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87回国会衆議院1979/04/26

本会議 第21号

発言数
39
登壇者
12
会派数
4
開催日
1979/04/26

会議録

灘尾弘吉無所属議長

○議長(灘尾弘吉君) これより会議を開きます。      ————◇—————  日程第一アフリカ開発基金への参加に伴う   措置に関する法律及び米州開発銀行への加   盟に伴う措置に関する法律の一部を改正す   る法律案(内閣提出)

灘尾弘吉無所属議長

○議長(灘尾弘吉君) 日程第一、アフリカ開発基金への参加に伴う措置に関する法律及び米州開発銀行への加盟に伴う措置に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。  委員長の報告を求めます。大蔵委員長加藤六月君。     〔加藤六月君登壇〕

加藤六月自由民主党

○加藤六月君 ただいま議題となりましたアフリカ開発基金への参加に伴う措置に関する法律及び米州開発銀行への加盟に伴う措置に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、大蔵委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。アフリカ開発基金及び米州開発銀行は、それぞれアフリカ及びラテンアメリカの開発途上国の開発の促進を目的とする地域開発金融機関でありまして、今般、両機関は、円滑にその事業活動を継続するため、増資を行うこととなりました。これに伴い、わが国といたしましては、現行の合衆国ドルで、アフリカ開発基金に対しましては総額約一億四千八百万ドルの、また、米州開発銀行に対しましては総額約一億四千二百万ドルの追加出資を、それぞれ行うことといたしております。  本法律案の内容は、最近における国際開発金融機関の増資が頻繁に行われることを考慮し、わが国のこれら開発金融機関に対する積極的協力姿勢を明らかにするため、政府は、今後両機関に対し、従来の出資額のほか、予算で定める金額の範囲内において出資することができることとするものであります。  なお、昭和五十四年度一般会計予算予算総則におきまして、アフリカ開発基金への追加出資の限度額三百十七億四千九百五十一万円、米州開発銀行への追加出資の限度額二百七十七億五千三百二十五万三千円と規定されております。  本案につきましては、審査の結果、去る十一日質疑を終了し、昨二十五日採決いたしましたところ、多数をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     —————————————

灘尾弘吉無所属議長

○議長(灘尾弘吉君) 採決いたします。  本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

灘尾弘吉無所属議長

○議長(灘尾弘吉君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。      ————◇—————  日程第二 北西太平洋における千九百七十九   年の日本国のさけ・ますの漁獲の手続及び   条件に関する議定書の締結について承認を   求めるの件

灘尾弘吉無所属議長

○議長(灘尾弘吉君) 日程第二、北西太平洋における千九百七十九年の日本国のさけ・ますの漁獲の手続及び条件に関する議定書の締結について承認を求めるの件を議題といたします。  委員長の報告を求めます。外務委員長塩谷一夫君。     〔塩谷一夫君登壇〕

塩谷一夫自由民主党

○塩谷一夫君 ただいま議題となりました北西太平洋における千九百七十九年の日本国のさけ・ますの漁獲の手続及び条件に関する議定書の締結について承認を求めるの件につきまして、外務委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。  本議定書は、本年四月三日以来モスクワにおいて、日ソ両国政府間で北西太平洋の距岸二百海里水域の外側の水域における本年の日本国のさけ・ますの漁獲の手続及び条件を定める議定書を締結するための交渉を行ってまいりました結果、合意に達し、四月二十一日にモスクワにおいて署名されたものであります。  その内容は、北西太平洋の距岸二百海里水域の外側の水域における本年の日本国のさけ・ますの漁獲について、漁獲量、禁漁区、漁期、議定書の規定に違反した場合の取り締まりの手続等を定めております。  本件は、四月二十四日外務委員会に付託され、昨二十五日園田外務大臣から提案理由の説明を聴取し、質疑を行い、引き続き採決を行いました結果、本件は全会一致をもって承認すべきものと議決いたしました。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     —————————————

灘尾弘吉無所属議長

○議長(灘尾弘吉君) 採決いたします。  本件は委員長報告のとおり承認するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

灘尾弘吉無所属議長

○議長(灘尾弘吉君) 御異議なしと認めます。よって、本件は委員長報告のとおり承認するに決しました。      ————◇—————  日程第三 特定ガス消費機器の設置工事の監督に関する法律案(内閣提出、参議院送付)

灘尾弘吉無所属議長

○議長(灘尾弘吉君) 日程第三、特定ガス消費機器の設置工事の監督に関する法律案を議題といたします。  委員長の報告を求めます。商工委員長橋口隆君。     〔橋口隆君登壇〕

橋口隆自由民主党

○橋口隆君 ただいま議題となりました特定ガス消費機器の設置工事の監督に関する法律案につきまして、商工委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。  従来、一般家庭におけるガスによる災害の防止につきましては、ガス事業法並びに液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律に基づき、各般の保安対策が講じられてまいりましたが、ガス消費機器の設置工事の欠陥に係る災害は、依然として後を絶たない状況であります。  本案は、このような状況にかんがみ、現行の保安規制を補完し、その充実を図ろうとするものでありまして、その主な内容は、  第一に、ガスバーナーつきふろがま、ガス瞬間湯沸かし器等のガス消費機器の設置工事を行う特定工事事業者は、ガス消費機器設置工事監督者の資格を有する者に実地に施工を監督させなければならないこと、  第二に、ガス消費機器設置工事監督者の資格は、通商産業大臣またはその指定する者が行う特定工事に必要な知識及び技能に関する講習の課程を修了した者、液化石油ガス設備士等に対し与えること等であります。  本案は、三月三十日参議院から送付され、同日当委員会に付託され、四月十一日江崎通商産業大臣から提案理由の説明を聴取した後、審査を重ね、四月二十五日質疑を終了し、採決の結果、本案は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決した次第であります。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     —————————————

灘尾弘吉無所属議長

○議長(灘尾弘吉君) 採決いたします。  本案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

灘尾弘吉無所属議長

○議長(灘尾弘吉君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。      ————◇—————  日程第四 外航船舶建造融資利子補給臨時措置法の一部を改正する法律案(内閣提出)

灘尾弘吉無所属議長

○議長(灘尾弘吉君) 日程第四、外航船舶建造融資利子補給臨時措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。  委員長の報告を求めます。運輸委員会理事関谷勝嗣君。     〔関谷勝嗣君登壇〕

関谷勝嗣自由民主党

○関谷勝嗣君 ただいま議題となりました外航船舶建造融資利子補給臨時措置法の一部を改正する法律案につきまして、運輸委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。  本案は、最近における日本船の国際競争力の著しい低下に伴い、外航海運企業が日本船を建造する意欲を減少し、運航コストの低廉な外国用船へ依存する度合いを年々高めつつある実情にかんがみ、わが国外航海運企業による外航船舶の建造を促進するため、利子補給制度の復活、拡充を図り、もって国際競争力のある日本船の建造体制を改善、強化しようとするものであります。  その主な内容は、  第一に、外航船舶の建造融資について、昭和五十四年度以降の三カ年度において新たに政府が金融機関と利子補給契約を結ぶことができることとするため、利子補給契約を結ぶことができる期限を昭和五十七年三月三十一日までとすること、  第二は、新たに締結する利子補給契約に係る利子補給率は、日本開発銀行の融資の利率と二・五五%との差の範囲内において、また、一般金融機関の融資については、市中の最優遇金利と三・六%との差の範囲内において、それぞれ定める率とすること、  第三に、個々の利子補給契約による利子補給金の総額を計算する場合の基礎となる日本開発銀行の融資の償還条件は、新しい利子補給契約の場合、定期船と定期船以外の船舶とを区別せず、一律に元本三年間据え置き、十年間半年賦均等償還とすること  であります。  本案は、去る三月一日当委員会に付託され、同月十六日政府から提案理由の説明を聴取した後、同月二十日参考人より意見を聴取し、四月十日及び二十五日質疑を行い、昨二十五日採決の結果、本案は多数をもって原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。  なお、本案に対し、五派共同提案に係る、わが国海運企業の国際競争力の強化、日本人船員の雇用の拡大、日本船を中核とする商船隊の整備、国際海運秩序の維持に必要な諸施策及び中小造船業の需要の確保について政府は適切な措置を講ずべきである旨の附帯決議が付されました。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     —————————————

灘尾弘吉無所属議長

○議長(灘尾弘吉君) 採決いたします。  本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

灘尾弘吉無所属議長

○議長(灘尾弘吉君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。      ————◇—————  日程第五 原子爆弾被爆者に対する特別措置   に関する法律の一部を改正する法律案(内   閣提出)

灘尾弘吉無所属議長

○議長(灘尾弘吉君) 日程第五、原子爆弾被爆者に対する特別措置に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。  委員長の報告を求めます。社会労働委員長森下元晴君。     〔森下元晴君登壇〕

森下元晴自由民主党

○森下元晴君 ただいま議題となりました原子爆弾被爆者に対する特別措置に関する法律の一部を改正する法律案について、社会労働委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。  本案は、原子爆弾被爆者の福祉の向上を図るため、特別手当等の額を引き上げようとするものでありまして、その内容は、  第一に、認定被爆者に対する特別手当の額について、現に当該認定に係る負傷または疾病の状態にある者に支給する特別手当の額を月額三万三千円から五万四千円に引き上げ、当該状態にない者に支給する特別手当の額を月額一万六千五百円から二万七千円に引き上げること、  第二に、健康管理手当の額を月額一万六千五百円から一万八千円に引き上げること、  第三に、保健手当の額を月額八千三百円から九千円に引き上げることであります。  本案は、去る三月八日付託となり、昨日の委員会において質疑を終了いたしましたところ、特別手当等の額をさらに引き上げる修正案が提出され、採決の結果、本案は全会一致をもって修正議決すべきものと議決した次第であります。  なお、本案に対し、附帯決議を付することに決しました。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     —————————————

灘尾弘吉無所属議長

○議長(灘尾弘吉君) 採決いたします。  本案の委員長の報告は修正であります。本案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

灘尾弘吉無所属議長

○議長(灘尾弘吉君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり決しました。      ————◇—————  日程第六 林業等振興資金融通暫定措置法案(内閣提出)

灘尾弘吉無所属議長

○議長(灘尾弘吉君) 日程第六、林業等振興資金融通暫定措置法案を議題といたします。  委員長の報告を求めます。農林水産委員長佐藤隆君。     〔佐藤隆君登壇〕

佐藤隆自由民主党

○佐藤隆君 ただいま議題となりました林業等振興資金融通暫定措置法案につきまして、農林水産委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。  本案は、最近における林業をめぐる諸情勢の著しい変化に対処して、林業経営の改善並びに国内産木材の生産、流通の合理化を一体的に進めることとし、当分の間、農林漁業金融公庫が造林・林道資金の貸し付けを行う場合における償還期限及び据え置き期間の特例措置を設けるとともに、国内産木材の生産、流通の合理化を進めるために必要な資金の円滑な供給を図る措置等を講じ、林業及びその関連産業の健全な発展を図ろうとするものであります。  委員会におきましては、一二月一日渡辺農林水産大臣から提案理由の説明を聴取し、四月二十四、二十五の両日にわたり参考人から意見を聴取するなど、慎重に審査を行い、四月二十五日質疑を終了、採決の結果、本案は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決した次第であります。  なお、本案に対し、附帯決議が付されました。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     —————————————

灘尾弘吉無所属議長

○議長(灘尾弘吉君) 採決いたします。  本案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

灘尾弘吉無所属議長

○議長(灘尾弘吉君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。      ————◇—————  防衛庁設置法及び自衛隊法の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明

灘尾弘吉無所属議長

○議長(灘尾弘吉君) この際、内閣提出、防衛庁設置法及び自衛隊法の一部を改正する法律案について、趣旨の説明を求めます。国務大臣山下元利君。     〔国務大臣山下元利君登壇〕

山下元利自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(山下元利君) 防衛庁設置法及び自衛隊法の一部を改正する法律案について、その趣旨を御説明いたします。  まず、防衛庁設置法の一部改正について御説明いたします。  これは、自衛官の定数を、海上自衛隊八百十四人、航空自衛隊二百二十五人、計千百三十九人増加するためのものであります。これらの増員は、海上自衛隊については、艦艇、航空機の就役等に伴うものであり、航空自衛隊については、航空機の就役等に伴うものであります。  次に、自衛隊法の一部改正について御説明いたします。  第一は、海上自衛隊の潜水艦部隊の一元的な指揮運用を図るため、司令部及び潜水隊群その他の直轄部隊から成る潜水艦隊を新編して、これを自衛艦隊の編成に加えるものであります。  第二は、航空自衛隊の補給機能を効果的に発揮させるため、各補給処の業務の統制を行う補給統制処を廃止し、これにかわるものとして、各補給処の業務全般の指揮監督を行う補給本部を航空自衛隊の機関として新編するものであります。  第三は、自衛隊の予備勢力を確保するため、陸上自衛隊の予備自衛官千人を増員するためのものであります。  以上が、防衛庁設置法及び自衛隊法の一部を改正する法律案の趣旨でございます。(拍手)      ————◇—————  防衛庁設置法及び自衛隊法の一部を改正する   法律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑

灘尾弘吉無所属議長

○議長(灘尾弘吉君) ただいまの趣旨の説明に対して質疑の通告があります。順次これを許します。栂野泰二君。     〔栂野泰二君登壇〕

栂野泰二日本社会党

○栂野泰二君 私は、日本社会党を代表し、ただいま議題となりました防衛庁設置法及び自衛隊法の一部を改正する法律案に関し、総理並びに関係各大臣に対し、以下若干の質問を行います。  まず最初に、総理の防衛政策に対する基本姿勢について伺います。  総理は、昨年末の自民党総裁選に際し、福田前内閣の有事立法必要論は、軍事力の強弱や法律、技術論に偏っていると批判し、終始慎重論を唱えてこられました。こうした防衛問題に対するいわばハト派的姿勢が好感を持って迎えられ、それが総裁選勝利の一因にもなったというのが大方の見方であります。また、今国会冒頭の施政方針演説においても、節度ある自衛力、あるいは、真の安全保障は防衛力だけで足れりとするものではないなどと述べ、少なくともこの時点までは、防衛力を控え目にとらえ、むしろ安全保障政策の多元性、総合性が強調されていたと思うのであります。  ところが、去る三月十八日の防衛大学校卒業式の訓示においては、防衛力の充実整備を総合安全保障の根幹と位置づけ、さらに、専守防衛を目的とするわが国の防衛力は、他国に脅威を与えるものではないが、真に抑止力たり得るものでなければならないとの見解を示されました。私は、総理が抑止力を強調されるとき、専守防衛と抑止力保持とは併存しがたい概念であると言った栗栖前統幕議長の言葉を思い起こさずにはおれないのであります。また、去る四月十九日、アメリカ人記者との会見では、極東ソ連軍の増強に対応するため、日本は軍事的偵察能力及び抑止力を強化しなければならないと述べられたそうでありますが、一体、防衛政策に対する総理の基本姿勢はこの数カ月の間に変わったのか、変わらないのか。変わったとすればいかなる理由によるものか、この際、明確にお答えいただきたいのであります。(拍手)  ところで、総理、私はまずあなたに、次の演説の一節をお聞きいただきたいのであります。  「人類の先覚者としての誇り高き憲法の精神に立脚して、我が国は、他国に脅威を与えるような軍事大国にならないことをその基本政策の一つとし、国際協調をその外交政策の前提としております。我が国がこのような世界史上例の少ない実験にのりだす途を選択した背景には、第二次世界大戦の体験を通じて日本国民の一人一人の心に深く根ざした「二度とこのような戦争があってはならない」という決意があります。この決意は、戦後三十余年を経た今日、日本国民の間に深く定着しており、将来にわたって我が国がこれに反するような行動をとることは断じてありません。」そしてまた、「相互不信が軍備の増強を招き、軍備の増強が不信の種をまくという悪循環を断ち切り、相互信頼が軍縮をうながし、軍縮が相互信頼を醸成するという関係に置きかえなければなりません。」というのであります。  これは、国連軍縮特別総会における園田外務大臣の演説の一節であります。まことに格調高く、かつまた正論と言うべきであります。  しかし、問題は、どこの国がまず軍縮への第一歩を踏み出すかであります。けだし、どこかの国が率先垂範しない限り、軍縮というきわめて困難な世界史的大事業の実現はとうてい不可能だからであります。私は、それこそ、園田演説の言う、誇り高き憲法を持つわが国が、その光栄ある最初の国となる勇気と決断を持つべきであると思うのでありますが、総理はいかがお考えでありましょうか、御所見を伺いたいのであります。(拍手)  わが党は、かねてからこうした見地に立ち、まず、全面軍縮への足がかりとして、アジア・太平洋地域における非核武装地帯の設置を提唱し、その実現に向けて具体的努力を行ってまいりました。さきの園田演説でも、わが国がかかる非核武装地帯の設置を有益であると考えている旨述べられておりますが、政府としては、この非核武装地帯設置について具体的構想を持っておられるのかどうか、あわせてお答えいただきたいと思うのであります。  国連軍縮特別総会における園田演説は、わが国が日本国憲法の精神を踏まえ、軍拡を拒否し、軍縮に努力することを全世界に向かって公約したものと言わなければなりません。歴代自民党政府の防衛政策が、この公約と全く相反するものであったことはいまさら多言を要しないところでありますが、いまや、大平内閣もまた歴代自民党内閣と同じく、いやむしろそれに拍車をかけて軍備を増強し、軍事大国への道をひた走ろうとしているのであります。  本法案で改編強化が企図されている潜水艦隊も、これまで増強の一途をたどってまいりました。すなわち、一次防における潜水艦はすべて基準排水量七百トン級であったのでありますが、二次防では千六百五十トン、三次防では千八百五十トンと次第に巨艦化し、現在建造中の艦に至っては実に二千二百トン級となっているのであります。そして、これを一個艦隊として一元的に運用しようというのが本法案の内容であります。こうして、潜水艦隊は、すでに専守防衛の域を越え、攻撃的外洋艦隊へと変身しつつあると言わなければなりません。そのことは、潜水艦の任務を沿岸警備に限定している西ドイツ海軍が、その保有する潜水艦の基準排水量を四百トン以下にとどめていることと対比してみても明らかであります。  また、防衛費は、本年度予算においてついに二兆円の大台を超え、いまや、実に世界第八位という巨額に達しているのであります。しかも、伝えられるところによりますと、防衛庁はバッジシステムの更新などを内容とする中期業務見積もりを策定し、防衛費の対GNP比を、現在の〇・九%から五年後には一%に引き上げる方針であると言われております。しかし、御案内のとおり、わが国のGNPはきわめて大きく、ことしのGNP〇・一%でも二千億円を優に超える巨額となるのでありまして、もしこうした方針が事実立てられているとすれば、それは絶対に容認しがたいものであります。事実かどうか、防衛庁長官にお尋ねいたします。  なお、この際、政府は将来とも防衛費をGNPの一%以下にとどめるという方針を堅持されるのかどうか、その点もあわせてお伺いいたしたいのであります。  私は、ここで、昨年十一月、日米安全保障協議委員会において合意を見た「日米防衛協力のための指針」、いわゆるガイドラインの問題を指摘をしておきたいと思います。  このガイドラインのねらいは、アメリカのアジア軍事戦略の中に自衛隊を取り込み、米軍と自衛隊を一体化させ、その臨戦化、有事即応化を図ろうとするところにあります。しかも、その目指すところは、対ソ戦と朝鮮半島有事を想定した日米共同作戦体制の確立であり、この意味で、ガイドラインは日米安保条約を実質的に改定するものと断ぜざるを得ないのであります。  たとえば、ガイドライン第三項では「日本以外の極東における事態で日本の安全に重要な影響を与える場合」「日米両政府は、情勢の変化に応じ随時協議する。」とされておりますが、ここに言う日本の安全に重要な影響を与える事態とは、どんな事態を想定されているのか、また、情勢の変化に応じた随時協議とは、いかなるレベルで何を目的として行われるものなのか、全く不明であり、私は、この点にこそ、日米安保条約の実質的改定の意味が隠されていると考えざるを得ないのであります。ぜひ納得のいく御説明をお願いしたいと思います。(拍手)  最近の防衛庁による防衛力強化キャンペーンには無視し得ないものがあります。極東の軍事情勢変化を理由に「防衛計画の大綱」の修正を示唆した永野陸幕長発言、極東ソ連軍はわが国の潜在的脅威と断言した山下長官発言などがそれであります。  確かに、国後、択捉両島における軍事基地の建設、伝えられる空母ミンスクや戦略爆撃機バックファイア配備の動きなど、極東におけるソ連の軍事動向には注目すべきものがありますが、その意図するととろや及ぼす影響については、冷静な情勢分析と慎重な対処が要求されるのであり、ソ連の軍事動向が直ちにわが国に対し現実の脅威を与えるかのような短絡した対応に出るのは、きわめて危険であります。まして、最近の防衛庁のように、これに籍口し、ことさらに国民の危機意識をあおり立て、防衛力の強化を企てるがごときは、断じて許し得ないと言わなければなりません。(拍手)いま一番大事なことは、脅威を強調することではなく、脅威をなくす努力をすることであります。  そこでお尋ねしますが、政府は、現時点における極東の軍事情勢をどのように認識されているのか、また、これとの関係で「防衛計画の大綱」の見直しを検討すべきであると考えておられるのかどうか、総理並びに防衛庁長官にお答えいただきたいと思います。  最後に、総理は、来週いよいよ注目の日米首脳会談に臨まれるわけでありますが、この会談において、日米防衛協力問題を議題とするおつもりなのかどうか、もし議題にするとすれば、いかなる方針で臨まれるのか、この際、明らかにしていただいて、私の質問を終わります。(拍手)     〔内閣総理大臣大平正芳君登壇〕

大平正芳自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(大平正芳君) 梅野さんにお答えします。  私の防衛問題に対する基本姿勢でございますが、従来と今日、全然変わっておりません。私は、防衛、安全保障の問題は、ひとり防衛力ばかりでなく、政治が秩序正しく行われること、経済が、活力ある運営が保障されておること、さらには精力的な外交努力があること、いろいろの力が総合的に働きまして日本の安全が保障されてきましたし、現に保障されておるし、今後もそういう緊張した姿勢を持続してまいる限り、日本の安全は保障されるものと確信をいたしておりまして、そういう趣旨のことをあらゆる場合に申し上げておるにすぎないのでございまして、考え方が変わったというわけではございません。  第二に、国連における園田演説の評価でございます。  園田演説につきましては全面的に賛成でございまして、ここに示された崇高な目標に向かいまして、わが国が努力を内外にわたってしなければならぬものと考えております。  第三に、今日の状況の中で「防衛計画の大綱」を変えるつもりがあるかということでございますが、そういうつもりはございません。  第四に、今度の訪米に当たりまして、日米の安全保障協力の問題について、これを話題にするつもりかどうかということでございます。  特に日米間の首脳の間でございますから、友好関係にございまするパートナーとして、過去におきましても日米安全保障条約の運営問題は話題になったことでございます。今度も、この運営の問題につきまして、変わらない信頼を持って堅持していくという趣旨のことは確認し合いたいものと考えております。(拍手)     〔国務大臣園田直君登壇〕

園田直自由民主党外務大臣

○国務大臣(園田直君) 非核地帯の設置については、まず、その域内の国々が同意することが不可欠の要件でございます。したがいまして、関係域内の同意が生じやすいような環境づくりにそれぞれの国が努力しやすいよう、わが国は寄与していきたいと考えております。  軍縮については、平和憲法のもと、わが国は、御承知のごとく軍事大国たるの道を選ばずという選択をし、その決意を表明しておるわけであります。したがいまして、軍縮については、わが国はその先駆者たるの責任があると存じております。その軍縮については、まず、軍縮分野の優先課題である核軍縮の推進に当たる所存でございまして、核軍縮については、それぞれ実現可能なものを一つずつ積み重ねていく所存でございます。(拍手)     〔国務大臣山下元利君登壇〕

山下元利自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(山下元利君) わが国の潜水艦部隊は、現在、二個潜水隊群が並列して存在し、作戦運用面においてこの群司令部相互間で調整を行って実施しているのが実情でございまして、指揮運用の一元化が図られておりません。このため、昭和五十四年度において、潜水艦隊司令部、第一潜水隊群、第二潜水隊群、その他の直轄部隊から編成される潜水艦隊を新編し、指揮運用の一元化を図ることといたしたものでございます。西ドイツにおきましては、二十四隻の潜水艦が単一の司令部のもとに運用されておることは承知いたしておりますが、その潜水艦部隊の性格等についてはつまびらかではございません。いずれにいたしましても、わが国の潜水艦部隊は、水上艦艇部隊と同様、わが国の周辺海域において直接侵略等に対処することを任務としておりまして、御指摘のような、攻撃的外洋艦隊といった性格のものではございません。  なお、防衛関係費のGNPに対する一%という閣議決定につきましては、これを当面変えるつもりはございません。昭和五十五年度から五十九年度を対象とする中期業務見積もりの作成に当たりましては、ただいま申しました、当面、防衛関係費の対GNP比一%以下という政府の方針は、防衛庁としても念頭に置いて策定作業を進めておるところではございます。  なお、「日米防衛協力のための指針」についてお話がございまして、これは日米安保条約の実質的改定ではないかということでございますが、そのようには考えておりません。御指摘の、指針第三項においては、日本以外の極東における事態で日本の安全に重要な影響を与える場合に考えられる日本の便宜供与のあり方を、日米安保条約等の日米間の関係取り決め及び日本の関係法令の範囲内において一般的に研究しようとするものでありまして、何ら具体的な特定の事態を想定しているものではございません。  また、随時協議の点につきましては、極東における国際の平和及び安全の維持に関連する諸情勢は、安保条約により広く日米間で随時協議できることになっておりまして、この指針においては、極東における事態で特に日本の安全に重要な影響を与える場合には、情勢の変化に応じ随時協議すべきであるとの一般的考え方をあくまでも念のため表明したものでございます。  なお、私も、また自衛隊の陸上幕僚長も、わが国周辺における国際情勢についての客観的な事実は申し述べておりますが、先ほど総理大臣からも御答弁ございましたように、防衛庁としては、いま直ちに「防衛計画の大綱」を見直したり修正するようなことは考えておりません。以上でございます。(拍手)     —————————————

灘尾弘吉無所属議長

○議長(灘尾弘吉君) 長谷雄幸久君。     〔長谷雄幸久君登壇〕

長谷雄幸久公明党・国民会議

○長谷雄幸久君 私は、公明党・国民会議を代表して、ただいま趣旨説明のありました防衛庁設置法及び自衛隊法の一部を改正する法律案について、総理並びに関係大臣に質問をいたします。  まず、大平総理大臣の持論である総合的安全保障構想について伺います。  総理は、かねてより、外交、防衛政策の柱として、総合的安全保障構想の必要性を強調されております。ところが、今日に至るも、その具体的内容は何ら明らかにされておりません。  総理は、昨年八月、自民党主催の夏季研修会では、戦後三十年、わが国の周辺が波静かだったのは防衛力や安保条約だけの功績ではないと述べ、また本年一月の施政方針演説でも、真の安全保障は、防衛力だけで足れりとするものではないと述べ、いずれも、軍事力一辺倒という偏った政策の誤りを指摘する発言をされております。ところが、三月、防衛大学の卒業式では、総合安全保障戦略の根幹をなすものは防衛力の充実整備であるとの訓示を行い、一転して軍事力中心の姿勢を国民の前に明らかにしたのであります。  そこで、このような方向転換ともとれる発言の真意はどこにあるのか、お尋ねしたいのであります。この際、特に総理の言われる総合的安全保障構想とはいかなる内容のものか、さらに、総合的安全保障構想の中で防衛力の位置づけを伺っておきたいのであります。  さて、安全保障問題を考えるに当たって準拠すべき規範は、言うまでもなく、平和主義を高らかにうたい上げている日本国憲法であります。したがって、この憲法から逸脱した総合的安全保障構想なるものは許されるはずがないのであります。  そこで、総理の言われる総合的安全保障構想と平和憲法との関係について、総理の御所見を伺いたいのであります。  次に、総合的安全保障を具体的に論議する場を早急に設置することの必要性についてであります。  その一つは、国会に安全保障特別委員会の設置をすべきことであります。この件については、すでに各党で合意を見たはずでありますが、その後一向に進展していないのが現状であります。聞くところによると、参議院の自民党が反対しているからだとのうわさもあります。  この際、自民党の総裁でもある総理から、この問題についての対処の仕方を伺っておきたいと思うのであります。  二つには、政府部内に設置されている国防会議を解消して、安全保障会議を設置すべきことであります。現在の国防会議は、防衛庁設置法に基づき設置されており、検討する内容もいわゆる軍事問題に限られております。その結果、防衛庁サイドに立って作成されたものを追認する機関にとどまっております。そのため、資源・エネルギー、食糧、科学技術、経済、外交、文化等の幅広い視野と長期的展望に立った総合的安全保障の論議さえ政府部内において十分になされていない状況にあります。  そこで、国防会議を解消して安全保障会議を設置すべきであるというわが党の提言について、総理の御見解を承りたいのであります。  ここで、最近の内外情勢を踏まえ、具体的問題についてお尋ねをいたします。  まず、E2Cの予算処理についてであります。E2Cの予算凍結解除に関しては、衆参両院議長の判断にゆだねられておりますが、凍結解除に関する議長判断を求める条件として政府は何を考えておられるのか。また、政府は捜査終了時点を一応のめどにしているようでありますが、捜査終了時点に関する具体的判断基準についてもお聞かせ願いたいのであります。  次は、兵器購入のあり方についてであります。巨額な予算を必要とする航空機等の兵器には、ほとんどの場合に汚職等の問題が絡んでおります。この際、兵器の購入及び調達を抜本的に再検討する必要があると思うのですが、この点についての総理の御見解をお伺いいたしたいのであります。  さらに、アジア及び極東の軍事情勢等であります。  まず、アジアにおける米ソ軍事バランスについてどのように判断をしているのか、お尋ねをしたいのであります。  この問題について、今月九日、園田外務大臣はブラウン・アメリカ国防長官に対し、アジア・太平洋地域における米国の信頼ある抑止力が必要であると述べたと伝えられております。外務大臣の言われる信頼ある抑止力とはどのようなものを想定しているのか、お尋ねをしたいのであります。  また、最近では、国後、択捉のソ連軍事基地強化、キエフ型空母ミンスクの極東配備を含むソ連極東艦隊の強化、さらには長距離戦略爆撃機バックファイアの配備等が指摘され、防衛庁初め政府は、いたずらにソ連の軍事的脅威を強調し、これへの対応を求めているようであります。特に、最近、自衛隊の陸幕長は、極東の軍事情勢の変化に伴って「防衛計画の大綱」を修正する必要がある旨の発言をしております。  そこで、政府として、ソ連の極東における軍事的変化に対応して具体的な処置、たとえば「防衛計画の大綱」を修正する考えがあるのかどうか、さらに、ソ連の軍事力に対抗して、わが国の防衛力を強化する考えがあるのかをお尋ねしたいのであります。  総理は、昨年の自民党総裁選における政見の中で、米中ソ三大国のパワーゲームに巻き込まれずと明言しながら、さきの防衛大学の卒業式では、わが国の防衛力は、真に抑止力たり得るものでなくてはならないと述べております。ところが、この抑止力としての防衛力整備という発想は、必然的に軍事力の拡大強化の方向に進まざるを得ないのであり、大国のパワーゲームに巻き込まれる危険性の大きいことを憂慮するものであります。  抑止力としての防衛力整備と大国のパワーゲームの関係について、どのような判断を持っておられるのか、お尋ねをいたします。  また、最近では、アメリカ側の要請に基づき、P3C、E2C等の対潜哨戒機を初め、海上自衛隊、航空自衛隊の強化充実が推進されております。今回の防衛二法の内容も、海上、航空両自衛隊の強化にあります。陸上自衛隊は十八万人体制のままで一応の形をとっておりますが、海上及び航空自衛隊に関しては増員の上限をどのように考えておられるのか、これとあわせて、予備自衛官の増員についても、その基準と構想をお聞かせ願いたいのであります。  最後に、在日米軍駐留費の問題についてお尋ねをいたします。  いわゆる日米地位協定第二十四条について、従来、政府は、在日米軍の駐留経費はすべてアメリカ側の負担としていたのであります。ところが、最近、この方針を変更したと言われております。在日米軍駐留経費のなし崩し的な日本側負担は、地位協定の事実上の変更であります。このことは、今後、労務費の問題だけでなく、さらに基地の管理運営費の面にまで拡大され、日本側の大幅負担を余儀なくされることになるのではないか。  そこで、この際、いわゆる地位協定第二十四条に関して政府はいかなる解釈をとるのか、改めて明確な御答弁を願いたいと思うのであります。  以上をもって私の質問を終わります。(拍手)     〔内閣総理大臣大平正芳君登壇〕

大平正芳自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(大平正芳君) 長谷雄さんの第一の御質問は、私の防衛問題に対する基本姿勢に関連してでございました。これにつきましては、先ほど梅野さんにお答えしたとおりでございまして、別段変わっていないのであります。  それでは防衛力の位置づけをどう考えておるのかという御質問でございますが、私は、防衛力も大事でございますけれども、外交力も大事である、経済力も政治力も大事である、文化力も大事であると考えておるわけでございまして、いずれが優先するというようには考えていないので、皆大事だと考えております。  平和憲法との関係を総合的安全保障を考える場合にどう考えているかということでございますが、平和憲法では平和主義、民主主義がうたわれておるわけでございますし、軍隊の維持も認められていないわけでございますので、その点は心得た上でわれわれが安全保障の努力に取り組んでおるわけでございますので、御懸念のないようにお願いしたいと思います。  それから、第二に、国会に安全保障の委員会を設置する問題につきましてのお尋ねでございました。  私は、国会におきまして安全保障の委員会ができまして、安全保障問題につきまして専門的に論議を深められてまいることは望ましいことと考えております。しかし、この委員会を設置するかどうかという問題は国会の問題でございまして、国会から出てまいりました御意見は、政府として尊重をしなければならぬと考えております。  それから、国防会議の改組、運営の問題につきましてのお尋ねでございました。  国防会議につきましての運営につきましては、なお工夫を要する点がないわけではございません。それからまた、その構成につきましても、従来から議論があるところでございまして、そういった点を踏まえた上で、今後とも検討を加えていかなければならぬと考えております。  それから、E2C予算の凍結解除につきましてのお尋ねでございました。  この問題に関連いたしましてただいま捜査当局が捜査を進めておる最中でございます。したがいまして、この捜査の状況を見ながら、捜査の結果を踏まえた上で、両院議長の御意見も伺いましてこの問題についての決着を図りたいと考えておりまして、いま捜査が進行中でございますので、具体的にまだ申し上げる用意はないことを御理解をいただきたいと思います。それから、兵器購入についての不正防止のための工夫でございますが、これは防衛庁におきましても、価格調査を徹底いたしまするとか、あるいは契約書でございますとか誓約書などの提出を求めるとか、いろいろの工夫をいたしておるようでございまして、詳細は防衛庁長官からお聞き取りをいただきたいと思います。  それから、わが国の安全保障がパワーゲーム、米ソ中三大国のパワーゲームにかかわりを持ってはならないという趣旨のことを述べておるが、そういう危険がありはしないかという御懸念でございますが、私は、日本の防衛力は、申し上げておりまするように、他国に脅威を与えるようなものであっても困るが、しかし侮りを受けるようなものであっても困る、節度のあるものでなければならぬという趣旨のものを申し上げておるゆえんのものは、パワーゲームに参加できるような積極性を持ったものであってはならないという警戒的な姿勢を込めたつもりでございまして、御理解をいただきたいと思います。  栂野議員のお名前を間違えまして、大変恐縮いたしました。お許しをいただきたいと思います。(拍手)     〔国務大臣山下元利君登壇〕

山下元利自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(山下元利君) 防衛庁の主要装備品の調達に当たりましては、ただいま総理大臣からも御答弁がございましたが、不正防止を図る観点から、誓約書を提出させる、価格調査の強化を行う、代理店契約書を提出させるなどの措置を講じているととろでございまして、今後とも一層適切な調達に努力する方針でございます。  ソ連の極東での軍事力につきましての御質問でございましたが、近年におきますところの極東ソ連の軍事力増強には目覚ましいものがありまして、特にキエフ級空母ミンスクあるいはバックファイア型爆撃機などの極東配備の動向、ベトナムにおける海空軍基地の使用、国後、択捉両島地域への地上軍の再配備などの問題は、わが国の安全保障に深くかかわるものであり、今後の成り行きには十分注目しなければならないと考えます。しかし、いま直ちに同大綱を見直し、あるいは防衛力の規模を同大綱で定めた以上に強化する必要があるとは考えておりません。われわれといたしましては、現在「防衛計画の大綱」の定めるところによりまして、防衛力の質的向上を期してまいりたいと思っております。  なお、今回の防衛二法では、海上自衛隊、航空自衛隊の定員増をお願いいたしておりますが、これは、艦艇、航空機の就役、建造等に伴い、これらを運用するのに必要な要員を積み上げた結果出されたものでございます。したがいまして、海上自衛官、航空自衛官の定員についてどの程度まで増員するか、一概には申し上げかねまするが、増員のめどは、「防衛計画の大綱」で示されている編成、主要装備等の具体的整備目標によっておのずから概定されてくるものになると思います。  最後に、陸上自衛隊の予備自衛官は、後方警備、後方支援、戦闘損耗補充の要員に充当するためのものでありますが、今回増員を予定しております一千人は、主として後方警備に充てるものでございます。(拍手)     〔国務大臣園田直君登壇〕

園田直自由民主党外務大臣

○国務大臣(園田直君) ブラウン国防長官と私の話は、平和と安全の保障が、軍事力のみならず、政治経済と総合的なものの中に安全と平和があるということで、そういう立場から、わが日本は、わが日本の持っておる政治経済の力を発揮し、アジア及び世界の平和を追求し、独自の努力をしておる、しかし、日本のこの努力の背景、基盤は日米安保条約であり、信頼するに足る抑止力であるという発言をいたしたわけであります。  抑止力とは、いかなる国といえども、アジアまたは太平洋地域において、との平和を乱そうとするような行動に出ることを思いとどまらせるに足る力、信頼あるとは、自他ともにこれを認めるものである、というのが私の考え方でございます。  次に、先般お願いいたしました予算の中に、基地の住宅の設置及び労務費の問題がありますが、これはあくまで地位協定の中で行われたものでありまして、解釈はいささかも変わっておりません。今後起こるべき問題についても、この地位協定の枠内において処理する所存でございます。(拍手)

灘尾弘吉無所属議長

○議長(灘尾弘吉君) これにて質疑は終了いたしました。      ————◇—————

灘尾弘吉無所属議長

○議長(灘尾弘吉君) 本日は、これにて散会いたします。     午後四時三十分散会      ————◇—————  出席国務大臣         内閣総理大臣  大平 正芳君         外 務 大 臣 園田  直君         大 蔵 大 臣 金子 一平君         厚 生 大 臣 橋本龍太郎君         農林水産大臣  渡辺美智雄君         通商産業大臣  江崎 真澄君         運 輸 大 臣 森山 欽司君         国 務 大 臣 山下 元利君  出席政府委員         防衛庁防衛局長 原   徹君

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