予算委員会 第10号
- 発言数
- 517 件
- 登壇者
- 28 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 1979/03/17
会議録
○委員長(町村金五君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 昭和五十四年度一般会計予算 昭和五十四年度特別会計予算 昭和五十四年度政府関係機関予算 以上三案を一括して議題といたします。 —————————————
○委員長(町村金五君) まず、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 昭和五十四年度総予算三案審査のため、本日の委員会に日本航空株式会社取締役社長朝田静夫君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(町村金五君) 御異議ないと認めます。 なお、出席時刻等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(町村金五君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(町村金五君) 本日は、お手元の質疑通告表のとおり、外国航空機購入予算問題についての集中審議を行います。 それでは、これより質疑を行います。岩崎純三君。
○岩崎純三君 私は、本委員会での質問は初めてであります。古井法務大臣のお言葉を引用さしていただいては大変恐縮でございますが、ダグラス・グラマンが出てきた、これはしっかりとやれという天のおぼしめしかもしれぬとお話をされました。私はこの言葉を身に体しまして、アメリカの調査事実に基づき、しかと質問をいたしますので、総理を初め政府におかれましては、国民の理解と納得がいただけまするよう、明快な御答弁をお願いいたしたいと存じます。 それでは、具体的な質問に入る前に、私は、総理の真相解明に対する御見解と、再発防止に対する政府の姿勢についてお尋ねをいたします。 総理の見解につきましては、すでにいろいろな場所で多くの方々からの質問で明らかになっておるところでございますけれども、重ねてのお尋ねは、去る三月十四日の日商岩井の山岡、今村の逮捕もあり、新たな段階を迎えたところであります。そしてまた、このことによりまして国民の関心は一段と高まりを見せてまいりました。確かに事件の事実関係の確定につきましては強制捜査権を持つ捜査当局に負うところがきわめて大きいのでございますが、事件の解明は、検察当局だけではなく、行政府と立法府が挙げて取り組んでいかなければならない問題であり、いささかも真相解明への意思を後退させてはならないと存ずるのであります。 すでに総理は、参議院の航空機輸入問題に対する決議に対しまして「参議院における全会一致の決議は、きわめて重い意味を持つものと受けとめております。」云々とあり、続いて「政府といたしましては、本決議の意を体し、問題解明のため、今後ともできる限りの努力を続けてまいりますことをこの機会に重ねて表明いたします。」と、決意のほどを披瀝いたしておられますけれども、最近の新聞を読みますると、政府の疑惑解明についての後退が目立つと書いてあります。ここにも、いまから十日ほど前、三月六日の新聞にそのようにございます。しかも四段抜きで報道をされておるところでございます。国民は、一体、こうした総理の決意表明を信ずべきなのか、あるいはまた新聞の報道を信ずべきなのか迷っておるところであります。私も、総理を初め政府の御答弁いかんによりましては、その一人になるかもしれないのであります。 さて、本席は予算委員会でございまするから、確かに国民の期待するとおり、予算案の年度内成立を図り、着実に執行に移すことは政府並びに国会の国民に対する責任であり、すべてに優先されるべきものであろうと存じます。しかしながら、E2C購入の費用が五十四年度予算案に計上されていることからいたしまして、航空機輸入問題の議論は避けられないところであります。 加えて、国民のこの問題に対する関心は、先ほども申し上げましたように、予算の成立と同様に大きいものがあります。ロッキード事件発生後わずか三カ年、重ねての航空機にまつわる事件であり、政治不信はつのる一方であります。ある新聞の世論調査で、最も信頼のできない職業に政治家が位置づけられております。こうした国民の心情と、逮捕者まで出た事件の内容を踏まえまして、総理の真相解明に対する御決意のほどをお尋ね申し上げます。
○国務大臣(大平正芳君) いま御指摘にもございましたように、そしてすでに表明いたしておりますように、政府は、捜査当局を初め関係当局が全力を挙げて真相の解明に当たっておりまするし、今後も当たってまいらなければならぬという決意に変わりはございません。 世上、政府が必ずしも真相究明に熱心でないのでないかという御批判がありますけれども、われわれが、たとえば国会の国政調査権に対する御協力を法令の範囲内においてやるというようなことがもどかしいのかもしれませんけれども、もしそれを外すようなことがあっては、またこれは別な強い指弾を受けるわけでございます。私ども正しく協力していかないかぬと考えておるわけでございまして、私どもといたしましては、また、この事件が起きたからといって、政府、政治力が、あるいは検察に、あるいは関係当局の真相解明に、不当にこれを督励するとか、あるいはこれを制止するとかいうようなことをやってはいかぬと思っておるのでございまして、したがって、私は、政府が真相究明に熱心でないという御批判は当たらないと考えているのでございまして、正しく究明し、正しく国政調査権には協力いたすことがこの問題に対する正しい姿勢だと考えておるわけでございまして、国民もまた、そのことについてだんだんと私は理解をいただけるものと確信しております。
○岩崎純三君 三権分立を踏まえて、総理の本件に対する正しい究明の御決意のほどを伺いました。 次に、私は、戦後における政界の汚職であるとか疑獄、疑惑事件を顧みまして、その構造と背景に思いをめぐらせながら、再発防止に関する政府の対策をお尋ねいたします。 戦後における主な疑獄事件を迫ってみますると、芦田内閣当時、昭和二十三年六月に昭電疑獄がございました。吉田内閣当時の二十三年十二月には炭管事件がありました。同じく、二十九年の一月には造船疑獄事件がありました。岸内閣当時には、三十二年十月に売春汚職事件がありました。池田内閣時代には、三十六年の九月に武鉄汚職事件がありました。佐藤内閣時代には、四十二年二月、共和製糖事件。また、四十二年の八月には大阪タクシー事件。そして四十三年二月、日通事件と続いております。 さらに、地方公共団体職員の収賄事件受理処理人員について調べましたところ、四十九年に、通常受理人員が四百九十人、そのうち起訴された者が二百八十七人、不起訴が二百三名となっております。五十年が、受理が六百件、起訴が三百二十八件。五十一年が、受理が六百十一件、そのうち起訴が四百四十二件。五十二年が受理件数四百六十九件、起訴が二百九十五件。五十三年には受理が五百九十件、起訴が四百四十五件と、このように相なっております。 一九八〇年代、この年代から地方政治の時代に入ると言われております。総理の田園都市構想もまたここにあろうかと存じます。しかしながら、ただいま申し上げましたように、地方におきましても汚職事件は目に余るものがあるのであります。これではとうてい総理が求める人間と人間のかかわり合いの中に安らぎとゆとりある家庭づくりは容易ではございません。また、人間と自然、人間と地域とのかかわり合いの中で高いふるさと意識を持った、連帯感あふれる国づくりや社会づくりは困難であると言わなければなりません。こうした問題に対しまして、自治大臣はどのようにこれらの問題を受けとめておられるのか。また、今後、どのような対策を講じようとしておるのかお尋ねをいたします。 続いて、私は、革新系自治体についてはどうだろうか、調べたところでございますが、最近のものだけでございますが、やはり幾つか出ておるところであります。昭和五十一年五月には、静岡県における大井川町長汚職事件、昭和五十三年七月には沖繩県における平良市長汚職事件等々がござ いまして、これらの事件の中ですでに結審を見ておるものもございまするし、また、係属中のものもあるのであります。 以上のごとく、戦後、国民の記憶の底流に残る代表的なものを取り上げてみましたが、権力にまつわる企業との疑獄とか汚職等の事件は、中央、地方を問わず、枚挙にいとまがないのであります。また、事件の件数におきましては差はございますけれども、権力の座にありますると、保守系、革新系を問わず、事件の発生が見られるのであります。こうした過去の数多くの事件とロッキードに続くダグラス・グラマンの航空機疑惑事件にかんがみまして、真相の解明の重要さはもちろんでございますけれども、再発防止に対しましても、政府は、その対応策を急ぐべきではないでしょうか。 その対策といたしまして、当委員会におきましても、日本版のSECというものはどうかとの議論が数多くあったところであります。これに対しまして、政府は、アメリカのSECは設立当初から多くの専門的職員を用意いたしまして問題に取り組んできた、現在の日本政府が直ちにそのような体制を組めるかどうか、また日本の土壌からして日本版SECが適切かどうかとの旨の答弁をされ、さらに再発防止のため法の改正を含めて鋭意検討中のことであると言われました。 しかし、今回のわれわれの調査結果は、次のようなものでございました。アメリカの司法省の不正支払いに対する捜査の現状と今後の展開についてとの質問に対しまして、司法省のキーニー刑事局次長の発言によりますると、チャーチ委員会や初期におけるSECの調査で米国企業の約三百社が海外において不正行為を行っているのではないかと明るみに出た。司法省はこれら全部を捜査することは不可能なので五十社にしぼって捜査の主力を向けた。グラマン社もその一つである云々とあります。有名なロッキード事件を含め約五十社について捜査をし、約六件について落着をした云云とあります。アメリカの司法省の現状は、ただいま申し上げましたとおり、海外不正支払い事件のすべてを対象に捜査できる現状にはないのであります。しかし、その機能と機構の枠組みの中で精いっぱいの努力をされ、事件として処理をし、企業の姿勢を正しておるところであります。 法務省も、また大蔵当局も、懸命の努力をしておることと存じますけれども、再発防止のためもっと知恵と汗を出すべきではないでしょうか。そうすることなしに国民の信頼と納得を得られるものではございません。政府は再発防止に対しまして検討中と言われますけれども、日本版のSECも含めまして、どのような検討内容のものなのかお示しをいただきたいと存じます。
○国務大臣(澁谷直藏君) 最初に、地方自治体関係の汚職事件に関する御質問がございましたので、私からお答えをいたします。 御指摘のように、全国の地方自治体の中から、毎年、大量の汚職事件が発生しておることはまさしくそのとおりでございまして、これはもう言うまでもなく、行政に対する信頼というものを大きく崩す行為でございますから、私どもはきわめて遺憾に存じておるわけでございます。これを一体どうするかという問題でございますが、私は、やはり根本は本人の自覚だと思うんです。法を犯しても恥じない、そういうような気持ちがびまんしていくならば、幾ら法律をつくってもこれは防げるものではありません。したがって、私は、いやしくも公の立場にある者として、そういった法を犯すような汚職事件は断じてやらない、こういうしっかりした自覚、気構えというものを持つことが私は一番大事だと思うのでありますが、同時に、また、人間というものは弱い存在でございますから、ただ、そういう気構えだけしっかり持てと言うだけでは、実際の効果はなかなか出てこないと思うんです。それで、私は、やはりその職場の環境全体の空気が振粛しているといいますか、きちっと締まっておる、そういったような違法行為は許さないという、そういう緊張した空気があるということが一番大事だと思うんです。 それと同時に、これは会計上の常識でございますが、金を動かす、あるいは権力による行為をやる、そういったものが単独で、一人で自由にできるという状態に置くことが犯罪を発生する一番のきっかけになるわけでございますから、首長に対しては議会がしっかりした牽制の機能を果たさなければならぬと思います。同時に、また、公務員のそれぞれの執行の立場にある者に対しては、一人だけでは自由にさせない、それは二人、三人のチェックシステムというものを確立していく、そういった工夫が私はどうしても必要だと考えております。 そういったものをもろもろ総合的に考えて、このような毎年何百件というような大量の汚職事件が発生する、こういった事態が今後も続いていくというようなことは、これはもう断じて許せないわけでございますので、自治省としては、ただいま申し上げましたような基本的な考え方に立って、全国自治体に対して厳しく指導を徹底してまいりたい、このように考えております。
○国務大臣(古井喜實君) 関係する部分もありますのでお答えを申し上げたいと思います。 航空機関係の大規模なこういう疑惑事件が頻発すると、これが国民に大きなショックを与えておる上に、政治に対する信用を揺るがしているような気もいたすのでありまして、本当に考えてみなければならぬと思うんです。その問題のほかに、いまもお話しのごとく、公務員の犯罪というものも実に多くなっている。本当に新聞を見るのがいやになってしまうような姿だと思うんで、どこかおかしいという気がするんであります。 その全体論はそれといたしまして、航空機の関係にいたしましても、われわれは守備範囲もありまして、犯罪はないか、犯罪の糾明に当たっておるわけでありまして、われわれの持ち分の範囲内ではとにかくやるだけのことはやろう、こういうつもりでかかっておるわけでありまして、手おくれにならぬように、いわば考え得るだけ早手回し——余りいいことじゃないですけれども、に手段を踏んでやっておるつもりでおります。で御注意があったら幾らでも伺っていきたいと思っておりますが、しかし、そういう立場におって考えますと、検察とか権力が出しゃばるという世の中はよくない、こういう世の中は本当によくないと私は思うんです。検察がぎらつくなんという世の中は私はよくない世の中だと思うんであります。でありまして、今回のこういう事態にぶつかりましても、検察なぞがおるかおらぬかわからぬぐらいになるような姿が望ましい。それにはほかのもろもろの面においてこういうことが起こらぬように、あるいは起こったら是正するような作用がなけりゃいかぬ、私はそう思うんです。検察だけの問題じゃないんですよ、これは。ぎらつかぬようにしてもらいたいと思うんです。 で、それを考えますと、われわれは犯罪を追いかけ回しておるわけでありますが、犯罪にならなくても不正、不当の事実が行政部内において、あるいは政界において、あるいは経済界において起こっていくということがなくなるように策を講じなけりゃ、検察だけがのさばるということになると思うんであります。法に触れなきゃ何やってもいいという、そういう社会であってはいけないんであります。で行政部内のことは、これは政府が責任を負わなきゃならぬと思います。だから政府の方ではこれはどうして行政部内について考えるかありましょうし、しかし、政治家の問題は政府の出過ぎをやっちゃいけないんで、これは最高の立場におられる国会が責任を持ってどうすべきか考えなきゃならぬ。経済界の問題は、政府としては指導監督の立場におるそういう責任は尽くさねばならぬでしょうけれども、立法の立場においては経済界の問題だって国会に責任がある。それぞれの分野でこれは総挙げで考えないと私はいけないと思いますので、どうぞ皆さん方にもそういう意味でお考え願ったり、御尽力を願いたいと思っております。
○国務大臣(金子一平君) 企業の不正契約の防止につきましては、第一次的にはやはり現在の公認会計士の監査のあり方をもっと厳重にしっかりやってもらうことが必要だと思うんでございます。そのために、これからも公認会計士協会に対しましては厳重な申し入れをしたいと思っております。 それから証券行政といたしましても、第三者保護、投資家保護の立場から、これらの全部が全部というわけにいきません、数多い法人のことでございまするから、重点的に証券行政として必要な監査を続けてまいりたいと考えておる次第でございます。 それで、いまお話しのアメリカ式SECを日本に取り入れたらどうかという問題につきましては、これはもうあなたも御承知のとおり、向こうでは海外不正取締法とか政治献金の防止法がございまして、その番人としてずっと機能してきたという歴史的な伝統的な立場がございまして、これは完全な準司法的というか検察的な役割りを持っておるものでございますので、これをどういうかっこうで日本に取り入れるか、なかなかやはり私は問題があると思います。行政機構全般の問題として、今日の証券行政で足りない点をどういう点でカバーしていくか、機構全体として政府全体で検討さしていただいております。いますぐこれができるというお約束はちょっと簡単にできませんが、そういう状況でいま進めておることを申し上げておきます。
○国務大臣(園田直君) いま各大臣からお答えしたところでありますが、いま発言されたとおり、不正事件が国内の事件から国際的な事件に移ってきて、それがだんだん拡大されております。これは国際経済の変化によって企業が多国籍にわたってきた。そこで、ざっくばらんに言うと、不正事件は金を出す方ともらう方とあって不正事件があるわけでありますが、多国籍企業になりますると、その中に各国に顔のきくというグループがあって、コンサルタントをつくって、これがその中にあって不正事件なり犯罪を起こしているわけでございます。したがいまして、いま関係大臣から申し上げましたとおり、国内のいろんな問題もさることながら、これは国際的に話し合う必要があるのではないか。こういうことから法務大臣初め関係大臣と相談をして検討したいと考えます。 なお、御発言の中に、先般米国に参られました国会の調査団に対し、米国司法省が五十社にしぼっていま捜査をしておる。こういうことでありましたから、かかるこの際、国会で御指示を受けてからでは手おくれになりますので、直ちに外務省は米国司法省にこの件について照会をいたしました。その返答は次のとおりでございます、間違いのないように。 一つは、五十社といってもすべてが日本に関係している企業ではなく、日本関係を含む企業はごく一部である。第二番目に、司法省がいまだ捜査中の企業については個人の名誉保護及び捜査上の観点からその企業名をいま明らかにすることはできない。三番目、いずれにしても司法省がすでに捜査を終え、訴訟も終了している企業は十社である。 外務省としては、このように進んで照会をしておりますが、外務省は職掌柄進んで事件の捜査をするというわけにはまいりませんけれども、わが国に関連して何らかの不正行為が公表されれば、直ちに関係資料を入手できるよう努力をいたします。
○岩崎純三君 先ほども申し上げましたとおり、四十四社についてすでに外務省が転ばぬ先のつえとして検討に入っておる、再発を防止するための真摯な努力に敬意を表しながら、時間がございませんので、次に移ります。 世界で最も法秩序と治安の確立をされている国、それが日本であります。しかし、最近、この種事件はみずからの手によって表面化するのではなくて、外の国から、特にアメリカSECの報告書の発表に端を発しているのであります。このため、SECに対しまして、一般株主の利益と企業の安全性と純粋さを守るための捜査以外に何かあるのではないかとの憶測すら生まれるところでございますが、SECはSECの目的以外には何もない、そういう答えでありました。しかし、コーチャン不起訴の要因におきましては、ロッキード事件についてはCIAが絡んでいると、二月十六日のアメリカのニューヨーク・タイムズ、ウォール・ストリート・ジャーナル、ワシントン・スター各紙が一斉に書いております。この記事を外務省は御承知でございましょうか。また、知っているとするならば、すでにその件につきましても調査をされたのでしょうか。そしてその結果についてお尋ねをいたします。
○政府委員(中島敏次郎君) ただいま先生御指摘のような報道が新聞にございましたので、早速、米側に照会をいたしました。それに対しまして、米側といたしましては、アメリカの情報活動に関する照会にはいかなる形でもコメントし得ないというのがアメリカ政府の立場でございますということで回答がございました。
○岩崎純三君 すでに調査をされておる、こういうことでございますので、時間もございませんから、次に進ましていただきます。 アメリカSEC実務者との会談の際に、ティムニー調査部次長は、次のとおり発言をいたしております。われわれは捜査の過程で投資家保護のために必要な事実を調べるのだから、日本で行われた行為事実について、それほど大きなものでないもの、重要でない場合には、徹底的に追及しないことがある。MD社に関して申し上げたいが、この捜査は、日本に関する限り、特に広範にわたった捜査ではなかった。両社の捜査については、もちろん日本に関し質問はした。しかし、日本が捜査の主眼点であったわけではない。このように申し上げるのは、私が日本の検察当局の方々に同情するからだ。私どもが提供した資料によって現在作業を続けているが、あのデータだけを基にして奇跡を生めと期待するのは無理と思う。あの資料以外の捜査が必要であると発言をいたしております。 SECの資料はその程度のものであったのでしょうか、まずお伺いをいたします。
○政府委員(伊藤榮樹君) SECの非公開資料のうち、グラマン社関係の分はすでに入手をいたしておりまして、検討が済んでおります。ダグラス社のものにつきましては、報道されましたように、昨晩到着したばかりで、まだ検討が済んでおりません。 そこで、資料の中身がどうであったかということは、日米司法取り決めの内容といたしまして、一切申し上げられないわけでございますが、ただいま御指摘がありましたように、SECとしてはあくまでアメリカの証券取引法の立場で調査をいたしております。したがいまして、そのものが直ちにわが国におきます犯罪捜査に直接に決め手になるというようなものはおのずから限定されるわけでございます。すなわちSECの資料というものをわが捜査当局がわが国なりに引き直しまして、国内捜査の結果と有機的に関連づけまして分析検討する、こういうことによって初めて真相がわかるわけでございます。そういうわけで、現在、検察当局はSEC資料をそういう意味の参考にしておりますが、これはそれなりの参考になっておるということだけを申し上げておきます。
○岩崎純三君 ただいまお話を承りますると、非公開資料はきわめて不十分なものであるということであります。しかしながら、その資料が届く以前の一月九日に、慎重さの中にもさらに慎重を要求される東京地検は、異例の捜査開始の宣言をいたしました。そしてまたダグラス社に関するアメリカ側非公開資料の到着前の三月十四日、日商岩井の東京航空機部長山岡昭一と、同じく同部次長の今村雄二郎の二人を外為法と私文書偽造違反で逮捕されました。東京地検は、まさにティムニー指摘のとおり、独自の捜査で複雑をきわめた経理工作の不正をあばき、わが国検察陣の健在さを、いや、その峻厳さを証明いたしたのであります。この件につきましては、私どもも高く評価をいたすものでございますが、先ほど法務大臣からもお話がございましたとおり、この種事件の続発というものはわが国にとりまして大変不幸なことである。あるいはまたエコノミックアニマルを象徴するものではないでしょうか、きわめて国際的にも不名誉なことであると存じます。 そこで、お尋ねでございますけれども、東京地検による一月九日の異例の捜査開始宣言の根拠はどこにあったのでしょうか。
○政府委員(伊藤榮樹君) 世上、捜査開始宣言ということで報ぜられておりますけれども、別に宣言をしたわけではございませんで、東京地検の責任者が新聞記者団の求めに応じまして、ダグラス・グラマン問題について捜査を開始したということを語った、これが宣言というふうにとられておるわけでございます。 それはとりようでございますから、宣言ととられてもやむを得ないわけでございますが、一月九日に東京地検が捜査を開始いたしまして、直ちに司法取り決めによりましてSECの非公開資料を取り寄せてほしいということを法務省へ言ってまいったわけでございますが、この司法取り決めをいたします前提として、わが国におきまして犯罪捜査が開始されているということが前提になるわけでございます。犯罪捜査のために日米双方が相互に協力し合うという取り決めを結ぶわけでございますので、海のものとも山のものともつかないものについて取り決めはできません。したがいまして、わが捜査当局が捜査を開始する決意を持っておるということを明らかにする必要もあったわけでございます。そういう意味で検察当局の責任者がそのような応答をしたものと承知いたしております。
○岩崎純三君 ただいまの答弁でございますと、日米司法取り決めの必要性から、新聞紙上で言うところの捜査開始の宣言に踏み切った、こういう内容に理解するわけでございますけれども、それに間違いございませんか。
○政府委員(伊藤榮樹君) さようでございます。 ちなみに、ロッキード事件のときには、まず児玉関係の強制捜査がございまして、そういう事実を踏まえて司法取り決めの折衝に入っておる、こういうことでございます。
○岩崎純三君 山岡、今村、二人を逮捕し、これから日商岩井のボーイング社にかかわる三十万ドルとダグラス社にかかわる四十五万ドルの金の流れについて究明をされることと思いますけれども、検察庁が捜査展開の見通しのないま芝容疑者を逮捕した、そういうことは従来の捜査では見られないことでございました。今回も、恐らく着実な証拠主義に基づいて逮捕に踏み切ったものであろうと思います。とするならば、この事件はさらに上層部に及ぶ、こう思考されますけれども、いかがでございましょう。
○政府委員(伊藤榮樹君) 東京地検におきましては、御指摘の二人を逮捕して現在調べておるわけでございますが、逮捕事実そのものの自体が、たとえばRF4Eの関係で支払われました二百三十八万ドル余りに上りますいわゆる事務所経費を表に出さないようにするために、全く善意の第三者である会社役員等の署名を偽造いたしまして文書をつくった、こういうようなことでございまして、そのこと自体もはなはだしく法律的にも非難されるべきことでありますし、商業道徳上もゆゆしき問題でございまして、そのこと自体十分解明すべきものがある、そういうことでございますので強制捜査に踏み切ったわけでございます。 したがって、当面、これを手がかりにして何かをねらっておるのではないかというふうなお尋ねに対しては、いやそうではございません、その事実自体がきわめて重要なものなので捜査をいたしておりますと、こういうふうに申し上げるわけでございまして、今後のことは、これからの捜査の過程で単につかまっております二人の供述ということでなくて、毎々申し上げております広い視野からこの問題に取り組んでおります検察の全調査、これらのものの総合の中から何かが出てくるとすれば、それは将来のことであろう、かように考えております。
○岩崎純三君 今回の山岡、今村二名の逮捕は、外為法違反、さらには私文書偽造による商社の犯罪によるものでございましょうが、聞くところによりますると、軍用機の購入にまつわる事件といたしましては初めてのケースである、そのように承っておりますが、それに相違ございませんか。
○政府委員(伊藤榮樹君) 軍用機購入にまつわるということが常識的には何となく理解できるわけでございますが、私どもの立場としては、これが軍用機にまつわるとか、まつわらないとかという考えを持っているわけじゃございませんで、先ほども申し上げましたように、たまたまRF4Eの輸入に関連する事項にまた関連して犯罪があったということでございまして、これを軍用機がらみで初めてというふうにお受け取りになりますかどうですか、これは一般常識的な問題ではなかろうかと思います。
○岩崎純三君 ダグラス、グラマン両社と日商岩井に関する捜査状況につきましては、昨日、衆議院の航空機輸入に関する調査特別委員会におきまして伊藤刑事局長から説明があったところでございますけれども、きわめて重要な問題でございますので、改めてこの席でお尋ねいたします。
○政府委員(伊藤榮樹君) それでは、ダグラス・グラマン問題に関しますこれまでの捜査状況につきまして改めて御報告申し上げます。 検察当局は、昨年一月十五日と本年一月四日にSECが行いましたマクダネル・ダグラス社及びグラマン社についての申し立て書、それから両社の月例報告書などの公表を契機といたしまして、両社による海外不正支払いの問題に関しまして、わが国において犯罪が行われた疑いがあるかどうか慎重に検討いたしました結果、本年一月九日に至りまして、わが国において犯罪が行われた容疑ありということに断定いたしまして捜査を開始したのでございます。 即日、検察当局から法務省に対しまして、米側非公開資料の入手方の要請がございましたので、法務省といたしましては、これを受けて外務省を通じまして米司法省との間で資料入手のための日米司法取り決め締結の折衝を行いました結果、ロッキード事件の際に締結されました司法取り決めをこの三社の問題に拡大適用することといたしまして、一月十九日、閣議決定を受け、同月二十三日、ワシントンにおきましていわゆるダグラス・グラマン問題に関する司法取り決めを締結したのであります。この取り決めに基づきまして二月十六日にはグラマン問題に関する米側資料がわが国に到着いたしました。ダグラス問題の資料も昨晩遅く到着いたしております。 その間、検察当局といたしましては、ダグラス・グラマン問題を解明いたしますため、各方面において指摘されております多くの問題につきましてもそれぞれ関心を払いながら、司法取り決めに基づきまして米側から入手した非公開資料にあわせまして国内において収集した関係資料の検討、関係人からの事情聴取等、鋭意捜査を進めてきたのでございますが、今月十四日、御指摘のように、日商岩井東京本社の航空機部長山岡昭一を外国為替及び外国貿易管理法違反、私文書偽造容疑で逮捕し、それから同部次長の今村雄二郎を私文書偽造容疑で逮捕いたしますとともに、それらの容疑で日商岩井東京本社など数ヵ所の捜索を行い、現在、逮捕いたしました二人の取り調べ、それから押収しました証拠品の整理、分析検討、さらに昨晩遅く到着いたしましたダグラス社関係の非公開資料、これらの分析検討を進めているところでございます。 この両名の容疑事実の要旨は、まず山岡につきましては、東京航空機部長として部員らと共謀の上、第一、一、法定の除外事由がないのに、同社の業務に関し昭和五十一年六月十六日ころ日商岩井が大蔵大臣の許可を得ずに非居住者であるカリフォルニア・ファースト・バンク・ロサンゼルスにキヨシ・ニシヤマの名義で当座預金をしておりました三十万ドルを、非居住者である米国日商岩井をして引き出させて受領せしめたことによって生じた日商岩井の米国日商に対する三十万ドル、邦貨約九千万円余りの債権を、日商岩井と米国日商との交互計算勘定には、日商岩井がボーイング社との約定によって同社から受領した仲介あっせん手数料として借記させた。この点は外為法二十七条一項四号違反であります。 二、右交互計算によって計算される三十万ドルがボーイング社から日商岩井に支払われたものであるように仮装して、日商岩井東京経理部海外経理課から交互計算の許可を得るため、昭和五十一年三月末ごろ、日商岩井東京本社において行使の目的でほしいままにアンゴラ航空がボーイング737型機二機をボーイング社から購入した場合、ボーイング社は日商岩井に対し一機当たり十五万ドルを支払う旨を内容とする一九七四年九月二十日付ボーイング社から日商岩井島田取締役にあてたボーイング社契約部長V・C・モア作成名義の私文書一通を偽造した。この点が私文書偽造に当たります。 第二に、日商岩井はダグラス社から偵察機RF4E十四機を購入し、これを防衛庁に売却しましたが、同社との約定により一機当たり三万ドルの代理手数料と事務所経費二百三十八万七千ドル余りを受領することとされていたのを、このうち事務所経費を受領したことを隠蔽しようと企て、日商岩井ロンドン支店をして代理受領をさせました四十五万ドルにつきまして交互計算を行うに際し、この四十五万ドルはブリティッシュ・カレドニアン航空会社がブエノスアイレス所在のアウストラル航空会社に民間機の売買あっせんした手数料であるかのように仮装いたしますために、合計四通の約定書、契約書を作成した、こういう事実でございます。 今村につきましては、このうちの第二の事実と同じ事実で逮捕いたしております。 なお、今回の問題に関しまして、二月二十一、日、福田赳夫氏を告訴人とし氏名不詳者を被告訴人とする名誉棄損事件の告訴がされております。告訴事実の概要は、被告訴人はいわゆる海部メモなる文書を多数頒布し、告訴人の名誉を棄損したというものであります。また、二月十四日の衆議院予算委員会に証人喚問されました有森國雄氏が証言を拒絶したことにつきまして、三月八日、同委員会委員長から告発がなされております。したがいまして、この両事件とも、現在、ダグラス・グラマンの本筋の問題とあわせて東京地方検察庁において鋭意捜査中でございます。
○岩崎純三君 ただいまの捜査状況の中でダグラス、グラマンで日米両国は司法取り決めをしておるということでございますけれども、さらにボーイング社を司法共助協定の対象にする必要があるのかないのか、この件をお尋ねいたします。
○政府委員(伊藤榮樹君) ボーイング社の問題につきましては、SECの公表資料そのものにつきましても日米に関する部分が直接には指摘されておらないわけでございますが、いずれにいたしましても、私ども法務省といたしましては、検察当局がボーイング社に関する非公開資料も入手をしてほしいと言ってまいりますれば、それ相応の折衝をする心組みでおりますけれども、現在まで検察当局からそういう要請はございません。したがいまして、察するに現在国内捜査で収集しておる証拠で現段階はいわゆる間に合うという状況にあるものと思われます。
○岩崎純三君 時間がございませんから、次に移ります。 グリーン発言についてお尋ねをいたしますが、この件につきまするとまたかと思われるかと存じますけれども、グリーン発言は私ども調査団の成果の一つでもございますので、この問題は避けて通れないところであります。また、いままでの政府答弁では、われわれの調査結果からいたしまして納得ができないからであります。ハワイ会談一年前に話があったのかどうか、この件についてもお尋ねをいたしたいが、時間がございませんので、E2Cの機種の問題についてだけお伺いをいたしたいと思います。 政府は、ハワイ会談では貿易不均衡是正が問題であって、機種についての話ではなかったと言われますけれども、E2Cがハワイ会談で話題となったのは安全保障の面からか、それとも貿易不均衡によるものかという私どもの調査団の質問に対しまして、グリーンは、両件が絡み合った問題であるという前置きをいたしまして、E2Cは日本防衛のニーズから言って必要であると考えている、アメリカでは日本に合う飛行機はあの飛行機しかない、競争相手がなかった、日本の必要に合ったものであると言っております。私はどうしてもこのグリーンの発言がうそであるとは思えないのであります。 また、去る三月十二日の本委員会におきまして、源田先生から、E2Cは日本にとって絶対に必要か、代替の飛行機ありや否や、この質問に対しまして、防衛庁長官は、国の防衛上必要であるので予算に計上をしてある、E3Aがあるが日本にはE2Cがベストである、この旨の答弁がございました。グリーンも、E2Cは日本の必要に合うものであると言っております。防衛庁長官もまた、時間のずれはあるにいたしましても、E2Cにかわるものなしとお答えをいたしております。E2Cが国防上それほど必要なものであるならば、グリーンが明言するとおり、ハワイ会談でE2Cの話が出ても不思議ではない、いやむしろ当然のことであろうと思うのであります。ただ、鶴見審議官は、国防会議の決定がございませんから考慮中である、こう答えたと言われますが、これもまた当然のことであろうと思います。 パズルではございませんけれども、私は、グリーンの発言、鶴見審議官の考慮中という言葉、さらには防衛庁長官の答弁等々いろいろ言葉を縦やら横やら継ぎ合わせてみますると、そのパズルはどうしてもE2Cの姿になってくるような気がして仕方がないのであります。事実は一つしかないはずでございますので、E2Cの話が、機種の問題がハワイ会談で話題となったのかどうか、その後の調査も含めましてお答えをいただきたいと存じます。
○国務大臣(園田直君) ハワイ会談では、会談録は記録その他詳細に残っております。これから調査をいたしますと、ハワイ会談ではE2Cを含む機種の話題は全然出ておりません。出ておりますのは、いま発言されましたグリーン氏と鶴見審議官との間のやりとりだけでございます。 そこで、グリーン氏が調査団に発言されたことと私が国会で報告したことがやや感じの違うところもあるようでございますが、私が国会に御報告いたしましたのは、外務省の調査や外務省の判断で御報告したものではなくて、御承知のごとく、この鶴見それからグリーン氏の話は会談というものではなくて、会談が終わって、大臣は総理大臣の会談に退出をし、向こうの次官、次席は記者会見のために出ていった。その時間待ちの間に三々五々と話をしておった。鶴見審議官の横にグリーン氏が座り、グリーン氏の横に米国の事務官がおった。そこで日本の方には記録がない。どういうことであるか、その発言の記録があるならば、記録及びその環境を御報告願いたいということで米国から回答があったものをそのまま報告したわけでありますから、調査団に言われたグリーン氏の言葉遣いと外務省に言われたこととがやや感じが違うということは、これは向こうに、それはどういうわけだと聞いておるわけでありますが、鶴見氏の回答は、考慮中であるとか、考慮しますということではなくて、向こうの記録に残っておるのは、四次防がどのようなものになるか見通しの立たない現段階ではその点については何とも言えない、これがアメリカの記録に残っておる鶴見審議官の言葉であります。外務省としては、当時立ち会って会議に出席した外交官が全部おりますから、全部調査しましたが、記憶がない。鶴見審議官は亡くなっております。したがってこの点だけは米国から回答されたものを私は報告したわけであります。
○岩崎純三君 ただいま外務大臣の、ハワイ会談における正式な会合ではなしに、おっしゃるとおり、時の外務大臣である大平総理も重要な会議の会場にぞろぞろと出ていかれた、その後にグリーンと鶴見審議官が話をしたということは、当然グリーンからも当時の模様を踏まえまして詳細に話があったところでございますから、われわれもその場の情景は承知をいたしておるつもりでございます。 ただいま外務大臣の御答弁といたしましては、アメリカの調査の結果の資料をいただいたことによると、雑談の中での話でございますが、鶴見審議官は、四次防の見通しの立たない段階では何とも言えない、そうグリーンに話をしたということであるならば、雑談とは言いながらE2Cの問題がグリーンと鶴見審議官の間で話し合いのあったということは事実だろうし、しかもアメリカはそれを資料として、記録としてとどめておるということでございますから、E2Cが、正式な会談ではないにしても、雑談ではあるにしても、アメリカでは記録にとどめるような形での話があったということについてはいかがでございましょうか。
○国務大臣(園田直君) 日本の方ではその証拠はないわけでありますが、米国の方で鶴見審議官とそういう話をした、返答はこうであったと言っておられますから、その点を私はそのまま報告したわけであります。
○岩崎純三君 時間もございませんので、最後の質問に入らしていただきます。 大平総理並びに法務大臣にお伺いをいたします。 国会の疑惑の解明は、みずからの調査と検察の捜査及び税務調査の内容を聞き出しまして、その解明に努めることでございますけれども、それと同時に政界、財界、そして官界の政治的道義的責任を明らかにするものであろうと存じます。しかし、国会での真相解明は、日米の司法取り決め、さらには捜査上の秘密によりいまなお太平洋に網を打つの感すらあるのであります。総理は、過般の参議院本会議におきまして、市川房枝議員の質問に対し、女性はたくましい仕事をするので尊敬しておる旨の答弁をいたしております。信頼と合意を政治理念とする大平総理でございますから、ひとつみずからの体内にメスを入れるような気持ちで政界にメスを入れ、もしうみがあるとするならばそのうみをすっかりと出し切って、国民から信頼され敬愛される男となるというか、総理大臣になるおつもりはございませんか。 そこで、お尋ねでございますけれども、たしか三木内閣の昭和四十九年十二月の本院予算委員会におきまして、国政調査権について、守秘義務と公開することの公益を比較衡量して判断する旨の政府見解を出されました。この政府見解はいまも続いておるのでしょうかどうか、お伺いをいたします。 また、アメリカの国会におきましては、政治家がみずからを規正し正すために上下両院ともに倫理委員会なるものがあると聞いておりますが、いかがでございましょうか。政治は最高の道徳なりとも言われております。今日、道義地に落つとの感の強いわが国におきましても、ひとつ国会に倫理委員会なるものを設置するお考えがあるかどうか、大平総理の総理、総裁としての御見解を承りまして、私の質問を終わります。
○国務大臣(大平正芳君) 真相解明でございますが、国会の御要請を待つまでもなく政府の政治責任といたしまして、また行政上の責任といたしまして鋭意これに当たらなければならぬわけでございまして、いま身を切る思いでやるべしということでございますが、私も同様の決意で当たっておるわけでございます。 それから第二に、三木内閣のときに国政調査権と守秘義務との関係につきまして申し上げておりますることはいまも変わりはございません。 それから第三に、アメリカの国会には倫理委員会というようなものがあるではないか、それは上院にも下院にも、エシックス・コミッティーというものが置かれておる、これは上院でございますが、下院の方はコミッティー・オン・スタンダーズ・オブ・オフィシャル・コンダクトという、そういう委員会が置かれておるようでございますが、これは仰せのとおりそういう機関が置かれておることは事実であるようでございます。同様の機関をわが国会に置くべきかどうかという点につきましてでございますが、これはむしろ国会の問題でございまして、私からとやかく言うべきものではございませんが、真相究明はもとよりでございますが、再発防止上いろいろ政府も国会も考えてまいる上におきまして、国会の方から御相談がございますならば、そういう問題につきましても真剣な検討を加える要があるものと思います。
○岩崎純三君 終わります。(拍手) —————————————
○委員長(町村金五君) 次に、瀬谷英行君の質疑を行います。瀬谷君。
○瀬谷英行君 今回、日商岩井に対する強制捜査が行われました。そして、ここではしなくも明らかになったことは、いろいろ航空機部の問題については不正があったということでございます。先般の衆議院における証人喚問の際に、日商岩井の幹部の口からは、不正はないと、こういうことが言われたはずであります。その前にも日商岩井では不正はないんだということを声明をしております。ところがこういう結果になった。その日商岩井を通じて購入するE2Cといったような飛行機の問題は、果たしてこれでいいのかどうか、切り離してE2Cを購入するということについて何ら問題はないというふうにお考えになるのかどうか、まず総理の見解を承りたいと思います。
○国務大臣(大平正芳君) 防衛庁に関しましては一切の不正はございませんということでございまして、私は防衛庁の言明を信頼いたしております。
○瀬谷英行君 防衛庁が購入をするに当たって、そこに存在したのが日商岩井です。その日商岩井が強制捜査を受けておる。その強制捜査は外国為替管理法違反であり、私文書の偽造である。私文書の偽造は何のために行われたか、裏金をつくるためである。その裏金捜査のたびに架空名義の秘密口座があった。そんなことがどんどんと明るみに出てまいりました。しかし、この裏金がどういうふうに動いたのか、そこから政治家に献金が行われたのか、贈収賄がそこに発生したのか、その点までまだはっきりしておりませんけれども、たぐっていけばそんなところに落ちつくのじゃないのか、真相がそこからばれてくるのじゃないのか。それが政治家とかかわり合いがあるのではないかということを国民はひとしく危惧しているというか、懸念をしているというか、関心を持っているわけですね。その点、総理はどのようにお考えになりますか。
○国務大臣(大平正芳君) 仰せのとおりでございまして、さればこそ捜査当局を初め関係者が全力を挙げて真相の解明に当たっておるわけでございまして、その解明が一日も早く完結することを私も期待をいたしておりますが、しかし、防衛庁に関しましては一切の不正はございませんという防衛庁長官の言明を私は信頼いたしております。
○瀬谷英行君 防衛庁だけ不正はないということでいま総理は言っておられますけれども、防衛庁に至るまでの日商岩井、それからそれに介在するかもしれない政治家といったようなことについては、まだはっきりしていないわけです。 そこで、じゃ今度単刀直入にお伺いいたしますけれども、いままで問題になってまいりましたのは海部メモです。あの海部メモの中に政治家の名前が載っているわけです。その政治家の名前がだれであるかということは、念を押さなくてももう御存じだろうと思うのでありますけれども、それは一体どのようにお考えになりますか。
○国務大臣(大平正芳君) だから、いち早く真相が解明されて疑惑が一掃されなければならぬと考えています。
○瀬谷英行君 海部メモが本物かにせものか、これは二つに一つしかない。もう一つの道というのはないわけです。もっとも、本物であるけれども改ざんされたといったようなケースもあるわけです。しかし、これは基本的には本物という前提に立つわけですね。そうすると、これが本物だとすると、それはここに出てくる名前の人、具体的に申し上げますと岸前総理といったような名前が出てくるわけです。そして、飛行機の購入についてこの人が大きな役割りを果たしているわけです。こうなりますと、本物だとすると、やっぱり岸さんに出てもらわなければならぬ、真相を釈明してもらわなければならぬということになるわけです。その点はどうでしょうか。
○国務大臣(大平正芳君) 捜査当局の手で真相が鋭意解明されつつあるわけでございます。また、うわさされておる方々の名誉におきましてもそのことがいち早く解明されなければならぬと考えております。そういう過程におきまして国会がどのような手段を行使されて調査権の御発動をされますか、これは国会のことでございまして、こうすべきである、ああすべきであると私から申し上げるのはいささか出過ぎであろうと思うのでございまして、国会の慎重賢明な御判断にまちたいと思います。
○瀬谷英行君 もしこの海部メモが本当じゃなかった、つくられたものである、にせものであると仮定をいたしますと、これまた大変なことなんですね。ここに名前を出された人の名誉は著しく傷つけられたなんというものじゃないですね。これは大変な犯罪行為になりますよ。したがって、この名前を出された人は、一笑に付すとか、相手にならないとか言ってほっておいていいような問題じゃない。当然、にせものであったならば、この真偽を明らかにすると同時に、みずからの潔白を証明しなければならないということになってくると思う。そういう努力を積極的にしなければならない立場にあるのじゃないかと思うのでありますが、どうでしょう、これは総理・総裁としての見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(大平正芳君) だからこそいま解明を急いでいることと私は承知いたしておるわけでございまして、そしてその解明された事実を踏まえてそれぞれ公正な措置がとられることでございますし、名誉にかけてうわさされておる方々がどのような措置をとられますか、それを踏まえてからでないとこれはやれないのじゃないでしょうか。いまは真偽はわからないわけでございますので、あなたと私がそれをいろいろやりとりいたしてみましても、まだ真相はわからないわけでございますので、この段階におきましては私は何とも言いようがないのでないか、一口に言うと解明を急がなければならぬ、疑惑は一掃しなければならぬ、そのために全力を挙げなきゃいかぬというのがわれわれの立場じゃないかと考えています。
○瀬谷英行君 そこで、この海部メモの真偽というのはきわめて重要なんです。だが、その真偽を明らかにするためにも、ここに出てくる人の名前は、その人に出てもらって、そして事実を明らかにしてもらうということがされないと、単なる憶測だけではどうにもならぬわけですよ。そうでしょう。そうすると、たとえばこの間理事会でもって私どもは証人としての出席を要求した人の中に政治家を入れました。それはいろいろな人の名前がありますけれども、さしあたり野党の中で合意したことは、政治家は岸さんと松野さんにしぼろう、そして外人はチータムさんとオラムさんにしぼろうと、こういうふうにしたんですよ。これは最小限度二人ずつ、外人二人、政治家二人、これを証人として呼ぼうではないか、これが野党で合意されました。ところが、自民党ではだめだと言って反対されました。そこで、きわめて重要なかぎを握っておられると思われる人たちの証人喚問というのは壁にぶつかったわけなんです。これは与党自民党の総裁としてどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(大平正芳君) いまの段階におきまして、私どもはそのうわさされた方々にどうすべきである、どうすべきでないなんということを申し上げる筋合いのものでないと考えるものでございまして、先ほども繰り返して申し上げるように、われわれの任務はまだわからない真相を解明していくということがいまの仕事ではないかと思います。その道程におきまして、うわさに上ったような人につきまして、確たる事実を踏まえないで、こうすべきであるとか、こうすべきでないとか言うことは、いかに自民党といたしましてもやるべきことではないと思います。
○瀬谷英行君 これは、いかに自民党としてもとおっしゃいますけれども、自民党がうんと言わないために、かぎを握ると思われる人の証人喚問というのは実現をしなかったのですよ、はっきり申し上げると。しかし、ここでお考えいただきたいことは、私どもはここに何も被疑者として立てと言っているわけじゃないんですよ。証人喚問というのは、検察庁対被疑者の関係じゃないんです、これはあくまでも。われわれは丁重にお客様としてここにお出ましを願ってお聞きをすると、こういうつもりでおるんですからね。だから、被疑者として引っ張り出されるのじゃないかというふうな先入観念でもって断られると迷惑なんです。それよりも、もし事実でなかったならば、ここでむしろこういう証人の席というものを有効に使って、事実は決してそうじゃないんだ、この海部メモなんというのは全然うそっぱちである、知らない、つくりものであると、つくりものであるという証拠を自分の方から出すというふうにすれば疑いは晴れちまう。それを私は当然やるべきじゃないかと思うのですね。 それから外人の問題にしてもそうです。チータムという人がいろいろ話をしている。チータムさんが話をしている中にこの岸さんの名前も出てくるわけですね。あるいは私どもやはり証人として要請をしましたけれども自民党の反対でもって実現をしなかった岸さんの秘書の方の名前もある。これらの名前は、たとえばNとかKとか、こういう名前で出てきているのじゃなくて、ちゃんと本名で出てきているんだから、これはやっぱり憶測だけでは済まされないと思う。 しかし、これを幾ら言っても、総理が総理の仕事じゃないというふうな顔をされると、これは話の方が平行線になっちまいますから、そこで私どもはあくまでも外人も政治家も、具体的に言うと岸さん、松野さんもここに証人として呼ぶべきであるということを主張したんだということをここでもう一度はっきり明らかにしておきたいというふうに考えます。 それからE2Cに関する限りは不正はないんだというふうに言い切れるのかどうか。防衛庁の方はともかくとして、検察側の立場からすると、日商岩井のいろいろな捜査の中に裏金の運営の問題があり、先ほどもちょっと御説明がございましたけれども、E2Cに関する限り不正はないんだと、心配はないんだということが言い切れるのかどうか、これをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(古井喜實君) E2Cの導入の問題でありますが、この問題についてその過程においていろいろな人が踊ったというか活躍したということはあるように見えるのでありますが、そこで、ここでさあその過程において罪になるような事実があるかないかということは検察の方で究明をいたします。それはそれでありますが、一方、E2Cにしまして、この機種この飛行機がもう最適であるんだと、かわるべきものがないんだということが明らかであり、それからその購入の価格も大体適正であろうということになってくる、こういうことにいたしますれば、それからまた、日本の防衛上いま早期警戒機を入れる必要があると、こういうことがその線がそうでありますならば、その過程において誤った事実があるならそれはそれとして解明していく。しかし、いまの飛行機を導入するかどうかはその本筋の飛行機自体の問題として適正かどうかを判断をされて決めたらよいことで、それとこれとは私は別の問題のような感じがする。悪いことがあったらそれはそれでやればいいんで、こっちの決めたことが間違いか中身が間違いかどうかはそれとして検討して究明して、間違いなら間違いと、必要ないなら必要ないと、こういう議論をしてやっていくという筋合いのものではないかと、私どもの立場からはそういうつもりで、悪いことがあるなら、犯罪があるなら究明いたします。
○瀬谷英行君 しかし、E2Cに関する限りは、いまの話だと、必要だから、だからそれはそれ、これはこれだというふうに切り離して言っておられますけれども、日商岩井に対する強制捜査のねらいは何かというと、E2Cであろうと、あるいはファントムであろうと、何であろうと、ともかく飛行機の購入をめぐって裏金の操作が行われたと、架空の口座があった、いろいろなことがあったということは間違いないでしょう。E2Cだけがきれいな金で何らこれらの罪となるべき問題とかかわりがなかったんだとは言い切れないのじゃないですか。
○国務大臣(古井喜實君) その点は、あったかなかったかは究明するわけでありますが、その過程においてどういうことがまつわって起こっておりましょうが、この飛行機の機種はこれが一番適当であるんだと、それから価格も間違ったという論証もできないと、大体適正な価格であると、こういうことであれば、まつわって起こっておる疑惑の問題はそれとして解明する、それから飛行機の問題は飛行機の問題で解決するということでいけないのだろうか。私はそれでよいのではないかと。だから、私どもの方は、まつわっておる間違いがあればこれは徹底的に究明して明らかにしたいと、こういうふうに思っておる、そういう意味であります。
○瀬谷英行君 法務大臣がそんなに飛行機の内容について詳しいのかどうか、大変自信のあることをおっしゃいましたけれどもね。まあその自信はないだろうけれどもそういうふうに言わざるを得なかったのだろうと思うのだけれども、しかし、E2Cに、たとえば俗な言葉で言えば、この飛行機には不浄の金がまつわりついているのではないのかという疑惑がある以上は、これを予算化するということについて国民が抵抗を感ずるのは当然だろうと思うのです。したがって、いまこれをどうしても急がなければならないという理由があるのかどうかなんですね、今度は。E2Cそのものの必要性の問題になってまいります。法務大臣もその必要性について太鼓判を押しておられたようだけれども、じゃ、今度は防衛庁長官の方から、この緊急性、必要性についてどのように説明がなされるのか、お伺いしたいと思うのです。
○国務大臣(古井喜實君) 名前が出ましたから申し上げますが、私はこのE2Cが最適であるとか、この価格が適正であるとかということを判断する立場にはありません。これはその責任を持っている方の判断であり、国会の皆さんの御審議の問題だと思うのです。だから、それはそれとして、不適当だとか適当であるとか、あるいは価格が間違っておるとか間違っていないとか、これはそれとして責任を持った方は説明されるでしょうし、議論をされたらよいと、その論証があれば、私もそれをもとにしてと、そういうことを申し上げているんで、私が、飛行機がこれが最適だとか、そういうことを言っているのではないのでありますから、誤解のないようにお願いします。
○国務大臣(山下元利君) お答え申し上げます。 国の防衛上欠陥があることがはっきりいたしております場合には、それを埋めていくと申しますか是正していくということは私どもの責任であると考えております。ところで、昭和五十一年におきまして防衛計画の大綱を決めました当時からもこの警戒飛行部隊というものの設置は決められていることは御理解いただいておりますが、それはいまだに欠落いたしておるわけでございまして、率直に申しまして、低空侵入に対する早期警戒機能というものがいま欠落しております場合には、これをできるだけ早く埋めていかなければならない。しかも、その飛行機は、御指摘もございましたが、私どもといたしましてはE2C以外の競争機種はない。また、これは製造に大変時間のかかる飛行機でございます。また、それは飛行機は飛行機だけ取得いたしましてもこれはなりません。やはりそれにふさわしい人、パイロットを養成せねばなりませんし、これも時間がかかります。そうしたことを考えますならば、早くから早期警戒機の必要がうたわれておりまして、むしろ私はE2Cの導入は現在御審議願っておりますけれども、われわれといたしましては遅きに失しているとぐらい考えている次第でございます。 なお、この問題につきましては、かねがね申し上げておりますとおりに、FMS方式——アメリカの政府と私どもが直接交渉いたしましてそして導入するわけでございますので、この点につきましては、実ばこの予算もこれから御審議の上お決めいただくわけでございまして、それから使われるわけでございますが、その段階におきましてはもう不正の介入の余地は絶対にないことは私ども御理解願えると思う次第でございます。
○瀬谷英行君 低空から侵入する敵機に対してはこれが必要だと、こういうふうにおっしゃいましたけれども、この間の予算委員会でも御答弁がありましたけれども、超低空から入ってくる飛行機に対してこれが必要だと。しかし、超低空から入ってきたといったような具体例は、ミグ25の亡命ぐらいなものでしょう。亡命は侵略とは別なんです、あれは逃げてくるわけですからね。亡命をつかまえてたたき落とすというわけにいかないでしょう。つかまえたけれどもどうするかということになると、やっぱりどこか日本へ着陸させなきゃならないのじゃないですか。ああいうことを口実にしてE2Cが必要だという理屈はならないのじゃないかと思うのですが、どうなんですか。
○国務大臣(山下元利君) 早期警戒機につきましてはもう早くからその導入の必要性が痛感されておりましたが、たまたま御指摘のミグ事件が起こりましてその必要性が痛感され、また国民の皆様にも御理解賜ったと思う次第でございます。率直に申しまして、地上のレーダーだけでは捕捉し得ない問題があるといたしました場合に、そういう飛行機があるとするならば、その飛行機を導入し、地上のレーダーの持つ欠陥を埋めていくということは、いま現実にどこがどうだとかいうふうなことでなしにやはり国の防衛上大事なことであろうと、このように考える次第でございます。
○瀬谷英行君 侵入する敵の飛行機ということなんでしょうが、何か、侵入する敵の飛行機という言い方の中には、ネズミかゴキブリと間違えているのじゃないかと、こういう感じがするんですよね。そういうものが入ってくるのじゃ、なるほどネコを飼わなきゃいけないとか、あるいはゴキブリ退治の薬を買ってこなきゃならないとかいうことになるかもしれませんけれども、侵入する敵の飛行機なんというのは、それはゴキブリとはわけが違うんですよね。国家の意思というものがなければやたらと侵入してくるわけがないでしょう。その国家の意思があった場合に、じゃE2Cが四機あれば間に合うのか、あるいは八機あれば間に合うのかということになってくるのですが、その点はどうですか。
○国務大臣(山下元利君) 私どもは、直接間接の侵略を未然に防止するということは私どもの防衛の大事な点でございますが、そうしたことを現実にどうかということを申しているのでございませんで、それらに対応していかねばならないと思う次第でございます。 そこで、現時点におきまして、お言葉にございましたが、国の意思をもってというふうなお言葉がございますが、現在のところそのようなことはまあ起こり得ないだろうと思いますし、また、そういうことのためのいろいろの努力も払わねばならぬと思いますが、そうしたところにいま現在地上のレーダーだけでは捕捉し得ない問題につきましてはどうしても早期警戒機が必要であるということは国際的に認められているところでございまして、わが国も一例外ではないわけでございます。 ところで、じゃどれだけ要るのかということにつきましては、もちろんいろいろな考え方もございますし、いままでの過程におきましてもいろいろな御意見は出ましたが、しかし、最終的に防衛の責任を持つ防衛庁として検討いたしましたところ、二個哨戒点を持てば、現在のいろいろな日本を取り巻く地理的条件等を考え、また、直ちにその国の意思をもって侵略がなされるということも想定し得ない限りは、それで十分ではないかと、当面はでございます。したがいまして、この五十四年度の予算におきましては一個哨戒点分四機について導入をお願いいたしておる次第でございます。
○瀬谷英行君 いままで引用されましたE2Cの必要性の中には、具体的な問題としてはミグ25くらいなものですよ、入ってきたというのはね。しかし、あの場合だって、防衛庁は何もたまげたわけじゃない。カモがネギでもしょってきたように大喜びでこのミグ25をしさいに調べたといったような経緯があるわけなんです。日本の脅威になったということにはならぬでしょう。したがって、国防上の必要性という点から言うと、果たしてE2Cというものが必要なのかどうかということになってまいります、国防上の必要性から言うと。その点は、国防上必要だということは言い得るのですか。
○国務大臣(山下元利君) まさに国防上必要であると考えております。
○瀬谷英行君 もし国防ということになりますと、国家意思でもって戦争ということしか考えられない。戦争という場合には、日本の予算全部を軍事費に充てたって恐らく間に合わないだろう。そこに外交という問題が出てくるわけです。外交の自信がなかったらこれはどうにもならぬわけでありますが。 そこで、先般、じゃ一体このE2C四機でもってどのくらい金がかかるか。なるほど一機当たり八十五億だなんという話がありましたけれども、それだけでは不十分なんで、飛行機だけ買って間に合うものじゃない。それに関連をする問題があるだろう。たとえば人件費、維持費、管理費、設備費といったようなことが当然必要になってくるわけですね。いま、「E−2Cに関連する地上器材等のリストと金額」というのが資料として配付されました。「必要な経費は、三百億円強と見込んでいる。」と、こういうふうに書いてありますが、この注の(1)、(2)、(3)の(3)に、「上記の器材等の中には、航空機の機数に応じて必要数が変わるものがあるが、この見積りにおいては、全体の機数を、二個哨戒点の維持に最少限必要な八機としている。」と、こう書いてあります。八機としているというのだが、予算は四機分なんですが、この点は 一体どういうことなんですか。
○政府委員(原徹君) この資料でございますが、先般も申し上げましたように、まだ五十五年度以降にやるものでございますので、なかなかいまの段階で申し上げられないと申したのでございますが、しかし、大蔵省に説明する際にも、一体防衛庁は将来どの程度のものを考えているのだということは当然説明をいたさなければなりません。私どもは、ことしの予算では四機でございますけれども、全体としては八機将来お願いしたいと、そういうことで八機であれば整備器材等を含めてどのくらいになるかという計算をいたしておりまして、まあこれももちろん一々積み上げをしているものではございませんが、そういうものとして八機であれば大体三百億円強の地上支援器材が必要であろうと、そういうことで資料を出したわけでございます。
○瀬谷英行君 それでは、結局、三百億円強というのはここに書いてある1から5までのことなんでありますが、一機当たり結局どのくらいにつきますか。
○政府委員(原徹君) これは全体八機を整備いたしますとすれば大体三百億円強の地上支援器材、これは施設等格納庫なんかも入っておるわけでございますけれども、大体それだけのものが必要であろうということでございまして、たとえばエンジンなんかは何機買うかによりまして予備のエンジンというのは違ってまいりますので、それは一概にどれだけということはちょっとここで申し上げるわけにまいらないわけでございます。
○瀬谷英行君 地上の必要な器材、あるいは管理費、維持費、人件費、それらのすべてを入れると、結局E2Cというのは一機当たり幾らぐらいにつくのかということをお伺いしたい。
○政府委員(原徹君) 一機当たり幾らぐらいというところがちょっとわかりかねますが、大体考えております場合、八機だといたしますと、人数で三百人ちょっとの人員が必要でございます。それの人件費ということを考えますと、いまのベースで申しまして十二、三億円の人件費というものがかかると思います。それから航空機の維持費でございますが、やはり八機だといたしますと、油その他の整備に要する金、これは八機そろった場合でございますが、それで大体七十億円程度のものが維持費として要ると、そういうふうに考えております。
○瀬谷英行君 要するに、非常に漠然としているわけです、金額的に言うと。長官は首を振っているけれども、お答えの方は漠然としているんですよ、残念ながらね。一機当たり幾らだと言ったって、いや、人件費が十二、三億で維持費が七十億ぐらいといったようなことなんです。こういう漠然としたものであって、予算要求だけはしっかりしている。その点はどうも解せないところがあるのですが、長官、もしお答えがあるのなら……。
○国務大臣(山下元利君) 政府委員が申しておりますのは、八機を、これはまだ八機は現在お願いしておりません、四機をお願いしておりますが、引き続き二個哨戒点必要であるとまでは考えておりますが、もしそれをさらに御審議の上また次の機会にお認め願うといたしますと、八機であるとするならば、大体その人件費は十二、三億、それから油等の維持費は七十億程度と、こう申しておるのでございますから、大体その点についてはっきり申し上げていると思う次第でございます。 なお、地上のものにつきましては、ただいまお手元の資料の方で御了察賜りたいと思う次第でございます。
○瀬谷英行君 いままでの答弁で明らかになったことは、ことしはさしあたって四機だと、しかし五十五年度以降八機をほしいと、こういうふうになっていますね。ということは、国防上緊急の問題ではないということになるわけですね。もしいま緊急に必要だというんなら、四機じゃなくて八機でも十機でもこれは必要だと言わなきゃならない。だけれども、まあちびちびためていきゃいいんだと、こういう考え方ですよね。子供がおもちゃをためて楽しみにしているようなもの。緊急の必要じゃない。急いで必要とするもんじゃない。元号の法制化と同じだ、これは。だから、私は、防衛上必要なのかということを言ったんです。ともかくさしあたりことしは四機だけれども、やがて八機が欲しいと。それから次に何機が欲しいと言うかわかりませんけれども、しかし、こうやってみても、この種のものはどんどん日進月歩でもって、十年たち十五年たてばこの飛行機じゃだめなんだということもあり得るでしょう。そういうことはないんですか。
○国務大臣(山下元利君) これはすでに御答弁申し上げていると思いますが、仮にこのたびの御審議によりまして導入をお認め願いましたといたしまして、アメリカ政府と話し合いをいたしましても、この飛行機が入ってまいりますのは五十七年に二機、五十八年に二機でございます。私どもは、そういうことを考えましただけでも、できるだけ早く導入を御決定願いたいと思う次第でございます。
○瀬谷英行君 防衛庁長官のいままでの御答弁からお聞きする限り、急いで買わなきゃならないんだという差し迫ったような顔つきじゃないわけですよ。金額の方も漠然としておるし、ことしは四機だ、その次は八機だ、だんだんふやしていこうと、こういうふうにしか受け取れないわけです。 それで、防衛上の必要性という点から言うと、これも対象国があることですよね。ソビエトならソビエトを対象としているわけじゃないんですか。P3Cにしたって同じだ。E2Cにしたって同じだ。ソビエトを対象にしているというようなことはないんですか。
○国務大臣(山下元利君) 私が国の防衛上大変必要であると申しますことはどうぞひとつ御理解賜りたいと思う次第でございます。 なお、金額についてはっきり言わぬじゃないかといいますのは、実はこれはあくまで国防会議の議を経てその予算要求をし、御審議を願うわけでございますので、いまこの段階におきましての確としたことを申し上げることは差し控えたいということでございますが、もし八機となればこうなりますということは申し上げているわけでございます。そして、このことにつきましては、あらゆる観点から申しまして私はどうしても国の防衛上必要であると思う次第でございます。 なお、最後の点は——これは大事なことを失礼いたしましたが、さようなことは絶対考えておりません。
○瀬谷英行君 まあその大事なことを絶対考えていないというんなら、なおさらこのE2Cというものは要らないということになっちゃう。私はE2Cというのは差し迫って必要な問題ということよりも、むしろハワイ会談その他でもってどういう話し合いが行われたかわからぬけれども、アメリカのドル減らし、あるいはアメリカの経済のために日本がどの程度に手助けできるかということと多分にかかわり合いがあるような気がする。それを名目を国防といったところにこじつけているというような感じがするのでありますけれども、どうですか、大蔵大臣、そういう懸念はないのか。 それからさっきの話で大蔵大臣についでにお聞きしますけれども、国税庁自体が外国における商社の捕捉というものはもう少しできないものかどうか、その点をお伺いしたいと思うのです。
○国務大臣(金子一平君) ハワイ会談のことは、先ほど来外務大臣からお話しのとおりだと私は考えております。 それから外国に出ております日本の商社の調査につきましては、毎年毎年専門の調査官を派遣し、ことしも相当数やっていま調査を進めておる最中でございまして、相当厳しくやっておるつもりでございます。なお、細かい点につきましては、また事務当局から御説明させます。
○政府委員(磯邊律男君) ただいま先生おっしゃいましたように、私たちとしては海外における本邦法人の事業者あるいは子会社、そういったものの調査の充実は私たちの当面の最大重点の一つとしてやっておるわけであります。そのために、毎年度予算も、海外調査のための旅費というものをいただいておりますし、それからまた、個別的に各国と交渉いたしましてその当該国との主権の調整を図りながら海外における調査の充実をやっておると、それから内部におきましても、調査官に対しまして貿易取引実務の研修であるとか、あるいは外為法であるとか、それから語学の研修、そういったことをやっておるわけでありますけれども、しかし、やはり究極的にはそれぞれの国の主権との問題がございまして、アメリカにおいては比較的それがスムーズに行われておる、しかし香港においてはそれが半分ぐらいしか行われない、またスイスとかヨーロッパにおきましてはそれがほとんどできないと、それぞれの各国の事情がございますので、われわれの希望するほどの海外調査はできませんけれども、ただいま先生がおっしゃいましたような線の方向に沿いまして今後とも充実を図っていきたいと、かように考えております。
○委員長(町村金五君) 瀬谷君、時間が参りました。
○瀬谷英行君 最後に総理にお伺いしますが、結局このE2Cとは何かということになるんですよね。金はかかるが役には立たぬ、ほんにおまえはどら息子ということになっちゃう。どうですか、延期は。
○国務大臣(大平正芳君) 防衛庁といたしましては、専守防衛の立場から抑止力の充実、整備を図っておるわけでございまして、その一環として整備を急いでおることと私は承っておるわけでございますので、御理解をいただきたいと思います。
○瀬谷英行君 終わります。(拍手)
○委員長(町村金五君) 午前の質疑はこの程度にとどめます。 午後零時五十分から委員会を再開することとし、これにて休憩いたします。 午前十一時四十八分休憩 —————・————— 午後零時五十二分開会
○委員長(町村金五君) 予算委員会を再開いたします。 昭和五十四年度総予算三案を一括して議題とし、午前に引き続き、外国航空機購入予算問題に関する集中審議を続けます。 それでは、久保亘君の質疑を行います。久保君。
○久保亘君 最初に、今回の日商岩井に対する強制捜査は、自衛隊機の購入に絡む不正事件でありますだけに、国民の受けた衝撃はきわめて大きいものがあります。この問題について総理はどのように受けとめておられるか、お聞きしたいと思います。
○国務大臣(大平正芳君) 軍用機の輸入をめぐりましてこういう疑惑がございますことを大変遺憾に存じます。さればこそ、この問題につきましては徹底的に、そしてなるべく早く真相を究明いたしまして、国民にその実相を知っていただくと、そしてそれが民主国家の名誉にかけて、公正な処理が行われたということで御理解をいただくようにしなければならないと考えております。
○久保亘君 五十四年度予算審議の一つの焦点となっておりますE2Cの導入は、疑惑の解明を前提に衆議院においては執行が留保されることになっておりますが、グラマン社の代理店である日商岩井の疑惑がますます深まる中で、総理はこのE2Cに関して政府の政治責任をどのように感じておられますか。 また、留保解除を求めるためにFMS方式に変えたというだけでは国民の納得を得ることは困難であると思いますが、この点について総理のお考えを伺いたいと思います。
○国務大臣(大平正芳君) E2C機の機種の選定、それを予算化する決断をいたして、予算案にこれを盛りまして御審議をいただいておりますことは、政府の責任においてやっておることでございます。これが御承認をいただいて予算が成立した後は、これまた政府の責任におきまして厳正な執行に当たらなければならぬわけでございます。この政府の責任というものは一貫してあるわけでございまして、疑惑があるかないかということにかかわりなく、そのことは貫かれておると承知いたしております。不幸にいたしまして、この問題に関連して不正があるのではないかという疑惑が出てまいったわけでございますから、これはこれとして先ほど申しましたように早急に解明して、解明された事実を踏まえて公正な処理がなされるということでなければならぬと考えております。 疑惑の解明と予算の執行の関係が衆議院の段階におきまして問題になり、ただいま本院におきましても問題になっておることでございますが、私は衆議院におきまして、各党の話し合いにおきまして、執行に当たって衆議院議長の判断を尊重せよということは心得た上で政府の責任において執行さしていただきたいと、またしなければならぬと考えておるわけでございまして、予算がいよいよ成立をさせていただきましてこれを執行に移す場合に、こういう疑惑が解明中であるということを踏まえて国民に納得がいく処理をしなければならぬわけでございますけれども、それはそういう御納得がいくことも十分片方において考慮しながら、政府の行政責任というものは十分厳正に果たしていかにゃいかぬというように考えております。
○久保亘君 次に、外務省にお尋ねいたしますが、アメリカ側からE2Cの導入について要請を受けたことはないということでこれまで一貫して言ってこられて、ハワイ会談におけるグリーン・鶴見会談がその後明らかになったわけでありますが、先日訪米いたしましたダグラス・グラマン問題の調査議員団に対して、グリーン氏は、すでに一年前からE2Cの導入については日本の外務省筋に要請をしていたということを明言されているようでありますが、グリーン氏からE2Cの問題について要請を受けた時期はいつか、そしてどういう会談でそのような要請を受けたのか、わかっておりましたら御報告をいただきたいと思います。
○国務大臣(園田直君) ただいまの御質問は衆議院の方でも御質問を受けまして、調査団に対するグリーン氏の発言からすぐわが方はこれに対する記録あるいは電報、文書類等を検討いたしております。同時に、米国の方にもこれに関する記録その他を検討願いたいという申し入れをいたしておりますが、何しろ一年間の交換の文書、記録等は数万件にわたるものでありまして、いま鋭意検討して、そろい次第御報告することにいたしております。米国の方もまた同様でありまして、なかなかこれを探すのに時間がかかるからもうしばらくの時間を待ってくれということで、鋭意探しているところでございます。
○久保亘君 七一年の六月二十九日に開かれました第十三回日米安保協議委員会においてはどのような内容が話し合われたのか、そしてこの日米安保協議委員会においてE2Cの問題は話題とならなかったのか、その点をお尋ねいたします。
○国務大臣(園田直君) 事実でございますから、間違いがないように事務当局からお答えをいたします。
○政府委員(中島敏次郎君) お答え申し上げます。 昭和四十六年六月二十九日の第十三回の日米安保協議委員会でございますが、この議題は、まず第一点が極東における日本と米国との共通の安全上の利害に関連する国際情勢の検討ということでございます。それから第二点が、当時沖繩の返還が予想されておりまして、沖繩が返還になりました場合の局地防衛の責任の実施準備についての検討を開始するということで、当時久保・カーチス取り決めというものが、その内容が承認され、そこでサインをされたということでございまして、お尋ねの軍用機の機種の問題というようなものは一切出ておりません。
○久保亘君 グリーン氏は、一年前から要請をしていることについて決定ができたかどうかということを鶴見氏に尋ねられたということになっておるわけでありまして、日本側がだれもそういう要請を受けておらないということになれば、これは大変不思議な話になるわけでありますから、この点については明確にひとつ御調査をいただいて御報告をいただきたいと思うのであります。 もう一つ、七一年の十月二十三日、岸元総理とニクソン氏との会談がワシントンで行われておりますが、この岸・ニクソン会談の内容について外務省は報告を受けられたことがありますか。
○政府委員(中島敏次郎君) お答え申し上げます。 御指摘の岸・ニクソン会談は、そもそも岸元総理がニクソン大統領にお呼ばれになって渡米されたということで行かれまして会談をされたものと承知いたしておりますが、これは会談そのものは、日本側の大使館の人間が別に立ち会っておりませんので、その内容については新聞で承知している限りのことしかわからないと、こういうことでございます。
○久保亘君 日米間の問題については、総理をおやめになってからも非常に大きな影響力を持ってこられた岸元総理がニクソン大統領と会われたその内容については、当時岸さんが記者会見を行われたと報道されております。その報道の中で、武器国産化の方針を再検討し、四次防期間中にアメリカから少なくとも八億ドルの武器を購入するほか、防衛分担金の肩がわりについても考慮すると、このようなことが話し合われたということが当時報道されておりますが、外務省がもしこの岸・ニクソン会談の内容について何ら報告を受けていないということになれば、これは外務省に聞いてもしようがないわけでありまして、委員長にお願いをいたしますが、ぜひこの岸・ニクソン会談の内容を明らかにするために岸信介氏を参考人として当委員会に招致せられるようお願いをいたしたいと思います。
○委員長(町村金五君) 理事会で協議をいたして決定することにいたします。
○久保亘君 次に、事件の捜査に関連をしてお尋ねいたします。 強制捜査の容疑で指摘されておりますカリフォルニア・ファーストバンク・ロサンゼルス支店のキヨシ・ニシヤマの架空名義の口座はいつ開設されたことになっておりますか、現在もその口座は存在いたしておりますか。また、この口座の所有者は日商岩井なのか、特定個人なのか、この点について御報告をいただきたいと思います。
○政府委員(伊藤榮樹君) 当面の被疑事実に関連するお尋ねでございますので、その辺は御答弁をお許しいただきたいと思いますが、被疑事実の記載から大体わかりますように、その預金口座は日商岩井の預金口座であると、こういうことだけは申し上げられるかと思います。
○久保亘君 日商岩井の口座であるといたしますと、五十一年六月十六日に米国日商に三十万ドルの引き出しを指示した者、指示する権限のあった者は検察当局としては特定できると思うのでありますが、この点は御報告いただけませんか。
○政府委員(伊藤榮樹君) 当然だれかの指示で引き出しておるわけでございますが、その辺が今後の捜査で詰めなければならぬところだと思います。
○久保亘君 この際法務当局にお尋ねいたしますが、日商岩井において私文書が偽造された五十一年三月、及びこのカリフォルニア・ファーストバンク・ロサンゼルス支店の架空口座の三十万ドルが引き出された五十一年の六月、この五十一年の三月と六月を含む時期における海部八郎氏の海外出国の記録を御報告をいただきたいと思います。
○政府委員(小杉照夫君) 具体的な日時を御指定されての御質問でございますので、お答え申し上げます。 海部八郎氏は、一九七六年三月には、三月十五日に出国いたしまして、同十七日帰国、これが第一回目でございまして、第二回目が同月の二十一日に出国、同二十六日帰国、これが三月の記録でございます。
○久保亘君 いずれもアメリカですね。
○政府委員(小杉照夫君) 行く先は私ども確認いたしておりません。 それから六月につきましては、六月五日出国、同二十一日帰国ということになっております。
○久保亘君 それでは、少なくとも五十一年六月十六日米国日商が三十万ドルの引き出しを行いましたときには海部氏は日本にはいなかったということは確実ですね。これは検察に聞きましょうか。
○政府委員(伊藤榮樹君) ちょっと誤解があるかもしれないので申し上げますが、六月十六日ごろというのは、いわゆるまあ俗に言います交互計算の期末の借記、貸記を立てた時期でございまして、まあ平たく言えば帳簿の整理をした日でございますから、金を引き出した日というふうに、あるいは送った日というふうに御理解になると、あるいは違うかもしれません。 三十万ドルをボーイングから日商岩井に払われたように仮装した日時については、三月末ごろとなっておりますので、これは実行の時期が明らかでございますが、六月の方は、そういう趣旨でございますので、日商岩井のだれかがどこにいたかというようなこととは余り関連がないのじゃないかと思います。
○久保亘君 次は、国税庁にお尋ねいたしますが、税務調査に当たってボーイング747SRの代理店契約に基づく一機当たりの手数料は、税務調査で確認をされておりますか。
○政府委員(磯邊律男君) それは現在いろいろと捜査並びに調査の対象になっています追加手数料のことと私は了解いたしますが、一機当たり十五万ドルでございます。
○久保亘君 そうすると、一機当たりボーナスコミッションが十五万ドルで契約されていたということになれば、四十八年から五十年にかけて日本航空に七機納入されておりますが、契約に基づく手数料はすべて申告をされておりますか、ボーナスコミッションは。
○政府委員(磯邊律男君) 追加の手数料は申告されているのとされていないのとあるわけでございます。
○久保亘君 そうすると、当然に国税当局としては、調査に当たって契約に基づく一機十五万ドルのボーナスコミッションの収入はどうなったということは、申告がなかった年にはその都度この問題については追及されておりますか。
○政府委員(磯邊律男君) 追加手数料につきましては、先ほど十五万ドルと申し上げたわけでありますけれども、それは、会社自体ですでに益金に計上している分と、それから会社で益金に計上しなかった分、両方に分かれるわけであります。もちろん、われわれとしては、会社に益金として計上されているものにつきましては、これはその当時の調査でそれを是認しているわけでありますけれども、会社の益金に計上されていなかった分につきましては、その後の調査でこれがわかりましたので課税したということであります。
○久保亘君 そうすると、最終的にはボーイング社からのボーナスコミッションはトータル百五万ドルになっておりますか。
○政府委員(磯邊律男君) そのとおりであります。
○久保亘君 それならば、偽造契約によって架空の仲介手数料を日商岩井が受け取ったと言われるその三十万ドルは、これは収入として別途に申告されておりますか。
○政府委員(磯邊律男君) その三十万ドルというのはただいま容疑事実の一つになっているわけでありますけれども、われわれとしては一応五十万ドルのうちではないかと思っておりますけれども、これは今後の捜査の進展を待たなければはっきりしないものであります。
○久保亘君 大変おかしいのじゃないですか。先ほど、あなたは、ボーイング社から747SRの代理店契約に基づくボーナスコミッションは百五万ドル全部確認をしたと言われたでしょう。そして、今度は、架空の契約書に基づく仲介手数料を三十万受け取ったということをこの日商岩井は偽造したわけだから、それも正規の表金に載せるためには申告されているわけです。だから、この三十万ドルが百五万ドルの中に入り込むということはできないのじゃありませんか。
○政府委員(磯邊律男君) 御承知のように、外為法違反の問題と税法違反の問題というのは、それを調査しまた評価する観点が違うわけであります。私たちは、この三十万ドルというのは、百五万ドルのうちに、五十五万ドルにつきましては使途不明金ということでその後の課税を処理したわけでありますけれども、五十万ドルにつきましては、当該会社の方からすでに益金に計上していたわけであります。われわれとしては、その益金に計上しておれば、それによって、つまり正当に申告書に反映されておれば、それ以上われわれは追及する必要はないというのが税務当局の基本的な立場であります。 ただ、ただいま御指摘になりました三十万ドル、つまりこれは現在東京地検の特捜部の方で容疑事実の対象になっている三十万ドルであろうかと思いますけれども、これは外為法違反という形でいま追及しておるというふうに私は聞いております。したがいまして、容疑事実の内容につきましてはわかりませんけれども、われわれとしては、この三十万ドルはすでに申告しておりました五十万ドルのうちではないかというふうに思っておるということでありまして、税法の立場と外為法の立場は全く別でございます。
○久保亘君 そういうことにならぬじゃないですか。架空の書類をつくって表経理に出す以上は、これは申告するわけでしょう。その契約に基づいて申告しておる。 それからSRの方は、追跡したらトータルで百五万ドルになったとあなたは言われるんだから、そうすると、私文書偽造にかかわる収入の分は申告していないのですか。
○政府委員(磯邊律男君) ただいま申し上げましたように、五十五万ドルにつきましてはその後に課税決定をした、五十万ドルについては申告しておった、税法上の取り扱いではそうなったわけであります。
○久保亘君 三十万はどうなりますか。三十万は申告していないの。
○政府委員(磯邊律男君) ですから、一二十万ドルというのは、すでに申告されておった五十万ドルの中の一部であろうかとわれわれは思っておりますけれども、これは今後の地検の捜査の進展を待って最終的な判断をする必要があろうかと思います。
○久保亘君 時間がないからやむを得ませんが、百五万ドル契約どおり全部これは収入として申告されたとあなたはさっき報告されているわけです。この三十万ドルというのはSRの問題じゃないんです。しかも、これを表経理に出したという以上は、これも申告せにゃならぬ。だから、三十万ドルは別途に申告されていれば、五十一年のことですよ、申告されておれば、百三十五万ドルになって、この計算が合わぬじゃないですか、国税庁はそれで了解されているんですかという意味だったのですが、あなたにこれ以上聞いてもむだな答弁だからよろしい。 次に、RF4Eについて防衛庁にお尋ねいたしますが、このRF4Eの防衛庁の購入価格というのはあくまでも適正であったと考えておられますか。
○政府委員(倉部行雄君) お答えいたします。 RF4Eに関しましては、各国におきます飛行機の調達価格等も参考にしたいということで当時いろいろ調査をやりまして、その際、西ドイツにおけるRF4Eの価格でありますとか、あるいは米空軍のRF4型の取得価格でありますとか、それからそのRF4Eの基本的な型になっておりますF4EJ、これは日本ですでにライセンス生産をしておりましたので、その主要なエンジンあるいは機体の主要部分というものは共通の面がございますので、そういうものとの比較というようなことを当時やりまして、輸入価格が適当であるという判断をいたしておったわけでございます。
○久保亘君 他国との比較は、アメリカ空軍の購入価格との比較ということになれば、これはきょうは時間がないので数字を出してもらうわけにいかぬが、数字を出せば、アメリカ空軍の購入価格と日本の購入価格が一緒であるはずはないんで、その辺で適正だという判断が出てくるわけはないわけでありまして、RF4Eの価格がまさに適正であったということを立証するためには、どうしても日商岩井がダグラスからRF4Eを実際に引き取ったときに支払った価格を明らかにしなければならぬと思うのであります。日商岩井はダグラス社に対してRF4Eの代金を幾ら支払ったのか、防衛庁は確認されておりますか。
○政府委員(倉部行雄君) これは私ども日商のダグラス社に対する支払いの送金は全部チェックいたしておりますので、確実に間違いございません。
○久保亘君 それは幾らですか。——それを調べている間にもう一つ加えてお尋ねいたしますが、そうすると、日商岩井がダグラス社に送金をした金額が全部わかっておるということになれば、その日商岩井がダグラス社に送った金の全部がこのRF4Eにかかわる日商岩井から買う場合の原価として防衛庁はとらえておられるのかどうか、そこもはっきりしてください。
○政府委員(倉部行雄君) おくれまして申しわけありませんが、送金外貨として六千六百三十八万ドルでございます。 ちょっと失礼します、もう一つは……。
○久保亘君 すると、六千六百三十八万ドルというのが、防衛庁と日商との契約のときにはこれが購入原価になっておるんですかと聞いている。
○政府委員(倉部行雄君) そのままダグラス社に送金されるわけでございます。
○久保亘君 払っただけ……。
○政府委員(倉部行雄君) はい。
○久保亘君 全部送られる……。
○政府委員(倉部行雄君) はい。
○久保亘君 そうなりますと、結局、防衛庁が日商岩井に支払い、そして日商岩井が防衛庁との間に契約した利益を含む手数料を控除した分を全部送ったと、こういうことになると思うのですね。いわゆる輸入に、防衛庁に納入するまでに、日商岩井が負担した分と日商岩井の利益を除いた金は全部送ったと、支払ったと、いまのあなたの答えによるとこういうことになるのですが、それならば、その四十三万一千ドルと二百三十八万ドルは、これはどこから支払われたということになるのですか。
○政府委員(倉部行雄君) 四十三万一千ドルは、御承知のように、RF一機当たり三万ドルという代理店手数料のトータルでございます。それと、初度部品のコミッションのトータルでございまして、これはダグラス社から日商岩井に代理店契約に基づいて支払われたものであろうと思います。 あと、二百三十八万ドルの問題でございますが、先般もお答えいたしましたように、この問題につきましては、私どもはダグラスに関するSECの報告にありますこと以上には私ども知らないわけでございまして、まさにその金額について現在捜査が行われておるわけでございますので、その結果を待ちたいというふうに考えております。
○久保亘君 これはずいぶん不思議な話なんですよね。防衛庁は、日商岩井と契約するときには、日商岩井が送金する金額を全部原価代金として契約を結んでおる。ところが、確かにこの送金書の上では防衛庁が確認した利益と手数料を除いたものを全部ダグラスに送っておる。しかし、別途にダグラスからリベートが戻っていると、こういう計算になるわけですね。そうしないと、その二百八十万ドル以上の金がそれはどこからも出てきょうがない。当然支払った後リベートとして戻されている、こういうことになるとするならば、防衛庁は当初の契約のときに、生産原価とかそういうものの押さえ方がおかしいということになる。そういうものをがっちり押さえてやればリベートの入る余地はないのであって、日商岩井と防衛庁との間で契約をするときに、その原価計算、原価構成を非常にルーズにやっているからダグラスは日商岩井に膨大なリベートを払う余地が出てくるんです。そうじゃないですか。そう思われませんか。
○政府委員(倉部行雄君) 私ども、先ほど申しましたように、装備品を調達いたします場合に、通常はその価格の市価といいますか、あるいは類似したものの価格といいますか、あるいは従来の実績価格、こういうものを参考にして調査をするわけでございます。先ほど申しましたように類似の飛行機等を参考にして調べたわけでございまして、私どもとしましては、この価格については、関係法令に基づきまして厳密に調査して契約したというふうに理解しております。
○久保亘君 厳密にやったものの中から、わずか二百億円にも満たない金額の中から、どうして十億に近いリベートが生まれてくるんですか。厳密にやったらそんなものが出てくるわけがないじゃないですか。そんな取引というものがいまどこにあるか教えてください。防衛庁以外にはないよ、そんなものは。それだからこそ私は言うんですよ。やっぱり、国会に、あなた方の契約に当たっての、予算見積もりに当たっての、必要な資料を全部提出しなさい。防衛庁に任せられぬよ、こういうことをやっておったのでは。あなた方は高々と日商岩井に払う、日商岩井もそこで抜いたら犯罪を構成するかもしれぬから一応全部送る、ダグラスヘ。そうしてダグラスの方からリベートとしてとても考えられぬような多額の金を返してもらう。しかも、リベートとして返してもらうことによっていろいろな工作に使う裏金としてこれが生まれる余地があるんです。正規の契約の中できちっと利益金として計上されておればそういうことはできない。正規の契約の中では、それが生産原価であるとか、品代であるとか、きちんと決められておって、一遍払った後リベートのような形で手数料が戻されるから、これが裏金になって構造汚職を生むんですよ。だから、そういう意味で、防衛庁は、この問題について、原価の計算、見積もり、こういうものを国会に提出をして審議の資料とするという考えはありませんか。
○政府委員(倉部行雄君) 代理店手数料につきましては、これは国際的にも認められた慣習でございまして、通常私どもがRF4Eを購入するような場合に、各国におきましてもその原価について詳しくその外国メーカーへ行って調べて買うというようなことは通常私どもが知る限りやっておらないわけでございまして、その飛行機の価格自体を私どもがやっておりますような形でできるだけいろいろな情報収集、あるいは他の類似品、その他の価格と比較をして決めるというやり方をやっているわけでございまして、代理店手数料というものは一体どこから出るかということにつきましては、これは先般申し上げましたように経理上非常にむずかしい問題がございまして、その割り掛け方というものはなかなかわからない点があるわけでございますが、いずれにしましても、そういうことでありますからこそ、私どもはその品物の値段というものをいろいろな資料を徴取しあるいは調査をしまして確定して契約していると、こういうことでございます。
○久保亘君 ただいまの説明では私どもはどうしても納得できないわけです。今日問題となっているのは、あなた方がそういうやり方で購入をされた飛行機が問題になっている。そして、あなた方は、日商岩井との契約において、あなた方が認めた手数料や利益を控除したものは全部ダグラスに送られた、その金額はぴったり合っておると言われるんだね、送金伝票と合わせると。ぴったり合っておるんなら、日商岩井が途中で抜くことはできぬのだから、それならダグラスと日商岩井がどういう契約をしているのか。契約で利益を取っておるんなら、私は、当然支払いに当たって精算される問題であって、一遍送ってからもらうなんというめんどうくさいことをやるはずはないと思うんですよ。だから、あなたのいまの説明というのは、全然われわれには理解できない。それで、やっぱりこれは商社とメーカーとの契約内容、それから防衛庁が商社と契約するときに、その原価の計算、そういうものについて、公に出してもいいようなきちんとした資料をそろえて契約を結ばない限り、この疑惑は絶えないと思うのです。 私の持ち時間がないので次へ行きますが、たとえば、こういう問題が起きるからFMS方式にするのだと言われても、疑惑の介入の余地が全部なくなるとは絶対に言えぬのであります。現に、アメリカでは、FMS方式で売り渡した兵器についても摘発を受けて問題になった事例があるでしょう。その中にメーカーが手数料をもぐり込ませたということで問題になった事例があるんです。だから、防衛庁がいま日商岩井のRF4Eの契約売買でやられたようなやり方をしている限り、私は、どんなにアメリカ国防省を経由するものであるからと言うてみたところで、FMS方式だけが疑惑のすべてを取り去る要素には決してならぬということを指摘をしたいと思うのです。防衛庁長官、どうですか。
○国務大臣(山下元利君) 先ほど来、政府委員から御答弁申し上げておるとおりでございまして、私どもとしては、厳正な価格見積もりをいたしております。ただ、二百三十八万ドルにつきましては、現在関係御当局で解明中でございますので、私どもの方からはまだ申し上げられませんが、ただ、いまのFMSについてお尋ねでございますけれども、これはRF4Eの場合はなるほど一般契約によりましたが、E2Cの場合はFMS方式でございまして、これはもし不正がありますならば、アメリカの武器輸出管理法第三十八条の規定によりまして罰則を受けるような厳しいものでございますので、この点につきましては契約方式が異なりましてFMS方式になりますれば、そのようなことは絶対起こり得ない仕組みになっておりますことを御理解賜りたいと思うのでございます。
○久保亘君 それはおかしなことですよ、コマーシャルベースだって不正があれば罰則がありますよ。何もFMS方式だけが罰則がないということじゃない。罰則があるからこそいま日商岩井はやられておるんです。だから、要するに問題は、原価の計算とか契約に当たって、本当に厳正で確実な積み重ねがされているかどうか。どこへ出しても問題のないものがやられているかどうかというのが必要なのであって、あなた方が幾ら強弁されてみたって、防衛庁は厳正に原価計算もやってきたし見積もりもやってきた、問題はありませんと言ったって、問題があるじゃないですか。あなた方が厳正にやっていないから、二百数十万ドルもリベートで裏金として日商岩井がダグラスから巻き上げるような、そんな計算をやっているんですよ。だから、そういう問題はあなた方はもっと謙虚に、いままでの購入契約のやり方は必ずしも厳正でない点もあったということを認めなきゃ、この二百三十八万ドルにあなた方も片棒を担ぐことになりますぞ。
○国務大臣(山下元利君) お答え申し上げます。 二百三十八万ドルにつきましては、私どもこれは関係御当局の御解明を待たねば何も申し上げられないのでございまして、その点はお許し願いたいと思う次第でございまして、決して私どもは片棒を担ぐつもりはございませんし、この価格算定に当たりましては厳重に処理いたしておりまして四十三万一千ドルというのは払っておるわけでございますが、それらのものにつきましては関係当局の御解明を待つばかりでございますが、私どもはどのような場合におきましても厳正な手続をもって進めておりますことを御理解賜りたいと思う次第でございます。
○委員長(町村金五君) 久保君、時間が参りました。
○久保亘君 時間が参りましたので、これで終わります。(拍手) —————————————
○委員長(町村金五君) 次に、野田哲君の質疑を行います。野田君。
○野田哲君 まず、法務省の刑事局長に伺いますが、日商岩井に対して強制捜査が行われたわけですが、副社長海部八郎氏はその前日に香港から帰国されて、以来数日たつわけですが、海部氏については現在は事情聴取をやられているわけですか。
○政府委員(伊藤榮樹君) 事情聴取を現在やっておるという報告は受けておりませんので、多分やっていないのじゃないかと思います。
○野田哲君 防衛庁に。一九七七年にいわゆる平野レターというのがアメリカのグラマン社あてに出されているという話を伺っているのですが、この平野レターというのはどういう内容のものですか。
○政府委員(原徹君) 新聞にそのような記事が出たのでうちで調べてみましたが、当時の空幕長平野さんがグラマン社に手紙を出したという事実はございません。
○野田哲君 それは、防衛局長、おかしいですよ。私はいま防衛庁に存在をしているということを確かめた上で質問しているんですよ。
○政府委員(原徹君) グラマン社と言われたわけでございますから、グラマン社にそういう手紙を出したことはございません。
○野田哲君 山下長官、私は、防衛庁の方に確かめて、平野レターというのは存在をしている、ここにもあると、こういうことを確かめて質問しているんです。明らかにしてください。
○国務大臣(山下元利君) いまの御質疑につきましては政府委員が申し上げたとおりでございまして——グラマン社にあてて書簡を出していないということを申し上げているようでございます。御理解賜りたいと思います。
○野田哲君 じゃ、平野空幕長が航空機の問題に対してアメリカに手紙を出した、それを明らかにしてください。
○政府委員(原徹君) 平野空幕長は、米軍の海軍作戦部長、在日相互防衛援助事務所長、米国国防省の安全保障援助局長に手紙を出しております。
○野田哲君 内容を説明してください。
○政府委員(原徹君) 中身につきましては、五月に調査団が行ったわけでございます。調査団が行っていろいろそれぞれの関係当局に世話になりましたので、それに対するお礼と、それからさらに例の通信バッファー等についてさらに調べなければならないから、今後ひとつよろしく頼む、そういう趣旨の手紙でございます。
○野田哲君 これはそういうことではなくて、E2Cを買うことにしたから、F14についてはおりてもらいたいと、こういう趣旨の手紙だということでアメリカではずいぶん話題になっているのですが、そういうことじゃないのですか。
○政府委員(原徹君) 何かF14をおりてくれというような趣旨の手紙は出しておりません。
○野田哲君 委員長にお願いします。このいわゆる平野レター、これを資料として防衛庁から提出を求めてほしいと思います。
○委員長(町村金五君) 後刻協議して適当に処置いたします。
○野田哲君 先ほど、久保委員からも、RF4Eの問題について、いろいろ価格問題で質疑があったのですが、結局、RF4Eについては、四十二万一千ドル、これは約一億二千九百万、一億三千万ぐらいになると思うのですが、それから六千万円、それからさらにいま問題になっている事務所経費、これは換算すると七億を超えると思うのですが、この三つのいわゆるコミッション、これが日商岩井に支払われたことになっているわけですが、国税庁に伺いますけれども、日商岩井の税務調査で利益の計上はどういうふうに扱われておりますか。
○政府委員(磯邊律男君) 利益の計上と申しますと、当該商社全体のその期における利益になるわけですが、ただいま先生御指摘になりましたそれぞれの手数料等について、これは利益というよりは収入として御答弁申し上げた方がいいかと思います。それになりますと、まずRF4Eに係るものとしましては、これは昭和四十九年九月期から五十一年三月期まででありますが、受け取り手数料という勘定科目で四十三万一千ドルが計上になっておる。それからF4EJに係るものといたしまして、これは御承知のようにソフトウエア分とハードウエア分に分かれるわけでございますけれども、これが四十四年九月期から五十三年九月期までの間に百九十八万五千ドルというのが計上になっているわけであります。それからまた、RF4Eに関する事務所経費といいますか、ただいま東京地検で外為法違反の嫌疑で容疑事実になっております事務所経費、これも税法上では一応これに該当するのではないかと思われる経費が収入金として計上になっておる。もちろんそれはその後の内部処理の経緯はございますけれども、それに該当する金額は上がってきておると、そういったことが言えるかと思います。 それから同時にまた、前後いたしますけれども、RF4Eに係るものとして、先ほど四十三万一千ドルの受け取り手数料の計上があると申しましたけれども、同時にこれは対防衛庁に対する売り上げに係る、まあこれについては損益もわれわれとして一応計算いたしましたけれども、五十年三月期と五十年九月期に対防衛庁に対する売り上げという形で上がってきております。
○野田哲君 衆議院で四億九千九百七十七万ですか、四十九億ですか、そういう答えが出ていますね。四千九百九十七万……。
○政府委員(磯邊律男君) これは対防衛庁に対する売り上げで五十年三月期と五十年九月期がその売り上げがございますが、その売買の損益であります。それがこの期におきまして四千九百九十七万七千円という金額になっているわけであります。
○野田哲君 そうすると、このRF4Eについては、四十三万一千ドルの手数料、それからいま説明のあった四千九百九十七万七千円、それから防衛庁からの別に六千万円があるわけですか。
○政府委員(磯邊律男君) その四千九百九十七万七千円とそれから六千万円との関係でありますけれども、これは期間的に若干ずれがございまして、私たちがただいま申しましたのは五十年三月期、それから五十年九月期、これによって本体十四機に係るもの及びその部品ということでここでただいま四千九百万何がしを申し上げたわけでありまして、防衛庁のその数字というのは恐らくその後の期の全体を入れたものだと思うのです。ですから、同じものでありますけれども若干期ずれがございまして数字の食い違いがあろうかと思います。
○野田哲君 同じものですか。
○政府委員(磯邊律男君) と思います。
○野田哲君 先ほど久保委員からも指摘があったのですが、この百九十六億に対して、いまの説明によっても六千万、それから受け取る手数料の四十三万一千ドル、そして事務所経費、九億ですね、ざっと概算して。百九十六億に対して九億というコミッション、これは四%を超えていますね。飛行機の売買で、普通は〇・七、八%、一%を超えることはないというのが航空機の取引のコミッションだというふうに私どもは調査をしているのですが、四%を超えるというのは、防衛庁長官、これは異常ではありませんか。
○政府委員(倉部行雄君) いまの事務所関係の、あるいは事務管理の経費をコミッションというふうに断定されて言われたわけでございますが、私ども、まだそのあたりが捜査の対象になっておりまして、どういう性格かはっきりしないわけでございまして、ただ、先ほど申しましたように、SECの報告ではアメリカ側から見ましてその支払いは適切妥当だという表現があるということで、私どもはそれを即いまの段階ですぐコミッションだというふうに計算するのはいかがかというふうに思いますので、答弁を差し控えさせていただきたいと思います。
○野田哲君 確かに、日商岩井は、アメリカに、ある期間事務所を置いた、セントルイスに事務所を置いたことは間違いない。しかし、それはタイピストまで含めて三名か四名ですよ、二年か三年の間。これは七億を超える事務経費がかかるような事務所ではないわけですね。防衛庁としては、契約のときにこれだけのものが日商岩井に入るということは全く知らなかったのですか。
○政府委員(倉部行雄君) この事務所関係の経費につきましては、先般もお答え申し上げましたように、二百三十八万ドルという金額、規模等につきましても、SECの報告の脚注の欄に出ていることをダグラス社に照会いたしまして、そういう性格のものがあるということを知ったわけでございますが、私ども、実はいわゆるロッキード問題が出ます前におきましては、代理店契約の実態については必ずしも十分調査をしないでおった事情がございまして、そういったことがございまして、先般のロッキード事件の際に、衆議院の決算委員会におきましても、これからの調達に当たっては代理店の契約の実態を把握するようにという御指摘があったわけでございまして、私ども、それを踏まえまして、最近は、F15にしましても、あるいはP3Cにしましても、E2Cにしましても、代理店契約は必ずとるというふうに努力をして、そういう実態把握に努めておるわけでございますが、RF4Eの時代にはその点につきましては御指摘のように若干把握の不十分な点があったと思います。
○野田哲君 このRF4Eの契約の前に、防衛庁に対して生産ラインを打ち切りするから早く買えとか、あるいは価格が非常に高騰するからいま契約しようと、こういうような働きかけがあった、こういうふうな情報があるわけですが、生産ライン打ち切りの通告というのは一体どこからどういう形であったわけですか。
○政府委員(倉部行雄君) アメリカの空軍用のRF4型の生産につきましては、一九七三年つまり昭和四十八年十二月ごろには終わるであろうという情報、これは実は四十五年ごろから米空軍の方から情報はあったというふうに聞いております。その後その件につきましてはダグラス社からもそういった情報が入っておりまして、そういう情報があったということは当時間違いなかったというふうに考えております。
○野田哲君 その情報の文書をちょっと見せてください。
○政府委員(倉部行雄君) いまちょっと持ち合わせておりません。後ほど必ずお届けいたします。
○野田哲君 結局、生産ラインがストップする、こういう情報が入ってきた。しかし、防衛庁が契約した後トルコ、ギリシャ等がやはりRF4Eを買っていますね。だから、その情報はうそでしょう。一つの工作として使われたわけでしょう。どうなんですか。
○政府委員(倉部行雄君) 私ども、当時の状況を調べてみたわけでございますが、もしあのとき日本向けのRF4Eが発注されなかったならば、米空軍向けのRF4型の飛行機は一九七三年の十二月に生産が中止になっておりまして、向こうの言うとおりに、そして約二年半ぐらい実際には生産が中止していたことになるわけでございます。つまり、日本の分が生産される前後におきまして十カ月ぐらい間が両方にあいておりまして、日本の分がなければ、その生産期間を入れますと二年半弱生産中止になったことになるわけでございますが、その後いま先生のお話にございましたように、イランとかイスラエル、ギリシャ等が生産があったわけでございますが、そういうことから見まして、当時はやはり生産が中止するであろうという情報自体は間違っていなかったのじゃないか。結果論として後に追加の国が出たのではないかと、こういうふうな見方をしておるわけでございます。
○野田哲君 だから、結局、生産ラインストップではなくて、向こうのラインにあきができるから早く買えと、こういうことだったわけでしょう、あなたの説明から言っても。そうでしょう。
○政府委員(倉部行雄君) 発注がなければやはりそのまま終わっていたのじゃないかと思うわけでございまして、その辺は結果論でなかなかむずかしいところでございますが、私どもはそういう見方をいたしております。
○野田哲君 委員長、いまの生産ラインストップの情報というのを資料として提出を求めたいと思うので、お取り計らいいただきたいと思います。
○委員長(町村金五君) 理事会で協議いたしまして処理いたします。
○野田哲君 法務省の入管の方に伺いたいと思うのですけれども、今度の問題をめぐっていろいろ情報があるわけですが、チータム氏との関係について伺いたいと思うのですが、チータム氏がある社のインタビューに答えて、いろいろ日本で政界、財界の人と会ったことが報道されているのですが、その中で具体的に言われている第一は、岸氏と初めて会ったのは六九年の末、昭和四十四年、都内の芸者ハウス、そこでE2Cの話が出たと。その話の中で、E2Cの売り込みには日商岩井がいいんだなあという確信を得た、こういうくだりがあり、これに川部氏とカーン氏が同席をしていた、こうなっているわけですが、一九六九年末、これは恐らく末というよりも秋ごろじゃないかと思うのですけれども、そのころにチータム氏が日本に入国をした記録がありますか。
○政府委員(小杉照夫君) お答え申し上げます。 ただいま先生御指摘になられました新聞記事は、恐らくことしの一月九日の記事ではなかったかと思いますが、私どもの方でも六九年末ということで出入国記録を当たりましたところ、どういうわけでございますか、六九年末にはチータム氏の出入国歴はございません。何か記事の取り違えか、あるいはチータム氏の誤解であるか、その間のところは確認の方法はございませんが、現に六九年末には入国歴はございません。
○野田哲君 ハリー・カーン氏の方はどうなっていますか。
○政府委員(小杉照夫君) ハリー・カーン氏につきましては、あらかじめ御指摘がなかったので実は資料を持ち合わせておりませんのでわかりません。
○野田哲君 もう一つ入国の関係について伺いたいと思うのですが、七三年の初め、春ごろだろうと思うのですけれども、このころにチータム氏の入国の記録がありますか。
○政府委員(小杉照夫君) 私どもの記録によりますと、七三年の一月十三日に入国して同二十六日に出国したという記録がございますが、私どもの理解しておるところによりますると、チータム氏は、このインタビューの記事の中でも出てまいりますが、七二年末には社長をやめておるような事実がございまして、あるいはこれが本当にグラマン・インタナショナル社とのかかわり合いでの訪日であったかどうか、実は確認するすべはございませんが、若干疑問を持っております。
○野田哲君 防衛庁の方でFXの調査団をその都度出しているわけですが、このFXの調査団を、第一次、第二次、第三次と、どういう構成で派遣をされているか、伺いたいと思います。
○政府委員(原徹君) 第一次のFXの調査団は、三十二年の八月に出ておりますが、これは団長が空将補永盛義夫でございます。それに一佐浦茂、一佐升本清、一佐高岡迪、それから川上陽平、松岡康弘、そういうところが出ておりますが、もっと全部ですか。その次は源田調査団というのがございます。
○野田哲君 空幕それから防衛庁の職員以外の人を具体的に挙げてください。
○政府委員(原徹君) 防衛庁の職員だけでございます。
○野田哲君 防衛庁の職員以外は入っておりませんか。
○国務大臣(山下元利君) ただいま政府委員が申しましたように、その資料によりましても防衛庁の職員以外は入っておりません。そして、第一次調査団、第二次調査団、第三次調査団でございますが、第一次調査団の長は空将源田実氏でございます。それから第二次調査団は緒方空将、第三次調査団は小松空将、以下調査団員は全部防衛庁の自衛隊の職員でございます。
○野田哲君 源田さんが団長で行かれたときに、有森という方が加わっている、これはどういう資格で加わっているのですか。
○政府委員(原徹君) そのような事実は承知いたしておりません。
○野田哲君 そんなことはないでしょう。有森三雄という人が加わっているでしょう。
○政府委員(原徹君) 調査団は防衛庁の職員で構成されておると承知しております。
○野田哲君 木村さんと有森さんが同行されているでしょう。これはどういう形で同行されているのですか。
○政府委員(原徹君) 古いことでございますので調べてみなければわかりませんが、学識経験者が何か別に行ったということがあるということをいま言っておりますが、調べてみます。
○野田哲君 有森という人をすぐ確認してくださいよ。間違いないでしょう、有森さんと木村さん。 長官ね、有森という人と木村秀政さん、木村さんというのは航空関係の学者の方ですが、有森さんという人が間違いなく同行されておりますよ。あなたは有森さんという人を御存じですか。
○国務大臣(山下元利君) 私の手元にございますFX調査団は、先ほど申しましたとおり、全部もう自衛隊の職員ばかりでございます。たまたまいま政府委員が申しましたように、あるいは別の形で出かけられたかどうかは私も承知いたしませんし、ただいま調査申し上げると申しておりますけれども、FX調査団としては全然そういう方は入っておられませんです。
○野田哲君 この前源田さんがここでこの第一次FX調査団のやり方について総理も聞かれた総括質問でやられたわけですが、その後で源田さんは記者団に語っておられる。その中に、木村さんと有森さんが団員として一緒に行動をともにしたと、こういうことを言っておられるわけです。この有森さんというのは、私どもの調査では、かつて日商岩井で航空機部にいて、いま証人に出るとか出ないとかいっていろいろやっているあの人の実父になる人で、これは財界の兵器関係を担当していた人です。この人がなぜ加わったのか、これを明らかにしてください。きのうから私は同行者を全部官民含めて報告をしてもらいたい、こういうふうに通告をしているんですよ。
○国務大臣(山下元利君) 有森さんにつきましてはいま初めて伺ったわけでございますが、源田団長がどのように記者会見でおっしゃったか、これは私も早速調べてみまして、また事実関係は早速調べさしていただきますが、ただ、防衛庁の派遣いたしましたFX調査団の中にはそういう方々は見当たりませんので、重ねて申し上げておきます。
○委員長(町村金五君) 都合により、野田君の残余の質疑は矢田部君の質疑後に行います。 —————————————
○委員長(町村金五君) 矢田部君。
○矢田部理君 いわゆる海部メモに関連いたしまして、メモの真偽ではなくて、それにかかわる事実として伺いたいと思いますが、岸元首相一行が 一九六五年の七月にアメリカに行っているかどうか、法務省にまず聞きたいと思います。
○委員長(町村金五君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(町村金五君) 速記を起こして。 じゃ矢田部君、もう一度御質問願います。
○矢田部理君 六五年の七月に岸元首相一行がアメリカに行っていると思われますが、法務省から出入国の関係で事実かどうかをまず伺いたいと思います。
○政府委員(小杉照夫君) 突然のお尋ねで、実は手元に資料がございませんので、その点お答え申し上げることができません。調べた上お答え申し上げたいと思います。
○矢田部理君 至急調べて、私の質問が終わるまでに答えてください。 次の質問です。外務省に伺いたいと思いますが、七月十九日の晩、シアトルの日米協会の主催で岸元首相一行の歓迎レセプションが行われているように聞いております。当然のことながら当時の総領事である奈良賀男氏など、総領事館の関係者も出席していると思いますが、いかがでしょうか。
○政府委員(中島敏次郎君) 先生のただいまのお話は同じく一九六五年のことかと存じますが、先刻先生から御提議がございましたので調べてみましたが、外務省のその当時の便宜供与関係の記録はすべて廃棄になっておりまして、全く確認することができませんでした。
○矢田部理君 同月の二十三日の昼、今度はサンフランシスコでありますが、当時サンフランシスコの総領事であった和田力氏主催、しかも領事館公邸で岸元首相一行を招いて昼食会が行われておりますが、その事実はいかがでしょうか。
○政府委員(中島敏次郎君) 先ほど同様、何ら記録を見つけることができませんでございました。
○矢田部理君 法務省のお話を承っておりますと、グラマン等の疑惑調査に関連して、あるいは福田前総理の告訴に関連をして、海部メモにかかわる事実等についても捜査の対象にしているということでありますが、私どもの調査によりますと、岸元首相一行——一行といいますのは、岸元首相御夫妻、令嬢安倍洋子氏——安倍晋太郎夫人だと思われますが、秘書貫田氏など、あるいは帝国石油やアラスカパルプの社長その他の幹部など同行して、七月十三日にアンカレッジに着いております。十五日ジュノーを訪れ、十六、十七日はシスコを訪れてアラスカパルプ社の工場視察をしております。そして、十八、十九日はシアトルに参りましてオリンピックホテルに二泊いたしております。その十九日の晩、日米協会主催のレセプション、二十日午前にサンフランシスコに到着をして、二十一、二十二日はモントレーのペブルビーチで静養、二十二日の夕刻戻ってきて、二十三日和田総領事主催の昼食会、午後二時発のJALで日本に帰国、こういう経過になっておりますが、この辺の経過と状況については調査あるいは捜査の対象にしているでしょうか。
○政府委員(伊藤榮樹君) 福田赳夫氏からの告訴などもありまして、いろいろ必要なことは調べるのではないかと思いますが、果たしていま御指摘のようなところまで調べておるのかどうか、私も報告を受けておりませんし、何とも申し上げられませんが、多分その辺までは調べていないのじゃないか。だとすると、大変参考にさしていただけると思いながら聞いておったわけでございます。
○矢田部理君 外務省に特に調査を求めたいと思うのでありますが、シアトルの日米協会主催の歓迎レセプションで、総領事だけではなくて、当然のことながら領事館の何人かの人たちが参加をしているだろうと思われます。その人たちに直接当たって調査をすべきです。いま奈良氏はコスタリカのたしか大使だと言われております。 そこで、調べてほしいと思いますのは、そのレセプションに岸元首相以下どんなメンバーが参加をしたのか、これが第一であります。 二番目には、和田力総領事は現在イラン大使のようであります。これはみずから主催をした昼食会でありますが、当然サンフランシスコの当時の領事館のメンバーが何人か参加していると思いますが、その人たちも含めて調査をしてほしい。とりわけ、調査の対象は、その昼食会に参加した岸元首相一行の顔ぶれはどんなメンバーであったのか。その中にたとえば問題になっております中村秘書あるいは海部氏なども出席していたかどうか、フォーサイスはどうであったか、なども含めて御調査いただきたいのとあわせて、昼に総領事が領事の公邸で昼食会を開くということになりますれば、当然のことながら岸元首相一行の午前中の日程を掌握をしているはずであるし、二十二日の晩泊まったホテルもつかんでいなければこの日程は組めないはずであります。そういう日程や午前中の状況等も含めて緊急に調査をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(園田直君) 先ほど事務当局からいまのレセプションについて答弁がありましたが、こういう種類のものは外務省の事務局で言えば便宜供与ということになるわけでありまして、これに対する資料は、五年か六年か年限ははっきり覚えておりませんが、廃棄することになっておりますので、その記録がないと言っただけであって、その事実がないという返答ではございません。いまの御質問は、当時の関係した外務省の職員について調査をしろと御指示があれば、これは当然やってお答えしなければならぬと考えております。
○矢田部理君 ぜひ調査をして事実を当委員会に明らかにしてほしいというふうに思います。 そこで、もう一つ、私ども派米議員団がたまたまいま指摘をしましたオリンピックホテルに宿泊をいたしました。私は、日本に帰るちょうどその日の朝、オリンピックホテルのトレッドウェイマネージャーにお会いをしました。岩崎議員も一緒でした。そこで、海部メモに出てきておりますオリンピックホテルのレターペーパーは、最近は多少形が違うのでありますが、マークその他は同じであります。それから印刷をしてある中身も、数字等も含めてほぼ同じであります。そこで、マネージャーに伺いましたところ、海部メモの用紙として使われているオリンピックホテルのペーパー、六五年当時こういうものを使っていたかどうかという質問を率直にいたしました。そうしましたら、そのマネージャーは当時のマネージャーに電話をしてくださいました。あるいはそばにいた御婦人——事務職員と思われますが、御婦人にも確認をして、六五年当時このようなレターペーパーを使っていたと思う、七二年まで使っていたように思われる、七二年からマネージャーがかわったので多少マネージャーの趣味もあって最近はかくかくの用紙に変えたと、こういう趣旨でありますが、この辺の状況については法務当局は調査されているでしょうか。
○政府委員(伊藤榮樹君) 先日法務委員会で正森委員から教えていただきました。
○矢田部理君 いや、調査しているかと……。
○政府委員(伊藤榮樹君) 検察当局がその辺のレターペーパーの模様等について調査しておるというところまで報告は受けておりません。
○矢田部理君 二番目の質問でありますが、何度も出ておりますように、外務大臣、私どもがグリーン氏にお目にかかったときに、ハワイ会談で初めて話したのではなくて、一、二年前、少なくとも一年前からは私は何度か話をしている、私だけではなくてほかの人も話をしているという向きのお話がありました。 〔委員長退席、理事岩動道行君着席〕 同時に、この会談の性格について一つ重要な発言をしているわけです。公式、非公式の会談かあるいは雑談かという議論が日本の国会ではずっと行われてきたわけでありますが、会談の形ではなくて、E2Cを日本で導入してほしい、買ってほしいというのはアメリカ政府の公式の見解、「公式の関心のあること」であると。つまり、会談の形ではなくて中身の問題を説明されているのですが、外務省としてはこれをどう受けとめられますか。
○国務大臣(園田直君) 私の方も何回もお答えしておりますとおり、これについての記録や記憶のある人がおりませんし、当の鶴見審議官は病気で亡くなっておるわけでありますから、早速米国に照会をし、米国の方から私が答弁したそのままの返答が来た、その返答をお答えしたわけであります。したがって、グリーン氏が鶴見審議官にどのような意向で言ったか、その心中までは明らかにできませんけれども、言った事実は私が言ったとおりのことで、鶴見審議官が答えた言葉もそのとおりであるということは米国の方から来た返事でございます。
○矢田部理君 単なる雑談扱い、個人的なおしゃべり扱いにされては困るという趣旨のことが言外に込められていると思うのです。これは正式に読んでみますと、グリーン氏は、「公式の関心ある点としてE2Cを持ち出した、これは確かです。私どもの政府にとって明らかに関心のある事項でした」、こういう表現になっているわけです。したがって、たまたま思いついたからとか、たまたま時間があいだがら雑談でおしゃべりをしたという性質のものではない。したがって、また公式の記録にもアメリカ筋は残す、こういう筋のものだったというふうに思われるわけですし、しかもこのグリーン氏の発言につきましては、前日国務省のクリストファー国務省副長官とお会いしました。詳しくはグリーン氏に聞いてほしいと、こういうことでしたし、同時に翌日のグリーン氏との会談では国務省という場所が提供をされました。ロンバーグという日本部長もこのグリーン氏との会談では出席をしておられた。そういう中におけるグリーン氏の発言でありますから、言うならばアメリカ国務省の見解をグリーン氏をして間接的に語らしめたきわめて重みのある、あるいは後ろ盾のある発言だというふうに私たちは重く見ているわけでありますが、この辺はいかがでしょうか。
○国務大臣(園田直君) グリーン氏が聞かれた心中というのはわかりませんし、その背景もわかりませんが、表面に出た事実の記録から御返答申し上げますと、あのとおりでありまして、少なくとも国際慣例によってはそのような重要なものであれば当然その前の会談で話をするか、あるいは非公式の会談を申し出て、必要な人員をそろえてやるべきかであって、その形式そのものは私は意向が何であろうとも、こちらとしては鶴見審議官一人が聞いたと、向こうもそう言っているわけであります。確かに鶴見審議官の横にグリーン氏とそれから米国の外交官と三人の席だったと、そこは事実でございます。
○矢田部理君 いずれにいたしましても、グリーン氏としては一年ぐらいの間に何度かそういう話をしたということでもありますので、ハワイ会談前一年ぐらいの間に日本政府、あるいは外務省も含めて、日本政府がグリーン氏と接触した機会、人物、接触の内容等を緊急に調べて御報告を願いたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(園田直君) 先ほどもお答えしましたとおり、当然これは米国当局の記録その他わが方の記録、往復の文書等でその点に重点を置いてただいま調べているところでございます。
○矢田部理君 関連して大平総理に伺いたいと思いますが、総理は衆議院におけるこの種問題についての答弁に当たって次のように述べておられます。ハワイ会談は日米間の貿易不均衡是正にあったので、機種選定にあったのではない、そういうことはかかわり知らないことだと。当時外務大臣として出席をしておられた総理としてはずいぶんつっけんどんな答弁だなと私は思うのでありますが、まさに日米間の貿易不均衡是正のためにも軍用機を買ってほしい、E2Cを導入すべきだという議論があっておかしくないのであります。後にインガソル氏が次のように新聞に語っております。「日米貿易不均衡是正とあわせて日米の安全保障の見地からハワイ会談でE2Cを問題にするのは当然だ」と、こういうふうにも言っているわけでありますけれども、その意味で大平総理の答弁は理解に苦しむわけでありますが、改めてその問題にかかわる答弁をお願いしたいと思います。
○国務大臣(大平正芳君) 全然意識に上ったことがないわけでございますので、わざわざつくってお話することはできません。
○矢田部理君 私が申し上げておりますのは、貿易不均衡是正のためにはアメリカのいろいろなものを買ってほしいということがあって当然だと、その中で軍用機も入り得る余地は十分にあるし、とりわけ日米安保という見地から考えればそれが出てもおかしくないと思われるわけですが、大平総理の答弁が貿易不均衡問題とE2C軍用機の問題を切り離して機種の選定にあったのではないという言い方は少しく問題にまともに答えていないのではないか、こういうふうに言っているわけであります。
○国務大臣(園田直君) ハワイ会談の記録その他は日米両方照会してみましても、機種その他の問題は全然出ておりません。ただ、いまおっしゃったグリーン氏と鶴見審議官の話があるだけでございます。
○国務大臣(大平正芳君) 当時のハワイ会談の問題をどうとらえておったかというあなたの御質問でございますが、仰せのように私は当時アメリカ側から日米間の貿易のインバランスの問題を取り上げられて大変熱心に日本側の配慮を求めておりました。事実、インガソル大使と鶴見君のレベルでこの問題のやりとりはずっとハワイ会談前からハワイ会談を通じて取り上げておりました。そして、日本がアメリカから購入すべきもの、購入するであろうと予想されるもの、食料品を初めといたしまして政府も民間もあらゆる方面でアメリカにここ一両年の間にアメリカから購入するであろうことが予想される品物がどういう品物で金額はどのぐらいになるかということを外務省が各省並びに民間セクターにいろいろ聞き合わせまして、この程度の数字が期待されるであろうというようなことをアメリカ側に答えておりました記憶はございます。したがって、その中にはもちろんアメリカから購入することが予想される一切のものが含まれておることは当然だと思います。あらゆるものを探索いたしまして、この程度の金額が予想されるということでございますが、したがって飛行機の種類の選定をどうするかという問題がそこにあるのではなくて、どのぐらいの購入が期待できるかという数量の測定をやっておったわけでございます。この話はハワイ会談におきまして一応両方の了解点に達しまして、鶴見・インガソル会談記録としてコミュニケとともに発表されておりますから、詳しく出ておりますから、それによって、そしてその発表される内容につきましてはこれで話がつきましたということを私どもに報告がございました。それでコミュニケには鶴見・インガソルレベルでやりました結果を承認したというか、祝福したというか、何かそれを認めたという趣旨のことが書いてあるわけでございます。 〔理事岩動道行君退席、委員長着席〕 その当時私どもに機種の選定というようなことは全然頭にないんです。事実、一両年の間のインバランスの詰めが問題でありまして、その後の経過をごらんになりましても、翌年と翌々年を通じましてインバランスは解消されておるわけでございまして、私どもそのときに軍用機の機種の問題などというものは全然念頭にないわけなんで、いまたまたまこういう問題が起きたから、皆さんの頭にハワイ会談にはこういうことが話されたのではなかろうかということをあなた方が考えるのは私は無理ないと思うんですよ、いまたまたまグラマン問題というのが起きておるんですから。だけど、私どもそのときにはもうそんなことは全然頭にないことなんでございますので、非常につっけんどんなようでございますけれども、ないことはないこととしてお答えするより仕方がないんです。
○矢田部理君 そう説明をされても納得できるわけではありませんが、商社筋もこの時期は非常に敏感に動いているんですね。先般、海部八郎氏が密約問題を暴露されて記者会見をしました。その声明文などを読んでも、日米貿易不均衡が拡大をしてきた、緊急輸入の問題が当然ハワイ会談で出そうである、それ動けという感じがあの声明文を読んでみますと下敷きとしてずっと出ているわけですよ。そしてまた、先般私が指摘をしましたように、ハワイ会談の前後である六月と九月にはあわただしくチータムが来日をする。物すごく外側は動いているわけです。チータムはまたアメリカのホワイトハウス工作をやる。グリーン、アレンに対してさまざまな工作を行う。周りの状況から考えてみれば、私の指摘はそう的外れだとは考えていないのですが、繰り返しの答弁は求めません。 そこで、防衛庁に伺いたいと思うのですが、E2Cの導入等に関して防衛庁には不正はないということを再三強調されておるが、部内調査以外にいかなる調査をしたのでしょうか。
○国務大臣(山下元利君) 部内調査を主としていたしました。
○矢田部理君 私は、それはもう前提として、部内調査以外にどういう調査をしたのかと聞いているんです。
○国務大臣(山下元利君) これは私どもの性格といたしまして、そのように権限と申しますか、そのようなことにつきましてできない面もございますので、できる限りのところで聞き合わせたりいたしましたけれども、調査は主として部内の調査でございまして、その上、私どもは不正はないと確信するに至っているわけでございます。
○矢田部理君 部内調査だけで不正はないと確信されたのでは困るのであります。まさに部内と部外とのかかわりが問題なんでありまして、歴代防衛庁長官などには事情を聞いたでしょうか。あるいはすでにやめられた次官とか防衛、装備その他の主要な役割りを担ってきた局長クラスの人たちに事情をただしたでしょうか。
○政府委員(原徹君) すでに退職されました防衛庁の次官、防衛局長、そういう方たちから事情をいろいろ聞きました。一切そういう外から圧力みたいなものはなかったから、君しっかりやれと、こういうことで激励をされております。
○矢田部理君 江崎通産大臣に国務大臣として伺いますが、何か防衛庁から事情を聞かれましたか。
○国務大臣(江崎真澄君) 最近、直接聞かれたことはございません。
○矢田部理君 一番身近におられる江崎さんにも聞いておられない。江崎さんは四十六年の十二月から四十七年の七月まで防衛庁長官をやっておられる。聞いてないじゃありませんか。調査してないじゃありませんか。
○国務大臣(山下元利君) そのようなことにつきまして、それは御指摘ではございますけれども、私どもとすればわれわれの調査する限りにおいて調べましたのでございまして、一々前の長官にお伺いするということはいたさなくてもよろしいと思ったわけでございます。
○国務大臣(江崎真澄君) ちょっと補足しますと、たまたまいまお示しの時期に私は防衛庁長官だったわけですね。そんなころはAEWというのは国産にしようという時期で、むしろ予算要求ではその研究開発費を大蔵省に求めておった。これは結局調査費程度で研究開発費はつきませんでした、私の記憶によれば。ですから、そういう時期のことですから恐らく何も聞く必要もなかろうというふうであろうとは私は想像するんです。
○矢田部理君 通産大臣のお言葉でありますから私も一言言わせてもらわなきゃならぬのは、この年の一月にサンクレメンテ会談があったんです。そのときから急速にこの貿易不均衡問題が出てきた、緊急輸入の問題が。ずっと幾つかの通商交渉的なものがありますけれども、鶴見・エバリー会談とかずうっと詰められてくるわけです。いよいよ時期が来たということで日米双方の、たとえばグラマン社なり日商なりが動く時期なんです。だから、国産化方針だったからということだけでは説明が足りないのでありまして、そういう方針があったとしても、それをまた覆すためにどうするかが商売人のいわば重大な関心事だったわけであります。いずれにいたしましても、防衛庁、この前指摘をしましたように、チータム氏は六月と九月にハワイ会談をはさんで日本に来ております。そして、十月に白紙還元。この重要な時期に日商の島田氏らと一緒に防衛庁を訪ねている。島田事務次官に会いましたかと言ったら、今度は日商の方の島田氏は、最初、すべての事務次官に会いました、歴代の事務次官に会いました、こう言っている。島田さんはどうだと。これは防衛庁の島田事務次官であります。そしたらこっくりうなずいた。確かめたでしょうか。
○政府委員(原徹君) せんだってお尋ねがございましたので、当時の島田次官に確かめましたら、それは会ったことはないと、こういうお話でございました。それから当時の防衛局長、久保防衛局長でございますが、久保防衛局長にも尋ねましたが、当時の久保防衛局長は、自分は在職中に非常に多くの人の表敬訪問を受けております、その中にグラマンの関係の人がいたかどうかは全く記憶がありません、ましてチータム氏に会ったことは全く記憶がありません、こういうことでございました。
○矢田部理君 当時の時期は、防衛庁長官は江崎さん、増原さん、それから次官の関係で言えば内海さん、島田さん、それから防衛局長は久保さん、装備局長は黒部さんの時代でありますが、そのいずれにも事情を聞かれましたか。通産大臣は先ほど聞きました。
○政府委員(原徹君) ただいま、当時の次官島田さん、それから久保防衛局長のことは申しましたが、黒部装備局長はただいま外遊中でございまして、ちょっと連絡がとれませんでございました。
○矢田部理君 内海さんは。
○政府委員(原徹君) 内海次官には官房長が確かめまして、会ったことがないと、こういうことでございます。
○矢田部理君 日商側は会ったと言っているのに、防衛庁は会ったことがない、あるいは否定をされるということであるならば、いずれチータム氏からも私あてにその回答、連絡が来る手はずになっておりますから、別途質問をいたしますが、この種問題をきっちり詰めなければ——その間に日商は何度か行っているはずです。外でも会っているはずです、一々ここでは指摘をしませんけれども。ただ内部調査をやって不正がありませんと言うのはいかにも説得力がない、調査として不十分だと言わざるを得ないわけでありますので、そういう関連した関係者も含めて全面的な調査を求めたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(山下元利君) お答え申し上げますが、当時の状況につきましては、先ほど江崎通産大臣も仰せでございましたけれども、当時は防衛庁といたしましては国内開発を非常に希望いたしておりました次第でございまして、国産をするということを希望しておりましたけれども、いろいろこれは政府としては当時としてはそういうことになっていなかったということでございまして、四十七年の秋に、これでは国産を輸入に変えるということではなくて、国産化問題というものも一応全部白紙還元しようというふうになったことはもう御承知のとおりでございまして、したがいまして、御指摘の当時の空気からいたしますならば、防衛庁といたしましたならば国内開発ということをお願いしておった時期でございます。もちろん、いまお話がございましたように、いろいろ外国からのお客さんが来られたかどうかにつきましては、先ほど政府委員から御答弁申し上げましたし、私も政府委員から報告を受けましたけれども、どうも記憶にないとか、あるいは会っていないと、こう言うばかりでございまして、何かそのようなことが大変重要なかかわり合いを持つような御印象かと思いますけれども、当時の防衛庁の空気からいたしますならば、そのことによりまして何か急に動いたというふうにはとうてい受け取れないのでございまして、私どもといたしましては、そういう状況等も、実際に機種選定の経緯を見ました限りにおきまして総合的に見ますときに、われわれの調べる限りにおいては不正はなかったと確信するに至っている次第でございます。
○矢田部理君 いや、今後さらに拡大をして調査をしてほしいということです。
○国務大臣(山下元利君) いろいろ関係御当局におきまして御調査もあることでございますので、私どもはその解明をぜひとも早くやっていただきたいと思っております。ぜひ解明したいと思いますけれども、私どもといたしましては、そうした、いま申し上げましたように、また政府委員から申し上げましたように、その経過において不正はなかったと信ずる次第でございます。
○矢田部理君 それじゃまた、さらに幾つか指摘をしたいと思うのですが、もう一、二どうしても聞いておかなきゃならぬ点がありますので別の機会に譲ることといたしまして、法務省に伺いたいと思いますが、先般の強制捜査で明らかにしましたダグラス社から日商に渡されたと言われる二百三十八万ドル、これは事務所経費だというふうに説明をされておりますが、それに限定をされるのでしょうか。そうだとすれば、しかもRF4Eに関する事務所経費だというふうに限定をされる趣旨であるとすれば、この8Kレポートの注の前提に書いてある百八十万ドルというのはDC9、10も含む百八十万ドルでありますから、DC9、10に関する事務所経費は別建てであり得るのかというのが第一点であります。 それから8Kレポートの注には事務所管理費的なものとあわせてあと二項目記載がございます。MDCの航空機の日本での製作所から受領をされた手数料、もう一つは航空機以外の製品販売に関する手数料、この辺は当然捜査の対象になるべきものと考えられますが、先般の二百三十八万ドルとの関係と、違いについて、明確にしていただきたいと思います。
○政府委員(伊藤榮樹君) 前段のRF4Eと事務所経費の関係につきましては、逮捕事実の中にRF4E十四機を輸入し、これを防衛庁に売却したことに関しマクダネル・ダグラス社との間の約定により同社から受領する云々事務所経費二百三十八万ドル余りと、こういうことでございますので、これで御推察をいただけると思うのでございます。 そうなると、今度は百八十万ドルの注との関係はどうかと、こういうお話でございますが、私ども、この8K報告書に書いてあることは書いてあることとして理解をしておりまして、これにこだわって捜査をしておるわけではありませんので、この脚注につきまして解説をするどうも立場にないわけでございます。この脚注がついておるところを見ますと、ダグラス社の非公開資料には脚注をつけるに足るだけの資料があるというふうに思わざるを得ないわけですが、何分昨晩遅く到着したばかりで、まだ検討もしておりません。いずれにしましても、現在までの段階で率直に申し上げまして、RF4E以外に事務所経費というものについての約定があったという報告は何ら受けておりません。
○矢田部理君 国税庁に伺いたいと思いますが、いま私が法務省に質問をした点、事務所経費がRF4Eに関するものだとすれば、DC9、10に関するものとしてもあり得るのか。それから二番目には、MDCの航空機の日本での製作所から受領された手数料、さらには航空機以外の製品販売に関する手数料が8Kレポートの百八十万ドル以外に渡されているような指摘になっているわけでありますが、この点に関する税務調査の状況はどうなっておりますか。
○政府委員(磯邊律男君) 私たちがいままで調査いたしましたこととそれからSECの8Kレポートの関連について若干申し上げます。 まず、8Kレポートの本文によりますと、マクダネル・ダグラス社から百八十万ドルに上るコミッションを支払ったと。この百八十万ドルといいますのが、われわれの方の税務調査では、いつも御答弁申し上げておりますように、日商岩井の四十三万一千ドルとそれから三井物産に入った百四十万ドルの合計だというふうに理解しております。それから脚注にあります三つの項目でありますけれども、国内での製造から受け取る取引高に対するコミッション、これがいつも申し上げますF4EJに係る百九十八万五千ドルのことであると了解しております。それから事務所経費の補てん分というのが、これが多分ただいま被疑事実の中心になっております二百三十八万ドルのことであろうかと思っております。それから航空機以外の製品の製造販売にかかわるコミッション、三番目、これは最初に申しました国内での製造から受け取る取引高に対するコミッション、これと一緒のものでありまして、一緒といいますか、これを合計いたしましたところがF4EJに係る百九十八万ドルというふうに了解しておるわけであります。いずれも、この8Kレポートに指摘されておりますそれぞれの金額は、税務上では資金の流れとして把握いたしております。
○矢田部理君 もう一問だけで終わります。 検察庁、法務省に伺いたいと思うのですが、日本航空にかかわる百五万ドルの支払い、三十万ドルが問題になりましたが、一番ポイントは、一たん入ったことになって後に支出された五十五万ドル、これが使途不明金ないしは寄付金として処理をされております。この行方が依然としてわからない。税務当局の説明によれば、口頭による申し立てだけで、裏づけ資料がなかった。場合によっては偽造資料をつくっておったのに出し切れなかったのではないかとも推察をされるし、いずれにしても、この使途不明金が重大な関心がありますので、これを捜査としてはどのように受けとめているのかが一つと、もう一つは、この三十万ドルに関連しては山岡氏のみが被疑者となっておりますが、当時たしか新聞等によれば現在の植田社長がアメリカ日商の社長だったと思われますが、植田社長はこれにどのようにかかわっておられたのかも含めて、最後ですが、質問を終わりたいと思います。
○政府委員(伊藤榮樹君) 国税御当局の御説明は、ボーイング社から払われたのが百五万ドル、わが国へ入ったことになって利益計上されたのが五十万ドル、行方のわからないのが五十五万ドルと、こういうお話で、そのお話自体はきわめて簡明でございますが、事柄の内容はしかく簡明ではございませんで、まあ一口や二口では言いがたいようないろいろないきさつがあるわけでございまして、その辺は今後検察が解明をしていくべきところだろうと思うわけでございます。 それから植田氏のお名前をお出しになりましてお尋ねでございますが、大変申しわけないのですが、最近私が、そういう方の名前も念頭に置いて捜査をしておると思うというような御答弁をしますと、この人を逮捕するのではないかとか、いろいろ私の意図しない報道等に接しまして当惑しておるわけでございまして、一般論として検察といたしましては、被疑事実をめぐるさまざまの問題を念頭に置きながら捜査をしておるということを額面どおりお受け取りいただきたいと思います。
○矢田部理君 終わります。(拍手) —————————————
○委員長(町村金五君) 先ほど留保いたしました野田君の残余の質疑を行います。 なお、先ほど留保した防衛庁の答弁を求めます。防衛庁長官。
○国務大臣(山下元利君) 先ほど御指摘のございました源田調査団につきまして、早速調査いたしましたところ、団員のほかに、学識経験者である民間顧問三名が同行されております。まことに失礼申し上げました。
○野田哲君 名前を……。
○国務大臣(山下元利君) 名前を申し上げます。木村秀政氏、有森三雄氏、それから松浦陽恵氏。学者、航空工業会の専務理事、それから科学技術庁の航空宇宙技術研究所計測工務部長、それぞれのお立場の方でございます。申しわけございませんでした。
○野田哲君 私は、質問で、民間と防衛庁の職員と両方の団員の名簿を出してくれと、こういうふうに質問をしたんですが、なぜそこを隠されるのですか。
○国務大臣(山下元利君) 調査団といたしましては防衛庁の職員をもって構成されておりまして、それに顧問として同行されたと聞いておりますので、その点まことに——御指摘を受けてこれを調べましたところがそういうことがわかりました次第でございます。謹んで補足させていただく次第でございます。
○野田哲君 日商岩井が航空機商戦に乗り出すときで、そして有森三雄氏の息子さんがいま問題の有森國雄さんとして航空機商戦に乗り出す第一線部隊で配置をされていたのですが、そのお父さんが航空機の選定に当たって顧問に加わっていたと、これはやはり世間では非常に奇妙な印象を受けると思うのです。まあそれ以上のことは申し上げませんが。 法務省刑事局長に伺いますが、伊藤さんは、島田氏がまあ自殺をしたということになっているのですが、あのときに残されたメモをお読みになりましたか、あて先のないメモですが。
○政府委員(伊藤榮樹君) 新聞、週刊誌等でながめた程度でございます。
○野田哲君 あのメモの中に、政治家は便乗するという、ずいぶん慨嘆をした、悲憤慷慨をされたくだりがあったと思うのですが、承知されておりますか。
○政府委員(伊藤榮樹君) 新聞紙の方でしたか、週刊誌の方でしたか、定かではございませんが、そういう表現があったように思います。
○野田哲君 これからの捜査に当たってあのくだりはどういう印象をお持ちでございますか。
○政府委員(伊藤榮樹君) 私自身は捜査をする立場にございませんので、私自身の認識を申し上げても意味がないことではないかと思います。いずれにしても、先ほど来申し上げておりますように、検察当局は、いろいろなマスコミの報道、あるいはもちろん国会での御論議、その他あらゆる事象を念頭に置いて捜査をやっておるはずでございます。
○野田哲君 防衛庁長官、あなたは不正はない不正はないと言われたけれども、現に不正が出ているわけですね。それで、日商の海部副社長が長い記者会見でいろいろ釈明をやっているわけですね。この釈明をやっている中にも、明らかに日商がE2Cの問題について物すごい売り込み工作をやっている事情が釈明の中にさえ出てきているわけです。特に、この間もちょっと触れましたけれども、白紙還元の前に、もう住商から代理権を獲得をして以来、防衛庁に対してはパンフレットをつくって何回も説明に行った、こういうくだりがあるわけです。それから、それが国産によってとんざをした、そこで箱根会談からハワイ会談に非常に期待をかけた、そしてハワイ会談の結果非常に希望が見えてきた、こういうふうにやはり国産から白紙還元、ハワイ会談、この前後のことを釈明をされているわけです。明らかにこれはもう日商岩井が箱根会談からハワイ会談にかけてのE2C売り込みに対する執念を非常に強く示しているわけです。そこへもってきて、今回このえたいの知れない事務所費などという七億円に上る金が防衛庁の知らない間に払われていた、こういう被疑事、実が明らかになってきているわけですね。これであなたは不正がないと断言できますか。特に、私ども飛行機の問題について内閣委員会でずっと審議に当たっているわけでありますけれども、この時期というのは、まさに第三次FX、F15ですね、これへ向けての機種選定のさなかの時期に当たっているわけです、この七億以上の金が、名目のわからない金が入ってきておるということ。これはもうE2C、それからいま問題になっているRF4E、そしてF15、これにまで私はもう疑惑を持たざるを得ないと思うんですが、あなたはここまで来ても、やはり部内で調査をしたところ不正はない、こういうふうに断言できますか。
○国務大臣(山下元利君) RF4E等につきましての七億円でございますか、それらにつきましては、ただいま関係御当局において解明されているところでございまして、私どもの方としては申し上げることはいまは差し控えさしていただきたいと思いますが、私が申し上げておりますのは、いま御審議願っておる昭和五十四年度予算におきますところのE2Cにつきましては、この予算がいま御審議中でございまして、しかも、その御審議の結果初めて執行さしていただくのでございますし、しかもその執行に当たりましてはFMS方式になっておりますということは繰り返し申し上げたところでございます。なお、その点については不正の入り込む余地はないことははっきりいたしております。 ところで、じゃ機種選定についてどうかということでございまして、いろいろの経過についてのお話しでございますけれども、これはまさに競争機極のないものでございまして、競争の機種のあるものから選んだということじゃないのでございますので、その点については、また機種選定の経過においても不正の入り込む余地はなかったと思う次第でございますし、またわれわれのあずかり知らないところで何かがありましても、それは私どもの調査はできないことでございますから、関係御当局の方の解明を、私は本当に十分に解明をしていただきたいと思う次第でございます。防衛庁としては不正はないものと確信いたしております。
○委員長(町村金五君) 野田君、時間が参りました。
○野田哲君 一言だけ。 競争機種がないから不正がないということではないので、一番いま疑惑を持たれているのは、国産をつぶして、そして白紙還元にして完成機の輸入、ここへ持っていく、この過程が一番疑惑を持たれているわけです。それで、それはもう私どもの疑惑ですから、最後に、防衛庁の御発言があれば承りますが、総理の見解を聞きたいと思うんです。いま強制捜査の対象になっているRF4Eについていろいろ経過を聞かれたと思うんですが、コミッションとして九億円以上のものが——十四機に対して九億円ですよ。四・五%ぐらいになるわけです。普通の航空機というのは、大体〇・五%から〇・七、八%、このぐらいが飛行機の取引の相場なんですよ、コミッションとしては。それが四・五%もの名目のわからない金が上積みをされている。これで疑惑を持つなという方が無理なんですよ。非常に不明朗なやりとりがされているわけですが、最後にこの問題に対して、そういう非常に名目のわからない金が上積みをされている飛行機が現に防衛庁に入っている、こういう事実に立って、同じ商社が扱っているE2C、F15、これらの問題について、現段階を迎えて総理はどのような見解をお持ちですか、それを承り、防衛庁の長官の御発言があれば、それを承って終わりたいと思います。
○国務大臣(山下元利君) お答え申し上げます。 国産をぶっつぶして輸入したという仰せでございますけれども、当時政府におきましては、防衛庁はとにかく国内開発を願っておりましたが、やはり財政上の理由で、少ない機種を国産する場合に費用対効果の面で問題があるということで政府内の意見は一致していなかったのでございますので、その点だけは、国産から輸入に変えたということじゃないことも御理解賜りたいと思います。 なお、売り込みということでございますけれども、あるいはいろいろと表敬訪問とかに来られましたかもしれませんけれども、本来、大変機密を要する飛行機でございまして、その管理はあくまで米軍がいたしておるものでございますので、われわれはそういった点につきまして専門的に機種を選定してまいったわけでございますから、いろいろどのように動かれたかということについてわれわれもはっきりいたしませんけれども、それは決して本質にかかわる問題ではないということで、私どもはこの選定の経過において不正はないと思うわけでございます。
○国務大臣(大平正芳君) どういう機種の選定、それからその購入が適正価格であるかどうか、万般のことにつきまして、政府としては、やはり防衛庁におられまするそれに専担いたしておる方々の能力、判断、処置を信頼してやってまいるよりほかに道がないわけでございまして、私はそれを判断する能力を持っておりません。私は、ただ防衛庁がこれは是なりと信じて選択し判断し、そしてそれを決断していただきたいということでございますので、それを信頼してやるべきものと思いまして、一切責任は私にございます。
○野田哲君 終わります。(拍手) —————————————
○委員長(町村金五君) 次に、黒柳明君の質疑を行います。黒柳君。
○黒柳明君 まず、一問一答の形で三、四点聞きたいのです。 総理、いまも責任という問題が出ましたけれども、二月三日の予算委員会の冒頭で、E2Cに不正があったらば総理は責任をとる、こうおっしゃっているんです。責任というのはどういう形か、不正というのはどういう形態かということは具体的に触れていません、議事録を見ますと。しかしながら、総理が責任をとる、不正があればと、まあこれは常識的な不正があったならばということになるんでしょう。ところが、こうグラマン、ダグラスの方は、政府購入機のRF4、これについて間接的だけれども商社に不正があって逮捕者が出た、これは間違いありません。さらにF4についても当然ダグラス疑惑があります。さらにF15にこれから移行する可能性があるんです。もしこれ以上政府関係の、民間じゃありませんよ、購入機について不正があったならば責任をとりますか。どのような責任をとられますか。
○国務大臣(大平正芳君) いろいろ世上に疑惑があるにかかわらず、この機種の導入を決断して予算化して審議を求めておるということはどういうわけだということでございますので、私としては防衛庁を信頼してそのことをいたしておりますということでございますが、これはもとより、公の行動につきまして責任を覚悟してかかっておるのは当然でございますので、こういう決断をいたしたことについては、それに相当の責任を自覚の上やっておるということを申し上げたわけでございます。どういう責任をとるかということでございますけれども、まだ事案は解明されておりませんで、この解明を待った上で、どのように処理するのが政府として適正であるかということはその時点において考えさしていただきたいと思います。
○黒柳明君 法務大臣、お聞きになったと思いますけれども、総理も相当の責任と覚悟を持って捜査の展開を見守っている、こういうことですから。 法務省にお聞きしますけれども、地検が三日前に出しました三十万ドルについて、刑事局長、何か二日前に外為法違反の時効がというようなことがあったやに聞きますけれども、そうでしょうか。また、いまの捜査陣はロッキードの捜査陣と人員的にはどうでしょうか。これからまた時効の問題の壁がまだほかにもあると思うんですよ。もしそうなると、当然捜査陣についての増員ということも法務大臣は考慮されるのでしょうけども、いかがでしょうか。
○政府委員(伊藤榮樹君) 一部の新聞におきまして、この三十万ドルが架空名義預金口座から引き出された時期について報道がされたことは存じておりますが、その事実関係については、現在捜査中のことでございますので、肯定も否定もできない立場にあるわけでございます。 いずれにしましても、今回の問題は、すでに種種御論議をいただいておりますように、相当古くからの問題が重なっておるわけでございまして、捜査上時効の壁というものはどうしてもあると言わざるを得ないわけで、その間をいかにして究明をするかというのが検察当局のいまの苦心の存するところでもあるわけでございます。したがいまして、捜査のために必要な人員はあくまで確保しなければなりません。現在本件の問題の捜査に当たっております者は、主任検察官を初めとしましてロッキード事件の捜査に何らかの形で関与した者が大部分でございます。さらに、これで人が足らないということになりますれば、全国の検事は全部で千名ぐらいでございますが、その中からしかるべき能力のある者を逐次応援に駆けつけさせましてでも処理はするつもりでおるわけでございます。
○黒柳明君 海部メモはまた明後日も問題になるかと思いますけれども、海部メモについての鑑定は、法務省、または検察庁としてはやったことがあるんでしょうか。御存じのように国会ではいまやっておりますね、北海道の先生が。それはそれとしまして、また国会でいつか結果が出ることがあるんですが、それについて検察当局でやるという意思、国会に報告を求められたときに、一緒に相まって国会に参考としてそちらの調査も報告をする、このような事前な準備の意思はないんでし ようか。
○政府委員(伊藤榮樹君) 結論から申しますと、現在までに鑑定を頼んだことはございません。一般論でございますが、筆跡鑑定をいたします場合に、コピーというものの鑑定については技術的なある程度の限界もあるわけでございますし、また、筆跡鑑定のみに頼った捜査というものは十全な捜査とは言いがたいわけでございまして、やはりじみちに、その辺の捜査が必要となりました場合にはじみちに積み上げた捜査をせざるを得ないんじゃないか。その上で必要が生ずればもちろん鑑定を求めることにもやぶさかでございませんが、現段階はただいま申したような状況でございます。
○黒柳明君 有森國雄氏が明後日出てこないような、その出頭拒否の理由が四つ挙げられております、言うまでもありませんが。その四つは、出頭拒否に対しての正当な理由なのでしょうか。
○政府委員(伊藤榮樹君) 議院証言法に基づいて国会がお呼びになるわけでございまして、それに対しまして出頭しないことがあるかもしれないという趣旨の何か上申書のようなものが出たようでございますが、国会でおやりになりますこと、また議院証言法の問題について私どもどうも意見を申し上げる立場にございませんので、その点を御理解いただきたいと思います。
○黒柳明君 まず初めに、具体的に大韓航空と日商岩井の商法についてお伺いしたいと思うんですけれども、国税庁長官、いま調査官がアメリカに行って何か査察をされているということですが、いま現在行っているんでしょうか。
○政府委員(磯邊律男君) 現在行っておりますのは、大阪国税局の調査官を中心としまして、たしか四名ほど行っております。東京からの調査官というのが約七名その前の日に帰ってきた、そういう状況でございます。
○黒柳明君 そうすると、アメリカ日商に対しての査察は当然やるんだと思うんですが、いかがでしょうか。また査察の目的といいますか、それについてはどのような指示、あるいはどのようなことが行われる予定になっているんでしょうか。
○政府委員(磯邊律男君) お答えする前に一言申し上げますが、査察というお言葉でございますが、これは査察でございませんで、一般の税務調査であります。しかも、この税務調査をいたしますにつきましては、やはりそれぞれの国の主権との調整がございますので、国内における調査のように十全な調査ができないというのは、これはもういたし方がないかと思っておりますが、私たちの国税調査官が海外に参りましたら、これは主としてアメリカでございますが、それは現地におきます帳簿であるとか、あるいはもろもろの資金の流れであるとか、そういったことについて聞き取り、それからまた任意に調査に応じてもらって実況を見てまいるわけであります。現在大阪国税局の調査官が数名アメリカへ行っているわけでありますけれども、やはりそういったことも念頭に置いて調査をするものと思っております。
○黒柳明君 当然、三日前、地検がアメリカ日商を拠点にしまして例の三十万ドルの外為法違反、これがあった時点から、やっぱり何らかしらの心構えなり査察のオーダーなり、それについてはやったんでしょうか。それとも何か定期的な実態調査、その延長線だ、こんなことはないんでしょうね。やっぱり特別にアメリカ日商について、あの地検の発表以来は心構えも目的も変えて実態調査に当たる、これはこう理解してよろしいんですか。
○政府委員(磯邊律男君) 率直に申しますと、ある法人に対して国税の任意調査をやっておりますときに、検察庁の方から強制捜査に入るということになりますと、われわれ任意調査を担当しています国税調査官は一歩下がるというのがいままでの慣例でございます。したがいまして、現在アメリカの方に大阪国税局の調査官が行っておりますけれども、むしろ逆な意味において、現在地検の方で強制捜査に入りましただけに、逆な意味においてむしろわれわれは一歩下がらざるを得ないような状況だというのが実情でございます。
○黒柳明君 例の大韓航空が三百六十万ドル、ボーイングとの関係で、日商はこれをスルーして、まあつき合いで領収書を書かされた問題です。これも国税庁がすでに日商の帳簿を調査して問題はない、韓国関係の二法人、一個人に渡されている、こういう報告は国会でもあったわけでありますが、あくまでも地検の発表後、言うまでもなく文書偽造もあった、あるいは外為法違反もあった、あるいは契約書の偽造もあるわけだ。こういうようなことで、当然私たちはただ単に日商の帳簿の出入りだけを調べて、それでオーケーとする段階じゃないと思いますが、事々につきまして当然アメリカの方に——まあ大韓航空に問い合わせればいいかと思いますが、まずアメリカから問い合わせがあったんですからアメリカにもう一回やっぱり問い合わすべきだ、地検の発表があったころ、国税庁の姿勢としては。こう私は思うんですが、このアメリカに対する問い合わせというのはやっているのでしょうか。
○政府委員(磯邊律男君) 日米間の租税条約にはその第二十六条に情報交換の規定がございまして、そもそも大韓航空に関連いたします情報が参ったのはアメリカのIRSからの情報でございます。それに対して私どもは回答をいたしたわけでありますが、その後この現在の問題がいろいろと取りざたされることに伴いまして、こちらの方からさらにまたIRSに対する回答とは別に、わが国の法人に対して、あるいは個人に対して何らか課税上影響のあることがあれば知らせてほしいということをアメリカのIRSに対しましてこちらの方から照会いたしております。
○黒柳明君 当然だと思います。その照会の結果、向こうの報告をひとつ速やかにとるようにお願いしたい。それから外務大臣もこれは外交ルートを通じまして、そんなにかかる問題じゃないと思いますけれども、これはもういま緊急の問題ですから。 さらに、そうしますと問い合わせの答えが来る、結果によってはということを踏まえて、この三百六十万ドルの見直しも当然する必要があるケースが起こってくる、こう判断してよろしいのですね。
○政府委員(磯邊律男君) わが国の国税権の及ぶ範囲内において、なおかつ除斥期間の満了をしない範囲内においては、そういった新たな課税関係が生ずるということもあり得るかもしれません。
○黒柳明君 そうすると、見直す可能性ができてくる。
○政府委員(磯邊律男君) それであれば、当然新たな課税事情があれば、また見直す可能性というよりは見直し適正な課税をするというのは当然であります。
○黒柳明君 外務大臣、これはアメリカから問い合わせが来たからアメリカにというのは当然の筋道なんですが、もう一つはやっぱり韓国とも租税条約があるんですから、アメリカから問い合わし、こっちがアメリカに行ったというようじゃ——やっぱり韓国にも行かなきゃならない。ところが、聞くところによると何か韓国は、まあ地下鉄の問題もありました。正式に外交ルートを通じて依頼したのか、租税条約に基づいて。そこら辺がやはり定かにわかりませんけれども、いままでやったことがあるんでしょうか。あるいはその反応というのは何か韓国は非協力的であると私は聞いているんです、国内の政治体制もあって。あるいは国内の不祥を何も日本に出す必要はないだろうという感触もあるんではなかろうかということも聞いております。 それはそれとしまして、いままでそんなことをやったことがあるのか、日韓間ですよ。向こうに問い合わせ、いろんなものがあったんですから、やったことがあるのか、公式、非公式に。ないとすれば、なぜやったことがないのか。非公式というのはやっぱり打診だと思うんですね。公式にやった場合に、やっぱり両国間がうまくなくなったら、ぎくしゃくしたらうまくないから、ひとつひそかに問い合わせよう、その結果どうも待ってくれよというふうな返事が来た、それじゃということになったといううわさを聞いているんですけれども、そこらあたりどうでしょうか。過去のこと、あったのか。それからこの問題についても、国税当局が外務省にということにならなきゃ別ですけれども、当然そういうケースもあり得る。まあひとつ過去にどういう問題があったのかも含めて御答弁いただけますか。
○政府委員(磯邊律男君) 日本と韓国の間には租税条約がございまして、やはりアメリカとの間の租税条約と同じように情報交換の規定がありますけれども、いままでこの規定の発動によって情報交換をしたということはございません。
○黒柳明君 非公式にやったことはないんですか。
○国務大臣(園田直君) 租税条約、司法取り決め等やる場合に、私の方が口火を切るわけでありますが、できましたら司法当局それから税務当局がやることになっておりますので、私の方は関係しておりません。
○黒柳明君 刑事局長、ちょっと試すようで申しわけないんですけれども、超党派の国会議員団がボーイングに行きまして、ウィルソン会長がいろんなことを言っています。その中で、いま大韓航空との問題をやっているんですが、韓国について、これは日商岩井を通じてやっているわけです。そのほかもうここもここも日商岩井がやっている、ボーイングの飛行機の販売をと、こういうことを言ったのですが、その国の名前を御存じでしょうか、御記憶がありますでしょうか。
○政府委員(伊藤榮樹君) 検察当局とか法務省という立場を離れまして、私個人の知識をいまたどってみますと、あるいは黒柳委員からお聞きしたのかどうだか忘れてしまいましたが、台湾とかフィリピンという名前が出ていたような記憶があります。
○黒柳明君 まあさすがで、二月二十八日に私が言ったわけですけれども。正確にはボーイング社のウィルソン会長は、日商岩井は日本における代理店または代表であるだけでなく、韓国に対する販売その他代理店も引き受けているのかという超党派議員団の質問に答えて、過去には代理店をやっていたがいまはやっていない、これは韓国ですね。その次、余談だが日商岩井はときどき台湾に対してわれわれの代表をしている、現在はフィリピンでもやっている、こうウィルソン会長は言っているんです。こういう、超党派議員団が調査をしてきたわけですから、この超党派議員団の調査についても当然いろんなことについて捜査の対象ないし関心を持たざるを得ない点については、持っていることはもう間違いないでしょうね。 そうすると、この日商岩井は海外でいろんなことをやっていますが、くしくもウィルソン会長が言った、台湾でもやっている、フィリピンでもやっているよということについて当然関心を持たざるを得ない、持ってきたと私は思うのです。それに対して捜査の対象になったことがあるのかどうか。いかがでしょうか、なっているのかどうか。
○政府委員(伊藤榮樹君) 具体的に日商岩井の台湾とかその他の国における商業活動が捜査の対象に入ってきておるという報告は受けておりません。私が先ほどもおぼろげながら覚えておりましたのも、国会でいろいろ御論議があります場合に、検察当局としても関心を有するのではないかと思われる事項については逐一連絡をしておりますので、その連絡した残りかすのようなものが私の記憶に残っておったんではないかと思うわけでございます。
○黒柳明君 そんなに御謙遜なさらなくたっていいんです。ここで一番刑事局長は立て役者ですよ、出てくる数を数えてごらんなさい、一番ですから。 国税庁長官、どうでしょう、韓国以外。この韓国の問題も、実は昨年の七月二十八日にSECから報告があったのです。そのとき日本は、ないということで見過ごしたわけですね。それからまた超党派議員団の発言、ウィルソンの発言から問題になったんでしょう。そうすると、あくまでもこれまたウィルソン会長の発言なんです、フィリピンも台湾も。そうすると、この地域に対しての日商岩井の商業活動、売り込み活動について目を向けたことがあるのでしょうか。捜査の対象にしていましたでしょうか。
○政府委員(磯邊律男君) 日商が例の三百八十万ドルの件について、韓国における民間航空会社の代理店としてこれこれの手数料を受け取ったというふうなことの情報がございまして、それを機会に私たちとしては日商に対して、日本におけるボーイングの販売のほかに、韓国あるいはそれ以外の国においてそういった代理店契約があるかどうかということを日商に問い合わせたのでありますけれども、日商の方からとしては、日本におけるボーイング機の販売に係る代理店契約以外にそう、いった契約はないというのが日商の方の回答でございます。 私たちはいままでそのように了解しておるわけでありますけれども、しかし、ただいま御指摘ございましたように、もしそういったことがありとすれば、それは正式の代理店契約があるのか、あるいは代理店契約がなくても何らかの形においてそういった営業をやってそれによってコミッションを得ているのかどうか、その辺が定かでありませんので、今後の私どもの調査に対して要注意の点の一つに取り上げたいと思います。
○黒柳明君 さらに、それじゃ注意を喚起するために申しましょう。 いまウィルソン会長が言いましたように、間違いなく台湾にもフィリピンにもボーイングの販売をやっているんです。これの資料はストックホルムの国際平和調査委員会、この資料です。この資料に基づいて具体的に言いますと一九七五年注文、納入が七五年から七六年にかけて、フィリピンに、供給国は米国、もう当然ボーイングですね。このバートルです。防衛庁が持っておるバートル、これを十二機売っております。それからフィリピン、これはボーイング720、輸送機みたいですね。これを一機売っています、一九七二年。こういう報告がきちっと記載されております。そのほかは見当たりません。台湾はときどきだ、フィリピンは現在もと、フィリピンの方が圧倒的に数はある。これを防衛庁に聞きまして試算すると、バートルが一機九億円、それからボーイングの720が三十六億円、計バートルにしますと百八億、それから三十六億、こういう販売をしているんです。 だから、私はウィルソン会長の発言から、七月二十八日のボーイング——日本はないんだ、アナザー・サーティン・カントリーは日本にはないんだと言われたのをまるのみにして、それで捜査の対象にしなかった。ところがウィルソン会長の発言の日商岩井はやっているんだよからあわ食った、そうでしょう。さらにこの問題も発言しているんです。日商岩井に聞いたって、商法、いまの外為法違反あり、私文書偽造違反あり、これから何が出てくるかわかりません。その日商岩井に聞いただけではだめだと私はいま言ったじゃないですか。当然そういう姿勢ではだめなんですということを前提に、総理、法務大臣、この捜査をやらないとだめですよ。 刑事局長にこんなこと言うのはもう釈迦に説法だと思いますけれども、日商岩井に聞きましたからないですって——言うわけないじゃないですか。これから日本航空の朝田社長にやります。日航の社長は正直だからどんどん言うでしょう。ですけれども、日商なんかはもう既定の事実がどんどん出ているじゃないですか。それを日商に聞きましたからありませんなんということじゃ、申しわけないけれどもこれはやっぱりうかつじゃないですか。どうですか、何回も言うように、ウィルソン会長の発言からボーイングがクローズアップされたんでしょう。そのウィルソン会長が言っているんですからそれについては目を向けなきゃ。それに日商だけというわけにはいかないじゃないですか。そんなことが聞こえたら、このストックホルムの平和委員会というのはイギリスもチェコもユーゴも全部入っているんですよ、東欧ヨーロッパが。そこでりっぱな報告を出しているのに何を日本の捜査当局はやっているのか、大平さんはどこに目がついているのかと、失礼だけれども向こうじゃ笑っていますよ。 ひとつ捜査当局、国税当局、いまおっしゃったように、代理店であるかどうか私たちも不明です。どういう金の引き渡しができているか不明です。そこらあたりもこれからやらなきゃならないと思いつつきょうになっちゃった。ですから、いま購入の中継代理店あるいはソールエージェンシーで眠り口銭をもらっているか、もらっていることは間違いない。概算にして四億三千万ぐらいもらっているんです。間違いありません。これについて早急に捜査の対象にすべきだし、関心を持っているとおっしゃった国税もすぐしかるべき方向から査察をしてもらいたい。いかがでしょう、刑事局長、国税庁長官。
○政府委員(伊藤榮樹君) 先般来御指摘になっておりますこの三百六十万ドルという大韓航空へ通り抜けをしたお金の問題、その他いろいろ見てまいりますと、御指摘に係りますような部分は、日商岩井のいわゆる代理店としての活動のほかにコンサルタントというような活動があるのではないかということを推測させるわけでございまして、この辺の性格づけ、ふるい分けということが真相を究明する上にも相当寄与する面があるんじゃないか、そういう意味におきまして、これに関連する分野については相当な関心を払わなければならぬ、かように考えております。
○黒柳明君 いや、具体的にこういう問題を指摘したんですから。
○政府委員(伊藤榮樹君) よく拝聴しております。
○黒柳明君 いや、捜査対象に当然すべきだと私は言っている。
○政府委員(伊藤榮樹君) 検察当局にもその旨伝えますし、あるいはもう知っておるかもしれませんし……
○黒柳明君 知っていない知っていない。
○政府委員(伊藤榮樹君) 知っていなければ伝えることにいたします。
○政府委員(磯邊律男君) 私たちが先ほど日商に対して問い合わせしましたら、いわゆるエージェントとしてのそういった契約はないということを聞いたわけでありますが、ただ、ただいま刑事局長の方が御答弁いたしましたように、エージェント契約がなくても、いろいろなそういった販売についてのいわば仲介をすることによってその手数料なりあるいは販売益というものの収入がもしあるとすれば、そういったものを正当に経理に反映されているかどうかということについては十分に目をつけていきたいと思います。
○黒柳明君 これは当然百四十四億の売買をやっているんですから、それについて日商岩井が、失礼な言葉だけれどもこれだけあくどい商法、まだこれから何が出てくるかわからない。その日商岩井がもらわなくてもいいですよなんて言うわけはないし、そんな行動をやっているわけがない。 さらに一つ、これまたテストみたいになるけれども、刑事局長、ボーイングの東京本社はどこにあるか御存じですか。
○政府委員(伊藤榮樹君) 私自身は存じません。
○黒柳明君 そうすると、ダグラス、グラマンはどこにあるか知っていますか。——御存じない、結構です。御存じないでしょう。 ボーイングの東京本社は日商岩井の本社の中の三階にあるんです。これは都合があってそうなったと思いますよ。ダグラスは別、グラマンは別。しかもそこのボーイングの中に行きますと、アメリカ人の社長が一人、女のタイピストが一人。あとだれが仕事をやってるのか、もう完全に日商ぐるみのボーイングです。ダグラスもあるいはグラマンもほかにあったって同じことができるのじゃないかと、これは原理的にそうかと思いますよ。だけれども、日商岩井のあの例のりっぱな本社の三階にボーイングの東京支社がありまして、人なんかいない。まず恐らく日商岩井の社員が全部東京ボーイングの支社の仕事をやっているんですよ。そういうことにもひとつ、捜査当局は目をつけていると思いますけれども、総理、法務大臣、そういうことにも、当然まず一番政治の最高責任者としまして、具体的な客観情勢というものを意識の中に入れるということも必要じゃないでしょうか。これからの政治家にこう当たってくる可能性があるという段階ですから、ひとつ捜査当局、そんなことは百も承知だと思いますけれども、このボーイング東京支社の動きについても、これは相当の日商との関係、事務的な、これにも目をつけなきゃならないと老婆心ながら私は一言言わしていただきます。 まだまだこの問題はあるのですけれども、次の問題に移ります。 今度は朝田社長、お忙しいところをありがとうございました。ボーイングの日商岩井を通じてと言っていいか、通じてと言ってよくないか、日本航空との取引ですけれども、これまたどうなんでしょうか。ウィルソン会長は、超党派の議員団に、日本航空との航空機販売取引の実情はどうかという質問にウィルソン会長は答えていわく、われわれはこの場合にも日商岩井という貿易商社を通じており、日本航空に対しても私どもの代表を日商岩井がやってくれている、これは全日空に関する関係と同じである、こう言っているわけですよ。代表——レプレゼンタティブ、代表とも代理店ともとれるでしょうね、としてやっているとボーイングのウィルソン会長は言っているんですね、日航に対する747の売り込みも。どうでしょうか、日航の取引関係は。
○参考人(朝田静夫君) ウィルソン会長のお話はいま私は初めて拝聴いたしたわけでございますが、私どもの航空機の購入につきましては、昭和三十年以来、日本航空の始まってごく初期の時代から代理店を一切介在さしておりません。いまのお話はどういう契約の内容でどういうことを日商に義務づけておるのか、どういうふうに使っておるのかということは私ども関知いたしておりません。また存じておりませんし、そういう立場になかったということでございます。そういう意味におきましてリプレゼンタティブだとか、あるいはソールエージェントというようなことであるのかどうか。もしソールエージェントであるならば、独占の販売権を持っておるわけでございますから、私どもが直接ボーイングとは取引をいたし、直接購入契約も結んでおっても、そういうものであるならばどうしても日商を通してくれと、こういう申し出があるはずでございます。したがいまして、そういう申し出は過去において一度もございませんし、私どもはそういうふうに理解いたしておらないのでございます。
○黒柳明君 そうすると、いわゆる世間で言う直取引をやっていると、契約関係は日航とボーイングは直である、こういうことでよろしゅうございますね。ただ、いまくしくもおっしゃったように、リプレゼンタティブ——代理店であるのかコンサルタントであるのか、あるいはソールエージェンシーという眠り口銭をもらえるような関係にあるのか、これはあくまでも日商とボーイングとの関係である、これは間違いないと思いますね。日航とボーイングは直接である。ところが、あくまでもウィルソン会長は、日商をリプレゼンタティブとして日航に売り込んでいると、こうはっきり明言している。それからいままでの審議であったように皆さん知っている、朝田社長ももう御存じだと思うのですが、国税当局の調べでも一機当たり十五万のボーナスコミッションを、この747の七機に対して百五万日商はもらっている、これも既定の事実なんです。これはおかしいんです。運輸大臣、これは監督の直接の大臣としてどうでしょう、これは判じ物です。ウィルソン会長は通してやっている。こちらは直接だ。日商の方はコメントを控えている。これから捜査がそこにも及ぶと思いますよ。それはそれとしまして、現実に747を七機売った、一機当たり十五万のコミッションがおっこっている、日商岩井に。そうなると、私たちは日航が直でやっているという以外に、必然的に日商岩井が百五万をもらう必然性が当然ある、これはもう既定事実だと思うのです。それを日航さんが知らないのか。ここらあたり、監督官庁としまして、大きな疑惑の中に日航が含まれていると言っちゃ失礼かと思いますけど、これからどうなるかわからないんですから、どう判断したらいいでしょう、この矛盾を。
○国務大臣(森山欽司君) ただいまの疑問は私どもごもっともだと思っております。先ほど朝田社長から話がございましたように、日本航空は昭和三十年以来直接に取引をやっております。その間に商社の介在はないということを私どもの事務方もそういうふうに言っておりますし、私自身も、こういうふうな情勢の進展がございますから朝田社長に聞きました。朝田社長が先ほどここでお話しいたしましたとおりの答弁を私は承りました。ところが他方におきまして、百五万ドルという、747に関連してでございましょうが、金が日商に入っているということも事実のようでございますので、私は朝田社長に対して、あなたの方が直接やっておるのにどうして日商に百五万ドルの金が行っておるのか、これは不思議じゃないかと。しかし、私の方は全然関係してないのにそういうことになっているので私も不思議だというふうに言っておりました。それで、私の方の事務方では、メーカーから商社へ手数料が支払われていたとされることについて、同社からメーカーあてに照会をした。それにもかかわらず具体的な回答を得るに至ってないというのが、いま事務方の私どもに対する返事でございまして、その間の消息はなかなかはっきりいたしません。いま朝田社長もなかなか御返事に窮するのではないかというふうに思っております。私どもの方といたしましては、私ども自身が購入いたしましておるガルフストリーム等の航空機の取引をフェアに行うということも必要でありますが、同時に民間航空機の問題で機種の選定あるいはその支払い等に関連して国民に疑惑のないようにすることが航空行政を預かる者の責任でございますから、そういう角度から日本航空に対して十分調査をいたしましたが、ただいま申し上げました点以上に私どもの方としては調べるわけにいかぬ。日本航空を私どもは監督しておりますから、日本航空に、こういうことについてどうだ、直接取引しているにかかわらず日商に百五万ドルの金が流れておると、それじゃ、あなたの方から航空機製造業者の方にそういうことはどうなっているんだということを聞きなさいということを言っておりますが、それ以上の返事を私どもは現在得るに至っておらないということでございます。
○黒柳明君 この点だけは、運輸大臣、答えが来ないのですよ、朝田さんは困っているでしょうなんて同情的ですけれども、この点だけは私は捜査当局のという守備範囲じゃないと思いますよ、金の流れとかなんとかは別ですけれども、ウィルソン会長の発言と朝田社長の発言が完全に食い違っている。その間に日商岩井は完全にボーイングからコミッションをもらっている。これについて問い合わせたけれども返事は来ないんです、朝田さんも答弁に困っているでしょうというようなことで監督官庁としていいのか。ちょっとその点は、これだけの事態に発展したんですから、金の流れがどうなっているのか、これはしようがないですよ、捜査当局です。こんなにはっきりした食い違いがある。いや、私もそれはおかしいと思っているんです。もうここにいらっしゃる皆さんもおかしいと思っているんです。それについて捜査当局任せというわけには私はいかないと思うんですな。私なんかは野党で一個人だけれども、年じゅうボーイングやあのオラムさんや何かには電話を入れるんです、夜中に。テレックスを入れるんです。金を使うんです。政府がそんなことはどんどんやったらどうですか。朝田さんとウィルソンさんと話をさしたらどうですか。すぐ解決するじゃないか。コンサルタントであるのかわからないですよ。あるいはソールエージョンシーであって、そんなことは全然通さなくたって、日本に来る、販売された747についてマージンはもう眠り口銭としておっこってくるんだと、日商岩井に。そういう形かもわからない。現にウィルソンさんはそういう趣旨の発言をしているんです。日本と韓国と台湾とフィリピンは日商ですよと言っているんです。航空界で常識であると、こう言われている。そんなことぐらいはやっぱり、捜査当局は捜査当局ですけれども、監督官庁の運輸大臣に速やかにこれは解決してもらわなきゃならない点だと思うんですが、もう一回どうですか。速やかにこの点の食い違いは解決してください。何かもらう材料があるんです、ボーイングと日商の間には。
○国務大臣(森山欽司君) 先ほども申し上げましたように、すでに日本航空からメーカーあてに照会をしておって、まだ具体的な回答を得るに至っていないというのが事務的な現段階でございますから、早速それを督促するようにいたしたいと思います。
○黒柳明君 社長さん、日商岩井が当然その747の代理店であることは御存じですね。これはいいですね、代理店である。そうすると売り込みの働きかけが日航にあったでしょう。これは社長さんですから、大社長ですから、一々一々日商の営業課の人が日航の営業課の人にパンフレットを持ってきたとか、働きかけしたとか、そこまでも一々はあるいは御存じないかと思いますが、当然日商岩井は747の販売に対しての働きかけの行動は日本航空にした、こういう事実についてお聞きになっていないでしょうか。これはあっても不思議はないと思うんです。
○参考人(朝田静夫君) ただいま御指摘の点は、売り込み活動に対して直接われわれの方にはありません。それはなぜかと申しますと、私どもは、先ほど来申し述べておりますように、昭和三十年以来直接取引をし、直接購入契約を結んでおります。しかも私どもの方の立場から申し上げますと、技術情報とかあるいは世界のメジャーキャリアがどういう機種の飛行機を買ったかということは、激しい国際競争の中で私どもも商売をいたしておるわけでございますから、そういう情報というようなもの、そういったものは全部私どもの方にわかっておる。ことに商社のエンジニアというものよりも私どもの方の整備本部あるいは調達部ノーハウなりあるいは技術のレベルというものははるかに高いわけでございますから、そういうものの助けを借りる必要はございません。したがって、また商社を代理店として介在させますならば、手数料を当然払わなきゃならない。これはもう非常に経済的にもそういう負担をする必要のないことでございますから、そういう意味において売り込み活動というものはございません。ボーイングの首脳部が日本に参りまして表敬をするというようなことはございますし、最近におきましても、ボーイングの首脳部が直接われわれの方と話をしておる、こういうことが実情でございます。
○黒柳明君 私は先ほど、社長さんですからいろいろな細かいことは御存じないでしょうという前提を置いたんですけれども、パンフレットを日商岩井の営業課員から日航のしかるべき営業担当に渡すとか、そういうところまで御存じないんじゃないんですか。パンフレットを一枚持ってきたとか、こういうことまでも絶対にないと言うんですか。実は、あさって日商関係を全部呼ぶわけですよ。そうするともう明らかになるわけです。いまは参考人ですが、あさってから日商は今度は証人になるわけですから、ですから証人の立場で日航に対しての売り込みを聞くわけです。明瞭になるわけです。社長さんがうそを言っているなんて、私そんな大それたことを言っているんじゃないですよ。だから前提を、御存じない面があるんじゃないですか、あって当然だと思いますけれども、日商が何らかの形で売り込みをしている、PRをしている——パンフレット一枚持ってきたことはない——いまおっしゃったのはみずからの立場ですから、日商に対する。日商は今度は代理店として販売活動をしなきゃならないというみずからの立場がありますから、そういうことについてはむしろ御存じないんじゃないでしょうか。ない面もあるんじゃないでしょうか。
○参考人(朝田静夫君) 私の言葉が少し足りなかったかもしれませんが、そういうパンフレットあるいはニュース、たしかエビエーション・ニュースという名前がついておったと思いますが、そういうものを当社に送り届けてきておることは事実でございます。
○黒柳明君 いろいろな形の、私は捜査当局もいらっしゃるんでもう仕組みは御存じだと思うんですが、ただ単に代理店をやっているから、契約書で一機売れば幾らのマージンなんというものじゃないです、この航空業界というのは、私の調べによると。全く何もしないで眠り口銭が入る場合もある。そういうところで問題が起こったのがロッキードと丸紅と全日空の関係なんです。言うまでもありません。 そこで刑事局長、いまのこの不思議さは捜査の対象になっていると思うんです。ひとついまおっしゃれる範囲について、どういうことでこういう関係になっているのか、ひとつおっしゃれる範囲でおっしゃっていただけませんか。全くわれわれわからない。金の流れ、行方不明、使途不明については国税庁も出した。捜査当局もこれからやるだろう。ところが、単純な前提からわからないんです。そこらあたりどういうふうに判断しているんでしょうか。
○政府委員(伊藤榮樹君) 十四日に被疑者両名を逮捕して現在鋭意捜査に当たっておるわけでございまして、今日ただいまの段階でどういうふうになっておるか言えとおっしゃいましても大変無理なところでございまして、言えることが何もないのでどうも弱っておるわけでございます。
○黒柳明君 そうすると、じゃあロッキード事件のときのロッキードと全日空と丸紅との関係はどうだったですか。ちょっと説明してください。
○政府委員(伊藤榮樹君) 資料に基づいておりませんので不正確かもしれませんけれども、全日空の場合は日本航空と違いまして、間に代理店を介在させてやっておりまして、そしてその関係で一種のリベート的なものを全日空自体が裏金として取ったということが問題になっておるわけでございまして、その全日空の関係では、すでに明らかにしておりますように、ボーイング関係においてもそういう出来事があったわけでございますが、日本航空と全日空では大部仕組みが違うようにいま記憶しております。
○黒柳明君 全日空とロッキードとの契約は直じゃないですか。
○政府委員(伊藤榮樹君) ロッキードとの関係はそうであったと思います。
○黒柳明君 そこなんですよ、社長さん。こんなことを私が言わなくても御存じだと思う。契約は直なんです。全日空とロッキード、日航とボーイング、直なんです、契約は。だから介在はないないと、こう言ってきたんです。ところがそこに丸紅がいた。ところがここに日商がいまいるらしい。現にいた、金の流れでは。それが裏金をつくってぐるになって政治家に渡していた。これはもうロッキード事件は申すまでもありません。この関係なんです。だから、航空業界で一番いろんな客観情勢なり金の流れなりをある面では、いい面ではと言いましょう、いい面では知っている社長さんですから、直の契約というのは全日空とロッキード、日航とボーイング、これは間違いないんです。ところが、売り込みなりPRなり、パンフレットなりつくれば、日商が、丸紅が、それは契約を見なければわかりませんよ、一売機れば幾らコミッションという別に契約があればそれをもらえるわけです、実費として。いま問題になっている二百三十八万の事務所経費、おかしいのです。三十、四十三万のコミッションをもらいながら、それの五倍の事務所経費をもらうなんていう商法は考えられないわけでしょう。そういう契約があれば、そういう話し合いになっていれば日商岩井がもらうことが必然であり、現にもらっているわけですよ。だから私は、直だ直だと言ったって、 ロッキード事件の教訓が足かけ四年、まる二年半前にあったばかりですから、そのことをやっぱり朝田社長さんは頭に入れていただく、日航は全然圏外じゃないんです。間違いなくこれから渦中に入る可能性——私がやるという意味じゃないですよ、いろいろ先生がいらっしゃいますから、渦中に入らざるを得ない。参考人からまた立場を変える可能性もあるかわからない。(笑声)笑い事じゃないですよ。ロッキードのある被疑者がまたこれに絡んでくると、もううわさ以上の事実としてささやかれている部分もあるんです。そういうことでひとつ、直だ直だ、おれたちは知らない——百歩譲って言いましょう。だと言ったって、百五万というのは日航が購入したボーイングの金に上乗せされちゃっているじゃないですか、知る知らないにかかわらず。それはもう事実は当然です。百五万のコミッションが日商岩井に入っちゃっているんですからね、この部分は。日航は直だ直だと言ったって、ともかく入っちゃって、それは日本航空が買った金に上乗せされちゃっているわけです。ここらあたりは捜査当局の守備範囲だと思いますけれども、日本航空の方もひとつ願わくは、参考人としていらっしゃったんですから、おれたちは直だ、何もやってない——そのとおりだと思います。だけども、日商岩井の立場というものも日航さんとしては、いい面悪い面をよく理解してかからないと、この問題は日航はいまのままで直だと言っていていいのかということについては非常に疑問な時点が来る可能性はある、私はこういうふうに推察せざるを得ない。どうですか。どうですかといっても、大体お答えはいただいているんですが、お忙しいようですので最後にひとつ御返答いただきたい。
○参考人(朝田静夫君) ただいまの問題は、私どもが直接取引をし購入をしておるということで、そういう金がボーイングから日商に流れたのはどういうことかと非常に疑問を持つことは当然でございますので、過般、ボーイングの日本担当の責任者にこれを私どもの方の調達の責任者から問い合わせたことがございます。それの返答は、よしあしは別といたしましても、これはメーカーであるボーイングと日商との間の問題であって、これはボーイングのニーズに従ってやった行為である、バイヤーである日本航空とは何ら関係のないことである、こういう返答がはね返ってまいりました。このことだけは御報告を申し上げておきます。
○黒柳明君 わかりました。御多忙の中、ありがとうございました。恐縮です。
○委員長(町村金五君) 朝田参考人には御多忙中御出席をいただき、ありがとうございました。委員会を代表して厚く御礼申し上げます。御退席くださって結構であります。
○黒柳明君 次に二百三十八万ドルにいきますけれども、国税庁、この二百一千八万余の出と入りについてははっきりお確かめになったということは、もうおっしゃることはできますね。入った、それに対して見合うものが出ている、この数字は、内容じゃなくして。
○政府委員(磯邊律男君) 資金の流れは私どもつかんでおることは事実であります。
○黒柳明君 出と入りだけはつかんでいる。
○政府委員(磯邊律男君) 出と入りといいますか、一定のそういった事務所経費とみなされるものが入り、それがまた出ていったということはつかんでおります。
○黒柳明君 刑事局長、先ほどもちょっと論議になりましたけれども、一応事務所経費、その中の四十五万ドルがいわゆる操作されていた。残るところは百九十何万ドル、これにつきましてどうなんでしょうか。これが発表では事務所経費とは一応なっています。ですけれども、事務所経費という発表でもまだこれは捜査の対象であって、断定されたものじゃないんじゃないでしょうか。まだまだ架空なものもこの中に入っている可能性があるんでしょうか。
○政府委員(伊藤榮樹君) なかなか、具体的な捜査の内容でございまして申し上げにくいのでありますが、逮捕事実に書いてありますように、事務所経費として二百二十八万ドル余りを支払うという約定があって、それに基づいてダグラス社から日商岩井がという言い方は正確かどうかちょっと留保いたしますけれども、日商岩井的なものも含めた日商岩井が受け取り、または受け取ることになっておったということはまあ事実でございまして、ただ逮捕事実に書いてありますこの四十五万ドルというのは、まあ誤解を招くといけませんが、あえて言えば右代表ということで書いてあるというふうに御理解をいただきたいわけでございまして、この金は百五万ドルよりも二百三十八万ドルの方が金額が多いわけでございまして、したがいまして、百五万ドルの問題と同様あるいはそれ以上に複雑なる動きをした後のしっぽが書いてあるわけでございますので、いずれ明らかにする時期があると思いますけれども、しばらくこの程度で御容赦いただきたいと思います。
○黒柳明君 そうすると、約定には事務所経費と書いてあった、そして四十五万ドルは右代表的なものであるということになると、まだまだこれから捜査をされますと、四十五万の残りの中からも架空なものが出る可能性があるという判断をせざるを得ない、こう思います。もう御答弁をされたので、これ以上突っ込んでもどうでしょうか、それについて。
○政府委員(伊藤榮樹君) 御指摘のとおり、あれ以上申し上げることはございません。
○黒柳明君 それからもう一つ、四十五万ドル、ロンドンの日商岩井に振り込まれた。これは本、支店の会計の相互操作ですが、これは日商岩井のロンドン支店がダグラスから直接もらってきた。ということは、二百三十八万ドルの一部であることは間違いない。それを日商岩井の本店がもらって、ロンドンに振り込んでロンドンからまた東京に持ってくる、こういうことは一部長や部長代理ができることではないし、またこんなことをやる必要はない、こういう観点から、要するに日商のロンドン支店がダグラスからもらった、こういうふうに読めるんでしょうか。
○政府委員(伊藤榮樹君) まあ細部は御容赦をいただきたいわけですが、要するにこの二百三十八万ドルというものを日商岩井としてはダグラス社からもらったことを秘匿したい、このRF4Eの関係でもらったということは秘匿したい、それが中心的な意図であったのではなかろうかということが被疑事実を見ただけでもわかるわけでございまして、すべてはそこから発しておるということでございます。
○黒柳明君 そこで、SEC報告の8Kレポートの注、事務所費は百八十万ドルのコミッションに含まれてない、このこと、これが先ほどこの二百三十八万ドルであろうと、こう言われた。そうすると、盛んに巷間うわさされているのは、先ほどもありましたけれども、事務所といっても人が二、三人しかいないので、二百三十八万ドルなんというのは大き過ぎるとか、あるいはそのリベートにしちゃ四・五%、四十三万ドルも含めて多過ぎるとか、あるいはRF4の方が四十九年まで導入を終わっているのが五十三年まで経費がこうかかっているのはおかしいとか、いろいろおかしさが言われています。書かれております。私もそう思うんです。この日商岩井の事務所のこの何といいますかね、処理の仕方、ダグラスと日商岩井の事務所の処理の仕方、このシステム、これについては何か言っていただけますか。
○政府委員(伊藤榮樹君) まあ、この四十五万ドルの問題にしましても、ただいま御指摘のようなところを解明しないと本当に究明したことにならないわけでございまして、その辺を現在、まあ究明した部分もあり究明しつつある部分もあるということでございますが、その中身につきましては御容赦をいただきたいと思います。
○黒柳明君 そこで、要するにその中身はいま現在、特捜、検察の方はわかっているのか、わからないから言えないというのか。そこで一つのデータがあるんですよ、法務大臣、刑事局長。これを委員長配っていいですか。——これはダグラス社の広報担当のデービス副社長から私あてに来た手紙なんです。日本文もついておりますからそのアンダーラインしたところを読んでいただきたい。「マクドネル・ダグラス社は事務所使用代及び事務経費の立替払い分を払い戻しました、」、これは日商にですね。これはもうアンダーラインだけですから、長い文章の一つですから、「これら全ての支払いに関してもマクドネル・ダグラス社経営陣は正当なものであると確信しております。」、こう言っていますね、事務所経費。これは十二月に私のところに来た書簡なんです。その前には百八十万ドルについてのコメントがあるんです。百八十万ドルについては、もうDC9、10、それからRF4についてのコミッション、ところがその後に書いてあった事務所費と立てかえ払いというのはわからなかった。いまになってみるとあのSECのフットノートと同じようにこれがわかってくるわけです。事務所使用代及びその事務所経費、その日商が立てかえた分も支払いました、これも正当ですと書いてあるんです、十二月に。こうなりますとどうなんでしょうか。マクダネル・ダグラスは事務所費について、日商岩井が二百三十八万ドルという巨費を事務所の経費として使って正当であるか妥当であるか——正当と見たから払ったんでしょう。ところがそこの中に四十五万ドルという架空なものがすでに出てきた。さらに捜査全体の対象になっている、現在において。ところが十二月の十五日、発覚した直前においては、御丁寧にも百八十万ドルのコミッションに出てこない事務所経費までもすでに日商の払った分を立てかえていますと言うんです、レインバースメント。だから日商が一回は払ったわけです、事務所経費を実費として払ったんでしょう。それを立てかえ払いをしたということをはっきり述べている。それも正当だとダグラスは言っているんです。ところがダグラスが正当だと言っている中に四十五万少なくとも架空が出てきた。そうなりますとどういうことか、明らかにこれはダグラスと日商がなあなあじゃないんでしょうか。それでいまになると、その立てかえ払いに対して正当であるよと言って払ってきた。その中において日本の名検察が、特捜がその不正をあばいていった。ロッキードとそれから丸紅と同じように口裏を合わせて不正な金をつくって政界工作か何かにする。それと同じことをこのダグラスもやったのじゃないでしょうか。それじゃないと、十二月のあの事件発覚直前に、事務所経費も、日商が払ったものをダグラスは立てかえてあります、それは正当ですなんと言う必要がないわけです。そうでしょう。 この点はこのダグラスの副社長からの手紙、十二月の時期、事務所経費についても日商が立てかえたものを支払いましたという明白な文書、これも正当ですというダグラスのその時点においての発表。ところがいまそれが正当じゃなかった。さらに正当じゃない部分も入っている可能性が出てくる可能性がある。そうなるとダグラスと日商が全く七億という金をツーツーで、そんな経費がかかってない、かかってないんだけれども何かのためにこういう工作をして、ダグラスみずからが事務所経費は正当なんだよと、こう事前に言ってきている。いまその正当じゃないという内容がどんどん暴露されている、SECじゃなくて日本の検察の手において。こういうふうに私は読まざるを得ない、こう思うんですが、いま初めてこれをお出しするんですけれども、いかがでしょうか。
○政府委員(伊藤榮樹君) 私、記憶が若干薄れておりますけれども、ダグラス社のSEC資料が公表されましたときに、昨年の暮れであったかと思いますが、参議院の外務委員会で黒柳委員から、私の理解によれば、ただいまの手紙に書かれておるようなことと思われることの御指摘が抽象的な形であったように思います。それが、はしなくも検察当局によってその具体的内容が明らかになりつつあるわけでございまして、そういう意味で黒柳委員の御推察につきましてはかねがね敬意を表しているわけでございます。
○黒柳明君 とんでもございません。何か私、ほめられて、どすんと落とされたみたいな感じがするんですけれども、私も気がいいんで、ほめられるとぱあっとしちゃう方なんで、これ以上二の句が継げませんけれども、ひとつ法務大臣、やっぱり非常にこれはロッキードと同じ——これは同じ航空会社ですから、グラマンもダグラスもボーイングももう操作だというふうな感じがせざるを得ない。しかも、SECに報告されないことをロッキードと違ってどんどん日本が不正を出していく。こうなると、逆に今度は実態がわかると、ダグラスに教えてやらなきゃならない番なんです、日本から。法務大臣、これからもうクローズアップされますよ、古井法務大臣は、アメリカ国内で。古井法務大臣の位置はもう国際的に高くなりますよ。ボーイングの方も向こうからクレームをつけてきたわけですね、にせ契約なんかつくってとんでもないと。今度は、ダグラスの場合には、そういうものに対して、捜査で明らかにして、今度はそれがはっきりしたらアメリカの方に、政府にその事態を報告しなきゃならない義務が当然出てくる、こう思うんですが、いまお聞きになって、ひとつお疲れのようですけれども、どうですか。
○国務大臣(古井喜實君) 大変どうも有益な御意見を伺っておりまして、私はぼやぼやしておりますけれども、検察捜査当局はなかなかしゃんとしておりますから、抜かりなくやっておることもやっておると思いますし、お話もテレビか何かでちゃんと聞いて、これはよく伺って活用をすると思いますから、私の顔を見て心配なさらぬようにお願いしておきます。 なお、先ほど眠っておるようにおっしゃったけれども、眠っちゃいないんです。余りにお話がすぐれておるものですから、目をつぶって聞き漏らすまいと思って一生懸命聞いておったんです。名曲を聞くような感じで聞いておりました。
○黒柳明君 結構です。そう言われますと、もうこれ以上はやっぱりこの問題については審議できませんから、ひとつ問題変えます。 国税当局は、海部八郎さんの個人所得について、これは日商岩井の方からマンション五つ何か買ってありましたですね。その時点でマスコミの皆さん方の調査ないしはそれに関してのことを発表されました。当然、国税庁もこれについては疑惑ないしは、もう時間がたっておりますので、それについての業務上横領であろうか、背任であろうか、脱税であろうか、捜査はもうしてきたと思うんですが、その点いかがでしょうか。
○政府委員(磯邊律男君) 今回、いろいろな方面においていろいろな方のお名前が出ておるわけでありまして、その辺につきまして、当然、私たちといたしましても税務上必要な資料の整備、あるいは場合によっては照会等をやっている例もございます。ただ、御承知のように、税務の調査というのは非常にやりやすい場合とやりにくい場合がございまして、特にいろいろと周囲から注目されたり、あるいはその行動が制限されておるといったような場合にはなかなかわれわれとしても的確な調査ができにくい場合もあるわけであります。ただ、具体的に申し上げるわけにはいかないわけでありますけれども、いろいろな資料を総合して必要な資料というものを整備しておる。それから、場合によっては直接に問い合わせをした方もおるということをお答えしたいと思います。
○黒柳明君 申告漏れなんかあったんでしょうか。
○政府委員(磯邊律男君) いままではそういった事実は発見されておりません。
○黒柳明君 先般、衆議院でも問題になりました苫小牧の土地の売買、五十三年度の申告は出てたいと——もう出たわけですね。それについての空き合わせをやって、四万二千平方米ですから相当なやっぱり金になるわけです。それについてはどうでしょうか。
○政府委員(磯邊律男君) 北海道の土地の売買にかかる所得につきましては、もうすでに御本人の方から申告がございまして、ただ、これにつきましては租税特別措置法の適用がございましたので、税額としてはゼロになっておるということでございます。
○黒柳明君 これはもうすでに一部マスコミでも調査して発表したところもあります。それに私が調査した分を加えての海部八郎さんの所有のマンション、宅地、建物、別荘、売却マンション、土地等なんです。よろしいですか委員長。——総理大臣、これをごらんいただきたいと思うんですが、海部八郎名義のマンション、これはもう自宅は当然自分のものですからね、別荘、数えてください。一、二、三、四、五、六、七、八、九、十。大平総理大臣だって、せんだってお家を不幸にお焼かれになった。あのときだってなかなかすぐちょっくらちょいと寮を移るというところもなかったんじゃないでしょうか。別荘の一つぐらいあるかと思います。ところが、この海部八郎さんは自分の名義になっているものだけだったってこんなにあるんですよ。さらに奥さんの名義もある。売却したところもある。これは私たち調べただけですね、もっとあるかわかりません。こういうものについて、それから時期的にも集中しているときがあります。いま申告漏れなかった、あるいは資料を集めている、調べてはいると言いましたけれども、ちょっと時間がかかっている。だからもう何らかのものは出したんじゃなかろうか、出しているんじゃなかろうかと思うんです。ですけれども、おっしゃらない。まだ海部さんについては捜査当局は事情聴取してないというんですから、国税の方は調べて発表できることがあったら発表しなきゃならない立場なんですけれども、その点がどうかと思うんですが、総理大臣、渦中の人です、日商商法の。海部八郎さんの、日商商法の渦中の人の、こんなに個人資産のうちの、建物だけですからな、マンションを中心にして。どうですか、これをごらんになって、どういう御感想を持ちますか。当然海部八郎さんというものは、いまのこのグラマン、ダグラス、ボーイング事件の中でどういう役割りをした人であるかということは明々白々。それを踏まえてこれを一べつしてどのように総理大臣はお感じになりますか。
○国務大臣(大平正芳君) 海部さんの個人資産のことでございますから、これだけ見たのでは判断がつきかねますけれども、相当お持ちであると……。
○黒柳明君 相当お持ちになっているなんて、それは小学校一年生だってお持ちになってないなんて言いませんよ、相当お持ちになっているんですよ。相当お持ちになっているからどういう、それを踏まえてということはそういうことを言ったわけですよ。これ以上もっとあるんでしょう、あるかもわかりません。われわれも捜査能力がないから、これしかわからない。それが前提、私、念のために言ったわけですよね。もう内閣もこれからどうなるかわからないような事件に発展する可能性があるんですよ。それが相当お持ちになってます、それじゃ余りにも私たち一生懸命調査して、それで総理大臣にお見せする、余りにもがっくりですよ、これは。総理大臣、相当お持ちなことはわかるんであって、もう一言何か言ってくださいよ、もう一言。
○国務大臣(大平正芳君) 海部さんの名誉にかかわることでございますから、もう少し正確に。これだけでは判断いたしかねますので、これはプラス財産ばかり書いてあるようでございますけれども、マイナスの財産があるのかないのか、そのあたりをよく——これだけではわかりかねます。
○黒柳明君 まあ総理大臣の立場ですから……。捜査当局の責任者の法務大臣、どうですか。マイナス資産云々なんてそんなときじゃないので、現在これだけ持っていることは事実なんです。これはもうすでにマスコミの一部が書かれていることなんですね。どうですか法務大臣、御感想をひとつ。
○国務大臣(古井喜實君) 大分あるということは聞いておりましたけれども、この一覧表を見て、いまさらまことにうらやましい話だと思ったぐらいでありました。(笑声)
○黒柳明君 総理大臣、まあ笑いが起こりました。結構な雰囲気ですけれども、このことの実態というのはそんなものじゃない。これはもう総理も踏まえて、わかっていると思いますけれども、これは庶民感情から見れば、一つのマンションを手に入れるのだってもう大騒ぎですよ。退職してその退職金を当てにして何とか家を持つということでしょう。そんなこといまさら言うまでもありません。これがたとえどんな立場、どんな地位にある人といいながら、申告所得——国税庁長官、これから聞きますけれども、要するに一千万や二千万の所得の人がこんなものを持てる立場にあるかというんですよ。そういうことを踏まえてというわけです。そういうことに対して真摯に真剣に前向きにやっぱり答弁してもらわないと、この審議というものは進まないですよ。ふまじめになっちゃいますよ。総理大臣。たくさんお持ちになってうらやましい限りですけれども、いまはたくさんお持ちになっている、うらやましい限りと言うときじゃないわけです。これだけの捜査が進んで、日商岩井の商法というものがクローズアップされ、逮捕者まで出て、さらにこの海部八郎さんだって上層部にいく可能性があるという示唆がきのうだってされているわけですから、そういうときに、これだけのものがある。まあ直観的にお持ちでしょうね、これだけじゃわかりません。マイナス資産が、当人の名誉が——それは、当人の名誉はわかります。総理大臣の発言ですから慎重を期さなきゃならないでしょう。ですけれども、それはそれとして、やっぱりそういう発言については、私は、どうもまだまだこの事件に対しての取り組みは、総理、甘いんじゃないかと私なりの感想を持たざるを得ない。感想です。 国税庁長官、どうでしょうか。もうこれについてのある面は、何回も申しますように、マスコミで指摘され、国税庁は重大関心、当然のことですね、もうちょっと何かこれに対して言える捜査をしているんじゃないですか、このこと自体について。まだほかにもあるかもわかりませんよ。それも含めてかもわかりませんよ。ですけれども、これだけの莫大な資産を持って、しかも年間所得、五十二年までこの前報告をしましたね。二千万です、一千万台です。こんなものについて、土地のことについては衆議院でもうあってからの確定申告ですから、申告したのかもわかりませんよ。何もこれは申告の中には入ってないんじゃなかろうかという感触がします。賃貸だって五カ所あるじゃないですか。これだけだって年間五百万以上ですよ。いいですか。そんなものが申告されているのかどうか非常に疑惑ですよ。ひとつもうちょっと——時間がかかっているということ、これが発表になってから、全部じゃありませんけれども。それを踏まえて当然国税庁がやっているんですから、もうちょっと何かこの調査について言える点がいま現在あるんじゃないのでしょうか。いかがでしょうか。
○政府委員(磯邊律男君) 御承知のように、二千万円以上の申告の場合には、財産債務明細表というのがつけられることになっておりまして、御本人の場合でもその申告書に添えまして財産債務の明細表というのがつけられて申告をしているわけであります。私どもとしましてはその申告書の内容、それから財産債務明細表、そういったものを見まして分析はいたしておるのは事実でございます。
○黒柳明君 さっきから言っておりましたように、時間がたっているので、その分析した何らかの御報告をできる段階にもうあるんじゃなかろうか、こう思うんです。あの日商岩井がやったのはもう二十七日ですから、きょうが十七日で二十日たっているわけです。そうでしょう、二十日間ですから、二、三日や一週間じゃないのですから、だから分析した結果御報告できる分は何かないでしょうか。分析してないなんていうのはこれはおかしいですよ、当然、していることはあたりまえ。その結果わかったうちの発表できるものは何かないんですかと、こう聞いているんですから、もう一回くどいようですけれども。
○政府委員(磯邊律男君) 発表できるものもございませんし、また分析した結果ある一定の事実が出てまいりましても、やはりこれは個人の所得並びに資産に関係することでございますので、そういったことをここで発表するということはもうお許しいただきたいと思います。
○黒柳明君 そうすると、ここで発表できないけれども、分析の結果脱税なりに類するものが出てきたということは言えないわけですな、発表できないんですから、そうですね、それは言えないわけだ。わかりました。 刑事局長、日商の社内で、要するに独自で社内の調査委員会みたいのをつくっておりますね。この社内の調査委員会についての事情聴取というものはあったんでしょうか。
○政府委員(伊藤榮樹君) その点については報告を受けておりませんが、恐らく検察は独自に捜査をやっているのじゃないかと思います。
○黒柳明君 検察が独自に調査をやって、社内の調査委員会についてはまだ報告を受けてない。そうすると、これは社内の調査委員会ないしは会社がこの個人資産を発表したわけですね、二十日前に。ですからまだまだそのときには五つだった。ところがまた出てきたわけです、私の調査だけでも、マスコミの調査だけでも。ですから当然これについても独自の調査をやっていると同時に、やっぱり社内の調査委員会はどうだったかということを踏まえて、それ自体日商商法の中にまたぐるということも私はあると思うんですよ、隠しているという面も考えられるんじゃないでしょうか。そこらあたり当然この海部資産だけじゃないと思います。海部さんの資産だけじゃないと思いますけれども、やっぱり独自でやる。それと、今度は日商が社内調査委員会をつくっている、そのギャップというものについても日商商法の一環として捜査の対象になる可能性があるのじゃなかろうか、こういうふうに私は思うんです。ということは、この海部八郎さんの資産だけでも、そのあとフォローしただけでも出てくるんですから。そうでしょう、そうなると、社内の調査は何をやっているのかしらと、どういう疑惑になる。これが全然別の角度から調査している。これはこれで当然でしょう。だけれども社内調査についてはどういうことかということもあれして、そのギャップというものについてまた日商を見るということも必要じゃないんでしょうか。
○政府委員(伊藤榮樹君) 一般論として申し上げますと、ある会社の社内調査の結果よりも黒柳議員の御調査の方が詳細でありましょうし、捜査当局の捜査の結果の方がもっと詳細であろうと思いますが、私は今日ただいまの立場でどなたかの固有名詞を発するということはきわめて適当でございませんので、御容赦いただきたいと思います。
○黒柳明君 捜査が始まったわけで、四日前の国税庁の発言と四日後は相当変わって、これはもうやむを得ないと、私たちでもそういうふうに思っているんです。刑事局長の発言も、私これで四回目ですが、三回目は非常に前向きであった。国税庁までも叱咤したということが前回あったわけですから、その後やっぱり三日前のあの事件の発表以後は捜査対象になったことについてはやっぱり口が重くなった、これはやむを得ない、こう思います。 しかしながら、ひとつ法務大臣、もう時間があと三分しかありません。いま聞いたこと、まだまだほかにあるんです。百九十八万ドルのダグラスの問題、これも全く不明です。百八十万ドルのあのDC9、10と、それから四十三万ドルのRF4のコミッション、そのほかに毎年二十万ドルずつ百九十八万ドルをダグラスからとあったでしょう、あの問題をもう一つやりたいんです。ですけれどもあと二分じゃできません。ですけれども、それも含みましてひとつ法務大臣、もう捜査当局ががっちりやっていると思いますけれども、明らかにこれは、私はロッキードの例をとるまでもなく、少なくともダグラスとボーイングと日商とは、ある面においてはツーツーで理解し合って、悪い言葉で言うとぐるになっている。そして裏金なりあるいは何らかの操作なりをやってるというニュアンス、疑いが非常に強いんです。そういう面もひとつぜひとも解明して、それが今度はどこに行ったか、政治家に行ったのかあるいは裏金としてどっかの国に行っちゃったのか、その点については捜査当局の解明を待つよりほかにないと思うんですが、いわゆるこの国際的な大きな舞台の中での、現に国際的なこれは事件ですけれども、要するに日本から今度は向こうに対して問題を投げかける可能性があるところに発展している、こういうふうに法務大臣、思うんです。それにつけても、いわゆるボーイングの非公開資料、それについて、捜査当局が、来ればやりますよと、こういうふうには言っております。捜査当局がこれで間に合っているからいいんじゃないですかと、こうは申しておりますけれども、ひとつそのボーイングの非公開資料の入手ということにも、捜査当局が間に合ってるんでしょうなんという判断じゃなくて、ここまでボーイングがもう持ち上がってきたんです。この三百六十万ドル、ほんとに日商をスルーしてどっかの二法人、一個人に行ったのか、国税庁の発表のように、疑問ですよ、失礼ですけれども。それが私文書偽造や外為法でどんでん返しになっているんじゃないですか。アメリカに問い合わせて返事をもらうのじゃないですか。そういうことにもなっているわけですから、ひとつボーイングの非公開資料については、捜査当局の手をまつまでもなく、これはやっぱり捜査当局を督促してでももう必要じゃないのか、こういうふうにでも言われる段階までクローズアップされているんじゃないでしょうか、政治判断で。どうですか、法務大臣。
○委員長(町村金五君) 黒柳君、時間が参りました。
○国務大臣(古井喜實君) いろいろ御意見を伺いましたが、繰り返して申しますように、捜査当局も眠ってもおりませんし、それから頭もそっちこっちに相当回転をしておることも間違いありませんし、まあ従来から定評もあるぐらい能力もあると思っておりますし、これだけの事態にぶつかったんですから、事態をもう本当に思い残すところがないように究明することと。またなぜこういうことが起こるのか、どうしたらこれが起こらぬようになるのかという問題をこの機会に本当に考えなきゃならぬわけでありますから、そういうつもりで、関係の者は精いっぱいやっていきたい、そう思っております。
○黒柳明君 終わります。(拍手) —————————————
○委員長(町村金五君) 次に、橋本敦君の質疑を行います。橋本君。
○橋本敦君 先日、検察庁が日商岩井に対していよいよ強制捜査に踏み切った、そういう事態を受けまして、グラマン・ダグラス、こういった疑惑の解明は私はきわめて重大な段階にいよいよ差しかかってきた。そしてこの強制捜査の突入という事態は、疑惑の基本的な解明へ向けて重大な突破口になり得る、そういう重大なメスが入れられつつある、こういうように考えているわけでありまして、そういう観点から、まず検察庁、法務当局に質問をするわけですが、第一に、日商岩井がRF4Eの導入に関連をして受け取った、いわゆる問題になっております二百三十八万七千六百三十四ドルというこの巨額の金、このうちの四十五万ドルをわざわざ違法な文書偽造までして、しかもロンドン経由でこれを代理受領して、そして交互計算勘定では、明らかに表金でありますが、表金ということにして入金を処理したというこの理由は一体どこにあるのか、この点について捜査当局のいまの御判断をお伺いしたいのであります。
○政府委員(伊藤榮樹君) 御指摘のように、四十五万ドルにつきましてはこの裏の金を表に直したわけでございますが、それはそれなりの理由があるわけでございまして、ある程度の把握はできておりますけれども、何分捜査の内容そのものでございますので、答弁は御容赦いただきたいと思います。
○橋本敦君 いま局長がおっしゃったように、裏金をわざわざ危険な文書偽造までして表金に直した、きわめて複雑な手口であります。そして、ここで重ねて聞きたいのですが、それでは残っている百九十三万ドル、これはこの当時全額裏金のままどこにあったんでありましょう。
○政府委員(伊藤榮樹君) 先ほど裏金をという言葉を不用意に使いましたので訂正させていただきますが、私が先ほど不用意に裏金と申しましたのは、ダグラス社からもらったことを秘匿したい金、こういうふうに申し上げるのが正確でございましたから訂正いたします。 で、四十五万ドルだけが逮捕事実に上がっておりまして、その余の百九十何万ドルかは何も触れられておらないわけでございますが、これらは具体的に申し上げるわけにもいきませんが、要するに日、米、欧州あたりにある、こういうことでございます。
○橋本敦君 わかります。つまりアメリカにおけるいろんな口座を設ける、あるいはスイスの銀行が時たま問題になりますが、それも含めたいろんなところでいろんな名目でプールをされている。いろいろあるわけであります。しかし少なくともこの四十五万ドルは、そのときに、つまりそのときに日本で使う必要があったという、そのことのために、欧州その他からではなくて日本に入金をされてきた、これがまず第一の問題であります。 そこで刑事局長に重ねて次の点をお伺いしたいのでありますが、この四十五万ドルが実際にいつ日本に入金処理として入ったのか、その時期であります。
○政府委員(伊藤榮樹君) ただいまのお尋ねはなかなかむずかしいお尋ねになるわけでして、交互計算による貸借期の関係の操作でございますので、その貸借期の操作をいたしました時期の問題として、被疑事実に五十一年の十二月でございましたか、そういう事実が出ておるわけでございまして、果たしてその金がいつ日本へ来たのか、あるいはまた来ないのに相殺勘定でそういう勘定になったのか、その辺はちょっと御容赦いただきたいと思います。
○橋本敦君 きわめて微妙な点を御容赦願いたいとおっしゃる御苦労もわかるんですが、われわれが関係筋から得た情報では、五十二年二月ごろ日本において使える金として入ってきているという、そういう見当であります。 国税庁に伺いますが、国税庁もこの点については関心をお持ちだと思いますが、国税庁は知っておられますか。
○政府委員(磯邊律男君) ただいま御指摘の二百三十八万ドルの件につきましては、その資金の流れというものは、先ほど御答弁申しましたように、われわれも把握しておるわけでありますけれども、刑事局長が御答弁いたしましたように、ちょうどいま被疑事実の中心とも言えるような事実でございますので、その具体的な内容につきまして、あるいはそれに対する税務処理等の問題につきましては、ここで御答弁するのはお許しいただきたいと思います。
○橋本敦君 いつごろ入ったと認定しているか、それだけでいいです。
○政府委員(磯邊律男君) はい、存じております。
○橋本敦君 いつごろですか。内容は聞かない。じゃ、こう聞きましょう。大体入ったのは私が指摘した五十二年であるという程度のことはお答えいただけますか、国税庁。
○政府委員(磯邊律男君) これは先ほど御答弁いたしましたように、交互計算勘定で入っておりますので、帳簿のつけかえの問題でございます。
○橋本敦君 それは五十一年といま聞きました。実際にこちらで金として入ったという時期。
○政府委員(磯邊律男君) それはちょっと御答弁はお許しいただきたいと思います。
○橋本敦君 なぜですか、答えてください。
○政府委員(伊藤榮樹君) 詳細は申し上げるわけにいきませんけれども、被疑事実に書いてありますものと別のものとを取り違えての御質問だろうと思います。その程度のお答えで御容赦願いたいと思います。
○橋本敦君 それじゃ別のものということであれば別の話をいたしますが、問題のRF4Eに関するいわゆる正規のコミッションとされている一機三万ドル、合計四十三万一千ドル、十四機分、これが入った時期は刑事局長いつでしょうか。
○政府委員(伊藤榮樹君) この四十三万一千ドルの問題も、一応捜査をいたします範囲内に入っておる問題でございますので、私の立場としては、従来この金の中身とか流れの詳細は一切お答えしたことがないわけでございますので御容赦願いたいと思います。
○橋本敦君 これが捜査の対象に入っているからということ、それだけはわかったんですが、その時期についてはおっしゃらない。私どもの得た情報では、これまた同じ時期の五十二年の二月というような情報を得ております。この時期を検察庁がおっしゃらないというのは、私に対する答弁の不誠実という問題ではなくて、これが今後の解明に非常に重要なかぎになる、そういう捜査の必要性、そういう面からはっきりおっしゃらないのだというように私は理解するのであります。 ところで、質問を変えまして防衛庁に伺いますが、RF4E、これはいつ契約をして、納入はどのような形で納入されておりますか。
○政府委員(倉部行雄君) RF4E偵察機十四機につきまして、完成機として輸入するということを日商岩井との間で四十八年三月三十一日に契約を締結いたしまして——取得のことも申し上げるわけでございますか、取得の時期。
○橋本敦君 ええそうです、納入時期。
○政府委員(倉部行雄君) 取得、つまり納入時期は四十九年度に十一機、五十年度三機でございます。
○橋本敦君 その日商岩井への代金の支払いは、私どもの方の調査では、四十八年度に六十四億四千三百万円、四十九年度に百四十九億四千八百万円、五十年度で二十五億一千五百万円、つまり総額の二百四十一億六百万円が五十年度で全部支払いは日商岩井に終わっている、こう思いますが間違いございませんか。
○政府委員(倉部行雄君) いまの先生おっしゃいました数字は、日商岩井の分以外の分も入っている数字だと思いますので、日商岩井分だけ申し上げますと、契約金額は百九十六億円でございますが、その後精算しました結果百八十九億円になりまして、これにつきまして昭和四十八年度約五十八億円、それから昭和四十九年度約百九億円、それから五十年度約二十二億円ということで支払っております。
○橋本敦君 問題になっておりますいわゆる防衛庁から日商岩井への六千万円の手数料ないしマージンを含めたコミッションの支払い、これはこの金額の中に入っておるんですか。
○政府委員(倉部行雄君) 輸入手数料につきましては、通例その契約金額の内数として入っております。
○橋本敦君 入っている。防衛庁は、当時このような六千万円の支払いをするに当たって、日商岩井が巨額の事務所経費等、あるいは一機当たり三万ドルのコミッション、これを受け取るという事実は全く知らなかった、これは間違いありませんね。
○政府委員(倉部行雄君) 先ほどもちょっと申し上げたわけでございますが、ロッキード事件以前の段階におきましては、実は代理店契約をとるということをやっておらなかったというようなこともございまして、代理店であることは知っておったわけでございますので、国際的な商慣習で代理店手数料等は払うということは知っておったわけでございますけれども、具体的にはどのぐらいの金額が払われるかということは承知していなかったと思います。
○橋本敦君 先ほど刑事局長と国税庁に、例の事務所経費のうちの四十五万ドル、それからコミッション、これについて、日本に入金した時期が五十二年二月と私は言いましたが、私の勘違いで、交互計算、これがロンドン経由でなされたそれが五十二年二月ごろではないかというように聞き直しておきたいのですが、御答弁はいただけませんか。
○政府委員(伊藤榮樹君) 被疑事実にございます四十五万ドルは前年の十二月でございまして、何か先ほどからお聞きになっておりますのは別口の金のことじゃないかと思います。
○橋本敦君 そうしますと、刑事局長に重ねてお聞きしますが、この正規のコミッション、これは具体的には捜査の対象ということで仰せにならないということですが、これも大体同様な時期に、どこの経由かは別として、日本に入ってきているという事実はつかんでいらっしゃるわけですね。
○政府委員(磯邊律男君) 正規のコミッションというと、いわゆるRF4Eに係る四十三万一千ドルの件と思いますが、これは日商岩井の昭和四十九年九月期から昭和五十一年三月期にかけて受け取り手数料として計上されております。
○橋本敦君 いずれにしましても、日商岩井の入金や交互計算はきわめて複雑ですから、表に知られたくない金というのが世界各地にグローバルに存在しているという状況も大体出てくるわけであります。 私は防衛庁に重ねて伺いますが、この五十二年当初という時期は一体どういう時期であったか、あるいは五十一年の終わりごろでもいいです。この点についてまず聞きたいんですが、問題のE2Cはこのころどういう態勢にありましたか、導入問題、五十一年暮れから五十二年。
○政府委員(原徹君) 五十一年の十一月に、例の防衛計画の大綱で早期警戒機を一個隊つくるということが決まりましたものですから、導入するための準備調査みたいなことをしておったように思います。
○橋本敦君 いまおっしゃった導入調査ということになりますと、たびたび防衛庁長官もおっしゃっているように、対抗機はないのでありますから、具体的にはE2Cの導入調査という段階に踏み切っておった。だからルートとしては、もうE2Cが入るという方向がほぼ一〇〇%固まっておった時期である、こう伺ってこれはよろしいですね、長官。
○政府委員(原徹君) 五十二年の五月にE3AとE2Cに関する調査団を出しておりますから、そのための準備をしている五十二年の初めごろはそういうことでございまして、E2Cと決まっているわけではございません。
○橋本敦君 具体的には五十三年八月にE2Cと決まったんですよ。これはこの選定経過に明らかです。いまおっしゃったE2Cですね、この問題についてはE3Aとの関連ということではあるけれども、調査団は帰ってきて結局はE2Cに決まるわけですね。だから基本的にはE2C問題というのはほぼ決着済みの方向へ動いていた、こう言っていい、これは長官いかがですか。これはそう言えるでしょう、具体的にファントムのような戦争はない。
○国務大臣(山下元利君) 五十二年の五月に海外調査に参りまして、いま政府委員がお答え申し上げましたように、E2C及びE3Aのことについて資料を収集いたしまして、そして五十二年の七月には航空幕僚長より早期警戒機の機種はE2Cが適当と認められる旨報告いたしております。
○橋本敦君 一方、ファントムはもう入っておる、E2Cはいま言ったようにレールに乗っておる。問題は、この時期はまさに第三次FX、この問題であったと思うんです。 そこで防衛庁に伺いますが、この第三次FXの選定経過をめぐってF15に防衛庁が内定をしたのはいつですか。
○政府委員(原徹君) 内定をいたしましたのは五十一年の十二月の九日でございます。
○橋本敦君 その後、防衛庁が内定したのが、約十日後の国防会議にかけてみると、そこで決まらなくて正式決定という事態に至らず延びていく、結論としては、五十二年の十二月二十日の国防会議、福田内閣のもとで正式に決定される、こういう経過であることは間違いありませんね。
○政府委員(原徹君) 五十一年の十二月に防衛庁が内定をいたしたわけでございますが、当時内閣がかわりましたこともございまして国防会議で十分審議ができない、こういう大きなものを国防会議で十分審議ができないということでは決められないということで一年延びたということでございます。
○橋本敦君 いま理由はともかく聞きませんが、要するにそういう経過である。だから、したがって今度検察庁が強制捜査に踏み切ったこの被疑事実の要旨となっているそこでうごめいた金、そしてまた、局長と私との質疑で、これ以外にも何か金がありそうだという状況があり得るこういう時期については、まさに問題はいま言った第三次FX戦争、ここに向けて大きな目がメーカーも商社も注がれていた時期であるということはこれは歴史的な事実として間違いないわけであります。しかもこの時期というのが、いまおっしゃったように、文字どおり三木おろし政変劇というのが各新聞をにぎわすこういう真っただ中で、そしてその中から福田内閣が生まれてくるわけであります。こうなりますと、この第三次FX戦争をめぐってF15、そして片やグラマンのF14、そして片やゼネラル・ダイナミックスのF16、これが文字どおりドッグファイトのごとくに空中戦を展開するということが続いて、そしていろんな文書が国会議員サイドにも流されるし、また御存じの疑惑の人物であるハリー・カーン、彼もうごめくという状況も出てくる。このときカーンはF14で動いている。そしてまた、ダグラスのコンサルタントとして証人にも出てきた郷氏はF16で動いていたと言われている、こういう状況であります。 ここでひとつ刑事局長にお聞きしたいのでありますが、このハリー・カーン氏が五十二年の二月一日、五十二年の五月十四日、五十二年の十一月二日、つまり問題の年である五十二年の初めから秋にかけて三回福田首相を訪問しているという事実、これは御存じでしょうか。
○政府委員(伊藤榮樹君) 私が検察当局から報告を受けた範囲には入っておりません。
○橋本敦君 私がこの事実を指摘したのは、これはまさに国防会議で正式に決定する直前までハリー・カーン氏が福田総理を訪れている事実があるという問題であります。 そこで、この五十二年のこのころ、あるいは五十一年の終わりごろから、これがいろんな裏金を表金にするとか、文書偽造をあえて行ってまで表金として入金処理をするとか、いろんなそういう会計操作を日商がこの時期にやって、果たしてそのときにその金を何に使ったか、これが問題になってくるから聞いているわけでありますが、まさにこの金の使途は、刑事局長がこの間も答弁されたように、政界工作を念頭に置いてその流れを追及するというそういう必要のある問題であります。それを念頭に置いてそれを追及するとすれば、当然にいま言ったようにハリー・カーンが動いているという状況は、競争相手の日商岩井にとっては百も承知の事事ですから、日商岩井自体がまたF15の正式決定を目指していろんな工作をする時期だと推定される時期にも当たっている。こうなりますと、この問題の強制捜査が入ったこの関係の金の流れを追及するだけでも、私は的は政界工作を含めてこの流れの使途は第三次FX戦争、ここに向いていくのではないか。そしてまた、そういう観点を踏まえて捜査を遂げることが必要な状況的事情にこの時期にはある、私はこう思うのですが、刑事局長いかがでしょう。
○政府委員(伊藤榮樹君) ただいまの御指摘は一つのお考えのあり方だと思いますが、検察当局としては予断を抱くようなことがなくて、この問題をめぐるいろんな金の動きを一つ一つ証拠を追いながら厳密に詰めておりますので、そっちの方からあるいは必要が生ずれば御指摘のようなことも関心を持つことでありましょうし、あるいはすでに持っておるのかもしれませんが、私自身毎日毎日検察当局から細部にわたって報告を受けておるわけでございませんので、自信を持ったお答えはできませんが、抜かりのない捜査をやっているものと思っております。
○橋本敦君 その抜かりのない捜査を期待するのでありますが、これに関連してSECの問題に立ち返って考えてみたい。 問題になりましたSECの告発状第十二項、これに該当するという問題であります。つまり御存じのように第十二項では、「これらの支払いは、企図された目的のために実際になされたか、あるいは確認するのに十分な会計上の手続や監督を経ずしてなされたものである。」というように告発状ははっきり言った上で、MDCはこれらのコミッションの一部が政府関係者に流れたということを知っていたかもしれない、また、知るべき立場にあったということを具体的に指摘しているのであります。だから、すなわち日商岩井のこのF4E十四機の売り込みについて言いますと、不思議なことは三つあります。 一つは先ほど明らかにしたように、防衛庁に導入をしてから二年もたってからコミッションという形で支払いが四十三万ドル幾らについてはなされる。コミッションの支払いとしては幾ら約定があっても余りにも遅い、これが一つであります。現に防衛庁は導入時期に合わして全部その都度支払ってしまっているんです、日商には。 もう一つ、日商には防衛庁から六千万円というこういう手数料等を含んだ利益を与えられておりながら、防衛庁に隠してコミッションと、それからだれもが納得できない巨額の、約八億に近い事務所維持費その他をダグラスから得ておる。これは何といいましても、この事務所経費の問題にしても、納入後二年たってから金が動くというのもこれもまた理解できないのであります。 だから、この告発状が指摘しておるように、支払いの名目は契約上のコミッションあるいは事務所経費等とはなっているけれども、その全部が真正にそのとおりではなくて、先ほども議論がありましたが、文字どおりダグラスが日商と相談をして、工作の必要があるというそのことを知った上でそういう金をつくり出す、そういう共謀の上でこういうことをやっていったということがこのSEC報告の第十二項の告発からも考えられるわけであります。そして、ここで言う第十二項に該当する金として、いま検察庁がお調べになっているものや、このダグラスの支払いの一部がこれに該当することは、わが党訪米調査団に対してもSECははっきりと明言しているわけであります。そこで、そうなりますと、表向きの名目と違ったところに使用された、そして具体的にはMDCもこれが一部政府関係者に流れたことを知っていたかもしれないとまで言っている、こういう金は、この五十一年から五十二年という時期に、考えてみれば、ファントムの工作は必要ありません。E2Cは基本的にレールに乗っていますから莫大な金を動かす基本的必要はありません。だとすれば、これは第三次FX戦争、これが正式決定があると思っていたのに、五十一年暮れこれが流れて五十二年に延びた、巻き返しがF14、F16からやってくる、ここの中でいわゆる日商商法が、このときに工作をしなければならぬということでダグラスと意を通じてこれをやったという、こういう疑惑が具体的にはいま深まってきているのではないかと思うのであります。こういう観点を踏まえて、私は航空機疑獄、まさにこれが政府の所管する、第二次FX、問題がありましたがこれはもう昔のこととなっております。しかしこれも重大です。E2Cも大事です。だがしかし、F15というこの第三次FX、ここに向けて徹底的な捜査を、先ほど刑事局長がおっしゃいました方向をさらに明確に、断固として貫かれることが疑惑解明の非常に大事な課題だと私は考えておるわけであります。このことが進んでまいりますと、まさに私は第三次FXに火がつくという重大な事態にまで発展すると思うのでありますが、法務大臣に伺いたい。どういう事情があろうとも、いま検察が踏み込んだ強制捜査を突破口として、いま私が指摘をした日本の政治状況も視野に入れながら、断固として検察は正しい道を貫いて解明に徹底的に努力する、こういう決意であることに変わりありませんか。
○国務大臣(古井喜實君) かねがね申しておるとおりでありますけれども、とにかく余すところなく事態を究明して、犯罪になる事実があったらこれははっきりしていく。まあ犯罪問題だけでもないと思いますけれども、われわれの守備範囲としてはこれだけは貫きたいと思っております。
○橋本敦君 次に、F4EJファントムのライセンス生産に関連をしてお聞きをしたいと思っております。 まず、このファントムのライセンス生産に関連をいたしまして、日商岩井が、三菱重工とマクダネル・ダグラス社の双方から手数料を結果として二重取りしていて、その一部が工作資金に使われたのではないかという疑惑が、これは国会でも指摘をされているところでありますが、わが党の正森議員もこの点は、さきに衆議院におきまして、情報として入手をいたしました「F−4EJ委託買付業務に関する基本協定書」、この存在を明らかにいたしまして質問をしたところであります。これに関連をして、さらに一歩踏み込んで私はお聞きをしたいと思うのでありますが、ここで私が情報として入手をいたしました資料、これをごらんいただいて質問をしたいと思います。委員長、よろしゅうございますか。——防衛庁長官と刑事局長と国税庁長官、ちょっとごらんいただきたい。 さきに言いましたのは、ファントムの委託買い付け業務に関する基本協定書でありますが、私がいまお見せいたしましたのは、この基本協定書に基づく付属協定書というのがあるというのであります。その情報を正確にここに必要な部分を記載したのがこれでありますが、この「その九」ですね、これによりますと、第一条におきまして、「乙」、つまり日商岩井であります。「乙の名古屋支社機械部航空機課は、昭和五十一年四月一日を以てこの機能をすべて日商岩井エアロスペース株式会社(以下丙という)」、亡くなった島田さんが社長の会社であります。ここに「移管するものとする。」と、こう明記してあるのであります。そしてこの第七条というところも聞きましたが、これによりますと、「爾後の付属協定は、原則として従来同様甲、」つまり三菱重工、「乙」日商岩井、「間で締結されるが、その効果はすべて自動的に丙」、日商岩井エアロスペース「に及ぶものとする。」、こう規定されているのであります。そしてこの契約者は、三菱重工側は鈴木さんでありますが、日商岩井側はいま逮捕されております山岡昭一航空機部長、そして日商岩井エアロスペースは、もちろん代表取締役の亡くなった島田三敬さんであります。つまり、これはファントムに関連をいたしまして、マクダネル・ダグラスから直接三菱重工が買い付ける部品、これの買い付け委託、これを日商岩井がやっておった。これを日商岩井ではなくて日商岩井エアロスペース、ここへ全部効果を帰属させるというのであります。防衛庁はこの事実を御存じでしたか。
○政府委員(倉部行雄君) ちょっと突然でございましてすぐ確認はできませんが、調達本部の方があるいは知っておるんじゃないかと思いますけれども、確認してみないとちょっとわからないと思います。
○橋本敦君 もし知っておれば、この時期になぜ日商岩井が、いままでずっとやっておりました業務を、事実上同じように続けるのにこのエアロスペースという会社をわざわざ持ち出してきて、これに効果のすべてを帰属させるということにして、具体的に言えば、三菱重工から支払われる手数料を日商岩井に直接入金しないでエアロスペースに入金をする、こういう関係にこの時期になぜしたのか、このことを私は防衛庁が知っておれば聞きたいと思うのであります。いま確認できないということですが、恐らく私は調達本部は知っておられると思うんですよ。 そもそも、この日商のエアロスペースという会社が、島田三敬さんを社長にして設立されたのは、これは昭和五十年の四月一日でありますが、この五十年四月一日に設立された会社に、わざわざ特段の必要もないのに五十一年の四月になって委託業務をエアロスペースに全部移管していく、なぜこの時期にこういうことをやったのか、私はこのことを疑うわけであります。五十一年四月一日以降手数料がもう日商岩井じゃなくてエアロスペースに入っていくわけですが、この五十一年四月一日といえば、御存じのとおり国会でもロッキード疑獄喚問で日本じゅうが揺れに揺れている時期であります。したがって、だからこの時期にこういう会社にわざわざこの効果を継承させるような契約を結んだということは、日商岩井が、三菱重工からもマクダネル・ダグラスからも、同じ部品の輸入業務に関連をして、手数料二重取りをしているのではないかという疑惑をなくするためにこのような手続をとったのではないかと私は考えている。防衛庁はこの点についておわかりでしょうか。
○政府委員(倉部行雄君) 私ども、本件については十分調べてみないと確たるお答えができないわけでございますが、たまたまその輸送業務等の役務をする商社が日商であったということも考えられるわけでございまして、その辺は直ちに二重取りということになるかどうか。また、その同じ問題、私どもの手数料についても御指摘がよくあるわけでございますが、防衛庁が輸入する業務をかわりにやってもらう手数料ということで支払いをしているわけでございますので、代理店手数料とは性格が全然違うということで、私どもは二重とは思っておりませんので、つけ加えさせていただきたいと思います。
○橋本敦君 局長はそうおっしゃいますけれども、重大な疑問が残るんですよ。部品のデリバリーポイントはどこですか、部品の。
○政府委員(倉部行雄君) アメリカのセントルイスから名古屋の方に来るということでございます。
○橋本敦君 そのとおりです。つまりMDCは部品を工場渡しなんです。だからセントルイス工場渡しで部品が出されて、MDCはそれでしまい。だから、三菱重工はセントルイスから名古屋工場までこれを運送する業務を委託し、その手数料を三菱重工は日商岩井に払ってきたんです。五十一年四月以降はエアロスペースですね。ところが、私が日商に行って調査をしたところ、日商は、例の国会でも問題になりました、九年間にわたって毎年二十万ドル、計百九十八万ドルのファントム・ライセンス生産に関する業務協力報酬、礼金ということで受け取ったその金について聞きに行ったときに、新聞にも出ておりますが、日商岩井の弁明はどういう弁明だったですか。輸送業務に関連をして手数料をもらっておるということですよ、MDCから。ファントム・ライセンス生産、これの礼金とは日商岩井は言わなかったですよ。私は日商岩井に行ってその問題を何遍も突っ込みました。そのときにはっきり日商岩井側は、それは日商岩井は三菱重工との関係ではセントルイスから名古屋工場までの部品の輸送業務の委託を受けてその業務をやっているが、一方マクダネル・ダグラス、その側から日本における代理店としていろんな諸業務、それをやって手数料や報酬をもらいました。その諸業務の中に部品の運送も入るんですとはっきり言ったのです。だから私は日商に対して、それじゃマクダネル・ダグラス側に立って、どこまで部品を持ってきてどこからが今度は三菱重工のための委託業務になるんだ、太平洋の真ん中で線を引くのか、こう聞きますと答えられなかったんですよ。 いま御存じのように、防衛庁がおっしゃったのは間違いない。デリバリーポイントは、工場渡しですから、マクダネル・ダグラスの側に立って日商が輸送業務をやるという要素は全然ないんです。それにもかかわらず、いま言ったような答弁をしているんですから二重取りの疑惑がある、こういう疑惑をロッキードがあばかれてくる中で日商岩井はかぶりたくないということがあって、これをいま私がお話ししたこういう基本協定の付属協定をにわかに結んだのではないか、こういう疑惑を持っています。防衛庁は調査して報告をしてくれますか。
○政府委員(倉部行雄君) 輸送役務に関する手数料につきましては、私の方で恐らく中身をチェックしておると思います。そういう私どものできる範囲で調べまして先生に報告いたしたいと思います。
○橋本敦君 会計検査院に伺いたいのですが、私は重ねてこういう疑問を持つんです。つまり、日商はRF4E十四機の導入に関連をいたしまして、防衛庁も認めていらっしゃるように約六千万円、この金を利益あるいは手数料を含めたコミッションとして受け取っている。ところが別途に、問題になっておりますように、一機当たり三万ドルのコミッションを今度はダグラスからもらっている。加えて、問題になりました二百三十八万ドルという巨額の事務所経費、だれが考えてもそれだけ要らないと思われる経費を受け取っている。それが、そういう受け取り名義が虚疑であって、いろんな工作資金に使われたという疑惑は指摘しましたが、仮にそれが全部工作資金に使われないとして、一部がやっぱり正当なコミッションとして認定できる、あるいは事務所経費、約八億近いものの一億か一億五千万、二億、そういう程度が事務所経費相当額として認定できる、いろんな計算の要素はありましょう。だがしかし、こういう莫大な金がRF4Eの導入に関して動いたということと、防衛庁が支払った代金六千万円の、利益を含みますが、これとの関係を考えてみますと、ダグラスからこんな巨額な事務所経費と報酬を日商岩井が受けるということを、もしその時点で防衛庁が知っておったら六千万円も払ったでしょうか。もっとチェックをして、六千万円よりももっと安くして国民の税金のむだ遣いを避ける、こういう態度に厳しく出たのではないかとも考えられる。だから、したがって私は、この十四機のRF4Eの導入に関連してダグラスからの金の動き、防衛庁からの金の支出、この双方はきわめて厳格に今後検討して、会計検査院としては防衛庁のその支払いに注意すべき問題点があったのかなかったのかを明確にして国会に報告してもらう必要があると思いますが、会計検査院のお考えはいかがですか。
○説明員(藤井健太郎君) お答えいたします。 8Kレポートに掲載されております、日商岩井がダグラス社からいただきました入金、あるいは先日来司法当局の捜査の対象として報ぜられておりますダグラス社からの日商岩井の入金につきまして、仮にこれらが同じような役務の対価でありまして、そして防衛庁の調達に関しまして、ダグラスの売上金の中に織り込まれていたことが将来事実として証拠によって確かめられた場合には、防衛庁の調達価格の適否を検査しております私どもといたしましては、そのような事実が発生するに至りました原因につきまして十分調査いたしまして、その結果によりましては会計検査院としては何らかの法的な意思表明をすることになろうかと、さように思うわけでございます。
○橋本敦君 御趣旨はよくわかりました。 防衛庁長官、お聞きのとおりであります。そこで、防衛庁自身として当時は知らなかったということですが、いまは済まされませんよ。日商岩井が本当にこれだけの莫大な事務所経費を、あるいはコミッションを取っているという状況がいまはっきりしたという事実の上に立って、このRF4Eの防衛庁の支払いについて、当時の日商岩井ですね、契約書を出させる、そして日商岩井に徹底的に防衛庁がチェックをして、防衛庁自身のこのときの支払いが妥当であったかどうかを改めて防衛庁自身の手でも解明する必要があるのではありませんか、いかがですか。
○国務大臣(山下元利君) その二百三十八万ドルにつきましては、現在関係当局で御解明されておりますので、私どもといたしましてはその推移を見守ってまいりたいと思う次第でございます。
○橋本敦君 防衛庁長官、そういうようにみずからのところで起こった問題について見守るという態度をそのままでおとりになるというのは、私は納得できないですね。もっと怒らなくちゃだめですよ、言ってみりゃ。日商岩井はRF4Eを防衛庁に売り込む、そのことを利用して、いいですか、これだけ不明な巨額の金を手に入れて、しかもSEC報告は、これを疑惑の金として使った疑いがあるということを申し立てているんですよ。防衛庁は利用されているんですよ。そうじゃありませんか、当時はチェックもできなかった。こんな日商岩井を防衛庁は許せますか。私はこの際徹底的にマークをする、そして防衛庁は、いいですか、いま日商岩井といろんな契約関係があるでしょう、全部契約関係切ったらいいですよ。日本の商社は日商岩井だけじゃないです。そこまで勇断を持ってやるという、そういう決意は長官にありませんか。だまされた、ようけもうけよったな、その金の一部が疑惑になったな、日本の政府が買った軍用機を利用してこういう悪事を働かれて司直の解明を待つ、そういうことでいいんですか。日商岩井と一切手を切ったらどうですか。もっとはっきりした長官の責任ある答弁をしてもらいたい。
○国務大臣(山下元利君) 私どもは、本当に疑惑を徹底的に解明していただきたいと思う次第でございまして、いまの二百三十八万ドルにつきましては、いま関係当局の解明が進んでおる、それはどういうものであるかと、あるいは会計経理上の問題のような点もありますが、それらにつきまして私どもからいまこの場で申し上げることはできません。私どもは、あくまで疑惑は解明していただいて、そして国民の御納得をいただきたいと思う次第でありまして、これは現在こうだから、いま一挙にすべてをやめるとかいうふうなことも、もちろん関係当局の御解明を待った上で、私どもは対処いたしたいと思う次第でございます。
○橋本敦君 そんな態度じゃだめですよ。E2C予算さえ削除せよとわれわれは要求している、国会凍結、そこまで問題がいっているのに、日商岩井に対する態度が甘過ぎますよ、私は納得できません。 あと一分ですが、最後に小林刑事局長にお越しをいただいてお待ちをいただきまして申しわけございません。私は、有森國雄は重大なかぎを握っている人間として、国会に出てきて彼の良心に基づいて真実を言ってほしいと念願をしておるんです、こういう重大な疑惑を解明するために。 そこで、一点、お聞きをしますが、彼は証言でもロッキード事件に関連をしてお取り調べを受けた、こう言っております。そこで、その当時警察庁としては有森を何回お調べになって、そしてそのお調べの中でどういうことが明らかになったか、彼がいまここにもう出てこないという状況もあります。お話をいただける限りにおいて、この点を明確にしていただいて、時間がありませんので、私の質問を終わります。
○政府委員(小林朴君) お答えいたします。 お尋ねの件につきましては、さきに衆議院の予算委員会におきまして有森氏本人が証言をいたしておりますように、警視庁におきましてロッキード事件の捜査の折に、本人がロッキード社のコンサルタントをしていたといううわさもございましたので、同事件の関連情報を入手するために、ちょうど昭和五十一年の五月の中旬ごろでございますけれども、二回にわたりまして四谷署等で事情を聴取したわけでございます。正確に言いますと、二回というのは、その前に路上で一回やっておりまして、それで場所を決めたというようなことがございますけれども、そういうことで、本人はあくまでも参考人という形で決めて参ったものでございます。 その結果、どのような事実がわかったのか、こういうことでございますけれども、当時は、主としてロッキード事件に関連する情報入手ということで、捜査員の頭がそちらにずっと向いておるものでございますので、聴取の内容につきまして詳しく申し上げることは差し控えさせていただきたいのでございますけれども、本人がロッキード社のコンサルタントになっておったということ、そのコンサルタントになったいきさつというのはどういうことであったか、また、同人がロッキード社のどのような人間と接触をしておったというような点等につきまして、ロッキード社がらみで事情を聞いたわけでございます。そういたしました結果、当時といたしましては、これといった具体的な犯罪事実を証明するような情報は得られなかったということでございます。
○橋本敦君 済みません、一言ですが、刑事局長に伺いますが、その中で有森レポート、これが明らかになったと。その有森レポートというのは、第二次FX戦争、この内幕に関するものだという、そういう情報を私は聞いておるんですが、そういう事実はありましたか。これで質問を終わります。
○政府委員(小林朴君) これは実は新聞等で報道されたものを指すのだろうと思うのでございますが、有森メモとかあるいは有森レポートというようなことで、当時、有森氏が日商岩井に勤務をいたしておりまして、そのときのことを今度はロッキードの方に話したというようなものを指すのではなかろうかと私は思うわけでございますが、当時、ロッキード事件の捜査の際には、警視庁とそれから東京地方検察庁と国税局、この三者が合同いたしましてそうしてロッキード社の日本支社を捜索をいたしたわけでございます。押収した資料は、当時、国税局が保管をいたしておりまして、必要により三者が利用するというような関係をとっておったわけでございます。しかしながら、その有森メモについては、警視庁の方は当時調べの中で必要といたしておりませんので、あったかなかったかというようなことについてはわからない、こういう状況でございます。
○橋本敦君 わかりました。終わります。えらく時間を超過して申しわけありませんでした。(拍手) —————————————
○委員長(町村金五君) 次に、三治重信君の質疑を行います。三治君。
○三治重信君 民社党を代表いたしまして、この集中審議について御質問をいたします。 私も、先日、衆参両院のこの飛行機輸入問題に対する派米調査団の一員として参加をし、向こうでいろいろの関係当局との折衝の中で感じたことでございますが、そういうものを中心にして、できるだけ重複を避けて御質問をしたいと思います。 それで、われわれ調査団の得たいろいろの情報についての政府に対する質疑については、同僚議員からの質問で再三再四御答弁をいただいているように、速記録から見てもわかるところでございますので、ひとつ同じ観点でなくして、少し観点を変えたいと思っております。 その観点といいますのは、私たちの民社党は、この防衛関係についてはやはりもっとしっかり政府にやってもらわなくちゃいかぬ、こういう考え方を持っているわけなんです。ところが、防衛関係のいろんな問題が出てくると、必ず汚職あるいは非常な不正、疑い、こういうことで非常な議論が出、政府の答弁を見ておりましても私は非常に消極的な態度が一般的に多い、かように感ずるのでございます。その一例として、外務大臣、特に残っておいていただいたわけなんですが、グリーン発言でございます。われわれは調査団のうちで行ったときに、やはり最初の収穫といいますか、国内の政府と各野党の専門家との質疑を通じてのことからいくと、この国務省でのグリーンさんの非常な淡々とした、自分のやったこと、自分の知っていることを何ら隠さず話した、われわれ聞いた、こういう感触からいくというと、政府の答弁というのは何か逃げ口上的なところが非常にあるやに思うわけなんです。で、私は、こういうことについて御質問いたします。 政府とアメリカとの関係は、ことに安保体制にあるわけですから、いろいろの日本の軍備について政府の重要な会合のあるときに話題に出ないはずがない。出ないはずがないのに、具体的なことを聞くと、それは出なかった、聞かなかった。こういううわさが出て、それが全然出ないならなおいいんだけれども、こういうグリーンさんみたいな発言がある、それが正式な議題でなくても相当な地位の人同士の話が後から出る、こういうことでございます。 〔委員長退席、理事岩動道行君着席〕 したがって、政府としては、今後、日米関係のいろいろの外交の話について、防衛関係の問題については、やはり話、向こうのいろいろな意向、こういうものを会談の後なり、専門レベルの外務省の交渉の過程において、できる限りいろいろな事情を積極的に議会に報告と申しますか、質問に積極的に答えて、疑問といいますか、アメリカの要望についても国民にしっかり伝えてもらいたい。 もう一度繰り返しますと、日米の安保体制下において日本の国防関係、そういうものをアメリカの方からいろいろ注文もあるだろうし、それをまた聞かれたことについて日本の意向もしゃべっているだろう、そういうものを率直に今後しゃべる態勢をとってもらいたい。わが党から見ると、非常に消極的な答弁が多過ぎる。そういう心構えについて、ひとつ御答弁を外務大臣からしていただきたいと思います。
○国務大臣(園田直君) ただいまの御発言はごもっともだと思います。そういう方向で努力をいたしますが、わが外務省としては、この事件に対する記録、真相、あるいはその他を隠したり、ごまかしたり消極的にしたわけではなくて、まずグリーン氏の発言から言いますと、グリーン氏の発言がありましたので、直ちにわが外務省は国会から御要求がない先にグリーン氏に照会をしたわけでございます。 と申しますのは、わが外務省の記録には、全然グリーン氏がE2Cの話を鶴見審議官とやったという話はないわけであります。そこで最初は鶴見審議官の名前もなかったわけでありますが、わが方は記録を調べて、記録でありませんので、当時の関係者の名前は全部わかっておりますから、これに記憶をたどって問いただしましたところ、一人も記憶がない、こう言う。そこで残っておるのは鶴見審議官でありますが、鶴見審議官は御承知のとおり病気で亡くなっております。そこで、わが方に記録はないし、記憶のある者もないが、どういうわけだ、その事情を知らしてもらいたい、こう言いましたら、米国から正式に回答があったわけであります。その回答をそのまま私は国会で報告をしたわけでございます。
○三治重信君 外務大臣一つだけ。 それでいいわけですが、われわれが要望したいのは、向こう記録があって、こちらに記録なり何かないというのについて、非常に消極的な、そういうことについての記録とかいろいろなものを残すまいとすること、こういう姿勢について直していただきたい。向こうの記録に残り、あるいはちょっとでも出たものは、今後、外交関係でよく記録に残っている、そういうことについて疑惑、誤解もなくて、最大限いろいろ答弁ができるような、資料の落ち度のないようにひとつ注意をしていただきたい、それの答えをお願いしたい。
○国務大臣(園田直君) 向こうのグリーン氏の発言と外務省に対する回答とはほぼ大筋は合っておりますが、やや感じが違っているところもございます。そこで、グリーン氏は、これは会談が終わった後の会談である、したがって記録がある、こういうことでありますけれども、これはどう考えてみましても、向こうの回答から考えてみましても、公式、非公式の会談ではございません。 何回も繰り返しますが、外務大臣は総理大臣の会合に出ていく、第二回目の会合が終了して出ていきました。米国側の次官、次席、その他は新聞記者会見のために出ていった。その後、時間を待っておった雰囲気で、そこでその部屋は出入りがあった。その中で、ちょうど横におった鶴見審議官にグリーン氏が、もう一人米国の外交官がおった、この名前は調査団にグリーン氏が言ったはずでありますが、そこで話をした。ところが、鶴見氏は、第四次防が決まっていないからまだそういうことは考えられない、こういう返答をしたというのが真実でございまして、外務省としては、公式非公式にかかわらず、かつまた重要な問題であれば記録をいたすことにしておりますが、今後とも、そういう点はその方針でいくつもりでありますけれども、その当時の状態から言えば、これは鶴見審議官が記録すべきものと判断しなかったと私は判断をいたします。向こうとこちらの間に若干の食い違いがあった。しかし、私の方から言わせれば、そのような背景でそのような重要な問題であれば、会談の際にグリーン氏なり向こうから発言をするなり、あるいは終わった後でも、いま会談で言えなかったが、これは重要な話でこうだという話があれば、それは記録に残ったと思います。当時は、このように重大な問題になると思いませんので、このようなことでありますが、今後は、大小になく、話したことはお互いに通報し合うとか、あるいは大事なことは記録に残すとか、十分注意したいと存じます。
○三治重信君 総理大臣、いまと関連する問題で御意見を伺っておきたいと思うんですが、ことし、いまから日米の経済関係のサミットの前の最後の詰めをやられる、またサミットもやる、こういう中で、日本のいわゆる輸入調整問題が非常に重点的に出るわけなんですが、こういう日米の貿易不均衡、向こうからいろいろの均衡関係を、貿易の収支の均衡を迫られる場合に、こういう軍用品の買い付けの増量を相当考慮してくれという積極的な要求が出てくる可能性が私はあると思うのですが、そういうふうに、この日米の貿易不均衡に関連をして、また日米安保体制のもとにあるわけだから、日本の防衛について、アメリカの武器をできるだけ多く買う体制について考慮を求められた場合に、総理大臣としてどういうふうに対処していかれる心構えでおられるか、お尋ねをしておきます。
○国務大臣(大平正芳君) 現在、日米間には、仰せのように経常収支の黒字幅圧縮の問題、それからわが国の市場開放あるいは政府調達の範囲の拡大等が問題になっておることは仰せのとおりでございますが、その中で軍需品を特定いたしまして、先方から特別にわが方に配慮を求められていることはございません。ございませんけれども、先方からもしございましたならば、これは大事なことでございますから、十分慎重な検討を加えて政府の態度を決めなければならぬと思いますけれども、現在、そういう問題は提示されておりません。
○三治重信君 運輸大臣にお尋ねしますが、先ほど黒柳議員もずいぶん詳細に御質問されたことなんですけれども、日航と——これは単に日航だけではないわけなんですが、こういう飛行機の生産会社との契約について、会社側の方は不正を避けるために、ことに日航は政府の出資会社ということで、三十年以来、大きな買い物については直接取引をやっている、こういうやつで、われわれずっと納得していたのですが、今度行ってみて本当にびっくりした。ボーイング社にしてもダグラス社にしても、みんな日商岩井、三井物産に対しては、直接取引だろうが何だろうが、いやもうきちんとしたコミッションも手数料も払っておりますよと、こういう淡々とした、これは当然だというような答えなんですね。 そうすると、片方では、日本の何と申しますか、日航にしても全日空にしても東亜国内航空でも、非常に合理的な、一点も疑問がないような取引をやっている、こう言うけれども、向こうの生産会社の方では、それぞれちゃんと代理店にやって、代理店に非常にたくさん売り込ます、売れればそれに対してどんどん、ずうっと御質疑があったように、ちょっと考えられないようなコミッションあるいは現実の現ナマを出している。こういうことについて、われわれがいまいろいろ根掘り葉掘り聞くというのは、こういう商慣習が一般的なのか、また、そういうことについての航空機の取引とか、そういうものについてのやつには、そういう取引が一般だというような一つの解明なり、また、その程度の問題の商慣習というものがそういう航空会社や商社から出ておるならば、こういうふうに大騒ぎせぬでも済む問題だと思うんです。日本は、そういうことにおいて特殊に代理店に対して余分に出されているのか。こういうものは調査して、また、ほかとの精密な検査をしてみなくちゃわからぬわけなんですが、こういうことについて、運輸大臣として、いままでの直取引や、買う方さえしっかりしておればいいのか、全体を見る体制について、運輸省の航空監督行政について、これは再検討をする必要があるんじゃないか、どうしてもおかしいんじゃないか、こういうことについて運輸大臣の御意見を伺っておきたいと思います。
○国務大臣(森山欽司君) 軍用機——自衛隊機のことは別にしまして、民間航空機会社が購入する飛行機、それ以外に運輸省自身も先般問題になりましたグラマンのガルフストリームという飛行機がありますが、そのガルフストリーム機の購入、その他、海上保安庁の航空機等、政府あるいは運輸省が買う飛行機というのがあるわけであります。 この問題を私も初めて検討したわけでございますが、これは率直に申しますと、たとえばガルフストリームを買うにつきまして、これはいろいろ付属品その他のつけ方によって値段の算定は違いますが、仮に十五億なら十五億ってこういうようになっておりますと、その手数料として商事会社の住友商事に七百万円払っておるわけであります。したがって運輸省航空局においては、もう七百万円で万事済んでおったと思っておりましたところ、その住友商事がグラマン社から三十万ドルの金を受け取っておったということを初めて知ったわけであります。そういうことは、もうこちらで七百万円払っておるんだから、メーカーの方からその中間に入った商社の方に金が渡るなどということはないものだと思っておったようでございます。それで今度初めてそういう事実がわかりましたから、三十万ドルの中身を解明いたしまして、そのうち十七万ドルは利子、十三万ドルがコミッションというような分け方になっておるわけでありますが、いずれにしましても、やってみてわかったことは、ちょっと表現はよくないのでありますが、町の不動産屋みたいに両方から取るのですね。それが商慣習であるということが今回のガルフストリームの問題で運輸省の方は初めてわかった、こういうことでございます。 そしてそのうちに、日本航空なんかの場合は、日本航空が直接買っている、昭和三十年以来直接買って商社を入れないでやっておるということでありますから、当然、これはもうメーカーから、航空機製造会社から中間の商社がないわけでありますから、そういう商社が金をもらうわけはないというふうに私どもは考えておりました。私どもは考えておるだけではなくて、現にボーイング747ですか、を買い入れますと、百五万ドルぐらいの金が日商岩井に入った、こういうことを聞きまして、それでこういうことは一体どうなっているんだろう。で、私は、日航の朝田社長に、君は長い間航空界で飯を食っているんだから、こういう一つの習慣があるということを知ってるんじゃないか、知ってるくせに知らないような顔をしているというのはけしからぬということを朝田君に問い詰めたわけでありますが、さっきまで来ておりましたが、彼は色をなしまして、私はそんなことは一切知りませんでしたと、こう言うんです。ですから、朝田さんという人も長らく運輸省にいて役人出身ではありますが、それでも航空機の飯はここ相当長い間食っておりますから、そういうことぐらいはもう常識だと思っておったのでありますが、朝田氏自身が知らないと言うのであります。 それから、私は、それはおかしいじゃないか、ひとつ調べておいてくれよということであったわけでありますが、運輸省の事務の方から、日本航空にそれを調べてくれということを言いましたところ、日本航空の方では、私のきょうの最初の答弁資料によれば、そういうことを問い合わしたけれどもまだ返事を得るに至っていない、こういうことでありましたが、先ほど朝田氏が言いましたように、これは私のところの必要に応じてやっているのだ、だから、そんなこと気にしないでくれ、こういうことを言うのです。したがって、 〔理事岩動道行君退席、委員長着席〕 そういう意味から申しますと、航空機の取引は、間に商社が入った場合は、両方から取るという商慣習があるらしい。それから直接取引しても、何らかの意味において必要があると、何らかの商慣習のようなものがあるような気がする。 しかし、いずれにしても、メーカーから商社に渡った金が非常に問題になる。したがって直接調達するときは、そういう金はだれのところからだれのところに幾ら渡ったということが刑事事件として、あるいは政治倫理として非常に、何といいますか、興味を持たれて突っ込んでやられるのですが、今回の問題の教訓というものは、やはり航空機の取引に関する限りは間に商社が入れば両方から出る。したがって商社が取るコミッションというものが問題となり得る。直接取引しても、これはこれから解明しなければわからないことでありますが、その解明をするためにきょうは朝田社長にも言ったのでありますが、三治さんが行かれたときに、ボーイングの会長が何かそういうことがあったらしいということでありますから、正式の御調査のテキストをいただきまして、そして日本の運輸大臣はナショナル・フラッグ・キャリアーである日本航空に対して監督権を持っておる、そこで買った飛行機をやるについて、全然関係のない日商に百五万ドルという金が渡ったのだから、その理由を明らかにしろということを運輸大臣から厳命をしたということで、きょうと言ってもきょうは休みでありますから、あさっての月曜日、向こうの方に至急に調査をするというふうにいたしておるわけでありますが、いずれにしましても、もしそういう商習慣であるならば、われわれは十分注意をいたしまして対処してまいりたいと考えております。
○三治重信君 ちょっと答弁を簡単にしていただかないと時間が足らなくて困ります。 そこで、運輸大臣、ことにお願いしたいのは、私はいろいろと議論を聞いていて、どうもそういうこちらから見るとえらい裏金額みたいに出るんだけれども、知らぬ者だけがこの航空会社であり、政府でありということになってくると、向こうでも、日本だけ特殊に、余分にその賄賂の資源のコミッションなり、その事務所経費として特別に賄賂を使う、しないと日本に飛行機を余分に売れぬから余分に出そう、こういうことでそういうものを出しているとはとうてい考えられない。だから、どうしても日本は、こういう多国籍の世界を相手にした企業に対する、世界の売り込みに対する裏の商慣習、どういうふうにそういう売り込みや経費を使ってくるか、こういうことについてしっかり政府の方でそれぞれ調べていただかないと、今度は、これだけ、どれだけの精力と努力を費やして、やっとわかったのはそういうことなんですね。やっとわかったのは、おれはもう一生懸命直接でやっている、防衛庁も直取引をやっているから、ないないと言っているけれどもが、代理店契約やっているものだから、ぼんすかぼんすかみんな出ているわけなんですね、知らぬはあんた、それで一生懸命おかしいおかしいと言ってやっているわけなんだから。 これはひとつ運輸大臣もそのリーダーシップで、こういう飛行機の多国籍企業の世界の売り込みの、そういう商社、代理人を使う、それからそういう契約のいろいろの向こうの態度、こういうものについて、ここから疑惑解明していくのがもっとやはり国民の信頼を得る。これが解明されれば、防衛庁も今後航空機を輸入する場合にもずいぶん荷が軽くなるのじゃないかと思うわけなんで、運輸大臣に特に、この問題について疑惑というんじゃなくて、向こうの本当のそういう商慣習、われわれが疑惑と思うような向こうの金の出し方について、どういうそれが商慣習と認められるのか。それは向こうとしては当然なことだと、こうやっていて、それをもらった日商が賄賂に使うか使わぬかというのは、これは国内の刑事問題だけれど、それだけのものがロッキードみたいに特別にこちらから賄賂を出せと言って取った形跡はどうもない、ロッキードみたいにこれだけのものをこういうふうに使うために特別に出せとこう言ってやった形跡のない金が次から次へ出ているわけですね。それを調査解明する決意をごく簡単に、やるとか、やらぬとか、ひとつお願いしたい。
○国務大臣(森山欽司君) 確かに、そのとおりだと思います。それで、これだけいろいろ問題が起きているわけでありますから、単に興味本位と言うと語弊があるんですけれども、それは確かに刑事問題になり、あるいは政治道徳に反するという、そういう問題もありとすれば、それは是正しなければいけませんけれども、同時に、今回の動きというのにつきまして、いまお話がありましたような点から、これを一つの十分な経験といたしまして、これを教訓としまして、それに対処した方途を、航空機の取引にはそういうやり方をもって臨む、政府の取引についてもそうでございますし、日本航空等の民間の取引につきましても、そういう点を十分留意してこれから進まなければならない、そういうふうに考えております。
○三治重信君 次に、法務省関係でお尋ねしたいんですが、われわれが行って、司法共助の問題で、ロッキードのときの司法共助の延長で、そのままダグラス・グラマンの関係についても適用して、資料は渡します、しかし、それは犯罪の捜査以外に使ってもらっちゃ困るということは態度を変えませんでした。 で、ボーイング社についての質問を各同僚議員がした場合にも、ときには、いまのところ司法共助するほどにも一必要ない、こういう見通しだ、こういう御答弁ですが、今度の逮捕につながっての検察当局の発表を見ると、非常に世界に預金をし、そして偽文書をつくり、それで各金融機関、銀行をあっちこっちやったりあげたりしていることなんですが、その中で今度新しく出てきておりますのが、西独のドレスナー銀行とか、これは海部メモにもあるわけなんですが、オランダの方の銀行とか、こういう欧米の、アメリカとは司法共助ができているからいいわけですが、西ドイツや オランダ等に対してこういう預金の分布、擬装操作、こういうものを捜査するために司法共助というものが利用できるのか、またそういう可能性もあるのか、ひとつ御意見をお伺いしておきたいと思います。
○政府委員(伊藤榮樹君) 検察当局がいろいろ捜査を進めます場合に、外国にございます預金口座の中身をどうしても知る必要があるという場合が生ずることが考えられるわけでございますが、さような場合には検察当局から法務省の方へ申し入れがありますので、その都度外務省に御協力いただきまして、当該口座のあります国と折衝いたしまして、司法取り決めというような手法を用いますか、あるいは取り決めなどということをしないで、事実上の捜査共助で賄いますか、いずれにいたしましても最善の努力をしたいと思っておるわけでございます。 ただ預金口座の開示につきましては、各国とも旧そう簡単には開示をいたしませんので、手助けを外国に頼みます際にも、相当の根拠を持って依頼をいたしませんとなりませんので、そういう意味におきまして、現段階でヨーロッパ方面において口座を明らかにするために、外国に協力を求めるという段階にはまだ至っていないようでございます。
○三治重信君 防衛庁関係でお尋ねしますが、われわれが国防省にちょっと表敬訪問したときの話なんですが、国家安全保障援助及び武器輸出管理法、これが七六年の六月二十日にできた、このときにはNATOの国以外の国には二千五百万ドル以上の契約については政府間取引——いま防衛庁が盛んに政府間取引だという。ここで私は本当にちょっと恥ずかしい思いをした。これを言わぬとここがよくわからぬですが、もう一つすぐ次に、七六年に決めた武器輸出管理法を七八年の八月四日には改正をして、NATO並みに日本とニュージーランドとオーストラリアをやって、二千五百万ドル以上の契約については政府間取引でなくてもいいという改正をした。こういうふうに言ったときには、初めのときには日本も、もうNATO以外も、いわゆる全部政府間取引、軍用機については。それは何だと言ったら、秘密保持だというふうに言っておりました。せっかくこれで日本も、NATO並みのニュージーランド、オーストラリアのように、向こうの武器輸出管理法によれば、自由に買えるという国に格上げされたのに、防衛庁が一生懸命直取引だ直取引だ、FMS方式でやるんだというのは、法律との関係についてせっかくアメリカの方が改正してくれたのに、そういう態度をかたく本来E2Cについてもとられるわけなんですが、これとの関連でわれわれ非常に矛盾を感じてきたわけなんですが、そういうものについてどう考えておられますか。
○政府委員(倉部行雄君) 私どもE2CにつきましてFMS方式を採用するということにしましたのは、このE2Cという飛行機が非常に新しい種類の飛行機でございます。その関連しました秘密の問題、ソフト面での秘密の管理を米軍側が押さえているというような問題もございますし、そういう意味で、また値段の面も、グラマン社と比較等もやりまして、今回のE2CにつきましてはFMSが有利だという判断をしたわけでございますが、今後、一切FMS方式でいくというわけではございませんで、ケース・バイ・ケースで総合的に長所短所をにらんでやっていこう、こういう趣旨でございます。
○委員長(町村金五君) 三治君、時間が参りました。
○三治重信君 これでもう最後に。 いま長官に答えていただきたかったからですが、問題は、だからここの答弁をわれわれ聞いていても、アメリカの方はわざわざ法律改正してまで、自由に日本はもうNATO並みの信頼された国にアメリカの方は扱っているのに、日本がこの国会の審議やいろいろの関係からかどうか知らぬけれども、もうNATO以外の二千五百万ドル以上は政府間取引だと言って、ぴしゃっと法律でもう制限されている国にみずから甘んじてなるその屈辱さというものについて、防衛庁長官はそういったことについてどう考えているかと、もう少しやはりNATO並みの国にしてもらったら、それだけのひとつ自信と取引をやってもらいたいと思う。
○国務大臣(山下元利君) 防衛庁の装備品の調達につきましては、いろいろな方式がございます。したがいまして、まず公正に、しかも経済的に国益を守ってやるという立場でいたすわけでございまして、ただ、このE2CにつきましてはFMS方式がよかったと思いますが、いまの御指摘もございますので、契約方式につきましてはただいまの御趣旨を体しまして十分進めてまいりたいと思いますが、ただE2Cにつきましては私はFMS方式がよかったと思っております。
○三治重信君 終わります。(拍手) —————————————
○委員長(町村金五君) 次に、青島幸男君の質疑を行います。青島君。
○青島幸男君 私は、今回の航空機事件を一般納税者の立場から見て、どう感じるかというような考え方から御質問申し上げるわけですけれども、一般納税者の立場にいたしますと、どっかでだれかが莫大にうまいことをしているんじゃないかというような感じてごらんになっているんじゃないかと思うのです。 特に、先ほども黒柳委員の質問にもありましたが、海部氏の資産と収入の割合というようなことを考えまして、きちんと働いて税金を払っている人間がそう莫大に資産を急激にふやすということは大変むずかしいという実情の中で、大変に疑問に思うと言われるのは当然のことかと思うのですけれども、その点に関しまして国税庁はどういう調べ方をしていたのかというのを大変一般の納税者は疑問に思っていると思うのです。特に岸氏とか川部氏とかいう名前が出ておる方につきまして、その所得につきまして再調査をなさるというようなことを行っておられるかどうか、その点からまずお伺いしたいと思います。
○政府委員(磯邊律男君) このたびのもろもろの問題で、いろいろな場所に名前の出ておられる方方について、マスコミのいろいろな情報、それからまた国会での御論議、そういったことがございます。私たちはそういった情報を踏まえて、ただいま分析をしたり、あるいは場合によっては質問状を発してその内容をお聞きしたり、そういったことをいまやっている段階でございます。
○青島幸男君 その結果、ここで発表できるような事実がありましたら、お伺いしたいと思いますが、いかがでしょう。
○政府委員(磯邊律男君) ここで発表できるようなことはまだつかんでおりませんし、また、先ほど申し上げましたように、何分個人の所得あるいは資産に関することでございますので、こういった席で公表するということはお許しいただきたいと思います。
○青島幸男君 一般納税者の方は、ちょっと分不相応と見えるような家を建てた、あるいは買ったというような事実があっただけでいろいろ調査を受けたりする。せんだってもヨットを買ったという方が分不相応じゃないかということで、かなり厳しい調査を受けたというようなお話も聞いておりまして、どうも一般の方々とそういう特別な方方との間には扱いに差があるんじゃないかというような考え方を持たれると、納税義務者にしてもいたく意欲を失うんじゃないかというような気がいたします。 また、きちっと公平を期して取るものは取るというようなかっこうにしていかなければならないわけでして、今回、重大な疑点を抱かれております日商の経理の問題にいたしましても、私、手元に知り得た情報だけでも四十八年から五十二年までの五年間で、五十年三月期修正なしというのが一回あったのを除きまして、毎年のように申告漏れあるいは修正申告をさせられておりまして、その総額が六十四億にも達しておるというようなことなんですけれども、これは当然国税庁のお調べで出てきたことですから、御認識のことと思いますけれども、そういう疑念が出た場合、追徴金あるいは重加算税というかっこうで取れば、多少疑念が残っても、取れるものだけ取ればあとは不問に付すというようなことでいままで流れてきたんでしょうか、その辺をお尋ねしたいと思います。
○政府委員(磯邊律男君) 私たちの仕事というのは税収の確保にあって、当然、それは適正かつ公平な税務の執行を通じて税収の確保ということにあるわけでありまして、そのための行政処分としての重加算税があるということは御承知のとおりであります。ただ、その場合に、特に刑事訴追を求めるに値するというふうな事案につきましては、国税犯則取締法の規定によって、これを検察官に告発するという処分をしているということは御承知のとおりでありますけれども、一義的には、やはりわれわれは守秘義務という立場に立って税収の確保ということに努めておるわけであります。
○青島幸男君 しかし、一般納税者の立場、ことに中小企業者の経営者なんかからはとても考えられないことなんですね。毎年のように修正をさせられる。で石油ショック以来、企業の公共性とか社会的責任というようなものがかなり厳しく追及されるような時代に、そういう故意に間違えているか、故意に隠蔽するかもしれないという重大な申告漏れを毎年のように見逃して、しかも毎年のように修正させている、こんなことは一般の常識では考えられないわけですよ。 ですから、きちっとした公平なルールにのっとった商取引が行われるように、行政の立場から監督なり指導していくなりということははっきり必要だと思いますし、それがきちっとなされていれば、今度のように、こういう疑惑となって一遍に噴き出るようなことはなかったのではないかというようなことを考えると、当然思うんですけれども、その点についてはいかがでしょうか。
○政府委員(磯邊律男君) 御指摘のように、日本の国を代表するような大きな企業というのが毎年のように税務上の指摘を受けるというふうなことになっておるのは、私としてもきわめて遺憾に思っているわけであります。そのために税務調査をいたしましたら、今後こういった誤りを犯さないようにということはその場において十分指導して誤りなきを期しておるわけでありますけれども、遺憾ながら、まだわれわれの努力が実らないということは御指摘のとおりであります。しかし、また、逆に言いますと、こういった大企業につきましては連年のように充実した実地調査をやる、それがゆえにいろいろなもろもろの税務上の被疑事項が発見されてきておるということも言えるわけでありまして、しかし、いずれにいたしましても、決してこれはいいことではありませんので、そういったことのないように、適正な申告並びに納税をするように、われわれも今後努めていきたい、かように考えております。
○青島幸男君 これは明らかに国税庁の怠慢、あるいはそういうことを年々行われているのを不問に付し、あるいは見過ごしてきたということに重大なこの疑惑の根幹に触れる部分の意識の欠落があるんではないかという気がしますけれども、大蔵大臣、一緒にお聞きいただきたいんです。 今回の、特にこの五十二年度の調査の結末ですけれども、これも米国税庁からボーイング社の資金についての行方を調査してほしいという依頼があって初めて厳しい調査をしてあらわれた結果だというんですね。米国の国税庁はここまでやっているわけですよ。自国の企業のよその国での活動のあり方について疑問があれば、その国に依頼して調査をしている。しかも、これまた外国からそういう指示あるいは依頼を受けて、やっと初めて出てきたというようなことをやっておって、これで重責が担えるのかどうかということを一般の納税者の気持ちとしては大変に疑いを持っても当然だと思うんですが、その辺明確にお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(金子一平君) 最近、各国とも租税協定を結びまして、資料の交換等あるいは調査の依頼等を必要な場合にはやるようにいたしておりまして、比較的ここ数年前からこういうことにつきまして相互共助をやるようになった次第でございまして、今回の五十二年の問題は、向こうからの依頼、それからその後にもこちらからいろいろ依頼してやっておるようなこともございますが、疑わしきものがございましたり、ちょっとこれは手薄だというようなものにつきましては、お互いの情報交換によって、先ほども申し上げたんですが、調査官を現地に派遣するようなこともやって、適正な課税に努めるように努力いたしておる最中でございます。
○青島幸男君 ですから、ここまでほっておいたことが事の重大な禍根になっておるということを私は申し上げるわけでして、総理、お尋ねしますけれども、六位にランクされるような大商社がこういう経理をやっておるわけですよ。ですから、企業のモラルに期待するというようなことではもはやだめだと思うんです。ですから、こういうことの腐敗を防止するような法的規制を設けるというようなお考えはありませんでしょうか。
○国務大臣(大平正芳君) 仰せのように、徴税当局が真剣に税源を捕捉いたしまして、遺漏のないようにしなければならぬことは仰せのとおりでございます。いままでそれが、それに粗漏があったのではないかという御指摘は、国税当局としても反省しなければならぬと思います。 ただ、法人、たとえば百万を超える法人があると思いますが、それに従事しておる職員、法人係というのが一万数千人と存じておりまして、一つの法人を調査する要員というのはごく限られておるわけでございますので、毎年毎年調査するということはほとんど不可能でございまして、いまあなたが言われるように、上から大きくランクされるような法人につきましては国税当局も毎年やられていると思いますけれども、一つ一つの法人につきまして実地調査はなかなか手が届いていないのじゃないかと思います。したがって、一番大事なことは、企業者、経営者のモラルが確立しなければとうていできないことでございまして、いまの国税関係の職員を何十倍にもふやしましてもこれは不可能なことでございますから、根本は何といってもモラルの確立に期待するよりほかにないと思います。 しかし、それにしても、立法上の措置を別途講ずることによって有効な手だてになるかどうかという点につきましては、これは考えてみなければならぬことと思うのでございますが、私は、それよりもやはり本来納税者の自覚を強く求めてまいる方が強制的手段に訴えるよりは実効的じゃないかと存じております。
○青島幸男君 特に、私、四十八年から五十一年までの経理の不明瞭さを申し上げましたけれども、もっと前から、この日商については疑惑を持たれているわけですね。ですから、もっと早くから経理にメスを入れて、使途不明金などをきちっと追及しておけば、こんな事態にはならずに済んだだろうということを申し上げているわけでして、その意味では怠慢だったんじゃないかということを申し上げておるわけです。 それで、政府も証券局の拡充を図るとか、いろいろ株主保護のかっこうから企業側の規制も設けられようと考えられておられる節も見受けております。これは多といたしますけれども、しかし、今度は、それは企業のサイドですけれども、これがめぐりめぐって影響力を持つ政治家のふところへ入ってしまうのではないかということを一般に懸念されているわけです。 いままで政治家への個人献金というのは雑所得に入って、必要経費で落とした分を除いて収支ゼロになれば、届け出をしなくていいというようなかっこうになっているわけですね。ところが、一般の納税者には、雑所得もマイナスになった場合はゼロにしなさいと、きちりと指導しておるわけですよ。それで総理がたしか大蔵大臣に御在任のときに、御記憶があると思いますけれども、政治家の必要経費というのはどういうものなんだろうということで御議論申し上げたことがあるのですけれども、いまはもう時間がございませんし、改めた機会にこれは譲りますけれども、しかし、幾ら集めて幾ら使ったか、トータルでどうなったということは、一般の納税者にはこれをそういうふうに指導しておきながら、政治家の雑所得の場合、個人献金の場合ですね、これを不問に付しておるというところに賄賂か収入かわからぬじゃないかというような疑念が出てくるわけでして、これは明確に申告をさせるような方針に持っていこうというようなおつもりはございませんか。
○国務大臣(金子一平君) 前々からの問題でございまして、十分ひとつそこら辺は検討さしていただきたいと思います。
○青島幸男君 そのお言葉を聞いて私大変心強く思いました。というのは、トータルで幾ら入った、あるいはトータルで幾ら出た——雑所得というのは、大体、私ども一般の納税者から見ていますと補足的な付随的なものですね、「雑」という字で。しかし、一部の政治家の方には、雑ではなくて、これは主たる収入ということになっている方々も多いわけですね、その方々に多く疑問が集中しているわけです。ですから、雑収入というようなかっこうで取り扱うのは無理と私は思うんですよ、雑所得というようなかっこうで。ですから、個人献金は雑所得というような考え方ではなくて、これはほかの方々の収入とか支出と全く違ったかっこうのものですから、扱いの枠がなくて雑所得のところに辛うじて入れてあるんじゃないかという気もしましてね、これを明確にするためには違った費目にしてもいいから、入ったものは入ったもの、出たものは出たものとトータルで申告ができるような方途を、いま大臣御検討いただけるというふうに聞きましたので心強く思いましたけれども、そういうかっこうででも結構ですから、一般の国民、納税者の方が見てきちっと納得のいくような手だてを講じていただきたいと思いますが、重ねて大蔵大臣にお尋ねしますし、総理の御決意も承っておきたいと思いますが、いかがでしょう。
○委員長(町村金五君) 青島君、時間が参りました。
○国務大臣(大平正芳君) 検討させていただきますが、税法でやるか政治資金規正法でやるか、これはひとつどちらでこれをすくい上げていくかという問題もあるのではないかと思いますが、いずれにいたしましても、そういうことも含めまして検討をさせていただきます。
○青島幸男君 大蔵大臣、先ほど御答弁いただきましたので、結構でございます。(拍手)
○委員長(町村金五君) 次に、円山雅也君の質疑を行います。円山君。
○円山雅也君 時間が限られておりますので、重複した質問は避けたいと思います。 まず、法務省にお尋ねをしたいと思います。 本年の一月九日、東京地検特捜部が本件に関しまして、異例の、いわゆる「異例の」とどの新聞でも、どの御表現でも「異例の」がつきます、異例の捜査開始宣言というのをやられました。私も司法の仕事を三十年近くやっておりまして、かかる開始宣言というのは大変異例だと思います。 そこで、先ほど、どうしてこのような捜査開始宣言がされたのかという岩崎委員の御質問に対して、刑事局長は、司法取り決めで未公開資料を取り寄せるのに、その前提として捜査開始をやらないと捜査のための目的が出ないから、そのためにやったんではなかろうかという御発言がありましたが、では、司法取り決めに基づいて未公開資料をとるのにどうしてもそういう捜査の開始を公表しなければいけないかどうか、まずお尋ねします。
○政府委員(伊藤榮樹君) 司法取り決めを行いますためには、捜査上の共助でございますから、少なくともわが国において具体的な犯罪について捜査をする決意がなければ交渉に移れません。受けますアメリカ側にとりましては、それが何らかの態度その他で判明いたしませんと受けて立てません。そういうことでございまして、先例としてはロッキード事件だけがあるわけですけれども、ロッキード事件のときは、非公開資料ではない公開資料によりまして、まずもって捜査本部の設置というのと児玉関係の強制捜査というのを実施したわけでございます。すなわち、時間的に言いますと、捜査本部の設置を発表した、これが一つの態度であったわけでございます。
○円山雅也君 私は、解釈上、公表まで、つまり記者を招いて公表までする必要はない、違う形でもって十分にその立証はつくんじゃないかと思いますけれども、その公表の点でそういう必要があったんだ、そのために公表の必要があったんだという御答弁でおかしいと思いますのは、それを発表されました特捜部の大堀次席はマスコミに対しまして、区切りをつけるため、異例のことですが、捜査開始を公表しましたということを発表しておられる。この区切りをつけるというのは、大変これは意味がわからないんですけれどもね、その点ちょっとお尋ねします。その区切りをつけるというのは、どういう意味なんですか。
○政府委員(伊藤榮樹君) 捜査を開始したという事実があって、発表になったわけですけれども、当時の新聞記事をごらんいただきますとおわかりいただけると思いますが、マスコミの論調は、極端に言いますと混乱をきわめておりまして、やはり正しく国民の方に検察の動きを知っていただくというためには、やっていることはやっていると、皆さんお尋ねでございますから明らかにする、これを次席検事は区切りをつけるという言葉を使ったんじゃないかと思います。
○円山雅也君 きっと特捜部の中及び法務省もその当時大変混乱をしていたんじゃないか、混乱していたのはマスコミだけではないと思われるんですけれども、と申しますのは、刑事局長は、まさに二月二日の衆議院の予算委員会で、いやしくも検察庁が捜査を開始する以上何らかの嫌疑があるんだという御答弁をされております。それから先ほどの岩崎委員のお尋ねに対しましても、一月九日の捜査開始宣言をした時点で国内においても犯罪の疑いがありと考えて捜査開始に踏み切ったんだと。ところが、この段階で一体東京地検の特捜部及び法務省はいかなる犯罪の嫌疑があったと考えられたんですか。
○政府委員(伊藤榮樹君) ここで申し上げるのははばかりますが、いずれわかります。
○円山雅也君 これはやはりマスコミを通じまして私が知り得た資料ですから正確かどうかわかりませんけれども、東京地検の特捜部は一月九日に開始宣言をしましたけれども、その三日前の一月六日にSECの公開資料を入手しております。この公開資料を一月六日に特捜部が入手して、この段階でも特捜部の内部では容疑が全然不明であって、未公開資料を待って初めて捜査にかかれるかどうかというぐらいのこと、しかも特捜部の幹部自身が、この段階ではまだ雲をつかむような話であるということもしゃべっておられる。そうしますと、捜査というのは、刑事局長にこれは釈迦に説法かもしれませんけれども、学説の異論のないところでは、特定の犯罪がありと思量する場合捜査が開始されるんであって、何か不正があるなという段階は捜査の準備段階だとして、学問上は捜査とは言っていないわけです。 そんなどこから考えても、先ほど申し上げるように、未公開資料を取り上げるために公表の必要もなければ、それから特捜部自体がそんなにあいまいであって、まだ一体嫌疑があるのかどうかわからない、学問上からも捜査とは言えない段階で、なぜ無理をしてあのような開始宣言をしたのか。だから、どなたも異例だ異例だと、こう言う。そんな異例な捜査開始宣言をどうしてしなければならなかったか。他に理由があったんじゃなかったんですか。
○政府委員(伊藤榮樹君) ただいま御質問の中で、一月九日より前には、特捜部の検事でございましたか、もう雲をつかむような話だとか、いろいろ言っておったというお話がございましたが、その段階で特捜部の検事が犯罪の嫌疑があるなどと言うはずがございません。あっても、とぼけるのがあたりまえでございます。
○円山雅也君 そうしますと、じゃ少なくともその段階ですでに特定の犯罪の容疑があると特捜部は考え、法務省もお考えになれたんですか。
○政府委員(伊藤榮樹君) 刑事局は別に考えませんけれども、東京地方検察庁を中心といたします検察当局は、わが国内において犯罪が犯された疑いがあるというふうに認定をしたわけでございます。
○円山雅也君 先ほど刑事局長は、仮に容疑があったとしたってベテランの特捜部がそんなことを公表するわけがないとおっしゃいました。それならば、ベテランの特捜部が何で一番こんなむずかしい汚職事件で、しかもかなりの証拠が固まってなければ外部には捜査することも漏らさないのが普通ですよ。逆にこれから捜査するぞなんて宣言したらば、疑わしい連中はさあ証拠隠滅しなさいと、これから検察庁が始まるから証拠隠滅を好きにしなさいよということをさあやんなさいという宣言に等しいでしょう、常識から考えて。汚職というのは、できるだけそんなことはひそかに捜査をしていって初めてやっとつかまえる事件です。それなのに、何でじゃベテランのあれがさあやるぞという宣言をする必要があるんですか。
○政府委員(伊藤榮樹君) 宣言をする必要については先ほど申し上げましたとおり、いろいろ混乱をしておったということ、それから捜査を始めた以上、検察当局としては非公開資料をぜひ入手をしたいという希望がございました。それとの両者の関連において——宣言、宣言とおっしゃいますけれども、別に検察の幹部が大きな声で宣言したわけじゃなくて、新聞記者諸君の定例の記者会見の際に、捜査を始めましたということを、質問に対して答えておるわけでございまして、その辺は誤解のないようにお願いいたしたいと思います。
○円山雅也君 これは押し問答になりますので、結論をはしょって時間がないので申し上げたいと思うんですけれども、この種の事件、ロッキードのときもいろいろとうわさされました。つまり圧力といいますか、検察に対するいろんな圧力がある。つまり検察庁としてはそれほどの確証がない、その段階でそんなことを公表したくない、だけれども、ここでばんと一発やって退路を自分でみずから断っておかなければ、ある圧力に対して、もうそうすれば圧力もかからないというような、そういう危険を察知したんじゃないでしょうか。考え過ぎですか、これは。
○政府委員(伊藤榮樹君) まあ明らかに考え過ぎでございまして、もし自信もないのに捜査開始を高らかに宣言をいたしまして、結局、何にも白さも白しという結果だけに終わってしまうということになれば、それこそ検察にとって物すごい恥辱でございます。十分確信あって、おっしゃいます——私はその言葉はきらいですけれども、宣言をした、こういうことでございます。
○円山雅也君 そうしますと、SECの公開資料が新聞紙上をにぎわしたのが一月のあれは何日でしたかな、たしか一月四日、新聞紙上をにぎわしたのは。そうすると、わずかそれから五日ぐらいの間に特捜部は確証を固めちゃったということになりますね。
○政府委員(伊藤榮樹君) まず、御指摘申し上げたいのは、このダグラス関係の公表というものは昨年の十二月十五日のことでございます。それから、公に言うのをはばかりますけれども、SECの公表の時点にならなければ私どもがそのにおいも感じなかったということを前提にされますと、いろいろ御議論があろうかと思うのでございます。
○円山雅也君 そうしますと、大変誘導みたいになっちゃったんですが、じゃダグラスに関してはもうその時点ですでに捜査に踏み切れる、公表もしてもいいぐらいの確証は特捜部ではお持ちになっていたわけですね、少なくともダグラスに関しては。
○政府委員(伊藤榮樹君) 確証という言葉にちょっとこだわるんですけれども、要するに犯罪の嫌疑ありと認めるに足る状況にあったと、こういうことでございます。
○円山雅也君 それでは時間がありませんので、捜査開始宣言についてはそのくらいにいたします。 次に、総理、大変お待たせしました。それから、法務大臣、大変お待たせしました。 総理や法務大臣初め関係閣僚の方々は、本件に関しまして口をそろえて皆さん異口同音に疑惑解明に真剣に取り組むと強調されておられます。また、総理に至りましては、法令の許す範囲で国会の国政調査権に協力するということを繰り返されて発言をされております。しかし、どうも一体本気で閣僚方はそのような発言をされているのかちょっと疑われるのであります。 たとえばロッキード事件のときも本件の場合でも、本件に関係した、または関係したかどうかで政府高官の名がしばしば出てまいります。この解明のためなら、その政府高官を証人に呼べば一番簡単に、ストレートに解明のある部分が図られる。ところが、ロッキードのときでも今度のときでも、総理や関係閣僚が実質上の支配力を持たれるところの与党自民党の反対でこれがだめになっちゃう、なぜ反対されるのか私にはわからない。名前の出た高官は、皆さん方全員が一致して、おれは潔白だと主張されているのです。潔白だと主張されているんならば、堂々とこういう場に出てきて、みずから証言をして、国民の前に疑惑を晴らし、少しでも疑惑解明をする、それの方が早道だと私は思う。これはもう民間の証人を呼ぶよりも、国会議員自身の責務じゃないかと私は考えるし、それから国民も、私なんかよく聞かれます、あなた方は民間の証人ばっかり呼んで、一番肝心の政府高官とか国会議員の方々はなぜ呼ばないんですか、それはやっぱり呼ばないということは、同僚をかばうというか、政府が、与党がぐるになって疑惑の解明をおくらしているんじゃないかということをよく言われます。そこで、この点、まさに政府高官の一人である総理、それから自民党の総裁である総理、この点についてのお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(大平正芳君) 衆議院ロッキード事件の当時の経緯から見まして、国会が証言を求める場合には、日本の証言制度はまだ十分熟してないのじゃないか、いろいろ法制上十分の用意をしてからすべきじゃないかという議論がございましたことは円山さんも御承知のとおりでございます。 で、そういう立法政策上の議論は一応別にいたしまして、しかし、それはいままだないわけでございますので、それば一応別にいたしまして、私は、あなたの言われるいま問題になっておる方を証人に立てるということは、もう非常に純粋にその人個人の判断だと思うのです。また、どういうことかわからないのに、あなたひとつ立ちなさいよとか、立ったらいかぬとか、そういうことは私は党の立場で言うべきじゃないと思うのでございまして、そういう方々の純粋に全人的判断でやっていただくのが正しいのではないかと私は思うのです、間違っておるかもしれませんけれども。私は、だから、それはこういう国会の国政調査に非協力であるとか消極的であるとかいう意味でなくて、私はそれが正しいのじゃないかと思っているのです。
○円山雅也君 最後に法務大臣にお尋ねします。 いまの質問に関連いたしますけれども、つまり法務大臣ならおわかりですけれども、被疑者としてこの席へ呼ぶならば確かにその方に対して失礼かもしれません。だけれども、自分は潔白だと主張されているんですから、しかもそれを証明するには一番いい場所です、証人なんですから。被疑者としてじゃなくして証人としてお呼びをする。だから、潔白を証明しなさいという証人なんですから、それを何で自民党の方々が反対されるのか。必ず反対されたためにだめになるとか、その点について法務大臣にお尋ねします。
○委員長(町村金五君) 円山君、時間が参りました。
○国務大臣(古井喜實君) ただいまの点は、先ほど総理がお答えいたしましたが、やはりめいめいの政治的な考え方、信念というものによって自分が自発的に出てやるかやらぬかということを考えるのが、いやしくも国会議員ともあろう人たちは判断はできるはずですから、これはやはりめいめいの自主的な判断を尊重するという、そういう考え方は私はわかるような気がいたすのです。ですから、総理がさっき答えられたことと同じことに帰するわけでございます。
○円山雅也君 終わります。(拍手)
○委員長(町村金五君) これをもって外国航空機購入予算問題に関する集中審議は終了いたしました。 次回は明後十九日午前十時から委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後六時三十七分散会