文教委員会 第2号
- 発言数
- 7 件
- 登壇者
- 3 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1979/02/13
会議録
○委員長(望月邦夫君) ただいまから文教委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る一月二十五日、松本英一君が委員を辞任され、その補欠として安永英雄君が選任されました。 また本日、柏原ヤス君が委員を辞任され、その補欠として藤原房雄君が選任されました。 —————————————
○委員長(望月邦夫君) 教育、文化及び学術に関する調査を議題といたします。 文教行政の基本施策について、文部大臣から所信を聴取いたします。内藤文部大臣。
○国務大臣(内藤誉三郎君) 第八十七回国会におきまして、文教各般の問題を御審議いただくに当たり、所信の一端を申し述べます。 わが国は、戦後の混乱と窮乏の中で、国家再建の根本を教育に求め、六・三制による教育改革を断行し、その後、関係者のたゆみない努力によって、いまや学校教育は比類を見ない拡充を遂げております。しかし、解決すべき幾多の課題を抱えております。また、今日わが国は、経済の著しい発展により、物質的には豊かな先進国に成長しております。しかしながら、資源に恵まれないわが国が、世界諸国との協調のもとに将来にわたって発展を続け、活力に富んだ国家社会を築いていくためには、豊かな教養を身につけ、創造力に富んだ、国際的にも信頼と尊敬をかち得るたくましい日本人を育成することが、国政の最重要な課題であると確信いたします。 私は、教育一筋に四十数年取り組み、このたび文部大臣の重責を担うに至りましたが、二十一世紀への展望に立って、広く国民の理解と協力のもとに、教育、学術、文化の諸施策の格段の推進に渾身の力を傾けてまいる決意であります。 以下、当面する文教行政の諸問題について申し述べます。 第一は、初等・中等教育の改善充実についてであります。 初等・中等教育については、ゆとりあるしかも充実した学校生活を実現し、徳育、知育、体育の調和のとれた創造力豊かで心身ともに健全な国民の育成を期してまいります。 もとより、「教育は人にあり」と言われるように、教育の成果は個々の教員の指導力の向上に負うところがきわめて大きいものがあります。このため、新たに教員のグループによる研究に対して奨励を行うこと等、教員の現職教育の充実を図るとともに、教職員定数についても所用の改善を図ってまいる所存であります。また、教員養成大学・学部の充実、昨年新設された上越、兵庫の二教育大学の整備等を推進して、資質能力のすぐれた教員の養成確保についての国民の強い期待にこたえるよう努めてまいります。 次に、心身に障害を持つ子供たちの教育につきましては、昭和五十四年度からの養護学校教育の義務制の実施に万全を期するとともに、心身障害児の実態に即した特殊教育の改善充実のための施策を進めてまいります。幼稚園教育の普及充実につきましても、入園を希望するすべての四、五歳児を就園させることを目標とする幼稚園教育振興計画を引き続き進めるとともに、幼稚園就園奨励費補助の大幅な拡充を図ることといたしております。 また、児童・生徒の健康の増進と体力の向上を図り、心身ともに強健な児童・生徒を育成するため、学校保健の改善充実に努めるとともに、学校における体力づくりを含め、体育指導の充実を一層推進してまいる考えであります。また、学校給食につきましては、食事内容の充実向上、学校給食用物資の需給体制の整備を図るとともに、特に米飯給食の普及拡大に努め、その振興充実を図ってまいりたいと存じます。 さらに、公立の小・中・高等学校の施設につきましては、校舎、体育館、プール、給食施設等の整備に一段の配慮と大幅な財政上の措置を講じておりますが、特に老朽危険校舎の改築には意を用い、また、生徒の急増により必要となる高等学校の新増設に対する国庫補助を充実し、児童・生徒急増市町村における小・中学校用地取得費の国庫補助の交付率を改定する等、急増対策についても特段の配慮を加えてまいりたいと存じます。 第二は、高等教育の整備充実についてであります。 高等教育については、その質的水準の充実向上と地域的不均衡の是正等に重点を置いて、地方における国立大学の整備充実、大学院の拡充整備、公立及び私立の大学に対する助成の拡充等の施策を引き続き推進し、図書館情報大学の創設、琉球大学医学部の設置など、全国的に均衡のとれた高等教育の発展を期してまいります。 かねてから創設準備を進めてきました放送大学については、昭和五十四年度に放送大学の設置主体となる「放送大学学園(仮称)」を設立することとしております。この放送大学学園(仮称)の設立により、多年の課題であった放送大学の創設が具体的に進展することとなりますが、放送大学が国民の強い期待にこたえて、十分な成果を上げるものとなるよう最善の努力を払っていく所存であります。 また、育英奨学事業につきましては、教育費の父兄負担の軽減を図るため、私立学校及び大学院奨学生の貸与月額を増額するとともに、私立大学等の貸与人員を拡充する等、大幅な改善を図ることといたしております。 さらに、今日の教育界の最大の課題の一つである大学入試の改善につきましては、学歴偏重の社会的風潮の是正や国・公・私立の各大学の整備充実等の諸施策と相まって、わが国の教育全体の正常な発展を期するために、一層の努力を払い、改善の実を上げたいと存じます。特に、昭和五十四年度の入学者選抜から国公立大学において取り入れられた共通第一次学力試験については、先般最初の試験が実施されましたが、今後、関係方面の御意見と実施の経験をもとに、さらに適切な運営を期するとともに、国・公・私立を通じた大学入試の改善を推進するため、引き続き関係者との検討、協議を積極的に進めてまいります。 第三は、私学の振興についてであります。 私立学校は、わが国の学校教育の進展に多大の貢献をいたしてまいりました。このような私立学校の果たす役割りの重要性にかんがみ、私立学校振興助成法の趣旨に沿って、私立大学等に対する経常費補助や高等学校以下の私立学校に対する経常費助成費補助を引き続き拡充し、私立学校の教育条件の整備充実に資することといたしております。 第四は、社会教育及び体育・スポーツの振興についてであります。 近年の進展著しい社会の中で、すべての国民が、自主的な選択により生涯にわたって常にみずからを啓発し、スポーツ、芸術、文化に親しみ、それぞれその個性と能力を伸ばし、創造的な生活を享受できるような諸条件を整備充実していくことは、活力ある豊かな社会を建設するために不可欠であります。私は、かかる観点から、学校、家庭、社会の連携を図りつつ、生涯教育に関する施策を多様な形で展開してまいる所存であります。 まず、社会教育の振興につきましては、自主的な学習活動の拠点となる公民館等の社会教育施設の整備充実、指導者の養成確保、各種事業の奨励援助を柱にして、生涯教育の環境づくりを推進してまいります。 次に、体育・スポーツの振興につきましては、家庭、学校、地域が一体となった基礎体力つくりの推進を図るとともに、各種の体育・スポーツ施設の整備拡充や指導者の養成確保を図るほか、学校体育施設の開放、地域スポーツクラブの育成等の事業を推進してまいります。 第五は、文化の振興についてであります。 わが国は、古来より美しい風土に恵まれ、世界に誇る特色ある文化を形成してまいりました。私は、経済的、物質的豊かさの中で、この日本的なものを見失わず、それらをわれわれの生活の中に生き生きと位置づけつつ、新しい文化を創造していくようにすることが重要であると存じます。このため、国民が広くすぐれた芸術文化に接する機会を得られるようにするとともに、みずからが歴史と伝統に根差した地域の特色を生かしつつ、新しい文化を創造していくような文化環境の醸成に意を用いてまいります。 特に、昭和五十四年度においては、第二国立劇場、国立歴史民俗博物館等の文化施設の設置を積極的に推進するとともに、史跡、埋蔵文化財や民俗文化財の保存整備等について一層の充実を図ってまいりたいと存じます。 最後は、学術の振興と教育、学術、文化の国際交流の推進についてであります。 わが国が天然資源の制約を克服し、今後とも社会経済の発展を続けていくためには、学術の振興による知的資源の積極的な開発が強く期待されているところであり、また、わが国の文化の一層の発展を図るために、学術研究の果たすべき役割りはますます重要となりつつあります。 このため、まず、学術研究の基盤強化という観点から、研究所の整備等研究体制の充実を図るとともに、科学研究費を一層拡充し、独創的、先駆的な研究の展開を促進してまいる所存であります。また、核融合など新エネルギーの開発や、がん等の難病対策など国民生活に深いかかわりを持つ重要な基礎研究につきましても、その推進に格段の努力を払ってまいります。 次に、教育、学術、文化の国際交流につきましては、わが国と関係の深いアジア諸国を中心に、留学生の受け入れと研究者による共同研究の拡充を図ることとし、特に、先般平和友好条約が締結された中国との交流については意を用いてまいります。さらに、新日米教育交流計画等二国間教育交流、ユネスコ等の国際機関への協力や、南極観測等の充実を図るほか、引き続き海外子女教育と帰国子女受入体制の整備を進めてまいりたいと存じます。 以上、文教行政の当面する諸問題について、所信の一端を申し述べましたが、わが国の教育、学術、文化の振興のため、文教委員各位の御協力と御支援を得て、微力ではありますが、全力を尽くして取り組んでまいる所存でありますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。 —————————————
○委員長(望月邦夫君) 委員の異動について御報告いたします。 本日、亀井久興君が委員を辞任され、その補欠として中村啓一君が選任されました。 —————————————
○委員長(望月邦夫君) 引き続き、昭和五十四年度文部省関係予算について説明を聴取いたします。高村文部政務次官。
○政府委員(高村坂彦君) 昭和五十四年度文部省所管予算につきまして、その概要を御説明申し上げます。 まず、文部省所管の一般会計予算額は、四兆三百六十七億三千七百万円、国立学校特別会計の予算額は、一兆二千二百三十億八千四百万円でありまして、その純計額は、四兆三千三百三十五億二百万円となっております。 この純計額を昭和五十三年度の当初予算額と比較いたしますと、四千四百九十一億六百万円の増額となり、その増加率は一一・六%となっております。また、一般会計予算額の増加率も同じく一一・六%となっております。 以下、昭和五十四年度予算において取り上げました主要な事項について、御説明申し上げます。 第一は、初等中等教育の充実に関する経費であります。 まず、義務教育諸学校の教職員定数につきましては、児童・生徒数の増加に伴う教職員定数の増及び特殊学級の新増設に伴う増を見込むほか、養護教諭及び事務職員の定数改善等を図ることとしたことにより、昭和五十三年度に比べ、一万六千三百三十人増の七十二万八千四百七十六人の教職員定数を計上いたしております。 次に、教員の現職教育の充実につきましては、新たに教員の自発的な教育研究活動の活発化を図るため、教員のグループによる研究に対して経費の補助を行うこととしたほか、免許外教科担当教員に対する研修を実施するなど、各種研修の拡実に努めることといたしております。 幼児教育の普及充実につきましては、特に私立幼稚園園児の保護者の経済的な負担の軽減を図るため、幼稚園就園奨励費補助について、保育料等の減額免除の限度額を引き上げることとしたほか、引き続き、幼稚園の増設を計画的に進めることとし、施設整備の促進を図ることといたしております。 特殊教育の振興につきましては、昭和五十四年四月からの養護学校の義務制実施を円滑に行うため、新設養護学校の設備費、通学用のスクールバスの拡充及び重度、重複障害児のための介助職員の増員等の措置を講ずることとしたほか、新たに、一般学級担当教員の啓発のため、推進校の設置、指導資料の作成等を行うことといたしております。 英語教育の振興につきましては、中学校、高等学校における英語教育の充実に資するため、新たに、音声教材を用いた外国語の効果的な学習のための教育機器等の整備を図ることとしたほか、英語担当教員の海外研修等を実施することといたしております。 また、学校給食の整備充実につきましては、米飯給食の導入を一層推進するため、米飯給食関係の施設、設備の整備を大幅に拡充することといたしております。 さらに、学校保健の改善充実につきましては、新たに、都道府県に対し歯科保健指導車を整備するための経費を補助することとしたほか、日本学校保健会が行う児童・生徒の心臓検診調査研究事業及び学校環境衛生検査体制整備事業についても補助することといたしております。 公立文教施設の整備につきましては、校舎等建物の新増改築事業について、事業量の増と補助単価の引き上げを図るとともに、養護学校校舎等の補助基準面積の改善を行うこととしたほか、児童・生徒急増市町村の公立小・中学校用地取得費補助についても事業量の拡大を図るとともに、交付率を改善するなど、公立小・中学校等の施設整備の促進を図ることとし、これらに要する補助金として五千五百三十七億六千四百万円を計上いたしております。 以上のほか、義務教育教科書購入単価の改定、要保護及び準要保護児童・生徒援助の強化等、各般の施策についても所要の経費を計上いたしております。 第二は、高等教育の整備充実に関する経費であります。 まず、多年調査準備を進めてまいりました放送大学につきましては、その設置主体となる特殊法人「放送大学学園(仮称)」を新設し、広く国・公・私立大学との連携協力のもとに、生涯教育の中核的機関として、放送を効果的に活用した大学教育の実施を推進することといたしております。 また、高度の専門性を備えた図書館等職員の養成を図るとともに、図書館情報学に関する教育研究を推進するため、図書館情報大学(仮称)を創設するほか、医・歯学教育について、琉球大学に医学部を創設するとともに、岡山大学及び長崎大学に歯学部を創設することといたしております。また、山口大学について医療技術短期大学部の創設を図るほか、新設医科大学等の附属病院の創設、創設準備を行うとともに、既設附属病院についても救急部の新設整備等その充実を図ることといたしております。 教員養成につきましては、上越、兵庫の両教育大学の整備を進めるとともに、鳴門市について新教育大学の創設準備を推進するほか、横浜国立大学の大学院に教育学研究科を新設し、既設の教員養成学部について課程の新設、拡充、附属学校の新設、整備を行うなど、その改善充実を図ることといたしております。 なお、教育実習につきましても、教員養成実地指導体制の改善、教育実習地域連絡協議会の実施等によりその改善充実を図ることといたしております。 以上のほか、筑波大学、長岡、豊橋の両技術科学大学について所要の整備を行うとともに、熊本大学法文学部、広島大学水畜産学部、琉球大学理工学部の改組等を初め、地方における国立大学を中心に学部、学科の整備充実等を図ることとし、大学学部及び短期大学の学生入学定員を一千七百十八人増員することといたしております。 大学院の拡充整備につきましては、旭川医科大学に新たに大学院を設置するほか、研究科の新設、改組、専攻の新設、整備等により六百八十二人の入学定員増を行うことといたしております。 なお、国立学校の入学料及び検定料につきましては、諸般の情勢を総合的に勘案し昭和五十四年度にこれを改訂することといたしております。 また、公立大学の助成につきましては、医科大学、看護大学等の経常費補助等について、引き続き充実に努めることといたしております。 次に、育英奨学事業につきましては、日本育英会の学資貸与について、私学の学生、生徒及び大学院学生に対する貸与月額の増額並びに貸与人員の増を図るとともに、高等学校の自宅外貸与月額を設けるなどその充実を図り、このために必要な経費として政府貸付金を六百二十八億円計上し、返還金と合わせて、昭和五十三年度に対し百四十一億円増の七百五十四億円の学費貸与事業を行うことといたしております。 また、私立大学の奨学事業に対する資金援助につきましては、学校法人に対する資金の融資枠を拡大するとともに、学生一人当たり融資限度額を引き上げる等、その改善を図ることといたしております。 さらに、大学入学者選抜方法の改善につきましては、共通第一次学力試験を取り入れた新しい大学入学者選抜方法を円滑に実施していくため、引き続き大学入試センターの整備等を行うことといたしております。 第三は、学術の振興に関する経費であります。 まず、重要基礎研究の推進につきましては、核融合等エネルギー関連科学のほか、宇宙、地球環境の解明、生命現象の究明など特定領域における研究を引き続き推進することといたしておりますが、昭和五十四年度においては、特に地震予知等に重点的な配慮を加えております。 また、学術研究の基盤を強化するため、研究所等の整備を行うとともに、独創的、先駆的研究を推進するための科学研究費については、総額三百五億円を計上いたしております。 特殊法人日本学術振興会への援助につきましては、引き続き研究者交流事業及び発展途上国との学術交流事業の拡充等のための経費を計上いたしております。 第四は、私学助成の拡充に関する経費であります。 まず、私立の大学等に対する経常費補助につきましては、新たに非常勤教員給与費及び教職員の福利厚生に要する経費を補助の対象とすることとしたほか、特別補助の規模を拡大する等その充実を図り、昭和五十三年度に対して三百八十億円増の二千三百五十五億円を計上いたしております。 また、私立の高等学校等の経常費助成を行う都道府県に対する補助につきましては、補助単価の引き上げ等により大幅な増額を図ることとし、昭和五十三年度に対して百六十億円増の六百億円を計上し、一層の充実を図ることといたしております。 日本私学振興財団の貸付事業につきましては、政府出資金二十億円を計上するとともに、財政投融資資金からの借入金五百八十七億円を計上し、自己調達資金と合わせて、昭和五十三年度当初計画に比べ、八十一億円増の七百九十七億円の貸付額を予定いたしております。 私立学校教職員共済組合に対する補助につきましては、長期給付の改善を図るため、補助の拡大を行うことといたしております。 また、専修学校につきましては、教員の研修事業に対する補助及び専修学校に対する日本私学振興財団の貸付事業の拡充等を行い、専修学校教育の一層の振興を図ることといたしております。 第五は、社会教育の振興に関する経費であります。 まず、公立の社会教育施設の整備につきましては、特に公民館の大幅な館数増と単価の引き上げを行うほか、その他各種の社会教育施設についても補助金額の増額を図ることとし、これらの施策に要する経費として、昭和五十三年度当初予算額に対し、五十四億円増の百六十五億円を計上いたしております。 社会教育事業の助成につきましては、従来からの事業の拡充を図るほか、新たに家庭教育総合セミナーについても補助を行うこととし、生涯教育事業の充実強化を図ることといたしております。また、社会教育活動のかなめとなる社会教育指導者の養成、確保については、社会教育主事給与費の単価の引き上げを行い、指導者層の充実を図ることといたしております。 次に、国立の社会教育施設の整備につきましては、まず、国立婦人教育会館の定員の充実と主催事業の拡充を図ることといたしております。また、計画的設置を進めております国立少年自然の家については、奈良県曾爾村に国立として第五番目の少年自然の家を設置することとしたほか、引き続き所要の施設費、創設調査等の経費を計上いたしております。 さらに、現在特殊法人として運営しているオリンピック記念青少年総合センターにつきましては、昭和五十四年度から文部省直轄の社会教育施設とするため所要の経費を計上いたしております。 第六は、体育・スポーツの振興に関する経費であります。 国民の体力つくりとスポーツの普及振興につきましては、まず、広く体育・スポーツ施設の整備を進めるため、社会体育施設、学校体育施設について従来からの施策の拡充を図るほか、新たに体育、スポーツの研究、研修機能を持つ特別体育施設の整備を進めることとし、これらに要する経費として、昭和五十三年度に対し六十億円増の百九十二億円を計上いたしております。 また、学校体育の充実につきましては、新たに、学校体育実技指導協力者の派遣事業に対する補助等を行うこととしたほか、全国中学校選抜体育大会について補助を行うことといたしております。 さらに、体力つくり推進校を初め、家庭、地域における体力つくり推進事業の充実を図り、たくましい青少年の育成と、明るく活力ある地域社会の形成に資することといたしております。 以上のほか、国際競技における日本人の競技力の向上を図るため、新たに、都道府県競技力向上ジュニア対策事業及びスポーツ指導者在外研修事業に対し補助を行うとともに、日本体育協会への補助、国民体育大会の助成等各般の施策につきましても所要の経費を計上いたしております。 第七は、芸術文化の振興と文化財保護の充実に関する経費であります。 まず、芸術文化の振興につきましては、地方文化の振興を図るため、特に地方文化施設費補助の館数増と単価の引き上げを行うほか、地方芸術文化活動費補助の充実等、各般の施策について、引き続き所要の経費を計上し、一般国民の文化活動の促進を図ることといたしております。また、国際児童年に当たり、ASEAN諸国との記念交流特別公演の実施を計画いたしております。 芸術家の創作活動等の助成につきましても、芸術関係団体補助、芸術家研修経費の増額等、その充実を図ることといたしております。 次に、文化財保護の充実につきましては、新たに、指定文化財管理費補助等を計上するほか、引き続き国宝、重要文化財等の保存修理、埋蔵文化財調査等の諸施策を充実するため、所要の経費を計上するとともに、無形文化財、民俗文化財等の保護にも留意し、その助成を図ることといたしております。 また、文化財の公有化を促進するほか、文化財保存施設費補助の増額等その整備を進めることといたしております。 国立文化施設の整備につきましては、本年度から、国立能楽堂(仮称)の建設工事に着手するとともに、引き続き国立歴史民俗博物館(仮称)の建設工事の促進を図ることといたしております。 さらに、国立文楽劇場(仮称)につきましては基本設計を行うこととし、第二国立劇場(仮称)についても設計競技準備費を計上し、その設立準備を積極的に推進することといたしております。 第八は、教育、学術、文化の国際交流の推進を図ることであります。 まず、留学生事業につきましては、国費留学生の受入数の大幅増、留学生宿舎対策の拡充及び日本語教育体制の整備を図ることとしたほか、昭和五十四年度から文部省への移管が予定されている財団法人国際学友会への補助を新たに計上するなど、施策の一層の拡充を図ることといたしております。なお、中国からの留学生受け入れ等についても配慮いたしております。 また、ユネスコ事業活動を引き続き推進するとともに、新たに日米教育交流計画及び日米科学技術協力事業を行うための経費を計上したほか、アジア諸国との学術交流の拡充を図ることといたしております。さらに、第二十一次南極地域観測を推進するとともに、観測船「ふじ」の代船建造に着手することといたしております。 海外子女教育の推進につきましては、在外教育施設への派遣教員の定数改善及び教材の整備を行うとともに、帰国子女受入高等学校の設置について引き続き特別の助成を行うことといたしております。 以上、昭和五十四年度の文部省所管の予算につきまして、その概要を御説明申し上げた次第であります。何とぞ、よろしく御審議くださいますようお願い申し上げます。
○委員長(望月邦夫君) 以上をもちまして、文教行政の基本施策及び昭和五十四年度文部省関係予算についての説明聴取を終わります。 なお、本件に対する質疑は後日に行いたいと存じます。 本日はこれにて散会いたします。 午前十一時九分散会 —————・—————