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87回国会衆議院1979/02/13

農林水産委員会 第1号

発言数
11
登壇者
3
会派数
1
開催日
1979/02/13

会議録

佐藤隆自由民主党

○佐藤委員長 これより会議を開きます。  この際、一言ごあいさつを申し上げます。  私、このたび、農林水産委員長に選任をされました。  農林水産業は内外ともに厳しい局面に立たされておりまして、その職責の重大なることを痛感いたしております。もとより、私、非力、ふつつかな者でございますが、理事各位、委員各位、関係の皆様方の御指導、御協力をいただきまして、最善を尽くしてまいりたいと存じます。  何分よろしくお願いを申し上げます。(拍手)      ————◇—————

佐藤隆自由民主党

○佐藤委員長 この際、理事辞任の件についてお諮りいたします。  理事竹内猛君より、理事を辞任したいとの申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

佐藤隆自由民主党

○佐藤委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。  次に、理事補欠選任についてお諮りいたします。  委員の異動に伴う理事の欠員が三名、並びにただいまお諮りいたしました理事辞任により、現在四名の理事が欠員となっております。つきましては、その補欠選任をいたさなければなりませんが、これは先例により、委員長において指名いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

佐藤隆自由民主党

○佐藤委員長 御異議なしと認めます。よって、委員長は       今井  勇君    江藤 隆美君       島田 琢郎君    古川 雅司君を理事に指名いたします。      ————◇—————

佐藤隆自由民主党

○佐藤委員長 次に、国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。  すなわち  一、農林水産業の振興に関する事項  二、農林水産物に関する事項  三、農林水産業団体に関する事項  四、農林水産金融に関する事項  五、農林漁業災害補償制度に関する事項以上の各事項について、衆議院規則第九十四条により、議長に対し、国政調査の承認を要求することといたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

佐藤隆自由民主党

○佐藤委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。      ————◇—————

佐藤隆自由民主党

○佐藤委員長 農林水産業の振興に関する件について調査を進めます。  この際、渡辺農林水産大臣から、農林水産業の基本施策について発言を求められておりますので、これを許します。渡辺農林水産大臣。

渡辺美智雄自由民主党農林水産大臣

○渡辺国務大臣 農林水産委員会の開催に当たりまして、私の所信の一端を申し述べます。  わが国経済は、現在、安定的な成長へと移行しつつありますが、そのもとで、国民生活の質的な充実を図り、豊かな人間性をつくり上げていくことが強く要請されております。  申すまでもなく、農林水産業は、国民生活の安全保障にとって最も基礎的な食糧の安定供給という使命を担っており、また、自然の生態系の円滑な循環を通じて国土及び自然環境の保全という役割りをも果たすものであります。  このような役割りを持つ農林水産業の健全な発展を図り、民族の苗代である農村社会の安定をもたらすことが、今後の農林水産行政にとって基本的な課題となっております。  翻って、わが国農林水産業の現状を見ますと、まず、農業については、米、ミカン等が過剰基調にある一方で、麦、大豆、飼料作物等の生産が十分でないという事態が見られ、また、農家の半数以上が第二種兼業農家であり、農業の担い手が老齢化するなど農業の体質が脆弱化する傾向が見られます。  次に、林業につきましても、近年、外材輸入の増大や木材需要が伸び悩みの傾向にあるなど国内林業を取り巻く諸条件は厳しいものがあります。  さらに、本格的な二百海里時代に入り、わが国水産業はますます困難な局面を迎えております。  このような情勢にかんがみ、農林漁業者が誇りと生きがいを持って農林水産業にいそしめるようその体質を強化し、国民に対し、食糧の安定した供給を確保することができるよう総合的な施策を強力に展開することが緊要となっております。  このため、生産性の高い近代的な農家を中核的な担い手として、需給の動向に即し、地域の実態に応じて農業の再編成を図っていくとともに、多数の農林漁家が安定して農山漁村に定住できるよう、就業機会の創出、生活環境の整備、自然環境の保全など健全な農村社会の育成を図ることとし、このような基本的考え方に立って、今後各般の施策を推進してまいる考えであります。  次に、昭和五十四年度の主要な農林水産施策について申し述べたいと思います。  第一に、需要の動向に適切に対応し、意欲的に農業に取り組む者を中核として、地域の実態に即した農業生産構造を確立するための施策を講じてまいりたいと考えております。  このため、増産の必要な作物について、従来の作物別生産対策を総合化し、市町村、農業者の創意工夫のもとに農作業の受委託の促進、共同利用機械施設の整備等の事業を一体的に推進するための地域農業生産総合振興事業を実施することといたしております。  また、地域農業生産の再編の一環として、米の過剰に対処して水田利用再編対策を推進することとし、転作条件の整備を図る観点から、排水対策の強化等土地基盤の整備、試験研究及び普及活動の推進等に努め、転作の一層の定着、推進を図ってまいる考えであります。  さらに、これら中核農家への農地利用の集積を図るため、農地賃貸借への踏み切りとなる流動化奨励金を交付するなど、従来施策がとられていなかった貸し手への助成措置を創設するとともに、新農業構造改善事業の本格的実施を行うことといたしております。  さらに、過剰基調にある温州ミカンについては、消費の一層の拡大を図るとともに、他作物等への転換を促進することとしております。  他方、増産の必要な肉用牛については、生産適地において、一貫供給体制の確立を図る事業及び里山を開発して草地を造成する事業等その振興対策を拡充することとしております。  第二に、農山漁村を単なる生産の場としてではなく、活力に満ち、豊かで住みよい地域社会とするため、農山漁村における定住条件の整備を推進してまいりたいと考えております。  このため、農山漁村における生産基盤と生活環境の総合的整備を行うほか、農村地域への工業導入等、就業機会の創出を図ることとしております。  また、村ぐるみの連帯感の醸成を図り、地域コミュニティーの機能を強化するための集会施設の設置等を行う農林漁業村落緊急対策事業を新たに行うこととしております。この場合、事業を実施する市町村の自主性が強く生かされるように、国が定める事業種目の他に特認事業を認めて、地域住民の事業参加の道を広げることを特に考慮いたしたいと考えております。  第三に、農産物の価格対策について申し上げます。まず、米価につきましては、食糧管理制度の適正、円滑な運営を図ることを基本とし、米需給の現状その他の経済事情に十分配慮して、適切な価格決定を行ってまいりたい考えであります。  また、米以外の麦、畜産物、野菜、果実等についてもそれぞれの価格安定制度の適正な運用に努め、需要の動向に即応して農業生産が進められるよう配慮してまいりたいと存じております。  第四に、流通加工の近代化、わが国風土、資源に適合した食生活の普及と食糧消費の拡大を図ることであります 生鮮食料品の流通の合理化を図るため、中央、地方を通ずる卸売市場の整備を行うほか、国産農水産物を原料とする食品加工部門への助成を新たに推進してまいることとしております。  また、食生活における米の見直しを基本として、学校給食用米穀の値引き率の大幅引き上げによる米飯給食の計画的拡充を図るほか、牛乳、果汁等の消費拡大に努めることとしております。  なお、五十四年度以降おおむね五年間で過剰米の計画的処理を行うこととしております。  さらに、開発途上地域等への農林業開発協力の推進を図ってまいることとしております。  以上のほか、農林漁業金融公庫資金の融資内容の整備拡充を図るとともに、各種制度資金について所要の融資枠を確保することとしております。  なお、農産物貿易につきましては、今後の枠組みの基本を決める東京ラウンド貿易交渉もほぼ山場を越えたものと考えられ、今後は基本的にこの枠組みのもとで対応することになりますが、その運用に当たっては、総合農政の推進と農家経済の安定に支障を及ぼさない範囲において国際協調を図るという姿勢で対処し、万一、不測の事態が発生した場合においては、直ちに必要な措置を講ずる方針であります。  次に、林業の振興について申し上げます。  森林・林業につきましては、国内林業生産の振興と森林の公益的機能の発揮とを調和させつつ、施策の強力な展開を図ることとしております。  まず、林道、造林及び治山事業の積極的推進を図ることとしております。特に、造林事業の一層の推進を図るため、市町村の指導のもとに、植栽から保育に至るまでの一貫した造林活動を集団的に行う事業を創設することとしております。  次に、国内林業及び林産業の振興を図るため、国産材の生産と流通加工の促進に必要な資金を低利で融資する国産材産業に関する振興資金制度を創設するとともに、農林漁業金融公庫の造林資金及び林道資金の償還期限等の延長の特例措置を講ずることとしております。  なお、国有林野事業につきましては、引き続き経営改善を計画的に推進することとしております。  次に、水産業の振興について申し上げます。  水産業の振興を図るためには、わが国周辺水域の開発と水産増養殖を一層推進する必要があります。  このため、魚礁の設置等沿岸漁場の整備開発を進めるとともに、栽培漁業の推進、サケ・マス資源の計画的増大等を図ることとしております。さらに、漁港施設の整備を図るとともに、新沿岸漁業構造改善事業を発足させるほか、技術改善、漁家生活の改善等を助長するための沿岸漁業改善資金制度を創設することとしております。  次に、遠洋海域における水産資源の開発と遠洋漁業の新たな展開を図るため、新資源、新漁場の開発を進めるとともに、漁業外交の強力な展開、海外漁業協力等により、海外漁場の確保に努める考えであります。五十四年度予算におきましては、これらの施策を推進するために必要な経費について、その重点的な確保に努めたところであります。  また、施策の展開に伴い必要となる法制の整備につきましても、法律案の作成を進めているところでありますので、本委員会においてよろしく御審議のほどをお願い申し上げます。  最後に申し上げたいことは、農林水産業を取り巻く情勢はまことに厳しいものがありますが、わが国市場は、人口一億を超え、一人当たり国民所得は先進諸国と比べて遜色のない高い水準にある世界有数の市場でありますので、農林水産業や関連産業に携わる人々が、政府の施策と相まって、それぞれその従事する分野において体質の強化と総合的な自給力の向上に努めれば、将来に十分夢と希望を持つことができると考えるのであります。  以上、所信の一端を申し述べた次第であります。  本委員会及び委員各位におかせられましては、農林水産行政推進のため、今後とも御支援、御協力を賜りますよう切にお願い申し上げます。  以上でございます。(拍手)

佐藤隆自由民主党

○佐藤委員長 次に、昭和五十四年度農林水産関係予算について説明を聴取いたします。片岡農林水産政務次官。

片岡清一自由民主党農林水産政務次官

○片岡政府委員 予算の説明を申し上げる前に、一言ごあいさつをさせていただきたいと思います。  私は、昨年の暮れの新内閣の発足に伴いまして、農林水産政務次官を命ぜられました。  かねてから委員各位には大変お世話さまになっておりましたが、今後さらに、むずかしい農林水産行政の推進の責めを負うたわけでございますが、大臣の補佐として今後一生懸命に勉強してやりたいと思いますので、相変わらず御指導、御支援を賜りますようにお願いいたします。(拍手)  昭和五十四年度農林水産関係予算について、その概要を御説明申し上げます。  昭和五十四年度一般会計における農林水産関係予算の総額は、総理府など他省庁所管の関係予算を含めて三兆四千六百三十一億円で、対前年比一三・三%、四千六十四億円の増加となっております。  以下、予算の重点事項について御説明いたします。第一に、地域農業生産体制の総合整備に関する予算について申し上げます。  米などの生産過剰と増産の必要な麦、大豆、飼料作物等の生産が十分でないという農業生産の現状に対処して、需要の動向に適切に対応できる農業生産構造を確立するためには、意欲的に農業に取り組む者に農地利用の集積を図りつつ、これを中核として、地域の実態に即した農業生産の再編成を図ることが肝要であります。  このため、水田利用再編対策において転作の一層の定着、推進を図るため、奨励補助金等として二千二百八十一億円を計上したほか、地域の実態に即してその自主性を生かしつつ、麦、大豆、飼料作物等の生産拡大及び農地利用の集積を通ずる中核農家の生産シェアの拡大を計画的、総合的に推進する地域農業生産総合振興事業を新たに実施することとし、これに必要な経費として五百億円を計上しております。  次に、農地の流動化を一層促進するため、貸し手農家の掘り起こし活動と農地賃貸借への踏み切りとなる流動化奨励金の交付等を内容とする農用地高度利用促進事業を地域農政特別対策事業の一環として新たに実施するほか、五十三年度に発足した新農業構造改善事業の本格的展開が図られるよう総額四百五十五億円を計上しております。  また、農業生産の振興は、需要の動向に応じて実施することが肝要であります。  このため、麦、大豆、飼料作物等の生産拡大の施策を初め、野菜、果実、畜産物等につきましては、各農産物ごとの需給事情、生産事情等に応じて、きめ細かな生産対策、価格対策等を講ずることといたしております。  五十四年度予算に関しましては、特に温州ミカン及び肉用牛について御説明いたします。  まず、供給過剰の温州ミカンについて、学校給食における果汁利用を促進する事業を実施して消費拡大を図る一方、新たに、他作物への転換等を促進する温州ミカン園転換促進事業を実施することとしております。  また、輸入の増加等により果実等の需給に不測の事態が生じた場合に、その影響を緩和するための事業を機動的に実施できるよう所要の基金造成を行うことといたしております。  次に、肉用牛については、牛肉の安定供給が急務となっていることにかんがみ、集落周辺に未利用のまま残されております里山等を簡易な造成手法により開発して草地を造成する事業を新たに実施するほか、生産適地において素牛の生産から肥育、処理等に至る一貫供給体制の確立を図る事業及び肉用牛生産のコスト引き下げを図るため、トウモロコシ等のホールクロップサイレージの給与等による肥育技術の確立を図る事業等を新たに実施することといたしております。  以上のほか、農業機械の効率利用及び機械導入の適正化を図るため、新たに、受委託のあっせん組織の運営、兼業農家等における遊休機械の登録と貸し付け等を行う事業及び中古農業機械市場の形成を促進する事業を実施することといたしております。  第三に、農業生産基盤の整備に関する予算について申し上げます。  需要の動向に即した農業生産の再編成とこれを通ずる食糧自給力の強化を図るとともに農業の健全な発展を図るためには、その基礎的条件である農業生産基盤の計画的な整備を推進することが肝要であります。  このため、従来から、土地改良長期計画に基づき圃場整備、農道、灌漑排水、農用地開発等の事業を積極的に推進しているところでありますが、五十四年度は、排水対策を大幅に拡充強化することとし、排水条件の整備改良を緊急に実施する排水対策特別事業を新たに実施することとしております。  また、畑作の振興を強力に推進するため、畑地帯総合土地改良事業等、畑作の振興に資するための各種事業を積極的に推進することとしております。  これらを含めた農業基盤整備費として、総額八千九百六十九億円を計上いたしております。  第四に、農山漁村の生産、生活環境整備等と農業者の福祉の向上に関する予算について申し上げます。  農山漁村は、単なる生産の場ではなく、農林漁業者の生きがいを感じるふるさととして、日本民族の苗代としての役割りを果たしていく必要があります。  このような観点から、農山漁村環境整備のための諸事業の拡充に加えて、村ぐるみの連帯感の醸成、地域住民の交流活動等を推進するための農林漁業村落振興緊急対策事業や、より安定した雇用機会の確保と生活環境整備等により地域住民の定着を図る農村地域定住促進対策事業を新たに実施することといたしております。  また、山村の振興を図るため、従来の農林漁業の振興対策に加え、新たに第三期山村振興対策を発足させることといたしております。  農業者の生活改善、健康の維持増進等についても施策を充実することといたしております。  さらに、農業者年金制度についても、加入期限を逸した後継者の加入の救済措置を講ずる等制度改正を行うこととし、四百三十八億円を計上いたしております。  第五に、国産農産物の需要拡大及び流通加工の近代化等に関する予算について申し上げます。  総合的な食糧自給力の向上を図るためには、需要面においても、わが国の風土、資源に適合した食生活の普及と消費の拡大を図る必要があります。  このため、米について、学校給食用米穀の値引き率の大幅引き上げにより米飯学校給食の計画的拡充を進めるとともに、地域ぐるみで米の消費拡大を推進する事業を新たに実施する等、米の消費拡大を一層推進することといたしております。  また、米、転作作物等国産農水産物の加工需要の拡大を図るため、新たに、これら国産農水産物を原料とする新製品の製造設備等のリースによる導入につき助成する事業を実施することといたしております。  次に、流通加工対策については、生鮮食料品の流通のかなめである卸売市場の計画的整備を引き続き進めることといたしておりますが、その一環として、民営の地方卸売市場についても、統合等により地域流通の拠点となるモデル市場の整備に対しては新たに助成することといたしております。  また、産地の流通加工施設の整備、卸小売業の近代化、新流通経路の育成等を推進することとしております。  第六に、農林漁業金融の拡充に関する予算について申し上げます。  まず、農林漁業金融公庫資金については、新規貸し付け計画額を七千百七十億円に拡大するとともに、融資内容の整備拡充を図ることといたしております。  また、農業近代化資金、農業改良資金等についても充実を図ることといたしております。  第七に、森林・林業施策に関する予算について申し上げます。  森林・林業施策については、林業をめぐる内外の諸情勢に対処して、国内林業生産の振興と森林の公益的機能の発揮とを調和させつつ、その強力な進展を図ることといたしております。  まず、林道、造林及び治山事業については、二千八百八十億円を計上し、積極的にその推進を図ることといたしておりますが、特に造林事業については、一層の促進を図るため、市町村の指導のもとに、植栽から保育に至るまでの一貫した造林活動を集団的に行う森林総合整備事業を創設することといたしております。次に、国内林業及び林産業の振興を図るため、国産材の生産及び流通加工の円滑化に必要な資金を低利で融資する国産材産業に関する振興資金制度を創設するとともに、農林漁業金融公庫の造林資金及び林道資金の償還期限等の延長の特例措置を講じることとし、所要の法制化を図ることといたしております。また、木材の需給、価格動向に関する情報の迅速な収集、分析及び提供のための体制を整備することといたしております。林業構造改善対策事業については、二百二十五億円を計上し、事業の進捗を図るとともに、次期対策への円滑な移行を目的とした新林業構造改善促進対策実験事業等を新たに実施することといたしております。  このほか、林業労働力対策及び特用林産振興対策を拡充するとともに、特に最近における松くい虫被害の異常な増大に対処するため、松くい虫の緊急かつ計画的な防除を実施することとし、森林病害虫等防除対策として五十九億円を計上いたしております。  第八に、水産業の振興に関する予算について申し上げます。  二百海里時代の到来に対処して水産物の安定的供給を確保し、わが国水産業の振興を図るため、水産施策の強力な展開を図ることとしております。  まず、わが国周辺水域の水産資源の開発と水産増養殖を一層推進することであります。  このため、魚礁の設置等沿岸漁場の整備開発を促進するとともに、栽培漁業を推進するための国、県の諸施設の整備を図るほか、漁業者が種苗放流、漁場管理等を一体的に行う事業を新たに実施することとしております。さらに、サケ・マス資源の計画的増大を図るため、サケ・マスふ化場等増殖施設の整備、未利用河川の開発等を推進することといたしております。  次に、遠洋海域における水産資源の開発と遠洋漁業の新たな展開を図ることであります。このため、新資源、新漁場の開発調査を推進するとともに、漁業外交の強力な展開、海外漁業協力等により海外漁場の確保に努めることといたしております。  また、水産物の価格、流通、加工対策については、加工利用技術の開発、多獲性魚等の消費拡大等を行うことといたしております。  さらに、沿岸漁業対策については、資源培養管理型の漁業の推進、担い手の育成、生活環境の整備等を総合的に行う新沿岸漁業構造改善事業を発足させるほか、技術改善、漁家生活の改善等を助長するための沿岸漁業改善資金制度を創設することとし、同制度の法制化を図ることといたしております。  また、漁港施設の整備を促進することとし、千六百三十億円を計上いたしております。  さらに、金融対策として、国際環境の変化等に対処して、漁業経営維持安定資金の貸し付け枠を大幅に拡大するとともに、水産加工業者に対し、経営安定資金を融通することといたしております。  このほか、漁場環境対策等についても拡充を図ることとしております。  以上のほか、農林水産業施策の推進のために重要な予算として、試験研究については、畑作物の試験研究の強化に重点を置いて七百三十八億円を計上するとともに、農林漁業の普及指導事業等について四百二十五億円を計上いたしております。  次に、昭和五十四年度の農林水産関係特別会計予算について御説明いたします。  まず、食糧管理特別会計については、先ほど申し上げましたように、学校給食用米穀の値引き率の大幅引き上げ等、米の消費拡大を一層積極的に推進することといたしております。  また、新たに過剰米処分を計画的に行うこととし、五十四年度においては、六十万トンの処分を予定しております。  この処分に伴い生じます損失については、七カ年度内において計画的に一般会計からの繰入金により補てんすることとし、五十四年度においては、百二十七億円を繰り入れることといたしております。  食糧管理特別会計への一般会計からの繰入額は、調整勘定へ六千三百四十億円、国内米管理勘定へ三百三十四億円等を計上しております。  また、農業共済再保険等の各特別会計についてもそれぞれ所要の予算を計上いたしております。  国有林野事業特別会計については、国有林野事業の経営改善を計画的に推進することとし、事業運営の改善合理化等の自主的努力とあわせて、国有林野における造林、林道事業に要する経費について引き続き一般会計資金の繰り入れ及び財政投融資資金の導入の拡大を図ることといたしております。  最後に、昭和五十四年度の農林水産関係財政投融資計画については、農林漁業金融公庫が必要とするもの等総額七千五百十六億円の資金運用部資金等の借り入れ計画を予定しております。  これをもちまして、昭和五十四年度農林水産関係予算の概要の御説明を終わります。(拍手)

佐藤隆自由民主党

○佐藤委員長 以上で説明は終わりました。  次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午前十時五十九分散会

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