、計数的には全部で二百三十八万ドルから、ダグラス社が立てかえた技術指導料というのが十二万ドルほどございまして、それを差っ引かれておりまして、総額二百二十六万ドルになったという結果が出ております。そして、そのうちまだ三十一万ドルほどはダグラス社から入金いたしておりません。そこまではわかっております。
○野田哲君 そうすると、残りは百九十五万ドルということになるわけですが、その金というのはいまどうなっているわけですか。
○証人(井上潔君) それにつきましては、全額、約半分は日商岩井の本社に、半分は米国日商岩井に分与されております。
○野田哲君 約半分の米国日商にというこれは、本社の正規の扱いを通じてそういうふうになっているわけですか。
○証人(井上潔君) 私はこの事務所経費というものの仕組みはよくわかりません。報告も受けておりませんが、私、人事担当としましてセントルイス事務所の設置、経費その他について調査いたしましたところ、この航空機の契約が決まりまして日本側のメーカーである三菱重工、川崎重工さんに対して、部品、ライセンス、図面、工具その他を取り扱うのを日商岩井がお引き受けしたわけでございまして、そのためにこの取引のみにセントルイスに事務所を設置いたしました。設置した日は四十四年の七月と聞いております。その間、一時的に日本人の駐在員三名、現地雇員三名、六名もございましたが、現在は日本人二名、現地雇員二名、四名でございます。大体この十年間近く事務所を設置しておりますが、大体事務所経費が年に二十万ドル前後かかっております。したがいまして、この十年間でセントルイスのみで事務所経費が二百万ドル、ニューヨークの費用で費消されておる事実がわかっております。
○野田哲君 年に二十万ドルで大体十年間で二百万ドルですか。しかし、これはRF4Eの十四機の事務所経費、こういうことになっているわけで、これはもうずっと前に十四機完納されているわけです。その納入期間というのはもうきわめて短期間の間にやられているわけですね。だから、いま二百万ドル今日までセントルイスの事務所は使ったと言われるけれども、RF4Eとしては私はそんなにかかっていないと思うのですが、その点はそうじゃないですか。
○証人(井上潔君) お答えします。 先生御指摘の十四機につきましては約二年ぐらいで終わったと思いますが、現在まだ三菱重工さん、川崎重工さんで生産中のものが続いております。
○野田哲君 だからそれは航空機部としての経常的な事務所としてあそこにずっと存続されているわけであって、RF4Eの事務所経費ということにはならないわけでしょう。
○証人(井上潔君) 一義的にはRF4Eの仕事もやっております。現在は、三菱重工さん、川崎重工さんの仕事についてのダグラス社とメーカーさんとの部品の納入その他の事務をやっております。
○野田哲君 そこで、この二百三十八万ドルがなぜアメリカから入ったり、また向こうへ送り返されたりするんですか。その理由はどうなんですか。
○証人(井上潔君) その経緯につきましてはまだ調査いたしておりません。
○野田哲君 そこで、航空機関係の入金とか、あるいは送金とか、交互計算とか、いろいろな手続が経理部を通じてやられるわけですが、先般来の当委員会での証言をずっと拝聴いたしまして、先ほど来のファースト・バンクの口座の開設の問題にしても、あるいは交互計算の問題にしても、あるいはまた、いま被疑者になっている山岡、今村両氏の架空の契約書の処理にしても、結局亡くなった島田さん、それから不正なことをやったのは島田さんだと、あるいは山岡、今村、こういうふうなお話がこの前の証言から先ほどまでの証言で出ているわけですが、これらの問題については海部副社長は全くノータッチで処理がされ得るのですか。
○証人(井上潔君) お答え申し上げます。 当社には管理部門が五つございます。それぞれ四人の部長でこれをしております。その上に管掌役員はおりません、社長直結でございます。したがいまして、われわれ管理部門の何か事故がございましたら、管理部門は本部長が全責任をとることになっております。営業部門は、機械も含めまして十四の営業本部がございます。そして、契約については部長、木部長に最大限の権限委譲がなされております。しかしながら、海部副社長が御存じであったかどうかはまだ解明する間もございませんが、管掌役員としての責任はあると思います。
○野田哲君 経理へのそうすると手続、これは本部長限りで大体やられると、こういうことですか。
○証人(井上潔君) 日常の収支については部長でございます。ただし、重要なものにつきましては本部長が決裁いたします。
○野田哲君 世間一般では俗に海部軍団というような評価がされて、亡くなった島田さんと海部副社長、それから山岡、今村両氏、このグループは全く一体でやっておられたと。そして、いろいろ断片的に報道されていることや証言で伺ったことでも、島田さんとしては大体海部副社長の意向を受けてやっていたと、こういうふうな印象を受けるのですが、その辺については社内では解明されていないのですか。
○証人(井上潔君) 海部軍団とか山村軍団とか、いつの間にかそういう軍団名が出ましたが、これは海部副社長が性格的に強い性格をお持ちになっておるのでマスコミの方がつけられたことだと私は思いますが、海部さん以外にも管掌役員が二人おられます。さらに、海部さん以上に広い分野を分担されておる副社長もおられまして、海部さんだけが軍団を形成しておると、こういうことは私は理解できないわけでございます。ただ、機械部門としまして、故島田常務が独断で何でもかんでもやったということば常識的に私は考えられません。
○委員長(町村金五君) 瀬谷君。
○瀬谷英行君 いままでの証言ではっきりしないのは、責任の所在が明らかでないことなんですが、現在すでに私文書偽造あるいは秘密口座の設置、あるいは使途不明金の操作といったようなことが問題になっているわけなんでありますけれども、だれがやらしたのか、だれに責任があるのかということがどうもはっきりしないわけです。たとえば百五万ドルのうち二十万入金をして、八十五万ドルを隠したと。それは山村さんが会社の経理に戻すように強く言われたと、こういうようなお話もありましたね。それで、五十五万のうち四十七万が使途不明で、八万が寄付、三十万がキヨシ・ニシヤマの名義から本社に入金、こういうような話がございましたけれども、それをどうして偽造しなければならなかったのか、だれがやらしたのか、またどうしてそれを了解したのかといったようなことも腑に落ちない点なんでありますが、その点はどうでしょうか。
○証人(井上潔君) 先生御指摘の問題は、三十万ドルについてどうして入金せざるを得なかったということでございますが、先ほども私ここで証言いたしましたように、山村前副社長が専務時代に、五十一年の初めに、アメリカを旅行されまして、そのときにそういううわさを聞かれまして、日本へ帰国されましてから直ちにその調査を命ぜられ、故島田常務に詰問しましてその口座があることがわかったわけでございます。そのときにこの口座に残っておった金が三十八万一千ドルでございます。その三十八万一千ドルにつきましては、とりあえず直ちに会社の正規の勘定に入金するように指示されたのが山村前副社長でございまして、したがって、三十八万ドルにつきましては会社に取り戻したという性格のものでございます。そのうちの八万一千ドルは米国日商岩井に利益供与したのでございますが、それが寄付金扱いになっております。あとの三十万ドルにつきまして、交計処理によりまして日本側の正規の利益に計上したわけでございます。問題になっておりますのは、その三十万ドルの入金処理につきまして交計の申請を行うにつきましての添付書類が偽造——偽造といいますか、事実に反する書類かつくられたわけでございます。
○瀬谷英行君 その理由はどうでしょう。
○証人(井上潔君) その理由は、今後山岡部長から究明していかねばならぬと思っております。
○瀬谷英行君 了解をしたという事実があるわけでしょう。
○証人(井上潔君) 了解はいたしておりません。
○瀬谷英行君 それじゃ、問題の解明はこれからだとおっしゃるのですか。
○証人(井上潔君) この問題につきましては、山岡君、今村君がすでに司直に調査を受けておりますので、われわれとして調査はなかなか困難なことと思いますが、今後できる限りこの解明を早めたいと考えております。
○瀬谷英行君 いままでの証人のお話の中に、たとえば架空の口座は社長であっても許されないということをおっしゃいました。それからまた、あってはならないことということで島田さんが引用されたわけでございますけれども、架空の口座は社長であっても許されないということでありますが、たとえば海部八郎さんの名義の口座もあったという話を聞いておりますが、それはどうですか。そういうことはございますか。
○証人(井上潔君) 個人の預金については知りません。
○瀬谷英行君 先ほども久保議員からの指摘がございましたけれども、あってはならないこと、あるいは会社としては初めてのことかもしれませんけれども、どうも責任の所在というのは、営業か、経理か、あるいは社長なのか、会長なのか、副社長なのか、どうもやぶの中なんですよね、何となく。しかし、事実としてはこのように司直の手を煩わしているわけなんですから、会社とすればやはりこの種の責任というものは組織の上で明らかになってしかるべきではないかと、こういう気がするんですよ。海部軍団という名前が適当かどうかはともかくといたしまして、そのように名づけられているのだけれども、そこでやっていることは、軍司令官も師団長も知らないうちに兵隊が鉄砲を撃ってどこかの部落を占領してしちまったと、こういつたようなことがあるのだけれども、だれがやらしたのかということが明確でない。大きな企業の組織でそういうことがあってはならないというふうに思うのでありますけれども、たとえば島田さんが許されてはならないことをやったとすれば、その連帯責任とかあるいは監督責任とかいうのははっきりしていなきゃならないと思うのでありますけれども、その点はどうなんでしょう。
○証人(井上潔君) お答えします。 先ほども私御説明申し上げましたように、たとえ故島田常務がやったことでありましても、監督責任は管掌役員にございます。
○瀬谷英行君 海部メモの信憑性については、有森証人は否定もせず肯定もせずと、こういうような態度をとられました。外為法の訴追を受けるおそれがあるからと言って証言を拒否されました。海部さんは、これは問題にせずというふうにして否定をされました。 そこで、この海部メモについては、どっちへ転んでも大きな問題が残ると思うのです。いま証人は海部メモについて否定をされました。もし否定をされるならば、この事実がないとすれば、海部メモによってこれだけ会社の信用というものを傷つけられたのでありますから、この真相をとことんまで究明をするという必要があるのじゃないか。一笑に付すとか取り合わないで済む問題ではないという気がするのでありますが、どうでしょうか。
○証人(井上潔君) 海部メモがこのように大きく騒がれたのは今回が初めてでございます。私ども、できる限りの調査をいたしました。そのメモに経理部長あてになっておりますが、当時私は東京支社の経理部長でございました。したがいまして、私も無関心ではおれませんので、私自身の記憶をたどりましたが、私自身は見た記憶はございません。ただ、そのメモが存在するかどうかということについて社内を徹底的に関係者に調査を命じました。しかしながら、そのメモは、現物もコピーも社内にはございません。そこで、私は直接海部副社長にそのメモの存在を聞きましたが、本人は関知せずと言っておられます。したがいまして、これ以上私らとして調査するすべはないのが現状でございます。
○瀬谷英行君 ただ、海部メモというのは、第三者が勝手に創作をするにしては余りにも念が入り過ぎているわけです。かなり内部の事情に精通をしていないとあんなものはつくれないと思うのですね。これは売り出し中の推理小説作家であってもあれだけ克明に念入りなものはつくれないと思うんですよ。そうすると、もしにせものだとすれば、どこに犯人があってどういう意図でこういうものをこしらえたかということを究明しないと、会社の信用のためにも非常に問題じゃないか。本ものだとすればなおさら大変ですよ。だから、どっちへ転んでもこれはきわめて重要な問題だから、これはやはり会社とすれば取り合わないとか一笑に付すとかということではなくて、一体この海部メモの出所は何か、あるいはねらいは何か、真偽は何か、特にそのサインが非常に海部さんの書体と似通っておる。あれは他人がまねをしようとしてもできないことなんですから、これらの点を考えてみたならば、もう少しこの問題については関心を持って追及をするのが当然ではないかと思うのでありますけれども、その点についての証人の御意見をお伺いしたいと思います。
○委員長(町村金五君) 瀬谷君、時間が参りました。
○証人(井上潔君) 会社としまして、いわゆる海部メモなるものがこれだけ世間を騒がしたことにつきまして、今後とも可能な限りその実態、あるいはどうしてそういうメモが巷間に出回ったか、そういう問題についてはできる限り調査を続けていくつもりでおります。また、聞くところによりますと、衆議院の予算委員会の委員長のもとで、諸先生方の協力を得て筆跡鑑定を行っておると聞いておりますので、その筆跡鑑定も私たち参考にしたいと考えております。
○委員長(町村金五君) 以上で野田君及び瀬谷君の発言は終了いたしました。 次に、黒柳明君。
○黒柳明君 公明党の黒柳明でございます。お疲れのところ、恐縮でございます。 先ほど、山村さんは、十九日の海部さんの証言を、テレビでお聞きになったのだと思うのですけれども、全く錯乱しているともう断定的におっしゃったのですが、井上さんも当然興味深くといいますかごらんになっていたと思うのですが、ここらあたりの御意見はどうでしょうか。
○証人(井上潔君) お答えいたします。 興味深くではなく、はらはらいたしておりました。かなり計数的に混乱しておられました。それから社内のいろいろなしきたり、ルールについてかなりお忘れになっておるのじゃないか。山村証人は錯乱と言われましたが、私は混乱されておったのではないかと考えております。
○黒柳明君 私たちも、党、個人なり調査しておりますので、これを踏まえて十九日に質問したのですが、もしよろしければ、いま数字的に計数が違うと、あるいはそのほかのものもと、こうおっしゃったのですが、どういう点が違うのか、ちょっと例を二、三挙げていただけますか。営業とそれから経理との関係、これはもうさっき明快に出ておりますので、これはもう全く別々じゃない、これは明快なんです。そのほかの点でどういうことを錯乱していたのか、ひとつ二、三例を挙げていただけますか。
○証人(井上潔君) 二、三といいましても、そうございません。たった一つ、ロサンゼルスの架空口座の三十万ドルは百五万ドルのボーイングの手数料の中とは違うということを言われました。これは明らかに間違いでございます。
○黒柳明君 そのあたり私たち政府と、刑事局長、国税庁と、こう相当やっておるわけです、何回も。これは百五万の中の三十万であると、こうほとんど断定的にきたんですけれども、それがそうじゃないんだと、百五万じゃないんだと、二百三十八万だというふうな示唆なんですが、こういう推理はどうでしょうか。要するに、海部さんが百五万アグリーメントにサインしましたね。二百三十八万は島田さん。百五万海部さんがサインしたアグリーメントの中に不正なものがあったら御自分で困ると、だから百五万じゃなくて二百三十八万だと、こうわざと間違えたのか、あるいは故意にそういうふうに言ったのか、これはもうミスで取り消すということならば別ですけれども、ここらあたりについてまだ委員会としていまミスであると断定すれば、また理事会へ諮ってしかるべく処置をとるかと思いますけれども、そういうことについては井上さんはどういう御判断をされますか。
○証人(井上潔君) 先生の推理がどうかは別ですが、私としましては、海部さんはかなり疲れておられて混乱されておったのではないかと、私はそういうふうに考えます。
○黒柳明君 機械本部から政治家に何か流れる可能性があれば、証書だけきちっとしてそれで経理部に回せば、その内容につきましては、当然経理部の方ではそんなに関知するところじゃないと、こう思うのですが、先ほども山村さんはおっしゃったんです。そうなると、要するに、まあ海部メモの真偽を含めてですけれども、一片のあの日商内部のメモ、ああいうものの操作で、それがやがて請求伝票を起こし、それが現金の授受になり、それが領収をもらうという、そういう流れになる可能性はあるのじゃないでしょうか。
○証人(井上潔君) 経理部長にメモを回してそういう金の流れが起こるということはあり得ません。
○黒柳明君 四十五万ドル、三十万ドル、二百三十八万ドル、これは全く不明なんですね、どうなっているか。内部のいろいろ調査を社内でやっているわけですから、こういうものの調査についてどのくらいのめどを立てていまやっていらっしゃるのか。当然井上さん等の社内の三人の調査委員会として海部さんにお尋ねがあったと思うのですが、そのお尋ねを含めて、海部さんはもうこういう金には全く関与していなかったといま現在断定できるでしょうか。
○証人(井上潔君) 現在検察当局にほとんどの書類が押収されておりますので、なかなか調査は具体的には困難でございますが、できるだけ可能な限り早く結論を出したいと私は念願いたしております。ただし、海部さんに対していろいろ必要な限りの質問はいたしておりますが、現在のところ明確な結果は出てきておりません。
○黒柳明君 もう一回繰り返して恐縮ですけれども、そうすると当然これはもう捜査当局の司直の手に待つよりほかないと思うのですが、せっかくあのグラマンやロッキードでも、ダグラスでも、みんな社内調査をやって、社外重役も含めてやっているわけで、日商もそういうことをやっているわけですが、であるならば、書類を持っていかれたにせよ、一番内部の事情をよく知っている人が集まっているわけですから、海部さんのいろいろ話を聞いて、まあ取り調べと言っちゃ失礼ですけれども聞いて、その範囲において海部さんは全くシロだと、こう断定はいま現在できませんね、金の流れについて。全く関知していないと当人は言っているんです。金の流れに一切関知していないと。だけど、社内調査の委員会では、海部さんにお聞きになって、いま現在の時点において、全くシロだと断定する根拠もまだないのじゃないかと思うのですが、いかがでしょう。
○証人(井上潔君) 私らが調査した現中間過程では、金の流れに海部副社長がタッチしておられる事実はまだ発見できません。
○黒柳明君 そうすると、亡くなられた島田さんと海部さんとの関係においてまあ金の流れにおいての関係は全くなかったという理解と同じでしょうか。
○証人(井上潔君) いまになってみれば島田氏に聞くわけもいきませんので、むずかしい問題だと思います。
○黒柳明君 二百一二十八万ドルも、ある時点においては事務所経費になっていたんですけど、それで海部さんがお出になって、山村さん、そして井上さんという段階で内容が相当変わってきちゃったんですよ。ということは、先ほどの山村さんは、これはオフィスエクスペンシズじゃないと、コミッションだと、それから手数料だと。ところが、海部さんの場合には、もういろいろなことを言いました。断定はしていません。事務所もあったろう、人件費もあったろう、為替の差損のリスクもあったろう、ともかくすべて含めてだと、こうおっしゃった。いま井上さんのお話を聞きますと、十年にわたって二十万ドルずつ事務所経費が払われていたと、二百万ドル。そうすると、この三人のお話が全部食い違っているんですが、その点ひとつ最後の井上さんの話を私は信頼したいと思うのですが、どうでしょう。
○証人(井上潔君) お答えいたします。 私は先ほど事務所経費について一つの例を申し上げましたので、当社のセントルイスの事務所は十年間ずっと続いておりまして、年間約二十万ドルの経費がかかったということを私はセントルイスの事務所に限って申し上げたのでございまして、これが事務所経費の二百三十八万ドルの原価計算の中に一部入っておるということは常識的にわかります。しかしながら、海部さんはいろいろな経費がかかっていると言われましたけれども、ずばり申し上げまして、山村証人が言われましたように、事務所経費であれ、手数料収入であれ、われわれの航空機の経費をベースにした営業収入ということでございます。したがいまして、山村証人が言われました、これは事務所経費であれ、何であれ、航空機の収入であるという面では私と同意見でございます。
○黒柳明君 そうなると、ある意味において明快になるんですよ、航空機からのコミッションであると。それは事務所であろうと、人件費であろうと、こういうふうにおっしゃっていただければ、まあ裏金があるかどうか、三十万、四十五万というのはわかりませんよ、ある程度明快に事実関係はなると思うのですが、 〔委員長退席、理事岩動道行君着席〕 海部さんがおっしゃった、何もかにもひっくるめてと、こういうことになると、どうもわからなくなる。山村さんは、オフィスエクスペンシズはない、いまおっしゃった。もう一回聞きますけど、年間二十万ドルというのは、二百三十八万の総事務所経費も含んでの、そのものとは若干接点はあるけれども、接点のない部分もあると、イコールじゃないと、こういう理解でよろしいわけですね。
○証人(井上潔君) そのとおりでございます。
○黒柳明君 それで、発覚した後の経理の処理というのはどのようにしたのか。現実に事務所経費というのはどのぐらい計上したんでしょうか。二十万ということでいいのでしょうか、事務所経費というのは。 それからもう一つ、この中には、これは海部副社長がおっしゃったのですけれども、為替差損や輸入経費は入らない、こうおっしゃった。そうすると、まあこれは自衛隊から相当反発があったのですが、海部さんが証人としておっしゃったことなんで私はそれをとらえるのです。そうすると、自衛隊接待費なんかはここに入っていたんでしょうか。
○証人(井上潔君) お答えします。 私はセントルイスの経費の内容については知りませんが、年間二十万ドル、十年間で約二百万ドル使ったことは事実でございますが、これは米国日商岩井の事務所経費の中の一つでございます。だから、したがって、その中で幾ら二百三十八万ドルの原価計算の中に入っておるかどうかは私はわかりません。
○黒柳明君 RF4Eについてはいいんですけれども、DC9やDC10、これはこういう事務所経費というのは、コンサルタント契約なり、あるいは代理店契約なり、それと別に、またこの二百三十八万ドル、これは事務所イコールコミッションであると、こういうものはほかの場合にもあったのでしょうか。DC9、10を含めて、ほかの航空会社との関係においてはこういう金の入手というのはあったのでしょうか。
○証人(井上潔君) 当社はダグラス社の民間航空機は扱っておりません。
○黒柳明君 済みません、私、錯覚しました。 いまのRF4Eのほかにそういうコミッション的なもらい方というのは——ということは、十七日の政府の集中質問のときに、日商岩井はコンサルタント的な動きもあったのだろうと、こういう御判断を政府側がされたわけですね。そうなりますと、いまのこの二百三十八万というものについてもまた理解が変わった面でできてくるわけなんですが、この二百三十八万ドルと別にそういう金の入手というやり方というのはあったのか、これだけしかないのでしょうか、ほかに可能性はまだあるのでしょうか。
○証人(井上潔君) ダグラス社とコンサルタント契約を結んでおるという事実は私は聞いておりません。
○黒柳明君 これも先般の十七日の政府集中質問でちょっと疑問だったのですが、日航と日商岩井、ボーイング、もう日航とボーイングが直やっていますね。それで、ボーイングから日航に百五万入っている。三十万はこの中であると。そうすると、どうしてここに日商岩井に対して、要するに一機に対して十五万、これが入ってくるのか。聞くところによると、七機でせめてコミッションは五、六万じゃなかったのかと。ですけれども、十五万という数字が出てきて、余りにも大きい。それで日航さんも驚いちゃって、ノーコメントと、直だ直だと言わざるを得ないのじゃなかろうかというニュアンスの発言を私は調査の中で踏まえているのですけれども、この関係というのは全く疑問なんです。これはどういう金の操作になっているのでしょうか。
○証人(井上潔君) ボーイング社と日本の航空会社との取引は、日本航空、ボーイング社とは直接取引でございます。ただし、当社は十数年来ボーイング社の代理店でございまして、代理店契約に基づきまして口銭をもらったのだと私は思います。詳しいコミッション契約の内容については私は関知いたしておりません。
○黒柳明君 海部メモにつきまして先ほど否定されたわけです。これは事実じゃないと、こういうふうに否定されたのですが、これをもう一回、あれは全くインチキ、にせものですか。
○証人(井上潔君) お答えします。 インチキかにせものかと断定する資料は私は持っておりません。ただ、私はあの海部メモなるものが経理部長あてになっておりますので、私ではないかといろいろ新聞記者連中に追及されまして、私は見た覚えがないということを言ったわけでございます。
○黒柳明君 すると、経理部長というのは井上潔さんではないと、こういうことであって、そうすると海部メモというのは否定も肯定もできない、社内の調査の中でね。こういう立場であろうかと思うのですが、先ほどは、いや、聞きました、ですけれども、少なくともそうじゃないと断定的におっしゃったのじゃないでしょうか。
○証人(井上潔君) 当時、経理の責任者は、私の上は経理本部長の山村——当時重役、前副社長でございまして、私は当時東京支社の経理部長でございますが、彼も知らぬと言っております。私も見た記憶がございません。
○黒柳明君 先ほどもこういう議論をやったんですけれども、いま冒頭やったんです。要するに、経理の方は、営業なり機械部なりの何かメモでも請求でもあれば、それをもとにして、内容につきましてはそんな経理が関知するところじゃなくして、これを経理的に処理する、金を出して入金伝票をとると、こういうことだと思うのです。そうなると、この海部メモについても、いわゆるその操作の上で正当であれば——あのメモだけと私は言いません、あのメモで金を出すかといったら、そんなことないと思うんです。あのメモを一つの端緒、契機にしまして、金銭の授受に至る過程を正規なものにすれば、経理から金が出るということはもう間違いないのじゃないでしょうか。
○証人(井上潔君) そうなりますと、正当な手続を経た政治献金ということになると思います。そうすれば社長決裁でございます。
○黒柳明君 政治資金規正法に基づいた政治献金が先ほど出てきましたから、それは明らかに経営会議を通しまして、そこで事前に了承を得るのか、あるいは企画部と社長で決裁して事後にやるのか、これはもうオープンになるわけですからね。ところが、そういう問題じゃないわけですよ、いまここでは。使途不明であり、裏から表に行ってまた表に行って四十五万が本社からこう来ている、あるいは使途不明があると、こういう問題についていま論議しているわけですから。だから、政治資金規正法に基づいてこれは当然社長の決裁、さらにこれは社内だけじゃありません、全部にオープンになるんですから。そういうことじゃありませんで、何回も言いますように、経理に至るまで伝票でも請求でもシステムが疑義がなければ、内容については経理は全く関知しないところではないでしょうか。全くと言っては語弊があるかもわかりませんよ。それで金というものは流れていくのじゃないのでしょうか。 〔理事岩動道行君退席、委員長着席〕 そうなった場合に、四十五万ドルも、二百三十八万ドルも、三十万ドルも、ある時点においては裏金にする可能性があったわけですから。そうでしょう。それを今度は山村さんが摘発して表にしたというんですから。そうなりますと、要するに、日商ぐるみとは言いません。井上さんが直にとは言いません。しかしながら、あくまでも海部さんが、島田さんとは何も関係ないんだ、やったことは全部島田以下山岡が悪いんだ、こういう論旨というのは、どう考えたって国民の皆さん方に説得力がない。接点は間違いなくある。営業関係の機械部関係の担当重役ですから、副社長ですから。そうなった場合に、このメモなり不明のいろいろな四十五万、三十万なり、経理の方としては、東京支社経理部長だったときやその後経理の責任者だったときには、その操作だけがしっかりしていれば、要するに、失礼だけれども島田さんが言った請求に対してきちっと出す、あるいは山岡さんの請求に対しても出す、これはもう当然じゃないでしょうか。どうでしょう。
○証人(井上潔君) お答えいたします。 正規な手続を踏んだ支払い伝票が回ってきた場合は、経理部は支出いたします。
○黒柳明君 ですから、そうなると、内容については、正規な支払いルートが確立されていれば、経理部は知らないわけですよ、内容につきましては。そうすると、裏金づくりとか、あるいは政治家に流す可能性がある金とか、使途不明というのは、明らかにさっきから言っている、山村さんも井上さんも知らない知らない知らない。ところが、ある時期においては裏金的存在であったことは間違いない。経理は正規な手続があればあくまでも金は出すと、こういう中において、要するに亡くなられた島田さん、それと逮捕された山岡さん、それに海部さんがここに上司関係でいることは間違いない。素人が見たら、あくまでもこれは関係ないと見る方がおかしいし、失礼ですけれども社内でいままでやった中には海部さんが直接関係がないということにつきましてどうも納得しないんです。ここらあたり、調査について、いま現在の調べについては関係ないとおっしゃったのですから、それについて調べの内容というものをこの委員会に出していただけますかしら、どういうふうに関係ないのか。どうでしょう。
○証人(井上潔君) 調べの中において、海部副社長が直接指示をしたとか、そういう書類は全然出てまいりません。したがって、私は、現在調査の段階において海部さんが資金の流れに直接関与したという資料が発見できないということを御説明しておるわけでございます。
○黒柳明君 わかりました。そういうことは重要だと思いますね、あくまでも証拠ですから。ただ単に海部さんがどうしたこうしたと言ったのじゃだめだと思います。だけれども、そうなりますと、いままでは出てこないんだけど、社外の者が常識的にそうであろうと思うのですから、社内の井上さんは常識以前の問題でそうであろうと思わざるを得ないと思うのは、海部さんが上司ですから。それは金を出せとか裏金つくれとか指示したかしないかは別ですよ。いろいろな関係で海部さん、島田さん、山岡との接点は当然あったし、これが裏金づくりに発展する可能性はあるのじゃないかと常識的にもこれは思いませんか。
○証人(井上潔君) 私はここで推理は申し上げられません。ただ、現在私が考えておりますのは、海部さんが島田常務の、あるいは山岡君の上司であったという面で監督責任というものは厳然にございます。
○黒柳明君 先ほども山村さんに聞きましたが、政治献金を相当多額しているのですけれども、各本部から要請がある、社長が最終決裁ですけど、どこの本部から一番政治献金に対する要請があったでしょう。
○証人(井上潔君) 私は政治献金の検討に参画はいたしたことはございません。
○黒柳明君 そうすると、政治献金については、秘書室、企画課が立案して、それから社長が決裁する。それからそれは当然政治献金ですよ、規正法に基づいた、これはやっぱりオープンになるわけじゃないですか。オープンになれば、当然経理担当どころか国民がわかるわけですよ。だから、参画したかしないかは別にしまして、どこから一番要請が多かったと聞いているか。参画しないにしても、どこの本部から……。
○証人(井上潔君) 私の知る限りでは、各本部から要求があって社長が決められるのではなくて、従来から長い長い経緯がございまして、われわれとして過去の実績を踏まえて検討されるものと私は考えております。
○黒柳明君 最後になりますけれども、有森さんが、外為法で私が刑事訴追を受けるから海部メモについては述べられないんだと、コメントはと。これはさんざんここでやったわけですけれども、そういうこととあの海部メモの信憑性、こういうものがこれまた常識的にあると思うのですが、あれがにせものであるということになると、有森さんは何もそこでためらう必要はないわけですわ。そこらあたりどういうふうに判断されてこの国会の審議の成り行きをお見詰めであったでしょうか。
○委員長(町村金五君) 黒柳君、時間が参りました。
○証人(井上潔君) お答えいたします。 有森さんがああいうふうに言われたのがどういう意味か、私は合点がいきません。
○委員長(町村金五君) 以上で黒柳君の発言は終了いたしました。 次に、神谷信之助君。
○神谷信之助君 共産党の神谷です。 まず証人にお伺いしますが、社長の特命で三人の専務さんが調査に当たるということになったというのは、軍用機を含めて航空機の取引をなさっているわけですから、その社会的責任からいっても当然だというように思うのです。そこで、特にいま三月十四日の強制逮捕で明らかになりましたように、あの中で防衛庁に隠してダグラスから偵察機十四機の購入について約八億円に上る事務所経費名義の不明朗な金をもらう。それだけではなしに、四十三万ドルにも及ぶ手数料も受け取る。一方、防衛庁からは六千万円ものコミッション手数料、これももらう。そして刑法を犯してまで裏金をつくる。こういう航空機部門のあくどいやり方について、日商岩井として社会的責任をどうお考えか、まずお伺いしたいと思います。
○証人(井上潔君) お答えいたします。 われわれ調査を担当しております三専務だけではなくて、社長以下社内全員が遺憾に思っております。
○神谷信之助君 ちょっと証人に資料を……。
○委員長(町村金五君) よろしゅうございます。
○神谷信之助君 渡した資料は、七二年六月の日商岩井の社内報です。このときに、表彰制度の第一回の受賞が行われました。そうして、航空機グループですね、「東京、名古屋、シアトルとよく業務連絡を密にして業績を向上し収益面に於て著しく会社の業績に貢献した。」ということで島田部長を初め関係者が表彰されています。このことは御承知ですか。
○証人(井上潔君) 存じております。
○神谷信之助君 それに対して島田さんはそこに文章で感想を書いておられます。その中に線を引っ張っているところごらんいただきたいと思いますが、「特に泥をかぶるような仕事は、卒先して部長が、または管理職がまたは、先任部員が部下に先駆けて当る気構えを持っている。」これが「航空機部の気風」だと。そしてさらに下の方には、「要は結果がよくなくてはならないと思います。敵をたおし、商売を取りそして利益を上げることです。議論はその後にあってもよいと思います。」というように、航空機部の猛烈商法ぶりを書いておられます。そして、日商岩井は、これを社内報に載せて表彰すると同時に、そういう航空機部門のやり方について全社員に奨励をなさっていますね。この点と先ほど申し上げた点とあわせお考えになってどういうようにお考えですか。
○証人(井上潔君) お答えいたします。 この当時、私は第一回の表彰に航空機部が選考されたということについては、横で聞いておりますが、当時選考にはタッチいたしておりません。ただ、島田氏が生前、部長時代から、非常に率先垂範よく働いた方であることは事実でございます。そして、自分で労をいとわずに働いた方でございます。今回のような事件がこの中に内蔵しておったかどうかは私は定かではございませんが、この当時は少数の部員でかなりの業績を上げておられたことは事実でございまして、当時の状況からして表彰に値すると判断されたものと考えております。しかし、いまとなっては非常に残念だと思っております。
○神谷信之助君 当時は、ボーイングの727、それから737、それからさらに初のLR二十一機、これらがどんどん航空機の売り込み商戦では勝利に勝利を重ねるということで表彰されているのです。これは四十七年。その前年の四十六年には、これは三月二十日の例のロッキードの若狭証人が法廷で証言しておりますが、昭和四十六年にボーイング社からのリベートとして全日空に日商岩井から九千万円、これをもらったということを証言しています。すなわち727、それからさらに737、そしてこの九千万円もらったことに対する意味は、若狭証人はその証言で747を購入してもらいたいと、そういう意思を含めてそういう意思を持っているということを自分は感じたという意味の証言もしています。すなわち、このような航空機の売り込みでいろいろと相手方にそういう裏金を渡す、そういう行為がなされながら表彰を受けるような業績を上げた、こういうように考えられるのですが、いかがですか。
○証人(井上潔君) お答えいたします。 午前中も山村証人がこの件については御説明しておりますが、この九千万円の問題につきましては、五十一年にロッキード問題が発生しましたときに島田三敬氏が検察庁に事情聴取されまして、そこで初めてわれわれ九千万円という金がボーイング社から日商岩井の本社を通さずに、われわれが知らないうちに販売奨励金というのですか、何というのですか、渡ったということは聞いております。
○神谷信之助君 有森さんが当委員会へ証人で来られまして、そうして三十九年から四十二年にかけて良心に恥じるようなことをやったという証言をなさっています。航空機部の商法というのは、まさにばれなければそういう九千万円のリベートを全日空に渡すというようなことをやっている。こういうやり方で進められてきたというように考えざるを得ないのですが、この点いかがですか。
○証人(井上潔君) 私の聞いた範囲では、この九千万円は全日空……
○神谷信之助君 九千万円の理由はいいんですよ。隠しておったんでしょうか。検察庁に調べられるまでは日商岩井には隠してあるのでしょう。
○証人(井上潔君) そのとおりでございます。
○神谷信之助君 それじゃその次にいきます。 政治献金ですが先ほど山村さんは、四十三年の四月一日から十年間で約九億八千万円だというように記憶していると。あなたは年間一億を下らない額だと。そうすると十億円以上になるわけですけれども、いずれにしてもそういう政治献金をなさって、そうして国民協会にはそのうち三億ほどが行っているというように山村さんはおっしゃっています。ところが、自治省に届けられているのは一億一千四百六十一万円、それから国民協会への届け出は七千八十二万円です。そうすると、ものすごい差がありますね。これはどういうことでしょう。盆暮れのつけ届けとか、あるいはせんべつとか、そういう種類のものも含まれるわけでしょうか。
○証人(井上潔君) 残念ながら私は総務を担当しておりませんので、政治献金の内容については詳しくございません。
○神谷信之助君 調査委員会としても調査なさっていないですか。
○証人(井上潔君) 現在のところ、一般的な政治献金についてまで調査いたしておりません。現在資料がございません。
○神谷信之助君 そうすると、こういう盆暮れのつけ届けとかせんべつ、あるいはそういう種類の金になりますと、領収証をもらえないものが大分出てきますね。これは全日空の若狭さんも法廷での証言で領収証をもらえないことがよくあると。したがって、こういう裏金があるのはベターだということを九千万円もらったときに思って、そして裏金いわゆる簿外資金をつくるということを始めたと、こういうようにおっしゃっています。日商岩井さんの場合、そういう領収証をもらえない場合、それはどういう処理をされるわけですか。
○証人(井上潔君) 政治献金の支出に関与しましたのは私が東京支社の経理部長時代でございまして、その当時領収証のない政治献金というものはございませんでした。
○神谷信之助君 盆暮れの、お中元なんかの届けも全部領収証をもらうのですか。
○証人(井上潔君) 全部私の当時はもらっておりました。
○神谷信之助君 ちょっと常識では考えられぬですね。あるいは物を贈るかもわかりませんしね。それは商店の領収証で済まされるかどうか知りませんが、ちょっと領収証は全部そろえるというのは考えられないように思うのです。 それからそれじゃ次の質問に移りますが、747のSR、これ山村さんが五十一年の一月に行って、百五万ドル、そのうち八十五万ドルが架空口座にあるということを見つけられた。これは、山村証人の報告では、社長に報告したと。それで調査に当たられたあなた方の方は、社長からそれについて事情をお聞きになりましたか。
○証人(井上潔君) 当時、山村証人が申されました社長へ付託したというのは現在の会長の辻良雄氏ではないかと考えておりますが、まだこの問題について調査は全部終結いたしておりませんので、いずれかの過程においてその当時の事情も聞かねばならないかと思っております。
○神谷信之助君 山村さんはそのときに、三十八万ドル残っている残金、これを早く正規のルートに乗せなさい、そういう指示をした。当然、その指示がどうなったか、これは山村さんも御存じだったはずだろう。三十万ドルは確かに入金になった。ところが、不実記載である。不実記載であるかどうかは経理の方ではわからないと、こうおっしゃる。しかし、三月十四日の捜査以前に皆さんの方ではこの事実を不実記載であったということを知ることはできなかったのですか。
○証人(井上潔君) その時点ではわかっておりました。
○神谷信之助君 そうすると、不実記載をやって、山岡、今村両氏がやったと。その不実記載はだれの指示でやったというように聞いておられますか。
○証人(井上潔君) まだだれの指示ということまでは調査に至っておりません。
○神谷信之助君 いつお知りになったのですか。
○証人(井上潔君) その直前でございます。
○神谷信之助君 逮捕の。
○証人(井上潔君) はい。
○神谷信之助君 逮捕の直前その不実記載であるということを山岡もしくは今村から聞いたら、当然、だれの指示だったんだと聞くのはあたりまえじゃないですか。どうしてそれを聞かない。
○証人(井上潔君) 常識的にも当社の交互計算の申請の条件から考えまして部長権限であったと思いますが、故島田常務が関与しておったかどうかはいまのところ調査できません。
○神谷信之助君 百五万ドルについては、サインをされたのは海部さんでしょう。それで、八十五万ドルの架空名義をつくったのは島田さんということになっている。その島田さんは、海部さんに相談をするなり何なりせずにつくられたのかどうか、この辺のところはどうですか。
○証人(井上潔君) これも今後根気よく究明していきたいと思っております。
○神谷信之助君 他にこのような架空名義の口座が国内あるいは海外にあるかどうかというのはどうでしょう。お調べになってもちょっとわからないでしょう、架空名義ですと。
○証人(井上潔君) 私はないと信じます。
○神谷信之助君 ないと信じておったのが、八十五万ドル島田さんの手でつくられておったわけです、ないと信じておったのが。そうして、航空機部の商法というのは、先ほどから言いますように、いろいろな形でリベートを渡したり何なりしながら売り込み商戦に勝利をしている。こういうことをやってこられているのですから、ないと信じたいけれども、実際にあるかないかというのは、どうでしょう、どういう調査をなさるおつもりですか。
○証人(井上潔君) 今後こういうことが二度とあってはならないということにつきまして、この事件の解明もさることながら、今後の社内の仕事を遂行する上についてのモラルの向上を徹底的にやっていきたいと私は考えております。
○委員長(町村金五君) 神谷君、時間が参りました。
○神谷信之助君 最後にお尋ねしますが、一つは、海部メモについて日商として調査をしておるとおっしゃるなら、有森氏を呼んで事情をお聞きになってはいかがか、そうするのが当然ではないかと思いますが、この点御意見を聞きたいと思います。 それからもう一つは、ハリー・カーンとの密約も、初めはないないとおっしゃっておった。ところが、結局、事実は存在をしたということになったわけです。そういう日商岩井さんのやり方を見ますと、今度は、この二日間の証人尋問を通じまして、何か責任は全部亡くなった島田さんに集中をする、こういうように受け取れるのですが、これでは国民は納得しないと思うのです。この点についての御見解をお聞きしたいと思います。
○証人(井上潔君) ただいまの問題からお答えいたします。 故島田常務にすべての責任を転嫁するという考えは毛頭ございません。先ほども何回も申し上げましたように、島田常務のやった間違いは監督責任は海部副社長にございます。 それから海部メモにつきまして有森氏との対決ですが、有森氏は今後司直の手で調査されることになっておるので、その結果を待ちたいと考えております。
○委員長(町村金五君) 以上で神谷君の発言は終了いたしました。 次に、三治重信君
○三治重信君 証人の証言で、さきの山村さんよりか大分経理の関係が私は納得のいく正確な答弁のように聞いたのですが、もう少しあと確認的なやつを二、三聞いてみたいと思っておりますが、その前に、一番初めの経歴の御証言のときに、たしか四十七年にいまの人事管理本部長におなりになったように聞いたのですが、何か新聞報道だと五十年となっておりますが、どちらが正しいのですか。
○証人(井上潔君) お答えいたします。 私、昭和四十七年五月末まで財務本部長をやっておりまして、五月末に取締役に選任されまして、六月から人事管理本部に配転になりました。そのときは関連事業部審査部担当の人事管理本部副本部長でございました。それから五十年の四月一日で人事も加えまして見ることになりまして、現在は人事管理本部長でございます。
○三治重信君 それからいま申し上げましたように、金の出し入れには、海部副社長さんは、副社長になる前からか、いずれにしても営業関係は全然ノータッチで金の出し入れについての仕事は全部経理部でやっていると、こういう証言だったわけなんですが、先ほどの証人のお話だと、ボーイング社からの百五万ドルのやつは海部さんのサインでもらっていると。それから東京地検の捜査でわかった二百三十八万七千六百三十四ドルのRF4Eの事務所経費は島田さんのサインだと、こういう御証言があったのですが、それでは、SECの報告の四十三万一千ドルや、その前の、われわれ調査団が行ったときにマクダネル社長からお話があったF4EJのライセンス生産の手数料の毎年約二十万ドルで十年間で百八十九万五千ドルの手数料、これは十年間にわたって毎年少しずつ、二十万ドル前後のやつが渡る、こういうときの受け取りのサインはどなたがしておられますか。
○証人(井上潔君) 受け取りのサインまで私はいまのところ知っておりません。ただ、二百三十八万ドルの事務所経費契約につきましては島田氏がサインしたと聞いておりますが、実際問題、私が調査したところでは、二百三十八万ドルの事務所経費のサインをしたのは、島田常務ではなくて、山岡部長と聞いております。それから四十三万一千ドルの入金その他は、私はだれがだれのサインで入金したかは知りませんが、会社に正規に入金いたしております。
○三治重信君 そうすると、普通、こういう会社からこういう手数料やコミッションを受け取るときには、大体部長以上の責任者がサインをしていると、こういうことではないでしょうか、常識的に。
○証人(井上潔君) 契約のサインは、それぞれの金額に基づいて部長以上でそれぞれ権限規定で決められております。
○三治重信君 それからちょっと先ほどの黒柳同僚議員からの御質問のときに、向こうのセントルイスの事務所の経費が年間二十万ドルぐらいで十年間で約二百万ドル、それぐらい事務所経費がかかったと、こういうふうなお話のやりとりの中で、このRF4Eの事務所経費の二百三十八万ドルの一部が使われたようなお話もあったのですが、われわれが調査団で行ったときの向こうの社長の説明は、三菱なんかのライセンス生産のためにいろいろ生産手数料として年間約二十万ドル前後のやつを払っているんだというやつがあるのですが、これとちょっと勘違いしておられはせぬかと思うのですが、いかがでございますか。
○証人(井上潔君) ライセンス契約の大体年間二十万ドル程度の十年間にわたるコミッションの入金、これは別でございます。それで、いわゆる事務所経費ということになっておりますが、この内容についてはわれわれまだ知っておりませんが、いろいろな要素が入っておりまして、航空機部としては少しでも利益を上げたい、経費を軽減したいということから、いろいろな要素を原価計算しましてダグラス社に提示いたしまして、先方の納得を得まして契約されたものと聞いております。
○三治重信君 それですから、先ほどの黒柳さんとのお話の中で、そうするとF4EJのずっと長年にわたるライセンス生産の毎年入ってくる二十万ドルのやつにプラスセントルイスの事務所の経費にこれが使われたのじゃないかという御意見ですか。
○証人(井上潔君) セントルイスの事務所経費も一部その原価計算の中に入っておったと私は思います。
○三治重信君 そうしますと、結局、何と申しますか、前からのライセンス生産としてもらっている経費では足らなかったという要素が入っていると、こういうふうに理解しておきます。 それで、ここで、そういうことに関連して、収益計算ですね。先ほど、営業関係で十四、そのうちに飛行機の部門が一つあるわけなんですが、この十四の各営業本部の営業部門ごとに損益計算が行われて、それを統括するのが財経本部なんで、結局、営業関係の損益なりどれだけの会社に対する利益の貢献をしたかというのは、十四の営業部ごとに収支計算がある。その中で、飛行機部門というのは、収益を上げる部門ですか、それとも余り収益を上げなかった部門ですか。
○証人(井上潔君) お答え申し上げます。 一時、727、737が多量に日本へ導入された当時は航空機部門もかなりの収益を上げましたが、最近ここ数年間は大赤字でございます。
○三治重信君 それから調査委員会が発足されて、先ほど明快な調査の活動の概略の御報告があったのですが、その中になかったと思うのですが、一月の初めにSEC報告がマクダネル・ダグラス社から出され、おたくの関係のやつも8Kレポートで簡単ながら触れられている。これについて検討されたことがありますか。
○証人(井上潔君) それについては、衆議院予算委員会でも社長が御説明しましたように、カーン氏との覚書の存在、それについての解約の確認、そういうことについて調査いたしました。
○三治重信君 それから最後に、海部さんの個人資産のやつについて調査委員会で調査されたというふうなお話で、その実態も聞きました。このときに、十九日の海部さんの証言では、私はまあいろいろアパートや土地、マンションもやったんだけれども、初め売れ行きが悪くて、それで営業成績が悪いから、そのために加勢する意味において自分は無理して相当買ったんだと、こういうようなお話もちょっとあったかと思うのですが、大体調査されたときに適法にみんな入手されていると、こういう結論でございますか。
○証人(井上潔君) お答えいたします。 六件会社のマンションをお買いになり、二件造成土地をお買いになりましたが、その六件のうち二件、河口湖と弁天島のマンション——小さなマンションでございます、これだけは事実売れ行きが悪うございまして、海部さんは、自分も販売活動をされ、そのついでにローンによって買われておられます。
○委員長(町村金五君) 以上で三治君の発言は終了いたしました。 次に、青島幸男君。
○青島幸男君 第二院クラブの青島幸男でございます。 まず、衆議院におきましての植田社長の御発言に関してちょっとお尋ねをしたいと思うのですけれども、その際、植田社長は、ハリー・カーン氏に対する金銭の支払いはE2C、グラマン社関係においては一銭もございません、こういう御発言をなさっているわけですけれども、E2Cグラマン社関係以外でハリー・カーン氏に金銭が支払われたという事実を御存じでしょうか。
○証人(井上潔君) グラマン社関係については一銭の支払いもございませんが、長年にわたって中近東方面のいろいろなプロジェクトにつきまして、助言、情報の提供その他につきまして、一年刻みで顧問料を、コンサルタント料ですか、払っておる事実はございます。
○青島幸男君 問題になっておりますボーイング社の手数料の問題ですが、百五万ドルのうち約四十七万ドルは中近東工作資金として使われていたということになってはいるのですけれども、この辺が明確に説明できないために使途不明金となりまして重加算税を結果課せられたと、こういうことだと思うのですけれども、この問題に関しまして植田社長は、「その使途につきましては中東地区の入札権の費用とかあるいはまた東南アジア方面の受注に関する費用とかいう説明が十分になされておりまして、それを信頼しておるわけでございます。」と、こう証言なされておるわけです。ところが、先ほど証人として立たれました山村さんも、いまお伺いしておりますと証人も、どうもその説明では納得していないんだという御発言のように受け取りましたけれども、この社長の認識とあなた方お二人の認識とかなり食い違っておられるように思うのですが、その点の食い違いはどういうところから生じているのでしょうか。
○証人(井上潔君) 社長も、今回の問題が出てから中間的に初期の段階で調査されましたときには、故島田常務が大阪国税局の調査官の方に供述されました供述書というものがございまして、それを見ていただきまして、それによって植田社長は証言されたんだと思いますが、われわれ経理実務担当者として、長年経理をやっておりました先ほどの山村前副社長、あるいは、長い間経理をやっている私にとっては、もう少し証憑書類というものがなければならないのではないかという意味から納得ができないという発言になったのではないかと思います。
○青島幸男君 わかりました。 それに、もともと航空機部の金だと、これがこういうふうにほかに流用されること自体おかしいんだというふうに一証人はおっしゃられたわけですね。果たしてこのことが島田氏の一存ででき得たのかどうか、この辺をどう思われるか、御証言願います。
○証人(井上潔君) 推測は申し上げられませんが、今後この問題は最後まで究明していく考えでおります。
○青島幸男君 もともと航空機部にあった金ですし、航空機部の任に当たっておられた海部さんも、もしこの流用がなされたということだったら、責任の一端があるというふうにお考えになられますか。
○証人(井上潔君) 現在の段階では、海部副社長は監督責任があることになります。
○青島幸男君 それが明確になりますと、海部さんはこのことについては、当委員会におきましても言を左右にされまして私の責任のないことだということを終始おっしゃられているわけですが、これにつきましては、絶対に証人は海部さんに責任があるといまもお考えなわけですね、確認したい。
○証人(井上潔君) これは、組織の上に立っておる長が責任がないということはございません。
○青島幸男君 明確になりました。さて、その中近東工作にハリー・カーン氏が関係していたということはいまお伺いしました。ハリー・カーン氏以外のコンサルタントが介在したというような事実は御認識になっていらっしゃいますか。
○証人(井上潔君) 営業関係のそういう詳しいことは私は存じません。
○青島幸男君 結構でございます。 さて、今度はグラマンと日商との契約の問題に移りますが、代理店業務遂行に必要な経費のほか、「「非常出費」については、前もってGI側の了解があれば、支払われる。」と、こういうことになっているわけですけれども、このことは御存じでしょうか。
○証人(井上潔君) もう一度お願いします。
○青島幸男君 グラマンと日商との契約で、代理店業務遂行に必要な経費のほか、「「非常出費」については、前もってGI側の了解があれば、支払われる。」と、こうなっておるわけですが、この「非常出費」というのはどうも理解できないのでお尋ねしたいと思いますが、いかがでしょう。
○委員長(町村金五君) 青島君、時間が参りました。
○証人(井上潔君) そういう具体的な問題については、私は存じておりません。
○青島幸男君 結構です。
○委員長(町村金五君) 以上で青島君の発言は終了いたしました。 次に、円山雅也君。
○円山雅也君 お疲れでしょうが、あと五分なので御協力をお願いします。 一番最初の熊谷委員の御質問に対して、証人は、いわゆる海部メモですね、海部メモを目にしたときか耳にしたときか、一笑に付していたというお答えをされた。ところが、本人の海部氏は、この点になりますと、もう答弁が大変しどろもどろでつじつまが合わなくなっちゃう。しかも、この海部メモに一番重要な関係人とされている有森証人に至っては、もう証言拒否までして刑事訴追を恐れておられる。それだけの文書なんですが、それをむしろ第三者、御本人や有森さんよりももっと遠い位置にあるあなたが、その当初において一笑に付したというのはどういうことなんでしょう。
○証人(井上潔君) お答え申し上げます。 私が一笑に付したといいますのは、昭和四十四年当時でございます。それも、つまらぬ雑誌に載っておりまして、そういうことで私は一笑に付したと申したわけでございますが、現在このように海部メモが世間をお騒がせしていることにつきまして、私は可能な限りの調査をしようといたしましたが、現在の段階では事実確認はできておりません。
○円山雅也君 わかりました。 海部氏の責任に関して、証人は、先ほどからしきりに監督責任はあると、監督責任という言葉を強調されておられます。あなたも社内の調査機関で法務担当ですから、監督責任の法律上の意味はおわかりと思いますけれども、監督責任というのは、結局は、裏返せば、海部さんはこの件に関しては指示もしていない。——指示をしていれば直接責任ですな。それから知らなかった。——知っていて容認していればこれは共犯ですね。だから、指示もしていない、知ってもいないということなんです、裏返せば、監督責任というのは。そうしますとね、積極的に指示したということは別としまして、海部さんが知らなかったと言うためには、逆にあの立場からよほどの反証がなければ言えないこと。ところが、反証もないのに、常識的な蓋然性に反して、あなたが、現段階にせよ、海部さんはこの件については関係ないんだ、知らないんだと言われるから、皆さん方が、それはおかしいじゃないか、おかしいじゃないかと言われるわけなんですね。 そこで、じゃ一体現段階で海部さんが知らなかったというような反証は出ていたんですか。
○証人(井上潔君) お答えします。 知らなかったという反証もございません。
○円山雅也君 指示していないという反証もございませんね。
○証人(井上潔君) そのとおりでございます。
○円山雅也君 あなたの前に出ました山村証人は、私の質問に対して、ボーイングの点で島田さんを追及されました、経理の金の出入りがおかしいというので。その追及のときに、私は、島田さんが一存でやったことなのか海部さんの指示に基づいてやったことなのか、あなたは当然その点は追及されましたかと。そうしたらば、当然追及いたしました。ところが、追及しても、島田さんはそのとき答えられなかった。自分の立場ではそれ以上島田さんを追及するわけにいかないから、この問題は社長預かりにして社長に任せたということになっているんです。 そこで、あなたは本件の社内調査を担当されたわけですから、その辺について、つまり海部さんが島田さんに指示したのか、または知っていてやったのか、その辺は山村さんは社長に任したと言うのですから、社長にその点についてあなたは調査の一環としてお尋ねになったことがありますか。
○証人(井上潔君) お答えいたします。 私たち三人の各分野、職能上の範囲内での調査を続けておりますが、最終的にまだ結論は出ておりません。したがって、最終的に当時の社長でございました現在の辻会長にもそのことを確認する必要があると私は考えております。
○円山雅也君 そうすると、まだ確認はしていないということですね。
○証人(井上潔君) 当時、先ほどの山村証人が島田三敬氏に対して激怒して追及されました。その結果、先ほど証言されたとおりでございますが、そうして社長に付託されたわけでございますが、社長がその後私らに何もそのことにつきまして指示もございませんので、今回最終的に調査の結論をまとめる場合にそれも確認する必要があるということでございます。
○円山雅也君 私から考えれば、むしろ調査がまとまってから社長に確認する事項じゃなくて、調査をまとめるために社長に聞かれた方が一番早いのじゃないでしょうかね。あなたはどう思いますか。
○委員長(町村金五君) 円山君、時間が参りました。
○証人(井上潔君) できるだけ早く確認したいと思います。
○円山雅也君 終わります。
○委員長(町村金五君) 以上で円山君の発言は終了いたしました。 これにて井上証人に対する証言聴取は終了いたしました。 井上証人には長時間にわたりまことに御苦労さまでした。御退席くださって結構でございます。 明日は午前十時から委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後五時四十八分散会