本会議 第17号
- 発言数
- 32 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1979/06/06
会議録
○議長(安井謙君) これより会議を開きます。 日程第一 経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約の締結について承認を求めるの件 日程第二 市民的及び政治的権利に関する国際規約の締結について承認を求めるの件 (いずれも第八十四回国会内閣提出、第八十七回国会衆議院送付) 以上両件を一括して議題といたします。 まず、委員長の報告を求めます。外務委員長菅野儀作君。 〔菅野儀作君登壇、拍手〕
○菅野儀作君 ただいま議題となりました国際人権両規約につきまして、外務委員会における審議の経過と結果を御報告いたします。 これらの規約は、国連が世界人権宣言の内容を敷衍して作成した国際条約であり、国連が採択した人権に関する諸条約の中で最も基本的かつ包括的なものであります。 両規約のうち、まず、経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約は、通常A規約と呼ばれるものであり、労働基本権、社会保障についての権利、教育についての権利等のいわゆる社会権の完全な実現を漸進的に達成すべきことを定めたものであります。 また、市民的及び政治的権利に関する国際規約は、通常B規約と呼ばれるものであり、生命に対する固有の権利、身体の自由、思想の自由等のいわゆる自由権や参政権を尊重し確保すべきことを定めたものであります。 なお、政府は、昨年五月三十日に両規約に署名するに際し、A規約の中の公の休日についての報酬、同盟罷業をする権利、中等及び高等教育の漸進的無償化についての各規定に関して所要の留保を付するとともに、両規約でいう「警察の構成員」の中には、わが国の消防職員が含まれる旨の解釈宣言を行っております。 委員会におきましては、大平内閣総理大臣、園田外務大臣、古井法務大臣、内藤文部大臣、栗原労働大臣の出席を求め、A規約でいう漸進的達成の意義及び留保を付した理由、両規約の批准に伴って講ずべき国内的措置、男女平等原則の徹底、在留外国人の人権保障、金大中事件の政治的決着の見直し、インドシナ難民の取り扱い、両規約以外の人権に関する条約の批准の見通し、樺太残留韓国人の帰還問題等、各般にわたって熱心な質疑を行い、また、参考人を招いて意見を聴取しましたが、詳細は会議録によって御承知願います。 昨五日、質疑を終え、別に討論もなく、採決の結果、両件はいずれも全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。 なお、委員会におきましては、両規約で認められる諸権利の完全な実現のため必要な国内的措置を講ずること、なお、留保事項については将来の諸般の動向を見て検討することのほか、在留外国人の基本的人権の保障、婦人の権利の伸長及び地位の向上、人権及び基本的自由の国際的保障の確保等につき政府の努力を要請する決議案が、自由民主党・自由国民会議、日本社会党、公明党、日本共産党、民社党、社会民主連合各派の共同提案として提出され、全会一致をもって委員会の決議とすることに決定いたしましたので、申し添えます。 以上御報告いたします。(拍手)
○議長(安井謙君) これより両件を一括して採決いたします。 両件を承認することに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(安井謙君) 総員起立と認めます。よって、両件は全会一致をもって承認することに決しました。 —————・—————
○議長(安井謙君) 日程第三 原子力損害の賠償に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。 まず、委員長の報告を求めます。科学技術振興対策特別委員長塩出啓典君。 〔塩出啓典君登壇、拍手〕
○塩出啓典君 ただいま議題となりました原子力損害の賠償に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、科学技術振興対策特別委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。 本法律案は、これまで本法の対象から除かれていた原子力事業者の従業員の業務上受けた損害を本法による賠償の対象とし、労働者災害補償制度による給付との間で所要の調整を行うこととするとともに、現在の賠償措置額六十億円を百億円に引き上げる等の措置を講じようとするものであります。 委員会では、原子力損害の認定方法、原子力事業従業員の被曝対策等について質疑が行われましたが、詳細は会議録に譲ります。 質疑を終わり、討論なく、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、本案に対し、松前理事より、「賠償措置額については、今後一層の引上げに努めること。」等の五項目にわたる各派共同提案の附帯決議案が提出され、全会一致をもってこれを当委員会の決議とすることに決定いたしました。 以上御報告申し上げます。(拍手)
○議長(安井謙君) これより採決をいたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(安井謙君) 総員起立と認めます。よって、本案は全会一致をもって可決されました。 —————・—————
○議長(安井謙君) 日程第四 エネルギーの使用の合理化に関する法律案(第八十四回国会内閣提出、第八十七回国会衆議院送付) 日程第五 産地中小企業対策臨時措置法案(内閣提出、衆議院送付) 以上両案を一括して議題といたします。 まず、委員長の報告を求めます。商工委員長福岡日出麿君。 〔福岡日出麿君登壇、拍手〕
○福岡日出麿君 ただいま議題となりました二法案につきまして、商工委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。 まず、エネルギーの使用の合理化に関する法律案は、燃料資源の有効な利用の確保に資するため、工場、建築物及び自動車等特定の機械器具について、エネルギーの使用の合理化を促進するための所要の措置を講じようとするものであります。 なお、衆議院において、附則に、「政府は、内外のエネルギー事情等の推移に応じ、この法律の内容に検討を加え、必要な措置を講ずるものとする」旨の一項を加える等の修正が行われております。 委員会におきましては、参考人の意見を聴取するとともに、石油代替エネルギーの開発導入、エネルギーの使用の合理化に係る判断基準の定め方等、エネルギー政策全般にわたって熱心な質疑が行われましたが、その詳細は会議録に譲ります。 質疑を終わり、討論なく、採決の結果、本法律案は全会一致をもって衆議院送付案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、本法律案に対し、大森理事より、各派共同提案に係る「石油代替エネルギーの開発導入を積極的に推進すること」など七項目にわたる附帯決議案が提出され、全会一致をもってこれを本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ————————————— 次に、産地中小企業対策臨時措置法案は、最近の円相場の高騰等が特定の産地中小企業者の経営に著しい影響を与えている実情にかんがみ、これら中小企業者の計画的な近代化を推進するための助成措置を講じようとするものであります。 なお、本法律案は、七年の限時法であります。 また、本案は、衆議院において、産地組合が作成する振興計画の内容に「人材の養成」を加える等の修正が行われております。 委員会におきましては、本法による業種等の指定要件等について熱心な質疑が行われましたが、その詳細は会議録に譲ります。 質疑を終わり、討論なく、採決の結果、本法律案は全会一致をもって衆議院送付案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、本法律案に対し、対象業種等の指定の弾力的運用等の七項目にわたる各会派共同の附帯決議案が提出され、全会一致をもってこれを本委員会の決議とすることに決定いたしました。 以上御報告申し上げます。(拍手)
○議長(安井謙君) これより両案を一括して採決いたします。 両案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(安井謙君) 総員起立と認めます。よって、両案は全会一致をもって可決されました。 —————・—————
○議長(安井謙君) 日程第六 通信・放送衛星機構法案 日程第七 郵便貯金法の一部を改正する法律案 日程第八 郵便切手類売さばき所及び印紙売さばき所に関する法律の一部を改正する法律案 (いずれも内閣提出、衆議院送付) 以上三案を一括して議題といたします。 まず、委員長の報告を求めます。逓信委員長赤桐操君。 ━━━━━━━━━━━━━ ————————————— 〔赤桐操君登壇、拍手〕
○赤桐操君 ただいま議題となりました三法律案について、逓信委員会における審査の経過及び結果を御報告いたします。 まず、通信・放送衛星機構法案について申し上げます。 本法案は、実用の通信衛星及び放送衛星の利用に当たり、電波の有効な利用等を図るため、両衛星の管理を一元的かつ効率的に行うための法人として通信・放送衛星機構を設立しようとするものであります。 本機構は政府及び民間の出資による郵政大臣の認可法人とし、その組織は、理事長、理事及び監事を置くほか、運営評議会を設け、定款の変更、予算等重要事項を審議させるものとしております。 委員会におきましては、宇宙開発事業団等関係機関から説明を聴取するなど、慎重な審査を行いました。 質疑を終了し、採決の結果、本案は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、本案に対し、委員会は、「本機構は平和利用の目的に限り業務の運営に当ること。」等三項目にわたる附帯決議を付することにいたしました。 次に、郵便貯金法の一部を改正する法律案は、郵便貯金の預金者の生活上の必要に資するため、定額郵便貯金等を担保とする預金者貸し付けの限度額を現行の五十万円から七十万円に引き上げようとするものであります。 また、郵便切手類売さばき所及び印紙売さばき所に関する法律の一部を改正する法律案は、現在法律により定められている郵便切手類等の売りさばき手数料を弾力的に改定することができるようにするため、これを省令により定めることに改めようとするものであります。 委員会におきましては、以上二案を一括して議題とし、審査を行いましたが、その詳細は会議録に譲りたいと存じます。 質疑を終え、順次採決の結果、右二法案はいずれも全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 以上御報告申し上げます。(拍手)
○議長(安井謙君) これより三案を一括して採決いたします。 三案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(安井謙君) 総員起立と認めます。よって、三案は全会一致をもって可決されました。 —————・—————
○議長(安井謙君) 日程第九 元号法案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。 まず、委員長の報告を求めます。内閣委員長桧垣徳太郎君。 〔桧垣徳太郎君登壇、拍手〕
○桧垣徳太郎君 ただいま議題となりました元号法案につきまして、内閣委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。 本法律案は、元号が国民の日常生活において長年使用され、広く国民の間に定着しており、かつ、大多数の国民がその存続を希望しているところから、元号を制度として明確で安定したものとするため、その根拠を法律で明確に規定する必要から提出されたものでありまして、その内容は、第一に、元号は政令で定めること、第二に、元号は皇位の継承があった場合に限り改めることとするほか、昭和の元号はこの法律の規定に基づいて定められたものとすることであります。 委員会におきましては、十人の参考人から二日間にわたり意見聴取をするとともに、地方行政、法務、文教の三つの常任委員会との連合審査会を開き、さらに、大阪及び札幌に委員を派遣して現地聴聞会を行うほか、大平総理の出席を求め質疑を行うなど、慎重に本法律案の審査に当たりました。 その間の主な質疑を申し上げますと、主権在民を基調とする憲法、特に天皇制と元号法案との関連、国民に対する元号使用の強制と思想信条の自由との関係、元号法制化の真意と国民世論の動向、日本の文化的伝統と元号制度存続の是非、国際化社会におけるわが国の立場と元号法案との関係、並びに法制定後における国、地方自治体の事務処理のあり方及び教科書検定の方針に関するもの等でありまして、このうち、憲法との関連につきましては、大平総理並びに三原総理府総務長官より、「元号の存続期間と象徴天皇の在位期間を関連させることは何ら憲法上の問題はない」旨、また、元号使用の問題につきましては、「本法案は改元のルールを定めたものであって国民にその使用を強制するものではない」旨の答弁がありましたが、これらの詳細は会議録に譲りたいと存じます。 質疑を終わり、討論に入りましたところ、日本社会党を代表して片岡委員より反対、自由民主党・自由国民会議を代表して岡田理事より賛成、日本共産党を代表して山中委員より反対、公明党を代表して和泉委員より賛成、社会民主連合を代表して秦委員より反対、民社党を代表して向井理事より賛成、新自由クラブを代表して森田委員より賛成の意見が表明されました。 討論を終局し、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 以上御報告申し上げます。(拍手)
○議長(安井謙君) 本案に対し、討論の通告がございます。順次発言を許します。山崎昇君。 〔山崎昇君登壇、拍手〕
○山崎昇君 私は、日本社会党を代表して、ただいま議題となりました元号法案に対し、反対の意見を表明いたします。 反対の理由は数多くありますが、数点に集約して述べたいと思います。 反対の理由の第一は、元号制度は、古代の帝王によって考えられた支配技術の一つであり、国民の生活時間を王の権威によって仕切るとともに、吉凶により、しばしば改元されたものであります。 改元には一種の古代的呪術的効果が期待され、中国より伝来したことは申すまでもないことであります。明治の一世一元制ができるまで、即位や災害、祥瑞によってしばしば改元されるのが常であり、歴史の示すところによれば、二百四十七を数える元号があったと言われます。しかし、一八六八年九月八日の行政官布告によって一世一元制がとられるに及んで、様相は一変いたしました。元号はすなわち天皇の名となったのであり、元号を使うことは天皇名を使うことであって、元号と天皇とは一体化したのであります。それまでの将軍や藩主にかわって、天皇がじきじきに日本全土と全国民の支配者になったのであります。 しかし、あの無謀な第二次大戦の結果、この一世一元の元号制度は、その根拠である行政官布告、皇室典範、登極令等々の廃止によって、その存在の根拠を失い、今日まで、事実たる慣習という名で使用されてきたものであり、いわば根なし草であります。憲法の権威と言われた故宮澤教授は「天皇主権が廃止されて、国民主権になってからは、元号は天皇と何ら関連がなくなった。また、憲法上、天皇と関連があってはならない。とすれば、元号の存続意味は全く消滅したわけで、この際、既存のほかに新しい元号を加えることは、いたずらに国民を混乱させるだけで、百害あって一利ない」と述べられています。このことからも、皇位継承によって改元するということは国民主権の原理に反するととは余りにも明らかであって、憲法の名において認めることはできないのであります。また、元号の本家である中国においては、公暦として西暦を採用していることも謙虚に学ぶべきであると思います。 反対の第二の理由は、この法案の立法技術士の欠陥であります。 政令は、憲法及び法律の施行に関し制定するものであって、本来法律で決めるべきことを包括的に委任すべきものでないことは自明の理でありますが、参考人として出席された憲法学者は、「法規範の面から、法律は元来国民の自由を保護するためのものである。ところが、元号法案には強制の限界が示されておらず、政府が国民に協力を求めてきた場合、国民は裁判的保護も期待できない」と述べ、制度の運用に強い法的な懸念を表明しているのであります。また、日本キリスト教団の牧師も、一世一元の元号の法制化は天皇主権の復活をはかる国家神道、神社神道と深いかかわり合いがあり、元号使用を盾にした過去の宗教的弾圧の例を示しながら、信教の自由にかかわる問題だと述べています。このことは、憲法の保障する学問、思想及び表現の自由などの国民の基本的人権に直接間接に重大な影響をもたらすものであって、この法案の欠陥について強く指摘しているのであり、この点からも認めるわけにはまいりません。 反対の第三の理由は、いわゆる世論という名の上に組み立てられている点であります。 総理府の調査でも、元号の存続についてのみの調査であり、法制化の是非についての調査はありません。この法案が提出された以後の世論調査は、新聞社によるものが唯一であって、その調査によれば、法制化に賛成はわずか二〇%前後にすぎないのであります。また、政府は自治体の決議を宣伝していますが、全国の市町村数は三千二百五十五であり、そのうち決議しているもの千二百九十であって、三九%にすぎないのであります。また、県別に見るとき、きわめて不均衡が多く、北海道のごときはわずかに五%であることを明らかにしておきます。このように見るとき、世論と称する上に築いた今回の法案は、砂上の楼閣にすぎないのであります。 反対の第四の理由は、国民に対する強制の問題であります。 政府は、質疑を通じ、現行と同じであって、この法律が成立しても強制するものでないと答えていますが、明確ではありません。なぜなら、元号でも西暦でも書類は受け付けると言う。ただし、その際事務の統一処理のため協力を願うよう説得をすると述べていますが、この説得そのものが、時によっては強制となり、トラブルとなり、国民の側に不利に働くことは余りにも明らかであります。もし本当に自由と言うなら、あらゆる書式はすべて元号及び西暦等を併記した書式を作成し、その選択を国民に任せるべきであります。また、窓口で執務する公務員は、職務命令という名で事実上は国民に対する強制の責任を負わされ、それによって行政処分の対象になるというに至っては、自由などというものではありません。事実上の強制であることを指摘しなければなりません。 最後に、今回の法制化はきわめて政治的なものであり、その背景には危険な思想がひそんでいるという点であります。 一九七八年十月三日、日本武道館で開かれた元号法制化実現総決起国民大会であいさつに立った清水幾太郎氏は、「皆さん方の運動は、私どもが敗戦によって失ったものを再び私どもの手に取り戻してくださる、そういうとうとい運動であったと思うのであります。今度の元号法制化の運動は、そのけんかの第一号だと思うのであります。私どもは、けんかの第二、第三へと向かって進んでいかなければならないと思います。けんかはこれから当分続くと思います」と述べ、第二、第三のけんかとは何か、天皇の元首化、靖国神社の国家護持等、そして行き着く先は憲法改正を指すものと推察されるのであります。 また、中曽根康弘氏は、「さっき私たちは「君が代」を歌いました。その瞬間にみんなが同じように崇高な気分に打たれ、日本歴史が頭の中をぐるぐると回り、日本列島の大八洲が目に映り、そして隣近所やわれわれの祖先のことまでが頭にひらめいたはずであります。占領下に外国から強制された民主主義というものは、造花のようなものであり、切り花のようなものであり、それは決して根づいた、りっぱな民主主義となり切れないのであります」——自民党の総裁候補の一人の時代認識であります。「君が代」を歌う瞬間に、神代に向かって時間が巻き戻され、神話が今となるのであります。民主主義はしょせんあだ花にすぎなくなるのであります。そこには、第二次世界大戦に対する反省の一かけらも見出すことはできません。まさにこの元号法案の持つ性格と背景を如実に示していると思えるのであります。憲法改正、民主主義破壊への一里塚であると断ぜざるを得ません。 日本社会党は、これらの発言を通して示される復古主義、かつての軍国主義への道に対して断固闘うことを表明して、反対討論を終わります。(拍手) —————————————
○議長(安井謙君) 林ゆう君。 〔林ゆう君登壇、拍手〕
○林ゆう君 私は、自由民主党・自由国民会議を代表して、ただいま議題となっております元号法案に対し、賛成討論を行おうとするものであります。(拍手) 申すまでもなく、元号は、大化、大宝の昔から昭和の今日に至るまで、約千三百年もの命脈をもつ超国宝的の伝統文化であります。しかも、それはいまなお私たちの日常生活にしっかりと根をおろしている最も身近な国民文化でもあります。もともと元号制度は、中国より学び、取り入れたものでありますが、私たちの祖先は、これを天皇と国民とを結びつける美しいきずなとして、喜びと悲しみをそれによって分かち合いながら、連綿として守り続けてきたのでありまして、いまや元号を持っている国は世界広しといえども日本ただ一国であります。しかるに、残念ながら、終戦後、占領軍の意向によって、元号法制化の道は閉ざされ、沖繩においてはその使用さえも禁止され、そのため、今日まで元号制度の法律的根拠はあいまいなままとなっております。 私たちは現在昭和時代に生きておりますが、この元号という民族の英知、民族の誇りをこの昭和時代限りでなくしてしまってよいものでありましょうか。これこそ日本の歴史に取り返しのつかない断絶を生じさせてしまうことになりましょうし、それでは、私たち自身、子孫に対し会わせる顔がありません。 このような自覚から、昨年来、元号法制化を望む国民運動が全国的にほうはいとして沸き上がってきたのでありまして、全国四十六の都道府県、千五百四十四の市町村が元号法制化推進の決議を行い、政府並びに国会に働きかけるという空前の盛り上がりを見せてきたことは御承知のとおりであります。また、総理府において行われた過去四回にわたる世論調査においても、元号存続を支持する声は実に国民の八割を数えているという事実を見ても、政府の進むべき道は定まっていると申しても過言ではありません。(発言する者多し) このような状況のもと、本法案は、元号を制度として明確かつ安定したものとするため、その根拠を法律で定めて確固不動のものとしようとするものでありまして、民族の伝統文化を守り続けようとする国民の要望に十分こたえた、まことに時宜を得たものと考えるものであります。(拍手)これが賛成の第一の理由であります。 時あたかも、今月、東京に先進国首脳が集まり、サミットが開催されますが、(発言する者多し)この一事にも象徴されているように、日本の国際的地位はますます大きなものとなっております。野党の一部には、この国際性という観点から元号使用に異論を唱える向きもありますが、この考え方は見当違いもはなはだしいと申さなければなりません。先人の言葉ではありませんが、真に民族的なものこそが真に国際的なものであります。 賛成の第二の理由は、本法案と憲法との関連についてであります。 本法案においては、元号は皇位の継承があった場合に限ってこれを改めると規定して、明治以来の一世一元の制を受け継ぐこととしております。この点をとらえて、天皇主権の復活につながり、違憲の疑いがあるとの論を声高に唱える人がおりますが、これは全くためにする議論と言わなければなりません。本法案は、憲法上の天皇の地位、権能に何らの変化を与えるものではないのでありまして、国民主権は厳然としており、これが憲法の趣旨に反するという論の出てくる余地は全くありません。それどころか、一世一元制の元号こそが憲法に規定する天皇の象徴的性格に最もふさわしいものと考えるのであります。金森元国務大臣のあの有名な注釈、すなわち「あこがれの中心」としての天皇の存在が、この元号によってますます国民の心に鮮明に描き出されてくることでありましよう。 賛成の第三の理由は、元号の使用に関してであります。 本法案は、元号使用に関して国民に何らの強制を加えず、全くの自由、従来どおりということにしております。国民の一部には、法制化は元号使用の強制につながるとして反対している向きもあるようでありますが、との点は、本法案の国会審議の中における政府側答弁からわかるように、全くの杞憂でありまして、反対は根拠のないものと言わざるを得ません。 以上、賛成理由を簡潔に申し上げましたが、政府におかれては、本法律の重大性に思いをいたされ、本法律の執行に当たっては、国会の意向を十分反映させ、国民の期待にこたえられるよう要望して、私の賛成討論を終わります。(拍手) —————————————
○議長(安井謙君) 山中郁子君。 〔山中郁子君登壇、拍手〕
○山中郁子君 私は、日本共産党を代表して、元号法案に反対する討論を行います。 反対の理由の第一は、元号の法制化が現憲法の人類普遍の国民主権原理に真っ向から逆行するもので、憲法改悪、天皇元首化の企てと結びつくものであるという点にあります。これは、国会の審議の過程でますます明らかにされてきたところであります。 元号制が君主体制に固有の政治制度であり、とりわけわが国では、明治以降一世一元として、絶対主義的天皇制の専制支配を支える役割りを果たしてきたことは政府自身も否定できなかったところであります。だからこそ、戦後、国民主権の現憲法施行と同時に一世一元の元号制の法的根拠が失われたのです。政府は、この法案は改元の時期を皇位継承に合わせるだけで、天皇と元号とを結びつけようとするものではないなどと繰り返し強弁してきましたが、これがいかに欺瞞に満ちたものであるかは、たとえば、元号が天皇の追号になることや、元号を天皇の身分に関する事項として大統譜に登録することを明確に否定し得なかったことによっても明らかです。 政府は、天皇が象徴であることを理由に、元号法制化が憲法に違反するものではないなどと繰り返し主張してきましたが、こうした言い分がまかり通るならば、天皇が直接関与しないということを論拠に、戦前の主権天皇に結びついた神話教育、不敬罪、国家神道など、戦後否定されたものを復活させかねないものであり、まさに実質的な憲法改悪に至るものと言わなければなりません。現に、政府は、元号法制化を憲法改悪、天皇元首化への一里塚と位置づけて策動を続けてきた各種右翼団体など法制化推進の中核勢力に公然たる激励を与えてきたではありませんか。 さらに、政府みずから「君が代」の国歌化、教育勅語や軍人勅諭の礼賛、靖国神社問題等々、天皇を政治的に利用してその戦前における役割りの復活を進めており、元号法制化はまさにこの政治、思想反動攻勢の重大な一環をなすものとして強行されようとしています。 反対の第二の理由は、法制化によって元号の使用が強制されるのではないかという国民の不安と危惧が何一つ解明されていないばかりか、政府の判断一つで、公務員はもとより、一般国民にまで広く使用の強制が及ぶことが明らかになった点にあります。 政府は、これまで、法制化しても一般国民には強制しないとか、現状を変えるものではないなどと繰り返し答弁してきましたが、一般国民に使用強制が及ばない法律上の保障を何ら示すことができませんでした。そればかりではなく、法解釈としては、各省庁が公務員に対し、元号を使えとか、国民に元号を使うように協力を求めよという一般的、包括的な服務規定を定めたり、職務命令を出すことができ、これに従わなければ懲戒処分もなし得るという重大な答弁をしています。 こうした公務員への強制をも背景として、国民に対して、役所の窓口で「協力」という名で事実上の強制が一層強められるであろうことは明らかです。これは、現憲法の支柱をなす国民の思想、良心、信教、表現の自由を侵すものであり、絶対に容認できないところであります。大多数の国民が元号存続を認めつつも法制化には賛成していないことは、政府みずからも認めたとおりです。国民は、元号の慣習的使用を希望しているのであって、法制化にはたくさんの人々が反対しているのです。本法案の成立強行は、まさにこうした国民世論への重大な挑戦であると言わなければなりません。 第三は、歴史に逆行する非文化的な元号法制化の本質についてであります。 そもそも紀年法というのは、時を表示する方法としてつくり出され、歴史と文化の発展とともに、政治的、宗教的色彩の強いものから弱いものへ、孤立的で特殊なものから共通性の高い普遍的なものへと推移してきました。今日、西暦が世界共通の紀年法として用いられていることは周知のとおりです。元号だとか在位年、治世年など、君主体制に固有の紀年法をいまだに用いているのは世界でもごくまれであり、国民主権の政体をとっている国でこうした古い紀年法を法律によって国民に押しつけようとしているのはわが国以外にはありません。天皇の在位に合わせて年号を変える元号制度をいま再び法律で恒久的に固定化する元号法制化は、まさに世界の趨勢に逆らうものであり、諸外国の世論が、元号法制化を、天皇を頂点としたがっての日本軍国主義復活の新たなあらわれとして警戒の目を向けているのは当然のことであります。時代の通算や年代の比較をする際、縦横の二重の換算が必要な元号が、年表示の方法としてきわめて不便で非合理的であり、国際交流の面でも大きな障害を生み出していることは、すでに広く指摘されているところです。これを法制化して将来にわたって固定的に拘束することは、まさに時代錯誤の非文化的愚行と言わなければなりません。 政府は、元号が伝統文化だと言って、これを法制化する一つの理由にしていますが、法律によらず、慣習的に存続している文化は数多くあります。価値あるものは歴史の中で生き続け、後世に伝えられるものであります。文化は、およそ国家権力の介入する法制度になじまないものであり、法制化しなければ存続し得ないものは、将来にわたって受け継ぐべき文化の名に値しないとさえ言えるでありましょう。 わが党は、元号の慣習的使用に反対するものではなく、昭和後も元号を存続させるというのであれば、現在の慣習的使用の延長として、憲法の枠内で適切な措置を講ずればよいということをかねてから主張しているものであります。国民がいかなる紀年法を用いるかは、歴史と国民自身の選択にゆだねるべきものであり、われわれの時代に法制化を強行することは、将来の主権者に対する重大な越権行為と言わなければなりません。 第四は、大多数の国民世論に逆らって、しゃにむに元号の法制化を進めてきた政府・自民党と、これに全面的に協力、加担してきた賛成勢力の反国民的、反民主的な態度についてであります。 法案審議を通じて、政府は、元号と憲法及び天皇との関係、元号法制化と政治反動とのかかわり、元号の使用強制問題など、本法案の核心に触れる問題に関して正面からの論戦を回避する態度に終始しました。このことは、本法案が持つ危険なねらいを逆に裏づけるものとなりました。また、自民党とこれに同調する諸勢力も、広範な国民の徹底かつ慎重な審議をという切実な願いを踏みにじり、本法案に対して現実に国民から提起された疑問や不安を誠意をもって解明することなく、多数に物を言わせて成立を図ってきました。 そもそも、国政は国民の厳粛な信託によるものであって、その権威は国民に由来するものです。国民的合意を全く欠いた本法案の成立強行は、まさに国会の権威をみずからおとしめ、国民から負託された責務を放棄するものと言わなければなりません。(発言する者多し)元号が法制化されたとしても、大多数の国民の良識は、元号使用を一般国民に強制することはもとより、元号法を憲法改悪、天皇元首化への企てと結びつけて運用するなどという反動的な策動を断じて許さないでありましょう。いまや完全に国民的合意が形成されている航空機疑獄究明には背を向け、国民的合意を全く欠いた元号法案を強行することは、(発言する者多し)どこから見ても大義のないものであります。国論を大きく分け……
○議長(安井謙君) 山中君、時間が超過しております。簡単に結論を願います。
○山中郁子君(続) 国会審議を通じてますます批判や疑問が高まっている現在、あえてこれを成立させることは日本の将来に大きな禍根を残すものであることを強く指摘し、重ねて本法案に断固反対することを表明して、私の討論を終わります。(拍手) —————————————
○議長(安井謙君) 黒柳明君。 〔黒柳明君登壇、拍手〕
○黒柳明君 私は、公明党を代表しまして、法案に賛成の討論を行います。(拍手) 本論に入ります前、いままでの発言の中に若干国民の皆さん方に誤解を与えるような発言がありまして、私、長い間オブザーバーとして、委員長の公平な運営のもとに行われたこの元号法案審議の中におきまして私自身が経験した正直な状態というものを皆さん方にぜひ知っていただきたい。当然、多数をもっての採決でもなければ、また強行による採決でもない、(拍手)あくまでも委員長の公平な裁量のもと、反対も賛成も真摯な態度で理事会に臨み、そして審議をして、結論としては採決されたものであるということを、私は、賛否を別にしまして、まず国民の皆さん方に訴えたい次第であります。(拍手) 次に、賛成の理由を申し上げます。 第一に、元号に対する国民の認識は、最近の世論調査の結果等から見ても明らかなように、その使用が国民の日常生活の上に確実に定着しているということであります。現在、国民の大多数は、生活の知恵として西暦と元号を何の抵抗もなく、うまく併用しております。昭和という年号をなぜ国民の大多数の方が、たとえば元旦の年賀状に書いているのか、また、世論調査で大多数が存続を希望しているのかということを考えてみなければなりません。そこには、日本民族の伝統的な心情というものを考えざるを得ないのであります。大多数の国民の皆さん方がやはり「昭和」と記する奥底には、民族の紀年としての元号があることが日本人にとっては一つの共感となり、時代の移り変わりをながめる民族独自の時代観があると思うのであります。 第二に、現在存続している元号は、事実たる慣習としての元号であって、法的根拠のない元号であるということであります。したがって、元号を制度として明確にし、安定したものとするために、その根拠を法律で規定することは当然であると思います。 第三に、本法案から見る元号は天皇制の復活につながるものではないということであります。 旧憲法下における元号の制定権者は天皇でありましたが、今回の元号法案自体は、国会で決め、それに基づき、元号の選定を内閣にゆだねるというものであり、制定権者は国会であり、即国民であると言えるわけであります。現憲法には、天皇の地位を「日本国民統合の象徴」と明記しており、憲法の定着に伴い象徴天皇制が国民に広く理解されていることは間違いなく、元号の制度化がかつての旧憲法下の天皇制への回帰につながらないことは明白であります。 第四に、本法案により元号が法制化されても、元号使用の強制につながることはなく、いままでどおり、国民は自由に西暦と元号を併用することができるのであります。憲法で保障されている基本的人権、表現の自由からも、当然であると言わねばなりません。ただし、官公庁における文書上の取り扱いについては、事務処理上元号に統一することもやむを得ないと思われます。しかし、このことが直ちに国民の基本的人権の自由を侵すことにはならないことは当然であります。 最後に、わが党は、この元号法案が国民主権と象徴天皇制を根幹に民主的基盤に立脚しているという認識のもとに、元号名の決定に当たっては、元号名に関する選定委員会方式等のごとき民主的な制度を設け、さらに、新しい元号の実施時期に際しては、国民の社会生活における無用の混乱と不便を招来しないように、より合理的な踰年改元の方式を採用されるよう政府に対して勧告して、私の討論を終わります。(拍手) —————————————
○議長(安井謙君) 三治重信君。 〔三治重信君登壇、拍手〕
○三治重信君 私は、民社党を代表して、ただいま議題になっております元号法案に関し、賛成の討論を行うものであります。(拍手) 今日、元号は、時代を象徴する意味として国民に広く親しまれ、生活慣行としても定着した文化的な所産となっております。昭和五十二年、総理府の行った世論調査によれば、日常生活において主に元号を使用している人は八九%と、圧倒的多数を占めております。さらに、元号の存続に反対する者はわずか六%に対し、積極的賛成が五九%、消極的賛成が二〇%と、元号制度の存続を望む者は七九%にも達しております。しかも、四十六都道府県議会、千数百の市町村議会においても元号法制化促進の決議がなされていることからしても、元号の存続を望む国民的合意は紛れもない事実であります。この実態に反して、イデオロギー上旧憲法制度の復活につながるとの反対論は、国民大多数の意思に反するものであります。民意反映の政治としては絶対にとるべきではありません。 また、一部においては、西暦使用が世界の大勢であるとの見地から、国際化時代に対処するよう西暦一元化を主張する意見もありますが、西暦とわが国では一般に呼称されていますが、それは本来キリスト暦でありまして、ユダヤ暦、回教暦、仏暦など、それぞれ民族固有の暦年を併用し、その文化を維持継承している国が今日二十数カ国に及んでいるという事実に目を向けなければ、一方的な意見であります。また、西暦一元化論は、逆にキリスト暦を国民に強制するものとなります。国際化時代になればなるほど、民族固有の文化を高らかに誇りつつ、国際社会での調和を図ることがきわめて重要なのであります。国際化社会は、決して国籍の喪失を意味するものではなく、民族固有の伝統文化を国際社会の場に持ち寄り、互いに理解を深め合うことが大切であります。こうした意味からも、元号制度を維持継承するのは、日本文化を大切にする当然のことと言うべきであります。 第二に、元号を民主主義の原則に照らして存続させる方法をいかにすべきかという問題であります。 かつての一世一元の制度には、行政官布告、旧皇室典範、登極令など、法律上の根拠がありました。しかし、昭和二十二年、明治憲法にかわって日本国憲法が施行されると同時に、旧皇室典範、登極令は廃止され、新しい皇室典範には元号に関する規定が定められておりません。また、行政官布告についても、その法的有効性に疑義が生じているなど、元号の法的根拠は実際上失われ、事実たる慣習として使用されているのが現状であります。仮にこの慣習に従うならば、将来、天皇の代がかわった場合、新元号がおのずからつくられるという考え方もあり、法制化による元号存続に消極的な一部世論の支持するところでありますが、果たして法治国家として慣習による存続が妥当であるか、大きな疑問が生ずるのであります。特に指摘すべきは、だれがいかなる手続を経て新元号を決定するかという問題であります。また、事実たる慣習にはそこまで含まれていないと考えられるからであります。この意味から、元号を存続させる根拠を早急に確定する必要があります。 そこで、元号存続の方法には、内閣告示と法制化による二通りが考えられますが、内閣告示では、時の政権が告示するかしないかの自由を持っているのでありますから、民族的伝統文化の所産である元号の維持継承という点から見て、制度的にきわめて不安定であるばかりか、この種の問題は、国権の最高機関たる国会において民主的に十分な議論を尽くして立法化を図ることが妥当であると考えるのであります。 第三に、法案の内容についてであります。 本法案によれば、元号は政令で定められ、改元は皇位の継承があった場合に限るとされております。国民の一部には、法案が一世一元制の立場をとっているから、象徴天皇制を定めた現行憲法の精神に抵触するという危惧が持たれております。また、元号法制化を推進する人々の中には、一部に天皇制復活を唱える向きもなくはありません。しかし、現行憲法下の象徴天皇の地位と権能は、明治憲法下における統治権の総攬者とは全く異なっているのであります。現行憲法を正しく解釈するならば、主権在民が大原則であることは明々白々でありまして、そうした古い天皇制の復活を夢見たり、はたまた天皇制復活につながるとして元号反対論を展開するに至っては、憲法を知らないか、あるいは憲法を厳正に守る意識を欠如している者の議論にしかすぎないのであります。(拍手)およそ現行憲法の精神を正しく体得し、憲法の定める民主主義体制を堅持せんとする大多数の国民は、必ずや憲法と調和した元号制度を守りはぐくむでありましょう。 また、われわれ政治の場にある者は、こうした大多数の国民の明確なる意思を信頼すると同時に、それをますます高揚させるよう働きかけ、努力する責務があることを自覚すべきであります。政府もまた、法の運用と、それに伴う世論の動向に対しては適切に対処し、いささかも古い天皇制復活の懸念を抱かせないよう万全の努力を尽くすべきであります。 以上、元号法案に対する賛成の趣旨を述べるとともに、伝統文化と民主主義憲法を調和発展させんとするわが党の意思を明らかにしつつ、私の賛成の討論を終える次第であります。(拍手)
○議長(安井謙君) これにて討論は終局いたしました。 これより採決をいたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(安井謙君) 過半数と認めます。よって、本案は可決されました。(拍手) 本日は、これにて散会いたします。 午前十一時六分散会