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87回国会衆議院1979/03/19

農林水産委員会農産物の価格等に関する小委員会 第1号

発言数
6
登壇者
3
会派数
1
開催日
1979/03/19

会議録

山崎平八郎自由民主党

○山崎小委員長 これより農産物の価格等に関する小委員会を開会いたします。  私が小委員長を務めることになりましたので、よろしくお願いいたします。  農産物の価格等に関する件について調査を進めます。  この際、畜産振興審議会に対する昭和五十四年度の畜産物価格等の諮問及び蚕糸業をめぐる最近の情勢について、政府から説明を聴取いたします。杉山畜産局長。

杉山克己農林水産省畜産局長

○杉山政府委員 御存じのように、この三月中に畜産物の価格の決定及びこれに関連するもろもろの措置について決定をいたすこととなっております。それに先立ちまして、畜産振興審議会の御意見を承るということにしておりますが、本年の審議会の日程は、去る三月十五日に総会を開きました。引き続いて、この二十日に飼料部会、それから二十八日に食肉部会、二十九日に酪農部会をそれぞれ開くこととなっております。  最近の情勢の説明ということでございますが、その十五日の諮問の際に、私どもから資料をお配りして審議会委員の皆様方に御説明をいたしました。その資料をお手元に配付してありますので、これに従って御説明申し上げます。  まず、諮問でございます。これは例年の文案どおりでございますが、読み上げます。  初めに、飼料についてでございます。「飼料需給安定法第三条の規定に基づき政府が行う輸入飼料の買入れ、保管及び売渡しに関する昭和五十四年度飼料需給計画を別紙のとおり定めることについて、貴審議会の意見を求める。」別紙はその次につけてございます。これについては説明を省略いたします。  次に、食肉の価格についてであります。「畜産物の価格安定等に関する法律第三条第一項の規定に基づき昭和五十四年度の指定食肉の安定価格を定めるに当たり留意すべき事項について、同条第五項の規定に基づき、貴審議会の意見を求める。」  それから三番目に、加工原料乳の価格等についての諮問でございます。「加工原料乳生産者補給金等暫定措置法第十一条第一項の規定に基づき昭和五十四年度の加工原料乳の保証価格及び基準取引価格、生産者補給交付金に係る加工原料乳の数量の最高限度として農林水産大臣が定める数量並びに指定乳製品の安定指標価格を定めるに当たり留意すべき事項について、同条第六項の規定に基づき、貴審議会の意見を求める。」  最近の情勢につきましては、資料番号四番と肩に振ってある「最近における畜産の動向と畜産関係諸施策等について」というのがございます。これを朗読させていただきたいと存じます。  お開きいただきまして、一ページでございます。  初めに、(一)といたしまして「畜産をめぐる一般動向」であります。   最近における我が国畜産は、国際的な飼料穀物需給安定化等もあって各部門において飼養頭数の増加、一戸当たり飼養頭数の増大がみられる等比較的落ち着いた動向を示すとともに、畜産物需要についても、従来のような高いペースではないにせよ、長期的には安定的に伸びていくものと見通されております。   しかしながら、最近の我が国畜産につきましては、このような経営環境の好転を背景に、酪農をはじめ各部門において生産意欲の大幅な向上がみられ、牛肉を除く生乳、豚肉等の畜産物につき生産が需要の伸びを上回り、需給上の不均衡という新たな問題が生じているほか、畜産物輸入をめぐる厳しい国際環境の中にあって、飼料基盤の脆弱性、高地価の下での経営用地の取得難等今後の安定的な発展を図る上で多くの課題を抱えております。   特に、昨年来継続している畜産物をめぐるMTN交渉につきましては、牛肉をめぐる日米間の交渉は、一応の決着をみたものの、未解決の問題も残っており、依然、厳しい情勢にあります。   また、消費者の関心の高い牛肉問題につきましては、その価格は、全体の物価水準に比べ、むしろ下降気味に推移しておりますが、更にその安定に努める必要があると考えられます。   このような情勢を踏まえ、農林水産省といたしましては、長期的な視点に立って国民への畜産物の安定的供給を図るため、国内生産では不足する分について、安定的に輸入を行っていくという基本方針に立って、主要畜産物について輸入割当制度、畜産振興事業団による一元輸入、関税等諸制度の適切な運用を図るとともに、畜種ごとの条件、地域の実情等に配意しつつ、経営基盤の強化、合理化に主眼を置いた生産の振興、安定的な飼料の供給の確保、畜産物の価格安定と流通の合理化、今後とも需要の増大が期待される牛乳等の消費拡大等生産から流通、消費に至る各般の施策を、調和のとれたものとして、総合的かつ計画的に展開して参る所存であります。「牛乳乳製品の需給と酪農の動向」であります。   生乳生産は、いわゆる畜産危機に際し減少をみましたが、その後、五十年度において再び回復基調に転じ前年同期に比べ、五十一年度は一〇七・二パーセント、五十二年度は一〇八・九パーセントと極めて高い伸びで推移しております。   五十三年度に入りまして、生乳生産の伸びは、夏期における異常高温の影響により六月から八月にかけて鈍化しましたが、九月以降急速な回復がみられ、五十三年四月から五十四年一月までの間で前年同期に比べ、一〇六・六パーセントと高い伸びを示しております。   これは、最近における配合飼料を中心とした生産諸資材価格の安定等酪農経営環境の好転により酪農家の生産意欲が向上し、搾乳牛頭数が増加していること及び飼料価格の安定に伴う濃厚飼料給与量の増加、乳牛の飼養管理の改善等から搾乳牛一頭当たりの泌乳量が相当に増加しているとみられること等によるものと考えられます。   一方、飲用牛乳の消費は、五十一年度においては、長雨、低温等の気象条件の影響を受けて、前年同期に比べ一〇二・二パーセントと停滞傾向で推移し、五十二年度には一〇五・三パーセントと比較的安定した伸びがみられましたが、両年度とも生乳生産の伸びには及びませんでした。   五十三年度に入りまして、飲用牛乳の消費は、五十三年四月から五十四年一月までの間で前年同期に比べ一〇二・七パーセントと若干伸びてはいるものの、生乳生産の伸びとは大きな隔たりがある状況にあります。   このような生乳生産及び飲用牛乳消費の動向から、乳製品の生産は、バター、脱脂粉乳を中心に著しく増加しており、五十三年四月から五十四年一月までの間で前年同期を一五〜一六パーセント上回る高い伸びとなっております。このため、乳製品の需給は著しく緩和し、価格は低落傾向で推移したところから畜産振興事業団は昨年三月に国産脱脂粉乳(一四、〇〇〇トン)を買い上げ市況の回復を図ってきたところでありますが、その後も需給事情は好転しなかったため、これらの手持在庫を抱えたまま、本年度も、三月一日に国産バター(八、〇〇〇トン以内)及び脱脂粉乳(二四、〇〇〇トン以内)の年度内買上げに踏み切ったところであります。   ここで、加工原料乳の限度数量をめぐる諸事情について御説明申し上げます。   生産者補給金の対象となる加工原料乳の限度数量につきましては、本審議会の答申を経て、五十二年度は前年度より二〇万トン増の一五八万トン、五十三年度は更に二十五万トン増の一八三万トンと二年続けて大幅に増加させてきたところであります。しかしながら、生乳生産の著しい増加のため、加工原料乳の数量は、年度当初に決定した限度を五十一年度は一三万七千トン、五十二年度は二〇万三千トンとそれぞれ大幅に超過する事態が発生いたしました。五十三年度も依然として加工原料乳の発生数量が増大しており、五十四年一月末現在で、一六七万トン(対前年同期比一一二・九パーセント)となっております。このため、年度途中において、限度数量を超過することのないよう数度にわたり関係者を指導したところでありますが、遺憾ながら本年度も、加工原料乳の発生数量が限度数量を二〇万トン程度超過する事態は避けられない情勢となっております。   申し上げるまでもなく、限度数量は、加工原料乳生産者補給金制度が国の財政負担を通じて生乳生産の安定的確保を図ろうとするものであることから、生産者に対して合理的な供給の指標を与えるという趣旨と財政負担の限度を明らかにする意味で、毎年度、年度初めに設定されているところであります。   この限度数量を超過した加工原料乳につきましては、五十一年度及び五十二年度は、それぞれの年度に限る特例措置として事業団による助成措置がとられたところでありますが、本年度は需給動向を離れた安易な生産拡大を招くことのないよう配慮する必要があると思われます。   農林水産省といたしましては、以上申し述べましたような事態を重大なものと受けとめており、酪農・乳業の長期的安定的な発展を期する観点からも、今後とも、牛乳・乳製品の需給の均衡に配慮しつつ、適正な行政価格水準の決定、妥当な限度数量の設定とその遵守の指導等加工原料乳生産者補給金制度の適正な運用に努めてまいる所存であります。   次に、酪農経営の動向についてみますと、乳用牛飼養戸数は三十八年の四一万八千戸をピークに一貫して減少を続け、五十三年には一二万九千戸となっております。   また、飼養頭数は、四十七年から四十九年にかけては前年を下回って推移しましたが、五十年以降増加に転じ、五十三年には前年に比べ、四・八パーセント増の一九八万頭となっております。   このような飼養戸数の動向等から一戸当たりの飼養頭数は四十年の三・四頭から五十三年には一五・三頭となっております。また、飼養規模階層の変化は顕著であり、成畜二〇頭以上の階層のシェアは、四十年には戸数で〇・四パーセント、頭数で四・五パーセントであったものが、五十三年には、戸数で一八・五パーセント、頭数で五三・四パーセントとなっております。  次に、「酪農関係施策の概要」でありますが、長くなりますので、施策につきましては省略させていただきます。  次に、十三ページへ参りまして、「牛肉の需給及び肉用牛飼養の動向」に、ついてであります。   牛肉の国内生産は、いわゆる「畜産危機」の影響を脱した五十二年以降順調に推移しており、五十三年度においても、テンポは鈍化しつつあるものの基調としては増加傾向にあり、五十三年四月から五十四年一月までの生産量は約二十三万九千トンと前年同期に比べ一一パーセントの増加という高い水準になっております。   他方、需要につきましては、国内経済成長の鈍化等から一般消費支出が伸び悩んでいる中にあっても、安定的な増加をみせており、特に、最近は価格の安定等を背景に大幅な伸びを示し、「家計調査」による五十三年四月から十一月までの間の家計牛肉消費量は、前年同期に比べ一三パーセント増となっております。   こうした中で、牛肉の卸売価格は、五十一年度をピークに徐々に低下傾向で推移し、特に、五十三年に入って生産の増大等を背景としてかなり弱含みで推移し、前年度と同水準に据え置かれた安定価格帯の中心価格を、去勢和牛「中」、乳雄去勢「中」とも一時的に下回る事態もみられました。   その後、卸売価格は七月に入ると去勢和牛「中」が、次いで八月には乳雄去勢「中」も中心価格水準となり、九月以降は、強い需要に支えられていずれも安定価格帯の上限価格に近い水準で強含みに推移しております。   小売価格は、卸売価格の動向に見合って五十二年に入ってから低下傾向で推移し、五十三年度におきましても、安定価格が据え置かれ、また、五十二年度来講じてきた各種の小売価格引下げ対策の効果が浸透してきたこともあって、総合物価指数が上昇を続ける中で、おおむね前年同月をわずかに下回る水準で推移しており、五十四年二月の東京都区部の牛肉「中」で百グラム当たり三百十円となっております。   このように、五十二年度以降、牛肉需給はおおむね安定的に推移し、肉牛経営の環境も改善されてまいりました。   こうした中で、子牛価格は、四十九年度を底に徐々に上昇に向かい、肉専用子牛につき、五十三年前半に一時かなりの低下がみられたものの卸売価格の動向と並行して同年後半から再び上昇に転じ、本年一月の農村物価賃金調査では、肉専用子牛価格二十九万一千円、乳用雄子牛価格十三万七千円と、それぞれ前年同月比で一八パーセント、三〇パーセントの上昇となっております。   牛肉輸入につきましては、御承知のとおり四十八年度の大量割当、それに引き続く石油ショックによる価格低落により四十九年度は割当の停止という異常事態を経験したわけでありますが、五十年五月に牛肉価格安定制度が発足し、次いで六月に輸入割当を再開し、その後、以上述べてまいりました国内需給の状況を背景に極めて安定的に推移しております。   すなわち、五十年度以降の割当量でみると、八万五千トン、九万四千トン、九万五千トンと漸増傾向で推移し、五十三年度におきましては、先に述べました強い需要を背景に、二月末に行った五千トンの追加割当を含め、合計十一万二千トンの輸入割当を行ったところであります。   この追加割当は、昨年後半からの牛肉卸売価格の上昇傾向に対処して畜産振興事業団が行ってきた輸入牛肉売渡量の増加に伴う同事業団の在庫補充のために行ったものであります。   これらの輸入割当につきましては、その大部分を畜産振興事業団が取り扱い、価格の安定を旨として適正な売渡しに努めました。   なお、ここで、東京ラウンド交渉における牛肉輸入の問題について御説明申し上げたいと思います。   まず、米国との間におきましては、昨年十二月の日米農産物交渉において、高級牛肉について、昭和五十八年度までに、グローバルベースで一万四千トンの輸入増を実現するため、日米双方が需要開発の努力を払うことが合意されております。   また、豪州との間におきましては、将来の牛肉輸入総量の問題についてなお協議中でありますが、ほどなく最終的な合意に達し得るものと考えております。   牛肉につきましては、今後ともかなりの需要の増加が見通され、これに対応して、国内生産とともに輸入の増加も見込まれるところであり、諸外国との間ではこうした事情を踏まえて適切に対処してまいる考えであります。   御承知のとおり、牛肉につきましては、畜産物の価格安定等に関する法律に基づく価格安定制度があり、また、牛肉の輸入については、その大部分を畜産振興事業団が取り扱い、この価格安定制度とリンクして、需給と価格の動向に即して売渡しを行うこととしておりますが、今後においても、これらの的確な運用により牛肉の安定的な供給を図るとともに、生産農家に悪影響を及ぼすことのないよう努めてまいる所存であります。   次に、肉用牛の飼養動向についてみますと、飼養戸数は近年一貫して減少しており、五十三年には対前年比五・三パーセント減の四十万二千戸となっております。   また、飼養頭数についてみますと、三十九年から四十一年にかけて急激に減少してきましたが、四十二年以降、飼養戸数の減少にもかかわらず、肉専用種牛の頭数の下げどまりとともに、乳用雄牛の肉利用が進んだこと等により、飼養頭数は増勢に転じております。四十五年からほぼ横ばいで推移しましたが、五十三年には対前年比二・一パーセント増の二〇三万頭となっております。一戸当たりの平均飼養頭数についてみますと、年々微増はしているものの、いまだ零細で、五十三年では五・一頭となっております。   飼養規模階層の変化についてみますと、小規模層の減少、多頭化層の増加はみられるものの、そのテンポは、酪農に比較すると鈍く、十頭以上層のシェアは、四十六年には戸数で一・八パーセント、頭数で一八・五パーセントであったのが、五十三年には、戸数で八・一パーセント、頭数で五五・二パーセントとなっております。  次に、「肉用牛関係施策の概要」につきましては、酪農の場合と同様、省略させていただきます。  二十三ページへ参りまして、「豚肉の需給及び養豚の動向」について御説明申し上げます。   豚肉の国内生産は、牛肉より早く「畜産危機」の影響を脱し、五十一年度後半から増加に転じましたが、それ以来今日まで一貫した増加基調で推移し、五十三年度におきましても、飼料価格の値下り等の生産環境の改善を背景として一層の増加を続け、五十三年四月から五十四年一月までの生産量は七十六万五千トンと前年同期に比べ一一パーセントの増加という高い水準になっております。しかも、生産の先行指標たる子取り用めす豚飼養頭数は、最近の価格低下にもかかわらず依然として増加が続き、本年二月では、前年同期比七パーセント増と史上最高の水準となっております。   他方、需要につきましては、加工需要は安定的な増加基調にあるものの家計消費は五十二年度後半からの伸びの鈍化傾向が依然として続いており「家計調査」による五十三年四月から十一月までの間の家計豚肉消費量は、前年同期に比べ二パーセント増加にとどまっております。   こうした中にあって、豚肉の卸売価格は、季節的な変動を伴いつつもおおむね安定的に推移しておりますが、五十三年度においては、昨年六月に入り季節的要因により例年と同様一時的に安定価格帯を超えて上昇したものの、八月には安定価格帯内に入り、その後九月下旬には、出荷頭数の急増を契機として大幅に低下するに至りました。   十月下旬以降は、おおむね安定基準価格前後の水準で弱含みで推移しておりますが、このような需給と価格の動向にかんがみ、生産者団体等による豚肉の自主調整保管事業、子豚需給調整事業の実施、豚肉小売価格の引下げ指導、豚肉消費促進キャンペーンの実施等による豚肉消費の拡大等の需給調整対策を講じているところであります。   一方、小売価格につきましては、五十二年の秋以降低下傾向で推移しており、特に、昨年六月以降は、前年同月を下回り、五十四年二月の東京都区部の豚肉「中」で百グラム当たり百四十九円と対前年同月比で十円、五パーセントの低下となっております。   次に、豚の飼養動向についてみますと、飼養戸数は、三十七年の一〇二万五千戸をピークにその後一貫して減少傾向を示し、五十三年には対前年比七・七パーセント減の十六万五千戸となっております。   飼養頭数は、五十、五十一年には前年を下回るなど年により変動はあるものの、基調としては、食肉需要の増大を背景として増加し、五十三年には八・〇パーセント増の八七八万頭となっております。   一戸当たりの平均飼養頭数は、四十年の五・七頭から五十三年には五三・一頭となり、規模拡大は急速に進んでおります。   また、最近、子豚生産から肥育に至る一貫経営が増加傾向にあり、一貫経営の飼養頭数に占める割合は四十七年には三七・〇パーセントであったのが、五十二年には五一・五パーセントに増大しております。  次の「養豚関係施策の概要」、それからその次の二十八ページの「鶏卵・鶏肉の需給及び養鶏の動向」、さらにずっと参りまして三十二ページの「養鶏関係施策の概要」、これは省略させていただきます。  三十四ページに「飼料の供給安定対策」がございます。続けて読ませていただきます。   最近における飼料需給の動向をみますと、畜産の安定した発展を反映して、需給規模は拡大しており、五十二年度における飼料の需要量は、可消化養分総量(TDN)で約二千三百万トンと五十一年度に比べかなり増加しております。   次に、粗飼料及び濃厚飼料のそれぞれにつきまして、これらをめぐる動向と対策について御説明申し上げます。初めは「粗飼料」であります。   大家畜畜産経営の安定を図るためには、粗飼料を重点とした生産振興を図っていくことが重要であり、このため草地開発の推進による飼料基盤の外延的拡大、既耕地における飼料作物の生産振興策、稲わら等低利用、未利用の資源の活用策等を総合的に講じていくこととしております。   まず、草地開発事業につきましては、対前年比一二三・七パーセントと事業量の拡大を図るほか、金融・税制面におきましても内容の充実を図ることとしております。   既耕地における生産対策につきましては、畑について飼料作物生産振興奨励補助金を引き続き交付することとするほか、水田裏利用の一層の拡大を図るため、水田裏飼料作物生産振興奨励補助金について内容の拡充を図ることとしております。この辺は実は施策になりますので、一部読み上げましたが、以下省略いたしまして、三十六ページの終わりから二行目、「濃厚飼料」に移らしていただきます。   濃厚飼料のうち最も大きな比重を占める飼料穀物の国際需給につきましては、主産国米国における三年続きの、ソ連、西ヨーロッパの豊作を反映して、前年に引き続きかなりの在庫積増しが期待できることから、世界の飼料穀物需給は緩和基調となっており、当面安定的に推移するものとみられます。   一方、大豆油かす、魚粉等のたん白飼料につきましては、昨年の米国における大豆の豊作、国内産いわしの豊漁等を反映して安定的に推移しておりましたが、最近におけるブラジルの大豆不作の情報等による国際市況の上昇等を反映してやや強含みで推移しております。   配合飼料価格につきましては、以上のように原料の需給が安定的に推移していることに加えて、為替相場が円高に推移し輸入原料価格に好影響を与えたこと等から、一昨年九月に続き、昨年におきましては、一月及び八月にそれぞれ大幅な値下げが行われたところであります。   今後におきましては、先ほど申し上げましたように飼料穀物の国際需給が緩和基調にあるものの、最近為替相場が円安傾向に推移するなどの要因もあり、慎重に見極める必要があると考えております。  これ以下は省略させていただきます。  以下、「飼料及び動物用医薬品の安全対策」、それから「むすび」がございますが、主要な情勢、動向については、以上読み上げましたところでおおむね網羅されておると考えますので、私の説明はこれで終わらせていただきます。

山崎平八郎自由民主党

○山崎小委員長 二瓶農蚕園芸局長。

二瓶博農林水産省農蚕園芸局長

○二瓶政府委員 お手元に「最近の蚕糸業の概況」という資料をお配り申し上げてございますが、これに基づきまして御説明申し上げたいと思います。  五十四生糸年度に適用します基準糸価の行政価格につきましては、三月中に決定しなければならないことになっておりますので、来る三十日に蚕糸業振興審議会に諮問をいたしまして適正に決定をいたしたい、かように考えておるわけでございます。  それで、「最近の蚕糸業の概況」の一ページをまずごらんいただきますと、ここに「養蚕業の概況」というのが収録してございます。一番下のところで、まず養蚕農家数が五十三年十八万七千戸ということで逐年減っております。それから、桑園面積の方も十三万ヘクタールということで、これまた減っております。それから、掃き立て卵量二百四十三万二千。それから、その次のところに繭生産数量というのがございますが、春蚕、初秋蚕、晩秋蚕合計いたしまして五十三年は七万八千トンということでございます。五十二年が七万九千ということで前年対比約一割の減ということでございましたが、五十三年は関係者の努力等もございましたし、ほぼ前年と同水準ということで、夏場に干ばつ等がございまして被害も受けたわけでございますが、七万八千トンということで一応生産の面では歯どめがかかったのではなかろうかという感じがいたしております。  それから次に、「養蚕経営及び生産性の推移」というのが右の方にございますが、一戸当たりで見ますと、それぞれ規模の方は大きくなっております。桑園面積が七十アール、掃き立て卵量が十三箱、収繭量が四百十五キロということで、一戸当たりの規模は拡大しておるわけですが、十アール当たりの収繭量が五十九・九ということで前年よりは上がっておりますものの、四十年当初の七十キロ台というのに比較しますと、土地生産性といいますか、こういうものは下がっておるということではございます。  それから、上繭一キログラム当たりの労働時間は逐次低下をしてまいっておりまして労働生産性が上がっているわけですが、最近停滞的な傾向という足踏み状態が若干うかがわれるということでございます。そういうことで土地生産性、労働生産性を今後上げていかなければならないのではないか、かように思われます。  それから、次の二ページでございます。これは「絹の需給表」ということで、織物などにつきましても、一応全部一俵六十キログラムという生系換算でつくっておる需給表でございます。  そこで、まず暦年のところで、五十三年はやっと集計ができたわけでございます。暦年の五十三年でございますが、生産の方が四欄目に出ておりますが、二十六万五千九百五十九俵でございます。繭の生産がちょっと減ったものですから、生糸の生産も原料面の制約もございまして二十六万五千九百五十九俵ということでございます。その他輸入が二十一万俵、生糸そのものとしては八万三千ということでございますが、絹糸なりあるいは織物なり二次製品ということで、ネクタイのようなかっこうで入ってくるわけでございます。  それから、需要の方でございますが、需要の方は需要計、その次に輸出というのがございますが、生糸の輸出という姿はございません。絹糸なり織物なり二次製品という形でわが国からは輸出が若干ある。  一番われわれが問題にしておりますのは、右から二欄目の内需計でございまして、これが五十三年が四十五万三千五十六俵ということで、前年が四十万八千でございますから、非常にいままで沈滞ムードの繭業界であったわけでございますけれども、ここでやや活気を取り戻したということでございます。その比率は一番下のところに書いてございます。一一〇・八%ということで、前年対比一割の増ということでございます。  ただ問題は、こういうことでございますが、末端需要はどうかというのが三ページでございます。これは和服等の購入状況といいますものを、総理府統計局の家計調査によりまして調べたものでございます。全国、全世帯の一人当たりの平均でございます。  そういたしますと、五十三年の一月から十一月、被服費としまして五万五千六百六十六円、一人当たり支出をしているのでございます。これは一番下にございますが、前年対比一〇二・七%と被服費は若干ふえているのですが、和服が九六・九でございます。しかも、婦人の絹着物ということに相なりますと九四・六%、さらに下がっておる。それから絹着尺地、反物でございますが、反物になると八〇・七、こういう姿になるわけでございます。そこで、これは金目でございまして、物量としてはどうかという、数量で見ますと、婦人絹着物、これは枚数でございますが八四・九ということで、前年よりも一五%、物としては減っておる、こういう姿でございまして、末端需要の方は五十三年も渋かったということでございます。したがいまして、先ほど一一〇・八ということでございますが、いずれもこれは中間需要としてであったのではなかろうかというふうに実は推察をされるわけでございます。今後とも需要拡大ということが一つの課題になろうかと存じます。  それから、次は四ページでございますが、ここに世界の生糸の生産量を出してございます。日本は五十二年が二十六万八千俵の生糸生産でございますが、全世界そろばんを入れますと八十万八千九百俵の生糸の生産ということでございます。したがいまして、先ほども申し上げましたように、五十三年はこの八十万俵のうち四十五万俵、半分以上がわが国で一応消費されておる。世界人口四十億のうちわが国一億一千万ですが、そのうちの半分の女性によりまして、世界の生糸生産量の半分以上を消費をしているという姿に相なっております。しかも、日本の御婦人にねらいを定めて、生糸を次々と日本に輸出をしたいというのが各国の考え方でございます。  そこで、いきなり入ってまいりますとわが蚕糸業が壊滅いたしますので、五ページでございますが、ここで生糸を初めとしていろんな輸入の堤防を築いておるわけでございます。  そこで、まず生糸でございますが、一番右のところに実施日というのがございます。四十九年の八月一日、幾ら政府が買い上げましても海外からどんどん生糸が入ってきますので、じゃ口をあけたままバケツで水をすくっているような姿であったわけでございますので、基準糸価はどんどん割り込んでおるということで、このときに一元輸入を発動いたして堤防を築いたわけでございます。ところが、生糸の堤防ができますと、絹糸として日本に売ってまいります。それで、これにまた輸入貿管令に基づく事前許可の網をかぶして絹糸を抑える。そうすると、向こうはさるもので、今度は織物にして出してくる。それについても、通産大臣の事前許可とか確認制とか、いろいろなことでチェックをしてまいるということをやって現在に及んでおるわけでございます。  そういうことをやりながらやっておるわけですが、実は、なぜそんなに日本に売りたがるかといいますと、その次に内外格差の表がございます。ごらんいただきますと、四十九年のところに、八月一日に生糸一元輸入実施と書いてございます。これから一年後ずつ、八月をそれぞれとって内外格差を調べてみているわけでございますが、この場合にリヨン相場をとっております。リヨン相場が果たして国際的な相場ということで権威が完全にあるかどうか。日本がとにかく一番生糸を消費しておりますので、日本の市場があるいは国際市場なのかもしれませんが、一応リヨン相場をとって見ておりますと、一元輸入実施一年後の五十年、これで価格差が四千六百円、次の五十一年が五千二百円、五十二年が五千八百円。それが五十三年に相なりますと九千五百円、向こうが五千七百円でございます。九千五百円の価格差をもちまして、わが国の国内の昨年八月の現物糸価は一万五千百八十一円ということでございます。もちろん五十三年、大きく下がってきていますのには、あるいは円高の影響もあろうかと思いますが、一応円価に直しますとこういう水準でございます。  こういうことがございますので、あの手この手を使いまして、堤防をくぐり抜けて日本に入ってくる。その次の七ページは、実はその姿を書いておるものでございます。  輸入数量でございますが、まず、総計のところの一番下をごらんいただきますと、これは五十三年六月から五十四年の一月までを前年同期で対比したものですが、一三八%ということで、前年同期よりは四割方多く入ってきておるということでございます。ただ、中国と韓国は二国間の取り決めをやっておりますので、むちゃなことがございません。中国のところの計が一一五%、韓国が一〇二%ということでございますが、二国間取り決めをやってないその他の国のところで三〇五%、三倍に実はふえておる。しかも、そのふえておるのが、絹糸の五三三%、五倍を超えておる。絹織物が二倍半を超えておるという二六〇%でございます。ですから、絹糸の姿で相当いろんな国から入ってくる。それから絹織物ということで、中国で織りました絹織物を香港で染めまして、通称「青竹」と言いますが、そういうことで香港から日本に入ってくるという姿があったわけでございます。  そういうことで、これでは大変であるということで、五ページにもう一度お戻りいただきたいと思います。五ページの表をもう一度ごらんいただきたいと思います。絹糸のところの実施日という右の欄をごらんいただきますと、絹糸につきまして通産大臣の事前許可制をしいたわけでございますが、五十三年の十月二十五日、百十七カ国追加ということで、いままで絹糸を日本に輸出してある国ないしは地域を、地球儀を全部ながめまして、これこれこれと皆拾い出しまして、従来の二十四カ国に百十七カ国を追加いたしまして、百四十一カ国に及ぶ地域につきましてこの事前許可制の網をかけたわけでございます。ところが、この三月以降になりまして、ヨルダンとバーレーンからまた絹糸が入ってきておるということで、これではまた大変だということで、この下に、五十四年三月十五日、百四十一カ国以外の国につきまして、今度は確認制というのでチェッをするということでいたしております。したがいまして、全世界の国、どのくらいの数ありますか、相当の数でございますが、どこの国であろうと、絹糸を日本に入れてくる場合は通産大臣の事前許可か確認か、どっちかの網をかぶせるということにいたしておるわけでございます。  それから、絹織物の3「中国産又は韓国産の絹織物で当該国以外で船積のもの」ということで、これには「通産大臣の事前許可が必要」とありますが、これに括弧書きがございます。「(中国産絹織物で第三国で染色等の加工が行われたものについても事前許可が必要)」ということで、従来中国産の絹織物を香港で色を染めまして、これは香港産であるという顔をして日本に出してきたものがあったわけでございますが、それに対しましてはこの括弧書きで事前許可が必要ということで押さえ込むというのを、これは五十三年の十二月一日からこういう扱いに切りかえておるということで、提防はつくりますけれども、その弱いところからいろいろ入ってくるその基本原因は、先ほど言った内外価格差が相当あるということを背景にいたしまして、日本の御婦人用に使っていただこうということで、あれやこれやということで日本に向かって世界各国の生糸が殺到をしておるという姿でございます。  そういう状況下におきまして、行政価格を今月中に決めなければならない、こういう情勢になっていますが、その行政価格はどういうことかというと、八ページをごらんいただきます。これは、五十三生糸年度適用の安定価格帯でございます。それで、安定上位価格、安定下位価格ということで、まずここでの一つの安定帯がございます。それから真ん中ごろに斜線を引いたのがございます。これが中間安定帯と称しまして、二重の価格安定帯を実は設けておるわけでございます。  その際に、二重括弧でくくりましたもの、安定上位価格、安定下位価格、最低繭価、それから右に参りまして基準糸価、これは農林水産大臣が三月中に決めるわけでございます。それから、右側の標準中間売渡価格、中間買入価格、基準繭価、これは四月になりまして、日本蚕糸事業団の理事長が決めるということに法律上相なっております。  このような行政価格を決めます際のかなめとなりますのが基準糸価でございます。昨年の場合は、五十三生糸年度の場合は、一万三千九百円というのがこの基準糸価でございました。これは中間安定帯の斜線で書いた部分の下限に位置いたしております。そして、その際の生糸生産費、これが一万四千六百四十七円ということで一応安定帯の中央にございますが、大体これから五%引きのところで基準糸価を中間安定帯の下限値ということではめ込んでおるということであります。実際の運用は、事業団の売買操作等によりましてこの生糸生産費というものをなかなか切らないようにうまく操作をするというようなことを念頭に置きながらやっておりますが、法律的には一万三千九百円、これを切らないようにというのがたてまえになっております。  それから、それではこういうことで、どんな足取りで現在まで来ておるかというのが九ページでございます。もちろん、この五十年以前もあるわけでございますが、一応五十年から収録してございます。それで、たとえば五十三年の六月のところに一万二千五百円、これが安定下位価格、それから上にございます一万六千八百円が安定上位価格、それから中ごろにありますのが一万三千九百円の基準糸価でございますが、事業団の売買操作等によりまして中間安定帯の上限一万五千四百円、これのところに近いラインで現実の糸価が動いておるということでございます。したがいまして、基準繭価等も決めてございますけれども、実際の農家手取りの繭価の方は、こういう糸価を反映いたしまして、相当割りのいいといいますか、有利な手取りになったのではなかろうかというふうに思っております。  今後さらにこの安定帯を五十四生糸年度に適用するのにどこまでまたこれを上げていくかということが今後の課題でございますが、先ほど申し上げましたような内外価格の価格差もありますし、輸入圧力もあるという背景下におきましてどうすべきかということでございます。現在のところは大体養蚕、製糸、これは大幅引き上げということを要請しておりますし、絹業界は基準糸価の据え置きということを要請してまいっております。  先ほども冒頭申し上げましたように、来る今月の三十日に蚕糸業振興審議会に諮問をいたしたいと思っておりますが、十ページにその審議会の委員の名簿をつけてございます。会長が石黒武重委員でございます。中央蚕糸協会会長をやっておられます石黒武重先生でございます。それから、丸印がついてございますけれども、これはこの注が印刷の関係でちょっと見えない、外れてしまったのですが、実は繭糸価格部会の部会員であるということの印でございまして、審議会の委員は三十名ございますが、繭糸価格部会の部会員は二十名ということでございまして、この諮問につきましては繭糸価格部会の決定をもって総会の決定とするということに相なっておるわけでございます。いずれ三十日に諮問をいたしまして、繭糸価格法にのっとりまして基準糸価を初めといたしまして行政価格を適正に決定をいたしたい、かような心組みでいるわけです。  以上、簡単でございますが、説明を終わります。

山崎平八郎自由民主党

○山崎小委員長 以上で説明は終わりました。  それでは、都合により直ちに懇談に入ります。     〔午後二時五十八分懇談に入る〕     〔午後四時五分懇談を終わる〕

山崎平八郎自由民主党

○山崎小委員長 これにて懇談を終わります。  本日は、これにて散会いたします。     午後四時六分散会

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