逓信委員会 第4号
- 発言数
- 170 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1979/02/28
会議録
○石野委員長 これより会議を開きます。 逓信行政に関する件について調査を行います。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。田中昭二君。
○田中(昭)委員 私、大臣が就任以来初めての質問でございます。郵政大臣の所信表明いただきましたが、郵政事業の二年引き続き国民または利用者に対して大変遺憾な事柄が述べられておりますが、これはいままでの郵政事業にないことであろう、こういうように私は思っております。 そこで、その問題とはちょと違いますが、昨日はまた郵便局が二局強盗に襲われた。金融機関のそういう事件に対して、私は国民は大変な心配をしておる。何か聞くところによりますと、昨日本省でそのための対策会議が行われたということでございますが、そういうときに限って毎日、またきのうなんか二件もそういうことがあったということがさらに不安を増しておる、こういうように思います。 そこでまず大臣に、この所信表明が史上かつてない、二年引き続いて国民に対して申しわけないことをした、こういうことに対します大臣の御決意と、いま起こっておりますこの郵便局が襲われるという問題についての御決意をお聞かせ願いたいと思います。
○白浜国務大臣 御指摘のとおり、今期年末年始にきましては、郵便の業務運行が大変に混乱をいたしまして、郵便事業に対する国民皆様の期待に背いたということにつきまして、私どもまことに遺憾にたえないということを感じておるところでございますが、今後は労使関係の安定化や正常化に努める、また事業の健全な運営を図っていく、そうして郵政事業に対する国民の信頼を回復してその負託にこたえようということで一生懸命努力をしている、そういうようなところでありますが、御指摘のとおり、次から次という言葉は当たらないかもしれませんが、いろいろな事故が起こりまして大変御心配をおかけしているということに対しまして、私ども、まことに申しわけないと深くおわびを申し上げる次第であります。
○田中(昭)委員 逐次内容についてお尋ねしますからお聞きいただきたいと思います。 まず最初に、これは私もこういうことを申し上げるのは大変遺憾でございますが、やはり国民の立場に立てばこういう言い方もしなければならないと思いますから、これは担当の方からで結構でございますからまず御説明をいただいて、その後大臣のお考えを聞きたい。 昨年末からの大変な時期に郵政職員が、まじめに仕事に従事しておる多くの職員を除いてでございますが、ここに国民からの郵政大臣に対する代表質問というようなことで「ストに厳罰で臨め」こういう見出しになっております。ちょっと読んでみますと、昨年末から新年にかけての郵便の滞貨で迷惑をこうむったのは国民ばかりだ、「国民を無視した不法行為に対しては厳罰主義で臨むのは当然の話。」「処罰は郵政当局の義務ともいえるはず。それが出来ないなら、管理者の方も、国民からみれば、労組員同様の”怠業者”。国民の税金を無駄遣いしているだけの親方日の丸・アベック闘争といわれても仕方がない……。」これにお答えしなさい、こういう報道になっていますが、どうでしなうか。
○守住政府委員 お答話し上げます。 その新聞紙上にございますような御指摘、まあいろんな方面から受入けておるわけでございますし、また反面の御指摘、御主張も受けておるわけでございますが、私ども、今回行われました非常に広範囲の郵便物に影響を与えました怠業行為、これはストライキと同じように、公労法十七条によりましても「同盟罷業、怠業、その他業務の正常な運営を阻害する」行為はしてはならない、あるいは国家公務員法に照らしても、いろんな職務命令違反あるいは職務専念義務違反、こういう実態がございましたわけでございますので、法の趣旨に照らしまして、やはり今後の職場規律あるいはまた法律に照らしましてのきちっとした対処をしていかなければならぬ、このように考えておる次第でございます。
○田中(昭)委員 はなはだ、ちょっとなめたような答弁ですね。ということは、まずやっぱり人事局長、おわびしなければいけないんじゃないですか、国民に対して。それがなかった。そしてやっぱり労使の問題、一日も早く信頼を取り戻すことが大事なんですよ。もう一遍言いなさい。それじゃ国は了解できません。 そこで、何か昨年末相当処分をしたというようなことが言われております。あなたの部下がそういうことを言っているんですよ。ここにいま私が読んだところの郵政省の答弁が載っておるけれども、その答弁と、いまあなたが言うたことと大分違うから、その違うところはいま私が指摘したところだから、それを踏まえてもう一遍答弁しなさい。
○守住政府委員 どうも……。補足してお答え申し上げます。 私ども、労使間の問題は自主的に労使間の中で、どういうむずかしい問題であっても団交、話し合いで片づけていかなければならぬということで、非常にむずかしい性質の問題でありましたけれども、何とかこれをまとめたいということでやりましたけれども、遺憾ながら年末段階でまとめ切ることができませんで、第三者機関の手数も煩わすということになり、また一方では非常に長期的な闘争が組まれまして、国民の皆様に一般の郵便あるいは年賀、両面にわたって非常に御迷惑をかけたということに対しまして、労使関係の一方の当事者としても深くおわびを申し上げたいと思っておる次第でございます。 また御指摘の後の方でございますが、すでに東京あたりは十一月段階からいろんな怠業行為が出まして、全般的には十二月段階に入ったわけでございますが、この郵便物の混乱あるいは遅延あるいは職場規律の乱れということに対しまして、その場でいろいろ注意もし、職務命令も発したわけでございますが、聞き入れない職員に対しましては、年次休暇の取得戦術も一方でございましたけれども、合わせまして約二万六千人ぐらいと把握をいたしておりますが、まあ訓告から重いもので減給程度の処分を、すでに十二月段階でいたしておるところでございます。
○田中(昭)委員 そこで、もう一つここでぜひ述べておきたいことは、年末にある女子学生がアルバイトに行っておるのですね。そこで「アルバイトで知った郵便局」ということで、またここに一文を寄せておりますが、それをちょっと読んでみます。「私は、昨年末アルバイトで郵便局で働きました。この目で見たまま、感じたままを述べてみたいと思います。」少し省略しますが、「新年に入って新聞記事を見るにつけ、年賀状は一通もつかない家もあると見聞するにつけ、私の目で確かめた郵便局の内情から、さぞやと思い当たります。世間では不景気風が吹きすさび、給料を抑えられ、ボーナスさえ十分支給されない中小企業に働く多くの人たちがいます。公務員の応募者が最近何十倍もあると聞いています。私が見たような職場では、親方日の丸式の公務と言われても仕方がないでしょう。」こういうふうに言っておりますね。 これは、いまの郵政事業を見てみますと、私は何も国鉄を例に引くわけではありませんけれども、親方日の丸というと何かすぐそういうものを連想する。しかも、こういうふうなわずか十九歳の女子学生ですから、純粋な目で見ておると思うのです。こういうことに対してどういうふうに思われますか、また、このことに対してどう責任をとっていかれますか、お答えをいただきたいと思います。
○江上(貞)政府委員 御指摘のように大変若いアルバイトの女性の投書でございますので、感じたままをお書きになったのだろうと思います。私どもといたしまして大変お恥ずかしく存じます。私ども自身あるいはまた職員に対しましても一番慎まなければならない点でございまして、そのようなことについても今後十分心を戒め、職員の訓練も十分にいたしてまいりたいと存じます。
○田中(昭)委員 大臣、先ほどから指摘しますように、親方日の丸みたいなことになっちゃいけませんね。これをなさらないという、ひとつ大臣の御決意をお聞きしたいですね。 それから、労使の問題が、何か国民に迷惑をかけることを承知の上でアベックでやっているという、こういう問題も絶対今後させないという御決意をお聞きしたいと思うのです。
○白浜国務大臣 国民の目から見たら一部にはそういうふうな見方があるかと思いますが、私ども十分国民に対して責任を感じなければならぬ、それは労使双方であるという、そういうふうなたてまえで、先ほどから人事局長もお答えしましたとおり、一生懸命になって労使双方とも反省しながら十分話し合いを進めて、そうして御迷惑をかけないようにしようということで、いませっかく努力中でございますので、しばらくひとつ長い目で見ていただきたいとお願い申す次第でございます。
○田中(昭)委員 大臣、長い目で見ますけれども、長い目で見て、その先がかえって悪くなっては困るわけですよ。いままでの起こったことの実態というものは、私は大臣は余りよく御存じないのじゃないか、そういうふうに思いますが、もう一遍、努力されることはいいのですけれども、努力した結果がいい方向に向かわなければどうにもならぬ、こういうふうに思うのですが、いかがでしょうか。
○白浜国務大臣 各方面からのいろいろな御発言、御注意もありまして、私も両組合の幹部の諸君とお会いしまして話し合いを進めてまいりました。基本的に対立することは対立するとして、解決できるものから解決していこうではないかという話し合いの場をつくってまいりましたら、幸いにして糸口ができまして、そうしてだんだん環境整備などの問題については話し合いも進んでいるという状況でございますから、いま御指摘のとおり、まあ長い目でという言葉がいろいろと誤解をいただいたかもしれませんけれども、私どもこの問題が一気に解決するということはなかなかむずかしいとも考えますので、いま一生懸命御迷惑をおかけしないように努力しているということを申し上、げた次第であります。
○田中(昭)委員 私は、責任者というのはやはり努力するということだけじゃ、ちょっと国民はもうこの段階では、そこから信頼をなくすというような危惧もあるのです。 もう一つは、今度は事実を事実としてやはり的確な把握をしなければいけない、こういうふうに思うのです。先日からこの委員会で郵政省がこの年末問題について国民に向かって答弁しておりますのを聞いておりましたが、どうも本当の実態の把握がなされないような感じです。一つの例を言えば、先日からの当局のお答えに、年賀状が全然配られてないところがないのか、こういう質問に対して、いや全国で七〇%ぐらいは配られておりますというような返事ですね。私は答弁間違えたと思いますけれども、答弁を間違えたことと実態を知らないということが重なっておると思うのです。でありますから前もって通告もしてあります、全国で行われました年末闘争の実態、具体的に例を挙げて、まずその年賀状では全国的にこういう悪いところがございました、年賀状以外の一般の郵便物ではこういう事故が起こりました、こういう大変国民に迷惑をかけた実例がありますと、わかっているだけちょっと聞かせてください。
○江上(貞)政府委員 先に年賀の配達状況について申し上げます。 御案内のとおり大変に多くの年賀状を新年に持ち越したわけでございますが、元旦では全国的に見ましておおむね十五億通配達をいたしました。配達した郵便物は昨年に比べて七五%程度でございましたが、おおむね五億通の年賀状を新年に持ち越したわけでございます。私の御説明があるいは悪かったかと思いますが、御承知のような状況でございましたので、せめて元旦に年賀状が一通もお届けできないというような御家庭がないように郵便局を指導いたしたわけでございますが、予定した非常勤が来なかったとか、あるいはまた配達には出たものの、ふなれな非常勤のために地番の混乱等もございまして配達先がわからなかった、あるいは時間が来て引き返した、あるいは転送すべきところを、転居されていることを承知していなくて配達に行って初めて判明したというようなこともございまして、実際には一通もお届けすることができなかったという御家庭が一部にございました。その後、配達も昨年に比べまして処理はおくれたわけでございますが、一月の十五日に至りまして全国でおよそ八百五十万通を残しまして、お出しになりました年賀状の九九・七%をお届けいたしました。下旬に至りまして全部をお届けした。まあ事故によりまして、郵便局のファイバーの中から出てきたとか、あるいはベルトコンベヤーの裏に落ちていたとか若干ございますが、おおむねお届けできたわけでございまが、お届けすることが大変におくれましたことは大変残念に存じまして、この点については、おわびを申し上げたいというふうに存じております。 年賀以外の郵便物でございますが、十二月の初旬から全国的に滞留がふえ始めまして、十二月の中旬以降には連日でおよそ一千万通の外務滞留を生じました。多い日には一千二百万通に及んだ日がございます。その後、年始に入りましても滞留の物数は減少いたしませんで、一月中旬までは、ただいま申し上げましたおよそ一千万通前後の滞留で推移をいたしたわけでございます。その中で、小包の中身が腐敗をしていたとか、あるいは入学の通知がおくれたとか、あるいは集会の通知が届かずに集まりが悪かったとか、あるいは手形が着かなかった、あるいは請求書が予定した日に届いていないというようなおしかりも多くちょうだいいたしたところでございます。 年賀にせよ、一般信にせよ、大変御迷惑をおかけいたしておりまして、申しわけないというふうに存じております。
○田中(昭)委員 大臣、いまの郵便局長さんの答弁で大体具体的事実がわかりますか。ちょっとわかりにくいのじゃないかと思うのです。わかればいいのですけれども……。私が申し上げておったのは、全国的に大変郵便物がおくれたために、いろいろな新聞等にも報道されておりますから、その事実を具体的に述べなさいと言ってあったのです。いま総体的なおくれということで言われたのですけれども、私の方から追加して言っておきます。 まず、年賀状が一つも届かなかったというところは大分ありますが、指摘したいと思います。そういう年賀状の問題だけが一つですね。それから、ある年賀状だけは優先的に管理者が手を加えて配ったというのがある。それはいま言われなかったですね。そういうふうに実態の把握ができてない。あくまでもきれいごとで済まそうとするからそういうことで、ここで大臣が何遍おわびされても、国民から先ほど言ったような非難が出てくる、私はこういうふうに思うのです。それはもう賀状が届かなかったというところはたくさんございますよ。 ここにあるのは、いま言いました、ある年賀状だけは優先して配ろうとしたから、そこの局員が、ちょうど闘争中でそれを摘発したという問題。これは、郵便にはちゃんと公平の原則がうたってあるわけですね。これは郵便法違反ですよ。 これは、四日まで全然着かなかった世帯が四百世帯あるという記事です。四日ぐらいまではまだ松の内ですからね。 これは、六日になってもゼロ。 それから、これはちょっとまた見当違いですけれども、一年おくれの年賀状が何百通と来た。これはまたひどいですね。 これは、松の内五日まで一枚も来ない。これも五日ですから、まだ松の内です。 これは、六日現在に百万通の滞貨のうちの七十五万通は八日以降に配られた。 これは選挙があったのです。この選挙の入場券が郵便で配れないから、町内会に回って配達したというのです。 これは八日。もう松の内が解けて八日の日にいまだゼロ。 これは大きいですよ。これも指摘しておきますが、ある郵便局が、一月八日現在には配達ゼロのところはありません、こういうふうに発表したのです。ところが、ここでは何百通という一枚も配達されていないのがあるから郵政局の発表はうそだ。だから、郵政局がうそを言うぐらいですから本省もまたうそで、この前ああいう答弁をされる。いま訂正したのか、悪かったというのかはっきりしなかったけれども、郵政局がうそを発表するぐらいですから、郵政本省もまたうそのことをここで答弁しなければいけない。 これも八日現在ですね。全世帯の九百世帯、一〇%がまだ配達されてない。ここに取りに来いと言っているのです。取りに行ったところが、まだほかにもあるかもわからぬから渡すことはできないと言っているのです。取りに来させて、それでまた区分けができてないから渡されない、どういうことですか。 ここには、年賀状が一週間以上おくれた分は払い戻しをしろというような投書もある、こういうこともよく知ってもらわなければ困りますね。 これはまたひどいですね。十年前の年賀状が来た、そうして不足料金を取られたというのです。どういうことですか、これは。これは責任者が責任をとるぐらいじゃ済まないじゃないですか。郵便法違反をしたり、年賀状がおくれて不足料金を取ったり、十年も前の年賀状が来る。きのうの新聞にも出ておりましたけれども……。 これはきのうの新聞じゃありませんけれども、あるところでは、これは二十日ですよ、千八百通の年賀状にわび状をつけてまた送ったという。どういうことですか、これは。 こういうことを私が前もって言うておったにかかわらず、そういうことを言わないということも余りよくないじゃないですか。どうですか。
○江上(貞)政府委員 いろいろな具体的事例の御指摘をちょうだいしたわけでございますが、ことしの年末年始の業務運行について申し上げますと、御案内のとおり、組合の年賀取り扱いの拒否というような指令もございまして、その中で多くの職員、管理職あるいはまた非常勤の方にも大変に御協力をいただいたわけでございますが、局によりまして、あるいは地域によりまして、場合によると郵便区ごとに大変に業務の運行にアンバランスが生じました。御指摘のような事実もいろいろとあったことは事実でございます。 そこで、特に少し詳しく申し上げますと、長野県、新潟県、大分県、熊本県、群馬県、京都府、福岡県といったような各県の一部におきましては、年賀の配送あるいは通常郵便物の配送が極端に落ち込んだ郵便局あるいはそのような地域があったことは事実でございます。またそのような地域、特にある区単位をとらえてみました場合には、御指摘のような事実があったというふうに存じます。
○田中(昭)委員 大臣、いまの一連のことには重大なことが含まれておりますね。ここで一々、私はさっき責任と言いましたけれども、やはりはっきりしなければいけないと思うのです。 それから、ついででございますから、いま年賀状以外の一般郵便物、この中でも、郵務局長はさっとあった事例を言われましたが、人命にかかわる問題──合格通知がおくれたため自殺したという大阪での死を招いた郵便遅配、女高生飛び込み自殺、こういう人命にまでかかわるような問題を引き起こしておる、こういうのは全国的に本当にどのくらいあったかだけじゃなしに、どういう実態なのか、どのくらいあったか、行って実態を調べるべきじゃないですか。何か郵便物が最近どのくらい届いているだううかというような調査をする前にもう少し、人命にまで及ぶような問題を引き起こしておりながらその実態も知らない。先ほどは言われなかったですよ。合格通知がおくれたというようなことは言ったけれども、そのことによって女高生が死んだという発表はなかった。そこがいわゆる実態の捕捉がなされてないということを申し上げたい。 まだいろいろな問題たくさんございますよ。七年間も小包が放置されておったとか、運送のシロトラ配達をやっておって検挙された。これはまた特に変なことがございましたね。年末闘争を支援するグループが配達員を傷つけたり殺傷したり。どうですか、まだこれだけあるのです。この新聞以外にこれだけの項目があるのです。全部申し上げる時間ございませんから、人命にかかわるような問題についてはもう一遍調べ直して、郵便が二日か三日で着くというのはこれはあたりまえのことなんです、当然のことなんです。そういう調査をされるぐらいだったらもう少し責任ある調査をして、責任ある態度表明がなされなければ私は国民に対しておわびができないと思うのですよ。いかがですか。
○江上(貞)政府委員 個々の事案につきましては私どももその後一応の調査はいたしておりますが、ただいま人命にかかわるようなという御指摘がございました。その件につきましてもそれなりの調査はいたしております。 端的に申し上げまして、当該郵便物につきましては、その後直ちに郵便局長を御家庭にも、事情その他を調査にも派遣をいたしておりますが、御両親は郵便のせいだけではないということをおっしゃっていただきましたけれども、もう少し早くお届けできたはずでございますし、早くお届けできれば御指摘のような事案も起こらなかったであろうというふうには存じます。大変に残念に存じております。
○白浜国務大臣 いろいろ数々の御指摘をちょうだいいたしたわけでありますが、人命の問題にかかわることはいま幾ら私がここでおわびを申し上げましても取り返しのつかないことでありますが、二度とそういうようなことが起こらないように思っていま努力をいたしておるところでありますが、御指摘を受けました中には、御注意がありましたとおり私どもはもう想像もできないようなごとが、十年前とかあるいは何年前とかというふうなことでございますので、今後はひとつ早い機会にできるだけ総点検をもう一遍して姿勢を正す。またわれわれも反省すべきことを反省しながら努力していきたいと考えておりますので、御理解をいただきたいと思います。
○田中(昭)委員 いま大臣は、こういうことで申しわけないから総点検すると言われたが、確かにそれは必要だと思います。それがきのうの新聞に報道されておりますね。郵袋の中の一万八千通もどこかコンベヤーの下に隠れておった。 郵務局長、いま大臣の御答弁を聞いてどう対処しますか。
○江上(貞)政府委員 大臣の御指示もございまして、年が明けましてからいままで二回ほど各郵便局で総点検を実施いたしました。この実施の過程におきまして御指摘のような郵便物も発見をされてまいったわけでございますが、さらに全局におきまして総点検を実施をしていくつもりでおります。
○田中(昭)委員 ちょっと私、いまの具体的な事実に対する取り組み方は、今後の郵政省の取り組み方を見ながら指摘もしていきたいと思います。 問題を変えますが、次は年末年始の多忙期にアルバイトを郵便局で雇います。この問題でございますが、非常勤職員といいますか、まず五十三年度の年末年始の非常勤の人員に対する手当ですね。その前提としまして、前年は何人雇って金額は幾らであったか、五十三年末はどのくらいの人間を雇って幾らの金額になるか、お聞かせ願いたいと思います。
○江上(貞)政府委員 前期の年末年始でございますが、当初予定いたしました人員は二百三万人程度でございましたけれども、いろいろ計画途中におきまして、大変な平穏な年でございましたが、雪が降ったとかあるいは予想外に郵便物が出たとかいろいろなことが出まして、実際には二百四十八万人ほど使用をいたしております。金額にいたしまして七十六億七千万程度でございます。 今期の年末年始でございますが、当初予定をいたしましたのが二百十万人でございまして、その他のものにつきましては多少本省保留をいたしておきましたが、実際に使いました人員は三百九十七万人でございます。使用いたしました金額は、当初計画おおむね六十八億円に対しまして百二十八億円でございます。
○田中(昭)委員 そうしますと、大臣、いまの非常勤職員では六十億円よけいに要ったわけですね。これは御理解できますね。 それと、何か聞くところによりますと、ここに新聞報道もございますが、これは私このままだと思いませんが、何か超勤拒否で二十億円浮く。予算に百億円計上しておったけれども、年末闘争で超勤をやらなかったから差し引き二十億円の超勤が浮いておるというような報道ですが、これは新聞報道ですから、これに関する記事の正確なところを言ってください。
○江上(貞)政府委員 今期の年末年始でございますが、御指摘のような事例もございまして職員の超過勤務手当、非常勤職員の雇用、仮設の設置その他郵便物の運送等いろいろございまして、業務運行を確保するために直接必要とする経費は、例年の経費のほかただいま申し上げました非常勤職員の雇用増、非現業職員の実務応援あるいは臨時に仮設を設置したというようなこともございます。あるいは臨時運送便の施設を開設したというようなこともございまして、差し引きおよそ二十三億円使用をいたしております。それから、超過勤務につきましておおむね二十二億円、繁忙手当につきましておおむね二十九億円、予定したものよりも支出が少なくなっております。
○田中(昭)委員 どうもそうしますと、いまの超勤手当の浮いたという分は、非常勤職員を除いて管理者まで含めて通常の職員の超過勤務は幾ら見てあったのが、実際は年末闘争のために超勤をしなかったからその分だけ要らなかったというなら私は常識的にわかるのですが、いまの御答弁ではそこがわかりませんで、何か非常勤と一緒になっています。私は先ほどその点は、例年よりよけい要ったものは聞いたわけです。当初六十八億円予定しておったものが百二十八億円要ったのですから、概算で六十億円はよけいに要ったわけです。三百万も四百万も雇いましたら、それはそれでいいと思うのです。それを除いて、通常の職員が年末年始に超過勤務をこれだけするというものが、超勤を拒否したわけだから、その分だけ少なくて済んだじゃないか、こう聞いているのです。その少なく済んだ分は簡単に言って幾らですか。
○河野(弘)政府委員 お答えいたします。 超勤につきましては、計画といたしまして五百八十四万時間、百億円を予定いたしておったわけでございますが、実績といたしまして三百七十三万時間ということで四十九億円、差し引き五十一億円の残が生じているわけでございます。
○田中(昭)委員 そうしますと、大臣、五十一億円の超勤の残。それと先ほどの非常勤の六十億円のよけいに要った分。五十一億円の分は、去年の年末を見ますと、郵政局から郵政本省まで異常な状態で超過勤務をしていますね。管理者は二十日ごろまで現場から帰れないという状態です。通常の場合であればそういうものが行われなかった分が、先ほど郵務局長が言われた二十三億円ではなかったか、こう思うのです。いずれにしろ、そういう闘争がなかったならば六十億円の非常勤の、むだと言えばむだですね、当然働く上に、年末ですからある程度超勤をして幾らか見てやった分が、百億円見ておったけれどもそれは四十何億で、五十億円残った。それで私は、六十億と二十三億、大体八十億ぐらいのむだがかかっている、こう推察しておる。 それと、この前の質問を聞いておりましても、六億通は元日に配達されなかったですね。これが仮に二十円と見ても百二十億円、これも国民から見ればいわゆる労使の混乱の中で起こってきた一つの損害だろうと思うのです。この前の質問で、百二十億円返したらどうですかとここで言われておりましたけれども、私は国民から見れば当然だと思いますよ。最初から述べておりますように、責任をとるということはそういうことに向かわなければならない、こういうように思うのです、金額は別にしてそういう物の考え方。労使が混乱したためにむだが要った、さらにその上に、届けることができなかった、そういうものを一応計算すれば二百億から二百億以上の金額になるということですね。これを一応頭に置いていただいて、次に昭和五十四年度の郵政特別会計の予算の問題に入っていきます。 まず、前もって予告してありましたが、四十九年度から、郵政事業特別会計の単年度の収支差額と過去からの累積赤字を教えてください。
○河野(弘)政府委員 お答えいたします。 郵便事業収支でございますが、昭和四十九年度におきまして大幅な人件費の上昇がございまして、そのために千百九十五億円の赤字借入金をせざるを得ない状況になったわけでございます。その後、五十年度につきましては一千三百十九億円の赤字でございます。五十一年度でございますが、六百一億円の黒字でございます。五十二年度でございますが、百八十三億円の黒字でございます。五十二年度末におきまして、累積でございますが、一千六百九十五億円の赤字借入金ということになっているわけでございます。五十三年度でございますが、先ほどの補正予算によりまして単年度二百五十一億円の収支赤字を計上いたしております。年度末における借入金は先ほど申し上げました千六百九十五億円、これに二百五十一億円を加えまして千九百四十六億円となる見込みでございます。また、五十四年度予算案について重ねて申し上げますと、五十四年度予算案におきましては、収入は八千六百八億円、支出は九千八十一億円でございまして、差し引き四百七十三億円の収入不足を計上いたしております。この結果、五十四年度末における赤字借入金は、いまの千九百四十六億円に加えますので、二千四百十九億円ということになる見込みでございます。
○田中(昭)委員 河野さん、私が言ったことは、四十九年度からの単年度の収支差額、その年度末の赤字、これを言ったわけですよ。 そこで、いま聞いておって特におかしいのは、五十二年度は百八十三億の黒字で五十二年度は一足飛びに千六百九十五億の累積赤字になった、ここがちょっとわかりにくいのですね。大臣、総括的なあれで聞いておってくださいね。
○河野(弘)政府委員 先生いまおっしゃいましたように、五十二年度百八十三億が黒であったわけでございます。累積赤字がずっとございまして、その結果赤字が五十二年度末で千六百九十五億ということになっているわけでございます。四十九年度につきましては、全体の収支としまして……(田中(昭)委員「千百五十億というのは単年度の赤字ですか」と呼ぶ)いや、千六百九十五億は累積でございます。四十九年度から、ずっと持ち越してまいりました累積赤字でございます。
○田中(昭)委員 あなたがさっき四十九年は千百五十億の赤字ですと言ったから、これは単年度の赤字ですか、その年末の累積赤字はそれじゃ幾らですか、最初こう聞いたわけです。
○河野(弘)政府委員 四十九年度でございますか。四十九年度につきましては、千百九十五億円の赤字でございます。
○田中(昭)委員 それは単年度の赤字ですか。
○河野(弘)政府委員 単年度でございます。
○田中(昭)委員 累積は。
○河野(弘)政府委員 累積は──どうも失礼いたしました。四十九年度につきましては、単年度決算におきまして収支差は千二百四十七億円でございます。そして、そのときの四十九年度末における累積の赤字が先ほど申し上げました千百九十五億ということでございます。五十年度は単年度で千三百十九億の赤字でございます。四十九年度末の千百九十五億に加えまして二千四百七十五億ということになったわけでございます。五十一年度は、単年度は六百一億でございます。五十一年度末の累積赤字が千八百七十五億でございます。五十二年度が百八十三億の黒字でございまして、千六百九十五億の累積赤字、借入金でございます。それから五十三年度は……
○田中(昭)委員 それはいい。そこで、大臣、料金値上げがあっておりますから、五十一年度から、五十年度は──値上げはいつだったかな。
○河野(弘)政府委員 五十年の一月でございます。
○田中(昭)委員 五十年の一月でございますけれども、五十年は赤字に単年度なっておるわけですが、五十一年になってようやく……
○河野(弘)政府委員 五十年度末でございまして、五十一年の一月です。どうも失礼いたしました。
○田中(昭)委員 こっちまで間違って、どうも──そうしますと、五十一年度にようやく黒字になって累積赤字が減ってきた、そして五十二年度はまた黒字になって累積赤字が減ってきた、こういうことですね。 ところで、五十二年度も──どういうことですかね、五十一年に値上げして翌年まで黒字で、黒字もちょっと少なかったのですけれども、それはいいとして、五十二年の末はとにかく累積赤字は大分減った。そうして五十二年度は当初予算では赤字を見ておったわけです、百二十五億。値上げして二年目には赤字を見ておったわけです。ところが、やはり郵政省の努力によって赤字を全部消してしまって、二百億円の黒字になったわけです。ですから、また累積赤字は減りました。五十二年度は、また当初予算では三百七十六億という赤を見ておりましたけれども、努力して黒字が出まして、出ましたけれども、百二十五億だったために赤字が二百五十一億になったというのがこの五十四年度予算に書いてあります数字でございます。 ところで問題は、この二百五十一億。前年度は三百二十五億の黒字を出したから百二十五億の赤字を消して累積赤字も減ったんです。これはいいですね。そうでしょう。大臣、わかりますか。今度は、五十三年度はまた当初予算で赤字を見ておった、三百七十六億、今年度ですが。ところが、今度は余り黒字がふえないというところで、百二十五億ということで、赤字がまだ二百五十一億残ったというのがこの予算書でございます。予算書に計上されている。ところが、この二百五十一億は昨年のある時期から見た推定だろうと私は思うのです。そうしますと、いわゆる赤字は減るものかふえるものか──郵政省が昨年の何月でしょうか、十月か十一月でしょう、そこまでは黒字と見ておった。ところが、その後大変な事態が起こってきて、先ほど言うように二百億からのむだ。その二百億の中には、会計に赤字になるものではございませんが、仮に一番わかりやすいもので言えば、六十億の非常勤のむだ遣いがあった。むだ遣いと言うとなんですが、とにかくむだ遣いと言うよりも、予定以上に、倍近く雇ったものですからね。当時六十八億非常勤を見ておったのが、百二十八億要ったわけです。この分は恐らく含まれていないと思うのです。含まれておれば当然この二百五十一の赤字じゃなくて、まだ赤字がふえるのじゃなかろうか。これが実態だろうと思うのです。こういう実態を隠して予算を提出したのは、私はいまの段階では認められません。
○河野(弘)政府委員 予算の面におきまして、私どもは一応見通し得る限りの金額を見込んでおります。これはもう先生御承知のとおりでございます。 ただいまの賃金の問題でございますが、これは物件ということで、その中には運送費等も全部一緒になっておりまして、その中で一応賄えるという形で考えております。ただ、いま先生おっしゃいましたように、二百五十一でおさまるかどうか、あるいはこれより赤字がふえるのではないかというお話がございましたけれども、私ども、いまの段階では、それほどふやさずに済ましていけるのじゃないか、ほかの方の節約によりましてこれは何とかしてやっていきたいというように考えているところでございます。 一方、また人件費の方の超勤におきましては、先ほど申し上げましたように、五十一億の節約──結果的に申しましてですが、ということになっております。総体におきましてそんなに大きな差がなしにこの年度末を越せるのではないかというように考えております。 ただ、作為的に、あるいは予算提出した時期においてそういうものが予想されながらというお話につきましては、私どもとしてはできるだけ年度末において大きな赤字を出さないように、そしてまた誤差を来さないように、安全を見越して作成いたしておりますので、やはりその辺は御理解いただきたい、こう思うわけでございます。
○田中(昭)委員 ちょっとやっぱり私は理解できぬですね、はっきり言うて。恐らくこの二百五十一億は去年の十月ぐらいの決算というか、そのときまでの数字で見ていると思いますがね。いまの経理局長の答弁を聞きますと、この二百五十一億の赤は余り減らないだろうという御答弁です。私はそれもひとつ、それではいただきましょう。 そうしますと、五十三年度は百数十億の黒字でございます。大臣は、就任後、ことしでございましたか、五十四年度の郵便料金の改定はやらないというような御趣旨の発言があったと聞いておりますが、こういう見通しでいくならば、私は五十五年も黒字がずっと続くのじゃないか、こう思うのですが、その見通しにかけての大臣のお考えをひとつお聞きしておきたい。
○白浜国務大臣 見通しの問題でございますが、私ども予算編成の最中にいろいろ検討してまいりまして、大蔵省当局からも値上げの問題なども要望があったわけでありますが、今日の物価その他の問題を考えまして、国民生活に与える影響なども考えまして、何とか努力をして、できるだけ赤字を出さないようにはしますものの、やはり借入金で五十四年度を賄っていきたい、それで値上げを見送っていきたいというふうなことで、せっかくいま努力しようとして計画をいたしておるところでありますが、御指摘のとおり、これは非常にむずかしい状況であるということは私どもも考えながら、しかし、これは予算にせっかくこうしてお決めいただけば、これに沿うように努力しようということでいま考えているところであります。
○田中(昭)委員 先ほど私は五十四年度予算をちょっと認めがたいということを申し上げましたが、本当にこの問題は、国民に対して迷惑をかけるだけかけっぱなしで、それでむだな費用も要っておって、それがしかし、何とかつじつまを合わせますというような郵政省の考え方が私は了解できないということでございます。それも含めて、私は、国民に向かって大臣が、節約もできるわけでございますから、ひとつ料金改定については大蔵省ともよく相談をされて取り組んでもらいたいということをお願いしておきます。時間がございませんから、次に移ります。 次に、貯金の問題で二つばかりございましたが、時間がなくなりましたから一つだけ、これは関係者並びに大臣からお答え願いたいと思いますが、昨年から問題になっておりました──前大臣が退職金の優遇ということで、郵便貯金の一千万円までは利子を非課税にしたいという強い要望がございました。打ち上げられたわけでございますが、この問題は、その後どうなりましたでしょうか。
○白浜国務大臣 いまの問題は前大臣も非常に熱意を持って努力をいたしてまいりましたし、私どもも、五十五歳以上の退職者の退職金については一千万円まで別枠で何とか認めてもらいたいということでずいぶん強く要望いたしたわけでありますが、最近の税収の問題も絡みましてなかなかこれが思うようにまいりませんで、成案を得ることができなかった、まことに遺憾に思っておるところであります。しかし今後も努力をしてまいりたい、こう考えておる次第でございます。
○田中(昭)委員 いまの御答弁ではなかなか了解できない点もございます。まずいま大臣は税収の問題と言われましたけれども、それじゃこれを実際に実行するとどのくらいの税収が減収になるんですか。
○佐藤(昭)政府委員 お答えいたします。 別枠の問題でどのくらいの対象の方がいらっしゃるか、また一千万の別枠をつくるといたしまして、その場合にどの程度の預入が退職手当の中からこの貯金にあるかとかいろいろな問題が絡みますので、どの程度の税収の減になるかというのもいろいろと見方がございますが、仮に退職金一千万円の枠ではございますけれども、五百万円平均預入していただけるとして、また私どもが推定しておりますのは、五十五歳以上でおやめになって退職手当を受けられるという方が年間で大体四十万人程度というふうに推定いたしまして、そこで一つの標準的なケースで考えまして年齢六十歳ということで配偶者一名という家族構成で、いろいろとその他細かい条件を設定して考えますと、利子の非課税となる場合の所得税の軽減額が約二万五千円程度であろうか。いろいろと申し上げますと細かい条件がございますが、大体そういうモデルケースをつくって、さらにその中で四十万人と対象を見込みますけれども、全部の方が御利用いただくといたしまして、総額で年間約九十六億円程度の減税になろうか。しかしながら、対象になる全体の方がすべて御利用になるかどうか、この辺もいろいろと問題がございますので、仮にその半数の方が御利用いただくという場合を推定いたしまして、大体年間かたいところ約四十八億円程度、丸めて五十億円程度、このくらいのものではなかろうかと一応推定をしたわけでございます。もちろんこれは前提がいろいろございますので、その前提によって数字が動くわけでございますが、そういう推定でございます。
○田中(昭)委員 貯金局、少ししっかりしてくださいよ。貯金を集めることだけにハッパをかけないで、大蔵省に少し強く言わなければいけないですよ。税収の原則ということは大蔵省来てないから言わないけれども、日本の国民は貯金高が多いというのに、無理して郵便貯金をうんと集めさせられて、そして大蔵省にうまいぐあいに使われて、いまの減収でもたった五十億くらいだと仮にすると、大臣五十億といいますと、この間から新聞にも出ておりましたが、ある商社は五年間で五十数億円脱税しておったというのですよ。またある商社は同じく五年間で六十数億円脱税をしておる。たった一社の税金でですよ。あれはまだ取れるかもしれませんよ。そんなことですから、大蔵省が反対したからといって引き下がりました。──あれだけ前大臣がアドバルーンを上げて、上げたことは郵政省が引き継いでやっていくわけでしょう。郵政省はもう少し強腰を発揮してもらわなければいかぬ、こう私は念を押しておきます。 いまの税収も取れるところから取ってないのですよ。きょうは遊びの意味で大臣に認識を持ってもらうために申し上げておきますが、いま全国で百六十万社の企業があるのです。そのうちで国税庁が実際調べるのは七・九%です。約八%です。百六十万社の中でその八%ぐらい調べたその八%を百社だと仮にすれば、その八〇%は税金が漏れているというのです。百社のうち八十社は税金を漏らしているというその漏らした所得は約八千億。実効率は法人が五〇%とすれば、四千億近い税収がそれであるわけです、八%調べて。いいですか。ですから、完全に捕捉するということはできないかもしれませんね、人間のすることですから。仮に十倍八〇%捕捉すれば四兆円取れるじゃないですか。貯金局長、ちょっと大蔵省に言っておいてください。五十億か六十億ぐらいの減収をやり切れないようじゃどうしようもないですよ。いまの八割捕捉しただけで、それで四兆円の税収が上がるのです。一般消費税も要らぬじゃないですか。 国務大臣としてそれではお聞きしますけれども、五十四年度予算、先ほど私いちゃもんをつけましたが、大平内閣になって初めての予算をつくられましたね、これに対する国民の期待はどういうものかということは世論調査が出ておりました。御存じですか。御存じなければ申し上げますから。
○白浜国務大臣 はい、知りません。
○田中(昭)委員 それでは申し上げますが、この五十四年度の予算につきまして国民の期待が反映してないと言うのが四六・六%おったそうです。それから、全くこれはだめだ、全く期待されない、こう言ったのが八・七%、合計五五・三%、過半数の国民が大平内閣の五十四年度予算は期待が持てない。その予算の中の郵政──先ほど節約すると言ったからいちゃもんつけたものの、全体の予算としてそういう世論調査になっておりますが、大臣はいかがですか。どういう感じを持たれますか。
○白浜国務大臣 私も大平内閣の閣僚でございますから、これに対するお答えはなかなか満足できるようなお答えはできないかと思いますが、私ども一生懸命で国民の御期待に沿うようにと思って努力をいたしたのでありますが、世論調査というものはなかなかむずかしいと私は聞いておりますので、ここで議論をするつもりもないわけでありますけれども、国民の皆様方にもだんだんと理解をしていただけるんではないか。いつの世論調査かわかりませんけれども、私どもそういうような期待を持っておるわけであります。 先ほどの私どもの退職金の貯金についての問題でもありますが、一生懸命私も最後の最後まで折衝をして努力をいたし、局長も死にもの狂いで努力をいたしたのでありますが、残念ながら成案を得るに至らなかった、今後も続けて努力してまいりたいと思いますので御理解をお願いいたします。
○田中(昭)委員 もう少し率直に大臣、お答えになっていいと思うのですよ。これはどこの世論調査かとおっしゃいましたから申し上げますけれども、ごく最近のおたくに一番近いところのNHKの世論調査ですよ。郵政大臣はやはりそのぐらいのことは知っておかなければいかぬですね、郵政省の予算は提出してあるんですから。 もう一つ聞きますがね。これはいま一番政治問題になっております汚職の問題、航空機輸入の汚職の問題に対していまの政府の行っていることはどうかという調査があるんですが、いまの大平内閣はたいしたことはやってない。これは項目では一通りの調査しかやっていない、その反面にはその汚職の追及の邪魔になっているというような裏もあるそうでございますが、これが世論調査によりますと四六・五%、それから隠そうとしているというのが二二・二%、合計七〇%近い国民がそういうふうに思っているそうですが、これはいかがですか。
○白浜国務大臣 私の所管外と言ったらおしかりを受けますが、国務大臣でございますから、せっかくのお尋ねでありますので私の考え方を申し上げます。 これは閣議でも大平総理から、そのことについては私ども隠すつもりもない、全力を挙げて解明するように協力しようじゃないかという御発言もありましたし、私どもそのとおり考えておりますので、国民の一部にそうした不満と申しますか、そういうような気持ちがあるというのはまことに遺憾でございますけれども、邪魔するとかそういうようなことの障害になるというふうなことにおとりになる方がおるとしますと、私としては非常に遺憾だと思うわけであります。
○田中(昭)委員 大臣、一部の人と言うけれども、七〇%といったらほとんどの人がということですよ。 その問題はまた別に譲るとしまして、次に電電公社の方からお答え願いたいと思います。 ここに事業概況の説明をいただきまして読んでみますと、公社のやろうとしておることの中で一つだけ私はお聞きしたいのは、二ページ目の最後の方に、サービスの質的充実の時代を迎えた、こういう認識をお述べになっておりますが、こういうことは私、ずっと当委員会でも特に公社に指摘もし、申し上げてもきたわけでございます。さしあたって五十四年度ですか、五十三年から五十四年にかけて、質的充実の時代というのはどういうものがあるか。いろいろあろうと思いますが、その中でいま出てきておりますのは、仮に自動車電話ですね。それから、去年から大変問題になりました料金明細の問題もあろうと思います。それから、何かいわゆるトラフィックの防止のための装置も開発できた、こういうような問題もあろうと思います。こういう点三点ぐらいにしぼって、簡単で結構でございますから、どういうふうな考え方で供用を進めていこうとされておるのか、お考えをお聞きしたいと思います。
○西井説明員 お答えいたします。 ただいま先生から御質問のございました三点についてお答えいたしますと、まず自動車電話でございますが、自動車電話、これは自動車の中に電話機を取りつけまして、そしてその電話と一般の加入電話との間で相互の通話ができるというサービスでございまして、これはことしの夏ごろサービス開始をいたしたい、こういうことで目下鋭意公社の中で無線局の設置その他の準備をいたしておるというところでございます。 それから料金明細関係でございますが、料金明細関係につきましては、御存じのとおり国民からの需要の非常に多いサービスでございまして、これをどのような形で提供するかということにつきまして公社の中で鋭意検討中でございます。私どもの考え方といたしましては、この料金明細サービスをやりますにはどうしてもある程度交換機に設備が必要でございますので、この交換機に設備をいたしますときに、現在の交換機の種類によりましては、たとえばステップ・バイ・ステップ等の交換機では非常に高くつくわけでございますし、電子交換機ですと比較的安くつく、こういう問題もございまして、そういった交換機の今後の取りかえ計画、そういうものとあわせまして、経済的に実施をいたしたい。したがいまして、かなり長期間をかけまして、この料金明細サービスを実施をします場合にも実施をしていきたい、こういうように考えております。ただ、この料金明細につきましては、この明細サービスを全く御希望にならない方、あるいはこの料金明細をやることによってプライバシー問題その他いろいろな問題が出てまいりますので、そういったような問題について現在公社の中で鋭意検討中でございます。 それからトラフィックの測定装置でございますが、これは公社の中におきますトラフィックの測定のための機械でございまして、一般の加入者の方のサービスには余り直接関係はしないのじゃないか、このように考えておる次第でございます。
○田中(昭)委員 いま本当は一つ一つもう少し詳しくお聞きしたかったのですけれども、時間の関係上省きますが、ただ一つだけ、相反するといいますか、私は、国民の、利用者の立場に立ってみれば心配になることがございます。 というのは、公社が、現在までよく言われます自動化も済んだ、積滞も済んだという中で、いわゆる便利なものとしてのサービスの質的充実も、そういうものも含まれると思いますが、仮に自動車電話を取り上げてみましても、自動車電話ということによるデメリットにどういう認識を公社が持っておるのか。こういう一応の項目だけこれは指摘しておきますから研究してもらいたいのですが、自動車電話、確かに便利になると思います。まずやはり大都会になるわけですが、この自動車電話の行われております先進国、アメリカ等の状況を見ましても、大変これが犯罪に結びついておるのです。自動車の中から電話をかけられるという、個室といいますか密閉されたそういう環境に置かれるし、そういうものが犯罪に大変な影響をしているという事実を私は聞いておりますが、恐らくそういう問題については公社は勉強してないんじゃないか、こういうように思います。指摘だけしておきます。 それから料金明細でございますが、これはいろいろな事情があろうとも、昨年までの議論を見てみますと、私は、直ちにこれはやらなければならない問題である、こういうふうに言っておきます。そのように直ちにやらなければならない問題、いろいろな事情はあるにしてみても、去年の経過を見てみても、こういう問題はいまの自動車電話と比較してみて、世の中が余りにも便利になることが、その便利になることによってのギャップがそのまま見過ごされていったというのは、いままでの第五次計画の中にもたくさんございます。別な機会に私指摘しておきたいと思いますけれども、こういう問題があるということを指摘しておきます。 次に、そういう問題を公社が利用者の意見を聞くというところで利用者委員会というのを一昨年からつくられておりますが、この利用者委員会におきます意見、要望等を聞いておりますと、現場における業務それからその他のサービス等に反映したというように言われております。この具体的なものを一つだけでも結構でございますからお聞かせ願って、またその中でこの施策等が本社で検討するものもある、こういうように言われておりますから、現場で採用したものそれから本社で検討するもの、こういうものが全体のどういう状況になっておるのかお聞かせ願いたいと思います。
○西井説明員 お答えいたします。 利用者委員会におきます各委員から出されました意見、要望でございますが、これは大体各通信局で年に三回ないし四回程度いたしておりまして、その中で現在までの検討状況を申し上げますと、各通信局あるいは現場等におきまして御意見を承りまして、それを事業運営に反映をいたしましたものが大体四割でございます。それから、御意見を承りましたけれども検討中あるいは当面実施困難としたものが約四割でございます。それから残りの二割が、ただいまお話しございましたとおり全国的視野で検討を必要とするということで本社において上申があったものでございます。 内容を具体的に申し上げますと、まず主な意見、要望に対しまして通信局以下におきまして事業運営に反映をいたしたものといたしまして、非常に内容が細かい御意見が多うございまして、二、三申し上げますと、まず国道とか遠洋漁業基地等に百円公衆電話を増設をしろとか、空港等に設置してあります公衆電話に外国語の利用案内板を掲出しろとか、それから各商品のPRを積極的に実施をしなさいとか、こういったようなものは直ちに事業運営に反映をいたしております。 それからあと、通信局において検討中のもの、重立ったものを申し上げますと、電話局ごとに相談サービス日を設定をしろとか、それから営業の窓口にもう少し女子職員を多く配置をしろとか、それから総合苦情相談窓口を設置しなさいとか、こういうものは各地域の実情に応じて検討中でございます。 それから、当面ちょっと実施困難としましたものでございますが、郵便番号と市外局番を一致させなさいとか、度数料はすべての電話局において暦月単位に請求をしろ。現在、御存じのように度数料は六群に分けて請求をいたしておりますが、それをすべて暦月単位に請求しろ、こういうのは当面実施困難ということにいたしております。 それからあと、本社に上がってまいりまして本社で検討いたしましたものの中で、本社で検討いたしました結果、実施方をするというふうにしたものでございますが、これは大体新規サービス関係が多うございます。電話番と申しております、不在のときに電話がかかってまいりましたときにトーキーで、ただいま留守にしておりますのでお急ぎの方は何番におかけくださいとか、ただいま会社はもう閉店いたしましたのであしたおかけくださいとか、こういう電話番のサービスを全国拡大をしろとか、それから、いまちょっとお話がございました自動車電話を早く実用化をしろとか、それから難聴者の方に対します骨伝導電話機の早期実用化とか、こういったものが本社において検討の上、実施方促進をしておるものでございます。 それからあと、本社において検討中のものでございますが、これはサービスセンターを各県に設置をして、各商品とかその他いろいろな機器をPRしろとか、それから公衆電話から料金の着信人払いを実施しろとか、こういうサービスでございますが、これはただいま検討中でございます。 それから、本社に上がってまいりましたけれども、ちょっと実施困難というようなものを申しますと、基本料を年間一括前払いをしてある程度割引を実施しろ、こういう御要望でございますが、公社としましては度数料を毎月計算をして請求をいたします関係で、こういう基本料年間一括前払いというのは公社側の業務にほとんどメリットもございませんし、料金は御存じのようにほとんどが機械計算になっておりますので、やや困難。 大体いまの状況は、簡単に申しますと以上のような現状でございます。
○田中(昭)委員 大臣も総裁も、いま利用者委員会をせっかくつくっていただいて、内容を聞いてみますと、大変切実な問題ですね。すぐ解決できる問題もある、そういうふうにも承りますから、いまの御答弁をいただいても、現場で採用したものと本社検討のものが不採択を除いても大体七〇%近くある。ですから私は、先ほどから言いますように、こういうものがサービスの質的充実というものにつながった経緯というのがわかりませんね。たとえば料金明細もその中にあろうと私は思うのです。それから自動車電話は早急にやりなさいということで、これはことしからやるようになったとか、それはいいのですが、その内容をやはり公表するといいますか、何らかの形で整理をしてやるべきではないかと思いますが、この点の何か御配慮ができるものかどうか。また、通信局によっては三回ぐらいと言うけれども、二回しかやっていないところもある。大体一年以上たっているわけですが、そういうようなアンバランスもあるようでございますから、この辺についてはここで総裁のお考えになっていることも加味して御答弁いただきたいと思います。
○秋草説明員 電電公社は、いつも私申しておりますとおり完全独占事業と言ってもいい事業でございまして、常に国民なり顧客の皆様の要望にこたえるということが使命でございます。一にも二にも顧客あっての事業でございます。 今日積滞も終わり、自動化も終わりますると、顧客中心、内容の充実したサービスということは非常に大事でございます。新しいサービスも大事でございますけれども、精神が非常に大事でございます。私はいままでも、この制度が行われる前も、東京の新聞はもちろんのこと、全国の地方紙の公社に関する投書、意見、論説、そういうものを全部集約して、月に一遍刷りまして、幹部会議は当然のこと、全国にこれを報道して反省の用具にする。要は独善にならないように、独占にならないように、官僚的な心構えにならないように常に配慮するということが信条であるということを常々従業員に申しております。 いまの問題は、料金値上げが昭和五十一年の十一月、参議院を通過したときに、衆参両院ともこれに対しまして附帯決議として私どもがちょうだいした大事な問題でございまして、これは永久に続けなければならない制度だと思って、非常にいい制度だと私は思っております。いま報告のように、中身は非常に大きなものもあれば小さなものもある。委員の方々は皆専門家ではありません。料金の問題とかいうものを審議してもらうのは学識経験者で非常にりっぱな方を集めますけれども、利用者の代表でございますから、非常にとっぴな質問をなさる方もいますし、それから公社の事業を本質的に御存じない先生もいらっしゃいます。しかし、あくまでこれは耳を傾けますと、非常に法定事項のようなものもあれば、また、いま申しましたように非常にささいなようなものもあれば、いろいろ大小さまざまでございます。これは要は、みんな忠実になすべきものはこなしてやっていく。そこでいま最後の先生の御質問でございますが、これをまとめて──これは国会の決議によるものですから、こうしてときどき、あの問題はどういう結果になってきたという御質問がございまするから、お答えするのも当然でございますけれども、あるいは御要望がございますればそれを年間一冊にまとめまして、主なものは拾って項目ごとでもまとめて国会に御提出するということは私は少しもやぶさかではございません。
○田中(昭)委員 ぜひそういうふうにお願いしたいと思います。 最後にもう一問だけお尋ねしますが、サービスの向上について私も長い間ここで議論もし、またお願いもしてきたわけでございますが、その一つの具体的例としまして、私の地元では市外局番の閉番号化というのを進めてきてもらっておりますが、その大体の経過と進捗状況といいますか、また全国的にはどのようになっておりますか、お聞かせ願いたいと思います。
○福富説明員 お答えいたします。 まず、全国的の閉番号の拡大という、市外局番をダイヤルしないで通話できる地域を拡大するということは、年々積滞もなくなってまいりましたら非常に強い要望が出てまいりました。いままでの五次の五カ年計画におきましては、積滞の解消とかあるいは自動改式等を重点に計画してきたところでございますが、いまの閉番号の拡大ということにつきましては、同一単位料金区域内において、自動改式を行う際に、その工事にあわせて実施してきた程度でございましたが、六次五カ年計画につきましては、市内局番の変更等、番号上の問題点から画一に実施するというようなことは困難でございますが、地域住民の方々の要望を勘案しながら、同一単位料金区域内におきましては、逐次いま先生のおっしゃった閉番号、市外局番をダイヤルしないで通話できる地域の拡大を積極的に図っていきたいと考えている次第でございます。そしてまた、いま御指摘の福岡県につきましては、和白の局ほか四局のエリアを含めまして福岡市内全域を閉番号にするという点、それからまた福岡県の須恵町、宇美町、志免町の相互間においての問題につきましては、昭和四十八年三月以降、田中先生を初めといたしまして地域住民からの再三の強い要望がございまして、公社といたしましても鋭意検討を重ねた結果、須恵町、宇美町、志免町の相互間におきましては、昭和五十四年一月三十一日から市外局番をダイヤルしないで相互に通話できるようにいたしました。また、福岡市内全域につきましては、昭和五十四年、ことしの三月二十八日にサービス開始をする予定になっております。
○田中(昭)委員 時間ですから終わります。
○石野委員長 この際、午後一時まで休憩いたします。 午後零時一分休憩 ————◇————— 午後一時開議
○石野委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 逓信行政に関する件について質疑を続行いたします。武部文君。
○武部委員 最初に、東京ラウンドについて若干御質問をいたしたいと思います。 電電公社総裁にお尋ねをいたしますが、いま問題になっておるアメリカの調達開放要求に対して、電電公社が部分開放に同意したいというような報道が一部にされておるわけですが、あなた方の従来の方針が変わったのかどうか、この点を最初にお伺いしたい。
○秋草説明員 新聞報道など、私たちは責任を持ったお答えはできません。変わっておりません。
○武部委員 変わっておらないということですから、結構だと思います。 公社の職員、これは調査役級だということのようでありますが、これを外務省の担当官に同道させてアメリカに派遣をするというようなことが言われておるようであります。調査役の人には大変失礼でありますけれども、一体この程度のことでアメリカの正しい理解を得るというようなことを考えておられるのか。私はそういう対応ではちょっと不十分だと思うのですが、その点いかがですか。
○秋草説明員 ただいまアメリカへ行っておりますうちの技術者は、いま武部先生がお考えになったような使命を持って行っているのではなくて、あくまで外務省の方でございますから、そばについておって、要するに字引きというか、いろいろエンジニアリングの術語とかいろいろな言葉もございますし、技術的なアドバイスとかそういう意味で選考したのであるということも本人にもよく言ってございますし、決して外交交渉の場裏で口を聞くとかいう権限は何も持っておりません。
○武部委員 アドバイス程度でということですね。 そこで、郵政大臣にお尋ねをいたしますが、先日もここでいろいろやりとりがございました。二月二十日の第一回関係閣僚会議において開放の方向を確認した、こういうことが伝えられたわけですが、第一回の関係閣僚会議、この真相は一体どうなのか、大臣はどのような考え方でこの閣僚会議で発言をされたのか、今後どういう考え方なのか、これをちょっとお伺いしたい。
○白浜国務大臣 お尋ねのとおり、二月の二十日に本問題について、対米折衝の問題を含めまして、関係閣僚の会合が開かれたわけであります。その前に私ども承りましたところでは、この会合では何も別に取り決めるわけではない、そういうような話で会合に出たのでありますが、御承知のとおり、二十日の報道関係、新聞その他では、さも電電問題が主題であって、しかもいま触れられた問題を、窓口をあけると申しますかそういうようなことに決まったような報道がなされましたので、私は実はびっくりいたしたわけであります。したがいまして、官房長官が座長で話を進めました際に、牛場代表並びに安川代表からそれぞれ交渉の経過の報告がありましたので、私は第一番目にそのことをただしたわけであります。しかし、いろいろ新聞その他でも取り上げられている問題でありますので、電電公社の問題を抜きにしてというわけにもまいらないというふうなことで、話題になったのは事実であります。しかし、そのときには何にもそういうような方向で問題が決まったわけではありませんで、随時、必要に応じてまた会合を開くというふうなことで一応話が終わりました。 その際の大臣としての発言はどうかということでありますから、私どもは、外交交渉でありますし日本政府全体が受けて立っているような状況でありますから、一〇〇%これに反対するものではないという発言を、正直に申していたしたわけであります。その中にどんなものが含まれるかというふうなことについては、これはだんだんと今後会合を重ね、またいろいろと米国との間に調整をしながら決まっていくだろうと思いますけれども、私どもも心配し皆様方もいろいろ御心配しているようなことについては、私どもはとうてい許容し得ない問題であるというふうに考えているわけであります。
○武部委員 二月二十日の第一回関係閣僚会議の模様は、いまあなたがおっしゃったようなことであればそれなりに理解はできるわけです。しかし現実にこの問題は非常にこじれてきておる。こういう中でアメリカ側の理解を得るということはなかなかむずかしいと思うのです、相手もなかなか強腰ですから。したがって、郵政省は全力を挙げてこの問題には対処してもらわなければ困ると思うのです。同時に電電公社の立場、先ほども総裁が述べられたけれども、一貫して同じ方針をとっておられる。その立場を堅持してやる必要がある。これは郵政省の責任だと思うのです。かつて農畜産物の輸入の際にあれだけの大騒ぎになって、国内で大問題になった。こういうこともあるわけですから、タイミングを失することなく、郵政大臣がみずからアメリカに乗り込むか、それとも政務次官等の代表をアメリカに派遣をして──電電公社自身が、先ほども外務省に同道してアドバイスをするという程度しか電電公社には出る幕がないのです。出る舞台がないのですから、そういう意味から言うならば、郵政省が、郵政大臣がそういう立場を堅持をして、タイミングを失することのないようなそういう努力をする必要がある、このように私は思います。交渉能力もないし交渉の場に臨むこともできない電電公社、そういう立場を十分理解するのは郵政省でなければならぬ、こう私は思うわけです。メーカーの人たちも大挙してアメリカに乗り込むというようなこともあるわけですから、もうこれ以上申し上げませんが、この問題について郵政大臣はどういう見解を持っておれらるか、今後の取り組む方針をひとつ述べていただきたい。
○白浜国務大臣 ありがとうございます。いろいろ私どもも電電公社とも相談をしながら、また関係各省、特に、外務省、通産省、経済企画庁、こうした関係の筋といろいろ検討をして、そしてどういうふうな運び方をした方が一番効果があるだろうかということを勘案しながらいろいろ検討しておる最中でありまして、近々に関係工業界の代表も渡米願って、いろいろ専門家同士の話も詰めておく必要があるというふうなことが、いろいろ外務省あるいは通産省その他からの示唆もありましたので、いまその準備をいたしておる最中であります。おっしゃるとおり、私どもも、十分責任を持って間違いのないようにというふうなことで努力をしている最中であります。
○武部委員 東京ラウンドの問題はこれで終わりますから、電電公社の方、どうぞお引き取りいただいて結構です。 それでは郵政の労使紛争のことについてお伺いをいたしたいと思います。 当委員会で、先般、大臣は、二月十日に初めて組合の幹部と会見をした、こういうことをあいさつの中で述べられました。同僚議員からの質問にあなたはお答えになって、心ならずも会見できなかった、こういうお話でございました。私も長い間こういう問題にタッチをしてき、当委員会にも長らく籍を置かしていただきまして、いろいろな郵政大臣ともやりとりをした経過を持っておりますが、あの年末のぎりぎり、大変紛争が厳しくなってきた十二月二十八日、いわゆる最終段階で、組合側から大臣に対しての会見の申し入れがあったはずであります。しかし結果的にはあなたはおいでにならず、次官が出席をして、そうして交渉は決裂、そのまま年末から年が明けてしまった、こういう経過があるわけです。心ならずもあなたは会見できなかったとおっしゃっておるが、一体、大臣自身の考えでは会おうという考えがあったのか、どうしてそういうことになったのか、最初にちょっとお伺いしたい。
○白浜国務大臣 このことは、言いわけを申すつもりはございませんけれども、御承知のとおり、紛争のさなかに私も郵政大臣を拝命して就任をしたわけでございますが、会おうということでありますならば私も会った方がいいのではないかというふうに一応考えたわけでありますが、何しろ問題の提起のされ方が非常にむずかしい、一括回答を迫るというふうなことでございますので、これはやはりここで私が会って、そして私自身がノーだというふうな答えを出したならばどうなるだろうかということを中心にしていろいろ検討しました結果、事務次官以下みんなそれぞれの立場で交渉をつないでいった方がいいのではないか、そうしなければなかなかここで、言葉は悪いかもしれませんけれども、けんか別れになってしまったら収拾にまた非常に長引いて困るではないかという、こうした考え方に立ちまして、私は一応会見を見送ったというのが実態でございます。
○武部委員 私はちょっと考え方が違うのであります。あの年末のぎりぎり、そういうときにこそみずからが組合の側に会見を求めて協力を要請する、そういう姿勢があってしかるべきだと思うのです。なるほどむずかしい一括要求のことも出ておりました。それも私もよくわかります。しかし、現実にはもう年末ぎりぎりの最悪の事態に突入しておるわけですから、少なくとも、就任された新大臣のあなたがみずから会見を求めて、何とか協力してもらえぬか、そういう態度を表明されてしかるべきだった、私はそう思うのです。そういう意味から言うならば、大臣が責任を放棄された、このように私は指摘をせざるを得ないと思います。このことはこれだけにしておきます。 そこで、この労使紛争の問題、よって来るべき結果、これがいろいろと問題になっておるわけですが、この昨年末の労使の紛争というものは年を越えて現在なお続いておる。この原因は一体どこにあるというふうに大臣はお考えになっておるだろうか、これを最初に端的にひとつお伺いしたい。
○白浜国務大臣 長い間の労使の話し合いなり、あるいは紛争の経過があった、こうした積み重ねのことで年末の紛争があれほどエスカレートしたということでありますが、これについての原因をどう思うかというお尋ねでありますが、非常に残念な事態になったということで、私もそういうふうに考えておるわけでありますが、やはり先ほどから私が申し上げましたように、郵政事業の基本といいますか、根本に触れるそうした大きな問題を冒頭に掲げて折衝をするということになりますと、これはやはりなかなか簡単に解決するということもむずかしい。しかも、それに対しましてのノー、イエスを初めに言わなければならぬというふうなことになりましたので、私どもはこれは大変である、私自体もそういうふうな認識をいたしたわけでありまして、やはり話し合いの場をつくっていく以外にないのではないかというふうなことを考えてきたわけであります。先ほどからのいろいろ御指摘を受けて、委員会でも衆参両院ともいろいろな方向で委員の先生方からお話がございましたが、やはり私もじっと反省するところは反省しなければならぬ。これはあながち省側だけの問題ではなしに、組合の諸君にも反省するところは率直に反省をしてもらって、そうしてこの紛争の原因になったものをお互いが取り除く努力をする以外にないのではないかというふうにいま考えているところでありまして、そういうふうな目でひとつ委員の先生方も見ていただくように私からはお願い申し上げたいわけであります。
○武部委員 責任の問題は後でまた触れたいと思いますが、二十九といい、十二項目といい、根本に触れる問題だというようなお話がございましたが、従来のずっと長い──これから申し上げますが、経過から見て、私は実はそう思っておらないのであります。この何が原因か、原因があって結果がある。その原因を解明せずして現実の問題の解決は不可能だと私は思うのです。 きょうまでの当委員会におけるやりとりを聞いておりますと、郵政省側の答弁は、敵視をしておらぬ、あるいは組合の協力がなければ郵政事業の円滑な運営はできない、こういうことがしばしば出ておる。にもかかわらず、今日、組合から二十三件に上る公労委に提訴があった、しかも七千件以上に上るところの類似行為がある、こういうことが具体的になっておるのであります。敵視はしていない、協力してもらわなければならぬ、そういうことを言いながら、現実にそういう不当労働行為あるいは類似行為というものが提起をされておる。ということは、敵視はしておらぬと言っても、現実にそういうことが起きておる。協力してもらわなければならぬと言っても、現実にそんな問題が起きておる。ここが問題だと私は思うのです。 そこで、きょうは時間がございませんから、私は次のことをちょっとお伺いしたいのですが、今度の紛争でいわゆる郵政マル生というものは十七年間の怨念だというようなことが言われておるわけです。私もそれを聞いておるわけですが、大臣、この十七年間の怨念ということについて心当たりがありましょうか。
○白浜国務大臣 私は残念ながらそれをつまびらかにはできませんので、ひとつ担当の局長からお答えさせたいと思います。
○武部委員 結構です。十七年間の怨念、しかも今度の問題というものは金の問題ではなくて魂の問題だなどという言葉が言われました。年末というのは、みんな大変金が要るときです。郵政労働者、特に郵便労働者は、平生は全国平均一人約八万以上の収入が年末にあるのです。だれだって金が要るときです。そういう問題があるにかかわらず、金の問題じゃない、そういうことが今度の紛争の中の最も中心にあった。しかも十七年間にもわたる怨念だということ、これは普通のことではないのです。大臣もそこを認識してほしいのですよ。これは人事差別だ、あるいは人権無視だ、あるいは組合の敵視だ、そういうことからこの問題が実は発生してきておる。これをとらえてもらわなければ困るのです。 そこで、私は十七年間の怨念ということは一体どういうことか、これを申し上げてみたいと思います。 昭和三十七年三月二十四日、ここに朝日新聞がありますが、ちょうどいまから十七年前であります。このときの新聞によりますと「春闘さなかの二十三日、全逓労組大阪中郵支部の福井秀政支部長、」これは私の友人でございました。「執行委員ら五人が組織を脱退して新組合をつくると表明、全逓側はこれは郵政省当局の策動によるものであり、明らかに不当労働行為だとして二十八日、国会社労委で問題にすると声明書を出すなど、春闘のヤマ場を前にドロ仕合になりそうな気配である。」そうして「全逓がこの新組合結成の動きを郵政当局の策動だとしているのは、さる二月初めに東京で開かれた全逓中央委員会の終ったあと、福井支部長と迫水郵政大臣が東京都内で会い、大臣から「参院選までをメドに当局と話合いのできる新労組をつくってほしい」といわれたことと、福井支部長はさる七日上京したとき、飛行機の切符を無料で大阪中郵局長からもらっているということなどからで、こんどの新組合の誕生は明らかに当局の説得工作による組合の分裂をはかるものでありへ不当労働行為であるとして、二十八日の国会の社会労働委員会などで問題にするほか、公労委にも提訴するという。これに対し福井秀政全逓大阪中郵支部長は「迫水郵政大臣と会ったのは事実だ。東京駅近くのホテルのロビーで一対一で会った。再三電話で申し入れがあったためで、席上大臣は全逓に批判的な勢力が固まる可能性があるかどうか質問した。しかし新組合をつくれといった指示はなかった。また二回目に上京したとき、飛行機の切符をもらったのも事実だ。」こういうことが談話としてこの朝日新聞に載っております。十七年前の、ちょうどくしくもいまごろです。こういうことが現実にあた。そして、その中から不幸にして新しい組合が誕生し、その中から組合の差別、敵視、人権無視、そういういろいろな問題がずっと発生してきたわけです。そういう経過があって今日の段階を迎えておるのであります。 この間、ほとんど毎年のように労使の間に労務政策をめぐって主要な紛争が続いてきた。そ都度都度に問題解決のためにいろいろ努力をされて、郵政省は地方機関の管理者に対して通達を出しておるのであります。たくさんの通達を出しておる。時間がありませんから、私が読み上げて、あなたの方で肯定されれば結構だと思いますが、それを解決するために郵人管という通達を四十一年から四十三年、四十六年、四十六年、続いて通達が出ておるのであります。そういう通達を、労使安定のために郵人管という指導文書をずっと出されたことは間違いありませんか。
○守住政府委員 間違いございません。
○武部委員 四十五年四月九日、これは俗に言う四・九確認と称するものだそうでありますが、このときの郵政大臣は井出一太郎郵政大臣でありますが、私は当逓信委員会に所属をしておりましたので、当時のことをよく覚えておりますが、この紛争があったときに、この井出郵政大臣は、労使紛争の解決のために「敵視するなどということはあり得ないし、法律で禁止されている不当労働行為などはおこなってはならない。」「今回の紛争の経緯にかんがみて、近く郵政局長会議を招集し、全逓の協力を得るため指導を徹底し、組織介入があるとすれば、この際根絶したい。」「今度の紛争の教訓をムダにしないための努力をしていくので、成果を見守ってほしい。」こういうことを組合との会見の席上で明確に述べておるのであります。 そうして、この確認が実行されておればよかったのですが、実行されなかった。大臣の言明があり、そして確認が行われておるにもかかわらず、やっぱりその指導が下部に徹底しないというので、約半年間また紛争が続いた。そこで、それではいかぬというので、もう一回やろうというので、同じ井出郵政大臣のときに年末の、四十五年十二月十四日であります。俗に一二・一四確認と称するものでありますが、これが出されたのであります。この確認書はここに原文がございますが、詳細にわたったものであります。今日までのいろいろな紛争、人事差別の問題、団交権の問題、任用から昇格の問題からたくさんの内容について詳細にわたる確認がなされておるのであります。これが今日実行されておれば、今度のような事態は起きておらないのであります。一体郵政省はこの一二・一四確認なるものの内容を本当に的確に、どういう機関を通じてどういう回数で、どんな方法で下部末端の管理者に通達したのか、指導したのか、この点はいかがですか。
○守住政府委員 特に一二・一四確認等を中心に先生御指摘になりましたが、それ以前のいろいろな通達にもあるわけでありますし、また確認もあるわけでございます。私ども労務管理必携と申しますか、そういうものの中で、もちろん中心は一二・一四になるし、関連の通達になるわけでございますけれども、それを必ず、大体冒頭あたりでございますけれども、いろいろ労務管理につきましては多面的な角度がございますから、全部の必携ということじゃございませんけれども、その中心となるものの中で冒頭あたりに全部まとめて入れまして、私どもまた管理者も新しく入れかわるという、新しい管理者も出てまいりますが、そういう者も含めまして、そういう必携の中で印刷物としてもまとめて中心のものとして指導しておる次第でございます。
○武部委員 人事局長は指導したとかいろいろなことをおっしゃっておるが、現実には徹底をしていない。ですから、先ほど申し上げるように、この郵人管の通達というのは何回にもわたって出ておるわけです。しかも何回も確認が行われておる。先ほど私は井出郵政大臣のときの二回の確認のことを言ったが、その後なお確認というのはあったはずであります。そういうふうに確認を何回も行われ、しかも通達は出されたにかかわらず、今日までどういう事態が起きてきたか。私は具体的な例を申し上げましょう。 この一二・一四確認は大変りっぱな、もちろん一〇〇%とは言えませんけれども、一二・一四確認というのはここにございますが、この中に折衝ルールとか団体交渉のいろいろなことがございますが「ストライキ等を禁止されている郵政職員が、これらの行為をしないという意思行動をとることは、職員としての良識ある態度のあらわれであると考えているが、このことのみが、良識ある職員であるかどうかの基準のすべてであるとは考えていない。」またここに「職員の特定の言動のみを個々にとらえ、それのみによって、職員を良識職員とそれ以外の者に明確に区別してしまうようなことは適当ではないと考えている。」その前にストライキの問題が書かれておるのでありますが、このことは先般来当委員会でも問題になりましたが、東京鉄郵の人事考課の基準は全くこれに相反するやり方であります。あなた方は二回にわたって追及されて、前言取り消しておるが、東京鉄道郵便局の局長が最初に答弁をしたことが真相であります。だれが考えても真相。これは自分でやったことではない。後で自分独自の考え方でやったと訂正したが、間違いなくこれは郵政省の指導のもとにこの人事考課表というものが適用されておった、実施されておった、このように見なければならぬと思うのです。これは明らかに一二・一四確認の違反であります。このこと一つをとってみてもそうです。 次に、この中に「人事は公正に行なうべきものであり、」当然であります。「調査の結果、誰がみても正当な理由なしに、昇格について差別扱いをうけたと認められるものについては、具体的な措置をとる。」「昇任について差別扱いしたと明らかに認められるものがあれば、将来差別しないよう適当な措置をとる。」「昇任については、任命権者が、職員の能力、適性、経験、勤務成績等を総合的に評定して選考している。評定の中に占めるこれら諸要素の比重を画一的に定めうるものではない。」こういうことが書かれて、後に、主任任用は自局任用が原則だが、できないときには外からとる。いろいろなことがあります。まことに適切に書いてあるのです。これはどういうことでしょうか。これは少なくとも単純選任権が原則だということであります。そのように文章の中から読めるのです。これを見たある全国紙の社説にこういうことが載っておりました。最末端の職制を決定する際、年功を重視したとしても、わが国の常識に反しはしない。私はこれが本当の常識だと思うのです。今回紛争が起きて、私は都内の数局を回りました。ある局で、主任三十八段飛び、三十八人追い越しておりました。もう一つ調べてみたら、四十五段飛びというのがある。四十五人も追い越しておるということであります。しかもそれは組合によって違っておる。全郵政の第二組合の者がなっておる。これは明らかにこの一二・一四確認に違反をしているものであります。常識外であります。そのようにあなたはお考えになりませんか、どうです。
○守住政府委員 お答え申し上げます。 先ほどいろいろな点について一二・一四確認の中のことについて御指摘がございましたが、最後はその主任の任用問題というふうに承ったわけでございますが、そこに出ております、たとえばストライキに参加しないような職員をつくるということで、私ども遵法精神の涵養ということで日ごろ、現在もやっておりますけれども、ただストライキに参加しなかっただけで、他の仕事ぶりとかいろいろな仕事に対する取り組みがございますから、そういうことだけで即断という考え方はしないのだというように、私ども簡単に申し上げますと理解しておる次第でございます。 それから主任の任用問題につきましても、もちろんその判断要素の中には、勤続年数や、近ごろは民間の職業の経験者の方も多数入っておられますので年齢等も考慮に入れなければならぬのは当然でございますが、やはり国家公務員法に定める成績主義と申しますか、そこの仕事に対する仕事ぶりだとか仕事に対する意欲だとかいろいろな能力、適性等々も、勤続年数同様総合的な中で判断されていかなければならないものだ、これはまた国家公務員法の成績主義の定めるところでございます。もちろんその判断の中で経験年数、年齢等も考慮に入れていかなければならぬものだ、このように考えている次第でございます。
○武部委員 あなたの答弁は常識を逸しておるのです。非常識だと私は言いたい。これはマスコミの社説にすらそう言っているんですよ。世の中には常識というものがある。一体三十八段飛びや四十五段飛びなんということが常識ですか。そういうことがあなた自身の常識だとするなら私は意外に思う。あるところへ行って調べてみたら、差別をしてはならぬ、これは人事も服務もそうですよ。同じところに並んでいる服務線表で、片一方は全逓、片一方は全郵政だ。それが二つ並んでおる。一人の人間は日勤が十七日、一人の人間は日勤が四日、あとは全部早出、遅出。朝早く出てきて夜遅くまでおる。そういう勤務につかしておる。同じところのに片っ方は日勤だけで十七回、どうしてそんなことになるのだ、差別じゃないか。これはどういう根拠に基づいてそういう服務になるのか、こう聞いてみたところが、それは通達がございますと言う。通達を見せてくれと言ったら、ないのです。困ってしまって何と言ったか。公達だと言う。とんでもないことを言う。公達なんというものはそう簡単に──こんなことがあるとはあなたは夢にも思わぬでしょう。これはもう常識でしょう。結局なかった。班長、副班長というものを勝手に自分の方でつくって、この人間はそうだから日勤が十七日あってもいいんだ、そうでない者は日勤は四日で、早く出たり夜遅く出たって仕方がない、こういうことをやっておるのです。これは一二・一四確認の精神を逸脱しておるのですよ。そうでしょうが。よく調べてみると、いつも郵便ポストの取り集めに回っておるのは全逓の組合員ばかり行って、そうでない全郵政の組合員はそういうことをやらしてない。私は一々局名は言いませんよ、しかしこの目でちゃんと線表を全部見てきたんだから。そういうことが至るところで行われておる。これは明らかにこのあなた方の確認事項に反しているやり方じゃありませんか。こういうことが枚挙にいとまがないのです。私はあなたの昇任、昇格、そのことについて大変疑問に思うのです。主任になるということは級が上がって本人の俸給が変わり、収入がふえるか減るかということなんです。本人の賃金に影響するんですよ。そういう差別をしておるじゃありませんか。明らかに常識に反した行為が行われておるじゃありませんか。そういうことを、それではあなた方は指導しておるのですか。そこをもう一遍聞かしてください。
○守住政府委員 私ども常々人事に関しましては、組合別とか組合員というふうな物の見方でなくて、日ごろの職員としての仕事ぶり、仕事に関する取り組み、これを基本としてやらせておるということでございます。組合活動がございますので、どうしてもまた組合員という見方から見れば、こうこうこうではないか、組合はそれぞれのまた御主張が私はあろうと思いますけれども、常々の仕事としては組合別とか組合員として見ているのではなくて、職員として、郵便なり貯金なり保険等々のそれぞれの仕事の従業員として見て判断するようにということでございます。
○武部委員 そういうのを論弁と言うんです。現実がそうなっていないんだから。あなたが何ぼそんなことを言ったって枚挙にいとまがないのですよ。あなた、この段階になっていまだに白々とそういうことを言っておったら問題の解決にならぬのです。どんなりっぱなことを確認されたって、人管通達を何十遍出したって、現実にそれが守られていないじゃないですか。全く逆なことが行われているじゃありませんか。それを、能力がどうだのみんなを参酌して、そんなことはこの主任の任用なんということには当てはまらないのです。それは井出郵政大臣が言ったとおりなんですよ。そんなことをするから中で紛争が起きて──人間だれしも主任になりたい、主事になりたい、課長代理は課長になりたいでしょう、課長は局長になりたいでしょう。これはそういう人間の心理をあなた方が逆手にとっているのですよ。そういう差別を現実にやってきている。私は十七年間の怨念と言ったが、何遍あなた方が言ったって実行されておらぬ、それが積もり積もって今回のことになっているということをあなた方自身が反省しなければ、この問題の解決にはなりませんよ。われわれが指摘するのはそこなんですよ。 ここにたくさんの事例がありますが、一々申し上げませんが、自分の局から郷里にかわりたいと言ったら、全逓に入らぬ方がいいと言われた者が七十四名、脱退せいと言われた者が七十名、百四十四名。みんなそれぞれ証言があるわけですよ。あなた方がここでは、そんなことを言ってはならぬ、そういうことは不当労働行為にもなるし言ってはいかぬということを、いまだにここでやっておるじゃないですか。去年、おととしのことですよ。ことしに入ってのことですよ。それが現実にあるじゃないですか。一体何を指導しておるのですか。もう一遍聞かしてください。
○守住政府委員 もちろん主任の任用等の問題につきましても、すべての局で、不当労働行為だとは私考えてないわけでございますが、果たしてよき人事管理と申しますか、そういう意味で全部が全部適切かどうかつまびらかにいたしておりません。しかし、いろいろな声が上がっておるということは十分踏まえて、これはまた見直し、その他実態を見て、その個別の内容、現場での管理者の判断と申しますか、そこらあたりも十分指導し、注意喚起もしていかなければならぬと思いますが、また個別の例を見ますと、これは人事のことでございますけれども、たびたび職場闘争等のリーダーになってあれだとか、欠勤やポカ休が多かったとか、いろいろなものが中にはあるということも聞いておるわけでございますので、そこらあたりを十分踏まえながら指導してまいらなければならぬ、こう思っておる次第でございます。
○武部委員 あなた方は余り真相を知っていませんよ。一たん現場へ出て、第一線のところでどんなことが起きておるか、私どもと同じように見られたらどうですか。現実はそんななまやさしいものではないのですよ。一部新聞に広告が出ておりましたからあなたもごらんになったと思う。大部分の人が見たでしょう。父親が失明をしてどうにもならぬから帰してくれと言ったら、全逓脱退したら帰してやる、こういう話が出て、皆さん、あれを見て恐らくびっくりされたと思うが、そんなことはこれを見たらたくさんあるのですよ、それと似たようなことが。こういう事実が現実に残っておるのですよ。いまなお発生しておるのですよ。 私が行った局でこんなことがありました。こんなことをよくもやるものだと思ったのだが、郵便の配達の人が二号便の配達が済んで帰ろうとしたら同僚に出会った。保険の集金です。保険の集金は全部道がわかるわけではないから、郵便の集配に、家がわからぬがどこかいな、いやどこどこだと言って立ち話をしておった。ちゃんと後ろから管理者が二人自動車でつけてきて現場を押さえた。おまえ、七分間カット。これは一体何ですか。大体管理者が職員の行動を後ろからつけて歩いて監視しておる、そんな職場が一体どこにありますか。全国の公共企業体の職場にこんな職場があるでしょうか。道を聞けば、だれだってあたりまえ、教えてやるんですよ。郵政事業の中において、保険の人がわからぬから、いつも郵便の職場に来て聞くんですよ、家がわからぬから教えてくれ。たまたま道で出会ってそれを聞いた、集金に行きたいけれどもと。それを頭からちゃんとつけておって、しかも仕事が済んで帰ろうという、そういう人にまで七分間のカット。全くお話にならぬです。そういうことが積もり積もって、十七年間人権が無視されて、差別がされて、組合が敵視された、こんなことがあってたまるか、金の問題じゃない、魂の問題だと言うのは当然だと思う。私はそう思うのですよ。そういうものが積もり積もって今日の紛争になったんだということを、あなた方が原因をしっかりつかまえておかなければ、どんなにきれいごとを回答されたってだれも信用しませんよ。その原因はそこにあるということを、あなたはお気づきですか、どうですか。
○守住政府委員 私も組合幹部諸君といろいろ話し合いをしておりますので、そういう点についての指摘、いろいろ現場では約束が守られていないのだという指摘等々、私も承知いたしております。 ただ、物の考え方と申しますか、正当な組合活動に対しては絶対これは支配介入はまかりならぬ、不当労働行為でございます。ところが、正当な組合活動かどうかということをめぐりまして、あるいは人事の問題もそうでございますけれども、物の見方、考え方がそこで違っておりますために、いろんな事象に対しての受けとめ方、主張が違ってくるという面もあるということも否めない事実でございまして、またもう一つ、たとえば私も、道を尋ねておるのに七分間賃金カットだという話が出ましたので、実は調べたわけでございますが、当日の午前中当該局の管理者は、これは管理者の数というのは、御承知のとおり職員が百人くらいおりましても五、六人ぐらいでございますし、二百人、三百人、それに応じておるわけでございますが、多数の職員の中での管理者でございます、そんな一々外まで出ての監視なんてできっこないわけでございますが、前日、部外の方からも配達途中いろいろなあれがあるということを申告を受けまして、当日ある公園のところへ行ったら実はこうであった、それが道を尋ねておってというふうな言い方に変わっておるというふうな実態と申しますか、たとえば一つの例でございますけれども、わずかな数少ない管理者が外まで出て行ってあれというのはよほどの何かの事情ということがある、その辺のところもまた御理解、御認識いただきたいわけでございます。
○武部委員 たまたま公園で出会った、そんな詭弁、いまごろ後からこじつけたようなことを言ったって、そんなことはだれも信用いたしませんよ。これはこれだけでおさめましょう。 私は、ずっといままでのあなた方の確認事項、あるいは当委員会で井出大臣やその前のときから私もいろいろなことを知っていますよ。そういう中で、労使紛争を何とかして解決したいというので、いろいろな確認がここでなされているのですよ。これを読んでみると、これは、あるからこそ確認事項が出てくるのですからね。そうして、その後引き続き出るということは、これが守られぬから次のが出るのですよ。また守られぬから次のが出てくる、こういうことになっているのですよ。積もり積もって今度ここに来たのだ。 そうすると、あなた方は、こういうことを大臣と組合のトップとの間に確認をされ、そしてそれを何とか局長会議を通じたりいろんな形をして下へおろしておるとおっしゃっておるが、下の者が本気で、逆に言えばあなた方が本気で指導をしておるというふうに下の者は思っていないのじゃないか。ただ単にこれは上の方だけで確認をして流してきたな、もう一つ裏の何か隠された指導というものがありはしないかと疑いたくなるのですよ。そこが問題なんですよ。あなた方は確かにたくさん通達を出しておる。何年かはみんなわかりますよ。そのものがそのまま実行されておったらこんなことにはならないのですよ。そうではないもう一つのものが裏から指導されておる、その現実は結果が一番証明するのです。組合の組織に手をかけ、組合と衝突をし、組合を分裂させ、少数にさせた局長や管理者は例外なく栄転をしておるのですよ。私は現場におってよく知っておるのですよ。たくさんの管理者を知っておるが、そういう連中は必ずというほど栄転していますよ。全く、人事をえさにしてあなた方やったとしか思えないのですよ、これは見ればわかるんだから。これは仮定でも何でもないのですよ。現実にどの人がどこに動いてどこにおって、いまこの地位におるということはみんな職員録に載っておるんだから。そうすると、その人が前におったところで何があったか、みんな調べたらわかるじゃありませんか。いつもけんかをしておる連中だけが栄転しておる。そうして、職員に暴行を加えて傷害をやって警察に引っ張られた者を、あなた方はこれを処置しますと言った。なるほど処置した。みんな横滑りだ、左遷じゃないですよ、みんな横滑りだ。そういう管理者の人事を巧みに操って、そうして紛争を起こさせて、まあ一年、たかだか二年しんぼうしろ──さっき言うように、課長代理は課長になりたいでしょう、課長は局長になりたい、局長も大局の局、これはだれも人間の心理ですよ。そういうものが巧みに人事権によって、操られて、今日までこの通達なんというものが全く守られておらぬ、これが守られておったら今日こんな紛争なんか起きるはずがないのですよ。私が言いたいのはそれです。私も二十数年間こういう問題にタッチした者の一人ですよ。逓信委員会でも何遍もやった。何でいまごろになってこんなことが起きるか、久しぶりにずっといままでのことを読み返してみました。やはりうなずけるのですよ。これを根絶せずして何ぼあなた方がきれいなことを言ったって、これはまたことしの年末同じことが行われますよ。問題はそれです。あなた方が責任をとれと言って──大臣はさっき、双方が反省をしと、こう言った。あなた方はぽんぽん処分するじゃありませんか。処分で相手の責任を追及しておる。だとすれば、あなた方はどんな責任をとるのですか。むしろ職員の上にあなた方はそういう地位を与えられ、権限を与えられておるじゃありませんか。それもあなた方の責任ですよ。職員はあなた方の手によって、処分でどんどん責任をとらされておる。あなた方はそういう地位にあるじゃありませんか。そういう資格、権限を与えられておるじゃありませんか。それならば国民に対してどんな責任をとりますか。責任をとってほしい。片一方だけ責任を追及するのはおかしいじゃありませんか。大臣どうですか。
○白浜国務大臣 私ども、繰返し双方で反省しながら今度の紛争を解決していきたいというふうに考えておりまして、今後これをじみちにルールへ乗せたら国民の期待に沿うような奉仕ができるであろうということを期待して、それによって国民に責任をとっていきたいと考えておるわけであります。
○武部委員 そういう責任のとり方では私は納得できません。少なくとも郵政大臣は、郵政省の官僚は、幹部たちは、今度の問題についていままでの経緯をじっくりと反省をして、今日起きたこの事態というものの原因を、もう一遍あなた方はもとへ戻って反省をしながら今日の事態の責任をとってほしい、私はそう思うのですよ。 そこで、なるほど郵政の職場は人手がなければならぬ、人の和がなければならぬ、これも事実です。しかし、現実にいまの郵便局の職場というものは、全くかさかさの砂漠みたいなものだ。人の和がないのです、冷たい職場ですよ。行ってみればよくわかるのです、私も前から、ずっと経験もし、知っておるから。昔と全く違っておるのですよ、いまは。そういう職場になってしまった。これはあなた方も十分反省してもらわなければならぬ。当面、やれアルバイトを何十万人だ何百万人だと言って、そういうことで、確かに乗り切ろうと努力をした。しかし、そんなことで郵政事業というものが、なるほど当面は糊塗できたとしても、これから先糊塗できませんよ。できるはずがないのです。これはコンピューターや機械化が進む職場と違うのですから。そういうことを考えると、体裁だけを取りつくろって何十万人、何百万人のアルバイトを入れたからこうなった、なるほど表面的には一生懸命やっておるように見えるでしょう。しかし、それで郵政事業に一体どういう結果が起きたでしょうか。将来に向かって大きな禍根を残したじゃないですか。郵政事業は郵便と貯金と保険、三事業で成り立っているでしょう。そういうことを考えたときに、この郵政事業の混乱が貯金や保険にどういう影響を与えるでしょうか。それをあなた方は考えていかなければならぬ、私はそう思う。 したがって、これからの問題は、いま私が申し上げたように、過去のあらゆる経過、確認、通達、それに対して一体あなた方の下部、末端の管理者がどういう対応を示しておったか、どんなことをしておったか、もしこれに違反をしておるとなれば、あなた方はぴしぴし処分をし、そういう者に対する規制をしなければいかぬじゃないですか。そういうことを一つもやらずにおいて、さっき言ったように栄転栄転。栄転するならどんなことでもしますよ。一年か二年のしんぼうなら歯を食いしばってもやるでしょう。現実にそうじゃありませんか。あなた、それを否定しますか。沖繩のあの管理所長はどうですか。私はここで、時間がありませんから申し上げることはできませんが、彼の一月のあいさつを読んでみました。こんなばかげた──これは地方の小型郵政局長ですよ、このあいさつを読んでみてびっくり仰天しました、よくもこんなことをぬけぬけと、郵政局長に準ずるような地位にある者がやったものだと。これは地方の末端の局長だけではない、中央の準ずるような局長がこんなことを言っておる。しかも、郵政省の集配課長は四十七年のあのバッジの確認、こんなことがあることさえ知らずに、ついこの間この全逓のバッジについてまでいちゃもんをつけておる。こんな考え方で、──上のあなた方幹部から末端まで同じことをやっておるじゃありませんか。こんな職場が続く限り、これが和のある職場とか、郵政事業が円滑にいくとか、そんなことは考えられません。私は、あなた方が相手に処分をして反省を求めるなら、あなた方自身もみずからを処分して反省をすべきだと思います。いかがですか。
○守住政府委員 この年末、非常にむずかしい要求内容、またやり方であったわけでございますが、しかし、やはり交渉のことでございますから、何とかそれはまとめていかなければいかぬ。一方の当事者といたしまして、労働組合は労働組合の物の考え方、主張、やり方がありますけれども、私らとしても、相互に何とかまとめたいということでございましたが、いろいろ当委員会でも御説明しておりますように、最後の段階では、非を認めて反省し、謝罪するかしないかというふうな、二者選択を迫られるというようなむずかしい局面になりましたので、どうしても内容的にもやり方としてもまとめ切ることができなかった。この点につきましては、労使交渉の責任者として非常に残念に思い、かつ申しわけなく思っておりますし、結果として、非常に一方では規制闘争ということが広範に行われまして、国民の皆様に御迷惑をかけましたけれども、また反面は、私どもの交渉のまとめ切らなかった面もあるという意味で、申しわけなく思っておる次第でございます。 したがいまして、郵政の労使間、これまた長い過去の歴史もあり、今後にも向かっていくわけでございますので、労使の関係を何とか修復しながら、信頼の回復に向かって努力をしてまいりたい、このように考えておる次第でございます。
○石野委員長 山花貞夫君。
○山花委員 これまでの武部委員の質問の趣旨を受けまして、特に本日は、昭和五十一年のいわゆる六・三判決、六月三日の最高裁判所の判決が出た後、締結されました暫定ルールが期限切れになる日であります。明日から労使間の団交のルールが、例外を除いては形式的に全くなくなるというぎりぎりの段階であります。したがいまして、問題をこの点にしぼりまして、質問をいたします。 きょうの大臣のお答えの中で、郵政砂漠とまで言われている今日の荒廃した職場の労使関係の中で、そのことの根本的原因がどこにあるのかということについて、先ほどのお答えで二つのポイントがあったと思います。一つは、省としても反省すべきところは反省しなければならない、こう指摘されたところであり、もう一つは、話し合いの場をつくる以外にはない、こうおっしゃったところだと思います。労使間の信頼関係を回復するためには、労使間の団体交渉についての郵政省の政策を根本的に改めなければならない、私どもはそのように考えています。 まず冒頭、大臣にお伺いしたいのですけれども、全逓の労働組合の持っている団体交渉権が憲法上の基本的権利に基づく制度である、このことについてはお認めになりますでしょうか、その点をまず確認しておきたいと思います。
○白浜国務大臣 そのとおりだと思います。
○山花委員 まず、憲法二十八条の保障する労働基本権としての団体交渉権が存在するという確認をいただいた上で、人事局長に伺います。 郵政省における団体交渉の権利について、従来郵政省としては、郵政省の独自の体質、事業の特質から見て、他の三公四現業などとは異なり、特殊の取り扱いがあるのだという政策を持っていたのではないでしょうか。そういう考え方が、まさに十七年間の怨念の原因になっていると思いますが、いかがでしょうか。
○守住政府委員 お答え申し上げます。 特殊な政策ということについては、私もいかがかと思うわけでございますが、ただ、御承知のとおり、郵政事業は全国に数多くの事業所を擁しておる、そして、あまねく均一の郵政サービスを提供していかなければならぬということだとか、あるいはもちろん対応する労働組合側の方も単一の全国的な組合であるとか、そういうところからのものがよそと余り比較したものを持ってはおりませんけれども、私の感じといたしましてでございますが、そういう感じを持っておるわけでございます。
○山花委員 おっしゃる事情は、三公社五現業すべてについて共通の特質ではないでしょうか。国鉄でも電電公社でも専売公社でも同じです。従来の団体交渉についての郵政省の基本的政策は、いま申し上げました国鉄や電電や専売公社とは全く違うものがあったはずであります。 まず、その問題点に関連して確認しておきたいのですけれども、団体交渉につきましては、公労法の中に団交の範囲や交渉委員その他について特殊な制度がありますけれども、団体交渉の原則として、たとえば労働組合法一条「この法律は、労働者が使用者との交渉において対等の立場に立つことを促進することにより労働者の地位を向上させること、」「使用者と労働者との関係を規制する労働協約を締結するための団体交渉をすること及びその手続を助成することを目的とする。」とあります。あるいは、労働基準法の第二条「労働条件は、労働者と使用者が、対等の立場において決定すべきものである。」このように規定しているところです。 まず第一に、こうした労働組合法、労働基準法の規定が、郵政省の労使関係には適用があるのかないのか。次いで、郵政省は、こうした原則について、郵政省はほかとは違うのだ、そういうことで修正を加えて、団交についての政策をつくってきたのではないでしょうか。人事局長、お答えいただきたいと思います。
○守住政府委員 御指摘の点、公労法の第三条によりまして、労働組合法との関係も明確に規定されておるところでございますし、労働基準法の適用も同様でございますので、先生御指摘の点のとおりに私どもも考えておるところでございます。
○山花委員 従来われわれが、この委員会でもそうですけれども、労使対等の原則ということについてお伺いした場合に、そのことを素直にお認めにならなかった。これは私のこの委員会における質問を通じての経験であります。従来の労使関係の確認におきましても、労使対等の原則に郵政省的な修飾語をくっつける、正しい意味での労使対等、こういう修飾語をつけまして、主観的にこの内容に郵政省が一方的な解釈をつけ加えている。これが実はこれまでの運用ではなかったでしょうか。 実は私、この問題について、改めて過去二十年間の郵政省内部における労使交渉の経過について振り返ってみますと、郵政省の人事局管理課がつくりました五十二年九月の「郵政部内における団交問題の経緯」という書物があります。大変詳細にこれまでの労使の交渉の経過が記録されているわけでありますけれども、これを読んでみますと、今日全逓労働組合が要求しているさまざまな団交事項につきましては、二十年前と全く変わっていない。十七年間の怨念ということが言われておりますけれども、二十年前の要求がなお今日の要求であります。具体的には、三十五年ごろ幾つかの労使交渉のルールについて組合が要求しておりますけれども、それが今日まで全く前進をしていない、解決をしていない。このことに私は気がつきました。 大変典型的な例として指摘いたしますと、これはかつの郵政大臣の団体交渉についての発言でありますけれども、今日の組合の団交についての要求と全く同じ内容の要求が出されているわけです。たとえば支部団交権、いわゆる職場団交権を含めてのものでありますけれども、これに対して昭和三十六年末の団体交渉ですが、先ほど指摘いたしました団交問題の経緯という書物によりますと、三十八ページ、迫水郵政大臣は、組合側の要求というのは「郵便局の管理権を管理者の手から組合の手に奪取しようとするもので、省としては労使関係の在り方および正常な業務運営の見地から絶対に譲れないものとして拒否」をする、すなわち全逓の団交権の問題をいわば治安問題としてとらえているのであります。この観点が今日の郵政省の団交の政策の基本ではないでしょうか。今日全逓の方が要求している団交のルールについて、他の三公四現がみんな持っているようなそういうルールについて郵政省は拒否している。また当時は回答したけれども、二十年たったらかえって回答が後退しているという部分も私はあることに気がつきましたけれども、あなた方は基本的に、世間並みの団体交渉権を労働組合に与えるということは治安問題である、こういう考え方をいまでもしているのじゃないでしょうか。この点について御見解を伺いたいと思います。
○守住政府委員 団体交渉につきまして、治安問題というふうなとらえ方はもちろん毛頭いたしておらないわけでございまして、問題は、冒頭申し上げましたように、全国的企業であり、二万近くの事業所があるわけでございますので、労使間においてもなるべく中央協約で規律しようというのが基本的な労使間の考え方になっております。 それから、もちろん私ども自身の立場といたしましては、それぞれの職場、労働条件等につきましては労使対等の原則でやっていきますけれども、職場の管理、指揮その他の面につきましては、管理者は管理者としての責任を果たしていかなければなりませんために、そういう問題について、あるいはまた団交自体が秩序正しくルールによって行われるためにも、そういういままでのようなものを考えておりましたけれども、お尋ねの最高裁判決以来、いろいろ労使がコミュニケーションといいますか、一年半ぐらいかかりましたけれども、いろいろ知恵を出し合って詰め合いながら、一歩一歩前進して郵政の現場にふさわしいルールをつくっていこう、そのルールが御指摘のとおり一年間、協約が一年間ということでございますので、いまの時点で一応切れるという状況になっておるわけでございます。
○山花委員 まず、いまの発言の中で、労使共通の認識であるといった分については訂正をしていただきたいと思います。 まず第一に、いまあなたがおっしゃったその考え方が最高裁判決によって否定されたのではなかったでしょうか。第二番目に、一歩一歩前進させようとしたけれども、結局この一年間省側の不信行為によってきょうを限りで無協約の状態をあしたから迎えようとしている、こういうことではないでしょうか。あなた方は、いわゆる最高裁六・三判決から何も学んでいないのだ、こういうようにわれわれは考えざるを得ないわけであります。従来の省の考え方が間違っていると否定されました。最高裁判決の中でどの点がどう間違っていると指摘されたのか、あなた方はそれを一体どうとらえているのですか。その点を明らかにしていただきたいと思います。
○守住政府委員 御承知のとおり、最高裁の判決は、服務表の問題をめぐりましての判断でございますけれども、私どもの従来からの見解といたしましては、勤務時間及び週休日等に関する協約の付属覚書の中で、現場段階での服務表の作成は、所属長の権限等の関連から中央協約で足りるんだという実は認識をいたしておったわけでございますけれども、最高裁の判決によりますれば、付属覚書の規定は、所属長がいかなる内容の服務表を作成しても、これに対して全逓が団体交渉を申し入れないことを約したものではなく、勤務時間等協約に定められた労働条件を具体化する範囲内においては全逓に団体交渉権が留保された、こういうふうな御見解であるわけでございます。また、あと服務表の作成についていろいろな角度からの判断、見解が出ておるところだと承知をいたしておるわけでございます。
○山花委員 いまのお話を伺いまして、やはりわれわれが考えておったとおり、最高裁六・三判決から郵政省は何も学んでいなかった。さっき大臣がおっしゃったような、改めるべきところは改める、こういう反省も全く持っていないということが明らかになったと思います。 いまのお答えは、最高裁判決を全く理解してないじゃないですか。あなたがおっしゃったとおり、確かに服務表の問題が問題となりました。服務表の改正について、支部交渉を拒否することが不当労働行為になるかならないかの問題について、なるというのが最高裁判決の直接の結論でありますけれども、ただ単に服務表についてだけ支部団交事項であるということを言っているのではありません。服務表の改正についての団交申し入れを郵政当局が拒否した理由についてはいろいろありますけれども、先ほどのあなたのお答えとの関連で一番大事なところを言うならば、従来郵政省では、労働協約の締結権というものが郵政大臣にだけあった、したがって、郵政大臣が委任しない限り、下部機関の長は協約締結権を持たない、現在のところは郵便局長に労働基準法三十六条の時間外協定と、同二十四条の賃金控除協定の締結権限を与えただけである、したがって、協約締結権限のない事項については団体交渉することは意味がない、これが郵政省の根本的な主張であったはずであります。これはこの一冊のあなた方がまとめた本の中でも、牢固とした団交の政策として郵政省が一貫して組合に対して主張してきたところです。その基本的な政策が、この判決によって否定されたのです。そのことをあなた方はこの判決からなぜ学ぼうとしないのですか、なぜ反省しようとしないのですか。これが第一の大変根本的な問題であります。 もう一つ、この六・三判決の中での問題点というものは、いわゆる専決事項だけしか団交に応じない、こういう問題について、その局長が仮に労働協約の締結権まで持たないとしても、支部で局所の団交については応じて、そこで合意をしたならば上申しなさい、上移、上に移しなさい、こういうことまでできるんだということをこの最高裁判決の中で言っているわけです。あなたは、この後段の部分については全く触れなかったけれども、どこの三公五現の職場でもあたりまえのこうした職場の労使関係の問題について、話し合いで解決していく、こういう道をとらし続けてきた、とらしていることに対して、最高裁判所が全員一致の判決です。一人も反対意見なく、郵政省は間違っている、こういう指摘をしたのに、あなた方は何も学んでいないじゃないですか。先ほどのあなたの答えは、全く最高裁判決を勉強していなかったということです。その中から何らの反省もしていないということです。トップがそうだから、現場はそのとおりです。 われわれがかつて、この判決の後しばらくたってから各局長に話を聞きましたけれども、上部からの指導は全くないのです。郵政省から、従来団交についてこういう政策を持っておったけれども、これが最高裁判所によって間違いだと言われた、だから、今後はこうしなさいというような、そういう指導は全くない。いま聞いてみれば、全くないのがあたりまえですよ、あなた方がその問題点をわかってないんだから。一体最高裁判決をどう理解しますか。もう一遍私の指摘に対して答えていただきたい。
○守住政府委員 従来、先生御指摘のように、まあ私どもの俗称で申しますれば、非常にハードな団交理論と申しますか、非常に厳格な考え方を現場の支部段階の団交については考えておったわけでございますが、最高裁の判決によりまして、私ども一つの服務表が、例示でございますけれども、この関連につきまして、ソフトな団交理論と申しますか、そういうものの考え方で、つまり団交というものが労働協約締結まで至るようなあれでなくても、いろいろな幅のある労使間の話し合いというものを深めなければいかぬという意味合いも含めまして、そういう理論構成にも変えながら、そしてまた、数多くの現場の労使でございますので、一歩一歩実績を積み上げながら、こういうふうな考え方で現在おるわけでございます。 また、お尋ねの第二点目の、たとえ所属長に権限がなくても、上局にそういう団交の状況なり考え方を上げればいいじゃないか、こういうお尋ねであったと理解するわけでございますけれども、この最高裁の解釈につきまして「努力すべきものであって」というふうな点は出ておるわけですが、この点については、まだなお十分に詰めていきたい、このように思っておる次第でございます。
○山花委員 いまお答えの中で、郵政省は、第二番目の問題点について努力するつもりはあるんですか、ないのですか。ほかの三公四現ならばみんなやっていることです。郵政省だけ独自の立場を主張して、最高裁判決にも従わない。最高裁が努力しろと言っても、それは知らぬ顔と、そういう返事でしょうか。もう一遍確認しておきたいと思います。
○守住政府委員 御承知のとおり、全逓は全国的な単一組織体でございますし、私どもの対応する組織もあるわけでございます。したがいまして、団体交渉が三段階になっておることは御承知のとおりであると思います。中央段階、地方郵政と申しますか地本段階、あるいはまた支部段階、それ以外に個々の身近な問題としての単局の問題があるわけでございますが、大きくは三つある。その三つの中で相互に団体交渉、協約の解釈等をめぐって有機的な連携というものがなされておるし、またなされていかなければならぬというふうに考えておる次第でございますので、そういう連携なり調整、調和といいますか、そういうものの中で意思疎通というものは十分行われていく、このように考えておるわけでございます。
○山花委員 いろいろお答えになりましたけれども、結局私の聞いたことについては一言も答えておりません。私が聞いているのは、最高裁判所のもう一つの大変重要な判断部分について、一体その点については尊重するんですか、しないのですか。その最高裁判決の趣旨を尊重するかしないか。イエス、ノーでいいですよ、答えてください。しないというなら、われわれまた理解しやすいですよ。
○守住政府委員 労働組合との間には、いろいろな上申と申しますか、意見の点について意見を上げる、上移という言葉を使っておりますけれども、そういう点についての意見も出ておりますので、今後のルールの話し合いの中を通じまして、そういう問題も含めまして、当然に話し合い対話をしていこう、このように考えておる次第であります。
○山花委員 いまのお話は、要するに今後検討したい、こういう返事のようですね。現在では、最高裁判決のこうした指摘に対しては顧慮しない、将来の労使の交渉の中でどうしても押されてしまってしようがなければ従うかもしらぬ、こういうことですか。その点について、もう一遍伺います。
○守住政府委員 お互いに組織もあるわけでございますので、その意思疎通というものの上下関係というものは十分念頭に置いていかなければならぬ、こういうふうに基本的に考えております。したがいまして、労働組合との間の団交上の相互のルールでございますので、それを踏まえてやっていきたい、こう考えております。
○山花委員 実はそういう回答が続いていることが、あしたから無協約の状態を迎えるという原因であります。まあ組合の皆さんに言わせますと、ちょうどバッタを追いかけるようなものだと言うのです。将来展望が明らかになって、一年間これでやってみよう、さっき局長も積み重ねと言いました。積み重ねていけば目的に到達するかというと、一年たったらまた先へぴょんと跳んでいってしまう。いつまでたっても同じことを繰り返しているわけです。 あなたは労使関係の中で話を詰めると言っておった。一体いつになったら詰まるのか。一年間に詰めようかと思えば、一年たったらその次の一年です。二年たったらその次の二年です。いまのあなたの態度というものは、まさにこれまでの労使の交渉の経過をそのままあらわしていると思うわけですけれども、要するに、最高裁判決が五十一年六月三日に出て以降今日まで、あなた方としては、この最高裁判決の趣旨を尊重するという気持ちがなかった、こういうことですか。
○守住政府委員 尊重する立場で新しい団交協約を結んでいこうではないかということで、一年半、労使の話し合いをしておった次第でございます。
○山花委員 尊重する立場ということをやっとおっしゃいましたけれども、それで、そのことを前提としてということならば、われわれはその次の問題として理解できるところであります。 ただ、これまで五十一年の十二月十九日の一二・一九確認あるいは五十二年の一一・一七確認、こういうものを受けまして、きょう期限切れになる暫定ルールが締結され、この一年間運用されてきたわけでありますけれども、残念ながらこれが予期した成果をなおさめることができない、あしたから無協約の状態になる、こういう場面を迎えました。省としては一体どこに問題があったのだとお考えでしょうか、この点について伺いたいと思います。
○守住政府委員 暫定ルール、一年間入ったわけでございますが、私どもの管理者の方にも、ルールの理解の仕方とか労使の出会いの場での対応というものが十分でないという面もありました。それからまた労働組合の方にも、いろいろなルールについての理解の仕方あるいはいろいろな対応と申しますか、団交が闘争的な団交になってしまうというふうな出過ぎ、行き過ぎと申しますか、そういう面もございましたし、私どもの方のやり方が硬直的だというふうな面もあった、こういうふうに認識をいたしておるところでございます。
○山花委員 いま抽象的な問題についてお話があったわけですけれども、この一年間の暫定ルールについて運用してくる中で、たとえば団交の場の問題、支部、分会の団交の問題、あるいは交渉の事項について、交渉事項に関してはその専決事項に限るのかあるいはそうでない部分まで含むのかという先ほどの議論に重なるわけでありますけれども、交渉事項について、あるいは当事者能力について、当事者能力については詳しいことは省略いたしますが、団交の方式及び手続に関する協約などによりますと、その第一条第二号のところに「支部交渉において乙」乙というのは組合側であります。「支部組織が二つ以上の局所にわたる場合は、それらの局所を合わして一つの局所とみなす。」こういう規定があるわけでありますけれども、五つ六つの局のうちの代表的な交渉委員となった局所の局長と交渉しても、実はそれはほかの局と対等なものであるから、Aという局の局長と取り決めても、それが代表していたはずのB、C、D、E、Fという局には効力が及ばない、こういうような問題があった。あるいは記名調印の問題、協約にするしないの問題、あるいは議事録確認の問題、こういうたくさんの問題について、大変難問が重なってうまくいかなかった。一応項目的に挙げましたけれども、大体そういう問題点があったのではないでしょうか。
○守住政府委員 先生御指摘のように、特に一支部のような場合、数個の普通局がある、そういう場合に、行政権限との関係で、私どもの方もその辺を事前に十分緊密に連絡をとっておかなければいかぬ面もあるわけでございますが、労働組合との関係でそこがぎくしゃくするという点もございました。窓口整理の時間とか、窓口整理が十分でなかったとか、そういう面もいろいろあったわけでございます。 〔委員長退席、久保(等)委員長代理着席〕
○山花委員 いま項目的に伺いまして、そういう問題があったというお話がありましたけれども、私が幾つかお話を伺った中では、この問題は、形式の問題ではなく、根本の問題としては省の基本的な政策の問題である、冒頭お話しした労使対等の原則ということを交渉の場で認めるのかどうか、あるいは最高裁判決が指摘しているような支部の交渉権限を認めるのか、あるいは上申事項について、上移事項についての交渉を認めるのかどうか、こういう点についての省の基本的な考え方というものがはっきりしていなかった、依然として逃げようとしておった、この基本的な政策問題である、こういうようにわれわれとしては考えざるを得ない、こういうことなのです。 たとえば、その中の一つの問題について伺いたいと思いますけれども、省の方は本気になってこの一年間で前進しようとしておったのかどうかということについて、いろいろ交渉のやりとりを見てみますと、とにかく過去何十年間やってこなかったことを新しくやっていこうとするのだから、いわば選手がベンチの中でウォーミングアップをやっているような状態であって、まだ選手として出場させるのは早いのだ、こういうような団交でのやりとりを聞いておるわけですけれども、省としては本気でやるつもりだったのでしょうか、あるいはまだウォーミングアップ中で、どのくらい時間がかかると、こういうような考え方だったのでしょうか、この点についてお答えいただきたいと思います。
○守住政府委員 先生御指摘のように、確かに過去ハード団交理論だけでやってまいりましたために、そういう現場での理論的裏づけなり体験なりが全くなかったということで、まあ比喩の話でございますけれども、ベンチで温めておると言うとなんでございますが、本番の試合の前の予行演習みたいなものを積み上げながら、だんだん本番だということで、また団交の対象事項あるいは意思疎通等も広げながらやっていこう、こういうのは確かにございましたので、話の中などにそういうのが幾つか出たであろうということは予測できるわけでございます。
○山花委員 いまのウォーミングアップ論でありますけれども、たとえば、五十二年十一月十七日の確認の中にもそういう趣旨がうかがわれています。将来展望ということと関係するわけでありますけれども「団交の拡充により、問題の解決に中心的力点を置きつつ、それ以外の問題に関する労使のコミュニケーションのあり方についても、労使双方の合意によって現行関連協約の見直しも含め、団体交渉のルールを初めとする新しいルール開発及び現行ルールの充実化に努める。」こういう文章があるわけでありますし、さらにそうした将来展望についての確認などについてみましても、将来は世間並みにしていくのだけれども、要するにウォーミングアップである、準備である、そして最も郵政省的な団交のルールというものをその中から選択していくのである、こういう考え方が大変強くあらわれているようにわれわれは受けとめているわけであります。それだけの余裕がないのじゃないでしょうか。一日も早く労使関係を改善しようとするならば、今日の荒廃した労使関係を正常化していこうとするならば、まず団体交渉権について、差し迫った必要性のある事項として本気で省としては解決をしていく、根本的なこの解決がなければ、大臣さっきおっしゃっておりましたとおり、話し合いによって信頼関係を回復していくということは不可能だと思います。思い切ってこの問題について組合と交渉を詰めていくべきではないかと思いますけれども、ウォーミングアップの時代はもう過ぎたんだ、こういうことなわけですが、いかがでしょうか。
○守住政府委員 申し上げます。 本省、本部間では、今回の反省、教訓いろいろ話し合いを深めていかなければならぬと思っておりますが、問題は、これは現場段階の、支部段階の団交のあり方、団交権に関連する問題でございますし、また、管理者もいろいろ不安に思っておるという面もございますし、また労働組合の団交だけで力でどうだというふうなことになっても、またかえって職場紛争を招きやすいということもあり得るかと思いますし、その辺のところ、十分団交権の問題を踏まえながら、この問題につきまして管理者と現場の支部段階の対応、これを、いま現在五人ずつのプロジェクトチームをつくりまして、この暫定ルールをさらにもう一遍議論し合おう、こういうことになっておる段階でございます。
○山花委員 最後に、これまでの議論の経過を踏まえまして大臣に一言お伺いしておきたいと思うのですけれども、大臣は、過日の就任以来初めての組合のトップとの話し合いの席におきましても、私もそこでの会見のメモを拝見いたしましたが、労使の話し合いによって、労使が知恵を出し合って、今日の事態解決のための糸口を切り開いていかなければならない、こういう点を強調されています。きょうの話でも、まずこの労使の話し合いが問題解決の根本である、こういうようにおっしゃいました。われわれもまさにその点については同感であります。 ただ、私は冒頭、二十年来省の態度は変わっていないではないかと、省のつくった団交問題についての経緯についてのこの経過を踏まえてお伺いしたところでありますけれども、いまのお話を伺いましても、五十一年の六・三判決についてはそれを尊重はする、そこまではおっしゃりながら、なおその尊重した結果について労使間で話がまとまっていないわけであります。われわれは、まさにこれは労使の団交のルールづくりという問題であると思いますけれども、これまで二十年間議論となり続けておった世間並みの団体交渉のルールをつくっていこうという、そうした組合の要求との関係におきまして、根本的な省の団交政策を打ち出して、そして支部、分会、いわゆる職場の交渉権についても解決を図っていく、あるいはそれぞれのランクがあるということについては御指摘のとおりだと思いますけれども、A、B、Cという本部、本省間の団交から支部団交に至るまでのそれぞれの交渉機関への権限の委譲の問題とか、当事者能力を確立するというような問題、あるいは団体交渉の事項について、先ほども最高裁判決が指摘したようなそうした団交事項についての解決、あるいは労使間の合意事項を見た場合にはお互いそこに記名捺印して、そしてそのことを尊重しようではないか、こういうような問題点などについて、これは省の側でも、世間並みのこうしたルールをつくっていくということについて本格的に取り組むべきではなかろうか。そして、大臣おっしゃったような団体交渉によって、話し合いによって今日の問題解決の糸口をつくっていこう、こういう必要があるのではないかと思いますけれども、この点について大臣の所見を伺いたいと思います。
○白浜国務大臣 おっしゃるとおり団体交渉のルールは労使双方が自主的に取り決めていく、そういうことでありますから、今後とも誠意をもってお互いに知恵を出し合っていろいろ交渉を進めて、今後前向きに話し合いを進めていきたい、こういうふうに考えておるわけであります。
○山花委員 いま大臣から前向きにというお言葉をいただきましたけれども、その抽象的な問題でなく、ここ二十年間ずっともめてきたそういう項目についてもこれは前向きに労使間で話を詰めていく、こういう必要があるではないか、こういうように思いますけれども、その点も含めての大臣の所感の発表であった、こういうふうに伺ってよろしいですか。
○白浜国務大臣 繰り返し私は機会あるごとに申し上げておるわけでありますが、これは労使双方でお互いに社会的な責任を感じつつ前向きで検討していきたい、話し合いを進めてもらいたい、このことを私は念願をいたしておるわけであります。
○山花委員 大臣おっしゃった労使双方でということについては、そのとおりだと思います。まさに交渉のルールづくりでありますから、労使の協議の中ででき上がらなければならないものだと思います。 ただその場合に、くどいようですけれども確認しておきたいのですが、幾つかの問題点について私は指摘をいたしました。そして私が指摘したような幾つかの問題点について、この一年間の暫定ルールの中では解決することはできなかったから、あしたから無協約の状態を迎えようとしているわけであります。大臣がおっしゃった話し合いの糸口をつくってルールをつくっていくためには、そうした懸案の問題についても前向きに解決をしていくということが必要だと思いますが、その点についてはいかがでしょうか。
○白浜国務大臣 人事局長も繰り返しお答え申しておりますとおりでございますから、双方で誠意をもって十分に話し合って、そうして解決をしていきたいと考えておるわけであります。
○山花委員 大臣の積極的な意思表示として受けとめたいと思います。 あと、時間の関係で、問題が若干別になりますし、お伺いする項目についても一つだけにしぼりたいと思いますけれども、実は先ほど武部委員が質問されたこととの関連で一つだけ伺っておきたいと思います。また、各委員会で質問された中でちょっと触れておられなかった問題ですけれども、去年の十二月の三十一日に東京の調布の郵便局におきまして、新聞報道によりますと百五十人ということでありますが、年末、仮設のプレハブの二階の床が抜けまして、大事故が起こりました。私も事故の直後、その現場に行って事情を聴取いたしましたけれども、これは省として大変責任のあるところだと思います。ただ、余り長い時間触れるわけにいきませんけれども、こういう問題に対して、省は反省するという言葉を使わないのであります。これだけの大事故を起こしながら、組合に対する回答としては、謙虚に受けとめる、この程度のことしか言わないわけでありまして、こういう事態については反省をして、被害者の救済に当たって今後こういう事故を起こさないようにしたい、こう答えていただきたかったのですが、回答ではその程度しか出てまいりませんでした。したがって、省については伺いませんが、労働省の方いらっしゃっておると思うのですけれども、基準監督署の関係でこの問題についてどういう指導をこれまでにしたかということについてだけ最後に一言お伺いしておきたいと思います。
○津沢説明員 労働省といたしましては、ただいま御指摘がございました事故につきまして、本年の一月一日、さらに一月十五日に所轄の三鷹労働基準監督署におきまして調査をするようにいたさせております。さらに一月の二十五日には申告に基づく監督というのを実施いたしたとおりでございまして、この事故に関しまして、三鷹労働基準監督署におきましては調査結果に基づきまして、一月の二十三日でございますが、次のような指導を行ったわけでございます。 その一つは、仮設プレハブ庁舎につきましては、今後建築基準法に定めております事務室用の積載荷重を用いて構造計算をいたしましたそういう建物を使用していただきたいということ。それから二番目に、仮設プレハブ庁舎の使用、特に二階につきましては床面にかかります安全荷重を定める。すなわち何人まで入れられるかということを定めまして、これを関係者に周知させますとともに、この遵守を行うということ。三番目には、仮設プレハブの庁舎二階に労働者を集めるというような場合には、あらかじめ何人入れるかという定員を定めまして、非常の場合における避難等について支障のないようにしていただきたいということ。さらに第四番目といたしまして、庁舎の通路、階段等につきましても、非常の際に避難に支障がないように安全確保に努めていただきたい、こういったことについて指導いたしました。
○山花委員 ありがとうございました。いまの問題は調布局についての問題でありますけれども、年末の仮設建物の建設に当たりましては、各局共通の問題だと思います。郵政省としては、いまの指導を一つのこれこそ教訓として、今年度末以降はひとついまの指導を遵守してやっていただきたいということを要請しておきまして、私の質問を終わらせていただきたいと思います。
○久保(等)委員長代理 米田君。
○米田委員 私もこの際、ひとつ大臣の所信表明に触れまして、今度の年末首の労使紛争について今後いかに大臣並びに郵政省が対処していくのかということを中心にして御質問をしたいと思います。 まず、今度のこの委員会における大臣の所信表明、私はきわめて注目いたしまして拝聴いたしました。ということは、この国会の郵政関係の予算、法案の審議に当たりまして郵政省の姿勢が示されるわけでありますし、同時にそれは、今度の年末首のこのかつてない、郵政省始まって以来といわれる大混乱、これに対して明快に反省をされた上で、そしてこの事態の解決も、もちろんでありますが、これは最優先しなければなりません。その上に立ってことしの郵政省の業務が執行されるということでなければならぬと思うからであります。 そこで、大臣にひとつ御質問をするのでありますけれども、まず大臣はこの年末首の紛争について約十七、八行にわたりまして触れておられます。私はこれを拝聴いたしまして、またこの配られました印刷物を見まして感ずるのでありますけれども、この最初の章に、郵政省の今度のこの紛争について対処してまいりました一つの立場、責任というものが大体まとめられて大臣から述べられておる。文章には「このように国民の皆さまに多大の御迷惑をおかけする結果となりましたことはまことに遺憾にたえないところであり、まずもって、心からおわび申し上げる次第であります。」こうなっております。それから、それを受けましてこの年末首の混乱の経過が若干述べられております。「決裂のまま越年するという事態に至り、」以下云々というふうに経過が述べられておる。そして最後に、これからの郵政省並びに大臣のこの問題についての姿勢というものが示されておる。要するに「労使関係につきましては、むずかしい問題が残されておりますが、相互に現実的な立場に立って理解をはかりつつ、正常化、安定化を図るよう、私としても最善の努力をするとともに、安定した郵便業務の運行を確保し国民の負託にこたえ」たい云々の項で終わっておるわけであります。これを私、何回も読み返してみまして、どうしてもこの際大臣からもう一回、私は大臣の心境、姿勢をはっきり聞いておかなければならぬ、こう思うことがあるわけであります。それは「このように国民の皆さまに多大の御迷惑をおかけする結果となりましたことはまことに遺憾にたえないところであり、まずもって、心からおわび申し上げる次第であります。」というこのくだりの真意は、大臣どういうものであるのか。大臣が国民の皆さんに大きな迷惑をかけた、まことに遺憾であるから心からおわびをします、郵政省は十分責任を感じております、こういうみずからの非を認め、責任を認めて国民におわびをするという謙虚な立場で述べられておるのか。また、いままでの郵政省の態度からいたしまして、また大臣の答弁をも聞いておりまして、必ずしもそうでないようにもとれるのであります。郵政省は努力したけれども相手の組合が悪かったんだ、こういうある意味では開き直りも含まれた態度表明もあっているわけであります。これは一体大臣の真意はどういうことであるのかを、この際はっきりと国民の前に示していただきたいということで御質問をするわけであります。いかがですか。
○白浜国務大臣 紛争は紛争としましても、私、郵政大臣として国民の期待に沿うことができなかったということに対しては責任を感じておりますので、そのことを率直に私は申し述べたつもりであります。
○米田委員 大臣、言葉じりをとらえるわけではありませんけれども、責任を感じた上で心からおわびをしますというふうに述べられておるというのが大臣のいまの御答弁でございますか、確認したいと思います。
○白浜国務大臣 そのとおりであります。
○米田委員 そうなりますと大臣、やはりそこのところが、これからの紛争の解決、引いては郵政事業の正常化の方向に向けて労使双方が努力をする場合に、非常に重要なポイントになると思う。あなたの方は、組合に対しましては仮借なく、まず現場労働者を含めまして責任を追及し、処分をされております。すでにこの委員会でもしばしば質疑が繰り返されておりますように、三万八千余件に及ぶ件数で単人員にいたしまして二万五千余人の職員が十二月三十一日までの部分についての責任追及で処分が出ているわけであります。また全逓本部等に対しましては、言うところのパートナーとしての団交や話し合いが持たれないという、これはある意味では一つの制裁だと思うのでありますけれども、そういうものがなされておるのであります。そういうことは大臣もお認めになると思うが、現実の問題であります。 一方、大臣はいま、郵政省としても国民の負託にこたえなかったことについて責任を感ずるし、責任を持っているということについてお認めになっておわびをされたんでありますから、これからその責任のとり方、これは私はこの委員会で、具体的に聞いているわけではありませんけれども大臣の気持ちとして、真意として聞いておるのでありますけれども、十分国民にわかるように、大臣はそれぞれの責任者も含めて国民に向けて負託にこたえることができなかった、郵政省始まって以来の大混乱を与えましたということについての責任を明確にされますか。言葉をかえますならば、責任をとる、何らかの形をつけるということだと思うのでありますけれども、それを確認したいと思うのでありますが、よろしゅうございますか。
○白浜国務大臣 省としますれば、反省すべき点は十分反省して、そして今回の紛争を教訓として努力して国民の期待に沿うていく、こたえていくということが、私は大臣としての責務であるというふうに考えておるわけでありまして、そのことをあらゆる機会に申し上げているつもりでございます。その間には、私がるる申し上げておりますことは、労使双方とも反省すべき点があるならば率直に反省し合って今後国民の負託にこたえていこうという考えで、そうしたことによって十分責任を果たしていくというふうに考えているわけであります。
○米田委員 そうすると大臣の真意は、郵政省はもう十分責任を感じております、心から国民の皆さんにおわびをいたしますということは、一般常識として、郵政省はある形のあるものとしての責任をとったけじめをつけた上で、そしていまあなたがおっしゃるようにこれをおのおの教訓としながら、国民の期待に沿う方向で努力をするということが出てくるのではないかと私は思うのでありますが、そのけじめをつけるというものはないのですか。そうすると、言葉の上だけですか。
○白浜国務大臣 言葉の上ではなしに、労使双方で十分自覚しながら話を進めてまいりまして、解決をした上で、今後国民の期待に沿うように努力をすることで責任をとりたい、こういうふうなことを私は申述べておるわけであります。
○米田委員 そうすると、だんだん大臣の姿勢はわからなくなりましたね。よくあなたは好んで答弁されますけれども労使双方、これは一般論としては私は理解できますし、間違っておらないと思う。しかしあなたがしばしばお使いになる労使双方という言葉の中には、労の方も悪いのです、労の方が責任をとる、労の方が姿勢を直さなければ使の方はそれに対応しない、そういう意味を背景にして、労使双方、労使双方と盛んに言っていらっしゃるのじゃないですか。私は、もし大臣がそうだとすれば、これは全く逆だと思うのであります。 これは後で人事局長にも聞きたいと思う。人事局長は郵政省の労務担当重役ですから、最高重役ですから。これは最高重役としての、労務担当の責任者の人事局長が、よく人事局長も答弁で労使双方とかおのおのとかという言葉を使われるのでありますが、もしそうだとすれば、私は間違いだと思う。先にあなたの方が正すべきものが労の方の責任追及の陰に隠れておる、こういうふうに私は思う。よく労使は平等だ、しかもかつては相対的だという言葉が盛んに出ました。その言葉に抽象的には別に異論はないし、文句のつけようがないのでありますけれども、今度のこのような事態が出てまいりますと、相対的だということは何でしょう。郵政省の方が権力の側なんです、使用者の側なんです。相対であろうと対等であろうと平等であろうと、法律的にはお互い平等、対等の関係が保障されておるとしても、日本のようなこういう社会制度のもとでは、使用者の側、権力の側というものが強大な権限を持っているのです。そこの方からまず変えていかなければならぬのじゃないですか。ですから、労使は確かに相対的だけれども、その中でも使用者の方がむしろ主導的でなければならぬ、私はしょっちゅうこの委員会でこう言っている。労使がどこか姿勢を変える、あるいは新しい方向に努力をする場合に、組合の方にだけ先にそれを走らせて、あなたの方は姿勢が変わったらついていくということではだめなんです。逆なんです。郵政省がまず主導的に姿勢を示す、反省を示すときは大胆に反省を示す、そういうふうにしなければ、局面の転換はできませんよ。これは大臣わかっていただけると思うのです、私の申し上げておること。そういうことからいきまして、これは労使相互にとか、お互いが教訓を生かして国民の負託にこたえるとか、言葉はまことに聞き流しても構わないような言葉でありますけれども、私はそこに隠されたものがあると思いますから、いま特に声を大にして申し上げておるのであります。そういう関係で大臣はいま答弁されたのではないのですか。そうでないとするならばそのようにおっしゃってください。
○白浜国務大臣 法律もあることで、それは対等だということを米田さんもおっしゃっておられる。私もあくまでも対等で交渉しておるというふうに考えておるわけでありまして、それ以上のことをお互いが考えて交渉するはずはないわけであります。対等の立場で交渉していると私は理解をいたしておるわけでありまして、いろいろ権力側だ、何側だ、そういうふうな話し合いのときにそういうような立場で話すということになると、これは大変間違いを起こすのではないかと、私は素人ですけれどもそういうふうな感じを持っておるわけでありますから、それ以上は米田さんもお考えにならないで、余り気を回さないでお考えいただきたいと私はお願いをする次第であります。
○米田委員 大臣そうおっしゃいましても、それは私は血の気が多いだけで気を回しているのじゃない。いままでの経過が経過でありますから、それだけに私は心配をして申し上げておるのであります。 大臣、問題ははっきりしているのです。国民に対して申しわけありませんと、大臣は所信表明でおわびをされた。「心からおわび申し上げる次第であります。」という言葉が出ておる限りにおいては、郵政省も責任を感じているのだろう、これを確認いたしましたところが、大臣は、国民の負託にこたえなかったということについて責任は十分感じております、こういう答弁をされた。だとすれば、その責任を感じているという中身は何かということで、私は次の質問にいま移っているわけなんです。その段階であなたは、労使双方がお互い教訓は教訓としてこれから努力していけばいいと思うし、それが私の責任論だ、こうおっしゃるから、それじゃ違う、そういうことでごまかしてはいかぬ、こういうことで私は、まず主体である郵政省の大臣初め幹部諸君が、国民に迷惑をかけたのですから、国民にわかるように明快にその責任をとったことを示すべきだ、だからそれを私は大臣にいまお聞きしているわけなんであります。 これは大臣、これからの問題、労使関係を正常化するには、あなた腹をくくってもらわなければならぬのですよ。そのときに私は、大臣が最も基本として持つあなたの姿勢として、郵政省も責任があったんだ……(「全逓もある」と呼ぶ者あり)全逓のことはもう言っている。よけいなことを言うな。私は全逓擁護だけじゃないのですよ。国民に迷惑をかけたのですよ。ですから私は大臣にそのことを申し上げて返事をいただきたいのであります。労使双方なんという言葉を入れないではっきりと──当然労の方にも責任を求めなければならぬでしょう。私どももそう思います。しかも現実は、労の方にはあなたの方はもう厳しい処分をしているのです。責任追及をしているわけであります。あなたの方には何もないのです。こういうときに、正常化に持っていこう、国民に対して申しわけなかったということで事態の立て直しをやろうとする場合には、あなたの方もやはり主導的な当事者として何らかの責任をとったという国民にわかるものを示さなければならぬだろう、こういうことで私はお聞きしているのであります。それが一つのきっかけになって労使の正常花の方向に、それこそお互い教訓を教訓として話し合えば進んでいくと私は思う。大臣、いかがですか。
○白浜国務大臣 もちろん行政責任は郵政大臣にあるわけですから、私はそのことを申し上げておるわけでありますけれども、今度の紛争については、長い間の経緯や歴史もあるかもしれませんけれども、労使双方でお互いに話し合いをして正すものは正していくということで進まなければ解決できないのだ、これを解決して初めて国民に対して責任を全うすることになるのであるというふうに私は理解をいたしておるわけでありまして、それ以上のことは、私が頭が悪いかどうか知りませんけれども、どうも知恵が出てこないというのが今日の状況であります。
○米田委員 大臣、あなたやはりいいことをちゃんと言っていらっしゃるのですよ。たとえば、省としても正すべきは正す、いまあなたの御答弁です。これを素直に受け取れば、恐らく正すべきものがあるはずでありますからあなたは正してくれるだろうと私は思う。しかし、いまの郵政省の内部というのは、必ずしも政治家としての大臣の指導あるいはリードしているいろいろな面がそのとおり進むとは限らない。ことに労使の関係になりますと、年末以来経験しておりますように、大臣はもうどこかへあけてしまって、出先の方で何とかぐるぐるごまかしていこう、こういう方向が出ているのですよ。ですから、あなたがそういうお気持ちがあったとしても、よほど腹を決めて──大臣、政治家としての言葉は重いのですから、腹を決めて対処していただければ、私は、正すべきものは正すという一言で了承します。あと細かいこと言いませんよ。ただ、いままでそういうものがありますだけに、しかも大臣が、まだ事業一般のことをよく知らない、よくそういうことを私どもは聞きます。であるがゆえに、また俗な言葉で言えばごまかされてしまうということもある。ぼくは素人だから、そうか、君たちの言うとおりかということにならざるを得ないこともあるだろうと思う。それでは大臣の真意は通らないのであります。したがって、大臣の腹だけはきちっと持ってもらいたいということで、この正すべきは正すという、これはひとつここで約束してくれますね。それをひとつはっきり答弁してください。
○白浜国務大臣 お互いに政治家でございますから、申し上げたことはそれこそ責任をとっていかなければならないと思います。まことに正すべきことは正していきたい、こう考えておりますし、私もいろいろ御指摘を受けましたとおり素人ですから、役所の諸君はごまかすことはないと私は信じておりますけれども、なるたけ頻繁に昼飯を会食しながらいろんな話を聞いて、私も個人的に、こんなことはどうだああだと委員の先生方からいろいろ御指摘を受けましたこと、そして私がいままで知らないことなども、あのことはどうだこうだという細かいことまで、私が気づくようなことは尋ねて、そして回答を得ながら私も解決に努力をしている最中でございますので、そのとおりに信用していただきたいとお願いをします。
○米田委員 ひとつ人事局長にお聞きいたします。さっきもちょっと申し上げましたように、あなたはいま郵政省の、俗に言う労務担当重役ですね。あなたの労務対策いかんが実に郵政の仕事の面にも、また人の心にも、郵政省の職員の心にも直ちに響いてくる非常に重要なお立場だと私は思うのであります。これは否定されないだろうと思う。その労務担当重役が適切であり適任であるか否かということによって、民間企業であれば企業が倒産するかしないかということにもなるんですよ。郵政省は営業でありますし、しかも郵便事業、独占でありますからそういうことはないでありましょうけれども、しかしそういうことがないにしても、労使の紛争がいたずらに拡大をして国民の皆さんにあれだけの大きな御迷惑をかけている。私は、そのことをあなたは深く反省してもらわなければならぬと思う。 〔久保(等)委員長代理退席、委員長着席〕 もちろんあなたも努力されたでしょう。年末首ほとんどあなたは不眠不休で努力されたことも私は聞いている。全くこれは敬服いたしております。しかし、そのことととあなたの労務管理が適切であったかどうかということは別であります。私はそう思います。 そこで、人事局長にお聞きするのでありますけれども、いま大臣は、郵政省を預かる最高の責任者として、私の質問に対して、この所信表明の「心からおわび申し上げる次第であります。」というこのことについての真意を答えてくれました。大臣の答えはあなたもお聞きになったとおりだと思う。あなたは最高担当重役として、大臣の答弁に対して、あなたもそれを肯定されますかどうしますか、ちょっと返事をしてください。
○守住政府委員 私自身も先生御指摘のように労務担当でございますし、特に昨年年末は交渉、話をまとめるという役割りでございましたので、何とかこの年末の要求をまとめたいということで、先ほど先生の方にもお答えいたしたわけでございますが、いろいろ努力いたしましたが、要求の内容、特に最後の段階で、非を認めて陳謝するかどうかというふうな二者択一と申しますか、イエスかノーかという形での、年末ぎりぎりでございましたので、これは実はいきさつもあるわけでございますが、私としては、そんな単純なものじゃないはずだ、公労法に定めますとおりのもっと平和的な状態で、こういう長い経緯もあるとか、一昨年あたりは私も年末交渉をやりまして非常にあれいたしましたけれども……(米田委員「そんなことは言わなくてもいいです」と呼ぶ)したがいまして、大臣の御答弁のとおり、やはり誠意をもって話をまとめるという努力と、それから正すべきは正すというふうな点につきまして十分受けとめていきたいと思っておるわけでございます。
○米田委員 国会の場でありますし委員会の場でありますから、あなた方の行政権に関与するかのような誤解を与える質問はしません。これは私も心得ております。しかしいま人事局長が答弁されましたような、正すべきものは正す、大臣のおっしゃるとおりだという答弁をいまいただきました。 そこで、正すべきものはということについては、まだ全然ないわけであります。それはこれからの問題であります。そこで、それは私はもうこれ以上触れません。正すべきものはこれがある、あれがある、これがどうだというふうには言いません。これは大臣が権威ある逓信委員会で答弁された。しかも私は再質問、再質問やって念を押しで、大臣は腹を決めて答弁された。これに対してあなたは、全面的に大臣のおっしゃるとおりだ、そういう結論で答弁されたわけでありますからそれは了といたしますが、その正すべきものは正すという中には、労務担当重役初め本省の重役の諸君も当然含まれる、正すべきものが出てくれば、そういうふうに理解してよろしゅうございますか。
○守住政府委員 もちろん先生いまお話しになりましたように、何が正しいかという問題、現場のいろんな問題が出ておりますが、正当な組合活動というものをめぐっての物の見方が非常に違っておるという面もございますが、何が正しいかということについてはいろいろ立場が違いましたり考え方が違ったりいろいろあると思いますけれども、いずれにいたしましても、私自身といたしまして、公正な正しさと申しますか、言葉が十分でございませんけれども、そういう理念でやっていく、こういう気持ちでございます。
○米田委員 いや、あなたどうも答弁上手でございましてね、人事局長は。だからちょっといまの答弁ではわからないのでありますけれども、正すべきは正すというふうにあなたはさっきおっしゃったわけであります、大臣以下あなたも。その正すべきものはまだ未知数でありますけれども、もし正すべきものがあって、それは本省のいわば重役以下、そういうものに該当する者があった場合は──本省は関係ない、郵政局も関係ない、現場の課長、局長、これが飛び出ておるんだからこれは正しましたということで逃げる危険性も私はあると思う。それでは今後何年たったって、さっきから武部委員が言っているように、山花委員が言っているように、また来年になれば正常化、マル生反対の問題が出てくるんですよ。迷惑をするのは国民なんです。私もこの限りにおいては各党と同じです。私の意見も、国民に迷惑をかける、そういうことを繰り返してはいかぬということなんです。ですから私は、正すべきものがあれば正すという中には、それこそ謙虚に、しかも大胆に、それは約束どおり大臣以下皆さんを含めて、そういうものがあればやりますということでなければならぬし、その確認をあなたに求めている。もう一遍答弁してください。よけいなこと言わぬでいい。
○守住政府委員 もちろん私どもといたしまして、正すべきものは正すというときに、私どもの現場でのいろんな実態があるという御指摘でございますが、指導上十分でなかったということにつきましては、そういう点につきましても十分正すべきは正すという理念を踏まえてやっていかなければならぬ、このように思っておる次第でございます。
○米田委員 人事局長、どうもあなた歯切れが悪いので、またくどく御質問せざるを得ないのですけれども、指導の適切を欠いたとか徹底しなかったということは私は枝葉末節──重要な問題ですけれども枝葉末節の問題だ。指導そのものが誤りがあったかどうかということだってあるのですよ。指導そのものが誤りであったかどうかということもあるのです。そんな、指導そのものは正しかった、指導の仕方に問題があった、徹底していなかった、そういう点については反省すべきものは反省します、正すべきは正しますということじゃ、ごまかしですよ。私に言わしめれば、指導そのものが正しかったかどうかということだってある。それは一つは、国会でそのことが指摘をされてあなた方が認められる、そうして反省される場合もあるでしょうし、国民の皆さんやあるいは対応する組合の皆さんから指摘をされて、あなた方がそういうことに気づく場合だってあるかもしれません。そうでしょう。そのときはやはり謙虚に大胆に、いま大臣が答弁されたその大臣の気持ち、腹構えにこたえて、労務担当重役としてばっちりとやるということでよろしゅうございますかということを聞いているのです。そうします、でいいですから、答えてください。
○守住政府委員 私といたしましては、もちろん労使相対論は別にいたしまして、わが方の内部の相関関係があると思いますけれども、内部の世界としてやはり正すべきものは正すということでやっていかなければならぬ、こう思っております。
○米田委員 そうしますと、私のいま繰り返し申し上げたことに対しては、正すべきものは正す、上から下まで正すべきものがあるとすれば正しますということで受けとめてよろしゅうございますね。
○守住政府委員 そのような気持ちでやってまいります。
○米田委員 わかりました。 それで、もう一つお聞きしておきたいのでありますけれども、私は、この問題の正常化というものは、労使双方努力してもなかなか時間がかかるだろうと思います。相当な努力をしていただかなければならぬと思います。ただ、私よく気がつくのでありますけれども、かつて四十六年の、さっき武部委員が質問されましたけれども、あの七・九通達あるいはその前の一二・一四通達、みんないま見ますとりつばなんですよ。満足ではないけれども、相当な部分がみんな労使双方で確認されているのです。そうして、あなた方は、郵人管第三十号とかあるいは何号とかいう、権威ある大臣依命の通達を人事局長が出しているのです。しかし、それは時間がたつと、またあなた方にすれば情勢の変化だと言うのでしょうけれども、有名無実になってしまう。その繰り返しですよ、同じことの。戦後、特にこの十七年間というものは、ほとんどそういうことなんです。過去のことはいま言ったってしようがありませんから、これからの場合はそういうことのないように、私はここでしっかりとあなたから答弁をもらっておきたいのです。恐らくこれから労使の話もされるでありましょう。現にいまされておるそうでありますから大変結構だと思います。されるでありましょう。私は結構だと思いますし、そういうところで労使が自主的に交渉されて、そうしてその結果として労使の確認あるいはあなた方の行政上の措置としての指導文書、通達というようなものが出るでしょう。今度は、ひとつあのりっぱな一二・一四確認がほごになったり、あるいは七・九通達がほごになったりするような繰り返しがないように、私はあなたから十分ひとつ責任を持って徹底していただきたいし、人事局長がかわったらまた変わるということのないように、大臣がかわったらまた変わるというようなことのないように一貫してやっていただきたい。それをひとつ人事局長、答弁してください。
○守住政府委員 もちろんまだ話し合いの入口でございますので、まだまだいろいろな労働組合としての主張、受けとめ方いろいろあると思いますけれども、これが十分話し合いがついて整理ができるという段階になりますれば、それぞれの部分部分もありますでしょうけれども、それぞれにつきまして、もちろん労使お互いに守っていかなければならぬという側面もあろうと思いますけれども、いずれにいたしましてもこの徹底につきまして十分全力を挙げていかなければならぬ、このように考えでおる次第であります。
○米田委員 私は、大臣並びに郵政当局から誠意ある答弁をいただけばもう時間内でもやめますから、質問を終わりますから、そういうことで大臣にもう一つお答えをいただきたいと思うのです。 私は、これもちょっと心配なんですから申し上げるのでありますけれども、よく今度の場合に、組合が悪かったからこういう事態になった、郵便を一通も配らない不心得な組合員がおったとか、あるいはある局へ行ったら当局の局長さんや課長さんが組合員に責められて、そして業務の運行を抑えられるようなことがあったとか、まあ全国の組合とおっしゃるその組合の対象者は恐らく三十万近くいるわけでありますから、全国のそういう中に、その人が全逓の組合員であるかどこの組合員であるか、あるいは入ってないかどうかわかりませんけれども、いま総体的に言えるのは、価値観の多様化とかいろいろなことが言われておりますように、特に若い方々の考え方というものは、余り拘束を受けることをきらう、そういう傾向がありますね。したがって、組合に入っても組合の拘束を聞かないとか、あるいは組合に入らないとか、ことにまたこういう進んだ一つの異常な事態になってまいりますと、自分の発想、自分の気持ちで走り出すというようなこともないわけではない。これは一つの世相にもなっていますね。だから私は、あなた方がおっしゃるようなそういうものが、私も聞いておりますからあったと思うのです。しかし、あたかもそれがいまあなた方が対象にしている全逓の実態だというふうに、だから処分したんですよと、いままで委員会で私、聞いておりますけれども、みんなそういうことで繰り返しあなた方は答弁されておるじゃないか。まあそれはその程度で終わっていればいいけれども、さらにそれが進んで、そういうことなんだから全逓の組合員に対する処分は厳正にやらなければならぬし、断固としてやらなければならぬ、そうしてその処分の反省、組合の反省がなければなかなか正常化に向かない、郵政省は対応する態度を出さない、組合員の反省待ちあるいは労働者の反省待ちということになって、あなた方の責任というものが、さっき私は強調いたしましたけれども、常にあなた方の責任というものが忘れられておる。ある意味では、あぐらをかいておると私は申し上げてもいいと思うのですけれども、そういう状態であったのでは、今度の場合も労使の関係というものはなかなか正常化はむずかしいと思うのであります。 私のこの申し上げたことが心配であれば私はいつでも取り消しますけれども、ひとつ今度はそういうことのないようにあなた方の方から、これは大臣、何といったって対等対等と言ってもそれは形でありまして、実際はあなた方が優位なんです。あなたの方から姿勢を崩す、あるいは態度をやわらげる、あるいは方針を弾力的に持つ、とにかく相手の方が乗ってこれる条件というものをつくって、そして労使の関係というものを一歩一歩正常化に持っていく。いま同僚議員がおっしゃったように、全逓に、いま皆さんに対する不信が出ているのは、恐らくいままで戦後の労働運動がそういう繰り返しであったからだと思うのです。だまされ、だまされてきたから。常に組合員に対する責任追及だけが強くて、あなた方の場合は一つもだれが責任をとったのかわからない。こういうようなかっこうになってきているものだから、その繰り返しがやはり労働者や全逓の不信になっていると私は思います。したがって、今度はそういうことのないように、組合がこうだったからという理由、理屈で、国会のこの権威ある委員会の確認事項あるいは指摘事項について、言いわけをして逃れたりあるいはサボったりするようなことは許されないと私は思いますから、その点ひとつ御理解いただいて、あなたの答えをいただいておきたいと思う。いままでの逓信委員会でも、何回か正常化について決議もしております。もう毎年の大臣の所信表明を受けての一般質問なんかでは、必ず正常化の問題、労使問題が出てまいります。りっぱな答弁をしておるのですけれども、全然そのとおりに行ってないのです。したがって、今度はその理由として、相対でございまして、組合がこうだからそれはできませんでした、あるいは対等でございますのでそう介入もできませんでした、こういう逃げ口上に使うようなことであなた方の責任を逃れることは、私はもうやめてもらいたいと思います。わかったらひとつ答弁してください。いかがですか。
○守住政府委員 私ども、逓信委員会での、特に郵便法改正に関連しましての附帯決議等々での労使の正常化、あるいはまた委員会の中における御論議、十分いろいろ議事録その他を踏まえて指導しておるわけでございますが、ただ、もちろん団体交渉につきましては、労働条件関係は労使対等の原則で参っていくということについては十分御理解いただいておると思いますので、団体交渉を中心に労使が合意を持っていくというふうな面につきましては、やはり両方の誠意ある話し合い、合意という道の中でやっていかなければならぬことだ、このように思っております。 また、私どもの方の責任自体で具体的に措置し、指導の徹底を図っていかなければいかぬということは、それなりの私どもの分野の世界として指導の徹底を図っていく、こういう考え方でおる次第でございます。
○米田委員 最後に、私はこの質問で終わりたいと思うのですけれども、これからの問題について、大臣は所信表明で、さっき読みましたけれども「相互に現実的な立場に立って理解を図りつつ、正常化、安定化を図るよう、最善の努力をする」ということをこの委員会で約束されました。これは国民に対して約束されたことだと思うのです。ここに言う「相互に現実的な立場に立って理解を図りつつ」、これは言葉としては間違っておりませんが、ここでも使われておるこの「相互」という関係、私はやはりこれはちょっとこだわるのですが、しかしこれはこれでいいでしょう。しかし、ここで使った「相互」という言葉は、さっきから私が申し上げておりますように、大臣が指導されて、郵政省は相対的だと言うけれども、その中でも郵政省は主導的な立場があるのですから、役割りを持たなければならぬわけですから、郵政省が主導的な立場で、そうして組合からも理解を求めて「相互に現実的な立場に立って理解を図りつつ」、こういうことであるということをここで、恐らく大臣の真意はそうだと思うのですが、そういうことをここでひとつはっきりお答えをいただいて、それで私は終わりたいと思います。
○白浜国務大臣 私がこれからお答えすることはおしかりを受けることも含まれておるかもしれませんけれども、私が理解しているところは、全逓の組合員と称せられる人たちは約十九万余ですか、その前後。三十二万のうちの十九万ということになりますと、これは過半数でありますから、どっちが力が強いか弱いかということになると、これはおのずからはっきりするわけですね。そういう過程で、お互いが国民のために迷惑をかけないように努力しようではないかという話し合いをするのですから、それはもう使の方が強いとか労が弱いとかという話は、これはとてもじゃないがいまの時代に通用しない、私はそう思うのです。ましてや、全逓が悪いのいいのということは、私どもは口をつぐんで、もう絶対に口にすべきじゃないと思って、私どもは役所の中で幹部と話し合いをするときにも、お互いがそれを慎んでいこうではないか、あくまでも話し合いでいこうではないか、やはり一生懸命になって働いていただかなければ、また先ほど武部先生からでしたかお話がありましたように、私は素人ですから、年末に一体そういうふうな繁忙手当や何やというものもどうするのだ、わずかな金であっても家庭の主婦から見れば大変じゃないか、何か払い出す工夫はないのかと繰り返し私は自分でいろいろ郵務局長にも、また人事局長にも話したようなわけですから、それをどういうふうに伝える方がいいかということになると、何しろ二万余の職場があるのですから、これは幾ら全部握っていろいろ調べるといいましても、また先生方からも、お前は就任以来一カ所も現場を見ていないじゃないかという大分強いおしかりを受けました、にこにこ笑っている先生方からも受けましたけれども、とてもじゃないが、これは正直なところそう回れるわけでもありません。また、私とすれば、回っていくということになると、実際のその場の空気よりかも違ったものになって私どもの目に映るかもわかりませんから、これはやはりそれぞれ事務の幹部の諸君から話を聞いていく。この幹部の諸君もまた、それならば二万有余に分散している職場のことを全部知れ、こういうふうに皆様からおっしゃられても、これは正直なところ、局長なども知ったような顔をして答弁をしておりますけれども、これはなかなかつかまえにくいのじゃないかと思います。したがって私は、これはやはり話し合いをし合って、どっちが強いとか弱いとかいうことじゃなしに、やはり話し合いをし合って、その中に一つ一つ細かいことも出し合って、それはそうかそうかということでいくというような空気にできないものか、私は子供のようですけれども、そういうようなことを念願いたしておるわけですから、どうぞ理解をしていただきたい。
○米田委員 大臣の率直な答弁をいただいたわけでありますが、やはり最高の人事担当重役の守住局長からも、いま私が申し上げた点、要するにこれからのあなた方の対応、「むずかしい問題が残されておりますが「相互に現実的な立場に立って理解を図りつつ、正常化、安定化」に努力をいたしますというこのことの真意は、「相互」という言葉がありますけれども、これはあくまでもまず自分の方で努力をする、主導的に郵政省がそういう誠心誠意の立場でこの正常化に向けて努力をするのだという意味でしょう。大臣はいま率直に、おれの気持ちを察してくれとおっしゃったわけであります。あなたとしては、やはり大臣のいまの意を受けまして、この意味は私がいま指摘したとおりだということで理解してよろしいかどうか、御答弁を願いたいと思います。
○守住政府委員 もちろん、年が明けまして以来、労使が相対とは言いながら私の方が経営責任があるわけですから、全逓の方にもこちらの方から呼びかけて、いろいろ対立することがあっても、ぎらつくようなものはしばらくそのほぐし方を十分考えて、身近な問題や、いろいろ焦眉の急のものもありますし、また十二項目の中にもそういう身近な目の前に迫るようなものもあるわけですから、オール・オア・ナッシングのどうのということではなくて、もっと一つ一つほぐしながら意見交換をして合意を得ていきたい、そういう気持ちで私の方が積極的に呼びかけていくというか、そういう気持ちでおるわけでございます。
○米田委員 これで質問を終わります。
○石野委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後三時二十九分散会