地方行政委員会 第5号
- 発言数
- 244 件
- 登壇者
- 19 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1979/03/16
会議録
○松野委員長 これより会議を開きます。 内閣提出に係る新東京国際空港周辺整備のための国の財政上の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 この際、本案審議のため、本日、参考人として新東京国際空港公団総裁大塚茂君、理事角坂仁忠君、理事増村啓一郎君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○松野委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 —————————————
○松野委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。小川国彦君。
○小川(国)委員 私は、財特法の十年間延長の問題の質疑に入ります前に、まず自治大臣に、第二期工事の問題についてお伺いをいたしたいと思います。 先般の閣議の席上におきまして、森山運輸大臣が、本年早々に成田空港の第二期工事に着手をする、こういうことを発言され、また、それが対外的に発表されまして、地元の関係自治体、あるいはまた住民も大変な驚きをいたしておるわけでございます。この問題については、すでに前運輸相以来、地元との十分な話し合いの中で工事の着手に当たるということで、一方的に国がこれを進めるということはあり得ない、こういう方針を堅持してきておったわけでありますし、千葉県の知事を初め、関係市町村の間におきましても、何回もこのことで会議を持たれ、地域住民にもそういう趣旨が説明をされてきておるわけであります。そういうやさきに、この大臣の発言はきわめて不穏当と言いましょうか、経過を無視した発言というふうに地元では受けとめられておるわけでありますが、同じ閣議の席上におられました自治大臣として、この発言をどういうふうに受けとめ、どういうふうなこの二期工事についてのお考えを持っておられるか、本法の審議とも重要な関係がございますので、まずその点に関する自治大臣の見解を承りたいと思います。
○澁谷国務大臣 成田空港の第二期工事は、これは当初からそういう計画があることは御承知のとおりでございます。ただ、これを実行するに際しては、御指摘のように、千葉県を初め関係市町村その他の地域住民、そういった方々と十分に話し合いをして、そして着工すべきであるということは全く私も同意見でございまして、運輸大臣の発言も、そういったようなものをやらないで国が一方的に第二期工事に着手するんだ、こういった趣旨の発言でないことは明瞭でございますので、そういうふうに御理解をいただきたいと思います。
○小川(国)委員 本日は、運輸省の航空局長、公団の総裁が見えておりますので、実務を担当する側といたしまして、この二期工事に対する運輸大臣の発言を運輸省としてはどういうふうに受けとめているか、それから、いま自治大臣のお話しのように、二期工事というものを念頭に置いて考えなければならないというふうにいたしますと、当然その手順というものが考えられなければならないわけでありますし、それからまた、その手順の中におけるプロセスとして、やはり話し合いという問題をどういうふうに考えておるのか、当然これは運輸省当局においてもお考えがあると思うのでございますが、その点について、まず航空局長の見解をひとつ承りたいと思います。
○松本(操)政府委員 お答え申し上げます。 成田空港は昨年の五月に開港いたしまして、ことし五月二十日が来ますとまる一年で、大体七百二、三十万人の旅行者が出入するであろうかと思いますが、何せ現在のところ日本におきます唯一の国際空港ということでございます。現状につきましては、開港の時点からとかくの御批判をいただいておるわけでございますが、決して世界に誇るに足ると言われるようなものではございません。さらに昭和六十年度あたりを考えますと、やはり二千万程度の旅客というものをさばいていかなければならない。とすれば、さきほど自治大臣のお答えにもございましたように、やはりりっぱな空港というものに仕上げていかなければなりませんので、そのためにいわゆる二期工事と申しましょうか、本来の計画に従った整備というものは進めていかなければならない、このようには考えております。 ただ、開港に至りました経緯、これも天下周知のことでございますし、開港に当たりまして私どもがいろいろと地元の方とお約束してまいったことも何一つゆるがせにできる問題ではございません。したがいまして、私どもといたしましては、目下鋭意進めております周辺対策、とりわけ全室民防の問題でございますとか、あるいは昨年の十二月閣議報告をいたしました農業振興問題でございますとか、そういったような周辺の方々に直接的に関係のある問題について、一つ一つ、かつ積極的に作業を進めてまいることによりまして、この空港のありようというものが地域住民の方々によりよく理解される、受け入れられるようになっていくことにまず当面最大の努力を払うべきだというふうに考えてもおりますし、現にそのようにも努力をしておる次第でございます。したがいまして、そういうふうな過程の中におきまして、私どもの意図するところを関係の県、市町村及び住民の方々に十分に御理解をいただくという手順を踏まえ、その手順が滞りなく進んでいく過程において今後の空港の整備という問題が論じられてくる、こういう段階を踏むべきである、このように考えております。 先ほど自治大臣からもお答えがございましたけれども、私どもの大臣が閣議で申しましたことも、実はイラクの航空協定を新たに承認するに当たって、今後の成田のありようというものを考えれば、やはりそれなりの整備をしていかなければならないことでもあるし、今後ともひとつよろしく関係閣僚の御協力をお願いしたい、こういうのが私どもの大臣の本旨であったというふうに私は理解をしておりますし、また、いま私が御説明申し上げたような段取りを踏んで今後の作業を進めていくべきである、このように考えております。
○小川(国)委員 自治大臣も当然現内閣の閣僚の一人でありまして、この財特法という、空港問題と表裏一体の法案の提出権者であります。そういう点から見ますれば、当然、一期工事の後におけるいろいろな公害、騒音対策の問題とか、それから財政対策、それらを含めて二期工事の問題に当たっては、当然、県知事、関係市町村長それから住民、一番パイプの深いのが自治省でありまして、そういう点ではこの二期工事の問題に対しても、これら関係自治体ないし住民の意向を十分くみ上げて、先ほどお話しの話し合いの路線の中で、自治省もそのパイプ役となって、国と自治体、住民が相対立するのではなくて、あくまで民主的な手法の中でこの問題に対処されるということが望まれるわけですが、これに対する自治大臣の御決意のほどを承りたいと思います。
○澁谷国務大臣 これだけの大きな仕事をやっていくのでありますから、対立の中からはいい成果は生まれてこないわけでございますから、あくまでも情理を尽くした話し合い、そういった話し合いを踏まえて、そしてお互いの理解と協力のもとにこの仕事を進めていくべきであると考えておりまして、自治省の立場としては、関係市町村、地元の住民、そういった人々の考え方を十分吸収しまして、運輸大臣とも十分協議をしながら円満な仕事の遂行に最大限の努力を傾けてまいりたいと考えております。
○小川(国)委員 一期工事をめぐる十数年間の流血の惨事という事態から考えてみますと、そうした反省の中から新しい政治の方向というものが生まれていかなければならないわけでありまして、その点では、いま自治大臣の御発言をひとつ十分生かして今後の空港対策に臨んでいただきたい、こういうふうに存じます。 続いて、財特法の問題に入りたいと思いますが、財特法の十年間延長に当たりまして国の考え方をただしたいというふうに思うのですが、この法律によって地域住民を幸せにするという考え方が基調になければならないと思うわけでありますが、この十年間においてその点は生かされているのかどうか、この点をまず大臣に伺いたいと思います。
○澁谷国務大臣 言うまでもなく、この新国際空港を建設するという大事業を遂行するために地元周辺にいろいろな負担と申しまするか、御協力をお願いしておるわけでございますから、そういう点を配慮して財政上の特別の措置を講じようというのが財特法の立法の精神でございまして、これは法の精神にのっとって着実に仕事が遂行されてまいったわけでございますから、私はその限りにおいて関係市町村、住民に対してそれだけのメリットは十分あった、このように判断をいたしております。
○小川(国)委員 大臣がおっしゃるように、財特法が実施されてきましたこの十年間において、関係地域の道路、河川、教育施設等が整備されてきたことは私も一応評価するものです。しかし、その中でこれら事業の推進に当たって財特法の精神が本当に生かされてきたかどうかという点については、この精神がとかく空港サイドに偏ってまいりまして、住民サイドに立ってこの法案の趣旨が拡大強化されなければならないのでありますが、この点がきわめて不明確ではなかったか。それは当初、十年前に新東京国際空港周辺整備のための国の財政上の特別措置に関する法律というのがございますが、この第一条、「趣旨」というところに、いわばこれが目的に当たるのではないかと思いますが、第一条を読んでみましても、「この法律は、新東京国際空港の周辺地域における公共施設その他の施設の計画的な整備を促進するために必要な国の財政上の特別措置について規定するものとする。」こういうふうに書いてありまして、本来、この法律がどういう目的を持つものであるのかという目的はこの中に示されていないのです。公共施設を計画的に整備するということが書いてあって、それが何のためにどう行われなければならないのか、その目的というのがこの法律にないのです。それから今度政府が出してまいりました今後十年間延長のためのいわば理由、これは提案理由と思いますが、それを読んでみましても、「新東京国際空港周辺地域における道路、農地及び農業用施設等の整備を促進するため、新東京国際空港周辺整備のための国の財政上の特別措置に関する法律の有効期限を延長する必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。」というふうに書いてあるのですが、この理由を読んでみても、これが空港によって犠牲を受けた関係地域住民の生活を一体どうするためにこれをやるのか、そういう目的が明確に示されていない、きわめて不明確である、こういうところに財特法の本当の精神というものが本来住民サイドに立たなければならない、住民の立場に立って空港関係住民の被害救済という立場から、本法を生かし、拡大強化していかなければならないのに、その精神が前回の趣旨にも今回の理由にも明確に示されていないわけです。地域の住民を幸せにするという根底があるならば、その点がここにもう少し明確にうたわれなければならないと思うのですが、その点はいかがでございますか。
○澁谷国務大臣 先ほど来からお答えをいたしておりますように、これだけの大きな仕事を遂行するに当たりましては、当然これに関連する地域住民の方々の理解と協力を得なければならないわけでございまして、その理解と協力を得るためには、この新国際空港の建設がこれらの関連する地域の住民にとって不幸にはならない、こういう事態を実現をしていくということが、これは必要な前提であるわけでございまして、法律は当然そういった精神を踏まえて提案されているものと私は考えております。
○小川(国)委員 それでは、私はさらに具体的な内容に入って、これが本当に住民のためになったかどうか、そういう角度から論議を深めたいと思うのですが、ただお断りしておきたいのは、この法律は非常に小さな法律といいますか、一地方に限られた法律でございますので、国会で立法として論議するのにはきわめて細かい事項にわたるといううらみがございまして、市議会や町村会で議論するような内容に立ち至りますことを御容赦をいただきたいというふうに思うわけでございます。 そこで、住民を生かすという考え方から大臣はこの立法に当たられた。しかし、いま空港周辺の住民が最も大きな問題として悩んでおりますのは、騒音公害の問題でございます。住民の側から騒音対策について言うならば、現行の騒音防止法、特定空港騒音防止法がきわめて不十分、不徹底の段階において、自治体を中心としたより徹底した騒音対策の確立というものを望んでいるわけです。そのためには、住民参加のもとに正確な環境調査を行い、新たな騒音区域を設定せよという声が非常に強いわけでございますが、こうした事業を今後財特法の事業として取り入れる考えはないかどうか。
○松本(操)政府委員 財特法に直接的にかかわる点について私からお答え申す立場にはないわけでございますが、いま先生御質問のございました騒音対策というものがこの空港の現在及び将来にとってきわめて大事なものであることについて私どもは全く同感でございます。そのために、不備であるという御指摘はございましたものの、従来の騒防法に基づきまして成田空港周辺の騒音対策というものを鋭意進めてきたところでございますし、さらに先生の御案内の騒特法とでも申しましょうか、騒音障害の防止に係る特別措置法、昨年国会を通していただきまして、これによる手当ても順次軌道に乗りつつあるわけでございますが、しかし、これはこれなりにそれぞれ一定の騒音の範囲というものを騒音コンターによって求め、これによって、たとえば騒防法の処置をとるべき範囲を線引きし、それぞれの線引きに従いましてあるいは移転補償、あるいは民家防音工事、こういうふうな措置を行い、また、騒特法におきましては一定の線引きをこれから行うことによりまして、その中において土地の有効的利用を図りつつ地域の振興をもあわせて図っていくというふうな措置をとろうとしておるわけでございます。 現在御審議いただいております財特法の問題については、これは専門的には自治省からお答えをいただくべきものと存じますが、私どもの理解している限りにおきましては、この中に騒音の対策に関する問題を直接的に絡ませていくという考えよりは、むしろ、現在及ばずながらも存在し、あるいは活動を開始しようとしております騒防法なり騒特法なりの十全の活用を図っていくことの方に環境対策は重点を置くべきではなかろうか、ただし、その外周部の問題といたしまして、あるいは道路の建設等の問題が出てまいりました場合に、それがいま御審議をいただいております財特法の枠の中においてかさ上げが行われるというようなよりプラスの方向への作用をするという点は、これは当然に期待もされますし、できる限りのことは考えていただいてよろしい問題ではないか、このように思っております。
○森岡政府委員 今回御審議をお願いしております財特法は、いわば空港の建設に伴ってその地域の方々に周辺整備を積極的に進めていく、それは地方公共団体が責任を持って、県や市町村が責任を持ってやるべき部分を中心に考えている法律であると私は考えます。 いまお話のありました騒音、特に民家騒音の防止め問題などにつきましては、これは明らかに空港公団なり国の立場で全責任を負ってやっていただかなければならぬものでありますから、そこは仕分けをして別の法律できちんとした責任体制をとっていただく、この方がむしろ望ましいと考えている次第でございます。
○小川(国)委員 一般的な住民の感覚としてとらえてみますと、今日までの十一年間の空港政策の失敗というものは、地域住民の本当の考え方というものを国がくみ取れなかった。それは県とか市町村とか自治体の方がより住民に身近な存在であるということから、そこに最も信頼があるわけです。騒音テスト一つを見ましても、空港公団がやっておるものよりも千葉県の騒音調査あるいは市町村の騒音調査を信頼するという形があるわけです。また、その調査の人員の派遣についても、現実に自治体が行ってきているわけです。しかし、自治体の財政には限りがある。そういうことから現在非常に飛行コースをずれて飛んでいることに対して、周辺が騒音をまき散らされているということで非常な不満が、財特法の関係六市町村を回った中でもいずれもそういう声が強く上がっているわけです。そういう意味では、せっかくこの十年間財特法を延長するわけですから、空港周辺の住民の救済に本法の趣旨があるなら、当然この財特法延長の中で考えらるべき問題だと思いますが、もう一遍その点ひとつ御答弁をお願いします。
○澁谷国務大臣 今回財特法の延長の中で新たに五種類の事業を追加することにいたしておるわけでございますが、これは御案内のように、県知事を中心にして関係市町村の意向を十分話し合いをして、その一致した意見を自治省に対して千葉県知事から申し出があり、これを採択して五種類の追加事業を実施することにいたしておるわけでございます。その中にはただいま御指摘の騒音対策に関する部分は入っておりません。いま申し上げたようないきさつを経て追加の事業が採択、決定されておるわけでございますから、私どもは現在この段階で追加の幅を広げることはここで直ちに御答弁は差し控えたいと思いますが、先ほど航空局長から答弁いたしましたように、騒音についてはそのための特別の法律までつくって対策を進めようとしておるわけでございますから、その線で十全の対策を推進することが適切ではないか、このように考えております。
○小川(国)委員 騒音区域内の住民については、いまおっしゃられた騒特法によって、住民の意思に基づいて立ち退きすることができる、こういうことが将来約束されております。また騒防法の中では、徹底した防音工事ということを要求されているわけです。いずれにしましても、騒防法にしても騒特法にしてもきわめて不十分であるということで、いま申し上げたように移転ないしは防音工事の徹底化ということが住民から強く要求されているわけです。そういう中では、当然、騒特法と騒防法でこれを期することができないものについては財特法の中で考えられるべきではないか。十年間延長するわけですから、その中にはあえて大臣の言われる五事業に限定する必要はないのではないか、この点、いかがでしょう。
○澁谷国務大臣 ただいまお答えしましたように、新しく追加する五種類の事業の採択は、県を中心として関係市町村が十分に話し合いをして、その一致した意見に基づいて追加することに決定をしておるわけでございますから、その際は、県、市町村からはただいま御指摘の騒音関係の仕事を財特法の対象としてつけ加えるという申請は出てきておらないわけでございます。でありますから、この段階におきましては、私どもは、この五種類の事業を追加するというこの基本線で進めてまいりたいと考えております。 ただ、この騒音対策が非常に大事なことであることはもう言うまでもないわけでございますから、そのために特別の立法までしておるわけでございますから、その線の対策で不十分なものがあれば、どういう点が足りないのか、さらにそれはつけ加える必要があるのかどうか、これは地元の住民の意向等も十分承って、その対策の万全を期すように努力をしていくべきものだと考えます。
○小川(国)委員 そこで、さらに具体的な問題を申し上げたいのです。 たとえば民家防音工事については、第一次一千戸のうち八百戸、一室二室の民家防音工事の建物が完成しているわけです。ところが、この冷暖房について、いずれも大半が農家でありまして、冷暖房の費用が出せないわけです。そのために成田市においては一戸当たり六万円、芝山町においては一戸当たり三万円の冷暖房費の補助が出ているわけです。この冬の寒さですと、暖房がなければとても防音室で暮らせないわけです。また、十万とか五万とか大変な光熱費がかかりますので、これに対する補助を望んでいるわけですが、本来これは全額国で見るべき問題だと思いますが、自治体によって六万円とか三万円とか差があるわけです。こういう差については、こういう予算こそ自治省によって是正、改善されるべきではないのかということが関係自治体の中からいずれも出ている意見なんです。 それからもう一つ、航空機公害の一つとして、航空燃料の飛沫公害の問題があります。 航空機のたれ流す油の飛沫公害は容易ならざるものがございまして、こういう事態によって健康被害、農業被害、環境汚染、こういう面から油沫公害の問題についても当然自治体を初めとして調査、対策を講ずべきではないのか。こういう事業も、財特法が延長されるならば、周辺住民の自治体が取り組む問題として財特法の中で自治省が当然その対策を考えてもらいたい、こういう意見が当該自治体住民から出ているわけですが、この点についてはどういうふうなお考えを持っておられるか。——きょうの質問は自治省に関する質問でございますから、航空局長に必要の際には申し上げますので、自治省の方からひとつ御答弁願いたい。
○森岡政府委員 私は、先ほど申し上げましたように、民家の騒音対策の経費を地方公共団体が負担するというのはおかしいと思います。これにつきましては、責任は国なり空港公団においてきちんと手当てをしていただくべき筋だと思うのでございまして、周辺対策交付金を五十三年度で五億円強交付をしていただいておるようでございますが、これらを活用あるいは拡充いたしまして、民家のそういう維持管理費について必要なものは原因者である空港においてきちんと措置をしていただくべき筋だ、かように考えております。
○小川(国)委員 国、公団が負担すべきが筋だと自治省おっしゃるわけですが、現実には国、公団が負担しないために、暖房のない二重窓の鉄筋ブロックの部屋には寝られないわけです。これは大臣にしても局長にしても同じだと思うのです。この真冬の中で暖房なしで過ごせということは、これは耐えられないことなんで、どうしてもやむを得ざるものがあって自治体がこれを助成しているわけですね。ところが、いまおっしゃるように、空港交付金というものがある。それで見ろということなんですが、しかしそれは学校防音とかあるいは共同利用施設、公民館的なものの返済に大半が回ってしまって、こうしたところには手が届いてないわけなんです。そういうものこそ、自治体を指導し、あるいは財特法によって援助すべき立場の自治省が、こういう点を考えながら——しかも皆さんの方はいろいろ交付金というものは平等にいくようにやっているのですから、片方が六万円、片方が三万円というのは、これは不満が出るのが当然なんで、そういうものを是正、改善する考え方というものはやはり自治省の中にこそなければならないと思うのですが……。
○森岡政府委員 あるいはその空港公団からの手当てが過渡的に十分でないために市町村がそうせざるを得ないという事態が生じておるのかもしれませんが、そういうことが恒久化するというのは、私どもはこれはやはりおかしいのじゃないか、地方財政としてそういう措置を見ていくという筋のものではないというふうに思うのです。ですから、私ども運輸省とさらに協議をいたしたいと思いますが、そういう負担につきましては、交付金の拡充なり何なりによって地方に負担を生じないような措置をぜひとってもらいたいと、強く運輸省に協議をして申し入れて、実現を期したい、かように思います。
○小川(国)委員 それこそ局長の答弁の方が筋じゃないと思うのです。本来自治省が地方財政を見ていく上では、基準財政需要額というのがあって、それに見合う基準財政収入額というのを見て、需要に対して収入が足りなかったら、そのマイナス分を皆さんが見ていくというのが自治省の本来の地方財政のあり方です。ところが、この財特法というのは、需要も収入も一般的なものを抜きにして、空港周辺の犠牲者に対する対策をどうするかということで財特法をやっているわけです。異例中の異例の法案ですね。そういう法案で何を見るかといったら、空港犠牲者を見るということが第一でなければならない。この寒空に暖房がないという状況の中で、自治体が自己財源からこういうものを出している。それこそ自治省がこの財特法の中で最も犠牲者の救済としてやらなければならないことのはずなんです。そうじゃないと、財特法の精神というのは一体どこにあるのかということを疑わざるを得なくなるのですが。
○森岡政府委員 先ほども申しましたように、やはり経費の負担責任というものがあるわけでございますから、それが筋が間違ってしまうということになりますと、これはいかがかということでございます。 財特法は、先ほど来大臣からも御説明いたしましたように、周辺の公共施設を整備して住みよい環境をつくって、地域の住民の方たちが快適な生活ができるように生活関連施設を中心として整備をしていきましょう、そのために県や市町村の財政負担が生じますから、それを思い切って軽減をしようということで補助率のかさ上げをしておる、これが内容でございます。一方、騒音については騒防法あるいは騒特法によりましてこれは必要なものをやはり原因者がきちんと負担をしながらやっていく。その両体系がおのおの充実されて初めて地域住民の人たちに対するメリットが出てくるのだろうと思うのでございます。 交付税は確かに基準財政需要額と基準財政収入額を計算してその差額を財源保障しておるものでございますけれども、その場合の基準財政需要額と申しますものは、これはやはり地方公共団体が負担すべき責任のある経費というものでなければいかぬわけでございます。ですから、そういう意味合いで私どもは、過渡的なことでありますればともかく、恒久的に民家防音の維持管理費を地方交付税の経費の中に算入するということはいかがかというふうに思うわけでございまして、それはやはり責任原因者である公団あるいはその後ろに控えておられる国において措置をされるように十分協議をしていきたい、かように申し上げているつもりでございます。
○小川(国)委員 役所のことで、なかなか個々の人間に対する温かみのある行政というのはとれないようですから、それなら、地域の住民にできないとおっしゃるのなら、では自治体にはできるのかというふうに伺いたいのです。
○森岡政府委員 私は、自治体もそれは当然国なり公団でやってもらいたいという気持ちを持っておると思います。自分たちの財政の中から出して、それで自治省にめんどう見ろというお話ではなくて、やはりそこのところはきちんと公団の方で処理してもらいたい。しかし、それがいま足りない、あるいは十分でないということで過渡的にそういう問題が出ているのじゃないかと思うのでございます。ですから、それを早く直す方がむしろ先決であって、その過渡期におきましてどういう措置をとるかということは、恒久的にどうするかということとこれはあわせてやりませんと、とにかく国の措置が不十分なら地方財政で何でもめんどうを見て地方財政の負担になってしまうということでは、国と地方の経費負担の責任が明確になりませんで、そこのところは冷たいというお話でございますけれども、私どもとしましては、恒久制度としてはきちんとしたけじめをつけていただくように、担当運輸省に強く協議をしていきたい、かように思っております。
○小川(国)委員 皆さんのおっしゃることを聞いていると、空港周辺というふうにおっしゃるのですが、成田市も芝山町も、周辺ではありますが、周辺というよりはむしろ当事者なんですね。当事者の自治体を中心にこの法案は組まれているわけなんです。決して空港と無縁の周りのために皆さんもこういう三千六百億に上る予算を組んでいるとは思わない。そこに犠牲があるからこそこういう予算を組んで、救済しようというのですね。 それならば、もう一つ申し上げますが、この騒音公害対策の強化の面から、空港関連事業において学校防音施設、共同利用施設等の建設によって、この増築部分、超過負担部分が市町村の負担になっている。この軽減についての財政的措置というものはとれるのかどうか。
○森岡政府委員 小中学校等の学校建設につきましては、御承知のように国庫補助金あるいは地方債によりまして必要な措置を講じておるわけでございますが、成田だけでなくて各地に超過負担の問題が出てきております。私どもは、超過負担についてはできるだけ改善するようにということでここ数年来関係省庁と強く折衝して、かなりな改善措置を講じてまいりました。学校施設につきましては、いわゆる補助単価についてはかなりいい水準まで改善されてきておると思います。そういうことでございますので、小中学校施設についての超過負担は改善の速度がきわめて速いというわけであります。ただ、そういうことでどうしてもまた超過負担が大きくなるような事態が出ますれば、それに応じた各省庁に対する要請を続けまして、超過負担の出ないような努力を重ねていきたい、かように思っている次第でございます。
○小川(国)委員 いま各省庁というお話がございましたが、自治体が管理していく空港関係施設の中では、学校防音校舎などもこの関係町村では、一つの小学校について月間二十万円から三十万円、それから年間では一校大体四百万ぐらいの光熱、電気料というものを要しているわけです。この維持費も非常に膨大なものであり、それからまた空港関係市町村では空港設置のために空港対策課というようなものもつくって、その人件費もやはりこの自治体の負担になっている。空港が来なければこういう空港対策課というものは本来必要でなかった。こういうものも本来的には空港設置によって起こってきた問題であって、これは本来一〇〇%国が見るべきであるけれども、現行空港交付金の中で賄えということになっているのですが、賄い切れない実情があるわけです。そういう点については、いま関係各省庁というお話がありましたが、自治省でもこれらの実情の把握とその対策に積極的に取り組んでもらいたい、こういうふうに思います。
○森岡政府委員 公共施設における騒音防止施設の維持管理費につきましては、一面、空港交付金によります財政措置があるわけでございますが、これで不十分な場合には、私どもは特別交付税で十分配慮してまいりたい。 なお、御指摘のいろいろな対策のための役所の機構でありますとか、そういう財政需要も空港が所在することによりまして確かに増高しておるわけでございますから、それらを合わせまして特別交付税において適切な対処をしていきたい、かように考えておるし、また現在までもそれは十分考えておるつもりでございます。
○小川(国)委員 次に、財特法が延長になった場合、今後六百億という事業費が組まれているということですが、六百億が問題なのではなくて、この財特法によって国が自治体や住民に対して何をやるかということをもっと考えるべき必要があるのではないかと思うわけです。 卑近な例を成田市にとって申し上げますと、成田ニュータウンの建設が行われているわけですが、自治省の報告書の中でも出ておりますが、まず道路で言うならば、非常に細かくなって市議会の議論のようになってくるのですが、お許しいただきたいと思います。国鉄成田駅の西口からニュータウンに通じる道路はこれを独自事業として行えず、区画整理事業におんぶしているため、昭和五十四年一月で四二・九%という進捗率である。それからまた、日赤病院からニュータウンに通ずる街路計画も七四・六%の進捗率で、工事中止のまま放置されたままになっている。 こういうことから、開港後二万人の人間が現在居住しているにもかかわらずまさに陸の孤島であり、居住した住民は交通の不便さで難渋している。空港に関係なく空港ニュータウンともいうべき町に住んだ人たちが交通から医療からショッピングから教育、社会福祉施設、いろいろな面で、これはもう住むにたえないということで東京へUターンする現象まで起こっているわけです。住居を東京へ戻すという大変な事態になってきているわけであります。 現に、成田市は空港ニュータウンの中に小中学校、保育所をつくるためにニュータウン関係の地方債は昭和四十三年から五十年の間に十二億九千六百六十万円、一般財源で十一億五千六十一万円、約二十二億円ぐらいの既存の成田市民が空港ニュータウンのために財政負担をしているわけです。そのほか成田市のニュー夕ウン以外の地方債が十億四千五百六十万円、一般財源で十億九千三百五万円。これで見ますと、従来、空港ニュータウンがふえない前の地方債と一般財源で約二十億、ニュータウンの空港関係住民が入ったところへ二十二億、旧住民が一般財源を出し、それからまた地方債を負担してやっているという状況なんです。これは空港政策の自治体に対する非常に大きなしわ寄せだと思うのです。 財特法の中では成田ニュータウンの事業に対するかさ上げをやったと言われておりますが、いま人口六万人になった成田市の状況を見ると、保健所一つなくてこれから支所が建つ。公立幼稚園は成田市の場合はゼロ、老人ホームもなし、対象になるひとりぼっちの老人が六十七人、寝たきりのお年寄りが四十八人。ところが成田市に老人ホーム一つございませんので、佐倉、四街道、佐原、八日市場、鴨川の老人ホームに三十九人も年寄りの看護を委託している状況なんです。それからはしご車などでも、ニュータウンには高層住宅が建ち並んでいるのに最上階に届く消防の救助用はしご車がないのです。現在あるただ一台のはしご車の到達できる高さが三十二メートル。しかし、これ以上に高い建物が日本航空の男子寮とか女子寮、家族寮、センタービル、電電公社、これが皆四十メートル以上。ですから、出火した場合一体どうするのか。こういう消防のはしご車一つないというような状況があるのです。この成田ニュータウンにおける消防的対策が全くない、こういうような状況が起こっているわけです。こういうような状況を見ますと、本来的に成田ニュータウンと言われるいわば空港従業員のニュータウンというものは政府直結でやるべきものであって、既存の成田市の財政負担の上に新住民のための施設を一切そろえていくというのは、どうしても財政が非常に悪化して低下していくというのを免れないわけです。そういう点では、財特法の中でこれからも継続して見るということですが、少なくともこの空港関係のニュータウンについては従来のかさ上げということにこだわらず、国が積極的にこれは空港直結の事業ということで一〇〇%見るというぐらいの姿勢がないと、成田市はもう三年ぐらいで破産するというふうに私どもは財政的に思わざるを得ない状況なんです。 いま申し上げたように、幼稚園もゼロ、老人ホームもなし、消防のはしご車もない。こんな状況で一体、財特法によってこの自治体がどれだけ救われたのかきわめて疑問だと言わざるを得ない状況があるのです。この実情を自治省はどういうふうにとらえられるか。
○森岡政府委員 この成田財特法に基づきます公共施設の整備事業は、通常の補助率のかさ上げでございますと、こういう事業補助率をかさ上げしますよという法律だけ書きまして、あとは建設省とか農林省とか各省庁の予算の都合による採択ということで決まっていくわけですが、この財特法の場合には、そうではなくて、まず千葉県知事が各市町村と十分協議をいたしまして事業計画の案を立ててもらうわけです。それを自治省に出していただいて、自治大臣が各主務大臣と協議いたしまして計画を完全に煮詰めるわけでございますから、採択がおくれて事業がおくれるということは絶対にあり得ないわけでございます。むしろ用地問題でありますとか、そういうふうな問題でネックがあっておくれていくというものがあり得ると思います。しかし、その点につきましては国と地元地方公共団体とが協力をいたしまして、お互いに円滑な執行に助け合っていくということで解決していくべきものだと思っております。 第二の財政問題でございますが、確かにこういう大きなプロジェクトがあり、それに伴って人が集まりますと相当な財政需要がふえてくる、これはもうおっしゃるとおりだと思います。私どもは成田市の財政あるいはその関係町村の財政を常に心配して見ております。先ほど申しました毎年の特別交付税の算定の際には、ことに関心を持ち、注意深く見守りまして必要な財政措置をやっておるつもりでございます。そういう意味合いで、今後とも関係市町村の財政につきましては遺憾のないような措置をぜひやりたい。 それから第三番目に、各種の施設の問題でございますが、たとえば老人ホームその他の施設につきましては、これは市によりまして取り組み方に非常に差があることは御了解いただけると思います。非常に積極的にたくさんの各施設をおつくりになっておられるところとそのテンポが本来おくれておるところといろいろございます。ですから、一律に考えることはできません。少なくともこの財特法関連の公共施設の整備が多いためにそのしわ寄せを受けて施設がおくれておるというふうには聞いておりません。 なお、消防施設の整備につきましては私どもも必要なことだと思いますので、関係市と十分意見交換を行いまして、もしはしご車をどうしても必要だということでありますれば、消防の補助金もあるわけでございますから、それを活用して直ちに必要な導入を相談してまいることができると思います。 いずれにいたしましても、最後にお話がありましたように、成田市及び周辺町村につきましては地元の努力だけで町づくりをしていくということは私どもは考えておらないわけでございまして、私どもも積極的に御相談をし、協力をしてまいりたい、かように思っております。
○小川(国)委員 この空港周辺地域整備計画の昭和五十四年一月一日現在のを見ますと、いまおっしゃるように、老人ホームはこの中に入っておりませんでした。これは、確かに市が独自で考えるべき問題と思いますが、幼稚園というのが一億六千二百九十三万五千円という計画事業費が盛られておりながら昭和五十三年までの事業費ではゼロになっているのです。これはどういうわけですか。
○森岡政府委員 幼稚園の建設につきましては、これまた各市町村によりまして行き方が区々でございますが、成田市の場合には、用地は市が確保して上の施設は私立の幼稚園で建ててもらう、私立の幼稚園に用地を貸し付ける、こういうやり方をとっておられるようでございます。全国を見ましても、公立幼稚園をたくさんお建てになるところと、そうではなくてむしろ私立幼稚園に助成をしてやっていくところと、二つの方式があるように思います。義務教育ではございませんので、これやはりその地域地域の市町村の判断、態度によってそういう差が出てくるというのは、これはやむを得ないことではなかろうかというふうに思います。
○小川(国)委員 用地を貸しているというのはございますか。用地を貸しているというのはないはずですよ。
○森岡政府委員 これからそういう方針でやりたいというふうに考えておられるようでございます。
○小川(国)委員 だめですよ。あなたの方では、事業費に組まれたものはきちっとやるんだというふうにいま説明して、幼稚園もこういうふうに予算を組んでいながら、十年たって執行がゼロだ。こういう幼児教育の重要なときにこの予算を執行しないということでは。 それからもう一つ言うならば、芝山への京成線の延伸なんというのは事業費も内容も全然固まっていないじゃないですか。五項目の中に項目として陳情があったから挙げたぐらいのところで、事業費ございますか、これはないでしょう。これはわかっていることだから答弁要りませんが、そういうように地元の要望のあったもので事業費も詰めないで入っているのもあるんですから、やはり地元の切実な問題については今後も積極的に取り入れてもらいたいというように思います。 それから次に、農林省おいでになっていると思いますが、財特法の追加事業の一つとして成田用水事業の受益地拡大が挙げられておりますが、その面積は幾らでございますか。
○土山説明員 お答えいたします。 七百五十ヘクタールでございます。
○小川(国)委員 その中で、千葉県多古町の喜多地区の水田三十ヘクタール、間倉地区の畑三十ヘクタールについては、地元工区において強く要望してきたにもかかわらず、現時点では認められないで困っているというが、この点についてはどのようになっておりますか。
○土山説明員 今回、この財特法延長に絡みまして整備計画の内容の見直しということで新規の追加事業というものが検討されてまいって捗ります。すでに御案内かとも思いますが、手続的にまず申しますと、地元の知事さんが市町村長の意見を十分集約しながら内容の案、要望というものを取りまとめて自治省の方に出されてまいっております。その内容として私どもが伺っておりますところのものといたしましては、先ほど申し上げました七百五十ヘクタールの追加、こういうことになっております。ただ、ただいま先生がおっしゃいました多古地区の部分のものにつきましてはこの中に入っておらない、こういう形にはなってございます。
○小川(国)委員 この件については、昭和五十一年六月に多古町喜多土地改良区一本化実行委員会というものがつくられて山口光一氏が委員長となり、成田用水土地改良区、関係自治体に対して陳情書が出され、五十一年九月には東部用水からの脱退の署名まで行われております。さらに五十三年十二月十八日には成田用水土地改良区第三十三回理事会においてこの両地区編入を要望決議しています。こうした関係者の要請がなぜ取り入れられないのか。速やかな解決を望みたいということでございますが。
○土山説明員 この話につきましては、私ども先ほど来申しましたようについ最近そういうお話をちらりと伺いまして、実は地元、県の方に事情の聴取を行ってまいったところでございます。その結果、地元の中で一部地域におきましてそういう動きがございましたということは、これは事実のようでございます。ただ、県といたしましては、先ほど来申しましたように地元の市町村長あるいは土地改良区等の意見を十分に聞きながら、いろいろ地元の中での御意見があるわけでございますが、そういう中で集約されて出てまいりましたものが先ほど申し上げたような事業内容、要望としてまとまってまいっておる、このように聞いておりまして、ただいま先生が御指摘のこの案件につきましては、県といたしましてはただいま地元と鋭意話し合い中である、このように聞いております。 ただ、いろいろ地元の一部の方々のそういう強い御要望はあるわけでございますが、この地域につきましてはいろいろ経緯がございまして、十分先生も御承知かとも思いますが、すぐ隣に北総東部用水事業というのがこの成田用水事業に先立ちましてすでに実行に取りかかっております。ただいま現在時点で申しますと八〇%方の進捗率にも達しておりますし、そういう地域から抜け出してまた成田地区に加入したいとかいう地区調整の話等にも絡まってまいります。非常にふくそうしたいろいろな要因もあるようでございまして、鋭意ただいま県の方で調整中である、このように聞いております。 農林水産省といたしましても、実態につきましては十分さらに調査をいたしますとともに、千葉県当局の目下鋭意調整中であるこの努力を見守りながら適切な指導をしてまいりたい、このように考えております。
○小川(国)委員 先ほど航空局長からお話があったように、騒特法が実施されると、八十以上のところは一切家が建てられない、それから七十、八十の間は防音工事でなければならないということで、いわば人口がふえる望みというのはこの周辺はなくなってきているわけです。したがって農業振興以外に生きる道がない。そういう面では、国が八十五以上の地区についてはこういう財特法によって用水事業の助成をしていこうという方向を打ち出したわけでございますから、要望のあった地区については——すでに五十二年で芝山の菱田地区、五十二年で新井田地区という新規の加入もしている。当然騒音地区であり、もし仮に二期が行われたりしますとさらに一層騒音地区になっていく地区で、一方の道路一つ隔てて従来の土地改良区だと七五%の補助、成田用水であれば道路一本隔てたこちら側が九三・五%の補助、同じ部落の人たちが持っている農地が道路一つを隔てて片方は在来の七五%補助の土地改良事業に取り残されて、もう一つが九三・五%になるということは、一つの部落の中でも混乱が起こるということをこの区長さんは言っているわけです。従来、騒音対策の問題でも、道路一つ隔てて隣は民家防音地区、道路一つ隔てた隣側は何にも対策がとられない地区というものがあったのです。音というものは道路一つ隔ててそんなに違うわけがないだろうということで、運輸省や公団では微調整という形でできるだけ部落単位で一本の対策というものを打ち出してきているわけです。そういう考え方からいくならば、この土地改良も、喜多地区とかあるいは間倉地区という部落が道路一つ隔ててこちらは工区が違うから補助率も違うということでは住民が納得されないのは当然じゃないか。しかもこの両方の工区の間で話し合いも煮詰められて工区の移管ということもできそうな段階に来ているのに、どこの段階でかこれが財特法の予算の関係だということで切られているということは、これは同じ騒音地区の住民対策としてはきわめて片手落ちではないかというふうに思うわけです。そういう点では、では関係地区、土地改良区間の同意、関係市町村の同意が得られたならば農林省としてもこの一本化に踏み切ることができるかどうか、その点をひとつもう一度答弁願いたいと思います。
○土山説明員 お話しのように、確かに、一つの部落の中の道路をはさんでと申しますか受益地域が分かれておる、こういう実態はございます。そういう意味で、成田用水の受益地域に入っている区域についてはかさ上げの恩典に浴するし、そうでない地域については恩典がない、こういう結果になっておるのは事実でございます。そういうことが最大の発端だと思いますが、先ほど来先生も御指摘のように、地元の方でいろいろな御意見なり、一部のそういう要望なりの動きが従来もあったわけでございます。県といたしましては、そういうものの調整に従来から鋭意努力をして調整方に努めてまいっておるわけでございまして、私ども話を聞いております限りにおきましては、たとえば受益地域外になっております従来地域につきましては、特に県費助成のかさ上げをやるという踏み切り方までする等しながら、地元調整に目下鋭意努力中である、このように伺っております。 それからまた、先生おっしゃいました、それでは二つの土地改良区がお互いに合意に達すればと申しますか、そういう形になればやるのかというようなお話でございましたけれども、私どもいろいろ現地の土地改良区からも若干事情を聞いてまいっておるわけでございますが、その過程におきましては、両土地改良区の立場といたしましては、従来どおりの形での事業の実行と申しますか、そういう形でお願いをしたいというふうに当面私どもは聞いておる次第でございます。
○小川(国)委員 私、伺っているのは、農林水産省として、この騒音対策事業としてこういう用水によって農業振興を図るというのなら、一つの部落が二つに差別されていくということがあっていいのかという原則論に立って物を伺っているわけなんです。そのための解決方法というものを農林省自体も持たなければならないのではないか。ですから、県や市に任せるのではなくて、騒特法のたてまえに基づいてこういう土地改良事業のかさ上げをやったならば、それは平等にひとつ行われるべきじゃないのかということを伺っているわけなんです。
○土山説明員 繰り返しになって恐縮かもしれませんが、この財特法の対象事業となりますためには、先ほど来申し上げましたように、また自治大臣からも御答弁がございましたように、千葉県知事が地元市町村長の意見を十分集約しながら案としてまとめて整備計画案として出してまいる、それを私どもは受け取りまして、検討しながら事業化をしてまいる、こういうシステムになっておるわけでございまして、いろいろ地元の末端まで行きました場合の意見というものはこもごもあろうかと思います。これは先ほど来申しましたように、この地区につきましては、確かに先生御指摘のような御意見もあったというふうには承知をいたしておるわけでございますが、何分そういうことで全体的な立場から千葉県知事が地元の意見を集約しながら出されてまいっておる形のものにつきまして、私どもといたしましては事業として取り組んでまいりたい、このように考えておりますし、さらに、先ほどもちょっと申し上げましたが、地元の千葉県知事といたしましては、実態的なアンバランスの是正のために特に県費助成のかさ上げという特段の措置にまでも踏み切りながら、鋭意調整方について努力中である、このように聞いておりますので、私どももその帰趨をしばらく見守りながら適切な指導はしてまいりたい、このように考えております。
○小川(国)委員 農林省としての行政的な立場の見解というものが表明されないので、大変残念なんですが、それはひとつ今後の調整を見守りまして、その結果によってさらに次の機会に譲らしていただきたいと思います。 時間が参りましたので、最後に自治省にもう一度お尋ねをしたいのですが、これまでの成田空港の建設と財特法による公共事業の拡大の中で空港周辺市町村の財政事情というものは極度に悪化してきているわけです。 まず財政規模と年度末現債高及び償還額で言うならば、成田市は昭和四十一年七億五千二百十九万円の歳入で、歳出は六億七千二百十四万円、年度末現債高は二億七千五百三十七万円、償還額は二千七百九十九万一千円。ところが、昭和五十四年には、歳入歳出とも百二十五億六千七百一万円、そして年度末現債高は七十七億八千九百一万円、償還額は七億一千九百三万円というふうになっているわけです。歳入が、昭和四十一年というのは空港が決定した段階で、財特法がまだ行われていない段階で、その昭和四十一年に対して、昭和五十四年は十六倍となっているわけですが、現債高は二十八倍、償還額は二十五倍になっておりまして、予算規模に比していかに現債高、償還額がふくれ上がっているか。こういう財政のきわめて破滅的な状況があります。 それから、富里村の場合を見るともっとひどくなっておりまして、昭和四十一年の歳入は一億六千七百五十万円、歳出は一億五千五百三十六万円、年度末現債高は千三百七十五万円、償還額は百九十二万円ときわめて安定した財政規模であったわけです。ところが、財特法実施後の昭和五十四年の歳入歳出は十八億三百八十万円で、年度末現債高は十六億八千五百十八万円、償還額は二億一千九百九万円に上っているわけです。昭和四十一年に対して昭和五十四年の歳入歳出が約十倍から十一倍であるのに対し、現債高は驚くなかれ百二十二倍、償還額は百十四倍にもふくれ上がっているのです。 このほか、多古町では、歳入歳出が同様の対比で六、七倍であるのに、現債高は三十八倍、償還額は十六倍。芝山町の場合では、歳入歳出では八倍から十二倍であるのに、現債高は二十二倍、償還額は二十八倍。大栄町は、歳入歳出が七、八倍であるのに、現債高は二十二倍、償還額は二十四倍。下総町では、歳入歳出が八倍から十倍であるのに、現債高は二十四倍、償還額も二十四倍。これら六市町村の歳入歳出の伸びに対して、現債高、償還額の異常な倍率は、一体これでいいのかと恐怖さえ感ぜしめる自治体の財政悪化の状況であります。 試みに、昭和四十一年の六市町村の歳入歳出等を合計しますと、歳入は十六億九千四十三万円、歳出は十四億九千九百八十二万円、年度末現債高は四億二千百六十九万円、償還額は四千九百二十一万円であって、年度末現債高は歳入歳出の約四分の一であった。ところが、昭和五十四年の六市町村合計では、歳入歳出とも二百三億二千六百五十六万六千円に対して、年度末現債高は百二十五億三千五百四十七万三千円と、実に年度歳入の六割に及ぶ年度末現債高となり、償還額も十三億七千三百四十八万円となり、歳入の六%を超える償還額となっているわけです。 自治大臣は、こうした空港関係市町村の大変な財政状況というものに対してどう対処されるつもりか、起債による財政アンバランスをどう補てんするのか。この十年間の財特法の実施、それから今後十年間の実施の中で、いま申し上げたように、財特法適用の関係六市町村の、もう一度繰り返しますと、昭和五十四年二百三億二千六百五十六万円の歳入歳出合計に対して、百二十五億三千五百四十七万円という六割に及ぶ年度末現債高になっているわけです。こうした大変な借金を関係自治体に残したまま財特法が十年間延長されるわけですが、この十年の延長の中で、これら自治体の膨大な起債の解消をなされる目途というものが立っているのかどうか、その点を最後にお伺いしたい。
○森岡政府委員 いまいろいろ御指摘がございましたが、率直に申しまして、成田及びその周辺町村だけでなくて、全国の市町村がいわゆる借金財政に実はなっております。五十二年度の決算見込みで、いわゆる公債費の比率がどの程度になっておるかと申しますと、全国の都市で一〇・一%でございますが、これに対して成田市は一〇・三%でございます。平均より若干高うはございますが、飛び抜けて高いという状態にはなっておりません。それから町村の公債費率は、同じ五十二年度の決算見込みで八・七%程度でございますが、大栄町は七・九%、多古町は七・五%、若干下回っております。芝山町は一〇・五%でございますから若干上回っております。それから富里村は一二・四%、かなり上回っております。下総町は七・三%ということで下回っております。地方債現在高がふえてまいっておりますことは、御承知のように、五十二年度以降景気の停滞に伴いまして税や交付税の伸びが著しく鈍化いたしまして、しかし公共事業、単独事業を景気対策の観点からかなり積極的にやるというような、財政収支のギャップを地方債の発行に依存しておる部面が非常に多いものですから、全般的にそういう財政構造が悪化しているわけでございます。もちろん、お話しのように成田市及び周辺町村におきましては、公共施設整備のためにかなり思い切った投資が必要でございましょうから、それによる現債高の増加というものも私はあると思います。しかし、これらにつきましては全体としての地方財政対策というものを今後私どもは真剣に考えてまいらねばならぬのでございますが、税なり交付税という一般財源を増強いたしまして、償還費について遺憾のないような措置を講じていきたい、かように思っております。 いずれにいたしましても、地方債の償還費の相当額は、現在の交付税の基準財政需要額のルールにおきまして、学校でありますとか下水道でありますとか、それぞれにつきまして一定の算入率で償還費を見ておりますから、交付税総額の確保あるいは地方税収入の増強を通じて一般財源の確保が図られますならば償還費についての財政措置は私どもはできる、かように考えている次第でございます。
○小川(国)委員 この前の答弁ですと、市の場合は平均公債費率は六・七%、町の場合は五%、こういう前国会では説明をしているわけなんです。きょうは一〇・一%、八・七%というような違った基準を示されてておりまして、ちょっとこの点では合点がいかないのですが、時間も参っておりますので、大臣、局長に最後に詰めとしてただしておきたいのですが、このふえた起債というものが永久に住民に残され、わずかな税収入しかない自治体で返していくというのは大きな問題として残されると思うのですが、財特法という前例のない善政を施してやると言いながら、この膨大な起債を残していくということは一体どうなのか、その点について大臣なり局長は、十年後にはこの空港関係市町村の財政が全国の他の市町村の財政水準に比して同等の条件にまで持ち込める、こういうことを確信を持って答弁できるのかどうか、その点を大臣、ひとつ明言を願いたいと思います。
○澁谷国務大臣 全国の自治体が大変な借金を抱えておるというのはただいま説明いたしたとおりであります。成田市周辺の町村、全国の市町村と比べてそう大した隔たりはないわけでございます。したがって、これは国全体の自治体の借金対策をどうしていくかという、そういう大きな問題の中の一つでございまして、私どもはこれらを全体として解決していくように地方財政の再建をどうしてもやっていかなくてはならぬ、その全体の再建計画の中でただいまお話がありましたような線で努力をしてまいりたい、このように考えます。
○小川(国)委員 答弁には不満ですけれども、私、時間が超過しましたので、これで終わりたいと思います。
○松野委員長 次に、和田一郎君。
○和田(一)委員 それでは、数点にわたりまして質問いたします。 まず最初に自治省にお尋ねいたしますけれども、今回の改正でさらに十年間も延長される、こういうことでございますが、十年延長する必要性は一体何なのか、また再度延長するような考えはあるのかどうか、そういう点について、基本でございますから聞いておきたいと思います。
○澁谷国務大臣 なぜ十年間延長をするのかという御質問でございますが、周辺地域の整備計画に基づく事業が三十九、そのうち十八事業が法律の有効期限である昭和五十四年三月末までに完了できない状況にあるわけでございまして、つまり十八の事業が残った、こういうことでございます。これらの残事業は当然完成させなければなりませんし、さらにまたその後の状況で、先ほどお答えしましたように、新たに五つの種目が追加される、こういうことになったわけでございまして、以上の残った十八、新たに追加されます五つ、合計二十三の事業をこの十年間で完成させよう、こういうことでございます。
○和田(一)委員 再度延長する見込みかどうかということはちょっと次の質問と一緒に答えてもらいたいのですが、成田用水事業の完成見込みは六十三年度末となっておりますけれども、この十年間を要する理由と、先ほどの再度の延長ということも一応伏線にあるのかどうか、この二つを答えていただきたいと思います。
○澁谷国務大臣 私から再度の延長はどうかという御質問にお答えしますが、私どもは新たに延長する十年の期間内に全事業を完成させたい、このように考えております。
○森岡政府委員 成田用水事業は、先ほどもお話がございましたように、受益面積が改定後非常に広大になります。したがって、また関係農民の数も非常に多数になります。そのようなことから、どうしても相当の期間を要するということでございますが、県におきましては、土地改良事業のいままでの行政執行能力の実績を踏まえまして見込みを立てましたところ、どうしても十年間必要である、こういう結論に達したものでございまして、先ほど大臣から申し上げましたように、再延長というようなことにならないように十年間でぜひやり遂げられるという見通しをきちんと立てた上で期限延長の期間を定めた、こういうことでございます。
○和田(一)委員 十年間延長することによって、いわゆる周辺の地方自治体の負担額はどの程度見込むか、そういうことでございますけれども、県、市町村の区別で見込み額を明らかにしていただきたい。
○森岡政府委員 五十四年度以降十年間の財特法の対象事業費は約六百三十五億円と見込んでおります。これに対する国庫支出金は三百八十億円でございます。県と市町村の数字は、県が百五十二億円、市町村が百二億円という地方負担に相なります。
○和田(一)委員 いわゆる財特法でございますから、かさ上げがございますけれども、かさ上げ率は全体で見た場合にどのくらいになるのか。これはもっと上げなければならぬじゃないか、そういう意見もずいぶんあるんですけれども、その点についてはどうですか。
○森岡政府委員 それぞれの事業、たとえば道路、河川、下水道その他のそれぞれの施設につきまして通常の補助率よりも上の補助率を決めておるわけでございますが、これらを総合いたしましたかさ上げ額はおおむね六十二億円というふうに見込んでおります。先ほど申しました国庫支出金三百八十億円のうちの六十二億円でございますから、かさ上げ率は総体平均で一九・三%でございます。約二割近くの数字でございます。この率は、たとえば現在ございます首都圏とかあるいは新産、工特とか、後進地域の補助率特例とか、そういうものに比べますと一番高いかさ上げ率になっております。
○和田(一)委員 十年間のうちに地域の様相が大きく変わってまいりますけれども、今回の五つの追加事業で、これでもう十分なのかどうか、この点についてはどうですか。
○森岡政府委員 先ほど申し上げたことでございますが、この財特法に基づきます事業につきましては、県が関係市町村と十分意見を詰めまして、周辺の公共施設整備のためにどの事業が必要か、またその規模がどの程度かということを完全に詰めまして案をつくって政府に持ち込みまして、しかもそれに基づいて主務官庁に自治省からそれぞれ協議をいたしまして、完全に事業内容を確定しておるものでございます。したがいまして、今後十年間に必要な各種の公共施設の整備は全部盛り込んでおるというふうに私どもは理解をいたしております。
○和田(一)委員 多分そうだと思いますけれども、いわゆる状況変化に即応しまして新しい事業の必要性が生まれた場合には、たとえば法の改正なりまたは今後これで検討するかどうか、その点はどうですか。
○森岡政府委員 この改正法案が成立いたしますと、できるだけ早い機会に私どもで事業計画の決定をするわけでございますが、先ほど申しましたように、この事業計画に盛り込むべき事業内容というものは、いま御指摘の今後の地域の様相の変化も踏まえて市町村がそれぞれ必要なものを持ち込んできておるわけでございますから、私どもはこれで基本的には事業計画を改定する必要はないというふうに考えております。また、その点は県にも十分念を押しておるわけでございます。 しかし、世の中どんなことがあるかわかりませんから、状況によりましてどうしてもという問題が出てくるかもしれません。その場合には、関係省庁と協議をいたしまして適切な措置についての検討はいたしたい、かように思います。
○和田(一)委員 次は運輸省と公団の方だと思いますけれども、三月六日に森山運輸大臣は、第二期工事について年内着工を明らかにされましたが、それに関連して数問質問したいと思います。 これまで運輸大臣は、地元との話し合いで同意を得て適当な時期に着工したいとの発言をされたと聞いておりますが、ここで急に年内着工と明言された根拠は一体何かということです。運輸省からひとつお願いします。
○松本(操)政府委員 運輸大臣といたしましては就任以来、まさにいま先生おっしゃいましたように、地元と十分に話し合いをし、理解を深め、適当な時期に着工したい、こういうことを申し上げてきておるわけでございます。ただ、その適当な時期にというのは、いつのことかわからぬけれども適当な時期にと、必ずしもそういう趣旨で大臣は申しておったというふうには御理解いただきたくないということであろうかと思います。 ですから、年内にという点にそれほど大きなストレスを置いていただく必要もないと私は理解をしておりますけれども、ただ、来年になっても再来年になっても適当な時期に、という趣旨で大臣が常日ごろ申し上げておったわけでもございません。したがって、年内にというところにストレスを置かずにお考えいただければ、従来の考え方の中で適当な時期にというのが、まあ来年や再来年の話ということではなくて、年内くらいには着工しなければいかぬのではなかろうか、着工したいな、こういうふうな趣旨を先ほどもちょっと御答弁申し上げましたけれども、イラクの航空協定云々の問題に絡んで、成田にはいろいろ問題も残っておりますということを閣議でおっしゃるときに引用された、こういうのが事の実態であると私は理解をしております。したがいまして、私どもの考え方は従来と少しも変わっていないという点について御理解願いたいと思います。
○和田(一)委員 ちょっとむずかしい御答弁だと思うのですけれども、年内という言葉はやはり年内なんですね。非常に灰色になるような局長の御答弁だったものですから、もう一遍聞かせていただきますけれども、それでは年内という言葉は使わなかったのですか。
○松本(操)政府委員 大臣の発言の中には、年内には着工しなければならないと思うのでというふうな——そのとおりであったかとうか私存じません、そのような趣旨のことは確かに申し上げておりますが、年内というところに非常に重点を置いて年内年内と、こういう趣旨で申し上げたのではないのですということを御説明しようとした意図でございますので、決して灰色にもやもやとさせようということを私、意図しているわけではございません。しかし、余りにも大臣発言の中の年内というところに重点を置いてお考えいただきますと、従来の大臣の発言との間に何か非常に矛盾があるようにおとりになるのもあるいは無理からぬ点かと思いますが、しかし、大臣としては従来から、適当な時期には、しかもできる限り早い時期には、こういうふうなことをあわせて申してきております、それらをあわせお考えいただければおのずから御判断いただけるのではないか、こう思うわけでございます。
○和田(一)委員 何もその問題でここで議論するわけではございませんからいいと思いますが、いずれにしましても運輸省、公団ともに地元の理解と協力を取りつける、このようにずっと約束されてまいりましたし、運輸大臣の発言もそれを大前提だ、こう考えてよろしいわけですか。
○松本(操)政府委員 すべての国民が承知しております、ように、成田が開港にこぎつけるまでに十何年かを要したわけでございまして、その間の歴史と教訓というものは私どもは十分に理解をし、反省すべきものは反省しておるつもりでございますので、いま仰せられました地元と十分に話し合いを詰め、相互の理解と協力の上に立って次の段階に進んでいくという考え方にいささかの変わりもございません。
○和田(一)委員 地元との事前交渉は東京サミット終了後になる、こういうふうに聞いておりますけれども、その交渉の具体的な内容は一体どういうものか、それから、これはやはり東京サミット終了後に間違いないのかどうか、この点についてどうですか。
○松本(操)政府委員 少なくとも私どもの側といたしまして、いま仰せられました東京サミット後に云々というふうなことを公式にも非公式にも申し上げたことはないと私は存じます。もちろん話し合いというものは、ある日突然に始まるというふうなものではないわけでございますので、いろいろな面でいろいろな形でのコンタクトが積もり積もって一つの筋の上に乗っかっていく。また、対象となります人も特定の人たちだけではございませんので、広く成田空港というものにかかわり合いのある方々すべてというふうに理解すべきものかと思いますので、いま仰せられましたように、何か特定の目標の日限を決め、その日から一斉にスタートする、そういうふうなことは全く考えておりません。
○和田(一)委員 一部の報道でこういうことが出ておりました。これは局長も御存じだと思いますけれども、それは現段階においては誤報であった、このように受け取ってよろしいのですね。
○松本(操)政府委員 私の率直な見解をお許しいただければ、誤報と言わんよりは、むしろ私ども自身がどうしてああいう記事が載ったのだろうかと思う程度に理解しがたい記事であるようにも思います。
○和田(一)委員 第二期工事に対する地元の要求また条件、これはどういうものがありますか。
○松本(操)政府委員 地元というものをどのようにとらえるか、なかなかむずかしい議論もあるいはございましょうけれども、まず私ども、一番関係の深い広域行政に関与いたします県から、少なくとも従前成田の開港に関連して運輸省が約束をしてきたこと、これはきちっと守って実行してもらわなければ困るということ、それから当面の問題といたしまして、たとえて言うならば騒音問題でございますとか、あるいは昨年の十二月一日に閣議報告をいたしました農業振興政策でありますとか、これは従前からのお約束とも言え、また最近のお約束とも言えるかと思いますが、いずれもこういうものをきちっとお約束どおりに進めるということが非常に大事な要件であるというふうに繰り返し千葉県の方からは申されておりますし、また私どももそのように理解をしております。 したがって、現時点におきましては、私どもの対応のしぶりとしては、そういうふうなことを踏まえてじみちに一つ一つの問題を解決していこうということに努めておるわけでございまして、一つこれ、二つこれといったような具体的な議論があって、それが終われば云々というふうな形での地元との話し合いというふうなことは必ずしも考えておるわけではございません。少なくともいままでいろいろ約束をし、そのほとんどは私実施してきたつもりではおりますけれども、しかしまだ中途のままで残っておるものもございますので、そういうふうなものを約束に従い、しかもできるだけ早く仕上げていくというふうなことを着実に実施に移していこう、こういうふうに考えております。
○和田(一)委員 お説はよくわかるのですけれども、昨年運輸大臣が、千葉県とは二十八項目、成田市とは四十五項目、芝山町とば十一項目にわたって約束を取り交わした、こういうふうに聞いておりますけれども、その内容と具体的なものを明らかにしていただければありがたいと思います。
○松本(操)政府委員 いままさに先生がおっしゃいましたように、二十八足す十一足す四十幾つかでございますから、全体で八十四項目ございますので、これを逐一この場で申し上げることもなかろうかと存じますが、ほとんどの問題については私ども誠実に実施に移してまいりました。きわめて卑近な例といたしますと、たとえば成田市から御要望のありました成田駅を橋上駅化するというような問題につきましては、暫定工事を終わり、この四月からは恐らく本格的な橋上駅として運用できる、このようになろうかと思っておりますが、いまそのような点で振り返ってみまして幾つかまだ残っておるというふうに私どもが考えておりますもの、公団関係のものもございますが、これは道路をつけかえるとか、そういったようなものがございますので、ちょっとそれは後回しにさせていただきまして、国のベースでお約束したものというふうなものを拾い上げてみますと、総武線の複々線化という問題がございます。これにつきましては、国鉄が鋭意工事を進めておりまして、五十六年度内には完成するということを目標にいたしております。次に、同じく国鉄関連でございますが、成田線の佐倉−成田間の複線化、約七・一キロでございますが、これは五十五年の七月を目途にいま工事を進めております。それから成田駅は、いま例として申し上げましたとおり、本年四月から橋上駅として運用開始を目標としております。それから芝山町への鉄道の延伸問題がございまして、これは、現在京成の地下駅が空港の構内にございますが、それを延長して空港の外へ出まして整備地区のやや先の方まで、約二・七キロぐらいでございますが、それを延長する。この問題につきましてはなかなかむずかしい問題がございまして、長い間の議論を重ねてまいったわけでございますが、総工費がどのくらいかかるということとか、あるいは当初から問題になっておりました第三セクターをどのような形で構成していくとかいうふうな点についての詰めをほぼ終わりまして、必要な事務的な手続、法律的な手続にこれから入ろうという段階になっておりますが、ただ、御案内のように、この鉄道は、地下を通ってまいりまして、それが横風滑走路、C滑走路の下をくぐり抜けていかなければなりません。したがいまして、二期工事が公に作業ができるような時点になりませんとこの工事を大っぴらにやるということもできませんので、諸準備はできるだけ早く整えるようにいたしたいと思ってはおりますが、実際の工事にかかるのは二期工事の関連でいろいろと問題が残されておるというふうに御理解いただきたいと思います。 それからもう一つ、芝山の問題といたしまして、航空記念館をつくってほしい、こういう御要望がございました。これもごもっともなことということでお約束をしております。昨年の十一月から十二月の初めにかけまして、芝山の町長さんなど何人かの専門家の方に外国の航空博物館なども見てきていただきました。また、芝山町の方で現在二カ所の候補地を提示しておいでになりますので、関係の委員の間で実際にその検分などをいたしまして、そのどちらにどういうふうな構想のものをつくっていこうかという、基本的な議論をいま煮詰めているという段階でございます。 そのほかに、公団関連のものといたしましては、先ほど申し上げました、国道でございますか、二百九十六号のつけかえでございますとか、そういった二、三の問題が残っておりますが、具体的な御質問でございますれば公団の方からお答えできると思います。
○和田(一)委員 具体的な問題は、できれば題目だけ書いたものの資料でも結構ですから、後で出していただければそれで結構でございます。 それではまた質問が先へ進みますと、第二期工事着工につきまして、地元関係者との話し合い、これは、関係者は先ほどおっしゃったようにいろいろございますけれども、反対派の農民の方もいらっしゃると思いますが、そういう話し合いが合意に達しないとの判断で、話し合いを放棄して、そして自治体とだけ交渉している、そのようなふうに報道されておりますけれども、それは事実かどうか、そういうことなんですけれども、それはどうですか。
○松本(操)政府委員 先ほど私お答え申し上げましたように、地元住民との話し合いというのはいろいろと態様があろうかと思いますので、概略的にお話し申し上げるのはいささか危険でございますので避けたいと思いますけれども、いま報ぜられておるとおっしゃられましたように、そういったようなものは一切抜きにして、自治体の理事者側あたりとだけ話しをすればそれでいいのだというふうな割り切った考え方は毛頭持っておりません。ただ、地元住民というものをどういうふうな形でとらえる、というと言葉は悪うございますけれども、お話し合いのテーブルについていただくかということになりますと、やはりたとえば町議会なりあるいは村議会なり市議会なりというふうなものも、相応に住民の意向というものを代表しているものというふうに理解すべきでございましょうし、また、いろいろと組合、農業組合とか、そいったような組合等もございますし、また、いろいろと問題はあろうかとは思いますけれども、いわゆる住民の特定のグループ、たとえば一つの例で申し上げますならば、騒音関係を大同団結したグループもできておりますので、こういう方々と騒音問題について話をいろいろとしていくとか、いろいろな面においていろいろな接触をしていくというふうなことであろうかと思いますので、いま報じられているとおっしゃいましたような、そういった非常に短絡的なアプローチで事が済むとも思っておりませんし、したがって、済ませようなどとも考えておりません。
○和田(一)委員 そうしますと、決して合意に達しないから話し合いをやめたということじゃなくて、今後ともやはり長期的に話し合いをしていく、そしていわゆる第一期工事のときのようなああいう事態を避けたい、こういう御意思でしょうか。
○松本(操)政府委員 話し合いがつかないから切り捨てて、それで作業が先に進むのであれば、それはそれなりの考え方として、理屈の上では成り立つのかもしれませんけれども、しかし私は、それでは実務的にも成り立たないし、理屈の上でもおかしいのではないかというふうに思っております。ですから、くどいようでございますけれども、どういうふうな形でという個々具体的な対応についてはいまここで逐一申し上げる用意がございませんけれども、いずれにもせよ、県、市町村を含め、地元の方々との十分な意見の交換、説明により理解と納得を得た上で次の段階に入るという段取りについては忠実に守ってまいりたい、このように考えております。
○和田(一)委員 これは、伝えられるところによりますと、四十ヘクタールの未買収地がございますけれども、先ほど局長は否定されましたが、東京サミット後に話し合いを始めて、そして十月着工ですか、そういうように伝えられておりますね、そういう段取りでいくのかどうかという点で、そういう点についてはどうでしょうか。
○松本(操)政府委員 これも繰り返しになるようで恐縮でございますけれども、話し合いというものは文字どおり相手のある話でございますので、こちらでいろいろともくろみを立てたからといってそのとおり動くわけのものでもございませんし、したがいまして、いつまでにこれを片づけたいという目標を立てずにただ漫然と地元の理解と協力を得てと言っているだけでは事は前に参りませんから、われわれ自身としてその一つの目標と申しますか、われわれなりの内部的な考え方の順序立てとか、そういうふうなものはもちろん持つべきであろうかと思いますが、それがそのまま動くというふうには毛頭思っておるわけではございませんので、したがって、いまおっしゃいましたような、たとえばサミットまでにこれとこれを片づけて、サミットが終わったら残りの四十ヘクタールを片づけて、というふうに事が進むわけのものでもございませんし、おっしゃるように簡単に話が進むものでございましたらば過去十何年の間のあの歴史も起こらなかったわけでございますので、そういう点を十分にかみしめ、踏まえた上で次の段階に入りたいという私どもの念願は、いささかも変わっておりません。
○和田(一)委員 とにかく、あのような流血事件であるとか、そういうことはぜひひとつ避けていただきたいと思います。 話は変わりますけれども、羽田空港を羽田沖に移転をして整備拡充するという考えが一部に根強くあるというふうに聞いておりますが、この点についてはどうなんですか。
○松本(操)政府委員 昨年五月二十日に成田が開港いたしますまでの羽田空港というのは、文字どおり国際線と国内線を一手に引き受けておった東日本の玄関口でございました。一日四百六十機という管制上の制約はございましたものの、その中で精いっぱいに活動してきたわけでございます。そこで成田が開港しました後において、現在羽田は、一部の国際線が入っておりますが、主として国内線の東日本における枢要な玄関口という形になっておるわけでございますが、この羽田空港について、ではこのままの状態でいいのかということになりますと、やはり昭和六十年、六十五年といった先を見通しました場合に、現在の羽田空港の持っております問題点が三つございます。 一つは、何と申しましても陸岸部に近い部分に滑走路が置かれておる。飛行機の飛ばせ方が風向きの関係上いろいろと制約がある、あるいは地形上制約があるというふうなことから、騒音問題が依然として陸岸部に残っております。第二の問題点としましては、今後長期的に見ました場合に、東日本における玄関口としての国内空港として現在の能力、陣容で果たして十分であろうかどうか、こういう議論がございます。 この二つの点を踏まえまして、羽田空港というものの将来計画というものについて私どもはかねて勉強しておったわけでございますが、たまたま東京都の方のいろいろな御要望とも折り合う点がございまして、昨年十三月に私どもの案というものを都の方にお示しをして、関係の区を交えていませっかくその内容を詰めておる段階でございます。 したがって、今後の関東地区におきます大型空港のありようといたしましては、成田空港というものの二期工事を進めていくことによってこれを国際線の玄関口とし、羽田空港につきましては都及びその他関係官庁との調整を終わって、これを国内線の表玄関口として、両々相まって東日本及び日本を代表する主要な空港としての機能を果たさせるように持っていきたい、このように考えております。
○和田(一)委員 次に、パイプラインの建設について質問いたしますけれども、日本の国は世界有数な地震国でございますけれども、パイプライン建設に当たっての安全性は一体どうなのか、その点について質問いたします。
○鹿児島政府委員 お答えいたします。 パイプラインの建設につきましては、昨年十月三十一日に工事の認可をいたしておりますけれども、この認可に際しまして、パイプラインの安全性あるいは保安につきまして、この内容を含めまして認可を行っておるわけでございます。 この安全性につきましては、一つは耐震性の問題がございますし、いま一つは被害が万一生じましたときの防止の問題、二つの問題があろうかと思いますが、耐震性の問題につきましては、まずパイプ自体が御案内のように隧道の中に建設されるわけでありまして、その点から申しましても比較的震災の被害が少ないということがまずございますけれども、そのほかパイプの材質につきましては、特殊な材質を使うことによりまして強靱なパイプを使うということを前提にいたしまして工事が行われることになっております。また、しばしば地震の際に問題になりますパイプの接合部分でありますけれども、これも技術的に申しますと、パイプの本体につきましては強度を確保するためにいわゆるアーク溶接と呼ばれる溶接を行うということで処理をする、このようにいたしまして、パイプライン全体の耐震性を強化するということを前提にいたしております。 それから、万一被害が生ずるということを考えまして、この被害の防止につきましてもいろいろと配慮が行われておるわけでございます。 一つは、パイプラインの経路にいわゆる感震装置、センサーを設けまして、これで地震を感知いたしまして、これが感知いたしましたときにはいわゆる遮断装置、遮断弁を全体で三十カ所設けるということにいたしまして、万一地震が生じましたときには遮断弁が遮断することによりまして油の流れをとめる、こういう装置をつけることになっております。 いま一つ、油の漏出がございました場合に、およそ百メートルごとに検知孔をつけるということが原則でございますが、特殊な設計による検知装置をつけることによりまして、万一油が漏れました場合にも直ちに検知でき、これに対して適当なる措置がとれる、このような方法をとることにいたしております。
○和田(一)委員 このルートのことでございますけれども、花見川ルートに変更したということだそうでございますけれども、その理由は一体何か、そういうことです。
○増村参考人 お答えいたします。 在来埋まっておりましたパイプラインが一時中断いたしておったわけでございますが、今回新しくルートを検討いたしまして、いわゆる花見川ルートと称せられておるルートに選定いたしたわけでございます。 今回のルートを選定いたします場合に、基準というような法律というようなものが従来ございませんでしたが、今回パイプライン事業法という法律ができまして、それに伴います技術的な基準その他が定められたわけでございまして、そういったようなものに適合するために各種のルートについて検討いたしまして、自然的な条件あるいは社会的な条件と申しますか、その経路におきます市街地の形成状況とかあるいは道路の幅員の状況とかいうようなものを検討いたしました結果、安全性を確保できるルートとして花見川ルートが最も適切であるということで選定いたしたわけでございます。
○和田(一)委員 これはうわさかもしれませんけれども、在来の計画のルートでは計画が非常にずさんであった、だから変えたというようなことも聞くのです。そういうことじゃないと思うのですけれども、その点はどうですか。
○増村参考人 先ほど申し上げましたように、計画がずさんということではございませんで、新たに法に定められた基準に従って計画を見直したということでございます。その場合に、先ほど消防庁の方からも御説明がございましたように、市街地におきましては、万々ないことと思いますけれども、もしも油が漏れたような場合には、それを拡散させないような装置をつけなくてはならないというようなことが決められております。そういったような装置をいたしますのには、従来計画しておりました道路におきましては用地幅が足らないとか、そういうような問題がございますので、新たに住家を移転して土地買収をするというようなことを避けるということから、そういうことのないルートを選びましてそういうことになったわけでございます。
○和田(一)委員 花見川ルートにおいても一部の住民の反対があると聞いておりますけれども、住民の合意取りつけのためにはどのような対処をされておるか、その点どうですか。
○増村参考人 今回のルートを五十三年の一月に県並びに市の方にお示しいたしまして、その以後、地元関係の自治会を単位にいたしまして、私ども八十数自治会に対しまして四十数回からの説明会をやってまいりました。その結果、現状といたしまして、その中で四自治会がまだ安全性について若干疑問を持たれておるというのが現状でございますが、その後も安全性に疑問をお持ちであるならば、ぜひひとつ説明会をさせていただきたいということで接触をいたしております。まだ最終的にそれらの自治会に説明会をさせていただくような状況になっておりませんで、残っておるという状況でございます。ただ、申しおくれましたが、この自治会につきましても、すでに私どもとして二回説明会はいたしております。それから、市の方からも二回説明をいたしております。
○和田(一)委員 その話し合い等もあると思いますけれども、パイプラインの完成見込みは一体いつごろになるのかなということですね。 もう一つは、完成した後は、いまの鹿島ルートによる陸上輸送、これをやめにするのかどうか、その点についてお伺いします。
○増村参考人 現在、暫定輸送というような名をもちまして鹿島港から貨車でもって燃料を輸送しておるわけでございますが、これを始めます際に、閣議におきまして、貨車輸送による輸送期間は、燃料輸送開始から三カ年というふうに決められております。したがいまして、貨車輸送の開始されました時期から三カ年以内にパイプラインはぜひともつくりたいということでもって、ただいま測量その他から一部的には始めさせていただいておるわけでございます。その期間までに仕上げるよう鋭意努力をいたすつもりでございます。それができますれば、貨車輸送の方は切りかわっていくというふうに考えております。
○和田(一)委員 それでは、今度は警備問題についてお聞きいたします。 最近、成田空港周辺で過激派のゲリラが活動しているようでございますけれども、これら極左の動きはつかんでいるのかどうか、また、その現有勢力がどの程度あるのか、この点についてお願いいたします。
○鈴木政府委員 御承知のとおり、この三月二十五日に、成田現地におきまして三・二六、いわゆる管制塔侵入事件がございました昨年から一周年を記念いたしまして現地で全国的な動員が図られまして、大規模な集会、デモがあるわけでございます。その前段ゲリラというふうなことで、すでに最近の、昨日、一昨日、京成電車に対する各種の妨害事件等を含めまして九件のゲリラが発生しているわけでございまして、いまこれら極左全般おしなべて五流二十二派と言われますけれども、数にしまして三万五千と見ております。しかし、成田に取り組む大きなセクトは、中核及び第四インターあるいは革労協、あるいは少数ではございますがプロ青同とか、こういう各種のセクトが反回の呼びかけておりまする集会等に集まってくるというようなことでございまして、まことに残念でございますが、極左おしなべてこの成田の廃港並びに第二期工事絶対阻止というふうなことで、これらの闘争を八〇年代決戦の突破口にするあるいは革命の戦場である、こういうふうなことで各セクトとも相当ハッスルしておるというのが実情でございます。 こういった各極左暴力集団の動きに対しまして、警察としましては、全国の力を挙げましてこれら不法行為を何とか未然に防止する、また、違法行為に出た者はできるだけ多く検挙するというふうなことで、実はあれやこれやいろいろの面におきまして現在も日々努めておるというふうな状況でございます。
○和田(一)委員 最近たびたび空港周辺の関連施設が襲撃されておりますし、ただいまも御答弁がありましたとおりでございますが、それに対する警備体制、それから今度はいわゆる第二期工事が始まったら一体どうなるかという問題、その点についてはどうでしょう。
○鈴木政府委員 この開港一カ年で、幸いにして運航そのものも阻害なくスムーズに空港が運営されているということは、まさに国民的な支持というものが土台にあろうと思うわけでございますが、それにしろ、残念ながらこれを力で守らなければならぬというのが実情でございます。そういう意味でわれわれの警備方針といたしましても、何といっても空港の本体を守るということはもとよりでございますし、また空港の運営が円滑にいくということとあわせまして、それに関連する施設というのは非常に膨大なわけでございます。先ほど来のパイプライン工事、これも含め、あるいは燃料の輸送、さらにまた関連重要施設の防護、こういったものは決して成田だけの場所にあるわけではございませんで、やはり相当広範囲にあるわけでございます。これら重要防護対象につきましては、それぞれ制私服をもちまして各施設の自主的な防護体制をあわせて警察もそれを支援する、守るというようなかっこうで防護に努めておるというふうな状況でございます。 二期工事がいつの時期か始まりますと、日常の空港の運営というものと並行いたしまして、あの近接した場所において工事が始まる、極左暴力集団はこれの絶対阻止というふうなことでゲリラ的な行動を執拗に繰り返すというふうになりますので、そういう事態を踏まえまして、警察としましては関係機関ともいろいろの面で相談しながら準備を進めておるというふうな状況でございます。
○和田(一)委員 岩山団結小屋は現在運輸省によって立ち入り禁止処分になっておると聞いておりますけれども、だれかが入り込んだという形跡がある、また過激派の集会場にするようなことも聞いておりますが、その点について今後の対策、これはどうなのでしょうか。
○松本(操)政府委員 現在成田空港の周辺に三十数カ所のいわゆる団結小屋と称するものがあるわけでございますが、いま例示としてお挙げになりました岩山の団結小屋とか、あるいは木の根団結小屋というふうなものについては、開港直前に、おっしゃいます特例法によりまして極左暴力集団の集会の用に供することを禁止するという命令がかけてございます。それから、最近は通称横堀要塞と称しますものについて、同様この種の人たちの集合の用に供することを禁止するとともに、火炎びんの製造その他そういうようなものの用に供することも禁止をするという禁止命令をかけてございます。これらにつきましては、警察当局と密接な連絡、支援を受けながら随時監視体制を続けておるわけでございます。 現在までのところ幸いにして、とりわけて不穏な行為がそこを拠点として行われたという確証をつかむ段階には至っておりません。今後ともこれらのもめにつきまして十分に目を光らせてまいりたい、それによって空港の安全運航に支障を来すことのないように十分な配慮をしてまいりたい、このように考えております。
○和田(一)委員 いろいろ聞いてまいりましたけれども、最後に大臣にお願いいたしますが、まず一つは、空港周辺の各市町村の財政問題です。これはそういう飛行場があるというだけで、特に普通の市町村よりも財政が必要であるということ、そういうことについて今後さらにまたしっかりと財政措置をしてもらいたい、これが一つ。 あと一つは警備の問題、そういうことでございますけれども、とにかく第二期工事につきましても日本の革命の夜明けであるとか、決戦場であるとかというような、同胞が肉弾相撃つような異常なことだけは絶対避けてもらいたい。極力話し合いに持っていってもらいたい、そのことを要望申し上げるのですけれども、御答弁をお願いいたします。
○澁谷国務大臣 関係市町村の財政対策につきましては、先ほどお答えいたしましたように、これは地方財政全体の問題の一つでございまして、ただし成田国際空港という一つの特殊な条件も重なっておるわけでございますから、そういう点も十分配意して対策を講じてまいりたいと思います。 それから、極左暴力集団の対策につきましては、私どもは、御指摘のように国内で流血の惨事が起きるというようなことは絶対阻止しなくてはならない、警察の総合的な警備力を十分に発揮して遺憾なきを期してまいりたいと考えております。
○和田(一)委員 それもわかりますけれども、とにかく話し合いをよくやっていただいて、双方の理解でもってやっていただきたい。その点についてどうですか。
○澁谷国務大臣 一般論としては、何事についても平和的に円満に話し合いで進めていくというのが常道でございますけれども、残念ながら、極左暴力集団については話し合いでとても納得していただけるようなものではないということも、これはもう和田さんも御承知だと思うのですよ。(和田(一)委員「農民の人ですよ」と呼ぶ)農民については、もう言うまでもなく私どもはあくまでも話し合いで、そして理解と協力のもとに進めていく、この基本原則は断じて守っていきたいと考えております。
○和田(一)委員 終わります。
○松野委員長 次に、中井洽君。
○中井委員 私どもは、今回提出されました法案の賛否につきましては賛成でございます。したがいまして、簡単に質問を申し上げたいと思うのでありますが、実は余りすっきりとした賛成でもないわけであります。いらいらとしたいやな気持ちの賛成であるわけでございます。そういった観点から幾つかの御質問を申し上げたい。あるいは生意気な御質問になるかもしれませんが、御勘弁をいただき、御答弁をいただきたいと思います。 先ほどの和田先生の御質疑の中にもございましたけれども、この法案をまた十年延ばしていくということでございます。そして、延ばす最大の理由は、成田用水の問題が拡大の問題を含めてあと十年かかるのだということでございます。そうしますと、もともと二十年かかる事業であったのか、こう私自身は思うわけでございます。十年でつくった特別立法は十年で終わるように最大の努力をすべきである、あるいはまた、そういった特別立法、時限立法というのは、その年度が来たら一度打ち切る、そして一年か二年空白期間を置いて、さらに必要であるならば新しくまたやる、こういったことを行政改革の一端として私どもの党は提案をいたしているわけでございます。先ほどからの御議論をいろいろ聞いておりますと、自治省あるいは運輸省の側におかれましても、あのような事件があったからというて、延びるのがあたりまえという感覚で御答弁をいただいているような気がするわけでございます。私ども一般の側から見ますと、空港一つつくるのに何というぶざまなやり方をやってきておるのかという腹立たしい気持ちがあるわけであります。空港を持ってこられた地元の人たちの感覚というものもまた独特のものがあろうと思いますが、そういった観点から、自治省あるいは運輸省は、十年延ばさざるを得なかったことに対して、どこに原因があるのか、あるいはどういった責任を感じておられるのか、こういったところからお答えをいただければありがたいと思います。
○澁谷国務大臣 十年間延長せざるを得なくなった事情については先ほどお答えをしたわけでございますが、率直に言って、とにかく十年間かかって、しかもさらに十年間延長せざるを得ないという事情は、私どもとしてもまことに遺憾な状態であると考えておりますけれども、しかし、現実はとにかくやはりどうしてもそれだけの期間が必要だ、こういう状態になってきておるわけでございますので、残念ながら、残事業を完成させるためにさらに十年間の延長が必要である、このように判断をしてお願いを申し上げておるわけであります。
○松本(操)政府委員 ただいま自治大臣から御答弁ございましたことをもって尽きるかと存じますけれども、私どもといたしましても決して安易安穏に事を運んできたつもりではございませんが、今後の十年間というものは、やはり当初の整備計画が残っておることも事実でございます。また、私どもの理解といたしまして、空港というものはやはり今後末長く地元とともに栄えていかなければならぬ、むしろ地元が栄えることによって空港も発展していくというふうにとらえるべきであろう、こういうふうにかたく信じておりますので、残ったものはやはりきちっと片づけて、そこで区切りをつけるということが必要かと思いますので、今後の十年というものに、自治省と御協議し、いろいろと御差配を受けながら全力投球をして、全体の仕事が空港としての機能が完全に果たせるように最大の努力をしてまいりたい、このように思っております。
○中井委員 私自身は、もし残事業が残っておるなら、その残った残事業だけを片づければいい、このように考えているわけであります。さらに十年延ばす、しかも新しく五つの事業を認定してやっていく、こういう形であります。そうしますと、そもそも十年前にこの法案が国会で三回か四回流れて大変な議論の中で成立をした、そのときには、それらの十年間の期限ですべての周辺の要望の事業というものをやってしまうのだ、こういうことであったと思うのであります。それができなかって延ばす、これはさらにまた五つか六つの事業をふやしていく、こういうことであります。そうすると、これはたまたま一期工事が十年で終っただけだ、したがって二期工事はこれから始まる、残事業も残っておる、思い切って十年延長して二期工事対策にこれらの仕事をつけ加えよう、こういう形でやっておられるのか、こんな理解をするわけでございます。私自身は、公共事業をある地区に犠牲的におやりをいただく、そのために少々その地区の皆さん方の御要望を聞く、そしていろいろなものをつくっていく、このことは賛成であります。しかし、むやみやたらとお金だけを積んでいけばいいのだという発想、こういったものをそろそろお考えをいただかなければならない、このように思うわけでございます。たとえば原子力船「むつ」の修理で佐世保へ入れるためだけに長崎へ新幹線をつくるなんということは、長崎県の人たちにとっては大変うれしい話であろうかもしれませんが、日本じゅうから見たらこんなばかな話はない、私はこのように思うわけであります。原子力発電所を一つつくるのにも大変なお金を地元にばらまく、そしてそれで解決するならいいけれども、解決せずにどんどん期限が延びる、延びれば延びるほど、何かやりましょう、これやりましょうというて事業さえふやせばいい、こういった発想で、今後、要するに低成長時代の公共事業というのがやれるのかどうか、このことを非常に心配するわけであります。公共の福祉と個人あるいは一地域の利害の衝突というものをどういうふうに調整して公共の福祉を優先してやっていくか、このことを真剣に超党派で考えていかなければならない。そのときに少し成田の問題は、運輸省、空港公団だけを責めるわけじゃありませんが、私は、やり方がそういった意味で余りにも責任のない、とにかく期限を延ばす、そしていろいろな事業を積んでいく、そして最後には、先ほど和田さんのお話じゃないですけれども、去年のような悲惨な事態で開港をする、そういうことが非常に残念なわけであります。ひとつそういった形でなしに公共事業をやっていくのだ、こういう発想のもとにぜひ二期工事等をおやりをいただきたい、このように考えるわけでございます。 大変長い演説をぶちましたけれども、質問いたしますが、この十年の延長で新しく事業が盛られておりますのは、この二期工事をやらしていただくための一つの地元との話し合いである、こういうふうに理解してよろしゅうございますか。
○森岡政府委員 十年延長いたしますことのまず第一の理由は、いまお話がありましたような残事業がある、し残しがあるということ、それから空港の建設が進みましてその間にやはり地域でさらにこれだけのものはどうしても追加してもらいたいという新たな事業が出てきたわけでございます。そこはやはりその地域の様相も変わってきておるわけでございますから、最初に決めたものでもう全部おしまい、それ以上はびた一文だめですよというわけにはこれはまいらぬと思うのですね。 そこで県道四路線とか市町村道十路線あるいは下水道、消防施設、それから芝山への京成線の延長でありますとか、成田用水事業の受益面積の拡大とか、これは私どもはやはりその地域の住民の理解を得るために、空港を適切に建設していくために、どうしても必要だと思います。二期工事のためにこういうことをするということではございませんで、全体として成田新東京国際空港というものが円滑に機能していくために、やはり地域住民の理解を得るためにはこれだけのことはどうしても必要だろう、こういう観点に立って新たな事業を追加するとともに残事業の見直しをやってこの法律の延長をお願いしておる次第でございます。
○中井委員 私はこれらの事業をやるなとも何とも言っておりません。また、地元の方々が御要求なさるというのも十分理解ができます。しかし、日本各地へ行けば、いろいろな公共事業に対してこんなめちゃくちゃな成田みたいなことのごね方なしに、あるいは「むつ」みたいな騒動なしに進捗しているところがあるわけであります。そういった地域から見ますと、何か過激派が暴れてくれた方が得するなというぶっちゃけた感想があるわけであります。そういう不公平というものがないようなやり方というものをそろそろお互い考えていこうじゃないか。私どもも、何も公共事業が来たら、来るときだけ来い来いと言って、いざ来ようかといったら反対、反対と言ってつり上げていくというような態度というものは慎まなきゃならぬ、そんなふうにこのごろの世相を見て、生意気でありますが、思うわけであります。ひとつそういった観点から、国民の非難を受けないように毅然たる態度でこの二期工事を含め空港事業の完成というものを目指していただきたい、このように思うわけであります。こういった要望に対して、空港公団はどのようにお考えでありますか、お答えをいただきたいと思います。
○大塚参考人 成田空港の開港がいるいろの事情で延びまして、そのために各方面にいろいろ御迷惑をかけておる、また地元におきましてもその間のいろいろの事情の変更によりまして、環境整備その他の整備に新たな必要等が起こってきておるという実情でございまして、私どもとしては非常に責任を痛感をいたしておる次第でございます。しかし、現実は現実でございますので、やはりやるべきことはやらなければいけませんし、またやっていただかなければいけないというふうに考えますので、ぜひひとつ今度の法律延長についてもお願いを申し上げたいというふうに考えておるわけでございます。 私どもとしては、やはりできるだけ地元の理解と協力を得てこの仕事を円滑に進めるという努力をあくまで続けなければいかぬと思っておるわけでございますが、しかし、大きな見地からやらねばならぬことはこれはどうしてもやらなければならないことでございますので、その辺を踏まえまして、できるだけ円滑に事を進めていくようにいたしたいというふうに考えておる次第でございます。
○中井委員 二期工事は、先ほどから御質問もあり、御答弁もあったわけでありますが、新聞を大変にぎわしております。私どもはできるだけ早く円滑におやりをいただく、大賛成でありますが、先ほどの御答弁を聞いておりますと、地元との話し合いはいろいろな方面で現実に進んでおるのだ、このように理解をしてよろしゅうございますか、運輸省の方。
○松本(操)政府委員 先ほど私が申し上げましたのは、話し合いの態様というのはいろいろあるということを申し上げたわけでございますが、たとえて申しますならば、昨年十二月一日に閣議報告いたしました農業振興政策のようなものにつきましては、県の非常な実務的な協力を得、さらに農林省のバックアップを得まして、かなり具体的に地元に話に入っていっておるわけでございます。 それからまた、騒音対策のようなものにつきましても、これは話し合いと言えるかどうかは存じませんけれども、しかし、御要望を聞き出しながら、従来のようにお仕着せの形になりがちな防音工事ということではなくて、一軒一軒の方の御要望を十分にしんしゃくしながら設計もし、防音工事もしていくという意味においてでございましたらば、これもいささかはかどってきておるというふうに考えております。 それを輪を広げまして、もっと具体的な個々の何のだれそれというふうな話になってまいりますと、これはおのずからその時期もございましょうし、また内容をいささか公の場で言いにくい問題もございますので、ここでいろいろと申し上げることは差し控えさせていただきますけれども、いろいろな面においてそういった努力が続けられているというふうに御理解いただきたいと思う次第でございます。
○中井委員 これまた先ほどの御質疑にもありましたけれども、三月の二十六日に、去年の大騒動の一年ということで過激派のいろいろな動きが心配をされているわけであります。話し合いは農民の方、地元の方とあくまでも進めていく、しかし過激派には断固法的な処置をしていくのだと、先ほどの御答弁であったわけでありますが、最近の過激派のこの三月二十五日に向けての動きあるいは二期工事年内着工といったことで新聞等が騒がれた、このことに刺激された動き等、警備当局はどのように掌握をされておりますか、御説明をいただきたいと思います。
○鈴木政府委員 お答えいたします。 成田の現地での全国動員による集会、デモ、これは昨年の九月十七日闘争というものがございまして、それから久しぶり、半年ぶりの三・二五というふうな集会、デモであるわけでございます。今回この一周年記念ということでの三月二十五日——実は二十六日でございますが、これは月曜日でございますので人が集まらぬというふうなことで、一日繰り上げて日曜日の二十五日に設定した、こういう経緯があるようでございますが、いまのいろいろ全国からの情報その他の集積によりますと、極左暴力集団が約五千から五千五百、それに各市民団体、労組等を含めて、合わせて七千から八千という数字が現地に集まる、こう見ております。集会の場所その他についてもまだ届け出等がございませんが、三里塚第一公園、あそこに集まりまして周辺をデモする。しかし、このデモそのものは彼らの言葉で言えば大衆的カンパニアといいますか、そういう形態に終わるかもしれませんけれども、問題はテロ、ゲリラでございまして、これらの集会、デモと呼応いたしまして別働隊がそれぞれゲリラを行うということが一番警戒を要する点でございまして、すでにいままでの昨年来の一連の各ゲリラ等を見ておりましても、だんだんと記念日闘争より相当早い時期から彼らで言う前段ゲリラというものを敢行しておりまして、すでにことしは、きょう現在で九件のゲリラ事件が発生しておるというふうなことでございます。もとよりゲリラの攻撃対象は警察関連施設、とにかくゲリラでございますから手薄なところをねらって最大の効果を上げるということでございまして、彼らはそれぞれそういった事犯をやりますと、マスコミ等にわれわれがやったというふうなことをPRするというふうなことでございまして、おのがじし各セクトが成田闘争におきまする主導権を自分のセクトが持つといいますか、そういうことも絡みまして、各セクトそれぞれの秘術を尽くしていろいろな手だてでゲリラをやっておるというふうな実情でございます。 今後、三月二十五日までさらにいろいろのゲリラも予想されますので、先ほど大臣のお答えにありましたように、警察としましては、組織的な総力を挙げまして守るべきところは守り、そしてまた、これらの違法事犯に対しましては的確に何とか逮捕するというふうなことでいろいろやっておるわけでございますが、何せ、率直に言いまして、ゲリラをつかまえるというのは大変むずかしゅうございまして、いままでの経緯でもいろいろつかまえてはおりますが、ことし発生した九件につきましては現在捜査中、こういうふうな状況でございます。
○中井委員 そういった暴力で民主主義を破壊しようという過激派に対しては、もう何ら遠慮する必要がないんだ、このように私は思います。どうぞ断固たる処置をおとりいただきたい。 〔委員長退席、中山(利)委員長代理着席〕 それと同時に、この空港を守るために去年でしたか発足いたしました空港警備隊、この三月二十五日あるいはこれから二期工事が云々をされ、また成田空港の騒動に火がつこうとしておるときに、その整備の状況等十分にいっておるのか、そういったところを御報告いただきたいと思います。
○鈴木政府委員 空港警備隊の整備の状況でございますが、昨年度の予算によりまして千三百名空港警備隊をお認め願いまして、五十四年度の予算におきまして二百人が一応いま審議いただいておるわけでございます。これを合わせますと千五百人というのが最終の陣容でございます。したがって、これらの千五百人の要員の採用あるいは教養訓練、あるいはそれをりっぱな警備隊に仕立てるというふうな面につきましていろいろ全国的に力を出し合って努力しておるところでございまして、現在、体制も着々整備されておりまして、きょう現在で空港警備隊は千二百人、これが整備されました。年内に千五百の体制に持っていくというふうなことで努力しているわけでございます。非常に士気も旺盛でございまして、日本の玄関としての空港を何としてもわれわれで守り抜くということで日夜研さんに努めておるというふうな状況でございます。
○中井委員 私はここまで言うつもりはなかったのでありますが、あそこにおります同僚の山本議員がどうしてもこれを要望、質問せい、こういうことであります。といいますのは、たとえば二十五日のデモに向けて全国から機動隊の人たちが動員をされる。空港警備隊だけではとうてい守り切れない、そしてこれからいろいろな闘争が始まると、その人たちがずっと全国から寄せられて空港を守る、あるいは空港工事の着工というものを守っていく、こういうことであります。それなのに成田の先で寝泊まりしておるのは非常に待遇が悪くてかわいそうである、こういうことでございます。私も現実にどういう困難な待遇の中でがんばっておられるのか定かではありませんが、ぜひそういった待遇改善の面でも御努力をいただくように切に要望いたしておきます。 先ほどの運輸省の松本航空局長の御説明の中にございました騒音対策の点、少し質問を申し上げたいと思います。 現在つくられました一期工事の空港、完了しました空港、その中で一種、二種、三種、それぞれ騒音の予想される量によりまして対策がとられているようでありますが、これらの諸対策の進捗ぐあい、騒音対策の進捗ぐあいはどのようなものでありますか、お知らせをいただきたいと思います。
○角坂参考人 全般的に騒音対策の現在の進捗状況でございますが、もう御承知と思いますが、騒音対策といたしましては学校等の防音工事、住宅の防音工事、それから騒音の特にひどい方の移転、それからいわゆる電波障害、これは騒音じゃございませんが、一応電波障害というふうなものがございまして、現在までに学校、病院等につきましては全体の七十四のうち五十九実施いたしております。それから騒音地区にいわゆる共同利用施設と申しますか、防音工事を施しました一般の皆様が共同にお使いになる共同利用施設が現在までに三十四戸実施いたしております。それから住宅でございますが、これは第一種区域の住宅で八百十七戸対象がございまして、そのうちでいわゆる従来県並びに公団でやりました一室ないし二室の改造とかあるいは改修等によりまして防音工事を実施いたしましたものが五百五十でございまして、残念ながら昨年の十二月の環境基準の中間目標の達成までには二百三十七戸がまだ防音工事をやらないで残っております。そのほか家屋移転につきましては、全部で三百十四戸が移転いたしまして、なお現在のA滑走路の関係で三十四戸がまだ未移転でございます。それから騒音というよりもいわゆる開港後起きました電波障害対策につきましては、一つはフラッター現象の防止でございますが、これは現在までに約一万二千五百本のフラッター防止アンテナを立てておりますし、それから電話の難聴対策といたしましては、三百六十三戸に電話機をかえております。 以上が概要の数字的な現在までの騒音対策事業の実施状況でございます。
○中井委員 その一種の防音対策の八百十七戸必要な中、五百五十戸しかできていないというのはどういう理由によりますか。
○角坂参考人 私どもこの防音工事の家には毎日のように行ってお願いしたわけでございますが、開港前にはほとんど大多数の方が、開港して音を聞いてから考えたいというのが実は大部分でございまして、それからもう一つ、一室や二室じゃもうだめなんだから、全室防音工事をやれという、全室ならすぐやるよ、こういう御要望が大部分でございまして、残念ながら二百三十七戸は御同意を得られなかったということでございます。
○中井委員 ちょっと私、いま資料がなくてあれなんですが、過日フランスの国会議員五人の方が国会を訪問されました。私ども公害の委員会の理事と懇談をなさいました。そのとき、たしかフランス社会党の国会議員さんだったと思うのでありますが、東京へ着いて何が一番びっくりしたかというと、自動車が静かである、このようにフランスの公害対策のメンバーがパリに比べて言われたという話でございます。私どもはびっくりいたしまして、私どもは田舎から出てきまして、東京というのはこんなうるさいところはない、このように考えているわけでありますが、いろいろであります。したがいまして、たとえば成田空港における騒音というもの、まあ国際的な基準というものが決められておるわけでありますが、その地区その地区の人が感じる騒音というもの、これで騒音対策を行っていくのか、あるいは国際的な基準というものの中で対策をしていく、そして、現在八十五以上という形で対策をしておるのを将来八十あるいは七十五という騒音のところまで段階的にやっていくのか、そういったことについてお尋ねを申し上げたい、このように思うわけでございます。 実は私どものところへも、千葉県じゃなしに隣接の他の県からずいぶん、あそこへ空港ができたために騒音がうるさいんだ、対策をとってくれ、こういう要望が来ております。しかし、現実に公団あるいは地元ではかりますと、基準に達していない、こういう問題があってなかなかじくじ——じくじという言葉はどうかわかりませんが、腑に落ちない、地元の人たちにとっても腑に落ちない問題があるわけであります。そういったことに対する公団あるいは運輸省のお考え、こういったものを聞いてまいりたいと思います。
○松本(操)政府委員 いま先生国際基準によってと仰せられましたが、実は環境庁が空港周辺の環境基準というものを去る四十八年に出したわけでございまして、このときにどういう単位を使ってはかるか、これがいまお話にございました住民のはだで感じる感覚とその数字的にあらわしたものが合うか合わないかということになるわけでございますが、環境庁の方で相当の期間をかけて御議論の結果、ICAOで採用しておりますWECPNLという長い名前の単位を使うことになった。これで、五十三年の時点におきまして、八十五というのが一つの目標になりました。五十八年におきましては、七十五というのが目標になります。 そこで私どもが考えましたのは、成田空港というものはもともと農村地帯でございますので、飛行機が飛んでおりません時代には非常にのどかな環境であったわけでございます。そこに空港ができてジェット機が飛ぶということになるわけでございますから、それだけに、いま仰せられましたように、騒音対策というものにことさら力を入れるべきであるという心構えで取り組んだつもりでございますが、先ほど公団の角坂理事からお答え申し上げましたように、遺憾ながら、当初の段階におきましては、一室二室というような制約、あるいは航空機の騒音というものについてどうもよくわからないというふうな御意見等もあって、結局はし残した形になって開港してしまったわけでございます。 そこで、私どもは次の段階として、やはりどうしてもいまのような形の工事ではだめなんで、全室防音工事と申しましょうか、家ぐるみ防音工事ができるような形にすべきであるということで、国といたしましては、実は五十四年度の予算からこの方針を取り入れるということで、いま予算をお願いしておるわけでございますが、成田空港につきましては、五十三年度の中からもうこれに手をつけようということに踏み切りました。それと同時に、七十五という数字は五十八年が目標でございますので、また五年先になってしまいます。そこで、先の目標を掲げて遅々としてそれに到達しないというふうなことでは、また地元の方に対して非常な不信を買うことにもなるし、御迷惑をかけることにもなりますので、ちょうどその八十五と七十五の間の八十というところを一つの中間目標に置きまして、これを来月中ぐらいには県の方と十分御相談の上、線引きをするところまで持ち込みたいと考えております。当面の目標を八十Wというところに置きまして、いわゆる全室防音という形でこれに取り組むようにしてまいりたい。こういうことを精力的に行うことによりまして、いまいろいろと御指摘のありましたような点にきめ細かな対応ができるようにぜひやっていきたいというのが、私どものいま真剣に取り組んでいる課題でございます。
○中井委員 二期工事でB滑走路、C滑走路がつくられる、そのときの騒音の範囲というもの、これをどういう形で地元住民にお示しになっていくのか、あるいは地方公共団体にどのように説明していくのか、これを少し御説明をいただきたい。特に、先ほど申し上げましたように、一次のときにはこういう形で騒音が出ますよと御説明いただいて、その間こういう対策をとりますよとおやりになったけれども、コース等のずれあるいはいろんな事情で、その他のところで大変な騒音騒動があったわけであります。今回、二期工事でそういったことがないように、私は、今度は、一期工事と二期工事の違いというのは、一期工事のときには、あそこへ空港をつくっていいのかどうかとか、大変な問題があったけれども、今度は何もないと思うのだ。大変な問題があるとしたら、この騒音公害の問題であろうと思うわけであります。これをどのように納得させていかれるか、あるいは過去数年やってこられた対策というものを生かして、今度は一期のときのような混乱を起こさない騒音対策というものを示していくか、そういった順番、プロセス、そういったものを御説明いただければありがたいと思うのであります。
○松本(操)政府委員 具体的な点につきましては、追って公団の方から御説明申し上げるのがよろしいかと思いますが、基本的な物の考え方について、とりあえず私どもの方からお答えを申し上げます。 まず、二期工事関連ということでございますと、B滑走路、C滑走路を含めて騒音コンターあるいは線引きをどのようにするかということになりますが、これについては二通りの考え方があるわけでございまして、一つは、従来の騒音防止法に基づく線引きをどうするかという問題でございます。A滑走路については現に八十五の線引きがあり、先ほどお答えしましたように八十、やがて七十五と持っていく。これと同じ考え方で、B滑走路の八十五なり七十五なりと、二期工事の場合には、当然先のことでございますから、恐らく七十五ということを念頭に置いて線引きをしていくようなことになろうかと思いますが、これを具体的にどういうふうな前提でどのように線引きをし、どのように県の方と調整していくかという問題がございます。とりわけその中でも、横風滑走路についてどのような措置をとるか、これは純粋技術的にはなかなかむずかしい問題がございますけれども、しかし、やはり横風滑走路を使います以上、滑走路の延長線上においていろいろと御迷惑をかけることがあるわけでございますので、当然それに対応できるような措置を公団をして考えさせるようにいまいたしております。 もう一つの考え方と申しますのは、騒音防止特別措置法の中でおおむね十年後のコンターというものをもとにして、八十、七十五で線引きをして、そして土地の有効利用を図る、こういう考え方がございます。おおむね十年後と申しますと、六十三年ごろのコンターをどうするか、こういう議論になってまいりますので、当然この中にはまたB滑走路もC滑走路も入ってまいります。この点につきましては、現在基本的な点を念頭に置きながら具体的なコンターの作成作業を鋭意進めておるところでございまして、その場合、先生仰せられましたコースのずれその他を具体的にどのようにしていくかという点等を含めまして、具体的な作業の進捗度につきましては公団の方からお答え申し上げます。
○角坂参考人 Bランにつきましては、環境基準の達成目標であります五十八年度の一応の予測コンターはコンピューターで書きまして地元に発表いたしております。騒防法に基づきます、仮に防音工事をやる区域はどの区域であるかという区域の告示まではいたしておりませんけれども、大体、もしBランが使われるようになった場合には、やはりこの付近は移転対象になるであろう、この付近は防音工事をやるだろうという、住民の皆さんが今後の生活に対しまして一応の腹づもりを固めるという予測コンターを実は出しておりますが、現在のAランのように、はっきりした数字はまだ示しておりません。したがいまして、Bランの供用開始の日は、先ほどのお話しのように、いつからということは非常にむずかしい問題でございますが、一応二期工事の進みぐあいによりましてBランの供用開始の時期がめどが立ちますと、その時点をもとにして新しいコンターをつくりまして、これを現実に告示していかなければならぬ、かように思っております。 ただ、私どもといたしましては、一応の予測コンターでございますが、仮にWECPNLが九十ならばこういう条件で御移転を願います、あるいは防音工事ならばこういうことでやりますということを現在Aランでやっておりますから、これを誠実にやりまして、それを目で見ていただいて御納得をいただくというふうに持っていきたい、かように思っております。
○中井委員 ちょっと私の聞き違いかもわかりませんが、いまの御答弁の中で、区域を示すのが何か二期工事、B滑走路のめどがついた段階で示すのだ、こういう御答弁があったように思いますが、そうですか。
○角坂参考人 予測コンターも示してございます。
○中井委員 そうすると、Bと先ほど航空局長からお話のあったC滑走路の分を含めていつごろお出しになる、そういったことについてはなかなかお答えいただけませんか。
○角坂参考人 A、B、C合わせましたコンターにつきましては、あくまでも仮定でございますが、A、B、Cが完成して使うという前提条件のもとに、特に先ほど航空局長から御答弁いたしましたように、騒特絡みで六十三年度のいろいろな予測をいたしまして、どういう騒音コンターになるかということを現在コンピューターに入れていろいろ作業中でございますが、まだこれを正式に出すという段階までは至っておりません。
○中井委員 六十三年になるのですか。
○角坂参考人 これは騒特法に基づきます六十三年のコンターでございまして、何年のコンターをというのは私ここでなかなかお答えできませんことはひとつ御勘弁願いたいと存じます。
○中井委員 A、B、C一緒に使った場合の騒音公害、あるいはどういうものになるかという予測を別に恐れることはないのでどんどんお出しになって、対策もどんどんお立てになればいいと私は思うのであります。それを早く住民に御理解をいただいて、そして二期工事をさっさとおやりをいただく、大変乱暴なことを申し上げて申しわけないですが、一期工事のむずかしさに比べたら二期工事ははるかに簡単であると思います。一期工事でおくれた分を逆に取り返すぐらいの御努力をいただきたいと思いますし、この法案で十年と決められているものを二度と延ばさなくてもいいように御努力をいただきますことをお願いして質問を終えます。 ありがとうございました。
○中山(利)委員長代理 柴田睦夫君。
○柴田(睦)委員 最初に、成田財特法についての質問です。 今回の改正案は、成田空港周辺市町村に対し周辺整備のための国の財政上の特別措置を十カ年延長するものですが、制定のときに、この成田財特法は地元農民や住民の反対運動を何とか緩和するために出されたいわばあめ法的性格を持っているということで、わが党は地元農民、住民無視の空港建設と一体のものとして反対をしてまいりました。 成田新空港は昨年五月開港されましたが、これまた政府の強引な見切り発車開港のために地元市町村や住民にさまざまな問題が山積している現状であります。空港が開港した現在、この成田財特法がまさしく地元市町村や住民の生活環境上の諸問題を解決するために有効に働かなければ、これは私たちが指摘しましたように、空港建設を強引に進めるための便法ととられても当然のことになるわけです。 そこで、政府は、今回の改正で成田空港周辺市町村、ひいては周辺住民の生活環境の改善をどのように実施しようとしているのか、基本的な問題について自治大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
○森岡政府委員 本法制定以来十年間、各種の公共施設の整備を進めてまいりました。それを大きく分けますと、空港に直接関連する事業、たとえば都心へのアクセス道路でありますとか、あるいは総武本線の複々線化でありますとか、そういう直接関連する事業、第二は、周辺のいわば生活関連施設、市町村道、上下水道、消防施設というふうなもの、第三は、地域の振興事業、これは主として土地改良による農業基盤の整備の事業だと考えます。 これらにつきまして進めてまいったわけでございますが、先ほども申しましたように、一部の事業について残事業が残ったということと、それから新たな市町村道でありますとか消防施設でありますとか、あるいは京成線の延長でありますとかいうふうな事業の要請が強まってまいりました。それらを含めまして残事業を完全に実施いたしますと同時に、新たな要請につきましても、地域の生活関連施設や地域振興整備につきまして十分見込んで計画を策定する、その実施を通じて地域住民の福祉の増進を図っていきたい、こういう考え方でこの法案の御審議をいただき、その上で事業計画の決定をいたしたいと考えておる次第でございます。
○柴田(睦)委員 この財特法に基づいて空港周辺地域整備計画が定められているわけですが、それぞれの事業はどういう進捗状況であるわけですか、お伺いします。
○森岡政府委員 事業別に区分してかなり細かいのでございますが、つけかえ道路あるいは地域開発道路につきましては、五十五年度ないしは五十七年度に完了見込みということでございます。それから河川につきましては五十七年度、上水道、公園緑地のような生活環境施設につきましては五十八年度、教育施設につきましてはおおむね五十九年度から六十一年度までの間、消防施設につきましては五十六年度ないし五十七年度、農地及び農業用施設、いわゆる土地改良事業、これが一番目がかかりまして六十三年度までかかろう、こういう現段階の見込みでございます。
○柴田(睦)委員 いただきました資料によりますと、成田空港の利便のための高速道路や鉄道などはほとんど完成している。しかし一方では、周辺住民の生活環境整備に関するたとえば小学校や中学校建設は、学級数でそれぞれ三五%、四〇%という現状であるわけですが、これはどういう理由に基づくものですか。
○森岡政府委員 事業別の現在の進捗率をごらんいただきますと、確かに御指摘のように、たとえば小中学校のような教育施設がおくれておりますが、ただ、これはそのもとになります成田ニュータウンの建設自身がかなりおくれております。そういうことが原因となっておるわけでございますので、私どもは、ニュータウンの建設あるいは住民の増加に応じておくれないように、それに見合って教育施設が整備されるように市町村にも指導いたし、努力してまいりたい、かように思います。
○柴田(睦)委員 結局、生活環境整備の方が非常に置き去りにされているという現状ではないかと思うのです。残事業は、ほとんどが県や市町村施行のもので、国の直轄事業、それもこの空港関連事業はほとんど完成しているわけです。現在の地域整備計画を事業費別に全事業費に占める割合という点から見ますと、鉄道が三五・二%、都心への連絡道路が二五・八%というふうに、交通アクセスだけで六〇%という実態であります。一方では、生活環境施設はと見てみますと、下水道が五・八%、これが最高で、小学校は〇・六%、中学校が〇・四%、きわめて少ないわけです。こうした地域整備計画における投資の実態、道路なんかに比べてみましてこの生活環境の問題、この違い、この投資の実態について自治大臣はどのように考えていらっしゃるか、お伺いします。
○森岡政府委員 全体の計画の中での直接空港に関連する事業あるいは生活環境施設の整備事業、地域振興事業と分けた区分につきましてはいまお示しのとおりでございますが、私どももその点につきましていろいろ検討いたしましたし、また県や市町村がそういう観点から、今回この法案の延長を機といたしまして新たな事業の追加を要請してまいられたわけでございます。 今回追加いたします予定の事業は、空港直接関連の事業については追加はございません。いわゆる生活環境施設につきましては三百二十八億円の既定計画に対しまして五百十七億円ということで伸び率を五七・六%というふうに増額をする。また成田用水関連、その他の地域振興整備事業につきましては八百八億円の現行計画を千二百十二億円ということで五〇%程度の伸びに相なっているわけでございまして、生活環境施設や地域振興という地元にとって一番大切な事業の大幅な増額を新たな計画では見込みたい、かように考えている次第でございます。
○柴田(睦)委員 要するに、空港関連事業そのものはほとんど完成をしておりますし、残されたものは周辺住民の生活環境施設や教育施設、農業用施設ということになるわけです。これらの施設を早期に実現するために、いま財政的な問題について言われましたけれども、これを進めるために必要なことは、国の負担割合の改善ということが必要であると思うのです。成田財特法は第三条で「当該事業に関する法令の規定にかかわらず、同表のとおりとする。」というように定めてあって、別表に国の負担割合を定めております。この規定は「国の負担又は補助の割合の特例」、特例という意味ですから、当然現行の一般法律の負担割合を上回るべきものだ、法律の趣旨はそういう趣旨であるように理解するのですが、この点はいかがですか。
○森岡政府委員 各事業につきまして特例補助負担率を別表で掲げておりますが、それはまさしく御指摘のように通常の補助負担率を超えた高率の補助負担率を定めているわけでございます。
○柴田(睦)委員 ところが、成田財特法の成立以来すでに十年が経過しているわけです。この間高度成長政策の推進、これに基づく地方財政の危機というようないろいろな問題がありまして、そういう中で幾つかの補助制度の改善がなされてまいりました。下水道では流域下水道で四分の三、公共下水道で三分の二、いずれも成田財特法による国庫負担率よりも高いものになっているわけです。財特法では従来それぞれ二分の一、十分の四というものであったのが、高率負担にするために十分の五・五、十分の五というように変わってまいりました。法の趣旨からすれば下水道などは現行の負担より高率にすべきであるというように考えるのですが、この点についての御見解をお伺いします。
○森岡政府委員 それぞれの事業につきまして、先ほど申しましたように通常の補助負担率よりも高い補助負担率を設けているわけでありますが、お示しのように、下水道についてはこの法律を制定いたしました後に下水道の補助率が引き上げられました。この点につきましては、この成田財特法だけではございませんで、その他新産とか工特とか、いろいろございますけれども、それらにつきましても下水道の補助率を大幅に引き上げたものですから、これは改めるということを他の特例法についてもいたしておりません。 なお、この成田財特法の補助率の引き上げの内容は、他の後進地域のかさ上げあるいは新産、工特の補助率の引き上げ、首都圏等の補助率の引き上げに比べますとかなり高いものになっておりまして、沖繩及び奄美の補助率の引き上げに次ぐ他に例を見ない大幅な引き上げになっております。その結果、全体としての通常の補助負担率の場合に比べますと約二割弱の補助率の引き上げになっております。ちなみに後進地域の財特法では平均で一七・六%、新産、工特は平均で一二・五%、首都圏等は平均で九・八%という程度でございますので、政府といたしましてはこの引き上げについてはかなり配慮いたしたというふうに考えておる次第でございます。
○柴田(睦)委員 小中学校の国の負担割合では、児童生徒急増市町村に対する国の負担割合の特例というのがあります。これによりますと、校舎や屋内体育館とともに用地費の補助の特例があるわけです。現在の小中学校の建設の実情からして、国の負担割合をこうした特例並みに改善すべきだというように考えるのですけれども、その点についてはいかがですか。
○森岡政府委員 人口急増地域に対します用地費の補助、これは御承知のように一年に何校も一遍につくらなければならない。それも従来ある用地に建て増しをするというのでは間に合わないというふうな、大変激しい地域構造の変化というのに対しまして、用地費補助がなくてはどうにもならないというところから出てきた問題でございます。で、成田市は人口急増地域に該当しております。したがって成田市につきましてはこの用地費補助の適用の対象になるわけでございます。その他の町村につきましては、もう少し様子を見なければなるまいと思いますけれども、現段階ではそのような教育施設を年に幾つも急速につくっていかなければならない、こういう事態になるという予測はいまのところないのではないか。しかし、実態に応じましてなおいろいろ検討いたしたいと思いますが、さらに用地につきましては、地方債におきまして政府資金を全額充てることにいたしておりますので、地方債措置等も通じまして適切な財政運営に支障がないような対策を講じてまいりたいと思っております。
○柴田(睦)委員 要するに、法律を十年間延長しなければならない。それは特にそうした生活環境設備のおくれ、これが非常に激しい。それはやはり国の補助が少ないからできないという問題があるから、いままで指摘してきたところです。 私たちは成田市、芝山町、富里村など周辺市町村を調査してまいりました。さきの下水道を例にとりますと、成田市では今回の法の延長に伴う地域整備計画の見直しで三里塚公共下水道が四十六億円ということで認められました。市当局の説明によりますと、これを単純に十カ年で割れば約五億近いペースの投資ということになります。問題は、この五億が現行の成田市の下水道事業とは全く別枠でつくのかどうかという問題であります。この点、建設省の方にお伺いいたします。
○遠山説明員 三里塚の公共下水道計画につきましては、今回の法律改正を待ちまして新たに新東京国際空港周辺地域整備計画に入れていくという予定でございます。それで、今後はこの計画に基づきまして重点的に整備していく方針でございますので、当然優先的に配分をいたす予定でございます。
○柴田(睦)委員 そうすると、このいまの四十六億円というのはやはり成田市全体の下水道に対する予算ということになるわけですか。
○遠山説明員 御質問が内示の仕方はどうかというふうにもとれるのでございますが、われわれ成田市に対しまして補助をいたしておりまして、その補助の中身として積み上げてまいります際に、三里塚というのを別途に考えて積み上げていくということでございます。
○柴田(睦)委員 どうもはっきりしないのですけれども、成田市では現在成田市市街地の下水道事業を実施しているわけです。これが事業費ベースで年間四億ということであります。市の方の説明によりますと、建設省に行くと下水道事業全体でどうこうということになる。こうして総枠で幾らということになると、一方は期限つきの事業、他方は一般公共事業ということになって、どうしても三里塚公共下水道を優先しなければならない、市街地の方は後回しということで、おくれが出てしまう。そういう意味で、あくまでも別枠で事業費をもらいたい、こういう要求が出されているのですが、これについて自治省はどういうお考えでしょうか。
○森岡政府委員 各省庁それぞれ内容を詰めていただいたわけでございますが、私どもは、成田市の通常の市街地における下水道事業とこの三里塚地区の分と、これはやはり区分してやっていただきたい。しわ寄せを受けるということになりますと、やはり成田市でも困ると思いますから、その点につきましては私どもも建設省に適切な措置をお願いしてまいりたい、かように思います。
○柴田(睦)委員 成田財特法が成立したときに附帯決議がつけられまして、その中に「毎年度の事業の施行に際しては、関係地方公共団体と緊密な連絡をとり、適切な財政、金融上の措置を講ずること。」こうなっております。こうした成田市の要望のように、地域整備計画に盛り込む事業には別枠で対処すべきであると考えますが、ここはひとつ自治大臣の御見解を承りたいと思います。
○森岡政府委員 先ほども申しましたように、各省庁それぞれにわたる事業でございますが、全体の補助金、負担金の予算の中で別枠と申しますか、この事業計画に盛り込んだものにつきましては優先的に採択をしていただくということはもう十分話し合いがついておるわけでございます。問題は、それによって同種の事業が、その市町村において通常実施いたしますものがしわ寄せを受けるということになると困る。これは当然市町村としては懸念するところでございますから、各省庁につきましてその点についてのお願いを十分してまいりたい、かように思います。
○柴田(睦)委員 いままで地域整備計画が空港関連事業に重点が置かれてきたということは、いままでの経過から明らかであると思います。これからいよいよ周辺住民の生活環境整備に本腰を入れるべきときであると思うのです。この点、四十九年八月の航空審議会が規定しております、周辺地域計画は関係地方公共団体が策定し、国はその調整と協力をするという立場をしっかり踏まえて対処すべきであると思うのですが、この点についての御見解をお伺いします。
○松本(操)政府委員 地元のいろいろな要求を十分に踏まえた上で作業を進めるべきは当然であろうかと思います。いま先生おっしゃるようなことを念頭に置きながら、今後の作業を進めるに当たって誤りなきようにやってまいりたい、こう考えます。
○柴田(睦)委員 今回の法律の延長と同時に、地域整備計画で五つの事業が認められることになります。現計画も、事業の進展に伴い、計画が見直され、追加されてまいりました。周辺市町村を調査しても、富里村などでは上水道、成田市でも農業利用施設、公園、そういった希望も出ているわけです。これはいずれも国の負担割合の特例はありませんが、計画の中に指定してもらいたい、こう言っているわけです。法の延長とともに、計画も十年延長されるわけで、この間、中間的に見直しすることも必要であろうかと思います。自治省としては、こうした地元市町村の要望に沿って整備計画を毎年見直し、地元の要望を加えることも考えるべきであるというように思うのですが、大臣はいかがお考えですか、お伺いします。
○森岡政府委員 この事業計画は、千葉県が関係市町村の意見を十分伺いまして、それを集約して案をおつくりになって政府に持ってきていただいて、私どもで関係省庁とこれまた綿密な協議をいたしまして決めたもので、現段階では、千葉県当局はこれで地元の要望は十分充足しております、こういうことでございます。私どもといたしましては、少なくとも現段階はこれで網羅的な事業計画ができるものと思っているわけでございます。したがって、将来におきまして何かこれをまた修正する必要があるという感じはいまのところ持っておりません。 ただ、しかし、先ほどもちょっと申し上げたことでございますが、世の中いろいろ変わっていくわけでございますから、大きな変動がありまして、これはやはりどうしても必要だという時点においては、私どもも政府部内で関係省庁と十分話し合って適切な対処をしていきたい、かように思います。
○柴田(睦)委員 次に、成田空港の今後の見通しと騒音対策に関連してお伺いしますが、成田空港は現在A滑走路だけで、今後の政府の対応が注目されておりますし、この法案審議とも密接にかかわる問題でもあるわけです。 まず第一に、三月六日、森山運輸大臣が二期工事年内着工ということを閣議で発言されておりますけれども、この真意をお伺いしたいと思います。
○松本(操)政府委員 運輸大臣が閣議後の記者会見として話しましたことが非常にセンセーショナルに報じられたわけでございますが、大臣の真意というものは従前と何ら変わるものではございません。すなわち、従来の国会における答弁なりあるいは所信表明の中におきまして、成田空港というものの将来を考えた場合に、りっぱな国の玄関たり得る空港としてその整備をできる限り早く進めていかなければならないが、その前提として、従来の経緯もあり、十分に地元の皆さんの御意見も伺い、その理解と協力を得て適当な時期にそれらの着工をするようにいたしたい、こう申し述べてきたわけでございますが、それがたまたまイラクの航空協定が閣議で承認をされたことに関連をいたしまして、成田というものが現在一応スムーズに動いてはいるものの、こういうふうに新たに参入してくるところもあるし、いろいろ問題もあることでもあるし、成田について関係閣僚各位の御協力を願いたいという趣旨に含めて大臣が発言されたことが伝えられたわけでありまして、したがいまして、実態といたしましては、あるいは大臣の考え方といたしましては、あくまでも地元の意見を十分に尊重しつつ従来お約束したことをやっていくということを前提に適当な時期に二期工事に着工するようにいたしたい、こういう考えに変わりはないというふうに私どもは考えております。
○柴田(睦)委員 運輸省は二期工事の着工に当たって何を前提条件にするのか。すなわちどういう条件が整ったら着工ということを判断するのか。その点をお伺いしたいと思います。
○松本(操)政府委員 ただいまもお答え申し上げましたように、成田空港というものの将来を考えました場合には、地元の発展ということが必須不可欠の条件でございます。したがいまして、成田の開港に当たっていろいろと地元とお約束をしてまいったことがございます。これらを誠実に実行していくこと、第二には、現在成田空港が運用されていることに伴い、騒音その他の問題において依然として御迷惑をかけていることも事実でございますので、これらを新しい、たとえば全室民防といったような方法にのっとりましてなるべく早い時期に解決するように努力をしていくこと、第三には、第一の問題との関連もございますけれども、成田周辺において、たとえば昨年十二月閣議報告をいたしました農業振興策のようなものを地元の方の意見を十分に承りながら具体的な施策として実行に移していく、こういうふうなことの積み重ねによりまして周辺住民の方々、市町村及び県それぞれが国の意図というものを十分に理解し、成田空港の将来あるべき姿についての相当の理解を示されたという時点において次のステップに入っていく、つまり二期工事の具体的な作業に入っていくというふうなことになろうかと考えております。
○柴田(睦)委員 現在、反対派農民は十七戸と伝えられております。しかし、地元周辺の住民は想像以上に、いわば運輸省や公団の説明以上の騒音に対して、運輸大臣の発言が新聞で報道されて大きな戸惑いを見せております。 大塚空港公団総裁は、さきの予算委員会で、「二期工事の計面の中で周辺の環境対策についての計画等十分御説明をいたしまして、その理解と協力を得て二期工事をやる」、こういう答弁をなさっていらっしゃいますが、二期工事の実施には関係市町村の同意が前提条件の一つと理解してよろしいのか、お伺いします。
○大塚参考人 御指摘のような御答弁を申し上げたことを記憶をいたしておりまして、現在もその考えに変わりはございません。地元の理解と協力を得てやるということにしたいと考えております。
○柴田(睦)委員 この二期工事の実施に当たっては、地元市町村及び周辺住民の同意、理解ということがどうしても必要であって、そういう意味ではまさに民主的な再検討が必要であるというように私は考えるのですが、また現在のさまざまな騒音対策、周辺対策が十分に住民本位に実施されないままで二期工事というようなことが云々されますと、いたずらに地元住民を混乱させることになるわけです。また、現在審議されております成田財特法がこうした二期工事実施のためにまたもあめを食べさせるというようなことであっては決してならないというふうに思うわけです。この点、運輸大臣の発言ではありますけれども、自治大臣は同じ政府の一員としてどのようにお考えであるか、お伺いしたいと思います。
○澁谷国務大臣 先ほど来お答え申し上げておりますように、私は、やはり県、市町村、それから地元の住民、こういった関係者と十分話し合いをして、その理解と納得のもとに仕事を実行していくということが基本だと考えております。
○柴田(睦)委員 次に、騒音対策について幾つかお尋ねいたします。 現在、成田空港の発着コース及び県内飛行コースのずれが大きな問題となっておって、住民の窓口となっております市町村当局に混乱を生じさせております。この点、運輸省はどういう調査をし、どういう対策をとっておられるのか、お伺いします。
○松本(操)政府委員 飛行コースのずれにつきましては、当初の段階において、御案内のような無線誘導装置の使い方に関するものがまずございました。この点につきましては、直ちにノータムを再発行いたしましてその趣旨の徹底を図り、コースずれをさせないようにあらゆる努力を払ってきておるつもりでございます。 次の段階といたしまして、主として千葉県内、一部茨城県内においてもすでに公表されておるコースと違うコースを飛行機が飛んでいるのではないか、こういう御指摘があることは私どもも承知をいたしております。これに関連いたしまして、必要によっては私ども現地に出向き、関係の町あるいは村等の方とお会いをいたしまして、具体的なお話なども承ると同時に、私どもの方の管制上の問題あるいは飛行機のパイロットの問題、いずれに問題があるのかという点についての技術的な検討を行っております。 現時点においてお答え申し上げることができますことは、パイロットは努めてあらゆる無線施設を活用しつつコースからずれないように飛行しておる、このように私どもは考えておりますが、ただ、管制の都合上、航空機と航空機との間の安全間隔を設定いたしますためにレーダーを使いましてコースをある程度振って飛行機と飛行機との間の間隔を設定するという、レーダーベクターと呼んでおりますが、こういったような管制上の手法を使うことによりましてコースを逸脱するということが全くないとは申せません。したがって、このような場合は、やはり航空機の安全のための操作でございますので、これをやらないわけにはまいりませんけれども、その場合であっても、地上に及ぼす騒音を可能な限り減少させるという意味で、たとえば少なくとも千葉県からお申し越しのあった六千フィート以下においてそのような操作をしないようにするとか、あらゆる技術的な具体的な問題につきまして繰り返し現場の管制官に趣旨の徹底を図ってきております。 したがいまして、今後ともコースのずれを皆無にするということは、航空機というものが空間を飛行いたしますものであります以上、あるいはまた航空機と航空機の接触を事前に察知いたしまして管制上の措置をとらなければならないという安全上の要求がありますからには、皆無にするというふうなことを私ここで申し上げるほどの勇み足と申しますか、そこまでのことは申し上げかねますけれども、しかし、あらゆる努力を今後とも払うことによりまして、あらかじめ皆様方に申し上げてあるコースからずれることが極力ないように、仮に万やむを得ざる事由によってずれることがございましても、騒音等の影響が地上に及ぶことのないように、技術上できる限りの配慮をしてまいりたい、このように考えております。
○柴田(睦)委員 ここに下総町の広報があるのですが、これによりますと、発表されたコースに関係なく飛行することが多くなって、これまでも飛行コースの厳守について国や公団にずっと要望をしてきた。特に夜間の飛行コースのずれは、騒音被害の拡大とあわせ家族団らん時のテレビ障害が町内全域に広がっているとしているわけです。この事実を知っていらっしゃるかどうか。そして全域に広がるという原因、それに対する対策をお伺いします。
○松本(操)政府委員 下総町からそういうお申し越しのあることは十分に承知いたしております。私どもまた現地において関係の方とお話し合いをさせてもおります。 その原因でございますが、先ほど私がお答えいたしましたように、これは銚子へ向かって出発する、北へ向かって出発いたします航空機につきまして安全確保のための間隔をとります必要上、やむことを得ずレーダーを使って航空機をある程度コースからずらして振るという操作を行わざるを得ないことによるのではないか、このように思います。しかし、こういう事態の発生がなるべく少なくなるようにということにつきましては、これも先ほどお答えいたしましたように、現地の管制官に対しては繰り返し教育訓練を徹底させるようにしておるわけでございます。この場合、恐らくテレビのフラッターであろうかと思いますが、これが起こるということば、あそこら辺の場所が東京タワーから非常に距離が遠うございますので、電界強度がかなり低いということが原因のようでございます。したがって、先ほど別の委員の御質問に対して公団側からお答えいたしましたように、フラッター防止アンテナというものを御要望に応じ鋭意設置することによりまして相当程度の効果は上げておるというふうに私どもは考えておりますが、なお、今後ともこのようなフラッター防止アンテナが有効適切であるのか、あるいはその他もう少し技術的に高度の方法をとった方がよろしいのかどうかということにつきましてテレビの方の専門家とも現在いろいろ話をしておるわけでございます。そういうものも踏まえて具体的な対策がなるべく早くとれるように措置してまいりたい、このように考えております。
○柴田(睦)委員 下総町だけではないわけでありまして、銚子へ抜ける佐原市でも飛行コースのずれによる騒音の拡大は大きな問題になっております。佐原市が調査した市内上空の飛行コースを書いたものですが、本来の飛行コースに対して佐原市全域、いろいろなところを通るということです。これを見ますと、非常にひどいということを感じるのです。公団が説明しました飛行コースどころか、これは市内の全域にわたってコースずれが起こっております。専門家に聞きますと、ノータムの航空路は四、五キロのずれは技術上やむを得ないものと聞きますけれども、これはそれをはるかに超えているわけです。佐原市は北から南まで約十二キロあるわけですけれども、その十二キロ全域に広がっております。 運輸省は、佐原市に対し市街地で六十ホンという説明をいままでされてきましたけれども、現在は市の調査でも最高で八十ホンということであります。こういう騒音被害の拡大についてどういう対策をとられるのかお伺いいたします。
○松本(操)政府委員 佐原市について六十ホン程度というふうな御説明をしたことは事実でございます。これは銚子へ向かって一定のコース上を一定の高度を保って飛ぶという通常の飛行をする場合のことを前提に考えて御説明をしたわけでございますが、いま御指摘がございましたように、佐原市におきましてもやはり必要によってはレーダーを使って間隔設定をするという作業をとらざるを得ない場合がございます。しかし、この場合も先ほど来繰り返し申し上げておりますように、六千フィート以上の高度において、これは千葉県のお申し越しであったと理解しておりますが、六千フィートの高度においてなるべくそういったことが起こらないようにということに心がけておるわけでございます。したがって、今後の推移を十分に見守りながら、私どもの方としてもできる限りの技術上の工夫をこらしていきたいと思っておりますが、市の方とも御相談しながら、現実におっしゃるような何らか対処すべき騒音公害がもし起こっているとすれば、それに応じて何がしかの措置をとらねばならないかと思いますが、現在の環境基準から類推いたしますと、私どもは環境基準上直ちに何らかの手段をとらねばならないようなところまでの御迷惑はかけていないのではないだろうか。ただし、時間帯によっては、あるいは場合によってはせっかく皆さんが御団らんのときに非常に大きな音で飛行機が飛んでいくというふうなことがあって、受け取る住民の側からは非常に心外、不愉快というふうなことがないとは申せないと思います。したがって、現状でよしということを申し上げているのではございませんで、われわれとしてせっかく工夫をしながら今後の状況をよく見きわめ、市の方とも御相談をしながら具体的な方法についてはこれから十分に検討させていただきたい、このように思います。
○柴田(睦)委員 もう一つ、住民の調査では、韓国行きのコースについて、本来は茨城県の上空で一回旋回して空港に再び戻って東南アジア方面へ抜ける航空路ということになっているのに、実際は百里空域との関連から旋回半径を大きくとって佐原市の上空を通過して東南アジアへ抜けるものがある。これを秘密コースというようにも言われているわけです。このことは新聞でも取り上げられたわけですけれども、運輸省はこの事実は調査をされたことがありますか。
○松本(操)政府委員 これは別に秘密コースといったようなものではございません。また百里空域と直接的に関係があるというわけでもございません。一たん北の方に離陸いたしました飛行機を適当な高度で回れ右をさせまして、再び成田の上空を通ってから羽田の上空を通って西の方へ出していく、こういうコースがノータムの上にも設定されております。ただ、この場合、主として羽田の空域、成田の空域、これとの関連におきまして飛行機の遵守すべき高度、高さというものについて一定の制約がございます。航空機によりましてはあるいはパイロットによりましてはそのとおりに飛んでおるわけでございますけれども、また場合によってはそのとおり飛びがたいということを申す場合もあるようでございます。したがって、そういうふうな場合には、これも先ほど来申し上げております成田空港のレーダーを使って安全確実にコースに乗れるような方途を講じてやるわけでございまして、その場合に多少旋回の半径が小さくなるとか、かえって旋回する弧の長さが長くなるとかいうふうな変形が起こることがあり得るわけでございます。これを下からごらんになっていてそのようにおっしゃっているのではないかと思いますけれども、かれこれ開港後一年になろうとしておりますので、これもいま私どもとしてもいろいろな知識、ノーハウを積み上げてきておりますので、そういうふうなものを十分に踏まえた上で、先ほど申し上げましたように、今後技術的にどう解決するかということをこれから詰めるようにしてまいりたい。そしてもし必要があれば、地元の皆様方にも十分に御説明をし、その点についての御納得を得られるような努力もしてまいりたい、このように考えております。
○柴田(睦)委員 この点はきちんと調査すべきだと思います。 伝えられるところによりますと、二月十六日の騒音対策委員会で運輸省、空港公団はコースずれをコンターに加味していきたいということを話し合われたというように聞いているのですが、これはコンターの見直しをするというように確認してよろしいのかどうか、お伺いします。
○角坂参考人 現在八十五のコンター、WECPNLの一種を八十に広げるように作業中でございます。その際に、先ほど航空局長からいろいろ御答弁申し上げましたように、現実にコースのずれがございますので、騒音対策上は、空港の周辺でございますので、滑走路の延長約八キロにアウターマーカーがございまして、ここの場所におきまして左右と申しますか東側、西側のずれを調査いたしております。そのずれが現実にあるわけでございますので、ずれていることを考慮に入れまして今度の新しい八十のコンターをつくっている、こういう意味でございます。
○柴田(睦)委員 電波障害の問題ですが、先ほど言いました佐原市、下総町は成田空港の飛行コースに当たるわけですが、ここで新たな電波障害が発生しております。空港公団ではこの実態をどのように把握しておられるのか。特に、この電波障害は開港前には全くなかったことであるわけです。先に述べたようなコースずれによって電波障害も市全域に拡大しているという状況です。公団は公団の責任において調査し、電波障害除去の対策について責任を持って対処すべきであると思うのですが、この電波障害についての公団総裁の御見解を伺いたいと思います。
○大塚参考人 先ほども航空局長からお答えを申し上げましたように、あの地域は東京タワーから相当遠い距離にありますので、もともと電界強度が弱い地域でございます。そこへ航空機からの反射電波が干渉を起こしましてフラッター現象が起きておるということは事実でございます。そうした状況をさしあたり飛行コースの直下につきましては対策を講じたのでありますが、そのコースから多少外れている地域等についてはまだ十分な調査と対策が講じられておりません。これはわれわれとして至急調査をいたしまして対策を講じたいと思っておりますが、できることならば、やはり中継局をつくりまして電波を強くすることが基本ではないかと考えておりまして、NHKあるいは民放方面とそういうこと等についても目下話し合いをいたしておる状態でございます。
○柴田(睦)委員 現在のコンターは七十五WECPNL以上しか公表されておりません。下総町や佐原市の対策はコンターの見直しだけでは困難であると思うわけです。運輸省、公団は、成田空港の開港は半ば強引に事を進め、十分な騒音の実態、たとえば関西空港などで提示しております騒音分布図などを示して住民に納得してもらう、そういう態度に欠けていたと思うわけです。ここに根本的な問題があると思うのですが、開港後一年経過した現在、こうした点を踏まえて、またコースずれなどの実態を踏まえ、広範囲の騒音分布図、騒音の実態を住民に示すことが必要であると考えるのですが、そういうお考えがあるかどうか、最後にお伺いしたいと思います。
○角坂参考人 予測のコンターは環境庁の基準によります七十五でございますが、現在実際に飛行機が飛んでおりますので、空港周辺はもちろんでございますが、その他でもいろいろ実測をやっております。こういうデータを集めまして騒音がどうなっているかということは検討中でございます。各地区の騒音は実際の測定値をいま集めておりますので、これをどうするかは別問題でございますが、そのときにまた検討してみたいと思っております。
○柴田(睦)委員 それは調査をしているということだけですけれども、やはり住民に知らせなければいけない、そうすべきであるということを要望して終わります。
○中山(利)委員長代理 加地和君。
○加地委員 最初にちょっと自治大臣にお伺いしたいのでございます。 〔中山(利)委員長代理退席、委員長着席〕 森山運輸大臣が数日前に、二期工事の着工時期についてことしの十月ごろと言っておられるわけでございますけれども、成田空港建設のためにいろいろと骨を折っております千葉県なり地元住民は非常に戸惑いを見せておるわけでございます。過去十数年間の高い授業料を国も払っておるわけでございますけれども、地元住民の理解なしに一方的に時期等を設定してしまうとまた一期工事と同じような大混乱を起こすかもしれないということも憂慮されるわけであります。 こういう重要なことにつきまして、運輸大臣と自治大臣との間で二期工事着工の時期について事前の話し合い、了解はあったのでございましょうか。
○澁谷国務大臣 運輸大臣から事前の話はございません。あの日閣議で運輸大臣の発言を承ったのが初めてでございます。
○加地委員 そうしますと、当然閣議で決まったということでもないのでしょうね。これは自治省も関係しておられるし建設省も関係しておられるし運輸省も関係しておられる、多くの省庁にまたがることでございますので、こういう重要なことは閣議に諮った上での発言が当然じゃないかなと思うのでございますが、どうでございましょうか。
○澁谷国務大臣 先ほど政府委員から説明がありましたように、当日の閣議はイラクとの航空協定の件が閣議にかかったわけです。で、それに関連しまして運輸大臣から発言がございまして、日本の飛行場に乗り入れをしたいと申し入れている国が、私は正確な数字は覚えておりませんけれども、何か三十数カ国とか四十カ国ある、そういう点を考えますと、成田の新空港の整備を急がなくちゃならぬ、客観的にそういう状況に迫られておるというような発言をしまして、その後で、したがって第二期工事は年内に着工するようにしたいと考えておる、こういう趣旨の発言でございました。 で、いま御質問の、こういう重大なことを決めるのには関係各省あるわけでございますから、当然そういう省と事前に打ち合わせをして正式に閣議で決めるべきではないかという御指摘でございますが、私もそのとおりだと考えます。あの日はただいま私が申し上げたように、運輸大臣としては第二期工事の着工を閣議で決めるというような準備も何もなかったわけでございまして、繰り返しで恐縮でございますが、イラクとの航空協定が閣議にはかかった、それとの関連でやはり第二期工事は急がなくちゃならぬ、こういう趣旨の発言があった、閣議で決めてくれとか了解をしてくれ、こういう意味の発言ではございません。
○加地委員 過去のいろいろな経過を見ておりますと、必ずしも各省庁、各大臣の足並みがそろっていなかったところにも予定よりも非常におくれた——またいまかかっております整備計画案にしましても十年間延長になるというのは、これは予定より十年おくれておるということを意味するわけでございまして、ただの時間のおくれだけじゃなしに、おくれに伴うところの過大の利息支払いに苦しんでおる関係者もたくさんあることでございまして、私はこれは実質的には国家賠償問題に発展してもいいくらいの責任が国にあるのではないかと考えたりもするのでございますが、いずれにいたしましても、やはり非常に重要なことでございますので、今後、閣議等で決定して、対外的に一部の機関が無責任に近いような発言をして空港建設の混乱に拍車をかけるということはないようにしてほしいと思うのでございます。自治大臣も閣僚の一員としてこういう意見もあったということを今後発言もぜひしていただいて、ふんどしを締めて政府一体となってかかってほしいと思うのでございますが、いかがでございましょうか。
○澁谷国務大臣 御発言の趣旨には私は賛成でございます。運輸大臣にも御趣旨の点を十分伝えまするし、今後いよいよこの実行に着手するというような時期の選定は、関係各省十分に事前の協議をして、そして先ほど来からお答えいたしておりますように、地元の県、市町村、地域の住民といった方々との話し合いを十分にした上で着手するように持っていきたい、このように考えております。
○加地委員 それじゃ次は、運輸省あるいは公団関係の方にお尋ねしたいのでございますが、芝山町の方で航空博物館というのをつくりたいということを言っておられるようでございますけれども、どんな内容であり、また工費はどのくらいかかり、入場料のどのくらいであり、入場見込み数とか収益の見込みとか、経営主体とか、完成の見込みとか、計画はどの程度具体的になってきておるかということをちょっと教えてもらえませんでしょうか。
○松本(操)政府委員 開港に先立ちまして、芝山町の方から十一項目にわたる御要望がございました。その十一項目の御要望の中に、芝山町は成田空港の南側、つまり裏側に位置するところである、したがって、空港ができたことによるメリットと言わんよりは、むしろ騒音地帯が非常に広がるというふうなデメリットが多いのである、だから、芝山町というものが将来騒音対策だけで明け暮れたのでは過疎の村になってしまう、そういうことを考えれば、せっかく成田と隣接した芝山町としては、この際、航空記念館というふうなものをぜひつくって、それを一つの町の中心と申しますか、町の目玉商品と言うと言葉が悪うございますが、そういったようなものに盛り立てていきたいという強い要望がございました。おっしゃることいろいろごもっともでございますので、私どもといたしましては、そのようにせっかく努力をいたしましょうということをお約束したわけでございます。したがって、現在までのところは、芝山町長等を含めました専門家の方々を委嘱いたしまして、いままさに先生がおっしゃいましたように、航空記念館というふうなものは、どんな構想のものを、どこにどの程度の形でつくっていったらいいのかということを研究している段階でございます。昨年の十一月から十二月にかけまして、何人かの方々には実際に諸外国の有名な航空博物館等も見てきていただきましたし、そのレポートをもとに、さらに町の方からここが場所としてはどうだろうというふうな場所の提示も得まして、つい最近も二カ所について現地踏査をいたしまして、いずれがよろしいかということを議論いたした段階でございます。したがいまして、御質問にありますように、どの程度の規模で、入場料が幾らで、経営主体が何でということはまさにこれから決めていく段階にあるわけでございます。現時点においてはようやくそういった基本的構想をまとめるための作業が軌道に乗ってきたという段階でございます。
○加地委員 朝日新聞に載っております記事によりますと、成田空港開港直前に、この航空博物館、また京成電車を空港から航空博物館まで延ばすということについて運輸大臣のオーケーを取りつけたということになっておるのでございまするが、これはただいま申されましたような漠然としたオーケーなのか。地元民はこれをもっていわゆる証文をもらった、約束をもらったと思っておる節といいますか、実際そうなんじゃなかろうかとも思われるのでございますけれども、二期工事着工までにこの問題は片がつかなければいけない切迫した問題なんでしょうか。
○松本(操)政府委員 先ほどお答え申し上げましたように、十一項目のお申し越しの中にあったわけでございまして、この十一項目について運輸大臣の名前で御返事を申し上げております。したがいまして、オーケーが出たという言い方が適当かどうかは別といたしまして、運輸省といたしまして、お申し越しの件についてしかと受けとめておりますということはお約束をしておるわけでございますので、先ほど御説明しましたように、目下鋭意具体的な案を策定するための準備を進めておるということでございます。 芝山鉄道と俗称されております京成の空港内駅から芝山の北の方まで二・七キロばかり電車の線路を延ばすということについても同様でございますが、これが二期工事までにできねばならないかどうかという点になりますと、これはいろいろとまだ地元の方と詰めるべき余地が残っておると私は思います。端的に申し上げまして、たとえば芝山鉄道の例で申し上げますならば、これはC滑走路の下にトンネルを掘っていきませんと、この鉄道は地面に出てこないわけでございます。C滑走路にトンネルを掘るということは、すなわち、C滑走路について二期工事が可能であるという客観情勢が成り立たない限り不可能でございますので、二期工事の前にトンネルを掘ることは、理屈の上からも実務上からもできないわけでございます。したがって、どっちがどっちということではございませんけれども、これができなければ二期工事に取りかかれないというふうに地元町の方で強くお考えになっているとも私どもは思っておりません。ただ、漫然と考えておりますということではお約束が違うと思いますので、やはりこれは具体性を持って作業が進められておるという段階には立ち至っていかなければならないだろう、こういうふうな考えのもとにいま取り組んでいる次第でございます。
○加地委員 運輸省の方はいまのような理解のようでございまするが、素朴な芝山町の方々は、いまのような漠然としたというのか、しかと受けとめております、しかと聞きましたという意味にもとれましょうし、はいこのとおりやりますという意味にもとれぬこともないし、これから誠意を持って検討します、しかしその結果、いろいろと積算した結果だめなときはあきらめてくださいという意味なのやら、全く日本語というのは、便利なのか、問題を後に残しちゃうというのか、われわれ非常に不安感を持つわけですね。どっちにしても将来に禍根を残すような言葉になってやしないかというぐあいに思うのでございまするが、その点芝山町の方も、金は出さなければいかぬとか、あかぬ話はあかぬとか、そういうような割り切った考え方をいま局長がおっしゃったように理解しておられますでしょうか。
○松本(操)政府委員 私、しかと受けとめておりますとお答えしましたのは、しかと聞いたという意味とは非常に違うのでございまして、肝に銘じて受けとめておるという意味でございます。具体的には騒音対策と町の発展策というお申し越しに対しまして、「個別事項についても、可能な限り、要望の趣旨に沿うよう努力してまいりたい。特に、航空博物館の設置については、関係者と具体的協議を進めて、その早期実現を図る。」こういうふうにはっきりと文書でお答えをしておるわけでございますので、ただ、聞いておるというものでは決してございません。ただ、私、芝山鉄道を例示したのがあるいは適当でなかったのかも存じませんけれども、C滑走路の下に穴を掘らなければこの鉄道はでき上がりませんので、したがって、そこに穴が掘れるということは当然二期工事ができるということで、まず穴を掘ってしまってから二期工事というのも順序としては非常におかしなことではないか。ですから、二期工事ができるような状態になれば、当然のことながら芝山鉄道についての工事も着工いたしましょうし、C滑走路そのものの工事も同時に行われている、こういうふうに御理解いただいていいと思います。その点につきましては、町の方には十分に御説明を申し上げておるつもりでございます。 ただ、それが漠然とした考え方ではいけませんので、たとえば芝山鉄道について申し上げますならば、具体的にコンサルタントに発注をいたしまして、経費がどのくらいかかるのか、それに対して公団として具体的にどの程度の寄与をしていくのか、あるいは第三セクター方式というものを考えようということになっておりますので、具体的にその第三セクターというものはどういうものを考えていくのかというふうなことをもうすでに数回にわたって町を交えた、県も入っていただきました場で、いろいろと議論をしながらその都度仕上がった状態を御説明申し上げてきておるというのが実情でございます。
○加地委員 そうしますと、芝山町が十一項目、あるいは航空博物館あるいは芝山鉄道について金は一銭も出さなくてもよいという原則の上に立っておるのでしょうか。そういうところが非常に大切だと思うのですね。後でだまされたと思うか、あるいは自分たちの言い分を認めてもらったと思うか。私の記憶に間違いがなければ、芝山町は人口八千名ほどのところでございまして、町の方で最小限度に見積もっても八十億からかかる芝山鉄道の一部分を負担するというようなことはとうていむずかしい話のような気もしますし、また、それができ上がった後でのいろいろな経常経費的なものをどうやって負担していくかということについても、芝山町の方で負担していくというようなことが私は常識的に言って不可能じゃないかなと思うのですけれども、そこら辺の一番大事な金の問題については芝山町は原則的にどんな理解なんでございましょうか、十一項目について。
○松本(操)政府委員 町の方から直接、巨額と言わないまでも相当額の経費を出していただくというふうなことは初めからお話し合いの前提になっておりません。したがって、いまの芝山鉄道の例で申しますならば、八十億というふうにおっしゃいましたが、私どもいま六十八億前後ではなかろうかというふうに試算をしておりますけれども、その経費の中で町の方にお願いするのは数千万程度、第三セクターに参画していただくという意味において数千万程度はお願いできるのではなかろうかということでいまお話し合いをしている状態でございます。 それから、航空博物館の方につきましては、これは先ほど来繰り返し申し上げておりますように、まだ場所も決まらず、したがって、建物の構想等もまだ決まっておりません。しかし、これもやはり相当の金がかかるわけでございまして、これを芝山町が自分で出してつくるのであるとすれば、十一項目の要求に対して運輸省がこたえたということには実質的にならないわけでございますので、そういうことではなくて、芝山町が何らかの形でその運営に参画するということは当初から話の中に出てきておりますし、今後もそういう方向でお話し合いを進めるべきかと考えておりますけれども、その建設費を相当の部分にわたって町に負担していただくというふうなことは考えておりませんし、芝山町の方もそのようには考えておいででないというふうに私は思います。
○加地委員 また、第三セクター方式でこの計画を進めるということで地元や専門家で調査委員会が発足されておりまして、先ほどお申しのように、外国視察もやられたようでございますが、これも新聞記事なのでございますけれども、「ある専門家の調査委員の一人は「外国の博物館も赤字、あきらめさせるための視察さ」」と言っているそうだが、いかがでございますか。この外国視察の成果は、相当前向きの方に進むようなことになってきておるか、いや、もうこれでは航空博物館よりももうちょっとほかの計画に振りかえてほしいということになっているか、その点はいかがでございましょう。
○松本(操)政府委員 いま仰せの委員会と申しますのは、日大名誉教授の木村秀政先生を委員長にいたしまして十数名をもって構成している委員会でございます。 五十三年十月二十日に第一回の委員会を開きまして、十一月二十四日から十二月六日にかけて欧米諸国に行って見てきていただきました。その後、暮れの二十五日、ことしになってから二月二十日、ついせんだっての三月十四日というふうに委員会を重ねておりまして、まだ最終レポートは出ておりませんけれども、決して、いまおっしゃいましたような、あきらめさせるために見てきてもらうなどという不謹慎なことではございません。 航空博物館というものについて、町の方も実は非常に漠然とした考えしか最初お持ちになっておりません。また残念ながら翻ってみますと、日本にこれぞ航空博物館と言えるようなものはございません。私の承知しておりますのでは、科学博物館とか科学館とか、あるいは万世橋の鉄道博物館とか、ああいうところにつけたりとして飛行機が並んでいる程度でございますので、本格的な航空博物館というものについて私ども自身が未知でございます。そういう点をも含めて、たとえばスミソニアンとかそういったようなものを見てきていただこう。そして、確かに赤字でございましょう。これは経営が相整うほどに入場料を取ったのでは趣旨に反しますので、この点は非常にむずかしい問題だと思います。それをどういう形で運営していくかというのが、この委員の方々を含めて私どもいま非常に頭を悩ませ知恵をしぼっておるところでございますが、まだこれといった名案を得るに至っておりません。正直言って、名案を得るに至っておりませんが、だからといってこれはお約束でございますので、途中でやめてしまうというわけにもまいらないわけでございますので、何とか具体的なうまい方法を考え出して、最初は仮に小規模、中規模なものであっても、芝山にわが国唯一の航空博物館ありというふうな形に育てていきたいというふうに念願しておるわけでございます。
○加地委員 大体この二期工事の着工時期ということだと大問題なのでございますけれども、いまの前提になる航空博物館の名案は大体いつごろまとまる見込みでございましょうか。いつまでたっても名案が浮かばないという性質のものもありましょうし、やはり人間は時間の制約を受けておりますので、ある程度の案を出すめどというものはなければスケジュールが立っていかないと思うのですが、どうでございましょうか。
○松本(操)政府委員 このプロジェクトにつきまして、五十三年度に使いました金が大体千二、三百万であったと記憶しております。五十四年度にはとりあえず二千五百万程度の調査費を用意しておるわけでございます。 先ほどもお答えいたしましたように、芝山町が提示しております二つの候補地というものにつきましても、なかなか甲論乙駁がございまして決まってまいりません。でございますから、それがことしの夏とか秋とかいうときにうまく決まってしまうかどうかは私もよくわかりませんけれども、五十四年度から五十五年度へかけてという過程においては、これはしっかりしたものを決めて実際の作業に入れるところまで持っていきたい、このように考えております。
○加地委員 それではちょっと質問を変えまして、燃料輸送の件なんでございますが、貨車による燃料輸送の期限があと二年ほどで到来すると思うのでございますが、正確にはあと何年何カ月ぐらい貨車による燃料輸送の認められておる日数になっておりますか。
○松本(操)政府委員 暫定燃料輸送につきましては、五十年の八月の閣議決定におきまして暫定輸送開始後三年以内に、こういうふうになっております。暫定輸送の開始というのを厳密にいつだ、こういうふうに議論するのは多少議論の余地はあろうかと思いますが、常識的に判断いたしますと、昨年の三月から輸送が開始されております。というのは、三月三十日の当初の開港予定というのがございましたから、三月の初めから暫定燃料輸送が開始されておりますので、それから三年というふうに考えますと、五十六年の三月というところが一つの期限、こういうふうに考えます。
○加地委員 この暫定輸送期間の三年間については、関係自治体には期限の延長をしないということがつけ加えて約束をされておるようでございまして、これがまたこの期限になって延長するかどうかというときに大きな混乱が予想されてしまうわけであります。 それで、パイプ輸送という問題については、現在千葉市内におきますところの花見川底にパイプを埋めるというプランになっておるようでございますけれども、工事の専門家の話によりますと、二年や三年でとてもそういう工事ができるものではないというように言われておるのでございます。このパイプ輸送の一番遅くまでかかると思われるのが私は花見川底に埋める分だと思うのでございますけれども、いつから着工できて、いつごろこのパイプ輸送が可能になるという見通しでございますか。
○増村参考人 ただいま先生おっしゃいましたように、一番時間がかかると想定されますのが、やはり花見川の底から京葉道路の下を通りますシールド工事をやります区間になろうかと思います。ただいま一部につきましては入札も済みまして、工事説明をさせていただくような段取りをいたしておる段階でございます。鋭意工事を進めまして期間内に終わるように努力したい、このように考えております。
○加地委員 私は、いつごろ着工できるか、またいつごろ完成の見込みかという、まず着工の時期、これは一番遅いやつでもぎりぎりいつまでに着工できるという時期的なめどは立たないのでしょうか。
○増村参考人 着工というのを何から着工といたすかということになろうかと思いますけれども、工事の入札は一部終わりました。それから沿線の方々に工事の内容につきまして説明をいたしまして、御了解いただいた上で実際に現地の仕事に入るわけでございます。ただいま工事の説明を準備しておるところでございまして、近々に早いところは着工になろうという段階でございます。おいおい説明をいたし、工事に着手しということで、一番時間の長くかかるところから着工いたしまして、期間内に終わるということを努めてまいりたいというふうに思っております。
○加地委員 私の聞いておりますところでは、この川底にシールド工法でパイプを通すのに二十メートルあるいは四十メートルという縦穴を掘る。それだけでも二年くらいかかる、二年ではまた無理だということを工事の専門家が言っておるようなのでございますけれども、いま申したような工事、これはどのくらいの期間でできるものですか。急げば半年や一年でできるものなのか。どうでございましょうか。
○増村参考人 私ども計画しておりますのは、深いもので大体三十メートルの立て坑を計画しております。それが二年かかるというのは、そんなことございません。私ども大体九カ月見当をいまのところ見ております。したがいまして、それから横にシールド機械を入れまして横方向の掘削をするわけでございますけれども、これを見込みまして十分やれるという見通しでございます。
○加地委員 私の聞いている話と大分違いますが、よい意味で違うようでございますので、ぜひいまおっしゃったとおりの技術で早くやってほしいと思います。特に、機械が水圧に耐え得るものでなければならないという事情もあるようでございますが、この点ももちろん計算に入れてのいまおっしゃった九カ月とかいう期間なんでございましょうか。地上では十分に使える機械でも、ずっと二十メートル、三十メートルの水の中で動かすというときには、水圧のために機械が使いものにならないという特殊な事情もあるようでございますが、その点はどうですか。
○増村参考人 私どものやります工法は、先ほど立て坑とおっしゃいましたが、縦方向に三十メートルのいわば井戸のようなものをつくるわけでございます。その井戸をつくりまして、それから直角方向に水平に泥水加圧工法という工法を使います掘削機械でございますが、それをもちましてトンネルを掘り進むわけでございます。したがいまして、立て坑ないしは掘削機械が入っておりますところは地上の気圧と同じ気圧でございます。それで、掘削機の前面で水圧を抑えまして掘って進むという機械を使うわけでございますので、水の中に入るわけでございません。水圧を切り羽でもって抑えまして、それでもって掘り進み、掘り進んだすぐ後から、普通のトンネルの工事のようにセグメントと称する鉄のリングでもって土の崩れるのを防いでまた前に進んでいくという工法をとりますので、水圧の中で仕事をするわけでございませんで、大気圧の中で掘進をやっていくということになります。
○加地委員 上からかかってくる水の重さというか圧力のために——トンネルを掘るときの切り羽とおっしゃいましたですね、これの作業なんかも地上近い場合とそう違わないような技術で掘れるのでしょうか。
○増村参考人 横方向のトンネルを掘っていきますのに切り羽があるわけです。その切り羽のところで、大体三十メートルの深さで言いますと二気圧ないしは三気圧の水圧がかかるわけですけれども、それにどろ水を送りまして、そのどろ水とバランスさせて抑えるわけです。抑えておきまして、その中でスクリューを回して掘っていくわけです。そういうやり方でやっていくわけでございますので、作業機械ないしはその中に入る人間というのは、地上の気圧の中でいるのとほとんど変わらないということになります。
○加地委員 それではその次に、騒音問題について若干御質問させていただきます。 この空港付近の騒音のはなはだしいところでは各部屋の防音工事を進めるということになっておるようでございまして、これに対して一戸平均五百万円程度の防音工事費も見込まれておるようでございますが、なかなか防音工事の申し込みがないというように聞いておりますが、現在この防音工事を必要とする家屋で防音工事がすでに済んでおる進捗率はどのくらいでございましょうか。
○角坂参考人 現在対象にいたしておりますのは一種区域の八百十七戸でございますが、現在まで全室防音工事を申し込まれた戸数は三百五十五戸でございます。これは実際該当するかどうかということで私どもが審査するわけでございますが、適格であると判定したものが二百八十戸ございます。そのうちで、設計も終わりまして現在すでに工事にかかっているものが二十三戸ございます。
○加地委員 空港近くの農家というのはたとえば四百平方メートルほどの建坪もあるような大きな家もあるようでございまして、この四百平方メートルもの大きい家の場合でも一戸平均五百万円程度の工事費しか出ないのでしょうか。それとも四百平方メートルなら、一平米当たり何ぼというような単価で四百平方メートル全部について出るのでしょうか。何か私が聞いておりますのでは、大きい家については自己負担も相当しなくてはいけないというおそれがあるので、なかなか申し込みがないのだというようにも聞いておるのですが、どうでございましょうか。
○角坂参考人 四百平米という御指摘がございましたが、実は私どもは全家屋調査を終わっておりますが、私どもの対象にいたしますので一番大きいのが実は百六十平米が一番大きゅうございまして、四百平米というのはほかにはあるかもしれませんが民防区域には実はございませんので、四百平米の家の設計はいたしておりませんけれども、大体平均で百十平米がほとんどでございます。これをやりますと、いま申しましたように大体五百万くらいでできるわけでございますが、これは限度額と申しまして一世帯何人という人数で一応の枠がございますので、普通の場合、三人おられる家族ですと百十何平米の家で約五百万前後で、大体いままでの設計の例を見ますと、自己負担なしでやれるようになっております。
○加地委員 そうしますと、頭打ちの金額があるということになりますと、百六十平米の場合には相当自己負担をしなければならないということでございますか。
○角坂参考人 百六十平米の家でも五人、六人の世帯でございますと、四人以上おりますとできるわけでございますが、率直に申しまして、百六十平米の大きな家にお一人の場合ですね、その場合には百六十平米を全部やるとなりますと、やはり自己負担をお願いする場合が出てくるかと思いますが、いまのところまだそういう具体的な設計で自己負担をお願いするところはございませんが、あくまでも人数と部屋の大きさといいますか、成田では各部屋やるのではなくて周辺の外壁を全部やりまして全室防音工事する方法でございますので、本当の大きな家で中の部屋が八室も九室もありましてお一人というところを全部やるというのは、いろいろ別の意味の公平の面から、やはりそういうところは、もし全部やるならばある程度自己負担をお願いしたいというふうに考えております。
○加地委員 もともと音のしない百六十平米の家のところへ、自分の責任によらずして音が飛び込んでくるのですからね。それからまた新しくできた法律で空港の周辺では家も建てられないようでございますので、百六十平米のところへ原因者であるところの国の方が全部騒音防止費用を出しても、後に前例を残して、後々建て増しをしたところへも全部防音工事をしなければいけないということもないし、全体の工事費の中からいきますとそう大きなものでもございませんので、私は自己負担全くなしでというわけにはまいらぬものかなと思うのでございます。たとえば百六十平米のところに一人住んでいても、将来五人住むようになったときにはそれではその金を返してもらえるかという問題もつきまとってくるのじゃないかと思うのでございますが、どうでございましょうか。
○松本(操)政府委員 角坂理事から先ほど来細かな点を御説明申し上げておりますが、成田の問題としての特殊性というものを踏まえながらも、私どもの立場から申しますと、やはりこれは全国的な問題でございまして、たとえば大阪空港につきましても同じような考え方で対処していく、つまり従来の一室二室防音工事というものをいわゆる全室防音工事に内容を充実していこうというのがねらいでございます。 そこで、おっしゃいますように、農村型の家とそれから都会型の家というものはおのずから差がございますので、その点についても細かな点について私どもは限度額あるいは標準額、こういうふうなものをいろいろと細かに積み上げの計算をいたしました。おっしゃいますように百六十平米と申しますと四十八坪でございますから、四十八坪のお宅に一人か二人でお住まいの方もないとは申せますまい。しかし、一般的に言ってそれだけのお宅でしたら三人か四人はお住まいになっていると考えてそうおかしくはないと思います。そういうふうな人数がお住まいのところであるとすれば、先ほど角坂理事が申し上げましたように、人数と家の大きさとの組み合わせてございますので、恐らく全額公団の方の負担で防音工事ができるようになるというふうに私どもは考えておるわけです。したがって、例外的に非常に大きなお宅に一人でお住まいというふうな方が出てきました場合には、これはやはりある程度の自己負担ということをお願いせざるを得ないケースが出てくるかとも思いますけれども、しからばその場合に、お一人で百六十平米の家にお住まいになっておって、部屋数が何部屋か存じませんが、仮に五、六室あるとして、それを全部防音工事しなければならないのかどうかというあたりの点については、篤と住人の方と御相談申し上げていく。前々から住んでいる家だから広い家だけれども、当面自分の使っている部屋は二、三室しかないよということであるなら、それは恐らく限度額の中で技術的に対応の仕方があろうかと私は思います。したがって、もちろんそれから家族がふえるということを予想してそのときにはどうだよというお話もございましょうけれども、まず一般論としてこの場で申し上げるということを前提に置きますならば、人数と部屋数との組み合わせ、それから家全体の大きさと限界の金額というものの組み合わせの中で恐らくはとんどの方には御満足のいくような対応をすることが可能なのではないだろうか、またそういう方向に向かって個々具体的な面については住民の方々ととっくりと御相談をしながら措置をしていくように公団を指導してまいりたい、このように考えております。
○加地委員 いま航空局長がおっしゃいましたように、基準を明らかにするとほかの空港周辺での騒音対策費に波及していくおそれがあるので基準を住民に明らかにしていないために、一体自分はどのくらい自己負担しなければならないのかということがわからないために、この全室防音についての申し込みなんかも少ないのじゃないでしょうか。
○松本(操)政府委員 御指摘のようなことが、公団の側におきまして最初全室防音についての説明会をいたしましたときにあったことは私も承知をいたしております。しかし、成田市、芝山町、これが大どころでございますけれども芝山町あるいは横芝町につきましては、芝山町は大多数が、横芝町についてはもう全戸がお申し込みになっていらっしゃるわけでございますので、住民の方すべてがどうも公団の説明は納得できないというふうにお考えとも私は必ずしも言えないのじゃないかと思うのです。ただ、基準というものは非常に一般の方にとってはわかりにくいわけでございまして、同じ防音の仕方でも、さっきもちょっと私触れましたけれども、農村型とか都市型とか、家全部をやってしまうか、その中の何部屋かを限ってやるかというような組み合わせによりましていろいろと変わるものですから、簡単な形でお示ししますとかえってまたそれが誤解を招くというふうなことも心配して、公団の当初の説明がいささかすかっとしなかったという点があったことは私も十分に認めます。その後、公団といたしましてもいろいろと工夫をこらしながら、そういう点についての御理解を得るように努力をしているわけでございまして、現に横芝町あたりでは、少ない戸数ではございまするが、ほとんど全戸の方がお申し込みをいただいておるということでもございますので、今後ともそういう点についてぶっきらぼうなことにならないように、十分かゆいところに手が届くような態度で説明を繰り返しながら皆様方の御納得を得るようにしていく点について公団を十分指導したい、このように考えております。
○加地委員 五百万円ほどかけて工事ということになりますと、重いアルミサッシの窓枠をつけたりしますと、家全体をいじらないことには、防音工事をやったためにいままでの古い家が傾いてくるとか傷んでくるとかというケースもあるようでございまして、いっそのこと家を新築したい、あるいはその家を買い取ってもらって他へ移転したいという人もあるようでございますけれども、いま申しましたようなケースの場合には何か特別に救済してもらえる方法というものも考えておられるのでしょうか。
○角坂参考人 防音工事をやるために幾らか補修するという問題もございまして、これは家を全然新しくするという問題は別でございますが、サッシを入れるためにそこの窓の下の土台を少しいじるという程度のことは、いまの設計枠の範囲内で弾力的にやっていきたいと思います。 それから一部、特に成田の方は、この際大分古いから家を改築したいという希望の方ずいぶんおられますが、そういう場合には、改築する場合の防音工事の部分につきましては、それをひとつ公団で負担しょうというようなことで御相談申し上げておりまして、いわゆる現存家屋を改築してその防音工事の部分を公団が御負担しましょうという話が進みまして、その改築の資金の面につきまして、いろいろいままで金がないということでございますが、これは県とか市町村の方で御心配いただきましてその融資をいたしましたり、あるいは利子補給いたしましたりということが大分前向きに検討されておりますので、それとあわせまして今後私ども積極的にそういう御説明をいたしますと同時に、そういう面で最近申し込みが出てくるようになっております。まだ正確な数はわかりませんが、その方向が決まりましたので、一番成田市が少ないわけでございますが、成田市の方からそういう御相談をずいぶん受けておりますので、もう少し申し込みの数がふえ全室防音工事が促進されるものと思っております。さらに一層の努力を重ねてまいりたいと思います。
○加地委員 最後の一問でございます。 建設省にお尋ねしたいのでございますが、空港と直接関係はないのでございますが、広い意味におきまして空港周辺の発展ということにつながる話でございますけれども、千葉県の木更津市と神奈川県の川崎市を東京湾を横断して走るところの十五キロほどの長さの橋といいますか、東京湾環状道路の調査というものが進んでおるようでございますが、調査はいつごろ終わり、そしてこれはいつごろ着工され、いつごろ完成されるというようなことになってきておるのか、その点を最後にお尋ねしておきたいと思います。
○鈴木説明員 東京湾の横断道路は、ただいま先生がおっしゃいましたように、東京湾を一周する湾岸道路あるいは将来の構想としてあります東京湾の湾口架橋と一緒になりまして、東京湾の環状道路の一部をなすものでございます。 五十一年度から道路公団においていま調査、計画をやっておりまして、現在のところの計画の概要は、延長が十五キロ、工事費が約六千億、工事期間としては約十二年間ほどかかるという計画になっております。 着工の時期でございますが、現在第八次道路整備五カ年計画におきましては、この中で調査を進めて事業化を図るということになっておりまして、この五カ年計画が五十三年度から五十七年度でございますので、一応その中で調査を進め事業化を図るということになっております。それで、調査の内容といたしましては、環境問題あるいは大型船舶の航行の安全の問題等いろいろむずかしい問題もございますし、工費も六千億という膨大なお金でございますので、その調査の進展を待って地方関係の公共団体とも十分御相談をして、いつから着工をするかというのを慎重に判断をしたい、かように考えております。
○加地委員 終わります。
○松野委員長 これにて本案に対する質疑は終了いたしました。 —————————————
○松野委員長 これより討論に入ります。 討論の申し出がありますので、これを許します。小川省吾君。
○小川(省)委員 私は、日本社会党を代表いたしまして、本新東京国際空港周辺整備の財特法について反対の討論を行います。 私どもは、もともと成田新空港の開設については反対であったわけであります。羽田空港の海上拡張をもって足るという主張をしておったわけであります。しかし、既成の事実だけは認めないわけにはまいりません。それだけに、本財特法の持つ意義は重大だと言わなければなりません。 由来、この地域は千葉北総台地の一角であって、農業後継者の比率も四〇%から五〇%という全国的に高率な地域であり、農業の振興策に万全な体制を整えていかなければならない地域でございます。自治省は、本法の十年間延長に当たって、千葉県が地元自治体からの意見をまとめたものを見ているから住民の意思はくんでいると称しているのでありますが、私どもは、いわば地元住民の反対の意見があり、与えるあめ法としてこの五事業を見込んで十年延長を決定したものと思っておりますので、私どもは、それにしては不十分だ、十分に住民の意向をくみ上げていないということで反対せざるを得ないわけであります。降ってわいたような空港開設によって平穏な住民の生活環境が犠牲になったのにこたえていくには、全く不十分だと言わざるを得ません。 わが党の小川国彦議員から指摘をいたしましたように、また他の同僚議員からもこもごも指摘がありましたように、騒防法、騒特法で十分にカバーできない騒音対策を当然含めるべきであるにもかかわらず、含まれていない。冷暖房の負担金の地元自治体負担のアンバランスの問題陸の孤島とも言われる成田ニュータウン関連工事の解決の問題多古町地区における成田用水事業への繰り入れの問題、テレビ電波障害の排除等、住民サイドから言えば数多い積み残し事業、残事業を持っておるわけであります。 さらに、地元市町村の超過負担の解消の問題。当然起債が多いわけでありますけれども、高率負担といっても、起債は起債であります。空港周辺整備による起債の償還は自治体に負担させず、全額国が見るべきであります。 以上申し上げましたように、本財特法延長に当たって、国はべきるだけ配慮したと言いながら、住民の意向に完全に沿うものではない。もっともっと住民の意をくみ上げて対処していく必要があることを重ねて強調するとともに、地元市町村の財政対策の万全を期することを要望して、反対の討論といたします。(拍手)
○松野委員長 これにて討論は終局いたしました。 —————————————
○松野委員長 これより採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○松野委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 この際、お諮りいたします。 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○松野委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○松野委員長 次回は、来る二十日午前十時より委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後七時四十二分散会