運輸委員会 第4号
- 発言数
- 135 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1979/04/24
会議録
○委員長(三木忠雄君) ただいまから運輸委員会を開会いたします。 まず、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 国際観光振興会法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に国際観光振興会会長佐藤光夫君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(三木忠雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(三木忠雄君) 国際観光振興会法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○穐山篤君 最初に、全般的な政策のことについてお尋ねをしますが、「国際観光の現状と当面の対策」という冊子が出されております。大体、当面の問題点あるいは対策というのはこれで網羅されているというふうに一応は認識をするわけですが、昨年度あるいは一昨年度の外国からのお客さん、あるいは日本人が海外への旅行をする割合というのは大体一対三・五という割合になっております。なお、政府側の見通しを見ましても、その割合は一対四ないしは一対四・五というふうに、おおむね傾向は変わらないというふうに思います。言いかえてみれば、外国からのお客さんが一に対して日本人が外国へ出る割合というのはいま申し上げた三ないし四・五。この政策を見ると、海外からの入りについて十分対策を講ずるという熱意はうかがわれますけれども、結果として、日本人が外国に旅行するという政策の方が非常に強い感じがするわけです。日本の地理的な事情あるいは国内的な資源その他を考えてみて、やっぱり国際観光に大いに重点を入れなきゃならない、これがわが国の国際観光の視点ではないかと思うわけです。そういう立場から考えてみますと、将来展望においてもやや偏っているんじゃないか、もう少し外国からのお客さんを、日本への入りをもっともっと考えるべきではないかというふうに考えますけれども、それが国益、国策ではないかというふうに思いますが、その考え方についてまずお伺いします。
○国務大臣(森山欽司君) 近年、国際協調ということがあらゆる分野で言われておりまして、各国とも、国の助成のもとに外客の来訪を促進するような政策をとっております。国際観光振興会法というのは、元来、そういう目的でつくられたものでありまして、今回の改正は、日本から外国の方に参りますそういう人たちの問題も含めてやろうということでありまして、そもそもは、日本に訪れる外人旅客というものを主たる目的にしてまいったわけでありますが、その方にもっと力を入れる必要があるではないか、こういうお話は大変ごもっともでございまして、その問題について幾つかの項目が考えられるわけでございますが、それからの項目につきましては後ほど担当部長から答弁いたさせますけれども、これは、運輸省だけではなかなかなしがたいような、また、国全体として、たとえば為替の問題、その他というようなむずかしい問題もございますが、そういう方向に向かいまして今後とも努力を尽くしてまいりたい所存でございます。
○穐山篤君 一般論としてはよくわかります。 さて、そこで具体的な課題になりますけれども、訪日外客の対策として、この資料で申し上げるならば十四ページ以下に具体的な事柄が七項目にわたって示されております。私も、一々、中身について十分吟味をしたつもりでありますが、その対策につきましては技術的に全く不可能、あるいは物理的に全く不可能、さらには政策的に困難という問題が数々あるような気がするわけです。たとえば、第一の国際空港の整備と割引運賃制度の拡充、それからホテルなど宿泊施設の問題、それから国内旅行の場合の交通費というふうに幾つかあるわけですが、外国のお客さんの話を聞きましても、アメリカやヨーロッパからは非常に遠い、航空運賃か非常に高い——高いというよりも総枠として交通費の占める割合が大きいわけですね。それから、国内旅行をする場合に、飛行機を利用するあるいは新幹線を利用するというお客さんが多いわけですが、それに対する航空運賃なり、あるいは国鉄の運賃の割引というものについて、考え方は示されてはおりますけれども、非常にこれも実行しがたいアイデアではないかというふうに思うわけです。 私は、具体的なお話を申し上げた方がいいと思いますが、たとえばアメリカのお客さんが日本にまあ二日でも三日でも滞在をする、それから中国に観光に行く、その場合を比較をしてみますと、たとえば北京に泊まる、北京飯店に泊まりますと、向こうのお金にして朝飯が二円です。晩飯がビールがついて六円というのが相場ですね。ところが、日本のホテルで中国のような食事代といいますか、あるいは交通費というものを考えてみた場合、物すごく開きがあるわけです。だから、比較をしますと、アメリカのお客さんは、中国は非常に安いけれども、日本は非常に高い、遠くて高いという印象を持って帰る、あるいは食事についてまずいという印象を持って帰るということを、私はごく最近会った人の意見でも聞くわけです。
○国務大臣(森山欽司君) まずいですかね、まずい……。
○穐山篤君 途中で恐縮ですが、たまたま私もこの間中国、北京に行っておったわけです。感想を聞いてみたわけです。それは、中国料理というのは珍しいということもあるでしょう。しかし、総体的にアメリカ人の旅行者の言い分というのは、日本は高い、中国は安いという印象を持つわけです。やっぱりそういうことが国際旅行に当たっては大きな口コミにもなりますし、非常に大切なことではないかというふうに思うわけです。そういう意味で、ここに七つの項目が示されておりますけれども、やや私は、アイデアとしてはりっぱですけれども、実行不可能な問題があるというふうに考えるわけですが、いや、そうじゃないんだ、こういう具体的な計画を持っていつから始めるんだということがあれば、示していただいて、大いにそれを活用しなきゃならないというふうに思うわけですが、訪日外客の対策の特徴というものについて具体的な案をひとつお伺いしたいと思います。
○政府委員(山元伊佐久君) お答え申し上げます。 先生御指摘のように、日本は地理的にアジアの東に位置いたしておりますので、諸外国から日本を訪問する場合には、一般的に航空運賃が高くつきます。また、日本での滞在費用につきましては、従来からも高いのではないかという印象を訪日の外客がお持ちであったと思います。特に昨今のように、円高の状況になりますと、訪日する場合の総体としての費用が割り高になるということは御指摘のとおりだと存じます。しかしながら、先ほど大臣からも御答弁がございましたように、外客の来訪を促進するということは、日本の本当の姿を理解してもらう上におきましてきわめて重要な問題でございますので、私どもはそういう意義を十分に踏まえまして、外客受け入れの促進につきまして現在も努力をたしているところでございます。 具体的に申し上げさしていただきますれば、まず訪日していただく場合の航空運賃でございますけれども、これにつきましては、私が直接所管いたしているところではございませんけれども、私の承知いたしている範囲内で御答弁申し上げさしていただければ、アペックス運賃、つまり事前購入の割引運賃制度でございますが、これは日本とカナダの間ですでに三月の十五日から実施をされております。また、日本と米国の間におきましても五月の一日から実施される見込みだというぐあいに聞いておるわけでございまして、このアペックス運賃はいろんな条件がございますけれども、従来の運賃に比べまして三五%引きというかなり低廉な運賃水準でございますので、この運賃が広く活用されますれば訪日の外客の負担がかなり軽減されるのではないかと存ずる次第でございます。 次に、訪日した場合の滞在費用をいかにして低廉化していくかという問題が御指摘のとおりあると存じます。その点につきましては、幾つかのポイントがあろうかと思います。一つは宿泊代、それから二つは食事代、三つは交通費等がその主たる費用項目かと存じます。 まず、宿泊費につきましては、もともと日本のホテル代等は、世界的な水準から比べまして、かなり割り高ではないかと言われてきておりますし、特に、このような円高の状況になりますと、外客の負担は著増するという現状でございます。そこで、私どもといたしましては、外客が負担される宿泊料をできるだけ軽減するという観点から、外客に適合した中級のホテルあるいは旅館あるいは民宿といったものを紹介するとか、あるいは従業員の語学の研修をするということで、施策を進めていきたいと思っております。 具体的に申し上げますれば、すでに国際観光振興会におきましては、民宿協会から外人が利用されてる実績のリストが提供されておりまして、これにつきましては、すでに世界の海外観光事務所に連絡をして案内を行うようなことにいたしております。また中クラスの旅館につきましても、現在日本観光協会においてどのような旅館を推薦すべきか検討中でございまして、近く国際観光振興会とも相談するというように聞いてるわけでございます。また、こうした中級の宿泊施設が本当に活用されるためには、やはり従業員が少なくとも英語の会話がある程度できなければ、実際上円滑に進まないわけでございます。そこで、国際観光振興会におきましては、本年度、こうした中級の宿泊施設の従業員の研修を行うということで計画をいたしております。 さらには、すでにことしの二月でございますが、国際観光振興会におきましてはガイドブックをつくりまして、問いと答えのそれぞれにつきまして日本語と英語とを併記した冊子を用意いたしまして、英語が十分にしゃべれない従業員につきましても、そのガイドブックを活用すればある程度外人の方と意思疎通が図れるというようなものを、すでに二万部ばかり作成いたしまして関係の向きに配布し、非常に好評を得ております。 それから二番目は、食事代の問題でございますけれども、この点につきましてもやはり日本の食事代は高いのではないかという批判があるわけでございまして、従来からも運輸省は国際観光レストランにつきまして運輸省推薦制度というものをとっておりまして、すでに百六十店ばかりそうした推薦を行っております。この運輸省推薦の国際観光レストランは最小限度エコノミックな食事を用意しなければならないということを義務づけておりまして、一食三千五百円というものを用意いたしております。一応そうしたものを外人の方が注文されれば、晩飯等につきましてはある程度御満足のいただけるものではないかというように考えておりまして、さらに国際観光レストランの推薦を広めてまいりたいというように考えているわけでございます。 それから次は、交通費の問題でございますが、この点につきましても外客に対する周遊割引の国鉄運賃制度の導入ということにつきまして、現在国鉄において熱心に御研究をくださっておりまして、私どもとしてはできるだけ早い機会に諸外国と同じようにこうした外客向けの割引運賃制度が実現することを期待しているわけでございます。 ただいま申し上げましたようなことで、私どもは昨年十二月に総理府の観光政策審議会から総理大臣あて提出されました意見具申につきましては、取り上げられておりますそれぞれの提言内容につきまして私どもはできる限りこれを実現してまいって、外客の誘致が一層促進されるように努力をいたしているところでございます。
○穐山篤君 非常にむずかしい状況の中でいろんな対策を立てられるのは結構ですが、一例ですけれども、ロンドンからパリへ来る往復飛行機賃よりも日本で東京から新幹線に乗って大阪に行くという運賃が高いというふうな話では、なかなか外国からのお客さんも金を十分日本に落としていくということにはならないというふうな心配をするわけです。ですから、七つの項目が示されておりますので、関係方面とよく相談をして、ぎりぎりいっぱいまでやはりサービスをして日本を知ってもらうということが一番必要ではないかというふうに思うわけです。国際的に通商貿易関係で摩擦が起きているときであるだけに、やっぱり日本の旅行が非常に楽しかった、よかったという印象を残して帰ることも一面また大いに国益に合うわけでありますので、その点は十分対策を講じてもらいたいと思うんです。 さて、訪日外客の対策の問題で角度を変えますけれども、日本人が東南アジアに出かける割合というのは非常に多いんですね。これは近距離でもあるし、滞在日数もそう長くなくて済むというふうないろんな利便もありますので、わりあいにアジア関係に旅行する日本人は多いわけです。しかしながら、アジアの皆さんが日本に旅行に出かけてくるという割合は、私が数字を別にお示ししなくてもおわかりのとおり、非常に数が少ないわけですね。これは国民生活だとかあるいは所得だとか、また韓国のように旅行の制限が行われているという特殊事情もありますけれども、やはりアジア地域におきます各国のお客さんが日本に十分に来ていただくという対策が、これまた非常に大切ではないかというふうに思うわけです。観光政策がEC関係あるいはアメリカ——アメリカを重点に置いているとは思いませんけれども、どうもアジアのお客さんの入りが少しずつはふえているようではありますけれども、日本人がアジア地域に旅行する割合から考えてみると非常に少ないです、これは今後重点的な対策を講ずべき地域だと考えますけれども、そのことについての考え方なりあるいは具体的な政策をお持ちですか。
○政府委員(山元伊佐久君) 先生御指摘のとおり、日本人の旅行者の約三分の二はアジアに行っております。しかしながら、国際観光を振興していくというような観点に立って、国際間における相互理解を深めていくということになりますと、日本からアジア方面に行くだけでなくて、アジアの諸国からも日本に来てもらいまして、日本の本当の姿あるいはよい点を理解してもらう、あるいはそれによってアジアの諸国がそうしたものを生かしながらまたそれぞれ発展をしていくということは非常に望ましいことだと思います。 そういうような考え方でアジアから日本に来訪する外客の推移というものを見てみますと、五十三年におきましては全世界から百四万人の外客が日本を訪れておりますけれども、そのうちアジアから日本を訪れております者は約三十八万四千人でございまして、全体の三七%を占めております。五十三年に初めて、地域別のシェアから申しますと、アジア州からの日本への訪日が全世界の中で第一を占めるという状態になってきているわけでございまして、これは先生御指摘のような観点から非常に望ましいという傾向だと存じます。しかし、日本人がアジア諸国を訪れ、相互理解を深めているという数から申しますとまだまだ少ないという点もございますので、私どもといたしましては、アジアからの訪日がさらに促進されるように、いろんな面での宣伝業務の充実ということについて一層充実を図ってまいりたいというように考えているわけでございます。
○穐山篤君 いま現状が説明をされたわけですが、まあ私はどちらかといえば対策の方をお伺いしたんですが、御答弁がないから、これは後で具体的に私の方から別に注文をしておきたいと思うんです。 それから、出の方ですね、日本人が外国に旅行をする海外旅行対策について、この冊子によりますと、当面の対策を六つの分野から示しております。一々私ももっともだというふうに思いますが、少し具体的な事柄についてお伺いをしたいと思うんです。 まず、経営基盤の強化ということが指摘をされ、不良業者をなくしたり、アウトサイダーを排除したり、さらに、添乗員問題について十分対策を講ずるというふうに指摘をしているわけです。さて、昭和五十二年と五十三年度の旅行社数を見ますと、昭和五十二年が三百四十三社で、五十三年が三百八十七社、四十四社が増加をしております。それから、一般旅行業の代理店業が八百五十三が千一社にふえ、結果として一年間に百四十八社増になっております。そこで、一般旅行業者、まあ海外旅行を取り扱える会社でありますが、まあ交通公社を含めて、大手の五、六社、あえて言えば七、八社ぐらいが外国旅行の取り扱いの大部分を占めているわけですね。ですから、残る中小零細の旅行業者があとの取り扱い数の中で過当競争をしているというふうに数字の上からははっきりするわけです。そのためにトラブルが起きたり、あるいは不良業者というふうに指摘をされる問題がしばしば出てくるわけですね。まあ自由競争ですから、これを免許制度にしろとは言いませんけれども、やっぱり資力、信用を十分に調査をして登録をしていくということにしないと、常に問題が起きるという心配を背景に秘めているわけですね。したがって、経営基盤の強化の具体的な問題で、たとえば登録基準を引き上げるとか、営業保証金を上げるというふうなお話を聞いてはおりますけれども、しかし、それだけでは私は経営基盤の強化にはならない、もっともっときめ細かく対策を講ずる必要があるだろうと思うんですが、その点はいかがですか。
○政府委員(山元伊佐久君) ただいま御指摘の旅行業者につきましては、非常に数が多いと、したがって、資力、信用の点から問題が生ずるのではないかと、そのために、単に営業保証金、そうしたものの引き上げでなくて、もっと幅広く経営基盤の強化について施策を講ずべきではないかという御指摘かと存じます。 そこで、まず私ども観光部におきましては、やはり登録制度のもとにおきまして旅行業者の基盤が充実する必要がございます。そこで、一つの施策といたしましては、営業保証金の措置をとらせております。この営業保証金は、一般旅行業者につきましては、主たる営業所について二百万、その他の営業所について十万というようになっておりますが、これはかなり古く設けられた水準でございますので、できるだけ早い機会にその金額を引き上げまして、消費者の保護だとか、旅行業界の健全な発達に資していこうと考えております。そこで、最近でございますが、この限度を三倍に引き上げるということで関係の団体に案を提示いたしております。それからもう一つは、純資産の基準でございますが、この点につきましても、一般旅行業につきましては従来三千万を基準にいたしておりましたけれども、これを五千万に引き上げるということで、これも関係の団体に示しております。いま申し上げました限度の引き上げはいずれもこれは試案でございまして、関係業界の意見も十分に聞きまして、これが実行され、しかも効果が上がるということで指導をしてまいりたいというように考えているわけでございます。 で、もちろんこうした措置だけで必ずしも旅行業者の経営基盤が確立するというものではないと思います。私どもは、これは一つの例にすぎませんけれども、登録の審査あるいは登録更新を行うときには、その経営の全般にわたりましてしさいに検討いたしまして、その各社がそれぞれの国民のニードに適しながら、しかも会社としてりっぱに業務が遂行できるかということを検討をして登録を認めるという措置をとっているつもりでございます。
○穐山篤君 まあ丁寧にお話しいただくのはいいわけですが、時間の関係もありますので、ずばりずばりひとつやってもらいたい。 けさ、朝日−十チャンネルはまあこらんにならなかったと思いますが、モーニングショーで、国際旅行、留学の問題について取り上げておりまして、大変悲惨な留学生が西海岸に行っているという、そのことが放映をされていたわけですが、やっぱり過当競争ということが不良業者を、まあ不良業者といいますか、トラブルを起こしたり、中にはいわゆるアウトサイダーというものが現実にあるわけてすね。まあ不良業者——登録されておる業者の中で常にトラブルが多い、お客さんからの苦情が多いというものについては十分監査ができると思います。しかし、公式に業界に入っていない、いわゆるまあもぐりのものについてはなかなかチェックの方法がないんじゃないかと。まあお客さんからの苦情があって、告発があって初めて警察が取り上げて問題になるというケースが非常に多いわけです。そこで、これらのことを考えてみますと、現在の旅行業法は十分それを担保していないというふうに考えるわけですね。ですから、運輸省の指導とか監督に十分な手が打てないという面も出てきているわけです。その点について、私はまあこの機会にもう一遍旅行業法の見直しというものを行ってしかるべきではないかというふうに考えますが、具体的な御計画はおありになりますか。
○国務大臣(森山欽司君) 昭和二十七年に旅行あっ旋業法という名前で法律が施行されまして、昭和四十六年に現行の旅行業法になって、それからもう今日まで大分たっております。十年近くたつわけでありますから、その間、旅行業もうんとふえておりますし、いろいろ世の中も変わっておりますし、特に先ほどお話がありましたような事件と申しますか、等もございますから、やはり消費者といいますか、旅行者といいますか、その利益というものを十分担保するようなやり方をこの際改めて考え直していかなきゃいかぬ。いま、事務方の方でいろいろそういうことについて検討中でございますが、せっかくの御質疑でありますので、できるだけ早い時期に旅行業法の改正に踏み切ってまいりたい、そういうように考えております。
○穐山篤君 さっき観光部長の方から経営基盤の強化の一つの策として、営業保証金を現行の三倍にするのだというお話がありました。一つの方法だろうと思うのです。しかし、大手の会社はそれが三千万円であろうが五千万円であろうが、さしたることはないと思うのです。しかし、まじめに経営を行っている中小あるいは零細経営者の立場から言いますと、機械的に三倍の営業保証金の値上げというのは、これは少し問題があるというふうに思うわけです。私は一つの方法として、平均的な取扱料というものを一応分母にして営業保証金というものを考えたらどうか。そうしませんと、ざっくばらんに言いますと、営業保証金をどんどんどんどん高くしていくということは、ひいては中小なり零細の、特に健全経営をやっているところの財政的な基盤を窮屈にするということにならぬとも限らないわけです。したがって業界との間に十分相談をすることはいいと思いますが、基準というものを十分につくって、ただ機械的にこれからどんどん引き上げていくというようなやり方は、私はやめた方がいいんじゃないかというふうに考えますが、その点だけ、いかがでしょうか。
○政府委員(山元伊佐久君) 営業保証金につきましては一ツアー当たりの標準費用というものを念頭に置きまして限度を決めております。 それから純資産につきましては、一社当たりの平均的な取扱高というものを基準にして決めているわけでございます。したがって、営業保証金につきましては一ツアー当たりの標準的な費用というものでございますので、これは大手もそれから中小も必要とされる最小限度のものだというように御理解をいただきたいと存じます。
○穐山篤君 よくその点、相談をしていただきたいと思いますね。 それから、いまの過当競争などの問題に一面では関連をするわけですが、御案内のとおり、高度成長時代に需要がふえたといいますか、需要をつくったといいますか、いずれにしてみても海外旅行が非常にふえて、航空機材も整備、拡張をしたわけですね。言いかえてみれば、飛行機が大型化をされたわけです。そのために、ざっくばらんに申し上げてみますと、航空会社間の競争も現実はあるわけです。それから旅行業者が年々歳々ふえているということについても、これは過当競争の一つの要因にもなっているわけです。それから手数料を調べてみますと、サービスに対する手数料として何が基準かというのはなかなかむずかしいとは思いますけれども、安い手数料——安いといいますか、低い手数料あるいはダンピング合戦というふうなことが起きますので、結果的にサービスの低下という現象が起きるわけです。これから海外からも、あるいは日本からもそうでありますが、航空機のチャーター便による海外旅行の自由化、これは後ほど、あとエネルギーの問題でお尋ねをするわけですが、そういうような傾向が強いわけですね。アメリカなんかは運賃の自由化ということを前から主張している大きな国でありますけれども、こういうことを考えてみますと、原価を割って旅行をする、あるいは旅行を組織するという傾向が強いわけですね。これは具体的な例を申し上げた方がいいと思いますけれども、たとえばこのツアーの旅行では大してもうからなくても、こっちの団体さんでもうけましょう、それで収支を合わせるというふうなことは、これは年じゅうざらに行われているわけですね。そのことが、後ほども問題が出てきますけれども、添乗員のサービスの問題に出たりあるいは資質の問題にまで直接間接影響をしてくるのじゃないかというふうに思われる節が非常に多いわけです。 それからけさ私、朝日新聞を見ましたら旅行について二つの広告が出ておりました。前に出た広告と比較対照してみて、少しこれは料金がおかしいなと思うのもあるのです。現実にはあるわけですね。空席対策として余席がある、空席対策として安い運賃で募集をするということが現実問題としてしばしば行われているわけですよ。ですからそういうことがひいては経営基盤を現実弱くしていることにもなっているわけですね。ですから余りきれいごとだけで経営基盤の強化というようなことを言ってみても、私は十分な対策にはならぬじゃないかというふうに思うわけです。たとえば団体旅行の場合に二百席あるとするならば、三五%、三割五分のお客さんが乗れば元が取れるというふうな話も聞くわけですね。ですからあと全席対策として、空席対策として安い航空運賃でお客さんいらっしゃいということで募集をしているのもあるわけですよね。新聞にたくさん出ているわけです。連日出でいるわけなんです。ですからそのことを考えてみますと、これは運輸省だけの指導では何ともならないと思いますけれども、やはり航空会社あるいはその系列あるいは旅行業者に対してもう少しきめの細かい分析なりチェックなり対策というものを考えないと、結局ここでも指摘されておりますように、サービスが低下をしたり逆に経営の基盤が脆弱になっていってしまう、過当競争がますます強まっていくというそういうことがあるわけですが、そういうものについてのチェックは運輸省としてはどうなされているのか、いま私が申し上げましたようなたとえば空席対策、そのためにいろいろなスポーツ新聞その他の新聞に広告が出ますよね、大変な安い運賃——安い賃金を私は非難をしているわけじゃありませんけれども、そのことがいろいろな問題に影響を与えているわけです。そういう問題が日々起きているわけですが、そういうものについてのチェック、あるいは指導ですね、どうなされているのですか、その点お伺いしたいと思います。
○政府委員(山元伊佐久君) ただいま先生の御指摘のようなケースが多数あるということは事実かと存じます。しかしながら、基本的には団体旅行は一定のサイズで旅行を行いますので、航空運賃をある程度引き下げることはコスト的には可能でございますし、また旅行業者といたしましてもそれが適正な形で実施されるならば望ましいものではないかと思います。しかし間々にして空席待ちで安い運賃で提供するようなツアーにつきましては、責任の体制が十分でないという面があるかと思います。したがって、現に渡航先に行きましてからホテルの予約がとれてなかったとか、あるいは高いみやげ物を買わされたとかいういろんなトラブルが出ることが多いかと存じます。そういうことでございますので、私どもの運輸省観光部では旅行業者に対しまして、ツアーを発売する場合にはあらかじめ事前に現地の状況をよく説明するとか、あるいはツアーの取引条件について懇切に説明をするとか、そうしたことについてお客さんとの間でトラブルが起きないように指導はいたしているつもりではございます。しかし、御指摘のように安かろう悪かろうというケースはやはりないわけではございませんので、今後とも日本旅行業協会を通じまして、あるいは直接にそういうケースで問題があったものにつきましては、是正方指導してまいっていきたいと思います。 しかしながら、一つ問題がございますのは、いわゆる未登録の業者、つまりもぐり業者がやるケースが多いわけでございます。これをどうするかにつきましては旅行業法上問題が残っておりますので、先ほど大臣から御答弁がございましたように、旅行業法の改正の中における検討項目の一つの大きな問題かと思っておりますので、そうした点を含めて業法の改正に今後真剣に取り組んでいきたいというふうに考えております。
○穐山篤君 最近、雑誌なんかでも見るわけですけれども、イランの例の政変を契機にして石油の供給が非常にむずかしくなった。そのことを反映しまして燃料の供給制限が一、二諸外国で例が出ているわけですね。こういうことがないようにという期待はしなければならないと思いますけれども、その上に御案内のとおり、一律七%の原油の値上げというものが発表された。したがって、各国ともこれからは航空燃料に限らず節約をしていく、できるだけ貯蔵をしていく、計画的に貯蔵をするというふうな傾向になるだろうと思うのですね。成田空港でもそういう話をしばしばお伺いをするわけです。さて、この燃料の供給削減という問題か起きますと、それは定期便にはないだろうとは思いますけれども、不定期便だとかあるいはチャーター便というようなものについてはその影響なしとしないというふうに考えます。そうしますと、運輸省が六十年まで計画をしました国際観光旅行についての展望というものも、ある程度修正をせざるを得ないんじゃないかというふうに燃料の分野で考えます。その辺の供給削減の可能性、展望という問題と観光対策についての計画の修正という二つの部分について明らかにしてもらいたいと思います。
○政府委員(松本操君) 最初に、航空燃料の供給がどのようになっているかという点について御説明申し上げます。 主として米国の空港、西海岸の空港でございますが、三月から燃料の制限ということを行うようになってまいりました。それがよそに飛び火をいたしまして、ロンドンあるいはジャカルタ等におきましても四月から何がしかの燃料制限が実施されるようになりました。このため、太平洋線におきましては三月の中旬から、北回り欧州線におきましては四月の上旬から、東南アジア線につきましては四月の中旬からそれぞれ一部の便について運休をしたり、路線変更をしたり、区間運休をしたり、このような現象が生じております。これはチャーターではございません、定期便でございます。でございますけれども、幸いにして現在のところは振替輸送、つまり、たとえば運休をいたしました場合に、その便に乗るべきお客を他の便に散らすというふうな手段をとることによりまして、旅客の輸送そのものには混乱は生じていないわけでございます。数字的に申し上げますと、五十四年三月、太平洋線、北回り欧州線、東南アジア線、月間千百五十七便の定期便があったわけでございますが、三十七便が路線変更または運休等をいたしました。比率にして三・二%。それが五十四年の四月になりますと、同じ区域について千二百七便の定期便に対して八十四便が何がしかの影響を受けました。比率にして六・九%でございます。したがって、このような現象が今後とも長期にわたって続くといたしますと、いまおっしゃいましたようにいろいろと今後の問題として考えなきゃならぬ点が出てくるかと思いますが、幸いにして現在のところは、たとえば西海岸における現象は、案外に、冬、アメリカは寒かった、そのために家庭用燃料にかなりの灯油が流れていった。ガソリンはこれはアメリカでは欠くことができない燃料でございますので、同じ原油の中からとれるだけガソリンをとる、その次にとった灯油がかなり家庭用暖房の燃料として回っていった。ジェット燃科は御案内のように家庭用の灯油と物理的特性は同じでございますので、したがって航空の方に回る燃料が減った、こういうふうな一時的な現象ではないかというふうにも見られております。ただし、この五月から六月ごろまでの模様を見きわめませんと必ずしも楽観を許さないのではないか。 それから一方OPECの方では、当初、年末において一四・五%、それがせんだっての会議で年度当初から一四・五%プラスプレミアムという形での値上げなども決めておるわけでございますので、原油の値上がりが製品価格にどのようにはね返ってくるかというふうなことも今後十分に注目をしていかなければなりません。 したがって、今後の問題といたしましては、そういったような世界的な燃料供給の不足というものがもし起こるんだとすれば、それに対応した路線の構成、機材の配置といったようなものも含めましてかなり大幅な手当てを考えていくべきかと思いますが、いずれにしてもいまの時点におきましては、ここ一、二カ月の模様を十分に注目していくべきではないかと、こう考えております。
○政府委員(山元伊佐久君) 日本人の海外旅行者数の将来見通しは、従来からの条件に著しい変更がないという前提のもとに、過去の増加率を用いて試算してみますと、六十年時点には五百九十万人から六百九十万人程度に達するだろうと、こう予測をされております、しかし、航空機燃料の供給減、あるいはその価格の上昇ということが長期的な期間にわたってそういう前提条件に著しい変更が生じてまいりますれば、ただいま申し上げました見通しの数字も変更はあるものと存じます。
○穐山篤君 わかりました。 それから添乗員問題ですが、これはもう前からいろんな角度で審議されております。今度のこの対策を見ましても、添乗員の資質向上ということが指摘をされておりますけども、不良添乗員の排除あるいは添乗員の講習なり研修の強化ということだろうとは思いますが、しかしそれだけでは余りに単純過ぎるのではないかと、私はそういうふうに見ます。それは、先ほど申し上げましたように、経営基盤がしっかりしておる、それから原価割れのツアーを募集するようなことはない、適切な利潤といいますか適切な手数料などで十分に保証されているということがありさえすれば、添乗員問題というものはかなりの面で問題の解決を図ることが私はできるんじゃないだろうかというふうに思います。 で、一面、添乗員というのは、すべての旅行に義務づけられてはおりませんけれども、しかし調べてみますと、毎日日本人の添乗員が千人前後飛行機に乗っているか、あるいは現地に滞在をしているか、あるいは同行しているか、そのくらいの人数の者が出入りをしているように聞いているわけです。その添乗員の行動については千差万別だろうと思うんですよ。そこで私は、添乗というものは法的に義務づけられてはおりませんけれども、添乗ということあるいは添乗員の行動というものは、国内旅行はもちろんでありますが、国際旅行あるいは国際親善に非常に重要な役割りを示しているわけですから、それなりの対応策を考える必要があるだろうというふうに思うわけです。一つは、やっぱり資質の向上という意味で、衆議院でも議論されておったし、懸案であります職業訓練、専門的な研修という問題について、もっとしっかり行うべきではないだろうかというふうに思います。それぞれの企業で行っているところもありますし、業界でやってもおります。なおそのほかに、任意の民間の専門学校らしきものがありまして、やっていることも十分に承知をしておりますけれども、しかしこれは業界として、協会としてきちっと添乗員に対する専門的なあるいは職業訓練というものを組織的に私はやらなければならないというふうに思います。しかしこれも、大きい企業あるいは中堅、零細のところもありますから、機械的にやれば問題が起きることもよくわかりますけれども、長期間かかりましてもきちっとした職業訓練を義務づけるということが必要ではないかと思います。その点についての具体的なお考え方、あるいは業界との折衝といいますか、そのことについて少し明らかにしてもらいたい。
○政府委員(山元伊佐久君) 添乗員に関する諸問題の解決の根本は、先生御指摘のとおり、旅行業の会社の経営基盤が強化されること、これが根本であると思います。で、そういう根本の上に立ちまして、御指摘の添乗員の研修を義務づける点についてでございますが、先般の衆議院の審議の経過を私どもは十分に念頭に入れまして、現在日本旅行業協会に対しまして検討方を依頼しております。 その内容でございますが、従来からも旅行業界で任意の形で研修は実施いたしております。しかしこれの参加者はかなり限定をされております。それから大手の会社につきましては、それぞれそれなりの研修はやっております。しかし中小の旅行業者につきましては必ずしも十分でないという面もございます。そこで私どもといたしましては、現在協会に示している案といたしましては、日本旅行業協会で一元的に、研修を一つの体系と申しますか、システムのもとで行うようにできないかということを依頼いたしております。その場合に、中小企業につきましてはなかなか人手不足もございますし、費用の問題もありますので、参加できないじゃないかという点が一つのネックではございますけれども、私といたしましては、その財源につきましては何らかの工夫を施すにいたしましても、協会で一元的に実施する教材とかあるいはそのときの講義の内容のテープとか、そういうものを参加できない社には配付いたしまして、一元的に近い効果を上げるというやり方もあるではないかということを話しておりまして、できるだけ早い機会に何らかの形で日本旅行業協会において一元的な研修ができるように、その実現に努めてまいりたいというように考えております。
○穐山篤君 まあ、附帯決議も衆議院でつけられているわけですから、これは大手、中小、零細の要員構成にもよりますから、私も機械的に言うつもりはありませんけれども、毎回毎回この問題が指摘をされるわけですから、どっかで節目、節度をつけなきやならぬ。やっぱりそのためには職業訓練、専門的な教育というものを義務づけていくという、そのくらいの協会の意欲がなければ、これは本物の添乗員問題の解決にならないというふうに思います。 それと同時に、私はその前提条件になるべき問題というのは、そもそも添乗というのはどういうことなんだろう、どういうものだということについて、わかっているようで実はわかってないという感じがするわけですね。まあすでに労使の間では、この添乗に関する業務基準だとか、あるいは添乗労働というものはこういう範囲のものだという基準が議論をされておりますけれども、やっぱり添乗に関します業務というものはこういう範囲だとか、あるいは業務遂行にかかわる時間というのはこういうものだ、あるいは旅行者の団体が五十名の場合、百名の場合、二百名の場合、たくさんあるわけですから、そういう場合の原則的な基準人員をどうするとかというふうなものをちゃんと協会内部で十分に合意が得られて、その範疇において優秀な添乗員が添乗をしていくという、そういうことがあって私はしかるべきではないかというふうに思うわけです。このことについてはぜひ、労使の間で十分議論をされておりますので、これは監督官庁の立場からも十分それが推進をされるように、この機会に要望しておきたいというふうに思います。 それから、時間の関係ありますので先に進ましてもらいますが、参考人の佐藤さんにお伺いします。 今度の法律改正は振興会に直接関係があるわけですが、いままで海外で、苦情の受け付けあるいは案内、いろんなことがあったと思いますね。これは、外国のお客さんが事務所を訪問をしていろんなお尋ねをする、あるいは事務所の方から日本に来る観光団体に対してサービスを提供するという問題と、それから日本人が飛び込んで御相談をするというふうな事柄が多かったと思うんですが、その概況について若干お伺いします。
○参考人(佐藤光夫君) 国際観光振興会は海外十六カ所に事務所を持っておりまして、いま先生のお話にございましたが、事実上日本人が来られたときに業務のほかに御案内を申し上げておるというようなことをいたしておるわけでございます。若干数字を申し上げますと、昭和五十二年度にロンドンの事務所で二千四百件あるいはニューヨークの事務所で千五十件というような数字が上がっておりますが、その他の事務所においても数はそれよりも低めでございますが、一応御相談に応じております。で、内容でございますが、具体的な観光地の案内とか道路交通の事情あるいは現地のツアーの問題、買い物というようなものあるいはその他宿泊、食事についての問題その他のものがございます。
○穐山篤君 必要性が認められる、実績が非常に多い、それからこれからの政策的な見地から今度の法律改正ということになったと思うんですけれども、この法律を改正をして内外に明らかにするわけですが、今度は日本人の方もいろんな御相談にあずかりますよ、御案内をしますよ、いらっしゃいというようなことになるならば業務量というものは大変ふえるんではないか、あるいはそれに対する要員の配置その他の問題も出るわけですけれども、やっぱり一応けじめをつける意味でその業務内容というものの範囲を限定せざるを得ないのではないかというふうに考えますけれども、総体的に、この業務内容というのは、振興会の出先が受ける業務内容とそれから領事館がやらなければならない主たる仕事と、それから旅行業者、旅行業界といいますか、各社がやらなければならない業務というものを一応区分けをする必要があると思うんですね。したがって今回の改正の業務内容ですね、具体的な業務内容についてわかりやすくひとつ説明してください。
○政府委員(山元伊佐久君) 国際観光振興会が今回新しく行います業務は、海外の旅行を行う上での支障を未然に防止するための情報提供とか、あるいは支障が生じた場合に相談に応じて情報を提供するということで、いずれも広い意味での情報提供業務でございます。これは旅行業者が単に旅客の利便を増進するという観点から行います観光案内や、あるいは領事館がその権限に基づいて行います援助とか、事故があった場合の本国との連絡といったいわゆる領事業務とは別のものでございます。しかし理論的にはそういうことではございますけれども、先生指摘のように、現実に国際観光振興会の海外事務所において日本人が来訪した場合に混乱が生じてはいけないということでございますので、その実施の要綱につきましては、この法律の施行に伴いまして、運輸省から国際観光振興会へ指示をいたす予定でございますし、また国際観光振興会の本部におきましては、その実施の細目について海外の事務所に連絡をするということを予定いたしております。
○穐山篤君 それで今回この法律改正に伴って要員を六名増加をするというふうに聞いているわけですが、私、前段でも指摘をしましたように、これからの国際観光の重点というのは当然ヨーロッパあるいはアメリカ大陸からのお客さんも大いに期待をしなければならないわけですけれども、やっぱり日本人がアジア地域に出かけていった場合のトラブルも最近かなりありますね。それと同時にアジア地域の外国人に日本に来ていただく、そういう意味では、現在、出先機関はバンコクと香港にしかないわけですけれども、旅行者の多い地域を考えてみますと、たとえばフィリピンだとかマニラ、あるいはシンガポールに海外事務所を置くというのも必要ではないかというふうに思います。現にそれは日本航空で代理をしていただいていますという御答弁になるかと思いますけれども、やっぱり政策的にきちっとその重点を明らかにして、それに見合ったような体制をとることが一番必要ではないかというふうに思いますけれども、この点ではいかがですか。
○政府委員(山元伊佐久君) 先生御指摘のように、日本人が渡航する数の多いところ、あるいはよその国から日本により多く来てもらいたいところ、そういうところの具体的な例としてシンガポール、マニラにつきましては、国際観光振興会の事務所はございませんけれども、日本航空に宣伝嘱託ということで宣伝をお願いはしております。しかし、宣伝嘱託はその業務の範囲が限定されてまいりますので、このようなポイントにつきまして今後海外事務所を設けるかどうかという点は非常に重要な問題でございますので、十分に検討はさせていただきたいと思います。
○穐山篤君 それから振興会の五十三年度の予算と今度の五十四年度の予算の違いは幾つか特徴点がありますね。今回この法律を改正することによって政府がお手当てをする部分、協会が協力をする部分という問題もありますし、それから大きく予算の費目の上で変わったなという感じを持っておりますのは、受け入れ対策費になるわけですね。 そこで、参考人の方にお伺いするわけですが、受け入れ対策の部分が予算的には五百万が二千五百万に拡大をしておりますね。したがって、これはどういうふうな受け入れ対策の仕事を考えられているのか、あるいはそれに対してどういうふうな組織的な、あるいは要員的な対応策を考えられているのか、その点お伺いしたいと思います。
○参考人(佐藤光夫君) 五十四年度の受け入れ対策費予算は二千五百五十万三千円、ですから先生お話しのように約二千万近くの増加をしていただいたわけでございます。これは先ほど観光部長からお話がございました具体的の受け入れの問題についてのそれぞれの対策を講ずるということでございまして、低廉宿泊飲食施設利用の促進をするための事務費あるいは居留外人に対する受け入れ体制の改善に関する調査を行う、あるいは国際観光地における受け入れ対策の調査ということで、御承知のように国際観光地が現実には非常に偏っておりまして、外国人が利用できるところが全国になかなか分布しないという状態でございますので、それをどうやって範囲を広げるかというようなことを調査、検討することと、さらにオリンピックのときに行われておりました善意通訳というようなことで民間の通訳、会話能力を活用するということの仕事の普及事業を行うというようなことで、合計して二千万円近くの予算を認めていただいておるわけでございます。
○穐山篤君 その点についていまお話伺いまして、大体受け入れ対策の業務内容というのはわかったわけですが、それに対する要員の措置というのはどういうふうにお考えですか。従来の要員でいくんですか、それとも増員をするんですか。
○参考人(佐藤光夫君) それにつきましては、一応、従来の要員をもって当たるというふうに考えております。
○穐山篤君 その点、新規事業ですから、その過程でどういうものが起きるかわかりませんので、いまからきめの細かい対策はむずかしいだろうと思いますが、少なくともこれだけの業務内容を行うということになりますと、要員の面で困難を来すんじゃないかという気持ちがします。これは検討していただきたいと思うんです。 それから、これは運輸省にお伺いをするわけですが、この観光振興会の予算の中に賛助金というのが入っておるわけですね。この賛助金を当てにして予算が組まれているというのはごく珍しいケースではないかというふうに思うわけです。時間の関係がありますから簡単に申し上げますけれども、いままで賛助金をずっともらっていました。今度の法律改正に伴って、また新しく賛助金を二千万円ですか、業界から集める。これから政府の補助金というものも出るだろうと思いますが、時によっては、財政的に非常に苦しいから賛助金を上げたいという、そういう問題も出るだろうと思う。また逆に、業界としてはきわめて経営が不振で賛助金はことし出せない、あるいは当分の間下げてもらいたいという逆な話も出ないとも限らないわけですね。不安定な、不特定な金を当て込んで予算を組むということについて私はいささか不思議に思っているわけです。この賛助金に関しては、法律的な背景を持っていないんですね。法的な根拠はないわけです。従来の実績あるいは協力を願うという意味で賛助金が出てきた。本来、この事業につきましては国が全面的に出資をして行うべきじゃないかというように私は考えますけれども、その点について。 それから、私、賛助金について頭から否定をしているわけじゃないんです。当然、協力態勢を求めなきゃならないし、またメリットもあるわけですから、これはどういう費目かはわかりませんが、賛助金というような形で拠出することについて反対はしません。ただし、業界から集めます金というのは事業目的をはっきりさせてそこの部分に手当てをしていくという性格をしませんと、業界の金を当て込んでこの振興会をやるというふうなやり方というのは邪道ではないかというふうに思うわけです。賛助金というのは、特定な、たとえば先ほど私が指摘をしましたような、これは添乗員についての計画的な研修の義務づけに必要な金だ、あるいは受け入れ対策の中のここの部分については賛助金で手当てをしていくというふうにしないと、問題があるというふうに思うわけですけれども、その点についての考え方はいかがですか。
○政府委員(山元伊佐久君) 賛助金制度につきましては、国際観光振興会の前身でございます財団法人とかあるいは社団法人時代からのいきさつがございますし、また、関係団体がそれなりのメリットを受けるわけでございますので、協力を求めてきたということでございます。特に、外客誘致に関しましては、程度の差はございますけれども、各国とも国がそれぞれ助成を行っておりまして、わが国の場合も国が高額の補助をいたしております。しかし全額補助ではございませんので、ある程度自己の資金というものも確保する必要があるので、従来の経過を踏まえまして協力を求めているということでございます。 それから日本人の海外旅行対策につきましては、各国とも自国民の渡航ということにつきましては国が援助を行っているという例はございません。それからこの日本人海外旅行対策によりまして、航空会社あるいは旅行業者がそれぞれ利益を受け、最終的には旅行者がその恩典に浴するということでございますので、そういう観点から協力を求めているということでございます。しかし、先生の御指摘のように、賛助金制度についてはもっと事業目的をはっきりすべきではないかという点につきましては、今回の日本人海外旅行対策のための賛助金は、これは、従来の外客誘致の関連の賛助金とは別の目的という認識にして区別をいたしております。しかし、その細目につきまして、さらにその目的を明確にしてリンクをはっきりさせるべきではないかという点につきましては今後研究をさせていただきたいというぐあいに存じます。
○穐山篤君 大臣にいまの問題をもう一遍お伺いしますが、ジェトロでもこうなふうな予算の立て方の感じですけれども、少なくともこの国際観光振興会の予算というものは、政府の出資金とか、あるいは補助金というものが基準になって予算をつくられるべきだ。賛助金というのは、先ほども言っておりますように、私は頭から否定はしておりませんけれども、振興会の予算の中に、賛助金を当て込んで、プールをして金を使うというのは、予算の立て方として私は不当ではないかというふうに思うわけです。賛助金についても、それは従来統合した、引き継いで以来ずっと続いているからという意味は私も尊重しますけれども、これから政府の補助金が場合によれば窮屈になるときもあるだろう、そうなりますと賛助金というのはいやおうなしに上がってくる、それに対して、航空会社あるいは団体、協会というものが、自分のところの経営の状況から考えてみていまのところそれは勘弁してもらいたいという、そういう理屈だって当然出てくるわけです。そういう不安定なものを当て込んで予算の中に計上することについては、私は好ましくないというふうに考えます。したがって、この点について観光部長は、答弁は答弁としてわからないことはありませんけれども、節目はつけてもらいたいというふうに私は考えますが、もう一回、大臣いかがですか。
○国務大臣(森山欽司君) 御説のような考え方もあると思いますから、十分検討してみたいと思います。
○穐山篤君 検討して、いずれまた明らかにしてもらいたいと思います。 さて、従来の賛助金と今回の賛助金ですね、従来は実績を踏まえてそれを積み重ねてきたというのはわかります。航空会社であるとか、協会であるとか、自治体であるとかということはわかりますが、どうも、その基準が明確じゃないですね。 それから今回の場合、二千万円程度賛助金を協力を願う。これも大ざっぱに言うと、航空会社が一千万円、旅行業界が一千万円。で、旅行業界も、金の出場所というのは大手ということになりやすいと思うんですね。私は、これは将来、賛助金制度について大臣がいま検討すると言ったから検討に待ちますけれども、とりあえずの問題としても、賛助金の出し方について全くその合理的な基準がないわけですね。あるいは全体の協会から何らかしの賛助金を得る、すべての社に対して協力を求める、メリットのある会社に全部求めるというふうなことも一つの方法ではないかと思う。そういう意味では、合理的な基準が何らなしにつかみ金で一千万円対一千万円ということについては、どうも不思議でしようがないんですけれども、その点どういうふうにお考えですか。
○政府委員(山元伊佐久君) 今回の日本人海外旅行対策のための費用に充てるために、その恩典に浴する航空会社と旅行会社から賛助金の拠出を協力するということで予定されているわけでございますが、たまたま航空会社と旅行業者との割り振りが同一になったということでございます。しかし、基本的には賛助金は協力という性格のものでございますので、なかなか合理的な基準というものをつくることは事柄としてなじまない面があろうかと思います。しかし、先生の御指摘のように、一部の関係者から協力を求めるということにつきましては必ずしも適当でないという面がございますので、そういう点につきまして、たとえば日本旅行業協会から全社的な立場での協力を求めるといったような問題につきましては、今後検討を要する問題ではないかというぐあいに考えております。
○穐山篤君 以上いろいろ指摘をしましたけれども、検討をお約束された点については十分関係者との間で検討していただいて、いずれ具体的に明らかにしてもらいたいと思います。 さて最後に、外務省さん来ていますか。
○委員長(三木忠雄君) 来ています。
○穐山篤君 これは私も例があったことなんですけれども、日本人が外国旅行をかなり、三百何万人おこなっているわけですけれども、盗難というふうな問題があるわけですね。その中でも一番大切なのは、パスポートを紛失をする、あるいは盗難に遭うと。破損というのはわりあいに少ないと思いますね。ところが、再交付につきまして、私どもの例から申し上げますと、私はある団体を引率をして行ったわけですが、ある日本の大使館に飛び込んだところ、またかというふうなお話で、全く不親切なことにぶつかった経験があるわけです。で、まあ私の場合には特別な手をとっていただきましたので、短期間の間に再発給のことは可能でしたけれども、いろんな方々から、盗難に遭ったりあるいは紛失した場合の再発給について、非常に出先の態度か悪いと、これはもうほとんどのところでその話を聞きます。それからもう一つは、再発給期間が非常に長いと、そのために、団体旅行の場合はその旅行者だけを残してみんな出てしまうわけですから、その期間におきます生活が非常に苦しい。身寄りのないところではほとんどお手上げという状況の話を聞くわけですね。したがって、再発給のことについては、例のハイジャック事件などもありますのでなかなか機敏に対応できなかったというときもあったと思うんですけれども、やっぱり海外で一人ほうり出されるというのは全くつらい話ですね。以上のことから考えていただきまして、再発給についての現状といいますか、これからの対策といいますか、そういう旅行者からの要望にどうおこたえをしていくのか、お考えをお伺いいたします。
○説明員(西方正直君) 先生御指摘のとおり、旅券を海外でなくしますと御本人が非常に困るというようなことは十分わかっております。今後も努力いたしますし、従来もやってきたつもりであります。しかし、ここで御理解いただきたいことは、旅券を紛失されますと、これが偽造、変造あるいは他人名義の旅券の大きな原因になりますので、外務省としましては、身元の確認ということについては厳格にやっていきたいと思っております。したがって、身元が確実であればかなり早く出るというケースもございます。また、細かいことで恐縮でありますが、在外公館からそういう届け出の再発給の申請がございますと、旅券法、旅券法施行規則によりまして事情説明させていただきます。はなはだ申しにくいことでありますけれども、旅券番号も覚えていない、それから発行月日も覚えていない、さらには本籍地の地番も正確には覚えていないという方がございまして、これを主として電報で受け取るわけでありますが、そうしますと、私たちは七百万からありますコンピューターに入っております名義の中から拾い出して、さらに中には同姓同名の方もございますので、こういうものをより分けるという手数がございます。そして、わかりましたら、一応身元確認という意味で私たちは留守宅にお電話する、それで現実にその方が海外においでになっているか、あるいはその方面においでになっているかというようなことまで調査してみる、それで間違いなければ電報をしてすぐ返事をいたすんですが、その場合に、海外の場合、場所によりますと時差が非常にございます。また、週末というような要素もございます。それから、時期によりましては、主として夏休みのシーズン、それから年末の休暇、さらに春休みというような時期によりますが、非常に領事事務その他で立て込むような状況がございまして、その場合には若干おくれます。しかし、いずれにしましても、私としては大いに早く、また身元を確認した上では早急に旅券を再発給するように努力するように在外公館にも伝えたいと思います。
○高平公友君 私いただきました時間は二十分ということでありますので、本来でありますとこれ一問一答すべきかもしれませんが、ずっと並べて言いますから、簡単にイエス・ノーで御答弁をいただきたいと思います。それはこうだああだというふうに簡単にお願いします。 日本人の海外旅行の現状につきましては、そしてまた今後の見通しにつきましては、いま穐山さん持っておられました「国際観光の現状と当面の対策」という資料で大体了承しております。ただ私は、予算書を見ますと十七億八千万だということで、その中の主なものは観光宣伝費と管理費ということでありまして、この海外旅行者の昭和六十年の六百万と言われるこれらに対するところの状況から見まして、これはやっぱりもっと財源を確保して充実すべきではないかということを感ずるわけでありまして、このことをひとつ簡単にお答えいただきたい。 なお、国内の観光の振興予算でありますが、これは三億四千万で観光レクリエーション地区の整備補助金、こういうぐあいになっておるわけでありますが、その他のものは見るべきものなしと。本来は、日本という国は御承知のように、山岳地帯というのは七割近くありまして、しかも四季に恵まれておる。また、これから週休二日制というのは、漸次といいますか、急速に実施されると思いますが、国民の観光ニーズから言いましても、健全レクリエーションという意味からしましても、もっとやっぱり充足拡充すべきではないか、財源の面でもっとこれは考えるべきではないかと。私は、大分古い話ですけれども、昭和四十年にイタリーへ旅行いたしましたときに、イタリーの国家の財源の本当に大きなウエートを占めておるのは観光に伴う予算であったことを思い出すわけであります。そんなことで、やはり国内における観光面においてももっと充足すべきであろう。 なお、中規模のレクリェーション整備補助金です。まあ三カ年で一地区に八千万、こういうぐあいに言われておるわけですけれども、そのうち起債は認めましょう、第三セクターに対するところの財投資金はひとつお世話してあげましょう、こういうことになっておるんですが、さて現実に一体どうなっておるか、そういうものを使っておるかどうかということをお聞かせいただきたい。 で、私たちの地域におきましては、山岳地帯から温泉を引っ張ってこよう、あるいはケーブルをかけよう、相当の金になると思いますが、こういうものをやはり財投資金の中でめんどうを見るのはどうか。 簡単でありますが、以上並べましたことについて、お答えをいただきたいと思います。
○政府委員(山元伊佐久君) 日本人の海外旅行対策の財源につきましては、今後の実施状況を見まして、財源のより一層の充実を図ってまいりたいと考えております。 それから、国内観光に関する予算につきましては、御指摘のとおり現在六億程度でございます。その半分が観光レクリエーション地区整備に充てられてはいるわけでございますが、全体としてもきわめて予算額が少ないわけでございまして、この点についてもさらに努力をいたしたいと考えております。 それから、中規模のレクリエーション関係の起債あるいは財政投融資、こういう点につきましては一応のルールができておりますので、必要なものが出てきますれば、日本開発銀行あるいは北海道東北開発公庫とよく相談いたしまして所要の資金は確保してまいりたいと、このように考えております。
○高平公友君 引き続いて、これは観光とずいぶん関連がありますので、鉄監局長にひとつお願いしたいと思います。 まあ整備五線の問題でありますけれども、五十四年度の予算で一般会計五十億が環境影響評価費と、こういうぐあいに計上されておりますし、百億の利用債の発行が認められております。したがって、言うならば新年度で一部着工しても可能と、こうとも言える予算措置がされているのでないか。もとより、財源措置の問題はありますけれども、そういうぐあいに考えてもいいんじゃないかと思いますが、特に五十三年十月のこの閣議了解におきまして、関係都道府県の知事の協力を得て、本格的環境影響評価を一斉に実施する、こうなっておりまして、各都道府県におきましては、新幹線対策準備室というようなものもつくりまして、職員を配置し、市町村によりましてもそういう体制をとっておるわけであります。そこで、もうすでに予算が決まっておるわけですが、環境影響評価の作業と着工までの具体的スケジュールを運輸省としてどのように考えておるか。これひとつこの機会にお聞かせいただきたいと思います。
○政府委員(山上孝史君) 環境影響評価につきましては、この一月の二十三日に運輸大臣として環境影響評価の指針というものを定めました。これに基づきまして、国鉄、鉄建公団に対しまして環境影響評価の実施につきまして指示したところでございますが、まずその環境影響評価報告書案につきましての発表は、関係道府県等の地元関係者の協力の度合いによりますが、多分年度後半になるかと思われます。この環境影響評価報告書案につきましては、地元関係者の意見を十分に反映させました関係都道府県知事の意見を求めることといたしております。国鉄、それから鉄建公団はこの知事の意見を十分尊重いたしまして最終的な環境影響評価報告書、これを作成して公表をすることになります。この報告書は、国鉄及び鉄建公団が整備五新幹線の工事実施計画の認可申請書を運輸大臣に提出する際にこれに添付をするということになります。 また、これと並行いたしまして、投資採算とか財源措置、地元協力に関する調査を五億円かけまして行うことになっておりますが、公的助成及び財源措置等が本年中に具体化された場合には、所要の手続を経まして地元引き受けの利用債発行による財源で工事に着手できると、こういうような段取りを一応考えております。
○高平公友君 その環境影響評価の報告書案ということになりますと、当然これはどの辺を通って、どの辺に駅をつくるというようなことがそろそろやっぱり——これは公表される必要はないと思いますけれども、少なくも準備室をつくって人員を配置してさあ来いと待ち構えている地方庁へこれはやっぱりそろそろ連絡すべきであると思うんですが、これは大体いつごろいまの運輸省では方向を考えておいでになりますかどうか。それと財源措置の具体化との関連があると思うんですよ。そのことについてどうお考えか、この機会にお聞かせいただきたいと思います。
○政府委員(山上孝史君) 新幹線のルートにつきましては、これは法律的には、先生も御承知のとおり、工事実施計画の中で決まるということでございますが、その前に環境影響評価が行われるわけでございます。この環境影響調査につきましては、先ほどもお答え申し上げたとおり、この調査には少なくとも三、四カ月必要であると考えております。したがって、この環境影響評価の対象となるいわばコースといいますか、ルートの候補につきましては、大まかな候補というものを決めるという時期はやはり七月ないし八月ということになるかと思われます。 それから、後段の財源措置との関係でございます。この環境影響評価の報告書案を公表いたしますと、これは建設に必要なルートとか駅とかそれが明示されますので、その用地の範囲、これを明示することになります。したがいまして、建設に必要な財源措置の見通しがつかないままにこれを公表いたしますと、たとえば土地を買い取ってくれというような請求がありましても買い取りができないとか、あるいはその後の用地費の高騰、これに対処し得ないというような恐れがございますので、やはり財源措置の見通しがついた後に環境影響評価の報告書案を公表するのが一番適切ではないかと、かように考えております。
○高平公友君 その財源措置の見通しでありますけれども、それは一体いつごろに置いていくかということがこれは問題だと思うんです。昨年度は新幹線整備特別会計として陸上公共輸送整備税というものが日の目を見なかったわけですけれども、いずれにしてもやっぱり新財源の確保が必要であろう。そしてまた、これは急がねばならぬと思うわけです。 私らあたりに考えさせますと、道路あたりを見ますと、一般道路とそれから高速道路とちゃんと別の仕組みでやっておるわけなんです。この新幹線にしましても国鉄と新幹線、これはやっぱり別の考え方でこれを取り扱うべきでないか。五十四年度の予算で一般会計から五十億の環境影響評価の費用というものが出されております。私はこれは一つの含みというものはきわめて重要であると思いまして、したがって、これは別個の形で、場合によれば建設国債ということもあるかもしれませんし、あるいはまた、先ほどもお話ありましたが、エネルギーの需給の問題から、やはりもう少し自動車あたりの税金を取りまして、そして将来ガソリンの入手が至難だという中で、漸次税が重くて車が持てないという、一つの誘導政策といいますか、そんなことだって考えられるんでないか、こういうぐあいに思いますが、財源の具体化の目途を一体いつに置いておいでになるか、このことをお聞かせいただきたいと思います。
○政府委員(山上孝史君) 先生も御指摘のように、昨年十月の具体的実施計画におきましても、所要の公的助成及び財源措置等の前提要件について十分検討していくということになっております。それから、先生先ほど御指摘でございますが、五十四年度の予算の編成過程におきましてもこの財源措置等が速やかに決定されるよう努力するということになっております。 そこで、今後関係者の間で協議を進めてまいりたいと考えておりますが、先生ちょっと触れられました建設国債についてでございますが、これは先生も御承知のとおり、五十四年度の予算の一般会計の財源としての公債の発行額というのは十五兆円に達しております。依存度も三九・六%という次第でございます。このような財政状況等を考えますと、新幹線の建設費を国債発行に依存するということにつきましては問題がいろいろあるのではないかというように一応考えられます。しかし、いずれにいたしましてもこの整備新幹線の建設のためにはどうしても巨額の財源が安定的に確保されることが必要でございますので、今後関係各方面と慎重に協議を進めてまいりたいと、かように存じております。
○高平公友君 各省との協議というのはすでに、ここにもうたってありますが、閣議了解の中でも各省との協議ということはありますけれども、こういうものはやっぱり早急に進められるべきだと思いますが、このこともお考えでありますかどうですか、ちょっとお伺いします。
○政府委員(山上孝史君) 政府部内の関係各省及び党の方にいろいろ御相談をしながら、来年度の予算要求に間に合うように検討してまいりたいと思います。
○高平公友君 最後に一つ大臣にお伺いしたいわけなんです。 私はいつも考えておるんですが、先ほどの穐山さんのお話もありましたが、イランの石油事情、サウジの増産は期待できない。アメリカの上院外交委員会でも、恐らく九〇年前後というのは世界は石油の不足といいますか、深刻な石油不足の面に立たされるであろう、こういうことを警告いたしております。政府でも通産大臣、まあ所管のエネルギー庁があるものですから、燃料の節約といいますか、五%節約しようと、これはずっと恒久に続けるべきだと、きのうもテレビで大いに言っておられました。きのうはきょうと違いまして寒くて、私たち参りましても会館の気温は十九度、足から腰までずいぶん冷えましたけれども、これもやはり一つの政府の方針だと。私はあすからくつ下二枚ぐらいはいてくるかな、そんな思いであったわけです。ただ、通産では火力発電というのはもう原則として製造をやめようではないかというような方向も出しております。運輸省というのは動くもの、エネルギーを使うものを全部所管下に持っておるわけですよ。鉄道にしましても、それから自動車にしましても、航空関係、海上関係、そういう中で一体省エネルギーというものを運輸省では今日までどのように考えて実施しておいでになるんだろうか、そういうことにつきまして私はこの機会にちょっとまたお聞かせいただきたいということと、それから、森山運輸大臣ならこれ大胆率直にやられるだろうと私は期待をするわけですけれども、言うならば、二十一世紀に向かっての、一九九〇年でもいいと思いますけれども、燃料の厳しいそういう事態に、あるべき日本の交通体系というものはどうあるべきかと、このことはやっぱり方向として打ち出すべきでないか。日本の自動車の製造は、これはまあ世界へどんどん輸出しまして産業の重要な柱でありますけれども、現状のガソリンを使っての自動車というのは、もうそろそろ燃料でも転換しない限りなかなか困難なところへ来るんでなかろうか。私は、やっぱり公共輸送機関としては鉄道というのはきわめて重要なウェートを占めてくると思うんです。そんな中で、長距離トラックなんというようなのはこれからは花形ではなくなるだろうと思うわけですけれども、運輸省は、動くものの総元締めとして今後の燃料節約も含めた中で見通しというものを大きく掲げて、漸次それに国民が従っていくというような方向というのは私は大変望ましいことでないかと思いますが、このことにつきまして、これは日ごろ考えておることなんですが、大臣のひとつ御所見を承らしてもらいます。
○国務大臣(森山欽司君) 総合交通体系につきましては、昭和四十六年にすでに一案があるわけでございますから、それ以来今日まで相当日時もたっておりますし、それからその間石油ショックもあり、また最近におけるイランの問題を契機とした異変もございますし、その先行きは必ずしも楽観することはできないような状態でございますから、そういう点も勘案いたしまして新しい交通体系を考えていかなきゃならないと私は思っています。そのことは閣議でもすでに発言もいたしております。しかし、御承知のとおり、総合交通体系の所管大臣は経済企画庁長官であります。経済企画庁長官の辞令とあわせて総合交通経営政策担当ということなんで、ちょうど私が運輸大臣の辞令とあわせて成田空港問題担当と、こうなっていると同じでございます。そういうことでもございますが、それは一つは、道路の問題を建設省が担当している等々の問題がございまして、取りまとめは経済企画庁の長官の方にお願いをしなきゃならないわけでございますが、また経済企画庁長官に対してそのことでひとつ積極的な御発言を願いたい。基本的には経済企画庁長官も御了承の上であります。 運輸省といたしましては、ただいまのお話のように、国民の足の大部分というのは運輸省が一手に引き受けておりますから、この問題について経済企画庁長官から正式にお話のあるまでに、あるいはまた事務方からの何らかの連絡があるまでにわれわれの考え方をまとめていかなきゃならぬということで、現在運輸省内部においてこの問題検討するようにというふうにすでに命じてあります。運輸省では、いままでの官房審議官というものを総務審議官という新しい制度を設けまして、多少、何といいますか、名前が変わっただけではなくて、全体の取りまとめの機能をいままでより強くやってまいりたいというふうに考えておりまして、目下鋭意この問題に取り組み始めたというところでございます。 御趣旨の線はまことにごもっともでございまして、そういう線で何らかの具体的な発足を遠からざる時期にやりたい、そういうふうに考えています。
○高平公友君 終わります。
○井上吉夫君 まず、法案に関係をいたしまして一、二点お伺いをいたします。 今回、国際観光振興会の目的の中に、日本人海外観光旅客の旅行の円滑化に必要な業務を行うことを目的並びに業務の中に入れ込むというのが主たる改正の内容でありますが、五十三年度の事業の予算関係と五十四年度と比べてみましても、そう金額にさしたる違いはないような気がするんですがね。結局、既定経費をある程度削減をしながら新しい事業の分野に乗り出すというようなぐあいに受けとめるべきなのか。新しい分野でありますから、そのための要員等はとりあえず何人ぐらいふやしてどこに配置して、そしてこれから先はさらにまたその需要動向に従ってふやしていくというようなことを考えておられるのか。 それからもう一つ、この振興会の事業の収支予算関係に関連してですが、国庫補助金は、海外観光宣伝事業については九〇%、国際会議の誘致事業、あるいは調査研究費受け入れ対策費の各事業については八〇%、それから管理諸費と宣伝事務所の職員給与について一〇〇%というような形で財源手当てなり支出が組み込まれているというぐあいになっているようですが、今度の日本人の海外旅行に関係する新しい事業についての経費区分は一体どういうぐあいになるんですか、それだけ聞いておきます。
○政府委員(山元伊佐久君) お答えいたします。 まず、第一点の外客誘致の関連の予算でございますが、表づらはほぼ前年並みの金額になっております。しかしながら、円高の影響がございますので、そうした面の為替差益を考えますと、事業量といたしましては約一〇%増ということでございます。そして、日本人海外旅行対策の問題は、新しい問題として別途予算的な措置がとられているという経過でございます。 次に、それでは日本人海外旅行対策について補助金の扱いはどうなっているのかという点でございますが、この点につきましては、先ほどもるる申し上げましたように、諸外国におきましても外客の誘致ということにつきましては、程度の差はございますが、国が大幅な助成をいたしております。しかしながら、自国民の海外渡航ということにつきましては、国が補助をしてないというのが実態でございます。したがいまして、今回の国際観光振興会が行います日本人の海外旅行対策につきましても、メリットを受ける航空会社あるいは旅行業者、最終的には旅行者がそれぞれ応分の負担をしていただくという趣旨から賛助金を拠出していただくということを予定しているわけでございます。しかし、国もこの旅行の円滑化によりまして国際親善が増進されるというメリットもございますので、国としても従来の出資金に加えまして国際観光振興会に対しまして五千万円の出資を行うと。で、その出資を基金にいたしまして、その利息と先ほど申し上げました賛助金を合計いたしまして、五十四年度では約二千三百万円をもって日本人の海外旅行対策を実施しようということでございます。 なお、要員の問題でございますけれども、五十四年度におきましては日本人が多数訪れるであろうと予想されます海外事務所につきまして、数カ所各一名ずつ現地雇員をふやすということを予定しております。しかしながら、基本的には現在の組織あるいは定員並びに配置職員を活用するということでございますが、今後の実施の状況を見て必要な要員の確保あるいは財源の確保に努力をいたしたい、このように考えております。
○井上吉夫君 わかりました。従来の目的と違って、日本人の海外旅行についてのお世話については、外人客の誘致のためのいままでの対策みたいに大幅に国庫持ち出しではなくて、しかしせっかく十六の事業所を持ってこういう面についてのかなり長い知識もあるので活用して、いろいろいままで起こったようなトラブルなりそういうものをなくするための情報なり相談活動をやっていこうということだと思います。事情わかりました。 そこで、今度は別件でありますけれども、航空局長並びに大臣に聞いていただきたいんですが、私は成田空港ができ上がりまして国際線が全部あっちに移った。羽田空港が非常に広くなったものですから、だからこうなると国際線がずいぶん便数もふえて便利になるわいなあというぐあいに期待を持っていたわけでありますが、それは多くの皆さん方も同じような期待をお持ちだったと思うのです。私は鹿児島ですが、大体月に四回ぐらい往復しますので、さっきも申し上げましたように便数もふえ、出入りも大変楽に便利になるんじゃないかと思ったんですけれども、どうも実感としてはほとんど便利になったという感じがしません。感じますのは、羽田の飛行場が何となく広々となったなあというそれだけであって、どうも余り便利さを感じない。片や成田空港に国際線を利用して外国との行き来をする場合も、行く場合も羽田の場合よりもずっと不便になり、帰ってきてもそこから国内線がほとんど接続がありませんから、これまた近距離で汽車を利用する人はあるいはまあまあといたしましても、さらにたとえば私の鹿児島の場合みたいに、また飛行機で飛んで行かなければならぬという場合は、また羽田まで来なきやならないという不便さがあります。もちろん、一気にこういうものが全部解決するということは容易でないかもしれませんが、方向としては何かそういうことを考えていただかなければ、巨額の金を投じ、しかもなお問題をいろいろ残しながら、せっかくでき上がりました成田の国際空港が、必ずしもそのために便利さという点から言うとかえって逆になったということでは大変困ると思うのです。安全性という点での一つのねらいは達せられたかもしれませんが、そのことからくる便利さというのもやっぱり一方では求めなければならぬのではないかということを感じますので、総括的にそれについてのお答えがあればお答えをいただきたいと思います。 さらに具体的な問題として、去る三月の二十九日の予算の分科会で、具体的に成田−鹿児島−香港、当時は博多−鹿児島−香港の週三便の定期便が通っていたんですが、四月二日から成田−鹿児島−香港便というのが週三便通うようになりました。この場合に、成田−鹿児島間というのはかなり空席が多いわけでありますけれども、この間を、せっかくあいている空席をできるだけいっぱいにならして有効に活用するということを考えるのは、エネルギー対策の面から見ても、またいま申し上げた何とはなしに不便になったという感じを幾らかでも解消するためにきわめて有効な一つの手段ではないだろうか。さらにまた、南九州から鹿児島空港を利用して成田に飛ぶその飛行機と、次に成田から出発してどこか海外に旅行するというのがうまいぐあいに時間的にかみ合うという人たちにとっては、これまた鹿児島から成田まで乗って、香港便を利用して乗って、そしてそれから海外に飛び立つというような関係から見た場合に、いまは国内線の併用という形にならなければ形の上ではなかなか容易ではないというお答えになろうと思いますけれども、何かそういう事務的な形式的なことだけにこだわることなしに、必要とあれば、国際線が原則であるけれども国内線を併用するというような形ででも解決の手段はないのか、いま申し上げました点についてのお答えをいただきたいと思います。
○政府委員(松本操君) まず第一に、羽田が成田開港後当然すいたはずであるからもっと便利になってしかるべきではないかという御指摘は私ももっともと存じます。そうあるべきなのでございますが、しかし長い間にわたって実は羽田を酷使してまいりましたものですから、羽田の滑走路、エプロンその他について相当大規模な工事をしなければならない。実は、昨年の八月には一日三百六十機離発着までふやしたわけでございますけれども、その後、工事の度合いが進捗してまいりますにつれてどうしても飛行機を陸上の部分をうまく動かせなくなりました。残念ながら秋には三百五十に減らさざるを得なくなって、現在そのままになっております。しかし、大規模な工事部分についてはおおむね五十三年度をもって終わりました。工事そのものはなお五十四年度も継続をいたしますので、一気に大幅な増便を羽田で行うということは実務上きわめて困難ではございますけれども、何とかここで、せめて昨年の秋に削減いたした分を復元し、その上に多少なりとも上乗せをして、地方空港との間の便数の増加あるいは新路線の設定等に対応できないかということで、いま鋭意研究努力をしておるところでございます。そう遠くない時点で何らかの結論を出したい、こう考えております。 それから次に、成田の乗り継ぎの問題につきましては、これも御指摘のようなことがあろうことを予期いたしまして、現在成田から札幌、名古屋、大阪、福岡につきましては一日計七便の乗り継ぎ便を飛ばしておるわけでございます。それは日本航空と全日空が飛んでおるわけでございますけれども、航空法上の私どもの扱いといたしまして、国内線を飛ぶ場合は羽田も成田も一つのエリアというふうな考え方をいたしますので、これはやはり国内線の免許の上に立った運営という形をとらざるを得ないということで、現在はそういう解釈に基づいて昨年の七月ごろから始めておりますので、やがて一年になろうかというわけでございますが、今後、成田の燃料事情等の改善の状況等をも見きわめまして、おっしゃいますように、その他の空港に対する乗り継ぎ便、あるいは乗り継ぎ便の増便、こういつたようなことについても前向きに取り組んでいきたい、こう考えております。 それから最後に、例示的に御指摘のございました成田−鹿児島−香港と、こう飛んでおります便は、これはまさに先生おっしゃいますように、日航としては、東京つまりこの場合は成田と香港の間、及び鹿児島と香港の間に路線権があるわけでございまして、実は成田と鹿児島の間には何もない。飛行機繰りの関係でそういうふうに飛んでおるわけで、かつて東京−福岡−鹿児島−香港というふうに飛んだ時期もございました。その場合でも、たとえば東京−福岡、あるいち福岡−鹿児島の間では旅客が拾えない、これは日航法上、日航は幹線を飛ぶと、こういうことになっておりますので、幹線というのは何だというふうな議論とか、あるいはその他、現在幹線でない部分にもし入っていくということになりますと、既存の企業との間の調整をどうとるか、あるいは、一つの機体の中に外国旅行者と国内旅行者が混在するとか、いろいろむずかしい面がございます。したがってそう簡単に答えが出る問題でもないのでございますけれども、御指摘のようなことは私どもも十分理解をしておるつもりでございますので、何とかおっしゃるような方向で具体的な解決策ができないものかということで鋭意検討をしておる段階でございます。それは要するに、せっかく新しい空港ができて、それがかえって不便になったというふうなことでありましては、長年月かけ、多くの人に御協力をいただいたかいもないわけでございますので、そういう点は私ども改めて十分に反省をして、その方向でぜひとも取り組んでまいりたいと、このように考えております。
○井上吉夫君 航空局長、あなたは三月二十九日の分科会で、確かにいま日本航空は国内においては幹線空港の間だけを飛ぶように日航法上なっていると、あるいは四十五年、四十七年の閣議了解なり大臣通達なりというような経緯から見て、現状においては決められた幹線空港、その間だけしか日本航空は飛べないことになっていると、しかしながらこれが幹線空港というのを見直すべき時期ではないかという指摘であれば、それは私どももそう考えております、同感でありますと。幹線空港をいまのままの空港だけにするのかということについてはむしろ見直すべき時期であるということには私も同感であり、積極的に対応していきたい、そういうことで、仮に鹿児島が幹線空港というぐあいに指定を受けることになれば問題は一つは解消するわけですね、国内線併用という形になること。ただ、いま後段に言われた、香港に飛ぶ国際線旅客と国内旅客とが混在することの問題というのはもう一つ残るわけですが、それはまあ技術的にどうさばくかということになるんでしょうけれども、一つの問題は幹線空港の見直しによって解決できる問題ではある。それ、いまやる、やらぬという問題はおいたにしても、少なくとも見直すべき時期であるということについては航空局長自身がそうお答えをされたわけでありますから、ぜひそういうことを含めて、これから先ますますエネルギーの事情は逼迫するでありましょうし、そして五、六年、七、八年前と航空の事情というのはやっぱり急速に変わってきている。どちらかと言えば、いままでの航空行政は、何か航空の大手三社とでも言いますか、日本航空、全日空、東亜国内、それらをどういうぐあいに経営上問題を起こさないようにしながら守備範囲を決めて、その間に余り問題が起こらないようにという仕分けの方にどっちかと言えば重点がかかっていたのではないか。そのことも当然、堅実な事業経営というのが飛行機を安全にずっと飛ばしていくために必要なことであることは当然のことでありますけれども、もうこれほど航空機利用というのが一般化、庶民化してきた状態の中で、どちらかと言えば需要に目いっぱいこたえられないというほどこの航空機利用客がふえてきている。そういう状況の中では、むしろこの利用者の利便ということにどうこたえるかという、どちらかと言えばそっちの方を重点に考える時期に来たのではないだろうか、そういう感じがするわけであります。 以上のようなことからいたしまして、いま私が提起いたしました、できるだけエネルギーを有効に使い、そしてあいている飛行機をできるだけ有効にお客に利用させるということを現実にどういうぐあいに、一、二点言われました問題も解消しながら答えを引き出せるかということに、さらに積極的に取り組んでほしいというぐあいに希望を申し上げておきます。 そういう全体のやりとりに関連をいたしまして、大臣の所見をひとつこの際お伺いをいたして質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(森山欽司君) 先ほど来、全般的な問題につきましては航空局長から話がありました。 成田−鹿児島間の国内利用の問題でありますが、鹿児島県の知事から、ぜひやってほしいという話が私のところにございました。そういたしますと、全日空の社長がやってまいりまして、それは困ると、こう言ってくるのであります。私はそういうやりとりを見ておって痛感いたしましたことは、航空機企業というものは、安全はもとよりでありますが、やはり国民の利便を中心にして航空政策が行われていなければならない。航空機企業もやはり国民の利便というものに奉仕するということであります。しかも、航空路線というものは相当なお金をかけて国がつくったものであって、航空機会社はその路線の上に乗って営業をし、また収益を上げておる。その意味で、公益的性格がまことに強いのであります。にもかかわらず、あなたがおっしゃったように非常に消費者本位、公益的性格、そういうものについて十分認識しておるかどうか、余りにも自分のところだけの物の考え方という側面が私どもには強く目に映るのでありまして、そういう観点から、ここでいろいろ申し上げませんけれども、私といたしましては、この航空機の事業者というものの物の考え方というものは切りかえてもらわなければならぬ面があると私は思っております。 そして当該路線の問題にいたしましても、一つは、先ほど航空局長からお話がありましたような燃料事情、これからさらに好転する、長期をとって見れば好転するというふうに考えていいのかどうか、これは慎重に事の成り行きを見ていかなければならない時期でもございますし、しかも地元から強い要望も出ておることでございますから、そういう面につきましてさきに航空局長から前向きに検討したいということでございます。航空政策といたしまして昭和四十五年の閣議了解、それから昭和四十七年の大臣示達というものがあるわけでございます。それですでに十年近くたっておりますから、これらの問題をどういうふうに取り扱っていくかということにつきましては目下慎重に検討中でございまして、私ももう少し確信を持った段階で新しい方向に踏み切ってまいりたいというふうに考えております。いまそういうことを考えながら私自身が慎重に検討中であるというふうに考えております。 それで、成田−鹿児島間の問題は、そういう問題とともに解決すべきか、そういう問題と切り離してもやるべきかはこれは従来の大臣示達の範囲内でございますから、私は運輸大臣でありますから、必要に応じてこれに対処をしていく、そういう気持ちでこの問題を考えておる次第であります。
○井上吉夫君 まず安全、そして利用者本位という形で航空政策は考えていくべきである、航空会社本位であってはならないという大変積極的な御見解を大臣よりお伺いいたしまして、非常に心強く思いました。さらに、航空局長も前向きに積極的に取り組んでいきたいということでありますので、具体的な問題も一つの事例として申し上げましたけれども、ぜひそういう対応の仕方をして、できるだけ早く有効な答えを出していただきますように希望いたしまして終わります。
○委員長(三木忠雄君) 午後一時二十分まで休憩いたします。 午後零時二十二分休憩 —————・————— 午後一時二十四分開会
○委員長(三木忠雄君) ただいまから運輸委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、国際観光振興会法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○太田淳夫君 それでは最初に、国際観光振興会の業務の面につきましてお尋ねいたしますが、この観光振興会の業務は外人観光客の誘致だということでありましたけれども、政府は、外貨獲得という国際観光政策の意義が小さくなった現在、どのような理念を持ってどのような政策を展開さしていくつもりなのか、その点をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(森山欽司君) まあ外貨獲得は黒字だから観光問題どうかというお話でございますが、これは先ほど午前中に申し上げましたように、国民の間の理解、国際協調という観点から、そういう外貨ポジションいかんにかかわらず、それぞれ自国の紹介あるいは自国民の海外旅行というものを奨励しておるわけでございますから、そういう観点から国際観光というものを見てまいりたい、そういうふうに考えております。 こういう時期でございまして、いろいろむずかしい問題があります。基本的には、外国人の旅客が日本に来るについて、やはり円高という問題が大きな影響をいたしておりまして、これが航空運賃にも関係をし、まあ航空運賃の方は外国から来る場合はむしろ有利であるという面もありますけれども、これは日本の滞在費が非常にかさむということであります。日本の食べ物は私は一般的に言えばうまい方だと思っておりますが、先ほどどうも飯もまずいというお話もありますが、これは多分高いということでそういうようにおっしゃられたのであろうと思っておりまして、そういう基本的なむずかしい状況にはありますけれども、この時期におきましても国際観光の必要性というものを十分考えまして、現段階においてできるだけの施策を講じていくべきである。そういう点からいまやっておることでこれで十分かどうかという問題については、いろいろ問題があることはよく承知をいたしております。今後とも最善の努力を尽くしてまいりたいと、そういう心づもりでございます。 自余の問題は観光部長から答弁いたさせます。
○政府委員(山元伊佐久君) 大臣から国際観光政策の基本方針について御答弁があったわけでございますが、私ども事務方におきましても、やはり外客の誘致ということは各国とも行っておりますところでございまして、私ども今後とも引き続いて具体的な施策を展開してまいりたいと思います。 午前中にも、この円高の状況のもとにおいて具体的にどのような施策を展開するかということにつきまして述べさせていただいたわけでございまして、航空運賃の低廉化の施策あるいは滞在費にかかわりますいろいろな問題、宿泊料、これに伴いまして中級ホテル、旅館、民宿等の活用を促進するようにするとか、あるいは食事につきましては国際観光レストラン等の運輸省推薦店をふやしていくとか、あるいは交通費につきましては国鉄をして外国で制度化されているようなユーレールパスというような制度を参考にいたしまして、国内でも外人向けの割引運賃制度を開拓するように現在国鉄にお願い申し上げているということでございまして、そのほかにもいろいろの問題まだあるかと思いますけれども、一つ一つ着実に具体化をしてまいって、少しでも多くの外国人に日本を理解してもらうという施策を進めてまいりたいと考えております。
○太田淳夫君 観光基本法では日本人の海外旅行問題や発展途上国に対する観光分野における政府開発援助措置については、明確にはこれは規定されておりませんけれども、国際観光政策の意義の変遷に伴ってこれを改正し、あるいは実情に合わせるべきじゃないかと思いますが、その点はどうでしょうか。
○政府委員(山元伊佐久君) 観光基本法は、前文及び第一条におきまして、観光に関する政策の目標といたしまして、「国際観光の発展及び国民の健全な観光旅行の普及発達を図り、もって国際親善の増進」と「国民生活の安定向上に寄与」するということを掲げております。また、同法の第二条及び第九条から第十一条におきまして、これらの目標を達成するために観光旅行についてその安全の確保、利便の増進、健全な観光旅行の容易化等に必要な施策を講ずべきとしておりまして、前文及び第一条の趣旨からいたしまして、観光旅行においては国内及び海外両方の旅行を含むというように解されますので、現時点におきましては観光基本法を改正することは必要ないのではないかと思っております。ただし、この法律は所管が総理府でございますので、正式には総理府の見解によるべきかと思いますが、私どもはいま申し上げたようなことを総理府の見解として聞いているところでございますので、御理解いただきたいと存じます。
○太田淳夫君 観光政策審議会の意見具申を見てみますと、特に日本での滞在費用を初めとする総体としての旅行費用の低廉化を求めているとともに、国際空港の整備と割引運賃制度の拡充、それから低廉な宿泊施設の利用を挙げておりますけれども、これに対する政府の考え方をお聞きしたいと思います。
○政府委員(山元伊佐久君) 国際空港の整備及び航空運賃につきましては航空局の所管でございまして、航空局長がお見えになっておられますのでそちらの方から御答弁いただいた方がいいかと思います。ひとつお許しをいただきたいと思います。
○政府委員(松本操君) 外客誘致のための航空運賃が、まあ高いか安いかという議論はございますが、先ほど大臣の答弁の中でも申し述べましたように、現時点におきましては実は円高という問題がございますので、むしろ為替の格差のために方向別格差、つまり中から出ていく方が高くつくという問題がございます。しかし、それはそれといたしまして、外客を誘致します一つの手段方法として、やはり低廉な運賃で大ぜいの外国人に日本を見てもらうということも大いに必要だろうと思います。その手段としましてはたとえば回遊運賃、これは一定の日にちを限ってぐるつと回ってくるための運賃で割引になっております。それから個人IT、ITと申しますのは旅行に宿泊その他がついている、それで一組になって売っている、まあパック旅行みたいなものでございますが、個人の場合と団体の場合とございます。特に団体のIT、GITといいますものは、もうしばらく前になりますけれども、各社がこぞって大型機を導入するような事態になりました時点で、やはりロードファクターがある程度落ちるという現象が起こりました。その余席を使ってなるべくたくさんの旅客を低廉な運賃で運ぶようにしようという着想からこのGITが出発したわけでございますが、一般的に見て特にアメリカの旅客は余り大きなグループを好まないようでございます。したがって、日本発には四十人、五十人というグループの運賃が設定されてございますけれども、アメリカ発のものについては二十人のグループというのが設けられております。それから、これらのほかにごく最近でございますけれども、三十日以上前に申し込みますと十五、六日以上で四十五日以内ぐらいの旅行について三五%割り引こうというアペックスというのがございますが、このアペックス運賃というものが三月からカナダに、この五月一日から対米に適用になることになっておるわけでございます。今後ともこの種の運賃、いろいろとその旅行目的に応じてメニューをふやすということを考えていくべきではないかと、このように思っておりますので、たとえば先ほど申し上げましたGITのグループを二十人だけでいいのかどうかというふうな点でございますとか、あるいはその他新しい商品として売り出せるような割引運賃の制度というものが考えられないかどうかというふうな点を関係企業の方にもいろいろと検討さしておるわけでございますが、旅客の旅行形態によりよく対応した低運賃の導入ということについてこれからも努力をしていきたい、このように考えております。
○政府委員(山元伊佐久君) それから、宿泊施設等の問題につきましてさらに詳述させていただきますれば、民宿関係をできるだけ外客に利用できるような体系にすることが一つの課題だと思っております。そこで、社団法人の日本民宿協会におきましては、国際民宿ということでその選定基準といたしまして、水洗便所が整備されている、できれば洋式便所が望ましい、それからシャワー室が整備されていること、それから外客の受け入れ意思のある会員であること、その他食事について、朝食はできる限り洋食を主体として提供できるものであると、こういうような選定基準を設けまして、加入会員二千八百十軒のうち国際民宿として百四十七軒を推薦しておりまして、このリストを国際観光振興会にすでに連絡をいたしております。そして、国際観光振興会におきましては、海外の宣伝事務所十六カ所及び国内にございます三カ所のツーリスト・インフォメーション・センターで外客の方々に利用を御案内いたしております。 それからまた旅館という点での具体策でございますが、日本観光連盟の加盟の旅館があるわけでございますが、この日観連クラスでも外客に適するようなもののリストを作成するということで、実は本日午後、国際観光振興会におきまして低廉宿泊施設の利用促進協議会というものを開催いたしまして日観連と国際観光振興会で協議いたしまして、成案を得ますればこれを外国人向けにPRをするというようなこともやっているわけでございます。 それから、食事の問題につきましては、先ほど申し上げましたように、国際観光レストランの中で運輸省が推薦いたしますものが現在百六十店ございまして、これには必ずツーリストメニューというものを備えつけることにさしておりますけれども、この国際観光レストランにつきましては、協会の方から、国際観光ホテルと同様に低廉で質のよい輸入牛肉の特別枠を割り当ててほしいとか、あるいは政府登録のホテル、旅館と同様に税制、金融面での措置を講じてほしいという要望が出ておりまして、私どももできる限りその要望に沿いまして、少しでも外人が利用できるような体系に整備していきたいというように考えているわけでございます。
○太田淳夫君 先ほど航空局長から御説明がございましたが、航空運賃につきましてはチャーター便の制限が一つのネックじゃないかと思いますが、現在、日米間におけるチャーター便の実態はどうなっているのかちょっとお聞きしたいと思うんですが。
○政府委員(松本操君) 私どもは一般的にチャーター便というものは二国間協定の外枠である、したがって事前に一定の合意というものはなくて、その都度当事国政府及び相手国政府の航空当局の許可を受けて飛べばよろしい、こういう考え方でございます。ところで日米間におきましては、別途、航空協定上、指定航空企業となっております企業につきましては、この指定航空企業がそれぞれのオンルートと申しますか、自分の免許を持っております航空路上でチャーターを飛ばす場合、これらについては一片の届け出をもって相互に認めよう、こういうことになっておりますので、この点についてはきわめて開放的でございます。ただ、アメリカに特有のサブリメンタル・キャリアというのがございます。これは会社数も四、五社あるわけでございますけれども、もっぱらチャーターを専業とする会社でございます。定期航空に対して相当のダメージを与えるほどの底力を持っているものでもございます。したがって、日米間の航空協定改定交渉の長い歴史の中で、このサブリメンタル・キャリアにつきましては、正直言いましてかなり制限的な扱いをとってきておるというのが事実でございます。 それからもう一つの問題といたしましては、私どもの方の考え方として、チャーターというものはまずお客が集まってそれから飛行機を雇ってくる、これが本来のチャーターのあるべき姿である、こういう考え方をずっと貫き通しておりました。したがってチャーターの形式といたしましては、オウン・ユースとか、アフィニティ・チャーターとか、こういうふうに呼ばれておりますけれども、旅行目的にあらざる一つのグループ、たとえばライオンズクラブとかあるいは商店会とか、こういう旅行目的でないグループがありまして、それがどこかへ旅行しようというので、適宜飛行機を一台借り切るという形で飛んで行く、これがチャーターだと一こういう考え方であったわけでございますが、世の中の趨勢がだんだん変わってまいりましたので、日本といたしましても昨年の十一月に包括旅行チャーター、ITCと呼ばれておりますが、これについて一年間の試験期間ということで、来年の三月末までを期限に踏み切りました。これは逆に航空企業の方が、どこからどこへ行く飛行機がありますよと、飛行機をまず提供いたします。乗り合いバスのようなものでございまして、それに対してだれでも乗りたい人はお乗りなさいということでございますので、従来のようにチャーターを利用し得る客層についての制約というものを大幅に解除いたしました。これは日本国内のみならず外国から日本へ入ってまいります分についても同様の措置を現在とっておりますので、したがって従来たとえばアメリカから日本に参ります場合には、先ほど申し上げましたライオンズクラブとか医学会とか、そういった特殊の団体に限られておったわけでございますが、現時点におきましてはそういうことではなしに、たとえばパンアメリカンならパンアメリカンが、何月何日、アメリカのどこから東京へチャーターを飛ばすということを決めれば、それに対応してその飛行機に乗って日本に行きたいという人は集まってくることができる、こういう形になっております。これは昨年の十一月に制度を開きまして、実務が行われたのは十二月に入ってからと記憶しておりますけれども、まだ二、三カ月しかたっておりませんので、実績というものを御紹介申し上げる段階には及んでおりませんけれども、今後こういうふうな形でチャーターについての制約の緩和の影響は出てくるだろうというふうに期待はしております。ただ残念なことに成田空港が御案内のような状態でございますので、成田空港をもっぱら使ってということになりますと、どうしても燃料の制約等もあって、ある程度しぼらざるを得ないということにもなってまいりますが、その場合には国内の他の空港でCIQ等の取り扱いのできるようなところを積極的に活用することを考えたらいいのではないか、そういう考えのもとに、受け入れ空港の組み合わせとの関係で、特にアメリカのサブリメンタル・キャリアのように直接実害をわが国に与えるおそれのないものにつきましては、わりあいにおおらかというと言葉はおかしゅうございますが、制約的でない形で外国から日本へのチャーターを受け入れる方向に進んでおるというふうに申し上げてよろしいかと思います。
○太田淳夫君 次は、日本航空の東京−鹿児島間の問題につきまして先ほど同僚議員から御質問がありましたけれども、日本航空はその他の三路線についても同様の要望が出るものと思われるわけですが、これは現在の航空政策と矛盾する点を含んでいると思うんですが、航空局長は航空政策を見直す必要があると、こういう発言をされているようですが、その真意、今後の手順等についてお伺いしたいと思います。
○政府委員(松本操君) 先ほど申し上げましたように、成田空港における燃料問題等もありまして、日本航空としては地方空港から国際線を飛ばしたいというふうな希望を持っておることは承知をいたしております。ただ、これは非常に大きな関門を越えなければならないわけでございまして、相手国との間にそのポイントを交換するという二国間協定附表の改定ということをやりませんと実行は不可能でございますので、まずその関門を乗り越えなければなりません。その次に、それができたといたしまして幾つかのローカル空港から国際定期の便を飛ばすようにいたしました場合には、たとえば成田と当該ローカル空港との間に飛行機を飛ばすのか飛ばさないのかという問題が出てまいります。これを飛ばすといたしました場合にも二つございまして、飛行機がただ寄っていくだけであるというのが現在の成田−鹿児島−香港線でございます。そうではなくて、午前中御議論がございましたように、そこに積極的に国内客を取り込んでいくということになるといたしますと、日航法に明らかに規定されております、日本航空は国内において幹線を運航するという、この日航法上の制約との関連性がございますので、いかなるローカル空港であろうともそこに国際線があればすべて幹線空港、したがってそこへ飛ぶ路線がすべて幹線であるというふうに言えるのかどうかという点については、やはり相当詰める必要があろうかと思います。それからまた、もしそうだといたしまして、これを幹線だというふうに観念するといたしましても、その場合には当然日本航空として国内の路線の免許をとらなければならないという問題もございます。また同様申し上げた国内の旅客、国際の旅客が混乗ずるという技術上の問題もございます。したがって、いまの時点で日航が希望しておると伝えられております幾つかのポイントについて、すべて午前中に議論がありましたような形で直ちに処置をしていくというふうなことで適切かどうかという点については、議論があろうかと思います。ただ、午前中のお答えで申し上げましたのは、現実に行われております路線の中でもいろいろと条件を詰めていきました場合に、きわめて適切ではないかというふうに判断されるものについては、前向き積極的に取り組んでよろしいのではないか、こう考えるわけで、その場合、これに係ります大臣の答弁の中にもございましたように、この問題だとえばフィルアップと呼ばれておりますが、この問題だけを取り上げて切り離して処置をするのか、あるいは幹線のありよういかん、ひいては国内における総合的なネットワークのありよういかんというところまで話を広げて議論をしていくのかというまた二つの分かれ道になるわけでございます。もし後者の道をあえてとるといたしますと、四十五年あるいは四十七年といったようなところにございます閣議了解なり大臣示達なりというふうなものについて相当の見直しをするという必要が生じてこようかと思います。現在のところ、いつまでにどうしてというふうなスケジュールを組んで措置をするというところまでは議論が煮詰まっておりませんけれども、当面の問題についてはともかく積極的に取り組むようにいたしたい、こういうのが現在の段階でございます。
○太田淳夫君 じゃこれでまあ航空局長に対する質問は終わりますが、先ほどお話の中にも出ましたように、日本にはアメリカのようなチャーター専門の航空会社はない。しかしながら米国のチャーター便自由化に対する要求とか、あるいは国内に高まりつつあります高い航空運賃に対する批判、こういう問題に対しても、運輸省としてこれはこたえていかなければならない時期がきていると思いますが、その点の見解と、先ほどお話の中に出ましたITCですか、これ試験的にやっているようでございますが、これが結果を見て、この問題について今後本格的なものに切りかえていくのかどうか、その点ちょっとお聞きしたいと思います。
○政府委員(松本操君) 米国のサブリメンタル・キャリア、つまりチャーター専門業者の問題につきましては実は長い歴史的なバックがございます。したがって、いま直ちにこれをどうこうするということを申し上げかねるわけでございますけれども、ただ、問題の後半で御指摘ございましたITCの問題を考えますと、何せ飛行機会社の方が飛行機を提供いたしまして、それに対して集客をする、こういう形でございます。それがチャーターという場合には必ずしも定時定路線というわけではなくて、その時々に行く先が違う、定期便の場合にはそれが定時定路線で決まっている、こういう違いだけになってしまう。現に大西洋におきましては、激しい低運賃競争のあげくの果てといたしまして、チャーター会社が路線の免許をよこせというふうなところまで実はたどりついておるわけでございますので、したがって太平洋においてこのアメリカの強力なサブリメンタル・キャリアというものをどういうふうに扱っていくかという点については、日米間全体の問題の中にとらえて、やはり相当慎重であらねばならないだろう、このように思います。ITCそのものにつきましては試験的にスタートしたというふうな御報告をしたわけでございますけれども、まだ数ヵ月の間で必ずしも定着をしておりません。一部旅行業者の方が期待したほどにはお客が集まってこないという問題もあるようでございます。で従来のグループチャーター、定期便が行っておりましたグループチャーターの運賃との対比においては、ITCの方をかなり低額に設定したつもりでございますけれども、しかし、だんだんと人々の好みが変わってきておりまして、たとえば近いグアムあたりではもう余りお客が集まらなくなってきたというふうな傾向もあるようでございます。したがって、さりとて余り遠くのタヒチだ、フィジーだというところにも幾つかの試みがあったようでございますけれども、余りお客が集まらない。そういうこともありますものですから、この夏場を踏んで、試験期間にどういう成果が出てくるかということをよく見きわめたいと思っておりますけれども、しかし、天下の形勢といたしましては、従来私どもがとってまいりましたような窮屈な形のチャーターというのはやはり時代おくれになりつつあるのではないか、このように考えますので、今後のありようといたしましては、実務上何がしかの修正、加筆訂正はするにいたしましても、ITCという形でのチャーターというものは、やはり一つのチャーターの今後のありようとして定位置を占めていくようになっていくであろうと思いますし、またその場合に、先ほど触れましたような定期との間の無用な摩擦が起こらないように十分な配慮をしていきたいと、このように考えております。
○太田淳夫君 それでは観光部長の方にお尋ねしますが、先ほどの低廉な宿泊施設の利用促進についてのこの意見具申ですね、この結びで、中所得者層を重点的対象とする誘致の充実強化をうたい、比較的低廉なホテル、旅館の利用促進を図るよう政府の施策を求めているわけですが、この整備のためソフトウェアはもちろんですけれども、施設整備のため国際観光ホテル整備法を改正して、現在、ビジネスホテルについてまで融資あっせんをしているのをさらに対象を拡大して、ユースホステルあるいはペンション、民宿まで外客用宿泊施設整備のため、きめの細かい融資のあっせんをする考えですね、こういう考えはどうでしょうか。
○政府委員(山元伊佐久君) 先生御案内のように、国際観光ホテル整備法は、外客の接遇の充実を図るために二十年代からこの法律が制定されて、その目的に沿って施設の整備が図られてきております。また、ビジネスホテルにつきましても、それはそれなりの融資の体系には乗っているわけでございますけれども、ユースホステルとか民宿とかペンションというところにつきましては、まだそういう制度の対象には至ってないわけでございますが、この辺を今後どのように進めていくのか、こういう方面からその融資の面で非常に困っているという話は余りございません。ただ、一つ申し上げますれば、先ほど民宿の例で申し上げましたように、水洗式の便所をつくるとか、あるいはシャワーを整備しなくちゃいかぬと。で、その点について何か融資ルールを決めてほしいというような話を、まだ正式にはこちらに来ておりませんけれども、要望があるやに浅聞をいたしております。したがって、その問題につきましては、もし正式に協会から要望が出ますれば、これをどのようにこなしていくか、検討はさしていただきたいというように考えております。
○太田淳夫君 また国際観光レストランヘの融資とかあるいは外客に対する料理飲食税の免除等による食費の軽減あるいはユーレールパス等の導入による交通費の軽減あるいは通訳案内業の見直し、特にローカルガイド制の導入、外客に対する物品税非課税措置の徹底、さらに地方の新しい観光地を国際観光ルートとして整備をするなどのそういった意見具申が述べられておりますけれども、その点についての考え方はどうですか。
○政府委員(山元伊佐久君) まず、外客優遇のために料理飲食税等消費税を免除できないかという問題がございます。私ども運輸省といたしましては観光政策審議会の意見具申に沿いまして、五十四年度の税制改正でその実現方を努力したわけでございますけれども、主管官庁等のいろいろ御意見もございまして、直ちに実現するということはできなかったわけでございますが、今後も引き続いて私ども観光分野を預かる者としては努力をいたしたいと考えております。 それから欧州で行われておりますユーレールパス制度でございますが、これを参考にいたしましてわが国にも導入するということについては、先ほど申し上げましたように現在国鉄で真剣に検討をしていただいているところでございます。 それから通訳案内業の制度の見直しでございますが、ローカルガイド制度の導入も含めてこの免許制度を見直すかどうかという点につきましては、今後の大きな課題でございます。ただ、まあ実情を申し上げますれば、通訳案内業の免許を受けておられる方が現在二千人ほどおられるわけでございまして、そのうち現実に働いておられる方は数百人程度でございます。しかし、その収入が非常に少ない。まあ年間にいたしまして二百五十万から三百万程度だという点もございまして、この通訳案内業協会の方からはローカルガイドが導入されれば、さらに既存のガイドの者が生活を脅かされるという問題もあるので、その点は慎重に検討をしてほしいんだという要望が来ております。こういう点もよく念頭に置きまして、今後通訳案内業制度の免許の見直しということをやるとすれば、その点が一つの大きな問題点になろうかと思います。 それからそのほか、外人に対しまして欧米と同じようにホテル等宿泊施設の格づけをやって利用の便に供するという問題がございますけれども、日本の場合には、ヨーロッパのように星印でその階級を格づけするというようなことはなかなかむずかしい問題がございまして、まあ現在国際観光旅館連盟におきましては、そのサービスの特徴というようなものを表示するというようなことで検討が進められております。 そのほかホームビジット制度というものが従来からも地方公共団体の協力のもとで行われているところでございますが、私どもは関係者の方々の協力を得まして、こういうものをさらに促進をしていけば外客の方に非常に喜んでいただけるというぐあいに考えているところでございます。
○太田淳夫君 今回の意見具申でも「旅行者個人の自覚と旅行業者の努力」と、こうしてあるんですが、これら一般旅行者に対する政府間による援助等も行う必要があるのかどうか。その点やはり問題があるんじゃないかと思うんですけれども、まあこれは放置しておきますと国際信用にかかわるから政府の措置を求めているわけでございますけれども、米国、西ドイツのような国民の海外旅行が盛んな国々でこのような措置が講じられている例があるのかどうか、ちょっとお伺いしたいと思います。
○政府委員(山元伊佐久君) 午前中も御答弁申し上げたところでございますが、諸外国におきましても自国民の海外渡航ということについて国が何らかの助成を行っているという例は、寡聞ではございますが、承知いたしておりません。したがいまして、今回日本人の海外旅行対策を国際観光振興会をして行わせる場合におきましても、基本的にはその対策によって利益を受ける方は航空会社あるいは旅行業者であり、また最終的には旅行者でございますので、そういう方々が利益を受けるという点に着目いたしまして、それを代表する航空会社、旅行業者に応分の協力を求めるということで賛助金の拠出について協力が予定されているところでございます。しかし、国としても健全な国際観光がさらに発達していくという点もございまして、そういう行政目的にも沿うのが今回の対策でございますので、そういう趣旨から、五十四年度の予算におきましては、国から国際観光振興会に対して五千万円の追加出資が行われまして、それを基金にいたしまして、その果実をも活用するという考え方に立っているわけでございます。
○太田淳夫君 先ほどからも賛助金の問題は同僚議員からも出ておりましたが、本来的に民間の賛助金によって運営されるべき業務であるなら、旅行業界と航空会社で海外にその事務を行わせる組織をつくった方がより充実し、より能率的に行われるんじゃないかと思うんですが、その点はどうですか。
○政府委員(山元伊佐久君) 現在、一般旅行業者は三百八十七社ございますけれども、そのうちで海外に支店、駐在員を置いておりますのは十社程度でございまして、その他の旅行業者は現地での何らの要員の配置も行われていないというのが現状でございます。そこで、それじゃこういう旅行業者を一丸といたしまして、共通の支店あるいは駐在員を配置してはどうかという考え方が出てくるのでございますけれども、各社間のいろんな思惑もございましょうし、仮にその辺が調整されまして共通の支店、駐在員といった組織ができるといたしましても、やはりこういう業界というものはわりかた営業優先の立場に立ちますので、たとえば円滑な旅行を行うために必要な情報、たとえば治安の悪さ、劣悪な衛生状態とか、交通の不便とか、厳しい宗教上の戒律とか、こういったものについてはなかなか正当な情報が提供されないというきらいがなきにしもあらずでございます。どちらかと言えば、営業本位の結構ずくめの宣伝に陥りがちだという難点もございます。したがいまして、私どもといたしましては、せっかく国際観光振興会の海外事務所が世界に十六カ所ございますし、また経験、知識豊かな職員も配置されておりますので、こうした制度を活用いたしまして、公正中立な機関が正しい旅行情報を提供するというのが最も現実的な処理であろうという考え方でございまして、こういう考え方に基づきまして、今国会に国際観光振興会法の一部を改正する法律案を提出さしていただきました一つの大きなバックグラウンドがここにあるわけでございます。
○太田淳夫君 先ほども同僚議員から質問が出ておりましたが、この賛助金もことしは約二千万円ですが、将来に向かってこれは継続的かつ安定的にこの賛助金が得られるのかどうか、その点が一つと、どういう団体が拠出をされているんでしょうか。
○政府委員(山元伊佐久君) 従来から国際観光振興会に対しまして賛助金を提供していただいていた総額は、大体一億ぐらいでございます。その一億の賛助金の提供者につきまして、個々に明細を述べることは遠慮さしていただきたいと思うんでございますけれども、大口の出資者について申し上げますれば、東京都が約一千万、国鉄が約三千万、日本航空が約一千五十万、日本交通交社が一千三百万、合計いたしまして六千三百五十万でございまして、賛助金総額の大体六三%を占めているというのが従来の経緯でございます。今回、日本人海外旅行対策を実施するに当たりまして、航空会社及び旅行業者からそれぞれ一千万円程度、合計二千万円を拠出することについて御協力が得られることとなっているのでございますが、旅行業者につきましてはその一千万円は大手の数社、六、七社がその拠出を協力してくれるということになっているわけでございます。 次に、しからばこういう賛助金制度で、果たして、今後、安定的に資金の提供が得られるかという点が問題でございますけれども、従来からもこの賛助金というのは長い歴史の中で自発的と申しますか、任意ということで拠出が行われてきておりまして、そういう実績の上に新しい日本人海外旅行対策のための拠出についても協力をしようということでございまして、この協力が途中でなくなるとか、そういうことはいままでの経緯から申してあり得ないことだと思います。まだ残る問題といたしましては、大手の六、七社だけでなくて、もう少し幅広く旅行業関係から協力を得べきでないかという問題は残っておりますので、この点につきましては、日本旅行業協会についても今後検討すべき問題だという認識は十分に持っております。したがって、そういう状況でございますので、この賛助金が将来拠出されないとかあるいは減らされるということはないんでございまして、むしろ現状から申し上げれば、さらにこれを増額することについて、旅行関係者としてはどのようなシステムをとれば合理的かということを今後検討しようということになっている状況でございます。
○太田淳夫君 いまお話しの中で大口の話も出たんですが、約一億円のうち、この委員会でもよく議論されています赤字の国鉄が約三千万の賛助金を出しておると、こういうことですが、日本航空は一千五十万ですか、これはいつごろからこのような慣行になっているんでしょうか。
○政府委員(山元伊佐久君) 私もちょっと具体的な数字につきまして、その比率がどのようになっていたかということは正確には申し上げかねるわけでございますが、もともと国際観光振興会の前身でございます財団法人時代から賛助金という制度がございまして、比較的国鉄との結びつきが深かったという経緯があるようでございます。そして、途中から日本航空も賛助金を拠出するということになりまして、それぞれ途中におきまして増額が図られてきたという状況でございます。ただ結果的に見ますと、この比率からいいまして日本航空の拠出の度合いが少ないではないかという点は、やはりそういう感じがしないわけでもございませんので、今回の日本人海外旅行対策につきましては、おおよそのめどといたしまして、現在日本航空が一千五十万出しているのに対して、これにさらに一千万追加するということで日本航空の方は協力をしましょうということになっているわけでございます。
○太田淳夫君 この改正案を見ますと、「旅行に関する情報の提供を行い、及び相談に応じて旅行事業につき案内を行うこと。」になっていますが、旅行相談は旅行状況についての案内業務に変わってしまったんですか、その事情を、領事事務とこの調整、あるいは業務とどう分けたのか説明願いたいと思います。
○政府委員(山元伊佐久君) 「旅行に関する情報の提供」の業務といたしましては、現地の生活慣習等、旅行マナーの改善に役立つ情報とか、あるいは治安状況等旅行の安全の確保に役立つ情報、それから契約関係の法制、商習慣の特質性とトラブルの防止、解決に役立つ情報、こうした各種の情報をパンフレットにしまして、空港だとか海外事務所で日本人旅行者に提供するということを予定いたしております。 それから「相談に応じて旅行事業について案内を行う」ということは、旅行者個人にかかわるトラブル等の解決に役立つ判断材料、たとえば、どのようなところへ行けば問題の解決に役立つのか、手続がどうなっているのか、こうしたことを日本人の海外旅行者に提起をいたしまして、旅行者自身がトラブルの解決を図る手助けにするということでございます。 なお、領事館業務は、その権限に基づいて行いますところの邦人に対する援助とか、あるいは事故があった場合の本国への連絡とか、あるいはその広い意味での外交交渉とか、そういう仕事でございまして、国際観光振興会が予定いたしておりますところの事実上のサービス行為とはその性格が異なったものだということでございます。
○太田淳夫君 しかし、振興会の海外事務所は十六カ所ですね、しかも、限定された地域にあるわけですから、そうなるとそこへ来訪できる旅行者というのは限られてくるわけです。その他の地域については、外務省の在外公館にそういった旅行案内業務等についても行わせるべきではないかと思うんですが、その点の調整ができているのかということをお聞きいたしたいんですが。
○政府委員(山元伊佐久君) 外務省は、在外公館業務といたしまして、本来の狭い意味での領事館業務に加えまして、日本人の海外旅行に関しても情報の提供あるいは相談業務を行うということはやるわけでございまして、これは今後とも同じ法体系のもとで実施されるのでございます。一方、国際観光振興会は、今回の法律改正がお認めいただけた暁におきましては、国際観光振興会としてサービス行為として情報の提供を行うということでございまして、国際観光振興会の海外事務所があるところ、あるいはない場所につきましては、宣伝嘱託員制度というものを活用することになろうかと思いますけれども、その両者の関係につきましては何ら矛盾はないということでございます。ただ、ありていに申し上げますれば、国際観光振興会の海外事務所は限定をされているから、されてない場所について日本人の海外旅行者が多数行くようなところについては手薄になるのではないかという問題がございますが、この点につきましては今後宣伝嘱託員制度の拡充をさらにしていくとか、あるいは必要があれば国際観光振興会の新しい事務所もふやしていくとか、そういうことは今後の検討すべき一つの課題とは存じます。
○太田淳夫君 じゃ最後にお伺いします。 この観光行政の中で一つの重要な問題になってきているわけですが、先ほどからの「意見具申」の中に幾つか措置が述べられておりますが、基本的なことは旅行業者に対する措置ではないかと思うんです。で、「意見具申」の中でも、「旅行業者による事前説明の徹底等」あるいは「旅行業者の経営基盤の強化」それから「添乗員の資質向上」、「不良業者等の取締りの強化」、こういうことを挙げておるわけですが、やはり、旅行業者等の経営規模が一般的に小さくなっておりますので、経営基盤強化を図ることがまずもって必要でないかと思うんです。そのために営業保証の額の引き上げ、あるいは登録制を免許制にするなど、そういった旅行業法の改正が必要でないかと、こう思うわけですが、その点、大臣のお考えをお聞きして質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(森山欽司君) 御質疑の趣まことにごもっともでございまして、すでに立法いたしまして、またさきの改正から大分時間がたっております。したがって、近い将来改正の方向で検討を進めてまいるつもりでございます。 —————————————
○委員長(三木忠雄君) 委員の異動について御報告いたします。 本日、穐山篤君が委員を辞任され、その補欠として目黒今朝次郎君が選任されました。 —————————————
○内藤功君 観光行政の運用について、ひとつ実態に関連をしてお伺いしたいと思うんです。 実は、運輸省にも調査を要求しておきましたが、大手の会社の一つである株式会社日本旅行が昨年の十二月三十日から一月六日までの予定で企画をし実施した、いわゆる主催旅行、アテネとエーゲ海八日間、というテーマの団体旅行、これをギリシャに送ったんですが、帰国が二日おくれて、そのときの会社側の対応などについてお客との間にトラブル——お客さんの方から抗議が出されたと。会社は、一月二十二日付の文書で釈明を出しまして、予定していた航空便が大幅に遅れ、やむを得ず二日遅れで帰国していただく結果になった、できるだけの努力をしたのだが、添乗員が迅速適切な処置ができなかったり、留守宅への連絡が十分でなかったり種々御迷惑をおかけした、ツアー運営全般に対して種々御指摘を受け深く反省している、日ごろから社員教育については、使命、責任を巌しく指導しているんだけれども、今回のような失態を演じたことはまことに申しわけない、という趣旨のわび状が出されていますね。だけれども、これはそれで済む問題かどうか、運輸行政として、観光行政として。この点についてお調べになっていただけたと思いますが、その原因と、観光行政上の問題点というものは端的に言ってどこどこにあるかということをまず伺いたいと思います。
○政府委員(山元伊佐久君) 結論から申し上げますと、航空機を利用する旅行は天候の条件あるいは空港事情その他いろいろの条件につきましてスケジュールどおりいかないという点が根本にあるわけでございます。したがいまして、多少そのスケジュールが変更されることは事実上やむを得ないかと思うのでございますけれども、その点につきまして、必ず事前に、この旅行に参加される方に旅行業者が配布するパンフレットに明記するだけでなくて、そういう事情を十分に旅行者に周知を図りまして、そして旅行者の方も、特にこの団体旅行の場合にはそういうことがあるんだということを十分承知の上で旅行にお出かけいただくというのが一番大切なことかと存じます。ところが、この点につきまして、単に日本旅行だけでなくて他社もそうでございますが、やはりその集客の上で非常に結構づくめの宣伝をいたしまして、一番その大事なところについては単にパンフレットだけに記載しておくにとどまるというのが一般的な実情かと思います。したがいまして、その点につきましては従来からも運輸省としては事前に十分に旅客の方々にそういうスケジュールの変更ということがあるんだということを念には念を入れて説明するように申しているわけでございますけれども、今回の事件等を振り返ってみますと、さらに一層その点について旅行業者に注意を喚起したいというぐあいに考えているわけでございます。 それから現実に添乗で御案内するこの添乗員の方の問題につきましては、先ほど来いろいろの御提言がございまして、これはこれとしてまたその業務内容を明確にするとかあるいは添乗員の資質の向上を図るための研修を充実するとか、こういう問題はまた別途あるかと思いますが、これにつきましては国会での審議におきますいろいろの御意見を総合的に勘案いたしまして、私どもとして、より利用者の方々の利便が確保されるように、また旅行業者としても健全な発達が遂げられるように今後十分に検討さしていただきまして、早い時期に実効のある対策を実施に移さしていただきたい、このように考えております。
○内藤功君 そこで、いま一般的なお話があったんですけれども、私何人かのこれに参加した方からお話を聞きまして、ここにまあこの主催旅行の案内パンフを一つ持っておるんですが、これによりますと七泊八日の日程でありまして、「寒い日本を抜けだし、エーゲ海で太陽と戯れる、」と。表題も「アテネとエーゲ海8」と、八日間ですね、ということで、日程は四日目と五日目にかけてロードス島に一泊をするということになっております。それで、多くの方がアテネシティーだけじゃなくて、この目玉としてロードス島めぐりの観光を非常に重視をして申し込まれたと思うんです。まあ念のため、値段は二十四万二千円なんです。ところが、実際にはこのいろんな契約や手続が消費者と旅行会社との間で進みまして、出国の四日前になって先方の飛行機の都合によって航空券が確保できないから、この四と五の、四日目と五日目の間のロードス島の部分はこれはやめにすると、これはまあいわば目玉の部分をやめにするというのを出発の四日前になって言われたと。それからまた別の人に聞くと、その人は当日になって言われたと、成田を出るときになって言われたと、こういうことなんです。で、これに対して、いや、ロードス島へぜひ行きたいという不満を述べると、これキャンセルするなら構わないと、しかし違約金はいただくと、こういうことであった。結局、そういうロードス島は省略されたけれども、この二十四万二千円を払って参加したという人がかなりおるんですね。そうしてまあ後で金は返ってきたんですが、その問題は、調べてもらいたいのは、お金の返金額が人によってさまざまなんです。金額がさまざまであります。こういうことがあってよいかどうか。 私の質問は、要するに、こういう旅行業者のパンフレット、そこにあるロードス島ならロードス島、まあほかの何でも結構です、そういう島があったと。そのコースの省略を、四日前にそこは行かぬということを通告する。はなはだしきに至ってはその日になって通告するということ。それからもう一つは、これは客扱いの問題でもあるが、会社の方針だと思うんですけれども、いやならやめてくださいと、違約金をもらいますという態度。それから後、この金額が一定してない。支払う金額が一定してないということがあってよろしいか。それが五百円、千円の差であってもそういうことはあり得べからざることだとぼくは思うんです。このぼくの質問の何点かは調査を要する問題でしょうが、こういう点については運輸省の運輸行政上、また法令上はどのように見たらよろしいのかという点を伺いたい。
○政府委員(山元伊佐久君) ただいま先生の御指摘の問題でございますが、まあ通常の扱いといたしましては、お客の方の都合でキャンセルする場合には、それぞれの段階に応じてキャンセル料を支払うというのが常識かと思います。しかしながら、会社の方が目玉商品として売り出した本件ケースのロードス島の旅行が行えないと、したがって取りやめるというような場合に、お客さんの方ではこのロードス島行きを希望してこの団体に参加されるということでございましょうから、常識的には、そうした旅行が実際できなくて取りやめるという場合に、なおかつ本人の都合によってやめる場合と同等に取り扱うべきかどうかという点については問題があるかと思います。この点はもう少し私どもの方で実態をよく調べさしていただきたいと存じます。その上、どうすることが適切な措置であるのか、これを結論を出さしていただきたいと思います。 それから二番目の、返却の額が人によってさまざまだというのも、これは御質問の向きをお伺いする限りでは解せないことでございます。しかし、いろんな条件がそれぞれ違う点もあるのかもしれませんし、この辺はもう少し事実関係を明確に調べさしていただきまして、これにつきましても正規に処理することがどのような処理の仕方であるべきかということを検討さしていただきたいと存じます。いずれにしても、先生がいま御指摘になった問題は問題があるということは十分承知できるところでございます。
○内藤功君 それはよく調査をしていただいて、誤りなきを期していただきたいと思うんですが、さらにこの日程をよく検討してみますと、出発の六日前に渡った日程表をずっと見てみますと、イラク航空という会社を使っているんですね。イラクです。これは大体飛行機のダイヤ、まあ帰ってくる便ですが、週一便あるいは二便しかないような航空会社であります。それから発展途上国のエアラインであると。したがって、これはヨーロッパ、北米コースなどと違いまして、非常にこれはリスクの多いコースを選んでいるということを私は感ずるんですね。それで、まあ安いんだから悪いんだと。安かろう悪かろうだと、こういうんならまた話は別です。そういうイラク航空と団体割引の契約を結んでいる。そしてアテネー東京間は非常に便数が少ないために、一たん事故が起きると座席の確保がきわめて困難になるということは、これは非常に見やすいことだろうと思うんですね。容易に予想できるんです。で、このような現状では予約してあるエアラインに何か一つのアクシデント——本件の場合にはヨーロッパの寒波の襲来に伴う空港の閉鎖というような問題があったらしいんですが、これは後でそういうことがわかったわけですが、一つのアクシデントがあるとその後の予定がすっかり狂ってしまった。ここが問題なんですね。で、そういう場合に、たとえばそういうエアラインを使っているということが一つ。もう一つはやはり団体旅行だから集団で——本件の場合は三十五人、何十人かが一緒に行動しなければならぬ、こういうことに拘束をされまして、三十五なら三十五という空席を確保するということは、一たん事故が起きた場合になかなかむずかしくなってくる。仮に急ぐ人の分だけほかのエアラインで幾つかの空席をとる、十なら十とる。それからその次に急ぐ人をまた十とる。後十五とるというふうなことは、現場の添乗員にはこれは非常にやりにくい。恐らく不可能なことだろうと思うんですね。そういう問題が一つある。で、本件の場合では、ずっと回りましてバンコクへ来たんですが、バンコクから東京へ帰るときに、カンタス航空の飛行機の空席が見つかったんだけれども、カンタス航空で来てそれから今度はエジプト航空の空席が見つかったんだけれども、それは自己負担ならいいけれども、団体旅行の航空券の転用は認められないというふうな問題にぶつかりまして、そうして旅客が一人十万円ぐらい出しながら現金をそこで払って一部帰国をするというふうなことが起きているわけなんですね。それで、これがまあ現場でのいろんなトラブル、航空会社に対する不信の一つの原因になって、帰国後非常にこれはもめたケースなんですね。ほかにもあると思うんです。 たまたま私はきょう観光行政の法案の審議ですから、いい機会ですからこれをひとつ出すんですが、私はまあこういう場合に二つ問題点を提起して部長のお考えを聞きたいんですが、一つはこういうアクシデントの原因というのは、これは航空会社の責任あるいは天候というものに責任はもちろん一半ありますけれども、原因はありますけれども、基本的にさかのぼっていくと、やはりいまこういう団体旅行が非常に日本国民の日常生活に入ってきておるけれども、旅行業者、特に大手の業者がやっている、こういうツアーの日程を組む上で非常なまあ無理があるんじゃないか。さっきの航空会社の選定問題もその一つであります。週に一便、二便しかないイラク航空ならイラク航空というような航空会社を選択するということ自体にも私は問題があると思えるのですね。こういう日程編成上の問題というふうなこともやはりこれは考える必要があるし、十分これは指導していくべき問題じゃないのか、業界を指導していただくべき問題じゃないのか、これが一つ。 それから二番目は、ついでにもう一問聞いておきますと、こういう何年ぶりかという大寒波にヨーロッパが襲われて、デンマークから来る飛行機がおくれたわけなんですね、四時間もおくれた。そういうようなときに乗り継ぎ便との接続もできない、まあ思いがけないこういう事故が起きた場合に、このときこそ添乗員というものの役割り、本領が発揮されると思うんですよ。こういうときに、この件の場合には非常にもたもたした点があったようです。しかし、私はそういう添乗員個人の責任は本委員会で追及しようというものじゃないんです。だけども、そういうときに添乗員の役割り、本領が発揮されるときなんですから、こういうアクシデントの際には現場の添乗員にある程度の裁量権、裁量権の余地というものを与えて、混乱を防ぐ上である程度裁量権のもとで処理をさせるというふうな考え方はとれないものか。 それからそういう場合にたとえば、三十五人全部同じ便で帰るということは不可能だから十人ずつ、あるいは五人ずつ幾つかの他のエアラインに分けて日本に送り帰す、帰ってもらうというふうなことをした場合に、それに伴ういろんな損失はこれはもう会社の方で、旅行業者の方で負担をするというようなことを、こういう事故の場合には認めるというふうな指導ができないのか。そこまでいかなければ何かここに一つの考え方はないか、これからも起きる問題ですね。この件の責任追求はまたその飛行機に乗られた方々が個別にいろいろおやりになるでしょう。おやりになるでしょうけれども、これからの問題として何かそこに観光行政上考えられないものかということを私はお聞きしたいんです。この二点です。
○政府委員(山元伊佐久君) 本件ケースの場合には、一つは年末年始の多客時であったという点の条件の問題、それからもう一つはヨーロッパを襲った異常な寒波の影響という問題、こういう二つの条件が重なったために、お客様に対して大変に御迷惑をかけたケースであろうと思います。ところが、こうした団体のツアーにつきましてはやはり各会社のいろいろの営業のやり方、あるいはそのお客様の好みというものもございますので、たとえば、イラク航空を選ぶようなことか——できれば便が多い航空会社を選ぶ方が望ましいとは思いますけれども、しかし、いろんな経費の問題そうした面の問題もあろうかと思います。したがいまして、その営業のやり方につきましてその採算との関係もございますので、絶対こういうことはやつちゃいけないということは私どもも指導しかねる点もあろうかと思います。しかし、一般的にはやはり先生の御指摘のように、当然航空輸送による海外旅行というものにはスケジュールがうまくいかないという場合もあるわけでございますから、そういうことも念頭に入れたスケジュールの編成ということを予定しておくべきでしょうし、また何らかのアクシデントが生じた場合に、添乗員の方がささいなことまで本社の指示を仰がないで、ある程度現場においててきぱきと処理ができるような裁量の余地というものも必要かと思います。これらの点につきましては、いまこの場でこうだということを明確に申し上げるには、もう少し検討すべき時間を与えていただきたいと存ずるわけでございますけれども、一応営業上の問題それとお客さんの利便の問題、その辺のバランスをどの辺でうまく具体的に調和を図っていくかという問題かと思いますので、もう少し検討の時間を与えていただきたいと存ずる次第でございます。
○内藤功君 旅行業者がパンフや新聞広告などで旅行者を募集するに当たっては、たしか大臣官房観光部業務課からの通達があって、海外旅行集客用パンフレット並びに新聞チラシ等による広告作成のための記載事項基準についてという通達が出ておりますね。それでこの内容を拝見しますと、こういう基準は基準自体はおおむね妥当だと思うんですが、かなりきめ細かにパンフレットにはこういうことを書けという基準が出ております。ところが、いま私が問題にしているこの日本旅行の、くだんの旅行のパンフレットを見ますと、さっき言ったようにロードス島めぐりが入って二十四万二千円なんです。ところが、向こうに行ったお客さんたちが帰りの便がおくれたりなんかしたものだからお金の話になって、最初どんな話かあったかというような話になりまして、いろんなお客さんがいろんな営業所からパンフレットをもらっている、突き合わせてみた、そうしたところが、ある営業所ではロードス島めぐりが入って二十四万二千円、Bの営業所、また一つの営業所ではロードス島めぐりは初めから入ってない、アテネシティーだけということで、同じ値段の二十四万二千円というのがあるんですよ。この調査の過程で政府委員の人が持ってきた、運輸省が持っているパンフレットはそのアテネだけで二十四万二千円、私の持っているのはロードス島が入って二十四万二千円、これは同じ商品で別の商品を売るときに同じ値段で売っているわけです。別のサービスを、別のメニューを同じ値段で売っているということになりませんか。これはよく調べてもらいたいんですが、一方の営業所を通じて買った人は、かなり高いものを買わされて旅行に行ったことになるんです。私はこの点をまず指摘をしておきたいんです。運輸省の方に事前に質問の前に調査をしていただくようにお願いしてあるんですが、いまの点はお調べになったでしょうか。
○説明員(小池公隆君) お答えいたします。 ただいまの件につきまして、私どもの聴取しましたところでは二十四万二千円、エーゲ海の八日の旅、これにつきましてAコースとBコースというものがある。それで一応表面価格が二十四万二千円ということになっておりますが、ロードス島が入っているものがBコース、入らないものがAコースということで、Aコースの場合には十八万八千円で売っている。こういうことで、実際の販売価格というものがその表示の価格より下がっているということで、同じ商品について差があるわけではない、別の商品について同じ価格で売っているわけではない、このような報告を受けております。
○内藤功君 そうなるとますますおかしいんですね。よく調べてください。調査不十分。二十四万二千円でロードス島が入っているのが一つと、二十四万二千円でロードス島が入ってないのが一つと、それからあんたの言った十八万八千円というのが一つと、もう一つ私の聞いたのは十九万二千円というのがあるんです。同じ表紙なんです、ヨーロッパという表紙で。その営業所で、いまあんたが言ったのでますますおかしくなってくるわけ。ぼくは二つだけだと思っていたらこんなに出てきたよ。それは調査してもらいたいね。これはもういいですよ、あなた答えたって、調査しないで答えているということがこれではっきりしたんだ。何かありますか。
○説明員(小池公隆君) ただいまの御質問の点確かに時間もございませんでしたものですから、余り深い調査、詳しい調査はそこまで行き届いておりません点がございますので、さらによく調査をさせていただきたいと思います。
○内藤功君 その点は深い調査をして調べてもらいたい。こういう料金表示は、今度は法令に照らすと、旅行業法の十二条の条文があって、「一般旅行業者又は国内旅行業者は、旅行業務の取扱いの料金を定め、その実施前に運輸大臣に届け出なければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。」、二項で「運輸大臣は、前項の料金が左の各号の一に該当すると認めるときは、旅行業者に対し、その変更を命ずることができる。」、一つが「適正な原価に適正な利潤を加えたものをこえるものであるとき。」、二が「特定の者に対して不当な差別的取扱をするものであるとき。」、二号の関連だろうと思うが、一号にもかかってくるかもしれぬし、もし調査の上でこれは別のサービスを同じ料金で売っているということになれば、これに触れてくることにもなります。これは運輸大臣の権限であります。それから禁止規定でもありますからね、重大なやはり問題にもなるんですね。どうですか、こういうような問題ですから、ひとついまの点は厳重に調査してもらいたいけれども、この十二条の関係はどうです、部長。
○政府委員(山元伊佐久君) 結論から申し上げますと、もしそうした同じ商品について差別的な扱いをしたということでございますれば、十二条の問題に抵触するところでございまして、当然これは十二条の七の誇大広告の問題あるいは十三条の「(不正行為の禁止)」にも関連してくる問題でございますので、それぞれ法令に基づいた適切な措置を行う必要があるかと存じます。
○内藤功君 最後に大臣に伺いますが、お聞きのとおりのようなことでしてね、たまたまこの日本旅行だけじゃなくて、ほかにも類似のケースはあり得ると思うんですよ。それでこの中にはこの三十五名旅行者がいた中には新婚旅行の方が二組ぐらいおられる。その人たちは楽しみにしておったのだけれども、すっかりこれで人生の門出がめちゃくちゃになっちゃう。帰ってきてから披露宴を予定していた人は二日おくれたものだから披露宴もパアになってしまうという方もいたそうです。これは個別的な事情としてはそういうこともあります。ですから最近の日本国民の中に、日常生活の中に団体ツアーは非常に定着しつつあるわけです。これはいいことなんですけれども一そのためにそれに便乗していくような、こういう安易なやり方というのはやっぱり観光行政上この際きちんと適切な方針で臨んでもらいたいと思うんですが、最後に大きな点でいいですから、大臣の御所見を伺っておきたい。
○国務大臣(森山欽司君) 先ほど来のお話、るる承りました。十分調査をいたしたいと思います。旅行業者の指導に当たりましては、旅行者の便益とかあるいは旅行者の保護とか、そういうことを第一に考えるということであるというふうに考えております。今後もそういうトラブルが起きないように、これは十分諸般の手配をいたしたいと、こういうふうに思っておる次第であります。
○柳澤錬造君 最初にお聞きしていきたいことは、観光部長、きょう午前からの答弁聞いておりまして、若干合点がいかないし、いまの質問点なんか聞くとなおさらその辺が問題になってきちゃうのだけれども、いわゆる観光業者が不正行為をしたときあるいは添乗員がついていって向こうでもって不正なことをしたとかという、いわゆるそういう不正な商行為なり不正行為なり間違ったことが行われたときにどういう処置をしているんですか。いままでそういう実績がどのくらいあるんでしょうか。 それからもう一つは、これはきょうの午前の答弁の中でも出てくるのだけれども、もぐり業者はしようがない、もぐり業者がもぐりでもって悪いことをしておったら、それはもぐり業者でどうにもならないといって放任をしておくのかどうかということになるのだけれども、その辺をちょっともう少し納得のいけるような答弁をしてくれませんか。
○政府委員(山元伊佐久君) 先生御指摘の問題は、旅行業の秩序に関連して消費者保護の観点からもきわめて重要な問題の御指摘かと存じます。 そこで、旅行業者が旅行業務に関連して不正な行為を行った場合には、旅行業法第十三条及び第十九条第一項の規定によりまして営業停止または登録の取り消しということができることになっております。観光部といたしましては、旅行業者が不正な行為を行ったことを知った場合には旅行業者に対して報告を求め、あるいは立入検査を行いましてその事実関係の究明に努めると同時に、旅行業者に対して具体的な改善策を講じさせるなど厳しく指導をいたしております。またその内容が一般的に他社にもそういうことが行われるようなケースにつきましては、その内容を公表いたしまして他の旅行業者の反省にも役立てようという措置はやっております。 まあ問題は、悪質な不正行為の場合でございますけれども、これは営業停止、登録の取り消しというような行政処分を行っております。で、御参考までに四十八年からの行政処分の例を幾つか申し上げさしていただきますと、予防接種証明書を偽造したケース、これは一カ月の営業停止を行っております。それからコレラの予防接種を行わせずに旅行させたケース、これは一カ月のやはり営業停止でございます。それからスキーツアーで十分スキーのできる目的地へ行かなかったというようなケース、これにつきましては十日間の営業停止を行っております。それから代理店によりまして無登録の営業を行っているというものにつきましては二カ月の業務停止を行わしております。それから旅行業務の取扱主任者を選定していなかったとか、そうしたケースにつきまして一カ月の業務停止。それから旅行業約款につきまして認可を受けなかったようなケース、これは一カ月の業務停止。それから国内旅行業者を利用して一般旅行業務を行わせたケース、これにつきましては十日間の業務停止。こういったような処分を過去には行っているわけでございます。 それから問題は、第二の御指摘の無登録業者でございまして、この無登録業者が最も無責任なツアーを発売して多くの善良な旅行者の方に御迷惑をかけているというケースがあるわけでございます。このような無登録業者につきましては、私どもも旅行者に対しましてそうした無登録業者を利用しないように注意を喚起いたしておりますし、それから旅行業者がこの無登録業者を下請に使うというようなケースも間々あり得ることでございますので、そういうようなことはさせないようにするとか、した場合には登録業者に対して適切な行政処分を行うというようなことをやっております。しかしながら、基本的にはこの無登録業者につきましては、運輸省がその無登録業者に対して報告を求めるとか、立入検査を行うという権限が現在の旅行業法では認められていないところでございます。したがいまして、先ほどから大臣が御答弁されておりますとおりに、旅行業法の見直しということを今後行っていこうとしているわけでございますが、その中での最も大きな検討すべき課題の一つでございます。したがいまして、現在の法律でやれるものにつきましてはそれなりの措置は講じていきたいと思いますし、現在の法律で不備なもぐりの業者の排除ということにつきましては、今後法改正の際にその辺の措置が的確に行えるようにする必要があると存じている次第でございます。
○柳澤錬造君 よくわかりました。 だけれども、部長ね、四十八年以降の行政処分した者ということで幾つか挙げられたんだけれども、その中に無登録営業をした者を二カ月の営業停止にしたというでしょう一その辺がおかしい。もぐりでやっていて、それを見つけて二カ月の営業停止といったって、登録されてないわけでしょう。
○政府委員(山元伊佐久君) ちょっと私の答弁がその点あいまいだったので申しわけないのでございますけれども、一般旅行業の登録を受けてない代理店が一般登録業の業務を行ったので、その代理店に対して二カ月の業務停止を行ったというケースでございます。ちょっと私の答弁があいまいでございましたので、どうも失礼いたしました。
○柳澤錬造君 別に文句を言っているんじゃなくて、これだけ旅行する人が多くなったわけでしょう、だからそれだけに、先ほど内藤先生のお話を聞いていてもそうなんだけれども、気持ちのいい旅行をしようとして不愉快な思いをして帰ってくる、そういうのをなくなすことを考えてくれたらいいんですよね。ですから、そういう点でもっていまの無登録というか、もぐりの者について立ち入りする権限が与えられてないとか何とか言っているんだけれども、行政官庁ですからね、そのことについてはもうちょっとやはり知恵を出していただいて、それで少なくともそういう法に反して悪いことをするのは厳重に取り締まるぞぐらいのことは、ちゃんと部長名であろうが、次官通達か何かしてくださいよ。そのくらいのことをやるという気があるかないかということをちょっとまずお聞きしておきます。
○政府委員(山元伊佐久君) 法的権限が現在与えられていないことはお話ししたとおりでございますけれども、なお従来からもそうした無登録の業者に対しましては事実上の行為として警告を出しまして、やめない場合には告発するという注意を行っている例はございます。また警察とも密接な連絡は行っているつもりでございますが、しかし、何せそういう種のケースが多いものですから効果が十分に上がってないという点はあろうかと存じます。しかし、権限がないからといって手をこまねいているわけでございませんで、まあ私どもできる範囲内でそうした警告による注意の喚起は行っているところでございます。
○柳澤錬造君 無登録でもぐりで悪いことをしようというところへ警告を発したからといって、それが大体警告を聞くはずないでしょう。警告を聞くような人だったならば、ちゃんと登録をしてそれをもらってやるんだから。 だから私が言いたいのは、行政官庁の皆さん方の下の各県のそういう所管をしている局長さんなり部長さんなりに対して、所管の中でそういうことのないようにちゃんと厳重取り締まれということを言って、そうして警告をしておいていただくという、その方が私は効果があると思うんですよ。だから、悪いことをするのを放置をしないでほしいというのが私のあれなんですから、そういうところへ皆さんの方で、私たちはそれを立ち入る権限もないんだとか何とかそういう逃げ口上は言わぬようにして、やっぱり事故が起きないようにしてください。そちらのはそれで終わります。 それで、外務省来ていらっしゃいますわね。特にそちらの方へお聞きしたいのは、こうやってもう三百五十万出て行っちゃう、今度は昭和六十年には六百万前後にもなるというわけでしょう。海外旅行がこうやってふえていくこともいいことだし、今度のこの法は、いままでは外国からの人たちを呼ぶための国際観光振興会法だったんだけれども、こちらから今度たくさん出ていくから、出ていく人たちの向こうでのめんどうなんかについてもいろいろ困ったときに相談に乗ろうという法改正をしようというんですから、そういう意味でもこれは私大賛成です。もうぜひ、むしろいままでおそかったんではないかと思うくらい。そこで私がお聞きしていきたいことは、従来も海外に出て行っちゃって帰れなくなっている人、もうこれはたくさんいるはずです。その辺のところを皆さん方の方でおつかみになっているのかどうか、どのくらいいるというふうに見ているんですか。そういう人たちに対する対策ということは何をお考えになっていますかということをまず聞いておきます。
○説明員(野口雅昭君) お答えいたします。 外務省でも在外公館、特に領事館でございますが、こちらが、海外に行って特に困った方ですね、困窮邦人、そのほかのいろいろな事故に遭われた方のこれは援護をやっておるわけでございます。それで、昨年は三百五十万出ておりますが、これに対しましていろいろな形で援護を与えている、その件数がうちの方でつかんでいる限りでも九万件ございます。したがって、まあ統計上は外国に渡航している方の三%が何らかの形でわが方の在外公館でお世話を申し上げていると、こういうことになるわけなんです。そのうちでいろいろな理由でなかなか国へ帰れないという方がございまして、たとえば当座のお金がないとかそれから向こうで長年住んでおられて日本に身寄りもないし、お金もないと、こういった方、いろいろなケースの方がございますが、そういったいろいろなケースに応じまして、たとえば海外でお金がないけれども本邦に家族があるという場合に本邦からの送金をあっせんをするとか、それから本当にどこにもお金がないという場合には、いわゆる国援法というのがございますが、これでもって国で帰国旅費をお貸しするという形で日本にお帰りになるということをお手伝いしております。ちなみに国援法でお帰りになっている数は毎年若干の上下はございますが、大体二十家族から十家族の間でございます。したがいまして、大体八十人から四十人の間の方が国のお金でもってお帰りになっていると、こういうことでございます。ただし、こういったことにつきましては事件が起こればすぐ解決しなきゃならぬと、で、やはり日本に帰りたくてもなかなか帰れない方をほっておけませんし、したがいまして、帰りたい方がずっと残っておって処理できてないということはございませんし、そうでございますので、いまのところ全世界的に日本に帰りたくても帰れないという方が何人おるかということは統計としてつかんでいる数字はございませんですが、要するに事件が起こり次第早急に解決するという方向で進めております。
○柳澤錬造君 もっともつかんでいたら何かしなくちゃいけなくなると思うんですよね。だから、お聞きしてこれだけいますというお答えが出てこないとは思うんだけれども、しかし、現実に北欧あたりへ行ったってああやって食うためにさら洗いでもして働く、で、そのまま何というんですか、旅費をためようたってためられないでそのままずっとさら洗いしているとか、フランスのパリあたりだっていま特に日本人が多いから、いろいろこちらから行くそういうツアーのガイドをしてみたり何してみたり、わりあいにいまそういう働き口があるでしょう。あるから結構成り立っているようなものだけれども、そういうのをそのまま放置をしておくことが果たしていいんだろうかどうだろうか。そういうことがこの間もこれはアメリカで、ケースはちょっと違うけれども、いろいろ犯罪なんかにつながっていく要因になるし、そういう点でこれからますます三百万、四百万、五百万、六百万とふえるということなんで、出て行くときに少なくても帰りの旅費もきちんと持っていくか、そうでなかったら、帰りの切符まで持っていなかったら出さないとか、何かそういうことを考えるという気はないですか。
○説明員(西方正直君) お答え申し上げます。 旅券について申し上げますると、旅券発給の申請に際しましては、旅券法に基づきまして渡航費用の支払い能力を立証させる書類を出しております。たとえば観光一時訪問等で外国旅行をする方々については往復切符等の提示を求めておりますし、また、たとえば戦争花嫁のように特に外国へ永住のために行かれるというような方々については、片道の航空券のほか相手国政府の永住許可証等の提示を求めておりますので、これは片道だけの切符で旅券を発給しております。ただここで問題なのは、最近旅券発給数が急激にふえておりまするが、たとえば去年、五十三年暦年度の統計で見ますると、一般旅券の発給数は百八十二万に及んでおります。このうちの約八四%、百五十二万ぐらいが数次旅券。これは五年間有効の旅券でございます。そうしますと、最初のときには、発行の際には、いま申し上げたような支払い能力の立証書類を取り寄せておりますが、二回目になりますと旅券の関係からはちょっとチェックができないというのが実情でございます。 以上でございます。
○柳澤錬造君 私が聞いているのは、そういうお役人みたいな答弁を聞いているんじゃなくて、あなたがいま言ったようなことは、書類の手続上はそれはパスポートを出すときにおやりになっていると思うんです、しかし、じゃ皆さん方が、あのパスポートを渡すなり何なりオーケーするときにそういうことを一々チェックをしていますかといったら、ただの一人もそんなものをされて外国へ出ている人はいないはずでしょう。ただ、あなた方は書類がなにしているからそれでもって、ごうごうと整った書類を出されたらそれにべたべた判こをついてお出しになるだけのことじゃないんですか。私が言うのは、その辺のところをもうちっと、海外に出ていって間違いを起こしたり事故の起きないようにすることをお考えになる気はないんですかと。たとえばオランダのアムステルダムなんかは、私なんかも前に行ったときにやっていましたけれども、特に若い連中が、髪の毛の長いのが入ってくると、帰りの航空券がなかったら入れないでいましたですよ。持ち金を調べて、だったらおまえの持っている金で帰りの切符をここで買えと。それでお金を持っていれば帰りの切符を買わしてそれから入れる。帰りの切符を持ってない、買う金もないと言ったらそこからすぐもうバックして、あすこでもう入れないでいたんですね。だからそういうことで、それはあちらの方が、自分の国で困るからいま一生懸命そういうことをやる。だから日本の場合もこれだけたくさん出ていくんですから、これから四百万、五百万ということになるんだということになればその辺が、皆さん方が法的の手続さえとられればぽんぽん、ぽんぽんパスポート出して、それでもうおれたちの役目は済んだというのではなくて、海外へ出て行って変な迷惑を起こすということさせちゃいけないですから、その辺のところをもうちょっとチェックをするということのお考えはないんですかということを聞いているんです。
○説明員(西方正直君) 先生御指摘の点は十分わかるつもりでおりますし、そういうことの少なくなるように努力はいたしております。今後もそのつもりで、旅券だけでなくほかの方法からもいろいろな点を考えなければならないと思っております。
○柳澤錬造君 具体的にどういうことをおやりになろうとしているんですか。
○説明員(西方正直君) ただいまのところ旅券法で要式行為が整っておりますると、また先生御指摘になるかもしれませんが、一応旅券は発給せざるを得ないというのが実情でございますし、もちろん海外に行きまするときには旅行会社の旅行引受書その他十分調べまして、またこれだけの発給数がございますので都道府県に委託をしている関係もございますので、その方の指導も十分通達などを出しましてやりたいと思っております。
○説明員(野口雅昭君) 法的にはやはり何か規制する場合には、いまの旅券課長のお話のとおり、旅券の発給時点で何かしていただくという以外にないと思うのでございますが、実は私の方も在外において日本人の世話をしておるものですから、大体経験から申しますと、特にヒッピーなんかの場合、同じ人間が何回も何回も同じようなことを繰り返しておると、家族も非常に困り切っておる。そうしてただいま先生がおっしゃったように、イギリスとか何かで切符がなかったり髪が長いと入れてくれないということがあるんでございますが、そうなりますと、向こうは、向こうというのはその入れてもらえない人間が、わが方の在外公館に対しまして、これは人権じゅうりんである、したがって外交ルートを通じて交渉せいと、こういったことを言ってこられまして大変困っておるのでございます。ただ、そのことはさておきまして、法律の問題とは別に、やはりうちの方は全国各地のそういった困ったことを抱えておられる家族の方とも連絡をとっておるものでございますから、そういった方とも御連絡をとって、家族ともいろいろと御相談しながら実態上そういうことのないようにやっていきたい、そのように思っております。
○柳澤錬造君 きょうこの場ではそれ以上私は求めようとは思いません。それから向こうへ出て行って悪いことといっても、単なるどろぼうするとか何かだけじゃなくて、過激派集団の場合だってそうなんですよ。あれにしたって、皆さん方の旅券発行のそういう扱いというものが、もう少しけじめをつけたことをやっておったらあんなことにはならないと思うし、あの連中があれほど簡単に出ていかれるはずはないはずなんですよ。ですから私がお願いしておきたいことは、こうして日本の生活のレベルが上がってわりあいにみんな簡単に海外へ出て行かれるようになった。そのことは百聞は一見にしかずというようなことで、いいことだと思うんです。また外国からも来てもらって日本をいろいろ見てもらうこともいいことだと思うんです。しかしそれはお互いにそうやって気持ちいい旅行ができた、ああやっぱり行ってきてよかったね、来てみてよかったと言われるところに値打ちがあるんであって、それがえてして旅の恥は何とかでもって、あっちへ行って何かいろいろ犯罪を犯したり、事故を起こしたりということになってはいけないので、少なくともそういうことについては、パスポートをお出しになるのは政府の皆さん方の責任があるんだから、お出しになるときにせめてその辺のことについてもうちょっとチェックをして、いろいろそういうふうな国際的な犯罪にまつわって日本人の名前が出たりしないような、そういうことまで思いをめぐらしてやっていただきたいという要望だけ申し上げて、もう終わります。
○委員長(三木忠雄君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(三木忠雄君) 御異議ないと認めます。よって、本案に対する質疑は終局いたしました。 なお、討論、採決は後日に譲ります。 —————————————
○委員長(三木忠雄君) 次に、船舶整備公団法の一部を改正する法律案を議題といたします。 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。森山運輸大臣。
○国務大臣(森山欽司君) ただいま議題となりました船舶整備公団法の一部を改正する法律案の提案理由につき御説明申し上げます。 船舶整備公団は、昭和三十四年設立以来、国内旅客船の建改造、老朽貨物船等の代替建造、貨物船の改造のための融資等の業務を行うことに上り、内航海運等の発展に大きく寄与してまいりました。 内航海運は、国内貨物輸送において五割を超えるシェアを占め、その大動脈として重要な役割りを担っております。しかしながら、内航海運業界は、中小零細事業者がほとんどであり、近代化を進める上で必要な老朽貨物船等の代替建造のための資金調達はもとより、日常の資金繰りにも困窮する状態にあります。このような実情にかんがみ、内航海運事業者が金融機関から借入れる代替建造資金等について船舶整備公団による債務保証制度を創設することにより、内航貨物船の近代化の促進と内航海運事業者の経営の安定を図ろうとするのがこの法律案の趣旨であります。 次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。 第一に、船舶整備公団が行う債務保証業務の基金として、政府は、昭和五十四年度に同公団に対し二億円の出資を予定しておりますので、追加出資に関する規定を整備し、その出資額により資本金を増加できることとするものであります。 第二に、老朽貨物船等の解撤等を行って近代的経済船を建造しようとする海上貨物運送事業者または貨物船貸し渡し業者がこれに要する資金を金融機関から借り入れる場合及び船舶整備公団と費用を分担して建造した貨物船を同公団と共有している海上貨物運送事業者また貨物船貸し渡し業者がその事業継続に必要な資金を金融機関から借り入れる場合、これらの借り入れについて同公団が債務保証を行えるよう業務の範囲を拡大するものであります。 以上が、この法律案を提案する理由であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛成いただきますようお願い申し上げます。
○委員長(三木忠雄君) 本案に対する質疑は後日に譲ります。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時十五分散会 —————・—————