文教委員会 第13号
- 発言数
- 30 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1979/06/06
会議録
○坂本委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、昭和四十四年度以後における私立学校教職員共済組合からの年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案を議題といたします。 まず、提案理由の説明を聴取いたします。内藤文部大臣。 ————————————— 昭和四十四年度以降における私立学校教職員共 済組合からの年金の額の改定に関する法律等 の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○内藤国務大臣 このたび政府から提出いたしました昭和四十四年度以後における私立学校教職員共済組合からの年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 私立学校教職員共済組合は、昭和二十九年一月に、私立学校の教職員の福利厚生を図る目的のもとに、私立学校教職員共済組合法により設立されたものでありますが、それ以後、本共済組合が行う給付については、国公立学校の教職員に対する給付の水準と均衡を保つことをたてまえとし、逐次改善が進められ、現在に至っております。 今回は、昭和五十三年度に引き続き、国公立学校の教職員の年金の額の改定に準じて、私立学校教職員共済組合法の規定による既裁定年金の額の改定等を行うため、この法律案を提出することといたしたのであります。 次に、この法律案の概要について申し上げます。 第一に、私立学校教職員共済組合法の規定による退職年金等の額を、昭和五十三年度の国家公務員の給与の改善内容に基づいて行われる国公立学校の教職員の退職年金等の額の改定に準じ、昭和五十二年度以前の退職者について昭和五十四年四月分から増額することといたしております。また、これらに伴い、旧私学恩給財団の年金についても同様の引き上げを行うことといたしております。 第二に、既裁定の退職年金、廃疾年金及び遺族年金の最低保障額を、国公立学校の教職員の既裁定年金の最低保障額の引き上げに準じ、昭和五十四年四月分から引き上げるとともに、六十歳以上の者等に係る遺族年金の最低保障額を昭和五十四年六月分以後、これらの者以外の者に係る遺族年金の最低保障額を昭和五十四年十月分以後さらに引き上げることといたしております。 第三に、標準給与の月額の上限を国公立学校の教職員の掛金等の算定の基礎となる俸給等の限度額の引き上げに準じ三十八万円から三十九万円に引き上げるとともに、下限についても六万六千円から六万七千円に引き上げることといたしております。 以上の改正のほか、私立学校教職員共済組合法は、給付関係の規定については、国家公務員共済組合法の関係規定を準用することといたしておりますので、すでに本国会に上程されている昭和四十二年度以後における国家公務員共済組合等からの年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案における退職年金等の支給開始年齢の引き上げ、高額所得を有する退職年金受給者に対する年金の支給制限、減額退職年金の改正、退職一時金等の廃止等及び短期給付制度の改正等の改正事項につきましても、当該規定を準用することにより同様の措置を行うこととし、所要の規定の改正を行うことといたしております。 最後に、この法律の施行日につきましては、他の共済組合制度の例にならって、特定の規定を除き、昭和五十四年四月一日といたしております。 以上が、この法律案の提案の理由及び内容の概要であります。 何とぞ十分御審議の上速やかに御賛成くださいますよう心からお願い申し上げる次第であります。
○坂本委員長 この際、ただいまの提案理由の説明につきまして補足説明を聴取いたします。三角管理局長。
○三角政府委員 ただいまの文部大臣の説明を補足して、法律案の改正事項について御説明申し上げます。 私立学校教職員共済組合法において、すでに本国会に上程されている昭和四十二年度以後における国家公務員共済組合等からの年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案における改正事項について、当該規定を準用することにより、同様の措置を行う改正事項及びその概要は次のとおりであります。 第一に、退職年金の支給開始年齢につきまして、年金受給者の高齢化等に対応して、共済組合の将来にわたる年金財政の健全性の確保を図ること等の見地から現行の五十五歳を六十歳に引き上げることといたしております。 なお、この支給開始年齢の引き上げにつきましては、組合員の老後の生活設計等も考慮し、段階的に引き上げていくという経過措置を講ずることといたしております。 第二に、高額所得を有する退職年金受給者につきまして、年金の一部の支給を停止することといたしております。 第三に、減額退職年金の受給を選択できる場合を原則として五十五歳からに限定するとともに、減額率についても保険数理に適合するものに改めることといたしております。 なお、これらの改正についても、所要の経過措置を講ずることといたしております。 第四に、現行の退職一時金制度につきまして、すでに通算年金制度が樹立されております関係上、この際これを廃止することとし、別途、厚生年金の脱退手当金と同様の制度を設けることといたしております。 第五は、短期給付に関する改正であります。従来から、共済組合の短期給付は、健康保険の例にならってきたところでありますが、別途、本国会で御審議をお願いしております健康保険法等の一部を改正する法律案による改正内容に準じ、このたび、共済組合の医療給付等においても同様の改正を行うことといたしております。 以上が、国家公務員共済組合法の規定を準用することにより措置する事項であります。
○坂本委員長 暫時休憩いたします。 午前十時五十九分休憩 ————◇————— 午前十一時三分開議
○坂本委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、これを許します。伏屋修治君。
○伏屋委員 どういう風のめぐり合わせか、非常にやりにくい場で質問をやらされる羽目に陥ったわけでありますが、ただいま趣旨説明がございました私立学校教職員共済組合の問題についてしばらく質問したいと思います。 まず、第一点に非常に疑問に思いましたことは、管理局長の方の補足説明がございましたけれども、私立学校教職員共済組合は一応国公立共済組合を準用していくという原則でずっと貫かれておりますが、しかし、国公立共済というものの審議がまだ定かでない時点でこれが出されてきたということについて少し疑問を持つわけでございますが、その辺についてはどうお考えですか。
○三角政府委員 提案理由の説明並びに補足説明で申し上げてございますように、ただいまあわせて伏屋先生から御指摘もございましたように、今回国共済の法律の改正事項を私学共済の方もそのままこれを準用するという趣旨の改正内容になっておるわけでございます。 これはただいま御指摘もございましたが、そもそも私立学校教職員共済組合という制度ができました一つの主な目的といたしまして、私学に勤務いたします教職員についての福利厚生をできるだけ国公立の学校のそれに合わせていこうということがその根本にあったわけでございまして、現在もそういう体制で来ておるわけでございます。 したがいまして、今回の国共済の改正関係事項につきましては、私学共済もでございますが、他の共済関係もこれに並行して同じ改正を進めるということにいたしておりまして、いわば並行して今国会に御審議をお願いしておるわけでございますので、実質的な内容につきましてはこの文教委員会におかれましても御審議をお願いしたいというふうに考えておるわけでございます。
○伏屋委員 補足説明の内容について個々に取り上げてまいりますと非常にむずかしい問題があると思いますけれども、聞くところによりますと、国税庁あたりはいわゆる職員の徴税能力からいっても五十歳くらいが一応の限度であるというようなことも聞いておりますけれども、そういうような面と、それからまた私立学校の教職員の実態といいますと非常に女性の方が多い。こういう実態でこの退職年金の支給開始年齢引き上げということがそぐうのかそぐわないのか。その辺もお聞かせ願いたいと思います。
○三角政府委員 私立学校につきましては、実態的に見ますと、昭和五十二年度の退職年金の新規裁定年齢を見てまいりますと、六十歳以上で退職した者が全体の七八・五%という数字を占めてございます。なお、先生から御指摘があったわけでありますが、やはり女子の方が早く退職しているようでございまして、この七八・五%の要素を見ますと、男子の方は八七・三%、女子の方は六七・七%という数値になってございます。 それが実態でございますが、今回の支給開始年齢の引き上げについては、やはり現在の高齢者の生活設計にも十分留意する必要があるということで、経過期間を設けまして段階的に移行するということにしている次第でございます。 それから、御指摘にございました女子の支給開始年齢の問題でございますが、確かに幼稚園等に勤務している女子の教職員の勤務期間というのはほかに比べますと概して短いわけでございますが、これにつきましても国公立学校の教職員に係る給付との均衡を保つということをたてまえにしている関係もございますので、これも国家公務員共済組合の場合と同様に支給開始年齢について男女差を設けることは好ましくないということ、それから共済年金は保険数理に基づいて行っておりますために、この支給開始年齢を五十五歳に据え置いた場合には相対的に割り高の保険料を負担することになるというようなことを考慮して一律に六十歳というふうにしたわけでございます。 幼稚園等に勤務する女子教職員が相当若年で退職することも考えられますが、その場合でも一般的には将来通算退職年金の受給者になるということで、いろいろな年金制度の改正の中でやはりその中に位置づけていきたいという考えに立っておるものでございます。
○伏屋委員 第一の項目はわかりましたが、第二の項目のいわゆる支給制限でございますが、これは高級官僚、特殊法人渡りの人事を防止するという意味合いからこれが考えられたと思いますけれども、それなら、これが果たして私学共済の方に当てはまるのかどうか、当てはまるとすればどれぐらい当てはまるのか、その辺はどうお考えでしょうか。
○三角政府委員 ただいまの伏屋委員の御指摘の問題は高額所得者に対する支給制限の問題かと思います。 これを新たに設けましたのは、これは制度の中身といたしましては、給与所得からいわゆる所得控除を控除した所得が六百万円以上ある者につきまして、退職年金の額が百二十万円を超えるというようなケースにつきましては、その百二十万を超える年金の部分の二分の一の支給を停止するというものでございますが、本来退職年金というものは、老齢によりまして収入を得る能力が少なくなったという方に対する所得の保障を目的として構成されておる制度でございますので、これはお年を召したにもかかわらずなお相当な——相当なと申しますか、かなり高い程度の稼得能力をお持ちになる方に対しては年金の一部を停止するということによりまして年金財政の一助とするということでございますが、御指摘のように、私学の場合には通常の他の職域に比べますと退職する年齢がわりと高いと申しますか、たとえば学校法人ごとに定年の定め等もかなり高い年齢で定めておるところもございますので、そういったところは年金の受給権という問題が起こらないわけでございます。 それから、一方においてそういう高い収入がございますとこういう減額というケースが起こり得るかと存じますが、その辺についての精密な数値というものはまだ持っておりませんけれども、いずれにいたしましてもこれはそういった基本的な考え方に基づいてございますので、私学共済についてもこういったことをやはり実施すべきであるというふうに考えておるわけでございます。
○伏屋委員 私は昨年もこの問題についていろいろと質問をいたしたわけでございますが、私学共済の責任準備金というものについても、昨年のこの法案のときにも社会党の湯山委員からも質問があったように思いますが、非常に赤字であるという実情でございますが、今年度の責任準備金の状況はどのようになっておるか、お聞かせ願いたいと思います。
○三角政府委員 昭和五十二年度末の御指摘の長期経理におきます責任準備金につきまして、その不足額が二千四百七十七億円でございまして、これにつきましては、昨年度の御審議の際にもたしか見込みの数値として御説明を申し上げたというふうに記憶いたしております。 五十三年度及び五十四年度にどうなるかということでございますが、両年度に段階的に、五十三年六月から千分の十、五十四年四月からさらに千分の六、掛金率を引き上げた次第でございます。これによりましてこの不足見込み額というものが五十三年度末には千七百十九億円、五十四年度末には七百七十三億円というふうになる見込みでございます。 五十四年度末の不足見込み額七百七十三億円は掛金率に換算すると千分の八といったようなものに相当するわけでございまして、こういったことも今回御提案申し上げております、それから先ほど御説明申し上げました制度改正というものと関連をしておるというわけでございます。
○伏屋委員 膨大な赤字でございまして、それをいわゆる私学振興財団の助成あるいは国の国庫補助あるいは掛金というもので補足をしておるわけでございますが、昨年も私学振興財団の助成が一応千分の六と決まっておりながら実際は千分の〇・〇二というような助成に終わっておりますが、今年はどのような状況になっておるのか、その辺をお聞かせ願いたいと思います。
○三角政府委員 ただいま御指摘の長期給付財源のうちの整理資源に要する経費についての私学振興財団からの助成でございますが、前年度はただいま御指摘がありましたように千分の〇・〇二ということの、結果的にそういう率になるわけでございますが、一千万円という金額で、やむを得ずそういう金額で助成をするということにいたしまして、いろいろと本委員会で御指摘を受けたわけでございますが、五十四年度におきましても若干改善は見たわけでございますが、なお、日本私学振興財団の収支の状況につきましては、前年に比べてそう特段の有利な状況と申しますか、財団の経営状況がそれほどは改善をいたしておりませんために非常に窮屈な状況にございます。 したがいまして、この整理資源につきましては、年々一千万を、その窮屈の中で二千万円に予定を立てております。一方におきまして、これは同じく長期給付につきまして、伏屋委員御承知の旧私学恩給財団の既年金者の年金増額分というものがございまして、これにつきましてはやはり現実に必要とする金額でございますので、この必要な所要の計算に基づきまして三億三千六百八十六万余を予定いたしておりまして、これは前年度に比べて約五百万円の増ということになっておる次第でございます。
○伏屋委員 昨年もこの法案のときに文部大臣が非常な決意を述べられたわけでございまして、この政府出資金をいわゆるかち取るというような決意も、砂田前文部大臣も決意表明をされたわけでございます。また、本委員会の附帯決議にも、「強化措置を講ずる」というように非常に強い言葉で書かれておるわけでございますけれども、その結果が五百万円の増という非常に微々たる増額にとどまっておるが、この辺をどう具体的に手当てしておるのか。 附帯決議に決められておりながら十年一日のごとく一向にらちが明かない。先回のときも砂田文部大臣は、前文部大臣と同じ言葉を言わなければならないけれども時の状況によってその決意は違うんだというような言い方をされておりましたけれども、その辺は昨年の法案成立のときの附帯決議後どのように具体的に手当てをするよう努力されたのか、その辺をお話し願いたいと思います。
○三角政府委員 附帯決議で数項目の私どもに対して努力すべき御指示をいただいておったわけでございます。 まず、御指摘の私学振興財団の出資の関係でございますが、これは御承知のように毎年十億ずつ出資を重ねてくるという努力をずっと続けてきておりましたが、昨年は従来の例を改めまして、非常に努力をいたしまして十五億というものを確保いたしましたが、今年度はさらに一般の財政状況が非常に窮屈な中で二十億という出資金を確保いたしまして、これによって私学振興財団のいわゆる逆ざや的な運営の改善に資することにいたしたわけでございます。ただ、こういったものの効果が収入の上で反映してまいりますには、直ちにその年度では出てまいりません。利息の問題でございますので、数年の後にそういったものの効果が出てくるというふうに見ております。 そして、ここ四、五年の財源の状況は、私学振興財団でも計算をしていろいろと苦慮をいたしておる次第でございます。ただ、全体の経済の動きとか金利の状況等が関連いたしますので、なお常時いろいろな意味での経営努力を重ねていくということが必要かと思っておる次第でございます。 それから、附帯決議についての各項目についてかいつまんで申し上げますと、「長期給付に要する費用に対する国の補助率を百分の二十以上に引き上げるように努めること。」という項目があるわけでございますが、これにつきましては、五十四年度の予算編成のときも非常に慎重に検討し努力をいたしましたが実現を見るに至っておらない次第でございます。これは今後とも他の制度との均衡等も考慮しながらやはり検討を続ける必要があろうかと思っております。 ただ、これにつきましては、私学共済組合だけが不利な扱いを受けておるということではございません。学校法人、教職員の負担能力等を助けるという意味合いで今後とも十分に注意をして努力をすべきことと思っております。 それから、「長期給付に対する日本私学振興財団の助成金」につきましてはただいま申し上げたことでございます。 それから、第三番目に、「地方財政の実情にかんがみ、長期給付掛金に対する都道府県補助を充実するため、必要な措置を講ずること。」ということがあったわけでございますが、これに対しましては、都道府県に対して、私学の担当部課長会議その他あらゆる機会を通じまして極力、学校法人や組合の掛金負担の軽減のために、大学、短大を含めた全学種に対する補助が行われるように要請を行ってまいりまして、昨年御指摘のようにだんだんに後退的な現象がございましたけれども、それをかなりのところで食いとめますと同時に、県によりましては拡充をしていただいたという県もございまして、なおこの努力は続けていく必要があるというふうに考えておる次第でございます。 それから、第四番目に、「短期給付に要する費用について国庫補助の措置を講ずること。」ということがあるわけでございますが、これにつきましても予算編成の際十分に検討いたしたわけでございますが、他の共済制度との均衡もございますし、それから短期給付につきましては私立学校共済組合は収支の状況がかなりよろしゅうございまして、掛金率等も他に比べてむしろ有利になっておるということもございますために、現実問題としてこれの補助を新たに設けるということは非常に困難な状況であったというふうに御報告申し上げたいと存じます。 それから、第五番目に、「私立学校教職員の退職手当制度及び職務上災害補償制度のあり方について速やかに検討を行うこと。」という御決議をちょうだいしておるわけでございますが、これにつきまして、まず第一の退職手当制度につきましては、文部省におきまして、昨年も御説明申し上げたのでございますが、四十九年八月の私立学校振興方策懇談会の報告等の趣旨に即しまして研究を進めてまいりまして、五十一年度には私立学校教職員離職状況等分析研究会というものを設置しまして、五十一、五十二年度に私立学校におきます教職員の在職の状況と離職の状況の実態の調査を学校種別全部を対象として行ったわけでございますが、五十三年度におきましては、全私学連合から出されております要望案を中心に私学団体との間の詰めを繰り返して行ってきている次第でございますが、これは雇用制度とか他のいろいろな制度との絡みも複雑にございます問題であるために現時点でなお結論を出す段階に至っておらないわけでございまして、本年度においても引き続き私学団体との協議を中心にしながら関係の機関との御相談も並行して進め、検討を続けてまいりたいというふうに考えておる次第でございます。 それから、次に、業務上の災害補償制度の問題につきましては、これはやはり附帯決議の御趣旨も踏まえまして、関係各方面の意見を徴しながらこれまた検討を進めているところでございますが、その検討の基礎としまして、私立学校教職員の業務上の災害発生状況や、それから実際に現実に災害補償はどのように行われているかという実態を把握する必要がございますので、五十三年度には大学、短大につきまして業務上災害に関する調査を実施いたしましたが、五十四年度に入りまして、つい先ごろ、都道府県知事所轄の高等学校以下の私立学校について同種の調査を行うべく依頼を出しまして、目下調査を進めておるという段階でございまして、これもやはり私学の関係のそれぞれの団体と十分に協議を尽くしながら、現実的でかつ実行可能な方策を求める努力を重ねてまいりたいというふうに思っておる次第でございます。
○伏屋委員 私は私学振興財団の附帯決議のことについて聞いたわけでございますが、全項目にわたって話していただきました。 そこで、今年度の私学の経常費助成の中に、大学の教職員の福利厚生費というのが十分の一新規につけられておるわけでございますが、これはどのような意図でこれが新しく出てきたのか。その経緯等について、あるいは意図等についてもお伺いしたいと思います。
○三角政府委員 私立大学等に対します経常費助成につきましては年々拡充に努めてまいりまして、一つの目標といたしまして、教育、研究にかかる経常費助成——経常費にもいろいろなたぐいの費目がございますけれども、国からの補助になじむ経常費の範囲をできるだけ広げてまいることによりましてそういったものの二分の一まで持っていくべきである。これは私学団体の要望でもございますし、また国会等からもそういう要請を私どもは承っておるわけでございます。そのために従来給与費とか教育研究費を中心に充実をしてまいりましたが、だんだんにもう少しきめ細かいところまでそれを広げてまいることにいたしたいという考えがあるわけでございます。 そういったことから、今年度の新規項目の一つといたしまして福利厚生費ということで積算をいたしたわけでございますが、この中身はただいま御審議いただいております私立学校教職員共済組合の長期給付の掛金の学校法人負担分を補助対象に加えることにいたしたわけでございます。これは初年度でございますので、専任教職員の学校法人負担分につきましてその十分の一という積算でまず芽を出したということでございまして、積算額は御承知と存じますが約六億八千百万円という数字になっておりまして、今後その積算率をさらに年を追って財政事情の許す限り増加をいたして、学校法人負担分の二分の一まで持っていきたいというのが目標でございます。
○伏屋委員 先ほど、附帯決議の中のいわゆる各都道府県の助成、補助というものが年々少なくなってきておるけれども、努力をしてそれを何とかとめることができたし、新規にそういう補助を決めたところもあるという話がございましたが、全体的な傾向としては都道府県の窮乏した地方財政の中で非常に困っておる。そういう不安定な補助状態から何とか脱していきたいということで、私学連合としましては地方交付税でその措置を講じてもらいたいという強い要望もあるわけでございます。 いまのような形で非常に衰退の道をたどっておる都道府県の補助、そういう中でいま私が質問をいたしました新規の大学における教職員の福利厚生費が十分の一ということになりますと——都道府県の補助というのは一応千分の八でございまして、法人千分の四、教職員千分の四という負担でやっておるわけでございますが、国の補助十分の一、新規につくった補助によっと法人の方へは直接補助していくということになってくると、教職員の負担率の間に非常に不公正さが生まれてこないのかどうか。また、そういうことをやることによって、いま衰退の道をたどっておる都道府県の補助というものにさらに拍車がかかってくるのではないか。こういうことを懸念するわけですが、その辺はどうお考えですか。
○三角政府委員 高等学校以外の学校と申しますか、大学、短大につきまして、従来自治省の方に私どもも問題点を説明し、要請をいたしておりますが、御指摘のようにまだ積算になっておらないわけでございます。今後も要請をしてまいりたいと思っております。 学校法人の負担分について補助をいたしたということは、現在の私立大学等経常費補助金の仕組みが、学校法人に対する補助を行うことによりまして私立学校の教育研究の充実向上を図り、かつ学校法人の経費を軽減することによりまして直接学生、生徒の負担の軽減に持っていこうという、そういう流れの中で行っておるものでございます。 したがいまして、確かに御指摘のように教職員本人の負担分とは別のねらいということになりますが、そういうことで私立学校経常費補助を充実していくことによりまして、当該私学の健全な経営を助けることによってその学校の教育に対する経費がより充実していく、あるいは設備等に対する経費が充実されるということを私どもは期待しておるわけでございます。
○伏屋委員 その意図は大体わかったわけですけれども、文部省の方としては地方交付税で措置ができない、それで各都道府県単位に、私学の方の共済に対する都道府県の補助というものを個々にいろいろと御努力なさっておることはよく存じておりますが、その努力点が全学種にわたって、そういう面で御努力をなさっておるわけでございますね。 それにもかかわらず大学の方の法人側についてはこういう新しい補助がついてくるということになってまいりますと、いわゆる暗黙のうちに、大学は対象にならない、都道府県としては高校以下だけに私学共済においての補助を出せばいいのだと、こういう考えに陥らないかということを心配するわけでございますが、その辺はどうですか。
○三角政府委員 先生の御指摘のとおり、大学、短大についてやっていただいておる県の中でも高校に対する措置とは若干の差等を設けておるようなところがあるわけでございまして、その辺の認識の問題もあろうかと存じます。 それから、大学、短大が非常に多く集まっておる都道府県等に私どもは極力そういった努力を要請してまいる必要があると思っておりますが、今回の経常費補助金に学校法人負担分の補助が計上されたからといって、それによりまして大学、短大はもういいのだということになっては困りますので、それは事柄の趣旨がまた違うのでございますから、その辺は扱いの上で先生がいま御心配になっていらっしゃいますようなぐあいになりませんように、私どもは極力都道府県側の努力というものを引き続き重ねていただき、できれば財政状況をにらみながらさらに改善をしていただくようにお願いを続けたいと思っております。 大学、短大と申しましても、これは都道府県の直接の所轄ではございませんけれども、当該の地域の文化の振興ないしは教育の向上に十分寄与しておる存在であると思いますので、都道府県のレベルでもそういったことについていろいろと配慮をしていただくようにお願いを続けてまいりたいと思うわけでございます。
○伏屋委員 先ほどの御答弁の中で、こういうように新しく十分の一の補助をつけた、六億幾らというお金をつけた、言うなれば私大の経済負担を軽くして研究、学問の成果をそこに期待していきたい、こういう御意図でそういうことがあったと聞いておるわけでございますが、その研究を進めていくのは私立大学の教職員でございますので、その教職員の身分というか、そういうものが非常に不公正な中で行われていくということではかえってアブハチ取らずになる危険性もありますから、そういう面で掛金負担の公正さというものはやはり厳重に考えていただいて、教職員の負担率を軽減するという方向で御努力を願いたいということを強く要望したいと思います。 それから、退職手当制度については、附帯決議にあるわけでございますが、五十一年、五十二年の状況はわかりましたし、五十三年は協議会によって細かい詰めをしていくという報告がございました。昨年も私はその問題については取り上げましたけれども、遅々として進まない。私学振興というものに対しての教職員の身分というものを安定させるためにも、何としてもこれはもう少し加速して、この退職手当制度というものも手厚いものを考えていっていただきたい。このように思うわけでございます。 それから、細かいことでございますが、この附帯決議の中にも、二〇%という、補助率アップということがもう十何年決議されておるわけでございます。大蔵の方の考えとしては、財源調整費というものがそれに含まれているので実質二〇%に近いではないかというような言い逃れをしておるわけでございますが、その財源調整費というものはことしはどれくらい組まれておるのですか。
○三角政府委員 財源調整費でございますが、五十四年度の予算額にいたしまして四億二千八百万円でございます。五十三年度は財源調整費の比率として従来どおりの百分の一・七七ということで、五年来同じ数値で参っておりまして、これは農林年金の方と同じ扱いでずっと参っております。 五十四年度の予算の上におきましては、ただいま御提案しております長期給付の支給開始年齢の繰り下げの問題と絡みまして、国家公務員共済法におきます長期給付に対します国の負担分を改善いたしております関係上、それとの見合いがございまして、百分の一・八二ということで、百分の〇・〇五比率を上げてございます。これを足しますと、伏屋委員もちょっとおっしゃいましたように、二〇には至りませんが、一九・八二という数値になるわけでございます。 また、決算上も、従来一九台の数字で、かなり二〇に近い数字を得ておる次第でございます。
○伏屋委員 大蔵省はそういう言い分でございますが、やはり、附帯決議の百分の二十にするという非常に強い要請もございますので、その点はそういう言葉に惑わされないで、百分の二十が実現できるようにひとつ強力な努力をお願いしたいと思います。 まだいろいろありますが、もう時間も参りましたのでこれで終わりますけれども、やはり、附帯決議の院のこの意思を尊重して、できるだけ早くそういうものが実現できるような一段の御努力を強く要望いたしまして、質問を終わりたいと思います。(拍手)
○坂本委員長 山原健二郎君。
○山原委員 委員長に本委員会の運営について御要請を申し上げたいのですが、私は現段階で審議を拒否するという立場はとっておりません。しかし、先ほどの理事会で話がございましたように、一つの政党が現在の状況の中でこの審議に応ずることができないということで開会に反対をされまして、現に七名の委員の方が欠席をされておるという、こういう状態でございます。 私は、そのことについては、そういう状態で開会をすべきではないという反対の意思を表明しました。政党にはそれぞれ政党の政策もあり方針もありますから、社会党の方が出ていかれたことにつきましても、その状況はわからぬわけではございません。そして、そういう状態の中でいま審議が進められておりますけれども、これは不正常であることは間違いないと思います。委員長が開会を強行されたとは決して考えませんけれども、しかし、このままでは不正常であることはだれも認識をされるところだと思います。 それで、そういう状態でございますから、委員長に対しましても、また自民党の筆頭理事である与党の森先生に対しましても、社会党に対する状況を聴取するとか、あるいは正常に戻すための努力をしていただきたいということを要請してきましたけれども、現在の段階ではまだ空席のままこういう状態でございまして、これでは私としても質問を続けることができないわけでございます。 と申しますのは、昨日の理事会の決定では、私の質問を終わりますとこの私学共済に対する質疑の議了が行われるはずになっておりましたが、これでは議了することもできませんし、さらにまた昨日の理事会では、その後で衆法である社会党提案の法案が提出をされまして、趣旨説明と、それに対して社会党議員の提案者に対する質問が行われることになっておりました。 しかし、それもこの状態ではできないわけでございますので、委員長にお願いをしたいわけですが、私の質問は留保させていただきまして、この段階で休憩をとっていただき、この正常化のためにさらに努力をされるように心から要請をいたしたいと思いますが、委員長のお考えをお伺いいたしたいのであります。
○坂本委員長 山原君に申し上げます。 当文教委員会は正常に開会をいたしましたが、その直後社会党委員諸君が退場をされましたことは遺憾であります。 ただいま山原君から委員長からの説得の努力についてお尋ねがありましたが、委員長といたしましては、委員部の職員に命じまして再度出席要請を社会党委員諸君に伝えてございます。しかし、せっかくのお申し出でございまするから、この際は暫時休憩をいたします。 この際、暫時休憩いたします。 午前十一時四十八分休憩 ————◇————— 〔休憩後は会議を開くに至らなかった〕 ————◇—————