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87回国会参議院1979/04/03

大蔵委員会 第11号

発言数
43
登壇者
8
会派数
5
開催日
1979/04/03

会議録

坂野重信自由民主党・自由国民会議

○委員長(坂野重信君) ただいまから大蔵委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  去る三月三十日、真鍋賢二君及び市川正一君が委員を辞任され、その補欠として藤川一秋君及び渡辺武君が選任されました。  また、昨二日、原田立君及び有田一寿君が委員を辞任され、その補欠として多田省吾君及び野末陳平君が選任されました。  また、本日、藤川一秋君が委員を辞任され、その補欠として高平公友君が選任されました。     —————————————

坂野重信自由民主党・自由国民会議

○委員長(坂野重信君) 食糧管理特別会計法の一部を改正する法律案を議題といたします。  本案の趣旨説明は去る三月二十九日の委員会において聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言を願います。

勝又武一日本社会党

○勝又武一君 米が余っていますので、政府は一方で減反政策、片一方で消費の拡大をやってきているわけですけれども、しかし依然として米が余っている、こういう状況だと思います。  そこで、主として米の需給関係、ここに私はどう問題を打開していくか、こういうことがあると思いますので、与えられた時間もきわめて少ないわけですから、二、三お伺いをしたいと思います。  まず、米の過剰で、一方では減反を初めとする生産調整、これを行っていますけれども、依然として反当たりの収穫高は増加をしている、あるいは米の需要量の減少が大きい、こういうことを考えますと、一体減反面積の拡大、それから国民の米離れについての対応策、これしかないんじゃないか。そういう意味で、政府が今後米の消費量の拡大、これに重点を置くのか、あるいは減反の方に重点を置くのか、一体どっちなんでしょうか。

澤邊守食糧庁長官

○政府委員(澤邊守君) 米の過剰基調をいかに是正してバランスをとるかということが農政の最大の課題になっておるわけでございますが、お尋ねのございましたその対策といたしまして、生産面の需要に即応した抑制ということと、言葉をかえますと減反ということとあわせまして米の消費の拡大と、私どもはこの二つの柱でバランスの回復を図りたいというふうに考えております。ただ、いま申しました二つのうちで、特に後者の米の消費の拡大ということにつきましては、いろいろな事情がございましてこのような傾向になっておるわけでございますが、食生活にかかわる問題でございますので、いま直ちに即効性のある対策といいますのはあらゆる努力を講じましてもそう大きなものは期待できないのではないか。やはりじっくり腰を落ちつけて長期的な観点から進める必要があるというように考えておりますので、その意味では、生産調整に当面重点をかけてやらざるを得ない面もあろうかというふうに考えております。

勝又武一日本社会党

○勝又武一君 お話の向きでは、長期的にじっくりやるんだと、それからどちらかと言えばウェートは生産調整だと、こういう向きだというように理解をいたしますが、さてそうなりますと、在庫の五百七十五万トンですか、これ一体いつなくなるんでしょうかね。それだけ先にお聞きしたい。

澤邊守食糧庁長官

○政府委員(澤邊守君) 昨年十月末、五十四米穀年度へ移行する際に五百七十二万トンの古米を持ち越ししたわけでございます。現段階で昨年の産米、それからことしの需給等を見通しまして、五十四年の十月末、五十五年米穀年度へ移行する際にどの程度の過剰が出るであろうかということを想定をいたしまして、現在御説明しておりますように四百八十万トンが過剰であると、古米の持ち越し量すべてが過剰ではございませんので、適正な持ち越し量というのは需給上あるわけでございますが、それを除きまして四百八十万トンが主食に回す必要がない過剰分であると、かように考えておるわけでございます。  これを現在御審議いただいております特別会計法の改正によりまして五カ年間に順次過剰米の処理ということで主食以外に処分をしてまいりたい。それによりまして四百八十万トンの過剰を解消したい、こういう考え方でございます。

勝又武一日本社会党

○勝又武一君 その在庫の適正量が約二百万トンというようにお聞きをしているんですが、その点からいけばまだまだ毎年の過剰を加えていきますと、実際にはまだ残っていくんじゃないか、そういう点を指摘せざるを得ないわけですね。  そこで、消費の拡大の方は何か長期の見通しと言うんですが、それについての具体的ないまとってきた方策なり、今後一段と強化をしたいという点についてありましたらお聞かせをいただきたい。

澤邊守食糧庁長官

○政府委員(澤邊守君) 五十三年度、五十四年度、いずれも需給の規模は千百七十万トンという計画にのっとりまして、現在必要な三十九万一千ヘクタールの生産調整、数量におきまして百七十万トンを目標にしてやっておるわけでございますが、千百七十万トンという需要を達成をするということは、最近の需要の動向からいたしますと容易ではないむずかしさがあることは率直に認めざるを得ないと思いますが、昨年から始めました需給均衡化対策というのは、一期三年間は原則として目標を変えないということでやっておりますので、そのような需給の計画も前年度どおり据え置いて、できるだけそれに接近するような消費拡大を図るということで最大の努力を図っておるわけでございますが、消費拡大のための具体的な対策といたしまして五十四年度特に考えておりますのは、長期的に見まして学校給食に米飯を漸次導入をしていくということが、長い目で見て消費の維持なり拡大に最も基本的なことではないかというように考えまして、五十三年度までの政府の米飯給食用の原料の米の売り渡しの際の値引き率三五%、六〇%、特別値引きの場合には七〇%というように大幅に引き上げたわけでございまして、これによりまして文部当局、学校給食会等にお願いをいたしまして、五十六年度までに完全給食校週二日間の米飯の導入という目標で一層の促進を図ってまいりたいというようにいたしておるわけでございます。  その他、特に力を入れておりますのは、やはり都道府県なりあるいは市町村という地方公共団体が中心になりまして、各地域ごとに米の消費の維持なり拡大を図る啓蒙普及体制といいますか、そういうものを一層整備をしてまいりたいということで、都道府県なり市町村に対しましてこれまで助成しておりますのをかなり大幅に拡充をしておりますし、また農業関係者あるいは米の流通関係者だけで米の消費の維持なり拡大を呼びかけましても、どういたしましても手前みそに聞こえますので、私どもといたしましては、やはり米を食べるということが需給上のみならず、栄養上、健康上非常に望ましいんだということを専門の医者なり、あるいは栄養士あるいは保健婦さん方に積極的にPRをしていただくというようなことも、従来以上に強化をしてまいりたいというふうに考えております。

勝又武一日本社会党

○勝又武一君 学校給食の話が出ましたが、私はやや学校給食の方はいままでも専門的な立場でやってきましたのでよくわかるのですけれども、非常に学校給食程度ではとてもではありませんが、私は消費の拡大にはつながらない、そういうふうに思います。  そこで具体的に少し、いわゆる米の需給関係、いわゆる需給の均衡化、これの政策をやっぱり成功させるためには、私は一番重要なことは米をつくらなくて転作物強化、これしか率直に言ってないんじゃないか。たとえば大豆なり小麦なり麦なりソバなり、そういうものを積極的につくっていくと、そして中途半端な減反、休耕田政策、そういうことでなくしていく、これが一番基本だというふうに私は思います。  ところが、大豆も小麦も麦も非常に生産者価格が高くて、売るのではバランスがとれない、この問題がありますから、やはりこれを基本的に解決するには価格の補償、いわゆるそのことを政策的に行う必要がぜひあると思うんですが、これについての政府の見解はいかがですか。

澤邊守食糧庁長官

○政府委員(澤邊守君) 転作を推進することが当面重要であるということは先ほどお答えしましたし、先生の御指摘のとおりだと思いますが、転作を進めます場合に土地条件の整備等のことも基本的に大事なことでございますが、何と申しましても転作作物と従来の稲作との収益性においてできるだけバランスするように、転作作物の不利益性を直していくということが大事だと思います。そのためには生産技術の問題、生産性の向上ということももちろん大事でございますが、当面の問題といたしましては米の価格と他の転作物、麦なりあるいは大豆等の転作物の価格、これはいずれも行政価格として決めておるものでございますけれども、それの相対価格関係を他の作物の不利益性、相対価格関係におきます不利益性をなくしていくということが大事だということで、五十四年度予算におきましても、現在、他の作物、野菜、果樹等含めましていろいろな価格政策をそれぞれの作物に応じてやっておりますけれども、価格政策の対象になります作物の対象数量なり、あるいは価格の補てん水準等につきまして手直しをして、不利益性を少しでも直していくということに努力をしておるわけでございます。ただ、一気に米価と同じような考え方で価格水準を是正していくということにはまいりませんので、段階的にそのような方向に生産対策とあわせて努力をしていくつもりであるというふうに考えております。

勝又武一日本社会党

○勝又武一君 いまやっていらっしゃいます水田利用再編対策としての転作奨励金、これは今後も大蔵省としては続行なさいますか。

加藤隆司大蔵省主計局次長

○政府委員(加藤隆司君) ただいま農林水産省の方からお話しがございましたように、長期的な観点でやろうという政策でございまして、私どもとしては農林水産省のそういう考え方に沿って、その都度相談はいたしますが、大体そういうような考え方でおります。

勝又武一日本社会党

○勝又武一君 転作奨励金は続けるにいたしましても、私はそれだけではいまの過剰米の対策、抜本的な米の需給バランスをとるということにはなり得ない、その決定打にはなり得ない、それはいままでの実情ですね。たとえば五十三年度の実績を見ても八十八万九千トンですか、そういう過剰米が生じていることを見ても明らかだと思んです。  ですから、私の言いたい意味は農林水産省お答えありましたが、いわゆる大豆や小麦や麦やソバの価格の補償ですね、これをやっぱりもっと徹底的にやらないと米の需給関係を図るということはできないんじゃないか、そう考えるわけですね。そしてそうしないと、いまの程度の政策ですと、また一番有利な米に戻ってしまうのは必然ではないか。これは全く後向きの農政になる、そう思うわけですが、その点はどうでしょうか。

澤邊守食糧庁長官

○政府委員(澤邊守君) 先ほどもお答えいたしましたけれども、御指摘の点は大変大事な点だということを私どもも重々認識をしておりますので、今後米価との関係におきまして他作物の価格対策ということにつきましては、従来以上に重点的に配慮していかなければいけないというふうに考えております。

勝又武一日本社会党

○勝又武一君 そこで、最後に大蔵省に時間がありませんからお伺いいたしますが、いま価格政策的なお答えだったんですが、四十六年度一兆円ですか、それから今度が九千億ですね。言ってみれば、これは国民はどぶへ捨てるような、本当の捨て金だと思っているわけですよ。だから、なぜ、そんなことをするくらいなら、四十六年度一兆、今度はまた九千億、これだけのお金があるなら、その金でむしろやっぱり大豆や小麦や麦やソバに思い切った抜本的な価格補償をされた方がよろしいんじゃないか。そうすれば、米つくるよりはそういうものをつくると。何もかもみんな輸入輸入と、私は食糧の自給体制というものを米だけで考えないで、もう子供たちがパンを食べちゃって、若い、小学校、中学、高校あるいは二十代、三十代、米食え食えと言ったって無理ですよ。ぼくはそのくらいにさえ思う。だから、米の消費拡大をやるということもよくわかりますけれども、もちろんそれもやらなくっちゃいけないけれども、もっと抜本的に一兆あるいは九千億というむだ金を思い切ってそういう他の自給体制のできる食糧に価格補償をして、農民がもっと喜んでそういうものをつくるような施策というものをなぜ大蔵省考えないのか。これ国民の、私の近くにいる多くの国民の声だと思うんですけれども、この辺についてはどう思われますか。

加藤隆司大蔵省主計局次長

○政府委員(加藤隆司君) 御指摘のとおりでございまして、四十六年から四十九年まで五百三十万トンやったわけでございます。実績では四千三百億ばかり国損を生じておるわけでございます。今回またこの法律をお願いするわけでございますが、御指摘のような問題があるわけでございます。  ただ、できてしまった米をどうするかという問題、そっちの方の側面もあるわけです。このままできた米をほっておきますと、非常に不合理なことでございますけれども、保管経費その他トン大体一万七、八千円かかるというような問題があるわけでございます。放置するわけにもいかない。ですから、そういう問題と、御指摘の前向きにそういう方向へもっと努力すべきではないかという問題、この二つの問題があるわけでございます。  私どもといたしましては、毎年度の予算編成において十分農林水産省の御意見を聞きながら、片や国庫当局としての観点から農林予算については非常な努力を払ってきたわけでございますが、結果的に御指摘のような問題を生じておると。  ただ、なぜ生じたかということも考えてみますと、一つは四十七年の秋に世界的に食糧の需給が逼迫いたしまして、その当時始めておりました稲作転換が一時緩んだという問題もございます。それから五十、五十二、五十三と非常にまれに見るような大豊作が続いたというような問題もございます。これは何ともいたしがたい問題でございますが、いま申し上げましたような後向きの対策をとらざるを得ないという点。それから、なぜ生じたかという問題の中に、やむを得ないというような問題もあったということ。さはさりながら、このような莫大なる税金の金がむだではないかという御指摘はもうおっしゃるとおりでありまして、今後できるだけの努力はいたしたいと考えております。

勝又武一日本社会党

○勝又武一君 最後に大蔵大臣にお伺いいたしますが、私は、いま申し上げましたように、決して減反政策あるいは消費の拡大、このことについてむだだとは言っておりません。そのことも積極的にやってほしい。しかし、それだけではきわめて事態を根本的に解決することにはなり得ない、そういう立場で申し上げたわけです。  そして、あと問題は輸出の問題あるいは先ほど言いました小麦、大麦、ソバ等の外国の、たとえばアメリカなりとの価格の比較の問題、あるいは工業用に使う古米の問題、あるいはえさにする飼料の問題、幾つかそういう問題たくさんあると思います。しかしそれらは時間がありませんので指摘だけにとどめますが、問題は、何回も何回もこういうことを繰り返されたんでは賛成するわけにはまいりません、今回は別でありますが。そういう意味で、再びこういうことの繰り返されないように、食管制度を維持されながらも抜本的なそういう対応策をとっていただきたいと、そういうふうに私は思いますが、最後にその点についての大蔵大臣の見解をお聞きをして私の質問を終わります。

金子一平自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(金子一平君) ことしもまたこういうことで御審議をお願いしなきゃいかぬこと、大変残念に思います。  勝又さんの御指摘の農政の方向転換ですね、麦、大豆、ソバ等の方へ大幅に切りかえろと、そして価格支持策をしっかりとれという御指摘は私も全く同感なんです。今後、簡単にはいかぬかもしれませんけれども、価格のバランスを考えながらそういう方向へ切りかえてもらうように農林水産省とも十分相談してまいりたいと考えております。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 最初に、これは大蔵省に伺いますが、農業が大事な産業だということ、これについては認識はだれも持っていらっしゃると思いますし、私もそうだと思います。農家の方の生活の向上を願わない者はないと思いますけれども、どうも財政上からの資金配分という点で見ると、ほかの先進諸国に比べて大変に多くの財政資金が出ている。この点がどうも納得がしかねるものがあります。  主要各国の予算規模に占める農業予算の構成比率を見ると、アメリカが〇・八%、イギリスが一、それから林業、漁業予算を含んでも一%、西独が一・三、フランスが三・六、これは地方開発も含んでおりますが。  それに対して日本は、林業とかそういうものを含まない五十四年度予算では、一般会計のみで食糧管理費が八千九百五十九億、構成比が二・三、それに農業基盤の整備費を加えると一般会計予算に占める割合が四・六で、非常に諸外国に比べて多くの農業予算を出しているというふうに言えるわけです。しかしそれで農業施策が成功したとはちっとも言えない。財政の効率という点から見て非常にその点が私ども納得できない面があるんですが、この点大蔵省の考え方はどうなんですか。

加藤隆司大蔵省主計局次長

○政府委員(加藤隆司君) 最初に申し上げたいのは、国際比較やります場合に、なかなかどんぴしゃりの比較ができないという点でございますが、ただいまの数字はそれぞれ農林業あるいは地域開発、そういうものの入った数字でございますが、大観するに、御指摘のようにわが国の場合一般会計の中に占める農林水産関係あるいは農林だけのウェートは高うございます。これはいろいろ自然条件なり歴史的な背景、そういうようなものがあろうかと思いますが、それが果たして効率的であるかどうかという点になりますといろんな議論がなされるだろうと思います。たとえば雇用の問題、あるいは島国でありますので、一たん緩急の場合の、自分の国で食糧を賄うというような考え方にどう対処するのかとか、そういうもろもろの要素を含めて総合的に判断せざるを得ない。したがって、効率という場合の基準がきわめてむずかしいわけでございます。ただ私どもとしては、たとえば御指摘の食管につきましても幾つかの改善を自来やってきておるわけでございますが、たとえば自主流通米とかそういうような制度面にも手を触れておりますし、それから食管の人員が、転作の始まりました四十二年度には二万八千人ばかりおりましたが、いま七、八千人減っておるとか、あるいは事務所の機構の簡素化をやるとか、それから本年、五十四年度には十年ぶりで末端逆ざやがなくなったわけでございますが、そういうような努力はいたしております。  ただ、何といいましても一般的に見て効率が低いではないかという御指摘、これは一体どういう点でそういうふうに考え、それをどうやって直すかという問題になろうかと思います。まあ、そこいらいろいろ考えて、毎年度の予算のみならず、農林水産省も本年はこの末端逆ざやの解消を転機にされまして、抜本的ないろいろな基本的な方策を検討されるやに聞いております。  私どもの方といたしましても、国庫当局の立場から農林水産業のあり方について、財政緩助のあり方について、内外のいろんな条件のもとに真剣に検討を加えようという考えを持っております。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 もっともっとその点は、財政優先というわけじゃありませんけれども、考えていただかなきやならないと思います。  それから、今回の過剰米処理は第二次過剰米処理対策ですが、一次の処理がまだ終わってないのにもう二次をしなきゃならない、こういうことですね。その辺の理由をひとつこれははっきり知りたいということ。  四十六年以降ずっと生産調整等によって、そうして需給均衡を図るという努力がされてきたはずです。それなのにこんなにたくさんのお米が余ってしまって二次対策の実施をしなきゃならない。そうすると、いままでやってきたのは緊急避難的な意味しかなかったのかということになるわけです。その点の二つをまずちょっと伺いたい。

澤邊守食糧庁長官

○政府委員(澤邊守君) 第一次の処理がまだ終わってない間に引き続き第二次の処理が始まる、その理由いかんということでございますが、現物の過剰米の処理自体は四十九年までで第一次は実は終わっておるわけでございますが、損失を補てんするのが五十四年度までかかっておるわけでございます。五十四年度で一応第一次は終わることになっております。  その後、どうして再度過剰が発生したかという要因につきましては、四十六年以降生産調整をやり、転作も推進をしながら努力をし、また反面、消費の拡大につきましてもそれなりの努力をしてまいったわけでございますが、残念ながら再度過剰米を処理せざるを得ない事態になったわけでございまして、大変申しわけない事態だと思っております。  この要因を反省をいたしてみますと、一つは、最近非常に農家の生産意欲が高まったということ、あるいは技術の向上がございまして反収が上がっているということのほかに、最近気象条件に恵まれまして、五十一年を別にいたしましても、五十年、五十二年、五十三年とかなり平年作を上回っております。これが一つの要因であったと思います。  それから消費面、需要面で私どもが予想をいたしておりました数量よりも減り方がやや高いということ、これも否定できない事実だろうと思います。それらの見通しが結果として誤ったと言えば誤ったわけでございまして、今後、需給の実態に合わせまして必要な調整数量、あるいはそれに基きます転作の促進につきまして一層努力をする必要があるというように考えております。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 これはとにかく、もしも過剰米がないという観点から見れば一兆四千億円ですよね、金が。それだけの経費が出ているということになるわけですから、それが前回の処理から五年もたたないうちにもう四百八十万トンの処理を行わなければならない、こういうのはどう考えても、これは施策の失敗としか言えないんです。だからこういう点で、この際はっきりしておいていただきたいと思うのは、大蔵及び農林水産両省に対してはっきりしてほしいと思いますのは、水田利用再編対策期間中は二度と過剰米は発生させないという、こういう政策を運営してほしいわけです。その点の明確な約束をひとつ伺いたいのです。

澤邊守食糧庁長官

○政府委員(澤邊守君) 私どもといたしましては、絶対、三度こういうことがあってはいけないということで、需給の均衡を回復することに最大の努力をしたいと思います。そのためには、生産面におきましては生産調整を一層徹底をさせる。しかも、需給の実態に合わせた調整数量を達成するように一層努力をしていきたい。また、消費拡大につきましても、これまで以上に格段の努力をしてまいりたい。あるいはまた、食管制度の運営面におきまして過剰を防止できなかったという面もございますので、食管の価格なり、あるいは流通なり売却なり、それらの運営面におきまして一層工夫をし、直すべきところは直していかなければいけない。それらを通じまして、三たび過剰米が発生することは絶対に避けでいきたいという決意を持って努力をしたいと思います。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 そう言っておりますけれども、実際、米の需給計画を見ていくと非常に甘いと。いまも、二度とそういうことはという話がありますけれども、潜在生産量の設定が、五十二年度の需給計画では千三百十万トン、それから五十三年、五十四年が千三百四十万トン。で、五十二年度の生産予定量千二百十万トンに対して収穫が千三百十万トンになったという、そういうことからこういうことが修正をされてきているというふうにありますけれども、これは過小評価じゃないか、もっと伸びるんじゃないかと、生産が。それからもう一つは、需要量の方は、御承知のように五十年度が前の年度に比べて一・八%減ってる。五十一年度は二・二%、五十二年度は三・二%というふうに、ずっと対前年度比下がってきております。まあ現在そういう需給動向の中でそういうものを、消費拡大拡大というけれども、実際問題できないんじゃないかということが一つあります。  それから、農家についての消費について三百四十万トンということを見ている。五十二年度以降ずうっとそのままになっておりますが、実際には農家の米の消費量が減ってるんじゃないか。そういう点で、この需給計画それ自体が、もう初めからできないことがはっきりしているのをやってるんじゃないかという感じがあって、いま、第三次はいたさないというお話ですが、どうなのかわからないなという感じがするんですが、ちょっとその点聞きたい。

澤邊守食糧庁長官

○政府委員(澤邊守君) 五十三年度から十カ年計画でスタートしました米の需給均衡対策の第一期は、いま御指摘ございましたように、潜在生産力一千三百四十万トンということで、従来よりは高めておると、また需要におきましても、実態に合わせるように千百七十万トンというふうに下げまして、その調整をすべきギャップにつきましても、従来の九十万トンから百七十万トンに上げたということで、できるだけ実態を反映させるような努力をしてまいってはきておるつもりでございますが、結果として御指摘のようになお生産の見方が過小ではないか、逆に消費の見方が過大ではないかという点につきまして、私どもも今後検討すべき点が多いというふうに考えております。  ただ五十四年度では、第一期間は原則として目標数量を変えないという、基本的な枠組みを変えないということでやっておりますので、第二年目は従来と同様の目標数量でやっておるわけでございますが、生産団体等におきまして転作の定着なり促進について一層自主的、主体的な努力を組織としても続けるというような機運をつくりまして御努力いただいておるわけでございますが、それらにも期待しながら、その実績も見た上で今後実態に合わして直すべきときがあれば直して、三度過剰米が出ないような努力をしていきたいというふうに考えております。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 質問の時間がきわめて限られていますので、酒米の確保の問題に限って幾つか質問をいたしたいと思いますが、昨年の酒税法等の改正案審議の際に、当委員会でも、政府払い下げの酒米については新米にするようにという意見が多く出まして、附帯決議でも全会一致でそうした趣旨の決議が行われたところでありますが、これを受けて政府、食糧庁は五十三年度の産米から新米払い下げを踏み切ったということになっておりますが、まず、その売却の状況はどういう状況になってるのか、御説明を願いたい。

澤邊守食糧庁長官

○政府委員(澤邊守君) 本年度、五十三年産米の酒米の流通計画は、当初、自主流通米五十万五千トン、政府米六万五千トンということを計画をいたしまして、自主流通米の流通の促進に努力をしてまいっておるわけでございますが、御承知のように酒造用の原料の米の使用量は、最近の売れ行き不振等もございまして、その計画を達成するのはやや困難ではないかというように思います。私どもといたしましては現段階におきましては、自主流通米といたしまして四十七万二千トンばかり、政府米の売り渡しは四万トン、合計いたしまして五十一万二千トン程度の政府管理米の流通を考えておるわけでございます。まあこのほかにその他米と称しまして、低品位米あるいは一部自由米等が酒米に回るものもあろうかと思います。合計いたしまして五十七万トン弱の流通があるのではないかというような見込みでございますが、できるだけ自主流通米が酒米として多く流通するように、さらに努力をしておるところでございます。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 いまの数字は見込み数ですね。実際に、たとえば二月末現在でどういう数字になってるか。

澤邊守食糧庁長官

○政府委員(澤邊守君) 政府米は四万トン全部、これは二月末までに売っております。計画は先ほど申しました六万五千トンでございましたが、これは自主流通米の流通と結びつけた運用をしておりますので、実行は四万トンで、大体これでおしまいというように見込んでおります。自主流通米につきましては、これは一月末現在で三十三万トンでございます。これは、四十七万二千トンという自主流通計画の申請が出てきてまいりまして農林大臣が認可をしておりますので、この目標達成に努力をしておるところでございます。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 大体まあ、言うまでもありませんが、酒の仕込みは冬場を中心に行われるということでありますから、したがって、せっかく新米を払い下げるという内容も含めて、政府の立てられた五十三年産米についての政府米並びに自主流通米の売却計画、これがある程度狂ってくるという状況になってる。その原因としては、もちろん需要の落ち込みという問題もありましょうけれども、果たしてそれだけだろうかというふうに私は思うんです。で、いわゆる政府の方が措置をされるやり方が、政府米と自主流通米をセットでお酒の業者に、酒造業者に売り渡すと、こういう形になってるわけですけれども、しかし、最近のこの酒の関係の競争の激しさ、こういう中からできるだけ価格の安い原料米を使っていきたいと、こういうところから出発をして、いわゆるこの正規のルートに乗らないといいますか、自由米というか、やみ米というか、これを原料米として仕入れて酒をつくっている、こういう部分というのが一定程度出ているんではないか。これが結果的に政府が当初考えたこの計画が落ち込むと、消費が落ち込むという形になっているんじゃないかというふうに思うんですけれども、その点についてはどういうふうに分析をされていますか。

澤邊守食糧庁長官

○政府委員(澤邊守君) これまでも自主流通米、政府米という正規の流通米のほかにくず米とかあるいはその他の低品位米、普通の、通常いわゆるやみ米といったようなものが酒米に回っておるという例は従来からあるわけでございまして、年によりまして七、八万トンなりあるいは五万トン程度ございました。そのときどきの需給事情により若干の変動ありますが、あるわけでございます。したがって、これを現在の需給の実態の中で全部正規の流通ルートに乗せるというのは、実行上できるだけなくしたいとは思いますけれども、完全になくするわけにはいかないような実情にあるわけでございます。五十三年産につきましては、先ほど申しましたように、私ども見込みでございますけれども、五万トンをやや上回る、いわゆるその他米が酒米として流通するのではないかというように見込んでおります。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 私は何もやみ米の買い入れを奨励をする立場で質問をしておるものではさらさらないということはよく御承知のことだと思いますけれども、せっかく政府が新米の売却に踏み切りながらそれが十分計画どおり効果を発揮してないという、こういう現実があるというここを踏まえて、一層この業界にも歓迎をされるような施策の効果的運用をどう図るかということがいま一つのポイントになってきているんじゃないかというふうに思うんです。  そうした点で、もちろん一番理想的と申しますか、酒造に向ける原料米価の引き下げをやるということができれば理想でありますけれども、そこへ行かなくても、たとえば自主流通米と政府米をセットで売っていくわけですけれども、この比率をもっと改善をすると、より安い原料米価で、いまの競争の激しいもとで日本酒をつくっておる業者の皆さん方が、その実効が上がっていくような施策をどう工夫するかと、こういう問題だろうと思うんです。  こうした点で、最後に食糧庁と、同時に大蔵省、言うまでもありませんが、大蔵省としては一つは酒造業の保護育成という行政上の責任がありますし、同時に食管会計にかかわって財政措置についての責任、二つの責任が大蔵省にもありますから、いま言いました自主流通米と政府米とのこの比率を改善をするという問題についての見解をお尋ねしたいと思います。

澤邊守食糧庁長官

○政府委員(澤邊守君) 自主流通米制度が始まる前から酒米は政府の買い入れ価格に流通コストを乗せまして、いわゆるコスト価格で売っておったという経緯がございます。したがいまして、自主流通米ができました際に、自主流通米として流通すべき最もふさわしいのが酒米であるということで、現在自主流通米を主要な流通ルートとして売っておるわけでございますが、確かに業界からは政府の安い米を売ってほしいという御要望もございますし、さらにそれをふやしてほしいというのもあるわけでございますが、問題は自主流通米の比率を下げまして政府売りをふやすということは、生産農家の立場からいたしますと自主流通米の方が有利でございますので、農家手取り分がその分だけ減ると、その辺に農家手取りの問題で非常に問題がある。  それからもう一つ、政府米も量の問題のほかにもっと安くしたらどうかと、こういう御議論も確かにあるわけでございますが、現在政府米を売っておりますのは主食用の価格で売っておるわけですが、酒米用の原料を、酒米を主食よりもさらに安くすることが果たして国民感情として納得得られるかどうかというような問題も慎重に検討すべきむずかしい問題ではないかと思います。それらの問題がございますので、現在御指摘のようなことを直ちにやるということについては問題が多いというふうに考えております。

米山武政国税庁次長

○政府委員(米山武政君) 御指摘のように、酒造業界にとりまして原料米の問題、価格の問題非常に重要な問題でございます。製造原価の七割以上を占めるわけでございます。したがいまして、食糧庁にはいろいろお願いしているわけでございまして、ことしは政府米を新米にして四万トンいただくと、こういうふうな御理解もいただいておるわけでございますが、ただいま食糧庁長官お答えのように、この酒米問題は清酒業界のコスト事情だけでなかなか解決できる問題でございませんので、今後とも酒造業界の意向をよく食糧庁にお伝えしながら、そういう方向の実現に努力してまいりたいと考えております。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 終わります。

坂野重信自由民主党・自由国民会議

○委員長(坂野重信君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

坂野重信自由民主党・自由国民会議

○委員長(坂野重信君) 御異議ないものと認めます。  それではこれより討論に入ります。御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。——別に御発言もないようですから、これより直ちに採決に入ります。  食糧管理特別会計法の一部を改正する法律案を問題に供します。  本案に賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕

坂野重信自由民主党・自由国民会議

○委員長(坂野重信君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

坂野重信自由民主党・自由国民会議

○委員長(坂野重信君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     —————————————

坂野重信自由民主党・自由国民会議

○委員長(坂野重信君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  昭和五十四年度の公債の発行の特例に関する法律案の審査のため、参考人の出席を求め、その意見を聴取することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

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○委員長(坂野重信君) 御異議ないと認めます。  なお、その日時及び人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

坂野重信自由民主党・自由国民会議

○委員長(坂野重信君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  次回は四月十日午前十時開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後零時四十八分散会      —————・—————

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