物価問題等に関する特別委員会 第8号
- 発言数
- 291 件
- 登壇者
- 21 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1979/08/10
会議録
○鈴木委員長 これより会議を開きます。 物価問題等に関する件について調査を進めます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。青木正久君。
○青木委員 最近、特にこの一、二カ月、諸物価が非常に急騰している。また、物が不足をして品が出回らないという現象が起こっているわけでございます。たとえば紙なんかもないと言われますし、木材なんかは、ことしの初めに比べて二割も三割も上がっている。また、石油製品も全く倍になっているものもある。こういう異常状態とも言える現象が出ているわけでございます。このもとは、やはり石油の問題、石油の値上がりあるいは石油不足におびえるいろいろな現象ではないか、こう私は考えているわけでございます。 そこで、石油関係に限りまして二、三御質問をいたしたいと思います。 いま軽油と灯油、これがほとんどございません。東京は知りませんけれども、私の地元の埼玉県では、特に新規の軽油なんというのは手に入らない。一方、裏では、二倍、三倍のお金を出せば何とか求めることもできる。原油の輸入量を見ますと、上期の数字を見ましても、昨年度よりも三・九%多いというし、また備蓄の見通しも、六月末でも八十幾日分ある。石油はあるわけですけれども、実際には不足をしている。そうすると、やはりだれかが売り惜しみしているか、まただれかが買い占めをしているというほかはないと考えるわけでございます。こういうことが行われるのは、将来石油製品が値上がりをするあるいは品不足になるということを国民が予感してそういうことになっていると思うのですけれども、現在の石油、特に軽油、灯油不足をどうお考えになるか、伺いたいと思います。
○井川説明員 資源エネルギー庁からもお見えになっているようでございますので、詳しくはそちらの方からの御答弁にお譲りしたいと思いますが、全般的に言いまして、結局根本の問題は、石油の確保がどういうふうになってきているか、それから今後その見込みがどうかということに基本があると思うのでございますが、この点につきましては、いま先生のお話にもございましたように、石油供給計画に対してほんのわずか数量が足りませんけれども、何とかやっていけている。下期につきましても非常にグルーミーな観測が強かったわけでございますが、これも何とかいけそうだという話を資源エネルギー庁から承っておるわけでございます。したがいまして、多少問題はあるにいたしましても、全体的な感じではタイトぎみに推移はしているけれども、そう大きい問題なしに推移をしているのではないだろうか。 ただ、ここで大切なことは、一つは需要者側におきまして、省エネルギーあるいは石油の節約というふうなものをわが国としては五%を考えているわけでございますが、これを実施していかなくちゃならない。この点、まだ八割程度と言われておりまして、まだその徹底が足らないということと、もう一つは、事業者及び需要者双方が事態に対して冷静に対処をするということが必要かと思います。われわれといたしましては、いまのところ、申し上げましたようにそう問題がなくして推移しておりますけれども、今後とも事態の推移をながめながら問題が起こらないようにしてまいりたいというふうに考えておるわけでございます。
○青木委員 問題は起こってないと言いますけれども、現に軽油なんか買えないのですよ。特に新規の人が買いに行ったってないのですよ。もう問題が起こっておると思うのですけれども、これは何もしないのですか。情勢はこれでいいというわけですか。
○井川説明員 資料によりますと、あくまで資源エネルギー庁の資料でございますが、石油製品の販売につきまして五月は相当需要も強く、それに応じて販売も伸びて、燃料油合計としては六・四%、しかしながら灯油等については八・四というふうな感じで伸びておる。それだけにタイト感が大変強かったのではないだろうか。ただ、六月に入りますと、そこらあたりはやや落ちついてまいりまして、販売につきましても対前年同期比で九七%というふうなことになっております。燃料油合計では一・三%、やや落ちついてきている。したがって、一時、先生の言われるような問題が多かったのだけれども、ややそういう点はおさまってきつつあるのではないかというふうに考えられるわけでございます。
○青木委員 いや、おさまっているとは私も思いません。現にきのうの話でも、軽油を買いに行ったってありゃしませんし、いま灯油なんかは、冬と違ってそんなに需要のないときだと思うのですね。それにもかかわらずなかなかないということで、しかし、買いだめといいますか、売り惜しみをだれかしているのではないですか、どうお考えですか。
○神谷説明員 御指摘のように、中間留分につきましてはタイトぎみな推移――タイトぎみと申しますよりも、石油製品の中では一番タイトに推移いたしておりますが、私どもの調査いたしましたところでは、ただいま井川局長から御説明がございましたように、五月、六月等は若干の波はございましたけれども、製品は前年より若干の増をもって出ておりますし、四-六の平均の数字で見ましても、中間三品では四・五%の販売が行われておるわけであります。 ただ、御指摘のように、一部で軽油、灯油等の入手がきわめて困難であるという声があることはわれわれも十分承知いたしておりますが、需給がタイトぎみになりますと、いわゆる業転市場に出回る玉というものが枯渇をいたしてまいりますので、それらに関連しております販売業者あるいはそれらの販売業者から購入しておりましたユーザー等に、流通の乱れから来る入手困難さが顕在化する、こういう現象があらわれてくるわけでございます。これらにつきましては、通産局あるいは本省等で、実需に基づくものについては極力あっせんをしながら流通経路の乱れを調整するという措置を現在講じておるところでございます。流通段階あるいはユーザー段階、非常に多くの関連業者あるいはユーザーがおるわけでございますので、これらの中に、先生が御指摘になったような社会の良識から見て余り好ましくない動きあるいはきわめて悪徳的と言えるような動きをする者が絶無ということは私も申し上げられません。それらにつきましては、消防庁その他を通じて消防法違反による野積み等の摘発をお願いすべく、私どもの方でも消防庁に依頼をしており、消防庁、警察庁等で現在いろいろな行政上のチェックをしていただいておるわけでございます。 それから苦情につきましては、私どもでそのルートをたどりながら必要な指導を行っておるところでございます。
○青木委員 通産省にお伺いしますけれども、石油が配給になる、そして配給の切符を現に予算を取りまして印刷をしているわけですね。これが非常に広まっておりまして、片や、お役所のやることで、印刷をしておるのだから、遅くも年度末の来年三月三十一日までには配給になるのではないか、こういう見通しだからいまのうちに買っておこうというのは、これは当然考えられると思うのです。したがって、石油の不足する一つの大きな元凶がこの配給切符の問題にあると思うのですけれども、これはどうなんですか、印刷は終わったんですか。やるつもりなんですか。やらないつもりなら、こんなものはっきりやめて破っちゃった方が国民に与える心理的な影響というものはいいと思うのですけれども、その点をお聞かせ願いたい。
○神谷説明員 御指摘のように本年初めて予算が切符の印刷代としてついております。ただこれは、イランショックが昨年末にあったからということでことし急遽要求したものではございませんで、前回のオイルショックの経験に基づいて、治にいて乱を忘れず、こういうことで常時、毎年要求しておったわけでございますが、たまたま、偶然にことしついた。大体話はまとまっておったのですが、そのころイランのショックが起きた、こういうことでございますので、これが今回の措置のために取った予算と一般に思われているようでございますが、そうでないということを明確にさせていただきたいと思います。 第二に、この切符につきましては現時点ではまだ印刷いたしておりません。ただ、印刷する気があるのかないのかということに関しましては、先ほどの治にいて乱を忘れずということだけではございませんで、私どもはいかなる事態にも対処し得るような体制だけは整えておきたい、こういう意味から印刷はしかるべき時期にはしなくちゃならぬと考えておりますが、これを使うことは現時点では全く考えておりません。ただ、全く使わないものなら何で印刷するのか、国費のむだだということになりますが、これはいかなる事態にも対処し得る準備の万全のためにやるわけでございまして、私ども、切符制は好ましいと思っておりません。これは私どもの省の上から下まで一貫した、統一した見解でございますので、でき得ればというより最大限、極力使いたくない。したがって、今需要期に切符制を導入するという前提で物事を動かしていないということだけははっきり申し上げられます。
○青木委員 そう申されましても、それが相当国民の間に広まっておりまして、もっと細かいこと、どういう切符制になるのだということまであちらこちらに伝わっているわけですよ。いずれにしても軽油、灯油がないことは事実でございますし、安定供給を確保するために石油需給適正化法というのがあるわけでございます。これを発動するお考えはございませんか。
○神谷説明員 状況の推移によりましてすでに立法府において制定されました法律を適宜適切に運用するというのが行政府の任務でございますので、われわれその勉強、検討というのは常時行っておりますが、現時点におきましては三法を発動すべきような状態に立ち至っていないと考えますし、また現時点においてこれを発動することは、人心にいたずらな不安を与えることによって、先ほど先生御指摘の、切符制になるから買いだめておこうというような気持ちをさらに刺激することになるのだろうと思います。私どもは、三法を適用いたしませんでも現時点を乗り切ることができるという考えのもとに現在指導を進めておるところでございます。
○青木委員 石油製品の値段の問題ですけれども、ガソリンについて見ますと、去年のいまごろは八十八円だ、九十円だと言っておりまして、ことしは、場所によって違うと思いますけれども、ガソリンの末端価格が私どもの方じゃ百三十円から百三十五円でございます。元が上がっているんだから値上がりもやむを得ないということになるのかもしれませんけれども、いまの値段、これは妥当な価格なんですか、それとも少しオーバーなんですか。これも一般に言われておることですけれども、年末には百八十円になるだろう、ひょっとすると二百円になるだろう、こういうことも言われております。そのことと、外国の値上がりの状況がわかりましたら教えていただきたいと思います。
○神谷説明員 ガソリンの末端が百三十円ないし百三十五円という御指摘でございまして、私も実は先日自分で入れまして、その範疇に入る値段を支払いましたので、そんなものであろうかというふうに考えておりますし、私どもの数多くございません若干のサンプル的なヒヤリングでもそのあたりの数値が出ておる。 これが妥当かどうかということにつきましては、ガソリンにつきましては元売り仕切り価格のほかに中間のマージンあるいは末端でのスタンドのマージンといったようなものが入っておりまして、これは先生御承知のように、競争市場において本来長期的あるいは中期的に実現されるべきマージンでありあるいは最終価格になるわけでございますので、現時点で末端が幾らが適切であるかどうかというようなことを資源エネルギー庁の立場で申し上げることは余り適切でないというふうに考えております。 ただ、現時点におきまして出ております価格というものがきわめて便乗的なものであってこれに対処するに種々の法律をもって対処しなければならないような事態になっておるとは私どもは考えておらないということでございます。 それから外国の状況でございますが、手元に資料を持ってきておりませんが、税金が非常に違いますので、末端価格は国によって違っております。ただ、上がっておる率は日本は必ずしもそう高いことはないと思います。ただ、そう高いことはないと申しますのは税金を抜いてからでございまして、実は六月一日に一万円強のガソリン税の引き上げが行われておりますので、ガソリン価格はそこでジャンプはいたしております。世界的に見て日本のガソリンが特に大幅に税の点を勘案いたしますと上がっておるとは考えておりません。
○青木委員 政府側全部大変楽観視したお考えだと思うのです。しかし現場にいますと、本当に目の色を変えまして、軽油がないか、あっちから回してくれ、こっちから回してくれ。私どものところなんかもしょっちゅう来るわけですよ。いまお話を聞いておりますと、大したことはないから何もしないというわけですね。このまま様子を見ておく、そういうことですか。一切の措置はとらない。当面石油が、灯油、軽油がなくなる、ない、またガソリンの値段がどんどん上がっていくということに対しまして政府としては何もする必要はないのだ、そのうちに出回ってくるし、また値段も落ちついてくる、したがって少し様子を見るだけだ、これが政府の結論ですか。最後にお伺いします。
○神谷説明員 石油製品に関しまして現在私どもが大筋で行っておりますことは、第一は、すでに策定されております供給計画、この計画に沿っての生産、販売あるいは油種によりましては在庫の積み増し等も、非常に慎重にウォッチしなければならないと思いますがこれを指導していくことでございまして、たとえば生産あるいは販売等が供給計画で想定しておりますものを個々の企業の実情によって若干下回ったりあるいは乖離したりする場合にはそれに寄せるべく適切な指導を行うということで、マクロの需給を極力供給計画に沿わせるということを第一義的に考えておるわけでございます。これはもちろん五%の節約というものを設定した供給計画でございますので、ユーザーあるいは国民全般に対しましては、当然のことながらエネルギーの節約、省エネルギーを呼びかけてまいるというのがこれと表裏一体のマクロ的施策でございます。 第二に、御指摘のような、特に中間三品を中心といたしました流通経路の乱れに対しましては、これは本省、通産局等を動員しての個別の指導、あっせんといったもので対処してまいりたいと思います。 第三に先ほど御指摘の売り惜しみ、買いだめ等の問題に関しましては、警察庁、消防庁等に協力を要請すると同時に、私どもといたしまして、いろいろお話のありました、問題のある流通経路に関しましてはそれらを上下両面からトレースをして、適宜適切な指導をしてまいりたい、こういうことでございまして、マクロで全般を確保し、ミクロにおいて現在出ておりますさざ波を解決していくという意味での措置を行っておるところでございます。
○青木委員 終わります。
○鈴木委員長 次に、堀内光雄君。
○堀内委員 私は、石油問題一般について質疑を行いたいと思います。 昨年からのイランの動乱、またOPECの値上げというようなものに端を発しまして、さらには東京サミットによる消費国の石油に関する数字まで出しての量的抑制の合意というような問題、石油問題は非常に大きく揺れ動いておりまして、国民の関心というのは非常に大きなものになっているわけでございます。 そこで、政府が先日発表した新経済社会七カ年計画、この中でも石油及びエネルギー政策というものが大きな柱になっているわけでありまして、石油問題が崩れるとこの七カ年計画も全体計画がすべて崩れてくるような感じさえするわけであります。 そうした中で、石油の需給見通しについては非常に不透明な部分が多いというふうな感じがいたします。そういう意味で、国民的な不安を招いている感がなきにしもあらずというふうに思います。各地で国会報告会などを開きましても、一番真剣に関心を持って質疑をされる、質問を受ける、これはやはり石油問題でございます。その中でも量の問題、価格の問題、いろいろありますが、こういう国民的な不安の問題、これに答えるというか、回答を出してあげて、そしてこういう問題に協力を求めると同時に、いわれなき不安を持たないようにしていく、それがやはり政府としての務めではないかというふうに思うわけでございます。 そういう意味で、最近、通産省の資源エネルギー庁における見通しというようなものも拝見をいたしておりまして、上期は大体見通しが立ったというようなことで心配はない、また下期についてもやや明るい方向というものを打ち出されているようでございます。 そこで、下期の見通し、先ほども青木先生の質疑にもございましたけれども、供給計画の達成というもの、これは大丈夫かどうか、これについてちょっと承りたいと思います。
○神谷説明員 御指摘のように、上期につきましては現在、七月-九月、年度で申しますといわゆる第二・四半期が進行中でございますが、第二・四半期当初六千四百万キロリットルの原油の入手が見込まれておったわけでございますが、これが若干上方に修正されまして、六千五百万キロリットル、現時点で私どもまだ正確な取りまとめができませんが、アトランダムに耳に入っておるところでは、少なくもこれがさらに悪くなっておるというような状況は聞いておりませんので、上期はトータルいたしますと四-六の六千五百五十万キロリットルと合わせまして、一億三千万キロリットル強というものが入手可能になるというふうに現在考えております。 供給計画では備蓄の積み増しを除きまして、一億三千二百二十万キロリットルぐらいでございますので、百数十万キロリットルちょっと下回りますけれども、これは備蓄の弾力的な運用で特に問題はなかろうと考えております。 問題は下期でございまして、年度合計で二億八千万キロリットル強というものを供給計画で想定しておるわけでございます。これは備蓄の積み増しというものは一切除いてございます。裸の数字でございますので、二億八千万キロとれれば供給計画どおりの生産、販売を備蓄水準に影響なく、要するに備蓄の食いつぶしを行わないで生産、販売を行うことができる、こういう数字でございます。単純に算術をいたしますと、二億八千万から一億三千万を引きますと一億五千万、こういうことになるわけでございます。下期にこれだけとれれば全く問題ない。下期のねらっておりました私どもの計画は備蓄積み増しなしで一億四千八百万キロリットルでございますので、上期の不足分は何とかこなすとして、下期一億四千八百万キロリットルとれれば一億五千万までいかぬでもいいだろうというふうに私は考えております。 問題はこれがとれるかとれないかということでございますが、昨年が一億四千四百万、前の年も一億四千三百九十万、その前の年も一億四千四百万ととっております。ただ、いままでは上期不需要期は原油の輸入を低目に抑えまして、需要期になってたくさん引っ張る、こういうビヘービアを石油会社はとっておったわけでございますが、現在は御承知のような状況でございますので、上期でも精いっぱいとっておるわけでございまして、これで一億三千万というところなので、下期どれだけ上積みができるかということをわれわれは非常に気にしておるわけでございます。この数字というのはもう少したちませんとはっきり言ってめどがつかないわけでございますが、最近、メジャーのエクソンあるいはモービル等が少しカット率を緩めた。フランス石油、これはほとんどシェアは日本にありませんが、カットをやめた。他方ではBPがカット率を高めた。非常に錯綜しておりますが、方向としては日本の依存度の高い石油会社のカット率がやや減っておりますので、上期よりは下期われわれは上積みできるのではないかと期待しておるわけでございます。若干の上積みができますれば、私どもは太鼓判を押すとかいうことじゃございませんで、備蓄の弾力的運用、これは備蓄の範囲内で何とかこなせるというめどもついておりますので、弾力的運用を通じながら供給計画は維持していきたいと現時点で考えておるところでございます。
○堀内委員 下期で約一億四千八百万キロリットルが確保できれば大体順調な運用ができるだろうというお話だと思います。 そこで見通しについては、概略的な見方として可能性が出てきているのではないかというようなお答えなんですが、この間の八月八日の日経の記事によりますと、政府の姿勢として、もちろん節約の問題、これははっきりしなければいけないけれども、そのほかに、十月以降については楽観を許さないが、石油の消費節約の徹底と備蓄原油の取り崩しで何とか乗り切れるという公式見解を明らかにしたということになっております。 公式見解ということになると、ただ、いまのお話のような大体こっちはこの程度いくだろうからというようなもので公式見解に至るものかどうかというふうな気がするわけなんでありまして、この公式見解というものに対しての裏づけのような数字はどういうぐあいになっているものかどうか、こういうものはやはり国民としては皆聞きたい問題だろうというふうに思いますので、ちょっと承りたいと思います。
○神谷説明員 私も日経のその記事は読んだのでございますが、いわゆる公式見解という形では発表してないと私の方は了解しておるわけでございます。 公式に申し上げれば、エネルギー閣僚会議の中に提出された資料にもございますが、十月以降については、なお中東産油国の生産動向が不透明なこと等から国際石油情勢は楽観を許さず、見通しは困難であるが、高値買いを戒めつつ、今後とも原油確保に最大限の努力を傾注することとしておるというのが公式的な考え方でございますが、ただそれに対する補足説明といたしまして、先ほど申し上げましたようにメジャーの一部カット率の戻しあるいはサウジの増産、アブダビが来年も若干ではありますが増産する意向を示しつつある、こういうものを勘案すれば、現時点まで、ここまで来られれば下期も何とか乗り切りたい、備蓄もあることであるし、こういう補足的コメントがなされたもの、こういうふうに了解いたしております。
○堀内委員 希望的観測というものがまだ入っているようでありますけれども、備蓄の取り崩しもあるしということなんですが、備蓄というのは大体何日くらい取り崩すまでは大丈夫だというふうに考えていらっしゃいますか。
○神谷説明員 現在八十三日程度でございまして、九月末には八十四日程度に持っていきたいと考えております。そのほかに国家備蓄が七日分ございます。 それで、一般的にいわゆる運転に必要な在庫日数は四十五日と言われておるのでございますが、これは必ずしもそれじゃ四十四日になったらどうにもならぬかとか四十三日はだめかというものでもございません。したがいまして、大体四十五日程度を大ざっぱに見ますと、国家備蓄を加えて半分はいわゆる緊急時のストックパイルとして観念できると思っております。 ただ、世界の情勢その他がどうなっておるかという外的条件を見ながら備蓄の取り崩しは行うべきだろうと思いまして、ここまでは世の中、世界がどうなっておろうとどうでもいいから取り崩す、こういうわけにはまいらぬと思います。ただ現在は、世界の原油マーケットも別に悪い方向に向かっておりませんので、こういうときこそいわゆる需要期のフリクションが起きた場合にはそれをこなすための備蓄の弾力的活用は行うべきであろう、こういうコンセンサスは政府部内においても広がりつつあると考えております。
○堀内委員 やはり金額の問題も非常に関心は高いわけでありますけれども、量の問題、そしてこの量の問題がちょっと不安感を増しますとパニックにつながったり、いろいろするわけでございますから、非常に見通しも明るい方向に流れているようでございますが、一日も早く見通しなどを的確につかまえていただいて国民に不安感を持たせないようにする、もちろん一方では節約をしっかり国民に協力を依頼するというような二つの線を、これから先できるだけ早い時期に前向きの姿勢で取り組んで出していただくように、心からお願いをする次第でございます。 これからの供給の問題、一番前提になるのは五%の節約ということが大前提になっているわけでございます。国民も五%の節約がどういうぐあいになって効果があらわれてきておるかということに対しては非常に関心を持っておりますし、それがまた大いに成果が上がっているということになれば、さらに協力にもはずみがつくというようなことにもなると思います。そういう意味で、五%の節約の達成状況というようなものをお調べになっていらっしゃると思うのですが、それについて現状はどんなぐあいか教えていただきたいと思います。
○高島説明員 御説明を申し上げます。 石油の削減対策の浸透につきましては、かなり国民の間に浸透してきておると思っております。理解、御協力が得られつつございます。ちなみに、先般主要企業等を中心にいたしまして実態調査をいたしました。そういたしますと、節減目標の約八〇%が達成をしておるという回答が出ておりまして、今後一層啓蒙活動等を進めてまいりまして、この実を一層上げてまいりたいと思っております。 また、五%の節減と同時に行われております措置、ガソリンスタンドの休日の閉鎖の問題とかネオンの点灯時間の短縮につきましても、それぞれ九九%、またネオンの方は七五%点灯時間短縮という実績が出てきておりまして、これも引き続き実を上げてまいりたいと思っております。 以上でございます。
○堀内委員 パーセントで八〇%くらいの達成、ガソリンスタンドでは九九%というようなお話ですが、もう少し具体的に、七月にはどの程度の見通しに対してこの程度よかったというようなものは出せないものなのですか。そういうものが出てまいりますと、五%の節約というものに対する関心や協力度もさらに深まるのではないかというふうに思いますが、そういう点についてわかりましたらお願いをしたいと思います。
○高島説明員 ただいまの数字は六月十五日時点でございまして、今後四半期ごとには必ずデータをとっていくということにしております。したがいまして、どういうことで実効が上がりつつあるか、どの項目についてどういうぐあいに協力、理解が得られつつあるかという数字は今後逐一とってまいりましてお話しできるかと思います。
○堀内委員 いまの六月十五日現在の問題についてはそういう数字はございませんか。
○高島説明員 先ほど申し上げました丸めた数字でございますが、お話し申し上げましたものが六月十五日の数字でございます。
○堀内委員 協力を求めるという意味でのことですから、ここでは余りこの問題に突っ込む考えはありませんが、六月十五日以降についてもこういう概括的な何%とか九十何%とかというような表現で出されるのですか。それとももっと具体的なものを出していただけるということになるのですか。その辺のところをちょっと承りたいと思います。
○高島説明員 六月十五日時点でも、冷房の問題とかマイカーの自粛とか軽装の問題とか、実はそれぞれ細かくデータを取りそろえておりまして、これにつきまして四半期ごとに毎回細かくデータを取りそろえていくつもりをしております。
○堀内委員 ということは、何万キロリットルの節約が実現されたというような具体的な数字で出していただけるものなのですか。
○高島説明員 そのとおりでございます。
○堀内委員 いまの問題はまた後で教えていただくことにしまして、時間もありませんので、次に移ってまいります。 マクロの意味での石油の総量、これは上期において不安がない、また、大体見通しどおり入ってくるような状態になったということであります。しかし、それぞれの細部にわたってまいりますと、先ほどの質疑にもありましたように、各方面で量的な逼迫、思うとおり入手できないというような問題が出てきているわけでして、量的な不足というものが末端では出てくるわけでございます。特に灯油、軽油、それにA重油という中間三品、これについては非常に激しいものが各地で出てきております。経済企画庁の物価ダイヤルあるいは資源エネルギー庁の苦情相談所、こういうものの中でも、この中間三品が圧倒的に多いということを聞いております。 この非常に逼迫している中で、極端な例では、北海道では灯油が一リットル九十五円というのが出たというような話も承っております。普通五十円と考えますと、約二倍ぐらいの値段のものがあるということであります。北海道の一部では、十八リットル一かん千八百円というものも出たという話を、報告で受けております。また、先ほどの不法貯蔵の問題も含めて、警察庁にこの間いろいろ結果を聞いてまいりましたが、警察庁が、消防法違反によって検挙した不法貯蔵の数字というのは、八月七日現在で一道一府二十四県、七十七件に及んでいるということであります。ドラムかん五千二百九本に及んでおります。その中では非常に悪質なものというものが、一件で数十万リットルに及ぶ不法貯蔵があったということを報告を受けております。 こういう悪質なものを含めての不法貯蔵というものの検挙された中でも、やはり軽油が一番多いということであります。特にガソリンスタンドの値上がり待ちというものが半分以上であったということが出ております。 ですから、生産販売量を見ますと、先ほど資源エネルギー庁の御返事のように、軽油は大体対前年一〇%くらいふやして生産をされ、販売をされているということでありますが、その増加分はどこかに消えてしまっているということになると思うのです。その一番悪質な一件数十万リットルの不法貯蔵というものを含めての例が検挙の七十七件という中で出てきているわけであります。さらに、消防庁の調査によれば、これの数倍にもなるような不法貯蔵があるということでもありますし、そういう意味で、仮需要というか、仮需によって貯蔵されている面が非常に大きいのではないかというふうな、具体的な例もあるわけですから、そういう感じがいたします。 それに対してのエネルギー庁での対策あるいは見解、こういうものはどういうぐあいにお考えになっていらっしゃるか、承りたいと思います。
○神谷説明員 消防庁、警察庁で摘発された件数は、大体スタンドが半分、それからその他のユーザー段階での積み増しというものが半分弱というふうに了解をいたしております。 キロリットル数で申し上げますと、個々にとらえますと大きな数字でございますが、マクロ的に見るとそれほど大きなものとは考えておりませんが、ただ、潜在的にいわゆる価格が不安定な段階において、双方において買い急ぎあるいは売り惜しみというのが、広い日本の中で全く起こらないということは私どもも保証できません。これにつきましては、やはり先ほどの警察庁等のチェックをしていただくほか、われわれは個別の苦情を伺いながら、それらについておのおのの上から下までの流れというものを見ていきながら、そこの販売業者の実態の販売不能になっておるという状況がある程度やむを得ないものであるかどうかというような点を個別に指導していくという方法で進めてまいっておるところでございます。 しかし、一番基本的な問題としては、やはり価格そのものが安定的になることであり、先高に対する限りない不安が充満しておりますと、これはいかなる警察国家であろうとも、完全に抑え切ることはできないというふうに考えておりますし、ましてわが国のような社会経済体制におきましてこういう弊害をなくすには、やはり先高あるいは先に対する不安感を除去することが第一だろうと思います。 OPECの価格引き上げというものも一応六月で一つの区切りはつけましたが、今後は消費国側がどのぐらいさらに買い急ぎあるいは節約を忘れて浪費をしていくかということ、要すれば原油のマクロでの需給関係に依存してくると思います。したがいまして、節約を徹底させるということによって今後の原油価格の安定をわれわれの力で確保することによって先行きに対する不安をなくしていきたい。 第二には、先ほど私が申し上げましたように、マクロで私どもは供給計画はぜひとも維持していきたい、こういうことで皆様方に先行きの不安を除去していただくよう努力していきたいと考えております。
○堀内委員 先ほどの青木委員の話にもありましたように、末端にいくと非常に苦しい、需給が逼迫している状態だということでございまして、それがどこかに隠されているようなことになっているのではないか。これはいまの検挙件数、それから警察庁の報告、こういうものを見ても確かにあるということだけははっきりしてきたと思うのです。お役所で考えているほど末端においてはそう簡単な状況ではないということ、これはいまの例を見てもわかると思うのですが、そういう意味で末端の面での具体的対策、これが必要ではないかというふうに思います。 前回のオイルショックのときには、公共性の高い廃棄物の処理施設だとかあるいは公衆浴場だとかあるいはクリーニングだとか、こういうようなものに対して石油製品のあっせん相談所というものを設けて直接めんどうを見たというふうに聞いているわけでありますが、今回はそういう必要はないものだろうかどうかというふうに思うのです。極端に言えば、軽油、灯油というようなものが末端の需要で大体二〇%から下手をすると五〇%ぐらい、このぐらい一方的にカットをされているという実態が現実にあるわけでございます。そういうところは非常に大変な問題になってきているわけでございまして、そういう意味で十分な対応ができているとは私は思わないわけなんでして、そういうような状態をどうやって直接的に解決をするような方法、これを前回のときと同じように考えていらっしゃるかどうか、これをひとつ承りたいと思います。
○神谷説明員 御指摘のように、現在の段階をさらに一歩進めますと、あっせん所の開設という形態というのが当然考えられますし、私どもの内部でも検討をいたしてきておりました。現時点でも検討をやめておるわけではございませんが、ただ、先ほど申し上げましたように、世界の原油市場、これは原油並びに石油製品ともでございますが、やや小康状態を現在保っており、悪い方向に向かっていないというのが一点。第二に私ども供給計画に沿う生産販売を行わせておるというのが第二点。第三点は、まだ数字で明らかに示すほどのものではございませんが、本省あるいは地方通産局等を通じましての苦情の受け付けの状況というものがややピークを越えてきた。その辺の状況を判断いたしますと、現在ここであっせん所開設というのを華々しく打ち出しますことは、何か行政上ポイントをかせいだように一見表からは見えますけれども、実態は現在の体制でこなせるものを無理にそういうものを打ち出せば、そこまでいったかという不安感を醸成するということになるというふうに考えておりますので、現在、現実には本省と通産局あるいは地方公共団体等々と通産局の連携というような形で事実上のあっせんを行っておりますので、これによって対処してまいりたいというふうに考えております。 ただ、油種によりまして特殊な事情というのがいろいろ出てくる可能性がございますので、それについては関連業界等と御相談しながら方法も考えていきたいと考えております。
○堀内委員 現実にいま通産省の中で相談所と同じような機能を発揮するところを置いていて、それが苦情に対しての処理を行っているというふうに承ってよろしいわけですか。
○神谷説明員 そのとおりでございます。
○堀内委員 その点はひとつ、ポイントをかせぐことも必要でございますし、国民みんなに安心感を持たせることも必要でありますし、同時に現実に苦労をしたり、逼迫した状態の中で困っている人もいるわけでございますから、相談所ができるできないよりも、実際問題としてそういうところでめんどうを見ていただけることをひとつ親身になってやっていただきたいということをお願いするわけでございます。 また、運輸の関係でまいりますと、区域トラックとかあるいは貸し切りバスというようなものの燃料が行った先で買えないというようなことから、遠出の需要に応ぜられないというようなところが大分出てきているように聞いております。こういう運輸面での対策というようなもの、これについてはエネルギー庁の方ではどういうぐあいにお考えになっていらっしゃるか、お伺いいたします。
○神谷説明員 主としてトラック等を中心とする軽油につきましては、先生御指摘のような事情がございます。私どもも承知をしておるわけでございますが、これは大手のユーザーにほとんどの運送業者がなりますので、地元では大体従来の系列取引、これが特に業転に大きく依存していなかった石油業者であります場合には、思う存分というわけにはまいりませんが、必要な量は確保できると思いますが、遠出した先で入れにくいということでございます。 これは私どもの見るところ、地域によって若干の差もございまして、全く入れられないとは考えておりませんし、現に高速道路の中の給油所では幾らでも入れておるということが報道されておるわけでございます。その他のところでも、全然店を閉め切り他のお客に軽油を売らないというわけではございませんが、たまたま行きまして入れたいところで軽油がございませんと言われますと、非常に不安感を輸送業者あるいは運転者等に与える、こういうことでございますので、現時点までは、むしろ元売りで同系列のスタンドを行く先で紹介させる、こういう形で問題を解決させてまいったわけでございますが、最近、そのような安定した取引が従来なかったためにむずかしい問題が出ておるというようなケース、それから一時的にかなり多量の農産物等を運ばねばならない、これはむしろ運送業者よりも出荷者の方からそのような要請がございます。これらについては個別に対処いたしておりますが、特に安定した取引のなかったものに関してどの程度さらにこのあっせんが進められるかどうか、もう少し検討してまいりたいと考えております。
○堀内委員 ぜひそういう問題についてもいまの苦情処理と同じような意味で前向きに取り組んでいただいて解決ができるような方向をお願いいたしたいと思います。 先ほど申し上げたように、警察庁の調べでも、買いだめ、売り惜しみというようなものが非常にあることがはっきりしているわけでありますが、こういうときになりますと、相変わらず悪徳業者というようなものが出てきて問題になるのでありますが、これはやはり流通面の経路に問題があるのではないかというふうに私は感じるわけでございます。そういう意味で、石油についても元売りあるいは卸というか特約店というか、あるいは仲卸、販売店というようなそういう流通段階でのいまの実情、こういうものに対して一番問題なのはどこにあるのだろうかというようなこと、あるいは流通段階の浄化にどのような手を打たれようと考えられているか、そういう問題、お考えがありましたら承りたいと思います。
○神谷説明員 石油の流通問題に関しましては非常に多くの御意見がございます。立法府の方々の中にも大きく分けて二つの御意見がございまして、一つはいわゆる業転物、スポット市場というのはけしからぬ、したがって系列をはっきりした流通経路に整理すべきである、むしろ業転市場等が石油の需給が大きくいずれの方向に崩れた場合でもユーザーに迷惑を与えることになる、こういう御見解と、系列に固定することは競争促進の面から好ましくないという御見解と両方ございます。 私どもの考え方としまして、石油流通業者としてどの道をとるかは、安いときに安いものを買い集めてかなりの利益を上げるが、需給が非常に逼迫した場合には、スポット市場から手に入らなくなり、手に入れても非常に高いものに依存せざるを得なくなる、非常に不安定なことから来るデメリットを覚悟しながら利を追求するというのは一つの行き方かと思います。それから、安定的な系列取引で、そのような偶発的な利益は得られないが、このような、最近のような状況のもとにおいても安定的に玉が確保でき、顧客に十分とはいかぬまでも最大限の満足を与え得るという道を選ぶ企業家、これは事業者の判断の問題でございまして、やはりある程度のデメリットを覚悟して一定の道を選んだ方がある時期においてデメリットを受けてもそれはいたし方ないと考えますが、それにつながっておるユーザーの方にいたずらな迷惑をかけるということは好ましくないというふうに考えておりますので、できるだけこういう乱れが起きない、あるいは起きても振幅が少なくなるようにまずマクロで考えたい。それから、ユーザーの方にもそういう点を十分御理解いただきたいというのが第二点でございまして、第三点に、不幸にして自覚せずにそのような方々から買っておられ、現実に実需があっても非常に御不便を感じている方は個別のあっせんで対処していきたいということで当面忍んでまいりたいと思いますが、大きくどの道をとるべきかということにつきましては、さらに私どもも勉強させていただきたいと思っております。
○堀内委員 やはり流通問題というのがあらゆる面でいつも問題になるのですが、石油についても問題点をはらんでいると思います。それだけに、またひとつ今後積極的に取り組んでいただいて、こういう問題が起きたときにまた悪徳業者が出てきてユーザーが困るというようなことのないように手を打っていただきたいと思います。 次に、価格の問題に移らしていただきたいと思います。 今回のいろいろの調査をいたしてまいりますと、灯油については特に大きいのでありますが、工業用の白灯油については、五月末の価格というものが昨年比大体三〇%から四〇%ぐらい上がっているということになっております。OPECの値上がりというのは四月から大体一四・五%ぐらいですか、そのぐらいのもので、これが二、三カ月おくれて値段にはね返ってくるというのが普通だと言われているわけでありますが、値段的に見ると、どうもどんどん値段の方が先行して上がっているような感じがいたします。総理府の調査によりましても、一月と七月の比較でも、東京で約三三%上がっておりますし、クリーニング業界なんかは、一月から五月に比べて約三四%上がっておる。一番模範的な店頭の販売価格というようなものを見ましても、一月から七月で約三〇%ぐらい上がっておるというような状態でございます。こういう例を、どれも大体三〇%以上上がっている状態を見ますと、どうもちょっと便乗値上げが入ってしまっているのではないかというふうな気がするわけであります。もちろん原油の値上がりだけではなくて、昨年とことしを比べれば円安の状態があります。昨年は百九十円ぐらいが、ことしは二百十円ぐらいにもなっておりますし、これがまた、金額が上がりますから石油税にもはね返ってくるということもあります。また、軽油引取税だとかガソリン税の値上がりも出てきております。諸経費も上がってくると思います。ですから、一概に一四・五%だ七%だというもので考えられるものではないと思いますが、一概に言えないにしましても、幾らぐらい値上がりをしてもやむを得ないというふうにお考えになる額、これは自由業でありますし、もとの値段もずいぶん違うものでもありますから、ベースから上に上がる、上昇する値段の価格、上昇分というようなものですね、こういうものについてのお考えはどういうように持っていらっしゃるだろうかということを承りたいわけなんです。昨日の毎日新聞の中にも、灯油の公正価格というようなことで、灯油は百六十円も高いという見出しもございました。そういうような点を考えましても、現状において何か大きなめどのようなもの、こういうものを教えていただければと思います。いかがですか。
○神谷説明員 先生御指摘の工業用白灯油につきましては、特に需要期の価格抑制というようなものも行っておりませんでしたので、五月末の段階で三割強の値上げになっておるというケースはあろうかと思います。ただ、御指摘の、OPEC価格の上昇の比率と製品価格のアップ率に差がある。まあ、数字は実は先生のいま御指摘になりました数字と逐一照合するのは困難でございますが、一番の問題は、やはり何と申しましても円安の問題でございまして、FOBのドル建て、FOBのCIF、それから円建てでそのCIFを換算した場合、この三つ出てまいりますが、やはり価格に一番反映させる場合には、円建てCIFで物を見るのが適当かと思います。通関統計をそのままとりますのは問題がございますが、大ざっぱに見ましても、五十四年五月と五十三年十二月の平均で見ますと、円ベースCIF価格で三四・四%という数字が出てございます。したがいまして、五月末という御指摘でございますが、六月から七月にかけて、私ども、大ざっぱに言って石油製品三三%ぐらい上がっておるのではないか、元売りの段階で。これは品種によって若干の差はございます。特にガソリンのように税金が大幅に上がったものもございますので、異なっております。その辺から見ますと、やはり円安とOPECの値上げというものが響いておるというふうに考えられます。 今後どうなるかということでございますが、六月は、大体四月のOPEC値上げあるいはそこに至るまでのサーチャージの産油国によるアトランダムな積み上げ、これらが反映され終わった時期というふうに考えております。したがいまして、いわゆるこの間のOPEC総会によりましての値上げ、これはサウジは六月一日にさかのぼって値上げをしてきておりますが、その他の国は七月一日からの値上げになっております。これらが現在、一部八月に入りまして、現時点で逐次値上げをしておる元売りもございますが、私の了解では、まだ全部上げているとは聞いておりません。現在進行中と思います。これが出てまいりまして、あと七月分の若干の調整が終われば一段落つくと思いますが、これがどのくらいかということは、この先の問題もございまして、円レートがどう動くかというのがやはり非常に響きますので、現時点では定かに申し上げられませんが、一応この調整が終わりますれば、問題は、あとは原油の需給関係だけだというふうに考えております。
○堀内委員 六月段階で、円安の問題、OPECのいままでの値上がりの問題、そういうものを含めて大体三〇%ぐらいの値上がりになってきているのが順当というか、まあまあやむを得ないぐらいのところではないかというふうに前段は承ってよろしいかどうか。
○神谷説明員 私、常々申し上げておるわけでございますが、これが妥当である、あるいは適当でないとか、この数字がいいということは、現在のような状況においては私ども申し上げるのは差し控えさせていただきますが、現在まで私ども、値上げの根拠その他に関しては個別にヒヤリングをいたしており、われわれ自身も自分のデータで別途の計算も行っておりますが、現時点において、便乗的なものということで、それ以上の手段に訴えなければならないような値上げが行われておるというふうには考えておりません。
○堀内委員 こういう問題も、今度の六月のOPECの値上げというものを考えると、対前年で約五割七分、六〇%ぐらいになるわけでありますから、さらに大きな値上がりをもくろんでいる面も大きいのではないかというふうに思います。それだけに、一つのガイドライン、これはまあこの程度まではやむを得ないのかもしれない――値段を指導することはないでしょうが、この程度までが円安あるいは原油値上げによってやむを得ないものかもしれぬというような漠然としたものであっても、そういうものを将来においてやはり見せていただくような方法、下期においてもいまの三〇%と同じような形で出していただけるような方法も考えていただきたいと思うわけであります。そうしませんと、勝手気ままに自由競争の中の自由価格だからといって値段がどんどん決められるようでも国民としては非常に不安感を持つし、大変なことになってくるわけでありますから、その点もひとつお考えをいただきたいと思います。同時に、各所で、これが妥当な値段だとか、これは少し高く売っているのだとかいうようなものをあちこちで出されますと非常に混乱をさしてくるようなことになると思いますので、その点については政府が積極的に前向きに取り組んでいただきたいということをお願いいたしておく次第でございます。 次に、石油の値上がりの問題と物価上昇との関係でありますけれども、卸売物価がずっと上がってきておりますし、石油による値上がり、下からの突き上げというものは非常に大きいわけでありますが、消費者物価の見通しとの関係、こういうものを政府の見通しでどういうふうにお考えになっているか。さきの卸売物価、消費者物価の本年度の目標というものがあるわけでありますが、こういうものについては変更する考えはあるかないか、こういう点を承りたいと思います。
○藤井説明員 OPECの値上げの物価に及ぼす影響につきましては、産業連関表を使って試算をいたしておるものがございますが、これによりますと、つい先日の六月のジュネーブ総会の決定によりますものとしては、約〇・二%という数字が出ております。しかし、三月にもジュネーブ総会の決定がございますし、十二月にもございますので、そういうものを全部合計していかなければなりませんが、そのほかに、六月のジュネーブ総会でもそうですが、プレミアムの問題が出てまいりまして、これが幾らになるかということがなかなかわからない。その点については一ドル上がれば幾らということも計算をいたしておりますが、現在の段階で見ますと、一ドル幾らの分を除きまして十二月からの総会の分によります合計額が約〇・九%ということになります。ただ、ここで申し上げておかなければいけませんのは、これはあくまでもFOB価格の上昇に伴う分でございまして、先ほどからお話がありますように、円建ての価格にするときには円レートを含む考え方、したがって、これに円安の分がオンをするということでございます。それが幾らかということについては、そのときどきのレートによりますので、ここで数字を申し上げることはちょっとできないのでございますけれども、そこまで考えていかないといけないということでございます。 それから、当然のことですが、卸売物価には非常に大きな影響が出ております。卸売物価については、OPECの石油だけではなくて円安全般が輸入価格を押し上げているということもございますし、木材、非鉄金属等につきまして海外の物価が非常に上がっているということもございますので、すでに現在の段階では昨年に対して、六月で見ますと約七%程度の上昇になっております。そういうことでございまして、経済見通しを立てた段階の数字に比べますと、円レート、それから石油価格その他について非常に大きな差が出てきておりますので、卸売物価の見通し、一・六%と言っておりますけれども、これを上回ることはもはや避けられないと思います。 一方、消費者物価の方につきましては、いままでのところ四月から六月、さらには七月までのところではすでにガソリンとか灯油等の値上がりが出てきておりますけれども、全般的にはかなり落ちついた状況にございます。そこでもう一つの問題としては、季節商品の動きがどうか、サービスがどうかということで、消費者物価については多少構成が違いますので、それも見なければならない。そういうことですと、サービス価格については、春闘の賃金が落ちついているということもあって、これもそれほど大きな伸びを現在のところ示しておりません。そういうことで、消費者物価についてはさらにそういう情勢を見なければならないと思いますので、年度平均としての四・九%の数字について、これを変えるということは現段階では考えておりません。これを守っていくように努力をしたいと思っております。 全体として、卸売物価、消費者物価を含めましてこの見通しをどうするかということは、これは経済全般の見通しの問題とも関連いたしますので、これからの経済情勢を見守って、その上で決めたいということでございます。
○堀内委員 こういう事態のときでありますので、物価の面に対しての波及をできるだけ食いとめていただく、そういう意味からもぜひ積極的な取り組みをしていただきたいと思います。 時間があとわずかありますので、最後にちょっと承りたいと思いますが、現象面の対応から、石油問題につきましても政策的な対応というものがやはり必要なときが来るかもしれないと思うわけでありまして、一つには油種別のJIS、これに問題があるというふうにいろいろ言われております。白灯油などもいままでの純度、得率を続けていくのかどうか、灯油などのウエートを少し大きくする必要があるのではないかというようなことも言われておりますので、そういう問題をひとつ御検討いただきたい。 もう一つは、原油の生だきというのがいま行われております。電力の場合はほとんど生だきでいっておるわけでありますが、こういうものもやはり生だきという形から方向を変えて、中間三品のようなものを出して、国家的、政策的な意味を含めて電力会社その他にも協力を求めていく必要があるのではないかというふうな気がいたしますが、その点についてお答えをいただいて質問を終わりたいと思います。
○神谷説明員 御指摘のとおりでございまして、特に中間留分をさらに現在の技術のもとにおいても一定の原油から獲得できるように製品の規格の見直しというのが必要でございます。これは中間留分そのものの規格の見直しもございますが、むしろ他の製品、これに一定の粘度を保持するために軽油あるいは灯油分をまぜなければならない。いろいろな問題がございますので、全油種を見直しませんと中間留分を多くとってくるという結果がなかなか得にくいわけでございます。したがいまして、現在幅広く私どもの方で、関係業界も非常に多いものでございますので、これらの意見を聞きながら、さらには技術的に問題を起こしてはいけませんので、技術面での実証試験等も公正な第三者に委託をいたしておるところでございます。今需要期までにすべての解決ができるとは考えておりませんが、一部でも解決のできたものは今需要期に向けてでも取り込みたいと考えておりますし、すべての問題を二年ぐらいかけて検討してみたいと思っております。 それから、生だきにつきましては全く御指摘のとおりでございまして、石油の供給計画をつくる際にも公益事業部あるいは電力業界等といろいろと意見交換を行っております。電力業界あるいは公益事業部としても当然同じ見解でございますが、問題はやはり公害問題でございまして、結局地元との協定その他あるいは脱硝設備の現状といったようなものからある程度の生だきが必要な発電所がございますので、これらについてもいまできるだけの工夫をしていただいており、逐年、ここのところ下がってきております。さらに努力を続けたいと考えております。
○堀内委員 質問を終わります。
○鈴木委員長 委員の皆さんの御了承をいただいて委員長からちょっと政府委員にお伺いしたいのですが、いま青木、堀内両委員から真剣に質疑がございました。聞いておりまして、質疑者が消費者と接触して、いま消費者が、物が非常に高くなってきておる、特にガソリン百三十五円、灯油、軽油、重油が足りない、トラック業界などはもう四カ所くらいの給油所を回らないと必要な量が買えないと言うのですね。深刻な姿を見て質問しているのですが、どうも答弁されている方の考え方は非常に楽観的で、実態というものに対する見方が甘いように私は感じました。幸い、買占め売惜しみ防止法等もあるわけですから、それぞれ行政府においてももっと真剣に実態を把握されて取り組んでいただかないと、国民から見ると政府は何をしているんだ、企業の方だけ向いているんじゃないかというような疑惑も持つわけであります。きょうもたくさんの傍聴人の皆さんにおいでいただいておるわけでありまして、それはやはり先行きの不安を感じてきょうはいらっしゃっていると思うんですね。ですから、もう少し実態を把握されて、所定の法律等の発動が必要であれば速やかに発動する、そういう体制をやはりとっていただくようにしていただきたいと思うのでございます。きょうは大臣が都合で午後になりますから、委員長としてそう私は感じましたので、この際ひとつ所見を明らかにしておいていただきたいと思います。どうですか、両方から。
○藤井説明員 現在、石油危機のときにつくられた法律、国民生活緊急措置法、買占め売惜しみ防止法、二つあるわけでございます。この法律は私どもも当然発動すべきときは発動するということが大切だと思っておりますが、全体として石油の量が非常に不足をしててくるという段階おいては当然これはやるべきである。それは量が不足をしてくれば当然価格にもはね返ってきますので、量と価格それぞれについての規制をすることができるいまの二法についての発動は考えなければならないと思いますが、ただいまのところ上期についてもある程度輸入の枠は確保されてきている。そして供給の量も、供給計画よりやや下回るという程度の供給ですけれども、そういう形で出荷もされているということでございますので、当面は量の確保の方にともかく重点を置いて、そして灯油なら灯油で九月末の在庫を目標どおり確保するということについて見通しが出てまいりますれば、それはそれで今需要期中について、それはもちろん節約を前提といたすわけでございますけれども、何どか需給のバランスはとることができるのではないか。 そういう状態の中でございますと、対策の方向としては、価格については便乗値上げの監視を強める。それから、量については先ほどから資源エネルギー庁の方で御説明になっておりますマクロとしての量の確保を図る一方で、個別的に摩擦が出てきたところについて流通のルート等について十分な実情把握をして、その個別のケースに即して緊急な需要に対してこたえていく、そういうことで対応していくのが当面としては一番いい方法ではないかと考えているわけでございます。もちろん法律があるわけでございますから、その発動について十分検討はしておりますけれども、現状においては発動をすることよりもただいま申し上げましたような方向で対応した方がいいのではないか、このように考えているわけでございます。
○神谷説明員 御指摘のような問題が私どもの本省並びに出先にも、先ほど御説明いたしましたように頻々と参っておりますし、私どもの流通課の電話はなかなかほかの電話はかからないという状況も一時ございました。そういう状況でございますので、できるだけ末端と申しますか現場の状況を適切に把握するよう通産局等を通じて現在聞き込みあるいは調査等を行っておるところでございます。 それから御指摘のございましたような状況いかんによって法律その他の発動は考えなければいかぬと思っておりますので、私どもは石油業法に基づく報告徴収を最近始めたところでございまして、その動向を慎重に分析しながら、どうしてもやらなければならぬときにはいたしたいと考えております。ただ、現時点はただいま物価局長が御説明になりましたような方策で対処し得ると考えておりますし、これが最も適切な方法であろうと考えております。しかも、事態が悪い方向に現在向かっておりませんので、その世界的な動向も勘案しながら今後慎重に検討してまいりたいと考えております。
○鈴木委員長 それは実態の把握がちょっと違うのですよ。ですから、お役人さんも消費者の立場をもう少し生に見たらいいと思うのですよ。ひとつ十分善処していただきたいと思います。どうも失礼いたしました。 では、次に小川仁一君。
○小川(仁)委員 先ほどからお話を聞いておりますと、上半期については大変楽観的なお話がございました。先日の七日の政府の総合エネルギー対策閣僚会議においても、当面の石油危機は回避できる、こういう考え方を明らかにいたしまして、政府等非常に楽観視をしておりますが、それは何か皆さんに錯覚があられるのではないかという感じがいたします。実態はそんななまやさしいものではないわけであります。そのことは通産省が一番御存じでしょう。各地方出張所に対する苦情の受け付け等でおわかりになっていると思いますし、社会党の石油一一〇番に寄せられる苦情等を見てみましても、非常に厳しいものがあります。したがって、政府の楽観論と具体的に末端で灯油、油を利用している者のものすごい苦難との距離、これは一体どういうことなんですか。皆さんの考え方を、具体的事実を見ながらこの距離の開きというのは一体何にあるのかということをまず最初にお伺いしたいと思います。
○神谷説明員 政府の見通しが楽観論に変わったという御指摘がしばしばなされるわけでございますが、私ども必ずしも楽観論に変わったというふうには自覚しておりません。ただ、従来悲観色がきわめて強かった。悲観一色というわけではございませんが、はた目から見ると悲観一色に近かったような中に明るいものが見えてきた。したがって、現時点では総悲観の時期より悪い方向には向かっておらないで、ややよい方向、一部小康状態にあるというのが正確な把握ではないかと思っております。これはむしろ世界の原油並びに石油製品の需給状況に関してでございます。 これらを踏まえて、国内の備蓄の状況、最近に入りましてからの需要の動向といったものを総合的に勘案いたしますと、われわれとして上期は乗り切れる自信がついてきたし、下期に関しては上期の入手原油に若干の上積みができれば、備蓄の弾力的運用等も勘案しながら今回の需要期を乗り切れるであろうという見通しを立ててきたわけでございまして、これが完全な楽観論ではないことは言うまでもないわけでございます。 たとえば前回の需要期も、今需要期は大丈夫であるという放送を私どもがいたしますと、油を売ってくれと言ったけれども全然売ってくれない、五割増し売ってくれと言ったが一割増しに切られたのはけしからぬというような御指摘を受けましたケースも直接私も聞きましたが、幾ら楽観であっても、幾ら使っても大丈夫なような状況にないことだけは間違いございません。これは、需給が何とか見合いながら需要期を切り抜けていくことはできるであろうということでございます。 そういたしますと、需給で比較的供給オーバーぎみのときには流通面で起きない問題も、供給がタイトぎみになってまいりますとあちらこちらできしみができてくるのは避けられないところでございます。したがいまして、これを個別に解決することによって何とか乗り切っていきたい、こういうことでございますので、完全な楽観色ではない。しかし、需給がタイトぎみながら何とかしのげるという状況のもとにおいては、流通段階あるいは現場の方できしみが間々起こってくることはあり得ることであり、これは現段階の程度であれば個別に対処してしのげるものである、こういうふうに考えておる次第でございます。
○小川(仁)委員 通産省の方じゃしのげると言っていますけれども、一体国民がどんなふうにしてしのいでいるかという実態を御存じですか。たとえば、私の岩手の場合を例にとってみますと、灯油は週に一かんですよ。三かんあれば毎日おふろに入れます。一かんですと三日置きです。大変なごとなんです。遊び盛りの子供を持っている家庭で三日に一回のおふろ利用ということはどんな状態か御想像がつくと思います。また、子供たちの話の中にさえ、おまえさんのうちじゃ何日に一回ふろを立てるんだというような会話が出ているのですよ。おれのところは三日に一回だ、すげえな、おれの方は五日に一回だぞ、こんな話が子供の間に出るような形なんです。しかも、転居者あるいは団地の新入者なんというのは実績がないというので一かんも売ってもらえない、こういうしのぎ方なんです。これがその小康状態なんですか。小康状態というけれども、とてもじゃないけれどもそんなものじゃなくて、国民の場合は苦難の状態なんです。その苦難の状態というのを小康状態だと言い、先日の七日の首相官邸での閣僚会議では当面の石油危機は回避できた、こんなそらぞらしい話をしておって、一体油の行政というものが存在しているとお考えになっていますか。この辺、もう一遍皆さんの反省を含めたお考えを聞きたいと思います。
○神谷説明員 先ほど申し上げましたように、流通経路の乱れから一部のユーザーが大きな影響、あるいは問題になるような影響を受けておるというケースがあることは十分承知いたしておりますし、私どもの出先機関あるいは都道府県等の協力を得ながら、これには個別に対処してまいりたい。たとえば転居その他によりまして実需のあるところに物が行かないというようなケースというものは個々の問題として解決してまいりたいというふうに考えております。ただ、三かんが全部一かんになった、要するにすべて現在灯油が三分の一しか出回っていないというような状況になっておるとはわれわれ考えておりませんで、その点やはり若干の需給のタイトが出てまいりますときわめて大きな問題というのがあちらこちらに出てまいることは承知しておりますので、この辺は今後一層小まめに対処してまいりたいというふうに考えております。
○小川(仁)委員 現在までの量は昨年実績に比べて、総量でいいますと灯油、軽油、A重油等どういう状況になっているのですか。
○神谷説明員 中間三品につきまして、四-六月の数字でございますが、三品合計で四・七%の増ということになっております。出荷の方でございます。そのうち、灯油が四・四%、軽油が九・四%、A重油が〇・三%という数字でございます。
○小川(仁)委員 そういたしますと、昨年に比べてむしろふえているということになりますね。そのふえている灯油が実際家庭に来ていないというのはどこに原因があるというふうにお考えでしょうか。
○神谷説明員 やはり流通経路の一部に乱れがあるということが特にそれらの業者に依存をしておったユーザーに迷惑をかけており、問題を起こしておる、このように理解しております。
○小川(仁)委員 流通経路のどこに問題がありますか。
○神谷説明員 主として業転、スポット市場に依存をしておった者、あるいはかなりの部分をスポット市場に依存しておった卸売業者、あるいは中間業者に依存した末端の販売業者にあると思います。
○小川(仁)委員 業転物の総量なんというのは知れたものですし、それから先ほどの灯油にしても系統のスタンドから買っている、こういうふうな部分が非常に多いわけでございますから、流通経路の乱れというのはどこかにストックされているのじゃないでしょうか。そういうことについてお調べになりましたか。
○神谷説明員 私どもの方では流通在庫等についても調査をいたしておりますが、特に末端の流通在庫になりますと若干のおくれが出てまいります。したがいまして、現時点では正確な末端まで入っておるものは四月まででございますが、サンプル的に五月、六月は調査いたしております。
○小川(仁)委員 どうしてもわからないのですね。去年よりも量が多くて下で使っているものは去年の三分の一ないし四分の一しか使っていない。これはだれが考えても、どこかでとまっておるに決まっているのです。皆さんの方に寄せられた苦情だって当然足りないという苦情ですからね。この中間部分を調査しなければ国民の方に灯油が流れていかないのじゃないですか。それを調査しようとなさるには、法的な方法もあると思いますし、具体的に言いますと、さっき言った三法の中でも調査報告を求めることもできるわけでございますから、これは徹底しておやりになる気はありませんか。
○神谷説明員 三法発動の問題はございますが、私どもの現在持っております法律の中でも調査は可能でございます。ただこれらの調査は、先ほど申し上げましたような形でのマクロ調査だけでは必ずしも十分実情が出てまいりません。個別に問題のございますような経路について個別の調査をしていく必要があろうかというふうに考えておりまして、寄せられました苦情の中で問題があると思われるようなところは個別に調査をして進めるという方向で対処をいたしております。
○小川(仁)委員 もう一遍同じことを言いますけれども、昨年の実績以上の量が入っておる、しかし末端には来ていないということになれば、中間に滞留している、こういうふうにお考えでしょうか。
○神谷説明員 油種によりましてもいろいろな違いがあるのかもしれませんが、全般的に言って、私どもは末端に三分の一しか流れていないというふうには、先生の御指摘の例示はございますが、マクロでは考えておりませんので、ミクロで出てまいりました御指摘の問題点をフォローしてまいりたいというふうに考えております。 灯油につきましては、これは問題のございました地域あるいはケースにつきまして、御指摘をいただきましてこれをフォローする形で進めてまいりたいと思っております。 ガソリンあるいは軽油等が三分の一等に減りますと高速道路もかなりすくわけでございますが、現時点では私どもは前年に比べてそれほど、三分の一に減るような軽油、ガソリンの出回りではないというふうに考えております。ただ、需給がタイトぎみに推移しておるということは事実でございますし、先に対する不安というものがあることも事実でございますのでこれらが多くの場合フリクションの原因になっておると考えておりますので、これを個別に対処していきたいと考えております。
○小川(仁)委員 灯油についてだけ特に質問しますが、私も県内の小売店その他のタンクを調査してまいりました。あれはたたいてみればわかるのですね、入っているか空か。たたいてみれば、カンカンですよ。入ってないのです。そして小売スタンド業者なんて大変困っているのです。あれは空にしておきますとタンクがさびますからね。設備費だけでも大変なことになる。小売スタンドその他にはありませんよ、値段の問題は抜きますけれども。 そういうかっこうで、本当に末端にはないのですよ。あるあるとおっしゃるけれども、実際に一週間に一かんというのが家庭灯油の現在の実態なんです。それを買うのにも、去年の実績あるいは去年まで買っておったところ、取引のあったところしか売ってくれない。さっきちょっと言いましたけれども、転居してこられた、この四月に転任期がありますからお役人やなんかもかなり転任します、会社の人たちも転任します。岩手の方に来た人たちは、もう灯油がなくてバンザイしているという状態なんです。昨年実績というために転居者が大変困っているわけです。こういう実態なんですよ。だから、間に合っているようだ、マクロで言えば十分だ、個別に対処いたしますと言っても、国民はどうしても納得できないというのが実態なんですよ。これをやはり業界を指導してスムーズに流してやるのが私は通産省の責任だと思います。 そういう意味で私は、ここでぜひお考えいただきたいことは、生活関連物資等の買占め及び売惜しみに対する緊急措置に関する法律、この中におけるこれの発動というものが絶対必要な時期ではないか、こう考えます。パニックというものが起こった後でこういう法律の適用をしてもそれは意味がありません。いま非常に国民が不安を感じ、現実にあなたがおっしゃるとおりマクロでは量があって末端では非常に少ない、こういう状況の中では、常識的には確かに途中で滞留している、そう考えますと、この法律の第五条、立入検査等ができるという条文を使って、いわゆる特定物資として灯油を指定しながら、帳簿や書類を検査させ、あるいは工場、事業場、店舗、倉庫に立ち入るという検査をしてでも現在の国民の不安を除くべき時期だ、このように考えますが、これは経済企画庁でしょうか、これについてのお考えを明らかにしていただきたい。
○藤井説明員 その買占め防止法さらにはその生活安定緊急措置法等を含めまして、先ほども申し上げましたけれども発動のタイミングとして現状がいいかどうかということについて、その背景としての全体の量の動き、それから価格の動き等について、現段階でやはり先ほど申し上げましたように需要期の灯油が一番問題になるわけですから、需要期の灯油の在庫量というものをともかく確保するということに全力を挙げて、そして下期の――需要期というのは下期に該当するわけですけれども、下期の灯油の需給の確保を図っていくということが何よりも重要なことでございますので、そちらの方について懸命に努力をしているということなんでございます。 それで、先ほどから出ておりますように、新しいお客さんが出てくるとか、それからいままで安値の業転玉に依存していたルートから買っておられた方、そういう人たちについてかなり摩擦的な不足が出てきているということは、私どもも県の方その他からいろいろ伺っているところでございますけれども、そういう形になりますと、そういうものはやはり個別的にできるだけその緊急の需要に対応していくという現在の体制のもとで処理していかざるを得ないのではないか。そういうことで、かなりそういう意味ではきめ細かな対応になりますけれども、そういうやり方でこれからも資源エネルギー庁の方でも努力されるでしょうし、また都道府県等にもいろいろお願いいたしましてそういう対応をしていくべきではないかと思うわけでございます。法律というのは最終の手段でございまして、それは価格の介入等も含めてそういう道は残されているわけでございますけれども、現状ではまだその段階ではないのではないかというふうに考えているわけでございます。
○小川(仁)委員 値段の問題は後でやりますから、量の問題だけでいまの買占め売惜しみ法律第五条の発動という言い方は私の方の言い方としても不足していると思いますが、ただ私は、この法律というのはパニックになってからやっても意味がないということだけははっきりしておると思うのです。立入検査等によって品物を正当な流通経路に乗せる、こういう方式はむしろ国民に安心を与える面の方が大変強くて、必要以上に国民の不安感を刺激して買い占め等に走らせるという結果にはならぬ。法律というものの性格は準備段階における発動によってより効果を上げ得るものだ、こう考えるわけです。大騒ぎになってしまった後に法律を適用して立入検査をいたしましたと言っても、それで騒ぎが静まるものじゃなくて、大騒ぎを起こさないために存在する法律、こういう考え方になりませんか。
○藤井説明員 灯油の場合は、やはり需要期に入っていくときに十分な在庫がないというときに大騒ぎになるわけでございまして、そういうことがないように目下七月-九月の段階でも灯油を大いに生産してそれを在庫の増加に充てるということでやっているわけでございます。それが石油供給計画に示すスケジュールに従ってやるということでございます。そういう量の確保に全力を挙げていくという姿勢が一番大事じゃないかと思うわけです。ただ、もちろん供給計画どおりといっても、それはたっぷり使えるというわけじゃございませんで、五%の節約を織り込んだ上の数字でございますから、使い方その他についてもそういう面でかなりいままでと違った対応が必要かと思いますけれども、そういう前提のもとでつくられた計画に対して何とかその量の確保を図っていくということが一番大事じゃないか、そういうことで量の問題についても、まあ価格の問題は後でとおっしゃいましたけれども、量の問題についてもそういう対応でやっていく、そういう考え方でいるわけでございます。
○小川(仁)委員 そうすると、九月までは上半期ですが、下半期十月以降の供給計画、十分間に合いますか。先ほど来の自民党の皆さんのお話あるいはさっきの閣僚会議の経過からいきますと、九月までは間に合う、十月以降は見通しが立たない、こういうふうに閣僚会議でも御決定になったように聞いておりますから、最も大事な需要期の方は見通しが立たないというふうな感じですが、大丈夫ですかね、下半期の需要は。
○神谷説明員 下期につきましての原油の手当ての状況については、現時点においてはいわゆる石油輸入者による産油国あるいはメジャー等に対してのコンファメーションがまだ終わっておりませんので、具体的にどの程度のものが確保されそうかという数字が出てきておりません。それから下期、産油国特に中東その他の産油国においてすべてが常に順調であるという保証も現時点ではできない。これはいつもできませんが、そういう非常にむずかしい状況のところから原油を輸入しておる、こういう状況でございますから、絶対安心でございますという胸などはとうていだれもたたけません。ただ現時点で判断いたしますと、上期より下期の方が原油マーケットの状況は悪い面が少なくよい面がやや多い、こういう感じでございますので、上期よりやや多目に獲得できるのではないかと期待をしておるわけでございますし、そのように石油の業者にできるだけ適正な価格での原油確保に努めるよう要請し、指導しておるところでございます。 ある程度のものが確保でき、あるいは現時点で見ておる状況よりもきわめて悪い、予期せざるような事件の起きない限りにおいては、それがわれわれの期待するほど十分に確保できるかできないかというその幅のところは別にいたしましても、備蓄を使ってでも需要期に混乱は起こさないよう、供給計画に沿った生産、販売を行うよう指導してまいりたいと現時点では考えておるところでございます。
○小川(仁)委員 灯油の場合は夏に備蓄をするわけでございますが、現在の、下期の需要期も含めて夏場の灯油の備蓄状態はどういう状態ですか。目標量に達しておりますか。
○神谷説明員 五月にわれわれの想定しております水準よりもやや低目でございまして――われわれの想定しております水準というのは九月末で昨年並みの六百四十五万キロリットル確保したいということでございます。したがいまして、前年同期一〇〇%の在庫が維持されておれば大体計画どおりに積み上げが行われておる、こういうことになるわけでございますが、五月では八四%というところまでしか在庫が積み上がっておりませんので、われわれ自身やや問題意識を持ちましたが、六月にこれが八九%に上がってきております。 五月は実は精製所の定期検修その他がございまして生産が落ち込んだという原因もございますのでこういう状況になっておったのかと思います。七月、八月の不需要期にできるだけ積み増しを行い、九月には六百四十五万キロリットル、これを達成したいと思っておりますし、現在の手ごたえでは、九月末六百四十五万キロリットルはほぼ達成できるというふうに考えております。
○小川(仁)委員 それはどこに備蓄されていますか。――なおちょっと追加します。そしてその六百四十五万キロリットルの六月段階における八九%という備蓄状況は、系統各社別にわかるなら、どの社でどの程度こういうふうに――それはどこの県のどこのタンクに入っているなんということは要りませんから、各社ごとの系統別の備蓄量も知らしていただきたい。そうならなければ八九%なんという数字が出てこないと思います。
○神谷説明員 これを積み上げますのは、精製所並びに元売り業者のタンクにこれだけ積まれておる、こういう予定でございます。 それから個別の会社の状況につきましては、これは個別のものは発表しないという前提で報告を徴収いたしておりますので御容赦をいただきたいと思います。
○小川(仁)委員 どうして個別のものを発表できないのですかね。冬にこれだけ必要なんだ、それがなかったら大変だという不安感があるときに、元売り各社では大丈夫ありますと言わないで、この社にはこれだけ、この社にはこれだけ、この社にはこれだけあるからこれだけございます、大丈夫でございます、こういうふうに発表することが何かいけないことなんですかね。
○神谷説明員 私ども、備蓄量以外、いろいろな企業経営の問題に関連しますものを報告徴収という形で徴収をいたしておりますが、これらはすべて個別ごとには公表せず、集計したもので公表するという前提でこれらの調査が行われておりますので、これらの調査に関しての信頼性というものをどうしても確保するためにはこのような形で行うのが適切であり、従来ともそのようなしきたりになっております。
○小川(仁)委員 そうしますと、灯油に関して言えば、現在六百四十五万キロリットルの八九%、まあ九〇%確保されておりますから、ことしの冬に関しては灯油だけは十分間に合う――十分とは言わなくても、現在でも間に合う、こういうふうに考えてよろしゅうございますね。
○神谷説明員 その前にちょっと訂正――訂正ということではございませんが、私の説明が舌足らずでございましたが、六月九割と申しますのは、六月の前年の在庫に比べてことしは九割ということでございますから、前年が三百七十万キロリットル弱でございましたが、ことしが三百二十六万キロということでございます。これを四百、五百と積み上げて六百四十五に九月に持っていきたい、こういうことでございます。不需要期でもフル生産をさせて、今後月々百万キロリットル以上のものを積み上げていく、こういうことでございます。 それから下期は、獲得した原油あるいは場合によりましては備蓄の弾力的運用によりまして、灯油はこれはフル生産させませんとこの備蓄があっても十分ではございませんので、フル生産をしてその上で供給計画に見合った供給は行える態勢でございます。供給計画につきましては、節約はある程度見込んでおりますが、灯油という非常に気温その他によって需要のぶれの激しい商品でございますので、ある程度の安全的な予備率的な数字を上積してございますので、供給計画どおりの供給が行われ、かつ特に在庫積み上げその他の動きが流通段階あるいはユーザー段階で大きく出てこない限りは私どもは対処し得ると考えておりますし、これは対処させるという意気込みでいずれにいたしましても今後運営していかざるを得ないと思いますし、私どもはそのようなつもりでございます。
○小川(仁)委員 ただいまの決意をお聞きしまして、非常に国民も安心すると思います。 ただ問題は、先ほどから問題になっているフル生産させても実は下に流れてこないという流通の経路が依然として問題として残っております。 これも一つの例でありますけれども、輸送関係や公共事業のダンプやトラックの人たちは、軽油がないものですから灯油を買ってそして車を走らせています。それは、スタンドに言わせると、そう売った方が得だというのですね。こういうふうな流れ方もしているという面もあってあるいは家庭に行っていない面もあるかもしれません。したがって、流通経路というのが一つの非常に大事な問題になります。この流通経路というのは、先ほど、いまその時期でないというふうに量の面からはおっしゃいましたが、しかし実際に来てないのですから、今後とも経企庁を含めて流通経路というものについて厳しい監視の目を光らしておいていただきたいと思います。 価格の問題に入りますが、灯油の価格につきましては大変な値上がりでございましたね。先ほどは三〇%ないし四〇%とおっしゃいましたが、これは元売り仕切り価格の関係だと思います。末端に参りますと、五〇%を超えているわけです。簡単な例で値段を申し上げますと、岩手県の場合ですと大体十八リットル一かん県の調べですと九百四十四円、こういうことになっております。しかし実際にはどういう売られ方をしているかというと、それぞれたとえば業転物を扱っておった業者とかあるいは自分のところの系統から量が少ないがお得意が多いという人たちは、隣のスタンドに行くのですよ。そこで買って伝票を取るのです。千五十円。そしてその伝票をつけて自分のお得意さんに持っていくわけです。ですから千五十円なら千五十円で買った灯油ですから、配達料と自分にも幾らかマージンをいただいて千二百円、こういうある種の回しが行われて、値段が千二百円から千三百円に回っております。こういう非常に極端な状態が出ておりますが、さっき量は間に合うと言ったけれども、家庭は間に合わないものですからそういうものでも買わなければならない。そうなると、私たちの感じでは、実際問題として量不足をてこにして値段をつり上げている、こういう感じしかしないのです。 こういう状況の中で、元売りの値段、先ほど皆さんの方でもいろいろ検討しておられるようなお話をされましたが、現在時点において通産省は、適正な値段はこの程度という値段を御調査なさっておられますか、試算しておられますか。
○神谷説明員 元売り仕切り価格につきましては、監視体制のもとにおきまして、個々の値上げが行われます前に当該元売り業者から事情の聴取を行うという形で、私どもの持っておりますデータあるいは私どもの積算と突き合わせる、あるいは個別の事情についてはその具体的事情を聴取するというような形でチェックを行い、便乗がないように指導をしておるところでございまして、現時点までのところ、私どもはこのような体制がスムーズに作用しておるというふうに考えております。
○小川(仁)委員 大体七月現在で、私の方の社会党で試算しますと、キロリットル当たり三万一千円ぐらいが適正な元売り仕切り価格だと思いますが、この価格についての御意見はどうでしょうか。
○神谷説明員 具体的にどの価格が適正であるというふうに申し上げることは非常に困難でございますが、七月一日段階におきましては、先需要期は二万七千五百円、これを超えないような指導を行ってきたところでございますが、その後他の油種並みの積み上げ、値戻しが大体二回行われております。大ざっぱに申し上げまして、四千四、五百円程度が二回ということで九千円ないし八千数百円というものが、社によって異なりますが、積み上げられているというふうに了解をいたしております。したがいまして、二万七千五百円に九千円積み上がったケースでは三万六千五百円になりますし、そこまで積み上がらなかった社においてはややそれを下回るというような形の価格が、現在元売り仕切り価格の一般的なものであるというふうに了解をいたしております。 ただ、これが卸売段階でどのように具現されてまいるかということは、これは市場の機能が働いてまいりますが、現時点でこれらの元売り仕切り価格については、私ども監視体制のもとにおいて特に不適正なものというふうには考えておりません。
○小川(仁)委員 二回値上がりして約九千円ないし九千五百円の値上がり分、これは余り不適正なものではないというふうにお考えになるというただいまの御答弁でしたが、これは本当ですか。
○神谷説明員 私、ここで元売りの出し値に太鼓判を押して、これが適正ですというようなことを申し上げる立場にございませんので、ただいま申し上げた以上のことは差し控えさせていただきますが、不適正な便乗値上げである、したがって特別な措置をとる必要があるような値上げであるとは考えていないということでございます。
○小川(仁)委員 特別な法的措置をとるような状況ではないが、しかし便乗値上げ分が存在するというふうな意味で、いまのお答えを受け取っていいのですか。
○神谷説明員 便乗値上げ分は入っているとは思えないということでございます。便乗値上げの問題というのはむずかしいわけでございますが、たとえばこれから一月-六月を決算期にした石油会社の決算発表もなされると思いますが、われわれが知る限りでは、十何社かの決算をトータルいたしましても、必ずしも黒になっておるわけではございませんので、これらの期間、特に不当な便乗値上げが行われておるというふうにも考えておりませんし、昨年の十二月ないし最近の時点における形成された価格をもとに、原油の値上がり、それのはね返りの費用、その他を積み上げて現在の価格が出てきておる、少なくとも現在監視体制のもとにおいて形成された価格であるということでございますので、便乗値上げが特に含まれておるとは考えておりません。
○小川(仁)委員 便乗値上げが含まれていないとすれば、これはかなり適正な価格だということになると思いますが、そこで元売りの仕切り価格の内訳を公表させるように各社に指導するという状態はございませんか。
○神谷説明員 一般的に申し上げまして、通常の取引においては、価格を公表する建て値制の場合と、そうでないケースと二種類ございます。特に石油製品に関して建て値制は行われておりませんので、これを現時点で明らかにするよう特に要請することは考えておりませんが、ただ非常に関心の深い石油製品、しかもマスセールの製品に関しましては、価格引き上げその他の問題について、ユーザー等の説明には、できるだけ納得できるような説明を行うよう指導してまいりたいと思っております。
○小川(仁)委員 円高差益あるいは円安差損、そういう課題はあると思いますが、前の円高差益の際は、差益を国民にいろいろな形で返すために、その仕切りの価格の中身を発表いたしましたね、電力その他の計算をして。それで、今回も国民は非常に大きな関心を持っております。先ほど来元売り価格については三〇%、四〇%とおっしゃっておりましたが、末端へいくと五〇も六〇も上がっております。さっきの数字で言いましても、岩手の場合九百四十四円と申し上げましたが、その場合における三月上旬、いわゆる値上がりが開始される前の値段というのは六百五十二円ですよ。もうすでに五〇%の値上げなんです。ところが、さっき言ったように千円を超えておりまして、一〇〇%の値上げが行われている。そういう厳しい状態の中ですから、これは現在の政治の中で、当然元売り各社に対してその中身を要求していい時期だ、こう思いますので、ぜひこの点についての通産省の強い態度を要請したい、そう思います。それがあって初めて国民は、いま足りないならこれだけのお金を出しても買おうじゃないか、あるいはそういう状況ならがまんをして灯油なら灯油の使い方についてこれからの状態を考えていこうじゃないか、こういう一体的な、いわゆる皆さんがおっしゃる節約の課題も出てくると思うのです。そういう問題なしに、依然として、この前の石油パニックのような状況の予想の中で、政府は三法の発動はしない、しかも元売りの仕切りの価格も出してこない。不安に包まれた国民は、政治に対する一層の不信感と、特に元売り各社に対する物すごい不信感を持つ結果になると思います。したがって、いまやらなければならないことはこのことだと思うのですが、元売りの内容を発表させるような強力な行政指導をお願いをしておきたい。
○神谷説明員 現時点において私ども考えますと、石油製品の価格の中では微妙な動きをしておる製品もございます。価格の公表、あるいは国が画一的に公表させるということが、ユーザーにとってプラスになるケースもございますし、必ずしもならないケースもございます。一般的に申し上げますと、自由な競争による価格形成というものが行われるというのが一番適切なものでございまして、それを超えての指導は、先生御指摘のように、状況の度合いを見ながら例外的に行っていくケースであろうと思います。昨年の秋は、円高差益の問題等がございましたので、一部の石油会社で公表をいたしました。ことしの秋の状況というのは、私どもさらに今後よく見きわめて、需要期を迎えては灯油はさらにきめ細かないろいろな対策を考えてまいりたいと考えております。その一環として御指摘の問題も考えてまいりたいと思います。
○小川(仁)委員 それでは石油業法第十五条の発動による標準額の決定、国民生活安定緊急措置法の三条、四条ですかによる小売その他の標準価格の決定、それから生活関連物資等の買占め及び売惜しみに対する緊急措置法の二条による物資の指定、さらには三条による特定物資の決定と五条による立入検査、こういったようなものは、これは当然一貫して考えられる性格のものであって、一つだけやるという性格のものではないと思います。しかし、これは先ほども申し上げたように、国民の不安をなくするということが前提で存在して、むしろこれの発動を示唆することによって逆に流通を順調にし、価格を一定の安定した値段に置くこともできると思います。ですから、行政府の態度はわかりましたけれども、立法府としてはこういう強い意見があるということはぜひ記憶にとどめ、またこのことについて御賛成の方が同僚議員にも非常に多いような感じもいたしますので、そういう一つの力、国民の意向というものをぜひ反映させるように御努力を願いたいと思います。 続いて、自由な競争による安定的な供給という話がありましたが、先ほど申し上げました転居あるいは団地の新入者等、一番困っておる人たちがいるわけでございます。ところが、多くの場合、そういう人たちがスタンドその他で断られますと、やってきますのが生協でございます。特に団地等では生協に参る。生協の共同購入というのは御承知のとおりでございます。ここに一定量を行政的に指導して確保することによって、ある意味では先ほど申し上げたような不当な価格のつり上げに対抗する適正な値段の流通というものを確保できるのではないか、そう考えますので、生協に対する一定量の重点的な配付、共同購入の推進、こういった課題をぜひ通産省としても今後の不安定な需要期の中で考えていただきたい、こう思ってお願いをいたしますが、よろしゅうございましょうか。
○神谷説明員 中、長期的に流通の合理化という観点から共同購入あるいは御指摘の協同組合による物の販売、あっせんというものが本来持っております機能、効果を発揮してまいるであろうということは、われわれも十分認識しておるつもりでございます。したがいまして、これらの組合を通じての灯油の流れ、あるいはその他の石油製品の流れにつきましては、われわれも十分実情をお聞きしながら対処してまいりたいと思います。幸いなことにある程度まとまった単位でございますので、比較的個別指導にもなじみやすいというふうに考えております。 ただ、いままでのいわゆる一般には商系とかいろいろ言われておりますが、一般の流れのものを大幅に切ってこちらに回すと、またそこで先ほどの業転物と同じようないろいろな混乱も出てまいりますし、ユーザーの選択の問題というものもございましょうから、既存の流通経路そのものは当面混乱の起きないように尊重しつつ、しかし、流通の合理化という面で機能しております生協等については、個別にきめの細かい御相談に応じていくという姿勢で対処したいと思います。
○小川(仁)委員 それで、いろいろお伺いいたしましたけれども、ぜひ御認識いただきたいことは、私も東北でございますが、灯油というのは、こういう法律の中にあるいわゆる日常生活の必需品なんというものじゃないのです。家計費を見ますと、米よりもよけい支出している。しかも寒さの中ではそれがなければ命にもかかわり、健康にもかかわるという、言いかえれば生活物資ではなくて生存物資、こう言ってもいい性格のものでございます。同時に、先ほど申し上げましたが、子供たちを持っております家庭にとっては大変なことでございます。特に高校、大学の受験期を控えました家庭では当然のことですけれども、大変な灯油の量を必要といたします。大体標準家族で需要期に六十かんという家庭で、受験生を一人持ちますと百二十かんかかるのですよ。二人持ちますというと二百かんを超える、こういうかっこうで非常にかかるわけでございます。いまの子供たちに寒さの中で「ホタルの光窓の雪」、窓の雪で勉強しろなんてそんなわけにもいきませんし、そんなことをしたらえらいことになってしまいます。そういう状況でございますから、生存物資として東北についての重点的な行政指導、配慮というものをお願い申し上げておきたい。 ところが、同じ東北で先日七月六日ですか、青森に航空機が二便、三沢に一便増便になりました。岩手の県民はどう言っているかというと、同じ油使って飛ぶのに金持ちの乗れる飛行機の方には増便するし、灯油の方は減らすし、一体政府の油行政はどうなっているんだ、こういう不満が出ているわけであります。何かしら、私は今回のこの油の値上げから量の不足というのは、実に巧みに演出された元売りあるいは大手企業との操作、そういうものが裏にあるのじゃないか。国民の目に見えないところで非常に大きな操作があるような感じがいたします。こういう感じをぜひ払拭するような行政をとっていただきたい、そう思います。 なお、この前愛媛に物特調査に参りまして、その際、農業用の灯油その他の陳情もございましたので、農業用の問題、漁業用の油の問題について御質問いたしたいと思いますが、農林水産省おいでになっておりますか。――それではちょっとお聞きをいたしますが、農業用の場合、東北でハウス栽培の油は出さないという指導をされておるそうでありますが、そのとおりですか。
○草場説明員 現在温室の加温用石油につきましては、まだ需要期にないわけでございまして、全国的に見ますと、特に問題はないと考えておるわけでございます。先ほどの先生のお話の中は、最近農林水産省としましても施設園芸の省エネルギーの対策を推進していくという一環の中で、寒冷地等のうちで気温とか積雪状況等で一定の条件に該当する地域につきましては、今後新たに加温用石油を使用します新規施設の設置に対する補助は行わないということのお話だろうと思うのでございます。
○小川(仁)委員 それですが、わかりました。補助を行わないというのですね。そうすると、東北の農民はせっかく農林省の補助で温室栽培等をやってきたのですが、これがやれなくなってきますね。それでは何で生活していけばいいのですか。
○草場説明員 若干言葉が不足したかと思うのでございますが、今後新規に施設を設置することについて補助は行わないということでございまして、したがいまして、現在行われております施設園芸農家の経営を縮小するというものではないわけでございます。それで、施設野菜等の今後の栽培につきましては、全体的な省エネルギーという観点に立ちましての指導も行いつつ、栽培管理等の面での指導を強化していく考えでございます。
○小川(仁)委員 おたくでことしは米の品質格差をやられた。北の端の方の米は品質が悪いというので値段が下げられた。そこへもってきて新しい園芸施設はつくらせない、温室施設はつくらせない。品質格差で米の値段を下げられて、しかも新しいそういう施設への補助がないということになると、何かそれにかわる御指導をしておられるのですか。
○草場説明員 私、野菜振興課長でございますけれども、野菜等につきましては、おのおの地域の実情等いろいろございまして、その中での県段階等の細かな指導でもって展開をお願いしたいと考えておるわけでございます。
○小川(仁)委員 新しい施設に油を出さないというのは、通産省とのかかわりの中でお決めになったのですか、農林省単独ですか。
○草場説明員 先生のお言葉の中で、新たな施設に対して石油を出さないというお話がございましたけれども、私たちは、今後補助事業等で加温用の石油を使用いたします新規の施設を新たに設置することについて補助金を行わないこととした、そういう意味合いでございますので、よろしくお願いいたします。
○小川(仁)委員 そうすると、油の問題ではなくて補助金の問題というふうに理解していいわけですね。
○草場説明員 施設の新たな設置に対する補助金ということでございます。
○小川(仁)委員 なお、ことし麦に転作をした部分が、コンバインで麦を刈るのに一かん買いをしてやらなければならない、非常に作業効率が悪かったわけでありますが、秋の取り入れの油というのは十分確保されているでしょうか。
○草場説明員 農林水産省といたしましても、円滑な供給の確保に支障を来すような事例が生じました段階で、その都度都道府県段階あるいは地方農政局の段階等では地方通産局と、また本省段階でも資源エネルギー庁等と協議いたしまして、同庁の指導に基づいてその石油の確保に努めてまいりたいと考えているわけでございます。
○小川(仁)委員 通産省の方も、農業用の油はやはり食糧にかかわりますから、重点的な量の確保についての指導を特にお願いしておきたいと思いますが、よろしゅうございましょうか。
○神谷説明員 関係者、都道府県と連絡しながらいままでも対処してまいりましたし、今後も対処してまいりたいと考えております。
○小川(仁)委員 次に、いま三陸沖は盛漁期でございます。サンマとサバがどんどんとれているのですが、A重油が不足して船が動けないという状態があります。これに対する油の手当てはどういうふうになっておるでしょうか。
○真板説明員 漁業用石油の状況をかいつまんで申しますと、本年五月以降、確かに全体といたしまして需給は均衡状況にあると思われますけれども、一部の地域におきましては、円滑な供給に支障を生ずるような事態が生じております。このため、水産庁といたしましても、都道府県の水産当局に水産用石油関係の窓口を設置いたしまして、苦情処理の受け付けをいたさせております。その窓口を通じまして、あるいは直接地元あるいは業界から来られる苦情処理につきましては、極力その解決に当たっておりまして、資源エネルギー庁の協力を得ながら対処してまいっております。 ただいま先生のお話にございましたように、これから問題になりますのが、他県船が沿岸港へ入港いたしまして、水揚げをしながら油の供給を受けられないというような事態が発生することが一番危惧している問題でございます。そのため、先般、都道府県水産主務課長会議を開催いたしまして、従来どのような船がどういうような港でもってどういう石油商から、あるいは漁協から油を入れていたか、実態調査をさせておりまして、近日、取りまとめの段階に入っております。このような実態を把握いたしまして、かつ問題が起こりましたら、その都度資源エネルギー庁と協力しながら対処いたしたいと思います。ただいまの状態では実態がよくわからないというところが難点でございますので、その実態を把握しながらきめ細かに対処してまいりたい、こういうふうに考えております。
○小川(仁)委員 全漁連が仕入れている油というのは、元売り十二社から五%程度ずつ、あと製品としてソビエトから輸入しておりますね。それはおわかりですね。先日、ソビエトへ参りました際に、ソビエトの対外貿易省とも漁民の話をしながら、最大の努力をするという返事をいただいてまいりました。したがって、全漁連等とも話し合いながら、早い時期にそういう油の不足分等の話し合いを進めてもらいたいということと、さらに、この盛漁期を逃しますとわれわれのたん白資源を確保することができなくなるし、漁民も大変困るわけでありますから、精力的な油の手当てを責任を持ってやっていただきたい、こう思います。 以上で私の質問を終わらせていただきます。どうも失礼しました。
○鈴木委員長 午後一時十分から再開することとし、この際、暫時休憩いたします。 午後零時四十九分休憩 ――――◇――――― 午後一時十二分開議
○鈴木委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。武部文君。
○武部委員 当委員会は午前中から石油問題についていろいろ質疑を取り交わしておりますが、この石油問題はいまわが国の経済に大変大きな混乱を巻き起こしております。あの石油ショックの際に石油業界がカルテルを行ったということで公正取引委員会はこの問題に毅然たる態度をとられて、これを摘発されました。業界はこれに反抗して、現在裁判に持ち込まれておりまして、すでに求刑までなされております。 このように、こういう石油混乱のときに、国民はまさに一喜一憂しておりますけれども、先行き不安に駆られておる。こういうさなかに、消費者大衆や中小企業の味方と言われる公正取引委員会の活躍は、私どもとして一段と期待をしておるわけであります。 私は、この際、去る七月九日及び十日に行われました公正取引委員会の人事異動について、若干お尋ねをいたしたいのであります。 立法府におります私が行政庁の人事について云云することはどうかと思いますが、このたびの人事は職員定数四百二十二名のうち実に三分の一に当たる百四十二名という一行政庁の人事としては全く例を見ない、私どもとしては全く知ることのできなかった人事異動が行われました。そのために一部の行政事務に重大な支障が起きた。これは当然だと思います。したがって、その異動の内容について私として理解しがたいものがある。こういうことから、あえてこの問題について質問をいたすわけであります。 先ほど申し上げましたように、一つの中央行政官庁がその三分の一を一挙に異動させるというようなことはまさに異常である、他の官庁にはほとんど例を見ることができない、このように思っています。しかも、たとえば経済部の調整課のごときは在任一年の課長が地方に転出する、通産及び運輸の両省から出向してきた二人を除いて他の全員を一挙に異動させておるわけであります。取引部に至っては、部長以下全課長及び幹部事務官すべて更迭されています。 このことは、申し上げましたように、当然業務の停滞を招くわけであります。また、第三者から見ましても、公取の姿勢を疑いの目で見る、これは後で具体的に申し上げますが、このように見られても仕方がない、このように私は思います。私は、初めて当委員会に籍を置きましたときからたくさんの公正取引委員会の委員長といろいろやりとりし、公取の問題についていろいろと質疑討論等をやってきたわけでありますけれども、こういうことはかって例を見ない、私として全然承知していなかったようなことが起きた。 そこで、このことは一体何を物語るか。われわれから見れば、近くいわゆる独禁法上のメスが入れられるであろうと予想されておった流通業界、こういう諸君は一体どういう目でこれを見ておるか。流通業界を初めとして広告業界あるいは金融業界、さらには自動車、家電、化粧品、そういう業界などにおいてはこの公取の人事異動を見て愁眉を開いた、こういうことさえ伝えられているのであります。 いま私は取引部とかあるいは経済部の調整課のことを申し上げましたけれども、こういうセクションが懸命にいままでこの業界の問題について取り組んできておった、このことを私は知っています。また橋口委員長自身は、これらの業界が独禁法に抵触するおそれありとしてメスを入れる趣旨を公言してこられた、たびたびそのような発言をしてこられた、これはわれわれとしては各種の報道を通じて承知しておるところであります。 このような委員長の発言と今回の人事異動、これがもたらしたものとの格差は余りにも大きい。委員長は、いま申し上げたような業界に対してメスを入れるということを何遍もおっしゃっておったが、この人事異動とは一体どういう関係だろうか、私は大変疑問に思うのであります。 一体今度の人事は本当に公取内部だけの判断で行われたのだろうか。他の外圧はなかったのだろうか。最近ある週刊誌がこの件を公取内部に取材を始めたところが、公取の首脳から部内に対して箝口令がしかれたと伝えられておるのであります。公取は一体何を恐れておるのだろうか、一体何におびえておるのだろうか。 私は、この奇怪とも言うべき大量人事異動の理由をまず委員長から説明をしてもらいたいと思います。
○橋口説明員 独占禁止政策なりあるいは公正取引委員会に対しまして深い愛情をお持ちの武部委員の御質問でございますから、私も冷静にまた素直にお答えをいたしたいと思います。 いまお話しの中にございました幾つかの問題でございますが、一つは、三分の一が異動になったということでございます。 これは、私も新聞を見ましてびっくりしたわけでございますが、考えてみますと、大体二年に一回公務員はローテーションで異動があるわけでございます。そういたしますと、四百二十名でございますから、二年に一回ということであれば大体二百名は動くというのが通常の姿であるかと思います。三分の一でございますから計算上は三年に一回異動した、こういうことになるわけでございまして、この三分の一の異動が数として異常であるというふうには私は毛頭考えておりません。 なお、そういう点で過去においてどのくらい異動があったかということを調査をいたした数字がありますので、申し上げてみたいと思います。 昭和五十二年度は全体で二百七十四名が動いております。つまり半分以上が動いておるわけであります。したがってローテーションとしては二年以下という計算になるわけでございます。それから五十三年度は全体で二百二十四名が動いております。したがいまして、これも大体半分強が動いた。それから、問題の五十四年度でございますが、いま百四十二名とおっしゃいましたが、正確に申しますと百四十三名でございますが、四月に十三名動いておりますから合計して百五十九名でございます。これは五十二年、五十三年に比べますと数としてはむしろ少ないということでございます。したがいまして、総数の三分の一が異常であるとか例を見ないとかいうことは全く事実としてないということを冒頭に申し上げておきたいと思います。 それから、いろいろ具体的な問題についてお尋ねがございましたが、人事に関する問題でございますから、これは適材を適所に配置するという一言に尽きるわけでございます。ただ、そういうふうに申しますと、いかにもお愛想がないわけでございますから、私は私の考えを申し上げてみたいと思います。 私が考えましたのは二つあるわけでございまして、その一つは地方事務所の強化ということでございます。これだけ独禁行政が広がってまいりますと、地方における案件なり相談件数というものはふえてきております。それに対しまして従来は、地方事務所長は、いわば上がりという考え方で最終のポストになっておったわけでございます。しかしながら、中央において相当活躍をいたしました、新鮮な人間なり有能な人間を地方事務所に配置するということが必要ではないかというのが第一点であります。 それから第二点は、いまのお話の中にもございましたように、改正法の施行等に伴いまして、組織、機構が年々歳々ふえてきております。それに対します充足要員と申しますか、当方で手持ちの要員の数というものはそう多くございません。したがいまして、広く人材を求めるという考え方をとったわけでございまして、そういう点から、各省からの有能な人材にもおいでいただきましたし、また取引部等についての御指摘がございましたが、取引部は課長が全部で四名でございます。そのうちの一名は取引部の中の異動でございます。したがいまして、十数名の課長が一斉にかわったとかいう問題ではなくて、わずか四名の課長がかわったということでございます。繰り返しになりますが、そのうちの一名は中の異動でございます。 したがいまして、そういう点から申しますと、今度の人事が異常であるとか異例であるというふうには私は毛頭考えておらないわけでございまして、同時にまた、流通業界に対する独禁政策の運用につきまして何らかの圧力があったとか、それに基づいて手心を加えたとかいうことは全くないわけでございまして、そういうことが一部のマスコミに報道されておりますことは大変残念なことでございます。大変いい機会でございますから、ぜひ御質問いただきまして誤解を解いていただきたいというふうに思っております。
○武部委員 確かに公正取引委員会というのは異動が何回かに分かれて行われておったことは私も承知しております。それを一挙に同じ時期に――私は百四十二名、あなたは百四十三名ということで一名違っておるわけだけれども、大体合っているわけですが、そういうものが特定な取引部あるいは特定な経済部の調整課、そういうところに集中しておる。また、四名しか動いていないとおっしゃるけれども、内部でかわろうと外へ出ようと同じことでございます。しかも地方を強化するということは、何もいまに始まったことではなくて、これは前々から地方を強化すべきだといういろんな発言が当委員会でもあって、私はずっと前から地方はどんどん強化されてきておったというふうに理解をしておりますし、現実に地方の出先の方方は、りっぱな業績を上げておられるわけですから、いまさらそのことが理由になるということは、私は納得できない。 いろいろとお述べになりましたが、後でもっと具体的なことをお伺いしますから、そこでまたお答えいただきたいと思います。 少なくとも公正取引委員会の設置というものは、独禁法第八章によって定められておるわけであります。その第二十七条二項で「公正取引委員会は、内閣総理大臣の所轄に属する。」この「内閣総理大臣の所轄に属する。」ということは身分上のことである、このように私は理解をいたします。公取の職権というものは第二十八条によって、独立して行う、このようにされておるわけであります。この独立性というものは、経済基本法としての独禁法の目的を実現するためには、他の一般行政庁、またはそのときの政権、そういうものの思惑によって左右されてはならない、こういう立場があって、この立法者の意思によってはっきりと独立して行う、このように定められておる、このように理解するのが至当だと思います。しかし、現実に現在の公正取引委員会の実態を見ると、いま私は人事のことを言いましたけれども、その前にすでに法制上の独立性というものが実質的に空洞化をしているではないか、このことを申し上げたいのであります。 たとえば公正取引委員会の委員会の構成を見ても、委員長はこのところ代々大蔵省出身、これがずっと続いております。四人の委員は大蔵省、通産省、法務省、そして公取のプロパーはわずか一名であります。法第二十九条第二項の規定するところでは、「法律又は経済に関する学識経験のある者」こういうふうになっております。この「法律又は経済に関する学識経験のある者」とは、常識的に見るならば、これは学者であり、弁護士であり、あるいは裁判官、そういうものを大体われわれとしては予想するわけであります。しかし、いま申し上げたように、大蔵省-委員長、公取の委員の構成四名のうち大蔵、通産、法務、こういう高級官僚が天下りで委員をやっておる。こういう点を見るときに、一体これはどういうわけだろうか、このような点について疑問を持たざるを得ないのであります。 しかもその上に大蔵省は、このほかに事務局長、さらに企画課長、こういう枢要部の人事も占めておるのであります。今度の人事におきましても、事務局長の適格者は公取内部にある。私どもは当委員会を通じて長くいろんなことをやっておりますから、大体のことは承知しておりますが、公取内部に事務局長の適任者はある、このように聞いておったし、同時にわれわれも見ておる。こういう中で、前任者に引き続いて再び大蔵省からこの事務局長が入ってきた。これは明らかに、公正取引委員会に対する大蔵省の支配を裏づけておるのではないだろうか、このようにも思えるのであります。したがって、いま委員長からいろいろと弁明がございましたけれども、私は今後、公正取引委員会の独立職権というものが、政府や大蔵省の意向によって左右される危険がますます強くなってきた、そういうおそれが出てきたということを言わざるを得ないのです。これはまさしく先ほど申し上げましたように、独禁法というものの立法者の意思を踏みにじって、公正取引委員会の 一般職員の士気を損ない、さらには国民大衆の期待を裏切るものだというふうに断ぜざるを得ないのであります。 また、委員長は五年間は独禁法においてその地位を保障されているわけであります。これはいわゆる公正取引委員会の独立性を保障するためであります。それが、大蔵省の天下り人事のこういう経過をずっとたどってきましてから、早ければ半年、長くても二年半で他に転出しておる。あたかも大蔵官僚、天下り官僚が渡り木にとまるような、そういう委員長のポストになってきたのではないか、そのように扱われておりはしないか、この点を私は大変残念に思うのであります。これは、少なくとも独立官庁であるところの公正取引委員会の権威を無視して、認証官であるところの委員長、いわゆるこの職位の尊厳を汚すものである、こう言っても言い過ぎではない、このように思います。私は、公正取引委員会というものは独立官庁であって、公正取引委員会の人事そのものは公正取引委員会自身の権威や判断で行うべきものだ、このように思っております。大蔵省の人事政策によって左右されるようなことが断じてあってはならぬ、このように思うのであります。公正取引委員会は、国家行政組織法上は総理府の外局であります。大蔵省の外局ではないのです。この点、一体、この所管であるところの総理府総務長官は、どのように私の述べたことについてお考えだろうか、これをちょっとお伺いいたしたいのであります。
○三原国務大臣 お答えをいたします。 賢明な武部委員の御発言でございます。いま種種御指摘のございました点について、私自身も武部委員の言われんとするお気持ちは理解できるわけでございます。しかし私は、現在の公正取引委員会、委員長、委員の構成につきましては、法規に基づいて妥当な手続を終了して総理が任命をいたしたことは、武部委員も御承知のとおりでございます。しかし、いま機能的に見て大蔵省のサゼスチョンというようなものが強く働いておるのではないかという憂慮された御意見がございました。今日までの機能を見てまいりましても、先ほどは公正取引委員会が公正妥当な機能を果たしておる、しかも現在のような経済情勢の中では特に期待も大きいぞという御指摘も壁頭あったわけでございますが、そういう点において私は現在の公取の公正な能率的な働きについてはお認めを願っておるものだと思うのでございます。しかし将来についての人事選考あるいはまた運営等についての一つの見解をお述べをいただいた、この点につきましては私どももそういうような受けとめ方がされるというところにやはり一つの反省をする点もあるかなという判断もするわけでございますけれども、現状におきましては国会の各党の御同意を得、しかも総理が任命をし、今日までの公取の機能につきましては大変な効率を上げていただいておると私は考えるわけでございます。将来に対しましていまの御指摘の御精神なりあるいは御注意につきましては、そういうことが起こらないようにひとつ心がけてまいらねばならぬ、そういうふうに考えるわけでございます。どうかそういう点について御理解を賜りたいと思うのでございます。
○武部委員 総務長官、もう一問いいでしょうか。――それじゃ委員長の質問はちょっと後にいたしまして、もう一つ総務長官に私の考え方なりを述べて見解を承りたいと思うのですが、ある学者がこういうことを言っています。公正取引委員会は政府のアウトサイダーとして初めてその存在的な意義があるんだ、こういうことを言っています。私もそうだと思います。歴代の政権は公正取引委員会を、言葉は大変悪いけれどもみずからの内に取り込もう、そういうことをやってきたのではないかと私は見ています。そして今回の大量の異動でそのことをみごとに取り込んだ、みごとに成功した、こういうことを考えておる人あるいはそのようなことを言っておる向きがある、このことを指摘したいのであります。政府は経済界に対して行政上の支配権を持っております。今度はまさに準司法的な権限を持つ公正取引委員会をインサイダーにすることによって経済界に準司法的なにらみをきかせることができる、こういう支配権を獲得した、そういうことが言えるのではないだろうか。大変うがった見方でありますからこれは御見解を聞けばいいと思いますが、そういうふうに思います。おどしの政治だ、これも反論があるかもしれませんが、おどしの政治だと一部で言われておる大平政治の危険な側面がここに出てきたのではないだろうか、こういう点を側面として私は指摘せざるを得ない。ただ一介の人事のように見えますがそうではなくて、準司法的な権限を持つ公正取引委員会に対してそういうような異動を通じて権限が強化をされていくということは、現在の政権がこの公正取引委員会というものに対して――ずっと歴代そういうことをやろうとしてきたということを私は見ておるからこそこのような指摘をするのであります。こういうおどしの政治とさえ一部に言われておるいわゆる大平政治の危険的な側面について、私の指摘した、いわゆる準司法的な公取をインサイダーとして取り込んでくるというふうに見られることについて、総務長官はどうお思いでしょうか。お急ぎのようですからこれだけお聞きして、どうぞ……。
○三原国務大臣 お答えをいたしますが、先ほども御指摘がございましたように独立した行政府であることは御承知のとおりでございます。したがいまして政権が交代いたしましても私は公取委員会というのは公正な立場で妥当な機能を発揮していただくものだと思っておりますし、その政権が公取をふところに入れて思うままの指導をするというようなことは毛頭考えておりませんし、今日までもそういうことはやってまいっておらないわけでございます。今後に対しましてもそうした憂慮されての御指摘の点につきましては十分御意見を拝聴いたしましたし、過ちのないように独立した行政委員会としての十全な機能の発揮について、政府はこれに内閣といたしましても側面的な協力をしていかねばならぬ、そう考えておるところでございます。
○武部委員 総務長官、結構です。 そこで、私はこの異動の内容を見てやはりそうかなという気持ちを持ったことがあります。それは何かと言うと、流通問題に対する公正取引委員会の姿勢の問題であります。三越デパートの問題はいま審判中でございますからこのことについて触れませんが、これと関連をして公正取引委員会が暗黒大陸と言われる流通業界、これにメスを入れる、そういう決意に燃えて取引部を中心にして広範な調査を行われた。特に大量販売店であるところの二十二社についてヒヤリング調査まで実施したことについては私も承知をし、資料の提出を要求したのであります。資料の提出を求めたところが、私がいただいたこの資料を見ますと、二十二社については商号についてもあるいは具体的な不公正取引方法の例示も何にもここに書いてない、きわめて不十分きわまるものであります。そうして公正取引委員会が業界に対してとった措置は、ここに二枚のものが添付されてありますが、関係事業者団体に対して一般的な警告を出しただけであります。三越は確かに並外れた行為をやった、したがってこのような制裁を受けることは私は当然だと思います。しかし三越問題というのは流通業界全体にかかわる問題の一つであります。それであるからこそ取引部があの広範な調査をやられたに違いない、そのように私どもは理解をしておった。私のささやかな調査によっても、橋口委員長はどのように御承知であるかどうかわかりませんが、返品の西友、値切りのダイエー、値決めのヨーカ堂、待ったの長崎屋、こういう言葉が流通業界にあるのですよ。もう一遍言います。御承知でしょうか。返品の西友、値切りのダイエー、値決めのヨーカ堂、待ったの長崎屋、こういう言葉が流通業界で公然とささやかれておる。これは返品問題や納入価格の一方的な値切り、値決め、支払いの一方的な遅延、そういうことによって納入業者が泣かされてきた、また商品の配送費を不当に納入業者に負担させる、そういう例も幾つかある、われわれはそれを承知しております。これらはいずれも「不公正な取引方法」の指定するところの第十号のいわゆる経済的に優越した地位の乱用、これに当たると思います。公正取引委員会が本当に流通業界の悪い慣行、この悪い慣行の改善に努めるというならば、せっかく調べた実態調査、その具体的な内容をなぜ公表しませんか。そうして世論を背景として業界の猛省を率直に促すべきだと私は思っていました。当然やるべきことだと思います。三越のような強権の発動、そういうことまで私はやれとは言いませんけれども、少なくとも二十二社の社名と問題になった行為の具体的な例ぐらいは示さなければ、たったこれだけの、こんな抽象的な資料の提出で、一体これを見れば三越以外の他の大量の販売者の行為はすべて独禁法上問題がないというふうに理解されますよ、こんな資料じゃ。こうなってくれば、多くの納入業者の不利益は一向に改善されるはずがない、このように私は思います。そうなれば、流通業界というものは依然として暗黒大陸のまま、こういうふうに言わざるを得ないのであります。 そこへこのたびの人事であります。流通業界の改善に意欲を燃やしてきたところの取引部の幹部を総更迭をした。特にこのかなめとなっておる取引部の幹部を、その中でも取引課長、これはたった在任一年です。これからというときにぽんと飛ばしておる。しかもこういう問題を手がけておる最中であります。このことは橋口委員長が上げられました暗黒大陸解明ののろし、そういうものを上げられたけれども、これは単に三越だけをねらって、三越だけ一社を攻撃した、こういうジェスチャーではなかっただろうか、こういうことさえうがって実は見ざるを得ない、このように思います。私は、デパートやあるいは大スーパーの問題というのは、大衆の生活と直結する問題だと思っています。委員長が何らの外圧にも屈しないで、これからも流通問題に積極的に取り組む、こういう姿勢を示されるならば、この取引部のまとめた調査結果をそのまま公表するかないしはこの当委員会に資料として提出してもらいたい、このことを要請いたしますが、委員長の見解を承りたいと思います。 時間の関係でもう一点委員長にお尋ねをして終わりたいと思いますが、聞くところによると、この秋予想される国鉄総裁などの異動絡みで橋口委員長は他に転出するのではないか、こういうふうなことが一部に言われておりますが、私は冒頭申し上げますように、五年の任期いっぱい現職にとどまることを橋口委員長はここで明言することができるでしょうか。そういうお気持ちがあるでしょうか。それをお聞きしておきたいと思います。 以上で私は公正取引委員会に対する質問を終わりたいと思います。
○橋口説明員 初めに計数をちょっと申し上げておきたいと思いますが、先ほどは一年間の異動の数字を申し上げたわけでございますが、七月について申し上げますと、昭和五十三年度は百五十九名でございます。七月の異動が百五十九名で、ことしが百四十三名。百五十九名のうちの管理職の者が二十九名、それから一般職員が百三十名。それからことしは、百四十三名のうちの管理職が二十名、それから一般職員が百二十三名。したがいまして、繰り返しになりますが、三分の一の異動というものは決して異例のものでも異常のものでもないということを重ねて申し上げておきたいと思います。 それから、一番最後に御質問になりました私個人のことやあるいは特定のポストの者についての異動につきましては、これはお答えをする筋ではないと思いますので御容赦をいただきたいと思います。 具体的な問題としまして、百貨店、スーパー等に対する調査の内容について公表できるかどうかということでございますが、実は私は六月海外に行っておりまして、武部先生に資料を提出したということを聞きまして調べてみましたところが、私が外遊中の、留守の出来事でございました。これも決して皮肉で申し上げるわけではございませんが、いま御指摘になりました異動前の取引部の幹部が決めて提出したものでございます。六月十八日で決裁になっております。百貨店、スーパー等に対する暗黒大陸としての取引形態の改善とか取引方法の改善につきましては昨年から取り組んでおるわけでございまして、アンケート調査をいたしました結果に基づきましてヒヤリングを行い、そのうち二十二社につきましてさらに調査をいたしたわけでございます。 それからもう一つの三越につきましては、すでに審判の事項になっておりますから、この点につきましての意見を申し上げることは御容赦いただきたいと思います。 この二十二社につきましての内容でございますが、私どもの行政の手法について一言申し上げたいと思いますが、こういう問題に対する取り組む姿勢といたしまして、基本において最終的なゴールというものを考えておりますが、そこに参りますステップとしては幾つかの段階があるというふうに思っております。したがいまして、たとえば百貨店、スーパーの押しつけ販売、協賛金等につきましては、行政的な措置をとる前の段階としまして、業界が自主的に申し合わせをして改善努力をする、こういうチャンスを与えることも必要だというふうに考えておるわけでございまして、率直に申しまして、いまの段階は業界の自主申し合わせにしばらく信頼して、その実施の状況を確認したいというのが現在のステータスでございます。したがいまして、百貨店につきましてはすでに自主的な申し合わせを行っておりますし、チェーンストア協会につきましても近く申し合わせをするという意思表示をいたしておりますので、その結果そういう申し合わせが実際に励行されておるかどうか、これは行政機関として確認することが必要だというふうに考えておりますので、これは大体十一月ごろを予定いたしておりますが、自主申し合わせが実際に施行されておるかどうか、これは確認のためのアンケート調査をしたいというふうに思っております。その結果に基づきまして、いま先生がおっしゃいましたような事例が依然として後を絶たないということがあるかどうか、それから不当返品等につきましてはすでに特殊指定ということが行われておるわけでございますから、そういうことが実際あるかどうかを確認しまして、冬の陣と申しますか次のステップを考えることもあるいは必要になってくるかと思っておりますが、しかし、いまの段階で直ちに何か強力な強権的な措置をとることがいいかどうかにつきましては慎重でなければならないと思っておるわけでございまして、そういう点で二十二社の内容等につきまして天下に公表するということはぜひ御容赦をいただきたいと思っております。 それから、これも繰り返しになりますが、何か外部勢力からの影響によって公取の職権の行使なりあるいは人事異動が左右されたというような御懸念に基づいての御質問があったわけでございますが、これは全くそういうことはございません。ただ、私がそういうふうに口で申し上げてもあるいは御信用いただけないかもしれませんから、これは今後の公取委の実績でひとつ御判断をいただきたい。 それからなお取引部につきましてしばしばお触れになったわけでございますが、仮にメンバーが交代することによって事務に停滞を生ずるということがありますれば、委員長みずから筆をとって行政を進めるつもりでおりますから、ぜひそういう御懸念はないようにひとつお願いをいたしたいと思います。
○武部委員 それでは次の問題に移りたいと思います。 物価の動向についてお尋ねをする予定にしておりましたが、時間がなくなってしまいましたので、前回の委員会で、現在の卸売物価の急騰、しかも八カ月連騰、こういうことからまさに一・六%というような政府の見通しは誤り、これは明白になった、したがってそれに関連をして四・九%というような消費者物価の国民に対する約束もこれは達成できないことはもう明白になった、したがって早く国民に明確な数字を示してその数字に基づく政策の実行を政府に要請したわけでありますが、現段階ではそれを変える気持ちはない、こういう答弁でございまして、その後の様子を見ましても一向にこの卸売物価の高騰は衰えないどころか、相当足早にやってきたということはもう明白であります。したがって、このインフレ現象というものが現在起きつつあるわけですから、このことについて七カ年計画も策定されたようでありますけれども、五%の消費者物価などというようなことがこれまた的確な数字だろうかということについても私は疑問を持つのですが、そういうことをやっている時間がきょうはございませんから、これから申し上げるわずかの時間の中で経済企画庁長官もあわせて御答弁をいただきたいと思います。午前中御欠席でありましたから、この法律の適用の問題について重複する点がございますが、あわせてお尋ねをいたすわけであります。 午前中にもお話がございましたように、この石油の輸入はそう減っていない。これは生産、販売等を見れば確かにそのとおりうなずけるわけですが、問題は、この末端にないという現象は紛れもない事実であります。カット、カットで大変なことが起きておる。このことについて通産省の答弁を聞いてみても、私は残念ながら納得できないのであります。たとえばここに全国クリーニングの組合連合会の資料がございますが、これにカットの状況が載っております。クリーニングというのは御承知のように乾かさなければ商売にならぬのでありますから、灯油がなければお話にならぬし、B重油がなければだめだ、A重油もなければだめだ、こう全部書いてありますが、この中で一〇%、二〇、三〇、五〇とあって、八〇%カットなどというのがある。これは広島のあるドライクリーニングの店ですが、八〇%カット。兵庫県の西宮でもクリーニング店が六月より八〇%カット。たくさん表が出ておりますが全国各地のクリーニングの事例を見ましても、まさにカット、カットで、これは商売にならぬのですよ。私は自分のところのある小さなはしをつくる工場へ行きましたら、一方的に五〇%カット、これはB重油であります。はしは乾燥しなければこれまた商品にならぬのであります。こういうことが現実に末端では起きておるのです。しかしきょうのやりとりを聞いてみると、生産いわゆる輸入の量は余り減っておらぬし、販売の数量を見ても減っておらぬし、それは一部のところでというような程度の答弁しか聞かれない。私は、そんなことで現在の全国的に起きておる実態というものを一体真剣に把握しておるだろうかということを大変疑問に思うのです。 時間があればもっともっと詳しくお話をしたいのですが、そういう中で、これから一番問題になるのは灯油だと思います。やりとりを聞いてみますと、午前中に同僚の小川委員からも石油部長に対して質問があって述べておられたのを私ここで聞いておって、灯油の数量については心配ないというようなお話がございました。 それならば具体的にお尋ねいたしますが、あなたの方はそうおっしゃっておるが、現実に石油業界の会長は、あなたの方とは全く逆に、九月末の灯油在庫六百四十五万キロリットルを達成するのは困難だ、こういうことを述べて大変波紋を呼んだということが報道されております。おっしゃるようにこの六百四十五万キロリッターを達成するためにはこれから毎月一体どれだけの灯油を蓄えなければいかぬか。四月は前月比十三万キロリッターしかふえておりませんよ。五月が五十万キロリッター、六月が十三万キロリッターしかふえてない。そうなってくると七月、八月、九月いずれも百十五万キロリッターの灯油をためなければあなたのおっしゃっている六百四十五万にならないのですよ。百十五万という数字はかつてないですよ。去年の八月に百五万という数字がありますが、百十五万などということはいまだかつてない。心配ないというようなことをおっしゃっておるが、百十五万ずつこれから七、八、九と、これだけためる自信がおありですか、それをちょっと……。
○神谷説明員 先ほどラウンドの数字で申し上げましたが、大ざっぱに申し上げまして三百万キロリットル先生のおっしゃるように積み上げなければいかぬ、七月、八月、九月百万、月によってはそれを若干超えるような備蓄を行わなければなりません。寒い北海道等では、東京の方が上着を脱ぎましてもまだ灯油をたくというようなこともございますので、灯油の需要期明けというのは地域によって若干の差はございますが、七月、八月はかなり積める時期でございますので、月百万のべースで現在のところ六百四十五万キロリットルまで、相当精製業者、元売り業者に努力を要請せざるを得ないと思いますが、積み上げていきたいとわれわれは思っておりますし、不可能な数字ではないというふうに考えております。
○武部委員 この量の問題が狂うとすぐ値段の問題と結びつくのです。これは当然のことなんです。ですから、いま量があるはずなのに、ないものだから、ないといえば高くても手を出さなければいかぬというので、ぐんぐん上がってきておる、これが現実の姿であります。またほかの同僚委員からお話があるだろうと思いますから、私はもう時間の関係で触れることができませんが、先ほどやりとりがあったように、一体どの金額が妥当な金額だろうか、ということは、私が申し上げたいのは便乗値上げのことが前々から問題になっておるのであります。通産大臣と小坂企画庁長官がこの便乗値上げについて厳重に取り締まってもらいたいというようなことを業界にお申し入れになったということは私は前の委員会で述べました。この便乗というのは、一つのそれ相当の価格があって、それに上乗せするものを便乗というのですから、便乗というからにはもとがなければいかぬ。そのもとが一体幾らだろうかということを国民の側が知らなければ、便乗があるかないかということはわからないのですよ。そのもとの金額は一体どのぐらいのものが妥当だろうかということが、前々からここでやりとりするけれどもなかなか出てこない。それを言うと、てんでんばらばらになっておるからなかなかできないとかむずかしいということをおっしゃっておったが、きょうの質問の回答の中で、大体三〇%ぐらいOPECの値上げによって元売りの価格が上がっておるだろうというお話がございました。ですから約三〇%と見れば、その前の四月ごろの価格、あの行政指導を撤廃された前の価格に大体三〇%ぐらいの上乗せをしたものが元売り価格になっておるな、そうするとそこから今度はマージンが、何回かの手を経て小売店に渡っていくのだから何ぼぐらいになると、こういう点は即座に計算ができるわけであります。 そこで、私ども社会党が計算をして出したのが、六月にこの金額として十八リットル一かんで七百八円という金額を出しました。そのときに東京は七百九十八円でありますから、九十円便乗値上げが行われておるということを具体的に出したのであります。生協の本部はこれに対してまた具体的なものをつくって、われわれの手元に資料が届いておりますが、これを見ますと、七月で十八リットルかん一かんで七百九十円というものを出しておるのであります。小川委員が言っておったように、現実には九百四十四円というのが岩手であった、しかもそのほかに千二百円から千四百円というべらぼうなものが取引されておる、これは明らかに便乗値上げであって、このことの取り締まりをしない以上、いかに大臣が業界に便乗値上げを取り締まりしてくれと言ったって、現実に起きておるのですから、このことに対して、十八リットルかん一かんは大体通産省としては、OPECの値上げがこれから行われたと、こうなりまして大体これでございますということを国民にある程度のことを知らせなければ、てんでんばらばらだ、ここにもございますが、青森県では九百二十七円、宮城県では八百九十八円、富山県では九百二十五円、みんなてんでんばらばらです。もちろん金額が一律でないことはよくわかりますが、こういう金額になっておるが、これは一体幾らぐらいの便乗値上げをやっておるかということが国民の側にわからなければ、国民はこの金額を信ぜざるを得ないのですよ。 このことについて、きょうあなたがお述べになったことをもう一つ総括して、一体灯油の十八リットルかん一かんは大体元売り価格としては幾らぐらい――ぐらいでいいですよ。そうしてそれが末端の販売店に行ったときは大体このぐらいのもめが妥当な金額だということをお述べいただけませんか。
○神谷説明員 先生御指摘のように、先ほど私が現在までのところと申し上げましたのは、たまたま議論になりましたのが六月ないし七月の価格でございましたので、OPECの四月の価格引き上げ並びに五月前半におけるサーチャージ、これはOPECの引き上げとは関係なく、産油国が恣意的に上乗せしたサーチャージ、これらを反映いたしまして、六月ごろに行われた元売りの値上げ、これまでを含めて約三三%去年と比べますと平均して値上がりがしておる。これは社によって異なる数字でございますので一律には申し上げられません。それに、現時点で値上げをしておる元売り、まだしてない元売り等が若干ございます。 御承知のようにOPECが六月総会で値上げを決めまして、その値上げをさかのぼって適用した、七月一日から適用した、その後若干の修正をさらにおくれて行っておる等々ございますので、これらの価格調整が現在進行中である、こういう状況にございますので、現時点におきましては、若干地域あるいは社によって価格の乱れがあるかというふうに考えております。 私ども、次の需要期に入りますまでには消費国におきます節約等も十分行われて、原油マーケットにおける需給関係が著しくアンバランスにならない限り、ある程度の落ちつきが出てくることを期待いたしておりますし、需要期に入りますと、私どもはいわゆる末端の小売価格のモニター調査を行いますので、むしろ末端の価格につきましては、実現された価格、いわゆる平均的なものあるいは最多帯にあるようなものを皆様に地域別に公表することによって一つの指針にしていただくと同時に、それらについて私どもで検討を行いながら、それらが行き過ぎがあったりあるいは比較的妥当な価格であるかどうかを見ながら別途の施策を講じていくという形で推移していきたいと思っております。 現時点では、先ほど申し上げましたような状況にあることに加えまして、末端の価格は、いわゆる配達料の労賃コストその他をどういうふうに見るか、あるいは個々の小売業者の合理化努力その他をどういうふうに見るか等非常に複雑なものが絡んでおりますので、われわれとしてこの価格がいいということは、現時点では申し上げることは差し控えさせていただいておるわけであります。
○武部委員 ちょっと大事なことをおっしゃったが、あなたは指針の金額を示すというふうに私は受け取ったのですが、それでいいのですか。
○神谷説明員 モニター調査の結果をお示ししてそれを参考にしていただく、こういうふうに考えております。
○武部委員 午前中の質疑の中であなたのお答えになった金額は実勢価格と実は大体合っておるのです。私どもの主張する金額とそれから実勢価格、いわゆる元売りのいま現実にやっておるものと、あなたのは合っておるのですよ。その合っておる中で言われたのは、二回の値上げがあって四千五百円ずつキロリッターで上げたので九千円プラスした、九千円プラスすると三万六千五百円になる、こういうふうにお述べになりましたね。私はその九千円が問題だと思うのですよ。九千円を私どもは認めるわけにいかぬのであります。ここに問題点がある。四千五百円ずつ何で二回上げなければならぬのか。この点については、石油業界のいままでのずっと運営をしてきた中において、一体その内容は何だろうか、四千五百円なぜ上げなきゃならぬのだろうか、このことを論争してみなければ、この金額を私どもは認めるわけにいかぬのであります。あなたの方は、二万七千五百円がその前の金額であった、したがって、二回値上げして九千円上げたから三万六千五百円だ。そうなればいまの実勢価格とどんずばり同じなんですよ。それでは私どもの便乗値上げの金額と違うのであります。われわれは、それが現実に十八リットルかんで九十円も上がっておる、百円も上がっておるんだ、だからこれは便乗だと言う。あなたの方は便乗でないと認めておる。ここが違うのであります。われわれも出しておるものは、資料もあるいはお粗末な点があるかもしらぬ。ですけれどもいろいろなことが出てくるのは、政府自体が具体的なある程度の指針、目安を出さないから、仕方がない、われわれの方で一体これは妥当な数字だろうかどうかというものを出してきて明らかにせざるを得ない。そうするとあなたの方はこれに対して黙っておられるから、黙っておったのでは話にならぬので、その資料は間違いなら間違いと指摘をしてもらえば、われわれの方も研究して、なるほど違っていれば訂正いたしますよ。そういう中で、便乗とは一体どの程度のものが便乗になっておるのか、消費者にそれがわかるようなことをやらなければ、便乗値上げは何としても食いとめますと百万遍言ったって何の効果もない。ですから、便乗値上げは現実に行われておるということをわれわれも消費者もみんな知っておるのだから、このことについて、モニター調査を中心にした、あなたのおっしゃった指針というものを一日も早く国民の前に明らかにされたい。このことをぜひ要請しておきたいと思います。 時間が参りましたので、私は経済企画庁長官に前回と同様にもう一回要請をいたしたいのであります。 前回も法律の適用を要請をいたしました。あのときはまだその時期ではないということをおっしゃっておりましたが、クリーニング業界一つの灯油の問題をとってみても、いま申し上げたとおりです。大変な事態が起きておるのです。カット、カットでもう話にならぬ。きょうもここに新聞を持ってきておりますが、軽油の問題にしてもそのとおりです。灯油がなくなっていくのは、軽油にまぜられて使われるという面もあるでしょう。いろいろな問題があるでしょう。そういうことに触れておる時間はありませんが、現実にこのような事態がどんどんいま起きつつある。ですから小川委員が言っておったように、起きてしまってから法律を出したって何の役にも立たぬのです。 そういう意味で、国民生活安定緊急措置法というのがすでに四十九年一月十八日から四十九年五月二十四日まで施行されました。そして灯油その他についてきちんとした金額が明示されました。生活関連物資等の買占め及び売惜しみに対する緊急措置に関する法律、これも具体的に十七種類、その中に灯油もあります。これも五十一年五月一日まで現実に法律が施行されました。石油二法、この中の石油業法第十五条でもガソリン、ナフサ、C重油が現実に金額がはっきりし、その際に参考価格として灯油の金額も明らかになった、そういう実績があります。石油需給適正化法もあります。 このように細部にわたって言えばこの四つの法律、大きく言えば三つの法律、これを適用することによってこれからの混乱を防ぐことができるだろう。事前にやらなければ何にもならぬ。私たちから見れば、きょうの答弁を聞いておると、通産省はやはり末端の事態を承知しておられない、調査しておられない。われわれは末端にいて調べておるのですよ。そういう混乱が現実に起きておることを知っておるから、ああいうふうに委員からたくさん同じような意見が党派を超えて出るのでしょう。こういう事態を的確に把握をして混乱を防ぐためにも、いまこの三法の適用を真剣に考えていかなければならぬ時期ではないかと思うのですが、経済企画庁長官の見解を承りたいと思います。
○小坂国務大臣 ただいまの武部委員の御主張につきましては、いま私自身といたしましては、そうした法律的なものを出してまでしなくても、現状において油の量そのものもそれほど不足はしておらない、またストック等を見ましても決してそんな心配するほどのことはない。要するに、先ほど来御指摘のような末端における品がすれということに対して、やはり行政官庁、政府が力を合わせまして、そうした事態の起こったことに対しての解決に努力をするということ、そうした面で前前から申し上げておりますように物価担当官会議を二月以来発足をさせ、先般のOPECの決定以後さらに重ねて第三回目の会合を開きまして、われわれといたしましては末端におけるそうした事態の解決のためにいま全力を挙げておるところでございます。 先ほど来お示しの全国クリーニング業界からの陳情、私自身も受けました。直ちにこれを当庁並びに通産省、エネルギー庁あるいは地方通産局等にも連絡をいたしまして、実態の調査というよりもむしろその実態がどうなっているかということについて詳しく話を聞いておりまして、現状におきましては、そうした品がすれの事態が五月か六月の中旬までが大変大きかったとわれわれは思います。これはいままできわめて石油がたくさんあった時代、無印のものを買って調達をしていたところがたくさんございましたが、そうしたところが今度の石油の事態の変化によりましてやはりブランド物で末端まで品物が流れるようになってきて、そこのところの摩擦でございますので、そうした事態に対しまして、無印であるからもう一切供給はしませんということでなしに、無印であったものを使っておられたところにも二割、三割というものはぜひともほかから回して確保していただくというようなことを指導しつつ対策をやっております。 したがいまして、現時点におきまして、先般もエネルギー庁長官からも話を聞きましたし、われわれの方のいわゆる物価モニターあるいは一一〇番、そうしたものに対する国民からのいろいろな声は近来件数が大変少なくなってきておって、われわれとしましては、こうした件数がだんだんと減っていくという事態がきわめて重要なことであるというふうに考えております。もちろん、われわれとしては全力を挙げて消費者のために今後努力を続けてまいりたい、そのように考えております。
○武部委員 私は最後にもう一つ申し上げておきたいと思いますが、確かに輸入も余り減っていない、販売の数量も、見ますと大体元売りから出ておる。それで下にない。さっきの小川委員の話のようにどこかにあるのですよ。こいつはどこかにある。そのどこかにあるのは消防署や警察が調べて回っておるようなことじゃ話にならないというのが私どもの見解なんです。 先ほどちょっとクリーニングのことを言いましたが、一つこんなのがありました。広島県の安芸郡、このクリーニング商店は六月から一〇〇%カットですよ。全然一滴ももらえない。商売が成り立ちませんね。そうするとどこかから買ってこなければならぬのですよ。どこかへ行くとまた買えるんですね。そのかわり金額が高いのです。高いからクリーニング料金を上げるかというとそうもいかない。これが現実で、どこの業界も末端はこういう事態が起きておると私は思うのですよ。 さっきはし工場のことを言いました。もう三拝九拝をして、そうしてほかから少しずつもらってきて、ようやくはしを乾燥して製品にして送り出しておる。高くつくが、はしの価格は上げるわけにいかぬ。これが現実の末端の実態なんですよ。これは明らかに売り惜しみ、買い占めが行われておるということを現実に物語っておるのですよ。ですから、何ぼ通産省が量はありますよ、元売りも出しておりますよと言ったって、下がないんだから、あなた方行ってみたら一番よくわかるので、そのことをもっと調べて、そのためには一体それがどこに隠されておるか。そのためにこの法律を適用したらどうなるのか。ここの検討を一日も早くやっていかないと問題の解決にはならぬ、このように私は思いますから、ぜひひとついままで言われたことが成果が上がるために、われわれはいままでそれだけの成果が上がった法律の適用の経験を持っておるわけですから、この法律の適用について再度前向きでひとつ検討してもらいたいということを要請をして、ちょうど時間になりましたから、私の質問を終わります。
○鈴木委員長 中川嘉美君。
○中川(嘉)委員 私は、まず当面の物価問題について政府の所信を伺いたいと思います。 きょうはいろいろと石油の集中的な審議というものをめぐって論議が交わされたわけですけれども、OPECの原油値上げに端を発して、すでに卸売物価に見られるようにインフレの再燃ということがきわめて心配されているわけです。政府の発表によりますと、四月と七月の原油値上げによる卸売物価上昇、これは一・八%、それから消費者物価の押し上げの方はわずかに〇・七%、こういうことでありますが、私はこういうことであれば、いま直ちにこのインフレについてそう心配する必要はないんじゃないかというような気がするのですけれども、現実はどうか。御承知のとおり国民の間にインフレ再燃ということを心配する気持ちがすでに出てきたということ、また政府としてもインフレを心配した施策というものがとられ始めたということ、これらを見ますと一体どこに心配の原因があるのか、この辺からまず伺ってみたいと思います。
○藤井説明員 卸売物価の昨年の十一月からの上昇の原因はいろいろございますが、その第一は石油のOPECの値上げでございます。それからその次は円レートが円安になってきたということでございます。これは全般の輸入価格が上がってくるということになっております。そのほかに木材とか非鉄金属というような基礎物資、輸入物資の値段がやはり大幅に値上げをしてきたというようなことで、この三つはそれぞれ海外要因でございますが、非常に大きく卸売物価を引き上げております。そのほかやや物によりまして需給がタイトになって値上げが行われてきたというものもございますが、そういう形で現在までの卸売物価の上昇が続いているわけでございます。 そこで石油につきまして、ただいま御指摘がありました数字は、私どもがこれまで申し上げた数字でございますけれども、石油についてはFOB価格の上昇の影響を申し上げたわけですけれども、これも円安でさらに輸入品価格の上昇があるということでございますので、石油製品の価格はそのコストアップ分も含まれた形で上がっていくということになっております。 いずれにいたしましても、卸売物価の上昇というものがここまで大きくなりますと、かつて経験したようなことから言いましても、やはりインフレ心理がその際に起きて、そして輸入品価格が上がったもの以上に国内の価格に波及していくことが一番心配されるわけでございます。そういう意味で、物価上昇の加速化を防止するという意味で早くから総合的な対策を実施してきたわけでございますし、さらに日銀におきましても公定歩合の引き上げを二回にわたって行ったということでございまして、私どもの気持ちとしてはそういうような物価上昇の加速を防止する、そういう環境をつくっていく、またそれに対する監視体制をつくっていくということで極力その波及を少なくするように努力をしたいということで物価対策をやっているところでございます。
○中川(嘉)委員 第一点としていまの御答弁の中で石油のOPECにおける値上げということが言われておりますけれども、通産省に伺いますが、この原油の輸入量というものはこのところどのようになっているか、これは確認の意味でもう一度伺いたいと思います。当初期待したような数量が本当に入ってきているのかどうか、また元売り各社の出荷状況、これはどのようになっているか、この辺をお答えをいただきたいと思います。
○神谷説明員 上期につきましては、ほぼ数字が固まりつつございまして、四月-六月は実績でございますが六千五百五十万キロリットルの原油の輸入が確保された。七月-九月は六千五百万キロリットル確保できるであろうという現時点における見通しでございまして、これらを合計いたしますと、一億三千五十万キロリットルということになります。この何十万というところはまだ動きますので大ざっぱに申し上げまして一億三千万キロリットル強というふうにお考えいただいて結構であろうというふうに考えております。下期につきましては、現時点でこのような形での数字を申し上げ得る段階に至っておりませんが、われわれといたしましては上期を下回らずむしろ上回る数字を期待しておるところでございます。 それから、販売につきましては、四-六月で三%強、三・一%燃料油合計で出荷が出ております。ただ、大きな波がございまして、五月は、六月にガソリン税あるいは軽油引取税の大幅な引き上げがあるということが明らかになっておりましたこと並びに六月に元売りの価格引き上げが行われるというようなことから当然仮需が予想されたわけでございますが、六%強の燃料油全体での出荷増になっております。五月でございます。六月はこれが反動もございまして一・三%の伸びにとどまっておるわけでございまして、四-六を通じて三・一%強、ちなみに需給見通しの算定根拠になります需要は二%の伸びということをわれわれは想定いたしております。
○中川(嘉)委員 ここで需給動向のPRということと買い占め、売り惜しみの防止問題、これについて伺ってみたいと思いますが、重油とか軽油等の不足と高騰の直撃を受けているのが全国の漁業とか運送業あるいはハウス栽培を中心とした農家、こういうところでこのところ燃料油確保に四苦八苦をしているのが現況である。メジャー、元売りの話では、極端な出荷制限を行っていない、このように言っているにもかかわらず先ほど来いろいろと論議されているとおりこの末端消費の段階で品薄の声が後を絶たないわけで、どこかの流通段階での思惑による売り惜しみとかあるいは買い占めが行われているということを断ぜざるを得ないということで実はきょうのこの委員会でも先ほど来たびたび論議が行われたところですけれども、行政当局が特にこの石油製品について時々刻刻の需給状況を公表して売り惜しみとか先行きの不安に基づく買い占め、買い急ぎ、こういったものを未然に防止すべきじゃないか、このように私は思うわけで、先ほど同僚委員である武部委員から今日の実態というものを含んだいろいろな意見が述べられたわけですけれども、こういった公表をもう少し具体的にどう進めていくのか。先ほど来何となく楽観的なムードが漂っているように私も思うわけですけれども、その対策について、もう少し具体性を伴った対策を伺っておきたいと思います。
○神谷説明員 御指摘のとおりでございまして、このように状況が流動的であり、ある意味で不安心理が充満しておりますときにはできるだけ正確な情報を適宜適切に流すことが必要であろうというふうに考えております。私ども、イランの影響が出まして以来そのような方策を心がけてまいったところでございまして、われわれ必ずしも時に当たりまして超悲観的にもならず、また最近でも非常に楽観的、楽観的と言われておりますけれども、それほど楽観的に考えておるわけではございません。ただ、正確な事実を客観的に報道いたします際に、周辺の状況、たとえば世界の油の需給状況その他が比較的明るいといいますか、ややいいニュースが出てまいりましたときは、同じトーンで申しましてもきわめて明るく受けとめられますし、逆にスポット価格が急上昇しておりますような時期には、同じことを申し上げましても非常に悲観的なところにトーンを置いて受け取られるというようなことがございますので、その辺も反省しながらより正確なデータを提供するように努めたいと思っております。具体的には、先生先ほど御質問ございました個々の販売あるいは生産、さらには在庫状況といったようなものをいわゆる一般的な統計の発表という形で行っておりますので、これらの発表にあわせながらその周辺の状況等もさらに追加して、今後できるだけ御理解をいただけるように対処してまいりたいと考えております。
○中川(嘉)委員 当面の物価問題として私は一番大切に思うことは、国民に物不足感を持たせないことだと思います。そのためには正確な情報をわかりやすく国民に伝えるということが、統計資料もいいのですけれども、もちろん大事ですが、正確な情報というものをわかりやすく国民に伝えるということが一番重要な物価対策じゃないか、このように思います。いま一番こわいのは、物不足感から売り惜しみとかあるいは買い占め、こういったことが実際に起こることですから、これらを何としても防がなければならない。灯油なんかは、値上がりもさることながら国民が心配していることは、この冬の供給というものが本当に大丈夫なのかどうかということ。政府としてこの際正確な情報を早く流してもらって、ただいまも御答弁にあったように、とにかく国民が買い急ぎとか買いだめあるいはまた売り惜しみが起こらないように早目早目に対処していっていただきたい、このことを強くここで要望をしておきたいと思います。 次に、灯油の需給、それから価格、在庫計画、こういったことについて伺います。 OPEC総会を境にして急速に灯油の品不足、それからまた価格高騰がまたたく間に全国的に広がった。灯油が秋から冬にかけて不足するというのであればこれはまだ話はわかるわけですけれども、この夏場から早くも品切れ騒ぎになるということ、これは政府の言う量的に不足はないというこの言葉と相反するのではないかと思います。たとえば東京では、四月に七百二十九円、七月には九百六十八円、北海道ではすでに一かん千円以上の灯油があらわれている、こういうふうに聞いているわけですけれども、ここで伺いたいことは、ことしの冬場の価格基準はどの辺に置いているのか、これが第一点ですね。 灯油は現在不需要期であって、需要期に向けて在庫をふやすべき時期であるけれども、六月末現在の在庫が二百九十九万キロリットルで、昨年同期に比べますと約一九%ほど下回っている、このように聞いております。ですから、ここでさらに伺いたいのは、九月末までの在庫計画は幾らで、その達成見込みはあるのかどうか。このように月ごとに価格上昇が続いた場合に、特に北海道地区等で需要期早々にこの仮需が発生するとなると、本需要期の供給計画、これは破綻するおそれが出てくる。政府はこの灯油問題の現状をどのように把握をして、社会不安の起こらないようにどのような行政指導を行うのか、あるいはまた、自由市場に任せて何らの指導も行わないというのか、この辺をもう少し明確にしておいていただきたいと思います。
○神谷説明員 まず第一に、冬の価格のメルクマールをどの辺に置くかということでございますが、現在、六月一日にOPEC総会の価格引き上げを受けてサウジアラビアがさかのぼって原油価格の引き上げを行いましたが、これと、並びに五月の後半とその近辺のサーチャージ、これはOPEC総会等に基づかず産油国が適宜上乗せしたサーチャージでございますが、これらの原油価格上昇に伴う価格修正が現時点で行われておるわけでございます。その後七月一日にその他の国の原油価格の引き上げ等が行われておりますので、これらについての価格修正も若干行われることが予想されますが、ただ、これがどのぐらいになるかと申しますことは、円相場がどのように動くかということを無視して一概に申し上げることはできません。円相場の動きは非常に微妙でございますので、私もここで先のことを見通して断定的に申し上げられませんし、また個々の石油製品の価格というのはそれとは別に、全体の類似製品の需給動向も反映しながら動いてまいりますので、これらは総合的に勘案され、便乗値上げのない形で一段落したときの元売り価格がどのぐらいになり、末端価格がどのぐらいになっていくかということは、需要期に入ります際に私どもで行ういろいろなモニター調査を通じながら全国基準的なものを一つの指針として公表してまいりたいと思っておりますし、それらが実勢価格が必ずしも適切と思えない場合には、むしろマクロの需給関係等をわれわれの方で指導しながら適切な価格に近づけていきたいと考えております。 問題は、先生御指摘のとおり在庫等が十分需要期に備えて積み上げが行われておらず、需要期における生産が十分でない場合にはやはり異常な価格形成というものが出てまいりますので、まず第一には、先ほど御指摘の九月末の六百四十五万キロリットルの在庫積み増し、これをぜひやりたいと思っております。先ほど御指摘の二百万キロリットル強というのは期初の在庫でございますが、六月末では三百二十七万キロぐらい在庫が積み上げられております。ただ、御指摘のように前年に比べますとやや積み上げのペースが遅うございますので、これから積み上げてまいりますが、月百万キロリットル程度のペースで積み上げれば、九月末六百四十五万キロリットルは可能であろうと考えております。現在の各社の生産計画、販売計画等も勘案いたしまして、これが達成不可能な数字とはわれわれ思っておりませんので、これは積み上げたいと思っております。需要期には得率で取り得る最大限の灯油を取らせるつもりでございますし、若干タイミングがおくれるかもしれませんが、いま規格の検討も行っておりますので、その一部でも間に合うものがあれば、それによっても灯油の増量を行うようにしてまいりたいというふうに考えております。 したがいまして、天変地異等異常な予期せざる事態が起きない限りはわれわれは供給計画に沿った灯油の供給は行うという方針で現在進んでおりますし、そのように貫徹いたしたいと考えております。これは当然やはり需要の節約というものを前提にしての需給計画でございますので、その辺の御協力はいただければことしの冬の供給、需要関係に大きな非常事態をもたらさないで済むようになると考えておりますし、したいと思っております。
○中川(嘉)委員 政府は、去る七日の総合エネルギー対策推進閣僚会議、この場でサウジの百万バレル増産、それからスポット市場の鎮静化などの石油情勢が非常に緩和の兆しが見えて、そしてわが国の原油輸入もわずかながら改善しつつある、こういった楽観的な判断をしたと言われておりますが、その際、通産当局は石油製品の在庫も今後大幅な仮需がない限りは石油供給計画どおり九月末在庫、ただいま御答弁の中にもありました六百四十五万キロリットルの達成は可能である、備蓄も九月末で八十四日分と報告した、このように言われております。ここで問題なのは、これからは石油需要が旺盛になる時期でもあって、仮需発生の防止策という点であろうかと思います。まず、この九月末在庫は計画どおりであるとするこの根拠、それと同時に、この仮需発生の防止に対していかなる対策を用意しておられるか、もう少し具体的な御答弁がいただきたいと思います。
○神谷説明員 仮需発生の防止というのは非常にむずかしいわけでございまして、心理的なものであり、ある意味では当然、ごく自然な行動でございますので、これを防止するには、一つは経済環境でインフレムードその他を防止し、あるいは金融政策その他でいわゆる仮需のコストそのものを高くして余り引き合わないようにする、さらには先行きについて十分妥当な需要見通しを早目に確立することによって、仮需を行っておる者あるいは投機を行っておる者に不安感を起こさせることであろうかというふうに考えております。もちろん価格が安定するということもこれに対しては不可欠でございますが、価格はOPECの外的要因がすでに出ておりますので、これは何とかこれを乗り越えるまではしのいでまいりたい、その後はむしろわれわれの方の消費節約によって世界全体の需給バランスを保ち得るということが、少なくも二分の一の努力は可能でございますので、これによって今後の世界の原油価格の上昇を防止してまいりますれば、現在とられております経済政策と相まって適切な供給見通しをできるだけ早くお知らせすることによって、仮需に駆られる不安心理をできるだけ防止したいと考えております。もちろん消防庁、警察庁等に対して消防法違反で行うような野積みその他の摘発も御協力をいただきたいし、さらに種々の苦情が私どもの通産局、本省に参ってきております。これらのフォローの過程で問題のあるようなところについては個別の指導を行ってまいりたいと考えております。
○中川(嘉)委員 去る六月でしたか、当委員会で愛媛県に委員派遣で行ったときに青果連のジュース工場、ここで陳情を受けたわけですけれども、工場で使うところの燃料について供給側から供給カットですね、この通告を受けて非常に困っているという話がありました。これはジュース工場だけではなくて、先ほど来出ております電力会社とかあるいは漁業組合、トラック業者あるいはクリーニング業者、おふろ屋さんに至るまでいわゆる供給カットの通告を受けて非常に困っているわけですけれども、石油は当面不足しているわけではないのになぜこのようなことになるのか、通産省はこの点についてどのような指導をしているのか。大変くどいようですけれども、先ほど来たびたびこういうことの話が出ているのですが、これは当委員会の視察で現地に行きまして生の声を聞いた結果ですから、本当にあの場でそのような現地の人々の声を聞いた結果こういった質問になったわけで、事実を明らかにされることによって責任のある答弁をこの際しておいていただきたいと思います。
○神谷説明員 私ども本省、通産局で手分けをしてあっせんあるいは苦情処理を行っておりますので、愛媛県の果汁関係の工場の苦情は本省には参ってきておりませんので、後刻調査をしてみたいと思っておりますが、全般的に申し上げまして、もとが出ておるのになぜ末端で品隠れが起きるのであるかという点が先ほど来御指摘をされておるわけでございますが、私どもはマクロの数字とミクロの苦情処理の両面から判断いたしますと、やはり需給がきわめてタイトであり、そのために流通経路の中に乱れがあった場合には予想以上に大きな波紋が出てくる、これらをできるだけ適切に対処し、不安感をなくすことが一番必要である、こういう観点から個別処理を行ってきております。 これがなぜそう決めつけるのかということにつきましては、たとえば本省で六月、七月、四百件程度の処理を行っておりますが、大きく分類いたしますと、従来やはりスポット市場あるいは業転玉に依存するところから買っておるユーザーあるいはそれらの末端の販売業者等々からの苦情が五割以上を占めております。それから、新しい設備ができた、新しい需要ができたというようなものが一割強というようなことになっておりまして、多かれ少なかれかなりのものが業転市場の急速なる状況の変化によってもたらされたひずみであるというふうに考えておりますので、これは極力個別指導によって対処したいというふうに考えておるわけでございまして、現在までのところ八割方一応処理ができておるわけでございますので、今後もこういう方向でできるだけフリクションを少なくしてまいりたいと思っております。
○中川(嘉)委員 御答弁そのまま信頼をしていかなければならぬと思いますけれども、やはり現地のそういう状態というものをしっかり受けとめて、さらにそのようないわゆる供給カットというようなことがないように当然努力をひとつ払っていただきたいと思います。 ここで、価格調査問題について一言だけ伺いますが、OPEC原油価格の値上げに伴うコストアップ分、これによる国内石油製品の妥当な値上げ幅ですけれども、それはどの程度と通産省は考えているか。また現在の値上げの状況ですが、これは便乗値上げによらない適正な価格であると考えているかどうか。政府はいままでにコストアップ分等の製品価格調査をどのような形で行ったのかということです。もし行ったとすれば、いずれの省庁が中心となって調査をしたのか、またどのような資料に基づいて調査をし、いつそれをどこに報告をするのか。これらのたくさん細かい問題が入っていますが、まさか調査をまだ行ってないということはないと思います。もしもそんなことがあれば、それはどんな理由によるものかということも実は私はその場合は聞いていかなければならないと思いますけれども、ただいま伺った数点について責任ある答弁をいただきたいと思います。
○神谷説明員 OPECの値上げにつきましては、先ほどお答えいたしましたように現在進行中のものもございますので、これにつきましてはまだ値決めを決めていない元売りもございますので、私の口から特定の数字を申し上げることは適当でないと考えられますが、六月まで――七月は値上げの動きは全くございませんが、六月までの値上げは、前年に比べまして、前年末でございますけれども、約三三%の引き上げになっております。灯油について先ほど申し上げました八千数百円ないし九千円程度の値上げが行われているというのが大体この数字に当たるわけでございます。これはきわめてラフな言い方でございますので、このようにお聞きいただきたいと思いますが、この内訳は、原油の上昇分によるものが二、それから円安に基づくものが一、二対一ぐらいの形でいままでは響いてきている。今後この響きになるかどうかは、円レートのいかんによるということでございます。 それで、おのおのの値上げ状況をどのように把握しておるか、あるいはどのように調査しておるかということでございますが、元売りが値上げを行います前に当方、私どものエネルギー庁の石油部に連絡をするよう要請をいたしており、それによってその根拠その他について個別に各社の事情についてヒヤリングを行う、こういう形で行っております。これが妥当かどうかということでございますが、別にお墨つきはつけるつもりはございませんが、便乗的なものであるというふうに決めつけるような内容を含んでおるとは思えない、こういう状況にございます。
○中川(嘉)委員 時間の関係がありますので先に進みますが、消防庁による立入調査、先ほどもちょっと問題が出ておりました。これについて伺いますけれども、消防庁は先日都内全域でガソリンスタンドの立入調査をして、石油の違法貯蔵摘発ということを行ったと聞いておりますが、調査に当たって、通産省など関係省庁と連絡を密にして、単に消防法違反ということだけではなくして、不当な買い占め、売り惜しみを積極的に摘発する姿勢というものが政府にない限りは、この先行き石油の値上がりというものが明らかな今日において、この買い占め、売り惜しみの防止というものを図ることはできないと私は思うわけですけれども、単なる消防庁における調査の段階だけにとどまることはなく、これはもう当然のことなんですが、こういったことをめぐっての政府の所信を伺っておきたいと思うのです。消防庁……。
○宮腰説明員 消防法におきましては、御承知のとおり指定数量以上の危険物につきましては、市町村長等の許可を受けた貯蔵所等以外の場所でそれを貯蔵しまたは取り扱ってはならないということとされておるのでございます。ただ、昨今の石油事情等の推移に伴いまして、市町村長等の許可を受けないまま違法に灯油等の危険物を貯蔵していた事例があるというようなことで、先ほど先生の御指摘になったのは、東京消防庁がやりましたのはそういうことに基づくものであろうかと思うのでございますが、消防庁といたしましては、このような違法行為そのものがございますということに着目いたしまして、それを未然に防止する必要ということから、従来も違法行為を防止するとともに、違法な事例が発見された場合には消防法令の規定に従って適切に対処するように指導してきておるところでございます。 いま申しましたような摘発事例が現にございますので、去る七月二十日付で各都道府県消防主管部長あての文書をもって法令の趣旨、内容の周知徹底、予防査察の強化を図って違法貯蔵の防止及び是正措置の徹底に実効ある措置を講ずるとともに、悪質な違法行為に対し、法令の規定に基づき厳正に対処するようにやってほしいという指導をしてきたところでございまして、今後も関係方面と連絡をとりながら適切に行っていきたいと思っております。
○中川(嘉)委員 たびたび申し上げるように、消防法違反ということだけではなくして、十分ひとつ連携を深めてそのような防止に努めていただきたいと思います。 次にテーマは変わりますが、新経済社会七カ年計画について若干伺いたいと思います。この計画は、本年当初の一月二十五日に基本構想がまとめられたわけですけれども、これを見てみますと、一番上のところは「新経済社会七カ年計画の基本構想」、こういうふうになっておりまして、その下に「ゆとりと生きがいのある社会を求めて」という副題が並んで記載されております。ところで今回の新経済社会七カ年計画、五十四年八月、この一番表紙のところを見てみますと、先ほど言ったところの副題がすっかり落ちている。全くなくなっちゃっているわけですね。一体この理由はなぜなのかお聞かせをいただきたいと思います。「ゆとりと生がいのある社会を求めて」というのがすとんと抜けちゃっているわけですね。
○小坂国務大臣 一月の時点におきましてそうした副題がございましたが、その後御承知のような非常な世界的な経済情勢の変化、特に石油問題等等ございまして、こうした時点を踏まえますと、その副題は内容的には間違っておりませんけれども、むしろそうした副題は一応やめておいた方がいいのではないかということで副題を取ったわけでございます。
○中川(嘉)委員 石油等の問題等があってということで長官も言われているのですが、今回の計画を見ますと、租税負担が対国民所得比で五十三年度一九・九%であったものが六十年度で二六・五%、非常に大幅に引き上げられるのを初め、社会保障負担でこれも九%から一一%へと引き上げられる。この二つだけでも国民の負担というものは現在の二八・九%から三七・五%にふくれ上がるわけですね。これではなるほど「ゆとりと生きがいのある社会」というのはうたえなくなってしまうのじゃないか。一説によりますと、長官がこの言葉を取っちまえ、こう言ったように私もちょっと耳にしたことがあるのですけれども、特に五十五年度には一般消費税を導入することとしているのはこれは大問題じゃないかと私は思うのです。この中を見てみますと「このため、一般消費税(仮称)を昭和五十五年度中に実現できるよう、諸般の準備を進める。」はっきり二百四十三ページに出ているわけです。政府は従来から一般消費税については国民の十分な理解を得ないうちは導入できない、このように説明してきたはずですし、また政府部内でさえもまだ合意に達していないといったようにわれわれは理解しているわけですが、一般消費税導入の決定はこの中にこういう形で出てきている。何といいますか、総選挙を意識した争点づくりとしか考えられないという一説もあるわけです。これは政府の国民に対する重大な挑戦であると思うのですが、このように受けとめてといいますか、考えて差し支えないかどうか、お答えにくいかもしれませんが、答えていただきたいと思います。
○小坂国務大臣 中川委員のただいまの御指摘、お読みになったとおりでございまして、五十五年度中に実施することを目途として諸般の準備を進める。しかし、その提案そのものが諸般の準備を進めないうちに結論だけが先に出たということでございまして、そうしたことは、やはり国民各層から大変に一般消費税についての深い議論並びに疑問が提案されたことはわれわれもよく承知いたしております。そうしたようなことでいまわれわれが一番努力いたしておりますことは、まず政府自身の財政支出を思い切って切ってみるということ、削減してみるということ。過去の数年にわたりまして民間企業が行ったような非常な血の出るような節約の努力や合理化やあるいは生産性の向上ということを、やはり同じように政府自体も予算の中で行うべきではないかということでございまして、まずその問題についてこの八月末を目途にしまして政府の来年度の予算についてどこまで節約できるか、どこまでそれが合理化できるか。それはもちろん補助金を含めまして全般の問題、さらに行政機構そのものの能率化ということでどこまで縮減ができるかということをやろうとして現在努力しているところでございます。そうした努力の結果が現状においてどれくらいの予算の節約につながるかという点をまず出すことでございます。それが第一でございます。 その次には、やはりそれでもなおかつ財政的な穴がなかなかふさがらないとするならば、それを補うのにどうするかということが第二の問題でございまして、われわれはもちろん五十五年度中実施という一応の基本方針は出しておりますが、それに至るまでに少なくとも今年末までには政府自体、行政府自体としての相当な予算の節約、合理化を徹底してやってみるということの結論を出して、さらにその上での不足分に対してどのように対処するか。直接税でお願いした方がいいのかあるいはまた間接税という形にするのがいいのかということについても国民の御理解を得るようにしてまいりたいということが、そこにございます文字のわれわれの持っておる意味でございますので、御理解を賜りたいと思います。
○中川(嘉)委員 まあ確かに御答弁お聞きしたわけですけれども、この一般消費税に関して準備が後になって結論が先に出たという表現もございました。こういったところがむしろ問題じゃないかと思うので、やはりこういう表現を見ますと、「ゆとりと生きがいのある社会を求めて」というこの副題というものはどうしても落っこちざるを得ないような気がしてならないわけです。この計画ではしたがって財政のことが非常に強調されているわけですけれども、中でも増税に当たって、いま出ていたところの一つ前のページなんですが「必要とされる増収額を賄うには納税者の大半を占める中小所得階層に相当の負担増を求めざるを得ず、」云々と書いてある。これも選挙の争点の一つになるのじゃないかと思うわけですけれども、中小所得者というのは一般消費税の逆累進性でいじめられて、その上租税負担率の増加分の大半というものを負担させられるというわけで、たまったものじゃないわけです。大平さんは口を開くというと財政の危機を訴えて、わが国もイギリスや西ドイツ、フランスあるいはアメリカ、これらの諸国並みの増税が必要だ、こんなふうにも言っておられるわけですけれども、そうであれば外国並みに食料品価格を下げて、しかもウサギ小屋などと言われていますけれども、外国並みの家を外国並みの住居費で住めるようにしてもらいたいとさえ言いたくなるわけで、この辺の関連性をたなに上げてイギリスだ西ドイツだフランスだアメリカだ、これら並みの増税が必要だというのはちょっと理解に苦しまざるを得ないわけですけれども、これらの点についてどのようにお考えであるかお答えをいただきたいと思います。
○小坂国務大臣 ただいまの中川委員の御指摘はきわめて社会的、一般的に理解される御発言だと思います。したがいまして、われわれはこの七カ年計画におきまして最も重点的に考えておりますのは、今後の公共投資を大体二百四十兆円ぐらいを予定しておりますが、その三割以上をまず国民の生活の足元に投資しようという決定でございます。 従来は、こうした民生の生活面の向上ということについての投資配分がわりあいに少なかったわけでございますが、それを今回は特に三割以上をぶち込んでいくということにいたした点がただいま御指摘のような国民の生活環境の改善ということあるいはまた社会資本の蓄積そのものを倍増していこうということにつながっておるわけでございまして、そうしたようなことをすることが、これからの日本の経済が国民生活にとって何であったかということに対して、私はそうした方向を志向していくんだということがこの計画の大きな骨子になっていると理解しておりますので、そうした面で、また逆に申しますれば、それらの生活面の向上、改善ということのためにも国民各層の御負担を少しお願いしなければならぬのじゃないかということが一つの筋道になっていると思います。 ただ、先ほど来申し上げておりますように、そうしたことがよく国民に御理解いただけるためにまずわれわれとしてなすべきこと、政府としてなすべきことは思い切って財政支出を削減していくということ、そうしてそれによってどこまで現状の財政困難が解決できるかというめどをみずからもつくっていくということにつながっていくことを御理解いただきたいと思います。
○中川(嘉)委員 大平さんは就任以来、日本型福祉社会、こういうことをよく口にされるわけですけれども、日本型福祉社会といっても何のことはないわけで、この計画の中に書かれていることを見ますと、公的福祉で足りないところは自助努力と近隣社会の連帯とで補え、こんなふうに言っているにすぎないわけです。これではまるで国民に負担の強化を強調した新経済社会七カ年計画、このように言っても過言ではないと私は思います。政府は国民に負担増を求める前にまずもって行財政の徹底的な見直しを行って不公平税制というものを改めるべきじゃないかと私は思いますけれども、これについてお答えをいただきたいと思います。
○小坂国務大臣 ただいまの御指摘のとおりのことをいま政府といたしましてはやっておるところでございます。しばらくその成り行きを見ていただきたいと思っております。
○中川(嘉)委員 私どももう一名関連で質問させていただきますので、最後に一問だけ伺っておきたいと思いますが、総合エネルギー調査会で長期エネルギー見通しの改定作業が進められておりますけれども、その需給部会専門委員会の生田委員長が六百三十万バレルでは五・七%達成どころか三・七六%に落ち込む、こういったことを言っておられる。五・七%成長を達成するためには石油が七千五百七十五万キロリットル不足である、このように言うわけですけれども、この点はどのようになっているのか。OECDでも恒常的な石油値上げで先進諸国の成長率は三%台に落ちざるを得ない。落ち込んだ景気を第一次石油ショック後のように財政で持ち上げようにも各国の財政は火の車でとてもできない。そこで無理を承知でやりますと新たなインフレを招いて、やがて不況と失業の悪循環を招く、このように言っております。こういう環境の中で五・七%というのは、では日本だけは例外だということなのかどうか、今後の景気の支え役として財政や輸出にはいまや頼まれないということ、これでは絵にかいたもちになってしまうのではないか、このようにも考えるわけですけれども、この点についての政対の見解、これを最後に伺って終わりたいと思います。
○小坂国務大臣 五・七%を大体の平均的な目標にいたしましたのは、御承知のように日本がこれから非常に急速に高齢化社会に入るということ、その反面、さらに、現在は五千五百万人の方々が働いておるわけでございますが、われわれはそれを五千七百万人の方々が働ける社会、経済構造、そうしたものを考えなくてはならぬということ、もう一つは内需を拡大することによって日本が輸出だけで食っていくという形から改めることが世界連帯の中においてきわめて重要だ、そうしたことを中心に考え、いろいろの点も考えあわせまして整合的に五・七という数字を出しておるわけでございます。もちろん現在のような経済情勢、世界情勢の中におきますと、この五・七というものがある時点では可能であり、ある時点では不可能になるかもしれません。したがいまして、この計画におきましては、この五・七%を初め所々に掲示しております数値そのものについて毎年経済審議会において見直しをしてもらうということで進んでまいりたいと思っております。 さらに、先ほど御質問ございました六百三十万バレル・パー・デーないし六百九十万バレル・パー・デーの石油のシーリングが将来にわたって定着をするということになりましたので、経済審議会の方といたしましては、この六百三十万バレルで六百九十万バレルの石油を使うと同じような経済的効果を発揮することが可能であるか不可能であるかということをOPEC以後非常に真剣に検討してもらいました。その結果は、非常な困難はございましても代替エネルギーの開発やエネルギーの節約や産業構造等々すべての大きな転換を断行して、またそれが国民によって支持される限りにおいては、効率としては大体六百三十万バレルでも約六百九十万バレル・パー・デー、つまり四億キロリットルですか、それくらいの石油を使うのと同じような効果が出せるはずだということで、より具体的な御検討をエネルギー調査会の方にお任せするといたしまして、経済審議会の方といたしましてはそこまで相当詰めた議論をしてこの計画をつくったわけでございます。したがいまして、この石油のシーリングという問題と同時に、われわれとしましては、非常に大きな責任は節約の問題と代替エネルギー開発に対して果敢にこれから行動するということにあるというふうに自覚をいたしております。
○中川(嘉)委員 終わります。
○鈴木委員長 長田武士君。
○長田委員 中川委員の質問に関連いたしまして、私は石油製品価格についてお尋ねをいたします。 ことしに入りまして石油各社が原油の値上げなどを理由に三月、五月、六月の三回にわたりまして石油製品の値上げを行ったわけでありますが、この値上げによって各社平均の元売り仕切り価格は現在どの程度になっておるのか、まずお尋ねをいたします。
○神谷説明員 現在、八月に入りましてから若干の社が値上げを行っておりますし、若干の社はまだ値上げを行っておりませんので、現時点では流動的でございます。六月、七月というのが比較的落ちついておるところでございますが、六月で燃料油平均で三万三千円強というところに落ちついておると思います。
○長田委員 三万三千円前後という御答弁でございます。政府は昭和五十年の十二月に石油製品販売価格の標準価格を決めておりますね。そこで、このときの項目別の試算コストはどのようになっておるか、お尋ねいたします。
○神谷説明員 標準額の算定のコストといたしましては原油の払い出し原価、これは向こう一年間の総平均法でございますが、それに関税、自家燃ロスの調整、精製費用、それから石油製品の輸入分の調整、販売管理費、金利等をそのときどきの実勢に応じて向こう一カ年間を勘案しながら積み上げてまいったものでございます。
○長田委員 具体的に項目別に金額で言っていただきたいのです。
○神谷説明員 すべてキロリットル当たりでございますが、原油の払い出し価格が二万三千五百六十円、それから関税が五百三十円、自家燃分が千二百七十円、精製費千八百円、輸入石油製品調整分五十円、販売管理費二千三百五十円、金利等千二百六十円、利潤百八十円、以上でございます。
○長田委員 そうしますと、合計すると三万一千円ということですね。
○神谷説明員 合計しますと三万一千円になります。
○長田委員 次に、五十年から五十三年までの石油製品価格に占める石油払い出し原価の割合の推移についてお尋ねをいたします。
○神谷説明員 社によって異なりますが、七割前後と考えております。
○長田委員 非常に大ざっぱな答弁ですけれども、私、試算したのを申し上げます。 五十年十二月は七六%、五十一年平均が七六%、五十二年が七四%、五十三年が五九%、五十四年一月から六月平均で六七%、こういうふうに実はなっております。したがって、原油代の占める割合は下がってきておるのが現状ですが、その点間違いありませんか。
○神谷説明員 原油価格の上下によりましてこの比率は変わります。長期的にはやや下がりぎみというふうに考えております。
○長田委員 原油代の割合が七〇%前後で推移しているということは、諸経費の大幅な上昇がない限り元売り仕切り価格は原油CIF価格の値下がり分から諸経費の上昇分を差し引いた分が値下がりになるはずなんですね。ところが元売りに最も近い卸売業者の販売価格の推移をたとえば灯油を例にとって見てまいりますと、キロリットル当たりでありますけれども、五十一年平均で三万二千三百九十九円、五十二年平均三万二千五百五十八円、五十三年平均二万八千六百八十九円、五十四年の一月から六月期平均で二万九千六百五十円とわずかに値下がりしておる現状なんです。 一方、原油CIF価格の推移を見てまいりますと、キロリットル当たりでありますけれども五十一年平均二万三千四百八十九円、五十二年平均二万二千九百二円、五十三年平均一万八千三百六十六円、五十四年の一月から六月期、二万六百三十五円と原油のCIF価格というのは大幅に実は値下がりをいたしております。 ここで私が問題にいたしますのは、原油のCIF価格が五十三年度の平均で標準価格コストに比較いたしましても二二%の値下がりをいたしております。にもかかわらず、卸売価格は一二%しか下がっていないということなんです。したがいまして、現在の元売り仕切り価格は高値のままに原油価格の値上がり分を製品に上乗せするという結果が当然生まれると私は思いますが、この点どうでしょうか。
○神谷説明員 いわゆる原油の価格と製品との関係は、先生御指摘のように精製費あるいはその他の人件費の変動、これは大体アップでございますが、そのほかに関税の変更、石油税の変更といったような形で原油以外のコスト並びに税金が上がっておりますので、原油の値下がり相当分がその比率で下がるというわけにはまいらないというふうに考えております。 私ども通常、各製品の価格がきわめて高いかあるいはそれほどでもないかという点に関しましては、従来は各企業の決算状況を見まして、経常利益の状況がどのようになっているか、最終の利益はいろいろな調整がございますから、むしろ経常利益を見ながら行っております。 昨年の後半あるいは昨年度の下期といった時点の価格は、私どもから見まして、特に石油企業が大幅な利益を上げておる状況にはないと考えておりますし、現在の価格はこれをベースに、その後の原油価格の上昇あるいはコストの調整等を行いながら価格が形成されていると考えております。
○長田委員 石油部長、この間も私、商工委員会でこの問題をやったのですよ。どうもあなたの話を聞いていると、石油会社、大手元売り代表みたいなことを言うんだよ。だめだよ、こんなことじゃ。納得できない。長官いいですか、国民は、産油国はバレル単位、日本はキロリットル、アメリカはガロン、何が何だかちっともわからなくて、上がったんだなという感じでいつもしわ寄せを食っちゃう。あの差益の問題のときだってそうじゃないですか。そんなもうかっていない、もうかっていないとさんざん言っておいて最後は暴露したじゃありませんか。こんなことで説明つきませんよ。決算で見て利益が上がっているかどうか調べる、それで見なくちゃわからない、そんなばかな話がありますか。原価によってあらゆる製品をつくり、そうしてそのあらゆる経費を入れて価格というのは決めるのじゃありませんか。部長、そんなことじゃだめ。納得できない。具体的な数字を持っているのだ。
○神谷説明員 私申し上げておりますのは、私ども現在監視体制のもとで石油の元売り価格をチェックをいたしておるわけでございます。したがいまして私どもとしては、現在の価格水準がどのような状況にあるかということに関しましては私ども自身も常時ウォッチしておる状況でございますので、そのあたりの考え方はわれわれとしても御説明をする必要がある、こういうことで申し上げておるわけでございまして、われわれの考え方がすべて元売り会社によって歓迎されておるわけでもございませんし、われわれの考え方がすべて他の関係者によって歓迎されておるわけでもないと考えております。私どもは私どもとして自分の良心に恥じないような形での行政を行っておるつもりでございます。
○長田委員 それでは具体的に数字を申し上げましょう。 五十年十二月の石油製品価格によるところの試算と全く同じ条件でもって計算をいたしました。私の試算では、まず二万九千八百四円、これが現在の単価なんです。御存じのとおり、五十年のときには払い出し価格が二万三千五百六十円になっておりましたね。これは為替レートが三百二円、ドル建てで計算をいたしております。これは今回の試算で私が計算をしてみますと、五十四年一月から六月の加重平均で石油輸入価格はバレル当たり十五ドル三十三セント、為替レートが平均で二百十円四十七銭。そうしますと原油の払い出し価格は二万六百三十五円。それで石油関税が六百四十円。石油税が三・五%ですから七百二十二円。そうして自家燃料調整千二百七十円。精製費が二千百八十九円。これは年率五%アップさせております。そして輸入石油製品の調整として五十円。販売管理費が二千八百五十八円、これは当然年率五%アップしました。金利が千二百六十円、利潤が百八十円としますと、二万九千八百四円になります。石油部長、よく聞いてくださいよ。 ところが、現在、逆算をしてみますと、価格はまさしく三万三千円なんです。これはどうしても私は便乗値上げ以外の何物でもないと思うのですが、どうですか。
○神谷説明員 御指摘のような計算を行った場合に、原油払い出し価格がこのような数字になるかどうか、計算はいたしておりませんが、私十分あり得る数字であろうと思いますが、問題は、一月-六月の加重平均で現時点におきます価格を設定するということは、現在のように何カ月置きにOPECの値上げが行われておる状況のもとにおいては、必ずしも適当なものとは考えられません。したがいまして、それらにつきましては、向こうしばらくの間につきましては、ある一定時点におけるいわゆる原油のコストをベースにして積み上げていくことが適当であろうというふうに考えるわけでございます。
○長田委員 石油部長、答弁になっていないのですね。現在の標準価格と申しますか、二万九千八百四円と私は試算したのです。実際店頭に出ておる価格というのは、三万三千円という台に乗っております、試算しますと。これはどう思いますか。具体的に、たとえば便乗値上げでありますとか、理由があるでしょうが。これで監視していると言えますか。監視などしていませんよ。何を監視しているのですか。
○神谷説明員 私どもおのおのの個別会社の原油の調達の原価並びにそれの石油税その他の税金へのはね返り、自家燃料等へのはね返りあるいはユーザンスへのはね返り、これらをチェックしながら、各社の元売りからの説明をわれわれ自身の納得できるまでヒヤリングをしておるわけでございまして、そういう点で現在の価格が形成されておるわけでございます。 したがいまして、われわれとしては、これらについてそのようなかかわり合いを持ったものとして考えますと、その中には私どもは便乗と言われるものは必ずしも含まれていないというふうに考えております。別途新しい五月、六月等の通関のベースから勘案いたしましても、必ずしもいまの価格が異常なものというふうには考えておりません。
○長田委員 それでは石油部長、現在の一月-六月期の加重平均、これに対するキロリットル当たり払い出し原価、五十年十二月にやりましたね、そういう計算方式で委員会に提出してくれますか、書類を、試算の結果を。
○神谷説明員 一月-六月の払い出し原価というものは、各石油会社のものを取り寄せれば正確のものが出てくるかと思いますが、問題は、一月-六月の加重平均で現時点の価格を設定するということは、企業の経営としては私はできないと思いますし、行政がそういうものを強要することはできないと思いますので、私どもは、むしろ時々刻刻新しく出てまいります新しいデータと、OPECの行っております価格引き上げの情報に基づく数字でこれを勘案すべきものと考えております。
○長田委員 どうもあなたの話はよくわからない。回りくどく言わないでもっとすかっとやってもらいたいのだよ。 長官、大変お疲れのようでありますけれども、こういうような石油製品の便乗値上げというのがやっぱり現実にあるのですよ。国民はなかなかそういう点では突きとめられない。そうかなと思ってもなかなかそれで具体的な数字を挙げることができない。経企庁といたしましても、一つの物差しといいますか、適正価格に対して厳重に監視するというようなそういう御答弁が返ってくると思いますけれども、具体的にどういう物差しで監視していくのか、具体的な方法をお考えでしょうか。
○小坂国務大臣 いま御指摘の便乗値上げというものがどの範囲のものであるかということは、これは非常に私らは重要なことでありますし、また、この便乗値上げというものがどの程度であるということをわれわれが示すことがまた国民にとって一つの信頼感につながるものであろうかというふうにも考えております。しかし、単純に石油の値上げだけが全商品に波及するそのプロセスを、やはりわれわれは今後じっくりと構えまして、コストの中でどれくらいそれが占めていくのかということをあらゆる製品について一応検討してみたいと実は思っているところでありまして、したがいまして、今度のOPECの値上げで十二月に比べて約六〇%近く原油の価格が上がったというならば、それが他の商品にずうっと影響していくのがどの程度であるかということも一応試算はできるはずだというふうに考えております。いまここでこれが便乗であってこれが便乗でないというそのけじめがまだ申し上げる段階には至っておらないと思いますが、しかし、そうした体制をわれわれがしいていくということは、現在のように非常にきめ細かく石油の流通部門、そしてまた末端の消費面にまでわれわれは努力をして監視をいたしている際でございますから、いま私の申し上げたような方法で、今後はあらゆる商品について一応計算をしてみて、その幅というものをある程度把握していきたいとわれわれが思っているということを申し上げるにとどめたいと思います。
○長田委員 それでは時間がございませんので最後の質問をいたします。 五十年十二月に比べて大幅な原油価格の上昇と為替レートの大きな変動があるわけであります。ここで石油製品の適正価格について総合エネルギー調査会で検討し、その結果を国民に公表する時期ではないかと私は考えておりますが、この点通産省はどうでしょう。
○神谷説明員 私ども、現時点におきましては、企業の適正な効率的な企業活動を通じて原油並びに石油製品を適正な価格において日本に最大限調達する、それが便乗的な価格でなく円滑に現在の経済メカニズムを通じてユーザーに行き渡っていくという仕組みが現時点においては一番適切と考えておりますので、政府の価格介入を調査会その他の形を通じましてでも行うということは、現時点では考えておりません。現在までの行政と同様、マクロにおける需給調整並びに便乗値上げの防止、監視、これに最大の力を挙げてまいりたいと考えております。
○長田委員 終わります。
○鈴木委員長 藤原ひろ子君。
○藤原委員 私は、通産省に、石油製品の供給が今日順調に行われているのか、それとも何らかの問題が生じているのか、まず現状認識についてお尋ねをしたいと思います。 私は京都で実際に調査をしたわけですけれども、最初にクリーニング屋さんの実情をちょっとお話しをしたいと思います。灯油を使用しております十六店のうち六店は前年よりも供給を減らされておりました。その他の大部分のクリーニング屋さんは、現在はカットされていないけれども、九月からは保証できない、こういうふうに宣告を受けておりました。また、私はガソリンスタンドや燃料店に事情を聞いてみたわけです。そういたしますと、政府が新聞報道を通じて言っていることと実際に自分たちが特約店からもらう量とは違うんだ、こう言うわけです。つまり、十二店ありますうちの六店は特約店から灯油、軽油を供給カットされているわけです。だからお客さんとの間でトラブルが絶え間なくて、もう心身ともにへとへとになっている、こういうことをおっしゃっておりました。通産省は元売りの段階では間違いなく灯油や軽油は昨年並みあるいは昨年以上に出しているというふうに認識をされるわけですね。朝からずっとそういうふうにおっしゃっておりましたが、もう一度確認をしたいと思います。
○神谷説明員 元売り段階からは前年比、月によって異なりますが、一・数%の増ないし六%近い増の石油製品が出ておるというふうに私どもは考えております。
○藤原委員 それでは、元売りは十三社ですが、すべてが昨年以上の出荷をしているんでしょうか。それとも昨年よりも下回っているという元売りはあるでしょうか。もしあればそれはどこのメーカーですか。
○神谷説明員 すべての元売りが昨年より増で出しておるわけではございません。現時点で、正確ではございません、月によって若干異なりますので一、二違いがあるかもしれませんが、三ないし四の元売りが前年より低い水準で出荷せざるを得ない状況になっております。 個別の出荷状況につきましては、私ども個別の公表をしないという約束でとっておる調査でございますので御容赦いただきたいと思いますが、これらの元売りの原油の調達状況並びに原油の備蓄状況もわれわれ把握しておりますし、それらが依存しておりましたメジャー等のカット率から見ましても、やむを得ない状況であろうというふうに考えております。
○藤原委員 それでは、通産省として販売店への供給状況がどのようになっているのか、調査したものがあれば報告をしてください。
○神谷説明員 私どもといたしましては、大手元売り並びに大手の石油販売業者につきましては石油の需給統計に基づきまして全数調査を行っており、そこの販売量、出荷量をこれはしばしば御披露しておりますような数字という形で出してございます。個別のものにつきましては、これは特にクレームのある系列等についてさかのぼりながら調査をしておるというのが従来までの実績でございます。
○藤原委員 先ほども企業秘密で出せないという意味のことをおっしゃったわけですが、これは全くけしからぬことだと思いますが、これは後で論議を進めたいと思います。 供給が順調に行っているのかどうかということは、消費者と直接につながっております末端のスタンドであるとかあるいは燃料店が一体どうなっているのか、これをきちっと供給されているのかどうかという点が判断の基準になるというふうに思うわけですけれども、通産省は一体何を基準にして供給の状況のよしあし、これを判断をしていらっしゃるんでしょうか。
○神谷説明員 一つは、需給統計に基づきます統計の結果あるいは調査の結果と申した方がよろしいのかもしれません。それと第二は、本省並びに通産局で処理いたしております苦情処理の内容、これをベースにいたすというのが第二点でございます。そのほか必要な場合には一定の販売業者あるいはスタンド等について適宜調査を行うということもございまして、一部ではこれをすでに行っております。
○藤原委員 全国的な調査があればお出しいただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。 〔委員長退席、武部委員長代理着席〕
○神谷説明員 現時点におきましては、全国的な調査は石油需給統計でございます。
○藤原委員 それは販売店を細かく調べたものですか。
○神谷説明員 一定規模以上は全数調査、小規模の販売店はサンプル調査で調査をいたしております。
○藤原委員 その調査を提出していただけますか。
○神谷説明員 石油需給統計は公表されておりますので、お手元に後ほどお届けいたします。
○藤原委員 京都府の舞鶴市のあるかわら屋さんですけれども、この方が七月二十八日に取引先の愛知県碧南市のかわら工業所に注文をいたしましたところ、運送屋の帰りの軽油がないのでそちらで確保してくれたら出荷する、こういうふうに言われて、このかわら屋さんは三日間油探しに奔走をしたわけです。これはほんの一例で、こんな話は全国たくさんあるわけです。北海道の虎杖浜の漁協では、小型サケ・マス船が根室の花咲港で燃料油が切れましてわざわざ苫小牧からトラックで輸送して給油した、こういうふうにまるで笑い話のような話がまともにあるわけなんですね。燃料がない、こう言っているときに、その燃料を使って遠方までわざわざ届ける、こんな苦労をして庶民は仕事をしているわけです。つまりこういう人たちはいわゆる実績がないという人ですね。実績証明のできない人たちなんですね。このようなケースは大阪通産局へも札幌通産局へも深刻な苦情として相当持ち込まれているというのが実情だったわけです、私どもの調査の中で。こういう人たちにどうしても供給を保証すべきだし、それも早期に実施をする必要があるというふうに思いますが、この必要をお認めになるでしょうか。
○神谷説明員 ただいまの長距離輸送のトラックの軽油あるいは漁業用A重油の問題、これは特に他の漁港で補油をしようとする場合に、他県の船であるというようなことから補油が円滑にいかないというケースがあることを承知いたしております。 ただ、運送トラックの場合等でも地区によって若干その難易も異なり、また不安感がこれを一層倍増しておるというふうにも考えられますので、私どもといたしましては、第一義的にはほとんどの運送業者は特定のスタンドあるいは特約店と経常的な取引のあるケースが一般的でございますので、それらの同種系列のスタンド等でこれを保証するというような形をとるよう元売りを指導しておるところでございますし、漁港の問題につきましては全漁連等である程度実績の振りかえ等も行いながら、他の漁港で補油した方が経済的な場合にはわざわざ遠くまで帰るということはエネルギー節約の面からも適当でないと考えておりますので、その辺の御検討を水産庁等にもお願いをしておるところでございます。 ただ、経常的な取引のなかった運送業者あるいは農繁期等で一時的に非常に多くの出荷が必要になるようなケースにつきましては、今後さらに問題の解決のための工夫をしていかなければならないということで、現在鋭意検討を行っておるところでございます。
○藤原委員 他県の場合であってもどこであっても、昨年仕事をやっていたわけですからそれは実績であるわけですね。よそで買おうが業転物を買おうが、それはみんな実績に入るわけです。いま石油部長さんおっしゃっておりますのは、同じ系列でそれを求めるように指導しておりますというのは、まさしくそのような指導をしたら、その系列の中へみんな入りなさい、業転物を買っている方がけしからぬのだ、そういう人には困らせたらよいということを指導していらっしゃる、こういうことになりはしませんか。
○神谷説明員 御指摘のように、特定の系列においての保証を行うということは先生御指摘のような問題が起こるということは、私自身も念頭に置いておるわけでございます。一般的に申し上げれば、特定の相対での取引でないマスセールの製品につきましては、その販売業者の事情等はいろいろあるかもしれませんが、私どもはできるだけ公平に販売することが一番妥当なものだと思いますが、現実にトラック等をもって見知らぬ他県に行った場合に、そこで本当に油が確保できるかできないかという不安というものは非常に大きなものでございますし、それは無視し得ないものであろうと思いますので、その場合における保証という形でいまのような指導を行い、安心感を与えるということでございまして、それ以外の自分の系列のお得意以外には売らないというようなことを指導するつもりもございませんし、私ども、マスセールに関してはその特約店、販売店の状況に応じながらできるだけ公平に販売していくことが適切であろうと考えております。
○藤原委員 それでは、こういう人たちにも供給をするという意味なのですね、いまおっしゃったことは。そのときに、いま申しましたように、昨年業転物を買っておろうとおるまいと、系列であろうとあるまいと保証するということが必要だし、先日私ども北海道へ行きました場合には、北海道は、札幌通産局はそのようなことはできるというふうにおっしゃっていたわけですよ。いかがでしょうか。
○神谷説明員 いわゆる大口ユーザーでございまして、定期的に相対で一定の物を購入している場合には、これは販売業者にも特定の販売計画、仕入れ計画がございますので、従来のユーザー以外の者の大口の需要があった場合にこれに対処できないというケースはあるかと思います。それ以外の一般的なマスセールに関しましては、そのときの状況でユーザーの希望に応じて満タンにし得るかどうかという点につきましては、個々の特約店の状況によって異なると思いますが、それ以外のものは、他県の者あるいは従来の取引以外の者であっても、正常な実需であるということが判断される場合には、できるだけ供給することが適当かと思います。
○藤原委員 業転物も元売りから出てきているわけでしょう。ですから、業転物であろうと大手メーカーの物であろうと何であろうと、昨年仕事をしていたわけですから、それからまた新しく家を建てたり、新規の対策は立てると朝からずっとおっしゃっているわけですから、こういうものには早く措置をする。注文をして三日も油をとりに回らなければならぬということがないように指導もするし手当てをするということが必要だと思いますが、もう一遍念のためにその点お聞かせください。
○神谷説明員 業転物の場合には二つの問題がございまして、一つは業転物を取り扱っておる販売業者の問題、ここが取り扱う玉が枯渇して非常に苦しくなっておる問題と、それにつながっておるユーザーが実需があるにもかかわらず適切な油の獲得が不可能になっておる問題と二つあると思います。 第一につきましては、私どもは、これは企業経営の方針の問題でございまして、そのような方針をとった販売業者である以上は、タイトのときにはタイトになり、緩いときには安値で安い業転物が拾える、こういう経営方針を選んだわけでございますから、それは事業者の責任の問題であろうと思います。 ユーザーに関しましては、実需があり、現在の状況のもとにおいて最大限の節約もやっていただいているところが、石油の入手不能によりまして経済活動その他円滑に行えないような状況あるいは国民生活に支障を及ぼすような状況ができることを極力回避させるということはわれわれの務めでございますので、これにつきましては、現在個別の案件ごとに指導も行っており、先ほど申し上げましたような類型的なものに関しては類型的な処理を考えてまいりたいと思います。
○藤原委員 部長さんが矛盾を起こしておられる点を明快に申し上げたいと思います。 いま二つ考え方がある。その一つ目は、事業者が業転物を買ったんだから、その分なくてもしようがないじゃないか、それはおまえの責任だ。ここが違うということです。事業者の責任ではなくて、業転物であろうと元売りからその油は出ているという点がずっと一貫して御理解しておられないという点、そこで矛盾が起こっているということなんですね。ここのところを明らかにしていただかないと、実績主義は、おまえたちは業転物を買っているんだからしようがないということで、いつまででも解決はしないということです。時間がありませんから、いかがでしょう、その点。
○神谷説明員 このあたりの問題につきましてはいろいろの御意見もあるかと思いますが、私も通産省に入りましていろいろな物資も扱いましたが、他の物資の中でも同様な問題で、安定的である、たとえばある時期非常に需給が緩んで投げ物等安い物があっても、安定して特定の物を長期契約で引いておった者が、市場物、スポット物が高騰した場合にも安定的な価格で長期に購入できるというメリットを持ち、そのような方法を選ぶ業者もございますし、それ以外の業者もある、こういうことでございます。(藤原委員「そこを聞いているのじゃなく、それでも元から出ているということを言っているのです」と呼ぶ) それで、すべて元売りから出ておるということは事実でございますが、問題は、需給がだぶつきぎみのときには業転市場というものを経由して流れる玉が比較的ふえてくる、需給がタイトになりぴたりになれば業転市場を経由する玉が少なくなる、こういうことでございますので、そこに多く依存している業者がその波をある程度受けるのは私はやむを得ないというふうに考えております。
○藤原委員 政府がそういう判断の状況である限り、いま起こっている混乱は免れないわけですわ。全部元売りから油は出ている。小売販売店がつくっているのでもなければ、特約店が扱っているそれも全部元売りから出ているわけでしょう。そこのところをはっきりしていただかないと、ごまかしが起こっているということなんです。 委員長にお許しをいただいて資料をお配りしたいと思います。 供給カットの問題ですけれども、これは販売店の供給状況の全国調査をいたしたものです。この資料は、私どもが全国四十七都道府県で日本石油、出光、共同石油、エッソ、こういう業界の中でも大手と言われております四社の系列販売店百八十八店に対して行ったものです。そのうちに、昨年実績以下しか供給されていない販売店というのは、灯油で八十一店、全体の四三%です。軽油では七十五店で、四〇%という結果になっているわけです。これは元売りや特約店の顔色を見ながら返答しなかったというふうなところは削っておりますから、実際にはもっとひどい状況になっているというふうに見て差し支えないと思います。 これでは、幾ら元売りが出荷はしているというふうに言っても、販売店には来ていないわけですから、それはどこかに行ったんだということになるわけです。こういうことがなぜ起きるというふうに通産省は考えていらっしゃるでしょうか。
○神谷説明員 四十七都道府県百八十八店のサンプリングの状況というのはよく承知いたしておりませんが、私ども、カットの起きてまいりますスタンドの場合には、一つは、直接自分が業転市場に依存しておったケース、第二には、自分の直上の卸売業者が一定の物を業転市場に依存をしておったためにその余波を受けておるケース、その二種類がほとんどではないかと考えております。
○藤原委員 いま四十七都道府県のサンプリング調査はよく知らない。そういうこともよく理解というか、実態を知らないで答弁に立っておられるという態度が、幾ら質問をしても皆さんはわかろうとしないし、矛盾も正確に直そうとなされないという態度だと私は思います。もし皆さんの方で全国調査をしたものがあれば出していただきたい。その上で議論をしましょう、私はそう言いたいくらいなんです。しかし、そんな資料がいまありませんので、私どもの調査をしたものをもとにして話を進めてまいりたいと思います。 この結果から言えますことは、昨年対比で灯油で七%、軽油では五・五%くらいそれぞれカットされているということになるわけです。これは数量で言いますと、七月分で灯油で六万五千百三十六キロリットルです。六月もカットされていたとすれば七万一千八百七十六キロリットルカットされているわけです。この分は一体どこへ行ったというのでしょうか。通産省、探していただけないでしょうか。これを探すためにも買占め売惜しみ防止法を発動して探していただきたい、いかがでしょうか。 同時に、いままで述べてまいりましたように、需給関係は相当食い違っている状況なんです。この事態に対処するためには石油需給適正化法を何としても発動すべきではないでしょうか、いかがでしょうか。
○神谷説明員 これらのマイナスになっておりますケースの油は、これら以外のところを流れる可能性というのが一般的に考えられるわけでございます。私どもといたしましては、問題のあるケースに関しては個別にルートを当たっておりますが、増加しておるケースもあり、マイナスしておるケースもある、トータルといたしましてはほぼ前年を若干上回る。油種によって異なりますが、そういう形で出てきておるわけでございます。
○藤原委員 いまの石油の二法の発動はいかがでしょうか。
○神谷説明員 石油需給適正化法その他の法律につきましては、状況がさらに悪化してまいりました場合には、私どもその状況を見ながらこの法律の発動も考えておるわけでございますが、私どもといたしましては、現時点においては個別の苦情の処理ということと、マクロによる生産の供給計画どおりの確保、あるいはこのベースになります原油の確保に全力を挙げるということで対処してまいりたいと思っております。現時点、現実に状況はやや明るい面も散見されるわけでございますので、この状況のもとにおいては、いたずらに事態がさらに悪化したというふうに受け取られるおそれのあるような形での法律の発動というのは必ずしも適当でないというふうに考えております。
○藤原委員 問題を個別に解決をしていきたい、こうおっしゃいますが、私も大阪通産局へも札幌通産局へも行きましたけれども、その任に当たっておられる方は全くへとへとになっておられます。人数もわずかふやされたというのが大阪の現状ですけれども、そんなものが、個別に言ってきたときは対処する、言うすべを知らない人には知らぬ顔という状態のまま、もう言ってもだめなんだというふうにあきらめている人も数に入らないというふうな状況の中で、どうして問題が個別に解決されるというふうな認識に立たれるのでしょうか。いま申し上げましたように、数量的に言いましても莫大な数だと思うのです。これを探すためにもどうしても石油二法を発動しなければならないと私は思うのです。しかし、そんなものを発動したらかえって人心が錯乱する、混乱状態が起こるというふうにお考えになっているわけですから、それでは供給カットなどは絶対にないんだ、下では混乱も起こってないんだという資料を出してください。あなた方にそれが出せるでしょうか。出していただけるでしょうか。
○神谷説明員 午前中来申し上げておりますように、私ども末端の流通経路の乱れから幾つかのフリクションが起きており、これもやはり心理的にも実態的にもかなり影響があるということは十分認識しておるわけでございまして、これは末端において問題がないというような資料の形でお出しできるような状況でないということを申し上げておるわけでございます。したがいまして私どもは、ただそれに対処するには、現在の個別処理方式でこれまでこなしてきたし、現在状況はやや山を越えておりますので、今後事態の急変による悪化のない限りはこれで進めてまいりたい、こういう趣旨でございます。
○藤原委員 私は、いまお示しいたしましたわが党独自の全国調査表に基づいてだけ言っておるのではないわけです。先日も北海道に行きまして、特約店の調査を行ってきたわけです。日石、共同、ゼネラル、昭和、シェル、キグナス、の六系列について調べましたけれども、たったの一店を除いてすべて元売りから供給カットされているというのが事実なんです。あなた方が石油二法発動の必要はない、こういうふうにあくまで言われるのでしたら、ちゃんとした資料の上で、必要がないんだという証明をしてください。その調査の必要もないと言われるのならば、全く何をか言わんやということだと思います。いかがですか。
○神谷説明員 私どものところでは石油業法に基づく調査を現在適宜適切に行っておるところでございまして、大手の販売業者に関しての実態把握というものを現在進めており、さらに逆の方向からの流れというものもフォローすべく現在努力中でございまして、これらの流れの組み合わせの中から、問題があればこれは個別に指導をしてまいりたいという方法で、マクロとミクロの接点を求めておるところでございます。したがいまして、何らの、お示しいただいたような実態に関して、このような状態があるはずがないから、われわれは何も調査をしないということではございませんで、現在の、われわれの持っております状況のもとにおきます手段、これによっての調査を行い、これに基づいての指導を行っているということで対処してまいりたいということでございます。
○藤原委員 私どもの全国調査で、先ほど申しましたように、回答のない分も含めて四割カットされているわけですね。 それから、私どもだけではないわけです。これは北海道庁が調査をしたものですけれども、六十九店のうち四十六店、つまり六六・七%は昨年実績を下回っていると出ているわけですね。これは七月十六日の調査です。 それから札幌市も調査をいたしております。五十店のうち三十六店、七二%が昨年実績よりも減少している、こういうデータが出ているわけですね。 このように、地方自治体ですら調査をしているわけです。本来これは通産省の仕事ではないでしょうか。こういうものを一週間置きにでもきちんと調査をするということがいま非常に必要だというふうに思うのです。 小坂長官にお尋ねをしたいと思いますが、あなたはいま通産大臣の代理もしていらっしゃるというお立場でおられます。経企庁長官と通産大臣の両方の立場から私は答弁をしていただきたいと思います。 通産省は、国民が納得をする調査を行い、その上に立って対策を立てるのが当然ではないでしょうか。もしもあなたがそれすらやれないとかやらないとか、こういうようなことであれば、政府は今日の石油危機を熱意を持って解決し、国民生活を守るという立場に立っていないと断言せざるを得ないと思うわけです。こういった、地方自治体でもやっている、わが党独自でもやれるというふうな具体的な調査、一体販売店へ本当に元売りから流れてきちんと行っているのかどうか、あなた方の輸入しておられるのと、末端までそれがスムーズに元栓から流れているのかどうかという調査をやらしていただきたい。長官、いかがですか。
○小坂国務大臣 ただいまの藤原委員の御発言は、大変にわれわれにとっても示唆に富んだ御発言だと考えます。ただ、あなたのおっしゃるように、政府サイドが何もしてないというわけでは全くございませんので、事実われわれは本年の二月初めからこうした事態が起こるかもしれないということを考えて、これは何も石油だけではございません、全般物資につきましての物価担当官会議を再開いたしまして今日まで三回全体会議を開き、各省はそれぞれの部局に対しましてこうした問題についても常時監視体制を強力に進めているところでございます。そしてただいまの石油の問題でございますが、私も企画庁長官といたしまして特にこの問題には関心があるので、先般来、物価担当官会議における結論を申し上げますと、われわれは各消費者がそれぞれのスタンドあるいは小売店に行かれて油を要求したときにそれが断られることがある、あるいはまた非常に大幅な削減を要求される、あるいはまた非常に高値を要求されるというようなときがあったらば、その事態をぜひどこの販売系列のお店であるかということを含めて事実をどこの官庁でも結構でございます、警察でもよろしいしまた消防庁でも結構ですし地方通産局でも結構であるし、あるいは地方自治体の町村の窓口でも結構でありますから、そういう事実があればそれをおっしゃっていただく。われわれはそうしたものを中央に吸い上げ、そしてその元売りから末端に行くまでになぜそのような事態が起こったかということを克明に追及していくという体制を決めておるわけでございまして、そうしたような努力の結果がだんだんあらわれてきておると思うのでありますが、最近の石油に関連した消費者からのクレーム、特に現状におきましては業者からのクレームが多かったのでありますが、それもこのところ大変に減少しております。私はそれは消費者がそうした事態に絶望したからそうしたようなクレームが出てこなくなったというふうに考えておりません。むしろそうした中において先ほども委員がお示しになりましたように、地方通産局の諸君がへとへとになってまでもそのあっせんに努力しているという、そうしたいろいろな目に見えない行動がだんだんと事態を少しずつ改善をしていく方に前進をさせているものと私は信じておりまして、こうしたやり方を進めることが最も現時点においてはふさわしいことであるというふうに考えております。いわゆる石油業法等におきましての強権を発動していくということについては、現状におきましてはまだそのような事態ではないという認識であるし、われわれは、またそうした強権を背景にしての行動というものを政府としてはいまとる考えはないし、むしろ先ほど来申し上げておりますように、個別の問題を克明に小まめにそしてまた積極的に、同時にまた誠意を持ってその問題の解決に当たっていくという方法が最もふさわしいものであるという考えをいま持っておるところであります。
○藤原委員 個別の訴えを小まめに誠意を持ってということは大変大切なことだと思うわけです。しかし小まめに誠意を持ってやろうとすれば全国調査がなければどうしてやるのでしょうか。言ってきたものだけを小まめにやっております、それで誠意があるというふうに言えるのでしょうか。私は全くその点が不思議であるわけです。国民生活の実態、こういったものを調べ、事実に基づいて発言をしていただく、私どももそうする、そして政府は全国的な調査に基づいて政策を立てていくということこそ国民生活を守る基本ではないでしょうか。いまのおっしゃっている言い方は、細かにとか誠意を持ってとかは口先ばかりだということを指摘をいたしまして、私は次に価格について質問を申し上げたいと思います。 まず最初に確認をしておきますけれども、私は五月三十一日の当委員会で家庭灯油の役割りと性格についてお尋ねをいたしました。そのときに小坂長官は「灯油は、電気あるいはガスと同じように、きわめて重要な家庭のエネルギー源であるという認識でございます。」こういうふうにおっしゃったわけでございます。中島通産政務次官も「大綱としては、長官がおっしゃったことと同じでございまして」というふうに発言をされたわけです。非常に公共性の高い商品だということですけれども、この点については五月三十一日の御答弁の段階と今日の見解は変わりがありませんでしょうか、どうでしょうか。
○小坂国務大臣 私は特に北海道、東北の寒冷地におきましての灯油というものは市民の生活にとって非常に重要であるという認識はいまも少しも変えておりません。
○藤原委員 ところが政府は、灯油の指導価格を外して末端価格まで素直に波及をいたさせます、政府の介入はいたしませんなどと大平総理大臣もおっしゃっている。つまり、末端価格まで転嫁すべきだ、政府がこういう激励を与えたことによりまして価格は見る見る高騰をしてまいりました。すでに値上げ前の倍近くになっているところもあるわけです。このことによりまして国民生活にどれほど深刻な影響を与えたか、また与えているのか、その一端を具体的に述べてみたいと思います。 北海道の冬の生活で灯油といいますのはお米と並んで命にかかわる大事なものです。その中でとりわけ問題となっておりますのは公営住宅に入居している家族の人たちです。公営住宅に入居する場合には所得制限があるわけですね。たとえば二種の二DKに三人家族が住んでいる人の一カ月の収入は税込みで九万円から十二万円以内でなければ入居できない条件になっているわけです。このように公営住宅には低所得者層の人が入居しているわけですね。ところが、この異常な灯油値上げで、ドラム一本二百リットルですが、これで一リットル六十円灯油の場合約一万二千円にもなっているわけです。北海道庁の調べで見ますと、一家族で一冬ドラムかんは十一本から十二本を使用するというふうに出ております。そういたしますと、年間約十三万円から十五万円もの負担となってくるわけです。これに家賃が一カ月二万一千円、それに電気であるとかガスの光熱費を合わせますと一カ月に約四万円の支出になるわけです。三人の一家族が税込み九万円の収入しかない、こういう人たちが、家賃と光熱費で四万円も飛んでいくわけです、残り四万円あるいは五万円でどのように生活すればいいのでしょうか。大臣に教えていただきたいと思うのです。全く残酷な状況にあるわけです。 〔武部委員長代理退席、委員長着席〕 大臣、いかがでしょうか。このような生活実態についてどのような認識をされるのでしょうか、お答えをいただきたいと思います。
○小坂国務大臣 ただいまの具体的な数字をお挙げになっての御質問でございますが、そうした家庭の生活という問題につきましては私も非常に心を痛めるわけでございまして、またそのような灯油の値上げということが一方におきましては原油価格の上昇からもたらされたわけでございますが、これを余り故意に抑え込むということはまたその供給が非常に不足する可能性がある。そこで先ほど来の石油法の発動というような御質問も出るんだろうと思うのでありますが、私はそのような事態をただ傍観しているつもりはないのでございますが、いずれにいたしましても灯油の生活面に及ぼす影響というものが非常に重大であるという認識はいまも変えておりません。しかし一方においての原油価格の上昇とかあるいはまた灯油価格が異常に安過ぎるために、そうした北海道や寒冷地における生活の重要な支えになっておる燃料としての役割りから、逆にその灯油をもっと他の方面に大量に使用するという悪い方向もあらわれておりますので、それらのことから通産省といたしましては灯油のちょうど不需要期に際して、この値段の改定ということについて、いわゆるそれを解除するという方策をとったものと私は当時理解しておったのであります。
○藤原委員 故意に抑えるというのではなくて、私は故意に放置しておられるというふうに思うのですね。このように価格を放置しておけば、さらに価格は上がっていく傾向にあるわけです。全く深刻な状況は全国各地で共通であるわけです。たとえば、私が住んでおります京都のおふろ屋さんですね。こういうところ十六店でも実情を聞いてみたのですが、主としてここはA重油を使っているのですが、最近の値上がりはすさまじい、毎月三千円ずつ上がって七月には四万八千円になった、こう言っておられる京都の中京のあるおふろ屋さんがあるわけです。ここは一カ月に約四キロリッター使用いたしますので、五月と比べて二万四千円の支出増ということになるわけです。零細業者はみんなこのように泣いているわけです。かといって、すぐにふろ代を上げられるでしょうか。そんなことはできないという良心を持っておられるわけなんです。 そこで、もう一つお見せいたしました二枚目、三枚目の資料を見ていただきたいと思うのですが、これは先ほどの全国調査と一体の価格調査をいたしたわけですが、これによりますと、灯油で千円灯油が多くの県で出回っているわけです。千円灯油に九百九十円物を加えますと全体で百十八店ですね。六三・四%ではありませんか。心配をされておりました千円灯油が夏場でこれだけ出てきているわけです。これをこのまま放置しておくと、どこまで上がるか天井知らずということになることは火を見るよりも明らかだと思うのですね。のんきなこと言ってられないという状況なんです。これでは国民は全くたまったものではありません。通産省は灯油の価格をどれくらいに抑えようとしておられるのでしょうか。
○神谷説明員 灯油につきましては、現在の原油価格の上昇を反映しての価格修正が行われておりますし、これはこの先しばらくの間の円レートのいかんによって変わってまいりますので、それらを見きわめたところで一定の灯油価格が妥当に形成されることを期待しておるわけでございます。現時点で幾ら幾らということを申し上げることは困難でございますが、千円を超えておるような灯油は、少なくも現時点においては適切な価格ではないというふうに考えております。
○藤原委員 しかしいまお示ししましたように、千円以下の灯油というのは本当にないわけでしょう。九百九十円物を入れたら六三・四%でしょう。そういう事実があるわけですから、先ほどから全国調査を通産省もおやりなさいという点が一点と、こういうものも参考にされて、いま千円灯油が出回ったら大変ですよ、こうおっしゃっているのに実際出回っているわけですから、それにどう手を打つのか。そして政府は便乗値上げは監視してやめさせると、再三再四こう言ってこられたわけですから、それでは具体的にどういうケースが一体便乗値上げと判断をされるのか、この判断の基準についてお伺いをしたいと思います。
○神谷説明員 先生御指摘の資料で千円灯油がこれだけ出ておるということにつきましては、私も意外でございまして、他方、総理府で現在とっております配達料込みの統計は、六月まで地域別の北海道等も出ておりますが、全国ベースでは七月も一部出ております。これらは八百円ないし九百円の下の方、こういう数字になっておりますので、平均といわゆる上下のばらつきというのが非常にここへきて際立ってきておるというふうに考えられます。 私どもの毎週行っております通産局におきます五店調査におきましても一部高いものが散見されるわけでございますが、これらについてもまだ千円灯油まではいっておりません。しかしそれらについては個別に指導を行い、説得をして、現時点での水準から見て妥当なところまで下げるように自粛を要請しておるところでございますし、それ以外価格のクレームのある苦情につきましては、それらをとらえて適切な指導を行っておるというのが現状でございます。
○藤原委員 この調査はあなたの想像以上のものだったようです。しかしこれは、私どもが決してオーバーにあらわしたものでもなければ作文でもございません。もしもその基礎資料を必要とするならば、お申し出いただければ何県のどこを調べたのか、そういうものも全部明らかにいたします。 そういう点に立っていま言われた便乗値上げの措置、そういう基準、これについてもお伺いをしていきたいのですが、通産省は元売りが仕切り価格を決めるときは内容の説明をちゃんと聞いておられるわけですから、私は便乗値上げの判断の基準はあるというふうに考えているわけです。それはいかがでしょうか。
○神谷説明員 私どもは、こういう価格にすべきだという形では指導いたしておりませんが、元売りが企業に――これは個別にすべて違っておりますが、一定の従来行ってきた算定根拠に基づいて値上げを行う場合には、それが産油国における価格の上昇、あるいは一部メジャーが介入している場合においてはメジャーにおける一部のチャージの上昇、それからそれらを反映しての金利あるいは燃費へのはね返りといったようなものを、従来一貫した方向でその企業が対応しておるかどうかをチェックをしておるわけでございます。もちろんそのベースになる値上がり分あるいは為替レートのとり方も、その企業として従来とってきた方向とコンシステンシーが保てるようなものをわれわれは期待し要請をしておるわけでございまして、それらの説明の納得のいかないものに関しては再考を促し、納得のいく形になったものを提出をして説明をしていただいておるわけでございます。
○藤原委員 それでは具体的にお尋ねをしたいと思います。 たとえば三菱石油では、ことしの五月に北海道で三菱石油札幌支店から講師を派遣をして、系列の従業員を集めて教育をしております。講演内容は価格と量の問題に触れております。どう言っているかといいますと、油が少なくなれば価格を上げればよい、油が半分になったら価格を倍にすればよい、備蓄をしなければならない説明をユーザーにするときにはアリとキリギリスの話をせよ、三菱は冬に蓄えておくアリだ、秋のうちによい目を見て寒い冬に貧乏してふるえておらなければならないキリギリスになりたくなかったらいま言ったようにやれ、こう言って、この講師が言ったとおり価格はほぼ倍になりつつあるわけです。まことにけしからぬ話だと思う。一方、私どもが三菱系列の小売特約店の調査をしてみましたら、供給カットが二〇%もされていたわけです。このことは講演内容にありますとおり、価格つり上げのための物不足、売り惜しみとしか言いようのないものだと思うわけです。まさにこれが便乗値上げではないのでしょうか。これは調査していただきたいと思いますが、どうでしょうか。
○神谷説明員 三菱石油のどういう講師がどういち話をしたのか、私どもの方でも関心がございますので調べてみたいと思いますが、一般的に言って物の需給に関して価格メカニズムというものが働くということは十分あり得ますし、世界の先進国の中ではそれを節約の方策として活用しておる国もあることは事実でございます。 ただ、繰り返し申しておりますように、わが国におきましては価格メカニズムのきわめて好ましい点は活用いたしますが、しかしすべて放任でそれに任せるという方策をとっておるわけではございませんで、たとえ三菱石油といいましても、その他の石油会社でございましても、それらの会社がどう考え、あるいは個々の人間がどう考えておるかにかかわらず、現時点は正常な状態のもとであるから全く何もしなくてもいいという認識で価格メカニズムを思うままに働かしておるわけではございませんので、これはしばしば政府で申し上げておりますように、監視体制のもとで便乗的と思われるような値上げが行われないようという行政指導を行っている状況でございますから、その講師の持論がどうあれ、その会社の価格形成はそのように私どもとしてはしていただいておりますし、今後も状況が非常に変化しない限りはそのような方向で進んでいただくつもりでございます。
○藤原委員 アリとキリギリスの話は、ぜひとも調査をしていただきたいと思います。 新聞紙上にも発表されましたように、日本生協連は独自の試算をしておられます。これを見ますと、配達料込みでも八百五十円が適正価格だ、こういうふうにおっしゃっております。先ほども示しましたように、全国的には千円を上回る灯油が多く出回っておるのです。この試算では八百五十円でよいはずなのに、いま示しましたような千円灯油が出回っているという状態なんですから、これを便乗値上げと言わないで何を便乗値上げと言うのか、国民はだれしもそう思っております。 四十九年の石油危機のときには、国民生活安定緊急措置法、これを発動して灯油の標準価格を決めたわけです。今回もまたこの法律と買占め売惜しみ防止法を発動すべきだ、こう思います。そして国民生活の水準に見合った灯油価格の設定と価格調査官の活動、これがいまこそ必要になっているというふうに考えるのは私一人ではないというふうに思いますが、これでも皆さん方はこの石油二法の発動はしない、こうおっしゃるわけですか。するかしないかだけで結構ですから。もう御説明はずっと朝から聞かせていただきました。
○神谷説明員 現時点におきましては、石油二法の発動は行わずに個別に処理してまいりたいというふうに考えており、事態の推移をきわめて慎重に見守り、そのときそのときに応じた適切な措置を講じてまいりたいと思います。
○藤原委員 私どもの調査では、少なくとも消費者段階では、この石油三品については混乱が起こっている、こういう認識でございます。ですから法律の趣旨は、この三法とも、目的にありますとおり、国民生活の安定を図るとちゃんと書いてあるわけです。ですから、こんなものを出せばかえって人心の混乱が起こるんだとおっしゃいますけれども、この目的をもう一度よく読んでいただきたい、こういうふうに思います。末端での量の不足が価格つり上げに連動していることは私たちの調査でも明らかになっております。全国調査でも三〇%以上カットされている店のある県では、調査店の半数以上で千円灯油が出ているわけです。政府は実態をよく調べるべきだ。調べもしないで石油二法と買占め売惜しみ防止法、こういうものの必要はないと言われてもだめだと思うわけです。この法律が発動されますと、一般消費者、中小企業、農漁業、それから福祉事業、こういうものに優先的に石油を供給することを義務づけているわけですから、これを発動しないとおっしゃるのは、そういうことになったら困る、こういうふうに考えておられるのだというふうな理解しかできないわけですね。一般消費者や中小企業が潤って、よい生活をする、安心する、安心できる生活をさしたら困るんだというふうにしか政府は思っていらっしゃらない、こういうふうに私は思うわけです。政府はもっと国民に納得のいく説明、それはきちんと調査もしていただいて、事実に基づいて日本の国のすみずみまで本当に国民の命と暮らしが守れるというための基礎調査、そういう調査を至急にされて、そしてそれをされれば当然三法を発動しなくてはおられないという状況だ、そういう緊急事態になっている、いま発動すべき時期ではありませんとかなんとかおっしゃるが、それはずいぶんとずれておりますよということを再三再四申し上げているわけです。それでもどうもやりましょうという顔はしておられないわけですが、それじゃやるつもりがない、これだけ事実に基づいて情理を尽くして私は申し上げた、それでもやる気がないという政府は、石油大企業の価格引き上げを容認しているんだと言われても仕方がないというふうに思うわけです。政府、通産省は国民からそのように思われてもよいというふうにお考えになっているのかどうかお答えいただきたいと思います。
○小坂国務大臣 御意見として承りました。
○藤原委員 私は石油二法をつくった趣旨からしても、いまこそこの法律を使って国民生活を守るべきだ、こう考えるわけです。国民は苦しんでいるけれども、石油大企業と大商社は大もうけをしております。私は再度石油二法と買占め売惜しみ防止法、この発動を強く求めまして、二、三木材の問題で質問を終わりたいと思います。
○鈴木委員長 大体時間ですよ。
○藤原委員 済みません、すぐ済みますから。せっかく来ていらっしゃいますので、農林省林野庁にお願いをいたします。 まず最初は、木材価格の高騰ですけれども、木材需要の中心を占めます住宅建設に当たりまして、大工さんや工務店は家の建築の見積もりも出せない、これほどの深刻な事態に追い込まれております。 今回の暴騰の要因といいますのは、輸入木材の産地価格の上昇が引き金となっているわけです。しかし輸入契約から船積み、輸送、在庫期間などを考えました場合に、国内卸売価格は輸入木材の産地価格を大幅に上回る上昇となっております。これは外材の輸入が、丸紅、三菱、日商岩井、住友など大手商社が外材輸入量の六割強を占めております。この独占的な輸入のもとで、産地価格高騰を理由にいたしました値上げの先取り、投機利益を上げていることに対しまして何ら規制の措置がない、野放しにされている、こういうところに大きな問題があるというふうに思うわけです。輸入の契約から船積み、そして入港から一次荷受け人が品物を受け取るまでには約四カ月かかるというふうに言われているわけですが、産地価格の上昇が始まるとすぐそれが国内価格の上昇となって便乗値上げではないんだろうかというふうに言われているわけなんですね。昨年の十月とことしの六月とを比較してみますと、ラワンの原木が一九一%も上昇をいたしております。しかし六月の出荷時点の産地価格の比較で見ますと、ラワンの原木は一五五%しか値上がりではないわけですから、これ便乗値上げという指摘も当然のことだと思うわけです。林野庁においてはこういう点について調査されたことはあるでしょうか、いかがでしょうか。
○山口説明員 最近の木材価格は、五月の連休明けあたりから南洋材の丸太を中心にしまして外材の原木が急激に上がりまして、これに伴いまして合板価格あるいは北洋材のたるきあたりが価格を伸ばしております。最近は七月から八月に入りましてこういった騰勢が横ばいに転じあるいは横ばいないしは下げに転じておりまして、現状ではややおさまりかかっているのではないかという判断をしております。 ただいまの輸入材の木材価格でございますが、背景としましては南洋材の資源ナショナリズムがございまして、産地価格は相当上がっております。ラワン丸太でいいますと、昨年の十月からことしの七月にかけまして約二・三倍程度の値上がりでございます。このほかに円安の傾向あるいは海上運賃の上昇等がございまして、これらが合わさりまして価格が上がったわけでございます。 林野庁としましてはこういった価格を冷やすために、六月には備蓄を放出いたしております。こうした効果はそれなりに上がっているというふうに私ども判断しておりますが、そのほかに木材の需要者、非常に数が多うございます。それから販売の方も非常に数が多うございます。したがいまして、身近な情報によりまして商活動をやっていきがちである。誤った情報で商活動をされるということでは乱れますので、ここら辺は調査、監視をすると同時に、指導も的確にやる、正しい情報を国の方から与えていくというようなことで情報活動をやっております。
○藤原委員 時間がありませんので、また改めてこの問題は質問をさせていただきたいと思うのですが、とにかく実際にはたくさんの大工さんたち、建築労働者の皆さん困っておられるわけです。しかも建設資材の高騰は最近になって起こったものではなくて、以前からも問題になっている。ですから問題が起こる前に手を打っていただきたい。それでないと国民は大変なことになるということなんです。 そこで、私は先日、京都の建築労働者の方々と一緒に石油問題とか木材問題で京都府と近畿農政局にいろいろ交渉されるので、御一緒に参加をさせていただいたのです。そうしたら、こういうことを受け付けるといいますか、いろいろな苦情を聞いたり処理したりしていただく窓口がなかったわけです。とんでもないことだなということを思って、これは次の質問をするまでにぜひとも早期にこの窓口をつくっていただきたい。それでないと、林野庁の責任でそういうことをしていただかないと、あっちへ行ってはここではありません、こっちへ行ってはここでもありませんと、みんな逃げられてしまっているのです。どこへ苦情を持っていったらいいのかという状況になっていることを発見いたしましたので、ここで明快に窓口をどこにするのか、それが答えられなければ、あといついつごろまでにそれを検討するというふうにお答えいただきたいと思います。
○山口説明員 林野行政の行政機関としましては営林局、営林署といったようなものがございますが、これは国有林の管理経営をやっております。一般の林産行政といいますか林政の組織としましては、都道府県の林産担当の部局ということになっております。そういうところに私ども木材需給の協議会というものを設けておりますし、担当課、担当部、これは県によって違いますけれども設置されております。そういうところを通じまして、私ども木材の問題につきましては対応するように今後とも指導しまして円滑に対応してまいりたいと思います。
○藤原委員 実際はそうなっていないのです。ただあなた方から言われたものを統計を出しておられるだけですから、事務処理の権限はないということですから、その点指示をきちっとしていただきたいとお願いをしまして、終わりたいと思います。
○鈴木委員長 依田実君。
○依田委員 最初に最近のガソリンスタンドのいろいろの指導監督についてお伺いをしたい、こう思うわけであります。 五%の節約案が出ましてから、いわゆる日曜日あるいは祭日のスタンドの営業は休業してくれ、こういうふうに通産省は指導されているはずでありますけれども、われわれ町を歩いておりまして日曜日でも営業しておる、そしてまた、たまたまそういうところにはたくさんの車の行列ができて価格も普段の普通のスタンドよりも高い、こういうような現象があらわれておるわけでありまして、通産省としてはいわゆるインサイダー、法に従う人、そういう人を保護するのではなくて、アウトサイダーのわがままというものをどうも認めているところがあるんじゃないか。これは前のオイルショックのときもこの問題が出まして、いろいろ業界から通産省に陳情あるいは訴えがあったはずでありますけれども、最近の実態というものを通産省はどういうふうに把握されているのか、その辺からお聞きしたいと思います。
○神谷説明員 私どもといたしましては、月に数回ずつ日曜、祝日の休業状況をチェックいたしております。一番新しいところで八月五日の実績では、沖繩やあるいは広島のように一〇〇%休業が行われている県もございますし、それをやや下回る県もございますが、全国平均いたしまして九九・五%がこれを遵守しております。 ただ、御指摘のように間々日曜日に店を開いておるところが見られるということでございますが、これは〇・五%の不遵守者ともう一つは緊急用のためあるいはその他の特例による振りかえ休業を正式に認めておる店、これらがあるわけでございまして、九九・五%の中には特例による振りかえ休業店等は遵守店として計算をいたしております。
○依田委員 いまのその数字、九九・五%は遵守している、こういうことでありますが、われわれの地域の東京などでは私もずっと回ってみましたけれども、その数字よりまだ高い、つまり守ってない方が高い、こういう感じがするわけであります。 この守ってない業者、スタンド、これはいわゆるアウトサイダーが多いわけでありますけれども、中には隣でアウトサイダーが営業する、どうしても自己防衛上インサイダーの人もやらざるを得ない、こういうことですが、その遵守してないスタンド、これは組合へ入っているものが多いのか、そうじゃないのか。まあ入ってないのが多いのですが、どの程度の割合になっているのかお聞きをしたい。
○竹内説明員 現在遵守してない店のかなりの部分は、いわゆる系列外の店、無印スタンドと言われる店が占めておることは事実でございます。あと系列店におきましてもインサイダー、アウトサイダーございますが、それぞれ少しの数は入っております。
○依田委員 たとえば、東京では都石商の役員が日曜に出まして実態を調査しました。その報告をエネ庁の方に出しているはずでありますけれども、こういう報告が出た場合にその指導監督はどういうやり方でおやりになっているのか。聞くところによると、ただ電話で何か言っておる、こういう話でありますけれども、本当に実効力のある指導監督をしているのかどうか、その辺の指導監督のやり方についてちょっとお伺いしたい。
○竹内説明員 本件は強制力がない行政指導でやっているものでございますから、私どもは説得を中心としていろいろ話し合っております。当該営業店、それからそれに関係する者に対しまして、やはり国民運動としての日曜、祝日の休業というのを守ってもらいたいということで、これは呼んでやる場合もございますし、電話でやる場合もございますが、いろいろな方法を使って説得に努力を重ねているところでございます。
○依田委員 指導監督でその店が営業をやめる、あるいはまた依然として継続する、そのアフターフォローはしておるんでしょうか。
○竹内説明員 毎週、開店状況、休業状況、これをとってございます。その調査の結果をもとに、また毎週新たな努力を重ねているというのが現状でございます。
○依田委員 その数字などは出てないのでしょうか。たとえばいままで説得して以後、営業をやめた、あるいはまた依然としてやっておる、つまり説得が効かなかった、この割合などの数字は出ておるんでしょうか。
○竹内説明員 当初、スタートいたしましたときに大体八四%ぐらいのスタンドが休業してくれたわけでございますが、その後、順次説得を重ねまして、現在九九・五%まで上がってきている、こういうことでございます。
○依田委員 その数字じゃなくて、いままで指導監督された実例の数、そしてその中で、その後通産省の言い分を聞いて休業をした、この数字をちょっと教えてください。
○竹内説明員 これは調査の結果が明らかになりました時点におきまして、それぞれのスタンドもしくはそれぞれの関係者にわが方から要請いたしまして、そういうものを加えておりますので、上がってきたかなりの部分が何らかの形で私どもの直接、間接の説得を聞いて休業に踏み切ってくれたということだろうと思います。
○依田委員 私が何週間か歩いたところによると、依然としてやっておるところが多いわけでありまして、聞くところによりますと、通産省からいろいろ電話なりそういう説得があっても、相手側の方が、かえってそれでは裁判に訴えるというようなことを言ってなかなか強気である、こういうふうに言われておるわけでありますけれども、要は、法律というか、行政指導をせっかく守っている方がいつもばかをみて、そうじゃない方がもうけ得、こういう行政のあり方では困るんだろう、こう思うのです。いま法制上は強制力がないということですけれども、この辺何かいい方法がないものかどうか。
○竹内説明員 説得の方法としてはいろいろあるわけでございますが、いずれにいたしましても説得でございますので、われわれといたしましては、これを根気強く続けていくということによりまして、その趣旨をよく理解していただくというのが根本であろうと思って、そういうことによりまして対処しておるわけでございます。
○依田委員 アウトサイダーが多いんでありますから、根気よく説得、こういうことでもなかなか言うことを聞かないんだろう、こう思うのであります。 ところで、そういうスタンドで売っているガソリンはわれわれも入れておりますけれども、どうも平常スタンドで営業しておるガソリンよりもリッター当たりの価格が高い、こういう感じがしてならないのでありますけれども、その価格の実態については把握されておるんでしょうか。
○竹内説明員 日曜、祝日休業いかんにかかわらず、ガソリンスタンドの販売価格につきましては、これは常時、毎月、毎週、私ども通産局を通じまして調査しておるところでございます。 それから、それ以外に特に特定の日において高いというふうなことの事実がございましたら、その辺のところはさらによく調査を重ねまして、必要な対策を検討してまいりたい、こう考えております。
○依田委員 いずれにしましても、前のオイルショックのときも私ここの場でその問題を取り上げさしていただきました。結局その後需給が緩和をして、日曜営業というものをおのずから普通のスタンドも復活した、こういうことで、問題はうやむやのうちに消えてしまったわけでありますけれども、また再びこの問題が出ておるわけでありまして、前回も結局間に合わず、こういうことだったわけであります。いまの問題についてはひとつ早急に、根気よく説得ということも結構でありますけれども、やはり日曜営業をやられる、その周りのスタンドはやきもきして見ながら法というか、行政指導を守っておるわけでありまして、そういう不公平のないようにぜひしていただきたい、こう思うわけであります。 同じようなスタンドの問題。最近軽油がありません、こういう看板を出しておるスタンドがたくさん出てきたわけでありますけれども、いま軽油の需給関係、昨年の出荷量に比べてどの程度減っておるのか、軽油がありませんということは減っておるのか。しかし数字上は逆にふえておるという数字も出ておるわけでありまして、軽油の需給関係、出荷量と需要の伸び、こういうもののギャップがどうなっておるのか、その辺をちょっとお聞かせいただきたい。
○神谷説明員 軽油につきましては、私ども供給計画である程度の伸びを想定しておったわけでございます。軽油の節約というのは、その用途から見ましてもなかなかむずかしいわけでございますので、節約の数字も特に織り込んではございませんで、需要をできるだけ客観的に算定して需給計画に織り込んだわけでございますが、現時点の動きを見ますと、それよりもやや高い伸びが示されておる、六月は別といたしますとほとんど二けた台の伸びが出ておる、こういうことでございます。しかも、先行きに対する不安からいろいろな摩擦がございますので、軽油の苦情というのは現時点ではなお高いものがございます。ただ、すべてのスタンドが軽油を完全に入れてくれないという状況ではございませんで、満タンにしてくれない、あるいは一定量でがまんしてくれというような販売はかなり行われておるということを承知をいたしております。それと、遠方に行っての不安というものが一番大きいのではないかと考えております。
○依田委員 統計の上ではそんなに需給バランスが崩れているわけはないのでありますけれども、実際、スタンドでいま言われたように半分しか入れてくれないとか、新規のところ、遠くへ行って帰りがけの軽油を買おうと思っても売ってくれない、あるいは売ってくれれば非常に高い値段で売りつけられる、こういうような現象が多々出ておるわけであります。私は、どうもやはり将来の価格上昇というものを人為的につくり上げる、つまり売り惜しみ、こういう現象じゃないかと思うのです。実際に要求の半分しか入れられない、つまり需要の半分しか軽油の出荷や生産が行われてない、こういうことじゃないんじゃないかと思うのです。やはり価格の上昇を期待してどこかにためておる、そういう感じがするわけであります。 われわれの方の荒川沿いにいわゆる第二基地、つまり製品を川船で運んできて貯蔵しているところがあるのですが、その近くの人に聞くところによると、タンカーが上がってきても、製油所に油を入れてまた川を下っていく、こういうことをしない。つまり油がタンクにいっぱいになっているはずだ、こういうあれなんでありますけれども、皆さん方、そういういわゆる製品の第二基地というものを立入調査されたことがあるでしょうか。
○神谷説明員 立入調査は行っておりません。個個の会社の生産、販売、在庫の調査を各方面から行いながら、それらの中で正確な実態をつかんでいく、こういうところでございます。
○依田委員 この辺については、いわゆる苦情とか実際の投書とか、そういうものはないんでしょうか。
○神谷説明員 苦情は、灯油、軽油、A重油、これらにつきまして、通産局、本省等を通じまして、一定量のものが出てまいっております。もちろん、C重油等他の油種についても若干のものが参っておりますが、多くのものは期待しただけのものが十分得られないという形での苦情であります。
○依田委員 そういうスタンドのトラブルじゃなくて、もう少しもとへさかのぼった、つまりいま申し上げたような途中経路でどうも隠匿されておるようだ、こういう投書や何かはないのでしょうか。
○神谷説明員 苦情の中にユーザーの苦情と販売店の苦情、販売店でいままでどおり確保できないあるいは十分な玉が得られないのでお客に売れない、こういう苦情は来ておりまして、大体ユーザーと販売店二対一で販売店の苦情もございます。ただ、どこに隠してあるようであるとかいうような投書は特に参っておりません。 それから、販売店の苦情も、処理いたしますと、やはり業転物に絡んだ関連がかなり多いということでございます。
○依田委員 この業転物でありますけれども、石油がだぶついているときは安売りの原因になる、また今日のように品薄になると一転して今度は値上げの原因になる、こういうことであります。 いま業転物、通常一〇%ぐらい、最近は二%から三%ぐらい、少し少ないのじゃないかと言われておるのでありますけれども、業転物の実態といいますか、どういうところから業転物が出てくるのか、そしてその実態についてひとつ伺わせていただきたいと思います。
○神谷説明員 業転物というのはなかなか把握しにくいものであることは先生も御承知のとおりでございますが、一割とかあるいは現在何%とか言われておるものも大体推計でございます。これの出方は、元売りから出るもの、それから一次の卸売業者から出るもの、二次の卸売業者あるいは販売業者から横に流れるもの等々、きわめて複雑な経路をたどっております。現時点におきましては、いわゆる換金物その他というものも余りございませんし、特に販売シェアを拡大しようという動きもございませんので、上の段階での流れというのは余りないと思います。中間段階で横に転がるというものは、これはいつの世でもあろうかと思いますが、それらの実態は把握がきわめて困難でございます。
○依田委員 この把握はもちろんなかなか困難でありますけれども、いまのような情勢になりますと、業転物、これが一般ルートの価格の高騰に非常に影響を与えてくる、こういうことであります。把握は困難でありますけれども、もう少し業転物というものを、摘発という言葉はおかしいのでありますけれども、その動きをとらえて、それを正常なルートに戻す、そういうことはなさらぬのでしょうか。
○神谷説明員 一定の商品の流れの系列というのを、一定のバイブにおさめて、それ以外流してはいけないというのを立法その他の措置によって行うことは可能でございますが、生き物の経済を実体とした場合に、いろいろな弊害も出てまいりますので、必ずしも石油の流通でそれを行うことが適当かどうかは私ども依然として疑問を抱いておるところでございますが、ただこれらが先生のおっしゃるように非常に悪い作用をすることは事実でございます。これらの動きをやはりできるだけ弊害を少なくなるような形でおさめてまいります一番適切な手段は、やはり需給をできるだけ適切なところに持っていくことであり、また需給がタイトぎみのときあるいは緩み過ぎの場合には、個別な指導でこれを補完することであろうかというふうに考えておりますので、私どもは、節約をユーザーに十分お願いしながら、それを前提とした供給計画での物の流れは確保する、こういう方向でこれの悪い影響をできるだけ相殺してまいり、かつ個別の苦情に基づいてどうしてもやむを得ず起きてくる問題は対処してまいりたいと考えております。
○依田委員 基本に戻りますけれども、最近の石油の需給、これがいまから二カ月ぐらい前に想定されたものよりも非常によくなっておるのか。つまり、原油の輸入、これが石油供給計画に比べて上なのか下なのか。この辺の基本的な数字について、ちょっと教えていただきたいのです。
○神谷説明員 一、二カ月前に予想いたしたものよりは若干上向きの修正がこの上期の原油輸入の見込み数字となってあらわれておりますが、供給計画よりはやや下回っております。五十四年度上期で、現在見込んでおりますのは、九月までに一億三千五十万キロリットルが確保できるであろう。この五十万あたりはまだまだ動く数字とお考えいただきたいと思います。これに対して、備蓄の積み増しを削りまして原油消費が見込まれるものは一億三千二百五十九万キロリットルと一応供給計画で想定いたしておるわけでございますので、約二百万キロリットル弱が供給計画を下回っております。しかし、この程度の数値は、われわれ対処し得る数値と考えております。
○依田委員 最近の石油の、原油の輸入政策の中で、日本の必要な油を確保する、そのために、いろいろ通産省の基本的な政策の中で変更があるのではないか、こういうふうに考えられるわけです。 たとえば共石の問題みたいに、つまり国策石油精製会社を捨ててメジャーの方へ頼っていく。メジャーの油を集める能力、こういうものに期待をする。あるいはまた、一部の新聞に出ておりましたけれども、通産省が、いわゆるDD原油などの高いそういう原油を買いあさる、つまりいままでは高値買いの抑制をしておったわけでありますけれども、そういうものを外していく。こういうような、基本的なところで大きな変更が行われているのじゃないかと思うのでありますけれども、その辺について伺わせていただきたい。
○神谷説明員 石油産業に対するわれわれのポジションというものは、もちろん情勢に応じて微妙な変化はするものとは思いますけれども、私が赴任して以来特に大きな変更があったとは考えておりません。 繰り返しになるかもしれませんが、メジャーを通じての一つの安定的な原油の獲得というルート、これもその役割りはそれなりにわれわれとして評価し、そこでの安定的な原油の獲得も努めたいと思いますし、民族系石油会社を中心にして、DD、いわゆる産油国との直接取引あるいは政府間ベースの協定、あるいは自主開発原油等を日本に引いてくるという政策原油の獲得、それを民族系を通じて行っていく。こういう形で原油獲得のチャネルを多角化して、いろいろな危険に備えていくということが、現時点でのわれわれの政策でございまして、すべてのチャネルの役割りをそれなりに評価するというのが現在の方針でございます。 共石についていろいろ紙上報道されておりますが、私ども、共石にいままで対応してまいりました姿勢を、ここのところで変えておるつもりは余りございません。 それから、DD原油、直接取引で高値物でも拾えという方針を出したというような報道もあるやに伺いましたが、私どもは、サミットの申し合わせに従いまして、高値買いで原油価格をつり上げるというようなことは行わないように、もっぱら石油精製会社あるいは輸入業者を指導しておるところでございまして、もちろんDD原油あるいは産油国の原油の中にも、やや高目のもの、低目のもの、いろいろございます。そのあたりに関しては、私どもは、角をためて牛を殺すというようなことのないように、やはり世界の原油マーケットの価格を引き上げるような動きにならない限度内においては企業の判断でできるだけ多くの原油を引いてくるように、もちろんサミットのシーリングの範囲内でございますけれども、指導しておるところでございます。
○依田委員 もう一つこの際お聞きしておきたいのでありますけれども、いまの問題にも関連があります。 われわれが勘ぐるわけではございませんけれども、例の灯油の行政指導価格の廃止、あるいはまた、いま通産省の方はそういう方針はとってないとおっしゃるのでありますけれども、例の高値買いの抑制指導を全廃する、こういうような一連の動きの中に、いわゆる西ドイツがやっておるような価格メカニズム、つまり石油の値段を製品も含めてある程度高くし、それによって節約を果たしていく、そういうメカニズムを働かそうじゃないか、こういう感じがしてならないのでありますけれども、その基本的な価格、製品価格、そういうものにいわゆる価格メカニズムを入れていくのかどうか。 どうもいま、いろんな、軽油も灯油もそうでありますけれども、値段が上がる。しかし、それに対してどうもいろいろ指導が少し甘い。つまり、価格がある程度まで上昇するのを見逃しておる、こういう感じがするのでありますけれども、その辺の基本的な政策についてはどうお考えになっておりますでしょうか。
○神谷説明員 いろいろな意見の中には、西ドイツと同じように価格メカニズムをフルに活用すべきであるという御意見もございますし、全くそれに相対置する御意見もございます。現在私どもがとっております政策は、西ドイツのような完全な自由放任ではございませんで、いわゆる監視体制のもとでのチェックというものも行い、個別の指導、あっせん等も行いながら進めておるわけでございまして、基本的にこれを性格づければ、少なくも価格メカニズムを殺してそれらの機能を曲げるようなことはしない、しかし不当な行動、社会的に国民が認め得ないような行動まで放置するというわけにもいかないという混合的なポジションであろうかと思います。世界の中では比較的中庸を行っておるものではないかと考えております。
○依田委員 それでは、灯油のことはきっと皆さん御質問になったと思いますので、私きょうは割愛さしていただいて、これでおしまいにさしていただきたいと思います。 ――――◇―――――
○鈴木委員長 この際御報告申し上げます。 去る六月十五日議長の承認を得て、六月二十日から三日間、愛媛県及び広島県における物価問題等に関する実情調査をしてまいりました。 派遣委員は、堀内光雄君、小川仁一君、中川嘉美君、中野寛成君、藤原ひろ子君及び私の六名でございます。 調査報告の詳細につきましては、これを本日の会議録に参照掲載することに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○鈴木委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。 ――――――――――――― 〔報告書は本号末尾に掲載〕 ―――――――――――――
○鈴木委員長 本日は、これにて散会いたします。 午後四時五十二分散会 ――――◇―――――