本会議 第15号
- 発言数
- 52 件
- 登壇者
- 19 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1979/05/30
会議録
○議長(安井謙君) これより会議を開きます。 この際、お諮りいたします。 新谷寅三郎君から、裁判官弾劾裁判所裁判員を辞任いたしたいとの申し出がございました。 これを許可することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(安井謙君) 御異議ないと認めます。よって、許可することに決しました。 —————・—————
○議長(安井謙君) つきましては、この際、裁判官弾劾裁判所裁判員一名の選挙を行います。
○戸塚進也君 裁判官弾劾裁判所裁判員の選挙は、その手続を省略し、議長において指名することの動議を提出いたします。
○大塚喬君 私は、ただいまの戸塚君の動議に賛成をいたします。
○議長(安井謙君) 戸塚君の動議に御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(安井謙君) 御異議ないと認めます。 よって、議長は、裁判官弾劾裁判所裁判員に鍋島直紹君を指名いたします。(拍手) —————・—————
○議長(安井謙君) この際、国家公務員等の任命に関する件についてお諮りいたします。 内閣から、宇宙開発委員会委員に吉識雅夫君を任命することについて、本院の同意を求めてまいりました。 内閣申し出のとおり、これに同意することに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(安井謙君) 過半数と認めます。よって、これに同意することに決しました。 —————・—————
○議長(安井謙君) 日程第一 国務大臣の報告に関する件(昭和五十二年度決算の概要について) 大蔵大臣から発言を求められております。発言を許します。金子大蔵大臣。 〔国務大臣金子一平君登壇、拍手〕
○国務大臣(金子一平君) 昭和五十二年度の一般会計歳入歳出決算、特別会計歳入歳出決算、国税収納金整理資金受け払い計算書及び政府関係機関決算書につきまして、その大要を御説明申し上げます。 昭和五十二年度予算は、昭和五十二年四月十六日に成立いたしました。 この予算は、国民生活の安定と経済の着実な成長に資するとともに、財政の健全化を推進することを基本として編成されたものであります。 その後、内外経済情勢にかんがみ、公共事業等の追加を行うほか、人事院勧告の実施に伴う国家公務員等の給与改善費等について所要の措置を講ずるため、補正予算が編成され、昭和五十二年十月二十四日その成立を見、さらにその後における経済情勢にかんがみ、予想される税収減を補てんするとともに、公共事業の追加等について所要の措置を講ずるため、第二次補正予算が編成され、昭和五十三年一月三十一日その成立を見ました。 これらの補正によりまして、昭和五十二年度一般会計予算は、歳入歳出とも二十九兆三千四百六十六億円余となりました。 以下、昭和五十二年度決算について、その内容を数字を挙げて御説明申し上げます。 まず、一般会計におきまして、歳入の決算額は二十九兆四千三百三十六億円余、歳出の決算額は二十九兆五百九十八億円余でありまして、差し引き三千七百三十七億円余の剰余を生じました。 この剰余金は、財政法第四十一条の規定によりまして、一般会計の昭和五十三年度の歳入に繰り入れ済みであります。 なお、昭和五十二年度における財政法第六条の純剰余金は千二百八十億円余であります。 以上の決算額を予算額と比較いたしますと、歳入につきましては、予算額二十九兆三千四百六十六億円余に比べて八百七十億円余の増加となるのでありますが、この増加額には、前年度剰余金受け入れが予算額に比べて増加した額二千三百四十億円余が含まれておりますので、これを差し引きますと、昭和五十二年度の歳入の純減少額は千四百七十億円余となるのであります。その内訳は、租税及び印紙収入、雑収入等における増加額二千七百六十七億円余、公債金における減少額四千二百三十七億円余となっております。 一方、歳出につきましては、予算額二十九兆三千四百六十六億円余に昭和五十一年度からの繰越額二千二百十三億円余を加えました歳出予算現額二十九兆五千六百七十九億円余に対しまして、支出済み歳出額は二十九兆五百九十八億円余でありまして、その差額五千八十一億円余のうち、昭和五十三年度に繰り越しました額は二千二百八十五億円余となっており、不用となりました額は二千七百九十六億円余となっております。 次に、予備費でありますが、昭和五十二年度一般会計における予備費の予算額は二千六百二十億円余であり、その使用額は千四百七十二億円余であります。 次に、昭和五十二年度の特別会計の決算でありますが、同年度における特別会計の数は四十でありまして、これらの決算の内容につきましては、特別会計歳入歳出決算によって御了承願いたいと存じます。 次に、昭和五十二年度における国税収納金整理資金の受け入れ及び支払いでありますが、同資金への収納済み額は十七兆九千五十三億円余でありまして、この資金からの一般会計等の歳入への組み入れ額等は十七兆八千五百七十七億円余でありますので、差し引き四百七十六億円余が昭和五十二年度末の資金残額となります。これは、主として国税に係る還付金として支払い決定済みのもので、年度内に支払いを終わらなかったものであります。 次に、昭和五十二年度政府関係機関の決算の内容につきましては、それぞれの決算書によって御了承願いたいと存じます。 以上、昭和五十二年度の一般会計歳入歳出決算、特別会計歳入歳出決算、国税収納金整理資金受払計算書及び政府関係機関決算書につきまして、その大要を御説明申し上げた次第であります。(拍手)
○議長(安井謙君) ただいまの報告に対し、質疑の通告がございます。順次発言を許します。丸谷金保君。 〔丸谷金保君登壇、拍手〕
○丸谷金保君 ただいま議題となりました昭和五十二年度決算につきまして、日本社会党を代表して、総理並びに関係大臣に対し質問いたします。 まず第一に、財政経済政策についてであります。 五十二年度は、政府が総需要抑制から景気浮揚策に転換して三年目になります。しかし、景気は一向に回復しなかったのであります。そのため、同年九月、政府は事業規模二兆円にも及ぶ総合経済対策を決定し、第一次、第二次補正予算を組み、公共事業による景気刺激策を進めましたが、急激な円高もあって、不況より脱却することはできませんでした。 もっとも、最近に至り、減量経営という労働者の犠牲の上に企業が自主的に行った防衛措置によって、どうやら増収増益の企業も出てまいりましたが、これは決して政策の効果があらわれたというものではありません。そのため、かえって今度は中高年齢層に雇用不安が広がりつつあります。 総理、あなたは、四十九年四月、この場所において、所管大臣として、低廉な価格で石油の安定確保に努めると答弁しております。しかし、現実はその反対に進行し、石油の高騰は防ぐべくもありません。 国債依存度三九・六%という借金財政と相次ぐ石油価格の上昇は、当然インフレマインドを志向し、土地の値上がりを初め、卸売物価は史上最高を記録しました。さらに一連の公共料金の値上げを強行するならば、国民の最も恐れる物価騰貴の道をまっしぐらに進むことにもなりかねないのであります。 このため、日銀は、国債の消化と物価の安定のため、あわてて公定歩合の引き上げを行いましたが、その効果ははなはだ疑問であります。 これら要因のほか、このほど自治省から国会へ報告された五十二年度の地方公共団体の決算を見ますと、国と同じように公共事業の財源を大幅に地方債に依存し、その現在高は前年比二四・九%増、これに債務負担行為を合わせますと、借金総額は実に二十三兆六千億もの増高を見せております。さらに、この傾向は、国債と同様、五十三、五十四年度にも引き継がれております。現在の公共投資優先の政策を進めながら、国及び地方公共団体の借金の増高を抑えることは不可能です。この上一般消費税という悪税の導入を図るならば、オイルショック時以上の悪性インフレ、物価高の引き金になることを、財政通の総理、あなたが御存じないはずはありません。借金と公共投資の政策を進めながら、物価騰貴を抑える解決策がございますか。総理並びに大蔵大臣にお伺いいたします。 次に、大平総理の政治姿勢について伺います。 多年の念願を果たし、自民党総裁選挙の結果総理の座に着かれたあなたには、従来ハト派的イメージが強かったのでありますが、最近の言動はタカ派そのものであります。防衛大学校における訓辞、A級戦犯合祀を承知の上での靖国神社参拝、元号法案の無理押しと、まるで戦争の悲しい教訓を忘れたかのごとき姿勢であり、この変身をどう理解すればよいのか苦しむ次第です。 新聞によりますと、昨年十二月、福田前内閣の閣僚の一人が、こういうインチキ、大どろぼうのような金権選挙で政府が交代することになったのはどうしても納得できないと、目に涙をして辞表に署名を拒んだという事実があります。当時、総理はなぜこれに反論をしなかったのか、お伺いいたしたい。ここにも持ってきておりますが、ほとんどの新聞に出ておりますので、まさか御存じなかったはずはないと思うので、あえて伺う次第です。 そして、このことは今日の政治姿勢につながり、タカ派の人たちに金の力で総理・総裁になったことから来る負い目がこのような政治姿勢をつくらせる原因になったのでないかとさえ疑われる次第でございます。 だからこそ、航空機疑獄についても一貫して逃げ腰で、他人任せ、主権の侵害が白昼堂々行われた金大中事件の見直しについても、「一たん政府が責任をもって政治決着した事件を見直すことは軽々にいたすべきでない」との考えを繰り返すばかりであります。そうして、その裏には、ソウル地下鉄に絡む黒い金がアメリカから日本に逆流したことを発表するぞとの韓国側の恫喝があるとの報道も行われております。総理は率先してこれらの疑惑を解明する考えがあるかどうか、伺います。 また、わが党が提言しております、国会議員及び国務大臣の資産についての公開法案等の政界浄化に向けて積極的に取り組むお考えがあるか、お伺いをいたします。 次に、雇用問題についてであります。 最も近いニュース、昨日労働省は、完全失業者百二十四万人、雇用は依然として厳しい状況にあると発表しております。特に中高年齢者については十人に対し一人半という厳しい状況であります。 昭和五十二年当時、長期不況に円高ショックが輪をかけて、産業界に雇用調整の波が訪れたとき、政府は、雇用政策の切り札として雇用安定資金制度を発足させました。五十二年度決算を見ますと、雇用安定給付金三百七十七億円の予算に対し、実績はわずか三十三億円にすぎません。五十三年度も、十月までの実績は予算額のたった八・八%でありますから、この給付金はほとんど活用されていないと言っても過言でないのであります。また、中高年齢者の定年延長奨励金は、四十七億円の予算に対し実績は二億六千万円で、わずか五%しか消化されておりません。この実態は、政府の無策ぶりを如実に物語っております。 これらの問題に対し、日本社会党は労働大臣に、職安を通ずる画一的な縦割り行政では雇用問題は解決できないので、地域の対応の仕方を市町村に任せ、市町村を信頼して、地域に合った雇用創出のアイデアをどんどん採用すべきだと提言いたしましたが、五十四年度予算においても、政府は依然として雇用開発給付金等を充実して大量の雇用創出を図ると言われますが、単なる予算措置だけで、果たして実効を上げ得る自信があるかどうか、労働大臣にお伺いをいたします。 次に、エネルギー資源開発について簡単に提言いたします。 五十二年度本四連絡橋の実行予算は四百三十億、全体計画は実に二兆四千億円と言われています。それに引きかえ、サンシャイン計画の決算額は、太陽、地熱、石炭液化等、すべての新エネルギー技術開発に対し、わずかに四十八億、四国の橋を一本削れば、その予算で鳴戸や関門の潮の流れ、あるいは海流や波を利用した壮大な技術開発等が見込まれます。危険の多い原子力発電にのみ頼らず、国家百年の大計に立って、思い切った新エネルギーに予算を投ずる考えはないか。幸い、通産大臣、総理大臣ともに関係の深い地域ですから、特に御配慮をお願いしたい。 最後に、東京サミットと農業についてお伺いいたします。 総理は、去る二十三日、本院において、東京サミットはインフレとエネルギーについて各国首脳が一致して協力の道しるべを確立するものと表明しておりますが、もともと石油も太陽エネルギーの蓄積されたものであります。同様に太陽エネルギーを天の恵みとして農産物がはぐくまれております。 今回参集する各国首脳に対し、国土面積三十七万平方キロ、しかも山が多く、耕地面積わずか五万五千平方キロの日本に対し、国土面積三十倍のアメリカの耕地は四百二十万平方キロと、実に日本の八十倍もある実態を踏まえ、域内自給できるEC諸国と違い、集約化した農業を強いられる日本農民の苦しみを率直に訴えるべきだと思います。しかも、各国がそれぞれ、それでも農業に対する保護政策を実施している以上に、わが国においては保護政策をとらなければ農村は崩壊します。貿易不均衡のしわ寄せが日本農業の上にのしかかることのないよう、万全の努力をお願いしたい。農民は、息をひそめて東京サミットの行方を見守っております。食糧の外国依存がいかに国家と民族の将来を危くするか、カルタゴ、フェニキアの昔から貿易立国で長く栄えたことがないという歴史の教訓を銘記しながら、あなた方と後世に対し共同の責任を持つものの一人として、東京サミットに対応する農林水産大臣のお覚悟のほどを承り、以上、私の質問を終わります。(拍手) 〔国務大臣大平正芳君登壇、拍手〕
○国務大臣(大平正芳君) 丸谷さんの第一の御質問は、今日のインフレの脅威のもとにある経済を正常化いたすために政府はどのような用意を持っておるかという趣旨の御質問でございました。今日の日本の経済を見てみますと、家計でございますが、これはどうやらバランスがとれて、高い貯蓄性向も衰えを見せておりません。御指摘のように、企業は正常化の方向にだんだん向いておるわけでございますが、残念ながら、中央、地方の財政が非常なアンバランスの状態でございまして、国債を大量に発行し、その消化が懸念されておるような事態であることは御案内のとおりでございまして、私どもといたしましては、経済をバランスのとれた状態に持ってまいりまして、財政も、企業も、家計も、それぞれ安定した状態を現出しなければならないものと考えておりまして、インフレを伴うことなく、物価安定基調を堅持しながら、そういう事態をどのようにして招来すべきか、いま苦心をいたしておるところでございまして、ことしから来年にかけまして財政再建の契機をつかみたいと申し上げておりますのも、そういう趣旨のものでございます。最大の政治課題の一つでございますので、全力を上げて、そのために献身いたしたいと考えております。 第二に、最近タカ派的言動が多過ぎるじゃないかという御指摘でございまして、私はそのようには考えておりません、防衛問題につきましても、軍事力だけでやらないで総合的なものでなければならぬことは前々から申しておりまするし、いまも変わっておりません。元号問題につきましても、いまこの元号制度が国民の間に定着しておる事実を踏まえて、これを存続したいという願望にこたえて、また、多くの市町村、府県等が法制化の希望を持っておるというような事実を素直に踏まえまして、これを法制化するということをお願いしておるにすぎないわけでございまして、イデオロギー的に偏向しているつもりは毛頭ございません。 また、私の総裁選挙、大変金がかかったという御指摘が一部にあるようでございますので、私は、その当時、もしそういう証拠があれば示していただきたい、問題はそういう観念論でなくて、証拠を、事実を踏まえて御提示いただかなければ議論にならぬじゃないですかということを申し上げたんですけれども、いまに至るまで御提示がございません。こういう空漠たる議論を相手にするいとまはありません。 それから第三の問題は、疑惑の解明、政界浄化の問題についてはどう考えておるかということでございます。疑惑の解明につきましては、捜査当局において刑事責任の解明が行われて一段落がついたところでございまして、政治責任の究明はいま両院を通じて展開されておるところでございます。政府は、その国会の調査権の発動につきましては御協力を惜しまないものでございます。 一方、再発防止の措置でございますが、ロッキード事件の後におきましても、もろもろの再発防止の措置が講じられ、現在も行われておりますけれども、今回新たな視点から政界浄化の道を探って、もっと実効性のある措置がとれないものかということで、明日の午後、協議会を発足さすことにいたしておるわけでございまして、こういう論議を通じまして、実効性のある対策を発掘して、その実現に努力したいと考えております。 第四は、新エネルギー開発に思い切った財源を投入すべきではないかということでございますが、全く同感でございまして、そういう財政困難の状態におきましてどのようにしてエネルギー政策に要する財源を捻出してまいるか、苦心をいたしておるところでございますが、それだからといって、本四連絡架橋をやめるということとは直ちにつながらないものと私は考えております。 それから、サミットと農業問題についてのお尋ねでございました。各国とも、それぞれの条件のもとにおきまして、強い産業もあれば弱い産業もある。私は日本の農業の特殊性はよく心得ておるつもりでございます。したがいまして、日本におきましても、貿易問題として取り上げた場合に輸入規制品目が一番多いのは農産物でございまして、しかも、これは主要、主幹農産物、それから地域の重要な農産物、それから沿岸漁業に不可欠のもの、そういったもの二十二品目につきましては輸入規制を堅持いたしておるわけで、これを変えるつもりはないのでありまして、それぞれの国によりまして、それぞれの輸入規制品目が違っておっていいと考えておるわけでございまして、今度のサミットにおきましても、そういう基本的な姿勢を変えるつもりはございません。 その他の問題につきましては所管大臣からお答えいたします。(拍手) 〔国務大臣金子一平君登壇、拍手〕
○国務大臣(金子一平君) 丸谷さんの御質問の第一点は、景気回復を図るために公共投資が過大になったことが財政バランスを崩す原因となったのではないかという点でございます。石油ショック後の経済の停滞のもので、税収が伸び悩みます反面、景気の回復と国民生活の安定を図るために公債財源によって公共投資を拡充し、財政が適切な対応を図ることは、必要にしてやむを得ない措置であったと考えております。景気もようやく順調な回復傾向を示すに至りました今日、今後のわが国経済の発展と国民生活の安定を期します上で、財政のバランスをとってその再建を図ることは放置できない緊急課題となっておりますので、今後、歳入歳出の両面であらゆる努力を払って、この問題に全力を挙げて取り組んでまいりたいと考えておるのでございます。 第二点の一般消費税の問題でございますが、財政の現状から、一般消費税を昭和五十五年度のできるだけ早い時期に導入したいという考え方には変わりございません。 一般消費税の導入の物価に及ぼす影響につきましては、そもそも一般消費税の導入による物価の上昇は、それ自身増税の反映でございまして、通常の物価上昇とは区別すべきものであり、また、大量の公債への依存が継続する場合には、丸谷さんも御指摘のように、インフレマインドがますます高まるという懸念が出てまいります。こういった点との比較において私は論ずべきものと考えております。 いずれにいたしましても、物価の問題につきましては、導入時において財政金融政策を含めた適切な物価対策を講ずることによって対処してまいりたいと、こう考えておる次第でございます。 以上でございます。 〔国務大臣栗原祐幸君登壇、拍手〕
○国務大臣(栗原祐幸君) お答えをいたします。 私に対しては、雇用安定給付金が昭和五十二年度において大変未消化だったんじゃないか、これはどこに原因があるのか、また、今後この安定制度について大いに活用できる自信があるのかと、そういうお尋ねだったと思います。御指摘のとおり、確かに五十二年度におきまして未消化が多かったことは事実でございまして、この点につきましてはまことに残念に存じております。理由は何かと申しますと、一つには、長期にわたる景気停滞、これに企業の雇用調整形態が変わってきた、いわゆる経済の実態と制度というものとの間にアンバランスがあった、これが大きな原因だったと思います。しかし、それだけではなしに、制度の中で要件の問題、あるいは手続の問題等について必ずしも適当でなかった点があると思います。これらの点につきましては、よく反省をいたしたいと思います。なお、制度のPRというものも十分でなかったと、この点につきましても今後十分な配慮をいたしたいと考えております。 なお、そういった反省の上に立ちまして、今国会で御審議をいただき、両院の御可決をいただきまするその諸制度、諸法律というものを中心といたしまして、例の中高年齢層の雇用開発給付金、これを弾力的に運用いたしまして御期待にこたえたい、こう考えております。 なお、地方自治体との関係につきまして、地方自治体の意見、アイデアを生かせという御意見でございますけれども、同感でございます。いい意見がありましたらば、それが積極的に本当に具体性のあるものならば、私どもは十分に配慮していきたいと、こう考えております。(拍手) 〔国務大臣江崎真澄君登壇、拍手〕
○国務大臣(江崎真澄君) 新エネルギー開発にかかわる所要資金が少な過ぎるではないかというお話でございます。 昭和四十九年度にサンシャイン計画を発足させまして、太陽エネルギーであるとか、地熱エネルギー、石炭のガス化、液化、水素エネルギーなど、いわゆる石油にかわる新エネルギーの開発は、現在鋭意研究を進めておるところであります。御指摘のように、五十二年度におきましては四十八億円、しかし、おかげで、予算は少のうございまするが、五カ年を経過いたしました現在、主要なテーマにつきましては、基礎的研究は済ましましてプラント建設を伴う研究段階へと、徐々に成果をおさめておるところであります。 本年度の場合は、おかげで百十九億四千万円というわけで、この四十八億に比べれば大変な増額を見ておるわけでありまするが、お示しのように、先進諸国に比べればわが国のこのエネルギーに対する研究開発費は決して多いと言えるものではありません。したがって、私どもの今後の計画といたしましては、エネルギーの安定供給に資してまいりまするために所要の研究資金を確保してまいりまするためには、総理も申されましたように、きわめてむずかしい財政事情下にあります。したがいまして、これをどう捻出するか、受益者負担も考慮に入れるべきかどうかということなどを含めまして、現在、通産省においても鋭意検討をいたしております。そして研究体制を活発にいたしまして、国際協力事業の拡大であるとか、わが国のやはり新エネルギー開発の成果であるとか、こういったものを極力促進いたしまして、早期実用化に努めてまいりたいと思います。御激励の点については感謝を申し上げます。(拍手) 〔国務大臣渡辺美智雄君登壇、拍手〕
○国務大臣(渡辺美智雄君) お答えをいたします。 東京サミットに対応する農林大臣の決意はいかがかと。これにつきましては、ただいま総理大臣から東京サミットに対する政府としての詳細な農産物についての所信表明がございました。そのとおりでありまして、私はその趣旨に沿ってやってまいる所存でございます。(拍手)
○議長(安井謙君) 答弁の補足があります。大平内閣総理大臣。 〔国務大臣大平正芳君登壇、拍手〕
○国務大臣(大平正芳君) 答弁の補足をさしていただきます。 金大中事件でございますが、この事件につきまして最近アメリカの方から関係資料が公開されたということでございまして、政府といたしましては、そういった資料を取り寄せまして検討をいたしておるわけでございますが、かつて行われました政治的決着というものを見直すというところにはまだ至っておりません。 それから第二の、ソウルの地下鉄工事に関連した金が日本に流れておるということでございますが、確かに捜査当局からそういう報告を受けております。しかし、日本に流れました金のその行方につきましては判然としないという報告を受けております。 それから、こういう資料が海外から来るということにつきまして、丸谷さんは、日本の政府としてもしっかりしなけりゃならぬという御趣旨のことと思いますけれども、われれれの捜査当局は内外にわたるいろいろな資料を自主的に総合的に判断いたしまして適正な捜査を続けておることについて、御信頼をいただきたいと思います。 それから、国会議員と国務大臣等について、その資産の公開を政府倫理の高揚の立場から考えるべきじゃないかという御所見でございました。先ほど申しましたように、こういう事件の再発防止に関しまして、われわれの方も協議会を設けまして御検討いただくことになっておりますが、私は、一般の国民と違いまして、国務大臣にせよ、あるいは国会議員にせよ、国家公務員にいたしましても、やや違った責任を持っておるものと考えておりまして、公務員につきましては公務員法という法律が別に設けられておるわけでございますが、国会議員につきましてどのような取り扱いが政治倫理の上から望ましいかという問題は、日本の民主主義制度の上から申しまして、非常に重要な課題であろうと考えております。目下のところ、選挙制度が一つ背景にございますけれども、具体的には、国会における国政調査権の発動を通じて政治責任が問われておるということで十分なのかどうかということは、確かに究明しなきゃならぬ大きな課題だと思います。各方面の意見を十分聴取しながら、これは事国会にもかかわることでございますので、国会の各党の御意見も十分承りながら、慎重に検討を進めていくべき課題だと考えております。(拍手) —————————————
○議長(安井謙君) 田代富士男君。 〔田代富士男君登壇、拍手〕
○田代富士男君 私は、公明党を代表して、ただいま議題となりました昭和五十二年度決算の概要について、総理並びに関係大臣に質問をいたします。 まず初めに、昭和五十二年度の経済運営についてお伺いをいたします。 御承知のように、昭和五十二年度予算は福田前総理の手になるものであります。当時、大平総理は自民党の幹事長という要職にあり、政府・与党一体となって編成した五十二年度予算の執行については、まことに大きな責任のある立場におられたのであります。五十二年度経済運営に当たっては、私どもは、大幅減税によって個人消費の喚起を図り、確実な景気回復を目指すべきことを繰り返し主張し続けたのであります。しかるに、政府・与党は、かたくなにこれを拒否し、公共事業中心の予算編成を行い、しかも、公共事業費の七三%は上半期に集中して契約するという、いわゆる前倒し方式をとったのでありますが、後半には息切れをし、二度にわたって補正予算を追加しなければならなくなったのであります。 このような公共事業中心で、かつその前倒し方式まで採用した。その結果、景気はどのように回復したというのでありましょうか。企業倒産が毎月続出し、特に五十三年二月には大型倒産が相次ぎ、負債総額も史上最高の四千億円を突破し、三月には、最近の二十年間で最悪の完全失業者百四十一万人を記録したのであります。また、五十二年度平均の有効求人倍率は、史上最低の実に〇・五六まで落ち込み、まさに記録づくめの厳しい不況の一年であったのであります。 また、五十二年度において政府が設定した経済成長率の目標、実質六・七%に対して、その結果はわずか五・六%にとどまり、一方、経常収支に至っては、政府が予測したマイナス七億ドルに対して約百四十億ドルもの黒字を計上するなど、政府の目標とはことごとくかけ離れた結果を示すところとなり、今日の貿易摩擦の遠因ともいうべき諸外国の対日不信を一層つのらしたのであります。しかも、五十二年度の当初においては、政府は、公債依存率はあくまで三〇%以下に抑えるべきという判断に立ち、その結果二九・九%にしたと自負すらしていたのであります。しかるに、二度の補正によって、その依存率は三四%となり、当初の方針をあっさり撤回してしまったのであります。 以上申し上げたごとく、五十二年度における政府の経済運営の不手際が今日の財政破綻や不況の長期化、国際収支における大幅の黒字基調をもたらしたことは、火を見るより明らかであります。当時、与党の幹事長として重要なる政策決定に携わっていた大平総理の五十二年度経済運営に対する責任は、まことに重大であると言わなければなりません。総理の率直な反省を承りたい。あわせて、金子大蔵大臣には、五十二年の財政運営についていかなる御所見を持っておられるのか、お尋ねしたい。 第二は、省エネルギー対策について、総理並びに通産大臣にお伺いをしたい。 先日、国際エネルギー機関では加盟国の石油需要の五%節約を申し合わせましたが、一口に五%節約と言っても、その実現は大変むずかしいと思うのであります。この重要な課題を達成するためには、何よりも国民に対して深い理解と協力を求めなければならないと思うのであります。ところが、いままでの政府の省エネルギー対策は、国民からはどろなわ式と批判をされるように、いつも後手後手に回り、しかも、のど元過ぎれば熱さを忘れるといったありさまであります。現在、政府においては石油節約のために各種の対策が打ち出されておりますが、問題は、これをいかに継続していくかであると思うものであります。通産大臣の決意を伺いたい。 また、一方においては、サマータイム、夏季一斉休暇あるいは週休二日制の実施について真剣なる議論があり、さらにノーネクタイ、ノー上着というようなことまで言われているが、総理自身、これをどのように受けとめ、また御自身としてもどのように取り入れていくつもりなのか、伺いたい。 また、国民の協力を得るためには、総理以下各大臣の率先垂範がなければならないと思うが、それだけの危機意識を持っておられるのか、披瀝していただきたい。 第三に、金大中拉致事件について伺いたい。 御存じのとおり、昭和四十八年八月、在日中の金大中氏が突然拉致され、三カ月後の十一月に第一次の政治決着がつけられ、事件発生二年後の五十年七月には第二次政治決着が行われたのであります。この政治決着には、韓国公権力が関与したという新たな証拠があればそれを見直すという条件が付されており、いわば不完全な政治決着であったのであります。ところが、今回、はからずも金大中事件をめぐる米政府の公電文書類が公開されたのであります。当時、ソウルとワシントンを往復したこれらの文書類は、駐韓大使であったスナイダー氏やあるいはハビブ氏等と米国政府との間に交わされたものであり、事件を生々しく伝えているのであります。 そこで、まずお聞きしたいことの第一点は、現在問題となっているロッキード事件やグラマン事件など一連の航空機疑惑問題等、政府高官の汚職はいずれもアメリカから明るみになり、これらと同様に、金大中事件とKCIAとの関係がアメリカの公の外交文書の公表によって裏づけられるという結果になっており、このような実情について総理はどのように考えられるのか、お尋ねしたい。 第二点は、政治決着の見直しであります。外務省ではこの公電の内容は真相に迫る重要な文書であることを認めているにもかかわらず、総理は、国会においては、「よほどのことがない限り政治決着を見直すことは慎重に」とか、あるいは「軽々に見直しを論ずることは控えたい」などと、かたくななる態度を見せておられるのであります。総理並びに外務大臣は一体いかなる条件が出てきたら見直しをするつもりなのか、お伺いしたいのであります。 最後に、年金福祉事業団の行っている大規模年金保養基地の建設について伺いたい。 事業団では、厚生年金、国民年金等の年金受給者が生きがいのある老後を送り、また、被保険者に健全な余暇利用の場を提供することを目的として、六十年度までに十一基地、十三カ所に設置することになったのであります。ところが、四十八年ごろの列島改造ブームに便乗して、将来の確たる展望もないまま、三百八十億円を投入して取得した延べ面積約三万九千平方メートルの用地のうち、わずか二カ所において一部の着工が行われたのみで、ほとんどはその基本計画すらできていないという、まことにずさんきわまりない事態が起きているのであります。しかも、用地取得に際しては、地元民に低料金で快適な余暇が送れるなどと甘い幻想を抱かせ、地方公共団体の協力を得て推進してきた手前、いまさら建設計画の見直しもできないのが実情であります。こうしたことから、年金の掛金から支出されている金利も次第に雪だるま式にふえていくことは、だれの目にも明らかなところであります。一方では、年金の財政難から、年金の支給開始をおくらせるという国民不在の声が政府にあり、他方ではこのようなずさんな運営が行われており、まことに遺憾に思うものであります。厚生大臣の責任ある答弁を求め、私の質問を終わります。(拍手) 〔国務大臣大平正芳君登壇、拍手〕
○国務大臣(大平正芳君) 田代さんの第一の御質問は、五十二年度の経済運営をどう評価しているかということでございました。五十二年は、御指摘のように、石油危機を契機といたしまして世界大の規模をもちまして大きな不況が襲来した年でございました。そのために経済は全く混乱いたしまして、インフレと失業、将来に対する不安にさいなまれた一年でございましたことは御指摘を待つまでもございません。こういう段階に処してどういう対応の仕方をするかということは、各国にとりまして重大な選択であったと思います。わが国におきましては、こういう事態をどう乗り切るかにつきましては、一挙に乗り切るのではなくて時間をかけて乗り切るよりほかはなかろうと、とりあえずのところ財政がしわ寄せを全部一たん引き受けまして、そして国民生活並びに企業の経営というものをできるだけ安泰の状態に置くことが適切ではないかと考えまして、そのように措置して、ともかくも一応その危機を乗り切ったわけでございます。このことにつきましては、世界各国相当の評価をいただいておるように思いますけれども、御案内のように、大量の国債その他多くの問題を残しておりまするので、この処理を財政再建の立場からこれから手がたく対応していかなければならぬ時期に際会しておるものと思っております。 それから第二の問題は対外関係でございまして、国内の需要が減ったものでございますから、企業はその経営を維持し雇用を維持していく上から申しまして、輸出を大変促進したわけでございます。そこへ円高傾向が出てまいりまして、円高はさらに円高を生むというリーズ・アンド・ラグズの典型的な事態が出てまいりまして、わが国対外均衡が非常なアンバランスを来したわけでございます。そういう年でございましたので、内外からこの事態に対しまして大きな非難が浴びせられたことも私どもはよく承知いたしておるわけでございます。しかしながら、あなたも御指摘になりましたように、五十二年度の補正予算を初めといたしまして、政府はこれに対応いたしまして、十五カ月予算を組み、公共投資を増し、鋭意内需の振興に努めてまいりまして、去年の秋ごろから漸次事態は急速に改善の方向をたどっておるわけでございまして、この四月にはすでに経常収支、国際収支ともバランスを回復したと、むしろ赤字に転じたということさえ報じられておるようになったわけでございまして、対外関係におきましてはほぼ問題は解決に近づいておると思うのでございまして、対内問題、財政再建の問題はこれからであるというように御承知をいただきたいと思います。 それから第二の問題でございますが、週休二日制の問題、サマータイム制にどう対応するかという御質問でございました。週休二日制の問題は、エネルギー問題が起こる前々からすでにわが国では進行中のことでございまして、わが国の将来にわたって経済社会がどういうあり方であるべきかということに関連いたしまして、週休二日制の問題はあらゆる角度からいま検討を進めて推進に当たっておるところでございます。そこへ持ってきまして省エネルギーの問題が出てまいりましたので、この問題が二重写しに、新たな問題になっておりますことは御指摘のとおりでございます。いま、両面の角度から、私どもといたしましてはこれに適切に対応していかなければならぬと思っておりまして、ただいま政府の中で鋭意検討を進めておるところでございます。 それから第三は、金大中事件に絡んでのお尋ねでございました。 金大中事件につきましては、丸谷さんにもお答えしたとおりでございますが、田代さんからは、アメリカの資料に頼るということ、それが契機になっておるということは大変遺憾じゃないかという御指摘でございましたが、丸谷さんにもお答えいたしましたとおり、わが国の捜査当局は内外の資料を自主的に処理して適正な捜査の進行に当たっておるというように御信頼をいただきたいと思うのでございます。 それから金大中事件の政治的決着の見通しはどうかということでございますが、これは、政治的決着を行いましたときに日韓の間で申し合わせておりますとおり、韓国の公権力がこの事件に関与したという明確な証拠があるということが明瞭になってまいりますならば、当然のこととして政治的決着の見直しという事態に立ち至るものと考えておりますけれども、いままでわれわれが入手した資料では、そこまで踏み切るまでには至っていないということでございます。(拍手) 〔国務大臣金子一平君登壇、拍手〕
○国務大臣(金子一平君) お答え申し上げます。 私に対する御質問は、五十二年度の公共投資中心の財政運営に対する考え方はどうかということでございますが、ただいま総理から御答弁のございましたとおり、当時の状況といたしまして、公共事業を中心に景気の回復、民生の安定を図るために財政を犠牲にいたしましたことはやむを得ない措置であったと考えます。特に、当時大幅減税の声が高かったのでございますが、もし大幅減税を行っておりましたならば、今日の財政収支の赤字はさらに一層大幅なものとなって、その解決を一層困難なものとしていたと考えますので、当時の選択は適切であったと考えております。しかし、今日経済の回復がようやく顕著になってまいりましたので、今後財政の再建には全力を挙げて取り組みたいと考えておる次第でございます。(拍手) 〔国務大臣江崎真澄君登壇、拍手〕
○国務大臣(江崎真澄君) エネルギーの国際的な逼迫に伴いまして、わが国としても、一月、それから三月、四月と、その節約方途を打ち出し、しかもまた、IEAにおきまする五%節約という国際的な取り決めの線に沿って、その実行を期していろいろな方法を国民にお訴えしてきたところであります。 ここで言えますことは、IEAにおきましても、問題は複雑であるが、また不安定な要素を大きくはらんでおるが、四十八年のあの石油ショックにかんがみて、不安定ではあるが対処は冷静にしていこうと。あの場面で、あわてて一番ばかをみたのは消費者の立場であります。むしろ、石油生産国を初め、関連業者というものが利益を得て、消費者がばかをみる。こういったことの繰り返しはすまいということで、冷静な対応を旨として今日に至っておるわけでありまするが、先ごろのIEAの閣僚理事会にも私出席いたしまして、今後とも、やはりこの石油の供給は非常に逼迫をしておる、来年度も五%節約を継続しなければならないという合意に達しました。当時、西ドイツのラムスドルフ経済相とも親しく会談をしたのでありまするが、ドイツでは、五%節約とか何%節約などというような数値を決めなくても、需給が乱れて値段が上がればみんな消費は節約するものだと、だから市場メカニズムに依存したらいいではないか、休日にガソリンスタンドを開いておる者はこれは消費節約の敵ということで、国民が開いておる店では求めないんだというような話を聞きまして、いささか、国民性の違いといいますか、傾向の違いを痛感したことでありまするが、わが国としてもよほど決意を新たにして節約を実行しなければならないというふうに思います。 一言申しつけ加えますと、価格メカニズムの点では、業界におきましては、御承知のように、高度成長で日本の経済成長が一番ピークをなし、生産が上がりましたのは、石油ショック直後の四十九年の一月であります。一番スローダウンしたのが五十年の三月で二〇%減、それがことしに入りまして三月には、このピーク時よりも生産が七%程度上回ったという統計が経企庁などから出されておるわけでありまするが、石油の消費量は横ばいであります。この点は、石油価格が上がったということによって、業界においては相当節約が行われておるという一つのあらわれでありまするが、マイカーであるとか家庭の電気消費量であるとか、こういったものは逆に相当数量が伸びておるわけであります。 かれこれ考え合わせまして、今後は大いに国民的レベルで節約、協調をしていただけるような方途を具体的に打ち出しまして、協力を得たいものというふうに考えております。(拍手) 〔国務大臣園田直君登壇、拍手〕
○国務大臣(園田直君) 総理大臣からお述べになったところでありますが、金大中事件は、当時の政府が日韓関係等大局的見地から決断をしたものであり、現内閣もこの方針を尊重し、維持しているところであります。しかし、このときの政治決着の条件の一つとして、捜査は続行する、わが国の捜査の結果韓国の公権力の行使が明白になった裏づけの証拠が出た場合にはこれを見直すと、こういうことになっておるわけであります。鋭意、捜査当局は捜査を続行しているところであります。(拍手) 〔国務大臣橋本龍太郎君登壇、拍手〕
○国務大臣(橋本龍太郎君) 田代さんからお尋ねのありました大規模保養基地関係につきましてのお答えを申し上げます。 御指摘のとおり、昭和四十八年度に本事業を開始いたしまして以来、用地取得、基本計画の策定、設計等の作業を順次進めてきたところでありますが、用地取得につきましては、五十一年度末をもちまして全基地について完了をいたしました。 基本計画につきましては、十一基地中六基地につきまして、すでに厚生大臣の承認を終わっております。またさらに、すでに二基地につきましては、原案の作成を終わりまして、最終の検討をいたしておる状況でございます。また、基地の建設につきましても、昨年の一月に三木基地、九月には大沼基地の工事に着手をいたしまして、津南基地が目下実施設計の最中でございます。 しかし、大規模年金保養基地は、施設の規模とか内容から見まして、他に類例のない大きなものでありますけれども、昨今の社会経済情勢の変化によりまして、各基地の需要の見込みも、かつて予想されたほど楽観を許さないのではないかと考えられる点は御指摘のとおりでありまして、私どもとしては、関係の方々から基地の建設の促進につきまして大変御要望が強いこともよく存じておりますけれども、御指摘どおり、この建設のもとになりますものは年金給付の原資となります年金資金により行うものでありますから、やはり将来の運営について的確な見通しをつけて着実に進めていく必要があるというふうに考えておりまして、各基地の立地条件、また需要の状況、開発の離易度等を総合的に判断をしながら、今後の建設について順次慎重に進めてまいりたい、そのように考えております。(拍手) —————————————
○議長(安井謙君) 安武洋子君。 〔安武洋子君登壇、拍手〕
○安武洋子君 私は、日本共産党を代表して、昭和五十二年度決算について総理並びに関係大臣に質問いたします。 昭和五十二年度予算は、当初、財政再建を目指すということで、公債依存率が前年度よりも低く抑えられましたが、他方では、財政再建のためには国民も応分の負担をすべきである、こう称し、国民生活へのしわ寄せが一層強められ、公共料金の値上げや社会保険料の引き上げなどを押しつけたものでありました。 〔議長退席、副議長着席〕 しかし、二次にわたる補正予算を含む同年度の予算執行の結果を見ると、国鉄運賃の法定制緩和など、国民の負担をふやす施策は着実に実行されましたが、赤字公債の発行を抑制するという財政再建の方向はあっさりと放棄されたのであります。 円高、不況のもとで、大企業向けの公共事業費を追加するために公債を大量に発行したため、公債依存率は決算ベースで三二・九%にもなり、財政再建はみごとに失敗し、今日に至るまで公債依存型財政は放置されたままになっております。 総理、あなたは、昭和五十年度に再び特例公債の発行に踏み切った際の大蔵大臣でもありますが、今日サラ金財政とも言うべき深刻な財政破綻を招いたことへの反省と責任をどのように感じておられるのでしょうか。また、インフレへの起爆剤とも言うべき国債の消化の問題に対し、どのような対策を講じようとしておられるのでしょうか、お伺いいたします。 政府がこの財政破綻を再び国民の犠牲で切り抜けるため、一般消費税の導入を図ろうとしていることは許しがたいことであります。与党内部にさえ広がっている国民的な規模での強い反対の声に耳を傾け、一般消費税導入のための諸準備を直ちに中止すべきであります。そして、不公平税制の全面的な見直しなどに着手をして、国民本位の税制に転換し、財政再建を図るべきだと考えますが、総理並びに大蔵大臣の答弁を求めます。 政府は、来年度予算の編成に当たって、三K赤字の解消、予算伸び率をゼロにすることを目標に歳出を全面的に見直すこととし、七月をめどにサマーレビューに入ろうとしております。これは、さきに公表された財界の中期経済計画に沿ったものであり、財政破綻を国民への負担増で乗り切ろうとするものであると考えざるを得ません。来年度予算の編成に当たっては、国民生活の防衛を重点に据え、国民への犠牲転嫁は行うべきではありません。この際、その姿勢を国民の前に明確にすべきであると考えますが、総理並びに大蔵大臣の答弁を求めます。 昨年来、卸売物価は上昇を続け、四月も前月比一・七%の大幅上昇となっております。これは石油ショック以来の最高の上昇率であり、また、上昇要因も、当時と同様、海外要因から国内要因に変化してきております。これに連動して消費者物価も上昇し始めております。いまや物価水準は警戒段階から危険段階に入り、国民は再び狂乱物価への危惧を抱いております。財界などは、政府が物価問題について言い過ぎるとかえって景気に悪影響を及ぼすと、景気優先、物価軽視の声を上げておりますが、物価の安定なくして、国民生活、経済の安定は実現されません。政府は、便乗値上げの摘発、公共料金の抑制など、物価高騰の要因を取り除き、物価安定を基本とする経済財政運営を行うべきだと考えますが、いかがお考えでございましょうか、お伺いいたします。 次に、政府は昭和五十二年十二月に「行政改革の推進について」の閣議決定を行い、特殊法人役員天下りや、たらい回し人事などを規制する方針を打ち出しました。しかし、天下りや渡り鳥人事、高額な給与や退職金などが今日なお公然と行われております。総理は効率的な政府づくりを公約に掲げられておりますが、一体これら特殊法人のあしき実態をどのように改善されていくおつもりなのでしょうか。また、近年特に急増し、その天下りや高額給与ぶりが特殊法人をさえしのぐものとなっている認可法人についても、特殊法人に準じて乱立を防ぎ、改革を推進すべきだと考えますが、総理並びに関係大臣の答弁を求めます。 さらに、金大中事件に関し、お伺いをいたします。 今回公表されたスナイダー公電によって、韓国政府自身が当初からKCIA犯行を認めていたという新事実が明らかになりました。この文書は、政府が従来「新事実が出れば政治決着を見直す」と言明してきた「新事実」に当たることは明白であります。総理、だれの目から見ても韓国公権力の犯行であるこの事件を日韓両国政府で、もみ消し続けていることは、もはや許されることではありません。政治決着を直ちに見直すとともに、金東雲の身柄引き渡しと、金大中氏の自由と人権の回復を韓国政府に求めるべきではありませんか。 また、アメリカ側に対し、関係する非公開文書の提供と同時に、関係者から、捜査上の措置も含め、事情を聞けるよう協力を要請すべきであります。さらに、捜査当局の手にある当事件に関する非公開資料についてもこの際公表するとともに、わが国にも情報公開法を制定すべきだと考えますが、いかがお考えでしょうか。総理並びに関係大臣の明快な答弁を求めます。 最後に、航空機疑惑についてお伺いをいたします。 相次ぐ航空機疑獄は、まさに自民党政権の中枢に君臨する人たちが底知れない汚職を日常的、構造的に行っていたことを白日のもとにさらしました。にもかかわらず、疑獄に関連した政治家たちが時効などを理由に不問に付されようとしていることに、国民は強い不信と怒りを抱いております。 大平総理、あなたは、総理として、また自民党の総裁として、この国民の気持ちにこたえ、再び汚職、腐敗を起こさないため、汚職犯罪への罰則強化と時効延長の刑法改正案の成立に努力されるべきではないでしょうか。また、時効や職務権限にかかわらず、航空機の売り込み工作にかかわったすべての高官、政治家及びその工作内容を明らかにするとともに、岸信介氏の証人喚問要求にこたえるべきではないでしょうか。さらに、一層明白になった企業献金と賄賂の一体性にかんがみ、この際、企業からの献金については厳に禁止すべきではありませんか。これは総理御自身の政治姿勢にかかわる問題であります。私は、総理の責任ある答弁を求め、質問を終わります。(拍手) 〔国務大臣大平正芳君登壇、拍手〕
○国務大臣(大平正芳君) 最初の御質問は、財政状況が大変むずかしい状況になっておるが、これを招来した政治的責任はどうかということでございます。この点につきましては、先ほど田代議員にもお答え申し上げましたとおり、石油危機に対処する方法といたしまして、まず財政がすべての圧力を受けて、国民の生活、企業の運営を守るという選択を日本政府はとったわけでございまして、その選択自体は私は間違いでなかったと思います。しかし、そういう選択を行いました結果、国の内外にいろいろな問題を残したわけでございまして、それをどのようにして改善、処理してまいりますかということがこれからの課題であることは御案内のとおりと心得ておるわけでございまして、私どもこれについて選択を誤っておったとは考えていないのであります。 国債消化の問題につきましてのお尋ねがございました。これにつきましては、国債の多様化を図ることも大事でございますし、国債市場の整備を図ることも大事でございますが、何よりも、国債自体の減額を招来するような財政運営に持っていかなければならぬと、せっかくいま苦心をいたしているところでございます。 第三の問題として、財政再建の道でございますが、この財政再建は、ひとり国民の負担、犠牲においてだけやったらいけないじゃないかという御注意でございまして、仰せのとおりだと心得ております。したがいまして、歳入の見直し、既存の税、歳入政策の見直しを十分行いました上で、国民の理解を得ながら、なお不足する財源につきまして国民の協力を得なければならぬという方向で問題の処理を考えておりますことを御理解いただきたいと思います。 それから、物価政策を基調にいたしまして財政経済の運営に当たらなければいけないじゃないかと。ごもっともでございまして、そのとおり私どもも心得ておるわけでございます。御指摘のように、最近の卸売物価の上げ足は放置できない状態になっておるわけでございます。とりわけ、石油の量的確保、価格上の不安等はわれわれの物価政策に対して大きな脅威になってきておるわけでございますので、層一層物価の安定基調の堅持には神経質にならなければならぬと考えております。先般、日本銀行が公定歩合の若干の引き上げを行いましたのも、これに対する警戒の姿勢から行われたものと考えておるわけでございまして、政府も財政、経済、金融全体の運営につきましては、物価の安定基調を堅持するというところにベースを置きまして、すべての施策を考えていくつもりでございます。 それから第四の問題として、行政改革、とりわけ特殊法人のあり方につきましての御質疑でございました。行政改革につきましては、定員、機構、認許可を初めといたしまして、従来やってまいりました行政費の節減のやり方は、忠実に今後も踏襲してまいるつもりでございます。御指摘の特殊法人でございますが、これにつきましても若干その整理統合を考えておりますこと、御案内のとおりでございます。また、その給与並びに退職金につきましても規制の措置を講じましたことも御承知いただいておると思いますけれども、今後、この運営につきましては一層注意してかかるつもりでございます。とりわけ、人事のたらい回しにつきましては、原則としてやらないということで進みたいと考えております。 金大中事件でございますが、これは先ほどお答えしたとおりでございます。私どもといたしましては、新たな材料が出てまいりましたことはよく承知いたしておりますけれども、その吟味を通じてこれを見直す、政治的措置を見直すというところまでには、まだ立ち至っていないことを御了承いただきたいと思います。 それから、こういう航空機輸入等の事件をめぐりましての政治疑惑の解明でございますが、これについて、再発防止の措置として、いろいろな点について御提議がございました。 まず、政治的責任の解明、とりわけ岸元首相の証人喚問というような問題は、これは国会の問題でございまして、国会各党におかれまして御相談されることと存じております。 それから企業献金禁止の問題でございますが、これは、御案内のように、四十五年の最高裁判決におきましても企業献金自体は認められておると承知いたしておりますが、私は、それはあくまでも節度あるものでなければならぬと承知いたしております。したがって、現在の政治資金規正法は、そういう意味で改正されたものと思います。これは五年ごとに見直すことになっておるわけでございますので、三年間経過いたしましたので、いままで出てまいりました材料をもとにいたしまして、節度が保たれておるかどうかという点は検討をしなければならぬ、検討いたしてまいるつもりでございます。 それから、刑法改正案でございますが、これは第八十回国会から御審議をいただいているわけでございますけれども、速やかに御審議をちょうだいいたしまして、成立を願っておるわけでございます。 以上、足らない点につきましては、他の所管大臣から答弁いたします。(拍手) 〔国務大臣金子一平君登壇、拍手〕
○国務大臣(金子一平君) 安武さんにお答えいたします。 国債の消化策につきましては、総理からお話のございましたとおりでございます。 一般消費税については国民各層から反対があるので不公平税制の是正などの税負担の適正化をもって対処すべきではないかという点でございますが、従来から批判の多うございましたこの税制につきましては、今日までかなり解決をしてまいったと考えておりますけれども、なお、今後もこういった点につきましては極力努力をしてまいりたいと考えております。しかし、そういったいわゆる不公平税制の是正だけでは財政収支の不均衡はなかなか解決できない現況にある、本年度の年度末におきましては六十兆の国債累積額が予想されるような状況でございますので、この一般消費税の導入というようなことにつきましても格段の御理解を賜りたいと考えておる次第でございます。 それから、ゼロベース予算をやると言っておるが、福祉の切り捨てや、その他の国民負担増を求めることになるんじゃないかという点でございますが、本年度は、各省庁の概算要求を待たないで、五月から政府内で歳出合理化のための検討を行うことにしておりますが、歳出内容は多岐にわたっておりますので、どういうような方策が最も効率的かは経費によって異なると思います。いずれにいたしましても、たとえば最初から福祉関係はすべて例外とするんだといったような考え方はとらないで、すべての経費について合理化、効率化を検討してまいりたいと考えております。そうして、真に必要な福祉対策の実施に要する財源を捻出するためにも、かような検討が必要であると考えており、また、負担能力のある分野については合理的な負担の適正化についても検討しなければならないと考えておる次第でございます。 次に、物価対策の点について財政金融の総合的運営をしっかりやれというお話がございましたが、まさしくそのとおりと考えます。財政につきましても、その運営について今後十分注意をしてまいりますが、何分にも財政は小回りがききませんので、必要な場合におきましては機動的に金融対策を活用してまいりたい。そうして、いやしくも便乗値上げが起こることのないように監視体制を政府全体の問題として、政策として進めてまいりたいということを申し上げておきます。 それから最後に、天下り、渡り鳥などの高級公務員の高額な給与、退職金に対してどういう対策をとっておるかということでございますが、役員の退職金につきましては、人事院に依頼して行った民間企業役員の退職金実態調査に基づきまして、五十三年度にその支給率を二〇%カットしております。また、給与についても、従来から抑制ぎみに決めてまいりましたが、五十三年度においては公務員給与との均衡にも配慮して据え置いております。特殊法人役員の給与、退職金につきましては、今後とも公務部内との均衡をも配慮しながら、民間企業の役員の給与、退職金とのバランスを図ってまいりたいと考えておる次第でございます。 以上でございます。(拍手) 〔国務大臣園田直君登壇、拍手〕
○国務大臣(園田直君) 金大中事件の政治決着の見直しについては、総理が答弁されたとおりであります。 金東雲氏の身柄の引き渡し、金大中氏の原状回復、現段階においては考えておりません。 米国の未公開文書の入手及び関係者への事情聴取——ただいま入手いたしました資料及び一応の照会に基づいて検討し、捜査当局とも相談をいたしております。その結果、必要があればさらに未公開の文書及び改めて関係者への照会はしたいと考えております。(拍手) 〔国務大臣澁谷直藏君登壇、拍手〕
○国務大臣(澁谷直藏君) 金大中事件に関する日本の捜査資料を公開すべきではないかという御質問でございますが、御承知のように、本事件は現在も捜査を続行しておるわけでございます。したがいまして、捜査断続中の事件について捜査資料を公開することは、捜査の遂行に支障を及ぼすばかりではございませんで、事件の関係者の名誉など人権上の配慮も必要であり、適当でないと認識をいたしております。 なお、国会においては、以上の原則を踏まえつつ、具体的、個別的に判断して、可能な限りお答えを申し上げておるところでございます。(拍手)
○副議長(加瀬完君) これにて質疑は終了いたしました。 —————・—————
○副議長(加瀬完君) 日程第二 千九百七十四年の海上における人命の安全のための国際条約の締結について承認を求めるの件 日程第三 千九百七十四年の海上における人命の安全のための国際条約に関する千九百七十八年の議定書の締結について承認を求めるの件 日程第四 所得に対する租税及びある種の他の租税に関する二重課税の回避のための日本国とドイツ連邦共和国との間の協定を修正補足する議定書の締結について承認を求めるの件 日程第五 千九百七十一年の国際小麦協定を構成する小麦貿易規約及び食糧援助規約の有効期間の第五次延長に関する千九百七十九年の議定書の締結について承認を求めるの件 以上四件を一括して議題といたします。 まず、委員長の報告を求めます。外務委員長菅野儀作君。 〔菅野儀作君登壇、拍手〕
○菅野儀作君 ただいま議題となりました条約四件につきまして、外務委員会における審議の経過と結果を御報告いたします。 まず、一九七四年の海上人命安全条約は、現行の一九六〇年の海上人命安全条約にかわるべきものでありまして、現行条約作成以来の技術進歩を考慮し、船舶の構造、設備、積み荷等に関する安全措置の規制を強化したものであります。 次に、海上人命安全条約に関する一九七八年の議定書は、一九七四年に新条約が採択された後の技術進歩を考慮に入れ、船舶の検査の強化、タンカーの操舵装置及び消火装置に関する安全要件の強化等、一九七四年の海上人命安全条約を修正する規定及びこれに追加する規定を定めたものであります。 次に、西独との租税協定の修正補足議定書は、近年西独が行った税制改正を考慮に入れ、一般対象税目に財産税を加えるほか、一定の場合の配当に対する制限税率を引き下げる等、現行協定を修正補足するものであります。 最後に、一九七一年の国際小麦協定の第五次延長議定書は、これまで四回にわたって延長されてきた一九七一年の国際小麦協定の有効期間をさらに二年間延長しようとするものであります。なお、同協定は小麦貿易規約と食糧援助規約の二つより成りますが、わが国は食糧援助規約の援助義務に関し、これまでと同様、米または農業物資の形態で援助を行う旨の留保を付しております。 委員会における質疑の詳細は会議録によって御承知願います。 質疑を終え、別に討論もなく、採決の結果、一九七四年の海上人命安全条約及び海上人命安全条約に関する一九七八年の議定書はいずれも全会一致をもって、また、西独との租税協定の修正補足議定書及び一九七一年の国際小麦協定の第五次延長議定書はいずれも多数をもって、それぞれ承認すべきものと決定いたしました。 以上御報告いたします。(拍手)
○副議長(加瀬完君) これより採決をいたします。 まず、千九百七十四年の海上における人命の安全のための国際条約の締結について承認を求めるの件及び千九百七十四年の海上における人命の安全のための国際条約に関する千九百七十八年の議定書の締結について承認を求めるの件を一括して採決いたします。 両件を承認することに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○副議長(加瀬完君) 総員超立と認めます。よって、両件は全会一致をもって承認することに決しました。 —————・—————
○副議長(加瀬完君) 次に、所得に対する租税及びある種の他の租税に関する二重課税の回避のための日本国とドイツ連邦共和国との間の協定を修正補足する議定書の締結について承認を求めるの件並びに千九百七十一年の国際小麦協定を構成する小麦貿易規約及び食糧援助規約の有効期間の第五次延長に関する千九百七十九年の議定書の締結について承認を求めるの件を一括して採決いたします。 両件を承認することに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○副議長(加瀬完君) 過半数と認めます。よって、両件は承認することに決しました。 —————・—————
○副議長(加瀬完君) 日程第六 外航船舶建造融資利子補給臨時措置法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。 まず、委員長の報告を求めます。運輸委員長三木忠雄君。 〔三木忠雄君登壇、拍手〕
○三木忠雄君 ただいま議題となりました法律案について、運輸委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。 本案は、国際競争力のある日本船の建造を促進するため、利子補給制度の復活、拡充を図ろうとするもので、その主な内容は、昭和五十四年度以降三年度にわたり、日本開発銀行及び一般金融機関による融資について政府が利子補給契約を結ぶことができることとし、あわせて、利子補給契約を結ぶ場合における利子補給率等に関する規定を整備しようとするものであります。 委員会におきましては、参考人の意見を聴取する等、慎重な審議を行いましたが、質疑の詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。 質疑を終了し、討論に入りましたところ、日本共産党を代表して内藤委員より反対する旨の意見が述べられ、採決の結果、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、本案に対し、青木理事より、日本船を中核とする外航海運政策の早期確立等三項目にわたる附帯決議案が提出され、全会一致をもってこれを本委員会の決議とすることに決定いたしました。 以上御報告申し上げます。(拍手)
○副議長(加瀬完君) これより採決をいたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○副議長(加瀬完君) 過半数と認めます。よって、本案は可決されました。 —————・—————
○副議長(加瀬完君) 日程第七 林業等振興資金融通暫定措置法案(内閣提出、衆議院送付) 日程第八 繭糸価格安定法の一部を改正する法律案(衆議院提出) 以上両案を一括して議題といたします。 まず、委員長の報告を求めます。農林水産委員長久次米健太郎君。 〔久次米健太郎君登壇、拍手〕
○久次米健太郎君 ただいま議題となりました二法案につきまして、農林水産委員会における審査の経過と結果を御報告いたします。 まず、林業等振興資金融通暫定措置法案は、わが国の森林、林業をめぐる諸情勢がきわめて厳しいことに対処して、当分の間、林業経営の改善並びに国内産木材の生産及び流通の合理化を図るために必要な資金の融通に関する特例措置を講じようとするものであります。 委員会におきましては、本法案の提案の背景と趣旨、本法案の運用方針、国内林業が不振に陥った原因とその打開策、外材輸入の適正化等について質疑が行われました。 質疑を終わり、別に討論もなく、採決の結果、本法案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 続いて、栗原理事から、各会派共同の附帯決議案が提出され、全会一致をもって本委員会の決議にすることに決定いたしました。 ————————————— 次に、繭糸価格安定法改正案は、衆議院農林水産委員長の提出に係るものであり、その内容は、日本蚕糸事業団が行う蚕糸業の振興に資するための事業に対する助成をより円滑なものにするため、同事業団の中間安定等勘定に蚕糸業振興資金を設けることができることとする等であります。 委員会におきましては、提案の趣旨説明を聴取した後、別に質疑、討論もなく、採決の結果、本法案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 以上御報告いたします。(拍手)
○副議長(加瀬完君) これより両案を一括して採決いたします。 両案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○副議長(加瀬完君) 総員起立と認めます。よって、両案は全会一致をもって可決されました。 —————・—————
○副議長(加瀬完君) 日程第九 雇用保険法等の一部を改正する法律案 日程第一〇 港湾労働法の一部を改正する法律案 (いずれも内閣提出、衆議院送付) 以上両案を一括して議題といたします。 まず、委員長の報告を求めます。社会労働委員長対馬孝且君。 〔対馬孝且君登壇、拍手〕
○対馬孝且君 ただいま議題となりました二法律案につきまして、社会労働委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。 まず、雇用保険法等の一部を改正する法律案の主な内容は、第一に、雇用保険の受給資格者が公共職業訓練等を受けるために待期している場合及び公共職業訓練等を受け終わってもなお就職が困難な場合には、一定の日数を限度として失業給付の給付日数を延長すること、第二に、雇用保険における雇用安定事業の一環として、中高年齢者等の雇用機会の増大を図るために必要な事業を行うこと、第三に、賃金の千分の三・五となっている雇用安定事業等の四事業に係る保険料率に弾力条項を創設し、雇用安定資金の残高が四事業に充てるべき保険料徴収額の一年分に相当する額を超えるに至った場合には、保険料率を一年間千分の三に変更すること、第四に、船員保険についても、雇用保険の場合と同様、失業保険金の給付日数の延長を行うほか、船員保険の失業部門の保険料率を当分の間現行の千分の十一から千分の十四の率に引き上げること等であります。 次に、港湾労働法の一部を改正する法律案の主な内容は、第一に、登録日雇い港湾労働者に対して雇用保険法を適用し、日雇労働求職者給付金等が支給されるよう措置すること、第二に、右の措置に伴い、雇用調整手当と日雇労働求職者給付金等との調整が必要となるため、雇用調整手当の日額が日雇労働求職者給付金等の日額を上回る場合はその差額に相当する雇用調整手当を支給すること等であります。 委員会におきましては、以上二案を一括議題として審議を進め、政府の雇用、失業対策の基本姿勢、中高年齢者及び身体障害者の雇用確保対策、各種給付金のあり方とその効率的運用、港湾労働者の雇用、生活保障対策、港湾労働における雇用秩序の確立等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知を願います。 質疑を終了し、討論なく、順次採決の結果、二法律案はいずれも全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決しました。 なお、雇用保険法等の一部を改正する法律案に対し、雇用安定事業等の弾力的、効率的運用、定年延長等の立法化の早期検討等を内容とする各会派共同の附帯決議案が、また、港湾労働法の一部を改正する法律案に対し、港湾労働対策の抜本的改善について引き続き検討すること等を内容とする各会派共同の附帯決議案が、それぞれ片山理事より提出をされ、いずれも全会一致で本委員会の決議とすることに決しました。 以上報告いたします。(拍手)
○副議長(加瀬完君) これより両案を一括して採決いたします。 両案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○副議長(加瀬完君) 総員起立と認めます。よって、両案は全会一致をもって可決されました。 本日は、これにて散会いたします。 午前十一時五十六分散会 —————・—————