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87回国会参議院1979/02/15

外務委員会 第2号

発言数
11
登壇者
4
会派数
2
開催日
1979/02/15

会議録

菅野儀作自由民主党・自由国民会議

○委員長(菅野儀作君) それでは、ただいまから外務委員会を開会いたします。  まず、委員の異動について御報告いたします。  昨年十二月二十三日、相沢武彦君が委員を辞任され、その補欠として塩出啓典君が、十二月二十五日、田代由紀男君、竹内潔君及び熊谷弘君が委員を辞任され、その補欠として秦野章君、徳永正利君及び三善信二君が、また、十二月二十六日、上田哲君及び川村清一君が委員を辞任され、その補欠として勝又武一君及び小野明君が、それぞれ選任されました。     —————————————

菅野儀作自由民主党・自由国民会議

○委員長(菅野儀作君) 戸叶武君から、文書をもって、都合により理事を辞任したい旨の申し出がございました。これを許可することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

菅野儀作自由民主党・自由国民会議

○委員長(菅野儀作君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  この際、理事の補欠選任を行いたいと存じます。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

菅野儀作自由民主党・自由国民会議

○委員長(菅野儀作君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に田中寿美子君を指名いたします。     —————————————

菅野儀作自由民主党・自由国民会議

○委員長(菅野儀作君) 次に、国際情勢等に関する調査を議題といたします。  昭和五十四年度外務省関係予算並びに今国会に提出予定の法律案及び条約について、順次、概要の説明を聴取いたします。志賀政務次官。

志賀節自由民主党外務政務次官

○政府委員(志賀節君) 昭和五十四年度外務省予算重点事項を御説明いたします。  このたび、政府が国会において御審議願うために提出いたしました昭和五十四年度一般会計予算において、外務省予算としては、二千四百二十一億七千百万円が計上されております。これを前年度予算と比較いたしますと三百七十五億八千五百万円の増加となり、一八・四%の伸び率となっております。また、一般会計予算全体に占める割合では、〇・六三%となっております。  次に、内容について御説明いたします。  一、昭和五十四年度においても、昨年に引き続き外交実施体制を整備することとしております。このため、特に定員の増強と機構の整備を図るとともに、在外職員の勤務条件改善の諸施策を強力に推進し、外務省の責務遂行に遺漏なきを期することといたしました。  (1) 外務省定員につきましては、本省及び在外公館の新規増九十四名、他省振りかえ増二十四名、計百十八名の増員となりますが、他方、定員削減が二十九名ありますので、純増員としては八十九名となります。この結果、五十四年度外務省定員は、本省一千五百五十五名、在外一千八百四十八名、合計三千四百三名となります。なお、この数字の中には大臣その他総定員法枠外の特別職三名が含まれております。  (2) 本省及び在外公館の機構整備につきましては、   (一) 本省関係では、まず、中南米局を設置することが予定されております。これに伴い情報文化局文化事業部、大阪連絡事務所、アジア局次長及び官房審議官一名を廃止することになります。なお、以上と関連して、アメリカ局の名称を北米局に改称することになっております。  また、大臣官房調査部を大臣官房調査企画部と改称すること、欧亜局に調査官を振りかえて外務参事官一名を設置すること、国連局に書記官を振りかえて原子力課を設置すること等が予定されております。   (二) 在外公館関係では、米国のボストン、西独のフランクフルト及び中国の広州の計三カ所にそれぞれ総領事館の設置が予定されており、これが実現いたしますと、実館化の予算措置が講じられておりますわが国の在外公館数は百六十三館となります。    また、ソロモン諸島、トゥヴァル及びドミニカ国に兼館の大使館を設けることとしております。    このほか、在スラバや及び在メダンの領事館がそれぞれ総領事館に昇格することとなっております。   (三) 不健康地勤務条件の改善関係経費は三億二千九百万円であり、前年度予算二億九千五百万円と比較いたしますと三千四百万円の増加であります。    本経費は、主として中近東、アフリカ地域に見られる生活条件、勤務環境の厳しい地に所在する在外公館に勤務する職員が、安んじて外交活動に専念し得るよう、健康管理、福祉厚生施設等の改善を図るためのものであります。その内訳として、従来からの施策については、まず、健康管理休暇に伴う経費が四千八百万円で、この制度の適用を受ける公館数は五館増の三十五公館となります。このほか、高地勤務対策のための経費、不健康地在勤職員の家族に対する健康診断費等が計上されております。    次に、新たな施策として、館員宿舎の防犯対策の実施及び物資調達のための旅費支給を行うことになりました。   (四) 在外公館の警備強化については、施設面、人員面でこれを図るための関連予算として四億五千万円が計上されております。   (五) 在外公館国有化の促進のための施設整備等経費は四十一億三千六百万円であり、前年度予算三十七億七千九百万円と比較いたしますと三億五千七百万円の増加であります。  二、次に、国際協力の拡充強化に関連する予算内容を御説明いたします。   南北問題がますます深刻化しつつある今日、自由主義諸国中第二位の経済力を有するわが国は、経済技術協力の拡充、強化を通じて、その問題解決のために、より積極的な役割りを果たしてまいらねばなりません。政府としては、その観点より政府開発援助の三年間倍増の方針を打ち出しております。その一環として五十四年度においては外務省所管の政府開発援助のための経費の拡充を図っております。   五十四年度の経済協力関係予算は総額一千五百七十六億七千五百万円で、外務省予算全体の約六五%を占めております。これを五十三年度当初予算一千二百十五億九千七百万円と比較いたしますと三百六十億七千八百万円の増加となり、二九・七%という伸び率になります。  (1) 特に、二国間無償資金協力については、六百五十億円が計上されており、前年度予算三百九十億円に比して二百六十億円の増加であります。  (2) 国際協力事業団の事業については、五百億一千百万円が計上されております。    国際協力事業団は、昭和四十九年八月一日の設立以来、政府べースの技術協力担当機関として、開発途上地域等の経済・社会の発展に貢献しておりますが、五十四年度予算においては、技術協力事業を初め、同事業団の各事業の拡充強化を図ることといたしました。   (一) 技術協力に関連する予算は四百七十三億六千万円で、前年度予算に比し七十億三千万円の増加であります。具体的には、研修員受け入れ、専門家派遣、青年海外協力隊員の派遣、開発調査、機材供与等に必要な経費と、開発途上地域等の社会開発、農林業及び鉱工業に係る関連施設整備及び試験的事業等に対する貸し付けを行うための開発投融資事業に必要な経費であります。   (二) 同じく国際協力事業団の移住事業関係の予算は二十六億五千百万円で、前年度予算に比し二億七千万円の増加であります。    主な内容は、海外移住事業費並びに移住投融資事業のための経費であります。    移住投融資事業は、移住者等に対する農業、工業、漁業、その他の事業に必要な資金の貸し付け及び移住者が入植するための土地の取得、造成、管理及び譲渡等を行うものであります。  三、次に広報・文化活動の推進でございます。   (一) 海外広報活動の拡充強化のための経費は二十三億三千七百万円で、これは前年度予算に比し一千七百万円の増加であります。    その主な内容は、広報センター関係経費、招待事業費、フォーリン・プレスセンター委託事業費、南北問題対外啓発費等であります。   (二) 第二に、国際交流基金の事業を含む文化活動の経費は九十四億七千六百万円でありまして、前年度予算に比し三十一億二千百万円の増加であります。その内容としては、国際交流基金にすでに出資済みの四百億円に加え、さらに五十億円の追加出資を行うこととしております。この結果、基金に対する政府出資金は合計四百五十億円となり、これの運用益による年間事業規模は三十五億二千八百万円となり、前年度予算に対し一〇・七%の伸び率になります。この運用益による事業としては中国よりの京劇の招待、N響の中国派遣等が予定されております。またASEAN文化基金に対し、さきに補正予算で出資した二十億円に加え三十億円を出資することとしております。  四、重点事項の第四の柱であります日本人学校の新設をはじめとする海外子女教育の充実強化のための関連予算としては、四十六億六千八百万円が計上されております。これを前年度と比較いたしますと七億九千五百万円の増加となります。現在、海外在留邦人の同伴子女で義務教育年齢にある者はおよそ二万一千人に達しており、これらの子女の教育がきわめて切実な問題となっているので、昭和五十四年度においても、引き続き、海外子女教育の充実強化のための諸施策を推進するものであります。   具体的施策としては、オランダのアムステルダム、トルコのアンカラ、エクアドルのキトー、インドネシアのスラバヤ、カタールのドーハ、ユーゴスラビアのベオグラード及びベルギーのブラッセルの七都市に全日制日本人学校を新設することになり、この結果、全日制日本人学校数は六十校となります。右のほか、既設の日本人学校について校舎の確保、拡充に対する援助を充実し、また、教員八十九名の増員を行い、教員の待遇についても必要な改善を行うこととしております。   さらに、補習授業校については、大規模校等への派遣教員を増員し、謝金補助対象講師数を四十四名増員する等の改善を行うこととしております。  以上が外務省の昭和五十四年度予算重点事項の概要であります。

菅野儀作自由民主党・自由国民会議

○委員長(菅野儀作君) 次に、枝村総括参事官。

枝村純郎外務大臣官房外務参事官

○説明員(枝村純郎君) 外務省が今国会に提出を予定しております法律案二件について御説明申し上げます。  まず、外務省設置法の一部を改正する法律案について、その概要を御説明申し上げます。  この改正法案の改正の第一点は、外務省中南米局の設置でございます。中南米地域は二十八カ国を擁し、国際政治経済の面でも重要な地域であり、また約九十万に及ぶ日系人社会が存在し、わが国とは伝統的に友好関係にあることは御高承のとおりでございます。外務省の事務体制上、従来この地域は北米地域とともにアメリカ局において所掌しておりました。しかしながら、中南米は歴史的文化的背景を初め、さまざまな面で北米と事情を異にいたしますので、今回、新たに中南米局を設置し、対中南米外交政策実施のための体制の整備を図ろうとするものでございます。これに伴いアメリカ局は北米局に変更されることとなります。  改正の第二点は、大臣官房調査部を大臣官房調査企画部に変更することに関するものでございます。これは名称の変更でございますけれども、この改称によりまして総合的長期的外交政策に関する企画業務の強化を図ろうという外務省の姿勢を一層明らかにする趣旨でございます。  改正の第三点は、中南米局の設置に伴い、かつ行政機構改革に関する政府の基本方針に沿って、情報文化局文化事業部、アジア局次長及び外務省大阪連絡事務所を廃止するというものでございます。  以上が外務省設置法改正法案の概要でございます。  次に、在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案について御説明申し上げます。  この法案による改正点の第一は、在外公館の設置関係でございます。政務次官よりただいま御説明申し上げましたとおり、昭和五十四年度予算政府原案におきまして大使館三館と総領事館三館の新設が認められております。  大使館は、大洋州のソロモン、トゥヴァル及びカリブ海にあるドミニカ国の三国に設置するものでありますが、いずれも他の国に駐在するわが方大使をして兼轄させ、実際の事務所は設置しないいわゆる兼館でございます。他方、今回設置することといたしております総領事館はいずれも実際に事務所を設けるいわゆる実館でございまして、中国の広州、米国のボストン及び西独のフランクフルトの三館がこれでございます。  改正点の第二は、既設の在外公館の昇格に関するものでございまして、在スラバや及び在メダンの領事館を当該地域の重要性にかんがみ総領事館に昇格させんとするものでございます。  改正点の第三は、これら新設または昇格の在外公館に在勤する在外職員の在外基本手当の額を定めるものでございます。  第四の改正点は、在外子女教育手当に関する一部の改正でございます。子女教育手当は、現在、すべての在勤地を通じ、年少子女一人につき一万八千円の定額支給となっております。しかしながら、日本人学校がないような困難な教育環境にあるため多額の教育費負担を余儀なくされる地に在勤する在外公館の職員については、特別の配慮をする必要があるわけでございます。このため学校教育に要する経費のうち一定の範囲のものにつきましては、従来支給しておりました定額一万八千円に加えて一万八千円の限度内で加算を認めようとするのが改正の趣旨でございます。  以上をもちまして、外務省が提出を予定しております二件の法律案についての御説明を終わらしていただきます。

菅野儀作自由民主党・自由国民会議

○委員長(菅野儀作君) 次に、山田条約局参事官。

山田中正外務省条約局外務参事官

○政府委員(山田中正君) 引き続きまして、今国会に提出を予定し、あるいは検討いたしております条約につきまして、お手元の資料に基づいて概要を御説明申し上げます。  第一番目の、日加原子力協定改正議定書は、昭和三十五年に発効いたしました現行の日加原子力協定を改正するものでございまして、改正の主要点は、供給国の事前同意規制の強化、核物質防護のためにとるべき措置の指針を定めたこと、平和的核爆発の明示的禁止等でございます。  第二番目の、日本・ポーランド通商航海条約は、昭和三十四年に発効いたしました現行の通商条約にかわるものでございまして、両国間の通商航海分野における著しい発展の現状に適合するよう、現行条約に比しまして事業活動、領事関係等のより広範な事項について定めたものでございます。  第三番目の、日本・フィンランド文化協定は、わが国がすでに十七カ国と締結いたしております文化協定とほぼ同内容のもので、文化・教育の分野における両国間の交流の促進を図らんとするものでございます。  第四番目に、日米教育交流計画協定は、従来、経費全額米側負担の教育交流計画、いわゆるフルブライト計画が実施されてきておりましたものを、同様の計画を、今後は、経費分担方式により両国共同の新事業として実施するためのものでございます。  第五番目の日伊租税条約改正議定書及び第六番目の日独租税協定修正補足議定書は、いずれも現行の条約につきまして先方の税制改正に応じ必要な修正を施すものでございます。  第七番目の、日ソ・サケ・マス議定書は、北西太平洋の距岸二百海里水域の外側の水域におきまする本年のサケ・マス漁業について定めるものでございまして、近くソ連と交渉を開始する予定のものでございます。  第八番目の、水鳥湿地条約は、昭和四十六年にイランのラムサールにおいて作成されましたいわゆるラムサール条約と呼ばれているものでございまして、水鳥の生息地として国際的に重要な湿地を指定し、その湿地及び水鳥の保全を促進するための措置を定めたものでございまして、わが国は釧路湿原の指定を予定いたしております。  第九番目の、一九六九年の船舶トン数測度条約は、政府間海事協議機関主催の国際会議で採択されたものでございまして、船舶のトン数の算定につき画一的な原則及び規則を定めるものでございます。  十番目に、南極アザラシ保存条約は昭和四十七年に作成されたものでございまして、南緯六十度以南の海域における六種のアザラシの保存、科学的研究及び合理的利用について定めたものでございます。  十一番目の、北西大西洋漁業条約でございますが、従来、北西大西洋の漁業は、わが国も加盟いたしております昭和二十四年作成の北西大西洋漁業国際条約により律せられてまいっておりましたところ、米加等沿岸国の二百海里漁業水域設定の事態に対応すべく、同条約にかわるものとして昨年末作成されたものでございます。北西大西洋漁業機関を設けまして、条約水域の漁業資源の保存と利用のための国際協力を行うことにつき定めたものでございます。  十二番目、十三番目及び十四番目の宇宙関係三条約は、国連におきまして昭和四十二年から四十九年にかけて作成されたものでございまして、宇宙救助返還条約は宇宙船乗員の救助及び宇宙物体の回収等についての協力を、宇宙物体登録条約は打ち上げ宇宙物体の登録及び国連への通報などを、また、宇宙損害賠償条約は宇宙物体が引き起こします損害についての国際責任の原則、すなわち無過失、無限責任等を定めたものでございます。  十五番目及び十六番目の一九七四年の海上人命安全条約及び一九七八年の同条約議定書は、現行の一九六〇年の海上人命安全条約にかわるものとして作成されたものでございまして、海上における人命の安全の増進を目的といたしまして安全のための措置を強化しております。また、同条約議定書はタンカーの安全等を目的としております。  十七番目及び十八番目は、海洋投棄規制条約及び同条約の紛争解決に関する改正でございますが、この条約は海洋汚染防止の見地から昭和四十七年に作成されましたもので、人体に危険をもたらし、生物資源に害を与え、また他の海洋利用を妨害するおそれのある廃棄物等の海洋投棄を規制する措置について定めておりまして、同条約の改正は昭和五十三年に作成され、条約の解釈または適用に関する紛争につきまして仲裁等による解決手続を定めたものでございます。  提出を予定いたしておりますのは以上のとおりでございまして、これに加えまして第八十四国会に提出申し上げました国際人権規約二件が継続審査案件となっております。  なお、提出を検討中のものとして二十件を資料に記載いたしておりますが、これらにつきましては、対外交渉あるいは国内調整の進展がありました際に提出申し上げる可能性のあるものとして御参考までに掲げたものでございます。  簡単でございますが、以上でございます。

菅野儀作自由民主党・自由国民会議

○委員長(菅野儀作君) 以上で説明は終わりました。  本日はこれにて散会いたします。    午後一時三十五分散会      —————・—————

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