逓信委員会 第8号
- 発言数
- 248 件
- 登壇者
- 20 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1979/05/29
会議録
○委員長(赤桐操君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 昨二十八日、小谷守君が委員を辞任され、その補欠として坂倉藤吾君が選任されました。
○委員長(赤桐操君) 次に、郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査を議題といたします。 これより質疑を行います。質疑のある方は順次御発言を願います。
○大木正吾君 大分これ大きな問題になっております電電調達問題につきまして、官房長官に御出席いただきましたから、早速伺いたいと思います。 新聞の記事でございますから、正しいものかどうかということはございますけれども、今朝の新聞で、朝日新聞、日経新聞等拝見いたしますと、電電調達問題について話が大分詰まってきておりまして、六月の二日にストラウス代表が来る際に決着にしたいという政府の意向が出ていますが、これは間違いないですか。官房長官、どうですか。
○国務大臣(田中六助君) ストラウスさんは、二日に中国訪問の帰りにわが国に立ち寄るというふうなことは聞いております。
○大木正吾君 それで、来日するということの確定ではないんですか。
○国務大臣(田中六助君) 向こうの都合もあるんでしょうが、一応専用機でございますし、二日に来るということだけ聞いて、それ確定しているか——来るということですから確定しているんじゃないでしょうか。
○大木正吾君 一応、それじゃ確定しているということの前提に立ちまして伺いますが、けさの日経新聞ですと、きのう午後、総理が小和田参事官などを呼びまして、アメリカでの話し合いの経過を聞きながら、サミットの前に早く話をつける、こういうようなことについて指示をした、こういう記事がございます。そういったことをしたわけですか。
○国務大臣(田中六助君) 実は私、日経新聞をまだ読んでいないわけでございますが、いずれにしても、小和田参事官からアメリカとの内々の話し合いについては報告を受けまして、総理としてはできるだけサミット前に話し合いをつけたいというような希望は、きのうは申しませんでしたが、前々からそういう希望を総理は表明しておるわけでございます。
○大木正吾君 これは朝日新聞と両方ですから間違いないはずで、二十八日の午後、きのうの午後ですわね、首相官邸に外務次官と参事官を呼びまして、電電開放問題について交渉の経過の説明を求めて、そして六月二日の牛場・ストラウス会談までに決着をつける、こういうふうに指示をした、こう書いてありますから、もう少し明確に答えてもらいたい。
○国務大臣(田中六助君) ストラウスさんがおいでになって牛場さんと話を詰めるという段取りにはなろうかと思いますが、小和田参事官の話し合いというか、下話というのはアメリカでやってきておりますが、それが煮詰まったというわけではございませんし、それならば、ストラウスさんと牛場さんと会ったときにそれが煮詰まるものかということでございましょうが、それも相手のあることでございますし、私どもも、この電電公社の問題は電電公社自体のいろんな問題もありましょうし、相手方のこともございますので、果たしてそこで……、大木議員のおっしゃるように自信があるわけじゃございませんので、そういう希望があったとしても、ずばりとこうだというようなことは、いまのところ私判断しかねるわけでございます。
○大木正吾君 朝日新聞によりますと、もっとはっきりしてくるんですが、「電気通信機器の先端部分について日米共同開発をすすめる」。そして、その下の方の説明にいきますと、今度は、「中枢コンピューターシステムなどの先端部分について、現在電電公社が随意契約方式で国産メーカーと行っている共同開発の中に」——この後か大事なんですが、「米国メーカーを参加させることも合意されている」。「されている」なんですね、記事は。 ですから、この辺の問題について、いまの長官の答えですと、どうもまだまだ先があるような話なんですが、一番肝心な部分が話が済んでいる、こういうような記事ですね、これは。朝日新聞ですから、この記事は間違いでしょうか、どうなんでしょうか。
○国務大臣(田中六助君) 朝日新聞の方は、先ほど私、ほかの人に、載っておるような教えを受けましたのでちょっと読んでみましたが、私の理解している範囲以上のものがございまして、私も初めてのことであったわけで、たとえば、何か日米間で共同開発するというような見出しのようでしたが、私は全く知らないことでございます。
○大木正吾君 従来のこの交渉経過等をいろいろ伺っている経過では、電子交換機を含む通信関連のコンピューター等につきましては、一般的にアメリカとの関係でもって開放しないというふうに私は考えておったんですが、そうじゃないんですか、これは。開放するんですか、政府は。
○国務大臣(田中六助君) 大木委員御承知のように、総理とカーターさんとの日米会談で一応合意に達したのは、大平総理もたびたび言っておりますように、政府調達問題は非常に困難な問題でありますので、一応両国でこの問題についてルールづくりをしよう、そういう大まかな線でございまして、時折総理も申し上げ、新聞にもこれ載ったわけでございますが、二段構えとかいうようなこと、つまりルールづくりをして、それから今度はまた細部にというようなことで、小和田参事官の内々の話もそのルールづくりということが基本でございます。
○大木正吾君 そうしますと、この朝日新聞の記事は書き過ぎ、こういうことになるかと思うんですが、交渉手順とか、交渉の枠組みということは、一体外務省からも聞いていると思うんですが、どういうことを言っているんですか。交渉の手順とか、枠組みという言葉はどういうふうに理解すればいいんですか。
○政府委員(手島れい志君) 御承知のように、総理が訪米されましたときに、電電公社の問題につきましては、日米双方ともできるだけ早く解決をしたいということで、総理の方からも、私どもの方につきまして、今後の交渉の手順なり、枠組みなりについて、できるだけ早くアメリカ側との間で基本的な了解に達するようにとの指示を得ておるわけでございます。 それで、先ほど官房長官も申されましたところでございますけれども、外務省の方から担当の者を派遣いたしまして、いますぐ内容に入った交渉ということではなく、今後の交渉の手順や、枠組みをどういうふうにつくっていったらいいかということにつきまして、非公式にいろいろなアイデアを出し合いまして先方と話をしてきたわけでございます。 この意見の交換をもとにしまして、先ほどもお話がございましたように、ストラウスが二日に来るということを前提といたしまして、そのときにどういう対処ぶりをするかということについて、現在関係の方面と検討中でございます。
○大木正吾君 時間がないんですけれども、余りくどくどしい話を聞いてもしようがないんですが、ただ手順とか、枠組みとか、そういった表現の中のことをもうちょっと聞かしてもらいたいんです。そうしないと、やっぱり長官さっきおっしゃったように、二十四、五日の新聞ですと、二段構えとかたくさんありまして、こっちもぐらぐらさせられるわけなんですけれども、八一年から入って八四年全面開放であるとか。だから、もうちょっと常識といいましょうか、関係者がわかるようにしてもらいたいんですよ。アメリカの国会ではぎゃあぎゃあ騒いでいる、日本の国会ではひたすら隠している、そんなばかなことがありますか。 だから、もう少し手順、枠組みと、朝日新聞のけさの記事の一番肝心だったところの、問題の機種は入ってくる、こういうことについて、話はもう済んでいるんじゃないかという話ぼくら感じるわけなんでして、もう一遍、手順と枠組みについてわかる話をしてください、長い時間要りませんから。
○政府委員(手島れい志君) 現在までの非公式な話し合いの中におきまして、たとえばこの新聞記事に出ておりますような具体的な品目の名前などが挙がっているという事実はございません。
○大木正吾君 それじゃ、長官にもう一遍伺いますけれども、このストラウスが来たときに、在来の方針ですから、在来の方針ということは、全然開放しないということじゃないわけでして、秋草総裁おられますけれども、総裁が辞表を出したことがございましたね。そのときひっかかった問題が三つ四つあるはずなんですよね。そういった三つないし四つの機種は開放しないだろうと、こう大体私たちも考えておったんですけれどもね。そこのところは、政府はアメリカと妥協するんですか。二日来た際の話なんですけれども、その辺をはっきりしてくださいよ。
○国務大臣(田中六助君) 私が聞いている範囲では、妥協と申しますか、いずれにしても日本とアメリカは相互主義によるんだという基本原則、これを踏まえてルールづくりの根底にするんだということを聞いております。
○大木正吾君 相互信頼といってみても、結局アメリカ自身が開放していない。違うのは企業経営の仕方が違うだけですよ。ヨーロッパでもやっていないでしょう。そういうものの中でもって電電公社の経営責任者、あるいは経営の関係者がどうしてもできないというものをやろうということをごり押ししてきたのはアメリカですからね。それが対等であって、平等であって、しかも両方が云々という話になりますか。 国民の目に明らかに日本の経済外交がアメリカに屈服している、こう映っているでしょう。そうじゃないんですか。要するにストラウスが二日の日に来たときに決着にしてしまうのかどうなのか。その辺のことを妥協して、あえてもっと申し上げれば、屈服をして決着してしまうかどうか。その辺はどうなんですか。
○国務大臣(田中六助君) アメリカと日本が相互主義によるという原則論、つまり相互主義というのは、大木委員のおっしゃるようなことではないんじゃないか。つまり、あくまでもアメリカと日本が、どちらかというと平等な結論、結果に終るようなことが相互主義じゃ、ないかと思う。ただ、大木委員も指摘していますように、アメリカのこういう電電関係は民営でございます。日本はある程度政府の傘下にあるわけでございますが、そういう基本のシステムが違うことなどを御指摘だと思いますけれども、こういうことも十分考えた上で、相互主義というものを勘案していくんじゃないかというふうに考えております。 それから二日に、たとえば牛場・ストラウスという会談がございまして、そこでそのルールづくりの決着がつくということにつきましても、やはり相互に話し合いがつかなければ必ずしもそういうふうにならないわけでございまして、決着がつくというふうな断定も、いまのところ私としてはすることができない状態でございます。
○大木正吾君 ということは、結局政府の態度は従来と変わっていない、こういうふうに考えていいんですか。朝日新聞の記事は誤報だと、こう考えてよろしゅうございますか。
○国務大臣(田中六助君) 政府の方針は変わっておりません。
○大木正吾君 もし変わるようなことがございました際には、これは電電公社含めて関係者間、十分な合意が要ると思います。同時に、特にこの委員会自身が関係する委員会でございますから、委員長等に対しましても、また自民党の側も都合がありましょうが、通信部会等ありますから、そういう関係者間の話し合いは十分につけてからやってもらえますか。
○国務大臣(田中六助君) 両国間の話し合いもうまくいくためには、一方的なことではうまくいかないと思いますし、国内の立場も十分踏まえた上でやらなくちゃいけませんので、そういう関係方面の人たちとは十分な話し合いをしなければならないというふうに考えております。
○大木正吾君 郵政大臣、あるいは官房長官、外務大臣、電電公社総裁、それに、できれば私は逓信委員長等にも少し話ししてほしいと思いますけれども、そういった方々の合意がなければ妥協はしない、決着はつけないということを考えていいですね。
○国務大臣(田中六助君) そういうふうにお考えになっていいと思います。
○大木正吾君 私たちは別に官房長官を責めているわけじゃありませんでして、やっぱり日本の国益だけを優先させるわけじゃありませんし、同時にアメリカとの貿易関係についても円満にいってもらいたい気持ちはございますけれども、譲れる線と譲れぬ線とございますから、その辺は十分にかみ分けていただきまして、きょうのこの話はぜひ総理に伝えてもらいたい。 本当なら大平総理出ていただきまして、はっきり話を詰めたかったんですけれども、官房長官にかわっていただきましたから、とにかくその話をしっかり伝えていただきたいことを私はお願いするし、もしこれでもってストラウスが来たときに、下手な妥協をいたしますと、大変な経済外交の失敗という立場での政府への批判が高まる、こう考えてますから、その辺の問題について十分にひとつ御認識を改めていただきまして、ストラウス会談等の問題については官房長官も十分に、牛場さんとの話でしょうけれども、立ち会うといいますか、綿密な連絡をとりながら、余り下手な妥協をしてもらいたくない、このことを加えてお願いしておきます。 官房長官への質問を終わります。
○国務大臣(田中六助君) 十分御意見、御趣旨を勘案していきたいというふうに考えます。
○大木正吾君 そういうような話を官房長官から伺いましたけれども、郵政大臣とこれは総裁に伺いますが、いまの長官とのやりとりを伺っておられまして、ほぼ同趣旨で日米交渉について、電電関係についてはいけるというふうに大臣お考えでしょうか。総裁、どうでしょうか。
○説明員(秋草篤二君) 私どももここ一週間と申しますか、十日来のワシントンにおける外務省当局の非常な苦闘、苦心、御奮闘の模様は、新聞でもおわかりのように、また内々外務省からの事務的な連絡、郵政省の監理官等からも伺って、大体概略は、御苦労なすっていることはよく知っております。 全体として、先般の案は電電公社としては一歩も譲れないことを念頭しておるんでございますが、片や外交交渉でございますから、どういうふうに展開するか予断は許されませんが、ただいまのところうまくいくんではないかというふうに考えておりますけれども、相手のあることでございますし、相手が突然またどういう意見を出されるかわかりませんが、まだその辺はわれわれ素人にはわかりませんけれども、前の案をもう一歩盛り上げろと言われるようなことはなくて済んでほしいんでありますけれども、まあそういうふうにいけるような感じがいたします。これは私の素人の判断でございまして、そう楽観も許されません。 こんな御答弁程度しか所見は持っておりません。
○大木正吾君 大臣、どうですか。
○国務大臣(白浜仁吉君) どういうふうにお答えしたらいいか、非常に私も言葉をいま考えているところでございますが、総裁からもお話がございましたとおり、私ども前々から各関係者の皆様からの御注意もあり、その線を超えないようにということで極力努力をしている最中で、いま官房長官からるる御答弁がありましたが、そういうふうな考えに立って私どもも一生懸命いま努力をし、関係各省の間でもそういうふうな考えで進んでいるところでありますが、最近のいろいろな情報その他を私ども承りまして、多分いま総裁がお話しになったような、そういうふうなことで落ち着いてくれるものだと。同時に、アメリカ側も大分理解を示してきているんではないかというふうな感が私はするわけであります。 これは少し私の判断が甘いのではないかという、そういうふうな気も反省をしながら考えておるわけでありますが、そういうふうに落ち着いてもらいたいものだということを考えて、いま官房長官とも話しをしておったところでありますので、一生懸命そういうふうな線で落ち着くように私ども努力をしていきたいと思います。
○大木正吾君 監督官庁の主管大臣の答弁がぐらぐらしておったんじゃ、これ話にならぬですからね。だから、まだ官房長官の方がはっきり話して帰ったわけですからね。その裏づけとして、いまの総裁の最後の部分を少しく私も記憶に残しておきますけれども、とにかくストラウスと会いまして話を決着するときには、大臣と総裁と、外務大臣と、できれば逓信委員長なども入らしていただくし、自民党の通信部会長等も入ってもいいと思うんですけれども、そういう中での合意が要るだろう、こういうふうに申し上げて、田中官房長官は、わかりましたと言って帰っているし、政府の態度を変えないと言ったんですから、主管大臣はもうちょっと根性を据えて、そしてあなた、これ絶対私は職を賭してもこの問題妥協せぬよというぐらいの根性を持ってもらわぬと困るんでしてね。 大臣をこっちが支えて、激励して質問しているのに対して、もうちょっとしっかりしたというと悪いですがね、がっちり腹を決めていただきたいんですが、再答弁してもらえますか。
○国務大臣(白浜仁吉君) まことにありがとうございます。私もそのつもりで十分腹を決めて今日までまいりましたが、御期待に沿うように一生懸命協力をしていきたいと思いますので、今後の御支援をお願いいたします。
○大木正吾君 それじゃ、若干技術問題を一、二だけ質問いたしますが、電電公社に伺いますけれども、もしアメリカとの話がつくかつかないか、相手が寄ってきてつく場合もあるでしょうけれども、いずれにしても、一番の中枢部分が若干の問題としてこちらの言うとおり通ったとしても、末端部分等については何らかの動きが出てきますし、同時に相当の通信機器がアメリカから入ってくるかもしれませんですね。 それに対して、国内におきまして雇用問題とか、関係の通信関連についての保守等のことが起きるんですけれども、そういった問題に対する対応策ということが、これは話は日米交渉を終わってからやればよろしい、こういう気持ちでいるんでしょうか、それとも何らかの準備を始めているんでしょうか。その辺どうですか。
○説明員(前田光治君) お答えいたします。 現在、最終的な結果がどのようになりますか、少なくとも数量的な面、物品名、そういうものがまだ判明をいたしておりませんので、量的に具体的な対策を立てるという段階にはまだ至っておりませんが、定性的にはいろいろな事態が考えられますので、まず第一に、国民に対するサービスを低下させないように、それから経費等の増高がなるべく少ない範囲におさめられるように、そういった点で定性的には検討を開始いたしております。
○大木正吾君 外務省の経済局長に伺いますが、東京ラウンドの結局話が済んで、日米交渉が済んで、先行きのことなんですけれども、ヨーロッパ等がもしもこの種の問題について開放しないというようなことになったときには、日米交渉の関係はどういうふうになるんですか。ヨーロッパは東京ラウンドを守らないという非難をするようなことも起きるんですか、その辺はどうですか。
○政府委員(手島れい志君) 東京ラウンド全般に対する御質問よりも、あるいは政府調達問題についての御質問かと思いますが、政府調達の問題につきましてはヨーロッパとアメリカ、その他の国との間ではすでに一応の決着を見ておりまして、お互いに現在の状況でいいということになっているわけでございます。したがいまして、日本とアメリカとの間の関係というのが、言ってみますとまだペンディングなような状況になっておるわけでございます。
○大木正吾君 ちょっと改めて聞きますけれども、ヨーロッパとの関係についてアメリカとヨーロッパ、EC関係ですかね、結局話が済んでおるとおっしゃったんですけれども、具体的にアメリカの電気通信製品がヨーロッパのEC関係の国に、フランスとかドイツとか、そこに入っていっているわけですか。
○政府委員(手島れい志君) アメリカとECとの間の貿易の統計を見ておりますと、アメリカからもかなりの金額のものがヨーロッパの方に輸出をされております。
○大木正吾君 製品という意味じゃそれは民間のものもたくさんございますからね。ですが、要するにシステム化されている通信という部分に対しまして、電話機から電話機まで行く中間の交換機や線材、線類の関係、ケーブル関係含めまして、一国に対する問題として行っているかどうか聞いているんですけれどもね。ドイツならドイツに対してアメリカの製品が行っているんですかということを聞いているんです。それか答えられないようじゃだめだよ、交渉の資格なしじゃないか。官房長官力んで帰ったけどだめだな、これは。
○政府委員(手島れい志君) ヨーロッパ諸国の個々の調達の中で、どの分野がアメリカから来ているかということにつきましては、いろいろ統計の突き合わせその他むずかしいところがありまして把握をしておりませんけれども、ヨーロッパの方でどの程度外国品を調達しているかという点につきましては一応の調査をしてございます。
○大木正吾君 国際的に先進国に例がないからこれ大問題になったんでしょう、結局この問題は。とすれば、あなたはアメリカに行ったかどうかわかりませんけれども、小和田参事官が行ったという話がありますけれども、これは新聞記事だから私は別に国会でもって証言とってやったわけじゃありませんからいいんですけれども、こういうふうになっておるんですよ。電子交換機を含む通信関連コンピューター、同時にクロスバー交換機、同時に同軸ケーブル以外の電線類、同軸ケーブルですよね要するに。こういったものはなかなか心臓部だから開放できぬ。こういうのは大体察するに政府と電電公社、郵政省等の気持ち、こういうふうに私は受けとめているんです。 それ以外に電話機とか、たくさんのものがあるわけですね、読んでもいいですけれども。これ総合しまして、全部のものがシステム化されてつながっている通信機器ですわね。そして、しかもそれが一定の仕様書に従ってできていますから、民間の会社がとことことことこと新しくつくりまして、そしてテレビや何かを売ったり、ましてや農産物などの増産とか、輸出、輸入とは関係が違うんですからね。そういう意味合いでもって、先進工業国でこの種の問題について、アメリカの製品を買っていって、アメリカ製の通信機器で国内の通信システムをつくっている国があるかどうか聞いているんですが、ないでしょう、それは。スイスとスウェーデンぐらいでしょう。 そこで問題を私が聞いているのは、そういうことがもしも東京ラウンドが全部最終的に調印されましていったときに、いまの閉鎖的なヨーロッパの市場——閉鎖的ですよ、電電関係の問題につきましては。それが開放される方向になるかと聞いているんですよ。そこを答えてみてもらいたいんですよ。
○政府委員(手島れい志君) ヨーロッパの方の電気通信関係の分野につきましては、政府調達コードの対象としてECはこれをオファーをしていないのは先生の御指摘のとおりでございます。ただ、私どもの調査によりますと、国によって違いますけれども、ある程度のものは外国品の調達ということが行われているということでございまして、私どもといたしましては、やはり主要な電気通信機器の生産国の間では、先ほど官房長官もちょっと触れておりましたような相互主義というものが将来図られるということが望ましいというふうに考えております。
○大木正吾君 この話、ずっと半年ぐらいやっているんだけれども、全然ロジックが合わないんですよね。たとえば、最近日本の貿易の黒字が減ってきていますね。最初アメリカは、日本の貿易の黒字が多過ぎるからというところから話が始まったんだよ。そして途中から今度は、量じゃなくて質だという話になったんですよね。今度、先行きになりまして、もしも貿易収支も、あるいは経常収支もだんだん普通に返ったときに、せめて四、五十億ドルの黒字に返ったときに、一体この問題をもとに返せるかって、返せないんですよ、この問題は。そういうことをあなたは知らないでしょう、結局。知らないでやっているから困るんですよ。 だから、外務省も交渉の経過ということを持ってきて、最終的には政府が決めるんですけれども、ストラウスがどんなことを言おうとも、いまきているぎりぎり決着のところは、電電の総裁だけじゃないんですよ、これはもう。電電の技術者も、従業員も、全部が命をかけて、そんなものは使えるかという気持ちでやっているわけなんですからね。しかも、その方が国民のためになるわけなんだから。そういったことを知らないで、そして外務省が、日米双方の関係もございます云々ではたまったものじゃないですからね、これは。将来を展望して——本当はきょうは企画庁の人にも来てもらいたかったんだけれども、私は二年後には貿易の黒字はぐっと減ると見ているんですよ。恐らく円安も二百三十円ぐらい行くと思って見ているんですよね。 そういった動向等を考えていきますと、日米間だけじゃなしに、多国間の貿易関係も変わってくるはずなんだよ。そのときになってあわてて今度はアメリカのものはもう買えませんとか、日本では赤字が多過ぎる、今度は日本製にしますとか、そんなこと簡単にできるしろものじゃないから、外務省しっかりしろ、こう言っているわけですからね。その辺、もう一遍最後に答弁してくださいよ。
○政府委員(手島れい志君) 日本の黒字、赤字の将来がどうなるかという問題は、もちろん先生の御指摘のようにひとつはっきりと予測できない面があるのかもしれませんけれども、基本的には私どもとしては、開放的な方向で相互に相互主義が図られていくということが望ましいというふうに考えております。
○大木正吾君 まあとんちんかんの話ばかりしててもしようがないんでやめますけれども、とにかくきょうの官房長官の答弁をよくあなた速記録読んでもらって、大平内閣の経済外交の大失敗ということにならないように、この責任、もう大臣やめちまったからということじゃ済みませんから、この話は。だから、そういったことにならないように外務省はやるべきなんでしょう。その場しのぎでもってやっているわけじゃないでしょう、結局。 だから、私はきょうの官房長官の答弁についてもっと突っ込んで聞きたかったけど、大体あの辺が筋と思ったからがまんしましたけれども、あの程度のことでもって腹を決めてもらったんだから、そのことを大平総理にはっきり申し上げていただいて、外務大臣に申し上げていただきまして、そして、その線で守ってもらうことだけは——絶対に私たちはこれはもう譲れぬ一線ですから守ってもらいたいということを申し上げてもらいたいんですよ。
○政府委員(手島れい志君) 大臣には十分報告いたします。
○大木正吾君 委員長、終わります。
○坂倉藤吾君 きょうは私は、国民の負託にこたえる郵政事業としての最大の案件になっております郵政の労使関係、これについて、それを軸にしながらいろんな政策一般について考え方をただしたい、こう思っておるわけです。 そこで、年末にあの不測の大変な事態を引き起こして、大臣はたびたび予ての経営責任を明らかにする、こういう態度表明があったわけでありますが、その態度表明の骨組みになっておりますのは、これは長期の展望からながめて、昨年の末から今年の初めにかけてのあの大混乱、ああいう事態を再び引き起こさない、そのための長期の方針といいますか、それを速やかに実現をしていこう、こういう立場が責任の第一の表明であったということになるんですが、私どもとしてはもう少し具体的に、じゃ、それが一体どういう形にあらわれるのかという立場での質問を繰り返しましたが、そのことに対する表明はなかったわけです。 大前提は私どもも賛成をするわけでありますから、一日も早くそういう郵政省の事業運営の姿勢というものがつくり上げられるということについては、これはもう当然のことでありますから、ただその前提をつくり上げていく今日の条件ということになれば、当然今日的労使関係の路線というものを明確に相協力をするという立場で一致をしなければ、そういう路線というものはただ単なる期待だけに終わってしまう、これが現実の姿であろうと思います。 そこで、郵政省として、この労使関係について、基本的にその後どういうふうな形で展開をされ、今日の進展状況というのはどういうことになっておるのか、まず第一にその辺を、状況の説明という立場で求めたいと思います。
○政府委員(守住有信君) 昨年末、要求の内容の問題もございましたが、なかなか基本的な問題がございましたが、しかし、また一方、その交渉のやり方につきましても、陳謝するかしないかというふうな、二者択一を迫るようなやり方でありましたし、一方では、いろんな郵便物の物だめ闘争というのが行われまして、そういういろんな面での私どもも十分対応し切れなかったという面もございますし、また郵便物の混乱で国民の皆様に多大の御迷惑をかけた、いろんな教訓を得たわけでございます。 したがいまして、年を明けましてというのはまことに申しわけないわけでございますけれども、このままではいけない、やはり話し合い路線、団交を重ねていこうということで、二月十日でございましたか、大臣との会見を呼びかけまして、それをきっかけといたしまして、なかなか基本的にはむずかしい問題があるけれども、むずかしいだけでは前へ進まないので、やはり焦眉の、急いでおる問題だとか、比較的入りやすい問題の方から入っていこうということで労使間で合意を得まして、その後いろんな面につきまして交渉を進めておったわけでございます。 具体例の詳細は、時間の関係もあろうかと思いますが、後でまた機会があれば御説明させていただきたいと思いますが、その後、地方統一選挙ということに相なりまして、あるいはまた局面が新賃金を中心とする春闘情勢、こういうことになったわけでございます。 私どもといたしましては、新賃金の問題につきましても職場の秩序なり、あるいは郵便の混乱というのが起こらないようにという気持ちで、実は三公五現の中では真っ先に調停申請をいたしまして、正規のルールに従ってこれが適正に処理されるようにという気持ちから真っ先に調停申請したわけでございますけれども、調停の場であのような調停委員長見解ということで比較的平穏裏に早期解決を見た。 その後、その新賃金の配分問題というのもあるわけでございますけれども、さらに全逓の方でも、何と申しますか、長期抵抗大衆路線という基本路線は変えないけれども、戦術的にはやはり力と力による解決だけではまずいんではないか、こういうふうな兆しと申しますか、出てまいりましたし、あるいはまた、七月からの全国大会というのもあるわけでございますので、それまでに——実はきのうも全逓の幹部との間の今後の——全国大会を控えて、あるいはその後ということでの今後の交渉、話し合いの主要項目とか、段取りとかいうことについて合意を見たわけでございます。 それを簡単に申し上げますと、総体で九項目、重要ポイントをしぼって全国大会までに詰めるだけ詰めてみよう、あるいはまた大会後ということもあるということでございまして、そういう姿勢で労使ともどもなるべく現実的な、力によるということでなくて、お互いに理によって理解し合うという道を探し出していこうと、いろいろ労働条件等の問題もほかにございますわけでございますので、そういう姿勢でいまさらに進めておる、こういう状況でございます。
○坂倉藤吾君 そうしますと、省の判断としては、再び年末の大混乱はあり得ない、起こさない、そのことについて自信がある、こういうことは明確に表現ができるんですか。
○政府委員(守住有信君) 労使とも話し合ったわけでございますけれども、全く昨年と同じようなやり方で、同じようなわだちを通ってということは、お互いにとっても、国民のためにも全く悲劇であるんだと、そこで、そういう同じようなやり方で、力による解決ということでなくて、やはり話し合い路線の深化といいますか、これを深めていくという方向でこれは合意を見ておるわけでございまして、お互いに昨年末のいろんな面での教訓というのを身にしみて感じておるわけでございますので、いろいろむずかしい問題、基本的な問題はあろうかと思いますけれども、しかし、それについてもまたいろんな対応の仕方、整理の仕方、十七年間の怨念というとらえ方でございますので、なかなか一気にすべて完全解決ということにならないかもしれませんけれども、その中での合意というものを、一定の整理というものを段階的に積み上げていきたい、そしてまた、昨年末のようなあんな郵便の大混乱というものをともども避けていきたい、こういう気持ちで両方とも合意をしておるところでございます。
○坂倉藤吾君 どうもすっきりしませんね。いろいろとおっしゃられるんですけれども、中身は少しも明確性がないんです。しかも、私がお尋ねをしていますのは、省としていろんな事情があろうけれども、まとめ切っていこうという腹構えができたのかどうかと、また、そういう決断でもって現実に対処をしていこうと、こういう考え方があるのかどうかということを聞いているんです。全逓の側がどうかこうか、そんなこと私は聞いているわけじゃない。 少なくとも労使関係の中で経営責任を負っているのはあなた方だ、その経営責任の立場から、ことしの初め、昨年末、こういう一連の経過を踏まえて再びそういう事態が起こらないように、それだけの腹構えというものをあなた方がつくって対処をしておるのかどうなのか、ここのところを聞いているわけなんです。少しも答弁になっていません。
○政府委員(守住有信君) 労使の交渉事であって、一方では、全体としては事業運営の責任を持っておる、こういう私ども立場でございますが、その中身につきましていろいろ問題点を含みながらも、しかし全体としてはこれをまとめていかなきゃならぬ、こういうふうな立場、あるいは考え方で労使間でこれをまとめていこう、こういうことでございまして、業務運行等に支障のないような形、結果に持っていきたい、こういうふうな腹を持っておるわけでございます。
○坂倉藤吾君 大臣にお伺いをしますが、いま人事局長は答弁していますけれども、大臣、いままでの大臣の御発言からいきまして、当然これは再び繰り返さないということが前提になって、したがって労使関係の安定的な、正常な形に努力をしていくんだということが言明されている、これは先ほど私が申し上げたとおりだと思うんです。そういう上に立って今日までの努力、その結果からながめてことしの年末は大丈夫だ、私が責任持ちましょうよと言い得る条件に到達をしているかどうか、この辺の御判断を、大臣としてひとつ賜りたいと思います。
○国務大臣(白浜仁吉君) せっかく長い間かかりまして私どもも組合側と話し合いをいろいろと詰めてまいりました。その間に、御承知のとおりの非常に不幸な処分問題も出まして、私は経営者の一人として、責任者として涙をのんでこの処分も行われたわけでありますが、組合側の方にもいろいろ反省をしてもらうものは反省し、そして話し合いを進めていこうではないかということがいま行われておる最中でございます。 だんだん理解を深めているというふうに私も承知をいたしておりますが、坂倉委員からお話しがありましたように、それならば年末大丈夫かという、そういうふうなお尋ねになりますと、私も自信を持ってこれは大丈夫だというふうなことをここでお答えするまでには自信がないわけでありますが、先ほど局長からもお話しがありましたとおり、昨年のようなそうした不幸な事態には、同じ轍を踏むようなことは起こらないような話し合いをいま進めているということを承っていささか私も喜んでいるところであります。
○坂倉藤吾君 郵務局長、あなたに聞きますが、郵政事業の特に年末首繁忙計画——年賀はかきの発売であるとか、あるいは計画どういうふうにするとか、こうした立案は具体的にはいつ行われるんですか。
○政府委員(江上貞利君) 具体的にいつというお尋ねでございますが、年末繁忙と申し上げましても、先生御承知のとおり非常に広い範囲にわたるものでございますので、すべていつからスタートということはございませんが、非常に早い時期のものにつきましては夏ごろからぼつぼつ準備にかかるというのが実情でございます。
○坂倉藤吾君 じゃ、具体的に聞きますが、年賀はがきの発行枚数というのはいつ決めるんですか。
○政府委員(江上貞利君) おおむね夏の時点においてはめどを立てるというのが例年のならわしでございます。
○坂倉藤吾君 本年度予算とのかかわりはどうなんですか。
○政府委員(江上貞利君) 総体物数としての物数の伸びということで予算を組むわけでございますが、具体的に年賀はがきをどの程度発売するかということは、本年度予算を組む時期におきましては、年賀の出回りその他についてはまだ明瞭になっておりませんので、実際にことしの暮れの年賀を決めるのは夏になってからという作業手順になります。
○坂倉藤吾君 昔から夏といいますと、大体四季といいまして年間を四つに分けているんです、三カ月ですね。いつになるんですか、ずいぶん違うんです、三カ月で百日ありますからね。
○政府委員(江上貞利君) 漠然と申し上げましたが、年によって多少の違いはございますけれども、七月ないし八月ということでございます。
○坂倉藤吾君 いまもうすでに六月になろうとしているんです。そうしますと、再び昨年末のあの事態を引き起こさない、こういう立場からいくとするならば、本年度の年末首繁忙計画というものはどういう方針でお立てになるか。これはもう大変大きな課題を今日決断をしなければならぬ時期に来ているんじゃないでしょうか。 昨年の末の場合、年賀はがきが年賀はがきの役に立たなかった、正直言って。結果的に郵政省は、これは松の内に配達をしますよ、したがって、郵便局に持ち込む場合も一定の差し出し期間を設けて、その間に投函をされたものについては保証しますよ、こう言って従来やってきたことが、これができなかったわけですね。そのことの責任が今日経営責任の側、あるいはそれに関連をするすべての作業の者たちにきている。これは郵政省職員全体に対する一つの責任であろうと思う。 そうしますと、そのことをたどっていきますと、そういうような事態が予測されるから、何としても早く労使関係を安定をさせなければいけませんよ。しかも、その要求のされておる事柄自体は、これは近年の労使関係にないきわめて古い、言うならば人権にかかわる問題が中心になっているじゃないか、果たしてそういう事実があるかどうか。あるとするならばそれは改めるべきじゃないのか、そういう配慮をしながら年末に混乱を起こさないようにすべきであるという、そういう立場の流れがありながら、現実にはそれが果たせなかったから大混乱が発生をしたわけでしょう。 しかもその過程で、当委員会でも指摘をされましたように、組合が協力をしないんなら、省独自ででもやり通しますよと、そういう不遜な態度表明をした管理者だっておるわけでしょう。そのことの反省が次の年末の中にどういうふうに生かされてくるのか、これはまさにもう今日の時期に決断をし、次の年末はどういう態勢でいくんです、組合側の協力はこういう形で求められますよという話ができなくって、年末首繁忙計画に入れますか。 これは郵務局長、人事局長、両方からの立場でね、私はその辺の態度について明確にしてもらいたい。
○政府委員(江上貞利君) 当然のことでございますが、年末首だけに限りませず、通常の業務も労働組合の協力、職員の協力ということなしに正常に運行できるものではございません。その点では、昨年来懸案になっておりましたもろもろの事項というのも解決すベく私どもも努力をしていかなければならないことだというふうに存じております。 申し上げるまでもございませんが、交渉事でございますので、コミュニケーションを十分にする中で、何事かの解決策というものを見出していくという態度、努力というものが必要であろうかというふうに思っておるわけでございまして、その上で年末の業務計画に取り組むというのがあるべき態度だというふうに存じているわけでございます。
○政府委員(守住有信君) 問題はやはり労使間の問題でございますので、労使の間で自主的に、平和的に話を詰めて、一定の理解、解決を図っていく、これが基本でございますが、またそういう問題でいろいろ意見の対立があって、紛争等も起こるということになりますと、公労法上の定められたルールというのがあるわけでございまして、そういう労使間のルールによっていかなければならない面も強い、こう考えております。もちろん年末のことでございますので、いわゆる時間外労働協定、これは基本的に労働組合の協力というものが絶対要件になっております。 ただ、一方では勤務時間中の問題として、いろいろ物だめ闘争、その他、力による闘争ということがあれば、またこの問題が業務運行、国民の皆様へ重大な支障を与えるという問題がございますので、私どもとしてはそういうことが起こらないように、力による解決でなくて、やはり話し合いによって、あるいは公労法の定めるルールなり考え方に沿って、これが円満に解決されるということで、私どもとしてもそういう方向で、そういう精神で努力をしていかなきゃならぬ、こう思っておるわけでございます。
○坂倉藤吾君 いま私がお聞きをしていますのは、省の側としてもう決断をしなきゃならぬ時期なんじゃないんでしょうかと、こう聞いているんです。いいですか。私の言っている意味がわかりませんか。少なくとも、問題は解決をしていかなきゃならぬわけですから、それは労使の話し合いで問題を解決していくのはあたりまえの話なんですね。しかし、そこには解決をしょう、この時期がもうぎりぎりですよという立場の、一つの迫られたものもあって、そうして物事はその中で一つ一つ私は運んでいくことになろうと思うんです。特に今日まで長い間の歴史があるだけに、私はその辺の踏み出す決断というものがきわめて重要な問題になるだろう、こういう立場でお聞きをしているんです。 さっき郵務局長は、大体七月、八月ごろに年賀はがきの発行枚数を決めてと、こういうお話です。しかし、現場段階、実際そうですか。私は食いつきませんでしたけどね、郵務局長。七月、八月になりますと、もう年賀はがきが現場へ持ち込まれる時期なんですよ。汗をかきながらいつも倉庫へ入れる時期なんですよ、現実問題。いいですか。これは送致書見てもらったら大体わかるんじゃありませんか。普通ならばそういうことになるんです。 そういうような状況が今日きているわけですし、郵政事業にとって年末首のこの繁忙期というものはきわめて重要な、言うなら一年間の事業経営の中の相当のウエートがかけられる時期ですから、その時期の対策というものは、これはもう早くから計画にタッチをする、ことしの取り扱った年末の差し出された状況、あるいは局に到着した状況、来年はこの社会事情から見てどれぐらい増加をするであろうか、こうしたことがずっと現場の中ではいま検討されているんでしょう。いま現場へ行けば、もう夏期繁で頭いっぱいなんですよ、計画担当は。そのときに、一番肝心な事業を支えていく労使の関係の話し合いが、話し合いはされているというものの、すぱっとした気持ちになれない、ここがきわめて私は問題があろうと思うんですよ。 そういう意味合いで、まあ昨日全逓の幹部とお会いになって、そうして九項目にしぼって詰めていこうじゃないかということについての合意が行われたというんですから、私は大いに期待をしたいと思うんです。少なくともそれらの課題を一つ一つ詰めていこうとすれば、当然大筋として、この際にともかくまとめ切らなきゃならぬという熱意というものが、きちっと伝わるようなそういう誠意の示し方というものを、郵政省としてはぜひとつてもらいたい。 どうもいろいろ聞いておりましても、なかなかその誠意がわれわれとしては受けとめにくい、私どもの耳に入ってくる限りではね。いろいろと問題もあるでしょうが、少なくともそういう前提に立ちながら詰め切ろうじゃないかという九項目、ぜひこれは早く詰め切ってもらいたい。そうして、こういうふうに詰め切っていくんなら、このレールを通れば大体大丈夫だろう、こういう見通しがいまとれなくて一体どうするんですか。 もうすでに全逓としては全国大会の日程も決められた、こういうふうに聞いています。期限がある。全逓がどういうふうな方針で本年やっていくのか、これは全国大会でやはり決められるわけですね。省の方は、一つは年末首繁忙計画を樹立をする一番出発点になる時期。いいですか。対応する組合の方の側は全国大会で総意をまとめて、これからどういうふうに郵政省に要求を出すのか、組織運営としてどうするか、その骨組みを決める大会がもう目の前に迫ってきている。まさに労使ともに私はこの問題に対する国民の負託にこたえる郵政事業の立場として決断をしなきゃならぬという重大な時期に来ておるんじゃないか。 少なくとも年末から始まって——私どもが、このままで行ったら大変なことになりますよと指摘をしたのは十月の段階ですよ。それから何カ月たっているんですか。それで、なおかついま私が求めても、この点はもうすっきりしましたよという何一つ報告がされないんじゃないですか。そういう形で、これから一体いつまで進むつもりなんですか。 私は、いろんな事情があろうとも、この際にはひとつきっぱりと整理をして、労使ともにこの点については合意をして進みます、したがって、去年は大変なことになりましたが、ことしの年末は大丈夫です、こういう保証を国民に明らかにしないで、一体何が郵政省なんですか。この辺はね、大臣、大臣の今日までの見解表明も含めまして、私は一番具体的に基本になる問題だと思うんですよ。ぜひひとつ大臣ね、そういう立場を踏まえて、まとめ上げるという立場での決意の表明をいただきたいと思うんですが、できませんか。
○国務大臣(白浜仁吉君) 貴重な御意見だと拝承したわけでございますが、私どもも昨年からことしの初めにかけてのいろんな問題で、国民の皆様方に大変御迷惑をおかけしたということを十分反省をしながら、それぞれの立場で、いま人事局長を中心にして組合の方とも折衝をし、そうしてお互いの理解を深めていきますれば、必ず年末のそうしたことが、二度と昨年のようなことが起こらないようになるであろうということを私ども期待をして、一生懸命努力をしている最中であります。ただ、今度は間違いない、心配はするなということを言えと、こう言われますけれども、私も正直に申し上げましてそれほどの自信もないので、正直に、非常に心配をしていることをいま申し上げたところでございます。 しかし、坂倉委員その他もどうか、それぞれいろんな御関係があることでございますから、私どもの考えも御理解いただいて、御後援をしてくださるようにお願いしたいと思うところであります。
○坂倉藤吾君 私は、大臣、理解できないんです。少なくとも今日の事態の中で、最高の責任者である郵政大臣が、私、自信持ってここで言い切れないと言う。こういうことじゃ、一体だれが郵政省を信頼するんでしょうか。まだ未知の問題ですから、そういう方向で努力したって、私どもはこういうふうに努力しましたけれども残念ながらという場合だってあるでしょう、それは。しかし、少なくとも大臣が自信持ってまとめ上げると、そこへ体を投げ込んでもらわなくて、一体郵政事業の信頼というのは国民の立場から見てどこにあるんですか。私はそんななまはんかな形で、大臣、答弁されたって了解できません、これは。
○国務大臣(白浜仁吉君) 間違いなしに御迷惑をおかけしませんと私も申し上げたいところでございますが、一生懸命努力して御期待に沿いたいという以上には私も申し上げかねるということを申しておるわけでありまして、その間に処して一生懸命私どもも努力をして、組合側の、職員の方にもよく話し合いを進めて、理解をして協力をしてもらいたいということを私は念願をいたしておるわけであります。
○坂倉藤吾君 どうもこれは平行線ですね。また引き続いて——世の中は進歩していますから、一日一日またいろんな新しい有利な展望も出てくるかわかりませんから、それに期待をしながらきょうのところは平行線で終わります、それは。 しかし私は、そのことが平行線である限り、大臣、少なくとも今回、あなた先ほど涙をのむような気持ちでと言われましたね。四月二十八日の懲戒処分なんですよ。組合側は個々末端の職場の一個人の行為が、これが非違行為があったからといって、懲戒免職を含めて八千百八十三人もの処分者を発令したわけですね、郵政省は。そうしますと、この年末首の大混乱を引き起こした具体的違法な事実というのは、これは処分をされました八千百八十三人だけなんですか。管理者の方はなかったんですか。管理者はどういう処分をされたんですか。組合側から幾つか指摘をした管理者の違法、不法な行為に対しては、一体郵政省はどういう態度をとったんですか。 同時に処分という形で組合員個々を、これを懲戒に付したということは、郵政大臣なり、あるいは郵務局長なり、当該の経営責任を持っている人々は一体どういうことになるんですか。ただ、郵政事業が将来安定的に事業運営ができていったらよろしい、レールさえ敷ければよろしい、それだけで済むんですか。まさにこれは片手落ちの処分じゃありませんか。 私は、大臣が体を張ってでも次の年末までには決断をして、労使の今日までの長い間のいざこざについてはけりをつけていくようにやりましょうという、そういう決意表明があるとするならこの問題は触れないつもりだった。ところが、先ほどの御答弁じゃ、明らかにこれは片手落ちですよ。管理者の不法、不当な行為は一体どうするんですか。いつやるんですか。あなた自身の責任は一体どうとるんですか、経営責任は。はっきりしてください。
○国務大臣(白浜仁吉君) 私の、経営の責任者としての責任ということにつきましては、御指摘がありましたように、私も当然考えているところでございますが、いろいろ申し上げましたとおり、今回の、先月末の処分につきましては、目に余るいろんな行為に対して、同じ郵政の職員でありますけれども涙をのんで執行したものでありまして、いろいろな公務員としてのあり方やその他について、私も組合の諸君に、一部行き過ぎの組合の諸君にも反省と理解をしてもらうような気持ちでこれを行ったわけであります。 管理者の責任ということになりますと、これはいろいろ公労委その他にも提訴されている問題もありますし、また当委員会などにおきましてもいろいろ委員の方々からのお話もありまして、六千件、七千件というそうした不法行為があるではないかというふうなことの御指摘もありましたので、これは組合側にもそうした資料を十分出してもらいたいということを私どもも、もう繰り返し実は申しておるわけであります。そういうふうなことが、これが確かに不法なものであるというふうなことでありますならば、当然、御指摘のとおり、私どももそれに対してはそれぞれの処分もしなければならないというふうに考えておるわけでありますが、いまこのことがなかなか詰まってまいりませんで、人事局長を中心にしまして、いろいろ組合側とのそうした話し合いもさせておるということが先ほどから申し述べたことでございます。 いずれにしても、こうしたことを私どもは、ただけんか両成敗というふうな形で、これをやれやれというふうな、そういうふうな御意見でありますならば、私どもとしても非常に遺憾に思うところでありまして、そういうふうなことにならないように、お互い議員同士として話し合いをして、そして国民に対する責任を全うしていきたいということを一に考えておるわけでありまして、そういうふうなことができますならば、私は必ずやりっぱな、国民に対しての責任を果たす成績を上げ得るものだという期待を持っておるわけであります。 いまここでどうした責任をとるかということになりますと、私も先ほどから申し上げましたように、非常にむずかしい立場に立っておることは承知をいたしておりますけれども、なお一生懸命努力して国民の郵政事業に対する信頼を取り戻して、そうして成果を上げていきたいというふうなことで責任をとっていきたいと考えておるわけであります。
○坂倉藤吾君 どうもさっぱりわかりませんわ。私は、片手落ちじゃないかと、こう言っているんですよ。ところが、いまの大臣、あなたのお答えからいきますと——現実をながめてこらんなさいよ。職場の労働者は、現場の職員は、あなた方が判断をして、おまえけしからぬからといって即刻処分ですね。これは期間中もありました。そうしてこの前のまた処分もありました。これは本人の釈明も何にもありませんね。いいですか。あなた方の判断でもって、おまえけしからぬと、こういうことで処分されておるんですよ。管理職の方は、いま提訴案件になっているから、その提訴案件がそれぞれの手続に従って進行して結論が出たら郵政省はと、こうなるんです。 御案内のように、提訴されましたら、これは公労委であろうと裁判所であろうと、それぞれ本人の釈明の機関がございますね。あなた方はそう言うけれども、そんなことやっておりません。それぞれ釈明の機関があるんです。組合員の釈明の機関というのは一体どうなるんですか。問題は提起をされて八千件からも出ている。具体的に事ごとが指摘をされている。それに対するあなた方はゆとりを持って、片手は全然ゆとりを持たない。このことだけでも明らかな差別じゃありませんか、現実問題としては。管理職も、今日の労使の関係なら、そういう組合側に不信な関係を持たせるような管理職は処分します、その処分が間違っているかどうかは、本人が公労委に提訴するなり、あるいはその処分がおかしいじゃないかといって裁判所で争いしましょうと言うんなら平等になりますよ、これは。しかし、管理職は別なんですよ。現場の組合員は即刻処分なんですよ。これが平等なんですか。 さらにまた郵政局、あなた方が処分をする評価の仕方というのは一体どうなっているんですか。Aという局、Bという局、Cという局がある。それぞれ起こる現象は、それぞれの局の管理職がそれぞれの判断でもってこれが違法なのか、あるいは違法でないのかといって判断をしておる。その報告に基づいてあなた方がやってるわけなんでしょう。Aという局の管理職とBという局の管理職、Cという局の管理職の物差しというものが必ず平等であるということはあなた方は言い切れますか。これはその人の感覚その他で、まあこの程度はよかろう、ここまでやったらけしからぬ、いろいろ物差しは違っているんじゃありませんか。同じ事象が起こってもAという局、Bという局、Cという局で処分の対象になるかならないかから違ってくるんじゃありませんか。 人事局長は常に、人事は公平である、また公平でなきゃならぬと思いますよ、たてまえはそうなんです。具体的に当てはめて、絶対に公平な人事をやっていますか。処分に対してもそうなんですか。私は、お互い人間のやっておることです。しかも、あなた方が一人一人現場で起こった事態を見ているわけじゃありません。それを取り上げて余りとやかく言いたくありませんけれども、少なくともあなた方がやろうとしている処分の中には、幾つかの不合理性を持っているんです。そういう形の中で、現場の職員は問答無用で処分をされている、管理職の方はこれはずいぶんとゆとりがある、この形にメスを入れないで、どうやって公平な人事だということが証明されるんですか。 私は、少なくとも今回初めからあなた方は、お上に逆らう者はこれは首を切りますよ、お上の側に立っておる者は少々のことをやったっていいんじゃありませんか、こういう感覚があるんじゃありませんか。悪代官だって、いいですか、お上の威光でやっておる限りについては悪いことはしない、こういう前提じゃありませんか。そういうことをはびこらして、そのままで労使関係というものがうまくいきますか。 私は、少なくとも組合員の処分を断行するという立場の中では、もっと明らかに、あなた方自身のいろいろと指摘されておる問題点について、まだ調査の不十分な点もあるかもしれませんよ。しかし、少なくともそれらについて一定の決断をし、整理をする時期じゃありませんか。今日このままで、片手落ちのままで労使関係改善の交渉ったって進まないのあたりまえじゃありませんか。どうなんですか、これ、人事局長。
○政府委員(守住有信君) いろんな点での御指摘、御見解あったわけでございますが、労使関係の基本というのは、先生も先ほどおっしゃいましたように、例年ですと、いつも年末になりまして年末交渉ということでございますが、この点は昨年の反省、昨年も十一月の半ばごろからの基本要求ということでございましたけれども、そういうことでなくてということで、早目から、いまのうちから、こういう考え方、やり方でこれを詰めていこうと、こういうことでございますが、一方、処分の方の問題でございますけれども、御承知のとおり職場の中でも極端なサボ行為、物だめ闘争が行われたわけでございまして、この点は何回か申し上げておりますけれども、職場の中で管理者が絶えず注意をする、なかなか聞かれない。そこで、処分等も当該局長の権限の範囲内で、郵政局とも相談した上でこれやっていく。 そういう機会というもの、反省の機会というものは絶えず与えておったわけでございまして、実態面から見ましても、ほとんど平常の仕事の半分どころではない、一割もしない、全くしない、正規の指示にも従わない、毎日毎日職務専念義務違反が行われ、職務上の指示、命令に従わないという実態がずっと続いたわけでございまして、これ、私も思いますのに、一方では違法ストライキという問題がございますが、これにつきましては労働組合の方も、いろいろ引っこ抜きはやらないとか、ピケも副次的な暴力等が起こるからやらないとか、上部機関から職員を派遣しまして統制をとるとか、いろいろなものをやっておりますけれども、今回のこの業務規制闘争と称する職場でのサボ行為というものは、局により、地域により、人によりまして非常に千差万別でございまして、これが一カ月、二カ月と続いておる。公労委の事実上のあっせんを労使双方がのんだ後も一部の地域では続いておると、こういう実態でございます。 これに対しては、その規律と歯どめがなくなるということもございます。やはりけじめはつけていかなきゃならぬ。しかもまた、その間、管理者はいろいろその極端な職員たちにも命令をし、注意もし、いろいろ組合に対してもこういう事例があるよということで警告もしておったということも、私承知しておるわけでございます。もちろん先生の御指摘の管理者の恣意的判断によってということでございますが、御承知のとおり私どもすべて現認主義をとっておりまして、評価ではなくて、事実の把握ということからこれを懲戒権者である郵政局の方でその全体の中で判断をする、こういうことでございまして、その状重い者につきましては、本省もタッチいたしまして、この公平さというものが保たれるようにいろいろ努力をしたところでございます。 また、管理者の処分の問題も御指摘ございましたが、いろいろ職場の中では、管理者は夜も日も明かず日曜、祭日もなしということで、年末業務運行確保のために非常に懸命な努力をしたわけでございますが、一方御指摘のような点等、あるいは組合から指摘する、あるいは公労委その他いろいろな点があろうと思いますけれども、管理者の非違行為、こういうことにつきましては、やはりその具体的内容、事実、程度等よくよく精査いたしまして、やはり管理者につきましてもただすべきはただす、処分はしていく。 したがいまして、公労委に対しましても、私ども不当労働行為が確定した場合にはケース・バイ・ケースで、処分を含む厳正な措置をとるということもはっきり申しておる次第でございまして、なおまた、不当労働行為案件でないようなものでの管理者の非違行為につきましても、これまた最初、いま申し上げましたような具体的な事実、あるいはその性質、情状等々総合判断いたしまして、適正な措置をとっておる次第でございますし、今後もその考えに変わりはないところでございます。
○坂倉藤吾君 厳正な措置をとっておると言いますが、年末から今日まで管理者の厳正な措置をとられた数はどれだけあるんですか。どういう処分をされましたか。しかもそれは公表されましたか。
○政府委員(守住有信君) 全体の件数までは把握をまだいたしておりませんけれども、いろいろ国会で御指摘ございました、たとえばあれは茨城県の下館局でございますか、架空経理の会計処理上の違反等々、あるいはまたベルコン事故等の安全問題等々につきましては、それぞれの内容を精査いたしまして、一定のけじめをつけたところでございます。
○坂倉藤吾君 私が指摘をしました東北郵政の人事部管理課長、それから人事課長、補佐、これは名前を挙げてありますから記録を読んでいただければわかります。これは身分的にどうなりましたか。
○政府委員(守住有信君) 記憶をたどるわけでございますけれども、確かに御指摘ございまして、あれは一つの理者教育研修の中でのことでございまして……
○坂倉藤吾君 言いわけはいいんだ。どうなっているかだ。
○政府委員(守住有信君) もちろん当該責任者といたしまして、現場での処分執行に当たりましての指導をやるというのは職務上の立場でございますし、身分上の措置、懲戒処分等には当たらない、こういうふうに判断をいたしておるところでございます。
○坂倉藤吾君 岐阜県の各務原東局、ここで、新聞にも出されましたから内容はつかんでみえると思いますが、ここの不当労働行為、この案件はどういうふうに郵政省としては理解をしておりますか。
○政府委員(守住有信君) 公労委の方へ審査請求、救済上の申し立てがなされたということでございまして、その全体は目下調査中でございますし、いろんな背景、事情、その他詳細な調査を必要とすると思いまするが、新聞紙上等に出たところで見ますと普通の状態ではない、何か不自然なような感じも持っておりまして、やはりそれなりの対処をしていかなきゃならぬし、またその事案そのものがどうだこうだということは別にいたしましても、やはりわれわれの管理者の中での今後の問題として、さらに不当労働行為根絶に向かっての指導の強化を図っていかなきゃならぬということは痛感いたしておるところでございます。
○坂倉藤吾君 津の郵便局の贈収賄告訴事件というのがありますが、これはどうですか。
○政府委員(守住有信君) 実は、そういう職場でのうわさというものを東海郵政局で知りまして、郵政局の方で出ておりますような二人を招致して、呼びましてその事情を調査しておったというところに部外の方からの詐欺事件としての告訴があった、こういうふうに承知しております。 その後、警察の方でこれを贈収賄事件というふうな角度で取り調べ中だということを聞いておるわけでございますが、なおまた私といたしましては、特にいま問題が採用試験と申しますか、先生御指摘のように、人事の公正といいますか、そういうことに疑惑も与えかねないようなものでございますために、今後事件そのものについては、これは警察でお取り調べ中というふうに聞いておりますので、いずれその点が明確になる、法律的判断もまた明確になると、こう思っておりますが、それと離れましても、やはりこういう採用試験の問題につきまして、いろいろ特訓ということで家庭教師のようなことをやって金品が贈られたということでございますので、こういう点につきましては、全体的に管理者のあり方、試験官たり得る者のあり方、その他、その周辺というものに対しましてきちっとした認識等、徹底を図っていかなければならぬと、このように考えておりまして、また近くそういう措置もとりたいと、このように考えておる次第でございます。
○坂倉藤吾君 近くそういう措置をとりたいというのはどういうことなんですか。
○政府委員(守住有信君) 現在捜査中でございますが、この関係者二人につきましては、一応身分上の措置としまして、それぞれの職務遂行上に今後支障があるということで、これはそれぞれの配置がえ等の措置をとったところでございまして、なお懲戒処分の問題は、やはり刑事事件との絡みでございますので、この司法的な判断というのを待って厳正に措置したい。 ただし、そういう個別の事業という角度だけでなくて、私といたしましてはそういう可能性が——可能性と申しますか、全国的にこういう事案を広く教えまして、試験官としてのあり方、あるいは管理者としてのあり方というものについて注意を喚起し、指導をしていきたい、このように考えておる次第でございます。
○坂倉藤吾君 そうしますと、各務原にしましても、津の郵便局の問題にしましても、そういう指摘はあったけれども、これはそれぞれの司法当局なり、あるいは公労委に提訴をされておる案件だから、そこにひっかかったものは懲戒処分の対象にしていない、こういうことになるわけですね。
○政府委員(守住有信君) 懲戒処分の対象に頭からしていないということではございませんで、その処分の量定等の問題もございますので、やはり司法当局なり何なりの御判断というものを——いま事実関係等捜査中でございますから、それを待ちまして、その内容に即して私どもとしては最後の判断をするということでございまして、懲戒処分の対象にしない——いまの時点では、いま執行はしていないと申しますか、そういうことでございまして、十分関心を持って把握をしておると、こういうことでございます。
○坂倉藤吾君 そうしますと、年末以来職場の方で問題になりました八千余件の、これは省の方にもはっきり掌握されていると思いますが、それも全部結論がつくまではいまの御答弁の形と、こういうふうに見ていいわけですか。
○政府委員(守住有信君) ちょっと聞き漏らしました、七千件の方でございますか。七千件につきましては、実は公労委の一時中断のあっせんにも出ておりますように、中央労使間で分類整理して、地方郵政レベルでこれの解決を図るようにという趣旨のことをいただいておりまして、私どもの方も労働組合の方に早く出してくるようにということをいろいろ申しておりますけれども、まだ労働組合の方では今後の処理の段取りのつけ方と申しますか、そういう角度でまだ基本的には一致しておりませんけれども、最初申し上げましたような九項目の中の一つとして、この問題の処理のやり方というのが入っておりまして、このルールと申しますか、この処理を早く合意しようということで現在話し合いにも入っておるわけでございます。 一方では、支部団交権の問題がございますので、この点での関連での労働組合側の受けとめ方は多少あろうかと思いますけれども、私どもとしては早く本省なり、なるべく地方郵政局を中心としまして、率直な事実の指摘等、あるいは調査、話し合い等をやりまして、問題の早期処理、解決というものに努めていきたい。またそういう中でいろいろ精査をいたしまして、管理者としてやはり違法行為があるということになってまいりますと、それはそれなりに、いま冒頭申し上げましたような適切な措置をとっていかなければならぬ、このように考えておるところでございます。
○坂倉藤吾君 先ほどあなた、その答弁の中で、職員の処分について、郵政省の方針は現認主義である、こう言われましたね。したがって、現認行為か具体的に上がってくれば——これは解釈じゃありませんね。だれだれが、いつ幾日、何時何分、どういうことをやったかという現認ですね、それが上がってくれば、それに基づいて郵政としては評価をして、一定の基準に合わせて措置をするんだ、こういうことですね。 そこで、この現認の体制は、あなた方の命令に基づいて管理者側にありますね。とすると、管理者の非違行為、不当行為というものはだれが現認するんですか。
○政府委員(守住有信君) 職場の中での問題でございますので、勤務時間中の行為ということで、現認主義というものを一般的にとっておるということを申し上げたわけでございまして、その職場の中での管理者が、その職場の中での職員のいろんな態様の中での違法行為につきまして現認主義で把握をしておる、こういうことでございます。 もちろんいろいろな別の角度からの、たとえば管理者の問題等は郵政局等で調査をするということでございますので、具体的な根拠資料に基づいて判断をするということでございますので、まあ現認と申し上げましたのも、要するに具体的な事実、具体的な証拠に基づいて処分をする、こういう意味では一緒でございますが、日常の勤務時間中のこれはサボ行為等でございますので、これは現場の管理者が、目の前で目に余るような状態が出ておるわけでございますので、その現認によってこれを精査する、こういうことでございます。
○坂倉藤吾君 答弁をぼかさないでくださいよ、ぼかさないで。現場の職員の行為については上司が現認体制をとる、上司の行為については一体だれが現認体制をとるのかと、こう聞いているんですよ。余分なことを言わないで答えてください。
○政府委員(守住有信君) その管理者の行為というのは、いろいろ指摘というのはいろんな面にわたることもあり得ると思うわけでございますので、しかし職場内であったということにつきましては、いろいろ事実に基づいて郵政局の方から人を派遣し、他の管理者とか、あるいは組合からの指摘等もいろいろ背景にあるわけでございますので把握するわけでございます。事実に基づいて把握するということでございます。
○坂倉藤吾君 答弁をぼかさないでくださいというのはそこなんですよ。現認でしょう、いま私がこうやってしゃべっている、いいですか、しゃべっていることについて、だれかがいま、坂倉というのはこうやってしゃべっていますよと、そういう行為が非違行為になれば、そのことを調書にして上げるというんでしょう。これが現認なんでしょう。 ところが、管理職の現認行為というのは、いまあなたの答弁なら、問題が提起をされてきたら上局から派遣をしまして、言われたような問題があったかないかということを後から調査する、こういう話でしょう。それ現認ですか、それが現認ですか。余分なことを言わないでください。
○政府委員(守住有信君) その日の中の、そのときどきという意味では現認でないというふうにとられるわけでございます。
○坂倉藤吾君 だから、私は差別じゃないのか、いまの職場の実態からいきますと。現認をする体制というのは、あなたがたが、たとえばこの前の委員会で提起をしましたように、非違事項の現認はこういうふうにするんだよと言って、研修所で管理職を集めて郵政の人事の担当官が出ていって説明をしている。メモのとり方、でっち上げの仕方まで言っているわけですよ。ところが、それをやる管理者の現認体制というのは、あなた方一つも指導しておりませんね。 そうしますと、私は少なくとも管理職の非違行為の問題については現場の職員から——それは全逓であるか、全郵政であるか、組織に入ってないか、そんなこと関係ありませんよ。少なくとも現場の職員から、うちの管理職についてはこういう問題があるよというふうに言われたこと、それが現認になるんじゃありませんか。そのことによってあなた方が、処分になるかどうかという判断をするということが、それが平等なんじゃありませんか。 片方が現認で来る、管理職については現認がない。そして、管理職は、先ほども言いますように公務員で、しかも人の上に立ち、人を管理をする者が初めから不正を働くものではない。いいですか、日本の国はそうだったんですよ。お上というものは権威を傷つけちゃならぬ、お上は悪いことをするものではない。いまだってそれが生きているんじゃありませんか。そのことを極端に郵政省はやっているんじゃありませんか。 私は、少なくとも現認主義をとるというのなら、管理職の現認行為というのは一体だれが言うのか。それは全逓の形になっているかもしれない、あるいは全郵政の形になっているかもしれない。その人間がどの組織に所属しようとも関係なしに、職場の中で提起をされてきた問題が、それが現認じゃありませんか。岐阜の各務原東のテープなんか、明らかにこれ現認じゃありませんか。津の局の贈収賄の提起なんか、明らかにこれは現認じゃありませんか。当事者が言っているんですよ。 これに対して、法律的な手続をとっているから郵政省は結論が出るまでやりません。それならこの職員の人が、私が処分されるのは困りますから、法的手続をとったら、あなた方処分保留しますか、全部。そこの差別の問題をきちんとしてください。
○政府委員(守住有信君) 私ども労働条件を中心とする、団体交渉を中心とする労使関係というのは相対平等なものである、こういうふうにとらえておりますが、職場の中で職務に関してこれを把握し、規律するというのは管理者の権限であり、義務である、このように考えておるところでございまして、その職場内での職務上のそのような非違行為というものについては、そういうやり方、考え方をとっておるところでございまして、その片手落ち、あるいは平等でないということにつきましては、私としてもいささか理解しかねるところでございますが、いま申し上げたとおりの職務上の行為についての把握というものについては職務上の権限ある者、義務のある者がこれを把握する、こういう考え方でございます。
○坂倉藤吾君 その考え方が問題があるんじゃないかと、こう言っているんです。反省のゆとりがありませんか。あくまでも今日まで行ってきた形でそれでいい、こういうことなんですか。あなたのいまの前半の答弁はたてまえですよ。あなたの言われるように、末端の管理職があなたの言われたような精神で具体的に仕事をしておれば、これは違反者も何にも出ませんよ。たてまえどおりなんです。犯罪も起こりませんよ。部内犯罪がどうして起こるんですか。たてまえからいったら起こっちゃならぬことなんでしょう。起こっちゃならぬことと、起こることとは別なんですよ。だから、相互監視の体制が必要になったり、お互いがチェックをする機能というものを持たなきゃいかぬ、こうなっているわけなんでしょう。 ところが、この労使関係の問題になると、あなた方は、労の方の監視体制は強化をしても、使の方は明らかにこれはもう正当行為以外にはない、非違行為はないものだ、こういう前提に立っているから、体制もとっていないんじゃありませんか。もし文句があるなら言ってきなさい、それは個別の問題で、その人間が個別に出過ぎたか行き過ぎたか、そういう問題でしょう、こうなるわけです。ところが、そこへ行くまでの過程で、じゃあ行き過ぎましたよ、この人間は行き過ぎているじゃありませんか、こういう話が職場から出てきても、それは職場の話であって、現認をされる方の側の立場で、あなたの言う現認をされる立場ですよ、職員の。 管理職の場合は、そういうことがあり得ないことなんだ。しかし、やかましいから後で調査をしに行って、本人の言いわけがどうかというものを一遍聞きましょうやと、これは明らかな差別じゃありませんか。その問題をきちっと整理をしてもらわなきゃ私は平等だと言いません。しかも、今度はそういう仕組みの中で八千名からの処分が出された。管理職の方は幾つか指摘をされた事項があるけれども、それは全部たな上げだと。これじゃ平等な人事のあり方からいったって私は異議を唱えざるを得ません。どうですか。
○政府委員(守住有信君) やはり今回の八千余に及びますところの処分というのは、職場の中で、職務に関していろいろな怠業行為、その他暴力行為と、もろもろなことが行われたわけでございまして、これに対しましては、先生御指摘のような、現認等を中心としまして把握して、公正な処分をやったわけでございます。なおまた、一応国家公務員でもちろんございますので、人事院等への公平審査の請求ということもあるやに聞いておりまして、私どもとしては、またその場でいろいろ本人その他の申し立てがあり、それに対しても私どもは私どもなりに対応していきたいと、こう考えております。 また、御指摘の管理者の方の問題でございますが、いろんな事案があろうかと思いますけれども、労働組合の方、その他いろんなうわさ等がございました場合はそれなりの調査をやりまして、やはり私どもとしては冒頭申し上げましたようなやり方、考え方で精査をした上で、措置すべきものがあれば処分を含めて措置をするということをやっておるところでございます。 どうも、その平等でないということにつきましては、労働組合の指摘等があれば、これは先例等の問題もあろうかと思いますけれども、その中で正しく対処していきたいと、このように考えておるわけでございます。
○坂倉藤吾君 時間が来ましたから最後にしますが、ひとつその前にお願いをしたいと思います。 それは、先ほど質問のときに、手元に資料がないということで代表的にお答えになりました、昨年の末から今日までの間に、いわゆる管理職の非違行為、不正行為、この不当労働行為関係その他を含めまして、これの処分発令があればこれの発令状況、それから、どういう理由でそのことを行ったのか、これをひとつ資料としてちょうだいをしたいんです。これが一つです。 もう一つは、現認主義ですから、管理職で管理職の行為に対して現認をした、そういう事案があればどういう事案があるのか、これを資料として提出をいただきたい。いいですか、この二つ。資料要求。 それから、私はいまいろいろとお聞きをしておりましても、制度的にきわめて今日問題がある、こういうふうに言わざるを得ません。これは官の仕組みでありますから、人事局長が言われておりますように、長がおって、そして、順番にこう部下がおるわけですから、長の監視をだれがするのか、こういう問題については通常は必要がないということだと思うんです。 しかし、不当労働行為の問題やこれに類する問題については、労使の争いなんですね。上に立っている者がやってはならぬことをやる、そのことが問題になって不当労働行為というのは発生をするわけです。いいですか、官の仕組みの中で。したがって、それは明らかに職場の中で、管理職のそれぞれの行為について、これをもう少し郵政省が郵政省の立場でね、機構全体の立場の中で、職場の職員の意見というものをきちっと受け入れて、それを管理職がやっている現認体制と同じような立場で見るという、こういう姿勢をぜひ私は堅持をしてもらいたい、つくり上げてもらいたい、こういうふうに思います。 それがありませんと、今日皆さんが労使の正常化のために、そして現場末端まで含めて、私どもの気持ちをわかってもらえるように一生懸命にやっておりましても、皆さんの目は少ないんですから、大臣の日どれだけふやしたって二つしかないんですから、みんなでその体制をつくり上げていくという協力姿勢をつくるためにも、これはやはり相互にそういう監視体制というものを築き上げていく、ここから出発をしなければ私はならぬと思うんです。 そういう意味合いで制度的な一つの再検討を、もし現認主義でいくというのなら、そういう平等に、上の者も下の者も働いている立場は一緒なんですから。ただ全体の責任を持っているのか、あるいは自分の仕分けられた一部を持っているのか、あるいは五人に対して自分自身の責任があるのか、いろんなそれは立場は職場の中にありましょうが、少なくともそれを超えて、一つの職場体制として、私は相互に不正は不正で正していくんだ、それはどういう声であろうと耳を傾けていくんだ、そして、聞こえてくる声については平等に判断をしていくんだ、こういう姿勢をつくり上げる、そのことがきわめて大切ではないのかというふうに考えます。 で、これはひとつ大臣、その辺の、私の主張しております点等について御検討いただけるのかどうか。さらに、そういう指摘をしておりますような不平等等について、なくしていくという積極的なお考え方、それに立っていただけるのかどうか。締めくくりの意味でひとつ見解をお聞かせをいただきたいと思います。
○国務大臣(白浜仁吉君) 御意見は十分参考として受けとめてまいりたいと思いますが、処分の問題については今後ともルールに従って公正、公平に対処していきたい、そして御期待に沿いたいというふうに考えておりますので御了解をお願いしたいと思います。
○坂倉藤吾君 一言だけ。 いまの大臣の答弁では私は満足をしません。もう時間が切れましたから、きょうはこれでとどめますが、満足をしない、了解ができない、こういうことだけ申し上げておきます。
○委員長(赤桐操君) ただいまの坂倉君の資料要求につきましては、本委員会にその資料を御提出願いたいと思いますが、よろしゅうございますか。
○政府委員(守住有信君) 第一の点、提出いたしたいと思います。 第二の点は、どういう、ちょっといろいろ先生の御指摘の意味が、現認主義での云々ということでございますので、十分内部で検討して対応したいと思います。
○委員長(赤桐操君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時より再開することとし、暫時休憩いたします。 午前十一時五十八分休憩 —————・————— 午後一時四分開会
○委員長(赤桐操君) ただいまから逓信委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○中野明君 私、まず最初に、今日的な、大きな政治的な課題となっております電電公社の資材調達に関しての問題についてお伺いをいたします。 けさほど来、大木委員の質疑を私も聞かしていただきまして非常に痛感をいたしておりますのは、外務省がこの問題に対して非常に認識が甘いということ、そのような認識でこの外交交渉に当たられて、果たして国民の納得のいくような、そういう外交処理ができるんだろうかということを痛感いたしております。 本委員会でもたびたびこの問題については質疑が重ねられました。この質疑の内容について、きょうは大臣お願いしましたが、委員会の関係でおいでになっておりません。経済局長がどの程度真剣に受けとめておられるのか、私ども非常に心配をいたします。外交といいましても、結局は国内の合意があって初めてその威力が発揮できるということは、もういまさら私が申し上げるまでもございませんし、御承知のように、この電電の門戸開放問題は、当委員会におきましても与野党がもう完全に一致をいたしまして、このような強力な体制でこの問題に取り組んでいるということは、私自身もいまだその例を知りません。 これほど真剣に取り組んでいる問題でございますが、こういう認識でいいのかということで改めて私お伺いをするんですが、この通信機器産業の重要性というのは、先進諸国どの国も同じ考え、日本以上に強い考えを持っているんではないかと私も想像をいたしておりますが、それだけに、アメリカではやはりこの問題について、未来産業といいますか、そういうことで世界的にシェアを広げようという、そういう戦略の一環として、たまたまこの日米の収支不均衡ということに便乗をして、強力にこれを押してきているというのが実情であろうかと想像をいたしております。 そういう中で、今回は東京で先進国のサミットがあるわけですが、EC各国の中でも、日本とアメリカがECの頭越しにいろいろのことを決めていくということについての不満、あるいは非難というのがかなり高まっているように私どもも受けとめておるわけでございます。そういう状態の中でEC諸国では、通信機器本体の開放問題を除外して東京サミットに臨んでくるといううわさを私どもも耳にいたします。こういう状況の中で、日本とアメリカでこの問題に妥協をするということが果たして妥当なのかどうか。東京サミットの成功ということを考えたときに、アメリカと日本だけで、EC全体が本体開放ということを除外している状況の中で、日本が本体にまで譲歩をする、こういうような形が起こったときに、ECの日本に対する反発というのはもう必至だろうと、このように私どもも思います。 この点、外務省の方として、そのECとの関係等、どのように認識をしておられるのか、最初にお答えをいただきたい。
○政府委員(手島れい志君) 政府調達コードの分野におきましては、すでにけさほども御説明申し上げましたように、ECとアメリカとの間では、基本的にお互いのオファーにつきまして合意ができておるようでございます。他方、日米の間ではできておるところまでいっていないわけでございますけれども、ECの方といたしましては、日米間で合意ができ上がり、政府調達コードの問題も含め、MTN全体が満足のいく解決に到達するということはECとしても歓迎するところではないかと思います。
○中野明君 いま私がお尋ねをしておりますのは、このEC諸国では、やはりこの通信機器、この本体の開放という問題については一応除外して乗り込んでくるんじゃないだろうか。こういう状況の中で、日本とアメリカが本体まで譲歩をして、そして、こういう合意を得るというような結果が出たときに、日本が結局その先鞭をつけたということになります。そうすると、EC側としてはこれはもう日本に対する大変な不信、こういう問題になって、いまおっしゃっているのは全体の枠組みの中でのいろいろなやりとりでしょうけれども、この通信機器に関しては確かに私は条件をつけてきていると思います。そうでなければ、恐らくアメリカとの合意もそういう前提のもとにされているというように私どもは理解をしておるわけです。 だから私は、東京サミットまでになぜこの問題の解決を急がれるんだろうか。先日来、官房長官もおいでになったとき、けさほどもそうでしたが、東京サミットまでに決着をつけておかなければならないという、急かれる理由というのが、私非常に疑問を持つわけです。まだ先のことですから、もっとゆっくり国内で関係方面と意見を詰められて、そして、影響力も最小限にとどめるような形で話を進めていかれるのが妥当だろうと思うんですが、伝えられるところによりますと、二日にはすでにストラウスさんが来られて決着されるんじゃないかというような報道が各紙に出ておるわけです。 だから、こういう状況の中で、けさほど来の議論を聞いておりまして、外務省自体、責任を持って交渉に当たっていただけるその外務省が、この通信機器の本体の開放という問題についての認識というものが、私どもけさほど来のやりとりを聞いておりまして、果たしてその掌にあられる経済局長さんが本当にわかっておられるんだろうかという心配、このような状態の中で安易な妥協が起こったとしたら、これはもう国内的にも大変な問題で、それこそ内閣の基盤にまで影響を及ぼすんではないかというぐらい私どもは心配をしておるわけです。 ですから、こういう状態の中で日本が頭越しに——あなたは頭越しじゃない、ECとアメリカは話がついているやにおっしゃっておりますけれども、この問題についてはついておらぬはずであります。つくわけがありません。ですから、ECはもう頭から東京サミットに乗り込むに当たって、この通信機器の本体は除外して、そういう条件で乗り込んでくるはずです。その東京サミットで、日本とアメリカではすでにもう頭越しに本体の開放まで譲歩してしまったということになると、このサミットはその問題だけでもがたがたする、成功おぼつかない。 こういう要素を含んでおるんで、私はサミットまでに急がれる必要もないし、二日においでになって決着の見通しというようなことになってくるとこれはゆゆしい問題だということなんですが、小和田参事官ですか、アメリカからお帰りになって記者会見とかいろいろなさっているようでございますが、報じられているこの問題について、経済局長としては、この新聞にも報道されておりますが、この問題、何か三項目にもわたっておるようですが、どの程度まで御確認できますかね。その辺をちょっと。
○政府委員(手島れい志君) まず、日米間で問題になっておりましたこの電電公社の問題は、両国間での一つの象徴的なものになっておりますので、この問題をいつまでも放置しておくということは、日米の関係の上からいっても望ましくないだろう、したがって、できるだけ早く解決のためのルールづくりというものをいたしたいというのが日米双方の首脳の御意向であったわけでございます。 そういうことを踏まえまして、できるだけ早くこの問題の解決に鋭意努力するようにという指示がわれわれのところに出てきておりまして、それを踏まえました上で経済局の小和田参事官をワシントンに派遣いたしまして、全く非公式なベースでございますけれども、相互に意見を交換して、どういうふうにしたらいいだろうかということでアイデアを出し合ってきたわけでございます。当面、今後の交渉の手順、枠組みというようなものについて早急に米国との間で基本的な了解に達することが重要であろうというふうに考えておるわけでございます。そういった中で、今度ストラウス代表が訪日をすることになっておりますので、その際、この政府調達の問題についても話し合うことにはなるというふうに考えております。 またもう一つ、東京サミットにおいて、この政府調達の問題が、アメリカないしECとの間で議論になって問題を起こすんじゃないかという御懸念につきましては、私どもはサミットはもう少し大きな次元での話ということを首脳同士がされるというふうに了解しておりますので、個々の案件というようなことで取り上げられるようなことはないだろうというふうに考えております。
○中野明君 どうも東京サミットまでに結論を急がれる必要は私はこの性質からいってないんじゃないか、それを非常に急いでおられるように私ども危惧をするわけです。 その点につきましてもう一度お伺いをしますが、外務省の小和田参事官が新聞社にどういう形で発表をされたか知りませんが、記者会見というようなことも伝えられておりますが、三項目にわたって、大体この点で大筋で合意ができるというような見通しを述べて新聞報道がされておるわけですが、この点については、外務省としてはどのようにお考えになっておるのですか。
○政府委員(手島れい志君) 小和田参事官が先方と話してきましたことは、あくまで先方との間のアイデアの交換ということで、先方との間でそういうことについて合意をしてきたというような事実はないわけでございます。ただ、他方、できれば、できるだけ早い時期に今後の交渉をどういうふうな手順でやっていくかということにつきましては、これはわれわれもそうでございますし、アメリカ側としても早くそれをやろうじゃないかという話になっておりますので、具体的な三点ということについて先方と交渉の結果合意をしてきたという事実はございません。
○中野明君 それで、けさほども問題になりました相互主義ということですが、これは官房長官も言われたですし、あなたもそういう意味のことをおっしゃいました。この相互主義というのはよくぼくもわからぬのですが、具体的に言えばどういうことですか。部分的に品物というのですか、たとえていえば電子機器、通信機器なら通信機器の相互なんですか、全体の枠の中での相互ということをおっしゃっているんですか。たとえば、日米の貿易不均衡としましたときに、通信機器なら通信機器で相互主義をとろうとするのか、それとも全体の中での相互主義なんですか。その辺、相互主義ということ、どういう受け取り方をなさっておるんですか、ちょっと……。
○政府委員(手島れい志君) 私がけさ申し上げましたときに、相互主義というのが望ましいということを申しましたのは、いま先生の御指摘のようなきわめて厳格な意味で定義をしてあるということでありますよりも、むしろお互いに開放の方向に向かって、ただし、その一方は動かないで一方だけがやると、たとえば日本だけやられるというようなことではこれはおかしなことになりますので、そういったような趣旨で申し上げたつもりでございます。
○中野明君 新聞報道ですからこれは御確認をするわけですが、「欧州共同体(EC)を含む相互主義の達成をめざす」ということが小和田参事官の合意してきたというんですか、大筋の見通しの一つになっておるようですが、この辺はどうでしょう。
○政府委員(手島れい志君) 私どもとしましては、やはり単に日米間だけでなくて、そのほかの電気通信機器を製造しているような主要国との間においても相互主義の方向で考えていくことが望ましいというふうに思っております。
○中野明君 それで、もう六月二日といいますと、あとわずかしか日にちがないわけです。それで、この六月二日に、いろいろ心配しておるようなことを吹っ飛ばしてしまって、案外外交交渉で、政治決着でストラウスさんと合意しましたと、こういうことになってしまっては、もうどうしようもありませんので、けさほど来、大木委員も御心配で御質問なさっていると私も理解をしているわけですが、そういう状況の中で、まあ大枠のルールをつくるというんですか、そういう下交渉に小和田さんが行ってこられたということなんですが、これ六月二日にもし決着ができてしまえば大変なことでございますので、その辺についての話し合いといいますか、外務省参事官の方から、アメリカへ行って帰ってこられての状況について、何か郵政省あるいは電電公社にしかるべく打ち合わせなり、お話があったんでしょうか。 まず郵政省の方から。
○政府委員(寺島角夫君) ただいま外務省の方からお答えございましたような状況につきましては、外務省の方から私ども連絡を受けております。したがいまして、この週末にストラウス代表が日本に立ち寄られるということで、そこで決着という話は聞いておりませんが、外務省からもお話ございましたように、外務省の担当者の方が訪米をされまして、いろいろ調整を図ってこられたということは承知しておりますので、その経過というものを踏まえまして、今度のストラウス代表の来日の際にどう対応するかということで協議をしておると、そういう段階でございます。
○中野明君 郵政省も、けさほどの郵政大臣のお答えも、非常に何かこうよそよそしい、よその省でやっているような感じを受けてならぬのですが、本当に二日に変な妥協がされたらあなた方は一体どうするんです。いまのお話を聞いておっても、何か通り一遍の、それはもう外務省のやることですから私どもは知りませんと言わんばかりの、何かこう無責任なような返事に聞こえてならぬのですが、本当にこの二日にどうしようもないような妥協ができて、がっちりもうルートが敷かれてしまったら、それから何ぼ騒いでもだめでしょう。 その点、郵政省として、外務省の話し合いの仕方といいますか、ただ外務省の報告を聞いて、さようでございますかと、まあ何とかよろしゅう頼みますという程度では、これはもうどうしようもないような心配をしているわけですから、もっと突っ込んで、実際にどうなるのかと、ストラウスさんが来られて二日の日に一体どこまで進むのかということについての心配は、私ども以上に郵政当局も、また電電公社としてもこれ大変な関心のあることだろうと思うんですが、もう一度郵政省から御返事をいただいて、公社の考えも聞きたいと思います。
○政府委員(寺島角夫君) 先ほどお答え申し上げましたように、ストラウス代表が二日に参られるという予定があるというふうに伺っておりますが、そのときに決着というふうな見通しがいま定まっておるというふうには私ども承知をしておらないわけでございまして、先ほども外務省からもお答えがありましたように、一つのこれからの話を進めていく上での手順等につきましての、いままでは非公式な話し合いでございましたので、それを正式な話し合いにのせて、そういう形が行われるのではないかという推定はいたしておりますが、いずれにいたしましても、個々の具体的な中身についての決着ということにはならないというふうに考えておるところでございます。
○中野明君 公社の方。
○説明員(前田光治君) お答えいたします。 電電公社の方も、郵政省を通しまして、この本件の小和田参事官の米国での意見調整というものの概要について承っております。 先ほど外務省の方からお答えありましたように、私ども承っておりますところでは、本件交渉の枠組みと手順といいますか、そういうものをなるべく早く合意に達して、東京サミット以降、この東京ラウンドの発効いたします再来年、まあ来年いっぱいまでをかけまして具体的な中身の交渉は今後ゆっくり詰めていくというふうに概要を承っております。
○中野明君 当初はもう決裂のような形になって、ストラウスさんも来ないと、こういうような情報も流れておった情勢の中で、この六月二日にわざわざ日本に立ち寄るというんですから、かなり小和田さんが行かれて話が煮詰まったというふうに受け取るのが順当な受け取り方じゃないだろうかと思うんです。 そういう情勢を考えていきましたときに、先ほど来お答えいただいているような、そういうなまやさしい中身だろうかと私どもが心配をする理由があるわけですので、これは幾らここで申し上げても、その衝に当たられる人がきょうはおいでになっておりませんので、これ以上詰めてもしようがございませんが、けさほど大木委員が申されましたように、この問題はわが国にとりましても大問題でございますので、一部の人たちの考えじゃなしに、広く、外務大臣はもう当然でございますが、郵政大臣、あるいは自民党にも通信部会があるんですし、衆参の逓信委員長とかそういう関係者、電電公社はもちろん含めて、よほどこの問題については決着をするときにはしかるべき納得のいく方途を講じていただきたい。 このことについて、きょうは外務大臣の代理として経済局長が見えていますのでお願いもしておきますし、郵政大臣、ぜひその問題については、私の知らぬ間に決まってしまいましたというようなことを言わぬように、これはぜひ大臣の決意をもう一度ここで伺って、断固当初の趣旨を、初心を貫いていただきたい。このことを重ねてお尋ねします。
○国務大臣(白浜仁吉君) 午前中にも大木委員からもお話がございまして、そのまた間に官房長官からもお答えがございますし、御決意も話してお帰りになりましたが、私たちは、もうそれぞれ会うたびにそのことは話し合って、間違いのないようにということで、外務大臣にも、また総理にも話をしている最中でございますので、御指摘の点につきましては、万遺漏のないように、そうして悔いを残さないようにということで、一生懸命関係者も寄って努力をいたしておりますから、万々間違いはないものだと私も覚悟をしてかかっておることを申し上げておきます。
○中野明君 この問題、これで終わらしていただきますが、どうか、私どもに伝わってくる感触としましては、郵政大臣が強硬にがんばっているんだというそういう空気、感じが全然伝わってこぬわけです。だから、閣議もたびたびあるんでしょうし、後で記者会見もあるんですから、そういうときにちょっと強硬に、郵政大臣として自分の所信というものを発表された方でいいんじゃないだろうか、そういう気がいたしますのであえて申し上げたわけでございます。 この問題以上で終わらしていただきます。 次の問題は、去る五月十四日に行政管理庁が郵政省に対しまして、簡易生命保険事業に関する行政監察の結果に基づいた勧告を行っております。数々の問題点を指摘されておるわけですが、まずこの行政監察結果の勧告について、郵政省はどのように受けとめておりますか。最初に。
○国務大臣(白浜仁吉君) 簡易生命保険のことに関する行政管理庁からの勧告については、私どもも十分にこの点を受けとめまして、今後も効率的な運営を図って、加入者へのサービスの向上に努めるという観点から十分に検討していきたいということで、むしろ今回の勧告を私どもは、歓迎するといっては語弊がございますけれども、一生懸命この期待に沿うようにということで、また加入者にもお返しすることに努めなければならぬということでいま努力をしている最中で、それに向かって検討を加えているところでございます。
○中野明君 では、いまの大臣の、むしろ歓迎しているという御答弁をお受けしまして、以下具体的にお尋ねをしていきたいと思います。 まず、勧告の第一に挙げておりますのが、この保険の下取り転換制度の創設、これを強く指摘いたしております。民間保険では、すでに五十年の十一月から、保険審議会の答申を受けた形で実施をして、相当実績を上げているように伝えられておりますが、その民間の下取り転換制度の制度と内容、おわかりになりましたら説明をいただきたいと思います。
○政府委員(浅尾宏君) 民間がすでに実施いたしております転換制度の内容でございますが、これは既契約を下取りいたしまして、その積立金と剰余金を、新しく加入いたします契約の保険料等の一部に振りかえる制度でございます。その方式といたしましてはいろいろございまして、一応いま現在民間で実施している方式を大きく分けますと三つの種類がございます。まず一番目に、一時払い保険料充当方式というのがございます。二番目に、前納保険料充当方式というのがございます。それから三番目に、契約変更方式というこの三つがあるわけでございます。 簡単にその内容を申しますと、まず一時払い保険料充当方式でございますが、これは既契約の積立金と剰余金とを新契約の一時払い保険料に充当いたしまして、新契約保険金額の一部分を払い済みの保険とする方式でございます。このため新契約の保険料負担がその分だけ少なくなる。こういう仕組みのものでございます。 それから二番目に、前納保険料充当方式と申しますのは、この既契約の積立金と剰余金を新契約の前納保険料に充当いたしまして、その分だけ新契約の保険料負担が少なくなるという方式でございます。この前納保険料に充当する期間を、一定期間とするものと、全期間にするものと二つがあるわけでございます。 それから三番目に、契約変更方式でございますが、これは新契約の加入年齢を既契約の加入年齢と同じものといたしまして、既契約の加入時点から高額の保険に加入していたとみなして、これによって追加払いが必要となる積立金の差額を年賦償還をする方式。 こういう三つに分けられるわけでございますが、一応いまのところ第一番目の、一時払い保険料充当方式というのが大宗になっておる。このように承知をいたしております。
○中野明君 この問題は、五十二年の参議院の本委員会で、私の方の藤原議員が簡保法改正審議の際に提案をしております。それについて郵政省は、実施の方向で積極的に検討する。こういう答弁が出ておるわけなんですが、その後どのような検討を行って、どういう結論になりましたか。これはそれからもう数年もたっておるわけですので、大体結論が出たんじゃないかと思いますが。
○政府委員(浅尾宏君) いま先生御指摘のように、この転換制度につきましては、本委員会におきましてもいろいろと御指摘を受けました。その後、簡易保険局といたしましてもいろいろ研究をしてまいったわけでございます。 御承知のように、現在までまだ結論は得ていないわけでございますが、いろいろ勉強してまいりますと、その過程で非常にこの転換制度というものが仕組みが複雑でございます。そうなりますと、加入者に十分な理解が得られないというようなことで、苦情の発生の原因になるんではないだろうかという心配がございました。それからまた、そういう内容が複雑なものですから、事務の取り扱いも非常に煩瑣なものになってしまう。こうなってまいりますと、名のとおり簡易な保険でございますから、なかなかそれに合ってこないというようなことでございます。 まず第一点は、その辺の問題点をクリアしなきゃならぬということで進めておりますが、具体的にどういう検討をいたしましたかと申しますと、それにいたしましても、転換契約についてどの程度に有利な取り扱いを認めていくべきなのかどうか。それから先ほど申しましたように、事務の簡素化がどの程度可能かどうか。また内部事務にどんな影響があるか。こんな問題等々について勉強いたしておるわけでございますが、最近も地方郵政局の業務課長等を集めまして、いろいろこれに対する勉強もいたしたわけでございますが、なかなか事務的な複雑さということからまいりますところの加入者に対する誤解を招くということから、簡易保険全体に対するイメージが落ちてもいかぬなと、こういう心配をする地方の人たちも多々ございました。 そういう中で、私たちといたしましては、当委員会でもいろいろ前回御指摘いただいたわけでございますので、さらにいま申しましたような点を詰めまして結論を持ちたい、かように考えておる次第でございます。
○中野明君 この勧告の報告書によりますと、五十二年度で民間保険では百四十三万四千件の下取り転換ができていると、こういうふうに報告されているわけです。ですから、民間でできることがどうしてできないんだろうか。手続がめんどうだとか何とか、手続でいうことになれば民間も同じことじゃないだろうか。これは前向きで積極的にやりますという答弁をしてからもう二年以上たっているわけです。 それが、いまだに手続がどうのこうのというようなことを言って、本当に加入者の下取りについての要望が非常に強い。その加入者の利便というものを考えることが先決でありまして、その辺をもっと積極的に検討していただいて——大体これやる気でおられるのかどうか。本当に手続がむずかしいからこれはもうそういうことを何ぼ言われてもだめなんだということなのか。それともやる気でおられるなら大体いつごろまでにめどをつけるのか、その辺はっきりしておいてください。これもう何年もたっているわけですから。
○政府委員(浅尾宏君) 先ほど来御説明申しましたように非常に複雑な仕組み、したがって、それに伴います事務など非常に複雑になっていくということから、加入者に対しても要らない誤解を招くという心配があるわけでございます。そこで今回勧告を得た次第でございますし、また当委員会でも指摘をいただいた次第でございますので、先ほど来から申しておりますようないろんな困難な問題点をいかほど解決できるか、クリアできるかということを、これから夏までにいろいろ考えてまいりたい、かように考えておる次第でございます。
○中野明君 そうすると、やはり結論としては、やる気で下取り制度を実施する、そういう前提のもとに作業を進めて夏までに結論を出したい、こういうことですか。
○政府委員(浅尾宏君) 検討をいたすわけでございますから、当然先生おっしゃいますように、やる気で検討をするわけでございまして、もう当初からやらないつもりでございますと検討にも入らないわけでございますが、そういう方向でこの検討はいたすわけでございますけれども、それにいたしましても、その研究過程でいろんな問題が解決されませんと、全国二万余の郵便局窓口、あるいは保険の外務員が二万七千人おります。そういう人たちが十分そしゃくをして、利用者の皆さん方とトラブルがないような仕組みにいたしませんと、かえってこの問題が解決しないという懸念もございますので、その辺を兼ね合わせながらもうしばらく勉強させていただきたい、かように考える次第でございます。
○中野明君 だから、私言っておりますのは、検討したけれども実際問題として無理だ、こういうことになる場合もあるからそう申し上げているんであって、どんないい提案でも、最初からもう提案を聞いたときに頭からやらぬ気だというような、そういうことじゃ困るんで申しているんでありまして、しかしながら、検討した結果どうしても無理だという場合もあるわけですから、そこまで私どもは実務者じゃございませんから言おうとはしませんけれども、しかしながら、委員会で指摘をされて、前にも前向きに、早急に実施の方向でやると、こう答弁しておる。その上にまたここで勧告も出てきた。ですから、早急に結論を出して——その場合にどうなんですか、法改正か必要なんですか。
○政府委員(浅尾宏君) 内容いかんによろうかと思いますけれども、やはりこの転換そのものの性格づけというようなことから申しますと法律改正が必要だと、一応いまの段階では考えておるわけでございます。
○中野明君 そうしますと、次の通常国会に法改正をして出せる、それぐらいのピッチでやられる見込みですか。
○政府委員(浅尾宏君) いまの御質問の点につきましても、先ほど来申しておりますように、夏までにその辺のところを結論を持った上で法改正と、こういうことに相なるんではなかろうか、かように考えます。
○中野明君 民間でやっていることですから、できるだけその利用者の期待にこたえるような結論を出していただきたいと思います。 次の問題に入りますが、次に勧告では、簡保のオンライン化問題に触れておられますが、この簡易保険のオンライン計画、これの内容と進捗状況を説明していただきたい。
○政府委員(浅尾宏君) オンライン計画の内容でございますが、全国に地方簡易保険局が七局ございまして、その七局のうち東京と京都がメインセンターと申しておりまして、後の五局がサブセンター、こう申しております。それと、下部郵便局に端末を置きましてオンラインで処理をしていく、こういうのが中身でございます。 それで、現在そのオンラインで処理をいたしております事務の内容でございますが、これは保険料受け入れ事務、これがもう毎日発生してまいりますし、一番業務量の多いものでございます。この保険料受け入れ事務というのが一つございます。それから貸付事務だとか、あるいは保険金の即時払いだとか、あるいはまた、契約内容の照会等に応じていく、これが現在オンラインで処理をしている業務内容でございます。 そこで、この計画が、それじゃどの程度全国的に普及していったかと、こういうことになるわけでございますが、これは当面普通郵便局を対象といたしまして、五十二年の二月からこのサービスを開始をいたしております。ことしの五月一日現在でこのサービスに入りましたのが、普通郵便局で六百八局の郵便局にもうすでに端末機を配置をいたしましてこれで仕事をいたしております。大体進捗率が五三・八%、こんなことに相なっておるというのが現状でございます。
○中野明君 このオンラインで普通局に端末を配置してという計画でいま進めておられるようですが、特定局を受け持ち局としている加入者に対しては、このサービスの提供はない、そういうことで、この勧告では、特定局を受け持ち局にする加入者に対しても同質のサービスを提供する方途を講ずる必要がある、こう言っているんですが、これについてのお考えは。
○政府委員(浅尾宏君) いま御指摘のように、特定郵便局には端末機を配置をいたしておりません。これは取扱事務量が非常に少のうございますから、そういう意味からも、経済効率上から特定局に置くのはいかがかなあと、こんなことで現在は特定郵便局には持っていませんが、普通局に加入をしておる加入者と、特定郵便局に加入をしております加入者との間にサービスの差が多少あるわけでございます。これにつきましては直ちにオンライン、端末機置いて同じようなサービスをするということは、まだ現在の段階ではなかなか考えられないと思うわけでございますが、たとえばこの勧告でも指摘を受けました即時貸付の限度額というものが、現在特定郵便局では三十万円ということで制限されておるわけでございます。 そういう意味で、普通局と差があるわけでございますが、こういうものも現在の郵便局の状況等々から考えて、普通貸付可能限度額までは即時貸付ができるようにしたらどうだろうか、こういう点で、オンラインでやっておるサービスと同じように、機械は使わないけれども、そういう面でのサービスアップを図っていこうかと、こういうことで、この点につきましても勧告でも指示されたわけでございますし、前向きで検討しなければならぬ、こう考えているわけでございます。
○中野明君 いまおっしゃったことも一つの方法でありましょうけれども、貯金事業につきましては、全国二万の郵便局を端末をつけてオンライン化する、こういう計画がどんどん進んでおります。そうしますと、やはり同じ郵政省の中ですから、この端末機を共同で利用する、そういうような物の考え方というものはできないもんだろうかということですね。 何かしら郵政省の姿といいますか、郵政省を見ていますと、それぞれ貯金、保険、あるいは郵便というふうに事業が分かれているわけですが、それがもう全然役所が違うんじゃないかというぐらいに独立して、余りにも非能率じゃないだろうかと。やはり郵政事業の一つの枠の中なんですから、共同に利用できるところは利用して、そうして事務の簡素化なり効率的な運用をする、こういう物の考え方というものができないもんだろうかと、こういうふうに私思うんですがね。 せっかく貯金の方ではちゃんと全国特定局までオンライン化してやっていこうというような計画が進んでいるんですから、だから、その端末機を共同利用していくような考え方を持ちさえしたらうまくいくんじゃないかという、こういう考え方も持てるわけですが、そういう考えはどうなんですか、なさったことないんですか。
○政府委員(浅尾宏君) お答えいたします。 いま先生御指摘の、貯金が特定局にも全部オンライン化、端末機を置いてやっていくんだからそれを使えばと、まさにごもっともな御意見でござ いまして、経緯を少しお話をさせていただきたいと思うんですけれども、簡易保険を、端末機を置 いてオンライン化するという計画を、貯金に先駆けましてまず簡易保険がやるよと、こういうことを計画をした時点が四十七、八年ごろございます。ちょうどその時期には、すでにもう貯金の方も多少保険におくれてやっていこうと、こういうことがございました。そういうことがあったものですから、その時点で保険が先にやろうと、こう言っておるから、保険だけ先に単独にやらせるということについてはどうなんだという、いま先生御指摘のまさに問題提起が郵政省内に当然起こったわけでございます。 そういう観点から官房の方が音頭をとりまして、省全体でそういうことが可能かどうかということをいろいろ勉強いたしたわけでございます。その結果、結論といたしましては現在のようなシステムになったわけでございますけれども、簡易保険にいたしましても、あるいは貯金のオンラインにいたしましても、恐らくもう容量のでかいことでは恐らく日本一、あるいは世界でも相当大きなものだろうと思うわけです。 簡易保険一つとりましても、あるいは貯金一つとりましても、もういま、現在中央処理装置などいいますと最大の機械を使っておると、こういう状況でございまして、それも一台じゃなくて、貯金などは四台も使っておりますし、簡易保険の方も二台使って東京の方でやっておると、こういう状況でございまして、それを一つにいたしますとその機械がふえるだけ、こんなこと。そこらを抽象的に申しますと、貯金にいたしましても、保険にいたしましても、事務量が非常に大きいんだと、したがって、それぞれシステムをつくって処理をしても決して不経済ではない、不合理なことじゃないという、そういう結論が当時出たように思います。 それからもう一つは、端末機でございますけれども、いまのは、これは全体としてもいまの話通用するわけでございますが、端末機も貯金の場合はキーをたたきまして数字をトントン入れていく、こういうことで比較的入力作業自体が簡単に済むという業務の性格があろうかと思いますが、保険の方は、保険料から生年月日から、非常に細かい入力がその都度たくさん要ります。そうしますと、一々貯金の端末機のようにキーをたたいてやっておりますと、その間、間違いなり何なりが発生してくる可能性もあるというようなことから、マーク方式などという方式をとりまして、入力方式もそれぞれの仕事に合い、しかも間違いが少ないようにという考え方から別の端末機も使ってやっておると、そういうシステムにした方がいいと、こういう結論に相なったわけでございます。 まさに先ほど先生御指摘のように、これだけ全国機械化するわけでございますから、できれば一つの物にこしたことはないわけですが、それともう一つは、端末機の処理場所を一つ考えましても、貯金の方は御承知のように窓口へ設置いたします。保険の方は内務事務でございますから、二階の保険課の部屋に配置をしておかなきゃならないというようなことで、実際使用いたします場合にもいろいろ問題があろうかなと、こんなことも考えられますし、その辺のことが、保険がまずオンライン化しようという計画をつくりましたときにそういう問題をいろいろ検討いたしまして現在のようなシステムにしたと、このように御理解いただきたいと思うわけでございます。
○中野明君 非常にあなたのお話を聞いていると、とにかく消極的な、新しい時代の流れに相応して、郵政事業というものもこれ赤字ということが叫ばれて、また郵便料金の値上げとかいろいろの問題で絶えず大騒ぎになるわけです。ですから、やはり事業の効率化、これをするためにどうしたらいいか、何か作業がむずかしいからどうとか、最初の計画のときはと、計画のときはどうあれ、時代の流れはどんどん変わってきて、いま民間では多数の企業が一つのデータ通信を共同利用するような時代になっているんです。そういうときに郵政省は、貯金は貯金、簡保は簡保、とにかくもう役所が違うんじゃないかというぐらいにばらばらで非能率なことをやっておって、それで赤字が出ましたから郵便料金値上げしてくれい言われても、私どもは納得できないわけです。 だから、作業がむずかしければむずかしいなりに、機械を今度はもっとそれに対応させるようにするなり、あるいは職員の教育をするなり、これはそういうことをやって初めて利用者に対するサービスであるとともに、効率的な事業の運営ということになるんでありまして、あなたのようなことを言いよったら民間会社ではとうていついていけません。もう全部つぶれてしまいます、そういう考え方で事業を運営しよったら。そういう点をもう一度根本的に考え直して、大臣、先ほども歓迎しますとおっしゃったんです。こういうことについても勧告でいろいろ指摘されているわけですから、どうかひとつそういう点について総合的に、やはり郵政省の中にもっと事業を効率化して一緒にできるものは一緒にやっていく。 本省の方では、それははっきりもう大きく簡易保険局長とか、局とかいうふうに分かれているわけですけれども、最先端へ行ったら特定郵便局で全部処理しよるわけです。郵便局の窓口で全部処理しよるわけです。上の方は分かれているけれども、下はすべて一つで処理しよるわけですから、そういうことになってくると、効率的な運用というものをやってやらないと、上の方はもうそれぞれ専門に分かれておってどんどん自分たちの考えたとおり、あるいは決めたことを下へ流していく、しかし受けざらは、一番最先端へいったら一つですから。そうすると、下の最先端から見たときに、どうしてこんなことを上の方で話し合いができぬだろうかと、まことにもって上の方の連絡はどうなっているんだと、二重にも三重にも労力が重なったり、むだがふえたりするような形が行われているんじゃないかと、こういうように私思うわけです。 そういう点で、いま局長からそれぞれ経緯について説明はございましたが、大臣として、こういう問題についてもひとつ、郵政省の中にそういうことを本気で取り組む、企画をするようなそういうシステムといいますか、そういうことをお考えになって、郵政事業の合理化といいますか、あるいは効率化といいますか、そういうことを推進大していくお考えがおありですか、どうですか。ちょっとお尋ねしておきたいと思うんです。
○国務大臣(白浜仁吉君) 非常に私は努力をしているというふうに思っておるわけでございますから、いま簡易保険局長から話がございましたのは、非常に膨大な機械でやって混乱をする心配があるというふうなことで、いま御指摘のとおりどうしたならば一番効率的にやれるだろかということを話し合いをしている最中でありますけれども、大事をとってそういうふうな話になったと思いますが、御指摘の点については十分私どもそれを御意見を受けまして、至急検討をしていきたいと考えております。
○中野明君 それぞれの局なら局で考えて、局同士で話をしておったって話にならぬと思うんです。やはりそれは総合的に調整する、企画調整といいますか、そういうところがないと、それぞれの局で話をしたら自分のところでやりたいと言うに決まっているわけです。だから、その辺を大臣として、大所高所に立たれてそうしてしないと、局なら局で一生懸命自分たちで考えてそれを下へ流す。また他の局は他の局で一生懸命考えて下へ流す。こうなってきたときに、一番下の最先端では、受ける方は一つですから、上の方ではそれぞれ専門的に考えてこれが一番いいことだと思って流してくるのだけれども、下へ来たら一本になって受けなきゃならぬから、きのう連絡あった、きょうあった、あさってまたきたと、こういうことになって、こういうことをどうして上の方で話をして、そして調整をしておれたちのところに持ってこぬかという不満も出てくるのじゃないか。 そういうことを私は感ずるものですから、だから、大臣のおっしゃることも、局長のおっしゃることもわかるんですけれども、現状のままでは幾らやってもだめだと。だから、これをやはり両方とも第三者というのですかね、別の機関が調整しないとこの話はまとまらないのじゃないだろうか。こういう気がするものですから、それでその面の努力をお願いしたいと、こういうことでございますので、誤解のないように。
○国務大臣(白浜仁吉君) ありがとうございました。幸い官房にちゃんと調整する企画課もございますから、その辺で大至急進めるようにいたします。ありがとうございました、どうも。
○中野明君 どうもそれが機能を発揮していないような気がしてなりませんので、大臣から督励をいたしていただきたいと思います。 じゃ、時間がございませんので、最後にもう一点だけ。 この勧告の指摘では、地方簡易保険局の人事——貯金局も同様だろうと思いますが、これが非常に停滞をしておる。一部の管理職を除いて他局との交流がほとんどなく、年齢別構成でも四十五歳以上が非常に多く、配置転換を一層困難にしている、こういうことを言っております。これについては、やはり地方の郵政局長に管理、人事の問題を、権限を移行するとか何とかして、こういう人事の交流、新陳代謝ということをやらないと、非常にこれは勧告の指摘するとおりだと私も思うわけでございますが、この点についての郵政大臣のお考えをお聞きして終わりたいと思います。
○政府委員(浅尾宏君) いま御指摘の、地方局が非常に高齢化しておるということ、オンラインの計画によりまして減員はございますけれども、新規採用はほとんどここ数年ゼロだと、こういう結果から、平均年齢等も非常に高齢化してきたという結果に相なっておるわけでございます。 そこで、人事を交流するために、地方局を郵政局長のもとにつけることはどうだという御指摘でございますが、現在のところはとにかく人事交流を、おっしゃるように進めていかなければなりません。そういう意味から盛んに郵政局等に本省のわれわれが督励をいたしまして、いまより以上に交流を進めていきたいと、かように考えておるわけでございます。
○中野明君 大臣、どうでしょうか。この勧告お読みになったと思いますが、大臣も非常に歓迎するべき内容が多いという意味のことを申されました。これは人事の交流、新陳代謝ということは、やはり事業を栄えさしていく上において非常に大事なことだと思うんです。そういう点で、現在の制度そのものに問題があるんじゃないか、こういう指摘でございます。その点も含めて今後この勧告の趣旨を、最初に御答弁なさいましたように、歓迎する気持ちで前向きに取り組んでいただきたい、このことを重ねて要望しまして終わりたいと思います。
○国務大臣(白浜仁吉君) 私は全くこの勧告を歓迎しまして、行政管理庁長官にも直接ありがとうございましたと言って私は自分で電話をしたぐらいでございます。 しかし、いま御指摘の人員の配置転換その他については、非常にこれは郵政省全体が頭痛の種でございまして、郵便局の問題、局員の問題一つとらえても、あっちにやってくれこっちにやってくれという希望がある反面に、なかなかスムーズに動いていただけないというふうなことで頭痛の種であることは、これはもう私よりかもむしろ専門的にいろいろ御調査いただいている先生方がよく御存じのことと思いますが、いま御指摘の点については、先ほどから局長もお答え申したとおり一生懸命勉強して、これは困る困るでは実際に困るわけでございますから、勉強して努力をしていきたいと思います。
○中野明君 以上で終わります。
○沓脱タケ子君 それでは、きょうは私、三月一日の本委員会における質疑に関連をいたしましてお聞きをいたしたいと思っております。 昨年の年末からことしの年初にかけましての郵便事業の混乱は大変なものでございまして、国民に大きな迷惑をかけました。しかも、国民に迷惑をかけた責任というのは郵便事業の責任を持つ郵政省にあるという指摘というのは、これは私も三月一日に申し上げましたし、御当局もそのことをお認めになられたわけでございます。 で、その後、私どもそういった点での解決を当局が鋭意進められているのであろうというふうに御信頼を申し上げておるわけでございますが、しかし、私どもの目に触れますのは、四月二十八日に発表されましたあの六十一人の解職、免職を含む八千人余りの職員の方々の処分だけが私ども報道によって知り得たわけでございます。そのほか事態解決のための御努力というのはどのように進められておられるのか、その一つだけは新聞報道等で私どもわかっているんですが、その他の対策というのはどのようにお進めになっているのかというのは私どもにはわかりませんので、簡潔にお述べをいただきたいと思います。
○政府委員(守住有信君) 先生御指摘のように、昨年年末の交渉のやり方と申しますか、というのは、ああいうふうな二者択一というふうなかっこうでございましたので、それではいかぬということで、二月十日の大臣会見を契機といたしまして、労使の間でいろいろむずかしい問題があるにしましても、とりあえずは入りやすいもの、あるいは当面、目の前に迫っておるものから早急に話し合いに入ろうということを、これ労使間で合意を見たわけでございまして、その問題は詰めていきますと同時に、一方ではちょうど労働組合の方も地方統一選挙でございますとか、あるいはまた別に新賃金を中心とする春闘の動きというものがございまして、ちょっと一時中断いたしております。 しかし、またこの春闘の問題につきましては、私ども特にまた新しい問題がこれに輪をかけてはいかぬと、こういうふうな気持ちから公労法に定めますところの調停申請等もなるべく早目にルールに乗せまして、早く新賃金の問題が解決を見るという期待のもとにいろいろやったわけでございますが、御承知のように調停委員長見解ということで、それほど郵政関係の現場の実態、労使というのは新賃金問題では紛争がないというふうな状況で進みましたわけでございます。 そこで、一方再びこの労働組合自体としても、それぞれ全郵政なり全逓なり、定期大会を控えておるわけでございまして、その定期大会を前にいたしまして、全逓の方も、年末のような、ただ力によるだけでのやり方ではいかがかという兆しも見えてまいりましたので、さらにこれは、先ほどもお答えしたわけでございますけれども、きのうも主要項目といいますか九項目、重点項目を労働組合の方でもしぼって、私どもの内部も交渉委員会をやりまして、そして定期大会までに詰めるものはできるだけ詰めていこう、さらに問題によりましては定期大会以降ということもあろうかと思いますが、年末になって一挙に要求とか、交渉とかいうことでないように、いまの段階から年末を念頭に置きましていろんな問題の交渉を煮詰めていく、こういう態勢にいま入っているところでございます。 中身、いろいろ細かい問題で整理ができた問題とか、なお継続で続けておる問題とかいろいろあるわけでございますが、おおむねそのような状況でございます。
○沓脱タケ子君 そうしますと、私どもの目に触れたのは、八千人余りの処分の発表ということであったけれども、一方労働組合との話し合いというのは昨日ですね、いまおっしゃった、さっきおっしゃったのは。昨日九項目の重点項目として詰めをしていこうという話し合いがやられ出したと、こういうことですか。まあ労働組合との話し合いにとにかく入った、こういうことですな。
○政府委員(守住有信君) 二月十日以降入っておりましたけれども、地方統一選挙とか、春闘というのがあって一時ちょっと労働組合の都合であれになりましたけれども、さらにそれを継続しておりますし、さらに定期大会という問題意識を持ちまして、きのうもその定期大会までの段取りづけということをやって、また中身に、交渉に入っていくわけでございます。したがいまして、ずっと交渉は各項目によりまして続いておりますし、一時統一選挙のころはちょっといろんな事情があった、こういうことでございます。
○沓脱タケ子君 それで、これは郵便事業の年末年初における混乱というのは、これはあなたの方では、部内の問題である労使関係の問題を、大変困難だと称して解決ができなかった。そのために国民に大変な、多大の迷惑を与えた、こういうことになっているわけで、解決を困難とすると言われていた事態についての話し合いに入るというのは当然の道筋だと思うんです。 私は、やはりお考えをいただかなければならないと思いますのは、企業なんですよ、結局。郵便事業という事業なんですよね。事業の責任の主体というのはやはり郵政省であり、いわゆる管理者なんですね。で、労働組合との関係がどうあれ、国民にあれだけ多大な迷惑をかけて何一つ償いをしていないんですね。全く国民に対しては何一つ償いをしていない。普通の企業であれば、これはあれだけ多大の迷惑をかけて何一つ償いをしていないというふうなままで、これは管理責任者がのうのうとその職におるということはまずできないんですよ、常識的に考えて。 その点で、これは大臣、そういう立場から見て国民は、労働組合には処分を発表されたけれども、それじゃ郵政当局は、一体だれがどのように責任をとっていくんだろうか、注目をしていますよ。どういうふうにお考えになっていますか。
○国務大臣(白浜仁吉君) 私ども、先ほどから申し上げますように、当然責任を感じておるわけでありますが、どのように責任をとるかと申されますと、やはり国民に対するサービスを遺憾のないようにしなければならぬ、そのための方途をいろいろと考えながら努力をしておるところでありまして、いま急に私どもがどういうふうな責任をとるかということを申し上げようとしても、なかなかこれはむずかしいことでありますので、今後しばらく時間をかして成り行きを見ていただきたいと、私からもお願い申し上げる次第でございます。
○沓脱タケ子君 私は、重ねて申し上げますけれども、政府機関だから、これは重大な責任を負わなければならないときでも、それなりに済ましていいんだということではないと思うんですよ。社会の常識といたしまして、企業の責任を持つ段階で、その相手方、特に利用者に対して、国民に対して重大な迷惑を与えたという場合には、これはその事の軽重によって社長なり、あるいは常務担当重役なりが引責をするのは当然なんですね。だから、郵政省当局といたしましても、そういうお立場で対処なさるということがまず大前提として必要だと思うんです。 そんなことはどっち向いているのかわからぬけれども、八千人余りの職員に対する処分だけは先行して出てきた。これはおかしなことを政府というのはやるんだなということになるんです。そのことが国民の郵便事業に対する不信を、信頼感を薄めていく結果になるんです。その点は大臣、明確にやはり腹に据えて対処していただくということが何よりも今日の時点で重要だと思うわけでございますが、重ねてもう一遍お聞きをしたい。
○国務大臣(白浜仁吉君) おっしゃるとおり、私どもも十分責任を感じておるところでありますが、御承知のとおり郵政事業は非常に人力を主にしてやらなければならない事業であります関係で、私どもがどういうふうに逆立ちしようとも、やはり多数の職員が協力をしていただかなければ、だれがこれは責任をとろうとしても遂行できなくなりまして、国民に対してのサービスができないということでございますから、これは責任をとって私がここでやめた、だれがやめたということだけではなかなか解決できない問題でありますので、将来にわたって、どうした方が一番こうした事故が起こらないかということを考えながら対処していかなければならない。これが国民に対する私は責任のとり方ではないかと考えて、いま一生懸命幹部諸君とその解決に向かって努力をし、そして、組合の諸君ともその点をお互いに踏まえて国民に向かっての責任をどうしてとるべきかということを話し合っている最中であることを御理解願いたいわけであります。
○沓脱タケ子君 私申し上げたいのは、大臣の御答弁でちょっと国民の立場としては納得しにくいというのは、こういうことなんですよ。国民には迷惑かけっ放しなんです、当局の責任については知らぬ顔なんです。しかし、末端の職員の首は切りました。これでは国民納得できませんよ。当局の責任をたなに上げて、罪は下部の職員に押しつける。これはきわめて非近代的な、前近代的な悪代官のやり口、そう言われてもしようがない。だから、納得しにくいというわけでございます。 余りきょうは時間がないですから、ここばっかりかかずらっておれませんけれども、その点、国民の目はそういう厳しい注目の仕方をしているんだと、それに対して十分腹を据えて対処していただきたいということを大臣に重ねて要望を申し上げておきます。 次にいきますが、たくさんの処分をなさったということは、当局のお考えでは、ことしの年末年初の郵便事業について円滑にいかせるためにということを願ってやられたんでしょうね、国民に迷惑をかけるためにこれは処分などをお出しになったんじゃないと思いますが、その点はどうなんですか。
○政府委員(守住有信君) 別段ことしの先々ということじゃございませんで、御承知のとおりかと思いますけれども、今度の年末年始にかけまして一番ひどかったのは東京を中心とする地域でございましたですけれども、非常に極端なサボ行為が長期間にわたって行われた、そして、年賀の拒否だけではございませんで、一般郵便物についてもほとんど仕事をしないとか、正規のやり方をとらないとかいうふうな形で一割も仕事をしない、それが一カ月も二カ月も続く、こういう状態が続いたわけでございますので、これでは公務秩序なり、職場の規律なり、業務の運行の確保、これは図られないということで、これの懲戒免職等を含む処分を執行せざるを得なかったわけでございます。
○沓脱タケ子君 私は、処分の内容にきょうは触れようと思ってないんですよ。処分をすることによって国民にまた迷惑をかけるというようなことをやってもらっちゃ困りますよということを申し上げておる。といいますのは、たとえばこういう事態が起こっている。 これは東京の板橋北郵便局ですがね、ここでは集配定員が五十七人で五十七の集配区を受け持っているんだそうです。私は現場の仕事の仕方というのはよく知りませんけれども、一人が一区を受け持っているんですね、これ。ところが、そこに処分が免職が二人、停職が十三人、訓戒が三十一人で、訓戒以上の処分が計四十六人該当した。まあ免職の人はもちろん出勤しませんわな、それから停職の人も十三人、これも出勤しませんわね、停職だから。五十七人中十五人が欠員になったわけですよね。 そこではいまどういう事態が起こっているかといいますと、速達が一日おくれないし二日になりそうだ、普通郵便は二日おくれ以上だ、特に大口の郵便物はずいぶんだまってきておる、こういう事態が起こっているんです。 これは私、当局は大変国民に迷惑をかけておいて、それで処分というような首切り悪代官みたいなやり方だけやって、それでまた国民に迷惑をかけるというようなことで、これはもってのほかだと。これはあなた、きょう私急に言うたから事情を知らないと思いますがね。知らないと思いますが、それを聞いて私はちょっと驚いた、実際。 だから、どういう事態になっているかというと、速達は早番と遅番という制度があるらしいですね。それで、早番がとにかく八区あるんで八人つけるらしいですわ。ところが、遅番の六区の六人は実際に動けるのが二人なんですね、人数が足らぬから。それで四つの区が欠区になるというんですな、それでどうしても一日おくれるというんだ。普通郵便の集配班も何か細かく言うたらいろいろ足らぬのですわ。それで大体二日以上おくれる。 こんなこと、あなた、それまた労使間の問題でしょう、処分というような問題も。処分というようなことを、これは私、処分を認めるわけではありませんがね、認めるつもりはないですよ。しかし、こういうことをやって、これ労使間の問題でやったことなんですよ、おたくが。またそのことによって国民に迷惑をかけるというようなやり方というのは、それは国民の側になったら本当にがまんならぬですよ。速達が来るはずやけど来ないからいうて窓口へも取りにきているいうんですよ。どうします、こんなの。
○政府委員(江上貞利君) 板橋局の例をとっての御指摘かと思いますが、早急に私どもといたしましては調査をいたしてみたいと思いますが、一般的に申し上げますと、最近に至りまして郵便物の遅配については平常時と特に違う報告を私どもとしては受け取っておりません。欠員を生じましたところには、停職の方はやがて職場復帰もなさることでありますので、非常勤職員等をもちまして労働力の措置はいたしておるはずだというふうに認識をいたしております。
○沓脱タケ子君 四月二十八日でしょう、処分を発表したのは。やがて停職の人も出てまいりましょうからなんという何ちゅうぬけぬけしたことを言いますか。それは該当している停職の人が一カ月の停職なのか、十二カ月か私知りませんがね、そんな細かいこと知りませんけれども、あなたのところで労使関係の問題として処分をして、そのことで国民に迷惑がかかってきている。 これはたまたま私、板橋北郵便局の例を用いましたけれども、八千人もやって、それで東京を中心にってあなたさっき言うてたね。東京中心に集中してやっているんだったら、ほかの局かて出ているかもわからぬのです。あなたのところの処分によって業務に遅滞を起こし、国民に迷惑をかけているという事態が起こっておるということを私が言うているんだから、直ちに調査をして、その問題を解決するように手を打ちなさい。まずとにかく国民に対する迷惑だけは取り除くべきです。やりますか。
○政府委員(江上貞利君) 先生の御指摘をまつまでもなく、私どもといたしましても、現場における労働力があるいは不足するのではないかというようなことは十分に調査もし、かつまた処置もしなければならないところでもございますので、いままでもそのような配意は十分にいたしたつもりでございます。ただ、御指摘のような事実が仮にあるとすれば、当然に措置をしなければならない事柄でございますので、再度調査をいたしてみたいというふうに存じております。
○沓脱タケ子君 それは五十七人の担当のところへ、なれた人が十五人いなくなったら大変だと思うのよ、実際。これは私、現場知らないけど、局長、ようわかっているでしょう。大変なことですがな。アルバイトを恐らく入れているんやろと思いますわ。しかし、そんなものすぐに間に合わぬでしょうがな、四分の一以上もすぽっと抜けたら。そういう点は、あなたのところはやることは何も——首を切ったり、停職をしたりするのはあっさりやるけど、国民にそれをやったら、そこではどういう迷惑かかるかぐらいのことをちゃんと点検をして、手を打ちなさい。 私は、国民に迷惑をかけるような郵便事業というのは改善せよという立場ですよ、まず。それすらできんかったら、それは年末年初の片はつかぬのはあたりまえですがな、あんた。大変迷惑かけて申しわけなかった言うてるけど、またこんなことになっているんですよ。これは御調査をいただいて、迷惑のかからないように、人員配置等に直ちに手を打っていただきたい、そのことを特に要請をしておきます。いいですね。
○政府委員(江上貞利君) 先ほども申し上げましたけれども、現在まで十分に調査もし、そのようなことがないように心がけてまいったつもりでございますが、再度御指摘でございますので、実態については私どもも再度調査をいたしまして、対策を講ずべきものがあれば早速にいたしてまいりたいというふうに思います。
○沓脱タケ子君 けしからぬね。現に速達が一日おくれて、普通郵便が二日以上おくれていると言っている。これは利用者が言ってるんですよ。来るはずのが来ないからもらいに行かんならぬ言うているんです。それを、ないはずでございますから再度調査をしてなどと、そういう傲慢な態度だから国民に迷惑をかけてはばからないということになるんです。調査をして対処してください。 それから、あとわずかの時間ですので、さらに申し上げておきますが、先ほど人事局長、労働組合と話し合いを二月から始めておると言われましたね。五十三年度の人事の問題は三月におやりになったんじゃなかったですか。これは話し合いをしてやられたんですか。
○政府委員(守住有信君) 五十三年度の人事で三月と申しますと、高齢勧奨退職、これを年に二回やるわけでございますが、三月は高齢勧奨退職でございます。この点につきましては労働組合の方に、個別の人事は別といたしまして、こういう勧奨退職のやり方でやりますよといういろんな話し合い、意思疎通をやって、三月期には実施をいたしたところでございます。たしか、記憶でございますけれども、約二千人足らず勧奨退職を、管理者等も含めましてでございますが、やったと記憶いたしております。
○沓脱タケ子君 その昇任、昇格問題をめぐって、あなたの方は労使間で大変むずかしい問題があって解決ができなくて郵便事業が混乱したと言ってるんですね。これは前回にくどくどと伺った。その一番焦点である昇任、昇格問題をやるのに、いよいよこれから解決を軌道に乗せよう、対策を軌道に乗せようというときに、三月のときにはきちんと労使間で話し合いをしてやるという態度をおとりになったかどうかというのはきわめて重大なんですよ。 私ども伺っているんでは、これはまた従来どおりのやり方がなされたというふうに聞いている。もしそういうことであれば解決のめどは立たないということになるんです。これは私、特にこのことだけを追及しようと思っていないので、そういうことで職員の皆さん方とあなた方との信頼関係が強化されるんではなしに、逆の方向に行くようなやり方というのは気をつけなければならないと思うんですね。 私は、きょうぜひお聞きをしておきたいと思っておりますことは、もう時間がないので簡単に申し上げておきますが、九項目を通じて、九項目について一つずつ詰めをするということで労働組合との間で交渉を軌道に乗せつつあるというふうにおっしゃいましたね。これは大変結構なことだと思うんです。 私が三月一日のときに具体的に幾つか、私自身が調査をした具体例を指摘をいたしましたときにあなたの方では、調査をいたしまして適切に処置します、あるいは調査をいたしますというのが幾つかございました。たとえば西淀川の郵便局、伊藤氏とその周辺のことというのは調査をすると。あるいは福島とか大阪の中央郵便局、東京国際局、それから京橋の郵便局、それから仙台の鉄道郵便局、それから仙台の役職員の欠員ですね、二十年も欠員のままでほっているという問題。十年、二十年はざらにあるじゃないかという話をしましたね。これは調査をして厳重に指導するとあなたおっしゃっている。早急に処置させるとおっしゃっているんですが、そういう点は御調査になりましたか。
○政府委員(守住有信君) 三月の先生からの具体的な御指摘、個別の問題、いろいろあったわけでございまして、中には公労委にかかっているものも実はあったわけでございますが、それ以外もいろいろございました。これ、いろいろ個別に調査をいたしまして、中には先生の御指摘、たとえばあれは杉並南でございますか、御病気の方、官執勤務等々はいたしましたし、それから宮城県の方の、先生御指摘の主任や主事等で長い間欠であるという個別の問題、まだ全部にはいっておりませんけれども、これ急がせて措置を一部しておるものもあれば、また全体論として主任の欠の問題でございますね、これは全体として人事課長会議もやりましたわけでございますので、その中でやっぱり職制というものは早急に判断し決断しなきゃいけないと。ずるずると、いろいろな事情があったにしろ、そこで総合判断で決断をしてもらいたいと、こういうことも注意喚起、指導もいたしたところでございます。その他もろもろのことがあって調査をいたしておるところでございます。
○沓脱タケ子君 私、個別に少しお聞きしようと思ったんですが、もう時間がありませんので、最後に申し上げておきたいなと思っていますのは、その具体問題を御調査をいただいて、同時に少なくとも職場の中で職員の皆さん方が組合差別を受けているというふうな印象を労働者の間で問題になるような人事管理、労務管理というのは、やはりやめなきゃならぬと思うんですよ。これはもう原則として、三十万以上の職員を抱え、その人たち自身が明るく、積極性を出して国民サービスに励むような労働環境、職場環境というものをつくり上げるというのが労務管理の要諦でしょう。 ところが、中間管理職の皆さん方との間では、そうはなっていないんですね。これは具体例を幾つも幾つも出しました。私ども部外者が見ても、これはそう言うのも無理ないなと思うような実例を幾つか前回お示しいたしました。少なくともだれが見ても客観的に見たら、あなたの方はあれこれあれこれおっしゃるけれども、やはり組合差別だというて職場の中で、労働者間でそういう問題が起こるということは、そういうことにならないようにするということが何よりも大事だと思うんです。 で、これは今度の八千人余りの処分だけではなしに、期間中にも三万人以上の即決処分とかいうのがやられているというんですね。現場の局長というのは、業務命令と処分する権限はあるけれども、現場で現場の実情を一番よく知っている現場の管理者が、職場の労働者職員の意見をよく聞いて、そして団結をしてもらってがんばっていってもらうということの労務対策に対して何一つ権限がないというのは、これはきわめて片手落ちというか、全くひどい状態だと思うんです。 少なくともそういう状態じゃなくて、一番現場の責任者が、自分の配下で一緒に仕事をしてもらわなければならない人たちを団結させていく、信頼関係をつくり上げていくというために必要な権能というのはやっぱり持たすべきです。業務命令とか、あるいは即決処分をするという権限だけを与えて、あとは何にも権限なしというような、そんなばかげたことないですよ。それはしかし、現実にそうなんでしょう。解決する権限とか能力、機能というのは与えてないんでしょう。これは、こういうままでは、少なくともぐあいが悪いと思うんです。 その点はひとつはっきりさせて、職場の中ですべての職員の皆さん方が、ほんとに明るく団結をして、お互いに相談をして、創意を出し合って仕事に取り組めるという、いわゆる民主的な職場をつくっていくというたてまえを貫くべきだと思うんです。その前提としては組合差別と一人一人の労働者が感じるようなやり方というのは、これは根本的に払拭するべきだと思いますが、いま労働組合とのお話し合いの進め方としてはそういうことを解決をするというたてまえに立ってのお話し合いを進めていらっしゃるんでしょうか、その点どうですか。
○政府委員(守住有信君) 労使間の九項目と申しますものの中には、人事だけの問題で実はございませんけれども、人事も重要な柱になっておるところでございまして、それは基本的なところでは、労働組合の主張する経験年数主義というものと、私どもの言う成績主義というものが実は基本のところでは衝突するわけでございますけれども、しかし、どこかに共通認識を持たなきゃいかぬ、物は程度問題でございますので、そうお互いにオール・オア・ナッシングでやっておるというわけにはいかないということでございますので、そういう任用の問題あるいは昇格の問題の考え方、やり方等につきましては、労使でお互いに共通認識を持とうということで、いろんな例を通じながら、個別の人事となるといささか問題でございますけれども、その物のとらえ方、やり方等についてお互いに意見を交換し合う、こういうことで合意を見ておるわけでございます。
○沓脱タケ子君 そこをはっきりしていただきたいと思うんですがね。私は、いや不当労働行為だ、あれはこうだこうだということをきょうは言おうと思っていないんです。少なくとも国民に二度とああいう迷惑をかけてもらっては困ると、そのためには郵政省の労務対策を円滑にし、職場を本当に職場の人たちにがんばってもらえる体制をつくってほしいという念願を持っていますよね。それにこたえるという立場でどうしなければならないかというその基本をはっきりしてもらいたい。その基本というのは、部外者が見ても、なるほどね、これはそう言われたら組合差別と言われてもしようがないなと言えるような、思えるような事例、これは中の人たちはそう思いますよね。そういうようなやり方というのはまず払拭をするという立場をおとりになるかどうかという問題が基本だと思うんですよ。 私は、きょうは、だれが不当労働行為をやった、これはどないするんやというようなことを言おうと思ってないんですよ、実際には。だから、まず問題解決の当局の腹はどうするんやと、それはあなた年末に、御承知のように繁忙手当その他実際に物的な、経済的な損失もはっきり承知しながらそれでもがんばったという職場の人たちの怒りというのは、これは私無視しちゃならぬと思う。それを業務命令聞かなければ処分だ、当局の言うようにならなかったら首だ、こういう労務対策、労務政策というのは、これは私はきわめて前近代的だと思うんです。近代的な労働者、労働組合と当局との関係では、こういうことで労務管理を進めるということは下の下策だと思う。 その辺について、本当にいま問題になっている、私どもも指摘をいたしました、労働組合からも七千件とやら出ているそうですけれども、そういう点をひとつやはり御調査になって、職場の労働者の中にそういう不満を持たないで済むような労務対策を確立する。客観的には確かにこれはぐあいが悪いなと思える問題については是正していく、そういう立場での話し合いをお進めになるということなのかどうか、そこが基本だと思うんで、はっきりしておいてほしいと思います。
○政府委員(守住有信君) 具体的な先生の御指摘等も含めましての、実は全逓の方からも六千件とか七千件とか称する問題、あるいは下部の組合の方からの指摘ではなくて、個々の実は組合員からの指摘を全逓本部が集めた、こういうふうに聞いておるわけでございまして、この七千件の処理と申しますか、を通じまして、いろいろ調査すべきものもありますでしょうし、そのケース、ケースを通して、お互いにそれぞれの事情を述べ合い、立場、考え方を述べ合って、その中からまた具体的なケースを通して共通の認識というものも出ますでしょうし、あるいは誤解とか、いろいろ一般的に私どもとの方針の違いとかいうものも中にはあるかもしれませんけれども、そういうものの中でなるべく地方と申しますか、郵政局レベルの段階で、全逓の地方の幹部諸君たちとも、あるいは現場の実態ということでは現場の問題も含みますけれども、そういう意見交換、話し合いの中でそういう共通認識と申しますか、立場は違いましても共通の事項による理解、認識を求めていきたい。われわれもまたそういう指摘の中から反省すべきものは反省していく、このように考えておるわけでございます。 中央段階では、先ほども申し上げましたような、これは全逓本部とでございますけれども意見交換をやっていく、こういうことに考えておる次第でございます。
○沓脱タケ子君 最後に大臣、私さっき申し上げましたように、やはり郵政省管轄下というのは、幾ら機械化をしましても人の手を非常に大量に擁しなければ国民サービスができないという仕事を抱えていらっしゃる。その点で労務対策、労務管理というのはきわめて重要な柱だと思うんですよ、郵政省の仕事の中で。その辺で大臣、とにかく何かと言えば、業務命令だ、明くる日は処分だという、言うこと聞かなきゃ首だ、首にするのはみせしめだみたいな、こういう奴隷的な労務管理、労務対策というのは少なくともやめるべきだと思うんですよ。 そして、近代的な労働者、労働組合というものが、何遍も言っておりますように、職場が明るくて一人一人が本当に創意を発揮し、本当に自主性を発揮し、国民サービスに努められるような労働環境をつくり上げていく。そのために二度と組合差別をつけられたなどというような労務対策というのはやらない、こんなことは払拭するという立場にお立ちになるべきだと思うんですが、その点の御見解だけをお伺いしておきたいと思います。
○国務大臣(白浜仁吉君) 私どもも、もちろん明るい職場をつくってもらいたい、秩序ある職場をつくってもらいたいということは私どもの念願でありますし、御指摘のとおり、人の力によらなければ、ただ機械だけでこれが済むという職場でないことも承知をしておりますので、そうしたことで協力をしてもらいたいということを繰り返しお願いをしているところでございますので、労務がいかに大事かということは十分考えておるつもりでございます。
○沓脱タケ子君 大臣の御答弁、満足できませんけれども、時間がありませんので終わります。
○木島則夫君 衆議院段階で審議をされております放送大学学園法案について基本的な郵政省の考えを伺って、また私見を交えながら、これだけは絶対に譲っていただきたくないという私どもの立場を明確にさしていただきたいと思うわけでございます。 衆議院段階での審議が進むにつれましていろんな問題点が出てまいりました。ことに放送サイドに立った問題点、それから派生をする、それに関連する危惧というようなものが出てまいりました。これは文教委員会、あるいは逓信委員会の連合審査でもつまびらかにされたところでございます。 最初に、私は基本的な考え方をまず申し上げておきたいと思うことは、わが国の学校教育、社会教育の充実に資するために、各種の教育手段を拡充をし、特にその中にありまして、近年国民的な要請の強い生涯教育の機会の増大を図ることはきわめて大事なことであり、これはもう教育施策の大きな一環といって差し支えはないと思います。この点については、施送事業の側面からいいましても、放送の持つ教育的機能の伸長を図り、国民の要望にこたえるよう努めるべきであることは言うまでもございません。 したがって、放送大学という言葉から受けるその概況、概要については、大方の人たちがこれをやはり認知をするというか、認める発言、受け入れをしているようでございます。しかし、一般的に放送の持つ教育的機能の伸長、充実を図るだけでなく、放送を用いて正規の大学教育を行うことを目的とする放送大学を、国費を主な財源として設置をすることには、これは教育制度の側面だけではなく、放送制度の側面からも基本的に検討が必要である。このことは、先ほど申し上げた衆議院での審議段階でも問題点がいま摘出をされつつある。 で、そのことを私どもが仄聞をいたしますと、やはりこれは参議院の段階でも、郵政省の基本的な考えを伺って、これ以上は絶対に譲っていただきたくないという私どもの線を明確にしたいという趣旨がこころから生まれてくるわけでございます。 さて、そのマスコミュニケーションとしての放送の特性というものは、電波を媒体として瞬時に広範な地域の家庭内の視聴者に対して直接放送内容を伝達できる点にありまして、この影響力はきわめて強力でございます。したがって、一国の放送制度、放送政策のあり方というものは常に慎重検討される必要があり、わが国におきましては昭和二十五年、放送法の制定に当たって、放送に対する政府の介入を極力排除することを基本とし、「放送の不偏不党、真実及び自律を保障することによって、放送による表現の自由を確保すること」をその基本原則とすることとして、放送法第一条にこのことが明記をされてきたわけでございます。 わが国の放送事業は、この放送法によりまして公共放送、民放の二本立ての基本体制のもとに今日まで発展したわけでございますが、放送番組の編集の面はもとより、公共放送としてのNHKの財務、人事面につきましても、視聴者の直接負担による受信料制度、予算、事業計画の国会承認制度、経営委員会による会長、監事の任命等の自主、自律性の確保のためにいろんな配慮が払われてきている。これが放送法の根本的な趣旨に沿ったあらわれであるというふうに私は理解をしております。 これに比べまして、今回提案のありました放送大学学園法案における放送大学学園は、独立の特殊法人という形はとっておりましても、国費を主な財源といたしております。この人事についても、理事長、監事はもちろんのこと、学園の業務運営の重要事項を審議する運営審議会委員も文部大臣がこれを任命をする。学長は、理事長の申し出に基づいて文部大臣が任命をする。理事の任命に当たっての文部大臣の認可等、財務とか人事の面につきましても政府と密接な関係を持っている。 こう言うと大変言葉は体裁いいんだけれど、文部大臣の権限というものが非常に強大なものになっているということは、私は率直に認めるわけであります。このことは、大学の管理運営制度としても私は問題があると思うし、自主、自律を原則としてきたわが国放送制度に対しても大きな変革を加えるものであり、これは私の危惧であります。長年私はマスコミの中で育ってまいりましたし、体験をしてきたそういう体験のもとにはっきり申し上げさしていただくと、将来一歩誤れば、官製放送、画一的な思想の誘導機関が生まれる危惧も決して皆無ではない、こういうことを私は心配をしているものであります。 したがって、いまや国民の日常生活にとりまして必要不可欠な存在となっているわが国の放送について、将来にわたっての重大な制度的な変革が加えられようとしている以上、教育制度の側面からだけではなく、放送制度の側面からも十分な論議がなされてきたかどうかというと、私は必ずしもそうじゃない。十年前にこの放送大学法案、放送大学、この構想が起こりました。それからもっともっと私は放送のサイド、法制面、制度の面から論議がなされてしかるべきであったと思うけれど、何かこの面での議論が必ずしも私は並行して行われてこなかったんではないか——形式的にはやっていらした、確かに。 この点について、まずひとつ当局のこれまで十年にわたる大学構想、そして、今日の具体的構想がまとまった段階までのあなた方の放送サイドからのアプローチというものが十分であったかどうか、ひとつ基本的にこの点をただしておきたいと思います。いかがでしょうか。
○政府委員(平野正雄君) お答え申し上げます。 先生御承知のように、昭和三十九年に臨時放送関係法制調査会の答申が出されておるわけでございますけれども、その答申書の中におきまして、放送大学とは申しておりませんけれども、いわゆるテレビジョン放送の教育機能に注目をいたしまして、今後ますます重要になるであろうことを予想しながら、そのために周波数等の確保を答申する一方、経験的に従来の教育テレビ等のふぐあいというものを率直に認めまして、そして将来、いわゆるスポンサーによらない体制の必要性ということを予見しておるわけでございまして、私どもといたしましては、この臨放調の精神といいますか、流れに沿うことが必要である、そういう感じ取り方をずっとしてまいったわけでございます。 したがいまして、郵政省といたしましては、昭和四十一年の第五十一国会におきまして電波法、放送法が廃案になって以来、省内に電波法、放送法を審議するための委員会をつくりまして、放送大学の問題を含めまして鋭意検討をしてきたわけでございます。 一方、御承知のように昭和四十四年に郵政省、文部省が共管によりまして、当時はまだ放送大学という構想ではございませんでしたけれども、放送による教育機能を最高限発揮するためにはどのような形が必要であろうかという意味での検討をしてまいったわけでございますが、その後におきましても、文部省サイドにおきまして外部の学識経験者等にも参加をいただきまして、この放送大学がいかなる形態、あるいはその内容を望ましいとするかどうかというような点につきまして鋭意検討されたわけでございまして、その間におきまして郵政省といたしましては、先ほど先生も御指摘ございましたように、このテレビジョン放送の教育機能というところに着目をいたしまして、文部省のいわゆる特殊法人によります大学教育を、放送という手段によって行うことに賛同をいたしまして、人を派遣するなど積極的に協力をしてまいったわけでございます。 そのような状況が、最近に至りまして郵政省と文部省との共管という形でこの特殊法人放送大学学園というものを御提案申し上げる段階まで続いてまいったわけでございまして、郵政省といたしましては、文部省との協力関係ということはございましたけれども、郵政省独自におきましても長年の間検討してまいった。その間におきまして御承知のように、先ほど申し上げました臨放調の答申の流れに沿いまして、この放送大学のためにテレビジョン放送全国一系統、FM放送、ラジオ放送全国一系統の周波数を予定しておるというような措置もとったわけでございます。
○木島則夫君 電監局長、恐れ入りますが、質問事項として提出しておかなかったことをいま私お尋ねをいたしましたので、その辺はひとつ自在にお答えをいただいて結構でございますので。 さて、現在までのわが国の放送は、全国あまねく放送を行うことを法制度的に義務づけられているNHKと、何人もその発意によって放送局の免許を得ることによって行うことのできる民間放送の制度のもとに、放送に従事する者の自覚と努力によって発展をしてきた、こういうふうに私は言っていいと思います。ことに私は、この自覚と努力ということころに力点を置きたい。 これは私流の表現かもしれないけれど、この自覚というものはどういうものかというと、マスコミの影響力の大きさというものを心の底から自覚をすること、そのことから起きる恐ろしさというものを自覚をすること、そしてマスコミというものが、一度電波を介在してメディアとして走り出すと、なかなかとまるものではない魔力を、まことに不可思議な力を秘めているということを認識をすること、そして、そこからくる——であるから、この電波というものを本当に国民の皆さんのために公平に、限られた資源としてうまく使わなければならないという、謙虚さを持つそういう自覚のもとで運用をされなければ、今日の二本立て放送制度というものの発展は私はなかったというふうに申し上げたい。 そこで、特にNHKは、この二本立ての放送体制のもとにありまして、テレビジョン教育放送とか、あるいはラジオ第二放送によって各種の教育番組を編成してきたわけでございますが、将来全国にわたって第三の放送事業者としての放送大学学園の放送が実施される場合は、このNHKの放送番組に影響を与えることは当然のこととして予想をされる。 また、現在NHKと民放の経営財源については、一方には広告放送を禁止をしていますね。禁止をするとともに、国民の直接負担による受信料制度によることとして、他方は広告料を主たる収入源とすることとしているわけです。これに加えまして、今後国費を主な財源とする放送大学学園の放送ができた場合には、究極的には国民負担の増大を招く結果になると思うわけでございますし、NHKの自主的な経営財源である受信料制度というものに将来いろんな影響を与えることも、これは十分に郵政当局はもう腹の底からこういうことはおわかりになっているはずでございます。 しかも、放送大学学園法案では、これに関連をした放送法改正を附則で片づけてしまう、言葉が悪ければ附則で処理をしようとされた。私は切り離して抜本改正をすべきだという論者なんです。 また大学は、正規の手続、入学手続をとらなければ無料で受講できますね。これは後で資格そのほかの問題に影響しますけれど。こういう形で正規の手続をとらなければ、電波を受けてこれは無料で受講できるということで、片やNHKは受信料をいただいて教育、教養番組を放送をしているという両者の間に不公平さも生じないではないということです。 さらに財務、人事面において政府と密接な関連を有し、かつ教授に任期制が導入されることなどから、放送大学の教育の自由、学問の自由の確保について危惧する指摘も多いわけでございますけれど、私がさっきから申し上げているように、一体日本の放送制度、いわゆる放送法の根本の趣旨というものは、政治権力から放送というものの安全性を図るために距離を置き、幾重にもここに歯どめがしてあるということが、私は根本のやっぱり原理になっているはずだと思うわけでございます。 したがって、文部大臣の権限が非常に強化をされている。そのこと自体、イコール電波に乗るということになりますと、文部省の方に伺うと、これは十分の歯どめがしてございます、十分な処置はしてございますとおっしゃるけれど、私は必ずしもそういうふうな楽観的な見方はしていない。 どうでしょうか、きょうはひとつ率直に聞かしていただきたい。あなた方も放送サイドに立って、これだけ文部大臣の権限が強化をされている、ある程度理事の任命、そういうものにも文部大臣の好ききらい、恣意が働くことだってあり得る。そして、こういうことを話されては困るというような教授を任命することも、あるいは文部大臣の恣意によって、お考えによってこれを拒否することもできるというようなそういう学園が即メディアとつながるそのことの危険性と申しますか、これは私は放送というものに携わっているあなた方でなければ、私どもでなければ、なかなかこれは実感としてわからないんだろうというふうに自負をするものであります。あなた方も自負をしていただいていると思う。郵政大臣、いかがですか。私ね、率直に伺いたい。 実は先ごろこの委員会でも問題になりました、郵政省を窓口としまして進学ローンというものをおつくりになった。何か最初は趣旨としてはこれはいいんだなというようなことで、論議に入ったらば、担当大臣の服部郵政大臣が、御自分から大したものじゃないんですよというような趣旨のことをおっしゃって物議を醸した例がここにある。 一度賛成してしまったから、一度こういういきさつになってしまったから、もう後には戻れないんだということでのごちゅうちょよりも、私はやっぱりこれを論議すれば論議するだけいろんな問題点が出てきて、しかも放送サイド、根本に日本の放送、たとえば二本立て制度、NHKの受信料に対する影響力、放送の自由、自律、こういうものに直接かかわり合いのある内容を持った放送大学、それと即メディアというものが直結をしたときの私どもの心配というものは単なる危惧でしょうか、大臣。私はきょうは率直にこの点をお伺いをしたい。それがこの逓信委員会における放送サイドからの主体制、郵政省が主体制を持った私はお答えになるはずだというふうに思っているわけでございます。大臣、いかがでございましょうか。
○国務大臣(白浜仁吉君) 木島委員が非常に専門的な立場でいろいろお話をしていただいて、私も拝聴したところでございますが、長い間その折衝に当たって文部省と折衝してまいりました局長から御説明をいたさせますので、私の説明ではどうも十分な御答弁ができないと思いますので、御了承をお願いしたいと思います。
○政府委員(平野正雄君) 私、率直に申し上げまして、いま木島先生から御指摘のございました点につきまして、非常に重要なポイントが含まれておるというふうに理解をいたします。 で、この放送大学学園法でございますけれども、放送大学学園法をまとめるに当たりまして、やはり正規の大学教育を電波によって、放送によって行ういわゆる大学教育という観点からする一つのまとめ方、それから、やはり放送である以上は、私どもといたしましては、既存の放送に与える影響を最小限にいたしたい、そういった意味における放送サイドからするまとめ方、そういう両面をどのように調和、調整をしていくか、さらに、国立でもないし私立でもない、いわゆる特殊法人立という、いまだかつてない、いわゆる大学であるわけでございまして、そういう点につきまして、どのように学園法の中で整理をしていくかということに一番努力をいたしたわけでございまして、個々の点につきまして、先ほど御指摘がございました点につきましては、私どももそれなりに努力をしてまいったということを申し上げたいと思います。
○木島則夫君 もうちょっと率直にひとつお答えをいただきたい。大臣から、専門に文部省と接触をしてきたし、専門的な立場でこの問題を検討してきたということで、局長に譲るという大臣からのお許しもあるわけですから、ひとつ電監局長ね、いろいろ配慮をしながらできたものが今日のこのいわゆる放送大学学園法案であるということであるならば——私は余りいまから逐条審議をしょうなんということは思わない、基本的に問題だから。それならそれで、私は一つ一つこれを逐条的に申し上げますよ。しかしきょうはその時間がありません。 で、審議をしてきた結果がこれであるというならば、私はちょっと郵政省の姿勢というものは、放送行政を、日本の放送を本当の意味で守っていこうとする、育てようとする、将来展望を持とうとする郵政省としては、私ちょっと——ちょっとどころか、不満なんですよ。どうですか、電監局長、ひとつ率直に聞かしてもらいたい。私はやっぱりこれでは放送の持つ——いいですか、二本立て放送を初めとする日本の放送行政をあなた方が推進をしてこられたお立場上、問題点があり過ぎるんだ、はっきり言って、ここには。あり過ぎる。 それを即放送のメディアというものにこれを流した場合に一体どういう影響が出てくるか。たとえばこの二本立て放送に第三者のチャンネルが加わって大きく二本立て放送を揺さぶる結果にもなりますね。そうすれば、それがいま財政的に非常な厳しい状況にあるNHKというものにもっと大きな揺さぶりをかけることにもなりかねない。そうでしょう。そういうことを一つ一つとっていきますと、これはえらいことですね。 五十七年に、つまり東京タワーを中心にして大体関東一円に放送されるということでありますけれど、もう一つそれじゃ文部省のお答えの中で欠けている、一体将来何年後に全国あまねくネットワークができるのかというようなこともはっきりしない以上、いわゆる放送の機会均等、教育の機会均等という面からも私は大きな問題があると思う。 そして、五十七年、八年になれば、放送衛星がある意味で実用的段階になってくることも確かですね。そういうものが上がったときに、一体これからの放送法、電波法というものを根本的に変えていかなければならないという大きな包括的なビジョンの中でこの問題も処理していいんじゃないだろうかというような気もしないではない。 きょうは質問事項は基本的にはお出しをしてありましたけれど、もう日ごろの電監局長ですから、私はもう遠慮なくいろいろ伺いたい。あなたもひとつこういう機会で、本当に郵政省の自主性、電波監理局としての自主性を持って、これとこれとこれはやっぱり危惧があるんだと、だから、将来もう一つここはこういうふうに放送大学をつくっていく上で歯どめをしていったらいいかというようなよりどころにする意味でも、率直な御意見を——文部省といろいろ十年越しに検討してきた結果がこれなんだと言われますと、せっかくわれわれここでもって、日本の放送体制をどう守っていったらいいのか、自由と自律、二本立て放送をどうやって維持していったらいいか、こういうことが揺らいでくるわけですよ。私の言うこと、決して感情論で申し上げているんじゃない。いかがですか、電監局長。
○政府委員(平野正雄君) ただいま御指摘になりましたNHK、民放に対する影響についてでございますけれども、放送大学学園法の策定の過程におきましては、郵政省といたしましても、先ほど申し上げましたように、既存の放送秩序に与える影響を最少限にとどめたいということでいろいろと苦労をいたしたわけでございますが、実はNHKの要望等も十分に勘案をいたしまして、その放送大学学園の放送を、学校教育法に基づく正規の大学教育のための放送に限定をしたわけでございます。 御承知のように、NHKは本来教育、教養のほかに報道、娯楽等をバランスを保って放送をすることに放送法でなっておるわけでございまして、そういう意味からいたしまして、また、NHKが教育放送をいたしておりますけれども、その教育放送も幼稚園から大学までという非常に広い範囲の方々を対象に放送をしておるわけでございますが、この放送大学学園は、御承知のように正規の大学教育を放送によって行うということでございますので、NHKに対する影響は少ないであろうというふうに考えておるわけでございます。 また、民放との関連におきましても、御承知のように、民放が広告料によってなりわいを主としていたしておる、こういう観点からいたしまして、この放送大学学園の放送に対しましては広告放送を禁止するということにいたしたわけでございまして、このNHK及び一般放送事業者に与える影響につきまして、学園法案の中で私どもといたしましては十分に配意をした措置を講じた次第でございます。 しかしながら、放送は生き物でございますので、NHK、一般放送事業者の既存の放送秩序に及ぼす影響はないものというふうに考えておりますけれども、この点につきましては、今後の運用の中で私どもといたしまして必要があれば十分に配意をしてまいりたい、このように存じておる次第でございます。
○木島則夫君 何しろ三十分でこの議論をしようというのがどだい無理なんです。ですから、私が申し上げた基本的な考え方というものを郵政省の主体制と置きかえていただきたいと思う。 いま電監局長は、はしなくも放送は生き物だとおっしゃった。大変いいことをおっしゃっていただいた。まさにそのとおりであります。生き物でありますから途中でどう変わっていくかわからない、はっきり言って。これは私がマスコミにおったときにいろいろ仄聞をするところであります。たとえばこういうことがある。正規の大学教育にのっとって放送するとおっしゃっている。しかし、いいですか、たとえばこれは放送事業者が再免許を受けるときに、一週間前、十日前の番組種別表目的別、種別によってどういう番組をどの程度きちっとやっているかというような郵政省に対する提出書類を仄聞をすると、たとえば科学技術番組の中に野球中継が入っているんですよ。だから、まさに生き物なんですね。たとえば音楽、体育がある。実技がある。王選手呼んできたっていいんだ、そこに。日本の歌謡演歌史、その中に都はるみさんを呼んできたってこれは文句はない。 つまり、そういうふうなことまで拡大解釈をされますと、正規の大学教育云々といって影響は少ないと、こうおっしゃるけれど、放送はまさに生き物であります。やっぱり見てもらわなきゃだめだということにどうしたって引きずられがちであります。私はきょう、一時間か二時間かけてこういう議論を徹底してしようと思った。しかし、私の言わんとするところは大臣、おわかりいただけると思うわけであります。 ひとつ、行きがかりがこうであったから、今日までの生成過程がこうであったから、これはもうもとには戻れないんだというお考えでなしに、私はやっぱり日本の放送行政なり、ここまで日本の放送を健全なものとして郵政省がその環境を整備、おつくりをいただいたその実績とその自主性において、ひとつ私の言わんとするところをおくみ取りをいただきたいと思うわけでありますが、もう時間が来ましたから、郵政大臣、ひとつどうでしょうか。私が言っていること間違っていましょうか。これは郵政大臣にひとつお答えをいただきたいと思いますが、どうでしょうか。
○国務大臣(白浜仁吉君) 木島委員から、木島さんの御発言間違っているだろうかという私に対するお尋ねですが、私としましては提案者の一人ですから、こだわるわけではございませんけれども、十分に文部省と郵政省が検討して、これならまあ大丈夫であると、御心配されることもないであろうというふうな、そういうふうな考えで提出をしたのでございますので、間違っているだろうかという御質問に対しては、私は非常にお答えにくいということを御理解願いたいわけでございます。
○木島則夫君 電監局長。
○政府委員(平野正雄君) 番組の点につきましては、もう先生十分に御承知のように、放送法四十四条の三項、これはお守りをいただくということにいたしておりますが、何分にも先ほど来お話が出ておりますように、正規の大学が正規の大学教育を行うわけでございますので、大学の権威というものを私どもは信頼をしてまいりたい。郵政省といたしましては、先生の御心配のないように、今後の運用の中で十分に対処をしてまいりたいというふうに存じております。
○木島則夫君 結構です。
○青島幸男君 せんだっての委員会で、私もこの放送大学法案の問題につきましては申し上げたんで、それから大臣にもこの問題について篤とお考えいただきたいというふうに御要請申し上げたんですけれども、いまの木島さんとのやりとり伺っておりまして、何と申しますか、絶望感に突き飛ばされたといいますかね、こういう認識でこの重大なことを決められるということがどんなに大変なことか、私、いま木島さんのお話伺っていまして、私、間違ってましょうかという御質問がありましたけれども、私も全く同感でございまして、木島さんのおっしゃるそのとおりだと思っています。この重大な折にこんなことで進められてしまっては、それこそ取り返しのつかない問題に後でなるはずですし、既存の放送に影響がないものと思います程度の認識でこの重大なことを推し進められてしまってははなはだ迷惑です、国民は。 心から、これはお願い申し上げますんでね、もう一度よく放送のあり方と意味というものと、大学放送のこれからつくられようとする大学の学園、大学の学問の自由などというものもあわせて深くお考えになりまして、撤回するなりするような方針でお考え直しいただくように心からお願いいたします。 これ、もっと広い立場で、それこそ自由討議とでもいいますか、皆さん方の、ここにおいでの逓信委員の方々とも、質疑ということではなくて、自由討議というようなかっこうで、存分に御意見をお出しいただくような形ででも進められればそういう機会を持って、提案者の趣旨もよく承るし、われわれの考え方もよく交互に、相互に理解が行き届くようにして進められるようにできないものかというふうな感じ切ですね。(「賛成、賛成」と呼ぶ者あり) 何か機会がございましたら、委員長、この際だからお願い申し上げますけれども、そういう機会を設けられまして、もっと徹底的に、腹蔵のないところをお話し合いになって、本当に国民の皆さん方の一人一人の利益、あるいは将来の子供たちの教育にもつながっていく問題として徹底的な論議がなされなければ、逓信委員としてここに名を連ねていることをむしろ恥とすべきだと思いますね。 これからますます重要な問題になるので、お話を進めようと思いましたけどね、電監局長のそんな認識では、私、これから先、論議が進められませんので論議しません、この問題については。ただ心から再検討をなすってくださるように伏してお願いするのみですけどね。 残余の問題もありますけども、私、質問する気力を失いましたので、本日やめさせていただきます。
○委員長(赤桐操君) 青島委員の御提案につきましては、委員長の手元において検討させていただきたいと思いますので、御了承いただきたいと思います。(「賛成」、「結構でございます」と呼ぶ者あり) 本日の質疑はこの程度にとどめます。 —————————————
○委員長(赤桐操君) この際、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 通信・放送衛星機構法案の審査のため、本日の委員会に、宇宙開発事業団副理事長鈴木春夫君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(赤桐操君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(赤桐操君) 次に、通信・放送衛星機構法案を議題といたします。 本案の趣旨説明は前回聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○大木正吾君 新しい法案の審議、質問等に入ります前に、私も実はいまの放送学園法案ですね、この方の話で大分この会場をしーんとさせまして、気持ちの面でもいまの両委員の発言に賛成なんですが、やはり日本の放送を、NHKを中心とします放送の自主性、主体性を守るために、非常にこれ、放送法の改正自身が難航を続けてきておること間違いないわけですから、ぜひ委員長におかれましても、そういったことについて、単なる形式的な連合審査とかそういったことでなく、フリーに、時間制限を余りしないで、むしろ逓信委員会としましても、この法案について相当時間をかけたどうか論議の機会を持つ、このことをお願いしておきます。 さて、そのことをお願いいたしまして質問に入りますが、まずこの法案の中の機構法案という名称、私も、長い間いろんなことで、労働界なり、その他政党関係のことをやってきておりますが、新しいこの法案につきましての通信・放送衛星、その次の機構法案という、「機構」という言葉なんですが、これについて、どういう経過でもってこういう名称を使われたか、ばかげた質問かもしれませんけれどもまず教えていただきたい、こういうふうに考えてます。
○政府委員(平野正雄君) 名称をどのようにするかということにつきましては、法律上特段の制約があるわけではございませんので、私どもといたしましては、法人の業務内容等から、その業務内容に最もふさわしいものという観点から種々検討をいたしたわけでございます。 最終的には機構、協会、あるいはセンターというような名称が残されたわけでございますが、協会は本来社団法人的な性格を有する団体に多く使用されておるというふうに存じますし、また、この協会及びセンターは、比較的小規模な団体に使用されることが多いというようなことから、余りたくさんは例がないわけでございますけれども、ないわけではございません、機構にすることが最も適当であろうというふうに判断をいたしまして、「通信・放送衛星機構」という名称にいたしたわけでございます。
○大木正吾君 何というんですか、これ、しゃれた名前というふうに言ったらいいのか、あるいは創造的な名前と言ったらいいのかよくわかりませんけれども、役所とか、あるいはこういった逓信委員会等ではわかるんですけれども、やっぱりもう少し国民になじみやすい名前にしてほしかった。 たとえばいまおっしゃった中で、事業いたします、こういう話がありまして、そしてそのためにこういう言葉を使ったということをおっしゃられたと思うんですけれども、ずうぶん財団法人、社団法人、あるいはいろんなことがありますけれども、この法人格のことは後で伺いますが、この名前について、こういう機構法案という名前をつけますと、逆に上に——将来警察関係か衛星を持つかどうかわかりませんけれども、そういった名前をつけて機構という形にするのか、全然別の名前をつけるか、少しやっぱり問題が将来混淆してくるような心配を持つものですから、しゃれた名前をつけたなとは内心は思っているんですが、その辺のこと深い意味はないわけですね、これは。将来名前を変えることはないですか。
○政府委員(平野正雄君) 将来名前を変えるかどうかというところまでは、実はいま率直に申し上げまして考えていないわけでございますけれども、先生御承知のように、インテルサットというのが日本語に訳しますと国際電気通信衛星機構、インマルサットというのは、最近新聞によく出ておりますけれども、国際海事衛星機構というようなことで、私どもといたしましては将来この機構こういう国際的な機構に比べましてどうしても規模が小さいというようなおしかりを受けるかと思いますけれども、小なりといえども、やはりわが国の通信・放送衛星の機構であるという一種の自負の念も持っておるわけでございますので、御理解をいただきたいと思います。
○大木正吾君 国際的なお話をされますと、先ほどの説明の事業経営という話と矛盾してきますから、余りそういうことは言ってほしくないんですが、名前でもめていてもしようがありませんから中身に入らしていただきますが、結局この予算なり、あるいは業務内容等を拝見いたしますと、一つ問題になりますことは、郵政大臣の監督とは書いてあるんですけれども、他の特殊法人、認可法人等の事例との関係で、大臣の監督だけは一応書いてありますが、それ以外の予算とか事業計画とか、そういったものについてはこの逓信委員会あるいは国会ですね、そういうところとは将来これは関係が直接はなくなるわけですか。
○政府委員(平野正雄君) 実は、法案の中に運営評議会というのがございますが、機構の業務が公共性が高いので、その運営に当たりまして広く各界の意見を反映させる必要があるということ、また出資者の意見を機構の運営に十分に反映させる必要があるということから、機構の運営に関する重要事項を審議するために設けられる機関でございまして、大臣と並んで運営評議会というものが非常に強く影響力を与えるであろうというふうに考えておるわけでございます。 しかし、この運営評議会自身は審議機関でございまして、意思決定機関ではございませんから、理事長は運営評議会の決定に法的に拘束されるものではございませんけれども、その設置趣旨からいたしまして、また通信・放送衛星の利用面、あるいは技術開発の面は将来非常に期待されておるわけでございますので、この運営評議会の設置趣旨からいたしまして、その決定を理事長は尊重して機構の運営を行っていくという必要があろうかと存じておりますけれども、大臣とこの運営評議会の決定というものを十二分に尊重していく、こういうことになろうかと思います。
○大木正吾君 いろいろな特殊法人とか、あるいはその他、最近はやっていますけれども、この種の法人がたくさんできてきているわけですが、ただ、郵政省所管といたしますとNHKですね、一番類似的に申し上げますと。NHKは、御承知のとおり国民の受信料で経営主体をもっているわけですが、国の費用は直接入っていないんですね。 これは、先ほど青島さんなり木島さんおっしゃった放送学園法案のこととも若干思想的には関係いたしますけれども、逆のことを私言っているわけですが、資本金でもって大体五〇%、事業予算で四〇%ですか、そういったものを国が出すのに、いまおっしゃられたような形での運営評議会、これは拝見しますとこの運営評議会というものは、いま局長おっしゃったような形での権限的なものはあるんですか、余りないように私この説明資料等を見ましても拝見しているんですが、要するに審議する機関で、決定する機関じゃありませんからね。 審議する機関だから、鈴木さんおいでになっていますけれども、理事長なり、あるいは理事長の直属の方々がお話をされまして、案を出した場合には審議をする、審議はするけれども、それはどういう拘束力なり影響力を持つのかが余りこれ法案の中ではっきりしていないと思うのですが、しかし、一方NHKの方の場合には、これは経営委員会がありまして、相当経営委員会に権限がありますよね。 ですから、同じ所管監督官庁としまして、こういうふうなものをスタートさせるのは結構なんですけれども、その辺の問題についてもう少し、運営評議会なるものの権限を明確化することは必要なんじゃないですか、どうでしょう。
○政府委員(平野正雄君) 運営評議会の仕事につきましては、第二十八条にございますように、通信衛星及び放送衛星の位置等の制御と、これらの衛星に搭載された無線設備をこれを用いて宇宙局を開設する者に提供する等の機構は業務を持つわけでございますので、できるだけ広く、先ほども申しましたように、各界の意見を反映させる必要があるであろう、このためには、政府以外の出資者及び機構の業務の適正な運営に必要な学識経験を有する方々を委員といたしまして構成される運営評議会を設けたい。したがいまして、第二十五条にございますように「定款の変更、業務方法書の変更、毎事業年度の予算及び事業計画その他機構の運営に関する重要事項を審議する機関として、運営評議会を置く」というふうになっておりますように、この機構の運営に関する重要事項を御審議いただこうということにいたしたわけでございます。 しかし、いま先生のおっしゃるように、審議機関でございまして、機構の意思決定機関ではございませんから、理事長はその決定に拘束されるものではございませんけれども、先ほど来申しておりますように、立法趣旨から見まして、その決定を真に尊重していくべきであろうというふうに考えておるわけでございます。で、「その他機構の運営に関する重要事項」といたしましても、私どもといたしましては、利用料金を含む利用約款でございますとか、資金計画の作成、変更、重要財産の譲渡等を実は考えておるわけでございます。 また、先ほどちょっと申し上げましたように、この通信衛星の技術、あるいは利用面というものは、国際的にも国内的にも今後非常にテンポが速いであろう、そういうふうに考えるわけでございまして、電電公社、あるいはNHK、国際電電等が、先生御承知のように、それぞれ研究所におきまして、国際的にも非常に有用な研究成果を出しておられる。で、現在打ち上げ実験中のCS、BSにもいろいろと電電公社等に御協力をいただいておる。そういう観点から、そのような研究成果は十分に運営評議会の中で評価をいたしまして、この機構の運営と申しますかに利用させていただきたい、そういうふうな積極的な実は意図も持っているわけでございますので、よろしくお願いいたします。
○大木正吾君 NHKの場合と比較しますと、NHKの場合には国会で予算の問題についても若干の論議をするし、議決は必要としませんが、決算の承認等もあるわけですわね。そうしますとこの問題は、五十八年に五百何十億かの形でもって通信衛星等動いている、こういうふうになりますから、先行きに対して問題を残しちゃいかぬと思って私は申し上げているわけですけれども、とにかく運営評議会はもっともらしい言葉ですが、どこへ行ってもある言葉ですけれども、学識経験者ですよね、確かにそうですね。しかし、理事長が任命するわけでしょう。大臣が理事長を任命し、理事長が学識経験者の評議会二十人以内を任命するわけですわね、結局。 そうすると、やっぱり内輪の何か関係者だけが集まって、理事長が出してきた予算なり事業計画等、変更することもできなかろうし、そして、また行管も入りませんし、とにかく国民が期待している新しい機構に違いありませんけれども、その経営なりあるいは運営状態が、国会の場には余りはっきり報告の責任がないといいますか、そういう点についてNHKの方を監督している官庁として、両方合わしてみて矛盾を感じないですかね。
○政府委員(平野正雄君) 運営評議員でございますけれども、これは「政府以外の出資者及び機構の業務の適正な運営に必要な学識経験を有する者のうちから、郵政大臣の認可を受けて、理事長が任命する」ということになっておるわけでございますし、先ほども申し上げましたように、NHK、あるいは電電公社から、積極的にこの運営評議会のようなものを設けてひとつそこに参加をしてまいりたい。そうすることによりまして、いま先生御指摘になりましたNHK自体との対応というようなこともいろいろ議論をして、この機構、あるいはひいては郵政省のひとつ認識を得るようにしていきたい。こういうふうな御趣旨でございますので、私どもといたしましてはこの運営評議会の運営、これは非常に重要視しておるわけでございます。 もちろん衛星問題につきましては、それぞれの立場で宇宙開発委員会、あるいは宇宙開発事業団、その他あるわけでございますけれども、やはり何と申しましても、郵政省がNHKの事業につきまして非常にその立場がございますので、いまおっしゃいましたような点につきましてこの運営評議会、あるいは機構に任せきりということにはいたしませんで、郵政省自身といたしましても、十二分にNHKと意思疎通をして進めてまいる必要があろうかと、そういうふうに思っておる次第でございます。
○大木正吾君 いずれにいたしましても、NHKの方は利用者の、国民の料金で自主的な経営しながら、国会に対して決算等の承認を受ける義務があるわけです。こっちは国費が資本金の半分、事業計画予算で四割入っていながら、国会の場でもってそういった中身について報告をする義務はないわけですね、これは。ですから、その辺のことについての矛盾を感じないかということが一つでございまして、これは私は衆議院の審議の経過もよく存じませんが、何か衆議院の方上がってきたわけですからね、その辺ずいぶんいろんなことを記録拝見しますとやっているんですけれども、肝心のところが抜けている、こういう感じなんです。 同時に、郵政省に対しましてこれ、ほめておきたいんですが、認可法人というのは、国鉄とかたくさん見ていきますと最近ぐんぐんふえているんですね。そして、特殊法人というものが、なかなか行管がやかましいものですからふやさない。その間を縫って認可法人がふえてきているわけですね。今度初めて認可法人が出てきたわけですよ。ですから、そういうことでは郵政省はわりあいまじめにといいましょうか、行政機構の改革なり、なるべくむだは省くことに協力していると思うんだけれども、しかし、だからといってこれ、審議する機関だけであって、しかも、それがいえば諮問的といいましょうか、決定する権限などは余りはっきりしない、国会に報告する義務もはっきりしないというようなものでいいのかどうなのか。 私はこれをつくることには賛成なんです。そして、国際的に力を持ってもらいたいですよ。しかし、やっぱり国民に対しまして、四割近い国民の資金を使っていくんですから、そういったことについて私たちは、できればこの委員会でもって審議終わるときに、この条文、二十五条の主文ですけれども、そのあたりの解釈について国会との関係、国会審議との関係について、これはきょうじゃなくていいですから、来月五日で結構ですから、もう少し見解をはっきりさした大臣の御答弁などいただきたいと、こう考えておるわけでございます。 次に移りまして、関連しまして、この機構の一元化の問題なり、管理の問題なんですけれども、この二条、四条、八条と見ていきますと、一つという数の問題が出てきているわけですね。局長、これは警察とか、消防とか、建設省等が、国鉄もそうですけれども、いま独自の通信回線を持っているわけですね。そうしますと、この一つにするということで、将来警察なりが仮に衛星を単独で上げたいといったときには、この条文との関係はどういうふうになるんでしょう。ちょっとわかりませんから教えてもらいたいんですがね。
○政府委員(平野正雄君) 通信・放送衛星機構は、静止軌道及び宇宙通信用周波数の有効利用並びに資金、技術の集約化等の観点から、通信・放送衛星の管理等を一元的に行うことを目的として設立することは先生御承知のようなとおりでございます。このような趣旨から、本法案第四条におきまして、機構は一に限って設立するということにいたしておることも先生御指摘のとおりでございます。 しかしながら、本法案と関係なく通信衛星、放送衛星の管理等を行う法人を設立いたしますことは、本法案におきまして特段の禁止規定を設けておらないわけでございますから、法的には可能でございますけれども、ただいま申しましたような業務を行うためには、きわめて高度の技術と多額の資金を必要とするわけでございますので、国と民間の技術と資金を結集した本機構が設立されますと、本機構以外の機関が設立されまして全く同種の業務を行うことは事実上あり得ないであろうというふうに考えております。
○大木正吾君 これは他の省庁にわたりますから、局長答えにくいかもしれませんが、仮に警察が無線を使っているでしょう。独自のやっぱり衛星が欲しいなどという話が飛び出してこないとは断言できないわけですね。そのときに警察なり自治省等が、消防等を含めるかどうかわかりませんけれどもね、要するに、それに関連した衛星を打ち上げるということが将来起こる危険といいますか、可能性があると思うんですがね。 そのときに「一つ」ということは、管理する立場からしまして、実際に二つ上がってもそれは構わない、三つ上がっても構わないと、こういうふうにお考えなのか。この「一つ」は、そのときに調整をしまして、「一つ」という中でもって、この中にいわば吸収が可能なのかどうかですね。その辺のことはどうですか。
○政府委員(平野正雄君) 実は、宇宙開発委員会が毎年見直しをいたします宇宙開発計画でございますけれども、御承知のように五十七年度に実用の通信衛星を打ち上げるということが決まっておるだけでございまして、放送衛星につきましても、今年度の見直し要望が認められますれば今年度末、大体来年の二月ごろの宇宙開発計画で決定されるという見通しでございまして、先生御心配の各省庁の実用衛星の打ち上げにつきましては、現在まだ予定がないわけでございます。 したがいまして、将来問題といたしまして、私どもこの機構におきまして通信・放送衛星と言っておりますけれども、もし仮にどこかの省庁が通信以外の、あるいは放送以外の衛星の打ち上げ、しかも、それが実用化が可能になってくるというようなことを想定いたしますと、これはやはり通信・放送衛星以外の衛星につきましても、実用の段階で、いわゆる衛星を管理する必要が生ずるわけでございまして、そのような場合には、やはり先生御指摘のように、大所高所に立ちましてどのようにするかということに相なろうかというふうに存ずるわけでございます。
○大木正吾君 いまの問題について開発事業団の方はどうですか。公団の方はいらっしゃいませんか。——他の衛星か上がったときに、宇宙開発事業団としては何らかの見解を出さないですかね。
○参考人(鈴木春夫君) お答え申し上げます。 宇宙開発事業団は、開発が主目的になっております。実用衛星になりますとかおのずからユーザーがございますので、私どもとしましては、開発を終わりまして、ユーザーの方にお渡しした後は、ユーザーの関係で管理をされるというのが大体の筋道であるというふうに承知しているわけでございます。事業団で開発のために上げます実験衛星とか、試験衛星とか、そういうものにつきましては、事業団で賄っていくという考え方を持っております。
○大木正吾君 それじゃ、いまの項につきましては、運営評議員の送出問題とかいろいろありますが、この辺で時間の関係もありますから次に移りますが、特に国会なり、あるいは国会審議との関係における先ほどの二十五条の読み方ですね、主文ですが、この辺については少し見解を整理しておいていただきたい、このことをお願い申し上げます。要するに、審議する機関をもう少ししっかりした、やっぱり国会の審議を通じてのチェック機能等ができるように、解釈を大臣の方から明らかにしてもらいたいことをこの項についてお願いいたしておきます。 次に、法人格の問題なんでございますけれども、ちょっと調べましたら、実は法人の、特殊法人が最近これは少し減らされる傾向があるものですからね、結局間隙を縫って、大臣ね、ここにちょっと資料、数字が大ざっぱですけれども持ってきてみたんですがね。四十五年をピークにして、特殊法人は百十二から、いま一つしか減ってない、百十一なんですね。去年です。五十三年度でですね。ところが、認可法人、要するにこの機構に絡む法人の種類に入りますと、二十七であったものが五十一にふえてんですよ、この法人が。 ですから、各省庁とも見ていくと、実にくだらない、ここでもってぼくが——郵政省にはそれがありませんが、言いたくはないんですが、運輸省さんとか、あるいは農林省さんとか、労働省とか見ていきますとね、私も労働省関係のことはずいぶんやったことがありますけれども、とにかくめちゃくちゃに何か認可法人がふえてんですよね。 ですから、この際、こういったことは、財政的にも行政機構の問題が問題ありますから伺うんですが、要するに特殊法人というふうに去年のたしか五月ですか、説明書をちょうだいしたんですけれども、それが認可法人に変わりました理由について、だめ押し的になりますけれども伺わせてください。
○政府委員(平野正雄君) 通信・放送衛星機構の主要な業務は、衛星を利用いたしまして通信、放送を行おうとする利用機関に対して、衛星搭載無線設備を提供することでございまして、いわば民間の事業経営的な性格を有しておるわけでございます。したがいまして、民間の創意工夫と協力によりまして、この機構の一層の発展が期待されますので、民間の発意によって、民間の事業として行うことにいたしたわけでございます。 一方、機構がその業務を実施するに当たりましては、各利用機関の意見を公正、中立な立場から調整をする必要がございますし、またこの通信放送衛星の実用と申しますのが、実は先ほど来申しておりますように、日本では初めてということでございますので、衛星の効率的な利用を図る、あるいは推進する上から国の積極的な指導と助成が必要である。また御案内のように、宇宙活動につきましては、宇宙条約によりまして国以外の機関の活動でございましても、国が国際的な責任を負うということになっておりますし、さらに機構には多額の国家資金が投入されますので、投入目的に沿う使用をさせる必要もあるというようなもろもろの観点から、この通信衛星及び放送衛星の実用化に当たりましては、民間と政府とが協力をして進めることが何よりも必要であるというふうに考えたわけでございます。よろしくお願いいたします。
○大木正吾君 マクロの視点で物を考えた場合には、むしろこれ逆行というと言い過ぎかもしれませんけれども、たとえば民間の企業体でありましても、造船不況といったら政府の金がばかっと行くわけですわね。同時に最近の景気の浮揚政策を見ても、大臣御通勤のときに大変でしょうが、信号無視はできませんね。ずいぶん信号ふえているでしょう。ああいうことも景気浮揚策の一環だと思うんですが、とにかく道路工事か何かずいぶんやっているものもそうだし、新しい大学卒の理数学の優秀な学生は民間会社、危なくて行きたがらないんですよ。十四、五年前と全く傾向が違ってきているんですね。 ですから、そういうことを考えたときに、民間の活力という言葉ははやりますけれども、電電公社、KDD等の場合に純然たる民間というように言えるかどうか、いろいろありますが、とにかく マクロの経済動向なり人的資源の動向からしますと、民間の活力がはやった昭和二十年代後半とか、あるいは局長が郵政省に入ったときには、仲間の中で金もうけのうまいのは民間に行ったかもしれませんわね、そのときと大分違っているでしょう。そういったこととの関係でもって私自身考えまして、民間の活力という言葉の使い方はかっこいいんですけれども、中身を少しは検討されたんですか、どうですか、この辺も聞きたいことの一つなんですよ。 それから、やっぱり認識を統一するために伺いますが、これはひとつ小さな問題ですが、法第二十七条に「公務に従事する職員とみなす」と、こういう言葉がございますね。これは公務員ということを意味するのか、それとも、「みなす」ですから、公務員に準拠する任用とか、あるいは待遇とか、処遇とか、そういうことなのか。これ、実は政府がいままでやってきました、たとえば電電公社、専売、国鉄など三公社に対する答申と矛盾するんですよ。 要するに機構は民間的である、民間的にしなければ団体交渉権や団体行動権も自由に与えられない、こういう話があった一面がありますわね。そういったことも、ささやかなもの、たった百人のうちですから恐らく六、七十人の一般の従業員かもしれませんが、こういうことをぬけぬけと書いて、そして私たちを目の前にしながら筋を通しているんだとおっしゃられると、ちょっとこれ困るんですけれどもね。何とか理解の、認識の統一ができるような条文に整理できないんですかね、ここのところは。 二つほどこれに関連して伺っておきたいんですがね、民間の活力と、二十七条関係です。
○政府委員(平野正雄君) まず第一点でございますけれども、わが国の宇宙開発の歴史はまだまだ浅いわけでございまして、宇宙通信の実用化の段階をやっと迎えようとしておるところでございます。そういう意味で、宇宙通信の専門家はまだそれほど数は多くないというふうに言えるかと思います。 今回の機構の設置は、その目的の一つといたしまして、通信衛星、放送衛星に関する技術を一元化することによって、宇宙利用の効率的推進を図ろうとするものでございまして、機構の設立当初におきましては、関係機関の技術力を結集する観点から、必要な職員を関係機関から機構に派遣をするというようなことになろうかと考えますけれども、将来におきましては、宇宙利用技術の分野が時代の最先端を行く将来性のある職場でございます。いわば働きがいのある職場であることを考えますと、それにふさわしい優秀な人材確保は可能であるというふうに考えておりますし、また、職員の処遇につきましては十分配慮してまいりたいというふうに考えるわけでございます。 ちなみに、宇宙開発事業団の職員について見ますと、これは特殊法人でございますから全部が全部同じというわけにはまいりませんけれども、いわゆる同じような仕事を将来宇宙開発事業団とこの機構が手を携えて日本の宇宙開発、あるいは実用化の推進のために努力をしていくという意味から参考までに申し上げますと、四十四年当初はなるほどプロパーと申しますか、御指摘の面につきましてはゼロであったわけでございますけれども、その後逐年増加をいたしまして、五十四年の四月一日現在におきましては、政府機関から行った方、あるいは公共企業体等から行った方、あるいは民間企業から入っていらっしゃる方、それのトータルが八百三十五となっておりますが、その四六%の三百八十二がプロパーで占められておるわけでございます。 そういった意味で、ただいま申しましたような、宇宙開発事業団等と手を携えてやはり将来の日本の通信・放送衛星の実用化を担っていくんだ、そのために何をやるべきかという働きがいといいますか、気概を持つ職場にすることが必要かと思っております。 それから次に、法案の公務員の関係でございますけれども、機構には先ほど申しましたように多額の国家資金が投入されますので、機構の役職員は公務員と同様な、厳正な立場で機構の財産の管理を行う必要がございます。 また、通信衛星、放送衛星の効率的かつ公正な利用を図るためには、国の機関、電電公社、NHK等の公共性の高い利用機関の意見と、公正、中立な立場から、そういった意見を調整する必要がございますので、法の第二十七条に、機構の役員及び職員を、刑法等の適用に当たっては公務員とみなす旨の規定を設けたものでございまして、機構の管理運営の適正を確保するためには必要な規定であろうかと存ずる次第でございます。
○大木正吾君 念のために伺いますが、認可法人でこういうふうな、二十七条などの規定のあるのは、今度新しくできる法案の機構以外には幾つかございますか。
○政府委員(平野正雄君) ほとんどこの二十七条と同様の規定を置いておるように承知をいたしております。
○大木正吾君 この次に質問します問題と関係いたしますが、一つだけ最後に伺っておくんですが、この項についてですが、アメリカなりヨーロッパの衛星を打ち上げている国との関係なんですが、タイプの違いですが、この日本の新しく通信・放送衛星の機構、この機構という中の事業のあり方なり体質といいますか、性格ですね、これは一体アメリカ型になっていくのか、ヨーロッパ型になっていくのか、その辺は局長、どういうふうに将来展望としまして、国際タイプとしてはどういうタイプを志向しようとしているんですか。
○政府委員(平野正雄君) 御承知のように、いま実用の衛星を使用しております国、あるいは地域はそれほど多くないわけでございます。したがいまして、今後それぞれの国の実態に照らしましていろいろなあり方が出てこようか、こういうふうに考えるわけでございますけれども、あえていま申し上げますと、アメリカにおきましてはいわゆるオープン・スカイ・ポリシーによりまして運用が行われておる。これはインテルサットは別といたしますが、それぞれの企業が大体コモンキャリアという形で運営されておるわけでございます。 それに対しましてカナダあたりは、全部一カ所にまとめる、いわゆる余り聞きなれない、言いなれないことでもあるわけでございますが、いわゆるクローズ・スカイ・ポリシーと申しますか、そういうふうな傾向がございます。インドネシアにおきましても、カナダとは若干その軌を一にいたしませんけれども、やはり一つの機関にまとめていく、こういう傾向でございます。この機構法の場合には、この後者の方に属するというふうに考えるわけでございます。
○大木正吾君 細目については来月の五日に譲りますが、次に国際的な動向を続けて伺ってみたいんですが、いま話ありましたアメリカ、カナダ、ソ連、インドネシア、これは通信衛星を上げていますね。そして、放送関係はソ連だけ上げているわけですわね。で、タイプについても大体わかりましたけれども、国際間のこれからどんどんどんどん打ち上げ競争が激しくなるかと思うんですが、その場合の電波のオーバーラップ、スピルオーバーといいますか、そういったことについて調整的な話は、今回のこの問題をつくる過程ではやってきてはいないんですか。国際間のスピルオーバーに対する摩擦、そういったことについての話はしてきた経過ございますか。
○政府委員(平野正雄君) 国際間の話し合いにつきましては、通信衛星の場合と放送衛星の場合とで、同じ部門と異なる部門がございます。それで通信衛星、放送衛星それぞれにつきましては、先生御承知のように、衛星を打ち上げて周波数、軌道を制御するという場合には事前公表という制度がございまして、各国がそれぞれ実験局も含めまして事前にいわゆる国際機関を通じて公表をいたします。 そして、その公表されたものに対してそれぞれの国の使用とぶつかるといいますか、クレームがくるわけでございまして、これを国際間で調和を図っていくという一つシステムがあるわけでございますので、日本といたしましても現在上がっておりますCS、BSにつきましては事前公表をいたしまして、各国からのクレームがないということで打ち上げ実験をやっておる、こういうことでございます。 それから放送衛星につきましては、先生御承知のように、国際会議によりまして十二ギガヘルツ帯の使用についての国際協定ができております。これは日本につきましては、ボルネオ上空に八チャンネル、それぞれ衛星の位置も決まっておる、こういう状況でございます。したがいまして、これらにつきましては、いわゆるそのとおりの、使用する限りにおきましては、各国間のトラブルは考えられない、こういうことに相なるわけでございます。
○大木正吾君 いろいろ問題がこれふくそうしてきて申しわけありませんが、国連の宇宙空間平和利用委員会ですか、この中の動きについて最近のことがわかったら伺いたいという気持ちもいたしますし、同時に最近スカイラブの落下問題とか、たくさん問題が起きてきているわけですが、国際間における話し合いですね。いまの試験的な意味での通信衛星、放送衛星のことわかるんですが、日本でこういった機構をつくって五十七、八年に上げるという、そういったことが練られていることは恐らく外国でも知っている国もあろうと思うんですね。 そうしますと、いま局長おっしゃった形での事前公表ですけれども、この五十七年、八年に打ち上げます通信衛星と放送衛星については、事前公表はいつの時期に、どういう方法でやるんですか。
○政府委員(平野正雄君) 通信衛星の事前公表は現在準備中でございます。 で、放送衛星につきましては、先ほど申しましたように、今年度中には宇宙開発計画の上で促進ということに相なろうと思いますので、その結果を見て事前公表をいたしたい、こういうふうに存じております。
○大木正吾君 もう一つ、国際動向で伺っておきたいのは、これ、私の思い過ごしということになるかもしれませんが、アメリカが核燃料再処理問題について、政策的なクレームをつけてきていることはお互いに知っている問題ですわね。そして、日本が、非常に少ない、五、六カ国の中に仲間入りしまして、実用衛星打ち上げ段階に入っていきますと、他の国から、いえば理屈にならない理屈ということが起きるかもしれませんけれども、警戒されるとか、あるいは、こういったものについてせっかく準備していきながらクレームがつくとか、そういったことの危険はないかどうか。 あるいは、アメリカ等が日本に対して、こういった衛星がだんだん打ち上げまで日本で国産化していく方向でしょうから、そういう問題について、アメリカ自身がなるべく兄貴分でいたいですから、弟が大きくなってくるについて文句を言うとか、制約を加えてくるとか、そういった動向はないですか。
○政府委員(平野正雄君) 現在、日本が打ち上げることを知っておる国は非常にたくさんございます。で、中には、わが国に参りまして、いろいろその考え方であるとか、その動向を勉強して帰るというようなこともやっておりますし、また、国際会議の中でいろいろと、その日本の考え方等について質問がなされるというような状況でございますが、ほとんどの国が日本の動向を知っておるんじゃないか、こういうふうに存じております。 また、確かに、先生先ほど御指摘ございましたように、国連の宇宙平和利用委員会の中でまだ未熟な問題、答えの出ておらない問題があることは事実でございますけれども、それはそれといたしまして、各国から、わが国が通信衛星、放送衛星を実用で打ち上げることにつきまして、危機感なり、クレームを表明する国は全くないわけでございます。
○大木正吾君 いまのことと関係しまして、これは開発事業団の方でしょうか、三月の十八日のここに新聞を持ってきてあるんですけれども、宇宙開発の長期ビジョンを発表されましたですね。これに対する反応はどうですか、外国などからの。
○説明員(堀内昭雄君) いま申された長期ビジョンでございますけれども、これは昨年三月に宇宙開発委員会で今後十五年間にわたる宇宙開発の進め方というものにつきましての一種のビジョンを発表いたしました。これにつきまして国際的にいろいろな機会に発表いたしまして、よく国際的には知られておると思いますけれども、それに対しまして、具体的にこれでいいとか悪いとか、そういった反応はございません。非常に野心的な計画であるといった意味のよい評判は聞いております。
○大木正吾君 それじゃ、その問題も一応ここで終わりまして、次に平和利用問題について少し伺いたいんですけれども、これは事業団が発足しましたときには附帯決議が、四十四年ですか、約九年ほど前ですが、ついて発足しておるわけですね。その中には、平和利用問題についても明記されておりますし、原子力基本法ができたときにも、四十二年に若干改正しておりますが、これも同じく同じような項目が本条文に、第二条ですが、入っているわけですね。今度の問題に絡んで、これは討議をする過程ではそういうような議論はなかったかと思うんですが、本法案について一切そういうようなこととの関係について配慮する必要がないとお考えかどうか、そこのところをまず伺っておきたいんです。
○政府委員(平野正雄君) 「平和の目的に限り」という問題でございますが、わが国の宇宙の開発及び利用につきましては、第六十一国会の衆議院本会議の決議及び参議院科学技術振興対策特別委員会の附帯決議がございまして、それぞれ平和の目的に限り行うことに相なっております。また、宇宙条約におきましても、宇宙活動は「国際の平和及び安全の維持並びに国際間の協力及び理解の促進のために」行われることというふうに相なっております。したがいまして、郵政省といたしましては、この決議と宇宙条約の理念に従って機構法を運用してまいりたいというふうに存じております。
○大木正吾君 理念に従って云々なんということでは、ちょっとこれ反対法案だったらもうちょっとどぎつくやるんですけれども、まあ余り、そこできょうはしんぼうしますが。 ちょっと心配なことは、関連してなんですけれども、自衛隊が今度自力でもって打ち上げるということの実用衛星などの研究を始めているわけですから、ロケットの結局力が強くなりますと、ICBMの開発はもう直ちに容易になってくるわけですね。ですから、そういうことの関係でもって、防衛庁なり自衛隊の側が、何らかのこういった問題について研究開発をしている動きなり、あるいはおたくの方との相談なり、そういったことは全くないかどうか。 これは先輩の網島さんがどこかでしゃべっている中に出てくるんですけど、やっぱり防衛庁自身がそういったことを考えることはあり得ると、こういうふうに彼も述べていまして、この時期は意外に早いと私は考えておるんですね。そうしますと、防衛目的の衛星を上げたんだけれども、それが通信を主体にしたものですから、やっぱりこの衛星とは違ったものを上げざるを得ない。それは今度移動しますとスパイ衛星になってしまうこともあるし、静止をした場合、どういう作用をするかということで、位置によって違うでしょうけれども、そういったことが出てきますので、答えにくい問題かもしれませんけれども、平和利用ということをいま局長おっしゃった気持ちがはっきりわかったわけですけれども、自衛隊の方は局長の管轄下じゃないわけですからね。 しかし、日本があることについては同じなんですから、その意味合いでもって、防衛庁なり自衛隊が日本でいよいよ衛星の自家発電、自力でもって上げるような検討を始め、五十七年、八年はその計画でもって五百何十億円の金を使うんだと、こうなってきたわけですからね。ですから、そういった動きが防衛庁なり自衛隊の中の首脳の方の考えの中に持ち上がってくることは当然だと思うんですよね。ですから、その辺の心配について、局長、どうお考えですか。
○政府委員(平野正雄君) ただいままでの自衛隊、防衛庁からの要請は全くないわけでございますし、もし防衛庁が衛星を打ち上げ、利用しようということに相なる場合には、先ほど申しましたような国内の諸手続、あるいは国際的な諸手続というものも必要になろうかと思いますし、また、宇宙開発委員会のいろいろな場を経ることも考えられますし、宇宙開発事業団が参画をするというようなケースが考えられるわけでございますので、やはりこの通信衛星、放送衛星にいたしましても、宇宙開発計画で何年度打ち上げということが決まりましてから最小限四年かかるわけでございます。衛星を製作、打ち上げるために四年はかかるわけでございますので、私といたしましては、先ほど申しましたような理念、これは郵政省だけが持っているわけじゃないと思っておりますので、御心配はないんじゃないかというふうに考えます。
○大木正吾君 予算委員会でやったときに大分開き直られたこともあるんですけれども、やっぱり監理局長、考え方が少し甘いというふうに私は指摘をしたいと思うんですが、この法案に直接関係をいたしませんから、余り長く追及してもしようがないんですが、核三原則に絡んでの憲法解釈、これはもう御承知のように天下周知の事実ですから、法律的には持つことば可能だ、ただ、いえば政策的に持たないんだ、こういうことが大体内閣の統一した見解ですからね。 その見解を延長していきますと、いまおっしゃったようなお気持ちをお持ちでありましても、これは平和目的だという意味合いで防衛力を必要とし、防衛力は相手との力関係でエスカレートする、こういうふうな考え方がやっぱり内閣の中には相当に根強くあるわけですから、ここのところは、いまの御答弁が局長の限界答弁だと思いますけれども、これからの問題として、私たちは十分に衛星問題を大きくしていくごとに議論になっていかざるを得ない問題じゃないかと思うんですね。 ですから、防衛庁が上げた衛星というものが仮にあったとすれば、それがこの逓信委員会でなしに内閣委員会でやるのか、あるいは予算委員会でやるのか、それはどっか場所が違えばまた別かもしれませんけれども、とにかくそういったようなアメリカの打ち上げを借りてやった関係のときには余り心配なかったかと思いますね。しかし、今度実用化して、大体将来は一トンぐらいのものを上げていくんだということまで考えているとしますれば、五十七、八年ごろにあるいは来るかもしれませんけれども、自衛隊なり防衛庁が独自に衛星を上げる、その衛星の中身はなかなか表には出てこないというような心配がございますから、ぜひその辺については、宇宙開発事業団の発足のときの附帯決議、あるいは原子力基本法の決議、こういったものにつきましてよく関連して御認識を願っておきたい、こういうことでこの問題についてはとめておきます。 最後の項目でございますけれども、これは国民生活との関係なんですが、第一に出てくるのが、この最近のショッキングな新聞記事などもありまして、アメリカ自身が、自分たちが打ち上げたスカイラブが降ってくるっていう心配で、こう大変な、毎日新聞の夕刊ですか、地下要塞とかいろんなこと書いた記事が出ていますけれども、現実にカナダとかあちらこちらに落ちてきておるし、その中に放射能を含んでいるものもあるわけですね。 ですから、そういったことに、もちろんこの今回のは静止衛星ですから心配はないと思うんですけれども、ただ国民の方々はきょうここで議論する軌道の問題の三万六千キロメートルとか、そういったこと余りわからぬですよね。わからぬということになりますと、やっぱりそういった誤解が起きてきますからね。だから、その辺の誤解を解くためにあえて申し上げる、質問をするんですけれども、日本で打ち上げておりますいままでの試験衛星、あるいは人工衛星、十六、七になろうかと思うんですけれどもね、その中でもって落下してくる心配のあるものはないかどうか、その辺を伺いたいんですがね。
○政府委員(平野正雄君) ただいま先生おっしゃいますように、ただいま実験中のCS及びBSは、赤道上三万六千キロメーターの地点に静止と申しますか、地球と同じ方向に同じスピードで回転をしておると、こういうことでございますが、これ、燃料が切れますと、静止さしております地点から逐次西の方に流れてまいります。 そして、その重力と遠心力とが一応バランスしておるわけでございますけれども、いずれかの日にかは地球に向かって移動を開始するということになろうかと思いますけれども、これは、外国及び日本の学者の方々の計算によりますと、地上に来るまでには億年ぐらいかかるであろう、億年オーダーである。それで、多分もう地球に届く前に空気との接触によりまして焼けてしまう、そういうふうに伺っておるわけでございます。
○大木正吾君 日本が上げたものはそういうことでしょうけれども、放射能を含んでいるものの場合には、大気が汚染するという心配は残るわけでしょう。そういった、途中で空中に入ったときに散ってしまうということになりましても、放射能を含んだものがその中に入っておれば、放射能は残るわけでしょう。
○説明員(堀内昭雄君) 放射能を含んでおります場合は、あるものは減衰いたしますけれども、完全に減衰し切らないで——減衰というのは、放射能の強さが時間を経るに従ってどんどん減るという意味でございます。ですから、非常に長時間衛星を軌道に乗せておりますと、逐次その放射能は減ってまいりまして、時間によって非常に少なくなってしまうというのが多いように伺いますけれども、地球上に落下する際に全く放射能が消えてしまうというケースばかりではないということで、この前のように、ソ連の衛星が落ちてきたようなケースがあるわけでございます。
○大木正吾君 あとの質問、これは電電公社に伺いたいんですが、一応「あやめ」の失敗の例もありますが、相当これコストが高くつくわけですね、いずれにしましてもね。「あやめ」の場合に約百四十億の金が吹っ飛んでしまっているわけですけれども、こういったことは今後の、五十七、八年のものはないとは思うんですけれども、いずれにしても相当な費用がかかっていることは間違いがないわけですね。 そうしまして、通信衛星の場合のいまの主としたる使用目途というものが、離島関係とか災害関係、あるいは臨時回線を使って云々とかっていう三つぐらいの問題を出しておられますが、これはあれでしょうか、これだけでもってすべてのこの衛星を打ち上げた回線が、四千回線と答えていました、局長ですね。たしかその辺のこととの関係でもって、三つの主たる使用目的の範囲内で全回線が満配になってしまうかどうか。その辺はどうなんですか。
○説明員(山口開生君) お答えいたします。 ただいま先生が御質問の、通信衛星を使った場合の公社の利用方法につきましては、先生おっしゃったとおり、三通りの使い方をいま考えておりまして、やはりこの衛星は地上災害の影響を受けることなく空に浮かんでおるわけですから、地上の影響は受けないわけでございまして、そのために地上の災害等を考慮しまして、いま電電公社も多ルート化とか、あるいは災害対策等の対策を打っておりますけれども、そのためにきわめて有効であるということで、災害用の回線を設定したいということ。 二番目には、この衛星というのは一個の衛星でもって、その一個の中継器でもって全国どこへでも均一な品質でもって通信が可能だということでございますので、離島とか僻地といったような、地上の設備では相当な経費がかかる回線についてこの星を使うことができる、これが二つ目でございます。 三つ目には、地上の任意の場所で、大体どこの場所でも容易に回線を設定できるということがございますので、臨時回線だとか、あるいはふくそうした回線の対策用としてこういったものを使う、こういうように考えております。 なお、そういったものを考えまして、ただいま先生が今度の衛星で約四千回線というふうにお話がございましたが、中継器が八個積まれておりまして、電電公社が使わしていただくのはそのうち六個ぐらいというふうにいま考えておりますが、そういたしますと、電話回線で申しまして三千回線ぐらい、これにテレビ等をもし入れますと回線が減るわけでございますが、三千回線ぐらいですと、私どものこういったいま三つの柱で考えますと、まあ常時——たとえば災害対策とか、こういう一項目ずつでは常時使うことはないと思うんですが、そういった三つの組み合わせ、あるいはさらに考えますと、こういったもののほかに各総括局あたりに地上局を設置いたしまして、迂回ルート等も常時設定も可能でございますので、そういうものとかで考えますと、三千回線ぐらいは普通に使っていけるのではないかというふうに考えております。
○大木正吾君 総裁に伺いますけども、電電公社、一生懸命やっておることはわかるんですが、料金問題が毎回出るわけですね。で、もちろんこの通信衛星問題と直接的には関係がないと思うんですが、こういうものを利用しながら、遠距離の通話などについて、将来安くすることの可能性ですね、要するに開発のメリットというものを、いまのお話の三つの問題点だけですとやっぱり、これは採算のことばあんまり言いたくないんですが、どうも打ち上げ含めて五百何十億との関係ではそろばんに合わない、こういう感じがするんですね。 そうしますと、だんだん大型化してくる中で、もう少し遠距離の料金の値下げ問題、これをもっと、検討していたのがずいぶん迷いが出てきますからね。現在の電話料金とこの衛星の関係については当分無関係でいかざるを得ないのですか。それとも、将来何かこれについて回線がもっとふえれば何らかの方法があるのかどうなのか。その切はちょっと伺っておきたいんですがね。
○説明員(秋草篤二君) 全く無関係ということは少し過言だと私は思いますが、現在のところの宇宙衛星は、とにかく電電公社としては初めてのことでございます。将来を展望すると、これは非常にまだ発展するであろう。 それから、いまの非常事態の予備、あるいは離島、あるいは普通の回線の活用にも使えますけれども、これが非常に高度な回線の大きいものを上げられるような可能性が、しかも安くできるということになれば、画像とか、データ回線というものにも利用できるし、いずれにしましても今回の問題は、しばらくの間は電電公社としては新しいものに対しては情熱的にやっていくんだという気持ちを持って——いまこれがなければ困るというものはないわけです、当面は。しかし、将来はこういうものに対してやっぱり研究開発を怠りなくやっていくんだという姿勢は、電気通信事業をやる上においては常時持たなけりゃならない。 将来これがどういうふうに展開するかということはまだまだ未知数な問題だと思いますが、この問題が遠距離の料金には、ただいまのところはやはり大きな三百億とか三百五十億というコストには影響しますから、部分的には個々の加入者には微少でございますけれどもプラスに働くと思いますけれども、将来こういうものがまた有効に活用できるとすれば地上回線、あるいは海底回線の省力、省資源というか、そういう方面にも活用できれば逆に働くメリットも可能だと思っております。
○大木正吾君 冒頭に伺いました国会審議なり、予算との関係で認可法人という形をとっておりますし、どうしても将来に対する——総裁のいまおっしゃった気持ちはよくわかるんですけれども、ただNHKの場合の放送衛星の場合ですと、もう赤字が目の前に来ているわけですから、五十八年に打ち上げる放送衛星に絡む費用がほぼ同額の五百何十億というふうになっていきますと、これはNHKの場合には相当な負担だと思いますよ。 ですからそれに対して、難視聴対策一本でいくんですと、こういう話をいたしましても、赤字がふえる、そして一体どうするんだという問題になってくる心配もございまして、そういう点で、要するに、何も完全にいますぐ収支が合わなきゃならぬということを申し上げているわけじゃありませんけれども、将来、国民に対してのメリット、デメリット、そういったことについてもはっきりさせるように。アメリカもやった、ソ連もやったから、珍しいから打ち上げていいんだと、こういうだけじゃやっぱりちょっと話としては内容が薄いですから、そういうふうなことを考えています。 それから、あとはもうこの次に譲りますけれども、一つだけ、これはこの次にどなたか答えてもらいたいんですが、きょうの答えは要りませんが、電波ジャックとか、それから混信問題、そういった問題について局長の方で、恐らく衆議院の逓信委員会でもそういったことについて質問が出たかもしれませんけれども、この次の六月五日の逓信委員会の際に、私の方からこの問題についても若干御質問を申し上げますから、電波ジャック問題、あるいはさっき申し上げた国際的な混信の問題などを含めて、そういったことに対する対策。 これは衛星に絡んだ問題じゃないんですよ。さっきも木島先生と話をしておったんですが、子供のおもちゃの中にも出てくるわけですしね。同時に、警察のネズミ取りといいますか、要するにスピードを押さえるときの警察の準備に対して、それを逃げるためにも若いドライバーがそういったものを、警察無線をちゃんと傍受できるものを持っているわけですよね。だけど、そういったことをお粗末にしておきますと、結局有力な政治家の方々の動向などについてもどんどんとれるし、いろんなことが出てくるわけでしょう。ですから、やっぱりソビエトがああいったことを言っていることなどについても頭の中へ置かなきゃなりませんから、まさしく過密周波でもって野方図になっているという気がするんですよね。 ですから、少しく衆議院の逓信委員会とは変わった審議をするとすれば私はこういった問題わりあいに野方図にされている問題について、少し参議院は参議院型の審議をして、電波ジャックの問題等が中心ですが、とにかくいまめちゃくちゃに秋葉原へ行ったら売っているわけですからについてこの次に少し細かく質問する予定でおりますから、きょうはこれでやめておきますけれども、準備していただきたいことをお願いいたしまして終わります。
○委員長(赤桐操君) 本案に対する本日の審査は、この程度にとどめます。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時四十五分散会 —————・—————