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87回国会参議院1979/06/05

大蔵委員会 第22号

発言数
356
登壇者
20
会派数
5
開催日
1979/06/05

会議録

坂野重信自由民主党・自由国民会議

○委員長(坂野重信君) ただいまから大蔵委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨四日、真鍋賢二君が委員を辞任され、その補欠として河本嘉久蔵君が選任されました。     —————————————

坂野重信自由民主党・自由国民会議

○委員長(坂野重信君) 日本専売公社法等の一部を改正する法律案を議題とし、前回に引き続き勝又君の質疑を行います。

勝又武一日本社会党

○勝又武一君 たばこに関係をしましてWHOの勧告があるわけでありますが、特にその中で、喫煙と健康に限定をいたしてお伺いをしたいと思います。  この「喫煙と健康」に関する項につきまして、いままで政府はどのように対処をされ、そしてまた、具体的に何かその勧告を受けて施策を講じられてこられましたら、そのことを具体的にお聞きかせください。

小幡琢也日本専売公社総務理事

○説明員(小幡琢也君) お答え申し上げます。  WHOの勧告でございますが、まず昭和四十五年に第二十三回の総会におきまして喫煙と健康に関する決議がなされたわけでございます。その勧告を受けまして、大蔵省、公社といたしましては専売事業審議会に諮りまして、いろいろと対応策を検討いたしました結果、御答申をいただきまして、それにのっとりましていろいろな施策を講じているわけでございます。  まず、たばこの包装に対する注意表示でございます。これは昭和四十七年七月から、御承知のように、「健康のため吸いすぎに注意しましょう」という表示をいたしております。  それから、広告の自主規制の問題につきましては、この勧告を受けますよりも前に、昭和四十四年十一月から公社が自主的に五項目の規制内容を設けましていろいろと規制を講じているわけでございます。  それから、この御答申を受けまして、従来からも喫煙と健康に関する医学的研究を専門機関に委託していたわけでございますが、従来は主として肺がんと喫煙との関係について研究をしていたわけでございますが、これを契機といたしまして研究分野を拡大いたしまして、心臓血管系の疾患あるいは肺がん以外の呼吸器系疾患、それから内分泌への影響とか、あるいは妊婦、胎児への影響の問題、それからまたニコチン薬理の問題、それから室内環境といいますか、受動喫煙の問題と、いろいろと幅広く研究を行っているわけでございます。  それから、公社内におきましても中央研究所に喫煙科学の部門を新しく設けまして、体制の拡充を図っているわけでございます。  それから、WHOの勧告におきまして、疫学的にはやはりニコチン、タールの低いたばこの方がより安全である、そういった方向の商品を開発するようにというような内容もございますので、これもまた専売事業審議会の答申に基づきまして、低ニコチン、低タール製品の開発にいろいろと取り組み、現実にこういった製品を発売いたしているわけでございます。  それからまた、未成年者喫煙防止に関する問題でございますが、これはやはり未成年者の喫煙については非常に問題があるというような御指摘もございますので、わが国におきましては明治三十三年、一九〇〇年から未成年者喫煙禁止法というので規制しているわけでございますが、さらに、これを契機といたしまして未成年者喫煙防止に対する協力ということ、具体的に言いますと喫煙マナー向上のキャンペーンの一環といたしまして、そういった呼びかけ運動を行うとか、あるいは自動販売機あたりにつきましてもステッカーを張って、その辺の徹底を図るということをいたしているわけでございます。  それから最近はWHOの方も、昭和五十一年の第二十九回の総会、あるいは昭和五十三年の第三十一回の総会あたりにおきまして、特に非喫煙者の権利を擁護するようにと、いわゆる受動喫煙に対する決議もなされているわけでございますので、それを契機といたしまして、非喫煙者に対する配慮を織り込んだ、そういったマナー向上の呼びかけ運動というのも行っているわけでございまして、公社といたしましてもこういった一連のWHOの勧告の趣旨を深刻に受けとめまして、公社なりにいろいろと努力している次第でございます。

勝又武一日本社会党

○勝又武一君 お聞きをしておりまして、公社の研究あるいは対策が喫煙者を中心、あるいは喫煙ということが他の人に及ぼす影響、そういう点がやや中心でありまして、公衆衛生とか環境、こういう点で非常に欠けているきらいがあるというように感じますけど、この辺の反省は公社の方ではどうでしょうか。

小幡琢也日本専売公社総務理事

○説明員(小幡琢也君) たばこは嗜好品でございますし、やはり吸う人のそれぞれの選択もございますし、現に非常に長い歴史を持っておりまして、広く成人の間に定着しております社会的習慣でもある。現に、三千五百万人もの喫煙者の方がおられるということも事実でございますので、そういった需要者の要望にこたえるということも一つ公社の立場でございますので、そういった点も考慮しながらこういった健康の問題に取り組まなきゃいけないということになっているわけでございます。もちろん公社といたしましても、喫煙者が非喫煙者、要するにたばこを吸わない方に迷惑をかけるということはあってはならないと思っておりますし、従来のように、ただ喫煙マナーの向上ということで考えるんではなしに、そういった非喫煙者に対する何といいますか、心遣いということをもっと徹底するようにということで、喫煙マナーのキャンペーンにいたしましても、そういったことを織り込んだ運動をやっているつもりでございます。

勝又武一日本社会党

○勝又武一君 これは守備範囲がどこになるんでしょうか。恐らく厚生省かとも思いますが、たばこの吸い過ぎには注意しましょうと、そういうことでありまして、たばこそのものを吸って捨てて歩くという吸いがらの捨てほうだい、あるいは何というんでしょうか、吸い散らかしというんですか、こういういわゆる社会道徳的な問題も含めてでしょうけれど、そういう意味での公衆衛生、環境保全、こういうような点について私はいま非常に社会的な批判、世論の批判が強いというふうに思うんですが、そろそろこの辺について厚生省あたりが、あるいは環境庁ですか、ちょっとよく私にはわかりませんけれども、守備範囲は環境庁なのか厚生省なのか、この辺の問題について、社会的な批判を受けて検討なり対策を講じられるなり、その辺についてはいかがですか。

大池真澄厚生省公衆衛生局結核成人病課長

○説明員(大池真澄君) お答え申し上げます。  厚生省におきまして、先ほど御質問ございましたWHOの勧告を受けて対応している対策いかんということについてでございますが……。

勝又武一日本社会党

○勝又武一君 いや、そうじゃないんですよ。そうじゃやなくていいんですよ。投げ捨てだとか、吸いがらのそういう捨てたのに対する環境衛生についてどういうように指摘しているかという問題。

大池真澄厚生省公衆衛生局結核成人病課長

○説明員(大池真澄君) 私は、公衆衛生という立場で本日ここに出席したわけでございまして、衛生教育を私ども実施しておるというようなことで対応しておるわけでございますが、なお、御指摘の点につきまして、清掃というような関係で確かにごみという観点から見ました場合に、これが無造作に投げ捨てられるというようなことは非常に望ましくないことでございますので、これはやはり喫煙者がおのおの心がけて環境を汚さないようにという配慮が最も基本であろうかと存じます。そういう清掃という関係から、結果としてまき散らされたごみについては、これはそれぞれの対応が行われているところでございます。

勝又武一日本社会党

○勝又武一君 百年河清を待つという言葉がありますけど、喫煙者の道徳的な反省を求めるならとっくに済んでいる話だと思うんですよ。これはどこが責任を持たれたらいいんですか。やっぱり私は政府がこれは当然責任を持たないといけないんじゃないでしょうか。喫煙者の道徳に任せるといったところで、ほかの国できれいになっている国あるじゃないですか。皆さんもよく知っていらっしゃるでしょうし、私らも行って見聞してまいりました、まさにどこの街頭に行こうがどこの駅に行こうが、一切たばこの吸いがら投げ捨てなんというのはない国があるんじゃないですか。  これはどこがおやりになるんですか。専売公社も知らぬ顔している。大蔵省も知らぬ顔をしている。環境庁、いまは厚生省ですか、厚生省の方は喫煙者の反省に待つと、これで済むくらいならとっくに済んでいる話なんです。私はもっと思い切って、大蔵大臣にお聞きしたいんですけど、何かやっぱり抜本的な、お金を投入するということがあってもいいんじゃないですか。いまや専売公社、大蔵省専売局じゃないんですから、公共性を尊重するという専売公社が本来の使命に立ったら、もっとこの辺に金を投入するなり、思い切った検討を、施策を立てるべきじゃないでしょうか、いかがでしょうか。

金子一平自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(金子一平君) 勝又さんのおっしゃるとおりだと私も思います。第一義的にはやはり喫煙者のモラルの問題でございますが、そのモラルをもう少し徹底させ向上させるためには、たばこを売るだけじゃなしに、やはりそういう面でのキャンペーンを大々的に私はやるべきだと思います。  外国の例もお話しございましたけれども、たとえばシンガポールではたばこの吸いがらを捨てたら罰金ですからね。日本ではすぐ罰金というわけにはまいりませんけれども、私はもう少し街頭の清掃に喫煙者が協力するような体制づくりをしっかりやっていく必要があります。早速また専売公社でもそのキャンペーンをやってもらうように努力いたします。

泉美之松日本専売公社総裁

○説明員(泉美之松君) 私ども専売公社といたしましては、スモーキン・クリーン運動というのをやって、そこでたばこの投げ捨て防止という運動を起こしているのでありますが、それでは先ほど勝又委員のおっしゃったようになかなか効果が上がっておらないのが現状でございまして、シンガポールのようにはいかないにしても、喫煙者に対する精神運動ではもうこれ以上期待できない。何らかの特別の措置を講じざるを得ないというのが実情だろうと存じます。

勝又武一日本社会党

○勝又武一君 ぼくは三十一日の日に長時間にわたって五六%ふんだくったという意味の論を展開しましたけれども、本当に五六%取っていらっしゃるんだから、御遠慮なくもっと思い切ってお金を使ったらいかがですか、大蔵大臣がおっしゃっているんだから。精神的な教育だけじゃだめだと言っているんだから、やっぱり徹底して思い切って金を使っておやりになったらいかがですか。私はそれは遠慮されることはない。どうです。

泉美之松日本専売公社総裁

○説明員(泉美之松君) 五六%は大蔵省の方に行ってしまうので、公社には残らないわけです。でございますから、その点はお含み置きいただきたいと思います。

勝又武一日本社会党

○勝又武一君 それだから、大蔵大臣が金を出すと言っているんですから、いまおっしゃったでしょう。大蔵大臣おっしゃったでしょう。個人の道徳だけではもう限界に来ているんだから思い切った対策を立てると、専売公社と相談すると言っているんだから、総裁が遠慮されることはない。大臣と相談して、思い切って五六%全部取られている分を少し還元さして、その辺の施策を講じられる点で、いかがですか。

泉美之松日本専売公社総裁

○説明員(泉美之松君) 私もスモーキン・クリーン運動には限界があるということを感じておりますので、いまお話しの点を含めまして、今後大蔵省とも御相談申し上げまして検討してまいりたいと存じます。

勝又武一日本社会党

○勝又武一君 これは投げ捨てやそういうことだけでなくて、そしてまた罰則を設けるということだけではなくて、たとえばオーストラリアなりあるいはアメリカなりで、相当やはりそういう喫煙対策に対して思い切って国の予算を投入しているこういう例があるんじゃないでしょうか。その辺についてわが国としてのそういう意味での反省点はいかがでしょうか。

泉美之松日本専売公社総裁

○説明員(泉美之松君) 環境衛生と申しますか、街路あるいは特定の待ち合い場所などで吸いがらを捨てるのを防ぐということは、それぞれに各国ともやっていることかとも思いますが、ただ、いまお話がございましたアメリカでは必ずしも街路がきれいとは申しかねる、東京と同じくらい投げ捨てがあるようでございます。しかし、そんな悪いのを模範にする必要はございません。私どもといたしましては、いまお話しのように、各国の対策なども検討いたしまして、先ほど申し上げましたように、大蔵省とも御相談を申し上げまして、適切な対策を講じたいと存じます。

勝又武一日本社会党

○勝又武一君 厚生省にお伺いをしますが、結核成人病課ですか、事務取り扱い的な担当者が一人いらっしゃって、その方が喫煙問題に関する仕事をされている。それ以外にはほとんど厚生省にはそういう関係の担当がないというように伺っているんですか、それは事実なのか。あるいはもっとほかに、いわゆる喫煙問題等に関して厚生省の中に担当の部課なりそのことを進めている人がいらっしゃるのか。一体、年間予算はどの程度使われているのか、お伺いをしたいと思います。

大池真澄厚生省公衆衛生局結核成人病課長

○説明員(大池真澄君) お答え申し上げます。  たばこの問題は、御承知のように国民の間で広く常用されているというようなこと、嗜好品として非常に多面的な側面を持つわけでございまして、厚生省の中におきましても、いろいろな関係部門がそれぞれの事業の中の要素としてこれに対応しておるというのが実情でございまして、先生御指摘の結核成人病課におきます実情につきましては、これは成人病予防というような観点から、いろいろな衛生教育の一環としてこれをとらえているという実態でございます。  したがいまして、たとえば妊産婦とたばこの問題というような観点になりますと、これに対応するための児童家庭局の対応体制がございますし、また環境問題としてとらえた場合には、厚生省におきましても環境衛生局の対応がございます。それからまた、国際的なWHOに対する対応ということになりますと、官房におきまして国際課というような、それぞれの省内のいろんな部門でたばこの問題についても対応する体制ということで、これまで対処してきているところでございます。

勝又武一日本社会党

○勝又武一君 これは、厚生省よく御存じの前田さんの研究報告ですか、この問題ですけれど、喫煙に伴う経済的な損失、「煙の代償年に一兆一千億円」という、まさにショッキングな表題で出ているわけですが、この内容はもう私がここで申し上げるまでもないと思うんです。  こういう、非常に何というんでしょうか、面からの検討をされている方もいらっしゃる。それが厚生省の国立公衆衛生院ですか、行政衛生学部社会保障室、こういうことでありますから、私なりにこの点について、たとえば専売公社あたりでも認めていらっしゃるかと思ったんですが、この新聞ですね、この新聞を見る限り、「専売公社広報課の話」というのは、「この計算では、たばこを吸う人に対する心理的な効用が入っていない。」云々とありまして、「こんな面でも、たばこは社会に貢献しているわけだ。」、ここはわかりますね。ところが、「前田氏の計算結果を聞いて、ああそんな研究もあるか、と思うだけ。われわれのほうで独自な計算をする計画はない。」、こういうようなことなんですけれど、やはりこういう研究に対して、私などがこれを見ますと、余りにもショッキングですし、内容的に見ますと、きわめてこの代償というのは大きいというように判断をするわけですね。  そういう点で、公社でもただ全然問題にならぬということではなくて、この問題に対するまじめな検討なり、あるいは対応というものがあってしかるべきだとも思いますが、いかがでしょうか。

小幡琢也日本専売公社総務理事

○説明員(小幡琢也君) 公衆衛生院の研究者の方の経済損失、たばこの害をお金に換算すれば一兆一千四百億に上ると、こういった資料は私どもも拝見いたしております。  これはしかし、なかなかむずかしい計算でございまして、まあ喫煙の社会的損益の経済計算をどういうふうに試みるかという問題にもなろうかと思いますけれども、この計算の基礎になっておりますのが、実は疫学データが基礎になっていると思われる、むしろ疫学データを基礎にしてはじいておられるわけでございます。  その疫学データと申しますのは、喫煙者と非喫煙者の死亡率を比較いたしまして、まあ喫煙に起因する死亡率が普通の非喫煙者を上回る割合、たとえば一・六二とかいろいろございますが、それをとらえまして超過死亡が何人であると、こういう計算をされまして、それに対して死亡者一人当たりの年間の、年間というよりも一生の所得喪失額を二千万円としまして、それをまあ四万二千人に掛けてるというようなことを試みられているわけでございまして、まあそれも一つのデータであろうかと思いますけれども、この問題は、私どもの方でもいろいろと専門家の方に御指摘いただいておりますけれども、疫学データだけではそう簡単に決められる問題ではない、病理学的にはまだまだ解明されていない点も多いわけでございまして、もうちょっと総合的に医学研究全体の分野で結論を出していかなきゃいけないという問題でございますので、そうした疫学的データだけじゃなしにやるということになりますと、損害をそう簡単に試算できるものではないんではなかろうかというようにも思われるわけでございます。  それからもう一つは、まあたばこの役割りでございますけれども、何といいましても長い間社会的な生活習慣にもなっておりますし、人々の生活に潤いと安らぎを与えてきたという、そういった役割りも無視できない事実かと思いますので、そういった嗜好品としての何といいますか、精神面も含めました全体としての評価を考えてもいいんではないかとも考えますので、まあプラス・マイナスを簡単に数字や金額であらわすことはどうであろうかとも考えているわけでございまして、その点、いろいろ御議論あるかと思います。  しかし、私どもはこのデータはこのデータなりに受けとめまして、今後こういった喫煙と健康問題には一層関心を払っていきたいと考えているわけでございます。

勝又武一日本社会党

○勝又武一君 この新聞報道ですけれど、前田さんはこの新聞の中にこう言ってるわけですね。「乏しい研究費と限られた時間による研究なので不備な点も出てこようが、」とありましてね、まあ途中抜きますが、「しかし、国はこのような喫煙による被害を小さくするための教育や、たばこ農家に」云々とありまして、「指導するなど日本人の健康を重んじた行動に着手すべきときではないかと提言している。」とあるんですが、確かにいまの公社のおっしゃられる見方ももちろん公社側としておありでしょう。しかしやはり公社としても、そういう公社のいまのような意向も含めて、こういうやや異色な研究についても、たとえばもっと協力的に助言するとか、助け合ってやっていくとかいうことがあっていいんじゃないかと思いますが、どうでしょうか。  それから厚生省にお伺いしますが、厚生省の方ももっとやはりこういう、厚生省にかかわる問題でしょうからね、こういう方の研究というのを、本人に「乏しい研究費」というようなことを言わせるんじゃなくて、もっとやっぱり積極的にやられるというようにしたらどうなのか。厚生省が、そういう点を大蔵省が出さないということなら、大臣がいらっしゃるんですから、そうなら大臣に、この辺はさっきのところへまた戻りますけど、積極的に大蔵省がこういう金こそ出すべきだと思いますが、どうでしょうか。

小幡琢也日本専売公社総務理事

○説明員(小幡琢也君) 公社といたしましても、この喫煙と健康問題に対しましては従来以上に考慮を払う必要があると考えておりますので、今後一層研究を充実いたしますとともに、こういった面につきましても関心を持っていきたいと考えております。

大池真澄厚生省公衆衛生局結核成人病課長

○説明員(大池真澄君) 厚生省におきましても、たとえばがんの疫学研究を初めといたしまして、室内環境の問題あるいは心身障害の発生原因の追求の問題、非常に多面的に研究としてはこのたばこの問題も取り組んで研究を実施しておるところでございます。  なお、付属機関の研究者、非常にたくさんの研究課題の中でいろいろと付属機関それ自体が精力的に取り組んでおるわけでございまして、私どももできるだけそういった研究の成果が確保されるように日ごろ配慮しておるところでございます。

勝又武一日本社会党

○勝又武一君 大臣はにこっと笑われただけで御答弁がありませんので、保留をして次に進みます。——いいです。  未成年、高校生の喫煙の問題なんですけれど、次に移りますけれど、いま未成年者とかあるいは高校生、こういう未成年者の方の喫煙する状況ですね、そのうちのまず一体こういう人はどこで買うんでしょうか。これは担当はどこなんでしょうか。どこで買われると思いますか。

立川武雄日本専売公社理事

○説明員(立川武雄君) 未成年者の喫煙問題でございます。  それに関連いたしまして、未成年者の喫煙の状況等を調査したことがあるかとか、あるいは調査したらどうかという御意見もあるわけでございますけれども、私ども未成年者喫煙禁止法という法律がございますと同時に、メーカーという立場もございますので、その辺の状況を実は調査したことがございません。したがいまして、どこで買うんだろうという先生の御質問でございますけれども、一般的な調査しかございませんので、たばこの自動販売機等から買ってるんではないだろうかという推定しか資料はございません。

勝又武一日本社会党

○勝又武一君 いま、自動販売機という推定のお話がありましたが、高校生や未成年者に法律で禁止されているわけですから、吸わせないようにするための方策といいますか、施策といいますか、そういう点については具体的に対応策をとられてこられていましたらそのことをお教えください。

立川武雄日本専売公社理事

○説明員(立川武雄君) 法律に先ほど申しました未成年者喫煙禁止法がございます。したがいまして、私どもたばこ販売店に対しましては、たばこ販売店の守るべき事項として指示事項等がございますけれども、その中に未成年者にたばこを売ってはいけないということを規定しておりますし、また、常々たばこ販売店の集まり等がございますと、そういう席上でも行き届くように指導しておるところでございます。  一番問題になりますのは自動販売機かと思います。自動販売機につきましては現在約二十二万台ぐらいございます。その大部分は店頭併設、お店に併設されているものでございますけれども、これはわりあいに目が行き届くと思います。問題は目の行き届かないところの自動販売機をどうするかということでございますが、これにつきましては、たとえば自動販売機の清涼飲料とかいろんなものを組み合わせました自動販売機コーナーといったものがございますけれども、こういうところ、管理の行き届かないようなところにたばこの自動販売機を設置することはしないというような指導をいたしております。  それからまた、自動販売機につきましては、自動販売機メーカーが自動販売機をつくります際に、未成年者の喫煙は禁止されておりますというわかりやすい表示をつけることと同時に、私どもでも随時ステッカー等をつくりまして自動販売機に貼付するようにお願いをいたしております。  現在は未成年者に対する対策としては以上のようなことをやっております。

勝又武一日本社会党

○勝又武一君 文部省にお伺いをいたしますが、最近の新聞の報道、特に高校生、中学生等の喫煙状況などを例の教育の一大キャンペーンというようなのがよくありまして、拝見するわけです。その中で見ますと、急速に高校生、それから特にひどいのは中学生、一般的には高校生でしょうが、これの喫煙というのは急速に進んでいるというようなキャンペーンがあるわけでありますけれど、文部省としては、これらはどの程度に把握をされていらっしゃるんですか。

菱村幸彦文部省初等中等教育局高等学校教育課長

○説明員(菱村幸彦君) 中学校の生徒とか高校生の喫煙の実態というのは、事柄の性質上大変調査しにくくて、よくわからないのでございます。全国的な資料はございませんが、たとえば警察庁の調べによりますと、喫煙により補導を受けております者が、昭和五十三年度で中学生で一万七千人、高校生が十一万八千人を数えております。また、これは部分的な調査でございますが、東京都の都立高校の十六校をサンプリング調査をいたしましたところ、男子生徒の二三%、女子生徒の八%が喫煙しているという実態が報告されております。  いずれにしましても、かなりの生徒が喫煙をしている実態がございますし、特に近年は喫煙者の低年齢化とか、それから女子生徒の喫煙率の上昇などの傾向が見られまして、それらがひいては非行化につながるということで、私どもも憂慮しているところでございます。

勝又武一日本社会党

○勝又武一君 その最後の、文部省も憂慮しているところでありますというところから実は続くわけでありますが、そうだと思うんですね。まさに憂慮している現状だというように思います。  そうしますと、これは決して分野としては学校教育だけではなくて、先ほどの投げ捨てとも同じですけれど、社会教育なりもちろん家庭教育なり、そういう分野にわたると思います。思いますけれど、事はやはり中学、高校生という問題でもありますので、いまや喫煙に対する教育という意味で、学校におけるカリキュラムの中でそういう意味で健康と喫煙とか、未成年者と喫煙とか、特に若い女性でありますから、すぐ将来起きるであろう妊娠と喫煙の問題とか、こういうような観点についての学校教育の分野、あるいは社会教育なり家庭教育なりにわたって文部省としては教育全般にわたって特に高校生、中学生、これらに対する具体的な施策というものがあっていいんじゃないかというように私は思いますが、現状はどうでしょうか。

菱村幸彦文部省初等中等教育局高等学校教育課長

○説明員(菱村幸彦君) これは中学校、高等学校ではたとえば教科の授業では、保健体育の中でたばこの問題なども触れることになっておりますが、たとえば教科書には嗜好品のところで、たばことか酒を取り上げまして、たばこにつきまして習慣性があるとか、それから呼吸器、消化器、循環器などに害を及ぼす、ないしは肺がんの原因になるというようなことにつきまして心身の発達途上にある未成年者には問題がある、特にそれは法律で禁じられている等の記述、教科書にも記述がございまして、そういう指導をいたしております。  それから、この生徒の喫煙の問題は学校が本当に頭を痛めている問題でございまして、教科指導よりもむしろ生徒指導でこれを重点的に扱っているわけでございます。たとえば高等学校でございましたらホームルームの時間などにこういう問題を取り上げまして真剣に討議させるとか、それから特別活動の中でいろいろこういう指導を行うとかということをいたしております。  それで、私どもとしましてもこの生徒指導の充実強化という点にいまのところ重点を置いておりまして、たとえば教師用の指導資料をつくりまして配付するとか、生徒指導講座ないしはカウンセリング技術の講座を開設する。さらには生徒指導担当の教師がブロックごとに集まって、たとえば喫煙問題についてどういう対処をしたらいいかというようなことを討議します連絡協議会を設けるとかという施策をいたしております。  先生も御指摘のございましたように、しかしながら、これは学校教育だけではなかなか解決がつかない。社会ないしは家庭との協力ということが大変大事であろうと考えております。文部省としましては、今後ともそうした点に一層努力をしてまいりたいというふうに考えております。

勝又武一日本社会党

○勝又武一君 先ほど公社の方からも、未成年者のたばこどこから買うかというお話聞きましたときに、自動販売機が非常に大きいであろうというお話がありましたですね。お聞きしますと、自動販売機の売り上げに占めるシェアは二八%程度というように一応お聞きをしてるんですが、確かにその一六%というのは相当のウエートだというように私も思います。しかし、この自動販売機の問題を含め、何かやはり未成年者の喫煙をできにくくする方策というものを文部省なり厚生省なり大蔵省なり専売公社なり、もう少しそういう意味では一致協力して、どこかやっぱり何というんでしょうか、必要ならばそういう意味でのお金をこそ使うべきであって、何かそういう意味での対応策、その点については何かないんでしょうか、決め手はなくても。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○政府委員(名本公洲君) 確かに先生御指摘のとおり、健康の問題についても言えることでございますが、各方面に広くわたる問題でございます。私どもの方といたしましても、特にただいま私ども大蔵省、それから専売公社、厚生省との間で、こういう問題につきまして種々討議をするような場を設けまして議論をいたしておるところでございますが、この討議、検討の場をさらに文部省あるいは警察庁の方にも呼びかけまして、健康問題、それから未成年者喫煙の禁止をどのように効率的にやっていくかと。そういう問題についてさらに議論を詰めてまいらなければならないと思っておりますが、ただいまのところ、まだ厚生省との間で健康問題について種々意見を交換しておる段階でございます。今後これをさらに広げてまいりたいと、かように思っております。

勝又武一日本社会党

○勝又武一君 ここに専売公社の本年の一月二十二日の喫煙者率調査というのがございます。  これを拝見しますと、男子では十六万人の増、女子が四十八万人の増、こうなっております。それから二十代、三十代の女子も大体一五%から一六%というように喫煙率がなっているように感じますが、喫煙人口三千五百万と言われているうちで現在男子が約七五%、女子が一六%と言われているんですが、この調査結果ですね、この調査結果をひとつもとにして、もう一つは世界的な傾向を比較しますと、成年男子の喫煙率はもっともっと低いわけですね、女性の方が多いと。こういう関係からいきますと、日本の場合にも今後青年層あるいは若い婦人層等に喫煙の率が拡大するのじゃないかというように感ずるんですけれども、その辺の見通しはどうなんでしょうか。

立川武雄日本専売公社理事

○説明員(立川武雄君) お答えいたします。  喫煙者率調査というのを毎年実施しておりまして、その調査結果の数字はただいま先生がおっしゃったとおりの傾向にございます。  それで、今後どうなるんだろうということでございますけれども、一般的には男子の喫煙者率はかつて八〇%近くございましたものが年々減少しまして、いま七五%を割っております。女子の方は若干ずつ伸びておりますけれども、まだ欧米のような率にはなっておりません。そういうことからいたしますと、やはり男子の方は今後昔のように八〇%といった喫煙者率になることはないのであって、若干ずつ減っていく傾向にあるんではなかろうかと。  もう一つは、その中でこの調査結果を見ますと、わりあいに若年層が喫煙者率が高くて、高齢、年齢が高くなりますと喫煙者率が低くなるというような調査結果もございます。全体として人口が高齢化いたしますとそういうことも重なりまして、男子の方は若干減っていくのではないだろうかという、これは推測をいたしております。  女子につきましては、これもなかなかむずかしいわけでございますけれども、ヨーロッパ、アメリカ等におきましては、アメリカ等では三〇%近くというような数字もございますし、今後あるいは吸っていただく方がふえていくんではないだろうかという推測をいたしております。

勝又武一日本社会党

○勝又武一君 喫煙の害の研究を見ますと、いろいろ精神的な意味でのプラス面のことも指摘をされておりまして、そのことはよくわかりますが、特に妊娠と喫煙ですね、たしか相当権威のある研究等を見ましても、喫煙中の妊娠は申すに及ばず、一時禁煙をしても、前に喫煙の慣習をずっと続けていて、そして禁煙をして妊娠をしたという場合にも大変悪影響を及ぼすという意味での研究報告等もあるわけですね。そういう意味で、特に妊娠と喫煙という問題について、もっと積極的な研究なり対応策というものが、こういう喫煙率の増加傾向と比較をして非常に重要だというように感ずるんですけれど、その点について公社あたりはもっと思い切った研究費の投入なり、この辺についてはあってしかるべきだというように思いますがいかがでしょうか。

小幡琢也日本専売公社総務理事

○説明員(小幡琢也君) 公社としましては最近こういった妊娠、胎児に及ぼす喫煙の影響という問題につきまして委託研究の中の課題、これをかなり充実を図ってきておるわけでございます。  たとえば五十四年度におきましてはこの関係の委託研究費、これを前年度に比べましてかなり大幅に増額いたしまして、こういった面の研究をさらに推進したいと考えているわけでございます。

勝又武一日本社会党

○勝又武一君 公社の委託研究費というのは年間幾らですか。

小幡琢也日本専売公社総務理事

○説明員(小幡琢也君) 五十三年度は一億一千五百万でございましたけれども、五十四年度は増額いたしまして一億三千万円の予定でございます。

勝又武一日本社会党

○勝又武一君 たしか四十九年度が八千万、五十年九千万、五十一年一億、五十二年一億一千万、ちょうど一千万ずつふえて五十三年が一億一千五百万、おっしゃられるとおりですね。本年度一億三千万。  そこでこれを見ますと、研究委託をしているのはたしか二十三の大学なり研究所になりますけれども、そうでしょうか。

小幡琢也日本専売公社総務理事

○説明員(小幡琢也君) 委託研究先でございますが、現在は二十七機関でございます。

勝又武一日本社会党

○勝又武一君 二十七は、なるほどと思うんですけれども、一億三千万というのは余りにも少な過ぎるのじゃないかと思いますが、この研究委託費以外に公社が持っていらっしゃる研究費というのはお幾らになりますか、年間で結構です。

小幡琢也日本専売公社総務理事

○説明員(小幡琢也君) 試験研究機関の経費全部で、人件費も含めまして六十三億八千五百万円が五十四年度の予算でございますが、そのうち、特に喫煙と健康に関係のある経費といたしましては、ただいまの委託研究費一億三千万、それから、社会科学的な研究調査というのを委託しておりますが、これが九千万、それから生物実験センターの経費が七千三百万円、さらには中央研究所の喫煙科学の関係の経費九千二百万ばかりでございます。

勝又武一日本社会党

○勝又武一君 公社と同じ公社で電電公社というのがもちろんありますが、この電電公社の調査研究費というのが事業収入に対して何%ぐらいになっていらっしゃるか、御存じでしょうか。

小幡琢也日本専売公社総務理事

○説明員(小幡琢也君) 電電公社の比率は承知しておりません。

勝又武一日本社会党

○勝又武一君 電電公社を見ますとね、事業収入に対する調査研究費は四十五年度が一・八九、四十六年が二・二九、四十七年は二・三八、四十八年が二・二一、四十九年は二・〇四、五十年が二・一三、五十一年以下ちょっと下がりますけれども、五十一年が一・八六、五十二年が一・六七、五十三年が一・七四、五十四年が一・八九です。としますと、売り上げ二兆円に対する喫煙と以外の全部ひっくるめてたしか六十三億とおっしゃったと思いますが、二兆に対する六十三億は何%になるんでしょうか。

小幡琢也日本専売公社総務理事

○説明員(小幡琢也君) 私どもの方の計算ではこの売上高二兆に対しましてこの六十何億は、ちょっといま計算手元にございませんけれども、私どもの方でこの売り上げの中にはたばこ消費税と専売納付金というものが約一兆入っておりますので、それは特殊でございますので、それを差し引きまして公社の研究費の比率を出しておりますが、それによりますと、昭和五十二年度は〇・七六、大体〇・七くらいでございます。

勝又武一日本社会党

○勝又武一君 大体税金分を抜いて〇・七だと、仮に、仮にその税金分を抜いても〇・七だと。そこでさっきから大蔵大臣にはあるわけですよね、私は。五六%とっていらっしゃるんだから、そして大臣は、さっき大いに研究費は、研究費とまではおっしゃらなかったけれども、そういう点について検討なさるとおっしゃっているんですからね。この電電公社あたりと比較をしてみて、この税金分を抜いた比率を見てもまだまだ〇・七六程度と、まさに電電公社と比較すれば専売公社の研究費というのは私は非常に少ない。しかもそのことが、先ほどからくどく指摘していますけれども、喫煙の害という問題があるわけでしょう。妊娠と喫煙という問題があるわけでしょう。日本民族のこれからの将来に及ぼすきわめて重大な問題なんです。それが、たとえば私は前田さんのことを例に挙げたのはそこなんです。あんなものは大した問題にならないという新聞発表が出るというような態度ではなくて、もっとやはりこの際専売公社なり、逆に税金分を取っていらっしゃる大蔵省の方ももっと抜本的な研究費の増、こういうことがあってしかるべきと思いますが、両方からお答えいただきたいと思うんです。これは総裁と大臣からお願いいたします。

泉美之松日本専売公社総裁

○説明員(泉美之松君) 電電公社との対比についてお話がございましたが、やはり電電公社の場合には、最近日進月歩と言われておりまする技術開発のための研究費が相当多いだろうと私は思っておるのでございまして、その点からいたしますと、その比率だけ、売り上げに対する比率だけで申し上げるわけにはいかないのではないか。いずれにいたしましても、私どもの調査研究費が六十何億という程度でいいとは必ずしも思っておりません。したがって、これらの点につきましては、いまお尋ねの趣旨も含めまして、今後さらに増額し、研究内容を充実していきたい、このように考えております。

金子一平自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(金子一平君) ただいま総裁の方から御答弁申し上げましたけれども、いろんな御指摘の問題につきましては、さらに具体的に検討さしていただきたいと考えております。数字の比較だけではちょっと電電とは簡単に比較できないような感じがいたしますので、技術開発は向こうの方は相当やはり多額の金を要すると思いますけれども、しかし、健康に関する調査だけはやはりもう少し充実させなければいかぬと思っておりますので、さよう御了承いただきたいと思います。

勝又武一日本社会党

○勝又武一君 御両所から電電との比較だけではというお話がありました。これは、確かに片方は日進月歩、技術革新だから必要だという、こういう一つの論がありますね。片方には、国民の将来に及ぼす影響だという問題がまた大きなぼくはファクターだと思いますよ。だから簡単なことは言えないというように思います。  それからもう一つは、これは政府が出しているんです。総理府統計局の「科学技術研究調査報告」というのがありますね。ここにあるわけですよ。これで全産業の研究費の調査をなさっている。一々申し上げても結構なんですよ。  全産業の資本金の企業規模別ランクで挙げておりますけれども、それを見ましても売上高に対する社内使用研究費の比率、これが〇・七なんというのは一つもありません、全部一以上ですよ。一・四四、一・六一、一・六七、こういうように非常にやはりこれは総理府統計局がまとめられた全産業の資本金の企業規模別のランクにまってもそうなんです。だから私は、やはりそういう意味での研究費というのは、全体を見てもそうなんですし、特に国民の、民族の将来、ちょっと大げさでしょうけれども、民族の将来にまで及ぼす問題も絡むと思いますので、これはぜひ抜本的にお考えをいただきたい。これはもう時間がありませんので、指摘だけをしておきたいと思います。  次に、言われている嫌煙権の問題とかかわって、公社で喫煙者の調査をされていらっしゃるんですね。この調査をやっぱり見ますと、公社の調査の方では別に気にならないというのが男子八四・二、女子が六一・九ですか、何か気にならない人の数の方が非常に多く出ているのが公社の調査なんです。  ところが、他の新聞等の世論調査を見ますと、全然数字が別なんですね。この辺全く私はおかしいと思うんですが、どうなんでしょうか。他の新聞の調査によりますと、たとえば、あるN社の調査によれば、六三%の人が他人の吸うたばこの煙で迷惑をしている。そして、たばこをのまない者だけに限定してみると、その人たちのうちの八〇%は迷惑をしている、こういう調査結果が出ているんですね。公社の調査と全然逆なんです。この辺はどうなんでしょうか。

立川武雄日本専売公社理事

○説明員(立川武雄君) お答えいたします。  先ほど喫煙者率調査のお話を申し上げましたが、公社は毎年約一万六千人の成年男女につきまして、ランダムにこれを選びまして、郵送とめ置きを通しまして、質問事項を書いて、一週間ぐらいとめ置いていただいて、回収に上がって調査をするというのを毎年やっております。一万六千人を選びますけれども、回収されます標本は八四%ぐらいでございまして、この種の調査といたしましてはわりあいに回収率が多いと思っておりますけれども、その中でたまたま昨年度、先生いま御指摘の、周囲の喫煙に対する嫌煙と申しますか、気になるかならないかということを聞いた調査をいたしたわけでございます。  その結果を見ますと、平均で七三・八%が別に気にならないといった結果が出ておりまして、いやな方だとか、非常にいやだという人が合計で二六・二%という結果が出ております。また、男女別では、男子の方が別に気にならないという人が多いようでございます。これもまた内訳を見ますと、やはりたばこをお吸いになっている方の方が幾らか好意度が高いという調査結果でございます。  ただいま先生御指摘の新聞調査によりますと、四〇%台の数字が出ていたということは私どもも承知しておりますけれども、この調査結果はどちらもそういうことで調査した結果でございまして、どちらがどうということは言えないと思いますけれども、私どもとしましては、この種調査は初めてでございますので、新聞等の調査結果もございますし、今後、なお、そういった機会を見まして調査をしていきたいということでございまして、私どもは、そういう形で調査をした結果が八〇%ということで出ておりますということでございます。

勝又武一日本社会党

○勝又武一君 三千五百万と言われるわけですが、そのたばこ喫煙者の方と全人口の比較で言えば、相当、のまない方がまだまだ多いわけですよね。オギャーと生まれた赤ちゃんといったところで、口をきかないけれど、一歳前後の赤ん坊も大変煙に迷惑をしているかもしれませんね。本人が言えないだけなんだ。顔に意思表示をするかもしれない。だからそういうことを考えると、私は、やはり公社の調査の方が何かちょっと違うんじゃないか、新聞の言っている六〇%とか八〇%という方がむしろ事実に近いんじゃないかという感じがするわけですが、そういう意味で、そろそろ、この禁煙と喫煙ということについて発想の転換が必要じゃないか。つまり禁煙というようにする。十六両のうちの一つの車両だけが禁煙だというんではなくて、むしろもう喫煙車——この車は喫煙してもいいという、そういう発想の方がむしろ必要になってきているんじゃないかということさえ思うわけですね。  というのは、最近はもう何ですか、会議場等に行きますと原則的に禁煙、本会議場そうですよね。のまれるときは外へ出てロビーでのむ。喫煙場所が決まっているわけなんです。喫煙場所はロビーです。  同じように、もうそろそろ電車の中でも、この車両はのんでもよろしいという方がむしろあたりまえであって、十六両のうちの一つだけがのんではいけない車だと、これ、そろそろもう変えたらどうかというぐらいに思います。つまり、たばこの煙で迷惑をしている比率を見ますと、これも先ほどの新聞社の調査ですと、列車・バスで六二%、病院・保健所が二九%、食堂・喫茶が二五%、駅・バス停で二一%、こんなように迷惑をしている順序を挙げていますけれども、これは環境庁になるんですか、厚生省になるんですかね。守備範囲がよく私にもわかりませんが、そろそろその辺について、やはり環境庁なり厚生省なりで、嫌煙権問題と絡んでそういう意味の指導上の発想の転換というものがあっていいんじゃないか、そう思いますけれども、この辺どうでしょうか。

大池真澄厚生省公衆衛生局結核成人病課長

○説明員(大池真澄君) ただいま先生の御指摘の問題、非喫煙者に対する配慮につきましては、先ほどお話がございましたように、WHO、国際的にも強くかねてより言われていることでございますが、私どもの厚生省の立場から見ましても、喫煙者とそれから吸わない方との関係におきまして、吸わない人に迷惑をかけないというマナーは非常に大切な問題であるというふうに私ども心得ているわけでございます。  それで、厚生省におきましても、すでに国立病院、国立療養所等におきましては、昨年、通知も出しまして、特に健康に問題を生じて病院に来るわけでございますので、そういった人はやはり優先的に保護しなければいかぬということから、喫煙場所の制限ということを実施しておるところでございます。  なお、その他の医療機関につきましても、各都道府県等におきましてそれぞれ指導を実施しているところでございます。

石渡鷹雄環境庁長官官房審議官

○政府委員(石渡鷹雄君) お答え申し上げます。  嫌煙権の問題でございますが、環境庁といたしましても相当の関心を払ってこの問題に取り組んでいるわけでございます。  嫌煙権の御主張の根底は、たばこを吸う人の権利も十分認める、しかし吸わない人間に対して迷惑を及ぼしてくれるなという立場とわれわれ理解しておりまして、まことにごもっともな御主張と理解しておるわけでございます。  したがいまして、一方で言えば喫煙権というものも対等の立場としてあり得るんだ。ただ、その方々は、俗な言葉で申し上げれば、お行儀よく吸っていただきたいということになろうかと思うわけでございます。  健康の問題、ただいま厚生省からお答えがあったわけでございますが、環境の面から申しますと、煙の問題と同時に、吸いがらが公共の場所等にきわめて無神経に捨てられているという問題も非常に大きな環境問題としてわれわれとらえているわけでございまして、この両者を含めまして、喫煙の問題、また嫌煙権の問題に関心を払ってまいりたい、かように考えております。

勝又武一日本社会党

○勝又武一君 私は、去る三十一日の質疑の中の終わりに、やはり五六%の消費税を含む額について、全く妥当性を欠くということをいろいろの角度から指摘をいたしました。特に、消費税なり物品税なりとの関連からいけば、全く多過ぎるということを指摘をしました。そうして、ぜひ小委員会でこの問題について検討してほしいという意味の提起もいたしまして、委員長も後で理事会でも諮るというお話もございました。  それで、そのことはそのことですが、その際に、特に大蔵当局と公社から言われましたのは、消費税、物品税という観点だけでなくて財政専売、専売事業だからということが非常に強く主張された。むしろそれだけだったというくらいにさえ思ったわけです。  そこできょうは、以下それらに関連をして、数点にわたってお聞きをしたいと思います。  まずそういう意味で第一に、そうだとするならば、財政専売、財政事業だという観点だということで取り組むならば、もはやこれは財源問題であるのでありまして、財源問題ということであるならば、まず、まさにいま言われています歳出の削減をこそ抜本的に取り組むべきだ、こう思うわけです。  そこで、具体的にお聞きをいたしますが、この間も議論がありましたサマーレビューなりゼロベース予算なり、あるいは大平首相が率先言われている国鉄、健保、米価、いわゆる三Kの見直しの問題なり、その歳出の削減について、一体大蔵省当局は本気でやろうとされているのか、歳出削減というのをどの程度進めようというようにお考えになっていらっしゃるのか、まずそこからお聞きをいたします。

金子一平自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(金子一平君) 本気でやろうと思っているから、実は概算要求より早目に三カ月前からその準備作業を始めているようなことでございまして、どこまでいけるかは、いま各省と詰めを行っている最中でございますから、まだ申し上げる段階に至りませんが、しかし、少なくともことしのように大量の国債はもう発行できません。もう極力国債を減らすしか財政の健全化を図る道はございません。そうなると、もう歳出歳入の全般にわたって見直しをやっていく必要があるということで鋭意努力をしておるということを申し上げておきたいと思います。

勝又武一日本社会党

○勝又武一君 この間の当委員会での局長の御答弁は、実はいま大臣が披瀝をされた決意のほどはほとんど考えられないような意味合いの答弁でありました。  そこで、そういうように再度私お聞きをしたんですが、そういう意味で言えば、補助金の整理、見直し、こういう政府がいま当然やろうとすればできる事柄、この辺についても抜本的にお取り組みになられますか。

金子一平自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(金子一平君) 補助金の問題となりますと、法律で決められておるものもございますし、予算で決められておるものもございます。なかなか従来の関係もありまして、そう簡単に十把一からげに切るわけにはいかぬものが多いと思うんでありますが、しかし、そこまで財政が追い詰められておりますから、何らかの今後の財政収支のバランスを図るための措置だけはこの際決めておかなければいかぬと、こういう気持ちを持っておるわけでございます。

勝又武一日本社会党

○勝又武一君 税金に対する公平、これはもう再三指摘をされているとおり思うわけですね。納める側の国民にすれば税負担の公平性、こういうことを感ずるわけですから、その意味で、いま大臣披瀝をされましたが、何かいまおっしゃっているゼロベース予算なり歳出削減なりあるいはサマーレビューというのが、結果的には大山鳴動ネズミ一匹で大したことなかったと、一般消費税導入の地ならしに過ぎなかったと、こういうことになりますと、国民の納税意欲ということを大変阻害することになると思いますが、どうでしょうか。

金子一平自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(金子一平君) そういうことにならぬように、これは消費税を導入するとせざるとにかかわらず、高度成長時代の何というかぜい肉がついたままの、これは国と地方を合わせての問題でございますが、行政になっておりますから、そのぜい肉をある程度思い切って切り落とさなければ、これからこれ何年たっても同じような状況が続くと思います。そういう意味においてまあ内外——国会の内外でございますが、皆さん大いに賛成もし、しっかりやれと御激励いただいてるんですが、どうも一番心配なのは、総論は賛成だが各論はいやだということのないように、私どもも慎重に、しかし大胆にやっていかなきゃいかぬと考えている次第でございます。

勝又武一日本社会党

○勝又武一君 この税金の公平という点で、賃金だけで働いている労働者あるいは中小企業、零細企業経営の皆さん等が、特に今回の例の軍用機汚職、五億円の問題ですね、この問題については大変税金の不公平さという点からもどかしさといいますか、あるいは余りにも不公平じゃないかという感じを率直に持っているというように思うわけですよ。  法律的にいま国税庁がどうにもならないとか、あるいは政治資金規正法上どうにもならないとかいう法律的な問題を抜きにして持っている国民の税の公平さに対する実感といいましょうか、こういうものに対して、やっぱり私は政府はこたえていかなくちゃいけない、そういう意味で、こういうことについて、やっぱり直すべきところは直していく、法改正すべきところは法改正していかなくちゃいけないんじゃないか、こういうような声が非常に強いと思いますけれども、この点について大臣はいかがお感じになりますか。

金子一平自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(金子一平君) 税の公平が図れませんと、納税意欲に大きな悪影響を及ぼしますから、私どもは税制の面におきましてはもちろんでございますが、執行の面におきましても全力を挙げて取り組んでおりますことは御承知のとおりでございます。しかし、ああいう大変不幸な事件が起きまして、しかもそれが時効にかかっているというような問題でございますんで、これはやむを得ぬと思いますが、これをひとつ将来の戒めとして、これからも執行面につきましては最善の努力を尽くすように持ってまいりたいと考えております。

勝又武一日本社会党

○勝又武一君 公社にお伺いしますが、四十四年度から四十九年度にかけて、毎年、年率六%台に売り上げが伸びていた。五十三年度は三・二八%増の見込みであったのが〇・一%の増にしかならなかった。この原因は一体何だとお考えになりますか。

立川武雄日本専売公社理事

○説明員(立川武雄君) 五十三年度の販売の状況でございます。当初の計画といたしましては、当初予算では数量にいたしまして三千百十億ということでございまして、私どもの計画も前年に対しまして先生おっしゃいましたような計画を組んだわけでございます。  この計画を組みます時期におきましては、昭和五十一年度から五十二年度にかけまして、約数量で四・二%の伸びがございました。一、二、三月の趨勢を見ましても三%台ぐらいは伸びが期待できるんではないかということで計画したわけでございます。七月ごろまでは大体二%台の伸びがあったわけでございますけれども、八月以降、前年の同月を割る月が出てまいりまして、私どもといたしましては大変心配いたしまして、いろんな角度から検討したわけでございますが、総合いたしてみますと、嫌煙権運動あるいは健康と喫煙問題に関連いたしまして、禁煙される方が若干ふえているような傾向はございますけれども、それが直ちに数量に影響を与えるような状況とは見られません。むしろ、九月ごろから禁煙タイムでございますとか、禁煙列車の区間が延びますとか、あるいは喫煙場所の制限といったことがわりあいに広がりまして、そういったことが一つと、それからやはり景気の回復がおくれておりまして、たとえば構造不況業種を抱えている地域とか、あるいは料理飲食店を持っております営業所の地域の売り上げが前年を割っているといったような事例もございます。したがいまして、一人当たりの吸っていただく本数が減ったということでございまして、むしろ禁煙される方がふえたことよりも、そんな事情で一人当たり消費していただく本数が減ったということではないかと推定いたしておるわけでございます。  その結果といたしまして、五十三年度は数量にいたしまして一〇〇・一%、対前年で三%の伸びかなという計画を当初持ちましたものが〇・一%の実績にとどまったということでございまして、したがいまして、これは私どもといたしましては五十三年の、特に下期におきますやや一時的な要因のウエートが大きいんではないだろうか、今後はそういった一時的要因が回復傾向に向かうとともに、私どもの営業努力を重ねることによりまして、昨年よりは一%ないし二%の成長が期待できるんではないかということで考えております。

勝又武一日本社会党

○勝又武一君 東京、大阪、愛知、兵庫、福岡、静岡、この六府県が前年を下回っておりますね。つまり大消費地で売れ行きの不振が目立っているわけですよ。だから、一%、二%伸びるんですか。値上げをしなくても〇・一にとどまっていた。今度仮に値上げをして、また一%、二%ふえますか。これは総裁と大臣に、値上げをした場合に本当に責任を持ってあなた方は何%伸びるとおっしゃれますか、お聞きをしますけれども。簡単に、できるかできないか答えてください。

泉美之松日本専売公社総裁

○説明員(泉美之松君) たばこの小売定価を改定いたしますと消費が一時的に落ちることはお話しのとおりでございます。ただ私どもとしましては、昭和四十三年の値上げと五十年の値上げしか実績がないわけでございます。  今回の小売定価の改定率は、シガレットにつきまして二一%でありまして、四十三年のときの一八%強とほぼ似たようなものでありまして、五十年のときには四八・五%といった大幅な値上げでありましたために、今回の結果は五十年の結果と比較するのではなくて、四十三年当時の姿と比較すべきではないか。そういった点からいたしますと、先ほど立川が申しましたように、五十三年度の後半の異常な状態がさらに続くということではなくて、今後ある程度伸びる中で値上げによる減退があるだろうというふうに考えておるところであります。結果的には五十三年度三千十四億本が五十四年度におきましては値上げ後三千二十億本と、余り変わらない姿になるのではないかというふうに見ておるわけであります。  しかし、今回の値上げを機会にもうたばこはやめるとか、本数を減らすという人も、いろいろお聞きしますと、おられるようでありますので、なかなか私どもが予測しておるとおりにいくかどうか、問題がないわけではございません。ただ私どもといたしましては、財政専売の趣旨を体しまして極力努力して予定の数字を確保するように努めたい、このように思っておる次第でございます。

勝又武一日本社会党

○勝又武一君 値上げするんですからね、確かに額はふえるでしょう。本数はどうなんだ、売れる本数で本当にふえるのかふえないのか。たとえば年率売れる本数で五%ぐらいふえていけばまあまあしばらくは値上げしなくていいでしょう。ところが、伸び率はもう私は鈍化すると思う。むしろふえない。そうしてしかも、五月三十一日も再三指摘しましたけれども、五六%は先取りをする。あと四四%でやれ、三〇%は総原価だと、一〇%は小売手数料、四%は公社の内部留保だと、これは法定制緩和しなければやれないのはあたりまえじゃないですか。だから、私をして言わしむるならば、三割以内の法定制緩和というのをやるのは、皆さんの側からいけばあたりまえなんだ。五六%というのを先取りして、その中で無理して公社にやれというんですから、もう給料、賃金は上がる、葉たばこは上がる、コストが上がってくるのは目に見えているわけですから、ですから三割の法定制緩和ということは、実は五六%というのをまず先に決めてしまう、ここに一番のガンがある、私はもうこれ再三指摘してきた。ですから、財政法三条との関係ももちろん法律的にありますけれども、まずここの点についての、公社とすれば私は当然だと思いますよ。五六%先取りされたら、何とかこの三割以内の法定制を認めてくれなきゃ公社はやっちゃいけないからやってくれというのはあたりまえじゃないですか。ですから、もうこれは大臣、大蔵省当局が五六%先取りを変える以外にない。まずここから出発しないといけないと思う。  同時に重ねて、時間がなくなりましたから大臣にお伺いしますけれども、国鉄の法定制緩和について国民の怒りはきわめて強いわけですよ。本会議でも指摘しましたけれども、十カ月で、年四回の値上げでしょう。こんなばかなことが法定制緩和以前に一度でもあったかという国民の声があるわけです。しかも今度はたばこもそうだと。  今度たばこの方は五六%の税金をまず先に取っちゃう。それで四四%の枠内でやれという。できないから三割の法定制緩和だ。たばこは専売価格ですから第三条違反になるのは明らかだ。ところが、何とかつじつまをつける意味で第三条の拡大解釈をなさって、そしてこれは第三条違反ではありませんと強弁をなさる。私はここに、もう時間がなくなったので、三条違反議論がされなくなってきていますけれども、どうでしょうか、ここの基本のところをもう一度大臣に猛反省をしていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。

金子一平自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(金子一平君) たびたび勝又さんにもお答え申し上げておりますように、財政の状況は御承知のとおりでございますので、従来専売が財政負担をしょっておりました程度の負担率までは持っていくことが、やはり現在の日本の財政の置かれた現状からやむを得ないと私は考えております。  それから、法定制の緩和で財政法違反の問題、これきょう改めてまた申しませんけれども、国鉄運賃のたび重なる引き上げのようなことがまたあるんじゃないかという御心配でございますけれども、私どもは決してそういうことは考えていないんでございまして、きわめて厳重な四つの条件をつけております上に、最高限度も決めております。  さらに、幸いと公社は従来から非常な経営の努力をしてくれておりますので、今後の経営の合理化によって極力値上げの時期は後にずらせるように、これからもその点は十分慎重にやってまいるつもりでございますので、どうかひとつこの際、私どもの提案をお認めいただきたいということをお願い申し上げる次第でございます。

勝又武一日本社会党

○勝又武一君 私は率直に言いまして消費税、物品税の比較論をしましたけれども、あれからいけば大体三〇%程度、下限が二〇%、最高四〇%程度、その程度分ぐらいが大体相当部分だというように最高で見ても思うわけです。十分減らすことはできるんです。減らした部分を大臣は、財源は逼迫しているとおっしゃいますけれども、それは先ほどから私強調しているように他の分野で考えるべきなんです。もっともっと税体系全般の問題で考えるべきなんです。そして、その税金部分を減らした部分を、先ほどから指摘していますように害のないたばこ、あるいは健康と喫煙、こういう意味での電電公社並みぐらいの研究費の増額あるいは新製品の開発等々、まだまだ公社として金を使う分野というのは私はたくさんある。そういうことにこそ向けるべきだと思う。  専売事業というのは、税金だけを取るのが専売ではなくて、まさに国民の将来、民族の将来にわたっての問題にもなるわけですから、そういう意味での公共性を発揮する、そういうふうにこそ思い切って金も使うべきだ。その財源はまさに五六%の取り過ぎの部分にある、こういうことを強調しているわけですけれども、この辺について専売公社側はいかがですか。

泉美之松日本専売公社総裁

○説明員(泉美之松君) 専売公社といたしまして国民の健康、国民の将来というものを考えて調査研究を充実しなきゃならぬということは、先生のおっしゃるとおりだと思います。今後、その点を大いに努力してまいりたいと存じます。  ただ、専売納付金率の五五・五%、関税を含めて五六%という数字につきましては、私どもとしては諸外国のたばこにかかっておる税負担というようなものとの比較からいたしましてやむを得ない率ではなかろうか、このように考えておるところでございます。

勝又武一日本社会党

○勝又武一君 まだまだたくさんお聞きしたいことが山積をしているわけですよ。  ところが、もう持ち時間も少なくなってきましたので、最後に一つお伺いをしますが、たばこの値上げというのは、まさに再三指摘していますように大衆課税ですよね、性格的には。何億という所得のある人も十万円の所得のある人も、たばこを吸う点について言えば、まさに五十本のむ人には五十本分のもの。そういう点からいけば、税の公平性あるいは大衆課税を強化するという意味から言って、特に低所得者層の方々に対する影響なり老人に対する影響なり、そういう点非常にやはり多いと思うんですよ。皆さんの指摘では、消費者物価に対してはこの程度の反映しかありませんというような、ごく小さな数字が出てくるわけですよね。統計上は全く私もそうだと思うんです。  ところが、実際に月収五万、六万で生活をしている人にとっては、月千円の値上がりというのは大変なことですよね。年一万二千円の影響というのは莫大ですよ。年収何億なんという人に対しては大したことないでしょう。あわせて、そういう意味ではやはり数字ではない消費者物価の値上がりというのは大変大きな影響をあわせ持ってくる。  そういう意味で、大蔵大臣に最後に伺いますが、消費者物価指数四・九七の本年度の見通しの問題ですね、この辺について、もちろん年率の四・九%というこの消費者物価上昇率、これについてそれだけで実際の生活をやっているわけじゃありませんけれども、やっぱり一つの大衆の生活からいくと大変重要な基準だと考えますので、これを責任を持って守られるのか、いやどうもその点大変心配になってきたとおっしゃるのか、この点については断固としてそのためのあらゆる努力を傾けてもするとおっしゃるのか、ここの最後の見通しと決意のほどをお聞かせください。

金子一平自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(金子一平君) 消費者物価に及ぼす影響は、先般も申し上げましたように比較的軽微でございますが、全体としての本年度の目標でございます四・九はぜひ達成したいものということで、政府を挙げていま全面的に努力をしておる最中でございます。  もっとも、六月のOPECの値上げがどういうことになるか、そこら辺の関係はわかりませんけれども、しかし個別的対策を通じ、あるいは金融政策を通じて、やっぱり何といっても物価を守ることが国民の生活を守るゆえんでございますので、全力投球をいたしてまいりたいと考えております。  それから、低所得者でたばこをうんとのむ人が非常に不公平になるのじゃないかという問題ですが、所得の多い人は所得税その他でいろいろ納めていただく。一方、消費がうんと多い人にはある程度御負担をいただく、これは専売物資でありますたばこの従来から果たしてまいりました役割りなり性格から言っても、ある程度国民の皆様には御納得いただけるのではなかろうかと、こんなふうに考えておることをさらに申し上げますが、いずれにいたしましても、それはまた別の福祉対策その他におきまして、低所得者に対しては全面的にこれからもきめ細かい施策を講じていかなければいかぬと考えておることは当然でございます。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 初めに、専売公社の性格、目的についてまず伺っていきたいと思います。  この専売公社法の一部改正に伴って、専売公社のあり方それ自体についての論議がありますけれども、私は専売公社が設立された、その当初の状況を踏まえて現在の専売公社のあり方を質問していきたいと思います。  初めに、大蔵省専売局から日本専売公社に移っていった経過について、ひとつ簡単に説明をしていただきたいと思います。

後藤正日本専売公社理事

○説明員(後藤正君) お答え申し上げます。  先生御案内のように、専売公社の発足は二十四年の六月でございます。それまでは大蔵省専売局ということで大蔵省内の組織でございましたが、いわゆるマッカーサー書簡によりまして、当時は労働問題等に端を発しまして専売公社と日本国有鉄道が公社経営になったわけでございますが、当時の公社法の国会における提案趣旨は、やはり企業体として事業の効率性、健全にして効率を上げていくというために独立の法人格を与え、独立の管理組織を持たせるというようなことが当時の提案理由になっております。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 昭和二十二年はストがあって、そして非常に労働運動が盛んであったそういうときでございますが、そういう盛り上がりの中でいまの答弁のように二十三年七月二十二日マッカーサー書簡が出た。そういう米軍総司令部のマッカーサー書簡によった日本専売公社の設立の指示、これが専売局から専売公社に変わったということでありますけれども、いま言われたように効率を上げるとかいろいろ言われておりましたけれども、実質は変わりましたか。

後藤正日本専売公社理事

○説明員(後藤正君) お答え申し上げます。  当時の問題でも、やはりそういった効率性を上げる面とか、あるいは民主化面とか、いろんな意味で実質的に一体どうなんだということはずいぶん国会で論議されたわけでございますが、やはり何といいましても、私どもとしましては公社発足の当初目的から考えまして、独立の法人格で独立の総裁をいただきまして、独立の管理組織を持ち、独立の財務、それまではいわゆる官庁予算でございましたものを、やはり発生主義に基づく財務等に変えまして、初代総裁は民間から秋山孝之輔さんを総裁にいただきまして、当時前だれがけ精神ということが秋山さんによって大変強くわれわれ指導を受けたわけでございますが、できるだけ立法の精神に従った努力、実態面というとなかなかこれはいろんな意味で比較がむずかしゅうございますが、私どもとしましては、できるだけの努力をそういった立法の趣旨に従って積み重ねてまいっているつもりでございます。まだ十分と、先生が御指摘のようにそれで本当に十分かと言われると、われわれも再三再四こういう専売制でございますので、いわゆる独善に陥らないよう反省すべき点は大変多うございますが、いろんな合理化等も進めてまいりまして、及ばずながらの努力は続けてまいっているつもりでございます。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 実質は大蔵省専売局から名前だけが、外見だけが専売公社に変わったというふうにいまの答弁だと変えてきておりますが十分とは言えませんという、まだまだ不十分という話ですけれども、設立当初の過程の中でも、これは「日本専売公社の発足」という専売公社の本の中にも出ておりますけれども、総司令部との応対、折衝の中からマッカーサー元帥の意向は、実態は現在どおりでもよいが、形は公社をつくりたいということが痛切に察知されたと、こういうふうに出ています。  ということは、それがそのままいまの専売公社法にあらわれている。だから現在でも名前は専売公社でも実態は大蔵省専売局と変わりないんじゃないかという意見がある、この点はどうでございますか。

後藤正日本専売公社理事

○説明員(後藤正君) 巷間いろんな見方がございます。それはやはり人事面とか、あるいは予算面とか資金面とかいろんな意味で大蔵省の指導、監督下にあることは事実でございます。そういう面をとらえますと、やはり大蔵省専売局と変わらないんではないのかという巷間いろんな指摘もございますが、しかしやはり四万職員として日本のたばこ産業の担い手としてのいわゆる自覚は私どもなりに持っているつもりでございまして、当然本当のたばこ産業はわれわれしか担い手はないし、われわれがやっぱり一番よく知っておるんだというような自覚の上に立って、いわゆる事業運営等につきましては業務方法書という形で大蔵大臣の認可を受ける形になっておりますけれども、十分総裁以下われわれ四万職員等、あるいはたばこ産業関連者等の意向もくんだ事業運営というものをやってまいっているつもりでございます。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 業務方法書とか人事の問題等大臣の絡むものがあるけれども、しかし、たばこ事業は自分たちだけが知っているんだからと、こう言っているんですけれども、じゃ元へ戻ってまた伺いますけれども、公社が設立された当時、大蔵省専売局の場合よりも前進したといわれているのは二点ありますね。  一つは事業の能率、先ほど言われました効率の問題ですね、その能率が高まるんじゃないかと。二つは専売事業審議会を設けることによって外部の声を取り入れることができる、こういう二点であるということであったわけでございますけれども、この事業の能率化、それから外部の意見の導入の成果、これは十分上がっていないんじゃないですか。そういうふうに言われておりますが、その点どうですか。

後藤正日本専売公社理事

○説明員(後藤正君) いま先生御指摘の二点でございますが、実はその効率性の問題は公共企業体第二次関係閣僚協議会の基本問題会議でも大変問題になったところでございます。  いわゆる公社経営の効率性と、御案内のように基本問題会議は公共性と効率性の原点に立ち戻って、本当に白紙の立場で検討すべきだということが基本的なスタンスでございまして、いわゆる効率性の問題等についてもいろいろ議論がされたわけでございます。  幸い、委員の中には当時麒麟ビールの社長でございました佐藤さんが入っておられまして、いわゆるビール三社あるいは麒麟ビールとの比較、まあいろんな仕事の範囲が違いますので、違う仕事の部分は全部取り去りまして、そしていわゆる実態的に似通った、物を買い、それを製造し、販売をするという、いわゆる事業体としての比較をしたわけでございますが、その結果は、佐藤先生も含めまして民間とそう有意の差はないということが基本問題会議で議論をされたわけでございます。  具体的に申し上げますと、私どもやはり何と申し上げましても、たばこ産業である以上大変原料である農産物、葉たばこへの依存度が高いわけでございますが、葉たばこについても、たとえばいわゆる三十五年当時は十アール平均の総労働時間は九百時間を超えておりました。それが四十年には六百時間、現在は四百時間というふうに、たとえばたばこについても、葉たばこの生産性についても労働時間の省力化というようなことで進めてまいっておりますし、それから私どもがその葉たばこを使用する際におきましても、やはり一つは原価を、葉たばことしての製造原価の中の原価をいかにして抑えるか、それからもう一つは、原単位として葉たばこの使用量をいかにして減らすのかといったようなことで、たとえばシートたばこであるとか緩和きざみであるとか、いろんなことで現在やってきておりますし、たとえば工場、事務所等につきましても統廃合というものを進めますし、それから工場の中におきましても、当初は中研一型機に一分間に九百本とか千百本とかいうような巻く機械を現在は二千五百とか四千本巻く機械にかえてまいっておりますし、機械効率等についてもいわゆる巻き上げ、包装等とも相当高い効率を現在上げております。そういうようなことで一つの面で、まあ非常に具体的例示で大変恐縮でございますが、われわれなりにそういう面での努力はいたしておるつもりでございます。  それからもう一点のいわゆる広く声を聞く、これは現在専売事業審議会、これは大蔵大臣の諮問機関でございますが、いろんな学識経験者、それからいわゆる耕作者、それから専売事業に直接関係のある者、職員等から選ばれまして、現在九名でございますが、そのほかいわゆる公社、最近のいろんな社会経済の現下のニーズに応ずるために五十年の定改を契機にいたしまして、公社のいわゆる諮問機関としまして、総裁の諮問機関としてたばこ専売事業調査会というような調査会を設けまして、学識経験者十五名を委嘱しまして、いろんな基本問題会議についての御討議を願っておる。そのほか耕作審議会とか塩業審議会とか、あるいは現在は消費者会議というようなことで全国数カ所年に回りまして、消費者のいろんな、いわゆる製品なり公社についての御要望を承るというようなことで、できるだけ広く各層の声を聞くような努力をしているところでございます。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 事業の能率の問題、効率性の問題が高まったかどうかという問題については、いま言われたように機械化の問題がある。それから葉たばこ耕作の単位収量当たりとか単位時間当たりですね、そういう時間とか、そういう問題いま言われました。それから工場の統廃合等あったんですけれども、確かに機械化、自動化、量産化、シートの抄造方式というふうな製造工程や製造方式の変化、これが行われたのは事実です。確かにそういう面では具体的に私は上がってきていると思います。  この点ちょっと具体的に言っていただけますか。たとえば労働生産性はどういうふうに変わってきたかと、そういう点を言っていただきたいと思うんです。

後藤正日本専売公社理事

○説明員(後藤正君) 私ども、実は三十年代が労使間で大変職場の合理化をめぐって混乱が起こった時期でございます。三十年代の前半のいわゆる大変労使のトラブルの時期を乗り越えまして、ちょうど先生も御案内と思いますが、三十五年に民間の産業計画会議という松永安左衛門さんが会長をせられました会がいわゆる民営化ということを大変強く打ち出されました。そういうこともあったわけでございますが、いわゆる労使が工場の合理化、生産性を上げるというようなことで、労使で管理運営事項等で突っ張っておるのはもう意味がない、周囲の状況はそれほど甘くないというようなことで、実は三六協定といったような合理化協定を結んだわけでございます。  それ以来、三十六年以来工場のいわゆる一次からさらに五次、六次といったような合理化を進めてまいりまして、たとえば一人一時間当たりの製造本数でございますが、三十六年当時は三千八百八十七本でございました。それがいわゆる合理化、第八次の合理化時点では八千四百四十一本というような数字になりましたし、それからさらに、この四十五、六年から北三工場、南三工場、いわゆる新しく新営する工場は二交代を取り入れるというようなことで合意が成立しまして、それが現在の北関東とか新東海工場に及んでいるわけでございますが、五十二年現在では、一万二千八百三十二本といったような巻き上げ本数に達している次第でございます。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 これは一人当たりの製造本数、時間当たりのそういう製造高というのが、いまのはまあよくわかりました。確かに三十六年に比べると単位時間当たり四倍ぐらいになっていますから、その辺はよくわかるんですけれども、問題は、そのようなことで生産高が上がった、生産性が上がったという、それはよくわかるんです。わかるけれども、比較するのに、専売事業でありますから、自分のところでの比較だけに終わっているわけです。過去においてこうであったのが現在こうなったということは言えるわけです。  しかし、相手が何に相対して能率がよくなったかということを言うときに、競合する企業がございません。競合する企業がないと、何に相対して能率の向上が図られたかということが、いまの自分の企業の中だけの、専売公社という中だけの能率の向上はわかっても、果たしてこれが真実の能率向上になっていたのかどうかということは見当がつかない。確かに工場等見せていただいて、驚くべき進歩をなさっていることもわかっていますし、そういうことがわかりますけれども、何に相対してということが問題なわけです。外国企業等に相対した場合はどうなっているのか。この点いかがですか。

後藤正日本専売公社理事

○説明員(後藤正君) お答え申し上げます。  他産業との比較はどうだということ、第二点目は諸外国と比べてどうだという問題がございます。  で、実は、これは基本問題会議でもやはり問題になったわけでございますが、日本生産性本部が発表をしております生産性統計でございます。  これは四十五年を基点に、一〇〇にいたしまして、その後の指数でございますが、全産業が四十五年を一〇〇にしまして、五十二年で一五三と、製造業が同じように四十五年一〇〇にしまして五十二年が一五四、それから食品製造業が一〇〇に対して一二五と。たばこ——私の方の場合に、一〇〇に対して一六一といったような指数を示しておりまして、特にいい方でもないし、まあ悪い方でもないといったような、生産性本部の統計資料ではそういうふうな資料になっております。  それからやはり諸外国との比較、これが先生が一番私、御指摘の点ではなかろうかと思うんです。  実は私どもこの点については、アメリカの企業との比較ができないかということでございまして、ところが御案内のように、アメリカの大企業は大変な多角経営をやっております。もう大変な大きな、巨大ないわゆるコングロマリットを形成しておりまして、連結、いわゆる日本の有価証券報告書等に相当するものでございますが、なかなかたばこ部門だけということが出てまいりません。残念ながらそういう意味ではアメリカとの比較はできないんですが、フランス専売との比較、それからオーストリアとかいう——イタリアはもうちょっと比較になりませんので、フランス専売とかオーストリア専売との比較をいたしまして——まあこれも生産関係がフランスと大分私ども違っております。その点を除きますと、わが社の間接人員が率直に申し上げまして若干高いという比較でございまして、それほど大きな差は見られない。これも第二次基本問題会議で資料として提出したわけでございますが、間接人員がやや高いと。  まあこれはいろんなことがございまして、私どもやはり国の——政府の機関といたしまして、現在はいわゆる発生主義に基づきます経理をやっておりますし、同時にやはり収入支出予算に基づくいろんな計算証明書類あるいは契約書類、それから同じようないわゆる契約上のいろんな制約——政府機関としての制約等もございますし、いわゆる会計機関的なものがどうしてもやはりチェック——内部的なチェック機構というものを持つ関係、それからやっぱり民間、外部、それと官庁予算的なものとの二重的な経理をいまの現状ではやらざるを得ないとか、いろんなことがございまして、一概にその間接人員どうどうということは言えない。  ただ、私どもとしては非常に問題意識持っております。できるだけこれもいわゆる——電算機といってもそう安くございませんが、人件費と電算機末端機器と置きかえてみまして、いわゆる電算機のメンテナンス、あるいは使用料なりメンテナンスと、それと人件費と比べまして、やはり間接部門についてはできるだけ機械に乗せられるものは機械に乗せていきたいということで現在取り組んでおります。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 いまの答弁の中で一つだけ伺いたいんですが、四十五年が一〇〇で五十二年が一六一というふうにたばこがなったというのは、これは本数の問題じゃなくて金額の問題ですね、生産高ですね。

後藤正日本専売公社理事

○説明員(後藤正君) これは、投下労働量当たりの生産量としての指数でございます。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 生産量の指数ですね。

後藤正日本専売公社理事

○説明員(後藤正君) はい。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 指数のもとは、本数じゃないわけですね。  いまの答弁の中でかなり言われておりますのでわかったんですが、外国の、フランスの専売そのほかの企業と比較したからといって、それが比較の対象に十分になり得るものではないというようなそういう答弁、私もそのとおりだと思います。フランス、ECの諸国の専売も、これから専売を廃止しようという方向に動きつつあるわけでありますし、やはり本当言えば、どこまでも民間企業あたりとの比較というものを考えなければいけないんじゃないか。確かに十年前には、たばこを生産する巻き上げ機というんですか、あれが一分間に一千本から千二百本であった。それが現在では四千本というような物すごい高速なものができている。これはもうたびたび説明を現場で伺いましたけれども、そういうふうになったと。  じゃ、これは専売公社だからできたのかということになると、専売公社だからできたというふうに——まあ確かに、たばこやっているのは私どもだけでございますとおっしゃるけれども、民間でやらせたらどうだったの、できなかったのかということになるわけです。やはり大蔵省専売局でもできたかもしれないし、民間企業であろうとも二十年、三十年という歴史を持ってくればこれはできたんじゃないかという感じがするわけですが、その辺はどう思っておりますか。

後藤正日本専売公社理事

○説明員(後藤正君) 確かに公社であったからできた、専売局であったらできなかった、あるいは民間であったらできないということでなくて、まあ私ども、現在はたばこそのものが大変国際商品でございますし、大変自由化というのは数年前からこういう国際関係の中で言われてきておりますんで、四十三年に長期経営計画というものを出しまして、やはり国際競争力を持ったいわゆる公共企業体としての専売公社に育て上げる、あるいはそこに行くのにはどうしたらいいかということで、実は現在の四千回伝も、私どもマーク8という、これは外国の機械二千五百回転を、わが社の機械製作所で独自で開発して四千回転に切りかえたものでございますが、その点は必ずしも先生のおっしゃるように、公社だからできたんだろうとか、そういうことを、私ども決して公社でなかったらできないだろうというふうなことを言うつもりは毛頭ございません。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 次に、例の外部の声を取り入れる問題、いろいろな学識経験者も入れて九名の専売事業審議会、それから調査会十五名とか、耕作審議会とか消費者会議とかというのをつくっていらっしゃって、広く意見を聞いておりますということでございますが、その外部の声を取り入れることができるようになったと、一番最初に専売事業審議会ができて、そういうふうになるという長所——この問題についてはもうすでに三十年たっているわけです。  しかし、その答申の中で目ぼしいものは、喫煙と健康についてということで、「吸いすぎに注意しましょう」というラベルが張ってあるわけですね、印刷されていると。それだけのものぐらいじゃないかと、ほかにありますか、どうですか。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○政府委員(名本公洲君) 専売公社ができますときの一つの方策といたしまして、大蔵大臣の諮問機関として事業審議会をつくったわけでございますが、一時、専売事業審議会がもっと働くべきであるというような御意見もございました。あったことは事実でございます。  その後、積極的に専売事業審議会といたしましては種々御活躍をいただいておるところでございます。建議、答申という形になりましたものは——もっとも最近では、今回の制度改正に関します答申がございますが、そういう建議、答申ということだけではなくて、常時——月一回あるいは二カ月に一回ずつこの審議会を開催いたしまして、専売公社におきます事業の運営がどのようになっておるというようなことにつきまして、専売公社からあるいは私どもの方から状況を御説明し、いろいろの御意見をちょうだいいたしておるわけでございまして、答申あるいは建議という形にまとまらないといたしましても、そういう毎時の審議会におきます各委員からの御意見というものが、おのずから専売公社の事業の運営というものに反映をされてきておると、そういう意味におきまして、形式的に外に見えるものということではございませんけれども、多大の貢献を果たしていただいておるものというふうに理解をいたしております。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 具体的に答申で出たもので目ぼしいものは、先ほどの喫煙と健康ですよね。ほかにあるかどうかということになると、たとえば、たばこ消費税への転換がありまして、これはとうとう実現をされなかったわけですね。あとは答申に述べても実現しないということになっちゃうわけですね。ですから、いままでのように。それが実情じゃないかと。これじゃ、外部の意見を取り入れたということにならないんじゃないかと思うんですね。その点が一つですが、だから当初の意義、設立をされた意義というものはなきに等しいというふうにも受け取れるわけですけれども、その点はどうですか。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○政府委員(名本公洲君) 先生御指摘のように、四十三年に消費税制度の導入についての建議がございまして、これは種々の理由によりまして実現をいたしませんでした。しかし、それから十年を超えますけれども、それ以来の種々の検討の結果が昨年末の答申になりまして、それを受けまして今回御審議いただいております納付金率の法定制の問題、制度改善と、こういう形で今回御審議いただくようになっておるわけでございまして、四十三年建議の時期におきましてはその実現を見ませんでしたけれども、それが種々御議論をいただいた結果、各方面との協議を経まして現在御審議いただいておる法案の形になっておると、これは引き続いてこういう形をなしてきたものというふうにお考えをいただきたいと思います。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 これは大分苦しい答弁のようですね。十年前ですよ、四十三年というのはね。十年かからなければ一つの答申が出てまとまってこない。一つの形が出ないというと、よほど専売公社は能力がないというふうになっちゃうんじゃないですか。おかしな話ですよ。実際はだから外部の声は取り上げられなかった。今回のは財政上の都合から、きちんと五六%を決めたいということから始まってきたとしかとれないのです。それをだからくっつけるのは、もうこれは無理してくっつけたというふうにしか、答弁にはならないと私は思いますね。そんなようないいかげんな答弁をされちゃ困る。それが一つです。  それからもう一つは、答申にはまとまらない、建議にはならないけれども、数多くの御意見をいただいて事業に反映されておりますという、そういう答えがありました。これ具体的に言っていただきたい。

後藤正日本専売公社理事

○説明員(後藤正君) 四十三年すでにそういうものが出ておって、十年を経過して今回は違う要因からというお話でございましたが、実は確かに先生御指摘のように、四十三年に専売事業審議会あるいは大蔵省の税調なりあるいは財政審なりで、消費税制度の導入ということが言われたわけでございますが、諸般の情勢から時期尚早ということで、公社としましては、やはりこの専売納付金というのは戦前から続いた制度でございまして、戦前は御案内のように、いわゆるある日突然と大蔵省令によって小売価格を改定をしたわけでございます。そういう意味で、大変に税の弾力的な徴収ということで、私はこの専売納付金制度というのは大変な役割りを持ったのだ。したがって、当時の間接税中心の国庫歳入の中では酒税と並んで大変たばこ税というのは高い、いわゆる専売納付金というのは高い地位を占めている。  しかし戦後新しい憲法のもとで、新しい憲法八十三条なり八十四条の中で、しかもやはり専売公社が本当に国際競争力を持った企業体として育つためには、どうしてもやはり経営のポイントとして、いわゆる大きな一つの専売公社創立の目的である財政専売は、やはり税というかっこうではっきり制度的にビルトインする必要があるということで、私ども四十三年には長計の中でそういうことをうたい上げ、しかもそれが、いろいろな審議会でお取り上げいただいたわけですが、残念ながら周囲の環境が、まあ私どもの力不足もございまして説得できなくて、四十六年に実は納付金率を法定しようというこの方式でございますが、そのことで実はまた私ども始めたわけでございますが、このときも、一応いわゆる本格的制度へ向けての試行過程として大蔵省と私どもの間で覚書を結びまして、それでいわゆる一種納付金、二種納付金というような形で、覚書試行時代というのが実は四十六年以降続いてきたわけでございます。  しかし、これは何といっても大蔵省と私どもの協定で、状況いかんによっては、まあこれはこれなりの効果はございましたが、動かし得るものでございますので、本当の経営のいわゆる責任を明確化するとか、財政収入の安定に寄付するとかいうような面はございませんので、そういう経緯を踏まえながら、実は今回法定化をお願いを申し上げたという次第でございます。  それから、いまいろいろな、監理官が答えましたいわゆる一カ月に一回あるいは二カ月に一回、公社のいろいろな事業について専売事業審議会にお諮りして御報告を申し上げたり、あるいはいろいろなことを御示唆を受けるわけですが、公社はいわゆる現在の場合には新中計という中計を出しておりまして、毎年毎年それぞれの事業部におきまして、その年の重点的な運営方針というものを一番冒頭に立てるわけでございます。それでその重点的な事業運営方針に基づきまして、経営予算というものでいわゆる目標的な、こうあるべきだという、これは予算統制の一種でございますが、そういう各販売部門なり生産部門なり製造加工部門なり、それぞれについての目標管理、原価管理というものをやっておるわけでございますが、こういうことにつきましても、すべてやはり専売事業審議会に、実はことしはこういう形でやりたい、こういうふうに営業は考えております、製造はこういうふうに、工場をこういうふうにやりたいというようなことを、一応基本的にお諮りをしながら御意見を聞いて事業運営をしておるというのが現状でございます。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 いま言われたような原価管理そのほかについて審議会に提出をして基本的に諮っている、これはわかりました。  ただ先ほどのは、御意見が事業に反映している、こういう話ですから、それは具体的な例を欲しかったわけですから、これは後ほどで結構ですから、そういう意見があって実はこういうふうになったというのを資料として御提出をお願いをしたいと思うんです。委員長、諮ってください。いいですか。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○政府委員(名本公洲君) 一つ一つの御意見につきまして、具体的になったものにつきましては調べまして資料として御提出を申し上げたいと思いますけれども、その審議会でいろいろ御意見が出る、その御意見、あるいは審議会に出していろいろの御説明を申し上げ、意見も徴するという過程におきまして、おのずからそこに何といいますか、公社の運営というものについてのチェックと申しますか、そういう働きがあるというのは、これは有形のものとしてはあらわれてこないという面があるということは御理解をいただきたいと思います。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 有形のものでない、無形のものなんだということはわかりますけれども、つまり事業に反映されているという御答弁があったから、その分については出してもらいたいということです。  それからその次に、専売公社の目的について、専売公社法第一条で、「たばこ専売法(昭和二十四年法律第百十一号)、塩専売法(昭和二十四年法律第百十二号)、」云々とあって、「に基き現在の国の専売事業の健全にして能率的な実施に当ることを目的とする。」と、こうあるわけですね。「専売事業の健全にして能率的な実施」、この目的が、私は見ていて余りにも専売事業だけに目をつけた目的のように感じられる。専売事業を伸ばすことだけを挙げていて、国民の利益とかそういうことをうたっていくべきが私は本当じゃないかと思うんですけれども、そういう点が抜けているので、国民とかけ離れているように思うんです。これが設立された当時と現在とは時代背景もすっかり変わっております。そういう意味で、時代時代によって専売公社の目的というものも少しずつ変化をなさってこなきゃおかしいと思うんですが、その点はいかがですか。

後藤正日本専売公社理事

○説明員(後藤正君) 私は、確かに先生の御指摘のとおり、やはり法律は法律の制定時と社会経済の変化に応じてその事業内容なり、それから法律の解釈なりというものもある程度はその社会経済の変化に即応できるように変わっていくというのは当然のことかと思います。  それで、ここでやはり「専売事業の健全にして能率的」と、いわゆる健全と能率的というこの二つが入っているわけでございます。単に能率的でもない、やはり「健全にして能率的」というようなことが入っておるわけでございますが、私どもいま何といいましても産業としては、物をつくって売る商売である以上は、やはり消費者のニーズにこたえていく、消費者満足の増大ということが産業なり企業を支える一番大きな基盤だろうと心得ておる次第でございます。  そういうことで、いろいろないまの嗜好の傾向なり、葉たばこの質なり、いろんなことを考えながら、公社としてもできるだけの加工処理技術なり、あるいは生産面における品質改善なり、いろんなことに取り組みながら、本当に日本人の嗜好に合った喫味のある、それで低ニコ低タール、健康問題にも配慮したような製品を安定的に消費者のもとにお届けするということがやはり一番企業の基本であろうかと思います。  そういうことを通じて、やはり二番目には、国、それから地方財政に相当の財政貢献をしていくということ。それと同時に、やはりこういう企業体であります以上は、たばこ産業という産業を中心にいろんな関係者がそこにおるわけでございますが、こういう関係者と一つのいわゆる調和のとれた維持発展をしていくというようなことが、これが非常に大事なことではなかろうか。これは総裁がこの間からお答えしている基本的に公社が考えていること、そのほか非常にいろいろございますが、要約すればその三点が基本になるというふうに私ども考えておる次第でございます。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 私も調べてみたんですけれども、この二十四年に設立をされる、二十三年立法の段階、こういうときのを見ますというと、とにかく、二十二年に二・一ストのゼネストの予定があってGHQ指令で中止される、それから二十三年には全逓のストがある、東宝のいわゆる首切り反対の物すごいストがある、米よこせデモもあるというように、とにかく恐ろしいほどの時代的背景といいますか、労働運動の盛り上がりのときですね。しかも食糧はないという、そういう飢餓、すさんだ戦後のひどいときでありますから、そういうときのことだけを考えれば「能率的」とか「健全にして能率的」というような言葉もわかるんですけれども、しかし現状ではとにかく大きく変わってきている。いま言われたように、消費者マインドの問題、要求にこたえることから、財源、あるいは関係者とともに維持発展をしていくというような、こういうようなふうに変わっていく。  そういうことになりますから、環境が、労働問題だって成熟はしてきているし、大きく変わってきているのに、前のままの目的で残しておくということもちょっと私はおかしいじゃないかという感じがする。その点、将来はこれは変えなければならないことになるのではないかということになるんですけれども、その点をどういうふうに考えますか。

泉美之松日本専売公社総裁

○説明員(泉美之松君) お話しのように、この日本専売公社法につきましては、設立当時といまの情勢はすっかり変わってきている面がございます。それから、公社の事業をやっていく上におきまして、たばこ専売法及び塩専売法という基本的な法規があるわけでございますが、これらも明治三十七年あるいは明治三十八年に設けられた規定が、いろいろ改正は加えられておりますけれども、基本的にはそう変わらないで今日になっておりまして、専売法規自体も昔の大変——そう言っては失礼かもしれませんけれども——明治時代のような古色蒼然たる規定もございますので、それらの点につきまして、私どもはいま検討したいと思っておるわけであります。その機会に、専売公社法につきましても検討をいたしまして、いずれこれはそういったいろいろな点を改正しなきゃならない、このように思っております。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 よくわかりました。  それから、消費者の問題が先ほどちょっと出ましたけれども、目的といいますか、いま考えられている専売公社設立の最初の目的が、消費者に対して安くて良質なたばこを提供するということだと思いますけれども、だけれども、果たしてそうなのかということ、この点はどういうふうな考えがありますか。  これは私は、自分がたばこをやめたから言うわけじゃありませんけれども、たばこの中にはずいぶんと差があり過ぎるんですよね、味については。そういう点も考えるわけでございますし、たばこの専売公社の事業というのは、ただ政府、大蔵省、それから公社、葉たばこ耕作着、それだけのためのものでないということは先ほどの答弁でわかりました。わかればわかるだけに、安くて質のよいということになる。その点どういうふうにお考えですか。

後藤正日本専売公社理事

○説明員(後藤正君) 確かに先生御指摘のように、いま御提案申し上げておりますいわゆる改定定価の予定におきましても、二十本で五十円のゴールデンバットから、それからライセンスでつくっておりますベンソンアンドヘッジス、それが二百六十円でございます。約五倍の開きがあるわけでございます。これはやはり非常にたばこという製品が、吸うという効用面では余り変わらない。たばこを吸ってある程度のニコチンを摂取するという効用面では。それから、原価面でも余り差はないという実態からしますると、やはり諸外国では、確かに余り大きな値段の差は、ことに民営国ではないわけでございます。これは、いわゆるFKとかMSKといった、たばこの長さによって差があるとか、あるいは販売の形態によって差があるということはありますけれども、いわゆる商品体系としてこれほどの差があるということは、やはりこれは民営国では非常に少ない。ただ専売国のフランスとかイタリアということになりますと、やはりある程度の価格差はある。  先生御案内のように、フランスではフランス特有のたばことして、黒たばこという発酵たばこ、それは葉っぱの質の余りよくないものを発酵さした、いわゆるジタンとかゴロワーズといったようなたばこがございまして、これが国民の大衆たばことなっておりまして値段も比較的安いわけですが、いま私ども、改定前ですと大体六十八円から九円、十本当たり。それが来年になりますと七十八円ぐらいになりますが、倍にしまして二十本で百六十円から百七十円の間といったような感じの価格になろうかと思いますが、これは国際的に見て、イギリスや西ドイツや北欧諸国に比べれば相当安い値段でございます。特殊なフランスのいまの黒たばこ等に比較すれば、これは決して安くはございませんが、アメリカと大体並ぶような値段になろうかというようなことでございます。  私どもも、できるだけ今後こういう制度を仕組みますと、非常に厳しくなってまいります。本当に国際競争というのは厳しくなってまいりますし、それから、たばこの市場環境は大変厳しゅうございますので、できるだけ合理化努力なり喫味付加努力、いわゆる付加価値性の高い製品で喫味をつけた製品を御提供申し上げてまいりたい、このように考えている次第でございます。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 今回の改正で五六%に上る納付金率が決まるということ、これはいわゆる将来展望していくと、法定緩和制の問題もありますし、両方から見ると、専売益金の増大ということに重点を置いたたばこ産業というふうな面の一面のとらえ方ができる。そうすると、たばこ産業それ自体は、財政専売という言葉もあるとおりに、税金のために存在するということになりかねない。そうすると国民のためにということよりも税金のためにということになる。健全にして能率的なということはそういう意味にしかとれないというふうに今回の改正を、そこのところだけ拡大して物を言うのはおかしいかもしれませんけれども、そういうふうにもとれる。  そうすると、たばこ産業の社会的な公正、それから効率、そういうものを損なうということになるんじゃないか。私はそういう点について、勝手な値上げができるようになれば、逆に今度は消費も減るでしょうし、税金収入という公益自体も損なわれてくるという結果になるんじゃないか、こう思うわけです。  だから先ほどの答弁のように、国民の消費というものを第一に考えていくのか。言葉ではそれが第一で、第二番目が財政収入で、第三番目が関係者ということでありますが、どうも法案それ自体を見るというと、第一が財政というふうに考えられる。この点が今回の改正では私どもかちんとくるところなんですけれども、そうなると社会的公正というのは、たばこ産業それ自体損なっていくということになりかねないと思いますが、その点はどう考えておりますか。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○政府委員(名本公洲君) 今回の改正におきましては、専売納付金率の法定の点について申し上げますと、財政収入の安定的な確保、それから専売公社の自主性、責任性の向上、それから消費者の面から見ますと、定価決定の一つの方法、定価決定方式を明確にする。消費税相当部分がどれだけたばこの中に入っているかということを明確にしていく、その結果、専売公社の経営というものについての国民の監視といいますか、そういう国民の目が届きやすい環境がつくられる、そういうことがこの専売納付金率の法定化の中に込められているわけでございます。これらのいずれも、どれが一番でどれが三番というようなことでは必ずしもないわけでございます。  また、専売公社が現在行わなければならない仕事、三つ後藤理事から答弁がございましたけれども、それにつきましても、どれが第一番ということでもなく、三つがおのおの同じ言うなればウエートであるのではなかろうか、このように思うわけでございますけれども、今回の改正におきまして、安くて質のよいたばこの製造と供給という点につきましての改正、そのものに関する改正、制度の改正というものは、直接的に今回の制度改正の中に入っておりません。そういう改正の内容、性格から申しまして、先生のおっしゃるように、一条にあります目的、そうして公社が果たすべき目的と、今回の改正の間で、消費者という面が、安くて品質のよいたばこを供給するという面におきましては脱落しておるというのは、それはおっしゃるとおりでございますけれども、本来的に公社の行うべき仕事としまして、そういう消費者との関係の面があるということは、これは今回の制度改正で、別にこれを否定したりあるいは絡めたり軽くしたりするつもりは毛頭ない、そういう意味の制度改正でございます。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 先ほど後藤理事からの答弁は、消費者と財政収入と関連の方々と三つを順序立てて言われて、いまその三つは並列だと言われた、どっちが本当なんですか。

後藤正日本専売公社理事

○説明員(後藤正君) なかなか、基本的には私はこういう事業体であれば、これは物が売れなければどうにもならない、いわゆる産業としてですね。ですからやはり本当に専売公社に課せられた発祥の経緯から、たばこの場合は財政専売でありましたし、それから同時に、やはり民族産業の擁護という二つのことが公社、いわゆる専売法が制定された当時の経緯でございます。  しかし、そういうことをやろうと思えば、やはり本当に消費者に安心して吸っていただける、消費者の好むたばこを提供していくということを第一義的に考えませんと、そういう目的は私は達成できないと考えておりますし、ただ、それが財政貢献にもつながりますし、同時に大変大事なことは、やはり産業の担い手としていろんな関係者がおるわけでございまして、やはりそういう関係者との対話と協調の中、それと同時に、いまみたいな社会経済の中では、本当に地域住民なりあるいは国民各層なり、そういう方々の企業体に対する御認識なり御理解なり御支持をいただかぬことには、私はその企業体の維持発展ができない。やはり事業体である以上、どういう経営形態であれ、そういった先生の御指摘の社会的な公正に応じていくんだということは、経営の基本の中になきゃならぬものだと私は心得ている次第でございます。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 明治八年に煙草税則が布告され、翌年明治九年一月に施行されてから、以来たばこと財政収入との関係が始まっているわけですね。日清戦争の明治二十七、八年戦役、その後わが国の軍備拡張政策に伴って、その財源対策として明治三十一年に葉煙草専売法が実施された。そしてまた、三十七年に煙草専売法ができた。大蔵省専売局による完全専売の時代がそれから始まるわけでありますけれども、専売の当初の目的は、そういう点からずっと見ていくと戦費調達のためとしか考えられない。これはそのとおりですね。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○政府委員(名本公洲君) 御指摘のとおりだと思います。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 一部、いまの答弁のとおりだと思います。  葉煙草専売法から煙草専売法、つまり、部分専売から完全専売に移るわけでありますが、その移行は、葉たばこ専売だけでは脱税が多いというのが一つの理由ではありましたけれども、実際はいまのような戦費調達のためであった、こういう財政難に対処するためだと。いいですね、その点は。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○政府委員(名本公洲君) 三十一年の葉たばこ専売から三十七年の葉たばこ、製造、それから販売までまいりました専売の過程におきましては、先生御指摘のように、葉たばこ専売だけでは専売としての実を上げることが必ずしも十分でないということから、全体の専売に移行したというふうに理解をいたしております。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 私は、その原点のところは非常に問題があると思うんです。たばこ事業の完全専売に移った過程というものを見ていくと、いわゆる学者が言っているビスマルク的国有ということです、つまり経済的必然性がないのに、少しもないのに、ただ戦争のため、あるいは財政のため、そのためにより有効に利用するために国有化したというふうにしか考えられない。そういうことで、この経済的必然性というものはどこにあったんですか。

泉美之松日本専売公社総裁

○説明員(泉美之松君) 明治三十七年に完全専売に移りましたときには、鈴木さん御存じのように、当時、日本の民間のたばこ製造業者という中に民族系と外資系という二派がありまして、大変激烈な競争をやっておったわけでありまして、どちらかというと国産技術の方が余り十分でなくて、アメリカ系の資本の系統の方が有利になる。これではわが国のたばこ製造業というものが外資に乗っ取られてしまう。こういう危険がございましたので、そういうのを防ぐ意味でもあって専売制にして、個々の製造業者の製造をやめさせて、この製造場を買い取ったわけでございます。  私は、やはり国内のたばこ製造業というものを外資から守る、そしてやっていくという経済的な理由は確かにあったと思うのでございます。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 国内のたばこ製造業者を守るためであるならば専売まで移行する必要はなかった、ほかに手はあったろうと私は思うのですね。だから、その点ではやはり経済的必然性がなかったんじゃないかと思うんです。これは過去のことですから、先人のやってきたことですから、私は歴史的にそういう流れが専売の中にはあると。  現在のたばこ事業は、これはちょっと大蔵大臣に伺いますけれども、このたばこの専売制度にも経済的必然性が現在あるとお考えでございましょうか。

金子一平自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(金子一平君) 私は、財政経済的に見て、酒、たばこに相当の税負担をしていただくことによって、ほかのたとえば所得税、法人税等の負担がある程度軽くなるわけでございますし、そういう意味において、全体を総合しての財政経済学的な立場から言えば、当然経済効果を果たしてもらっているというふうに考えておる次第でございます。  設立の当初は、税なり専売なりが創設されました当初は、それは戦費調達とかいろいろなそのときの目的によってできておるものもございますけれども、長い歴史の過程において、それが国民経済の中に消化されて、やはりこういう負担でいった方がいいんだというおおよその国民的な合意が得られて今日まできておるのが酒に対する負担であり、たばこに対する負担である。これは各国とも同じような状況であると考えておる次第でございます。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 私は実際言えば、民営で競争させた方がさらに国民的利益は物によっては出てくるんじゃないかということが考えられるわけですね。専売にした方が競争原理が働いて、よりよい品物が国民に売られ、そして税も上がってくるというものじゃないだろう。私はそういう点で経済的必然性がないような気がするんですね。どう見ても、どうもその点はわからないんですけれども、もう一度御答弁をいただきたい。

金子一平自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(金子一平君) 幾つかの民営の会社にそれぞれ分けて競争をさせて、競争原理を働かせる、こういうやり方も私はあると思うんです。それによって合理化を極力進めるという行き方もあると思うのでございますが、日本の場合は当初から、先ほど総裁が御説明申し上げましたような、専売ということで滑り出しておりまして、それはそれなりの効果は果たしてまいりましたから、これをいきなり幾つかに分けるというようなことよりも、極力公社の形態で合理化をさせることによって経済的な意味を果たさせようというのが今日までの姿勢であると思います。専売制度をとっている各国とも、大体同じような立場で今日まできておると考えております。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 国有化事業の中には、いま私は経済的必然性がなくて、ただ有効的に利用して、そして財源をつくっていこうというためにのみやったというビスマルク的国有と、それから御承知のイギリス型の国有化とございます。たしかイギリスには交通網及び運賃の整備統一を必要とした、そういうことから国家総資本、国家が必要とし、国民が必要として、共同利益として運賃の引き下げまでできるということから国有化ができた。これなんかは経済的必然性があるとされているわけです。  それに対して専売の場合には、たばこ専売の場合には、そういう点は一つも考えられない。ただ、いままでの慣行上、現在は専売制度がずうっと延長されてきているというだけじゃないですか。本来的に経済的必要性があるというならば、企業などで非常に経営が悪化してきている、どうにもならない、もう民間単独では手がつけられないというようなものを、国民の利益とか国家の利益とかいうことから考えて国有化なり公社形態にしなければならない、国が管理しなければいけないというふうな、こういうなら私は経済的必然性があると思うんですが、いまのたばこ産業に対して、これをそういうふうにしなければならないという必然性がどうしても考えられないわけですね。この点はどうですか。

金子一平自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(金子一平君) 結局それは、税負担をどういうふうに配分するかという問題に絡む問題だと考えまして、税負担が軽くて済ませるような経済情勢、財政情勢ならばそれはおっしゃるようなことで考えていいかもしれませんが、日本の今日まで置かれた財政上、経済上の立場から言うと、結局先ほど来申し上げておりますような奢侈的なと申しますか、あるいは嗜好性の非常に強いものにある程度御負担をいただくことが全体としての財政負担のバランスが保たれるゆえんだと、こういう立場からきておるわけでございまして、まあ競争原理の、おっしゃるようなあるいは負担を軽くする意味においての競争原理はそれは入れられないわけでございますけれども、私は専売は専売なりに相当大きな効果を今日まで上げてきておる、これなかりせば、それでは所得税、法人税でもっと負担をさせていいかというと、それは簡単にそうもいかぬ場合が多いことを御了承いただきたいと思うんでございます。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 大臣に端的に伺いたいんですけれども、大臣は自由経済主義者ですか、それとも社会主義経済主義者ですか。

金子一平自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(金子一平君) 自由経済主義者でございます。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 当然そうだろうと私は思っておりました。そういう自由経済主義の場合には、産業の国有化は認めない、市場経済を重要視していく、競争原理を立てていくというのに、どうして経済的必然性が私ども見て考えられないところのたばこ事業について社会化を認めているのかということです。

金子一平自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(金子一平君) それは先ほども申し上げましたように、特定の物資について国の財政上の負担の配分の点から独占事業を認めることはあってしかるべきであって、自由主義経済を信奉するからといって必ずしも全部が全部国の経営のものがあっちゃいかぬということではないと考えます。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 大分お苦しい答弁のようですが、アメリカは自由主義の国ですが、御存じのとおり国営ではございません。ECの二カ国がやっているという答弁がよくありますけれども、ECでももはや廃止しようという方向でしょう。そういう中で日本だけが専売を残しておいて、しかも経済的必然性のない、本当につぶれそうで国民の利益のためにどうしても国が管理していなければならないというようなものじゃない。そういうことになってくるというと、これは自民党政府自体が私は企業の社会化を一生懸命進めているように思えるんですね、これを突破口にして。何か社会化計画おありなんですか。あったら見せていただきたい。

金子一平自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(金子一平君) ちょっと失礼、最後のあれは。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 社会化のプランを持っておられるんでしょうか。

金子一平自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(金子一平君) これは先ほど来申し上げておりますように歴史的な所産でございますから、日本の財政上の歴史的な所産で、しかも相当の効率を上げているものを抹殺する必要は私どもは全然ないと考えておる次第でございます。この経営がうまくいかない。こういうやり方ではもう破綻を来すというとき、そういう状況になれば、それはまたそれで話は別でございますが、私は今日の独占形態で十分の効果を果たしておるというふうに考えておる次第でございます。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 いまの経済的心然性がないのに専売公社という一つの国営企業を持っている、そのほかにも国営がありますけれども。ということは、これは経済的心然性がないのにやっているということは、社会化を自民党政府は進めているという断定をせざるを得なくなっちゃう。私はそういう点でいまの答弁不満です。プランがあったら示していただきたい。  きょうは時間があれですから、あと午後続けてやります。

坂野重信自由民主党・自由国民会議

○委員長(坂野重信君) 午前中の質疑はこの程度とし、午後二時まで休憩いたします。    午後零時五十四分休憩      —————・—————    午後二時四分開会

坂野重信自由民主党・自由国民会議

○委員長(坂野重信君) ただいまから大蔵委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、日本専売公社法等の一部を改正する法律案について鈴木君の質疑を行います。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 けさの論議、午前中の方がしり切れトンボで終わっておりますので、もうちょっとだけ続けさしていただきますが、自由経済の長所というのは市場の経済の構造、これで需給バランスが図られている。それによって価格が決まると。もう一つは、午前中から申し上げましたように、競争原理があって、企業の発展、商品の多様化とその進歩、品質の向上、こういうものが図られていると。したがって、たばこ事業でも、また後でこれは公共企業体関係の例の答申のことについて質問をしたいと思いますけれども、一社独占というような現在の形よりも複数という方がいいんじゃないかという、こういう方が好ましい結果を生むんじゃないかと、こういう説があるわけですが、いかがですか、その点。

金子一平自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(金子一平君) 専売公社で、一社で納付金の制度を従来からとってきておりますから、いまのように各社で分割して民営にしてまいりますると、これも先生御承知のとおりのたばこ耕作者との関係、小売人組合との関係もございますものですから、むしろ今日の形態のまま能率を上げた方が財政物資に対する課税と申しますか、そういう面からはむしろ今日のままの方がいいということで今日までに至っているような状況でございます。  独占がいいか悪いかということは、やはりそのときそのときの情勢によりまして、そのときの目的で判断されるべきもので、自由経済制のもとにおいて専売が独占事業であることは、決して能率を上げる限りにおいては国の立場として悪いことではないと私どもは考えておる次第でございます。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 いまの答弁を伺いまして、先ほどの、午前中からの答弁とちょっと違いがはっきりしているのは、午前中後藤理事からのは、たばこ専売の目的が、一つは消費者、一つは財政、一つはいわゆる関係者という感じであったわけでありますが、いまのお話しだと財政主体ということだけに大臣の答弁があった。そうなるというと、現在の目的は専売制度を続けていると、財政専売という言葉にあらわされているように、どこまでも財政上の事由に基づくことのみが表であるし、表はいろいろ言っているけれども、それが本心であると、こういうことになるわけですか。

金子一平自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(金子一平君) もちろん、財政物資でも質が悪かったり、消費者に対するサービスが落ちましたのでは、それは財政物資としての効果発揮できぬわけでございますから、財政物資としてやるからといって消費者に対するサービスをなおざりにしたんでは、これはもたないわけでございます。専売物資であることが消費者に対するサービスを落としていいということを申しているわけじゃありません。むしろ専売物資であるがゆえに、そういう点におきましては十分配意していかにゃいかぬとわれわれは考えておる次第でございます。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 最近はいろんな当局の中で民営論に反対する声の一つに嫌煙権であるとか、あるいは喫煙と健康というような世相から現在の専売制度の方が規制がしやすい、こういうような声があるわけでありますけれども、どうして、競争原理の働く市場の方が製品の開発が進むと思うのに、一社独占体系の方が規制がしやすい、時代にマッチしているというふうな感じになるのか、   〔委員長退席、理事梶木又三君着席〕 その辺がわからないんですけれどもね、ちょっと伺いたいんです。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○政府委員(名本公洲君) ただいまの先生の御指摘につきましては、これは昨年六月の公共企業体等基本問題会議の意見書におきましても、そういう点からすると公社一社独占ということの意義も認められるといいますか、表現はちょっと違いますが、そういう意味合いのことを述べておるわけでございますけれども、たとえば現在専売公社におきましては種々の面から広告、宣伝等におきましても自主的な規制を行っておるわけでございますが、アメリカのたばこ会社等におきましては、日本の専売公社の現況から申しますと、およそ考えられないくらいの多くの広告、宣伝費を使うというようなこともあるわけでございまして、また、ともかく数量をたくさん売り込めばいいというような、そういう競争ということが仮に行われました場合には、専売公社という立場から商品市場への働きかけというものよりも、もっとより何といいますか、激しい販売競争というようなことも起こり得るのではなかろうか、そういうふうなことから、一社独占の現行の方がそういう面からはより何と申しますか、健康面、そういう面から見ました場合には、よりマイルドな営業というものが行われるのではないか、そういうことであるというふうに理解いたしております。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 それはまあ、理屈は理屈ですけれど、実際言えば激しい販売競争がある、販売だけの競争じゃなくて製品改良の競争もあるということ、その点のことが抜けているわけですよ。そういう点ではちょっと私は納得しかねます。  たばこは財政専売で公益専売じゃありません、そういうことなんですけれども、私は考えてみるのに財政専売であるということだけであって、財政上の需要から、必要からということであるならば、これが民営にたとえ移った場合でも、たばこ消費税であるとか法人税とか、こういった面が考えられるわけでありますから、そういう点で税収関係、財政関係への寄与というのは、専売を外したからと言ったって決して消えるものではない、こういうふうに思うんです。だからどうも大臣の答弁気に入らないんですがね、その辺どうですか。

金子一平自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(金子一平君) 消費税制度にするか専売納付金制度にするかは、これは立法政策の問題でございまして、効果はいずれにしても上げられると思うんですが、日本のように伝統的に一社でやってきて、しかも相当能率を上げておるところでは、むしろ納付金制度のままにしておいて消費税にする必要もないんじゃないか、その方が完全な専売納付金の確保ができるんじゃないか、こういうことで今日に至っておるということで御了承いただきたいと思うんでございます。もちろん、かつての建議も出ておりますように、今後のあり方として民営に移して何社かに分括した方がより能率的、合理的にいけるのかどうか、この点は私どもも十分これから慎重に検討しなきゃいかぬことでございますが、とりあえず今後の問題としてはいまのまま私どもはいって、仮に分割するような場合に、先ほど申し上げましたような、耕作者の問題、小売業者の問題等の処理をどうするか、慎重にこれから考えていかなければならぬと存じておる次第であります。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 いま大蔵大臣が言われた十年前の昭和四十三年十月十八日の専売事業審議会から、委員長から、当時の水田大蔵大臣に建議がなされておりますけれども、その「専売納付金制度をたばこ消費税制度に改めることについての建議」、これに対して大蔵省と専売公社は当時どういう考え方だったか、専売公社の考え方は先ほど伺いました、大体消費税の方向でよいとしているということで伺ったわけでありますけれども、大蔵省の方は態度がはっきりしなかったというわけですが、その点はいかがですか。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○政府委員(名本公洲君) 四十三年の専売事業審議会の建議におきまして消費税制度を導入するという内容が建議されたわけでございますけれども、大蔵省といたしましても、この制度を消費税の制度として確立すべく種々の作業を行ったわけでございます。これによりまして現在の納付金率の法定化と同じような効果をねらっていたわけでございまして、その確立のために鋭意努力を重ねたわけでございますが、諸般の情勢によりまして究極的にはこの時点、その当時の時点におきましては制度の改正には至らなかったということでございまして、大蔵省としてこの方向に消極的であったということではございません。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 専売公社の経営の合理化、企業基盤の形成、合理化基盤の形成とかいろいろこう出ております。そういう面からも当然一つ一つ実現をすべき建議ではなかったかという意見もあるんですけれども、現在までなぜ実施に至らなかったのか。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○政府委員(名本公洲君) 当時かなりの段階まで作業が進んでおりまして、たとえば税率をどのようにするというようなことも種々、あるいはどういう、たとえば従価制とか従量制とかそういうふうな議論もかなり行われているわけでございますけれども、これと同時に、これは税制調査会の方におきましても同じような答申があるわけでございますけれども、地方たばこ消費税等とどのように国のたばこ消費税と調整をいたしていくかというような問題がかなり議論をされましたんですけれども、地方たばこ消費税はこれは地方の固有の財源でございますので、それと当時立案いたそうとしておりました国と地方たばこ消費税と一本化するというような考え方が一つございまして、それによりまして種々、国、地方、大蔵省、自治省の間で調整をしてまいったわけでございますけれども、固有財源ということをどのようにとらえて、その考え方の上に立ってどのように税制度をつくり上げていくかというような問題が結論を見るに至らなかったというのが、政府部内におきましてはこの制度が実現しなかった一つの理由でございます。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 いわゆる地方税の問題、いろいろ絡まっちゃっていてというふうに聞こえたんですけれども、この四十三年の審議会建議での訴え、これは現在の専売公社法、先ほど公社法改正の意向を示されたんですけれども、公社法の不備を改めるべく積極的な意向をあらわした、こういうふうにわれわれは受け取れるんです。そうして専売制度から公社制度というふうに内容が移っていく、こういうような案だったと思うんですけれども、独立性や自律性という、専売公社自身の独立性、自律性という面から見ると、今回の改正案の方がこの消費税の案よりも後退しているというふうに思うんですけれども、この点はどうですか。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○政府委員(名本公洲君) たばこ消費税という制度と専売納付金制度という今回の制度によります率の法定化といいますものは、その実質におきましてはほとんど変わりがないものでございますので、私どもの方といたしましては四十三年当時考えられた公社に対する自律性、自主性の付与という点は、今回御提案申し上げています制度の改正によりましても同様に達成できるものではないか、かように考えております。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 いま一つは、専売納付金制度からたばこ消費税制度へ移行するということになると民営化につながるんじゃないか、こういうことでの反対意見が強かったということがあったようでありますけれども、そういう民営化というものを論ずる前に、企業の自律性とか企業基盤の強化とか、こういうことを論ずべきだったと思うんですね。その点何かそういう意見があったかどうか私はわからないんですけれども、民営化につながるというようなことで反対があったのかどうか、その辺ちょっとどうですか、その辺の意見はなかったのか。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○政府委員(名本公洲君) 四十三年当時立案をいたしまして、種々議論をした当時の経過といたしまして、政府部内におきましては、地方財源との問題の点を先ほど申し上げましたですけれども、先生御指摘のように、いわゆる公社を取り巻きます各種業界との間におきましても種々議論がございまして、今回の制度改正におきましてもそういう議論もあったわけでございますが、当時におきましても、先生ただいま御指摘のような議論があったことは事実でございます。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 これで最後に、このたばこ消費税制度、現在の考え方はこういうふうにはっきりと納付金率でもって示されているから反対だということはわかるんですけれど、しかし税体系の中から見てそんなに不自然なものであると、たばこ消費税にした場合は。こういうふうに考えられているんですか。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○政府委員(名本公洲君) 諸外国におきまして専売制度をとります国におきましても、たばこにつきまして消費税制度を採用している国もございます。したがいまして、理論的に申しますと、専売制度であるから納付金でなければならないという、そういう論理的な必然的ものはございません。専売制度でありましても消費税制度と一向矛盾するものではないというように考えております。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 この専売事業というのは公共性及び公益性というものがかなり強いはずですね、本当は。ところが、今回の改正案だけじゃなくて過去のたばこの価格の改定、そういうたばこ関係の法律改正でも常に最大の理由は財政制度、財政問題、いつでも財政とか専売とかいう面だけが大きく取り上げられてきてしまう。専売公社のいわゆる他の公共性であるとか公益面というもの、これについてはどういうふうにまず考えているんですか、公社の考え方をひとつ。

後藤正日本専売公社理事

○説明員(後藤正君) 確かにいわゆる公共性、公益性——公共性、公益性の概念そのものがはっきりした概念がどうも私にははっきりしないんですが、先生御指摘のように、専売公社創立あるいは専売制度創立の中でその公共性ということが、財政専売ということが非常に大きな柱であったということはこれは否めないんだと思うんです。  しかし、いわゆる現実のいまの専売公社の担っているいろんな役割り、機能から考えますと、いわゆる公共性イコール財政専売という見方は私どもは必ずしも賛成しがたいという気持ちでおります。  先ほども先生御指摘のように、基本問題会議は、いわゆる公共性を財政専売ということでとらまえまして、それは税を仕込むことによって十分達成できると、効率性については、先ほどもいろんな比較資料を検討した結果、断定的なことは基本問題会議の意見書でも言ってないわけです。ただ、民営化すれば効率性はもっと上がるんではなかろうかというような言い方をしておりますが、そうは言っても現実問題としていまの健康喫煙、民営化すれば当然やはり販売競争等が激化をして、それで広告宣伝なり合理化販促活動なりというのがいろいろ起こってくるだろうし、そういう場合にいまの喫煙と健康問題に対する対応なり、それから仮に民営化すれば分割民営ということになりますが、その場合に一体外国企業との競争とかいろんな問題が、やっぱりそういう競争に耐えて民族資本としての維持発展が可能なのかどうなのか、そういう点もやはり検討しなければならないというようなことで、したがってということで過渡的な措置としてのいろんな提言も付せられておるわけでございます。  そういう内容の中から考えますと、やはりたばこという嗜好品ではございますが、大変特殊な性格を持った嗜好品であろうと思うんです。こういう商品を取り扱う取扱方が一体どういうやり方が一番適正なのか。先生も御指摘のように、たとえばオーストリアも専売はやめておりますが、ほとんど独立の専売と同じような会社での運営になっておりますし、スウェーデンも九九%政府の持ち株の会社で運営されております。フランス、イタリアもいわゆる流通専売は外しておりますが、基本的な製造専売というものは持っておりますし、それから流通網も依然として大蔵大臣の権限による指定という制度を残して運営がされておるわけでございます。ですから、やはりたばこという特殊な製品の供給とか、フランスもイタリアも同じようにある地域ではかなり葉たばこ耕作者もおるわけでございます。そういうようなこともございまして、私はやはり単に一義的な一つの割り切りはできない。しかし問題は、そこに産業としてある以上は、いろんな公共性なりを持っておるけれども、やはり問題は国民なり消費者サイドに立ってどういう点に調和を求めるべきなのかという全体としてのいわば総合的な調和なり合理性の問題、そういうところにあるんではなかろうかというふうに考えている次第でございます。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 とにかく専売公社のたばこの売上高が二兆円を超えていますですね。しかもたばこ事業は葉たばこの生産から小売に至るまで全過程が一種の独占ということになりますから、そういう完全専売制度ということになると、いま言われた答弁のように消費者のことを本当に考えていかないと公共性は失われてくる。そういう点で、もう先ほどの大臣の答弁のように財政のことばかり言っているというと、何か私は公共性と公益性というものがなくなっちゃうんじゃないかという感じを受けるんですけれども、改めてその点は大蔵省としてはどう考えていますか。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○政府委員(名本公洲君) たばこの専売は、まあ沿革的に申しまして財政収入の確保ということにあったことは事実でございますけれども、しかし国の全額出資いたします公社が経営をいたします企業体といたしまして、一般企業に求められる以上に一般消費者、国民各層のことに十分配意をしなければならない立場に当然あるというふうに考えます。しかもそのことが専売公社の目的、性格というものに、消費者、財政収入、それからまあ関連産業ございましたですけども、それがおのおの相互に絡み合いまして一体不可分のものとして動いていくことであるわけでございますが、国民各層のことを考え、経営を能率的にやり、できるだけ安くて品質のいいたばこを供給するということがとりもなおさず財政への寄与ということにもつながってくる問題であるわけでございます。おのおのの使命は相互に関連し合って一体不可分のものということでございまして、単に財政収入を確保するということだけが公社の使命であるというわけにはまいらないというふうに私どもも考えております。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 専売事業をやっているからといっても、名前は日本専売公社で独立した公共企業体ですね。したがって専売公社は国に対して独立した法人、したがって国そのものとも違う、また国の行政機関でもない、こういう意見がありますが、国と公社の関係についてはどう考えていますか。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○政府委員(名本公洲君) 大変むずかしい御質問でございますけれども、現在の法制度のもとにおきましては、専売権は国に帰属するものでございます。この国に帰属しております専売権を一〇〇%国庫が出資いたしました専売公社をもって行わせる。そういう意味におきまして、専売という面からつかまえてまいりますと、専売権という面からつかまえてまいりますと、専売公社は国にかわって専売権を行使する機関、事業体、専売権の行使の委託を受けた事業体である、そういう関係になろうかと思います。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 国にかわって専売権の行使の委託を受けた事業体、機関ということになると、国の行政機関ですか。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○政府委員(名本公洲君) 政府の関係機関、企業体ではございますけれども、行政機関そのものではございません。専売権の行使という面につきまして、その専売権の行使を受託しておる企業体というふうに理解をいたしております。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 そうすると、国に対して独立した法人じゃないのですね。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○政府委員(名本公洲君) 専売権の行使を委託いたすわけでございますから、国と政府とは異なった事業体である、したがいまして委託受託の関係が成立する、こういうふうに思います。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 どうもよくわかったようなわからないような答弁みたいなんですけれども、私は性格はやはり国有じゃないかと思いますね。  というのは、資本金はいまお話にありましたように全額国が出資をしている。専売公社の事業の運営に当たっては大蔵大臣の認可が必要であるというように、現在の専売公社の体制や専売公社をめぐる関係法律、そういうものが専売公社の公共企業体としての独立性を非常に乏しいものにしている。したがって、これは国有に等しいものであり、あるいは国有の名前をただ専売公社とかえただけにすぎないものというふうにとれるのですけれども、その点はどうですか。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○政府委員(名本公洲君) 国有という先生の御指摘の言葉でどういう内容をお持ちなのか、ちょっと理解がむずかしいのでございますけれども、たとえば国有鉄道、これは国有と名前がついておりますけれども、これも一〇〇%国の出資した企業体でございます。しかし、国が出資して設立した国とは別の法人であるということは、これは法律に書いてあるわけでございますので、別の法人格を持った存在であるということは法律的に確かだと思いますが、国が一〇〇%出資をしておる機関、法人でございますので、これに対して大蔵省は監督官庁という立場に相なるわけでございますから、監督官庁といたしまして所要の監督は行っていく必要がある。これがまた国が出資をいたしました機関に対する監督官庁、政府としての責任でもあろうかと、かように存じます。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 私は一番最初の質問のときに述べたように、昭和二十三年に専売事業審議会が設置されて、専売局から専売公社へ移っていくときがあります。この「たばこ専売五十年小史」、専売公社が発行している中を見ると、先ほど申し上げたようにマッカーサー司令部との応対から、マ元帥の意向は、実体は現在どおりでもよいが、形は公社をつくりたいということが痛切に察知されたと、こういうふうに言っている。それだから私は、公社というけれども、実体は公社じゃないんじゃないかという疑いを持たざるを得ないわけです。  いまも答弁がありましたし、先ほどもあったように、国が全部出資しているし、全額国の出資ですし、それから専売公社に対する大蔵大臣の権限、これは非常に大きいものですね。公社の役員の任免、それから資本金の増減の承認、付帯業務運営、投資の承認、事務所設置の許可、業務方法とその変更の許可、予算の調整、提出、資金計画の限度通知など、大臣の権限といったらこれは切りがないような感じがする。これではまさに大蔵省専売局そのものじゃないか。だから私は国有でしょうと言うのです。違いますか。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○政府委員(名本公洲君) 昭和二十四年に専売公社が設置されます際におきまして、専売局から公社へ、組織がえと申しますか、別の法人として設立するに当たりまして、企業体として能率的に事業が運営できるようにということで種々検討がされたようでございますけれども、非常に短時日であったこともありまして、たとえば経理の面等におきましては、特別会計でありました当時の専売局会計処理の仕方をとりあえずそのまま持ち込むというようなことも行われたようでございます。その後、企業的な経理ということが行えるように改めるというようなことも行われてまいりました。また今回、たとえば納付金率の法定というような問題も、公社に対して自主性を高めていく一つの方策であるわけでございますが、公社が設立された当時におきましては、先生おっしゃいましたように、別の法人として、しかも企業体としての十分な効率ある運営が保障されるような、そういう面が必ずしも十分でなかったという面があろうかと思います。おいおいその面は整備をされてきておるというふうに考えております。  この公社、国の一〇〇%出資でございますために、これに対する適切な監督というものを政府として行ってまいるということは、これは政府といたしましては、国民に対する当然の義務でもあろうかと思います。適切な監督を行ってまいらなければなりませんが、専売公社法には、大蔵大臣は承認する、認可する、こういう規定があちこちにございます。この大蔵大臣の承認、許可等々の各行為は、その中には、いわゆる監督大臣といたしましての大蔵大臣、それからまた国庫大臣といたしまして承認すべき事項、監督すべき事項、そういうふうなものも含まれております。  したがいまして、たとえば国有鉄道法、そういうふうなものに「運輸大臣」というように書いてありますところも、これは当然専売公社につきましては「大蔵大臣」ということに相なるわけでございますけれども、その国庫大臣、行政大臣、二つの面が公社に対する許可、認可、承認という面で出ております。   〔理事梶木又三君退席、委員長着席〕 が、いずれにしましても、一〇〇%出資法人であるということに対します政府としての責任というものを果たしていきます上にいずれも必要な監督事項ではなかろうか、かように思います。  なお、すでにもうそこまでは必要でなかろうというような点につきましては、大蔵大臣の認可というような問題につきましても削除したような実例もございまして、二十四年設立当時とは、その自主性、公社運営の自主性におきまして、かなり進んだ形での運営ができるような実態になってきているというふうに考えます。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 いろいろ言われましたけれども、投資の承認、事務所設置の許可なんというものについて、たとえば事務所設置の許可あたりを一々大臣にしなきゃならないほど公社は自主性がないかということですね。  それから、投資の承認にしても同じことだと思います。投資が企業経営としてどうしても必要であるということでなされていく。放漫になるということは、これだけの形態のものですから、そう考えられないことだと思いますが、承認というのはどうですかね。問題だと思います。私は許可じゃないかという感じがしている。こういう点から見ても、大蔵省の権限といいますか、それが非常に強い。何のために、日本専売公社と、こういう名前をつけておるわけですから、そういう独立した組織体を組織したのかわからない。これだけ大蔵大臣の権限が強く、統制と監理が厳しい公社法、そのもとでは、専売公社の自主的経営はゼロであると言わざるを得ない。今回、五五%に納付金率をつくったから、あとの四〇、五五ないし五六%ですか、四四%について云々で、三〇%前後の値上げは結構でございますと言って、いわゆる自主性を尊重したように見える部分がありますけれども、これはしようがない、やらなきゃならないということなんでしょう、納付金率を決めたから。そういう意味であって、これはやはり、それでも私は自主性の拡大にはつながってないと思うんですよ。だから自主的経営というものはゼロじゃないですか。どうなんですか。

後藤正日本専売公社理事

○説明員(後藤正君) 確かに、わが国の場合に、先生御指摘のように、やはり公企体の誕生が労働問題の取り扱い、労使関係のあり方を中心に、急速に公企体が発生をしたという経緯は、これは私は否めないんだと思います。先生、午前中御指摘のように、いわゆる公企体というのも英国型とかアメリカ型とか、やはりいろんな歴史、経済的な背景の中から生まれてきた経緯はあるんだと思います。  したがって、いろいろ制度は違うわけでございますが、私どもは、やはり日本的な風土なり歴史の中で日本的な公企体のあり方というのは、これは当然模索をしていかなければならないし、つくり上げていかなければいけないというふうに、私、公企体に勤める者としてはそのように考えておるわけでございますが、やはりこういう問題は大変広く、二公社とかいわゆる五現、あるいは公庫、事業団等、一般的に広い概念の公共企業体全部に当てはまる問題で、これは私はいろんな社会経済の情勢、あるいは国民各層の声を反映しながら、大所高所から、広範な立場からのいわば立法政策論だと思いますが、われわれ公企体に勤める者としましては、できるだけやはりこういう制度を仕組んでいただく以上は、国民から負託されている事業でもございますし、また、国から委託された専売事業でもございますので、そういう受託の趣旨に沿って、本当に一般の御納得のいくような事業運営をしてまいりたいし、その過程でまたいろんな制度的な制約、これも二十四年発足時からずいぶん予算とかいろんな面で、逐年、ある年に改善はされてきておるわけでございますので、今後とも、先ほど午前中、総裁が専売法そのものが古い法律だと先生の御質問にお答えしたわけでございますが、われわれ、今後ともいろいろな関係法規についての社会情勢に合うような検討は続けてまいりたい。最終的には大きな立法政策として先生方の御判断に待たなければならない、このように考えておる次第でございます。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 専売公社は公共性と同時に企業性という性格を持っているはずですね。どういう認識をなさっていらっしゃるんですか、公社では。この企業性について。

後藤正日本専売公社理事

○説明員(後藤正君) 私は、企業性はやはり自由経済体制のもとにおきまして、先生も御指摘のように、需給法則というものと、その底には生産法則というものがあるんだと思いますけれども、それと、やはり競争原理が働きまして、そこで企業性というのは、端的に言うならば、企業利潤というものを追求していくということが一つの原理原則であろうと思うんです。ただしかしながら、いま今日の日本の企業が、経営形態がいかにあれ、ただいわゆる最大利潤を追求するという視点だけで経営が成り立っておるかどうかということについては、私は多分に意見が違います。やはり本当にそこは消費者に、ユーザーに喜ばれるというようなこととか、アフターサービスがいいとか、アフターケアがいいとか、それからそのほか、やはり商品の持ついろいろないわゆるプラスの面もあればマイナスの面もあるわけでございますので、そういう面についても十分やはり消費者なり一般の人に迷惑をかけないような配慮、そういう中に一つの企業としての企業性の発揮ができるものだというふうに私は考えております。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 それで一つ、私は企業性のことで伺いたいんですけれども、年間のたばこの売り上げだけで二兆円を超すというような巨大な事業ですよね。資本金については現在幾らですか。

後藤正日本専売公社理事

○説明員(後藤正君) 約二百三十二億でございます。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 二兆円を超す巨大な事業でありながら資本金が二百三十二億円というのは、これは余りにも少ないと言わざるを得ない。これで専売公社の企業基盤が強いとか弱いとかなんて言ったって、弱くて話にならないですね。やはりここで資本金それ自体をふやさなければならないだろうと思うんですが、その点はどう考えていらっしゃいますか。

後藤正日本専売公社理事

○説明員(後藤正君) 確かに先生御指摘のように、この資本金は公社発足時の資本金そのままでございます。いままでは内部留保、これは結局、固定資産なり、たな卸し資産、特殊な葉たばこというたな卸し資産増に対する資金手当てとして大蔵省と協議の上公社が留保することを認められたものでございます。これは利益積立金ということになっておりますけれども、性格的にはやはりこの相当部分が私は資本金的な性格のものだろうと思います。公社法によりますと、この利益積立金を資本金の増額に充てることは大蔵大臣の御承認でできるわけでございますので、私ども今回こういう制度ができました暁におきましては、大蔵省と協議をしまして、やはり資本組み入れということについてのルールをつくり組み入れてまいりたい、このように考えておる次第でございます。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 このたな卸し資産の問題、内部留保の問題ですね、昭和二十八年度以降たな卸し資産の増価額が内部留保に認められなくなったでしょう、昭和二十八年以降は。それが納付金として納めるようになったということが一つには負担の増大になってくる、負債の増大になるわけですね、逆に言えば。四十二年度以降に一部は利益積立金として認められるようになった。だけれども、長期の借入金がふえることについて大きな効果を上げることはできない、こういうふうに言われているんですが、そういう点からもこの点どう対処されますか、これは。

後藤正日本専売公社理事

○説明員(後藤正君) いままでの制度ですと、利益積立金について取り崩しの規定は実はなかったわけでございます。ただ、いわゆる五十三年度限りの措置としまして、大変国庫事情の厳しい中で千五百六十九億という、いわゆる特別立法をしまして、これを国に納めるという措置をとったわけでございますけれども、そういうこともありますし、それからやはり資産増について、定改し、それが平年度化した年とかというようなものは資産増の一〇〇%の内部留保はできたというような年もございますが、平均的には過去の内部留保率というのは大体五〇%でございます。したがいまして、差し引き約資産増の半分はいわゆる借入金の増加ということで手当てをしておるというのが現状でございます。  したがいまして、今後私ども御提案申し上げておりますこの法案が認められますと、五十一年定改実施ベースでございますが、いわゆる五十四年度においては約千億の内部留保、これは八〇%を超す内部留保でございますので、したがいまして長借の増ということはほとんどなくて済む。  長期借入金でございますが、私ども大蔵省との関係におきましては、できるだけ国庫余裕金があれば国庫余裕金を使わしていただくということでございますので、これは、われわれが預託しております専売納付金が無利子であるように、国庫余裕金の振替についてもそれも無利子でございます。したがって、これだけの大きな企業運営をしながらも、民間に比較しましていわゆる利子負担というのは大変極少で済んでいるわけでございますが、今後国庫の事情もございましょうし、必ずしも従来どおりいくかどうかわかりませんが、極力いまのこういう制度を仕込む以上、また今後のたばこ市場なり外国品との競争を考えますと、大蔵省と協議しながら、大蔵のできるだけの範囲内においての余裕金の使用をお認め願いたいし、それから先生も御指摘のように、二兆円企業、あるいは定改がお許し願えれば二兆五千億企業でございますので、いかにも二千二百何十億なんという資本金では、これは企業基盤なんて言えませんので、今度は大体五千億超えるような利益積立金になりますので、それをできるだけ資本金に組み入れたいというふうに考えておる次第でございます。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 これで公社と、いわゆるコーポレーションと言いながらまるっきり国だけの資本金でできているということが私はわからないんですよ、意味が、本当は。資本金については三公社いずれも民間資本の参加を認めてませんよね、導入を認めてない。ただ、国鉄と電電が債券発行による資金の導入をやっていますけれども、そのぐらいのものでございますが、全額政府出資じゃなくて、民間資本の参加ということもこれは認めるべきじゃないか。それが本当のいわゆる半官半民というかっこうになるわけですが、公社形態としても一歩踏み出す形になるわけです。そうでないと、私が指摘しているとおりに、完全な社会化計画にのっとった国有ですよ、国有企業だと言わざるを得ない。だからそういう点で、その辺はどういうふうにお考えですか。

後藤正日本専売公社理事

○説明員(後藤正君) 大変むずかしい話だと思いますが、現在、基本問題会議意見書を踏まえまして、大蔵省ではすでに公社の経営形態、あり方等についての実は審議をしているわけでございます。また意見書の中にも、過渡的な形態としてある程度の自主性を増し、しかもある程度政府がコントロールするような経営形態の採用、これは言わんとするところが何かよくわけがわかりませんが、どうも議論過程から考えますと、やはり先生御指摘のような、民間資本のある程度の参加があるような特殊会社というようなふうに受けとれる向きもございます。それから輸入品を取り扱う別の会社の設立などというような過渡的ないわば措置というものについての提言もなされているわけでございます。  こういうことにつきまして、大蔵大臣のもとに置かれております、今後、この法案が通りますと、専売事業審議会が本格的な諮問機関としてこの経営形態問題を討議されるわけでございますが、私どもも、やはりたばこ産業自体の長いあるいは今後の長期展望の中でいかにあるべきかということを、十分実情あるいは将来展望等も御説明申し上げながら、私ども、あるいはたばこ関係従業者なり国民の皆さんなり消費者の皆さんなりが御納得のいくような方向というものを模索しながら、最終的には、制度改善をお願いするとすれば先生方の御判断に従いたいというふうに考えている次第でございます。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 公社形態の場合あるいは国有の企業の場合には、大体税金で納めるような特別な利益のほかに、納付金で納めたり消費税で納める、そのほかに通常の利益が出る。それを一体どのぐらいにするのが適正と考えているかということです。というのは、それがいわゆる三〇%の法定緩和が出てきていましたから、そうすると、確かに赤字が出るおそれがあるとかなんとかということになるわけですけれども、その前に、適正利潤を割ってきたときに赤信号か黄色いランプがつくわけでしょう。そういうものが必ずなければならないと思うんです。といって、この適正利潤というものを決めるのに、民間企業のいわゆる通常利益のパーセンテージをそのまま持ってきて、自分のところも同じにするということでは、幾ら何でも公社形態としては、あるいは一〇〇%国が出資しているということであれば、なおのことそれはまねることはできないと思うのです。もっとシビアな厳しいものになるだろうと思うのです。適正利益のパーセンテージといいますか、そういう利益率というものはどういうように考えておられますか。

後藤正日本専売公社理事

○説明員(後藤正君) 適正利益と申しますのは、私どもの言う内部留保になるわけでございますが、これは民間と違いまして、社外流出——配当とかそれから税といったようなものにも充てられない。結局公社の資産増に対する手当てということでございます。  これが一体幾らが妥当であるかということについては、確かに、先生おっしゃるように、民間を参考にするわけにもまいりませんが、一応御提案申し上げておりますことがお認めいただけますと、五十四年度で定価代金に対して約四%ということになります。これが今度公社が赤字転落ということは、この内部留保が毎年やはり減ってまいるわけでございますが、二百とか二百五十億どうしてもコスト上がってまいりますんで、いかに節減をしましても吸収し得ないコストというのは、やっぱり静止した経済でない以上は、たとえばいまの消費者物価政府見通しが四・九というふうな形で上がっていきますと、吸収し得ないコストが出てきまして、大体私ども四年ないし五年、五十八年か五十九年にはゼロもしくはマイナスになります。平均しますと、したがって、マイナスになったときに初めてこの暫定最高価格を一定条件——物価スライド、物価等変動率の範囲か三〇%という頭打ち、どちらか低い方で一応暫定最高価格を決める限度として政令で算式が出てまいりますが、その範囲内での定価改定できるわけですが、したがって、その年度まで行きますと、結局赤字の状態まで行くと四%と、斜線、直線引きますと結局二%というものが売り上げに対する内部留保、これは今後の資産増に対して大体五割を内部資金で賄う。今後の資産増の見込み、これも葉たばこみたいに豊凶で非常にできた年もある、できない年もありまして確定的なことは言えませんが、御提案申し上げておりますことがお認め願えると、大体次期定改までにいわゆる五〇%の内部留保ができる。これは売上高に対して約二%弱という、定価売上代金に対して約二%弱という割合になろうかと思います。  ただ、五十八年赤字になると五十九年ということで定改をお願いするわけですが、そのときの市場なり、あるいは輸入品の輸入価格なりによってそういう限度いっぱいの定改はできないかもしれません。そうしますと、今回お願いしていますように、再びまた内部留保が四%まで回復できるかどうか、これはやはりそのときの市場動向なり消費者の可処分所得なり、いわば日本の国民所得の上がり方なりとの関連において私ども判断せざるを得ないと思っておるわけでございまして、そうなりますと、必ずしも、いま五〇%の内部留保が何とかできるだろうと言っていますが、先々それまでできるかどうかということは、必ずしも現段階ではお答えできないというのが現状でございます。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 まあ、現状ではそうだろうと思いますね。だから私も適正な利益率と言ったけれども、そういったものを決めようがない。  大臣、席を外している間にちょっと質問いたしまして、二兆円を超す巨大なたばこ事業でございますが、資本金が現在二百三十二億円にしかすぎない。余りにも企業基盤としては小さい。これを拡大したいという意向があるようでございますけれども、そういう場合に、いわゆる全類いままでは国庫支出です、国庫の資本で出ています。公社形態といいながら国が一〇〇%持つ国有形態になっているわけですね。やはりこの点で民間資本の導入等も本気になって考えるべきじゃないかというふうに思うんですけれども、その点はいかがお考えでございましょうか。

金子一平自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(金子一平君) そういった問題は、今後の公社経営の持っていき方とも関連いたしますから慎重にひとつ検討さしていただきたいと考えます。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 それは先ほどの答弁でもわかったんです。経営形態問題を審議会でやっていきたいというのはあったんですが、大臣個人としてはどういうようにお考えですか。

金子一平自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(金子一平君) 先ほど来いろいろ政府委員からも御答弁申し上げておりますように、たばこ事業、関連事業全般に大きな影響を及ぼす問題ですから、これはやはり観念的に民営がいいんだと割り切ってやってしまうわけにもいかぬし、特にまた外資との競争条件、どうやって対抗していくかという問題もございますし、そういった問題もあわせて総合的にこれはひとつ検討さしていただきたい。われわれ決して今日の形態で事足れりとしているわけじゃございません。さらに能率を上げ、消費者の皆さんのニーズにもこたえてもらうためにどうしたらいいかということは、引き続き慎重にしかも真剣に検討してまいりたいと考えておる次第でございます。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 いずれにしても資本金二百三十二億円、少ないですから、何とかしなきゃならぬですから、そのふやし方は考えておいていただきたいと思います。  いまの質疑でずっと明らかになってきたんですけれども、現在の専売公社法に基づく専売公社の形態では、どんなにすぐれた企業経営者が総裁になられようとも、これは十分に力が発揮できないんじゃないかという感じがするんですね。  というのは、大臣の認可、許可、承認、これはもうがんじがらめになっていますし、ありとあらゆる面で自主性というものが現行形態には全くないというふうに私には感じられるんです。そういう点でこの点の改革がこれからの大きな問題になってくると思います。  そこで、少しあったことは、先ほどの答弁の中でも、これからの形態については審議会でという話がありました。私はその審議会の中に、また審議会設置について一部改正がこの中にも言われておりますけれども、この審議会の委員の中に消費者の代表を入れたらどうかとか、こういういろんな声が出ているわけでございますが、こういう点についての考え方はいかがですか。

金子一平自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(金子一平君) 審議会には、単に公社関係の者だけではございませんで、いま御指摘のありましたような消費者の代表、これは婦人も合わせて三名くらいは考えておるわけでございますが、特別委員として参加していただきたいと考えておる次第でございます。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 委員長にお願いでございますけれども、定足数を割っているような感じで——どうしたらよろしいでしょうか。

坂野重信自由民主党・自由国民会議

○委員長(坂野重信君) ちょっと速記とめて。   〔速記中止〕

坂野重信自由民主党・自由国民会議

○委員長(坂野重信君) 速記を起こして。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 内閣の諮問機関である公共企業体等基本問題会議が意見書をまとめて、先ほど来ずっと出ておりますけれども、この意見書によると、最近の日本におけるたばこ事業の状況がきわめて厳しいということになっておるわけですね。  私は、昨年の六月にこれは出たばかりでございますけれども、このたばこ事業の現状と将来、これをどういうふうにつかまえているか、総論的にひとつお伺いしたい。

泉美之松日本専売公社総裁

○説明員(泉美之松君) 私どもたばこ事業の現状におきましては、先般来申し上げておりますように、近年消費の停滞が大変大きいという点を大きく考えております。これは一つは、わが国の成年人口一人当たりの喫煙本数はアメリカに次ぐ大きな数量になっておりまして、その点から言っても、今後そう大幅に伸びる見込みはない。ただ、年々成年人口が百六十万人ほどふえる傾向にありますので、そういう点からいたしますと一、二%の伸びは見込めるのではないか。しかし今後は、かつて十数年前アメリカで起きましたように、ある年には消費が若干伸びるけれども、翌年は全然伸びない、あるいは若干少なくなる、こういったような事態が予測されるわけでございまして、昭和四十九年までのように年々五、六%も伸びるというような事態はとうてい予測できないというふうに思うのでございます。したがって、そういった現実を前提として今後のたばこ専売事業というものを考えていかなければならないというふうに思うわけでございます。  そういうふうになりますと、今度はたばこの数量よりも質と申しますか、付加価値を高くしていくということが今後のたばこ事業の中心になっていくだろうと、このように考えておるところでございます。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 消費停滞が大きいという、停滞傾向が顕著であるということでその原因が若干挙げられていたんですけれども、しかしまだ、これいまのだけだと見通しとして一、二%上がるか、あるいは減るときもあるだろうかというようなものでございますけれども、伸び率が低下をしてきた原因は何かと。いま一つにはたばこの消費、喫煙本数がアメリカに次いで大きいから、もうこれ以上伸びることはないだろうとか、目いっぱいいっちゃっているからということもあるんでしょうけれども、そのほかに伸び率が低下した原因は何だということでしょう。

泉美之松日本専売公社総裁

○説明員(泉美之松君) 一つは、御承知のように、わが国の成年男子の喫煙者率というのは世界一と言っていいほど高いわけでございます。しかも、これがかつては昭和四十二、三年ごろは八三%もの喫煙者率であったのが、今日だんだん低下いたしまして、五十三年では七四・九というふうに七五をちょっと割ったという姿になっておるのでございまして、ただ、女子の成年の場合にはわが国では一六・二%で、諸外国の三〇%程度に比べますと約半分近い数字になっておるわけでありまして、そういう意味では、わが国の場合には今後女子の喫煙ということが期待されると言っていいわけでありますが、しかし、女子の喫煙につきましては、妊産婦が喫煙すると御本人のみならず胎児に悪影響があるといったようなこともございますので、女子の喫煙をそう勧めるわけにもまいらない。  そういう点からいたしますと、成年人口が年々百六十万人ぐらいふえましても、一人当たり喫煙本数はそうふえないであろうということからいたしまして、先ほど申し上げましたように、一、二%上がる可能性を持っているけれども、時によったらダウンすることもあるだろうというふうに申し上げたのでありますが、そのほかの理由といたしましては、やはり基本は健康と喫煙の問題で、先般来お話に出ておりますように、五十三年の後半にたばこの販売数量の伸びが落ちてまいりましたのは、やはり健康と喫煙の関係、嫌煙権の問題から禁煙列車であるとか禁煙場所であるとかというような社会的な規制がふえてまいりまして、喫煙の機会が失われたからだろうと思います。  さらに、基本的にもう一つありますのは、景気の回復がおくれまして不況が長引いておるということが挙げられると思います。ただ、景気の面につきましては、もう御承知のように、昨年の十二月を底にして本年一月以降やや上昇傾向にあるわけでございまして、そのせいか、本年四月のたばこの販売数量は、まあこの値上げという問題を見越した仮需要も若干あると思いますけれども、いまだかつてないほど前年同月に比べまして一四%もふえておるのでございまして、これはまあ仮需要があるにいたしましても、やや本年三月までの様相と違った面も出てきておるというふうに見受けられるのでありまして、なかなかいろいろな事情が複雑に絡み合って生ずる結果でございますので的確に予測することはむずかしいのでありますけれども、まあまあ年々一、二%の伸びは期待できる。そういう中で数量よりも品質に重点を置いて付加価値を高くしてやっていきたいというのが私どもの考えでございます。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 いま一番最後の答弁の中の景気回復が上向いてきたと、景気回復が上向いてきたということで前年同月比一四%と言いましたですね。こういうことでいくと予想を上回るようになるということなんですけれども、これは五月のはまだわからないんですね。それじゃ、これから後のを見なければ何とも言えないと思いますが……。  で、わが国は自由世界では第二位のたばこの消費量と言われておりますが、そういうことから諸外国からのいわゆる非関税障壁を撤廃、緩和、そういう市場開放の要求が強いわけですけれども、そういう国際競争に対応していくためにはどういう施策を考えているか、それを伺いたい。

泉美之松日本専売公社総裁

○説明員(泉美之松君) 国際競争に耐えていくにはいろいろなあれがあろうと思いますが、一つは関税を適正に定めるということだと思います。これは、もう御承知のように、従来は関税率が三五五%と決められておりますけれども、専売公社が輸入するときには関税を免税にする。しかし、輸入たばこの値段を決めるときにはある程度の関税を含んだところで小売定価を決めると、こういうことをやっておったわけでありますが、これが諸外国からは、日本の輸入たばこの価格決定方式が不明確であるというような批判を受けましたので、今回御提案申し上げておりますように、シガレットにつきましては九〇%の関税率を決めて、実行しやすいような形にしたいと申し上げておるわけでございます。  この九〇%というのは、やはり輸入たばこと国産たばこの価格差というものを考慮いたしまして、国産たばこが輸入たばこと競争できるような基盤にしようということで関税率を適正にするということをお願い申し上げておるわけでございます。  いま一つは、やはり日本人はある程度輸入品とか舶来品というものに対するあこがれと申しますか、輸入品はいいんだという観念を持っております。また、事実輸入のたばこは原料がいい関係もありまして、確かにいいものも多いわけでございます。したがって、われわれとしましてはそういった輸入たばこに対抗し得るような国産品を開発していく、そうするためにはどうしてもある程度輸入葉たばこを使った銘柄にせざるを得ないかと思うのでありますけれども、これがまた国産の葉たばこの保護との関係でなかなかむずかしいのでありますけれども、やはり消費者の嗜好を考えて、輸入品と対抗できる銘柄をつくり上げていく、これによって国際競争に耐えていくということが必要だと思います。  同時に、まあいまのところ世界の四社とクロスライセンス契約を結んで、日本の銘柄を外国のたばこ会社がつくってそれを売ってくれておるし、日本では外国の銘柄のものを専売公社でつくって売っておる。このクロスライセンスにつきましていろいろむずかしい点があるのでございますけれども、これを伸ばしていくということをやっていきたい。  それから、関税の低い香港とか東南アジア——東南アジアは必ずしも関税が低くはございませんけれども、日本の何と申しますか、経済的影響の及ぼしやすい地域である東南アジアにもたばこを売っていくという努力によって、その辺で国際競争を十分やっていきたいと、このように考えておるわけでございます。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 いまの最後の香港そのほかASEANの国々といいますか、東南アジアの国々に輸出したいという意向でしたけれども、それは何か銘柄は特定、輸出用特定銘柄をつくるわけですか。

泉美之松日本専売公社総裁

○説明員(泉美之松君) 現在香港では峰と、それからあそこはセブンスターという商標がすでに登録されておりますので、セブンスター、実質はセブンスターでありますけれども、シルバースターレットという名前にいたしております。それとハイライトを売っておるわけでありますが、シルバースターレットがわりあい好評であります。峰もある程度好評であります。まあ東南アジアに対しましては、さしあたりはそういったシルバースタレット、それからマイルドセブンといったものを売っていきたいと思いますけれども、将来はもっと別の名前のものも開発していきたい、このように考えております。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 先ほど喫煙に対する社会的規制の問題が出て、いわゆる嫌煙権の問題で御質問がずっと続けられて、私も伺っていたんでございますけれども、昭和四十六年三月二日付の例の専売事業審議会の喫煙と健康に関する問題、この答申で研究開発をすることが望ましいと、こうなっております。それから以後どういうふうな努力をこの答申を受けてからやってきたか。  公社において総合的機能を持つ組織について検討しろと、こうなっておりますけれども、ずっと見てみますとニコチン、タール量の周知徹底をすることを決めた。答申があったのは四十六年三月ですけれども、それからニコチン、タール量の発表したのが一回、二回、三回。しかしこれは毎年毎年慣例としてやってきたことをやっているだけですね。  ほかの国のを見ると、広告の規制とか喫煙の制限とか、こういうことがずうっとかなり厳しいところもあるしというふうに感じられるんですけれども、そういう点について、この答申を受けて以来公社はどういうふうに努力したか、ちょっと聞きたいと思います。

小幡琢也日本専売公社総務理事

○説明員(小幡琢也君) お答え申し上げます。  四十六年三月の専売事業審議会の答申をいただきましてから、この喫煙と健康問題に対しましてやりましたことにつきましては、まず公社の中におきまして喫煙と健康問題調査室という本社の組織を設けまして、こういった健康問題に関する調査、それから研究の総括と、そういう体制をとったわけでございます。  それから第二点は、御承知のように包装の注意表示、これにつきまして大蔵大臣の指示を得まして、これは翌年、昭和四十七年七月から「健康のため吸いすぎに注意しましょう」と、こういう表示を各包装に実施いたしたわけでございます。  それから同時に、喫煙に関する従来やっておりました専門機関への委託研究、これにつきましては、答申の趣旨に基づきまして一層拡充するということで、従来ほとんど肺がん関係に限られておりましたのを肺がん以外の呼吸器系疾患との関連、あるいは心臓血管系疾患、あるいは内分泌への影響、妊産婦、胎児の関係、室内環境の問題、喫煙及びニコチンの薬理作用の研究と、まあいろいろと幅広く委託研究の内容を拡充してまいったわけでございます。  それからニコチン、タール量の問題につきましては、これはすでに昭和四十二年度から実施いたしておりましたが、販売店頭並びに自動販売機にこれを一覧表としてステッカー等で表示するということは、実は昭和四十五年からやっているわけでございますが、これを一層徹底を図るということをいたしたわけでございます。  それから、低ニコチン、低タールの製品の開発ということで、四十七年にはカレントという低ニコ低タールといったものを出しましたし、さらに五十一年にはジャスト、それから五十二年にはパートナーという非常にニコチン、タール量の少ない製品の開発に心がけているわけでございます。  それから、未成年者喫煙防止の関係につきましては、これはわが国は諸外国と異なりまして未成年者の年齢が非常に高うございまして、二十歳という成年に線を引きまして、そういった未成年者は喫煙してはならないと、未成年者自体の喫煙を禁止しております。諸外国におきましては、そういった直接吸う人の規制じゃございませんで、未成年者に販売をすることを禁止しているとか、それからもう一点は、諸外国におきましてはこの年齢が非常に低いわけでございまして、大体まあ諸外国は十六歳というところで、十六歳未満の未成年者に販売を禁止していると、日本は二十歳と非常に高いわけでございますが、この未成年者喫煙禁止法をもとにいたしまして、この未成年者の喫煙防止に対する協力を一層図っていくということをやっているわけでございます。  それから、非喫煙者の問題につきましては、喫煙マナーの向上のキャンペーン等を一層重視してやっているわけでございます。  大体以上のようなことです。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 広告宣伝費はどのぐらい使っていますか、いま。

小幡琢也日本専売公社総務理事

○説明員(小幡琢也君) 広告宣伝費は大体七億円ぐらい使っております。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 広告規制が、オーストラリア、オーストリア、ベルギー、カナダも放送によるものは禁止、フランスもテレビ、ラジオは禁止と、こうずっと禁止が多いですね。日本の場合はそういう点はどうなさっていこうとしているのか。それから喫煙制限について、アメリカ等では公共的輸送機関でさえもいかぬということになってきておりますが、ひとつどういうふうに考えているのか。これは公社だけの問題じゃなく、各省にわたる問題だとは思いますけれども、この点はいかがでございますか。

立川武雄日本専売公社理事

○説明員(立川武雄君) 私どもの広告宣伝につきましては、予算といたしましては約七億ぐらいの規模で実施しております。  広告宣伝をやります場合に、先ほど先生の御指摘ございましたように、昭和四十四年から広告PR等の基本方針というのを定めまして、それに沿って実施しているところでございます。  その内容を申し上げますと、広告につきましては、テレビ、ラジオの使用は新製品の紹介及び商品知識の普及程度にとどめたいということが一点でございます。二番目といたしましては、主として未成年者、女性を対象とした刊行物へのたばこの広告は行わない。三番目といたしまして、少年少女のアイドルとなっている人気スターをモデルに使わない。四番目は女性に喫煙を勧めるような広告表現は避けるといった要綱をつくりまして、広告宣伝いたします場合にも、媒体の選択等に注意してやっているところでございます。各国におきましては、電波媒体を禁止している国が除々にふえているようでございますけれども、私どもの場合には、先ほど申しましたように、電波媒体については新製品の紹介あるいは商品知識の普及程度にとどめて実施しているところでございます。これはまあ、世界各国電波媒体は禁止されましたけれども、アメリカのように民営でございますと、電波媒体を通じての広告宣伝はしないかわりに、大変大きな規模でその他の媒体を通じて広告宣伝をしているように見受けられます。私どもの場合は、全体としての予算規模も少のうございますので、こんな考えで今後もやってまいりたいと、かように考えております。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 喫煙制限はどうですか。

小幡琢也日本専売公社総務理事

○説明員(小幡琢也君) 喫煙場所の制限の問題、規制の問題でございますが、この問題につきましては各国いろいろ規制措置がございます。  ただ、わが国におきましては、すでにたとえば消防法関係の法規あるいは興行場法といったように環境衛生も含めました法規制がございまして、そういったもので施設の管理者がやり得る体制にほとんどなっております。  それからまた、国立病院、療養所につきましては、厚生省の方で昨年の四月に病院、療養所においては喫煙室以外では喫煙しないようにという規制をやっております。  それから公共乗り物につきましては、鉄道、バス等、それぞれそういった乗り物の管理主体の方でやり得る体制になっております。もちろんまだ不十分という問題はございましょうが、公社といたしましてはそういった動向を見守っておりますが、次第に広まってきていることも事実でございます。  そういうわけでございますので、公社としましては、この問題につきましてはやはりそれぞれの公共施設なり公共輸送機関の管理主体が良識を持ってそれぞれの施設の利用形態なり、利用目的に応じて処理されるということを期待するのが適当ではなかろうかと考えているわけでございます。  それから公社といたしましては、一般にこういった要するに非喫煙者が喫煙者のたばこで迷惑をこうむらないということがこういった問題の解決点でございますので、そういった非喫煙者の立場を十分考慮するよう、いろいろ喫煙マナーの向上連動というものに取り組んでいるようなわけでございます。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 放送媒体、電波媒体によるところの広告というのはほとんどの国が禁止をしていて、国営であるフランス、イタリアでも禁止になっております。アメリカでも禁止になっております。日本だけが残っているというのはちょっと何か甘いような感じがしてならないのです。  もう一つは、専売事業審議会の、喫煙と健康の問題に関する昭和四十六年の答申の中で、新製品の開発について、「人工たばこの研究など新原料の開発を促進する必要がある。」と、こうあります。この人工たばこの研究の進捗状況はどうなっているんですか。

小幡琢也日本専売公社総務理事

○説明員(小幡琢也君) 人工たばこの問題でございますが、公社といたしましてはこの昭和四十六年三月の専売事業審議会の答申にもありますように、こういった方面への研究ということを進めているわけでございますが、そのやり方といたしましては、人工たばこでございますので、葉たばこを離れた新しい喫煙素材というものがないかと、そういった面でいろいろと検討しているわけでございます。  ただこれにつきましては、すでに諸外国、特にアメリカ、イギリスでございますが、アメリカにおきましてはすでにサイトレルという素材が開発されておりますし、イギリスにおきましてはNSMという新しい素材が開発されているわけでございます。二、三年前からイギリス、西ドイツ、スイスなどでこういった新素材を大体二割から二割五分ぐらい入れましたたばこを発売いたしているわけでございます。この素材はニコチンがなく、それからタールが非常に低いと、こういうものでございます。まあどういう素材かといいますと、大体無機物とセルローズ類を使った工業的原料でございますが、そういうふうに発売をヨーロッパの方でやっておりますけれども、最近の状況を聞いてみますと、売れ行きは芳しくない、前よりも下がったということでございますが、これは恐らく問題は味、それからにおいにどうも問題があるんじゃないか。まだまだ改善しなければならないんじゃないか、そこで伸び悩んでいると考えられるわけでございます。わが国におきましても、こういったヨーロッパの実情を踏まえまして、やはり味、におい、こういった品質に重点を置きました新しい素材を何とか育てていきたいということでいま取り組んでいるわけでございますが、いまの段階ではまだはっきりどうなるというところまでは至っておりません。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 開発費、新製品開発費、この細目といいますか、開発費はどのぐらいいま使っているんですか、年間。

小幡琢也日本専売公社総務理事

○説明員(小幡琢也君) 公社のこういった問題の経費につきましては、非常に原料、それから製造技術の方、いろいろ入り組んでおりますので、その分だけ、商品開発の関係だけを取り出して幾らという計算はできておりません。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 それはちょっといいかげん過ぎますね。だってね、開発費の細目が不明確と、こういうことは一般の私企業だったら絶対考えられないですよ。新製品を開発しなければならない、そういうときには、それに対して素材の方もあるでしょうし、原料の方もあるでしょうし、あるいは新しいたばこの紙の問題もあるでしょうし、製造方法の問題もあるでしょう。そういったことを、やはり一つの開発費として計上していくのは当然のことでしょう。それがあちらこちらにばらまかれているからさっぱりわからないと、それじゃ本当にこれじゃ悪いけれども、いつまでたったって国営企業的な親方日の丸的性格と言わざるを得ないということなんです。これはもう少し計画性のある効率的な運用というものをお願いしたいですね。どうなっていますか。

小幡琢也日本専売公社総務理事

○説明員(小幡琢也君) 失礼いたしました。各銘柄ごとのはございませんが、試験研究費の全体といたしまして十三億円というのがそういった新しい原料なり商品の開発関係の総体の一応の経費でございます。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 その中の人工たばこにはどのぐらい使われていますか。

小幡琢也日本専売公社総務理事

○説明員(小幡琢也君) 人工たばこ関係につきましては大体一億円弱でございます。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 ちょっとこの席をかりてたばこ以外のことで銀行局の方の関係でございますが、伺いたいと思います。  一つは、大光相互銀行の粉飾決算事件について、五月十七日、大光相互銀行が未計上の隠し債務保証が昨年九月決算時に七百四十三億円もあったという事実を明らかにしておりますけれども、さらに二十五日には、五十四年三月期の決算が二十二億円の赤字であるということを発表しております。銀行が赤字を出すこと自体がはなはだ異例である。その上、原因が七百四十三億円という、いままでの粉飾決算の中では不二サッシが四百三十一億ですから、それよりも非常に大きい史上最高の債務保証隠しという粉飾ですよね。こんなのやったということで二重に世間は驚いているし、社会的にも大きな問題でございます。重大な関心事ですが、ちょっと事件発生までの経緯と原因を簡単に言っていただけませんか。

徳田博美大蔵省銀行局長

○政府委員(徳田博美君) 大光相互の経理に関する問題でございますが、これが粉飾であるかどうかにつきましてはいま検査中でもございますし、また、公認会計士の監査等踏まえまして証券取引法上の判断が行われることになると思いますが、いずれにしても、昨年九月末におきまして約七百四十億円の未計上の債務保証があったわけでございます。  このようなことを行った原因でございますが、これにつきましても現在検査中でございまして、さらにその詳細につきましてはいま明らかにすることに努めているわけでございますが、現在までに把握されたデータをもとにして考えますと、当行は前社長の駒形斉氏のもとでかなりワンマン的な経営をしていたわけでございますけれども、特に業容の拡大を焦ったという面もございまして、資金手当てを必要としない債務保証に安易に取り組む傾向があったわけでございます。  この点につきましては、すでに昭和四十八年の上期あるいは下期におきまして、融資額に対しまして約六割の債務保証を行っていたわけでございまして、このような行為に対しまして、大蔵省といたしましても再三警告を発しまして、この債務保証の比率を下げるように指導したわけでございます。  その結果、表面的には係数はだんだん低下してまいりまして、絶対額で申しましても、四十八年下期におきまして千百十一億でございましたが、五十三年の上期には九百八十八億になりまして、融資量に対する比率も三五・五に下がってきたわけでございます。  ところがその反面におきまして、このような表面上の圧縮をしたにかかわらず、実際にはそのような業容拡大のしぶりは、こういう経営者のもとで余り改められていなかったわけでございまして、その結果として、それ以後の債務保証が未計上という形で行われるという、非常に好ましくない形になったわけでございまして、このようなことが未計上の債務保証を行った経緯ではないかと考えております。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 債務保証はすでに確定している一般の債務とは違って、偶発債務ということだそうですけれども、企業の財政状態を判断する上で欠かすことができないものと言うことでしょう。そのためには、一般の事業会社でも貸借対照表の脚注に注記しなければならない。その信実性は監査においても重要な調査事項となっているはずです。そういうようなことから考えますと、こういうような事件になってきて、私どもとしてもさっぱりわけがわからない。大光相互銀行は四十九年秋に大蔵省から第一回の注意を受けているわけでしょう。そのときの注意の内容は一体どういう内容だったんですか。

徳田博美大蔵省銀行局長

○政府委員(徳田博美君) 大光相互銀行につきましては、検査の都度いろいろな問題点を指摘しまして、個別に具体的にその是正を指示していたわけでございます。この債務保証の額が融資額に比して多過ぎるということに対しましても漸減方を指導しておりますし、また、貸し出しの内容につきましても、その回収に問題のある貸し出しにつきましては個別にそれを指摘いたしまして、その改善方、取引の改善方を指導してきたわけでございます。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 その四十九年以降ですね。この第一回の注意以降、大蔵省は何回ぐらい注意しておられたんですか。

徳田博美大蔵省銀行局長

○政府委員(徳田博美君) 四十八年の検査、それから五十年、五十二年と検査を行っていたわけでございまして、その都度問題点を指摘しまして注意をしていたわけでございます。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 どうして不正が発見できなかったんでしょうね。それがぼくはわからない。

徳田博美大蔵省銀行局長

○政府委員(徳田博美君) 帳簿に計上してある資産につきましては、資産内容を洗いましていろいろ注意をし、指摘もしていたわけでございますが、ただ債務保証につきましては、この債務保証の実際の手続がいわば債務保証の証書を一枚出せば一応足りるわけでございまして、一般の貸し出しと異なりまして、預金あるいは現金等の関連する動きがないわけでございます。そういう意味で非常に発見が、手がかりがなかったということが一つの原因ではないかと思います。  それから、この未計上の分の債務保証を実施するにつきましては、社長とあと重役数人が主体になって行っておりまして、そういう意味でも余り手を広げていなかったということもその原因かと思います。  それから債務保証につきましては、普通保証料を徴求するわけでございますが、この未計上の分につきましては保証料の徴求がございませんので、その点からも発見するのが非常に困難であったわけでございます。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 まあ、けさの日本経済新聞によれば、「銀行法改正案固まる」ということで出ておりますが、今回の大光相互銀行事件は、いわゆるディスクロージャー制度、業務内容公開制度ですか、と監査制度のあり方に大きな疑問を投げかけていると言わざるを得ないと思います。この銀行法の改正を検討している。この新聞にも抜かれていることでございますから、これは当然出てくることだろうと思いますけれども、このディスクロージャーの制度や監査制度についてどういう認識を持って銀行法改正を検討してきているのか。この事件と関連してその点どうなのかということを伺いたいんですが。

徳田博美大蔵省銀行局長

○政府委員(徳田博美君) いま金融制度調査会で銀行法改正につきまして御審議をいただいているわけでございますが、そこで議論されておりますディスクロージャーと申しますのは、このような不正、不当な処理とは若干別の角度から考えているわけでございまして、金融機関の社会的公共性という観点から、金融機関に対し国民一般が期待している機能を十分に果たしているかどうかということにつきまして国民の前に明らかにしてもらうと。したがって特に資金運用面について、たとえば住宅金融であるとか、あるいは公害防止金融であるとか、あるいは社会福祉金融であるとか、そういうものを十分に行っているかどうかについて、機能面で国民の前に明らかにしてもらうと。また、国民の前に明らかにすることによって金融機関自体がそのような公共性を持ったビヘービアをしてもらうということをねらいにしているわけでございます。したがって、現在の議論はそのような角度からは行われていないわけでございます。  ただ、今度の銀行法の改正の中で金融機関に対する監督の一つといたしまして、いままでは伝家の宝刀と言われるような役員の解任権とか、そのような大きな権限しかなかったわけでございますが、それ以前に資産内容等につきまして問題があった場合には、それに対して一定の指導を行うような権限も必要ではないかというような議論があるわけでございまして、そういうような改正が行われればきめの細かい指導がこれからやりやすくなるのではないかと、このように考えております。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 銀行局でいろいろ見ても発見できなかったと。だから業務内容公開が行われたってディスクロージャー制度が確立したってやっぱりわからないんじゃないかという疑問が残るんですけれども、その点は大丈夫ですか。

徳田博美大蔵省銀行局長

○政府委員(徳田博美君) いわゆるディスクロージャーと申しますのは、企業が自主的にその企業の経理内容を公開するということが基本になるわけでございます。したがって、先生御指摘のように、金融機関自体が初めから隠すつもりであれば、ディスクロージャーという制度ではこれは十分それを担保することができないわけでございまして、やはりこれはその金融機関に対する検査なり、あるいは日銀の考査を通じてそういう面は確保してまいりたいと思います。  今回の場合にも、若干時期はおくれましたけれども、去年の十月における当委員会の御指摘もございまして、そういうことを踏まえていろいろ検査のための資料を準備している最中にこのような事故が発見され、そうして実際に検査を行うことによって全貌を把握したわけでございまして、今後は検査のやり方についてさらに幅あるいは深度を深めることによってこういう問題に対処してまいりたい、こういうように考えております。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 金融機関の融資問題でもう一点別の問題でお尋ねしたいんですが、政府系金融機関の一つとしてある北海道東北開発公庫についてですけれども、この公庫の融資にちょっと私は疑問があるんです。  その点について具体的に何点かお伺いしますので、これは直接政府が関与している公庫だけに、誠意ある答弁をお願いしたいと思います。  北海道東北開発公庫が郡山拍動車交通財団に対して、同財団の構成物件を担保に融資を行っている。その実態についてわかったら聞かしていただきたい。

徳田博美大蔵省銀行局長

○政府委員(徳田博美君) いま先生御指摘の融資は、福島交通株式会社に対する融資かと考えられますが。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 そうですね。失礼しました。

徳田博美大蔵省銀行局長

○政府委員(徳田博美君) これに対する融資残高は、五十三年九月末で九億九千二百万円でございます。  なお、関連会社に対する融資はないと、このように聞いております。  なお、担保の状況につきましては、個々の取引の問題でございますのでつまびらかに申し上げることはお許し願いたいと思いますけれども、北東公庫では、この融資に当たりましては、事業財団担保等によって担保を徴求しているというふうに理解しております。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 その間、その財団を構成している物件の中から担保から外された物件があるはずですね、北東公庫が一応担保にとっておきながら。それはどうなっておりますか。

徳田博美大蔵省銀行局長

○政府委員(徳田博美君) 担保の具体的な内容については、個々の取引の問題でございますので、特に申し上げることは差し控えさしていただきたいと思いますが、その担保の推移につきましては、北東公庫の責任において適切な債権保全措置を講じていると、このように聞いております。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 担保から外された郡山市の向河原の土地というのは、その財団を構成している物件の中では最も中心的な物件だと、面積や場所柄から、そう言われております。  で、北東公庫は、この担保物件の分離に四十七年の六月二十六日に同意している。それも何ら正当な理由がなく担保物件の五六・四%という半分以上を分離されているということ。それに同意しているのはどうしてそういう分離に同意したのかという点が私はよくわからないのですよ。その同意した理由をちょっと伺いたい。

徳田博美大蔵省銀行局長

○政府委員(徳田博美君) 先ほど申し上げましたように、個々の取引の問題でございますので具体的に申し上げることはお許し願いたいと思いますが、北東公庫といたしましては、そのような措置をとりましてもなお十分に債権は担保できていると、このように判断してそのような行為をとったものと考えます。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 これは個々の事件ではございますけれども、私としてはどうもやはり北東公庫が先ほどの答弁のように、九億九千五百万、四十七年七月までには多分十四億円だったと思います。それだけの大きな金額をあれして担保をとっておきながらその担保の中心を分離されて、その分離したのやいろいろなものを合わせてまたどこかからか相当巨額のお金を借りているという話なんですけれども、そういうように目玉になるようなところをすぽっと抜かれるような運営が政府機関としてやっていいんだろうかという、私はそこのところを聞きたいんです。どういうふうにお考えですか。

徳田博美大蔵省銀行局長

○政府委員(徳田博美君) 政府関係機関は一定の政策目的を持っているわけでございまして、北海道東北開発公庫にいたしましても、北海道地方並びに東北地方における産業の開発振興を目的として民間金融機関に対する補完金融あるいはこれを奨励するような金融をしているわけでございますので、一般の民間金融機関よりは貸し出しについてのリスクが若干高くなる場合もあり得るかと思いますが、しかし、基本的には国の財政資金を運用しているわけでございますから、債権の保全には極力努めるべきものと、このように考えております。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 そういう点で、私はいまの答弁ではちょっと不満でございます。この事実関係、こういうふうにやった、きちっとこういうふうにあとはなっているという資料をひとつ提出をしていただきたいと思うんです。

徳田博美大蔵省銀行局長

○政府委員(徳田博美君) 個別の資料でございますので、いずれにしても実態を十分調査いたしまして、債権保全の点からもいろいろ検討してまいりたい、このように考えております。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 こういうふうに北東公庫の場合には政府機関で、その運営は厳正に行われなきゃならない。私はこういう疑義を持たれるような行為をしているということは、これがいまの答弁のように、債権保全をはっきりした、こう言っているんですけれども、大分後になってやったような形跡があるんですね、当座でなくて。それだから私は問題にしているんです。それがすりかわってぽっとほかへやったというのなら余り問題はないと思うんですが、そういうふうに私が聞いたのではなってないのです。そうして、抜かれた担保物件を工場抵当法等に違反してまでも今度またやっていくというやり方をとられているんじゃないかという疑いがあるわけです。だからその点で、私企業のことについてがたがた言うわけじゃありません。北東公庫がかんでいるだけに、北東公庫の姿勢だけははっきりさせなきゃいけない、私はそういう意味で聞いているわけなんです。  だから、運営というのは厳正に行わなきゃならないし、疑義を持たれる行為をしているというものに同意しちゃまずいわけですよね。巨額の融資をしているわけでございますから、それは国民の大事な預けたお金から融資するということで、政府自体、金融秩序をゆがめているような行為だけはやめてもらわなきゃならない。だからこれについて、いまこれからいろいろ調査をなさるということでありますけれども、どういうように考えて処置をしていくかをちょっと伺っておきたい。

徳田博美大蔵省銀行局長

○政府委員(徳田博美君) いま先生からいろいろ御指摘いただいた点を踏まえまして、北東公庫のそういう担保のあり方につきまして十分調査検討してまいりたいと思います。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 もう一つ、これは大蔵大臣にお伺いしたいんですけれども、けさの新聞を読みまして私もびっくりしたんですけれども、一般消費税に対して、大蔵省が秋に開かれる予定の臨時国会に法案を提出したい、こういう考えで、いま自民党の中の反対派を説得するという大きな見出しで出ております。この秋に法案提出を、一般消費税をお目指しになりますか。

金子一平自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(金子一平君) まだその新聞を私も見ておりませんし、いまそういう段階まで行っておりません。何らかの措置を講じなければいかぬことは事実でございますけれども、とにかくいまのところはサマーレビューを一刻も早くやって、どういうかっこうになるか、その見通しを早くつけたいということで作業をしておる段階であることを申し上げておきます。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 いわゆるサマーレビューといわれる見直し作戦をやっておられますけれども、作業を。そういうのと並行してなさっていくようなおつもりでございますか。

金子一平自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(金子一平君) 歳入歳出、全面的に見直さなきゃいけませんから、主税局は主税局でいろいろ検討をしているかもしれませんけれども、それはまだ、秋の国会に出しますとか、そういう段階には行っておりません。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 この問題でもう一つ伺っておきたいのは、来年の参議院選挙が七月ごろにあると思いますね。それ以前になりそうですか。後になりそうですか。

金子一平自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(金子一平君) 大変むずかしい御質問でございまして、それは御想像にお任せいたします。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 御想像にお任せするというのは、昭和五十五年歳入に間に合わせるようにするという意味ですか。

金子一平自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(金子一平君) 予算編成ができるように、何らか私どもはめどをつけたい。問題は来年度の予算編成をどうするかでございますから、いかに国債を圧縮いたしましても、果たしてどういう姿になるか、そこら辺をこの秋にしっかり見きわめて対応策を講じたい。その際はまたいろいろ御協力をお願いすることになるのかもしれませんが、どうかよろしく御理解を賜りたいと思います。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 時間の途中ですけれども、ちょっと切りがまずいものですから、これで終わらしていただきます。あとは次回の矢追先生にお譲りいたします。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 まず初めに、今回のたばこの定価改定と物価上昇の関係について幾つかお尋ねをいたしますが、今回の定価の改定で現行のたばこ料金を平均二一%引き上げるという提案でありますが、それによる物価への影響は、消費者物価を〇・三七%引き上げる。さらに他の公共料金の引き上げ分も加算をすると、公共料金全体で一・五%引き上げることになるだろうという今日までの説明でありますが、この説明、果たしてこの程度でおさまるのかという点について私は大きな疑問を持つわけです。  そこで、まずお尋ねをしますが、こういう推定をなさっておる根拠はどういう根拠に基づくのか、お尋ねをします。

坂井清志経済企画庁物価局審議官

○政府委員(坂井清志君) お答え申し上げます。  いま先生御指摘のとおり、五十四年度の公共料金につきましては、予算編成の過程におきまして、まずこの予算関連の公共料金につきまして一応の見通しを立てたわけでございます。  この予算関連の公共料金の消費者物価への影響は、私どもは〇・八%程度と見込んでおります、その中には、いま御指摘のとおり、たばこが、これは年度平均の数字に直しますと〇・三五%という形で、この〇・八の中に入っております。〇・三七というのは、上げたときの上げ幅が〇・三七ということでございます。  実は、この予算関連のほかに、たとえば電気ガス関係であるとか、地方の公共料金であるとか、そういったものを含めまして、いまの〇・八に合わせまして全体で一・五%程度、このように見通しをいたしております。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 その数字的分類はいまのこの説明かと思うのですけれども、そういう推定をなさった根拠ですね、それをさらに説明してください。

坂井清志経済企画庁物価局審議官

○政府委員(坂井清志君) たとえばたばこの場合で申し上げますと、たばこは御存じのとおり、今回二一%ほどの上昇、こういうことになるわけでございまして、消費者物価の中でたばこの占めるウェート、それを勘案をいたしまして、その結果、消費者物価に対してはその時点において〇・三七%のアップになる、こういうふうに見通しをしておるわけでございます。  そのほか、予算関連の中で申しますと、国鉄、米価等がございます。  たとえば米価につきましては〇・一%の寄与度があるということでございまして、米価は実は今年度に入ってからの値上げではなくて、本年の二月の時点で四・二%の引き上げがあったわけでございますが、これもその四・二%の引き上げが大部分今年度になってから響いてくるということで、その上昇率と米価のウエートを掛け合わせまして〇・一%という寄与度を計算をしております。  それから国鉄につきましては、〇・一五%の寄与度であるということで、これも先般国鉄は五月二十日から増収率にしますと約八%の増収率ということで上昇いたしました。これもそれに国鉄料金の消費者物価の中に占めるウエートを掛けまして、その結果がこの〇・一五%の寄与度になる、こういう計算をいたしています。  なお、国鉄の場合には、実は正確に申しますと、昨年七月に値上げをいたしました分の若干の残りの効果が響いてきておりますので、それもこの〇・一五という寄与度の中には含めて計算をいたしております。  大体米価〇・一、国鉄〇・一五、それからたばこ〇・三五、それからさらに健康保険の改正、これがまだ御審議中でございますけれども、一応私どもとしては本年の八月に健康保険につきましても所定の改正が行われるという計算をいたしまして、これも実は御存じのとおり薬剤費の負担の割合が変わってくるわけでございまして、大体そのあたりを中心にとりまして、さらにこの健康保険の占めるウエートを掛けまして、その結果、この寄与度が〇・二%ということに相なります。これらを合計をいたしますと、大体〇・八%の寄与度、こういうことに相なります。  そのほかに大体これは、従来の例からいたしまして、地方公共料金等も含めまして、これはきわめて大ざっぱな試算でございますが、〇・六%ほどの引き上げがある。  そのほかに、電力、ガスの昨年度下半期に臨時の割引措置をいたしましたが、これがこの三月をもって終了いたしまして、この影響がやはり〇・一%ほどございます。  結局、この予算関連の〇・八とその他の〇・六、さらにこの電気、ガスの割引終了の〇・一と、それらを合わせまして、おおむね一・五%程度の寄与度になる、こういう計算をしたわけでございます。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 なお、その内容について少し合点いかぬ点ありますけれども、いずれにしても公共料金、まあたばこも含めて、全体で一・五%の引き上げが起こるという推定だということでありますが、今年度の消費者物価指数、いわゆるCPIの政府見通し、これが四・九%ということでありますから、先ほどの、公共料金全体で物価引き上げが一・五%、そうしますと、消費者物価指数の政府見通しの約三割が公共料金の引き上げによるものになる、こういうことになりますね。  そこで、なお少し数字を御説明いただきたいと思うんでありますが、昭和五十年度から五十四年度、当年度、五十四年度は推定ということになると思いますが、各年度の消費者物価指数の上昇に対する公共料金の寄与率、これは実績としてはどういうことになっているか、御説明願いたい。

坂井清志経済企画庁物価局審議官

○政府委員(坂井清志君) 五十年度以降の状況を御説明申し上げます。  まず五十年度は消費者物価の上昇率が一〇・四%でございました。その中で公共料金の寄与度は二・一%でございました。次の五十一年度は消費者物価が九・四%上昇、そのうち公共料金によるものが三・一%、五十二年度は消費者物価六・七%上昇、そのうち公共料金が二・二%の寄与、それから五十三年度、昨年度でございますが、これが消費者物価三・四%の上昇、そのうち公共料金による寄与度が〇・九%でございました。  それで、五十四年度はいまおっしゃいましたように、消費者物価全体四・九%上昇の中で公共料金による分を一・五%、このように見込んでいます。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 パーセントを出しておられますか。

坂井清志経済企画庁物価局審議官

○政府委員(坂井清志君) いま先生のおっしゃいました意味は……

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 寄与率。

坂井清志経済企画庁物価局審議官

○政府委員(坂井清志君) この寄与率でございますか、寄与率、概略で申しますと、五十年度がおおむね二〇%の寄与率になるかと思います。五十一年度が三三%程度、五十二年度も三二%程度、五十三年度は二六%程度かと思います。今年度につきましては三〇%程度かと思いますけれども、大ざっぱな計算で申しますと。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 ところで、いま問題になっております公共料金の値上げがどの程度消費者物価の上昇をプッシュするかということの判断の問題でありますが、いわゆる消費者物価指数を推定をする際に、公共料金についての三十一項目がありますね。その中には、たとえば今年度の国立学校の入学金や授業料、こういうものは含まれていませんね。

坂井清志経済企画庁物価局審議官

○政府委員(坂井清志君) いま御指摘の、たとえば国立大学の入学金につきましては、消費者物価の中に私ども織り込んで計算をしております。  実はこの消費者物価の仕組み、御案内かと存じますけれども、現在のところは昭和五十年を基準年にいたしまして、その当時の消費者の世帯の消費支出、これを調査をいたしまして、その中で、それぞれの費目がどういうウェートを占めておるかということをベースにいたしまして、各費目のその後の増加を別途指数で計算をいたしまして、その指数をさらにそのウエートで構成をして全体の消費者物価指数を計算をしておるわけでございまして、いまのこの国立大学の例で申しますと、これは国立大学授業料等という項目にくくられておりますが、その中に、いわゆる授業料のほかに入学金も含めて計算をしておりまして、この入学金も含めた授業料等全体が消費者物価の中で占めるウエートは一万分の三というウエートになっております。  御案内のとおり、今年度は国立大学の入学金が従来の六万円から八万円に引き上げられました。さらにそのほか、昨年あるいは三年ほど前に引き上げられました授業料、これが学生の学年が進行するに従いまして、徐々に上の方の学年に進んでまいりますので、それらもすべて織り込みまして国立大学の授業料が五十四年度は五十三年度に対しておおむね三割の上昇になるわけでございまして、それの消費者物価全体への影響を試算するときにはこのウェートを計算をいたしますので、結局最後のところは消費者物価に対して〇・〇一七三%と、非常に細かい数字で恐縮でございますが、〇.〇一七三%の寄与をすると、こういう試算で、そのほかの公共料金につきましてもそういう試算をすることが可能でございます。それらも先ほどの予算関連並びに地方の公共料金の中等におおむね含ませて計算をしております。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 ただいまの説明ですと、消費者物価指数の中での公共料金のウエートを試算するに当たって、授業料等ということで入学金など含めておるということでありますが、これ企画庁が発行されております「物価レポート」七八年度と、一番新しい「物価レポート」七九年度はまだ出ておりませんから、言うんですが、これの百三ページに第二十四表というのがあって、公共料金の推移、消費者物価指数を算定するの中の公共料金の各項目がだあっと一覧三十一項目列記されているわけですけれども、ここには授業料等とは書いてない。これはミスプリントですかということのお尋ねが一つ。  さらにお尋ねをしますが、今国会でもすでに租税特別措置法の改正等が行われて、たとえば揮発油税、地方道路税、軽油引取税、こういうものが引き上げになっておりますね。  ごく大ざっぱに見ましても、この三つでキロリットル当たり約一万五千円の値上げということでいきますと、一家族年間二万円から三万円はかぶると。いずれにしてもこれは国の権限によって行われるそういう税の引き上げ、それが結果としてはそれぞれの、たとえば自家用車を使ったと、こういう場合には支出の増ということで転嫁をされていくというか、帰着をする問題でありますから、当然こういうものは公共料金に類する問題として消費者物価指数の中には入ってこなくちゃいかぬというふうに思うんでありますが、そういうものは入ってこないということになっているんじゃないかというふうに思うんですが、一つはミスプリントかという点を含めてお答え願いたい。

坂井清志経済企画庁物価局審議官

○政府委員(坂井清志君) 私、説明の便宜上、国立大学授業料等と申し上げましたが、この総理府の方で編集をしております消費者物価指数の項目としては、国立大学授業料——「等」という字はつけずに、授業料という名前の項目にしておるようでございます。ただ、実質は先ほど申し上げましたように、入学金を含めて計算をしておりまして、先ほど説明の便宜上、「等」と申し上げたわけでございます。したがいまして、形は授業料でございますから中身には入っております。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 絶対間違いないですか。

坂井清志経済企画庁物価局審議官

○政府委員(坂井清志君) たとえば五十四年度の例で申しますと、総理府におきましては、その学年の第一学年から第四学年までの授業料を総計をいたしまして、これが年額四十八万円、それに入学金が八万円、合わせて五十六万円、この五十六万円という数字をベースに計算をしておるわけでございます。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 ついでに、受験料は入っておりますか。

坂井清志経済企画庁物価局審議官

○政府委員(坂井清志君) 受験料は含まれておりません。  それから、先ほどの後の御質問にお答えいたします。  揮発油等でございますが、いまここに実は詳細な資料は持ち合わしておりませんが、揮発油税そのものにつきましては今回二五%のアップでございまして、これが五十四年度の消費者物価に対しましては、私どもとしては〇・一%ほどの寄与度になるという試算をしております。これは先ほど来の御説明で申し上げております公共料金というものの中には含めておりません。これはガソリンという費目が消費者物価の中にございますので、そのガソリンの一つの上昇要因ということで、それはその部分に織り込んでございます。その他、軽油の方はこれは消費者物価には直接には響いてこないわけでございますけれども、卸売物価その他の方には当然響いてまいります。消費者物価の費目に挙げられているものにつきましては、それに税金が新たに加わるということが予算編成の時点でわかっておるものはここに織り込んでおるわけでございます。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 私がいろいろ指摘をしました問題は、今回のたばこ値上げ案を含めて公共料金の値上げというのは本年度トータルで一・五%程度だと、だから余り物価上昇に対しては大した影響はありませんよと、こういう宣伝がやられているわけですけれども、しかし、実際の公共料金が引き上げになって物価がどう上昇をしていくかという推定を試算がやられるその場合に、一つは入学金は含めておるという話ではありましたけれども、たとえば国立大学の受験料、これは試算の中には入っていないということが一つはっきりいたしましたし、それから揮発油税等とかこの種のものですね、こういうものは公共料金の中には含めていない。一般的な物価上昇推定の試算の中に入れるんだと、こういう御説明であるわけですけれども、私はやっぱり一つの政府統計のトリックだと思うんですが、こういうトリックのやり方でいかにも今回のたばこ値上げも含めて、公共料金の値上げは大したことになりませんという試算のトリックがやられているんじゃないかという点を重大な疑問を持たざるを得ないわけです。  これは一つには総理府を初めいろいろな省庁で行われております消費者物価指数の算定方法、これについても一遍検討を加えていかなくちゃならぬという問題を含むかとは思いますけれども、こういうこの公共料金値上がりの一つは、今日までの実際の実績をどういうふうにはじくか、それからまた、本年度の推定をどういうふうに試算をするかというこの問題について、私はいままで政府から説明をされておるこの宣伝について、説明の仕方について一遍考えてもらう必要があるんじゃないかというふうに思うんですが、この点について大臣どうですか、見解は。

金子一平自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(金子一平君) いま分け方の項目のとり方の問題は、これは技術的な問題としていろいろあると思いますけれども、そういったガソリンも含めて本年度の消費者物価の動きを四・九で抑えられるとしたら私は大成功だと思うんです。各国とも消費者物価の上昇は相当上がってきておりますが、幸いとここのところ日本は昨年度来この程度の消費者物価で推移しておることは、私は大成功だと思っておるわけでございまして、願わくはOPEC等によってさらにこれが大きな影響を及ぼさないように万全の措置を講じていくことが大事であると考えております。  昨年度は特に公共料金の引き上げが非常に少なかったということが大きく幸いしておると思うんですけれども、これもちょうどことし公共料金の引き上げをせにゃいかぬのが集中してきたというような面がございまして、これはいつも申し上げていることでございますけれども、ほっておいたらやっぱりそれは税金の方につけが回るわけでございますので、施行の時期を考え、幅を抑えながらある程度の是正措置を講ずることが政策としてはどうしても必要だというふうに私どもは考えておる次第でございます。たばこは、また先ほども申し上げておったところでございますが、特殊の嗜好品ということである程度の御負担はお認めいただけるんじゃなかろうかと考えておる次第でございます。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 どうも大臣、とんでもないことをあなたはおっしゃると思うんですね。この程度の物価値上がりの見通しで落ち着けば、諸外国と比較してまあまあ日本は結構なことだと。しかし、さっき企画庁からの数字に出ましたように、たとえば五十年度以降の物価上昇の公共料金の寄与率、五十年度については二〇%、五十一年度三三%、五十二年度三三%、五十三年度二六%、五十四年度推定三〇・六%と、二割をはるかに超え、三割も超える、こういう形で公共料金の値上げ、これが主導になって物価上昇全体をつくっておるという、これはまあまあ諸外国と比べてみて大したことじゃありませんという、こういう大臣自身が感覚を持たれておるということは、私、大問題だと思うんです。私はどうしてもそういう大臣の考え方については承服できませんね。  たとえばこれが、それならば国民に対してどういう、公共料金がかなりのウエートを占めているという、このことが国民に対してどういう負担になって出てくるか、明らかな逆進性として、負担の逆進性ということであらわれてくると思うんです。企画庁数字を出していただいたらいいと思いますが、私の方から申し上げておいてもいいんですが、企画庁の同じ「物価レポート」七八年度、百七ページに出てまいりますけれども、これは五十一年の全国世帯の数字をもとにして算定をしているわけでありますが、いわゆる所得別に五つに、五分位の区分をやって、第一分位、所得ゼロから百七十八万円では公共料金の家計に占める割合一六・一%、第二分位百七十八万円から二百三十九万円のところでは一三・八%、第三分位二百三十九万円から三百四万円、一三・一%、三百四万円から四百六万円一二・四%、四百六万円以上一〇・九%。ですから、一番低い層一六・一%、一番高い層一〇・九%、もう明らかな公共料金値上げというのは明確な国民に対して逆進性の負担増という形で出てくるということは、もう別にこういう数字を引くまでもなく、当然予想される問題でありますけれども、非常にシビアにこういう数字で出てくるという点から考えてみて、ゆめゆめ大臣が日本の場合には諸外国と比べてまあまあそれほど激しくないところでおさまっていますから結構なことでありますといったような答弁、断じて承服できません。再答弁求めます。

金子一平自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(金子一平君) 消費者物価が、去年は円高の関係もありまして、特に三・四でおさまりましたけれども、四・九という目標自体は、これは前々から言っておりますように、ぜひこの範囲内でおさめたいということで政策目標として掲げておるわけでございますが、公共料金、いろいろ今度集中的に出てきましたけれども、そういうものもあわせて目標の中で何とかおさめられそうでございますし、企画庁からいま御説明申し上げましたとおり、それができれば、とにかく公共料金の方をほっておいて税負担に転稼するよりは、この程度でおさまれば私どもとしては政策目標としてはまずまずのところではないかと。物価が低いことはもちろん私どももこいねがうものでございますけれども、全体としてのことを私は申し上げているわけでございまして、これが一割とか九%とかということになりますと私どもとしてもとんでもないことだと言われてもいたしかたございませんですが、まずまずのところでおさまるんではなかろうか、またおさめるべき努力をこれからもやっていかなければいかぬと、さっきから申し上げておる次第でございます。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 それで、大臣言いわけをしておられますけれども、しからばということで、それならお尋ねをするんですけれども、さっきからるる申しておりますように、消費者物価全体の上昇の中のかなり大きな比重を公共料金の上昇が占めておるという、この現実の上に立って物価上昇を努めて抑制をする意味で、公共料金の引き上げ抑制についての歯どめの何かの指標というようなものを考えておられますか。一つは企画庁に、それから公共料金は国の財政にも直接関連をする問題でありますから、財政担当の責任大臣としての大蔵大臣、それぞれお尋ねします。

坂井清志経済企画庁物価局審議官

○政府委員(坂井清志君) 公共料金につきましては、先ほど来御説明申し上げておりますように、予算関連のものとそのほかのものと分けて私ども考えておりますが、まず予算関連のものにつきましては、毎年度予算編成の時点におきまして、そこで大体のめどをつける。  たとえば国鉄の例で申し上げますれば、やはり昨年末の時点におきまして、もともと国鉄の新しい法律では四月一日からの値上げも可能でございますけれども、私ども極力これを後にずらすというようなことを努力いたしまして、五月二十日にずらす、値上げ幅につきましてもある程度の調整をする、そういった努力を個々の公共料金につきまして、予算関連の公共料金につきまして政府内部で調整をいたしまして、そこで一応の結論を出す。そのほかの公共料金につきましては、これはたとえば電気、ガスあるいは私鉄といったようなものは申請を待って、その上でまず直接の所管省庁が審査をし、また経済企画庁に協議をしてくる、その中の重要なものは物価問題の閣僚会議で最終的には結論を出す、そういう形で処理をしておりますが、予算関連以外のものにつきまして前もって何%に抑えるというようなことは私どもいたしておりません。  公共料金につきましては、あくまでも経営主体の能率的な運営というものを前提にいたしまして、非能率な要因は極力排除いたしまして、その上に立ってどうしても改定はやむを得ないというものを認める。その際、上げ幅あるいは上げる時期というものを極力調整をするという形で処理をする以外にはないものと私どもは考えております。

金子一平自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(金子一平君) 先ほども御答弁申し上げましたように、公共料金につきましてはいま企画庁から申し上げておりますように、そういう方針で努力をしてまいりました。これは海外要因によるものを政策的になかなか抑えるわけにいきません。われわれの抑えられる範囲のものを極力やっていくと同時に、便乗値上げ等、あるいは思惑買い等で物価上昇に波及するようなものは個別指導で極力抑えていこうと、こういうことでいま全力を挙げてやっている最中でございます。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 そういう公共料金的なものは極力抑えるということで今後努力をしていくんだというふうに一般的には言われていますけれども、私はどうしてもこの段階で、少なくとも公共料金については歯どめのめどをこの辺に置く、これ以上は絶対に上げるということはしない、そういう全体的な政策上の歯どめ、調整をかけるという断固たる方針を掲げていく必要があるだろう。そうしないと、いまは大したことないというふうに言っておられますけれども、当委員会でもいろんな方から議論が出ていますような狂乱物価的な状況へ発展しかねない今日の重大な物価情勢だと思うんです。  この問題ばかりやっているわけにはいきませんが、ひとつまだこの法案審議、当委員会若干続くことと思いますので、もう通常国会も終わりに近づいておりますけれども、国会に対する政府からの責務の問題として、ぜひとも公共料金をこれ以上は本年度絶対に上げないという歯どめの指標を明確にしていただくという点を要求をしておきたいというふうに思います。  そこで、ずいぶん時間をとってしまいましたけれども、次の問題に移りますが、専売納付金制度の問題について少しお尋ねをしたいと思います。  今度の改正での一つの特徴は、専売納付金制度を従来と大きく変えて打ち出してきておるわけですね。たばこの種類別、等級別の売り上げ高に一定率を掛けるという算定方法に変えたということでありますけれども、こういうやり方というのは一般に納付金という性格、納付金という概念から逸脱したものじゃないかというふうに私は強く思うんです。  で、お尋ねをしますけれども、一般に納付金というものはどういうものなのか、その定義を明らかにしてほしいと思います。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○政府委員(名本公洲君) 一般的に納付金と申しますと、各政府関係機関からのものもございますが、専売公社の専売納付金について申し上げますと、従来のものは財政専売、専売権を専売公社に委任して実行をしていただく、言うならばそれに対しましてそこから上がりました専売収益を国庫に納付するというものというふうに理解できるわけでございます。現在の四十三条の十三という法律のたてまえから申しますと、それを専売公社の利益として把握いたしまして、利益処分として国庫に専売権の行使にかかるいわゆる専売益金を国庫に納付していただくという制度になっておるわけでございます。  今回御提案申し上げておりますのは、それを、専売権の行使によって上がってまいります、言うならば専売益を定価に対する一定率ということにしようとするものでございまして、専売権の行使によって得られる専売益を国庫に納めるという点におきましては、現行におきます専売納付金もまた改正後の専売納付金もその性格においては相違はないものというふうに考えております。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 しかしどうなんでしょうか、今回改正案として提示をされていますようなそういう売り上げ高に一定率を掛けるという納付金の方式、こういうやり方というのはほかに例があるんでしょうか。また、政府管理の特別銀行であります日銀とか開銀、輸出入銀行、こういうところでは納付金というのはどういうふうに扱われているんですか。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○政府委員(名本公洲君) 政府関係機関におきまして利益が出ましたときは、その利益を国庫に納付するという規定がございます。そういう政府関係機関と専売公社の上げます利益と、現行の制度におきます利益というものは本質的に違っておると思います。専売公社は利益を上げて国庫に納付するということが一つの目的でございます。そういう目的を達成するために専売権の行使を委任されておる機関でございますから、そういう他の政府関係機関が上げました利益を納付する、決算上出てきました利益を納付するというものとは本質的に機関それ自体の持っておる性格そのものから違うのではないかというふうに考えられるわけでございます。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 今回のたばこの納付金制度、これと同じ方法やっている例ありますか。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○政府委員(名本公洲君) 他の機関におきましては、売り上げに対して一定率を国庫に納付するという今回の制度のようなものはございません。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 ほかには例がない、そういうやり方を、今回の専売の納付金制度に新たにそういう納付金制度の制度上の変更をやるというわけでありますけれども、いま専売の事業の性格に照らしてそれが適当だというふうに言われますけれども、それならば従来やってきておったこのやり方、長年続けてきたわけですけれども、長年続けてきたこのやり方は一体どうだったのかという問題が逆に今度は発生をしてくるということになるわけですね。  もう一つの問題として、従来のやり方というのはたばこと塩と両方含めた、それの総合したものから納付金を国庫へ入れる、こういうやり方を従来やってきておったわけですね。ところが、今回はたばこと塩との扱いを区分をするという形になっておるわけです。これは別にこの専売の審議会答申の中で、こういう形で具体的に区分をしてやる必要があるということが具体的に出ているわけではありませんね。そして法案の名称としては、法案の名称といいますか、法案の中へ出されておる納付金の名称としては、依然として従来どおり専売納付金という名称を使っておる。たばこ納付金という名称を使っておるわけではない。こうした点で私はどうもこの法案自身の仕組みとして重大な疑義を持たざるを得ない。これはもう余りにも国庫へのたばこ事業を通しての国庫収入の増収を図る、この目的のためだけにこういう制度上のいじくりをやったというふうにしか思えないわけです、いまのこの塩との関係の問題について、そして今回法文上の納付金の名称の問題について、具体的に説明できますか。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○政府委員(名本公洲君) 現行の専売納付金は、四十三条の十三の規定にございますように、専売公社の利益金の中からこれを利益処分として国庫に納めるということになっております。したがいまして、塩事業におきまして利益が出た場合は、やはりその塩につきましても専売納付金の中に事実上算入されるという問題があったわけでございます。  今回は、塩につきましてはこれは別途の区分の経理といたしまして、今回の専売納付金の計算の中には反映させないということにいたしておるわけでございますが、これは塩専売事業はいわゆる公益専売でございまして、財政収入を上げることを目的とするものではございません。したがいまして、五十二年度塩につきましては若干の利益が出ておりますけれども、その利益は積み立てておきまして一般消費者に対する塩の販売価格の安定ということのために使っていくということの方が、よりそういう塩専売の本来の目的に適合するであろうということから、専売納付金の計算とは、たばこの計算とは区分をいたしまして、専売納付金の計算には影響しないように区分をいたしたわけでございます。  一方、たばこは財政収入を上げることを一つの目的とする専売事業でございますので、その区分につきまして従来から、いわゆる消費者から見ますと専売納付金は税相当部分でございますので、その税相当部分を明らかにするようにという御議論が各方面からありました。  そういうこと、それからまた、専売公社の企業としての自主性というものを高めていく上には、専売公社におきまして上げました利益は全部国が吸い上げてしまうということ、あるいは専売公社が利益を上げなくてもそれはそれで済むということではなくて、企業努力をしたならばしただけ専売公社にも留保が残るという形態にする方がより適切であるというような考え方から、今回売り上げ高に対する一定率を専売納付金として納付するという制度に改めさせていただきたいということでございまして、そういう意味におきまして、専売納付金が持っております従来からの性格というものは特段変更を加えているというようなものではないというふうに理解をいたしております。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 いろいろ長い説明なさっていますけれども、私の質問に対してちっとも的を当ててお答えになっていないです。たばこは財政専売だと、塩は公益専売だという、こういう区分をするというこのこと自体についても私はよくわかりませんけれども、合点いきませんけれども、仮にそうだとしても、そういう区分の仕方というのは従来からやっておった。そういう従来からやってて、しかしそれを一本に統合をして、一本にまとめて国庫に対して専売納付金を納めるという、こういう納付金の制度をいままでやってたと。  ところが今回これを区分をする、区分をするに当たって、しかし従来使っておった専売納付金というこの名称はたばこについてそのまま使ってやっていくというやり方というのは余りにも無責任な法案の提出の仕方じゃないか。あなたの言われるようなことを仮に是認をするにしたって、なぜそんならたばこ専売納付金制度という名称で打ち出さぬのですか。ここの疑問は依然として氷解をしていないんです。説明できますか。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○政府委員(名本公洲君) 先生の御指摘の点、ごもっともなところ確かにあるわけでございますけれども、たばこもこれは専売でございまして、塩も専売でございます。たばこについての専売による一定の国庫納付金ということでございますので、それをたばこ納付金とあえて申すまでもなく、専売公社が専売事業の結果納める国庫に納付するお金でございますので、その名称につきまして特に改めなければならないということはないのではなかろうかというように思います。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 説明にはなっていません。まことに、とにかく今度の法案の提出の仕方というのは横着な提案のやり方だということで、もう少し納得ができるような説明の仕方を研究しておいてくださいよ、次回までに。  何ぼいまのような説明を繰り返されたって、これは納得できないということで、この問題、次回まで留保をしておきます。  持ち時間の制限がありますので、まだ幾つか法案の関係で質問をしたい問題があったんですけれども、もうそれは外しまして、最後に一つだけお尋ねをして、後半部分を渡辺議員に交代をいたしたいというふうに思っておりますけれども、実はすでに質問通告をしておりますけれども、たばこの小売をめぐる悪徳商法の一つの実例について当局の見解をただしたいと思うんです。  実は問題は、神奈川県川崎市の田中製菓というお菓子屋さんがやっておるたばこの小売販売をめぐっての問題でありますけれども、まず具体的な問題に入ります前に、現在のこの小売免許のやり方、あり方、免許の判断の基準ですね、それといわゆる割引歩合はどういう基準で行っておるのか、そこを御説明願いたい。

立川武雄日本専売公社理事

○説明員(立川武雄君) たばこ小売人の指定につきましては、専売法並びに専売法を受けまして総裁が決めました指定基準に基づいて行っているわけでございます。  そのたてまえは、たばこの販売店を設置したいときには営業所の位置ごとに申請をして指定を受けるという原則がございます。もう一つは、欠格条項等はございますけれども、基準といたしましては営業所の位置、距離といった条項、それからもう一つは、たばこ販売店をいたします場合に取り扱い標準といった基準で指定をしておるわけでございます。  第二点の販売手数料でございますけれども、これは現在は国内普通品につきましては一割でございます。ただし、一年間に九千万円を超えますと九千万円を超えた部分については七%といういわゆる高額調整という措置をとっております。なお、輸入たばこにつきましては七%ということでございます。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 大体の割引歩合についての基準をお伺いをしたわけでありますけれども、実はこの田中製菓というこのお店ですけれども、ここは年間の売り上げ二十四億円ということで驚くべき膨大な売り上げになっておるということでありますけれども、これは専売の方から御説明をいただいております資料によりますと、年間取扱高が九千万円を超える販売店、全国で百九十五、そのうちとにかくせいぜい三億以下、三億を超える販売店はないということになっているわけでありますけれども、この田中製菓というここのお菓子屋さんが二十四億からの売り上げが行われておるというに至った指定店拡張の推移ですね、これはどういうことになっていますか。

立川武雄日本専売公社理事

○説明員(立川武雄君) たばこの小売店を指定いたします場合は、先ほど申し上げましたように営業所の位置ごとに申請が出てくるわけでございます。公社といたしましては、営業所の申請が出てまいりますと、先ほど申し上げました距離の基準あるいは取り扱い標準高の基準に従いまして、基準に該当しておれば指定をしておるわけでございます。  川崎の大量にパチンコ店等に卸しております販売店の話につきましては私ども聞いておりますけれども、結果としましてそういう形で営業所ごとに出してまいりまして、現在二十七店ぐらいの営業所と申しますか、販売店の指定を受けているという状況でございます。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 二十七店の店舗、それに対して小売の免許をおろしておるんだということでありますけれども、このそれぞれの二十七店の実際の小売販売の年間の代金ですね、これどういうふうにつかんでおられますか、大まかなところ。

立川武雄日本専売公社理事

○説明員(立川武雄君) 私どももその話を聞きまして調査をいたしましたところ、二十七店のうち九千万円近い取り扱いをしているものが二十二、三店だと思います。残りが七千万円台、あるいはごく一部三千万円台の取り扱いになっております。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 とにかくいまも言われておりますように、大部分が九千万円のボーダーラインに近い八千数百万という形で、くしくもぴたっとこの数字がそういうところに集中して出てきておるという実情があるわけですけれども、これはなぜこういうことが起こってくるのかということについて関係者の方にいろいろお聞きをしたわけでありますけれども、結局このお菓子屋さんは、自分のところのお菓子を売ることも兼ねながら、パチンコ屋にたばこを、景品を大量に持ち込んでおるというわけですけれども、その際にできるだけいまの割引歩合、これを有利に活用をしようということで、この九千万円のボーダーラインのここを最大限に活用をしようということで、とにかく店舗を次々拡張をして、一つ一つの店舗について見れば九千万円のボーダーライン以下だという形を形の上でつくりながら、しかし実際は営業自身は一つの田中製菓という商店、ここの一つ一つの支店にすぎないという、こういう形で実はこうした問題が生まれてきているというふうに私どもはつかんでいるわけですけれども、そこのつかみ方については当局も大体間違いはありませんね。

立川武雄日本専売公社理事

○説明員(立川武雄君) 販売店の数並びに売上高を見ますと、先生おっしゃるような傾向にあると思います。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 実は、いまもちょっと触れましたように、たばことあわせてお菓子の関係についても同じようにパチンコ屋の景品ということで——もともとがお菓子屋さんでありますから、この田中製菓というところから大量にばっと持ち込まれておると。このたばこも含めてでありますけれども、お菓子について普通の市場価格よりもずいぶん安い値段でそれが出されておるために、近所の本来のお菓子屋さんが大変恐慌状態を来しているという問題が一つ発生をしているわけですね。  それと、このたばこのパチンコ屋への納品をめぐって、実は私も耳にはさんでいるわけでありますが納品書と請求書を封筒の中に入れて、それをパチンコ屋へ持っていくと。その封筒の表に鉛筆で値引きした値段を書いておいて、そして実際の取引のときには領収書はもらわないで請求書に領収の印をぽんと押してもらう。実際は鉛筆書きをした値段で取引やって、後は封筒はこれはもう消しゴムで消してしまうなりどこかへ捨ててしまうと、こういうやり方がやられておるんだということを聞いておるんですが、こういう事実、お聞きになっておりますか。

立川武雄日本専売公社理事

○説明員(立川武雄君) 大量に取引する場合に、普通の商慣習でございますと値引きというのが通常行われるわけでございますけれども、たばこにつきましては、御承知のように、定価販売ということがございまして、常々指導もし、お願いもしているところでございます。  川崎の例の場合に、私どもも若干調査をいたしましたけれども、どうもそういう事実は私どもとしてはつかみ切れなかった。ただ大変いろんな商品、お菓子その他と一緒に取引したりしているものでございますから、たばこにつきまして明らかに定価を引いて売っているという事実は私どもとしてはつかみ切れなかったというのが実情でございます。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 十分聞いていないというお話でありますけれども、実はかなり決定的な証拠も含めて私は耳に入れておるんです。そうでなければこんな話をここでするはずはないわけでありまして、ですから、もしもそのことが実際にやられているということであれば、これはもう明確な、いまも言われておりますような専売法違反になるという、こういう行為になるということで重大な問題だと思うんでありますけれども、一つはこういうことが起こってくる原因に、先ほど来出ています店舗ごとに免許を下していくというこのやり方が、一つの会社でありながら店舗を細かく細かく分ければ九千万円のボーダーラインのこれがうまく活用できるというこの現在の、別に法ではありませんけれども、法に基づく専売当局の割引歩合についての基準を巧みに活用されておるという問題だと思うんです。こうした点で私はぜひひとつ要求をいたしたいと思いますのは、一つは事実調査を至急にやっていただきたいという問題が一つ。それから、現にたばこの小売も含めまして、お菓子の問題もありますけれども、お菓子は専売の直接の問題ではありませんのであれですが、お菓子と並んでたばこの小売をめぐって近所のお店の方々が大変な恐慌を来しておる、こういう現状がありますので、こういう問題をどういうふうに一体改善をしたらいいのかという関係者の意見をよく聞いて、ぜひともこういう事態の改善策を至急に検討していただきたい。  私は、方向としましては、やっぱりそういう法や規則の網の目をくぐり、それをうまく活用をして、実際は一つの会社でありながら、店さえ細かく細かく分ければ非常にうまい渡り方があるという、こういうやり方についてはどうしても改善をする必要があるだろうというふうに思いますので、関係者の意見をよく聞いていただきながら、そういう改善策を至急に検討していただく必要があるんじゃないか。そういう事実調査と、それから改善策の検討、そのために必要な、関係者とよく一遍話を聞いてもらう、この点を要望いたしたいと思うんですが、どうですか。

泉美之松日本専売公社総裁

○説明員(泉美之松君) 佐藤委員のおっしゃったような事例は大変珍しい事例だろうと私は思うのでございますが、しかし、公社が年間売り上げ九千万円ということを境に歩率を違えておる。そこをうまく突かれておるという点はあるだろうと思うのでございまして、私ども早速事実調査を十分行いまして、関係者の方ともいろいろ御意見を承っていきたいと思うのでございます。  ただ、ある金額を基礎にいたしまして、それ以下の歩率とそれを超える場合には歩率を下げるという制度をとりますと、これは九千万円であろうと何ぼであろうと、常にそういう問題は起きる可能性がございます。したがって、そういう点からいたしますと、いまアメリカ及びEC各国から輸入たばこの歩率が七%になっておるんですけれども、その歩率の改定要求——国産品と同じに扱えと、こういう要求があるわけでございまして、私どもその歩率の問題につきまして、もっといろいろ検討をしたいと思っておるわけでございますが、その機会に、九千万円をもって歩率を違えることにするのがいいのか、それとも、もう金額にかかわりなしに、歩率はみんな同じにするのがいいのか、その辺のことを今後検討してまいりたいと、このように思っております。  いずれにいたしましても、先生のおっしゃる事実調査は至急行って、関係者の意見も聞いてみたい、このように思っております。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 いずれにしましても、こういう不景気の時期ですね、市場の競争があるわけですけれども、零細企業の方々というか、弱者を守ると、こういう立場から、しかし現実にそういう法や規則の網をうまいこと渡って、そういう、さっきから一つの事例として出していますのは、何といったってこれ資本力があるからがあっとたくさん支店をつくってそういうことがやれるということなんで、それに対してどうやって弱者を守るかという見地から、ぜひひとつ改善策を至急にあわせて検討してほしいというふうに思います。  それから、同様の立場でもう一つお尋ねをしておきますけれども、冒頭、小売店の免許基準の考え方について、距離とか等々の、そういうことの御説明ありましたけれども、逆に今度は山間僻地なんかへ行きますと、距離とかそれから販売量とか、こういうことだけをしゃくし定規に適用していきますと、もう非常に小売のお店をつくるということが、新しくつくるということがむつかしいという問題、お聞きになっておることだと思うんです。ところが冬場、雪にすっぽり埋もれてしまうと、こういったような地域なんかはそういうことになりますと、非常にたばこの購入について住民の方々が不便を感じているという問題があるわけです。こうした意味で、できるだけたばこの購入についての便宜を広げていくという立場から、この基準についてもひとつ弾力的運用をするという問題を、あわせてぜひ検討をしてもらいたいというふうに思いますけれども、その点どうでしょうか。

立川武雄日本専売公社理事

○説明員(立川武雄君) たばこ小売人の配置基準でございますけれども、私ども消費者の購買利便の確保という点で、この十年間にたばこの販売店につきましては約五万店以上ふやしてきておるわけでございますが、同時に、先ほど先生おっしゃいましたように、たばこの販売店として設置するには規模が小さい、けれどもお客さんがあるといった店につきまして、たばこの付近の販売店から出張販売ということをやっておりまして、これが大変ふえてまいりまして、現在約二十四万カ所くらいございます。したがいまして、たばこを扱うたばこの売り場の数といたしましては五十万カ所ぐらいあるところでございます。いろんな調査いたしますと、数としてはいま程度で充足しているのかなということでございますけれども、なお都会地でございますとか、そういう僻地でございますとか、あるいは市街化の開発等に関連をいたしました団地の造成でございますとかに関連しまして必要な場所もございますものですから、数全体としてはまあまあ充足しているような気がいたしますけれども、なおそういうところに適正な配置を早くやるように努めてまいりたいと、こういうふうに考えております。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 あと、法定制の問題なんか質問したかったんですけれども、ちょっと時間の関係ありますので、渡辺委員にかわります。     —————————————

坂野重信自由民主党・自由国民会議

○委員長(坂野重信君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、戸塚進也君及び河本嘉久蔵君が委員を辞任され、その補欠として高平公友君及び竹内潔君が選任されました。     —————————————

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 私は、今回の法改正が、外国たばこの競争とか、あるいはまた、たばこの売り上げの鈍化とか、厳しい状況のもとで、公社に働く労働者に対して激しい合理化攻勢、別の言葉で言えば労働強化その他の攻撃を必然的に呼び起こすであろうという見地から、前回、労働災害の問題を取り上げていろいろ伺ったわけです。公社側の答弁は異常ともいうべき冷酷な答弁でございまして、とうてい私は納得できませんので、なお続いてこの問題について伺いたいと思うんです。  初めに、労働省からおいでいただいておりますので、頸肩腕症候群等の認定についての問題を若干伺いたいと思うんです。  昭和五十年二月五日付の基発第五九号、つまり「キーパンチャー等上肢作業にもとづく疾病の業務上外の認定基準について」という通達が出されておりますけれども、この通達は最高基準を決めたものなのか、つまり、この通達に全面的に当てはまらないものでなければ業務上と認められないのか、あるいは最低基準をこの通達で示しているのか、つまりいわば一つの目安として作業の態様とか、あるいはまた患者の病状とか等々を勘案して、それぞれのお医者さんが柔軟に頸肩腕症候群もしくは障害の認定をすることができるようになっている趣旨のものなのか、この点まず伺いたい。

原敏治労働省労働基準局補償課長

○説明員(原敏治君) 御指摘の頸肩腕障害についての認定基準は、いわば頸肩腕障害についてのみなし認定を行いますところの基準でございまして、一定の作業につきましては、その頸肩腕の症状が出ていることにつきまして一定の要件が認められる場合には直ちに認定をするというものでございます。この認定基準に該当しないものにつきましても、具体的に頸肩腕障害の疑いがあるというようなものにつきましては、専門家等の意見を聞いて認定をする場合がございます。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 そうすると、まあいわば俗に言えば、最低基準と——最高基準でなくて最低基準と理解していいわけですね。

原敏治労働省労働基準局補償課長

○説明員(原敏治君) 御指摘のような最低基準、最高基準という比較でいきますとちょっと適当でないかと思います。一般的なみなし認定基準として出ておるということでございまして、これに該当しないものにつきましても、因果関係が明白な頸肩腕障害につきましては、業務上と認定されるものでございます。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 ところが実際は、この基発第五九号というのが業務上の認定を削り落とすと、いわば業務外と認定するための非常に強力な武器に使われていると、頸肩腕障害に悩む患者さんの怨嗟の的になっているのがこの通達ですね、実際は。  産業衛生学会ですね、これは専門の学会ですけれども、そこの頸肩腕障害研究会というのが一九七六年四月付でこの基発五九号通達についての要請というのを出しているのは御存じですか。

原敏治労働省労働基準局補償課長

○説明員(原敏治君) 御指摘の研究会からの要請がございましたのは承知いたしております。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 この専門の研究会がこの基発五九号通達に対して七点にわたって問題点を指摘し、改善すべきところを指摘して、そうして、六点ですか、六点にわたって。最後に、第七としてこういうことを言っていますね。この「通達が」、「この」は私がいまつけたんですが、以下文章ですが、この「通達が最低基準としてではなく、最高基準として機械的に運用される危険を示している。もし、そうであれば、基準の目的である「労働者保護」にそって患者の業務上認定と医療を進めることを反って阻む役割を果す危険がある。」というふうにはっきり指摘している、一番最後の方です。一番最後のところ見てください。こういう専門の学者の指摘があって、六点にわたる改善要求が出ているわけですが、これは労働省として検討しましたか。そうしてまた、こういう要請の方向に、私時間がないから中身言いません、言わないけれども、要請の方向に改善する意図があるのかどうか、これまず伺いたい。

原敏治労働省労働基準局補償課長

○説明員(原敏治君) 御指摘の、日本産業衛生学会の頸肩腕障害研究会から意見が出されておりまして、細かい指摘がこの認定基準につきまして出されておるわけでございますが、私どもこの意見書は、御指摘の昭和五十年の認定基準を作成いたしまして地方に指示をいたしました直後に提起されているものでございまして、それにつきましては、五十一年の認定基準との関係で、私ども内部で検討をさしていただいております。その後昨年、職業性疾病に関する基本法ともいうべき労働基準法施行規則の三十五条の改正をする際にも、これらの御意見等も検討をいたしまして、規則の改正をいたしておるところでございます。  そのようなところで、一応の検討を終わっているつもりでございますが、なお、これらの問題につきまして、その後の認定の事例、あるいは発症の経緯等に関する医学的な治験等につきまして資料を収集して、さらに必要があればこの認定基準の見直し等を行いたいと思っております。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 何か専門の委員会なり研究会なりをつくってその見直しの作業は進めているんですか。

原敏治労働省労働基準局補償課長

○説明員(原敏治君) 資料収集を現在している段階でございまして、専門の検討をいただきました一部の先生の御意見等もお伺いをする等の方法をとっておりますが、現在のところ、まだ専門家会議というような形でこれを見直しをするための会議を持っている段階にはなっておりません。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 私は、これは非常に重大問題で急いでやってほしいと思うんですよ。専門の先生方が、とにかく研究と認定をかえって阻む役割りを果たす危険があるんだと、これは厳しい指摘ですよ。労働省としては、これは肝に銘じて至急に改めるべきだと思うんですね。  実際のところを私も調べてみまして申し上げますけれども、前回私、専売公社の鳥栖工場の四十何名労災の申請をしてたった一人ですね、業務上の認定があって、あと全部業務外ということにさせられた例を挙げました。  そのときに鑑別診断をやった鳥栖工場の指定医の先生が、その指定をした後で、罹病者と五十三年の三月に座談会をやったそうです。そのときにこういうことを言っているんですね。  「広い意味で云えば頸腕だが、」、つまり業務外認定された人たちもという意味なんですが、「広い意味で云えば頸腕だが、基発五九号の狭い範囲ではあてはまらない。」こう言っているんです。「運が悪く、労働省が認めていないと何とも云えない、と業務との起因性を部分的にはほのめかし、頸腕ではないと云いながら頸腕認定者と同じ治療指導をされてきました。」と、これは組合の青年婦人部が編集して出している「あらぐさ」という機関誌の一九七八年十二月号に出ている罹病者の言葉です。  つまり基発五九号、これが業務上認定を削り落とす武器になっている、この点が先生自身が罹病者に語った言葉からはっきりとあらわれているわけですね。これは一回だけじゃないんです、一回と言って、これ一つだけじゃないんです。同じ一九七八年六月号の「あらぐさ」ですが、ある罹病者の方がこういうことを言っている。「「仕事に起因性を認めるが……通達のわく外なので私にはどうすることも出来ない。」との高岸教授の発言に絶望的な感じさえした。」というのが書かれている。  それからもう一人、この高岸先生という方が次のように語ったという記事もあります。「沼田さんは」——これは恐らく罹病者のことでしょうが、「頸腕よりも、もっとひどい。だが枠(基発五九号)があるので」ということを話したと。  それでこの罹病者の人たちは、業務外の認定に不服であると言って、鳥栖工場の苦情処理会議に問題を提起した。  その苦情処理会議の結論ですね、罹病者に渡された結論を私持っておりますが、ここでもこういうことが言われているんですね。従事業務を検討した結果昭和五十年二月五日付基発第五九号の認定基準に照らし云々と言って、それを理由にして業務外の認定をやっているわけですね。基発五九号というのが、私申しましたが、業務上の認定を阻む強力な武器に使われているということ、この事実でわかるでしょう。  実際、私ほかの職場の例も聞いてみたんですけれども、全逓や電電公社の場合、この基発五九号が出されてから業務上認定者の数は全然ゼロかもしくは非常に減ったということも言われているわけです。ですから急いで改定作業に取り組んでほしいと思う、その点どうですか。

原敏治労働省労働基準局補償課長

○説明員(原敏治君) 御指摘の基発五九号通達によりますところの頸肩腕障害に対する認定基準につきましては、専門家の先生の医学的な結論によりまして通達を出しているところでございまして、御指摘のような問題点、確かにほかの面からも承っているところがございますが、事柄が専門的なことでございますので、資料収集と同時に専門家の先生方の意見も伺いながら、全面的な見直し、検討をするかどうかをさらに検討してまいってみたいと思います。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 検討するかどうかを検討すると、いつになるかわからぬじゃないですか。その陰にどのくらいなたくさんの労働者が泣かされているか。あなた方自身も実態調べてほしいと思うんですよ。  私は、まあきょうは余り時間ないんで詳しくはこの問題議論しませんけれども、とにかくその見直しをやるまでに相当時間がかかるんで、さしあたりの措置として、少なくともこの通達の基準を、これに沿わないものは一切だめだというような最高基準として機械的に運用するということは避けて、そうして、これはまあいわば一つの目安とするのにとどめて、弾力的に運用するように指導すべきじゃないかと。通達の正式な改正という前に、行政指導としてもっと弾力的に運用するという指導をすべきじゃないかと思いますが、その点はどうですか。  それで、重ねて申しますが、作業と症状との間に合理的な関連性が認められる場合は、これは事業主側が業務外であることを立証しない限りは業務上とするという考えに立って指導を行うべきだと思いますけれども、その点どうでしょう。

原敏治労働省労働基準局補償課長

○説明員(原敏治君) 労災保険におきますところの業務上の疾病か否かの判断につきましては、労働基準法の施行規則の三十五条の規定に定むるところによって運用しているところでございます。疾病の場合も負傷の場合も同様でございますが、労働基準法の規定の上から見まして、業務と疾病、負傷との間に相当因果関係が認められる場合のみ補償の対象にすることになっておりまして、制度のたてまえがそういう形になっておりますので、単に疑いがあるということだけですべてこれを補償の対象にするということには、制度のたてまえからいって困難であると私ども考えております。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 ただ疑いがあるというようなことを言っているんじゃないんですよ。この前だって、私、久留米大学の医学部の環境衛生学会という専門の先生が精密な検査をし、そうしてこれは頸肩腕障害だという、しかも業務との関連性を実に明確に示している、この論文持ってきて申し上げたでしょう。それでもなおかつ、指定医は——これは一人を除いて業務外だと、頸肩腕障害じゃないんだという認定をしておいて、そうして後者は全部業務外ということにしてしまっていると。だから疑いがある程度のことじゃない、はっきりと専門のお医者さんが精密診断の結果、業務上だとはっきりと言っておるのにもかかわらず、それまでも否定する。その武器に使われたのがこの基発五九号ですよ。だから、あなたの答弁ぼくは納得できない。  特に、先日、下川登美慧さんという新日本製鉄化学に勤めている婦人の頸肩腕障害について、小倉地裁が判決を下しておりますが、この業務上外の認定について、こういうことを言っておるんです。  まあ時間がないからちょっと省略して言いますけれども、「従業員の頸肩腕症候群が業務に起因して生じたものといえるためには、厳密には他の原因疾患によるものではないかも検討さるべきであろうが、業務に起因して生ずる頸肩腕症候群の病理機序もある程度明らかにされているのであるから、特に別の原因疾患によることが明らかでない限り」、つまりこれは認定者が、ほかの原因で起こったものかどうかということを自分で立証すると。いわば立証責任は認定者にあるんだということを言っていると見なければなりませんが、「特に別の原因疾患によることが明らかでない限り症状の部位、程度、従業員の従事した作業内容及び作業環境、これと症状の推移との相関関係、作業従事期間等からみて当該疾患の症状発生が医学常識上業務に起因して生じたものとして納得し得るものであり、かつ医学上療養を必要とする場合には、これを業務上のものとして取扱うべきものと解するのが相当である」という判決を下している。それで事業者の方もこれに従っていま問題は一応の解決を見たわけですけれども、私はこの判決は非常にりっぱな判決だと思いますし、この頸肩腕症候群の問題をめぐっての業務上外の認定でいま労働者が大変繰苦しめられている。その苦しみを救う上でも、まことに重要な判決じゃないかというふうに思うのです。あなた方行政機関ですけれども、しかしこの判決の趣旨は十分に尊重をして、そうしてやはり行政指導すべきだというふうに思いますが、その点どうですか。重ねて聞きます。

原敏治労働省労働基準局補償課長

○説明員(原敏治君) 御指摘のございました判決につきましては、実は私どもまだ内容を詳細承知しておりませんので、後日内容を拝見をいたしまして、さらに行政運営の参考にさしていただきたいと思っております。  ただ、業務上疾病であるか否かの認定につきましては、認定基準に掲げております上肢作業につきましては、みなし認定的に結論が出せる形にいたしておるわけでございまして、それ以外の作業から頸肩腕症候群になったということが医学的にも証明されるものにつきましては、私ども行政機関としましても、さらに専門の見解、意見等を参考にしながら、具体的に認定をすることにいたしております。しかもその際に、過大な負担が労働者側、請求者側にかからないように、ある事実関係、ある一定の頸肩腕障害と認められるような問題点等が指摘されれば、私どもはそれをもとにいたしまして、詳細な調査、それから医学的な見解、こういうものにつきましてはや行政側で責任を持って処理をすることにいたしておりまして、労働者側の負担が過大にならないように努めておるところでございまして、今後ともそういう運用については配意をしていきたいと思います。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 それでは次に、専売公社の方に伺いたいんですが、どうもこの専売公社の労災補償のあり方ですね。これ、この前いろいろ伺っておりますと、労働協約で決まっているだけだという感じがいたしました。民間企業の労働者の場合には、労働者災害補償保険法、これに基づいて災害の補償が行われる。公務員の場合は、国家公務員、地方公務員ともにそれぞれ災害補償法があって、これに基づいて行われている。公社の場合、準拠すべき法律は何ですか。

石井忠順日本専売公社総務理事

○説明員(石井忠順君) 私どもは労災保険法は適用ございませんけれども、労働基準法は適用ございますので、労働基準法がおっしゃるような意味での基本法になるかと思います。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 念のために労働省に伺いますが、よく三公社五現業と並び称されるわけですね。その五現業、つまり郵便、国有林、アルコール専売、造幣、それから印刷ですね。この場合は、労働災害補償についてどの法律が適用されるんですか。

細見元労働大臣官房審議官

○説明員(細見元君) ただいま先生が三公社五現業と並び称するとおっしゃいましたが、補償に関する法律の適用は三公社と五現業で異なっておりまして、五現業につきましては国家公務員災害補償法、それから三公社につきましては、ただいま専売公社の方からお答えのございましたように、労働基準法の補償に関する規定ということになっております。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 労働基準法の災害補償の規定というのは、これは、それぞれ労災保険法や、それから公務員の場合の災害補償法の場合ほどに詳細ではないんですね。いわば一般原則と、それから給与の問題等々について書かれているにすぎないんですね。特別に労災補償について、公社の場合は法律はないんですか。

森宗作日本専売公社管理調整本部職員部長

○説明員(森宗作君) お答えいたします。  公社では、専売公社法五十四条によりまして、「労働者災害補償保険法(昭和二十二年法律第五十号)第三条第二項の規定の適用については、公社の事業は、国の直営事業とみなす」という規定がございまして、これによりまして私どもの方では、労働者災害補償保険法の適用はないというふうに考えております。  したがいまして、業務災害補償につきましては、労働基準法の定めによるわけでございますが、この基準法は、いま先生からもお話のございましたように、一般原則というようなものを定めたものでございます。  そこで、私どもの方では、実は公労法第八条という中で、災害補償に関する事項は団体交渉の対象ということになっておりまして、公社は労働組合と業務災害補償に関する協約というものを定めまして、これに基づいて公社の業務災害補償規則なり、また、業務災害の取り扱い細則といったものを定めまして、これで運用をいたしております。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 どうもその辺がおかしいと私は思わざるを得ないですね。たとえば、国の直営事業であるこの五現業、これは国家公務員の災害補償法が適用されるわけでしょう。ところが、専売公社を含めて三公社だけはそういう法律の適用がない。いわば治外法権なんですね。そうして補償制度は団体協約で決められる、こういうことになっている。一体なぜこういう状況が出てきたんですか。なぜその労災保険法の適用から除外されているんですか。理由は何でしょう。

原敏治労働省労働基準局補償課長

○説明員(原敏治君) 労災保険法の適用除外を日本専売公社についていたしておりますのは、先ほども専売公社の方からも御説明がございましたが、専売公社法の五十四条一項に、労災保険法の適用除外の規定を置いております。結局、労災保険法の適用上は国の直営事業とみなされて適用を除外するという形になっておりまして、国鉄、電電公社についても同様になっているわけですが、その三公社関係につきまして、国の直営事業とみなしている理由は、もう言うまでもないかと思いますが、事業の性質が国の直営事業にきわめて近い公共性を持っておりまして、職員は国の直営事業に従事する国家公務員に準じた性格を有するということに着目をいたしまして立法されたものと私ども理解をいたしております。  国家公務員でありますところの五現業関係につきましては、国家公務員の災害補償法がございまして、これで直接補償する仕組みをとっておりますが、こういう仕組みのない三公社につきましては、労働協約等によって実施される形になっておりまして、基準法が直接その実施の担保をしておる、こういう形になっておるわけでございます。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 だから、ぼくはこの点非常に疑問なんですよ。  いろいろいま公社で労働災害の補償、あるいはまた、その前の認定、これらをめぐって重大問題が起こっている。私が前回指摘したとおりです。労働者は泣いていますよ。大変なことだ。  ところが、これ法の適用のいわば治外法権にあるわけですね。そうでしょう。労災保険法にせよ、国家公務員あるいは地方公務員の労災補償法にせよ、これは国会の審議の対象になるんです。ですから、労働者保護という見地から公の場で十分に討論が行われ、その労働者保護の立場を貫徹する方向で法律というものがつくられて、それに従って労災補償の認定その他の業務が行われていると思う。ところが専売公社を含めての三公社はどうなのか、労働協約で細かいことは決まる。一体、公社の労働者というのは何か。スト権を奪われている。公社が高姿勢で労働者保護そこのけの労働協約を結ぼうとするのは必然的だと見ざるを得ない。同時に、もし仮に、労働組合が本当に労働者の立場に立つ組合であれば、これは協約のことですからりっぱな協約もできてくるでしょう。もしそうでない場合のその協約の内容やあるいはその実施の手続、いろいろ問題も出てくるんじゃないかという感じはいたします。  しかし、仮にいまおっしゃったように、国家公務員に準ずるんだと言われました、三公社の労働者が。だとするならば、少なくとも国家公務員の労災補償法、あるいは一般民間企業の場合の労災保険法、この趣旨も尊重をし、それに基づいて一般に行われているさまざまの運用についても尊重をして、公社も労災の問題に当たるべきじゃないかと思いますが、どうでしょう。それとも、そんなものは全然け飛ばして構わないという立場ですか、どうですか。

石井忠順日本専売公社総務理事

○説明員(石井忠順君) 私どもの業務災害に関しまして、法的規制のあり方が民間あるいは国家公務員の場合と若干違いますので、実態はどうかということでございますけれども、先ほど御説明しましたように、私ども、労働基準法は基本的には適用になるわけでございますので、労働組合と十分協議をいたしまして、業務災害補償に関します協約を締結をいたしておるわけでございます。その協約に基づきますたとえば補償給付の内容等につきましては、三公社もそれぞれ業態その他が違いますので細かいところは違いますけれども、大まかに申し上げまして、基準法で定めてありますものよりはかなり上回ってはおるかと存じます。内容的にも私どもの協約で定めてあります補償給付の内容が労災保険あるいは国家公務員の場合と比べて劣っておるというような感じは私どもは持っておらないわけでございます。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 劣っているか劣っていないかということを聞いているんじゃないんです。その労働協約の内容や、その労働協約に基づく労災補償の問題について、いまこの席で問われているわけですよ。私問題提起しているんだから。それがどうこうということをあなたに聞こうとするわけじゃない。そうじゃなくて、あなた方はその労働協約の締結に当たって、その協約の内容あるいはその協約を運用する場合、少なくとも労災保険法もしくは国家公務員の労働災害補償法、これの精神や趣旨は十分に尊重し、これを準用すべきじゃないか。あるいは普通、その法律に基づいて行われている運用ですね。これについても十分に尊重し、それを準用すべきじゃないか。そういう立場があるのかないのか、この点を聞いているんです。

石井忠順日本専売公社総務理事

○説明員(石井忠順君) 労働協約を締結いたします際に、これは労使双方ともでございますけれども、お話しございました、保険法によります民間労働者の例でありますとか、公務員補償法に基づきます国家公務員の例でありますとかは、労使それぞれ十分参考にしながら、現在の協約を締結をいたしてまいっておるわけでございます。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 ただ参考にしながらということでは、私ども納得できないんです。片方は国会で十分に論議をしてつくられた法律に基づいて労災の補償が行われている。あなた方の場合には、国会の論議も何もないんだ。国会の外で、法律の外で労働協約で決めてしまう、こういう仕組みになっている。これでは一体、三公社の労働者、労働保護という見地で十分に労災の補償がやられるかどうか、非常に疑わしいですよ。前回私が指摘したさまざまな問題、根本の一つは私はそこにあるんじゃないかと思う。だから、労災保険法や公務員の労災補償法、この法の趣旨、あるいはその通常の運用、これを尊重し準用する、そういう立場に立つべきじゃないかと、こういうことを言っているんです。

石井忠順日本専売公社総務理事

○説明員(石井忠順君) 先ほどもお答えしましたように、現在の私どもの業務災害に関しましては、直接労働基準法が適用になるわけでございまして、あとは公労法によりまして団体交渉の対象事項となっております。労働組合から協約の締結要求がございますれば、これを拒否するわけにはまいりません。私ども、先ほど大まかに申し上げまして、細かいところは若干それぞれの企業体、あるいは企業の性質等によって差異がございますけれども、内容的には大きな違いはございませんということを申し上げましたけれども、労働協約の、つまり労使間の協約事項ということになっておりますので、頭から、ある法律をそのまま協約に使うというわけには、労使の間の話し合い、交渉を尊重しなければならぬという別の立場もございますので、形は労働協約ということでいたしておるわけでございます。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 これは総裁に伺いたい。  労働協約で決められることだというのは、それは何回も聞いています。聞いているんだが、その労働協約の内容やその運用ですね、これについて国家公務員や五現業の人たち、これは法に基づいて行われておるわけだから、全然国家公務員労災補償法、これをけ飛ばしてもいいのか、全然考慮の外に置いてもいいのか、そう思っているのかね、あなた方は。どうですか。

泉美之松日本専売公社総裁

○説明員(泉美之松君) 先ほど石井が申しましたように、私どもは法制的には公労法八条によって、労働協約で災害補償することになっておりますので、労働協約でやっているわけでございますが、その労働協約を締結する場合には、お話しのように、国家公務員の災害補償あるいは民間の災害保険、こういったものの考え方なり基準なり運用の仕方なり、それを十分参考にしてやるべきことは当然でありまして、私どもの労働協約におきましてもそのようになっておると思います。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 それでは、大体法の趣旨に沿ってつくったと、あるいは運用しているというふうに理解していいですね。どうですか。

泉美之松日本専売公社総裁

○説明員(泉美之松君) そのように御理解していただいて結構だと思います。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 それでは次に移りますけれども、労働省から出ております昭和四十八年十一月五日の基発五九三号というのがありますね、これについて伺いたいんですが、これは頸肩腕障害などの労働災害の被災者に対する特別対策についての通達だというふうに思いますけれども、その趣旨を、ポイントだけでよろしゅうございますが、御説明いただきたいと思います。

原敏治労働省労働基準局補償課長

○説明員(原敏治君) 御指摘の昭和四十八年に通達をいたしております五九三号通達は、むち打ち症や頸肩腕障害などで、症状の特異性にかんがみまして、療養期間中に治癒に近い事態になりましたときに職場に復帰することを容易にする手だてが特に必要だというような観点から、段階的、計画的な就労をすることにつきまして、関係の労働者あるいは関係の使用者につきまして行政上必要な指導を行う、こういう形で、いわば頸肩腕障害にかかった方たちの職場復帰の促進のための行政指導を行う通達でございます。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 公社はこの通達ですね、これはあなた方も当然尊重されると思いますが、どうですか。

石井忠順日本専売公社総務理事

○説明員(石井忠順君) 労働省の通達を尊重いたしまして、私どもは企業内で同趣旨の話を労働組合といたしまして、現在実施をいたしておるところでございます。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 それは前回私が問題にしましたいわゆる普通勤務軽減措置と言われている措置でしょう。うなづいているからそうだと思うんですね。  ところが、これは私はいまの通達の趣旨に全く合致していないというふうに考えざるを得ない。前回もあなた方の答弁を聞いていますと、公社はとにかく働いてもらうために労働者を雇っているんだと、それで公社の決めた労働協約で、半日勤務をして六十日間やって、それが終わったら普通の就労ですね、一日勤務に戻るという措置以外には職場復帰措置というのはだめんだと、働いてもらうために来ているんだから、四時間働けないなんという人はこれは職場に入れるわけにはいかぬ、こういう議論なんです。  この通達の趣旨ですね、これはどういうことですか。私この通達を読みまして、なかなかうまくよくできているなと思いました。たとえば主治医が、この労働者は頸肩腕障害で、それで特に病気の性質から職場に復帰する際、いろいろ職場環境等々にもなれていく必要があるということで、計画的、段階的に、いわば主治医などの意見に基づき、あるいはまた本人の条件によく適応するような就労措置を講じなさいという趣旨だと私思いますが、その点いかがですか。

細見元労働大臣官房審議官

○説明員(細見元君) 先生よく御存じだと思いますけれども、この通達の本文の下の方に書いておりますけれども、「被災者の社会復帰の促進等その福祉の向上を図るとともに、労災補償制度の適正な運営に資するため、下記の施策を総合的に行うこととしたので、監督、安全衛生及び労災の各所掌事務に応じた相互の協力体制により、これが推進に当るとともに、必要により職業安定、職業訓練等の関係行政機関とも緊密な連携を図る等万全の措置を講ぜられたい。」と書いておりますが、この通達につきましては、法文の解釈を示したというよりも、むしろ行政機関の活動についての指示を与えたわけでございますから、これは結果的には監督署を通じ管下の事業場においてそういう趣旨に従って諸般の施策を進めていただくことが当然望ましいわけではございますけれども、通達として第一次的に拘束いたしますのは、都道府県労働基準局なりあるいはその管下の監督署でございますので、直接民間の事業場にこの通達に書いてありますことすべてをお願いするという第一次的な趣旨ではないと思っております。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 いや、そういう、つまり通達そのものがだれに出されたかというのを聞いているんじゃないんです。通達の中身ですね、私がさっき申し上げましたようなところでしょう、どうですか、趣旨は。

細見元労働大臣官房審議官

○説明員(細見元君) 私も当初に申し上げましたように、行政機関の活動を通じてそれが民間に浸透し、そして民間の各事業場がそれにこたえていただくことは当然期待しているわけでございます。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 総裁、あなた方はこの通達の趣旨尊重すると言われたわけですね。それで、あなた方自身も業務上の労働災害だということをはっきり認めた松本澄美子さん、浜松工場の。この方が主治医の診断で、さしあたり二時間くらいずつ職場で就労して、そうして漸次段階的に就労の条件をもっと高めていった方がいいと。ここに主治医の診断書、私借りて持っていますけれども、そういう主治医の診断があっていて、本人も職場に復帰したいと。つまりこの病気は、一人でぽつんとして医者にかかったってなかなか治らないんです。職場に復帰し、職場の環境になれ、ある程度体もそこで動かして、だんだんなれていかなければ治療もできないという性格を持った病気なんです、これは。ですから、主治医もそういう指示をしているし、本人も希望している。ところがあなた方は、勤務軽減措置で、一日四時間の就労でなければだめなんだと、これを六十日間続けて、そうしてその後はちゃんと普通の仕事に復帰しなさい、その方針以外にはだめなんだと、こう言っている。病気というものは個人によっていろいろ差があるんです。一遍に四時間就労して、六十日間半日ずつ勤めて、それで治って普通の勤務に戻れる人もあるでしょうし、そうでない人もある。これは主治医の判断が非常に大事だと思う。ところが、その主治医の診断書を添えて願い出ているのにもかかわらずけっ飛ばしている。これじゃこの通達の趣旨に沿わないじゃないですか。その点どうですか。

石井忠順日本専売公社総務理事

○説明員(石井忠順君) お尋ねの浜松工場の職員の場合でございますけれども、四十八年ごろから病気になられまして、五十一年に、いろいろな経過がございましたが、業務上と認定をされまして、ずっと療養をされているわけでございますが、先ほど来申し上げております勤務軽減措置を労使間でルール化いたしましたのは五十二年からでございます。五十三年当初からそういうルールができましたということは、御本人にもよく御説明をいたしましたし、また、主治医であります川崎の病院の先生にも、私どもの方から出向きまして、よく御説明なりお話し合いなりをいたしておるところでございます。それから五十三年の八月には、業務上認定、業務上外の認定を鑑別診断をお願いいたしました専門医の先生には、症状把握をしていただくために、この職員に行ってもらったわけでありますけれども、昨年夏の時点で、もうあと一カ月ぐらいすれば復職可能だという専門医の診断もいただいておるわけでございます。そういう経過で、ただいままでのところ四時間は無理で二時間でならどうかということでございますけれども、先回も申し上げましたけれども、工場でございまして、主として女子の方の場合には機械に組みになって従事をするというようなことがございまして、この職員の申し出のように二時間、精細に申しますと、一時間何分だけやってまた体操をしてという、そういう勤務というのはほかのいわゆる作業編成と申しますか、そういう点にいろいろ都合の悪い点が出てまいりますので、もうしばらく回復に専念をしていただきまして、私どものルールによります半日の作業に耐え得る状態に一日も早くなられまして職場に復帰をしていただくことを私どもとしては期待をしておるわけでございます。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 あなた方は、もう三十年以上も職場に勤めて、その仕事の結果重い病気にいま冒されて、あなた方自身もこれは業務上の災害だと認定しているその労働者に対して何て冷たい態度をとるのか。本人も主治医も無理だと言っている。その仕事につけろ、つけと、それでなければ職場復帰は認めないんだと。ひどい処置じゃないですか。  私、この下川判決にもその問題について言われておりますが、時間がないのでそれには触れませんが、労働省、こういう実態なんです。  つまりこの基発五九三号に盛られた趣旨ですね、口では尊重すると言いながら、計画的な段階的な就労というのを全く実情に反した一般的な労働協約で阻止しようとする、そういう実情について、やはり労働省としてもよくひとつ実態を調べていただいて、適切な助言なり勧告なり公社に対して出してほしいと思いますが、その点どうでしょうか。

原敏治労働省労働基準局補償課長

○説明員(原敏治君) 御指摘の社会復帰の関係での具体的な調査、指導を行えという御指摘でございますが、先般も御指摘がございましたところを、私どもといたしましては専売公社当局に照会をいたしております。  どのような事情でどういう形になっているのか、その辺についての事情を詳しく御連絡いただきたいということで照会をいたしておるところでございまして、近日中にあるいは御連絡をいただくことができるかと思いますが、その上、さらに私ども協議をいたしたいと思っております。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 それでは、次にこの前もちょっと触れましたが、高齢者退職制度ですね、との問題について伺いたいと思うんです。  あなた方の労働協約に、高齢職員等の退職に関する協定というのがあって、第五条に退職時の特別昇給についての措置がうたわれているんですね。ところが、この措置にはっきりうたわれている二十五年以上の勤務者ですね、中でも貴志三保子さん、瀬崎はつさん、高柳令子さん、それぞれ退職もしくは退職同然に追い込まれている人ですけれども、みんな二十五年以上の勤続者、それがこの措置にあずかっていないんですね。この前伺いましたところが、何か二年間以上休職した者については適用しないというのを新たに公社が決めたということでございますね。これは労働協約違反じゃないんですか、どうですか。労働組合にはその話をして了解を得たのか、その点どうですか。

森宗作日本専売公社管理調整本部職員部長

○説明員(森宗作君) いま先生の御質問の趣旨でございますが、二十五年以上勤続した者について退職をする際に特別昇給という措置がなかったのはどういうわけかということでございますが、特別昇給の措置につきましては、勤務成績が良好であります者が一定期間以上勤続いたしまして退職いたします場合には特別昇給をさせることができるという制度がございます。  ただ、休職をしております者につきましては、傷病欠勤なり休職の期間というものがございますので、なかなか勤務成績良好というわけにもまいりませんけれども、私どもの方で、この休職以前の期間につきまして勤務成績が特に優秀な者を特別昇給をさせる場合、こういう場合に選定をいたします運用がございまして、この判断の尺度というものを準用をいたして特別昇給をさせるかどうかということをそれぞれ現地で決めておるわけでございます。  ただ、いまお話のございました浜松工場の三人の方々については、これに該当をしなかったというようなことで判断をされまして、特別昇給が行われていないというわけでございます。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 いや、労働組合と相談したのか、組合の了承を得ているのか、そこを聞いているんです。

森宗作日本専売公社管理調整本部職員部長

○説明員(森宗作君) これは、特別昇給をする場合には労働組合とも話をいたしまして、私どもは給与規則というもので運用を図っておるわけでございますが、この判断の尺度につきましては、これは一つの細部の運用でございますので、一応明らかにはなっておりますが、協約の本文の中には入っておりません。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 これは総裁にひとつよくお考えいただきたいと思うんです。これは現場の工場長の措置らしいですけれども、とにかく三十年近くみんな勤めている。そして、先ほど申し上げたようなさまざまな事情で、それは一応は業務外という認定は受けたけれども、主治医は、これは業務上の頸肩腕障害だということをはっきり言っているんです。そういう方々だ。しかも、病気で休職をやむを得なくした期間を除いても二十五年以上は実質勤務しているんですよ。それを、いままでなかったのに、にわかにその給与規定を運用して公社がこの三人だけは削り落とす。これは労災の認定の申請をした人に対する懲罰的な措置としてしか考えられない。しかも、労働協約では二十五年以上の勤続者については八号の特別昇給を行うということがはっきりうたわれている。その協約さえも勝手に踏みにじるという措置をやっているんです。  ですから総裁、この前も申し上げたけれども、実情をよく調べて、そうして、こういう長らく公社のために一生懸命働いた人に対するやっぱり温かい措置をやるべきではないでしょうか。それでなければ、私は労働者が喜んで働くというような職場環境は出てこないと思う。数名の者に対する懲罰的な措置、こんなものはやめるべきじゃないですか。ひとつこの問題ぜひ検討してほしいと思う。どうですか。

泉美之松日本専売公社総裁

○説明員(泉美之松君) いま先生のおっしゃった浜松工場の三名の女子の場合でございますが、私どもの方、労働協約におきましては、勤務期間二十五年以上で勤務成績良好な者については、退職の際に特別昇給を認めるということになっておるわけでございますが、この問題の三名の女子の場合には、休職期間満了によって退職したというような事情もございまして、勤務成績良好と言い得なかった状況で退職されたようなことでございまして、災害補償の請求をしたからそれに対する懲罰としてやっているんだと先生おっしゃいますけれども、私どもは決してそのような考えでやっておるわけではございません。やはり労働協約にありますように、勤務成績良好であるかどうかということは一つの判定の基準として取り入れざるを得ないわけでございます。

坂野重信自由民主党・自由国民会議

○委員長(坂野重信君) 渡辺君、もう時間です。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 もう時間来たんで、最後に一言だけ、総裁に申しますがね。勤務成績良好でないとおっしゃったけれども、一生懸命で働いたからこそ労災にかかっているわけですよ。病気になって、休まざるを得なくなってるんです。ですからその点もう一回申します。ひとつ検討して、この高齢者退職措置が適用できるように、もう一回検討してほしいと思う、どうですか。

石井忠順日本専売公社総務理事

○説明員(石井忠順君) 三名の元職員につきましては、すでに二年あるいは満三年という休職期間が満了いたしまして退職をされたわけでありますので、いまからさかのぼって取り扱いを変えるということはちょっとできにくいことかと存じますが。

坂野重信自由民主党・自由国民会議

○委員長(坂野重信君) 本案に対する質疑は、本日はこの程度にいたします。  明日は午後一時三十分から公聴会を開会いたします。  次回は、七日午前十時開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後六時十六分散会      —————・—————

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